JP2024522828A - 窒素固定微生物の活性を増加するための相乗作用的微生物株 - Google Patents

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Abstract

本開示の実施形態は、窒素固定菌の窒素(N)固定を増加するため、またはNの獲得を必要とする植物のためのNの獲得を増加するための、方法および組成物を提供する。その方法および組成物の実施形態は少なくとも1種の生きた内生菌株を含み、その生きた内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されている。一部の実施形態において、その内生菌株は植物に投与され得、その内生菌株は、その植物に関連する窒素固定菌株の窒素固定を相乗的に増加する。他の実施形態において、その窒素固定菌株は、植物に関連していない。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年6月22日に出願された米国特許仮出願第63/213,517号の利益を主張する。
(配列表に関する陳述)
本出願に関連する配列表は、ハードコピーの代わりにテキスト形式で提供され、本明細書により参照によって本明細書中に援用される。その配列表を含むテキストファイルの名前は3915-P1118WO2UW_Seq_list_Final_20220616_ST25.txtである。そのテキストファイルは13KBである。そのテキストファイルは2022年6月16日に作成された。そのテキストファイルは、本明細書の提出ともにEFS-Web経由で提出される。
(背景)
自然における窒素(N)固定は、空気に由来するNガスを、使用可能な代謝産物へと変換することによって生命に必要とされる必須のNを提供する、もっぱら細菌プロセスである。窒素は微生物群集のメンバー間で往復され得るが、窒素固定菌(diazotroph)(N固定菌(N fixing bacterium))もまた土壌において一般的に見出され、それは植物に関連する。一部の植物は、根粒と呼ばれる専用構造中にN固定菌を収容するが、細菌はまた、疾患を引き起こすことなく内生菌として植物組織内で生存し得る。内生菌は、固定したNを、おそらく植物により提供される糖および他の特殊な分子を受容するのと引き換えに、その植物に提供する。
したがって、適切な植物マイクロバイオームは、植物の成長および健康を顕著に改善し得る。Nに加えて、内生菌はまた、リンも提供し得、非生物的ストレスおよび生物的ストレスに対する植物の耐性を増加することが示されている。
ほんの過去2~3年間で、Nを生成するために窒素固定内生菌を使用する考えが受け入れられてきた(Sharon L.Doty、2017、第2章:Endophytic Nitrogen Fixation:Controversy and a Path Forward、Functional Importance of the Plant Endophytic Microbiome:Implications for Agriculture,Forestry and Bioenergy、Sharon L.Doty編、Springer doi:10.1007/978-3-319-65897-1)。今や、多くの非マメ科植物種が共生窒素固定内生菌を有すること、および自由生活型(free-living)窒素固定菌がしばしば土壌中に存在することが、広く認識されている。このことは、窒素固定菌の窒素固定能力の利用を関心分野にしている。一部の農業企業が窒素固定バイオ接種剤を開発しているが、単一の窒素固定菌株を単に適用するだけでは、期待された作物収量増加はもたらさなかった。
エネルギーを必要とする化学プロセスを介して、人工窒素肥料もまた生成され得る。しかし、その高いエネルギー投入量が原因で、これは高価であり、コストは、消費者または農家に課される。化学肥料はまた、その生成における化石燃料の使用、および過剰な肥料を亜酸化窒素(強力な温室効果ガス)へと変換する土壌細菌が原因で、ならびに水路への浸出によって水界生態系を破壊することによって、環境に負の影響を与える。熱帯の農業において、この汚染は、傷つきやすいサンゴ礁生態系を危険にさらす。
Sharon L.Doty、2017、第2章:Endophytic Nitrogen Fixation:Controversy and a Path Forward、Functional Importance of the Plant Endophytic Microbiome:Implications for Agriculture,Forestry and Bioenergy、Sharon L.Doty編、Springer
したがって、環境に対して毒性がない窒素生成物を安価に生成するために、微生物によって生成される固定Nの量を増加するための技術を提供する必要性が、存在したままである。その方法は、一定範囲の環境における種々の植物への、ならびに窒素を必要とするあらゆる産業プロセスへの、窒素の利用性を改善するために広く適用可能であるべきである。本開示は、この必要性および関連する必要性に取り組む。
(概要)
本概要は、詳細な説明において以下でさらに記載される選別した概念を単純化した形態で紹介するために提供される。本概要は、本願発明の主題の重要な特徴を同定することは意図されず、本願發明の主題の範囲を決定する際の補助として使用されることも意図されない。
上記にしたがって、本発明の一局面において、本開示は、それを必要とする植物において窒素獲得を相乗的に増加するための方法を提供する。この方法は、それを必要とする植物の圃場処理(field treatment)のための接種剤を生成する工程を含み得る。この接種剤は、有効量の少なくとも1種の生きた内生菌株を含む溶液を含み得、この生きた内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されている。この方法は、それを必要とする植物にその接種剤を適用する工程をさらに含み得、その生きた内生菌株は、その植物に関連する少なくとも1種の窒素固定菌株と接触して、この生きた内生菌株の非存在下でのこの窒素固定菌株の窒素固定率と比較して高い割合で、この窒素固定菌株に窒素を固定させる。
本発明の別の局面において、本開示は、少なくとも1種の生きた窒素固定菌株の窒素固定を相乗的に増加するための方法を提供する。この方法は、少なくとも1種の生きた窒素固定菌株と、有効量の少なくとも1種の生きた内生菌株を含む有効量の溶液とを接触させる工程を含み得、この生きた内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されており;この生きた窒素固定菌株と生きた内生菌株とを接触させる工程は、この生きた内生菌株の非存在下でのこの生きた窒素固定菌株の窒素固定率と比較して高い割合で、この生きた窒素固定菌株に窒素を固定させる。
本発明の別の局面において、本開示は、それを必要とする植物において窒素獲得を相乗的に増加するための接種剤を提供する。この接種剤は、有効量の少なくとも1種の生きた単離された内生菌株を含む凍結乾燥製剤に由来する有効量の溶液を含み得、この生きた単離された内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されている。
一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、配列番号1、5、および10において示される16S核酸配列を含む。一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、配列番号1において示される16S核酸配列を含む。一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、配列番号5において示される16S核酸配列を含む。一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、配列番号10において示される16S核酸配列を含む。
一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、配列番号2~4、6~9、および11~14において示される配列から選択される1種または複数種のマーカーを含む。一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、配列番号2~4において示される配列から選択される3種のマーカーを含む。他の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、配列番号6~9において示される配列から選択される4種のマーカーを含む。さらに他の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、配列番号11~14において示される配列から選択される4種のマーカーを含む。
一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、Sphingobium種のものである。他の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、Herbiconiux種のものである。
一部の実施形態において、その栄養制限および/または水ストレス環境は初期基層(primary substrate)である。一部の実施形態において、その初期基層は大礫(cobble)または砂である。他の実施形態において、その栄養制限および/または水ストレス環境は、溶岩原、砂漠、乾燥環境、半乾燥環境、および/または炭化した(charred)環境のうちの1つである。
一部の実施形態において、それを必要とする植物は、作物植物(crop plant)、バイオエネルギー作物植物(bioenergy crop plant)、林業樹木(forestry tree)、園芸植物、スパイス用または薬用植物、および芝草の群より選択される。
一部の実施形態において、その接種剤は、有効量の2種またはそれより多い生きた単離された内生菌株を含む溶液を含む。
一部の実施形態において、少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の有効量は、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の非存在下でのその植物に関連する窒素固定菌株の窒素固定率と比較して少なくとも5%、その植物に関連する窒素固定菌株に窒素固定を増加させる量である。
一部の実施形態において、その接種剤は、少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株をさらに含み得る。
一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された相乗作用的内生菌株と少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比は1+n:1であり、nは0~20の整数である。他の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比は1:1+nであり、nは0~20の整数である。
一部の実施形態において、その接種剤は、それを必要とする植物に投与され、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、その植物に関連する少なくとも1種の窒素固定菌株と接触して、その少なくとも1種の単離された内生菌株の非存在下でのその植物に関連する窒素固定菌株の窒素固定率と比較して高い割合で、その植物に関連する窒素固定菌株に窒素を固定させる。
(図面の説明)
本発明の上記の局面および付随する利点の多くは、添付の図面と組み合わせた場合に、以下の詳細な説明を参照することによってそれらがより良く理解されるにつれて、より容易に認識される。
図1。相乗作用的パートナーが種々の窒素固定菌の窒素固定活性を増加し得ることを示す、希釈培養物のアセチレン還元アッセイ。効果は株によって変動するが、すべての相乗作用的パートナーが、少なくとも2種の窒素固定生物の活性を増加した。白い棒が試験した窒素固定生物(nitrogen fixer)単独を示す一方、縞模様の棒は相乗作用的パートナーとの混合物を示す。
図2。相乗作用株の混合物が種々の窒素固定菌の活性を増加することを示す、希釈懸濁物のアセチレン還元アッセイ。相乗作用混合物を、OD600 0.2の各株を含む単一懸濁物として処理した。白い棒が試験した窒素固定生物単独を示す一方、縞模様の棒は相乗作用株との混合物を示す。
図3A~3B。無窒素培地(NFM)中の希釈培養物のアセチレン還元アッセイ(A)またはNFM中の希釈懸濁物のアセチレン還元アッセイ(B)。AおよびBの両方が、相乗作用株と窒素固定菌との比が増加するにつれて、窒素固定活性もまた増加することを示す。白い棒が試験した窒素固定生物単独を示す一方、縞模様の棒は相乗作用株との混合物を示す。 同上。
図4。窒素固定菌の混合物を用いて実施したアセチレン還元アッセイであり、この混合物は、各窒素固定生物がOD600 0.2である1つの細胞懸濁物として処理し、それをWW5に関連する種々の株と混合した。それらの結果は、パートナー株において観察された相乗活性は一般的には細菌の共通形質ではないことを示す。
(詳細な説明)
本開示は、栄養制限および/または水ストレス環境(ハワイ溶岩層に定着している植物または大礫を主とする水辺地帯が挙げられ得るが、これらに限定されない)から単離された、植物に関連する相乗作用的細菌株がなんらかの窒素固定菌株の窒素固定を、その窒素固定菌株が自由生活型であるか、その植物に関連しているか、またはその窒素固定菌株がその内生菌株との組合せの一部として(例えば、植物への接種剤として、もしくは当業者に周知の他の任意の手段として)添加されるかに関わらず、相乗的に増加し得るという、驚くべき新規な発見に基づく。開示される内生菌株は、窒素固定菌株と組み合わされた場合にそれらの個々の窒素固定能力の合計よりも大きな合計の窒素固定能力を生じる、相乗作用的パートナーである。したがって、1種または複数種の生きた相乗作用的細菌株の組合せが、植物における窒素獲得を増加するために圃場処理として使用され得る。一部の実施形態において、1種または複数種の生きた内生菌株が、植物の周囲の土壌に添加されて、その植物に関連する既存の窒素固定菌株の窒素固定を相乗的に増加する。他の実施形態において、1種または複数種の生きた内生菌株が1種または複数種の生きた窒素固定菌株と組み合わせて添加され、この組合せは、植物の周囲の土壌に添加されて、その植物に関連する既存の窒素固定菌株の窒素固定を相乗的に増加する。他の実施形態において、その組合せ(例えば、内生菌株と窒素固定菌株)は、種子の処理/コーティングの一部として、または当業者に周知の手段による植物の成長もしくは種子の開発を最適化するための他の適用の一部として、使用され得る。
実施例においてより詳細に記載されるとおり、これらの内生菌株は、単離され、特徴付けられ、植物接種剤として調製するために特定の組合せで製剤化された。アセチレン還元アッセイを使用すると、これらの内生菌株は、窒素固定菌株と組み合わされた場合に窒素固定および相乗効果を示した。窒素固定菌株の多様性にともなって観察された効果は、開示される内生菌株が、なんらかの窒素固定菌株との相乗作用的パートナーとして機能してその窒素固定能力を相乗的に増加し得ることを、当業者に示唆した。したがって、これらのデータは、宿主植物における窒素固定を増加して外部化学肥料の必要性を減少するために相乗作用的パートナーとして1種または複数種の生きた内生菌株を使用することの有用性を示し、化学肥料に代わる環境にやさしく経済的に持続可能な代替手段を提供する。
上記にしたがって、本発明の一局面において、本開示は、それを必要とする植物において窒素獲得を相乗的に増加するための方法を提供する。この方法は、それを必要とする植物の圃場処理のための接種剤を生成する工程を含み得る。この接種剤は、有効量の少なくとも1種の生きた内生菌株を含む溶液を含み得、この生きた内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されている。この方法は、それを必要とする植物にその接種剤を適用する工程をさらに含み得、その生きた内生菌株は、その植物に関連する少なくとも1種の窒素固定菌株と接触して、この生きた内生菌株の非存在下でのこの窒素固定菌株の窒素固定率と比較して高い割合で、この窒素固定菌株に窒素を固定させる。
本発明の別の局面において、本開示は、少なくとも1種の生きた窒素固定菌株の窒素固定を相乗的に増加するための方法を提供する。この方法は、少なくとも1種の生きた窒素固定菌株と、有効量の少なくとも1種の生きた内生菌株を含む有効量の溶液とを接触させる工程を含み得、この生きた内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されており;この生きた窒素固定菌株と生きた内生菌株とを接触させる工程は、この生きた内生菌株の非存在下でのこの生きた窒素固定菌株の窒素固定率と比較して高い割合で、この生きた窒素固定菌株に窒素を固定させる。
本発明の別の局面において、本開示は、それを必要とする植物において窒素獲得を相乗的に増加するための接種剤を提供する。この接種剤は、有効量の少なくとも1種の生きた単離された内生菌株を含む凍結乾燥製剤に由来する有効量の溶液を含み得、この生きた単離された内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されている。
本明細書において使用される場合、「窒素固定」、「窒素獲得」、およびこれらの語句の他の文法的変化形は、二原子窒素が窒素含有有機分子または窒素含有無機分子へと変換されて、生物による代謝において使用可能な形態の窒素を提供する、化学プロセスを記載する。
その1種または複数種の生きた単離された内生菌株は、1つの属の植物、2つの属の植物、3つの属の植物、4つの属の植物、5つの属の植物、6つの属の植物、7つの属の植物、8つの属の植物、9つの属の植物、10の属の植物、または10よりも多い属の植物から必要に応じて単離されている。別の実施形態において、その生きた単離された内生菌株は、1つの種の植物、2つの種の植物、3つの種の植物、4つの種の植物、5つの種の植物、6つの種の植物、7つの種の植物、8つの種の植物、9つの種の植物、10の種の植物、または10よりも多い種の植物から必要に応じて単離されている。
その1種または複数種の生きた内生菌株が単離される植物の属および種としては、栄養制限および/または水ストレス条件において生き抜く植物が挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、栄養制限および/または水ストレス条件としては、溶岩、砂、砂漠、岩、半乾燥気候および乾燥気候、熱帯、高汚染、高塩分、高ミネラル、炭化した、放射線への曝露、低酸素、海洋、ならびに必須栄養素または好ましい栄養素をどれか1つでも欠く土壌もしくはレゴリスが挙げられる。
一部の実施形態において、その1種または複数種の生きた内生菌株が単離される植物の属および種は、初期基層である栄養制限および/または水ストレス環境を含む。本明細書において使用される場合、用語「初期基層」とは、その植物が成長する表面が新たに形成された土地(land)であることを指す。一部の実施形態において、その初期基層は大礫または砂である。一部の実施形態において、その初期基層は溶岩である。その溶岩は、溶岩層、溶岩原、または溶岩平原(lava plain)であり得る。さらに、その初期基層は、高汚染環境、高塩分環境、高ミネラル環境、炭化した環境、放射線に曝露された環境、低酸素環境、低水位(low water)環境、海洋環境、乾燥環境、半乾燥環境、または熱帯環境にあり得る。代表的には、そのような初期基層は、栄養素の欠乏を有し、したがって、初期成長を確立し得る植物は、利用可能な栄養素のこのような欠乏を補償可能であるように進化されている。そのような補償は、栄養素(例えば、固定された窒素)の処理を促進する精巧なマイクロバイオームの存在を含み得る。
本明細書において使用される場合、用語「株」とは、微生物(例えば、細菌)の遺伝的バリアントまたはサブタイプを指す。
その1種または複数種の生きた内生菌株は、1つの属の細菌、2つの属の細菌、3つの属の細菌、4つの属の細菌、5つの属の細菌、6つの属の細菌、7つの属の細菌、8つの属の細菌、9つの属の細菌、10の属の細菌、または10よりも多い属の細菌から単離され選択された細菌を含む。一実施形態において、その複数の生きた内生菌株は、6つと8つとの間の属の細菌を含む。その1種または複数種の生きた内生菌株は、1つの種の細菌、2つの種の細菌、3つの種の細菌、4つの種の細菌、5つの種の細菌、6つの種の細菌、または6つよりも多い種の細菌から単離され選択された細菌を含む。一実施形態において、その複数の生きた内生菌株は、特定の属の1つと6つとの間の種から単離され選択されている。
さらに他の実施形態において、その1種または複数種の生きた内生菌株は、なんらかの窒素固定菌株の窒素固定率を相乗的に増加するヘルパー株である。本明細書において使用される場合、「相乗的に」、「相乗的な」、またはこれらの語のあらゆる文法上の変化形は、 少なくとも1種の生きた内生菌株(すなわち、ヘルパー株)となんらかの窒素固定菌株との間の相互作用を指し、その相互作用は、それらの個々の効果の合計よりも大きな合計の窒素固定増加を生じる(すなわち、窒素固定内生菌)か、またはその内生菌株の非存在下でのその窒素固定菌株の窒素固定率と比較して大きな効果を生じる(すなわち、非窒素固定内生菌)。
一部の実施形態において、その1種または複数種の生きた内生菌株は、配列番号1、5、および10において示される16S rRNA配列を含む。一部の実施形態において、その1種または複数種の生きた内生菌株は、配列番号1において示される16S rRNA配列を含む。一部の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号5において示される16S rRNA配列を含む。一部の実施形態において、その生きた内生菌細菌は、配列番号10において示される16S rRNA配列を含む。
さらに他の実施形態において、その1種または複数種の生きた内生菌株は、配列番号2~4、6~9、および11~14において示される配列を含む少なくとも1種のマーカーを含む。一部の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号2~4から選択される3種すべてのマーカーを含む。一部の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号2~4から選択される少なくとも2種のマーカーを含む。さらに他の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号2~4から選択される少なくとも1種のマーカーを含む。さらに他の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号6~9から選択される4種すべてのマーカーを含む。一部の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号6~9から選択される少なくとも3種のマーカーを含む。一部の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号6~9から選択される少なくとも2種のマーカーを含む。さらに他の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号6~9から選択される少なくとも1種のマーカーを含む。さらに他の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号11~14から選択される4種すべてのマーカーを含む。一部の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号11~14から選択される少なくとも3種のマーカーを含む。一部の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号11~14から選択される少なくとも2種のマーカーを含む。さらに他の実施形態において、その生きた内生菌株は、配列番号11~14から選択される少なくとも1種のマーカーを含む。
さらに他の実施形態において、その1種または複数種の生きた単離された内生菌株は、少なくとも1種のSphingobium種および少なくとも1種のHerbiconiux種に由来する株を含む。さらに他の実施形態において、その生きた単離された内生菌株は、配列番号1において示される16S rRNA配列を含み、配列番号2~4から選択される3種すべてのマーカーを含み、Sphingobium種に由来する(すなわち、ヘルパー株1、WW5)。他の実施形態において、その生きた単離された内生菌株は、配列番号5において示される16S rRNA配列を含み、配列番号6~9から選択される4種すべてのマーカーを含み、Herbiconiux種に由来する(すなわち、ヘルパー株2、11R-B)。さらに他の実施形態において、その生きた単離された内生菌株は、配列番号10において示される16S rRNA配列を含み、配列番号11~14から選択される4種すべてのマーカーを含み、Sphingobium種に由来する(すなわち、ヘルパー株3、HT1-2)。一部の実施形態において、その1種または複数種の生きた単離された内生菌株は、WW5、11R-B、およびHT1-2から選択される少なくとも1種の株を含む。他の実施形態において、その生きた単離された内生菌株は、WW5、11R-B、およびHT1-2から選択される少なくとも2種の株を含む。さらに他の実施形態において、その生きた単離された内生菌株は、WW5、11R-B、およびHT1-2から選択される3種の株を含む。
本明細書において使用される場合、用語「マーカー」とは、各内生菌株に独特なヌクレオチド配列を指す。例えば、WW5株(配列番号1)は、マーカーコンティグ_60_9(配列番号2)、マーカーコンティグ_68_34(配列番号3)、およびマーカーコンティグ_89_19(配列番号4)を含む。11R-B株(配列番号5)は、マーカーコンティグ_2_456500(配列番号6)、マーカーコンティグ_3_405000(配列番号7)、マーカーコンティグ_4_300500(配列番号8)、およびマーカーコンティグ_5_325500(配列番号9)を含む。HT1-2株(配列番号10)は、マーカーコンティグ_3_1377(配列番号11)、マーカーコンティグ_1_601(配列番号12)、マーカーコンティグ_5_262(配列番号13)、およびマーカーコンティグ_1_592(配列番号14)を含む。
一部の実施形態において、窒素を固定するその少なくとも1種の細菌株は、内生菌株であるかまたは内生菌株を含む。これは、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離された1種または複数種の生きた内生菌株に含まれるのと同じ株であり得る。他の実施形態において、その窒素固定内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離された1種または複数種の生きた内生菌株とは異なる株である。他の実施形態において、窒素を固定するその少なくとも1種の細菌株は、非内生菌細菌株であるかまたは非内生菌細菌株を含む。さらに他の実施形態において、窒素を固定するその少なくとも1種の細菌株は、窒素固定菌株である。
当業者は、窒素がすべての植物に必要な多量養素であることを理解する。このため、本明細書において開示される微生物株(例えば、1種または複数種の生きた内生菌株)は、なんらかの窒素固定菌株との相乗活性を通じて任意の植物において追加的な窒素を提供し得る。一部の実施形態において、その植物としては、作物植物が挙げられ得るが、それらに限定されない。一部の実施形態において、その作物植物としては、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、イネ、アブラナ、ジャガイモ、およびダイズが挙げられ得るが、それらに限定されない。さらに他の実施形態において、その作物植物としては、果実、堅果および野菜の作物が挙げられ得るが、それらに限定されず、それらとしては、トマト、イチゴ、バナナ、ケール、ホウレンソウ、レタス、カボチャ、セロリ、ブロッコリー、柑橘類、アーモンド、ヘーゼルナッツ、クルミ、サクランボ、リンゴ、ナシ、およびモモの木が挙げられ得るが、それらに限定されない。一部の実施形態において、その作物植物としては、バイオエネルギー作物(bioenergy crop)が挙げられ得るが、それらに限定されない。一部の実施形態において、そのバイオエネルギー作物(crop)としては、ポプラ、ユーカリ、ススキ、スイッチグラス、およびヤナギが挙げられ得るが、それらに限定されない。
さらに他の実施形態において、その植物としては林業樹木が挙げられ得る。一部の実施形態において、その林業樹木としては、ベイマツ、ベイツガ、ベイスギ、コントルタマツ、ポンデローサマツ、オーク、カエデ、トネリコ、トウヒ、およびセコイアが挙げられ得るが、それらに限定されない。
さらに他の実施形態において、その植物としては園芸植物が挙げられ得る。一部の実施形態において、その園芸植物としては、アザレア(azalea)、ツツジ(rhododendron)、バラ、およびアジサイが挙げられ得るが、それらに限定されない。
さらに他の実施形態において、その植物としてはスパイス用または薬用植物が挙げられ得る。一部の実施形態において、そのスパイス用または薬用植物としては、チョウセンニンジン、クミン、コリアンダー、およびターメリックが挙げられ得るが、それらに限定されない。
さらに他の実施形態において、その植物としては芝草が挙げられ得る。一部の実施形態において、その芝草としては、ケンタッキーブルーグラス、ウシノケグサ(fescue)、およびペレニアルライグラスが挙げられ得るが、それらに限定されない。
一部の実施形態において、1種または複数種の本明細書において記載される微生物株は、開示される相乗作用株と一緒に、変形性株(diastrophic strain)の活性を増加するために土壌に直接添加され得る。他の実施形態において、1種または複数種の本明細書において記載される微生物株は、開示される相乗作用株と一緒に、変形性株の活性を増加するために、少なくとも1種の窒素固定菌株を含む植物に直接添加され得る。その相乗作用株(例えば、内生菌株)は、当業者に周知の多くの方法で植物に添加され得る。例えば、一部の実施形態において、相乗作用株は、葉面散布を通じて植物に適用されるか、根を含むかもしくは根を含まない植物の插穂に溶液(例えば、接種剤)として適用されるか、または組織培養植物に適用される。一部の実施形態において、相乗作用株は、畝間にか、または植物および/もしくは作物の灌水用の灌水溶液中で、添加され得る。さらに他の実施形態において、相乗作用株は、乾燥粉末としてか、または当業者に周知の方法の任意の組合せで、土壌に添加され得る。いったん相乗作用株が植物に組み込まれると、これらの植物の插穂もまたその相乗作用株を含み続け得、その植物と微生物との間の協力を無期限に伝え得る。したがって、相乗作用株を含んだ植物または栽植培地の任意の部分が、その相乗作用株の継続的供給源であり得る。
一部の実施形態において、その単離された内生菌株は、単離プロセス後に凍結乾燥され得る。他の実施形態において、その単離された窒素固定菌株は、単離プロセス後に凍結乾燥され得る。さらに他の実施形態において、1種または複数種の本明細書において開示される微生物株は、単離プロセス後に凍結乾燥され得る。微生物株(例えば、内生菌株、窒素固定菌株および/または他の開示される微生物株)は、当業者に周知の任意の技術にしたがって凍結乾燥され得る。
本明細書において使用される場合、用語「接種する」およびその文法的変化形とは、植物と接種剤組成物とを接触させることを指す。一部の実施形態において、その接種剤は、噴霧、浸漬、散布、ガス処理、および当該分野において公知の他の技術によって適用される。その接種剤組成物はまた、植物種子が植えられる(事前に、もしくは後に)、土壌または他の基層中に混合され得る。一部の実施形態において、その接種剤は、有効量の少なくとも1種の生きた内生菌株を含む溶液を含み得る。一部の実施形態において、その接種剤は、有効量の少なくとも2種の生きた内生菌株を含む溶液を含み得る。さらに他の実施形態において、その接種剤は、有効量の3種またはそれより多い生きた内生菌株を含む溶液を含み得る。一部の実施形態において、その生きた内生菌株は、生きた単離された株である。本明細書において使用される場合、「単離された株」とは、100%純粋な株を指し、その株はいかなる混入株も含まない。例えば、生きた単離された内生菌株WW5は、いかなる混入株も含まない100%純粋なWW5株である。
一部の実施形態において、その接種剤は、少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との一定の比を含む。一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比は1+n:1であり得、nは0~20の整数である。一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1および20:1であり得る。他の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比は1:1+nであり得、nは0~20の整数である。一部の実施形態において、その少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19および1:20であり得る。さらに他の実施形態において、2種の生きた単離された内生菌株と少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比は1+n:1+n:1であり得、nは0~20の整数である。一部の実施形態において、nは、第1の内生菌株と第2の内生菌株とについて同じであり得る。例えば、その比は、1:1:1、2:2:1、3:3:1、4:4:1、5:5:1、6:6:1、7:7:1、8:8:1、9:9:1、10:10:1、11:11:1、12:12:1、13:13:1、14:14:1、15:15:1、16:16:1、17:17:1、18:18:1、19:19:1および20:20:1であり得る。他の実施形態において、nは、第1の内生菌株と第2の内生菌株とについて異なり得る。例えば、その比は、1:2:1、2:3:1、3:4:1、4:5:1、および当業者によって決定され得る任意のバリエーションであり得る。
さらに他の実施形態において、その接種剤は、生きた窒素固定菌の少なくとも1種の株を含む溶液をさらに含み得る。一部の実施形態において、その接種剤は、生きた窒素固定菌の少なくとも2種、3種、4種、5種、6種、7種またはそれより多い株を含む溶液をさらに含み得る。一部の実施形態において、その生きた窒素固定菌株は、生きた単離された窒素固定菌株である。一部の実施形態において、その窒素固定菌株はHT1-9であり、その種はAzorhizobium sp.であり、その系統グループはAlphaproteobacteriaである。一部の実施形態において、その窒素固定菌株はSherDot2(SD2)であり、その種はAzospirillum sp.であり、その系統グループはAlphaproteobacteriaである。一部の実施形態において、その窒素固定菌株はWP4-2-2であり、その種はBurkholderia sp.であり、その系統グループはBetaproteobacteriaである。一部の実施形態において、その窒素固定菌株はWPBであり、その種はBurkholderia vietnamiensisであり、その系統グループはBetaproteobacteriaである。一部の実施形態において、その窒素固定菌株はWP5であり、その種はRahnella acerisであり、その系統グループはGammaproteobacteriaである。一部の実施形態において、その窒素固定菌株はR10であり、その種はRahnella acerisであり、その系統グループはGammaproteobacteriaである。さらに他の実施形態において、その窒素固定菌株はSherDot1(SD1)であり、その種はAzotobacter beijerinckiiであり、その系統グループはGammaproteobacteriaである。
本明細書において使用される場合、「有効量」およびその文法的変化形は、内生菌株の非存在下で、培養物中で単離されているかまたは植物に関連しているかのいずれかである窒素固定菌株の窒素固定率と比較して少なくとも5%、培養物中で単離されているかまたは植物に関連しているかのいずれかであるその窒素固定菌株に窒素固定を増加させる、少なくとも1種の生きたその内生菌株の量を指す。選択された窒素固定菌株の窒素固定の増加は、少なくとも5%改善され得る。例えば、窒素固定の増加は、少なくとも6%、少なくとも7%、少なくとも8%、少なくとも9%、少なくとも10%、少なくとも11%、少なくとも12%、少なくとも13%、少なくとも14%、少なくとも15%、少なくとも16%、少なくとも17%、少なくとも18%、少なくとも19%、少なくとも20%、少なくとも21%、少なくとも22%、少なくとも23%、少なくとも24%、少なくとも25%、少なくとも26%、少なくとも27%、少なくとも28%、少なくとも29%、少なくとも30%、または少なくとも30%よりも多いものであり得る。一部の実施形態において、窒素固定の増加は、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約100%であり得る。一部の実施形態において、選択された窒素固定菌の窒素固定は、約2倍よりも多く、例えば、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、またはそれを超えて改善され得る(例えば、100%の窒素固定を超えて、さらに1000%までおよびそれを超える窒素固定)。
選択された窒素固定菌株における窒素固定は、約5%と約2000%との間、約10%と約1500%との間、約15%と約1000%との間、約15%と約800%との間、約20%と約800%との間、約25%と約800%との間、および約30%と約750%との間、改善され得る。一部の実施形態において、窒素固定は、約50%と約500%との間、約50%と約400%との間、約50%と約200%との間、および約75%と約100%との間、改善され得る。
本明細書において具体的に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての用語は、本開示の分野における当業者に対してそれらの用語が有するのと同じ意味を有する。便宜上、本明細書、実施例、および添付の特許請求の範囲において使用される特定の用語が、ここに提供される。これらの定義は、特定の実施形態を記載することを補助するために提供される。本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定されるので、これらの定義は
本願発明を限定することは意図されない。
特許請求の範囲および明細書における用語「または(もしくは)(あるいは)」の使用は、選択肢のみを指すことも、それらの選択肢が相互排他的であるとも明示されない限りは、「および/または」を意味するために使用される。しかし、本開示は、選択肢のみ、ならびに「および/または」を指す定義を支持する。
「ある(a)」および「ある(an)」という語は、特許請求の範囲または明細書において「含む(comprising)」という語と組み合わせて使用される場合は、具体的に記載されない限りは、1または複数を示す。
別のことを文脈が明示的に要求しない限りは、本明細書および特許請求の範囲の全体にわたって、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」などの語は、限定的意味とも、排他的意味とも、網羅的意味とも異なり、非限定的で包括的な意味で解釈されるべきである。例えば、用語「含む(comprising)」は、「含むが、それらに限定されない(挙げられるが、それらに限定されない)」を示すと読まれ得る。用語「から本質的になる」またはその文法的変化形は、記載される主題が、特許請求の範囲において記載されていない追加の要素を含み得るが、その追加の要素は本願發明の主題の基礎的で新規な特徴に実質的には影響を与えないことを、示す。さらに、「本明細書において」、「上記」、および「下記(以下)」という語ならびに類似の趣旨の語は、本明細書において使用される場合は、本出願を全体として指し、本出願のどこか特定の部分を指すものではない。単数または複数を使用する語はまた、それぞれその複数および単数も含む。「約」という語は、記載される参照数を上回るまたは下回る微小な変動の範囲内にある数を示す。例えば、「約」は、示される参照数の10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%大きいかまたは小さい範囲内にある数を指し得る。
開示される方法および組成物のために使用され得るか、開示される方法および組成物と組み合わせて使用され得るか、開示される方法および組成物の調製において使用され得るか、または開示される方法および組成物の生成物である、材料、組成物、および成分が、開示される。これらの材料の組合せ、これらの材料の部分集合、これらの材料の相互作用物、これらの材料の群などが開示される場合、これらの化合物の一つ一つの組合せおよび順列の具体的な言及は明示的に開示されていない可能性があるが、種々の個々の組合せおよび集合的組合せの各々が具体的に企図されることが、理解される。この概念は、記載される方法における工程が挙げられるがそれらに限定されない、本開示のすべての局面に当てはまる。したがって、上記のいずれかの実施形態の具体的な要素は、他の実施形態における要素と組み合わされ得、または他の実施形態における要素の代わりにされ得る。例えば、実施され得る種々の追加的な工程が存在する場合、これらの追加的な工程の各々は、開示される方法の任意の具体的な方法工程または方法工程の組合せとともに実施され得ること、およびそのような組合せの各々または組合せの部分集合が具体的に企図され、それらは開示されていると見なされるべきであることが、理解される。さらに、本明細書において記載されている実施形態は、本明細書の他の箇所に記載されている物質または当該分野で公知の物質などの任意の適切な物質を使用して、実施され得ることが、理解される。
本明細書において引用される公開物およびそれらが引用される主題は、その全体が参照によって本明細書により具体的に援用される。
(実施例)
本開示は、過剰な化学肥料を必要とすることなく植物に栄養素を提供するために植物に接種することにおいて使用するため、および複数の窒素固定菌株における窒素固定を相乗的に増加するための方法のための、植物から単離された複数の生きた内生菌株の単離、精製、接種剤調製、および実証された活性を記載する。
(実施例1)
(相乗作用株の単離)
栄養素が乏しい環境または水制限環境において成長している植物からサンプル採取し、表面を滅菌した。その後、乳鉢および乳棒を使用して、およそ10gの組織を15mlの滅菌した窒素制限炭素混合培地(nitrogen-limited combined carbon medium)(NLCCM)ブロス中に粉砕した。その後、生じたスラリーを低速で遠心分離して、植物残屑を沈殿させた。その後、NLCCM中の上清から連続希釈を行った。窒素固定菌を選択するために、それらの希釈物をNLCCM寒天プレートおよび無窒素のNFCCM寒天プレート上にプレーティングした。その後、単離しているコロニーを新たなNLCCM寒天プレートまたはNFCCM寒天プレート上に再画線した。その後、その画線したプレートから単離されたコロニーをマンニトール・グルタミン酸・ルリアブロス(MG/L)に再画線した場合に、その富栄養培地は、窒素制限プレートまたは無窒素プレート上で1つのコロニーとして出現するものの内部で窒素固定菌と群集を形成した複数の非窒素固定菌株の増殖および単離を可能にした。富栄養培地上に出現するこれらの株は、相乗作用についての候補であり、これらの株を、窒素固定菌における窒素固定を増加するその能力についてアセチレン還元によって試験した。
(実施例2)
(アセチレン還元アッセイ)
(細菌希釈懸濁物):
細菌を、30℃にて富栄養MG/L寒天プレート上で増殖させた。窒素固定菌株を、窒素制限NLCCM寒天プレート上でも増殖させた。その後、細菌を、液体NLCCM中で懸濁したか、または指定した場合は、無窒素培地(NFM)中に懸濁した(Doty,S.L.、Oakley,B.、Xin,G.ら、Diazotrophic endophytes of native black cottonwood and willow、Symbiosis、47、23~33(2009))。NL-CCM上で増殖した窒素固定生物の細胞を優先した。その後、図の説明文において記載されていない限りは、各株の細胞を600nmでの光学密度(OD600)0.4に希釈した。
(細菌培養物):
細菌を、30℃にてMG/L寒天プレート上で増殖させた。窒素固定菌株を、NL-CCM寒天プレート上でも増殖させた。単離しているコロニーを選択し、マンニトールを含まない50mlのMG/L中で30℃にて36時間増殖するために、NL-CCM上で増殖した窒素固定生物の細胞を優先した。培養物を5000×gにて遠心分離し、NFM中で洗浄し、このプロセスを2回反復した。各株の培養物をNFM中でOD600 0.4に希釈した。
(株の比):
比を比較する場合、窒素固定生物をOD600 0.5に希釈し、一方で、OD600が0.05、0.1、0.5、2.5、および5.0である一連の希釈物を作製するように相乗作用株を希釈して、一緒に混合した場合に窒素固定生物と相乗作用的パートナーとの一連の比が形成されるようにした。
(アセチレン還元):
エチレンへのアセチレンの還元を窒素固定活性の代理として使用した。その理由は、ニトロゲナーゼ酵素が両方の化学反応を行うからである。6mlのNLCCM寒天を用いて調製した17mlの褐色セプタムバイアルに、総容積150μlを使用して希釈懸濁物または希釈培養物を等量部で添加することによって合わせることによって、細胞混合物を作製した。その後の、生じた11mlのヘッドスペースに、0.1mlの98.6%アセチレンを投与した。記載しない限りは30℃にて2日間のインキュベーション後に、5mlの空気を22mlガスクロマトグラフィーバイアルから取り出すこと、および実験バイアルからの5mlのヘッドスペースでそれを置き換えることによって、ヘッドスペースからサンプル採取した。HayeSep Rカラムを使用して水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ(GC-FID、TRACE GC ULTRA、Thermo Scientific)によって、サンプルを分析した。高純度N2(g)をキャリアとして使用し、H2(g)を燃料として使用し、合成空気を酸化ガスとして使用した。その後、エチレン濃度の標準曲線を使用して、ピーク面積を百万分率(ppm)へと変換した。
(実施例3)
(相乗作用株の配列決定)
上記3種の相乗作用株の全ゲノム配列決定は、3種すべての株が独特で新規な種であることを示す。
表1.Type(Strain)Genome Server(TYGS)プロトコルを使用して、株を同定した。このTYGSデータベースは、15,000を超える基準株の種/亜種のゲノムからなる。dスコア≦70.0%が、新規な可能性がある種についての閾値である(1-2)。
これらの3種の株(例えば、WW5、11R-B1、およびHT1-2)についてのゲノムの株特異的領域。
株同定のために16sリボソーム遺伝子(配列番号1、5、および10)を使用することに加えて、Stetsら(Stets MIら、Quantification of Azospirillum brasilense FP2 bacteria in wheat roots by strain-specific quantitative PCR、Appl Environ Microbiol.2015;81(19):6700~6709.doi:10.1128/AEM.01351-15)ならびにJoら(Jo,J.ら、Microbial community analysis using high-throughput sequencing technology:a beginner’s guide for microbiologists、J Microbiol.、58、176~192(2020))から適合したプロトコルを使用して、Sphingobium sp.WW5についての株特異的プライマー、Herbiconiux sp.11R-B1についての株特異的プライマー、およびSphingobium sp.HT1-2についての株特異的プライマーを設計した。各株について、BBMap(v38.96)から得たshred.sh(v.2.3.7)プログラムを使用して、FASTAゲノム配列を500bp非重複セグメントへと分割した。SphingobiumおよびHerbiconiuxの各属について、NCBI Reference Sequenceデータベースからダウンロードした7つの完全ゲノムから、ローカルデータベースを構築した。以下の工程をGeneious Prime(v2022.1.1 Build 2022-03-15 11:43)において完了した。各株についての候補配列のセグメント化したFASTAファイルを、そのローカルデータベースに対するBLASTn検索に供し、ヒットが何も存在しないセグメントを保持した。その後、候補配列のフィルタリングしたリストを、本発明者らの内部実験室株から構成された完全ゲノムの第2ローカルデータベースに対するBLASTn検索に供し、ヒットが何も存在しないセグメントのみを再度保持した。最後に、残っている候補配列を、完全NCBIヌクレオチドデータベースに対するクエリとしてオンラインで送信し、一致が何も存在しないセグメントを独特な配列として指定し、それを使用して株特異的プライマーを設計した。
各々の独特な配列について1つのプライマーセットを設計した。それらのプライマーは、以下の設定を用いてPrimer3 plug-in(v2.3.7)を使用して、Geneious Primeにおいて設計した:i)最適アンプリコン長400nt、範囲300nt~500nt、ii)プライマー長22nt~25nt、iii)Tm範囲57℃~63℃、プライマー間の最大Tm差2℃、およびiv)最適GC% 50%、範囲40%~60%。生じた生成物を(プライマーセットおよびアンプリコン配列を一緒に)それらそれぞれの株のゲノムアセンブリにマッピングし、CDS内に完全に入る生成物を候補プライマーセットとして使用した。
合計47個の株特異的プライマーセット(SSP)をWW5について同定した。それらのうち、18個のSSPがコード配列(CDS)を標的とした。それらのうちの3個は既知遺伝子中にある。それらのプライマーセットおよび予測生成物が表2に含まれている。合計29個の株特異的プライマーセット(SSP)を11R-Bについて同定した。それらのうち、10個のSSPが注釈付きコード配列(CDS)を標的とし、それらのうちの1個だけが既知遺伝子を標的とし、その他の9個のSSPは、仮想タンパク質と注釈が付けられたCDSを標的とした。その1つの同定された遺伝子ヒットについての4個のプライマーセットおよび予測生成物、ならびに仮想タンパク質中に入る3個の任意選択したプライマーセットが、表2に含まれている。合計217個の株特異的プライマーセット(SSP)をHT1-2について同定した。それらのうち、89個のSSPが注釈付きコード配列(CDS)を標的とし、それらのうちの7個は既知遺伝子を標的とし、その他の82個のSSPは、仮想タンパク質と注釈が付けられたCDSを標的とした。同定された遺伝子を標的とする2個のSSPについてのプライマーセットおよび予測生成物、ならびに仮想タンパク質を標的とする2個についてのプライマーセットおよび予測生成物が、表2に含まれている。
(表2.アンプリコン配列を含む候補プライマーセット)
(実施例4)
(個々の相乗作用株は、窒素固定菌においてより高い活性を誘導する)
希釈培養物のアセチレン還元アッセイは、相乗作用的パートナーが種々の窒素固定菌の窒素固定活性を増加し得ることを示した。図1。その効果は株によって変動するが、すべての相乗作用的パートナーが、少なくとも2種の窒素固定生物の活性を増加した。図1において、白い棒は、試験した窒素固定生物単独(例えば、WP5、HT1-9、およびSherDot2(SD2))を示す。WP5窒素固定菌株について示されるとおり、相乗作用的パートナー株であるWW5およびHT1-2の添加(縞模様の棒)は、エチレンへのアセチレン還元によって示されるとおり、窒素固定において最大の相乗的増加を生じた。WP5窒素固定菌株と同様に、相乗作用的パートナー株である11RBおよびHT1-2の添加は、窒素固定において最大の相乗的増加を生じた。同様の結果が、SD2窒素固定菌株について観察された。しかし、3種すべての相乗作用的パートナー株(例えば、WW5、11RB、およびHT1-2)が、SD2窒素固定菌株の窒素固定を相乗的に増加した。
(相乗作用混合物は、より高いアセチレン還元を誘導する)
希釈懸濁物のアセチレン還元アッセイは、相乗作用株の混合物が種々の窒素固定菌(白い棒)の活性を増加することを示した。相乗作用混合物を、OD600 0.2の各株を含む単一懸濁物として処理した。図2において示されるとおり、相乗作用的パートナー株であるHT1-2および11RBを含む相乗作用混合物(縞模様の棒)は、エチレンへのアセチレン還元によって示されるとおり、窒素固定を増加した。窒素固定の増加が、WP5、WP4-2-2、HT1-9、SD2、R10、およびSD1を含む種々の窒素固定菌株(白い棒)において観察された。
増加した窒素固定活性を示す窒素固定菌株の例は、選別した多様な窒素固定種を示す。相乗作用株(例えば、WW5、11RB、およびHT1-2)はこの選別した多様な窒素固定菌株における窒素固定を増加するので、この結果(すなわち、相乗作用株が窒素固定を増加すること)はすべての窒素固定菌株を代表することを、当業者は認識する。したがって、この実施例において開示されている結果は、本願発明の実施形態において開示されている具体的な窒素固定菌株には限定されないが、すべての窒素固定菌株に当てはまり得る。
(表3.窒素固定菌株の多様性)
(相乗作用株は、窒素固定菌とのインキュベーション後に、濃度が増加するにつれて、より大きな活性を誘導した)
相乗作用株は、窒素固定菌株との3日間のインキュベーション後に、濃度が増加するにつれて、より大きな活性を誘導した。無窒素培地(NFM)における希釈培養物のアセチレン還元アッセイは、相乗作用株と窒素固定菌との比が増加するにつれて、窒素固定活性もまた増加することを示す。図3Aにおいて示されるとおり、(1)相乗作用株(縞模様の棒)(例えば、HT1-2および11RB)を窒素固定菌株(例えば、WP5およびSD2)とともに3日間インキュベートすること、ならびに(2)その相乗作用株と窒素固定菌株(白い棒)との比(例えば、5:1および10:1)を増加することは、相乗的窒素固定の増加を生じた。
相乗作用株は、窒素固定菌株との4日間のインキュベーション後に、濃度が増加するにつれて、より大きな活性を誘導した。NFMにおける希釈懸濁物のアセチレン還元アッセイは、相乗作用株と窒素固定菌との比が増加するにつれて、窒素固定活性もまた増加することを示す。図3Bにおいて示されるとおり、(1)相乗作用株(縞模様の棒)(例えば、11RBおよびWW5)を窒素固定菌株(白い棒)(例えば、HT9およびSD2)とともに4日間インキュベートすること、ならびに(2)その相乗作用株と窒素固定菌株との比(例えば、5:1および10:1)を増加することは、相乗的窒素固定の増加を生じた。
(相乗活性は、一般的には細菌の共通形質ではない)
3日間ともにインキュベーションした後のWP5およびWPBによるアセチレン還元に対するWW5に関連する株の効果。各窒素固定生物がOD600 0.2である1つの細胞懸濁物として処理し、図4において示されるWW5に関連する種々の株と混合した、窒素固定菌株の混合物を用いて、アセチレン還元アッセイを実施した。図4において、WW5に関連する種々の株を、まず窒素固定菌株の混合物とともに3日間インキュベートした。図3Aにおいて示されるとおり、相乗作用株と窒素固定菌株とを少なくとも3日間インキュベートすることは、窒素固定を増加した。図3Aおよび図3Bを参照のこと。しかし、図4において示されるとおり、窒素固定菌株の混合物中でのWW5相乗作用株のインキュベーションは、予期したとおり窒素固定を増加したが、この結果は、このWW5相乗作用株に関連する種々の株については観察されなかった。これらの結果は重要である。その理由は、これらの結果は、開示されているパートナー株において観察される相乗活性がこれらの内生菌株に独特のものであり、この相乗活性は一般的には細菌の共通形質ではないことを示すからである。
例示的な実施形態が示され記述されてきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の変更がこれらの例示的な実施形態において行われ得ることが、理解される。
排他的所有権または排他的権利が請求される発明の実施形態が、添付の特許請求の範囲において定義される。

Claims (53)

  1. 窒素獲得の相乗的な増加を必要とする植物において窒素獲得を相乗的に増加するための方法であって、
    (i)前記窒素獲得の相乗的な増加を必要とする植物の圃場処理のための接種剤を生成する工程であって、前記接種剤は、有効量の少なくとも1種の生きた単離された内生菌株を含む溶液を含み、前記生きた単離された内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1または複数の植物から単離されたものである、工程;ならびに
    (ii)前記窒素獲得の相乗的な増加を必要とする植物に前記接種剤を適用する工程であって、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、前記植物に関連する少なくとも1種の窒素固定菌株と接触して、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の非存在下での前記窒素固定菌株の窒素固定率と比較して高い割合で、前記窒素固定菌株に窒素を固定させる、工程
    を含む、方法。
  2. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号1、5、および10において示される16S核酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号1において示される16S核酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号5において示される16S核酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号10において示される16S核酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号2~4、6~9、および11~14において示される配列から選択される1種または複数種のマーカーを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号2~4において示される配列から選択される3種のマーカーを含む、請求項3に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号6~9において示される配列から選択される4種のマーカーを含む、請求項4に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号11~14において示される配列から選択される4種のマーカーを含む、請求項5に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株がSphingobium種のものである、請求項7に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株がHerbiconiux種のものである、請求項8に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株がSphingobium種のものである、請求項9に記載の方法。
  13. 前記栄養制限および/または水ストレス環境が初期基層である、請求項1に記載の方法。
  14. 前記初期基層が大礫または砂である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記栄養制限および/または水ストレス環境が、溶岩原、砂漠、乾燥環境、半乾燥環境、および/または炭化した環境のうちの1つである、請求項1に記載の方法。
  16. 前記窒素獲得の相乗的な増加を必要とする植物が、作物植物、バイオエネルギー作物植物、林業樹木、園芸植物、スパイス用または薬用植物、および芝草の群より選択される、請求項1に記載の方法。
  17. 前記接種剤が、有効量の2種またはそれより多い生きた単離された内生菌株を含む溶液を含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の有効量が、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の非存在下での前記植物に関連する前記窒素固定菌株の窒素固定率と比較して少なくとも5%、前記植物に関連する前記窒素固定菌株に窒素固定を増加させる量である、請求項1に記載の方法。
  19. 前記接種剤が少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株をさらに含み得る、請求項1に記載の方法。
  20. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と前記少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比が1+n:1であり、nが1~20の整数である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と前記少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比が1:1+nであり、nが1~20の整数である、請求項19に記載の方法。
  22. 窒素獲得の相乗的な増加を必要とする植物において窒素獲得を相乗的に増加するための接種剤であって、
    有効量の少なくとも1種の生きた単離された内生菌株を含む凍結乾燥製剤に由来する有効量の溶液
    を含み、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株は、栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されたものである、接種剤。
  23. 前記接種剤が、それを必要とする植物に投与され、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が、前記植物に関連する少なくとも1種の窒素固定菌株と接触して、前記少なくとも1種の単離された内生菌株の非存在下での前記植物に関連する前記窒素固定菌株の窒素固定率と比較して高い割合で、前記植物に関連する前記窒素固定菌株に窒素を固定させる、請求項22に記載の接種剤。
  24. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が、配列番号1、5、および10において示される16S核酸配列を含む、請求項22に記載の接種剤。
  25. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が、配列番号1において示される16S核酸配列を含む、請求項22に記載の接種剤。
  26. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が、配列番号5において示される16S核酸配列を含む、請求項22に記載の接種剤。
  27. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が配列番号10において示される16S核酸配列を含む、請求項22に記載の接種剤。
  28. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が、配列番号2~4、6~9、および11~14において示される配列から選択される1種または複数種のマーカーを含む、請求項22に記載の接種剤。
  29. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が、配列番号2~4において示される配列から選択される3種のマーカーを含む、請求項25に記載の接種剤。
  30. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が、配列番号6~9において示される配列から選択される4種のマーカーを含む、請求項26に記載の接種剤。
  31. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株が、配列番号11~14において示される配列から選択される4種のマーカーを含む、請求項27に記載の接種剤。
  32. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株がSphingobium種のものである、請求項29に記載の接種剤。
  33. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株がHerbiconiux種のものである、請求項30に記載の接種剤。
  34. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株がSphingobium種のものである、請求項31に記載の接種剤。
  35. 前記栄養制限および/または水ストレス環境が初期基層である、請求項22に記載の接種剤。
  36. 前記初期基層が大礫または砂である、請求項35に記載の接種剤。
  37. 前記栄養制限および/または水ストレス環境が溶岩原、砂漠、乾燥環境、半乾燥環境、および/または炭化した環境のうちの1つである、請求項22に記載の接種剤。
  38. 前記窒素獲得の相乗的な増加を必要とする植物が、作物植物、バイオエネルギー作物植物、林業樹木、園芸植物、スパイス用または薬用植物、および芝草の群より選択される、請求項22に記載の接種剤。
  39. 凍結乾燥製剤に由来する前記溶液が、有効量の2種またはそれより多い生きた単離された内生菌種を含む、請求項22に記載の接種剤。
  40. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の有効量が、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の非存在下での前記植物に関連する前記窒素固定菌株の窒素固定率と比較して少なくとも5%、前記植物に関連する前記窒素固定菌株に窒素固定を増加させる量である、請求項22に記載の接種剤。
  41. 凍結乾燥製剤に由来する前記溶液が少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株をさらに含む、請求項22に記載の接種剤。
  42. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と前記少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比が1+n:1であり、nが1~20の整数である、請求項41に記載の接種剤。
  43. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と前記少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比が1+n:1であり、nが1~20の整数である、請求項41に記載の接種剤。
  44. 少なくとも1種の窒素固定菌株の窒素固定を相乗的に増加するための方法であって、
    少なくとも1種の窒素固定菌株と、有効量の請求項24~34のいずれか一項に記載の少なくとも1種の生きた単離された内生菌株を含む有効量の溶液とを接触させる工程であって、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌は栄養制限および/または水ストレス環境において成長した1もしくは複数の植物から単離されたものである、工程;
    を含み、前記生きた窒素固定菌株と前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株とを接触させる工程は、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の非存在下での前記生きた窒素固定菌株の窒素固定率と比較して高い割合で、前記生きた窒素固定菌株に窒素を固定させる、方法。
  45. 前記栄養制限および/または水ストレス環境が初期基層である、請求項44に記載の方法。
  46. 前記初期基層が溶岩である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記栄養制限および/または水ストレス環境が、溶岩原、砂漠、乾燥環境、半乾燥環境、炭化した環境、および/または高塩分環境のうちの1つである、請求項44に記載の方法。
  48. 前記少なくとも1種の生きた窒素固定菌株が植物に関連している、請求項44に記載の方法。
  49. それを必要とする前記植物が、作物植物、バイオエネルギー作物植物、林業樹木、園芸植物、スパイス用または薬用植物、および芝草の群より選択される、請求項48に記載の方法。
  50. 前記少なくとも1種の生きた窒素固定菌株が、単離された培養物を微生物製剤中に含む、請求項44に記載の方法。
  51. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と前記少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比が1+n:1であり、nが1~20の整数である、請求項50に記載の方法。
  52. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株と前記少なくとも1種の生きた単離された窒素固定菌株との比が1:1+nであり、nが1~20の整数である、請求項50に記載の方法。
  53. 前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の有効量が、前記少なくとも1種の生きた単離された内生菌株の非存在下での前記窒素固定菌株の窒素固定率と比較して少なくとも5%、前記窒素固定菌株に窒素固定を増加させる量である、請求項44に記載の方法。
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