JP2024509625A - ベンゾイソオキサゾール誘導体及びその使用 - Google Patents

ベンゾイソオキサゾール誘導体及びその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2024509625A
JP2024509625A JP2023556473A JP2023556473A JP2024509625A JP 2024509625 A JP2024509625 A JP 2024509625A JP 2023556473 A JP2023556473 A JP 2023556473A JP 2023556473 A JP2023556473 A JP 2023556473A JP 2024509625 A JP2024509625 A JP 2024509625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
pharmaceutically acceptable
cycloalkyl
compound according
acceptable salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023556473A
Other languages
English (en)
Inventor
ジョン ベックウィズ,ローハン,エリック
ボナッジ,サイモン
チェルニイェンコ,アルティオム
ストロカ コブ,ジェニファー
アリーシャ ダレス,ナタリー
デューハースト,ジャネッタ
ファザル,アリーム
ジェイムス ヘッセ,マシュー
ジェイン,ラマ
ライアン ケリガン,ジョン
マリク,ハスネイン,アーメド
マニング,ジェームス,アール.
オブライエン,ゲイリー
ダブリュ. パターソン,アンドリュー
マリエ-フランス トムセン,ノエル
ティング,パメラ,ワイエフ
Original Assignee
ノバルティス アーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノバルティス アーゲー filed Critical ノバルティス アーゲー
Publication of JP2024509625A publication Critical patent/JP2024509625A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D413/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D413/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing three or more hetero rings

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

本開示は、式(I’)の化合物及び医薬組成物、並びに、広い間隔で配置されたジンクフィンガーモチーフ(Widely Interpaced Zinc Finger Motif:WIZ)発現レベルを低下させること、又は胎児ヘモグロビン(HbF)発現を誘導することにおける、並びに鎌状赤血球症及びβ-サラセミアなど、遺伝性血液障害(例えば、ヘモグロビン異常症、例えば、β-ヘモグロビン異常症)の治療におけるその使用に関する。

Description

優先権主張
本出願は、それらの開示が参照により本明細書中にその全体が組み込まれている2021年3月15日に出願された米国仮特許出願第63/161141号明細書、及び2021年3月22日に出願された米国仮特許出願第63/164125号明細書の優先権の利益を主張するものである。
配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出されてきており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている配列表を含有する。2021年7月16日に作製された前記ASCIIコピーはPAT069043-US-PSP02_SL.txtと称され、サイズは4,096バイトである。
本開示は、ベンズイソキサゾール誘導体化合物、及び医薬組成物、並びに広い間隔で配置されたジンクフィンガーモチーフ(Widely Interspaced Zinc Finger Motif:WIZ)タンパク質発現レベルを低下させること及び/又は胎児ヘモグロビン(HbF)タンパク質発現レベルを誘導することにおける、並びに鎌状赤血球症及びβ-サラセミアなどの遺伝性血液障害(ヘモグロビン異常症、例えば、β-ヘモグロビン異常症)の治療におけるその使用に関する。
鎌状赤血球症(SCD)は、赤血球細胞が歪みを生じて鎌状の形状になる一群の重篤な遺伝性血液障害である。これらの細胞は血流の遮断を引き起こすため、激痛、臓器障害及び早死につながり得る。β-サラセミアは、βグロビンの合成が減少している又はそれが合成されないために引き起こされる、貧血が起こる一群の遺伝性血液障害である。
胎児ヘモグロビン(HbF)誘導は、SCD及びβ-サラセミア患者の症状を改善することが公知であり、遺伝学的にも(グロビン制御遺伝子座及びBCL11Aの一塩基変異多型)及び薬理学的にも(ヒドロキシウレア)、両方で臨床上検証されている(Vinjamur,D.S.,et al.(2018),The British Journal of Haematology,180(5),630-643)。ヒドロキシウレアは、SCDに対する現行の標準治療であり、HbFの誘導によって利益をもたらすと考えられているが、遺伝毒性があり、用量制限性の好中球減少を引き起こし、奏効率は40%未満である。臨床及び前臨床で標的とされている他の機構としては、HDAC1/2(Shearstone et al.,2016,PLoS One,11(4),e0153767)、LSD1(Rivers et al.,2018,Experimental Hematology,67,60-64)、DNMT1、PDE9a(McArthur et al.,2019,Haematologica.doi:10.3324/haematol.2018.213462)、HRIキナーゼ(Grevet et al.,2018,Science,361(6399),285-290)及びG9a/GLP(Krivega et al.,2015,Blood,126(5),665-672;Renneville et al.,2015,Blood,126(16),1930-1939)の阻害が挙げられる。加えて、免疫調節薬ポマリドミド及びレナリドマイドが、ヒト初代赤血球系細胞においてエキソビボで(Moutouh-de Parseval,L.A.et al.(2008),The Journal of Clinical Investigation,118(1),248-258)、及びインビボで(Meiler,S.E.et al.(2011),Blood,118(4),1109-1112)、HbFを誘導している。WIZは遍在的に発現し、G9a/GLPヒストンメチルトランスフェラーゼをゲノム遺伝子座に標的化することによるクロマチン構造及び転写の調節において役割を果たす(Bian,Chen,et al.(2015),eLife 2015;4:e05606。
本開示は、WIZタンパク質発現レベルを低下させる及び/又は胎児ヘモグロビン(HbF)発現を誘導するのに有効な治療用薬剤に関する。本開示は更に、WIZタンパク質発現レベルを低下させる及び/又は胎児ヘモグロビン(HbF)発現を誘導するのに有効なベンズイソキサゾール化合物、その薬学的に許容可能な塩、その組成物、並びに上記に詳述した病態及び目的のための療法におけるその使用に関する。
本開示は、第1の態様において、式(I’’)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を提供する
Figure 2024509625000001
[式中、
Figure 2024509625000002
は、単結合又は二重結合であり;
Xは、CH、CF、及びNから選択され;
Yは、CH、CR及びN-Rから選択され;
Zは、CH、CR及びN-Rから選択され、
ここで、YがN-Rであるとき、Zは、CH、及びCRから選択され、ZがN-Rであるとき、Yは、CH、及びCRから選択されるように、Y及びZの少なくとも1つは、N-Rであり、
ここで、Y又はZのCRのRがオキソであるとき、Rは存在せず;
は、水素、C~Cアルキル、ハロ(例えば、F、Cl)、C~Cアルコキシル、及びC~Cシクロアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され、
R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、C~C10シクロアルキル、-C(=O)-O-(R)並びに-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
或いは
は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、NR、及びC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素、C~Cシクロアルキル及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、0、1又は2であり;
pは、0又は1である]。
本開示は、第2の態様において、式(I’)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を提供する
Figure 2024509625000003
[式中、
Figure 2024509625000004
は、単結合又は二重結合であり;
Xは、CH、CF、及びNから選択され;
R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、-C(=O)-O-(R)及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
或いは
は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、0、1又は2であり;
pは、0又は1である]。
本開示は、第3の態様において、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を提供する
Figure 2024509625000005
[式中、
Xは、CH、CF、及びNから選択され;
R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、-C(=O)-O-(R)及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
或いは
は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、0、1又は2であり;
pは、0又は1である]。
さらなる態様において、本開示は、治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体、及び薬学的に許容される担体又は添加剤を含む医薬組成物を提供する。
さらなる態様において、本開示は、医薬として使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象において疾患又は障害を処置又は予防する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの低減又は調節によって影響を受ける障害を処置又は予防する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質発現を阻害する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質を分解する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現を阻害、低減、又は消失させる方法を提供し、この方法は、対象に式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビンを誘導又は促進する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン発現を増加させる方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象においてヘモグロビン異常症、例えば、β-ヘモグロビン異常症を処置する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象において鎌状赤血球症を処置する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、それを必要とする対象においてβ-サラセミアを処置する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
さらなる態様において、本開示は、疾患又は障害の処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、鎌状赤血球症及びβ-サラセミアから選択される疾患又は障害の処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、WIZタンパク質レベルの低減によって影響を受ける疾患又は障害の処置又は予防において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、WIZタンパク質発現の阻害又は低減によって影響を受ける疾患又は障害の処置又は予防において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、WIZタンパク質の分解によって影響を受ける疾患又は障害の処置又は予防において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現を阻害、低減、又は消失させることにおいて使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、胎児ヘモグロビンを誘導又は促進することにおいて使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化することにおいて使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、胎児ヘモグロビン発現を増加させることにおいて使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、ヘモグロビン異常症の処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、鎌状赤血球症の処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、β-サラセミアの処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、胎児ヘモグロビン発現の増加によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現の阻害、低減、又は消失によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、胎児ヘモグロビンの誘導又は促進によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、胎児ヘモグロビン産生又は発現の再活性化によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
本開示の他の様々な態様は、本明細書及び特許請求の範囲に記載される。
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての科学技術用語は、本開示が属する技術分野の当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。本明細書及び特許請求の範囲においては、文脈上特に明確に指示されない限り、単数形が複数形も含む。本開示の実施又は試験には、本明細書に記載されるものと同様の又は等価な方法及び材料を使用し得るが、好適な方法及び材料を以下に記載する。本明細書において言及される刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は全て、あらゆる目的から全体として参照により援用される。本明細書に引用される参考文献は、特許請求される本開示の先行技術であると認めるものではない。矛盾が生じた場合、定義を含め、本明細書が優先するものとする。加えて、材料、方法、及び例は例示に過ぎず、限定することを意図するものではない。
本明細書に開示される化合物、組成物、及び方法の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
スクランブルgRNA対照と比較したときの、WIZ KO細胞からの発現差のある遺伝子のボルケーノプロットを描く。各点が遺伝子を表す。HBG1/2遺伝子は、WIZ KOを標的とするWIZ_6及びWIZ_18 gRNAによって異なる上方制御を受ける。 ヒト動員末梢血CD34+由来の赤血球系細胞におけるshRNA媒介性WIZ欠損に起因するHbF+細胞頻度を示す棒グラフを描く。 ヒト動員末梢血CD34+由来の赤血球系細胞におけるCRISPR/Cas9媒介性WIZ欠損に起因するHbF+細胞頻度を示す棒グラフを描く。
本明細書に開示される化合物は、WIZタンパク質発現レベルを低下させる、又は胎児ヘモグロビン(HbF)発現を誘導するのに有効である。いかなる理論による拘束も望むものではないが、開示される化合物は、胎児ヘモグロビンHbF発現を誘導することにより、遺伝性血液障害などの血液障害、例えば、鎌状赤血球症、及びβ-サラセミアを治療し得ると考えられる。
定義
特に指定のない限り、用語「本開示の化合物(compounds of the present disclosure)」、「本開示の化合物(compounds of the disclosure)」、又は「本開示の化合物(compound of the disclosure)」は、式(I’’)、式(I’)、式(I)、式(Ia’’)、式(Ia’)、式(Ia)、式(Ib’’)、式(Ib’)、式(Ib)、式(Ic’’)、式(Ic’)、式(Ic)、式(Id’’)、式(Id’)、式(Id)、式(Ie’’)、式(Ie’)又は式(Ie)の化合物、例示される化合物、その塩、特にその薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、並びに全ての立体異性体(ジアステレオマー及びエナンチオマーを含む)、回転異性体、互変異性体、及び同位体標識化合物(重水素置換を含む)、並びに固有に形成された部分を指す。
以下に定義する基(group)、基(radical)、又は部分において、炭素原子数は、多くの場合に基の前に置いて指定され、例えば、C~Cアルキルは、1~8個の炭素原子を有するアルキル基(group)又はアルキル基(radical)を意味する。一般に、2つ以上のサブ基を含む基については、最後に名前が挙げられる基が基の結合点であり、例えば、「アルキルアリール」は、式アルキル-アリール-の一価の基を意味し、一方、「アリールアルキル」は、式アリール-アルキル-の一価の基を意味する。
更に、二価の基が適切な場合における一価の基を指示する用語の使用は、それぞれの二価の基を指示していると解釈されるものとし、及び逆もまた同様である。特に指定されない限り、従来の用語定義を優先するとともに、従来の安定原子価を前提とし、且つそれが全ての式及び基で達成される。冠詞「ある(a)」及び「ある(an)」は、その冠詞の文法上の指示対象の1つ又は1つより多く(例えば、少なくとも1つ)を指す。
用語「及び/又は」は、特に指示がない限り、「及び」又は「又は」のいずれかを意味する。
用語「置換型」は、指定の基又は部分が1つ以上の好適な置換基を担持することを意味し、ここで置換基は、1つ以上の位置で指定の基又は部分に連結していてもよい。例えば、シクロアルキルで置換されているアリールとは、結合によるか、又はアリールと縮合して2個以上の共通原子を共有することによってシクロアルキルがアリールの1個の原子に連結していることを指示するものであり得る。
本明細書で使用されるとき、用語「C~C10アルキル」は、炭素及び水素原子のみからなる、不飽和を含まない、1~10個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状炭化水素鎖基であって、単結合によって分子の残りの部分に結合するものを指す。用語「C~Cアルキル」、「C~Cアルキル」、「C~Cアルキル」、「C~Cアルキル」は、これに従い解釈されるべきである。C~C10アルキルの例としては、限定はされないが、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル、1-メチルプロピル(sec-ブチル)、2-メチルプロピル(イソブチル又はi-ブチル)、1,1-ジメチルエチル(t-ブチル)、n-ペンチル、3-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、4-ヘプチル、n-オクチル、2-イソプロピル-3-メチルブチルが挙げられる。
本明細書で使用されるとき、用語「C~Cアルコキシル」は、式-ORの基(式中、Rは、上記に概略的に定義するとおりのC~Cアルキル基である)を指す。C~Cアルコキシルの例としては、限定はされないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、ペントキシ、及びヘキソキシが挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「C~Cハロアルキル」は、本明細書に定義されているような1個若しくは複数のハロ基で置換されている上記に定義されているようなC~Cアルキル基を指す。C~Cハロアルキルの例には、これらに限定されないが、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、1,1-ジフルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-フルオロプロピル、1,1,1-トリフルオロプロピル、2,2-ジフルオロプロピル、3,3-ジフルオロプロピル及び1-フルオロメチル-2-フルオロエチル、1,3-ジブロモプロパン-2-イル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、1,1,2,2-テトラフルオロプロピル、及び1,4,4-トリフルオロブタン-2-イルが含まれる。
本明細書において使用する場合、用語「C~Cハロアルコキシル」は、1個若しくは複数のハロ基で置換されている本明細書に定義されているようなC~Cアルコキシル基を意味する。C~Cハロアルコキシル基の例には、これらに限定されないが、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、フルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、1,1-ジフルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、1-フルオロメチル-2-フルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、2-フルオロプロポキシ、3,3-ジフルオロプロポキシ及び3-ジブロモプロポキシが含まれる。好ましくは、C~Cハロアルコキシルの1個若しくは複数のハロ基は、フルオロである。好ましくは、C~Cハロアルコキシルは、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、フルオロメトキシ、1,1-ジフルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、1-フルオロメチル-2-フルオロエトキシ、及びペンタフルオロエトキシから選択される。
用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。
本明細書において使用する場合、用語「シクロアルキル」は、3~18個の炭素原子を含有する単環式又は多環式飽和又は部分不飽和炭素環であって、環炭素間で共有される非局在化π電子(芳香族性)がないものを意味する。用語「C~C10シクロアルキル」、「C~Cシクロアルキル」、「C~C10シクロアルキル」及び「C~Cシクロアルキル」は、これに従い解釈されるべきである。多環式という用語は、架橋(例えば、ノルボルナン(norbonane))、縮合(例えば、デカリン)及びスピロ環状シクロアルキルを包含する。好ましくは、シクロアルキル、例えば、C~C10シクロアルキルは、3~10個の炭素原子の単環式、架橋又はスピロ環状炭化水素基である。
シクロアルキル基の例には、これらに限定されないが、シクロプロペニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプタニル、シクロオクタニル、ノルボラニル、ノルボレニル、スピロ[3.3]ヘプタニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクテニル、アダマンチル及びその誘導体が含まれる。好ましくは、シクロアルキル基は飽和している。
~C10シクロアルキルの好ましい例には、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、スピロ[3.3]ヘプタニル(例えば、スピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル及びアダマンチルが含まれる。
「ヘテロシクリル」は、炭素、並びに酸素、窒素、及び硫黄(O、N、及びS)から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する飽和又は部分飽和単環式又は多環式環であって、環炭素又はヘテロ原子間で共有される非局在化π電子(芳香族性)がないものを意味する。用語「4~10員ヘテロシクリル」、「4~6員ヘテロシクリル」及び「5員若しくは6員ヘテロシクリル」は、これに従い解釈されるべきである。ヘテロシクリル環構造は、1個若しくは複数の置換基で置換し得る。置換基は、それら自体が任意選択で置換されていてもよい。ヘテロシクリルは、炭素原子又はヘテロ原子を介して結合し得る。多環式という用語は、架橋、縮合及びスピロ環状ヘテロシクリルを包含する。
ヘテロシクリル環の例には、これらに限定されないが、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピラニル、チオピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサリニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリニルS-オキシド、チオモルホリニルS-ジオキシド、ピペラジニル、アゼピニル、オキセピニル、ジアゼピニル、トロパニル、オキサゾリジノニル、1,4-ジオキサニル、ジヒドロフラニル、1,3-ジオキソラニル、イミダゾリジニル、ジヒドロイソオキサゾリニル、ピロリニル、ピラゾリニル、オキサゼピニル、ジチオラニル、ホモトロパニル、ジヒドロピラニル(例えば、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル)、オキサスピロヘプタニル(例えば、2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル、2-アザスピロ[3.3]ヘプタニル(例えば、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)などが含まれる。
ヘテロシクリルの好ましい例には、これらに限定されないが、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ジヒドロイソオキサゾリニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ジヒドロピラニル(例えば、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル)、2-アザスピロ[3.3]ヘプタニル(例えば、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)、及びオキサスピロヘプタニル(例えば、2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)が含まれる。
本明細書で使用されるとき、用語「アリール」は、本明細書で使用されるとき、単環式、二環式又は多環式炭素環式芳香環を意味する。アリールの例としては、限定はされないが、フェニル、ナフチル(例えば、ナフト-1-イル、ナフト-2-イル)、アントリル(例えば、アントル-1-イル、アントル-9-イル)、フェナントリル(例えば、フェナントル-1-イル、フェナントル-9-イル)などが挙げられる。アリールにはまた、炭素環式芳香環で置換されている単環式、二環式又は多環式炭素環式芳香環も含まれることが意図される。代表的な例は、ビフェニル(例えば、ビフェニル-2-イル、ビフェニル-3-イル、ビフェニル-4-イル)、フェニルナフチル(例えば、1-フェニルナフト-2-イル、2-フェニルナフト-1-イル)などである。アリールにはまた、少なくとも1つの不飽和部分(例えば、ベンゾ部分)を有する部分飽和二環式又は多環式炭素環式環も含まれることが意図される。代表的な例は、インダニル(例えば、インダン-1-イル、インダン-5-イル)、インデニル(例えば、インデン-1-イル、インデン-5-イル)、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロナフト-1-イル、1,2,3,4-テトラヒドロナフト-2-イル、1,2,3,4-テトラヒドロナフト-6-イル)、1,2-ジヒドロナフチル(例えば、1,2-ジヒドロナフト-1-イル、1,2-ジヒドロナフト-4-イル、1,2-ジヒドロナフト-6-イル)、フルオレニル(例えば、フルオレン-1-イル、フルオレン-4-イル、フルオレン-9-イル)などである。アリールにはまた、1つ又は2つの架橋を含有する部分飽和二環式又は多環式炭素環式芳香環も含まれることが意図される。代表的な例は、ベンゾノルボルニル(例えば、ベンゾノルボルナ-3-イル、ベンゾノルボルナ-6-イル)、1,4-エタノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフチル(tetrahydronapthyl)(例えば、1,4-エタノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフト(tetrahydronapth)-2-イル、1,4-エタノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフト(tetrahydronapth)-10-イル)などである。用語「C~C10アリール」は、これに従い解釈されるべきである。
アリールの好ましい例としては、限定はされないが、インデニル、(例えば、インデン-1-イル、インデン-5-イル)フェニル(C)、ナフチル(C10)(例えば、ナフト-1-イル、ナフト-2-イル)、インダニル(例えば、インダン-1-イル、インダン-5-イル)、及びテトラヒドロナフタレニル(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル)が挙げられる。
好ましくは、C~C10アリールは、単環式又は二環式炭素環式芳香環を指す。
~C10アリールの好ましい例としては、限定はされないが、フェニル及びナフチルが挙げられる。ある実施形態において、C~C10アリールはフェニルである。
本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロアリール」には、本明細書で使用されるとき、酸素、窒素、及び硫黄(O、N、及びS)から選択される1個以上のヘテロ原子を含有する単環式ヘテロ環式芳香環が含まれることが意図される。代表的な例は、ピロリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、(例えば、1,2,4-トリアゾリル)、オキサジアゾリル、(例えば、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル)、チアジアゾリル(例えば、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル)、テトラゾリル、ピラニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、チアジアジニル、アゼピニル、アゼシニル(azecinyl)などである。
ヘテロアリールにはまた、酸素、窒素、及び硫黄(O、N、及びS)から選択される1個以上のヘテロ原子を含有する二環式ヘテロ環式芳香環も含まれることが意図される。代表的な例は、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンゾピラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサジニル、ベンゾトリアゾリル、ナフチリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、キナゾリニル、シンノリニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、オキサゾロピリジニル、イソオキサゾロピリジニル、ピロロピリジニル、フロピリジニル、チエノピリジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリミジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、チアゾロピリジニル、チアゾロピリミジニル、イミダゾチアゾリル(imdazothiazolyl)、トリアゾロピリジニル、トリアゾロピリミジニルなどである。
ヘテロアリールにはまた、酸素、窒素、及び硫黄(O、N、及びS)から選択される1個以上のヘテロ原子を含有する多環式ヘテロ環式芳香環も含まれることが意図される。代表的な例は、カルバゾリル、フェノキサジニル、フェナジニル、アクリジニル、フェノチアジニル、カルボリニル、フェナントロリニルなどである。
ヘテロアリールにはまた、酸素、窒素、及び硫黄(O、N、及びS)から選択される1個以上のヘテロ原子を含有する部分飽和単環式、二環式又は多環式ヘテロシクリルも含まれることが意図される。代表的な例は、イミダゾリニル、インドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾピラニル、ジヒドロピリドオキサジニル、ジヒドロベンゾジオキシニル(例えば、2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル)、ベンゾジオキソリル(例えば、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール)、ジヒドロベンゾオキサジニル(例えば、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン)、テトラヒドロインダゾリル、テトラヒドロベンズイミダゾリル、テトラヒドロイミダゾ[4,5-c]ピリジル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノキサリニルなどである。
ヘテロアリール環構造は、1個以上の置換基によって置換されていてもよい。置換基それ自体が、任意選択で置換されていることもできる。ヘテロアリール環は、炭素原子又はヘテロ原子を介して結合し得る。
用語「5~10員環ヘテロアリール」は、これに従い解釈されるべきである。
5~10員環ヘテロアリールの例としては、限定はされないが、インドリル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾオキサゾロニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリジノニル、ベンゾトリアゾリル、ピリダジニル、ピラゾロトリアジニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニル、トリアゾリル、(例えば、1,2,4-トリアゾリル)、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、オキサジアゾリル、(例えば、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル)、イミダゾリル、ピロロピリジニル、テトラヒドロインダゾリル、キノキサリニル、チアジアゾリル(例えば、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル)、ピラジニル、オキサゾロピリジニル、ピラゾロピリミジニル、ベンズオキサゾリル、インドリニル、イソオキサゾロピリジニル、ジヒドロピリドオキサジニル、テトラゾリル、ジヒドロベンゾジオキシニル(例えば、2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル)、ベンゾジオキソリル(例えば、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール)及びジヒドロベンゾオキサジニル(例えば、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン)が挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「オキソ」は、基=Oを指す。
「シアノ」又は「-CN」は、三重結合によって窒素原子に結合している炭素原子、例えば、C≡Nを有する置換基を意味する。
用語「C~Cアルケニル」は、本明細書において使用するように、2~6個の炭素原子及び少なくとも1個の二重結合を有する分岐状若しくは直鎖状炭化水素基を表す。代表例は、エテニル(又はビニル)、プロペニル(例えば、プロパ-1-エニル、プロパ-2-エニル)、2-メチルプロパ-1-エニル、2-メチルプロパ-2-エニル、1,1-(ジメチル)プロパ-2-エニル、ブタジエニル(例えば、ブタ-1,3-ジエニル)、ブテニル(例えば、ブタ-1-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル)、2-メチルブタ-1-エニル、ペンテニル(例えば、ペンタ-1-エニル、ペンタ-2-エニル)、ヘキセニル(例えば、ヘキサ-1-エニル、ヘキサ-2-エニル、ヘキサ-3-エニル)、2-メチルペンタ-3-エニルなどである。
本明細書において使用する場合、用語「架橋環」は、式(I)のヘテロシクロアルキル部分の2個の隣接していない炭素原子において形成され、連結してC~Cアルキレンリンカーを形成する環を指し、ここで、前記リンカーの炭素原子の1つは、窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子で任意選択で置き換えられている。好ましい実施形態では、アルキレンリンカーは、炭素原子のみを含む。
本明細書において使用する場合、用語「C~Cアルキレン」は、炭素及び水素原子からもっぱらなり、不飽和を含有せず、1~2個の炭素原子を有する直鎖状炭化水素鎖二価基を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「任意選択で置換されている」には、非置換又は置換が含まれる。
本明細書で使用されるとき、
Figure 2024509625000006
は、分子の他の部分との結合点を表す。
本明細書で使用されるとき、式(X)の化合物又は一般スキーム1~4のいずれかにある任意の中間体及びそのサブ式の窒素保護基(PG)という用語は、アシル化、エーテル化、エステル化、酸化、加溶媒分解及び同様の反応など、懸念される官能基を望ましくない副次反応から保護するはずである基を指す。これは、脱保護条件下で取り除かれ得る。当業者であれば、利用される保護基に応じて、どのように保護基を取り除けば遊離アミンNH基が得られるかは、公知の手順を参照することにより公知であろう。それらには、J.F.W.McOmie,“Protective Groups in Organic Chemistry”,Plenum Press,London and New York 1973;T.W.Greene and P.G.M.Wuts,“Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis”,Fourth Edition,Wiley,New York 2007;“The Peptides”;Volume 3(editors:E.Gross and J.Meienhofer),Academic Press,London and New York 1981;P.J.Kocienski,“Protecting Groups”,Third Edition,Georg Thieme Verlag,Stuttgart and New York 2005;及び“Methoden der organischen Chemie”(Methods of Organic Chemistry),Houben Weyl,4th edition,Volume 15/I,Georg Thieme Verlag,Stuttgart 1974など、有機化学の教科書及び文献手順の参照が含まれる。
好ましい窒素保護基は、概して、トリアルキルシリル-C~Cアルコキシ(例えば、トリメチルシリルエトキシ(trimethylsilyethoxy))、アリール、好ましくはフェニル、又はヘテロ環式基(例えば、ベンジル、クミル、ベンズヒドリル、ピロリジニル、トリチル、ピロリジニルメチル、1-メチル-1,1-ジメチルベンジル、(フェニル)メチルベンゼン)によって一置換、二置換又は三置換されているC~Cアルキル(例えば、tert-ブチル)、好ましくはC~Cアルキル、より好ましくはC~Cアルキル、より好ましくはCアルキルを含み、ここで、アリール環又はヘテロ環式基は、非置換であるか、又はC~Cアルキル、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ(例えば、パラメトキシベンジル(PMB))、C~C-アルカノイル-オキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、及びCF、アリール-C~C-アルコキシカルボニル(好ましくは、フェニル-C~C-アルコキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、ベンジルオキシメチル(BOM)、ピバロイルオキシメチル(POM))、C~C10-アルケニルオキシカルボニル、C~Cアルキルカルボニル(例えば、アセチル又はピバロイル)、C~C10-アリールカルボニル;C~C-アルコキシカルボニル(例えば、tertブトキシカルボニル(Boc)、メチルカルボニル、トリクロロエトキシカルボニル(Troc)、ピバロイル(Piv)、アリルオキシカルボニル)、C~C10-アリールC~C-アルコキシカルボニル(例えば、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc))、アリル又はシンナミル、スルホニル又はスルフェニル、スクシンイミジル基、シリル基(例えば、トリアリールシリル、トリアルキルシリル、トリエチルシリル(TES)、トリメチルシリルエトキシメチル(SEM)、トリメチルシリル(TMS)、トリイソプロピルシリル又はtertブチルジメチルシリル)からなる群から例えば選択される1つ以上、例えば、2つ又は3つの残基によって置換されている。
本開示によると、好ましい窒素保護基(PG)は、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、パラメトキシベンジル(PMB)、2,4-ジメトキシベンジル(DMB)、メチルオキシカルボニル、トリメチルシリルエトキシメチル(SEM)及びベンジルを含む群から選択することができる。窒素保護基(PG)は、好ましくは、酸に不安定な保護基、例えば、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、2,4-ジメトキシベンジル(DMB)である。
一部の実施形態では、本開示の化合物は、他のタンパク質と比べて選択的である。
本明細書において使用する場合、用語「治療剤」は、WIZタンパク質発現レベルを低減させ、且つ/又は胎児ヘモグロビン(HbF)発現を誘導する方法に関連して、このような物質を伴わないそれらのレベルと比較して、WIZ遺伝子若しくはWIZタンパク質の検出可能な程度により低い発現、又はWIZタンパク質のより低い活性レベルをもたらす物質を指す。
本明細書で使用されるとき「調節剤」又は「分解剤」は、例えば、有効に特異的タンパク質(例えば、WIZ)のレベルを調節し、減少させ、若しくは低下させる、又は特異的タンパク質(例えば、WIZ)を分解する本開示の化合物を意味する。特異的タンパク質(例えば、WIZ)が分解される量は、本開示の化合物による処理前に測定したとき存在する特異的タンパク質(例えば、WIZ)の初期量又は初期レベルと比較したときの、本開示の化合物による処理後に残存する特異的タンパク質(例えば、WIZ)の量を比較することによって測定し得る。
本明細書で使用されるとき、「選択的調節剤」、「選択的分解剤」、又は「選択的化合物」は、例えば、他のいかなるタンパク質よりも大きい程度にまで有効に特異的タンパク質(例えば、WIZ)のレベルを調節し、減少させ、若しくは低下させる、又は特異的タンパク質(例えば、WIZ)を分解する本開示の化合物を意味する。「選択的調節剤」、「選択的分解剤」、又は「選択的化合物」は、例えば、化合物が特異的タンパク質(例えば、WIZ)のレベルを調節し、減少させ、若しくは低下させる能力又はそれを分解する能力を、それが他のタンパク質のレベルを調節し、減少させ、若しくは低下させる能力又はそれを分解する能力と比較することによって同定し得る。一部の実施形態において、選択性は、化合物のEC50又はIC50を測定することによって同定し得る。分解は、E3リガーゼ、例えば、タンパク質セレブロンを含むE3-リガーゼ複合体の介在を通じて達成されてもよい。
一実施形態において、分解される特異的タンパク質は、WIZタンパク質である。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約30%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約40%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約50%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約60%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約70%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約75%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約80%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約85%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約90%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約95%のWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して95%を超えるWIZが分解される。ある実施形態において、初期レベルと比較して少なくとも約99%のWIZが分解される。
ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約30%~約99%の量が分解される。ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約40%~約99%の量が分解される。ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約50%~約99%の量が分解される。ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約60%~約99%の量が分解される。ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約70%~約99%の量が分解される。ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約80%~約99%の量が分解される。ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約90%~約99%の量が分解される。ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約95%~約99%の量が分解される。ある実施形態において、WIZは、初期レベルと比較して約90%~約95%の量が分解される。
本明細書で使用されるとき、用語「胎児ヘモグロビンを誘導すること」、「胎児ヘモグロビン誘導」、又は「胎児ヘモグロビン発現を増加させること」は、対象の血中のHbFの割合を増加させることを指す。ある実施形態において、対象の血中の全HbFの量が増加する。ある実施形態において、対象の血中の全ヘモグロビンの量が増加する。ある実施形態において、HbFの量は、本明細書に開示される化合物が存在しないいずれかの場合と比較して少なくとも約10%、又は少なくとも約20%、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約100%、又は100%超、例えば、少なくとも約2倍、又は少なくとも約3倍、又は少なくとも約4倍、又は少なくとも約5倍、又は少なくとも約6倍、又は少なくとも約7倍、又は少なくとも約8倍、又は少なくとも約9倍、又は少なくとも約10倍、又は10倍超増加する。
ある実施形態において、血中、例えば、対象の血中の全ヘモグロビンは、本明細書に開示される化合物が存在しないいずれかの場合と比較して少なくとも約10%、又は少なくとも約20%、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約100%、又は100%超、例えば、少なくとも約2倍、又は少なくとも約3倍、又は少なくとも約4倍、又は少なくとも約5倍、又は少なくとも約6倍、又は少なくとも約7倍、又は少なくとも約8倍、又は少なくとも約9倍、又は少なくとも約10倍、又は10倍超増加する。
本開示の化合物の「治療有効量」という用語は、対象の生物学的又は医学的応答、例えば、酵素又はタンパク質活性の低下若しくは阻害を引き出す、又は症状を改善する、病態を軽減する、疾患の進行を減速若しくは遅延させる、又は疾患を予防する等であろう本開示の化合物の量を指す。一実施形態において、用語「治療有効量」は、対象への投与時に、(1)(i)WIZによって媒介される、又は(ii)WIZ活性に関連する、又は(iii)WIZの(正常又は異常な)活性によって特徴付けられる病態、又は障害若しくは疾患を少なくとも部分的に軽減し、予防し、及び/又は改善するのに有効である:(2)WIZの活性を低下させる、又は阻害するのに有効である;又は(3)WIZの発現を低下させる、又は阻害するのに有効である本開示の化合物の量を指す。別の実施形態において、用語「治療有効量」は、細胞、又は組織、又は非細胞性の生物学的材料、又は培地への投与時に、WIZの活性を少なくとも部分的に低下させる、又は阻害するのに有効である;又はWIZの発現を少なくとも部分的に低下させる、又は阻害するのに有効である本開示の化合物の量を指す。
「HbF依存性疾患又は障害」は、HbFタンパク質レベルの調節の影響を直接又は間接的に受ける任意の疾患又は障害を意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「対象」は、霊長類(例えば、ヒト、男性又は女性)、イヌ、ウサギ、モルモット、ブタ、ラット及びマウスを指す。特定の実施形態において、対象は霊長類である。更に他の実施形態において、対象はヒトである。
本明細書で使用されるとき、用語「阻害する」、「阻害」又は「阻害すること」は、所与の病態、症状、若しくは障害、若しくは疾患の低減若しくは抑制、又は生物学的活性若しくは過程のベースライン活性の有意な低下を指す。
本明細書で使用されるとき、任意の疾患又は障害を「治療する」、「治療すること」、又は「治療」という用語は、疾患又は障害を軽減又は改善すること(即ち、疾患又はその臨床症状のうちの少なくとも1つの発症を遅らせる又は止めること);又は患者が認識し得ないものを含めた、疾患又は障害に関連する少なくとも1つの身体的パラメータ又はバイオマーカーを軽減又は改善することを指す。
本明細書で使用されるとき、任意の疾患又は障害を「予防する」、「予防すること」、又は「予防」という用語は、疾患若しくは障害の予防的治療;又は疾患若しくは障害の発生若しくは進行を遅延させることを指す。
本明細書で使用されるとき、対象は、かかる治療によってかかる対象が生物学的に、医学的に、又はクオリティ・オブ・ライフの点で利益を得るであろう場合に、治療を「必要としている」。
本明細書で使用されるとき、本開示の文脈で(特に特許請求の範囲の文脈で)使用される用語「ある(a)」、「ある(an)」、「その(the)」及び類似の用語は、本明細書に特に指示されない限り、又は文脈上明確に否定されない限り、単数形及び複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。
本明細書には、本開示の様々な列挙される実施形態が記載される。各実施形態において特定される特徴を他の特定される特徴と組み合わせて本開示の更なる実施形態を提供し得ることが認識されるであろう。
列挙される実施形態
実施形態1.式(I’’)の化合物又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000007
[式中、
Figure 2024509625000008
は、単結合又は二重結合であり;
Xは、CH、CF、及びNから選択され;
Yは、CH、CR及びN-Rから選択され;
Zは、CH、CR及びN-Rから選択され、
ここで、YがN-Rであるとき、Zは、CH、及びCRから選択され、ZがN-Rであるとき、Yは、CH、及びCRから選択されるように、Y及びZの少なくとも1つは、N-Rであり、
ここで、Y又はZのCRのRがオキソであるとき、Rは存在せず;
は、水素、C~Cアルキル、ハロ(例えば、F、Cl)、C~Cアルコキシル、及びC~Cシクロアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され、
R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、C~C10シクロアルキル、-C(=O)-O-(R)並びに-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
或いは
は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、NR、及びC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素、C~Cシクロアルキル及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、0、1又は2であり;
pは、0又は1である]。
実施形態2.式(I’)を有する実施形態1に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000009
[式中、
Figure 2024509625000010
は、単結合又は二重結合であり;
Xは、CH、CF、及びNから選択され;
R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、-C(=O)-O-(R)及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
或いは
は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、0、1又は2であり;
pは、0又は1である]。
実施形態3.式(I)を有する実施形態1及び2のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000011
[式中、
Xは、CH、CF、及びNから選択され;
R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、-C(=O)-O-(R)及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
或いは
は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、0、1又は2であり;
pは、0又は1である]。
実施形態4.Xが、CH及びNから選択され;
R’が、水素であり;
が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
各Rが、非置換C~Cアルキル、C~Cハロアルキル及びハロから独立に選択されるか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRが、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
が、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルが、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
或いは
が、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRが、それが付着している炭素原子と一緒になって、N及びOから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
各R3aが、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールが、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bが、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
が、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~1回出現するR6aで置換されており、C~Cシクロアルキルが、0~1回出現するR6bで置換されており;
6aが、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
6bが、クロロ、フルオロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
が、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRが、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
nが、0、1、2又は3であり;
mが、0、1又は2であり;
pが、0又は1である、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態5.Xが、CH及びNから選択され;
R’が、水素であり;
が、水素であり;
各Rが、非置換C~Cアルキル及びハロから独立に選択されるか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRが、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、C~Cアルキレン架橋環を形成し;
が、C~Cアルキル、-SO、C~Cハロアルキル及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルが、0~3回出現するR3aで独立に置換されており;
或いは
が、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRが、それが付着している炭素原子と一緒になって、0~1個のさらなるOヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
各R3aが、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びフェニルが、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bが、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
が、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
が、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRが、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
nが、0、1、2又は3であり、例えば、nが、0、1又は2であり;
mが、0、1又は2であり、例えば、mが、1又は2であり;
pが、0又は1である、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態6.Xが、CH及びNから選択され;
R’が、水素であり;
が、水素であり;
各Rが、非置換C~Cアルキル及びフルオロから独立に選択され;
が、C~Cアルキル、-SO及びC~Cハロアルキルから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~2回出現するR3aで置換されており、C~Cハロアルキルが、0~1回出現するR3aで置換されており;
各R3aが、C~Cシクロアルキル、N及びOから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~6員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、C~Cシクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~6員ヘテロアリール及びフェニルが、0~3回出現するR3bで置換されており;
各R3bが、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから独立に選択され;
が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
nが、0、1又は2であり;
mが、1又は2であり;
pが、0又は1である、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態7.Xが、CH及びNから選択され;
R’が、水素であり;
が、水素であり;
各Rが、独立に、C~Cアルキルであり;
が、C~Cアルキル、-SO及び非置換C~Cハロアルキルから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~2回出現するR3aで置換されており;
各R3aが、C~Cシクロアルキル、1個のOヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~6員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、C~Cシクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~6員ヘテロアリール及びフェニルが、0~2回出現するR3bで置換されており;
各R3bが、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから独立に選択され;
が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、及びフェニルから選択され、例えば、Rが、C~Cアルキルであり;
nが、0、1又は2であり;
mが、1又は2であり;
pが、1である、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態8.Xが、CH及びNから選択され;
R’が、水素であり;
が、水素であり;
各Rが、非置換C~Cアルキルから独立に選択され;
が、C~Cアルキル、-SO及び非置換C~Cハロアルキルから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~2回出現するR3aで置換されており;
各R3aが、C~Cシクロアルキル、1個のOヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、1~2個のNヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、及びフェニルから独立に選択され、ここで、C~Cシクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、6員ヘテロアリール及びフェニルが、0~2回出現するR3bで置換されており;
各R3bが、クロロ、フルオロ、C~Cハロアルキル、及びC~Cアルキルから独立に選択され;
が、C~Cアルキルであり;
nが、0、1又は2であり;
mが、1であり;
pが、1である、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態9.式(Ia’’)の前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体。
Figure 2024509625000012
実施形態10.式(Ia’)の前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
Figure 2024509625000013
実施形態11.式(Ia)の前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
Figure 2024509625000014
実施形態12.式(Ib’’)の実施形態1~9のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
Figure 2024509625000015
実施形態13.式(Ib’)の実施形態1~10及び12のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
Figure 2024509625000016
実施形態14.式(Ib)の前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
Figure 2024509625000017
実施形態15.式(Ic’’)の実施形態1~9及び12のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000018
[式中、
Figure 2024509625000019
は、単結合又は二重結合であり;
Xは、CH、C-F及びNから選択され;
は、水素、C~Cアルキル、ハロ(例えば、F、Cl)、C~Cアルコキシル、及びC~Cシクロアルキルから選択され;
2bは、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、及びハロから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されており;
2cは、水素及びC~Cアルキルから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;
或いはR2b及びR2cは、それらが付着している炭素原子と一緒になって、オキソ基を形成し;
2d及びR2eのそれぞれは、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されており;
2fは、水素であり;
或いはR2b及びR2e又はR2b及びR2fは、それらが付着している炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、前出の実施形態のいずれか1つによって定義されている]。
実施形態16.式(Ic’)の実施形態1~10、12、13及び15のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000020
[式中、
Figure 2024509625000021
は、単結合又は二重結合であり;
Xは、CH、C-F及びNから選択され;
2bは、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、及びハロから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されており;
2cは、水素及びC~Cアルキルから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;
或いはR2b及びR2cは、それらが付着している炭素原子と一緒になって、オキソ基を形成し;
2d及びR2eのそれぞれは、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されており;
2fは、水素であり;
或いはR2b及びR2e又はR2b及びR2fは、それらが付着している炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、前出の実施形態のいずれか1つによって定義されている]。
実施形態17.式(Ic)の前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000022
[式中、
Xは、CH、C-F及びNから選択され;
2bは、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、及びハロから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されており;
2cは、水素及びC~Cアルキルから選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;
或いはR2b及びR2cは、それらが付着している炭素原子と一緒になって、オキソ基を形成し;
2d及びR2eのそれぞれは、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されており;
2fは、水素であり;
或いはR2b及びR2e又はR2b及びR2fは、それらが付着している炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
は、前出の実施形態のいずれか1つによって定義されている]。
実施形態18.Xが、CH及びNから選択され;
2bが、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、及びハロから選択され;
2cが、水素及びC~Cアルキルから選択され;
2d及びR2eのそれぞれが、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、及びハロから独立に選択され;
2fが、水素であり;
或いはR2b及びR2e又はR2b及びR2fが、それらが付着している炭素原子と一緒になって、C~Cアルキレン架橋環を形成し;
が、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルが、0~3回出現するR3aで独立に置換されており;
各R3aが、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールが、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bが、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
が、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~1回出現するR6aで置換されており、C~Cシクロアルキルが、0~1回出現するR6bで置換されており;
6aが、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
6bが、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
が、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRが、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
mが、1又は2である、実施形態15~17のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態19.Xが、CH及びNから選択され;
2b、R2c、R2d及びR2eのそれぞれが、水素及び非置換C~Cアルキルから独立に選択され;
2fが、水素であり;
が、C~Cアルキル、-SO、及びC~Cハロアルキルから選択され、ここで、C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルが、0~3回出現するR3aで独立に置換されており;
各R3aが、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びフェニルが、0~4回出現するR3bで置換されており;
各R3bが、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
が、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
或いは
及びRが、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
mが、1又は2である、実施形態15~18のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態20.Xが、CH及びNから選択され;
2b、R2d及びR2eのそれぞれが、水素及び非置換C~Cアルキルから独立に選択され;
2cが、水素であり;
2fが、水素であり;
が、C~Cアルキル、-SO、及びC~Cハロアルキルから選択され、ここで、C~Cアルキルが、0~2回出現するR3aで置換されており、C~Cハロアルキルが、0~1回出現するR3aで置換されており;
各R3aが、C~Cシクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、C~Cシクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びフェニルが、0~3回出現するR3bで置換されており;
各R3bが、ハロ、C~Cハロアルキル、及びC~Cアルキルから独立に選択され;
が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、例えば、Rが、C~Cアルキルであり、
ここで、C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
mが、1である、実施形態15~19のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態21.式(Id’’)の実施形態1、4~9、15及び18~20のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000023
(式中、R2b、R2c及びR2eは、実施形態15~20のいずれか1つによって定義されている)。
実施形態22.式(Id’)の実施形態1、2、4~10、15、16及び18~21のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000024
(式中、R2b、R2c及びR2eは、実施形態15~20のいずれか1つによって定義されている)。
実施形態23.式(Id)の実施形態1~11及び15~22のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000025
(式中、R2b、R2c及びR2eは、実施形態15~20のいずれか1つによって定義されている)。
実施形態24.式(Ie’’)の実施形態1、4~9、12、15及び18~21のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000026
(式中、R2b、R2c及びR2eは、実施形態15~20のいずれか1つによって定義されている)。
実施形態25.式(Ie’)の実施形態1、2、4~10、12、13、15、16、18~22及び24のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000027
(式中、R2b、R2c及びR2eは、実施形態15~20のいずれか1つによって定義されている)。
実施形態26.式(Ie)の前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
Figure 2024509625000028
(式中、R2b、R2c及びR2eは、実施形態15~20のいずれか1つによって定義されている)。
実施形態27.Xが、CHである、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態28.Xが、Nである、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態29.Rが、非置換C~Cアルキルであり、nが、1である、実施形態1~14のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態30.mが、1である、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態31.Rが、C~Cアルキルであり、ここで、C~Cアルキルが、1回出現するR3aで置換されている、実施形態1~11、15~23及び27~30のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態32.Rが、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、及び-CH-(CH0~1-R3aから選択される、実施形態1~11、15~23及び27~30のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態33.R3aが、C~Cシクロアルキルであり、ここで、C~Cシクロアルキルが、0~4回出現するR3bで置換されており、ここで、各R3bが、クロロ、フルオロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル及びC~Cアルキルから独立に選択される、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態34.R3aが、C~Cシクロアルキルであり、ここで、C~Cシクロアルキルが、0~2回出現するフルオロで置換されている、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態35.R3aが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、及び
Figure 2024509625000029
から選択される、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態36.R2b及びR2eのそれぞれが、水素及び非置換C~Cアルキルから独立に選択され;R2cが、水素である、実施形態15~28及び30~35のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態37.R2b及びR2eのそれぞれが、水素及びメチルから独立に選択され;R2cが、水素である、実施形態15~28及び30~36のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態38.R2bが、非置換C~Cアルキル(例えば、メチル)であり;
2cが、水素であり;
2eが、水素及び非置換C~Cアルキルから選択される、実施形態15~28及び30~36のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態39.R2bが、メチルであり、R2c、R2d、R2e及びR2fが、全て水素である、実施形態15~28及び30~38のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態40.Rが、非置換C~Cアルキルであり、nが、1である、実施形態1~14及び27~35のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態41.
Figure 2024509625000030
が、二重結合である、実施形態1、2、4~10、12、13、15、16、18~22、24、25及び27~40のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態42.
Figure 2024509625000031
が、単結合である、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態43.
Figure 2024509625000032

Figure 2024509625000033

Figure 2024509625000034

Figure 2024509625000035

Figure 2024509625000036

Figure 2024509625000037

Figure 2024509625000038

Figure 2024509625000039

Figure 2024509625000040

Figure 2024509625000041

Figure 2024509625000042

Figure 2024509625000043

Figure 2024509625000044

Figure 2024509625000045

Figure 2024509625000046

Figure 2024509625000047

Figure 2024509625000048

Figure 2024509625000049

Figure 2024509625000050

Figure 2024509625000051

Figure 2024509625000052

から選択される、実施形態1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態44.薬学的に許容される塩が、酸付加塩である、前出の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態45.治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、及び薬学的に許容される担体又は添加剤を含む、医薬組成物。
実施形態46.医薬としての使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態47.それを必要とする対象において疾患又は障害を処置又は予防する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態48.それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの低減によって影響を受ける障害を処置又は予防する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態49.WIZタンパク質レベルの調節によって影響を受ける疾患又は障害を処置する方法であって、それを必要とする患者に実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態50.それを必要とする対象においてWIZタンパク質発現を阻害する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態51.それを必要とする対象においてWIZタンパク質を分解する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態52.WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現を阻害、低減、又は消失させる方法であって、対象に実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態53.それを必要とする対象において胎児ヘモグロビンを誘導又は促進する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態54.それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態55.それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン発現を増加させる方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態56.それを必要とする対象においてヘモグロビン異常症、例えば、β-ヘモグロビン異常症を処置する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態57.それを必要とする対象において鎌状赤血球症を処置する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態58.それを必要とする対象においてβ-サラセミアを処置する方法であって、対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
実施形態59.対象においてWIZタンパク質レベルを低減させる方法であって、それを必要とする対象に治療的有効量の実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、方法。
実施形態60.それを必要とする対象において疾患又は障害を処置又は予防することにおいて使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態61.鎌状赤血球症及びβ-サラセミアから選択される疾患又は障害の処置において使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態62.それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの阻害によって影響を受ける障害を処置又は予防することにおいて使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態63.それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの低減によって影響を受ける障害を処置又は予防することにおいて使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態64.WIZタンパク質の分解によって影響を受ける疾患又は障害の処置又は予防において使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態65.それを必要とする対象においてWIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現を阻害、低減、又は消失させることにおいて使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態66.それを必要としている対象の胎児ヘモグロビンを誘導する又は促進することに使用される、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態67.それを必要としている対象の胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化させることに使用される、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態68.それを必要としている対象の胎児ヘモグロビン発現を増加させることに使用される、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態69.それを必要としている対象のヘモグロビン異常症を治療することに使用される、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態70.それを必要としている対象の鎌状赤血球症を治療することに使用される、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態71.それを必要としている対象のβ-サラセミアを治療することに使用される、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態72.胎児ヘモグロビン発現の増加によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態73.WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現の阻害、低減、又は消失によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態74.胎児ヘモグロビンの誘導又は促進によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態75.胎児ヘモグロビン産生又は発現の再活性化によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態76.それを必要とする対象においてWIZタンパク質発現を阻害することにおいて使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態77.それを必要とする対象においてWIZタンパク質を分解することにおいて使用するための、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
実施形態78.WIZタンパク質レベルの低減、WIZタンパク質発現の阻害又はWIZタンパク質の分解によって影響を受ける疾患又は障害を処置するための医薬の製造における、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の使用。
実施形態79.胎児ヘモグロビンの誘導の影響を受ける疾患又は障害の治療用医薬の製造における、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態80.胎児ヘモグロビン産生又は発現の再活性化の影響を受ける疾患又は障害の治療用医薬の製造における、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態81.胎児ヘモグロビン発現の増加の影響を受ける疾患又は障害の治療用医薬の製造における、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態82.疾患又は障害が、鎌状赤血球症及びβ-サラセミアから選択される、実施形態78~81のいずれか1つに記載の化合物の使用。
実施形態83.WIZタンパク質レベルの低下、WIZタンパク質発現の阻害又はWIZタンパク質の分解の影響を受ける疾患又は障害の治療における、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
実施形態84.胎児ヘモグロビンの誘導、胎児ヘモグロビン産生若しくは発現の再活性化、又は胎児ヘモグロビン発現の増加の影響を受ける疾患又は障害の治療における、実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
実施形態85.疾患又は障害が、鎌状赤血球症及びβ-サラセミアから選択される、実施形態83又は84に記載の使用。
実施形態86.実施形態1~44のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩と、1つ以上の追加の治療用薬剤とを含む、医薬の組み合わせ。
本化合物は、出発材料及び手順の選択に応じて、可能な異性体のうちの1つの形態で、又はそれらの混合物として、例えば純粋な光学異性体として、又はラセミ体及びジアステレオマー混合物など、不斉中心の数に応じた異性体混合物として存在し得る。本開示は、ラセミ混合物、エナンチオ濃縮された混合物、ジアステレオマー混合物及び光学的に純粋な形態を含め、かかる可能な異性体を全てを含むことが意図される。光学的に活性な(R)及び(S)異性体は、キラルシントン又はキラル試薬を用いて調製されてもよく、又は従来技術を用いて分割されてもよい。化合物が二置換又は三置換シクロアルキルを含有する場合、1つ又は複数のシクロアルキル置換基はシス又はトランス配置を有し得る。本開示は、置換シクロアルキル基のシス及びトランス配置並びにそれらの混合物を包含する。全ての互変異性型もまた包含されることが意図される。詳細には、環原子としてNを含有するヘテロアリール環が2-ピリドンである場合、例えば、カルボニルがヒドロキシとして描かれる互変異性体(例えば、2-ヒドロキシピリジン)が包含される。
薬学的に許容可能な塩
本明細書で使用されるとき、用語「塩(salt)」又は「塩(salts)」は、本開示の化合物の酸付加塩又は塩基付加塩を指す。「塩」には、詳細には「薬学的に許容可能な塩」が含まれる。用語「薬学的に許容可能な塩」は、本開示の化合物の生物学的有効性及び特性を保持している塩であって、典型的には生物学的に又はその他の点で望ましくないものではない塩を指す。本開示の化合物は、アミノ基及び/又はカルボキシル基又はそれと同様の基の存在により、酸性塩及び/又は塩基性塩の形成能を有し得る。
薬学的に許容可能な酸付加塩は、無機酸及び有機酸と形成することができる。塩を誘導することのできる無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。塩を誘導することのできる有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。
薬学的に許容可能な塩基付加塩は、無機塩基及び有機塩基と形成することができる。塩を誘導することのできる無機塩基としては、例えば、アンモニウム塩及び周期表第1~12族の金属が挙げられる。特定の実施形態において、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、及び銅から誘導される;特に好適な塩としては、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩が挙げられる。
塩を誘導することのできる有機塩基としては、例えば、第一級、第二級、及び第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含めた置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが挙げられる。ある種の有機アミンとしては、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リジン、メグルミン、ピペラジン及びトロメタミンが挙げられる。
別の態様において、本開示は、酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物塩/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリン酸塩、塩化物塩/塩酸塩、クロルテオフィリン酸塩(chlortheophyllonate)、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸、グリコール酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、セバシン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩又はキシナホ酸塩の形態の化合物を提供する。
別の態様において、本開示は、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、銀塩、亜鉛塩、銅塩、イソプロピルアミン塩、ベンザチン塩、コリネート塩、ジエタノールアミン塩、ジエチルアミン塩、リジン塩、メグルミン塩、ピペラジン塩又はトロメタミン塩の形態の化合物を提供する。
好ましくは、式(I’’)、式(I’)、式(I)、式(Ia’’)、式(Ia’)、式(Ia)、式(Ib’’)、式(Ib’)、式(Ib)、式(Ic’’)、式(Ic’)、式(Ic)、式(Id’’)、式(Id’)、式(Id)、式(Ie’’)、式(Ie’)又は式(Ie)の化合物の薬学的に許容可能な塩は、酸付加塩である。
同位体標識化合物
本明細書に提供される任意の式はまた、標識されていない形態並びに同位体で標識された形態の化合物も表すことが意図される。同位体標識化合物は、本明細書に提供される式に描かれる構造を有するが、但し、1個以上の原子が、選択の原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられている。本開示の化合物に取り込むことのできる同位体の例としては、それぞれ、H、H、11C、13C、14C、18O、15N、18F、17O、18O、35S、36Cl、123I、124I、125Iなど、水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体が挙げられる。本開示は、本明細書に定義するとおりの様々な同位体標識化合物、例えば、H及び14Cなど、放射性同位体がそれに存在するもの、又はH及び13Cなど、非放射性同位体がそれに存在するものを含む。かかる同位体標識化合物は、代謝研究(14Cによる)、反応速度論研究(例えば、H又はHによる)、薬物又は基質組織分布アッセイを含めた、陽電子放射断層撮影法(PET)若しくは単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)などの検出若しくはイメージング技法において、又は患者の放射活性治療において有用である。詳細には、18F化合物は、PET又はSPECT研究に特に望ましいものであり得る。式(I’’)、式(I’)、式(I)、式(Ia’’)、式(Ia’)、式(Ia)、式(Ib’’)、式(Ib’)、式(Ib)、式(Ic’’)、式(Ic’)、式(Ic)、式(Id’’)、式(Id’)、式(Id)、式(Ie’’)、式(Ie’)又は式(Ie)の同位体標識化合物は、概して、当業者に公知の従来技術によるか、又は添付の実施例及び一般スキーム(例えば、一般スキーム1~5)に記載されるものと類似した方法により、以前用いられていた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いて調製することができる。
本開示の任意の態様の一実施形態では、式(I’’)、式(I)又は式(I’)の化合物中の水素は、それらの通常の同位体存在度で存在する。別の実施形態では、水素は、重水素(D)が同位体濃縮されており、本開示の特定の実施形態では、式(I)又は式(I’)の化合物におけるジヒドロウラシル(DHU)又はウラシル部分の水素は、Dが濃縮されており、例えば、
Figure 2024509625000053
である。重水素化ジヒドロウラシル及びウラシル部分は、Hill,R.K.et al.,Journal of Labelled Compounds and Radiopharmaceuticals,Vol.XXII,No.2,p.143-148において記載されているように調製することができる。
更に、より重い同位体、特に重水素(即ち、H又はD)による置換が、より高い代謝安定性、例えば生体内半減期の増加又は必要投薬量の減少又は治療指数の改善から得られる特定の治療上の利点をもたらし得る。このコンテクストでは、重水素は、式(I’’)、式(I’)、式(I)、式(Ia’’)、式(Ia’)、式(Ia)、式(Ib’’)、式(Ib’)、式(Ib)、式(Ic’’)、式(Ic’)、式(Ic)、式(Id’’)、式(Id’)、式(Id)、式(Ie’’)、式(Ie’)又は式(Ie)の化合物の置換基と見なされることが理解される。かかる重同位体、特に重水素の濃度は同位体濃縮係数によって定義され得る。用語「同位体濃縮係数」は、本明細書で使用されるとき、ある特定の同位体の同位体存在度と天然存在度との比率を意味する。本開示の化合物中の置換基が重水素と表される場合、かかる化合物は、指定される各重水素原子について少なくとも3500(指定される各重水素原子において52.5%の重水素取込み)、少なくとも4000(60%の重水素取込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取込み)、少なくとも5000(75%の重水素取込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素取込み)、少なくとも6000(90%の重水素取込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素取込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取込み)、少なくとも6600(99%の重水素取込み)、又は少なくとも6633.3(99.5%の重水素取込み)の同位体濃縮係数を有する。
本開示に係る薬学的に許容可能な溶媒和物には、例えば、DO、d-アセトン、d-DMSOなど、結晶化溶媒が同位体で置換されていてもよいものが含まれる。
本開示の化合物、すなわち、水素結合のための供与体及び/又は受容体として作用することができる基を含有する式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、及び(Ie)の化合物は、適切な共結晶形成剤と共に共結晶を形成することができ得る。これらの共結晶は、公知の共結晶形成手順によって式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、及び(Ie)の化合物から調製し得る。このような手順は、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、及び(Ie)の化合物を共結晶形成剤と共に結晶化条件下で粉砕、加熱、共昇華、共融解、又は溶液中で接触させることと、それによって形成された共結晶を単離することとを含む。適切な共結晶形成剤は、国際公開第2004/078163号パンフレットにおいて記載されているものを含む。
本明細書に記載される方法は全て、本明細書に特に指示されない限り、又は文脈上特に明らかに矛盾しない限り、任意の好適な順序で実施することができる。本明細書に提供されるあらゆる例、又は例示的文言(例えば、「など」)の使用は、単に、本開示をより良く描き出すことが意図され、本来特許請求される本開示の範囲に制限を課すものではない。
本開示の1つ又は複数の化合物の任意の不斉中心(例えば、炭素など)は、ラセミ体又はエナンチオ濃縮型、例えば(R)、(S)又は(R,S)配置で存在することができる。特定の実施形態において、例えば、エナンチオマーの混合物として、各不斉中心は、少なくとも10%の鏡像体過剰率、少なくとも20%の鏡像体過剰率、少なくとも30%の鏡像体過剰率、少なくとも40%の鏡像体過剰率、少なくとも50%の鏡像体過剰率、少なくとも60%の鏡像体過剰率、少なくとも70%の鏡像体過剰率、少なくとも80%の鏡像体過剰率、少なくとも90%の鏡像体過剰率、少なくとも95%の鏡像体過剰率、又は少なくとも99%の鏡像体過剰率で存在する。特定の実施形態において、例えば、エナンチオ濃縮形態では、各不斉中心は、少なくとも50%の鏡像体過剰率、少なくとも60%の鏡像体過剰率、少なくとも70%の鏡像体過剰率、少なくとも80%の鏡像体過剰率、少なくとも90%の鏡像体過剰率、少なくとも95%の鏡像体過剰率、又は少なくとも99%の鏡像体過剰率で存在する。従って、本開示の化合物は、ラセミ混合物で、又はエナンチオ濃縮形態で、又はエナンチオピュア形態で、又はジアステレオマーの混合物として存在することができる。
本願の式中、C-sp上の用語
Figure 2024509625000054
は、(R)又は(S)のいずれかの絶対立体化学を指示している。本願の式中、C-sp上の用語
Figure 2024509625000055
は、(R)又は(S)のいずれかの絶対立体化学を指示している。本願の式中、C-sp上の用語
Figure 2024509625000056
は、共有結合を表しており、ここで結合の立体化学は定義されていない。これは、C-sp上の用語
Figure 2024509625000057
が、それぞれのキラル中心の(S)配置又は(R)配置を含むことを意味する。更に、混合物もまた存在し得る。従って、立体異性体の混合物、例えば、ラセミ体など、エナンチオマーの混合物、及び/又はジアステレオマーの混合物は、本開示に包含される。
誤解を避けるために言えば、任意のR基、例えば、式(I’’)、式(I’)又は式(I)のRに関して、結合
Figure 2024509625000058
によって表されるとおり、立体化学が定義されていない化合物構造が描かれる場合、それは、不斉中心が(R)配置又は(S)配置のいずれかを有するか、又はこれらの混合物として存在し、及びそのように規定されることを意味する。
従って、本明細書で使用されるとき、本開示の化合物は、例えば、実質的に純粋な幾何(シス又はトランス)立体異性体、ジアステレオマー、光学異性体、ラセミ体又はそれらの混合物として、可能な立体異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体のうちの1つの形態又はそれらの混合物であり得る。
結果として得られる立体異性体の混合物はいずれも、構成成分の物理化学的差異に基づき、例えば、クロマトグラフィー及び/又は分別晶出によって純粋な又は実質的に純粋な幾何異性体又は光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ体に分離することができる。
本開示の化合物又は中間体の結果として得られるラセミ体はいずれも、公知の方法により、例えば、光学活性のある酸又は塩基と得られるそのジアステレオマー塩の分離、及び光学活性のある酸性又は塩基性化合物の遊離により、光学異性体(エナンチオマー)に分割することができる。詳細には、このように塩基性部分を用いて、例えば、光学活性のある酸、例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ-O,O’-p-トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸又はカンファー-10-スルホン酸と形成された塩の分別晶出により、本開示の化合物をその光学的対掌体に分割し得る。本開示のラセミ化合物又はラセミ中間体はまた、キラルクロマトグラフィー、例えば、キラル吸着剤を用いた高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によっても分割することができる。
更に、本開示の化合物はまた、その塩を含め、その水和物の形態で得られてもよく、又はその結晶化に用いられる他の溶媒を含み得る。本開示の化合物は、本質的に、又は故意に、薬学的に許容可能な溶媒(水を含む)と溶媒和物を形成し得る;従って、本開示は、溶媒和形態及び非溶媒和形態の両方を包含することが意図される。用語「溶媒和物」は、1つ以上の溶媒分子との本開示の化合物(その薬学的に許容可能な塩を含む)の分子複合体を指す。かかる溶媒分子は、例えば、水、エタノールなど、被投与者に無害であることが公知の、製薬分野でよく使用されるものである。用語「水和物」は、溶媒分子が水である場合の複合体を指す。溶媒和物の存在は、当業者がNMRなど手段で同定し得る。
本開示の化合物は、その塩、水和物及び溶媒和物を含め、本質的に、又は故意に、多型を形成し得る。
作製の方法
本開示の化合物は、有機合成の技術分野の当業者には周知の多くの方法で調製することができる。例として、本開示の化合物は、有機合成化学の技術分野において公知の合成方法、又は当業者が認識するようなその変形例と併せて、下記の方法を使用して合成することができる。
一般に、式(I’’)、(I’)及び(I)の化合物は、下記で提供するスキームによって調製することができる。
一般スキーム1
Figure 2024509625000059
上記の反応スキームのための出発材料は市販であるか、又は当業者に公知の方法に従って、若しくは本明細書において開示する方法によって調製することができる。一般に、本開示の化合物は、下記のように上記の反応スキーム1において調製される。
クロスカップリング反応、例えば、極性溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、適切なリガンド、例えば、dppf、及び塩基、例えば、炭酸カリウム(KCO)の存在下での、式I-2Aのボラネイルカップリングパートナー(例えば、9-BBNによる適当なアルケンのヒドロホウ素化によって調製)とのI-1のパラジウム(Pd)触媒カップリングによって、ステップ1においてクロスカップリングされた生成物I-3を提供することができ、式中、Xは、CHである。ジヒドロウラシル部分を形成させる、アミン又は炭酸塩塩基、例えば、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)又は炭酸セシウム(CsCO)、及び極性溶媒、例えば、アセトニトリルの存在下での、カルボニル等価物、例えば、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)とのI-3の第一級アミド及びアミノ基の環化によって、I-4を得ることができる(ステップ2)。室温での酸性条件下での保護基(例えば、Boc)の除去は、遊離アミンI-5を提供することができる(ステップ3)。次いで、I-5は、水素化ホウ素試薬、例えば、水素化ホウ素ナトリウム酢酸塩の存在下での、適当なアルデヒドによる還元的アミノ化(ステップ4-i)によって;代わりに、アミン又は炭酸塩塩基及び極性溶媒、例えば、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)又は炭酸カリウム(KCO)及びジメチルホルムアミド(DMF)の存在下での、適当なハロゲン化アルキル、メシレート、トシレート又はトリフレートによるアルキル化反応(ステップ4-ii)によって;代わりに、Rがそれが付着している窒素と共にアミドを形成するとき、適当なカルボン酸、活性化剤、例えば、HATU、及び塩基、例えば、DIPEAによる化合物のアミドカップリング反応(ステップ4-iii)によって;或いは代わりに、Rがそれが付着している窒素と共にアミド又はスルホンアミドを形成するとき、適当な塩化アシル又は塩化スルホニル及び塩基、例えば、DIPEA又はTEAによるアシル化又はスルホニル化反応(ステップ4-iv)によって、I-6に変換することができる。
一般スキーム2
Figure 2024509625000060
上記の反応スキームのための出発材料は市販であるか、又は当業者に公知の方法に従って、若しくは本明細書において開示する方法によって調製することができる。一般に、本開示の化合物は、下記のように上記の反応スキーム2において調製される。
クロスカップリング反応、例えば、有機溶媒、例えば、トルエン、及び水、ホスフィンリガンド、例えば、RuPhos又はXphos、及び塩基、例えば、炭酸セシウム(CsCO)の存在下での式II-2Bのトリフルオロボレート(カリウム塩)カップリングパートナーとのI-1のパラジウム(Pd)触媒カップリングは、ステップ1においてクロスカップリングされた生成物I-3を提供することができ、ここで、Xは、Nである。この様式で調製したような化合物I-3は、一般スキーム1、ステップ2~4の方法によって式I-6の化合物に変換することができる。
一般スキーム3
Figure 2024509625000061
一般スキーム3において、式I-6又はI-7の化合物は、適切な溶媒、例えば、トルエン中(例えば、室温にて)、又はN,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミドの存在下で酸化条件、例えば、MnOに供して、式III-1(すなわち、Z=Hであるとき、式(I’))の化合物を生成し、それに続く、Zが窒素保護基、例えば、DMBであるとき、任意選択の脱保護ステップを行い、式III-2(すなわち、式(I’))の化合物を得る。
一般スキーム4
Figure 2024509625000062
一般スキーム4において、式I-6の化合物は、適切な窒素保護基(Zによって表される)、例えば、酸に不安定な保護基、例えば、DMBで最初に保護され、それに続いて、クライゼン縮合(ステップ2)及びそれに続くセレン化/酸化/除去シークエンス(ステップ3)を行い、式IV-2の化合物を得る。式IV-2の化合物は、加水分解、それに続く銅触媒脱カルボキシル化を受け、式Iの化合物V-3が得られる。それに続く、例えば、酸性条件下での脱保護、及び加熱によって、式III-2(すなわち、式(I’))の化合物が得られる。
一般スキーム5
Figure 2024509625000063
一般に、式(I’’)の化合物は、一般スキーム1と同様の様式で調製することができる。中間体V-2A、V-3、V-4及びV-5について、Z及びYの1つのみは、請求項1によって定義されるようにN-Boc又はN-Hでよい。
スキーム1~5について、X、Y、Z、R、R、n、m及びpは、特に、実施形態1~43のいずれか1つによって本明細書に定義されている通りである。
さらなる実施形態では、式(X-1)の化合物又はその塩を提供する
Figure 2024509625000064
[式中、
Xは、CH、CF、及びNから選択され;
Yは、CH、CR及びN-Rから選択され;
Zは、CH、CR及びN-Rから選択され;
ここで、YがN-Rであるとき、Zは、CH、及びCRから選択され、ZがN-Rであるとき、Yは、CH、及びCRから選択されるように、Y及びZの少なくとも1つは、N-Rであり、
ここで、Y又はZのCRのRがオキソであるとき、Rは存在せず;
は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
は、水素及び窒素保護基(PG)(例えば、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc))から選択され;
各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、0、1又は2であり;
pは、0又は1である]。
一実施形態では、Rは、水素である。
一実施形態では、窒素保護基PGは、酸に不安定な保護基である。
一実施形態では、窒素保護基PGは、Boc保護基(tert-ブチルオキシカルボニル)である。
さらなる実施形態では、式(X)の化合物又はその塩を提供する
Figure 2024509625000065
[式中、
Xは、CH、CF、及びNから選択され;
は、水素及び窒素保護基(PG)(例えば、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc))から選択され;
各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、0、1又は2であり;
pは、0又は1である]。
一実施形態では、窒素保護基PGは、酸に不安定な保護基である。
一実施形態では、窒素保護基PGは、Boc保護基(tert-ブチルオキシカルボニル)である。
一実施形態では、式(X-1)又は(X)の化合物の塩は、HCl及びTFA塩から選択される。
さらなる実施形態では、3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド又はその塩を提供する。
さらなる態様において、本開示は、
1)クロスカップリング条件下で式I-1の臭化アリールと、式I-2A、V-2A又はII-2Bのボラネイルカップリングパートナーとをカップリングして、本明細書に定義されているような式I-3)又はV-3の化合物を得るステップ
を含む、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態の式(I’’)、(I’)又は(I)の化合物の調製のためのプロセスを提供する。
ステップ1のボラネイルカップリングパートナーは、例えば、9-BBNによる前駆体アルケンのヒドロホウ素化によって任意選択で調製し得る。
上記の工程ステップ又は下記のいずかについてのクロスカップリング反応条件は、ホスフィンリガンド、例えば、Pd(OAc)及びRuPhos又はXphos、及び塩基、例えば、炭酸セシウム(CsCO)の存在下での、適切な溶媒、例えば、トルエン、水、又はこれらの混合物の存在下でのPd触媒の使用が関与する。
上記のプロセスの一実施形態では、
2)式I-3又はV-3の化合物中のアミド部分と式I-3又はV-3の化合物中のアミン部分とを分子内環化させて、本明細書に定義されているような式I-4又はV-4の化合物を得る;
3)例えば、酸性条件下で式I-4又はV-4の化合物を脱保護して、本明細書に定義されているような式I-5又はV-5の化合物を得る;
4-a)還元的アミノ化条件下で式I-5又はV-5の化合物を反応させて、本明細書に定義されているような式I-6又はV-6の化合物を得るか;或いは
4-b)アルキル化条件下で式I-5又はV-5の化合物を反応させて、本明細書に定義されているような式I-6又はV-6の化合物を得るか;或いは
4-c)アミドカップリング条件下で式I-5又はV-5の化合物を反応させて、本明細書に定義されているような式I-6又はV-6の化合物を得るか;或いは
4-d)アシル化又はスルホニル化条件下で式I-5又はV-5の化合物を反応させて、本明細書に定義されているような式I-6又はV-6の化合物を得る
さらなるステップを提供する。
上記の工程ステップ又は下記のいずかについての環化条件は、アミン又は炭酸塩塩基、例えば、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)又は炭酸セシウム(CsCO)、及び極性溶媒、例えば、アセトニトリルの存在下での、有機カップリング試薬、例えば、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)の使用が関与する。
上記の工程ステップ又は下記のいずかについての還元的アミノ化条件は、対応するアルデヒド、適切な水素化物試薬、例えば、NaBH(OAc)、適切な溶媒、例えば、DMFの使用が関与し、反応は室温(r.t.)にて行われる。反応物は、室温を超える温度に任意選択で加熱し得る。
上記の工程ステップ又は下記のいずかについてのアルキル化反応条件は、適切な塩基、例えば、DIPEA、又は炭酸塩塩基、例えば、KCO、極性溶媒、例えば、DMFの存在下での対応するハロゲン化アルキル、メシレート、トシレート又はトリフレートの使用が関与し、反応は、適切な温度、例えば、室温から100℃、例えば、80℃にて、任意選択で、マイクロ波下で行われる。
上記の工程ステップ又は下記のいずかについてのアミドカップリング反応条件は、対応するカルボン酸、活性化剤、例えば、HATU、適切な塩基、例えば、DIPEA又はNMM、適切な溶媒、例えば、DMFの使用が関与し、反応は、適切な温度、例えば、室温にて、適切な時間、例えば、12時間行われる。
上記の工程ステップ又は下記のいずかについてのアシル化又はスルホニル化反応条件は、適切な溶媒、例えば、DCMの存在下での対応する塩化アシル又は塩化スルホニル及び塩基、例えば、DIPEA又はTEAの使用が関与し、反応は、適切な温度、例えば、室温にて行われる。
さらなる実施形態では、一般スキーム1~5のいずれかによる遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態の式(I’’)、(I’)又は(I)、及びそのサブ式の化合物の調製のためのプロセスを提供する。
本明細書に定義されているような式(X-1)、(X)及び(I)-1の化合物、すなわち、3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミドは、本開示の化合物、例えば、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、及び(Ie)の化合物の調製において有用である。このように、一態様において、本開示は、式(I)-1、(X-1)若しくは(X)の化合物、又はその塩に関する。別の態様において、本開示は、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物の製造における式(I)-1、(X-1)若しくは(X)の化合物、又はその塩の使用に関する。本開示は、本方法の任意の変形例を更に含み、ここではその任意の段階で得られる中間生成物が出発材料として使用され、残りのステップが行われるか、又は出発材料が反応条件下でインサイチューで形成されるか、又は反応成分が、その塩若しくは光学的に純粋な材料の形態で使用される。
医薬組成物
別の態様において、本開示は、本明細書に記載される1つ以上の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体と、1つ以上の薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を提供する。本明細書で使用されるとき、用語「医薬組成物」は、経口又は非経口投与に好適な形態の、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体と一緒になった本開示の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「薬学的に許容可能な担体」は、医薬組成物の調製又は使用に有用な物質を指し、当業者には公知であろうとおり(例えば、Remington The Science and Practice of Pharmacy,22nd Ed.Pharmaceutical Press,2013,pp.1049-1070を参照のこと)、例えば、好適な希釈剤、溶媒、分散媒、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤、等張剤、緩衝剤、乳化剤、吸収遅延剤、塩、薬物安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、色素、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
別の態様において、本開示は、本開示の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を提供する。更なる実施形態において、本組成物は、本明細書に記載されるものなどの、薬学的に許容可能な担体を少なくとも2つ含む。本開示の目的上、特に指示されない限り、溶媒和物及び水和物は、概して組成物と見なされる。好ましくは、薬学的に許容可能な担体は無菌である。本医薬組成物は、経口投与、非経口投与、及び直腸投与等、特定の投与経路用に製剤化することができる。加えて、本開示の医薬組成物は、固体形態(限定なしに、カプセル、錠剤、丸薬、顆粒、散剤又は坐薬を含む)、又は液体形態(限定なしに、溶液、懸濁液又はエマルションを含む)で構成されてもよい。本医薬組成物は、滅菌などの従来の製薬工程に供されることができ、及び/又は従来の不活性希釈剤、潤滑剤、又は緩衝剤、並びに補助剤、例えば、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤及び緩衝剤等を含有することができる。
典型的には、本医薬組成物は、活性成分を以下のうちの1つ以上と併せて含む錠剤又はゼラチンカプセルである:
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及び/又はグリシン;
b)滑沢剤、例えば、シリカ、滑石、ステアリン酸、そのマグネシウム塩若しくはカルシウム塩及び/又はポリエチレングリコール;
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミウニムマグネシウム、デンプン糊、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン;
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸若しくはそのナトリウム塩、又は発泡性混合物;及び
e)吸収剤、着色料、香味料及び甘味料。
ある実施形態において、本医薬組成物は、活性成分のみを含むカプセルである。
錠剤は、当該技術分野において公知の方法に従いフィルムコーティング又は腸溶コーティングのいずれかが施されてもよい。
経口投与に好適な組成物は、錠剤、ロゼンジ、水性又は油性懸濁液、分散性粉末又は顆粒、エマルション、硬カプセル又は軟カプセル、又はシロップ又はエリキシル、溶液又は固体分散体の形態の有効量の本開示の化合物を含む。経口使用が意図される組成物は、当該技術分野において医薬組成物の製造に関して公知の任意の方法により調製され、かかる組成物は、医薬品的にエレガントで美味な製剤をもたらすため、甘味剤、香味剤、着色剤及び保存剤からなる群から選択される1つ以上の薬剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に好適な非毒性の薬学的に許容可能な賦形剤と混合して活性成分を含有し得る。そうした賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤及び崩壊剤、例えば、コーンスターチ、又はアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン又はアカシア;及び潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクである。錠剤は素錠であるか、又は胃腸管での崩壊及び吸収を遅延させて、それにより長時間の持続作用をもたらすため、公知の技法によってコーティングされる。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を利用することができる。経口使用向けの製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合される硬ゼラチンカプセルとして、又は活性成分が水又は油媒体、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィン若しくはオリーブ油と混合される軟ゼラチンカプセルとして提供することができる。
ある種の注射用組成物は、水性等張液又は懸濁液であり、及び坐薬は、有利には、脂肪性エマルション又は懸濁液から調製される。前記組成物は無菌であってもよく、及び/又は保存剤、安定化剤、湿潤剤又は乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節する塩及び/又は緩衝剤などの補助剤を含有してもよい。加えて、これはまた、他の治療上価値のある物質も含有し得る。前記組成物は、それぞれ、従来の混合、造粒又はコーティング方法に従い調製され、活性成分を約0.1~75%含有するか、又は約1~50%含有する。
経皮適用に好適な組成物は、有効量の本開示の化合物を好適な担体と共に含む。経皮送達に好適な担体には、宿主の皮膚の通過を助ける吸収性の薬理学的に許容可能な溶媒が含まれる。例えば、経皮的装置は、裏当て部材、化合物を任意選択で担体と共に収容するリザーバ、任意選択で化合物を宿主の皮膚に長時間にわたって制御された所定の速度で送達するための速度制御バリア、及び装置を皮膚に固定する手段を含む包帯材料の形態である。
局所適用、例えば、皮膚及び眼への適用に好適な組成物としては、水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル又は噴霧可能な製剤、例えば、エアロゾルによる送達用などが挙げられる。かかる局所送達システムは、詳細には、皮膚適用、例えば、皮膚癌の治療用、例えば、日焼け止めクリーム、ローション、スプレーなどにおける予防用途に適切となり得る。従ってこれらは、当該技術分野において周知の化粧品製剤を含めた局所製剤での使用に特に適している。これは、可溶化剤、安定剤、等張化促進剤、緩衝剤及び保存剤を含有し得る。
本明細書で使用されるとき、局所適用はまた、吸入又は鼻腔内適用にも関し得る。これは、好都合には、乾燥粉末吸入器から乾燥粉末の形態で(単独で、混合物、例えばラクトースとの乾燥ブレンド、又は例えばリン脂質との、混合された成分粒子のいずれかとして)、又は好適な噴射剤の使用を伴う又は伴わない、加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー又はネブライザーからのエアロゾルスプレーの体裁で送達され得る。
遊離形態又は薬学的に許容可能な塩の形態の式式(I’’)、式(I’)、式(I)、式(Ia’’)、式(Ia’)、式(Ia)、式(Ib’’)、式(Ib’)、式(Ib)、式(Ic’’)、式(Ic’)、式(Ic)、式(Id’’)、式(Id’)、式(Id)、式(Ie’’)、式(Ie’)又は式(Ie)の化合物は、例えば実施例に提供するとおりのインビトロ試験で示されるとおりの、価値のある薬理学的特性、例えば、WIZ調節特性又はWIZ分解特性又はHbF誘導特性を呈し、従って治療法に、又は研究用化学物質としての、例えばツール化合物としての使用に適応される。
開示される化合物の追加的な特性としては、本明細書に記載される生物学的アッセイで良好な効力を示すこと、好都合な安全性プロファイル、及び好都合な薬物動態特性を有することが挙げられる。
疾患及び障害
本開示の一実施形態では、WIZタンパク質発現レベルを低減し、且つ/又は胎児ヘモグロビン(HbF)発現を誘導することにおいて有効である、本開示の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
本開示の化合物を使用して、本明細書の下記に記載されている疾患又は障害の1つ若しくは複数を処置することができる。一実施形態では、疾患又は障害は、WIZタンパク質発現レベルの低減及び/又は胎児ヘモグロビンタンパク質発現レベルの誘導によって影響を受ける。別の実施形態では、疾患又は障害は、ヘモグロビン異常症、例えば、鎌状赤血球症(SCD)及びβ-サラセミアを含めたβヘモグロビン異常症である。
使用の方法
WIZタンパク質発現レベルを低減し、且つ/又は胎児ヘモグロビン(HbF)発現を誘導する方法に関する上記の実施形態及び本明細書の下記における実施形態の全ては、
WIZタンパク質発現レベルを低減し、且つ/又は胎児ヘモグロビン(HbF)発現を誘導する方法における使用のための、本開示の化合物、又は薬学的に許容されるその塩;
上記の本開示による疾患又は障害の処置において使用するための、本開示の化合物、又は薬学的に許容されるその塩;
上記の本開示による疾患又は障害の処置における、本開示の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の使用;及び
上記の本開示による疾患又は障害の処置において使用するための、本開示の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物
に対して等しく適用可能である。
WIZ調節剤又は分解剤としてのそれらの活性を考慮して、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、及び(Ie)の化合物は、遊離又は薬学的に許容される塩の形態で、例えば、血液障害、例えば、遺伝性血液障害、例えば、鎌状赤血球症、又はβ-サラセミアにおいて見られるような、WIZタンパク質発現レベルの調節、WIZタンパク質発現レベルの低減、又は胎児ヘモグロビン(HbF)の誘導によって処置し得る状態の処置において有用である。一態様において、本開示は、それを必要とする対象において疾患又は障害を処置又は予防する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの低減によって影響を受ける障害を処置又は予防する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質発現を阻害する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質を分解する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現を阻害、低減、又は消失させる方法を提供し、この方法は、対象に式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビンを誘導又は促進する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン発現を増加させる方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてヘモグロビン異常症、例えば、β-ヘモグロビン異常症を処置する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において鎌状赤血球症を処置する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてβ-サラセミアを処置する方法を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
一実施形態では、重症型又は中間型β-サラセミアは、輸血に依存するか否かに関わらず、β-グロビンの欠乏及び表現型上のβ-サラセミア合併症を結果として生じさせるホモ接合型ヌル又は化合物ヘテロ接合性突然変異の結果である。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において疾患又は障害を処置又は予防する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの低減によって影響を受ける障害を処置又は予防する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質発現を阻害する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてWIZタンパク質を分解する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現を阻害、低減、又は消失させる方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビンを誘導又は促進する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン発現を増加させる方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてヘモグロビン異常症、例えば、β-ヘモグロビン異常症を処置する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象において鎌状赤血球症を処置する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象においてβ-サラセミアを処置する方法において使用するための、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を提供し、この方法は、対象に治療的有効量の式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体を投与することを含む。
ある実施形態において、重症型又は中間型β-サラセミアは、輸血に依存するか否かに関わらず、β-グロビンの欠乏及び表現型上のβ-サラセミア合併症を結果として生じさせるホモ接合型ヌル又は化合物ヘテロ接合性突然変異の結果である。
投薬量
本開示の医薬組成物又は組み合わせは、約50~70kgの対象について約1~1000mgの1つ又は複数の活性成分、又は約1~500mg又は約1~250mg又は約1~150mg又は約0.5~100mg、又は約1~50mgの活性成分の単位投薬量であり得る。化合物、医薬組成物、又はその組み合わせの治療上有効な投薬量は、対象の種、体重、年齢及び個々の状態、治療下の障害若しくは疾患又はその重症度に依存する。
上記に引用される投薬量特性は、インビトロ及びインビボ試験で、有利には、哺乳類、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル又は摘出した臓器、組織及びその標本を使用して実証可能である。本開示の化合物は、インビトロでは、溶液、例えば、水溶液の形態で適用することができ、インビボでは、経腸的、非経口的のいずれか、有利には静脈内に、例えば、懸濁液として又は水溶液中で適用することができる。インビトロでの投薬量は、約10-3モル~10-9モルの範囲であり得る。インビボでの治療有効量は、投与経路に応じて、約0.1~500mg/kg、又は約1~100mg/kgの範囲であり得る。
本開示に係る化合物の活性は、本実施例に記載されるインビトロ方法によって判定することができる。
組み合わせ療法
別の態様において、本開示は、療法の中で同時に、個別に又は逐次的に使用するための、式(I’’)、式(I’)、式(I)、式(Ia’’)、式(Ia’)、式(Ia)、式(Ib’’)、式(Ib’)、式(Ib)、式(Ic’’)、式(Ic’)、式(Ic)、式(Id’’)、式(Id’)、式(Id)、式(Ie’’)、式(Ie’)又は式(Ie)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体と、1つ以上の追加の治療用薬剤とを含む医薬の組み合わせを提供する。ある実施形態において、追加の治療用薬剤は、ヒドロキシウレアなどの骨髄抑制剤である。
組み合わせ療法は、主題の化合物を他の生物学的に活性な成分(限定はされないが、第2の異なる抗新生物剤又はHbF若しくは別の癌標的を標的とする治療用薬剤など)及び非薬物療法(限定はされないが、手術又は放射線治療など)と更に組み合わせた投与を含む。例えば、本願の化合物は、他の薬学的に活性な化合物、好ましくは本願の化合物の効果を増強する能力のある化合物と組み合わせて使用することができる。
本開示の化合物は、1つ以上の他の治療用薬剤と同時に投与されても、又はその前若しくは後に投与されても、いずれであってもよい。本開示の化合物は、個別に、同じ若しくは異なる投与経路により投与されてもよく、又は他方の薬剤と同じ医薬組成物で一緒に投与されてもよい。治療用薬剤は、例えば、本開示の化合物と組み合わせて患者に投与したときに治療活性がある又は治療活性を増強する化学的化合物、ペプチド、抗体、抗体断片又は核酸である。従って、一実施形態において、本開示は、治療有効量の式(I’’)、式(I’)、式(I)、式(Ia’’)、式(Ia’)、式(Ia)、式(Ib’’)、式(Ib’)、式(Ib)、式(Ic’’)、式(Ic’)、式(Ic)、式(Id’’)、式(Id’)、式(Id)、式(Ie’’)、式(Ie’)又は式(Ie)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、1つ以上の追加的な治療活性薬剤とを含む組み合わせを提供する。
一実施形態では、本開示は、治療における同時、別々又は逐次使用のための合わせた調製物として、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、及び少なくとも1種の他の治療剤を含む生成物を提供する。一実施形態では、治療は、WIZによって調節される疾患又は状態の処置である。合わせた調製物として提供される生成物は、同じ医薬組成物中で一緒に、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、及び他の治療剤、又は別々の形態、例えば、キットの形態での、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、及び他の治療剤を含む組成物を含む。
一実施形態では、本開示は、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)の化合物、及び別の治療剤を含む医薬組成物を提供する。任意選択で、医薬組成物は、上記のような薬学的に許容される担体を含み得る。
一実施形態では、本開示は、2つ若しくはそれより多い別々の医薬組成物を含むキットを提供し、それらの少なくとも1つは、式(I’’)、(I’)、(I)、(Ia’’)、(Ia’)、(Ia)、(Ib’’)、(Ib’)、(Ib)、(Ic’’)、(Ic’)、(Ic)、(Id’’)、(Id’)、(Id)、(Ie’’)、(Ie’)、若しくは(Ie)を含有する。一実施形態では、キットは、前記組成物を別々に保持するための手段、例えば、容器、分割ボトル、又は分割フォイルパケットを含む。このようなキットの一例は、錠剤、カプセル剤などの包装のために典型的には使用されるようなブリスターパックである。
本開示のキットを使用することにより、異なる剤形、例えば経口と非経口とを投与し得るか、個別の組成物を異なる投薬間隔で投与し得るか、又は個別の組成物を互いに対して用量設定し得る。服薬コンプライアンスを支援するため、本開示のキットは、典型的には、投与指示書を含む。
本開示の組み合わせ療法では、本開示の化合物と他の治療用薬剤とは、同じ又は異なる製造者によって製造及び/又は製剤化されてもよい。更に、本開示の化合物と他の療法薬とは、(i)医師への組み合わせ生成物のリリース前に(例えば、本開示の化合物と他の治療用薬剤とを含むキットの場合);(ii)医師自身により(又は医師の指導下で)投与直前に;(iii)患者自身により、例えば、本開示の化合物及び他の治療用薬剤の逐次投与中に、組み合わせ療法として一体化されてもよい。
化合物の調製
以下の説明中、示される式の置換基及び/又は可変基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定化合物をもたらす場合に限り許容されることが理解される。
また、当業者には、以下に説明されるプロセス中、中間化合物の官能基が好適な保護基によって保護される必要があり得ることも理解されるであろう。かかる官能基としては、ヒドロキシ、フェノール、アミノ及びカルボン酸が挙げられる。ヒドロキシ又はフェノールに好適な保護基としては、トリアルキルシリル又はジアリールアルキルシリル(例えば、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル又はトリメチルシリル)、テトラヒドロピラニル、ベンジル、置換ベンジル、メチルなどが挙げられる。アミノ、アミジノ及びグアニジノに好適な保護基としては、t-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。カルボン酸に好適な保護基としては、アルキル、アリール又はアリールアルキルエステルが挙げられる。
保護基は、当業者に周知の、且つ本明細書に記載されるとおりの標準的な技法に従い付加又は除去し得る。保護基の使用については、J.F.W.McOmie,“Protective Groups in Organic Chemistry”,Plenum Press,London and New York 1973;T.W.Greene and P.G.M.Wuts,“Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis”,Fourth Edition,Wiley,New York 2007;P.J.Kocienski,“Protecting Groups”,Third Edition,Georg Thieme Verlag,Stuttgart and New York 2005;及び“Methoden der organischen Chemie”(Methods of Organic Chemistry),Houben Weyl,4th edition,Volume 15/I,Georg Thieme Verlag,Stuttgart 1974に詳細に記載されている。
保護基はまた、Wang樹脂又は2-クロロトリチルクロリド樹脂などのポリマー樹脂であってもよい。
以下の反応スキームは、本開示の化合物を作製する方法を説明する。当業者であれば、同様の方法によるか、又は当業者に公知の方法によってこれらの化合物を作製可能であろうことが理解される。一般に、出発成分及び試薬は、Sigma Aldrich、Lancaster Synthesis,Inc.、Maybridge、Matrix Scientific、TCI、及びFluorochem USA、Strem、その他の商業的販売業者などの供給元から入手されてもよく、又は当業者に公知の情報源に従い合成されてもよく、又は本開示に記載されるとおり調製されてもよい。
分析方法、材料、及び計器
特に注記しない限り、試薬及び溶媒は、商業的供給業者から受領したまま使用した。プロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、特に注記しない限り、Bruker Avance分光計又はVarian Oxford 400MHz分光計のいずれかで入手した。スペクトルはppm(δ)単位で提供し、結合定数Jはヘルツ単位で報告する。内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を使用した。化学シフトは、ジメチルスルホキシド(δ2.50)、メタノール(δ3.31)、クロロホルム(δ7.26)又はNMRスペクトルデータに指示するとおりの他の溶媒との相対的なppm単位で報告する。少量の乾燥試料(2~5mg)を適切な重水素化溶媒(1mL)に溶解させる。化学名は、CambridgeSoftのChemBioDraw Ultra v12を用いて生成した。
質量スペクトル(ESI-MS)は、Watersシステム(Acquity UPLC及びMicromass ZQ質量分析計)又はAgilent-1260 Infinity(6120 Quadrupole)を使用して収集した;報告される全ての質量は、特に記録されない限り、プロトン化親イオンのm/zである。試料は、MeCN、DMSO、又はMeOHなどの好適な溶媒に溶解し、自動サンプルハンドラーを使用してカラムに直接注入した。分析は、Waters Acquity UPLCシステム(カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、2.1×30mm;流量:1mL/分;55℃(カラム温度);溶媒A:水中0.05%ギ酸、溶媒B:MeOH中0.04%ギ酸;グラジエント95%溶媒A 0から0.10分まで;95%溶媒Aから20%溶媒A 0.10から0.50分まで;20%溶媒Aから5%溶媒A 0.50から0.60分まで;5%溶媒Aに保持 0.6分から0.8分まで;5%溶媒Aから95%溶媒A 0.80から0.90分まで;及び保持95%溶媒A 0.90から1.15分までで実施する。
略語:
ACN アセトニトリル
AcOH 酢酸
AIBN アゾビスイソブチロニトリル
aq. 水溶液
pin ビス(ピナコラート)ジボロン
9-BBN 9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン
BocO ジ-tert-ブチルジカーボネート
Bn ベンジル
BnBr 臭化ベンジル
br 幅広線
d 二重線
dd 二重線の二重線
ddd 二重線の二重線の二重線
ddq 四重線の二重線の二重線
ddt 三重線の二重線の二重線
dq 四重線の二重線
dt 三重線の二重線
dtbbpy 4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ジピリジル
dtd 二重線の三重線の二重線
CDI 1,1’-カルボニルジイミダゾール
CsCO 炭酸セシウム
DCE 1,2-ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DHP ジヒドロピラン
DIBAL-H 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEA (DIEA) ジイソプロピルエチルアミン
DIPEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMA N,N-ジメチルアセトアミド
DMAP 4-ジメチルアミノピリジン
DME 1,2-ジメトキシエタン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMP デス-マーチンペルヨージナン又は1,1,1-トリス(アセチルオキシ)-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンズヨードキソール-3-(1H)-オン
DMSO ジメチルスルホキシド
EC50 50%効果濃度
ELSD 蒸発光散乱検出器
EtOH エタノール
EtO ジエチルエーテル
EtN トリエチルアミン
EtOAc 酢酸エチル
HATU 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
HCl 塩化水素
hept 七重線
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
h又はhr 時間
HRMS 高分解能質量分析法
g グラム
g/min グラム毎分
IC50 50%阻害濃度
IPA (iPrOH) イソプロピルアルコール

Ir[(dF(CF)ppy)dtbbpy]PF [4,4’-ビス(1,1-ジメチルエチル)-2,2’-ビピリジン-N1,N1’]ビス[3,5-ジフルオロ-2-[5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジニル-N]フェニル-C]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート
CO 炭酸カリウム
KI ヨウ化カリウム
KOAc 酢酸カリウム
PO リン酸三カリウム
LCMS 液体クロマトグラフィー質量分析法
LDA リチウムジイソプロピルアミド
m 多重線
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
mg ミリグラム
MHz メガヘルツ
min 分
mL ミリリットル
mmol ミリモル
M モル濃度
MS 質量分析法
NaH 水素化ナトリウム
NaHCO 重炭酸ナトリウム
NaBH(OAc) トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
NBS N-ブロモコハク酸イミド
NMM N-メチルモルホリン
NMP N-メチル-2-ピロリドン
NMR 核磁気共鳴
on 一晩
Pd/C パラジウム炭素
PdCl(dppf)・DCM [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの錯体
Pd(PPh テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
PMB パラメトキシベンジル
q 四重線
qd 二重線の四重線
quint 五重線
quintd 二重線の五重線
rbf 丸底フラスコ
RockPhos G3 Pd [(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート
rt又はr.t. 室温
Rt 保持時間
RuPhos ジシクロヘキシル(2’,6’-ジイソプロポキシ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)ホスファン
s 一重線
SEM 2-(トリメチルシリル)エトキシメチル
SnBu トリブチルスズ
t 三重線
td 二重線の三重線
tdd 二重線の二重線の三重線
TBAI ヨウ化テトラブチルアンモニウム
TEA(NEt) トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
TfOH トリフリン酸
THF テトラヒドロフラン
THP テトラヒドロピラン
TMP 2,2,6,6-テトラメチルピペリジン
Ts トシル
tt 三重線の三重線
ttd 二重線の三重線の三重線
TLC 薄層クロマトグラフィー
UPLC 超高速液体クロマトグラフィー
XPhos Pd G2 クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)
μW又はuW マイクロ波
中間体の調製
カリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートの調製。
Figure 2024509625000066
ステップ1.(((3R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イウム-1-イル)メチル)トリフルオロボレート
カリウム(ブロモメチル)トリフルオロボレート(2.00g、9.96mmol)のTHF(10mL)溶液に、tert-ブチル(R)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.09g、15.7mmol)を加えた。反応混合物を80℃にて16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケークをTHF(2×10mL)で洗浄し、濾過ケークを収集し、乾燥させ、(((3R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イウム-1-イル)メチル)トリフルオロボレート(4.3g、粗製物)を白色の固体として得た。粗製物を、他の精製を伴わずに次のステップにおいて使用した。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.45-8.44(m,1H),4.31-2.92(m,1H),3.87-3.82(m,1H),3.67-3.54(m,1H),3.27-3.04(m,2H),2.99-2.77(m,2H),1.99(br s,2H),1.83-1.70(m,1H),1.50-1.37(m,9H),1.21(br d,J=7.2Hz,3H).
ステップ2.カリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート。
(((3R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イウム-1-イル)メチル)トリフルオロボレート(4.3g、粗製物)のアセトン(20mL)溶液に、KCO(2.10g、15.2mmol)を加え、反応混合物を25℃にて16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケークをアセトン(2×10mL)で洗浄し、濾液を濃縮し、カリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート(1.1g、粗製物)を白色の固体として得た。粗材料を、他の精製を伴わずに次のステップにおいて使用した。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 4.09(br s,1H),3.79-3.60(m,1H),3.51-3.21(m,1H),2.98(br s,3H),1.71-1.46(m,2H),1.39(s,9H),1.15(d,J=7.2Hz,3H).
上記の方法によって調製したさらなるホウ酸塩:
下記の表におけるホウ酸塩は、ステップ1において適当な市販の出発材料を使用して、カリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートの方法によって調製した。
(R)-2-(ジフルオロメチル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン塩酸塩の調製。
Figure 2024509625000068

ステップ1.tert-ブチル(R)-3-(ヒドロキシメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート
撹拌したtert-ブチル(R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.0g、13.9mmol)及びテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒド(2.37g、20.8mmol)のDCM(25mL)溶液に、EtN(5.85mL、41.6mmol)を加えた。反応混合物を室温にて90分間撹拌した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(5.88g、27.8mmol)を0℃にてゆっくりと加えた。反応混合物を室温にて16時間撹拌した。完了した後、反応物をDCM及び水で希釈し、有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の20~30%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル(R)-3-(ヒドロキシメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.0g、9.54mmol、69%収率)を得た。LCMS[M+H]:315.2。
ステップ2.tert-ブチル(R)-3-ホルミル-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート
撹拌した塩化オキサリル(1.62mL、19.1mmol)のDCM(15mL)溶液に、-78℃にてDMSO(2.71mL、38.2mmol)を不活性雰囲気下で滴下で加えた。反応混合物を-78℃にて15分間撹拌し、次いで、tert-ブチル(R)-3-(ヒドロキシメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g、6.4mmol)のDCM(10mL)溶液を、-78℃にて滴下で加えた。反応混合物を-78℃にて1時間撹拌し、EtN(8.93mL、63.6mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を-78℃にて1時間撹拌し、室温に温めた。反応物をDCM及び水で希釈し、有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗tert-ブチル(R)-4-(シクロヘキシルメチル)-3-ホルミルピペラジン-1-カルボキシレート(2.4g、粗製物)を得た。LCMS[M+H]:313.2。
ステップ3.tert-ブチル(R)-3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート
撹拌したtert-ブチル(R)-4-(シクロヘキシルメチル)-3-ホルミルピペラジン-1-カルボキシレート(2.4g、7.68mmol)のDCM(30mL)溶液に、0℃にてDAST(2.0mL、15.4mmol)を不活性雰囲気下で加えた。反応混合物を0℃にて2時間撹拌した。完了した後、反応物を飽和NaHCO水溶液でクエンチし、DCMで希釈した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の20~30%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル(R)-3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.53g、1.58mmol、21%収率)を得た。LCMS[M+H]:334.9。
ステップ4.(R)-2-(ジフルオロメチル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン塩酸塩
撹拌したtert-ブチル(R)-3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.52g、1.55mmol)のDCM(10mL)溶液に、0℃にてHClのジオキサン(4.0M、6.0mL)溶液を加えた。反応混合物を室温にて3時間撹拌した。完了した後、混合物を濃縮し、粗化合物をジエチルエーテルで洗浄し、(R)-2-(ジフルオロメチル)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン塩酸塩(0.50g、粗製物)を得た。LCMS[M+H]:235.1。
(R)-2-(ジフルオロメチル)-1-メチルピペラジン塩酸塩の調製。
Figure 2024509625000069
ステップ1.tert-ブチル(R)-3-(ジフルオロメチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
撹拌したtert-ブチル(R)-3-(ジフルオロメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート[米国特許出願公開第2019/144444号明細書、2019、A1を参照されたい](0.35g、1.48mmol)及びパラホルムアルデヒド(0.089g、2.96mmol)のDCM(20mL)溶液に、EtN(0.41mL、2.96mmol)を加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.627g、2.96mmol)を、0℃にてゆっくりと加えた。反応混合物を室温にて14時間撹拌した。完了した後、反応物をDCM及び水で希釈し、有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の20~30%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル(R)-3-(ジフルオロメチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.18g、0.71mmol、52%収率)を得た。
ステップ2.(R)-2-(ジフルオロメチル)-1-メチルピペラジン塩酸塩
撹拌したtert-ブチル(R)-3-(ジフルオロメチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.18g、0.71mmol)のジオキサン(2mL)溶液に、0℃にてHClのジオキサン(4.0M、1.0mL)溶液を加えた。反応混合物を室温にて3時間撹拌した。完了した後、混合物を濃縮し、粗化合物をジエチルエーテルで洗浄し、(R)-2-(ジフルオロメチル)-1-メチルピペラジン塩酸塩(0.16g、粗製物)を得た。
(R)-1-イソブチル-2-(メトキシメチル)ピペラジン塩酸塩の調製。
Figure 2024509625000070
ステップ1.tert-ブチル(R)-3-(ヒドロキシメチル)-4-イソブチルピペラジン-1-カルボキシレート
DCM(70mL)に溶解したtert-ブチル(R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6.0g、27.7mmol)及びイソブチルアルデヒド(3.0g、41.6mmol)の撹拌した溶液に、EtN(11.7mL、83.2mmol)を加えた。反応混合物を室温にて30分間撹拌し、次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(11.7g、55.5mmol)を0℃にて少しずつ加えた。反応混合物を室温にて16時間撹拌した。反応物をDCM及び水で希釈し、有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~20%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル(R)-3-(ヒドロキシメチル)-4-イソブチルピペラジン-1-カルボキシレート(4.2g、15.5mmol、56%収率)を得た。LCMS[M+H]:273.3。
ステップ2.tert-ブチル(R)-4-イソブチル-3-(メトキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート
撹拌したtert-ブチル(R)-3-(ヒドロキシメチル)-4-イソブチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.60g、2.2mmol)の0℃に冷却したDMF(10mL)溶液に、NaH(0.13g、3.36mmol)を不活性雰囲気下で加えた。反応混合物を0℃にて30分間撹拌し、次いで、MeI(0.47g、3.36mmol)を0℃にて加えた。反応物をEtOAc及び水で希釈し、有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~20%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル(R)-4-イソブチル-3-(メトキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.486g、1.7mmol、77%)を得た。LCMS[M+H]:287.1
ステップ3.(R)-1-イソブチル-2-(メトキシメチル)ピペラジン塩酸塩
撹拌したtert-ブチル(R)-4-イソブチル-3-(メトキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.392g、1.37mmol)の0℃に冷却したDCM(7.0mL)溶液に、HClの溶液(ジオキサン中4.0M、4.0mL)を加えた。反応混合物を室温にて3時間撹拌し、次いで、濃縮した。粗化合物をジエチルエーテルで洗浄し、(R)-1-イソブチル-2-(メトキシメチル)ピペラジン塩酸塩(0.3g、粗製物)を得た。LCMS[M+H]:187.1。
下記の表におけるホウ酸塩は、ステップ1において適当な市販のピペラジンを使用して、カリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートの方法によって調製した。
実施例1.1-(5-((1-(シクロヘキシルメチル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000075

ステップ1:3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンニトリル
炭酸セシウム(2.39g、7.32mmol)を、5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(1.20g、5.63mmol)及びアクリロニトリル(0.378mL、5.75mmol)のMeCN(20mL)溶液に室温にて加えた。混合物を室温にて1時間撹拌し、次いで、80℃にて2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、オレンジ色の懸濁液をceliteを通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中のEtOAcで溶出)によって精製し、3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンニトリルを白色の固体(1.3g、4.9mmol、87%収率)として得た。LCMS[M+H]:266.1。
ステップ2:3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド
硫酸(4mL、75mmol)を、3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンニトリル(1.3g、4.9mmol)のTFA(20mL、260mmol)溶液に室温にて滴下で加えた。混合物を室温にて一晩撹拌した。次いで、反応混合物を氷冷水中に注ぎ、10分間撹拌した。形成された沈殿物を濾過によって収集し、水、それに続いてジエチルエーテルで3回洗浄した。固体を真空下で乾燥させ、3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(1.17g、4.12mmol、84%収率)を白色の固体として得た。LCMS[M+H]:284.1。
ステップ3:tert-ブチル4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
a)tert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレート(400mg、2.03mmol)を含有するバイアルを窒素で15分間パージし、次いで、9-BBNの溶液(THF中の0.5M、4.07mL、2.03mmol)を加えた。バイアルに蓋をし、混合物を80℃にて3.5時間加熱し、次いで、室温に冷却した。
b)パートaからの反応混合物を、DMF(10mL)中の3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(518mg、1.83mmol)、KCO(350mg、2.53mmol)及びPdCl(dppf)・CHCl付加体(43mg、0.053mmol)の混合物を含有するバイアルにシリンジによって加えた。バイアルに蓋をし、反応混合物を60℃にて一晩加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで逐次的に洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中の0~100%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(572mg、1.42mmol、70%収率)を得た。LCMS[M+H]:403.1。
ステップ4:tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(実施例1a)
炭酸セシウム(607mg、1.86mmol)を、tert-ブチル4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(500mg、1.24mmol)及びCDI(504mg、3.11mmol)のアセトニトリル(10mL)懸濁液に室温にて加えた。次いで、反応混合物を蓋をしたバイアルにおいて90℃にて24時間加熱した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで逐次的に洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中の3:1EtOAc:EtOHで溶出)によって精製し、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(380mg、0.887mmol、71%収率)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS[M+H]:429.3。H NMR(500MHz,メタノール-d4)δ 7.67(s,1H),7.52(d,J=8.6Hz,1H),7.47(d,J=8.7Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),4.06(d,J=13.4Hz,2H),2.90(t,J=6.6Hz,2H),2.70(d,J=7.2Hz,4H),1.79(d,J=13.0Hz,1H),1.65(d,J=13.3Hz,2H),1.46(d,J=1.5Hz,9H),1.22-1.07(m,2H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
ステップ5:1-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(実施例1b)
HClの溶液(ジオキサン中4.0M、4mL、16mmol)を、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(250mg、0.583mmol)に加え、混合物を室温にて2時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、粗1-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(215mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。試料をACN/水/0.1%TFAを使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンのトリフルオロ酢酸塩を得た。LCMS[M+H]:329.3。1H NMR(500MHz,メタノール-d4)δ 7.70(s,1H),7.55(d,J=8.6Hz,1H),7.49(d,J=8.7Hz,1H),4.19(t,J=6.6Hz,2H),3.38(d,J=13.2Hz,2H),3.00-2.87(m,4H),2.77(d,J=6.9Hz,2H),2.05-1.84(m,3H),1.57-1.35(m,2H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
ステップ6.1-(5-((1-(シクロヘキシルメチル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例1)
トリエチルアミン(0.011mL、0.077mmol)を、1-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(28mg、0.077mmol)及びシクロヘキサンカルバルデヒド(17.2mg、0.153mmol)のDCM(2mL)溶液に室温にて加えた。反応混合物を室温にて5分間撹拌し、次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(48.8mg、0.230mmol)を加えた。反応物を室温にて60分間撹拌し、次いで、飽和水性NaHCOの溶液でクエンチした。混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%TFAを使用した逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-((1-(シクロヘキシルメチル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンのトリフルオロ酢酸塩(16.2mg、0.029mmol、38%収率)を得た。LCMS[M+H]:425.3。H NMR(500MHz,メタノール-d4)δ 7.58(dd,J=1.8,0.8Hz,1H),7.44(dd,J=8.6,0.7Hz,1H),7.37(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),4.07(t,J=6.6Hz,2H),3.48-3.38(m,2H),2.87-2.73(m,6H),2.65(d,J=6.7Hz,2H),1.88-1.75(m,3H),1.74-1.65(m,5H),1.64-1.57(m,1H),1.45(q,J=13.7Hz,2H),1.32-1.18(m,2H),1.13(tdd,J=12.7,9.4,3.2Hz,1H),1.00-0.87(m,2H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
下記の表における化合物は、ステップ6において適当な市販のアルデヒドを使用して、実施例1の方法によって調製した。
実施例13.1-(5-((1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000081

ステップ1.1-(5-((1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
2,2,2-トリフルオロエチルメタンスルホネート(120mg、0.68mmol)を、1-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(150mg、0.45mmol)及びEtN(0.19mL、1.4mmol)のDCM(7mL)溶液に室温にて加えた。混合物を室温にて36時間撹拌し、次いで、DCM及び水で希釈した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗化合物を逆相HPLC:ATLANTIS(250mm×21.2mm)、5.0μ、A=水中の0.1%HCOOH、B=MeCN、流量:20mL/分によって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-((1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(46mg、0.11mmol、24%収率)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS[M+H]:411.2。HPLC:Rt=5.70分。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.86(brs,1H),7.63-7.58(m,2H),7.47-7.44(m,1H),4.05(t,J=6.8Hz,2H),3.12-3.04(m,2H),2.87-2.84(m,2H),2.80-2.77(m,2H),2.62-2.60(m,2H),2.22(t,J=11.2Hz,2H),1.53-1.45(m,3H),1.25-1.19(m,2H).
実施例14.1-(5-((1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000082

ステップ1.1-(5-((1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
DIPEA(0.048mL、0.27mmol)及びプロパン-2-スルホニルクロリド(0.0074mL、0.066mmol)を、1-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(20mg、0.055mmol)のDCM(1.5mL)溶液に室温にて加えた。混合物を室温にて2時間撹拌した。さらなるDIPEA(0.048mL、0.27mmol)及びプロパン-2-スルホニルクロリド(0.0074mL、0.066mmol)を加え、混合物を45分間撹拌し、次いで、DCMで希釈し、水及びブラインで逐次的に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%TFAを使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-((1-(イソプロピルスルホニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンのトリフルオロ酢酸塩(6.8mg、0.012mmol、22%収率)を得た。LCMS[M+H]:435.3。H NMR(500MHz,メタノール-d4)δ 7.56(s,1H),7.41(d,J=8.7Hz,1H),7.36(d,J=8.8Hz,1H),4.06(t,J=6.6Hz,2H),3.65(d,J=12.7Hz,2H),3.15(d,J=6.8Hz,1H),2.83-2.70(m,4H),2.61(d,J=7.0Hz,2H),1.62(t,J=17.1Hz,3H),1.22-1.15(m,8H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例15.1-(5-(((2S,4S)-1-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン及び実施例16.1-(5-(((2S,4R)-1-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000083

ステップ1.ステップ1.tert-ブチル(S)-2-メチル-4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレート
THF(20mL)中の乾燥t-BuOK(1.58g、14.1mmol)に、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(5.02g、14.07mmol)を0℃にて加え、次いで、混合物を室温にて2時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、tert-ブチル(S)-2-メチル-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(2g、9.38mmol)のTHF(5mL)溶液をゆっくりと加えた。反応混合物を室温にて14時間撹拌した。反応混合物を飽和水性NHClの溶液(50mL)でクエンチし、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機層を濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(0~10%EtOAc/石油エーテルで溶出)によって精製し、tert-ブチル(S)-2-メチル-4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレート(1.7g、8.1mmol、86%収率)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 4.85(d,J=1.6Hz,1H),4.74(d,J=1.6Hz,1H),4.51-4.48(m,1H),4.04-4.01(m,1H),2.89-2.82(m,1H),2.42-237(m,1H),2.17-2.13(m,2H),2.03-2.00(m,1H),1.47(s,9H),1.07(d,J=6.8Hz,3H).
ステップ2.tert-ブチル(2S)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート
a)tert-ブチル(S)-2-メチル-4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレート(0.74g、3.5mmol)を含有するバイアルを窒素で15分間パージし、次いで、9-BBNの溶液(THF中の0.5M、14.0mL、7.02mmol)を加えた。バイアルに蓋をし、混合物を80℃にて3.5時間加熱し、次いで、室温に冷却した。
b)パートaからの反応混合物を、DMF(5mL)及び水(2.5mL)中の3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(1.0g、3.5mmol)、KCO(726mg、5.26mmol)及びPdCl(dppf)・CHCl付加体(57mg、0.070mmol)の混合物を含有するバイアルにシリンジによって加えた。バイアルに蓋をし、反応混合物を90℃にて14時間加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで逐次的に洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中の5%MeOHで溶出)によって精製し、tert-ブチル(2S)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(1.0g、2.4mmol、69%収率)をシス(主要)及びトランス(微量)異性体の混合物として得た。LCMS[M+H]:417.6。
ステップ3.tert-ブチル(2S)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート
CDI(1.39g、8.62mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.62mmol)を、tert-ブチル(2S)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(900mg、2.15mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液に室温にて加えた。次いで、反応混合物を90℃にて8時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中の70%EtOAcで溶出)によって最初に精製し、次いで、逆相HPLCによって再精製した:移動相:A=水中の0.1%HCOOH、B=CH3CN、カラム:JUPITER Phenomenex(250mm×21.2mm)、4.0μ。生成物を含有する画分を濃縮し、tert-ブチル(2S)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(280mg、0.633、29%収率)を得た。LCMS[M+H]:443.1。
ステップ4.1-(5-(((2S,4S)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン及び1-(5-(((2S,4R)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。
HClの溶液(ジオキサン中4.0M、3mL)を、tert-ブチル(2S)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペリジン-1-カルボキシレートの溶液(0.25g、0.56mmol)に滴下で加え、混合物を室温にて4時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、残渣を飽和水性NaHCOの溶液を加えることによって塩基性化した。混合物をDCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗生成物をシス(主要)及びトランス(微量)異性体の混合物として得た。異性体をキラルHPLCによって分離した:カラム:CHIRALPAK IH、250MM×20MM×5ミクロン、移動相:ヘキサン(A)EtOH:MeOH、1:1中の0.1%DEA、(B)、流量;15ML、均一濃度:75(A):25(B)、賦形剤:エタノール-8ML、注入量-0.5ML、操作時間-28分。収集した画分を減圧下で濃縮して、
化合物1:1-(5-(((2S,4S)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(70mg、0.20mmol、35%);LCMS[M+H]:343.1;HPLC:(6.03分)
化合物2:1-(5-(((2S,4R)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(30mg、0.087mmol、15%);LCMS[M+H]:343.2;HPLC:(7.20分)
を得た。
ステップ5.
従前のステップにおいて分離した異性体は、4,4-ジフルオロシクロヘキサン-1-カルバルデヒドを使用して、実施例1、ステップ6の条件と別々に処理し、それぞれの生成物を得た。
実施例15.1-(5-(((2S,4S)-1-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
LCMS[M+H]:475.1。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.68(d,J=1.6Hz,1H),7.53(d,J=8.7Hz,1H),7.47(dd,J=8.6,1.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.53(d,J=12.7Hz,1H),3.21-3.11(m,1H),3.05(s,1H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.73(d,J=7.0Hz,4H),2.07(s,2H),1.87(dt,J=28.3,14.9Hz,8H),1.55-1.27(m,7H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例16.1-(5-(((2S,4R)-1-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
LCMS[M+H]:475.1。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.68(s,1H),7.54(d,J=8.5Hz,1H),7.51-7.44(m,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.74(s,1H),3.24(s,2H),3.02(d,J=5.8Hz,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.76(d,J=7.2Hz,2H),2.13(d,J=32.9Hz,3H),1.97-1.73(m,8H),1.63(d,J=20.5Hz,1H),1.45-1.28(m,5H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例17.tert-ブチル3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)アゼチジン-1-カルボキシレート
Figure 2024509625000084

実施例1、ステップ3~4の方法によって、tert-ブチル3-メチレンアゼチジン-1-カルボキシレートから調製。LCMS[M+H]:401.0。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.69(s,1H),7.49(q,J=8.8Hz,2H),4.16(td,J=6.7,1.4Hz,2H),3.97(t,J=8.3Hz,2H),3.66(dd,J=8.6,5.3Hz,2H),3.02(d,J=7.8Hz,2H),2.97-2.82(m,3H),1.42(s,9H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例18.1-(5-(アゼチジン-3-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000085
実施例1、ステップ5の方法によって実施例17から調製。LCMS[M+H]:301.2。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.77(s,1H),7.59(d,J=8.7Hz,1H),7.53(dd,J=8.7,1.6Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),3.70(dd,J=11.8,3.7Hz,1H),3.58(dd,J=11.8,4.5Hz,1H),3.17(dd,J=13.1,7.7Hz,1H),3.03(dd,J=13.1,5.9Hz,1H),2.91(dt,J=16.0,6.4Hz,4H),2.43(s,1H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例19.1-(5-((1-(シクロヘキシルメチル)アゼチジン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000086
実施例1、ステップ6の方法によって実施例18から調製。LCMS[M+H]:397.3。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.72(s,1H),7.55(d,J=8.6Hz,1H),7.48(d,J=8.9Hz,1H),4.16(t,J=7.2Hz,4H),3.95(t,J=9.1Hz,2H),3.22(p,J=7.8Hz,1H),3.09(d,J=7.6Hz,2H),3.02(d,J=7.0Hz,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),1.81-1.58(m,6H),1.25(dt,J=29.2,12.4Hz,3H),1.00(q,J=12.0,11.3Hz,2H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例20.1-(5-((1-メチルアゼチジン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000087
アセトアルデヒドを使用して実施例1、ステップ6の方法によって実施例18から調製。LCMS[M+H]:315.4。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.72(s,1H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),7.48(dd,J=8.9,1.6Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),4.11(t,J=9.4Hz,2H),3.93(t,J=8.6Hz,2H),3.26-3.15(m,1H),3.09(d,J=7.7Hz,2H),2.93-2.83(m,5H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例21.1-(5-((4-(シクロヘキシルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000088
ステップ1.tert-ブチル4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート
3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(125mg、0.44mmol)のトルエン(4mL)及び水(0.4mL)懸濁液に、室温にてCsCO(573mg、1.76mmol)、カリウム{[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-ピペラジニル]メチル}(トリフルオロ)ボレート(269mg、0.88mmol)及びRuPhos(41mg、0.088mmol)、それに続いてPd(OAc)(9.9mg、0.044mmol)を加えた。混合物を90℃にて3時間撹拌し、次いで、室温に冷却し、EtOAc及び水に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中の0~100%の3:1EtOAc:EtOHで溶出)によって精製し、tert-ブチル4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(100mg、0.248mmol、56%収率)を得た。LCMS[M+H]:404.4。H NMR(500MHz,メタノール-d4)δ 7.70(d,J=1.6Hz,1H),7.56(dd,J=8.6,1.7Hz,1H),7.37(d,J=8.6Hz,1H),3.69-3.59(m,4H),3.45(s,4H),2.65(t,J=6.8Hz,2H),2.44(t,J=5.2Hz,4H),1.47(s,9H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
ステップ2.tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート
DIPEA(189mg、1.47mmol)及びCDI(317mg、1.96mmol)を、tert-ブチル4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(200mg、0.49mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液に室温にて加えた。次いで、反応混合物を90℃にて8時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中の70%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(120mg、0.279mmol、57%収率)を得た。LCMS[M+H]:430.2。
ステップ3.1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩
HClの溶液(ジオキサン中4.0M、2mL、8mmol)を、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(120mg、0.279mmol)のDCM(5mL)溶液に加え、混合物を室温にて1時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(130mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:330.1。
ステップ4.1-(5-((4-(シクロヘキシルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
トリエチルアミン(164mg、1.63mmol)を、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(180mg、0.546mmol)及びシクロヘキサンカルバルデヒド(122mg、1.09mmol)のDCM(10mL)溶液に室温にて加えた。反応混合物を室温にて10分間撹拌し、次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(347mg、1.63mmol)を加えた。反応物を室温にて2時間撹拌し、次いで、DCM及び水で希釈した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-((4-(シクロヘキシルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンのギ酸塩(80mg、0.188mmol、34%収率)を得た。LCMS[M+H]:426.3。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.89(s,1H),7.72(s,1H),7.66(d,J=8.6Hz,1H),7.58(d,J=8.7Hz,1H),4.06(t,J=6.6Hz,2H),3.56(s,2H),2.79(t,J=6.6Hz,2H),2.36(m,8H),2.09(d,J=7.3Hz,2H),1.65(q,J=14.2,13.0Hz,5H),1.45(ddd,J=11.0,7.5,3.6Hz,1H),1.16(h,J=13.0Hz,3H),0.80(q,J=11.5Hz,2H).
下記の表における化合物は、ステップ4において適当な市販のアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製した。
下記の表における化合物は、ステップ1においてカリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート[ChemMedChem,2016,11,2640-2648を参照されたい]及びステップ4において適当な市販のアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製した。
下記の表における化合物は、ステップ1においてカリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート[ChemMedChem,2016,11,2640-2648を参照されたい]及びステップ4において適当な市販のアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製した。
実施例32.(S)-1-(5-((4-イソブチル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000093

ステップ1においてカリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート[J.Med.Chem.2012,55,7796-7816を参照されたい]及びステップ4においてイソブチルアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:400.0。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.80(s,1H),7.60(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.52(d,J=8.7Hz,1H),4.15(q,J=6.7Hz,3H),3.32(d,J=3.1Hz,1H),2.86(t,J=6.6Hz,2H),2.77-2.61(m,3H),2.51(s,1H),2.22(t,J=10.5Hz,1H),2.13-1.98(m,3H),1.91(t,J=10.4Hz,1H),1.77(dt,J=13.7,6.9Hz,1H),1.18(d,J=6.2Hz,3H),0.87(d,J=6.6Hz,6H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例33.(R)-1-(5-((4-イソブチル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000094

ステップ1においてカリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート[J.Med.Chem.2012,55,7796-7816を参照されたい]及びステップ4においてイソブチルアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:400.2。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.82(d,J=1.5Hz,1H),7.61(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),7.54(d,J=8.7Hz,1H),4.23(d,J=13.2Hz,1H),4.15(t,J=6.6Hz,2H),3.37(d,J=13.2Hz,1H),3.01-2.81(m,4H),2.75(dd,J=9.4,3.4Hz,1H),2.65(d,J=4.8Hz,1H),2.41-2.24(m,4H),2.18(t,J=10.7Hz,1H),1.85(dq,J=13.5,6.7Hz,1H),1.23(d,J=6.4Hz,3H),0.91(d,J=6.6Hz,6H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例34.(R)-1-(5-((4-イソブチル-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000095

ステップ1においてカリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてイソブチルアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:400.3。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.82(s,1H),7.63(d,J=8.7Hz,1H),7.55(d,J=8.6Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.62(t,J=4.5Hz,2H),2.90(q,J=8.3,6.6Hz,3H),2.84-2.60(m,2H),2.48(dd,J=26.8,15.9Hz,2H),2.28(d,J=7.3Hz,2H),2.17-1.92(m,2H),1.80(s,1H),1.02(d,J=6.2Hz,3H),0.91(t,J=6.5Hz,6H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例35.(S)-1-(5-((3-エチル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000096

ステップ1においてカリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-エチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてアセトアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:372.3。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.84(d,J=1.6Hz,1H),7.64(dd,J=8.6,1.8Hz,1H),7.57(d,J=8.6Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.75(d,J=13.0Hz,1H),3.67(d,J=13.0Hz,1H),3.18(d,J=11.9Hz,1H),2.99(d,J=12.3Hz,1H),2.88(t,J=6.6Hz,4H),2.73(s,1H),2.64(s,3H),2.43(s,1H),2.19(d,J=12.0Hz,1H),1.84(ddd,J=14.1,7.5,3.5Hz,1H),1.53(s,1H),0.92(t,J=7.4Hz,3H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例36.(S)-1-(5-((3-エチル-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000097
ステップ1においてカリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-エチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:456.3。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.85(d,J=1.6Hz,1H),7.65(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.58(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),4.00-3.88(m,2H),3.81(d,J=13.1Hz,1H),3.71(d,J=13.1Hz,1H),3.50-3.35(m,2H),3.23(d,J=13.0Hz,1H),2.87(t,J=6.6Hz,4H),2.73(s,2H),2.49(d,J=48.5Hz,3H),1.89(s,1H),1.81-1.53(m,4H),1.29(pd,J=11.9,4.5Hz,3H),0.88(t,J=7.4Hz,3H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例37.(S)-1-(5-((3-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000098
ステップ1においてカリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてアセトアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:386.3。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.84(d,J=1.6Hz,1H),7.67-7.46(m,2H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.82(d,J=13.2Hz,1H),3.72(d,J=13.1Hz,1H),3.34(d,J=3.1Hz,1H),3.10(dt,J=12.4,2.6Hz,2H),2.98(d,J=12.3Hz,2H),2.87(t,J=6.6Hz,2H),2.54-2.40(m,1H),2.39-2.23(m,2H),1.29(s,3H),0.97(dd,J=14.8,7.0Hz,6H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例38.(S)-1-(5-((3-イソプロピル-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000099
ステップ1においてカリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:470.4。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.87(d,J=1.6Hz,1H),7.65(dd,J=8.6,1.7Hz,1H),7.58(d,J=8.9Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.99-3.81(m,3H),3.74(d,J=13.1Hz,1H),3.51-3.34(m,3H),3.13(d,J=9.1Hz,1H),2.98-2.82(m,4H),2.77(s,1H),2.49-2.09(m,4H),1.91-1.72(m,2H),1.60(d,J=13.1Hz,1H),1.24(ddd,J=34.5,12.4,8.1Hz,3H),0.89(dd,J=18.7,6.7Hz,6H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例39.tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート
Figure 2024509625000100
ステップ1においてカリウム((4-(tert-ブトキシカルボニル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートを使用して実施例21、ステップ1~2の方法によって調製。LCMS[M+H]:444.0。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.82(s,1H),7.65(d,J=8.8Hz,1H),7.54(d,J=8.8Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.76(s,2H),3.52-3.43(m,4H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.73-2.60(m,4H),1.82(s,2H),1.46(d,J=4.4Hz,9H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例40.1-(5-((1,4-ジアゼパン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000101
実施例21、ステップ3の方法によって実施例39から調製。LCMS[M+H]:343.9。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.97(s,1H),7.70(d,J=8.8Hz,1H),7.44(d,J=8.8Hz,1H),4.18(m,4H),3.40(m,2H),3.36(m,2H),3.28(m,2H),3.12(m,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.11(m,2H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例41.1-(5-((4-(シクロヘキシルメチル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000102
実施例21、ステップ4の方法によって実施例40から調製。LCMS[M+H]:440.2。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 7.85(s,1H),7.65(dd,J=9.0,1.7Hz,1H),7.56(d,J=8.8Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),3.82(s,2H),3.21-3.02(m,4H),2.93-2.66(m,7H),1.97(s,2H),1.85-1.61(m,5H),1.38-1.19(m,4H),1.06-0.88(m,3H),NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例42.tert-ブチル3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2024509625000103
実施例1aの方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H-tBu]:373.1。H NMR(400MHz,cd3od)δ 7.67(s,1H),7.51(d,J=8.7Hz,1H),7.47(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),4.16(t,J=6.6Hz,2H),3.84(br s,2H),2.88(m,3H),2.66(m,3H),1.85-1.62(m,3H),1.38(m,11H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例43.1-(5-(ピペリジン-3-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000104
実施例1bの方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:329.9。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.42(s,1H),7.70(s,1H),7.55(d,J=8.6Hz,1H),7.48(d,J=8.6Hz,1H),4.16(d,J=5.7Hz,2H),3.34(d,J=4.5Hz,1H),3.25(dd,J=12.6,3.7Hz,1H),2.96-2.63(m,6H),2.13-1.98(m,1H),1.89(t,J=17.1Hz,2H),1.69(tdd,J=14.1,8.8,3.9Hz,1H),1.39-1.24(m,1H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例44.1-(5-((1-(シクロヘキシルメチル)ピペリジン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000105
実施例1の方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:425.3。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.38(s,1H),7.70(s,1H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),7.49(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.51(d,J=12.6Hz,1H),3.42-3.34(m,1H),2.97-2.62(m,8H),2.16(s,1H),1.99-1.63(m,9H),1.38-1.14(m,4H),1.00(q,J=12.1Hz,2H).
実施例45.1-(5-((1-メチルピペリジン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000106
実施例1の方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用し、パラホルムアルデヒドを、ステップ6においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:342.9。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.43(s,1H),7.66(d,J=1.7Hz,1H),7.52(d,J=8.7Hz,1H),7.45(dd,J=8.8,1.8Hz,1H),4.14(t,J=6.7Hz,2H),3.39(d,J=12.2Hz,1H),3.32(t,J=2.2Hz,1H),2.90-2.60(m,9H),2.09(ddt,J=15.7,7.9,3.9Hz,1H),1.91(dq,J=13.6,3.4Hz,1H),1.81(d,J=13.4Hz,1H),1.77-1.63(m,1H),1.22(qd,J=12.6,3.8Hz,1H).
実施例46.1-(5-((1-イソブチルピペリジン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000107
実施例1の方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用し、イソブチルアルデヒドを、ステップ6においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:384.9。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.45(s,1H),7.70(s,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),7.49(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.52(d,J=12.4Hz,1H),3.39(d,J=11.9Hz,1H),2.96-2.63(m,8H),2.24-2.08(m,2H),1.86(td,J=30.3,14.1Hz,3H),1.29(t,J=12.9Hz,1H),1.00(dd,J=6.7,3.7Hz,6H).
実施例47.tert-ブチル3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピロリジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2024509625000108
実施例1aの方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピロリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:415.3。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.52(s,1H),7.68(s,1H),7.54-7.44(m,2H),4.14(t,J=6.6Hz,2H),3.41(dt,J=16.8,10.0Hz,2H),3.24(d,J=8.1Hz,1H),2.97(d,J=13.0Hz,1H),2.86(t,J=6.6Hz,2H),2.81(d,J=6.8Hz,2H),2.48(s,1H),1.93(s,1H),1.70-1.56(m,1H),1.42(s,9H).
実施例48.1-(5-(ピロリジン-3-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000109
実施例1bの方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピロリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:314.8。H NMR(300MHz,cd3od)δ 8.53(s,1H),7.74(s,1H),7.59-7.47(m,2H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),2.99-2.83(m,6H),2.75-2.61(m,2H),2.21-2.04(m,2H),1.75(dd,J=13.1,8.6Hz,1H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例49.1-(5-((1-(シクロヘキシルメチル)ピロリジン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000110
実施例1の方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピロリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:411.3。H NMR(300MHz,cd3od)δ 7.74(s,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),7.53-7.48(m,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.77-3.58(m,2H),3.22(s,1H),3.04(dd,J=6.8,4.1Hz,2H),2.98-2.80(m,5H),2.79-2.63(m,1H),2.26-2.07(m,1H),1.95(d,J=15.9Hz,1H),1.78(d,J=12.0Hz,6H),1.27(dt,J=23.6,12.4Hz,3H),1.02(d,J=12.3Hz,2H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例50.1-(5-((1-メチルピロリジン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000111
実施例1の方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル3-メチレンピロリジン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用し、パラホルムアルデヒドを、ステップ6においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:329.2。H NMR(400MHz,cd3od)δ 7.74(s,1H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),7.54-7.49(m,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.48(s,4H),3.10(d,J=23.9Hz,1H),2.95-2.85(m,6H),2.81(d,J=7.7Hz,1H),2.26-2.14(m,1H),1.92-1.81(m,1H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例51.tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)アゼパン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2024509625000112
実施例1aの方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル4-メチレンアゼパン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:443.2。H NMR(400MHz,cd3od)δ 7.64(s,1H),7.49(d,J=8.9Hz,1H),7.44(d,J=8.7Hz,1H),4.15(t,J=6.6Hz,2H),3.53(dp,J=14.9,4.7Hz,1H),3.45-3.33(m,2H),3.15(qd,J=10.3,5.1Hz,1H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.67(dt,J=5.1,2.5Hz,2H),1.78(dt,J=18.0,7.6Hz,4H),1.59-1.48(m,1H),1.44(dd,J=7.8,2.0Hz,9H),1.34(ddt,J=18.7,13.8,6.9Hz,1H),1.27-1.13(m,1H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例52.1-(5-(アゼパン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000113
実施例1bの方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル4-メチレンアゼパン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:343.2。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.50(s,1H),7.67(s,1H),7.53(d,J=8.6Hz,1H),7.47(dd,J=8.6,1.6Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.30-3.22(m,2H),3.11(dddd,J=29.3,13.5,10.3,2.4Hz,2H),2.88(t,J=6.7Hz,2H),2.73(h,J=6.8Hz,2H),1.97(dt,J=16.5,5.5Hz,4H),1.85-1.71(m,1H),1.66-1.52(m,1H),1.35(dt,J=25.0,12.2Hz,2H).
実施例53.1-(5-((1-メチルアゼパン-4-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000114
実施例1の方法を使用して調製したが、ここで、tert-ブチル4-メチレンアゼパン-1-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用し、パラホルムアルデヒドを、ステップ6においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:357.2。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.39(s,1H),7.66(d,J=6.2Hz,1H),7.49(dt,J=18.7,5.8Hz,2H),4.15(p,J=6.6Hz,2H),3.40-3.12(m,5H),2.86(dt,J=10.1,4.8Hz,4H),2.71(dq,J=18.6,10.0Hz,2H),1.97(d,J=44.1Hz,5H),1.69(q,J=12.1Hz,1H),1.41(q,J=10.0Hz,1H).
実施例54及び55.tert-ブチル(1R,5S)-3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレートの調製
Figure 2024509625000115
実施例1aの方法を使用して3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミドから調製したが、ここで、tert-ブチル(1R,5S)-3-メチレン-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレートを、ステップ3aにおいてtert-ブチル4-メチレンピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。異性体をキラルHPLCによって分離した:カラム:LUX CELLULOSE-4、250MM×21.2MM×5ミクロン、移動相:ヘキサン(A)EtOH:MeOH、1:1中の0.1%HCOOH、(B)、流量;15ML、均一濃度:60(A):40(B)。収集した画分を減圧下で濃縮し、
実施例54(主要な生成物):tert-ブチル(1R,5S)-3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(20mg、0.044mmol);LCMS[M+H]:455.2;キラルHPLC:(12.5分)。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.55(s,1H),7.64(dd,J=1.7,0.8Hz,1H),7.49(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),7.44(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),4.16(dd,J=8.4,5.0Hz,4H),2.89(t,J=6.7Hz,2H),2.61(d,J=7.0Hz,2H),2.18(dp,J=12.1,6.1Hz,1H),1.89(s,2H),1.66(d,J=7.6Hz,2H),1.54(d,J=13.1Hz,2H),1.45(s,11H).
実施例55(微量な生成物):tert-ブチル(1R,5S)-3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(10mg、0.022mmol);LCMS[M+H-Boc]:355.2;キラルHPLC:(14.1分)。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.66(d,J=1.7Hz,1H),7.50(d,J=8.7Hz,1H),7.44(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),4.16(dd,J=9.9,3.5Hz,4H),2.88(t,J=6.8Hz,4H),2.15-1.80(m,5H),1.44(s,9H),1.34(ddd,J=19.1,10.5,3.0Hz,4H).NHは溶媒交換によって観察されない
を得た。
実施例56.1-(5-(((1R,5S)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000116
実施例1b、ステップ5の方法を使用して実施例5から調製したが、ここで、tert-ブチル(1R,5S)-3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレートを、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:355.0。H NMR(300MHz,cd3od)δ 7.68(s,1H),7.53(d,J=8.7Hz,1H),7.50-7.42(m,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.99(d,J=5.1Hz,2H),2.88(t,J=6.7Hz,2H),2.71(d,J=7.0Hz,2H),2.27-2.14(m,1H),2.11-1.89(m,4H),1.82-1.69(m,2H),1.58(t,J=13.2Hz,2H),1.31(d,J=12.1Hz,1H).NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例57.1-(5-(((1R,5S)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000117
実施例1b、ステップ5の方法を使用して実施例55から調製したが、ここで、tert-ブチル(1R,5S)-3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレートを、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:355.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.72(d,J=1.7Hz,1H),7.55(d,J=8.6Hz,1H),7.50(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.99(s,2H),2.99(d,J=7.9Hz,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.29-2.12(m,7H),1.76(d,J=14.4Hz,2H).NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例58.1-(5-(((1R,5S)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000118
実施例1、ステップ6の方法を使用して実施例56から調製したが、ここで、1-(5-(((1R,5S)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用し、パラホルムアルデヒドを、シクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:369.2。H NMR(300MHz,cd3od)δ 8.57(s,1H),7.68(s,1H),7.53(d,J=8.6Hz,1H),7.50-7.43(m,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.80(s,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.71(d,J=6.2Hz,5H),2.23(s,3H),1.95(d,J=8.6Hz,2H),1.69(dd,J=28.5,15.9Hz,4H).
実施例59.1-(5-(((1R,5S)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000119
実施例1、ステップ6の方法を使用して実施例57から調製したが、ここで、1-(5-(((1R,5S)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートの代わりに使用し、パラホルムアルデヒドを、シクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:369.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.54(s,1H),7.74-7.69(m,1H),7.54(dd,J=8.7,0.8Hz,1H),7.49(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),4.16(t,J=6.7Hz,2H),3.75(s,2H),3.00(d,J=7.1Hz,2H),2.87(t,J=6.7Hz,2H),2.72(s,3H),2.41-2.32(m,2H),2.28-2.15(m,5H),1.80(d,J=14.0Hz,2H).
実施例60.1-(5-(((1R,5S)-8-(メチルスルホニル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000120
実施例14の方法を使用して実施例56から調製したが、ここで、1-(5-(((1R,5S)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを、3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-2,6-ジオンの代わりに使用し、メタンスルホニルクロリドを、プロパン-2-スルホニルクロリドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:433.2。H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.88(s,1H),7.66-7.56(m,2H),7.49(dd,J=8.6,1.8Hz,1H),4.11-4.01(m,4H),2.89(s,3H),2.79(t,J=6.6Hz,2H),2.60(d,J=7.0Hz,2H),2.04-1.86(m,3H),1.63-1.49(m,4H),1.37(dd,J=12.9,10.4Hz,2H).
実施例61.1-(5-(((1R,5S)-8-(メチルスルホニル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000121
実施例14の方法を使用して実施例57から調製したが、ここで、1-(5-(((1R,5S)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを、3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-2,6-ジオンの代わりに使用し、メタンスルホニルクロリドを、プロパン-2-スルホニルクロリドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:433.1。H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.87(s,1H),7.66-7.62(m,2H),7.51(dd,J=8.8,1.6Hz,1H),4.07(dd,J=12.6,6.0Hz,4H),2.91(s,3H),2.80(q,J=7.0Hz,4H),2.09-1.94(m,5H),1.85(t,J=7.1Hz,2H),1.42(d,J=12.4Hz,2H).
実施例62.1-(5-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000122
実施例21の方法によって調製したが、ここで、アセトアルデヒドを、ステップ4においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:358.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.53(s,1H),7.84(d,J=1.6Hz,1H),7.64(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.57(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.73(s,2H),3.08(s,4H),2.99(q,J=7.3Hz,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.71(s,4H),1.27(t,J=7.3Hz,3H).
実施例63.1-(5-((4-メチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの調製
Figure 2024509625000123
実施例21、ステップ4の方法によって実施例40から調製したが、ここで、パラホルムアルデヒドを、シクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:357.9。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.10(d,J=1.8Hz,1H),7.76(dd,J=8.8,1.8Hz,1H),7.73-7.68(m,1H),4.48(s,2H),4.19(dd,J=7.7,5.9Hz,2H),3.69(d,J=16.2Hz,4H),3.51(s,2H),3.44(d,J=5.5Hz,2H),2.96(d,J=1.8Hz,3H),2.88(td,J=6.7,1.7Hz,2H),2.28(s,2H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例64.(R)-1-(5-((4-アセチル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000124
ステップ1.tert-ブチル(R)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(500mg、1.75mmol)のジオキサン(15mL)及び水(1.5mL)懸濁液に、室温にてCsCO(1.14g、3.5mmol)、カリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート[J.Med.Chem.2012,55,7796-7816を参照されたい](1.12g、3.5mmol)及びRuPhos(81mg、0.18mmol)、それに続いてPd(OAc)(39mg、0.18mmol)を加えた。混合物を90℃にて3時間撹拌し、次いで、室温に冷却し、EtOAc及び水に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の100%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル(R)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(400mg、0.95mmol、54%収率)を得た。LCMS[M+H]:418.0。
ステップ2.tert-ブチル(R)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
DIPEA(495mg、3.83mmol)及びCDI(621mg、3.83mmol)を、tert-ブチル(R)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(400mg、0.95mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液に室温にて加えた。次いで、反応混合物を90℃にて8時間加熱した。反応物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗tert-ブチル(R)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:444.1。
ステップ3.(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩
HClの溶液(ジオキサン中4.0M、5mL)を、tert-ブチル(R)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、0.67mmol)のDCM(5mL)溶液に加え、混合物を室温にて2時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(130mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:344.2。
ステップ4.(R)-1-(5-((4-アセチル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
トリエチルアミン(115mg、1.05mmol)を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(120mg、0.349mmol)のDCM(2mL)溶液に-20℃にて加えた。塩化アセチル(40mg、0.52mmol)を加え、混合物を-20℃にて20分間撹拌した。反応物を水でクエンチし、次いで、EtOAcで抽出した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、(R)-1-(5-((4-アセチル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(20mg、0.051mmol、15%収率)を得た。LCMS[M+H]:386.2H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.85(s,1H),7.65(dt,J=8.7,1.3Hz,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),4.16(td,J=6.1,3.2Hz,3H),4.07-3.87(m,1H),3.76-3.60(m,1H),3.46(dd,J=13.4,4.5Hz,1H),3.17(td,J=13.2,9.1Hz,1H),2.97(dd,J=13.2,8.5Hz,1H),2.88(t,J=6.7Hz,2H),2.82-2.70(m,1H),2.60(dtd,J=30.9,6.0,3.0Hz,1H),2.31-2.13(m,1H),2.08(d,J=8.4Hz,3H),1.22(dd,J=10.1,6.2Hz,3H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例65.(R)-1-(5-((2,4-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000125
実施例21、ステップ4の方法によって調製したが、ここで、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、パラホルムアルデヒドを、シクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:357.9。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.41(s,1H),7.82(s,1H),7.65-7.58(m,1H),7.55(d,J=8.7Hz,1H),4.26(d,J=13.3Hz,1H),4.15(t,J=6.6Hz,2H),3.35(d,J=20.3Hz,2H),3.19(dt,J=30.7,14.4Hz,3H),2.92-2.75(m,4H),2.71(s,3H),2.38(d,J=12.9Hz,1H),1.27(d,J=5.7Hz,3H).
実施例66.(R)-1-(5-((4-エチル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000126
実施例21、ステップ4の方法によって調製したが、ここで、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、アセトアルデヒドを、シクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:372.0。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.51(s,1H),7.84(d,J=1.7Hz,1H),7.63(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.56(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.26(d,J=13.4Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.20-3.06(m,2H),2.92-2.73(m,5H),2.70-2.26(m,5H),1.27(d,J=6.2Hz,3H),1.21(t,J=7.3Hz,3H).
実施例67.(R)-1-(5-((2-メチル-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000127
実施例21、ステップ4の方法によって調製したが、ここで、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドを、シクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:442.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.31(s,1H),7.91(d,J=1.7Hz,1H),7.67(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.62(d,J=8.7Hz,1H),4.42(d,J=13.4Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),3.97-3.88(m,2H),3.63(d,J=13.4Hz,1H),3.42(tt,J=11.9,2.1Hz,2H),3.24-3.11(m,2H),2.98(d,J=11.5Hz,2H),2.88(t,J=6.7Hz,2H),2.73-2.52(m,4H),1.96(ddd,J=13.0,6.6,2.8Hz,1H),1.68(dt,J=12.3,2.8Hz,2H),1.37(d,J=6.3Hz,3H),1.29(tt,J=12.0,6.0Hz,3H).
実施例68.(R)-1-(5-((2-メチル-4-(オキセタン-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000128

実施例21、ステップ4の方法によって調製したが、ここで、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、オキセタン-3-カルバルデヒドを、シクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:414.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.86(d,J=1.7Hz,1H),7.64(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.58(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.79(ddt,J=7.7,6.1,3.9Hz,3H),4.41(td,J=6.2,3.9Hz,2H),4.31(d,J=13.3Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.52-3.44(m,1H),2.93-2.67(m,8H),2.38(q,J=9.3Hz,2H),2.28-2.19(m,1H),1.28(t,J=5.1Hz,3H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例69.(R)-1-(5-((4-イソプロピル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000129
炭酸カリウム(120mg、0.872mmol)及びヨウ化イソプロピル(75mg、0.44mmol)を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(150mg、0.436mmol)のMeCN(5mL)溶液に室温にて加えた。混合物を室温にて2時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、次いで、EtOAcで抽出した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、(R)-1-(5-((4-イソプロピル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(20mg、0.051mmol、12%収率)を得た。LCMS[M+H]:386.2H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.84(d,J=1.7Hz,1H),7.64(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.57(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.29(d,J=13.3Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.25(d,J=20.3Hz,4H),2.97-2.85(m,4H),2.75(s,2H),2.38(t,J=12.3Hz,1H),1.30(dt,J=6.7,2.0Hz,9H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例70.(R)-1-(5-((2-メチル-4-(2-オキソ-2-(ピペリジン-1-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000130
実施例69の方法によって調製したが、ここで、2-ブロモ-1-(ピペリジン-1-イル)エタン-1-オンを、ヨウ化イソプロピルの代わりに使用した。LCMS[M+H]:469.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.29(s,1H),7.92(d,J=1.6Hz,1H),7.67(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.62(d,J=8.7Hz,1H),4.42(d,J=13.3Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),3.66(d,J=24.7Hz,3H),3.54(t,J=5.6Hz,2H),3.44(t,J=5.5Hz,2H),3.16-2.94(m,4H),2.89(t,J=6.6Hz,2H),2.64(dt,J=32.3,10.4Hz,3H),1.72-1.51(m,6H),1.36(d,J=6.3Hz,3H).
実施例71.(R)-1-(5-((2-メチル-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000131
実施例64の方法によって調製したが、ここで、メタンスルホニルクロリドを、ステップ4において塩化アセチルの代わりに使用した。LCMS[M+H]:422.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.83(d,J=1.6Hz,1H),7.64(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.55(d,J=8.9Hz,1H),4.20-4.10(m,3H),3.44-3.35(m,3H),2.98(ddd,J=11.8,9.2,3.0Hz,1H),2.89(t,J=6.7Hz,2H),2.84-2.77(m,5H),2.72-2.59(m,1H),2.30(ddd,J=12.1,9.2,3.2Hz,1H),1.23(d,J=6.2Hz,3H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例72.(R)-1-(5-((4-(エチルスルホニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000132
実施例64の方法によって調製したが、ここで、エタンスルホニルクロリドを、ステップ4において塩化アセチルの代わりに使用した。LCMS[M+H]:436.2。H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.89(s,1H),7.75(d,J=1.6Hz,1H),7.67(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),7.61(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),4.10-3.97(m,3H),3.37(s,1H),3.24(d,J=12.2Hz,1H),3.08-3.00(m,2H),2.95(t,J=8.9Hz,1H),2.83-2.75(m,3H),2.22-2.13(m,1H),1.20(q,J=8.0Hz,6H),1.12(d,J=6.2Hz,3H).
実施例73.(R)-1-(5-((4-(イソプロピルスルホニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
プロパン-2-スルホニルクロリドを、ステップ4において塩化アセチルの代わりに使用した。LCMS[M+H]:450.2。H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.88(s,1H),7.77-7.73(m,1H),7.67(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),7.61(dd,J=8.7,1.6Hz,1H),4.10-3.99(m,3H),3.39(d,J=11.4Hz,4H),3.04(t,J=9.3Hz,1H),2.87(dd,J=12.1,7.9Hz,1H),2.80(t,J=6.6Hz,2H),2.64-2.58(m,1H),2.19-2.10(m,1H),2.00(q,J=6.9Hz,1H),1.20(dd,J=6.8,2.0Hz,6H),1.11(d,J=6.3Hz,3H).
実施例74.(R)-1-(5-((2-メチル-4-(ピロリジン-1-イルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000133
実施例64の方法によって調製したが、ここで、ピロリジン-1-スルホニルクロリドを、ステップ4において塩化アセチルの代わりに使用し、ステップ4を室温にて行った。LCMS[M+H]:477.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.34(s,1H),7.83(t,J=1.1Hz,1H),7.63(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.55(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.21-4.07(m,3H),3.44-3.36(m,2H),3.28(d,J=6.7Hz,5H),3.01(ddd,J=12.1,9.4,3.0Hz,1H),2.89(t,J=6.7Hz,2H),2.86-2.81(m,1H),2.77(ddd,J=11.8,4.8,3.0Hz,1H),2.63(tt,J=9.3,6.2Hz,1H),2.27(ddd,J=12.3,9.4,3.2Hz,1H),1.94-1.87(m,4H),1.22(d,J=6.2Hz,3H).
実施例75.(R)-1-(5-((2-メチル-4-(ピロリジン-1-カルボニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000134
実施例64の方法によって調製したが、ここで、ピロリジン-1-カルボニルクロリドを、ステップ4において塩化アセチルの代わりに使用し、ステップ4を室温にて行った。LCMS[M+H]:441.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.32(s,1H),7.88(d,J=1.6Hz,1H),7.66(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.58(d,J=8.7Hz,1H),4.29(d,J=13.3Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.63-3.46(m,3H),3.36(q,J=5.2Hz,4H),3.06(ddd,J=13.2,10.1,2.9Hz,1H),2.96-2.85(m,3H),2.82(ddd,J=12.0,4.2,2.9Hz,1H),2.71(ddd,J=9.2,6.2,3.1Hz,1H),2.36(ddd,J=11.9,10.1,3.2Hz,1H),1.84(td,J=7.9,4.5Hz,4H),1.28(d,J=6.2Hz,3H).
実施例76.(R)-N-シクロペンチル-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキサミド
Figure 2024509625000135
実施例64の方法によって調製したが、ここで、イソシアナトシクロペンタンを、ステップ4において塩化アセチルの代わりに使用し、ステップ4を室温にて行った。LCMS[M+H]:455.1。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.30(s,1H),7.87(d,J=1.6Hz,1H),7.66(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.58(d,J=8.7Hz,1H),4.25(d,J=13.3Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.99(p,J=7.3Hz,1H),3.76(ddd,J=13.2,3.3,1.7Hz,1H),3.72-3.62(m,1H),3.49(d,J=13.3Hz,1H),3.07(ddd,J=13.2,10.0,3.1Hz,1H),2.90(dt,J=13.4,7.7Hz,3H),2.77(ddd,J=11.9,4.3,3.1Hz,1H),2.61(ddd,J=9.2,6.2,3.2Hz,1H),2.26(ddd,J=11.9,10.0,3.3Hz,1H),1.97-1.86(m,2H),1.76-1.65(m,2H),1.62-1.52(m,2H),1.42(dddd,J=14.1,8.8,7.5,4.2Hz,2H),1.25(d,J=6.3Hz,3H).NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例77.(R)-1-(5-((4-シクロブチル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000136
(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(80mg、0.21mmol)のTHF(10mL)溶液に、シクロブタノン(45mg、0.63mmol)、二塩化ジブチルスズ(128mg、0.42mmol)、及びトリエチルアミン(0.1mL、0.63mmol)を加えた。混合物を80℃にて3時間撹拌し、次いで、0℃に冷却し、フェニルシラン(68mg、0.63mmol)を加えた。反応物を蓋をしたバイアルにおいて80℃にて3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、DCMで希釈し、水及びブラインで逐次的に洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗材料は、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結し、凍結乾燥し、(R)-1-(5-((4-シクロブチル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを白色の固体(18mg、0.04ミリモル、21%収率)として得た。LCMS[M+H]:398.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.84(d,J=1.6Hz,1H),7.63(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.59-7.53(m,1H),4.28(d,J=13.4Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.38(d,J=13.4Hz,1H),3.07(dd,J=19.5,11.8Hz,2H),2.93-2.80(m,3H),2.69(d,J=3.7Hz,1H),2.47(t,J=11.6Hz,1H),2.40-2.27(m,2H),2.27-2.00(m,3H),1.87-1.65(m,3H),1.42(p,J=7.4Hz,1H),1.27(d,J=6.2Hz,3H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例78.(R)-1-(5-((2-メチル-4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000137
実施例77の方法によって調製したが、ここで、テトラヒドロ-4H-ピラン-4-オンを、シクロブタノンの代わりに使用した。LCMS[M+H]:428.1。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.39(s,1H),7.87(d,J=1.6Hz,1H),7.65(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.59(d,J=8.7Hz,1H),4.34(d,J=13.3Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),4.03(d,J=11.2Hz,2H),3.49-3.36(m,3H),3.11-3.02(m,1H),2.96(dt,J=12.9,3.0Hz,1H),2.91-2.84(m,2H),2.84-2.73(m,2H),2.66(s,1H),2.44(t,J=12.0Hz,1H),1.97(t,J=11.6Hz,2H),1.64(ddd,J=12.3,7.8,4.6Hz,2H),1.36-1.31(m,5H).
実施例79.1-(5-((4-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000138
実施例77の方法によって調製したが、ここで、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、アセトンを、シクロブタノンの代わりに使用した。LCMS[M+H]:372.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.53(s,1H),7.83(dd,J=1.6,0.8Hz,1H),7.64(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.56(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.69(s,2H),3.05(t,J=6.6Hz,1H),2.89(q,J=9.5Hz,6H),2.78-2.54(m,4H),1.21(d,J=6.6Hz,6H).
実施例80.1-(5-((4-シクロブチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000139
実施例77の方法によって調製したが、ここで、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用した。LCMS[M+H]:384.0。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.40(s,1H),7.85(d,J=1.5Hz,1H),7.64(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.57(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.77(s,2H),3.57(p,J=8.2Hz,1H),3.08(s,2H),2.88(t,J=6.7Hz,2H),2.76(s,2H),2.33-2.14(m,4H),1.92-1.78(m,2H),1.63(dd,J=37.5,8.0Hz,1H),1.51-1.25(m,2H),1.00-0.87(m,1H).
実施例81.1-(5-((4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000140
実施例77の方法によって調製したが、ここで、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、テトラヒドロ-4H-ピラン-4-オンを、シクロブタノンの代わりに使用した。LCMS[M+H]:414.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.42(s,1H),7.86(d,J=1.6Hz,1H),7.65(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.58(d,J=8.6Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),4.03(dd,J=11.6,4.4Hz,2H),3.77(s,2H),3.41(td,J=12.0,1.7Hz,2H),3.07(q,J=15.9Hz,5H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.75(s,4H),2.00-1.92(m,2H),1.64(qd,J=12.1,4.6Hz,2H).
実施例82.(S)-1-(5-((3-メチル-4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000141
実施例77の方法によって調製したが、ここで、(S)-1-(5-((3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、オキセタン-3-オンを、シクロブタノンの代わりに使用した。LCMS[M+H]:400.0。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.39(s,1H),7.90(d,J=1.6Hz,1H),7.66(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.60(d,J=8.7Hz,1H),4.68(dd,J=12.6,6.8Hz,3H),4.60(t,J=6.8Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.91-3.80(m,3H),2.96(d,J=12.0Hz,1H),2.92-2.75(m,4H),2.64-2.47(m,2H),2.31(dt,J=20.6,10.5Hz,2H),0.92(d,J=6.3Hz,3H).
実施例83.1-(5-((4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000142
実施例64、ステップ4の方法によって調製したが、ここで、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、メタンスルホニルクロリドを、塩化アセチルの代わりに使用した。LCMS[M+H]:408.1。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.24(s,1H),7.83(s,1H),7.64(dd,J=8.7,1.8Hz,1H),7.56(d,J=8.9Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.70(s,2H),3.23(t,J=5.0Hz,4H),2.91-2.85(m,2H),2.83(d,J=1.5Hz,3H),2.59(t,J=4.9Hz,4H).
実施例84.1-(5-((4-(イソプロピルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000143
実施例64、ステップ4の方法によって調製したが、ここで、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、プロパン-2-スルホニルクロリドを、塩化アセチルの代わりに使用した。LCMS[M+H]:436.2。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.11(s,1H),7.86(s,1H),7.65(d,J=8.7Hz,1H),7.58(d,J=8.6Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.77(s,2H),3.38(t,J=5.0Hz,5H),2.88(t,J=6.7Hz,2H),2.62(t,J=4.9Hz,4H),1.30(d,J=6.9Hz,6H).
実施例85.1-(5-((4-イソブチリルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000144
実施例64、ステップ4の方法によって調製したが、ここで、1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、塩化イソブチリルを、塩化アセチルの代わりに使用した。LCMS[M+H]:400.0。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.09(s,1H),7.75(m,1H),7.69(m,1H),4.94(br s,4H),4.51(s,2H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.35(m,4H),2.95(m,1H),2.87(t,J=6.7Hz,2H),1.09(t,J=6.6Hz,6H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例86.(S)-1-(5-((3-メチル-4-(オキセタン-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000145
ステップ1においてカリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてオキセタン-3-カルバルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:414.0。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.42(s,1H),7.85(s,1H),7.64(dd,J=8.6,1.7Hz,1H),7.58(d,J=8.6Hz,1H),4.80(dt,J=9.7,6.7Hz,2H),4.44(dt,J=8.5,6.0Hz,2H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.74(d,J=4.1Hz,2H),3.44-3.33(m,2H),3.03-2.93(m,1H),2.87(q,J=7.1Hz,5H),2.58(t,J=11.1Hz,1H),2.46(d,J=11.7Hz,1H),2.23(s,1H),1.36-1.27(m,1H),1.20(d,J=6.2Hz,3H).
実施例87.(R)-1-(5-((2-エチル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000146
ステップ1においてカリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-エチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてパラホルムアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:372.2。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.49(s,1H),7.84(s,1H),7.63(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.57(d,J=8.8Hz,1H),4.25(d,J=13.5Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.37(d,J=14.4Hz,1H),3.22(d,J=11.9Hz,1H),3.09(d,J=11.9Hz,1H),2.92-2.85(m,3H),2.77(s,2H),2.68(s,3H),2.61(s,1H),2.38(t,J=11.9Hz,1H),1.89-1.68(m,2H),1.01(t,J=7.4Hz,3H).
実施例88.(R)-1-(5-((2-エチル-4-イソブチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000147
ステップ1においてカリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-エチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてイソブチルアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:414.1。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.42(s,1H),7.88(d,J=1.6Hz,1H),7.65(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.59(d,J=8.7Hz,1H),4.33(d,J=13.3Hz,1H),4.18(t,J=6.7Hz,2H),3.49(d,J=13.0Hz,1H),3.24(dd,J=24.8,10.2Hz,2H),2.94(dt,J=13.1,3.3Hz,1H),2.88(t,J=6.7Hz,2H),2.85-2.69(m,5H),2.53(t,J=12.0Hz,1H),2.05(dt,J=13.6,6.9Hz,1H),1.82(dt,J=14.2,7.7Hz,2H),1.02(dd,J=16.2,7.0Hz,9H).
実施例89.(R)-1-(5-((2-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000148
ステップ1においてカリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてパラホルムアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:386.3。H NMR(400MHz,cd3od)δ 7.83(s,1H),7.64(dd,J=8.6,1.8Hz,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),4.29(d,J=13.4Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.25(d,J=13.5Hz,1H),3.10(d,J=11.1Hz,1H),2.96(d,J=11.7Hz,1H),2.93-2.80(m,4H),2.56(s,3H),2.53-2.39(m,3H),2.29(t,J=12.0Hz,1H),1.02(dd,J=8.2,6.5Hz,6H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例90.(R)-1-(5-((4-イソブチル-2-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000149
ステップ1においてカリウム(R)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-イソプロピルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてイソブチルアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:428.1。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.41(s,1H),7.85(s,1H),7.64(dd,J=8.9,1.8Hz,1H),7.58(d,J=8.8Hz,1H),4.34(d,J=13.4Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.36(d,J=12.9Hz,3H),2.98-2.80(m,7H),2.68(t,J=7.1Hz,1H),2.48(dd,J=15.3,9.3Hz,2H),2.11(dt,J=13.6,6.8Hz,1H),1.10-0.97(m,12H).
実施例91.tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,2-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート
Figure 2024509625000150
ステップ1においてカリウム((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3,3-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートを使用して実施例21、ステップ1~2の方法によって調製。LCMS[M+H]:458.2。H NMR(400MHz,cd3od)δ 7.82(s,1H),7.66(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.55(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.59(s,2H),3.47-3.40(m,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.46(t,J=5.5Hz,2H),2.21(s,2H),1.45(s,9H),1.36(s,6H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例92.1-(5-((3,3,4-トリメチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000151
ステップ1においてカリウム((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3,3-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート、及びステップ4においてパラホルムアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:372.2。H NMR(400MHz,cd3od)δ 8.55(s,1H),7.82(s,1H),7.64(dd,J=8.8,1.8Hz,1H),7.56(dd,J=9.0,1.7Hz,1H),4.17(td,J=6.7,1.8Hz,2H),3.65(s,2H),3.12(s,2H),2.88(td,J=6.7,1.8Hz,2H),2.63(s,3H),2.58-2.23(m,4H),1.30(s,6H).
実施例93.tert-ブチル(1S,4S)-5-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート
Figure 2024509625000152
ステップ1においてカリウム(((1S,4S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)トリフルオロボレートを使用して実施例21、ステップ1~2の方法によって調製。LCMS[M+H]:442.0。H NMR(400MHz,cd3od)δ 7.90(s,1H),7.68(d,J=8.7Hz,1H),7.58(d,J=8.8Hz,1H),4.37(s,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),4.00(t,J=10.8Hz,2H),3.71(s,1H),3.54(d,J=10.6Hz,1H),3.28-3.19(m,1H),2.97(d,J=10.5Hz,1H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.81(t,J=12.4Hz,1H),2.02(d,J=10.5Hz,1H),1.83(t,J=9.4Hz,1H),1.46(s,9H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例94.1-(5-((3,3,4-トリメチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000153
ステップ1においてカリウム(((1S,4S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてパラホルムアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:356.2。H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.42(s,1H),7.76(s,1H),7.67-7.57(m,2H),4.06(t,J=6.6Hz,2H),3.75(q,J=13.6Hz,2H),3.20(d,J=30.0Hz,2H),2.82-2.73(m,2H),2.70-2.57(m,4H),2.28(s,3H),1.63(s,2H).
実施例95.1-(5-(((1S,4S)-5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000154
ステップ1においてカリウム(((1S,4S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:440.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.43(s,1H),7.93(s,1H),7.70(dd,J=9.1,1.5Hz,1H),7.60(d,J=8.7Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),4.10(d,J=12.1Hz,2H),3.96(t,J=10.6Hz,3H),3.77(s,1H),3.43(t,J=11.8Hz,3H),3.22-3.13(m,2H),3.05-2.84(m,4H),2.21(d,J=11.5Hz,1H),2.08(d,J=11.7Hz,1H),1.94(s,1H),1.72(t,J=15.1Hz,2H),1.35(ddt,J=20.0,14.0,6.6Hz,3H).
実施例96.tert-ブチル(1R,4R)-5-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート
Figure 2024509625000155
ステップ1においてカリウム(((1R,4R)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)トリフルオロボレートを使用して実施例21、ステップ1~2の方法によって調製。LCMS[M+H]:442.1。H NMR(400MHz,cd3od)δ 7.88(s,1H),7.68(d,J=8.7Hz,1H),7.57(d,J=8.6Hz,1H),4.34(s,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.93(d,J=4.3Hz,2H),3.64(s,1H),3.54(d,J=10.6Hz,1H),3.22(t,J=12.3Hz,1H),2.89(q,J=7.5Hz,3H),2.76(dd,J=23.4,10.1Hz,1H),1.98(d,J=10.4Hz,1H),1.79(t,J=10.3Hz,1H),1.47(s,9H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例97.1-(5-(((1R,4R)-5-メチル-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000156
ステップ1においてカリウム(((1R,4R)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてパラホルムアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:356.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.27(s,1H),7.86(s,1H),7.67(d,J=8.6Hz,1H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),4.17(t,J=6.5Hz,2H),4.11(br s,1H),3.95(m,1H),3.86(m,1H),3.69(m,2H),3.10(d,J=11.0Hz,1H),3.00(3,1H),2.88(m,6H),2.21(m,1H),2.10(m,1H).
実施例98.1-(5-(((1R,4R)-5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000157
ステップ1においてカリウム(((1R,4R)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:440.1。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.36(s,1H),7.93(s,1H),7.70(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.59(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),4.13-4.07(m,2H),4.00-3.90(m,3H),3.77(s,1H),3.50-3.34(m,4H),3.20(td,J=7.9,4.1Hz,2H),3.05-2.85(m,4H),2.23-2.06(m,2H),2.02-1.91(m,1H),1.70(dtt,J=18.0,14.4,3.0Hz,2H),1.34(dtd,J=17.1,11.7,5.0Hz,2H).
実施例99.tert-ブチル(1R,5S)-3-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート
Figure 2024509625000158
ステップ1においてカリウム(((1R,5S)-8-(tert-ブトキシカルボニル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)トリフルオロボレートを使用して実施例21、ステップ1~2の方法によって調製。LCMS[M+H]:456.1。H NMR(400MHz,CDOD)δ 7.82(s,1H),7.62(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.53(d,J=8.7Hz,1H),4.20-4.07(m,4H),3.59(s,2H),2.88(t,J=6.7Hz,2H),2.66(dd,J=10.9,2.6Hz,2H),2.27(s,2H),1.96(d,J=7.0Hz,2H),1.82(d,J=7.9Hz,2H),1.46(s,9H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例100.1-(5-(((1R,5S)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000159
ステップ1においてカリウム(((1R,5S)-8-(tert-ブトキシカルボニル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)トリフルオロボレートを使用して実施例21、ステップ1~3の方法によって調製。LCMS[M+H]:356.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.54(s,1H),7.86(d,J=1.6Hz,1H),7.62(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.96(dq,J=4.5,2.2Hz,2H),3.70(s,2H),2.91-2.80(m,4H),2.52(d,J=12.3Hz,2H),2.23-2.14(m,2H),2.04-1.93(m,2H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例101.1-(5-(((1R,5S)-8-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000160
ステップ1においてカリウム(((1R,5S)-8-(tert-ブトキシカルボニル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてパラホルムアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:370.0。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.53(s,1H),7.86(dd,J=1.7,0.8Hz,1H),7.62(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.57(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),3.81(s,2H),3.72(s,2H),2.92-2.84(m,4H),2.76(s,3H),2.58(d,J=12.4Hz,2H),2.25-2.14(m,4H).
実施例102.1-(5-(((1R,5S)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000161
ステップ1においてカリウム(((1R,5S)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メチル)トリフルオロボレートを使用して実施例21、ステップ1~3の方法によって調製。LCMS[M+H]:356.2。H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ ppm 7.87(s,1H),7.70(m,1H),7.57(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.65(m,2H),3.39(br s,2H),3.21(br d,J=13.6Hz,2H),3.08(br d,J=11.0Hz,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.31(m,2H),1.89(m,2H).NHプロトンは溶媒交換によって観察されない。
実施例103.1-(5-(((1R,5S)-3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000162
ステップ1においてカリウム(((1R,5S)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メチル)トリフルオロボレート及びステップ4においてパラホルムアルデヒドを使用して実施例21の方法によって調製。LCMS[M+H]:370.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.47(s,1H),7.97(d,J=1.6Hz,1H),7.73(ddd,J=7.9,6.1,1.7Hz,1H),7.63(d,J=8.7Hz,1H),4.18(td,J=6.6,4.7Hz,2H),3.95(s,1H),3.57(s,1H),3.16-3.08(m,1H),2.92-2.83(m,3H),2.66(s,3H),2.36-2.26(m,1H),2.04(t,J=7.2Hz,1H),1.61(dt,J=44.4,7.8Hz,2H),1.35-1.25(m,2H),0.93(t,J=7.4Hz,2H).
実施例104.1-(5-(((1R,5S)-3-(メチルスルホニル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000163
実施例64、ステップ4の方法によって調製したが、ここで、1-(5-(((1R,5S)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩を、(R)-1-(5-((2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩の代わりに使用し、メタンスルホニルクロリドを、塩化アセチルの代わりに使用した。LCMS[M+H]:434.0。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ ppm 1.61-1.69(m,2H),1.94-2.03(m,2H),2.80(t,J=6.60Hz,2H),2.85(s,3H),2.91(d,J=10.12Hz,2H),3.15-3.19(m,2H)3.23(br s,2H),3.25-3.29(m,1H),4.07(t,J=6.60Hz,2H),7.68(s,2H),7.80(s,1H),8.19(s,1H),10.89(s,1H).
実施例105.1-(5-(((2S,5S)-2,5-ジメチル-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000164
ステップ1.1-(5-(((2S,5S)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩
実施例21、ステップ1~3の方法によって調製したが、ここで、カリウム(((2S,5S)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートを、ステップ1においてカリウム((4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:357.8。
ステップ2.1-(5-(((2S,5S)-2,5-ジメチル-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
トリエチルアミン(61mg、0.56mmol)及びメタンスルホニルクロリド(30mg、0.27mmol)を、1-(5-(((2S,5S)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(80mg、0.22mmol)のDCM(2mL)溶液に室温にて加えた。混合物を室温にて2時間撹拌し、次いで、DCMで希釈し、水及びブラインで逐次的に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%HCOOHを使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-(((2S,5S)-2,5-ジメチル-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(16mg、0.045mmol、19%収率)を得た。LCMS[M+H]:436.0。H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.88(s,1H),7.74(s,1H),7.68(d,J=8.6Hz,1H),7.61(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),4.18(d,J=13.7Hz,1H),4.11-4.02(m,2H),3.84(d,J=7.5Hz,1H),3.39(dd,J=12.8,3.4Hz,1H),3.19-3.10(m,1H),2.92(s,3H),2.90-2.75(m,3H),2.50(m, 1H),2.40-2.32(m,1H),2.18(dd,J=11.6,3.7Hz,1H),1.15(dd,J=9.2,6.3Hz,6H).
実施例106.1-(5-(((2S,5S)-2,4,5-トリメチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000165
実施例21の方法によって調製したが、ここで、カリウム(((2S,5S)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートを、ステップ1においてカリウム((4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートの代わりに使用し、パラホルムアルデヒドを、ステップ4においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:372.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.54(s,1H),7.83(d,J=1.6Hz,1H),7.65(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),4.01(d,J=13.4Hz,1H),3.54-3.47(m,1H),3.09-2.92(m,4H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.70-2.60(m,4H),2.54(dd,J=12.9,3.3Hz,1H),1.24(dd,J=6.5,3.0Hz,6H).
実施例107.1-(5-(((2S,5S)-2,5-ジメチル-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000166
実施例21の方法によって調製したが、ここで、カリウム(((2S,5S)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートを、ステップ1においてカリウム((4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートの代わりに使用し、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドを、ステップ4においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:456.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.50(s,1H),7.85(d,J=1.5Hz,1H),7.66(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.57(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.58(s,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),4.11(d,J=13.2Hz,1H),3.99-3.87(m,2H),3.53-3.35(m,4H),2.99-2.78(m,4H),2.77-2.35(m,4H),1.85(s,1H),1.73(d,J=13.3Hz,1H),1.64(d,J=13.4Hz,1H),1.37-1.07(m,8H).
実施例108.1-(5-(((2R,6S)-2,4,6-トリメチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000167
実施例21の方法によって調製したが、ここで、カリウム(((2S,6R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,6-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートを、ステップ1においてカリウム((4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートの代わりに使用し、パラホルムアルデヒドを、ステップ4においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:371.9。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.94(d,J=1.7Hz,1H),7.67(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.55(d,J=8.8Hz,1H),4.18(t,J=6.7Hz,2H),4.05(s,2H),3.61(q,J=7.1Hz,1H),3.38(s,1H),3.00-2.80(m,9H),1.17(d,J=5.8Hz,6H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例109.1-(5-(((2R,6S)-2,6-ジメチル-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000168
実施例21の方法によって調製したが、ここで、カリウム(((2S,6R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,6-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートを、ステップ1においてカリウム((4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレートの代わりに使用し、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドを、ステップ4においてシクロヘキサンカルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:456.1。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.39(s,1H),7.97(s,1H),7.71-7.64(m,1H),7.57(d,J=8.8Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),4.14(s,1H),3.92(dd,J=11.7,4.3Hz,2H),3.51-3.37(m,3H),3.11(d,J=17.5Hz,3H),2.89(t,J=6.7Hz,4H),2.53(d,J=9.8Hz,2H),2.33(s,2H),2.07-1.88(m,2H),1.66(d,J=13.3Hz,2H),1.21(d,J=6.2Hz,6H).
実施例110.(R)-1-(5-((ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000169
実施例21、ステップ1~2の方法によって調製したが、ここで、カリウム(R)-トリフルオロ((ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ボレートを、ステップ1においてカリウム{[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-ピペラジニル]メチル}(トリフルオロ)ボレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:386.0。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.23(s,1H),7.85(t,J=1.2Hz,1H),7.64(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.58(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.88-3.59(m,5H),3.22(t,J=10.8Hz,1H),2.96(d,J=8.1Hz,1H),2.93-2.81(m,3H),2.77(ddd,J=12.2,7.3,5.0Hz,2H),2.51-2.37(m,4H),1.99(t,J=11.0Hz,1H).
実施例111.(S)-1-(5-((ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000170
実施例21、ステップ1~2の方法によって調製したが、ここで、カリウム(S)-トリフルオロ((ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ボレートを、ステップ1においてカリウム{[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-ピペラジニル]メチル}(トリフルオロ)ボレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:386.1。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.82(dd,J=1.6,0.7Hz,1H),7.63(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.56(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.86-3.78(m,1H),3.69-3.58(m,4H),3.20(dd,J=11.2,10.3Hz,1H),2.92-2.85(m,3H),2.81-2.75(m,1H),2.69(dq,J=11.1,2.2Hz,2H),2.42-2.31(m,4H),1.86(t,J=10.8Hz,1H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例112.(S)-1-(5-((1,1-ジオキシドヘキサヒドロ-5H-イソチアゾロ[2,3-a]ピラジン-5-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000171
実施例21、ステップ1~2の方法によって調製したが、ここで、カリウム(S)-((1,1-ジオキシドヘキサヒドロ-5H-イソチアゾロ[2,3-a]ピラジン-5-イル)メチル)トリフルオロボレートを、ステップ1においてカリウム{[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-ピペラジニル]メチル}(トリフルオロ)ボレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:420.0。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.84(dd,J=1.7,0.8Hz,1H),7.64(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.58-7.52(m,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.72(q,J=13.1Hz,2H),3.27-3.10(m,4H),3.03(d,J=11.1Hz,1H),2.95(d,J=11.6Hz,1H),2.92-2.83(m,3H),2.33(dddd,J=12.6,9.2,5.8,3.5Hz,1H),2.23(td,J=11.4,3.4Hz,1H),2.05-1.92(m,2H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例113.1-(5-((4-イソブチル-3-オキソピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000172
実施例21、ステップ1~2の方法によって調製したが、ここで、カリウムトリフルオロ((4-イソブチル-3-オキソピペラジン-1-イル)メチル)ボレートを、ステップ1においてカリウム{[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-ピペラジニル]メチル}(トリフルオロ)ボレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:400.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.85(dd,J=1.7,0.8Hz,1H),7.65(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.57(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.71(s,2H),3.39-3.33(m,2H),3.21(d,J=7.7Hz,2H),3.15(s,2H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.77-2.68(m,2H),2.06-1.95(m,1H),0.90(d,J=6.7Hz,6H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例114.(R)-1-(5-((4-イソブチル-3-(メトキシメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000173
実施例21、ステップ1~2の方法によって調製したが、ここで、カリウム(R)-トリフルオロ((4-イソブチル-3-(メトキシメチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ボレートを、ステップ1においてカリウム{[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-ピペラジニル]メチル}(トリフルオロ)ボレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:430.3。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.47(s,1H),7.86(d,J=1.6Hz,1H),7.65(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.59(d,J=8.7Hz,1H),4.18(t,J=6.7Hz,2H),3.81-3.71(m,2H),3.60(qd,J=10.7,4.4Hz,2H),3.36(s,3H),3.16-3.09(m,1H),2.99-2.76(m,7H),2.64-2.48(m,3H),2.03-1.90(m,1H),1.04-0.95(m,6H).
実施例115.(R)-1-(5-((3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000174
ステップ1.(R)-3-((5-((3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド
3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(200mg、0.70mmol)及びカリウム(R)-((3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート(0.62g、1.75mmol)のtert-アミルアルコール(6mL)溶液及び炭酸セシウム水溶液(1.5M、1.5mL)を、混合物を通してアルゴンを10分間泡立てることによって脱気した。cataCXiumA-Pd-G3(20mg、0.028mmol)を加え、混合物をアルゴンでさらに1分脱気した。混合物を90℃にて16時間撹拌し、次いで、室温に冷却し、EtOAc及び水に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中の7~8%MeOHで溶出)によって精製し、(R)-3-((5-((3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(100mg、0.22mmol、32%収率)を得た。LCMS[M+H]:452.2。
ステップ2.(R)-1-(5-((3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
炭酸セシウム(210mg、0.66mmol)及びCDI(107mg、0.66mmol)を、(R)-3-((5-((3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(100mg、0.22mmol)のアセトニトリル(12mL)溶液に室温にて加えた。次いで、反応混合物を90℃にて24時間加熱した。反応物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、(R)-1-(5-((3-(ジフルオロメチル)-4-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(14mg、0.029mmol、13%収率)を得た。LCMS[M+H]:478.2H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.48(s,1H),7.80(d,J=1.6Hz,1H),7.62(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.54(d,J=8.7Hz,1H),6.24(td,J=56.0,5.6Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.95-3.85(m,2H),3.67-3.53(m,2H),3.39(t,J=12.0Hz,2H),2.99-2.92(m,1H),2.88(t,J=6.6Hz,2H),2.76(dd,J=9.6,5.1Hz,1H),2.65-2.48(m,5H),2.42(dt,J=12.8,7.2Hz,2H),1.71(dt,J=25.9,10.4Hz,3H),1.19(dt,J=14.5,11.1Hz,2H).
実施例116.(R)-1-(5-((4-オキソヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000175
ステップ1.3-((5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド
3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(4g、14mmol)、カリウムビニルトリフルオロボレート(3.7g、28mmol)及びTEA(5.8mL、42mmol)のtert-ブタノール(60mL)溶液を、混合物を通してアルゴンを10分間泡立てることによって脱気した。Pd(dppf)Cl・DCM(571mg、0.16mmol)を加え、混合物を90℃にて14時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。粗材料をDCM及び水に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の90%EtOAcで溶出)によって精製し、3-((5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(1.1g、4.8mmol、34%収率)を得た。LCMS[M+H]:232.1。
ステップ2.1-(5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
炭酸セシウム(5.7g、17.2mmol)及びCDI(2.7g、17.2mmol)を、3-((5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(1.0g、4.3mmol)のアセトニトリル(50mL)溶液に室温にて加えた。次いで、反応混合物を95℃にて6時間加熱した。反応物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の90%EtOAcで溶出)によって精製し、1-(5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.8g、3.1mmol、72%収率)を得た。LCMS[M+H]:257.8。
ステップ3.3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
炭酸セシウム(2.5g、7.8mmol)及びPMBCl(1.1mL、7.8mmol)を、1-(5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.0g、3.9mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液に室温にて加えた。反応混合物を室温にて4時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の20~30%EtOAcで溶出)によって精製し、3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.6g、1.6mmol、41%収率)を得た。LCMS[M+H]:377.9。
ステップ4.3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-カルバルデヒド
四酸化オスミウム(t-BuOH中2.5重量%、0.79mL、0.079mmol)を、3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-ビニルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.6g、1.6mmol)のt-BuOH(4mL)及びジオキサン(4mL)溶液に0℃にて加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌した。次いで、混合物を0℃に冷却し、過ヨウ素酸ナトリウム(1.69g、7.95mmol)の水(5mL)溶液を加えた。混合物を室温にて2時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-カルバルデヒド(0.25g、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:380.2。
ステップ5.(R)-3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-((4-オキソヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-カルバルデヒド(200mg、0.52mmol)のTHF(5mL)溶液に、(R)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-4(3H)-オン(82mg、0.52mmol)、二塩化ジブチルスズ(158mg、1.02mmol)、及びトリエチルアミン(0.3mL、1.58mmol)を加えた。混合物を80℃にて1時間撹拌し、フェニルシラン(111mg、0.52mmol)を加えた。反応物を80℃にて1時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗(R)-3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-((4-オキソヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(130mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:520.3。
ステップ6.(R)-1-(5-((4-オキソヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
10%TfOHのTFA(2mL)溶液を、(R)-3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-((4-オキソヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(130mg、0.25mmol)に室温にて加えた。次いで、反応混合物を70℃にて3時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、(R)-1-(5-((4-オキソヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(10mg、0.025mmol、10%収率)を得た。LCMS[M+H]:400.1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.28(s,1H),7.83(dd,J=1.7,0.8Hz,1H),7.65(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.56(dd,J=8.7,0.7Hz,1H),4.47(ddd,J=13.2,3.3,1.8Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),4.09(d,J=1.6Hz,2H),3.97(dd,J=11.9,4.6Hz,1H),3.75-3.62(m,4H),3.60-3.48(m,2H),2.98-2.78(m,3H),2.11(td,J=11.8,3.3Hz,1H),1.97(t,J=11.1Hz,1H).
実施例117.(R)-1-(5-((3-(メトキシメチル)-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000176
実施例116、ステップ5~6の方法によって調製したが、ここで、(R)-2-(メトキシメチル)-1-メチルピペラジン[米国特許出願公開第2014/323463号明細書、2014、A1を参照されたい]を、ステップ5において(R)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-4(3H)-オンの代わりに使用した。LCMS[M+H]:388.0。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.15(t,J=1.2Hz,1H),7.81-7.73(m,2H),4.63(s,2H),4.20(t,J=6.6Hz,2H),3.97(d,J=11.8Hz,1H),3.82(d,J=13.3Hz,3H),3.69(s,1H),3.61-3.50(m,4H),3.48(s,3H),3.06(s,3H),2.90(t,J=6.7Hz,2H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例118.(R)-1-(5-((3-(ジフルオロメチル)-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000177
実施例116、ステップ5~6の方法によって調製したが、ここで、(R)-2-(ジフルオロメチル)-1-メチルピペラジンを、ステップ5において(R)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-4(3H)-オンの代わりに使用した。LCMS[M+H]:394.1。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.29(s,1H),7.82(d,J=1.8Hz,1H),7.63(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.55(d,J=8.7Hz,1H),6.05(td,J=55.0,3.4Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.73-3.60(m,2H),2.86(dt,J=11.3,7.4Hz,4H),2.73(d,J=11.4Hz,1H),2.58(d,J=10.9Hz,1H),2.50-2.38(m,4H),2.38-2.21(m,2H).
実施例119.1-(5-((4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000178
ステップ1.tert-ブチル4-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート
炭酸セシウム(0.303g、0.93mmol)及びPMBCl(83mg、0.53mmol)を、tert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.3g、0.46mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液に室温にて加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の90%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル4-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.12g、0.21mmol、47%収率)を得た。LCMS[M+H]:550.5。
ステップ2.3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩
HClの溶液(ジオキサン中4.0M、2mL)を、tert-ブチル4-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(100mg、0.21mmol)に加え、混合物を室温にて2時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(110mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:450.2。
ステップ3.1-(5-((4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(100mg、0.20mmol)及びシクロプロピルボロン酸(35mg、0.41mmol)のDCE(3mL)溶液に、NaCO(43mg、0.41mmol)、ビピリジン(32mg、0.20mmol)、及びCu(OAc)(37mg、0.20mmol)を加えた。混合物を60℃にて16時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、DCMで希釈し、水で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗1-(5-((4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(150mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:490.3。
ステップ4.1-(5-((4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
10%TfOHのTFA(5mL)溶液を、1-(5-((4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(150mg、0.30mmol)に室温にて加えた。次いで、反応混合物を90℃にて16時間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-((4-シクロプロピルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(11mg、0.02mmol、9%収率)を得た。LCMS[M+H]:370.0H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.16(d,J=1.4Hz,1H),7.83-7.70(m,2H),4.63(s,2H),4.20(t,J=6.6Hz,2H),3.80-3.52(m,8H),3.00(s,1H),2.90(t,J=6.7Hz,2H),1.03(d,J=4.3Hz,4H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例120.(R)-1-(5-((4-シクロプロピル-2-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000179
実施例119、ステップ5~6の方法によって調製したが、ここで、tert-ブチル(R)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレートを、ステップ1においてtert-ブチル4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボキシレートの代わりに使用した。LCMS[M+H]:384.0。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.06(s,1H),7.72(d,J=1.3Hz,2H),4.74(s,1H),4.20(t,J=6.6Hz,2H),4.14(s,1H),3.72-3.53(m,1H),3.22(d,J=10.6Hz,4H),2.89(t,J=6.6Hz,4H),2.21(t,J=7.6Hz,1H),1.53(d,J=6.4Hz,3H),0.76-0.58(m,4H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例121及び122.1-(5-((5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000180
ステップ1.tert-ブチル5-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート
トリエチルアミン(0.29mL、2.1mmol)を、3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-カルバルデヒド(400mg、1.05mmol)及びtert-ブチル2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート(223mg、1.05mmol)のDCM(5mL)溶液に室温にて加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌し、次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(444mg、2.1mmol)を加えた。反応物を室温にて14時間撹拌し、次いで、飽和水性NaHCOの溶液でクエンチした。混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の20~30%EtOAcで溶出)によって精製し、ラセミのtert-ブチル5-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート(0.25g、0.43mmol、41%収率)を得た。LCMS[M+H]:576.3。
異性体をキラルHPLCによって分離した:カラム:CHIRALPAK IG、250MM×21MM×5ミクロン、移動相:ヘキサン(A)EtOH:MeOH、1:1中の0.1%HCOOH、(B)、流量;15ML、均一濃度:60(A):40(B)。収集した画分を減圧下で濃縮し、
キラルピーク1:tert-ブチル5-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート(80mg);キラルHPLC:(8.64分)
キラルピーク2:tert-ブチル5-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート(80mg);キラルHPLC:(9.08分)
を得た。
ステップ2.1-(5-((2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩
HClの溶液(ジオキサン中4.0M、1mL)を、tert-ブチル5-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート(80mg、0.017mmol、キラルピーク1)のジオキサン(2mL)溶液に加え、混合物を室温にて3時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、1-(5-((2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(60mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:476.1。
ステップ3.3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-((5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
トリエチルアミン(0.028mL、0.20mmol)を、1-(5-((2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(50mg、0.1mmol)及びテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒド(11mg、0.10mmol)のDCM(5mL)溶液に室温にて加えた。反応混合物を室温にて1時間撹拌し、次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(42mg、0.20mmol)を加えた。反応物を室温にて4時間撹拌し、次いで、飽和水性NaHCOの溶液でクエンチした。混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-((5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.07g、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:574.3。
ステップ4.1-(5-((5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例121)
10%TfOHのTFA(5mL)溶液を、3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-((5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(70mg)に室温にて加えた。次いで、反応混合物を70℃にて2時間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-((5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(20mg、0.044mmol、40%収率)を得た。LCMS[M+H]:454.0H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.28(s,1H),7.94(d,J=1.7Hz,1H),7.70(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.60(d,J=8.7Hz,1H),4.18(t,J=6.6Hz,2H),4.05(s,2H),3.95(dd,J=10.7,5.2Hz,2H),3.56(d,J=11.9Hz,1H),3.51-3.34(m,4H),3.21(s,1H),3.15-2.98(m,3H),2.95-2.83(m,3H),2.17(d,J=14.3Hz,2H),2.07-1.88(m,2H),1.85-1.66(m,3H),1.43-1.27(m,2H).
実施例122.1-(5-((5-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
ステップ1においてキラルピーク2から実施例121の方法によって調製。LCMS[M+H]:454.1。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.07(s,1H),8.02(s,1H),7.77-7.71(m,1H),7.65(d,J=8.7Hz,1H),4.24(s,1H),4.19(t,J=6.6Hz,2H),3.97(d,J=11.5Hz,2H),3.75-3.36(m,6H),3.13(dt,J=3.4,1.7Hz,3H),2.89(t,J=6.6Hz,2H),2.36-2.17(m,2H),2.10-1.83(m,3H),1.73(d,J=13.1Hz,2H),1.46-1.25(m,4H).
実施例123.1-(5-((5-メチル-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000181
ステップ1においてキラルピーク1から実施例121の方法によって調製したが、ここで、パラホルムアルデヒドを、ステップ3においてテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:370.2。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.53(s,1H),7.88(d,J=1.5Hz,1H),7.67(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.89(s,2H),3.56-3.48(m,1H),3.37(s,1H),3.28-3.18(m,2H),2.98-2.84(m,6H),2.79(dd,J=11.8,1.7Hz,1H),2.26-2.08(m,2H),1.97(dd,J=13.6,10.3Hz,1H),1.78-1.65(m,1H).
実施例124.1-(5-((5-メチル-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000182
ステップ1においてキラルピーク2から実施例121の方法によって調製したが、ここで、パラホルムアルデヒドを、ステップ3においてテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルバルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:370.1。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.23(d,J=1.7Hz,1H),7.86(dd,J=8.8,1.8Hz,1H),7.78-7.72(m,1H),4.80-4.67(m,2H),4.20(t,J=6.6Hz,2H),4.00(d,J=4.1Hz,1H),3.91(s,1H),3.83(s,2H),3.72-3.59(m,2H),3.12(s,3H),2.91(t,J=6.6Hz,2H),2.41(s,2H),2.05(d,J=22.3Hz,2H).NHは溶媒交換によって観察されない。
実施例125.1-(5-((5-(メチルスルホニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000183
ステップ1.1-(5-((2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
10%TfOHのTFA(5mL)溶液を、tert-ブチル5-((3-(3-(4-メトキシベンジル)-2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート(70mg、キラルピーク1)に室温にて加えた。次いで、反応混合物を70℃にて2時間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、濃縮した。粗製物をDCM中の10%MeOHに溶解し、amberlyst-A21(遊離塩基)樹脂で塩基性化し、濾過した。濾液を濃縮し、粗1-(5-((2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(70mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:356.1。
ステップ2.1-(5-((5-(メチルスルホニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
トリエチルアミン(0.11mL、0.78mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.024mL、0.31mmol)を、1-(5-((2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(70mg)のDCM(10mL)溶液に室温にて加えた。混合物を室温にて2時間撹拌し、次いで、DCMで希釈し、水及びブラインで逐次的に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%HCOOHを使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-((5-(メチルスルホニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(15mg、0.031mmol、16%収率)を得た。LCMS[M+H]:434.1。H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.88(s,1H),7.78(s,1H),7.67(d,J=8.6Hz,1H),7.63(dd,J=8.7,1.6Hz,1H),4.06(t,J=6.6Hz,2H),3.88-3.77(m,2H),3.70-3.58(m,2H),3.23(dd,J=10.0,2.1Hz,1H),2.96(s,3H),2.90(ddt,J=12.2,5.8,2.9Hz,2H),2.80(t,J=6.6Hz,2H),2.73(dd,J=10.6,2.1Hz,1H),2.05-1.82(m,2H),1.79-1.56(m,2H).
実施例126.1-(5-((5-(メチルスルホニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000184
ステップ1においてキラルピーク2(実施例121、ステップ1)から実施例125の方法によって調製。LCMS[M+H]:434.1。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.29(s,1H),7.90(s,1H),7.67(dd,J=8.7,1.7Hz,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.6Hz,2H),3.97(d,J=3.1Hz,2H),3.84-3.75(m,2H),3.39-3.33(m,1H),3.15(dd,J=10.8,2.7Hz,1H),3.08-3.02(m,1H),2.97(s,3H),2.90(dt,J=13.3,4.3Hz,3H),2.16(s,1H),2.08-1.98(m,1H),1.87(dddd,J=13.5,11.2,4.6,2.4Hz,1H),1.79-1.70(m,1H).
実施例127.1-(5-(1-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000185
ステップ1.1-(5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
炭酸セシウム(4.59g、14.1mmol)及びCDI(2.28g、14.1mmol)を、3-((5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(1.0g、3.5mmol)のアセトニトリル(43mL)溶液に室温にて加えた。次いで、反応混合物を90℃にて16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。反応混合物をceliteを通して濾過し、これをDCM中の10%MeOHで洗浄した。濾液を濃縮し、粗材料をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中の10%MeOHで溶出)によって精製し、1-(5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.8g、2.6mmol、74%収率)を得た。
ステップ2.1-(5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
炭酸セシウム(2.51g、7.74mmol)及びPMBCl(0.52g、3.35mmol)を、1-(5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.80g、2.6mmol)のアセトニトリル(18mL)溶液に室温にて加えた。反応混合物を室温にて4時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の20~30%EtOAcで溶出)によって精製し、1-(5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.2g、2.7mmol、100%収率)を得た。LCMS[M+H]:429.9。
ステップ3.1-(5-アセチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
トリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(604mg、1.67mmol)及びPd(PPhCl(98mg、0.14mmol)を、1-(5-ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(600mg、1.39mmol)のDMF(8mL)溶液に室温にて加えた。混合物を90℃にて3時間撹拌し、次いで、室温に冷却し、1NのHCl水溶液で酸性化した。混合物をEtOAc及び水に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサンで溶出)によって精製し、1-(5-アセチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.18g、0.46mmol、33%収率)を黄色の固体として得た。LCMS[M+H]:393.9。
ステップ4.3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-(1-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
1-(5-アセチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-メトキシベンジル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(180mg、0.48mmol)のTHF(5mL)溶液に、1-メチルピペラジン(138mg、1.37mmol)、二塩化ジブチルスズ(289mg、0.95mmol)、及びトリエチルアミン(0.2mL)を加えた。混合物を80℃にて1時間撹拌し、フェニルシラン(0.2)を加えた。反応物を80℃にて12時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOH/DCMで溶出)によって精製し、3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-(1-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.12g、0.25mmol、55%収率)を黄色の油として得た。LCMS[M+H]:478.1。
ステップ5.1-(5-(1-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
10%TfOHのTFA(2.2mL)溶液を、3-(4-メトキシベンジル)-1-(5-(1-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(120mg、0.25mmol)に室温にて加えた。次いで、反応混合物を90℃にて2時間加熱した。次いで、反応物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、1-(5-(1-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(18mg、0.05mmol、20%収率)を得た。LCMS[M+H]:358.0H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.52(s,1H),7.81(d,J=1.7Hz,1H),7.65(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),4.17(t,J=6.7Hz,2H),3.60(q,J=6.7Hz,1H),2.89(t,J=6.6Hz,2H),2.64(d,J=77.3Hz,8H),2.45(s,3H),1.43(d,J=6.7Hz,3H).
実施例128.
Figure 2024509625000186
ステップ1:5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン
炭酸カリウム(0.77g、5.6mmol)及びアセトヒドロキサム酸(0.42g、5.6mmol)を、3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチルベンゾニトリル(0.40g、1.9mmol)のDMF(4mL)溶液に室温にて加えた。混合物を室温にて一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc及び水に分配し、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(0.40g、1.8mmol、94%収率)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:227.0。
ステップ2:3-((5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンニトリル
炭酸セシウム(0.75g、2.3mmol)を、5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(0.40g、1.8mmol)及びアクリロニトリル(0.12mL、1.8mmol)のMeCN(8mL)溶液に室温にて加えた。混合物を80℃にて3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、オレンジ色の懸濁液をceliteを通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗3-((5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンニトリル(0.48g、1.7mmol、97%収率)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:280.0。
ステップ3:3-((5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド
硫酸(1mL)を、3-((5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンニトリル(0.48g、1.7mmol)のTFA(5mL)溶液に室温にて滴下で加えた。混合物を室温にて一晩撹拌した。次いで、反応混合物を氷冷水中に注ぎ、10分間撹拌した。形成された沈殿物を濾過によって収集し、水、それに続いてジエチルエーテルで3回洗浄した。固体を真空下で乾燥させ、3-((5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(0.42g、1.4mmol、82%収率)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS[M+H]:298.0。
ステップ4.tert-ブチル(S)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
3-((5-ブロモ-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)アミノ)プロパンアミド(250mg、0.84mmol)のトルエン(3mL)及び水(0.3mL)懸濁液に、室温にてCsCO(820mg、2.52mmol)、カリウム(S)-((4-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)トリフルオロボレート(1.34g、4.19mmol)及びRuPhos(78mg、0.17mmol)、それに続いてPd(OAc)(19mg、0.084mmol)を加えた。混合物を100℃にて4時間撹拌し、次いで、室温に冷却し、EtOAc及び水に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中の10~100%EtOAcで溶出)によって精製し、tert-ブチル(S)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(220mg、0.51mmol、61%収率)を得た。LCMS[M+H]:432.5。
ステップ5.tert-ブチル(S)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
炭酸セシウム(82mg、0.25mmol)及びCDI(68mg、0.42mmol)を、tert-ブチル(S)-4-((3-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(90mg、0.21mmol)のアセトニトリル(2mL)溶液に室温にて加えた。次いで、反応混合物を90℃にて16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。反応混合物をEtOAc及び水に分配し、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗tert-ブチル(S)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(100mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:458.2。
ステップ6.(S)-1-(4-メチル-5-((3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩
HClの溶液(ジオキサン中4.0M、2mL、8mmol)を、tert-ブチル(S)-4-((3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-5-イル)メチル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレートの溶液(100mg、0.22mmol)に加え、混合物を室温にて2時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、(S)-1-(4-メチル-5-((3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(100mg、粗製物)を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。LCMS[M+H]:358.2。
ステップ7.(S)-1-(5-((4-イソブチル-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
トリエチルアミン(8mg、0.076mmol)を、(S)-1-(4-メチル-5-((3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(20mg、0.051mmol)及びイソブチルアルデヒド(11mg、0.15mmol)のDCM(2mL)懸濁液に室温にて加えた。反応混合物を室温にて10分間撹拌し、次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(43mg、0.20mmol)を加えた。反応物を室温にて2時間撹拌し、次いで、DCM及び水で希釈した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSOに溶解し、1ミクロンフィルターを通して濾過し、ACN/水/0.1%ギ酸を使用して逆相HPLCによって精製した。生成物を含有する画分を合わせ、凍結乾燥し、(S)-1-(5-((4-イソブチル-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンのギ酸塩(14mg、0.027mmol、53%収率)を得た。LCMS[M+H]:414.2。H NMR(500MHz,DMSO)δ 10.91(s,1H),7.61(d,J=7.1Hz,2H),4.08(t,J=11.8Hz,2H),3.84(dt,J=11.6,5.3Hz,1H),3.80-3.45(m,3H),3.36-3.06(m,3H),2.94(ddd,J=17.3,11.3,6.4Hz,4H),2.74(dt,J=17.0,4.6Hz,1H),2.36(s,3H),2.00(s,1H),1.25(s,3H),0.95(dd,J=10.7,6.5Hz,7H).
実施例129.(S)-1-(5-((3,4-ジメチルピペラジン-1-イル)メチル)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000187
実施例128の方法によって調製したが、ここで、パラホルムアルデヒドを、ステップ7においてイソブチルアルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:372.4。H NMR(500MHz,DMSO)δ 10.92(s,1H),7.61(q,J=8.6Hz,2H),4.97(s,2H),4.10(td,J=11.7,4.6Hz,1H),3.93-3.84(m,1H),3.73(s,2H),3.45(s,1H),3.30-2.89(m,4H),2.87-2.62(m,4H),2.49(s,3H),2.27(s,1H),1.23(d,J=6.4Hz,3H).
実施例130.(S)-1-(5-((4-(シクロプロピルメチル)-3-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-4-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
Figure 2024509625000188
実施例128の方法によって調製したが、ここで、シクロプロパンカルバルデヒドを、ステップ7においてイソブチルアルデヒドの代わりに使用した。LCMS[M+H]:412.2。H NMR(500MHz,DMSO)δ 10.93(s,1H),7.62(q,J=8.7Hz,2H),4.09(dt,J=9.8,6.7Hz,2H),3.86(dt,J=11.6,5.3Hz,1H),3.72(d,J=30.6Hz,3H),3.31(s,1H),3.17(d,J=18.7Hz,2H),3.06-2.83(m,4H),2.75(dt,J=17.0,4.5Hz,1H),2.49(s,3H),2.36(d,J=20.0Hz,1H),1.24(d,J=6.4Hz,3H),1.04(s,1H),0.64(s,2H),0.38(d,J=27.5Hz,2H).
生物学的データ
略語
BSA ウシ血清アルブミン
Cas9 CRISPR関連タンパク質9
CRISPR クラスター化して規則的な配置の短い回文配列リピート
crRNA CRISPR RNA
DMEM ダルベッコ変法イーグル培地
DMSO ジメチルスルホキシド
DTT ジチオスレイトール
EDTA エチレンジアミン四酢酸
eGFP 高感度緑色蛍光タンパク質
FACS 蛍光活性化細胞選別
FBS ウシ胎仔血清
FITC フルオレセイン
Flt3L Fms関連チロシンキナーゼ3リガンド,Flt3L
HbF 胎児ヘモグロビン
HEPES (4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)
IMDM イスコフ改変ダルベッコ培地
KCl 塩化カリウム
mPB 動員末梢血
PBS リン酸緩衝生理食塩水
rhEPO 組換えヒトエリスロポエチン
rhIL-3 組換えヒトインターロイキン-3
rhIL-6 組換えヒトインターロイキン-6
rhSCF 組換えヒト幹細胞因子
rhTPO 組換えヒトトロンボポエチン
RNP リボ核タンパク質
shRNA 低分子ヘアピンRNA
tracrRNA トランス活性化型crRNA
WIZ 広い間隔で配置されたジンクフィンガー含有タンパク質
材料及び方法
実施例131:HiBitタグ融合タンパク質アッセイにおけるWIZタンパク質レベルの定量化
PromegaのHiBitシステムを使用して、化合物に応答したWIZタンパク質レベルの変化を測定するハイスループットの定量的アッセイを開発した。HiBitタグは、スプリットナノルシフェラーゼに由来したもので、以下のタンパク質配列:VSGWRLFKKIS(配列番号1)を有する。ナノルシフェラーゼの相補断片(LgBitとして知られる、供給元Promega)をHiBitタグに加えると、その活性を正確に測定することのできる活性ナノルシフェラーゼ酵素が形成された。このようにして、HiBitタグを有する融合タンパク質のレベルを細胞ライセート中で定量化することができる。
Invitrogen(商標)pLenti6.2/V5 DEST骨格をベースとして、WIZの上流にHiBitタグを置くレンチウイルスベクターを構築し、HSVTKプロモーターから融合タンパク質を発現させた。
集団中の全ての細胞でHiBit-WIZ融合タンパク質が適度に一貫して発現することを確実にするため、このコンストラクトの単一コピーを有する細胞から安定細胞株を構築した。Invitrogen(商標)のViraPower(商標)キットを使用して、コンストラクトがパッケージングされたレンチウイルスを作製した。ATCCの293T細胞(カタログ番号:CRL-3216)にウイルスを低い感染多重度で感染させて、培養培地中で2週間、5μg/mLブラストサイジンによって選択した。
化合物で処理した細胞株におけるHiBit-WIZタグ付加融合タンパク質のレベルは、以下のとおり測定した:
1日目、細胞を通常の成長培地で1.0×10細胞/mlに希釈した。ソリッド白色384ウェルプレートの各ウェルに20μLの細胞懸濁液をプレーティングした。37℃及び5%COの加湿した組織培養インキュベーターにおいてプレートを一晩インキュベートした。
2日目、384ウェルプレートに化合物の段階希釈を作成した。化合物プレートは、列1、2、23、24にDMSO、並びに列3~12及び列13~22に10点の化合物希釈系列としてセットアップした。化合物の10mMストック溶液を列3又は13に入れ、各化合物につき10点希釈系列ができるまで1:5段階希釈を行った。プレーティングした細胞へと、Echo(登録商標)(Labcyte)音響式移送によって50nLの希釈した化合物を移した。化合物の最も高い濃度は25μMであった。37℃及び5%COの加湿した組織培養インキュベーターにおいてプレートを一晩(約18時間)インキュベートした。
3日目、プレートをインキュベーターから取り出し、室温で60分間平衡化させた。HiBit基質(Nano-Glo(登録商標)HiBit Lytic検出システム、Promega カタログ番号:N3050)を製造者のプロトコルによる記載どおり加えた。プレートを室温で30分間インキュベートし、EnVision(登録商標)リーダー(PerkinElmer(登録商標))を使用して発光を読み取った。Spotfire(登録商標)ソフトウェアパッケージを使用してデータを分析及び可視化した。
化合物のWIZ分解活性(表1)
表1は、293T細胞におけるWIZ HiBitアッセイでの本開示の化合物のWIZ分解活性を示す。WIZ Amaxは、DMSOで正規化した、曲線当てはめ後の25uMでのWIZ-HiBit残留率を反映する。これは、DMSO対照を100%とする正規化、用量反応データ(10点、5倍)のパラメトリック曲線当てはめと、続く当てはめた方程式を用いた25uMでの反応の計算によって計算した(nd=未決定)。
実施例132:小分子HbF誘導アッセイ
凍結保存された初代ヒトCD34造血幹細胞・前駆細胞をAllCells,LLC.から入手した。このCD34細胞は、健常ドナーの末梢血から顆粒球コロニー刺激因子の投与によって動員した後に単離された。2相培養法を用いて細胞をエキソビボで赤血球系統へと分化させた。第1相では、細胞は、rhSCF(50ng/mL、Peprotech(登録商標),Inc.)、rhIL-6(50ng/mL、Peprotech(登録商標),Inc.)、rhIL-3(50ng/mL、Peprotech(登録商標),Inc.)、及びrhFlt3L(50ng/mL、Peprotech(登録商標),Inc.)、並びに1×抗生物質-抗真菌薬(Life Technologies、Thermo Fisher Scientific)を補足したStemSpan(商標)無血清増殖培地(Serum-Free Expansion Media:SFEM)(STEMCELL Technologies Inc.)中、5%COにて37℃で6日間培養した。第2相の間は、細胞は、赤血球系分化培地中5,000細胞/mLで、化合物の存在下に、5%COにて37℃で7日間培養した。赤血球系分化培地は、インスリン(10μg/mL、Sigma Aldrich)、ヘパリン(2U/mL Sigma Aldrich)、ホロトランスフェリン(330μg/mL、Sigma Aldrich)、ヒト血清AB(5%、Sigma Aldrich)、ヒドロコルチゾン(1μM、STEMCELL Technologies)、rhSCF(100ng/mL、Peprotech(登録商標),Inc.)、rhIL-3(5ng/mL、Peprotech(登録商標),Inc.)、rhEPO(3U/mL、Peprotech(登録商標),Inc.)、及び1×抗生物質-抗真菌薬を補足したIMDM(Life Technologies)を含む。化合物は全て、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させて希釈し、30uMから始まる7点、1:3希釈系列で試験するため、0.3%DMSOの最終濃度となるように培養培地に加えた。
染色及びフローサイトメトリー
生存能分析のため、試料を洗浄し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に再懸濁し、LIVE/DEAD(商標)固定可能バイオレット死細胞染色キット(Life Technologies、L34963)で20分間染色した。次に細胞を再びPBSで洗浄し、2%ウシ胎仔血清(FBS)、及び2mM EDTAを補足したPBSに再懸濁して、細胞表面マーカー分析用に調製した。細胞をアロフィコシアニンコンジュゲートCD235a(1:100、BD Biosciences、551336)及びブリリアントバイオレットコンジュゲートCD71(1:100、BD Biosciences、563767)抗体で20分間標識した。細胞質胎児ヘモグロビン(HbF)の分析のため、固定(BioLegend(登録商標)、420801)及び透過処理・洗浄(BioLegend(登録商標)、421002)緩衝液を製造者のプロトコルに従い使用して細胞を固定し、透過処理した。透過処理段階の間に、細胞をフィコエリトリンコンジュゲート又はFITCコンジュゲートHbF特異的抗体(1:10~1:25、Invitrogen(商標)、MHFH04-4)で30分間染色した。染色した細胞をリン酸緩衝生理食塩水で洗浄した後、FACSCanto(商標)IIフローサイトメーター又はLSRFortessa(商標)(BD Biosciences)で分析した。データ分析はFlowJo(商標)ソフトウェア(BD Biosciences)で実施した。
化合物のHbF誘導活性(表2)
mPB CD34+細胞を6日間増殖させて、次に化合物の存在下で7日間、赤血球を分化させた。細胞を固定し、染色し、フローサイトメトリーによって分析した。表2は、化合物のHbF誘導活性を示す。HbF Amax=当てはめた用量反応曲線におけるHbF陽性染色された細胞の割合(%HbF+細胞)の最高値。DMSO処理した細胞のベースライン%HbF+細胞は約30~40%である。
実施例133:shRNA及びCRISPRアッセイ用の細胞培養
ピルビン酸ナトリウム、非必須アミノ酸、10%FBS、2mM L-グルタミン、100U/mLペニシリン/ストレプトマイシン、25mM HEPESを含有するDMEM高グルコース完全培地にHEK293T細胞を維持した。特に明記しない限り、HEK293T細胞の培養用の試薬は全て、Invitrogen(商標)から入手した。
各50ng/mLのrhTPO、rhIL-6、rhFLT3L、rhSCFを補足したStemSpan(商標)無血清増殖培地(SFEM)(STEMCELL Technologies Inc.)に動員末梢血(mPB)CD34+細胞(AllCells、LLC)を2~3日間維持した後、WIZを標的とするshRNA形質導入又は標的化リボ核タンパク質(RNP)エレクトロポレーションを行った。サイトカインは全て、Peprotech(登録商標),Inc.から入手した。細胞培養物は、加湿した組織培養インキュベーターにおいて37℃及び5%COで維持した。
WIZを標的とするshRNAレンチウイルスクローンの作成
WIZに対するそれぞれのshRNAの5’-リン酸化したセンス及びアンチセンス相補的一本鎖DNAオリゴが、Integrated DNA Technologies,Inc.(IDT)によって合成された。各DNAオリゴヌクレオチドは、続くレンチウイルスベクター骨格への適合性のあるライゲーションのため、それぞれ5’末端及び3’末端にPmeI/AscI制限オーバーハングを有するように設計した。NEB Buffer 2(New England Biolabs(登録商標)Inc.)中で等モルの各々の相補的オリゴヌクレオチドを、加熱ブロック上で98℃で5分間加熱し、続いて卓上で室温に冷却することによりアニールした。T4 DNAリガーゼキット(New England Biolabs)を使用して、アニールした二本鎖DNAオリゴヌクレオチドを、PmeI/AscIで消化したpHAGEレンチウイルス骨格にライゲートした。ライゲーション反応物を化学的にコンピテントなStbl3細胞(Invitrogen(商標))に製造者のプロトコルに従い形質転換した。Alta Biotech LLCによりシーケンシングプライマー(5’-ctacattttacatgatagg-3’、配列番号2)を用いて陽性クローンが確認され、プラスミドが精製された。
150mm組織培養皿フォーマットでLipofectamine 3000試薬を製造者(Invitrogen(商標))の指示に従い使用して、pCMV-dR8.91及びエンベローププラスミドを発現するpCMV-VSV-GをHEK293T細胞にコトランスフェクトすることにより、それぞれのshRNAコンストラクト用のレンチウイルス粒子を作成した。コトランスフェクション後48時間でレンチウイルス上清を回収し、0.45μmフィルタ(Millipore)でろ過し、Ultracel-100膜を備えたAmicon Ultra 15(Millipore)を使用して濃縮した。HEK293T細胞の段階希釈及び感染後に、eGFP発現を形質導入マーカーとして使用したフローサイトメトリーによってレンチウイルス粒子の各々の感染単位を決定した。
shRNA配列は以下のとおりである:
shWIZ_#1 5’-AGCCCACAATGCCACGGAAAT-3’(配列番号3);
shWIZ_#2 5’-GCAACATCTACACCCTCAAAT-3’(配列番号4);
shWIZ_#4 5’-TGACCGAGTGGTACGTCAATG-3’(配列番号5);
shWIZ_#5 5’-AGCGGCAGAACATCAACAAAT-3’(配列番号6)
mPB CD34+細胞のレンチウイルスshRNA形質導入及びFACS
レトロネクチン(retronectin)をコートした組織培養処理していない96ウェル平底プレート(Corning,Inc.)で、mPB CD34+形質導入を実施した。簡潔に言えば、プレートを100μLのRetroNectin(登録商標)(1μg/mL)(TAKARABIO,Inc.)でコートし、密閉し、4℃で一晩インキュベートした。次にRetroNectin(登録商標)を除去し、プレートをPBS中のBSA(ウシ血清アルブミン)(1%)と共に室温で30分間インキュベートした。続いて、BSA(ウシ血清アルブミン)を吸い取り、100μLのレンチウイルス濃縮物を補充し、2000×gで室温にて2時間遠心した。次に、残存する上清を穏やかなピペッティングで取り除き、mPB CD34+細胞の形質導入の準備を整えた。各50ng/mLのrhTPO、rhIL-6、rhFLT3L、rhSCFを補足した150μLのStemSpan(商標)無血清増殖培地(Serum-free Expansion Medium:SFEM)に1万個の細胞を播いて形質導入を開始させた。細胞を72時間培養した後、eGFP発現をマーカーとして使用して形質導入効率を評価した。
FACSAria(商標)III(BD Biosciences)でeGFP陽性細胞を選別した。簡潔に言えば、形質導入したmPB CD34+細胞集団を洗浄し、1×ハンクス緩衝生理食塩溶液、EDTA(1mM)及びFBS(2%)を含有するFACS緩衝液で再懸濁した。選別されたeGFP陽性細胞を赤血球系分化アッセイに使用した。
WIZのターゲティングCRISPRノックアウト
Integrated DNA Technologies,Inc.からAlt-R CRISPR-Cas9 crRNA及びtracrRNA(5’-AGCAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGCUUU-3’;配列番号7)を購入した。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)機械(Bio-Rad)を使用して95℃で5分間加熱し、続いて卓上で室温に冷却することにより、等モルのtracrRNAをトリス緩衝液(10mM、pH7.5)中でWIZターゲティングcrRNA(表3)とアニールした。続いて、HEPES(100mM)、KCl(50mM)、MgCl(2.5mM)、グリセロール(0.03%)、DTT(1mM)及びトリスpH7.5(2mM)を含有する1×緩衝液中で、アニールしたtracrRNA:crRNAを6ugのCas9と37℃で5分間混合することにより、リボ核タンパク質(RNP)複合体を作成した。
4D-Nucleofector(商標)(Lonza)で製造者の推奨に従いRNP複合体のエレクトロポレーションを実施した。簡潔に言えば、ヌクレオキュベット(nucleocuvette)において、補足材料を含むPrimary Cell P3緩衝液(Lonza)に再懸濁した50,000個のmPB CD34+細胞を1ウェル当たり5μLのRNP複合体と予め混合し、室温で5分間インキュベートした。続いて、この混合物をCM-137プログラムを用いてエレクトロポレートした。細胞をRNPエレクトロポレーション後72時間培養した後、赤血球系分化を開始した。crRNA配列を以下の表3に示す。
shRNA形質導入後又はRNPエレクトロポレーション後のmPB CD34+細胞の赤血球系分化
赤血球系分化は、96ウェル組織培養プレートに1ウェル当たり8,000個のRNPエレクトロポレーション後又はFACS選別後のeGFP+ mPB CD34+細胞を播くことから開始した。基礎分化培地は、IMDM(イスコフ改変ダルベッコ培地)、ヒトAB型血清(5%)、トランスフェリン(330μg/mL)、インスリン(10μg/mL)及びヘパリン(2IU/mL)からなる。分化培地には、rhSCF(100ng/mL)、rhIL-3(10ng/mL)、rhEPO(2.5U/mL)及びヒドロコルチゾン(1μM)を補足した。4日間の分化後、新鮮培地に細胞を分割(1:4)して最適成長密度を維持した。細胞を更に3日間培養し、胎児ヘモグロビン(HbF)発現の評価に利用した。
RNA-seqによるHbF遺伝子発現の分析
mPB CD34+ HSCにおいて、WIZ_6及びWIZ_18 gRNA又はノンターゲティングスクランブルgRNA陰性対照を使用して、WIZの標的化したCRISPR/Cas9ノックアウト(KO)を2回独立に行った。次に赤血球系分化のためKO及び陰性対照からの細胞を7日間培養し、全RNA単離(Zymo Research、カタログ番号R1053)に使用した。単離されたRNAのクオリティを決定した後、Agilent RNA 6000 Picoキット(Agilent、カタログ番号5067-1513)を用いてシーケンシングした。RNAシーケンシングライブラリは、Illumina TruSeq Stranded mRNA試料調製プロトコルを用いて調製し、Illumina NovaSeq6000プラットフォーム(Illumina)を使用してシーケンシングした。試料は、2×76塩基対の長さにシーケンシングした。各試料について、salmonバージョン0.8.2(Patro et al.2017;doi:10.1038/nmeth.4197)を使用して、シーケンシングした断片を、ENSEMBLデータベースによって提供されるヒト参照ゲノムhg38のアノテーション付き転写物にマッピングした。tximportを使用して転写物レベルカウントのカウントを合計することにより、遺伝子毎の発現レベルを入手した(Soneson et al.2015;doi:10.12688/f1000research.7563.1)。DESeq2を使用してライブラリサイズ及び転写物長さの差を正規化し、WIZを標的とするgRNAで処理した試料と、スクランブルgRNA対照で処理した試料との発現差を検定した(Love et al.2014;doi:10.1186/s13059-014-0550-8)。データは、ggplot2を用いて可視化した(Wickham H(2016).ggplot2:Elegant Graphics for Data Analysis.Springer-Verlag New York.ISBN 978-3-319-24277-4;https://ggplot2.tidyverse.org)。
HbF細胞内染色
10万個の細胞をアリコートに分けてU字底96ウェルプレートに入れ、製造者の推奨に従い(Invitrogen)、LIVE/DEAD固定可能バイオレット生死判別色素の希釈液によって暗所下に20分間染色した。細胞をFACS染色緩衝液で洗浄し、続いて抗CD71-BV711(BD Biosciences)及び抗CD235a-APC(BD Biosciences)によって暗所下に20分間染色した。3容量の1×PBSによる2ラウンドの洗浄後、細胞を1×BD Cytofix/Cytoperm(BD Biosciences)によって暗所下に室温で30分間、固定及び透過処理した。続いて、細胞を3容量の1×透過処理/洗浄緩衝液(BD Biosciences)で2回洗浄した。抗HbF-FITC(ThermoScientific)を1×透過処理/洗浄緩衝液中に希釈(1:25)し、透過処理した(permeablized)細胞に加え、暗所下に室温で30分間インキュベートした。次に、細胞を3容量の1×透過処理/洗浄緩衝液で2回洗浄し、LSR Fortessa(BD Biosciences)を使用してフローサイトメトリーにより分析した。データはFlowJoソフトウェアで分析した。
結果
WIZ KOは、赤血球系分化に伴うHBG1/2発現を上方制御する
2つの独立したgRNA(WIZ_6及びWIZ_18)を使用したWIZの標的化したKOでは、図1Aに見られるとおり、胎児ヘモグロビン遺伝子(HBG1/2)の上方制御が実証された。
WIZの欠損はmPB CD34由来赤血球系細胞における胎児ヘモグロビン発現を誘導する
WIZがHbF発現の負の調節因子かどうかを検証するため、shRNA及びCRISPR-Cas9媒介ノックダウン及びノックアウト機能的遺伝学手法を採用した。mPB CD34細胞をshRNA又はCRISPR-Cas9試薬で処理し、7日間の赤血球系分化の後、フローサイトメトリーで分析した。WIZ転写物を標的化してノックダウンすると、陰性対照のスクランブル化shRNAの40%と比較して、78~91%のHbF細胞となる。エラーバーは、各3テクニカルレプリケートでの2バイオロジカルレプリケートの標準誤差を表す(図1B)。CRISPR/Cas9の媒介によってWIZを標的化して欠損させると、ランダムガイドcrRNAの39%と比較して、62~88%のHbF+細胞となる。エラーバーは、4テクニカルレプリケートでの1生体試料の標準誤差を表す(図1C)。要約すると、これらの結果は、WIZの欠損がヒト初代赤血球系細胞においてHbFを誘導することを示している。従って、ジンクフィンガー転写因子である、広い間隔で配置されたジンクフィンガーモチーフ(Widely Interpaced Zinc Finger Motif:WIZ)が、HbF誘導の新規標的として同定された。これらのデータは、WIZが胎児ヘモグロビン発現の調節因子であり、鎌状赤血球症及びβ-サラセミアに対する新規治療標的に相当するという遺伝学的エビデンスを提供する。
このように幾つかの実施形態の幾つかの態様を説明したが、当業者には様々な代替例、変形例、及び改良例が容易に想起され得ることが理解されるべきである。かかる代替例、変形例、及び改良例は本開示の一部であることが意図され、且つ本開示の趣旨及び範囲の範囲内にあることが意図される。従って、前述の説明及び図面は単に例に過ぎない。
当業者は、本明細書に具体的に記載される具体的な実施形態の数多くの均等物を認識し、又は常法に過ぎない実験を用いてそれを確かめることができるであろう。かかる均等物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (79)

  1. 式(I’’)の化合物又は薬学的に許容されるその塩
    Figure 2024509625000194

    [式中、
    Figure 2024509625000195

    は、単結合又は二重結合であり;
    Xは、CH、CF、及びNから選択され;
    Yは、CH、CR及びN-Rから選択され;
    Zは、CH、CR及びN-Rから選択され、
    ここで、YがN-Rであるとき、Zは、CH、及びCRから選択され、ZがN-Rであるとき、Yは、CH、及びCRから選択されるように、Y及びZの少なくとも1つは、N-Rであり、
    ここで、Y又はZのCRのRがオキソであるとき、Rは存在せず;
    は、水素、C~Cアルキル、ハロ(例えば、F、Cl)、C~Cアルコキシル、及びC~Cシクロアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択され、
    R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している前記隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
    2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
    は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、C~C10シクロアルキル、-C(=O)-O-(R)並びに-C(=O)-(R)から選択され、ここで、前記C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
    或いは
    は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、前記C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
    各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
    は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
    は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、NR、及びC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、前記C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
    6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
    6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素、C~Cシクロアルキル及びC~Cアルキルから選択されるか;
    或いは
    及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    nは、0、1、2、3又は4であり;
    mは、0、1又は2であり;
    pは、0又は1である]。
  2. Yが、CH、及びCR、例えば、CHRから選択され、Zが、N-Rである、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体。
  3. が、水素、C~Cアルキル、及びハロ(例えば、F、Cl)から選択される、請求項1及び2のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体。
  4. が、水素である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、若しくは互変異性体。
  5. 式(I’)を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
    Figure 2024509625000196

    [式中、
    Figure 2024509625000197

    は、単結合又は二重結合であり;
    Xは、CH、CF、及びNから選択され;
    R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している前記隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
    2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
    は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、-C(=O)-O-(R)及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、前記C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
    或いは
    は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、前記C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
    各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
    は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
    は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、前記C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
    6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
    6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
    或いは
    及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    nは、0、1、2、3又は4であり;
    mは、0、1又は2であり;
    pは、0又は1である]。
  6. 式(I)を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
    Figure 2024509625000198

    [式中、
    Xは、CH、CF、及びNから選択され;
    R’は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している前記隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
    2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
    は、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、-C(=O)-O-(R)及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、前記C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルは、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
    或いは
    は、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRは、それが付着している炭素原子と一緒になって、N、O及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    各R3aは、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、前記C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールは、0~4回出現するR3bで置換されており;
    各R3bは、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
    は、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aは、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
    は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR6aで置換されており、前記C~Cシクロアルキルは、0~1回出現するR6bで置換されており;
    6aは、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
    6bは、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
    或いは
    及びRは、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    nは、0、1、2、3又は4であり;
    mは、0、1又は2であり;
    pは、0又は1である]。
  7. Xが、CH及びNから選択され;
    R’が、水素であり;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    各Rが、非置換C~Cアルキル、C~Cハロアルキル及びハロから独立に選択されるか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRが、それらが付着している前記隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
    が、水素、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、前記C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルが、0~3回出現するR3aで独立に置換されているか;
    或いは
    が、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRが、それが付着している炭素原子と一緒になって、N及びOから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    各R3aが、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、前記C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールが、0~4回出現するR3bで置換されており;
    各R3bが、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
    が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    が、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~1回出現するR6aで置換されており、前記C~Cシクロアルキルが、0~1回出現するR6bで置換されており;
    6aが、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
    6bが、クロロ、フルオロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
    或いは
    及びRが、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    nが、0、1、2又は3であり;
    mが、0、1又は2であり;
    pが、0又は1である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  8. Xが、CH及びNから選択され;
    R’が、水素であり;
    が、水素であり;
    各Rが、非置換C~Cアルキル及びハロから独立に選択されるか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRが、それらが付着している前記隣接していない炭素原子と一緒になって、C~Cアルキレン架橋環を形成し;
    が、C~Cアルキル、-SO、C~Cハロアルキル及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、前記C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルが、0~3回出現するR3aで独立に置換されており;
    或いは
    が、それが付着している窒素原子と一緒になって、及びRが、それが付着している炭素原子と一緒になって、0~1個のさらなるOヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    各R3aが、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、前記C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びフェニルが、0~4回出現するR3bで置換されており;
    各R3bが、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
    が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    が、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
    或いは
    及びRが、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    nが、0、1、2又は3であり、例えば、nが、0、1又は2であり;
    mが、0、1又は2であり、例えば、mが、1又は2であり;
    pが、0又は1である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  9. Xが、CH及びNから選択され;
    R’が、水素であり;
    が、水素であり;
    各Rが、非置換C~Cアルキル及びフルオロから独立に選択され;
    が、C~Cアルキル、-SO及びC~Cハロアルキルから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~2回出現するR3aで置換されており、前記C~Cハロアルキルが、0~1回出現するR3aで置換されており;
    各R3aが、C~Cシクロアルキル、N及びOから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~6員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、前記C~Cシクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~6員ヘテロアリール及びフェニルが、0~3回出現するR3bで置換されており;
    各R3bが、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから独立に選択され;
    が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    nが、0、1又は2であり;
    mが、1又は2であり;
    pが、0又は1である請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  10. Xが、CH及びNから選択され;
    R’が、水素であり;
    が、水素であり;
    各Rが、独立に、C~Cアルキルであり;
    が、C~Cアルキル、-SO及び非置換C~Cハロアルキルから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~2回出現するR3aで置換されており;
    各R3aが、C~Cシクロアルキル、1個のOヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~6員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、前記C~Cシクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~6員ヘテロアリール及びフェニルが、0~2回出現するR3bで置換されており;
    各R3bが、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから独立に選択され;
    が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、及びフェニルから選択され、例えば、Rが、C~Cアルキルであり;
    nが、0、1又は2であり;
    mが、1又は2であり;
    pが、1である、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  11. Xが、CH及びNから選択され;
    R’が、水素であり;
    が、水素であり;
    各Rが、非置換C~Cアルキルから独立に選択され;
    が、C~Cアルキル、-SO及び非置換C~Cハロアルキルから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~2回出現するR3aで置換されており;
    各R3aが、C~Cシクロアルキル、1個のOヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、1~2個のNヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、及びフェニルから独立に選択され、ここで、前記C~Cシクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、6員ヘテロアリール及びフェニルが、0~2回出現するR3bで置換されており;
    各R3bが、クロロ、フルオロ、C~Cハロアルキル、及びC~Cアルキルから独立に選択され;
    が、C~Cアルキルであり;
    nが、0、1又は2であり;
    mが、1であり;
    pが、1である、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  12. 式(Ia)を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
    Figure 2024509625000199
  13. 式(Ib)を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
    Figure 2024509625000200
  14. 式(Ic)を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
    Figure 2024509625000201

    [式中、
    Xは、CH、C-F及びNから選択され;
    2bは、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、及びハロから選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されており;
    2cは、水素及びC~Cアルキルから選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;
    或いはR2b及びR2cは、それらが付着している炭素原子と一緒になって、オキソ基を形成し;
    2d及びR2eのそれぞれは、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されており;
    2fは、水素であり;
    或いはR2b及びR2e又はR2b及びR2fは、それらが付着している炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
    2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
    は、請求項1から13のいずれかに定義されている]。
  15. Xが、CH及びNから選択され;
    2bが、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、及びハロから選択され;
    2cが、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    2d及びR2eのそれぞれが、水素、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、及びハロから独立に選択され;
    2fが、水素であり;
    或いはR2b及びR2e又はR2b及びR2fが、それらが付着している炭素原子と一緒になって、C~Cアルキレン架橋環を形成し;
    が、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、-SO、C~Cハロアルキル、及び-C(=O)-(R)から選択され、ここで、前記C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルが、0~3回出現するR3aで独立に置換されており;
    各R3aが、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、C~C10アリール、C~Cアルコキシル、ヒドロキシル、並びに-C(=O)-NRから独立に選択され、ここで、前記C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びC~C10アリールが、0~4回出現するR3bで置換されており;
    各R3bが、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
    が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    が、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、及びC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~1回出現するR6aで置換されており、前記C~Cシクロアルキルが、0~1回出現するR6bで置換されており;
    6aが、C~C10アリール及びC~Cシクロアルキルから選択され;
    6bが、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、及びC~Cアルキルから選択され;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
    或いは
    及びRが、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    mが、1又は2である、請求項14に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  16. Xが、CH及びNから選択され;
    2b、R2c、R2d及びR2eのそれぞれが、水素及び非置換C~Cアルキルから独立に選択され;
    2fが、水素であり;
    が、C~Cアルキル、-SO、及びC~Cハロアルキルから選択され、ここで、前記C~Cアルキル及びC~Cハロアルキルが、0~3回出現するR3aで独立に置換されており;
    各R3aが、C~C10シクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、前記C~C10シクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びフェニルが、0~4回出現するR3bで置換されており;
    各R3bが、C~Cアルコキシル、ハロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル、C~Cアルキル、-CN、-SONR、-SO、及びヒドロキシルから独立に選択され;
    が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    が、水素及びC~Cアルキルから選択されるか;
    或いは
    及びRが、それらが付着している窒素原子と一緒になって、N、O、及びSから選択される0~1個のさらなるヘテロ原子を含む5員若しくは6員ヘテロシクリルを形成し;
    mが、1又は2である、請求項14及び15のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  17. Xが、CH及びNから選択され;
    2b、R2d及びR2eのそれぞれが、水素及び非置換C~Cアルキルから独立に選択され;
    2cが、水素であり;
    2fが、水素であり;
    が、C~Cアルキル、-SO、及びC~Cハロアルキルから選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、0~2回出現するR3aで置換されており、前記C~Cハロアルキルが、0~1回出現するR3aで置換されており;
    各R3aが、C~Cシクロアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、N、O、及びSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、並びにフェニルから独立に選択され、ここで、前記C~Cシクロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリール及びフェニルが、0~3回出現するR3bで置換されており;
    各R3bが、ハロ、C~Cハロアルキル、及びC~Cアルキルから独立に選択され;
    が、C~Cシクロアルキル、C~Cアルキル、N、O及びSから独立に選択される1~2個のヘテロ原子を含む4~6員ヘテロシクリル、並びにC~C10アリールから選択され、例えば、Rが、C~Cアルキルであり、
    ここで、前記C~Cアルキルが、0~1回出現するR4aで置換されており;
    4aが、C~Cシクロアルキル、C~C10アリール、及びC~Cアルコキシルから選択され;
    mが、1である、請求項14~16のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  18. 式(Id)を有する、請求項1~12及び14~17のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
    Figure 2024509625000202

    (式中、R2b、R2c及びR2eは、請求項14~17のいずれか1つによって定義されている)。
  19. 式(Ie)を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩
    Figure 2024509625000203

    (式中、R2b、R2c及びR2eは、請求項14~17のいずれか1つによって定義されている)。
  20. Xが、CHである、請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  21. が、非置換C~Cアルキルであり、nが、1である、請求項1~13及び20のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  22. mが、1である、請求項1~21のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  23. が、C~Cアルキルであり、ここで、前記C~Cアルキルが、1回出現するR3aで置換されている、請求項1~12、14~18及び20~22のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  24. が、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、及び-CH-(CH0~1-R3aから選択される、請求項1~12、14~18及び20~23のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  25. 3aが、C~Cシクロアルキルであり、ここで、前記C~Cシクロアルキルが、0~4回出現するR3bで置換されており、ここで、各R3bが、クロロ、フルオロ、C~Cハロアルキル、C~Cハロアルコキシル及びC~Cアルキルから独立に選択される、請求項1~24のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  26. 3aが、C~Cシクロアルキルであり、ここで、前記C~Cシクロアルキルが、0~2回出現するフルオロで置換されている、請求項1~25のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  27. 3aが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、及び
    Figure 2024509625000204

    から選択される、請求項1~26のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  28. 2b及びR2eのそれぞれが、水素及び非置換C~Cアルキルから独立に選択され;R2cが、水素である、請求項14~20及び22~27のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  29. 2b及びR2eのそれぞれが、水素及びメチルから独立に選択され;R2cが、水素である、請求項14~20及び22~28のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  30. 2bが、非置換C~Cアルキル(例えば、メチル)であり;
    2cが、水素であり;
    2eが、水素及び非置換C~Cアルキルから選択される、請求項14~20及び22~28のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  31. 2bが、メチルであり、R2c、R2d、R2e及びR2fが、全て水素である、請求項14~20及び22~30のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  32. が、非置換C~Cアルキルであり、nが、1である、請求項1~13及び20~27のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  33. Figure 2024509625000205

    が、二重結合である、請求項1~5、7~11、20~27及び32のいずれか一項に記載の化合物。
  34. Figure 2024509625000206

    が、単結合である、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  35. Figure 2024509625000207

    Figure 2024509625000208

    Figure 2024509625000209

    Figure 2024509625000210

    Figure 2024509625000211

    Figure 2024509625000212

    Figure 2024509625000213

    Figure 2024509625000214

    Figure 2024509625000215

    Figure 2024509625000216

    Figure 2024509625000217

    Figure 2024509625000218

    Figure 2024509625000219

    Figure 2024509625000220

    Figure 2024509625000221

    Figure 2024509625000222

    Figure 2024509625000223

    Figure 2024509625000224

    Figure 2024509625000225

    Figure 2024509625000226

    Figure 2024509625000227

    から選択される、請求項1に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  36. 前記薬学的に許容される塩が、酸付加塩である、請求項1~35のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  37. 治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、及び薬学的に許容される担体又は添加剤を含む、医薬組成物。
  38. 医薬として使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  39. それを必要とする対象において疾患又は障害を処置又は予防する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  40. それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの低減によって影響を受ける障害を処置又は予防する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  41. WIZタンパク質レベルの調節によって影響を受ける疾患又は障害を処置する方法であって、それを必要とする患者に請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  42. それを必要とする対象においてWIZタンパク質発現を阻害する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  43. それを必要とする対象においてWIZタンパク質を分解する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  44. WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現を阻害、低減、又は消失させる方法であって、対象に請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  45. それを必要とする対象において胎児ヘモグロビンを誘導又は促進する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  46. それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  47. それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン発現を増加させる方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  48. それを必要とする対象においてヘモグロビン異常症、例えば、β-ヘモグロビン異常症を処置する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  49. それを必要とする対象において鎌状赤血球症を処置する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  50. それを必要とする対象においてβ-サラセミアを処置する方法であって、前記対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  51. 対象においてWIZタンパク質レベルを低減させる方法であって、それを必要とする対象に治療的有効量の請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、方法。
  52. それを必要とする対象において疾患又は障害を処置又は予防することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  53. 鎌状赤血球症及びβ-サラセミアから選択される疾患又は障害の処置において使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  54. それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの阻害によって影響を受ける障害を処置又は予防することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  55. それを必要とする対象においてWIZタンパク質レベルの低減によって影響を受ける障害を処置又は予防することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  56. WIZタンパク質の分解によって影響を受ける疾患又は障害の処置又は予防において使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  57. それを必要とする対象においてWIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現を阻害、低減、又は消失させることにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  58. それを必要とする対象において胎児ヘモグロビンを誘導又は促進することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  59. それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  60. それを必要とする対象において胎児ヘモグロビン発現を増加させることにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  61. それを必要とする対象においてヘモグロビン異常症を処置することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  62. それを必要とする対象において鎌状赤血球症を処置することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  63. それを必要とする対象においてβ-サラセミアを処置することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  64. 胎児ヘモグロビン発現の増加によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  65. WIZタンパク質の活性又はWIZタンパク質発現の阻害、低減、又は消失によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  66. 胎児ヘモグロビンの誘導又は促進によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、請求項1~34のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  67. 胎児ヘモグロビン産生又は発現の再活性化によって影響を受ける疾患又は障害の処置において使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  68. それを必要とする対象においてWIZタンパク質発現を阻害することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  69. それを必要とする対象においてWIZタンパク質を分解することにおいて使用するための、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。
  70. WIZタンパク質レベルの低減、WIZタンパク質発現の阻害又はWIZタンパク質の分解によって影響を受ける疾患又は障害を処置するための医薬の製造における、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の使用。
  71. 胎児ヘモグロビンを誘導又は促進することによって影響を受ける疾患又は障害を処置するための医薬の製造における、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の使用。
  72. 胎児ヘモグロビン産生又は発現を再活性化することによって影響を受ける疾患又は障害を処置するための医薬の製造における、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の使用。
  73. 胎児ヘモグロビン発現を増加させることによって影響を受ける疾患又は障害を処置するための医薬の製造における、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の使用。
  74. 前記疾患又は障害が、鎌状赤血球症及びβ-サラセミアから選択される、請求項70~73のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  75. WIZタンパク質レベルの低減、WIZタンパク質発現の阻害又はWIZタンパク質の分解によって影響を受ける疾患又は障害の処置における、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の使用。
  76. 胎児ヘモグロビンを誘導するか、胎児ヘモグロビン産生若しくは発現を再活性化するか、又は胎児ヘモグロビン発現を増加させることによって影響を受ける疾患又は障害の処置における、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩の使用。
  77. 前記疾患又は障害が、鎌状赤血球症及びβ-サラセミアから選択される、請求項75又は76に記載の使用。
  78. 請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩、及び1種若しくは複数のさらなる治療剤を含む、医薬品の組み合わせ。
  79. 式(X-1)の化合物又はその塩
    Figure 2024509625000228

    [式中、
    Xは、CH、CF、及びNから選択され;
    Yは、CH、CR及びN-Rから選択され;
    Zは、CH、CR及びN-Rから選択され;
    ここで、YがN-Rであるとき、Zは、CH、及びCRから選択され、ZがN-Rであるとき、Yは、CH、及びCRから選択されるように、Y及びZの少なくとも1つは、N-Rであり、
    ここで、Y又はZのCRのRがオキソであるとき、Rは存在せず;
    は、水素及びC~Cアルキルから選択され;
    は、水素及び窒素保護基(例えば、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc))から選択され;
    各Rは、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、ハロ、及びオキソから独立に選択され、ここで、前記C~Cアルキルは、0~1回出現するR2aで置換されているか;或いは隣接していない炭素原子上の2個のRは、それらが付着している前記隣接していない炭素原子と一緒になって、架橋環を形成し;
    2aは、C~Cアルコキシル及びヒドロキシルから選択され;
    nは、0、1、2、3又は4であり;
    mは、0、1又は2であり;
    pは、0又は1である]。
JP2023556473A 2021-03-15 2022-03-14 ベンゾイソオキサゾール誘導体及びその使用 Pending JP2024509625A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202163161141P 2021-03-15 2021-03-15
US63/161,141 2021-03-15
US202163164125P 2021-03-22 2021-03-22
US63/164,125 2021-03-22
PCT/IB2022/000134 WO2022195355A1 (en) 2021-03-15 2022-03-14 Benzisoxazole derivatives and uses thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024509625A true JP2024509625A (ja) 2024-03-04

Family

ID=81579856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023556473A Pending JP2024509625A (ja) 2021-03-15 2022-03-14 ベンゾイソオキサゾール誘導体及びその使用

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP4308559A1 (ja)
JP (1) JP2024509625A (ja)
WO (1) WO2022195355A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524596A (ja) 2003-02-28 2007-08-30 トランスフォーム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド 共結晶医薬組成物
EP2805940B1 (en) 2012-01-17 2016-11-23 Astellas Pharma Inc. Pyrazine carboxamide compound
US20180215731A1 (en) * 2017-01-31 2018-08-02 Arvinas, Inc. Cereblon ligands and bifunctional compounds comprising the same
MX2020005063A (es) 2017-11-15 2021-01-08 Mirati Therapeutics Inc Inhibidores de kras g12c.
WO2020132561A1 (en) * 2018-12-20 2020-06-25 C4 Therapeutics, Inc. Targeted protein degradation

Also Published As

Publication number Publication date
EP4308559A1 (en) 2024-01-24
WO2022195355A1 (en) 2022-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3966206B1 (en) Heteroarylaminopyrimidine amide autophagy inhibitors and methods of use thereof
TWI765908B (zh) 苯並咪唑類化合物激酶抑制劑及其製備方法和應用
CN114650868A (zh) Helios的小分子降解剂及其使用方法
EP4076650B1 (en) 3-(5-methoxy-1-oxoisoindolin-2-yl)piperidine-2,6-dione derivatives and uses thereof
EA032621B1 (ru) Индазолкарбоксамиды, способы их получения, содержащие их фармацевтические препараты и их применение для изготовления лекарственных средств
AU2015217073A1 (en) Cyclopropylamines as LSD1 inhibitors
WO2004080966A1 (ja) 含窒素複素環誘導体およびそれらを有効成分とする薬剤
KR20230171979A (ko) Bcl6 단백질 분해의 조절제 및 관련 사용 방법
US20200352931A1 (en) Oxalamides as modulators of indoleamine 2,3-dioxygenase
EP3630771B1 (en) 5,6-fused-bicyclic compounds and compositions for the treatment of parasitic diseases
US20230019617A1 (en) 3-(5-oxy)-1-oxoisoindolin-2-yl)piperidine-2,6-dione Derivatives and Uses thereof
JP2024509625A (ja) ベンゾイソオキサゾール誘導体及びその使用
US11787785B2 (en) Pyrazolopyridine derivatives and uses thereof
CN116940571A (zh) 苯并异噁唑衍生物及其用途
JP2024520654A (ja) 3-(1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン誘導体及びその医療用使用
CN116802182A (zh) 吡唑并吡啶衍生物及其用途
NZ723817B2 (en) Cyclopropylamines as lsd1 inhibitors