JP2507438B2 - 車両用空調装置の制御方法およびその装置 - Google Patents

車両用空調装置の制御方法およびその装置

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JP2507438B2 JP62145129A JP14512987A JP2507438B2 JP 2507438 B2 JP2507438 B2 JP 2507438B2 JP 62145129 A JP62145129 A JP 62145129A JP 14512987 A JP14512987 A JP 14512987A JP 2507438 B2 JP2507438 B2 JP 2507438B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両用空調装置に係り、特に車内温度を快適
に保つことに好適な車両用空調装置の制御方法およびそ
の装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の車両用空調装置の運転制御方法は、実開昭51-4
7108号に記載のように、車内天井付近の第1のサーモス
タットの設定値を床上付近の第2のサーモスタットの設
定値より低く設定し、制御回路に直列に接続し、何れか
早く検知したサーモスタットにより空調装置の運転制御
を行ない、乗客の乗車状態により車内温度の不均一を防
ぐ方法となっていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術は、何れか一方のサーモスタットによる
空調装置の運転制御であり、きめ細かな温度制御,圧縮
機のON-OFF頻度の増加,車内上下温度の増大の点につい
ては配慮がされておらず、乗客の不快感増大や圧縮機の
寿命低下の問題があった。
本願発明の目的は、空調時の乗客の不快感を減少させ
ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、乗車率を求め、該乗車率が所定値よりも
大きい場合は車内の下部の温度検出器によって空調装置
の冷房運転を制御し、前記乗車率が前記所定値よりも小
さい場合は車内の上部の温度検出器によって前記空調装
置の冷房運転を制御すること、によって達成される。
〔作用〕
満員時のように乗車率が大きいときには、上方から車
内に供給された冷房用空気は下降しにくい。本発明によ
れば、下部の温度検出器が低温に検出するまで冷房を継
続させるので、不快感を減少できるものである。
一方、閑散時のように乗車率が小さい場合は、冷房空
気は下方まで到達しやすく、冷え過ぎと成りやすいの
で、上方の温度検出器を選択して、冷房運転を制御す
る。
このため、どのような乗車率でも乗客に不快感を与え
ることがないものである。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第4図により説明
する。
図において、1は車両、2は車両1に設けた空調装
置、3は空調装置2を構成する圧縮機、4は冷房時に凝
縮器として作用する室外熱交換器、5は室外ファン、6
は冷房時に蒸発器として作用する室内熱交換器、7は室
内ファン、8は空調装置2の運転制御を行なうマイクロ
コンピュータ、9aは車内温度を検出する公知の温度検出
器としての第1のサーミスタ、9bは車内温度を検出する
公知の温度検出器としての第2のサーミスタ、10は乗車
率を判定する応荷重装置、11は公知の制御装置としての
マイクロコンピュータ8を構成し各情報を入力する入力
装置、12はあらかじめ作られたプログラムを格納するRO
M、13はデータを一時格納するRAM、14はプログラム命
令,データによる演算処理をするCPU、15は演算処理さ
れた内容を空調装置2に出力する出力装置である。
次に本実施例における作用について説明する。空調装
置2の圧縮機3から吐出される高温,高圧の冷媒は、室
外熱交換器4に入り、ここで外気により冷却され凝縮し
て液冷媒となって減圧装置(図示しないが、一般には膨
張弁、キャピラリーチューブが用いられる)に入りここ
で気液混合の2相流体となって室内熱交換器6に入り、
車内空気と熱交換して自身は蒸発しながら冷却作用を行
ない、ガス冷媒となって圧縮機3に戻る。
一方、室内熱交換器6を通過した車内空気は冷却され
室内ファン7により車内に供給される。
ここで車内に供給された調和空気は車内温度を均一に
しようとするが、乗客の乗車状態によっては第1図(第
1図において、左半分は満員時、右半分は乗客の少ない
閑散時の状況を示す。)に示すような空気の流れとな
る。即ち、乗客が多い場合、調和空気の流れが乗客によ
り阻外され床付近まで届かず吐出された調和空気がすぐ
に空調装置2内に戻るいわゆるショートサーキット現象
となり車内温度を均一にしないうちに圧縮機3の運転停
止命令が出て乗客に不快感を与える。また、乗客が少な
い場合、空気は床上付近に到達し、冷房の場合は空気の
特性上床上付近によどみ(暖房の場合は天井付近によど
む)、冷え過ぎとなり乗客に不快感を与える。そこで、
天井付近に設置した第1のサーミスタ9a,床上付近に設
置した第2のサーミスタ9bの車内温度情報をマイクロコ
ンピュータ8に取り込み、かつ、応荷重装置10の乗車率
情報を取り込むことにより、空調装置の運転制御を行
う。
第2図により冷房運転を説明する。図において、応荷
重装置10の検出結果が閑散時、すなわちによる乗車率が
小さい場合には、第1のサーミスタ9a(Ti1の温度)に
より空調装置2の運転制御(暖房時には第2のサミスタ
9bにより制御する。)を行う。応荷重装置10の検出結果
が定員程度のとき、すなわち乗車率が中間の場合には、
第1,第2のサーミスタ9a,9bの双方の情報(Ti1,Ti2の温
度)により空調装置2の運転制御を行う。応荷重装置10
の検出結果が満員時、すなわち乗車率が大きい場合に
は、第2のサーミスタ9b(Ti2の温度)により空調装置
2の運転制御を行う。
本実施例によれば、応荷重装置10の乗車率情報により
車内に設置された第1,第2のサーミスタ9a,9bの温度情
報の一方又は双方をマイクロコンピュータ8で選択,演
算処理し空調装置2の運転制御を行なうことにより、ど
のような乗車状態においても、乗客に不快感を与えるこ
とがなく、温度制御ができるという効果がある。
すなわち、満員時のように乗車率が所定値よりも大き
いときには、上方から車内に供給された冷房用空気は下
降しにくい。本発明によれば、下部の温度検出器が低温
を検出するまで冷房を継続させるので、不快感を減少で
きるものである。
一方、閑散時のように乗車率が前記所定値よりも小さ
い第2の所定値よりもさらに小さい場合は、冷房空気は
下方まで到達しやすく、冷え過ぎと成りやすいので、上
方の温度検出器を選択して、冷房運転を制御する。
乗車率が前記所定値と前記第2の所定値との間のと
き、すなわち定員時には前記両者の中間となるので、上
部と下部との温度によって制御するので、上部と下部と
の温度差を小さくできるものである。
このため、どのような乗車率でも乗客に不快感を与え
ることがないものである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、乗車率に応じて車内の上方、下部の
温度検出器を選択して車内温度を求め、選択した温度検
出器の温度情報によって冷房を行う空調装置を制御する
ので、どのような乗車状態においても乗客に不快感を与
えることのない空調を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す車両の縦断面図、第2
図は第1図の制御フローチャート、第3図は第1図のA
−A線側面図、第4図は空調装置の平面構成図である。 2……空調装置、6……室内熱交換器、7……室内ファ
ン、8……マイクロコンピュータ、9a,9b……第1、第
2のサーミスタ、10……応荷重装置、11……入力装置、
15……出力装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乗車率を求め、該乗車率が所定値よりも大
    きい場合は車内の下部の温度検出器によって空調装置の
    冷房運転を制御し、前記乗車率が前記所定値よりも小さ
    い場合は車内の上部の温度検出器によって前記空調装置
    の冷房運転を制御すること、を特徴とする車両用空調装
    置の制御方法。
  2. 【請求項2】乗車率を求め、該乗車率が第1の所定値よ
    りも大きい場合は車内の下部の温度検出器によって空調
    装置の冷房運転を制御し、前記乗車率が前記第1の所定
    値よりも小さい第2の所定値よりも小さい場合は車内の
    上部の温度検出器によって前記空調装置の冷房運転を制
    御し、前記乗車率が前記第1の所定値と前記第2の所定
    値との間の場合は前記上部の温度検出器と前記下部の温
    度検出器とによって前記空調装置の冷房運転を制御する
    こと、を特徴とする車両用空調装置の制御方法。
  3. 【請求項3】乗車率を求める応荷重装置と、車内の上部
    の温度を検出する第1の検出器と、車内の下部の温度を
    検出する第2の検出器と、前記応荷重装置が求めた乗車
    率が所定値よりも大きい場合は前記第2の検出器によっ
    て、前記乗車率が前記所定値よりも小さい場合は前記第
    2の検出器によって、空調装置の冷房運転を制御する制
    御装置と、からなる車両用空調装置の制御装置。
JP62145129A 1987-06-12 1987-06-12 車両用空調装置の制御方法およびその装置 Expired - Lifetime JP2507438B2 (ja)

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