JP2024516264A - 新規製剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、一般に、エトノゲストレルの徐放用の注射製剤、当該製剤を含む医薬剤形及び適用デバイス、それらの調製方法、並びに避妊のためのそれらの使用に関する。

Description

本発明は、一般に、エトノゲストレルの徐放用の注射製剤、当該製剤を含む医薬剤形及び適用デバイス、それらの調製方法、並びに避妊のためのそれらの使用に関する。
現在まで、開発途上国のおよそ2億1,400万人の女性が、近代的な避妊に対する満たされていないニーズを抱えている。これは、避妊用品が手に入らないことと、家族計画教育及び避妊法の仕組みに関する情報が不足していることが組み合わされた結果である。結果として、女性が妊娠の選択に従って行動できるようにすることが、世界的な共通の開発課題において優先度の高いものとなっている。長時間作用型の注射可能な(LAI)方法を含む、新しい避妊技術の開発が特に求められている。
LAIは、最も便利で、効果的で、且つ安全な避妊製品の1つであり、多くの女性達に正当に広く支持されている。現在、既存の出産制御インプラント(birth control implant)は、プロゲスチンを3~5年徐放することにより、確実な避妊を提供することができる。例えば、Nexplanon(登録商標)は、皮下使用のためのプロゲスチンのみのインプラントである。このインプラントは、長さ4cm、直径2mmの非生分解性ロッドであり、エトノゲストレル、硫酸バリウム(放射線不透過性成分)を含むエチレン酢酸ビニル(EVA)共重合体コアからなり、ステアリン酸マグネシウムを含む場合もあり、EVA共重合体スキンにより囲まれている。
多くの場合、長期間の避妊作用があるが、家族計画のツール及び介入の利用を望む女性のニーズ及び嗜好を満たすことができない。固形ロッドインプラントは、外科的植え込みが必要な場合があり、患者の体内で不都合又は破損を引き起こす可能性がある。更に、ロッドインプラントは高価であり、生分解性ではない。その結果として、特別な訓練を受けた医師又は看護師によるインプラント除去手術(エクスプランテーション)が必須である。
このように、女性がより柔軟に家族計画法を利用できるようにし、不使用への障壁に対処し、女性の避妊具の受け入れと普及を加速するために、中程度の期間(数カ月)にわたって確実な避妊を提供し、取り扱いの手間が少ない避妊具に対する満たされていないニーズが依然として存在する。すなわち、この避妊具は、一方で数カ月にわたって十分な避妊効果を提供するが、他方では、既存のインプラントと比較して全体的により短い期間にわたり提供し、女性が妊娠したい場合には避妊を中止する柔軟性(すなわち、計画的柔軟性)を、適度に迅速に且つ容易に(すなわち、外科的なインプラント除去の必要なく)提供するものでなければならない。また更に、避妊のニーズが特に多くの開発途上国で満たされておらず、その多くが温暖な気候であることを考慮すると、高温で輸送される又は保存されるのに十分に安定な避妊具が求められている。また、堅牢でスケーラブルな製造方法により得られる避妊具が求められている。
US6,350,812
Rautio, J.らProdrugs: design and clinical applications.Nat Rev Drug Discov 7、 255~270 (2008)
上記の背景を考慮して、本発明は、数カ月にわたって作用する、取り扱いの手間が少ない改良された避妊製剤又は医薬剤形;その製剤又は剤形の対象への容易な投与を可能にする適用デバイス、その製剤を製造する堅牢でスケーラブルな方法、及び優れた計画的柔軟性を可能にする避妊としてのそれらの使用を提供することを目的とする。
解決策として、本発明は、エトノゲストレルの徐放用の注射製剤であって、
- 式A-B-A'(式中、
ブロックA及びA'は、ポリ(D,L-乳酸)で形成され、それぞれ、m及びn個の乳酸(LA)繰り返し単位を含み;
ブロックBは、p個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含むポリ(エチレングリコール)で形成され;
LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(TB)((m+n)/p)は、1.5~9である)を有するトリブロック共重合体(TB)と;
- 式C-D(式中、
ブロックCは、r個のEO繰り返し単位を含むメトキシポリ(エチレングリコール)で形成され;
ブロックDは、q個のLA繰り返し単位を含むポリ(D,L-乳酸)で形成され;
LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(DB)(q/r)は、1.5~15である)を有するジブロック共重合体(DB)と;
- 水混和性の、DMSOを含む薬学的に許容される有機溶媒と;
- エトノゲストレル、そのプロドラッグ、又は塩とを含む注射製剤を提供する。
本発明は、上記の製剤を含む医薬剤形を更に提供する。
本発明は、上記の製剤及び/又は剤形を調製する方法であって、
(i)- 式A-B-A'(式中、ブロックA及びA'は、ポリ(D,L-乳酸)で形成され、それぞれ、m及びn個の乳酸(LA)繰り返し単位を含み;ブロックBは、p個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含むポリ(エチレングリコール)で形成され;LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(TB)(m+n)/pは、1.5~9である)を有するトリブロック共重合体(TB);
- 式C-D(式中、ブロックCは、r個のEO繰り返し単位を含むメトキシポリ(エチレングリコール)で形成され;ブロックDは、q個のLA繰り返し単位を含むポリ(D,L-乳酸)で形成され;LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(DB)(q/r)は、1.5~12である)を有するジブロック共重合体(DB);及び
- 水混和性の、DMSOを含む薬学的に許容される有機溶媒を、
重合体が溶解するまで混合することによりビヒクルを得る工程と;
(ii)そのビヒクルをエトノゲストレルと混合することにより製剤を得る工程と;
(iii)任意選択で製剤を滅菌する工程と;
(iv)所定量の製剤を提供し、任意選択で包装することにより剤形を得る工程とを含む方法を更に提供する。
本発明は、上記の製剤及び/又は剤形を含む適用デバイスであって、製剤又は剤形を注射により対象に投与するために適合されている適用デバイスを更に提供する。本発明は、女性対象における避妊のための、上記の製剤、剤形、又はデバイスの使用を更に提供する。
10mg用量で異なる製剤から得られたエトノゲストレルの経時的なインビトロ放出速度を示す図である。製剤は、1.5~10%w/wのエトノゲストレル、30~50%w/wの重合体、及び45~60%のDMSOで構成される。異なるジブロック及びトリブロックを使用した。製剤組成はTable 1(表1)に詳述する。インビトロ放出試験は、実施例2で説明するように実施した。 10mg用量で異なる製剤から得られたインビトロ累積エトノゲストレル放出プロファイルを示す図である。製剤は、1.5~10%w/wのエトノゲストレル、30~50%w/wの重合体、及び45~60%のDMSOで構成される。異なるジブロック及びトリブロックを使用した。製剤組成はTable 1(表1)に詳述する。インビトロ放出試験は、実施例2で説明するように実施した。 15mg用量で異なる製剤から得られたエトノゲストレルの経時的なインビトロ放出速度を示す図である。製剤は、7.5~10%w/wのエトノゲストレル、34~42%w/wの重合体、及び50~56%のDMSOで構成される。ジブロック及びトリブロックは、それらの相対比と同様に固定された。製剤組成はTable 1(表1)に詳述する。インビトロ放出試験は、実施例2で説明するように実施した。 15mg用量で異なる製剤から得られたインビトロ累積エトノゲストレル放出プロファイルを示す図である。製剤は、7.5~10%w/wのエトノゲストレル、34~42%w/wの重合体、及び50~56%のDMSOで構成される。ジブロック及びトリブロックは、それらの相対比と同様に固定された。製剤組成はTable 1(表1)に詳述する。インビトロ放出試験は、実施例2で説明するように実施した。 10mg~40mgまでの様々な異なる用量で同じ製剤から得られたエトノゲストレルの経時的なインビトロ放出速度を示す図である。製剤組成はTable 1(表1)に詳述する。インビトロ放出試験は、実施例2で説明するように実施した。 10mg~40mgまでの様々な異なる用量で同じ製剤から得られたインビトロ累積エトノゲストレル放出プロファイルを示す図である。製剤組成はTable 1(表1)に詳述する。インビトロ放出試験は、実施例2で説明するように実施した。 製剤#3、#7、又は#9の単回皮下注射後に得られたエトノゲストレルの平均動態プロファイルを示す図である。3つの試験品目で異なる徐放性プロファイルが得られ、試験した15mg用量では最長180日間エトノゲストレルのレベルが定量化できた。製剤組成はTable 1(表1)に詳述する。薬物動態研究は、実施例3に説明するように実施した。 製剤#15、#16、#17又は#18の単回皮下注射後に得られたエトノゲストレルの平均動態プロファイルを示す図である。4つの試験品目で異なる徐放性プロファイルが得られ、#18では最長224日間エトノゲストレルのレベルが定量化できた。製剤組成はTable 1(表1)に詳述し、ジブロック及びトリブロックは、それらの相対比と同様に固定された。薬物動態研究は、実施例3に説明するように実施した。
本発明による避妊製剤、剤形、調製方法、適用デバイス、及び使用は、複数の有利な効果を提供する。
その成分の特定の組合せにより、本製剤はエトノゲストレルを徐放的に、且つ制御された方法で放出することができ、少ない初期バースト、及び/又は数カ月にわたるエトノゲストレルの長期的な制御放出(例えば、少なくとも120日)を特徴とする避妊効果を提供する。
本発明の製剤は、注射可能な液体である。すなわち、本製剤は、注射による容易な投与を可能にする十分に低い粘度を有する。そのため、投与は、医師又は看護師の関与の必要がなくても実施することができる。したがって、取扱い及び適用は手間が少ない。したがって、注射に適合した本適用デバイスは、本製剤又は剤形の対象への容易な投与を可能にする。
本発明の製剤は、注射すると、その場でデポーを形成し、エトノゲストレルを対象に送達する。
本発明の製剤は、生分解性である。固形の非生分解性インプラントとは対照的に、これは特別な訓練を受けた医師、看護師、又は医療専門家によるインプラント除去手術(エクスプランテーション)の必要性を排除し、対象にとっての適用しやすさの向上に更に寄与する。
本製剤は、液体である。それは、例えば、滅菌ろ過を用いてろ過することができる。これは、製造中の堅牢でスケーラブルな精製、特に、ろ過を用いた滅菌を可能にする。本製剤は、良好なろ過安定性を示す。
本製剤は、良好な保存安定性も示す。例えば、本製剤は、30℃±3℃に設定されたオーブン中の長期安定条件下、及び/又はICH気候室中の加速安定条件下(40℃±2℃/75%RH±5%RH)で良好な安定性を示すことができ、例えば、外観、活性成分アッセイ、及び関連物質(UV-UPLC)、水分含量(カールフィッシャー容量滴定法)、注射可能性(injectability)(シリンジ注射力(syringe injection force))、共重合体の完全性(動的粘度、及びGPC-RIによる分子量)、又はインビトロ放出(例えば、少なくとも30日にわたる反復性)により確認される。
本製剤は、乾熱滅菌にも適合しうる。例えば、本製剤は、乾熱滅菌サイクル(例えば、+121℃/35分、及び+111℃/60分)後の安定性評価を通して評価されるとき、良好な安定性を示しうる。
具体的には、本発明は、以下の態様及び実施形態を提供する。
1.エトノゲストレルの徐放用の注射製剤であって、
- 式A-B-A'(式中、
ブロックA及びA'は、ポリ(D,L-乳酸)で形成され、それぞれ、m及びn個の乳酸(LA)繰り返し単位を含み;
ブロックBは、p個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含むポリ(エチレングリコール)で形成され;
LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(TB)((m+n)/p)は、1.5~9である)を有するトリブロック共重合体(TB)と;
- 式C-D(式中、
ブロックCは、r個のEO繰り返し単位を含むメトキシポリ(エチレングリコール)で形成され;
ブロックDは、q個のLA繰り返し単位を含むポリ(D,L-乳酸)で形成され;
LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(DB)(q/r)は、1.5~15である)を有するジブロック共重合体(DB)と;
- 水混和性の、DMSOを含む薬学的に許容される有機溶媒と;
- エトノゲストレル、そのプロドラッグ、又は塩とを含む注射製剤。
2.ブロックBが、500~3,500g/モルの数平均分子量(Mn(B))を有し;且つ/又はブロックCが、175~3,000g/モルの数平均分子量(Mn(C))を有する、態様1に記載の製剤。
3.トリブロック共重合体(TB)が、1,700~48,000g/モル、好ましくは1,800~45,000g/モル、より好ましくは4,500~40,000g/モル、より好ましくは6,000~30,000g/モル、より好ましくは7,000~20,000g/モル、より好ましくは9,000~18,000g/モル、より好ましくは14,000~16,000g/モル、最も好ましくは11,000~15,000g/モルの数平均分子量(Mn(TB))を有し;且つ/又は
ジブロック共重合体(DB)が、650~77,000g/モル、好ましくは1,000~50,000g/モル、より好ましくは2,000~30,000g/モル、より好ましくは3,000~15,000g/モル、より好ましくは4,000~11,000g/モル、より好ましくは6,000~12,000g/モル、より好ましくは5,000~8,000g/モル、より好ましくは6,000~8,000g/モル、又は最も好ましくは5,500~7,500g/モルの数平均分子量(Mn(DB))を有する、態様1又は2に記載の製剤。
4.トリブロック共重合体(TB)が、1,700~96,000g/モル、好ましくは1,800~90,000g/モル、より好ましくは4,500~80,000g/モル、より好ましくは6,000~60,000g/モル、より好ましくは7,000~40,000g/モル、より好ましくは9,000~36,000g/モル、より好ましくは14,000~32,000g/モル;最も好ましくは11,000~30,000g/モルの質量平均分子量(Mw(TB))を有し;且つ/又は
ジブロック共重合体(DB)が、650~154,000g/モル、好ましくは1,000~100,000g/モル、より好ましくは2,000~60,000g/モル、より好ましくは3,000~30,000g/モル、より好ましくは4,000~22,000g/モル、より好ましくは6,000~24,000g/モル、より好ましくは5,000~16,000g/モル、より好ましくは6,000~16,000g/モル、又は最も好ましくは5,500~15,000g/モルの質量平均分子量(Mw(DB))を有する、態様1から3のいずれか1つに記載の製剤。
5.Mn(B)が、500~3,500、好ましくは650~3,000、より好ましくは650~2,500、より好ましくは800~2,200、より好ましくは800~2,000、より好ましくは950~1050、より好ましくは1,000~2,000、最も好ましくは1,000~1,500又は1,500~2,000g/モルであり;且つ/又はR(TB)が、1.5~8.0、好ましくは2.5~8.0、より好ましくは2.5~7.5、より好ましくは3.5~7.5、より好ましくは3.5~7.0、最も好ましくは4.5~7.5である、態様1から4のいずれか1つに記載の製剤。
6.Mn(C)が、175~3,000、好ましくは200~3,000、より好ましくは200~2,500、より好ましくは250~2,500、より好ましくは350~2,000、より好ましくは330~370、最も好ましくは350~1,200又は1,200~2,000g/モルであり;且つ/又はR(DB)が、1.8~12.0、好ましくは1.8~11.0、より好ましくは2.5~11.0、より好ましくは2.5~10.0、より好ましくは3.0~10.0、より好ましくは3.0~9.5、最も好ましくは6.5~10.5である、態様1から5のいずれか1つに記載の製剤。
7.(a)Mn(B)が、500~2,000、好ましくは600~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)が、1.5~6、好ましくは2.5~6、より好ましくは2.5~5、最も好ましくは3.5~4.5であり;Mn(C)が、700~3,000、好ましくは700~2,500、より好ましくは1,500~2,500、最も好ましくは1,800~2,200g/モルであり;R(DB)が、2~12、好ましくは2.5~5、より好ましくは2.5~3.5、最も好ましくは2.7~3.3である;又は
(b)Mn(B)が、500~2,000、好ましくは600~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)が、1.5~8、好ましくは4~8、より好ましくは4.5~7.5、最も好ましくは5.5~6.5であり;Mn(C)が、200~3,000、好ましくは200~1,500、より好ましくは250~1,500、最も好ましくは250~500g/モルであり;R(DB)が、2.5~12、好ましくは2.5~11、より好ましくは6.5~10.5、最も好ましくは7.5~9.5である;又は
(c)Mn(B)が、1,200~3,200、好ましくは1,200~2,500、より好ましくは1,500~2,500、最も好ましくは1,800~2,200g/モルであり;R(TB)が、1.5~8、好ましくは5~8、より好ましくは4~8、最も好ましくは3.2~3.8であり;Mn(C)が、175~2,500、好ましくは250~2,500、より好ましくは250~2,400、最も好ましくは300~2,400g/モルであり;R(DB)が、2~12、好ましくは2.5~10、より好ましくは2.5~10、最も好ましくは2.7~9である、態様1から6のいずれか1つに記載の製剤。
8.Mn(B)が、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルである、態様1から7のいずれか1つに記載の製剤。
9.Mn(C)が、200~1,500、好ましくは200~500、最も好ましくは250~500g/モルである、態様1から8のいずれか1つに記載の製剤。
10.エトノゲストレル含有量が、製剤の総質量に対して2.5%w/w以上、又は15%w/w以下、好ましくは2.5~15%w/w、より好ましくは4~15%w/w、より好ましくは4~12%w/w、より好ましくは5~12%w/w、より好ましくは5~10%w/w、より好ましくは6~10%w/w、最も好ましくは7~10%w/wである、態様1から9のいずれか1つに記載の製剤。
11.トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して8%w/w以上、又は40%w/w以下、好ましくは8~40%w/w、より好ましくは9~40%w/w、より好ましくは9~35%w/w、より好ましくは10~35%w/w、より好ましくは10~30%w/w、より好ましくは15~30%w/w、より好ましくは15~25%w/w、最も好ましくは17~21%w/wである、態様1から10のいずれか1つに記載の製剤。
12.ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して6%w/w以上、又は50%w/w以下、好ましくは6~50%w/w、好ましくは10~50%w/w、より好ましくは10~45%w/w、より好ましくは15~40%w/w、より好ましくは15~40%w/w、より好ましくは17~40%w/w、より好ましくは17~30%w/w、最も好ましくは17~21%w/wである、態様1から11のいずれか1つに記載の製剤。
13.製剤中の重合体TBとDBの総含有量が、製剤の総質量に対して14%w/w以上又は55%w/w以下、より好ましくは18~55%w/w、より好ましくは18~50%w/w、より好ましくは30~55%w/w、より好ましくは30~50%w/w、より好ましくは32~50%w/w、より好ましくは32~45%w/w、最も好ましくは34~42%w/wである、態様1から12のいずれか1つに記載の製剤。
14.トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、10:90w/w以上、又は70:30w/w以下、好ましくは10:90~70:30w/w、より好ましくは10:90~65:35w/w、より好ましくは15:85~65:35w/w、より好ましくは15:85~60:40w/w、より好ましくは20:80~60:40w/w、より好ましくは20:80~55:45w/w、より好ましくは42:58~58:42w/w、最も好ましくは47:53~53:47w/wである、態様1から13のいずれか1つに記載の製剤。
15.水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒の含有量が、製剤の総質量に対して40%w/w以上、又は82.5%w/w以下、好ましくは45~82.5%w/w、より好ましくは45~78%w/w、より好ましくは40~78%w/w、より好ましくは40~65%w/w、より好ましくは45~65%w/w、より好ましくは40~59%w/w、より好ましくは46~57%w/w、最も好ましくは50~56%w/wである、態様1から14のいずれか1つに記載の製剤。
16.水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒が、本質的にDMSOからなる、又はDMSOと1つ若しくは複数の共溶媒、好ましくはN-メチルピロリドン(NMP)との混合物であり;より好ましくは水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒が、DMSOである、態様1から15のいずれか1つに記載の製剤。
17.1つ又は複数の追加の薬学的に許容される賦形剤、例えば、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレングリコール、又はポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)を更に含む、態様1から16のいずれか1つに記載の製剤。
18.Mn(B)が、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)が、1.5~6、好ましくは2.5~6、より好ましくは2.5~5、最も好ましくは3.5~4.5であり;Mn(C)が、700~3,000、好ましくは700~2,500、より好ましくは1,500~2,500、最も好ましくは1,800~2,200g/モルであり;R(DB)が、2~12、好ましくは2.5~5、より好ましくは2.5~3.3、最も好ましくは2.7~3.3であり;エトノゲストレル含有量が、製剤の総質量に対して7%w/w以上、好ましくは7.5%w/w以上、より好ましくは8%w/w以上、より好ましくは9%w/w以上、より好ましくは10%w/w以上である、態様1から17のいずれか1つに記載の製剤。
19.Mn(B)が、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)が、1.5~8、好ましくは2.5~8、より好ましくは3.5~7.5、最も好ましくは4.5~7.5であり;Mn(C)が、175~3,000、好ましくは200~1,500、より好ましくは200~500、最も好ましくは250~500g/モルであり;R(DB)が、2.0~12.0、好ましくは3.0~10.0、より好ましくは3.0~9.5、最も好ましくは6.5~10.5であり;エトノゲストレル含有量が、製剤の総質量に対して7%w/w以上、好ましくは7.5%w/w以上、より好ましくは8%w/w以上、より好ましくは9%w/w以上、より好ましくは10%w/w以上である、態様1から18のいずれか1つに記載の製剤。
20.Mn(B)が、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)が、1.5~8、好ましくは2.5~8、より好ましくは3.5~7.5、最も好ましくは4.5~7.5であり;Mn(C)が、175~3,000、好ましくは200~1,500、より好ましくは200~500、最も好ましくは250~500g/モルであり;R(DB)が、2.0~12.0、好ましくは3.0~10.0、より好ましくは3.0~9.5、最も好ましくは6.5~10.5であり;エトノゲストレル含有量が、製剤の総質量に対して7%w/w以上10%w/w以下、好ましくは7%w/w以上9%w/w以下、最も好ましくは7.5%w/w以上8%w/w以下である、態様1から19のいずれか1つに記載の製剤。
21.エトノゲストレル含有量が、製剤の総質量に対して7%w/w以上、好ましくは7.5%w/w以上、好ましくは8%w/w以上、より好ましくは8%w/w以上、より好ましくは9%w/w以上、より好ましくは10%w/w以上であり;水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒の含有量が、製剤の総質量に対して56%w/w以下、好ましくは55%w/w以下、より好ましくは54%w/w以下である、態様1から20のいずれか1つに記載の製剤。
22.エトノゲストレル含有量が、製剤の総質量に対して7%w/w以上、好ましくは7.5%w/w以上であり;水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒の含有量が、製剤の総質量に対して56%w/w以下、好ましくは54%w/w以下である、態様1から21のいずれか1つに記載の製剤。
23.トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して15%w/w以上、好ましくは16%w/w以上、より好ましくは17%w/w以上であり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して35%w/w以下、好ましくは30%w/w以下、より好ましくは25%w/w以下であり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、30:70w/w以上、好ましくは40:60w/w以上、より好ましくは50:50w/w以上である、態様1から22のいずれか1つに記載の製剤。
24.製剤中の重合体TBとDBの総含有量が、製剤の総質量に対して30%w/w以上、好ましくは32%w/w以上、より好ましくは34%w/w以上である、態様1から23のいずれか1つに記載の製剤。
25.トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して40%w/w以下、好ましくは35%w/w以下、より好ましくは30%w/w以下であり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して17%w/w以上、好ましくは18.5%w/w以上、より好ましくは20%w/w以上50%w/w以下である、態様23又は24に記載の製剤。
26.製剤中の重合体TBとDBの総含有量が、製剤の総質量に対して45%w/w以下、好ましくは43%w/w以下、より好ましくは40%w/w以下、且つ35%w/w以上、好ましくは38%w/w以上、より好ましくは40%w/w以上であり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、45:55w/w以上、好ましくは47:53w/w以上、より好ましくは50:50w/w以上である、態様23から25のいずれか1つに記載の製剤。
27.製剤中の重合体TBとDBの総含有量が、製剤の総質量に対して48%w/w以下、好ましくは45%w/w以下、好ましくは43%w/w以下、より好ましくは40%w/w以下であり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、45:55w/w以上、好ましくは47:53w/w以上、より好ましくは50:50w/w以上である、態様1から26のいずれか1つに記載の製剤。
28.Mn(B)が、650~3,200g/モルであり;R(TB)が、2.5~7.5であり;Mn(C)が、200~3,000g/モルであり;R(DB)が、1.5~11であり、好ましくは
(a)Mn(B)が、650~2000g/モルであり;R(TB)が、2.5~5.5であり;Mn(C)が、1,000~3,000g/モルであり;R(DB)が、1.5~4.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、20~50%w/w、好ましくは30~40%w/w、より好ましくは36~40%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
(b)Mn(B)が、650~2,000g/モルであり;R(TB)が、4.5~7.5であり;Mn(C)が、200~800g/モルであり;R(DB)が、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、30~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
(c)Mn(B)が、1,500~3,200g/モルであり;R(TB)が、2.5~5.5であり;Mn(C)が、1,000~3,000g/モルであり;R(DB)が、1.5~4.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、30~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
(d)Mn(B)が、650~2,000g/モルであり;R(TB)が、4.5~7.5であり;Mn(C)が、200~800g/モルであり;R(DB)が、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、25~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
(e)Mn(B)が、500~2,000g/モルであり;R(TB)が、4.5~7.5であり;Mn(C)が、200~800g/モルであり;R(DB)が、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、20~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
(f)Mn(B)が、500~2,000g/モルであり;R(TB)が、4.5~7.5であり;Mn(C)が、200~800g/モルであり;R(DB)が、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、25~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである、態様1から27のいずれか1つに記載の製剤。
29.(a)Mn(B)が、800~1,800g/モルであり;R(TB)が、3~5であり;Mn(C)が、1,500~2,500g/モルであり;R(DB)が、2~4であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して12~22%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して12~22%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、24~44%w/w、好ましくは30~40%w/w、より好ましくは36~40%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、42:58~58:42w/wである;又は
(b)Mn(B)が、800~1,800g/モルであり;R(TB)が、5~7であり;Mn(C)が、250~650g/モルであり;R(DB)が、7.5~10.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、36~44%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、42:58~58:42w/wである;又は
(c)Mn(B)が、1,800~3,200g/モルであり;R(TB)が、3~5であり;Mn(C)が、1,500~2,500g/モルであり;R(DB)が、2~4であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、36~44%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、42:58~58:42w/wである;又は
(d)Mn(B)が、800~1,800g/モルであり;R(TB)が、5~7であり;Mn(C)が、250~650g/モルであり;R(DB)が、7.5~10.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して15~19%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、33~41%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、42:58~58:42w/wである;又は
(e)Mn(B)が、800~1,800g/モルであり;R(TB)が、5~7であり;Mn(C)が、250~650g/モルであり;R(DB)が、7.5~10.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して15~19%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して17~21%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、32~40%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、42:58~58:42w/wである;又は
(f)Mn(B)が、800~1,800g/モルであり;R(TB)が、5~7であり;Mn(C)が、250~650g/モルであり;R(DB)が、7.5~10.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して17~21%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して19~23%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、36~44%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、42:58~58:42w/wである、態様1から28のいずれか1つに記載の製剤。
30.100%w/wまでの残りが、前記水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒、及び任意選択で、1つ又は複数の追加の薬学的に許容される賦形剤である、態様1から29のいずれか1つに記載の製剤。
31.注射可能な液体の形態であり且つ/又は最大孔径が20μm以下、好ましくは20μm以下0.2μm以上、より好ましくは0.2μmのフィルターを通過することができる、態様1から30のいずれか1つに記載の製剤。
32.態様1から31のいずれか1つに記載の製剤を含む医薬剤形。
33.1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量が、好ましくはエトノゲストレル5~60mg、より好ましくは20~60mg、最も好ましくは20~50mgである、態様32に記載の剤形。
34.1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量が、エトノゲストレル5~60mg、好ましくは10~60mg、より好ましくは15~60mg、より好ましくは20~60mg、より好ましくは35~60mg、最も好ましくは20~60mgであり;且つ/又は1投与単位あたりの製剤の容積が、0.05~0.8mL、好ましくは0.1~0.8mL、より好ましくは0.3~0.8mLである、態様32又は33に記載の剤形。
35.1投与単位あたりの製剤の容積が、好ましくは0.05~0.8mL、より好ましくは0.2~0.8mL、最も好ましくは0.2~0.6mLである、態様32から34のいずれか1つに記載の剤形。
36.1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量が、エトノゲストレル≧50mg、好ましくは50~60mg、より好ましくは>50mg且つ≦60mgであり;且つ/又は1投与単位あたりの製剤の容積が、0.5~1.5mL、好ましくは0.6~1.5mL、より好ましくは0.6~0.8mLである、態様32から35のいずれか1つに記載の剤形。
37.1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量が、エトノゲストレル5~50mg、好ましくは10~50mg、より好ましくは15~45mg、より好ましくは20~45mg、より好ましくは35~45mg、最も好ましくは20~40mgであり;且つ/又は1投与単位あたりの製剤の容積が、0.05~1.5mL、好ましくは、0.05~0.5mL、より好ましくは0.1~0.5mL、より好ましくは0.1~0.3mL、より好ましくは、0.3~0.5mL、又は最も好ましくは0.1~0.2mLである、態様32から36のいずれか1つ、好ましくは態様32に記載の剤形。
38.相対湿度75%で、30℃又は40℃で保存したとき、少なくとも3カ月、好ましくは6カ月、より好ましくは12カ月、更により好ましくは18カ月、最も好ましくは24カ月間安定である、態様1から31のいずれか1つに記載の製剤及び/又は態様32から37のいずれか1つに記載の剤形。
39.30℃で保存したとき、少なくとも3カ月、好ましくは6カ月、より好ましくは12カ月、更により好ましくは18カ月、最も好ましくは24カ月間安定である、態様1から31のいずれか1つに記載の製剤及び/又は態様32から37のいずれか1つに記載の剤形。
40.相対湿度75%で、40℃で保存したとき、少なくとも3カ月、好ましくは6カ月、より好ましくは12カ月間安定である、態様1から31のいずれか1つに記載の製剤及び/又は態様32から37若しくは39のいずれか1つに記載の剤形。
41.態様1から31のいずれか1つに記載の製剤及び/又は態様32から40のいずれか1つに記載の剤形を調製する方法であって、
(i)
- 式A-B-A'(式中、ブロックA及びA'は、ポリ(D,L-乳酸)で形成され、それぞれ、m及びn個の乳酸(LA)繰り返し単位を含み;ブロックBは、p個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含むポリ(エチレングリコール)で形成され;LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(TB)(m+n)/pは、1.5~9である)を有するトリブロック共重合体(TB);
- 式C-D(式中、ブロックCは、r個のEO繰り返し単位を含むメトキシポリ(エチレングリコール)で形成され;ブロックDは、q個のLA繰り返し単位を含むポリ(D,L-乳酸)で形成され;LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(DB)(q/r)は、1.5~12である)を有するジブロック共重合体(DB);及び
- 水混和性の、DMSOを含む薬学的に許容される有機溶媒を、
重合体が溶解するまで混合することによりビヒクルを得る工程と;
(ii)そのビヒクルをエトノゲストレルと混合することにより製剤を得る工程と;
(iii)任意選択で製剤を滅菌する工程と;
(iv)所定量の製剤を提供し、任意選択で包装することにより剤形を得る工程とを含む、方法。
42.
- 工程(iii)の滅菌する工程が、工程(i)で得られたビヒクル及び/又は工程(ii)で得られた製剤を、最大孔径が20μm以下、好ましくは20μm以下0.2μm以上;より好ましくは0.2μmのフィルターを通してろ過する工程を含み;且つ/又は
- 工程(iii)の滅菌する工程が、工程(i)で得られたビヒクル及び/又は工程(ii)で得られた製剤を乾熱する(dry heat)工程を含み;且つ/又は
- 工程(i)及び/又は(ii)の混合する工程が、ローラーミキサーを用いて実施され;且つ/又は
- 工程(i)及び/又は(ii)の混合する工程が、インペラ反応器を用いて実施され;且つ/又は
- 方法が、工程(i)及び/又は(ii)の前、間、又は後に1つ又は複数の追加の薬学的に許容される賦形剤を加える工程を更に含む、態様41に記載の方法。
43.態様1から40のいずれか1つに記載の製剤又は剤形を含む適用デバイスであって、製剤又は剤形を注射、好ましくは皮下又は筋肉内注射、最も好ましくは皮下注射により対象に投与するために適合されている適用デバイス。
44.自己投与薬物送達デバイス又はシリンジ、好ましくはレディ・トゥ・ユースのシリンジである、態様43に記載の適用デバイス。
45.製剤又は剤形の0.05~1.5mL、好ましくは0.05~0.5mL、より好ましくは0.1~0.5mL、より好ましくは0.1~0.3mL、より好ましくは0.3~0.5mL、最も好ましくは0.1~0.2mLの注射容積を提供するために適合されている、態様43又は44に記載の適用デバイス。
46.0.05~0.8mL、より好ましくは0.2~0.8mL、最も好ましくは0.2~0.6mLの注射容積を提供するために適合されている、態様43又は44に記載の適用デバイス。
47. 女性対象における避妊のための、態様1から40のいずれか1つに記載の製剤若しくは剤形の使用、又は態様43から46のいずれか1つに記載のデバイスの使用。
48.1投与あたり好ましくは5~60mg、より好ましくは20~60mg、最も好ましくは20~50mgのエトノゲストレルの総量の対象への投与を含む、態様47に記載の使用。
49.1投与あたり15~45mgのエトノゲストレルの総量の対象への投与を含む、態様47又は48に記載の使用。
50.1投与あたり≧45mg、好ましくは≧50mg、より好ましくは45~60mg、更により好ましくは50~60mg、最も好ましくは>50mg且つ≦60mgのエトノゲストレルの総量の対象への投与を含む、態様47又は48に記載の使用。
51.注射、好ましくは皮下又は筋肉内注射、最も好ましくは皮下注射による対象への投与を含む、態様47から50のいずれか1つに記載の使用。
52.2回のその後の用量投与の時間間隔が、90日以上、好ましくは120日以上、より好ましく160日以上である、態様47から51のいずれか1つに記載の使用。
53.2回のその後の用量投与の時間間隔が、220日以下、より好ましくは160~220日である、態様47から52のいずれか1つに記載の使用。
54.避妊効果が、投与後3年未満、好ましくは2年未満、より好ましくは1年未満の期間にわたり提供される、態様47から53のいずれか1つに記載の使用。
本発明は、上述の製剤を提供する。
一実施形態では、ブロックBは、500~3,500g/モルの数平均分子量(Mn(B))を有し;且つ/又はブロックCは、175~3,000g/モルの数平均分子量(Mn(C))を有する。数平均分子量は、当技術分野で確立された方法(以下で更に説明する)により決定することができる。
一実施形態では、トリブロック共重合体(TB)は、1,700~48,000g/モル、好ましくは1,800~45,000g/モル、より好ましくは4,500~40,000g/モル、より好ましくは6,000~30,000g/モル、より好ましくは7,000~20,000g/モル、より好ましくは9,000~18,000g/モル、より好ましくは14,000~16,000g/モル、最も好ましくは11,000~15,000g/モルの数平均分子量(Mn(TB))を有する。
一実施形態では、ジブロック共重合体(DB)は、650~77,000g/モル、好ましくは1,000~50,000g/モル、より好ましくは2,000~30,000g/モル、より好ましくは3,000~15,000g/モル、より好ましくは4,000~11,000g/モル、より好ましくは6,000~12,000g/モル、より好ましくは5,000~8,000g/モル、より好ましくは6,000~8,000g/モル、又は最も好ましくは5,500~7,500g/モルの数平均分子量(Mn(DB))を有する。
一実施形態では、トリブロック共重合体(TB)は、1,700~96,000g/モル、好ましくは1,800~90,000g/モル、より好ましくは4,500~80,000g/モル、より好ましくは6,000~60,000g/モル、より好ましくは7,000~40,000g/モル、より好ましくは9,000~36,000g/モル、より好ましくは14,000~32,000g/モル;最も好ましくは11,000~30,000g/モルの質量平均分子量(Mw(TB))を有する。
一実施形態では、ジブロック共重合体(DB)は、650~154,000g/モル、好ましくは1,000~100,000g/モル、より好ましくは2,000~60,000g/モル、より好ましくは3,000~30,000g/モル、より好ましくは4,000~22,000g/モル、より好ましくは6,000~24,000g/モル、より好ましくは5,000~16,000g/モル、より好ましくは6,000~16,000g/モル、又は最も好ましくは5,500~15,000g/モルの質量平均分子量(Mw(DB))を有する。
一実施形態では、Mn(B)は、500~3,500、好ましくは650~3,000、より好ましくは650~2,500、より好ましくは800~2,200、より好ましくは800~2,000、より好ましくは950~1050、より好ましくは1,000~2,000、最も好ましくは1,000~1,500又は1,500~2,000g/モルであり;且つ/又はR(TB)は、1.5~8.0、好ましくは2.5~8.0、より好ましくは2.5~7.5、より好ましくは3.5~7.5、より好ましくは3.5~7.0、最も好ましくは4.5~7.5である。
一実施形態では、Mn(C)は、175~3,000、好ましくは200~3,000、より好ましくは200~2,500、より好ましくは250~2,500、より好ましくは350~2,000、より好ましくは330~370、最も好ましくは350~1,200又は1,200~2,000g/モルであり;且つ/又はR(DB)は、1.8~12.0、好ましくは1.8~11.0、より好ましくは2.5~11.0、より好ましくは2.5~10.0、より好ましくは3.0~10.0、より好ましくは3.0~9.5、最も好ましくは6.5~10.5である。
一実施形態では、Mn(B)は、500~2,000、好ましくは600~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)は、1.5~6、好ましくは2.5~6、より好ましくは2.5~5、最も好ましくは3.5~4.5であり;Mn(C)は、700~3,000、好ましくは700~2,500、より好ましくは1,500~2,500、最も好ましくは1,800~2,200g/モルであり;R(DB)は、2~12、好ましくは2.5~5、より好ましくは2.5~3.5、最も好ましくは2.7~3.3である。
一実施形態では、Mn(B)は、500~2,000、好ましくは600~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)は、1.5~8、好ましくは4~8、より好ましくは4.5~7.5、最も好ましくは5.5~6.5であり;Mn(C)は、200~3,000、好ましくは200~1,500、より好ましくは250~1,500、最も好ましくは250~500g/モルであり;R(DB)は、2.5~12、好ましくは2.5~11、より好ましくは6.5~10.5、最も好ましくは7.5~9.5である。
一実施形態では、Mn(B)は、1,200~3,200、好ましくは1,200~2,500、より好ましくは1,500~2,500、最も好ましくは1,800~2,200g/モルであり;R(TB)は、1.5~8、好ましくは5~8、より好ましくは4~8、最も好ましくは3.2~3.8であり;Mn(C)は、175~2,500、好ましくは250~2,500、より好ましくは250~2,400、最も好ましくは300~2,400g/モルであり;R(DB)は、2~12、好ましくは2.5~10、より好ましくは2.5~10、最も好ましくは2.7~9である。
一実施形態では、Mn(B)は、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルである。
一実施形態では、Mn(C)は、200~1,500、好ましくは200~500、最も好ましくは250~500g/モルである。
一実施形態では、エトノゲストレル含有量は、製剤の総質量に対して2.5%w/w以上、又は15%w/w以下、好ましくは2.5~15%w/w、より好ましくは4~15%w/w、より好ましくは4~12%w/w、より好ましくは5~12%w/w、より好ましくは5~10%w/w、より好ましくは6~10%w/w、最も好ましくは7~10%w/wである。
一実施形態では、トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して8%w/w以上、又は40%w/w以下、好ましくは8~40%w/w、より好ましくは9~40%w/w、より好ましくは9~35%w/w、より好ましくは10~35%w/w、より好ましくは10~30%w/w、より好ましくは15~30%w/w、より好ましくは15~25%w/w、最も好ましくは17~21%w/wである。
一実施形態では、ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して6%w/w以上、又は50%w/w以下、好ましくは6~50%w/w、好ましくは10~50%w/w、より好ましくは10~45%w/w、より好ましくは15~40%w/w、より好ましくは15~40%w/w、より好ましくは17~40%w/w、より好ましくは17~30%w/w、最も好ましくは17~21%w/wである。
一実施形態では、製剤中の重合体TBとDBの総含有量は、製剤の総質量に対して14%w/w以上又は55%w/w以下、好ましくは14~55%w/w、より好ましくは18~55%w/w、より好ましくは18~50%w/w、より好ましくは30~55%w/w、より好ましくは30~50%w/w、より好ましくは32~50%w/w、より好ましくは32~45%w/w、最も好ましくは34~42%w/wである。或いは、製剤中の全重合体(すなわち、TB及びDBを含む)の総含有量は、製剤の総質量に対して14%w/w以上又は55%w/w以下、好ましくは14~55%w/w、より好ましくは18~55%w/w、より好ましくは18~50%w/w、より好ましくは30~55%w/w、より好ましくは30~50%w/w、より好ましくは32~50%w/w、より好ましくは32~45%w/w、最も好ましくは34~42%w/wである。
一実施形態では、トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、10:90w/w以上、又は70:30w/w以下、好ましくは10:90~70:30w/w、より好ましくは10:90~65:35w/w、より好ましくは15:85~65:35w/w、より好ましくは15:85~60:40w/w、より好ましくは20:80~60:40w/w、より好ましくは20:80~55:45w/w、より好ましくは42:58~58:42w/w、最も好ましくは47:53~53:47w/wである。
一実施形態では、水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒の含有量は、製剤の総質量に対して40%w/w以上、又は82.5%w/w以下、好ましくは45~82.5%w/w、より好ましくは45~78%w/w、より好ましくは40~78%w/w、より好ましくは40~65%w/w、より好ましくは45~65%w/w、より好ましくは40~59%w/w、より好ましくは46~57%w/w、最も好ましくは50~56%w/wである。
一実施形態では、水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒は、本質的にDMSOからなる、又はDMSOと1つ若しくは複数の共溶媒、好ましくはN-メチルピロリドン(NMP)との混合物であり;より好ましくは水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒は、DMSOである。
一実施形態では、本製剤は、1つ又は複数の追加の薬学的に許容される賦形剤、例えば、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレングリコール、又はポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)を更に含む。
一実施形態では、Mn(B)は、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)は、1.5~6、好ましくは2.5~6、より好ましくは2.5~5、最も好ましくは3.5~4.5であり;Mn(C)は、700~3,000、好ましくは700~2,500、より好ましくは1,500~2,500、最も好ましくは1,800~2,200g/モルであり;R(DB)は、2~12、好ましくは2.5~5、より好ましくは2.5~3.3、最も好ましくは2.7~3.3である。
一実施形態では、Mn(B)は、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)は、1.5~8、好ましくは2.5~8、より好ましくは3.5~7.5、最も好ましくは4.5~7.5であり;Mn(C)は、175~3,000、好ましくは200~1,500、より好ましくは200~500、最も好ましくは250~500g/モルであり;R(DB)は、2.0~12.0、好ましくは3.0~10.0、より好ましくは3.0~9.5、最も好ましくは6.5~10.5である。
一実施形態では、Mn(B)は、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)は、1.5~8、好ましくは2.5~8、より好ましくは3.5~7.5、最も好ましくは4.5~7.5であり;Mn(C)は、175~3,000、好ましくは200~1,500、より好ましくは200~500、最も好ましくは250~500g/モルであり;R(DB)は、2.0~12.0、好ましくは3.0~10.0、より好ましくは3.0~9.5、最も好ましくは6.5~10.5であり;エトノゲストレル含有量は、製剤の総質量に対して7%w/w以上、好ましくは7.5%w/w以上、より好ましくは8%w/w以上、より好ましくは9%w/w以上、より好ましくは10%w/w以上である。
一実施形態では、Mn(B)は、500~1,800、好ましくは650~1,800、より好ましくは650~1,500、最も好ましくは800~1,200g/モルであり;R(TB)は、1.5~8、好ましくは2.5~8、より好ましくは3.5~7.5、最も好ましくは4.5~7.5であり;Mn(C)は、175~3,000、好ましくは200~1,500、より好ましくは200~500、最も好ましくは250~500g/モルであり;R(DB)は、2.0~12.0、好ましくは3.0~10.0、より好ましくは3.0~9.5、最も好ましくは6.5~10.5であり;エトノゲストレル含有量は、製剤の総質量に対して7%w/w以上10%w/w以下、好ましくは7%w/w以上9%w/w以下、最も好ましくは7.5%w/w以上8%w/w以下である。
一実施形態では、エトノゲストレル含有量は、製剤の総質量に対して7%w/w以上、好ましくは7.5%w/w以上、より好ましくは8%w/w以上、より好ましくは9%w/w以上、より好ましくは10%w/w以上である。
一実施形態では、エトノゲストレル含有量は、製剤の総質量に対して7%w/w以上、好ましくは7.5%w/w以上、好ましくは8%w/w以上、より好ましくは8%w/w以上、より好ましくは9%w/w以上、より好ましくは10%w/w以上であり;水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒の含有量は、製剤の総質量に対して56%w/w以下、好ましくは55%w/w以下、より好ましくは54%w/w以下である。
一実施形態では、エトノゲストレル含有量は、製剤の総質量に対して7%w/w以上、好ましくは7.5%w/w以上であり;水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒の含有量は、製剤の総質量に対して56%w/w以下、好ましくは54%w/w以下である。
一実施形態では、トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して15%w/w以上、好ましくは16%w/w以上、より好ましくは17%w/w以上であり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して35%w/w以下、好ましくは30%w/w以下、より好ましくは25%w/w以下であり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、30:70w/w以上、好ましくは40:60w/w以上、より好ましくは50:50w/w以上である。
一実施形態では、製剤中の重合体TBとDBの総含有量は、製剤の総質量に対して30%w/w以上、好ましくは32%w/w以上、より好ましくは34%w/w以上である。
一実施形態では、トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して40%w/w以下、好ましくは35%w/w以下、より好ましくは30%w/w以下であり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して17%w/w以上、好ましくは18.5%w/w以上、より好ましくは20%w/w以上50%w/w以下である。
一実施形態では、製剤中の重合体TBとDBの総含有量は、製剤の総質量に対して48%w/w以下、好ましくは45%w/w以下、好ましくは42%w/w以下、より好ましくは40%w/w以下であり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、45:55w/w以上、好ましくは47:53w/w以上、より好ましくは50:50w/w以上である。
一実施形態では、製剤中の重合体TBとDBの総含有量は、製剤の総質量に対して48%w/w以下、好ましくは45%w/w以下、より好ましくは40%w/w以下であり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、45:55w/w以上、好ましくは47:53w/w以上、より好ましくは50:50w/w以上である。
一実施形態では、Mn(B)は、650~3,200g/モルであり;R(TB)は、2.5~7.5であり;Mn(C)は、200~3,000g/モルであり;R(DB)は、1.5~11である。
一実施形態では、Mn(B)は、650~2,000g/モルであり;R(TB)は、2.5~5.5であり;Mn(C)は、1,000~3,000g/モルであり;R(DB)は、1.5~4.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して10~25%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して10~25%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、20~50%w/w、好ましくは30~40%w/w、より好ましくは36~40%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、40:60~60:40w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、650~2,000g/モルであり;R(TB)は、4.5~7.5であり;Mn(C)は、200~800g/モルであり;R(DB)は、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、30~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、40:60~60:40w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、1,500~3,200g/モルであり;R(TB)は、2.5~5.5であり;Mn(C)は、1,000~3,000g/モルであり;R(DB)は、1.5~4.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、30~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、40:60~60:40w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、650~2,000g/モルであり;R(TB)は、4.5~7.5であり;Mn(C)は、200~800g/モルであり;R(DB)は、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、25~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、40:60~60:40w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、500~2,000g/モルであり;R(TB)は、4.5~7.5であり;Mn(C)は、200~800g/モルであり;R(DB)は、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、20~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、40:60~60:40w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、500~2,000g/モルであり;R(TB)は、4.5~7.5であり;Mn(C)は、200~800g/モルであり;R(DB)は、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、25~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、40:60~60:40w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、800~1,800g/モルであり;R(TB)は、3~5であり;Mn(C)は、1,500~2,500g/モルであり;R(DB)は、2~4であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して12~22%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して12~22%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、24~44%w/w、好ましくは30~40%w/w、より好ましくは36~40%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、42:58~58:42w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、800~1,800g/モルであり;R(TB)は、5~7であり;Mn(C)は、250~650g/モルであり;R(DB)は、7.5~10.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、36~44%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、42:58~58:42w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、1,800~3,200g/モルであり;R(TB)は、3~5であり;Mn(C)は、1,500~2,500g/モルであり;R(DB)は、2~4であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、36~44%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、42:58~58:42w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、800~1,800g/モルであり;R(TB)は、5~7であり;Mn(C)は、250~650g/モルであり;R(DB)は、7.5~10.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して18~22%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して15~19%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、33~41%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、42:58~58:42w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、800~1,800g/モルであり;R(TB)は、5~7であり;Mn(C)は、250~650g/モルであり;R(DB)は、7.5~10.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して15~19%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して17~21%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、32~40%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、42:58~58:42w/wである。
一実施形態では、Mn(B)は、800~1,800g/モルであり;R(TB)は、5~7であり;Mn(C)は、250~650g/モルであり;R(DB)は、7.5~10.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量は、製剤の総質量に対して17~21%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量は、製剤の総質量に対して19~23%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量は、36~44%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)は、42:58~58:42w/wである。
一実施形態では、本製剤は、前述の態様又は実施形態のいずれかに記載されるように構成され、100%w/wまでの残りが、前記水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒、及び任意選択で、1つ又は複数の追加の薬学的に許容される賦形剤である。
一実施形態では、本製剤は、注射可能な液体の形態である。本製剤は、例えば、最大孔径が20μm以下、好ましくは20μm以下0.2μm以上、より好ましくは0.2μmのフィルターを通過することができる。ろ過は、不純物又は微生物等の粒子を除去することが可能である。0.2μmは、一般に、滅菌ろ液を得るのに適した孔径と考えられている。
本発明は、上述の製剤を含む医薬剤形も提供する。本明細書で使用する場合、「剤形」又は「投与単位」は、所定の量のエトノゲストレル(用量)がその中に含まれるように所定の量の製剤を含む又はそれからなる物品を一般に指す。剤形は、例えば、所定の量の製剤を含む又はそれからなる注射用の液体;又は所定の量の製剤を含む包装(例えば、注射バイアル等の容器)でありうる。
一実施形態では、1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量は、好ましくはエトノゲストレル5~60mg、より好ましくは20~60mg、最も好ましくは20~50mgである。
一実施形態では、1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量は、エトノゲストレル5~60mg、好ましくは10~60mg、より好ましくは15~60mg、より好ましくは20~60mg、より好ましくは35~60mg、最も好ましくは20~60mgであり;且つ/又は1投与単位あたりの製剤の容積は、0.05~0.8mL、好ましくは0.1~0.8mL、より好ましくは0.3~0.8mLである。
一実施形態では、1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量は、エトノゲストレル5~50mg、好ましくは10~50mg、より好ましくは15~45mg、より好ましくは20~45mg、より好ましくは35~45mg、最も好ましくは20~40mgである。或いは、1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量は、エトノゲストレル≧50mg、好ましくは50~60mg、より好ましくは>50mg且つ≦60mgである。
一実施形態では、1投与単位あたりの製剤の容積は、0.05~1.5mL、好ましくは、0.05~0.5mL、より好ましくは0.1~0.5mL、より好ましくは0.1~0.3mL、より好ましくは、0.3~0.5mL、又は最も好ましくは0.1~0.2mLである。例えば、7.5%エトノゲストレルを負荷するのに適した製剤の場合、40mgの標的用量に達するために好ましくは530mgの製剤を注射すべきであり、これはおよそ450~500μL(例えば、460μL)に相当する。或いは、1投与単位あたりの製剤の容積は、0.5~1.5mL、好ましくは0.6~1.5mL、より好ましくは0.6~0.8mLである。例えば、7.5%エトノゲストレルを負荷するのに適した製剤の場合、60mgの標的用量に達するために好ましくは795mgの製剤を注射すべきであり、これはおよそ720μLに相当する。
一実施形態では、本製剤又は剤形は、相対湿度75%で、30℃、又は40℃で保存したとき、少なくとも3カ月、好ましくは6カ月、より好ましくは12カ月、更により好ましくは18カ月、最も好ましくは24カ月間安定である。安定性は、当技術分野で一般的な様々な方法により決定することができる。例えば、本製剤又は剤形は、30℃で保存したとき、少なくとも3カ月、好ましくは6カ月、より好ましくは12カ月、更により好ましくは18カ月、最も好ましくは24カ月間安定でありうる。例えば、本製剤又は剤形は、相対湿度75%で、40℃で保存したとき、少なくとも3カ月、好ましくは6カ月、より好ましくは12カ月間安定でありうる。好ましくは、本製剤又は剤形は、それが1つ又は複数の以下の判断基準を満たす又は実質的に満たす場合に、一定期間にわたり安定であると考えられうる:エトノゲストレルアッセイ(%): 100+/-5%;総関連不純物(%面積):≦2%;動的粘度(mPa・s):t0粘度+/- 25%;注射可能性力(injectability force)(N):<25N。
本発明は、上述の製剤及び/又は剤形を調製する方法も提供する。本方法が工程(ii)まで実施され、工程(ii)を含むとき、製剤が得られ;工程(iii)まで実施され、工程(iii)を含むとき、滅菌製剤が得られ;工程(iv)まで実施され、工程(iv)を含むとき、剤形が得られる。
一実施形態では、工程(iii)の滅菌方法は、最大孔径が20μm以下、好ましくは20μm以下0.2μm以上;より好ましくは0.2μmのフィルターを通すろ過である。
一実施形態では、工程(iii)の滅菌する工程は、工程(i)で得られたビヒクル及び/又は工程(ii)で得られた製剤を乾熱する工程を含む。
一実施形態では、工程(i)及び/又は(ii)の混合する工程は、ローラーミキサーを用いて実施される。
一実施形態では、工程(i)及び/又は(ii)の混合する工程は、インペラ反応器を用いて実施される。
一実施形態では、本方法は、工程(i)及び/又は(ii)の前、間、又は後に上述の1つ又は複数の追加の薬学的に許容される賦形剤を加える工程を更に含む。
本発明は、上述の製剤又は剤形を含む適用デバイスであって、製剤又は剤形を注射、好ましくは皮下又は筋肉内注射、最も好ましくは皮下注射により対象に投与するために適合されている適用デバイスも提供する。
一実施形態では、本適用デバイスは、自己投与薬物送達デバイス又はシリンジ、好ましくはレディ・トゥ・ユースのシリンジである。
一実施形態では、本適用デバイスは、製剤又は剤形の0.05~1.5mL、好ましくは0.05~0.5mL、より好ましくは0.1~0.5mL、より好ましくは0.1~0.3mL、より好ましくは0.3~0.5mL、最も好ましくは0.1~0.2mLの注射容積を提供するために適合されている。本適用デバイスはまた、好ましくは0.05~0.8mL又は0.8~1.5mL、より好ましくは0.2~0.8mL、最も好ましくは0.2~0.6mLの注射容積を提供するために適合されていてもよい。この文脈では、「~に適合」は、作動時に、適用デバイスが先に述べた所定の注射容積を提供することができることを意味する。本デバイスにデッドボリュームがない又は本質的にない場合、本デバイスは、その中に保存された製剤又は剤形の全容積又は本質的に全容積を注射容積として提供するために適合されていると考えられる。そうでなければ、本デバイスは、その中に保存された製剤又は剤形の全容積から本デバイスのデッドボリュームを差し引いた容積に等しい注射容積を提供するために適合されていると考えられる。
本発明は、女性対象における避妊のための、本明細書に記載の製剤、剤形、又はデバイスの使用も提供する。本明細書で使用する場合、「対象」は、一般に哺乳動物、好ましくはヒトを指す。
一実施形態では、本使用は、好ましくは5~60mg、より好ましくは20~60mg、最も好ましくは20~50mgのエトノゲストレルの総量の対象への投与を含む。一実施形態では、本使用は、1投与あたり15~45mgのエトノゲストレルの総量の対象への投与を含む。すなわち、1単回投与あたり対象に投与される製剤/剤形に含まれるエトノゲストレルの総量は、15~45mgである。
一実施形態では、本使用は、注射、好ましくは皮下又は筋肉内注射、最も好ましくは皮下注射による対象への投与を含む。一実施形態では、2回のその後の用量投与の時間間隔は、90日以上、好ましくは120日以上、より好ましくは160日以上、且つ/又は220日以下、より好ましくは160~220日である。
一実施形態では、避妊効果は、投与後3年未満、好ましくは2年未満、より好ましくは1年未満の期間にわたり提供される。
女性対象における避妊方法であって、有効量の製剤又は剤形を、好ましくは本明細書に記載のデバイスを用いて、それを必要とする対象に投与する工程を含む方法も開示される。一実施形態では、本方法は、1投与あたり好ましくは5~60mg、より好ましくは20~60mg、最も好ましくは20~50mgのエトノゲストレルの総量の対象への投与を含む。一実施形態では、本方法は、1投与あたり15~45mgのエトノゲストレルの総量の対象への投与を含み;代替実施形態では、本方法は、1投与あたり≧45mg、好ましくは≧50mg、より好ましくは45~60mg、更により好ましくは50~60mg、最も好ましくは>50mg且つ≦60mgのエトノゲストレルの総量の対象への投与を含む。一実施形態では、本方法は、注射、好ましくは皮下又は筋肉内注射による対象への投与を含む。一実施形態では、2回のその後の用量投与の時間間隔は、120日以上、好ましくは160日以上である。一実施形態では、避妊効果は、投与後3年未満、好ましくは2年未満、より好ましくは1年未満の期間にわたり提供される。
本明細書で使用する場合、「プロドラッグ」という用語は、生理的条件下で(すなわち哺乳動物対象への投与時)又は加溶媒分解によりエトノゲストレルに変換されうる薬学的に許容される化合物を指す。プロドラッグは、インビボで酵素的及び/又は化学的変換を受けて活性親薬物を放出し、これはその後所望の薬理効果を発揮することができる、薬物分子の生体可逆性誘導体である(例えば、Rautio, J.らProdrugs: design and clinical applications.Nat Rev Drug Discov 7、 255~270 (2008)を参照のこと)。「プロドラッグ」という用語は、哺乳動物対象に投与したときにインビボでエトノゲストレルを放出する、任意の共有結合した担体を含むことも意味する。好ましくは、プロドラッグは、例えば、加水分解又は酸化反応により、インビボでエトノゲストレルに変換される。プロドラッグは、エトノゲストレルのヒドロキシ基が、プロドラッグが哺乳動物対象に投与されたときに開裂して遊離のヒドロキシ基を形成する任意の基に結合している化合物、例えば、ヒドロキシ官能基のエステル誘導体(例えばアルキルエステル、脂肪エステル、フェノキシ酢酸エステル、又は硫酸エステル)又はアセタール誘導体(例えばグルクロニド);及び哺乳動物対象に投与されたときに酸化によりエトノゲストレルに変換される化合物(例えばデソゲストレル)を含みうる。
エトノゲストレル含有量/量は、本明細書で使用する場合、常に親薬物分子(C22H28O2;M=324.5g/モル)に基づいて表される。プロドラッグ又は塩が存在する又は使用される場合、それらの実際の含有量/量は、それらのそれぞれのモル質量と純粋なエトノゲストレルのモル質量との比に従って再計算される。
一般に、Mn(B)は、以下のように計算することができる:Mn(B)=Mn(TB)/(1+R(TB)*72/44)(式中、72及び44は、それぞれLA及びEO単位の単位モル質量に相当し;R(TB)は、例えば、NMR(以下に記載される)により決定される、トリブロック共重合体中のLA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比であり;Mn(TB)は、例えば、GPC(以下に記載される)により決定される、トリブロック共重合体の数平均分子量である)。Mn(B)は、本明細書で使用する場合、好ましくはこの方法で定義される。
或いは、Mn(TB)は、以下のように計算することができる:Mn(TB)=Mn(B)*(1+R(TB)*72/44)(式中、Mn(B)は、例えば、GPCC(以下に記載される)により決定される、トリブロック共重合体(TB)の合成において出発物質として使用されるPEGモノブロック重合体(すなわち、ポリ(エチレングリコール))の数平均分子量であり;R(TB)は、例えば、NMR(以下に記載される)により決定される、トリブロック共重合体中のLA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比である)。
一般に、Mn(C)は、以下のように計算することができる:Mn(C)=Mn(DB)/(1+R(DB)*72/44)(式中、72及び44は、それぞれLA及びEO単位の単位モル質量に相当し;R(DB)は、例えば、NMR(以下に記載される)により決定される、ジブロック共重合体中のLA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比であり;Mn(DB)は、例えば、GPC C(以下に記載される)により決定される、ジブロック共重合体の数平均分子量である);Mn(C)は、本明細書で使用する場合、好ましくはこの方法で定義される。
或いは、Mn(DB)は、以下のように計算することができる:Mn(DB)=Mn(C)*(1+R(DB)*72/44)(式中、Mn(C)は、例えば、GPC(以下に記載される)により決定される、ジブロック共重合体(DB)の合成において出発物質として使用されるmPEGモノブロック重合体(すなわち、メトキシポリ(エチレングリコール))の数平均分子量であり;R(DB)は、例えば、NMR(以下に記載される)により決定される、ジブロック共重合体中のLA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比である)。
本明細書で使用する場合、数平均分子量(Mn)は、当技術分野で知られている方法、例えば、25又は35℃のTHF中でのGPCにより決定することができる。本明細書で使用する場合、質量平均分子量(Mw)は、当技術分野で知られている方法、例えば、25又は35℃のTHF中でのGPCにより決定することができる。
好ましくは、GPC分析は、屈折率検出器を備えたWaters社Alliance HPLC e2695機器を使用して実施することができる。装置は、35℃に維持された一連のWaters社 styragelカラムHR4、HR3、及びHR2を装備することができる。試料を、BHTで安定化させたTHF中、一定流速1mL/分で流す。分子量分布は、Waters社から入手したポリスチレン較正標準物質を使用した従来の較正により決定される。
本明細書で使用する場合、エチレンオキシド単位に対する乳酸単位の比(LA/EO)を表すR比は、化学シフトがCDCl3の溶媒値δ=7.26ppmを基準とする1H NMR分光法(例えば、300MHz分光計)により決定することができる。これに関して、すべてのピークは別々に積分される。シグナルの強度(積分値)は、シグナルを構成する水素の数に正比例する。R比(LA/EO比)を決定するためには、積分値が均質で、同じ数のプロトンを表している(例えば、すべてのシグナル値が1Hに対して決定される)必要がある。それから、PLAの1つの特徴的なピーク及びPEGの1つの特徴的なピークを使用して、LA/EO比を決定する。
(実施例1)
共重合体の合成及び製剤の調製
直鎖状ブロック共重合体合成
共重合体は、若干の修正を加えてUS6,350,812に記載の方法に従って合成した。典型的には、必要量のPEG(トリブロック共重合体を与える)又はメトキシ-PEG(ジブロック共重合体を与える)を65℃に加熱し、反応器中、真空下で2時間乾燥させた。DL-ラクチド(目標とするLA/EOモル比に相当)及び乳酸亜鉛(ラクチドの1/1000の量)を加えた。最初に反応混合物を3回の短い真空/N2サイクルにより脱水した。反応混合物を140℃で加熱し、真空下で急速に脱気した。反応を一定の窒素流(0.2バール)下、140℃で4日間行った。反応を室温に冷却し、その内容物をアセトンに溶解した後、エタノールによる沈殿にかけた。続いて得られた生成物を減圧下で乾燥させた。
得られた生成物は、そのMn及びその分散度(D)の決定に関してはGPCによって、その残留ラクチド含有量及びR比の決定に関しては1H NMRによって特徴付けた。
1H NMR分光法は、Brucker社Advance 300 MHz分光計を使用して実施した。すべての1H NMRスペクトログラムに関して、ピークの積分及びその解析にはTopSpinソフトウェアを使用した。化学シフトは、CDCl3の溶媒値δ=7.26ppmを基準とした。
エチレンオキシド単位に対する乳酸単位の比(LA/EO)を表すR比の決定には、すべてのピークを別々に積分した。シグナルの強度(積分値)は、シグナルを構成する水素の数に正比例する。R比(LA/EO比)を決定するためには、積分値が均質で、同じ数のプロトンを表している(例えば、すべてのシグナル値が1Hに対して決定される)必要がある。それから、PLAの1つの特徴的なピーク及びPEGの1つの特徴的なピークを使用して、LA/EO比を決定する。この方法は、ポリマーの末端官能基(end-function)で得られるシグナルが無視できる1000g/モルを超えるPEGの分子量に特に適している。
GPC分析は、屈折率検出器を備えたWaters社Alliance HPLC e2695機器を使用して実施した。この装置は、35℃に維持された一連のwaters社 styragelカラムHR4、HR3、及びHR2を装備した。試料を、BHTで安定化させたTHF中、一定流速1mL/分で流した。分子量分布は、Waters社から入手したポリスチレン較正標準物質を使用した従来の較正により決定した。
製剤調製
典型的には、徐放製剤は、以下のように調製された。空の風袋測定済みガラスバイアルに、必要な共重合体の量を秤量した。ガラスバイアルを再び風袋測定した。正確なDMSO質量を加えた。それからビヒクル(共重合体+溶媒)を、共重合体が完全に溶解するまで、室温(RT)で一晩ローラーミキサー上に置いた。必要なエトノゲストレルの量を別のガラスバイアルに秤量し、その上にビヒクルを注意深く移した。それから、バイアルをRTで少なくとも24時間ローラーミキサー上に置いた。各バイアルのヘッドスペースを、30秒間一定の窒素フラッシュでフラッシュした。
Table 1(表1)に示す製剤は、上記の一般手順に従って調製した。表示用量は、表中に示された用量を含むそれぞれの製剤の量が、その後のインビトロ放出又は薬物動態実験において剤形として使用されたことを示す。
(実施例2)
インビトロ放出(IVR)試験
典型的には、エトノゲストレル10~50mgの用量に相当する製剤質量を、リン酸緩衝液pH7.4(PBS)+0.5%(w/V)ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBCD)、50mLの入った150mLのエルレンマイヤーフラスコに注入した。それから、エルレンマイヤーフラスコを37℃の気候室中、65rpmの軌道振とう機上に置いた。所定の時間間隔で、媒体約2mLを収集し、UPLCによる分析の前に0.2μm親水性フィルターでろ過して1.5mLのHPLCガラスバイアルに移し;残りの媒体を廃棄し、新鮮な緩衝液をエルレンマイヤーフラスコに加えて、37℃の軌道振とう機上に戻した。シンク条件は、研究の全期間中維持した。
デポーから放出されたAPIの量を、244nmに設定したUV検出器及びC18分析カラム(BEH C18、Waters社)を備えたWaters社Acquity UPLCシステムを使用して決定した。カラムの温度は48℃に維持し、流速は0.3mL/分に固定した。移動相として水/ギ酸(100:0.1 V/V;溶媒A)及びアセトニトリル/ギ酸(100:0.1 V/V;溶媒B)を使用し、初期組成は50/50とした。1分~1.5分、溶媒Bの割合を95%まで上昇させた後、0.5分の洗浄工程及び2.5分の50/50への再平衡化期間を設けた。
結果を図1~図3に示す。
図1A及び図1Bに示すように、エトノゲストレル用量を一定に維持しながら、製剤の成分及びその含有量を変更することにより、インビトロで幅広い放出プロファイルを得ることができる。特に、初期バースト後、数週間プラトーに達し、1日あたりに放出されるAPIの量は一定となりうる。
図2A及び図2Bは、エトノゲストレル用量を維持し、製剤の成分を固定することにより、成分の含有量を変更したときに、エトノゲストレル放出の調節を依然として得ることができることを示している。
エトノゲストレル用量の影響は、図3A及び図3Bに示す。固定された組成では、製剤容積、すなわちAPI用量を変えることにより、エトノゲストレルの異なる放出プロファイルを依然として得ることができることを観察することができる。
(実施例3)
イヌにおける薬物動態(PK)研究
インビボでの詳細なセットアップ手順
およそ7~12kgの10~12カ月齢のメスビーグル犬における薬物動態研究で、3つのエトノゲストレル製剤(#3、#7、及び#9)を試験した。エトノゲストレル10mg(#3及び#7)又は15mg(#9)を含む薬物製品を、シリンジ及び21Gの5/8インチ針を使用して、イヌの肩甲骨間部に皮下投与した。注射製剤容積は、製剤中の最初のエトノゲストレル含有量に応じて90μL、170μL、180μLに固定した。1群あたりのイヌの数は、5匹に固定した。
動物観察は、投与後、及び研究期間中少なくとも1日1回記録し、注射箇所は、各PK時点に観察した。血液試料を、投与前、及び投与後異なる時点、すなわちT0.5h、T1h、T2h、T3h、T6h、T10h、D1(1日目)、D2、D4、D7、D14、D21、D28(1カ月)、D42、D56(2カ月)、D70、D84(3カ月)、D98、D112(4カ月)、D126、D140(5カ月)、D154、D168(6カ月)、D182、D196(7カ月)、及びD210で、K2-EDTA抗凝固チューブに収集した。血液試料を遠心分離し、血漿を分離し、適格な分析手順を用いて分析してエトノゲストレルの血漿濃度を決定した。
結果を図4に示し、主要なPKパラメーターをTable 2(表2)にまとめる。
データは、定量化可能なエトノゲストレルレベルは最長182日間測定可能であることを示している。放出期間は、製剤組成及び用量に依存する。3つの試験製剤では、Cmaxは、製剤注射後3時間で急速に達し、その後血漿濃度は低下した。#3及び#9では、API血漿レベルの再上昇が42日目から84日目まで観察され、一方#7は、継続的なレベルの低下を引き起こす。
同様に、少なくとも7カ月齢でおよそ6~9kgのメスビーグル犬における薬物動態研究で、他のエトノゲストレル製剤(#15、#16、#17及び#18)を試験した。エトノゲストレル40mgを含む薬物製品を、シリンジ及び21Gの5/8インチ針を使用して、イヌの肩甲骨間部に皮下投与した。注射製剤容積は、各製剤中の最初のエトノゲストレル濃度に応じて、イヌ1匹あたり350μL~480μLの間で変動した。1群あたりのイヌの数は、5匹に固定した。
動物観察は、投与後、及び研究期間中少なくとも1日1回記録し、注射箇所は、最初の1カ月間は週に2回、その後は各PK時点に観察した。血液試料を、投与前、並びにT0.5h、T1h、T2h、T3h、T6h、T10h、24h(D1;1日目)、D2、D4、D7、D14、D21、D28(1カ月)、D42、D56(2カ月)、D70、D84(3カ月)、D98、D112(4カ月)、D126、D140(5カ月)、D154、D168(6カ月)、D182、D196(7カ月)、D210、及びD224から選択される投与後異なる時点で、K2-EDTA抗凝固チューブに収集した。血液試料を遠心分離し、血漿を分離し、適格な分析手順を用いて分析してエトノゲストレルの血漿濃度を決定した。
結果を図5に示し、主要なPKパラメーターをTable 3(表3)にまとめる。
28日間にわたる中間結果は、4つの試験品目のピークレベルを比較するために使用した。結果は、どの試験品目であっても同様の血漿プロファイルであったが、#15はCmaxがごくわずかに低かった。
データセット全体は、個々の動物のエトノゲストレルレベルが、#15及び#18で、それぞれ154~210日及び126~224日にわたり定量化できることを示した。最初の3時間の#15及び#18の挙動はよく類似しており、濃度が急速に上昇し(Cmaxまで)、その後血漿濃度が低下した。その後、各製剤で、2つの上昇(すなわち、血漿レベルの再上昇)が観察された。
この最後の研究で40mgで試験した#18と、前回の研究で15mgで試験した#9とを比較すると、イヌにおいて、最高用量の40mgは全体的な血漿曝露(AUC)を増加させたが、エトノゲストレルのピークレベルは15mgと比較して高くならず、これは安全目的から重要な点であると考えられる。
(実施例4)
安定性研究
製剤#3における組成物のアリコート800mgの安定性を、30℃±3℃のオーブン中での長期安定条件下、及び相対湿度75%で、40℃のICH気候室中の加速安定条件下で、3mLバイアル中で評価した。研究は、相対湿度60%で、25℃のICH気候室中、同じ条件下、及び+2~8℃の保存条件下での、第2の組成物(製剤#8における)の安定性評価により完了した。製剤は、実施例2で詳述したように調製し、異なる窒素フラッシュしたバイアルに等分した。
研究開始時及び最長24カ月にわたる異なる選択された時点で、エトノゲストレル及び関連物質含有量をUPLCにより監視し;製剤中の水分含量をカールフィッシャー容量滴定装置を使用して測定し;共重合体の完全性をGPC-RIによる分子量の追跡及び試料動的粘度の測定により確認し、製剤注射可能性を決定した。詳細なセットアップを以下に記載する。更なる時点も同様に評価する。
エトノゲストレル及び関連物質の量は、245nmに設定したUV検出器及びC18分析カラム(BEH C18、Waters社)を備えたWaters社Acquity UPLCシステムを使用して決定した。カラムの温度は30℃に維持し、流速は0.5mL/分に固定した。移動相として水/ギ酸(100:0.1 V/V;溶媒A)及びアセトニトリル/ギ酸(100:0.1 V/V;溶媒B)を使用し、初期組成は81/19とした。4分で溶媒Bの割合を37%まで上昇させ、3分間一定に維持し、3分で75%まで上昇させ、0.5分で95%まで再度上昇させた後、1分の洗浄工程及び3.5分の50/50への再平衡化期間を設けた。
GPC-RI分析では、10mg/mLの共重合体濃度に達するのに必要な製剤量を10mLのガラスバイアルに秤量した。それから、バイアルをBHTで安定化させたTHFで満たし、軌道撹拌下に放置した。それから、溶液1mLを0.45μmのPTFEフィルターでろ過してHPLCガラスバイアルに移した。その後、試料を実施例1に記載の方法を使用して分析した。
動的粘度分析は、直径50mm、円錐角度2度のコーンプレート測定システムを装備したAnton Paar社の血流計を使用して実施した。温度を25℃に固定した。分析前に、製剤を30秒間ボルテックスした。製剤800μLを、スパチュラを使用して熱調節測定プレートの中央に置いた。測定システムを下降させ、測定システムと測定プレートの間に0.104mmの隙間を空けた。せん断速度10~1000s-1にわたって、21点の粘度測定点(1ディケードあたり10点)を決定した。
注射可能性分析は、Nexygen plusソフトウェアを取り付けたLloyd Instruments社 FT plusテクスチュロメーターを使用して実施した。前もってボルテックスしておいたバイアルから、19Gの1インチ針を付けた1mLのSoft-jectシリンジを使用して、製剤500μLを取り出した。注射可能性測定中の干渉を避けるため、気泡を除去した。それから、19Gの針を21Gの5/8インチのテルモ社製の針に交換した。シリンジをテクスチュロメーターの上に設置した。流速を2mL/分に固定した。製剤の注射を固定速度で開始した。各レプリケートを注射するのに必要なニュートン(N)での平均力を、テクスチュロメーターソフトウェアを使用して計算した。注射可能性分析は、3連で実施した。
水分含量決定は、カールフィッシャーキットを取り付け、取り換え可能なビュレット及びセンサーを装備したV-30滴定装置を使用して実施した。18Gの1インチ針を取り付けた1mLのシリンジを使用して、製剤900μLを取り出し、製剤およそ300μLを滴定セル内に注入した。正確な製剤注入量は、間接秤量により決定した。
結果をTable 4(表4)及びTable 5(表5)に示す。
すべてのパラメーターは、研究期間中、試験した異なる保存条件において一貫したままであったことから、製剤が異なる保存条件下で経時的に安定であることを示している。
(実施例5)
滅菌研究
実施例4で詳述した安定性研究と同様に、乾熱滅菌法の適合性を、3mLのバイアル中の製剤#8における組成物のアリコート800mgの乾熱サイクル(+121℃/35分及び+111℃/60分)後の安定性評価を通して評価した。結果をTable 6(表6)に示す。
すべてのパラメーターは、乾熱サイクル後及び40℃/75%RHでの7カ月の保存後に一貫したままであったことから、乾熱サイクル後の製剤の安定性が確認され、乾熱滅菌との適合性を示唆している。
代替的に、エトノゲストレル製剤のろ過による滅菌も、最大5Lの製剤バッチで評価された。結果は、本発明の製剤では、0.2μmフィルターでのろ過が可能であることを示した。
(実施例6)
ラットにおける毒性研究
選択されたエトノゲストレル製剤及び対応する重合体ビヒクルの全身毒性及び局所毒性が低いことは、少なくとも13週齢で体重200~300gのメスのラット(1群あたり20匹のラット)で、26週間反復皮下投与(6週間隔で4回投与)した後に実施される評価により確認される。この曝露期間の後、高用量群の少なくとも半数の動物で発情周期が正常に戻るまで、約4週間以上の回復期間が続く(1群あたり10匹のラット)。
簡潔に述べると、D1、D43(6週)、D85(12週)、及びD127(18週)で、Table 7(表7)に詳述するように、対照生理食塩水、対照重合体ビヒクル、又はエトノゲストレル製剤のいずれかの固定用量(直近の体重測定に基づきmg/kgで)を各動物に注射する。注射は、各動物に対して4つの異なる部位に皮下で実施する。研究期間を通して、一般的な生存中評価(死亡率/罹病率、臨床的観察、注射部位観察、体重測定、摂餌量の監視を含む)を所定の時点で行う。更に、膣スミア採取により発情周期を監視し、周期の数及び期間を決定する。
11、25、及び30週後(適用できる場合はもっと)、臨床病理学(血液学、凝固、臨床化学、及び尿検査)のために血液及び尿の試料を各動物から収集した。
更に、エトノゲストレル製剤の毒物動態を、専用動物を用いた研究によって評価する。エトノゲストレル血清レベルの決定のために、血液試料を、投与前、それからエトノゲストレル製剤で処置した群(1群あたり9匹のラット)では各投与後T0.5h、T2h、T3h、T24h、T168h、及びT672hで収集し、対照処置群(生理食塩水群は3匹、対照重合体ビヒクルは6匹)では投与後T2hまでのみ収集する。エトノゲストレル製剤で処置した群では、4週間の回復期間中、追加の血液試料を週1回収集する。DMSO血清レベルも同様に測定し、血液試料を、投与前、それからエトノゲストレル製剤で処置した群及び重合体ビヒクルで処置した群では最初及び最後の投与後T0.5h、T2h、T3h、T12h、及びT24hで収集し、対照生理食塩水処置群では投与後T2hまでのみ収集する。
すべての血液試料を血清収集のために遠心分離により処理する。それから、有効な生物学的分析法を使用したエトノゲストレル及び/又はDMSOの濃度を決定するための分析まで血清試料を-80℃で保存する。毒物動態評価を、測定濃度を使用して実施する。時間及び用量の効果は、エトノゲストレル血清濃度に基づいて、それぞれ投与間のAUCtau、Cmax、Clastの蓄積比を計算することにより決定し、用量比例性は、AUCtau及びCmaxを対応する用量比と比較することにより決定する。
26又は30週後(又は適用できる場合はもっと)、動物を安楽死させ、剖検手順、組織学的処理、及び顕微鏡評価を実施する。
このラットにおける毒性研究を考慮すると、ラットにおける4mg/kgの低用量レベルは、体表面積に基づき、臨床的に適切なヒトの用量(例えば、40mg/ヒト)に相当すると考えられる。120mg/kgの高用量レベルは、30倍高い用量を表し、十分な安全域をもたらすと考えられる。

Claims (15)

  1. エトノゲストレルの徐放用の注射製剤であって、
    - 式A-B-A'(式中、
    ブロックA及びA'は、ポリ(D,L-乳酸)で形成され、それぞれ、m及びn個の乳酸(LA)繰り返し単位を含み;
    ブロックBは、p個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含むポリ(エチレングリコール)で形成され;
    LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(TB)((m+n)/p)は、1.5~9である)を有するトリブロック共重合体(TB)と;
    - 式C-D(式中、
    ブロックCは、r個のEO繰り返し単位を含むメトキシポリ(エチレングリコール)で形成され;
    ブロックDは、q個のLA繰り返し単位を含むポリ(D,L-乳酸)で形成され;
    LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(DB)(q/r)は、1.5~15である)を有するジブロック共重合体(DB)と;
    - DMSOを含む、水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒と;
    - エトノゲストレル、そのプロドラッグ、又は塩と
    を含む注射製剤。
  2. ブロックBが、500~3,500g/モルの数平均分子量(Mn(B))を有し;ブロックCが、175~3,000g/モルの数平均分子量(Mn(C))を有する、請求項1に記載の製剤。
  3. エトノゲストレル含有量が、製剤の総質量に対して2.5%w/w以上15%w/w以下である、請求項1又は2に記載の製剤。
  4. トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して8%w/w以上40%w/w以下であり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して6%w/w以上50%w/w以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の製剤。
  5. 製剤中の重合体TBとDBの総含有量が、製剤の総質量に対して14%w/w以上55%w/w以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の製剤。
  6. トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、10:90w/w以上70:30w/w以下である、請求項1から5のいずれか一項に記載の製剤。
  7. 水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒の含有量が、製剤の総質量に対して40%w/w以上82.5%w/w以下であり;水混和性の、薬学的に許容される有機溶媒が、本質的にDMSOからなる、又はDMSOと1つ若しくは複数の共溶媒との混合物である、請求項1から6のいずれか一項に記載の製剤。
  8. 注射可能な液体の形態であり且つ/又は最大孔径が20μm以下のフィルターを通過することができる、請求項1から7のいずれか一項に記載の製剤。
  9. Mn(B)が、650~3,200g/モルであり;R(TB)が、2.5~7.5であり;Mn(C)が、200~3,000g/モルであり;R(DB)が、1.5~11である、請求項1から8のいずれか一項に記載の製剤。
  10. (a)Mn(B)が、650~2,000g/モルであり;R(TB)が、2.5~5.5であり;Mn(C)が、1,000~3,000g/モルであり;R(DB)が、1.5~4.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/w、好ましくは15~20%w/w、より好ましくは15~18又は18~20%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、20~50%w/w、好ましくは30~40%w/w、より好ましくは36~40%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
    (b)Mn(B)が、650~2,000g/モルであり;R(TB)が、4.5~7.5であり;Mn(C)が、200~800g/モルであり;R(DB)が、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、30~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
    (c)Mn(B)が、1,500~3,200g/モルであり;R(TB)が、2.5~5.5であり;Mn(C)が、1,000~3,000g/モルであり;R(DB)が、1.5~4.5であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、30~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
    (d)Mn(B)が、650~2,000g/モルであり;R(TB)が、4.5~7.5であり;Mn(C)が、200~800g/モルであり;R(DB)が、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、25~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
    (e)Mn(B)が、500~2,000g/モルであり;R(TB)が、4.5~7.5であり;Mn(C)が、200~800g/モルであり;R(DB)が、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、20~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである;又は
    (f)Mn(B)が、500~2,000g/モルであり;R(TB)が、4.5~7.5であり;Mn(C)が、200~800g/モルであり;R(DB)が、6.5~11であり;トリブロック共重合体(TB)含有量が、製剤の総質量に対して10~25%w/wであり;ジブロック共重合体(DB)含有量が、製剤の総質量に対して15~25%w/wであり;重合体TBとDBの総含有量が、25~50%w/wであり;トリブロック共重合体とジブロック共重合体の質量比(TB:DB)が、40:60~60:40w/wである、請求項1から9のいずれか一項に記載の製剤。
  11. 好ましくは、1投与単位あたりのエトノゲストレルの総量が、5~60mgであり、且つ/又は1投与単位あたりの製剤の容積が、0.05~1.5mLである、請求項1から10のいずれか一項に記載の製剤を含む医薬剤形。
  12. 相対湿度75%で、30℃又は40℃で保存したとき、少なくとも3カ月間安定である、請求項1から10のいずれか一項に記載の製剤又は請求項11に記載の剤形。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の製剤及び/又は剤形を調製する方法であって、
    (i)- 式A-B-A'(式中、ブロックA及びA'は、ポリ(D,L-乳酸)で形成され、それぞれ、m及びn個の乳酸(LA)繰り返し単位を含み;ブロックBは、p個のエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含むポリ(エチレングリコール)で形成され;LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(TB)(m+n)/pは、1.5~9である)を有するトリブロック共重合体(TB);
    - 式C-D(式中、ブロックCは、r個のEO繰り返し単位を含むメトキシポリ(エチレングリコール)で形成され;ブロックDは、q個のLA繰り返し単位を含むポリ(D,L-乳酸)で形成され;LA繰り返し単位のEO繰り返し単位に対するモル比R(DB)(q/r)は、1.5~12である)を有するジブロック共重合体(DB);及び
    - 水混和性の、DMSOを含む薬学的に許容される有機溶媒を、
    重合体が溶解するまで混合することによりビヒクルを得る工程と;
    (ii)そのビヒクルをエトノゲストレルと混合することにより製剤を得る工程と;
    (iii)任意選択で製剤を滅菌する工程と;
    (iv)所定量の製剤を提供し、任意選択で包装することにより剤形を得る工程とを含む、方法。
  14. 請求項1から12のいずれか一項に記載の製剤又は剤形を含む適用デバイスであって、製剤又は剤形を注射により対象に投与するために適合されており;
    好ましくは自己投与薬物送達デバイス又はシリンジ、好ましくはレディ・トゥ・ユースのシリンジであり;且つ/又は好ましくは0.05~1.5mLの注射容積の製剤若しくは剤形を提供するために適合されている適用デバイス。
  15. 女性対象における避妊のための、請求項1から12のいずれか一項に記載の製剤若しくは剤形、又は請求項14に記載のデバイスの使用。
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