JP2024516141A - 喫煙物品及びそれを含むエアロゾル発生システム（Ｓｍｏｋｉｎｇ ａｒｔｉｃｌｅ ａｎｄ ａｅｒｏｓｏｌ－ｇｅｎｅｒａｔｉｎｇ ｓｙｓｔｅｍｓ ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ ｔｈｅｒｅｏｆ） - Google Patents

Abstract

本発明の一実施例に係る喫煙物品は、タバコ刻草で充填される媒質収容部と、前記媒質収容部の一側に位置してエアロゾル生成物質を含む保湿剤収容部と、前記媒質収容部の他側に位置するフィルタ部と、を含み、前記タバコ刻草は、一般刻草５０～７０重量部、膨化刻草１０～３０重量部、及びスラリー板状葉１０～３０重量部を含むことができる。【選択図】図１

Description

本発明は、喫煙物品及びそれを含むエアロゾル発生システムなどに関する。

近年、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に関する需要が高まっている。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではなく、シガレット内のエアロゾル発生物質が加熱されることによってエアロゾルが生成される方法に関する需要が高まっている。

これにより、本発明者は、一般刻草と膨化刻草、スラリー板状葉で構成された媒質収容部を含む喫煙物品を開発し、本発明を完成した。

本発明が達成しようとする技術的課題は、一般刻草、膨化刻草、及びスラリー板状葉を含む媒質収容部を含む喫煙物品を提供することである。

また、本発明は、前記喫煙物品に貯蔵されたエアロゾル生成物質を加熱してユーザが吸引可能なエアロゾルを提供する、エアロゾル発生装置を提供する。

さらに、本発明は、前記喫煙物品と前記エアロゾル発生装置とを含む、エアロゾル発生システムを提供する。

しかし、本発明が達成しようとする技術的課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていない他の課題は、以下の記載から当該技術分野における通常の技術者に明確に理解できるであろう。

上記の課題を解決するために、本発明は、一般刻草、膨化刻草、及びスラリー板状葉を含む媒質収容部を含む喫煙物品を提供する。

本発明の一実施例として、前記喫煙物品は、タバコ刻草１１２で充填される媒質収容部１１０と、前記媒質収容部の一側に位置してエアロゾル生成物質を含む保湿剤収容部１２０と、前記媒質収容部の他側に位置するフィルタ部１３０と、を含むことができる。

本発明の他の実施例として、前記タバコ刻草１１２は、一般刻草５０～７０重量部、膨化刻草１０～３０重量部、及びスラリー板状葉１０～３０重量部を含むことができ、好ましくは一般刻草６０重量部、膨化刻草２０重量部、及びスラリー板状葉２０重量部を含むことができる。

本発明のさらに他の実施例として、前記一般刻草の幅は０．９～１．６ｍｍであることができ、好ましくは１．４ｍｍであることができる。

本発明のさらに他の実施例として、前記スラリー板状葉はエアロゾル生成物質が塗布されることができ、具体的には高含量の保湿剤が含有されることができ、好ましくは２３～２７重量部のグリセリンを含むことができる。

本発明のさらに他の実施例として、前記スラリー板状葉の厚さは１８０～２２０μｍであることができ、坪量は１６５～１８５ｇ／ｍ^２であることができる。

本発明のさらに他の実施例として、前記タバコ刻草１１２は、互いに同じ方向、すなわち、一直線に配列されることができる。

本発明の他の実施例として、前記エアロゾル生成物質は、グリセリン（ｇｌｙｃｅｒｉｎ、Ｇｌｙ）、プロピレングリコール（ｐｒｏｐｙｌｅｎｅ ｇｌｙｃｏｌ、ＰＧ）、及びニコチンからなる群より選ばれるいずれか１つ以上を含むことができる。

本発明の他の実施例として、前記フィルタ部１３０は、内部にキャビティが存在する第１のフィルタ部１３２、及び濾過物質で内部が充填された第２のフィルタ部１３４を含むことができる。

本発明の他の実施例として、前記媒質収容部１１０、保湿剤収容部１２０、及びフィルタ部１３０からなる群より選ばれるいずれか１つ以上のセグメントは、セグメントラッパー（ｓｅｇｍｅｎｔ ｗｒａｐｐｅｒ）１４０によって包まれることができる。

本発明のさらに他の実施例として、前記セグメントラッパー１４０は、前記媒質収容部ラッパー１４２と、保湿剤収容部ラッパー１４４、第１のフィルタ部ラッパー１４６、及び第２のフィルタ部ラッパー１４８からなる群より選ばれるいずれか１つ以上のラッパーを含むことができる。

本発明のさらに他の実施例として、前記媒質収容部を包む媒質収容部ラッパー１４２は、アルミニウム（Ａｌ）を含む合紙として二重合紙又は三重合紙、好ましくは三重合紙であることができる。

本発明のさらに他の実施例として、前記セグメントラッパー１４０によって包まれた複数のセグメントは、総括ラッパー（ｔｏｔａｌ ｗｒａｐｐｅｒ）１５０によって包まれることができる。

また、本発明は、前記喫煙物品に貯蔵されたエアロゾル生成物質を加熱してユーザが吸引可能なエアロゾルをユーザに提供される、エアロゾル発生装置を提供する。

本発明の一実施例として、前記喫煙物品が脱着可能に設置されることができる。

本発明の他の実施例として、前記エアロゾル発生装置は、前記喫煙物品を収容する細長型空洞と、少なくとも前記喫煙物品の前記媒質収容部及び前記保湿剤収容部の全部又は一部を加熱するヒーターと、前記ヒーターと電気的に連結される制御部と、を含むことができる。

さらに、本発明は、前記喫煙物品と前記エアロゾル発生装置とを含む、エアロゾル発生システムを提供する。

一実施例に係る喫煙物品、エアロゾル発生装置、及びエアロゾル発生システムは、一般刻草と膨化刻草、スラリー板状葉で構成されたタバコ刻草で充填される媒質収容部を含むことによって、グリセリンの移行量を増進させ、膨潤性を強化することができる。

一実施例に係る喫煙物品、エアロゾル発生装置、及びエアロゾル発生システムは、前記タバコ刻草を一直線に配列して媒質収容部を構成することで気流チャンネルを確保し、霧化量を向上させることができる。

一実施例に係る喫煙物品、エアロゾル発生装置、及びエアロゾル発生システムは、前記一般刻草の幅を増加させることによって、吸引抵抗を減少させ、長刻の割合を向上させることができる。

一実施例に係る喫煙物品、エアロゾル発生装置、及びエアロゾル発生システムは、消費者が容易に吸引可能であり、優れた喫味を有することができる。

一実施例に係る喫煙物品、エアロゾル発生装置、及びエアロゾル発生システムの効果は、以上で言及されたものに限定されず、言及されていない他の効果は、以下の記載から通常の技術者に明確に理解できるであろう。

一実施例に係る喫煙物品を示す図である。 一実施例に係るエアロゾル発生装置を概略的に示す図である。 一実施例に係る喫煙物品とエアロゾル発生装置とが結合された状態のエアロゾル発生システムを概略的に示す図である。

以下、添付図面を参照して実施例を詳細に説明する。しかし、実施例には様々な変更が加えられるので、特許出願の権利範囲はこれらの実施例によって制限又は限定されない。実施例に対する全ての変更、均等物ないし代替物が権利範囲に含まれると理解されるべきである。

実施例で使用した用語は単に説明を目的として使用されたものであり、限定しようとする意図として解釈されるべきではない。単数の表現は、文脈上明白に別段の意味を持たない限り、複数の表現を含む。本明細書において「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせが存在することを指定するものであり、１つ又はそれ以上の他の特徴や数、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせの存在又は付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。

別途の定義がない限り、技術的又は科学的用語を含めて、ここで使用される全ての用語は、実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有している。一般的に使用される辞書に定義されているなどの用語は、関連技術の文脈上有している意味と一致するものと解釈されるべきであり、本出願において明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されない。

なお、添付図面を参照して説明するにあたって、図面符号にかかわらず、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、これについての重複する説明は省略する。実施例を説明するにあたって関連する公知技術についての具体的な説明が実施例の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。

さらに、実施例の構成要素を説明するにあたって、第１、第２、Ａ、Ｂ、（ａ）、（ｂ）などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって該当構成要素の本質や順番又は順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結又は接続されるが、各構成要素の間に他の構成要素が「連結」、「結合」又は「接続」されるとも理解されるべきである。

いずれかの実施例に含まれた構成要素と、共通的な機能を含む構成要素は、他の実施例において同一の名称を使用して説明する。反対の記載がない限り、いずれかの実施例に記載の説明は他の実施例にも適用でき、重複する範囲で具体的な説明は省略する。

本発明において「上流」及び「下流」という用語は、ユーザが喫煙物品を使用して空気を吸引する方向を基準として、喫煙物品を構成するセグメントの相対的な位置を示すために使用された用語である。喫煙物品は下流端部（すなわち、空気が入る部分）及びこれに対向する上流端部（すなわち、空気が出る部分）を含む。喫煙物品の使用時にユーザは喫煙物品の下流端部を噛むことができる。下流端部は近位端部（ｍｏｕｔｈ ｅｎｄ、ＭＥ）、上流端部は遠位端部（ｔｏｂａｃｃｏ ｅｎｄ、ＴＥ）とも呼ばれ、「端部」という用語はまた「末端」と記述することができる。

図１は、一実施例に係る喫煙物品を示す図である。

図１を参照すると、一実施例に係る喫煙物品１００は、媒質収容部１１０、媒質収容部の一側に位置してエアロゾルを生成する保湿剤収容部１２０、媒質収容部の他側に位置するフィルタ部１３０を含むことができ、喫煙物品１００のセグメント、すなわち、媒質収容部１１０、保湿剤収容部１２０、及びフィルタ部１３０は、それぞれセグメントラッパー（ｓｅｇｍｅｎｔ ｗｒａｐｐｅｒ）１４０によって包まれる、又は包まれないことができ、セグメントラッパー（ｓｅｇｍｅｎｔ ｗｒａｐｐｅｒ）１４０によって包まれたセグメントは、総括ラッパー（ｔｏｔａｌ ｗｒａｐｐｅｒ）１５０によって包まれて１つの喫煙物品が構成されることができる。

本発明において「媒質」は、板状葉タバコ、刻草、再構成タバコなどのタバコ原料に基づく固体物質及び／又はグリセリン、プロピレングリコール、ニコチン、メンソール、カフェイン、ＧＡＢＡ、タウリン、ビタミン、又は様々な香味剤に基づく液状組成物を含むことができるが、必ずしもこれらに限定されない。

本発明において「媒質収容部１１０」は、複数のタバコシート、タバコ刻草、又はタバコ顆粒で満たされることができる。前記タバコ刻草１１２はタバコ原料に基づく固体物質を意味し、前記媒質収容部は複数のタバコ刻草が互いに同じ方向に又は無作為に合わされて形成されることができ、好ましくは媒質収容部内に一直線に配列されて気流パスを確保することで霧化量を向上させることができる。

前記タバコ刻草１１２は、一般刻草、膨化刻草、スラリー板状葉、及びそれらの組み合わせなどを含むことができるが、これらに制限されない。前記一般刻草は、非制限的な例として、黄色種、バーレー種、オリエント種などの葉タバコを含むことができる。前記一般刻草の幅は、従来の０．９ｍｍよりも延びた１．３～１．６ｍｍであることができ、好ましくは１．４ｍｍであることができる。前記膨化刻草は、一般刻草を膨化処理した刻草を意味し、有機溶媒、炭酸ガス、アルゴン、窒素などの様々な種類の溶媒やガスを用いて膨化処理するか、一般刻草の水分を吸収させて体積を増加させた後、急速に凍結させ、水分を昇華させて乾燥して膨化処理することができるが、これらに制限されない。前記スラリー板状葉は、スラリーを用いて製造された板状葉シートを細かく切断して生成したものであって、前記スラリーはタバコ原料を粉砕した後、エアロゾル生成物質、加香液、バインダー（例えば、グァーガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースなど）、水などを混合して製造することができ、好ましくは２３～２７重量部のグリセリンが含有されることができる。本発明のスラリー板状葉は、高含量のグリセリンが含有され、霧化量の向上に役立つことができる。

本発明のタバコ刻草は、一般刻草５０～７０重量部、膨化刻草１０～３０重量部、及びスラリー板状葉１０～３０重量部を含むことができ、好ましくは一般刻草６０重量部、膨化刻草２０重量部、及びスラリー板状葉２０重量部を含むことができる。

また、前記媒質収容部１１０は、保湿剤、風味剤、及び／又は有機酸などの他の添加物質をさらに含有することができる。前記保湿剤は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、又はオレイルアルコールなどであることができ、前記風味剤は、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤、ココア、ラベンダー、シナモン、カルダモム、セロリ、コロハ、カスカリラ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、バラオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、ケイヒ、ケラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモミール、メンソール、ケイヒ、イランイラン、サルビア、スペアミント、ショウガ、コリアンダー又はコーヒーなどであることができるが、これらに制限されない。

本発明において「保湿剤収容部１２０」は、エアロゾル生成物質、好ましくは保湿剤を含有することができる。前記保湿剤としては、グリセリン及びプロピレングリコールを含むことができ、さらにエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、オレイルアルコール、及び水のうち少なくとも１つを含むことができる。また、保湿剤収容部は、さらにニコチンを含むことができる。しかし、保湿剤収容部１２０に含まれる物質はこれらに限定されない。前記保湿剤は、喫煙物品の加熱時に発生するエアロゾル内の水分を適正レベルに維持してタバコ固有の味を柔らかくし、霧化量を豊かにすることができる。前記保湿剤収容部は、エアロゾル生成物質が塗布されたスラリー板状葉を含むことができる。

本発明において「フィルタ部１３０」は、少なくとも１つ以上のセグメントで構成され、チューブフィルタ、冷却構造物及びリセスフィルタのうち少なくとも１つを含むことができ、好ましくは、内部にキャビティが存在する第１のフィルタ部１３２、及び濾過物質で内部が満たされた第２のフィルタ部１３４を含むことができる。前記濾過物質は、セルロース系列の物質（例えば、アセテート、紙など）を含むことができる。

本発明において「セグメントラッパー１４０」は、媒質収容部ラッパー１４２、保湿剤収容部ラッパー１４４、第１のフィルタ部ラッパー１４６、及び第２のフィルタ部ラッパー１４８からなる群より選ばれるいずれか１つ以上であることができる。前記セグメントラッパー１４０は、耐水性能を有する耐水紙、耐油性能を有する耐油紙、又は耐水及び耐油性能を有する耐水耐油紙、耐水及び／又は耐油性能を有する物質を内側にコーティングした紙を使用することができる。本発明のセグメントラッパー１４０は、防水性及び耐熱性の特徴を有するアルミニウムを含むことができ、前記アルミニウムは、セグメントラッパーが二重合紙で構成された場合、外側巻紙とセグメントとの間に位置することができ、三重合紙で構成された場合、外側巻紙と内側巻紙との間に位置することができる。前記三重合紙は、１５～２５μｍの厚さ、好ましくは２０μｍのアルミニウムを含むことができる。このとき、外側巻紙と内側巻紙は、木材パルプ１００％であり得る。誘導加熱特性を考慮してアルミニウムを含む三重合紙は、媒質収容部ラッパー１４２に適用することが好ましい。

［実験例１．膨化刻草の割合による実験結果］
本発明の一実施例に係る喫煙物品の吸引抵抗測定、エアロゾル成分分析、及び官能評価を行うために、下記表１のように喫煙物品を製造した。このとき、シガレットロッドを６等分してスティック内の媒質収容部に位置するように製造した。

一般刻草１００重量部を含む媒質収容部を対照群とし、膨化刻草２０重量部を含む実験群の物理性を比較した結果を下記表２に示した。

その結果、膨潤性の良い膨化刻草を適用することによって、同一の吸引抵抗適用を基準として刻草の重さが減少した。

また、一般タバコの国際公認分析法であるＨＣ（Ｈｅａｌｔｈ Ｃａｎａｄａ）法を用いて、９ｐｕｆｆ、パック調和条件でエアロゾルの成分を分析した結果を下記表３に示した。

膨化刻草の割合を増加させた結果、実験群のエアロゾルが対照群のエアロゾルに比べて１６％向上したグリセリン移行量を示し、これは、本発明の喫煙物品の霧化量が豊富であり、味と香りに優れていることを示唆する。

［実験例２．スラリー板状葉の割合による実験結果］
本発明の一実施例に係る喫煙物品の吸引抵抗測定、エアロゾル成分分析、及び官能評価を行うために、下記表４のように喫煙物品を製造した。

一般刻草８０重量部及び膨化刻草２０重量部を含む媒質収容部を対照群とし、一般刻草６０重量部、膨化刻草２０重量部、及びスラリー板状葉２０重量部を含む実験群の物理性を比較した結果を下記表５に示した。

その結果、比重の高いスラリー板状葉を適用することによって、同一の吸引抵抗適用を基準として刻草の重さが多少増加するが、シガレットの端部脱落量が約２．２倍減少して製造作業性の品質がはるかに向上した。

また、一般タバコの国際公認分析法であるＨＣ（Ｈｅａｌｔｈ Ｃａｎａｄａ）法を用いて、９ｐｕｆｆ、パック調和条件でエアロゾルの成分を分析した結果を下記表６に示した。

スラリー板状葉の割合を増加させた結果、実験群のエアロゾルが対照群のエアロゾルに比べてより多い量の総粒子状物質（ｔｏｔａｌ ｐａｒｔｉｃｕｌａｔｅ ｍａｔｔｅｒ、ＴＰＭ）、ニコチン（ｎｉｃｏｔｉｎｅ）、プロピレングリコール（ｐｒｏｐｙｌｅｎｅ ｇｌｙｃｏｌ）、グリセリン（ｇｌｙｃｅｒｉｎ）、及び水（ｗａｔｅｒ）を含んでいることを確認した。特に、霧化量の判断指標であるグリセリンの移行量は０．８６ｍｇ増加し、これは対照群に比べて１３．５％向上した数値である。

［実験例３．一般刻草の幅による実験結果］
本発明の一実施例に係る喫煙物品の吸引抵抗測定、エアロゾル成分分析、及び官能評価を行うために、下記表７のように喫煙物品を製造した。

刻草切刻幅１．２ｍｍの一般刻草１００重量部を含む媒質収容部を対照群とし、刻草切刻幅１．４ｍｍの一般刻草１００重量部を含む媒質収容部を実験群として、シガレット及びスティックの物理性を比較した結果を下記表８に示した。

刻草の切刻幅を１．４ｍｍに増加させた結果、媒質収容部の吸引抵抗が下向した。より具体的には、シガレットの場合、対照群に比べて実験群は２５．４％減少したＥＰＤ（ｅｎｃａｐｓｕｌａｔｅｄ ｐｒｅｓｓｕｒｅ ｄｒｏｐ）を示した。スティックの場合、対照群に比べて実験群は６．４％減少したＵＰＤ（ｕｎｅｎｃａｐｓｕｌａｔｅｄ ｐｒｅｓｓｕｒｅ ｄｒｏｐ）及び７％減少したＥＰＤを示した。

一方、刻草自体の物理性を比較した結果、対照群の場合、刻草の大きさが１．２５ｍｍ以上である長刻の割合が８３％であるのに対し、実験群の場合、長刻の割合が９０．９％で９．５％向上した。これは、本発明の喫煙物品が長刻の割合が高く、シガレットロッドの端部脱落がない水準で適正量を投入する際に吸引抵抗を下げることができ、スティックの吸引性が改善され、霧化量の上昇が可能であることを示唆する。また、本発明の喫煙物品は、刻草サイズ自体が全般的に上向して端部脱落が改善され、製造品質が良好であった（表９）。

また、一般タバコの国際公認分析法であるＨＣ（Ｈｅａｌｔｈ Ｃａｎａｄａ）法を用いて、９ｐｕｆｆ、パック調和条件でエアロゾルの成分を分析した結果を下記表１０に示した。

一般刻草の切刻幅を増加させた結果、実験群のエアロゾルが対照群のエアロゾルに比べて０．４８ｍｇ、すなわち、７．５％向上したグリセリン移行量を示した。

図２及び図３は、上述した喫煙物品１００が使用される態様に関するものである。

図２は、一実施例に係るエアロゾル発生装置２００を概略的に示す図である。

図２を参照すると、エアロゾル発生装置２００は、喫煙物品１００を収容する細長型空洞２１０、ヒーター２２０、及び制御部２３０を含む。制御部２３０はヒーター２２０と電気的に連結され喫煙物品１００を加熱するための温度を制御することができる。エアロゾル発生装置２００は、エアロゾルを発生させる工程において電源を供給するバッテリ２４０をさらに含むことができる。

図３は、一実施例に係る喫煙物品１００とエアロゾル発生装置２００とが結合された状態のエアロゾル発生システム１０を概略的に示す図である。

図３を参照すると、エアロゾル発生システム１０は、喫煙物品１００及びエアロゾル発生装置２００を含むことができる。喫煙物品１００は、エアロゾル発生装置２００の細長型空洞２１０内にぴったり結合でき、喫煙物品１００がエアロゾル発生装置２００に結合された状態でヒーター２２０は少なくとも喫煙物品１００の媒質収容部１１０及び保湿剤収容部１２０の全部又は一部を加熱することができ、好ましくは保湿剤収容部１２０の一部、刻草部１１２の全部、及び紙管部１１４の一部を加熱することができる。

以上のように、実施例がたとえ限られた図面によって説明されたが、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、上記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順序で行われるか、及び／又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態で結合又は組み合わせられるか、他の構成要素又は均等物によって代替又は置換されても、適切な結果を達成することができる。

したがって、他の実施形態、他の実施例、及び特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求の範囲に属する。

１００：喫煙物品
１１０：媒質収容部
１１２：タバコ刻草
１２０：保湿剤収容部
１３０：フィルタ部
１３２：第１のフィルタ部
１３４：第２のフィルタ部
１４０：セグメントラッパー
１４２：媒質収容部ラッパー
１４４：保湿剤収容部ラッパー
１４６：第１のフィルタ部ラッパー
１４８：第２のフィルタ部ラッパー
１５０：総括ラッパー
２００：エアロゾル発生装置
２１０：細長型空洞
２２０：ヒーター
２３０：制御部
２４０：バッテリ
１０：エアロゾル発生システム

Claims (15)

1. タバコ刻草で充填される媒質収容部と、
   前記媒質収容部の一側に位置してエアロゾル生成物質を含む保湿剤収容部と、
   前記媒質収容部の他側に位置するフィルタ部と、
   を含む喫煙物品であって、
   前記タバコ刻草は、一般刻草を５０～７０重量部、膨化刻草を１０～３０重量部、及びスラリー板状葉を１０～３０重量部を含むことを特徴とする、喫煙物品。
2. 前記一般刻草の幅は０．９～１．６ｍｍであることを特徴とする、請求項１に記載の喫煙物品。
3. 前記スラリー板状葉は、エアロゾル生成物質が塗布されたことを特徴とする、請求項１に記載の喫煙物品。
4. 前記スラリー板状葉の厚さは１８０～２２０μｍであり、
   前記スラリー板状葉の坪量は１６５～１８５ｇ／ｍ^２であることを特徴とする、請求項３に記載の喫煙物品。
5. 前記タバコ刻草は、互いに同じ方向に配列されたことを特徴とする、請求項１に記載の喫煙物品。
6. 前記エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、及びニコチンからなる群より選ばれるいずれか１つ以上を含むことを特徴とする、請求項１に記載の喫煙物品。
7. 前記スラリー板状葉は２３～２７重量部のグリセリンが塗布されたことを特徴とする、請求項３に記載の喫煙物品。
8. 前記フィルタ部は、内部にキャビティが存在する第１のフィルタ部と、
   濾過物質で内部が充填された第２のフィルタ部と、を含む、請求項１に記載の喫煙物品。
9. 前記媒質収容部、保湿剤収容部、及びフィルタ部からなる群より選ばれるいずれか１つ以上のセグメントは、セグメントラッパー（ｓｅｇｍｅｎｔ ｗｒａｐｐｅｒ）によって包まれることを特徴とする、請求項１に記載の喫煙物品。
10. 前記セグメントラッパー（ｓｅｇｍｅｎｔ ｗｒａｐｐｅｒ）は、媒質収容部ラッパーと、
    保湿剤収容部ラッパー、第１のフィルタ部ラッパー、及び第２のフィルタ部ラッパーからなる群より選ばれるいずれか１つ以上のラッパーと、を含むことを特徴とする、請求項９に記載の喫煙物品。
11. 前記媒質収容部を包む媒質収容部ラッパーは、アルミニウム（Ａｌ）を含む二重合紙又は三重合紙であることを特徴とする、請求項１０に記載の喫煙物品。
12. 前記セグメントラッパー（ｓｅｇｍｅｎｔ ｗｒａｐｐｅｒ）によって包まれた複数のセグメントは、総括ラッパー（ｔｏｔａｌ ｗｒａｐｐｅｒ）によって包まれることを特徴とする、請求項９に記載の喫煙物品。
13. 請求項１に記載の喫煙物品が脱着可能に設置され、前記喫煙物品に貯蔵されたエアロゾル生成物質を加熱してユーザが吸引可能なエアロゾルを提供する、エアロゾル発生装置。
14. 前記エアロゾル発生装置は、
    前記喫煙物品を収容する細長型空洞と、
    少なくとも前記喫煙物品の前記保湿剤収容部及び媒質収容部の全部又は一部を加熱するヒーターと、
    前記ヒーターと電気的に連結される制御部と、を含む、請求項１３に記載のエアロゾル発生装置。
15. 請求項１に記載の喫煙物品と、
    請求項１３に記載のエアロゾル発生装置と、を含む、エアロゾル発生システム。