JP2024510754A - リーク除去のための量子ゲートにおける周波数構成 - Google Patents
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Abstract
リーク状態を除去するように構成された量子コンピューティングシステムは、第1のキュービットと第2のキュービットとを含む量子ハードウェアを含むことができ、第1のキュービットは、第1の遷移周波数を有するように構成され、第2のキュービットは、第2の遷移周波数を有するように構成され、第1の遷移周波数は、第2の遷移周波数よりも高い。量子コンピューティングシステムは、少なくとも第1のキュービットと第2のキュービットとの動作を制御するように構成された1つ以上の量子制御デバイスを含むことができ、1つ以上の量子制御デバイスは、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づいて、第1のキュービットと第2のキュービットとに対して量子ゲート操作を実現するように構成され、1つ以上の量子制御デバイスは、第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成されている。
Description
優先権主張
本願は、2021年3月15日に出願され、「Frequency Configuration in Quantum Gates for Leakage Removal(リーク除去のための量子ゲートにおける周波数構成)」と題された米国仮出願連続番号第63/161,180号の優先権の利益を主張するものであり、その内容を引用により本明細書に援用する。
本願は、2021年3月15日に出願され、「Frequency Configuration in Quantum Gates for Leakage Removal(リーク除去のための量子ゲートにおける周波数構成)」と題された米国仮出願連続番号第63/161,180号の優先権の利益を主張するものであり、その内容を引用により本明細書に援用する。
分野
本開示は、一般に、リーク除去のための量子ゲートにおける周波数構成に関する。
本開示は、一般に、リーク除去のための量子ゲートにおける周波数構成に関する。
背景
量子コンピューティングは、基底状態の重ね合わせおよびもつれなどの量子効果を利用して、古典的なデジタルコンピュータよりも効率的に特定の計算を実行するコンピューティング手法である。ビット(たとえば「1」または「0」)の形式で情報を格納および操作するデジタルコンピュータとは対照的に、量子コンピューティングシステムは、量子ビット(キュービット「qubit」)を用いて情報を操作することができる。キュービットは、複数の状態(たとえば、「0」と「1」との両方の状態のデータ)の重ね合わせを可能にする量子デバイス、および/または、複数の状態のデータ自体の重ね合わせを可能にする量子デバイスを指すことがある。従来の用語に従えば、量子系における「0」と「1」との状態の重ね合わせは、たとえば、a|0>+b|1>のように表現することができる。デジタルコンピュータの「0」と「1」との状態はそれぞれ、キュービットの|0>と|1>との基底状態に類似している。
量子コンピューティングは、基底状態の重ね合わせおよびもつれなどの量子効果を利用して、古典的なデジタルコンピュータよりも効率的に特定の計算を実行するコンピューティング手法である。ビット(たとえば「1」または「0」)の形式で情報を格納および操作するデジタルコンピュータとは対照的に、量子コンピューティングシステムは、量子ビット(キュービット「qubit」)を用いて情報を操作することができる。キュービットは、複数の状態(たとえば、「0」と「1」との両方の状態のデータ)の重ね合わせを可能にする量子デバイス、および/または、複数の状態のデータ自体の重ね合わせを可能にする量子デバイスを指すことがある。従来の用語に従えば、量子系における「0」と「1」との状態の重ね合わせは、たとえば、a|0>+b|1>のように表現することができる。デジタルコンピュータの「0」と「1」との状態はそれぞれ、キュービットの|0>と|1>との基底状態に類似している。
概要
本開示の実施形態の態様および利点は、以下の説明において部分的に記載されるか、または以下の説明から学ぶことができるか、または実施形態の実施を通じて学ぶことができる。
本開示の実施形態の態様および利点は、以下の説明において部分的に記載されるか、または以下の説明から学ぶことができるか、または実施形態の実施を通じて学ぶことができる。
本開示のある例示的な態様は、リーク状態を除去するように構成された量子コンピューティングシステムに関する。量子コンピューティングシステムは、第1のキュービットと第2のキュービットとを含む量子ハードウェアを備えてもよく、第1のキュービットは第1の遷移周波数を有するように構成され、第2のキュービットは第2の遷移周波数を有するように構成され、第1の遷移周波数は第2の遷移周波数よりも高い。量子コンピューティングシステムは、少なくとも第1のキュービットと第2のキュービットとの動作を制御するように構成された1つ以上の量子制御デバイスを備えてもよく、1つ以上の量子制御デバイスは、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づいて、第1のキュービットと第2のキュービットとに対して量子ゲート操作を実現するように構成され、1つ以上の量子制御デバイスは、第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成されている。
本開示の他の例示的な態様は、リーク状態を除去するように構成された量子コンピューティングシステムに関する。量子コンピューティングシステムは、キュービットグリッドに配置された複数のキュービットを含む量子ハードウェアを備えてもよく、複数のキュービットは、複数の測定キュービットを用いて量子ゲート操作を実現するように構成された1つ以上のデータキュービットを含み、量子ゲート操作の各々は、高周波数側と低周波数側とを含み、低周波数側は、1つ以上のデータキュービットにおいて実現されるように構成されている。
本開示の他の例示的な態様は、量子ゲート操作を実現するためにコンピュータによって実現される方法に関する。コンピュータによって実現される方法は、1つ以上の量子制御デバイスが、量子ハードウェアの第1のキュービットを第1の遷移周波数に設定することを含み得る。コンピュータによって実現される方法は、1つ以上の量子制御デバイスが、量子ハードウェアの第2のキュービットを第2の遷移周波数に設定することを含み、第1の遷移周波数は第2の遷移周波数よりも高い。コンピュータによって実現される方法は、1つ以上の量子制御デバイスが、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づいて、量子ゲート操作を、第1のキュービットと第2のキュービットとで実現することを含むことができ、1つ以上の量子制御デバイスは、第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成されている。
本開示の他の態様は、さまざまなシステム、装置、非一時的なコンピュータ読取可能媒体、ユーザインターフェイス、および電子デバイスに関する。
本開示のさまざまな実施形態のこれらおよび他の特徴、態様、ならびに利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を参照して、よりよく理解されるであろう。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の例示的な実施形態を示し、説明と共に、関連する原理を説明するのに役立つ。
当業者に向けられた実施形態の詳細な議論は、添付の図面を参照する本明細書に記載されている。
詳細な説明
本開示の例示的な態様は、リーク除去のための量子ゲートにおける周波数構成に関し、より詳細には、量子コンピューティングシステムから除去するように潜在的なリークポイントを分離するための量子グリッド(たとえば、測定キュービットおよびデータキュービットを含む)における周波数の構成に関する。量子ゲート(たとえば、制御Z非断熱(diabatic)量子ゲート)のなかには、第1のキュービットと第2のキュービットとの動作周波数(たとえば、遷移周波数)の間の周波数差に少なくとも部分的に基づいて実現することができるものもある。量子ゲートは、第1のキュービットの動作周波数が第2のキュービットの動作周波数よりも高い構成、または第2のキュービットの動作周波数が第1のキュービットの動作周波数よりも高い構成を含む、2つの構成のうちの1つで実現され得る。本開示の例示的な態様によれば、量子ゲート操作は、量子ゲート操作の高周波数側が測定キュービットに設けられ、量子ゲート操作の低周波数側がデータキュービットに設けられるように構成することができる。測定キュービットは、リーク状態を除去するために周期的にリフレッシュすることができる。この構成により、量子コンピューティングシステムの動作に対するリーク状態の影響を低減することができる。
本開示の例示的な態様は、リーク除去のための量子ゲートにおける周波数構成に関し、より詳細には、量子コンピューティングシステムから除去するように潜在的なリークポイントを分離するための量子グリッド(たとえば、測定キュービットおよびデータキュービットを含む)における周波数の構成に関する。量子ゲート(たとえば、制御Z非断熱(diabatic)量子ゲート)のなかには、第1のキュービットと第2のキュービットとの動作周波数(たとえば、遷移周波数)の間の周波数差に少なくとも部分的に基づいて実現することができるものもある。量子ゲートは、第1のキュービットの動作周波数が第2のキュービットの動作周波数よりも高い構成、または第2のキュービットの動作周波数が第1のキュービットの動作周波数よりも高い構成を含む、2つの構成のうちの1つで実現され得る。本開示の例示的な態様によれば、量子ゲート操作は、量子ゲート操作の高周波数側が測定キュービットに設けられ、量子ゲート操作の低周波数側がデータキュービットに設けられるように構成することができる。測定キュービットは、リーク状態を除去するために周期的にリフレッシュすることができる。この構成により、量子コンピューティングシステムの動作に対するリーク状態の影響を低減することができる。
量子コンピューティングシステムは、グリッド構成で配置された複数のキュービットを含むキュービットグリッドを含み得る。キュービットグリッドは、1つ以上のデータキュービットと、1つ以上の測定キュービットとを含み得る。たとえば、いくつかの実現例では、キュービットグリッドは、各データキュービットが測定キュービットによってグリッド内で囲まれるように、および/または各測定キュービットがデータキュービットによってグリッド内で囲まれるように(たとえば、キュービットグリッドのエッジ以外で)、データキュービットと測定キュービットとのインターレースグリッドとすることができる。データキュービットは、1つ以上の量子アルゴリズムの評価のための計算を実行することができる。さらにおよび/または代替的に、測定キュービットは、量子コンピューティングシステム(たとえば、データキュービット)のパリティを読出しおよび/または監視するように構成することができる。たとえば、量子読出しは、測定キュービットから周期的に(たとえば、マイクロ秒台の間隔)読出すことができる。
このキュービットグリッドは、たとえば量子表面符号またはその簡略版である反復符号などのさまざまな量子誤り訂正符号に従って実現することができる。たとえば、反復符号は、テストなどの特定のタスクに有用な量子表面符号の簡略版であり得る。本開示の例示的な態様は、キュービットの交互格子を有する量子誤り訂正符号に従った量子コンピューティングシステムにおいて有用であり得る。
キュービットは、キュービットの動作周波数(たとえば、遷移周波数)を変化させることができるような周波数可変キュービットであり得る。たとえば、いくつかの実現例では、候補遷移周波数の範囲内などで、キュービットの遷移周波数を変化させることができる。いくつかの実現例では、動作周波数(たとえば、遷移周波数)は、1つ以上の量子制御デバイスによって変えることができる。
量子ゲート操作(本明細書では量子ゲートと呼ぶ)のなかには、キュービットの動作周波数(たとえば遷移周波数)に少なくとも部分的に基づいて実現することができるものもある。一例として、量子ゲートは、非断熱量子ゲートであり得る。非断熱量子ゲートは、第1のキュービットと第2のキュービットとの間の遷移周波数の共鳴によって実現することができる。たとえば、非断熱制御Z(CZとも呼ばれる)量子ゲートは、第1のキュービットの01遷移周波数と第2のキュービットの12遷移周波数との間の共鳴に基づいて実現することができる。
第1のキュービットと第2のキュービットとの間の(たとえば、非断熱制御Z)ゲートを実現する間、第1のキュービットと第2のキュービットとの動作周波数は、第1のキュービットの動作周波数f1と第2のキュービットの動作周波数f2との間の目標周波数差|f1-f2|に基づいて調整することができる。たとえば、第1のキュービットおよび/または第2のキュービットは、f1>f2またはf1<f2の2つの構成のうちの1つに量子ゲートを実現するように調整することができるが、いずれの場合でも2つのキュービットの間において共通の周波数差が定義される。どちらの構成も、同じ量子ゲートを実現する際に有効である。
しかしながら、本開示の態様は、両方の構成は(たとえば、非断熱制御Z)量子ゲートの実現に有効であるが、これら2つの構成は、本開示の例示的な態様に係る、計算量子状状態|0>と|1>とから非計算リーク状態、たとえば|2>,|3>およびそれ以上などの、リーク状態の可能性を低減するために有用であり得るわずかな動作上の差を有することを認識している。データキュービットにおけるリーク状態は、ビット反転、位相反転、ゲートエラーなどの他のエラーよりも、量子符号評価に対して著しく破壊的なことがある。キュービットは、望ましくは|0>と|1>との状態、またはそれらの重ね合わせで動作する。しかしながら、キュービットは時折、計算空間|0>と|1>とから漏れ出し、リーク状態|2>もしくはそれ以上の状態の励起空間または非計算空間に入ることがある。このようなリーク状態は、量子アルゴリズムの不正確な評価を引き起こす可能性がある。さらに、場合によっては、リーク状態が他のキュービットに伝播することもある。
例として、f01が|0>状態と|1>状態との間の周波数差を意味する規則について考える。2つのキュービットの周波数は、記号ηで表されるキュービット非調和によってオフセットすることができる。この間隔により、たとえば、あるキュービットのf12と別のキュービットのf01との間に共鳴が生じる。非断熱制御Zゲートの一実現例では、最初の2キュービット状態|11>は、ほぼ同一エネルギーの状態|20>とのラビ振動に関与している。この例では、f1>f2なので、|2>は高周波数キュービット上にある。不完全なキャリブレーションおよび/または他の要因のために、リーク状態|2>は、低周波数キュービットと比較して高周波数キュービット上でより頻繁に生成されるのが一般的である。
さらに、物理的メカニズムにより、低周波数キュービットからリーク状態|2>を取り除くことができ、その結果、低周波数キュービットにおけるリークが減少する。この物理的メカニズムは、状態|12>と|30>とのエネルギーがほぼ等しいことに起因する。たとえば、前述した非調和オフセットによって、あるキュービットのf23と別のキュービットのf12との間に共鳴に近いものが生じて、状態|12>と|30>とのエネルギーがほぼ等しくなる。このほぼ等しいエネルギーによって、状態間に共鳴が生じる。したがって、|12>状態が存在すると、|2>状態は取り除かれ、|0>状態にリセットされる。しかしながら、このメカニズムは高周波数キュービット上に|3>状態を作り出す結果となる。このようにして、リークは本質的に低周波数キュービットから高周波数キュービットに移動される。たとえば、反復符号および/または表面符号の1つの実現例では、リーク状態が非断熱制御Zゲートの低周波数側からこのゲートの高周波数側に移動する確率は約20%である。これにより、リーク状態が、他のキュービットよりも一部のより壊れやすいキュービットの性能をより悪化させるものである場合、より壊れやすいキュービットを(たとえば、非断熱制御Z)量子ゲートの低周波数側に配置することが有益となり得る。
この原理は、反復符号および表面符号などの量子誤り訂正符号にも適用できる。たとえば、少なくともこれらの符号(または他の適切な量子グリッド構成)では、データキュービットと測定キュービットとを含む2種類のキュービットが存在し得る。量子ゲート(たとえば、非断熱CZゲート)は、データキュービットと測定キュービットとの間に適用することができる。本開示の例示的な態様によれば、測定キュービットは、任意の状態(たとえば、|1>,|2>,|3>)から|0>に周期的にリセットすることができる。したがって、測定キュービットのリーク状態は、データキュービットにおけるリーク状態よりも量子コンピューティングシステムに対する劣化を著しく少なくすることができる。
このように、本開示の例示的な態様は、量子コンピューティングシステムにリーク状態が存在する可能性を低減するために、量子ゲート操作の高周波数側および低周波数側を実現するためのキュービット周波数を定義することに関する。たとえば、本開示の例示的な態様によれば、(たとえば、非断熱制御Z)量子ゲートの高周波数側を、潜在的なリーク状態が測定キュービットに移動する可能性がより高くなるような測定キュービットにおいて実現することができる。測定キュービットは、リーク状態が量子コンピューティングシステムから除去可能になるように、たとえば、通常の量子コンピューティング操作の一部の間に、および/または通常の量子コンピューティング操作に対して補助的に、(たとえば、1つ以上の量子制御デバイスによって)周期的にリフレッシュまたはリセットされ得る。
たとえば、本開示の例示的な態様に係る1つの例示的な実現例は、リーク状態を除去するように構成された量子コンピューティングシステムを提供する。量子コンピューティングシステムは、第1のキュービットと第2のキュービットとを含む量子ハードウェアを含む。量子コンピューティングシステムはさらに、少なくとも第1のキュービットと第2のキュービットとの動作を制御するように構成された1つ以上の量子制御デバイスを含み得る。たとえば、1つ以上の量子制御デバイスは、第1のキュービットと第2のキュービットとに対して量子ゲート操作を実現するように構成され得る。いくつかの実現例では、量子ゲート操作は、非断熱量子ゲート操作および/または制御ゲート操作、たとえば、非断熱制御zゲート操作などの制御Zゲート操作とすることができる。
第1のキュービットは、第1の遷移周波数を有するように構成することができ、かつ/または、第2のキュービットは、量子ゲート操作の実現のためなど、第2の遷移周波数を有するように構成することができる。第1の遷移周波数は、第2の遷移周波数よりも高くすることができる。たとえば、第1のキュービットと第2のキュービットとは、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づくなど、周波数差に基づく量子ゲート操作の側となり得る。たとえば、第1の遷移周波数が第2の遷移周波数よりも高くなるように構成することによって、本開示の例示的な態様に係る、リーク状態が第1のキュービットに存在する可能性がより高くなり得る。
さらに、1つ以上の量子制御デバイスは、第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成され得る。したがって、第1のキュービットに存在するリーク状態は、量子コンピューティングシステムから除去され得る。一例として、第1のキュービットは測定キュービットであり得る。さらにおよび/または代替的に、第2のキュービットはデータキュービットであり得る。たとえば、第1の(たとえば、測定)キュービットは、測定キュービットから量子測定または量子読出し(たとえば、パリティ測定)が行われることに応答して、周期的にリセットまたはリフレッシュされ得る。第1のキュービットは、マイクロ秒(たとえば、約1マイクロ秒)台の間隔など、任意の適切な間隔で周期的にリセットされ得る。
本開示の別の例示的な態様は、量子ゲート操作を実現するためにコンピュータによって実現される方法を提供する。コンピュータによって実現される方法は、1つ以上の量子制御デバイスと通信する量子ハードウェアを含む量子コンピューティングシステムなど、任意の適切なコンピューティングシステムによって実現することができる。
方法は、(たとえば、1つ以上の量子制御デバイスが、)量子ハードウェアの第1のキュービットを第1の遷移周波数で構成することを含み得る。方法は、(たとえば、1つ以上の量子制御デバイスが、)量子ハードウェアの第2のキュービットを第2の遷移周波数で構成することを含み得る。第1の遷移周波数は、第2の遷移周波数よりも高くすることができる。たとえば、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数との間に周波数差が存在し得る。第1の遷移周波数を第2の遷移周波数よりも高くなるように構成することで、本開示の例示的な態様に係る、第1のキュービットにおいてリーク状態が存在する可能性が高くなり得る。
方法は、(たとえば、1つ以上の量子制御デバイスが、)第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づいて、量子ゲート操作を、第1のキュービットと第2のキュービットとで実現することを含み得る。たとえば、第1のキュービットと第2のキュービットとは各々、量子ゲート操作のある側を実現することができる。量子ゲート操作は、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づくなど、第1のキュービットと第2のキュービットとの間の周波数差に少なくとも部分的に基づいて実現され得る。いくつかの実現例において、量子ゲート操作は、非断熱制御Z量子ゲートであり得るか、または非断熱制御Z量子ゲートを含み得る。
1つ以上の量子制御デバイスは、第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成され得る。したがって、第1のキュービットに存在するリーク状態を、量子コンピューティングシステムから除去することができる。一例として、第1のキュービットは測定キュービットであり得る。さらにおよび/または代替的に、第2のキュービットはデータキュービットであり得る。さらに、いくつかの実現例では、量子ハードウェアを、量子表面符号に配置することができる。第1の(たとえば、測定)キュービットは、測定キュービットから量子測定または量子読出し(たとえば、パリティ測定)が行われたことに応答して、周期的にリセットまたはリフレッシュされ得る。第1のキュービットは、マイクロ秒台(たとえば、約1マイクロ秒)の間隔などの任意の適切な間隔で、周期的にリセットされ得る。
いくつかの実施形態では、この原理は、複数のキュービットを含むキュービットグリッドに適用することができる。キュービットグリッドにおいて、データキュービットの動作周波数が測定キュービットの動作周波数よりも低く、量子ゲート操作を実現するための周波数差を定義する、データキュービットと測定キュービットとの一部またはすべての組み合わせを構成することができる。たとえば、いくつかの実現例では、データキュービットの動作周波数が測定キュービットの動作周波数よりも低い構成において、特定の(たとえば、データ)キュービットにおける量子ゲート操作のサブセットのみが実現される。いくつかの実現例では、特定の(たとえば、データ)キュービットにおける全ての量子ゲート操作は、そのキュービットの動作周波数が隣接する(たとえば、測定)キュービットの動作周波数よりも低い構成で実現され得る。データキュービットが、それに接続された全ての(たとえば4つの)非断熱制御Zゲートの高周波数側にある場合を避けることが望ましい。なぜなら、リークは、削除されない可能性があるデータキュービット上に蓄積するからである。たとえば、データキュービットが、少なくとも1つの量子ゲート操作の低周波数側を、データキュービットにおいて実現することは有益であり得る。
本開示の別の例示的な態様は、リーク状態を除去するように構成された量子コンピューティングシステムを提供する。量子システムは、キュービットグリッドに配置された複数のキュービットを含む量子ハードウェアを含み得る。複数のキュービットは、1つ以上のデータキュービットおよび/または複数の測定キュービットを含み得る。たとえば、複数のキュービットは、量子表面符号、反復符号などで配置することができる。
1つ以上のデータキュービットは、複数の測定キュービットを用いて量子ゲート操作を実現するように構成することができる。量子ゲート操作は各々、高周波数側と低周波数側とを含み得る。本開示の例示的な態様によれば、低周波数側は、1つ以上のデータキュービットにおいて実現される。たとえば、本開示の例示的な態様によると、第1の遷移周波数を第2の遷移周波数よりも高くなるように構成することで、リーク状態が第1のキュービットに存在する可能性がより高くなる。いくつかの実現例では、量子ゲート操作は、非断熱量子ゲート操作および/または制御ゲート操作、たとえば、非断熱制御zゲート操作などの制御Zゲート操作とすることができる。
量子ゲート操作は、第1のキュービットと第2のキュービットとの間で実現することができる。量子ゲート操作を実現するためになど、第1のキュービットを、第1の遷移周波数を有するように構成することができ、かつ/または、第2のキュービットを、第2の遷移周波数を有するように構成することができる。第1のキュービットが量子ゲート操作の高周波数側にある場合、および/または、第2のキュービットが量子ゲート操作の低周波数側にある場合、第1の遷移周波数を第2の遷移周波数よりも高くすることができる。たとえば、第1のキュービットと第2のキュービットとは、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づくなど、周波数差に基づく量子ゲート操作の側であり得る。
いくつかの例示的な実現例では、量子ゲート操作の低周波数側は、データキュービット上で実現される。さらにおよび/または代替的に、量子ゲート操作の高周波数側を、測定キュービットにおいて実現することができる。たとえば、データキュービットが、複数(たとえば、4つ)の測定キュービットによって囲まれ、複数の測定キュービットを用いて複数(たとえば、4つ)の量子ゲート操作を実現するように構成されたキュービットグリッドに設けられる場合、データキュービットは、それらの量子ゲート操作の各々の低周波数側に設けられ得る。さらにおよび/または代替的に(たとえば、データキュービットにおける合計4つの量子ゲート操作の場合)、量子ゲート操作のうちの2つの量子ゲート操作の低周波数側を、1つ以上のデータキュービットのうちのデータキュービットにおいて実現することができ、かつ/または、量子ゲート操作のうちの2つの量子ゲート操作の高周波数側を、データキュービットにおいて実現することができる。これらの構成は、量子グリッド全体にわたって、ランダムにおよび/または規則的に設けることができる。たとえば、グリッドは、量子ゲート操作構成の規則的なパターンを形成してもよく、かつ/または、これらの構成は、他の最適化制約を満たすように、ランダムにまたは任意に提供されてもよい。
たとえば、4つの制御Zゲートがデータキュービット毎および符号サイクル毎に設けられる表面符号では、リーク状態が、測定キュービットをリセットすることによって除去可能になる前に、最初にデータキュービットから測定キュービットへ、次に測定キュービットから別のデータキュービットへ、2回目に移動する可能性がある。本開示の例示的な態様に係る、このようなことが起こる可能性を低減するための1つのアプローチは、データキュービットが4つのCZゲートのうちの2つのCZゲートの低周波数側にあり、4つのCZゲートのうちの他の2つのCZゲートの高周波数側にあるように、4つの制御Zゲートを有するデータキュービットを構成することである。このような構成は、量子グリッド全体にわたってランダムに、かつ/または規則的に設けることができる。たとえば、ランダムまたは規則的な構成のいずれかとすることによって、これは、他の動作制約に関する最適化の考慮事項を解放することができる。
例示的な態様は、説明の目的で、非断熱な制御Zゲートを含む実現例を参照して、本明細書で議論される。なお、本開示の例示的な態様は、キュービットがリーク状態の影響を受けやすい、および/または量子コンピューティングシステム内のキュービットの少なくとも一部からリーク状態を除去することができる、2つのキュービット間の設定可能な周波数差を必要とする量子ゲートを含む量子コンピューティングシステムといった、いくつかの他の適切な量子コンピューティングシステムにおいて応用することができる。
本開示の例示的な態様に係るシステムおよび方法は、コンピューティング技術の改善を含む多くの技術的効果および利点を提供することができる。一例として、本開示の例示的な態様に係るシステムおよび方法は、第1のキュービットと第2のキュービットとを有する量子ハードウェアを備え、第1のキュービットは第1の遷移周波数を有するように構成され、第2のキュービットは第2の遷移周波数を有するように構成され、第1の遷移周波数は第2の遷移周波数よりも高く、システムおよび方法さらに、少なくとも第1のキュービットと第2のキュービットとの動作を制御するように構成された1つ以上の量子制御デバイスを備え、1つ以上の量子制御デバイスは、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づいて、第1のキュービットと第2のキュービットとに対して量子ゲート操作を実現するように構成され、1つ以上の量子制御デバイスは、第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成されている。たとえば、本開示の例示的な態様に係るシステムおよび方法は、リーク状態に対するロバスト性が改善された量子アルゴリズム(たとえば、量子ゲート操作)の有効な実現を提供することができる。
本開示の例示的な態様に係るシステムおよび方法は、リーク状態が量子コンピューティングシステムにおいて長い期間存在することがないように、周期的にリフレッシュされるかまたは計算状態にリセットされるキュービット(たとえば、測定キュービット)において、リーク状態を分離することができる。たとえば、いくつかの例示的な実現例では、リーク状態の自然エネルギー緩和がなかったとしても、リーク状態|2>の寿命を3サイクル未満に減らすことができる。自然エネルギー緩和とは、計算エネルギー状態まで時間とともに緩和するキュービットの能力を指す。これにより、量子アルゴリズムを実現する精度を向上させることができる。さらにおよび/または代替的に、これは、リーク状態に対して失われる計算時間および/または他のリソースの量を減らすことができる。
次に図を参照して、本開示の例示的な実施形態についてさらに詳細に説明する。ここで、値と共に「約」という用語が使用される場合、その値の20%以内であることを指す。
図1は、本開示の例示的な実施形態に係る例示的な量子コンピューティングシステム100を示す。例示的なシステム100は、1つ以上の場所にある1つ以上の古典コンピュータまたは量子コンピューティングデバイス上のシステムの一例であり、以下に説明するシステム、コンポーネント、および技術を実現することができる。当業者であれば、本明細書で提供される開示を用いることにより、本開示の範囲から逸脱することなく、他の量子コンピューティング構造またはシステムを用いることができることを理解するであろう。
システム100は、1つ以上の古典プロセッサ104とデータ通信する量子ハードウェア102を含む。量子ハードウェア102は、量子計算を実行するためのコンポーネントを含む。たとえば、量子ハードウェア102は、量子システム110と、制御デバイス112(複数可)と、読出デバイス114(複数可)(たとえば、読出共鳴器(複数可))とを含む。量子システム110は、キュービットのレジスタなど、1つ以上の多準位量子サブシステムを含み得る。いくつかの実現例では、多準位量子サブシステムは、フラックスキュービット、電荷キュービット、トランスモンキュービット、gmonキュービットなどの超伝導キュービットを含み得る。
システム100が利用する多準位量子サブシステムのタイプは、多様であり得る。たとえば、場合によっては、1つ以上の超伝導キュービット、たとえば、トランスモンキュービット、フラックスキュービット、gmonキュービット、xmonキュービット、または他のキュービットに取り付けられた1つ以上の読出デバイス(複数可)114を含んでいると好都合なことがある。他の場合には、イオントラップ、フォトニックデバイス、または超伝導キャビティ(たとえば、キュービットを必要とせずに状態を準備することができる)を使用することができる。多準位量子サブシステムのさらに別の実現例としては、fluxmonキュービット、シリコン量子ドット、またはリン不純物キュービットが挙げられる。
量子回路は、1つ以上の制御デバイス112に結合された複数の制御線を介して、量子システム110に含まれるキュービットのレジスタに構築および適用され得る。キュービットのレジスタ上で動作する例示的な制御デバイス112は、複数の量子ゲート、たとえば、Pauliゲート、Hadamardゲート、制御NOT(CNOT)ゲート、制御位相ゲート、Tゲート、マルチキュービット量子ゲート、カプラ量子ゲート等を有する量子ゲートまたは量子回路を実現するために使用され得る。1つ以上の制御デバイス112は、1つ以上のそれぞれの制御パラメータ(たとえば、1つ以上の物理制御パラメータ)を介して量子システム110上で動作するように構成され得る。たとえば、いくつかの実現例では、多準位量子サブシステムは超伝導キュービットであってもよく、制御デバイス112は、キュービットの周波数を調整するように磁場を生成するための制御線に制御パルスを供給するように構成されてもよい。
量子ハードウェア102は、読出デバイス114(たとえば、読出共鳴器)をさらに含み得る。測定デバイスを介して取得された測定結果108は、処理および解析のために古典プロセッサ104に提供され得る。いくつかの実現例では、量子ハードウェア102は量子回路を含むことができ、制御デバイス(複数可)112と読出デバイス(複数可)114とは、量子ハードウェア102に含まれるワイヤを介して送信される物理制御パラメータ(たとえば、マイクロ波パルス)を介して量子システム102上で動作する1つ以上の量子論理ゲートを実現し得る。制御デバイスのさらに別の例としては、デジタルアナログ変換器(digital to analog converter:DAC)が信号を作成する任意の波形発生器が挙げられる。
読出デバイス(複数可)114は、量子システム110で量子測定を実行し、測定結果108を古典プロセッサ104に送信するように構成され得る。さらに、量子ハードウェア102は、古典プロセッサ104から物理制御キュービットパラメータ値106を指定するデータを受信するように構成され得る。量子ハードウェア102は、受信した物理制御キュービットパラメータ値106を用いて、量子システム110上で制御デバイス(複数可)112と読出デバイス(複数可)114との動作を更新し得る。たとえば、量子ハードウェア102は、制御デバイス112に含まれる1つ以上のDACの電圧強度を表す新しい値を指定するデータを受信し、それに応じて、量子システム110上のDACの動作を更新し得る。古典プロセッサ104は、たとえば、パラメータ106の初期セットを指定するデータを量子ハードウェア102に送信することによって、量子システム110を初期量子状態で初期化するように構成され得る。
読出デバイス(複数可)114は、キュービットのような量子系の要素の|0>状態と|1>状態とのインピーダンスの差を利用して、要素(たとえば、キュービット)の状態を測定することができる。たとえば、読出共鳴器の共鳴周波数は、キュービットの非線形性に起因して、キュービットが状態|0>の場合または状態|1>の場合で異なる値を取ることができる。したがって、読出デバイス114から反射されたマイクロ波パルスは、キュービットの状態に依存する振幅と位相シフトとを担う。いくつかの実現例では、キュービット周波数でのマイクロ波伝搬を妨げるために、パーセルフィルタを読出デバイス(複数可)114と共に使用することができる。
図2は、本開示の例示的な実施形態に係る例示的なキュービットグリッド200を示す。たとえば、キュービットグリッド200は、量子表面符号、反復符号等に従って提供可能である。図2に示すように、キュービットグリッド200は、1つ以上のデータキュービット202および/または1つ以上の測定キュービット204のインターレースキュービットグリッドであり得る。測定キュービット204は、データキュービット202の出力において読出しを提供し、および/またはエラー(たとえば、パリティ)を測定するように構成可能である。たとえば、データキュービット202の一部または全部を使用して、量子アルゴリズムを定義する時系列の量子ゲート操作を、データキュービット202の一部または全部にわたって実現することができる。図2に示すように、データキュービット202は、測定キュービット204によって囲まれ得る。さらにおよび/または代替的に、測定キュービット204は、2つ以上(たとえば、4つ)のデータキュービット202によって画定される正方形または他の面内に配置することができる。
図3は、本開示の例示的な実施形態に係る量子ゲート操作を実現するために使用される例示的なキュービットグリッド300を示す。たとえば、キュービットグリッド300は、量子表面符号、反復符号等に従って提供可能である。図3に示すように、キュービットグリッド300は、1つ以上のデータキュービット202および/または1つ以上の測定キュービット204のインターレースキュービットグリッドであり得る。測定キュービット204は、データキュービット202の出力における読出しを提供し、および/またはエラー(たとえば、パリティ)を測定するように構成され得る。たとえば、データキュービット202の一部または全部を使用して、量子アルゴリズムを定義する時系列の量子ゲート操作を、データキュービット202の一部または全部にわたって実現することができる。
図3に示すように、量子ゲート操作302(たとえば、非断熱制御Zゲート操作)は、データキュービット202および測定キュービット204などの2つのキュービット間で実現可能である。量子ゲート操作302は、高周波数側(fhで示される)と低周波数側(flで示される)とを含み得る。本開示の例示的な態様によれば、低周波数側はデータキュービット202において実現される。さらにおよび/または代替的に、高周波数側は測定キュービット204で実現される。たとえば本開示の例示的な態様によると、測定キュービット204の遷移周波数(たとえば、fh)をデータキュービット202の遷移周波数(たとえば、fl)よりも高くなるように構成することによって、リーク状態が第1のキュービットにおいて存在する可能性がより高くなり得る。いくつかの実現例では、量子ゲート操作302は、非断熱量子ゲート操作および/または制御ゲート操作、たとえば非断熱制御zゲート操作などの制御Zゲート操作とすることができる。
図4は、本開示の例示的な実施形態に係る量子ゲート操作を実現するために使用される例示的なキュービットグリッド400を示す。図4に示す構成では、データキュービット(複数可)202は、各量子ゲート操作302の低周波数側で実現される。たとえば、データキュービット202が、4つの量子ゲート操作302(たとえば、4つの測定キュービット204)によって囲まれるようにキュービットグリッド400に設けられる場合、データキュービット202を、それら4つの量子ゲート操作302の各々の低周波数側に設けることができる。
図5は、本開示の例示的な実施形態に係る、量子ゲート操作を実現するために使用される例示的なキュービットグリッド500を示す。図5のキュービットグリッド500において、データキュービット202は、量子ゲート操作502のうちの2つの量子ゲート操作の低周波数側を実現するために使用され、量子ゲート操作504のうちの2つの量子ゲート操作の高周波数側を実現するために使用される。これらの配置は、量子グリッド500全体にわたってランダムにおよび/または規則的に設けられ得る。たとえば、グリッド500は、量子ゲート構成502,504の規則的なパターンを形成してもよく、かつ/または、構成は、他の最適化制約を満たすようになど、ランダムにまたは任意に提供されてもよい。
たとえば、4つの制御Zゲートがデータキュービット202ごとに、符号サイクルごとに設けられる表面符号では、リーク状態が、測定キュービット204をリセットすることによって除去可能になる前に、最初にデータキュービット202から測定キュービット204へ、次に測定キュービット204から別のデータキュービット202へ、2回目に移動する可能性があり得る。本開示の例示的な態様によれば、このようなことが起こる可能性を低減するための1つのアプローチは、4つの制御Zゲート502,504を有するデータキュービット202を、データキュービット202が4つのCZゲート502のうちの2つのCZゲートの低周波数側にあり、4つのCZゲート504のうちの他の2つのCZゲートの高周波数側にあるように、構成することである。このような構成は、量子グリッド500全体にわたってランダムにおよび/または規則的に設けることができる。たとえば、ランダムまたは規則的な配置のいずれかとすることによって、これは、他の動作制約に関する最適化の考慮事項を解放することができる。
図6は、本開示の例示的な態様に係るキュービット上の状態周波数の例示的な構成を示す周波数図600である。図6で使用されるように、f01は、たとえば|0>状態と|1>状態との間の周波数差を指し、他の添え字は、同様に周波数差を指す。2つのキュービットの周波数は、記号ηによって表されるキュービット非調和性615によってオフセットされ得る。第1のキュービット周波数図610と第2のキュービット周波数図620との間に図示されているように、この間隔によって、たとえば、あるキュービットのf23と別のキュービットのf12との間に共鳴が生じる。この共鳴は、図6に示すように、第1のキュービットにおけるf12レベルと第2のキュービットにおけるf01周波数との間の非断熱制御Z量子ゲート操作の実現に寄与することができる。
図7は、本開示の例示的な実施形態に係る、量子ゲート操作を実現するための例示的な方法700を示すフローチャート図である。図7は、図示および考察の目的で特定の順序で実行されるステップを示しているが、本開示の方法は、特に図示された順序または配置に限定されない。方法700のさまざまなステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、さまざまな方法で省略、再配置、組み合わせ、および/または適合が可能である。方法700は、図1の量子コンピューティングシステム100のような、1つ以上の量子制御デバイスと通信する量子ハードウェアを含む量子コンピューティングシステムのような、任意の適切なコンピューティングシステムによって実現することができる。
方法700は、702において、(たとえば、1つ以上の量子制御デバイスが、)量子ハードウェアの第1のキュービットを第1の遷移周波数で構成することを含み得る。方法700は、704において、(たとえば、1つ以上の量子制御デバイスが、)量子ハードウェアの第2のキュービットを第2の遷移周波数で構成することを含み得る。第1の遷移周波数は、第2の遷移周波数よりも高くてもよい。たとえば、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数との間に周波数差が存在し得る。本開示の例示的な態様によれば、第1の遷移周波数を第2の遷移周波数よりも高くなるように構成することによって、第1のキュービットにおいてリーク状態が存在する可能性がより高くなり得る。
方法700は、706において、(たとえば、1つ以上の量子制御デバイスが、)第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づいて、量子ゲート操作を、第1のキュービットおよび第2のキュービットにおいて実現することを含み得る。たとえば、第1のキュービットと第2のキュービットとは、第1の遷移周波数と第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づくなど、周波数差に基づく量子ゲート操作の側を実現するために使用され得る。いくつかの実現例において、量子ゲート操作は、非断熱制御Z量子ゲートであり得るか、または非断熱制御Z量子ゲートを含み得る。
1つ以上の量子制御デバイスは、第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成され得る。したがって、第1のキュービットに存在するリーク状態を、量子コンピューティングシステムから除去することができる。一例として、第1のキュービットは測定キュービットであり得る。さらにおよび/または代替的に、第2のキュービットはデータキュービットであり得る。さらに、いくつかの実現例では、量子ハードウェアを量子表面符号に配置することができる。第1の(たとえば、測定)キュービットは、測定キュービットから量子測定または量子読出し(たとえば、パリティ測定)が行われることに応答して、周期的にリセットまたはリフレッシュされ得る。第1のキュービットは、マイクロ秒台(たとえば、約1マイクロ秒)の間隔などの任意の適切な間隔で、周期的にリセットすることができる。
図8は、図1を参照して説明したシステムなど、本開示の例示的な実施形態に係るシステムおよび方法を実現するために使用することができる例示的なコンピューティングシステム1000を示すブロック図である。システム1000は、ネットワーク1050を介して通信可能に結合された制御システム1010と量子コンピューティングシステム1030とを含む。本明細書で説明する方法のいずれかの1つ以上の態様は、制御システム1010および/または量子コンピューティングシステム1030上で実現することができる。
制御システム1010は、任意のタイプのコンピューティングデバイス(たとえば、古典コンピューティングデバイス)を含み得る。制御システム1010は、1つ以上のプロセッサ1012とメモリ1014とを含む。1つ以上のプロセッサ1012は、任意の適切な処理デバイス(たとえば、プロセッサコア、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、コントローラ、マイクロコントローラなど)を含むことができ、1つのプロセッサまたは動作可能に接続された複数のプロセッサであり得る。メモリ1014は、RAM、ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスクなどの1つ以上の非一時的なコンピュータ読取可能記憶媒体、およびそれらの組み合わせを含み得る。メモリ1014は、データ1016(たとえば、キュービットパラメータ、測定値など)と、プロセッサ1012によって実行されて、制御システム1010に本明細書に開示される方法のいずれかの1つ以上の態様などの動作を実行させる命令1018とを格納することができる。制御システム1010は、本開示の例示的な実施形態に係る、量子計算におけるエラーを識別するために、量子システム(たとえば、量子システム1040)の出力を測定することによって取得されるエラー情報1020を処理するように構成され得る。さらに、量子制御システム1010は、量子システム1040の動作(たとえば、遷移周波数)を制御するように構成され得る。
量子コンピューティングシステム1030は、1つ以上のプロセッサ1032とメモリ1034とを含む。1つ以上プロセッサ1032は、適切な処理デバイス(たとえば、プロセッサコア、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、コントローラ、マイクロコントローラなど)を含むことができ、1つのプロセッサまたは動作可能に接続された複数のプロセッサであり得る。メモリ1034は、RAM、ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスクなどの1つ以上の非一時的なコンピュータ読取可能記憶媒体、およびそれらの組み合わせを含み得る。メモリ1034は、データ1036と、プロセッサ1032によって実行されて、量子コンピューティングシステム1030に、複数のキュービットを有する量子システム1040上の1つ以上の量子ゲートを有する量子回路の実現、および関連する測定値(たとえば、エラー情報1020)の取得などの動作を実行させる命令1038とを格納することができる。量子コンピューティングシステム1030は、図1を参照して議論され説明された量子コンピューティングシステムと同様であり得る。本開示の範囲から逸脱することなく、他の適切な量子コンピューティングシステムを使用することができる。
ネットワーク1050は、ローカルエリアネットワーク(たとえば、イントラネット)、ワイドエリアネットワーク(たとえば、インターネット)、またはそれらのいくつかの組み合わせなどの任意のタイプの通信ネットワークとすることができ、任意の数の有線リンクまたは無線リンクを含み得る。一般に、ネットワーク1050上の通信は、多種多様な通信プロトコル(たとえば、TCP/IP、HTTP、SMTP、FTP)、符号化もしくはフォーマット(たとえば、HTML、XML)、および/または保護スキーム(たとえば、VPN、セキュアHTTP、SSL)を使用して、任意のタイプの有線接続および/または無線接続を介して伝送され得る。いくつかの実現例では、制御システム1010が量子コンピューティングシステム1030と直接信号通信するように、ネットワーク1050を省略してもよい。
本明細書に記載のデジタル、古典、および/または量子の主題、ならびにデジタル機能操作および量子操作の実現例は、デジタル電子回路、適切な量子回路、または、より一般的には量子計算システムにおいて、有形に実現されたデジタルおよび/または量子コンピュータソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよく、本明細書に開示される構造およびそれらの構造的均等物を含むデジタルおよび/または量子コンピュータハードウェアで、またはそれらの1つ以上の組み合わせで実現してもよい。「量子コンピューティングシステム」という用語は、量子コンピュータ/コンピューティングシステム、量子情報処理システム、量子暗号システム、または量子シミュレータを含み得るが、これらに限定されない。
本明細書に記載のデジタルおよび/または量子の主題の実現例は、1つ以上のデジタルおよび/または量子コンピュータプログラムとして、すなわち、データ処理装置によって実行される、またはデータ処理装置の動作を制御するための、有形の非一時的な記憶媒体上に符号化されたデジタルおよび/または量子コンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして実現可能である。デジタルおよび/または量子コンピュータ記憶媒体は、機械読取可能記憶装置、機械読取可能記憶基板、ランダムもしくはシリアルアクセスメモリデバイス、1つ以上のキュービット/キュービット構造、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせとすることができる。代替的にまたはさらに、プログラム命令は、デジタル情報および/または量子情報を符号化することができる、人工的に生成された伝搬信号(たとえば、機械によって生成された電気信号、光信号、または電磁信号)に符号化可能であり、適切な受信装置に送信されてデータ処理装置によって実行されるデジタル情報および/または量子情報を符号化するために生成される。
量子情報および量子データという用語は、量子系によって搬送される、保持される、もしくは量子系に格納される情報またはデータを指し、最小の自明でない系はキュービット、すなわち量子情報の単位を定義する系である。なお、「キュービット」という用語は、対応する文脈において2準位系として適切に近似され得る全ての量子系を包含する。このような量子系は、たとえば、2つ以上の準位を有する多準位系を含み得る。例として、このような系は、原子、電子、光子、イオン、または超伝導キュービットを含み得る。多くの実現例では、計算基礎状態は基底状態および第一励起状態と識別されるが、計算状態をより高準位の励起状態(たとえば、キュービット)で識別する他の設定が可能であることが理解される。
「データ処理装置」という用語は、デジタルおよび/または量子データ処理ハードウェアを指し、デジタルおよび/または量子データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、およびマシンを包含し、例として、プログラマブルデジタルプロセッサ、プログラマブル量子プロセッサ、デジタルコンピュータ、量子コンピュータ、または複数のデジタルおよび量子プロセッサ、またはコンピュータ、ならびにそれらの組み合わせを含む。また、装置は、専用論理回路、たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array:FPGA)、または特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit:ASIC)、または量子シミュレータ、すなわち、特定の量子系に関する情報をシミュレートまたは生成するように設計された量子データ処理装置とすることもでき、これをさらに含むこともできる。特に、量子シミュレータは、万能量子計算を実行する能力を有さない専用量子コンピュータである。装置は、ハードウェアに加えて、選択的に、デジタルおよび/または量子コンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード、たとえば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらの1つ以上の組み合わせを構成するコードを含み得る。
デジタルまたは古典的なコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、モジュール、ソフトウェアモジュール、スクリプト、もしくはコードとも呼ばれる、または記述されることもある)は、コンパイラ型言語もしくはインタプリタ型言語または宣言型言語もしくは手続き型言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書込むことができ、スタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、もしくはデジタル計算環境での使用に適した他のユニットとして等、任意の形態でデプロイすることができる。量子コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、モジュール、ソフトウェアモジュール、スクリプト、もしくはコードとも呼ばれる、または記述されることもある)は、コンパイラ言語もしくはインタプリタ型言語または宣言型言語もしくは手続き型言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書込むことができ、適切な量子プログラミング言語に変換することができる、または量子プログラミング言語(たとえば、QCL、Quipper、Cirqなど)で書き込むことができる。
デジタルおよび/または量子コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応することができるが、対応する必要はない。プログラムは、他のプログラムまたはデータ(たとえば、マークアップ言語文書に格納された1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部に、当該プログラム専用の単一のファイルに、または複数の連係するファイル(たとえば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、もしくはコードの一部を格納するファイル)に、格納することができる。デジタルおよび/または量子コンピュータプログラムは、1つのデジタルコンピュータもしくは1つの量子コンピュータ、または1つのサイトもしくは複数のサイトに分散して配置され、デジタルおよび/または量子データ通信ネットワークによって相互接続された複数のデジタルおよび/または量子コンピュータ上にデプロイして実行することもできる。量子データ通信ネットワークとは、量子系(たとえばキュービット)を用いて量子データを送信し得るネットワークであると理解される。一般に、デジタルデータ通信ネットワークは量子データを送信することができないが、量子データ通信ネットワークは、量子データとデジタルデータとの両方を送信することができる。
本明細書に記載のプロセスおよび論理フローは、1つ以上のプログラマブルデジタルおよび/または量子コンピュータが、1つ以上のデジタルおよび/または量子プロセッサを用いて動作し、必要に応じて1つ以上のデジタルおよび/または量子コンピュータプログラムを実行して、入力されたデジタルおよび量子データを処理して出力を生成することにより機能を行うことによって、実行することができる。プロセスおよび論理フローを、専用論理回路(たとえば、FPGAもしくはASIC)または量子シミュレータによって実行することもできるし、専用論理回路または量子シミュレータと1つ以上のプログラムされたデジタルおよび/または量子コンピュータとの組み合わせによって実行することもでき、装置をこれらとして実現することもできる。
1つ以上のデジタルおよび/または量子コンピュータまたはプロセッサのシステムが特定の操作または動作を実行する「ように構成されている」または「ように動作可能である」ということは、当該システム上にソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはこれらの組み合わせがインストールされており、動作中、上記システムに上記操作または動作を実行させることを意味する。1つ以上のデジタルおよび/または量子コンピュータプログラムが特定の操作または動作を実行するように構成されているということは、1つ以上のプログラムが、デジタルおよび/または量子データ処理装置によって実行されると、装置に上記演算操作または動作を実行させる命令を含むことを意味する。量子コンピュータは、量子計算装置によって実行されると上記操作または動作を当該装置に実行させる命令を、デジタルコンピュータから受信してもよい。
デジタルおよび/または量子コンピュータプログラムの実行に適したデジタルおよび/または量子コンピュータは、汎用もしくは専用のデジタルおよび/または量子マイクロプロセッサまたはその両方、または任意の他の種類のデジタルおよび/または量子中央演算装置に基づくものであってもよい。一般に、デジタルおよび/または量子中央演算装置は、読取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、または量子データ(たとえば、光子)を送信するのに適した量子系、またはこれらの組み合わせから、命令ならびにデジタルおよび/または量子データを受信する。
デジタルおよび/または量子コンピュータの要素の例は、命令を実施または実行するための中央演算装置と、命令ならびにデジタルおよび/または量子データを格納するための1つ以上のメモリデバイスとである。中央演算装置およびメモリは、専用論理回路または量子シミュレータによって補完されてもよいし、それらに組み込まれてもよい。一般に、デジタルおよび/または量子コンピュータは、デジタルおよび/または量子データを格納するための1つ以上の大容量記憶装置(たとえば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、または量子情報を格納するのに適した量子系)も含むか、または、そのような大容量記憶装置との間でデジタルおよび/または量子データを送受信するように大容量記憶装置に動作可能に接続されているか、またはその両方である。ただし、デジタルおよび/または量子コンピュータは、そのようなデバイスを有するとは限らない。
デジタルおよび/または量子コンピュータプログラム命令ならびにデジタルおよび/または量子データを格納するのに適したデジタルおよび/または量子コンピュータ読取可能媒体は、あらゆる形態の不揮発性のデジタルおよび/または量子メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含み、例として、半導体メモリデバイス(たとえば、EPROMデバイス、EEPROMデバイス、およびフラッシュメモリデバイス)、磁気ディスク(たとえば、内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスク)、光磁気ディスク、CD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスク、ならびに量子系(たとえば、トラップ原子またはトラップ電子)を含む。なお、量子メモリは、量子データを高い忠実度および高い効率で長時間記憶することができるデバイスであり、たとえば、光を用いて送信を行ない、物質を用いて重ね合わせまたは量子コヒーレンス等の量子データの量子特徴を記憶および保存する光-物質インターフェイスである。
本明細書に記載のさまざまなシステムまたはそれらの一部の制御は、命令を含むデジタルおよび/または量子コンピュータプログラム製品で実現することができる。これらの命令は、1つ以上の有形の非一時的な機械読取可能記憶媒体に格納されており、1つ以上のデジタルおよび/または量子処理装置上で実行可能である。本明細書に記載のシステムまたはそれらの一部は、1つ以上のデジタルおよび/または量子処理装置と、本明細書に記載の動作を実行するための実行可能命令を格納するメモリとを含み得る装置、方法、また電子はシステムとして実現することができる。
本明細書には多くの具体的な実現例の詳細が含まれるが、これらの詳細は、請求され得る事項の範囲を限定するものではなく、特定の実現例に特有の特徴の説明として考えるべきである。本明細書において別々の実現例の文脈で記載したある特徴を、単一の実現例において組み合わせて実現してもよい。逆に、単一の実現例の文脈で記載したさまざまな特徴を、複数の実現例において別々にまたは任意の適切なサブコンビネーションで実現してもよい。さらに、特徴は特定の組み合わせで作用するものとして上述され、当初はそのように請求されることさえあるが、請求する組み合わせのうちの1つ以上の特徴は、組み合わせから削除されることもあり、請求する組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形例を対象とすることもある。
同様に、図面では動作を特定の順序で示しているが、望ましい結果を達成するために、これらの動作を図示された特定の順序で実行する、または順番に実行する必要があると理解すべきではなく、または図示された全ての動作を実行する必要があると理解すべきではない。ある状況では、マルチタスキングおよび並列処理が好都合なこともある。さらに、上述の実現例におけるさまざまなシステムモジュールおよびコンポーネントの分離は、全ての実現例においてそのような分離が必要であると理解すべきではなく、記載したプログラムコンポーネントおよびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品に一体化され、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化することができると理解すべきである。
主題の特定の実現例について上述した。下記の特許請求の範囲には他の実現例も含まれる。たとえば、特許請求の範囲で列挙する動作を異なる順序で実行しても望ましい結果を得ることができる。一例として、望ましい結果を得るために、添付の図面に示すプロセスは、必ずしも図示された特定の順序または順番に従う必要はない。場合によっては、マルチタスキングおよび並列処理が好都合である。
Claims (20)
- リーク状態を除去するように構成された量子コンピューティングシステムであって、
第1のキュービットと第2のキュービットとを含む量子ハードウェアを備え、前記第1のキュービットは第1の遷移周波数を有するように構成され、前記第2のキュービットは第2の遷移周波数を有するように構成され、前記第1の遷移周波数は前記第2の遷移周波数よりも高く、前記量子コンピューティングシステムはさらに、
少なくとも前記第1のキュービットと前記第2のキュービットとの動作を制御するように構成された1つ以上の量子制御デバイスを備え、前記1つ以上の量子制御デバイスは、前記第1の遷移周波数と前記第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のキュービットと前記第2のキュービットとに対して量子ゲート操作を実現するように構成され、前記1つ以上の量子制御デバイスは、前記第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成されている、量子コンピューティングシステム。 - 前記第1のキュービットは、測定キュービットを含む、請求項1に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記第2のキュービットは、データキュービットを含む、請求項1に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記量子ゲート操作は、非断熱量子ゲート操作を含む、請求項1に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記量子ゲートは、制御ゲート操作を含む、請求項1に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記制御ゲート操作は、制御Zゲート操作を含む、請求項5に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記1つ以上の量子制御デバイスは、前記第1のキュービットの前記量子状態を|0>状態に周期的にリセットするように構成されている、請求項1に記載の量子コンピューティングシステム。
- リーク状態を除去するように構成された量子コンピューティングシステムであって、
キュービットグリッドに配置された複数のキュービットを含む量子ハードウェアを備え、前記複数のキュービットは、複数の測定キュービットを用いて量子ゲート操作を実現するように構成された1つ以上のデータキュービットを含み、
前記量子ゲート操作の各々は、高周波数側と低周波数側とを含み、前記低周波数側は、前記1つ以上のデータキュービットにおいて実現されるように構成されている、量子コンピューティングシステム。 - 前記複数のキュービットは、量子表面符号に配置されている、請求項8に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記量子ゲート操作は、非断熱量子ゲート操作を含む、請求項8に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記量子ゲート操作は、制御Zゲート操作を含む、請求項8に記載の量子計算システム。
- 前記1つ以上のデータキュービットのうちのデータキュービットにおいて実現される量子ゲート操作ごとに、前記量子ゲート操作の低周波数側が前記データキュービットにおいて実現される、請求項8に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記量子ゲート操作のうちの2つの量子ゲート操作の低周波数側が、前記1つ以上のデータキュービットのうちのデータキュービットにおいて実現され、前記量子ゲート操作のうちの2つの量子ゲート操作の高周波数側が、前記データキュービットにおいて実現される、請求項8に記載の量子コンピューティングシステム。
- 前記1つ以上のデータキュービットの各データキュービットは、4つの量子ゲート操作を実現する、請求項13に記載の量子コンピューティングシステム。
- 量子ゲート操作を実現するようにコンピュータによって実現される方法であって、
1つ以上の量子制御デバイスが、量子ハードウェアの第1のキュービットを第1の遷移周波数に設定することと、
前記1つ以上の量子制御デバイスが、前記量子ハードウェアの第2のキュービットを第2の遷移周波数に設定することとを含み、前記第1の遷移周波数は前記第2の遷移周波数よりも高い、前記コンピュータによって実現される方法はさらに、
前記1つ以上の量子制御デバイスが、前記第1の遷移周波数と前記第2の遷移周波数とに少なくとも部分的に基づいて、量子ゲート操作を、前記第1のキュービットと前記第2のキュービットとにおいて実現することを含み、
前記1つ以上の量子制御デバイスは、前記第1のキュービットの量子状態を周期的にリセットするように構成されている、コンピュータによって実現される方法。 - 前記第1のキュービットは測定キュービットを含む、請求項15に記載のコンピュータによって実現される方法。
- 前記第2のキュービットはデータキュービットを含む、請求項15に記載のコンピュータによって実現される方法。
- 前記量子ゲート操作は、非断熱制御Z量子ゲートを含む、請求項15に記載のコンピュータによって実現される方法。
- 前記第1の遷移周波数と前記第2の遷移周波数との間に周波数差が存在し、前記量子ゲート操作は、前記周波数差に少なくとも部分的に基づいて実現される、請求項15に記載のコンピュータによって実現される方法。
- 前記量子ハードウェアは、量子表面符号に配置される、請求項15に記載のコンピュータによって実現される方法。
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