JP2024523010A - 人工弁用の弁尖および弁尖セパレータ - Google Patents

人工弁用の弁尖および弁尖セパレータ Download PDF

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Abstract

半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能なフレーム、およびフレームに固定された複数の弁尖から構成され、複数の弁尖の各々は、平坦化可能ではない、人工弁。

Description

本発明は、一般的に、人工弁の分野に関する。
大動脈弁、肺動脈弁、および僧帽弁などの自然心臓弁は、血液を心臓血管系全体に供給するために、心臓発着、および心房・心室間で好適な方向流れを確保するように機能する。様々な心臓弁膜症は、弁を機能不全とし得、人工弁との交換を要する場合がある。外科手術を実施して、心臓弁を修復または置換することができる。外科手術は、多数の臨床合併症を生じやすく、それゆえ、人工弁をカテーテルの上に送達し、それを自然の機能不全弁の上に移植する代替的な低侵襲技術が、長年にわたって開発されている。
バルーン拡張型弁、自己拡張型弁、および機械的拡張型弁を含む、様々な種類の人工弁が、これまでに周知である。送達および移植に関する様々な方法もまた、知られており、移植部位および人工弁の種類に応じて、変化し得る。一つの例示的な技術には、捲縮状態の人工弁を、患者の大腿動脈または腸骨動脈に位置し得る切開部から、自然の機能不全弁に向けて送達するための送達組立品の利用が含まれる。人工弁が、所望の移植部位に一旦適切に位置決めされると、人工弁は、自然弁の弁輪などの周囲の解剖学的構造に対して拡張され得、その後、送達組立品を回収することができる。
人工弁は、従来では、圧縮状態と拡張状態との間で移行するように構成された金属フレームであり得る円周フレームと、複数の交連組立品を介して、フレームに取り付けられ、人工弁を通る血流を調節するように構成された、複数の弁尖からなる弁尖組立品などの、該フレームに縫合された軟質構成要素と、ならびに、弁尖組立品を、その下側のスカラップ状縁部に沿って、フレームに取り付ける中間手段としてさらに機能するような、弁周囲漏出を防止可能なスカートと、を含む。平均的なヒトの心臓は、一日あたり約10万回鼓動する。したがって、このような軟質構成要素は、弁尖が、弁を通る血流の収縮期および拡張期中に、開位置と閉位置との間を移動する際に、フレームに対してその継続的な移動により、摩耗を受け得る。
弁尖は、各々二つの隣接する弁尖の二つのタブが互いに固定されて、それらがフレームに結合される交連組立品を形成するように、タブを両端部に含み得る。従来の交連組立品は、例えば、交連組立品内またはそれに近接するなど、フレームの近傍の弁尖の部分が、それらの開位置および閉位置の両方で互いに押圧されるように、形成される。弁尖のこれらの部分がこのように直接接触すると、人工弁が患者の身体内に移植される間、組織過成長またはパンヌス形成が促進され得、これは結果として、経時的に半径方向内側に延在する弁尖の比較的剛直な領域をもたらし、弁尖の開位置における弁の有効オリフィス領域(EOA)を制限し得る。
一部の人工弁の別の不具合は、従来の弁尖が、フレームに取り付けられる場合、ある程度の折り畳み構成をとるが、例えば、人工弁の組立前に、平坦な平面上に配置される場合に、曲がらず平坦化され得る、平坦化可能な構成要素として、典型的に設計されることである。側方折り目が、その開位置で弁尖を横切って形成され得、これが、折り目を通過して流れる直後の過剰な運動量損失による流れ分離をもたらし得ることが観察されている。これによって、乱流および流れ渦により、流れが中断され、弁尖の自由端が粗動する。このような粗動の応力により、経時的な疲労破損が生じ得る。平坦化可能な弁尖の利用に関連する別の不具合は、その設計および寸法が、人工弁の比較的限定された幾何学的形状およびサイズにおいて、適切なEOAを、その開位置に提供し、互いに対する接合による適切な封止を、その閉位置に提供するように適合されているため、フレームの幾何学的変化に対するそれらの限定的な堅牢性に関する。
したがって、本発明の主な目的は、先行技術の人工弁の欠点の少なくとも一部を克服することである。
本発明の追加的な特徴および利点は、以下の図面および説明から明らかになるであろう。
代表的な実施例では、人工弁は、流入端部および流出端部を有するフレームと、フレームに固定された複数の弁尖と、を含み得る。フレームは、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である。各弁尖は、弁尖の第一の面および弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面、自由縁の中点を画定する自由縁、および対向する心臓弁膜尖縁を含み得る。心臓弁膜尖縁は、心臓弁膜尖縁の中点ならびに第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、心臓弁膜尖縁の中点から自由縁まで延在する。複数の弁尖の各々は、平坦化可能ではない。
別の代表的な実施例では、人工弁は、流入端部および流出端部を有するフレームと、フレームに固定された複数の弁尖と、を含み得る。フレームは、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である。各弁尖は、弁尖の第一の面および弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面、自由縁の中点を画定する自由縁、および対向する心臓弁膜尖縁を含み得る。心臓弁膜尖縁は、心臓弁膜尖縁の中点ならびに第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、心臓弁膜尖縁の中点から自由縁まで延在する。複数の弁尖は、複数の交連組立品で互いに固定され、複数の交連組立品の各々が、交連組立品の流出端部から交連組立品の流入端部まで延在する。複数の交連組立品は、フレームに固定される。複数の弁尖の接合中心は、交連組立品の流入端部とフレームの流入端部との間に位置する。
別の代表的な実施例では、人工弁は、流入端部および流出端部を有するフレームと、フレームに固定された複数の弁尖と、を含み得る。フレームは、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である。各弁尖は、弁尖の第一の面および弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面、自由縁の中点を画定する自由縁、および対向する心臓弁膜尖縁を含み得る。心臓弁膜尖縁は、心臓弁膜尖縁の中点ならびに第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、心臓弁膜尖縁の中点から自由縁まで延在する。複数の弁尖の各々について、それぞれの弁尖は、第一の弁尖の本体側線から第二の弁尖の本体側線まで湾曲している。
別の代表的な実施例では、人工弁は、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能なフレーム、および複数の弁尖を含み得る。フレームは、複数の交連窓を含み得る。各交連窓は、二つの側壁を含み得、交連窓の内面および交連窓の外面を画定することができる。各弁尖は、二つの対向するタブを含み得、隣接する弁尖のタブは、互いに結合されて、交連組立品を形成する。各交連組立品は、対応する交連窓に結合され得る。各交連組立品は、セパレータ厚さを有し、セパレータの内側端を画定する、セパレータを含み得、セパレータは、交連窓を通って延在するタブの部分の間に配置される。
別の代表的な実施例では、人工弁は、流入端部および流出端部を有するフレームと、フレームに固定された複数の弁尖と、を含み得る。フレームは、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である。各弁尖は、弁尖の第一の面および弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面、自由縁、および対向する心臓弁膜尖縁を有する。心臓弁膜尖縁は、第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、心臓弁膜尖縁の中点の中点から自由縁まで延在する。複数の弁尖の各々は、弁尖の本体側線の間に延在する複数の側方折り目を含み得る。
別段に定義しない限り、本明細書で使用するすべての技術用語および科学用語は、本発明が関係する技術分野における当業者が一般的に理解するのと同一の意味を有する。矛盾がある場合には、定義を含めた本特許明細書が優先する。本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、文脈から判断して明らかに他の意味に解釈すべき場合を除いて、「少なくとも一つ」または「一つ以上」を意味する。本明細書で利用する「および/または」は、「および/または」によって結合されるリスト内の品目のうちのいずれか一つ以上を意味する。一例として、「xおよび/またはy」は、三要素の集合{(x)、(y)、(x、y)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「xおよび/またはy」は、「xおよびyの一方または両方」を意味する。別の例として、「x、y、および/またはz」は、七要素の集合{(x)、(y)、(z)、(x、y)、(x、z)、(y、z)、(x、y、z)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x、y、および/またはz」は、「x、y、およびzのうちの一つ以上」を意味する。
さらに、明示的に反対の定めがない限り、「or(または)」は、包括的な「or」であって、排他的な「or」を指すものではない。例えば、条件AまたはBは、以下のうちのいずれか一つによって満たされる。Aは真であり(または存在し)、Bは偽であり(または存在せず)、Aは偽であり(または存在せず)、Bは真であり(または存在し)、AとBの両方は、真である(または存在する)。
本開示の様々な革新は、組み合わせて、または別々に、使用され得る。本発明の概要は、以下の発明を実施するための形態でさらに説明する様々な概念の選択を、簡略的な形態で紹介するために提供される。本発明の概要は、請求された主題の主要な特徴または必須の特徴を特定することを意図しておらず、請求された主題の範囲を制限するために使用されることも意図していない。本発明の前述および他の目的、特徴、および利点は、添付図面を参照して後続する、以下の発明を実施するための形態からより明白となるであろう。
本発明のより良好な理解のために、また本発明の実施方法を示すために、単に例として、ここで添付図面を参照する。
図面を詳細に具体的に参照すると、記載の詳細が、例として、および本発明の好ましい実施例の例示の考察のみを目的としており、本発明の原理および概念態様の最も有用かつ容易に理解される説明であると考えられるものを提供する目的で提示されることを強調する。これに関して、本発明の構造的詳細を、本発明の基本的な理解に必要な程度よりも詳細に示す試みは行われず、図面を用いてなされた説明により、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化され得るかが当業者には明らかになる。添付図面を、以下に記述する。
図1Aは、先行技術の人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図1Bは、先行技術の人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図1Cは、先行技術の人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図1Dは、先行技術の人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図1Eは、先行技術の人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図2Aは、一部の実施例に係る、人工弁用の弁尖の様々な高レベルの図および特徴を示す。 図2Bは、一部の実施例に係る、人工弁用の弁尖の様々な高レベルの図および特徴を示す。 図2Cは、一部の実施例に係る、人工弁用の弁尖の様々な高レベルの図および特徴を示す。 図2Dは、一部の実施例に係る、人工弁用の弁尖の様々な高レベルの図および特徴を示す。 図2Eは、一部の実施例に係る、人工弁用の弁尖の様々な高レベルの図および特徴を示す。 図3Aは、一部の実施例に係る、ほぼ閉位置にある、図2A~2Eの複数の弁尖を備える人工弁の高レベル図を示す。 図3Bは、一部の実施例に係る、異なる位置にある、図3Aの弁尖の様々な高レベルの図を示す。 図3Cは、一部の実施例に係る、異なる位置にある、図3Aの弁尖の様々な高レベルの図を示す。 図3Dは、一部の実施例に係る、異なる位置にある、図3Aの弁尖の様々な高レベルの図を示す。 図3Eは、一部の実施例に係る、異なる位置にある、図3Aの弁尖の様々な高レベルの図を示す。 図3Fは、一部の実施例に係る、異なる位置にある、図3Aの弁尖の様々な高レベルの図を示す。 図3Gは、一部の実施例に係る、開位置にある、複数の弁尖を備えた図3Aの人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図3Hは、一部の実施例に係る、開位置にある、複数の弁尖を備えた図3Aの人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図4Aは、図2A~3Fの弁尖と図3Aおよび図3Gのフレーム間の関係の様々な図を示す。 図4Bは、図2A~3Fの弁尖と図3Aおよび図3Gのフレーム間の関係の様々な図を示す。 図5Aは、一部の実施例に係る、下降位置にある、接合中心を備えた人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図5Bは、一部の実施例に係る、下降位置にある、接合中心を備えた人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図5Cは、一部の実施例に係る、下降位置にある、接合中心を備えた人工弁の様々な高レベルの図を示す。 図6Aは、一部の実施例に係る、弁尖の一部分が、その端部によって画定された平面の下方にある、人工弁のための弁尖の様々な高レベルの図を示す。 図6Bは、一部の実施例に係る、弁尖の一部分が、その端部によって画定された平面の下方にある、人工弁のための弁尖の様々な高レベルの図を示す。 図7Aは、一部の実施例に係る、セパレータを備えた交連組立品の様々な高レベルの部分図を示す。 図7Bは、一部の実施例に係る、セパレータを備えた交連組立品の様々な高レベルの部分図を示す。 図8Aは、一部の実施例に係る、セパレータの様々な半径方向の長さを有する図7Aおよび図7Bの交連組立品を示す。 図8Bは、一部の実施例に係る、セパレータの様々な半径方向の長さを有する図7Aおよび図7Bの交連組立品を示す。 図9Aは、一部の実施例に係る、セパレータの内側端の様々な位置を有する、図7Aおよび図7Bの交連組立品を示す。 図9Bは、一部の実施例に係る、セパレータの内側端の様々な位置を有する、図7Aおよび図7Bの交連組立品を示す。 図9Cは、一部の実施例に係る、セパレータの内側端の様々な位置を有する、図7Aおよび図7Bの交連組立品を示す。 図10Aは、一部の実施例に係る、セパレータを備えた交連組立品の別の構成のさまざまな高レベルの部分図を示す。 図10Bは、一部の実施例に係る、セパレータを備えた交連組立品の別の構成のさまざまな高レベルの部分図を示す。 図11は、一部の実施例に係る、結合部材の一部として形成されたセパレータを備えた交連組立品の様々な高レベルの部分図を示す。 図11Bは、一部の実施例に係る、結合部材の一部として形成されたセパレータを備えた交連組立品の様々な高レベルの部分図を示す。 図12Aは、一部の実施例に係る、様々な種類のT字型セパレータを備えた交連組立品の高レベルの部分斜視図を示す。 図12Bは、一部の実施例に係る、様々な種類のT字型セパレータを備えた交連組立品の高レベルの部分斜視図を示す。 図13は、一部の実施例に係る、人工弁の高レベルの斜視図を示す。 図14は、一部の実施例に係る、側方折り目を備えた弁尖の高レベルの斜視図を示す。 図15Aは、一部の実施例に係る、鍛造による側方折り目を備えた弁尖を形成するステップを示す。 図15Bは、一部の実施例に係る、鍛造による側方折り目を備えた弁尖を形成するステップを示す。 図16は、一部の実施例に係る、別の種類の人工弁の高レベルの斜視図を示す。 図17Aは、一部の実施例に係る、それぞれ、その自由状態および伸張状態にある側方折り目を備えた二層弁尖を示す。 図17Bは、一部の実施例に係る、それぞれ、その自由状態および伸張状態にある側方折り目を備えた二層弁尖を示す。 図18は、バルーン拡張可能人工弁を担持する例示的な送達装置を示す。
本明細書の目的のために、本開示の実施例の特定の態様、利点、および新規の特徴が、本明細書に記載される。開示される方法、装置、およびシステムは、いかなる方法でも限定するものと解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、単独で、ならびに互いとの様々な組み合わせおよび部分的な組み合わせで、様々な開示された実施例のすべての新規かつ非自明な特徴および態様を対象とする。方法、装置、およびシステムは、任意の特定の態様もしくは特徴、またはそれらの組み合わせに限定されることもなく、開示される実施例は、任意の一つ以上の特定の利点が存在すること、または問題が解決されることを必要とすることもない。任意の実施例からの技術は、他の実施例のうちの任意の一つ以上に記載される技術と組み合わされ得る。開示される技術の原理が適用され得る多くの可能な実施例を考慮すると、例示される実施例が、好ましい実施例に過ぎず、開示される技術の範囲を限定するものとみなされるべきではないことは、認識されるべきである。
開示される実施例のうちの一部の操作が、提示の便宜上、特定の連続的な順序で記載されるが、特定の順序が以下に記載される特定の用語によって要求されない限り、この記載方法が並べ替えを包含することは、理解されるべきである。例えば、順次的に説明する操作は、場合によっては、並べ替えられてもよく、また、同時に実行されてもよい。その上、簡略化のために、添付図面は、開示する方法を他の方法と組み合わせて使用し得る様々な方法を示さないことはあり得る。追加的に、説明では、開示する方法を記述するために、時に、「提供する」または「達成する」などの用語を使用する。これらの用語は、実行される実際の操作に関する高レベルの抽象概念である。これらの用語に対応する実際の操作は、特定の実装に応じて異なり得、当業者によって容易に認識可能である。
本明細書に記載される全ての特徴は、互いに独立しており、構造的に不可能な場合を除き、本明細書に記載される他の任意の特徴と組み合わせて使用することができる。特定の図面上に参照番号および引出し線が多すぎることによる過度の混乱を避けるため、一部の構成要素は、一つ以上の図面を介して導入され、その構成要素を含むすべての後続の図面では明示的に識別されない。
方向及び他の相対的な参照は、本明細書の図面および原理の考察を容易にするために使用され得るが、限定を意図するものではない。例えば、「内」、「外」、「上側」、「下側」、「内側」、「外側」、「頂部」、「底部」、「内部」、「外部」、「左」、「右」などの特定の用語が使用され得る。このような用語は、適用可能な場合、特に図示の実施例に関して、相対的関係を取り扱う場合、ある程度の説明の明確性を提供するために使用される。しかしながら、このような用語は、絶対的関係、位置、および/または配向を含意することを意図していない。例えば、物体に関して、「上側」部分は、単純に物体を反転させることによって、「下側」部分になり得る。それでもなお、該部分は、依然として同一部分であり、物体は、同一のままである。さらに、用語「有する」、「示す」または「含む」は、「備える」を意味する。
本明細書で使用する用語「一体的に形成される」および「単一構造」は、別々に形成される材料片を互いに固定するための任意の溶接、締結具、または他の手段を含まない構造を指す。
図1Aは、例示的な先行技術の人工弁100の高レベルの斜視図を示す。本明細書で使用する用語「人工弁」は、カテーテルを介して患者の標的部位へと送達可能なあらゆる種類の人工弁を指し、人工弁は、半径方向の圧縮状態すなわち捲縮状態と半径方向の拡張状態との間で、半径方向に拡張可能かつ圧縮可能である。よって、人工弁は、送達時には、半径方向の圧縮状態で送達装置600(例えば、図18に記載)によって捲縮または保持され得、その後、人工弁が移植部位に一旦到達すると、半径方向の拡張状態に拡張され得る。拡張状態は、圧縮状態と、完全拡張状態で達する最大直径との間で、弁が拡張し得る直径の範囲を含み得る。したがって、複数の部分的な拡張状態は、半径方向の圧縮状態または捲縮状態と最大の拡張状態との間の任意の拡張直径に関し得る。本開示の先行技術の人工弁100または他の任意の人工弁(本明細書でさらに開示される人工弁300、400または1200など)は、自然大動脈弁、自然僧帽弁、自然肺動脈弁、および自然三尖弁内に装着されるように構成された任意の人工弁を含み得る。
本明細書に開示される人工弁が、様々な送達装置に使用され得ることは、理解される。バルーン拡張可能弁は、一般的に、バルーンを、人工弁内で膨張させる手順を含み、それによって、人工弁を、望ましい移植部位内で拡張する。弁が一旦十分に拡張されると、バルーンは収縮され、送達装置と共に回収される。自己拡張型弁は、外側保持シャフトまたはカプセル(図示せず)が、人工弁に対して近位に引き出されるとすぐに、自動的に拡張するように形状設定されるフレームを含む。機械的拡張型弁は、拡張のための機械的作動機構に依存する人工弁のカテゴリである。機械的作動機構は、通常、人工弁を所望の直径に拡張するために、拡張組立品およびロック組立品を作動させるためのハンドル(図示せず)を介して制御される、送達装置のそれぞれの作動組立品に取り外し可能に結合される、複数の拡張およびロック組立品(2020年9月30日出願の米国特許第10,603,165号および米国仮特許出願第63/085,947号に記載の人工弁などで、その各々は、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる)を含む。該拡張およびロック組立品は、人工弁が所望の移植部位に一旦適切に位置決めされると、送達装置の回収を可能にするために、その望ましくない再圧縮および作動組立品の拡張およびロック組立品からの分離を防止するために、弁の直径を任意選択でロックし得る。
本明細書で使用する用語「複数の」は、二つ以上を意味する。
人工弁100は、流入端部104と流出端部106を備える。一部の事例では、流入端部104は、人工弁100の遠位端であり、流出端部106は、人工弁100の近位端である。代替的には、例えば、弁の送達手法に応じて、流入端部を、人工弁の近位端とすることができ、流出端部を、人工弁の遠位端とすることができる。
本明細書で使用する用語「近位」は、一般的に、ユーザーにより近く(例えば、移植処置の間)、移植部位からより遠い、装置または装置の構成要素の位置、方向、または部分を指す。
本明細書で使用する用語「遠位」は、一般的に、ユーザーからより遠く、移植部位からより近い、装置または装置の構成要素の位置、方向、または部分を指す。
本明細書で使用する用語「流出」は、例えば、弁の中心軸30と流出端部106との間で、そこを通って血液が人工弁100を通して流れ、人工弁100の外に流出する、人工弁の領域を指す。
本明細書で使用する用語「流入」は、例えば、流入端部104と弁の中心軸30との間で、そこを通って血液が人工弁100内に流入する、人工弁の領域を指す。
本出願の文脈では、用語「下(lower)」および「上(upper)」は、それぞれ用語「流入(inflow)」および「流出(outflow)」と互換的に使用される。したがって、例えば、人工弁の下端は、その流入端部であり、人工弁の上端は、その流出端部である。
本明細書で使用する用語「長手方向」および「軸方向」は、別途明示的に定義されない限り、近位および遠位方向に延在する軸を指す。
人工弁100は、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間に移動可能な環状フレーム102と、このフレーム102内に装着された弁尖組立品130と、を備える。フレーム102は、塑性変形可能な材料、例えば、限定されないが、ステンレス鋼、ニッケル基合金(例えば、コバルト-クロムまたはニッケル-コバルト-クロム合金、例えばMP35N合金)、ポリマー、またはそれらの組み合わせを含む、さまざまな好適な材料で作ることができる。フレーム102は、塑性的拡張可能材料から構築される場合、バルーンカテーテル上で半径方向の圧縮状態に捲縮され、その後、膨張式バルーンまたは同等の拡張機構によって、患者の体内で拡張され得る。代替的にまたは追加的に、フレーム102は、これに限定されないが、ニッケルチタン合金(例えば、ニチノール)などの形状記憶材料から形成することができる。フレーム102は、形状記憶材料で構築される場合、半径方向の圧縮状態に捲縮され得、送達装置600の外側送達シャフトまたは同等の機構内に挿入することによって、圧縮状態で拘束され得る。
図1Aに示す実施例では、フレーム102は、複数の交差した支柱112を備えて、中心軸30を画定する、環状のステント状構造である。フレーム102は、中心軸30に面するフレーム内面110と、患者の身体に移植される場合、例えば、環状壁および血管壁を含む周囲の解剖学的構造に面する、中心軸30から離れて面する対向するフレーム外面108と、を画定する。本出願では、用語「支柱」112は、垂直支柱、角度付きまたは湾曲した支柱、支持ポスト、交連窓、および米国特許第7,993,394号および第9,393,110号に記載され、これらは参照により本明細書に組み込まれる、類似の任意の構造体を囲む。支柱112は、フレーム102の任意の細長い部材または部分であってもよい。フレーム102は、交差する支柱112によって画定された一つ以上の複数列のセルを有し得る。フレーム102は、記載のように、流入端部104から流出端部106まで、一定の直径を有する円筒形のまたは実質的に円筒形の形状を有し得、またはフレームは、参照により、本明細書に組み込まれる、米国特許第9,155,619号の明細書に開示されているように、フレームの高さに沿って直径が変化し得る。
支柱112は、角度付き支柱114、および任意選択で、垂直支柱116を備える。用語「垂直支柱」が、軸方向に略延在する支柱を指す一方、用語「角度付き支柱」は、フレーム102によって画定された平面に沿って、それと交差する軸方向線に対してある角度で延在し得る支柱を一般的に指す。用語「角度付き支柱」が、直線状の角度付き支柱および湾曲した支柱の両方を包含することは、理解されるべきである。図1Aに示す人工弁100の例示的なフレーム102は、複数の角度付き支柱114および少なくとも二つの種類の垂直支柱116、すなわち、最上列のセルに沿って形成される流出垂直支柱116a(すなわち、隣接する流出端部106)、および最下列のセルに沿って形成される流入垂直支柱116b(すなわち、隣接する流入端部104)を備える。
二つ以上の支柱112は、接合部120で交差し得、これは、互いに均等にまたは不均等に間隔を置いて配置され得る。支柱112どうしは、フレームの拡張または圧縮を可能とするよう、互いに対して回動可能または曲げ可能であり得る。例えば、フレーム102は、単一の材料片、例えば金属管から、さまざまなプロセス、例えば限定されないが、レーザー切断、電鋳、および/または物理蒸着を用いて形成されることができるが、ヒンジ等がない場合に半径方向に圧潰/拡張させる機能を保持する。
図18は、本明細書に記載のバルーン拡張可能人工弁660(例えば、人工弁100、300、400および1200)を送達するように適合された、一つの構成に係る送達装置600を示す。送達装置600が、ステントまたは移植片などの人工弁以外の人工装置を移植するために使用され得ることは、理解されるべきである。
送達装置600は、ハンドル604と、その遠位端に装着された膨張可能なバルーン650を有するバルーンカテーテル652と、を含む。バルーン拡張可能な人工弁660は、バルーンカテーテル652の上に捲縮状態で担持され得る。任意選択で、外側送達シャフト624は、バルーンカテーテル652の上に同心円状に延在し得、プッシュシャフト620が、任意選択で、バルーンカテーテル652と外側送達シャフト624との間で、バルーンカテーテル652の上に配置される。
外側送達シャフト624、プッシュシャフト620、およびバルーンカテーテル652は、互いに対して軸方向に移動可能であるように構成され得る。例えば、外側送達シャフト624のバルーンカテーテル652に対する近位に配向された移動、またはバルーンカテーテル652の外側送達シャフト624に対する遠位に配向された移動により、人工弁660は、外側送達シャフト624から露出され得る。送達装置600は、バルーンカテーテル652の内腔を通って延在するノーズコーンシャフトの遠位端(図18の視界から隠されている)に接続されたノーズコーン640をさらに含み得る。
外側送達シャフト624、プッシュシャフト620、バルーン650、バルーンカテーテル652、およびノーズコーン640は、ノーズコーンシャフトと共に、ナイロン、編組ステンレス鋼ワイヤ、またはポリエーテルブロックアミド(Pebax(登録商標)として市販されている)などの様々な好適な材料のいずれかから形成され得る。一つの実施例では、外側送達シャフト624およびプッシュシャフト620は、シャフトの可撓性をその長さに沿って変化させるために、異なる材料から形成された長手方向セクションを有する。別の実施例では、ノーズコーンシャフトは、ガイドワイヤ(図示せず)との摺動摩擦を最小化するために、Teflon(登録商標)から形成された内側ライナーまたは層を有する。
バルーンカテーテル652、外側送達シャフト624、プッシュシャフト620、および任意選択で、ノーズコーンシャフトの近位端は、ハンドル604に結合され得る。人工弁660の送達中、ハンドル604は、ノーズコーンシャフト、バルーンカテーテル652、外側送達シャフト624、および/またはプッシュシャフト620などの送達装置600の構成要素を、患者の脈管構造を通って軸方向に前進させるまたは収納するために、ならびに人工弁660を拡張するよう、バルーンカテーテル652上に装着されたバルーン650を膨張させるために、および人工弁660が移植部位に一旦取り付けられると、バルーン650を収縮させ、送達装置600を収納するために、オペレーター(例えば、臨床医または外科医)により操作され得る。
ハンドル604は、送達装置600の遠位端部の曲率を調整するように構成された操縦機構を含み得る。図示した実施例では、ハンドル604は、図示した回転可能なノブ660aなどの調整部材を含み、これは、プルワイヤの近位端部に動作可能に結合される。プルワイヤは、外側送達シャフト624を通ってハンドル604から遠位に延在し得、外側送達シャフト624の遠位端またはその付近で外側送達シャフト624に添着された遠位端部を有する。ノブ660aを回転することにより、プルワイヤの張力が増減し得、それによって、送達装置600の遠位端部の曲率を調整する。送達装置に対する操縦機構または曲げ機構に関するさらなる詳細は、米国特許第9,339,384号明細書に見出すことができ、この文献は、参照により、本明細書に組み込まれる。ハンドル604は、図示された回転可能なノブ606bなどの調整部材を含む調整機構をさらに含み得る。調整機構は、バルーンカテーテルに対してプッシュシャフト620の軸方向位置を調整するように構成され得る。
人工弁660は、捲縮状態での送達中に、送達装置600によって担持され、それを自然の心臓弁輪に固定するために、バルーン膨張によって拡張され得る。一つの例示的な移植処置では、人工弁660は、膨張可能なバルーン650の近位で、バルーンカテーテル652の上に最初に捲縮される。人工弁660がバルーン650の位置と異なる位置で捲縮されるため、人工弁660は、バルーン650の上に捲縮される場合に可能であろうよりも低い外形に捲縮され得る。このより低い外形により、臨床医は、送達装置600(捲縮された人工弁660を含む)を、患者の血管系を通って治療部位まで、より容易に操縦することができる。捲縮された人工弁のより低い外形は、腸骨動脈などの特に狭い患者の血管系の部分を通って操縦する際に、特に有利である。
バルーン650は、そのバルーン近位端で、バルーンカテーテル652に固定され得、その遠位端で、バルーンカテーテル652またはノーズコーン640のいずれかに固定され得る。プッシュシャフト620の遠位端部は、人工弁660の流出端部(例えば、流出端部106、306、406および1206)の近位に位置決めされる。
プッシュシャフト620は、移植部位に到達する場合、およびバルーン膨張の前に、遠位に前進され、その遠位端部分が人工弁660の流出端部に接触してそれを押し得、弁660をそれとともに遠位に押す。プッシュシャフト620の遠位端は、弁の捲縮構成の人工弁660の流出端部と係合するように寸法設定される。一部の実装例では、プッシュシャフト620の遠位端部は、半径方向外側にフレア状にされ得、その捲縮状態で人工弁660に接触し得るより広い直径で終端する。その後、プッシュシャフト620を遠位に前進させられ得、捲縮された人工弁660がバルーン650の周りに配置され、その時点で、バルーン650が膨張され得、人工弁660を半径方向に拡張させるまで、それとともに人工弁660を押す。人工弁660が自然弁輪内でその機能的直径に一旦拡張されると、バルーン650は、収縮され得、送達装置600は、患者の身体から回収され得る。
特定の実装例では、その上に組み立てられた人工弁660を有する送達装置600は、貯蔵および最終的な使用のためにエンドユーザーに供給され得る滅菌パッケージに包装され得る。特定の実装例では、人工弁(典型的には、ウシ心膜組織または他の自然もしくは合成組織から作製される)の弁尖は、それらが完全にまたは実質的に脱水され、水和流体なしで部分的または完全な捲縮状態で貯蔵され得るように、製造プロセス中に処理される。このようにして、人工弁660および送達装置600を収容するパッケージは、いかなる液体も含まなくてもよい。乾式貯蔵のための組織弁尖を治療するための方法は、米国特許第8,007,992号および第8,357,387号に記載されており、これらの両方の文書は、参照により、本明細書に組み込まれる。
弁尖組立品130は、少なくとも部分的にフレーム102の内部に位置決めされ、流入端部104から流出端部106まで人工弁100を通る血液の流れを調節するように構成された、複数の弁尖140(例えば、三枚の弁尖)を備える。三尖配置で圧潰するように配設された三枚の弁尖140が、図1Aに示す例示的な実装例に示される一方、人工弁100が、他の任意の数の弁尖140を含み得ることは、明らかであろう。弁尖140は、生物学的材料(例えば、ウシ心膜、もしくは他の供給源からの心膜)、生体適合性合成材料、あるいは、当該技術分野において公知で、例えば、参照により、本明細書に組み込まれる、米国特許第6,730,118号明細書、米国特許第6,767,362号明細書、および米国特許第6,908,481号明細書に記載されているような他の好適な材料に由来する可撓性材料から作製される。
図1Bは、単一の代表的な弁尖140を示し、図1Cは、一部の実施例に係る、弁尖組立品130を集合的に画定する、フレーム102および互いに取り付ける前の、三つの分離された弁尖140を示す。各弁尖140は、自由縁142に対向する丸みのある心臓弁膜尖縁146と、心臓弁膜尖縁146と自由縁142を分離する一対の略対向タブ152と、を有する。心臓弁膜尖縁146は、単一のスカラップを形成し、対応する自由縁142によって画定された自由縁の中点144に対向する心臓弁膜尖縁の中点148を画定する。
各タブ152に沿って自由縁に向けた心臓弁膜尖縁の連続体として示す仮想線は、図1Bに破線として示すタブヒンジ線154を画定する。本明細書で使用する用語「自由縁」が、両方のタブヒンジ線154の間に延在する弁尖の上縁を指すことは、理解されるであろう。すなわち、自由縁142は、図1Bに示す通り、タブ152を含まない全長Lpを有する。弁尖の本体150は、心臓弁膜尖縁146、タブヒンジ線154、および自由縁142の間に延在する弁尖140の一部分として画定される。すなわち、弁尖の本体150は、タブ152を含まない。各弁尖の本体150は、二つの弁尖の本体側線156を画定し、各々が、心臓弁膜尖縁の中点148から自由縁142まで延在する。例えば、図1Bおよび図1Cに示す弁尖の本体側線156aは、タブヒンジ線154aと、そこから心臓弁膜尖縁の中点148まで延在する心臓弁膜尖縁146の一部分と、を含み、弁尖の本体側線156bは、タブヒンジ線154bと、そこから心臓弁膜尖縁の中点148まで延在する心臓弁膜尖縁146の一部分と、を含む。
弁尖140は、弁尖組立品130がフレーム102内に装着される場合、中心軸30から離れて面する弁尖外面とも称され得る弁尖の第一の面158と、中心軸30に向かって、かつ図1Cに示す弁尖組立品130の他の弁尖140に向かって面する弁尖内面とも称され得る弁尖の第二の面160と、を画定する。弁尖の第一の面158および/または第二の面160のいずれかは、弁尖の本体150およびそのタブ152の上に画定された面である。
弁尖140がフレームに、および互いに結合される場合、結果として得られる弁尖組立品130の下縁は、起伏のある湾曲したスカラップ形状を有することが望ましい。弁尖を、このようなスカラップ状の幾何形状で形成することにより、弁尖140にかかる応力は、低減され、これにより、弁の耐久性が向上する。スカラップ状の幾何学形状はまた、弁尖構造を形成するために使用される組織材料の量を減少させ、それによって、弁の流入端部におけるより小さく、より均等な捲縮外形を可能にする。
弁尖140は、人工弁100を通過する血液を封止するために、それらの自由縁142どうしが互いに接合する場合、非平面的な接合面(注釈なし)を画定する。弁尖140は、それらのタブ152で互いに固定され得、弁尖組立品130の交連組立品132を形成し、これは、交連ポストまたは交連窓118などの、フレーム102に接続された、またはその中に埋め込まれた構造要素に、直接的または間接的に固定され得る。弁尖140の心臓弁膜尖縁146は、他の二つの弁尖140に固定されて弁尖組立品130を形成する場合、図1Aの破線として示される、弁尖組立品130のスカラップ線を集合的に形成する。
一部の実施例では、流出垂直支柱116aの少なくとも三つの一部(例えば、三つ)は、交連窓118とも称される、軸方向に延在する窓フレーム部分を画定し得る、交連支持支柱であり得る。図1Aに示すように、交連窓118は、対応する交連組立品132を受容するように構成され得る。例えば、交連組立品132のタブ152は、交連組立品132をフレーム102に固定するために、フレーム102の半径方向に沿って外側に交連窓118を通過され得る。
様々な構成が当技術分野で公知であり、それによって、交連組立品が形成され得、フレーム102に結合され得、その一部は、それらが交連窓の半径方向外側面に一旦渡されると、タブの間に挿入された外側くさびを含み得る。外側くさびは、交連窓から外に(中心軸30から半径方向に離れて)延在する交連組立品の部分の幅を増加し得、その結果、交連組立品のこの外側部分は、交連窓を通過して戻ることができない。
図1Aは、外側くさび134を使用して、交連窓118に結合された交連組立品132の一つの例示的な先行技術の構成を、部分拡大図で示す。記載のように、交連組立品132は、隣接する弁尖の二つのタブ152aおよび152bが、交連窓118から半径方向に離れて延在する部分で外側くさび134の上に包まれるように、形成され得る。外側くさび134を有する両方のタブ152の全幅は、交連窓118の幅よりも大きく、それによって、交連組立品132の外側部分の半径方向内側への(すなわち、中心軸30に向かう)通過を防止する、または少なくとも制限する。
交連窓118が、フレーム102の流出垂直支柱116a内に形成された開口部として図1Aに示される一方、このような交連窓が、機械的に拡張可能な人工弁または他の種類の構造ポストのアクチュエータなど、フレーム102に取り付けられた他の構成要素の一部として同様に形成され得、その他の交連組立品構成が、例えば、タブの部分を支柱またはフレームに取り付けられたその他のポストに、またはその周りに包む、またはその他の方法で縫合することによって、くさび部材なしで形成され得ることは、理解される。交連がそれらのフレームに装着され得る方法を含む、人工弁に関するさらなる詳細は、米国特許第6,730,118号、第7,393,360号、第7,510,575号、第7,993,394号、第8,252,202号、および第9,393,110号、米国公開第2018/0325665号、第2019/0105153号、米国特許出願第62/869,948号および第62/813,643号、ならびにPCT特許出願第PCT/US2019/61392号に記載されて、それらの文書のすべては、参照により、本明細書に組み込まれる。先行文献に開示される技術および機構のいずれかを使用し得、交連組立品132をフレーム102に直接的または間接的に接続する。
人工弁100はまた、一つ以上のスカートまたは封止部材を含み得る。例えば、人工弁100は、フレームの内面110に装着された内側スカートおよび/またはフレームの外面108に装着された外側スカートを含み得る(図1Aに表示せず)。内側スカート122は、フレーム102に面するスカート外面124および中心軸30に面するスカート内面126を有する内側を有する、フレーム内面110の周囲全体にわたる円周方向内側スカートであり得る。内側スカート122は、(例えば、人工弁が移植部位に配置される場合)弁周囲漏出を防止するまたは減少させるための封止部材として、および弁尖140の一部分をフレーム102に固定するための取り付け表面として機能し得る。特定の実施例では、心臓弁膜尖縁146は、スカラップ線128に沿って内側スカート122に縫合され得、これは次に、フレームの選択された支柱に縫合され得る。外側スカートは、自然の弁輪の組織に対して封止し、人工弁100を過ぎる弁周囲漏出を低減する一助とすることによって、封止部材として機能することができる。内側スカートおよび外側スカートは、様々な合成材料(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))または自然組織(例えば、心膜組織)のいずれかを含む、様々な好適な生体適合性材料のいずれかから形成され得る。内側スカートおよび外側スカートは、縫合糸、接着剤、溶接、および/またはスカートをフレームに取り付けるための他の手段を使用して、フレームに装着され得る。内側スカートおよび外側スカートに関するさらなる詳細、および弁尖を内側スカートに組み立てるおよびスカートをフレームに組み立てる技術は、米国仮特許出願第62/854,702号、米国仮特許出願第62/797,837号および米国特許出願公開第2019/0192296号に開示され、各々は、参照により、本明細書に組み込まれる。
上述のように、弁尖140は、生体材料(例えば、心膜組織)または生体適合性合成材料に由来し得る可撓性材料で作製される。例えば、心膜の一部分は、平坦な表面上で平坦化され得、図1Bに示す弁尖140を形成するために、切断され得る。その後、心膜の切断部分は、曲げられ、その結果、自由縁142は、内側に湾曲状態になり、自由縁の中点144を中心軸30に向かって接近させ、その結果、タブ152aと152b、および特にタブヒンジ線154aと154bとの間の距離は、短縮される。自由縁の中点144の周りの領域が湾曲状態になるが、自由縁142の残りの部分は、略直線のままであり得る。各弁尖140は、平坦化可能であり、すなわち、曲がらず平坦化され得る。
図1Cが、ほぼ閉位置にある弁尖組立品130の高レベルの斜視図を示す一方、図1Dは、開位置にある弁尖組立品130の高レベルの斜視図を示し、図1Eは、開位置にある弁尖組立品130の高レベルの切り取り斜視図を示す。弁尖140を、簡略化のためにタブ152のない状態で、図1D~1Eに示す。フレーム102の流入端部104での圧力の増加に応答して、例えば、収縮期の間、弁尖140は、図1D~1Eに示すように、開位置に移行し、それによって、血液がそれを通って流れることを可能にする。図示するように、開位置では、側方折り目162は、それを横切って延在する、各弁尖140に形成され、それによって、空間164を側方折り目162内に生成する。側方折り目162および空間164にわたる血流は、側方折り目162を通過して流れた直後の過剰な運動量損失に起因して、流れ分離をもたらし得る。これにより、乱流および流れ渦によって、流れが中断される。乱流によりまた、弁尖140の自由縁142が粗動し得、この粗動の応力は、経時的な疲労破損を生じ得る。
図2A~2Dは、一部の実施例に係る、人工弁の弁尖組立品230のための弁尖240の様々な高レベルの斜視図を示す。一つの実施例では、弁尖240は、生物学的材料(例えば、ウシ心膜、もしくは他の供給源からの心膜)、生体適合性合成材料、あるいは、例えば、参照により、本明細書に組み込まれる、米国特許第6,730,118号明細書、米国特許第6,767,362号明細書、および米国特許第6,908,481号明細書、に記載されているような、当該技術分野において公知の、他の好適な材料に由来する可撓性材料から作製される。
上述の弁尖140と同様に、弁尖の同様の部分を指す同様の参照番号により、弁尖240は、弁尖の第一の面258と、弁尖の第一の面258に対向する弁尖の第二の面260と、タブ252のタブヒンジ線254の間に延在し、自由縁の中点244を画定する自由縁242と、自由縁242に対向し、自由縁の中点244に対向する心臓弁膜尖縁の中点248を画定する心臓弁膜尖縁246と、心臓弁膜尖縁246、タブヒンジ線254および自由縁242との間に画定された弁尖の本体250と、心臓弁膜尖縁の中点248から自由縁242まで延在する第一の弁尖の本体側線256aと、第一の弁尖の本体側線256aに対向する第二の弁尖の本体側線256bと、を有する。本明細書で使用する用語「自由縁」は、フレームに接続されない縁部を意味し、それによって、自由縁が、血液が弁尖240にわたって弁尖組立品230を通って流れる際に、前後に移動可能になる。
一つの実施例では、弁尖240は、平坦化可能ではない。本明細書で使用する用語「平坦化不可能」は、平坦化され得ないことを意味する。特に、一つの実施例では、弁尖240の自由縁242の曲線を直線にしようと試みる場合、曲線は、弁尖240が平坦になるように、完全に直線にさせることができない。別の実施例では、第一の弁尖の本体側線256aおよび第二の弁尖の本体側線256bの曲線を直線にしようと試みた場合、曲線は、弁尖240が平坦になるように、完全に直線にさせることができない。さらなる一つの実施例では、弁尖240の第一の面258および第二の面260の各々は、非展開可能な表面である。したがって、第一の面258および第二の面260は、平坦化され得ない。これは、平坦化可能な上述の弁尖140とは対照的である。
一つの実施例では、弁尖240は、第一の弁尖の本体側線256aから第二の弁尖の本体側線256bまで湾曲している。特に、このような実施例では、第一の弁尖の本体側線256aから第二の弁尖の本体側線256bまで延在する弁尖240の任意の断面は、曲線を画定する。さらなる一つの実施例では、第一の弁尖の本体側線256aから第二の弁尖の本体側線256bまで延在する弁尖240の各断面によって画定された曲線は、略放物線形状を示す。さらなる別の実施例では、第一の弁尖の本体側線256aから第二の弁尖の本体側線256bまでの弁尖240の曲線は、楕円体の所定のセクションを形成する。
一つの実施例では、弁尖の第一の面258は、凹面である。さらなる一つの実施例では、弁尖の第一の面258は、その第一の端部が第一の弁尖の本体側線256aによって画定され、その第二の端部が第二の弁尖の本体側線256bによって画定される、凹状の曲線である。本明細書に記載の凹面の端部は、表面の凹面がその第一の端部から第二の端部に延在するように、画定される。さらなる別の実施例では、弁尖の第一の面258の凹面は、凹面が、第一の弁尖の本体側線256aから第二の弁尖の本体側線256bまで延在する第一の凹面断面、および自由縁242から心臓弁膜尖縁の中点248まで延在する第二の凹面断面によって画定されるように、三次元である。
別の実施例では、弁尖の第二の面260は、凸面である。さらなる一つの実施例では、弁尖の第二の面260は、その第一の端部が第一の弁尖の本体側線256aによって画定され、その第二の端部が第二の弁尖の本体側線256bによって画定される、凸面である。本明細書に記載の凸面の端部は、表面の凸面が、その第一の端部から第二の端部へと延在するように、画定される。さらなる別の実施例では、弁尖の第二の面260の凸面は、凹面が、第一の弁尖の本体側線256aから第二の弁尖の本体側線256bまで延在する第一の凹面断面、および自由縁242から心臓弁膜尖縁の中点248まで延在する第二の凹面断面によって画定されるように、三次元である。
一つの実施例では、第一の弁尖の本体側線256aと第二の弁尖の本体側線256bとの間の距離は、自由縁242から心臓弁膜尖縁の中点248まで減少し、すなわち、該距離は、心臓弁膜尖縁の中点248よりも自由縁242で大きい。さらなる一つの実施例では、この距離は、弁尖の第一の面258または弁尖の第二の面260に沿った最短経路を介して、測定される。さらなる別の実施例では、この距離は、第一の弁尖の本体側線256aから第二の弁尖の本体側線256bまでの最短の直線を介して、測定される。
一つの実施例では、第一の弁尖の本体側線256aおよび第二の弁尖の本体側線256bの各々は、湾曲している。さらなる一つの実施例では、第一の弁尖の本体側線256aおよび第二の弁尖の本体側線256bの各々は、自由縁242から心臓弁膜尖縁の中点248まで湾曲している。別の実施例では、第一の弁尖の本体側線256aおよび第二の弁尖の本体側線256bは、心臓弁膜尖縁の中点248で交わる。さらなる一つの実施例では、心臓弁膜尖縁の中点248は、第一の弁尖の本体側線256aおよび第二の弁尖の本体側線256bの交点によって画定される。別の実施例では、第一の弁尖の本体側線256aおよび第二の弁尖の本体側線256bは、連続曲線を形成し、心臓弁膜尖縁の中点248が、この曲線の極値である。さらなる一つの実施例では、連続曲線の端部は、自由縁242によって画定される。
一つの実施例では、上述のように、弁尖240は、自由縁242から心臓弁膜尖縁の中点248まで湾曲している。図2Dに示すように、曲線272は、自由縁242上の任意の点241と心臓弁膜尖縁の中点248との間に画定される。曲線274は、自由縁の中点244と心臓弁膜尖縁の中点248との間にさらに画定される。曲線276は、自由縁の中点244と点241との間にさらに画定される。曲線272、274、および276が直線になる場合、該曲線は、図2Eに示すように、三角形280を画定する。言い換えれば、三角形280の辺は、曲線272、274および276の弧長を表す。一つの実施例では、三角形280の面積を、その頂点が平坦な弁尖140上の等価点である三角形の面積と比較する場合、三角形280の面積は、弁尖240の等積三角形の面積よりも少なくとも1.5倍大きい。さらなる一つの実施例では、三角形280の面積は、弁尖240の等積三角形の面積よりも少なくとも3倍大きい。
曲線272が弁尖の本体側線256と一致する場合、自由縁242に沿って自由縁の中点244から弁尖の本体側線256まで延在する曲線276の長さは、自由縁242の弧長の半分を表す。したがって、このような場合、自由縁242の弧長Lfの合計は、曲線276の長さの二倍に等しい。一つの実施例では、自由縁242の弧長Lfを平坦化可能な弁尖140の自由縁142の長さ(例えば、図1Bに示す)と比較する場合、自由縁242の弧長Lfは、平坦化可能な弁尖140の自由縁142の等価長よりも少なくとも1.2倍大きい。さらなる一つの実施例では、自由縁242の弧長Lfは、平坦化可能な弁尖140の自由縁142の等価長の領域よりも少なくとも1.5倍大きい。さらなる一つの実施例では、自由縁242の弧長Lfは、平坦化可能な弁尖140の自由縁142の等価長の領域の少なくとも2倍大きい。
一つの実施例では、曲線272の弧長は、より近い点241が、第一の弁尖の本体側線256aまたは第二の弁尖の本体側線256bに対するものである場合、すなわち、曲線272の弧長が、点241と、第一の弁尖の本体側線256aおよび第二の弁尖の本体側線256bのうちのより近いものとの間の距離と正の相関関係を示す場合、減少する。したがって、このような実施例では、曲線274の弧長は、任意の曲線272の弧長よりも大きい。
図3Aは、一部の実施例に係る、人工弁300の高レベルの斜視図を示す。人工弁300は、その同様の構成要素を指す同様の参照番号を有する人工弁100に類似して、平坦化可能な弁尖140を有する弁尖組立品130の代わりに、平坦化不可能な弁尖240を有する弁尖組立品230を含むことを除いて、人工弁100について上述した実施例および任意選択の構成のいずれかに係り、実装され得る。特に、人工弁300は、流入端部304および流出端部306を有し、フレーム内面310およびフレーム外面308を画定するフレーム302を備え、弁尖組立品230が、フレーム302内に装着される。三つの弁尖240が図示されているが、これは、いかなる方法でも、限定することを意図するものではない。特に、自然大動脈弁に類似の三尖弁構成で圧潰するように配置された三つの弁尖240が例示される一方、人工弁300が、特定の用途に応じて、他の任意の数の弁尖240、例えば、自然僧帽弁に類似した二尖弁構成で圧潰するように構成された二つの弁尖、または四つ以上の弁尖を含み得ることは、明らかであろう。
図3B~3Dは各々、弁尖240を備えた弁尖組立品230であって、該弁尖がフレーム302内に装着される場合に位置決めされる際の高レベルの斜視図を示す(明示のため、図3B~3Dの図からは略す)。図3B~3Dは、以下に説明するように、人工弁300を通る収縮期血流に応答して、徐々に開く弁尖240を示す。図3Eは、図3Dに示す開位置にある、一つ半の弁尖240の高レベルの斜視図を示す。弁尖240は、簡略化のため、図3B~3Eでタブ252を省略して示される。図3Fは、図3Dに示す開位置にある、弁尖240の高レベルの断面図を示す。図3Gは、図3Dに示す開位置にある弁尖240を備えた、人工弁300の高レベルの斜視図を示す。図3Hは、図3Dに示す開位置にある弁尖240を備えた、人工弁300の一部分の高レベルの断面図を示す。図3A~3Hは、本明細書において、まとめて記載される。
上述のように、用語「人工弁」は、患者の心臓の標的部位に送達可能なあらゆる種類の人工弁を指し、該人工弁は、半径方向の圧縮状態すなわち捲縮状態と、半径方向の拡張状態と、の間で、半径方向に拡張可能かつ圧縮可能である。一つの実施例では、人工弁300と異なるように構築された人工弁は、本開示の範囲を超えることなく提供され得る。一つの実施例では、人工弁300は、自然大動脈弁、自然僧帽弁、自然肺動脈弁およびまたは/自然三尖弁内に装着されるよう構成される。
一つの実施例では、図3Aおよび図3Gに示すように、人工弁300は、スカート外面324およびスカート内面326を有する内側スカート322と、複数の交連組立品332と、をさらに備える。別の実施例(図示せず)では、人工弁300は、外側スカートをさらに備える。一つの実施例では、フレーム302は、支柱112に関して上述した実施例のいずれかに係り構築され得る複数の相互接続された支柱312を備え、傾斜支柱314、流出垂直支柱316aおよび流入垂直支柱316の両方を含み得る垂直支柱316を含み得、流出垂直支柱316aの少なくとも一部は、交連窓318を含み得る。支柱112について上述した任意の実施例にさらに類似して、支柱312は、接合部120で交差し得る。
フレーム302、ならびに内側スカート322および外側スカートは、フレーム102に関して上述した任意の実施例に構造および機能の点で類似し得、簡潔にするために、さらなる説明を略す。
一つの実施例では、各隣接する対の弁尖240は、それぞれの交連組立品332で互いに固定される。交連組立品332は、交連組立品132、または本明細書に開示される、もしくは当該技術分野で既知の他の任意の構成の交連組立品に関して、上述の任意の実施例に構造および機能の点で類似し得、弁尖組立品230をフレーム302に装着するために同様に利用され得、その結果、弁尖組立品230は、交連組立品332を介して、任意選択で、内側スカート322に縫合され得るスカラップ線328に沿って、心臓弁膜尖縁246に沿って、流出部分でフレーム302に取り付けられる。
一つの実施例では、弁尖240およびタブ252は、連続する材料片で形成される。別の実施例では、別個の弁尖240が提供され、フレーム302内に別々に装着され、および/または互いに固定される。
人工弁300が、内側スカート322を備えるものとして本明細書に例示および記載されているが、これは、いかなる方法でも制限することを意図するものではない。別の実施例(図示せず)では、内側スカート322は、提供されない。別の実施例では、外側スカートは、提供されない。一つの実施例では、内側スカート322は、弁周囲漏出を防止または減少させるための封止部材として機能するように配設される。
一つの実施例では、弁尖240は、内側スカート322に固定され、その結果、内側スカート322は、弁尖240をフレーム302に固定するための固定領域として機能し、および/または、例えば、弁の捲縮の間または人工弁300の作動サイクルの間に、フレーム302との接触によって引き起こされ得る損傷から弁尖240を保護するように機能する。一つの実施例では、内側スカート322に固定された弁尖240の心臓弁膜尖縁246は、起伏のある、湾曲した、および/またはスカラップ形状を示す。
一つの実施例では、外側スカートが提示される場合(図示せず)、外側スカートは、フレーム302と、人工弁300が装着される自然弁輪の周囲組織との間に保持された封止部材として機能するように配設され、それによって、人工弁300を通過する弁周囲漏出の危険性を低減する。
フレーム302は、エンクロージャ311を形成するように構築され、弁尖240は、エンクロージャ311内に位置決めされる。本明細書において使用する用語「エンクロージャ」は、フレーム302によって囲まれる領域を意味する。一つの実施例では、フレーム302は、略円筒形状である。内側スカート322は、エンクロージャ311内に位置決めされ、スカート外面324は、スカート内面326がエンクロージャ311に面するように、フレーム302と並置される。
エンクロージャ311を通る流れ(収縮期血流、または代替的に、インビトロ設定における他の任意の流体流れなど)に応答して、弁尖240は、互いに離れて、フレーム302に向かって開放し始める。弁尖240の段階的な開口を、図3B~3Dに示す。弁尖240が開くと、隆起262は、弁尖の第二の面260に形成される。隆起262は、隆起の流出端部264a、隆起の流入端部264b、隆起の第一の側面266a、および隆起の第二の側面266bの間に延在する。一つの実施例では、隆起の第一の側部266aおよび隆起の第二の側部266bは各々、凹状曲線を、弁尖の第二の面260のそれぞれのセクション268に画定する。したがって、凹状湾曲部268は、隆起262と、第一の弁尖の本体側線256aおよび第二の弁尖の本体側線256bのそれぞれの一つとの間にある。
一つの実施例では、隆起の流出端部264aと自由縁の中点244との間の距離は、隆起の流入端部264bと心臓弁膜尖縁の中点248との間の距離よりも大きい。別の実施例では、隆起の流入端部264bは、心臓弁膜尖縁の中点248に到達する。
一つの実施例では、隆起262の幅は、隆起の流出端部264aから隆起の流入端部264bまで減少し、すなわち、隆起の流出端部264aの幅は、隆起の流入端部264bの幅よりも大きい。隆起262の幅は、隆起の第一の側面266aと隆起の第二の側面266bとの間の距離として定義される。別の実施例では、隆起262の最大幅は、第一の弁尖の本体側線256aと第二の弁尖の本体側線256bとの間の最大距離の1/9~1/3である。さらなる一つの実施例では、第一の弁尖の本体側線256aと第二の弁尖の本体側線256bとの間の最大距離は、自由縁242に画定される。一つの実施例では、隆起262の高さの幅に対する比は、1:1~4:1である。さらなる一つの実施例では、隆起262の高さは、隆起262の頂点と湾曲セクション268の基部との間の距離として定義される。一つの実施例では、隆起262の表面は、本質的に滑らかである。本明細書で使用する用語「滑らか」は、折り目、突出部、またはへこみがないことを意味する。
一つの実施例では、隆起262は、弁尖240の中央部分に形成され、すなわち、隆起の第一の側面266aと第一の弁尖の本体側線線256aとの間の距離は、隆起の第二の側面266bと第二の弁尖の本体側線線256bとの間の距離に本質的に等しい。別の実施例では、隆起262は、対応するくぼみ270を、弁尖の第一の面258に形成し、くぼみ270の形状が、隆起262の逆形状である。
隆起262の形成に起因して、血流は、平坦化可能な弁尖140に関して上述したように、流れ分離ゾーンおよび渦形成によって妨げられない。次に、これにより、平坦化不可能な弁尖240の自由縁242の粗動が防止される。さらに、隆起262のエンクロージャ311への突出部が、弁尖240および血流パターンの安定化の改善を提供することは、想定される。これにより、平坦化可能な弁尖140によって提供されるEOAよりも大きい有効な開口面積(EOA)がもたらされ得る。さらに、くぼみ270は、弁尖240の中央領域を、フレーム302から離れた距離に置き、さらなる安定性を弁尖240に付加する。
図4Aは、弁尖240の高レベルの斜視図を示し、図4Bは、上述のように、弁尖組立品230の完全な開位置にある弁尖240の輪郭を示す、弁尖240の高レベルの斜視図を示す。特に、図4Aおよび図4Bは、上述のような曲線274と、曲線274から第二の弁尖の本体側線256bまで延在する複数の曲線278と、曲線278と曲線274の交点から延在する複数の線282と、第二の弁尖の本体側線256bの曲線278から、弁尖の第一の面258から離れたそれぞれの線284まで延在する複数の曲線284と、図3A~3Fに関して上述したように、フレーム302が弁尖240に関連する箇所を表す線286と、をさらに示す。特に、線286は、心臓弁膜尖縁の中点248と交わる。
弁尖240は、図3Aに例示および説明するように、ほぼ閉位置で、図4Aおよび図4Bに示される。線282および曲線284が交わる点は、図3Gに例示および説明するように、弁尖240の輪郭が弁尖組立品230の完全の開位置に到達する点である。図示のように、フレーム302(線286によって表される)と弁尖240との間には、開状態の場合、スペースがほとんど残されず、それゆえ、弁尖240間のスペースを最大化し、EOAを増加させる。さらに、図示のように、弁尖240の下半分は、フレーム302に到達する。これにより、側方折り目(162)の弁尖240内での形成が防止される一助となることは、想定される。
本明細書を通して使用する用語「弁尖の開位置」と「弁尖組立品の開位置」は、互換性がある。同様に、本明細書を通して使用する用語「弁尖の閉位置」と「弁尖組立品の閉位置」は、互換性がある。
図5Aは、一部の実施例に係る、人工弁400の高レベルの斜視図を示す。図5Bは、一部の実施例に係る、人工弁400の高レベル側面図を示す。図5Cは、一部の実施例に係る、人工弁400の一部分の高レベルの断面図を示す。図5A~5Cは、本明細書において、まとめて記載される。
人工弁400は、弁尖240がより低い接合中心490を示すことを除いて、すべての点で、人工弁300に類似する。本明細書に記載する用語「接合中心」は、弁尖組立品230が閉位置にある場合、各弁尖240の自由縁の中点244に最近の単一の点を意味する。弁尖240の、スカラップ線428に沿っての内側スカート422への縫合は、明示のため、図5Bに点線で示される。フレーム402、ならびに内側スカート322および任意選択の外側スカートは、フレーム102および302に関して上述した任意の実施例に構造および機能の点で類似し得、簡潔にするために、さらなる説明を略す。交連組立品432は、フレーム402の流出端部406により近い交連組立品の流出端部431と、フレーム402の流入端部404により近い交連組立品の流入端部433との間に延在し、交連組立品132もしくは本明細書に開示される、または当技術分野で公知の他の任意の構成の交連組立品に関して、上述の任意の実施例に構造および機能の点で類似し得る。一つの実施例では、交連流出面492は、交連組立品の流出端部431によって画定され、交連流入面493は、交連組立品の流入端部433によって画定され、心臓弁膜尖の中点面494は、弁尖240の心臓弁膜尖縁の中点248によって画定される。
一つの実施例では、接合中心490は、フレーム402の交連組立品の流入端部433と流入端部404との間に位置する。さらなる一つの実施例では、接合中心490は、平面493とフレーム402の流入端部404との間に位置する。さらなる別の実施例では、接合中心490の平面492までの距離は、平面492と平面494との間の距離の三分の一超である。言い換えれば、接合中心490は、弁尖240の高さの2/3未満である。一つの実施例では、接合中心490のこのような位置は、弁尖240の曲率を流入端部404の方向に増加させることによって、達成される。さらなる一つの実施例では、各弁尖240について、自由縁の中点244は、自由縁242の凹面に起因して、心臓弁膜尖縁246の高さにより近い。
別の実施例では、図6Aおよび図6Bに示すように、弁尖240の湾曲度は、弁尖240の一部分が、弁尖組立品230が閉位置にある場合、流入端部404に向かって平面494を通過して延在するように、深化される。図6Aは、弁尖240の高レベルの斜視図を示し、図6Bは、弁尖240の高レベルの断面図を示す。
有利なことに、接合中心490の位置に起因して、血液の主な再循環領域は、弁尖240とフレーム402との間の著しく増大した領域を覆う。結果として、血液の適切な洗浄が達成され、それによって、血栓形成のリスクが低減される。
一部の事例では、例えば、人工弁(400)が自然の大静脈弁を置き換えるように機能する場合、フレームの上部または流出セルは、冠動脈口に面し得る。一部の例では、患者は、人工弁移植後に冠動脈へのアクセスを必要とする他の手技の冠動脈ステントの移植を必要とし得る。このような場合、医師は、冠動脈口に面するセルによって画定された開口部を通って冠動脈にアクセスする必要があり得る。有利には、接合中心490を下降させることは、例えば、拡張期の間に、このようなセルを通る冠動脈への灌流を改善し、必要に応じて、それを通って冠動脈への適切なアクセスを提供し得る様式で、上部セルのより大きな部分を常に曝露したままにするよう、弁尖の上部をフレームの上部列のセルから離れて距離を置くようにさらに機能する。
この利点は、大動脈置換弁だけでなく、他の領域に移植され得る人工弁にも限定されない。例えば、人工弁400が自然の僧蓋弁内に移植される場合、流出端部の近くのセルの一部は、左心室流出管(LVOT)に面している。このような場合、接合中心490を下降させることは、このようなセルのより大きな部分が、LVOTに向かってそれを通る適切な血流を保持し得る様式で、常に曝露されたままとなるよう、弁尖の流出部分を流出細胞から離れて距離を置くように同様に機能する。
人工弁は、患者の自然解剖学的構造の変化に適応するように、様々なサイズで製造され得る。人工弁の「サイズ」は、その公称拡張直径に対応し得る。例えば、自然の大動脈弁移植用に構成された人工弁は、20mm、23mm、26mm、および29mmのサイズで製造され得る。他の実施例では、人工弁は、様々な他のサイズで製造され得る。
一部の人工弁は、各弁サイズが直径の範囲に拡張され得るように(例えば、バルーンまたは機械的に補助された拡張機構を使用して)、構成される。例えば、公称直径が23mmの人工弁(「23mmの弁」とも称する)は、一部の事例では、20~26mmの範囲内の直径に、または他の事例では、22~24mmの範囲内の直径まで拡張され得る。その公称直径よりも小さい拡張直径を有する人工弁は、本明細書では、「拡張未満」と称される。例えば、直径22mmまで拡張された23mmの弁は、拡張未満である。その公称直径まで拡張された人工弁は、本明細書では、「公称拡張」と称される。例えば、直径23mmまで拡張された23mmの弁は、公称拡張である。その公称直径よりも大きい拡張直径を有する人工弁は、本明細書では、「過拡張」と称される。例えば、直径24mmまで拡張された23mmの弁は、過拡張である。
送達処置の前に、またはその一部として、人工弁のサイズを選択しなければならない。人工心臓弁のサイズは、自然弁輪に対する移動に抵抗する人工弁の能力、および/または人工弁が自然組織に与える影響を含む、いくつかの要因に影響を与える可能性がある。例えば、人工弁は、小さすぎれば、弁輪から移動し、塞栓し得る。人工弁は、大きすぎれば、完全に拡張される場合に、自然組織を損傷する、または著しい拡張未満の場合に、適切に機能しない場合がある(例えば、弁尖が完全には開いていない、および/または弁尖が開の状態の場合、フレームに接触する)。
人工弁のサイズはまた、人工弁にわたる圧力勾配などの血流特性に影響を与え得る。人工弁にわたる圧力勾配は、弁の一方の側面(例えば、左心室)から他方の側面(例えば、大動脈内)まで血液を移動させるのに必要な力の量に正比例する。そのため、人工弁が、心臓が適切な循環のために行う必要のある作業の量を減少させることができるため、人工弁にわたるより低い圧力勾配が望ましい。
図1Aに示す人工弁100などの本明細書のいずれかの実施例に係る人工弁、ならびに人工弁300または400のいずれかは、公称高さHおよび公称半径R(図1Aを参照)を有し、これらは、公称拡張の場合の人工弁の高さおよび半径である。従来の平坦化可能な弁尖140は、約2Rである、その自由縁142の長さLfを、通常有し、これは、特に2R未満の公称高さHを有する人工弁に対し、弁尖組立品130の閉位置の間の適切な接合を確実にするように選択された長さである。例えば、26mmの弁は、約13mmの公称半径Rを有し、弁尖140が、約26mmの長さLfを有する。フレーム102の周囲が2πRであるため、約6Rである、弁尖組立品130の開位置にある弁尖140の外周により、結果として、人工弁100が公称拡張の場合、弁尖140の自由縁142は、その開位置にあるフレーム内面110に非常に近接し、人工弁が拡張未満であれば、フレーム内面110に接触する。
人工弁の重要な設計基準は、弁尖(140)の可動部分とフレームの内面(110)との間の接触を防止または最小化することである。人工弁の作動中に、弁尖の可動部分と金属フレームとの間で接触が繰り返されることで、弁尖に早期の摩耗および最終的な破損が生じる可能性がある。典型的には、弁尖(140)は、弁尖の関節式または接合縁部がフレームの半径方向内側に間隔を置いて配置され、弁尖が血流により開の状態の場合に弁尖の摩耗を防止するような様式で、フレーム(102)に取り付けられる。図1Aは、自由縁142の関節接続線135がフレーム102から半径方向内側に離れて距離を置くように、弁尖140の一部分は、フレーム内面110からの距離Maに沿って互いに結合される、一つの例示的な交連組立品132を拡大図で示す。このような構成により、人工弁100が、より広範囲の患者の弁輪サイズに移植され得、人工弁100が拡張未満の場合に、弁尖140がフレーム102に接触するリスクが低減される一方、これはまた、EOAを低減し、弁にわたる圧力勾配を増加させる。
平坦化不可能な弁尖240の利用の顕著な利点は、このような弁尖240にそれらの自由縁242のより長い弧長Lfを提供する能力であり、これにより、弁尖組立品230の閉位置に適切な接合を保持しながら、上述のようなより低い接合中心490をもたらす。特に2R未満の公称高さHを有する人工弁に対して、2Rよりも著しく大きい弧長Lfを有する弁尖240を提供することにより、人工弁400が著しい拡張未満の場合でさえも、フレーム402に開位置で接触するリスクなしに、弁尖240が閉位置で適切に接合するように、接合中心490を下降させることができる。したがって、自由縁242の弧長Lfがより大きいと、接合中心490がより低くなり、人工弁400が、弁尖の関節接続線を内側にオフセットする必要がなく、はるかにより広範囲の患者の弁輪サイズで利用され得、それゆえ、EOAを維持し、人工弁にわたる圧力勾配を改善する。一部の実施例では、各自由縁242の弧長Lfは、2.2R超である。一部の実施例では、各自由縁242の弧長Lfは、2.5R超である。一部の実施例では、各自由縁242の弧長Lfは、3R超である。
図1Aに示す交連組立品132を含むがこれに限定されない従来の交連組立品は、両方の隣接する弁尖140が、弁尖組立品(130)が閉位置または開位置のどちらにあるかにかかわらず、フレーム内面110(または交連組立品が装着される他の任意の構造の内面)のレベルにおいて、任意の時点で互いに接触するように、組み立てられる。図1Aが、フレーム内面110から半径方向内側に延在する距離Maに沿って互いに結合された両方の弁尖140a、140bを有する例示的な交連組立品132を示す一方、他の構成では、弁尖(140a、140b)は、距離Maに沿って互いに必ずしも結合されず、さらに、例えば、交連窓(118)を通って延在する弁尖の一部分は、弁尖が、交連窓から内側に直ちに延在する部分で、依然として互いに直接接触するように、互いに対して押圧される。
弁尖140のこれらの部分の間の近接により、移植後、経時的に組織内方成長およびパンヌス形成が生じる可能性があり、これにより、弁尖の硬化部分が、さらに半径方向内側に延在し、それによって、EOAを低減し、人工弁にわたる圧力勾配を増加させる。例えば、弁尖140a、140bの一部分が、図1Aに示す実施例の距離Maに沿って互いに既に結合されているが、経時的なパンヌス形成により、この部分がさらに半径方向内側に延在し得、関節接続線135を中心軸30に向かってより近くに離間させ、それによって、EOAを、本来意図された値を超えて低減させる。同様に、関節接続線135がフレーム内面110により近い交連組立品(すなわち、それに沿って両方の弁尖が互いに結合される長さMaを含まない交連組立品)については、経時的なパンヌ形成により、実際には、図1Aに示す距離Maに沿った結合に類似する硬化領域の生成がもたらされ、同様の様式で、関節接続線135を、半径方向内側に効果的に距離を置く。
したがって、交連支持部材(例えば、交連窓118)から半径方向内側に延在する弁尖の領域におけるパンヌス形成(または他の種類の組織過成長)を促進しない交連組立品を提供することが望ましい場合がある。一部の実施例では、少なくとも交連窓の内面のレベルにおいて、両方の弁尖の間に分離するように構成された、交連窓を通って延在する弁尖の部分の間に位置決めされたセパレータを含む、交連組立品が提供される。
図7Aおよび図7Bは、交連窓510に装着された例示的な交連組立品730の部分上面図および部分斜視図を示す。交連窓510は、フレーム102、302、402のいずれか、または例えば、図1Aに示す交連窓118に示されるものと同様の様式で構造化された、当技術分野で既知の他の任意のフレームなど、フレームの一部として形成される交連窓を含む、任意の代表的な交連窓であり得る。あるいは、交連窓510は、フレームの一体部分として形成されないが、むしろ、機械的に拡張可能な弁の別個のポスト部材またはアクチュエータに形成され得る交連窓などのフレームに取り付けられ得る、交連支持部材に形成され得る。さらに、交連窓510は、図1Aに示す交連窓118などの閉鎖窓として、または、弁尖が、上方からその中に摺動可能に挿入されることを可能にする様式で、露出されたその上端を有する開放窓として、提供され得る。
交連窓510は、二つの側壁512の間に画定された開口部を備え、中心軸30に面する交連窓内面514と、中心軸30から離れて面する交連窓外面516と、を画定する。交連窓510が、ある種類のフレーム102の流出垂直支柱116aとして形成される、図1Aに示す交連窓118など、フレームの一部として実装される場合、交連窓内面514は、フレーム内面110のレベルにあり得、交連窓外面516は、フレーム外面108のレベルにあり得る。
本明細書に開示される実施例のいずれかに係るセパレータを備えた交連組立品は、そのタブ522a、522bを含む、二つの隣接する弁尖520a、520bの一部分を備え、各弁尖520は、フレームの内側に位置決めされた弁尖520の部分で中心軸30から離れて面する(すなわち、フレーム内面と中心軸との間にある)表面である、弁尖およびタブの第一の面524と、フレームの内側に位置決めされた弁尖520の部分で中心軸30に面する表面である、対向する弁尖およびタブの第二の面526と、を有する。弁尖520は、任意の種類の人工弁で利用される任意の種類の弁尖を表すことができ、本明細書に開示される実施例のいずれかに係る平坦化可能な弁尖140または平坦化不可能な弁尖240を含む。
交連窓510に装着された交連組立品は、弁尖520a、520bの一部分、より具体的には、両方のタブ522の弁尖およびタブの第一の面524が、交連窓510の側壁512に接触するように、交連窓510を通って延在する、それらのタブ522a、522bの一部分を含む。交連窓510は、両方の弁尖520を収容するように寸法設定された、両方の側壁512の間に画定された開口部幅Wcを有し、各弁尖520が、弁尖厚さTl(これは、弁尖の本体およびタブ522の両方に対して、同一の厚さである)を有する。
図7Aおよび図7Bは、弁尖520の各々の弁尖およびタブの第二の面526が、セパレータ740に直接接触するように、連通窓510を通って延在する弁尖520の一部分の間に配置された弁尖セパレータ740の一つの実施例を示す。セパレータ740は、中心軸30に面するセパレータ内側端742、中心軸30から離れて面する対向するセパレータ外側端743、および円周方向(すなわち、半径方向に垂直)に画定されたセパレータ厚さTsを有する。一部の事例では、弁尖520は、必要に応じて、その非圧迫状態または自由状態よりもやや薄い幅まで圧迫され得る圧縮性材料(例えば、心膜組織)で作製され得る。例えば、交連窓510の開口幅Wcが、弁尖厚さTlの約二倍に等しい場合(すなわち、Wc=2Tl)、セパレータ厚さTsを有するセパレータ(740)を、セパレータと側壁512との間である程度圧迫するような様式で、両方の弁尖520の間に挿入することができる。本明細書で使用する用語「弁尖セパレータ」および「セパレータ」は、互換性がある。
図7Aおよび図7Bは、タブ522aおよび522bの部分が、交連窓外面516から半径方向に外に延在する部分で外側くさび734の上に包まれるように形成される、外側くさび134に類似し得る外側くさび734を備えた、図1Aを参照して上述した、交連組立品132のものに多少類似する、交連組立品730の特定の例示的な構成を示す。外側くさび134を備えた両方のタブ522a、522bの全幅(すなわち、2Tl)は、交連窓510の開放幅Wcよりも大きく、それによって、交連組立品730の外側部分の半径方向内側(すなわち、中心軸30に向かって)への通過を防止する、または少なくとも制限する。
一つ以上の縫合糸736を使用し得、交連組立品730の異なる部分を互いに取り付ける。例えば、縫合糸736aは、両方のタブ522a、522bおよび外側くさび734を通って縫合され得、それらを、交連窓510の外に延在する交連組立品730の部分で互いに結合する。同様に、縫合糸736bおよび736cは、タブ522a、522bおよびセパレータ740を通って、例えば、セパレータ外側端743および内側端742の近傍に縫合され得る。他の任意の数および位置の縫合糸または他の結合部材を用いることができ、外側くさびの上に包まれた二つのタブの構成が、単に例示目的で示される一方、交連組立品が、本明細書に開示されるセパレータ(740)をさらに含むように修正された、当技術分野で公知の他の任意の様式で形成され得ることは、理解されるべきである。
図7Aおよび図7Bは、互いに離れて延在するそれらの自由縁を有する、開位置にある弁尖540を示し、セパレータ740は、両方の弁尖520a、520bが、少なくともセパレータ内側端742または交連窓内面514のレベルにおいて、この位置でのその厚さTに等しい距離だけ互いに離れて距離を置かれ、開位置にあるこの領域での弁尖520間の血流を可能にすることを確実にする。開位置の各段階の間(例えば、自然の大静脈弁での移植の場合の収縮中)のこの分離により、血流がこの領域の弁尖の第二の面526に対して洗浄可能になり、有利なことに、うっ血を防止し、経時的にこの領域での組織内方成長およびパンヌス形成の可能性を低減する。セパレータ740の高さは、交連窓内面514のレベルにおけるタブ522の高さに略類似し得る。
セパレータ(740)は、例えばプレート様部材などの硬質なくさび部材として、または例えば、高分子可撓性材料の織物を含む可撓性部材として提供され得る。一部の実施例では、セパレータ(740)は、血栓耐性材料で作製される、またはその周りで組織内方成長およびパンヌス形成を防止するように適合された、血栓耐性材料で被覆される。本明細書で使用する用語「血栓耐性」は、インビトロおよび/またはインビボでの、血小板の付着およびそれに続く血栓形成および/または組織内方成長に対する材料の抵抗性を指す。一部の実施例では、セパレータ(740)は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)を含み、該実施例は、セパレータ(740)がTPUで作製される実施例、またはセパレータ(740)がTPUで被覆された別の軟質または硬質の材料で作製される実施例を含む。
図8Aおよび図8Bは、弁尖520の閉位置にある、交連組立品730と併せて示される、セパレータ740の様々な実施例を示す。閉位置では、記載のように、弁尖520a、520bは、それらがセパレータ内側端742に対して半径方向内側に互いに対して押圧されるように、接合する。セパレータ厚さTにより、両方の弁尖520a、520bは、セパレータ内側端742の直後に互いに接触しないが、むしろセパレータ内側端742から、閉位置にある弁尖520間の接触点まで延在する、三角形状の空間790の形態を取ることができる、囲まれた空間790を形成する。血液の逆流は、ある程度、閉位置のこれらの空間790を通って発生し得る。ある特定の量の逆流が、人工弁の血液力学的性能に著しく影響を及ぼさずに許容され得る一方、大きな空間は、著しい逆流を防止するために回避されるべきである。
セパレータ厚さTsは、弁尖520の開位置でセパレータ内側端742または交連窓内面514のレベルで、それらの間の血流を可能にするために、隣接する弁尖520a、520bの間に十分な距離を置くことを提供し、組織内方成長およびパンヌス形成の可能性を低減可能な様式で、この領域でその第二の面526の上を洗浄するよう、選択され得る。一方で、セパレータ厚さTsは、閉位置に形成される空間790のサイズに直接影響を与え、著しい逆流を回避するために、上限閾値を超えてはならない。一部の実施例では、セパレータ厚さは、100μ~1mmの範囲内である。100μの最小閾値が、パンヌス形成を防止するのに十分であり得る一方、1mmの最大閾値は、それを超えると空間790が著しい逆流をもたらし得る、上限閾値として機能し得る。特定の実装例では、300μの最小距離が、組織内方成長の所望の防止をもたらすことが、発明者らによって観察された。一部の実施例では、セパレータ厚さは、200μ~500μの範囲内である。一部の実施例では、セパレータ厚さは、200μ~400μの範囲内である。一部の実施例では、セパレータ厚さは、250μ~350μの範囲内である。一部の実施例では、セパレータ厚さは、少なくとも300μである。
セパレータ740の長さは、その内側端742と外側端744との間に画定され、その内面514と外面516との間に画定される交連窓510の半径方向長さ(一部の実装例では、フレームの厚さであり得る)に類似またはそれと異なってもよい。図8Aは、交連窓510の内面514と外面516との間の距離に実質的に類似した半径方向長さを有するセパレータ740の一つの例示的な実装例を示し、セパレータ外側端743は、実質的に交連窓外面516のレベルにあることが示される。図8Bは、(例えば、図8Aの実装例と比較して)より短い半径方向長さを有するセパレータ740の別の例示的な実装例を示し、セパレータ外側端743は、交連窓外面516に対して半径方向内側にオフセットされることが示される。
図9A~9Cは、交連窓内面514に対するセパレータ内側端742の位置の様々な実施例を示す。一部の実施例では、セパレータ内側端742は、図9Aに示すように、交連窓内面514のレベルにあり得る。他の実施例では、半径方向距離Msは、セパレータ内側端742と、交連窓内面514のレベルとの間に画定され得る。図9Bは、セパレータ740が半径方向内側に突出し、交連窓内面514のレベルに対して半径方向内側に距離Msで位置決めされた、その内側端742を有する、実施例を示す。図9Cは、セパレータ740が、内面514に到達する前に、交連窓510内で終端し、その結果、その内側端742は、交連窓内面514のレベルに対して半径方向外側に距離Msで位置決めされる、実施例を示す。距離Msは、内面514に対して半径方向内側または外側に配向されているかどうかにかかわらず、セパレータ厚さTsより大きくないことが好ましい。一部の実施例では、セパレータ内側端742と交連窓内面514との間の半径方向距離は、セパレータ厚さTsより、いずれの方向にも大きくない。
一部の種類の交連組立品はまた、弁尖の外面、特にそれらのタブの外面の周りに配置される、可撓性の布または織物などの結合部材を含み得る。このような結合部材は、交連窓との相互作用によって、弁尖の部分を摩耗から保護するように機能し得、タブの、互いへの、および/または外側くさびなどの交連組立品の追加的構成要素への確実な取り付けを提供するのに役立ち得る。
図10Aおよび図10Bは、結合部材838と、弁尖520の間に配置されたセパレータ840と、を備える例示的な交連組立品830の部分上面図および部分斜視図を示す。セパレータ840は、セパレータ740に関して上述した任意の実施例に類似し得、簡潔にするために、さらなる説明を略す。交連組立品は、タブ522の第一の面524の上に配置された結合部材838を含むことを除いて、交連組立品730に類似し得る。
交連組立品830はまた、(さらに、外側くさび734の任意の実施例に類似する)外側くさび834から半径方向に離れて延在し、それらの第二の面526が互いに面して平坦に配設される、タブ522の最外部分を有することが示される。タブ522のこの配置が、互いの上および外側くさびの上に包まれるタブ522の代わりに、図7Aおよび図7Bに関して上述した交連組立品730に同様に適用可能であることは、理解されるべきである。同様に、交連組立品830は、タブ522が、図7Aおよび図7Bに示すものに類似の様式で、互いの上および外側くさび834の上に包まれるように、修正され得る。同様に、交連組立品730に関して言及したように、タブ522の配置は、単に例示目的で、図8Aおよび図8Bに示され、セパレータ840をさらに含むように修正された、結合部材838を含む、当技術分野で公知の他の任意の交連組立品は、適用可能である。
図8Aおよび図8Bは、例えば、交連窓510を通過する部分で、タブ522と側壁512との間に延在する、タブ522a、522bの第一の面524の周りに配置された結合部材838を示し、結合部材838の自由端が、交連窓内面514から延在する。これらの自由端は、例えば、半径方向外側方向に戻る、側壁512の周りに、任意選択で、包まれ得る。交連組立品730について上述したように、任意の数の縫合糸836を使用し得、タブ522を互いにおよび/または交連組立品830の他の構成要素に接合する。例えば、縫合糸836aは、外側くさび834から半径方向外側の位置で、タブ522a、522bおよび結合部材838を通って縫合され得る。追加的な縫合糸836b、836cを使用し得、タブ522a、522bを、結合部材838およびセパレータ840と共に接合する。
図11Aおよび図11Bは、セパレータ940が結合部材938の一体部分として形成される、別の交連組立品930の形成ステップを示す。図11Aは、例えば、外側くさび934の挿入前および/または交連組立品930を交連窓510に装着する前に、交連組立品930を形成する初期ステップを示す。図11Bは、すべての点で、交連組立品830に類似し得る、交連組立品930の最終構成を示し、交連組立品930が別個の独立したセパレータを含まないが、むしろ結合部材938が両方の弁尖520の間に延在し、セパレータ940として効果的に機能するその一部を有するように構成され得ることを除いて、外側くさび834、734に類似し得る外側くさび934を、任意選択で含み得る。
結合部材938は、図11Aに示すように、それが、タブ522a、522bの第一の面524を覆うだけでなく、タブ522の間でそれ自体の上に折り畳まれることを除いて、図10Aおよび図10Bに関して上述した結合部材838に類似し得る。したがって、弁尖520の間、より具体的には、弁尖タブ522の間に配置された結合部材938の折り畳まれた内側部分は、セパレータ940であり、セパレータ内側端942は、結合部材938のそれ自体の上での最内部の折り目によって画定される。上述のその他の任意の交連組立品の場合と同様に、任意の数の縫合糸936を使用し得、タブ522を互いにおよび/または交連組立品930のその他の構成要素に接合する。例えば、縫合糸936aは、外側くさび834から半径方向外側の位置でタブ522a、522bおよび結合部材838を通って縫合され得、縫合糸936dは、両方のタブ522、結合部材938の層、および外側くさび934を通って縫合され得る。追加的な縫合糸936b、936cを使用し得、タブ522a、522bを、結合部材938およびセパレータ940として機能する結合部材938の一部分と共に接合する。
結合部材938は、セパレータ厚さTsが、結合部材938の厚さの二倍として画定され得るように、結合部材の厚さTcを有する(すなわち、Ts=2Tc)。セパレータ厚さTsは、セパレータ740に関して上述した値の範囲内の任意の値をとり得る。したがって、セパレータ940が約300μのセパレータ厚さTsを有するために、結合部材938に約150μの厚さTcを設けることができる。結合部材938は、例えば、TPUで作製される、またはTPUで被覆された織物もしくは布材料として提供されることによって、血栓耐性材料を含み得る。セパレータ内側端942は、図9A~9Cに関してセパレータ740について上述したように、Ts以下の値を有する、交連窓内面514に関して任意の半径方向の距離Msの範囲内に位置決めされ得る。
一部の交連組立品構成は、高い応力ゾーンをもたらしうる様式で縫合され、タブのこのような領域が反復負荷により裂ける場合がある、交連組立品の側壁などのフレームに隣接する領域に沿った、弁尖の折り目、特にタブの折り目を含む。
図12Aは、経時的にタブに沿った引き裂き形成のリスクを軽減するように、応力ゾーンを、タブ522の折り畳まれた部分からオフセットするように設計された様式で、タブ522を互いにおよび交連窓510に結合するように配設された、T字形状セパレータ1040が提供された交連組立品1030の部分斜視図を示す。T字型セパレータ1040は、半径方向に延在し、交連窓510を通って延在する部分でタブ522a、522bとの間に配置された半径方向延長部1046と、半径方向および半径方向延長部1046に垂直な円周方向に配置された側方頭部1044と、を含み得る。
一部の実施例では、T字型セパレータ1040は、TPUなどの血栓耐性材料によって被覆され得る硬質材料から作製される。半径方向延長部1046は、図9A~9Cに関してセパレータ740について上述したように、Ts以下の値を有する、交連窓内面514に関して任意の半径方向の距離Msの範囲内に位置決めされ得る、セパレータ内側端1042を画定する。セパレータ厚さTsは、半径方向延長部1046の厚さとして定義され、セパレータ740のセパレータ厚さTsに関して上述した任意の範囲の値を有し得る。
側方頭部1044は、交連窓外面516から半径方向に離れて位置決めされ、タブ522は、側方頭部1004の総横方向寸法、および弁尖Tlの厚さの二倍が開口幅Wcを超えるように、その上に包まれ得る。したがって、T字型セパレータ1040の側方頭部1044は、外側くさび形と置き換わることができ、それによって、交連組立品1030を形成するために利用される構成要素の総量を低減する。
記載のように、一つのタブ522aは、側壁512aと半径方向延長部1046との間に位置決めされた、交連窓510を通って延在する第一のタブ部分1050aを備える。その後、タブ522aは、第一の折り目1058aで折り畳まれ、そこから第二のタブ部分1052aは、側方頭部1044と側壁512aの外面516との間に位置決めされた半径方向延長部1046から横方向または円周方向に離れて延在する。その後、タブ522aは、第二の折り目1060aで再び折り畳まれ、側方頭部1044の縁を横切って半径方向外側に延在し、その後、第三の折り目1062aで再び折り畳まれて、横方向または円周方向に、側方頭部1044の外面の上に戻って延在し、タブ縁部1048aで終端する。
他のタブ522bは、側壁512bと半径方向延長部1046との間に位置決めされた、交連窓510を通って延在するタブ部分1050bを備える。その後、タブ522bは、第二の折り目1058bで折り畳まれ、そこから第二のタブ部分1052bは、側方頭部1044と側壁512bの外面516との間に位置決めされた半径方向延長部1046から横方向または円周方向に離れて延在する。その後、タブ522bは、第二の折り目1060bで再び折り畳まれ、側方頭部1044の縁を横切って半径方向外側に延在し、その後、第三の折り目1062bで再び折り畳まれて、横方向または円周方向に延在し、第四のタブ部分1056aの第一の面524と部分的に重なり合い、タブ縁部1048bで終端する。
第一の縫合糸1064は、各々の第四のタブ部分1056に沿ってオーバーキャストステッチパターン1066を形成し、第三の折り目1062から距離を置いた入出ステッチ線1068と、入出ステッチ線1068から延在し、タブ縁部1048上にループ化された一連の湾曲部1070と、を備える。例えば、第一の縫合糸1064aは、第四のタブ部分1056aに沿ってオーバーキャストステッチパターン1066aを形成し、第四のタブ部分1056aの高さに沿って垂直に、第三の折り目1062aに平行に、そこからある距離で通過する入出ステッチ線1068aと、各々が入出ステッチ線1068aの貫通点から第四のタブ部分1056a内に、タブ縁部1048aに向かって、その周りに延在するループを形成する、一連の湾曲部1070aと、を備える。同様に、第一の縫合糸1064bは、第四のタブ部分1056bに沿ってオーバーキャストステッチパターン1066bを形成し、第四のタブ部分1056bの高さに沿って垂直に、第三の折り目1062bに平行に、そこからある距離で通過する入出ステッチ線1068bと、各々が入出ステッチ線1068bの貫通点から第四のタブ部分1056b内に、タブ縁部1048bに向かって、その周りに延在するループを形成する、一連の湾曲部1070bと、を備える。
第二の縫合糸1072は、一つのタブの第一の縫合糸1064の入出ステッチライン1068のステッチと、対向するタブの第一の縫合糸1064の湾曲部1070との間で、ジグザグパターンで通過される。例えば、第二の縫合糸1072は、入出ステッチライン1068aのステッチの周りに包まれた第一のラップ1074を備えるように図12Aに示され、縫合糸1072が、第一のラップ1074から対向するタブ522bのタブ縁部1048bに向かって延在し、その時点で、第二のラップ1076を、対応する湾曲部1070bの周りに形成し、別の第一のラップ1074を形成するために、入出ステッチライン1068aのその後のステッチに向かってそこから後方に延在して、それゆえ、両方のタブ522a、522bの第四のタブ部分1056を、側方頭部1044の上に、互いに結合するように機能する連続的なジグザグステッチパターンを形成する。
一部の実施例では、第三の縫合糸1080は、各タブ522を、対応する側壁512にさらに結合するように追加され、各第三の縫合糸1080は、対応する側壁512の周りにループ化された一連の側壁ループ1082と、対応する第一の縫合糸1064の対応する入出ステッチ線1068の周りに包まれた、隣接する側壁ループ1082の間に延在する一連の中間ラップ1084と、を備える。
図12Aは、側壁512aの横方向外側の上に、入出ステッチ線1068aに向かって第三のタブ部分1054aの上に延在する第三の縫合糸1080aを示す。その後、第三の縫合糸1080aは、入出ステッチ線1068aの一つのステッチと第四のタブ部分1056との間を通過し、同一の入出ステッチ線1068aの後続のステッチの下方に向かって、および後方に向かって、ステッチの貫通点を通過し、そこから、第三のタブ部分1054の上に戻って側壁512aに向かって延在し、それによって、中間ラップ1084aを形成する。第三の縫合糸1080aは、第二のタブ部分1052aと側壁512aの外面516との間に延在し、その後、第一のタブ部分1050aと側壁512aとの間に半径方向内側に延在し、その後、側壁512aの内面514の上に横方向に延在し、それによって、側壁ループ1082aを形成し、その時点で、後続の中間ラップ1084および側壁ループ1082は、同様に形成され得る。図12Aの図に示されていないが、第三の縫合糸1080bが、同様のパターンに従い得、タブ522bを側壁512bに結合することは、理解される。
有利なことに、上述し、図12Aに示す交連組立品1030は、両方のタブ522を互いに、ならびに交連窓510の側壁512に効率的に結合することができ、タブ522の中への単一の貫通線は、折り目から離れて(例えば、第三の折り目1062から)距離を置かれる入出ステッチ線1068に沿っている。その他のすべての縫合糸は、組織の中へと貫通しないが、むしろ、入出ステッチライン1068の部分の上に包まれ、その結果、貫通点での応力集中は、弁尖およびタブの折り目から離れて、反復負荷により応力が上昇しやすい領域から離れてオフセットされ、それによって、裂け目形成のリスクを低減し、長期的な耐久性を改善する。
図12Bは、T字型セパレータ1140が、それ自体の上に曲げられて、半径方向延長部1146を形成するプレートから形成され得ることを除いて、すべての点でそれに類似した、交連組立品1030の変形例である、例示的な交連組立品1130を示す。タブ522が折り畳まれて縫合されて、交連組立品1130を形成する様式は、交連組立品1030に関して上述した実施例のいずれかに類似して、同様の参照番号が、同様の構成要素を指し、簡潔にするために、さらなる説明を略す。
金属プレートなどの変形可能な硬質プレートには、プレート厚さTpが提供され得る。図12Bに示すように、半径方向延長部1146の厚さとして定義されるセパレータ厚さTは、プレートの厚さTpの少なくとも二倍に等しい。Tsは、両方のプレート部分が、半径方向延長部1146を形成する場合に、互いにしっかりと押圧されれば、2Tpに等しくなり得、またはそれらが互いにわずかに離間している場合、2Tpよりもいくらか大きくなり得る。硬質なプレートは、形状記憶(例えば、ニチノール)またはばね様材料から形成され得、これは、半径方向延長部1146を形成する両方の部分を互いから離れるように(すなわち、側壁512に向かって)付勢する傾向がある。この構成は、このような実装例の半径方向延長部1146を形成するプレートの部分が、タブ522、より具体的には、第一のタブ部分1150を、対応する側壁512に対してしっかりと押圧し得るため、一部の事例では、図12Aに示す単一ユニットT字型セパレータ1040よりも有利であり得、それによって、交連窓510に対するそれらのグリップを改善する。
図13は、一部の実施例に係る、人工弁1200の高レベルの斜視図を示す。人工弁1200は、人工弁100、300または400のいずれかに類似し、同様の参照番号が、その同様の構成要素を指し、弁尖組立品1230を含むことを除いて、人工弁100、300、400について上述した実施例および任意の構成のいずれかに係り実装され得、各弁尖1240は、図14にもより詳細に示すように、弁尖の本体側線1256aと1256bとの間に延在する複数の側方折り目1262を含む。特に、人工弁1200は、流入端部1204および流出端部1206を有するフレーム1202を備え、弁尖組立品1230が、フレーム1202内に装着される。三つの弁尖1240が示されているが、これは、いかなる方法でも限定することを意図するものではない。特に、自然大動脈弁に類似の三尖弁構成で圧潰するように配置された三つの弁尖1240が例示される一方、人工弁1200が、特定の用途に応じて、他の任意の数の弁尖1240、例えば、自然僧帽弁に類似した二尖弁構成で圧潰するように構成された二つの弁尖、または四つ以上の弁尖を含み得ることは、明らかであろう。
上述のように、用語「人工弁」は、患者の心臓の標的部位に送達可能なあらゆる種類の人工弁を指し、該人工弁は、半径方向の圧縮状態すなわち捲縮状態と、半径方向の拡張状態と、の間で、半径方向に拡張可能かつ圧縮可能である。一つの実施例では、人工弁1200と異なるように構築された人工弁は、本開示の範囲を超えることなく提供され得る。一つの実施例では、人工弁1200は、自然大動脈弁、自然僧帽弁、自然肺動脈弁および/または自然三尖弁内に装着されるよう構成される。
一つの実施例では、図13にも示すように、人工弁1200は、内側スカート1222および複数の交連組立品1232をさらに備える。別の実施例(図示せず)では、人工弁1200は、外側スカートをさらに備える。一つの実施例では、フレーム1202は、支柱112に関して上述した実施例のいずれかに係り構築され得る複数の相互接続された支柱1212を備え、傾斜支柱1214、流出垂直支柱および流入垂直支柱の両方を含み得る垂直支柱1216を含み得、流出垂直支柱の少なくとも一部は、交連窓を含み得る。支柱112について上述した任意の実施例にさらに類似して、支柱1212は、接合部1220で交差し得る。
フレーム1202、ならびに内側スカート1222および外側スカートは、フレーム102に関して上述した任意の実施例に構造および機能の点で類似し得、簡潔にするために、さらなる説明を略す。
一つの実施例では、各隣接する対の弁尖1240は、それぞれの交連組立品1232で互いに固定される。交連組立品1232は、交連組立品132、または本明細書に開示される、もしくは当該技術分野で既知の他の任意の構成の交連組立品に関して、上述の任意の実施例に構造および機能の点で類似し得、弁尖組立品1230をフレーム1202に装着するために同様に利用され得、その結果、弁尖組立品1230は、交連組立品1232を介して、任意選択で、内側スカート1222に縫合され得るスカラップ線に沿って、心臓弁膜尖縁1246に沿って、流出部分でフレーム1202に取り付けられる。
一つの実施例では、弁尖1240およびタブ1252は、連続する材料片で形成される。別の実施例では、別個の弁尖1240が提供され、フレーム1202内に別々に装着され、および/または互いに固定される。
人工弁1200が、内側スカート1222を備えるものとして本明細書に例示および記載されているが、これは、いかなる方法でも制限することを意図するものではない。別の実施例(図示せず)では、内側スカート1222は、提供されない。別の実施例では、外側スカートは、提供されない。一つの実施例では、内側スカート1222は、弁周囲漏出を防止または減少させるための封止部材として機能するように配設される。
一つの実施例では、弁尖1240は、内側スカート1222に固定され、その結果、内側スカート1222は、弁尖1240をフレーム1202に固定するための固定領域として機能し、および/または、例えば、弁の捲縮の間または人工弁300の作動サイクルの間に、フレーム1202との接触によって引き起こされる可能性がある損傷から弁尖1240を保護するように機能する。一つの実施例では、内側スカート1222に固定された弁尖1240の心臓弁膜尖縁1246は、起伏のある、湾曲した、および/またはスカラップ形状を示す。
一つの実施例では、外側スカートが提示される場合(図示せず)、外側スカートは、フレーム1202と、人工弁1200が装着されている自然弁輪の周囲組織との間に保持された封止部材として機能するように配設され、それによって、人工弁1200を通過する弁周囲漏出の危険性を低減する。
図14は、複数の側方折り目1262を含むことを除いて、同様の参照番号がその同様の構成要素を指す、弁尖140または240のいずれかに類似し得る、弁尖1240の一つの実施例の高レベルの斜視図を示す。特に、各弁尖1240は、自由縁の中点1244を画定する自由縁1242と、自由縁の中点1244に対向する心臓弁膜尖縁の中点1248を画定する丸みのある心臓弁膜尖縁1246と、心臓弁膜尖縁1246と自由縁1242とを分離する一対の略対向タブ1252と、を有する。弁尖の本体1250は、心臓弁膜尖縁1246と自由縁1242との間に延在し、心臓弁膜尖縁の中点1248と自由縁1242との間に延在する二つの弁尖の本体側線1256a及び1256bを画定する。弁尖1240は、弁尖組立品1230がフレーム1202内に装着される場合、弁の中心軸30から離れて面する弁尖外面とも称され得る弁尖の第一の面1258と、フレーム内に装着される場合、中心軸30に向かって、かつ弁尖組立品1230の他の弁尖1240に向かって面する弁尖内面とも称され得る弁尖の第二の面1260と、を画定する。
複数の側方のしわまたは折り目1262は、自由縁1242と心臓弁膜尖縁の中点1248との間に互いに離間している。各側方折り目1262は、フレーム1202に装着される場合、弁尖の本体側線1256aと1256bとの間に延在し、半径方向内側に、主軸30に向かって、および弁尖組立品1230の他の弁尖1240に向かって突出する。弁尖140の側方折り目162または弁尖260の隆起262のいずれかとは異なり、側方折り目1262は、人工弁1200を通る流れに単に応答して形成はされないが、むしろ、弁尖組立品1230をフレーム1202に取り付ける前であっても、弁尖の自由状態で生成される。このような側方のしわまたは折り目1262は、有利には、人工弁1200内の弁尖組立品1230の堅牢性を改善し得、収縮期に弁1200にわたって圧力勾配を増加させることなく、拡張期の間に接合を改善するために、しわのあるまたは折り畳まれた領域を利用する。
各弁尖1240の側方折り目1262の数、ならびに後続の側方折り目1262間の距離は、変化し得る。一部の実施例では、各弁尖1240は、少なくとも3つの側方折り目を含む。一部の実施例では、各弁尖1240は、少なくとも5つの側方折り目を含む。一部の実施例では、各弁尖1240は、少なくとも8つの側方折り目を含む。一部の実施例では、各弁尖1240は、少なくとも10個の側方折り目を含む。
図14は、弁尖の第二の面1260に沿って、半径方向内側に(主軸30に向かって)突出する対応する複数の内側ピーク部1270と、後続の折り目の間に形成された内側谷部1272と、を画定する、複数の側方折り目1262を示す。内側ピーク部1270および谷部1270が、弁尖の第二の面1260上に形成される一方、弁尖の第一の面1258は、フレーム1202により近い対応する複数の外側ピーク部1274、およびフレーム1202からより遠い外側谷部1276を含み得る。弁尖1240が実質的に均一な厚さTlを有する場合、弁尖の第一の面1258および第二の面1260は、同様に形状設定され、その結果、弁尖の第一の面1258の外側谷部1276は、弁尖厚さにわたって弁尖の第二の面1260の内側ピーク部1270に対向して形成され、弁尖の第一の面1258の外側ピーク部1274は、弁尖厚さにわたって弁尖の第二の面1260の内側谷部1272に対向して形成される。内側谷部1272は、例えば、隣接する側方折り目の間で、弁尖の第二の面1260に沿って折り目1262の基部に略画定され、弁尖がいかなる折り目も含まない場合(すなわち、弁尖1240と同様の寸法および形状を備えるが、側方折り目を有しないで提供される代替的な弁尖140用の弁尖の第二の面160のレベルで)、弁尖の第二の面1260のレベルを略代表し得る。
折り目深さMfは、側方折り目1262の内側谷部1272と対応する内側ピーク部1270との間の高さまたは距離を示す。各側方折り目1262の折り目深さMfは、弁尖の本体側線1256aと1256bとの間の折り目1262の長さに沿って変化し得、弁尖の本体側線1256aおよび1256bに近いより低い値を有し得る。任意の単一の側方の弁尖1262の最大折り目深さMfは、弁尖の本体側線1256間の対応する折り目1262の長さに沿ったMfの最大値(すなわち、最大折り目)として定義される。
同一の弁尖1240の異なる側方折り目1262は、異なる最大折り目深さMfを有し得る。しかしながら、弁尖1240の複数の折り目1262の各側方折り目1262は、同一の弁尖1240の厚さTlよりも大きい最大折り目深さMfを有する。一部の実施例では、各側方折り目1262の最大折り目深さMfは、弁尖の弁尖厚さTlの二倍よりも大きい。一部の実施例では、各側方折り目1262の最大折り目深さMfは、弁尖厚さTlの少なくとも三倍大きい。一部の実施例では、各側方折り目1262の最大折り目深さMfは、弁尖厚さTlの少なくとも五倍大きい。一部の実施例では、各側方折り目1262の最大折り目深さMfは、弁尖厚さTlの少なくとも八倍大きい。一部の実施例では、各側方折り目1262の最大折り目深さMfは、弁尖厚さTlの少なくとも十倍大きい。
側方折り目は、心臓弁膜尖縁の中点1248と自由縁1242との間に互いに離間しており、図14に示す折り目間隔Mdは、例えば、対応する側方折り目1262の内側ピーク部1270の間で測定され得る、二つの隣接する側方折り目1262の間の距離を示し、弁尖厚さTlよりも有意に大きい。一部の事例では、側方折り目1262の一部は、弁尖の本体側線1256間で互いに完全に平行ではない場合があり、その結果、隣接する側方折り目1262の内側ピーク部1270間の距離は、弁尖の本体側線1256のいずれかへの近接に応じて、ある程度変化し得る。このような場合、用語「折り目間隔Md」は、側方の本体側線1256aと1256bとの間の側方経路に沿って測定される、対応する隣接する側方折り目1262の内側ピーク部1270間の最大距離を指す。
弁尖1240が、三つ以上の側方折り目1262を含み得るため、隣接する側方折り目1262の各対の折り目間隔Mdは、異なってもよい。用語「最小折り目間隔Md」は、弁尖1240の隣接する側方折り目1262のすべての対のMd値の最小値を指す。用語「最大折り目間隔Md」は、弁尖1240の隣接する側方折り目1262のすべての対のMd値の最大値を指す。最小および最大のMd値の両方は、患者の体内の血流に応答して、弁尖の挙動に影響を与え得る。一部の実施例では、最小折り目間隔Mdは、弁尖厚さTlの少なくとも三倍大きい。一部の実施例では、最小折り目間隔Mdは、弁尖厚さTlの少なくとも五倍大きい。一部の実施例では、最小折り目間隔Mdは、弁尖厚さTlの少なくとも八倍大きい。一部の実施例では、最小折り目間隔Mdは、弁尖厚さTlの少なくとも十倍大きい。一部の実施例では、最大折り目間隔Mdは、弁尖厚さTlの少なくとも三倍大きい。一部の実施例では、最大折り目間隔Mdは、弁尖厚さTlの少なくとも五倍大きい。一部の実施例では、最大折り目間隔Mdは、弁尖厚さTlの少なくとも八倍大きい。一部の実施例では、最大折り目間隔Mdは、弁尖厚さTlの少なくとも十倍大きい。
人工弁が患者の身体に移植される場合、それらの折り目深さMfおよび折り目間隔Mdを含む側方折り目の形状は、拡張期と収縮期との間で変化する血流および血圧に応答して、変化し得る。したがって、最大折り目深さ、最小折り目間隔、および/または最大折り目間隔のうちのいずれかを含む、折り目深さMfおよび/または折り目間隔Mdの相対値に対する任意の言及は、弁1200が患者の身体の外側にあり、いかなる外力にも供されない間、例えば、弁尖組立品1240が、人工弁の拡張状態で、フレーム1202内に装着される場合に測定される、弁尖1240の自由状態のこのような値を指すことは、理解されるべきである。
弁尖の本体高さMhは、心臓弁膜尖縁の中点1248と自由縁の中点1244との間の直線距離を示す。弁尖の本体高さMhは、例えば、図13に示す弁尖柄1240の自由状態の小さい値と、弁尖の伸張状態の大きい値との間で変化し得る。弁尖1240は、その心臓弁膜尖縁1246と自由縁1242との間に伸張されない場合、自由状態にあると称される。例えば、弁尖1240は、図13に示すように、フレーム1202に向かって半径方向外側に付勢される場合、自由状態であり得る。これは、例えば、人工弁1200を通る血流中の、収縮中(大動脈置換弁用)であり得る。
複数の側方折り目1262を含む弁尖1240が、平坦化可能な弁尖または平坦化不可能な弁尖のいずれかとし得ることは、理解される。平坦化不可能な弁尖1230は、本明細書で上述した一連の側方折り目1262を含む、平坦化不可能な弁尖240に関して上述した任意の実施例に係り、実装され得る。
様々な方法は、複数の側方折り目1262を備えた弁尖1240を形成するために、実施され得る。一つの実施例では、弁尖材料は、弁尖の本体側線1256で集合され得る。弁尖の本体側線1256の折り目は、シームまたは他の縫合糸(図示せず)によって接合され得、弁尖の本体1250に沿って一連のひだ様の側方折り目1262をもたらす。
図15Aおよび図15Bは、鍛造によって側方折り目1262を備えた弁尖1240を形成するための別の実施例を示す。図15Aは、基部1310およびダイ部分1320を含む二部分から成る弁尖形状形成装置1300を示す。基部1310は、例示の実施例の三つの凹面1312など、一つ以上の凹面1312を画定するマンドレルを含み得る。各表面1312の凹面は、弁尖の第一の面1258の所望の凹面に合致するように設計される。各凹面1312は、その縁部1316の間に横方向に延在し、所望の側方折り目1262に合致するように形状設定および寸法設定された、一連の突出部1314をさらに含む。ダイ部分1320は、凹面1312の数と数が合致し、凹面1312の形状に相補的な形状を有する、一つ以上の凸面1322を画定する。特に、各凸面1322は、合致する突出部1314に相補的な、縁部1326の間に横方向に延在する一連の凹部1324を含む。
図15Aに示すように、平坦で比較的滑らかな構成で提供され得る弁尖1240は、凹面1312の上に配置され、その後、基部1310の凹面1312とダイ部分1320の凸面1322との間に押圧され、複数の側方折り目1262を備えた最終形状をとる。
図16は、一部の実施例に係る、人工弁1400の高レベルの斜視図を示す。人工弁1400は、人工弁1200と同一であり、同様の参照番号が同様の構成要素を指すが、弁尖組立品1430が、図17A~Bにより詳細に示される弁尖1440を含み、各々が二つの層、すなわち内側層1464および外側層1480で形成され、内側層には、弁尖の第二の面1460に沿って半径方向内側に(すなわち、中心軸30に向かって)延在する内側ピーク部1470を有する複数の側方折り目1462が提供される一方、フレーム1402に面する弁尖の第一の面または外面1458が比較的滑らかであり、ピーク部または谷部を欠くことは除く。
図17Aは、弁尖1440の一つの実施例の高レベル斜視図を示し、弁尖の一部分を拡大図で示す。弁尖1440は、弁尖1240に類似し得、同様の参照番号がその同様の構成要素を指すが、それが、人工弁1400に組み立てられる場合、フレーム1402に面する追加の外側層1480をさらに含み、特に、各弁尖1440が、自由縁の中点1444を画定する自由縁1442と、自由縁の中点1444に対向する心臓弁膜尖縁の中点1448を画定する丸みのある心臓弁膜尖縁1446と、心臓弁膜尖縁1446と自由縁1442を分離する一対の略対向タブ1452と、を有することは除く。弁尖の本体1450は、心臓弁膜尖縁1446と自由縁1442との間に延在し、心臓弁膜尖縁の中点1448と自由縁1442との間に延在する二つの弁尖の本体側線1456a及び1456bを画定する。弁尖1440は、弁尖組立品1430が人工弁内に装着される場合、中心軸30から離れて、フレーム1402に向かって面する弁尖外面とも称され得る弁尖の第一の面1458と、人工弁内に装着される場合、中心軸30に向かって、弁尖組立品1430の他の弁尖1440に向かって面する弁尖内面とも称され得る、弁尖の第二の面1460と、を画定する。
弁尖1440は、図13および図14に関して上述した弁尖1240に略類似し得る内側層1464と、それに取り付けられた外側層1480と、の二つの層を含む。内側層1464は、人工弁に装着される場合、中心軸30に面し、弁尖組立品1430の他の弁尖1440に向かって、弁尖の第二のまたは内側面1460と、弁尖の第二の面1460に対向する内側層の第一の面1466と、を画定する。外層1480は、人工弁に装着される場合、フレーム1402に面する、弁尖の第一のまたは外面1458と、弁尖外面1458に対向する外層の第二の面1482と、を画定する。図17Aの拡大図に示すように、外側層の第二の面1482は、内側層の第一の面1466に取り付けられる。
内側層1464は、側線に沿って集合すること、または弁尖形状形成装置1300を利用することを含む、弁尖1240について上述した任意の方法に係り形成され得る。具体的には、内側層は、自由縁1442と心臓弁膜尖縁の中点1448との間に互いに離間する、複数の側方のしわまたは折り目1462を含む。各側方折り目1462は、人工弁に装着される場合、弁尖の本体側線1456aと1456bとの間に延在し、半径方向内側に、主軸30に向かって、および弁尖組立品1430の他の弁尖1440に向かって突出する。折り目1262と同様に、側方折り目1462は、人工弁1400を通る流れに単に応答するだけでは形成されないが、むしろ、弁尖組立品1430をフレーム1402に取り付ける前であっても、弁尖の自由状態で生成される。
各弁尖1440の側方折り目1462の数、ならびに後続の側方折り目1462間の距離は、変化し得る。一部の実施例では、各弁尖1440は、少なくとも3つの側方折り目を含む。一部の実施例では、各弁尖1440は、少なくとも5つの側方折り目を含む。一部の実施例では、各弁尖1440は、少なくとも8つの側方折り目を含む。一部の実施例では、各弁尖1440は、少なくとも10個の側方折り目を含む。
図17Aは、弁尖の第二の面1460に沿って、半径方向内側に(主軸30に向かって)突出する対応する複数の内側ピーク部1470と、後続の折り目の間に形成された内側谷部1472とを画定する、複数の側方折り目1462を示す。内側ピーク部1470および谷部1470が、弁尖の第二の面1460上の内側層1464に沿って形成される一方、内側層の第一の面1466は、対応する複数の内側層の外側ピーク部1474および内側層の外側谷部1476を含み得る。内側層1464は、内側層の第一の面1466および弁尖の第二の面1460が、同様に形状設定されるように、実質的に均一な厚さTpを有し得、内側層の外側谷部1476は、内側層厚さにわたって弁尖の第二の面1460の内側ピーク部1470に対向して形成され、内側層の外側ピーク部1474は、内側層厚さにわたって弁尖の第二の面1460の内側谷部1472に対向して形成される。内側谷部1472は、例えば、隣接する側方折り目の間で、弁尖の第二の面1460に沿って折り目1462の基部に略画定され、弁尖がいかなる折り目も含まない場合(すなわち、弁尖1440と同様の寸法および形状を備えるが、側方折り目を有しないで提供される代替的な弁尖140用の弁尖の第二の面160のレベルで)、弁尖の第二の面1460のレベルを略代表し得る。
最大折り目深さを含む折り目深さMfは、折り目1462の最大折り目深さMfが、弁尖厚さTlの代わりに、内側層厚さTpの関数として測定され得ることを除いて、弁尖1240の側方折り目1262について上述したのと同一の様式で、側方折り目1462に対して画定され得る。したがって、内側層1464の複数の折り目1462の各側方折り目1462は、同一の内側層1464の厚さTpよりも大きい最大折り目深さMfを有する。一部の実施例では、各側方折り目1462の最大折り目深さMfは、内側層厚さTpの二倍よりも大きい。一部の実施例では、各側方折り目1462の最大折り目深さMfは、内側層厚さTpの少なくとも三倍大きい。一部の実施例では、各側方折り目1462の最大折り目深さMfは、内側層厚さTpの少なくとも五倍大きい。一部の実施例では、各側方折り目1462の最大折り目深さMfは、内側層厚さTpの少なくとも八倍大きい。一部の実施例では、各側方折り目1462の最大折り目深さMfは、内側層厚さTpの少なくとも十倍大きい。
最小折り目間隔および最大折り目間隔を含む折り目間隔Mdは、折り目1462間の最小折り目間隔Mdが、弁尖厚さTlの代わりに、内側層厚さTpの関数として測定され得ることを除いて、弁尖1240の側方折り目1262について上述したのと同一の様式で、側方折り目1462に対して画定され得る。したがって、例えば、隣接する側方折り目1462の内側ピーク部1470の間で測定され得る折り目間隔Mdは、内側層厚さTpよりも有意に大きい。一部の実施例では、最小折り目間隔Mdは、内側層厚さTpの少なくとも三倍大きい。一部の実施例では、最小折り目間隔Mdは、内側層厚さTpの少なくとも五倍である。一部の実施例では、最小折り目間隔Mdは、内側層厚さTpの少なくとも八倍大きい。一部の実施例では、最小折り目間隔Mdは、内側層厚さTpの少なくとも十倍大きい。一部の実施例では、最大折り目間隔Mdは、内側層厚さTpの少なくとも三倍大きい。一部の実施例では、最大折り目間隔Mdは、内側層厚さTpの少なくとも五倍大きい。一部の実施例では、最大折り目間隔Mdは、内側層厚さTpの少なくとも八倍大きい。一部の実施例では、最大折り目間隔Mdは、内側層厚さTpの少なくとも十倍大きい。
外側層1480は、弾性材料および圧縮性材料で作製される。生体適合性および弾性圧縮性材料は、弾性繊維を含む組織、またはポリマー、スポンジ様材料、およびこれに類するものを含む合成材料などの自然組織を含み得る。外側層1480は、比較的滑らかな弁尖の第一の面1458を画定し、これは、側方折り目1462によって画定された種類のピーク部および谷部を含まないことを意味し、より具体的には、小さなピーク部が弁尖の第一の面1458に沿って形成される場合でも、それらの折り目深さは、側方折り目1462の折り目深さMfよりも著しく小さく、好ましくは、側方折り目1462の折り目深さMfの半分よりも小さいことを意味する。
外層1480は、比較的滑らかな弁尖の第一の面1458と内層外谷部1476との間の容積を充填するように、内層1464に取り付けられる。したがって、内側層の第一の面1466に直接取り付けられる外側層の第二の面1482は、外側層ピーク部1484が、弁尖1440の自由状態で、対応する内側層谷部1476内に延在するように、複数の外側層ピーク部1482および外側層谷部1486を備える。図17Aは、その自由状態の弁尖1440を示し、最小の外層厚さTfは、弁尖1440の自由状態の、弁尖の第一の面1458と外層谷部1486との間の外層1480の厚さとして定義される。弁厚Tlは、最小の外層厚Tfおよび内層厚Tpの合計として定義され得る。特に、外層1480は、図17Aに示す弁尖の自由状態で変化する厚さを有し得、最小の外層厚さTfから、最小の外層厚さTfと折り目深さMfとの合計であり得る、外層ピーク部1484の領域での最大値までを範囲とする。外層1480は、内層の第一の面1466の上に被覆され得る、またはそれ以外では、接着(例えば、生物学的接着剤を利用する)、組織溶接などによって、それに結合もしくは取り付けられ得る。
最小の外層厚さTfは、内層厚さTpよりも実質的に小さいことが好ましい。一部の実施例では、内側層厚さTpは、最小外側層厚さTfよりも少なくとも三倍大きい。一部の実施例では、内側層厚さTpは、最小外側層厚さTfよりも少なくとも五倍大きい。一部の実施例では、内側層厚さTpは、最小外側層厚さTfよりも少なくとも十倍大きい。
弁尖の本体高さMhは、心臓弁膜尖縁の中点1448と自由縁の中点1444との間の直線距離を示す、弁尖の本体1240の側方折り目1262について上述したのと同一の様式で、側方折り目1462について画定され得る。図17Aは、自由状態の弁尖1440を示し、図17Bは、伸張状態の弁尖1440を示す。弁尖1240について定義されるように、弁尖1440は、その心臓弁膜尖縁1446と自由縁1442との間に伸張されていない場合、自由状態にあると称される。例えば、弁尖1440は、図16に示すように、フレーム1402に向かって半径方向外側に付勢される場合、自由状態であり得る。これは、例えば、人工弁1400を通る血流中の、収縮中(大動脈置換弁用)であり得る。弁尖1440は、拡張期の間(大動脈置換弁の場合)など、弁尖組立品1430の他の弁尖と接合する場合、図17Bに示すように、その心臓弁膜尖縁1446と自由縁1442との間に伸張された伸張状態をとることができる。接合中、弁尖1440は、側方折り目1462の少なくとも一部をある程度真っ直ぐにする様式で、伸張される。これにより、弁尖の第二の面1460が比較的滑らかな構成をとることができ、側方折り目1462が完全に平坦化されていない場合でも、それらの折り目深さMfが自由状態よりも小さいことを意味する。
図17Aおよび図17Bに示すように、弁尖の本体高さMhは、弁尖の自由または非伸張状態の第一の弁尖の本体高さMh1をとり、伸張状態の第二の弁尖の本体高さMh2まで伸長することができ、Mh2は、側方折り目1462の直線化により、Mh1超である。伸張状態では、図17Bにも示すように、第二の層1480は、弁尖1440にわたってより薄く、より均質な厚さをとることができる。これは、例えば、それに応じて再構成され得る繊維(例えば、このような繊維を含み得る組織材料のためのエラスチン繊維)の再構成の結果として、達成され得る。
有利なことに、それぞれの弁尖1240または1440の側方折り目1260または1460は、側方折り目が折り目奥行きMfを有する第一の構成から、側方折り目がより直線的または平坦である第二の構成まで、弁尖の自由状態と伸張状態との間を移行し得、弁尖の血栓抵抗を増加させることができる。具体的には、移植後の生物学的な再増殖は、弁尖の表面に沿った組織過成長の血栓症をもたらし得、これは、血栓の剥離の場合のリスクをもたらし得、または経時的に弁尖の運動性を妨げ得る。例えば、収縮期と拡張期との間で、弁尖の各移行において伸張する一連の側方折り目により弁尖を形成することによって、それらの自然の折り畳み構成と伸張または平坦化構成との間の側方折り目の頻繁な移行により、組織過成長または血栓促進因子のそれへの付着が防止され得、それによって、それに関連するリスクを軽減する。
開示される技術の追加的実施例
開示する主題に関して上述した実装例を考慮して、本出願は、以下に列挙する追加的な実施例を開示する。ある実施例における個別の一つの特徴、または該実施例における組合せでの二つ以上の特徴が、任意選択的に、一つ以上のさらなる実施例における一つ以上の特徴との組合せにより、本出願の開示内に属するさらなる実施例であることは、留意されるべきである。
実施例1.
人工弁であって、
流入端部および流出端部を有し、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である、フレームと、
フレームに固定された複数の弁尖であって、各弁尖が、弁尖の第一の面および弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面と、自由縁の中点を画定する自由縁と、対向する心臓弁膜尖縁と、を有し、心臓弁膜尖縁が、心臓弁膜尖縁の中点ならびに第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、心臓弁膜尖縁の中点から自由縁まで延在する、複数の弁尖と、を備え、
複数の弁尖の各々は、平坦化可能ではない、人工弁。
実施例2.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第一の面および弁尖の第二の面は、非展開可能な表面である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1に記載の人工弁。
実施例3.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第一の面は、凹状である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1または2のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例4.
複数の弁尖の各々について、第一の面の凹面は、三次元である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例3に記載の人工弁。
実施例5.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第二の面は、凸状である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~4のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例6.
複数の弁尖の各々について、第二の面の凸面は、三次元である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例5に記載の人工弁。
実施例7.
複数の弁尖は、三つの弁尖を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~6のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例8.
複数の弁尖の各々について、それぞれの弁尖は、第一の弁尖の本体側線から第二の弁尖の本体側線まで湾曲している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~7のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例9.
それぞれの第一の弁尖の本体側線からそれぞれの第二の弁尖の本体側線までの複数の弁尖の各々の曲線は、楕円体の所定のセクションを形成する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例8に記載の人工弁。
実施例10.
第一の弁尖の本体側線および第二の弁尖の本体側線の各々は、湾曲している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例8または9のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例11.
複数の弁尖の各々は、自由縁から心臓弁膜尖縁の中点まで湾曲している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~10のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例12.
自由縁から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する任意の曲線の弧長は、それぞれの曲線と、第一の弁尖の本体側線または第二の弁尖の本体側線のうちのより近いものとの間の距離と正の相関関係を示す、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例11に記載の人工弁。
実施例13.
自由縁の中点から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する曲線の弧長は、第一の縁部から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する他の任意の曲線よりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例11または12のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例14.
フレームは、エンクロージャを画定し、複数の弁尖の各々の少なくとも一部分が、エンクロージャ内に位置する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~13のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例15.
エンクロージャを通る流れに応答して、隆起は、複数の弁尖の各々に形成され、隆起が、自由縁の中点と心臓弁膜尖縁の中点との間に延在する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例14に記載の人工弁。
実施例16.
複数の弁尖の各々について、隆起は、弁尖の第二の面に形成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例15に記載の人工弁。
実施例17.
複数の弁尖の各々について、隆起は、対応するくぼみを、弁尖の第一の面に形成する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例16に記載の人工弁。
実施例18.
複数の弁尖の各々について、隆起は、一対の対向する隆起側面を示し、各隆起側面が、それぞれの凹状曲線を、弁尖の第二の面に画定する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例16または17のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例19.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の第一の側面および対向する隆起の第二の側面を示し、隆起の第一の側面と第一の弁尖の本体側線との間の距離が、隆起の第二の側面と第二の弁尖の本体側線との間の距離に本質的に等しい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例16または17のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例20.
複数の弁尖の各々について、隆起は、弁尖の中央部分に形成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例15~19のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例21.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで延在し、隆起の流出端部と自由縁との間の距離が、隆起の流入端部と心臓弁膜尖縁の中点との間の距離よりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例15~20のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例22.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで延在し、隆起の流入端部が、心臓弁膜尖縁の中点に到達する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例15~20のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例23.
複数の弁尖の各々について、隆起の幅は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで減少する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例21または22のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例24.
複数の弁尖の各々について、隆起の幅は、弁尖の本体側線間の最大距離の1/9~1/3である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例15~23のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例25.
複数の弁尖の各々について、隆起の高さの幅に対する比は、少なくとも1:1~4:1である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例15~24のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例26.
複数の弁尖の各々について、隆起の表面は、本質的に滑らかである、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例15~25のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例27.
複数の弁尖は、複数の交連組立品で互いに固定され、複数の交連組立品の各々が、交連組立品の流出端部から交連組立品の流入端部まで延在し、
複数の交連組立品は、フレームに固定され、
複数の弁尖の接合中心は、交連組立品の流入端部とフレームの流入端部との間に位置する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~26のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例28.
交連流出面は、複数の交連組立品の流出端部によって画定され、
交連流入面は、複数の交連組立品の流入端部によって画定され、
心臓弁膜尖の中点面は、複数の心臓弁膜尖縁の中点によって画定され、
接合中心は、
フレームの流入端部と、
交連流入面との間に位置し、接合中心の交連流出面までの距離が、交連流出面と心臓弁膜尖の中点面との間の距離の三分の一超である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例27に記載の人工弁。
実施例29.
心臓弁膜尖の中点面は、複数の心臓弁膜尖縁の中点によって画定され、
複数の弁尖の各々の一部分は、心臓弁膜尖の中点面とフレームの流入端部との間に位置決めされる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例27に記載の人工弁。
実施例30.
交連流出面は、複数の交連組立品の流出端部によって画定され、
交連流入面は、複数の交連組立品の流入端部によって画定され、
接合中心は、
フレームの流入端部と、
交連流入面との間に位置し、接合中心の交連流出面までの距離が、交連流出面と心臓弁膜尖の中点面との間の距離の三分の一超である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例29に記載の人工弁。
実施例31.
人工弁は、公称半径および公称高さを有し、複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも2.2倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~30のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例32.
複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも2.5倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例31に記載の人工弁。
実施例33.
複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも3倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例31に記載の人工弁。
実施例34.
人工弁の公称高さは、人工弁の公称半径の二倍未満である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例31~33のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例35.
人工弁であって、
流入端部および流出端部を有し、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である、フレームと、
フレームに固定された複数の弁尖であって、各弁尖が、弁尖の第一の面および弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面と、自由縁の中点を画定する自由縁と、対向する心臓弁膜尖縁と、を有し、心臓弁膜尖縁が、心臓弁膜尖縁の中点ならびに第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、心臓弁膜尖縁の中点から自由縁まで延在する、複数の弁尖と、を備え、
複数の弁尖は、複数の交連組立品で互いに固定され、複数の交連組立品の各々が、交連組立品の流出端部から交連組立品の流入端部まで延在し、
複数の交連組立品は、フレームに固定され、
複数の弁尖の接合中心は、交連組立品の流入端部とフレームの流入端部との間に位置する、人工弁。
実施例36.
交連流出面は、複数の交連組立品の流出端部によって画定され、
交連流入面は、複数の交連組立品の流入端部によって画定され、
心臓弁膜尖の中点面は、複数の心臓弁膜尖縁の中点によって画定され、
接合中心は、
フレームの流入端部と、
交連流入面との間に位置し、接合中心の交連流出面までの距離が、交連流出面と心臓弁膜尖の中点面との間の距離の三分の一超である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35に記載の人工弁。
実施例37.
心臓弁膜尖の中点面は、複数の心臓弁膜尖縁の中点によって画定され、
複数の弁尖の各々の一部分は、心臓弁膜尖の中点面とフレームの流入端部との間に位置決めされる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35に記載の人工弁。
実施例38.
交連流出面は、複数の交連組立品の流出端部によって画定され、
交連流入面は、複数の交連組立品の流入端部によって画定され、
接合中心は、
フレームの流入端部と、
交連流入面との間に位置し、接合中心の交連流出面までの距離が、交連流出面と心臓弁膜尖の中点面との間の距離の三分の一超である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例37に記載の人工弁。
実施例39.
人工弁は、公称半径および公称高さを有し、複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも2.2倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~38のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例40.
複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも2.5倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例39に記載の人工弁。
実施例41.
複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも3倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例39に記載の人工弁。
実施例42.
人工弁の公称高さは、人工弁の公称半径の二倍未満である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例39~41のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例43.
複数の弁尖の各々は、平坦化可能ではない、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~42のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例44.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第一の面および弁尖の第二の面は、非展開可能な表面である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~43のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例45.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第一の面は、凹状である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~44のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例46.
複数の弁尖の各々について、第一の面の凹面は、三次元である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例45に記載の人工弁。
実施例47.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第二の面は、凸状である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~46のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例48.
複数の弁尖の各々について、第二の面の凸面は、三次元である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例47に記載の人工弁。
実施例49.
複数の弁尖は、三つの弁尖を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~48のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例50.
複数の弁尖の各々について、それぞれの弁尖は、第一の弁尖の本体側線から第二の弁尖の本体側線まで湾曲している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~49のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例51.
それぞれの第一の弁尖の本体側線からそれぞれの第二の弁尖の本体側線までの複数の弁尖の各々の曲線は、楕円体の所定のセクションを形成する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例50に記載の人工弁。
実施例52.
第一の弁尖の本体側線および第二の弁尖の本体側線の各々は、湾曲している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例50または51のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例53.
複数の弁尖の各々は、自由縁から心臓弁膜尖縁の中点まで湾曲している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~52のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例54.
自由縁から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する任意の曲線の弧長は、それぞれの曲線と、第一の弁尖の本体側線または第二の弁尖の本体側線のうちのより近いものとの間の距離と正の相関関係を示す、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例53に記載の人工弁。
実施例55.
自由縁の中点から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する曲線の弧長は、第一の縁部から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する他の任意の曲線よりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例53または54のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例56.
フレームは、エンクロージャを画定し、複数の弁尖の各々の少なくとも一部分が、エンクロージャ内に位置する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例35~55のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例57.
エンクロージャを通る流れに応答して、隆起は、複数の弁尖の各々に形成され、隆起が、自由縁の中点と心臓弁膜尖縁の中点との間に延在する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例56に記載の人工弁。
実施例58.
複数の弁尖の各々について、隆起は、弁尖の第二の面に形成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57に記載の人工弁。
実施例59.
複数の弁尖の各々について、隆起は、対応するくぼみを、弁尖の第一の面に形成する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例58に記載の人工弁。
実施例60.
複数の弁尖の各々について、隆起は、一対の対向する隆起側面を示し、各隆起側面が、それぞれの凹状曲線を、弁尖の第二の面に画定する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例58または59のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例61.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の第一の側面および対向する隆起の第二の側面を示し、隆起の第一の側面と第一の弁尖の本体側線との間の距離が、隆起の第二の側面と第二の弁尖の本体側線との間の距離に本質的に等しい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例58または59のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例62.
複数の弁尖の各々について、隆起は、弁尖の中央部分に形成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57~61のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例63.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで延在し、隆起の流出端部と自由縁との間の距離が、隆起の流入端部と心臓弁膜尖縁の中点との間の距離よりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57~62のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例64.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで延在し、隆起の流入端部が、心臓弁膜尖縁の中点に到達する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57~62のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例65.
複数の弁尖の各々について、隆起の幅は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで減少する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例63または64のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例66.
複数の弁尖の各々について、隆起の幅は、弁尖の本体側線間の最大距離の1/9~1/3である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57~65のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例67.
複数の弁尖の各々について、隆起の高さの幅に対する比は、少なくとも1:1~4:1である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57~66のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例68.
複数の弁尖の各々について、隆起の表面は、本質的に滑らかである、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57~67のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例69.
人工弁であって、
流入端部および流出端部を有し、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である、フレームと、
フレームに固定された複数の弁尖であって、各弁尖が、弁尖の第一の面および弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面と、自由縁の中点を画定する自由縁と、対向する心臓弁膜尖縁と、を有し、心臓弁膜尖縁が、心臓弁膜尖縁の中点ならびに第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、心臓弁膜尖縁の中点から自由縁まで延在する、複数の弁尖と、を備え、
複数の弁尖の各々について、それぞれの弁尖は、第一の弁尖の本体側線から第二の弁尖の本体側線まで湾曲している、人工弁。
実施例70.
それぞれの第一の弁尖の本体側線からそれぞれの第二の弁尖の本体側線までの複数の弁尖の各々の曲線は、楕円体の所定のセクションを形成する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69に記載の人工弁。
実施例71.
第一の弁尖の本体側線および第二の弁尖の本体側線の各々は、湾曲している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69または70のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例72.
複数の弁尖の各々は、自由縁から心臓弁膜尖縁の中点まで湾曲している、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~71のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例73.
自由縁から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する任意の曲線の弧長は、それぞれの曲線と、第一の弁尖の本体側線または第二の弁尖の本体側線のうちのより近いものとの間の距離と正の相関関係を示す、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例72に記載の人工弁。
実施例74.
自由縁の中点から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する曲線の弧長は、第一の縁部から心臓弁膜尖縁の中点まで延在する他の任意の曲線よりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例72または73のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例75.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第一の面は、凹状である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~74のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例76.
複数の弁尖の各々について、第一の面の凹面は、三次元である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例75に記載の人工弁。
実施例77.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第二の面は、凸状である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~76のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例78.
複数の弁尖の各々について、第二の面の凸面は、三次元である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例77に記載の人工弁。
実施例79.
複数の弁尖は、三つの弁尖を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~78のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例80.
複数の弁尖の各々は、平坦化可能ではない、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~79のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例81.
複数の弁尖の各々について、弁尖の第一の面および弁尖の第二の面は、非展開可能な表面である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~80のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例82.
フレームは、エンクロージャを画定し、複数の弁尖の各々の少なくとも一部分が、エンクロージャ内に位置する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~81のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例83.
エンクロージャを通る流れに応答して、隆起は、複数の弁尖の各々に形成され、隆起が、自由縁の中点と心臓弁膜尖縁の中点との間に延在する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例82に記載の人工弁。
実施例84.
複数の弁尖の各々について、隆起は、弁尖の第二の面に形成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例83に記載の人工弁。
実施例85.
複数の弁尖の各々について、隆起は、対応するくぼみを、弁尖の第一の面に形成する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例84に記載の人工弁。
実施例86.
複数の弁尖の各々について、隆起は、一対の対向する隆起側面を示し、各隆起側面が、それぞれの凹状曲線を、弁尖の第二の面に画定する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例84または85のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例87.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の第一の側面および対向する隆起の第二の側面を示し、隆起の第一の側面と第一の弁尖の本体側線との間の距離が、隆起の第二の側面と第二の弁尖の本体側線との間の距離に本質的に等しい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例84または85のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例88.
複数の弁尖の各々について、隆起は、弁尖の中央部分に形成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例83~87のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例89.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで延在し、隆起の流出端部と自由縁との間の距離が、隆起の流入端部と心臓弁膜尖縁の中点との間の距離よりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例83~88のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例90.
複数の弁尖の各々について、隆起は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで延在し、隆起の流入端部が、心臓弁膜尖縁の中点に到達する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例83~88のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例91.
複数の弁尖の各々について、隆起の幅は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで減少する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例89または90のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例92.
複数の弁尖の各々について、隆起の幅は、弁尖の本体側線間の最大距離の1/9~1/3である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例83~91のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例93.
複数の弁尖の各々について、隆起の高さの幅に対する比は、少なくとも1:1~4:1である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例83~92のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例94.
複数の弁尖の各々について、隆起の表面は、本質的に滑らかである、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例83~93のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例95.
複数の弁尖は、複数の交連組立品で互いに固定され、複数の交連組立品の各々が、交連組立品の流出端部から交連組立品の流入端部まで延在し、
複数の交連組立品は、フレームに固定され、
複数の弁尖の接合中心は、交連組立品の流入端部とフレームの流入端部との間に位置する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~94のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例96.
交連流出面は、複数の交連組立品の流出端部によって画定され、
交連流入面は、複数の交連組立品の流入端部によって画定され、
心臓弁膜尖の中点面は、複数の心臓弁膜尖縁の中点によって画定され、
接合中心は、
フレームの流入端部と、
交連流入面との間に位置し、接合中心の交連流出面までの距離が、交連流出面と心臓弁膜尖の中点面との間の距離の三分の一超である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例95に記載の人工弁。
実施例97.
心臓弁膜尖の中点面は、複数の心臓弁膜尖縁の中点によって画定され、
複数の弁尖の各々の一部分は、心臓弁膜尖の中点面とフレームの流入端部との間に位置決めされる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例95に記載の人工弁。
実施例98.
交連流出面は、複数の交連組立品の流出端部によって画定され、
交連流入面は、複数の交連組立品の流入端部によって画定され、
接合中心は、
フレームの流入端部と、
交連流入面との間に位置し、接合中心の交連流出面までの距離が、交連流出面と心臓弁膜尖の中点面との間の距離の三分の一超である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例97に記載の人工弁。
実施例99.
人工弁は、公称半径および公称高さを有し、複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも2.2倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例69~98のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例100.
複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも2.5倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例99に記載の人工弁。
実施例101.
複数の弁尖の各々について、自由縁の弧長は、人工弁の公称半径よりも少なくとも3倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例99に記載の人工弁。
実施例102.
人工弁の公称高さは、人工弁の公称半径の二倍未満である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例99~101のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例103.
人工弁であって、
半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能で、複数の交連窓を備えるフレームであって、各交連窓が、二つの側壁を備え、交連窓内面および交連窓外面を画定する、フレームと、
複数の弁尖であって、各弁尖が、二つの対向するタブを備え、隣接する弁尖のタブは、互いに結合されて、交連組立品を形成する、複数の弁尖と、
各交連組立品は、対応する交連窓に結合され、
各交連組立品は、セパレータ厚さを有し、セパレータ内側端を画定するセパレータを備え、セパレータが、交連窓を通って延在するタブの部分の間に配置される、人工弁。
実施例104.
セパレータ厚さは、100μ~1mmの範囲である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例103に記載の人工弁。
実施例105.
セパレータ厚さは、200μ~500μの範囲内である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例104に記載の人工弁。
実施例106.
セパレータ厚さは、200μ~400μの範囲内である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例104に記載の人工弁。
実施例107.
セパレータ厚さは、250μ~350μの範囲内である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例105に記載の人工弁。
実施例108.
セパレータ厚さは、少なくとも300μである、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例103に記載の人工弁。
実施例109.
セパレータ内側端と交連窓内面との間の半径方向距離は、セパレータ厚さ以下である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例103~108のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例110.
セパレータは、熱可塑性ポリウレタンで作製される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例103~109のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例111.
セパレータは、熱可塑性ポリウレタンによって被覆される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例103~109のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例112.
各交連組立品の両方のタブは、少なくとも一つの縫合糸によってセパレータに結合される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例103~111のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例113.
各交連組立品は、タブの両方の周りに配置された結合部材を備え、セパレータは、タブの両方の間でそれ自体の上に折り畳まれる結合部材の一体部分として形成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例103~112のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例113.
セパレータは、交連窓を通って延在するタブの部分と、半径方向延長部に対して垂直な側方頭部との間に配置された半径方向延長部を備えるT字型セパレータであり、半径方向延長部は、セパレータ厚さを有し、セパレータ内側端を画定する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例103~109のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例114.
T字型セパレータは、硬質材料で作製される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例113に記載の人工弁。
実施例115.
側方部分は、交連窓外面から半径方向に離れて配置される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例113または114のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例116.
各交連組立品のタブは、T字型セパレータの側方部分の上に包まれる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例113~115のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例117.
各タブは、
半径方向延長部と側壁の対応する一つとの間に配置され、交連窓を通って半径方向に延在し、第一の折り目で終端する、第一のタブ部分と、
側方頭部と対応する側壁との間に配置され、第一の折り目から第二の折り目まで横方向に延在する、第二のタブ部分と、
第二の折り目から第三の折り目まで半径方向に延在する第三のタブ部分と、
第三の折り目からタブ縁部まで横方向に延在する第四のタブ部分と、を備え、
交連組立品のタブの第一のタブの第四のタブ部分は、側方頭部の上に、それに接触して延在し、同一の交連組立品のタブの第二のタブの第四のタブ部分は、第一のタブの第四のタブ部分の上を少なくとも部分的に延在する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例113~116のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例118.
各交連組立品は、
各々が、対応する第四のタブ部分に沿ってオーバーキャストステッチパターンを形成する、二つの第一の縫合糸であって、各第一の縫合糸が、
対応するタブの第三の折り目から距離を置いた入出ステッチ線と、
入出ステッチラインから延在し、対応するタブ縁部の上にループ化される一連の湾曲部と、を備える、二つの第一の縫合糸と、
第一のタブの入出ステッチ線のステッチと第二のタブの湾曲部との間のジグザグパターンで通過した第二の縫合糸であって、第二の縫合糸が、
各々が、第一のタブに沿って延在する入出ステッチ線のステッチの周りに包まれる、一連の第一のラップと、
各々が、第二のタブを通って縫い込まれた第一の縫合糸の湾曲部の周りに包まれる、一連の第二のラップと、を備える、第二の縫合糸と、をさらに備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例117に記載の人工弁。
実施例119.
各交連組立品は、
各々が、入出ステッチ線の一つと、側壁の対応する一つとの間に延在する、二つの第三の縫合糸であって、各第三の縫合糸が、
各々が、対応する側壁の周りにループ化される、一連の側壁ループと、
隣接する側壁ループの間に延在する一連の中間ラップであって、各中間ラップが、第四のタブ部分と入出ステッチ線の貫通点の一方の側面上の一つのステッチとの間、および第四のタブ部分と貫通点の他方の側面上の別のステッチとの間を通過する、一連の中間ラップと、を備える、二つの第三の縫合糸をさらに備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例118に記載の人工弁。
実施例120.
T字型セパレータは、それ自体の上に曲げられたプレートから形成され、半径方向延長部を形成し、プレートは、セパレータ厚さの半分以下の厚さを有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例113~119のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例121.
半径方向延長部を形成するプレートの両方の部分は、互いから離れて自然に付勢される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例120に記載の人工弁。
実施例122.
人工弁であって、
流入端部および流出端部を有し、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である、フレームと、
フレームに固定された複数の弁尖であって、各弁尖が、弁尖の第一の面および弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面と、自由縁および対向する心臓弁膜尖縁と、を有し、心臓弁膜尖縁が、第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、心臓弁膜尖縁の中点の中点から自由縁まで延在する、複数の弁尖と、を備え、
複数の弁尖の各々は、弁尖の本体側線の間に延在する複数の側方折り目を備える、人工弁。
実施例123.
各弁尖の複数の側方折り目は、少なくとも三つの側方折り目を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122に記載の人工弁。
実施例124.
各弁尖の複数の側方折り目は、少なくとも五つの側方折り目を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122に記載の人工弁。
実施例125.
各弁尖の複数の側方折り目は、少なくとも八つの側方折り目を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122に記載の人工弁。
実施例126.
各弁尖の複数の側方折り目は、少なくとも十個の側方折り目を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122に記載の人工弁。
実施例127.
弁尖は、弁尖の第一の面と弁尖の第二の面との間に画定された弁尖厚さを有し、複数の側方折り目は、弁尖の第二の面に沿って複数の内側ピーク部と、弁尖の第一の面に沿って対応する複数の外側谷部と、を画定する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122~126のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例128.
各側方折り目は、弁尖厚さよりも大きい最大折り目深さを画定する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例127に記載の人工弁。
実施例129.
最大折り目深さは、弁尖厚さの少なくとも三倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例128に記載の人工弁。
実施例130.
最大折り目深さは、弁尖厚さの少なくとも五倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例128に記載の人工弁。
実施例131.
最大折り目深さは、弁尖厚さの少なくとも八倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例128に記載の人工弁。
実施例132.
最大折り目深さは、弁尖厚さの少なくとも十倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例128に記載の人工弁。
実施例133.
各二つの隣接する側方折り目は、その間に折り目間隔を画定し、これは、弁尖厚さよりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例127~132のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例134.
最小折り目間隔は、弁尖厚さの少なくとも三倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例133に記載の人工弁。
実施例135.
最小折り目間隔は、弁尖厚さの少なくとも五倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例133に記載の人工弁。
実施例136.
最小折り目間隔は、弁尖厚さの少なくとも八倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例133に記載の人工弁。
実施例137.
最小折り目間隔は、弁尖厚さの少なくとも十倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例133に記載の人工弁。
実施例138.
最大折り目間隔は、弁尖厚さの少なくとも三倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例133~137のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例139.
最大折り目間隔は、弁尖厚さの少なくとも五倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例133~137のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例140.
最大折り目間隔は、弁尖厚さの少なくとも八倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例133~137のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例141.
最大折り目間隔は、弁尖厚さの少なくとも十倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例133~137のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例142.
弁尖の第一の面は、ピーク部および谷部がない、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122~126のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例143.
弁尖は、側方折り目を備え、弁尖の第二の面と対向する内側層の第一の面との間に内側層厚さを有する内側層と、弁尖の第一の面と内側層の第一の面に取り付けられた対向する外側層の第二の面との間に延在するように画定された外側層と、を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例144に記載の人工弁。
実施例144.
外側層は、弾性圧縮性材料を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例143に記載の人工弁。
実施例145.
側方折り目は、弁尖の第二の面に沿って複数の内側ピーク部と、内側層の第一の面に沿って対応する複数の内側層の外側谷部と、を画定し、外側層の第二の面は、内側層の外側谷部内に延在する複数の外側層ピーク部と、外側層ピーク部の間に配置された複数の外側層谷部と、を備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例143または144に記載の人工弁。
実施例146.
内側層は、弁尖の第二の面と内側層の第一の面との間に画定される内側層厚さを有し、外側層は、弁尖の第一の面と外側層谷部との間に画定された最小の外側層厚さを有し、外側層厚さは、最小内側層厚さよりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例145に記載の人工弁。
実施例147.
外側層厚さは、最小外側層厚さよりも少なくとも三倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例146に記載の人工弁。
実施例148.
外側層厚さは、最小外側層厚さよりも少なくとも五倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例146に記載の人工弁。
実施例149.
外側層厚さは、最小外側層厚さよりも少なくとも十倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例146に記載の人工弁。
実施例150.
各側方折り目は、内側層厚さよりも大きい最大折り目深さを画定する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例146~149のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例151.
最大折り目深さは、内側層厚さの少なくとも三倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例150に記載の人工弁。
実施例152.
最大折り目深さは、内側層厚さの少なくとも五倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例150に記載の人工弁。
実施例153.
最大折り目深さは、内側層厚さの少なくとも八倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例150に記載の人工弁。
実施例154.
最大折り目深さは、内側層厚さの少なくとも十倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例150に記載の人工弁。
実施例155.
各二つの隣接する側方折り目は、その間に折り目間隔を画定し、これは、内側層厚さよりも大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例146~154のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例156.
最小折り目間隔は、内側層厚さの少なくとも三倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例155に記載の人工弁。
実施例157.
最小折り目間隔は、内側層厚さの少なくとも五倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例155に記載の人工弁。
実施例158.
最小折り目間隔は、内側層厚さの少なくとも八倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例155に記載の人工弁。
実施例159.
最小折り目間隔は、内側層厚さの少なくとも十倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例155に記載の人工弁。
実施例160.
最大折り目間隔は、内側層厚さの少なくとも三倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例155~159のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例161.
最大折り目間隔は、内側層厚さの少なくとも五倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例155~159のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例162.
最大折り目間隔は、内側層厚さの少なくとも八倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例155~159のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例163.
最大折り目間隔は、内側層厚さの少なくとも十倍大きい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例155~159のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例164.
弁尖の本体は、両方の弁尖の本体側線に沿って集合される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122~163のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例165.
複数の弁尖は、三つの弁尖を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122~164のいずれか一つに記載の人工弁。
実施例166.
弁尖は、弁尖の本体高さを有し、弁尖は、伸張状態の弁尖の本体高さが、自由状態の弁尖の本体高さよりも大きくなるように、自由状態と伸張状態との間で移行するように構成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例122~165のいずれか一つに記載の人工弁。
明確にするために、別個の実施例の文脈で記載される、本発明の特定の特徴が、単一の実施例では、組み合わせて提供され得ることは理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施例の文脈で記載される、本発明の様々な特徴はまた、別個に、または任意の好適な部分的な組み合わせで、または本発明の他の任意の記載された実施例で好適なものとして、提供され得る。ある実施例の文脈で記載された特徴は、その実施例として明示的に指定されない限り、その実施例の本質的特徴とみなされるべきではない。
本開示の原理が適用され得る多くの可能な実施例を考慮すると、例示される実施例が、好ましい実施例に過ぎず、開示の範囲を限定するものとみなされるべきではないことは、認識されるべきである。むしろ、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。したがって、これらの請求項の範囲および趣旨に含まれる全てのものを特許請求する。

Claims (20)

  1. 人工弁であって、
    流入端部および流出端部を有し、半径方向の圧縮状態と半径方向の拡張状態との間で移動可能である、フレームと、
    前記フレームに固定された複数の弁尖であって、各弁尖が、弁尖の第一の面および前記弁尖の第一の面に対向する弁尖の第二の面と、自由縁の中点を画定する自由縁と、対向する心臓弁膜尖縁と、を有し、前記心臓弁膜尖縁が、心臓弁膜尖縁の中点ならびに第一および第二の弁尖の本体側線を画定し、各弁尖の本体側線が、前記心臓弁膜尖縁の中点から前記自由縁まで延在する、複数の弁尖と、を備え、
    前記複数の弁尖の各々は、平坦化可能ではない、人工弁。
  2. 前記複数の弁尖の各々について、前記弁尖の第一の面および前記弁尖の第二の面は、非展開可能な表面である、請求項1に記載の人工弁。
  3. 前記複数の弁尖の各々について、前記それぞれの弁尖は、前記第一の弁尖の本体側線から前記第二の弁尖の本体側線まで湾曲している、請求項1または2に記載の人工弁。
  4. 前記それぞれの第一の弁尖の本体側線から前記それぞれの第二の弁尖の本体側線までの前記複数の弁尖の各々の曲線は、楕円体の所定のセクションを形成する、請求項3に記載の人工弁。
  5. 前記複数の弁尖の各々は、前記自由縁から前記心臓弁膜尖縁の中点まで湾曲している、請求項1~4のいずれか一項に記載の人工弁。
  6. 前記自由縁から前記心臓弁膜尖縁の中点まで延在する任意の曲線の弧長は、前記それぞれの曲線と、前記第一の弁尖の本体側線または前記第二の弁尖の本体側線のうちのより近いものとの間の距離と正の相関関係を示す、請求項5に記載の人工弁。
  7. 前記自由縁の中点から前記心臓弁膜尖縁の中点まで延在する曲線の弧長は、前記第一の縁部から前記心臓弁膜尖縁の中点まで延在する他の任意の曲線よりも大きい、請求項5または6のいずれか一項に記載の人工弁。
  8. 前記フレームは、エンクロージャを画定し、前記複数の弁尖の各々の少なくとも一部分が、前記エンクロージャ内に位置し、
    前記エンクロージャを通る流れに応答して、隆起は、前記複数の弁尖の各々に形成され、前記隆起が、前記自由縁の中点と前記心臓弁膜尖縁の中点との間に延在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の人工弁。
  9. 前記複数の弁尖の各々について、前記隆起は、前記弁尖の第二の面に形成される、請求項8に記載の人工弁。
  10. 前記複数の弁尖の各々について、前記隆起は、対応するくぼみを、前記弁尖の第一の面に形成する、請求項9に記載の人工弁。
  11. 前記複数の弁尖の各々について、前記隆起は、隆起の流出端部から隆起の流入端部まで延在し、前記隆起の流入端部が、前記心臓弁膜尖縁の中点に到達する、請求項8~10のいずれか一項に記載の人工弁。
  12. 前記複数の弁尖の各々について、前記隆起の幅は、前記隆起の流出端部から前記隆起の流入端部まで減少する、請求項8~11のいずれか一項に記載の人工弁。
  13. 前記複数の弁尖の各々について、前記隆起の幅は、前記弁尖の本体側線間の最大距離の1/9~1/3である、請求項8~12のいずれか一項に記載の人工弁。
  14. 前記複数の弁尖の各々について、前記隆起の高さの幅に対する比は、少なくとも1:1~4:1である、請求項8~13のいずれか一項に記載の人工弁。
  15. 前記複数の弁尖は、複数の交連組立品で互いに固定され、前記複数の交連組立品の各々が、交連組立品の流出端部から交連組立品の流入端部まで延在し、
    前記複数の交連組立品は、前記フレームに固定され、
    前記複数の弁尖の接合中心は、前記交連組立品の流入端部と前記フレームの前記流入端部との間に位置する、請求項1~14のいずれか一項に記載の人工弁。
  16. 交連流出面は、前記複数の交連組立品の流出端部によって画定され、
    交連流入面は、前記複数の交連組立品の流入端部によって画定され、
    心臓弁膜尖の中点面は、前記複数の心臓弁膜尖縁の中点によって画定され、
    前記接合中心は、
    前記フレームの前記流入端部と、
    前記交連流入面との間に位置し、前記接合中心の前記交連流出面までの距離が、前記交連流出面と前記心臓弁膜尖の中点面との間の距離の三分の一超である、請求項15に記載の人工弁。
  17. 心臓弁膜尖の中点面は、前記複数の心臓弁膜尖縁の中点によって画定され、
    前記複数の弁尖の各々の一部分は、前記心臓弁膜尖の中点面と前記フレームの前記流入端部との間に位置決めされる、請求項16に記載の人工弁。
  18. 交連流出面は、前記複数の交連組立品の流出端部によって画定され、
    交連流入面は、前記複数の交連組立品の流入端部によって画定され、
    前記接合中心は、
    前記フレームの前記流入端部と、
    前記交連流入面との間に位置し、前記接合中心の前記交連流出面までの距離が、前記交連流出面と前記心臓弁膜尖の中点面との間の距離の三分の一超である、請求項17に記載の人工弁。
  19. 前記人工弁は、公称半径および公称高さを有し、前記複数の弁尖の各々について、前記自由縁の弧長は、前記人工弁の前記公称半径よりも少なくとも2.2倍大きい、請求項1~18のいずれか一項に記載の人工弁。
  20. 前記人工弁の前記公称高さは、前記人工弁の前記公称半径の二倍未満である、請求項19に記載の人工弁。
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