JP2024514353A - 時計機構又は時計を備えることを意図し且つ少なくとも1つの弾性要素及び少なくとも1つの第1及び第2時計コンポーネントを含む組立体 - Google Patents

時計機構又は時計を備えることを意図し且つ少なくとも1つの弾性要素及び少なくとも1つの第1及び第2時計コンポーネントを含む組立体 Download PDF

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Abstract

本発明の対象は、時計機構を備えることを意図した組立体であって、少なくとも1つの弾性要素(2)及び少なくとも第1及び第2時計コンポーネント(1,31,32)を含み、弾性要素(2)は、各々の第1及び第2時計コンポーネント(1,31,32)と協働することを意図し、且つ弾性要素(2)は、静止位置において、第1及び第2コンポーネント上に応力を加え、時計コンポーネントの一方を他方に対して移動させるように役立つ。弾性要素(2)は、第1コンポーネント(1)と協働することを意図した第1端部(21)を含み、第1コンポーネント(1)及び弾性要素(2)の第1端部(21)は、組立体の使用位置において、第1コンポーネント(1)及び第2コンポーネント(31,32)上に弾性要素(2)によって加えられるトルクが、弾性要素(2)の第1端部(21)と第1コンポーネント(1)との間の動作の少なくとも2つの自由度を除外するように構成される少なくとも3つの異なる第1支持点において、第1コンポーネント(1)上で弾性要素(2)の第1端部を接触した状態で維持するように構成される。【選択図】図1

Description

本発明の対象は、時計機構又は時計を備えることを意図した少なくとも1つの弾性要素、特に板ばね、及び少なくとも1つの第1及び第2時計コンポーネントを含む組立体である。
時計機構において、ばね又は板ばねのような弾性要素の作用を受ける多数の腕時計の部分又はコンポーネントが存在する。例として、ジャンパの作用を受けるスターホイール、その戻しばねの作用を受けるハンマー又は振り子、又は定義上、ばねの作用を受けるレバーである爪を含む。
一般的に、弾性要素は、第1時計コンポーネントに堅固に固定されている少なくとも1つの第1端部を含み、第1端部は、時計ムーブメント又は可動コンポーネント(ハンマー、レバー等)の固定部分(プレート、ブリッジ、フレーム)であってもよい。弾性要素の第2端部は、(固定又は可動の)第2時計コンポーネントを(一時的に、或いは永久に)支えることになる、或いは第2時計コンポーネントに堅固に固定されることができる。爪の場合、例えば、板ばねの第1端部が、ムーブメントの固定部分に固定され、一方で、他端部はレバーを支える。ハンマーに関しては、ばねの両端部を、一方はムーブメントの固定部分に、他方はハンマーに堅固に取り付けることが可能である。
弾性要素の一端部を(可動または固定の)時計コンポーネントに堅固に固定するために、2つのピン又は管と1又はそれ以上のねじを組み合わせたシステムが、一般的に使用される(ピンねじ結合)。堅固な取り付け(第3部分の永久変形による結合)を確実にするために、ほぞを変形させる前にほぞ内のスロットに端部をすべり込ませることによって、弾性要素の端部をほぞに圧着することもまた可能である。
一般的に、ばね要素は、硬質金属、通常は鋼で製造される。シリコーンは、時計ムーブメントにおいて、ばね又はばね要素として使用するために、高引っ張り強さ、軽さ、硬さ、製造精度、複雑な形状を製造する能力、低摩擦、面取り可能性といった多数の利点を提供する。しかしながら、シリコーンは、欠点もまた有していて、主なものは、その脆弱性である。例えば、弾性シリコーン要素の端部を時計コンポーネント上にねじで堅固に取り付けることは困難である。シリコーンの脆弱性は、中間シール、特殊な表面仕上げ及び/又は制御された締め付けトルクの使用を必要とし、これらの全ては、組立て又は製造を複雑にする。ピンねじ型結合は、それゆえに、実施することが困難である。
弾性シリコーン要素の端部を時計コンポーネントに堅固に固定するために、当然他の種類の固い結合が実施可能であり、接着、はんだ付け、材料成長、又は上記で説明されたような第3部分の永久変形による結合がある。これらの組立体の解決策は、実用的だが、ハイパースタティックである(ハイパースタティック状態とは、維持するために厳密に必要とするよりもより大きな応力で作用が起こる組立体の状態であり、部分の少なくとも1つの可動度が、数回抑制されることを意味する。)。これらの結合は、取り外し可能でないという不利な点もまた有していて、時計コンポーネント上の弾性要素の端部の位置調整を多くの場合許さない。
本発明の目的は、したがって、シリコーンのような脆弱な材料に適した、時計コンポーネント上に弾性要素を組み立てるための解決策を提案することであり、解決策は、時計機構内の組立体の使用位置における、弾性要素と時計コンポーネントの間の堅固な組立てを確実にし、組立体の簡単な組立て及び分解を、好ましくは工具又は部分の変形なしで可能にする。好ましくは、本発明による組立体の解決策はまた、時計コンポーネント上に加えられた弾性要素の位置及び力を調整することを可能にする。
本発明の対象は、請求項1又は4による、少なくとも1つの弾性要素と、少なくとも1つの第1及び第2時計コンポーネントと、を含む組立体である。
添付の図面は、概略的に且つ例として本発明のいくつかの実施形態を説明する。
図1は、ハンマー及びその戻しばねを含む本発明の第1実施形態を示す。 図1に示される設計の変形例を示す。 弾性要素の力を調整することができる、本発明の第1実施形態の変形例を示す。 弾性要素の力を調整することができる、本発明の第1実施形態の変形例を示す。 本発明の第2実施形態及びその変形例を示す。 本発明の第2実施形態及びその変形例を示す。 本発明の第2実施形態及びその変形例を示す。 本発明及び図1~4cの実施形態の変形例を示す。
図1で示される本発明の第1実施形態は、Aにおいてピボット回転し、且つ戻しばね2の作用を受けるクロノグラフハンマー1を含む。ハンマー1及び戻しばね2の組立体は、時計機構、特にクロノグラフ機構を備えることを意図している。
従来、ハンマー1は、クロノグラフ機構のクロノグラフハートピースと協働することを意図した活動端部10と、制御部材(例えば、コラムホイール)と協働することを意図した突出部12を含む。戻しばね2は、ハンマー1と協働するように設計された第1端部21と、クロノグラフ機構の固定パーツ(図示されていないが、例えば、ブリッジ又はプレート)に堅固に結合されるように設計された第2端部22と、を含む。
通常、戻しばね2のこの第2端部22は、ピン及びねじを用いて固定パーツに堅固に固定される。戻しばね2の第1端部21に関しては、ハンマー1の一部に支えられるか、或いはこれもピン及びねじシステムによりハンマー1に堅固に固定される。
戻しばね2が、シリコーンで製造される場合、堅固な結合を確実にするために、その端部21、22の一方又は両方をもう一つのコンポーネントにねじで固定することは非常に困難である。
本発明は、かくして、戻しばね2と、機構の固定パーツと、ハンマー1との間の他の種類の堅固な結合を提案し、他の種類の結合は、時計機構において使用中の組立体の動作に必要な剛性を保証するだけでなく、戻しばね2のための脆性材料、好ましくは、シリコーン、酸化ケイ素又はセラミックの使用を保証する。
第1実施形態において、ハンマー1/戻しばね2の組立体を作動させるために、クロノグラフ機構内の組立体の使用位置において、戻しばね2の第1端部21は、少なくともx軸及びy軸に沿って、すなわちハンマー1の平面内で、ハンマー1に対して固定されることができるように、ハンマー1に堅固に結合されなければならない。同様に、使用位置において、戻しばね2の第2端部22は、少なくともx及びy軸に沿ってこの固定パーツに対して固定されることができるように、時計機構の固定パーツに堅固に結合されなければならない。
この目的を達成するために、図示の第1実施形態において、戻しばね2の第1端部21は、ハンマー1内に作られたカウンターフォーム11内に収容されるように設計された第1特殊形状を有している。戻しばね2の第2端部22は、図1において第1及び第2止め具又はピン31及び32で表されるクロノグラフ機構の固定パーツの2つの固定要素と協働するように設計された第2特殊形状を有する。
この第1実施形態において、クロノグラフ機構内の組立体の作動位置(静止したクロノグラフ機構及びハンマー1内の組立体の組み立てられた位置、図1)で、戻しばね2は、予め圧縮応力を与えられ、すなわち、トルクがハンマー1と第1及び第2止め具31,32とに加えられる。このトルクは、クロノグラフハートピースを打つように、ハンマー1を動かすのに役立つように構成される。本発明によると、戻しばね2の予圧縮応力トルクは、ハンマー1のカウンター形状11内で戻しばね2の第1端部21を保持するために役立ち、これら2つの要素間の接触は少なくとも、しかし、好ましくはちょうど3つの異なる第1点支持ゾーン111,112,113で起こる。さらに、圧縮応力トルクは、少なくとも3つの別々の第2点支持ゾーン221,222,223(すなわち、図示されるように、第1止め具31上の少なくとも1つの第2点支持ゾーン221及び第2止め具32上の少なくとも2つの第2点支持ゾーン222,223であって、逆もまた同様)で、戻しばね2の第2端部22が第1及び第2止め具31,32を支え続けるのに役立つ。
したがって、組立体の作動位置において、戻しばね2の第1端部21とハンマー1のカウンターフォーム11の間の結合、戻しばね2の第2端部22と第1及び第2止め具31,32の間の結合、及び戻しばね2の予圧縮応力トルクは、ハンマー1内及び機構の固定パーツ(止め具31,32によって表される)上で、戻しばね2の組立体又は堅固な埋め込みを構成し、組立体の作動と両立しない全ての自由度を阻止する。図示の実施形態において、x軸及びy軸に沿う固定が存在し、z方向の固定は、ハンマー1の作動にとって必須ではない。z方向の固定に関し、特に衝突があった場合、1つの解決策は、与負荷力トルクがばね2がz方向で保持されることを確実にするのに十分な摩擦を発生させるように、戻しばね2を選択することである。z軸に沿ってばねを保持するためのもう一つの解決策は、図5を参照して下記で記載される。組立体は、かくして、過度な応力なく作動するので、平衡状態であり、且つ静力学の基本原理は、ハンマー/ばね/固定パーツの組立体の結合の全ての不明なパラメータを決定するのに十分である。一定の可動度が、抑制されるが(x及びy方向で)、各々の可動度は、一度だけ抑制される。
この第1実施形態では、クロノグラフ機構内の組立体の使用位置(クロノグラフ機構内のハンマーの静止位置に対応する位置)において、戻しばね2は、それゆえに、弾性力をハンマー1に加え、力は、したがって、一方でハンマーを組立体の作動に戻し、また、戻しばね2をハンマー1に堅固に結合するように働く。作動位置の戻しばね2は、したがって、ハンマーをその初期位置に戻すために止め具に対してハンマーを動かすように且つ戻しばね2とハンマー1との間の堅固な結合を保証するように設計されたハンマー1及び固定された止め具31,32に、応力を加える。
戻しばね2は、好ましくは、シリコーン、酸化ケイ素、又は別の脆性材料(ガラス、サファイア、セラミック等)で製造される。ハンマー1及び/又は固定パーツ(止め具31、32によって表される)上のその組立体のために戻しばね2をねじ止めする/孔開けする/挟む/塑性変形させる必要がないので、本発明により、戻しばね2にこれらの材料を使用することが容易になる。
この第1実施形態において、パーツの構成は、戻しばね2及びハンマー1が同一平面内にあるので、高さに関してより少ないスペースしか取らない利点を有する。
代替的に、戻しばね2の第1端部21とハンマー1との間のフォームインフォーム結合は、戻しばね2の第2端部22と第1及び第2止め具31,32との間の種類の結合に代替できる。図2は、ハンマー1が、戻しばね2の第1端部21´と協働するように構成された第3及び第4止め具33,34を支えるこの変形例を示す。クロノグラフ機構内の組立体作動位置において、ハンマー1が静止した状態で、戻しばね2の予圧縮応力トルクは、戻しばね2の第1端部21´を、少なくとも3つの第1点支持ゾーン111,112,113(例えば、図示のように、第3留め具33上の少なくとも1つの第1点支持ゾーン111及び第4止め具34上の少なくとも2つの第1点支持ゾーン112,113)で第3及び第4止め具33,34に対して支持し続けるために役立つ。この変形例は、ピン/ねじ結合によって組み立てられたハンマー/ばね組立体で通常見られる2つのレベル(ハンマー及び戻しばね)に戻る。この変形形例は、また、既存のハンマーを保有し、且つシリコーン又は酸化ケイ素のような脆性材料の戻しばねとの使用に適合させることを可能にする。
この第1実施形態のもう一つの変形例において、戻しばねは、当業者に公知の任意の適切な手段によって対応する時計コンポーネント(固定パーツ又はハンマー)に固定される端部を含むことができる。例えば、戻しばねの一端部は、ピン/ねじ結合によって、或いは追加的な組立パーツの永久変形によって、ハンマーに、或いは固定パーツに堅固に固定されることができる。この場合、戻しばねの他端部は、上記の障害物による堅固な結合により、ハンマー又は固定パーツの他方に固定される。
もう一つの代替例として、戻しばねは、ハンマー又は固定パーツと一体となる1つの部品で製造され、それゆえに、このコンポーネントとの結合は、1つの部品であり、一方で、戻しばねの他端部は、上記の障害物による堅固な結合によりハンマー又は固定パーツの他方に固定される。
最後に、図2の変形例において、第3及び第4止め具33,34は、戻しばね2の第1端部21´によって支えられることができ、一方で、ハンマー1は、上記の障害物による堅固な結合を構成するために、これらの止め具の各々と協働するように形状づけられた部分を有する。
図3a及び図3bで図示される第2実施形態において、少なくとも第1及び第2時計コンポーネントと協働することを意図した少なくとも1つの弾性要素によって形成される本発明による組立体は、弾性要素の位置、その荷重及びしたがって時計コンポーネント上に加わる力の調整を可能するように構成される。この設計もまた、弾性要素を嵌め込むことをより容易にする。
この実施形態において、弾性要素5は、使用位置において、時計機構の固定パーツに堅固に結合されることを意図した第1端部51と、第2時計コンポーネントを動作中にするために図示されていない第2時計コンポーネントと協働することを意図した第2端部52によって終端する弾性アーム53と、を含む。特に、第1端部51は、時計機構内に固定される第1止め具6及び第2止め具7と協働するように構成される。特に、この第1端部51は、この場合、第1止め具6が収容されるV字形のスロットの形状を含む。
上記の第1実施形態のように、組立体の作動位置(時計機構内の固定パーツと第2コンポーネントとの間の弾性要素の組み立て位置)において、弾性要素5及び特にそのアーム53は、予め圧縮応力を与えられ、すなわち、その第2端部52を介した第2コンポーネント上(図示せず)に、及び第1及び第2止め具6,7上に、トルクを加える。一方で、このトルクは、組立体の作動のために固定止め具6,7に対して第2コンポーネントを動かすために役立つ。本発明によると、このトルクは、また、弾性要素の第1端部51を、第1及び第2止め具6,7及び特に第1端部51のスロット内の第1止め具6と接触した状態で保持するために役立つ。第1端部51と2つの止め具6,7との間の接触は、少なくとも3つ、好ましくは、ちょうど3つの点支持ゾーン、つまり、スロットと第1止め具6との間の2つの第1点支持ゾーン61,62及び第1端部51と第2止め具7との間の第3点支持ゾーン71で起こる。組立体の使用位置において、弾性要素5の第1端部51と止め具6,7との間の結合は、それゆえに、第1実施形態における戻しばね2の第2端部22と第1及び第2止め具31,32との間の結合に類似し、これは、ある可動度(ここでは、x及びy方向)が除外されるが、各可動度は一度だけ除外されるようになっている、障害物による堅固な結合である。
この実施形態の特別な特徴は、第2止め具7が、例えば、図3a及び図3bで示されるような偏心器のように調整可能な止め具であることである。偏心器7をピボット回転させることによって、第1端部51の位置、弾性要素5及びその弾性アーム53の傾き並びに第2時計コンポーネント(図示せず)が作動できるように第2時計コンポーネント上の弾性要素5のアーム及び第2端部52によって加えられる力を調整することが可能である。この構成は、また、特に弾性要素5の第1端部51と偏心器7との間の隙間の存在により、弾性要素5をはめ込むことをより容易にする。
図4aから4cで示される本発明の第3実施形態は、時計機構内の組立体の使用位置において、弾性要素が、堅固に結合される時計機構に(十分な)予圧縮応力を加えない場合に適用する。
この第3実施形態において、弾性要素1005は、組立体の使用位置において、第1時計コンポーネント(止め具1006,1007に象徴される)に堅固に結合されることを意図した第1端部1051と、及び組立体の作動中、移動に対して第2時計コンポーネント(図示せず)と協働することを意図した、第2端部1052で終端する弾性アーム1053と、を含む。特に、第1端部1051は、第1止め具1006及び第2止め具1007と協働するように構成され、その両方は、第1時計コンポーネントと一体である。特に、この第1端部1051は、第1止め具1006が収容される形状、この場合はV字形のスロット、を含む。
この第3実施形態において、組立体の作動位置で、弾性要素1005は、前もって負荷を加えられず(全く或いは十分に加えられず)、弾性要素1005の第1端部1051が、第1及び第2止め具1006,1007及び特に第1端部1051のスロット内の第1止め具1006との接触を保つために、止め具1006及び1007に十分なトルクを加えない。これは、例えば、弾性要素の第2端部と第2時計コンポーネントとの間の接触が、組立体の作動中、永続ではないが、規則的なだけである場合である。換言すると、作動位置の弾性要素1005は、第1実施形態の戻しばね2の第2端部22と第1及び第2止め具31,32との間の結合と同様に、障害物による堅固な結合を構成するために、第1コンポーネント及び止め具1006及び1007に十分なトルクを加えない。
その結果、この第3実施形態において、弾性要素1005と第1コンポーネント(1006,1007)との間で堅固な障害物の結合を作り出すのに要求される弾性力が、さらなる弾性手段によって加えられる。弾性手段1500は、それゆえに、提供され、弾性要素1005及びその第1端部1051に力又はトルクを加えるように構成される。このトルクは、弾性要素1005の第1端部1051を、第1及び第2止め具1006,1007及び特に第1端部1051のスロット内の第1止め具1006に接触した状態に保つために役立つ。第1端部1051及び2つの止め具1006,1007との間の接触は、少なくとも3つの、好ましくは、ちょうど3つの点支持ゾーン、つまりスロット及び第1止め具1006の間の2つの第1点支持ゾーン1061,1062並びに第1端部1051及び第2止め具1007の間の第3点支持ゾーン1071、で起こる。かくして、弾性手段1500のおかげで、組立体の使用位置において、弾性要素の第1端部1051と止め具1006,1007との間の結合は、第1実施形態の戻しばね2の第2端部22と第1及び第2止め具31,32との間の結合に類似し、これは、一定の可動度(ここでは、x及びy方向に)が除外されるが、各々の可動度は、一度だけ除外される、障害物による堅固な結合である。
図4aから図4cは、さらなる弾性手段1500の3つの変形例を示す。
図4aにおいて、さらなる弾性手段1500は、第1コンポーネントと弾性要素1005の第1端部1051との間に配置される板ばね1501を含む。この変形例において、板ばね1501は、弾性要素1005の第1端部1051を支持するが、それに固定されない。板ばね1501は、組立体の作動位置において、力又はトルクを第1端部1051に加えるように選択され且つ構成され、これは、弾性要素5の第1端部1051を、第1及び第2止め具1006,1007及び特に第1端部1051のスロット内の第1止め具1006と接触した状態に保つのに役立つ。板ばね1501は、かくして、第1及び第2実施形態の上記に類似する障害物による堅固な結合を形成するのを手伝う。
図4b及び図4cは、さらなる弾性手段1500の変形例を示し、これらのさらなる弾性手段1500は、板ばね1502,1503を含み、少なくとも1つのその一端は、弾性要素1005に固定される(板ばね1502,1503が弾性要素1005に取り付けられるか、或いは板ばね1502,1503が、弾性要素1005と一体に製造される)。板ばね1502,1503の他端部は、ムーブメントの固定パーツによって、或いは第1コンポーネントによって支えられる第3止め具1504を支えるようになる。先の変形例に関し、板ばね1502,1503は、組立体の作動位置において、力又はトルクを第1端部1051に加え、弾性要素1005の第1端部1051を第1及び第2止め具1006,1007及び特に第1端部1051のスロット内の第1止め具1006と接触したままにするのに役立つように、第3止め具1504と弾性要素1005との間で選択され、構成される。戻しばね1502,1503は、かくして、第1実施形態の上記に類似する障害物による堅固な結合を構成するのを手伝う。図4b及び図4cにおける変形例は、板ばねの形状(板ばね1503は直線で、板ばね1502は曲線状)において異なる。
図4aで示される変形例において、板ばね1501の端部は、止め具1007と一体となる支持点を支える、或いは支持点に固定される。一般的に、この変形例は、弾性手段1500が、本発明による組立体の第1コンポーネントと弾性要素との間に配置される場合を示す。代替的に、弾性手段1500は、本発明による組立体の第1コンポーネントと異なるムーブメントの固定パーツを支持する。
この第3実施形態の変形例において、第2止め具1007及び/又は弾性手段1500の支持点1504は、図3a及び図3bで記載した第2実施形態のように調整可能な止め具であってもよい。
上記実施形態において、弾性要素の第1端と時計コンポーネント又は複数のコンポーネント(ハンマー又は固定パーツ)との間の結合は、x及びy方向の弾性要素の可動度を除外するように構成される。弾性要素は、z方向に沿って自由なままであり、常に制限される必要のない可動度は、弾性要素が正確に機能することを確実にする。先に言及されるように、z方向の可動度を制限するための1つの解決策は、発生するトルクが、z軸に沿う動きを制限するのに十分な摩擦をコンポーネント上に加えるように、弾性要素及び/又は弾性手段を選択することである。もう一つの解決策は、図5に示され、弾性要素は、z方向にも制限される。
この変形例において、弾性要素5は、組立体の使用位置において第1時計コンポーネント100に堅固に結合されることを意図した第1端部51と、図示されていない第2時計コンポーネントを動作させるように協働することを意図した、第2端部52で終端する弾性アーム53と、をさらに含む。特に、第1端部51は、第1時計コンポーネント100内で固定される第1止め具8及び第2止め具9と協働するように構成され、第1時計コンポーネント100は、時計機構の固定パーツであってもよい。特に、この第1端部51は、第1止め具8が収容される形状(図5では見えない)を含む。
上記第1実施形態のように、組立体の作動位置(時計機構内の固定パーツと第2コンポーネントとの間の弾性要素の組み立て位置)において、弾性要素5及び特に弾性アーム53は予圧縮応力を与えられ、すなわち、弾性アーム53は、その第2端部52を介して第2コンポーネント(図示せず)上に、且つ第1及び第2止め具8,9上にトルクを加える。このトルクは、一方で、組立体の作動のために固定パーツに対して第2コンポーネントを動かすために役立ち、他方で、このトルクは、弾性要素の第1端部51を、第1及び第2止め具8,9及び特に第1端部51のす炉と内の第1止め具8と接触した状態に保つのに役立つ。第1端部51と2つの止め具8,9との間の接触は、少なくとも3つの、好ましくは、ちょうど3つの点支持ゾーン、つまりスロットと第1止め具8との間の2つの第1点支持ゾーン及び第1端部51と第2止め具9との間の第3点支持ゾーン、で起こる。代替的に、弾性要素5が、使用位置において十分な予圧縮応力を与えられない場合、第3実施形態を参照して説明されるような弾性手段は、弾性要素5の第1端部51が、第1及び第2止め具8,9と接触した状態で且つ使用位置において弾性要素5と第1コンポーネント100との間の障害物によって結合した状態で保持されることを確実にするために設けられる。
この変形例において、第1及び第2止め具8,9は、スタッド82,92を覆うヘッド81,91を含む。弾性要素の第1端部51は、スタッド82,92上に支持される。各々の止め具8,9のヘッド81,91は、組立体が使用位置にあるとき、弾性要素5の第1端部51の一部をおおうように構成され、それによってz方向に要素を保持する。この変形例を用いることで、平衡状態の障害物による堅固な結合が維持されるが、第1コンポーネントに対する弾性要素の3つの自由度は排除される。この変形例を用いることで、例えば、コンポーネントの質量に起因して衝撃に敏感な組立体を固定することが可能である。
代替的に、弾性要素の第1端部の厚み方向に溝を提供することが可能であり、止め具8,9のヘッド81,91がそこに収容される。この変形例を用いることで、組立体の高さを増加させることなく、z方向の保持が確実にされる。特に、これは、上記第1実施形態やカウンターフォーム11(この場合その外辺部まわりに溝を有する)と戻しばね2の第1端部21との間の結合に適用され得る。
上記の実施形態及びそれらの変形例は、本発明の実施の例示である。特に、これらの実施形態及び変形形態のいくつかは、他の変形例を構成するように組み合わされることができ、これらの組み合わせ及び変形例は、当業者の理解の範囲内である。
一般的に、本発明は、時計機構を備えることを意図した組立体に関し、少なくとも1つの弾性要素及び少なくとも第1及び第2時計コンポーネントを含む。弾性要素は、組立体の作動中に、コンポーネントの一方を他方のコンポーネントに対して作動させるために、2つの時計コンポーネントの各々と協働することを意図する。弾性要素は、第1時計コンポーネントと協働することを意図された第1端部及び第2時計コンポーネントと協働することを意図した第2端部を含む。
本発明の第1代替によると、時計機構内の組立体の使用位置において、弾性要素は、予圧縮応力トルクを第1及び第2時計コンポーネントに加えるように構成され、トルクは、時計コンポーネントの一方を他方(例えば、戻しばね)に対して動かすように役立つ。さらに、弾性要素及びその第1端部は、組立体の作動位置において、第1コンポーネント及び第2コンポーネント上の弾性要素によって加えられた予圧縮応力トルクが、弾性要素の第1端部と第1コンポーネントの間の動作の少なくとも2つの自由度を除外するように構成された少なくとも3つの第1点支持ゾーン内の第1コンポーネント上で弾性要素の第1端部が接触したままになるように、形状づけられる。
したがって、好ましくは、組立体の作動位置において、弾性要素と第1コンポーネントとの間で形成される結合は平衡状態である。
好ましくは、弾性要素、第2コンポーネント、及び弾性要素の第2端部は、組立体の使用位置において、第1コンポーネント及び第2コンポーネント上の弾性要素によって加えられたトルクが、第2端部と第2コンポーネントとの間の動作の少なくとも2つの自由度を除外するように構成される少なくとも3つの第2点支持ゾーンにおいて第2コンポーネント上に弾性要素の第2端部が接触したままになるように形状づけられる。
したがって、好ましくは、組立体の作動位置において、弾性要素と第2コンポーネントとの間で形成される結合は平衡状態である。
本発明の第2代替において、組立体は、弾性要素と異なる弾性手段(1及びその他によって生成される弾性力が異なり、及び/又は同一対象に加えられないという意味で)をさらに含み、弾性要素の第1端部と第1コンポーネントとの間の動作の少なくとも2つの自由度を除外するように構成される少なくとも3つの第1点支持ゾーンにおいて第1コンポーネント上で弾性要素の第1端部を接触したままにするために、弾性要素と協働するように構成される。
この第2代替の変形例において、弾性手段は、弾性要素に取り付けられる、或いは弾性要素と一体である。
一般的な変形例において、弾性要素の第2端部は、2つのねじ及びピンによって、ほぞに圧着されることによって、玉継手によって、或いは接着剤、はんだ付け、又は第2端部に一体に結合されること(従来の結合)によって、第2コンポーネントに堅固に固定される。
第1コンポーネント及び/又は第2コンポーネントは可動式又は固定式のコンポーネントである。
第1コンポーネントは、可動式コンポーネントであり、且つ第2コンポーネントは固定コンポーネントである。
本発明は、したがって、全ての材料、特にシリコーン、酸化ケイ素、ガラス、サファイア、又はセラミックのような脆性材料に対して適切である時計コンポーネント上で弾性要素を組み立てることを可能にし、これは、使用位置における弾性要素と時計コンポーネントとの間の堅固な組立を確実にする。本発明による組立体は、道具を用いることのない容易な組立て、及び同様に、道具を用いることなく、且つパーツの塑性変形なく組立体の分解を可能にする。変形例によっては、使用されるパーツ数(コンポーネントに直接機械加工されるフォーム/カウンターフォーム結合)を減らし、全体の大きさを減らし或いはいずれにしてもそれらを増加させず、弾性要素及び/又は弾性手段の位置及び力を調整し、容易に既存のコンポーネントを適合させることもまた、可能である。さらに、本発明は、弾性要素が、十分なトルクを組立体の使用位置において時計コンポーネントに加える場合、及び弾性要素が、十分なトルクを組立体の使用位置において時計コンポーネントに(全く或いは必ずしも)加えない場合に適用される代替案を提案する。これらの代替案は、協働するコンポーネントに対する弾性要素の配置に単純に適合した障害物による同一原理の堅固な結合を適用する。代替案による弾性要素又はさらなる弾性手段のための構成は、障害物による結合を維持するために加えられるトルクが、過度である必要がなく応力が適度に残ることができるので、拡大されない。

Claims (15)

  1. 時計機構を備えることを意図した組立体であって、
    少なくとも1つの弾性要素(2,5)と、
    少なくとも1つの第1及び第2時計コンポーネント(1,31,32,100)と、を含み、
    前記弾性要素(2,5)は、前記第1コンポーネント(1,100)と協働することを意図した第1端部(21,51)と、前記第2コンポーネント(31,32)と協働することを意図した第2端部(22)と、を含み、前記弾性要素(2,5)は、前記組立体の前記作動位置において、応力を前記第1及び第2時計コンポーネント(1,31,32,100)に加えて前記時計コンポーネントの一方を他方に対して移動させるのに役立ち、
    前記第1コンポーネント(1,100)、前記弾性要素(2,5)、及びその第1端部(21,51)は、前記組立体の前記作動位置において、前記第1コンポーネント(1,100)及び前記第2コンポーネント(31,32)上の前記弾性要素(2,5)により加えられたトルクが、前記弾性要素(2,5)の前記第1端部(21,51)と前記第1コンポーネント(1,100)との間で動作の少なくとも2つの自由度を除外するように構成された少なくとも3つの第1点支持ゾーン(111,112,113)において、前記第1コンポーネント(1)上で前記弾性要素(2,5)の前記第1端部を接触したままにするように構成される、
    ことを特徴とする組合体。
  2. 前記第2コンポーネント(31,32)及び前記弾性要素(2)の前記第2端部(22)は、前記組立体の前記使用位置において、前記第1コンポーネント(1)及び前記第2コンポーネント(31,32)上の前記弾性要素(2)により加えられた前記トルクが、前記弾性要素(2)の前記第2端部(22)と前記第2コンポーネント(31,32)との間で動作の少なくとも2つの自由度を除外するように構成された少なくとも3つの異なる第2支持点(221,22,223)において、前記第2コンポーネント(31,32)上で前記弾性要素(2)の前記第2端部(22)を接触したままに維持するようになっている、請求項1に記載の組立体。
  3. 前記使用位置において、前記弾性要素(2)と前記第2コンポーネント(31,32)との間で形成された前記結合は、平衡状態であるように構成される、請求項2に記載の組立体。
  4. 時計機構を備えることを意図した組立体であって、
    少なくとも1つの弾性要素(1005)と、
    少なくとも第1及び第2時計コンポーネント(1006,1007)と、を含み、
    前記弾性要素(1005)は、前記第1及び第2コンポーネントの一方が他方に対して移動するために、前記第1コンポーネント(1006,1007)と協働することを意図した第1端部(1051)と、前記第2コンポーネントと協働することを意図した第2端部(1052)と、を含み、
    前記組立体は、さらに弾性手段(1500,1501、1502,1503)を含み、前記弾性方法は、前記弾性要素(1005)の前記第1端部(1051)と前記第1コンポーネント(1006,1007)との間で動作の少なくとも2つの自由度を除外するように構成された少なくとも3つの第1点接触ゾーン(1061,1062,1071)において、前記第1コンポーネント(1006,1007)上で前記弾性要素(1005)の前記第1端部(1051)を接触したまま保持するように、前記弾性要素と協働するように構成される、
    ことを特徴とする組立体。
  5. 前記使用位置において、前記弾性要素(2,5)と前記第1コンポーネント(1,100)との間で、かくして形成された前記結合は、平衡状態であるように構成される、請求項1~4のいずれか1項に記載の組立体。
  6. 前記弾性要素の前記第2端部は、ねじ/ピン結合によって、ほぞに圧着されることによって、玉継手型の接合によって、或いは接着剤、はんだ付け、又は前記第2端部に一体にろう付けされまたは結合されることによって、前記第2コンポーネントに堅固に固定される、請求項1~5のいずれか1項に記載の組立体。
  7. 前記第1コンポーネント及び/又は前記第2コンポーネントは、可動式又は固定式のコンポーネントである、請求項1~6のいずれか1項に記載の組立体。
  8. 前記第1コンポーネント(1)は、可動式コンポーネントであり、前記第2コンポーネント(31,32)は、固定式コンポーネントである、請求項1~7に記載の組立体。
  9. 前記第1コンポーネント及び前記弾性要素の前記第1端部の一方は、2つの接触部を含む一方で、他方は、特定の第1形状を有し、前記組立体の前記使用位置において、前記第1コンポーネント上及び前記第2コンポーネント上の前記弾性要素により加えられた前記トルク又は前記弾性要素上の前記弾性手段により加えられた前記トルクは、前記第1形状を前記接触部に対して接触した状態で維持し、前記接触は、前記少なくとも3つの点支持領域上にある、請求項1~8のいずれか1項に記載の組立体。
  10. 前記第1コンポーネントは、形状を有し、前記弾性要素の前記第1端部は、対応するカウンター形状を有し、前記組立体の前記使用位置において、前記第1コンポーネント及び前記第2コンポーネント上で前記弾性要素により加えられる前記トルク又は前記弾性要素に前記弾性手段により加えられる前記トルクは、カウンター形状内形状を折衝した状態で維持し、前記形状及び前記カウンター形状の間の接触は、前記少なくとも3つの点支持ゾーンで起こる、請求項1~8のいずれか1項に記載の組立体。
  11. 前記弾性要素の前記第1端部及び/又は前記第1コンポーネントは、使用位置において、前記弾性要素と前記第1コンポーネントとの間で動作の第3の自由度を除外するようにさらに構成される、請求項1~10のいずれか1項に記載の組立体。
  12. 前記弾性要素の前記第1端部又は前記第1コンポーネントの一方は、前記弾性要素のその他又は前記第1コンポーネントの一部を受け入れる溝を含む、請求項11に記載の組立体。
  13. 前記弾性要素の前記一端又は前記第1コンポーネントの一方は、前記作動位置内に、前記弾性要素又は前記第1コンポーネントの他方の一部が横たわるように構成される肩部を含む、請求項11に記載の組立体。
  14. 前記弾性要素及び/又は前記弾性手段は、金属、脆性材料又はシリコーン、酸化ケイ素、ガラス、サファイア、又はセラミックで製造される、請求項1~13のいずれか1項に記載の組立体。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の組立体を含む時計。
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