JP2024512813A - 抗老化遺伝子klothoの発現を誘導する化合物を含む慢性腎疾患の予防または治療用組成物 - Google Patents

抗老化遺伝子klothoの発現を誘導する化合物を含む慢性腎疾患の予防または治療用組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、抗老化遺伝子klothoの発現を誘導する化合物を含む慢性腎疾患(CKD)の予防または治療用組成物に関する。本発明による化学式1で表される化合物は、老化に関連する遺伝子であるKlotho遺伝子の発現量を向上させる効果が優れており、慢性腎臓病の予防、改善または治療用の医薬組成物または食品組成物として有用に使用することができる。

Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本出願は、2021年4月1日出願された大韓民国特許出願第10-2021-0042955号及び2022年3月31日出願された大韓民国特許出願第10-2022-0040453号を優先権として主張し、前記明
細書全体は本出願の参考文献である。
本発明は、抗老化遺伝子klothoの発現を誘導する化合物を含む慢性腎疾患(CKD)の予防
または治療用組成物に関する。
[背景技術]
慢性腎疾患(chronic kidney disease, CKD)とは、3ヶ月以上持続する腎障害があるか、腎機能が低下する疾患状態を意味し、世界的に深刻な疾患と認識されている。慢性腎臓病は人口の高齢化、慢性疾患の増加に伴って増えており、多くの国で高い有病率と発生率、脳卒中、心疾患、糖尿病および感染症などの合併症、医療費増加など保健学的に重要な問題である。
一方、動物の老化を調節できる遺伝子が存在できるという事実は、1981年に報告されたSAM(senescence-accelerated mice)から知られることになった。AKR/J系マウス
を交配する途中に偶然に作られたこのマウスは、同系マウスより非常に老化が速かったが、このマウスは、色々な遺伝子に変異を有していることが確認された。以後、単一グループの老化関連遺伝子の発見は、1990年代に報告された。報告された遺伝子は、RecQ familyであり、DNA helicaseという酵素を発現させる遺伝子であった。この遺伝子に変異が発生すると、早期老化が発生したり、がんが生成される結果が報告されたが、これは、DNAの修復に影響を及ぼして発生すると知られた。単一遺伝子として老化に関連したものは、1997年に報告されたklotho遺伝子である。Klotho遺伝子は、高血圧マウスの形質変更動物モデルを作成している中、偶然に発見されたが、この遺伝子を発現しなくなったマウスでは、早期老化現象が発生し、生命が短くなった。さらに興味深い事実は、以後にこの遺伝子の発現を増加させたマウスは、雄性の場合、寿命が20.0~30.8%が増加し、雌性では、18.8~19.0%増加した。これは、単一遺伝子の発現によってマウスの寿命が増えることも、減ることもできるという事実を初めて世間に知らせることになった契機になった。そして、Klotho遺伝子の塩基配列は、動物間に非常に類似していて、マウスとヒトの場合は、98%程度一致することが報告された。これは、ヒトにおいてもklotho遺伝子の発現によって寿命が調節されうることを示す。
ヒトにおいてklotho遺伝子は、13番目の染色体に位置し、β-glucosidaseと塩基配列
が類似した膜タンパク質を生産する。Klothoタンパク質は、腎臓の尿細管上皮細胞と脳の脈絡叢(choroid plexus)で主に発現し、一部が副甲状腺で発現することが報告された。Klotho遺伝子は、多様な老化の表現型に関連した遺伝子であり、klotho遺伝子が欠乏したマウスでは、寿命減少、活動性低下、成長遅延、粥状硬化症、動脈の石灰化、骨粗しょう症、生殖器未熟、不妊、皮膚萎縮、肺気腫などの老化過程と類似の症候群が発生する。Klotho変異マウスでは、ヒトにおいて老化によって発生するMonckeberg typeの動脈硬化症と
類似した様相の動脈硬化症が大動脈から小動脈まですべての動脈で観察され、angiogenesisとvasculogenesisに障害が発生する。
Klotho mRNAは、腎臓組織において他の組織より発現が顕著に高いが、高血圧、2
型糖尿病、糖尿病性腎症 、慢性腎不全の疾患モデルマウスの腎臓では、klotho mRN
Aの発現が減少する。Klotho発現低下マウスでは、血管内皮由来弛緩因子であるNO(N
itric Oxide)の生産が減少し、多くの心血管系疾患の危険因子を同時に有す
るOtsuka Long-Evans Tokushima fatty rat(OLETF)マウスにklotho遺伝子をウイル
ス遺伝子伝達体を利用して注入すると、血管内膜の機能異常が好転し、NOの生産を増加させ、血管肥厚と線維化を抑制して血圧を降下させる。また、klotho遺伝子は、マウスにおいて糖とインスリン代謝にも影響を及ぼし、代表的な高コレステロール血症治療剤であるスタチンは、腎近位尿細管細胞でklotho mRNAの発現を増加させる。Klotho発現低下マウスでは、骨芽細胞および破骨細胞両方の分化障害による低い骨交替状態の骨減少症が発生し、これは、ヒトにおいて年齢の増加による骨量の減少および老人性骨粗しょう症の特徴と類似している。また、Klotho変異マウスでは、骨端部位の骨梁の異常な伸長と微細電算化断層撮影で異常な骨梁組織の所見が観察され、これは、骨吸収過程の障害に起因する。ヒトにおいて観察されるKlotho遺伝子突然変異による臨床的表現型の変化は、多様である。Klotho遺伝子exon2の3つの部位の突然変異を有するKL-VS(functional variant of klotho)変形は、脂質代謝、血圧、寿命、認知機能、冠状動脈疾患および脳血管疾患に関連していて、Klotho遺伝子のmicrosatellite多形成と単一塩基遺伝子多形成が骨密度に関連していて、健康な成人女性においてKlotho遺伝子の単一塩基遺伝子多形成が心血管系疾患の危険因子および骨密度と関連していることも発表されたことがある。最近では、Klotho遺伝子とアルツハイマーとの関連性も色々な論文を通じて報告された。アルツハイマー認知症マウスモデルにおいてklothoを過発現させる場合、マウスの寿命が30%増加し、認知機能低下が抑制されることが報告された。また、klotho発現によって脳内でアミロイドベータタンパク質の生成が50%減少することが観察された。ヒトにおいても、klothoの発現量は、アルツハイマー疾患の進行程度と反比例し、klothoタンパク質がアルツハイマー疾患者の血液で炎症性サイトキンの量を減少させるという報告が提出された。
このように明確な老化阻害効果を有しているklotho遺伝子の発現を誘導できる物質の開発に対する努力が続いてきた。知られた物質のうちklothoの発現を誘導できると報告されたものには、rapamycin、vitamin D、statinなどがある。2012年にボストン大学校の研究チームは、合計15万個に達する化合物ライブラリーを利用してklotho遺伝子発現を誘導できる化合物をスクリーニングして、3個の化合物を報告した。
本発明者は、これらの化合物のうち、医薬品として開発可能性が大きい構造を有するcompound Hという化合物を選定して、実際実験を通じてこの化合物が細胞でklotho遺伝子を発現させることができることを確認し、その作用メカニズムに対する研究結果を論文に発表した。以後、compound H(比較例1)の構造を分析する実験を進めてklotho発現を誘
導できる化合物の構造的特性を把握し、これをベースにして10倍以上活性が増加した新しい化合物を作成することになった。さらに、本発明者らは、抗老化遺伝子klothoの発現を誘導する新規化合物が慢性腎疾患の予防または治療に有用であることを実験的に確認し、本発明を完成した。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
本発明の目的は、式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む慢性腎
疾患の予防または治療用薬学組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む慢
性腎疾患の予防または改善のための健康機能食品組成物、または食品組成物を提供することである。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するために、
本発明は、下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分
として含む慢性腎臓疾患(chronic kidney disease)の予防または治療用薬学組成物を提供する。
(前記化学式1において、
1は、単一結合または
であり;
1およびR2は、それぞれ-H、-OH、C1-10の直鎖または側鎖アルキル、または
6-8のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NO2およびC1-10の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換され
ることができ;
前記R1およびR2は、これらが連結された炭素原子とともにC6-8のアリールを形成することができ;
3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ、-H、ハロゲン、-NO2またはC1-10
の直鎖または側鎖アルキルである)。
また、本発明は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有
効成分として含む慢性腎臓疾患の予防または改善用の健康機能食品組成物を提供する。
さらに、本発明は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を
有効成分として含む慢性腎疾患の予防または改善用食品組成物を提供する。
さらに、本発明は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を
有効成分として含む組成物を個体に投与または服用することを含む慢性腎疾患の予防または治療方法を提供する。
さらに、本発明は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を
有効成分として含む組成物の慢性腎疾患の予防または治療用途を提供する。
[発明の効果]
本発明に係る化学式1で表される化合物は、老化に関連する遺伝子であるKlotho遺伝子
の発現量を向上させる効果に優れ、慢性腎疾患の予防、改善又は治療用薬学組成物又は食品組成物として有用に使用することができる。
図1aは、比較例1~4のヒトのklotho遺伝子の開始部位から1.7kbpの前までのプロモーターを含むレポータ遺伝子を利用してルシフェラーゼ発現実験の結果を示す図である。図1bは、比較例1~4のヒトのklotho遺伝子の開始部位から240bpの前までのプロモーターを含むレポータ遺伝子を利用してルシフェラーゼ発現実験の結果を示す図である。 図2は、実施例1~実施例6のヒトのklotho遺伝子の-2.1kbアップストリームまで含まれたプロモーターを含むレポータ遺伝子を利用してルシフェラーゼ発現実験の結果を示す図である。 図3は、実施例1~3のヒトのklotho遺伝子の-2.1kbアップストリームまで含まれたプロモーターを含むレポータ遺伝子を利用してルシフェラーゼ発現実験の結果を示す図である。 図4は、実施例1および実施例2によるklotho(KL)遺伝子のmRNA発現量をRT-PCRで確認した結果である。 図5は、実施例1~2および実施例7~10の化合物で処理したRPTEC細胞においてklotho遺伝子の発現を確認した結果である。 図6は、実施例1、実施例9および実施例10の化合物で処理したHK2細胞において細胞毒性を確認した結果である。 図7aは、HK-2細胞(ヒト腎細胞)にシスプラチンを処理して疾患モデルを作成するプロトコルを概略的に示す図である。 図7bは、図7aのプロトコルによって収得したHK-2細胞でのKlothoタンパク質発現程度を分析した結果である。 図8aは、片側尿管閉塞動物モデルにKS1化合物を注入して実験サンプルを収得するプロトコルを概略的に示す図である。 図8bは、図8aのプロトコルによって収得された実験サンプルを利用して腎肥大化程度を分析した結果である。 図9は、H&E染色を通じて片側尿管閉塞モデルにおける核と細胞質に対する変化を確認した結果である。 図10は、Sirius Red染色を通じて片側尿管閉塞モデルにおける線維化進行程度を確認した結果である。 図11は、TUNEL染色を通じて片側尿管閉塞モデルにおける細胞死滅程度を確認した結果である。 図11は、TUNEL染色を通じて片側尿管閉塞モデルにおける細胞死滅程度を確認した結果である。 図12は、片側尿管閉塞モデルにおけるKlothoタンパク質発現変化を分析した結果である。 図13は、片側尿管閉塞モデルにおけるMMP-9タンパク質発現変化を分析した結果である。 図14は、慢性腎疾患モデルにおけるKlothoタンパク質発現の変化を分析した結果である。 図15は、慢性腎疾患モデルにおけるKlothoタンパク質発現の変化を分析した結果である。 図16は、慢性腎臓疾患モデルにおけるマイクロアルブミン(microalbumin)の数値変化を分析した結果である。 図17は、慢性腎臓疾患モデルにおける血液尿素窒素(blood urea nitrogen, BUN)の数値変化を分析した結果である。
[発明を実施するための最良の形態]
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分
として含む慢性腎臓疾患(CKD)の予防または治療用/改善用組成物に関する。
慢性腎疾患(CKD)は、3ヶ月以上の腎臓の構造的または機能的異常(例えば、タンパク尿
、血尿または病理学的異常所見)、すなわち「腎損傷」が存在するか腎臓損傷の有無にか
かわらず糸球体ろ過率が3ヶ月以上60mL/分/1.73m2以下に減少したときと定義され、心血
管疾患、ミネラルゴール代謝、貧血などの様々な合併症を伴う疾患である。
本発明による下記化学式1で表される化合物は、老化に関連する遺伝子であるKlotho遺
伝子の発現量を向上させる効果に優れ、慢性腎疾患の予防、改善又は治療用薬学組成物又は食品組成物として有用に使用することができる。
慢性腎疾患(chronic kidney disease, CKD)の予防または治療用医薬組成物
本発明は、下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む慢性
腎臓疾患の予防または治療用薬学組成物を提供する。
前記化学式1において、
1は、単一結合または
であり;
1およびR2は、それぞれ-H、-OH、C1-10の直鎖または側鎖アルキル、または
6-8のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NO2およびC1-10の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換され
ることができ;
前記R1およびR2は、これらが連結された炭素原子とともにC6-8のアリールを形成することができ;
3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ-H、ハロゲン、-NO2またはC1-10
直鎖または側鎖アルキルでありうる。
本発明による一実施例において、
前記L1は、単一結合または
であり;
1およびR2は、それぞれ-H、-OH、C1-5の直鎖または側鎖アルキル、またはC6-7のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NO2およびC1-5の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換されることができ;
前記R1およびR2は、これらが連結された炭素原子とともにC6-7のアリールを形成することができ;
3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ-H、ハロゲン、-NO2またはC1-5の直鎖または側鎖アルキルでありうる。
本発明による一実施例において、
前記L1は、単一結合または
であり;
1およびR2は、それぞれ-H、-OH、-CH3、またはフェニルアミドであり、こ
こで、前記フェニルアミドのフェニルには、-Cl、-NO2および-CH2Clのうち1
種以上が置換されることができ;
前記R1およびR2は、これらが連結された炭素原子とともにフェニルを形成することができ;
3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ-H、-F、-Cl、-NO2または-CH2CH3でありうる。
本発明による一実施例において、
前記L1は、単一結合または
であり;
1は、-H、-OH、-CH3
であり;
2は、-Hであり;
前記R1およびR2は、これらが連結された炭素原子とともにフェニルを形成することができ;
3は、-Hまたは、-Clであり;
4は、-H、-Fまたは、-Clであり;
5は、-F、-Cl、-NO2、または-CH2CH3であり;
6は、-Hであり;
7は、-Hであるものでありうる。
本発明による化学式1で表される化合物の好ましい例としては、下記の化合物群が挙げ
られる。
1)N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-クロロ-4-ニトロベンズアミド;
2)8-メチル-2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール;
3)2-((3,4-ジクロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-オル;
4)N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-2-クロロ-5-ニトロベンズアミド;
5)N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-3,4-
ジクロロベンズアミド;
6)N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-3-(ク
ロロメチル)ベンズアミド;
7)2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール;
8)N-(3,4-ジクロロフェニル)ナフト[2,3-d]オキサゾール-2-アミン;
9)N-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;および
10)N-(3,4-ジフルオロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン。
また、本発明に係る一実施形態において、前記化学式1で表される化合物の好ましい実
施例として、下記化学式1-1で表される化合物が挙げられる。
(前記式1-1において、
1は、単結合であり;
1およびR2は、それぞれ、-H、またはC1-10の直鎖または側鎖アルキルであり;
3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ、-H、またはハロゲンであるある)。
本発明の前記化学式1で表される化合物は、薬学的に許容可能な塩の形態で使用でき、
塩としては、薬学的に許容可能な遊離酸(free acid)により形成された酸付加塩が有用である。薬学的に許容可能な塩という表現は、患者に比較的非毒性であり、無害な有効作用を有する濃度であり、この塩に起因した副作用が化学式1の塩基化合物の有利な
効能を落とさない化学式1の塩基化合物のいずれの有機または無機付加塩を意味する。こ
れら塩は、遊離酸としては、無機酸と有機酸が使用でき、無機酸としては、塩酸、臭素酸、硝酸、硫酸、過塩素酸、リン酸などが使用でき、有機酸としては、クエン酸、酢酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、グルコン酸、メタンスルホン酸、グルコン酸、コハク酸、タ
ルタル酸、ガラクツロン酸、エンボン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、シュウ酸、(
D)または(L)リンゴ酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、サリチル酸、クエン酸、安息香酸またはマロン酸などが使用できる。また、これらの塩は、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)およびアルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)などを含む。例えば、酸付加塩としては、アセテート、アスパルテート、ベンゾアート、ベシレート、バイカーボネート/カーボネート、バイサルフェート/サルフェート、ボラート、カムシレート、シトレート、エジシレート、エシレート、ホルメート、フマラート、グルセプテート、グルコネート、グルクロナート、ヘキサフルオルホスフェート、ハイベンゼート、ハイドロクロリド/クロリド、ハイドロブロミド/ブロミド、ハイドロヨージド/ヨージド、イセチオナート、ラクテート、マレート、マレアート、マロネート、メシレート、メチルサルフェート、ナフチレート、2-ナフシレート、ニコチネート、ナイトレート、ヨロテート、オキサレート、パルミ
テート、パモエート、ホスフェート/水素ホスフェート/二水素ホスフェート、サッカレート、ステアレート、スクシネート、タルトレート、トシレート、トリフルオルアセテート、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジオラミン、グリシン、リシン、マグネシウム、メグルミン、オラミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミン、亜鉛塩などが含まれ得、これらのうち、ハイドロクロリドまたはトリフルオルアセテートが好ましい。
また、本発明の前記化学式1で表される化合物は、薬学的に許容される塩だけでなく、
通常の方法によって製造できるすべての塩、異性体、水和物および溶媒和物を全部含む。
本発明による付加塩は、通常の方法で製造することができ、例えば、化学式1の化合物
を水混和性有機溶媒、例えば、アセトン、メタノール、エタノール、またはアセトニトリルなどに溶かし、過量の有機酸を加えたり、無機酸の酸水溶液を加えた後、沈殿させたり、結晶化させて製造することができる。次に、この混合物から溶媒や過量の酸を蒸発させた後、乾燥させて、付加塩を得たり、または析出された塩を吸引ろ過させて製造することができる。
前記化合物の製造方法1
本発明は、下記反応式1に示されたように、
化合物2を有機溶媒に溶かした後、化合物3を添加し、10~50℃で12~20時間反応させて化合物4を得る段階(段階1);および
過酸化カリウム(Potassium superoxide)が溶解した有機溶媒に、前記段階1で得られた化合物4が溶解した有機溶媒を滴加した後、15~30℃で10~16時間反応させて化合物1Aを得る段階(段階2);
を含む化学式1Aで表される化合物の製造方法を提供する。
前記反応式1において、
1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、請求項1の化学式1で定義したものと同一
のものを表し、
前記化合物1Aは、請求項1の化学式1に含まれる。
本発明の製造方法において、前記有機溶媒の例としては、メタノール(MeOH)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、1,2-ジメトキシエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはジオキサンを単独でまたは混合して使用できる。
本発明の製造方法において、前記製造方法によって製造できる化合物の例としては、8
-メチル-2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール、2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール、N-(3,4-ジクロロフェニル)ナフト[2,3-d]オキサゾール-2-アミン、N-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-アミンまたはN-(3,4-ジフルオロフェニル)ベン
ゾ[d]オキサゾール-2-アミンでありうる。
前記化合物の製造方法2
本発明は、下記反応式2に示されたように、
化合物5を有機溶媒に溶かした後、化合物3を添加し、10~50℃で12~20時間反応させて化合物6を得る段階(段階1);
過酸化カリウム(Potassium superoxide)が溶解した有機溶媒に、前記段階1で得られた化合物6が溶解した有機溶媒を滴加した後、12~24時間反応させて化合物7を得る段階(段階2);および
化合物7を有機溶媒に溶かし、三臭化ホウ素(BBr 3)を添加した後、常温で20~28時間反応させて化合物1Bを得る段階(段階3);
を含む化学式1Bで表される化合物の製造方法を提供する。
前記反応式2において、
3、R4、R5、R6およびR7は、請求項1の化学式1で定義したものと同一のものを表
し、
前記化合物1Bは、請求項1の化学式1に含まれる。
本発明の製造方法において、前記有機溶媒の例としては、メタノール(MeOH)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、テトラヒドロフラン(THF)、
ジクロロメタン(DCM)、1,2-ジメトキシエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはジオキサンを単独でまたは混合して使用できる。
本発明の製造方法において、前記製造方法によって製造できる化合物の例としては、2
-((3,4-ジクロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-オルでありうる。
前記化合物の製造方法3
本発明は、下記反応式3に示されたように、
化合物8、二硫化炭素(Carbon disulfide)、ヨードメタン(Iodomethane)、および水素化ナトリウム(sodium hydride)を有機溶媒に
溶かした後、10~50℃で2~8時間反応させて化合物9を得る段階(段階1);および
化合物9および化合物2を有機溶媒に溶かした後、2~8時間反応させて化合物1Cを得る
段階(段階2);
を含む化学式1Cで表される化合物の製造方法を提供する。
前記反応式3において、
1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、請求項1の化学式1で定義したものと同一
のものを表し、
前記化合物1Cは、請求項1の化学式1に含まれる。
本発明の製造方法において、前記有機溶媒の例としては、メタノール(MeOH)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、1,2-ジメトキシエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはジオキサンを単独でまたは混合して使用できる。
本発明の製造方法において、前記製造方法によって製造できる化合物の例としては、N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-クロロ-4-ニトロベンズアミドでありう
る。
前記化合物の製造方法4
本発明は、下記反応式4に示されたように、
化合物10および化合物3を有機溶媒に溶かした後、10~50℃で20~28時間反応させて化
合物11を得る段階(段階1);
過酸化カリウム(Potassium superoxide)が溶解した有機溶媒に、前記段階1で得られた化合物11が溶解した有機溶媒を滴加した後、10~50℃で12~24時間
反応させて化合物12を得る段階(段階2);
化合物12を触媒とともに有機溶媒に添加した後、水素ガスを注入して10~50℃で12~20時間反応させて化合物13を得る段階(段階3);および
化合物13および化合物14を有機溶媒に溶かした後、10~50℃で12~24時間反応させて化合物1Dを得る段階(段階4);
を含む化合物1Dで表される化合物の製造方法を提供する。
前記反応式4において、
3、R4、R5、R6およびR7は、請求項1の化学式1で定義したものと同一のものを表
し;
8は、ハロゲン、-NO2およびC1-10の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上であり;
前記化合物1Dは、請求項1の化学式1に含まれる。
本発明の製造方法において、前記有機溶媒の例としては、メタノール(MeOH)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、1,2-ジメトキシエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはジオキサンを単独でまたは混合して使用できる。
本発明の製造方法において、前記製造方法によって製造できる化合物の例としては、N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-2-クロロ-5
-ニトロベンズアミド、N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール
-5-イル)-3,4-ジクロロベンズアミドまたはN-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベ
ンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-3-(クロロメチル)ベンズアミドでありうる。
本発明において、前記組成物はKlotho遺伝子の発現量を向上させることができる。
本発明において、前記慢性腎疾患は、3ヶ月以上持続する腎障害があるか、腎機能が低
下する疾患状態と定義することができる。具体的には、慢性腎臓疾患は、慢性腎炎、慢性腎盂炎、腎症候群、慢性腎盂腎炎、尿路感染症、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、ネプローゼ症候群、小上糸球体硬化症、膜性腎症、および膜性増殖性糸球体腎炎からなる。群から選択される1つ以上の窒素を含むことができるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、臨床投与時に経口および非経口の様々な剤形で投与でき、製剤化する場合には、通常使用する充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩解剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を使用して製造される。
経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、トローチ剤などが含まれ、このような固形製剤は、一つ以上の本発明の化合物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、炭酸カルシウム、スクロース(sucrose)、ラクトース(lactose)またはゼラチンなどを混ぜて調製される。また、単純な賦形剤の他に
マグネシウム、ステアレート、タルクのような潤滑剤も使用される。経口投与のための液状製剤としては、懸濁剤、内用液剤、乳剤またはシロップ剤などが該当するが、頻繁に使用される単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に、様々な賦形剤、例えば湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれ得る。
非経口投与のための製剤には、滅菌水溶液、非水性溶剤、懸濁溶剤、乳剤、凍結乾燥製剤、坐剤などが含まれる。非水性溶剤、懸濁溶剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物油、エチルオレートのような注射可能なエステルなどが使用できる。坐剤の基剤としては、ウィテップゾール(witepso
l)、マクロゴール、ツイン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロール、ゼ
ラチンなどが使用できる。
また、本発明の化合物の人体に対する効果的な投与量は、患者の年齢、体重、性別、投与形態、健康状態および疾患程度によって異なり、一般的に、約0.001~100mg/kg
/日であり、好ましくは、0.01~35mg/kg/日である。体重が70kgの成人患者を
基準とするとき、一般的に0.07~7000mg/日であり、好ましくは、0.7~2500mg/
日であり、医師または薬剤師の判断によって一定の時間間隔で1日に1回~数回に分割投与することもできる。
慢性腎疾患の予防または改善用食品組成物または健康機能食品組成物
本発明は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む慢性
腎疾患の予防または改善のための食品組成物または健康機能食品組成物を提供する。
本発明において、組成物はクロソ遺伝子の発現量を向上させることができる。
本発明において、前記慢性腎疾患は、3ヶ月以上持続する腎障害があるか、腎機能が低
下する疾患状態と定義することができる。具体的には、慢性腎臓疾患は、慢性腎炎、慢性腎盂炎、腎症候群、慢性腎盂腎炎、尿路感染症、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、ネプローゼ症候群、小上糸球体硬化症、膜性腎症、および膜性増殖性糸球体腎炎からなる。群から選択される1つ以上の疾患を含み得るが、これらに限定されない。
食品の種類には、特別な限定はない。本発明の有効物質を添加できる食品の例としては、ドリンク剤、肉類、ソーセージ、パン、ビスケット、モチ、チョコレート、キャンディ類、スナック類、菓子類、ピザ、ラーメン、その他麺類、ガム類、アイスクリーム類を含む酪農製品、各種スープ、飲料、アルコール飲料およびビタミン複合剤、乳製品および乳加工製品などがあり、通常の意味における健康食品および健康機能性食品を全部含む。
本発明による有効物質を含有する健康食品および健康機能性食品組成物は、食品にそのまま添加したり、他の食品または食品成分と共に使用でき、通常の方法によって適切に使用できる。有効物質の混合量は、その使用目的(予防または改善用)によって適宜決定できる。一般的に、健康食品および健康機能性食品中の前記組成物の量は、全体食品重量の0
.1~90重量部で加えることができる。しかしながら、健康維持を目的としたり、または
健康調節を目的とする長期間の摂取の場合には、前記量は、前記範囲以下であってもよく、安全性の面から何の問題もないので、有効物質は、前記範囲以上の量でも使用できる。
本発明の健康食品および健康機能性食品組成物は、指示された比率で必須成分として本発明の有効物質を含有する以外には、他の成分には特別な限定がなく、通常の飲料とともに様々な香味剤または天然炭水化物などをさらなる成分として含有してもよい。上述した天然炭水化物の例は、モノサッカライド、例えば、ブドウ糖、果糖など;ジサッカライド、例えばマルトース、スクロースなど;およびポリサッカライド、例えばデキストリン、シクロデキストリンなどのような通常の糖、およびキシリトール、ソルビトール、エリス
リトールなどの糖アルコールである。上述したもの以外の香味剤として、天然香味剤(ソ
ーマチン、ステビア抽出物(例えばレバウディオサイドA、グリチルリチンなど)および合成香味剤(サッカリン、アスパルテームなど)を有利に使用できる。前記天然炭水化物の比率は、本発明の健康機能性食品組成物100g当たり一般的に約1~20g、好ましくは、約5
~12gである。
前記の他に本発明の有効物質を含有する健康食品および健康機能性食品組成物は、様々な栄養剤、ビタミン、ミネラル(電解質)、合成風味剤および天然風味剤などの風味剤、着色剤および増進剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸およびその塩、アルギン酸およびその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使用される炭酸化剤などを含有してもよい。その他、本発明の健康食品および健康機能性食品組成物は、天然果物ジュースおよび果物ジュース飲料および野菜飲料の製造のための果肉を含有してもよい。
このような成分は、独立して、または組み合わせて使用できる。このような添加剤の比率は、あまり重要なことではないが、本発明の有効物質を含有する健康食品および健康機能性食品組成物100重量部当たり0.1~約20重量部の範囲で選択されることが一般的であ
る。
以下、本発明を下記の実施例によってさらに詳細に説明する。ただし、下記の実施例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の内容が下記の実施例によって限定されるものではない。
<実施例1>N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-クロロ-4-ニトロベンズアミド(N-(Benzo[d]oxazol-2-yl)-2-chloro-4-nitrobenzamide,FCCS-17064)の製造
段階1:ジメチル(2-クロロ-4-ニトロベンゾイル)カルボニミドジチオエート(Dimethyl(2-chloro-4-nitrobenzoyl)carbonimidodithioate、17064-2-1)の製造
2-クロロ-4-ニトロベンズアミド(2-Chloro-4-nitrobenzami
de)(500mg、2.49mmol)、二硫化炭素(Carbon disulfide,CS2)(759mg、9.97mmol)、ヨードメタン(Iodomethane)(1.13g、7.97
mmol)をジメチルホルムアミド(N,N-dimethylformamide)(7m
L)に溶かした後、60%水素化ナトリウム(sodium hydride)(200mg、4.98mmol)を入れ、室温で5時間撹拌した。
反応混合物に氷水(ice-cold water)をゆっくり加え、エチルアセテート(ethyl acetate)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物をシリカ-ゲルカラムクロマトグラフィー(
Silica-gel column chromatrography)(10% Eth
yl acetate/n-hexane)で精製して、ジメチル(2-クロロ-4-ニトロベンゾイル)カルボニミドジチオエート(Dimethyl(2-chloro-4-nit
robenzoyl)carbonimidodithioate、17064-2-1)を淡黄
色の固体(160mg、21%)として得た。
1H NMR(400MHz、acetone-d6);δ8.34(d、1H、J=2.0Hz)、8.29(dd、1H、J=2.4、8.8Hz)、8.20(d、1H、J=8.4Hz)、2.65(s、6H)。
段階2:N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-クロロ-4-ニトロベンズアミド(N-(Benzo[d]oxazol-2-yl)-2-chloro-4-nitrobenzamide,FCCS-17064)の製造
前記段階1で得られたジメチル(2-クロロ-4-ニトロベンゾイル)カルボニミドジチオ
エート(Dimethyl(2-chloro-4-nitrobenzoyl)carbo
nimidodithioate、17064-2-1)(150mg、0.49mmol)をジメチルホルムアミド(N,N-dimethylformamide)(15mL)に溶かした後、2-
アミノフェノール(2-aminophenol)(53mg、0.49mmol)を入れた。
反応混合物を6時間還流した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物にジエチルエー
テル(diethyl ether)を入れ、沈殿した固体をフィルターして得られた固体をクロマトグラフィー(Silica-gel column chromatrogr
aphy)(40% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、目的化
合物N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-クロロ-4-ニトロベンズアミド(N-(Benzo[d]oxazol-2-yl)-2-chloro-4-nitroben
zamide,FCCS-17064)を茶色の固体(70mg、30%)として得た。
1H NMR(400MHz、acetone-d6);δ8.36(d、1H、J=2.0Hz)、8.33(dd、1H、J=2.0、8.4Hz)、8.09(d、1H、J=8.4Hz)、7.62-7.56(m、2H)、7.40-7.33(m、2H)。
<実施例2>8-メチル-2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾ
ール(8-Methyl-2-[N-(3,4-dichlorophenyl)]amino
benzoxazole、FCCS-17065)の製造
段階1:1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)チオ
ウレア(1-(3,4-Dichlorophenyl)-3-(2-hydroxy-5-methylphenyl)thiourea、17065-2-1)の製造
2-アミノ-p-クレゾール(2-Amino-p-cresol)(300mg、2.44mm
ol)をメタノール(methanol)(12mL)に溶かした後、3,4-ジクロロフェニル
イソチオシアネート(3,4-dichlolrophenyl isothiocyan
ate)(497mg、2.44mmol)を入れ、室温で18時間撹拌した。TLC(thin l
ayer chromatography)で反応終結を確認した後、冷蔵庫(0~4℃)で
冷却(cooling)した。沈殿した固体をフィルターして、白色固体(346mg)として1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)チオウレア(1-(3,4-Dichlorophenyl)-3-(2-hydroxy-5-methylph
enyl)thiourea、17065-2-1)を得、さらなる精製することなく、次のステ
ップに使用した。
1H NMR(400MHz、acetone-d6);δ7.98(dd、1H、J=0.4,2.0Hz)、7.55-7.50(m、2H)、7.43(br s、1H)、6.94-6.90(m、1H)、6.85(d、1H、J=8.4Hz)2.24(s、3H)。
段階2:8-メチル-2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール(8-Methyl-2-[N-(3,4-dichlorophenyl)]aminobenzoxazole、FCCS-17065)の製造
過酸化カリウム(Potassium superoxide,KO2)(375mg、5.29mmol)、アセトニトリル(acetonitrile,MeCN)(15mL)の溶液に前
記段階1で得られた1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)チオウレア(1-(3,4-Dichlorophenyl)-3-(2-hydroxy-5
-methylphenyl)thiourea、17065-2-1)(346mg、1.06mmol)をアセトニトリル(acetonitrile,MeCN)(25mL)に溶かした溶液をゆ
っくり加えた後、室温で18時間撹拌した。
反応混合物にジクロロメタン(dichloromethane)と水を入れて抽出した。有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(Silica-gel column chromatrog
raphy)(10% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、目的
化合物8-メチル-2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール(8-Methyl-2-[N-(3,4-dichlorophenyl)]aminobenz
oxazole、FCCS-17065)を白色の固体(170mg、24%、2 steps)として得た。
1H NMR(400MHz、acetone-d6);δ8.29(d、1H、J=2.8Hz)、7.73(dd、1H、J=2.8、8.8Hz)、7.76(d、1H、J=8.8Hz)、7.32-7.20(m、1H)、7.28(d、1H、J=8.0Hz)、7.00-6.970(m、1H)、2.41(s、3H)。
<実施例3>2-((3,4-ジクロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-オ
ル(2-((3,4-dichlorophenyl)amino)benzo[d]oxazol-5-ol、FCCS-17066)の製造
段階1:1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)チ
オウレア(1-(3,4-Dichlorophenyl)-3-(2-hydroxy-5-methoxyphenyl)thiourea、17066-3-1)の製造
2-アミノ-4-メトキシフェノール(2-Amino-4-methoxyphenol)(1.13g、8.12mmol)をメタノール(methanol)(40mL)に溶かした後、3,4-ジクロロフェニルイソチオシアネート(3,4-dichlolrophenyl is
othiocyanate)(1.99g、9.74mmol)を入れ、室温で18時間撹拌した。
TLC(thin layer chromatography)で反応終結を確認した後、冷蔵庫(0~4℃)で冷却(cooling)した。沈殿した固体をフィルターして、茶色固体(2g)として1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)チオウレア(1-(3,4-Dichlorophenyl)-3-(2-hydroxy-5-
methoxyphenyl)thiourea、17066-3-1)を得、さらなる精製する
ことなく、次のステップに使用した。
1H NMR(400MHz、methanol-d4);δ7.82(d、1H、J=2.4Hz)
、7.48-7.44(m、2H)、7.39(dd、1H、J=1.4、8.8Hz)、6.81(d、1H、J=8.8Hz)、6.66(dd、1H、J=1.6、8.8Hz)、3.73(s、3H)。
段階2:N-(3,4-ジクロロフェニル)-5-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-
アミン(N-(3,4-dichlorophenyl)-5-methoxybenzo[d]oxazol-2-amine、17066-3-2)の製造
過酸化カリウム(Potassium superoxide,KO2)(540mg、7.6
mmol)、アセトニトリル(acetonitrile,MeCN)(20mL)の溶液に前
記段階1で得られた17066-3-1(525mg、1.52mmol)をアセトニトリル(aceto
nitrile,MeCN)(30mL)に溶かした溶液をゆっくり加えた後、室温で18時間
撹拌した。反応混合物にジクロロメタン(dichloromethane)と水を入れ、抽出した。有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(Silica-gel column chroma
trography)(20% Ethyl acetate/n-hexane)で精製し
て、N-(3,4-ジクロロフェニル)-5-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン(N-(3,4-dichlorophenyl)-5-methoxybenzo[d]oxazol-2-amine、17066-3-2)を茶色の固体(230mg、35%)として得た。
1H NMR(400MHz、acetone-d6);δ8.29(d、1H、J=2.4Hz)、7.70(dd、1H、J=2.4、8.8Hz)、7.55(d、1H、J=8.8Hz)、7.30(d、1H、J=8.8Hz)、7.08(d、1H、J=2.8Hz)、7.74(dd、1H、J=2.4、8.8Hz)、3.84(s、3H)。
段階3:2-((3,4-ジクロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-オル(2
-((3,4-dichlorophenyl)amino)benzo[d]oxazol-5-ol、FCCS-17066)の製造
Arガス雰囲気下で前記段階2で得られた17066-3-2(200mg、0.65mmol)をジクロロメタン(dichloromethane)(15mL、anhydrous)に溶かした後、氷浴(ice-bath)で冷却(cooling)した。三臭化ホウ素(BBr3)(3.23mL、1.0M in dichloromethane)をゆっくり入れ、室温まで温度を上げた後、24時間撹拌した。水酸化ナトリウム(NaOH)溶液(8mL、1.0M in water)をゆっくり入れ、反応を終結し、分液漏斗(separatory funnel)に移して、有機層と水層を分離した。水層をエチルアセテート(ethyl acetate)で抽出した後、Na2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合
物をクロマトグラフィー(Silica-gel column chromatrog
raphy)(40% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、目的
化合物2-((3,4-ジクロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-オル(2-((3,4-dichlorophenyl)amino)benzo[d]oxazol-5-
ol、FCCS-17066)を茶色の固体(97mg、50%)として得た。
1H NMR(400MHz、acetone-d6);δ8.29(br s、-OH)、8.26(d、1H、J=2.4Hz)、7.72(dd、1H、J=2.4、8.8Hz)、7.56(d、1H、J
=8.8Hz)、7.21(dd、1H、J=2.0、7.2Hz)、6.95(d、1H、J=2.0Hz)
、6.66(dd、1H、J=2.4、8.8Hz)。
<実施例4>N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-2-クロロ-5-ニトロベンズアミド(N-(2-(4-Ethylphenylamino)benzo[d]oxazol-5-yl)-2-chloro-5-nitrobenzamide、FCCS-17067)の製造
段階1:1-(4-エチルフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル)チオウレア(1-(4-ethylphenyl)-3-(2-hydroxy-5-nitropheny
l)thiourea、Interm-3-1)の製造
2-アミノ-4-ニトロフェノール(2-Amino-4-nitrophenol)(1.88g、12.25mmol)と4-エチルフェニルイソチオシアネート(4-ethylphenyl isothiocyante)(2g、12.25mmol)をメタノール(methano
l)(80mL)に溶かした後、室温で一日間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、クロマ
トグラフィー(Silica-gel column chromatrography)(20% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、1-(4-エチルフ
ェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル)チオウレア(1-(4-ethylphenyl)-3-(2-hydroxy-5-nitrophenyl)thiourea、Interm-3-1)を茶色の固体(2.9g、65%)として得た。
1H NMR(400MHz、methanol-d4);δ9.24(d、1H、J=2.8Hz)
、7.88(dd、1H、J=2.0、9.2Hz)、7.36(d、2H、J=8.4Hz)、7.25(d、2H、J=8.8Hz)、6.94(d、1H、J=9.2Hz)、2.66(q、2H、J=7.6Hz)、1.24(t、3H、J=7.6Hz)。
段階2:N-(4-エチルフェニル)-5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン(
N-(4-ethylphenyl)-5-nitrobenzo[d]oxazol-2-
amine、Interm-3-2)の製造
過酸化カリウム(Potassium superoxide,KO2)(2.8g、39.38mmol)、アセトニトリル(acetonitrile,MeCN)(130mL)の溶液を氷浴(ice-bath)で冷却(cooling)した後、前記段階1で得られたInter
m-3-1(2.5g、7.88mmol)をアセトニトリル(acetonitrile,MeCN)(170mL)に溶かした溶液をゆっくり加えた後、室温で18時間撹拌した。反応混合物にジクロロメタン(dichloromethane)と水を入れ、抽出した。有機層を塩水で洗浄して、Na2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(Silica-gel column chromatrography)(10% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、化合物Interm-3-2を茶色の固体(1.78g、80%)として得た。
1H NMR(400MHz、methanol-d4);δ8.20(d、1H、J=1.0Hz)
、8.08(dd、1H、J=0.8、9.6Hz)、7.59(d、2H、J=8.8Hz)、7.51(d、1H、J=8.8Hz)、7.22(d、2H、J=8.8Hz)、2.64(q、2H、J=7.6Hz)、1.24(t、3H、J=7.6Hz)。
段階3:N-(4-エチルフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2,5-ジアミン(N-(4
-ethylphenyl)benzo[d]oxazole-2,5-diamine、
Interm-3-3)の製造
Pd/C(Palladium on carbon)(1.70g、0.80mmol、10w
t.%、wet support)を丸いフラスコ(round-flask)に称量して
入れた後、Arガスでパージング(purging)した。そこへ前記段階2で得られたI
nterm-3-2(1.58g、5.30mmol)をメタノール(methanol)(80mL)に溶かした溶液をゆっくり入れた後、H2(g)で置換した。H2(g)をbubblingしながら、室温で18時間撹拌した。TLC(thin layer chromatogra
phy)で反応終結を確認後、Celite padでフィルターした後、減圧下で溶媒
を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(Silica-gel column
chromatrography)(40% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、化合物Interm-3-3を淡茶色の固体(1.21g、90%)として得た。
1H NMR(400MHz、Acetone-d6);δ7.71(m、2H)、7.19(m、2H)
、7.03(dd、1H、J=0.8、8.4Hz)、6.75(dd、1H、J=0.8、2.0Hz)、6
.44(dd、1H、J=2.0、8.4Hz)、2.60(q、2H、J=7.6Hz)、1.19(t、3H、J=7.6Hz)。
段階4:N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-2
-クロロ-5-ニトロベンズアミド(N-(2-(4-Ethylphenylamino)b
enzo[d]oxazol-5-yl)-2-chloro-5-nitrobenzam
ide、FCCS-17067)の製造
前記段階3で得られたInterm-3-3(253mg、1mmol)、2-クロロ-5-ニト
ロベンゾイルクロリド(2-chloro-5-nitrobenzoyl chlori
de)(220mg、1mmol)をジメチルホルムアミド(N,N-dimethylformamide,DMF)(4mL)に溶かした後、ジイソメチルプロピルエチルアミン(dii
sopropylethylamine,DIPEA)(129mg、1mmol)を入れ、室
温で18時間撹拌した。18時間後、2-クロロ-5-ニトロベンゾイルクロリド(2-chloro-5-nitrobenzoyl chloride)とジイソメチルプロピルエチルアミン(diisopropylethylamine,DIPEA)各0.5当量を追加し、8時間さらに撹拌した。反応混合物に10% HCl(aq.)を入れ、エチルアセテート(ethyl acetate)で抽出した後、有機層を飽和されたNaHCO3水溶液と塩水で順に洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(Silica-gel column chromatro
graphy)(40% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、目
的化合物N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-2-クロロ-5-ニトロベンズアミド(N-(2-(4-Ethylphenylamino)be
nzo[d]oxazol-5-yl)-2-chloro-5-nitrobenzamide、FCCS-17067)を淡黄色の固体(120mg、27%)として得た。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6);δ10.71(s、1H)、10.53(s、1H)、8.48(d、1H、J=2.8Hz)、8.34(dd、1H、J=2.4、8.8Hz)、7.90(d、1H、J=8.8Hz)、7.82(d、1H、J=2.0Hz)、7.64(d、2H、J=8.8Hz)、7.46(d、1H、J=8.8Hz)、7.40(dd、1H、J=2.0、8.4Hz)、7.21(d、1H、J=8.8Hz)、2.58(q、2H、J=7.6Hz)、1.18(t、3H、J=7.6Hz)。
<実施例5>N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-3,4-ジクロロベンズアミド(N-(2-(4-Ethylphenylamino)benzo[d]oxazol-5-yl)-3,4-dichlorobenzamide、FCCS-17068)の製造
前記実施例4の段階3で得られたInterm-3-3(253mg、1mmol)、3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(3,4-dichlorobenzoyl chloride)(209mg、1mmol)をジメチルホルムアミド(N,N-dimethylformami
de,DMF)(4mL)に溶かした後、ジイソメチルプロピルエチルアミン(diisop
ropylethylamine,DIPEA)(129mg、1mmol)を入れ、室温で18
時間撹拌した。反応混合物に10% HCl(aq.)を入れ、エチルアセテート(ethy
l acetate)で抽出した後、有機層を飽和されたNaHCO3水溶液と塩水で順に洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(Silica-gel column chromatrograp
hy)(40% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、目的化合物
FCCS-17068を淡白色の固体(270mg、64%)として得た。
1H NMR(400MHz、Acetone-d6);δ8.18(d、1H、J=2.4Hz)、7.99(t、1H、J=2.4Hz)、7.97(d、1H、J=2.0Hz)、7.80-7.20(m、3H)、7.70-7.50(m、1H)、7.35(d、1H、J=8.8Hz)、7.24(d、1H、J=8.8Hz)、2.63(q、2H、J=7.6Hz)、1.22(t、3H、J=7.6Hz)。
<実施例6>N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-3-(クロロメチル)ベンズアミド(N-(2-(4-Ethylphenylamino)b
enzo[d]oxazol-5-yl)-3-(chloromethyl)benzam
ide、FCCS-17069)の製造
前記実施例4の段階3で得られたInterm-3-3(253mg、1mmol)、3-(クロロメチル)ベンゾイルクロリド(3-(chloromethyl)benzoyl chlo
ride)(189mg、1mmol)をジメチルホルムアミド(N,N-dimethylformamide,DMF)(4mL)に溶かした後、ジイソメチルプロピルエチルアミン(d
iisopropylethylamine,DIPEA)(129mg、1mmol)を入れ
、室温で18時間撹拌した。反応混合物に10% HCl(aq.)を入れ、エチルアセテート(ethyl acetate)で抽出した後、有機層を飽和されたNaHCO3水溶液と
塩水で順に洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(Silica-gel column chromatr
ography)(30% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、
目的化合物FCCS-17069を淡白色の固体(170mg、40%)として得た。
1H NMR(400MHz、Acetone-d6);δ8.08(t、1H、J=1.2Hz)、8.03(d、1H、J=2.0Hz)、7.98(dt、1H、J=1.2、7.6Hz)、7.80-7.75(m、2H)、7.69-7.65(m、1H)、7.57-7.52(m、3H)、7.34(d、1H、J=8.8
Hz)、7.26-7.22(m、2H)、2.62(q、2H、J=7.6Hz)、1.22(t、3H、J=7.6Hz)。
<実施例7>2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール(2-[N-(3,4-dichlorophenyl)]aminobenzoxazole、FCC
S-17065-A)の製造
段階1:1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-(2-ヒドロキシフェニル)チオウレア(1-(3,4-dichlorophenyl)-3-(2-hydroxyphenyl)thiourea、FCCS-17065-A-2-1)の製造
Arガス雰囲気下で2-アミノフェノール(2-Aminophenol)(300mg、2.749mmol)にメタノール(anhydrous MeOH)(8mL)を加えて溶かした後、3,4-ジクロロフェニルイソチオシアネート(3,4-dichlorophenyl i
sothiocyanate)(0.47mL、3.299mmol)をゆっくり滴加し、14時間常温で撹拌させる。TLC(thin layer chromatography)で確認して、出発物質が全部消えることを確認し、減圧して、溶媒を除去後、crudeにsilicaを入れて吸着させ、シリカ-ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(Sil
ica-gel Flash Column Chromatography)(30% EtOAc/hexane、R=0.4)を行うことによって、1-(3,4-ジクロロフェニ
ル)-3-(2-ヒドロキシフェニル)チオウレア(1-(3,4-dichlorophenyl)-3-(2-hydroxyphenyl)thiourea、FCCS-17065-A-2-1)、793mg(light brown foamy solid、92%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD3OD);δ7.82(d、1H、J=2.8Hz)、7.63(d、1H、J=7.6Hz)、7.45(d、1H、J=8.8Hz)、7.39(dd、1H、J=8.6、2.2Hz)、7.11-7.06(m、1H)、6.90(dd、1H、J=8.0、1.2Hz)、6.85(td、1H、J=7.6、1.2Hz)。
段階2:2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール(2-[N-(3,4-dichlorophenyl)]aminobenzoxazole、FCCS-17065-A)の製造
Arガス雰囲気下で前記段階1で得られたFCCS-17065-A-2-1(400mg、1.277mmol)と過酸化カリウム(Potassium superoxide,KO2)(454mg、6.386mmol)を入れ、アセトニトリル(acetonitrile,MeCN)(48mL)を加えて常温で14時間撹拌する。TLC(thin layer chromatography)で確認して、出発物質が全部消えることを確認後、crudeにsili
caを入れて吸着させ、減圧する。シリカ-ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(
Silica-gel Flash Column Chromatography)(20% EtOAc/hexane、R=0.4)を行うことによって、目的化合物2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール(2-[N-(3,4-dichlo
rophenyl)]aminobenzoxazole、FCCS-17065-A)、231mg(white solid、65%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD3OD);δ8.06(d、1H、J=2.8Hz)、7.55(dd
、1H、J=8.6,2,6Hz)、7.48-7.45(m、2H)、7.39(d、1H、J=8.0Hz)
、7.24(td、1H、J=7.6、1.2Hz)、7.16(td、1H、J=7.8、1.2Hz)。
<実施例8>N-(3,4-ジクロロフェニル)ナフト[2,3-d]オキサゾール-2-アミン(N-(3,4-dichlorophenyl)naphtho[2,3-d]oxazo
l-2-amine、FCCS-17065-B)の製造
段階1:1-(4,5-ジクロロフェニル)-3-(3-ヒドロキシナフタレン-2-イル)チオ
ウレア(1-(3,4-dichlorophenyl)-3-(3-hydroxynapht
halen-2-yl)thiourea,FCCS-17065-B-2-1)の製造
Arガス雰囲気下で3-アミノ-2-ナフトール(3-Amino-2-naphthol)(350mg、2.119mmol)にメタノール(anhydrous MeOH)(7mL)とクロロホルム(chloroform,CHCl3)(2mL)を加えて5分間常温で撹拌後、3,4
-ジクロロフェニルイソチオシアネート(3,4-dichlorophenyl iso
thiocyanate)(0.38mL、2.638mmol)をゆっくり滴加し、13時間常温で撹拌させる。TLC(thin layer chromatography)で確認して、出発物質が全部消えることを確認し、減圧して、溶媒を除去後、ジクロロメタン(di
chloromethane)(8mL)を加えて、5分間撹拌後、溶けない固体をフィルタ
ーして、1-(4,5-ジクロロフェニル)-3-(3-ヒドロキシナフタレン-2-イル)チオウレア(1-(3,4-dichlorophenyl)-3-(3-hydroxynaphth
alen-2-yl)thiourea,FCCS-17065-B-2-1)、792mg(white solid、99%)を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6);δ10.48(s、1H)、10.34(s、1H)、9.57(s、1H)、8.59(s、1H)、8.05(d、1H、J=2.0Hz)、7.73(d、1H、J=8
.0Hz)、7.67(d、1H、J=7.6Hz)、7.60(d、1H、J=8.4Hz)、7.52(dd、1H、J=8.6、2.2Hz)、7.35(t、1H、J=7.2Hz)、7.27(t、1H、J=7.6Hz)、7.24(s、1H)。
段階2:N-(3,4-ジクロロフェニル)ナフト[2,3-d]オキサゾール-2-アミン(
N-(3,4-dichlorophenyl)naphtho[2,3-d]oxazol-2-amine、FCCS-17065-B)の製造
Arガス雰囲気下で前記段階1で得られたFCCS-17065-B-2-1(400mg、1.101mmol)と過酸化カリウム(Potassium superoxide,KO2)(391mg、5.505mmol)を入れ、アセトニトリル(acetonitrile,MeCN)(42mL)を加えて常温で14時間撹拌する。TLC(thin layer chromatography)で確認して、出発物質が全部消えることを確認後、crudeにsili
caを入れて吸着させ、減圧する。シリカ-ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(
Silica-gel Flash Column Chromatography)(20% EtOAc/hexane、R=0.5)を行うことによって、目的化合物N-(3,4-ジクロロフェニル)ナフト[2,3-d]オキサゾール-2-アミン(N-(3,4-dichlorophenyl)naphtho[2,3-d]oxazol-2-amine、FCCS-17065-B)、236mg(white solid、65%)を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6);δ11.22(s、1H)、8.20(d、1H、J=2
.0Hz)、7.98-7.95(m、4 H)、7.72(dd、1H、J=8.8,2.4Hz)、7.66(
d、1H、J=8.4Hz)、7.47-7.41(m、2H)。
<実施例9>N-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン(N-(3,4-difluorophenyl)-5-methylbenzo[
d]oxazol-2-amine、FCCS-17065-C)の製造
段階1:1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)チ
オウレア(1-(3,4-difluorophenyl)-3-(2-hydroxy-5-methylphenyl)thiourea、FCCS-17065-C-2-1)の製造
Arガス雰囲気下で2-アミノ-p-クレゾール(2-Amino-p-cresol)(300mg、2.436mmol)にメタノール(anhydrous MeOH)(8mL)を加えて溶かした後、3,4-ジフルオロフェニルイソチオシアネート(3,4-difluorop
henyl isothiocyanate)(0.37mL、2.923mmol)をゆっくり滴加し、13時間常温で撹拌させる。TLC(thin layer chromatogr
aphy)で確認して、出発物質が全部消えることを確認し、減圧して溶媒を除去後、c
rudeにsilicaを入れて吸着させ、シリカ-ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(Silica-gel Flash Column Chromatograp
hy)(30% EtOAc/hexane、R=0.4)を行うことによって、1-(3,4-
ジフルオロフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)チオウレア(1-(3,4-
difluorophenyl)-3-(2-hydroxy-5-methylpheny
l)thiourea、FCCS-17065-C-2-1)、710mg(white foamy
solid、99%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD3OD);δ7.57-7.52(m、1H)、7.40(s、1H)、7
.25-7.13(m、2H)、6.91(dd、1H、J=8.0、1.6Hz)、6.79(d、1H、J=8.0Hz)、2.25(s、3H)。
段階2:N-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-
アミン(N-(3,4-difluorophenyl)-5-methylbenzo[d]oxazol-2-amine、FCCS-17065-C)の製造
Arガス雰囲気下で前記段階1で得られたFCCS-17065-C-2-1(400mg、1.359mmol)と過酸化カリウム(Potassium superoxide,KO2)(483mg、6.795mmol)を入れ、アセトニトリル(acetonitrile,MeCN)、
MeCN)(52mL)を加えて、常温で14時間撹拌する。TLC(thin layer chromatography)で確認して、出発物質が全部消えることを確認後、cru
deにsilicaを入れて吸着させ、減圧する。シリカ-ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(Silica-gel Flash Column Chromatog
raphy)(20% EtOAc/hexane、R=0.45)を行うことによって、目的化合物N-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン(N-(3,4-difluorophenyl)-5-methylbenzo[d]oxazol-2-amine、FCCS-17065-C)、224mg(white solid、6
3%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD3OD);δ=7.83-7.78(m、1H)、7.33-7.29(m
、1H)、7.27-7.20(m、3H)、6.97-6.95(m、1H)、2.41(s、3H)。
<実施例10>N-(3,4-ジフルオロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン(N-(3,4-difluorophenyl)benzo[d]oxazol-2-ami
ne、FCCS-19025)の合成
段階1:1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-(2-ヒドロキシフェニル)チオウレア(1-(3,4-difluorophenyl)-3-(2-hydroxyphenyl)thiourea、FCCS-19025-2-1)の製造
Arガス雰囲気下で2-アミノフェノール(2-Aminophenol)(150mg、1.37mmol)をメタノール(methanol)(8mL)に溶かした後、3,4-ジフルオロフ
ェニルイソチオシアネート(3,4-difluorophenyl isothiocy
anate)(224μl、1.65mmol)をゆっくり加えた後、室温で13時間撹拌した。T
LC(thin layer chromatography)で反応終結を確認した後、減圧下でメタノール(Methanol)を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(
Silica-gel column chromatrography)(20% Acetone/n-hexane)で精製して、1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-(2-ヒ
ドロキシフェニル)チオウレア(1-(3,4-difluorophenyl)-3-(2-hydroxyphenyl)thiourea、FCCS-19025-2-1)を淡黄色の固体(354mg、92%)として得た。
1H-NMR(400MHz、MeOH-d4)δ7.62(d、J=8.0Hz、1H)、7.55(d
dd,J=2.4Hz、1H)、7.25-7.13(m、2H)、7.11-7.05(m、1H)、6.92-6.82(m、2H);ESI-(+)281.3[M+H]
段階2:N-(3,4-ジフルオロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン(N-(3,4-difluorophenyl)benzo[d]oxazol-2-amine、FCCS-19025)の製造
Arガス雰囲気下で前記段階1で得られたFCCS-19025-2-1(224mg、0.80mm
ol)、過酸化カリウム(Potassium superoxide,KO2)(284mg、4.00mmol)をアセトニトリル(acetonitrile,MeCN)(25mL)に溶かした後、常温で14時間撹拌した。TLC(thin layer chromatogr
aphy)で反応終結を確認した後、減圧下でアセトニトリル(acetonitrile,MeCN)を除去した。反応混合物をクロマトグラフィー(Silica-gel column chromatrography)(10~20% Ethyl acetate/n-hexane)で精製して、目的化合物N-(3,4-ジフルオロフェニル)ベンゾ[d
]オキサゾール-2-アミン(N-(3,4-difluorophenyl)benzo[d]oxazol-2-amine、FCCS-19025)を白色の固体(160mg、82%)として得た。
1H-NMR(400MHz、MeOH-d4)δ7.82(ddd,J=2.8Hz、1H)、7.42(d、J=7.6Hz、1H)、7.36(d、J=8.0Hz、1H)、7.34-7.29(m、1H)、7
.28-7.18(m、2H)、7.16-7.10(m、1H);ESI-(+)247.2[M+H]
下記表1に実施例1~実施例10の化学構造式を示した。
<比較例1>
N-(2-クロロフェニル)-1H-インドール-3-カルボキサミド(N-(2-chlorophenyl)-1H-indole-3-carboxamide)を比較例1として使
用した。
<比較例2>
2’-クロロアセトアニリド(2’-Chloroacetanilide,C0621)を購
入して、比較例2として使用した。
<比較例3>
N-メチル-1H-インドール-3-カルボキサミド(N-methyl-1H-indole-3-carboxamide,FCCS-16030)を購入して、比較例3として使用した。
<比較例4>N-(2-((クロロフェニル)アミノ)-2-オキソエチル)-1H-インドール-3-カルボキサミド(N-(2-((2-chlorophenyl)amino)-2-oxoethyl)-1H-indole-3-carboxamide,FCCS-16031)の製
段階1:メチル2-(1H-インドール-3-カルボキサミド)アセテート(methyl 2-(1H-indole-3-carboxamido)acetate,CCS-16031-3-1)の製造
Arガス雰囲気下でインドール-3-カルボン酸(Indole-3-carboxyl
ic acid)(600mg、3.72mmol)とグリシンメチルエステル(glycine methyl ester)(467mg、3.72mmol)をクロロホルム(Chloroform)(11mL)に溶かし、氷浴(ice-bath)で冷却(cooling)する。トリエ
チルアミン(Triethylamine)(1.04mL、7.446mmol)とN,N-ジイ
ソプロピルカルボジイミド(N,N-diisopropylcarbodiimide)をさらに入れた後、0℃で14時間撹拌する。10% NaHCO3水溶液で洗った後、5%H
Cl水溶液で洗って、無水Na2SO4 Padに通過させて、残った水分を除去した後、減圧下で溶媒を除去する。シリカ-ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(Sili
ca-gel Flash Column Chromatography)(70% ethyl aceate/n-hexane)を行うことによって、メチル2-(1H-インドール-3-カルボキサミド)アセテート(methyl 2-(1H-indole-3-ca
rboxamido)acetate,CCS-16031-3-1)430mg(white so
lid、50%)をmixture状態で得た。さらなる精製することなく、次のステップ
に進めた。ESI-MS:231.2[M-H]
段階2:2-(1H-インドール-3-カルボキサミド)酢酸(2-(1H-indole-3-
carboxamido)acetic acid、FCCS-16031-3-2)の製造
前記段階1で得られた2-(1H-インドール-3-カルボキサミド)アセテート(meth
yl 2-(1H-indole-3-carboxamido)acetate,CCS-16031-3-1)(220mg、0.947mmol)をテトラヒドロフラン(tetrahydrof
uran)(6mL)に溶かし、そこへ水酸化リチウム水和物(LiOH monohydr
ate)(131mg、3.126mmol)を水(2mL)に溶かした溶液を入れ、常温で1時間撹拌する。1.0N HCl水溶液を加えてpH2に調整後、エチルアセテート(ethyl acetate)で抽出した。無水Na2SO4 Padに通過させて、残った水分を除去し
た後、減圧下で溶媒を除去する。シリカ-ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(S
ilica-gel Flash Column Chromatography)(10%
methanol/dichloromehtane)を行うことによって、2-(1H-インドール-3-カルボキサミド)酢酸(2-(1H-indole-3-carboxami
do)acetic acid、FCCS-16031-3-2)147mg(yellow foa
my solid、71%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD3OD);δ8.10-8.08(m、1H)、7.92(s、1H)、7
.43(dt、J=8.0、1.2Hz、1H)、7.17(quint d、J=7.2、1.6Hz、2H)、4.12(s、2H)。
段階3:N-(2-((2-クロロフェニル)アミノ)-2-オキソエチル)-1H-インドール
-3-カルボキサミド(N-(2-((2-chlorophenyl)amino)-2-oxoethyl)-1H-indole-3-carboxamide,FCCS-16031)の製

Arガス雰囲気下で前記段階2で得られた2-(1H-インドール-3-カルボキサミド)酢酸(2-(1H-indole-3-carboxamido)acetic acid、FCCS-16031-3-2)(200mg、0.917mmol)とTSTU(N,N,N’,N’-Tetramethyl-O-(N-succinimidyl)uronium tetrafluoroborate)(290mg、0.962mmol)をジメチルホルムアミド(N,N-
dimethylformamide)(4mL、anhydorus)に溶かし、N,N-ジイソメチルプロピルエチルアミン(DIEA)(0.4mL、2.293mmol)を加えた後、常温で3時間撹拌する。2-クロロアニリン(2-chloroaniline)(0.29mL
、2.751mmol)とN,N-ジイソメチルプロピルエチルアミン(DIEA)(0.64mL
、3.668mmol)を入れ、60℃で4時間加熱する。減圧下で溶媒を除去後、ジクロロメタン(dichloromethane)とNH4Cl飽和水溶液を加えて抽出をして、有機
層を得、無水Na2SO4 Padに通過させて、残った水分を除去した後、減圧下で溶媒を除去する。シリカ-ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(Silica-gel
Flash Column Chromatography)(70% ethyl acetate/n-hexane)を行うことによって、目的化合物N-(2-((2-クロロフェニル)アミノ)-2-オキソエチル)-1H-インドール-3-カルボキサミド(N-(2-((2-chlorophenyl)amino)-2-oxoethyl)-1H-indole
-3-carboxamide、FCCS-16031)20mg(white solid、6.6%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD3OD);δ8.15-8.12(m、1H)、8.04(dd,J=8
.0、1.2Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.46-7.41(m、2H)、7.33-7.28(m、1H)、7.23-7.12(m、3H)、4.26(s、2H)。
<実験例1-1>ルシフェラーゼ(Luciferase)発現実験(比較例1~4)
ルシフェラーゼ活性評価を通したklotho遺伝子の発現有無を評価するために、ヒト腎臓の近位尿細管(proximal tubule)の上皮(epithelium)細胞であるRPTEC(human renal proximal tubule epith
elial cell,ATCC CRL-4031)細胞を米国のLonza社から購入し
て使用した。
培養のためには、同じLonza社製のRenal Epithelial Growth Medium(REGMTM)Bulletkitを使用し、37℃、5%CO2条件で培養した。ルシフェラーゼ発現のためのプラスミドは、ヒトのKL(klotho)遺伝子のプロモーター部位が蛍ルシフェラーゼ(firefly luciferase)遺伝子発現を調節するように配置されたものを使用した。
プラスミドは、Roche社のX-treme GENE transfection
reagentを使用して細胞内に取り入れた。細胞で発現したルシフェラーゼ活性は、Promega社製のDual-Luciferase reporter assay systemを利用して測定した。各化合物を表示された濃度ずつ培養された細胞に24時間処理した後に、ルシフェラーゼ活性を測定した。ルシフェラーゼの活性が高い場合は、klotho遺伝子の発現が増加できることを間接的に示す。
比較例1~比較例4をRPTEC細胞に5μMの濃度で処理し、ヒトのklotho遺伝子の開
始部位から1.7kbpの前までのプロモーターを含むレポータ遺伝子またはヒトのklotho遺伝子の開始部位から240bpの前までのプロモーターを含むレポータ遺伝子を利用して
レポータ遺伝子の発現を確認した。
その結果、図1に示されたように、比較例1の化合物のルシフェラーゼ活性が最も高いことを確認した。
<実験例1-2>ルシフェラーゼ発現実験(実施例1~6)
前記実験例1-1の結果を基盤として、比較例1と類似した化学構造を有する実施例1~6
を合成し、本実験例1-2を実施した。
ヒト腎臓の近位尿細管(proximal tubule)の上皮(epitheliu
m)細胞であるRPTECに実施例1~6をそれぞれ0.5,1および5μMの濃度で処理し、
比較例1は、5μMの濃度で処理して、ヒトのklotho遺伝子の-2.1kbアップストリームまで含まれたプロモーターを含むレポータ遺伝子(pHKP-luc)を利用してレポータ遺伝子の発現を確認した結果を図2および図3に示した。
図2に示されたように、実施例1、実施例2の化合物のレポータ遺伝子の発現が比較例1と類似したレベルであることを確認した。
図3に示されたように、比較例1および実施例1~3をRPTEC細胞に5μMの濃度で処
理し、ヒトのklotho遺伝子の-2.1kbアップストリームまで含まれたプロモーターを含むレポータ遺伝子(pHKP-luc)を利用してレポータ遺伝子の発現を確認した結果、実施例2の化合物が比較例1と類似したレベルであることを確認した。
<実験例2>Real-time PCR実験を利用したklotho(KL)遺伝子発現量の
定量評価
比較例1および実施例1~2の化合物を6時間処理したヒト腎臓の近位尿細管(proxi
mal tubule)の上皮(epithelium)細胞であるRPTEC細胞からR
NA抽出のために、Qiagen社のRNeasy kitを利用した。抽出されたRNAは、Thermo社のSuperscript II kitを利用してcDNAを製造し、KL(klotho)遺伝子特異的キットは、Appliedbiosystem社のTaqman Gene Expression assaysを利用して実施した結果を図4に示した。
図4に示されたように、実施例2の化合物が比較例1と類似したレベルであることを確認
した。
本実験例2の結果をベースとして、実施例2化合物と化学構造が類似した実施例7~10化
合物を合成して、次の実験例3に使用した。
<実験例3>一般PCR実験を利用したklotho(KL)遺伝子発現量の定量評価
実施例7~10を2.5μMずつ6時間ヒト腎臓の近位尿細管(proximal tubu
le)の上皮(epithelium)細胞であるRPTEC細胞に処理後、細胞からRN
Aを抽出し、抽出されたRNAは、Thermo社のSuperscript II kitを利用してcDNAを製造した後、一般PCRを実施した。
実験に使用されたプライマーの情報は、下記の通りである。
KL-F GATAGAGAAAAATGGCTTCCCTCC(配列番号1)
KL-R GGTCGGTAAACTGAGACAGAGTGG(配列番号2)
GAPDH-F TGACAACTTTGGTATCGTGGAAGG(配列番号3)
GAPDH-R AGGGATGATGTTCTGGAGAGCC(配列番号4)
PCRで増幅されたDNAは、アガロースゲルで電気泳動後、エチジウムブロマイド(
Ethidium Bromide)染色を通じて確認し、バンド内のDNA量は、Sp
eedyQuantプログラムを利用して定量比較して、図5に示した。
図5に示されたように、比較例1より実施例8~10のklotho(KL)遺伝子発現量がさらに
高いことが確認され、特に実施例10は、比較例1と比べて約10倍向上することが示された
<実験例4>毒性テスト
培養されたHK2(Human kidney-2)細胞に比較例1、実施例2および実施例9~実施例10を25μMまたは12.5μMの濃度で処理し、24時間後にEZ-Cytox kitを利用して細胞毒性を測定した。EZ-Cytoxは、生きた細胞のミトコンドリア酵素によって450nmで吸光度を有するホルマザン(formazan)を生成するので、
生きた細胞は、450nmでさらに高い吸光度を示す。処理した化合物の量と同じ体積のD
MSOを処理した細胞の毒性を1と見なすとき、化合物サンプル処理によってどれくらい
細胞が毒性に減少したかを確認し、その結果を図6に示した。
図6に示されたように、12.5μMまたは25μMの濃度で処理した場合、全部実施例10の化合物が最も少ない毒性を示し、比較例1と比べて毒性が20%以上改善されたことを確認
した。
<実験例5>HK-2細胞におけるKlothoタンパク質発現量分析
図7aのプロトコルのように、HK-2細胞(ヒト腎細胞)にシスプラチン(Cispla
tin 20μM)を処理して、疾患モデルを作成した後、KS1化合物(実施例10)(3μM)を
処理した。24時間後に細胞を収得して、Klothoタンパク質発現程度を確認した。図7bに
示されるように、HK-2細胞においてKlothoタンパク質発現は、シスプラチン(Cisplatin)を処理した群では減少し、KS1化合物(実施例10)を処理した群では増加することが確認された。
<実験例6>片側尿管閉塞(Unilateral Ureter Obstruction, UUO)モデルにおけるKS1化合物(実施例10)の効果分析
片側尿管閉塞モデルは、5週齢の雄C56BL/6マウスを利用した。片側尿管閉塞モデルを作成するために、右側尿管を糸で縛った後、24時間後から毎日KS1化合物(20mg/kg/day)を腹腔に注入させた。以後、7日目および14日目に犠牲させて、サンプルを集めて、実験を進めた(図8a)。
腎肥大化の有無の確認
実験結果、片側尿管閉塞モデルでは、腎臓が肥大している結果を示し、KS1化合物を処
理した腎臓では、サイズの差異がない結果を示した(図8b)。
核と細胞質変化の確認
片側尿管閉塞モデルにおける核と細胞質に対する変化を調べてみるために、H&E染色を進め、その結果を図9に示した。KS1非処理の片側尿管閉塞モデルの1週サンプルでは、
核の数が多く増加したことが分かり、2週サンプルでは、細胞質が破壊されている結果を
示したが、KS1処理したサンプルでは、組織の破壊が多く減少している結果を示した(図9)。
線維化進行の有無の確認
また、片側尿管閉塞モデルにおける線維化進行による変化を調べてみるために、Sirius Red染色を進めた。KS1非処理の片側尿管閉塞モデルの組織1週サンプルでは、赤色に線維化が進行され始めることを見ることができ、2週サンプルでは、線維化が1週サンプルよりさらに進行されている結果を示した。しかしながら、KS1処理群では、KS1非処理の片側尿管閉塞モデルより線維化が少なく起こる結果を示した(図10)。
細胞死滅の有無の確認
片側尿管閉塞モデルにおける細胞死滅程度を調べてみるために、TUNEL染色を進めた。KS1非処理の片側尿管閉塞モデルの組織1週サンプルでは、細胞死滅が起こり、2週サ
ンプルでは、細胞死滅が1週サンプルより増加している結果を示した。しかしながら、KS1処理群では、KS1非処理の片側尿管閉塞モデルより細胞死滅が顕著に減少する結果を示し
た(図11)。
Klothoタンパク質発現量の確認
片側尿管閉塞モデルの1週サンプルでKlothoタンパク質発現変化を確認した結果、KS1非処理の片側尿管閉塞モデルサンプルでは、Klothoタンパク質が減少したが、KS1化合物を
処理した場合、Klothoタンパク質発現が増加する結果を示した(図12)。
MMP-9タンパク質発現量分析
片側尿管閉塞モデルで炎症標識マーカーであるMMP-9タンパク質の変化を確認した
結果、KS1非処理の片側尿管閉塞モデルの1週と2週サンプルでMMP-9が増加したが、KS1を処理した場合、MMP-9発現量が顕著に減少する結果を示した(図13)。
<実験例7>慢性腎疾患モデルにおけるKS1化合物(実施例10)の効果分析
慢性腎臓疾患モデルは、アメリカのJackson Labからdb/m mouse 20匹(5週齢10匹、6週
齢10匹)とdb/db mouse 50匹(5週齢25匹、6週齢25匹)を輸入して、1週間の適応期間を経て実験を開始した(マウスモデル番号JAX 000642 - BKS.Cg-Dock7m +/+ Leprdb/j 5W/M Wildtype for Dock7m, BKS.Cg-Dock7m +/+ Leprdb/j 5W/M Heterozygous for Dock7m)。各群
は個体数が多く、セット1(set1)とセット2(set2)に分けて実験したが、5週齢のマウスを
セット2(set2)として1週間遅れて実験を行い、全てのマウスが6週齢から実験に参加する
ように調整した。体重測定後、各群に均等に分布させた後、正常食(normal diet、ND)と
高タンパク質食(high protein diet、HPD)を供給した。3週間の高タンパク食を投与した
後、代謝ケージを介して2時間尿を受けて分析に使用した。尿分析により高タンパク質食
餌群で総タンパク質(total protein)とミクロアルブミン(microalbumin)値が増加するこ
とを確認した5週目から薬物(KS1)を濃度別(2, 10, 50 mg/kg)に分けて、毎日ガベージ(gavage)を通して経口投与した。 12週間の薬物投与終了後、マウスを犠牲にして血液と臓器を取得し、血液分析と組織分析に用いた。尿分析はSCLヘルスケアセンターに依頼して結
果を得、血液分析はI-STAT cartridge(CHEM 8+)を用いて行った。
免疫組織化学法(immunohistochemistry)
実験動物を麻酔剤で麻酔した後、心臓を通して固定液(Periodate-Lysine-2% paraformaldehyde)で8分間灌流固定した。同じ固定液で4℃、16時間以上追加固定した。アルコー
ルシリーズ(Alcohol series)を経て脱水過程を経た後、ワックス(wax)に包埋した後、5μmに切って組織スライドを作製した。ハイドレーション過程で組織を再び水和させた後、
pH6のクエン酸溶液(citric acid solution)に浸漬ヒーティング(heating)し、アルデヒド(aldehyde)に固定されたタンパク質をリトリーバル(retrival)させた。その後、1.7%H2O2 in methanolに30分間処理して、エンドジェナス(endogenous)したペルオキシダーゼ(peroxidase)をブロック(block)させた後、抗体の浸透力を高めるために0.5% triton X-100 in PBSに15分処理した。ノーマルセラム(Normal Serum)でブロッキングした後、一次抗体を処理してオーバーナイトインキュベーションした。このとき使用した一次抗体はKlotho(abcam、ab181373)である。翌日、PBSで洗浄し、二次抗体(vector, immpress kit)
を処理した後、DABで発色した。発色した後、ヘマトシリン(Hematoxylin)で対照染色
をした後、デヒドレーション(dehydration)過程を経てマウント(Mount)して100倍で観察
した。各グループ当たり100枚以上の写真を用いて発現された部位をカラーイメージアナ
ライザー(color image analyzer)(TDI Scope Eye version 3.6 for windows; Olympus, Japan)を用いて定量した(図14)。染色された各群の代表写真を図15に示す。実験の結果、KS1化合物投与マウスにおけるklothoタンパク質の発現が統計的に有意に(p< 0.05)増加す
ることが確認された。
尿分析
尿分析を介してマイクロアルブミンレベルを測定し、個々の実験マウス間の筋肉量差を補正するためにクレアチニン値に比例してマイクロアルブミンレベルを示した。その結果、KS1化合物投与マウスでは統計的に意味のある(p < 0.05)マイクロアルブミンレベル(microalbumin)の減少が示された(図16)。
血液分析
慢性腎疾患の特徴的な血液マーカーである血液尿素窒素(blood urea nitrogen, BUN)の数値を測定した結果、KS1化合物を処理した実験マウスでは統計的に有意な(p<0.05)血液
尿素窒素の減少を確認した(図17)。
これまで、本発明に関してその好ましい実施形態を中心に見てきた。本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者は、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態で具現され得ることが理解されるであろう。したがって、開示された実施形態は限定的な観点ではなく説明的な観点から考慮されるべきである。本発明の範囲は前述の説明ではなく、特に特許請求の範囲に示されており、それと同等の範囲内にある全ての相違点は本発明に含まれるものと解釈されるべきである。

Claims (13)

  1. 下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む慢性腎臓疾患の予防または治療用薬学組成物:
    (前記化学式1において、
    は、単一結合または
    であり;
    およびRは、それぞれ、-H、-OH、C1-10の直鎖または側鎖アルキル、またはC6-8のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NOおよびC1-10の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換されることができ;
    前記RおよびRは、これらが連結された炭素原子とともにC6-8のアリールを形成することができ;
    、R、R、RおよびRは、それぞれ、-H、ハロゲン、-NOまたはC1-10の直鎖または側鎖アルキルである)。
  2. 前記Lは、単一結合または
    であり;
    およびRは、それぞれ、-H、-OH、C1-5の直鎖または側鎖アルキル、またはC6-7のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NOおよびC1-5の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換されることができ;
    前記RおよびRは、これらが連結された炭素原子とともにC6-7のアリールを形成することができ;
    、R、R、RおよびRは、それぞれ-H、ハロゲン、-NOまたはC1-5の直鎖または側鎖アルキルであることを特徴とする請求項1に記載の薬学組成物。
  3. 前記Lは、単一結合または
    であり;
    およびRは、それぞれ、-H、-OH、-CH、またはフェニルアミドであり、ここで、前記フェニルアミドのフェニルには、-Cl、-NOおよび-CHClのうち1種以上が置換されることができ;
    前記RおよびRは、これらが連結された炭素原子とともにフェニルを形成することができ;
    、R、R、RおよびRは、それぞれ、-H、-F、-Cl、-NOまたは-CHCHであることを特徴とする請求項1に記載の薬学組成物。
  4. 前記Lは、単一結合または
    であり;
    は、-H、-OH、-CH
    であり;
    は、-Hであり;
    前記RおよびRは、これらが連結された炭素原子とともにフェニルを形成することができ;
    は、-Hまたは-Clであり;
    は、-H、-Fまたは-Clであり;
    は、-F、-Cl、-NO、または-CHCHであり;
    は、-Hであり;
    は、-Hであることを特徴とする請求項1に記載の薬学組成物。
  5. 前記化学式1で表される化合物は、下記化合物群から選択されるいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の薬学組成物:
    1)N-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)-2-クロロ-4-ニトロベンズアミド;
    2)8-メチル-2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール;
    3)2-((3,4-ジクロロフェニル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-オル;
    4)N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-2-クロロ-5-ニトロベンズアミド;
    5)N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)
    -3,4-ジクロロベンズアミド;
    6)N-(2-(4-エチルフェニルアミノ)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-3-(クロロメチル)ベンズアミド;
    7)2-[N-(3,4-ジクロロフェニル)]アミノベンゾオキサゾール;
    8)N-(3,4-ジクロロフェニル)ナフト[2,3-d]オキサゾール-2-アミン;
    9)N-(3,4-ジフルオロフェニル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン;および
    10)N-(3,4-ジフルオロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-アミン。
  6. 下記化学式1-1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む慢性腎疾患の予防または治療用薬学組成物:
    (前記式1-1において、
    は、単結合であり;
    およびRは、それぞれ、-H、または C1-10の直鎖または側鎖アルキルであり;
    、R、R、RおよびRは、それぞれ、-H、またはハロゲンであるある)。
  7. 前記組成物は、クロソ遺伝子の発現量を向上させることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
  8. 前記慢性腎疾患は、3ヶ月以上持続する腎障害があるか、または腎機能が低下する疾患状態として定義されることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
  9. 前記慢性腎臓疾患は、慢性腎炎、慢性腎盂炎、腎症候群、慢性腎盂腎炎、尿路感染症、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、ネプローゼ症候群、小上糸球体硬化症、膜性腎症、および膜性増殖性糸球体腎炎からなる群から選択される1つ以上の疾患を含むことを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
  10. 下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む慢性腎臓疾患の予防または改善のための健康機能食品組成物:
    (前記化学式1において、
    は、単一結合または
    であり;
    およびRは、それぞれ、-H、-OH、C1-10の直鎖または側鎖アルキル、またはC6-8のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NOおよびC1-10の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換されることができ;
    前記RおよびRは、これらが連結された炭素原子とともにC6-8のアリールを形成することができ;
    、R、R、RおよびRは、それぞれ、-H、ハロゲン、-NOまたはC1-10の直鎖または側鎖アルキルである)。
  11. 下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む慢性腎臓疾患の予防または改善のための食品組成物:
    (前記化学式1において、
    は、単一結合または
    であり;
    およびRは、それぞれ、-H、-OH、C1-10の直鎖または側鎖アルキル、またはC6-8のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NOおよびC1-10の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換されることができ;
    前記RおよびRは、これらが連結された炭素原子とともにC6-8のアリールを形成することができ;
    、R、R、RおよびRは、それぞれ、-H、ハロゲン、-NOまたはC1-10の直鎖または側鎖アルキルである)。
  12. 下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を個体に投与または服用することを含む、慢性腎疾患の予防または治療方法:
    (前記化学式1において、
    は、単一結合または
    であり;
    およびRは、それぞれ、-H、-OH、C1-10の直鎖または側鎖アルキル、またはC6-8のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NOおよびC1-10の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換されることができ;
    前記RおよびRは、これらが連結された炭素原子とともにC6-8のアリールを形成することができ;
    、R、R、RおよびRは、それぞれ、-H、ハロゲン、-NOまたはC1-10の直鎖または側鎖アルキルである)。
  13. 下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物の慢性腎疾患の予防または治療用途:
    (前記化学式1において、
    は、単一結合または
    であり;
    およびRは、それぞれ、-H、-OH、C1-10の直鎖または側鎖アルキル、またはC6-8のアリールアミドであり、ここで、前記アリールアミドのアリールには、ハロゲン、-NOおよびC1-10の直鎖または側鎖ハロゲン化アルキルのうち1種以上が置換されることができ;
    前記RおよびRは、これらが連結された炭素原子とともにC6-8のアリールを形成することができ;
    、R、R、RおよびRは、それぞれ、-H、ハロゲン、-NOまたはC
    1-10の直鎖または側鎖アルキルである)。
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