JP2024509539A - 振動制振システム付きゴルフクラブヘッド - Google Patents

振動制振システム付きゴルフクラブヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP2024509539A
JP2024509539A JP2023553377A JP2023553377A JP2024509539A JP 2024509539 A JP2024509539 A JP 2024509539A JP 2023553377 A JP2023553377 A JP 2023553377A JP 2023553377 A JP2023553377 A JP 2023553377A JP 2024509539 A JP2024509539 A JP 2024509539A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
club head
insert
badge
rear wall
cavity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023553377A
Other languages
English (en)
Inventor
ディ. ミレマン トラビス
ティ. シアー マシュー
アール. アレクサンダー マーフィー
ジェイ. シモネ ミッチェル
Original Assignee
カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション filed Critical カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
Publication of JP2024509539A publication Critical patent/JP2024509539A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B60/00Details or accessories of golf clubs, bats, rackets or the like
    • A63B60/54Details or accessories of golf clubs, bats, rackets or the like with means for damping vibrations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B53/00Golf clubs
    • A63B53/04Heads
    • A63B53/0408Heads characterised by specific dimensions, e.g. thickness
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B53/00Golf clubs
    • A63B53/04Heads
    • A63B53/0445Details of grooves or the like on the impact surface
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B53/00Golf clubs
    • A63B53/04Heads
    • A63B53/047Heads iron-type

Abstract

高慣性モーメントと制振システムを有するアイアン型ゴルフクラブヘッドの実施形態である。制振システムはバックフェースの下部を覆うインサートと、バックフェースの上部を覆うバッジとを含む。制振システムは、バックフェースの大部分を覆い、クラブヘッドに所望の音および感触特性を実現する。【選択図】図5a

Description

関連出願の相互参照
本願は、2021年3月2日出願の米国仮出願第63/200,348号及び2021年5月12日出願の米国仮出願第63/187,800号に基づく優先権を主張する。
本開示は、概してゴルフクラブヘッドに関し、より詳細には、高い慣性モーメントを有し、打球時のクラブヘッドの振動を減衰させるように構成された制振システムとを含むゴルフクラブヘッドに関する。
ゴルフクラブの設計は、ボール飛行特性、音特性、および打球感特性を含むいくつかの性能要素を考慮する。(ボール速度、打ち出し角、スピンレート、寛容性等の)ボール飛行特性は、一般的に重心(CG)位置およびクラブヘッドの慣性モーメント(MOI)を含むクラブヘッドの質量特性に依存する。クラブヘッドの(打球時のクラブヘッドの音響応答等の)音特性および(打球時にゴルファーの手に感じられるクラブヘッドの振動等の)打球感特性は、一般に打球時のクラブヘッドの振動応答に依存する。
クラブヘッドの音および打球感は、打球時のクラブヘッドの振動応答によって決定される。打球時に、クラブヘッドは様々な異なる振幅からなる様々な固有振動数(振動の「モード」とも呼ばれる)で振動する。クラブヘッドの設計と構造は、様々な固有振動数で生じる様々な異なる振幅を決定する。高い振幅を持つ固有振動数は「支配的」であると考えられ、クラブヘッドの音に最も大きく寄与する。支配的な振動数の振幅が大きすぎる場合、クラブヘッドの音は大きくなり、ゴルファーに不快感を与えてしまう。支配的な振動数の振幅よりも低い振幅を持つ固有振動数は「残留的」であるとみなされ、クラブヘッドの「リンギング」感覚に寄与し、これによる打球音とゴルファーの手に感じられる振動感覚は必要以上に持続してしまう。
固有振動数の振幅を低減することにより、クラブヘッドの全体的な音量、ハーシュネス、およびリンギングを最小化することができ、打球時に、控えめで心地よい音および打球感を提供することができる。以下では、振幅を減少させるプロセスを「減衰(ダンピング)」と呼ぶ。「質量ダンピング」は、振動が発生する位置またはその近傍で質量を増加させることによって振動を減衰させることを意味する。「粘弾性ダンピング」とは、振動が発生する位置またはその近傍に粘弾性特性を持つ材料を塗布することで振動を減衰させることを意味する。特定の位置に質量を配分したり、クラブヘッドに振動減衰材を含めたりすることで、クラブヘッドの支配的な振動を減衰させ、音や打球感の特性を改善することができる。
理想的には、ゴルフクラブヘッドは、望ましいボール飛行特性、音および打球感特性の組合せを有する。しかしながら、特定のクラブヘッドのボール飛行特性を改善する設計上の特徴はクラブヘッドの音および打球感に悪影響を及ぼすことがあり、この逆もまた起こり得る。特定のタイプのゴルフクラブヘッド、特にアイアンタイプのゴルフクラブヘッドは、上記の特定の特性については適しているが、他の特性に関しては適していない。例えば、キャビティバックアイアンは非常に寛容的であるが、音および打球感がきつく、「カチャカチャ」しがちである。これとは対照的に、鍛造またはマッスルバックアイアンは望ましい音と打球感の特性を有していても、高レベルの寛容性を欠いている場合がある。アイアンは、キャビティバックタイプのアイアンの寛容性とマッスルバックアイアンの望ましい音と打球感の両方を備えたアイアン型クラブヘッドが望まれている。
実施形態のさらなる説明を容易にするために、以下の図面を提供する。
図1は、第1の実施形態によるゴルフクラブヘッドの正面図を示す。
図2は、インサートキャビティおよびリアキャビティからなる図1のゴルフクラブヘッドの背面図を示す。
図3は、バッジを構成する図1のゴルフクラブヘッドの背面図を示す。
図4は、インサートキャビティおよびリアキャビティからなる図1のゴルフクラブヘッドのトウ側から見た断面図を示す。
図5aは、インサートキャビティ、インサート、リアキャビティ、およびバッジからなる図1のゴルフクラブヘッドのトウ側から見た断面図を示す。
図5bは、インサートキャビティと、インサートと、リアキャビティと、バッジとを備える図1のゴルフクラブヘッドのトウ側から見た拡大断面図を示す。
図6は、インサートの背面図である。
図7は、図1のゴルフクラブヘッドの後部からの断面図を示す。
図8は、図1のゴルフクラブヘッドの斜視図を示す。
図9は、第2の実施形態によるゴルフクラブヘッドの背面図を示す。
図10は、図9のゴルフクラブヘッドの斜視図を示す。
図11は、インサートキャビティ、インサート、リアキャビティ、およびバッジからなる図9のゴルフクラブヘッドのトウ側から見た断面図を示す。
図12は、第3の実施形態によるゴルフクラブヘッドの背面図を示す。
図13は、インサートキャビティ、インサート、リアキャビティ、およびバッジからなる図12のゴルフクラブヘッドのトウ側から見た断面図を示す。
図14は、第4の実施形態によるゴルフクラブヘッドの背面図を示す。
図15は、インサートキャビティ、インサート、リアキャビティ、およびバッジからなる図14のゴルフクラブヘッドのトウ側から見た断面図を示す。
図16は、第5の実施形態によるゴルフクラブヘッドの分解図を示す。
図17は、図16のゴルフクラブヘッドの背面図を示す。
図18は、インサートキャビティ、インサート、リアキャビティ、およびバッジからなる図16のゴルフクラブヘッドのトウ側から見た断面図を示す。
図19は、第6の実施形態によるゴルフクラブヘッドの分解図を示す。
図20は、図19のゴルフクラブヘッドの背面図を示す。
図21は、インサートキャビティ、インサート、リアキャビティ、およびバッジからなる図19のゴルフクラブヘッドのトウ側から見た断面図を示す。
図22aは、対照用クラブヘッドの振幅と振動数をグラフで示す図である。
図22bは、実施例のクラブヘッドの振幅と振動数のグラフ表示を示す。
定義
I.はじめに
本明細書では、望ましい音および打球感を有する、さらに寛容的なアイアン型ゴルフクラブヘッドの実施形態を説明する。クラブヘッドは、リアキャビティと、高い慣性モーメントを提供し、寛容性を増大させる有意な周辺重量部とを含むキャビティバック構造を備える。クラブヘッドは、振動を減衰させるのに適した材料でそれぞれ作成されたインサートとバッジとを含む制振システムをさらに備える。制振システムは、打球時の振動を減衰させ、クラブヘッドに望ましい音と打球感を実現させるために、打面の後部の大部分を上述の減衰材料で覆う。制振システムは、バックフェースの利用可能な表面積の85%より大きい被覆面積、スコアリングエリアの表面積の75%より大きい被覆面積、および打面の全表面積の60%より大きい被覆面積を構成することができる。制振システム被覆面積を大きくすることで、特定の振動の振幅を40%以上減少させることができる。バッジはまた、マッスルバックのクラブヘッドの外観を提供するためにリアキャビティを視覚的に充填する役割を果たすことができる。このクラブヘッドは、キャビティバックアイアンの寛容性とマッスルバックアイアンの音、打球感、外観を兼ね備えている。
II.定義
説明を簡単、明確にするため、図面は、概略的な様式の構造を示し、周知の特徴及び技術に対する説明及び詳細は、本発明を不必要に不明瞭しないようにするために省略することがある。更に、図面の要素は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。例えば、図面における要素の一部の寸法は、本発明の実施形態に対する理解の改善を助けるように、他の要素に対して誇張されていることがある。様々な図面における同じ参照数字は、同じ要素を示す。
詳細な説明及び特許請求の範囲の中の「第1の」、「第2の」、「第3の」、及び「第4の」などの用語は、それがある場合には、同様のエレメント同士の間を区別するために使用されており、必ずしも、特定のシーケンシャルな又は時系列の順序を説明するために使用されているわけではない。そのように使用されている用語は、適当な状況下で入れ替え可能であり、本明細書で説明されている実施形態が、例えば、本明細書で図示されているか又はそうでなければ説明されているもの以外のシーケンスの動作が可能であるようになっているということが理解されるべきである。そのうえ、「備える」及び「有する」という用語、ならびに、任意のそれらの変形は、非排他的な包含をカバーすることが意図されており、エレメントのリストを含むプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は、装置が、必ずしもそれらのエレメントに限定されないが、明示的に列挙されていないか、又は、そのようなプロセス、方法、システム、物品、デバイス、もしくは装置に本来備わっている他のエレメントを含むことが可能であるようになっている。
説明および特許請求の範囲における用語「左」、「右」、「前方」、「後方」、「上」、「下」、「上方」、「下方」などは、説明のために使用され、必ずしも恒久的な相対位置を記述するようには意図されていない。そのように使用される用語は、適切な状況下では相互に交換可能である。従って、本明細書で述べられる発明の実施形態は、例えば、本明細書で示された、または、その他の形で述べられたものとは異なる配向で動作できることを理解されたい。
「結合する(couple)」、「結合された(coupled)」、「結合する(couples)」、及び、「結合している(coupling)」等という用語は、広義に理解されるべきであり、電気的に、機械的に、及び/又は、その他の様態で、2つ以上の要素又は信号を接続することを指す。
「打面」という用語は、本明細書で使用するとき、ゴルフボールを打撃するように構成されたクラブヘッド前面を指す。打面は、単に「フェース」と呼ばれる場合がある。
「打面周囲」という用語は、本明細書で使用するとき、打面の縁部を指すことができる。打面周囲は、曲率が打面のバルジおよび/またはロールから逸脱する、打面の外縁部に沿って配置することができる。
「幾何学的中心点」という用語は、本明細書で使用するとき、打面周囲の、打面のフェース高さの中点にある幾何学的中心点を指すことができる。同じ例または他の例では、幾何学的中心点はまた、打面上の溝の領域によって定義することができる、改変されたインパクト領域に対して心出しすることができる。別の方策として、打面の幾何学的中心点は、全米ゴルフ協会(USGA)などのゴルフ運営組織の定義にしたがって配置することができる。例えば、打面の幾何学的中心点は、USGAのゴルフクラブヘッド柔軟性測定手順(USGA-TPX3004、Rev.1.1.0、2008年5月1日)(http://www.usga.org/equipment/testing/protocols/Procedure-For-Measuring-The-Flexibility-Of-A-Golf-Club-Head/で入手可能)(「柔軟性手順」)のセクション6.1にしたがって決定することができる。
「接地面」という用語は、本明細書で使用するとき、ゴルフボールが配置される表面と関連付けられた基準面を指すことができる。接地面は、アドレス位置にあるときにソールに接する水平面であり得る。
「ロフト面」という用語は、本明細書で使用するとき、打面の幾何学的中心点に接する基準面を指すことができる。
「ロフト角」という用語は、本明細書で使用するとき、地面とロフト面との間で測定される角度を指すことができる。
「フェース高さ」という用語は、本明細書で使用するとき、ロフト面に平行であって打面周囲の上端と下端の間で測定される距離を指すことができる。
「ブレード長さ」という用語は、本明細書で使用するとき、スコアリングエリアヒール境界196と打面の最もヒール側の部分の間で測定されるヒール-トウ距離を指すことができる。
「ライ角」という用語は、本明細書で使用するとき、ホーゼルを通過して伸びるホーゼル軸と接地平面の間の角度を指すことができる。
「アイアン」という用語は、本明細書で使用するとき、いくつかの実施形態では、ロフト角が約50度未満、約49度未満、約48度未満、約47度未満、約46度未満、約45度未満、約44度未満、約43度未満、約42度未満、約41度未満、又は、約40度未満のアイアン型のゴルフクラブヘッドを指すことができる。さらに、多くの実施形態では、ロフト角が約16度超、約17度超、約18度超、約19度超、約20度超、約21度超、約22度超、約23度超、約24度超、又は、約25度超である。
「ゲーム改善アイアン」のような多くの実施形態では、クラブヘッドの容量は約65cc未満、約60cc未満、約55cc未満、又は、約50cc未満である。いくつかの実施形態では、クラブヘッドの容量は約50ccから60cc、約51ccから53cc、約53ccから55cc、約55ccから57cc、又は、約57ccから59ccとすることができる。
「プレイヤーズアイアン」のような多くの実施形態では、クラブヘッドの容量は約45cc未満、約40cc未満、約35cc未満又は約30cc未満である。いくつかの実施形態では、クラブヘッドの容量は約31ccから38cc(1.9立方インチから2.3立方インチ)、約31ccから33cc、約33ccから35cc、約35ccから37cc、又は、約37ccから39ccとすることができる。
「キャビティバック」という用語又は語句は、本明細書で使用するとき、クラブヘッドのリアエクステリアに露出するリアキャビティを有する周辺重量アイアン型のゴルフクラブヘッドを指すことができる。
本明細書で使用される「マッスルバック」という用語または語句は、クラブヘッドがリアキャビティを構成せず、代わりにクラブヘッドのフルバックまたは後部を構成する、実質的に中実な構造からなるアイアン型ゴルフクラブヘッドを指すことができる。
「慣性モーメント」(以下「MOI」)という用語または語句は、CGについて測定された値を指すことができる。「MOIxx」または「Ixx」という用語は、X軸5000に平行な、ヒールートウ方向で測定されたMOIを指すことができる。「MOIyy」または「Iyy」という用語は、Y軸6000に平行な、ソール-トップレール方向で測定されたMOIを指すことができる。MOIの値であるMOIxxとMOIyyは、ゴルフボールに対して中心をはずした打撃に対し、クラブヘッドがどの程度寛容かを決定する。
III.概要説明‐ゴルフクラブヘッド
図1および図2を参照すると、クラブヘッドは、打面102と、打面102の反対側に位置するバックフェース104と、トップレール120と、トップレール120の反対側に位置するソール118と、トウ部分110と、トウ部分110の反対側に位置するヒール部分106とを備える。トップレール120、ソール118、トウ部分110、およびヒール部分106はそれぞれ、打面102の外周部から後方に延びている。クラブヘッド100はさらに、少なくとも部分的にソール118とトップレール120の間をソール118から上方に延びるリア壁114を備える。クラブヘッド100は、ヒール部分106に近接して位置し、ゴルフクラブシャフト(図示せず)を受容するように構成されたホーゼル103をさらに備える。打面102はさらに、接地面1000に平行なヒール-トウ方向に延びる複数のスコアライン105を画定する。
図1を参照すると、クラブヘッド100は、複数のスコアライン105が占める打面102の領域として画定されるスコアリングエリア194をさらに備える。スコアリングエリア194は、複数のスコアライン105の最もヒール側の部分を結ぶ線によって定義されるスコアリングエリアヒール境界196と、複数のスコアライン105の最もトウ側の部分を結ぶ線によって定義されるスコアリングエリアトウ境界197とを備える。スコアリングエリア194は、トップレール120付近の打面周縁部からソール118付近の打面周縁部まで延びることができる。
図1に示されるように、ゴルフクラブヘッドは、重心199を中心とする座標系を有している。座標系は、X軸5000およびY軸6000からなる。X軸5000は、ヒール-トウ方向に延びている。X軸5000は、ヒールに向かって正であり、トウに向かって負である。Y軸6000はソールートップレール方向に延び、X軸5000と直交する。Y軸6000はトップレール方向に正、ソール方向に負である。
IV.制振システム付きクラブヘッド
本明細書では、望ましい音および打球感をさらに有する、寛容的なアイアン型ゴルフクラブヘッドの様々な実施形態を説明する。アイアン型ゴルフクラブは、インサートおよびバッジを含む制振システムを備える。インサートおよびバッジは、減衰材料から形成されている。制振システムは、打球時の振動を減衰させ、クラブヘッドに望ましい音および打球感を実現するために、打面の後部の大部分を減衰材料で覆う。制振システムは、バックフェースの利用可能な表面積の85%より大きい被覆面積、スコアリングエリアの表面積の75%より大きい被覆面積、および打面の全表面積の60%より大きい被覆面積からなることができる。制振システム被覆面積を大きくすることで、特定の振動の振幅を40%以上減少させることができる。バッジはまた、マッスルバックのクラブヘッドの外観を実現するために、リアキャビティを視覚的に埋める役割を果たすことができる。クラブヘッドは、マッスルバックアイアンの音、打球感、外観とキャビティバックアイアンの寛容性とを兼ね備えている。制振システムは、高い寛容性を有することで、魅力的なアイアン型ゴルフクラブヘッドを構成することができる。
a)インサートキャビティとリア壁
図2および図4を参照すると、クラブヘッド100は、リア壁114とバックフェース104との間に形成されたインサートキャビティ122を画定する。インサートキャビティ122は、リア壁内面126とバックフェース下部132との間で、リア壁上縁134から概ねソール方向に延びることができる。多くの実施形態では、インサートキャビティ122は、リア壁内面126、バックフェース下部132、トウ部分内面130、ヒール部分内面128、ソール118の内面、またはそれらの組み合わせによって境界を画されている。図4に示されるように、インサートキャビティ122は、リア壁上縁134に近接したインサートキャビティ開口部124を有している。インサートキャビティ開口部124は、以下でさらに詳細に説明するように、インサートキャビティ122がインサート140を受け入れることができるように、クラブヘッド100の外部からのインサートキャビティ122へのアクセスを可能としている。多くの実施形態では、図4に示されるように、ソール118の内面はインサートキャビティ122内に固定されたときにインサート140がその上に載ることができるキャビティベース136を形成する。
インサートキャビティ122のサイズおよび形状は、リア壁114の形状によって少なくとも部分的に規定される。上述し、図2に図示したように、リア壁114は、少なくとも部分的に、ソール118から上方にトップレール120に向かって延びている。リア壁114はトップレール120まで延びておらず、トップレール120に接触していない。ソール118とトップレール120との間の距離の一部だけを上方に延びることによって、リア壁114は、後方の空洞160が形成され、バックフェース104の少なくとも一部が露出した空洞バック構造のクラブヘッド100を形成する。
図2を参照すると、リア壁114は、接地面1000とリア壁上縁134との間で垂直に測定されるリア壁高さ2150を有する。いくつかの実施形態では、リア壁高さ2150は、ヒールートウ方向に実質的に一定であり得る。他の実施形態では、リア壁高さ2150は、ヒール部分106とトウ部分110との間で変化し得る。いくつかの実施形態では、図2を参照すると、リア壁高さ2150は、ヒール部分106からトウ部分110まで実質的に直線的に増加し得る。多くの実施形態において、リア壁高さ2150は、直線的または非直線的に変化し得る。リア壁高さ2150は、トウ部分110付近よりもヒール部分106付近の方が大きく、またはヒール部分106付近よりもトウ部分110付近の方が大きくなり得る。以下でさらに詳細に議論されるいくつかの実施形態では、リア壁高さ2150は、リア壁114が頂点または底点を形成するように、ヒール部分106とトウ部分110とのほぼ中間において最大値または最小値を構成することができる。
図4に図示されているように、リア壁114は、リア壁上縁134の内側にリア壁リップ137を形成することができる。以下でさらに詳細に説明するように、リア壁リップ137は、リア壁上縁134とバッジ170および/またはインサート140との間に隙間168を形成する役割を果たす。多くの実施形態では、インサートキャビティ開口部124は、リア壁リップ137とリア壁内面126との間の移行部に位置することができる。
上述したように、インサートキャビティ122は、リア壁上縁134の近傍に位置するインサートキャビティ開口部124からインサートキャビティベース136までソール方向に延びている。このように、インサートキャビティ122のサイズおよび形状は、リア壁114の形状およびリア壁高さ2150に依存する。例えば、リア壁高さ2150を大きくすることで、キャビティ深さ2200を大きくすることができる。
図4に示されるように、インサートキャビティ122は、打面に平行であってインサートキャビティベース136とインサートキャビティ開口部124の間で測定されるインサートキャビティ深さ2200を備えている。多くの実施形態では、インサートキャビティ深さ2200は、0.25インチと0.75インチの間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、包含的に、0.25インチと0.35インチの間、0.35インチと0.45インチの間、0.45インチと0.55インチの間、0.55インチと0.65インチの間、又は、0.65インチと0.75インチの間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、インサートキャビティ深さ2200は、0.25インチよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサートキャビティ深さ2200は、0.35インチよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサートキャビティ深さ2200は、0.45インチよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサートキャビティ深さ2200は、0.55インチよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサートキャビティ深さ2200は、0.65インチよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサートキャビティ深さ2200は、0.75インチよりも大きくすることができる。
多くの実施形態では、インサートキャビティ122は、0.15in(インチ)よりも大きい容積を備えることができる。多くの実施形態では、インサートキャビティ122は、0.175inよりも大きい容積を備えることができる。多くの実施形態では、インサートキャビティ122は、0.20inよりも大きい容積を備えることができる。多くの実施形態では、インサートキャビティ122は、0.225inよりも大きい容積を備えることができる。多くの実施形態では、インサートキャビティ122は、0.25inよりも大きい容積を備えることができる。
b)ヒールとトウの質量部
図2によって示されるように、ヒール部分106およびトウ部分110は、それぞれ、ヒール質量部108およびトウ質量部112を有する。ヒール質量部108およびトウ質量部112は、クラブヘッド100の周辺重量を増加させ、MOIを増加させるように構成された質量の集中部を構成する。多くの実施形態において、ヒール質量部108およびトウ質量部112は、クラブヘッドと一体であり、鋳造プロセスなどを通じてクラブヘッド100と一体的に形成され得る。図7を参照すると、ヒール質量部108はヒール部分内面128を形成し、トウ質量部112はトウ部分内面130を形成する。ヒール質量部108およびトウ質量部112は、インサートキャビティ122がヒール質量部108とトウ質量部112との間に直接位置するように、インサートキャビティ122のヒール端部およびトウ端部に位置することができる。したがって、ヒール部分内面128およびトウ部分内面130は、インサートキャビティ122のヒール側境界およびトウ側境界を有することができる。
c)インサート
図5Aに図示されているように、クラブヘッド100は、インサートキャビティ122内に固定されるように構成されたインサート140を含んでいる。インサート140は、インサートキャビティ開口部124を通して挿入され、インサートキャビティ122内に機械的手法および/または接着剤で固定され得る。図5Aによって示される実施形態では、インサートキャビティ122内に挿入されると、インサート140の前面150がバックフェース下部132に当接し、インサート140のトウ面144がトウ部分内面130に当接し、インサート140のヒール面148がヒール部分内面128に当接し、インサート140のバックフェース152がリア壁内面126に当接し、インサート140の底面146がインサートキャビティベース136に当接する。インサート140は、底面146反対側に位置し、インサートキャビティ開口部124に近接する上面142をさらに備えることができる。
インサート140は、粘弾性特性を含む材料で形成することができる。このようにして、インサート140は、インサート140の材料をバックフェース下部132、リア壁内面126、トウ部分内面130、ヒール部分内面128、および/またはインサートキャビティベース136と接触させることによって、クラブヘッドに粘弾性振動減衰の利点を提供する。クラブヘッド100のこれらの領域と粘弾性インサート140との間の接触は、当該領域およびその周辺で発生する振動を減衰させる。このようにして、インサート140がインサートキャビティ122内に含まれることにより、クラブヘッド100により望ましい音と打球感が実現される。
インサート140は、インサートキャビティ122を少なくとも部分的に充填する。図5Aに図示された実施形態のような多くの実施形態では、インサート140はインサートキャビティ122の容積全体を実質的に充填する。このような実施形態では、インサート140は、インサートキャビティ122の形状に相補的な形状であり、インサート140の上面142は、インサートキャビティ開口部124と面一である。他の実施形態(図示せず)では、インサート140は、インサートキャビティ122の容積を部分的にしか充填せず、インサート上面142がキャビティ内に凹入している。他の実施形態では、インサート140は、インサート上面142を含むインサート140の少なくとも一部がインサートキャビティ開口部124の上方に延びるように、インサートキャビティ122を過充填してもよい。多くの実施形態では、インサート140は、インサートキャビティ122の容積の75%から100%の間を充填することができる。多くの実施形態では、インサート140は、包含的に、インサートキャビティ122の容積の75%から80%の間、80%から85%の間、85%から90%の間、90%から95%の間、又は、95%から100%の間で変化する範囲を充填することができる。いくつかの実施形態では、インサート140は、インサートキャビティの容積の約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は、約100%を充填することができる。いくつかの実施形態では、インサートキャビティ122の容積の75%から85%の間、80%から95%の間、80%から90%の間、75%から90%の間、又は、85%から100%の間で充填することができる。
多くの実施形態では、インサート140は、インサート前面150とバックフェース下部132との間に画定された接触面積を備える。多くの実施形態では、インサート前面150とバックフェース下方部分132との間の接触面積は、0.70in(インチ)から1.5inの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、インサート前面150とバックフェース下部132の間の接触面積は、0.70inから0.80inの間、0.80inから0.90inの間、0.90inから1.0inの間、1.0inから1.1inの間、1.1inから1.2inの間、1.2inから1.3inの間、1.3inから1.4inの間、又は、1.4inから1.5inの間とすることができる。いくつかの実施形態では、インサート前面150とバックフェース下部132の間の接触面積は、0.70in超、0.80in超、0.90in超、1.0in超、1.1in超、1.2in超、1.3in超、1.4in超、又は、1.5in超である。
多くの実施形態では、図5Aを参照すると、インサート140は、打面102に対して実質的に低い位置に配置することができる。例えば、インサート140は、打面102の幾何学的中心101よりも完全に下に位置することができる。図5Aに示されるように、インサート上面142は、打面102の幾何学的中心101の下方にある。インサート140の一部が打面102に対して高すぎる位置にある場合(例えば、インサート140の一部が幾何学的中心101の上方に位置する場合)、インサート140自体が振動したり、がたついたりして、打球時の望ましくない音や打球感の一因となることがある。インサート140を打面102の幾何学的中心101より下に配置することで、インサート140の振動が最小限に抑えられ、打球時の音や打球感が改善される。
上述したように、インサート140は、粘弾性および/または減衰特性を有する材料で形成することができる。多くの実施形態において、インサート140の材料は、ポリマー、ウレタン材料、ウレタンベースの材料、エラストマー材料、熱可塑性材料、他の適切なタイプの材料、複合材料、またはそれらの組み合わせから構成することができる。いくつかの実施形態では、インサート140の材料は、熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリウレタン、樹脂、または粉末金属と混合された樹脂からなることができる。いくつかの実施形態では、樹脂は、熱可塑性エラストマー、または熱可塑性ポリウレタンからなることができる。
インサート140が粉末金属と混合された樹脂からなる実施形態では、粉末金属は、鋼、ステンレス鋼、タングステン、または他の適切な金属からなることができる。いくつかの実施形態では、インサート140は1つの粉末金属からなることができる。他の実施形態では、インサート140は複数の種類の粉末金属から構成することができる。例えば、インサート140は、樹脂およびステンレス鋼粉末金属、樹脂およびタングステン粉末金属、または樹脂、ステンレス鋼粉末金属、およびタングステン粉末金属から構成することができる。インサート140は、粉末金属の体積割合をさらに含むことができる。インサート140は、体積比で0%から50%の粉末金属を含むことができる。いくつかの実施形態では、0%から10%、10%から20%、20%から30%、30%から40%、又は、40%から50%の粉末金属の体積割合を備えることができる。粉末金属割合は、インサート140の質量に対して略直線的に変化する。インサート140の質量が増加すると、粉末金属割合は増加する。
多くの実施形態では、インサート140は、ショア硬さA10からショア硬さA55の範囲であり得る硬度からなる。いくつかの実施形態では、インサート140の硬度は、ショア硬さA10からショア硬さA25、ショア硬さA15からショア硬さA25、ショア硬さA20からショア硬さA30、ショア硬さA25からショア硬さA35、ショア硬さA25からショア硬さA40、又は、ショア硬さA40からショア硬さA55の範囲であり得る。例えば、インサート140の硬度は、10、15、25、30、35、40、45、50、又は、50のショア硬さA値を有することができる。インサート140の硬度は、打面102の撓みを許容しつつ、インサート140が振動を減衰できるように設計されている。
インサート140はクラブヘッド100の中央部分(すなわち、クラブヘッド重心199に近い位置)に配置されるので、インサート140は実質的に軽量であることが望ましい。軽量のインサート140を提供することにより、より多くの質量をクラブヘッド100の周辺部に分配することができ、MOIを増加させることができる。多くの実施形態では、インサート140は、クラブヘッド100の本体の材料よりも小さい密度または比重からなる。多くの実施形態では、インサート140は0.5から5.0の比重からなることができる。多くの実施形態では、インサート140は、0.5から1.0の間、1.0から1.5の間、1.5から2.0の間、2.0から2.5の間、2.5から3.0の間、3.0から3.5の間、3.5から4.0の間、4.0から4.5の間、又は、4.5から5.0の間の比重を備えることができる。いくつかの実施形態では、インサート140は、約0.5、約1.0、約1.5、約2.0、約2.5、約3.0、約3.5、約4.0、約4.5、又、は約5.0の比重を備えることができる。いくつかの実施形態では、インサート140は、包含的に、0.5から1.5の間、1.5から3.0の間、3.0から4.0の間、又は、4.0から5.0の間の範囲の比重を備えることができる。
多くの実施形態では、インサート140は、1gから10gの間の質量を備えることができる。多くの実施形態では、インサート140は、包含的に、1gから2gの間、2gから3gの間、3gから4gの間、4gから5gの間、5gから6gの間、6gから7gの間、7gから8gの間、8gから9gの間、又は、9gから10gの間の質量を備えることができる。いくつかの実施形態では、インサート140は、包含的に、1gから4gの間、4gから7gの間、又は、7gから10gの間の範囲の質量を備えることができる。いくつかの実施形態では、インサート140は、約1g、約2g、約3g、約4g、約5g、約6g、約7g、約8g、約9g、又は、約10gの質量を備えることができる。
次に図6を参照すると、インサート140は、上面142と、上面142の反対側に位置する底面146と、前面150と、前面150の反対側に位置するバックフェース152と、ヒール面148と、ヒール面148の反対側に位置するトウ面144とを備える。
図6に例示されている実施形態のような多くの実施形態では、インサートは非対称であり得る。インサート140は、底面146と上面142との間で測定される高さを有することができる。多くの実施形態では、インサート140の高さは、ヒールートウ方向に変化し得る。例えば、図6の実施形態では、インサート140の高さは、インサートヒール面148からインサートトウ面144に向かって増加することができる。他の実施形態では、インサートの高さは、インサートトウ面144からインサートヒール面148に向かって増加することができる。以下でさらに詳細に説明する他の実施形態では、インサート140は、インサートが頂点または底点のいずれかを形成するように、インサートヒール面148とインサートトウ面144との間に最大または最小の高さを有することができる。いくつかの実施形態では、インサート140の高さは、ヒールからトウの方向に一定のままであってもよい。
インサート140は、インサート前面150とインサートバックフェース152との間で測定される厚さを有することもできる。いくつかの実施形態では、インサート140の厚さは実質的に一定である。いくつかの実施形態では、インサート140の厚さは、ヒールートウ方向および/または上面142と下面146との間で変化し得る。図6に図示されている実施形態のような多くの実施形態では、インサート140の厚さは、インサートヒール面148付近よりもインサートトウ面144付近の方が大きくなり得る。
図6に例示されているように、インサート140は、前面150上に1または複数の凹部156をさらに備えることができる。いくつかの実施形態では、1または複数の凹部156は前面150上に配置され得る。他の実施形態では、1または複数の凹部156は、インサート140の前面150とインサート140のバックフェース152との両方に配置することができる。いくつかの実施形態では、1または複数の凹部156は、インサート140のヒール面148とトウ面144との間の前面150および/またはバックフェース152の中央に配置することができる。他の実施形態では、1または複数の凹部156は、インサート140のヒール表面148の近傍またはトウ表面144の近傍に配置することができる。いくつかの実施形態では、インサート140は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの凹部156を構成することができる。これらの実施形態では、1または複数の凹部156は互いに等距離に間隔で配置されるが、他の実施形態では、1または複数の凹部156は互いに任意の距離間隔で配置されてもよい。これらの実施形態では、1または複数の凹部156は、インサートキャビティ122内への接着剤(エポキシなど)の流れをより大きくし、インサートキャビティ122とインサート140との間に配置される接着剤をより多くすることを可能にする。インサートキャビティ122とインサート140の間に配置される接着剤の量が多いほど、バックフェース下部132と結合するインサート140の表面積が大きくなる。より大きな接着表面積により、インサートキャビティ122内にインサート140を固定し、使用中にインサート140が外れるのを防止することができる。1または複数の溝158(後述)、1または複数の凹部156、および1または複数のリブ154(後述)は、インサート140の表面のインサートキャビティ122内における最適な接続を提供する。例示的な実施形態では、図6に示されるように、1または複数の凹部156はインサート140の前面150の中央に配置され、互いに等間隔に配置された3つの凹部から構成することができる。
インサート140は、1または複数の溝158をさらに含むことができる。1または複数の溝158は、インサート140のバックフェース152上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1または複数の溝158は、前面150上に配置されてもよい。他の実施形態では、1または複数の溝158は、インサート140の前面150とインサート140のバックフェース152の両方に配置することができる。1または複数の溝158は、インサート140を固定するために、インサートキャビティ122の1または複数の突起(図示せず)を受容することができる。インサートキャビティ122の1または複数の突起とインサート140の1または複数の溝158は、機械的なインターロック接続を可能にするために相補的な形状を有する。1または複数の突起と1または複数の溝158との間の機械的インターロック接続の他に、インサート140は、圧入、摩擦嵌合、接着剤、またはそれらの任意の組み合わせでインサートキャビティ122内に固定することができる。いくつかの実施形態では、インサート140は、ねじ山を使用せずにインサートキャビティ122内に固定することができる。1または複数の突起と1または複数の溝158との間の構造的インターロック接続は、インサート140をインサートキャビティ122内に固定し、使用中にインサート140が外れる可能性を低減する。
インサート140は、1または複数のリブ154をさらに含むことができる。1または複数のリブ154は、インサート140のバックフェース152に配置することができる。いくつかの実施形態では、1または複数のリブ154は、前面150上に配置することができる。他の実施形態では、1または複数のリブ154は、前面150、バックフェース152、ヒール面148、トウ面144、に配置することができ、それらの任意の組み合わせの面上に配置することもできる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のリブ154は、インサート140のヒール表面148の近傍またはトウ表面144の近傍に配置することができる。さらに、1または複数のリブ154は、インサート140の上面142に対して垂直(上下にまっすぐ)に配向させることができる。他の実施形態では、1または複数のリブ154は、上面142に対して様々な角度で配向させることができる。いくつかの実施形態では、インサート140は、1本、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、9本、10本、11本、または12本のリブ154から構成することができる。いくつかの実施形態では、1または複数のリブ154は同じ方向に配向される。他の実施形態では、1または複数のリブ154は、他の1または複数のリブ154とは異なる方向に配向されている。1または複数のリブ154を有する実施形態では、リブ154は、互いから等距離に間隔を置くことができ、または互いから任意の距離に間隔を置くことができる。いくつかの実施形態では、インサート140の固定を助けるために、インサートキャビティ122内に接着剤が塗布される。接着剤と1または複数のリブ154との組み合わせにより、インサート140がインサートキャビティ122内でずれることが防止される。多くの実施形態では、1または複数のリブ154は、インサート140がインサートキャビティ122内に配置される際に圧入されるよう構成されていてもよい。
d)リアキャビティ
図2および図4を参照すると、クラブヘッド100は、リアキャビティ160からなる周辺重量型クラブヘッド100である。本実施形態では、リアキャビティ160は、少なくとも部分的に、トップレール120、ヒール部分106、トウ部分110、およびリア壁114によって境界画定されている。本実施形態では、トップレール後縁186、ヒール後縁188、トウ後縁190、およびリア壁上縁134が、リアキャビティ160を取り囲むリア周縁部182を形成している。このように、本実施形態では、リアキャビティ160は、リア壁114とインサートキャビティ122の両方の上方に配置されている。図4を参照すると、リアキャビティ160は、リア壁114の上方に位置し、トップレール後縁186とリア壁上縁134との間に形成されたリアキャビティ開口部164を形成している。リアキャビティ160は、リアキャビティ開口部164からバックフェース上部162まで、クラブヘッドの外側から内側に延びている。
多くの実施形態では、リアキャビティ160の容積は、0.4in(インチ)から0.8inの間の範囲とすることができる。他の実施形態では、リアキャビティ160の容積は、包含的に、0.4inから0.5inの間、0.5inから0.6inの間、0.6inから0.7inの間、又は、0.7inから0.8inの間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、リアキャビティの容積は、約0.4in、約0.5in、約0.6in、約0.7in、又は、約0.8inとすることができる。いくつかの実施形態では、リアキャビティ160の容積は、0.4inよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、リアキャビティ160の容積は、0.5inよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、リアキャビティ160の容積は、0.6inよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、リアキャビティ160の容積は、0.7inよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、リアキャビティ160の容積は、0.8inよりも大きくすることができる。
リアキャビティ160を含むことにより、クラブヘッド100は、周辺重量部のキャビティバック構造を備える。リアキャビティ160は、質量を重心199からクラブヘッド100の周辺部に向かってシフトさせる。この質量の周辺部へのシフトは、クラブヘッド100のMOIおよび寛容性を増加させる。その結果、クラブヘッド100は、マッスルバックスタイルのアイアンまたはリアキャビティのない別のアイアンよりも寛容的である。
e)慣性モーメント
クラブヘッド100は、X軸5000回りの慣性モーメント(本明細書ではIxxと呼ぶ)を有する。ここで、X軸5000回りの慣性モーメントIxxは、80g・in(g・インチ)から160g・inの範囲であり得る。X軸5000は、クラブヘッド100のヒール部分106からトウ部分110までヘッド重心199を通って延びる。他の実施形態では、クラブヘッド100は、80g・inから120g・in、120g・inから140g・in、又は、140g・inから160g・inの範囲のX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。例えば、X軸5000回りの慣性モーメントは、80g・in、100g・in、120g・in、140g・in、又は、160g・inとすることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、80g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、90g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、100g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、110g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、120g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、130g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、140g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、150g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、160g・inよりも大きいX軸5000回りの慣性モーメントIxxを備えることができる。
クラブヘッド100は、Y軸6000回りの慣性モーメント(本明細書ではIyyと称する)を有する。ここで、Y軸6000回りの慣性モーメントIyyは、390g・inから500g・inの範囲であり得る。Y軸6000は、トップレール120からクラブヘッド100のソール118までヘッド重心199を通って延びている。他の実施形態では、クラブヘッド100は、390g・inから420g・in、420g・inから460g・in、又は、460g・inから500g・inの範囲のY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。例えば、Y軸6000回りの慣性モーメントは、390g・in、410g・in、420g・in、430g・in、440g・in、450g・in、460g・in、470g・in、480g・in、又は、500g・inとすることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、390g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、390g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、400g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、410g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、420g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、430g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、440g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、450g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、460g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、470g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、480g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、490g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。いくつかの実施形態では、クラブヘッド100は、500g・inよりも大きいY軸6000回りの慣性モーメントIyyを備えることができる。
多くの実施形態において、クラブヘッド100は、ブレード長さ2100を備える。ここで、ブレード長さ2100は、2.5インチから3.0インチの範囲である。ブレード長さ2100は、2.5インチから2.6インチの間、2.6インチから2.7インチの間、2.8インチから2.9インチの間、又は、2.9インチから3.0インチの間とすることができる。ブレード長さ2100は、3.0インチ未満、2.9インチ未満、2.8インチ未満、2.7インチ未満、2.6インチ未満、又は、2.5インチ未満とすることができる。ブレード長さ2100は、2.5インチ超、2.6インチ超、2.7インチ超、2.8インチ超、2.9インチ超、又は、3.0インチ超とすることができる。多くの実施形態では、クラブヘッド100のブレード長さ2100は、典型的な従来のキャビティバックアイアンのブレード長さよりも短くすることができる。
クラブヘッド100は、ブレード長さ2100に対するY軸6000回りの慣性モーメントIyyの比を構成することができる。ここで、比率は、Y軸6000回りの慣性モーメントIyyをクラブヘッド100のブレード長さ2100で割ることによって計算される。ブレード長2100に対するIyyの比率は、クラブヘッド100のサイズに対するクラブヘッド100の寛容性を特徴づける。ここで、ブレード長さ2100に対するIyyの比率は、100g・in(グラム・インチ)と200g・inとの間の範囲である。いくつかの実施形態では、ブレード長さ2100に対するIyyの比率は、120g・inから180g・inの範囲である。いくつかの実施形態では、ブレード長さ2100に対するIyyの比率は、130g・inから180g・inの範囲である。いくつかの実施形態では、ブレード長さ2100に対するIyyの比率は、130g・inから200g・inの範囲である。いくつかの実施形態では、ブレード長さ2100に対するIyyの比率は、100g・in超、110g・in超、120g・in超、130g・in超、140g・in超、150g・in超、160g・in超、170g・in超、180g・in超、190g・in超、又は、200g・in超である。
f)中央サポートバー
図2を参照すると、クラブヘッド100は、バックフェース104上に位置する中央サポートバー116を備える。中央サポートバー116は、バックフェース104からリアキャビティ160内に延びる厚さが増加した領域からなる。中央サポートバー116は、打面102の特定の領域を構造的に補強し、打面102の他の領域を薄くすることを可能にする。図2の実施形態のような多くの実施形態では、中央サポートバー116はバックフェース上部162に形成されている。他の実施形態(図示せず)では、中央サポートバー116はさらに、バックフェース下部132の少なくとも一部を形成することができる。
中央サポートバー116は、中央サポートバー116がバックフェース104に対してバックフェースキャビティ160内に延びる距離によって特徴付けられる厚さを有する。多くの実施形態では、中央サポートバー116の厚さは、0.01インチから0.10インチの範囲であり得る。多くの実施形態では、中央サポートバー116の厚さは、包含的に、0.01インチから0.025インチの間、0.025インチから0.05インチの間、0.05インチから0.075インチの間、又は、0.075インチから0.10インチの間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、中央サポートバー116の厚さは、約0.01インチ、約0.02インチ、約0.03インチ、約0.04インチ、約0.05インチ、約0.06インチ、約0.07インチ、約0.08インチ、約0.09インチ、又は、約0.10インチであり得る。
図7を参照すると、いくつかの実施形態において、中央サポートバー116はヒールートウ方向に延びる中央サポートバー幅2350を有する。多くの実施形態では、中央サポートバー幅2350は、トップレールからソールの方向に増加し得る。他の実施形態では、中央サポートバー幅2350は実質的に一定であり得るか、またはトップレールからソールの方向に減少し得る。
多くの実施形態では、中央サポートバー116は、打球インパクトが最大となる打面102の構造補強領域を構成してバックフェース104の中央に配置される。打面102の中央領域に構造的補強を配置することで打面102の他の領域を薄くすることができ、その結果、構造的一体性を犠牲にすることなくボール速度を向上させることができる。
g)バッジ
図3および図5Aによって図示されているように、リアキャビティ160は、クラブヘッド100内の振動を減衰させるためにバッジ170を受容するように構成されている。バッジ170は、粘弾性特性および(先行技術のバッジまたはメダリオンと比較して)比較的高い質量からなり、これらの両方が、バッジ170が振動を減衰させ、望ましい音および打球感を有するクラブヘッド100を生成する能力に寄与する。バッジ170は、リアキャビティ160内に収容され、バックフェース上部162に結合され得る。バッジ170は、打面102および/またはトップレール120で発生する振動を含む、バックフェース上部162またはその近傍で発生する振動を減衰させる役割を果たすことができる。
多くの実施形態では、バッジ170は、バッジ170とバックフェース上部162との間に画定された接触面積を備える。多くの実施形態では、バッジ170とバックフェース上部162との間の接触面積は、2.0in(インチ)から3.0inの範囲であり得る。バッジ170とバックフェース上部162との間の接触面積は、2.0inから2.1inの間、2.1inから2.2inの間、2.2inから2.3inの間、2.3inから2.4inの間、2.4inから2.5inの間、2.5inから2.6inの間、2.6inから2.7inの間、2.7inから2.8inの間、2.8inから2.9inの間、又は、2.9inから3.0inの間であり得る。いくつかの実施形態では、インサート前面150とバックフェース下部132の間の接触面積は、2.0in超、2.1in超、2.2in超、2.3in超、2.4in超、2.5in超、2.6in超、2.7in超、2.8in超、2.9in超、又は、3.0in超である。
図3を参照すると、バッジ170は、鍛造アイアンまたはマッスルバックアイアンのような、中実に構成されたアイアンの外観をクラブヘッド100で実現するために、リアキャビティ160を視覚的に充填するように構成される。多くの実施形態では、バッジ170は、リアキャビティ160の容積の75%から99%を充填することができる。多くの実施形態では、バッジ170は、リアキャビティ160の容積の75%から80%の間、80%から85%の間、85%から90%の間、90%から95%の間、又は、95%から99%の間を充填することができる。いくつかの実施形態では、バッジ170は、リアキャビティ160の容積の75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、又は、99%超を充填することができる。
図5Aを参照すると、バッジ170は、バッジ170の最も内側の表面から最も外側の表面まで測定されたバッジ厚さ2300を備える。多くの実施形態では、バッジ厚さ2300は、バッジ上縁172からバッジ下縁174まで増加し得る。バッジの厚さ2300の増加はクラブヘッド100の輪郭に実質的に沿っており、クラブヘッド100の厚さは概してトップレール120からソール118に向かって増加する。多くの実施形態では、バッジ上縁172またはその近傍におけるバッジ厚さ2300は、バックフェース104とトップレール後縁186との間の距離に実質的に類似し得る。多くの実施形態において、バッジ下縁174またはその近傍におけるバッジ厚さ2300は、バックフェース104とリア壁上縁134との間の距離に実質的に類似し得る。バッジの厚さ2300をクラブヘッド100の形状に合わせることによって、バッジ170がリアキャビティ160を視覚的に充填し、クラブヘッド100にマッスルバックアイアンの外観を与えることができる。
多くの実施形態では、バッジの厚さ2300は、0.05インチから0.80インチの間の範囲であり得る。多くの実施形態では、バッジの厚さ2300は、包含的に、0.05インチから0.15インチの間、0.15インチから0.30インチの間、0.30インチから0.45インチの間、0.45インチから0.60インチの間、0.60インチから0.70インチの間、又は、0.70インチから0.80インチの間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、バッジの厚さ2300は、約0.05インチ、約0.10インチ、約0.15インチ、約0.20インチ、約0.25インチ、約0.30インチ、約0.35インチ、約0.40インチ、約0.45インチ、約0.50インチ、約0.55インチ、約0.60インチ、約0.65インチ、約0.70インチ、約0.75インチ、又は、約0.80インチであり得る。
いくつかの実施形態では、バッジ170は、リア周縁部182に対してわずかに凹入していてもよい。例えば、バッジ上縁172付近のバッジ厚さ2300は、バックフェース104とトップレール後縁186との間の距離よりもわずかに小さくすることができ、バッジ下縁174付近のバッジ厚さ2300は、バックフェース104とリア壁上縁134との間の距離よりもわずかに小さくすることができる。このように、バッジ170の最も外側の表面は、リアキャビティ160内にわずかに凹ませることができる。バッジ170をリアキャビティ160内に凹ませることは、バッジ170の表面を損傷から保護する一方で、バッジがリアキャビティ160を視覚的に充填することを可能にする。
多くの実施形態では、バッジ170は、1または複数の層から構成され得る。いくつかの実施形態では、バッジ170は、1または複数の接着層176、1または複数の充填材層180、1または複数の硬質層178、またはそれらの任意の組み合わせから構成され得る。図5Aの実施形態では、バッジ170は、バックフェース上部162と接触する接着層176と、接着層176の反対側に位置し、クラブヘッド100の後部外面に露出する硬質層178と、接着層176と硬質層178との間に配置された充填材層180とを含む。接着層176は、バッジ170の最内面を形成し、バッジ170をバックフェース104に固定するとともに、振動の減衰を補助する役割を果たす。充填材層180はバッジ170の質量を著しく増加させてクラブヘッド100の質量特性を損なうことなく、バッジ170がリアキャビティ160を視覚的に充填することができるよう、バッジ170の厚みを増加させる役割を果たしている。硬質層178はバッジ170の最外表面を形成し、バッジ170を傷やへこみなどの損傷から保護する役割を果たす。
多くの実施形態では、接着層176は、接着性および減衰特性の両方を備える。多くの実施形態では、接着層176は粘弾性材料から構成され得る。多くの実施形態において、接着層176は、(例えば、VHBテープ等の)発泡体ベースの超高接着テープであってもよい。多くの実施形態において、接着層176は、粘弾性特性を有するテープまたは他の粘着材料であってもよい。多くの実施形態において、接着層176は、高分子材料、樹脂材料、エラストマー材料、またはバッジ170をバックフェース104に接着させかつ振動を減衰させることの両方に適した任意の他の材料から構成することができる。
多くの実施形態では、接着層176は、0.02インチから0.08インチの範囲の厚さを備えることができる。多くの実施形態では、接着層176は、包含的に、0.02インチから0.03インチの間、0.03インチから0.04インチの間、0.04インチから0.05インチの間、0.05インチから0.06インチの間、0.06インチから0.07インチの間、又は、0.07インチから0.08インチの間の範囲の厚さを備えることができる。いくつかの実施形態では、接着層は、約0.02インチ、約0.03インチ、約0.04インチ、約0.05インチ、約0.06インチ、約0.07インチ、又は、約0.08インチの厚さを備えることができる。
接着層176が十分に厚くない場合、バッジ170とバックフェース104との間の接続が耐久性に欠けるため、インパクト中にバッジ170がバックフェース104から切り離されることがある。接着層176が厚すぎると、打面102の撓みが制限され、ボール速度が低下することがある。接着層176の厚さは、ボール速度に悪影響を与えることなく、バッジ170とバックフェース104との間に強固な接続を形成するように設計されている。
多くの実施形態では、接着層176は、バックフェース104と接触するバッジ170の唯一の部分とすることができる。そのような実施形態では、接着層176は、バッジ170とバックフェース上部162との間の接触領域全体を構成する。そのような実施形態では、接着層176は、バッジ170の減衰特性の主たる寄与要因である。接着層176とバックフェース上部162との間に可能な限り最大の接触面積を確保することにより、最大の振動減衰の利点と、バッジ170とバックフェース104との間の最も強固な接続とを実現することができる。他の実施形態では、1または複数の他の層(充填材層180および/または硬質層178など)が、バッジ170とバックフェース104との間の接触領域の一部を形成することができる。
多くの実施形態では、接着層176は、クラブヘッド100の任意の部分に接触するバッジ170の唯一の部分とすることができる。そのような実施形態では、接着層176は、バッジ170をクラブヘッド100に固定することのみを担う。そのような実施形態では、クラブヘッド100もバッジ170も、バッジ170をクラブヘッド100に固定するための追加的な保持機能を構成しない。
多くの実施形態では、充填材層180は、かなりの量の質量を追加することなくバッジ170の厚さを増加させることを可能にする軽量材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、充填材層180は、クラブヘッド100の振動の減衰を補助するための粘弾性または他の減衰特性を備えていてもよい。多くの実施形態において、充填材層180は、運動エネルギーを熱に変換することによって振動を放散するように構成された粘弾性ポリマーであってもよい。充填材層180は、エラストマー、ブチルゴム、シリコーンゴム、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、または粘弾性特性を有する他の適切な材料などの任意の粘弾性ポリマーまたは材料から構成され得る。他の実施形態では、充填材層180は、発泡材料、複合材料、プラスチック材料、または任意の他の適切な軽量材料から構成され得る。
多くの実施形態では、硬質層178は、比較的硬い保護材料で形成される。多くの実施形態において、硬質層178は、鋼、鋼合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、または任意の他の適切な材料もしくは合金などの金属材料であってもよい。いくつかの実施形態では、硬質層178は、304ステンレス鋼、17-4ステンレス鋼、606アルミニウム、7071アルミニウム、6061アルミニウム、または任意の他の適切な材料であってもよい。
多くの実施形態において、硬質層178は、80HRBから110HRBの硬度を有していてもよい。いくつかの実施形態では、硬質層178の硬度は、80HRBから85HRBの間、85HRBから90HRBの間、90HRBから95HRBの間、95HRBから100HRBの間、100HRBから105HRBの間、又は、105HRBから110HRBの間であり得る。多くの実施形態では、硬質層178の硬度は、80HRB超、85HRB超、90HRB超、95HRB超、100HRB超、105HRB超、又は、110HRB超であり得る。多くの実施形態では、硬質層178の硬度は、5HRCから35HRCの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、硬質層178の硬度は、5HRCから10HRCの間、10HRCから15HRCの間、15HRCから20HRCの間、20HRCから25HRCの間、25HRCから30HRCの間、又は、30HRCから35HRCの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、硬質層178の硬度は、5HRC超、10HRC超、15HRC超、20HRC超、25HRC超、30HRC超、又は、35HRC超であり得る。十分な硬度を備えることで、バッジ170の視覚的外装を構成する硬質層178は、引っ掻きやへこみなどの表面的および/または構造的損傷に対する耐性を有することができる。
多くの実施形態では、硬質層178は、6.0g/cmから10.0g/cmの密度を備えることができる。多くの実施形態では、硬質層178は、包含的に、6.0g/cmから7.0g/cmの間、7.0g/cmから8.0g/cmの間、8.0g/cmから9.0g/cmの間、又は、9.0g/cmから10.0g/cmの間の範囲の密度を備えることができる。いくつかの実施形態では、硬質層178は、6.0g/cmよりも大きい密度を備えることができる。いくつかの実施形態では、硬質層178は、7.0g/cmよりも大きい密度を備えることができる。いくつかの実施形態では、硬質層178は、8.0g/cmよりも大きい密度を備えることができる。いくつかの実施形態では、硬質層178は、9.0g/cmよりも大きい密度を備えることができる。いくつかの実施形態では、硬質層178は、10.0g/cmよりも大きい密度を備えることができる。
十分な密度を備えることで、バッジ170の質量減衰能力を増大させることによって、バッジ170がクラブヘッド100の振動を減衰させることができる有効性を増大させる。硬質層178の密度は、クラブヘッド100の質量特性に悪影響を与えることなく、振動を効果的に減衰させるのに十分な質量をバッジ170に与えるように設計され得る。
さらに、いくつかの実施形態では、バッジ170をさらに保護するために、硬質層178に表面コーティングを施すことができる。表面コーティングは、硬質層178の外面を保護する耐スクラッチ特性を有し得る。多くの実施形態において、表面コーティングは、バッジ170の美的外観に影響を与えることなく硬質層178を保護する透明コーティングであり得る。
バッジ170は、インサート140および中央サポートバー116を隠すことによって、クラブヘッド100がマッスルバックアイアンの外観を有することにさらに寄与する。図5Aを参照すると、バッジ170は、インサートキャビティ開口部124を覆い、インサートキャビティ122内にインサート140を隠すように構成され得る。バッジ下縁174は、インサートキャビティ開口部124を覆って延び、インサート140の上面142全体を覆うように構成することができる。インサートキャビティ開口部124を覆ってインサート140をインサートキャビティ122内に隠すことで、クラブヘッド100(図3参照)の外観を見たときにインサート140を隠すことができる。バッジ170は、中央サポートバー116を含むバックフェース上部162全体を実質的に覆うように構成することができる。そのため、クラブヘッド100の外観を見たときに中央サポートバー116が隠れる。
多くの実施形態では、バッジ170はリア壁114に接触しない。図5Bによって示されるように、硬質層178とリア壁リップ137との間に隙間168を形成することができる。隙間168は、バッジ170とリア壁114との間に十分な空間を提供し、打球時にクラブヘッド100が撓むと、バッジ170がリア壁114に衝突しないようにする。十分な隙間168が設けられていない場合、打球時のバッジ170とリア壁114との衝突によってバッジ170が損傷したり、バッジ170がクラブヘッド100から完全に分離したりする可能性がある。隙間168を含むことで、バッジ170とそのバックフェース104への接続部が保護され、クラブヘッド100の耐久性が向上される。隙間168を含むことで、インサートキャビティ122がクラブヘッド100の外部から遮断されない。
再び図5Bを参照すると、インサート140とバッジ170とは、インサート140とバッジ170とが互いに接触しないように、互いに間隔をあけて配置され得る。このように、クリアランスギャップ165が、インサート140とバッジ170との間に形成され得る。具体的には、クリアランスギャップ165は、バッジ下縁174とインサート上面142との間に形成される。クリアランスギャップ165は、インサート140とバッジ170とが互いに接触して損傷しないように、インサート140および/またはバッジ170を形成する際の製造公差を大きくすることができる。
多くの実施形態では、クリアランスギャップ165は、0.01インチから0.04インチの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、クリアランスギャップ165は、包含的に、0.01インチから0.02インチの間、、0.02インチから0.03インチの間、又は、0.03インチから0.04インチの間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、クリアランスギャップ165は、約0.01インチ、約0.015インチ、約0.02インチ、約0.025インチ、約0.03インチ、約0.035インチ、又は、約0.04インチであり得る。
h)制振システム
インサート140とバッジ170とが組み合わされて、バックフェース104の大部分の振動を減衰させるのに適した材料で覆う制振システムが形成される。バックフェース104の大部分を減衰材料で覆うことにより、打球時にクラブヘッド100に望ましい音と柔らかい打球感が得られる。
多くの実施形態において、制振システムは、望ましくない振動の振幅を40%以上低減することができる。いくつかの実施形態では、制振システムは、残留振動(リンギング音および残響感に寄与する)の振幅を、10%より大きく、20%より大きく、30%より大きく、40%より大きく、50%より大きく、60%より大きく、または70%より大きく低減することができる。一例では、制振システムは残留振動の振幅を1.3×10の大きさから7.8×10の大きさまで減少させることができる。別の例では、制振システムは残留振動の振幅を6.0×10から2.5×10に減少させることができる。
バックフェース104と制振システムとの間の相互作用は、制振システム被覆面積によって特徴付けることができる。制振システム被覆面積は、制振システムによって覆われるバックフェース104の全体的な表面積として定義される。したがって、制振システム被覆面積は、バックフェース104と接触しているインサート140の表面積とバックフェース104と接触しているバッジ170の表面積との合計として定義することもできる。
多くの実施形態では、制振システム有効面積は、2.5in(1613mm)から5.0inの間であり得る。多くの実施形態では、制振システム有効面積は、包含的に、2.5in(1613mm)から3.0in(1613mm)の間、3.0in(1935.5mm)から3.5in(2258mm)の間、3.5in(2258mm)から4.0in(2580.6mm)の間、4.0in(2580.6mm)から4.5in(2903.2mm)の間、又は、4.5in(2903.2mm)から5.0in(3225.8mm)の範囲であり得る。多くの実施形態では、制振システム有効面積は、2.5in(1613mm)よりも大きい。多くの実施形態では、制振システム有効面積は、3.0in(1935.5mm)よりも大きい。多くの実施形態では、制振システム有効面積は、3.5in(2258mm)よりも大きい。多くの実施形態では、制振システム有効面積は、4.0in(2580.6mm)よりも大きい。多くの実施形態では、制振システム有効面積は、4.5in(2903.2mm)よりも大きい。多くの実施形態では、制振システム有効面積は、5.0in(3225.8mm)よりも大きい。
一般に、提供することができる制振システムの適用範囲は、インサート140および/またはバッジ170によって接触されるのに適したバックフェース104の表面積によって制限される。図7を参照すると、クラブヘッド100は、バックフェース104のバックフェース利用可能表面2400を備える。バックフェース利用可能面2400は、インサートキャビティ122および/またはリアキャビティ160に露出しているバックフェース104の任意の面として定義される。バックフェース利用可能面2400は、制振システムによって接触されるのに適したバックフェース104の任意の表面によって形成される。図7が示すように、ソール118、ヒール部分106、トウ部分110、ヒール質量部108、トウ質量部112、およびトップレール120の一部は、バックフェース104のとある部分を覆っている。バックフェース利用可能面2400は、バックフェース104のうち、ソール118、ヒール部分106、トウ部分110、ヒール質量部108、トウ質量部112、トップレール120のいずれによっても覆われていない領域を指す。
多くの実施形態では、バックフェース利用可能面2400は、3.0in(19.4cm)から4.5in(29.0cm)の面積を備えることができる。多くの実施形態では、バックフェース利用可能面2400の面積は、3.0in(19.4cm)よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、バックフェース利用可能面2400の面積は、3.5in(22.6cm)よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、バックフェース利用可能面2400の面積は、4.0in(25.8cm)よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、バックフェース利用可能面2400の面積は、4.5in(29.0cm)よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、バックフェース利用可能面2400の面積は、4.5in(29.0cm)よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、バックフェース利用可能面2400の面積は、4.0in(25.8cm)よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、バックフェース利用可能面2400の面積は、3.5in(22.6cmよりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、バックフェース利用可能面2400の面積は、3.0in(19.4cm)よりも小さくすることができる。
バックフェース利用可能面2400の表面積は、クラブヘッド100の形状および質量分布に依存する。例えば、バックフェース利用可能面2400の表面積は、クラブヘッド100のフェース高さ2050およびブレード長さ2100に依存し得る。例えば、低いフェース高さおよび/または短いブレード長さを有するクラブヘッドは、その全体的なサイズが小さくなるため、必然的にバックフェース利用可能面2400の面積が小さくなる。バックフェース利用可能表面2400の表面積は、ヒール質量部108および/またはトウ質量部112などの、周辺重量部の特定の特徴、ならびに当該特徴の形状およびサイズを含むかどうかにも依存し得る。一般に、質量がクラブヘッド100の周辺に向かってさらに配分されるほど、バックフェース利用可能面2400の表面積は大きくなり得る。一般に、ヒール質量部108および/またはトウ質量部112のサイズが大きくなるほど、ヒール質量部108およびトウ質量部112がそれぞれバックフェース104の一部を覆うため、バックフェース利用可能面2400の表面積は小さくなる。
上述したように、クラブヘッド100は、典型的なキャビティバックアイアンのブレード長さよりも短いブレード長さ2100で構成することができる。減少したブレード長さ2100は、バックフェース利用可能面2400の大きさを制限する。しかしながら、クラブヘッド100はまた、かなりの量の周辺重量を備えている。リアキャビティ160およびインサートキャビティ122を含むことにより、かなりの量の質量が重心199から遠ざかり、当該質量がリアキャビティ160およびインサートキャビティ122内にそれぞれ収容された軽量バッジ170およびインサート140に置き換わる。クラブヘッド100の大幅な周辺重量は、比較的短いブレード長さ2100にもかかわらず、また、クラブヘッド100がバックフェース104の一部をそれぞれ覆うヒール質量部108およびトウ質量部112からなるにもかかわらず、大きなバックフェース利用可能面2400の面積を提供する。
制振システムによって提供されるバックフェース104の被覆量は、バックフェース利用可能面2400の面積と制振システム被覆面積との間の関係によって特徴付けることができる。多くの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の85%から99%の間であり得る。いくつかの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の85%から87%の間、87%から89%の間、89%から91%の間、91%から93%の間、93%から95%の間、95%から97%の間、又は、97%から99%の間であり得る。多くの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の85%よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の90%よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の95%よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の99%よりも大きくすることができる。多くの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の99%よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の95%よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の90%よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、制振システム被覆面積は、バックフェース利用可能面2400の面積の85%よりも小さくすることができる。
制振システムによって提供されるバックフェース104の被覆量は、制振システムの被覆領域とスコアリング領域との間の関係によってさらに特徴付けることができる。上述したように、複数のスコアライン105によって占められる打面102の領域は、スコアリング領域194を画定する。多くの実施形態では、スコアリング領域194は、3.0inから4.0inの範囲であり得る。多くの実施形態では、スコアリング領域194は、包含的に、3.0inから3.2inの間、3.2inから3.4inの間、3.4inから3.6inの間、3.6inから3.8inの間、又は、3.8inから4.0inの間の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、スコアリング領域194は、約3.0in、3.2in、3.4in、3.6in、又は、4.0inであり得る。
クラブヘッド100は、バックフェース104上にスコアリングエリア194の突起(図示せず)を有することができる。突起は、突起がスコアリングエリア194に正対するバックフェース104の領域であるように、スコアリングエリア194の位置に対応する。多くの実施形態において、制振装置被覆領域の一部は、突起に重なっていてもよい。多くの実施形態において、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、2.0inから3.5inの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、2.0inから2.5inの間、2.5inから3.0inの間、又は、3.0inから3.5inの間であり得る。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、2.0in超、2.5in超、3.0in超、又は、3.5in超であり得る。
いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の75%から99%の範囲とすることができる。多くの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、包含的に、スコアリング領域194の表面積の75%から80%の間、80%から85%の間、85%から90%の間、90%から95%の間、又は、95%から99%の範囲とすることができる。他の実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、包含的に、75%から85%の間、80%から90%の間、85%から95%の間、又は、75%から95%の範囲とすることができる。多くの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の75%よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の80%よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の85%よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の90%よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の95%よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の99%よりも大きくすることができる。多くの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の99%よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の95%よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の90%よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の85%よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の80%よりも小さくすることができる。いくつかの実施形態では、突起に重なる制振システム被覆領域の部分は、スコアリング領域194の表面積の75%よりも小さくすることができる。
制振システムによって提供されるバックフェース104の被覆量は、制振システムの被覆面積と打面102の全表面積との間の関係によってさらに特徴付けることができる。図1を参照すると、打面102の全表面積は、スコアリングエリアヒール境界196と打面102の最もトウ側の間で測定することができる。多くの実施形態では、打面102の全表面積は、4.0in(2580.6mm)から5.5in(3548.4mm)の範囲とすることができる。多くの実施形態では、打面102の全表面積は、包含的に、4.0in(2580.6mm)から4.5in(2903.2mm)の間、4.5in(2903.2mm)から5.0in(3225.8mm)の間、又は、5.0in(3225.8mm)から5.5in(3548.4mm)の間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、打面102の全表面積は、約4.0in(2580.6mm)、約4.25in(2741.9mm)、約4.5in(2903.2mm)、約4.75in(3064.5mm)、約5.0in(3225.8mm)、約5.25in(3387.1mm)、又は、約5.5in(3548.4mm)とすることができる。
多くの実施形態において、制振システムの被覆率は、打面の全表面積の60%から85%の範囲とすることができる。制振システムの被覆率は、包含的に、打面の全表面積の60%から65%の間、65%から70%の間、70%から75%の間、75%から80%の間、又は、80%から85%の間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、制振システムの被覆率は、打面の全表面積の60%から80%の間、65%から85%の間、70%から80%の間、又は、75%から85%の間の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、制振システムの被覆率は、打面の全表面積の60%、65%、75%、80%、又は、85%であり得る。
クラブヘッド100は、高いMOIと振動を効果的に減衰させる能力とのバランスをとる。一般に、制振システム被覆面積が大きいほど、クラブヘッドの振動をより効果的に減衰させることができる。上述したように、制振システム被覆面積はバックフェース利用可能面2400の面積によって制限される。上述したように、クラブヘッド100は、比較的短いブレード長さ2100を有するにもかかわらず、また、クラブヘッド100がバックフェース104の一部をカバーするヒール質量部108およびトウ質量部112を有するにもかかわらず、大きなバックフェース利用可能面2400面積を有している。効果的な制振を実現するために、制振システムはバックフェース利用可能面2400の可能な限り最大の量をカバーしている。全体として、クラブヘッド100の周辺部の重量は、大きな制振システム被覆面積を可能にしながら、高いMOIを提供する。その結果、40%以上の振動を減衰させる能力を持つ、寛容的なクラブヘッドが得られる。
i)トップレール厚さ
制振システムは、打球時の不要な振動の消散を可能にし、クラブヘッド100に望ましい音および打球感を提供する。さらに、クラブヘッド100の振動応答は、支配的な振動が生じるクラブヘッド100の領域の質量を増加させることによって改善することができる。多くのキャビティバックアイアンでは、振動は主にトップレールで発生する。図5Aを参照すると、クラブヘッド100は、支配的な振動を減衰させるように構成されたトップレール120を備えることができる。トップレール120は、打面102とトップレール後縁186との間の垂直距離として測定されるトップレール厚さ2250を有する。多くの実施形態では、トップレール厚さ2250は、0.15インチから0.30インチの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール厚さ2250は、包含的に、0.15インチから0.20インチの間、0.20インチから0.25インチの間、又は、0.25インチから0.30インチの間の範囲とすることができる。多くの実施形態では、トップレール厚さ2250は、0.15インチよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール厚さ2250は、0.20インチよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール厚さ2250は、0.25インチよりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、トップレール厚さ2250は、0.30インチよりも大きくすることができる。トップレール厚さ2250は、クラブヘッド100の質量特性(例えば、MOIおよび/またはCG位置)を損なうことなく、トップレール120における支配的な振動を防止するように設計されている。
V.クラブヘッド、制振システムと埋め込み式リア壁
多くの実施形態では、図8を参照すると、リア壁114はクラブヘッド100のリア周縁部に位置する。リア壁114は、ソール118のソール後縁192と同一平面にすることができる。リア壁114をソール後縁192と面一にすることで、クラブヘッド100が周辺重量部、インサートキャビティ122、およびリアキャビティ160(以下でさらに詳細に説明する)を備えているにもかかわらず、クラブヘッド100がマッスルバックアイアンであるように見える。
代替の実施形態では、クラブヘッドは、リア周縁部に対して凹んだリア壁を有していてもよく、キャビティバックアイアンに似た外観を有している。図9~図11は、代替的なリア壁214設計を有する本発明によるクラブヘッド200の第2の実施形態を示し、リア壁214は、クラブヘッド200のリア周縁部に対して凹んでいる。クラブヘッド200は、以下に記載される相違点を除いてクラブヘッド100と実質的に同じであってもよく、クラブヘッド200に関連する同様の用語は、クラブヘッド100のものと同様に番号付けされるが、200番台の番号付けがされている(例えば、クラブヘッド200は、打面202から構成される、など)。
本実施形態では、リア壁214は、クラブヘッド200のリア側周縁に対して凹み得る。図9によって示されるように、クラブヘッド200のリア周縁部282は、トップレール後縁部286、ヒール後縁部288、トウ後縁部290、およびソール後縁部292によって形成される。このように、リア周縁部282は、クラブヘッド200のリア周縁部全体を取り囲んでいる。リア周縁部282は後方キャビティ260の境界を形成する。リア壁上縁134によって底面が境界付けられるとともにリア壁114およびインサートキャビティ122の上方に位置するリアキャビティ160とは対照的に、リアキャビティ260は、ソール後縁292によって底面が境界付けられ、トップレール220からソール218まで、クラブヘッド200のリア側周縁全体にわたって延びている。
図11を参照すると、リア壁214のオフセットは、ソール後縁292とリア壁214の基部との間で測定されるリア壁オフセット距離2500によって特徴付けられ得る。多くの実施形態では、リア壁オフセット距離2500は、0.010インチから0.060インチの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、リア壁オフセット距離2500は、0.010インチから0.020インチの間、0.020インチから0.030インチの間、0.030インチから0.040インチの間、0.040インチから0.050インチの間、又は、0.050インチから0.060インチの間とすることができる。いくつかの実施形態では、リア壁オフセット距離2500は、約0.010インチ、約0.015インチ、約0.020インチ、約0.025インチ、約0.030インチ、約0.035インチ、約0.040インチ、約0.045インチ、約0.050インチ、約0.055インチ、又は、約0.060インチとすることができる。
ソール後縁292に対してリア壁214を凹ませることによって全外周部を取り囲むリア周縁部282を形成することで、クラブヘッド200の周辺重量部を増加させ、したがって、MOIを増加させ、より寛容的なクラブヘッド200を得ることができる。上述したように、ソール後縁292に対してリア壁214を凹ませることはまた、リアキャビティ260の容積を増加させる。図9によって示されるように、リアキャビティ260は、クラブヘッド100のリアキャビティ160よりも視覚的に目立つ。クラブヘッド200の周辺部の重量を増加させることによって、より寛容的なクラブヘッドを提供することに加えて、視覚的に拡大されたリアキャビティ260は、より目立たないリアキャビティを有するクラブヘッドと比較して、より寛容的なクラブヘッド200の外観を提供する。このように高い寛容性を有する外観は、ゴルファーの自信を高める。拡大されたリアキャビティ260は、一般的に真っ直ぐ打つのがより困難な、ロフト角の低いロングアイアン(3番アイアン、4番アイアン、5番アイアンなど)において特に有益であり得る。
VI.制振システムと頂点付きリア壁を備えたクラブヘッド
図12および図13は、リア壁314が頂点335を形成する、本発明によるクラブヘッド300の実施形態を示す。図12を参照すると、リア壁高さ2150は、クラブヘッド300の中央付近で最大であり、ヒール部分306およびトウ部分310付近で最小であるように、ヒールートウ方向に変化する。リア壁上縁334は、リア壁高さ2150が最大となる点で頂点335を形成する。クラブヘッド300は、以下に説明される相違点を除き、クラブヘッド100と実質的に同じであってもよく、クラブヘッド300に関連する同様の用語は、クラブヘッド100のものと同様に番号付けされるが、300番台の番号付けがされている(例えば、クラブヘッド300は、打面302から構成される、など)。
インサートキャビティ322の形状は、頂点を有するリア壁314の形状に対応することができる。インサートキャビティ322は、リア壁314の頂点335付近で最も高くおよび/または最も深くすることができ、ヒール部308およびトウ部312付近で最も短くおよび/または最も浅くすることができる。多くの実施形態では、インサート340は、インサート340がインサートキャビティ322を過充填することなくインサートキャビティ322全体を実質的に充填するように、インサートキャビティ322に対して相補的な形状にすることができる。そのような実施形態では、図13によって示されるように、インサート340の上面342は、リア壁上縁434と面一にすることができる。そのような実施形態では、インサート340は、インサート340の高さがリア壁高さ2150に対応するという点で、リア壁314の形状に一致することができる。インサート340の高さは、クラブヘッド300の中央付近で最大となり、ヒール質量部308およびトウ質量部312付近で最小となり得る。他の実施形態(図示せず)では、インサート340はインサートキャビティ322と相補的な形状でなくてもよい。そのような実施形態では、インサート340は、インサート上面342がインサートキャビティ322内に凹入するようにインサートキャビティ322を過小に充填したり、インサート340がインサートキャビティ322からはみ出すようにインサートキャビティ322を過大に充填したりすることができる。
図12および図13に図示されている頂点付きリア壁314および対応する形状のインサート340は、インサート340とバックフェース下部332との間の接触面積を増大させる。いくつかの実施形態では、インサート340とバックフェース下部332との間の接触面積は、0.8in(516.1mm)より大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサート340とバックフェース下部332との間の接触面積は、0.9in(580.6mm)より大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサート340とバックフェース下部332との間の接触面積は、1.0in(645.2mm)より大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサート340とバックフェース下部332との間の接触面積は、1.1in(709.7mm)より大きくすることができる。いくつかの実施形態では、インサート340とバックフェース下部332との間の接触面積は、1.2in(774.2mm)より大きくすることができる。インサート340は効果的な振動ダンパーであるため、インサート340とバックフェース下部332との間の接触面積を増大させると、クラブヘッド300の振動をより効果的に減衰させることができ、より望ましい音および打球感を有するクラブヘッド300を提供することができる。
図12および図13に示される実施形態では、バッジ370は、インサート340をインサートキャビティ322内に隠さない。バッジ370は、バッジ370がリアキャビティ360を実質的に充填しないことを除いて、前の実施形態で説明したバッジ170、270と同様に、リアキャビティ360内に配置され得る。多くの実施形態では、バッジの厚さ2300は、以前の実施形態のバッジ170、270と比較して低減される。そのような実施形態では、バッジ下縁374は、インサート上面342の一部のみを覆ってもよく、またはインサート上面342のいかなる部分も覆わなくてもよい。減少したバッジ厚さ2300を有するバッジ370を提供することは、MOIを増加させ、CG399位置を改善し、または振動を減衰させるためにクラブヘッド300の他の部分に割り当てることができる裁量的質量を確保することができる。さらに、リアキャビティ360を視覚的に充填しないバッジ370を提供することにより、ゴルファーの自信を増大させる、より寛容なクラブヘッド300の外観を作り出すことができる。
尖ったリア壁314は、リアキャビティ360を実質的に充填し、インサート340をインサートキャビティ322内に隠すバッジを含む、上述または後述する任意のインサートまたはバッジの構成と組み合わせることができる。
VII.制振装置付きクラブヘッドと底点付きリア壁
図14および図15は、リア壁414が底点435を形成する、本発明によるクラブヘッド400の実施形態を示す。図14を参照すると、リア壁高さ2150は、ヒール部分406およびトウ部分310の近くで最大であり、クラブヘッド400の中央付近で最小であるように、ヒールートウ方向に変化する。リア壁上縁434は、リア壁高さ2150が最小となる点で底点445を形成する。クラブヘッド400は、以下に説明される相違点を除き、クラブヘッド100と実質的に同じであってもよく、クラブヘッド400に関連する同様の用語は、クラブヘッド100のものと同様に番号付けされるが、400番台の番号付けがされている(例えば、クラブヘッド400は、打面402から構成される、など)。
インサートキャビティ422の形状は、底点445を構成するリア壁414の形状に対応することができる。インサートキャビティ422は、底点445付近で最も浅く、ヒール質量部408およびトウ質量部412付近で最も深くすることができる。多くの実施形態では、インサート440は、インサート440がインサートキャビティ422を過充填することなくインサートキャビティ422全体を実質的に充填するように、インサートキャビティ422に対して相補的な形状にすることができる。そのような実施形態では、図15によって例示されるように、インサート440の上面442は、リア壁上縁434と面一にすることができる。そのような実施形態では、インサート440は、インサート440の高さがリア壁高さ2150に対応するという点で、リア壁314の形状に一致することができる。インサート440の高さは、底点445付近で最も小さく、ヒール質量部408およびトウ質量部412付近で最も大きくすることができる。他の実施形態(図示せず)では、インサート440はインサートキャビティ422と相補的な形状でなくてもよい。そのような実施形態では、インサート440は、インサート上面442がインサートキャビティ422内に凹入するようにインサートキャビティ422を過小に充填したり、インサート440がインサートキャビティ422からはみ出すようにインサートキャビティ422を過大に充填したりすることができる。
図14および図15に図示された底点445および対応する形状のインサート440からなるリア壁414は、リア壁414の質量を低減することができる。リア壁414の質量の低減は、MOIを増加させ、CG499の位置を改善し、または振動を減衰させるためにクラブヘッド400の他の部分に割り当てることができる裁量的質量を確保できる。
底点445を構成するリア壁414は、上述または後述する任意のインサートまたはバッジ構成と組み合わせることができる。図14および図15の図示された実施形態のようないくつかの実施形態では、底点445を有するリア壁414は、バッジ370と同様のバッジ470と組み合わせることができ、バッジ470は、実質的にリアキャビティ460を充填せず、インサート440を隠さない。そのような実施形態では、薄いバッジ470は、裁量的な質量の確保を可能とし、高い寛容性を有するクラブヘッド400の外観を構成する。他の実施形態では、底点445を構成するリア壁414は、リアキャビティ460を実質的に充填するバッジ170またはバッジ270と同様のバッジと組み合わせることができ、インサート440を隠し、中実に構成されたアイアンの外観を構成することができる。
VIII.制振システムとバッジ内に形成されたインサートキャビティを備えたクラブヘッド
いくつかの実施形態では、図16~18を参照すると、クラブヘッド500は、バッジ570の一部内に形成されたインサートキャビティ522を備える。そのような実施形態では、バッジ570とインサート540とが別個に存在するのではなく、インサート540はバッジ570によって収容され得る。インサート540はバッジ570のインサートキャビティ522内に固定することができ、バッジ570とインサート540はバックフェース504に結合することができる。クラブヘッド500は、以下に説明される相違点を除き、クラブヘッド100と実質的に同じであってもよく、クラブヘッド500に関連する同様の用語は、クラブヘッド100のものと同様に番号付けされるが、500番台の番号付けがされている(例えば、クラブヘッド500は、打面502から構成される、など)。
図16によって示されるように、バッジ570は、バックフェース504に接触するように構成されたバッジ内面579を備える。多くの実施形態では、バッジ内面579は、接着層576によって形成される。インサートキャビティ522は、バッジ内面579からインサートキャビティベース536までバッジ570内に延びる凹部として形成することができる。図18を参照すると、インサートキャビティ522は、バッジ内面579からインサートキャビティベース536まで測定されたキャビティ深さ2200を有することができる。多くの実施形態では、インサートキャビティキャビティ深さ2200は、0.15インチから0.35インチの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、インサートキャビティキャビティ深さ2200は、0.15インチから0.20インチの間、0.20インチから0.25インチの間、0.25インチから0.30インチの間、又は、0.30インチから0.35インチの間とすることができる。インサートキャビティキャビティ深さ2200は、約0.15インチ、約0.20インチ、約0.25インチ、約0.30インチ、又は、約0.35インチとすることができる。インサート540は、インサート540がインサートキャビティ522の容積を実質的に充填するように、インサートキャビティ522に対して相補的な形状にすることができる。
クラブヘッド500のリア壁514によって形成されたインサートキャビティ内ではなく、バッジ570内にインサート540を収容することによって、リア壁514を最小限に抑えることができる。図17を参照すると、クラブヘッド500のリア壁高さ2150は、以前の実施形態のリア壁高さ2150よりも実質的に短くすることができる。多くの実施形態では、クラブヘッド500のリア壁514の少なくとも一部に沿ったリア壁高さ2150は、0.40インチ未満であってもよい。いくつかの実施形態では、クラブヘッド500のリア壁514の少なくとも一部に沿ったリア壁高さ2150は、0.35インチ未満であってもよい。いくつかの実施形態では、クラブヘッド500のリア壁514の少なくとも一部に沿ったリア壁高さ2150は、0.30インチ未満であってもよい。いくつかの実施形態では、クラブヘッド500のリア壁514の少なくとも一部に沿ったリア壁高さ2150は、0.25インチ未満であってもよい。いくつかの実施形態では、クラブヘッド500のリア壁514の少なくとも一部に沿ったリア壁高さ2150は、0.20インチ未満であってもよい。いくつかの実施形態では、クラブヘッド500のリア壁514の少なくとも一部に沿ったリア壁高さ2150は、0.15インチ未満であってもよい。リア壁514はインサートキャビティ522を形成しないので、リア壁514はインサート540を保持するための一定のリア壁高さ2150を必要としない。
リア壁514を最小化することによって、MOIを高め、CG599の位置を改善し、または振動を減衰させるためにクラブヘッド500の他の部分に割り当てることができる裁量的質量が確保できる。例えば、図17の実施形態に図示されているように、リア壁高さ2150を減少させることによって生じる裁量的質量は、より大きなヒール質量508および/またはトウ質量512を提供することによってクラブヘッド500の周辺部を増大させるために使用することができる。図17によって示されるように、クラブヘッド500の周辺部の重量を増加させるために、リア壁高さ2150は、ヒール質量部508およびトウ質量部512の近くでより大きく、中央付近でより小さくすることができる。いくつかの実施形態では、リア壁514を最小化することによって、バックフェース利用可能面2400の面積を増加させることもでき、その結果、制振システムの被覆面積を増加させ、振動減衰を増加させることができる。
図18によって図示されるように、バッジ570とその中に収容されたインサート540とは、制振システムを形成するために組み合わされる。多くの実施形態では、インサート540がバッジ570内に形成されたインサートキャビティ522内に収容されるとき、インサート上面542は、バッジ内面579と面一であり得る。多くの実施形態では、インサート上面542は、バッジ570のいかなる部分によっても覆われていない。インサート上面542およびバッジ内面579はともに、クラブヘッド500に振動減衰の利点を提供するためにバックフェース504に接触するように構成され得る。図示されているように、図18では、インサート上面542とバッジ内面579との間に空間や隙間はない。このため、制振システムはバックフェースの利用可能な表面のより大きな割合をカバーすることができる。
いくつかの実施形態では、図19~図21を参照すると、クラブヘッド600は、バッジ670内に全体的に封入されたインサート640からなる。インサート640とバッジ670は組み合わさって制振システムを形成する。図19~図21の実施形態では、インサートキャビティ622は、バッジ内面679の前面に凹んでおり、インサートキャビティベース636まで延びている。多くの実施形態では、インサートキャビティ622は、インサートキャビティ522と実質的に同様であり得、インサートキャビティ522の深さ2200と実質的に同様のインサートキャビティ深さ2200を構成し得る。クラブヘッド600は、以下に説明される相違点を除き、クラブヘッド100と実質的に同じであってもよく、クラブヘッド600に関連する同様の用語は、クラブヘッド100のものと同様に番号付けされるが、600番台の番号付けがされている(例えば、クラブヘッド600は、打面602から構成される、など)。
多くの実施形態では、インサート640は、インサート640がインサートキャビティ622の容積を実質的に充填するように、インサートキャビティ622に対して相補的な形状にすることができる。図19および図21を参照すると、バッジ670は、インサートキャビティ622内のインサート640を覆って隠す接着層676を含むことができる。接着層676は、インサート640がインサートキャビティ622内に挿入された後にバッジ670に塗布することができ、インサート640をインサートキャビティ622内に固定する役割を果たすことができる。多くの実施形態では、接着層676は、前面679およびインサート上面642を覆っている。多くの実施形態において、接着層676は、制振システムとバックフェース604との間の接触領域の全体を形成することができる(例えば、接着層676は、制振システム被覆領域全体を形成することができる)。制振システム被覆領域全体を形成する接着層676を設けることで、制振システムとバックフェース604との間の可能な限り安全な接続が得られる。多くの実施形態では、クラブヘッド600の制振システム被覆領域はクラブヘッド500の制振システム被覆領域と同様でありうる。
クラブヘッド500と同様に、クラブヘッド600のリア壁614は、リア壁がインサートキャビティを形成するクラブヘッドと比較して最小限に抑えることができる。クラブヘッド600のリア壁高さ2150は、クラブヘッド500のリア壁高さ2150と同様にすることができる。上記で議論されたように、リア壁614を最小化することは、MOIを増加させ、CG位置699を改善し、または振動を減衰させるためにクラブヘッド600の他の部分に割り当てることができる裁量の質量を生じさせる。リア壁614を最小化することで、バックフェース利用可能面2400の面積を増加させることもできる。
IX.制振システム付きゴルフクラブセット
多くの実施形態において、クラブヘッド100、200、300、400、500、600のうちの1つ以上は、2つ以上のクラブヘッドにわたって漸増的に変化するロフト角を有する2つ以上のクラブヘッドからなるクラブヘッドのセットの一部であり得る。多くの実施形態において、クラブヘッドのセットは、第1のロフト角を有する第1のクラブヘッドと、第1のロフト角よりも大きい第2のロフト角を有する第2のクラブヘッドとを少なくとも含むことができる。多くの実施形態では、上記のセットは「ロングアイアン」のサブセットと「ショートアイアン」のサブセットに分割され得る。(例えば、3番アイアン、4番アイアン、および5番アイアン等の)ロングアイアンは比較的低いロフト角を有するクラブヘッドからなり、ゴルフボールを長距離打つように構成される。(例えば、6番アイアン、7番アイアン、8番アイアン、9番アイアン、および/または任意のウェッジ等の)ショートアイアンは比較的高いロフト角のクラブヘッドからなり、より高い精度でより短い距離のゴルフボールを打つように構成されている。
セット内の2つ以上のクラブヘッドは、クラブヘッド100、200、300、400、500、600の任意の組み合わせであり得る。多くの実施形態では、ショートアイアンは、クラブヘッド100と同様に提供され得、リア壁114はソール後縁192と面一であり、リアキャビティ160はリア壁114の上方に形成され、バッジ170はリアキャビティ160を視覚的に充填する。このような実施形態では、ショートアイアンは、マッスルバック構造の外観を構成し、クラブヘッド100の性能に自信を抱かせる。多くの実施形態では、ロングアイアンはクラブヘッド200と同様に提供することができ、この場合、リア壁214はソール後縁292からオフセットされ、リアキャビティ260はクラブヘッド200のリア側周縁全体にわたって延在し、バッジ270はリア壁214の上方に位置するリアキャビティ260の一部のみを充填する。このような実施形態では、ロングアイアンは、より高い周辺重量および寛容性を備えている。このような実施形態では、ロングアイアンはまた、キャビティバック構造の外観を有しており、当該ロングアイアンの寛容性に対する信頼性を助長する。キャビティバック構造によって達成される寛容性の増加は、ロングアイアンにおいて特に価値がある。
ゴルフクラブの多くのセットにおいて、上述した特性のうちの1つ以上が、セット内の少なくとも2つの個々のクラブヘッドにわたって変化し得る。多くの実施形態において、個々のクラブヘッドのブレード長さは、少なくとも2つ以上の個々のクラブヘッドにおいて変化し得る。特に、ブレード長さは、ロフト角が減少するにつれて、少なくとも2つのクラブヘッドにわたって増加し得る。例えば、上記のセットは、第1のロフト角および第1のブレード長さを有する第1のクラブヘッドと、第2のロフト角および第2のブレード長さを有する第2のクラブヘッドとを備えることができ、ここで、第1のロフト角は第2のロフト角よりも小さく、第1のブレード長さは第2のブレード長さよりも大きい。
同様に、多くの実施形態において、個々のクラブヘッドのフェース高さは、少なくとも2つ以上の個々のクラブヘッドにおいて変化し得る。特に、フェース高さは、ロフト角が増加するにつれて、少なくとも2つのクラブヘッドにわたって増加し得る。例えば、上記のセットは、第1のロフト角および第1のフェース高さを有する第1のクラブヘッドと、第2のロフト角および第2のフェース高さを有する第2のクラブヘッドとを備えることができ、第1のロフト角は第2のロフト角よりも小さく、第1のフェース高さは第2のフェース高さよりも小さい。
同様に、多くの実施形態において、個々のクラブヘッドのトップレール厚さは、少なくとも2つ以上の個々のクラブヘッドにおいて変化し得る。特に、トップレール厚さは、ロフト角が減少するにつれて、少なくとも2つのクラブヘッドにわたって増加し得る。例えば、セットは、第1のロフト角および第1のトップレール厚さを有する第1のクラブヘッドと、第2のロフト角および第2のトップレール厚さを有する第2のクラブヘッドとを備えることができ、第1のロフト角は第2のロフト角よりも小さく、第1のトップレール厚さは第2のトップレール厚さよりも小さい。いくつかの実施形態では、トップレール厚さは、セットのショートアイアン全体を通して統一されていてもよく、トップレール厚さはロフト角が減少するにつれてロングアイアン全体を通して増加していてもよい。セット内の低ロフトのクラブヘッド(例えば、ロングアイアン)はフェース高さが短く、フェースの幾何学的中心に対するインサートの位置が高いので、ロングアイアンはショートアイアンよりも望ましくない振動を感じやすいという傾向がある。ロフト角の低いクラブヘッドでトップレールの厚みを増すと、そのような低ロフトのクラブヘッドで追加的な振動ダンピングを得ることができる。ロングアイアンのトップレールの厚みを増すと、セット全体を通して一貫した振動応答が得られ、セット内のどのクラブヘッドも望ましい音とフィーリングを実現する。
X.狭幅溝を備えたクラブヘッド
多くの実施形態では、複数のスコアライン105は、実質的に狭い間隔で配置され得る。複数のスコアライン105は、隣接する各スコアライン105間の垂直距離として測定される間隔距離を規定し得る。多くの実施形態において、間隔距離は、複数のスコアライン105の各々の間で一定であり得る。他の実施形態では、第1対のスコアライン105間の間隔距離が第2対のスコアライン105間の間隔距離と異なるように、間隔距離は変化し得る。多くの実施形態では、複数のスコアライン105間の間隔距離は、0.08インチから0.12インチの範囲である。いくつかの実施形態では、複数のスコアライン105間の間隔距離は、0.08インチから0.09インチの間、0.09インチから0.10インチの間、0.10インチから0.11インチの間、又は、0.11インチから0.12インチの間であり得る。いくつかの実施形態では、複数のスコアライン105間の間隔距離は、0.12インチ未満、0.11インチ未満、0.10インチ未満、0.09インチ未満、又は、0.08インチ未満であり得る。
狭間隔で配置された複数のスコアライン105は、上記で詳述した任意のクラブヘッド100、200、300、400、500、600に適用することができ、および/または、インサートおよびバッジからなる制振システムを含む、本発明に従って上記で開示した任意のクラブヘッドの特徴と組み合わせることができる。狭間隔で配置された複数のスコアライン105は、クラブヘッドのリア周縁部と同一平面のリア壁、リア周縁部に対して凹んだリア壁、一定の高さからなるリア壁、頂点からなるリア壁、底点からなるリア壁、またはそれらの任意の組み合わせを含む、上記で詳述した任意のリア壁形状からなるクラブヘッドに適用することができる。狭間隔で配置された複数のスコアライン105は、バックフェース下部132に接触するインサートとバックフェース上部162に接触するバッジとからなる制振システム、バッジに凹設されたインサートキャビティ内に収容されたインサートからなる制振システム、バッジ内に完全に封入されたインサートからなる制振システム、またはそれらの任意の組合せを含む、上記の様々な実施形態に記載された任意の制振システムからなるクラブヘッドに適用することができる。
複数のスコアライン105の狭間隔は、濡れた状態におけるクラブヘッドの性能を正規化する。多くの先行技術のクラブヘッドでは、クラブヘッドの性能は、乾燥状態(「正常な」状態であるとも考えられる)と比較して、湿潤状態において著しく異なる。乾燥または湿潤に基づく性能の差は、気象条件が変化するにつれて、予測不可能で一貫性のないゴルフショットをもたらす。多くの場合、ロングアイアンなどのセット内の特定のクラブヘッドは、ショートアイアンやウェッジなどの同じセット内のクラブヘッドとは異なる湿った条件の影響を受ける。例えば、ロングアイアンでは、濡れた条件はスピンレートを増加させることができ、意図したよりも遠くにショットを導く。ショートアイアンやウェッジでは、濡れた状態はスピンレートを低下させ、ショットが意図したところに止まらず、グリーンをキープするのが難しくなる。複数のスコアライン105の間隔が狭いことは、濡れた状態でのロングアイアンのスピンレートを低下させ、濡れた状態でのショートアイアンやウェッジのスピンレートを増加させることができる。複数のスコアライン105の間隔が狭いことにより、濡れた状態でも乾いた状態でも同様の性能を発揮するクラブヘッドができる。
XI.例1:制振システムを備えた実施例のクラブヘッドセット
表1および表2は、本発明によるクラブヘッドの実施例のセットの様々な特性および特徴を示している。クラブヘッドのセットは、3番アイアンから9番アイアン、ピッチングウェッジ(PW)およびユーティリティウェッジ(UW)から構成されている。セットのショートアイアンは、上述したクラブヘッド100と同様であり、リア壁上縁の上方に形成されたリアキャビティと、ソール後縁と面一に位置するリア壁とを含んでいる。セットのショートアイアンは、上述したクラブヘッド200と同様であり、クラブヘッドのリア側周縁全体にわたって延びるリアキャビティと、ソール後縁に対してオフセットされたリア壁を含んでいる。実施例のクラブヘッドセットの個々のクラブヘッドは、リアキャビティ内に収容され、バックフェース上部の少なくとも一部を覆うバッジと、インサートキャビティ内に収容され、バックフェース下部の少なくとも一部を覆うインサートとを含む制振システムを備えている。以下の表1は、セット内の個々のクラブヘッドの様々な寸法と質量特性を示している。
表1に示されているように、同一ブレード長さを有するピッチングウェッジとユーティリティウェッジ、ならびに同一ブレード長さを有する3番アイアンと4番アイアンを除いて、ブレード長さは、セット内の個々のクラブヘッドの間でロフト角が大きくなるにつれて長くなる。フェース高さは、ロフト角が大きくなるにつれて、セット内の個々のクラブヘッド間で減少する。さらに、クラブヘッドセットは、ウェッジおよびショートアイアンと比較して、(3番アイアン、4番アイアン、5番アイアン、および6番アイアン等の)ロングアイアンのトップレール厚さが増加している。上述したように、ロングアイアンの振動応答は、典型的には制御することがより困難であり、ロングアイアンの音および打球感は、典型的には、ショートアイアンの音および打球感に劣る。ロングアイアンのトップレール厚さを増加させることは、セット全体を通して一貫した振動応答と一貫した音と打球感を持つクラブヘッドセットを実現できる。
以下の表2は、制振システムの被覆面積と、セット内の個々のクラブヘッドの利用可能なリア表面積、スコアリング面積、および全フェース表面積との関係を示す。
表7に示されているように、各クラブヘッドの制振システム被覆面積は少なくとも3.49inである。本実施例では、各クラブヘッドの制振システム被覆面積は、利用可能なリア表面積の94%以上95%以下である。さらに、各クラブヘッドの制振システム被覆面積は、スコアリングエリアの78%以上90%以下である。さらに、各クラブヘッドの制振システム被覆面積は、全フェース表面積の70%以上87%以下である。制振システムはバックフェースのかなりの部分を被覆している。この重要な被覆範囲により、前述の例で詳述した音と打球感の利点を得ることができる。
XII.例2:モーダル解析
本発明によるクラブヘッド(以下、「実施例クラブヘッド」という)の打球時の振動応答を対照用クラブヘッドと比較した。実施例クラブヘッドは、上述したクラブヘッド100と同様であり、バックフェースの下部を覆うインサートとバックフェースの上部を覆うバッジとからなる制振システムを備えている。実施例クラブヘッドは、3.50inの制振システム有効面積を有している。
対照用クラブヘッドは、対照用クラブヘッドと同様の構造で構成されているが、異なる制振システムを備えている。対照用クラブヘッドは、バックフェースの下部を覆うインサートで構成されてるが、バッジは有していない。対照用クラブのバックフェースの上部は覆われていない。対照用クラブヘッドの制振システム被覆面積は1.55inである。図22aおよび22bに示されているように、3つの支配的な振動が対照用クラブヘッドと実施例クラブヘッドの両方で観察された。実施例クラブヘッドと対照用クラブヘッドはそれぞれ、インパクトに対応する第1のピーク51a、51bと、残留振動に対応する第2のピーク52a、52b、および第3のピーク53a、53bを示している。以下の表3は、各ピークの振幅、およびピークが発生した振動数を示している。
実施例クラブヘッドの第1のピーク51b振幅と対照用クラブヘッドの第1のピーク51a振幅は同一であった。実施例クラブヘッドは、対照用クラブヘッドの第2のピーク52a振幅と比較して40%減衰した第2のピーク52b振幅を有していた。実施例クラブヘッドは、対照用クラブヘッドの第3のピーク53a振幅と比較して58%減衰した第3のピーク53b振幅を有していた。さらに、対照用クラブヘッドの対応するピーク51a、52a、53aと比較して、実施例クラブヘッドの第1のピーク51b、第2のピーク52b、および第3のピーク53bの振動数の変化はごくわずかであった。
実施例クラブヘッドの制振システムは、インパクトに関連する振動の同じ振幅を維持しながら、残留振動の著しい減衰をもたらした。さらに、実施例クラブヘッドと対照用クラブヘッドは、各ピークに対応する同様の振動数を示した。その結果、実施例クラブヘッドは、打球時により少ない残留リンギングおよびゴルファーの手に伝達する全体的な振動を減少しつつ、同様のピッチおよび音を得ることができる。バッジ、インサート、およびより大きな制振システムの適用範囲からなる実施例クラブヘッドの音および打球感は、バッジがなく、より小さな制振システムの適用範囲からなる対照用クラブヘッドよりも改善される。
XIII.例3:定性的サウンド&打球感のプレーヤーテスト
本明細書では、異なる構造を有する2つのアイアン型クラブヘッドを比較したプレーヤーテストについて説明する。クラブヘッドは、類似の形状を有するキャビティバックスタイルのアイアンであったが、異なる制振システムとは異なる制振システム被覆面積を有する。結果は、異なる構造がクラブヘッドの音と打球感に関してプレーヤーの満足度にどのような効果を及ぼすのかを比較した。
第1のアイアン型クラブヘッド(以下、「実施例クラブヘッド」という)は、リアキャビティと、インサートキャビティと、バックフェースであって、バックフェースが上部バックフェースと下部バックフェースとからなるバックフェースと、制振システムとから構成されている。上部バックフェースはリアキャビティの壁を形成し、下部バックフェースはインサートキャビティの壁を形成している。制振システムは、インサートキャビティ内に配置されたインサートで構成され、バッジがリアキャビティ内に配置されている。インサートは下部バックフェースの大部分を覆い、バッジは上部バックフェースの大部分を覆っている。実施例クラブヘッドは3.50inの制振システム被覆面積を有している。
第2のアイアン型クラブヘッド(以下、「対照用クラブヘッド」という)は、第1のアイアン型クラブヘッドと同様であり、リアキャビティ、インサートキャビティ、インサート、バックフェースからなり、バックフェースは上部バックフェースおよび下部バックフェースからなる。上部バックフェースはリアキャビティの壁を形成し、下部バックフェースはインサートキャビティの壁を形成している。ここで、インサートはインサートキャビティ内に配置され、インサートは下部バックフェースの大部分を覆っている。上部バックフェースは露出している。対照用クラブヘッドの制振システム被覆面積は1.55inである。
実施例クラブヘッドのバッジおよびインサート性能を対照用クラブヘッドのインサート性能と比較するために、プレーヤーテストが実施された。プレーヤーテストにおいて、4番アイアンテストとウェッジテストには22人のプレーヤーが参加し、7番アイアンテストには21人のプレーヤーが参加した。プレーヤーは実施例クラブヘッドと対照的なクラブヘッドの試し打ちを比較した。プレーヤーは同じような条件でそれぞれのクラブヘッドをテストし、アイアンタイプのクラブヘッドには同じようなシャフトの長さと同じようなロフト角を有していた。さらに、プレーヤーテストはゴルフボールを打つための典型的な表面で実施された。このテストでは、対照用クラブヘッドと例示クラブヘッドを用いてフルスイングでゴルフボールを打ってもらった。
テストの後、参加者は2つのパラメータに基づいて2つのクラブヘッドを比較した。そのパラメータには、打球感(または「フィードバック」)および音が含まれていた。これらのパラメータに基づいて、参加者は、「より悪い」から「より良い」までの尺度で、実施例クラブヘッドのフィードバックと音を対照的なクラブヘッドと比較するように求められた。これらの選択肢の間には「やや悪い」、「ほぼ同じ」、「やや良い」、の選択肢が存在していた。「より悪い」は満足度の減少を、「やや悪い」は満足度のわずかな減少を、「ほぼ同じ」は満足度の増加も減少もないことを、「やや良い」は満足度の中程度の増加を、そして「より良い」は満足度の大幅な増加を表している。
上記の表4は、実施例クラブヘッドをフィードバック用の対照用クラブヘッドと比較した結果、参加者によって投じられた票を示す。上記の表5は、実施例クラブヘッドをフィードバック用の対照用クラブヘッドよりも「ほぼ同じ」、「やや良い」、または「非常に良い」と評価したプレーヤーの割合を示す。実施例クラブヘッドは対照用のクラブヘッドと比較して、4番アイアンでは参加者の100%が、7番アイアンでは参加者の86%が、ウェッジでは参加者の95%が「ほぼ同じ」、「やや良い」、または「より良い」と評価した。さらに、実施例クラブヘッドは、対照的なクラブヘッドと比較して、4番アイアンでは参加者の50%が、7番アイアンでは参加者の29%が、ウェッジでは参加者の9%が「やや良い」、または「より良い」と評価した。
上記の表6は、音について実施例クラブヘッドと対照的なクラブヘッドとを比較したときに参加者によって投じられた票を示す。上記の表7は、音について実施例クラブヘッドを対照用クラブヘッドよりも「ほぼ同じ」、「やや良い」、または「より良い」と評価したプレーヤーの割合を示している。実施例クラブヘッドは、コントロールのクラブヘッドと比較して、4番アイアンでは92%、7番アイアンでは86%、ウェッジでは95%の参加者から「ほぼ同じ」、「やや良い」、または「より良い」と評価された。さらに、実施例クラブヘッドは、対照的なクラブヘッドと比較して、4番アイアンでは参加者の64%、7番アイアンでは参加者の48%、ウェッジでは参加者の32%から「やや良い」あるいは「より良い」と評価された。
テストの結果、実施例クラブヘッドは、対照的なクラブヘッドの質的パラメータ(例えば、フィードバックや音)を上回った。プレーヤーテストの参加者は、実施例クラブヘッドが対照用クラブヘッドよりも優れた性能を発揮すると感じたことになる。実施例クラブヘッドにおいてより向上した制振システムの有効面積は、コントロールクラブヘッドのフィードバックおよび音に対する利点を提供する。実施例クラブヘッドは、各々がフィードバックおよび音に機能を提供する複数の構成要素を含んでいる。実施例クラブヘッドの制振システムは、下部バックフェース表面と上部バックフェース表面の両方をカバーしているのに対し、対照用クラブヘッドは上部バックフェース表面を完全に露出させたままにしている。バッジを含むことで制振システムの有効面積を増加させ、クラブヘッドの不要な振動を減衰させることができ、これによって実施例クラブヘッドのフィードバックと音を改善することができる。
特に、参加者は、4番アイアンが対照用クラブヘッドよりもフィードバックと音において最大の改善を有すると評価した。ロングアイアンの振動応答は、一般的に制御することが困難であり、ロングアイアンの音と打球感は、一般的にショートアイアンのそれよりも劣るため、4番アイアンの改善は重要である。その結果、サウンドとフィーリングの特性がセット全体を通して一貫しているクラブヘッドセットが得られた。
XIV.例4:ボールの飛行性能
本発明による複数のクラブヘッド(以下、「実施例クラブヘッド(複数可)」)のボール飛行特性を複数の対照用クラブヘッドと比較した。実施例クラブヘッドは、上述したクラブヘッド100および/またはクラブヘッド200と同様であり、バックフェースの下部を覆うインサートとバックフェースの上部を覆うバッジとからなる制振システムを含んでいた。実施例クラブヘッドは、約3.5inの制振システム被覆面積を有している。
対照用クラブヘッドは、実施例クラブヘッドと同様の構造で構成されているが、異なる制振システムを備えている。対照用クラブヘッドは、バックフェースの下部を覆うインサートを有しているが、バッジは備えていない。対照用クラブヘッドは約1.55inの制振システム被覆面積を有する。実施例の4番アイアン、実施例の7番アイアン、および実施例のウェッジと、対照的な4番アイアン、対照的な7番アイアン、および対照的なウェッジとの間でボール飛行特性が比較された。各クラブヘッドのボール速度、打ち出し角、スピンレートが測定された。各クラブのボール飛行特性は以下の表8に示されている。
実施例クラブヘッドは、各ボール飛行特性に関して対照用クラブヘッドと同様の性能を示した。4番アイアンに関して、実施例クラブヘッドは、ボール速度が0.1mph増加(0.08%増加)し、打ち出し角が0.2度増加(1.8%増加)し、スピンレートが103rpm減少(2.3%減少)した。7番アイアンに関しては、実施例クラブヘッドはボール速度が0.2mph減少(0.17%の減少)し、打ち出し角が0.7度増加(4.5%の増加)し、スピンレートが70rpm減少(1.0%の減少)した。ウェッジに関しては,実施例クラブヘッドはボール速度が0.6mph増加(0.6%の増加)し、打ち出し角が0.8度減少(3.4%の減少)し、スピンレートが481rpm増加(5.6%の増加)した。一般的に、実施例クラブヘッドと対照的なクラブヘッドのボール飛距離特性の違いはごくわずかであった。例外として、実施例の7番アイアンの打ち出し角が対照的な7番アイアンよりも大幅に増加し、飛距離とストッピングパワーの増加につながり、実施例のウェッジのスピンレートが対照的なウェッジよりも大幅に増加し、ストッピングパワーの増加につながった。
実施例クラブヘッドは、対照用クラブヘッドと同様のボール飛行特性を示し、同様のまたはわずかに改善された性能をもたらした。例示2において示された改善された振動応答、および例示3において示された音および打球感の質的な改善を参照すると、インサートと組み合わせてバッジを有する制振システムを備えることにより、高いレベルのボール飛行性能を保持しながら、改善された音および打球感を有するクラブヘッドを得ることができる。
XV.例5:バッジの耐久性
本明細書では、異なる材料から作製された2つの多材料バッジを比較した耐久性試験について説明する。この試験の目的は、バッジの使用を通じて、ゴルフクラブヘッドに対する接着性を保持し、傷、へこみ、および曲がりを制限する能力についてバッジを試験することであった。
第1のバッジ(以下、「実施例バッジ」と呼ぶ)は、バッジ170に類似していた。実施例バッジは、接着層、充填材層、および硬質層から構成されていた。硬質層は、17-4ステンレス鋼で形成されている。
第2のバッジ(以下「対照用バッジ」と呼ぶ)は、バッジ170と同様であった。制御バッジは、接着層、充填材層、および硬質層から構成されていた。硬質層は6061アルミニウムで形成されている。
実施例バッジと対照用バッジの耐久性を比較するための試験を実施した。耐久性試験は、試験片を適切な向きに貼り付け、次いでスチールショット媒体に指定された回数バッジ上に落下させる。各バッジのスキャンと写真が指定された間隔で撮影された。試験装置は、バッジの上に設置された漏斗と36インチのガイドチューブで構成された。スチールショットが放出され、ガイドチューブを通って加速され、バッジに衝突する。バッジは、ガイドチューブの経路に対して45°に設定されたプラットフォームに固定された。バッジはさらに、ガイドチューブの端から1インチの位置に置かれ、固定された。すべてのパラメータが確認されると、スチールショットがバッジの中心に衝突するようにリリースされた。このプロセスをバッジが破損するまで、または30回繰り返し、どちらか先に条件を満たした段階で試験を終了した。バッジが損傷しているということは、バッジがプラットフォームとの接着性を失っているか、傷、へこみ、曲がりが過剰であることを意味する。バッジは各インパクト実施後に検査された。バッジは、0、10、15、20、30回の落下後に3Dレーザースキャンされた。
試験後、対照用バッジは損傷する前に3回の繰り返しに耐えた。対照用バッジは変形し、プラットフォームとの接着性を失った。この3回の衝撃により、硬質層はプラットフォームとの接着が破壊される程度まで変形し、対照用バッジの約50%がプラットフォームとの接着を失った。
対照用バッジが3回の繰り返しで故障したため、実施例バッジと対照用バッジとの耐久性の公正な比較を提供するために、実施例バッジに対しても3回の繰り返しを行った。実施例バッジは3回の衝撃に耐え、プラットフォームへの接着を維持した。例示的な対照用バッジは、衝撃を受けた時点で0.012インチ変形したが、これは許容範囲内の変形量と考えられる。
試験の結果、実施例バッジは、耐久性について対照用バッジを上回った。対照用バッジは試験に不合格となり、対照用バッジは変形によりプラットフォームへの接着を失った。対照用バッジをクラブヘッドに取り付けた場合、バッジはクラブヘッドから外れていたものと思われる。実施例バッジはプラットフォームとの接着を維持し、わずかに変形しただけであった。実施例バッジは、バッジの使用期間中、接着性を維持し、傷、へこみ、曲がりを抑えることができる。
XVI.実施例6:ウェットコンディションとドライコンディションでの性能比較
実施例クラブヘッドのウェットコンディションとドライコンディション下における性能の一貫性が、対照用クラブヘッドのウェットコンディションとドライコンディション下における性能の一貫性と比較された。実施例クラブヘッドは、クラブヘッド100と同様の構造のウェッジタイプのクラブヘッドであり、バックフェースの上部を覆うバッジとバックフェースの下部を覆うインサートとを含む制振システムを構成していた。実施例クラブヘッドは、複数のスコアライン間の間隔距離を有しており、実施例クラブヘッドの間隔距離は0.104インチであった。
対照用クラブヘッドは、実施例クラブヘッドに類似した構造で構成されていたが、バッジを有していなかった。対照用クラブヘッドは、複数のスコアライン間の間隔距離をさらに有しており、対照用クラブヘッドの間隔距離は0.140インチであった。
各クラブヘッドのボール速度、打ち出し角、スピンレート、飛距離をドライコンディションとウェットコンディションの両方で測定した。ドライコンディションとウェットコンディションとの間の各クラブヘッドの性能の差が評価された。以下の表9~12に比較の結果を示す。
上記の表9は、ウェットおよびドライの両方のコンディション下で測定された対照用クラブヘッドおよび例示クラブヘッドのボール速度をそれぞれ示している。対照用クラブヘッドは、1.7mph(1.6%の減少)のボール速度の減少を示した。実施例クラブヘッドは、ボール速度が0.9mph(0.9%の減少)しか減少していない。
上記の表10は対照用クラブヘッドと実施例クラブヘッドの打ち出し角をウェットとドライの両方のコンディションで測定したそれぞれの結果を示している。対照用クラブヘッドは、3.2度の打ち出し角の増加(15%の増加)を示した。実施例クラブヘッドは0.4度(1.9%)だけ打ち出し角が増加した。
上記の表11は、ウェットおよびドライの両方の状態で測定された対照用クラブヘッドおよび例示クラブヘッドのスピンレートをそれぞれ示している。対照用クラブヘッドは、2165.2rpm(23.9%の減少)のスピンレートの減少を示した。実施例クラブヘッドは177.5rpm(1.9%減少)だけのスピンレートの減少を示した。
上記の表12は対照用クラブヘッドと実施例クラブヘッドのキャリーをウェットとドライの両方の状態で測定した結果を示しています。対照用クラブヘッドは、2.0ヤードのキャリーの増加(1.5%の増加)を示した。実施例クラブヘッドはキャリーが1.3ヤード(1.0%)減少しただけであった。
実施例クラブヘッドは、対照用クラブヘッドの性能と比較して、ドライコンディションとウェットコンディションとの間で有意により一貫した性能を示した。実施例クラブヘッドは、ボール速度(0.8mph変動が少ない)およびキャリー(0.7ヤード変動が少ない)に関して、ウェットおよびドライの性能においてわずかに減少する変化を示した。さらに、実施例クラブヘッドは、打ち出し角(2.8度ばらつきが少ない)およびスピンレート(1988rpmばらつきが少ない)に関して、ウェット時とドライ時の性能のばらつきが有意に少ないことを示した。実施例クラブヘッドのスコアラインの間隔がより狭いことは、ドライおよびウェットコンディションにおいてより一貫した性能をもたらす結果となった。スコアラインの間隔を狭くした結果、全ての天候において性能がより予測しやすいクラブヘッドを得ることができた。
条項
条項1.アイアン型ゴルフクラブヘッドであって、幾何学的中心を有する打面、及び、前記打面の反対側に位置するバックフェースと、ヒール部分と、前記ヒール部分の反対側に位置するトウ部分と、トップレールと、前記トップレールの反対側に位置するソールと、前記ソールから少なくとも部分的に前記トップレールに向かって上方に延びるリア壁であって、リア壁上縁を有する、リア壁と、少なくとも前記リア壁の内面と前記バックフェースの下部とによって形成されたインサートキャビティであって、前記リア壁上縁と前記バックフェースの下部との間に延びるインサートキャビティ開口部と、前記ソールの内面によって形成されたインサートキャビティベースと、を有する、インサートキャビティと、前記インサートキャビティ内に配置されたインサートと、前記バックフェースの上部に取り付けられたバッジと、を有する、制振システムと、を備え、前記制振システムは前記インサートと前記バッジとが接触する前記バックフェースの表面積の合計として測定される制振システム被覆面積を画定しており、前記制振システム被覆面積は、3.0in2より大きく、前記制振システム被覆面積は、前記バックフェースの利用可能表面積の85%より大きい、アイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項2.前記打面は、ヒール-トウ方向に延びる複数の溝を有しており、前記クラブヘッドは、前記複数の溝の最もヒール側の部分と前記打面の最もトウ側の部分との間のヒール-トウ間距離として測定されるブレード長さを有している、条項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項3.アドレス位置において前記ソールに接する接地面をさらに有しており、前記座標系は、前記接地面に平行なヒール-トウ方向に伸びるX軸と、前記X軸に直交し、トップレール-ソール方向に延びるY軸と、前記X軸および前記Y軸に直交し、前後方向に延びるZ軸と、を有しており、前記クラブヘッドは、前記Y軸について測定された慣性モーメントIyyをさらに有しており、前記Iyy慣性モーメントは、390g・in2より大きく、前記Iyy慣性モーメントと前記ブレード長さの比は、100g・inより大きい、条項2に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項4.前記トップレールと、前記ヒール部分と、前記トウ部分と、前記リア壁と、によって少なくとも部分的に囲まれたリアキャビティをさらに備えており、前記トップレールはトップレール後縁を形成し、前記ヒール部分はヒール後縁を形成し、前記トウ部分はトウ後縁を形成しており、前記トップレール後縁と前記ヒール後縁と前記トウ後縁と前記リア壁上縁は、リアキャビティ開口部を形成しており、前記リアキャビティは前記リアキャビティ開口部から前記バックフェースの上部まで延びている、条項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項5.前記バッジは、前記リアキャビティの容積の75%から99%を充填している、条項4に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項6.前記インサートは、前記インサートキャビティベースに当接するインサート底面と、前記インサートキャビティ開口部に近接するインサート上面と、を有しており、前記インサート上面は、前記打面の前記幾何学的中心より下にある、条項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項7.前記バッジが、バッジ上縁と、バッジ下縁と、を有しており、前記バッジの厚さは、前記バッジ上縁から前記バッジ下縁に向かって増加する、条項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項8.前記バッジ下縁は、前記インサートキャビティ開口部を完全に覆っている、条項7に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項9.前記バッジは、前記バックフェースに結合された接着層と、前記クラブヘッドの外部に露出した硬質層と、を有する、条項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項10.前記接着層は、粘弾性材料を有する、条項9に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項11.前記バックフェースの利用可能表面積が、3.0in2より大きい、条項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項12.アイアン型ゴルフクラブヘッドであって、打面及び前記打面の反対側に位置バックフェースであって、前記打面は、打面周縁部と、ヒール-トウ方向に延びる複数のスコアラインと、を有する、打面及びバックフェースと、ヒール部分と、前記ヒール部分の反対側に位置するトウ部分と、トップレールと、前記トップレールの反対側に位置するソールと、前記ソールから少なくとも部分的に前記トップレールに向かって上方に延びるリア壁であって、リア壁上縁を有する、リア壁と、少なくとも前記リア壁の内面と前記バックフェースの下部とによって形成されたインサートキャビティであって、前記リア壁上縁と前記バックフェースの下部との間に延びるインサートキャビティ開口部と、前記ソールの内面によって形成されたインサートキャビティベースと、を有する、インサートキャビティと、前記インサートキャビティ内に配置されたインサートと、前記バックフェースの上部に取り付けられたバッジと、を有する、制振システムと、を備え、前記制振システムは、前記インサートと前記バッジとが接触する前記バックフェースの表面積の合計として測定される制振システム被覆面積を画定しており、前記制振システム被覆面積は、3.0in2より大きく、前記打面は、前記トップレール近傍の前記打面周縁部から前記ソール近傍の前記打面周縁部まで延びるスコアリングエリアを画定しており、前記スコアリングエリアは、前記複数のスコアラインの最もヒール側の部分を結ぶ線によって画定されるスコアリングエリアヒール境界と、前記複数のスコアラインの最もトウ側の部分を結ぶ線によって画定されるスコアリングエリアトウ境界と、を有しており、前記バックフェースは、前記スコアリングエリアの位置に対応する突起を画定しており、前記制振システム被覆面積のうち前記突起と重なる部分は、前記スコアリングエリアの表面積の75%より大きい、アイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項13.前記クラブヘッドは、前記複数のスコアラインの最もヒール側の部分と前記打面の最もトウ側の部分との間のヒール-トウ間距離として測定されるブレード長さを有する、条項12に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項14.前記バッジは、前記バックフェースの上部に接触する接着層と、前記接着層の反対側に位置するとともに前記クラブヘッドの後方外部に露出する硬質層と、前記接着層と前記硬質層との間に配置された充填材層と、を有する、条項12に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項15.前記接着層は、0.02インチから0.08インチの厚さを有する、条項14に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項16.前記接着層は、粘弾性材料を有する、条項14に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項17.前記バッジの前記硬質層は、80HRBより大きい硬度を有する、条項14に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項17.前記複数のスコアラインは、0.12インチ未満の間隔距離を有する、条項12に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項19.アイアン型ゴルフクラブヘッドであって、打面及び前記打面の反対側に位置するバックフェースと、ヒール部分と、前記ヒール部分の反対側に位置するトウ部分と、トップレールと、前記トップレールの反対側に位置するソールと、前記ソールから少なくとも部分的に前記トップレールに向かって上方に延びるリア壁であって、リア壁上縁を有する、リア壁と、少なくとも前記リア壁の内面と前記バックフェースの下部とによって形成されたインサートキャビティであって、前記リア壁上縁と前記バックフェースの下部との間に延びるインサートキャビティ開口部と、前記ソールの内面によって形成されたインサートキャビティベースと、を有する、インサートキャビティと、前記インサートキャビティ内に配置されたインサートと、前記バックフェースの上部に取り付けられたバッジと、を有する、制振システムと、を備え、前記制振システムは、前記インサートと前記バッジとが接触する前記バックフェースの表面積の合計として測定される制振システム被覆面積を画定しており、前記制振システム被覆面積は、3.0inより大きく、前記制振システム被覆面積は、前記打面の全表面積の60%以上であって85%以下である、アイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項20.前記トップレールは、0.15から0.30インチのトップレール厚さを有する、条項19に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項21.トップレール後縁と、ヒール部分後縁と、トウ部分後縁と、ソール後縁と、を有する、リア周縁部をさらに備える、条項19に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項22.前記リア壁は、前記リア周縁部に対して凹入している、条項19に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項23.前記リア壁は、前記リア壁上縁に近接するリップを形成しており、前記リップと前記バッジの間に間隙が形成されている、条項22に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項24.前記バッジの外面は、前記リア周縁部に対して凹入している、条項19に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項25.フロントフェースと、前記フロントフェースの反対側に位置するバックフェースと、を有する、打面と、ヒール部分と、前記ヒール部分の反対側に位置するトウ部分と、トップレールと、前記トップレールの反対側に位置するソールと、前記ソールから少なくとも部分的に前記トップレールに向かって上方に延びるリア壁と、制振システムと、を備え、前記制振システムは、前記バックフェースに固着されるとともに前記バックフェースと当接するバッジ内面を有するバッジであって、前記バッジ内面に凹入するインサートキャビティを形成しており、前記インサートキャビティが前記バッジ内面からインサートキャビティベースまで延びている、バッジと、前記インサートキャビティ内に固定されたインサートであって、前記バッジ内面と面一のインサート上面を有する、インサートと、前記インサートと前記バッジとが接触する前記バックフェースの表面積の合計として定義される制振システム被覆面積と、を有しており、前記制振システム被覆面積は、3.0inより大きく、前記制振システム被覆面積は、前記バックフェースの利用可能表面積の85%より大きい、アイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項26.前記インサートキャビティは、前記バッジ内面から前記インサートキャビティベースまで測定されたインサートキャビティ深さを有しており、前記インサートキャビティ深さは0.15インチから0.35インチである、条項25に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項27.前記インサートは、前記インサートキャビティと相補的な形状を有している、条項25に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
条項28.前記ソールに接する接地面をさらに備えており、前記リア壁は、リア壁上縁をさらに備え、前記リア壁は、前記接地面と前記リア壁上縁の間で垂直に測定されたリア壁高さを有しており、前記リア壁高さは、0.40インチ未満である、条項25に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
1つ又は複数の請求される要素の置換は、修正ではなく、再構成を構成するものである。更に、利益、他の利点、及び問題への解決策は、特定の実施形態について説明している。しかし、利益、利点、問題への解決策、及び利益、利点又は解決策が生じ得る若しくはこれらがより顕著になる任意の1つ又は複数の要素は、そのような利益、利点、解決策又は要素が特許請求の範囲内で述べられていない限り、特許請求の範囲のいずれか又は全てに対する、重大な、必要とされる又は必須の特徴若しくは要素として解釈すべきではない。
更に、本明細書で開示する実施形態及び限定は、これらの実施形態及び/又は限定が、(1)特許請求の範囲内で明示的に請求されていない場合、並びに(2)均等論に基づき、特許請求の範囲内の明示的な要素及び/若しくは限定の等価物である又は潜在的な等価物である場合、デディケーションの法理(doctrine of dedication)に基づき公衆に捧げられるものではない。

Claims (24)

  1. アイアン型ゴルフクラブヘッドであって、
    幾何学的中心を有する打面、及び、前記打面の反対側に位置するバックフェースと、
    ヒール部分と、
    前記ヒール部分の反対側に位置するトウ部分と、
    トップレールと、
    前記トップレールの反対側に位置するソールと、
    前記ソールから少なくとも部分的に前記トップレールに向かって上方に延びるリア壁であって、リア壁上縁を有する、リア壁と、
    少なくとも前記リア壁の内面と前記バックフェースの下部とによって形成されたインサートキャビティであって、前記リア壁上縁と前記バックフェースの下部との間に延びるインサートキャビティ開口部と、前記ソールの内面によって形成されたインサートキャビティベースと、を有する、インサートキャビティと、
    前記インサートキャビティ内に配置されたインサートと、前記バックフェースの上部に取り付けられたバッジと、を有する、制振システムと、
    を備え、
    前記制振システムは、前記インサートと前記バッジとが接触する前記バックフェースの表面積の合計として測定される制振システム被覆面積を画定しており、
    前記制振システム被覆面積は、3.0inより大きく、
    前記制振システム被覆面積は、前記バックフェースの利用可能表面積の85%より大きい、
    アイアン型ゴルフクラブヘッド。
  2. 前記打面は、ヒール-トウ方向に延びる複数の溝を有しており、
    前記クラブヘッドは、前記複数の溝の最もヒール側の部分と前記打面の最もトウ側の部分との間のヒール-トウ間距離として測定されるブレード長さを有している、
    請求項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  3. アドレス位置において前記ソールに接する接地面をさらに有しており、
    前記座標系は、
    前記接地面に平行なヒール-トウ方向に伸びるX軸と、
    前記X軸に直交し、トップレール-ソール方向に延びるY軸と、
    前記X軸および前記Y軸に直交し、前後方向に延びるZ軸と、
    を有しており、
    前記クラブヘッドは、前記Y軸について測定された慣性モーメントIyyをさらに有しており、
    前記Iyy慣性モーメントは、390g・inより大きく、
    前記Iyy慣性モーメントと前記ブレード長さの比は、100g・inより大きい、
    請求項2に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  4. 前記トップレールと、前記ヒール部分と、前記トウ部分と、前記リア壁と、によって少なくとも部分的に囲まれたリアキャビティをさらに備えており、
    前記トップレールはトップレール後縁を形成し、前記ヒール部分はヒール後縁を形成し、前記トウ部分はトウ後縁を形成しており、
    前記トップレール後縁と前記ヒール後縁と前記トウ後縁と前記リア壁上縁は、リアキャビティ開口部を形成しており、
    前記リアキャビティは、前記リアキャビティ開口部から前記バックフェースの上部まで延びている、
    請求項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  5. 前記バッジは、前記リアキャビティの容積の75%から99%を充填している、請求項4に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  6. 前記インサートは、前記インサートキャビティベースに当接するインサート底面と、前記インサートキャビティ開口部に近接するインサート上面と、を有しており、
    前記インサート上面は、前記打面の前記幾何学的中心より下にある、
    請求項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  7. 前記バッジが、バッジ上縁と、バッジ下縁と、を有しており、
    前記バッジの厚さは、前記バッジ上縁から前記バッジ下縁に向かって増加する、
    請求項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  8. 前記バッジ下縁は、前記インサートキャビティ開口部を完全に覆っている、
    請求項7に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  9. 前記バッジは、前記バックフェースに結合された接着層と、前記クラブヘッドの外部に露出した硬質層と、を有する、
    請求項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  10. 前記接着層は、粘弾性材料を有する、
    請求項9に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  11. 前記バックフェースの利用可能表面積が、3.0inより大きい、
    請求項1に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  12. アイアン型ゴルフクラブヘッドであって、
    打面及び前記打面の反対側に位置バックフェースであって、前記打面は、打面周縁部と、ヒール-トウ方向に延びる複数のスコアラインと、を有する、打面及びバックフェースと、
    ヒール部分と、
    前記ヒール部分の反対側に位置するトウ部分と、
    トップレールと、
    前記トップレールの反対側に位置するソールと、
    前記ソールから少なくとも部分的に前記トップレールに向かって上方に延びるリア壁であって、リア壁上縁を有する、リア壁と、
    少なくとも前記リア壁の内面と前記バックフェースの下部とによって形成されたインサートキャビティであって、前記リア壁上縁と前記バックフェースの下部との間に延びるインサートキャビティ開口部と、前記ソールの内面によって形成されたインサートキャビティベースと、を有する、インサートキャビティと、
    前記インサートキャビティ内に配置されたインサートと、前記バックフェースの上部に取り付けられたバッジと、を有する、制振システムと、
    を備え、
    前記制振システムは、前記インサートと前記バッジとが接触する前記バックフェースの表面積の合計として測定される制振システム被覆面積を画定しており、
    前記制振システム被覆面積は、3.0inより大きく、
    前記打面は、前記トップレール近傍の前記打面周縁部から前記ソール近傍の前記打面周縁部まで延びるスコアリングエリアを画定しており、
    前記スコアリングエリアは、前記複数のスコアラインの最もヒール側の部分を結ぶ線によって画定されるスコアリングエリアヒール境界と、前記複数のスコアラインの最もトウ側の部分を結ぶ線によって画定されるスコアリングエリアトウ境界と、を有しており、
    前記バックフェースは、前記スコアリングエリアの位置に対応する突起を画定しており、
    前記制振システム被覆面積のうち前記突起と重なる部分は、前記スコアリングエリアの表面積の75%より大きい、
    アイアン型ゴルフクラブヘッド。
  13. 前記クラブヘッドは、前記複数のスコアラインの最もヒール側の部分と前記打面の最もトウ側の部分との間のヒール-トウ間距離として測定されるブレード長さを有する、
    請求項12に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  14. 前記バッジは、
    前記バックフェースの上部に接触する接着層と、
    前記接着層の反対側に位置するとともに前記クラブヘッドの後方外部に露出する硬質層と、
    前記接着層と前記硬質層との間に配置された充填材層と、
    を有する、請求項12に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  15. 前記バッジの前記硬質層は、80HRBより大きい硬度を有する、
    請求項14に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  16. 前記複数のスコアラインは、0.12インチ未満の間隔距離を有する、
    請求項12に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  17. アイアン型ゴルフクラブヘッドであって、
    打面及び前記打面の反対側に位置するバックフェースと、
    ヒール部分と、
    前記ヒール部分の反対側に位置するトウ部分と、
    トップレールと、
    前記トップレールの反対側に位置するソールと、
    前記ソールから少なくとも部分的に前記トップレールに向かって上方に延びるリア壁であって、リア壁上縁を有する、リア壁と、
    少なくとも前記リア壁の内面と前記バックフェースの下部とによって形成されたインサートキャビティであって、前記リア壁上縁と前記バックフェースの下部との間に延びるインサートキャビティ開口部と、前記ソールの内面によって形成されたインサートキャビティベースと、を有する、インサートキャビティと、
    前記インサートキャビティ内に配置されたインサートと、前記バックフェースの上部に取り付けられたバッジと、を有する、制振システムと、
    を備え、
    前記制振システムは、前記インサートと前記バッジとが接触する前記バックフェースの表面積の合計として測定される制振システム被覆面積を画定しており、
    前記制振システム被覆面積は、3.0inより大きく、
    前記制振システム被覆面積は、前記打面の全表面積の60%以上であって85%以下である、
    アイアン型ゴルフクラブヘッド。
  18. 前記トップレールは、0.15から0.30インチのトップレール厚さを有する、
    請求項17に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  19. トップレール後縁と、ヒール部分後縁と、トウ部分後縁と、ソール後縁と、を有する、リア周縁部をさらに備える、
    請求項17に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  20. 前記リア壁は、前記リア周縁部に対して凹入している、
    請求項19に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  21. フロントフェースと、前記フロントフェースの反対側に位置するバックフェースと、を有する、打面と、
    ヒール部分と、
    前記ヒール部分の反対側に位置するトウ部分と、
    トップレールと、
    前記トップレールの反対側に位置するソールと、
    前記ソールから少なくとも部分的に前記トップレールに向かって上方に延びるリア壁と、
    制振システムと、
    を備え、
    前記制振システムは、
    前記バックフェースに固着されるとともに前記バックフェースと当接するバッジ内面を有するバッジであって、前記バッジ内面に凹入するインサートキャビティを形成しており、前記インサートキャビティが前記バッジ内面からインサートキャビティベースまで延びている、バッジと、
    前記インサートキャビティ内に固定されたインサートであって、前記バッジ内面と面一のインサート上面を有する、インサートと、
    前記インサートと前記バッジとが接触する前記バックフェースの表面積の合計として定義される制振システム被覆面積と、
    を有しており、
    前記制振システム被覆面積は、3.0inより大きく、
    前記制振システム被覆面積は、前記バックフェースの利用可能表面積の85%より大きい、
    アイアン型ゴルフクラブヘッド。
  22. 前記インサートキャビティは、前記バッジ内面から前記インサートキャビティベースまで測定されたインサートキャビティ深さを有しており、前記インサートキャビティ深さは0.15インチから0.35インチである、
    請求項21に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  23. 前記インサートは、前記インサートキャビティと相補的な形状を有している、
    請求項21に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  24. 前記ソールに接する接地面をさらに備えており、
    前記リア壁は、リア壁上縁をさらに備え、
    前記リア壁は、前記接地面と前記リア壁上縁の間で垂直に測定されたリア壁高さを有しており、
    前記リア壁高さは、0.40インチ未満である、
    請求項21に記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
JP2023553377A 2021-03-02 2022-03-02 振動制振システム付きゴルフクラブヘッド Pending JP2024509539A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202163200348P 2021-03-02 2021-03-02
US63/200,348 2021-03-02
US202163187800P 2021-05-12 2021-05-12
US63/187,800 2021-05-12
PCT/US2022/018573 WO2022187401A1 (en) 2021-03-02 2022-03-02 Golf club head with vibrational damping system

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024509539A true JP2024509539A (ja) 2024-03-04

Family

ID=83115852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023553377A Pending JP2024509539A (ja) 2021-03-02 2022-03-02 振動制振システム付きゴルフクラブヘッド

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20220280848A1 (ja)
EP (1) EP4301478A1 (ja)
JP (1) JP2024509539A (ja)
KR (1) KR20230150385A (ja)
GB (1) GB2619449A (ja)
TW (1) TWI814266B (ja)
WO (1) WO2022187401A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220118328A1 (en) * 2016-07-26 2022-04-21 Acushnet Company Golf club having a damping element for ball speed control

Family Cites Families (47)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2846228A (en) * 1955-10-20 1958-08-05 Milton B Reach Golf club of the "iron" type
US4928972A (en) * 1986-07-09 1990-05-29 Yamaha Corporation Iron club head for golf
US5409229A (en) * 1992-08-05 1995-04-25 Callaway Golf Company Golf club head with audible vibration attenuation
US5290036A (en) * 1993-04-12 1994-03-01 Frank Fenton Cavity back iron with vibration dampening material in rear cavity
US5591092A (en) * 1995-05-09 1997-01-07 Acushnet Company Golf clubs with groove configuration
US5921869A (en) * 1996-08-22 1999-07-13 Lisco, Inc. Perimeter weighted iron type golf club heads with multiple level weight pads
US6592469B2 (en) * 2001-01-25 2003-07-15 Acushnet Company Golf club heads with back cavity inserts and weighting
US6688989B2 (en) * 2002-04-25 2004-02-10 Acushnet Company Iron club with captive third piece
US6887164B2 (en) * 2002-09-20 2005-05-03 Callaway Golf Company Iron golf club head
US7220189B2 (en) * 2002-09-20 2007-05-22 Callaway Golf Company Iron golf club
WO2005035074A1 (en) * 2002-09-20 2005-04-21 Callaway Golf Company Iron golf club
US7399238B2 (en) * 2002-09-20 2008-07-15 Callaway Golf Company Iron golf club with nanocrystalline face insert
US6835144B2 (en) * 2002-11-07 2004-12-28 Acushnet Company Golf club head with filled recess
US7004853B2 (en) * 2003-07-28 2006-02-28 Callaway Golf Company High density alloy for improved mass properties of an article
US7166042B2 (en) * 2003-08-13 2007-01-23 Acushnet Company Forged iron-type golf clubs
US7862450B2 (en) * 2003-12-12 2011-01-04 Acushnet Company Golf club head groove configuration
TWM292399U (en) * 2005-12-07 2006-06-21 Advanced Int Multitech Co Ltd Golf club head with elastic counterweight body
JP4965385B2 (ja) * 2006-07-21 2012-07-04 コブラ ゴルフ インコーポレイテッド 多材ゴルフクラブヘッド
JP5060408B2 (ja) * 2008-06-05 2012-10-31 ダンロップスポーツ株式会社 ゴルフクラブヘッド及びその製造方法
US8864603B2 (en) * 2008-08-04 2014-10-21 Sri Sports Limited Golf club head
US8187117B2 (en) * 2008-12-24 2012-05-29 Sri Sports Limited Golf club head
US8915794B2 (en) * 2009-04-21 2014-12-23 Nike, Inc. Golf clubs and golf club heads
US8088025B2 (en) * 2009-07-29 2012-01-03 Taylor Made Golf Company, Inc. Golf club head
JP5434346B2 (ja) * 2009-08-03 2014-03-05 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフクラブヘッド
US8506423B2 (en) * 2009-11-23 2013-08-13 Nike, Inc. Golf club with a reinforcing structure
US8202174B2 (en) * 2010-02-22 2012-06-19 Cobra Golf Incorporated Golf club
USD621893S1 (en) * 2010-03-17 2010-08-17 Karsten Manufacturing Corporation Golf club head
US20120028727A1 (en) * 2010-07-27 2012-02-02 Cobra Golf Incorporated Progressive set of golf club heads
JP5658029B2 (ja) * 2010-12-29 2015-01-21 ダンロップスポーツ株式会社 ゴルフクラブヘッド
JP5784949B2 (ja) * 2011-03-31 2015-09-24 美津濃株式会社 アイアンゴルフクラブヘッドおよびアイアンゴルフクラブ
TWM418712U (en) * 2011-04-20 2011-12-21 Well Jet Internat Co Ltd Club head with damping material for golf club head
US8876630B2 (en) * 2011-07-15 2014-11-04 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf club head
US8920261B2 (en) * 2012-12-17 2014-12-30 Taylor Made Golf Company, Inc. Badge for golf club head
US9199141B2 (en) * 2013-03-13 2015-12-01 Nike, Inc. Ball striking device having a covering element
US9005048B2 (en) * 2013-03-15 2015-04-14 Karsten Manufacturing Corporation Golf club heads with port structures, tuning elements, and related methods
US10420991B2 (en) * 2014-02-17 2019-09-24 Karsten Manufacturing Corporation Golf club heads with insert and related methods
US10918919B2 (en) * 2014-05-15 2021-02-16 Karsten Manufacturing Corporation Club heads having reinforced club head faces and related methods
US10668338B2 (en) * 2014-05-15 2020-06-02 Karsten Manufacturing Corporation Golf club head having deflection features and related methods
US9517393B2 (en) * 2015-05-11 2016-12-13 Nike, Inc. Hollow golf club head with polymeric cap
US10071291B2 (en) * 2015-05-11 2018-09-11 Karsten Manufacturing Corporation Golf irons with sealed undercut
US10427018B2 (en) * 2015-06-22 2019-10-01 Taylor Made Golf Company, Inc. Golf club head with sound damping
US9662549B2 (en) * 2015-08-03 2017-05-30 Wilson Sporting Goods Co. Iron-type golf club head with body wall aperture
US10258842B2 (en) * 2015-12-07 2019-04-16 Karsten Manufacturing Corporation Golf club head including mechanical and adhesive joints
KR102168917B1 (ko) * 2016-03-25 2020-10-23 카스턴 매뉴팩츄어링 코오포레이숀 페이스 플레이트 변형을 제한하기 위한 지지체를 갖는 골프 클럽 헤드
US11202946B2 (en) * 2016-07-26 2021-12-21 Acushnet Company Golf club having a damping element for ball speed control
US10220272B2 (en) * 2016-08-31 2019-03-05 Acushnet Company Iron golf club with badge
US11565158B1 (en) * 2018-02-12 2023-01-31 Parsons Xtreme Golf, LLC Golf club heads and methods to manufacture golf club heads

Also Published As

Publication number Publication date
GB202314018D0 (en) 2023-11-01
EP4301478A1 (en) 2024-01-10
TWI814266B (zh) 2023-09-01
KR20230150385A (ko) 2023-10-30
GB2619449A (en) 2023-12-06
TW202237239A (zh) 2022-10-01
US20220280848A1 (en) 2022-09-08
WO2022187401A1 (en) 2022-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7803068B2 (en) Cavity back golf club head
US10258843B2 (en) Club heads having reinforced club head faces and related methods
US20080318705A1 (en) Golf club set
US7553241B2 (en) Set of golf clubs
US10471319B1 (en) Iron golf club head with badge
US11291891B2 (en) Golf club head having deflection features and related methods
US7686704B2 (en) Iron-type golf clubs
US11406883B2 (en) Club heads having reinforced club head faces and related methods
US11701558B2 (en) Club heads having reinforced club head faces and related methods
JP7445700B2 (ja) 強化されたクラブヘッドフェースを有するクラブヘッド、および、関連する方法
JP2024016063A (ja) 強化されたクラブヘッドフェースを有するクラブヘッド、および関連方法
JP2024509539A (ja) 振動制振システム付きゴルフクラブヘッド
US20220016500A1 (en) Club heads having reinforced club head faces and related methods
TW202412891A (zh) 具有減震阻尼系統的高爾夫球桿頭
US20230071097A1 (en) Club heads having reinforced club head faces and related methods

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231102