JP2024523577A - 温度補償を伴うガス圧スプリングおよびガス圧スプリングを生産するための方法 - Google Patents

温度補償を伴うガス圧スプリングおよびガス圧スプリングを生産するための方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024523577000001
本発明は、作動シリンダ(1)内でストローク軸(H)に沿って変位可能に案内される作動ピストン(2)と、作動シリンダを囲む補償シリンダ(12)と、中空円筒形状であり補償シリンダ内でストローク軸(H)に沿って変位可能に案内される補償ピストン(10)とを含む、ガス圧スプリング(50)に関する。作動シリンダ(1)は、補償シリンダ(12)が閉鎖端(15b)を有する突出部(15)を作動シリンダを越えて形成する開口端(1b)を有する。補償ピストン(10)は、作動シリンダ(1)内に配置された作動チャンバ(1a)、作動シリンダ(1)と補償シリンダ(12)との間に配置された補償チャンバ(12a)、および突出部(15)内に配置された復元チャンバ(15a)を、互いから切り離す。ストローク軸(H)に対して径方向の補償シリンダ(12)の作動シリンダ(1)からの間隔は、ストローク範囲(HB)と作動シリンダ(1)の開口端(1b)との間にある、作動シリンダの端領域(EB)と比べて、ストローク領域(HB)において大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、請求項1のプリアンブルに記載のガス圧スプリングおよびガス圧スプリングを生産するための方法に関する。
ガス圧スプリングはばね力の温度依存性が補償媒体により補償される従来技術から知られている。
特許文献EP1795777A2(欧州特許出願公開第1795777号)は、作動ピストンが摺動可能に案内される作動シリンダを有するガス・スプリングについて記載している。作動シリンダと補償シリンダとの間に形成される環状空間は、温度が上昇すると膨張する補償媒体で満たされる。作動シリンダのピストン出口端と反対側の開口端は、カップ形状の補償ピストンにより閉鎖される。補償媒体は、膨張するにつれて作動シリンダの体積が上昇するように補償ピストンを変位させる。
公開DE3141295A1(独国特許出願公開第3141295号)は容器からなるガス・スプリングに関し、ピストン・ロッドと連結しているピストンは容器の内壁上を摺動する。膨張材料で満たされた空間が容器固定パーティションと円盤ピストンとの間に位置し、この円盤ピストンは膨張材料で満たされた空間のための移動可能パーティションを表す。上記ガス・スプリングは加圧ガス充填物を伴う作動チャンバをさらに含む。温度が上昇すると、膨張材料が膨張し円盤ピストンを容器固定パーティションからさらに離れる方向に動かし、それにより作動チャンバの体積を増加させる。
温度補償を伴う、公知のガス圧スプリングは通常複雑な構造をしており、温度補償を伴わないガス圧スプリングより顕著に大きな設置空間を必要とするか、そうでなければそれらの用途に関する温度範囲全体にわたる温度依存性を補償できない。
本発明の目的は、費用効果が高く単純な構成であり、そのばね力が、可能な限り最大の温度範囲にわたる温度から独立しているガス圧スプリング、およびそれを生産するための費用効果が高く信頼性の高い方法を生み出すことである。
本発明は、技術的問題を解決する、請求項1に記載のガス圧スプリングを提供する。上記目的は、請求項12に記載のガス圧スプリングを生産するための方法によっても達成される。有利な実施形態は従属請求項に従う。
ガス圧スプリングは、作動シリンダ内でストローク範囲にわたりストローク軸に沿って変位可能に案内される作動ピストンを含む。作動ピストンは好ましくは作動シリンダに対してストローク軸に沿って変位可能である。作動シリンダは好ましくは中空円筒状に形成され、かつ/またはストローク軸と同軸上に配置される。
ガス圧スプリングは、ストローク軸に対して径方向に作動シリンダを包囲する補償シリンダを含む。補償シリンダは好ましくは中空円筒状に形成され、かつ/またはストローク軸と同軸上に配置される。補償シリンダは好ましくは作動シリンダに堅固に取り付けられる。補償シリンダは好ましくは一体となっており、その結果ガス圧スプリングの製造が特に容易になる。
作動シリンダはストローク軸に沿って開口端を有する。「開口」とは、ガスが開口端を通り作動シリンダから自由に漏れ出ることができ、かつ開口端を通り作動シリンダに入ることができることを少なくとも意味する。好ましくは開口端は完全に開口している。
ストローク軸に沿って開口端の反対側にある作動シリンダのピストン・ロッド端において、作動ピストンに取り付けられたガス圧スプリングのピストン・ロッドは、封止装置を通って作動シリンダ外へ好ましくは導かれる。封止装置は好ましくはガスに対してピストン・ロッド端を閉鎖する。「閉鎖」とは、ピストン・ロッド端においてガスが作動シリンダから漏れ出ることができず、かつ作動シリンダに入ることができないことを意味する。
上記開口端において、補償シリンダは、ストローク軸に沿って閉鎖端を有する突出部を作動シリンダを越えて形成する。
ストローク軸に沿って閉鎖端の反対側にある補償シリンダのピストン・ロッド端において、ガス圧スプリングのピストン・ロッドは、封止装置を通って補償シリンダ外へ好ましくは導かれる。封止装置は好ましくはガスに対してピストン・ロッドの端部を閉鎖する。
封止装置は好ましくは、補償シリンダのピストン・ロッド端および作動シリンダのピストン・ロッド端を閉鎖する。封止装置は好ましくは、ピストン・ロッドをストローク軸に沿って案内するための案内装置としても働く。作動シリンダは好ましくは封止装置を介して補償シリンダに取り付けられる。
封止装置は、例えばアルミニウムから作られた、好ましくは一体となっている、固定要素を含んでいてもよく、上記固定要素は、特に補償シリンダおよび/または作動シリンダを形成することで、補償シリンダおよび作動シリンダに取り付けられ、例えば形態嵌合(form-fitting)式にかつ/または材料係止(material-locking)式に固定される。封止装置は、封止装置の固定要素を作動シリンダ、補償シリンダ、および/またはピストン・ロッドに封止するいくつかの封止要素、例えば封止リング、を含んでいてもよい。
封止装置は、補償シリンダのピストン・ロッド端を閉鎖する外側部、および作動シリンダのピストン・ロッド端を閉鎖する内側部を含んでいてもよい。この二部構造の利点は、内側部が補償シリンダのない標準的ガス圧スプリングのように構成され得ることである。
封止装置の外側部は、例えば形態嵌合式に、非押し込み(non-positive)式に、かつ/または材料係止式に補償シリンダを作動シリンダに固定する少なくとも1つの外部固定要素、例えばスリーブ、を含んでいてもよい。封止装置の外側部は、作動シリンダを補償シリンダに封止する少なくとも1つの外側封止要素、例えば封止リング、を含んでいてもよい。
封止装置の内側部は、ピストン・ロッドをストローク軸に沿って案内する少なくとも1つの案内要素、例えばガイド・ブッシュ、を含んでいてもよい。封止装置の内側部は、作動シリンダをピストン・ロッドに封止する少なくとも1つの内側封止要素、例えば封止リング、を有していてもよい。
円盤、特に防食表面を有する金属円盤が、作動シリンダのピストン・ロッド端と補償シリンダのピストン・ロッド端との間に配置されてもよい。上記円盤は封止装置の強度を上げることができ、特にその結果、補償シリンダがローラ閉鎖されても封止装置は損傷しない。上記円盤は、例えば、掛止連結を介して封止装置の外部固定要素に連結されてもよい。
補償ピストンは、好ましくはガス密式に、作動シリンダ内に配置された作動チャンバ、作動シリンダと補償シリンダとの間に配置された補償チャンバ、および突出部内に配置された復元チャンバを、互いから分離する。
補償媒体が好ましくは補償チャンバ内に配置され、補償媒体が加熱されると補償媒体は補償ピストンを閉鎖端に向けて移動させる。補償媒体の圧力は、例えば、70バール~350バールである。
補償媒体は好ましくは膨張材料、特に膨張ワックスを含み、特に好ましくは膨張ワックスおよび油の混合物を含む。補償媒体は特に、膨張材料、膨張ワックス、または膨張ワックスおよび油の混合物からなってもよい。補償媒体は、例えば、公開EP1795777A2(欧州特許出願公開第1795777号)に記載される補償媒体のように設計されてもよい。膨張ワックスは、例えば、出願DE102020113749(独国特許出願第102020113749号)に記載される膨張ワックスのように設計されてもよい。
復元手段が好ましくは復元チャンバ内に配置され、補償媒体が冷却されると復元手段は補償ピストンを閉鎖端から遠ざける方向に移動させる。
復元手段は好ましくは復元ガスを含むかまたは復元ガスであり、復元ガスは好ましくは作動ガスとして作動チャンバを満たすガスと同一のガスである。復元ガスおよび/または作動ガスは、例えば窒素である。復元手段は、機械的復元要素、例えばスプリング、特に圧縮コイル・スプリング(helical compression spring)を含むか、またはそれにより形成されてもよい。
作動ガスのガス圧は、例えば、20バール~250バールである。復元ガスのガス圧は、例えば、20バール~350バールである。
ストローク軸に対して径方向に計測される補償シリンダの作動シリンダからの距離は、好ましくは、ストローク範囲と作動シリンダの開口端との間にある作動シリンダの端領域と比べて、ストローク範囲において大きい。
端領域における上記距離が小さくなるほど、端領域におけるストローク軸に垂直な補償チャンバの断面積は小さくなる。それにより、所与の温度上昇において、補償ピストンは補償媒体の膨張により補償シリンダの閉鎖端に向けてさらに移動させられ、その結果作動チャンバはより広範囲に広がり、ガス圧スプリングのばね力の温度依存性がより補償される。
上記距離はストローク範囲では小さくならないため、補償チャンバは効果的な温度補償に十分な量の補償媒体を依然収容することができる。
ストローク範囲および端領域において上記距離が互いに異なるようにすることは、ガス圧スプリングの生産がより複雑になるという欠点を有する。さらに、ストローク範囲と端領域との間の移行領域において、作動シリンダおよび/もしくは補償シリンダの変形による材料の弱化が起きる場合があるか、または作動シリンダおよび/もしくは補償シリンダの部分間の連結点による漏れが起きる場合がある。したがって、上記距離の差異はガス圧スプリングの機能の高い信頼性を脅かし得る。
上記距離は例えば、端領域では、ストローク範囲と比べて10%~50%小さく、好ましくは20%~40%小さく、特に好ましくは30%小さい。上記距離は例えば、端領域では、1mm~8mmであり、好ましくは2mm~4mmであり、特に好ましくは2.5mmである。上記距離は例えば、ストローク範囲では、2mm~12mmであり、好ましくは3mm~6mmであり、特に好ましくは3mm~3.5mmである。上記距離が上述の値である場合、ガス圧スプリングのばね力の温度依存性の広範な、特に完全な、補償がガス圧スプリングの典型的な動作温度範囲、例えば-10℃~+60℃、にわたって実現されてもよい。
好ましくは、端領域および/またはストローク範囲における補償シリンダの作動シリンダからの距離は、ストローク軸に沿った位置から独立している。この実施形態において、端領域および/またはストローク範囲における上記距離はストローク軸に沿って一定であり、これはガス圧スプリングの生産が特に容易であることを意味する。
本発明によるガス圧スプリングの一実施形態のストローク軸に沿った概略縦断面の例を示す図である。 本発明によるガス圧スプリングの封止装置の代替的実施形態の概略縦断面を示す図である。 本発明によるガス圧スプリングの作動シリンダのジャケット壁内部上の溝の深さの推移を概略的に示す図である。
ストローク軸に対して径方向に計測される作動シリンダの端領域外径は、好ましくは、作動シリンダの端領域において、ストローク軸に対して径方向に計測されるストローク範囲内の作動シリンダのストローク範囲外径より大きい。作動シリンダが端領域においてこのように拡張することで、補償シリンダを変化させずに、またはストローク範囲内の作動シリンダの形状を変化させずに、作動シリンダと補償シリンダとの間の距離が縮小する。それにより、従来技術のガス圧スプリングと比較して可能な限り変化を起こさずに距離の縮小が実現される。したがって、ガス圧スプリングは、特に知られている構成要素および方法を用いて、特に容易かつ高い費用効果で生産されてもよい。
作動シリンダの端領域外径は、作動シリンダのストローク範囲外径の好ましくは101%~150%であり、好ましくは105%~130%であり、特に好ましくは110%~120%であり、最も好ましくは112%~113%である。端領域外径は、例えば、15mm~25mmであり、好ましくは16mm~22mmであり、特に好ましくは18mm~21mmである。ストローク範囲外径は、例えば、10mm~20mmであり、好ましくは15mm~19mmであり、特に好ましくは17mm~18mmである。外径が上述の値である場合、ガス圧スプリングのばね力の温度依存性の広範な補償がガス圧スプリングの典型的な動作温度範囲にわたって実現されてもよい。
好ましくは、端領域および/またはストローク範囲における作動シリンダの外径は、ストローク軸に沿った位置から独立している。この実施形態において、端領域および/またはストローク範囲における外径はストローク軸に沿って一定であり、これはガス圧スプリングの生産が特に容易であることを意味する。
ストローク軸に対して径方向に計測される補償シリンダの補償シリンダ内径は、作動シリンダのストローク範囲外径の好ましくは110%~200%であり、好ましくは140%~170%であり、特に好ましくは150%~160%であり、最も好ましくは155%~157%である。補償シリンダ内径は、例えば、20mm~30mmであり、好ましくは23mm~27mmであり、特に好ましくは25mmである。補償シリンダ内径が上述の値である場合、ガス圧スプリングのばね力の温度依存性の広範な補償がガス圧スプリングの典型的な動作温度範囲にわたって実現されてもよい。
好ましくは、補償シリンダの内径はストローク軸に沿った位置から独立している。この実施形態において、補償シリンダの内径はストローク軸に沿って一定であり、それによりガス圧スプリングの製造が特に容易になる。
作動シリンダのストローク範囲および端領域は好ましくは一体となって互いに連結され、その結果ガス圧スプリングの生産が特に容易になる。例えば、ストローク範囲に対して端領域では、作動シリンダはストローク軸に対して横方向に広げられてもよい。
ストローク範囲および端領域は、例えば、材料的に接合されるように互いに連結されてもよく、特に互いに溶接、はんだ付け、および/または接着されてもよい。ストローク範囲および端領域は、例えば、形態嵌合式および/または圧入嵌合(force-fitting)式に互いに連結されてもよく、特に互いに螺合、係止、および/または締着されてもよい。
作動シリンダは、例えば、金属、特に鋼、および/またはプラスチックを含んでいてもよく、またはそれらからなっていてもよい。
ストローク軸に対して径方向に計測される作動シリンダの壁厚は、好ましくは作動シリンダのストローク範囲および端領域において同一である。特に、端領域における作動シリンダの拡張によって引き起こされる壁厚の減少、例えば最大0.2mmの減少、を除いて壁厚が同一である場合、壁厚は同一であるとみなされる。壁厚は好ましくはストローク軸に沿った位置から独立している。この実施形態において、作動シリンダの壁厚はストローク軸に沿って一定であり、それによりガス圧スプリングの製造が特に容易になる。
ストローク軸に対して径方向の補償シリンダの壁厚は、好ましくはストローク軸に沿った位置から独立している。この実施形態において、補償シリンダの壁厚はストローク軸に沿って一定であり、それによりガス圧スプリングの製造が特に容易になる。
補償ピストンは好ましくは一体となっており、その結果ガス圧スプリングの生産が特に容易になる。
補償ピストンは好ましくはアルミニウムまたはプラスチックを含む。補償ピストンは特に好ましくはアルミニウムまたはプラスチックで作られる。
補償ピストンは好ましくは中空円筒であり、特にストローク軸と同軸上に配置される。
補償ピストンは好ましくは補償ピストンの下側に円筒基部を有する。円筒基部は好ましくはストローク軸に対して垂直に整列され、かつ/または閉鎖されている。
補償ピストンは好ましくはストローク軸周りに配置された円筒ジャケットを含む。円筒ジャケットは好ましくは閉鎖されている。
補償ピストンは、ストローク軸に沿って円筒基部の反対側にある補償ピストンの上側において開口する。これは、補償ピストンの内部が作動チャンバまたは復元チャンバの一部として働くことができ、その結果ガス圧スプリングが特に小型の設計を有することができるという利点をもたらす。
補償ピストンは好ましくは、カップ基部に対応する円筒基部およびカップ壁に対応する円筒ジャケットを有するカップ形状である。
中空円筒形状またはカップ形状の補償ピストンは、特に低い質量を有する作動チャンバ、補償チャンバおよび復元チャンバを互いから分離することができるという利点を有する。
補償ピストンを特にガス密式に補償シリンダに封止する補償シリンダ・シールは、好ましくは補償ピストン上に配置される。補償シリンダ・シールは補償ピストンに取り付けられてもよい。補償シリンダ・シールは、ストローク軸周りを特に同軸において通る封止リング、特にOリングを含むかまたはそれにより形成されてもよい。
補償ピストンは好ましくは円筒鍔を含む。円筒鍔は好ましくは上側に隣接し、ストローク軸から径方向外側に円筒ジャケットを越えて突出し、補償シリンダ・シールが円筒鍔上に配置され、特に固定される。円筒鍔により、僅かな材料費で補償シリンダ・シールを補償シリンダと確実に封止接触させることができる。
補償ピストンの上側は好ましくは復元チャンバに開口している。それにより、補償ピストンの内部は復元チャンバの一部となり、その結果、作動ガスと比べて復元手段でより多くの体積が利用可能になる。復元手段の体積と比べて作動ガスの体積が小さいことで、ばね力の温度依存性がより容易に補償され得る。
補償ピストン上、好ましくは補償ピストンの円筒ジャケット上、または作動シリンダ上において、補償ピストンを特にガス密式に作動シリンダに封止する作動シリンダ・シールが好ましくは配置され、特に固定される。作動シリンダ・シールは、ストローク軸周りを特に同軸上に通る封止リング、特にOリングを含むかまたはそれにより形成されてもよい。
補償ピストン、好ましくは補償ピストンの円筒ジャケットおよび特に好ましくは補償ピストンの円筒基部も、作動シリンダの端領域の少なくとも区域内に好ましくは配置される。それにより、補償チャンバおよび/または復元チャンバの体積が作動チャンバの体積と比べて上昇し、それに従いガス圧スプリングのばね力の温度依存性のより効果的な補償が実現される。
補償ピストンは好ましくは補償シリンダ内に完全に配置される。これは、補償ピストンが動いてもストローク軸に沿って計測されるガス圧スプリングの長さが変化しないという利点をもたらす。したがってガス圧スプリングの長さは温度に依存しない。
ガス圧スプリングは好ましくは、いくつかの、例えば1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の支持要素を含み、上記いくつかの支持要素は補償シリンダ上で作動シリンダを支持する。支持要素は有利には、補償シリンダに対する作動シリンダの相対的運動を防止する。この相対的運動は、補償ピストンの作動シリンダへの封止もしくは補償シリンダへの封止または補償ピストンのストローク軸に沿った変位性を損なうおそれがある。
支持要素は好ましくはストローク軸周りに互いに離隔されて配置され、かつ/または支持要素は好ましくはストローク軸に沿って開口部を有する。それにより、支持要素は、作動シリンダと補償シリンダとの間の補償チャンバにおけるストローク軸に沿った補償媒体の膨張または圧縮を本質的に妨げない。
支持要素は好ましくはストローク軸周りに均等に分布される。それにより、支持要素は作動シリンダを補償シリンダ上で特に確実に支持することができる。
支持要素は好ましくは作動シリンダの端領域に配置される。上記端領域は補償ピストンに隣接するため、支持要素は上記端領域における補償ピストンの封止および変位性を特に効果的に保証することができる。
支持要素は、ストローク軸と同軸上に配置されかつ作動シリンダを補償シリンダに機械的に連結する、ストローク軸に沿って孔が開いたリングとして設計されてもよい。上記リングは好ましくは作動シリンダのストローク範囲に配置される。ストローク範囲において、上記リングは、ストローク軸に沿った補償チャンバ内の補償媒体の膨張または圧縮を特に僅かしか阻害しない。
上記いくつかの支持要素は好ましくは作動シリンダまたは補償シリンダと一体になっている。これにより、ガス圧スプリングの構成要素の数が削減され、その結果ガス圧スプリングは特に容易に、迅速に、かつ高い費用効果で生産され得る。
支持要素は、例えば作動シリンダおよび/または補償シリンダの再成形により形成されてもよい。これにより、支持要素が特に迅速かつ容易に形成されることが可能になる。変形は、例えば、補償シリンダ上への作動シリンダの拡幅、および/または作動シリンダ上への補償シリンダの特に点状の凹部を含む。端領域においては作動シリンダと補償シリンダとの間の距離が短いため、変形により支持要素が端領域で特に容易に形成され得る。
ガス圧スプリングを生産するための方法は好ましくは作動シリンダ・ブランクを提供するステップを含み、ここで作動シリンダ・ブランクは円筒状中空に成形されており、長手方向軸に対して横方向であり、その長手方向軸に沿った位置から独立している外径を有する。上記外径はしたがってストローク軸に沿って一定である。作動シリンダ・ブランクは特に知られているガス圧スプリングの作動シリンダであってもよい。作動シリンダ・ブランクは好ましくは、例えば長手方向軸に沿った溶接継目により、その長手方向軸に対する方位に依存する材料特性を有する。そのような作動シリンダ・ブランクは、例えば鋼から絞られ溶接されることによって、特に容易かつ安価に生産され得る。
上記方法は好ましくは作動シリンダ・ブランクをガス圧スプリングの作動シリンダに形成するステップを含み、上記形成するステップは作動シリンダ・ブランクの端領域において作動シリンダ・ブランクの外径を拡張することを含む。
上記方法は好ましくはガス圧スプリングの作動シリンダの端領域の少なくとも区域内にガス圧スプリングの補償ピストンを配置するステップを含む。
上記拡張は好ましくはマンドレルを端領域内に挿入することを含み、かつ好ましくはマンドレルを挿入する前に長手方向軸周りを通るスリーブを作動シリンダ・ブランクの端領域周りに配置し、その結果拡張後に端領域がスリーブ上に載ることを含む。これにより、有利には、材料特性がその長手方向軸に対する方位に依存する、作動シリンダ・ブランクの直径が、方位から独立した直径まで拡張されることが可能になる。
上記方法は好ましくは、ガス圧スプリングの作動シリンダおよび/またはガス圧スプリングの補償シリンダを再成形し、作動シリンダを補償シリンダ上で支持するいくつかの支持要素を生産するステップを含む。支持要素は上記のように設計されてもよく、それにより既述の利点がもたらされる。
上記形成し支持要素を生産するステップは、例えば、作動シリンダを補償シリンダまで拡幅すること、および/または特に点状に補償シリンダを作動シリンダまで深くすることを含む。
特に好ましくは、作動シリンダを拡張し支持要素を生産することは、作動シリンダを形成するために作動シリンダ・ブランクの端領域を拡張することと同じステップで行われる。このために、例えば、マンドレルが作動シリンダ・ブランクの端領域内に挿入されてもよい。上記マンドレルは好ましくは、作動シリンダを形成するために作動シリンダ・ブランクの端領域を拡張する間に支持要素を生産するためのいくつかの突出部を有する。
上記方法は好ましくは補償ピストン・ブランクを補償ピストンに形成または加工するステップを含む。形成により、特に少ない材料要求のもと補償ピストンが製造されることが可能になる。補償ピストンは、例えば、アルミニウムで作られた補償ピストン・ブランクを深絞りすることで生産されてもよい。補償ピストンは、例えば、鋼で作られた補償ピストン・ブランクから形成することで生産されてもよい。
補償ピストン・ブランクは、例えば、中空円筒形状を有していてもよい。中空円筒の補償ピストン・ブランクは、例えば内径18mmから内径23mmに、その長手方向軸に沿って一端で拡張され、外方向に突出する円筒鍔を形成してもよい。中空円筒の補償ピストン・ブランクは、ローラ閉鎖および/またはプラズマ溶接によりその他端で閉鎖され、閉鎖された円筒基部を形成してもよい。その長手方向軸周りを通る起伏が延ばされ、補償シリンダ・シールおよび/または作動シリンダ・シールを部分的に収容するための補償シリンダ・ブランクの円筒ジャケットとされてもよい。
ガス圧スプリングの作動シリンダは好ましくは、作動シリンダのジャケット壁内部に溝を有し、作動シリンダ内に含まれるガスは上記溝を通りガス圧スプリングのストローク軸に沿ってガス圧スプリングの作動ピストンを通過して流れ得る。
ストローク軸に対して直交するように配向された上記溝の断面積は好ましくはストローク軸に沿って変動する。好ましくは、断面積は作動シリンダのストローク範囲の端部で最小になり、ストローク範囲の端部間の中央区域で最大になる。これにより、ストローク範囲の端部においてガスに対する流動抵抗がより大きくなる。結果的に、ガス圧スプリングにより、ピストン・ロッドが中間位置にあるときと比較して、ピストン・ロッドがガス圧スプリング内へほぼ最大限挿入されているときおよびピストン・ロッドがガス圧スプリングからほぼ最大限伸長されているときは減衰力がより強くなる。ほぼ最大限挿入時およびほぼ最大限伸長時の強まった減衰力により、そこでのピストン・ロッドの運動がより強く制動され、その結果高速で最大限挿入または最大限伸長に達することによるガス圧スプリングの損傷が避けられる。
溝の断面積は好ましくは、作動シリンダのジャケット壁内部に垂直な溝の可変の深さにより変動する。
特に有利な実施形態において、特に以下に説明される駆動システムでのガス圧スプリングの使用について、溝の断面積は、伸長移行領域内では作動シリンダのピストン・ロッド端に対向する作動シリンダのストローク範囲の伸長端から作動シリンダの開口端に向かって好ましくは線形的にストローク軸に沿って増加し、伸長移行領域に隣接する中央領域内では一定であり、中央領域に隣接する挿入移行領域内では好ましくは線形的に減少し、挿入移行領域に隣接する挿入端領域内では作動シリンダの開口端に対向するストローク範囲の挿入端に至るまで一定である。
断面積の前述の推移により、ピストン・ロッドがガス圧スプリング内に挿入され最大限挿入に近づくとき、高い減衰力が得られる。これによりガス圧スプリングに支持されるフラップが急激に完全閉鎖することを特に防止できるが、もしそうでない場合はフラップの損傷またはフラップの操作者の負傷につながり得る。
ガス圧スプリングの作動ピストンは好ましくは、ピストンを作動シリンダのジャケット壁内部に封止するシール、特に封止リングを含む。上記シールは好ましくは高剛性であるためジャケット壁内部に配置された溝に貫入しない。これにより、シールが溝を閉鎖しガス・スプリングを妨害することを防止する。
本発明は、
a.フラップを支持するための本発明によるガス圧スプリング、および
b.フラップを駆動するための電気機械駆動装置、例えば直線駆動装置、特に主軸駆動装置、を有するフラップ用駆動システムに関する。
フラップは、例えば車両のフラップ、特にボンネット、トランクの蓋、荷物室の蓋、またはウイング・ドアであってもよい。
フラップを支持するためのガス圧スプリングおよびフラップを駆動するための電気機械駆動装置を有するフラップ用駆動システムは従来技術において知られている。一般的ガス・スプリングに代えて本発明によるガス圧スプリングを使用することを除き、本発明による駆動システムは、従来技術、例えばDE10313440A1(独国特許出願公開第10313440号)またはDE102008045903A1(独国特許出願公開第102008045903号)による対応する駆動システムのように構成されてもよい。
駆動システムのガス・スプリングは重力に反して任意の位置でフラップを保持するために使用される一方、電気機械駆動装置はフラップを開閉するために使用される。さらに、DE10313440A1(独国特許出願公開第10313440号)およびDE102008045903A1(独国特許出願公開第102008045903号)にあるように、フラップの手動作動が提供されてもよい。
ガス圧スプリングは、周囲温度が低い場合であってもフラップを保持できる高いばね力を有していなくてはならない。従来のガス圧スプリングのばね力は温度の上昇と共に高まるため、これは電気機械駆動装置または操作者が高温時にフラップを閉じるために極めて強い力を加えなくてはならないことを意味する。したがって、駆動システムは、高価であり極めて強力な電気機械駆動装置を含み、広い空間を占有し、かつ動作中に大量のエネルギーを消費しなくてはならない。さらに、電気機械駆動装置およびヒンジなどフラップと機械的に連結された他の部位の上に高いレベルの摩耗が生じる。
従来技術において、これらの問題は、ガス圧スプリングの代わりにスプリング・ストラットを使用することで回避される(例えばDE102008045903A1(独国特許出願公開第102008045903号)の段落番号[0021])。スプリング・ストラットは温度からほぼ独立したばね力を有するものの、同等のばね力を有するガス・ストラットより大きく、重く、高価である。
所与の負荷を支持するために設計されたスプリング・ストラットと比較して、同じ負荷を支持するために設計されたガス圧スプリングは、その高いガス圧によってより強い減衰力を有する。これは特に速い挿入速度に対して当てはまるが、その理由はピストン・ロッドのガス圧スプリング内への挿入速度が速くなるほどガス圧スプリング内のガスの流体力学的流動抵抗が高まるためである。それにより、ガス圧スプリングは、駆動装置により意図されるようにフラップが動作される場合に生じるフラップの遅い運動をほんの僅かだけ遅くする。ガス圧スプリングは、例えばフラップが誤った操作をされた場合または駆動装置が誤作動を起こした場合に生じ得るフラップの速い運動を著しく遅くする。
これは、スプリング・ストラットの代わりにガス圧スプリングを使用することで、駆動システムが特に軽く、費用効果が高く、省スペース的であり、安全であることを意味する。標準的ガス圧スプリングの代わりに本発明による温度補償ガス圧スプリングを使用することで、標準的ガス圧スプリングの前述の欠点が克服される。
図1
図1は、本発明によるガス圧スプリング50の一実施形態のストローク軸Hに沿った概略縦断面を示す。
示されるガス圧スプリング50は、作動シリンダ1内でストローク範囲HBにわたりストローク軸Hに沿って変位可能に案内される作動ピストン2と、ストローク軸Hに対して径方向に作動シリンダ1を包囲する補償シリンダ12と、作動シリンダ1および補償シリンダ12に対して補償シリンダ12内でストローク軸Hに沿って変位可能に案内される中空円筒形状の補償ピストン10とを含む。
作動シリンダ1はストローク軸Hに沿って開口端1bを有し、補償シリンダ12はストローク軸Hに沿って閉鎖端15bを有する突出部15を作動シリンダ1を越えて開口端1bに形成する。
補償ピストン10は、作動シリンダ1内に配置された作動チャンバ1a、作動シリンダ1と補償シリンダ12との間に配置された補償チャンバ12a、および突出部15内に配置された復元チャンバ15aを、互いから分離する。
補償ピストン10は、作動チャンバ1aに対向する、補償ピストン10の下側の円筒基部10b、およびストローク軸H周りに配置された円筒ジャケット10cを含む。円筒基部10b、および円筒ジャケット10cの一部は、作動シリンダ1内に配置される。補償ピストン10は、復元チャンバ15aに対向する、補償ピストン10の上側10aにおいて開口する。
補償ピストン10を補償シリンダ12に封止する補償シリンダ・シール8は補償ピストン10上に配置される。
補償ピストン10は、ストローク軸Hに対して径方向外側に円筒ジャケット10cを越えて突出する円筒鍔10dを含み、補償シリンダ・シール8が円筒鍔10d上に配置される。
補償ピストン10を作動シリンダ1に封止する作動シリンダ・シール18は補償ピストン10の円筒ジャケット10c上に配置される。
ストローク軸Hに沿って開口端1bの反対側にある作動シリンダ1のピストン・ロッド端1cにおいて、作動ピストン2に取り付けられたピストン・ロッド6は封止装置20を通って作動シリンダ1の外へ導かれる。
封止装置20は、例えばアルミニウムから一体に作られ、補償シリンダ12および作動シリンダ1に例えば形態嵌合式に固定される固定要素21を含む。封止装置20は、封止装置20の固定要素21を作動シリンダ1、補償シリンダ12、およびピストン・ロッド6に封止するいくつかの封止要素22、例えば4つの封止リング、を含む。
ストローク軸Hに対して径方向に計測される補償シリンダ12の、作動シリンダ1からの距離は、ストローク範囲HBと作動シリンダ1の開口端1bとの間にある、作動シリンダ1の端領域EBと比べて、ストローク範囲HBにおいて大きい。
ストローク軸Hに対して径方向に計測される作動シリンダ1の端領域外径EADが、ストローク範囲HBにおけるストローク軸Hに対して径方向に計測される作動シリンダ1のストローク範囲外径HADより大きいため、端領域EBにおいて上記距離が短くなる。端領域外径EADは、例えば18mm~20mmである。ストローク範囲外径HADは、例えば16mmである。
補償シリンダ12の補償シリンダ内径AIDは、例えば25mmである。
図2
図2は、本発明によるガス圧スプリング5の封止装置20の代替的実施形態のストローク軸Hに沿った概略縦断面を示す。
図2に示される封止装置20は、補償シリンダ12のピストン・ロッド端12cを閉鎖する外側部、および作動シリンダ1のピストン・ロッド端1cを閉鎖する内側部を含む。
封止装置20の外側部は、例えば材料的に接合されるように、特に接着剤により、補償シリンダ12を作動シリンダ1に固定する外部固定要素23、例えばスリーブ、を含む。封止装置の外側部は、作動シリンダ1を補償シリンダ12に封止する外側封止要素24、例えば封止リング、を含む。
封止装置20の内側部は、ガス圧スプリング5のピストン・ロッド6をストローク軸Hに沿って案内する案内要素26、例えばガイド・ブッシュ、を含む。封止装置20の内側部は、作動シリンダ1をピストン・ロッド6に封止する少なくとも1つの内側封止要素27、例えば1つの封止リングまたは2つの封止リング、を含む。
例えば、円盤25、特に防食表面を有する金属円盤が、作動シリンダ1のピストン・ロッド端1cと補償シリンダ12のピストン・ロッド端12cとの間に配置される。
図3
図3は、ガス圧スプリングのストローク軸に沿った位置xに応じた、本発明によるガス圧スプリングの作動シリンダのジャケット壁内部上にある溝の深さdの推移を概略的に示す。
示される例において、溝の深さは、伸長移行領域AUB内では作動シリンダのピストン・ロッド端に対向する作動シリンダのストローク範囲の伸長端AEから作動シリンダの開口端に向かって線形的にストローク軸に沿って増加し、伸長移行領域AUBに隣接する中央領域ZB内では一定であり、中央領域ZBに隣接する挿入移行領域EUB内では線形的に減少し、挿入移行領域EUBに隣接する挿入端領域EEB内では作動シリンダの開口端に対向するストローク範囲の挿入端EEに至るまで一定である。
1 作動シリンダ
1a 内側作動チャンバ
1b 開口端
1c ピストン・ロッド端
2 作動ピストン
6 ピストン・ロッド
8 補償シリンダ・シール
10 補償ピストン
10b 円筒基部
10c 円筒ジャケット
10d 円筒鍔
12 補償シリンダ
12a 補償室
12c ピストン・ロッド端
15 突出部
15a 復元チャンバ
15b 閉鎖端
18 作動シリンダ・シール
20 封止装置
21 固定要素
22 封止要素
23 外部固定要素
24 外側封止要素
25 円盤
26 案内要素
27 内側封止要素
50 ガス圧スプリング
AE 伸長端
AID 補償シリンダ内径
AUB 伸長移行領域
d 深さ
EAD 端領域外径
EB 端領域
EE 挿入端
EEB 挿入端領域
EUB 挿入移行領域
H ストローク軸
HAD ストローク範囲外径
HB ストローク範囲
x ストローク軸に沿った位置
ZB 中央領域

Claims (15)

  1. ガス圧スプリング(50)であって、
    a.作動シリンダ(1)内でストローク範囲(HB)にわたりストローク軸(H)に沿って変位可能に案内される作動ピストン(2)と、
    b.前記ストローク軸(H)に対して径方向に前記作動シリンダ(1)を包囲する補償シリンダ(12)と、
    c.前記補償シリンダ(12)内で前記ストローク軸(H)に沿って変位可能に案内される補償ピストン(10)とを含み、
    d.前記作動シリンダ(1)が、前記ストローク軸(H)に沿って開口端(1b)を有し、
    e.前記補償シリンダ(12)が、前記ストローク軸(H)に沿って、前記開口端(1b)において、前記作動シリンダ(1)を越えて突出部(15)を形成し、前記突出部(15)が閉鎖端(15b)を有し、
    f.前記補償ピストン(10)が、前記作動シリンダ(1)内に配置された作動チャンバ(1a)と、前記作動シリンダ(1)と前記補償シリンダ(12)との間に配置された補償チャンバ(12a)と、前記突出部(15)内に配置された復元チャンバ(15a)とを、互いから分離し、
    g.前記ストローク軸(H)に対して径方向に計測される前記補償シリンダ(12)の前記作動シリンダ(1)からの距離は、前記ストローク範囲(HB)と前記作動シリンダ(1)の前記開口端(1b)との間にある前記作動シリンダ(1)の端領域(EB)と比べて、前記ストローク範囲(HB)において大きい、ガス圧スプリング(50)において、
    h.前記補償ピストン(10)が前記作動シリンダ(1)の前記端領域(EB)の少なくとも区域内に配置されていることを特徴とする、ガス圧スプリング(50)。
  2. 前記ストローク軸(H)に対して径方向に計測される前記作動シリンダ(1)の壁厚(WS)が、前記作動シリンダ(1)の前記ストローク範囲(HB)および前記端領域(EB)において同一であることを特徴とする、
    請求項1に記載のガス圧スプリング(50)。
  3. 前記補償ピストン(10)が一体となっていることを特徴とする、
    請求項1または2に記載のガス圧スプリング(50)。
  4. 前記補償ピストン(10)がアルミニウムまたはプラスチックを含むことを特徴とする、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のガス圧スプリング(50)。
  5. 前記補償ピストン(10)が中空円筒形状であり、
    前記補償ピストン(10)が、
    a.前記補償ピストン(10)の下側に、閉鎖された円筒基部(10b)を含み、
    b.前記ストローク軸(H)の周りに配置された円筒ジャケット(10c)を含み、
    c.前記ストローク軸(H)に沿って前記円筒基部(10b)の反対側に配置されている前記補償ピストン(10)の上側において開口し、
    d.前記補償ピストン(10)を前記補償シリンダ(12)に封止する補償シリンダ・シール(8)が前記補償ピストン(10)上に配置されていることを特徴とする、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のガス圧スプリング(50)。
  6. a.前記補償ピストン(10)が、前記ストローク軸(H)に対して径方向外側に前記円筒ジャケット(10c)を越えて突出する円筒鍔(10d)を含み、
    b.前記補償シリンダ・シール(8)が前記円筒鍔(10d)上に配置されていることを特徴とする、
    請求項5に記載のガス圧スプリング(50)。
  7. 前記補償ピストン(10)の前記上側が前記復元チャンバ(15a)に開口していることを特徴とする、
    請求項5または6に記載のガス圧スプリング(50)。
  8. 前記補償ピストン(10)を前記作動シリンダ(1)に封止する作動シリンダ・シール(18)が前記補償ピストン(10)上に配置されていることを特徴とする、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のガス圧スプリング(50)。
  9. 前記ガス圧スプリング(50)がいくつかの支持要素を含み、前記いくつかの支持要素が前記補償シリンダ(12)上で前記作動シリンダ(1)を支持することを特徴とする、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のガス圧スプリング(50)。
  10. 前記いくつかの支持要素が前記作動シリンダ(1)または前記補償シリンダ(12)と一体化していることを特徴とする、
    請求項9に記載のガス圧スプリング(50)。
  11. 前記補償ピストン(10)が前記補償シリンダ(12)内に完全に配置されていることを特徴とする、
    請求項1から10のいずれか一項に記載のガス圧スプリング(50)。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載のガス圧スプリング(50)を生産するための方法であって、
    a.作動シリンダ・ブランクを提供するステップであって、前記作動シリンダ・ブランクが中空円筒状に形成され、その長手方向軸に対して横方向であり前記長手方向軸に沿った位置から独立している外径を有する、ステップと、
    b.前記作動シリンダ・ブランクを前記ガス圧スプリング(50)の前記作動シリンダ(1)に形成するステップであって、前記形成するステップが前記作動シリンダ・ブランクの端領域における前記作動シリンダ・ブランクの前記外径の拡張を含む、ステップと、
    c.前記ガス圧スプリング(50)の前記補償ピストン(10)を、前記ガス圧スプリング(50)の前記作動シリンダ(1)の前記端領域(EB)の少なくとも区域内に配置するステップとにより特徴付けられる、
    方法。
  13. 前記拡張が、マンドレルを前記端領域内に挿入すること、好ましくは前記マンドレルを挿入する前に前記長手方向軸周りを通るスリーブを前記端領域周りに配置し、その結果前記拡張後に前記端領域が前記スリーブに接して位置することを含むことを特徴とする、
    請求項12に記載の方法。
  14. 前記ガス圧スプリング(50)の前記作動シリンダ(1)および/または前記ガス圧スプリング(50)の前記補償シリンダ(12)を形成し、いくつかの支持要素を生産するステップであって、前記いくつかの支持要素が前記補償シリンダ(12)上で前記作動シリンダ(1)を支持する、ステップにより特徴付けられる、
    請求項12または13に記載の方法。
  15. フラップ用の駆動システムであって、
    a.前記フラップを支持するための、請求項1から11のいずれか一項に記載のガス圧スプリング(50)と、
    b.前記フラップを駆動するための電気機械駆動装置、好ましくは主軸駆動装置とを含む、フラップ用の駆動システム。
JP2023579658A 2021-07-16 2022-07-14 温度補償を伴うガス圧スプリングおよびガス圧スプリングを生産するための方法 Pending JP2024523577A (ja)

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