JP2511361Y2 - 放射性廃棄物の地層処分試験装置 - Google Patents
放射性廃棄物の地層処分試験装置Info
- Publication number
- JP2511361Y2 JP2511361Y2 JP12277190U JP12277190U JP2511361Y2 JP 2511361 Y2 JP2511361 Y2 JP 2511361Y2 JP 12277190 U JP12277190 U JP 12277190U JP 12277190 U JP12277190 U JP 12277190U JP 2511361 Y2 JP2511361 Y2 JP 2511361Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- disposal
- gas
- radioactive waste
- restraint
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Examining Or Testing Airtightness (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、放射性廃棄物を処分容器内に収納し地層処
分した場合に処分容器から生じるガスの緩衝材内におけ
る挙動を研究するための試験装置に関する。
分した場合に処分容器から生じるガスの緩衝材内におけ
る挙動を研究するための試験装置に関する。
「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 一般に、原子力発電プラント等で発生する放射性廃棄
物は、例えばガラス固化処理されて処分容器内に収納さ
れた状態で遮蔽壁からなる貯蔵庫に貯蔵される。
物は、例えばガラス固化処理されて処分容器内に収納さ
れた状態で遮蔽壁からなる貯蔵庫に貯蔵される。
そこで、特に高レベルな放射性廃棄物については、地
下の安定な地層中に前記処分容器を収納して処分する方
式(いわゆる、地層処分)が検討されている。この処分
方式は、人工的に設置される遮蔽壁と地層という天然の
遮蔽壁との両者によって半永久的に信頼性高く放射性廃
棄物を隔離しようとするものである。
下の安定な地層中に前記処分容器を収納して処分する方
式(いわゆる、地層処分)が検討されている。この処分
方式は、人工的に設置される遮蔽壁と地層という天然の
遮蔽壁との両者によって半永久的に信頼性高く放射性廃
棄物を隔離しようとするものである。
しかし、地層中に前記処分容器を貯蔵した場合、処分
容器が長期間にわたって腐食して生じたガスが問題とな
る。具体的には、炭素鋼製の容器の場合、ある時期から
水素ガスが容器の表面全体から発生するので、容器を取
り囲む緩衝材に対する挙動を事前に検討しておく必要が
ある。
容器が長期間にわたって腐食して生じたガスが問題とな
る。具体的には、炭素鋼製の容器の場合、ある時期から
水素ガスが容器の表面全体から発生するので、容器を取
り囲む緩衝材に対する挙動を事前に検討しておく必要が
ある。
ところが、放射性廃棄物の実物を用いてこのような試
験をすることは、安全性等の問題からきわめて困難であ
るので、実際と同様な現象を模擬的に起こすことができ
る試験装置が要望されていた。
験をすることは、安全性等の問題からきわめて困難であ
るので、実際と同様な現象を模擬的に起こすことができ
る試験装置が要望されていた。
本考案は上記従来の事情に鑑みなされたもので、処分
容器の表面全体からガスが生じて緩衝材内に放出される
状況を模擬的に発生させることができる試験装置を提供
することを目的としている。
容器の表面全体からガスが生じて緩衝材内に放出される
状況を模擬的に発生させることができる試験装置を提供
することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 本考案に係る放射性廃棄物の地層処分試験装置は、放
射性廃棄物を処分容器内に収納して地層処分した場合
に、処分容器から生じるガスの緩衝材内における挙動を
研究するものであって、地層処分に使用しようとする緩
衝材が充填される拘束容器と、該拘束容器の中に緩衝材
を介在させた状態で埋設される模擬処分容器と、該模擬
処分容器内に前記拘束容器の外部から試験ガスを送り込
むためのガス供給配管と、拘束容器の内部に接続され緩
衝材中に放出された試験ガスを捕集するガス捕集器とを
備えており、前記模擬処分容器が多孔質な材料により形
成されている構成を採用している。
射性廃棄物を処分容器内に収納して地層処分した場合
に、処分容器から生じるガスの緩衝材内における挙動を
研究するものであって、地層処分に使用しようとする緩
衝材が充填される拘束容器と、該拘束容器の中に緩衝材
を介在させた状態で埋設される模擬処分容器と、該模擬
処分容器内に前記拘束容器の外部から試験ガスを送り込
むためのガス供給配管と、拘束容器の内部に接続され緩
衝材中に放出された試験ガスを捕集するガス捕集器とを
備えており、前記模擬処分容器が多孔質な材料により形
成されている構成を採用している。
「作用」 本考案の放射性廃棄物の地層処分試験装置であると、
ガス供給配管に水素ガス等の試験ガスを送り込めば、実
際に処分容器が地層処分され処分容器からガスが生じた
場合と同様な状況を発生させることができる。
ガス供給配管に水素ガス等の試験ガスを送り込めば、実
際に処分容器が地層処分され処分容器からガスが生じた
場合と同様な状況を発生させることができる。
すなわち、模擬処分容器は多孔質な材料により形成さ
れているから、送り込まれた試験ガスは模擬処分容器の
表面全体から周囲の緩衝材内に放出される。
れているから、送り込まれた試験ガスは模擬処分容器の
表面全体から周囲の緩衝材内に放出される。
しかも、例えば試験ガスの放出孔を機械加工により形
成した模擬処分容器であると緩衝材が内部に混入する恐
れがあるが、本考案の模擬処分容器の放出孔は微細にで
きるのでこのような可能性はない。
成した模擬処分容器であると緩衝材が内部に混入する恐
れがあるが、本考案の模擬処分容器の放出孔は微細にで
きるのでこのような可能性はない。
「実施例」 以下、本考案の実施例を第1図,第2図により説明す
る。
る。
第1図は本実施例の放射性廃棄物の地層処分試験装置
1の全体構成を示す斜視図である。
1の全体構成を示す斜視図である。
この試験装置1は、放射性廃棄物の地層処分を想定し
て粘土等の緩衝材2が充填される拘束容器3と、この拘
束容器3内に配置された模擬処分容器4と、この模擬処
分容器4内に拘束容器3の外部から水素ガス(試験ガ
ス)を送り込むためのガス供給配管5と、緩衝材2内に
水を注入するための水供給配管6と、拘束容器3の上部
に接続されて拘束容器3内に放出された水素ガス等の試
験ガスを捕集する水素ガス捕集器(試験ガス捕集器)7
とを備えるものである。
て粘土等の緩衝材2が充填される拘束容器3と、この拘
束容器3内に配置された模擬処分容器4と、この模擬処
分容器4内に拘束容器3の外部から水素ガス(試験ガ
ス)を送り込むためのガス供給配管5と、緩衝材2内に
水を注入するための水供給配管6と、拘束容器3の上部
に接続されて拘束容器3内に放出された水素ガス等の試
験ガスを捕集する水素ガス捕集器(試験ガス捕集器)7
とを備えるものである。
ここで、模擬処分容器4は、多孔質な焼結金属により
形成されたものであり、第2図に示すように内部には中
空部4aが設けられている。そして、前記水素ガス供給配
管5は、この中空部4aに連通しており、模擬処分容器か
ら外部に伸びるように形成されている。
形成されたものであり、第2図に示すように内部には中
空部4aが設けられている。そして、前記水素ガス供給配
管5は、この中空部4aに連通しており、模擬処分容器か
ら外部に伸びるように形成されている。
なお、第1図において符号8で示すものは、拘束容器
3の内面に形成された多孔質層であり、やはり焼結金属
により形成されたものである。
3の内面に形成された多孔質層であり、やはり焼結金属
により形成されたものである。
また、符号9,10で示すものは、それぞれ水素ガス捕集
器7に接続された開閉弁と安全弁である。すなわち、拘
束容器3内に注入された水はこの開閉弁9を介して排出
され、また、急激な水素ガスの放出があったときにはこ
の安全弁10を介して水素ガスを逃がす構成とされてい
る。
器7に接続された開閉弁と安全弁である。すなわち、拘
束容器3内に注入された水はこの開閉弁9を介して排出
され、また、急激な水素ガスの放出があったときにはこ
の安全弁10を介して水素ガスを逃がす構成とされてい
る。
今、ガス供給配管5を介して水素ガスを送り込めば、
模擬処分容器4は多孔質な材料により形成されているか
ら、送り込まれた水素ガスは模擬処分容器4の表面全体
から周囲の緩衝材2内に放出される。そして、この放出
された水素ガスは緩衝材2内を通り多孔質層8を通過し
て上方に向かい捕集器7に溜まる。
模擬処分容器4は多孔質な材料により形成されているか
ら、送り込まれた水素ガスは模擬処分容器4の表面全体
から周囲の緩衝材2内に放出される。そして、この放出
された水素ガスは緩衝材2内を通り多孔質層8を通過し
て上方に向かい捕集器7に溜まる。
このため、例えば水素ガスの注入からこの捕集までの
時間等を計測して、水素ガスの緩衝材2内における挙動
を分析することができる。
時間等を計測して、水素ガスの緩衝材2内における挙動
を分析することができる。
しかも、この際、水供給配管6から水を注入すれば、
緩衝材2を膨潤させることができ、地下水の存在を想定
した条件での試験も可能になる。
緩衝材2を膨潤させることができ、地下水の存在を想定
した条件での試験も可能になる。
なお、ガスの放出孔を例えば機械加工により形成した
模擬処分容器であると膨潤した緩衝材が内部に混入する
恐れがあるが、本実施例の模擬処分容器4は焼結金属製
でその孔は非常に微細にできるのでこのような可能性は
ない。
模擬処分容器であると膨潤した緩衝材が内部に混入する
恐れがあるが、本実施例の模擬処分容器4は焼結金属製
でその孔は非常に微細にできるのでこのような可能性は
ない。
このように、本実施例の試験装置1によれば、実際に
処分容器が地層処分され処分容器からガスが生じた場合
と同様な状況を発生させることができる。このため、こ
の状況下における水素ガスの挙動の検討が容易に行える
ようになるという効果があり、放射性廃棄物の地層処分
を問題なく実現ならしめる研究を促進させることができ
る。
処分容器が地層処分され処分容器からガスが生じた場合
と同様な状況を発生させることができる。このため、こ
の状況下における水素ガスの挙動の検討が容易に行える
ようになるという効果があり、放射性廃棄物の地層処分
を問題なく実現ならしめる研究を促進させることができ
る。
なお、処分容器の材質あるいは腐食が開始してから経
過した時間等により発生するガスは異なるが、本発明の
地層処分試験装置は水素ガスに限らず各種ガスについて
使用可能であることはいうまでもない。
過した時間等により発生するガスは異なるが、本発明の
地層処分試験装置は水素ガスに限らず各種ガスについて
使用可能であることはいうまでもない。
「考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案の放射性廃棄
物の地層処分試験装置によれば、実際に処分容器が地層
処分され処分容器からガスが生じた場合と同様な状況を
発生させて、この状況下におけるガスの挙動を容易に確
認・検討することができるという効果がある。
物の地層処分試験装置によれば、実際に処分容器が地層
処分され処分容器からガスが生じた場合と同様な状況を
発生させて、この状況下におけるガスの挙動を容易に確
認・検討することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図,第2図は本考案の一実施例を示す図であって、
第1図は放射性廃棄物の地層処分試験装置の全体構成を
示す斜視図、第2図は模擬処分容器の構成を示す斜視図
である。 1……地層処分試験装置、2……緩衝材、3……拘束容
器、4……模擬処分容器、5……ガス供給配管、7……
水素ガス捕集器(試験ガス捕集器)。
第1図は放射性廃棄物の地層処分試験装置の全体構成を
示す斜視図、第2図は模擬処分容器の構成を示す斜視図
である。 1……地層処分試験装置、2……緩衝材、3……拘束容
器、4……模擬処分容器、5……ガス供給配管、7……
水素ガス捕集器(試験ガス捕集器)。
Claims (1)
- 【請求項1】放射性廃棄物を処分容器内に収納して地層
処分した場合に、処分容器から生じるガスの緩衝材内に
おける挙動を研究するための装置であって、 地層処分に使用しようとする緩衝材(2)が充填される
拘束容器(3)と、 該拘束容器の中に緩衝材を介在させた状態で埋設される
模擬処分容器(4)と、該模擬処分容器内に前記拘束容
器の外部から試験ガスを送り込むためのガス供給配管
(5)と、 拘束容器の内部に接続され緩衝材中に放出された試験ガ
スを捕集するガス捕集器(7)とを備え、 前記模擬処分容器が多孔質な材料により形成されている ことを特徴とする放射性廃棄物の地層処分試験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12277190U JP2511361Y2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | 放射性廃棄物の地層処分試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12277190U JP2511361Y2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | 放射性廃棄物の地層処分試験装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0479237U JPH0479237U (ja) | 1992-07-10 |
JP2511361Y2 true JP2511361Y2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=31870523
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12277190U Expired - Fee Related JP2511361Y2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | 放射性廃棄物の地層処分試験装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2511361Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5158024B2 (ja) * | 2009-06-11 | 2013-03-06 | 株式会社Ihi | 地下圏摸擬試験方法および装置 |
-
1990
- 1990-11-22 JP JP12277190U patent/JP2511361Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0479237U (ja) | 1992-07-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Mbonimpa et al. | Diffusion and consumption of oxygen in unsaturated cover materials | |
Stoltz et al. | Liquid and gas permeabilities of unsaturated municipal solid waste under compression | |
Sellin et al. | The use of clay as an engineered barrier in radioactive-waste management a review | |
Gallé et al. | Evaluation of gas transport properties of backfill materials for waste disposal: H2 migration experiments in compacted Fo-Ca clay | |
JP2511361Y2 (ja) | 放射性廃棄物の地層処分試験装置 | |
Mbonimpa et al. | Interpretation of field tests to determine the oxygen diffusion and reaction rate coefficients of tailings and soil covers | |
Haque | Dynamic characteristics and stability analysis of municipal solid waste in bioreactor landfills | |
Shank | Determination of the hydraulic conductivity of the Alachua County southwest landfill | |
Huertas et al. | The FEBEX Project. General Overview | |
Jacops et al. | Gas-driven radionuclide transport in undisturbed and disturbed Boom Clay | |
JP2503652Y2 (ja) | 放射性廃棄物の地層処分構造 | |
Mousavi et al. | A Predictive Settlement Modeling Framework Employing Thermal–Hydraulic–Mechanical–Biochemical Processes in Municipal Solid Waste Landfills | |
JP3081464U (ja) | 供試体作製装置 | |
Rettenberger et al. | Retentive Capacity of Incapsulations Regarding Gases | |
Gray et al. | Injection of fixated scrubber sludge into abandoned coal mines | |
Seigneur et al. | Mathematical modeling of air toxic emission from landfill sites | |
Agg et al. | Gas generation and migration from radioactive waste repositories | |
Garcia-Gutierrez et al. | Migration experiments in compacted Ca-bentonite | |
Hardy et al. | Atomic Energy of Canada Limited | |
OSMANLIOGLU | Radionuclide (Cs-137) Transport in Granite Samples | |
Davis et al. | Shallow land burial technology: humid | |
Garisto et al. | The effect of cracks on diffusive mass transport through a clay barrier | |
Meiers et al. | Fluid placement of fixated scrubber sludge to reduce surface subsidence and to abate acid mine drainage in abandoned underground coal mines | |
Caron et al. | Near-field chemical composition of porewaters in a near-surface Low-Level Radioactive Waste vault | |
Tanaka et al. | Analysis of results obtained from field tracing test under artificial rainfall condition |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |