JP2511653Y2 - 押切付きシュレッダ― - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

［産業上の利用分野］ この考案は、秘密性を有する書類等を裁断（または細
断）するシュレッダーに関し、特に押切を備えたシュレ
ッダーに関するものである。

【従来の技術】

従来より、種々のシュレッダーが提供されてきたが、
押切を備えたシュレッダーは無かった。

【考案が解決しようとする課題】

シュレッダーは大形のものが多く、これらを使う事務
所等では、設置場所の確保に悩まされる程である。 またこれらのシュレッダーは、用紙等の投入口を上方
に置き、人が立った状態で、楽に投入できるように設計
されたものが多い。 この為、事務机と同じ程度の高さと、ほぼ水平な面に
よる上面を有している。（第９図参照） 一方、用紙を所望の大きさに裁断する為の装置とし
て、一般に押切（おしきり）（尚、ペーパーカッターと
も称される）（第10図参照）があり、大きさはA3用紙程
度が普通である。 構造としては、上刃６と下刃７とによる刃部が受台19
に取り付けられている。 これを使用するには、事務机等に置いて、専用の場所
を作り、切断に力が必要な為、立った状態で使用するこ
とが多い。 この押切を用いて、用紙の隅を揃えるような仕事をし
た場合、裁断紙片が多量に発生することがあり、これら
の処理が繁雑なことがある。 ところで、事務所等では、シュレッダーと押切を両方
備える所も多く、このような場合は設置場所の確保に窮
する事が多い。 そこで、この考案では、シュレッダーに押切機能を持
たせることにより、シュレッダーの設置場所のみで押切
とシュレッダーとを同時に設置可能とし、かつ押切の裁
断紙片の処理を楽に行うことのできる押切付きシュレッ
ダーを提供することを目的としている。

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成させるために、本考案である押切付き
シュレッダーでは、ほぼ水平の上面と、ほぼ直立した側
面を有する該略箱体内に、少なくとも紙取入口と裁断機
構とを備えたシュレッダーに於いて、前記上面上に押切
を一体に、または着脱自在に取り付けた。 押切は、歯部が可動上歯と固定下歯により構成され、
かつ歯が直線状である押切、または歯部が可動上歯のみ
で構成され、かつ歯が円形あるいは円弧状の押切でも良
く、上面にヒンジ式またはスライド式あるいは着脱式
の、いづれかの機構により取り付けられた蓋で紙取入口
を覆う、紙取入口閉口蓋を備えたり、上面または側面
に、押切により裁断された紙等の裁断紙回収口または裁
断紙回収面を備えても良い構造とした。 この裁断紙回収口は、ヒンジ式またはスライド式ある
いは着脱式の、いづれかの機構による裁断紙回収口蓋を
備え、当該蓋開口時には裁断紙回収口を構成し、当該蓋
閉口時には裁断紙回収面を構成する裁断紙回収口として
も良い。 また裁断機構により裁断され、排出された紙片等と、
裁断紙回収口によって回収された押切りにより切断され
た紙片等が、同じ紙片回収箱により集積される構造とし
ても良い。 尚、シュレッダーによる紙片の裁断は「裁断機構」に
よって処理され、押切りによって裁断された紙等は「紙
取入れ口」「裁断紙回収口または裁断紙回収面」によっ
て処理される。

【作用】

上記のように構成された押切付きシュレッダーは、シ
ュレッダーの上面上の押切と、シュレッダーを交互に、
または同時に使用できる。

【実施例】

次に図面を参照して本考案を説明する。 第１図は本考案に係る押切付きシュレッダーの、一実
施例を示す説明図である。 押切付きシュレッダー１は従来のシュレッダー（第９
図）同様に側面２と上面３とにより構成される概略箱体
内に、少なくとも裁断機構４と紙取入口５を有するが、
上面３上には、上刃６と下刃７が取り付けられており、
上面３を受け台とする押切８を構成している。 この場合には、上面３上に押切８が一体に構成されて
いるが、第２図に示すように押切８に足９を設け、上面
３に足受け10を設けること等により押切８を押切付きシ
ュレッダー１から着脱自在にしても良い。 また、押切の刃部は第３図に示すような円形または円
弧状上刃11のみで構成されたものでも良い。 第４図は、上面３上に紙取入口５を備えた押切 付きシュレッダーの場合に取り付けられる、紙取入口開
閉蓋12を示しており、この蓋は押切の使用の最に紙取入
口５を覆い、上面３上の開口部を無くすものである。 この紙取入口開閉蓋12の上面３への取り付け構造は、
第５図（ａ）のヒンジ13によるヒンジ式、第５図（ｂ）
のスライド機構14によるスライド式、または第５図
（ｃ）に示す着脱式のいずれでも良いが、閉口時には、
上面３に凹凸が生じないように取り付けることが望まし
い。 尚、紙取入口が側面等、上面以外の場所に設置されて
いる場合には、紙取入口開閉蓋を設ける必要は無い。
（図示せず） 次に、第６図のように、上面３に裁断紙回収口15を設
ければ、押切８で裁断された不要な紙片（図示せず）
を、この裁断紙回収口15から回収できる。 この回収紙片は、シュレッダー内の紙片回収箱16に落
とすことにより、裁断機構４からの裁断紙片（図示せ
ず）と一緒に廃棄処理することもできる。 第６図の裁断紙回収口15は、上面３に対し段差を付
け、上面３よりも低く設置しているが、上面３との段差
は、必須では無い。 またここに裁断紙回収口15を開口せずに、面とすれ
ば、押切８で裁断された必要な紙片（図示せず）が回収
される裁断紙回収面となる。 第７図（ａ）は、前記裁断紙回収口15に裁断紙回収口
蓋17を取り付けた場合の構造を示しており、当蓋を開け
た時は裁断紙回収口15を構成し、閉めた時は第７図
（ｂ）に示すように、裁断紙回収面18を構成し、押切８
で裁断された必要な紙片（図示せず）の回収を行える。 当裁断紙回収口蓋17の上面３への取り付け構造は、第
５図の紙取入口開閉蓋12と同様にヒンジ式、スライド
式、または着脱式のいずれかの機構を用いて取り付けれ
ば良い。（図示せず） 第８図は、裁断紙回収口15及び裁断紙回収面18を側面
に設置した場合を説明している。 第８図（ａ）は、スライド式を示し側面をスライドさ
せて引き出した時に、裁断紙回収口15があらわれる。 第８図（ｂ）は、ヒンジ式を示し、この場合側面の底
端部をヒンジとして、裁断紙回収口15があらわれる。 第８図（ｃ）も同じくヒンジ式であるが、側面の中程
にヒンジを設けたものである。 第８図（ｄ）は、着脱式であり、裁断紙回収口15を取
り付けた例である。 第８図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）については、裁断紙回
収口15にて回収された紙片等を押切付きシュレッダー内
部の紙片回収箱に導いて集積させることが容易である。 また第８図（ｅ）は、側面に取り付けた裁断紙回収面
18を示したものであり、側面の上部をヒンジとして裁断
紙回収面18を構成している。 第８図（ｆ）は、側面の上部にスライド機構による、
裁断紙回収面18を取り付けたものである。 もちろん裁断紙回収面18は、着脱式とすることが出来
る。（図示せず） 尚、裁断紙回収面18同士、または裁断紙回収面18と裁
断紙回収口15とは、複合させて取り付けることが可能で
ありこの場合、種々の変化例が出来ることになる。 変化例の一例を挙げれば、第８図（ｆ）に示す裁断紙
回収面18と第８図（ａ）に示す裁断紙回収口15とを同時
に設置し、さらにこの第８図（ａ）に示す裁断紙回収口
15の引き出された側面部に第８図（ｅ）に示す裁断紙回
収面18を取り付ける等等である。 以上に述べた実施例は、本考案に係る押切付きシュレ
ッダーの好適な例についてあらわしたものではあるが、
本願の趣旨を脱せぬ範囲に於いて、各部の形状、位置、
組み合わせ等、幾多の変形例を持ち得るものである。

【考案の効果】

本考案によれば、以下に述べる効果がある。 イ）シュレッダーに押切の機能を持たせることができ、
また押切の設置場所を削減できる。 ロ）押切をシュレッダーと一体に取り付ければ、押切の
受け台とシュレッダーの上面を共用でき、製造の簡易
化、合理化ができる。 ハ）押切をシュレッダーと着脱自在に取り付ければ、種
々のサイズの押切りを組み合わせられる、市販品の押切
りを使用できる。シュレッダー上面には用紙合わせ用の
線を書き込む必要が無い。等によって、押切り付きシュ
レッダー全体としての自由な設計ができ、また押切のみ
の交換が容易になる。 ニ）紙取入口開閉蓋を取り付けることにより、押切の使
用中に紙取入口に紙片等が落ちない。 ホ）裁断紙回収口を設けることにより、裁断後の不要な
紙片等を楽に回収できる。 ヘ）裁断紙回収面を設けることにより、裁断後の必要な
紙片等を楽に回収できる。 ト）裁断紙回収口に裁断紙回収口蓋を取り付ければ、裁
断紙回収面を構成することができ、要すれば裁断紙回収
口と裁断紙回収面との両機能を得られる。 チ）裁断機構により裁断された紙片等と、裁断紙回収口
に回収された紙片等とを、同じ紙片回収箱に集積する構
造にすれば紙片回収箱の構造を簡単にでき、また回収紙
片等の廃棄等が容易に為しえる。 等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る押切付きシュレッダーの説明図、
第２図は着脱式押切を用いた押切付きシュレッダーの説
明図、第３図は円形または円弧状上刃を用いた押切の説
明図、第４図は紙取入口開閉蓋を備えた上面の説明図、
第５図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）は第４図のA-A線による
部分断面図、第６図は裁断紙回収口及び裁断紙回収面の
説明図、第７図（ａ）、（ｂ）は第６図のA-A線による
部分断面図、第８図（ａ）から（ｆ）は側面に設置した
裁断紙回収口及び裁断紙回収面の説明図、第９図は従来
のシュレッダーの説明図、第10図は従来の押切の説明図
である。 1:押切付きシュレッダー、2:側面、3:上面、4:裁断機
構、5:紙取入口、6:上刃、7:下刃、8:押切、9:足、10:
足受け、11:円形または円弧状上刃、12:紙取入口開閉
蓋、13:ヒンジ、14:スライド機構、15:裁断紙回収口、1
6:紙片回収箱、17:裁断紙回収口蓋、18:裁断紙回収面、
19:受け台

Claims (7)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ほぼ水平の上面と、ほぼ直立した側面とを
   有する該略箱体内に少なくとも紙取入口と裁断機構とを
   備えたシュレッダーに於いて、前記上面上に押切が一体
   に、または着脱自在に取り付けられた事を特徴とする押
   切付きシュレッダー
2. 【請求項２】押切は、歯部が可動上歯と固定下歯とによ
   り構成され、かつ歯が直線状である押切、または歯部が
   可動上歯のみで構成され、かつ歯が円形あるいは円弧状
   の押切である請求項１に記載の押切付きシュレッダー
3. 【請求項３】上面は、該上面に設置されている紙取入口
   を覆う、紙取入口開閉蓋を備えた上面である請求項１ま
   たは２に記載の押切付きシュレッダー
4. 【請求項４】紙取入口開閉蓋は、ヒンジ式またはスライ
   ド式あるいは着脱式の、いづれかの機構により取り付け
   られた蓋である請求項３に記載の押切付 きシュレッダー
5. 【請求項５】上面または側面は、押切により裁断された
   紙等の裁断紙回収口または裁断紙回収面を備えた上面ま
   たは側面である請求項１から４のいづれか１項に記載の
   押切付きシュレッダー
6. 【請求項６】裁断紙回収口は、ヒンジ式またはスライド
   式あるいは着脱式の、いづれかの機構による裁断紙回収
   口蓋を備え、当該蓋開口時には裁断紙回収口を構成し、
   当該蓋閉口時には裁断紙回収面を構成する裁断紙回収口
   である請求項５に記載の押切付きシュレッダー
7. 【請求項７】裁断機構により裁断され、排出された紙片
   等と、裁断紙回収口によって回収された押切りにより切
   断された紙片等が、同じ紙片回収箱により集積される構
   造である請求項５または６に記載の押切付きシュレッダ
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