JP2506551B2 - 広範囲酸素センサ― - Google Patents

広範囲酸素センサ―

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JP2506551B2
JP2506551B2 JP5179343A JP17934393A JP2506551B2 JP 2506551 B2 JP2506551 B2 JP 2506551B2 JP 5179343 A JP5179343 A JP 5179343A JP 17934393 A JP17934393 A JP 17934393A JP 2506551 B2 JP2506551 B2 JP 2506551B2
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electrode
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porous
oxygen sensor
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/417Systems using cells, i.e. more than one cell and probes with solid electrolytes
    • G01N27/419Measuring voltages or currents with a combination of oxygen pumping cells and oxygen concentration cells

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は一般に固体電解質電気化学
タイプの自動車排気ガス酸素センサーに関する。さらに
詳しくは、本発明はリーン(lean)とリッチ(ri
ch)燃料状態に迅速に線形反応することができ、例え
ば米国特許第A4,863,584号に開示されるよう
な、請求項1の前文に指定される平面形状に形成される
ことを特徴とする薄フィルム内部基準固体電解質酸素セ
ンサーに関する。
【0002】
【従来の技術】ガスセンサーは、ガスの定性及び定量分
析を必要とする、多様な用途に用いられる。自動車産業
では、エンジンの排気ガス中の酸素濃度がエンジンに供
給される燃料混合物の空気対燃料比に直接関係すること
は周知である。この結果、酸素ガスセンサーは自動車内
部燃焼制御系に用いられて、最適燃焼状態を決定し、燃
料節約を最大化し、排気放出を管理するために自動車排
気ガスの正確な酸素濃度測定値を供給する。有用である
ために、酸素センサーは約−40℃〜800℃の範囲の
温度において迅速な反応時間を有すべきである。
【0003】Burgett等への米国特許第3,84
4,920号に説明されるように、自動車用途に典型的
に用いられる電気化学タイプの酸素センサーは、自動車
エンジンからの排気中に存在する相対的酸素量を測定又
は検知するために電位差測定モードで作用するシンブル
形電気化学式ガルヴァーニ電池を用いる。このタイプの
酸素センサーはイオン伝導性固体電解質物質、典型的に
はイットリア安定化ジルコニアと、排気ガスに暴露され
るセンサー外部上の孔質電極被覆層と、既知濃度の基準
ガスに暴露されるセンサー内部上の孔質電極被覆層とを
含む。個々の要素は典型的に、例えば成形、研磨、高温
焼成のような通常のプロセスによって製造される。
【0004】固体電解質を横切るガス濃度勾配は、Ne
rnst式: E=ATln(P1/P2) [式中、Eはガルヴァーニ電圧、Tはガスの絶対温度、
1/P2は2電極における基準ガスの酸素分圧比であ
る、A=R/4F(Rは一般ガス定数、Fはファラデー
定数)]に従って、2電極におけるガスの分圧の差に比
例するガルヴァーニ電位を生ずる。
【0005】現在、これらの電位差(potentio
metric)酸素センサーはエンジンが2状態:化学
量論に比べて、(1)燃料リッチ状態と(2)燃料リー
ン状態のいずれで作動しているかを定性的に知るため
に、内部燃焼エンジンの排気ガス系に用いられる。平衡
に達した後に、これらの作動状態で作動するエンジン操
作から生ずる排気ガスは2種類の大きく異なる酸素分圧
を有する。この情報は空気対燃料比制御系に与えられ、
この系はこれらの両極端の状態の間の平均的な化学量論
空気対燃料比を形成しようと試みる。空気対燃料化学量
論点では、酸素濃度は数桁で変化する。従って、電位差
酸素センサーは、実際の空気対燃料比が幾らであるかに
関するより特定の情報を与えずに、エンジンが燃料リッ
チ状態又は燃料リーン状態のいずれで作動しているかを
定性的に示すことができる。
【0006】上記電位差式で作動する現在の酸素センサ
ーは、エンジンが燃料リッチ状態又は燃料リーン状態の
いずれで作動しているかを表示するために高感度であ
り、化学量論点で充分に作動する。しかし、これらの出
力電圧は酸素分圧比の自然対数の関数であるために、電
位差センサーは化学量論点から離れた作動状態での空気
対燃料比を知るために有用である出力を生じない。
【0007】燃料使用と放出制御の改良を求める要望が
増大するために、排気ガス中の酸素分圧を正確に測定し
て、燃料リッチ状態と燃料リーン状態との両方において
内部燃焼エンジンを操作することができる広範囲酸素セ
ンサーが最近注目されている。このような状態は数桁の
酸素分圧の変化に迅速に反応し、しかも燃料リッチ状態
と燃料リーン状態との両方において酸素分圧を正確に測
定するために充分な感度をも有する酸素センサーを必要
とする。電位差酸素センサーの出力は化学量論点から離
れて作動する場合に、排気ガス酸素分圧の小さい変化を
定量するために充分な分解能(resolution)
を有さず、それ故、燃料リッチ状態又は燃料リーン状態
での空気対燃料比を正確に測定することができない。
【0008】空気対燃料比に比例する出力を生ずる酸素
センサーが今後のエンジン制御系のために有意な性能利
点を提供することを、先行技術は示唆している。Koj
ima等への米国特許第4,863,584号、Yam
ada等への米国特許第4,839,018号;Sak
ulai等への米国特許4,570,479号;及びH
etrick等への米国特許第4,272,329号に
開示されているように、拡散限定電流式(diffus
ion limited current mode)
で作動する酸素センサーは、燃料リッチ状態又は燃料リ
ーン状態における空気対燃料比をも測定するために充分
な分解能を与えるような比例出力を生ずる。一般に、拡
散限定電流式酸素センサーは、内部酸素基準ソース(s
ource)を発生するためにポンピングセル(pum
ping cell)と貯蔵セルとを有する。ポンピン
グ電流の大きさと極性とが排気ガス組成を表示するもの
として検出されうるように、貯蔵セルとポンピングセル
との間に一定起電力が維持される。
【0009】上記拡散限定電流式酸素センサーは一般に
充分な性能を有するが、それらのコストを低下させ、大
量生産条件下でそれらをより容易に製造可能にするため
に、これらのデバイスの構成をさらに改良する必要が依
然として存在する。特に、上記先行技術によって教示さ
れる各酸素センサーは室又はギャップを形成する構造、
大量生産での処理と組み立てとを複雑にする特徴に依存
する。
【0010】従って、燃料リッチ状態と燃料リーン状態
との両方で作動する内部燃焼エンジンのために、極度に
高感度であり、迅速に、正確な、絶対的酸素濃度測定値
を与えることができ、しかも大量生産に応ずることがで
きる酸素センサーを提供することが望ましい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】燃料リッチと燃料リー
ンとの両方を含めた広範囲な作動状態にわたって空気対
燃料比を正確に測定することができ、大量生産処理条件
下で容易に製造されるように構成される、内部燃焼エン
ジンの酸素センサーを提供することが、本発明の目的で
ある。
【0012】エンジンからの排気ガス中の酸素分圧に比
例する出力を供給するために、このような広範囲酸素セ
ンサーを少なくとも部分的に拡散限定電流式で作動させ
ることが、さらに本発明の目的である。
【0013】最後に、このような広範囲酸素センサーを
その大量生産性を容易にするために、本発明によって熱
溶射方法、特にプラズマ溶射方法によって製造可能にす
ることが、本発明のさらに他の目的である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によると、燃料リ
ッチと燃料リーン作動状態の両方において空気対燃料比
を正確に測定することができ、広範囲酸素センサーと呼
ばれる酸素センサーを提供する。この酸素センサーは大
量生産処理条件下での酸素センサーの製造を容易にする
プラズマ溶射付着方法によって製造される平面的構造を
有する。
【0015】酸素センサーは適当な基板、相互に間隔を
置いた関係で基板上に配置された電気化学的貯蔵セルと
電気化学的ポンピングセル、及び貯蔵セルとポンピング
セルとの間に形成された電気化学的基準セルを含む。電
気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピングセルとは固体
電解質層を共有し、このことが処理を容易にし、製造コ
ストを減ずる。電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピ
ングセルとの間の“イオン クロストーク(ionic
cross−talk)”は固体電解質層の特定のジ
オメトリー(geometry)によって微々たるレベ
ルに維持される。
【0016】電気化学的貯蔵セルは固体電解質層の両側
に配置された電極対を有する。酸素貯蔵層が基板上に配
置され、2電極の下部に接触する。上部電極は被測定排
気ガスに接触する。電気化学的貯蔵セルは一定電流供給
源によって電気化学的貯蔵セル中に酸素を汲み入れ、そ
れによって同層内に所定酸素分圧を維持するように駆動
される。所定酸素分圧は酸素センサーの基準酸素分圧と
して役立ち、好ましくは1気圧から少なくとも1桁以内
である。
【0017】電気化学的ポンピングセルも固体電解質層
の両側に配置された電極対を有する。電気化学的貯蔵セ
ルの酸素貯蔵層と同様な形式で、電気化学的ポンピング
セルは、電気化学的ポンピングセルの2電極の下部に接
触する、基板上に配置された拡散層を有する。この場合
も、上部電極は被測定排気ガスに接触する。操作中に、
排気ガス中の酸素ガスと還元性ガスは拡散層中に側面か
ら(laterally)拡散することができる。電気
化学的ポンピングセルは、拡散層中に酸素を汲み入れ、
拡散層から酸素を汲み出すように、その電極に結合した
可変電圧供給源によって駆動される。以下でさらに詳述
するように、測定され、排気ガス含量を表示するのは、
この可変電圧供給源から生ずる電流である。排気ガスの
酸素分圧に対応する傾向がある拡散層内の酸素分圧に依
存して、酸素が拡散層中に汲み入れられ、拡散層から汲
み出される。
【0018】電気化学的基準セルは電気化学的貯蔵セル
と電気化学的ポンピングセルの下部電極の間に形成さ
れ、電気化学的貯蔵セルの酸素貯蔵層内の所定酸素分圧
に対して、電気化学的ポンピングセルの拡散層中の酸素
分圧を監視するのに役立つ。電気化学的基準セルは、拡
散セルと酸素貯蔵セルとの間の酸素分圧差によって生ず
る下部電極間の電位差に基づいて電圧出力を生ずる。こ
の電位差は空気/燃料化学量論点に対応するレベルに維
持されるように求められる。次に、電気化学的ポンピン
グセルが拡散層内の酸素レベルを空気/燃料化学量論点
に大体等しいレベルに維持するように導くために、この
電圧出力を電気化学的ポンピングセルの可変電圧供給源
へのフィードバックとして用いることができる。この結
果、排気ガス中の酸素濃度に比例するイオン電流が電気
化学的ポンピングセルを通って流れる。さらに、電流の
方向は空気/燃料混合物が燃料リッチであるか又は燃料
リーンであるかに依存する。空気/燃料混合物が燃料リ
ッチ(すなわち、酸素低含量)である場合には、電気化
学的ポンピングセルは拡散層中に酸素を汲み入れるよう
に要求され、燃料リーン空気/燃料混合物(すなわち、
酸素高含量)は電気化学的ポンピングセルに拡散層から
酸素を汲み出すように要求することになる。
【0019】固体電解質層は好ましくはイットリア安定
化ジルコニア(YSZ)物質であり、これは電気回路の
影響下でそれを通る酸素イオンの透過を可能にする。酸
素貯蔵層と拡散層とは好ましくは、それを通る酸素分子
の透過を可能にする孔質層である。好ましくは、酸素貯
蔵層と拡散層とは両方とも基板上にスクリーンプリント
される。電極は公知のスパッター方法を用いて孔質白金
からそれぞれ形成される。最後に、基板は酸素イオンと
分子が酸素センサーの底部から放散するのを防止する緻
密な基板であることが好ましい。
【0020】酸素センサーの構造と酸素センサーの形成
に用いられる本発明の加工方法とは両方が製造コストを
低下させるのに役立ち、酸素センサーを大量生産条件下
でより容易に製造可能にする。加工工程は公知のスクリ
ーンプリント方法と焼成とを用いて、緻密な基板上に電
気化学的貯蔵セルの酸素貯蔵層と電気化学的ポンピング
セルの拡散層との対応して、間隔を置いた孔質層対を付
着させることを含む。緻密な基板が緻密なYSZから形
成される場合には、孔質層上を除いて基板上のいたると
ころにプラズマ溶射付着によって孔質セラミック物質の
絶縁層を付着させる。次に第1孔質白金電極対を絶縁層
上にスパッターさせ、各電極を孔質層の対応層に接触さ
せる。次に狭い酸化アルミニウム層をプラズマ溶射方法
によって形成して、第1電極の暴露部分を決定し、第1
電極上の酸素漏出を防止する。次に、外部電気回路への
電気接点として役立つために露出状態で残す部分を除い
て電極の実質的に全てを覆うように固体電解質層をプラ
ズマ溶射付着方法によって形成する。2孔質YSZ層の
間のイオンクロストークを最小にするために、孔質YS
Z層の間の距離に応じて電解質層の厚さを限定する。最
後に、第2孔質白金電極対を固体電解質層上にスパッタ
ーさせ、各電極が固体電解質層を介して第1電極対の対
応電極にイオン連通するようにする。
【0021】この加工方法を用いると、酸素センサーは
排気ガス中の酸素分圧に比例する出力を有する、比較的
低コストで、高性能の酸素センサーを形成する。水平構
造は複雑な基準室又は多くの層の垂直組み立てを必要と
しないので、広範囲酸素センサーのより実際的な構造で
ある。従って、この酸素センサーは燃料リーン又は燃料
リッチ状態のいずれかにおけるエンジンの作動に対応す
る排気ガスの酸素分圧の小変化を感知することができ
る。最後に、エンジンが燃料リーン又は燃料リッチ状態
のいずれで作動するかが、電気化学的ポンピングセルを
通る電流の方向によって示される。
【0022】
【実施例】図1〜12は本発明の好ましい実施例による
広範囲酸素センサーの製造の加工工程を示し、奇数番号
図は加工工程を断面図で示し、偶数番号図は平面図とし
て加工工程を示す。
【0023】図13〜22は本発明の第2実施例による
広範囲酸素センサーの製造の加工工程を示し、奇数番号
図は加工工程を断面図で示し、偶数番号図は平面図とし
て加工工程を示す。
【0024】図23は本発明の第3実施例による広範囲
酸素センサーを断面図で示す。
【0025】図24は本発明による広範囲酸素センサー
を操作し、制御するための電気回路を追加した図1〜1
2の広範囲酸素センサーを示す。
【0026】自動車内部燃焼エンジンの排気ガスのよう
な、感知されるガス混合物中の酸素分圧に比例する出力
を供給するために、部分的には拡散限定電流式で作動す
る広範囲酸素センサーを提供する。さらに、この酸素セ
ンサーはエンジンが燃料リーン又は燃料リッチ状態のい
ずれかで作動するときに、燃焼前の燃料混合物中の空気
対燃料比を測定するために排気ガス酸素分圧を迅速にか
つ正確に感知することができる。この広範囲酸素センサ
ーは公知熱付着方法を用いるその製造を促進する平面状
構造を形成するように構成される。この結果、本発明の
広範囲酸素センサーは大量生産条件下で比較的低コスト
の容易に生産可能であることを特徴とする。
【0027】広範囲酸素センサーはまた、自動車の排気
系の厳しい環境下で充分に耐えうる。
【0028】図11,12,24では、本発明の好まし
い実施態様による広範囲酸素センサー10の構造を示
す。容易に分かるように、広範囲酸素センサー10の構
造は平面状であり、先行技術の拡散限定電流酸素センサ
ーに認められるような、ガス基準デバイスとして室又は
溝を含まない。以下でさらに詳述するように、その代わ
りに、本発明の広範囲酸素センサー10は排気ガス中の
酸素分圧を測定するための基準として酸素を蓄えるセラ
ミック孔質層の使用に依存する。広範囲酸素センサー1
0は好ましくは緻密なセラミック物質から、より好まし
くは、酸素その他の分子の広範囲酸素センサー10から
の拡散に対するバリヤーとして役立つ、緻密なイットリ
ア安定化ジルコニア(YSZ)から形成される基板11
を含む。この意味での“緻密な(dense)”は相対
的な用語であり、酸素分子が基板11を通過せず、その
代わりに上記のより孔質の酸素貯蔵層を通って拡散する
ことを意味する。
【0029】電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピン
グセルとは基板上に相互に間隔を置いた関係で形成され
る。図には説明のためにのみ、広範囲酸素センサー10
の左手端部に存在する電気化学的貯蔵セルを示し、広範
囲酸素センサー10の右手端部に存在する電気化学的ポ
ンピングセルを示す。しかし、広範囲酸素センサー10
上の電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピングセルと
の位置が広範囲酸素センサー10の作動に影響を与えず
に逆転可能であることは、当業者に容易に理解されるで
あろう。電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピングセ
ルとは通常の固体電解質物質から、好ましくは非常に緻
密なYSZから形成される固体電解質層26を共有す
る。固体電解質層26は電流の影響下で酸素イオンの透
過を可能にする。この配置と、特に単一電解質層の使用
は広範囲酸素センサー10の製造を容易にし、広範囲酸
素センサー10の質と信頼性をも強化しながら、製造コ
ストを低下させる。
【0030】図11と12に示す完成構造を最初に見る
と、固体電解質層26と基板11との間のイオン流を阻
止するためにアルミナ絶縁層16が好ましく備えられ
る。電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピングセルと
の間の“イオンクロストーク”は固体電解質層26の厚
さを限定することによって微々たるレベルに維持され
る。固体電解質層26の相対的厚さは電気化学的貯蔵セ
ルと電気化学的ポンピングセルとを通るイオン流を強化
し、電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピングセルと
の間の充分な側面距離と共に、電気化学的貯蔵セルと電
気化学的ポンピングセルとの間のイオン透過をも抑制す
る。さらに、固体電解質層26と、以下で詳述するよう
な、広範囲酸素センサーの他の要素との間に絶縁帯層対
22と24が選択的に備えられ、固体電解質層26の周
辺におけるイオン又は電気漏出を阻止する。
【0031】電気化学的貯蔵セルは固体電解質層26の
両側にそれぞれ配置された、上部及び下部孔質白金電極
28と20を含む。電極28と20の孔度はそれを通る
酸素分子の拡散を可能にする。酸素貯蔵層14は、その
熱膨張係数が電気化学的貯蔵セルの他の要素の熱膨張係
数に密接に一致する孔質セラミック物質から形成され
る。酸素貯蔵層14は基板11上に直接配置され、下部
電極20に接触する。この意味での“孔質”は酸素貯蔵
層14が酸素分子を含む可能性を意味する相対的な用語
である。YSZ酸素貯蔵層14の孔度は酸素貯蔵層14
内の酸素分子の蓄積と流動とを可能にする。固体電解質
層26は、図示するように、上部及び下部孔質白金電極
28,20の間に配置されて、イオン電流路を形成す
る。図24に示すように、電気化学的貯蔵セルは一定電
流供給源32によって駆動されて、酸素貯蔵層14内の
所定酸素分圧を維持するために充分な速度で、上部孔質
白金電極28に接触する排気ガスから酸素貯蔵層14中
に酸素を汲み入れる。特に、一定電流供給源32からの
電流は、酸素貯蔵層14中に酸素を汲み入れる速度が、
一般には約1〜100ミリアンペアのオーダーである、
酸素貯蔵層14からの漏出を補償するために充分である
ようでなければならない。好ましくは、酸素貯蔵層14
内の酸素分圧は安定な酸素分圧値を形成するために1気
圧から少なくとも1桁以内である。電気化学的貯蔵セル
の酸素貯蔵層14内の酸素分圧は広範囲酸素センサー1
0の操作のための基準分圧として役立つ。
【0032】電気化学的ポンピングセルは固体電解質層
26の両側に配置される、それぞれ上部及び下部孔質白
金電極30と18を有する。電気化学的ポンピングセル
は酸素貯蔵層14の基準と同じ基準に従って、孔質セラ
ミック物質から形成される拡散層12を有し、拡散層1
2を通しての酸素分子の拡散を可能にする。拡散層12
は基板11上に直接配置され、電気化学的ポンピングセ
ルの2孔質白金電極18と30の下部孔質白金電極18
に接触する。図12に見られるように、拡散層12は部
分的に排気ガスに暴露されて、酸素分子を拡散層12中
に直接拡散させる。
【0033】電気化学的ポンピングセルは同セルの孔質
白金電極18と30に結合する可変電圧供給源34によ
って駆動され、必要に応じて拡散層12中に酸素を汲み
入れ、拡散層12から酸素を汲み出して、拡散層12内
の所定酸素分圧を維持する。拡散層12は排気ガスに部
分的に暴露されるので、酸素は側面から拡散層12中に
拡散し、拡散層12は排気ガスの酸素分圧に等しい酸素
分圧を有する傾向がある。拡散層12の孔度と縁ジオメ
トリーはこの暴露部分から拡散層12への酸素拡散速度
を決定する。広範囲酸素センサー10の操作の説明でさ
らに詳しく説明するように、可変電圧供給源34は、排
気ガスに対応する実際の分圧の代わりに、大体空気/燃
料化学量論点に対応するレベルに拡散層12内の酸素分
圧を維持するように作用する。
【0034】拡散層12内の適当な酸素分圧を維持する
ために、 電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピング
セルの、それぞれの下部孔質白金電極20と18によっ
て電気化学的基準セルを形成する。図11に見られるよ
うに、固体電解質層26が下部孔質白金電極18と20
の間に存在して、電気化学的基準セルのイオン回路を完
成させる。電気化学的基準セルは酸素貯蔵層14と拡散
層12との酸素分圧の差を感知することができる。電気
化学的基準セルは拡散層12と酸素貯蔵層14との酸素
分圧の差によって生ずる、下部孔質白金電極20と18
との間の電位差に基づいて電圧出力を生ずる。電圧計3
8によって検出されるように示される、この電圧出力は
電気化学的ポンピングセルが拡散層内の酸素レベルを空
気/燃料化学量論点に大体等しいレベルに維持するよう
に導くために、電気化学的ポンピングセルの可変電圧供
給源34へのフィードバックとして用いることができ
る。実際に、約0.45voltの電圧は化学量論点に
おいて拡散層12の酸素分圧と酸素貯蔵層14内の1気
圧以上の酸素分圧との間に生ずる電位差に対応する。
【0035】可変電圧供給源34によって電気化学的ポ
ンピングセルの孔質白金電極18と30を横切って電圧
が供給される結果として、酸素イオンが電気化学的ポン
ピングセルを通って、孔質白金電極18と30の間に流
れる電流とは反対方向に流れる。図24において電流計
36によって検出されるように示される、このイオン流
は排気ガス中の酸素濃度に比例する。イオン流の方向は
空気/燃料混合物が燃料リッチであるか又は燃料リーン
であるかに依存する。空気/燃料混合物が燃料リッチ
(すなわち、酸素低含量)である場合には、電気化学的
ポンピングセルは上部孔質白金電極30から固体電解質
層26と下部孔質白金電極18とを介して拡散層12中
に酸素イオンを汲み入れて、燃料リッチ状態において空
気/燃料の化学量論点の酸素分圧よりも低い、排気ガス
の酸素分圧に等しい酸素分圧を有する酸素拡散層の傾向
を補償する。燃料リーン空気/燃料混合物(すなわち、
酸素高含量)は電気化学的ポンピングセルに、上記とは
反対方向に、拡散層12から酸素を汲み出させることに
なる。
【0036】製造の見地から、単一固体電解質層26の
使用は、多重電解質層に比べて、製造が簡単であるとい
う利点を有する。さらに、多重電解質層は機能問題にも
寄与する、酸素が拡散層12に汲み入れ、汲み出される
箇所とは異なる位置で拡散層12内の酸素分圧が測定さ
れることになるからである。本発明の広範囲酸素センサ
ーは単一固体電解質層26がセンサーの構造を簡単化す
る性質であるという利点を有する。固体電解質層26の
厚さを限定することによって、各個別セルの電極の間
(すなわち、上部孔質白金電極28,30とそれらのそ
れぞれ下部孔質電極20,18との間)のイオン抵抗は
各水平に間隔を置いた電極間(すなわち、下部孔質白金
電極20,18の間と上部孔質白金電極30,28の
間)のイオン抵抗よりも非常に低くなることが判明して
いる。この結果、水平に間隔を置いた電極間(すなわ
ち、下部孔質白金電極18,20の間と上部孔質白金電
極28,30の間)のイオン漏出電流は電気化学的貯蔵
セル及び電気化学的ポンピングセルの範囲内のポンピン
グ電流の比べて小さい。この結果、図11、12に示す
ように、それぞれがその対応下部孔質電極20,18と
イオン連通するように、電気化学的貯蔵の間のイオンク
ロストークによって、センサーエラーが生ずる。
【0037】広範囲酸素センサー10の操作は次の通り
である。上述したように、安定な酸素分圧基準値を提供
するために、電気化学的貯蔵セルは酸素貯蔵層14内の
酸素分圧を1気圧から少なくとも1桁以内に維持するよ
うに求める。一定電流供給源32、酸素貯蔵層14、拡
散層12が基板11上に約25〜約200μmの深さに
まで付着される。酸素貯蔵層14と拡散層12は好まし
くは公知のスクリーンプリント方法によって付着され、
次に約1300〜1500℃の温度において炉で焼成さ
れる。酸素貯蔵層14と拡散層12との間の距離は、そ
れらの間のイオンクロストークを限定するために、約3
〜5mmである。或いは、酸素貯蔵層14と拡散層12
とを基板11上に、孔質セラミック/ポリマーテープ
(酸素貯蔵層14と拡散層12とに対応)を緻密なセラ
ミック/ポリマーテープ(基板11に対応)に圧縮する
ことによって基板11の表面の、酸素貯蔵層14と拡散
層12を形成すべき位置に形成することができる。この
ようなセラミック/ポリマーテープは技術上周知であ
り、公知のセラミックテープ鋳造方法を用いて形成され
る。次に、この構造体を焼成して、結合剤を消散させ
て、緻密なYSZ基板11に結合した孔質セラミック層
を残す。
【0038】図3と4に示すように、絶縁アルミナ層1
6を適当な大きさのマスクを通して公知のプラズマ溶射
付着方法を用いて約20μmの深さに付着させるが、例
えばスクリーンプリントのような、他の公知方法を用い
ても同様な結果を得ることができると予想される。この
絶縁層の機能は基板11との不利なイオン又は電気連通
を阻止することであるので、この絶縁層の厚さは1μm
未満から約50μmまでに変化することができる。この
遮蔽方法は、図2に示すように、絶縁層16を基板11
上に、酸素貯蔵層14と拡散層12とを除いて、選択的
に付着させることを可能にする。
【0039】次に図5と6を参照すると、下部孔質白金
電極18と20を絶縁層上にマスクを通して約1〜約
1.5μmの深さに付着させる。図5と6に示すよう
に、下部孔質白金電極18と20の各々はその対応する
拡散層12及び酸素貯蔵層14に接触する。次に、図7
と8に示すように、再び公知のプラズマ溶射方法又は他
の公知方法によってマスクを用いて、図示するように約
20μmの深さに絶縁帯層22と24を選択的に付着さ
せることによって、絶縁帯層22と24を広範囲酸素デ
ンサー10の幅を横切って形成する。さらに、これらの
絶縁帯(好ましくはアルミナから形成される)は、これ
らの機能が固体電解質層26の周辺からのイオン又は電
気連通を阻止することであるので、1μm未満から約5
0μmまでの範囲の厚さを取りうる。特に、絶縁帯22
と24は電極18,20が排気ガスに接触する場合に形
成される三重点の形成を除去するのに役立ち、さもなく
ば固体電解質層26の内外への酸素イオン漏出路が生ず
ることになる。生ずるイオン電流はポンピング電流に加
わるか又はこれから減ぜられ、それによって出力エラー
を形成する。電気化学的ポンピングセルに対応する絶縁
帯22が広範囲酸素センサー10に配置され、図8に最
も良く見られるように、拡散層12が部分的に露出さ
れ、拡散層12への直接の酸素拡散を可能にする。
【0040】図9と10に示すように、次に絶縁帯22
と24の間の広範囲酸素センサー10の上面の実質的に
全てを覆うように、プラズマ溶射付着によって固体電解
質層26を形成する。この結果、下部孔質白金電解質1
8,20を部分的に露出させて残し、接点として役立た
せる。さらに、固体電解質層26は拡散層12を部分的
に露出させて残し、図10に最も良く見られるように、
拡散層12中への酸素の直接拡散を可能にする。固体電
解質層26の厚さは好ましくは約100μm〜約500
μmの範囲である。この厚さは酸素貯蔵層14と拡散層
12との間の距離に比べて充分に小さく、酸素貯蔵層1
4と拡散層12との間のイオンクロストークを最小にす
る。最後に、図11と12に示すように、上部孔質白金
電極28と30を固体電解質層26上に、それらの各々
がその対応下部孔質白金電極20,18とそれぞれ、イ
オン連通するようにスパッターする。
【0041】広範囲酸素センサー10の操作は次の通り
である。上述したように、安定な酸素分圧基準値を提供
するために、電気化学的貯蔵セルは酸素貯蔵層14内の
酸素分圧を1気圧から少なくとも1桁以内に維持するよ
うに求める。電気化学的貯蔵セルの一定電流供給源32
は、下部孔質白金電極20から固体電解質層26を通し
て上部孔質白金電極28へ電流を生ずる。これは上部孔
質白金電極28に隣接する排気ガス中の酸素分子をイオ
ン化させる。酸素イオンは負に帯電するので、このイオ
ンは固体電解質層26を通って、酸素貯蔵層14中へ拡
散して、そこでそれらの過剰な電子を捨て、再結合し
て、酸素貯蔵層14中で酸素分子を形成する。
【0042】これに反して、電気化学的ポンピングセル
は特定の空気/燃料混合物の化学量論点における酸素分
圧にほぼ等しい酸素分圧を有する拡散層12を維持する
ように求める。エンジンが化学量論点において作動する
場合に、暴露面から拡散層12中に自然に拡散する酸素
は化学量論点における酸素分圧に実質的に等しい酸素分
圧を拡散層12内に確立する。酸素貯蔵層14と拡散層
12との間の酸素分圧の差は約450ミリボルトの電圧
を電気化学的基準セル(すなわち、それぞれ下部孔質白
金電極20,18の間)に確立する。
【0043】しかし、エンジンが燃料リッチ又は燃料リ
ーン状態で作動する場合には、拡散層12はそれぞれ化
学量論点における酸素分圧よりも小さい又は大きい酸素
分圧を有する傾向がある。エンジンが燃料リッチ状態で
作動する場合には、下部孔質白金電極18,20の間の
電位は、例えば一酸化炭素、水素及び炭化水素のよう
な、拡散層12を通って拡散し、非常に低い平衡化酸素
分圧を生ずる、酸化可能なガスによると450ミリボル
トより高くなる。この結果、電気化学的基準セルからの
フィードバックシグナルは可変電圧供給源34に中継さ
れ、可変電圧供給源34は電気化学的ポンピングセルの
孔質白金電極30,18を横切る電圧を調節する。拡散
層12の酸素分圧を高めて、450ミリボルト電圧を再
確立するために、可変電圧供給源34は電気化学的ポン
ピングセルの下部孔質白金電極と上部孔質白金電極18
と30の間に電位を生じさせ、下部孔質白金電極18か
ら上部孔質白金電極30への電流を生じさせる。この結
果、酸素分子は上部孔質白金電極30においてイオン化
されて、固体電解質層26を通って拡散層12に流れ
る、この効果は拡散層12内の酸素分圧を高めることで
ある。化学量論点において拡散層12内に酸素分圧を維
持するために必要な電流は、拡散電流限定式による排気
ガス中に、存在する酸化可能なガスの濃度又は完全な平
衡化酸素分圧に比例する。
【0044】同様に、エンジンが燃料リーン状態で作動
する場合には、下部孔質白金電極18,20の間の電位
は450ミリボルトより低くなる。この結果、電気化学
的基準セルから可変電圧供給源34へのフィードバック
シグナルは、拡散層12内の酸素分圧を減じて、450
ミリボルト電圧を再確立する。可変電圧供給源34によ
って下部孔質白金電極と上部孔質白金電極18と30の
間に生ずる電位は、上部孔質白金電極30から上部孔質
白金電極18への電流を生じさせる。この結果、酸素分
子は拡散層12内の下部孔質白金電極18においてイオ
ン化されて、固体電解質層26を通って上部孔質電極3
0に流れる、この効果は拡散層12内の酸素分圧を低下
させることである。この場合にも、化学量論点において
拡散層12内に酸素分圧を維持するために必要な電流
は、拡散電流限定式により排気ガス中の酸素分圧に比例
する。
【0045】部分的には拡散電流限定式によって作動
し、本発明によって容易に製造可能であることを特徴と
することができる、広範囲酸素センサー110の代替え
実施態様を図21と22に示す。この代替え実施態様も
緻密なセラミック基板111、基板111上に相互に間
隔を置いた関係で配置される電気化学的貯蔵セルと電気
化学的ポンピングセル、及び電気化学的貯蔵セルとポン
ピングセルとの間に形成される電気化学的基準セルを含
む。好ましい実施態様によると、電気化学的貯蔵セルと
ポンピングセルは、加工を容易にして、製造コストを減
ずるために、単一YSZ電解質層を共有する。しかし、
この実施態様は酸素貯蔵層又は拡散層を形成するために
明確な孔質層を用いず、その代わりに孔質YSZ電解質
層122を用いる、これは広範囲酸素センサー110が
酸素貯蔵と拡散の両方のために孔質電解質層122中の
孔と亀裂に依存することを可能にする。
【0046】好ましい実施態様によると、電気化学的貯
蔵セルはそれぞれ孔質電解質層122の両側に配置され
た、上部及び下部孔質白金電極124と116を有す
る。酸素貯蔵領域が下部孔質白金電極116に隣接して
孔質電解質層122中に存在する。電気化学的ポンピン
グセルもそれぞれ孔質電解質層122の両側に配置され
た、上部及び下部孔質白金電極126と114を有す
る。電気化学的貯蔵セルの酸素貯蔵領域と同様に、電気
化学的ポンピングセルも下部孔質白金電極114に隣接
して孔質電解質層122中に拡散領域を有する。好まし
い実施態様によると、電気化学的基準セルは電気化学的
貯蔵セルと電気化学的ポンピングセルとの下部孔質白金
電極116と114との間に形成され、酸素貯蔵領域内
の所定酸素分圧に対して、拡散領域内の酸素分圧を監視
するために役立つ。
【0047】基板111へのイオン及び電流の漏出を阻
止するために、孔質電解質層122と、電気化学的貯蔵
セルとポンピングセルとがセラミック層112上に配置
される。さらに、セラミック絶縁帯層対118,120
が広範囲酸素センサー110の幅を横切って伸び、孔質
電解質層122と下部孔質白金電極116,114との
間の界面に沿っての酸素イオンの漏出を防止する。
【0048】広範囲酸素センサー110の操作は図1〜
12の好ましい実施態様の広範囲酸素センサー10と本
質的に同じである。しかし、図13〜22に見られるよ
うに、広範囲酸素センサー110の加工はこの好ましい
実施態様の加工とは次のように異なる。図13,14に
示すように、セラミック(好ましくはアルミナ)絶縁層
112を最初に基板111の面全体上に約20μmの深
さに公知のプラズマ溶射付着方法を用いて付着させる
が、前述したように、例えばスクリーンプリントのよう
な、他の公知方法を用いても同様な結果が得られること
が予想される。この場合にも、この機能は基板111と
の不利なイオン又は電気連通を阻止することであるの
で、この厚さは1μm未満サイズから約50μmまでの
範囲でありうる。図15と16に関しては、下部孔質白
金電極116と114を絶縁層上にマスクを通して約1
μm〜約1.5μmの深さに付着させる。孔質白金電極
116と114を好ましくは公知のスパッター方法を用
いて付着させる。次に、図17と18に示すように、絶
縁帯層120,118を広範囲酸素センサー110の幅
を横切って形成し、この場合にも公知のプラズマ溶射方
法をマスクと共に用いて、絶縁帯層120,118を約
20μmの深さに選択的に付着させる。
【0049】図19と20に関しては、絶縁帯層12
0,118の間の広範囲酸素センサー110の本質的に
全上面を被覆するようにプラズマ溶射付着方法によっ
て、孔質電解質層122を形成する。孔質電解質層12
2の厚さは好ましくは約100μm〜約500μmであ
る。最後に、上部孔質白金電極124,126を孔質電
解質層122上にスパッターして、図21と22に示す
ように、各孔質電極がその対応下部孔質白金電極11
6,114にそれぞれイオン連通するようにさせる。
【0050】本発明によって拡散電流限定式で作動する
広範囲酸素センサー210の第3実施態様を図23に示
す。この実施態様も緻密なセラミック、好ましくはYS
Z基板211、基板211上に相互に間隔を置いた関係
で配置される電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピン
グセル、及び電気化学的貯蔵セルとポンピングセルとの
間に形成される電気化学的基準セルを含む。電気化学的
貯蔵セルは孔質白金電極224と232の間で作動し、
電気化学的ポンピングセルは孔質白金電極216と23
0の間で作動する。好ましい実施態様によると、電気化
学的貯蔵セルとポンピングセルとは、加工を容易にし、
製造コストを減ずるために、単一のプラズマ溶射YSZ
電解質層228を共有する。しかし、この実施態様は電
気化学的貯蔵セルの下部電極224の分極化の効果を避
けるために第5孔質白金電極218を用いる。
【0051】構造的に、図23に見られるように、第1
実施態様と第2実施態様の4電極構造とこの実施態様の
構造との差は、電気化学的基準セルが電気化学的酸素貯
蔵セルから単離されることである。説明のために、図1
1の第1実施態様を参照すると、電気化学的ポンピング
セルは下部孔質白金電極と上部孔質白金電極18,30
の間で作動し、電気化学的基準セルは下部孔質白金電極
18,20の間で作動する。従って、電気化学的ポンピ
ングセルと基準セルとは電極18を共有する。この結
果、ポンピングによる分極化効果は電気化学的基準セル
によって発生される電圧に影響を与えることができる。
この効果を避けるために、第5電極218を加えて、電
極218と216との間に基準セルを形成する。電極2
18は酸素貯蔵層222内で酸素に暴露されるが、電気
化学的貯蔵セルの電極224への電子的結合は存在しな
い。この実施態様の利点は構造が幾らか複雑であるとし
ても改良された性能であると考えられる。
【0052】図23に見られるように、下部電極218
と216の両方がYSZ基板211に接触するので、Y
SZ基板は下部電極218,216の間に形成される電
気化学的基準セルのための電解質として役立つことがで
きる。同時に、下部電極218は酸素貯蔵帯222内の
貯蔵酸素に直接暴露される。第1及び第2実施態様と同
様に、アルミナ絶縁層212,214,220,226
が備えられ、前述したように機能する。
【0053】或いは、第2電解質層として、YSZ基板
を用いる代わりにプラズマ溶射YSZ電解質層を付着さ
せることによって5電極構造を形成することができる。
本質的に、第1YSZ電解質層を電極218と224と
の間に付着させて、酸素貯蔵層222と、電気化学的貯
蔵セルの電解質として役立たせることができる。次に、
第2YSZ電解質層を電極 218と216との間かつ
電極224と216の上に付着させて、それぞれ、電極
224と232との間、電極216と230との間の電
気化学的貯蔵セルとポンピングセルのための電解質層と
して役立たせることができる。
【0054】上記から分かるように、本発明の有意な利
点は広範囲酸素センサー10,110,210の構造
と、加工方法が製造コストを低下させるのに役立ち、広
範囲酸素センサー10,110,210を大量生産条件
下でより容易に製造可能にすることである。特に、各実
施態様は先行技術センサーに認められる基準ガス室を必
要としない、平面状水平構造を有するように製造され
る。従って、複雑なジオメトリーを必要とすることに付
随する製造及び成形加工上の制約が克服される。さら
に、本発明の広範囲酸素センサー10,110,210
の平面状構造は、大量生産を有利に促進させる熱付着方
法の使用を可能にする。
【0055】広範囲酸素センサー10,110,210
の加工は単一電解質層の使用によっても促進され、この
ことは多重電解質層の付着を必要とすることに比べて成
形加工を簡単化するので、有利である。さらに、単一電
解質層の使用は多重電解質層に付随する種々な欠点を解
消する。一例として、拡散層内の酸素分圧が酸素を拡散
層に汲み入れる又は拡散層から汲み出す箇所以外の箇所
で測定されるので、多重電解質層は一般に操作上の問題
を生ずる。本発明の広範囲酸素センサー10,110,
210はこの電解質層の性質を利用してイオンクロスト
ークの可能な欠点を避けることができる。特に、電解質
層の厚さを限定することによって、各個のセルの電極間
(すなわち、上部電極とそれらの各下部電極との間)の
イオン抵抗が水平に間隔を置いた各電極対の間(すなわ
ち、下部電極間と上部電極間)のイオン抵抗よりも非常
に低くなる。この結果、水平に間隔を置いた電極対の間
のイオン漏洩電流は電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポ
ンピングセル内のポンピング電流に比べて小さい。それ
故、電気化学的貯蔵セルと電気化学的ポンピングセルと
の間のイオンクロストークによって生ずるセンサーエラ
ーは取るに足らないものになる。
【0056】本発明の他の有意な利点は、広範囲酸素セ
ンサー10,110,210がそれぞれ、部分的に拡散
限定電流式で作動し、排気ガス中の酸素分圧に比例する
出力を生ずることである。この結果、広範囲酸素センサ
ー10,110,210は燃料リッチと燃料リーン状態
の両方で作動するエンジンの排気ガス中の酸素分圧を任
意に正確に測定することができる。このような操作形式
は燃料リッチと燃料リーン状態の両方における酸素分圧
を正確に測定するために充分な感度を有することによっ
て、燃料利用効率と放出制御とに関して、電位差酸素セ
ンサーよりも優れている。
【0057】それ故、本発明を好ましい実施態様に関し
て説明したが、例えば用いる加工方法を変えることによ
って、又は適当な電解質及び絶縁剤を置換することによ
って、他の形式を当業者が採用できることは明らかであ
ろう。従って、本発明の範囲は特許請求の範囲によって
のみ限定されるものである。
【0058】
【発明の効果】燃料リッチと燃焼リーンとの両方を含め
た広範囲な作動状態にわたって空気対燃料比を正確に測
定することができ、大量生産処理条件下で容易に製造さ
れるように構成される、内部燃焼エンジンの酸素センサ
ーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す断面図。
【図2】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す平面図。
【図3】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す断面図。
【図4】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す平面図。
【図5】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す断面図。
【図6】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す平面図。
【図7】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す断面図。
【図8】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す平面図。
【図9】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素セ
ンサーの製造の加工工程を示す断面図。
【図10】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素
センサーの製造の加工工程を示す平面図。
【図11】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素
センサーの製造の加工工程を示す断面図。
【図12】本発明の好ましい実施態様による広範囲酸素
センサーの製造の加工工程を示す平面図。
【図13】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す断面図。
【図14】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す平面図。
【図15】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す断面図。
【図16】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す平面図。
【図17】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す断面図。
【図18】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す平面図。
【図19】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す断面図。
【図20】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す平面図。
【図21】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す断面図。
【図22】本発明の第2実施態様による広範囲酸素セン
サーの製造の加工工程を示す平面図。
【図23】本発明の第3実施態様による広範囲酸素セン
サーの断面図。
【図24】本発明による広範囲酸素センサーを操作し、
制御するための電気回路を追加した、図1〜12の実施
態様の広範囲酸素センサー。
【符号の説明】
10,110,210.広範囲酸素センサー 11,111,211.基板 12.拡散層 14.酸素貯蔵層 18,20.下部孔質白金電極 26,122.固体電解質層 28,30.上部孔質白金電極 34.可変電圧供給源 118,120.セラミック絶縁帯層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセ・ジョセフ アメリカ合衆国カリフォルニア州96025, メンロ・パーク,グレンウッド・アベニ ュー 439 (72)発明者 アール・ウエイン・ランクヒート アメリカ合衆国ミシガン州48439,グラ ンド・ブランク,ハウ・ロード 5230

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯蔵セルと、ポンピングセル及び貯蔵セ
    ルとポンピングセルとの間の基準セルを含む、ガス中の
    酸素濃度を感知するための酸素センサー(10)であっ
    て、前記酸素センサーが基板(11)を含むこと;前記
    貯蔵セルが前記基板(11)上に配置され、第1電極と
    第2電極(28,20)、前記第1電極と第2電極(2
    8,20)との間に配置された酸素イオン伝導性固体電
    解質(26)、及び前記第2電極(20)に接触する酸
    素貯蔵層(14)を有し、前記貯蔵セルが酸素供給源か
    ら前記酸素貯蔵層(14)中へ酸素をくみ出して、同層
    内の所定酸素分圧を維持するように作用すること;前記
    ポンピングセルが前記基板(11)上に配置され、第3
    電極と第4電極(30,18)及び拡散層(12)を有
    し、前記第3電極と第4電極(30,18)との間に前
    記電解質(26)が挿入され、前記拡散層(12)がガ
    スと接触するように配置され、ガス中の酸素が前記拡散
    層(12)中に容易に拡散して、同層内に酸素分圧を確
    立し、前記ポンピングセルが前記拡散層(12)内に所
    定の酸素分圧を維持するように作用すること;及び前記
    基準セルが前記拡散層(12)内の前記酸素分圧を前記
    酸素貯蔵層(14)内の前記所定酸素分圧に関して監視
    して、出力を発生し、それによって前記ポンピングセル
    が前記拡散層(12)内に所定の酸素分圧を維持するよ
    うに調節されることができ、それによって前記ポンピン
    グセルにセンサーと接触するガス中の酸素濃度に対応す
    る電流が流れることを特徴とする酸素センサー。
  2. 【請求項2】 前記電解質(26)がイットリア安定化
    ジルコニア固体電解質層を含む請求項1記載の酸素セン
    サー(10)。
  3. 【請求項3】 前記酸素貯蔵層(14)が前記基板(1
    1)上に配置された孔質アルミナ層である請求項1又は
    2に記載の酸素センサー(10)。
  4. 【請求項4】 前記拡散層(12)が前記基板(11)
    上に配置された孔質アルミナ層である請求項1〜3のい
    ずれかに記載の酸素センサー(10)。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2、第3及び第4電極(2
    8,20,18,30)が孔質白金電極である請求項1
    〜4のいずれかに記載の酸素センサー(10)。
  6. 【請求項6】 前記基板(11)が緻密なイットリア安
    定化ジルコニア基板である請求項1〜5のいずれかに記
    載の酸素センサー(10)。
  7. 【請求項7】 前記所定酸素分圧が前記センサーの操作
    中に1気圧から少なくとも1桁の範囲内に維持される請
    求項1〜6のいずれかに記載の酸素センサー(10)。
  8. 【請求項8】 前記基準セルが前記第2電極(20)と
    前記第4電極(18)との間に配置される請求項1〜7
    のいずれかに記載の酸素センサー(10)。
  9. 【請求項9】 前記基準セルが前記酸素貯蔵層(22
    2)に連通する第5電極(218)を含み、前記基準セ
    ルが前記第5電極(218)と第4電極(216)との
    間に形成される請求項1記載の酸素センサー(21
    0)。
  10. 【請求項10】 電気化学的貯蔵セル、電気化学的ポン
    ピングセル及び前記貯蔵セルと前記ポンピングセルとの
    間に配置される基準セルを含む排気ガス中の酸素濃度を
    感知するための広範囲空気/燃料比センサー(10)で
    あって、基板(11);前記基板(11)上に配置さ
    れ、前記電気化学的貯蔵セルの酸素貯蔵層を画定する第
    1孔質層(14);前記基板(11)上に、前記酸素貯
    蔵層(14)から間隔を置いて配置され、前記電気化学
    的ポンピングセルの拡散層を画定する第2孔質層(1
    2);前記電気化学的貯蔵セルと前記電気化学的ポンピ
    ングセルとの両方のための電解質層を形成するために前
    記酸素貯蔵層(14)と前記拡散層(12)との両方の
    上に配置された固体電解質層(26);酸素供給源と前
    記固体電解質層(26)との両方に接触する第1電極
    (28)と、前記固体電解質層(26)と前記酸素貯蔵
    層(14)との両方に接触する第2電極(20)とから
    成る、前記電気化学的貯蔵セルに結合する第1電極対
    (28,20);前記固体電解質層(26)に接触する
    第1電極(30)と、前記固体電解質層(26)と、排
    気ガス中の酸素がその中に拡散し易いように排気ガスと
    接触する前記拡散層(12)との両方に接触する第2電
    極(18)とから成る、前記電気化学的ポンピングセル
    に結合する第2電極対(30,18);及び前記貯蔵セ
    ルと前記ポンピングセルとの間に形成される電気化学基
    準セルを含む基準セルを含み;前記電気化学的貯蔵セル
    が前記酸素供給源から前記酸素貯蔵層(14)中へ酸素
    をくみ出して、同層内の所定酸素分圧を維持するように
    作用し、前記電気化学的ポンピングセルが前記拡散層
    (12)内の所定酸素分圧を維持するように作用するこ
    と;及び前記電気化学基準セルが前記拡散層(12)内
    の前記酸素分圧を、前記酸素貯蔵層(14)内の前記所
    定酸素分圧に関して、監視して、出力を発生し、その出
    力によって前記電気化学的ポンピングセルが前記拡散層
    (12)内の前記酸素分圧を所定空気/燃料化学量論点
    に大体等しいレベルに維持するように調節されることが
    でき、それによって排気ガス中の酸素濃度に実質的に比
    例する電流が前記電気化学的ポンピングセルを通って流
    れることを特徴とする酸素センサー(10)。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2電極対の前記第1電
    極と前記第2電極が孔質白金から製造される請求項10
    記載の酸素センサー(10)。
  12. 【請求項12】 前記基板(11)が緻密なイットリア
    安定化ジルコニア基板である請求項10記載の酸素セン
    サー(10)。
  13. 【請求項13】 前記所定酸素分圧が1気圧から少なく
    とも1桁の範囲内に維持される請求項10記載の酸素セ
    ンサー(10)。
  14. 【請求項14】 前記電気化学的貯蔵セルに接続され、
    前記酸素貯蔵セル(14)内の前記所定酸素分圧を維持
    するために前記第1電極対の前記第1及び第2電極(1
    8,30)に電流を供給する一定電流供給源(32)を
    さらに含む請求項10記載の酸素センサー(10)。
  15. 【請求項15】 前記基板(11)上の前記第1孔質層
    と第2孔質層との間に配置されて、それらの間に絶縁要
    素を画定する絶縁層(16)をさらに含む請求項10記
    載の酸素センサー(10)。
  16. 【請求項16】 前記第1電極対と前記第2電極対との
    各々の前記第1電極と前記第2電極との間の距離が前記
    第1孔質層と前記第2孔質層との間の距離よりも実質的
    に小さく、それらの間のイオンクロストークを最小にす
    る請求項10記載の酸素センサー(10)。
  17. 【請求項17】 前記電気化学的基準セルが前記第1電
    極対(20,28)の前記第2電極(20)と前記第2
    電極対(18,30)の前記第2電極(18)との間に
    形成される請求項10記載の酸素センサー(10)。
  18. 【請求項18】 前記電気化学的基準セルが前記酸素貯
    蔵層(222)と連通する第5電極(218)を含み、
    前記電気化学的基準セルが前記第5電極(218)と前
    記第2電極対(230,216)の前記第2電極(21
    6)との間に形成される請求項10記載の酸素センサー
    (210)。
  19. 【請求項19】 セラミック基板(111)を形成する
    工程と;前記セラミック基板(111)によって維持さ
    れるように、第1孔質電極対(114,116)を形成
    する工程と;前記第1孔質電極対(114,116)の
    両方の実質的な部分を覆うように単一固体電解質層(1
    22)を配置する工程と;第2孔質電極対(124,1
    26)を前記固体電解質層(122)上に、各孔質電極
    が前記固体電解質層(122)を介して前記第1孔質電
    極対(114,116)の対応孔質電極とイオン連通す
    るように形成する工程とを含み、それによって前記単一
    固体電解質層(122)、前記第2孔質電極対(12
    4,126)の第1電極(124)及び前記第1孔質電
    極対(114,116)の対応第1電極(116)が酸
    素センサー(110)の酸素貯蔵セルを形成し、前記単
    一固体電解質層(122)、前記第2孔質電極対(12
    4,126)の第2電極(126)及び前記第1孔質電
    極対(114,116)の対応第2電極(114)が酸
    素センサー(110)のポンピングセルを形成する、請
    求項1記載の酸素センサー(110)の形成方法。
  20. 【請求項20】 前記第1孔質電極(18,20)を形
    成する前に、前記基板(11)上に間隔を置いた孔質セ
    ラミック層対(12,14)を配置する工程と;前記間
    隔を置いた孔質セラミック層対(12,14)の箇所を
    除いた前記基板(11)のいたるところに孔質セラミッ
    ク物質の絶縁層(16)を配置する工程とをさらに含
    み、それによって前記第1孔質電極(18,20)を形
    成する前記工程の後に、前記第1孔質電極(18,2
    0)の各々が前記間隔を置いた孔質セラミック層対(1
    2,14)の対応孔質セラミック層と接触する請求項1
    9記載の酸素センサー(10)の形成方法。
  21. 【請求項21】 前記セラミック基板(211)によっ
    て支持されるように、前記セラミック基板(211)上
    に単一電極(218)を形成する工程と;前記単一電極
    (218)上に孔質セラミック物質の絶縁層(222)
    を配置する工程と;孔質セラミック物質の前記絶縁層
    (222)上に前記第1孔質電極対(224,216)
    の前記対応第1電極(224)を形成する工程とをさら
    に含み、それによって前記単一電極と第1孔質電極対
    (224,216)の前記対応第2電極(216)とが
    前記酸素センサー(210)の基準セルを形成する請求
    項19記載の酸素センサー(210)の形成方法。
  22. 【請求項22】 前記第1孔質電極対(114,11
    6)の形成前に前記基板(111)上のいたるところに
    孔質セラミック物質の絶縁層(112)を配置する工程
    をさらに含む請求項19記載の酸素センサー(110)
    の形成方法。
  23. 【請求項23】 セラミック基板(11)を形成する工
    程と;前記基板(11)上に間隔を置いた孔質セラミッ
    ク層対(12,14)を付着させる工程と;前記間隔を
    置いた孔質セラミック層対(12,14)の箇所を除い
    た前記基板(11)のいたるところに孔質セラミック物
    質の絶縁層(16)をプラズマ溶射する工程と;第1孔
    質電極対(18,20)の各々が前記間隔を置いた孔質
    セラミック層対(12,14)の対応孔質セラミック層
    と接触するように、前記絶縁層(16)上に前記第1孔
    質電極対(18,20)をスパッターする工程と;前記
    第1孔質電極対(18,20)の各々の一部上に孔質セ
    ラミック物質の絶縁層(22,24)を選択的にプラズ
    マ溶射する工程と;前記間隔を置いた孔質セラミック層
    の一方(12)の一部を被覆せずに残しながら、前記第
    1孔質電極対(18,20)の実質的な部分を覆うよう
    に、前記選択的プラズマ溶射絶縁層(22,24)の間
    に固体電解質イットリア安定化ジルコニア層(26)を
    プラズマ溶射する工程と;前記固体電解質イットリア安
    定化ジルコニア層(26)上に第2孔質電極対(28,
    30)を、各孔質電極が前記第1孔質電極対(18,2
    0)の対応孔質電極とイオン連通するようにスパッター
    する工程とを含む請求項1記載の酸素センサーの形成方
    法。
  24. 【請求項24】 前記付着工程が前記間隔を置いた孔質
    セラミック層対(12,14)を約25μm〜約200
    μmの厚さにスクリーンプリントすることを含む請求項
    23記載の酸素センサー(10)の形成方法。
  25. 【請求項25】 前記付着工程が前記間隔を置いた孔質
    セラミック層対(12,14)を約25μm〜約200
    μmの厚さにプラズマ溶射することを含む請求項23記
    載の酸素センサー(10)の形成方法。
  26. 【請求項26】 前記絶縁層(16)がマスクを通して
    約20μmの深さにプラズマ溶射されたアルミナである
    請求項23記載の酸素センサー(10)の形成方法。
  27. 【請求項27】 前記第1及び第2孔質電極対がマスク
    を通して約1μm〜約1.5μmの深さにスパッターさ
    れた孔質白金電極である請求項23記載の酸素センサー
    (10)の形成方法。
  28. 【請求項28】 前記固体電解質層(26)がマスクを
    通して約100μm〜約500μmの深さにプラズマ溶
    射されたイットリア安定化ジルコニアである請求項23
    記載の酸素センサー(10)の形成方法。
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