JP2024514540A - 生物学的汚染物質除去特性を有する金属粒子を含むジルコニウムポリマー組成物 - Google Patents

生物学的汚染物質除去特性を有する金属粒子を含むジルコニウムポリマー組成物 Download PDF

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Abstract

ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、及びポリマー硝酸ジルコニウムからなる群から選択され、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマーを含むジルコニウムポリマー組成物は、空気及び水を含む流体からの細菌、ウイルス、酵母、藻類、及びアメーバなどの生物学的汚染物質の除去を助けるのに有益である。この組成物において、金属は、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、金属粒子は、組成物の約0.001重量%~約30重量%である。これらのジルコニウムポリマー組成物は、流体から生物学的汚染物質を除去するための方法に使用される。

Description

関連出願
本出願は、2021年4月2日に出願された米国仮出願第63/170,279号の優先権及び利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、抗ウイルス性、抗菌性及び/又は抗真菌性を有するジルコニウムポリマー組成物に関する。ジルコニウムポリマー組成物は、ポリマージルコニウムを含み、表面上に金属粒子を有する。この組成物は、生物学的汚染物質除去特性を有し、したがって、空気及び水を含む流体及び/又は表面から細菌又はウイルスを除去するための用途を有する。
序論
空気及び水性系から生物学的汚染物質を除去するために、様々な技術が使用されてきた。そのような技術の例には、アルミナなどの高表面積材料への吸着、生物学的汚染物質よりも小さい細孔径を有するフィルタ、及び塩素及び臭素などの高酸化性材料の使用が含まれる。特定の金属は、金属の殺生物性効果である微量作用効果を示すので、使用も見出されている。微量作用効果を示すことが知られている金属は、Al、Sb、As、Ba、Si、B、Cu、Au、Pb、Hg、Ni、Ag、Th、Sn、及びZnである。銀は一般的に使用されており、微細に分割された粒子を使用すると、表面積が大きくなり、より効率的な殺生物性結果が得られる。これらを空気又は水性系処理のための技術に組み込むことは、ヒト及び動物の生命及びコストに対する毒性が大きな懸念であるため、依然として課題である。
空気、水、及び他の水性系を含む流体から細菌及び/又はウイルスを除去するための効果的かつ安価な抗菌材料の必要性が残っている。
本開示は、一般に、空気及び水性液体流から細菌、ウイルス及び他の微生物汚染物質を除去するために、表面上に支持された金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物に関し、特に、金属粒子が表面上に分散されたポリマージルコニウムを使用して、微生物が高濃度であろうと又は超低濃度であろうと、空気及び水から細菌及びウイルスを除去することに関する。これらのポリマージルコニウム組成物は、本明細書に開示されるような独特の構造的及び電気化学的特性を有する。
本明細書に開示されるように、ジルコニウムポリマー組成物である。ジルコニウムポリマー組成物は、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、及びポリマー硝酸ジルコニウムからなる群から選択されるジルコニウムポリマーを含み、表面上に金属粒子を有し、金属は、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択される。金属粒子は、ジルコニウムポリマー組成物の約0.001重量%~約30重量%である。
ジルコニウムポリマー組成物を製造する方法が更に開示される。方法は、(i)有機バインダーを水に溶解して混合物を形成することと、(ii)(i)の混合物に、(a)可溶性金属塩であって、金属が、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択される、可溶性金属塩と、(b)還元剤と、(c)硝酸ジルコニル溶液、塩化ジルコニル溶液、又は酢酸ジルコニル溶液と、(d)キレート剤と、を添加して溶液を作製することと、(iii)ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、及びポリマー硝酸ジルコニウムからなる群から選択されるジルコニウムポリマーを含み、表面上に金属粒子を沈殿物として有するジルコニウムポリマー組成物を得るために、(ii)の溶液の液体を除去することと、(iv)ジルコニウムポリマー組成物を収集し、乾燥させることと、を含む。いくつかの実施形態では、方法は、乾燥前に水ですすぎ、ポリマージルコニウム骨格に組み込まれていない残留反応物を除去する任意の工程を含む。
特定の実施形態では、有機バインダーは、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、亜麻仁油、及びそれらの混合物からなる群から選択される。特定の実施形態では、還元剤は、スクロース、アスコルビン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される。特定の実施形態では、キレート剤は、クエン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
更に、空気流及び液体流から細菌、ウイルス及び他の微生物汚染物質を除去するためにジルコニウムポリマー組成物を使用する方法が開示される。典型的には、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物を、気体流又は水性流と接触させることにより、気体流又は水性流中の生物学的汚染物質レベルを約75%超低下させることができる。より典型的には、ポリマージルコニウム組成物を気体流又は水性流と接触させることにより、気体流又は水性流中の生物学的汚染物質レベルを約80%超、より典型的には約85%超、より典型的には約90%超、より典型的には約95%超、より典型的には約97.5%超、より典型的には約99%超、更により典型的には約99.5%超低下させることができる。これらの方法は、気体流又は水性流を、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物と接触させることによって機能する。
本明細書に記載されるように、気体流から生物学的汚染物質を除去するための方法である。方法は、本明細書に記載されるようなジルコニウムポリマー組成物を提供することと、ジルコニウムポリマー組成物を生物学的汚染物質含有気体流と接触させることであって、生物学的汚染物質が、細菌、酵母、藻類、ウイルス、及びそれらの混合物からなる群から選択される、接触させることと、生物学的汚染物質の少なくとも約99%を除去することと、を含む。また、本明細書中に記載されるように、生物学的汚染物質を水性流から除去するための方法である。方法は、本明細書に記載されるようなジルコニウムポリマー組成物を提供することと、ジルコニウムポリマー組成物を生物学的汚染物質含有気体流と接触させることであって、生物学的汚染物質が、細菌、酵母、藻類、ウイルス、及びそれらの混合物からなる群から選択される、接触させることと、生物学的汚染物質の少なくとも約99%を除去することと、を含む。
100nmのスケールバーを有する例1の組成物のSEM画像である。
2μmのスケールバーを有する例1の組成物のSEM画像である。
20nmのスケールバーを有する例1の組成物のTEM画像である。四角形は、図4に提示されたズームエリアを示す。
図3の取り囲まれた領域のTEM画像である。スケールバーは10nmである。画像の右側は、金属Agがより明るいスポットによって示されるAgマッピングを示す。
例1の組成物のXRDパターンであり、金属Agのピークのみを示す。
例1の組成物のCOプロファイルの昇温脱離である。
例1の組成物の水素昇温還元プロファイルである。
ジルコニウムポリマー組成物及び方法が開示及び記載される前に、本開示は、本明細書に開示される特定の構造、プロセス工程、又は材料に限定されず、当業者によって認識されるようにその等価物に拡張されることを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、限定することを意図するものではないことも理解されたい。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「銀粒子」への言及は、定量的又は供給源を限定するものと解釈されるべきではなく、「工程」への言及は、複数の工程を含み得、反応又は処理の「製造」又は「製品」への言及は、反応/処理の生成物のすべてであると解釈されるべきではなく、「処理」への言及は、そのような処理工程の1つ又は複数への言及を含み得る。したがって、処理する工程は、特定された処理生成物を生成するために、同様の材料/流れの複数回又は反復処理を含むことができる。
「約」を有する数値は、典型的な実験分散を含む。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、記載された粒径、濃度範囲、時間枠、分子量、温度、又はpHなどの値の統計的に有意な範囲内を意味する。そのような範囲は、示された値又は範囲の1桁以内、典型的には10%以内、更により典型的には5%以内であり得る。時には、そのような範囲は、所与の値又は範囲の測定及び/又は決定に使用される標準的な方法に典型的な実験誤差内にあり得る。「約」という用語に包含される許容可能な変動は、研究中の特定のシステムに依存し、当業者によって容易に理解され得る。本出願内に範囲が列挙されているときはいつでも、その範囲内の整数すべてが本発明の実施形態として企図される。
本開示は、一般に、ポリマージルコニウムを含み、表面上に支持された金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物に関する。このジルコニウムポリマー組成物は、液体及び空気を含む流体から生物学的汚染物質を除去することができる。具体的には、ジルコニウムポリマー組成物は、空気及び水性液体流から細菌、ウイルス、及び他の微生物汚染物質を除去することができる。これらの細菌には、グラム陽性菌及びグラム陰性菌が含まれ、例えば、ストレプトコッカス、ブドウ球菌、大腸菌(E.coli)、大腸菌(Escherichia coli)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などが含まれる。これらのウイルスには、例えば、コロナウイルス、ワクシニア、ポリオウイルス、モルビルウイルスなどが含まれる。他の微生物汚染物質には、例えば、トリコフィトン・メンタグロフィテス(trichophyton mentagrophytes)が含まれる。
ジルコニウムポリマー組成物は、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、及びポリマー硝酸ジルコニウムからなる群から選択されるポリマージルコニウムを含み、表面上に金属粒子を有する。
組成物のポリマージルコニウムは、予測された化学量論的モル比よりも低いアニオン対Zr比を有する。例えば、NO対Zrのモル比は、2:1であるべきであると予想される。しかし、本組成物のポリマー硝酸ジルコニウムでは、ポリマーは約0.5:1~約1.5:1のNO対Zrのモル比を有する。これらのポリマーは水溶液から調製され、格子水並びに共有結合性及びイオン性硝酸塩の両方を含有する。これらは、ユニットがニトラト架橋及びジオール架橋によって結合されている大きなカチオン性ポリマーである。したがって、ポリマージルコニウムは、Zr、O及びH原子の繰り返し単位を有するポリマー分子を含むことができる。これらの種類のポリマー硝酸ジルコニウムは当業者に公知であり、例えば、米国特許第3,518,050号に記載されている。
本開示に特有に、これらの新規なジルコニウムポリマー組成物は、表面上に金属粒子を有する。金属粒子は、ジルコニウムポリマー組成物全体に分布又は分散している。好ましい実施形態では、金属粒子は、ジルコニウムポリマー組成物の表面上にある。それはまた、ジルコニウムポリマー組成物上に支持されている金属粒子と記載することもできる。特定の実施形態では、金属粒子は、ジルコニウムポリマー組成物の表面上にランダムな分布で分布又は分散している。
ジルコニウムポリマー組成物上の金属粒子の金属は、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、又は鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択される金属である。
特定の実施形態では、金属は銀である。これらの実施形態のいくつかでは、金属は銀であり、銀は金属である。
特定の実施形態では、ポリマージルコニウムはポリマー硝酸ジルコニウムであり、金属粒子は銀である。
ポリマージルコニウムを含み、表面上に金属粒子を有する組成物は、金属含有量が約0.001重量%~約30重量%である。したがって、本明細書に開示される組成物は、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムから選択されるジルコニウムポリマーであり、表面上に金属粒子を有し、金属は、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、又は鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、金属粒子は、組成物の約0.001重量%~約30重量%である。特定の実施形態では、金属粒子は、組成物の約0.05%~約15重量%である。他の実施形態では、金属粒子は、組成物の約0.05%~約10重量%である。更なる実施形態では、金属粒子は、組成物の約0.05%~約5重量%である。
特定の実施形態では、ジルコニウムポリマー組成物に支持された金属は銀であり、組成物全体の銀含有量は、組成物の0.001重量%~約30重量%である。ある特定の実施形態では、銀は、組成物の約0.05%~約15重量%である。他の実施形態では、銀は、組成物の約0.05%~約10重量%である。更なる実施形態では、銀は、組成物の約0.05%~約5重量%である。
特定のこれらの特定の銀粒子の実施形態では、ポリマージルコニウムはポリマー硝酸ジルコニウムである。
ジルコニウムポリマー組成物は、有機バインダー、還元剤、及びキレート剤の1つ又は複数を更に含んでもよい。特定の実施形態では、有機バインダーは、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン(PU)、ポリビニルピロリドン(PVP)、亜麻仁油、及びそれらの混合物からなる群から選択される。特定の実施形態では、還元剤は、スクロース、アスコルビン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される。還元剤は、金属粒子を金属に還元する。特定の実施形態では、キレート剤は、クエン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される。存在する実施形態では、これらの任意の追加の成分(すなわち、有機バインダー、還元剤、及び/又はキレート剤)は、ジルコニウムポリマー組成物のポリマージルコニウム骨格の一部になる。これらの追加の成分は、個別に、又は3つすべてを含むそれらの任意の組み合わせで存在してもよい。
本出願の目的のために、別段の指定がない限り、金属粒子に関する組成物の重量(wt)%は、存在する水の量に関係なく、金属粒子又はポリマージルコニウム骨格とは無関係の微量元素又は塩に関係なく、組成物の総重量に対する重量%である。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するこれらのジルコニウムポリマー組成物は、空気及び水を含む流体又は表面から生物学的汚染物質を除去する。
これらの組成物を使用するプロセスは、空気又は飲料水及び地下水から細菌及びウイルス汚染物質を除去するために主に想定されているが、組成物及びプロセスは、望ましくない量の微生物汚染物質を含有する任意の気体又は水性液体供給物を処理するために使用することができることが理解されよう。そのような気体供給物の例としては、とりわけ、建物の換気システム、航空機又は車両の換気システム、及び周囲の室内空気が挙げられる。そのような液体供給物の例としては、とりわけ、水道水、井戸水、湖沼及び湿原からの水などの表面水、農業用水、工業プロセスからの廃水、並びに地熱流体が挙げられる。これらの組成物はまた、接触によって望ましくない量の微生物汚染物質を除去するタッチ表面又は容器用のプラスチックに組み込むことができる。
本明細書に開示される組成物は、気体又は液体供給物から細菌、ウイルス、及び他の微生物汚染物質(以下、「標的汚染物質」)を除去することができる。他の標的汚染物質には、活性及び不活性の生物学的材料(例えば、生きている生物学的物及び生きていない生物学的物(例えば、細菌、ウイルス、真菌、毒素、生物学的残留物及び他の微生物))、医薬品、並びにそれらの混合物及び組み合わせが含まれる。
本明細書に開示される組成物を使用する方法は、主に、気体流又は水性流から、これらの流れを、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物と接触させることによって、生物学的汚染物質を除去するために想定される。気体流は、望ましくない量の生物学的及び/又は他の汚染物質を含む換気システムのための周囲空気供給源又は複数の供給空気のうちの1つ又は複数であり得る。水性流は、望ましくない量の生物学的及び/又は他の汚染物質を含む飲料水及び地下水供給源の1つ又は複数であり得る。更に、水性流は、井戸水、表面水(湖、池、湿原からの水など)、農業用水、工業プロセスからの廃水、及び地熱水を含むことができるが、これらに限定されない。
一般に、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物を使用して、生物学的汚染物質を含有する任意の気体流又は水性流を処理することができる。ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、生物学的汚染物質の除去において特に有利ないくつかの特性を有する。これらの特性には、以下に記載されるような表面積、細孔容積、細孔径、及び/又は粒径が含まれる。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物を、生物学的汚染物質を含有する気体流又は水性流と接触させることにより、気体流又は水性流中の生物学的汚染物質レベルを効果的に低下させることができる。典型的には、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物を、気体流又は水性流と接触させることにより、気体流又は水性流中の生物学的汚染物質レベルを約75%超低下させることができる。より典型的には、ポリマージルコニウム組成物を気体流又は水性流と接触させることにより、気体流又は水性流中の生物学的汚染物質レベルを約80%超、より典型的には約85%超、より典型的には約90%超、より典型的には約95%超、より典型的には約97.5%超、より典型的には約99%超、更により典型的には約99.5%超低下させることができる。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、生物学的汚染物質除去特性を提供するのを助ける表面積を有する。
本明細書に記載されるように、表面積は、Micromeritics ASAP 2000システム及び約77ケルビンの窒素を使用することによって決定される組成物の見かけの表面積である。ASTM International試験方法D 3663-03(再承認2008)に概説されている手順を使用したが、1つの有意な例外があった。微小孔構造を含有する材料では「BET表面積」判定が不可能であることは周知である。表面積が近似値であることを認識すると、報告される値は、「BET表面積」値ではなく「見かけの表面積」値とラベル付けされる。一般に受け入れられている手順に従って、見かけの表面積の決定、BET式の適用は、式の項na(l-P/Po)が、P/Poと共に連続的に増加する圧力範囲に限定された。試料のガス抜きは、窒素下、摂氏約300度で約2時間行った。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、一般に、約10~約150m/g、より一般的には約10~約100m/g、より一般的には約15~約80m/g、又は更により一般的には約20~約40m/gの表面積を有することができる。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、表面積は、気体流又は水性流からの生物学的汚染物質の除去に影響を与え、改善することができると考えられる。
上記の表面積を有するポリマージルコニウム組成物はまた、以下の平均細孔容積、平均細孔径、及び粒径のいずれか1つ又は複数を有することができることが理解され得る。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、典型的には、約0.01cm/g~約0.5cm/g、より典型的には約0.05cm/g~約0.2cm/g、更により典型的には約0.07cm/g~約0.15cm/gの平均(平均、中央値、及び最頻値)細孔容積(N吸着によって決定される)を有する。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、平均細孔容積は、水性流又は気体流からの生物学的汚染物質の除去に影響を与え、改善することができると考えられる。
ポリマージルコニウム組成物は、上述の表面積並びに以下の平均細孔径及び粒径のいずれか1つ又は複数と組み合わせて、記載された平均細孔容積のいずれか1つを有することができることが理解され得る。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、一般に、約1nm超~約25nm、より一般的には約1nm超~約15nm、より一般的には約1nm~約10nmの平均(平均、中央値、及び最頻値)細孔径(Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法によって決定される)を有する。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、平均細孔径は、水性流又は気体流からの生物学的汚染物質の除去に影響を与え、改善することができると考えられる。
ポリマージルコニウム組成物は、上述の表面積及び平均細孔容積及び以下の粒径のいずれか1つ又は複数と組み合わせて、記載の平均細孔径のいずれか1つを有することができることが理解され得る。例えば、ポリマージルコニウム組成物は、約10m/g~約100m/gの表面積、約0.01cm/g~約0.5cm/gの細孔容積、及び約1nm~約25nmの平均細孔径を有することができる。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、以下に記載されるD50及びD100粒径の一方又は両方を有する。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、粒径は、気体流又は水性流からの生物学的汚染物質の除去に影響を与え、改善することができると考えられる。
粒径分析は、Microtrac S3500粒径分析器を使用して行った。典型的な測定は、およそ0.2グラムの粉末試料を使用することによって行われ、20mlの2%ヘキサメタリン酸ナトリウム溶液が試料に添加される。次いで、試料+溶液を約3分間超音波処理する。次いで、数滴の超音波処理された溶液を器具の試料容器に添加する。試料を再び機械内で更に3分間超音波処理する。機器製造業者の取扱説明書に従って、機械によって3回の連続運転が行われる。3回の実行を平均し、結果を記録する。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、一般に、約0.5μm~15μm、より典型的には約0.5μm~約5μm、より典型的には約0.5μm~約2μmの粒径D50を有する。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、一般に、約2μm~約50μm、より典型的には約2μm~約20μm、より典型的には約2μm~約10μmの粒径D100を有する。
ポリマージルコニウム組成物は、D100粒径、並びに上記の表面積、平均細孔容積及び平均細孔径のいずれか1つ又は複数と組み合わせて、記載のD50粒径のいずれか1つを有することができることが理解され得る。
一般に、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、1つ又は複数の水素ピーク還元温度を有する。一般に、一方のピークは約100~約300℃の間に生じ、第2のピークは約400~約700℃の間に生じる。より一般的には、昇温還元によって測定される場合、一方のピークは約120℃~200℃の間に生じ、第2のピークは約400℃~650℃の間に生じる。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、ポリマージルコニウム組成物のピーク還元温度は、気体流又は水性流からの生物学的汚染物質の除去に影響を与え、改善することができると考えられる。
ポリマージルコニウム組成物は、上述の表面積、平均細孔容積、平均細孔径及び粒径のいずれか1つ又は複数と組み合わせて、記載のピーク還元温度のいずれか1つを有することができることが理解され得る。
一般に、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物は、二酸化炭素(CO)プロファイルの昇温脱離において1つ又は複数のピーク温度を有する。一般に、一方のピークは約70~200℃の間に生じ、第2のピークは約350~650℃の間に生じる。より一般的には、昇温還元によって測定される場合、一方のピークは約100℃~300℃の間に生じ、第2のピークは約350℃~500℃の間に生じる。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、ポリマージルコニウム組成物のピーク還元温度は、気体流又は水性流からの生物学的汚染物質の除去に影響を与え、改善することができると考えられる。
ポリマージルコニウム組成物は、上述のピーク還元温度、表面積、平均細孔容積、平均細孔径及び粒径のいずれか1つ又は複数と組み合わせて、記載のピーク温度のいずれか1つを有することができることが理解され得る。
いくつかの実施形態では、金属粒子を表面上に有するポリマージルコニウム組成物は、支持材料上又は支持材料内に堆積させることができる。したがって、金属粒子を有するポリマージルコニウム組成物は、支持材料の1つ若しくは複数の外面及び/又は内面に堆積させることができる。当業者は、一般に、支持材料の内面を細孔と称することが理解され得る。
この支持材料はまた、ポリエチレンであってもよく、ポリマージルコニウム組成物は、ポリエチレンの表面又は内部に堆積されてもよい。ポリエチレンと共に使用される場合、金属粒子を表面上に有するポリマージルコニウム組成物は、エレベータボタン、エスカレータレールカバー、階段レールカバー、タッチパッドなどのような高タッチ表面に組み込まれるプラスチック容器又はプラスチックに組み込むことができる。ポリエチレンと共に使用される場合、ポリマージルコニウム組成物は、ポリエチレン顆粒又は粉末と混合することによって組み込むことができる。ポリエチレンは、上述のように最終使用製品に形成することができる。
表面上に金属粒子を有するポリマージルコニウム組成物は、バインダーの有無にかかわらず、支持材料上に支持され得る。いくつかの実施形態では、金属粒子を有するポリマージルコニウム組成物を、スラリー堆積などの任意の従来技術を使用して支持材料に塗布することができる。
ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物を、1つ又は複数の生物学的汚染物質を含有する気体流又は液体流と接触させることは、気体流又は液体流中の1つ又は複数の生物学的汚染物質レベルを効果的に低下させる特性を有する。ジルコニウム組成物は、生物学的汚染物質の少なくとも一部、大部分、又はすべてを効果的に低減する。
「一部」という用語は、流れに含まれる生物学的汚染物質の少なくとも約10%及び約50%以下を除去することを指す。「大部分」という用語は、流れに含まれる生物学的汚染物質の約50%超~約90%を除去することを指す。「すべて」という用語は、流れに含まれる生物学的汚染物質の約90%超~約100%を除去することを指す。より一般的には、「すべて」という用語は、流れに含まれる生物学的汚染物質の98%、99%、又は99.5%超を除去すること、又は99.9%を除去することを指す。
典型的には、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物を、気体流又は液体流と接触させることにより、気体流又は液体流中の生物学的汚染物質レベルを約75%超低下させることができる。より典型的には、ポリマージルコニウム組成物を気体流又は水性流と接触させることにより、気体流又は液体流中の生物学的汚染物質レベルを約80%超、より典型的には約85%超、より典型的には約90%超、より典型的には約95%超、より典型的には約97.5%超、より典型的には約99%超、更により典型的には約99.5%超低下させることができる。
ジルコニウムポリマー組成物の製造方法
本出願は、本明細書に開示されるジルコニウムポリマー組成物を製造する方法に関する。この方法は、(i)有機バインダーを水に溶解して混合物を形成する工程と、(ii)この混合物に、(a)可溶性金属塩であって、金属が、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択される、可溶性金属塩と、(b)還元剤と、(c)硝酸ジルコニル溶液、塩化ジルコニル溶液、又は酢酸ジルコニル溶液と、(d)キレート剤と、を添加して溶液を作製する工程と、(iii)沈殿物としてジルコニウムポリマー組成物を得るために、(ii)で作製された溶液の液体を除去する工程と、(iv)ジルコニウムポリマー組成物を収集し、乾燥させる工程と、を含む。このように、ジルコニウムポリマー組成物は、金属粒子をポリマージルコニウム上に沈殿及び還元することによって製造される。
ジルコニウムポリマー組成物を製造するための方法のこの実施形態では、金属粒子は、金属の可溶性塩の沈殿及び還元によって組成物の形成中に形成される。いくつかの実施形態では、可溶性塩は、金属の硝酸塩である。金属は上記の通りであり、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
ジルコニウムポリマー組成物は、組成物の製造方法で使用される有機バインダー、還元剤、及びキレート剤の1つ又は複数を更に組み込んでもよい。回収された組成物は、場合により、乾燥前に水ですすいで、ポリマージルコニウム骨格に組み込まれていない残留反応物を除去することができる。
特定の実施形態では、有機バインダーは、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン(PU)、ポリビニルピロリドン(PVP)、亜麻仁油、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
還元沈殿における還元剤は、金属イオンをゼロ価の金属に還元することができる任意の還元剤であり得る。実施形態では、還元剤は、スクロース、アスコルビン酸、水素ガス、ヒドラジン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。特定の実施形態では、還元剤は、スクロース、アスコルビン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される。還元剤は、可溶性金属イオンを金属に還元する。
特定の実施形態では、キレート剤は、クエン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
したがって、本方法は、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、及びポリマー硝酸ジルコニウムからなる群から選択されるジルコニウムポリマーを含み、表面上に金属粒子を有する本明細書に開示のジルコニウムポリマー組成物を製造し、金属は、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択される。このジルコニウムポリマー組成物において、金属粒子は、組成物の約0.001重量%~約30重量%である。特定の実施形態では、金属粒子は、組成物の約0.05%~約15重量%である。他の実施形態では、金属粒子は、組成物の約0.05%~約10重量%である。更なる実施形態では、金属粒子は、組成物の約0.05%~約5重量%である。
これらのジルコニウムポリマー組成物は、気体流又は水性流から、ウイルス及び細菌を含む微生物の濃度を低下させることができる。
ジルコニウムポリマー組成物を製造する方法では、有機バインダーを水に溶解し、可溶性金属塩を、ポリマージルコニウム及び1つ又は複数の還元剤と共に、溶液に添加する。反応混合物を撹拌し、加熱し、濾過し、蒸発によって濃縮し、周囲圧力又は減圧下で蒸発によって乾燥させ、更に高温で乾燥させる。沈殿物は、場合により、乾燥前に水で洗浄してもよい。
完全な反応時間は、約15分~約24時間で変動し得る。特定の実施形態では、高温での乾燥時間は約30分~12時間である。乾燥温度は、約35℃~約100℃であり得、特定の実施形態では、約60℃~約90℃である。乾燥温度は、ジルコニウムポリマー組成物の乾燥を助けるために上昇させるが、組成物を焼成するほど高くはしないことが重要である。
次いで、本明細書で作製及び記載されるジルコニウムポリマー組成物は、気体又は水性混合物を処理して、細菌及び/又はウイルスを含む生物学的汚染物質を除去するために使用することができる。
特定の実施形態では、金属粒子は銀(Ag)であり得、金属銀の回折ピークはX線回折(XRD)によって見ることができる。これらの実施形態では、AgNOは、組成物を製造する方法における可溶性金属塩として使用され得る。これらの実施形態の一部では、ポリマージルコニウムはポリマー硝酸ジルコニウムであり得、硝酸ジルコニル溶液を組成物の製造方法に使用し得る。
銀金属粒子を用いた上記の実施形態では、組成物全体の銀含有量は、組成物の0.001重量%~約30重量%である。ある特定の実施形態では、銀は、組成物の約0.05%~約15重量%である。他の実施形態では、銀は、組成物の約0.05%~約10重量%である。更なる実施形態では、銀は、組成物の約0.05%~約5重量%である。
ジルコニウムポリマー組成物を製造する方法の代替実施形態では、ポリマージルコニウムに支持された金属粒子は、ジルコニウムポリマー組成物の形成前又は形成中に形成することができる。これらの実施形態では、金属粒子は、当業者に公知の還元的方法によって形成され、次いで、ポリマージルコニウムと組み合わされる。金属粒子の形成方法としては、水熱還元が挙げられる。
本明細書に記載されるように、ジルコニウムポリマー組成物は、抗菌活性、抗ウイルス活性、及び/又は抗真菌活性を含む抗菌活性を有する。したがって、ジルコニウムポリマー組成物は、液体及び空気を含む流体から生物学的汚染物質を除去することができる。具体的には、ジルコニウムポリマー組成物は、空気及び水性液体流から細菌、ウイルス、及び他の微生物汚染物質を除去することができる。
ジルコニウムポリマー組成物を用いた処理方法
本出願は、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物で生物学的に汚染された空気又は液体(例えば、水)を処理する方法に関する。いくつかの実施形態では、金属粒子は銀である。このジルコニウムポリマー組成物を使用して生物学的に汚染された空気又は水を処理することは、空気又は水処理方法の効率的な操作を可能にし、生物学的汚染物質の濃度が低減された処理流を提供する。この処理流は、目標レベル以下に低減されるか、又は検出可能なレベル以下に低減され得る生物学的汚染物質を有することができる。
特定の実施形態では、これらの方法は、気体流から生物学的汚染物質を除去する。方法は、本明細書に記載されるようなジルコニウムポリマー組成物を提供することと、ジルコニウムポリマー組成物を生物学的汚染物質含有気体流と接触させることであって、前記生物学的汚染物質が、細菌、酵母、藻類、ウイルス、及びそれらの混合物からなる群から選択される、接触させることと、生物学的汚染物質の少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%を除去することと、を含む。最も効率的な実施形態では、生物学的汚染物質は少なくとも約95%除去される。
他の実施形態では、これらの方法は、水性流から生物学的汚染物質を除去する。方法は、本明細書に記載されるようなジルコニウムポリマー組成物を提供することと、ジルコニウムポリマー組成物を生物学的汚染物質含有気体流と接触させることであって、前記生物学的汚染物質が、細菌、酵母、藻類、ウイルス、及びそれらの混合物からなる群から選択される、接触させることと、生物学的汚染物質の少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約99%を除去することと、を含む。最も効率的な実施形態では、生物学的汚染物質は少なくとも約95%除去される。
いくつかの実施形態では、生物学的汚染物質含有気体流中の気体が気体状態のままであるように、生物学的汚染物質含有気体流は、温度及び圧力、通常は周囲温度及び圧力で器内の入口を通過する。この器内で、生物学的汚染物質含有気体流を、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含み、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物と接触させる。ジルコニウムポリマー組成物の生物学的汚染物質含有気体流との接触が、金属粒子への吸着及び/又は金属粒子との反応の1つ又は複数を生物学的汚染物質にもたらす。生物学的汚染物質をジルコニウムポリマー組成物の金属粒子に吸着及び/又は反応させることにより、生物学的汚染物質含有気体流から生物学的汚染物質が除去される。生物学的汚染物質は、目標レベルまで、又は目標レベル未満まで除去することができる。いくつかの実施形態では、生物学的汚染物質は、検出不能なレベルまで除去され得る。
いくつかの実施形態では、生物学的汚染物質含有水性流中の水が液体状態のままであるように、生物学的汚染物質含有水性流は、温度及び圧力、通常は周囲温度及び圧力で器内の入口を通過する。この器内で、生物学的汚染物質含有水性流を、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含み、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物と接触させる。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、ジルコニウムポリマー組成物と生物学的汚染物質含有水性流との接触は、金属粒子への吸着及び/又は金属粒子との反応の1つ又は複数を生物学的汚染物質にもたらすと考えられる。生物学的汚染物質をジルコニウムポリマー組成物の金属粒子に吸着及び/又は反応させることにより、生物学的汚染物質含有水性流から生物学的汚染物質が除去される。生物学的汚染物質は、目標レベルまで、又は目標レベル未満まで除去することができる。いくつかの実施形態では、生物学的汚染物質は、検出不能なレベルまで除去され得る。
いくつかの実施形態では、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含み、金属粒子を有するポリマージルコニウム組成物に支持されたジルコニウムポリマー組成物金属ナノ粒子は、生物学的汚染物質含有水性流でスラリー化される。ジルコニウムポリマー組成物の金属粒子と生物学的汚染物質含有水性流とは、スラリー化するときに接触することが理解され得る。表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物を生物学的汚染物質含有流とスラリー化及び/又は接触させた後、スラリーを任意の公知の固体液体分離方法によって濾過する。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、ジルコニウムポリマー組成物の金属粒子と生物学的汚染物質との接触は、金属粒子への吸着及び/又は金属粒子との反応の1つ又は複数を生物学的汚染物質にもたらすと考えられる。生物学的汚染物質をジルコニウムポリマー組成物の金属粒子に吸着及び/又は反応させることにより、生物学的汚染物質含有水性流から生物学的汚染物質が除去される。生物学的汚染物質は、目標レベルまで、又は目標レベル未満まで除去することができる。いくつかの実施形態では、生物学的汚染物質は、検出不能なレベルまで除去され得る。
他の実施形態では、接触は、流れと、ポリマージルコニウム組成物を含有する支持材料との接触によって行われる。支持材料は、ポリエチレンであってもよく、ポリマージルコニウム組成物は、ポリエチレンの表面又は内部に堆積されてもよい。ポリエチレンと共に使用される場合、金属粒子を表面上に有するポリマージルコニウム組成物は、エレベータボタン、エスカレータレールカバー、階段レールカバー、タッチパッドなどのような高タッチ表面に組み込まれるプラスチック容器又はプラスチックに組み込むことができる。
いかなる理論にも束縛されることを望まないが、ジルコニウムポリマー組成物の金属粒子を生物学的汚染物質含有流と接触させることによって、生物学的汚染物質含有流に含まれる生物学的汚染物質の大部分又は全部ではないにしても一部が、生物学的汚染物質含有流から除去される、と考えられる。
いくつかの実施形態では、ジルコニウムポリマー組成物は、固定床の形態である。ジルコニウムポリマー組成物は、最小の背圧及び固定床を通る気体流又は水性流の流れで、その表面上の最大の金属粒子を気体流又は水性流に曝露する任意の形状又は形態を有することができる。代替的な実施形態では、ジルコニウムポリマー組成物は、ビーズ、押出物、多孔質ポリマー構造、又はモノリスなどの成形体の形態であってもよい。他の実施形態では、ジルコニウムポリマー組成物は、そのようなビーズ、押出物、多孔質ポリマー構造体、又はモノリス支持体上の層及び/又はコーティングとして支持され得る。
支持材料を使用する実施形態では、ジルコニウムポリマー組成物を支持材料上に堆積させることができる。ジルコニウムポリマー組成物は、支持材料の1つ又は複数の外面及び/又は内面に堆積させることができる。当業者は、一般に、支持材料の内面を細孔と称することが理解され得る。ジルコニウムポリマー組成物は、バインダーの有無にかかわらず、支持材料上に支持され得る。いくつかの実施形態では、ジルコニウムポリマー組成物を、スラリー堆積などの任意の従来の技術を使用して支持材料に塗布することができる。
ジルコニウムポリマー組成物と生物学的汚染物質含有流との接触は、通常、約1~約100℃、より一般的には約5~約40℃の温度で行われる。特定の実施形態では、接触は、ほぼ室温(約18~約25℃)で行われる。更に、ジルコニウムポリマー組成物と生物学的汚染物質含有流との接触は、一般に約1~約11のpHで、より一般的には約3~約9のpHで行われる。ジルコニウムポリマー組成物と生物学的汚染物質含有流との接触は、一般に、約30秒~約24時間の期間にわたって、より一般的には約30秒~約5時間の期間にわたって行われる。
生物学的汚染物質を除去するために空気又は水を処理する方法は、ジルコニウムポリマー組成物を、初期濃度の望ましくない生物学的汚染物質を含有する空気又は水流と接触させる工程と、初期濃度未満の1つ又は複数の望ましくない生物学的汚染物質の濃度を有する処理された(又は接触した)空気又は水流を得る工程と、を含む。
除去対象となる汚染物質には、細菌、ウイルス、真菌等が含まれる。これらの細菌には、グラム陽性菌及びグラム陰性菌が含まれ、例えば、ストレプトコッカス、ブドウ球菌、大腸菌(E.coli)、大腸菌(Escherichia coli)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などが含まれる。これらのウイルスには、例えば、コロナウイルス、ワクシニア、ポリオウイルス、モルビルウイルスなどが含まれる。他の微生物汚染物質には、例えば、トリコフィトン・メンタグロフィテス(trichophyton mentagrophytes)が含まれる。
特定の実施形態では、空気流又は水流から除去される生物学的汚染物質は、ウイルスである。空気流又は水流をジルコニウムポリマー組成物と接触させることによって処理すると、初期の空気流又は水供給と比較して、除去されるウイルスの濃度が低下した空気流又は水流が得られる。接触(又は処理)流は、ウイルスの目標濃度以下のウイルス濃度を有することができる。
特定の実施形態では、空気流又は水流から除去される生物学的汚染物質は、細菌である。空気流又は水流をジルコニウムポリマー組成物と接触させることによって処理すると、初期の空気流又は水供給と比較して、除去される細菌の濃度が低下した空気流又は水流が得られる。接触(又は処理)流は、細菌の目標濃度以下の細菌濃度を有することができる。
特定の実施形態では、空気流又は水流から除去される生物学的汚染物質は、アメーバである。空気流又は水流をジルコニウムポリマー組成物と接触させることによって処理することにより、最初の空気流又は水供給と比較して、除去されるべきアメーバの濃度が低下した空気流又は水流が得られる。接触(又は処理)流は、アメーバの目標濃度以下のアメーバ濃度を有することができる。
接触又は処理された気体流又は液体流中の汚染物質の濃度は、約45コロニー形成単位(CFU)/ml~5×10CFU/mlであり得る。目標濃度は、ml当たり一定量の汚染物質(例えば、ウイルス、細菌、アメーバ)CFUに設定することができ、又は検出限界に設定することができる。
目標濃度はまた、元の流れ/供給物中の濃度に対する処理された流れ中の汚染物質のパーセンテージ減少として設定することができる。特定の実施形態では、処理流中の汚染物質の濃度は、供給濃縮物より0.5%~約100%低くすることができる。特定の実施形態では、汚染物質の処理された流れの濃度は、供給濃度よりも約5~約100%低く、典型的には供給原料の濃度よりも約50~約100%低い。特定の実施形態では、汚染物質の処理された流れの濃度は、供給原料の濃度よりも約75~約100%低い。
本明細書に記載の方法では、典型的には、ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、又はポリマー硝酸ジルコニウムを含有し、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物を気体流又は液体流と接触させることにより、気体流又は液体流中の生物学的汚染物質レベルが約75%超低下する。より典型的には、ポリマージルコニウム組成物を気体流又は水性流と接触させることにより、気体流又は液体流中の生物学的汚染物質レベルを約80%超、より典型的には約85%超、より典型的には約90%超、より典型的には約95%超、より典型的には約97.5%超、より典型的には約99%超、更により典型的には約99.5%超低下させることができる。
以下の例は、ポリマージルコニウム組成物に支持された本発明の金属及び方法をより詳細に説明するために提供されるが、本発明の範囲は決してそれによって限定されない。
例1
以下の方法により、ポリマージルコニウム組成物に支持された銀を調製した。3.8gのポリウレタンジオールを、60mlのDI水に50℃で溶解し、撹拌した。ポリウレタンジオール溶液に、2.2gのAgNO結晶、7.8gのアスコルビン酸、26.4gの硝酸ジルコニル溶液(ZON)(246g/lのZrO酸化物基準)及び0.4gのクエン酸を、添加した。溶液の色は、撹拌しながら透明から金属銀/灰色になった。約30分間撹拌し、次いで、ロータリーエバポレーターで減圧下で乾燥した後、生成物は黄色に変化した。バルクスケール製造における真空又は噴霧乾燥法に限定されないこの脱水技術の後、材料をトレイオーブン内で90℃で一晩連続的に乾燥させ、その時点で材料は赤褐色である。
ICP-MSによる材料の分析により、材料は8.2% Ag及び17.35% ZrOであると決定された。
ポリマージルコニウム組成物に支持された銀ナノ粒子の試料の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を収集した。図1及び図2は、画像である。画像は、表面に結晶と思われるものを有する非常に多孔質構造を明らかにする。ポリマージルコニウム組成物に支持された銀ナノ粒子の試料の透過型電子顕微鏡(TEM)画像を収集した。図3及び図4は、画像である。図3は、Agのマッピングも含む。画像は、表面上にAgが分散した多孔質構造を示す。ポリマージルコニウム組成物に支持された銀ナノ粒子の試料をXRDによって分析した。図5は、XRDパターンである。XRDパターンのピークは、38、44、64、及び77 2シータにピークを有するAg金属に対応する。38のピークは非常に強く、111格子面が支持体の表面に平行に配向していることを示している。ポリマージルコニウム組成物に支持された銀ナノ粒子の試料を、BET/BJH法(ASTM D3663-20)によって表面積、細孔半径及び細孔容積について分析した。表面積は、26.463m/g(BET)及び35.857m/g(BJH)であることが分かった。細孔半径は1.969Åであることが分かった。また、細孔容積は0.075 cc/gであることが分かった。COの昇温脱離は、Hakim,A.ら、Temperature Programmed Desorption of Carbon Dioxide for Activated Carbon Supported Nickel Oxide:The Adsorption and Desorption Studies,Advanced Materials Research,Vol.1087(2015)pp45-49に記載されているように行った。昇温脱離プロファイルは、図6である。COの脱離は、126℃及び482°の2つのピーク温度を有し、COの物理吸着及び化学吸着の両方を示した。水素昇温還元は、Hurst,N.W.ら、Temperature Programmed Reduction.Catalysis Reviews Science and Engineering、24:2、233-309に記載されているように行った。水素昇温還元プロファイルは、図7である。約175℃及び500℃で発生する2つのピークが観察された。
例2
以下の方法により、ポリマージルコニウム組成物に支持された銀を調製した。3.8gのポリビニルアルコールをDI水60mlに50℃で溶解し、撹拌した。ポリビニルアルコール含有溶液に、2.2gのAgNO結晶、7.8gのアスコルビン酸、26.4gの硝酸ジルコニル溶液(ZON)(246g/lのZrO酸化物基準)及び0.4gのクエン酸を、添加した。溶液の色は、撹拌しながら透明から金属銀/灰色になった。約30分間撹拌し、次いで、ロータリーエバポレーターで減圧下で乾燥した後、生成物は褐色に変化した。バルクスケール製造における真空又は噴霧乾燥法に限定されないこの脱水技術の後、材料をトレイオーブン内で90℃で一晩連続的に乾燥させた。ICP-MSによる材料の分析により、材料は6.9% Ag及び17.6% ZrOであると決定された。
例3
以下の方法により、ポリマージルコニウム組成物に支持された銀を調製した。1.9gのポリビニルピロリドン(分子量約10k)を50℃のDI水30mlに溶解し、撹拌した。ポリビニルピロリドン溶液に、1.1gのAgNO結晶、3.9gのアスコルビン酸、16.4gの硝酸ジルコニル溶液(ZON)(246g/lのZrO酸化物基準)及び0.2gのクエン酸を、添加した。溶液の色は、撹拌しながら透明から金属銀/灰色になった。約30分間撹拌し、次いで、ロータリーエバポレーターで減圧下で乾燥した後、生成物は暗褐色に変化した。バルクスケール製造における真空又は噴霧乾燥法に限定されないこの脱水技術の後、材料をトレイオーブン内で90℃で一晩連続的に乾燥させた。ICP-MSによる材料の分析により、材料は5.6% Ag及び22% ZrOであると決定された。
例4
以下の方法により、ポリマージルコニウム組成物に支持された銀を調製した。1.9gのポリビニルピロリドン(分子量約360k)を50℃のDI水30mlに溶解し、撹拌した。ポリビニルピロリドン溶液に、1.1gのAgNO結晶、3.9gのアスコルビン酸、16.4gの硝酸ジルコニル溶液(ZON)(246g/lのZrO酸化物基準)及び0.2gのクエン酸を、添加した。溶液の色は、撹拌しながら透明から金属銀/灰色になった。約30分間撹拌し、次いで、ロータリーエバポレーターで減圧下で乾燥した後、生成物は黄色に変化した。バルクスケール製造における真空又は噴霧乾燥法に限定されないこの脱水技術の後、材料をトレイオーブン内で90℃で一晩連続的に乾燥させた。ICP-MSによる材料の分析により、材料は5.7% Ag及び22% ZrOであると決定された。
例5
以下の方法により、ポリマージルコニウム組成物に支持された銀を調製した。1.9gのポリウレタンジオールを、30mlのDI水に50℃で溶解し、撹拌した。ポリウレタンジオール溶液に、1.1gのAgNO結晶、3.9gのアスコルビン酸、13.2gの硝酸ジルコニル溶液(ZON)(246g/lのZrO酸化物基準)及び0.2gのクエン酸を、添加した。溶液の色は、撹拌しながら透明から金属銀/灰色になった。約30分間撹拌し、次いで、ロータリーエバポレーターで減圧下で乾燥した後、生成物は黄色に変化した。バルクスケール製造における真空又は噴霧乾燥法に限定されないこの脱水技術の後、材料をトレイオーブン内で60℃で一晩連続的に乾燥させ、色は黄色のままであった。
ICP-MSによる材料の分析により、材料は9.2% Ag及び14.7% ZrOであると決定された。
例6
以下の方法により、ポリマージルコニウム組成物に支持された銀を調製した。3.8gのポリウレタンジオールを、60mlのDI水に50℃で溶解し、撹拌した。ポリウレタンジオール含有溶液に、2.2gのAgNO結晶、7.8gのアスコルビン酸、26.4gの硝酸ジルコニル溶液(ZON)(246g/lのZrO酸化物基準)及び0.4gのクエン酸を、添加した。溶液の色は、撹拌しながら透明から金属銀/灰色になった。約30分間撹拌し、次いで、ロータリーエバポレーターで減圧下で乾燥した後、生成物は褐色に変化した。バルクスケール製造における真空又は噴霧乾燥法に限定されないこの脱水技術の後、材料をトレイオーブン内で90℃で一晩連続的に乾燥させた。次いで、材料を水で洗浄し、90℃で再乾燥させた。
ICP-MSによる材料の分析により、材料は7.7% Ag及び49.2% ZrOであると決定された。
例7
ポリマージルコニウム組成物に支持された銀の細菌除去特性。研究当日に、細菌培養物の純度及び濃度を調べた。参照した細菌(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌又は大腸菌(Escherichia coli))を、30秒間均質化し、15分間静置した。微生物チャレンジを純度についてチェックし、次いで、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で希釈した。次いで、試験を以下のように二重に実施した:100マイクロリットルの単一希釈細菌種懸濁液を、25mLのSterile DI水に懸濁した0.25gの選択された銀ジルコニウム組成物を含む50mLコニカルチューブ(Corning)に添加し、NIST追跡可能実験室タイマーを直ちに開始した。混合物を、所望の総接触時間にわたって周期的にボルテックスすることによって中速で均質化した。直後に、1mLの試料を、9mLのD/E中和ブロス(基準)を含有する新しい50mLチューブに移し、均質化した。研究当日に、試料を直接、及び少なくとも2回の反復で様々な希釈で分析した。陽性対照及び陰性対照を試験対象と共に実施して、実験室標準の認定されたISO17025:2017方法論による品質管理及び基準データを提供した。細菌を分析し、SM 9215Cに従って、それぞれの培地上のコロニー形成単位(CFU)として数えた。陽性対照及び試験試料の回収率に基づいて、それぞれのパーセント減少を決定した。

例8
ポリマージルコニウム組成物に支持された銀のウイルス除去特性。医療分野における殺ウイルス活性を評価するための定量的懸濁試験を行った。コロナウイルス代替物であるエンベロープDNAウイルス-ワクシニアを、スクリーニングのために選択し、以下の細胞培養培地を含んでいた:イーグル最小必須培地(EMEM)+10% FBS+2% Pen/Strep(培養培地)、EMEM+2% FBS+2% FCS+1% Pen/Strep(ウイルス培地)。生成物試験濃度は、0.1±0.01g/mL-1であり、希釈剤として蒸留水を使用した。懸濁した粉末を均一になるまで液体ボルテックスした。30±5分及び4±0.3時間の2つの浸漬時間にわたる接触分析を行った。試験温度は、37±2℃及び5% CO2のインキュベーション条件で20±2℃に維持した。妨害物質はなく、試験生成物は正常で安定しているように見えた。活性抑制法は、氷冷培地で希釈して受動沈降を促進する方法であった。濾過は、使用しなかった。

干渉制御及び抑制制御を試験した。ポリマージルコニウム組成物に支持された銀は、細胞単層に干渉効果を及ぼさず、その抑制制御に失敗した(希釈後に残効性を有した)が、残効性を緩和するために、より高い初期希釈などのプロトコルの変更が必要とされる。
例9
ポリマージルコニウム組成物に支持された銀のウイルス除去特性。参照したウイルスのアリコートを滅菌DI水に添加し、均質化した。25mLの調製された試験水を、0.25gの試験材料を含む50mLコニカルチューブ(Corning)に添加し、NIST追跡可能実験室タイマーを直ちに開始した。混合物をオービタルシェーカー上で中速で30分間の総接触時間で均質化した。直後に、1mLの試料を、9mLのD/E中和ブロス(基準)を含有する新しい50mLチューブに移し、均質化した。回収対照は、試験物質と同じ方法で均質化及び処理した25mLの試験水を含有する滅菌チューブからなった。研究当日に、試料を直接、及び少なくとも5回の反復で様々な希釈で分析した。陽性対照及び陰性対照を試験対象と共に実施して、実験室標準の認定されたISO17025:2017方法論による品質管理及び基準データを提供した。ポリオウイルス分析を、Buffalo Green Monkey(BGM)kidney Cell Monolayersを方法EPA 1615に従って使用して行った。簡潔には、ウイルスを含有する試料のアリコートを、新たに調製したBGM細胞の単層に播種した。各試料容積を、5回の反復で播種した。各試料を、最低5つの10倍希釈液を使用して分析した。次いで、細胞をダルベッコ改変イーグル培地(dMEM、Mediatech Inc.、米国)培地2%ウシ胎児血清(FBS、Mediatech、米国)中、36.5℃及び5% CO2で5日間インキュベートした。細胞を変性の徴候について顕微鏡で日常的にモニターした。感染性の徴候(細胞傷害性効果;Cytopathic effects:CPE)を示すフラスコ中の細胞を陽性(+)として記録し、いずれのCPEを示さなかった細胞を陰性(-)として記録した。次いで、試料中のウイルス感染単位(IU)の最確数(MPN)を、MPNCALCソフトウェア(バージョン0.0.0.23)を使用して計算した。陽性対照及び試験試料の回収率に基づいて、それぞれのパーセント減少を決定した。ヒトコロナウイルスOC43(ATCC VR-1558)ウイルスを、宿主としてヒト回盲部結腸直腸腺癌HCT-8細胞株(ATCC CCL-244)を使用して増殖させ、最確数(MPN)として数えた。細胞を6ウェルプレート細胞培養フラスコで増殖させた。列挙のために、ウイルスを、標準的な方法9510(APHA、2012)に記載されるアッセイ方法論に従って感染単位として列挙した。方法論はEPA/600/R-95/178及び更新EPA/600/4-84/013と等価である。簡潔には、ウイルスを含有する試料のアリコートを、新たに調製したHCT8細胞の単層に播種した(約90%のコンフルエンス)。各試料容積を、5回の反復で播種した。次いで、細胞をダルベッコ改変イーグル培地(dMEM、Mediatech Inc.、米国)培地2%ウシ胎児血清(FBS、Mediatech、米国)中、35℃及び5% COで8~10日間インキュベートした。細胞を変性の徴候について顕微鏡で日常的にモニターした。感染性の徴候(細胞傷害性効果;CPE)を示すフラスコ中の細胞を陽性(+)として記録し、CPEを示さなかった細胞を陰性(-)として記録した。次いで、試料中の感染性ウイルスの最も可能性の高い数を、MPNCALCソフトウェア(バージョン0.0.0.23)を使用して計算した。陽性対照及び試験試料の回収率に基づいて、それぞれのパーセント減少を決定した。

例10
ポリマージルコニウム組成物に支持された銀の真菌除去特性。ASTM E2197(化学物質の殺菌活性、殺ウイルス活性、殺真菌活性、殺マイコバクテリア活性及び殺胞子活性を決定するための標準的な定量的ディスクキャリア試験方法)に従って調製したトリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes)の胞子。胞子懸濁液のアリコートを滅菌DI水に添加し、均質化した。各試験物質を以下のように試験した:25mLの調製された試験水を、0.25gの単一の試験物質を含む50mLコニカルチューブ(Corning)に添加し、NIST追跡可能実験室タイマーを直ちに開始した。混合物をロータリーミキサで中速で5、30、及び60分の接触時間で均質化した。各接触時間の直後に、1mLの試料を、9mLのD/E中和ブロス(基準)を含有する新しい50mLチューブに移し、均質化した。回収対照は、試験物質と同じ方法で均質化及び処理した調製試験水25mLを含有する滅菌チューブからなった。研究当日に、真菌胞子懸濁液の純度及び濃度を調べた。研究当日に、試料を直接、及び少なくとも2回の反復で様々な希釈で分析した。陽性対照及び陰性対照を試験対象と共に実施して、実験室標準の認定されたISO17025:2017方法論による品質管理及び基準データを提供した。真菌を分析し、SM 9215Cに従って、ローズベンガル寒天(BD Difco)上のコロニー形成単位(CFU)として数えた。陽性対照及び試験試料の回収率に基づいて、それぞれのパーセント減少を決定した。
特に明記しない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表すすべての数字は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されていると理解されるべきである。したがって、反対のことが示されない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。
技術の広い範囲を示す数値範囲及びパラメータは近似値であるにもかかわらず、特定の例に示される数値は可能な限り正確に報告される。しかしながら、任意の数値は、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含む。
本明細書に記載の組成物及び方法は、言及した目的及び利点、並びにそれらに固有の目的及び利点を達成するようによく適合されていることは明らかであろう。当業者であれば、本明細書内の方法及びシステムは多くの方法で実施することができ、したがって、前述の例示された実施形態及び例によって限定されるものではないことを認識するであろう。これに関して、本明細書に記載の異なる実施形態の任意の数の特徴を1つの単一の実施形態に組み合わせることができ、本明細書に記載の特徴のすべてよりも少ない又は多い代替の実施形態が可能である。
本開示の目的のために様々な実施形態を説明したが、本開示によって十分に企図される範囲内である様々な変更及び修正を行うことができる。当業者に容易に想起されるであろう、本開示の精神に包含される多数の他の変更がなされてもよい。

Claims (22)

  1. ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、及びポリマー硝酸ジルコニウムからなる群から選択されるジルコニウムポリマーを含み、表面上に金属粒子を有するジルコニウムポリマー組成物であって、前記金属が、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、前記金属粒子が、前記組成物の約0.001重量%~約30重量%である、ジルコニウムポリマー組成物。
  2. 前記金属粒子が、前記組成物の約0.05%~約15重量%である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記金属粒子が、前記組成物の約0.05%~約10重量%である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記金属粒子が、前記ジルコニウムポリマーの表面上にある、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記金属粒子が、銀である、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記銀が、金属である、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記ジルコニウムポリマーが、ポリマー硝酸ジルコニウムである、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記ポリマー硝酸ジルコニウムが、約0.5:1~約1.5:1のNO:Zrモル比を有する、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記金属粒子が銀であり、前記ジルコニウムポリマーがポリマー硝酸ジルコニウムである、請求項1に記載の組成物。
  10. ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン(PU)、ポリビニルピロリドン(PVP)、亜麻仁油、及びそれらの混合物からなる群から選択される有機バインダーを更に含む、請求項1に記載の組成物。
  11. スクロース、アスコルビン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される還元剤、並びにクエン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択されるキレート剤を更に含む、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記組成物が、約10m/g~約100m/gの表面積を有する、請求項1に記載の組成物。
  13. 前記組成物が、約0.01cm/g~約0.5cm/gの細孔容積及び約1nm~約25nmの平均細孔径を有する、請求項1に記載の組成物。
  14. 前記組成物が、約0.5μm~約15μmの粒径D50及び約2μm~約50μmの粒径D100を有する、請求項1に記載の組成物。
  15. 前記組成物が、支持材料上又は支持材料内に堆積される、請求項1に記載の組成物。
  16. ジルコニウムポリマー組成物を製造するための方法であって、
    (i)有機バインダーを水に溶解して混合物を形成することと、
    (ii)(i)の混合物に、(a)可溶性金属塩であって、前記金属が、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)、バリウム(Ba)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、銅(Cu)、金(Au)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、トリウム(Th)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、及びそれらの混合物からなる群から選択される、可溶性金属塩と、(b)還元剤と、(c)硝酸ジルコニル溶液、塩化ジルコニル溶液、又は酢酸ジルコニル溶液と、(d)キレート剤と、を添加して溶液を作製することと、
    (iii)ポリマーオキシ塩化ジルコニウム、ポリマー酢酸ジルコニウム、及びポリマー硝酸ジルコニウムからなる群から選択されるジルコニウムポリマーを含み、表面上に金属粒子を沈殿物として有する前記ジルコニウムポリマー組成物を得るために、(ii)の前記溶液の液体を除去することと、
    (iv)前記ジルコニウムポリマー組成物を収集し、乾燥させることと、
    を含む、方法。
  17. 前記可溶性金属塩が、AgNOである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記還元剤が、スクロース、アスコルビン酸、水素ガス、ヒドラジン、及びそれらの混合物からなる群から選択され、前記有機バインダー有機バインダーが、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン(PU)、ポリビニルピロリドン(PVP)、亜麻仁油、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
  19. 前記乾燥が、約35℃~約100℃の温度で行われる、請求項16に記載の方法。
  20. 前記キレート剤が、クエン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
  21. 気体流から生物学的汚染物質を除去する方法であって、
    請求項1に記載のジルコニウムポリマー組成物を提供することと、
    前記ジルコニウムポリマー組成物を生物学的汚染物質含有気体流と接触させることであって、前記生物学的汚染物質が、細菌、酵母、藻類、ウイルス、及びそれらの混合物からなる群から選択される、接触させることと、
    前記生物学的汚染物質の少なくとも約99%を除去することと、を含む、方法。
  22. 水性流から生物学的汚染物質を除去する方法であって、
    請求項1に記載のジルコニウムポリマー組成物を提供することと、
    前記ジルコニウムポリマー組成物を生物学的汚染物質含有気体流と接触させることであって、前記生物学的汚染物質が、細菌、酵母、藻類、ウイルス、及びそれらの混合物からなる群から選択される、接触させることと、
    前記生物学的汚染物質の少なくとも約99%を除去することと、を含む、方法。
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