JP2024510200A - 自己免疫治療用途のためのcd79b抗体の使用 - Google Patents

自己免疫治療用途のためのcd79b抗体の使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2024510200A
JP2024510200A JP2023555486A JP2023555486A JP2024510200A JP 2024510200 A JP2024510200 A JP 2024510200A JP 2023555486 A JP2023555486 A JP 2023555486A JP 2023555486 A JP2023555486 A JP 2023555486A JP 2024510200 A JP2024510200 A JP 2024510200A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
hcdr2
hcdr3
lcdr2
lcdr3
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023555486A
Other languages
English (en)
Inventor
ズン,ソンマオ
エメリー,ジョン
ネメス,ジェニファー,エフ.
シェン,ファン
セス,パンカジュ
Original Assignee
ヤンセン バイオテツク,インコーポレーテツド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヤンセン バイオテツク,インコーポレーテツド filed Critical ヤンセン バイオテツク,インコーポレーテツド
Publication of JP2024510200A publication Critical patent/JP2024510200A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2803Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against the immunoglobulin superfamily
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/21Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin from primates, e.g. man

Abstract

本開示は、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含む分化抗原群79Bタンパク質(CD79B)に結合する抗原結合ドメイン、それらをコードするポリヌクレオチド、ベクター、宿主細胞、それらを作製及び使用する方法を提供する。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年3月12日に出願された米国仮出願第63/160,127号及び2021年10月6日に出願された米国仮出願第63/252,910号の優先権を主張し、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本開示は、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含む、分化抗原群79Bタンパク質(CD79B)に結合する抗原結合ドメイン、それらをコードするポリヌクレオチド、ベクター、宿主細胞、それらを作製及び使用する方法を提供する。
自己免疫疾患の有病率は、一般集団の3~5%であると推定され、B細胞の調節不全、自己反応性B細胞、及び自己抗体の存在は、多くの自己免疫疾患の共通の特徴である(Wang et al.,2015,J Intern Med 2015;278:369-395)。
B細胞(又はBリンパ球)は、適応免疫の中心的な構成要素であり、抗体を産生し、抗原提示細胞の役割を果たし、サイトカインを分泌し、活性化後にメモリB細胞へと発達することにより、いくつかの異なる病原体に応答する(Packard and Cambier,2013,F1000Prime Rep,5:40)。B細胞は、血液及びリンパ系で循環する。リンパ器官では、B細胞がその同族抗原に遭遇し、Tヘルパー細胞からの追加シグナルと共に、そのB細胞がエフェクター形質細胞に分化することができる。これらの細胞は、血液中を循環して抗原又は病原体を標的とし排除する、特定の抗体を分泌する(Puri et al.,2013,Int Rev Immunol,32(4):397-427)。
健康な個体において、免疫寛容は、免疫系が自己抗原を認識することを妨げ、その結果、B細胞、T細胞、及び骨髄細胞による健康な細胞及び組織の標的化及び破壊を制限する。しかしながら、自己免疫疾患は、免疫細胞が自己抗原を認識して反応する寛容の破壊を特徴とする。そのような場合、B細胞は、自己抗原を認識してそれに対する抗体(「自己抗体」)を産生し、これらの抗体は、その後、補体、細胞傷害性T細胞、及び骨髄細胞などの免疫系の他の成分による破壊のために細胞及び組織を標的化することができる。
抗原が病原体由来又は自己抗原のいずれかであるかを検出するために、B細胞は、膜貫通免疫グロブリン分子(mIg)並びにCD79a(Igα)及びCD79b(Igβ)のジスルフィド結合ヘテロ二量体から構成される多成分受容体である細胞表面受容体(BCR)を発現する(Chu et al.,2001,Appl Immunohistochem Mol Morphol,Jun;9(2):97-106)。CD79bは、B細胞系列内でB細胞の多くの分化状態にわたって選択的に発現される。BCRの活性化は、B細胞分化、抗体及び自己抗体の産生、サイトカイン産生、並びにT細胞への抗原提示などの複数の免疫活性化の結果をもたらす。
一態様では、本開示は、分化抗原群79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含む単離タンパク質を提供する。一実施態様では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、重鎖相補性決定領域(HCDR)1、HCDR2、HCDR3、軽鎖相補性決定領域(LCDR)1、LCDR2及びLCDR3からなる群から選択される少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含む。
一実施形態では、HCDR1が、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、及び配列番号131からなる群から選択され、HCDR2が、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、及び配列番号132からなる群から選択され、HCDR3が、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、及び配列番号133からなる群から選択され、LCDR1が、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、及び配列番号134からなる群から選択され、LCDR2が、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、及び配列番号135からなる群から選択され、LCDR3が、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、及び配列番号136からなる群から選択される。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、HCDR1、HCDR2及びHCDR3を含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
(a)配列番号1のHCDR1、配列番号2のHCDR2、及び配列番号3のHCDR3、
(b)配列番号11のHCDR1、配列番号12のHCDR2、及び配列番号13のHCDR3、
(c)配列番号21のHCDR1、配列番号22のHCDR2、及び配列番号23のHCDR3、
(d)配列番号31のHCDR1、配列番号32のHCDR2、及び配列番号33のHCDR3、
(e)配列番号41のHCDR1、配列番号42のHCDR2、及び配列番号43のHCDR3、
(f)配列番号51のHCDR1、配列番号52のHCDR2、及び配列番号53のHCDR3、
(g)配列番号61のHCDR1、配列番号62のHCDR2、及び配列番号63のHCDR3、
(h)配列番号71のHCDR1、配列番号72のHCDR2、及び配列番号73のHCDR3、
(i)配列番号81のHCDR1、配列番号82のHCDR2、及び配列番号83のHCDR3、
(j)配列番号91のHCDR1、配列番号92のHCDR2、及び配列番号93のHCDR3、
(k)配列番号101のHCDR1、配列番号102のHCDR2、配列番号103のHCDR3、配列番号104のLCDR1、配列番号105のLCDR2、及び配列番号106のLCDR3、
(l)配列番号111のHCDR1、配列番号112のHCDR2、配列番号113のHCDR3、配列番号114のLCDR1、配列番号115のLCDR2、及び配列番号116のLCDR3、
(m)配列番号121のHCDR1、配列番号122のHCDR2、配列番号123のHCDR3、配列番号124のLCDR1、配列番号125のLCDR2、及び配列番号126のLCDR3、又は
(n)配列番号131のHCDR1、配列番号132のHCDR2、配列番号133のHCDR3、配列番号134のLCDR1、配列番号135のLCDR2、及び配列番号136のLCDR3、を含む。
一実施態様では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、LCDR1、LCDR2及びLCDR3を含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
(a)配列番号4のLCDR1、配列番号5のLCDR2、及び配列番号6のLCDR3、
(b)配列番号14のLCDR1、配列番号15のLCDR2、及び配列番号16のLCDR3、
(c)配列番号24のLCDR1、配列番号25のLCDR2、及び配列番号26のLCDR3、
(d)配列番号34のLCDR1、配列番号35のLCDR2、及び配列番号36のLCDR3、
(e)配列番号44のLCDR1、配列番号45のLCDR2、及び配列番号46のLCDR3、
(f)配列番号54のLCDR1、配列番号55のLCDR2、及び配列番号56のLCDR3、
(g)配列番号64のLCDR1、配列番号65のLCDR2、及び配列番号66のLCDR3、
(h)配列番号74のLCDR1、配列番号75のLCDR2、及び配列番号76のLCDR3、
(i)配列番号84のLCDR1、配列番号85のLCDR2、及び配列番号86のLCDR3、
(j)配列番号94のLCDR1、配列番号95のLCDR2、及び配列番号96のLCDR3、
(k)配列番号104のLCDR1、配列番号5のLCDR2、及び配列番号106のLCDR3、
(l)配列番号114のLCDR1、配列番号115のLCDR2、及び配列番号116のLCDR3、
(m)配列番号124のLCDR1、配列番号125のLCDR2、及び配列番号126のLCDR3、又は
(n)配列番号134のLCDR1、配列番号135のLCDR2、及び配列番号136のLCDR3、を含む。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2及びLCDR3を含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
(a)配列番号1のHCDR1、配列番号2のHCDR2、配列番号3のHCDR3、配列番号4のLCDR1、配列番号5のLCDR2、及び配列番号6のLCDR3、
(b)配列番号11のHCDR1、配列番号12のHCDR2、配列番号13のHCDR3、配列番号14のLCDR1、配列番号15のLCDR2、及び配列番号16のLCDR3、
(c)配列番号21のHCDR1、配列番号22のHCDR2、配列番号23のHCDR3、配列番号24のLCDR1、配列番号25のLCDR2、及び配列番号26のLCDR3、
(d)配列番号31のHCDR1、配列番号32のHCDR2、配列番号33のHCDR3、配列番号34のLCDR1、配列番号35のLCDR2、及び配列番号36のLCDR3、
(e)配列番号41のHCDR1、配列番号42のHCDR2、配列番号43のHCDR3、配列番号44のLCDR1、配列番号45のLCDR2、及び配列番号46のLCDR3、
(f)配列番号51のHCDR1、配列番号52のHCDR2、配列番号53のHCDR3、配列番号54のLCDR1、配列番号55のLCDR2、及び配列番号56のLCDR3、
(g)配列番号61のHCDR1、配列番号62のHCDR2、配列番号63のHCDR3、配列番号64のLCDR1、配列番号65のLCDR2、及び配列番号66のLCDR3、
(h)配列番号71のHCDR1、配列番号72のHCDR2、配列番号73のHCDR3、配列番号74のLCDR1、配列番号75のLCDR2、及び配列番号76のLCDR3、
(i)配列番号81のHCDR1、配列番号82のHCDR2、配列番号83のHCDR3、配列番号84のLCDR1、配列番号85のLCDR2、及び配列番号86のLCDR3、
(j)配列番号91のHCDR1、配列番号92のHCDR2、配列番号93のHCDR3、配列番号94のLCDR1、配列番号95のLCDR2、及び配列番号96のLCDR3、
(k)配列番号101のHCDR1、配列番号102のHCDR2、配列番号103のHCDR3、配列番号104のLCDR1、配列番号5のLCDR2、及び配列番号106のLCDR3、
(l)配列番号111のHCDR1、配列番号112のHCDR2、配列番号113のHCDR3、配列番号114のLCDR1、配列番号115のLCDR2、及び配列番号116のLCDR3、
(m)配列番号121のHCDR1、配列番号122のHCDR2、配列番号123のHCDR3、配列番号124のLCDR1、配列番号125のLCDR2、及び配列番号126のLCDR3、又は
(n)配列番号131のHCDR1、配列番号132のHCDR2、配列番号133のHCDR3、配列番号134のLCDR1、配列番号135のLCDR2、及び配列番号136のLCDR3、を含む。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは重鎖可変領域(VH)を含み、VHはHCDR1、HDR2及びHCDR3を含む。一実施形態では、VHは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、及び配列番号137からなる群より選択される。
一実施態様では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは軽鎖可変領域(VL)を含み、VLはLCDR1、LDR2及びLCDR3を含む。一実施形態では、VLは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、及び配列番号138からなる群より選択される。
一実施形態では、VHは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、及び配列番号137からなる群から選択され、VLは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、及び配列番号138からなる群から選択される。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
(a)配列番号7のVH及び配列番号8のVL、
(b)配列番号17のVH及び配列番号18のVL、
(c)配列番号27のVH及び配列番号28のVL、
(d)配列番号37のVH及び配列番号38のVL、
(e)配列番号47のVH及び配列番号48のVL、
(f)配列番号57のVH及び配列番号58のVL、
(g)配列番号67のVH及び配列番号68のVL、
(h)配列番号77のVH及び配列番号78のVL、
(i)配列番号87のVH及び配列番号88のVL、
(j)配列番号97のVH及び配列番号98のVL、
(k)配列番号107のVH及び配列番号108のVL、
(l)配列番号117のVH及び配列番号118のVL、
(m)配列番号127のVH及び配列番号128のVL、又は
(n)配列番号137のVH及び配列番号138のVL、を含む。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、scFv、(scFv)、Fv、Fab、F(ab’)、Fd、dAb、又はVHHである。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、Fabである。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、VHHである。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、scFvである。一実施形態では、scFvは、N末端からC末端に向かって、VH、第1のリンカー(L1)、及びVL(VH-L1-VL)、又はVL、L1、及びVH(VL-L1-VH)を含む。一実施形態では、L1は、約5~50個のアミノ酸、約5~40個のアミノ酸、約10~30個のアミノ酸、又は約10~20個のアミノ酸を含む。一実施形態では、L1は、配列番号141~配列番号173からなる群から選択される、アミノ酸配列を含む。
一実施形態では、単離タンパク質は、単一特異性タンパク質である。一実施形態では、単離タンパク質は、多重特異性タンパク質である。一実施形態では、多重特異性タンパク質は、二重特異性タンパク質である。一実施形態では、多重特異性タンパク質は、三重特異性タンパク質である。
一実施形態では、単離タンパク質は、免疫グロブリン(Ig)定常領域又はそのIg定常領域の断片を更に含む。一実施形態では、Ig定常領域は、Fc領域を含む。一実施形態では、Ig定常領域の断片は、CH2ドメインを含む。一実施形態では、Ig定常領域の断片は、CH3ドメインを含む。一実施形態では、Ig定常領域の断片は、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含む。一実施形態では、Ig定常領域の断片は、ヒンジの少なくとも一部分、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含む。一実施形態では、Ig定常領域の断片は、ヒンジ、CH2ドメイン、及びCH3ドメインを含む。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、Ig定常領域又はIg定常領域の断片のN末端にコンジュゲートされる。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、Ig定常領域又はIg定常領域の断片のC末端にコンジュゲートされる。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、第2のリンカー(L2)を介してIg定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートされる。一実施形態では、L2は、配列番号141~配列番号173のアミノ酸配列を含む。
一実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片は、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4アイソタイプである。一実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片はIgG1アイソタイプである。
一実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片は、タンパク質のFcγ受容体(Fcγ受容体、FcR)への低減された結合をもたらす少なくとも1つの変異を含む。一実施形態では、FcγRは、F234A/L235A、L234A/L235A、L234A/L235A/D265S、V234A/G237A/P238S/H268A/V309L/A330S/P331S、F234A/L235A、S228P/F234A/L235A、N297A、V234A/G237A、K214T/E233P/L234V/L235A/G236欠失/A327G/P331A/D365E/L358M、H268Q/V309L/A330S/P331S、S267E/L328F、L234F/L235E/D265A、L234A/L235A/G237A/P238S/H268A/A330S/P331S、S228P/F234A/L235A/G237A/P238S、及びS228P/F234A/L235A/G236欠失/G237A/P238Sからなる群から選択され、残基番号付けはEUインデックスに従う。
一実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片は、タンパク質のFcγへの増強された結合をもたらす少なくとも1つの変異を含む。一実施形態では、FcγRは、S239D/I332E、S298A/E333A/K334A、F243L/R292P/Y300L、F243L/R292P/Y300L/P396L、F243L/R292P/Y300L/V305I/P396L、及びG236A/S239D/I332Eからなる群から選択され、残基番号付けは、EUインデックスに従う。一実施形態では、FcγRは、FcγRI、FcγRIIA、FcγRIIB、若しくはFcγRIII、又はそれらの任意の組み合わせである。
一実施形態では、Ig定常領域の断片のIg定常領域は、タンパク質の半減期を調節する少なくとも1つの変異を含む。一実施形態では、タンパク質の半減期を調節する少なくとも1つの変異は、H435A、P257I/N434H、D376V/N434H、M252Y/S254T/T256E/H433K/N434F、T308P/N434A、及びH435Rからなる群から選択され、残基番号付けは、EUインデックスに従う。
一実施形態では、タンパク質は、Ig定常領域のCH3ドメインに少なくとも1つの変異を含む。一実施形態では、Ig定常領域のCH3ドメインにおける少なくとも1つの変異は、T350V、L351Y、F405A、Y407V、T366Y、T366W、F405W、T394W、T394S、Y407T、Y407A、T366S/L368A/Y407V、L351Y/F405A/Y407V、T366I/K392M/T394W、F405A/Y407V、T366L/K392M/T394W、L351Y/Y407A、T366A/K409F、L351Y/Y407A、T366V/K409F、T366A/K409F、T350V/L351Y/F405A/Y407V、及びT350V/T366L/K392L/T394Wからなる群から選択され、残基番号付けは、EUインデックスに従う。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインが重鎖及び軽鎖を含み、重鎖がVHを含み、軽鎖がVLを含む。一実施形態では、HCは、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、又は配列番号139からなる群から選択され、LCは、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、又は配列番号140からなる群から選択される。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
(a)配列番号9のHC及び配列番号10のLC、
(b)配列番号19のHC及び配列番号20のLC、
(c)配列番号29のHC及び配列番号30のLC、
(d)配列番号39のHC及び配列番号40のLC、
(e)配列番号49のHC及び配列番号50のLC、
(f)配列番号59のHC及び配列番号60のLC、
(g)配列番号69のHC及び配列番号70のLC、
(h)配列番号79のHC及び配列番号80のLC、
(i)配列番号89のHC及び配列番号90のLC、
(j)配列番号99のHC及び配列番号100のLC、
(k)配列番号109のHC及び配列番号110のLC、
(l)配列番号119のHC及び配列番号120のLC、
(m)配列番号129のHC及び配列番号130のLC、又は
(n)配列番号139のHC及び配列番号140のLC、を含む。
一態様では、本開示は、治療剤又は造影剤にコンジュゲートされた本開示の単離タンパク質を含む、免疫コンジュゲートを提供する。一態様では、本開示は、本開示の単離タンパク質と、医薬的に許容される担体と、を含む、医薬組成物を提供する。
一態様では、本開示は、本開示の単離タンパク質をコードするポリヌクレオチドを提供する。一態様では本開示は、本開示のポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。一態様では、本開示は、ベクターを含む宿主細胞を提供する。
一態様では、本開示の単離タンパク質を産生する方法であって、タンパク質が発現される条件で本開示の宿主細胞を培養すること、及び、宿主細胞によって産生されたタンパク質を収集すること、を含む、方法を提供する。
一態様では、本開示は、本開示の単離タンパク質のCD79bに結合する抗原結合ドメイン、本開示の免疫コンジュゲート又は本開示の医薬組成物の治療有効量を、自己免疫疾患を有する対象に投与することを含む方法を提供する。
一態様では、本開示は、対象の自己免疫疾患を治療する方法を提供する。一実施形態では、本方法は、治療有効量の本開示の単離タンパク質のCD79bに結合する抗原結合ドメイン、本開示の免疫コンジュゲート又は本開示の医薬組成物を、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって対象に投与することを含む。
一態様では、本開示は、対象の自己免疫疾患の予防する方法を提供する。一実施形態では、本方法は、治療有効量の本開示の単離タンパク質のCD79bに結合する抗原結合ドメイン、本開示の免疫コンジュゲート又は本開示の医薬組成物を、自己免疫疾患を予防するのに十分な時間にわたって対象に投与することを含む。
一実施形態では、自己免疫疾患が、B細胞の調節不全、自己反応性B細胞、又は自己抗体の存在に関連するか、又はそれを特徴とする。一実施態様では、自己免疫疾患が、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、シェーグレン症候群(SjS)、リウマチ性関節炎、自己免疫ミオパシー、1型糖尿病、アジソン病、悪性貧血、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、自己免疫性膵炎、セリアック病、巣状糸球体硬化症、原発性膜性腎症、卵巣機能不全、自己免疫精巣炎、乾性眼疾患、特発性間質性肺炎、甲状腺疾患(例えば、グレーブス病)、全身性硬化症(強皮症)、筋無力症症候群、自己免疫脳炎、水疱性皮膚疾患、TTP、ITP、AIHA、Anca血管炎、心筋炎/拡張型CM、NMOSD、母体-胎児同種免疫、母体-胎児自己免疫、抗カルジオリピン/抗リン脂質抗体症候群、高ガンマグロブリン血症、移植関連ID、多巣性運動ニューロパチーからなる群から選択される。
一態様では、本開示は、対象におけるB細胞活性化を調節する方法を提供する。一実施態様では、本方法は、治療有効量の、本開示の単離タンパク質のCD79bに結合する抗原結合ドメイン、本開示の免疫コンジュゲート、又は本開示の医薬組成物を、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって対象に投与することを含む。
一態様では、本開示は、対象における異常なB細胞活性化を阻害する方法を提供する。一実施形態では、本方法は、治療有効量の、本開示の単離タンパク質のCD79bに結合する抗原結合ドメイン、本開示の免疫コンジュゲート又は本開示の医薬組成物を、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって対象に投与することを含む。
一態様では、本開示は、本開示の単離タンパク質、本開示の単離多重特異性タンパク質、本開示の免疫コンジュゲート、又は本開示の医薬組成物を含むキットを提供する。
一態様では、本開示は、本開示の単離タンパク質に結合する抗イディオタイプ抗体を提供する。
発明の詳細な説明
本開示の方法は、以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解され得る。本開示の方法は、本明細書に記載及び/又は示される特定の方法に限定されないこと、更に、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を例によって説明することのみを目的とし、特許請求された方法に限定することを意図しないことを理解されたい。
本明細書に引用される全ての特許、公開された特許出願及び刊行物は、あたかも本明細書に完全に記載されているように参照により組み込まれる。
リストが提示される場合、特に指定されない限り、そのリストの各個々の要素及びそのリストの全ての組み合わせは別個の実施形態であることを、理解されたい。例えば、「A、B、又はC」として提示される実施形態のリストは、実施形態「A」、「B」、「C」、「A又はB」、「A又はC」、「B又はC」、又は「A、B、又はC」を含むと解釈されるべきである。
本明細書及び添付の「特許請求の範囲」において使用されるとき、「a」、「an」、及び「the」という単数形は、その内容について特に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「細胞(a cell)」という言及には、2つ又は3つ以上の細胞の組み合わせなどが含まれる。
「備える/含む(comprising)」、「から本質的になる(consisting essentially of)」、及び「からなる(consisting)」という移行句は、特許用語において概ね受け入れられている意味を含意することを意図しており、即ち、(i)「備える/含む(comprising)」は、「含む」、「含有する」、又は「特徴とする」と同義であり、包括的又は非制限的なものであり、その他の列挙されていない要素又は方法工程を除外するものではなく、(ii)「からなる(consisting of)」は、特許請求の範囲において特定されていない、あらゆる要素、工程、又は成分を除外し、並びに(iii)「から本質的になる」は、特定される材料又は工程、並びに、特許請求される発明の「基本的かつ新しい特徴に実質的に影響しないもの」に、特許請求の範囲を制限する。語句「備える/含む」(又はその同等語)を伴って記載される実施形態はまた、「からなる」及び「から本質的になる」を伴って独立して記載される実施形態として提供する。
「約」は、当業者によって求められた特定の値について許容される誤差範囲内であることを意味し、これは、その値が測定又は決定される方法、即ち、測定システムの制限事項にある程度依存する。特定のアッセイ、結果、又は実施形態の文脈において、実施例又は明細書の他の箇所に別途明示的に記載されない限り、「約」は、当該技術分野の実施につき1つの標準偏差、又は5%までの範囲のうちのいずれか大きい方の範囲内であることを意味する。
「活性化」、「刺激」、「活性化された」又は「刺激された」は、活性化マーカーの発現、サイトカイン産生、増殖、又は標的細胞の細胞傷害の媒介をもたらす、細胞の生物学的状態の変化の誘導を指す。細胞は、一次刺激シグナルによって活性化され得る。共刺激シグナルは、一次シグナルの大きさを増幅し、初期刺激後の細胞死を抑制することができ、その結果、より耐久性のある活性化状態、ひいてはより高い細胞傷害能をもたらす。「共刺激シグナル」は、TCR/CD3ライゲーションなどの一次シグナルと組み合わせて、T細胞及び/若しくはナチュラルキラー(NK)細胞の増殖並びに/又は鍵となる分子のアップレギュレーション若しくはダウンレギュレーションを引き起こすシグナルを指す。
「オルタナティブスカフォールド」は、立体配座許容度が高い可変ドメインに会合する構造化コアを含有する、単鎖タンパク質フレームワークを指す。可変ドメインは、スカフォールドの完全性を損なうことなく導入される多型を許容するため、可変ドメインは、特異的抗原に結合するように遺伝子操作及び選択され得る。
「抗体依存性細胞傷害」、「抗体依存性細胞介在性細胞傷害」、又は「ADCC」とは、抗体でコーティングされた標的細胞と、NK細胞、単球、マクロファージ、及び好中球などの溶解活性を有するエフェクター細胞との、エフェクター細胞上で発現するFcガンマ受容体(FcγR)を介した相互作用に依存する細胞死を誘導する機序を指す。
「抗体依存性細胞貪食作用」又は「Antibody-dependent cellular phagocytosis、ADCP」は、マクロファージ、又は樹状細胞などの貪食細胞による内在化によって、抗体でコーティングされた標的細胞を排除する機序を指す。
「抗原」は、抗原結合ドメインによって結合され得る任意の分子(例えば、タンパク質、ペプチド、多糖、糖タンパク質、糖脂質、核酸、その一部、又はそれらの組み合わせ)を指す。抗原は、組織サンプル、腫瘍サンプル、細胞、又は他の生物学的成分を有する流体、生物、タンパク質/抗原のサブユニット、死滅若しくは不活性化された全細胞又は溶解物などの生体サンプルからの遺伝子によって発現され得、当該サンプルから合成され得、又は当該サンプルから精製され得る。
「抗原結合断片」又は「抗原結合ドメイン」は、抗原に結合するタンパク質の一部分を指す。抗原結合断片は、合成ポリペプチド、酵素的に入手可能なポリペプチド、又は遺伝的に操作されたポリペプチドであってよく、これには、抗原に結合する免疫グロブリンの一部、例えば、VH、VL、VH及びVL、Fab、Fab’、F(ab’)、Fd及びFv断片、1つのVHドメイン又は1つのVLドメインからなるドメイン抗体(dAb)、サメ可変IgNARドメイン、ラクダ化VHドメイン、VHHドメイン、FR3-CDR3-FR4部分などの抗体のCDRを模倣するアミノ酸残基からなる最小認識ユニット、HCDR1、HCDR2、及び/又はHCDR3、並びにLCDR1、LCDR2、及び/又はLCDR3、抗原に結合するオルタナティブスカフォールド、並びに抗原結合断片を含む多重特異性タンパク質が挙げられる。抗原結合断片(VH及びVLなど)は、合成リンカーを介して互いに連結して、VH及びVLドメインが別々の一本鎖により発現された場合にVH/VLドメインが分子内又は分子間で対合して一価の抗原結合ドメイン、例えば一本鎖Fv(single chain Fv、scFv)又はダイアボディを形成することができる、様々な種類の一本鎖抗体設計を形成することができる。抗原結合断片はまた、二重特異性及び多重特異性タンパク質を遺伝子操作するために、単一特異性又は多重特異性であり得る他の抗体、タンパク質、抗原結合断片、又はオルタナティブスカフォールドにコンジュゲートされてもよい。
「抗体」は、広義の意味を有し、マウス、ヒト、ヒト化、及びキメラモノクローナル抗体を含むモノクローナル抗体、抗原結合断片、二重特異性、三重特異性、四重特異性などの多特異性抗体、二量体、四量体、又は多量体抗体、一本鎖抗体、ドメイン抗体、及び必要とされる特異性の抗原結合部位を含む免疫グロブリン分子の任意の他の修飾された形態を含む免疫グロブリン分子を含む。「完全長抗体」は、ジスルフィド結合により相互接続された、2本の重鎖(heavy chain、HC)及び2本の軽鎖(light chain、LC)、並びにこれらの多量体(例えばIgM)から構成される。各HCは、重鎖可変領域(VH)、及び重鎖定常領域(ドメインCH1、ヒンジ、CH2、及びCH3からなる)から構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(VL)及び軽鎖定常領域(light chain constant region、CL)から構成される。VH領域及びVL領域は、フレームワーク領域(framework region、FR)が散在しており相補性決定領域(complementarity determining region、CDR)と呼称される超可変領域に更に分類され得る。各VH及びVLは、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって以下の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4で配置された、3つのCDR及び4つのFRセグメントで構成される。免疫グロブリンは、重鎖定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、5つの主要なクラス、即ちIgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMに割り当てられ得る。IgA及びIgGは、アイソタイプのIgA1、IgA2、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4として更に細分類される。どのような脊椎動物種の抗体軽鎖も、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、2つの明確に異なるタイプ、即ち、カッパ(κ)及びラムダ(λ)のうちの一方に割り当てることができる。
「二重特異性」は、同じ抗原内の2つの異なる抗原、又は2つの異なるエピトープに特異的に結合する分子(抗体など)を指す。二重特異性分子は、他の関連抗原、例えば、ヒト又はサル、例えば、カニクイザル(Macaca cynomolgus)(cynomolgus、cyno)又はチンパンジー(Pan troglodytes)などの他の種由来の同じ抗原(ホモログ)に対して交差反応性を有する場合もあり、2つ又は3つ以上の異なる抗原間で共有されているエピトープに結合する場合もある。
本明細書で使用される、「キメラ抗原受容体」(CAR)という用語は、細胞外標的結合ドメイン、膜貫通ドメイン及び細胞内シグナル伝達ドメインを含む細胞表面受容体として定義され、全て天然では単一のタンパク質において一緒にみられることのない組み合わせである。これには、細胞外ドメイン及び細胞内シグナル伝達ドメインが天然では単一の受容体タンパク質において一緒にみられることのない受容体が含まれる。CARは、主に、T細胞及びNK細胞などのリンパ球での使用が意図される。
「補体依存性細胞傷害」又は「Complement-dependent cytotoxicity、CDC」は、標的に結合したタンパク質のFcエフェクタードメインが補体成分C1qに結合し、これを活性化し、次に、補体カスケードを活性化して標的細胞死をもたらす、細胞死を誘導する機序を指す。補体の活性化はまた、標的細胞表面に対する補体成分の沈着をもたらし得、白血球への補体受容体(例えば、CR3)の結合によって、CDCを容易にする。
「相補性決定領域」(CDR)は、抗原に結合する抗体の領域である。VHには3つのCDR(HCDR1、HCDR2、HCDR3)が存在し、VLには3つのCDR(LCDR1、LCDR2、LCDR3)が存在する。CDRは、以下のものなどの様々な記述を用いて定義することができる:Kabat(Wu et al.(1970)J Exp Med 132:211-50、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.,1991)、Chothia(Chothia et al.(1987)J Mol Biol 196:901-17)、IMGT(Lefranc et al.(2003)Dev Comp Immunol 27:55-77)、及びAbM(Martin and Thornton J Bmol Biol 263:800-15,1996)などの様々な描写を用いて定義することができる。様々な描写と、可変領域の付番との対応が記載されている(例えば、Lefranc et al.(2003)Dev Comp Immunol 27:55-77、Honegger and Pluckthun,J Mol Biol(2001)309:657-70、International ImMunoGeneTics(International ImMunoGeneTics、IMGT)データベース、ウェブリソース、www_imgt_org)。UCL Business PLCによるabYsisなどの利用可能なプログラムを使用して、CDRを描写することができる。本明細書で使用される場合、「CDR」、「HCDR1」、「HCDR2」、「HCDR3」、「LCDR1」、「LCDR2」、及び「LCDR3」という用語は、明細書で別途明示的に記載のない限り、上述したKabat、Chothia、IMGT、又はAbMの方法のいずれかにより定義されるCDRを含む。
「減少する」、「低下する」、「低くする」、「低減する」、又は「軽減する」は、一般に、対照又はビヒクルによって媒介される応答と比較した場合に、試験分子が低減された応答(即ち、下流効果)を媒介する能力を指す。例示的な応答は、T細胞拡大、T細胞活性化、又はT細胞媒介性腫瘍細胞死滅、又はタンパク質のその抗原若しくは受容体への結合及び増強されたFcγへの結合、又は増強されたADCC、CDC及び/若しくはADCPなどの増強されたFcエフェクター機能である。減少は、試験分子と対照(又はビヒクル)との間の測定された応答の統計的に有意な差、又は約1.1、1.2、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、若しくは30倍、若しくはそれ以上、例えば、500、600、700、800、900、若しくは1000倍、若しくはそれ以上(1を上回る全ての整数及びその間の小数点、例えば、1.5、1.6、1.7.1.8などを含む)の増加などの、測定された応答の増加であってもよい。
「ドメイン抗体」、「dAb」又は「dAbフラグメント」は、抗体の単一アーム由来のVHドメイン及びVLドメインのいずれかで構成される抗体フラグメントを指す。
「分化」は、細胞の能力若しくは増殖を減少させるか、又は細胞をより発達的に制限された状態に移動させる方法を指す。
「コードする」又は「コードすること」は、定義されたヌクレオチドの配列(例えば、rRNA、tRNA、及びmRNA)か、又は定義されたアミノ酸の配列のいずれかを有する、生物学的プロセスにおける他のポリマー及び巨大分子の合成のためのテンプレートとして機能する、遺伝子、cDNA、又はmRNAなどのポリヌクレオチド中のヌクレオチドの特異性配列の固有の特性、並びにそれから生じる生物学的特性を指す。したがって、細胞又は他の生物系において、遺伝子に対応するmRNAの転写及び翻訳がタンパク質を産生する場合、その遺伝子、cDNA、又はRNAは、タンパク質をコードする。ヌクレオチド配列がmRNA配列と同一であるコード鎖と、遺伝子又はcDNAの転写のテンプレートとして使用される非コード鎖とはいずれも、その遺伝子又はcDNAのタンパク質又は他の産物をコードするとして言及され得る。
「増強する」、「促進する」、「増加させる」、「拡大する」、又は「改善する」は、一般に、対照又はビヒクルによって媒介される応答と比較した場合に、より大きな応答(即ち、下流効果)を媒介する試験分子の能力を指す。例示的な応答は、T細胞拡大、T細胞活性化、又はT細胞媒介性腫瘍細胞死滅、又はタンパク質のその抗原若しくは受容体への結合及び増強されたFcγへの結合、又は増強されたADCC、CDC及び/若しくはADCPなどの増強されたFcエフェクター機能である。増強は、試験分子と対照(又はビヒクル)との間の測定された応答の統計的に有意な差、又は約1.1、1.2、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、若しくは30倍、若しくはそれ以上、例えば、500、600、700、800、900、若しくは1000倍、若しくはそれ以上(1を上回る全ての整数及びその間の小数点、例えば、1.5、1.6、1.7.1.8などを含む)の増加などの、測定された応答の増加であってもよい。
「拡大」は、細胞分裂及び細胞死の結果を指す。
「発現する」及び「発現」は、細胞内又はインビトロで起こる周知の転写及び翻訳を指す。したがって、発現産物、例えば、タンパク質は、細胞によって又はインビトロで発現し、細胞内、細胞外、又は膜貫通タンパク質であってもよい。
「発現ベクター」は、発現ベクター中に存在するポリヌクレオチド配列によってコードされるポリペプチドの翻訳を指示するために、生物系又は再構成された生物系で利用することができるベクターを指す。発現ベクターは、発現に十分なシス作用要素を含み、発現のための他のエレメントは、宿主細胞によって、又はインビトロ発現系において供給され得る。発現ベクターとしては、組換えポリヌクレオチドを組み込んだコスミド、プラスミド(例えば、裸の、又はリポソームに含有されるもの)、及びウイルス(例えば、レンチウイルス、レトロウイルス、アデノウイルス、及びアデノ随伴ウイルス)を含む、当該技術分野において既知の全てのベクターが挙げられる。
「dAb」又は「dAb断片」は、VHドメインで構成される抗体断片を指す(Ward et al.,Nature 341:544 546(1989))。
「Fab」又は「Fab断片」は、VH、CH1、VL、及びCLドメインで構成される抗体断片を指す。
「F(ab’)2」又は「F(ab’)断片」は、ヒンジ領域内のジスルフィド架橋によって接続された2つのFab断片を含む抗体断片を指す。
「Fd」又は「Fd断片」は、VH及びCH1ドメインで構成される抗体断片を指す。
「Fv」又は「Fv断片」は、抗体の単一のアーム由来のVHドメイン及びVLドメインで構成される抗体断片を指す。
「完全長抗体」は、ジスルフィド結合によって相互に接続された、2本の重鎖(HC)及び2本の軽鎖(LC)、並びにそれらの多量体(例えば、IgM)で構成される。各重鎖は、重鎖可変ドメイン(VH)及び重鎖定常ドメインで構成され、重鎖定常ドメインは、サブドメインCH1、ヒンジ、CH2及びCH3で構成される。各軽鎖は、軽鎖可変ドメイン(VL)及び軽鎖定常ドメイン(CL)で構成される。VH及びVLは、フレームワーク領域(FR)が散在している、相補性決定領域(CDR)と称される超可変性の領域に更に細分化され得る。各VH及びVLは、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって以下の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4で配置された、3つのCDR及び4つのFRセグメントで構成される。
「遺伝子修飾」は、宿主細胞が、導入された遺伝子又は配列を発現して、所望の物質、典型的には、導入された遺伝子又は配列によってコードされるタンパク質又は酵素を産生するように、「外来」(即ち、外因性又は細胞外)遺伝子、DNA又はRNA配列を宿主細胞に導入することを指す。導入された遺伝子又は配列はまた、「クローニングされた」又は「外来」遺伝子又は配列と呼ばれる場合もあり、開始、終止、プロモータ、シグナル、分泌、又は細胞の遺伝機序によって使用される他の配列などのキメラ抗原受容体をコードするポリヌクレオチドに操作可能に連結した調節配列又は制御配列を含んでいてよい。遺伝子又は配列は、既知の機能を有さない非機能的配列を含んでいてよい。導入されたDNA又はRNAを受け取って発現する宿主細胞は、「遺伝的に操作されている」。宿主細胞に導入されたDNA又はRNAは、宿主細胞と同じ属若しくは種の細胞を含む任意の起源、又は異なる属若しくは種に由来し得る。
「異種」は、自然界では互いに対して同じ関係でみられない、2つ又は3つ以上のポリヌクレオチド又は2つ又は3つ以上のポリペプチドを指す。
「異種ポリヌクレオチド」は、本明細書に記載される2つ又は3つ以上のネオ抗原をコードする、天然には存在しないポリヌクレオチドを指す。
「異種ポリペプチド」は、本明細書に記載される2つ又は3つ以上のネオ抗原ポリペプチドを含む、天然には存在しないポリペプチドを指す。
「宿主細胞」は、異種核酸を含有する任意の細胞を指す。例示的な異種核酸は、ベクター(例えば、発現ベクター)である。
「ヒト抗体」は、ヒト対象に投与されたときに免疫応答が最小限になるように最適化された抗体を指す。ヒト抗体の可変領域は、ヒト免疫グロブリン配列に由来する。ヒト抗体が定常領域又は定常領域の一部を含む場合、その定常領域もヒト免疫グロブリン配列に由来する。ヒト抗体は、ヒト抗体の可変領域がヒト生殖系列免疫グロブリン又は再編成された免疫グロブリン遺伝子を使用する系から得られた場合、ヒト起源の配列に「由来する」重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む。このような例示的な系は、ファージにディスプレイされたヒト免疫グロブリン遺伝子ライブラリ、及びヒト免疫グロブリン遺伝子座を保有するトランスジェニック非ヒト動物、例えばマウス又はラットである。「ヒト抗体」は、典型的には、ヒト抗体及びヒト免疫グロブリン遺伝子座を得るために使用した系の違い、フレームワーク若しくはCDRへの体細胞変異の導入若しくは置換の意図的な導入、又はこれらの両方により、ヒトで発現した免疫グロブリンと比較したときにアミノ酸の違いを含有する。典型的には、「ヒト抗体」は、ヒト生殖系列免疫グロブリン又は再編成された免疫グロブリン遺伝子によってコードされているアミノ酸配列に対して、アミノ酸配列が少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%同一である。場合によっては、「ヒト抗体」は、例えばKnappik et al.,(2000)J Mol Biol 296:57-86に記載されるヒトフレームワーク配列分析に由来するコンセンサスフレームワーク配列、又は例えばShi et al.,(2010)J Mol Biol 397:385-96及び国際公開第2009/085462号に記載される、ファージ上に提示されたヒト免疫グロブリン遺伝子ライブラリに組み込まれた合成HCDR3を含有し得る。少なくとも1つのCDRが非ヒト種に由来する抗体は、「ヒト抗体」の定義には含まれない。
「ヒト化抗体」は、少なくとも1つのCDRが非ヒト種に由来し、少なくとも1つのフレームワークがヒト免疫グロブリン配列に由来する抗体を指す。ヒト化抗体は、フレームワークに置換を含むことができるため、フレームワークは、発現したヒト免疫グロブリン又はヒト免疫グロブリン生殖細胞系列遺伝子配列の厳密なコピーではない場合がある。
「~と組み合わせて」は、2つ又は3つ以上の治療薬を、混合物の状態で一緒に、単剤として同時に、又は単剤として任意の順序で順次に、対象に投与することを意味する。
「単離された」は、組換え細胞などにおいて分子が産生される系の他の成分から離して実質的に分離及び/又は精製された分子の均質な集団(例えば、合成ポリヌクレオチド又はポリペプチド)に加えて、少なくとも1つの精製又は単離工程に供されたタンパク質を指す。「単離/単離された」とは、他の細胞材料及び/又は化学物質を実質的に含まない分子を指し、より高い純度、例えば80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の純度まで単離された分子を包含する。
「分化抗原群CD79Bタンパク質」又は「CD79b」は、CD79bとも呼ばれる既知のタンパク質を指す。様々なアイソフォームのアミノ酸配列は、GenBankアクセッション番号AAH32651.1、EAW94232.1、AAH02975.2、NP_000617.1、及び、NP_001035022.1から検索可能である。全長CD79b配列のアミノ酸配列を以下に示す。配列は、細胞外ドメイン(残基29~159)及び細胞質ドメイン(残基181~229)を含む。
MARLALSPVPSHWMVALLLLLSAEPVPAARSEDRYRNPKGSACSRIWQSPRFIARKRGFTVKMHCYMNSASGNVSWLWKQEMDENPQQLKLEKGRMEESQNESLATLTIQGIRFEDNGIYFCQQKCNNTSEVYQGCGTELRVMGFSTLAQLKQRNTLKDGIIMIQTLLIILFIIVPIFLLLDKDDSKAGMEEDHTYEGLDIDQTATYEDIVTLRTGEVKWSVGEHPGQE(配列番号177)
「調節する」は、対照又はビヒクルによって媒介される応答と比較したときに、より多い又はより少ない応答を媒介する(即ち、下流効果)試験分子の増強された又は低減された能力のいずれかを指す。
「モノクローナル抗体」とは、抗体重鎖からC末端リジンを除去する、又はアミノ酸の異性化若しくは脱アミド、メチオニンの酸化、又はアスパラギン若しくはグルタミンの脱アミドなどの翻訳後修飾といった、可能な周知の変更を除いて同一である、抗体分子の実質的に均質な母集団から得られた抗体、即ち、集団を構成する個別の抗体を意味する。モノクローナル抗体は、典型的には、1つの抗原性エピトープに結合する。二重特異性モノクローナル抗体は、2つの異なる抗原性エピトープに結合する。モノクローナル抗体は、抗体集団内で不均一なグリコシル化を有し得る。モノクローナル抗体は、単一特異性であってよく、又は、二重特異性などの多重特異性であってよく、一価、二価、又は多価であってもよい。
「ミニボディ」は、CH3ドメインを介して連結されたscFvフラグメントを指す。
「多重特異性」は、2つ又は3つ以上の異なる抗原、又は同じ抗原内の2つ又は3つ以上の異なるエピトープに特異的に結合する、抗体などの分子を指す。多重特異性分子は、他の関連抗原、例えば、ヒト又はサル、例えば、カニクイザル(Macaca fascicularis)(cynomolgus、cyno)又はチンパンジー(Pan troglodytes)などの他の種由来の同じ抗原(ホモログ)に対して交差反応性を有する場合もあり、2つ又は3つ以上の異なる抗原間で共有されているエピトープに結合する場合もある。
「ナチュラルキラー細胞」及び「NK細胞」は、本明細書では互換的かつ同義的に使用される。本明細書で使用するとき、NK細胞は、CD16CD56及び/又はCD57TCR表現型を有する分化リンパ球を指す。NK細胞は、特定の細胞溶解性酵素の活性化によって「自己」MHC/HLA抗原を発現できない細胞に結合し、死滅させる能力、腫瘍細胞又はNK活性化受容体のリガンドを発現する他の疾患細胞を死滅させる能力、及び免疫応答を刺激又は阻害するサイトカインと呼ばれるタンパク質分子を放出する能力を特徴とする。
「動作可能に連結された」及び類似の語句は、核酸又はアミノ酸に関して使用される場合、それぞれ、互いに機能的な関係で配置された核酸配列又はアミノ酸配列の動作上の連結を指す。例えば、動作可能に連結されたプロモータ、エンハンサエレメント、オープンリーディングフレーム、5’及び3’UTR、並びにターミネータ配列は、核酸分子(例えば、RNA)の正確な産生をもたらし、場合によっては、ポリペプチドの産生(即ち、オープンリーディングフレームの発現)をもたらす。「動作可能に連結されたペプチド」は、ペプチドの機能ドメインが互いに適切な距離で配置されて、各ドメインの意図された機能を付与するペプチドを指す。
「医薬的組み合わせ」は、一緒に又は別々に投与される2つ又は3つ以上の活性成分の組み合わせを指す。
「医薬組成物」は、活性成分と医薬的に許容される担体とを組み合わせて得られる組成物を指す。
「医薬的に許容される担体」又は「賦形剤」は、対象に対して毒性のない、活性成分以外の医薬組成物中の成分を指す。例示的な医薬的に許容される担体は、バッファ、安定剤、又は防腐剤である。
「ポリヌクレオチド」又は「核酸」は、糖-リン酸骨格又は他の同等の共有結合化学によって共有結合されたヌクレオチド鎖を含む、合成分子を指す。cDNAは、ポリヌクレオチドの典型例である。ポリヌクレオチドは、DNA又はRNA分子であり得る。
疾患又は障害を「予防する」、「予防すること」、「予防」、又は「予防法」は、対象において障害が発生するのを防ぐことを意味する。
「増殖」は、細胞の対称的又は非対称的な分裂のいずれかである細胞分裂の増加を指す。
「プロモータ」は、転写を開始させるために必要な最小配列を指す。プロモータはまた、それぞれ転写を増強又は抑制するエンハンサ又はリプレッサエレメントを含み得る。
本明細書では互換的に使用される「タンパク質」又は「ポリペプチド」は、各々がペプチド結合によって連結された少なくとも2つのアミノ酸残基で構成されている1つ又は2つ以上のポリペプチドを含む分子を指す。タンパク質は、モノマーであってもよく、又は同一若しくは異なる2つ若しくは3つ以上のサブユニットのタンパク質複合体であってもよい。50個未満のアミノ酸からなる小分子ポリペプチドは、「ペプチド」と称され得る。タンパク質は、異種融合タンパク質、糖タンパク質、又はリン酸化、アセチル化、ミリストイル化、パルミトイル化、グリコシル化、酸化、ホルミル化、アミド化、シトルリン化、ポリグルタミル化、ADP-リボシル化、ペグ化又はビオチン化などの翻訳後改変によって修飾されたタンパク質であり得る。タンパク質は、組換え発現し得る。
「組換え体」は、組換え手段によって調製、発現、創出、又は単離されたポリヌクレオチド、ポリペプチド、ベクター、ウイルス、及び他の巨大分子を指す。
「調節エレメント」は、核酸配列の発現のある側面を制御する任意のシス又はトランス作用性遺伝要素を指す。
「再発性」は、治療薬による以前の治療の後の改善期間後に疾患又は疾患の徴候及び症状が再開することを指す。
「難治性」とは、治療に応答しない疾患を指す。難治性疾患は、治療前若しくは治療開始時に治療に抵抗性であり得るか、又は難治性疾患は、治療中に抵抗性疾患となり得る。
「一本鎖Fv」又は「scFv」は、軽鎖可変領域(VL)を含む少なくとも1つの抗体断片と、重鎖可変領域(VH)を含む少なくとも1つの抗体断片と、を含む融合タンパク質を指し、VL及びVHは、ポリペプチドリンカーを介して連続的に連結され、一本鎖ポリペプチドとして発現することができる。特に指定されない限り、本明細書で使用される場合、scFvは、VL及びVH可変領域をいずれの順序で有していてもよく、例えば、ポリペプチドのN末端及びC末端に関して、scFvは、VL-リンカー-VHを含んでいてもよく、又はVH-リンカー-VLを含んでいてもよい。
「特異的に結合する」、「特異的結合」、「特異的に結合している」、又は「結合する」は、タンパク質性分子が、抗原又は抗原内のエピトープに、他の抗原に対する親和性よりも高い親和性で結合することを指す。典型的には、タンパク質性分子は、約1×10-7M以下、例えば約5×10-8M以下、約1×10-8M以下、約1×10-9M以下、約1×10-10M以下、約1×10-11M以下、又は約1×10-12M以下の平衡解離定数(K)で抗原又は抗原内のエピトープに結合し、典型的には、Kは、非特異的抗原(例えば、BSA、カゼイン)への結合についてのKよりも小さく、多くても1/100倍である。本明細書に記載のCD79b抗原の文脈において、「特異的結合」とは、タンパク質性分子が、CD79b抗原がそのバリアントである野生型タンパク質に検出可能には結合することなく、CD79b抗原に結合することを指す。
「対象」は、任意のヒト又は非ヒト動物を含む。「非ヒト動物」としては、あらゆる脊椎動物、例えば、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ニワトリ、両生類、爬虫類などの哺乳類及び非哺乳類が挙げられる。「対象」及び「患者」という用語は、本明細書において互換的に使用され得る。
「T細胞」及び「Tリンパ球」は、互換的であり、本明細書では同義的に使用される。T細胞には、胸腺細胞、ナイーブTリンパ球、メモリT細胞、未成熟Tリンパ球、成熟Tリンパ球、静止Tリンパ球、又は活性化Tリンパ球が含まれる。T細胞は、Tヘルパー(T helper、Th)細胞、例えば、Tヘルパー1(Th1)又はTヘルパー2(Th2)細胞であり得る。T細胞は、ヘルパーT細胞(HTL、CD4T細胞)、CD4T細胞、細胞傷害性T細胞(CTL、CD8T細胞)、腫瘍浸潤細胞傷害性T細胞(TIL、CD8T細胞)、CD4CD8T細胞、又はT細胞の任意の他のサブセットであり得る。また、「NKT細胞」も含まれ、これは、半不変αβT細胞受容体を発現するだけでなく、NK1.1などの典型的にはNK細胞に関連する様々な分子マーカーも発現する、T細胞の特殊な集団を指す。NKT細胞には、NK1.1及びNK1.1、並びにCD4、CD4、CD8、及びCD8細胞が含まれる。NKT細胞のTCRは、MHC I様分子CD Idによって提示される糖脂質抗原を認識するという点で独特である。NKT細胞は、炎症又は免疫寛容のいずれかを促進するサイトカインを産生する能力により、保護効果又は有害効果のいずれかを有し得る。また、「ガンマデルタT細胞(γδT細胞)」も含まれ、これは、それらの表面に異なるTCRを有するT細胞の小さなサブセットの特殊な集団を指し、TCRがα及びβ-TCR鎖と表記される2つの糖タンパク質鎖から構成されるT細胞の大部分とは異なり、γδT細胞におけるTCRは、γ鎖及びδ鎖から構成される。γδT細胞は、免疫監視及び免疫調節において役割を果たすことができ、IL-17の重要な供給源であること、及び強力なCD8細胞傷害性T細胞応答を誘導することが見出された。また、「調節性T細胞」又は「Treg」も含まれ、これは、異常又は過剰な免疫応答を抑制し、免疫寛容における役割を果たす、T細胞を指す。Tregは、典型的には、転写因子Foxp3陽性CD4T細胞であり、かつ、IL-10産生CD4T細胞である転写因子Foxp3陰性調節性T細胞も含み得る。
本明細書において互換的に使用される「治療有効量」又は「有効量」は、必要な投薬量及び期間で、所望される治療結果を得るのに有効な量を指す。治療有効量は、個体の病態、年齢、性別、及び体重などの要因、並びに個体において所望の応答を引き出す治療薬又は治療薬の組み合わせの能力によって様々であってよい。有効な治療薬又は治療薬の組み合わせの例示的な指標としては、例えば、患者の健康状態の改善、腫瘍量の低減、腫瘍の成長の停止若しくは減速、及び/又は体内の他の箇所へのがん細胞の転移の不在が含まれる。
「形質導入」は、ウイルスベクターを使用する、外来核酸の細胞への導入を指す。
がんなどの疾患又は障害を「治療する」、「治療している」、又は「治療」は、以下のうちの1つ又は2つ以上を達成することを指す:障害の重症度及び/若しくは期間を低減する、治療される障害の特徴的な症状の悪化を阻害する、以前障害を有していた対象における障害の再発を制限若しくは予防する、又は以前に障害の症状を有していた対象における症状の再発を制限若しくは予防する。
「バリアント」、「変異体」、又は「変化した」は、1つ又は2つ以上の修飾、例えば、1つ又は2つ以上の置換、挿入、又は欠失によって参照ポリペプチド又は参照ポリヌクレオチドとは異なる、ポリペプチド又はポリヌクレオチドを指す。
本明細書全体を通して、抗体定常領域におけるアミノ酸残基の番号付けは、本明細書に別途明示的に記載のない限り、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD.(1991)に記載のEUインデックスに従う。
Ig定常領域の変異は、以下のように称される。L351Y_F405A_Y407Vは、1つの免疫グロブリン定常領域におけるL351Y、F405A及びY407V変異を指す。L351Y_F405A_Y407V/T394Wは、1つの多量体タンパク質中に存在する、第1のIg定常領域におけるL351Y、F405A、及びY407V変異並びに第2のIg定常領域におけるT394W変異を指す。
CD79b結合ドメイン
したがって、CD79Bを標的化する抗体又は抗原結合ドメインは、BCR複合体に薬剤を送達することができる。したがって、CD79B標的化分子は、天然に存在する阻害タンパク質をBCR複合体に動員して、異常なB細胞活性化を阻害するための二重特異性薬剤の生成において有用である。例えば、CD79B及び阻害性Fcガンマ受容体であるCD32Bの両方を認識する抗原結合ドメインを有する二重特異性二重親和性再標的化(DART)分子は、B細胞増殖及び免疫グロブリン分泌の低減によってモニタリングされるB細胞活性化を阻害する。CD79b及びCD32Bの両方を認識する同様の二重特異性分子は、自己免疫性関節炎の前臨床モデルにおいて発症を遅延させ、疾患重症度を低下させ、BCRへの阻害性タンパク質のCD79b媒介性動員が、自己免疫疾患を有する患者に治療的利益をもたらし得ることを示した(Veri et al.,2010,Arthritis&Rheumatism,62:1933-1943)。CD79B標的化二重特異性抗体又は抗原結合ドメインは、BCR媒介シグナル伝達を阻害することが実証されているCD22やSiglec-10などのSiglecファミリーのメンバーなどの、B細胞の表面に発現する他の阻害分子を標的化する場合もある(Duan & Paulson 2020,Ann.Rev Immunol 38(1):365-369に概説されている)。
CD79B標的化抗体又は抗原結合ドメインはまた、様々な形態のがんの治療に有用であり得る。例えば、抗CD79b抗体-薬物コンジュゲートであるポラツズマブベドチンは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者(DLBCL)の治療に承認されている(Walji 2020、PMID:32700586;DOI:10.1080/17474086.2020-1795828に概説されている)。更に、CD79Bに結合するキメラ抗原受容体(CAR T細胞)を発現する操作されたT細胞は、インビトロ及びインビボでCD79B発現B細胞リンパ腫細胞を排除した(Ding 2020,PMID:32495161 DOI:10.1007/s11523-020-00729-7、Jiang 2020,PMID:31624374 DOI:10.1038/s41375-019-0607-5、Ormhoj2019,PMID:31439577 PMCID:PMC6891163 DOI:10.1158/1078-0432.CCR-19-1337)。
物質の組成
CD79bに結合する抗原結合ドメイン
本開示は、CD79bに結合する抗原結合ドメイン、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含む単一特異性及び多重特異性タンパク質、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含むキメラ抗原受容体(CAR)、前述のものをコードするポリヌクレオチド、ベクター、宿主細胞、並びに前述のものを作製及び使用する方法を提供する。
本開示は、分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含む単離タンパク質を提供する。一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1を含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3とを含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3とを含む。
一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
一実施形態では、単離タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号、又は配列番号137のVHを含む。
一実施形態では、単離タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含む。
一実施形態では、単離タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。
一実施形態では、単離タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
一実施形態では、単離タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、又は配列番号139の重鎖(HC)を含む。
一実施形態では、単離タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、又は配列番号140の軽鎖(LC)を含む。
一実施形態では、単離タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、又は配列番号139のHCと、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、又は配列番号140のLCとを含む。
一実施形態では、単離タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号9及び配列番号10のHC及びLC;
それぞれが配列番号19及び配列番号20のHC及びLC;
それぞれが配列番号29及び配列番号30のHC及びLC;
それぞれが配列番号39及び配列番号40のHC及びLC;
それぞれが配列番号49及び配列番号50のHC及びLC;
それぞれが配列番号59及び配列番号60のHC及びLC;
それぞれが配列番号69及び配列番号70のHC及びLC;
それぞれが配列番号79及び配列番号80のHC及びLC;
それぞれが配列番号89及び配列番号90のHC及びLC;
それぞれが配列番号99及び配列番号100のHC及びLC;
それぞれが配列番号109及び配列番号110のHC及びLC;
それぞれが配列番号119及び配列番号120のHC及びLC;
それぞれが配列番号129及び配列番号130のHC及びLC;又は
それぞれが配列番号139及び配列番号140のHC及びLC、を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、scFvである。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、(scFv)である。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、Fvである。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、Fabである。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、F(ab’)である。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、Fdである。
いくつかの実施形態では、CD79b抗原結合ドメインは、dAbである。
いくつかの実施形態では、CD79b抗原結合ドメインは、VHHである。
多重特異性タンパク質
いくつかの実施形態では、本開示は、CDR79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質(例えば、多重特異性抗体)を提供する。例えば、一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、二重可変ドメイン免疫グロブリン(DVD)(国際公開第2009/134776号、DVDは、VH1-リンカー-VH2-CH構造を有する重鎖と、VL1-リンカー-VL2-CL構造を有する軽鎖とを含む完全長抗体であり、リンカーは任意である)、異なる特異性を有する2つの抗体アームを結合するための様々な二量化ドメインを含む構造、例えば、ロイシンジッパー又はコラーゲン二量化ドメイン(国際公開第2012/022811号、米国特許第5,932,448号、米国特許第6,833,441号)、一緒にコンジュゲートされた2つ又は3つ以上のドメイン抗体(dAbs)、ダイアボディ、ラクダ科抗体及び遺伝子操作されたラクダ科抗体などの重鎖のみ抗体、Dual Targeting(DT)-Ig(GSK/Domantis)、Two-in-one Antibody(Genentech)、Cross-linked Mab(Karmanos Cancer Center)、mAb2(F-Star)及びCovX-body(CovX/Pfizer)、IgG-like Bispecific(InnClone/Eli Lilly)、Ts2Ab(MedImmune/AZ)及びBsAb(Zymogenetics)、HERCULES(Biogen Idec)及びTvAb(Roche)、ScFv/Fc Fusions(Academic Institution)、SCORPION(Emergent BioSolutions/Trubion,Zymogenetics/BMS))、Dual Affinity Retargeting Technology(Fc-DART)(MacroGenics)及びDual(ScFv)-Fab(National Research Center for Antibody Medicine--China)、Dual-Action又はBis-Fab(Genentech)、Dock-and-Lock(DNL)(ImmunoMedics)、Bivalent Bispecific(Biotecnol)並びにFab-Fv(UCB-Celltech)が挙げられる。ScFv抗体、ダイアボディに基づく抗体、及びドメイン抗体は、二重特異性T細胞エンゲージャ(Bispecific T Cell Engager、BiTE)(Micromet)、タンデムダイアボディ(Tandem Diabody、Tandab)(Affimed)、二重親和性再標的技術(Dual Affinity Retargeting Technology、DART)(MacroGenics)、一本鎖ダイアボディ(Academic)、TCR様抗体(AIT、ReceptorLogics)、ヒト血清アルブミンScFv融合体(Merrimack)、及びCOMBODY(Epigen Biotech)、二重標的ナノボディ(Ablynx)、二重標的重鎖のみドメイン抗体を含むが、これらに限定されない。
一実施形態では、多重特異性タンパク質は、分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含む。一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号、又は配列番号137のVHを含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。
一実施形態では、多重特異性タンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、二重親和性再標的化技術(DART)タンパク質に組み込まれる。一態様では、CD79Bに結合する抗原結合ドメインをDARTタンパク質に組み込むことができる。特定の態様では、DARTタンパク質は、2つのユニークな抗原結合部位を形成する2つのヘテロ二量体化Fv断片を含む。一実施形態では、DARTは、第1の抗原結合ドメイン(VH1)に由来するVHと、第2の抗原結合ドメイン(VL2)に由来するVLとを含む第1のFvを含む。一実施形態では、DARTは、第2の抗原結合ドメイン(VH2)に由来するVHと、第1の抗原結合ドメイン(VL1)に由来するVLとを含む第2のFvを含む。
一実施形態では、DARTタンパク質は、分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含む。一実施形態では、単離タンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のHCDR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質が分化抗原群CD79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
一実施形態では、DARTタンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号、又は配列番号137のVHを含む。
一実施形態では、DARTタンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含む。
一実施形態では、DARTタンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。
一実施形態では、DARTタンパク質がCD79bに結合する抗原結合ドメインを含み、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
CD79b結合scFv
CD79bに結合する本明細書で同定されたVHドメイン及びVLドメインのいずれも、VH-リンカー-VL又はVL-リンカー-VH配向のいずれのscFvフォーマットにも遺伝子操作され得る。また、本明細書で同定されたVHドメイン及びVLドメインのいずれも、VH-リンカー-VL-リンカー-VL-リンカー-VH、VH-リンカー-VL-リンカー-VH-リンカー-VL。VH-リンカー-VH-リンカー-VL-リンカー-VL。VL-リンカー-VH-リンカー-VH-リンカー-VL。VL-リンカー-VH-リンカー-VL-リンカー-VH、又はVL-リンカー-VL-リンカー-VH-リンカー-VHなどのsc(FV)2構造を生成するために使用され得る。
本明細書で同定されたVH及びVLドメインは、scFvフォーマットに組み込むことができ、得られたscFvのCD79bへの結合及び熱安定性は、既知の方法を使用して評価することができる。結合は、ProteOn XPR36、Biacore3000、若しくはKinExA機器、ELISA、又は当業者に公知の競合的結合アッセイを使用して評価することができる。結合は、精製されたscFv又は大腸菌上清、又は発現したscFvを含有する溶解細胞を使用して評価することができる。試験scFvのCD79bに対する親和性の測定値は、異なる条件(例えば、モル浸透圧濃度、pH)下で測定した場合に異なり得る。したがって、親和性及びその他の結合パラメータ(例えば、K、Kon、Koff)の測定は、通常、標準的な条件、及び標準化緩衝液を用いて行われる。熱安定性は、50℃、55℃、又は60℃などの高温で、5分、10分、15分、20分、25分、又は30分などの期間、試験scFvを加熱し、CD79bへの試験scFvの結合を測定することによって評価し得る。非加熱scFvサンプルと比較したときに、CD79bと同等の結合を保持しているscFvが、熱安定性であると称される。
組換え発現系にて、リンカーはペプチドリンカーであり、任意の天然に存在するアミノ酸を含み得る。リンカーに含まれ得る例示的なアミノ酸は、Gly、Ser、Pro、Thr、Glu、Lys、Arg、Ile、Leu、His及びTheである。リンカーは、CD79bへの結合などの所望の活性を保持するように、互いに対して正確な高次構造を形成するような方法でVH及びVLを連結させるのに適切な長さを有している必要がある。
リンカーは、約5~50個のアミノ酸長であり得る。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10~40個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10~35個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10~30個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10~25個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10~20個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、約15~20個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、6個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、7個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、8個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、9個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、10個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、11個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、12個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、13個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、14個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、15個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、16個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、17個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、18個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、19個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、20個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、21個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、22個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、23個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、24個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、25個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、26個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、27個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、28個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、29個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、30個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、31個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、32個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、33個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、34個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、35個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、36個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、37個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、38個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、39個のアミノ酸長である。いくつかの実施形態では、リンカーは、40個のアミノ酸長である。使用され得る例示的なリンカーは、Glyリッチリンカー、Gly及びSer含有リンカー、Gly及びAla含有リンカー、Ala及びSer含有リンカー、並びに他の柔軟なリンカーである。
他のリンカー配列は、免疫グロブリン重鎖又は軽鎖アイソタイプに由来する免疫グロブリンヒンジ領域、CL又はCH1の部分を含み得る。代替的に、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリオキシアルキレン、又はポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコポリマーを含む様々な非タンパク質性ポリマーは、リンカーとしての使用が見出され得る。追加のリンカーは、例えば、国際公開第2019/060695号に記載されている。
いくつかの実施形態では、scFvは、N末端からC末端に向かって、VH、第1のリンカー(L1)、及びVL(VH-L1-VL)を含む。いくつかの実施形態では、scFvは、N末端からC末端に向かって、VL、L1、及びVH(VL-L1-VH)を含む。
いくつかの実施形態では、scFVは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含む。
いくつかの実施形態では、scFvは
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、scFVは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHを含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
CD79bに結合する他の抗原結合ドメイン
CD79bに結合する本明細書で同定されたVHドメイン及びVLドメインのいずれも、Fab、F(ab’)、Fd、又はFvフォーマットに遺伝子操作することができ、それらのCD79bへの結合は、本明細書に記載されるアッセイを使用して評価することができる。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含む。
いくつかの実施形態では、Fabは
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHを含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。
いくつかの実施形態では、Fabは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHを含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。
いくつかの実施形態では、F(ab’)は、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含む。
いくつかの実施形態では、Fvは
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHを含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。
いくつかの実施形態では、Fvは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
相同な抗原結合ドメイン及び保存的置換を有する抗原結合ドメイン
CD79bに結合する抗原結合ドメインのバリアントは、本開示の範囲内である。例えば、バリアントは、親抗原結合ドメインと比較したときに改善された機能的性質を保持するか又は有する限り、CD79bに結合する抗原結合ドメインに1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、又は29個又はそれ以上のアミノ酸置換を含んでいてよい。いくつかの実施形態では、配列同一性は、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインに対して約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%であってよい。いくつかの実施形態では、多様性はフレームワーク領域に存在する。いくつかの実施形態では、バリアントは、保存的置換により生成される。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と少なくとも80%同一であるHCDR1を含む。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも92%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも93%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも94%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも95%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも96%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも97%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも98%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも99%である。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と少なくとも80%同一であるHCDR2を含む。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも92%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも93%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも94%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも95%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも96%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも97%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも98%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも99%である。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と少なくとも80%同一であるHCDR3を含む。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも92%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも93%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも94%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも95%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも96%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも97%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも98%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも99%である。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLCDR1と少なくとも80%同一であるLCDR1を含む。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも92%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも93%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも94%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも95%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも96%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも97%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも98%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも99%である。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と少なくとも80%同一であるLCDR2を含む。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも92%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも93%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも94%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも95%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも96%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも97%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも98%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも99%である。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と少なくとも80%同一であるLCDR3を含む。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも92%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも93%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも94%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも95%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも96%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも97%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも98%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも99%である。
また、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、と少なくとも80%同一であるVH及びVLを含む、CD79bに結合する抗原結合ドメインも提供される。
いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも90%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも91%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも92%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも93%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも94%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも95%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも96%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも97%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも98%である。いくつかの実施形態では、上記同一性は、少なくとも99%である。
2つの配列間の同一性パーセントは、2つの配列の最適なアラインメントのために導入する必要があるギャップの数及び各ギャップの長さを考慮した、配列により共有される同一の位置の数の関数(即ち、同一性%=同一の位置の数/位置の総数×100)である。
2つのアミノ酸配列間の同一性パーセントは、ALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれているE.Meyers及びW.Miller(Comput Appl Biosci 4:11-17(1988))のアルゴリズムを使用し、PAM120重み残基表、ギャップ長ペナルティ12、及びギャップペナルティ4を使用して決定することができる。加えて、2つのアミノ酸配列間の同一性パーセントは、GCGソフトウェアパッケージ(www_gcg_comで入手可能)のGAPプログラムに組み込まれているNeedleman及びWunsch(J Mol Biol 48:444-453(1970))のアルゴリズムを使用して、Blossum 62マトリクス又はPAM250マトリクスのいずれかと、ギャップ重み付け16、14、12、10、8、6、又は4、及び長さ重み付け1、2、3、4、5、又は6を使用して決定することもできる。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインのバリアントは、CD79bに結合する親抗原結合断片の所望の機能的特性を保持しながら、CDR領域のいずれかに1つ又は2つの保存的置換を含む。
「保存的改変」は、アミノ酸修飾を含む抗体の結合特性に著しく影響を与えることも変化させることもないアミノ酸修飾を指す。保存的改変は、アミノ酸の置換、付加、及び欠失を含む。保存的アミノ酸置換は、あるアミノ酸が、類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置き換えられる置換である。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、明確に定義されており、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン、トリプトファン)、芳香族側鎖(例えば、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン、チロシン)、脂肪族側鎖(例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン)、アミド(例えば、アスパラギン、グルタミン)、β分岐側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、及び含硫黄側鎖(システイン、メチオニン)を有するアミノ酸を含む。更に、ポリペプチド中の任意の天然残基はまた、アラニンスキャニング変異誘発(MacLennan et al.,(1988)Acta Physiol Scand Suppl 643:55-67;Sasaki et al.,(1988)Adv Biophys 35:1-24)について以前に記載されているように、アラニンで置換され得る。本発明の抗体に対するアミノ酸置換は、既知の方法、例えばPCR突然変異誘発(米国特許第4,683,195号)により行うことができる。代替的に、バリアントのライブラリは、例えば、ランダムコドン(NNK)又は非ランダムコドン(例えば、11個のアミノ酸(Ala、Cys、Asp、Glu、Gly、Lys、Asn、Arg、Ser、Tyr、Trp)をコードするDVKコドン)を用いて生成することもできる。得られるバリアントは、本明細書に記載のアッセイを用いて、その特徴について試験することができる。
CD79bに結合する抗原結合断片を作製する方法
本開示で提供されるCD79bに結合する抗原結合ドメインは、様々な技術を使用して生成することができる。例えば、Kohler及びMilsteinのハイブリドーマ法を使用して、CD79bに結合するVH/VL対を同定することができる。ハイブリドーマ法では、マウス又は他の宿主動物、例えば、ハムスター、ラット、若しくはニワトリを、ヒト及び/又はカニクイザルCD79bで免疫し、続いて、標準的な方法を用いて骨髄腫細胞で免疫した動物の脾臓細胞を融合させて、ハイブリドーマ細胞を形成する。1個の不死化したハイブリドーマ細胞から生じたコロニーを、結合特異性、交差反応性又はその欠如、抗原に対する親和性、及び任意の所望の機能性などの所望の特性を有するCD79bに結合する抗原結合ドメインを含有する抗体の生成についてスクリーニングしてよい。
非ヒト動物を免疫することによって生成されたCD79bに結合する抗原結合ドメインをヒト化してもよい。ヒトアクセプタフレームワークの選択を含む例示的なヒト化技術としては、CDR移植(米国特許第5,225,539号)、SDR移植(米国特許第6,818,749号)、リサーフェシング(Padlan,(1991)Mol Immunol 28:489-499)、特異性決定残基リサーフェシング(米国特許出願公開第2010/0261620号)、ヒトフレームワーク適合(米国特許第8,748,356号)、又は超ヒト化(米国特許第7,709,226号)が挙げられる。これらの方法では、CDRの長さの類似性若しくはカノニカル構造の同一性、又はそれらの組み合わせに基づいて、親フレームワークに対する全体的な相同性に基づき選択され得るヒトフレームワークに、親抗体のCDR又はCDR残基のサブセットを移植する。
ヒト化抗原結合ドメインは、国際公開第1990/007861号及び同第1992/22653号に記載されているものなどの技術により、変化させたフレームワーク支持残基を組み込んで結合親和性を保持することによって(復帰変異)、又はCDRのいずれかに多様性を導入して、例えば抗原結合ドメインの親和性を改善することによって、所望の抗原に対するその選択性又は親和性を改善するように更に最適化してもよい。
自身のゲノムにヒト免疫グロブリン(Ig)遺伝子座を保有するマウス、ラット、又はニワトリなどのトランスジェニック動物を使用して、CD79bに結合する抗原結合断片を作製することができ、これらは例えば、米国特許第6,150,584号、国際公開第1999/45962号、同第2002/066630号、同第2002/43478号、同第2002/043478号、及び同第1990/04036号に記載されている。このような動物の内因的な免疫グロブリン遺伝子座を破壊又は欠失させてもよく、相同又は非相同組換えを使用して、導入染色体(transchromosome)を使用して、又はミニ遺伝子を使用して、少なくとも1つの完全な又は部分的なヒト免疫グロブリン遺伝子座を動物のゲノムに挿入してもよい。Regeneron(www_regeneron_com)、Harbour Antibodies(www_harbourantibodies_com)、Open Monoclonal Technology,Inc.(OMT)(www_omtinc_net)、KyMab(www_kymab_com)、Trianni(www_trianni_com)、及びAblexis(www_ablexis_com)などの企業は、上記の技術を用いて、選択抗原に対するヒト抗体の提供に関与し得る。
CD79bに結合する抗原結合ドメインは、ヒト免疫グロブリン又はその一部、例えばFab、一本鎖抗体(scFv)、又は不対若しくは対合抗体可変領域を発現するようにファージが遺伝子操作されているファージディスプレイライブラリから選択することができる。CD79bに結合する抗原結合ドメインは、例えば、Shi et al.,(2010)J Mol Biol 397:385-96、及び国際公開第09/085462号)に記載されるバクテリオファージpIX被覆タンパク質との融合タンパク質として抗体の重鎖及び軽鎖可変領域を発現するファージディスプレイライブラリから単離され得る。ライブラリを、ヒト及び/又はカニクイザルCD79bへのファージ結合についてスクリーニングしてよく、得られた陽性クローンを更に特性評価し、クローン溶解物からFabを単離し、scFv又は抗原結合断片の他の構成に変換してよい。
免疫原性抗原の調製並びに本開示の抗原結合ドメインの発現及び生成は、組換えタンパク質生成などの任意の好適な技術を用いて行うことができる。免疫原性抗原は、精製タンパク質、あるいは全細胞又は細胞若しくは組織抽出物を含むタンパク質混合物の形態で動物に投与されてもよく、あるいは、抗原は、当該抗原又はその一部分をコードする核酸から動物の体内で新規に(de novo)形成されてもよい。
半減期延長部分へのコンジュゲーション
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインは、半減期延長部分にコンジュゲートさせてもよい。例示的な半減期延長部分は、アルブミン、アルブミンバリアント、アルブミン結合タンパク質及び/又はドメイン、トランスフェリン並びにその断片及び類似体、免疫グロブリン(Ig)又はその断片、例えばFc領域である。前述の半減期延長部分のアミノ酸配列は公知である。Ig又はその断片は、全てのアイソタイプ、即ち、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA、及びIgEを含む。
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインにコンジュゲートされ得る追加の半減期延長部分としては、所望の特性のための、ポリエチレングリコール(PEG)分子、例えば、PEG5000又はPEG20,000、異なる鎖長の脂肪酸及び脂肪酸エステル、例えば、ラウリン酸エステル、ミリスチン酸エステル、ステアリン酸エステル、アラキジン酸エステル、ベヘン酸エステル、オレイン酸エステル、アラキドン酸エステル、オクタン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、ドコサン二酸など、ポリリジン、オクタン、炭水化物(デキストラン、セルロース、オリゴ糖又は多糖類)が挙げられる。これら部分は、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインと直接融合させてよく、標準的なクローニング及び発現技術によって作製してよい。あるいは、周知の化学的カップリング方法を用いて、組換えで生成された本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインにその部分を結合させてもよい。
例えば、システイン残基を本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインのC末端に組み込むか、又は遺伝子操作してシステインをCD79b結合部位から離れる方向に面する残基位置にし、周知の方法を用いてペギル基をシステインに結合させることによって、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインにペギル部分をコンジュゲートさせることができる。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合断片は、半減期延長部分にコンジュゲートされる。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、免疫グロブリン(Ig)、Igの断片、Ig定常領域、Ig定常領域の断片、Fc領域、トランスフェリン、アルブミン、アルブミン結合ドメイン、又はポリエチレングリコールである。いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、Ig定常領域である。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、Igである。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、Igの断片である。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、Ig定常領域である。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、Ig定常領域の断片である。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、Fc領域である。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、アルブミンである。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、アルブミン結合ドメインである。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、トランスフェリンである。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、ポリエチレングリコールである。
半減期延長部分にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、知られているin vivoモデルを利用して、それらの薬物動態特性について評価することができる。
アイソタイプ、アロタイプ、及びFc遺伝子操作
本開示のタンパク質中に存在するIg定常領域又はFc領域などのIg定常領域の断片は、任意のアロタイプ又はアイソタイプのものであってよい。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片は、IgG1アイソタイプである。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片は、IgG2アイソタイプである。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片は、IgG3アイソタイプである。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片は、IgG4アイソタイプである。
Ig定常領域又はIg定常領域の断片は、任意のアロタイプであり得る。アロタイプは結合又はFc媒介性エフェクター機能などのIg定常領域の特性に影響を与えないことが予想される。断片のIg定常領域を含む治療用タンパク質の免疫原性は、輸注反応のリスク増大及び治療応答の期間短縮に関連している(Baert et al.,(2003)N Engl J Med 348:602-08)。断片のIg定常領域を含む治療用タンパク質が宿主において免疫応答を誘導する程度は、Ig定常領域のアロタイプによってある程度決定され得る(Stickler et al.,(2011)Genes and Immunity 12:213-21)。Ig定常領域のアロタイプは、抗体の定常領域配列における特定の位置のアミノ酸配列の変異に関連する。表1は、選択IgG1、IgG2、及びIgG4アロタイプを示す。
Figure 2024510200000001
C末端リジン(C-terminal lysine、CTL)は、Ig定常領域から、血流中の内因性循環カルボキシペプチダーゼによって除去され得る(Cai et al.,(2011)Biotechnol Bioeng 108:404-412)。製造中、米国特許出願公開第2014/0273092号に記載のとおり細胞外Zn2+、EDTA、又はEDTA-Fe3+の濃度を制御することによって、CTLの除去を最高レベル未満に制御することができる。タンパク質のCTL含量を、既知の方法を使用して測定することができる。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域にコンジュゲートした、CD79bに結合する抗原結合断片は、約10%~約90%のC末端リジン含量を有する。いくつかの実施形態では、C末端リジン含量は、約20%~約80%である。いくつかの実施形態では、C末端リジン含量は、約40%~約70%である。いくつかの実施形態では、C末端リジン含量は、約55%~約70%である。いくつかの実施形態では、C末端リジン含量は、約60%である。
Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインに対してFc領域変異を行って、ADCC、ADCP、及び/若しくはADCPなどのエフェクター機能、並びに/又は薬物動態特性を調節することができる。これは、変異したFcの活性化FcγRs(FcγRI、FcγRIIa、FcγRIII)、FcγRIIb、及び/又はFcRnへの結合を制御する変異をFcに導入することによって達成可能である。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、Ig定常領域又はIg定常領域の断片に少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの変異は、Fc領域にある。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、Fc領域に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15個の変異を含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、抗体のFcRnへの結合を調節するFc領域における少なくとも1つの変異を含む。
半減期(例えば、FcRnへの結合)を調節するために変異させることが可能なFcの位置としては、位置250、252、253、254、256、257、307、376、380、428、434、及び435が挙げられる。単独で、又は組み合わせで行われることができる例示的な変異は、変異T250Q、M252Y、I253A、S254T、T256E、P257I、T307A、D376V、E380A、M428L、H433K、N434S、N434A、N434H、N434F、H435A、及びH435Rである。抗体の半減期を増加させるように行われ得る例示的な単独で又は組み合わせでの変異は、変異M428L/N434S、M252Y/S254T/T256E、T250Q/M428L、N434A及びT307A/E380A/N434Aである。半減期を低減させるように行われ得る例示的な単独で又は組み合わせでの変異は、変異H435A、P257I/N434H、D376V/N434H、M252Y/S254T/T256E/H433K/N434F、T308P/N434A及びH435Rである。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、M252Y/S254T/T256E変異を含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートされたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、Fcγ受容体(FcγR)へのタンパク質の結合を増強し、かつ/又はC1q結合、補体依存性細胞傷害(CDC)、抗体依存性細胞媒介細胞傷害(ADCC)、及び/若しくは貪食作用(ADCP)などのFcエフェクター機能を低減する、Fc領域における少なくとも1つの変異を含む。
活性化FcγRへのタンパク質の結合を低減させ、続いて、エフェクター機能を低減させるために変異させ得るFc位置としては、位置214、233、234、235、236、237、238、265、267、268、270、295、297、309、327、328、329、330、331、及び365が挙げられる。単独で、又は組み合わせで加えることができる例示的な変異は、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4における、変異K214T、E233P、L234V、L234A、G236の欠失、V234A、F234A、L235A、G237A、P238A、P238S、D265A、S267E、H268A、H268Q、Q268A、N297A、A327Q、P329A、D270A、Q295A、V309L、A327S、L328F、A330S、及びP331Sである。ADCCが低減したタンパク質をもたらす例示的な組み合わせの変異は、IgG1におけるL234A/L235A、IgG1におけるL234A/L235A/D265S、IgG2におけるV234A/G237A/P238S/H268A/V309L/A330S/P331S、IgG4におけるF234A/L235A、IgG4におけるS228P/F234A/L235A、全てのIgアイソタイプにおけるN297A、IgG2におけるV234A/G237A、IgG1におけるK214T/E233P/L234V/L235A/G236欠失/A327G/P331A/D365E/L358M、IgG2におけるH268Q/V309L/A330S/P331S、IgG1におけるS267E/L328F、IgG1におけるL234F/L235E/D265A、IgG1におけるL234A/L235A/G237A/P238S/H268A/A330S/P331S、IgG4におけるS228P/F234A/L235A/G237A/P238S、及び、IgG4におけるS228P/F234A/L235A/G236欠失/G237A/P238Sの変異である。また、IgG2由来の残基117~260及びIgG4由来の残基261~447を有するFcなどのハイブリッドIgG2/4 Fcドメインを使用してもよい。
CDCが低減したタンパク質をもたらす例示的な変異は、K322A変異である。
周知のS228P変異をIgG4抗体に加えて、IgG4の安定性を増強することができる。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、K214T、E233P、L234V、L234A、G236の欠失、V234A、F234A、L235A、G237A、P238A、P238S、D265A、S267E、H268A、H268Q、Q268A、N297A、A327Q、P329A、D270A、Q295A、V309L、A327S、L328F、K322、A330S、及びP331Sからなる群から選択される、少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、L234A/L235A/D265S変異を含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインはL234A/L235A変異を含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートした、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、タンパク質のFcγ受容体(FcγR)への結合を増強する、並びに/又はC1q結合、補体依存性細胞傷害(CDC)、抗体依存性細胞媒介細胞傷害(ADCC)、及び/若しくは貪食作用(ADCP)などのFcエフェクター機能を増強する、Fc領域における少なくとも1つの変異を含む。
タンパク質の活性化FcγRへの結合を増加させる、かつ/又はFcエフェクター機能を増強するために変異させることが可能なFc位置としては、位置236、239、243、256,290,292、298、300、305、312、326、330、332、333、334、345、360、339、378、396、又は430(EUインデックスに従う残基番号付け)が挙げられる。単一で又は組み合わせて行われ得る例示的な変異は、G236A、S239D、F243L、T256A、K290A、R292P、S298A、Y300L、V305L、K326A、A330K、I332E、E333A、K334A、A339T及びP396Lである。ADCC又はADCPが増加したタンパク質をもたらす例示的な組み合わせの変異は、S239D/I332E、S298A/E333A/K334A、F243L/R292P/Y300L、F243L/R292P/Y300L/P396L、F243L/R292P/Y300L/V305I/P396L及びG236A/S239D/I332Eである。
CDCを増強させるように変異され得るFc位置としては、位置267、268、324、326、333、345及び430が挙げられる。単一で又は組み合わせで行われ得る例示的な変異は、S267E、F1268F、S324T、K326A、K326W、E333A、E345K、E345Q、E345R、E345Y、E430S、E430F及びE430Tである。CDCが増加したタンパク質をもたらす例示的な組み合わせの変異は、K326A/E333A、K326W/E333A、H268F/S324T、S267E/H268F、S267E/S324T、及びS267E/H268F/S324Tである。
本明細書に記載の特異性変異は、それぞれが配列番号174、175、及び176のIgG1、IgG2、及びIgG4の野生型アミノ酸配列と比較した場合の変異である。
配列番号174-野生型IgG1
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号175-野生型IgG2
ASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSNFGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCPAPPVAGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTFRVVSVLTVVHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPAPIEKTISKTKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDISVEWESNGQPENNYKTTPPMLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号176-野生型IgG4
ASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPSCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
抗体のFcγR又はFcRnへの結合は、フローサイトメトリーを用いて、各受容体を発現するように遺伝子操作された細胞にて評価することができる。例示的な結合アッセイでは、96ウェルプレートに2×10個/ウェルの細胞を播種し、BSA Stain Buffer(BD Biosciences,San Jose,USA)中にて4℃で30分間ブロッキングする。細胞を、氷上で、4℃で1.5時間、試験抗体と共にインキュベートする。BSA染色緩衝液で2回洗浄した後、細胞を、R-PE標識抗ヒトIgG二次抗体(Jackson Immunoresearch Laboratories)と共に4℃で45分間、インキュベートする。細胞を、染色緩衝液で2回洗浄し、次いで、1:200希釈したDRAQ7生/死細胞染色試薬(Cell Signaling Technology,Danvers,USA)を含有する150μLのStain Buffer中に再懸濁する。染色された細胞のPE及びDRAQ7シグナルを、それぞれB2及びB4チャネルを使用してMiltenyi MACSQuantフローサイトメータ(Miltenyi Biotec,Auburn,USA)によって検出する。生細胞をDRAQ7除外でゲートし、収集された少なくとも10,000生細胞イベントについて、幾何平均蛍光シグナルを決定する。分析にはFlowJoソフトウェア(Tree Star)を使用する。データを、平均蛍光シグナルに対する抗体濃度の対数としてプロットする。非線形回帰分析を実行する。
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインは、標準的な方法を使用して様々な設計の単一特異性又は多重特異性タンパク質に遺伝子操作され得る。本開示はまた、本開示のCD79bに結合する単離抗原結合ドメインを含む単一特異性タンパク質を提供する。いくつかの実施形態では、単一特異性タンパク質は、抗体である。
このアプローチに限定するものではないが、一般に、多重特異性抗体として抗体を構築する場合、各標的に対する結合ドメインモジュール(第1、第2、第3など)は、scFv、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、可変ドメイン(例えば、VH又はVL)、ダイアボディ、ミニボディ又は全長抗体から任意選択的に構築される。例えば、各上記結合ドメイン又はモジュールは、可変ドメインを含む結合ドメイン、及び/又は完全長抗体、及び/又は抗体断片が直列に作動可能に連結されて多重特異性抗体を生成する、以下の1つ以上の非限定的なフォーマットで作製される。
一実施形態では、CD79bを標的化する少なくとも1つの第1の抗体由来結合ドメインを含み、第2のエピトープを標的化する少なくとも1つの第2の抗体結合ドメインに作動可能に連結されている多重特異性抗体が提供される。任意選択で、結合ドメインは、少なくとも1つ以上のVH及びコグネイトVL結合ドメイン、又は1つ以上のVH-CH1-CH2-CH2及びコグネイトVL-CL結合ドメイン、又は1つ以上の抗体断片結合ドメインを含む。
本開示はまた、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質を提供する。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質は、二重特異性である。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質は、三重特異性である。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質は、四重特異性である。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質は、CD79bへの結合について一価である。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質は、CD79bへの結合について二価である。
本開示はまた、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインと、第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインと、を含む単離多重特異性タンパク質を提供する。いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメイン及び/又は第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインは、scFv、(scFv)、Fv、Fab、F(ab’)、Fd、dAb、又はVHHを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメイン及び/又は第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインは、Fabを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメイン及び/又は第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインは、F(ab’)を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメイン及び/又は第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインは、VHHを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメイン及び/又は第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインは、Fvを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメイン及び/又は第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインは、Fdを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメイン及び/又は第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインは、scFvを含む。
いくつかの実施形態では、scFvは、N末端からC末端に向かって、VH、第1のリンカー(L1)、及びVL(VH-L1-VL)、又はVL、L1、及びVH(VL-L1-VH)を含む。いくつかの実施形態では、L1は、約5~50個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、L1は、約5~40個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、L1は、約10~30個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、L1は、約10~20個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、L1は、配列番号141~173のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLCDR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインは、第1の免疫グロブリン(Ig)定常領域若しくは第1のIg定常領域の断片にコンジュゲートされ、かつ/又は第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインは、第2の免疫グロブリン(Ig)定常領域若しくは第2のIg定常領域の断片にコンジュゲートされる。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域の断片及び/又は第2のIg定常領域の断片は、Fc領域を含む。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域の断片及び/又は第2のIg定常領域の断片は、CH2ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域の断片及び/又は第2のIg定常領域の断片は、CH3ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域の断片及び/又は第2のIg定常領域の断片は、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域の断片及び/又は第2のIg定常領域の断片は、ヒンジの少なくとも一部、CH2ドメイン、及びCH3ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域の断片は、ヒンジ、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質は、CD79bに結合する第1の抗原結合ドメインと第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片との間、及び第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインと第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片との間に、第2のリンカー(L2)を更に含む。
いくつかの実施形態では、L2は、配列番号141~配列番号173のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片、及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4アイソタイプである。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、IgG1アイソタイプである。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、IgG2アイソタイプである。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、IgG3アイソタイプである。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、IgG4アイソタイプである。
第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、本明細書に記載のとおり更に遺伝子操作されてもよい。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片、及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、多重特異性タンパク質のFcγRへの低減された結合をもたらす少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質のFcγRへの低減された結合をもたらす少なくとも1つの変異は、F234A/L235A、L234A/L235A、L234A/L235A/D265S、V234A/G237A/P238S/H268A/V309L/A330S/P331S、F234A/L235A、S228P/F234A/L235A、N297A、V234A/G237A、K214T/E233P/L234V/L235A/G236欠失/A327G/P331A/D365E/L358M、H268Q/V309L/A330S/P331S、S267E/L328F、L234F/L235E/D265A、L234A/L235A/G237A/P238S/H268A/A330S/P331S、S228P/F234A/L235A/G237A/P238S、及びS228P/F234A/L235A/G236欠失/G237A/P238Sからなる群から選択され、残基番号付けは、EUインデックスに従う。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片、及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、多重特異性タンパク質のFcγ受容体(FcγR)への増強された結合をもたらす少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質のFcγRへの増強された結合をもたらす少なくとも1つの変異は、S239D/I332E、S298A/E333A/K334A、F243L/R292P/Y300L、F243L/R292P/Y300L/P396L、F243L/R292P/Y300L/V305I/P396L、及びG236A/S239D/I332Eからなる群から選択され、残基番号付けは、EUインデックスに従う。
いくつかの実施形態では、FcγRは、FcγRI、FcγRIIA、FcγRIIB、若しくはFcγRIII、又はそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片、及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、多重特異性タンパク質の半減期を調節する少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質の半減期を調節する少なくとも1つの変異は、H435A、P257I/N434H、D376V/N434H、M252Y/S254T/T256E/H433K/N434F、T308P/N434A、及びH435Rからなる群から選択され、残基番号付けは、EUインデックスに従う。
いくつかの実施形態では、多重特異性タンパク質は、第1のIg定常領域のCH3ドメイン若しくは第1のIg定常領域の断片のCH3ドメインにおける少なくとも1つの変異及び/又は第2のIg定常領域のCH3ドメイン若しくは第2のIg定常領域の断片のCH3ドメインにおける少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域のCH3ドメイン若しくは第1のIg定常領域の断片のCH3ドメインにおける少なくとも1つの変異及び/又は第2のIg定常領域のCH3ドメイン若しくは第2のIg定常領域の断片のCH3ドメインにおける少なくとも1つの変異は、T350V、L351Y、F405A、Y407V、T366Y、T366W、F405W、T394W、T394S、Y407T、Y407A、T366S/L368A/Y407V、L351Y/F405A/Y407V、T366I/K392M/T394W、F405A/Y407V、T366L/K392M/T394W、L351Y/Y407A、T366A/K409F、L351Y/Y407A、T366V/K409F、T366A/K409F、T350V/L351Y/F405A/Y407V、及びT350V/T366L/K392L/T394Wからなる群から選択され、残基番号付けは、EUインデックスに従う。
いくつかの実施形態では、第1のIg定常領域又は第1のIg定常領域の断片及び第2のIg定常領域又は第2のIg定常領域の断片は、以下の変異:
第1のIg定常領域におけるL235A_L235A_D265S_T350V_L351Y_F405A_Y407V、及び第2のIg定常領域におけるL235A_L235A_D265S_T350V_T366L_K392L_T394W、又は
第1のIg定常領域におけるL235A_L235A_D265S_T350V_L351Y_F405A_Y407V、及び第2のIg定常領域におけるL235A_L235A_D265S_T350V_T366L_K392L_T394W、を含む。
CD79bに結合する抗原結合断片を含む多重特異性タンパク質の作製
本開示のCD79bに結合する抗原結合断片は、多重特異性抗体に遺伝子操作してもよく、このような抗体も本発明の範囲内に包含される。
CD79bに結合する抗原結合断片は、Fabアーム交換を使用して生成される完全長多重特異性抗体に遺伝子操作してもよく、インビトロでFabアーム交換を促進する、Ig定常領域CH3ドメイン内の2つの単一特異性二価抗体に置換が導入される。この方法では、ヘテロ二量体の安定性を促進する特定の置換をCH3ドメインに有するように、2つの単一特異性二価抗体を遺伝子操作する。これらの抗体は、ヒンジ領域におけるシステインがジスルフィド結合を異性化させるために十分な還元条件下において共にインキュベートされ、それにより、Fabアーム交換により二重特異性抗体が生成される。インキュベート条件は、最適には、非還元条件に戻され得る。使用され得る代表的な還元剤は、2-メルカプトエチルアミン(2-mercaptoethylamine、2-MEA)、ジチオスレイトール(dithiothreitol、DTT)、ジチオエリスリトール(dithioerythritol、DTE)、グルタチオン、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(tris(2-carboxyethyl)phosphine、TCEP)、L-システイン、及びβ-メルカプトエタノールであり、好ましくは、2-メルカプトエチルアミン、ジチオスレイトール、及びトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィンからなる群から選択される還元剤である。例えば、少なくとも20℃の温度で、少なくとも25mMの2-MEAの存在下又は少なくとも0.5mMのジチオスレイトールの存在下で、pH5~8、例えばpH7.0又はpH7.4で、少なくとも90分間のインキュベートを用いることができる。
使用され得るCH3変異としては、ノブインホール変異(Genentech)、静電的マッチ変異(Chugai、Amgen、NovoNordisk、Oncomed)、鎖交換遺伝子操作ドメインボディ(Strand Exchange Engineered Domain body、SEEDbody)(EMD Serono)、Duobody(登録商標)変異(Genmab)、及び他の非対称変異(例えば、Zymeworks)などの技術が挙げられる。
ノブインホール変異は、例えば、国際公開第1996/027011号に開示されており、小さい側鎖(ホール)を有するアミノ酸が第1のCH3領域に導入され、大きな側鎖(ノブ)を有するアミノ酸が第2のCH3領域に導入され、第1のCH3領域と第2のCH3領域との間に優先的な相互作用をもたらす、CH3領域の界面上の変異が含まれる。ノブ及びホールを形成する例示的なCH3領域変異は、T366Y/F405A、T366W/F405W、F405W/Y407A、T394W/Y407T、T394S/Y407A、T366W/T394S、F405W/T394S、及びT366W/T366S_L368A_Y407Vである。
重鎖ヘテロ二量体形成は、米国特許出願公開第2010/0015133号、同第2009/0182127号、同第2010/028637号、又は同第2011/0123532号に記載のように、第1のCH3領域上の正に荷電した残基及び第2のCH3領域上の負に荷電した残基を置換することにより、静電相互作用を使用することによって促進され得る。
重鎖ヘテロ二量体化を促進するために使用することができる他の非対称変異は、米国特許出願公開第2012/0149876号又は同第2013/0195849号(Zymeworks)に記載のL351Y_F405A_Y407V/T394W、T366I_K392M_T394W/F405A_Y407V、T366L_K392M_T394W/F405A_Y407V、L351Y_Y407A/T366A_K409F、L351Y_Y407A/T366V_K409F、Y407A/T366A_K409F、又はT350V_L351Y_F405A_Y407V/T350V_T366L_K392L_T394Wである。
SEEDボディ変異は、米国特許出願公開第20070287170号に記載のように、選択されたIgG残基をIgA残基と置換して、重鎖ヘテロ二量体化を促進することを伴う。
使用され得る他の例示的な変異は、国際公開第2007/147901号、同第2011/143545号、同第2013157954号、同第2013096291号、及び米国特許出願公開第2018/0118849号に記載のR409D_K370E/D399K_E357K、S354C_T366W/Y349C_T366S_L368A_Y407V、Y349C_T366W/S354C_T366S_L368A_Y407V、T366K/L351D、L351K/Y349E、L351K/Y349D、L351K/L368E、L351Y_Y407A/T366A_K409F、L351Y_Y407A/T366V_K409F、K392D/D399K、K392D/E356K、K253E_D282K_K322D/D239K_E240K_K292D、K392D_K409D/D356K_D399Kである。
Duobody(登録商標)変異(Genmab)は、例えば、米国特許第9150663号及び米国特許公開第2014/0303356号に記載されており、F405L/K409R、野生型/F405L_R409K、T350I_K370T_F405L/K409R、K370W/K409R、D399AFGHILMNRSTVWY/K409R、T366ADEFGHILMQVY/K409R、L368ADEGHNRSTVQ/K409AGRH、D399FHKRQ/K409AGRH、F405IKLSTVW/K409AGRH、及びY407LWQ/K409AGRHの変異が含まれる。
CD79bに結合する抗原結合ドメインを組み込むことができる更なる二重特異性又は多重特異性構造としては、二重可変ドメイン免疫グロブリン(Dual Variable Domain Immunoglobulin、DVD)(国際公開第2009/134776号;DVDは、VH1-リンカー-VH2-CH構造を有する重鎖と、VL1-リンカー-VL2-CL構造を有する軽鎖とを含む完全長抗体であり、リンカーは任意である)、異なる特異性を有する2つの抗体アームを結合するための様々な二量化ドメインを含む構造、例えば、ロイシンジッパー又はコラーゲン二量化ドメイン(国際公開第2012/022811号、米国特許第5,932,448号、同第6,833,441号)、一緒にコンジュゲートされた2つ又は3つ以上のドメイン抗体(dAbs)、ダイアボディ、ラクダ科抗体及び遺伝子操作されたラクダ科抗体などの重鎖のみ抗体、Dual Targeting(DT)-Ig(GSK/Domantis)、Two-in-one Antibody(Genentech)、Cross-linked Mab(Karmanos Cancer Center)、mAb2(F-Star)及びCovX-body(CovX/Pfizer)、IgG-like Bispecific(InnClone/Eli Lilly)、Ts2Ab(MedImmune/AZ)及びBsAb(Zymogenetics)、HERCULES(Biogen Idec)及びTvAb(Roche)、ScFv/Fc Fusions(Academic Institution)、SCORPION(Emergent BioSolutions/Trubion,Zymogenetics/BMS))、Dual Affinity Retargeting Technology(Fc-DART)(MacroGenics)及びDual(ScFv)-Fab(National Research Center for Antibody Medicine--China)、Dual-Action又はBis-Fab(Genentech)、Dock-and-Lock(DNL)(ImmunoMedics)、Bivalent Bispecific(Biotecnol)並びにFab-Fv(UCB-Celltech)が挙げられる。ScFv抗体、ダイアボディに基づく抗体、及びドメイン抗体は、二重特異性T細胞エンゲージャ(Bispecific T Cell Engager、BiTE)(Micromet)、タンデムダイアボディ(Tandem Diabody、Tandab)(Affimed)、二重親和性再標的技術(Dual Affinity Retargeting Technology、DART)(MacroGenics)、一本鎖ダイアボディ(Academic)、TCR様抗体(AIT、ReceptorLogics)、ヒト血清アルブミンScFv融合体(Merrimack)、及びCOMBODY(Epigen Biotech)、二重標的ナノボディ(Ablynx)、二重標的重鎖のみドメイン抗体を含むが、これらに限定されない。
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインはまた、3本のポリペプチド鎖を含む多重特異性タンパク質に遺伝子操作してもよい。このような設計では、少なくとも1つの抗原結合ドメインが、scFvの形態である。例示的な設計としては次の設計1~4が挙げられる(「1」が第1の抗原結合ドメインを示し、「2」が第2の抗原結合ドメインを示し、「3」が第3の抗原結合ドメインを示す)。
設計1:鎖A)scFv1-CH2-CH3、鎖B)VL2-CL、鎖C)VH2-CH1-ヒンジ-CH2-CH3
設計2:鎖A)scFv1-ヒンジ-CH2-CH3、鎖B)VL2-CL、鎖C)VH2-CH1-ヒンジ-CH2-CH3
設計3:鎖A)scFv1-CH1-ヒンジ-CH2-CH3、鎖B)VL2-CL、鎖C)VH2-CH1-ヒンジ-CH2-CH3
設計4:鎖A)CH2-CH3-scFv1、鎖B)VL2-CL、鎖C)VH2-CH1-ヒンジ-CH2-CH3
CH3操作は、米国特許出願公開第2012/0149876号又は同第2013/0195849号(Zymeworks)に記載のL351Y_F405A_Y407V/T394W、T366I_K392M_T394W/F405A_Y407V、T366L_K392M_T394W/F405A_Y407V、L351Y_Y407A/T366A_K409F、L351Y_Y407A/T366V_K409F、Y407A/T366A_K409F、又はT350V_L351Y_F405A_Y407V/T350V_T366L_K392L_T394Wの変異など、設計1~4に組み込まれ得る。
免疫グロブリン(Ig)定常領域又はIg定常領域の断片へのコンジュゲーション
いくつかの実施形態では、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインは、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートして、Fcエフェクター機能C1q結合、補体依存性細胞傷害(CDC)、Fc受容体結合、抗体依存性細胞媒介細胞傷害(ADCC)、貪食作用、又は細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体;BCR)のダウンレギュレーションを含む、抗体様特性を付与する。BCR))のダウンレギュレーションを含む、抗体様特性を付与することができる。Ig定常領域又はIg定常領域の断片はまた、本明細書で論じられるように、半減期延長部分としても機能する。本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインは、標準的な方法を使用して操作して従来の完全長抗体にすることができる。CD79bに結合する抗原結合ドメインを含む完全長抗体は、本明細書に記載のとおり、更に遺伝子操作されてもよい。
いくつかの実施形態では、グロブリン重鎖定常領域は、サブドメインCH1、CH2及びCH3からなる。いくつかの実施形態では、EUインデックスに従う残基番号付けで、重鎖においてCH1ドメインは残基A118~V215に及び、CH2ドメイン残基はA231~K340に及び、CH3ドメイン残基G341~K447に及ぶ。いくつかの例では、G341は、CH2ドメイン残基と称される。ヒンジは、概して、E216を含み、ヒトIgG1のP230で終結すると定義される。いくつかの実施形態では、Ig Fc領域は、Ig定常領域の少なくともCH2及びCH3ドメインを含み、したがって、Ig重鎖定常領域の少なくともおよそA231からK447までの領域を含む。
本発明はまた、免疫グロブリン(Ig)定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインを提供する。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域は、重鎖定常領域である。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域は、軽鎖定常領域である。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域の断片は、Fc領域を含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域の断片は、CH2ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域の断片は、CH3ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域の断片は、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域の断片は、ヒンジの少なくとも一部分、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含む。ヒンジの一部分は、Igヒンジの1つ又は2つ以上のアミノ酸残基を指す。
いくつかの実施形態では、Ig定常領域の断片は、ヒンジ、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、Ig定常領域又はIg定常領域の断片のN末端にコンジュゲートされる。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、Ig定常領域又はIg定常領域の断片のC末端にコンジュゲートされる。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、第2のリンカー(L2)を介してIg定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートされる。
いくつかの実施形態では、L2は、配列番号141~配列番号173のアミノ酸配列を含む。
Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートした本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインは、いくつかの既知のアッセイを使用してその機能性について評価することができる。CD79bへの結合は、本明細書に記載の方法を使用して評価することができる。Ig定常ドメイン又はIg定常領域の断片、例えばFc領域によって付与される変化した特性は、FcγRI、FcγRII、FcγRIII、若しくはFcRn受容体などの受容体の可溶性形態を使用するFc受容体結合アッセイにおいて、又は例えばADCC、CDC、若しくはADCPを測定する細胞ベースのアッセイを使用して、アッセイすることができる。
ADCCは、CD79b発現細胞を標的細胞として、そしてNK細胞をエフェクター細胞として使用するin vitroアッセイを使用して評価することができる。細胞溶解は、溶解した細胞からの標識(例えば、放射性基質、蛍光染料、又は天然の細胞内タンパク質)の放出によって検出することができる。例示的なアッセイでは、標的細胞を、1つの標的細胞の、4つのエフェクター細胞に対する比で使用する。標的細胞はBATDAで予め標識し、エフェクター細胞及び試験抗体と組み合わせる。サンプルを2時間インキュベートし、上清に放出したBATDAを測定することにより、細胞溶解を測定する。0.67%Triton X-100(Sigma Aldrich)による最大の細胞傷害に対してデータを正規化し、また任意の抗体の非存在下における標的細胞からのBATDAの自然放出によって最小対照を求める。
ADCPは、単球由来マクロファージをエフェクター細胞として、そして、GFP又は他の標識分子を発現するように遺伝子操作された任意のCD79b発現細胞を標的細胞として使用することによって評価することができる。例示的なアッセイでは、エフェクター:標的細胞比は、例えば4:1とすることができる。エフェクター細胞は、本発明の抗体を添加して、又は添加せずに、標的細胞と共に4時間インキュベートしてよい。インキュベーション後、細胞は、アクターゼを用いて剥離できる。マクロファージは、蛍光標識に結合した抗CD11b抗体及び抗CD14抗体を用いて特定することができ、貪食作用の割合は、標準的な方法を用いて、CD11CD14マクロファージにおけるGFP蛍光%に基づいて求めることができる。
細胞のCDCは、例えば、Daudi細胞を、RPMI-B(1%のBSAを補給したRPMI)に1×10個の細胞/ウェル(50μL/ウェル)で播種し、50μLの試験タンパク質を0~100μg/mLの最終濃度でウェルに添加し、反応物を室温で15分間インキュベートし、11μLのプールヒト血清をウェルに添加し、反応物を37℃で45分間インキュベートすることによって測定され得る。溶解した細胞の割合(%)は、標準法を使用して、FACSアッセイにおけるヨウ化プロピジウム染色細胞の%として検出され得る。
糖鎖遺伝子操作
Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインのADCCを媒介する能力は、Ig定常領域又はIg定常領域の断片のオリゴ糖成分を遺伝子操作することによって増強することができる。ヒトIgG1又はIgG3は、Asn297においてN-グリコシル化される。ここで、グリカンの大部分は、既知の二分岐G0、G0F、G1、G1F、G2、又はG2Fの形態である。操作されていないCHO細胞により産生され得るIg定常領域含有タンパク質は、典型的には、少なくとも約85%のグリカンフコース含量を有する。Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインに結合した二分岐複合体型オリゴ糖からコアフコースを除去すると、抗原結合もCDC活性も変化させることなく、改善されたFcγRIIIa結合を介してタンパク質のADCCが増強される。このようなタンパク質は、二分岐の複雑なタイプのFcオリゴ糖を有する、比較的高度に脱フコシル化された免疫グロブリンの発現を成功させることが報告されている異なる方法、例えば、培養浸透圧の制御(Konno et al.,Cytotechnology 64:249-65,2012)、宿主細胞株としてのバリアントCHO株Lec13の適用(Shields et al.,J Biol Chem 277:26733-26740,2002)、宿主細胞株としてのバリアントCHO株EB66の適用(Olivier et al.,MAbs;2(4):405-415,2010;PMID:20562582)、宿主細胞株としてのラットハイブリドーマ細胞株YB2/0の適用(Shinkawa et al.,J Biol Chem 278:3466-3473,2003)、1,6-フコシルトランスフェラーゼ(FUT8)遺伝子に対して特異的な低分子干渉RNAの導入(Mori et al.,Biotechnol Bioeng 88:901-908,2004)、又はβ-1,4-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIII及びゴルジα-マンノシダーゼII若しくは強力なアルファ-マンノシダーゼI阻害物質であるキフネンシンの共発現(Ferrara et al.,J Biol Chem 281:5032-5036,2006、Ferrara et al.,Biotechnol Bioeng 93:851-861,2006;Xhou et al.,Biotechnol Bioeng 99:652-65,2008)。
いくつかの実施形態では、本開示のIg定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、約1%~約15%、例えば、約15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、又は1%のフコース含有量を有する二分岐グリカン構造を有する。いくつかの実施形態では、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、約50%、40%、45%、40%、35%、30%、25%、又は20%のフコース含有量を有するグリカン構造を有する。
「フコース含量」は、Asn297における糖鎖内のフコース単糖類の量を意味する。フコースの相対量は、フコース含有構造の全糖構造に対する割合である。これらの糖構造は、複数の方法、例えば、1)国際公開第2008/077546 2号に記載されるような、N-グリコシダーゼF処理サンプル(例えば、複合体、ハイブリッド、及びオリゴ-並びに高マンノース構造)のMALDI-TOFの使用、2)Asn297グリカンの酵素放出、その後の誘導体化、並びに蛍光検出を備えたHPLC(UPLC)及び/又はHPLC-MS(UPLC-MS)による検出/定量化、3)第1のGlcNAc単糖類と第2のGlcNAc単糖類との間を切断し、フコースを第1のGlcNAcに付加されたままにさせる、Endo S又は他の酵素によるAsn297グリカンの処理を伴うか又はこの処理なしでの、天然又は還元mAbのインタクトプロテイン分析、4)酵素消化(例えば、トリプシン又はエンドペプチダーゼLys-C)によるmAbの構成ペプチドへの消化、その後のHPLC-MS(UPLC-MS)による分離、検出及び定量、5)Asn 297にPNGase Fを有する特異的な酵素脱グリコシル化により、mAbタンパク質からmAbオリゴ糖を分離すること、により特性評価及び定量化され得る。このように放出されるオリゴ糖は、フルオロフォアで標識し、実測された質量の理論上の質量との比較によるマトリクス支援レーザー脱離イオン化(matrix-assisted laser desorption ionization、MALDI)質量分析によるグリカン構造の細かな特性評価、イオン交換HPLC(GlycoSep C)によるシアル化の程度の決定、順相HPLC(GlycoSep N)による親水性基準に準拠するオリゴ糖型の分離及び定量、並びに高性能キャピラリー電気泳動-レーザー誘起蛍光(high performance capillary electrophoresis-laser induced fluorescence、HPCE-LIF)によるオリゴ糖の分離及び定量、を可能にする様々な補足的技術によって分離及び特定することができる。
「低フコース」又は「低フコース含有量」は、本明細書で使用するとき、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインが、約1%~15%のフコース含有量を有することを指す。
「正常フコース」又は「正常フコース含有量」は、本明細書で使用するとき、Ig定常領域又はIg定常領域の断片にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインが、約50%超、典型的には80%超又は85%超のフコース含有量を有することを指す。
抗イディオタイプ抗体
抗イディオタイプ抗体は、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインに特異的に結合する抗体である。
本開示はまた、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインに特異的に結合する抗イディオタイプ抗体を提供する。
本開示はまた、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む、CD79bに結合する抗原結合ドメインを提供する。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインに特異的に結合する抗イディオタイプ抗体は、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
抗イディオタイプ(idiotypic、Id)抗体は、抗体の抗原決定基(例えば、パラトープ又はCDR)を認識する抗体である。Id抗体は、抗原をブロッキングするものであっても、しないものであってもよい。抗原ブロッキングIdは、サンプル中の遊離抗原結合ドメイン(例えば、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメイン)を検出するために使用され得る。ブロッキングしないIdを使用して、サンプル中の全抗体(遊離しているもの、抗原に一部結合しているもの、又は抗原に完全に結合しているもの)を検出することができる。Id抗体は、抗Idが調製されている抗体で動物を免疫することによって調製し得る。
また、更に別の動物で免疫応答を誘導する免疫原として抗Id抗体を使用して、いわゆる抗-抗Id抗体を生成することもできる。抗-抗Idは、抗Idを誘導した元の抗原結合ドメインとエピトープが同一であり得る。したがって、抗原結合ドメインのイディオタイプ決定基に対する抗体を使用することによって、同一の特異性の抗原結合ドメインを発現する他のクローンを同定することが可能である。抗Id抗体は、本明細書の他の箇所に記載のものなどの任意の好適な技術によって変動(それにより、抗Id抗体バリアントを産生する)、及び/又は誘導し得る。
免疫コンジュゲート(Immunoconjugates)
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメイン、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質、又はCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質(本明細書ではまとめてCD79b結合タンパク質と呼ぶ)は、異種分子にコンジュゲートされ得る。
いくつかの実施形態では、異種分子は、検出可能な標識又は細胞傷害性剤である。
本発明はまた、検出可能な標識にコンジュゲートしたCD79bに結合する、抗原結合ドメインを提供する。
本発明はまた、検出可能な標識にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む、タンパク質を提供する。
本発明はまた、検出可能な標識にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む、多重特異性タンパク質を提供する。
本発明はまた、細胞傷害性剤にコンジュゲートしたCD79bに結合する、抗原結合ドメインを提供する。
本発明はまた、細胞傷害性剤にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む、タンパク質を提供する。
本発明はまた、細胞傷害性剤にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む、多重特異性タンパク質を提供する。
本開示のCD79b結合タンパク質を使用して、治療薬をCD79b発現細胞に向けることができる。
いくつかの実施形態では、検出可能な標識は細胞毒性剤でもある。
検出可能な標識にコンジュゲートした本開示のCD79b結合タンパク質は、様々なサンプルでCD79bの発現を評価するために使用することができる。
検出可能な標識は、本開示のCD79b結合タンパク質にコンジュゲートさせたとき、分光的、光化学的、生化学的、免疫化学的、又は化学的手段を介して後者を検出可能なものにする組成物を含む。
例示的な検出可能な標識としては、放射性同位体、磁気ビーズ、金属ビーズ、コロイド粒子、蛍光染料、電子密度試薬、酵素(例えば、一般的にELISAにおいて使用される)、ビオチン、ジゴキシゲニン、ハプテン、発光分子、化学発光分子、蛍光色素、フルオロフォア、蛍光消光剤、有色分子、放射性同位体、シンチレート(scintillates)、アビジン、ストレプトアビジン、プロテインA、プロテインG、抗体又はその断片、ポリヒスチジン、Ni2+、Flagタグ、mycタグ、重金属、酵素、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼ、電子供与体/受容体、アクリジニウムエステル、及び比色基質が挙げられる。
検出可能な標識は、例えば、検出可能な標識が放射性同位体であるときなど、自発的にシグナルを発し得る。他の場合、検出可能な標識は、外部場によって刺激された結果として、シグナルを発する。
例示的な放射性同位体は、γ放出、オージェ放出、β放出、α放出、又はポジトロン放出性の放射性同位体であり得る。例示的な放射性同位体としては、H、11C、13C、15N、18F、19F、55Co、57Co、60Co、61Cu、62Cu、64Cu、67Cu、68Ga、72As、75Br、86Y、89Zr、90Sr、94mTc、99mTc、115In、1231、1241、125I、1311、211At、212Bi、213Bi、223Ra、226Ra、225Ac、及び227Acが挙げられる。
例示的な金属原子は、20超の原子番号を有する金属、例えば、カルシウム原子、スカンジウム原子、チタン原子、バナジウム原子、クロム原子、マンガン原子、鉄原子、コバルト原子、ニッケル原子、銅原子、亜鉛原子、ガリウム原子、ゲルマニウム原子、ヒ素原子、セレン原子、臭素原子、クリプトン原子、ルビジウム原子、ストロンチウム原子、イットリウム原子、ジルコニウム原子、ニオブ原子、モリブデン原子、テクネチウム原子、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、銀原子、カドミウム原子、インジウム原子、スズ原子、アンチモン原子、テルル原子、ヨウ素原子、キセノン原子、セシウム原子、バリウム原子、ランタン原子、ハフニウム原子、タンタル原子、タングステン原子、レニウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子、白金原子、金原子、水銀原子、タリウム原子、鉛原子、ビスマス原子、フランシウム原子、ラジウム原子、アクチニウム原子、セリウム原子、プラセオジム原子、ネオジム原子、プロメチウム原子、サマリウム原子、ユウロピウム原子、ガドリニウム原子、テルビウム原子、ジスプロシウム原子、ホルミウム原子、エルビウム原子、ツリウム原子、イッテルビウム原子、ルテチウム原子、トリウム原子、プロトアクチニウム原子、ウラン原子、ネプツニウム原子、プルトニウム原子、アメリシウム原子、キュリウム原子、バーケリウム原子、カリホルニウム原子、アインスタイニウム原子、フェルミウム原子、メンデレビウム原子、ノーベリウム原子、又はローレンシウム原子である。
いくつかの実施形態では、金属原子は、20超の原子番号を有するアルカリ土類金属であり得る。
いくつかの実施形態では、金属原子は、ランタニドであり得る。
いくつかの実施形態では、金属原子は、アクチニドであり得る。
いくつかの実施形態では、金属原子は、遷移金属であり得る。
いくつかの実施形態では、金属原子は、卑金属であり得る。
いくつかの実施形態では、金属原子は、金原子、ビスマス原子、タンタル原子、及びガドリニウム原子であり得る。
いくつかの実施形態では、金属原子は、53(即ち、ヨウ素)~83(即ち、ビスマス)の原子番号を有する金属であり得る。
いくつかの実施形態では、金属原子は、磁気共鳴映像法に好適な原子であり得る。
金属原子は、Ba2+、Bi3+、Cs、Ca2+、Cr2+、Cr3+、Cr6+、Co2+、Co3+、Cu、Cu2+、Cu3+、Ga3+、Gd3+、Au、Au3+、Fe2+、Fe3+、F3+、Pb2+、Mn2+、Mn3+、Mn4+、Mn7+、Hg2+、Ni2+、Ni3+、Ag、Sr2+、Sn2+、Sn4+、及びZn2+などの+1、+2、又は+3酸化状態の形態の金属イオンであり得る。金属原子は、金属酸化物、例えば、酸化鉄、酸化マンガン、又は酸化ガドリニウムを含み得る。
好適な色素としては、例えば、5(6)-カルボキシフルオレセイン、IRDye 680RDマレイミド、又はIRDye 800CW、ルテニウムポリピリジル色素などの任意の市販の色素が挙げられる。
好適なフルオロフォアは、フルオレセインイソチオシアネート(fluorescein isothiocyanate、FITC)、フルオレセインチオセミカルバジド、ローダミン、テキサスレッド、CyDye(例えば、Cy3、Cy5、Cy5.5)、Alexa Fluors(例えば、Alexa488、Alexa555、Alexa594、Alexa647)、近赤外(near infrared、NIR)(700~900nm)蛍光染料、並びにカルボシアニン及びアミノスチリル染料である。
検出可能な標識にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインは、造影剤として使用することができる。
検出可能な標識にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質は、造影剤として使用することができる。
検出可能な標識にコンジュゲートしたCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質は、造影剤として使用することができる。
いくつかの実施形態では、細胞傷害性剤は、化学療法剤、薬物、増殖阻害剤、毒素(例えば、細菌、真菌、植物、若しくは動物由来の酵素活性を有する毒素、又はその断片)、又は放射性同位体(即ち、放射性コンジュゲート)である。
いくつかの実施形態では、細胞傷害性剤は、ダウノマイシン、ドキソルビシン、メトトレキサート、ビンデシン、ジフテリア毒素などの細菌毒素、リシン、ゲルダナマイシン、マイタンシノイド、又はカリケアマイシンである。細胞傷害性剤は、チューブリン結合、DNA結合、又はトポイソメラーゼ阻害を含む機構によってその細胞傷害性又は細胞増殖抑制作用を誘発し得る。
いくつかの実施形態では、細胞傷害性剤は、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の未結合活性断片、エキソトキシンA鎖(Pseudomonas aeruginosa)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、α-サルシン、シナアブラギリ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチンタンパク質、ヨウシュヤマゴボウ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP-S)、ニガウリ(momordica charantia)阻害剤、クルシン、クロチン、サボン草(sapaonaria officinalis)阻害剤、ゲロニン、マイトジェリン(mitogellin)、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、並びにトリコテセン(tricothecenes)などの酵素活性毒素である。
いくつかの実施形態では、細胞傷害性剤は、212Bi、131I、131In、90Y、及び186Reなどの放射性核種である。
いくつかの実施形態では、細胞傷害性剤は、ドラスタチン又はドロスタチンのペプチド類似体及び誘導体、アウリスタチン又はモノメチルアウリスタチンフェニルアラニンである。例示的な分子は、米国特許第5,635,483号及び同第5,780,588号に開示されている。ドラスタチン及びアウリスタチンは、微小管動態、GTPの加水分解、並びに核及び細胞の分裂に干渉し(Woyke et al(2001)Antimicrob Agents and Chemother.45(12):3580~3584)、抗がん及び抗真菌活性を有することが示されている。ドラスタチン及びアウリスタチン薬剤部位は、ペプチド薬剤部位のN(アミノ)末端若しくはC(カルボキシル)末端を介して(国際公開第02/088172号)、又は抗体内に遺伝子操作された任意のシステインを介して、本発明の抗体に結合することができる。
本開示のCD79b結合タンパク質は、既知の方法を使用して検出可能な標識にコンジュゲートさせることができる。
いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、キレート剤と複合体を形成している。
いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、リンカーを介して本開示のCD79b結合タンパク質にコンジュゲートされる。
検出可能な標識又は細胞傷害性部分は、既知の方法を用いて、本開示のCD79b結合タンパク質に直接又は間接的に連結させることができる。好適なリンカーは、当該技術分野において既知であり、例えば、補欠分子族、非フェノールリンカー(N-スクシミジル-ベンゾエートの誘導体、ドデカボラート)、大環状及び非環式の両キレート剤のキレート部分、例えば、1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10,四酢酸(DOTA)の誘導体、ジエチレントリアミン五酢酸(diethylenetriaminepentaacetic avid、DTPA)の誘導体、S-2-(4-イソチオシアナトベンジル)-1,4,7-トリアザシクロノナン-1,4,7-三酢酸(NOTA)の誘導体、及び1,4,8,11-テトラアザシクロドデカン-1,4,8,11-四酢酸(TETA)の誘導体、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオナート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(例えば、ジメチルアジピミダートHCl)、活性エステル(例えば、ジスクシンイミジルスベラート)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、ビスアジド化合物(例えば、ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビス-ジアゾニウム誘導体(例えば、ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン)、ジイソシアナート(例えば、トルエン2,6-ジイソシアナート)、及びビス-活性フッ素化合物(例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン)、並びに他のキレート部分が挙げられる。好適なペプチドリンカーは周知である。
いくつかの実施形態では、本開示のCD79b結合タンパク質は、腎クリアランスを介して血液から除去される。
キット
本発明はまた、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含むキットを提供する。
本発明はまた、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質を含むキットを提供する。
本発明はまた、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質を含むキットを提供する。
キットは、治療的使用のために、及び診断キットとして使用することができる。
キットを使用して、サンプル中のCD79bの存在を検出することができる。
いくつかの実施形態では、キットは、本開示のCD79b結合タンパク質と、CD79b結合タンパク質を検出するための試薬とを含む。キットは、使用説明書;他の試薬、例えば、標識、治療剤、又はキレート化若しくは別の方法のカップリングに有用な薬剤、標識若しくは治療剤に対する抗体、又は放射線防護組成物;投与するために抗体を調製するためのデバイス又は他の材料;医薬的に許容される担体、及び対象に投与するためのデバイス又は他の材料を含む、1つ又は2つ以上の他の要素を含み得る。
いくつかの実施形態では、キットは、容器内のCD79bに結合する抗原結合ドメインと、キットの使用説明書とを含む。
いくつかの実施形態では、キットは、容器内のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質と、キットの使用説明書とを含む。
いくつかの実施形態では、キットは、容器内のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質と、キットの使用説明書とを含む。
いくつかの実施形態では、キットにおけるCD79bに結合する抗原結合ドメインは、標識される。
いくつかの実施形態では、キットにおけるCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質は、標識される。
いくつかの実施形態では、キットにおけるCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質は、標識される。
いくつかの実施形態では、CD79bに結合する細胞外抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。いくつかの実施形態では、キットは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含むCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む。
ポリヌクレオチド、宿主細胞、及びベクター
本発明はまた、本開示のCD79b結合タンパク質のいずれかをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。CD79b結合タンパク質は、CD79bに結合する抗原結合ドメイン、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質、CD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質、及び本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むキメラ抗原受容体(CAR)を含む。
本発明はまた、CD79b結合タンパク質又はその断片のいずれかをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1を含むCD79b結合タンパク質をコードする。一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号72、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2を含むCD79b結合タンパク質をコードする。一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とを含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1を含むCD79b結合タンパク質をコードする。一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2を含むCD79b結合タンパク質をコードする。一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施形態では、単離ポリヌクレオチドは、
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。一実施形態では、単離ポリヌクレオチドは、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHを含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLを含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施形態では、単離ポリヌクレオチドは
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、又は配列番号139の重鎖(HC)を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、又は配列番号140の軽鎖(LC)を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施態様では、単離ポリヌクレオチドは、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、又は配列番号139のHCと、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、又は配列番号140のLCとを含むCD79b結合タンパク質をコードする。
一実施形態では、単離ポリヌクレオチドは
それぞれが配列番号9及び配列番号10のHC及びLC;
それぞれが配列番号19及び配列番号20のHC及びLC;
それぞれが配列番号29及び配列番号30のHC及びLC;
それぞれが配列番号39及び配列番号40のHC及びLC;
それぞれが配列番号49及び配列番号50のHC及びLC;
それぞれが配列番号59及び配列番号60のHC及びLC;
それぞれが配列番号69及び配列番号70のHC及びLC;
それぞれが配列番号79及び配列番号80のHC及びLC;
それぞれが配列番号89及び配列番号90のHC及びLC;
それぞれが配列番号99及び配列番号100のHC及びLC;
それぞれが配列番号109及び配列番号110のHC及びLC;
それぞれが配列番号119及び配列番号120のHC及びLC;
それぞれが配列番号129及び配列番号130のHC及びLC;又は
それぞれが配列番号139及び配列番号140のHC及びLC、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
本開示のいくつかの実施形態はまた、本開示のCD79b結合タンパク質をコードするポリヌクレオチド又は本開示のCD79b結合タンパク質をコードするポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチドを含む、単離又は精製核酸を提供する。
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドは、高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズし得る。「高ストリンジェンシー条件」は、ポリヌクレオチドが、非特異的なハイブリダイゼーションよりも強い検出可能な量で標的配列(本明細書に記載される核酸のいずれかのヌクレオチド配列)に特異的にハイブリダイズすることを意味する。高ストリンジェンシー条件は、正確に相補的な配列を有するポリヌクレオチド又は点在するミスマッチをほんのわずかに含むポリヌクレオチドを、ヌクレオチド配列とマッチしたいくつかの小領域(例えば、3~12塩基)を有することになったランダム配列と識別する条件を含む。そのような相補的な小領域は、14~17又はそれ以上の塩基の完全長相補体よりも容易に融解され、高ストリンジェンシーのハイブリダイゼーションにより、それらが容易に識別可能となる。比較的高ストリンジェンシーな条件は、例えば、約50~70℃の温度で約0.02~0.1MのNaCl又は等価物によって提供されるものなど、低塩及び/又は高温条件を含む。かかる高ストリンジェンシー条件は、ヌクレオチド配列とテンプレート鎖又は標的鎖との間のミスマッチがあったとしてもほとんど許容されず、本明細書に記載のCARのいずれかの発現を検出するために特に好適である。条件は、漸増量のホルムアミドの添加によって、よりストリンジェントになり得ることが、概ね理解される。
本開示のポリヌクレオチド配列は、意図とする宿主細胞においてヌクレオチド配列を発現させる1つ又は2つ以上の制御エレメント(例えば、プロモータ又はエンハンサ)に動作可能に連結し得る。ポリヌクレオチドは、cDNAであってもよい。プロモータは、強い、弱い、組織特異的、誘導性、又は発生段階特異的なプロモータであってよい。使用され得る例示的なプロモータは、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(hypoxanthine phosphoribosyl transferase、HPRT)、アデノシンデアミナーゼ、ピルビン酸キナーゼ、ベータアクチン、ヒトミオシン、ヒトヘモグロビン、ヒト筋肉クレアチンなどである。加えて、多くのウイルスプロモータが、真核細胞中で構成的に機能し、記載される実施形態での使用に好適である。このようなウイルスプロモータとしては、サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus、CMV)最初期プロモータ、SV40の初期及び後期プロモータ、マウス乳がんウイルス(Mouse Mammary Tumor Virus、MMTV)プロモータ、モロニー白血病ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus、HIV)、エプスタインバーウイルス(Epstein Barr Virus、EBV)、ラウス肉腫ウイルス(Rous Sarcoma Virus、RSV)、及び他のレトロウイルスの長端末反復配列(long terminal repeat、LTR)、並びに単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモータが挙げられる。メタロチオネインプロモータ、テトラサイクリン誘導性プロモータ、ドキシサイクリン誘導性プロモータ、タンパク質キナーゼR2’,5’-オリゴアデニル酸合成酵素、Mx遺伝子、ADAR1などの1つ又は2つ以上のインターフェロン刺激応答エレメント(interferon-stimulated response element、ISRE)を含むプロモータなどの誘導性プロモータを使用し得る。
本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。本開示はまた、本発明のポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。そのようなベクターは、プラスミドベクター、ウイルスベクター、バキュロウイルス発現用ベクター、トランスポゾンベースのベクター、又は任意の手段によって所与の生物又は遺伝子的バックグラウンドに本発明の合成ポリヌクレオチドを導入するのに好適な任意の他のベクターであってもよい。本開示のCD79b結合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、CD79b結合タンパク質の発現を確実にする発現ベクター中の制御配列に動作可能に連結され得る。そのような調節エレメントとしては、転写プロモータ、好適なmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、並びに転写及び翻訳の終了を制御する配列を挙げることができる。発現ベクターはまた、1つ又は2つ以上の非転写エレメント、例えば、複製起点、発現する遺伝子に連結された好適なプロモータ及びエンハンサ、他の5’又は3’隣接非転写配列、5’又は3’非翻訳配列(例えば、必須リボソーム結合部位)、ポリアデニル化部位、スプライスドナー及びアクセプタ部位、又は転写終結配列を含んでいてもよい。宿主において複製する能力を付与する複製の起点もまた、組み込まれ得る。
発現ベクターは、天然に存在する若しくは天然に存在しないヌクレオチド間結合、又は両方の種類の結合を含み得る。天然に存在しない又は改変されたヌクレオチド又はヌクレオチド間連結は、ベクターの転写又は複製を阻害しない。
ベクターを適切な宿主に組み込んだら、組み込まれたポリヌクレオチドによってコードされる本開示のCD79b結合タンパク質を高レベルで発現させるのに好適な条件下で宿主を維持する。脊椎動物細胞を形質転換するのに使用される発現ベクター中の転写及び翻訳制御配列は、ウイルス源により提供することができる。例示的なベクターは、Okayama and Berg,3 Mol.Cell.Biol.280(1983)によって記載されるように構築され得る。
本開示のベクターはまた、1つ又は2つ以上の内部リボソーム侵入部位(Internal Ribosome Entry Site、IRES)を含有してもよい。IRES配列を融合ベクターに含めることは、一部のタンパク質の発現を増強させるのに有益であり得る。いくつかの実施形態では、ベクター系は、1つ又は2つ以上のポリアデニル化部位(例えば、SV40)を含み、その部位は、前述の核酸配列のうちいずれかの上流又は下流にあってもよい。ベクターの成分は、近接して連結されてもよいか、又は遺伝子産物を発現させるのに最適な間隔を提供するように(即ち、ORF間に「スペーサー」ヌクレオチドを導入することにより)配置されてもよいか、又は別の方法で位置付けられてもよい。また、調節エレメント、例えば、IRESモチーフが、発現に最適な間隔を提供するように配置されてもよい。
本開示のベクターは、環状であっても線形であってもよい。これらは、原核生物又は真核生物の宿主細胞において機能的な複製系を含有するように調製され得る。複製系は、例えば、ColE1、SV40、2μプラスミド、λ、ウシパピローマウイルスなどに由来していてよい。
組換え発現ベクターは、一過性の発現のため、安定な発現のためのいずれか、又はその両方のために設計され得る。また、組換え発現ベクターは、構成的発現又は誘導性発現のために作製され得る。
更に、組換え発現ベクターは、自殺遺伝子を含むように作製され得る。本明細書で使用される場合、「自殺遺伝子」という用語は、自殺遺伝子を発現する細胞を死に至らしめる遺伝子を指す。自殺遺伝子は、遺伝子を発現する細胞に対し薬剤(例えば、薬物)に対する感受性を付与し、細胞が薬剤と接触したとき又は薬剤に曝露されたときに細胞を死に至らしめる遺伝子であり得る。自殺遺伝子は、当該技術分野において既知であり、例えば、単純ヘルペスウイルス(Herpes Simplex Virus、HSV)チミジンキナーゼ(thymidine kinase、TK)遺伝子、シトシンデアミナーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、及びニトロレダクターゼが挙げられる。
ベクターはまた、当技術分野において周知の選択マーカーを含んでいてもよい。選択マーカーは、陽性及び陰性選択マーカーを含む。マーカー遺伝子は、殺生物剤耐性(例えば、抗生物質、重金属などに対する耐性)、栄養要求性宿主における原栄養を提供するための補完などを含む。例示的なマーカー遺伝子としては、抗生物質耐性遺伝子(例えば、ネオマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子、ペニシリン耐性遺伝子、ヒスチジノール耐性遺伝子、ヒスチジノール×耐性遺伝子)、グルタミン合成酵素遺伝子、ガンシクロビル選択用のHSV-TK、HSV-TK誘導体、又は6-メチルプリン選択用の細菌プリンヌクレオシドホスホリラーゼ遺伝子が挙げられる(Gadi et al.,7 Gene Ther.1738-1743(2000))が開発され、広く採用されている。選択マーカーをコードする核酸配列又はクローニング部位は、目的のポリペプチドをコードする核酸配列又はクローニング部位の上流又は下流にあってもよい。
使用され得る例示的なベクターは、細菌:pBs、phagescript、PsiX174、pBluescript SK、pBs KS、pNH8a、pNH16a、pNH18a、pNH46a(Stratagene,La Jolla,Calif.,USA);pTrc99A、pKK223-3、pKK233-3、pDR540、及びpRIT5(Pharmacia、Uppsala,Sweden)である。真核生物:pWLneo、pSV2cat、pOG44、PXR1、pSG(Stratagene)pSVK3、pBPV、pMSG及びpSVL(Pharmacia)、pEE6.4(Lonza)並びにpEE12.4(Lonza)である。追加のベクターとしては、pUCシリーズ(Fermentas Life Sciences,Glen Burnie,Md.)、pBluescriptシリーズ(Stratagene,LaJolla、Calif.)、pETシリーズ(Novagen,Madison,Wis.)、pGEXシリーズ(Pharmacia Biotech,Uppsala,Sweden)、及びpEXシリーズ(Clontech,Palo Alto,Calif.)が挙げられる。λGT10、λGT11、λEMBL4、及びλNM1149、λZapII(Stratagene)などのバクテリオファージベクターを使用することができる。例示的な植物発現ベクターとしては、pBI01、pBI01.2、pBI121、pBI101.3、及びpBIN19(Clontech)が挙げられる。例示的な動物発現ベクターとしては、pEUK-Cl、pMAM、及びpMAMneo(Clontech)が挙げられる。発現ベクターは、ウイルスベクター、例えば、レトロウイルスベクター、例えば、ガンマレトロウイルスベクターであってよい。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131の重鎖相補性決定領域(HCDR)1をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3とをコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは
それぞれが配列番号1、配列番号2、及び配列番号3のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、及び配列番号13のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、及び配列番号23のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、及び配列番号33のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、及び配列番号43のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、及び配列番号53のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、及び配列番号63のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、及び配列番号73のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、及び配列番号83のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、及び配列番号93のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、及び配列番号103のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、及び配列番号113のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、及び配列番号123のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、及び配列番号133のHCDR1、HCDR2、及びHCDR3、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134の軽鎖相補性決定領域(LCDR)1をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、
それぞれが配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のLCDR、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のLCDR、LCDR2、及びLCDR3、を含むCD79b結合タンパク質をコードする。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、
それぞれが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、及び配列番号6のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、及び配列番号16のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、及び配列番号36のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、及び配列番号46のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、及び配列番号66のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、及び配列番号76のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、及び配列番号86のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;
それぞれが配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、及び配列番号126のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3;又は
それぞれが配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、及び配列番号136のHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3、をコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHをコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLをコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとをコードするポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、ベクターは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、をコードするポリヌクレオチドを含む。
一実施形態では、ベクターは、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、又は配列番号139の重鎖(HC)をコードするポリヌクレオチドを含む。
一実施形態では、ベクターは、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、又は配列番号140の軽鎖(LC)をコードするポリヌクレオチドを含む。
一実施形態では、ベクターは、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、又は配列番号139のHCと、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、又は配列番号140のLCとをコードするポリヌクレオチドを含む。
一実施態様では、ベクターは、
それぞれが配列番号9及び配列番号10のHC及びLC;
それぞれが配列番号19及び配列番号20のHC及びLC;
それぞれが配列番号29及び配列番号30のHC及びLC;
それぞれが配列番号39及び配列番号40のHC及びLC;
それぞれが配列番号49及び配列番号50のHC及びLC;
それぞれが配列番号59及び配列番号60のHC及びLC;
それぞれが配列番号69及び配列番号70のHC及びLC;
それぞれが配列番号79及び配列番号80のHC及びLC;
それぞれが配列番号89及び配列番号90のHC及びLC;
それぞれが配列番号99及び配列番号100のHC及びLC;
それぞれが配列番号109及び配列番号110のHC及びLC;
それぞれが配列番号119及び配列番号120のHC及びLC;
それぞれが配列番号129及び配列番号130のHC及びLC;又は
それぞれが配列番号139及び配列番号140のHC及びLC、をコードするポリヌクレオチドを含む。
本発明の実施形態は、本明細書に記載の組み換え発現ベクターのいずれかを含む、宿主細胞を更に提供する。「宿主細胞」は、ベクターが導入された細胞を指す。宿主細胞という用語は、特定の対象細胞だけでなく、そのような細胞の後代、また特定の対象細胞から生成された安定な細胞株も指すことを意図すると理解される。変異又は環境の影響のいずれかに起因して、後続世代においてある特定の修飾が生じ得るために、そのような後代は、親細胞に同一ではない場合があるが、本明細書で使用される「宿主細胞」という用語の範囲内に依然として含まれる。そのような宿主細胞は、真核細胞、原核細胞、植物細胞、又は古細菌細胞であってもよい。原核宿主細胞の例は、大腸菌、バチルス・ズブチルス(Bacillus subtilis)などの桿菌(bacilli)、及びサルモネラ(Salmonella)、セラチア(Serratia)、及び様々なシュードモナス種(Pseudomonas species)などの他の腸内細菌科である。酵母などの他の微生物も発現に有用である。好適な酵母宿主細胞の例は、サッカロミセス(Saccharomyces)(例えば、S.セレビジアエ(S.cerevisiae))及びピキア(Pichia)である。例示的な真核細胞は、哺乳動物、昆虫、鳥類、又は他の動物由来のものであってもよい。哺乳類真核細胞としては、SP2/0(American Type Culture Collection(ATCC),Manassas,VA,CRL-1581)、NS0(European Collection of Cell Cultures(ECACC),Salisbury,Wiltshire,UK,ECACC No.85110503)、FO(ATCC CRL-1646)、及びAg653(ATCC CRL-1580)ネズミ細胞株などのハイブリドーマ又は骨髄腫の細胞株などの不死化細胞株が挙げられる。例示的なヒト骨髄腫細胞株は、U266(ATTC CRL-TIB-196)である。他の有用な細胞株としては、CHO-K1SV(Lonza Biologics(Walkersville,MD))、CHO-K1(ATCC CRL-61)、又はDG44などの、チャイニーズハムスターの卵巣(Chinese Hamster Ovary、CHO)細胞に由来するものが挙げられる。
宿主細胞は、培養細胞又は初代細胞であり得る、即ち、生物、例えば、ヒトから直接単離され得る。宿主細胞は、接着細胞又は浮遊細胞、即ち、懸濁物中で増殖する細胞であり得る。好適な宿主細胞は、当該技術分野において公知であり、例えば、DH5α E.coli細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞、サルVERO細胞、COS細胞、HEK293細胞などが挙げられる。組換え発現ベクターを増幅又は複製する目的で、宿主細胞は、原核細胞、例えば、DH5α細胞であり得る。組換えCAR、ポリペプチド、又はタンパク質を産生する目的で、宿主細胞は、哺乳動物細胞であり得る。宿主細胞はヒト細胞であり得る。宿主細胞は、任意の細胞タイプのものであり得、任意の組織タイプに由来し得、任意の発達段階のものであり得るが、宿主細胞は末梢血リンパ球(peripheral blood lymphocyte、PBL)であり得る。宿主細胞はT細胞であり得る。
本明細書に記載の少なくとも1つの宿主細胞を含む細胞集団も提供される。細胞集団は、少なくとも1つの他の細胞、例えば、組換え発現ベクターのいずれも含まない宿主細胞(例えば、T細胞)、又はT細胞以外の細胞(例えば、B細胞、マクロファージ、赤血球、好中球、肝細胞、内皮細胞、上皮細胞、筋細胞、脳細胞など)に加えて、記載される組換え発現ベクターのいずれかを含む宿主細胞を含む不均質な集団であり得る。代替的に、細胞集団は、実質的に均質な集団であり得、この場合、その集団は、組換え発現ベクターを含む宿主細胞を主に含む(例えば、本質的にそれらからなる)。集団はまた、細胞のクローン集団であり得、この場合、集団の全ての細胞が組換え発現ベクターを含む単一の宿主細胞のクローンであり、そのため、集団の全ての細胞は組換え発現ベクターを含む。一実施形態では、細胞集団は、本明細書に記載の組換え発現ベクターを含む宿主細胞を含むクローン集団である。
本開示はまた、CD79b結合タンパク質が発現する条件下で本開示の宿主細胞を培養することと、宿主細胞によって生成されたCD79b結合タンパク質を回収することと、を含む、本開示のCD79b結合タンパク質の生成方法も提供する。タンパク質を作製し、それを精製する方法は既知である。(化学的に又は組換えによって)合成されてから、硫酸アンモニウム沈殿、アフィニティカラム、カラムクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィ(high performance liquid chromatography、HPLC)精製、ゲル電気泳動などを含む標準的な手順に従ってCD79b結合タンパク質を精製することができる(全般的には、Scopes,Protein Purification(Springer-Verlag,N.Y.,(1982)を参照されたい)。対象タンパク質は、実質的に純粋、例えば、純度が少なくとも約80%~85%、純度が少なくとも約85%~90%、純度が少なくとも約90%~95%、又は純度が少なくとも約98%~99%、若しくはそれ以上であってよく、例えば、細胞残屑、対象タンパク質以外の巨大分子などの夾雑物を含んでいなくてよい。
本開示のCD79b結合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、標準的な分子生物学的方法を用いてベクターに組み込むことができる。宿主細胞の形質転換、培養、抗体発現、及び精製は、周知の方法を使用して行われる。
修飾ヌクレオチドを使用して、本開示のポリヌクレオチドを生成することができる。例示的な修飾ヌクレオチドは、5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシル、5-ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4-アセチルシトシン、5-(カルボキシヒドロキシメチル)ウラシル、カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、N-置換アデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチルウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオウラシル、ベータ-D-マンノシルキューオシン、5”-メトキシカルボキシメチルウラシル、5-メトキシウラシル、2-メチルチオ-N-イソペンテニルアデニン、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、ウィブトキソシン(wybutoxosine)、シュードウラシル、キューオシン、ベータ-D-ガラクトシルキューオシン、イノシン、N-イソペンテニルアデニン、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2,2-ジメチルグアニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン、5-メチルシトシン、2-チオシトシン、5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル、5-メチルウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、3-(3-アミノ-3-N-2-カルボキシプロピル)ウラシル、及び2,6-ジアミノプリンである。
医薬組成物/投与
本発明はまた、本開示のCD79b結合タンパク質と、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
本開示はまた、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
本開示はまた、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質と、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
本開示はまた、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質と、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
本開示はまた、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
治療用途では、本開示のCD79b結合タンパク質は、医薬的に許容される担体中に活性成分として有効量の抗体を含有する医薬組成物として調製することができる。「担体」は、本発明の抗体が共に投与される希釈剤、補助剤、賦形剤、又はビヒクルを指す。このようなビヒクルは、水、及び石油、動物、植物、又は合成物由来のものを含む油、例えば、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などの液体であってもよい。例えば、0.4%生理食塩水及び0.3%グリシンを用いてよい。これらの溶液は滅菌され、概して粒子状物質を含まない。これらは、従来周知の滅菌技術(例えば、濾過)によって滅菌することができる。本組成物は、生理学的条件に近づけるために必要とされる医薬的に許容される補助物質、例えば、pH調節剤及び緩衝剤、安定剤、増粘剤、潤滑剤及び着色剤などを含み得る。そのような医薬製剤中の本発明のCD79結合タンパク質の濃度は、約0.5重量%未満から通常少なくとも約1重量%まで、最大で15又は20重量%まで変動し得、また、選択される投与方法に従って、必要とされる用量、流体体積、粘度などに主に基づいて選択され得る。好適なビヒクル及び製剤(他のヒトタンパク質、例えばヒト血清アルブミンを含む)は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,Troy,D.B.ed.,Lipincott Williams and Wilkins,Philadelphia,PA 2006,Part 5,Pharmaceutical Manufacturing pp 691-1092に記載されており、特にpp.958-989を参照されたい。
本開示のCD79b結合タンパク質の投与方式は、当該技術分野において周知である通り、非経口投与、例えば、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、若しくは皮下、経粘膜(経口、鼻腔内、膣内、直腸)投与、又は当業者に理解される他の手段などの任意の好適な経路であってよい。
本発明の開示のCD79b結合タンパク質はまた、癌などの疾患を発症するリスクを低減するために、予防的に投与され得る。
したがって、筋肉内注射用の本発明の医薬組成物は、1mlの滅菌緩衝水と、約1ng~約100mg/kg、例えば約50ng~約30mg/kg、又はより好ましくは約5mg~約25mg/kgの本発明のCD79b結合タンパク質と、を含むように調製することができる。
本開示の実施形態では、CD79b結合タンパク質発現細胞は、組成物、例えば、CD79b結合タンパク質発現細胞及び医薬的に許容される担体を含む好適な医薬組成物で提供され得る。一態様では、本開示は、記載される1つ以上のCD79b結合タンパク質を発現する有効量のリンパ球及び医薬的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。本開示の医薬組成物は、CD79b結合タンパク質発現細胞、例えば、本明細書に記載されるような複数のCD79b結合タンパク質発現細胞を、1つ以上の医薬的又は生理学的に許容される担体、賦形剤、又は希釈剤と組み合わせて含み得る。医薬的に許容される担体は、有効成分以外の、対象に対して無毒性である医薬組成物中の成分であり得る。
医薬的に許容される担体としては、バッファ、賦形剤、安定剤、又は防腐剤を挙げることができる。医薬的に許容される担体の例は、生理学的に適合性の溶剤、分散媒体、コーティング剤、抗菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤などであり、例えば、塩、緩衝液、抗酸化剤、糖類、水性若しくは非水性担体、防腐剤、湿潤剤、界面活性剤、若しくは乳化剤、又はこれらの組み合わせである。医薬組成物中の医薬的に許容される担体の量は、担体の活性及び製剤の所望の特性、例えば安定性及び/又は最小酸化に基づいて実験的に決定され得る。
医薬組成物は、酢酸、クエン酸、ギ酸、コハク酸、リン酸、炭酸、リンゴ酸、アスパラギン酸、ヒスチジン、ホウ酸、トリス緩衝液、HEPPSO、HEPES、中性緩衝生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水などの緩衝液;グルコース、マンノース、スクロース又はデキストラン、マンニトールなどの炭水化物;タンパク質;グリシンなどのポリペプチド又はアミノ酸;抗酸化剤;EDTA又はグルタチオンなどのキレート剤;アジュバント(例えば水酸化アルミニウム);抗菌剤及び抗真菌剤;並びに防腐剤を含み得る。
本開示の医薬組成物は、非経口投与又は経口投与の様々な手段のために製剤化することができる。一実施形態では、組成物は、注入又は静脈内投与向けに製剤化され得る。本明細書に開示される医薬組成物は、例えば、無菌液体調製物、例えば、等張水溶液、エマルション、懸濁液、分散液、又は粘性組成物として提供することができ、これらは、所望のpHに緩衝され得る。経口投与に好適な製剤としては、液体溶液、カプセル剤、サッシェ剤、タブレット剤、ドロップ剤、及びトローチ剤、適切な液体及び乳剤中の粉末液体懸濁液を挙げることができる。
医薬組成物に関して本明細書で使用される場合、「医薬的に許容される」という用語は、動物及び/又はヒトにおける使用について、連邦政府若しくは州政府の規制機関によって承認されているか、又は米国薬局方若しくは他の一般に認められている薬局方に列挙されていることを意味する。
CD79Bを検出する方法
本発明はまた、サンプル中のCD79bを検出する方法であって、サンプルを入手することと、サンプルを本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインと接触させることと、サンプル中の結合したCD79bを検出することと、を含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、サンプルは、尿、血液、血清、血漿、唾液、腹水、循環細胞、滑液、循環細胞、組織に会合していない細胞(即ち、遊離細胞)、組織(例えば、外科的に切除された組織、穿刺吸引を含む生検材料)、組織プレパラートなどに由来し得る。
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインは、既知の方法を使用して検出することができる。例示的な方法としては、蛍光若しくは化学発光標識、又は放射線標識を使用して抗体を直接標識すること、又は本発明の抗体に、ビオチン、酵素、又はエピトープタグなどの容易に検出可能な部分を結合させることが挙げられる。例示的な標識及び部分は、ルテニウム、111In-DOTA、111In-ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、セイヨウワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ及びベータガラクトシダーゼ、ポリ-ヒスチジン(HISタグ)、アクリジン染料、シアニン染料、フルオロン染料、オキサジン染料、フェナントリジン染料、ローダミン染料、及びAlexafluor(登録商標)染料である。
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインは、サンプル中のCD79bを検出するための様々なアッセイで使用してよい。例示的なアッセイは、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、表面プラズモン共鳴、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散、電気化学発光(electrochemiluminescence、ECL)イムノアッセイ、免疫組織化学的検査、蛍光活性化細胞選別(fluorescence-activated cell sorting、FACS)、又はELISAアッセイである。
治療及び使用方法
本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインは、自己免疫疾患若しくは障害又はその1つ以上の症状を対処、治療、予防、又は改善するために、それを必要とする対象に投与され得る。
本開示はまた、自己免疫疾患を有する対象に、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを投与することを含む方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を有する対象に、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質を投与することを含む方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を有する対象に、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質を投与することを含む方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を有する対象に、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを投与することを含む方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を有する対象に、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む免疫コンジュゲートを投与することを含む方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を有する対象に、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを、それを必要とする対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質を対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質を対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む免疫コンジュゲートを対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
一実施形態では、自己免疫疾患が、B細胞の調節不全、自己反応性B細胞、又は自己抗体の存在に関連するか、又はそれを特徴とする。自己免疫疾患の例としては、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、シェーグレン症候群(SjS)、リウマチ性関節炎、自己免疫ミオパシー、1型糖尿病、アジソン病、悪性貧血、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、自己免疫性膵炎、セリアック病、巣状糸球体硬化症、原発性膜性腎症、卵巣機能不全、自己免疫精巣炎、乾性眼疾患、特発性間質性肺炎、甲状腺疾患(例えば、グレーブス病)、全身性硬化症(強皮症)、筋無力症症候群、自己免疫脳炎、水疱性皮膚疾患、TTP、ITP、AIHA、Anca血管炎、心筋炎/拡張型CM、NMOSD、母体-胎児同種免疫、母体-胎児自己免疫、抗カルジオリピン/抗リン脂質抗体症候群、高ガンマグロブリン血症、移植関連ID、多巣性運動ニューロパチーが挙げられるが、これらに限定されない。
本開示はまた、自己免疫疾患を予防するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを、それを必要とする対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を予防する方法を提供する。特定の実施形態では、予防することは、無症候性対象を処置することを含む。特定の実施形態では、予防することは、対象における自己免疫疾患症状の発症を予防することを含む。
本開示はまた、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質を対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を予防する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を予防するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質を対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を予防する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を予防するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を予防する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を予防するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む免疫コンジュゲートを対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を予防する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を予防するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を予防する方法を提供する。
一実施態様では、対象の自己免疫疾患を予防する方法は、対象の自己抗体を検出することを更に含む。
本開示はまた、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを、それを必要とする対象に投与することを含む、対象におけるB細胞活性化を調節する方法を提供する。
本開示はまた、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質を対象に投与することを含む、対象におけるB細胞活性化を調節する方法を提供する。
本開示はまた、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質を対象に投与することを含む、対象におけるB細胞活性化を調節する方法を提供する。
本開示はまた、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを対象に投与することを含む、対象におけるB細胞活性化を調節する方法を提供する。
本開示はまた、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む免疫コンジュゲートを対象に投与することを含む、対象におけるB細胞活性化を調節する方法を提供する。
本開示はまた、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象におけるB細胞活性化を調節する方法を提供する。
本開示はまた、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを、それを必要とする対象に投与することを含む、対象における異常なB細胞活性化を阻害する方法を提供する。
本開示はまた、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含むタンパク質を対象に投与することを含む、対象における異常なB細胞活性化を阻害する方法を提供する。
本開示はまた、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む多重特異性タンパク質を対象に投与することを含む、対象における異常なB細胞活性化を阻害する方法を提供する。
本開示はまた、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを対象に投与することを含む、対象における異常なB細胞活性化を阻害する方法を提供する。
本開示はまた、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む免疫コンジュゲートを対象に投与することを含む、対象における異常なB細胞活性化を阻害する方法を提供する。
本開示はまた、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における異常なB細胞活性化を阻害する方法を提供する。
本開示はまた、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を治療する方法であって、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3とを含む、方法を提供する。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
本開示はまた、自己免疫疾患を予防するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、対象の自己免疫疾患を予防する方法であって、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
本開示はまた、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、対象のB細胞活性化を調節する方法であって、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
本開示はまた、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって、治療有効量の本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、対象の異常なB細胞活性化を阻害する方法であって、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、を含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。
本開示はまた、本開示のCD79bに結合する抗原結合ドメインを含む組成物を対象に投与することを含む方法であって、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、又は配列番号131のHCDR1と、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、又は配列番号132のHCDR2と、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、又は配列番号133のHCDR3と、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、又は配列番号134のLDCR1と、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、又は配列番号135のLCDR2と、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、又は配列番号136のLCDR3と、含む、方法を提供する。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、又は配列番号137のVHと、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、又は配列番号138のVLとを含む。一実施形態では、CD79bに結合する抗原結合ドメインは、
それぞれが配列番号7及び配列番号8のVH及びVL;
それぞれが配列番号17及び配列番号18のVH及びVL;
それぞれが配列番号27及び配列番号28のVH及びVL;
それぞれが配列番号37及び配列番号38のVH及びVL;
それぞれが配列番号47及び配列番号48のVH及びVL;
それぞれが配列番号57及び配列番号58のVH及びVL;
それぞれが配列番号67及び配列番号68のVH及びVL;
それぞれが配列番号77及び配列番号78のVH及びVL;
それぞれが配列番号87及び配列番号88のVH及びVL;
それぞれが配列番号97及び配列番号98のVH及びVL;
それぞれが配列番号107及び配列番号108のVH及びVL;
それぞれが配列番号117及び配列番号118のVH及びVL;
それぞれが配列番号127及び配列番号128のVH及びVL;又は
それぞれが配列番号137及び配列番号138のVH及びVL、を含む。一実施形態では、対象は、自己免疫疾患又は障害を有する。
治療有効量が示される場合、投与される本開示のCD79結合タンパク質の正確な量は、対象の年齢、体重、及び状態における個々の差異を考慮して、医師が決めることができる。
本発明のCD79結合タンパク質の状況において有用な送達系は、CD79結合タンパク質組成物の送達が、治療される部位の感作の前に、かつ、感作を引き起こすために十分な時間をもって起こるように、徐放性送達系、遅延放出送達系、及び持続性放出送達系を含み得る。組成物は、他の療法薬又は療法と併用することができる。かかるシステムは、組成物の反復投与を回避することにより、対象及び医師に対する利便性を高めることができ、本発明における特定の組成物の実施形態に対して特に好適であり得る。
多くの種類の放出送達系が利用可能であり、当業者に既知である。これらには、ポリ(ラクチド-グリコリド)、コポリオキサレート、ポリエステルアミド、ポリオルトエステル、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、及びポリ無水物などのポリマー基本成分系が含まれる。前述の薬物含有ポリマーのマイクロカプセルは、例えば、米国特許第5,075,109号に記載されている。送達系としてはまた、コレステロール、コレステロールエステルなどのステロール、並びに脂肪酸又はモノ-ジ-及びトリ-グリセリドなどの中性脂肪を含む脂質である非ポリマー系、シラスティック系、ペプチド基本成分系、ヒドロゲル放出系、ワックスコーティング、従来のバインダー及び賦形剤を使用した圧縮錠剤、部分的に融合したインプラントなども挙げられる。具体例としては、(a)米国特許第4,452,775号、同第4,667,014号、同第4,748,034号、及び同第5,239,660号に記載されているものなど、活性組成物がマトリックス内の形態で含有される浸食系、並びに(b)米国特許第3,854,480号及び同第3,832,253号に記載されているものなどの活性成分が制御された速度でポリマーから浸透する拡散系が挙げられるが、これらに限定されない。加えて、ポンプベースのハードウェア送達システムが使用され得、そのうちのいくつかは埋め込み用に適合されている。
CD79結合タンパク質及び組成物の投与は、任意の方法、例えば、非経口投与又は非経腸投与(エアロゾル吸入、注射、注入、経口摂取、輸血、埋め込み、又は移植を含む)によって実施することができる。例えば、本明細書に記載されるCD79結合タンパク質及び組成物は、経動脈、皮内、皮下、腫瘍内、髄内、節内、筋肉内経路で、静脈内(i.v.)注射によって、又は腹腔内経路で患者に投与され得る。一態様では、本開示の組成物は、i.v.注射によって投与される。一態様では、本開示の組成物は、皮内注射又は皮下注射によって対象に投与される。CD79結合タンパク質の組成物は、例えば、腫瘍、リンパ節、組織、器官、又は感染部位に直接注射することができる。
一実施形態では、投与は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、1ヶ月、5週間、6週間、7週間、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、又はそれ以上後に繰り返され得る。また、治療過程を繰り返すことも、長期にわたる投与として可能である。繰り返し投与は、同一用量であっても異なる用量であってもよい。
併用療法
本開示のCD79b結合タンパク質は、少なくとも1つの追加の療法と組み合わせて投与してもよい。
本開示のCD79b結合タンパク質はまた、1つ以上の他の療法と組み合わせて投与してもよい。いくつかの実施形態では、本開示のCD79b結合タンパク質は、自己免疫疾患若しくは障害又は1つ以上のその症状の予防、対処、治療又は改善に有用な1つ以上の他の療法と組み合わせて、それを必要とする対象に投与して、自己免疫疾患若しくは障害又は1つ以上のその症状を予防、対処、治療又は改善することができる。
いくつかの実施形態では、1つの治療の送達は、第2の送達が開始されるときにも依然として起こるため、投与に関して重複がある。これは、本明細書において「同時」又は「同時送達」と称されることがある。他の実施形態では、1つの治療の送達は、もう1つの治療の送達が開始される前に終了する。いずれかの場合のいくつかの実施形態では、組み合わせた投与であることから、治療はより効果的である。例えば、第2の治療はより効果的であり、例えば、同等の効果が、第2の治療を少なくして見られ、又は第2の治療が、第1の治療なく第2の治療が施される場合に見られるよりも、症状を大幅に軽減し、又は第1の治療と同様の状況が見られる。いくつかの実施形態では、送達は、障害に関連する症状又は他のパラメータの軽減が、他の治療なしで送達される1つの治療で観察される軽減よりも大きくなるようなものである。2つの治療の効果は、部分的に相加的であるか、全体的に相加的であるか、又は相加的を超えるものであり得る。送達は、送達された第1の治療の効果が、第2の送達時に依然として検出可能であるようなものであり得る。
一実施形態では、因子などの他の治療剤を、CD79b結合タンパク質の前、又はその後、又はそれと同じ時点で(同時に)投与することができる。
本明細書に記載のCAR発現細胞などのCD79b結合タンパク質及び少なくとも1つの追加の治療剤は、同時に、同じ若しくは別個の組成物で、又は逐次投与してよい。連続投与の場合、本明細書に記載されるCD79b結合タンパク質を最初に投与し、次に追加の薬剤を投与することができ、又は投与の順序を逆にすることができる。
一実施形態では、対象に、CD79b結合タンパク質の活性を増強する薬剤を投与することができる。例えば、一実施形態では、薬剤は、阻害分子を阻害する薬剤であり得る。
本明細書において開示した実施形態のいくつかを更に説明するために、以下の実施例を提供する。これらの実施例は、例示を目的とするものであって、本開示の実施形態を制限するものではない。
下記実施例は、先の開示を補い、本明細書に記載された主題のより良好な理解を提供するために提供される。これらの実施例は、記載された主題を限定すると解釈されるべきでない。本明細書に記載された実施例及び実施形態は例示のみを目的とするものであり、それらを考慮した種々の改変又は変更は、当業者に明らかであり、また、本発明の真の範囲内に含まれ、かつ本発明の真の範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解される。
実施例1:可溶性CD79B ECDタンパク質の生成
ヒト(h)CD79Bアイソフォーム1の細胞外ドメイン(ECD)を商業的に入手し(R&D Cas 9687-CD Lot:TLS021805A)、免疫化を試みるために使用した。CD9W7(配列番号178)と呼ばれるヒト(h)CD79Bアイソフォーム1、及びCD9W8(配列番号179)と呼ばれるhCD79Bアイソフォーム2の細胞外ドメイン(ECD)を発現させ、結合及び親和性の測定に使用するために精製した。各タンパク質をコードするcDNAを、遺伝子合成技術(米国特許第6,670,127号、同第6,521,427号)を用いて調製し、発現のためのプラスミドを標準的な分子生物学技術を用いて調製した。更に、各ECDタンパク質は、精製を容易にするためにC末端に6x-Hisタグを有していた。
Figure 2024510200000002
AblexisマウスからのヒトCD79Bモノクローナル抗体発現ハイブリドーマの単離
ヒト免疫グロブリントランスジェニックマウス株(Ablexis、AlivaMab,LLC.)を使用して、ヒトCD79bモノクローナル抗体を開発した。Ablexisマウスは、完全ヒトIgL遺伝子座(適切なマウスCλ又はCκに連結された18個のVκ対立遺伝子及び5個のJκ対立遺伝子及び/又は29個のVλ対立遺伝子及び7個のJλ対立遺伝子を含む)と共にキメラヒト/マウスIgH遺伝子座(32個のヒトV対立遺伝子、27個のヒトD対立遺伝子及び6個のヒトJ対立遺伝子を、マウスC遺伝子座に連結された天然の立体配置で含む)を含む。したがって、マウスは、不活性化された内因性Ig遺伝子座を含み、免疫化に応答して、導入されたヒト重鎖及び軽鎖導入遺伝子は、クラススイッチング及び体細胞変異を受けて、高親和性ヒトIgGモノクローナル抗体を生成する。Ablexisの調製及び使用、並びにかかるマウスが有するゲノム修飾は、L.Greenらの特許第20130167256号に記載されている。組換えヒトCD79b(rhCD79b)で免疫化すると、このトランスジェニックマウスは、ヒトCD79bに特異的なヒトIgG抗体を産生する。
2つの免疫化スキーム及び回復経路を実施した。ハイブリドーマ戦略1(Hyb:649)について-アブレキシスカッパマウスにおける免疫戦略は、シグマアジュバント(Sigma、カタログS6322)中のRIMMS+IP注射rhCD79b(R&D Cas 9687-CDロット:TLS021805A)から構成された(0、8、13、及び20日目)。31日目に、十分な力価に達した後、マウスに、rhCD79b(R&D Cas 9687-CDロット:TLS021805A)及び抗msCD40(R&Dカタログ番号MAB440、ロット:AHY181704A)を融合の4日前に与えた。脾臓及び下顎、副下顎、表在耳下腺、固有腋窩、副腋窩、腸骨下リンパ節、坐骨リンパ節、膝窩リンパ節、胃リンパ節、膵臓十二指腸リンパ節、空腸リンパ節、及び内側腸骨リンパ節を採取し、ハイブリドーマを生成するために使用した。60プレートのハイブリドーマ上清を細胞ベースのMSDによってスクリーニングして、rhCD79bへの結合を示したmAbを同定した。更なる確認スクリーニングの後、SU-DHL-4及びSU-DHL-10細胞(CD79a/bを発現する初代細胞株、それぞれAG000002269及びAG000002270)を発現するヒトCD79bに特異的な結合を示した両方のスクリーニングからのハイブリドーマ上清を配列決定し、クローン化し、小規模に発現させた。ハイブリドーマ戦略2(Hyb:650)について-Ablexisカッパマウスにおける免疫戦略は、CL413(InvivoGen カタログ番号vac-cl413-5)(42、49、及び56日目)又はSigma(Sigma、カタログS6322)(72、79、86、及び114日目)中のrhCD79b(R&D Cas 9687-CDロット:TLS021805A)のRIMMSIP注射から構成された。129日目に、十分な力価に達した後、マウスに、rhCD79b(R&D Cas 9687-CDロット:TLS021805A)+CL413(InvivoGen カタログ番号vac-cl413-5)及びCD40(R&Dカタログ番号MAB 440、ロット:AHY181704A)を選別の7日前に与えた。脾臓及び下顎、副下顎、表在耳下腺、固有腋窩、副腋窩、腸骨下リンパ節、坐骨リンパ節、膝窩リンパ節、胃リンパ節、膵十二指腸リンパ節、空腸リンパ節、及び内側腸骨リンパ節を採取し、蛍光活性化細胞選別(FACS)によって抗原陽性B細胞を単離した。選別されたB細胞上清の10個の384ウェルプレートを細胞ベースのMSDによってスクリーニングして、ヒトCD79B発現SU-DHL-10細胞(CD79a/b発現初代細胞株、AG000002270)に結合するmAbを同定した。陽性クローンを配列決定し、クローン化し、小規模に発現させた。
追加のCD79Bバインダーの同定
新しいCD79B結合アームをマウス免疫化キャンペーンから作製した。以下の基準に基づいて、最も適切なmAbを選択し、トリアージした。
B細胞株結合データ(表2)
陽性HC又はLC Epivaxスコアを有する全てのバインダーの優先順位を下げた。
異なるフレームワーク上の同一のCDRを有する全てのバインダーは、総Epivaxスコア及びPTMモチーフの総数に基づいて排除した。
3つの追加のCD79BバインダーであるCD9B1281、CD9B1315及びCD9B1256を、HC及びLCについての陰性Epivaxスコアを用いて同定した。CD9B1256は、0.78のhCD79B長結合親和性(SPR、nM)及び2.21のhCD79B短結合親和性(SPR、nM)を有する。
Figure 2024510200000003
Figure 2024510200000004
Figure 2024510200000005
Figure 2024510200000006
Figure 2024510200000007
Figure 2024510200000008
Figure 2024510200000009
Figure 2024510200000010
Figure 2024510200000011
Figure 2024510200000012
Figure 2024510200000013
Figure 2024510200000014
Figure 2024510200000015
Figure 2024510200000016
Figure 2024510200000017
Figure 2024510200000018
実施例2
本発明は、少なくとも以下の番号が付けられた条項を含む。
第1項:分化抗原群79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含む単離タンパク質であって、CD79bに結合する抗原結合ドメインが、重鎖相補性決定領域(HCDR)1、HCDR2、HCDR3、軽鎖相補性決定領域(LCDR)1、LCDR2及びLCDR3からなる群から選択される少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含み、
(a)HCDR1が、配列番号1、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号41、配列番号51、配列番号61、配列番号71、配列番号81、配列番号91、配列番号101、配列番号111、配列番号121、及び配列番号131からなる群から選択され、
(b)HCDR2が、配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号42、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号82、配列番号92、配列番号102、配列番号112、配列番号122、及び配列番号132からなる群から選択され、
(c)HCDR3が、配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号43、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号83、配列番号93、配列番号103、配列番号113、配列番号123、及び配列番号133からなる群から選択され、
(d)LCDR1が、配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号44、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号84、配列番号94、配列番号104、配列番号114、配列番号124、及び配列番号134からなる群から選択され、
(e)LCDR2が、配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号35、配列番号45、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号85、配列番号95、配列番号105、配列番号115、配列番号125、及び配列番号135からなる群から選択され、かつ、
(f)LCDR3が、配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号36、配列番号46、配列番号56、配列番号66、配列番号76、配列番号86、配列番号96、配列番号106、配列番号116、配列番号126、及び配列番号136からなる群から選択される、単離タンパク質。
第2項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含む、第1項に記載の単離タンパク質。
第3項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
(g)配列番号1のHCDR1、配列番号2のHCDR2、及び配列番号3のHCDR3、
(h)配列番号11のHCDR1、配列番号12のHCDR2、及び配列番号13のHCDR3、
(i)配列番号21のHCDR1、配列番号22のHCDR2、及び配列番号23のHCDR3、
(j)配列番号31のHCDR1、配列番号32のHCDR2、及び配列番号33のHCDR3、
(k)配列番号41のHCDR1、配列番号42のHCDR2、及び配列番号43のHCDR3、
(l)配列番号51のHCDR1、配列番号52のHCDR2、及び配列番号53のHCDR3、
(m)配列番号61のHCDR1、配列番号62のHCDR2、及び配列番号63のHCDR3、
(n)配列番号71のHCDR1、配列番号72のHCDR2、及び配列番号73のHCDR3、
(o)配列番号81のHCDR1、配列番号82のHCDR2、及び配列番号83のHCDR3、
(p)配列番号91のHCDR1、配列番号92のHCDR2、及び配列番号93のHCDR3、
(q)配列番号101のHCDR1、配列番号102のHCDR2、及び配列番号103のHCDR3、
(r)配列番号111のHCDR1、配列番号112のHCDR2、及び配列番号113のHCDR3、
(s)配列番号121のHCDR1、配列番号122のHCDR2、及び配列番号123のHCDR3、又は
(t)配列番号131のHCDR1、配列番号132のHCDR2、及び配列番号133のHCDR3、を含む、第2項に記載の単離タンパク質。
第4項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、LCDR1、LCDR2及びLCDR3を含む、第1項~第3項のいずれかに記載の単離タンパク質。
第5項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
(u)配列番号4のLCDR1、配列番号5のLCDR2、及び配列番号6のLCDR3、
(v)配列番号14のLCDR1、配列番号15のLCDR2、及び配列番号16のLCDR3、
(w)配列番号24のLCDR1、配列番号25のLCDR2、及び配列番号26のLCDR3、
(x)配列番号34のLCDR1、配列番号35のLCDR2、及び配列番号36のLCDR3、
(y)配列番号44のLCDR1、配列番号45のLCDR2、及び配列番号46のLCDR3、
(z)配列番号54のLCDR1、配列番号55のLCDR2、及び配列番号56のLCDR3、
(aa)配列番号64のLCDR1、配列番号65のLCDR2、及び配列番号66のLCDR3、
(bb)配列番号74のLCDR1、配列番号75のLCDR2、及び配列番号76のLCDR3、
(cc)配列番号84のLCDR1、配列番号85のLCDR2、及び配列番号86のLCDR3、
(dd)配列番号94のLCDR1、配列番号95のLCDR2、及び配列番号96のLCDR3、
(ee)配列番号104のLCDR1、配列番号105のLCDR2、及び配列番号106のLCDR3、
(ff)配列番号114のLCDR1、配列番号115のLCDR2、及び配列番号116のLCDR3、
(gg)配列番号124のLCDR1、配列番号125のLCDR2、及び配列番号126のLCDR3、又は
(hh)配列番号134のLCDR1、配列番号135のLCDR2、及び配列番号136のLCDR3、を含む、第4項に記載の単離タンパク質。
第6項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含む、第1項に記載の単離タンパク質。
第7項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
(ii)配列番号1のHCDR1、配列番号2のHCDR2、配列番号3のHCDR3、配列番号4のLCDR1、配列番号5のLCDR2、及び配列番号6のLCDR3、
(jj)配列番号11のHCDR1、配列番号12のHCDR2、配列番号13のHCDR3、配列番号14のLCDR1、配列番号15のLCDR2、及び配列番号16のLCDR3、
(kk)配列番号21のHCDR1、配列番号22のHCDR2、配列番号23のHCDR3、配列番号24のLCDR1、配列番号25のLCDR2、及び配列番号26のLCDR3、
(ll)配列番号31のHCDR1、配列番号32のHCDR2、配列番号33のHCDR3、配列番号34のLCDR1、配列番号35のLCDR2、及び配列番号36のLCDR3、
(mm)配列番号41のHCDR1、配列番号42のHCDR2、配列番号43のHCDR3、配列番号44のLCDR1、配列番号45のLCDR2、及び配列番号46のLCDR3、
(nn)配列番号51のHCDR1、配列番号52のHCDR2、配列番号53のHCDR3、配列番号54のLCDR1、配列番号55のLCDR2、及び配列番号56のLCDR3、
(oo)配列番号61のHCDR1、配列番号62のHCDR2、配列番号63のHCDR3、配列番号64のLCDR1、配列番号65のLCDR2、及び配列番号66のLCDR3、
(pp)配列番号71のHCDR1、配列番号72のHCDR2、配列番号73のHCDR3、配列番号74のLCDR1、配列番号75のLCDR2、及び配列番号76のLCDR3、
(qq)配列番号81のHCDR1、配列番号82のHCDR2、配列番号83のHCDR3、配列番号84のLCDR1、配列番号85のLCDR2、及び配列番号86のLCDR3、
(rr)配列番号91のHCDR1、配列番号92のHCDR2、配列番号93のHCDR3、配列番号94のLCDR1、配列番号95のLCDR2、及び配列番号96のLCDR3、
(ss)配列番号101のHCDR1、配列番号102のHCDR2、及び配列番号103のHCDR3、配列番号104のLCDR1、配列番号105のLCDR2、及び配列番号106のLCDR3、
(tt)配列番号111のHCDR1、配列番号112のHCDR2、配列番号113のHCDR3、配列番号114のLCDR1、配列番号115のLCDR2、及び配列番号116のLCDR3、
(uu)配列番号121のHCDR1、配列番号122のHCDR2、配列番号123のHCDR3、配列番号124のLCDR1、配列番号125のLCDR2、及び配列番号126のLCDR3、又は
(vv)配列番号131のHCDR1、配列番号132のHCDR2、配列番号133のHCDR3、配列番号134のLCDR1、配列番号135のLCDR2、及び配列番号136のLCDR3、を含む。
第8項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、重鎖可変領域(VH)を含み、VHが、HCDR1、HDR2、及びHCDR3を含む、第1項~第7項のいずれかに記載の単離タンパク質。
第9項:VHが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127及び配列番号137からなる群から選択される、第8項に記載の単離タンパク質。
第10項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが軽鎖可変領域(VL)を含み、VLがLCDR1、LDR2及びLCDR3を含む、第1項~第9項のいずれかに記載の単離タンパク質。
第11項:VLが、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、及び配列番号138からなる群から選択される、第10項に記載の単離タンパク質。
第12項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、重鎖可変領域(VH)及び軽鎖可変領域(VL)を含み、VHが、HCDR1、HDR2及びHCDR3を含み、VLが、LCDR1、LDR2及びLCDR3を含む、第1項~第11項のいずれかに記載の単離タンパク質。
第13項:VHが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、及び配列番号137からなる群から選択され、VLが、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、及び配列番号138からなる群から選択される、第12項に記載の単離タンパク質。
第14項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
(ww)配列番号7のVH及び配列番号8のVL、
(xx)配列番号17のVH及び配列番号18のVL、
(yy)配列番号27のVH及び配列番号28のVL、
(zz)配列番号37のVH及び配列番号38のVL、
(aaa)配列番号47のVH及び配列番号48のVL、
(bbb)配列番号57のVH及び配列番号58のVL、
(ccc)配列番号67のVH及び配列番号68のVL、
(ddd)配列番号77のVH及び配列番号78のVL、
(eee)配列番号87のVH及び配列番号88のVL、
(fff)配列番号97のVH及び配列番号98のVL、
(ggg)配列番号107のVH及び配列番号108のVL;
(hhh)配列番号117のVH及び配列番号118のVL、
(iii)配列番号127のVH及び配列番号128のVL、又は
(jjj)配列番号137のVH及び配列番号138のVL、を含む、第13項に記載の単離タンパク質。
第15項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、scFv、(scFv)、Fv、Fab、F(ab’)、Fd、dAb又はVHHである、第1項~第14項のいずれかに記載の単離タンパク質。
第16項:CD79bに結合する抗原結合ドメインがFabである、第15項に記載の単離タンパク質。
第17項:CD79bに結合する抗原結合ドメインがVHHである、第15項に記載の単離タンパク質。
第18項:CD79bに結合する抗原結合ドメインがscFvである、第15項に記載の単離タンパク質。
第19項:scFvが、N末端からC末端に向って、VH、第1のリンカー(L1)及びVL(VH-L1-VL)、又はVL、L1及びVH(VL-L1-VH)を含む、第18項に記載の単離タンパク質。
第20項:L1が、約5~50個のアミノ酸、約5~40個のアミノ酸、約10~30個のアミノ酸、又は約10~20個のアミノ酸を含む、第19項に記載の単離タンパク質。
第21項:L1が、配列番号141~配列番号173からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、第19項に記載の単離タンパク質。
第22項:単一特異性タンパク質である、第1項~第21項のいずれか一項に記載の単離タンパク質。
第23項:多重特異性タンパク質である、第1項~第21項のいずれか一項に記載の単離タンパク質。
第24項:多重特異性タンパク質が二重特異性タンパク質である、第23項に記載の単離タンパク質。
第25項:多重特異性タンパク質が三重特異性タンパク質である、第23項に記載の単離タンパク質。
第26項:免疫グロブリン(Ig)定常領域又はそのIg定常領域の断片を更に含む、第1項~第26項のいずれか一項に記載の単離タンパク質。
第項27:CD79bに結合する抗原結合ドメインが重鎖及び軽鎖を含み、重鎖がVHを含み、軽鎖がVLを含む、第12項~第14項のいずれかに記載の単離タンパク質。
第項28:HCが、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、又は配列番号139からなる群から選択され、LCが、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、又は配列番号140からなる群から選択される、第15項に記載の単離タンパク質。
第29項:CD79bに結合する抗原結合ドメインが、
(kkk)配列番号9のHC及び配列番号10のLC、
(lll)配列番号19のHC及び配列番号20のLC、
(mmm)配列番号29のHC及び配列番号30のLC、
(nnn)配列番号39のHC及び配列番号40のLC、
(ooo)配列番号49のHC及び配列番号50のLC、
(ppp)配列番号59のHC及び配列番号60のLC、
(qqq)配列番号69のHC及び配列番号70のLC、
(rrr)配列番号79のHC及び配列番号80のLC、
(sss)配列番号89のHC及び配列番号90のLC、
(ttt)配列番号99のHC及び配列番号100のLC、
(uuu)配列番号109のHC及び配列番号110のLC、
(vvv)配列番号119のHC及び配列番号120のLC、
(www)配列番号129のHC及び配列番号130のLC、又は
(xxx)配列番号139のHC及び配列番号140のLC、を含む、第13項に記載の単離タンパク質。
第30項:治療剤又はイメージング剤にコンジュゲートされた第1項~第29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質を含む免疫コンジュゲート。
第31項:第1項~第29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
第32項:第1項~第29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
第33項:第32項に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
第34項:第33項に記載のベクターを含む宿主細胞。
第35項:第34項の宿主細胞を、タンパク質が発現される条件下で培養すること、及び、宿主細胞によって産生されたタンパク質を回収することを含む、第1項~第29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質を産生する方法。
第36項:自己免疫疾患を有する対象に、治療有効量の、第1項~29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質のCD79bに結合する抗原結合ドメイン、第30項に記載の免疫コンジュゲート、又は第31項に記載の医薬組成物を投与する方法。
第37項:自己免疫疾患を有する対象に、治療有効量の、第1項~29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質、第30項に記載の免疫コンジュゲート、又は第31項に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
第38項:対象の自己免疫疾患を治療する方法であって、治療有効量の第1項~第29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質、第30項に記載の免疫コンジュゲート、又は第31項に記載の医薬組成物を、自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって対象に投与することを含む、方法。
第39項:対象の自己免疫疾患を予防する方法であって、治療有効量の第1項~第29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質、第30項に記載の免疫コンジュゲート、又は第31項に記載の医薬組成物を、自己免疫疾患を予防するのに十分な時間にわたって対象に投与することを含む、方法。
第40項:自己免疫疾患が、B細胞の調節不全、自己反応性B細胞、又は自己抗体の存在に関連するか、又はそれを特徴とする、第36項~第39項のいずれかに記載の方法。
第41項:自己免疫疾患が、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、シェーグレン症候群(SjS)、リウマチ性関節炎、自己免疫ミオパシー、1型糖尿病、アジソン病、悪性貧血、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、自己免疫性膵炎、セリアック病、巣状糸球体硬化症、原発性膜性腎症、卵巣機能不全、自己免疫精巣炎、乾性眼疾患、特発性間質性肺炎、甲状腺疾患(例えば、グレーブス病)、全身性硬化症(強皮症)、筋無力症症候群、自己免疫脳炎、水疱性皮膚疾患、TTP、ITP、AIHA、Anca血管炎、心筋炎/拡張型CM、NMOSD、母体-胎児同種免疫、母体-胎児自己免疫、抗カルジオリピン/抗リン脂質抗体症候群、高ガンマグロブリン血症、移植関連ID、多巣性運動ニューロパチーからなる群から選択される、請第36項~第40項のいずれかに記載の方法。
第42項:対象のB細胞活性化を調節する方法であって、治療有効量の第1項~第29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質、第30項に記載の免疫コンジュゲート、又は第31項に記載の医薬組成物を、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって対象に投与することを含む、方法。
第43項:対象における異常なB細胞活性化を阻害する方法であって、治療有効量の、第1項~29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質、第30項に記載の免疫コンジュゲート、又は第31項に記載の医薬組成物を、異常なB細胞活性化を阻害するのに十分な時間にわたって対象に投与することを含む、方法。
第44項:第1項~29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質、第30項に記載の免疫コンジュゲート、又は第31項に記載の医薬組成物を含むキット。
第45項:第1項~第29項のいずれか一項に記載の単離タンパク質に結合する抗イディオタイプ抗体。

Claims (20)

  1. 分化抗原群79Bタンパク質(CD79b)に結合する抗原結合ドメインを含む単離タンパク質であって、CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが、
    (a)配列番号1のHCDR1、配列番号2のHCDR2、及び配列番号3のHCDR3、
    (b)配列番号11のHCDR1、配列番号12のHCDR2、及び配列番号13のHCDR3、
    (c)配列番号21のHCDR1、配列番号22のHCDR2、及び配列番号23のHCDR3、
    (d)配列番号31のHCDR1、配列番号32のHCDR2、及び配列番号33のHCDR3、
    (e)配列番号41のHCDR1、配列番号42のHCDR2、及び配列番号43のHCDR3、
    (f)配列番号51のHCDR1、配列番号52のHCDR2、及び配列番号53のHCDR3、
    (g)配列番号61のHCDR1、配列番号62のHCDR2、及び配列番号63のHCDR3、
    (h)配列番号71のHCDR1、配列番号72のHCDR2、及び配列番号73のHCDR3、
    (i)配列番号81のHCDR1、配列番号82のHCDR2、及び配列番号83のHCDR3、
    (j)配列番号91のHCDR1、配列番号92のHCDR2、及び配列番号93のHCDR3、
    (k)配列番号101のHCDR1、配列番号102のHCDR2、及び配列番号103のHCDR3、
    (l)配列番号111のHCDR1、配列番号112のHCDR2、及び配列番号113のHCDR3、
    (m)配列番号121のHCDR1、配列番号122のHCDR2、及び配列番号123のHCDR3、並びに、
    (n)配列番号131のHCDR1、配列番号132のHCDR2、及び配列番号133のHCDR3、からなる群から選択される少なくとも1つのCDRのセットを含む、単離タンパク質。
  2. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが、
    (a)配列番号4のLCDR1、配列番号5のLCDR2、及び配列番号6のLCDR3、
    (b)配列番号14のLCDR1、配列番号15のLCDR2、及び配列番号16のLCDR3、
    (c)配列番号24のLCDR1、配列番号25のLCDR2、及び配列番号26のLCDR3、
    (d)配列番号34のLCDR1、配列番号35のLCDR2、及び配列番号36のLCDR3、
    (e)配列番号44のLCDR1、配列番号45のLCDR2、及び配列番号46のLCDR3、
    (f)配列番号54のLCDR1、配列番号55のLCDR2、及び配列番号56のLCDR3、
    (g)配列番号64のLCDR1、配列番号65のLCDR2、及び配列番号66のLCDR3、
    (h)配列番号74のLCDR1、配列番号75のLCDR2、及び配列番号76のLCDR3、
    (i)配列番号84のLCDR1、配列番号85のLCDR2、及び配列番号86のLCDR3、
    (j)配列番号94のLCDR1、配列番号95のLCDR2、及び配列番号96のLCDR3、
    (k)配列番号104のLCDR1、配列番号105のLCDR2、及び配列番号106のLCDR3、
    (l)配列番号114のLCDR1、配列番号115のLCDR2、及び配列番号116のLCDR3、
    (m)配列番号124のLCDR1、配列番号125のLCDR2、及び配列番号126のLCDR3、並びに、
    (n)配列番号134のLCDR1、配列番号135のLCDR2、及び配列番号136のLCDR3、からなる群から選択される少なくとも1つのCDRのセットを更に含む、請求項1に記載の単離タンパク質。
  3. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが、
    (a)配列番号1のHCDR1、配列番号2のHCDR2、配列番号3のHCDR3、配列番号4のLCDR1、配列番号5のLCDR2、及び配列番号6のLCDR3、
    (b)配列番号11のHCDR1、配列番号12のHCDR2、配列番号13のHCDR3、配列番号14のLCDR1、配列番号15のLCDR2、及び配列番号16のLCDR3、
    (c)配列番号21のHCDR1、配列番号22のHCDR2、配列番号23のHCDR3、配列番号24のLCDR1、配列番号25のLCDR2、及び配列番号26のLCDR3、
    (d)配列番号31のHCDR1、配列番号32のHCDR2、配列番号33のHCDR3、配列番号34のLCDR1、配列番号35のLCDR2、及び配列番号36のLCDR3、
    (e)配列番号41のHCDR1、配列番号42のHCDR2、配列番号43のHCDR3、配列番号44のLCDR1、配列番号45のLCDR2、及び配列番号46のLCDR3、
    (f)配列番号51のHCDR1、配列番号52のHCDR2、配列番号53のHCDR3、配列番号54のLCDR1、配列番号55のLCDR2、及び配列番号56のLCDR3、
    (g)配列番号61のHCDR1、配列番号62のHCDR2、配列番号63のHCDR3、配列番号64のLCDR1、配列番号65のLCDR2、及び配列番号66のLCDR3、
    (h)配列番号71のHCDR1、配列番号72のHCDR2、配列番号73のHCDR3、配列番号74のLCDR1、配列番号75のLCDR2、及び配列番号76のLCDR3、
    (i)配列番号81のHCDR1、配列番号82のHCDR2、配列番号83のHCDR3、配列番号84のLCDR1、配列番号85のLCDR2、及び配列番号86のLCDR3、
    (j)配列番号91のHCDR1、配列番号92のHCDR2、配列番号93のHCDR3、配列番号94のLCDR1、配列番号95のLCDR2、及び配列番号96のLCDR3、
    (k)配列番号101のHCDR1、配列番号102のHCDR2、配列番号103のHCDR3、配列番号104のLCDR1、配列番号105のLCDR2、及び配列番号106のLCDR3、
    (l)配列番号111のHCDR1、配列番号112のHCDR2、配列番号113のHCDR3、配列番号114のLCDR1、配列番号115のLCDR2、及び配列番号116のLCDR3、
    (m)配列番号121のHCDR1、配列番号122のHCDR2、配列番号123のHCDR3、配列番号124のLCDR1、配列番号125のLCDR2、及び配列番号126のLCDR3、又は
    (n)配列番号131のHCDR1、配列番号132のHCDR2、配列番号133のHCDR3、配列番号134のLCDR1、配列番号135のLCDR2、及び配列番号136のLCDR3、からなる群から選択される少なくとも1つのCDRのセットを含む、請求項1に記載の単離タンパク質。
  4. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが重鎖可変領域(VH)を含み、前記VHが、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、及び配列番号137からなる群から選択される少なくとも1つの配列を含む、請求項1に記載の単離タンパク質。
  5. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが軽鎖可変領域(VL)を含み、前記VLが、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、及び配列番号138からなる群から選択される少なくとも1つの配列を含む、請求項1に記載の単離タンパク質。
  6. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが、
    (a)配列番号7のVH及び配列番号8のVL、
    (b)配列番号17のVH及び配列番号18のVL、
    (c)配列番号27のVH及び配列番号28のVL、
    (d)配列番号37のVH及び配列番号38のVL、
    (e)配列番号47のVH及び配列番号48のVL、
    (f)配列番号57のVH及び配列番号58のVL、
    (g)配列番号67のVH及び配列番号68のVL、
    (h)配列番号77のVH及び配列番号78のVL、
    (i)配列番号87のVH及び配列番号88のVL、
    (j)配列番号97のVH及び配列番号98のVL、
    (k)配列番号107のVH及び配列番号108のVL、
    (l)配列番号117のVH及び配列番号118のVL、
    (m)配列番号127のVH及び配列番号128のVL、並びに、
    (n)配列番号137のVH及び配列番号138のVL、からなる群から選択されるVH及びVL配列を含む、請求項1に記載の単離タンパク質。
  7. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが、scFv、(scFv)、Fv、Fab、F(ab’)、Fd、dAb、又はVHHからなる群から選択される、請求項1に記載の単離タンパク質。
  8. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインがscFvであり、更に前記scFvが、N末端からC末端に向かって、VH、第1のリンカー(L1)及びVL(VH-L1-VL)又は前記VL、前記L1及び前記VH(VL-L1-VH)を含み、更に前記L1が、配列番号141~173からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項7に記載の単離タンパク質。
  9. 単一特異性タンパク質、二重特異性タンパク質、三重特異性タンパク質、及び多重特異性タンパク質からなる群から選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の単離タンパク質。
  10. 免疫グロブリン(Ig)定常領域又はその前記Ig定常領域の断片を更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の単離タンパク質。
  11. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが重鎖(HC)及び軽鎖(LC)を含み、前記重鎖が前記VHを含み、前記軽鎖が前記VLを含み、前記HCが配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、及び配列番号139からなる群から選択され、前記LCが配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、及び配列番号140からなる群から選択される、請求項10に記載の単離タンパク質。
  12. CD79bに結合する前記抗原結合ドメインが、
    (a)配列番号9のHC及び配列番号10のLC、
    (b)配列番号19のHC及び配列番号20のLC、
    (c)配列番号29のHC及び配列番号30のLC、
    (d)配列番号39のHC及び配列番号40のLC、
    (e)配列番号49のHC及び配列番号50のLC、
    (f)配列番号59のHC及び配列番号60のLC、
    (g)配列番号69のHC及び配列番号70のLC、
    (h)配列番号79のHC及び配列番号80のLC、
    (i)配列番号89のHC及び配列番号90のLC、
    (j)配列番号99のHC及び配列番号100のLC、
    (k)配列番号109のHC及び配列番号110のLC、
    (l)配列番号119のHC及び配列番号120のLC、
    (m)配列番号129のHC及び配列番号130のLC、並びに、
    (n)配列番号139のHC及び配列番号140のLC、からなる群から選択されるHC及びLC配列を含む、請求項11に記載の単離タンパク質。
  13. 治療剤又は造影剤にコンジュゲートされた請求項1~12のいずれかに一項に記載の単離タンパク質を含む、免疫コンジュゲート。
  14. 請求項1~12のいずれか一項に記載の単離タンパク質と、医薬的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
  15. 請求項1~12のいずれか一項に記載の単離タンパク質コードする、ポリヌクレオチド。
  16. 請求項15に記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
  17. 請求項16に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  18. 対象の自己免疫疾患を治療又は予防する方法であって、治療有効量の請求項1~12のいずれか一項に記載の単離タンパク質、請求項13に記載の免疫コンジュゲート、又は請求項14に記載の医薬組成物を、前記自己免疫疾患を治療するのに十分な時間にわたって前記対象に投与することを含む、方法。
  19. 前記自己免疫性疾患が、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、シェーグレン症候群(SjS)、リウマチ性関節炎、自己免疫ミオパシー、1型糖尿病、アジソン病、悪性貧血、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、自己免疫性膵炎、セリアック病、巣状糸球体硬化症、原発性膜性腎症、卵巣機能不全、自己免疫精巣炎、乾性眼疾患、特発性間質性肺炎、甲状腺疾患(例えば、グレーブス病)、全身性硬化症(強皮症)、筋無力症症候群、自己免疫脳炎、水疱性皮膚疾患、TTP、ITP、AIHA、Anca血管炎、心筋炎/拡張型CM、NMOSD、母体-胎児同種免疫、母体-胎児自己免疫、抗カルジオリピン/抗リン脂質抗体症候群、高ガンマグロブリン血症、移植関連ID、多巣性運動ニューロパチーからなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 対象におけるB細胞活性化を調節するか、又は異常なB細胞活性化を阻害する方法であって、請求項1~12のいずれか一項に記載の単離タンパク質、請求項13に記載の免疫コンジュゲート、又は請求項14に記載の医薬組成物の治療有効量を、B細胞活性化を調節するのに十分な時間にわたって、前記対象に投与することを含む、方法。
JP2023555486A 2021-03-12 2022-03-11 自己免疫治療用途のためのcd79b抗体の使用 Pending JP2024510200A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202163160127P 2021-03-12 2021-03-12
US63/160,127 2021-03-12
US202163252910P 2021-10-06 2021-10-06
US63/252,910 2021-10-06
PCT/US2022/019914 WO2022192649A1 (en) 2021-03-12 2022-03-11 Uses of cd79b antibodies for autoimmune therapeutic applications

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024510200A true JP2024510200A (ja) 2024-03-06

Family

ID=83227107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023555486A Pending JP2024510200A (ja) 2021-03-12 2022-03-11 自己免疫治療用途のためのcd79b抗体の使用

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP4304649A1 (ja)
JP (1) JP2024510200A (ja)
TW (1) TW202302648A (ja)
UY (1) UY39669A (ja)
WO (1) WO2022192649A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EA018255B1 (ru) * 2005-05-27 2013-06-28 Байоджен Айдек Ма Инк. Белки, связывающие tweak, и их применение
JP5654986B2 (ja) * 2008-06-30 2015-01-14 モーフオテク・インコーポレーテツド 抗gd2抗体並びにそれに関連する方法及び使用
SG11201704449VA (en) * 2014-12-05 2017-06-29 Genentech Inc ANTI-CD79b ANTIBODIES AND METHODS OF USE
WO2020142626A1 (en) * 2019-01-04 2020-07-09 Gigagen, Inc. Anti-ox40 binding proteins and methods of use thereof
WO2020223279A1 (en) * 2019-04-29 2020-11-05 Voyager Therapeutics, Inc. VECTORIZED ANTIBODIES (vAb) AND USES THEREOF

Also Published As

Publication number Publication date
TW202302648A (zh) 2023-01-16
EP4304649A1 (en) 2024-01-17
UY39669A (es) 2022-09-30
WO2022192649A1 (en) 2022-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20240124583A1 (en) Proteins Comprising Kallikrein Related Paptidase 2 Antigen Binding Domains And Their Uses
US11827708B2 (en) Proteins comprising HLA-G antigen binding domains and their uses
US20230040715A1 (en) Proteins comprising cd3 antigen binding domains and uses thereof
US20220411504A1 (en) Proteins comprising cd3 antigen binding domains and uses thereof
TW202144418A (zh) 唾液酸結合Ig樣凝集素結合的材料及方法
JP2024510200A (ja) 自己免疫治療用途のためのcd79b抗体の使用
US20220306738A1 (en) Antibody targeting cd22 and cd79b
US20240025992A1 (en) Proteins comprising delta-like ligand 3 (dll3) antigen binding domains and their uses
US20240158499A1 (en) Uses of cd79b antibodies for autoimmune therapeutic applications
WO2023046322A1 (en) Proteins comprising cd20 binding domains, and uses thereof