JP2024522401A - 収差を低減した制御可能な光偏向デバイス - Google Patents
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Abstract
本発明は、プリズムと、面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、プリズムの当該面の1つの反対に配置される反射部材と、他の面を通して透過する偏向した光線を屈折させて屈折した出射光線にするために、プリズムの当該他の面の反対に配置される屈折部材と、プリズムの面と反射部材及び屈折部材との間に配置される第1の透明な形状可変体及び第2の透明な形状可変体と、反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムであって、第2のアクチュエータシステムが、屈折部材を傾けて、当該第1の出射平面における屈折した出射光線の同じ第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムとを備える、可変光偏向デバイスに関する。【選択図】図2
Description
本発明は、プリズム状の偏向デバイス等の光偏向デバイス、収差及び歪曲を低減することを目的とした設計、そのような光偏向デバイス等を組み込んだカメラシステム、特にカメラシステムに関し、制御可能な偏向特性は、光学画像安定化を達成するために用いられる。
光学画像安定化を用いて、改善した画像の鮮明さを得るためにカメラの意図しない動きを補正する。既知の方法は、撮像システムのレンズの制御された動き又は画像センサの制御された動きを含む。
そのような既知の解決法は従来のカメラに適している場合があるが、本発明者らは、改善された解決法がスマートフォンのカメラ等の小型カメラに役立つことを見つけた。
画像の質が非常に重要であり、したがって、光学画像安定化の解決法は、依然として画像収差の許容可能なレベルをもたらすことが可能であるべきである。
本発明者らは、そのような問題及び他の問題を解決しようと本発明を考案する。
本発明の目的は、小型カメラに適した光学画像安定化のための解決策を提供することである。特に、少ない画像歪曲及び少ない色収差を含む、改善された画像収差特徴に関して改善された撮像の質とともに解決策を提供することが目的である。さらに、大幅な画像安定化修正に関する、低減された画像歪曲及び低減された色収差を達成することが目的である。
本発明の第1の態様において、
少なくとも第1の面、第2の面及び第3の面を有するプリズムであって、第1の面が入射光線を屈折させて屈折した入射光線にするためのものである、プリズムと、
第2の面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、第2の面の反対に配置される反射部材と、
第3の面を通して透過する偏向した光線を屈折させて屈折した出射光線にするために、第3の面の反対に配置される屈折部材と、
第2の面及び第3の面とそれぞれの反射部材及び屈折部材との間に配置される、第1の透明な形状可変体及び第2の透明な形状可変体と、
第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムであって、第1のアクチュエータシステムが、反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置され、第2のアクチュエータシステムが、屈折部材を傾けて、当該第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムと、
を備える可変光偏向デバイスが提供される。
少なくとも第1の面、第2の面及び第3の面を有するプリズムであって、第1の面が入射光線を屈折させて屈折した入射光線にするためのものである、プリズムと、
第2の面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、第2の面の反対に配置される反射部材と、
第3の面を通して透過する偏向した光線を屈折させて屈折した出射光線にするために、第3の面の反対に配置される屈折部材と、
第2の面及び第3の面とそれぞれの反射部材及び屈折部材との間に配置される、第1の透明な形状可変体及び第2の透明な形状可変体と、
第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムであって、第1のアクチュエータシステムが、反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置され、第2のアクチュエータシステムが、屈折部材を傾けて、当該第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムと、
を備える可変光偏向デバイスが提供される。
有利には、傾いた反射部材及び屈折部材並びに反射部材と屈折部材とを有するプリズムを接続する非流体は、光学画像安定化システムにおいて用いられ得るのに適している可変光偏向デバイスの改善された収差特徴をもたらす。
特に、大幅な画像安定化修正が必要な場合、大幅な傾斜角、例えば、最大10度までの傾斜角等の1度より大きい傾斜角を必要とする。そのような大幅な傾斜角は、通常の単一傾斜構成において、通常、大幅な画像歪曲及び色収差をもたらすが、出射平面における同じ伝播偏角を独立して調整するように配置された2つの独立傾斜配置手段を有する本構成において、画像歪曲及び色収差を最小限に抑えることが可能である。
第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムは、互いに独立にして反射部材及び屈折部材の傾斜を変えるように配置される。すなわち、反射部材の傾斜角a1及び屈折部材の傾斜角a2、出射平面において定義された両方は独立して調整され得る。
国際公開第2020/074711号は、小型カメラモジュールとともに使用する光学アセンブリを開示する。光学アセンブリは、光学素子を通した光を偏向させるように配置される光学反射表面と、透明な弾性非流体と、1つ以上のアクチュエータを備えるアクチュエータシステムと、1つ以上のアクチュエータによる屈曲及び/又は変位を受けるように配置されるアクチュエータ構成要素とを備える。アクチュエータ構成要素の配向は、調整可能な屈折力又はビーム偏向をもたらすためにアクチュエータの作動によって変えられ得る。
国際公開第2020/074711号はビーム偏向器も開示するが、国際公開第2020/074711号は、両方とも偏向部材及び屈折部材等の2つの偏向手段の傾斜を制御するように配置される、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムを開示しない。
しかしながら、2つの独立傾斜システムを制御する複雑性が増したにも関わらず、2つの制御可能な傾斜システムにより、画像歪曲及び色収差等の画像収差を低減できる。
一実施形態によると、反射部材は、第2の面に対する第1の鋭角a1を有して配置され、屈折部材は、第3の面に対する第2の鋭角a2を有して配置され、可変光偏向デバイスは、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の所定の数式に従って、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムによってもたらされる傾斜を制御するように配置される、制御システムを更に備える。
有利には、反射部材及び屈折部材は、所定の数式に従って、例えばa1及びa2の方程式等に従って、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2を調整するように制御することができ、その結果、画像歪曲及び/又は色収差が低減され、また、ジッタ角に依存する方程式に従って第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の変数を制御することによって光学画像安定化を達成する。
一実施形態によると、所定の数式はジッタ角に依存し、ジッタ角は第1の面における軸主光線の入射角であり、軸主光線は、物点と、第3の面の下流に位置する撮像システムの入射瞳の中心とを接続する入射光線であり、物点は、ゼロジッタの状況で、物空間における光軸に位置する。
代替的だが同等に、ジッタ角は、撮像システム、すなわちプリズムの下流に配置される撮像システムの軸主光線に基づいて定義され得る。軸主光線は、軸上の物点と撮像システムの入射瞳の中心とを接続する基準光線である。ジッタが導入されると、可変光偏向デバイスを含む電子デバイスの回転若しくは並進、又は物体の並進のいずれかに起因して、軸上の物体は、ジッタによる光軸の変化に関する軸主光線の軸及び角度からずれる。軸上の物体が位置する軸は、プリズムによって折り曲げられる物空間における撮像システムの光軸である。したがって、この基準の軸主光線に基づいて、ジッタ角は、軸主光線と、第1の面又はプリズムの入射面に対する垂直ベクトルとの間の角度として定義され得る。
概して、ジッタ角βiは、基準の入射角に対する入射光線の入射角の偏差を記述する。
ジッタ角回転等のジッタ角は、例えば、加速度計又はジャイロによって、かつ、加速度測定値に応じて、可変光偏向デバイスを収容する電子デバイスの回転を決定することによって測定され得る。電子デバイスの回転は、基準の入射角に対する入射光線の入射角の偏差又は変化と同等である。ジッタ角の並進は、例えば、移動物体に起因して、電子デバイスに備えられるプロセッサ及びプロセッサによって実行されるように配置されるアルゴリズムの使用によって決定することができ、アルゴリズムは、画像センサからのデジタル画像において、例えば、特徴を追跡することによって、すなわち、ピクセル追跡によってジッタ並進を決定するように配置される。決定されたジッタ並進は、反射部材及び屈折部材の傾斜角を制御するために対応するジッタ角に転換され得る。
一実施形態によると、所定の数式は、それぞれのプリズム並びに第1の透明な形状可変体及び第2の透明な形状可変体の2つ以上のアッベ数V1、V2、V3及び/又は2つ以上の屈折率n1、n2、n3に更に依存する。
すなわち、形状可変体及びプリズムの両方の屈折率n1、n2、n3が異なる一般的な場合、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の所定の数式は、以下の式に基づいて決定され得る。
第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2は厳密にこの式と等しい必要はないが、この式からずれてもよく、上記の式に基づいて、例えば、他の条件が合致する必要がある場合に最適化アルゴリズムに基づいて決定され得ることを理解されたい。
第2の形状可変体及びプリズムの屈折率n1及びn3のみが異なる構成において、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の所定の数式は、以下の式に基づいて決定され得る。
ここで、「基づく」は、厳密な方程式からの偏差が、理想的な数式から最大+/-30パーセントの偏差等の範囲内で許容可能であることを意味する。
有利には、異なる屈折率及びアッベ数を有するプリズム及び形状可変体の1つ又は両方を構成することによって、色収差を更に低減することができる。
一実施形態によると、所定の数式は、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の比率が、第1の鋭角及び第2の鋭角の異なる値について一定又はほぼ一定であることを規定する。
有利には、形状可変体及びプリズムの屈折率が等しい又はほぼ等しい可変光偏向デバイスについて、画像歪曲及び色収差は、2対1の割合で低減することができ、画像安定化は、傾斜角の比率の制約を受ける傾斜角a1、a2を調整することによって、同時に達成することができる。
一実施形態によると、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の一定又はほぼ一定である比率は、それぞれのプリズム並びに第1の透明な形状可変体及び第2の透明な形状可変体の2つ以上のアッベ数及び/又は2つ以上の屈折率に依存する。
したがって、第1の透明な形状可変体及び第2の透明な形状可変体並びにプリズムの2つ又は全ては、異なる屈折率及び/又は異なるアッベ数を有する。
すなわち、形状可変体及びプリズムの両方の屈折率n1、n2、n3が異なる一般的な場合、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の一定又はほぼ一定の比率は以下によって与えられる。
プリズム及び第2の形状可変体の屈折率n1及びn3のみが異なる構成において、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の一定又はほぼ一定の比率は、以下によって与えられる。
再度、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の比率は、上記の方程式のみに基づく必要はなく、したがって、理想の数式から最大+/-30パーセントの偏差等、厳密な方程式からずれてもよい。
有利には、形状可変体及びプリズムの屈折率が等しいわけではない可変光偏向デバイスについて、画像歪曲及び色収差は、所定の数式によって規定された比率が合致する際に低減することもでき、画像安定化は、傾斜角a1、a2の所定の方程式に従って傾斜角a1、a2を調整することによって、同時に達成することができる。
プリズムは、三角形のプリズム、又は接続された三角形のプリズムを含むプリズム、又は接続された三角形のプリズムの形を有するプリズム、例えば2つの接続された三角形のプリズムであってもよい。
屈折部材は、反射部材の下流に位置し、すなわちその結果、入射光が、屈折部材を介して屈折して出る前に、反射部材によって反射される。
反射部材は、第2の面に対する第1の鋭角a1を有して配置され、屈折部材は、第3の面に対する第2の鋭角a2を有して配置され、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムによってもたらされる傾斜は制御可能であり、その結果、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の比率が異なる傾斜値について一定又はほぼ一定である。
アクチュエータシステムは、傾斜値を制御し、すなわち、ジッタを補正するために傾斜値を変えるが、比率a2/a1が一定又はほぼ一定である制約を受け、定数は、プリズム及び形状可変体の屈折率及びアッベ数に依存し得る。
可変光偏向デバイスは、第1の鋭角及び第2の鋭角を制御するように配置される制御システムを更に備える。
一実施形態において、第1の透明な形状可変体及びプリズムは、それぞれ、異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1を有し、第1の透明な形状可変体及びプリズムの異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1は、それぞれ、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)に基づく。
一例において、第2の透明な形状可変体及びプリズムは、異なる屈折率n3、n1及び異なるアッベ数V3、V1を有する。この例において、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の一定又はほぼ一定の比率は、a2/a1=2(n1-1)/(n3-1)*V3/V1によって与えられる。
条件a2/a1=2(n1-1)/(n3-1)*V3/V1が満たされると、又は部分的に満たされると、第2の透明な形状可変体及びプリズムが異なる屈折率n3、n1を有する場合、色収差が低くなる。方程式a1=βi/2[(n1-1) V3/V1-n1]及びa2=βi(n1-1)/(n3-1)[(n1-1)-V1/V3 n1]に従って、入射角βiに応じた傾斜角a1、a2を更に制御することによって、制御した傾斜角に起因した出射ビームの方向の結果として生じる変化がジッタ角を補正する。
本発明の第2の態様は、可変光偏向デバイスであって、
少なくとも第1の面、第2の面及び第3の面を有するプリズムであって、第1の面が入射光線を屈折させて屈折した入射光線にするためのものである、プリズムと、
第2の面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、第2の面の反対に配置される反射部材と、
第2の面と反射部材との間に配置される第1の透明な形状可変体と、
反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステムと、
を備え、第1の透明な形状可変体及びプリズムが、それぞれ、異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1を有し、第1の透明な形状可変体及びプリズムの異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1が、それぞれ、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)に基づく、可変光偏向デバイスに関する。
少なくとも第1の面、第2の面及び第3の面を有するプリズムであって、第1の面が入射光線を屈折させて屈折した入射光線にするためのものである、プリズムと、
第2の面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、第2の面の反対に配置される反射部材と、
第2の面と反射部材との間に配置される第1の透明な形状可変体と、
反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステムと、
を備え、第1の透明な形状可変体及びプリズムが、それぞれ、異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1を有し、第1の透明な形状可変体及びプリズムの異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1が、それぞれ、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)に基づく、可変光偏向デバイスに関する。
プリズム及び第1の透明な形状可変体の異なる屈折率及びアッベ数により、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)が満たされると、又は屈折率及びアッベ数が差Δ=V2-2V1(n2-1)/(n1-1)を最小限に抑えることに基づいて選択されると、色収差が低くなる。
第2の態様と同様に、可変光偏向デバイスは、
少なくとも第1の面、第2の面及び第3の面を有するプリズムを設けることであって、第1の面が入射光線を屈折させて屈折した入射光線にするためのものであることと、
第2の面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、第2の面の反対に配置される反射部材を設けることと、
第2の面と反射部材との間に配置される第1の透明な形状可変体を設けることと、
反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステムを設けることと、
によって得られ、プリズム及び第1の透明な形状可変体を設けることが、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)に基づいてプリズムの屈折率n1及びアッベ数V1を決定することを含み、その結果、プリズム及び第1の透明な形状可変体が、それぞれ、異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1を有する。
少なくとも第1の面、第2の面及び第3の面を有するプリズムを設けることであって、第1の面が入射光線を屈折させて屈折した入射光線にするためのものであることと、
第2の面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、第2の面の反対に配置される反射部材を設けることと、
第2の面と反射部材との間に配置される第1の透明な形状可変体を設けることと、
反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステムを設けることと、
によって得られ、プリズム及び第1の透明な形状可変体を設けることが、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)に基づいてプリズムの屈折率n1及びアッベ数V1を決定することを含み、その結果、プリズム及び第1の透明な形状可変体が、それぞれ、異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1を有する。
さらに、第2の態様と同様に、可変光偏向デバイスを製造する方法が提供され、方法は、
少なくとも第1の面、第2の面及び第3の面を有するプリズムを設けることであって、第1の面が入射光線を屈折させて屈折した入射光線にするためのものであることと、
第2の面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、第2の面の反対に配置される反射部材を設けることと、
第2の面と反射部材との間に配置される第1の透明な形状可変体を設けることと、
反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステムを設けることと、
を含み、プリズム及び第1の透明な形状可変体を設けることが、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)に基づいてプリズムの屈折率n1及びアッベ数V1を決定することを含み、その結果、プリズム及び第1の透明な形状可変体(241)が、それぞれ、異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1を有する。
少なくとも第1の面、第2の面及び第3の面を有するプリズムを設けることであって、第1の面が入射光線を屈折させて屈折した入射光線にするためのものであることと、
第2の面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、第2の面の反対に配置される反射部材を設けることと、
第2の面と反射部材との間に配置される第1の透明な形状可変体を設けることと、
反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステムを設けることと、
を含み、プリズム及び第1の透明な形状可変体を設けることが、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)に基づいてプリズムの屈折率n1及びアッベ数V1を決定することを含み、その結果、プリズム及び第1の透明な形状可変体(241)が、それぞれ、異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1を有する。
一実施形態によると、可変光偏向デバイスは、第1の出射平面に垂直又はほぼ垂直な第2の出射平面における屈折した出射光線の第2の伝播偏角を変えるように配置される、偏向手段を備える。
それによって、システムは、2つの寸法におけるジッタを補正することができる。
一実施形態によると、偏向手段は、反射部材又は屈折部材を更に傾けて、第2の出射平面における屈折した出射光線の第2の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステム又は第2のアクチュエータシステムを備える。
それに応じて、第2のアクチュエータシステムは、2つの垂直又はほぼ垂直の軸の周りの屈折部材の傾斜をもたらすように配置される。
一実施形態によると、偏向手段は、第2の出射平面における屈折した出射光線の第2の伝播偏角を変えるために、偏向した光線を偏向させて更に偏向した光線にするように配置される更なる反射部材を備える。
有利には、第1の反射部材と独立して制御される追加の反射部材は、第1の反射部材によってもたらされる偏向方向に対して異なる方向に、例えば垂直に、光線の偏向をもたらす。
更なる屈折部材は、反射部材の下流及び屈折部材の上流に位置してもよい。第1の出射平面及び/又は第2の出射平面は、第3の面に垂直又はほぼ垂直に配置されてもよい。
一実施形態によると、プリズムは、
第4の面であって、更なる反射部材が、偏向した光線を偏向させて更に偏向した光線にするために、第4の面の反対に配置され、屈折部材が更に偏向した光線を屈折させるために配置されるように配置される、第4の面と、
第4の面と更なる反射部材との間に配置される第3の透明な形状可変体と、
更なる反射部材を傾けて、第1の出射平面に垂直な第2の出射平面における屈折した出射光線の第2の伝播偏角を変えるように配置される、第3のアクチュエータシステムと、
を備える。
第4の面であって、更なる反射部材が、偏向した光線を偏向させて更に偏向した光線にするために、第4の面の反対に配置され、屈折部材が更に偏向した光線を屈折させるために配置されるように配置される、第4の面と、
第4の面と更なる反射部材との間に配置される第3の透明な形状可変体と、
更なる反射部材を傾けて、第1の出射平面に垂直な第2の出射平面における屈折した出射光線の第2の伝播偏角を変えるように配置される、第3のアクチュエータシステムと、
を備える。
更なる反射部材は、第4の面に対する第3の鋭角を有して配置される。第3のアクチュエータシステムは、第3の鋭角を変えて、屈折した出射光線の第2の伝播偏角の変化を達成するように配置される。
一実施形態によると、可変光偏向デバイスは、反射部材、更なる反射部材及び屈折部材のいずれかの傾斜を測定するように配置される、少なくとも1つの傾斜センサを更に備える。
一実施形態によると、第1の透明な形状可変体及び/又は第2の透明な形状可変体は、第1の透明で変形可能な非流体及び第2の透明で変形可能な非流体であり、プリズムの第2の面及び第3の面の少なくとも1つが非流体材料で形成されるように、プリズムは、第1の透明で変形可能な非流体及び第2の透明で変形可能な非流体と同じ変形可能な非流体材料を含む。
有利には、同じ変形可能な非流体材料からプリズム並びに第1の形状可変体及び/又は第2の形状可変体を形成することによって、異なる構成要素は同じ屈折率を有する。
本発明の第5の態様は、第1の態様、第2の態様及び第3の態様のいずれかによる光学可変光偏向デバイス及び画像センサを備えるカメラモジュールに関する。
第5の態様によるカメラモジュールは、光学画像安定化及び/又は画像合焦を実行するために1つ以上のアクチュエータシステムを制御するプロセッサを備えてもよい。
本発明の第6の態様は、第5の態様によるカメラモジュールを備える電子デバイスに関する。電子デバイスは、スマートフォン等の電話、スマートウォッチ等の時計、タブレット、ラップトップ、カメラ又は他のデバイスのいずれかであってもよい。
本発明の第7の態様は、画像を得るための第6の態様による電子デバイスの使用に関する。
要約すれば、本発明は、プリズムと、面を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線を偏向した光線として偏向するために、プリズムの当該面の1つの反対に配置される反射部材と、他の面を通して透過する偏向した光線を屈折させて屈折した出射光線にするために、プリズムの当該他の面の反対に配置される屈折部材と、プリズムの面と反射部材及び屈折部材との間に配置される、第1の透明な形状可変体及び第2の透明な形状可変体と、反射部材を傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムとを備え、第2のアクチュエータシステムが、屈折部材を傾けて、当該第1の出射平面における屈折した出射光線の同じ第1の伝播偏角を変えるように配置される、可変光偏向デバイスに関する。
概して、本発明の様々な態様及び実施形態は、本発明の範囲内で可能ないずれかの方法で組み合わせてもよいし、結びつけてもよい。本発明のこれらの態様、特徴及び/又は利点及び他の態様、特徴及び/又は利点は、以降に記述される実施形態から明らかであり、それらを参照して説明される。
本発明の実施形態は、単に例として、図面を参照して記述される。
図1Aは、鏡等の反射部材120の傾斜を制御することによって入射光線111を偏向するように配置される、可変光偏向デバイス190を示す。光線111は、プリズム100の第1の面101を通して屈折し、第2の面102を通して屈折し、第2の面102に戻るように反射し、その後第3の面103を介してプリズム100から屈折して出る。制御可能な鏡の傾斜を用いて、第1の出射平面(xy平面)、或いは第2の垂直な出射平面(xz平面)における屈折した出射光線の伝播角は、反射部材120の傾斜を制御することによって意図しないカメラジッタを補正するために制御することができ、それによってカメラの光学画像安定化が達成される。出射平面は、入射光線111の入射の平面に対して定義されてもよく、例えば、第1の出射平面は、入射の平面によって、又はそれに対して定義されてもよい。代替的には、出射平面は、基準座標系における第3の面又は平面に垂直な平面として定義されてもよい。概して、出射平面は静止平面である。
カメラジッタだけでなく、物体の動き又はジッタも補正することができる。したがって、可変光偏向デバイスは、物体の動きを補正するように制御することができ、すなわち、撮像された物体が画像センサ上で静止するように、可変光偏向デバイスを制御することができる。
光偏向デバイス190及び光学画像安定化の使用の一例は、参照により本明細書の一部をなす国際公開第2020/074711号に記述される。
図1Bは、カメラモジュール210を備える電子デバイス150の断面図を示す。電子デバイス150は、スマートフォン等の電話、スマートウォッチ等の時計、タブレット、ラップトップ、カメラ又は他の電子デバイスであってもよい。
電子デバイス150は、開口部151を介して光を受けるように配置され得る、光偏向デバイス190を備える。開口部151は、透明なプレート等の窓を備えてもよい。光偏向デバイス190は、例えば、90度の偏向によって、受けた光の入射光線を、伝播方向、例えば偏向した光が電子デバイスの長尺方向にそって伝播することができる伝播方向に折り曲げる。電子デバイス150の長尺長さは、デバイスの厚さTよりも大幅に長くてもよく、厚さは、開口部220の平面に垂直又はほぼ垂直な方向に延在する。
開口部151は、光を光学可変光偏向デバイスに透過するように配置される透明なカバー部材に備えられ得る。
偏向デバイス190は、カメラモジュール210の一部を形成してもよく、これは、偏向した光を受けるように配置される画像センサ152及び任意でレンズ153又は偏向した光の通路に配置される他の光学構成要素を更に備え得る。カメラモジュール210は、例えば国際公開第2020/074711号に記述される制御可能な屈折力を有する可変レンズを更に備え得る。
カメラモジュール210又は電子デバイス150は、反射部材120又は以下に記述される屈折部材を傾けるように配置される、アクチュエータシステムを制御するプロセッサを備える、制御システム199を更に備え得る。
図1A及び図1Bは光学画像安定化の原則を示すが、本発明者らは、図1Aの設計が歪曲(光学収差)及び色収差の低減を達成するために改善され得ることを実現した。歪曲とは、入射ビーム及び出射ビームの伝播方向の変化が異なることを意味する。
図2は、低減された歪曲及び色収差並びに改善された精度をもたらす可変光偏向デバイス190の一実施形態を示す。
概して、プリズム100は、少なくとも第1の面101、第2の面102及び第3の面103を有し、第1の面は、入射光線111を屈折させて屈折した入射光線112にするためのものである。面101、102、103は平らな面である。
プリズム100は、直角のプリズム等の三角形のプリズムであってもよく、又は他の幾何学形状を有してもよい。プリズムは、2つ以上の接続された三角形のプリズム591、592(図5を参照)等の2つ以上の光学素子から組み立てられてもよい。代替的には、プリズム100は、モノリシックであるが、2つの接続された三角形のプリズム等の接続された三角形のプリズムの形状を有する。
反射部材120は、第2の面102を通してプリズムに戻るように屈折した入射光線112を偏向した光線113として偏向するために、第2の面102の反対に配置される。
光偏向デバイス190は、反射部材120の下流に位置し、第3の面を通して透過する偏向した光線113を屈折させて屈折した出射光線214にするために、第3の面103の反対に配置される、屈性部材230を更に備える。したがって、屈折した出射光線214は、カメラモジュール210の画像センサ152に向けて伝播し得る。
第1の透明で変形可能な非流体241及び第2の透明で変形可能な非流体242は、第2の面102及び第3の面103と、それぞれの反射部材120及び屈折部材230との間に挟持される。
透明で変形可能な非流体241、242は、弾性軟質材料から作られることが好ましい。非流体241、242は、軟質ポリマから作られてもよく、これは、シリコン、ポリマジェル、架橋ポリマ又は部分的架橋ポリマのポリマネットワーク及び混和性油又は油の組合せ等の、複数の異なる材料を含んでもよい。非流体の弾性率は、300Paより大きくてもよく、それによって通常動作における重力に起因した変形を避けられる。非流体の屈折率は、1.3より大きく又は空気の屈折率より少なくとも大きくてもよい。非流体241、242は、プリズム100及び屈折部材230の屈折率と等しいか、ほぼ等しいか、又は近い屈折率を有し、非流体の境界における反射を低減することができる。流体形状の可変体と比較して、透明で変形可能な非流体は、伸縮自在に変形可能であってもよく、ゼロより大きい剛性率を有してもよい。
透明で変形可能な非流体の代替形として、本体241、243、543のいずれか1つ以上は、流体、すなわち、柔軟な封入に含められる油又は水ベースの液体等の流体を含む形状可変体であってもよい。例えば、流体は、軟質箔等の透明な軟質材料によって封入されてもよい。
したがって、概して透明な本体241、243、543は、透明な形状可変体であり、これは、透明で変形可能な非流体又は透明な流体として具体化されてもよく、異なる透明な形状可変体が2つの可能性にそれぞれ応じることによって構成されてもよいことを含む。
本明細書の例及び実施形態は、透明で変形可能な非流体を主に指すが、その代わり、形状可変な流体に同じく基づくことができる。したがって、例及び実施形態は、変形可能な非流体から作られる本体241、243、543に限定されないだけでなく、流体又は一般に形状可変体に基づいた解決法を含む。
非流体241、242により、第1の面101から第3の面103の屈折率は、空気の屈折率よりも大きい。それに応じて、非流体は、プリズム並びに反射部材及び屈折部材の面と光学的に接続される。
非流体241、242又は形状可変体241、242の1つ以上、プリズム100及び屈折部材230は、同じ屈折率及びアッベ数を有してもよく、又はそれらは、例えば、他で記述される色収差を低減する目的で、異なる屈折率及びアッベ数を有してもよい。
例えば、プリズム100が1つ以上の透明で変形可能な非流体241、242と同じ非流体材料から作られる場合に、同じ屈折率は達成される。例えば、第2の面及び第3の面又は一般に、反射部材120、520及び屈折部材230のいずれかに接するいずれかのプリズムの面がプリズム100の非流体材料の境界面として形成されるか、又は非流体241、242の1つ以上が非流体のプリズム体と一体化して形成されるように、プリズムは作られ得る。非流体のプリズム体の第1の面101は、ガラス板等の透明部材を含む。
光偏向デバイス190は、第1のアクチュエータシステム251及び第2のアクチュエータシステム252を更に備える。アクチュエータシステムのそれぞれは、1つ以上のアクチュエータを含んでもよい。アクチュエータは、リニア圧電変位アクチュエータ又はモータ等のリニア変位アクチュエータであってもよい。反射部材251及び屈折部材252は、リニアアクチュエータ変位に対応してヒンジ接続部の周りを回転するように、ヒンジ接続部251a、252aを介してヒンジ結合されてもよい。
第1のアクチュエータシステム251は、反射部材を傾けて、第1の出射平面、ここではxy平面における屈折した出射光線214の第1の伝播偏角D1を変えるように配置される。第1の伝播偏角D1は、入射光線111及び出射光線214の方向の間の角度差である。すなわち、第1の伝播偏角D1は、入射光線111のジッタ角βiに対する出射光線214の出射角βoによって定義される。したがって、伝播偏角D1は、所与の入射角の入射光線111及び結果としてもたらされる出射光線の間の角度差である。
第1の伝播偏角D1及び第1の伝播偏角D2(以下のD2を参照)は、他の方法で、しかしながら一般に、伝播偏角D1が平面又は3D空間における入射ビーム111の角度及び出射ビーム214の角度の間の差に関する角度として定義されるように、定義され得る。
第1の伝播偏角D1及び第2の伝播偏角D2を定義する目的は、ジッタ角βi及び屈折率n又は複数の屈折率n1、n2における変化に起因する第1の伝播偏角D1及び第2の伝播偏角D2における変化が最小限に抑えられる解決策を達成することである。したがって、本質は、第1の伝播偏角D1及び/又は第2の伝播偏角D2がジッタ角βi及び屈折率における変化について可能な限り一定に近づくよう保たれ、画像歪曲及び色収差を最小限に抑える解決策を達成することである。本発明の例によると、そのような解決策は、特定の方法で反射部材及び屈折部材の傾斜角を制御することによって、及び/又は特定の屈折率を有するプリズム及び1つ以上の形状可変体を構成することによって、達成される。
図13は、ジッタ角βiの定義を提供する。したがって、ジッタ角βiは、第1の面101における軸主光線986の入射角であり、すなわち、軸主光線986及び第1の面101に対する垂直線にわたる平面における、軸主光線986及び第1の面101に対する垂直線の間の角度である。同等に、ジッタ角βiは、軸主光線986と、物空間における折り曲げられる光軸又は撮像システム153の光軸のいずれかの光軸985との間の角度であり、すなわち、撮像システム153は画像センサ152上に物体983を撮像するように配置される撮像レンズを備える。光軸985は、撮像システム153のレンズによって定義される光軸である。
撮像システム153は、可変光偏向デバイス190に備えられる必要はないが、例えば、電子デバイス150又は他のシステムにおける光偏向デバイスとともに用いられることが理解される。
軸主光線986は、第1の面101の上流の物空間における物点983と、第3の面103の下流に位置する撮像システムの入射瞳981の中心とを接続する光線、例えば、入射光線111によって定義される。軸主光線は、プリズム101によって折り曲げられる。
入射瞳は、撮像システム153の撮像レンズによって形成される開口絞り、例えば開口絞り982の画像である。
物点983は、ゼロジッタの状況で、物空間における折り曲げられた光軸985に位置する物点として定義される。したがって、物点983は、ゼロジッタの状況で光軸983に位置するという意味で、軸上の物点である。
ジッタが導入されると、電子デバイス150の回転若しくは並進又は物点983の並進によって、例えば、高速移動物体の撮像によって、軸上の物点983は、軸、及び、光軸に対する軸主光線986の角度、すなわち軸主光線986の入射角からずれ、ジッタに応じて変わる。
したがって、この基準の軸主光線986に基づいて、ジッタ角βiは、第1の面101に対する軸主光線986の入射角として定義され得る。
それに応じて、可変光偏向デバイス190を備える電子デバイスが回転するか又は物体が移動すると、軸主光線986は、角度、すなわちジッタ角である入射角を生み出す一方、他の入射光線の入射角は、相応して変わる。入射角又はジッタ角βiは、入射平面、すなわち、プリズム101の第1の面101に対して垂直な表面にわたる平面及び軸主光線986の伝播ベクトルにおいて定義される。
代替的に又は加えて、ジッタが電子デバイス150の回転のみに起因する状況で、ジッタ角βiは、「基準の入射光線」の入射角として定義され得る。基準の入射光線は、ゼロジッタの状況で、第1の面101に対して垂直である入射光線111である。したがって、ゼロジッタの状況で、基準の入射光線は、第1の面101の垂直線に対する角度βiを生み出す。したがって、入射角である角度βiは、ジッタ角を与える。
本明細書において、ジッタ角βi及び入射角βiは、交換可能に用いられる。
第2のアクチュエータシステム252は、屈折部材230を傾けて、同じ第1の出射平面、ここではxy平面における屈折した出射光線214の第1の伝播偏角D1を変えるように配置される。
図2に示すように、反射部材120は、第2の面102に対する第1の鋭角a1を有して配置され、屈折部材230は、第3の面103に対する第2の鋭角a2を有して配置される。図3を参照して以下に示されるように、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の比率が2に等しい又は2にほぼ等しいように角度a1、a2を制御することによって、画像歪曲及び色収差を低減することができる。
第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2並びに第3の鋭角a3及び第4の鋭角a4は、その平らな面等の、反射部材又は屈折部材の反射面又は屈折面と、プリズム101、591、592の関連面との間の角度を定義する。さらに、鋭角は、反射部材及び屈折部材の傾斜軸又は回転軸に垂直な平面、又は同等に、反射部材及び屈折部材の反射面及び屈折面に垂直、かつ傾斜角から独立したプリズムの反対面に垂直な平面において定義される。
図3Aは、プリズムに対する第1の鋭角a1に配向される反射部材120のみを構成するプリズム100を示す。図3Aに示される角度及び反射の法則に基づいて、第1の伝播偏角D1は以下のように決定され得る。
スネルの法則は、第1の面101及び第3の面103における以下の関係を与える。
sinβo=nsin(φ+2a1)
sinβi=nsinφ
これから、第1の偏角D1は以下のように表され得る。
sinβo=nsin(φ+2a1)
sinβi=nsinφ
これから、第1の偏角D1は以下のように表され得る。
小さい角度に関するこの式は以下のように近似され得る。
ここで、この例における屈折率nは、形状可変体241及びプリズム100の屈折率である。これから、屈折率nの偏角D1の依存性に関して、色収差が以下であることになる。
これは、色収差の量が、第1の鋭角a1の変化とともに線形に変化することを意味する。
入射光線111の入射角βiの第1の偏角D1の歪曲又は依存性は、D1、dD1/dβiの非近似的な方程式から決定され得る。これは一定ではない結果を与えることが証明され得る。理想的には、導関数dD1/dβiは、1又は-1と等しくなるべきであり、すなわち入射光線111の角度変化により、出射光線214の同じ角度変化が与えられるべきである。
図3Bは、第2の鋭角a2に配向される屈折部材230のみを構成するプリズム100を示す。図3bにおいて示される角度及び反射の法則に基づいて、第1の伝播偏角D1は、以下のように決定され得る。
スネルの法則は、第1の面101、第3の面103における以下の関係を与える。
sinβi=nsinφ
sinβo=nsin(φ-a2)
sinβi=nsinφ
sinβo=nsin(φ-a2)
これから、第1の偏角D1は以下のように表され得る。
小さい角度βiに関するこの式は以下のように近似され得る。
これから、色収差及び歪曲は上記のように決定され得る。色収差は以下である。
したがって、色収差は、第2の鋭角a2とともに線形に変化する。
歪曲は以下である。
再度、歪曲は一定ではなく、1又は-1と等しくないことが証明され得る。
したがって、図3Bにおける構成も、いくつかの色収差及び歪曲を明示する。
図4は、それぞれの反射部材120及び屈折部材230に対して定義される、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2とともに反射部材120及び屈折部材230の両方を構成するプリズム100を示す。図4に示される角度及び反射の法則に基づいて、第1の伝播偏角D1は以下のように決定され得る。
スネルの法則は、第1の面101及び第3の面103における以下の関係を与える。
sinβi=nsinφ
sinβo=nsin(φ+2a1-a2)
sinβi=nsinφ
sinβo=nsin(φ+2a1-a2)
これから第1の偏角D1は以下のように表され得る。
小さい角度βiに関する式は以下のように近似され得る。
第1の鋭角及び第2の鋭角がa2=2a1=βiに従って選択される場合、第1の偏角は以下のように簡略化され得る。
これから、色収差及び歪曲は、次のようになる。色収差は以下である。
歪曲は以下である。
図3A、図3B、図4の例において、nは屈折率であり、これは非流体又は形状可変体241、242及びプリズム100の両方に関して同じである。
一実施形態によると、プリズムは、非流体251、253、543の1つ以上と同じ非流体材料を含み、その結果、プリズムは1つ以上の第1の透明な非流体、第2の透明な非流体及び第3の透明な非流体と同じ非流体材料を含み、プリズムのそれぞれの第2の面、第3の面及び/又は第4の面は非流体材料で形成される。このように、屈折率は、非流体及びプリズムを通して同じである。
それに応じて、条件a2=2a1=βiが満たされると、色収差及び歪曲は、ゼロ又はほぼゼロに低減される。βiは、例えばカメラの不安定な扱いに起因して、本明細書でジッタとして参照される入射角における不所望な変化を記述する。本明細書において、βiは、第1の出射平面、すなわちxy平面における入射角のみを含んでもよく、又は入射角の2つの構成要素、すなわちxy平面における入射角及びxz平面における入射角を含んでもよい。したがって、βiの定義は、第1の出射平面、すなわちxy平面におけるD1の変化を引き起こすz軸の周りの不所望な回転を記述するジッタ構成要素Δβz、及び第2の出射平面、すなわちyz平面における第2の伝播偏角D2の変化を引き起こすxy平面の軸の周りの不所望な回転を記述するジッタ構成要素Δβxyの文脈に依存する。
概して、ジッタ角βiは、同じ入射光線がジッタに起因して回転するプリズムに当たる場合、基準の入射角に対する入射光線111の入射角の偏差Δβi、例えば、非ゼロ入射角に対するプリズムの基準配向に当たる入射光線のゼロ入射角の偏差を記述する。同等に、ジッタ角βiは、基準配向に対するカメラモジュール210の配向の偏差を記述する。
したがって、ジッタ角偏差Δβiに対応する入射角βiは、z軸の周りの不所望な回転を記述するジッタ構成要素Δβz、及びxy平面における軸の周りの不所望な回転を記述するジッタ構成要素Δβxyに分解され得る。便宜のために、本明細書の例及び実施形態は、Δβz等の特定の構成要素が用いられる場合にもβiのみを参照し得る。
カメラモジュール210の制御システムは、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の角度の比率が2又はほぼ2に等しいように、それらを制御するように配置され得る。
一実施形態によると、第2のアクチュエータシステム252は、x軸等のxy平面における軸の周りの屈折部材230を傾けて、第1の出射平面、したがってxy平面に垂直である第2の平面における屈折した出射光線214の伝播方向D2、例えば第2の伝播偏角D2を変えるように更に配置され得る。
任意で、xy平面における軸の周りの屈折部材230を傾けることに加えて又は代替的に、第1のアクチュエータシステム251はxy平面における軸、例えばx軸の周りの反射部材120を傾けて、当該第2の出射平面における屈折した出射光線214の伝播方向又は第2の伝播偏角D2を変えるように更に配置され得る。
それに応じて、可変光偏向デバイス190は、第1の出射平面に垂直又はほぼ垂直である第2の出射平面における屈折した出射光線214の伝播角D2を変えるように配置される、屈折部材230及び/又は反射部材120によって具体化される偏向手段を更に備え得る。概して、第1の出射平面及び第2の出射平面は垂直である必要はないが、少なくとも、第2の伝播偏角D2の構成要素及び第1の伝播偏角D1の垂直な構成要素が垂直な出射平面において定義されるように、少なくとも平行ではない。便宜のために、図2、図3A及び図3B、図4は、第2の伝播偏角D2又は第2の出射平面を示さない。互いに垂直であることに加えて、第1の出射平面及び/又は第2の出射平面は、第3の面113に垂直又はほぼ垂直である。
本明細書でz軸ジッタΔβzとして参照されるz軸の周りの電子デバイス150の意図しない回転を補正するために、反射部材120及び屈折部材230の第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2は、Δa1=Δβz/2及びΔa2=Δβzに従って、第1の鋭角変数Δa1及び第2の鋭角変数Δa2によって調整されるべきである。同様に、本明細書においてxy平面ジッタΔβxyとして参照されるxy平面における軸の周りの電子デバイス150の意図しない回転は、xy平面における軸の周りの屈折部材230の傾斜を、任意でxy平面における軸の周りの反射部材120の傾斜と併せて制御することによって、補正され得る。
それに応じて、制御システム199は、ジッタ角βiに依存した傾斜変数Δa1及びΔa2をもたらすことによって、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の所定の数式に従って第1のアクチュエータシステム251及び第2のアクチュエータシステム252によってもたらされる傾斜を制御するように配置される。条件a2=2a1=βiは、Δa1=Δβz/2及びΔa2=Δβzであるように、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の数式を与える。
条件a2=2a1=βiは、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の比率が一定又はほぼ一定に制御され、すなわち2又はほぼ2に等しいように制御されるべきであると規定する。
図5は、可変光偏向デバイス190の一実施形態を示し、プリズム100が直角のプリズム等の第1の接続された三角形のプリズム591及び第2の接続された三角形のプリズム592を備える。第1のプリズム及び第2のプリズムは同じ屈折率を有し、透明な接着剤の使用によって接続され得ることが好ましい。第1の面101、第2の面102及び第3の面103が示され、第1の面は入射光線111を屈折させて屈折した入射光線112にするためのものである。第1の面101、第2の面102及び第3の面103は、第2の面102及び第3の面103の反対に配置される反射部材120及び屈折部材230とともに示される。
代替的には、図5のプリズム100はモノリシックに形成され得る。
図5の実施形態は、第2の出射平面における屈折した出射光線214の第2の伝播偏角D2を変えるために、偏向した光線113を偏向して更に偏向した光線113aにするように配置される更なる反射部材520を更に含み得る。したがって、更なる反射部材520は、第2の平面における出射ビーム214を偏向する偏向手段を具体化し得る。更なる反射部材520は、入射光線111の伝播に関して、反射部材120及び屈折部材230の間に位置する。
図6は、より詳細に図5の実施形態を示し、上部の図はxy平面における第1のプリズム591及び第2のプリズム592の側面図を示し、下部の図は、zy平面における第1のプリズム591及び第2のプリズム592の側面図を示す。
上部の図は、第1の面101で屈折して屈折した入射光線112になる、かつ反射部材120で反射して図2のような偏向した光線113になる入射光線111を示す。偏向した光線113は、接続されたプリズムの面を介して第2のプリズム592に透過される。
偏向した光線113は、上述したような第2の伝播偏角D2を変えるために、更なる光学反射部材520によって反射され得る。
図6に示されるように、更なる反射部材520は、プリズム100の第4の面504の反対に配置され、その結果、更なる偏向した光線113aは、第1の偏向した光線113の偏向方向に垂直又はほぼ垂直な方向において偏向される。それによって、屈折部材230は、更なる反射部材520の下流に配置される。
第3の透明で変形可能な非流体543又は一般に第3の形状可変体543は、第4の面504及び更なる反射部材520の間に配置され、第3のアクチュエータシステム554は、更なる反射部材520を傾けて、第2の伝播偏角D2の所望の変化を達成するように配置される。更なる反射部材520及び第4の面504の間の角度は、第3の鋭角a3を定義する。
第2の鋭角a2(図6には図示せず)は、xz平面に定義され、屈折部材230は、第1の出射平面、ここではxz平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角D1を変えるために、y軸の周りで傾けて第2の鋭角a2を変えるように配置される。
第2のアクチュエータシステム252は、第2の出射平面、ここではyz平面における屈折した出射光線214の第2の伝播偏角D2を変えるために、x軸の周りで屈折部材230を傾けてyz平面において定義される第4の鋭角a4を変えるように更に構成され得る。
それに応じて、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2における変化は、第1の出射平面における屈折した出射光線の第1の伝播偏角D1を協同して変える。第3の鋭角a3及び第4の鋭角a4における変化は、第2の出射平面における屈折した出射光線の第2の伝播偏角D2を協同して変える。
xy平面、すなわちxy平面ジッタΔβxyにおける軸の周りの電子デバイス150の意図しない回転を補正するために、第3の鋭角a3及び第4の鋭角a4は、Δa3=Δβxy/2及びΔa4=Δβxyに従って、変数Δa3及びΔa4によって調整されるべきである。
任意で、反射部材120は、xy平面における軸(例えば、xy平面における、かつ第2の面102と平行な軸、本明細書で第1の斜辺回転軸として参照される)の周りで傾けて、第2の出射平面における屈折した出射光線の第2の伝播偏角D2を変えるように更に構成され得る。同様にかつ任意で、更なる反射部材520は、yz平面における軸の周りで傾けて、第1の出射平面における屈折した出射光線の第2の伝播偏角D1を変えるように構成され得る。
図8、図9及び図10は、光偏向デバイス100を通して透過した画像光線のOIS精度、色収差、歪曲、アクチュエータストローク及び画像回転に関して、可変光偏向デバイスの異なる構成の性能パラメータを示す。OIS精度は、ジッタ補正なしの同じ画像と比較して、画像センサ152上のジッタ(例えば、μmで表される)について訂正された画像の最大偏差である。
システムパラメータは、15mm、3.2F値、1/3インチセンサ、及び6mm高さ(x方向)であるプリズムの撮像レンズシステムの効率的な焦点距離を有する。全ての場合、カメラジッタ角度の広さ、すなわちユーザによるカメラの不安定の把持で引き起こされるカメラの回転は、x軸及びz軸の周りの3度である。
2D傾きプリズム(図8)は、本発明の一部ではない基準事例を示し、光学画像安定化(OIS)は、x軸及び第1の斜辺回転軸等の2つの垂直軸の周りのプリズム全体を回転させることによって達成される。見られるように、OIS精度は非常に良いわけではない。
2D POIS(図8)は、反射部材120のみが存在し、これがz軸及び第1の斜辺回転軸の周りで傾けられるように構成される場合を示す。見られるように、OIS精度は依然として非常に良いわけではない。
2Dウェッジ(図8)は、屈折部材230のみが存在し、これがx軸及びz軸の周りで傾けられるように構成される場合を示す。OIS精度及び画像回転パラメータが改善されるが、色収差が犠牲となり、アクチュエータストロークが向上する。
図8において、z方向における色収差の値が低い又はゼロであるので、色収差はx方向についてのみ与えられる。
1D POIS+2Dウェッジ(図8)は、図2及び図4における例に対応する場合を示すが、屈折部材230は、2つの垂直軸、ここではx軸及びz軸の周りで傾けられるように構成される。屈折部材230がΔβzジッタの必要なz方向補正をもたらす必要があるので、517μmの屈折部材230のx傾斜ストロークは比較的高い。アクチュエータストロークは、現在の傾斜軸について与えられ、hは、斜辺方向傾斜を示す。OIS精度は、z方向における39μm精度及びx方向における0精度だけ向上した。
2×1D傾きプリズム(図9)は、本発明の一部ではない場合を示し、光学画像安定化(OIS)は、z軸の周りで第1のプリズム591を回転させることによって、かつx軸の周りで第2のプリズム592を回転させることによって達成される。見られるように、ほぼ完全な結果が得られる。しかしながら、中実プリズム体の回転は、複雑かつ大きいアクチュエータシステムを必要とし、したがって、小型カメラモジュールに適さない。
2×1D POIS(図9)は、第1のプリズム591が反射部材120とともに提供され、第2のプリズム592が更なる反射部材520とともに提供される場合を示す。それに応じて、屈折部材は用いられない。反射部材120は、z軸の周りでのみ傾けられ、更なる反射部材520は、x軸の周りでのみ傾けられる。性能パラメータは、例えば、2D POIS解決策と比較すると明らかに改善される。
2×1D POIS+2Dウェッジ(図9)は、図5及び図6に対応する場合を示し、第1のプリズム591は、z軸の周りで傾けるように配置される反射部材120とともに提供され、第2のプリズム592は、x軸の周りで傾けるように配置される更なる反射部材520とともに提供される。第2のプリズム592は、y軸及びz軸の周りで傾けるように配置される屈折部材230とともに更に提供される。この構成では、性能パラメータはほぼ完全である。
2×2D傾きプリズム(図10)は、本発明の一部ではない場合を示し、光学画像安定化(OIS)は、x軸及びz軸の周りで第1のプリズム591を回転させることによって、かつx軸及びyz平面における軸(例えば、yz平面における、かつ第4の面504と平行な軸、本明細書において第2の斜辺回転軸として参照される)の周りで第2のプリズム592を回転させることによって達成される。全性能パラメータは完全であるが、複雑かつ小型ではないアクチュエータシステムを必要とする。
2×2D POIS+2Dウェッジ(図10)は、第1のプリズム591がz軸及び第1の斜辺回転軸の周りで傾けるように配置される反射部材120とともに提供され、第2のプリズム592がx軸及び第2の斜辺回転軸の周りで傾けるように配置される更なる反射部材520とともに提供される場合を示す。第2のプリズム592は、y軸及びz軸の周りで傾けるように配置される屈折部材230とともに提供される。この構成では、性能パラメータは、些細な歪曲のみでほぼ完全である。
図7Aは、可変光偏向デバイス190の一実施形態790を示す。以前の実施形態と同様に、可変光偏向デバイス790は、プリズム100、反射部材120、第1の透明で変形可能な非流体241及び第1のアクチュエータシステム251を備える。以前の実施形態と同様に、可変光偏向デバイス790は、屈折部材230、第1のプリズム591及び第2のプリズム592並びに更なる反射部材520の1つ以上を任意で備え得る(これらの代替形態は図示せず)。可変光偏向デバイス790は、色収差を最小限に抑えるために特に有利であり得る。
この実施形態によると、色収差は、それぞれ、プリズム100及び第1の透明で変形可能な非流体241の異なる屈折率n1、n2、任意でアッベ数V1、V2を選択することによって最小限に抑えられ、その結果、プリズム100及び第1の透明で変形可能な非流体241のアッベ数V1、V2はそれぞれ、条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)を満たす。明らかに、実際には、条件が完全に満たされるように屈折率n1、n2を選択することはほぼ不可能であり、したがって、実際には、条件が少なくとも部分的に満たされるように、又は例えば、V2-2V1(n2-1)/(n1-1)の差が所与の閾値を下回るように、屈折率n1、n2並びにV1及びV2はこの条件に基づいて決定される。
プリズム及び非流体241に利用可能な限られた材料数で、又は利用可能なプリズム及び非流体の材料に基づいて、条件を最も満たす材料及び/又はプリズムが選択され得る。非流体241の材料は、その構成に基づいて、例えば、アッベ数の条件を最適化するために選択されたプリズムと併せて、設計され得る。代替的には、非流体241の材料は定められ、又は選択される利用可能な材料は少ない。非流体(又は流体)材料が選択される場合、上記の条件に最も合致するプリズムの材料が選択される。
屈折法則及び反射法則のスネルの法則を使用することにより、以下の関係が決定される。
入射角βiであり、及び媒介物、例えば空気の屈折率、すなわち入射ビーム111が移動する屈折率が1であると想定した場合、以下の関係が決定され得る。
sinβi=n1 sinβ′
n1 sinθ=n2 sinθ′
Γ=-Γ′
n2 sinλ=n1 sinλ′
n1 sinφ=n2 sinφ′
θ=β′+π/4
Γ=θ′+a1
λ=Γ′-a1
φ=γ′+π/4
sinβi=n1 sinβ′
n1 sinθ=n2 sinθ′
Γ=-Γ′
n2 sinλ=n1 sinλ′
n1 sinφ=n2 sinφ′
θ=β′+π/4
Γ=θ′+a1
λ=Γ′-a1
φ=γ′+π/4
a1及びβiがゼロに近い場合、方程式は以下のように簡略化され得る。
φ’=-βi-2(2n2-n1)a1
φ’=-βi-2(2n2-n1)a1
屈折率dn1及びdn2における変数に関して、出射角φ′の変数は以下のように与えられる。
ここで「∂/∂」は、偏微分を示し、「d」は、関連変数の変数を示す。
プリズムの無彩色挙動の条件は、dφ’=0である。プリズム100及び第1の透明で変形可能な非流体241のアッベ数並びにプリズムは、それぞれ以下である。
式においてdn1及びdn2をdφ’=0に代入することによって、かつアッベ数V1及びV2を用いることによって、ゼロ色収差は以下の場合に得られ得る。
それに応じて、図7Aの構成では、色収差は、上記の条件が満たされる場合、入射角βiのいずれかの値について最小限に抑えられる。
図7Bは、可変光偏向デバイス190の代替的な一実施形態791を示す。以前の実施形態と同様に、可変光偏向デバイス791は、プリズム100、反射部材120及び屈折部材230、第1の透明で変形可能な非流体241及び第2の透明で変形可能な非流体242、並びに第1のアクチュエータシステム251及び第2のアクチュエータシステム252(図示せず)を備える。以前の実施形態と同様に、可変光偏向デバイス791は、第1のプリズム591及び第2のプリズム592、並びに更なる反射部材520(図示せず)を任意で備え得る。
プリズム100は、所与の屈折率n1及びアッベ数V1を有する。第1の非流体241は、屈折率n2及びアッベ数V2を有する。屈折率n1及びアッベ数V1は、それぞれ屈折率n2及びアッベ数V2と等しい又はほぼ等しい場合があり、又は第1の非流体241及びプリズム100は、屈折率及びアッベ数について異なる値を有する場合がある。
第2の非流体242は、屈折率n3及びアッベ数V3を有し、n3及びV3はそれぞれ、プリズムの屈折率n1及びアッベ数V1とは異なる。代替的には、屈折率n1及びアッベ数V1は、それぞれ、屈折率n3及びアッベ数V3に等しい又はほぼ等しい場合がある。
したがって、この例によると、概して第1の透明な形状可変体241及び第2の透明な形状可変体242並びにプリズム100の2つ又は全ては、異なる屈折率n1、n2、n3及び異なるアッベ数V1、V2、V3を有する場合がある。
可変光偏向デバイス791は、色収差及び歪曲を最小限に抑えることに関して改善した性能を示す。
この例によると、3つの構成要素全てが異なる屈折率及びアッベ数を有する場合、すなわちn1≠n2≠n3、V1≠V2≠V3である場合、色収差は、以下の公式による第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の一定又はほぼ一定の比率を決定することによって最小限に抑えられる。
一例において、n1はn2と等しい又はほぼ等しく、V1はV2と等しい又はほぼ等しいが、n1≠n3及びV1≠V3である場合、色収差は、以下の公式による第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の間の一定又はほぼ一定の比率を決定することによって最小限に抑えられる。
したがって、プリズム100の所与の屈折率n1、n2、n3及びアッベ数V1、V2、V3並びに第1の非流体241及び第2の非流体242、第1のアクチュエータシステム251及び第2のアクチュエータシステム252(便宜のためにアクチュエータは図7Bに図示せず)は、比率a2/a1がゼロ又は最小限の色収差の条件と等しい又はほぼ等しいように制限することができ、条件はa2/a1の関連式によって与えられる。
さらに、ジッタΔβz、すなわちz軸の周りの不所望な回転を補正するために、第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の所定の数式は以下の方程式によって与えられる。
これは、n1≠n2≠n2及びV1≠V2≠V3であり、βiは、z軸の周りの不所望な回転を記述するジッタ構成要素Δβzを参照する一般的な場合である。n1はn2に等しい又はほぼ等しい、かつV1はV2に等しい又はほぼ等しいが、n1≠n3及びV1≠V3である場合、方程式は、以下のように解かれる。
上記の方程式は、図7Bに基づいて屈折法則及び反射法則のスネルの法則を使用することによって決定することができる。
n1≠n2≠n3及びV1≠V2≠V3、入射角βiである一般的な場合、かつ周辺の媒介物、例えば空気の屈折率は屈折率1を有すると想定した場合、以下の関係が決定され得る。
sinβi=n1 sinβ′
n1 sinθ=n2 sinθ′
Γ=-Γ′
n2 sinλ=n1 sinλ′
n1 sinδ=n3 sinδ′
n3 sinφ=sinφ′
θ=β′+π/4
Γ=θ′+a1
λ=Γ′-a1
δ=λ′+π/4
φ=λ′+a2
sinβi=n1 sinβ′
n1 sinθ=n2 sinθ′
Γ=-Γ′
n2 sinλ=n1 sinλ′
n1 sinδ=n3 sinδ′
n3 sinφ=sinφ′
θ=β′+π/4
Γ=θ′+a1
λ=Γ′-a1
δ=λ′+π/4
φ=λ′+a2
a1及びβiがゼロに近い場合、方程式は以下のように簡略化され得る。
φ’=-βi-2(2n2-n1)a1+n3a2
φ’=-βi-2(2n2-n1)a1+n3a2
屈折率dn1、dn2及びdn3における変数に関して出射角φ′の変数は、以下のように与えられる。
ここで、「∂/∂」は、偏微分を示し、「d」は関連変数の変数を示す。
プリズムデバイス190の無彩色挙動の条件がdφ’=0である。プリズム100並びに第1の透明で変形可能な非流体241及び第2の透明で変形可能な非流体242のアッベ数及びプリズムは、それぞれ以下である。
式においてdn1、dn2及びdn3をdφ’=0に代入することによって、かつアッベ数V1、V2及びV3の式を用いることによって、ゼロ色収差の条件は以下になる。
これは一般的な場合であり、及び
これはn1≠n3及びV1≠V3のみの場合である。
したがって、第2の鋭角a2及び第1の鋭角a1の比率は、上記の方程式によって与えられる定数に等しい又はほぼ等しくなるべきである。
加えて、ジッタΔβzを補正するために、条件
φ’+a2=0 ⇒ -βi-2(2n2-n1)a1+(n3-1)a2=0
は、プリズムの出射からの主光線及び光軸が一致するのを確実にするために満たされなければならない。この条件は以下の条件に対応する。
φ’+a2=0 ⇒ -βi-2(2n2-n1)a1+(n3-1)a2=0
は、プリズムの出射からの主光線及び光軸が一致するのを確実にするために満たされなければならない。この条件は以下の条件に対応する。
これは上記で用いられたものである。
ゼロ色収差の条件を上記の方程式に代入することによって、傾斜角、すなわち第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2は、以下のようにジッタ角βi(本明細書において、βiはz回転ジッタΔβzを表す)の関数として決定することができる。
これは一般的な場合であり、及び
これはn1≠n3及びV1≠V3のみの場合である。
可変光偏向デバイス791の構成では、反射部材120及び屈折部材230は、xy平面Δβxyにおける軸の周りのz軸ジッタΔβz及びジッタを補正するように偏向デバイスを有効化するため、xy平面における単数及び複数のz軸の周りでその両方を傾けるように構成される。この場合において、z軸の回転について第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2を決定する上記の方程式に加えて、反射部材及び屈折部材と平行な軸等のxy平面における軸の周りのそれぞれの反射部材120及び屈折部材230の回転の角度a1xy及びa2xyは、以下の式に従って、Δβxyジッタを補正するように決定され得る。
これは、n1≠n2≠n3及びV1≠V2≠V3の一般的な場合である。
図11は、ゼロ色収差又は最小限の色収差を得る上記の条件によって最適化される、可変光偏向デバイス790、791の第2の列及び第3の列における性能パラメータを示す。無彩色可変光偏向デバイス790、791は、(第1の列において)図8の2D POISと比較される。
図11における2つの場合に関するシステムパラメータ及びカメラジッタ角度の広さは、図8~図10と同じである。
図11の表における他の収差パラメータは、2D POISの場合及び無彩色2D POISの場合と同様である。
無彩色に最適化された解決策は、無彩色に最適化された解決策を達成するために、光偏向デバイス190、例えば、図8~図10に示される異なる構成の任意の他の実施形態と組み合わせて、かつ図2~図6と併せて記述され得る。
図12Aは、可変光偏向デバイス190、790に備えられ得る傾斜センサ951を示す。傾斜センサは、反射部材120、更なる反射部材520及び屈折部材230のいずれかの傾斜を測定するように配置される。
傾斜センサ951は、分岐光ビーム等の光ビーム953を、反射部材120、520及び屈折部材230のいずれかの背面954に向けて透過するように配置される光源952を備える。ビーム953は、背面954によって反射され、したがって、ビーム953の伝播方向は、反射部材120、520又は屈折部材230の傾斜によって影響される。
背面954とは、プリズム100、591、592から離れた方を向く側を意味する。背面954は、反射特性をもたらすようにめっきされ得る。
傾斜センサ951は、傾斜によって引き起こされる光ビーム953の変化を測定するように配置される光検知器961を更に備える。光ビーム953の変化は、光検知器961上の光ビーム953のスポットの位置の変化及び/又は光検知器961上の光ビーム953のスポットのサイズの変化を伴う場合がある。
例えば、光検知器961は、少なくとも4つの個々の光検知器962とともに構成されてもよく、個々の光検知器962のそれぞれは、個々の光検知器に当たる光のパワーと関連する出力信号を生成することができる。個々の光検知器962からの信号出力を処理することによって、例えば、個々の出力を比較することによって、反射部材又は屈折部材の傾斜における変化を決定することができる。測定される傾斜は、フィードバック制御システム等のアクチュエータシステム251、252の制御において用いることができ、測定される傾斜及び所望の傾斜角の間の差は最小限に抑えられる。
図12Bは、光源952が個々の光検知器962の中心に、すなわち全ての光検知器962が光源952を取り囲むように配置される、代替的な一実施形態を示す。この構成において、光源952及び光検知器962の平面は、反射部材又は屈折部材の背面と平行又はほぼ平行である場合がある。
Claims (18)
- 可変光偏向デバイス(190)であって、
少なくとも第1の面(101)、第2の面(102)及び第3の面(103)を有するプリズム(100)であって、前記第1の面が、入射光線(111)を屈折させて屈折した入射光線(112)にするためのものである、プリズムと、
前記第2の面を通して前記プリズムに戻るように前記屈折した入射光線(112)を偏向した光線(113)として偏向するために、前記第2の面(102)の反対に配置される反射部材(120)と、
前記第3の面を通して透過する前記偏向した光線(113)を屈折させて屈折した出射光線(214)にするために、前記第3の面(103)の反対に配置される屈折部材(230)と、
前記第2の面及び第3の面と前記それぞれの反射部材及び屈折部材との間に配置される、第1の透明な形状可変体(241)及び第2の透明な形状可変体(242)と、
第1のアクチュエータシステム(251)及び第2のアクチュエータシステム(252)であって、前記第1のアクチュエータシステムが、前記反射部材を傾けて、第1の出射平面における前記屈折した出射光線(214)の第1の伝播偏角(D1)を変えるように配置され、前記第2のアクチュエータシステムが、前記屈折部材を傾けて、前記第1の出射平面における前記屈折した出射光線の前記第1の伝播偏角(D1)を変えるように配置され、前記第1の伝播偏角(D1)が、前記入射光線(111)の方向と前記出射光線(214)との間の角度差である、第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムと、
を備える、可変光偏向デバイス。 - 前記反射部材(120)が、前記第2の面(102)に対する第1の鋭角a1を有して配置され、前記屈折部材(230)が、前記第3の面(103)に対する第2の鋭角a2を有して配置され、前記可変光偏向デバイス(190)が、前記第1の鋭角a1及び第2の鋭角a2の所定の数式に従って、前記第1のアクチュエータシステム(251)及び第2のアクチュエータシステム(252)によってもたらされる前記傾斜を制御するように配置される制御システム(199)を更に備える、請求項1に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記所定の数式が、ジッタ角(βi)に依存し、前記ジッタ角(βi)が前記第1の面(101)における軸主光線(986)の入射角であり、前記軸主光線が、物点(983)と、前記第3の面(103)の下流に位置する撮像システム(153)の入射瞳(981)の中心とを接続する入射光線(111)であり、前記物点(983)が、ゼロジッタの状況で、物空間における光軸(985)に位置する、請求項2に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記所定の数式が、それぞれのプリズム並びに前記第1の透明な形状可変体(241)及び第2の透明な形状可変体(242)の2つ以上のアッベ数(V1、V2、V3)及び/又は2つ以上の屈折率(n1、n2、n3)に更に依存する、請求項3に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記所定の数式が、前記第2の鋭角a2と前記第1の鋭角a1との比率が前記第1の鋭角及び第2の鋭角の異なる値に関して一定又はほぼ一定であることを規定する、請求項2~4のいずれか一項に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記第2の鋭角a2と前記第1の鋭角a1との間の前記一定又はほぼ一定の比率が、それぞれのプリズム並びに第1の透明な形状可変体(241)及び第2の透明な形状可変体(242)の前記2つ以上のアッベ数(V1、V2、V3)及び/又は2つ以上の屈折率(n1、n2、n3)に依存する、請求項5に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記第1の透明な形状可変体(241)及び第2の透明な形状可変体(242)並びに前記プリズム(100)の2つ又は全てが、異なる屈折率(n1、n2、n3)及び/又は異なるアッベ数(V1、V2、V3)を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の可変光偏向デバイス。
- 可変光偏向デバイス(790)であって、
少なくとも第1の面(101)、第2の面(102)及び第3の面(103)を有するプリズム(100)であって、前記第1の面が、入射光線(111)を屈折させて屈折した入射光線(112)にするためのものである、プリズムと、
前記第2の面を通して前記プリズムに戻るように前記屈折した入射光線(112)を偏向した光線(113)として偏向するために、前記第2の面(102)の反対に配置される反射部材(120)と、
前記第2の面と前記反射部材との間に配置される、第1の透明な形状可変体(241)と、
前記反射部材を傾けて、第1の出射平面における前記屈折した出射光線(214)の第1の伝播偏角(D1)を変えるように配置される、第1のアクチュエータシステム(251)と、
を備え、
前記第1の透明な形状可変体(241)及び前記プリズム(100)が、異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1をそれぞれ有し、前記第1の透明な形状可変体(241)及び前記プリズム(100)の前記異なる屈折率n2、n1及びアッベ数V2、V1が、それぞれ条件V2=2V1(n2-1)/(n1-1)に基づく、可変光偏向デバイス。 - 前記第1の出射平面に垂直又はほぼ垂直の第2の出射平面における前記屈折した出射光線(214)の第2の伝播偏角(D2)を変えるように配置される偏向手段を備え、前記第2の伝播偏角(D2)が前記入射光線(111)及び前記出射光線(214)の方向の間の角度差に関する、請求項1~8のいずれか一項に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記偏向手段が、前記反射部材又は前記屈折部材を更に傾けて、前記第2の出射平面における前記屈折した出射光線(214)の前記第2の伝播偏角(D2)を変えるように配置される、前記第1のアクチュエータシステム(251)又は第2のアクチュエータシステム(252)を備える、請求項9に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記偏向手段が、前記第2の出射平面における前記屈折した出射光線(214)の前記第2の伝播偏角(D2)を変えるために、前記偏向した光線(113)を偏向させて更に偏向した光線(113a)にするように配置される、更なる反射部材(520)を備える、請求項9~10のいずれか一項に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記プリズムが、
第4の面(504)であって、前記更なる反射部材(520)が、前記偏向した光線(113)を偏向させて更に偏向した光線(113a)にするために、前記第4の面(504)の反対に配置され、前記屈折部材(230)が更に偏向した光線(113a)を屈折させるために配置されるように配置される、第4の面と、
前記第4の面(504)と前記更なる反射部材(520)との間に配置される、第3の透明な形状可変体(543)と、
前記更なる反射部材(520)を傾けて、前記第1の出射平面に垂直な前記第2の出射平面における前記屈折した出射光線(214)の前記第2の伝播偏角(D2)を変えるように配置される、第3のアクチュエータシステム(554)と、
を備える、請求項11に記載の可変光偏向デバイス。 - 前記第1のアクチュエータシステム及び第2のアクチュエータシステムが、前記それぞれ第1の鋭角a1及び/又は前記第2の鋭角a2を変えて、前記第1の出射平面における前記屈折した出射光線(214)の第1の伝播偏角(D1)の変化を達成するように配置される、請求項1~12のいずれか一項に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記反射部材(120)、前記更なる反射部材(520)及び前記屈折部材(230)のいずれかの傾斜を測定するように配置される少なくとも1つの傾斜センサを更に備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の可変光偏向デバイス。
- 前記第1の透明な形状可変体(241)及び/又は前記第2の透明な形状可変体(242)が、第1の透明で変形可能な非流体及び第2の透明で変形可能な非流体であり、前記プリズムの前記第2の面(102)及び第3の面(103)の少なくとも1つが非流体材料で形成されるように、前記プリズムが、前記第1の透明で変形可能な非流体及び第2の透明で変形可能な非流体と同じ前記非流体材料を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の可変光偏向デバイス。
- 請求項1~15のいずれか一項に記載の光学可変光偏向デバイス(190、790、791)及び画像センサ(152)を備える、カメラモジュール(210)。
- 請求項16に記載のカメラモジュール(160)を備える、電子デバイス(150)。
- 画像を得るための、請求項17に記載の電子デバイスの使用。
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