JP2502389B2 - 単結晶シリコン引上げ用チヤンバ― - Google Patents

単結晶シリコン引上げ用チヤンバ―

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JP2502389B2
JP2502389B2 JP1269152A JP26915289A JP2502389B2 JP 2502389 B2 JP2502389 B2 JP 2502389B2 JP 1269152 A JP1269152 A JP 1269152A JP 26915289 A JP26915289 A JP 26915289A JP 2502389 B2 JP2502389 B2 JP 2502389B2
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silicon
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淳二 井沢
吉文 八釼
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、半導体工業に用いられる単結晶製造装置に
係り、特にチョクラルスキー法によるシリコン単結晶の
製造方法(以下,「CZ炉」という)の底部、すなわち基
底部に熱伝導性の良い材料を使うことで安全性を著しく
向上させた発明に関するものである。
[従来の技術] 従来、CZ炉のチャンバーは、種々製造販売されている
が、そのいずれにもステンレス系の鋼材が用いられ、チ
ャンバーの基底部の上には通常、グラファイト製の受皿
及びカーボンウールが備えられている。
[解決しようとする課題] 本発明が関わる半導体分野において、CZ法により製造
される単結晶シリコンには、この分野における技術の進
歩に伴ない、ますます太径のものが要求されてきてお
り、現在はすでに、直径約200mm、重量90kgを超えるも
のも造られるようになってきた。このような単結晶シリ
コンを造るためには、直径が20インチ以上のルツボに13
0kg以上の多結晶シリコンを溶かさなければならない。
このようにして単結晶シリコンを引き上げているとき
に、地震やその他の事故が発生すると、この引上中のシ
リコンが落下してルツボを破損することがある。ルツボ
が破損すると、中のシリコン融液がこぼれ、とくに多量
の場合、これがツルボ下に置かれたグラファイト製の受
皿から溢れ出し、基底部へ落ちる。こぼれ落ちたシリコ
ン融液は基底部を溶かして、基底部内に通水されている
冷却水にふれ、熱交換して水蒸気の急激な発生による圧
力上昇や、ときとして水蒸気爆発を惹き起こす。状況に
よっては、さらにヒーター等のカーボンと水蒸気が反応
して、水性ガスが発生することもある。
すなわち、地震等の事故によって単結晶シリコンの引
上げ中に引上げた単結晶シリコンが落下してルツボが破
損し、シリコン融液がこぼれ基底部に流れると、この基
底部に使われているステンレス系鋼材は、熱伝導が悪い
ため(18−8ステンレスの熱伝導率は19から16W/m・K a
t500゜K)冷却効果が充分に働かずにシリサイド化する
温度に容易に到達してしまうものと思われる。ステンレ
ス鋼の融点(たとえば、18−8ステンレスの融点は1400
〜1420℃)よりも低い物質ができ、さらに、シリサイド
化する際の反応熱で反応が促進され、基底部が溶け、つ
いには内部に通じている冷却水が噴出する。シリコン融
液はこのとき固まるが、高温度のシリコン、ヒーター、
及び保護筒等に冷却水が触れ、水蒸気の急激な発生によ
る圧力上昇を起す。シリコンはほぼ同じ融点をもつステ
ンレス鋼が水冷してあるのにもかかわらず、穴が空くの
はこのような理由によると考えられる。こうした事故
は、特に基底部に起り過去に頻繁に発生している。
従来は、これらの事故を回避するため、基底部上にカ
ーボンウールを敷いたりして対応しているが、かえっ
て、粉塵の発生や、吸蔵ガスによる汚染により、シリコ
ン単結晶の歩留り低下をきたすこととなっている。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記のような、従来のCZ炉における危険性
や、粉塵の発生等による不具合は、基底部の熱伝導性を
良くすることによって解決されることが種々の実験によ
り明らかになったことから成されたもので、チヨクラル
スキー法による単結晶シリコン引上げ用の水冷機構を備
えたチヤンバーにおいて、基底部を500゜Kで50W/m・K
以上の熱伝導率を有する銅、黄銅、ネパール黄銅、リン
青銅、砲金、クロム、ニルケル、鉄、またはアルミニウ
ムからなる金属材料で構成し、該基底部の表面にクロム
またはニツケルのメツキを施すか、又は該基底部の表面
に、チタン、タンタル、ジルコニウムまたは、ステンレ
ス鋼で異種材料の接合を施すことを特徴とする単結晶シ
リコン引上げ用チヤンバーを、技術的構成とするもので
ある。
また、従来清浄度を重視して腐食性の少ないステンレ
ス系鋼材が主流であっったが、本発明は、腐食されやす
い材質、特に鉄、アルミニウム等においてはその表面に
クロム、ニツケル等のメツキを施すことによって、腐食
されてできる金属不純物の粉塵の発生を抑え、清浄度に
対しても充分に対応ができる。
メッキしにくい金属は、たとえばチタン、タンタル、
ジルコニウム、ステンレス鋼の異種金属材料の接合を施
しても良い。すなわち、圧延クラッド法、爆発接合法
(爆着)等を使うことによって異種間の薄い膜を被覆で
きる。
このようにメッキ、クラッド鋼としても被覆が非常に
薄いので、本発明に採用される金属のもつ熱伝導性の良
さが損なわれることはない。これらの被覆はあくまでも
腐食等によってできた粉末飛散防止のためであり、厚く
する必要はないし、また、シリコンと反応しやすいステ
ンレス鋼もクラッド鋼の材質が使え、同様にニッケルも
メッキとして使えるのである。
また、シリコンと反応しにくいチタン、タンタル、モ
リブデン等の金属板の場合、熱伝導がステンレス鋼と同
程度悪いチタン(20W/m・K at500゜K)でもこのような
事故を起さないことは容易に推察できるが、機械的強度
を必要とするだけの厚みのある高価な板材をそのまま使
うことは、非常に不経済であるので得策ではない。
なお、本発明によるチャンバーの基底部には、シリコ
ン融液が多量にこぼれた場合の溜として、若干のふちを
設けた方が、危険状況をつくる機会をより少なくするこ
とができる。
[作用] 本発明による単結晶シリコン引上げ用チャンバーは、
その底部の基底部が、熱伝導の良い金属材料で構成さ
れ、さらに、この基底部内がジャケット構造になってお
り、これに通水し冷却を行なえる。
熱伝導が良好なため、事故によるシリコン融液の落下
と、それに伴うシリコン融液との反応があっても、反応
に必要な熱量の蓄積が冷却作用により長く続かず、反応
熱の蓄積がなく、反応の進行が止んで、基底部に穴が空
くまでには到らない。
勿論、前記のようにメッキやクラッド鋼にしても、こ
れによって熱伝導等を悪化させることはない。
因に、ルツボ内のシリコン融液の温度を測定すると、
沸点とほぼ同じ1430℃程度である。一方、18−8ステン
レス系鋼材の融点は、1400℃〜1420℃であるが、熱伝導
がきわめて悪い(16〜19W/m・K at500゜K)。このため
スレンレス系の基底部には穴が空いて、前述のような事
故を惹き起こす。
実験によれば、基底部に熱伝導の良い材料を使い、こ
れを冷却すると、流れ落ちてきたシリコン融液の温度が
直ちに下がり、表面のわずかな層だけが反応し、内部深
くに反応が進行しないことが確認された。これは、基底
部がシリサイド化するために要する充分な熱量が供給さ
れなくなるためだと考えられる。
また、銅の部分まで本発明で採用した材料を使うこと
は、冷却作用が良くなるため熱損失が大きくなる。この
ため結晶育成にはかえって悪い影響を与えるので得策で
はない。
[実施例1] 第1図は、本発明による単結晶引上げ用チャンバーの
一実施例を示す縦断面図である。
基底部8は、ジャケット構造11を備え、水冷可能に構
成されている。ジャケット内面からチャンバー内表面ま
での厚みは5mmの銅で作られ、この銅の熱伝導率は385W/
m・K at500゜Kである。
この基底部8を氷冷しつつ、シリコン融液を約500cc
流したところ、溶けたシリコンは基底部上で直ちに固ま
り、流れは止まった。そして、銅表面はわずかに侵食さ
れたのみであった。
なお、銅の熱伝導率は385W/m.K at500゜Kであるが、
熱伝導率が、62W/m・K at500゜Kの鉄で、同様の実験を
試みたところ、穴は空かなかった。これらのことから、
500゜Kで50W/m・K以上の熱伝導率を有するもので、し
かもこれを水冷すると、実用的な5mm厚みで、穴空きが
防げることが判った。
[実施例2] 基底部8に、実施例1と厚みは同一で鉄で製作したジ
ャケット構造のチャンバー内表面に、0.1mmのチタン膜
を爆着によって接合した材料を使って、実施例1と同様
の実験をくりかえしおこなったが、穴は空かなかった。
[実施例3] 基底部8に、実施例2と同様、鉄で製作したジャケッ
ト構造のチャンバー内表面に、0.1mmのニッケルメッキ
を施した材料を使って、実施例1と同様の実験をくりか
えしおこなったが、穴は空かなかった。
[実施例4] 基底部8に、実施例1と厚みは同一で、アルミニウム
(融点660℃、熱伝導率410W/m・K at500゜K)とタンタ
ルとのクラッド材で製作した材料を使って、実施例1と
同様の実験をくりかえし行なったが、穴は空かなかっ
た。
[実施例5] 基底部8に、クロムメッキを施した鉄を用い、第1図
の本発明による単結晶引上げ用チャンバーと、カーボン
ウールを敷いた第2図の従来の単結晶引上げ用チャンバ
ーとで、チャンバー内の粉塵の発生の比較を行なった。
すなわち、アルゴンガスを流しながら、パーティクルカ
ウンターにてチャンバー12内の粉塵の量を測定した。従
来のものは粉塵飛散が多く、測定範囲をはるかに越えて
計れなかったが、メッキを施した本発明によるものは、
0.5μ以上の塵が、100個/cf以内でクラス100並の値を得
た。本発明の単結晶引上げ用チャンバーによれば、粉塵
の発生が著しく少ないことが確認された。
[発明の効果] 本発明の単結晶シリコン引上げ用チャンバーによれ
ば、その基底部が、500゜Kで50W/m・K以上の熱伝導の
良い金属材料で構成され、かつ水冷可能に構成されてい
るため、たとえ、ルツボ割れに伴いシリコン融液がこぼ
れ落ちても、直ちに冷却され、ステンレス系の材料のよ
うに水冷部分に穴が空いたり、それによる、水蒸気の急
激な発生で圧力上昇が生じたりするようなことがなく、
安全が保たれる。
また、本発明の単結晶シリコン引上げ用チャンバーよ
れば、単結晶の育成に悪影響を及ぼす、発塵のもとにな
ったり、吸蔵ガスによる汚染源になったりするカーボン
ウール等を入れる必要がないため、歩留りの向上にも寄
与する。
さらに、本発明を実施するに当たっても、新たな設備
を設けることなくチャンバーを製作できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の単結晶シリコン引上げ用チャンバー
の縦断面図。 第2図は、従来の単結晶シリコン引上げ用チャンバーの
縦断面図。 1……石英ルツボ、8……基底部 2……シリコン融液、9……電極 3……カーボンルツボ、10……ルツボ回転軸 4……ヒーター、11……ジャケット構造 5……保温筒、12……チャンバー 6……グラファイト受皿 7……カーボンウール

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チヨクラルスキー法による単結晶シリコン
    引上げ用の水冷機構を備えたチヤンバーにおいて、基底
    部を500゜Kで50W/m・K以上の熱伝導率を有する銅、黄
    銅、ネパール黄銅、リン青銅、砲金、クロム、ニツケ
    ル、鉄、またはアルミニウムからなる金属材料で構成
    し、該基底部の表面にクロムまたはニツケルのメツキを
    施すことを特徴とする単結晶引上げ用チヤンバー。
  2. 【請求項2】チヨクラルスキー法による単結晶シリコン
    引上げ用の水冷機構を備えたチヤンバーにおいて、基底
    部を500゜Kで50W/m・K以上の熱伝導率を有する銅、黄
    銅、ネパール黄銅、リン青銅、砲金、クロム、ニツケ
    ル、鉄、またはアルミニウムからなる金属材料で構成
    し、該基底部の表面に、チタン、タンタル、ジルコニウ
    ムまたは、ステンレス鋼で異種材料の接合を施すことを
    特徴とする単結晶シリコン引上げ用チヤンバー。
JP1269152A 1989-10-18 1989-10-18 単結晶シリコン引上げ用チヤンバ― Expired - Lifetime JP2502389B2 (ja)

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