JP2505561Y2 - 電線バラケ補正工具 - Google Patents

電線バラケ補正工具

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JP2505561Y2
JP2505561Y2 JP4677291U JP4677291U JP2505561Y2 JP 2505561 Y2 JP2505561 Y2 JP 2505561Y2 JP 4677291 U JP4677291 U JP 4677291U JP 4677291 U JP4677291 U JP 4677291U JP 2505561 Y2 JP2505561 Y2 JP 2505561Y2
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hole
electric wire
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JP4677291U
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俊雄 藤木
弘彦 石森
貞一 鈴木
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Tokyo Electric Power Co Inc
Toko Electric Corp
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Toko Electric Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電線を電力量計等の各
種電力計器、電気機器等に接続するに際し、電線のいわ
ゆるバラケ(芯線がバラバラになっている状態)を補正
するための電線バラケ補正工具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力量計を失効替(10年)や故
障に伴って交換する場合、その端子穴に接続された電源
側及び負荷側の電線を取り外し、これらの電線を新たな
電力量計の端子穴に挿入して接続し直す作業が必要であ
る。ここで、もとの電力量計の端子穴から取り外された
電線の芯線は、接続時において、締付ボルトの先端で押
圧されたストレスによりバラケを生じていることが多
い。また、端子穴から電線を取り外す際に加わる外力に
より、芯線に塑性変形を生じて芯線全体の方向が曲がっ
てしまうことも多々ある。電力量計の端子穴径は5mm
φまたは5.7mmφなので、芯線の先端がこれより拡
がっている場合は取替後の電力量計に挿入ができず、活
線作業でもあり困っていた。
【0003】このように、端子穴から取り外された芯線
全体のバラケや曲がりは、新たな電力量計の端子穴への
挿入、接続時に障害となる。このため、従来では現場の
作業者は、隣接している補正対象外の電線の芯線に対し
てはゴム製の安全キャップ等をかぶせて安全を確保しつ
つ、補正対象の芯線に対してペンチ等でバラケを補正す
るか、または、絶縁性の鉛筆キャップ等を芯線全体にか
ぶせ、これを軸方向に何度かしごくことによりバラケを
補正して束線し、また、鉛筆キャップ等を芯線にかぶせ
たままの状態で外力を加え、芯線の方向を補正する等の
工夫をしていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、電線の
種類や端子穴での接続構造等により、バラケや曲がりの
態様も様々である。従って、従来の鉛筆キャップ等を転
用してそのバラケ等を補正しようとしても十分な効果が
得られないという問題があった。従来から専用の補正工
具の実現が要請されていた。本考案は上記問題点を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
極めて簡単な構造により、芯線全体のバラケや曲がりを
安全かつ容易に補正可能な電線バラケ補正工具を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案は、合成樹脂等の絶縁物からなるほぼ棒状の
本体の軸方向両端部に、バラケを補正するべき電線の芯
線全体を挿入可能とし、かつ、本体の中央部に向かって
次第に狭窄するテーパ状の補正穴をそれぞれ穿設したも
のである。ここで、一方の補正穴を他方の補正穴よりも
本体の軸方向に沿って深く形成し、かつ、一方の補正穴
の内壁と本体の中心軸との間に形成されるテーパ角度
を、他方の補正穴のテーパ角度よりも大きく形成するこ
とが望ましい。また、本体の外周面には適宜な滑り止め
を形成するとよい。
【0006】
【作用】本考案によれば、バラケた芯線全体をテーパ状
の補正穴に強く押し込み、この状態で本考案を引き抜く
動作(軸方向にしごく動作)を何度か行なうことによ
り、バラケた芯線の先端部が補正穴の内壁により周囲か
ら圧接され、束線される。また、芯線全体を補正穴に挿
入したままの状態で本考案を傾ければ、芯線全体の塑性
変形によってその方向を補正することができる。更に、
一対の補正穴の深さ及びテーパ角度を異ならせること
で、大まかな補正及び精密な補正、並びに電線の種類に
応じた適切な補正が可能になる。
【0007】
【実施例】以下、図に沿って本考案の実施例を説明す
る。図1はこの実施例の斜視図、図2は軸方向横断面図
である。これらの図において、電線バラケ補正工具1は
ポリアセタール樹脂等の絶縁物からなり、丸棒状の本体
11にはその軸方向両端部に電線の芯線全体を挿入する
ための補正穴12,13がそれぞれ同軸上に穿設され、
本体11の軸方向中央部にはこれを貫通する通孔14が
形成されている。
【0008】図2に示すように、補正穴12,13はそ
の深さ(軸方向の長さ)d1,d2が異なっており、d1
>d2の関係にある。これは、例えば電力量計の端子穴
の深さがJISにより規定されているため、この端子穴
に挿入される電線の芯線の長さを考慮したものである。
ちなみに、本実施例では補正穴12の深さd1が25m
m、補正穴13の深さd2が20mmであるが、これら
の数値は言うまでもなく何ら限定的なものではない。
【0009】また、補正穴12,13は、何れも本体1
1の軸方向両端部から中心部に向かって狭窄しており、
換言すれば、軸方向両端部側が拡開したテーパ状に形成
されている。これは、補正穴12,13への芯線全体の
挿入を容易にし、かつ、芯線が挿入されるに従って補正
穴12,13の内壁により芯線先端部を圧接し収束させ
てバラケを効率よく補正するためである。なお、図2に
おける補正穴12,13の、本体中心軸(図では中心軸
に平行な軸を示している)に対するテーパ角度は、補正
穴12側のθ1が5°、補正穴13側のθ2が4°に設定
されている。これらのテーパ角度θ1,θ2は、後述する
芯線全体の断面積等の関係で経験的に決定されるもので
あるが、その大きさは本考案の要旨を何ら限定するもの
ではない。更に、補正穴12,13の開口端部12a,
13aは上記テーパ角度θ1,θ2以上に拡開されてお
り、芯線全体の挿入を一層容易にしている。
【0010】このように、深さd1,d2及びテーパ角度
θ1,θ2が異なる2種類の補正穴12,13を備えるこ
とにより、初めにテーパ角度が大きい一方の補正穴12
に芯線を挿入してバラケや方向の大まかな補正を行い、
補正が不十分な場合には次に他方の補正穴13に芯線を
挿入してより精密に補正を行うことができる。また、こ
のように同一の電線に対して補正穴12,13の両方を
用いるほか、芯線の長さや断面積が異なる種々の電線に
対して何れかの補正穴12,13によりバラケ等の補正
を行ってもよい。なお、本実施例では、芯線全体の断面
積が8〜14mm2のIV線またはCV線等を補正する
ことを予定している。
【0011】また、図示はしないが、補正するべき電線
の種類に応じて、深さが異なってテーパ角度が同一であ
る二つの補正穴や、深さが同一でテーパ角度が異なる二
つの補正穴を本体11の軸方向両端部に設けてもよい。
【0012】本体11の中央部に設けられた通孔14
は、内部に紐を通して作業員が首などにぶら下げておく
ためのものである。また、この通孔14付近から本体1
1の軸方向両端部に向かう外周面には環状の滑り止め1
5,16が形成されており、使用時のグリップ性を高め
ている。
【0013】次に、この使用方法を図3を参照しつつ説
明する。まず、作業者は滑り止め16を握るようにして
工具1を持ち、電力量計等の端子穴から取り外した電線
Cのバラケた芯線C′を、テーパ角度が大きい方の補正
穴12に挿入して工具1を強く押し込み、その後、引き
抜く動作を数回繰り返す。これにより、奥に進むにつれ
て狭窄している補正穴12の内壁が芯線C′全体を内方
へ圧接するため、芯線C′が束線され、補正される。し
かる後、工具1を引き抜いてみて芯線C′のバラケが補
正されていれば、必要に応じて補正穴12の内部に芯線
C′を再度挿入し、芯線C′の先端部の方向を補正する
べく工具1に外力を加える。この方向の補正は、芯線
C′を端子穴方向に正しく向け、また、一対の電線Cの
間隔が端子穴の間隔に合わないような際の修正に必要と
なる。その後、工具1を抜き取ることにより、バラケ及
び方向の補正作業が完了する。
【0014】また、一方の補正穴12のみではバラケを
完全に補正できない場合には、この補正穴12により大
まかな補正を行った後、工具1を逆に持ち替えてテーパ
角度の小さい他方の補正穴13を利用して補正する。こ
の補正穴13を使用することにより、芯線C′は一層狭
い空間にて束線されることになり、バラケを完全に補正
することができると共に、方向の精密な補正も可能にな
る。なお、断面積の小さい電線(例えば8mm2の電線
等)については、当初から補正穴13を使用して補正し
てもよい。このようにして芯線C′のバラケ及び方向を
補正した後、芯線C′を新たな電力量計の端子穴に挿入
して所定の接続を行うものである。
【0015】上記実施例では、本考案をポリアセタール
樹脂により形成した場合を説明したが、加工が容易な絶
縁物であって所定の剛性を持つものであれば、本考案の
材質は特に限定されない。また、滑り止め15,16や
通孔14は必ずしも本考案に必須の構成要素ではなく、
例えば硬質ゴム等によって本考案を形成する場合には、
本体自体に滑り止め機能を持たせることができる。
【0016】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、絶縁物か
らなる本体の軸方向両端部にテーパ状の補正穴を穿設し
てなる簡単な構成により、芯線のバラケや方向を迅速か
つ安全正確に補正可能な工具を実現することができる。
また、本考案は一体成形等の手段で容易に製造できるた
め、安価であるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の斜視図である。
【図2】本考案の一実施例の縦断面図である。
【図3】使用状態を示す一部切り欠き正面図である。
【符号の説明】
1 電線バラケ補正工具 11 本体 12,13 補正穴 12a,13a 開口端部 14 通孔 15,16 滑り止め C 電線 C′ 芯線

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁物からなるほぼ棒状の本体の軸方向
    両端部に、バラケを補正するべき電線の芯線全体を挿入
    可能とし、かつ、前記本体の軸方向中央部に向かって次
    第に狭窄する補正穴をそれぞれ穿設したことを特徴とす
    る電線バラケ補正工具。
  2. 【請求項2】 一方の補正穴を他方の補正穴よりも本体
    の軸方向に沿って深く形成し、かつ、一方の補正穴の内
    壁と本体の中心軸との間に形成されるテーパ角度を、他
    方の補正穴の前記テーパ角度よりも大きく形成した請求
    項1記載の電線バラケ補正工具。
  3. 【請求項3】 テーパ角度を4°〜5°とした請求項1
    または2記載の電線バラケ補正工具。
  4. 【請求項4】 本体の外周面に滑り止めを形成した請求
    項1,2または3記載の電線バラケ補正工具。
  5. 【請求項5】 ポリアセタール樹脂により作った絶縁物
    である請求項1,2,3または4記載の電線バラケ補正
    工具。
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