JP2024532743A - 太陽エネルギー利用ユニット及びその組合せ構造 - Google Patents

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Abstract

太陽エネルギー利用ユニット及びその組合せ構造であって、太陽エネルギー利用ユニットは、光エネルギー利用装置100、液体集光装置200及び反射構造300を備えている。液体集光装置は、透明液体が充填された収容キャビティを有する。液体集光装置は、光エネルギー利用装置100の太陽光を第1光エネルギー利用部まで透過させ、及び/又は全反射することができる構造として形成されている。当該反射構造と、第2光エネルギー利用部及び前記液体集光装置との間には、光反射キャビティが形成されており、光反射キャビティ内に入射した太陽光が反射構造によって反射されて第2光エネルギー利用部上に達することができる。当該構造によって、光エネルギー利用装置の向かい合わせとなっている第1光エネルギー利用部及び第2光エネルギー利用部の両側から太陽光を吸収及び利用することができ、太陽光の集光及び利用効率が向上する。

Description

本発明は、光エネルギー変換及び利用構造に関する。
太陽エネルギー利用装置は、例えば太陽電池パネルを介して太陽光発電等を行うように、太陽エネルギーを再生利用するために用いられる。太陽電池パネルのコストの低下及び効率の向上に伴い、太陽エネルギー利用装置の利用はますます多くなっている。しかし、現在の低倍率集光型太陽光発電装置の太陽エネルギーに対する集光効率をさらに向上させることは可能である。
本開示は主に、新しい太陽エネルギー利用構造を提示するための新型太陽エネルギー利用ユニット及びその組合せ構造を提供する。
上記の目的に基づき、1つの実施形態として、本発明は、光エネルギー利用装置、液体集光装置及び反射構造を備えた太陽エネルギー利用ユニットを提供する。
前記光エネルギー利用装置は、向かい合わせに配置され第1光エネルギー利用部及び第2光エネルギー利用部を有する。前記第1光エネルギー利用部及び前記第2光エネルギー利用部は、太陽光を受光、変換及び利用することができる。
前記液体集光装置は、透明液体が充填された収容キャビティを有する。前記収容キャビティは、透光性キャビティ壁を有し、前記太陽光が前記透光性キャビティ壁を透過して前記透明液体に達することができる。前記光エネルギー利用装置は、前記収容キャビティの中若しくは前記収容キャビティの外に配置されているか、又は、前記収容キャビティのキャビティ壁を形成している。前記第1光エネルギー利用部は、前記液体集光装置又は透明液体に面して配置されている。前記液体集光装置は、太陽光を前記第1光エネルギー利用部まで透過させ、及び/又は全反射することができる構造として形成されている。
前記反射構造と前記液体集光装置との間には、太陽光を入射させるための入光口が設けられている。前記反射構造と、前記第2光エネルギー利用部及び前記液体集光装置との間には、前記入光口と接続されている光反射キャビティが形成されている。前記光反射キャビティ内に入射した太陽光が前記反射構造によって反射されて前記第2光エネルギー利用部上に達することができる。
1つの実施形態では、前記光反射キャビティは、前記液体集光装置及び光エネルギー利用装置の少なくとも1つの側面に接して、且つ前記第2光エネルギー利用部の下方に配置されている。
1つの実施形態では、前記反射構造は、太陽光を前記第2光エネルギー利用部まで反射するための内部反射面を有する溝形状構造であり、前記光エネルギー利用装置及び前記液体集光装置は、前記溝形状構造内に配置されている。
1つの実施形態では、前記溝形状構造の一方の側壁は前記液体集光装置のキャビティ壁の一部と重なり合っており、他方の対向する側壁は前記液体集光装置から離隔しており、前記光反射キャビティを形成する。
1つの実施形態では、前記キャビティ壁の一部は透光性キャビティ壁である。
1つの実施形態では、前記溝形状構造の2つの対向する側壁はいずれも、前記液体集光装置から離隔しており、前記光反射キャビティを形成する。
1つの実施形態では、前記液体集光装置の、前記光反射キャビティに面したキャビティ壁は、透光性キャビティ壁、片面反射キャビティ壁又は両面反射型キャビティ壁である。
1つの実施形態では、前記液体集光装置は、上方が広く下方が狭い構造を有し、前記液体集光装置の少なくとも天壁が透光性キャビティ壁であり、これにより、太陽光が前記天壁を透過して前記透明液体内に達することができる。
1つの実施形態では、透光性カバーがさらに備えられている。前記透光性カバーは、前記反射構造及び/又は前記液体集光装置と共に密閉構造を形成しており、前記光エネルギー利用装置は、前記密閉構造内に配置されている。
1つの実施形態では、前記光エネルギー利用装置、前記液体集光装置及び前記反射構造は、同じ方向に延在して細長形状を形成する。
上記の目的に基づき、1つの実施形態として、本発明は、上記のいずれか1つに記載の太陽エネルギー利用ユニットを少なくとも2つ備えた太陽エネルギー利用ユニットの組合せ構造を提供する。
1つの実施形態では、前記太陽エネルギー利用ユニットは並列に配置されており、隣接する太陽エネルギー利用ユニットの間には、熱利用作動媒体、二次電池及び/又は制御回路基板を収容したキャビティが形成されている。
1つの実施形態では、前記太陽エネルギー利用ユニットは並列に配置されており、少なくとも2つの隣接する太陽エネルギー利用ユニットの反射構造が接続されており、且つ隣接する2つの前記液体集光装置とキャビティを形成している。前記キャビティには、第2光エネルギー利用装置及び前記第2光エネルギー利用装置の下方に位置する第2液体集光装置が配置されており、前記第2光エネルギー利用装置は、互いに向かい合わせに配置された第1光エネルギー利用部及び第2光エネルギー利用部を有する。前記第2光エネルギー利用装置の第1光エネルギー利用部は、上方から入射した太陽光を受光するために、上向きに配置されている。前記第2液体集光装置で収束された太陽光を受光するために、前記第2光エネルギー利用装置の第2光エネルギー利用部は、前記第2液体集光装置に面しているか、又は、前記第2液体集光装置のキャビティ壁として用いられる。
1つの実施形態では、前記第2液体集光装置は上方が広く下方が狭い。前記第2液体集光装置の下方の狭い部分は、隣接する2つの前記太陽エネルギー利用ユニットの反射構造と接続されており、隣接する2つの前記太陽エネルギー利用ユニットと各自の光反射キャビティをそれぞれ形成する。
1つの実施形態では、前記第2液体集光装置のキャビティ壁と両側の隣接する液体集光装置との間には、間隙が設けられており、前記光反射キャビティの一部領域が前記間隙箇所にまで延在している。
1つの実施形態では、前記第2液体集光装置の、両側の液体集光装置に面したキャビティ壁の少なくとも一部は、透光性キャビティ壁である。
1つの実施形態では、前記第2液体集光装置とその両側に隣接する液体集光装置とが、1つのキャビティ壁を共有しているか、又はこれらの隣接する第2液体集光装置と液体集光装置とに係る2つのキャビティ壁が重なり合っている。共有された又は重なり合ったキャビティ壁は、透光性キャビティ壁若しくは両面反射キャビティ壁である。
1つの実施形態では、前記第2液体集光装置のキャビティ壁と、両側の前記太陽エネルギー利用ユニットとはそれぞれ、前記光反射キャビティを形成しており、前記第2液体集光装置の、前記光反射キャビティに面したキャビティ壁の少なくとも一部が透光性キャビティ壁である。
1つの実施形態では、前記第2液体集光装置と、両側の前記太陽エネルギー利用ユニットの反射構造とは、熱伝導の形式で接続されている。
1つの実施形態では、隣接する太陽エネルギー利用ユニットの複数の液体集光装置は、独立した複数のキャビティが形成されるように互いに分離されているか、又は1つのキャビティ内にある。
上記の実施形態に係る太陽エネルギー利用ユニットであって、光エネルギー利用装置、液体集光装置及び反射構造を備えている。当該光エネルギー利用装置は、向かい合わせに配置され第1光エネルギー利用部及び第2光エネルギー利用部を有する。第1光エネルギー利用部及び第2光エネルギー利用部は、太陽光を受光、変換及び利用することができる。液体集光装置は、透明液体が充填された収容キャビティを有する。光エネルギー利用装置は、収容キャビティの中若しくは収容キャビティの外に配置されているか、又は、収容キャビティのキャビティ壁を形成している。第1光エネルギー利用部は、液体集光装置又は透明液体に面して配置されている。液体集光装置は、太陽光を第1光エネルギー利用部まで透過させ、及び/又は全反射することができる構造として形成されている。当該反射構造と液体集光装置との間には、太陽光を入射させるための入光口が設けられている。反射構造と、第2光エネルギー利用部及び前記液体集光装置との間には、入光口と接続されている光反射キャビティが形成されている。光反射キャビティ内に入射した太陽光が反射構造によって反射されて第2光エネルギー利用部上に達することができる。当該構造によって、光エネルギー利用装置の向かい合わせとなっている第1光エネルギー利用部及び第2光エネルギー利用部の両側から太陽光を吸収及び利用することができ、太陽光の集光及び利用効率が向上する。
本発明の1つの実施形態に係る太陽エネルギー利用ユニットの概略垂直断面図である。 本発明の1つの実施形態に係る太陽エネルギー利用ユニットの組合せ構造の概略垂直断面図である。 本発明のもう1つの実施形態に係る太陽エネルギー利用ユニットの組合せ構造の概略垂直断面図である。 本発明のもう1つの実施形態に係る太陽エネルギー利用ユニットの組合せ構造の概略垂直断面図である。 本発明のもう1つの実施形態に係る太陽エネルギー利用ユニットの組合せ構造の概略垂直断面図である。
以下、具体的な実施形態を通じて図面とともに本発明をさらに詳細に説明する。異なる実施形態における類似の部品に関しては、関連する類似の部品符号が採用されている。以下の実施形態における多くの詳細な説明は、本発明をよりよく理解できるためのものである。しかしながら、当業者は、一部の特徴について異なる状況で省略できること、又は他の部品、材料及び方法によって置換できることを容易に認識することができる。本発明のコアな部分が過剰な記載によって埋もれてしまうことを回避するために、本発明に係る一部の操作について明細書に示していない、又は説明していない場合がある。当業者にとって、これらの関連する操作について詳細に説明する必要がなく、当業者は、本明細書の記載及び当該分野における一般的な技術知識に基づいて、関連する操作を十分に理解することができる。
なお、本明細書に記載の特性、操作又は特徴については、任意の適切な方法で組み合わせて様々な実施形態を形成することができる。また、方法の記載における各ステップ又は動作についても、当業者にとって自明な方法で順序交替又は調整することができる。従って、明細書及び図面における各順序は、1つの実施形態を明確に説明するためだけにすぎず、特定の順序に従わなければならないことを特に明記していない限り、必須の順序を意味するものではない。
「第1」、「第2」などのような本明細書における部品の番号自体は、記載の対象を区別するためにのみ使用されており、いかなる順序又は技術的な意味を有さない。なお、本発明に記載の「接続」は、特別な説明がない限り、直接的及び間接的な接続を含む。
本明細書における上、下などの位置関係は相対的なものであり、絶対的な意味を有さない。
本実施形態は、太陽光を受光且つ利用してエネルギー変換を行い、人々が利用できるように、太陽光を電気エネルギー、熱エネルギー及び他の形式のエネルギーに変換するために用いられる太陽エネルギー利用ユニットを提供する。また、本実施形態は、組み合わせることによって太陽エネルギーの集中及び利用効率をより一層向上させるために、太陽エネルギー利用ユニットを組み合わせて使用する組合せ構造をさらに提供する。
図1~図5を参照されたい。当該実施形態における太陽エネルギー利用ユニットCは、光エネルギー利用装置100、液体集光装置200及び反射構造300を備えている。
光エネルギー利用装置100は、向かい合わせに配置された第1光エネルギー利用部110及び第2光エネルギー利用部120を有する。第1光エネルギー利用部110及び第2光エネルギー利用部120は、太陽光を受光、変換及び利用することができる。1つの実施形態では、光エネルギー利用装置100は、両面太陽電池パネル、光熱利用装置、光電及び熱エネルギー総合利用装置、並びに集光型光エネルギー利用装置の1つ以上であってよい。当該太陽電池パネルは一般的に、光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する装置全般をいい、各種の半導体太陽電池パネル、フィルム型太陽電池、量子ドット光電変換素子などを含む。他の実施形態では、第1光エネルギー利用部110及び第2光エネルギー利用部120は、他の形式の太陽光利用変換構造であってもよい。
液体集光装置200は、透明液体201が充填された収容キャビティを有する。収容キャビティのキャビティ壁の一部又は全部は、透光性キャビティ壁(例えば、透光性側壁220、透光性天壁210及び透光性底壁230のうちの1つ又は複数を含んでよい)であり、太陽光は透光性キャビティ壁を透過して透明液体201内に達することができる。液体集光装置200は、太陽光を第1光エネルギー利用部110まで透過させ、及び/又は全反射することができる構造として形成されている。すなわち、透明液体201内に入射した太陽光は、透明液体201を直接透過して第1光エネルギー利用部110に達することもできれば、透明液体201と透光性キャビティ壁との間で起こした全反射現象によって第1光エネルギー利用部110まで反射するもでき、又は、いくつかの反射型キャビティ壁を経て第1光エネルギー利用部110へ向かって反射することができる。全反射を実現するために、液体集光装置200の構造は以下のように設定されている。ある一定の角度で透明液体201から透光性キャビティ壁に入射した太陽光は、全反射(又は全内部反射)現象を起こすことができる。すなわち、ある一定の角度からの太陽光は透光性キャビティ壁から出射されることなく、全反射の作用によって、液体集光装置200内を伝播し続けて、最終的に第1光エネルギー利用部110上に収束される。所定の設計では、ほかの角度で透明液体201から透光性キャビティ壁に入射した太陽光は、透過して反射構造300に達し、そこで光エネルギー利用装置100の第2光エネルギー利用部120に集光され得る。この透過現象が発生しないようにするには、対応するキャビティ壁を片面又は両面反射型キャビティ壁として設定することで、太陽光がこれらのキャビティ壁から液体集光装置200の外に出射することを防ぐことができる。
図1~図5を参照されたい。一部の実施形態では、当該収容キャビティは、透光性天壁210、透光性側壁220及び透光性底壁230を有する。透光性側壁220が傾斜して配置されており、透明液体201内の太陽光は、透光性側壁220を透過して反射構造300に達し、又は、光エネルギー利用装置100の第1光エネルギー利用部110上に全反射することができる。傾斜した透光性側壁220を有する液体集光装置200は、より大きな偏向角の入射光に適応することができ、太陽光の南北回帰の偏向だけでなく、太陽光の東西方向の偏向にも対応することができる。1つの実施形態では、透光性側壁220は、平面、折り曲げ面及び曲面の1つ又はこれらの組合せから構成されてよい。もう1つの実施形態では、透光性側壁220の少なくとも一部は、片面又は両面反射面として設定されてもよい。本実施形態における透光性側壁220は光を透過する役割だけでなく全反射の役割をも果たしている。従来技術と比較すると、同じ条件下において、液体集光装置200は、より多くの太陽光を第1光エネルギー利用部110に集光することができ、集光率が向上する。
光エネルギー利用装置100は、収容キャビティの中若しくは収容キャビティの外に配置されているか、又は、収容キャビティのキャビティ壁を形成している。第1光エネルギー利用部110は、液体集光装置200又は透明液体201に面して配置されている。収容キャビティ内において、透明液体201から透光性キャビティ壁への太陽光の少なくとも一部が全反射現象を起こすことによって、太陽光が第1光エネルギー利用部110上に集光される。
具体的には、光エネルギー利用装置100は、液体集光装置200の外側に配置されていてよい。液体集光装置200内の太陽光が第1光エネルギー利用部110に集光されるように、第1光エネルギー利用部110は液体集光装置200に取り付けられている。又は、第1光エネルギー利用部110は、収容キャビティ内に配置されていてもよく、液体集光装置200のキャビティ壁の一部を形成していてもよい。なお、上記構造は、後述する第2液体集光装置600と第2光エネルギー利用装置700との間にも用いられて配置されてよい。
具体的には、1つの実施形態では、図1~図5を参照すると、液体集光装置200は、透光性材料からなる透光性底壁230を有する。第1光エネルギー利用部110は、透光性底壁230の外側に接合されており、例えば、第1光エネルギー利用部110は、液体集光装置200の外側に固定されている。液体集光装置200において、太陽光が第1光エネルギー利用部110上に集光される。
もう1つの実施形態では、光エネルギー利用装置100は、透明液体201内に浸漬されていてよく、第1光エネルギー利用部110は、透明液体201を透過した太陽光を直接受光することができる。
もう1つの実施形態では、第1光エネルギー利用部110は、液体集光装置200の一部として用いられており、第1光エネルギー利用部110の外壁(太陽光を受光するための側面)は、透光性側壁220と直接的又は間接的に接続されて、収容キャビティの底壁を形成している。
液体集光装置200(又は第2液体集光装置600)内の空間の一部又は全部には、透明液体201が充填されている。1つの実施形態では、より良い効果を得るために、透明液体201は収容キャビティ全体にほぼ満杯に充填されていることが好ましい。当該実施形態では、透明液体201は光の伝播媒体として用いられる。1つの実施形態では、透明液体201は、脱イオン精製水、グリセリン、アルコール、エチレングリコール、又はこれらの混合物であってよい。液体集光装置200及び第2液体集光装置600に対して、異なる効果を達成するために、同じ又は異なる透明液体を使用することができる。
また、透明液体201は、第1光エネルギー利用部110及び第2光エネルギー利用部120と直接的又は間接的に伝熱構造を形成することもできる。これにより、第1光エネルギー利用部110及び第2光エネルギー利用部120に対する冷却効果又は吸熱効果が果たされ、光エネルギー利用率が向上する。
図1~図5を参照されたい。さらに、反射構造300と液体集光装置200との間には、太陽光を入射させるための入光口が設けられている。反射構造300と、第2光エネルギー利用部120及び液体集光装置200との間には、入光口と接続されている光反射キャビティ310が形成されている。液体集光装置200の、光反射キャビティ310に面したキャビティ壁は、透光性キャビティ壁、透明液体201若しくは光反射キャビティ310に面した片面反射キャビティ壁又は両面反射型キャビティ壁であってよい。太陽光が入光口から光反射キャビティ310内に入射してよく、一部の実施形態では、太陽光が液体集光装置200の透光性キャビティ壁(例えば、透光性側壁220又はほかの透光性キャビティ壁)を透過して光反射キャビティ310内に達してもよい。反射構造300により、光反射キャビティ310内に入射した太陽光が反射されて第2光エネルギー利用部120上に達することができ、これによって、より多くの太陽光が第2光エネルギー利用部120によって吸収及び利用され得る。
光反射キャビティ310は、液体集光装置200及び光エネルギー利用装置100の少なくとも1つの側面に接して、且つ第2光エネルギー利用部120の下方に配置されており、これにより、太陽光が第2光エネルギー利用部120に向けてより効果的に収束される。例えば、液体集光装置200及び光エネルギー利用装置100の周囲に設けられてもよく、液体集光装置200及び光エネルギー利用装置100の一つ又は複数の側面にのみ接するように設けられてもよい。これによって、これらの領域に達した太陽光を受光することができ、液体集光装置200の受光範囲外の太陽光の一部が反射されて光エネルギー利用装置100の第2光エネルギー利用部120及び液体集光装置200に達することで、光エネルギー利用装置100の集光効率が向上する。
図1~図5を参照されたい。一部の実施形態では、反射構造300は、液体集光装置200の外側及び底部に、例えば、凸状液体集光装置200の1つ又は複数の側面に接するように配置されている。反射構造300は反射面を有する。当該反射面は、例えば反射型フレネルレンズ、反射鏡、高反射コーティングなど、太陽光を反射できる様々な構造であってよい。反射構造300は、太陽光を第2光エネルギー利用部120に直接集光できるだけでなく、太陽光を液体集光装置200の方向に向けて集光することもできる。とりわけ、液体集光装置200の光反射キャビティ310に面したキャビティ壁が透光性キャビティ壁(例えば、透光性側壁220)であるときに、反射構造300は、液体集光装置200の太陽光を受光する範囲を拡大し、より多くの太陽光を液体集光装置200に集光することもできる。例えば、太陽光は反射構造300によって反射されて液体集光装置200の透光性側壁220に達して、最終的に第1光エネルギー利用部110まで導かれる。たとえ太陽光が液体集光装置200を透過したとしても、透明液体によって屈折するため、太陽光は反射構造300によって反射されて光エネルギー利用装置100の第2光エネルギー利用部120により容易に達することになる。
反射構造300は、上記の機能及び効果を達成するために実現可能な任意の構造であってよい。図1~図5を参照されたい。一部の実施形態では、反射構造300は、太陽光を第2光エネルギー利用部120まで反射するための内部反射面を有する溝形状構造であり、光エネルギー利用装置100及び液体集光装置200は、溝形状構造内に配置されている。
図1に示すように、一部の実施形態では、溝形状構造である反射構造300の一方の側壁は液体集光装置200のキャビティ壁の一部(図に示すように、液体集光装置200の右側のキャビティ壁)と重なり合っており、他方の対向する側壁は液体集光装置200から離隔しており、光反射キャビティ310を形成している。当該構造により、太陽エネルギー利用ユニットの構造全体がよりコンパクトになる。また、一部の実施形態では、当該キャビティ壁の一部(図に示すように、液体集光装置200の右側のキャビティ壁)は、透光性キャビティ壁であるときに、この側面(図示の右側)から入射した太陽光をも受光することができる。
ほかの実施形態では、当該溝形状構造の対向する2つの側壁はいずれも、液体集光装置200から離隔しており、光反射キャビティ310を形成している。すなわち、光反射キャビティ310のカバー範囲が拡大し、より多くの太陽光が光反射キャビティ310内に入射できるように、光反射キャビティ310は、少なくとも液体集光装置200の対向する両側に配置されている。
さらに、液体集光装置200は、上記の目的を達成できることを主として、規則的又は不規則な形状であってよい。太陽光が上方から入射することを考慮して、より多くの太陽光を受光するために、液体集光装置200は、上方が広く下方が狭い構造を有し、液体集光装置200の少なくとも天壁が透光性キャビティ壁であり、これにより、太陽光が天壁を透過して透明液体201内に達することができる。
図1~図5を参照されたい。1つの実施形態では、液体集光装置200は、垂直断面がくさび形であり、集光効果を達成するために、天壁210が底壁230より大きい。もちろん、当該形状は一例に過ぎず、垂直断面は、例えば逆三角形、ボウル状など他の形状であってもよい。
さらに、ほこりを防ぎ、清掃を容易にするために、透光性カバー400がさらに備えられている。透光性カバー400は、反射構造300及び/又は液体集光装置200と共に密閉構造を形成しており、光エネルギー利用装置100は密閉構造内に配置されている。図1~図5を参照されたい。1つの実施形態では、反射構造300は、透光性カバー400によって密閉され、密閉構造を形成している。透光性カバー400は、フレネルレンズ面又は他の透光性構造であってよい。
さらに、太陽光の受光範囲を拡大するために、1つの実施形態では、光エネルギー利用装置100、液体集光装置200及び反射構造300は、同じ方向に延在して細長形状を形成する。例えば、図1~図5に示した垂直断面は、紙面に垂直な方向に沿って延在して細長形状を形成する。
もう1つの様態として、本発明は、上記のいずれかの実施形態に示した太陽エネルギー利用ユニットを少なくとも2つ備えた太陽エネルギー利用ユニットの組合せ構造をさらに提供する。これらを組み合わせることによって太陽光の集光及び利用効率が向上する。
図2及び図3に示すように、一部の実施形態では、太陽エネルギー利用ユニットは並列に配置されており、隣接する太陽エネルギー利用ユニットの間には、熱利用作動媒体503、二次電池及び/又は制御回路基板を収容したキャビティ501が形成されている。熱利用作動媒体503は、熱の変換及び利用のために用いられ得るだけでなく、太陽エネルギー利用ユニットを冷却し、太陽エネルギー利用ユニットの変換効率を向上させることもできる。
図4及び図5に示すように、一部の実施形態では、太陽エネルギー利用ユニットは並列に配置されており、少なくとも2つの隣接する太陽エネルギー利用ユニットの反射構造300が接続されており、且つ隣接する2つの液体集光装置200とキャビティ501を形成している。キャビティ501には、第2液体集光装置600及び第2光エネルギー利用装置700が配置されている。第2光エネルギー利用装置700は、上述した光エネルギー利用装置100と同じ構造を有する。第2光エネルギー利用装置700は、向かい合わせに配置され第1光エネルギー利用部710及び第2光エネルギー利用部720を有する。第2光エネルギー利用装置700の第1光エネルギー利用部710は、上方から入射した太陽光を受光するために、上向きに配置されている。第2液体集光装置600の構造は、上述した液体集光装置200の構造と同じであるが、どのキャビティ壁を透光性キャビティ壁として、どのキャビティ壁を不透光性キャビティ壁とするかに関しては、実際の効果に基づいて選択すればよい。第2液体集光装置600は、第2光エネルギー利用装置700の下方に配置されている。第2液体集光装置600で収束された太陽光を受光するために、第2光エネルギー利用装置700の第2光エネルギー利用部720は、第2液体集光装置600に面しているか、又は、第2液体集光装置600のキャビティ壁として用いられる。隣接する太陽エネルギー利用ユニットの間には、第2液体集光装置600及び第2光エネルギー利用装置700がさらに追加されることで、より多くの太陽光を集光且つ利用することができ、組合せ構造全体の光利用効率がさらに向上する。
図4及び図5に示す実施形態では、キャビティ501は、密閉状態のキャビティ501であってよい。第2液体集光装置600は、実現可能な任意の形状や構造であってよい。例えば、1つの実施形態では、第2液体集光装置600は上方が広く下方が狭い(図4は1つの例である)。第2液体集光装置600の下方の狭い部分は、隣接する2つの太陽エネルギー利用ユニットの反射構造300と接続されており、隣接する2つの太陽エネルギー利用ユニットと各自の光反射キャビティ310をそれぞれ形成する。
図4を参照されたい。1つの実施形態では、第2液体集光装置600のキャビティ壁とその両側に隣接する液体集光装置200との間には、間隙が設けられており、光反射キャビティ310の一部領域が間隙箇所にまで延在し、これにより、太陽光が反射されて第2液体集光装置600に達することができる。
このとき、光反射キャビティ310から入射した太陽光を受光できるために、1つの実施形態では、第2液体集光装置600の、両側の液体集光装置200に面したキャビティ壁620の少なくとも一部は、透光性キャビティ壁である。
1つの実施形態では、第2液体集光装置600とその両側に隣接する液体集光装置200とが、キャビティ壁を共有しているか、又はこれらの隣接する第2液体集光装置600と液体集光装置200とに係る2つのキャビティ壁が重なり合っている(図5は1つの例である)。共有された又は重なり合ったキャビティ壁は、透光性キャビティ壁若しくは両面反射キャビティ壁である。
このとき、光反射キャビティ310から入射した太陽光を受光できるために、1つの実施形態では、第2液体集光装置600のキャビティ壁620は、両側の太陽エネルギー利用ユニットと光反射キャビティ310をそれぞれ形成しており、第2液体集光装置600の、光反射キャビティ310に面したキャビティ壁620の少なくとも一部は透光性キャビティ壁である。
図5を参照されたい。1つの実施形態では、第2液体集光装置600は、垂直断面が逆五角形の構造である。逆五角形の構造を設定することにより、組合せ構造の高さ及び光エネルギー利用装置100の温度が大幅に低減され得る。
熱エネルギーを伝達及び利用するとともに、放熱作用を果たすために、一部の実施形態では、第2液体集光装置600と、両側の太陽エネルギー利用ユニットの反射構造300とは、熱伝導の形式で接続されている。
1つの実施形態では、隣接する太陽エネルギー利用ユニットの複数の液体集光装置200は、独立した複数のキャビティが形成されるように互いに分離されているか、又は1つのキャビティ内にある。
上記の発明概念に基づき、本願の発明をよりよく示すために、いくつかの異なる実施形態を通じて以下にさらに説明する。
<実施形態1>
図1を参照されたい。実施形態1は、太陽エネルギー利用ユニットCを開示しており、図1は太陽エネルギー利用ユニットCの概略垂直断面図である。なお、実施形態1及び他の実施形態で言及されている垂直方向及び水平方向は、いずれも図示した配置方向を基準とする。太陽エネルギー利用装置を実際に使用する際に、地形及び経緯度によって方向を調整する場合があるため、図示した配置方向は、太陽エネルギー利用装置の実際の配置方向と異なる可能性がある。
太陽エネルギー利用ユニットCは、光エネルギー利用装置100、液体集光装置200、反射構造300及び透光性カバー400(省略可)を備えている。液体集光装置200は密閉構造であり、透明液体201が満杯に充填された密閉状態の収容キャビティを形成している。液体集光装置200は、透光性天壁210、透光性側壁220及び透光性底壁230を有する。図1の破線は、当該キャビティ壁が透明な面であることを示している。
光エネルギー利用装置100は、液体集光装置200の下方に配置されており、太陽光を受光して変換及び利用できる、上向きの第1光エネルギー利用部110及び下向きの第2光エネルギー利用部120を有する。太陽光が透光性底壁230を透過して第1光エネルギー利用部110に入射できるように、第1光エネルギー利用部110は、液体集光装置200の透光性底壁230に密着して配置されている。図1では、透光性底壁230と第1光エネルギー利用部110とが密着しているため、これらを1つとして示している。
もちろん、他の実施形態では、透光性底壁230を別途配置しなくてよいように、光エネルギー利用装置100の第1光エネルギー利用部110は、液体集光装置200の底壁として用いられてもよい。又は、光エネルギー利用装置100の第1光エネルギー利用部110は、液体集光装置200の収容キャビティ内に配置されていてもよい。
図1を参照されたい。反射構造300は、細長形状の液体集光装置200の外側及び底部に配置されている。反射構造300と、液体集光装置200及び第2光エネルギー利用部120との間には、光反射キャビティ310が形成されており、光反射キャビティ310は、太陽光を光反射キャビティ310の反射構造300に入射させるための入光口を有する。反射構造300によって、光反射キャビティ310内に入射した一部の太陽光が反射されて第2光エネルギー利用部120上に達し、光反射キャビティ310内に入射した一部の太陽光が反射されて液体集光装置200の透光性側壁220上に達して、そして液体集光装置200の内部に入る。具体的には、反射構造300と細長形状の液体集光装置200との間には、光反射キャビティ310の入光口を形成する間隙が設けられている。
図1を参照され続けたい。より具体的な実施形態では、反射構造300は溝形状構造である。溝形状構造は、太陽光を第2光エネルギー利用部120まで反射するための内部反射面を有する。当該溝形状構造の一方の側壁は細長形状の液体集光装置200の1つの透光性側壁220と重なり合っており(両者は重なってもよく1つの壁体を共有してもよい)、他方の対向する側壁は反射構造300から離隔している。例えば、反射構造300の図示した右側の側壁は、図示した右側の透光性側壁220と接続されている。左側の側壁は、図示した左側の細長形状の液体集光装置200から離れており、太陽光が入るための反射構造300の入光口が設けられている。
図1は、2つの入射光L1及びL2の収束状況を示している。1つ目は、入射光L1が細長形状の液体集光装置200の透光性天壁210によって屈折して、それから透光性側壁220によって全反射されて第1光エネルギー利用部110に達する過程である。すなわち、液体集光装置200内の透明液体201の屈折及び全反射機能を十分に利用することによって集光効果が実現される。つまり、透光性側壁210は、次の2つの機能を同時に有する。1つ目として、一箇所の表面を介した外部からの入射光を透過させるか、又は、透明液体201からの光を反射構造300まで透過させる。2つ目として、一箇所の表面において透明液体201からの光を全反射する。入射光L2は反射構造300の側面によって反射されて、それから反射構造300の底部で反射されて第2光エネルギー利用部120に達する。また、透明液体201は、光エネルギー利用装置100に対して冷却又は吸熱を行い、光エネルギー利用装置100の光エネルギー利用率を向上させるためにも用いられてよい。
ユニット全体による太陽光の受光範囲を拡張且つ拡大するために、1つの実施形態では、光エネルギー利用装置100、液体集光装置200及び反射構造300は、同じ方向(すなわち、図1の紙面に垂直な水平方向)に沿って延在して細長形状を形成する。図1は、その延在方向における不特定の1つの位置の垂直断面を示している。もちろん、当該ユニットは、単純な構造として設計されてもよい。例えば、当該ユニットの延在方向における任意の位置の垂直断面は図1に示す形状である。
図1を参照されたい。防塵且つ防雪のために、反射構造300は、透光性カバー400によって密閉された構造を形成している。
実施形態1は、光が強い傾向を有する場面で用いられてよい。例えば、高緯度の場所で垂直又は水平に取り付けることができる。
<実施形態2>
図2を参照されたい。実施形態2は、太陽エネルギー利用ユニットが適用される組合せ構造を提示する。図2は当該組合せ構造の概略垂直断面図である。図2は、2つの太陽エネルギー利用ユニットが合わせて使用される状況を示している。
当該組合せ構造において、太陽エネルギー利用ユニットは並列に配置されており、隣接する2つの太陽エネルギー利用ユニットの間には、例えば水などの熱利用作動媒体503を収容したキャビティ501が形成されている。キャビティ501には、外部と熱交換するための熱利用作動媒体流通管路504が配置されている。さらに、キャビティ501は、二次電池及び/又は制御回路基板などの構造を収容するために用いられてもよく、これにより、組合せ構造全体がよりコンパクトになり、外観がさらにこぢんまりとする。
図2を参照されたい。隣接する2つの太陽エネルギー利用ユニットの間のキャビティ501は、ほぼ△の形(二等辺三角形)(当該形状はあくまでも1つの例であり、図3~図5に示すように、キャビティ501は実現可能な様々な形状として設計されてよい。)であり、キャビティ501を密閉するために、キャビティ501の底部には、密閉部材500が備えられてよい。密閉部材500は、両側の太陽エネルギー利用ユニットの反射構造300と協働して、キャビティ501を共同で形成することができる。
より大きな集光率を得るために、1つの実施形態では、2つの当該太陽エネルギー利用ユニットの液体集光装置200の対向するキャビティ壁(例えば側壁220’)は、片面又は両面反射面を有するように設定されており、これにより、液体集光装置200内の太陽光が当該キャビティ壁を透過して液体集光装置200の外側に達することが回避される。
さらに、ユニット全体による太陽光の受光範囲を拡張且つ拡大するために、1つの実施形態では、光エネルギー利用装置100、液体集光装置200及び反射構造300は、同じ方向(すなわち、図2の紙面に垂直な水平方向)に沿って延在して細長形状を形成する。図2は、その延在方向における不特定の1つの位置の垂直断面を示している。もちろん、当該ユニットは、単純な構造として設計されてよい。例えば、当該ユニットの延在方向における任意の位置の垂直断面は図2に示す形状である。
<実施形態3>
図3に示すように、実施形態3は、太陽エネルギー利用ユニットが適用される組合せ構造を提示する。当該組合せ構造は、上記のいずれかの実施形態に示した太陽エネルギー利用ユニットを少なくとも2つ備えている。
実施形態3では、液体集光装置200の外側に位置する(反射構造300に近接する)透光性側壁220は折り曲げ面であり、透光性底壁に近接する部分221は、ほかの部分と傾斜角度が異なり、より平坦となっている。ほかの実施形態では、部分221はより急勾配であってもよい。このようにする目的として、透光性側壁220の各部分に対して異なる傾斜角度を設定することにより、例えば、透光性側壁220が少なくとも2つの異なる傾斜角度の領域を有することで、液体集光装置200内の一部の光は透光性側壁220によって屈折して反射構造300に達し、それから、反射構造300によって光エネルギー利用装置100の第2光エネルギー利用部120上に収束される。ほかの部分の光は、透光性側壁220によって全反射の形式で光エネルギー利用装置100の第1光エネルギー利用部110上に直接収束される。
実施形態3では、2つの液体集光装置200の対向する透光性側壁220は、いずれも平面である。ほかの実施形態では、2つの透光性側壁220は、折り曲げ面又は曲面であってよい。
2つの太陽エネルギー利用ユニットの間には、キャビティ501が設けられている。これは、例えば隣接する2つの反射構造300又は他の構造の間の領域であり得る。太陽光が照射されると、キャビティ501が高温領域となるため、ここで熱エネルギーを利用することができる。
図3を参照されたい。実施形態3では、2つの太陽エネルギー利用ユニットは鏡映対称で並列に配置されており(ほかの実施形態では非鏡映対称であってもよい)、隣接する太陽エネルギー利用ユニットの反射構造300の間には、比較的大きな密閉部材500によって密閉されたキャビティが形成されている。キャビティ501内には、熱エネルギーを伝達するための熱利用作動媒体503が収容されている。キャビティ501内には、外部と熱交換するための熱利用作動媒体流通管路504がさらに配置されている。
1つの実施形態では、熱利用作動媒体503は冷水である。実施形態3における組合せ構造は、発電と共に熱エネルギー利用のための温水を提供することもできる。
<実施形態4>
図4に示すように、実施形態4は、2つの太陽エネルギー利用ユニットC及びC’が合わせて適用される組合せ構造を提示する。
図4を参照されたい。実施形態4の実施形態3との相違点として、少なくとも2つの隣接する太陽エネルギー利用ユニットの反射構造300は接続されており、且つ隣接する2つの液体集光装置200とキャビティ501を形成している。キャビティ501には、第2液体集光装置600及び第2光エネルギー利用装置700が配置されている。第2光エネルギー利用装置700は、上述した光エネルギー利用装置100と同じ構造を有する。第2光エネルギー利用装置700の第1光エネルギー利用部710は、上方から入射した太陽光を受光するために、上向きに配置されている。第2液体集光装置600は、第2光エネルギー利用装置700の下方に配置されている。第2液体集光装置600で収束された太陽光を受光するために、第2光エネルギー利用装置700の第2光エネルギー利用部720は、第2液体集光装置600に面しているか、又は、第2液体集光装置600のキャビティ壁として用いられ、これにより、より多くの太陽光を集光且つ利用することができ、組合せ構造全体の光利用効率がさらに向上する。
図4において、第2液体集光装置600は、垂直断面が逆三角形である構造を有し、2つの透光性側壁620を有する。逆三角形である第2液体集光装置600の頂部には、第2光エネルギー利用装置700が配置されている。第2液体集光装置600の当該逆三角形の構造によって、組合せ構造の高さが大幅に減少する。
1つの実施形態では、2つの液体集光装置200及び第2液体集光装置600は、一体成形法によって統合されるか、又は、別々に製造されてから組み立てられてもよい。
1つの実施形態では、2つの液体集光装置200の反射構造300も、一体成形法によって統合されるか、又は、別々に製造されてから組み立てられてもよい。
実施形態4では、2つの液体集光装置200の、第2液体集光装置600に面した側壁は、透光性側壁220である。ほかの実施形態では、当該側壁の一部は、両面反射面として設定されてもよい。
1つの実施形態では、2つの液体集光装置200内の透明液体201及び光エネルギー利用装置100の温度を低下させるために、逆三角形である第2液体集光装置600と、反射構造300とは熱的に接触している。
<実施形態5>
図5に示すように、実施形態5は、2つの太陽エネルギー利用ユニットが合わせて適用される組合せ構造を提示する。
図5を参照されたい。実施形態5が実施形態4との相違点として、2つの液体集光装置200の間には、垂直断面が逆五角形であり、2つの透光性側壁620を有する第2液体集光装置600が配置されている。第2液体集光装置600の頂部には、第2光エネルギー利用装置700が配置されている。第2液体集光装置600の当該五角形の構造によって、組合せ構造の高さが大幅に減少する。
また、実施形態5では、2つの液体集光装置200及び第2液体集光装置600は、キャビティ壁を共有しているか、又は、キャビティ壁が重なり合っている。2つの液体集光装置200の、第2液体集光装置600に面した側壁(すなわち、共有キャビティ壁又は重なり合ったキャビティ壁)は、両面反射面を有する。キャビティ壁が重なり合っている場合には、重なり合ったキャビティ壁は、透明キャビティ壁又は両面反射キャビティ壁であってよい。重なり合ったキャビティ壁が透明キャビティ壁であり、且つ、第2液体集光装置及び液体集光装置に同じ透明液体が使用される場合には、重なり合ったキャビティ壁を当然に省略することができ、これにより。コストが削減される。
1つの実施形態では、2つの液体集光装置200及び第2液体集光装置600は、一体成形法によって統合されるか、又は、別々に製造されてから組み立てられてもよい。
同様に、2つの液体集光装置200の反射構造300も、一体成形法によって統合されるか、又は、別々に製造されてから組み立てられてもよい。
1つの実施形態では、放熱及び熱伝導の利用のために、第2液体集光装置600と、反射構造300とは熱的に接触している。
ここで、前記五角形は、単に大まかな形状である。熱的接触、水圧の変形又はほかの考慮事項の必要性によって、第2液体集光装置600は、ほかの任意の多角形であってもよい。
以上、具体的な例を用いて本発明について詳述したが、上記の実施形態は、本発明の理解を深めるためのものにすぎず、本発明を限定するものではない。当業者は、本発明の思想に基づいて、上記の具体的な実施形態を変更することができる。

Claims (20)

  1. 光エネルギー利用装置、液体集光装置及び反射構造を備えた太陽エネルギー利用ユニットであって、
    前記光エネルギー利用装置は、向かい合わせに配置され第1光エネルギー利用部及び第2光エネルギー利用部を有し、前記第1光エネルギー利用部及び前記第2光エネルギー利用部は、太陽光を受光、変換及び利用することができ、
    前記液体集光装置は、透明液体が充填された収容キャビティを有し、前記収容キャビティは、透光性キャビティ壁を有し、前記太陽光が前記透光性キャビティ壁を透過して前記透明液体に達することができ、前記光エネルギー利用装置は、前記収容キャビティの中若しくは前記収容キャビティの外に配置されている、又は、前記収容キャビティのキャビティ壁を形成しており、前記第1光エネルギー利用部は、前記液体集光装置又は透明液体に面して配置されており、前記液体集光装置は、太陽光を前記第1光エネルギー利用部まで透過させ、及び/又は全反射することができる構造として形成されており、
    前記反射構造と前記液体集光装置との間には、太陽光を入射させるための入光口が設けられており、前記反射構造と、前記第2光エネルギー利用部及び前記液体集光装置との間には、前記入光口と接続されている光反射キャビティが形成されており、前記光反射キャビティ内に入射した太陽光が前記反射構造によって反射されて前記第2光エネルギー利用部上に達することができることを特徴とする太陽エネルギー利用ユニット。
  2. 前記光反射キャビティは、前記液体集光装置及び光エネルギー利用装置の少なくとも1つの側面に接して、且つ前記第2光エネルギー利用部の下方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  3. 前記反射構造は、太陽光を前記第2光エネルギー利用部まで反射するための内部反射面を有する溝形状構造であり、前記光エネルギー利用装置及び前記液体集光装置は、前記溝形状構造内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  4. 前記溝形状構造の一方の側壁は前記液体集光装置のキャビティ壁の一部と重なり合っており、他方の対向する側壁は前記液体集光装置から離隔しており、前記光反射キャビティを形成することを特徴とする請求項3に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  5. 前記キャビティ壁の一部は透光性キャビティ壁であることを特徴とする請求項4に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  6. 前記溝形状構造の2つの対向する側壁はいずれも、前記液体集光装置から離隔しており、前記光反射キャビティを形成することを特徴とする請求項3に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  7. 前記液体集光装置の、前記光反射キャビティに面したキャビティ壁は、透光性キャビティ壁、片面反射キャビティ壁又は両面反射型キャビティ壁であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  8. 前記液体集光装置は、上方が広く下方が狭い構造を有し、前記液体集光装置の少なくとも天壁が透光性キャビティ壁であり、これにより、太陽光が前記天壁を透過して前記透明液体内に達することができることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  9. 透光性カバーがさらに備えられており、前記透光性カバーは、前記反射構造及び/又は前記液体集光装置と共に密閉構造を形成しており、前記光エネルギー利用装置は、前記密閉構造内に配置されていることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  10. 前記光エネルギー利用装置、前記液体集光装置及び前記反射構造は、同じ方向に延在して細長形状を形成することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の太陽エネルギー利用ユニット。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の太陽エネルギー利用ユニットを少なくとも2つ備えた太陽エネルギー利用ユニットの組合せ構造。
  12. 前記太陽エネルギー利用ユニットは並列に配置されており、隣接する太陽エネルギー利用ユニットの間には、熱利用作動媒体、二次電池及び/又は制御回路基板を収容したキャビティが形成されていることを特徴とする請求項11に記載の組合せ構造。
  13. 前記太陽エネルギー利用ユニットは並列に配置されており、少なくとも2つの隣接する太陽エネルギー利用ユニットの反射構造が接続されており、且つ隣接する2つの前記液体集光装置とキャビティを形成しており、前記キャビティには、第2光エネルギー利用装置及び前記第2光エネルギー利用装置の下方に位置する第2液体集光装置が配置されており、前記第2光エネルギー利用装置は、互いに向かい合わせに配置された第1光エネルギー利用部及び第2光エネルギー利用部を有し、前記第2光エネルギー利用装置の第1光エネルギー利用部は、上方から入射した太陽光を受光するために、上向きに配置されおり、前記第2液体集光装置で収束された太陽光を受光するために、前記第2光エネルギー利用装置の第2光エネルギー利用部は、前記第2液体集光装置に面している、又は、前記第2液体集光装置のキャビティ壁として用いられることを特徴とする請求項11に記載の組合せ構造。
  14. 前記第2液体集光装置は上方が広く下方が狭く、前記第2液体集光装置の下方の狭い部分は、隣接する2つの前記太陽エネルギー利用ユニットの反射構造と接続されており、隣接する2つの前記太陽エネルギー利用ユニットと各自の光反射キャビティをそれぞれ形成することを特徴とする請求項13に記載の組合せ構造。
  15. 前記第2液体集光装置のキャビティ壁とその両側に隣接する液体集光装置との間には、間隙が設けられており、前記光反射キャビティの一部領域が前記間隙箇所にまで延在していることを特徴とする請求項14に記載の組合せ構造。
  16. 前記第2液体集光装置の、両側の液体集光装置に面したキャビティ壁の少なくとも一部は、透光性キャビティ壁であることを特徴とする請求項14又は15に記載の組合せ構造。
  17. 前記第2液体集光装置とその両側に隣接する前記液体集光装置とがキャビティ壁を共有している、又は、これらの隣接する前記第2液体集光装置と前記液体集光装置とに係る2つのキャビティ壁が重なり合っており、共有された又は重なり合った前記キャビティ壁は、透光性キャビティ壁若しくは両面反射キャビティ壁であることを特徴とする請求項13に記載の組合せ構造。
  18. 前記第2液体集光装置のキャビティ壁と、両側の前記太陽エネルギー利用ユニットとはそれぞれ、前記光反射キャビティを形成しており、前記第2液体集光装置の、前記光反射キャビティに面したキャビティ壁の少なくとも一部が透光性キャビティ壁であることを特徴とする請求項13に記載の組合せ構造。
  19. 前記第2液体集光装置と、両側の前記太陽エネルギー利用ユニットの反射構造とは、熱伝導の形式で接続されていることを特徴とする請求項13に記載の組合せ構造。
  20. 隣接する太陽エネルギー利用ユニットの複数の液体集光装置は、独立した複数のキャビティが形成されるように互いに分離されている、又は1つのキャビティ内にあることを特徴とする請求項11に記載の組合せ構造。
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