JP2024522053A - データ処理デバイス及び方法、荷電粒子評価システム及び方法 - Google Patents

データ処理デバイス及び方法、荷電粒子評価システム及び方法 Download PDF

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Abstract

荷電粒子評価システムによって生成されたサンプル画像内の欠陥を検出するためのデータ処理デバイスであって、入力モジュール、フィルタモジュール、基準画像モジュール及び比較器を含むデータ処理デバイス。入力モジュールは、荷電粒子評価システムからサンプル画像を受信するように構成される。フィルタモジュールは、フィルタリングされたサンプル画像を生成するために、サンプル画像にフィルタを適用するように構成される。基準画像モジュールは、1つ又は複数のソース画像に基づいて基準画像を提供するように構成される。比較器は、サンプル画像内の欠陥を検出するために、フィルタリングされたサンプル画像を基準画像と比較するように構成される。【選択図】 図12

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、参照によりその全体が本明細書に援用される、2021年5月21日に出願された欧州特許出願公開第21175476.7号及び2021年7月20日に出願された欧州特許出願公開第21186712.2号の優先権を主張する。
[0002] 本明細書で提供される実施形態は、概して、特に荷電粒子評価システムと共に又はそれで使用するためのデータ処理デバイス及び方法並びに荷電粒子評価システムを動作させる方法に関する。
[0003] 半導体集積回路(IC)チップを製造する際、例えば光学効果及び偶発的粒子の結果として、望ましくないパターン欠陥が製作プロセス中に基板(即ちウェーハ)又はマスク上で不可避的に生じ、それにより歩留まりが低下する。従って、望ましくないパターン欠陥の程度をモニタリングすることは、ICチップの製造において重要なプロセスである。より一般的には、基板又は他の物体/材料の表面の検査及び/又は測定は、その製造中及び/又は製造後において重要なプロセスである。
[0004] 荷電粒子ビームによるパターン検査装置は、サンプルと呼ばれ得る物体を検査するために、例えばパターン欠陥を検出するために使用されている。これらの装置は、一般的に、走査電子顕微鏡(SEM)などの電子顕微鏡法技術を使用する。SEMでは、比較的高いエネルギーの電子の一次電子ビームが、比較的低い着地エネルギーでサンプル上に着地するために、最終減速ステップでターゲットにされる。電子ビームは、サンプル上にプロービングスポットとして集束される。プロービングスポットにおける材料構造と、電子ビームからの着地電子との相互作用により、二次電子、後方散乱電子又はオージェ電子などの信号電子が表面から放出される。信号電子は、サンプルの材料構造から放出され得る。サンプル表面にわたり、プロービングスポットとして一次電子ビームを走査することにより、サンプルの表面にわたって信号電子を放出させることができる。サンプル表面からのこれらの放出された信号電子を収集することにより、パターン検査装置は、サンプルの表面の材料構造の特徴を表す画像を取得し得る。
[0005] パターン検査装置がサンプル上の欠陥を高スループットで検出するために使用される場合、非常に大量の画像データが生成され、欠陥を検出するために処理されなければならない。特に、画像データからの雑音を低減することが望ましい。米国特許第8,712,184B1号及び米国特許第9,436,985B1号は、走査電子顕微鏡から取得された画像内の雑音を低減するか又は信号対雑音比を改善する方法を説明している。いくつかの場合、データ生成の速度は、膨大な量の処理能力なしにリアルタイム処理を可能にするにはあまりに高い場合があり、従って、従来技術の方法は、高速処理に関して容易に最適化されない。他のタイプの画像と共に使用される雑音低減技術は、電子顕微鏡又は他のタイプの荷電粒子評価装置を走査することによって取得される画像と共に使用するのに好適でない場合がある。
[0006] 本開示の目的は、欠陥を検出するために、荷電粒子評価装置によって生成される画像を処理する計算コストを低減する実施形態を提供することである。
[0007] 本発明の第1の態様によると、コンピュータによって読み込まれると、荷電粒子ビームシステムによって生成されたサンプル画像内の欠陥を検出する方法をコンピュータに行わせるコンピュータ可読命令のコンピュータ実装可能方法が提供される。本方法は、荷電粒子ビームシステムからサンプル画像を受信することと、フィルタリングされたサンプル画像を生成するために、サンプル画像にフィルタを適用することであって、サンプル画像とカーネルとの間の畳み込みを行うことを含む、適用することと、少なくとも1つのソース画像に基づいて基準画像を提供することと、サンプル画像内の欠陥を検出するために、フィルタリングされたサンプル画像を基準画像と比較することとを含む。
[0008] 本発明の第2の態様によると、荷電粒子評価システムによって生成されたサンプル画像内の欠陥を検出するためのデータ処理デバイスが提供され、データ処理デバイスは、荷電粒子評価システムからサンプル画像を受信するように構成された入力モジュールと、サンプル画像とカーネルとの間の畳み込みを行い、及びフィルタリングされたサンプル画像を生成するために、サンプル画像にフィルタを適用するように構成されたフィルタモジュールと、1つ又は複数のソース画像に基づいて基準画像を提供するように構成された基準画像モジュールと、サンプル画像内の欠陥を検出するために、フィルタリングされたサンプル画像を基準画像と比較するように構成された比較器とを含む。
[0009] 本開示の上記及び他の態様は、添付の図面と併せた例示的な実施形態の説明からより明白になるであろう。
[0010]例示的な荷電粒子ビーム検査システムを示す概略図である。 [0011]図1の例示的な荷電粒子ビーム検査システムの一部である例示的なマルチビーム荷電粒子評価装置を示す概略図である。 [0012]集光レンズアレイを含む例示的な電子光学コラムの概略図である。 [0013]マクロコリメータ及びマクロ走査偏向器を含む例示的な電子光学コラムの概略図である。 [0014]ビームセパレータを含む例示的な電子光学コラムの概略図である。 [0015]一実施形態による荷電粒子評価システムの対物レンズアレイの概略断面図である。 [0016]図7の対物レンズアレイの修正形態の下面図である。 [0017]例示的なシングルビーム電子光学コラムの概略図である。 [0018]一実施形態によるデータ経路の概略図である。 [0019]一実施形態による均一カーネルの図である。 [0020]本発明の方法が行われ得るSEM像の一例である。 [0021]一実施形態によるダイツーダイモードを説明する概略図である。 [0022]一実施形態によるダイ内モードを説明する概略図である。 [0023]一実施形態によるシングルコラムSEMを含むシステムの概略図である。 [0024]一実施形態によるマルチコラムSEMを含むシステムの概略図である。 [0025]一実施形態によるマルチコラムSEMを含む別のシステムの概略図である。
[0026] これらの概略図は、以下で説明されるコンポーネントを示す。しかし、図に描写されるコンポーネントは、原寸に比例していない。
[0027] ここで、例示的な実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。以下の説明は、添付の図面を参照し、別段の表示がない限り、異なる図面における同一の番号は、同一又は類似の要素を表す。例示的な実施形態の以下の説明に記載される実装形態は、本発明と一致するすべての実装形態を表すわけではない。代替的に、それらの実装形態は、添付の請求項において記述されるように、本発明に関連する態様と一致する装置及び方法の単なる例である。
[0028] デバイスの物理的サイズを減少させる、電子デバイスの計算能力の向上は、ICチップ上のトランジスタ、キャパシタ、ダイオードなどの回路コンポーネントの実装密度を大幅に増加させることによって達成することができる。これは、さらに小さい構造の作製を可能にする分解能の向上によって可能にされてきた。例えば、親指の爪の大きさであり、2019年以前に利用可能なスマートフォンのICチップは、20億を超えるトランジスタを含むことができ、各トランジスタのサイズは、人間の毛髪の1/1000未満である。従って、半導体IC製造が、数百の個々のステップを有する、複雑で時間のかかるプロセスであることは、驚くべきことではない。1つのステップのエラーであっても、最終製品の機能に劇的に影響を与え得る。1つのみの「致命的欠陥」がデバイスの故障を生じさせ得る。製造プロセスの目標は、プロセスの全体的な歩留まりを向上させることである。例えば、50のステップを有するプロセス(ここで、ステップは、ウェーハ上に形成される層の数を示し得る)に関して75%の歩留まりを得るために、個々のステップは、99.4%を超える歩留まりを有しなければならない。個々のそれぞれのステップが95%の歩留まりを有した場合、全体的なプロセス歩留まりは、7%と低い。
[0029] ICチップ製造設備において、高いプロセス歩留まりが望ましい一方、1時間当たりに処理される基板の数と定義される高い基板(即ちウェーハ)スループットを維持することも必須である。高いプロセス歩留まり及び高い基板スループットは、欠陥の存在による影響を受け得る。これは、欠陥を調査するためにオペレータの介入が必要な場合に特に当てはまる。従って、検査デバイス(走査電子顕微鏡(「SEM」)など)によるマイクロスケール及びナノスケール欠陥の高スループット検出及び識別は、高い歩留まり及び低いコストを維持するために必須である。
[0030] SEMは、走査デバイス及び検出器装置を含む。走査デバイスは、一次電子を発生させるための電子源を含む照明装置と、一次電子の1つ又は複数の集束ビームで基板などのサンプルを走査するための投影装置とを含む。共に、少なくとも照明装置又は照明システム及び投影装置又は投影システムは、合わせて電子光学系又は装置と呼ばれ得る。一次電子は、サンプルと相互作用し、二次電子を発生させる。検出装置は、SEMがサンプルの走査エリアの画像を生成できるように、サンプルが走査されるとき、サンプルからの二次電子を捕捉する。高スループットの検査のために、検査装置の一部は、一次電子の複数の集束ビーム、即ちマルチビームを使用する。マルチビームの成分ビームは、サブビーム又はビームレットと呼ばれ得る。マルチビームは、サンプルの異なる部分を同時に走査することができる。従って、マルチビーム検査装置は、単一ビーム検査装置よりもはるかに高速でサンプルを検査することができる。
[0031] 既知のマルチビーム検査装置の実装形態を以下に説明する。
[0032] 説明及び図面は、電子光学システムを対象とするが、実施形態は、本開示を特定の荷電粒子に限定するために使用されないことが理解される。従って、本明細書全体を通して、電子への言及は、より一般的に荷電粒子への言及であると見なすことができ、荷電粒子は、必ずしも電子ではない。
[0033] ここで、荷電粒子ビーム評価システム又は単に評価システムとも呼ばれ得る例示的な荷電粒子ビーム検査システム100を示す概略図である図1を参照する。図1の荷電粒子ビーム検査システム100は、メインチャンバ10、装填ロックチャンバ20、電子ビームシステム40、機器フロントエンドモジュール(EFEM)30及びコントローラ50を含む。電子ビームシステム40は、メインチャンバ10内に位置する。
[0034] EFEM30は、第1の装填ポート30a及び第2の装填ポート30bを含む。EFEM30は、追加的な1つ又は複数の装填ポートを含み得る。第1の装填ポート30a及び第2の装填ポート30bは、例えば、基板(例えば、半導体基板若しくは他の材料でできている基板)又は検査対象のサンプル(以降では、基板、ウェーハ及びサンプルは、まとめて「サンプル」と呼ばれる)を収容する基板前面開口式一体型ポッド(FOUP)を受け取り得る。EFEM30内の1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)は、サンプルを装填ロックチャンバ20に運ぶ。
[0035] 装填ロックチャンバ20は、サンプルの周囲の気体を取り除くために使用される。これは、周囲環境の圧力より低い局所気体圧力である真空を生じさせる。装填ロックチャンバ20は、装填ロック真空ポンプシステム(図示せず)に接続され得、装填ロック真空ポンプシステムは、装填ロックチャンバ20内の気体粒子を取り除く。装填ロック真空ポンプシステムの動作により、装填ロックチャンバが、大気圧を下回る第1の圧力に達することが可能になる。第1の圧力に達した後、1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)が装填ロックチャンバ20からメインチャンバ10にサンプルを運ぶ。メインチャンバ10は、メインチャンバ真空ポンプシステム(図示せず)に接続される。メインチャンバ真空ポンプシステムは、サンプルの周囲の圧力が、第1の圧力を下回る第2の圧力に達するように、メインチャンバ10内の気体粒子を取り除く。第2の圧力に達した後、サンプルは、電子ビームシステム40に運ばれ、サンプルは、電子ビームシステム40によって検査され得る。電子ビームシステム40は、マルチビーム電子光学装置を含み得る。
[0036] コントローラ50は、電子ビームシステム40に電子的に接続される。コントローラ50は、荷電粒子ビーム検査装置100を制御するように構成されたプロセッサ(コンピュータなど)であり得る。コントローラ50は、様々な信号及び画像処理機能を実行するように構成された処理回路も含み得る。図1では、コントローラ50は、メインチャンバ10、装填ロックチャンバ20及びEFEM30を含む構造の外部のものとして示されているが、コントローラ50は、構造の一部であり得ることが理解される。コントローラ50は、荷電粒子ビーム検査装置のコンポーネント要素の1つの内部に位置し得るか、又はコントローラ50は、コンポーネント要素の少なくとも2つに分散され得る。本開示は、電子ビームシステムを収納するメインチャンバ10の例を提供するが、本開示の態様は、広い意味において、電子ビームシステムを収納するチャンバに限定されないことに留意されたい。むしろ、前述の原理は、第2の圧力下で動作する装置の他のデバイス及び他の配置にも適用できることが理解される。
[0037] ここで、図1の例示的な荷電粒子ビーム検査システム100の一部である、マルチビーム電子光学系41を含む例示的な電子ビームシステム40を示す概略図である図2を参照する。電子ビームシステム40は、電子源201及び投影装置230を含む。電子ビームシステム40は、電動ステージ209及びサンプルホルダ207をさらに含む。電子源201及び投影装置230は、併せて電子光学系41又は電子光学コラムと呼ばれる。サンプルホルダ207は、検査のためのサンプル208(例えば、基板又はマスク)を保持するように電動ステージ209によって支持される。マルチビーム電子光学系41は、検出器240(例えば、電子検出デバイス)をさらに含む。
[0038] 電子源201は、カソード(図示せず)及び抽出器又はアノード(図示せず)を含み得る。動作中、電子源201は、一次電子として電子をカソードから放出するように構成される。一次電子は、抽出器及び/又はアノードによって抽出又は加速されて、一次電子ビーム202を形成する。
[0039] 投影装置230は、一次電子ビーム202を複数のサブビーム211、212、213に変換し、各サブビームをサンプル208上に導くように構成される。簡潔にするために3つのサブビームが示されているが、何十、何百、何千又は何十万ものサブビームが存在し得る。サブビームは、ビームレットと呼ばれ得る。
[0040] コントローラ50は、電子放射源201、検出器240、投影装置230及び電動ステージ209など、図1の荷電粒子ビーム検査装置100の様々な部分に接続され得る。コントローラ50は、様々な画像及び信号処理機能を行い得る。コントローラ50は、荷電粒子マルチビーム装置を含む荷電粒子ビーム検査装置の動作を制御するための様々な制御信号を生成することもできる。
[0041] 投影装置230は、検査のためにサブビーム211、212及び213をサンプル208上に集束するように構成され得、サンプル208の表面上に3つのプローブスポット221、222及び223を形成し得る。投影装置230は、サンプル208の表面のセクション内の個々の走査エリアにわたってプローブスポット221、222及び223を走査するために、一次サブビーム211、212及び213を偏向させるように構成され得る。サンプル208上のプローブスポット221、222及び223上への一次サブビーム211、212及び213の入射に応答して、信号粒子と呼ばれ得る二次電子及び後方散乱電子を含む電子がサンプル208から生成される。二次電子は、通常、50eV以下の電子エネルギーを有する。実際の二次電子は、5eV未満のエネルギーを有し得るが、50eV未満の任意のエネルギーは、通常、二次電子において取り扱われる。後方散乱電子は、通常、0eVと一次サブビーム211、212、213の着地エネルギーとの間の電子エネルギーを有する。50eV未満のエネルギーを有する検出された電子は、通常、二次電子として取り扱われるため、実際の後方散乱電子のある割合が二次電子として計数される。
[0042] 検出器240は、二次電子及び/又は後方散乱電子などの信号粒子を検出し、対応する信号を生成するように構成され、これらの信号は、例えば、サンプル208の対応する走査エリアの画像を構築するために、信号処理システム280に送られる。検出器240は、投影装置230に組み込まれ得る。
[0043] 信号処理システム280は、画像を形成するために検出器240からの信号を処理するように構成された回路(図示せず)を含み得る。信号処理システム280は、他に画像処理システムと呼ばれ得る。信号処理システムは、電子ビームシステム40のコンポーネント、例えば検出器240内に組み込まれ得る(図2に示すように)。しかし、信号処理システム280は、検査装置100又は電子ビームシステム40の任意のコンポーネント内に例えば投影装置230又はコントローラ50の一部として組み込まれ得る。信号処理システム280は、画像取得器(図示せず)及びストレージデバイス(図示せず)を含み得る。例えば、信号処理システムは、プロセッサ、コンピュータ、サーバ、メインフレームホスト、端末、パーソナルコンピュータ、任意の種類のモバイルコンピューティングデバイスなど、又はそれらの組み合わせを含み得る。画像取得器は、コントローラの処理機能の少なくとも一部を含み得る。従って、画像取得器は、少なくとも1つ又は複数のプロセッサを含み得る。画像取得器は、数ある中でも特に、導電体、光ファイバケーブル、ポータブル記憶媒体、IR、Bluetooth、インターネット、ワイヤレスネットワーク、ワイヤレス無線機又はこれらの組み合わせなど、信号通信を可能にする検出器240に通信可能に結合され得る。画像取得器は、検出器240から信号を受信し、信号に含まれるデータを処理し、そこから画像を構築することができる。従って、画像取得器は、サンプル208の画像を取得することができる。画像取得器は、輪郭の生成及び取得画像へのインジケータの重畳などの様々な後処理機能を行うこともできる。画像取得器は、取得画像の明度及びコントラストなどの調整を行うように構成され得る。ストレージは、ハードディスク、フラッシュドライブ、クラウドストレージ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他のタイプのコンピュータ可読メモリなどの記憶媒体であり得る。ストレージは、画像取得器と結合され得、走査された生の画像データをオリジナルの画像として保存するか、又は後処理された画像を保存するために使用され得る。
[0044] 信号処理システム280は、検出された二次電子の分布を得るために、測定回路(例えば、アナログ-デジタル変換器)を含み得る。検出時間窓の間に収集された電子分布データは、サンプル表面に入射した一次サブビーム211、212及び213の各々の対応する走査パスデータと組み合わせて、検査中のサンプル構造の画像を再構築するために使用することができる。再構築された画像は、サンプル208の内部又は外部の構造の様々なフィーチャを明らかにするために使用することができる。従って、再構築された画像は、サンプルに存在し得るいかなる欠陥も明らかにするために使用することができる。信号処理システム280の上記の機能は、コントローラ50内で実行されるか、又は都合に応じて信号処理システム280とコントローラ50との間で共有され得る。
[0045] コントローラ50は、サンプル208の検査中にサンプル208を移動させるように電動ステージ209を制御することができる。コントローラ50は、電動ステージ209が、少なくともサンプルの検査中、好ましくは継続的に例えば一定の速度である方向にサンプル208を移動させることを可能にし得る。コントローラ50は、電動ステージ209が、様々なパラメータに依存するサンプル208の移動の速度を変えるように、電動ステージ209の移動を制御することができる。例えば、コントローラ50は、少なくともステージの組み合わされたステップ/スキャン戦略に関する限り、例えば本明細書に援用される2021年5月3日に出願された欧州特許出願公開第A21171877.0号で開示されるように、走査プロセスの検査工程及び/又は走査プロセスの走査の特徴に応じてステージ速度(その方向を含む)を制御し得る。
[0046] 上記で説明された電子ビームシステム40及び荷電粒子ビーム検査装置100などの既知のマルチビームシステムは、参照により本明細書に援用される米国特許出願公開第2020118784号、米国特許出願公開第20200203116号、米国特許出願公開第2019/0259570号及び米国特許出願公開第2019/0259564号に開示されている。
[0047] 電子ビームシステム40は、サンプル208を照射することにより、サンプル上の蓄積電荷を規制するための投影アセンブリを含み得る。
[0048] 図3は、評価システムで使用される例示的な電子光学コラム41の概略図である。図解を簡易にするために、レンズアレイは、本明細書では楕円形のアレイによって概略的に描写される。各楕円形状は、レンズアレイ内のレンズの1つを表す。楕円形状は、光学レンズで多くの場合に採用される両凸形状の類推により、レンズを表すために慣例的に使用される。しかし、本明細書で論述されるような荷電粒子配置に関連して、レンズアレイは、通常、静電的に動作するため、両凸形状を採用するいかなる物理的素子も必要としなくてよいことを理解されたい。以下に述べるように、レンズアレイは、代わりに、アパーチャを有する複数のプレートを含み得る。アパーチャを有する各プレートは、電極と呼ばれ得る。電極は、マルチビームのサブビームのサブビーム経路に沿って直列に設けられ得る。
[0049] 電子源201は、電子を、集光レンズ231のアレイ(他に集光レンズアレイと呼ばれる)に向かって誘導する。電子源201は、望ましくは、輝度と全放出電流との間の良好な妥協点を有する高輝度の熱電界放出器である。何十、何百又は何千もの集光レンズ231が存在し得る。集光レンズ231は、多電極レンズを含み得、欧州特許出願公開第1602121A1号に基づく構造を有し得、この文献は、特に電子ビームを複数のサブビームに分割するためのレンズアレイ(このアレイは、サブビーム毎に1つのレンズを提供する)の開示に関して参照により本明細書に組み込まれる。集光レンズ231のアレイは、電極として機能する少なくとも2つ、好ましくは3つのプレートの形態を取り得、各プレートのアパーチャは、互いに位置合わせされ、サブビームの位置に対応する。プレートの少なくとも2つは、所望のレンズ効果を実現するために、動作中に異なる電位に維持される。集光レンズアレイのプレート間には、例えばセラミック又はガラスなどの絶縁材で製作される電気的絶縁プレートがあり、サブビーム毎に1つ又は複数のアパーチャを有する。プレートの1つ又は複数の代替配置は、それぞれが自らの電極を有するアパーチャであって、それぞれその周囲の周りに電極のアレイを有するか又は共通の電極を有するアパーチャの群として配置されるアパーチャを特徴とし得る。
[0050] ある構成では、集光レンズ231のアレイは、3つのプレートアレイから形成され、これらのプレートアレイでは、荷電粒子は、各レンズに入るときと、各レンズを出るときとで同じエネルギーを有し、この構成は、アインツェルレンズと呼ばれ得る。従って、分散は、アインツェルレンズ自体の内部(レンズの入口電極と出口電極との間)でのみ生じ、それによりオフアクシス色収差が制限される。集光レンズの厚さが薄い場合、例えば数mmである場合、そのような収差の影響は、小さいか又は無視できる。
[0051] アレイ内の各集光レンズは、電子を、それぞれの中間焦点233において集束されるそれぞれのサブビーム211、212、213内に導く。コリメータ又はコリメータのアレイは、それぞれの中間焦点233上で動作するように位置決めされ得る。コリメータは、中間焦点233に設けられる偏向器235の形態を取り得る。偏向器235は、主光線(ビーム軸とも呼ばれ得る)がサンプル208にほぼ垂直に(即ちサンプルの公称表面に対してほぼ90°で)入射することを確実にするために、効果的な量だけそれぞれのビームレット211、212、213を曲げるように構成される。
[0052] 偏向器235の下(即ち電子源201のダウンビーム側又は電子源201からより遠く)には、各サブビーム211、212、213の制御レンズ251を含む制御レンズアレイ250が存在する。制御レンズアレイ250は、例えば、好ましくは電極と接触する絶縁プレートを有する、電極間のそれぞれの電位源に接触する2つ以上、好ましくは少なくとも3つのプレート電極アレイを含み得る。プレート電極アレイの各々は、制御電極と呼ばれ得る。制御レンズアレイ250の機能は、ビームの縮小率に関してビーム開角度を最適化すること及び/又は対物レンズ234に送達されるビームエネルギーを制御することであり、対物レンズ234の各々は、それぞれのサブビーム211、212、213をサンプル208上に導く。
[0053] 任意選択的に、走査偏向器260のアレイは、制御レンズアレイ250と、対物レンズ234のアレイ(対物レンズアレイ)との間に設けられる。走査偏向器260のアレイは、サブビーム211、212、213毎に1つの走査偏向器261を含む。各走査偏向器は、それぞれのサブビーム211、212、213をサンプル208全体にわたって一方向又は二方向に走査するように、サブビームを一方向又は二方向に偏向させるように構成される。
[0054] 検出器の検出器モジュール240は、サンプル208から放射された信号電子/粒子を検出するために対物レンズ234とサンプル208との間に設けられる。このような検出器モジュール240の例示的な構成が以下に説明される。検出器は、対物レンズアレイ又はさらに制御レンズアレイの一次ビーム経路に沿ったアップビーム側に検出器素子を追加的又は代替的に有し得ることに留意されたい。
[0055] 図4は、代替の電子光学コラム41’を有する例示的な電子ビームシステムの概略図である。電子光学コラム41’は、対物レンズアレイ241を含む。対物レンズアレイ241は、複数の対物レンズを含む。対物レンズアレイ241は、交換可能モジュールであり得る。簡潔さのために、上記で既に説明された電子ビームシステムの特徴は、ここでは繰り返されない場合がある。
[0056] 図4に示すように、電子光学コラム41’は、電子源201を含む。電子源201は、荷電粒子(例えば、電子)のビームを提供する。サンプル208上に集束するマルチビームは、電子源201によって提供されるビームから導出される。サブビームは、例えば、ビーム制限アパーチャのアレイを画定するビーム制限器を使用することにより、ビームから導出され得る。ビームは、制御レンズアレイ250に当たると、サブビームに分離し得る。サブビームは、制御レンズアレイ250上の入射時にほぼ平行である。示された例では、コリメータが対物レンズアレイアセンブリのアップビーム側に設けられる。
[0057] コリメータは、マクロコリメータ270を含み得る。マクロコリメータ270は、ビームがマルチビームに分割される前に電子源201からのビームに作用する。マクロコリメータ270は、ビームから導出されたサブビームの各サブビームのビーム軸がサンプル208にほぼ垂直に(即ちサンプル208の公称表面に対してほぼ90°で)入射することを確実にするために、効果的な量だけビームのそれぞれの部分を曲げる。マクロコリメータ270は、磁気レンズ及び/又は静電レンズを含む。別の構成(図示せず)では、マクロコリメータは、上側ビーム制限器のダウンビーム側に設けられるコリメータ素子アレイによって部分的又は全体的に置換され得る。
[0058] 図4の電子光学コラム41’では、マクロ走査偏向器265は、サブビームにサンプル208全体にわたって走査させるために設けられる。マクロ走査偏向器265は、ビームのそれぞれの部分を偏向させて、サブビームにサンプル208全体にわたって走査させる。一実施形態では、マクロ走査偏向器265は、例えば、8極以上を有するマクロマルチ極偏向器を含む。偏向は、ビームから導出されたサブビームに一方向(例えば、X軸などの単一軸と平行な)又は二方向(例えば、X軸及びY軸などの2つの非平行軸に対して)でサンプル208全体にわたって走査させるような偏向である。マクロ走査偏向器265は、ビームの異なる個々の部分に作用するようにそれぞれ構成された偏向器素子のアレイを含むのではなく、ビームのすべてに対してマクロ的に作用する。示された実施形態では、マクロ走査偏向器265は、マクロコリメータ270と制御レンズアレイ250との間に設けられる。別の構成(図示せず)では、マクロ走査偏向器265は、例えば、各サブビームの走査偏向器として走査偏向器アレイによって部分的又は完全に置換され得る。他の実施形態では、マクロ走査偏向器265と走査偏向器アレイとの両方が設けられ得、同期して動作し得る。
[0059] いくつかの実施形態では、電子光学系41は、上側ビーム制限器252をさらに含む。上側ビーム制限器252は、ビーム制限アパーチャのアレイを画定する。上側ビーム制限器252は、上側ビーム制限アパーチャアレイ又はアップビーム側ビーム制限アパーチャアレイと呼ばれ得る。上側ビーム制限器252は、複数のアパーチャを有するプレート(板状体であり得る)を含み得る。上側ビーム制限器252は、電子源201によって発射された荷電粒子のビームからサブビームを形成する。サブビームの形成に寄与するもの以外のビームの部分は、ダウンビーム側のサブビームと干渉しないように、上側ビーム制限器252によって阻止(例えば、吸収)され得る。上側ビーム制限器252は、サブビーム画定アパーチャアレイと呼ばれ得る。
[0060] いくつかの実施形態では、図4に例示するように、対物レンズアレイアセンブリ(対物レンズアレイ241を含むユニットである)は、ビーム整形制限器262をさらに含む。ビーム整形制限器262は、ビーム制限アパーチャのアレイを画定する。ビーム整形制限器262は、下側ビーム制限器、下側ビーム制限アパーチャアレイ又は最終ビーム制限アパーチャアレイと呼ばれ得る。ビーム整形制限器262は、複数のアパーチャを有するプレート(板状体であり得る)を含み得る。ビーム整形制限器262は、制御レンズアレイ250の少なくとも1つの電極(任意選択的にすべて電極)からダウンビーム側にあり得る。いくつかの実施形態では、ビーム整形制限器262は、対物レンズアレイ241の少なくとも1つの電極(任意選択的にすべて電極)からダウンビーム側にある。一配置では、ビーム整形制限器262は、対物レンズアレイ241の電極と構造的に一体化され得る。望ましくは、ビーム整形制限器262は、低静電界強度の領域内に位置決めされる。ビーム制限アパーチャと対物レンズアレイとのアライメントは、対応する対物レンズからのサブビームの一部がビーム制限アパーチャを通過し、サンプル208に衝突し得るように行われ、その結果、ビーム整形制限器262に入射するサブビームの選択された部分のみがビーム制限アパーチャを通過する。
[0061] 本明細書で説明される対物レンズアレイアセンブリの何れも検出器240をさらに含み得る。検出器は、サンプル208から放射された電子を検出する。検出された電子は、サンプル208から放出される二次電子及び/又は後方散乱電子を含む、SEMによって検出される電子の任意のものを含み得る。検出器240の例示的な構造は、図6及び図7を参照して以下でより詳細に説明される。
[0062] 図5は、一実施形態による電子光学コラム41’’を含む電子ビームシステム40を概略的に描写する。上記で説明した特徴と同じ特徴は、同じ参照符号を付される。簡潔さのために、このような特徴は、図5を参照して詳細に説明されない。例えば、電子源201、集光レンズ231、マクロコリメータ270、対物レンズアレイ241及びサンプル208は、上記で説明したようなものであり得る。
[0063] 上記で説明したように、一実施形態では、検出器240は、対物レンズアレイ241とサンプル208との間にある。検出器240は、サンプル208に面し得る。代替的に、図5に示すように、一実施形態では、複数の対物レンズを含む対物レンズアレイ241は、検出器240とサンプル208との間にある。
[0064] 一実施形態では、偏向器アレイ95は、検出器240と対物レンズアレイ241との間にある。一実施形態では、偏向器アレイ95は、ウィーンフィルタアレイを含むため、ビーム分離器と呼ばれ得る。偏向器アレイ95は、サンプル208に投射された荷電粒子と、サンプル208から検出器240に向かう二次電子とを分離するための磁場を提供するように構成される。
[0065] 一実施形態では、検出器240は、荷電粒子のエネルギーを参照することにより、即ちバンドギャップに依存して信号粒子を検出するように構成される。このような検出器240は、間接電流検出器と呼ばれ得る。サンプル208から放出された二次電子は、電極間の電場からエネルギーを得る。二次電子は、検出器240に到達すると、十分なエネルギーを有する。異なる配置では、検出器240は、ウィーンフィルタに対して一次ビーム経路に沿ってアップビーム側に位置決めされるビーム間の例えば蛍光ストリップのシンチレータアレイであり得る。ウィーンフィルタアレイ(一次ビーム経路に対して直角な磁気ストリップ及び静電気ストリップの)を通過する一次ビームは、ウィーンフィルタアレイのほぼ平行なアップビーム側及びダウンビーム側に経路を有する一方、サンプルからの信号電子は、シンチレータアレイ方向に向かってウィーンフィルタアレイに導かれる。生成された光子は、光子輸送ユニット(例えば、光ファイバのアレイ)を介して、光子の検出に応じて検出信号を生成するリモート光検出器に導かれる。
[0066] 任意の実施形態の対物レンズアレイ241は、アパーチャアレイが画定される少なくとも2つの電極を含み得る。換言すれば、対物レンズアレイは、複数の穴又はアパーチャを有する少なくとも2つの電極を含む。図5は、それぞれのアパーチャアレイ245、246を有する例示的な対物レンズアレイ241の一部である電極242、243を示す。電極内の各アパーチャの位置は、別の電極内の対応するアパーチャの位置に対応する。対応するアパーチャは、使用時、マルチビーム内の同じビーム、サブビーム又は一群のビーム対して作用する。換言すれば、少なくとも2つの電極内の対応するアパーチャは、サブビーム経路、即ちサブビーム経路220の1つと位置合わせされ、及びそれに沿って配置される。従って、電極は、それぞれのサブビーム211、212、213がその中を伝播するアパーチャをそれぞれ備える。
[0067] 対物レンズアレイ241は、図6に示すように2つの電極若しくは3つの電極を含み得るか又はより多くの電極(図示せず)を有し得る。2つの電極のみを有する対物レンズアレイ241では、より多くの電極を有する対物レンズアレイ241よりも収差が小さくてよい。3電極対物レンズでは、電極間の電位差をより大きくすることができるため、より強力なレンズが可能になる。追加的な電極(即ち3つ以上の電極)により、例えば入射ビームに加えて二次電子も集束させるために、電子の軌道を制御する際のさらなる自由度がもたらされる。アインツェルレンズにわたる2電極レンズの利点は、入ってくるビームのエネルギーが、出ていくビームと必ずしも同じではないことである。そのような2電極レンズアレイに関する電位差は、それが加速又は減速レンズアレイの何れかとして機能することを有利に可能にする。
[0068] 対物レンズアレイ241の隣接する電極は、サブビーム経路に沿って互いに離間される。絶縁構造が以下に述べるように配置され得る、隣接する電極間の距離は、対物レンズより大きい。
[0069] 好ましくは、対物レンズアレイ241内に設けられる電極のそれぞれは、プレートである。電極は、他に平坦シートとして記述され得る。好ましくは、電極のそれぞれは、平坦である。換言すれば、電極のそれぞれは、好ましくは、プレートの形態の薄い平坦プレートとして提供される。当然のことながら、電極は、平坦である必要はない。例えば、電極は、高静電界に起因する力に起因して撓み得る。既知の製作方法が使用され得るため、平坦電極は、電極の製造をより容易にすることから、平坦電極を提供することが好ましい。平坦電極はまた、様々な電極間のアパーチャのより正確なアライメントを提供し得るため、好ましい場合がある。
[0070] 対物レンズアレイ241は、10を超える倍率、望ましくは50~100以上の範囲の倍率だけ荷電粒子ビームを縮小するように構成され得る。
[0071] 検出器240は、サンプル208から放出された信号粒子、即ち二次荷電粒子及び/又は後方散乱荷電粒子を検出するために設けられる。検出器240は、対物レンズ234とサンプル208との間に位置決めされる。信号粒子の方向に応じて、検出器は、検出信号を生成する。検出器240は、他に検出器アレイ又はセンサアレイと呼ばれ得、用語「検出器」及び「センサ」は、本出願全体にわたって交換可能に使用される。
[0072] 電子光学系41の電子光学デバイスが提供され得る。電子光学デバイスは、電子ビームをサンプル208に向かって投射するように構成される。電子光学デバイスは、対物レンズアレイ241を含み得る。電子光学デバイスは、検出器240を含み得る。対物レンズのアレイ(即ち対物レンズアレイ241)は、検出器(即ち検出器240)のアレイに対応し得、及び/又はビーム(即ちサブビーム)の任意のビームに対応し得る。
[0073] 例示的な検出器240が以下に説明される。しかし、検出器240の任意の参照は、必要に応じて単一の検出器(即ち少なくとも1つの検出器)又は複数の検出器であり得る。検出器240は、検出器素子405(例えば、捕捉電極などのセンサ素子)を含み得る。検出器240は、任意の適切なタイプの検出器を含み得る。例えば、電子電荷を例えば直接検出するための捕捉用電極、シンチレータ又はPIN素子が使用され得る。検出器240は、直接電流検出器又は間接電流検出器であり得る。検出器240は、図7に関して以下に説明されるような検出器であり得る。
[0074] 検出器240は、対物レンズアレイ241とサンプル208との間に位置決めされ得る。検出器240は、サンプル208に近接するように構成される。検出器240は、サンプル208に非常に近接し得る。代替的に、検出器240からサンプル208まで大きい間隙が存在し得る。検出器240は、サンプル208に面するようにデバイス内に位置決めされ得る。代替的に、検出器240は、検出器ではない電子光学デバイスの一部がサンプル208に面するように電子光学系41内の他の箇所に位置決めされ得る。
[0075] 図7は、それぞれビームアパーチャ406を取り囲む複数の検出器素子405が設けられる基板404を含む検出器240の底面図である。ビームアパーチャ406は、基板404をエッチングすることによって形成され得る。図7に示される配置では、ビームアパーチャ406は、六角形最密アレイで配置される。ビームアパーチャ406は、例えば、矩形又は菱形アレイで異なって配置することもできる。図7の六角形配置のビーム装置は、正方形ビーム配置より密に詰め込まれ得る。検出器素子405は、矩形アレイ又は六角形アレイで配置され得る。
[0076] 捕捉電極405は、検出器モジュール240の一番下、即ちサンプルの最も近くに表面を形成する。シリコン基板404の捕捉電極405と本体との間に論理層が設けられる。論理層は、増幅器、例えばトランスインピーダンス増幅器、アナログ/デジタル変換器及び読み出し論理を含み得る。一実施形態では、捕捉電極405毎に1つの増幅器及び1つのアナログ/デジタル変換器が存在する。これらの素子を特徴とする回路は、アパーチャに関連付けられたセルと呼ばれる単位エリア内に含まれ得る。検出器モジュール240は、それぞれアパーチャに関連付けられたいくつかのセルを有し得る。基板内又は基板上には、論理層に接続される配線層であって、各セルの論理層を例えば電力線、制御線及びデータ線を介して外部に接続する配線層がある。上記で説明された集積化検出器モジュール240は、二次電子捕捉が一連の着地エネルギーに関して最適化され得るため、調整可能着地エネルギーを有するシステムと共に使用されると特に有利である。アレイの形態の検出器モジュールは、最下電極アレイだけでなく、他の電極アレイにも一体化され得る。このような検出器モジュールは、例えば、対物レンズの最ダウンビーム側表面の上方における、シンチレータ又はPIN検出器である検出器を特徴とし得る。このような検出器モジュールは、電流検出器を含む検出器モジュールと同様の回路アーキテクチャを特徴とし得る。対物レンズに一体化される検出器モジュールのさらなる詳細及び代替配置は、少なくとも検出器モジュールの詳細に関する限り、参照により本明細書に援用される欧州特許出願公開第20184160.8号及び欧州特許出願公開第20217152.6号に見出され得る。
[0077] 検出器は、複数の部分、具体的には複数の検出部分を備え得る。複数の部分を含む検出器は、サブビーム211、212、213の1つに関連付けられ得る。従って、1つの検出器240の複数の部分は、一次ビーム(他にサブビーム211、212、213と呼ばれ得る)の1つに関連してサンプル208から放射された信号粒子を検出するように構成され得る。換言すれば、複数の部分を含む検出器は、対物レンズアセンブリの電極の少なくとも1つの電極内のアパーチャの1つに関連付けられ得る。より具体的には、複数の部分を含む検出器405は、単一のアパーチャ406の周囲に配置され得、これは、このような検出器の一例を提供する。述べられたように、検出器モジュールからの検出信号は、画像を生成するために使用される。複数の検出部分により、検出信号は、データセットとして又は検出画像内で処理され得る様々な検出信号からの成分を含む。
[0078] 一実施形態では、対物レンズアレイ241は、それ自体が交換可能モジュールであるか、又は制御レンズアレイ及び/又は検出器アレイなどの他の素子と組み合わせた交換可能モジュールであるかの何れかである。交換可能モジュールは、現場で交換可能であり得、即ちフィールドエンジニアによって新しいモジュールと交換され得る。一実施形態では、複数の交換可能モジュールは、システム内に含まれ、従って電子ビームシステムを開けることなく動作可能位置と動作不能位置との間で交換され得る。
[0079] いくつかの実施形態では、サブビーム内の1つ又は複数の収差を低減する1つ又は複数の収差補正器が提供される。中間焦点(又は中間像面)において又はそれに直接隣接して位置決めされる収差補正器は、電子源201を補正して、電子源201が異なるビームに関して異なる位置にあるように見えるようにする偏向器を含み得る。補正器は、各サブビームと、対応する対物レンズとの間の良好なアライメントを妨げる、放射源に起因するマクロ収差を補正するために使用され得る。収差補正器は、適切なコラムアライメントを妨げる収差を補正し得る。収差補正器は、欧州特許出願公開第2702595A1号に開示されたCMOSベースの個別のプログラム可能な偏向器又は欧州特許出願公開第2715768A2号に開示された複数の偏向器のアレイであり得、両方の特許文献内のビームレットマニュピレータの説明は、参照により本明細書に援用される。収差補正器は、像面湾曲、焦点誤差及び非点収差の1つ又は複数を低減し得る。
[0080] 本発明は、様々な異なるシステムに適用され得る。例えば、電子ビームツールシステムは、シングルビームシステムであり得るか、又は複数のシングルビームコラムを含み得るか、又はマルチビームの複数のコラムを含み得る。コラムは、上記の実施形態又は態様の任意のものにおいて説明された電子光学系41を含み得る。複数のコラム(又はマルチコラムシステム)として、本デバイスは、合計で2~100個以上のコラムに達し得るアレイで配置され得る。電子ビームシステムは、静電走査偏向器アレイ及び静電コリメータアレイを有することが好ましいが、図3に関して説明され、図3で描写されるか又は図4に関して説明され、図4で描写される実施形態の形式を取り得る。
[0081] 図8は、一実施形態による例示的なシングルビーム電子ビームシステム41’’’の概略図である。図8に示すように、一実施形態では、電子ビームシステムは、検査されるサンプル208を保持するために電動ステージ209によって支持されたサンプルホルダ207を含む。電子ビームシステムは、電子源201を含む。電子ビームシステムは、ガンアパーチャ122、ビーム制限アパーチャ125、集光レンズ126、コラムアパーチャ135、対物レンズアセンブリ132及び電子検出器144をさらに含む。いくつかの実施形態における対物レンズアセンブリ132は、磁極片132a、制御電極132b、偏向器132c及び励磁コイル132dを含む修正型スインギング対物減速浸漬レンズ(SORIL)であり得る。制御電極132bは、電子ビームの通過のためにその中に形成されたアパーチャを有する。制御電極132bは、以下で詳細に説明される対向面72を形成する。
[0082] 撮像プロセスでは、電子源201から出る電子ビームは、ガンアパーチャ122、ビーム制限アパーチャ125、集光レンズ126を通過し、修正型SORILレンズによってプローブスポット内に集束され、次にサンプル208の表面に衝突し得る。プローブスポットは、偏向器132c又はSORILレンズ内の他の偏向器によってサンプル208の表面全体にわたって走査され得る。サンプル表面から出た二次電子は、サンプル208上の関心エリアの画像を形成するために電子検出器144によって収集され得る。
[0083] 電子光学系41の集光及び照射光学系は、電磁四重極電子レンズを含み得るか又はそれで補完され得る。例えば、図8に示すように、電子光学系41は、第1の四重極レンズ148及び第2の四重極レンズ158を含み得る。一実施形態では、四重極レンズは、電子ビームを制御するために使用される。例えば、第1の四重極レンズ148は、ビーム電流を調節するように制御され得、第2の四重極レンズ158は、ビームスポットサイズ及びビーム形状を調節するように制御され得る。
[0084] 荷電粒子評価デバイス、例えば電子ビームシステム40から出力された画像は、評価されているサンプル内の欠陥を検出するために自動的に処理される必要がある。生成された画像内の欠陥を荷電粒子評価デバイスによって検出するためのデータ処理デバイス500が図9に描写される。データ処理デバイス500は、コントローラ50の一部であり得るか、工場内の別のコンピュータの一部であり得るか、又は荷電粒子評価デバイス内の他の箇所で一体化され得る。図9を参照して示され、説明されるデータ処理デバイス500の部品の配置は、例示的であり、荷電粒子評価デバイスによって生成された画像に作用するデータプロセッサの機能の説明を促進するために提供されることに留意されたい。本明細書で説明されるデータ処理デバイス500の機能を実現することができるデータプロセッサの、当業者によって考えられ得るいかなる実現可能な配置も使用され得る。
[0085] 荷電粒子評価デバイスは、大画像が高速度で出力され得ることを意味する高スループット、大きい視野及び高解像度を有し得る。例えば、画像は、何千、さらに何万もの検出器部分からのデータを有し得る。出力画像は、荷電粒子評価システム40からの出力の速度に等しい速度又は少なくとも同様の速度で処理されることが望ましい。画像を処理する速度は、完成したサンプルを取り外し、新しいサンプルを装填するためにかかる時間中に追いつくことが可能であることを条件として、画像生成の速度よりわずかに遅くなり得るが、長期的には、画像処理が画像生成より遅いことは、望ましくない。マルチビーム荷電粒子評価デバイス又はマルチコラム荷電粒子評価デバイスに適用されると、欠陥を検出する既知の画像処理手法は、画像生成の速度に遅れないようにするために膨大な量の処理能力を必要とする。
[0086] 欠陥の検出は、本明細書でサンプル画像と呼ばれる、サンプルの一部の画像を基準画像と比較することによって行われ得る。基準画像の対応する画素と異なるいかなる画素も欠陥と考えられ得、基準画像と異なる隣接画素は、単一の欠陥と見なされる。しかし、画素を欠陥としてラベル付けする過度に厳密な手法は、偽陽性を生じる場合があり、即ち、サンプルは、実際にはいかなる重大な欠陥も存在しないときに欠陥を有するとしてラベル付けされる。偽陽性は、サンプル画像若しくは基準画像の何れか又は両方が雑音を有する場合に発生する可能性が高い。従って、雑音低減を基準画像及びサンプル画像の何れか又は両方に適用することが望ましい。雑音低減は、欠陥を検出するために必要とされる処理の量を増加させる。
[0087] 様々な代替形態を試験した結果、本発明者らは、欠陥の検出に対する効率的及び有効な手法が、均一フィルタ(均一カーネルとの畳み込み)を適用することにより、サンプル画像内の雑音を低減することであると判断した。基準画像内の雑音を低減するために、複数のソース画像が平均化される。例えば、基準画像が設計データ(多くの場合にGDSIIフォーマットにおける)からシミュレーションによって取得されるいくつかの場合、基準画像上の雑音低減が省略され得る。
[0088] サンプル画像内の雑音低減の効率及び有効性は、均一フィルタのサイズの好適な選択によって最適化され得る。フィルタの最適サイズは、サンプル画像の解像度及び検査されているサンプル上のフィーチャのサイズなどの要因に依存し得る。均一フィルタに対して実施するために使用される均一カーネルのサイズは、非整数の画素に等しくてもよい。均一カーネルは、正方形であるため、そのサイズは、望ましくは、その幅である。本発明者らは、均一カーネルの1.1~5画素の範囲、望ましくは1.4~3.8画素の範囲の幅が多様な使用事例で好適であると判断した。均一カーネルの形態が以下にさらに論述される。均一フィルタの使用による雑音低減は、高効率及び高速処理を可能にするFPGA又はASICのような専用ハードウェア上の実装形態に好適である。
[0089] 基準画像を取得するためにソース画像に対して行われる平均化は、ソース画像の性質に依存して変動し得る。ソース画像が過去の走査のライブラリに由来する場合、平均化がオフラインで行われ得るため、大量の(例えば、20超、30超又は約35の)画像が基準画像を取得するために平均化され得る。ソース画像は、平均化前にアライメントされ得る。即ち、ソース画像は、サンプルから、ダイ又はダイの一部などのサンプル又はサンプルの少なくとも一部の走査などから導出される。ソース画像は、基準画像と比較されるサンプル画像の前にサンプル又は異なるサンプルから取得された画像から導出され得る。
[0090] 代替的に、サンプル画像は、同じサンプルの異なる部分から取得された「ライブ」ソース画像から導出される基準画像と比較され得る。即ち、ソース画像は、サンプルから、ダイ又はダイの一部などのサンプル又はサンプルの少なくとも一部の走査などから導出される。ソース画像は、基準画像と比較されるサンプル画像の直前又は直後などの時点で取得されたサンプルの画像から導出され得る。この場合、より少ない、例えば2つのソース画像は、基準画像を取得するために平均化され得る。2つのソース画像は、サンプルの様々なダイの対応する領域から取得され得る。代替的に、検査されているパターンが反復要素を有する場合、ソース画像は、同じダイから取得され得る。いくつかの場合、ソース画像は、サンプル画像のシフトされた部分であり得る。サンプル画像が、ライブソース画像から導出された基準画像と比較される場合、様々な画像の役割が循環し得る。例えば、3つの画像A、B及びCが荷電粒子評価デバイスによって出力される場合、A及びBは、Cと比較するための基準画像を提供するために平均化され得、A及びCは、Bと比較するための基準画像を提供するために平均化され得、B及びCは、Aと比較するための基準画像を提供するために平均化され得る。
[0091] サンプル画像と基準画像との比較の結果は、サンプル画像と基準画像との間の差異又は一致(即ち整合)を表す単純な2進値であり得る。より望ましくは、比較の結果は、サンプル画像と基準画像との間の差異の大きさを表す差異値である。望ましくは、比較の結果は、ソース画像内の欠陥の場所がより高い精度で判断され得るように画素(又は「画素の領域」と呼ばれ得る隣接画素の群)毎の差異値である。同じ基準画像(例えば、サンプルから取得された1つ又は複数の画像から導出される)は、複数のサンプル画像との比較のために使用され得る。
[0092] ソース画像と基準画像との間の画素又は画素の領域の差異が、検査されているパターン内の欠陥を表すかどうかを判断するために、画素又は画素の領域に対応する差異値に閾値が適用され得る。代替的に、最高差異値を有する所定の数の場所は、さらなる検査のための欠陥候補として選択され得る。閾値より高い差異値を有する隣接画素は、単一の欠陥又は単一の欠陥候補と見なされ得る。単一の欠陥のすべての画素は、同じ差異値に帰着され得る。単一の欠陥のこのような隣接画素及びすべての画素は、画素の領域と呼ばれ得る。
[0093] 最高差異値を有する所定の数の場所を識別するための効率的な手法は、画素を順に処理し、画素情報及び差異値をバッファに書き込むことである。画素情報は、潜在的な欠陥として識別された画素又は画素の群を取り囲む画素データの領域を含み得る。画素データのこのような領域は、クリップと呼ばれ得る。バッファが一杯であり、新しく処理された画素が、最低差異値を有するバッファ内の画素より大きい差異値を有する場合、最低差異値を有する画素に関係する画素情報が上書きされる。1つの可能な実装形態では、バッファが一杯になるまで、画素の選択のための閾値は、所定のレベルに設定される。バッファが一杯である場合、閾値は、バッファ内に蓄積された画素の最低差異値に対して更新され、バッファ内の画素が上書きされるたびに更新される。このようにして、一回の比較のみが行われる必要がある。代替的に、閾値は、一定に維持され得、最初に選択された画素は、バッファ内の画素より大きい差異を既に有するかどうかを見るために別途試験され得る。選択された画素の数は、画素の合計数よりはるかに低いため、選択された画素のさらなる処理は、スループットを低減することなく、初期処理から非同期的に(例えば、様々なプロセッサによって)行われ得る。
[0094] 候補欠陥又は実欠陥としてさらに処理するための画素を選択する際、基準画像と異なるとして識別された画素の周囲の領域又は画素の領域を選択することが望ましい。この領域は、クリップと呼ばれ得、重大な欠陥が存在するか否かをさらなる自動又は手動検査が判断することを可能にするために十分なサイズのものであることが望ましい。
[0095] 上記のデータ処理方法は、シングルコラム評価システム又はマルチコラム評価システムの何れかと共に使用され得る。特定の利点は、コラム間隔が、検査されているサンプル上のダイのサイズに等しい場合、マルチコラムシステムを使用する際に実現され得る。この場合、2つ以上のコラムは、別のコラムによって生成されたサンプル画像が比較される基準画像を生成するためのライブソース画像を提供し得る。コラムの出力は、バッファ処理及びアライメント処理の必要性なく(又はその低減された必要性で)直接使用され得る。
[0096] マルチコラムシステムにより、それぞれのコラムの出力サンプル画像を並列に処理するために複数の、例えば1コラム当たり1つのデータ処理デバイスを提供することが望ましい。このような配置では、データ処理デバイスは、サンプル画像を受信した他のコラムから基準画像を生成するためにソース画像として使用される画像を受信し得る。データ処理デバイスが十分に速い場合、バッファ処理及び/又はマルチスレッド処理により、コラムの数より少ないデータ処理デバイスが存在し得る。
[0097] より詳細には、図9に描写されるデータ処理装置500は、荷電粒子評価システム40からサンプル画像を受信し、フィルタリングするフィルタモジュール501、ソース画像に基づいて基準画像を生成する基準画像生成器503、フィルタリングされたサンプル画像を基準画像と比較する比較器502及び比較の結果を処理し、出力する出力モジュール504を含む。
[0098] フィルタモジュール501は、望ましくは、所定のサイズのフィルタ、例えば均一フィルタをサンプル画像に適用する。均一フィルタを適用することは、サンプル画像を均一カーネルによって畳み込むことを含む。均一カーネルのサイズは、例えば、サンプル上のフィーチャのサイズ、検出される欠陥のサイズ、荷電粒子評価デバイスの解像度、画像内の雑音の量及び感度と選択性との間の望ましい妥協点に基づく所与のサンプルの検査のために、例えばユーザによって判断される。均一カーネルのサイズは、整数の画素である必要がない。例えば、5~14nmの範囲の画素サイズ及び20nmの程度の欠陥に関して、1.1~5画素の範囲、望ましくは1.4~3.8画素の範囲の幅を有する均一カーネルが高選択度及び高感度を提供することによって有利である。
[0099] 非整数のサイズ(幅)を有する正方形均一カーネル505が図10に描写される。このような均一カーネルは、そのすべてが1である、n×n値の中央領域505a並びに最上行、最下行、左列及び右列で構成される周囲領域505bを含む。周囲領域の値のすべては、fである角値以外にはfであり、ここで、f<1である。均一カーネルの有効サイズは、n+2f画素に等しい。任意選択的に、均一カーネルは、正規化され得る(即ち定数によって割られたすべての値の合計が1となるように)。代わりに又は加えて、フィルタリングされたサンプル画像は、正規化又は再スケーリングされ得る。
[0100] いくつかの場合、例えば上記で説明された均一カーネルでは、2次元カーネルは、順次適用される直角方向の2つの1次元畳み込みに分解され得る。これは、n×nの2次元畳み込みを行うための演算の数がnの2乗と共に増加する一方、2つのnの1次元畳み込みを行うための演算の数がnと共に線型に増加するために有利であり得る。
[0101] カーネルは、正方形である必要がなく、従って例えば矩形又は任意の他の好都合な形状であり得る。カーネルによって実装されるフィルタ関数は、カーネルと同じ形状及びサイズである必要がない。即ち、フィルタ関数より大きいカーネルは、0の値を含む。望ましくは、フィルタは、対称的であるが、これは、必須ではない。本発明者らによって行われたシミュレーションは、均一カーネルを実装するカーネルが良好な結果を提供するが、数学的均一フィルタからのいくらかの偏差が許容可能であることを示唆する。例えば、コーナフィルタは、値fを有し得るが、これは、それらの画素を若干過剰に重み付けするであろう。非均一フィルタ、例えばガウシアンフィルタは、好適なカーネルとの畳み込みによって好都合に実装され得る。
[0102] フィルタモジュール501は、特に所定のサイズの均一フィルタを適用するように構成された場合、専用ハードウェア、例えばFPGA、ASICによって好都合に実装される。このような専用ハードウェアは、標準的又は一般的なタイプのCPUアーキテクチャなどのプログラム型汎用コンピューティングデバイスよりも効率的及び経済的であり得る。プロセッサは、CPUほど強力ではない場合があるが、検出信号データ、即ち画像を処理するための処理ソフトウェアに適したアーキテクチャを有し得るため、画像をCPUと同じ時間又はそれよりも短い時間で処理することができる。このような検出処理アーキテクチャは、ほとんどの同時代CPUより低い処理能力を有するにもかかわらず、専用処理アーキテクチャのより効率的なデータアーキテクチャに起因して、データを処理するのが速い場合がある。
[0103] 図11は、一例として、荷電粒子評価デバイスによって生成されたサンプルの画像又は画像の一部及び従ってクリップである。検査されるサンプルは、寸法ShiftX及びShiftYによって示されるサイズの単位セルを有するフィーチャの繰り返しパターンを有することが分かるであろう。
[0104] 基準画像生成器503は、それぞれ基準画像の生成に対する異なる手法を表す1つ又は複数のモードで動作可能であり得る。
[0105] ライブラリモードでは、基準画像生成器503は、現在評価されているパターンと名目上同じパターンの、以前の走査から取得された多数のソース画像を平均化する。このような画像は、サンプルの同じバッチ内で以前に生成されるか又は前のバッチ内のサンプルから生成され得る。ライブラリ画像は、試験サンプル又は生産サンプルから導出され得る。平均化前に、画像は、望ましくは、互いにアライメントされる。基準画像を生成するためにソース画像を平均化することは、雑音を低減する効果がある。ソース画像をこのように平均化することは、ソース画像内で可視であり得るいかなる欠陥も平均化して除去する。
[0106] 例えば、図11に示すように検査中のパターンが繰り返しパターンである場合、ソース画像の複数のシフトされたバージョンを平均化することにより、基準画像を生成することが可能である。ソース画像の各バージョンは、ShiftX及び/又はShiftYの整数倍だけシフトされる。単位セルの何れかの寸法又は両方の寸法が整数の画素に等しくない場合、シフト量は、最も近い画素に丸められ得るか、又は分数の画素シフトが線形補間によって行われ得る。別の可能性は、その倍数が整数の画素となるように繰り返しパターンのピッチの倍数だけシフトすることである。事実上、単位セルの複数のインスタンスがソース画像から抽出され、平均化される。この手法は、アレイモードの一例として参照され得る。同じ基準画像は、アレイモードなどにおいてサンプル画像の様々なインスタンスとの比較のために使用され得る。
[0107] 図12に示すダイツーダイモードでは、マルチコラム荷電粒子評価デバイスの3つのコラム506、507、508がサンプル画像AI及び2つの基準画像RI-1、RI-2を生成するために使用される。画像アライナ509は、必要に応じて画像が基準画像生成器503及びフィルタモジュール501に供給される前に画像をアライメントするために設けられる。この配置は、コラム506、507、508が、次に、対応するパターンフィーチャを同時に自動的に走査するため、コラム506、507、508間の間隔が検査中のサンプルのダイサイズに等しい場合に特に効率的である。コラム間隔とダイサイズとの間に差がある場合、データ処理デバイスへの画像入力のタイミングを補正するためにバッファが採用され得る。
[0108] 図13は、例えば、シングルコラムシステムのシングルコラム507が、ソース画像としてのAI’及びAI”の自らの2つのシフトされたバージョンから導出される基準画像に対して比較されるサンプル画像AIを提供するアレイモードの代替形態を描写する。バッファは、シフト画像を提供するために使用され得る。本明細書で明示的に述べられた特徴以外に図12と共通の基準を有する特徴は、図12で描写され、図12を参照して説明された配置におけるものと同じでなくとも類似している。
[0109] 特に、ソース画像と同時に取得される少数のソース画像から基準画像が導出される場合、ソース画像及び/又は基準画像に均一フィルタを適用することも可能であることに留意されたい。
[0110] 図9を再び参照すると、比較器502は、2つの値を比較することができる任意の論理回路、例えばXORゲート、減算器であり得る。比較器502は、専用ハードウェア、例えばFPGA、ASICによる実装にも好適である。このような専用ハードウェアは、プログラム型汎用コンピューティングデバイス、例えばCPUよりも効率的及び経済的であり得る。望ましくは、比較器502は、フィルタモジュール501と同じ専用ハードウェア上に実装される。
[0111] いくつかの場合、基準画像生成器503は、特に基準画像が少数、例えば2つのソース画像から生成されるモードでのみ基準画像生成器が動作する場合、専用ハードウェア内にも実装され得る。この場合、基準画像生成器は、比較器及び/又はフィルタモジュールと同じ専用ハードウェア内に実装されることが望ましい。ソース画像の画素を平均化し、サンプル画像の画素と比較する数学的演算は、好適な事例では、単一の論理回路に合成され得る。
[0112] 出力モジュール504は、比較器502によって出力された結果を受信し、ユーザ又は他の工場システムへの出力を作製する。出力は、いくつかの様々な形態の何れかであり得る。最も簡単な選択肢では、出力は、単純にサンプルが欠陥を有するか又は有しないという指標であり得る。しかし、ほぼすべてのサンプルは、少なくとも1つの潜在的な欠陥を有するため、より詳細な情報が望ましい。従って、出力は、例えば、欠陥場所のマップ、差画像及び/又はサンプル画像と基準画像との差異の大きさによって表される潜在的な欠陥の重大度に関する情報を含み得る。出力モジュール504は、例えば、サンプル画像と基準画像との差異の大きさが閾値より大きいか、又は差異を示す画素の密度が閾値より高い欠陥場所のみを出力することにより、潜在的な欠陥もフィルタリングし得る。別の可能性は、差異の大きさによって示される所定の数の最も深刻な欠陥部位のみを出力することである。これは、欠陥部位をバッファ510内に格納することにより、バッファが一杯であるとき、より大きい大きさの欠陥が検出される場合に最も小さい大きさの欠陥を上書きすることによって行われ得る。
[0113] 欠陥情報の出力のための任意の好適なフォーマット、例えばリスト又はマップが使用され得る。望ましくは、出力モジュール504は、クリップを出力し、これは、潜在的な欠陥が検出されたサンプルの領域の画像である。これは、潜在的な欠陥が現実のものであり、及びサンプル上に形成されるか又はその中に存在するデバイスの動作に影響するのに十分に深刻であるかどうかを判断するためにさらに調べられる得ことを可能にする。ソース画像の残り、即ちクリップとして保存されなかった部分は、データ保存要件及び転送要求を軽減するために廃棄され得る。
[0114] シングルコラム電子光学系及びデータ処理システムを組み込む荷電粒子検査システムの一例が図14に描写される。電子光学系41は、メインチャンバ10内に置かれ、上記で説明された電子光学系41~41’’’の任意の1つであり得る。光送受信器511は、電子光学系41の検出器モジュール240の近くに置かれ、検出器モジュール240によって出力される電気信号を光ファイバ512に沿った送信のための光信号に変換するように構成される。光ファイバ512は、複数のチャネルを同時に送信する(例えば、様々な波長を使用して)ことができ得、検出器モジュールのそれぞれの個々の電極からの検出信号は、適切な数のデータストリームに変換される。シングルチャネル又はマルチチャネルの何れかである複数の光ファイバ512が使用され得る。光ファイバ512は、真空フィードスルー513によってメインチャンバ10(その内側は、使用時に真空状態である)の壁を貫通する。好適な真空フィードスルーは、少なくともフィードスルーデバイスに関係する限り、参照により本明細書に援用される米国特許出願公開第2018/0182514A1号で説明されている。光ファイバ512は、データ処理デバイス500に接続され、データ処理デバイス500は、従って、アクセスの容易さのために、及びデータ処理デバイスを収容するために真空チャンバのサイズを増加させる必要性を回避するために真空外に置かれ得る。しかし、データ処理デバイスは、FGPAなどの単純化された専用プロセッサを含み得るため、データ処理デバイス500の素子又は部品は、光送受信器による光学的変換前にコラム内に置かれ得る。データ処理デバイスの部品は、検出器モジュール240と、図14に描写されるデータ処理デバイス500の場所との間に分散され得る。データ経路内のこのようなデータ処理アーキテクチャは、簡単な操作が検出器などのデータ源の直近で実施されることを可能にする。これは、データ速度を低減する操作を実施するために有益である。データ源の直近などでのこのような操作及び/又はデータストリーム内でのこのような操作を実施することは、データ経路内のデータ速度及び例えばまたデータ経路上の負荷を低減することを促進する。実施は、それほど複雑でないプロセッサを必要とするより単純な操作に関してより簡単であり得る。データ速度を低減するこのような単純操作は、「ビニング」、又は「量子化」、又は「再量子化」などの平均化操作である。
[0115] マルチコラム電子光学系及びデータ処理システムを組み込む荷電粒子検査システムの一例が図15に描写される。電子光学系41a、41bは、メインチャンバ10内に置かれる。電子光学系41a、41bの各々は、上記で説明された電子光学系41~41’’’の任意の1つであり得る。2つのコラムが描写されるが、上記で論述されたようにさらに多くのコラムが存在し得る。各コラムは、それぞれの光送受信器511a、511b、光ファイバ512a、512b及びデータ処理デバイス500a、500bを有する。単一の真空フィードスルー513が真空から出て複数の光ファイバを通過するために使用され得るが、いくつかの場合、例えばファイバのルーティングを簡潔にするために複数の真空フィードスルー513が採用され得る。図14のデータ処理デバイス500を参照して説明したように、データ処理デバイス500a、500bは、それぞれの光送受信器511a、511bによる光信号への変換前に、データ信号経路内に少なくとも1つの部品を有する分散型データ処理配置であり得る。
[0116] シングルコラムシステム及びマルチコラムシステムの両方では、1コラム当たり複数の光送受信器及び複数の光ファイバが都合に応じて使用され得る。
[0117] マルチコラムシステムでは、データ量が非常に大きいため、検出器からデータ処理ユニットに転送される必要があるデータの量を最小化することが望ましい。図16は、サンプル画像が2つのソース画像から導出された基準画像と比較されるデータ処理手法のために最適化されたデータアーキテクチャを示す。描写されるように、各データ処理デバイス500a~500dは、電子光学系41a~41kの群、例えばサンプル画像及び2つのソース画像として使用される3つの画像を供給し得る電子光学系41a~41kの望ましい組み合せのうちの3つの組み合わせに接続される。描写されるように、1つのデータ処理デバイスに接続される3つの電子光学系は、隣接しており、従ってサンプル208上の隣接したダイを撮像するが、各データ処理デバイスを、空間的に分離された電子光学コラムに接続させることも可能である。これは、同じ系統的誤差が、ソース画像に関して撮像されたダイ及びやや複雑なファイバルーティングを犠牲にしてサンプル画像に関して撮像されたダイに影響する確率を低減する際に有利であり得る。当然のことながら、3つ以上のソース画像が基準画像を生成するために使用される場合、各データ処理デバイスは、4つ以上の電子光学コラムに接続される。図14を参照して上記で説明したのと同様に、データ処理デバイスは、データ処理デバイスの少なくとも1つの部品が光信号への検出信号の変換前にコラム内に存在し得るように分散され得る。データ処理デバイス500a~500dの任意の部品が電子系の群のコラム内にある場合、その群の電子系のすべてのコラムは、処理デバイスの同様の部品を有する。
[0118] 「上側」及び「下側」、「アップ」及び「ダウン」、「上」及び「下」の参照は、サンプル208に衝突する電子ビーム又はマルチビームの(常にではないが、典型的には垂直な)アップビーム及びダウンビーム方向に対して平行な方向を指すとして理解されるべきである。従って、アップビーム及びダウンビームの参照は、いかなる現在の重力場とも無関係に、ビーム経路に対する方向を参照するように意図される。
[0119] 本明細書で説明される実施形態は、ビーム経路又はマルチビーム経路に沿ってアレイ内に配置された一連のアパーチャアレイ又は電子光学素子の形態を取り得る。このような電子光学素子は、静電的であり得る。一実施形態では、例えば、ビーム制限アパーチャアレイからサンプルの前のサブビーム経路内の最終電子光学素子までのすべての電子光学素子は、静電的であり得、及び/又はアパーチャアレイ若しくはプレートアレイの形態であり得る。いくつかの構成では、電子光学素子の1つ又は複数は、微小電子機械システム(MEMS)として(即ちMEMS製造技術を使用することによって)製造される。電子光学素子は、磁性素子及び静電気素子を有し得る。例えば、複合アレイレンズは、磁気レンズ内に上側及び下側極プレートによってマルチビーム経路を包含し、マルチビーム経路に沿って配置されたマクロ磁気レンズを特徴とし得る。極プレート内には、マルチビームのビーム経路のアパーチャのアレイが存在し得る。電極は、複合レンズアレイの電磁場を制御及び最適化するために極プレートの上、下又はその間に存在し得る。
[0120] 本開示による評価ツール又は評価システムは、サンプルの定性的評価(例えば、合格/不合格)を行う装置、サンプルの定量的(例えば、フィーチャのサイズ)測定を行う装置又はサンプルのマップの画像を生成する装置を含み得る。評価ツール又はシステムの例は、検査ツール(例えば、欠陥を識別するための)、精査ツール(例えば、欠陥を分類するための)及び計測学ツール又は検査ツール、精査ツール若しくは計測学ツール(例えば、マクロ検査ツール)に関連付けられた評価機能の任意の合成を行うことができるツールである。
[0121] 荷電粒子ビームをある方法で操作するために制御可能である部品又は部品若しくは素子のシステムの参照は、荷電粒子ビームを上述の方法で操作するために部品を制御するようにコントローラ、又は制御システム、又は制御ユニットを構成することと、荷電粒子ビームをこの方法で操作するように部品を制御するために他のコントローラ又はデバイス(例えば、電圧源)を任意選択的に使用することとを含む。例えば、電圧源は、コントローラ、又は制御システム、又は制御ユニットの制御下で電位を部品に印加するために、1つ又は複数の部品、例えば制御レンズアレイ250及び対物レンズアレイ241の電極に電気的に接続され得る。ステージなどの活性化可能部品は、部品の活性化を制御するために、1つ又は複数のコントローラ、制御システム又は制御ユニットを使用することによって活性化し、従ってビーム経路などの別の部品に対して移動するように制御可能であり得る。
[0122] コントローラ、又は制御システム、又は制御ユニットによって提供される機能は、コンピュータ実装され得る。素子の任意の好適な組み合わせは、例えば、CPU、RAM、SSD、マザーボード、ネットワーク接続、ファームウェア、ソフトウェア及び/又は必要とされるコンピューティング操作が行われることを可能にする当技術分野で知られている他の素子を含む必要な機能を提供するために使用され得る。必要なコンピューティング操作は、1つ又は複数のコンピュータプログラムによって定義され得る。1つ又は複数のコンピュータプログラムは、コンピュータ可読命令を格納する媒体、任意選択的に非一時的媒体の形態で提供され得る。コンピュータ可読命令がコンピュータによって読み込まれると、コンピュータは、必要とされる方法工程を行う。コンピュータは、内蔵ユニットで又はネットワークを介して互いに接続される複数の異なるコンピュータを有する分散コンピューティングシステムで構成される。
[0123] 用語「サブビーム」及び「ビームレット」は、本明細書では互換的に使用され、両方とも親放射ビームを分割又は分離することによって親放射ビームから導出された任意の放射ビームを包含するものと理解される。用語「マニピュレータ」は、レンズ又は偏向器など、サブビーム又はビームレットの経路に影響を与える任意の素子を包含するように使用される。ビーム経路又はサブビーム経路に沿ってアライメントされる素子の参照は、それぞれの素子がビーム経路又はサブビーム経路に沿って位置決めされることを意味するものと理解される。光学系の参照は、電子光学系を意味するものと理解される。
[0124] 本発明の方法は、1つ又は複数のコンピュータを含むコンピュータシステムによって行われ得る。本発明を実施するために使用されるコンピュータは、汎用CPU、グラフィック処理ユニット(GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)又は他の専用プロセッサを含む1つ又は複数のプロセッサを含み得る。上記で論述されたように、いくつかの場合、特定のタイプのプロセッサは、低減された費用及び/又は増加した処理速度の観点で利点を提供し得、本発明の方法は、特定のプロセッサタイプの使用に適合され得る。本発明の方法のいくつかの工程は、並列処理能力のあるプロセッサ、例えばGPU上に実装されやすい並行処理に関与する。
[0125] 本明細書で使用される用語「画像」は、値の任意のアレイを指すように意図され、各値は、ある場所のサンプルに関係し、アレイ内の値の配置は、サンプリングされた場所の空間的配置に対応する。画像は、単一の層又は複数の層を含み得る。複数の層の画像の場合、チャネルとも呼ばれ得る各層は、いくつかの場所の異なるサンプルを表す。用語「画素」は、アレイの単一の値又は複数の層の画像の場合、単一の場所に対応する値の群を指すように意図される。
[0126] 本発明を実施するために使用されるコンピュータは、物理的又は仮想的であり得る。本発明を実施するために使用されるコンピュータは、サーバ、クライアント又はワークステーションであり得る。本発明を実施するために使用される複数のコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を介して分散され、相互接続され得る。本発明の方法の結果は、ユーザに表示され得るか、又は任意の好適なストレージ媒体内に蓄積され得る。本発明は、本発明の方法を実行するための命令を格納する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体内に具体化され得る。本発明は、1つ又は複数のプロセッサと、本発明の方法を実行するための命令を格納するメモリ又はストレージとを含むコンピュータシステム内に具体化され得る。
[0127] 本発明の態様は、以下の番号付き条項に記載される。
[0128] 条項1:荷電粒子評価システムによって生成されたサンプル画像内の欠陥を検出するためのデータ処理デバイスであって、荷電粒子評価システムからサンプル画像を受信するように構成された入力モジュールと、フィルタリングされたサンプル画像を生成するために、サンプル画像にフィルタを適用するように構成されたフィルタモジュールと、望ましくはサンプルからの1つ又は複数のソース画像に基づいて基準画像を提供するように構成された基準画像モジュールと、サンプル画像内の欠陥を検出するために、フィルタリングされたサンプル画像を基準画像と比較するように構成された比較器とを含むデータ処理デバイス。
[0129] 条項2:フィルタモジュールは、サンプル画像とカーネルとの間の畳み込みを行うように構成される、条項1に記載のデバイス。
[0130] 条項3:カーネルは、均一カーネルである、条項2に記載のデバイス。
[0131] 条項4:カーネルは、正方形である、条項2又は3に記載のデバイス。
[0132] 条項5:均一カーネルは、例えば、1.1~5画素の範囲、望ましくは1.4~3.8画素の範囲の非整数の画素である寸法を有する、条項2、3又は4に記載のデバイス。
[0133] 条項6:基準画像は、複数のソース画像を平均化することによって基準画像を生成するように構成される、条項1、2、3、4又は5に記載のデバイス。
[0134] 条項7:ソース画像は、以前に検査されたサンプルの画像のライブラリ、サンプル上の異なるダイの画像及びサンプル画像のシフトされたバージョンの1つ又は複数から選択される画像を含む、条項6に記載のデバイス。
[0135] 条項8:基準画像は、サンプル上の構造を記述する設計データから生成された合成画像である、条項1、2、3、4又は5に記載のデバイス。
[0136] 条項9:フィルタモジュール及び比較器の少なくとも1つは、フィールドプログラマブルゲートアレイ又は特定用途向け集積回路を含む、先行する条項の何れか一項に記載のデバイス。
[0137] 条項10:比較器は、各画素の差異値であって、その画素と、基準画像の対応する画素との間の差異の大きさを表す差異値を出力し、及びデバイスは、さらなる処理のために、選択された画素であって、基準を満たす画素のサブセットである選択された画素を選択するように構成された選択モジュールをさらに含む、先行する条項の何れか一項に記載のデバイス。
[0138] 条項11:選択モジュールは、それぞれの選択された画素を取り囲む画素の領域を選択するように構成される、条項10に記載のデバイス。
[0139] 条項12:基準は、選択された画素が、閾値より大きい差異値を有することである、条項10又は11に記載のデバイス。
[0140] 条項13:画素を選択するための基準は、最高差異値を有する所定の数の画素を選択することである、条項10又は11に記載のデバイス。
[0141] 条項14:選択モジュールは、バッファを含み、選択モジュールは、ソース画像の画素を順次処理することと、閾値より大きい差異値を有する画素をバッファ内に格納することと、バッファが一杯であるとき、新しく処理された画素が、バッファ内において最低差異値を有する画素より大きい差異値を有する場合、バッファ内において最低差異値を有する画素を、新しく処理された画素で上書きすることとを行うように構成され、及び選択された画素を取り囲む画素の領域が選択モジュールによって選択される場合、新しく処理された画素に関連付けられた画素の領域は、新しく処理された画素によって上書きされた画素に関連付けられた画素の領域を上書きすることによってバッファ内に格納される、条項10又は11に記載のデバイス。
[0142] 条項15:先行する条項の何れか一項に記載の荷電粒子ビームシステム及びデータ処理デバイスを含む荷電粒子評価システム。
[0143] 条項16:荷電ビームシステムは、シングルコラムビームシステムである、条項15に記載の荷電粒子評価システム。
[0144] 条項17:荷電粒子ビームシステムは、マルチコラムビームシステムである、条項15に記載の荷電粒子評価システム。
[0145] 条項18:マルチコラムビームシステムの第1のコラムは、サンプル画像を入力モジュールに提供するように構成され、マルチコラムビームシステムの複数の第2のコラムは、ソース画像を基準画像モジュールに提供するように構成される、条項17に記載の荷電粒子評価システム。
[0146] 条項19:複数のデータ処理デバイスが存在し、各データ処理デバイスは、各データ処理デバイスがマルチコラムツールのコラムのそれぞれの1つからサンプル画像を受信し、他のコラムからソース画像を受信するように構成されるようにマルチコラムビームシステムのコラムのそれぞれの1つに関連付けられる、条項17に記載の荷電粒子評価システム。
[0147] 条項20:荷電粒子ビームシステムと、荷電粒子ビームシステムによって生成されたサンプル画像内の欠陥を検出するための複数のデータ処理デバイスとを含む荷電粒子評価システムであって、荷電粒子ビームシステムは、複数のコラムを含み、各データ処理デバイスは、各データ処理デバイスが複数のコラムのそれぞれの1つからサンプル画像を受信し、1つ又は複数の他のコラムからソース画像を受信するように構成されるようにマルチコラムのコラムのそれぞれの1つのコラムに関連付けられる、荷電粒子評価システム。
[0148] 条項21:荷電粒子ビームシステムによって生成されたサンプル画像内の欠陥を検出する方法であって、荷電粒子ビームシステムからサンプル画像を受信することと、フィルタリングされたサンプル画像を生成するために、サンプル画像にフィルタを適用することと、望ましくはサンプルからの少なくとも1つのソース画像に基づいて基準画像を提供することと、サンプル画像内の欠陥を検出するために、フィルタリングされたサンプル画像を基準画像と比較することとを含む方法。
[0149] 条項22:サンプルは、その上に形成されている、あるピッチで離間された複数の繰り返しパターンを有し、方法は、サンプルのサンプル画像を取得するために、マルチコラムビームシステムの第1のコラムを使用することであって、マルチコラムビームシステムは、そのピッチで離間されている複数のコラムを有する、使用することと、複数のソース画像を取得するために、マルチコラムビームシステムの複数の他のコラムを使用することと、基準画像を取得するために、ソース画像を平均化することとをさらに含む、条項21に記載の方法。
[0150] 条項23:フィルタを適用することは、サンプル画像とカーネルとの間の畳み込みを行うことを含む、条項21又は22に記載の方法。
[0151] 条項24:カーネルは、均一カーネルである、条項22に記載の方法。
[0152] 条項25:カーネルは、正方形である、先行する条項の何れか一項に記載の方法。
[0153] 条項26:均一カーネルは、例えば、1.1~5画素の範囲、望ましくは1.4~3.8画素の範囲の非整数の画素である寸法を有する、条項23、24又は25に記載の方法。
[0154] 条項27:基準画像を提供することは、複数のソース画像を平均化することを含む、条項21~26の何れか一項に記載の方法。
[0155] 条項28:ソース画像は、以前に検査されたサンプルの画像のライブラリ、サンプル上の異なるダイの画像及びサンプル画像のシフトされたバージョンの1つ又は複数から選択される画像を含む、条項27に記載の方法。
[0156] 条項29:基準画像は、サンプル上の構造を記述する設計データから生成された合成画像である、条項21~26の何れか一項に記載の方法。
[0157] 条項30:フィルタを適用すること及び比較することの少なくとも1つは、フィールドプログラマブルゲートアレイ又は特定用途向け集積回路を使用して行われる、条項21~29の何れか一項に記載の方法。
[0158] 条項31:比較することは、各画素の差異値であって、その画素と、基準画像の対応する画素との間の差異の大きさを表す差異値を判断することを含み、及び方法は、さらなる処理のために、選択された画素であって、基準を満たす画素のサブセットである選択された画素を選択することをさらに含む、条項21~30の何れか一項に記載の方法。
[0159] 条項32:選択することは、基準を満たす各画素を取り囲む画素の領域を選択することを含む、条項31に記載の方法。
[0160] 条項33:基準は、選択された画素が、閾値より大きい差異値を有することである、条項31又は32に記載の方法。
[0161] 条項34:画素を選択するための基準は、最高差異値を有する所定の数の画素を選択することである、条項31又は32に記載の方法。
[0162] 条項35:選択することは、ソース画像の画素を順次処理することと、望ましくは閾値より大きい差異値を有する画素をバッファ内に格納することと、望ましくはバッファが一杯であるとき、望ましくは新しく処理された画素が、最低差異値を有する、バッファ内の画素より大きい差異値を有する場合、望ましくは最低差異値を有する、バッファ内の画素を、新しく処理された画素で上書きすることとを含み、望ましくは、選択された画素を取り囲む画素の領域が選択される場合、望ましくは、新しく処理された画素に関連付けられた画素の領域は、新しく処理された画素によって上書きされた画素に関連付けられた画素の領域を上書きすることによってバッファ内に格納される、条項31又は32に記載の方法。
[0163] 条項36:条項21~35の何れか一項に記載の方法を行うためにプロセッサを制御するように構成された命令を含むコンピュータプログラム又はコンピュータによって読み込まれると、コンピュータに、条項21~35の何れか一項に記載の方法を行わせるコンピュータ可読命令のコンピュータ実施可能方法。
[0164] 本発明を様々な実施形態に関連して説明してきたが、本明細書に開示される本発明の仕様及び実施を考慮することで本発明の他の実施形態が当業者に明らかになるであろう。本明細書及び例は、例示的なものにすぎないと考えられ、本発明の真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。

Claims (15)

  1. コンピュータによって読み込まれると、荷電粒子ビームシステムによって生成されたサンプル画像内の欠陥を検出する方法を前記コンピュータに行わせるコンピュータ可読命令のコンピュータ実装可能方法であって、
    前記荷電粒子ビームシステムからサンプル画像を受信することと、
    フィルタリングされたサンプル画像を生成するために、前記サンプル画像にフィルタを適用することであって、前記サンプル画像とカーネルとの間の畳み込みを行うことを含む、適用することと、
    少なくとも1つのソース画像に基づいて基準画像を提供することと、
    前記サンプル画像内の欠陥を検出するために、前記フィルタリングされたサンプル画像を前記基準画像と比較することと
    を含むコンピュータ実装可能方法。
  2. サンプルは、その上に形成されている、あるピッチで離間された複数の繰り返しパターンを有し、及び前記方法は、
    前記サンプルの前記サンプル画像を取得するために、マルチコラムビームシステムの第1のコラムを使用することであって、前記マルチコラムビームシステムは、前記ピッチで離間されている複数のコラムを有する、使用することと、
    複数のソース画像を取得するために、前記マルチコラムビームシステムの複数の他のコラムを使用することと、
    前記基準画像を取得するために、前記ソース画像を平均化することと
    をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装可能方法。
  3. 前記カーネルは、均一カーネルである、請求項1又は2に記載のコンピュータ実装可能方法。
  4. 前記カーネルは、正方形である、請求項1~3の何れか一項に記載のコンピュータ実装可能方法。
  5. 前記均一カーネルは、例えば、1.1~5画素の範囲、望ましくは1.4~3.8画素の範囲の非整数の画素数である寸法を有する、請求項3又は4に記載のコンピュータ実装可能方法。
  6. 基準画像を提供することは、複数のソース画像を平均化することを含む、請求項1~5の何れか一項に記載のコンピュータ実装可能方法。
  7. 前記ソース画像は、以前に検査されたサンプルの画像のライブラリ、前記サンプル上の異なるダイの画像及び前記サンプル画像のシフトされたバージョンの1つ又は複数から選択される画像を含む、請求項6に記載のコンピュータ実装可能方法。
  8. 前記基準画像は、前記サンプル上の構造を記述する設計データから生成された合成画像である、請求項1~5の何れか一項に記載のコンピュータ実装可能方法。
  9. フィルタを前記適用すること及び前記比較することの少なくとも1つは、フィールドプログラマブルゲートアレイ又は特定用途向け集積回路を使用して行われる、請求項1~8の何れか一項に記載のコンピュータ実装可能方法。
  10. 前記比較することは、各画素の差異値であって、前記画素と、前記基準画像の対応する画素との間の差異の大きさを表す差異値を判断することを含み、及び前記コンピュータ実装可能方法は、さらなる処理のために、選択された画素であって、基準を満たす画素のサブセットである選択された画素を選択することをさらに含む、請求項1~9の何れか一項に記載のコンピュータ実装可能方法。
  11. 前記選択することは、前記基準を満たす各画素を取り囲む画素の領域を選択することを含む、請求項10に記載のコンピュータ実装可能方法。
  12. 前記基準は、選択された画素が、閾値より大きい差異値を有することである、請求項10又は11に記載のコンピュータ実装可能方法。
  13. 画素を選択するための前記基準は、最高差異値を有する所定の数の画素を選択することである、請求項10又は11に記載のコンピュータ実装可能方法。
  14. 前記選択することは、前記ソース画像の画素を順次処理することと、閾値より大きい差異値を有する画素をバッファ内に格納することと、前記バッファが一杯であるとき、新しく処理された画素が、前記バッファ内において最低差異値を有する画素より大きい差異値を有する場合、前記バッファ内において前記最低差異値を有する前記画素を、前記新しく処理された画素で上書きすることとを含み、及び望ましくは、前記選択された画素を取り囲む画素の領域が選択される場合、前記新しく処理された画素に関連付けられた前記画素の領域は、前記新しく処理された画素によって上書きされた前記画素に関連付けられた前記画素の領域を上書きすることによって前記バッファ内に格納される、請求項10又は11に記載のコンピュータ実装可能方法。
  15. 荷電粒子評価システムによって生成されたサンプル画像内の欠陥を検出するためのデータ処理デバイスであって、
    前記荷電粒子評価システムからサンプル画像を受信する入力モジュールと、
    前記サンプル画像とカーネルとの間の畳み込みを行い、及びフィルタリングされたサンプル画像を生成するために、前記サンプル画像にフィルタを適用するフィルタモジュールと、
    1つ又は複数のソース画像に基づいて基準画像を提供する基準画像モジュールと、
    前記サンプル画像内の欠陥を検出するために、前記フィルタリングされたサンプル画像を前記基準画像と比較する比較器と
    を含むデータ処理デバイス。
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