JP2501683B2 - 平衡増幅器 - Google Patents

平衡増幅器

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JP2501683B2
JP2501683B2 JP3215480A JP21548091A JP2501683B2 JP 2501683 B2 JP2501683 B2 JP 2501683B2 JP 3215480 A JP3215480 A JP 3215480A JP 21548091 A JP21548091 A JP 21548091A JP 2501683 B2 JP2501683 B2 JP 2501683B2
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譲治 笠井
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Onkyo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、平衡増幅器に関し、
特に、その出力信号の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オーディオシステムのアンプなどの各機
器は2本の信号線により接続されている。この2本の信
号線には、互いに位相が逆で、振幅の等しい信号(対称
信号)が伝達される。しかしながら、それぞれの信号線
のインピーダンス差や対地インピーダンス差などによ
り、両信号線の信号の振幅が異なって、互いに非対称な
信号となる場合がある。このような場合に、非対称な入
力信号を対称な出力信号として出力する平衡増幅器が考
えられている。図2に、従来の平衡増幅器の回路を示
す。この回路では、入力電圧e1,e2が、非対称な信号
14,15であっても、アンプ10,アンプ12が、各
入力信号の差だけを増幅するようになっているため、基
準電位であるVc(通常、グランド)に対して、出力電
圧V1,V2は、対称な信号16,17として出力するこ
とができる。
【0003】しかし、図2の回路では、抵抗R1,R2
よって入力インピーダンスが低くなってしまう。一般
に、オーディオシステムなどにおいては、どのような信
号源に対しても対応できるように、できるだけ入力イン
ピーダンスの高いアンプが好ましい。
【0004】そこで、図3に示すような平衡増幅器も用
いられている。この回路であれば、入力インピーダンス
を高くすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の平衡増幅器には、次のような問題点があっ
た。
【0006】図2に示す平衡増幅器は、非対称入力を対
称出力に変えることができるが、入力インピーダンスが
低いという問題があった。
【0007】一方、図3に示す平衡増幅器は、入力イン
ピーダンスは高いが、非対称入力6,7が与えられる
と、出力も非対称な信号8,9となる問題があった。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解決し
て、入力インピーダンスを高くしつつ、入力信号の如何
にかかわらずに対称な出力信号を出力する平衡増幅器を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る平衡増幅
器は、第1の入力、第2の入力、第1の出力、第2の出
力を有し、高入力インピーダンスであるとともに、第1
の入力および第2の入力における同相成分と第1の出力
および第2の出力における同相成分が等しい平衡増幅部
を備え、第1の出力および第2の出力から得られる非対
称な出力信号の同相成分に所定の増幅をして、逆相にし
て出力する後段増幅部を備え、第1の出力からの非対称
な出力信号に、後段増幅部から出力する逆相成分を加算
することにより、非対称な出力信号の同相成分を補償す
るとともに、第2の出力からの非対称な出力信号に、後
段増幅部から出力する逆相成分を加算することにより、
非対称な出力信号の同相成分を補償することにより、第
1の出力および第2の出力に互いに対称な出力信号を出
力すること、を特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1の平衡増幅器は、高入力インピーダン
スの平衡増幅部を有し、この平衡増幅部からの非対称な
出力信号に、後段増幅部から出力する逆相成分を加算す
ることにより、非対称な出力信号の同相成分を補償し
て、対称な出力信号を出力する。これにより、高入力イ
ンピーダンスを維持しつつ、入力信号の如何にかかわら
ずに対称な出力信号を出力する。
【0011】
【実施例】図1に、この発明の一実施例による平衡増幅
器の回路図を示す。入力電圧e1は、第1の入力である
アンプ20の+入力側に接続されている。入力電圧e2
は、第2の入力であるアンプ22の+入力側に接続され
ている。
【0012】アンプ20の出力側(F点)とアンプ20
の−入力側(A点)との間に、抵抗R1が設けられてい
る。F点と出力電圧V1(D点)との間に、抵抗R4が設
けられている。また、F点と後段増幅部であるアンプ2
4の−入力側(C点)との間には、抵抗R3が設けられ
ている。アンプ24の出力側(H点)とC点との間に
は、抵抗k13が設けられている。アンプ24の+入力
側には、基準電位Vcが接続されている。
【0013】H点には、切換スイッチ26が接続されて
いる。切換スイッチ26(I点)とD点との間に、抵抗
2k24が設けられている。
【0014】同様に、アンプ22の出力側(G点)とア
ンプ22の−入力側(B点)との間に、抵抗R1が設け
られている。G点と出力電圧V2(E点)との間に、抵
抗R4が設けられている。また、G点とC点との間に、
抵抗R3が設けられている。E点とI点との間に、抵抗
2k24が設けられている。
【0015】また、アンプ20の−入力側とアンプ22
の−入力側は抵抗R2を介して接続されている。さら
に、D点とE点の間に、負荷抵抗RLが接続されてい
る。
【0016】この回路では、入力端からアンプの入力ま
での間に抵抗が設けられていないため、入力インピーダ
ンスが高くなっている。以下、図1の回路に基づいて、
回路計算を行う。
【0017】各アンプのオープン・ループ利得が充分大
きい場合、負帰還アンプでは、反転入力、非反転入力の
信号レベルはほとんど同じになることが知られている。
従って、アンプ20,22,24のオープン・ループ利
得が充分大きい場合、A点において、入力電圧e1が、
B点において、入力電圧e2が、C点において、入力電
圧Vcが、そのまま現れることになる。
【0018】まず、切換スイッチが1側に切り換えられ
ている場合について説明する。この時、A点,B点,C
点,D点,E点において、それぞれ、キルヒホッフの法
則を適用すると、下記の(1)〜(5)式が成立する。
【0019】 V3/R1−e1/R1=(e1−e2)/R2 (1) e2/R1−V4/R1=(e1−e2)/R2 (2) V3/R3−Vc/R3+V4/R3−Vc/R3=Vc/k13−V5/k13 (3) V/R4−V1/R4+V5/2k24−V1/2k24=(V1−V2)/RL
(4) V4/R4−V2/R4+V5/2k24−V2/2k24=(V2−V1)/RL (5) (1)より、 V3=(R1+R2)・e1/R2−R1・e2/R2 (6) (2)より、 V4=(R1+R2)・e2/R2−R1・e1/R2 (7) 従って、第1の出力であるアンプ20の出力電圧V3
の出力点Fおよび第2の出力であるアンプ22の出力電
圧V4の出力点Gにおける同相成分(V3+V4)/2
は、(6)+(7)より、 (V3+V4)/2=(e1+e2)/2 (8) となる。ここで、(e1+e2)/2は、入力信号の同相
成分である。従って、(8)式は、e1,e2がグランド
に対して対称であれば、e1=−e2となり、(e1
2)/2=0であるので、V3,V4も対称になること
を表わしている。また、(e1+e2)/2≠0である場
合には、入力信号は、非対称になり、出力信号も非対称
になる。
【0020】次に、(3)より、 V5=−k1(V3+V4)+(1+2k1)Vc (9) となる。(9)式より、アンプ24の出力は、アンプ2
0,22の出力点F,Gにおける同相成分(V3+V4
/2を−2k1倍した成分とVcの成分になっているこ
とを表わしている。
【0021】次に、(4)+(5)より、 (V3+V4)/R4−(V1+V2)/R4+V5/k24 −(V1+V2)/2k24=0 ∴ (V1+V2)/2 =k2(V3+V4)/(1+2k2)+V5/(1+2k2) ここで、(5)式を代入すると、 (V1+V2)/2=(k2−k1)・(V3+V4)/(1+2k2) +(1+2k1)・Vc/(1+2k2) ここで、k1=k2=kとすると、 ∴ (V1+V2)/2=Vc (10) すなわち、負荷出力における同相成分は、基準電位Vc
のみとなる。従って、Vc=0(グランド)であれば、
出力V1,V2はグランドに対して対称な信号であること
になる。
【0022】次に、(4)−(5)より、 (V3−V4)/R4−(V1−V2)/R4+(V1−V2)/2k24 =2(V1−V2)/RL ∴ V1−V2=2k24・(V3−V4)/(4k24+(1+2k2)・RL) ここで、(6),(7)式を代入すると ∴ V1−V2=2k24L・(2R1+R2)・(e1−e2) /(4k24+(1+2k2)・RL)・R2 (11) 従って、(10),(11)式より、 ∴ V1=Vc+K(e1−e2) (12) 同様に、 ∴ V2=Vc−K(e1−e2) (13) ただし、 K=k24L・(2R1+R2)/(4k24+(1+2k2)・RL)・R2 とおく。
【0023】(12)、(13)式は、出力端の電圧V
1,V2が、それぞれ、基準電位Vcに対して、対称な信
号になっていることを示している。このように、図1の
回路において、切換スイッチを1側に切り換えることに
より、入力インピーダンスを高くしつつ、入力信号の如
何にかかわらず、対称な出力信号を出力することができ
る。
【0024】この回路は、D点,E点において、以下の
ように動作している。まず、D点について説明する。ア
ンプ20の出力電圧V3は、D点においては、抵抗R4,
2k24の設定により、所定の定数であるaを掛けたa
3(非対称な出力信号)となって現れる。
【0025】次に、例えば、基準電位Vcがグランドで
あるとすると、C点において、抵抗R3を介したアンプ
20の出力電圧V3,同じ抵抗R3を介したアンプ22の
出力電圧V4が合成されてV3+V4となり、すなわち、
同相成分(V3+V4)/2となる。この電圧は、アンプ
24により、増幅度2k1で増幅され、逆相(−)とな
ってI点において出力する。さらに、この電圧は、D点
において、抵抗2k24の設定により、所定の定数であ
るbを掛けた−b(V3+V4)/2(同相成分)34と
なって現れる。
【0026】D点における出力電圧は、V3−V4に所定
の定数cを掛けたc(V3−V4)(対称な出力信号)3
6である。これにより、この回路は、D点において、 aV3−b(V3+V4)/2=c(V3−V4) となるように、所定の定数a,b,cを選定して動作し
ていることになる。
【0027】従って、D点において、アンプ20の非対
称な出力信号30に逆相の同相成分34を加算して、非
対称分である同相成分を補償することにより、対称な出
力信号36を得ていることになる。E点についても、同
様に、アンプ22の非対称な出力信号32に、逆相の同
相成分34を加算して、非対称分である同相成分を補償
することにより、対称な出力信号38を得ていることを
示している。
【0028】また、この回路では、雑音(同相雑音)が
大きい場合にも有効に動作できるようになっている。こ
の時には、切換スイッチを2側に切り換える。この状態
について、同様の計算を行うと、下式が成立する。
【0029】 ∴ V1+V2=e1+e2 (14) ∴ V1−V2=2k24L・(2R1+R2)・(e1−e2) /(4k24+(1+2k2)・RL)・R2 (15) (14)式は、(e1+e2)/2=(V1+V2)/2に
より、入力と出力の同相電圧が等しくなっていることを
示し、(15)式は出力電圧V1−V2に入力同相成分が
含まれていないことを示している。従って、切換スイッ
チを2側に切り換えることにより、負荷抵抗RLの両端
出力電圧V1、V2には、同相雑音の影響がでないように
なっている。
【0030】以上のように、図1の回路は、入力インピ
ーダンスを高くしつつ、切換スイッチを1側に切り換え
ることによって、入力信号の如何にかかわらず、対称な
出力信号を出力することができ、切換スイッチを2側に
切り換えることによって、同相雑音が大きい時には、同
相雑音の影響がでないようにすることもできる。
【0031】
【発明の効果】請求項1の平衡増幅器は、高入力インピ
ーダンスの平衡増幅部を有し、この平衡増幅部からの非
対称な出力信号に、後段増幅部から出力する逆相成分を
加算することにより、非対称な出力信号の同相成分を補
償して、対称な出力信号を出力する。これにより、高入
力インピーダンスを維持しつつ、入力信号の如何にかか
わらずに対称な出力信号を出力する。すなわち、入力イ
ンピーダンスが高く、入力信号の如何にかかわらず対称
な信号を出力する平衡増幅器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による平衡増幅器の回路図
を示す。
【図2】従来の平衡増幅器の回路図を示す。
【図3】従来の平衡増幅器の回路図を示す。
【符号の説明】
20・・・アンプ 22・・・アンプ 24・・・後段増幅器(アンプ) 26・・・切換スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の入力、第2の入力、第1の出力、第
    2の出力を有し、高入力インピーダンスであるととも
    に、第1の入力および第2の入力における同相成分と第
    1の出力および第2の出力における同相成分が等しい平
    衡増幅部を備え、 第1の出力および第2の出力から得られる非対称な出力
    信号の同相成分に所定の増幅をして、逆相にして出力す
    る後段増幅部を備え、 第1の出力からの非対称な出力信号に、後段増幅部から
    出力する逆相成分を加算することにより、非対称な出力
    信号の同相成分を補償するとともに、 第2の出力からの非対称な出力信号に、後段増幅部から
    出力する逆相成分を加算することにより、非対称な出力
    信号の同相成分を補償することにより、 第1の出力および第2の出力に互いに対称な出力信号を
    出力すること、 を特徴とする平衡増幅器。
JP3215480A 1991-08-27 1991-08-27 平衡増幅器 Expired - Lifetime JP2501683B2 (ja)

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