JP2500066B2 - 脂肪族ポリエ―テル誘導体 - Google Patents
脂肪族ポリエ―テル誘導体Info
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Description
されるバインダーとして用いることのできる末端水酸基
を有する脂肪族ポリエーテルに関する。
が可能であり、かつ即時発射が可能であるという利点を
有するので、軍用のロケット弾やミサイルに利用されて
いる。固体推進薬は酸化剤と燃料の各成分を混合して成
型した混成質系のコンポジット推進薬と、ニトログリセ
リンとニトロセルロースを主成分として不揮発性溶剤を
もちいた火薬であるダブルベース推進薬とに大別され
る。
塩素酸アンモニウムやニトラミン及び硝酸アンモニウム
等を、燃料としてポリブタジエン、ポリウレタン等を、
助燃剤としてアルミニウム粉末を用いて調製される。燃
焼性能の改善は、これら各成分の燃焼特性を改良、向上
させることにより達成できる。
はすでに理論的に期待できる燃焼性能の約95%を達成
されているのが現状であり、これ以上の性能向上の余地
は少く高性能化のためのいくつかの高エネルギー物質の
応用が検討されている。酸化剤や助燃剤は安定性、安全
性の制約により、実用面では前記物質に限定されること
もあり、バインダーの主成分となるプレポリマー自体を
高エネルギー化した推進薬の研究がなされている。
として下記(化4)式で表されるアジド基を含有した末
端水酸基ポリエーテルが開示されている。
めアジド基を含有させることにより下記の利点を得てい
る。一つには、生成熱を高めることにより推進薬の推力
の向上、又同様に密度が高まることも推力の向上につな
がる。二つには、アジド基の分解に伴う窒素ガ
進薬の性能向上のため有効である。ところが、推進薬の
燃焼性能向上のため導入しようとするアジド基含有ポリ
マーは官能基が両末端の水酸基だけの2官能であり、通
常推進薬等を酸化剤とバインダー成分とで混合して熱硬
化させるためには、バインダー成分として、ポリエーテ
ルと硬化剤の他に3官能の架橋剤を併用する必要があっ
た。
量が増加するにつれてバインダーのエネルギーが相対的
に減少する。このエネルギー減少量を抑えるために、低
分子量の3官能架橋剤を使用される。低分子量体として
広く使われているトリメチロールプロパンは常温下固体
であり、他成分との溶解に加熱が必要なので組成(たと
えばニトログリセリンを含むもの)によってはかなり危
険性が高まり好ましくなく、実用に供する場合には非常
に問題があった。
有ポリマ−のもつ性能を最大限活用すると共に、硬化に
対しても有効である固体推進薬用の脂肪族ポリエーテル
を提供することを目的とするものである。
点を考慮して鋭意研究した結果、アジド基含有ポリマー
自体を多官能化することにより解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は(化
1)式に代表される側鎖のメチルアジド基及び少なくと
も1個のヒドロキシアルキル基を有する末端に水酸基を
有する脂肪族ポリエーテルである。
エーテル誘導体の典型例は、(化3)式で表されるポリ
マーである。本発明の末端に水酸基を有する脂肪族ポリ
エーテルは、一般に、側鎖にメチルアジド基を有する環
状モノマーあるいはクロロメチル基を有する環状モノマ
ーと側鎖にヒドロキシアルキル基を有する環状モノマー
とを通常の開環重合法を適用することにより、共重合さ
せることで得られる。重合触媒としてルイス酸としての
作用をもつ触媒、例えば、BF3 、BF3 ・エーテラー
トを用いることができる。AlCl3 、AlBr3 ,S
nCl4 ,FeCl3 、等共触媒として水、1.4−ブ
タンジオール等が加えられた系に環状モノマーを添加す
ることにより重合を促進させることが好ましい。
ーあるいはクロロメチル基を有する環状モノマーとして
は、3,3−ビスアジドメチルオキセタン、3−アジド
メチル−3−メチルオキセタン、エピクロルヒドリン等
を例示することができる。側鎖にヒドロキシアルキル基
を有する環状モノマーとしては、3−ヒドロキシメチル
−3−メチルオキセタン等が使用可能である。
法を例示する。3,3−ビスアジドメチルオキセタンは
3,3−ビスクロロメチルオキセタンをNaN3 を用い
てアジド化することにより、3−アジドメチル−3−メ
チルオキセタンは市販の3−ヒドロキシメチル−3−メ
チルオキセタンのOH基をパラトルエンスルフォン酸ク
ロライドによりトシル化したのち、NaN3 によりアジ
ド化することにより容易に合成できる。
は、重合してポリマーとしたのち、NaN3 によりアジ
ド化する方法によりメチルアジド基を導入することがで
きる。本発明のアジド基含有脂肪族ポリエーテルはプレ
ポリマーとして硬化性樹脂バインダーの一成分として用
いることができる。固体推進薬のバインダーとしての使
用方法として、本発明のアジド基含有脂肪族ポリエーテ
ルとイソシアネート、および必要により硬化後の樹脂に
伸びを与える可塑剤等を加えて、加熱により硬化可能な
バインダー組成分として液状成分を調製し、これに酸化
剤成分を加えて均一混合後、所定時間加熱硬化させるこ
とによる、硬化推進薬成形体の製造を例示することがで
きる。
明の脂肪族ポリエーテルは3−アジドメチル−3−メチ
ルオキセタンモノマーと、3−ヒドロキシメチル−3−
メチルオキセタンモノマーとを共重合することにより得
られるものが特に好ましい。アジド基を含有するポリマ
ー1分子内にヒドロキシル基が3以上ある構造とするこ
とが好ましい。
定方法は次の通りである。分子量はGPC(ゲルパーミ
エイションクロマトグラフィー)、分子構造については
核磁気共鳴装置、また水酸基の量についてはJIS K
−0070で示される水酸基価の試験による。
販されているポリプロピレングリコールを用いて、カラ
ム中をテトラヒドロフランを用いて流し、得られた溶出
時間と分子量との関係に基いてポリマーの分子量を求め
た。
するポリマ−を以下のように製造した。モノマーとして
3−アジドメチル−3−メチルオキセタン30モル、お
よび3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン2モ
ルを用いた。まず、1,4−ブタンジオール1molを
0℃以下に保ち、BF3 エーテル錯体4molをジクロ
ルメタンに混合したものを滴下し、攪拌後、3−アジド
メチル−3−メチルオキセタンと3−ヒドロキシメチル
−3−メチルオキセタンを160gのジクロルメタンと
混合した液を滴下し、0°〜10℃、5時間攪拌を行っ
た。
攪拌下投入したのち、分液ロートでジクロロメタン層を
採取し、メタノール中に投入し、液状沈殿物を得た。こ
の液状沈殿物の揮発分を除去した生成物は、核磁気共鳴
装置により解析結果下記(化5)式で表される構造をも
つ多官能ポリエーテルを含むポリマーの混合物であるこ
とが判明した。
に、3−アジドメチル−3−メチルオキセタンと3−ヒ
ドロキシメチル−3−メチルオキセタンのモル比を調整
することにより、ポリマー中の比を制御できることが判
明した。また、3−アジドメチル−3−メチルオキセタ
ンを先に重合させ、後から3−ヒドロキシメチル−3−
メチルオキセタンを反応槽に滴下し、重合させることに
より、ヒドロキシメチル基がほぼポリエーテル鎖の終端
にもつポリマーが得られた。
ル−3−メチルオキセタン(AMMO)と3−ヒドロキ
シメチル−3−メチルオキセタン(HMMO)を表1の
量比で重合させ、ポリマ−を得た。 OH当量の測定 JIS−K0070で示される水酸基価の試験方法によ
り得られた値をもとに数(1)により求めた数値 であり、OH基1ケあたりの分子量が判る。ポリマ−の
GPCでの分子量は2600〜約3000であった。
シアネートIPDi(イソホロンジイソシアネート)お
よび3官能のOH基をもつTMP(トリメチロールプロ
パン)を必要に応じ架橋剤として加え、温度60℃、7
日間の後の硬化状態を観察した。表2から明らかなよう
に、架橋剤を併用することなく硬化できることがわかっ
た。特に、表2中No.5、6のポリマーはTMPを溶
解させる必要がないことから、TMPの融点59℃以下
でも硬化反応を均一に行うことができ、実際50℃にお
いても硬化できた。
ドロキシルアルキル基を導入した多官能のアジド基含有
脂肪族ポリエーテルであるので架橋剤を併用しないでも
硬化できる。固体推進薬用の高エネルギーバインダーと
して使用できる。組成成分の一部にニトログリセリンな
どを併用する推進薬の調製においては、加温温度を低減
できることから、成形上、安全上大きな利点を有する。
Claims (2)
- 【請求項1】 側鎖にメチルアジド基及び少なくとも1
個のヒドロキシアルキル基を有する下記(化1)式で表
される末端水酸基を有する脂肪族ポリエーテル。 【化1】 【化2】 - 【請求項2】 下記(化3)式で表される請求項1記載
の末端水酸基を有するポリエーテル。 【化3】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21963891A JP2500066B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 脂肪族ポリエ―テル誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21963891A JP2500066B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 脂肪族ポリエ―テル誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0559166A JPH0559166A (ja) | 1993-03-09 |
JP2500066B2 true JP2500066B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=16738666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21963891A Expired - Fee Related JP2500066B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 脂肪族ポリエ―テル誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2500066B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP21963891A patent/JP2500066B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0559166A (ja) | 1993-03-09 |
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