JP2024506946A - マイクロプレートウェルユニットを使用するオルガノイド継代培養のための方法 - Google Patents

マイクロプレートウェルユニットを使用するオルガノイド継代培養のための方法 Download PDF

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Abstract

開示されるものは、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、および/または他の多細胞体の自動化された細胞継代培養に関連する、種々の実施形態である。オルガノイドは、マイクロウェルプレートのウェルユニット内に配置されるヒドロゲル内で培養され得る。ウェルユニットは、少なくとも1つのチャネルを介して、二次ウェル区分に流動的に接続される、一次ウェル区分を含み、ヒドロゲルは、ウェルユニットの一次ウェル区分内に配置される。ヒドロゲルは、ヒドロゲル断片の中に放散され、それによって、オルガノイドをヒドロゲルから分離する。ヒドロゲル断片は、ウェルユニットから除去される一方、オルガノイドは、ウェルユニット内に留まったままである。留まったままであるオルガノイドは、オルガノイド断片および対応する破片に破砕される。新鮮な培養環境が、オルガノイド断片を使用して生成される。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、その開示全体が、参照することによってその全体として組み込まれる、2021年2月19日に出願された、米国仮出願第63/151,082号の優先権および利益を主張する、PCT国際特許出願として、2022年2月18日に出願されている。
3次元(3D)環境内で細胞を培養することは、人体内で観察されるものとより厳密に合致する、細胞の挙動および形態構造をもたらす。本種類の培養のために使用される、3Dヒドロゲル/ヒドロスキャフォールドは、一意の属性を有し、すなわち、細胞は、3D空間内の具体的な場所内に堆積され、長期期間にわたって、定位置に留まったままであることができる。これは、構造(例えば、胚様体、融合胚様体、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、および/または他の多細胞体)の生成、および経時的な細胞の相互作用および成長が観察される、共培養環境を可能にする。
本開示の側面は、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、および/または他の多細胞体の自動化された継代培養に関連する。種々の実施形態によると、オルガノイドおよび他の多細胞体が、マイクロプレートのウェル内で、経時的に増殖および成長するため、継代培養が、死細胞および毒性副産物と関連付けられる破片を除去し、総細胞数を低減させ、より小さなオルガノイドの同種集団を取得し、継続的な細胞増殖および繁殖を促進するために要求される。本開示の継代培養方法は、時間を低減させ、コストを低減させ、付加的な実験室機器(例えば、円錐形管、遠心分離機等)および遠心分離に対する必要性を排除することによって、オルガノイドまたは多細胞体の継代培養と関連付けられる、従来的な方法を改良する。
一実施形態では、とりわけ、オルガノイドを継代培養するための方法は、マイクロウェルプレートのウェルユニット内に配置されるヒドロゲル内で、1つまたはそれを上回るオルガノイドを培養するステップを含む。ウェルユニットは、少なくとも1つのチャネルを介して、二次ウェル区分に流動的に接続される、一次ウェル区分を含み、第1のヒドロゲルは、ウェルユニットの一次ウェル区分内に配置される。ヒドロゲルは、ヒドロゲル断片の中に放散され、それによって、1つまたはそれを上回るオルガノイドをヒドロゲルから分離する。ヒドロゲル断片は、ウェルユニットから除去される一方、1つまたはそれを上回るオルガノイドは、ウェルユニット内に留まったままである。1つまたはそれを上回るオルガノイドは、オルガノイド断片および対応する破片に破砕される。オルガノイド断片を含む、新鮮な培養環境が、生成される。
1つまたはそれを上回る側面では、少なくとも1つのチャネルは、ウェルユニットの底部表面と一次ウェル区分および二次ウェル区分の共有側壁の底部部分との間の少なくとも1つの間隙によって形成される。いくつかの実施例では、少なくとも1つの間隙の高さは、約10ミクロン~最大約100ミクロンの間でサイズ指定され得る。種々の側面では、第1のヒドロゲルをヒドロゲル断片の中に放散させるステップはさらに、ヒドロゲルを冷却するステップを含む。ヒドロゲルを冷却するステップはさらに、液体培地をウェルユニットの中に分注するステップを含み得る。いくつかの側面では、液体培地は、摂氏約10度またはそれを下回る温度にある。いくつかの側面では、温度は、摂氏約4度またはそれを下回る。
種々の側面では、本方法はさらに、液体取扱器を介して、ウェルユニットの一次ウェル区分から1つまたはそれを上回るオルガノイドを収集するステップと、液体取扱器内の1つまたはそれを上回るオルガノイドに少なくとも1つの剪断力を印加するステップとを含む。1つまたはそれを上回るオルガノイドは、少なくとも1つの剪断力の結果として、オルガノイド断片および対応する破片に破砕され得る。種々の側面では、本方法はさらに、液体取扱器を介して、オルガノイド断片および対応する破片をウェルユニットの一次ウェル区分の中に堆積させるステップを含むことができる。1つまたはそれを上回る側面では、少なくとも1つの剪断力を印加するステップは、液体取扱器を操作し、1つまたはそれを上回るオルガノイドを液体取扱器内で垂直に運動させるステップを含む。
種々の側面では、ヒドロゲル断片を除去するステップは、液体取扱器をウェルユニットの二次ウェル区分の中に挿入するステップと、少なくとも1つのチャネルを介して、ヒドロゲル断片をウェルユニットの一次ウェル区分から二次ウェル区分の中に移送するステップと、液体取扱器を介して、ヒドロゲル断片を二次ウェル区分から収集するステップとを含むことができる。1つまたはそれを上回る側面では、本方法は、少なくとも1つのチャネルから、破片断片またはオルガノイド断片のうちの少なくとも1つを除去するために、少なくとも1つのチャネルを洗流するステップを含む。1つまたはそれを上回る側面では、本方法は、少なくとも1つのチャネルを介して、対応する破片をウェルユニットの二次ウェル区分に運動させるステップを含む。
種々の側面では、オルガノイド断片を含む、新鮮な培養環境を生成するステップはさらに、液体取扱器を介して、オルガノイド断片を収集するステップと、別のウェルユニットまたはそのウェルユニットのうちの一方の一次ウェル区分の底部表面上に新鮮なヒドロゲルを堆積させるステップとを含む。いくつかの側面では、オルガノイド断片は、一次ウェル区分の底部表面上に新鮮なヒドロゲルを堆積させるステップに先立って、新鮮なヒドロゲル内に埋め込まれる。他の側面では、オルガノイド断片は、新鮮なヒドロゲルが、一次ウェル区分の底部表面上に堆積された後、新鮮なヒドロゲル内に埋め込まれる。1つまたはそれを上回る側面では、ウェルユニットを含むマイクロウェルプレートは、インキュベータ内に設置される。
別の実施形態では、とりわけ、方法は、第1のマイクロプレートの第1のウェルユニットの底部表面上に配置されるヒドロゲルから、1つまたはそれを上回る細胞体を分離するステップを含む。第1のウェルユニットは、少なくとも1つのチャネルを介して、相互に流動的に接続される、培養ウェルと、供給ウェルとを含み、第1のヒドロゲルは、第1のウェルユニットの培養ウェル内に配置される。ヒドロゲルは、ウェルユニットの供給ウェルを介して、第1のウェルユニットから除去され得る一方、1つまたはそれを上回る細胞体は、第1のウェルユニットの培養ウェル内に留まったままである。1つまたはそれを上回る細胞体は、細胞体断片および対応する破片に破砕され得る。対応する破片は、第1のウェルユニットの供給ウェルから除去され得る一方、細胞体断片は、第1のウェルユニットの培養ウェル内に留まったままである。新鮮な培養環境が、第1のウェルユニットまたは第2のウェルユニットの一方内に生成され、新鮮な培養環境は、細胞体断片を含む。
種々の側面では、少なくとも1つのチャネルは、培養ウェルと供給ウェルとの間に、約25ミクロンを上回るサイズの物体の通過を阻止するように、サイズ指定および成形される。種々の側面では、ヒドロゲルから1つまたはそれを上回る細胞体を分離するステップはさらに、ヒドロゲルを液化させる温度まで、ヒドロゲルを冷却するステップを含む。1つまたはそれを上回る側面では、本方法は、ピペットを介して、培養ウェルから1つまたはそれを上回る細胞体を除去するステップと、ピペットを介して、1つまたはそれを上回る剪断力を1つまたはそれを上回る細胞体に印加するステップとを含む。1つまたはそれを上回る細胞体は、1つまたはそれを上回る印加された剪断力に基づいて、細胞体断片および対応する破片に破砕され得る。種々の側面では、第1のウェルユニットまたは第2のウェルユニットの一方内に新鮮な培養環境を生成するステップはさらに、新鮮なヒドロゲルを第1のウェルユニットまたは第2のウェルユニットの一方内に堆積させるステップであって、細胞体断片は、新鮮なヒドロゲル内に埋め込まれる、ステップと、新鮮なヒドロゲル内に埋め込まれる細胞体断片を培養するステップとを含む。
本開示の他のシステム、方法、特徴、および利点が、以下の図面および詳細な説明の吟味に応じて、当業者に明白である、または明白な状態になるであろう。全てのそのような付加的なシステム、方法、特徴、および利点が、本説明内に含まれ、本開示の範囲内にあり、付随の請求項によって保護されることが意図される。加えて、説明される実施形態の全ての随意のおよび好ましい特徴および修正が、本明細書に教示される開示の全ての側面において使用可能である。さらに、従属請求項の個々の特徴、および説明される実施形態の全ての随意のおよび好ましい特徴および修正が、相互に組み合わせ可能かつ交換可能である。
本開示の多くの側面は、以下の図面を参照して、より深く理解されることができる。図面内の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、本開示の原理を明確に例証することに重点が置かれている。さらに、図面において、同様の参照番号は、いくつかの図全体を通して、対応する部品を指定する。
図1は、本開示の種々の実施形態による、細胞培養と関連付けられるマイクロプレートのウェルユニットの断面の実施例を図示する。
図2A-2Bは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示しながら、液体培地を図1のウェルユニットから除去するためのワークフローを描写する。 図2A-2Bは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示しながら、液体培地を図1のウェルユニットから除去するためのワークフローを描写する。
図3A-3Hは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示し、各図は、細胞継代培養と関連付けられるワークフローステップの実施例を表す。 図3A-3Hは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示し、各図は、細胞継代培養と関連付けられるワークフローステップの実施例を表す。 図3A-3Hは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示し、各図は、細胞継代培養と関連付けられるワークフローステップの実施例を表す。 図3A-3Hは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示し、各図は、細胞継代培養と関連付けられるワークフローステップの実施例を表す。 図3A-3Hは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示し、各図は、細胞継代培養と関連付けられるワークフローステップの実施例を表す。 図3A-3Hは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示し、各図は、細胞継代培養と関連付けられるワークフローステップの実施例を表す。 図3A-3Hは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示し、各図は、細胞継代培養と関連付けられるワークフローステップの実施例を表す。 図3A-3Hは、本開示の種々の実施形態による、図1のウェルユニットの断面図の実施例を図示し、各図は、細胞継代培養と関連付けられるワークフローステップの実施例を表す。
図4は、本開示の種々の実施形態による、細胞継代培養に関連する例示的方法のフローチャートを図示する。
詳細な説明
本開示は、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、および/または他の多細胞体の自動化された継代培養のための方法に関する。マイクロウェルのマイクロプレートは、生体外で、胚様体、融合胚様体、スフェロイド、オルガノイド、および/または他の多細胞体の増殖、培養、監視、および分析のために使用される。種々の実施形態によると、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、および他の多細胞体が、マイクロプレートのウェル内で、経時的に増殖および成長するため、継代培養が、死細胞および毒性副産物と関連付けられる破片を除去し、総細胞数を低減させ、より小さなオルガノイドの同種集団を取得し、継続的な細胞増殖および繁殖を促進するために要求される。本開示の継代培養方法は、時間を低減させ、コストを低減させ、付加的な実験室機器(例えば、円錐形管、遠心分離機等)および遠心分離に対する必要性を排除することによって、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、または他の多細胞体の継代培養と関連付けられる、従来的な方法を改良する。加えて、種々の実施形態によると、本開示の継代培養方法は、オルガノイドまたは多細胞体のサイズ範囲を制御および調節することが可能であり、それによって、より多くの制御されたかつ同種集団を提供することによって、従来的な方法を改良する。
種々の実施形態によると、本開示の継代培養方法は、少なくとも1つのチャネルを介して、相互に流動的に接続される、2つの共役ウェルを備える、ウェルユニットを有する、マイクロプレートを使用し、2020年10月22日に出願され、「Microplates for Automating Organoid Cultivation」と題された、米国仮出願第63/094,946号、および2020年12月28日に出願され、「MICROPLATE WELLS FOR CELL CULTIVATION」と題された、米国仮出願第63/131,123号(その両方が、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる)において説明される、マイクロプレートを含む。図1は、本開示の継代培養方法と関連して使用され得る、マイクロプレートのウェルユニット100の実施例を図示する。特に、図1は、本開示の種々の実施形態による、胚様体、融合胚様体、スフェロイド、オルガノイド、または他の多細胞体を増殖、培養、監視、および化学分析するために使用され得る、マイクロプレートのウェルユニット100の例示的図を図示する。
図1に示されるように、細胞体103(例えば、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド等)は、ウェルユニット100内に配置され、液体培地109によって囲繞される、ヒドロゲル106(例えば、Matrigel(登録商標))の半球体内に埋め込まれる。種々の実施形態によると、液体培地109は、所望の多細胞体の増殖を生成および/または刺激するために、適切な増殖因子および補完物を含有することができる。好適であり得る例示的増殖因子は、アンジオポエチン、骨形成タンパク質(BMP)、毛様体神経栄養因子、コロニー刺激因子、エフリン、上皮増殖因子、エリスロポエチン、線維芽細胞増殖因子、グリア由来神経栄養因子、肝細胞増殖因子、インスリン、インスリン様増殖因子、インターロイキン、白血病抑制因子、ケラチノサイト増殖因子、ニューレグリン、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子、形質転換増殖因子、腫瘍壊死因子(α)、血管内皮増殖因子、および/または同様物を含む。
種々の実施形態によると、図1のウェルユニット100は、一次ウェル区分112と、二次ウェル区分115とを備える。種々の実施例では、一次ウェル区分112および二次ウェル区分115は、マイクロプレートの傾動に応答して、一次ウェル区分112と二次ウェル区分115との間の液体(例えば、液体培地109)の重力流を促進するために、少なくとも1つのチャネル118を介して、相互に流体接続している。一次ウェル区分112と二次ウェル区分115との間で、液体培地109を交換することは、毒性副産物を除去し、増殖中の細胞培養物に新鮮な栄養物を供給する。図1の実施例では、ヒドロゲル106および細胞体103は、ウェルユニット100の一次ウェル区分112内に配置される。
種々の実施例によると、少なくとも1つのチャネル118はさらに、あるサイズ(例えば、約25ミクロン(μ)を上回る)の寸法(直径、高さ、幅等)を有する物体が、一方のウェル区分から他方のウェル区分に通過しないように阻止するようにサイズ指定および成形される。いくつかの実施例では、少なくとも1つのチャネル118の高さは、約10ミクロン~約100ミクロンの間でサイズ指定され得る。他の実施例では、少なくとも1つのチャネルの高さは、約10ミクロン~約25ミクロン間でサイズ指定され得る。例えば、少なくとも1つのチャネル118の高さが、約25ミクロンである場合、一次ウェル区分112内に存在する、約25μまたはそれを上回るサイズの物体(例えば、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、オルガノイド断片等)は、二次ウェル区分115に移動しないように阻止されるであろう。しかしながら、一次ウェル区分112内に存在し、あるサイズ(例えば、約25μ)を下回るまたはそれに等しい寸法(例えば、直径、高さ、幅等)を有する、対応する破片(例えば、毒性副産物、死細胞、細胞体103を培養するステップの結果である他の対応する破片、総細胞数を低減させるステップの結果として除去され、より小さなオルガノイドの同種集団を取得することになる細胞体断片等)は、少なくとも1つのチャネル118を通して、かつ二次ウェル区分115の中に通過することが可能である。結果として、対応する破片は、一次ウェル区分112内の細胞体103を阻害することなく、二次ウェル区分115を介して、液体取扱器(例えば、ピペット)を使用して吸引される、または別様に収集されることができる。
種々の実施形態によると、一次ウェル区分112は、一次ウェル区分112の中に堆積される、ヒドロゲル106内に埋め込まれ得る、堆積された細胞体103(例えば、細胞集合体)を支持するようにサイズ指定および成形される。例えば、一次ウェル区分112は、理解され得るように、胚様体、融合胚様体、スフェロイド、オルガノイド、および/または他の多細胞体を増殖するために使用される、培養ウェルと見なされ得る。種々の実施形態によると、マイクロプレート内のいくつかのウェルユニット100に依存して、一次ウェル区分112の幅は、(例えば、96個ウェルプレートに関して)最大約8ミリメートル(mm)、(例えば、48個ウェルプレートに関して)最大11mm、(例えば、24個ウェルプレートに関して)最大約17mm、および/または理解され得るような他のサイズであることができる。加えて、一次ウェル区分112および二次ウェル区分115の深さは、マイクロプレートが、各ウェルユニット100の個別の一次ウェル区分112または二次ウェル区分115から外へ流体を溢れさせることなく、ウェルユニット100内の流体交換を可能にするために傾動され得るように規定される。
二次ウェル区分115は、一次ウェル区分112内に位置付けられる、増殖中の細胞集合体に栄養を投与するために使用され得る、栄養投与培地および/または他の栄養物を供給するために使用され得る。加えて、二次ウェル区分115は、理解され得るように、細胞集合体から上清を採集するために使用され得る。例えば、二次ウェル区分115は、一次ウェル区分112内の増殖中の細胞培養物によって使用され得る、栄養投与培地および/または他の栄養物を備える、供給ウェルと見なされることができる。二次ウェル区分115は、本開示の種々の実施形態による、一次ウェル区分112と交換され得る、流体を保持するようにサイズ指定および成形される。種々の実施形態によると、マイクロプレート内のいくつかのウェルユニット100に依存して、二次ウェル区分115の幅は、(例えば、96個ウェルプレートに関して)最大約8ミリメートル(mm)、(例えば、48個ウェルプレートに関して)最大11mm、(例えば、24個ウェルプレートに関して)最大約17mm、および/または理解され得る他のサイズであり得る。
種々の実施形態によると、一次ウェル区分112および二次ウェル区分115のサイズおよび形状は、相互に異なり得る。いくつかの実施例では、一次ウェル区分112は、(寸法、例えば、直径または容積において)二次ウェル区分115よりも大きい。他の実施例では、二次ウェル区分115は、一次ウェル区分112よりも大きい。いくつかの実施例では、一次ウェル区分112は、二次ウェル区分115の形状とは異なる形状を備える。
種々の実施形態によると、ウェルユニット100はさらに、マイクロプレートのウェルプレート本体の下側に配置される、底部層シート121を備える。底部層シート121は、ウェルユニット100の底部表面を形成する、ウェルプレート本体の下側に取り付けられる。種々の実施例では、底部層シート121は、理解され得るように、マイクロプレートのウェルユニット100内で培養されている、スフェロイド、オルガノイド、または他の細胞培養物の撮像を可能にするために、光学透過性である、視認窓を備える。視認窓は、明視野、位相コントラスト、蛍光性、共焦点、二光子、または当技術分野において公知であるような他の顕微鏡撮像モダリティであろうとなかろうと、顕微鏡観察にとって好適である、窓であることができる。
種々の実施例では、底部層シート121は、マイクロプレートのウェルユニット100内の増殖中のスフェロイド、オルガノイド、または他の細胞体のための酸素供給を増加させるように構成される、ガス透過可能シートを備える。ガス透過可能シートは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PEFP、ポリイミド、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリカーボネート、および/または理解され得るような他の材料を備える材料から形成されることができる。種々の実施例によると、ガス透過可能シートは、約5~70ミクロンの厚さを有することができる。種々の実施例によると、ガス透過可能シートは、複数の細孔を備えることができる。他の実施例では、ガス透過可能シートは、分子が、拡散によって通過することを可能にすることができる。代替として、ガス透過可能シートは、いくつかの他の厚さと、細孔直径と、細孔密度とを備えることができる。
ここで図2Aおよび2Bに目を向けると、示されるものは、本開示の種々の実施形態による、液体培地109をウェルユニット100から除去するステップと関連付けられる、ワークフローの実施例である。特に、図1と同様に、図2Aは、ウェルユニット102の一次ウェル区分112の底部表面(例えば、底部層シート121)上に配置されるヒドロゲル106内に埋め込まれている、細胞体103を含む、培養環境を図示する。液体培地109がまた、ウェルユニット100の一次ウェル区分112および二次ウェル区分115の両方において図示されている。理解され得るように、液体培地109は、所望の細胞体103を生成するために、適切な増殖因子および補完物を備えることができる。
ウェルユニット100の少なくとも1つのチャネル118は、一次ウェル区分112と隣接する二次ウェル区分115との間の流体接続を提供する。少なくとも1つのチャネル118はさらに、対応するマイクロプレートの傾動を介して、液体培地109の継続的な重力流を促進し、細胞体103(例えば、オルガノイドまたは他の多細胞体)の事前の栄養投与を可能にする能力を提供する。種々の実施例では、液体培地109(例えば、栄養投与培地および/または他の栄養物)は、二次ウェル区分115の中に導入され、最終的に、少なくとも1つのチャネル118を介して、一次ウェル区分112の中に導入されることができる。種々の実施形態では、液体培地109は、着目ウェル(例えば、一次ウェル区分112)内の環境を阻害することなく、液体取扱器200(例えば、ピペット)を使用して、ウェル区分(例えば、二次ウェル区分115)のうちの一方に添加される、および/またはそこから除去されることができる。
図2Bは、液体取扱器200を使用して、液体培地109を除去した後のウェルユニット100の実施例を図示する。理解され得るように、液体培地109は、一次ウェル区分112の環境(例えば、ヒドロゲル106内に埋め込まれる、細胞体103)を阻害することなく、除去されることができる。
次に、本開示の継代培養ワークフローの概要が、図3A-3Hを参照して提供される。特に、図3A-3Hは、マイクロプレートのウェルユニット100の断面図を図示する。各図は、種々の実施形態による、継代培養ワークフローと関連付けられる、個別のステップに対応する。種々の実施形態によると、細胞体103が、マイクロプレートのウェルユニット100内で経時的に増殖するため、継代培養が、死細胞および毒性副産物と関連付けられる破片を除去し、総細胞数を低減させ、より小さなオルガノイドの同種集団を取得し、継続的な細胞増殖を促進し、細胞体103の全体的な健康を維持するために要求される。
図3Aに図示されるように、ヒドロゲル106の半球体は、複数のヒドロゲル断片303または別様に液体形態に分解されることができる。例えば、固体ヒドロゲル106は、液体に変換され、それによって、細胞体103をヒドロゲル106から分離することができる。いくつかの実施例では、固体ヒドロゲル106は、ヒドロゲル106の融解性質に基づいて、ヒドロゲル106の温度を調節することによって、複数のヒドロゲル断片303または別様に液体形態に分解される。いくつかの実施例では、ヒドロゲル106は、摂氏約10度(℃)を下回る温度において、液体形態に分解されることができる。本実施例では、図3Aに示されるように、約10度(℃)を下回る(または約4℃を下回る)温度を有する液体培地109が、液体取扱器200を使用して、一次ウェル区分112または二次ウェル区分115を介して、ウェルユニット100の中に導入されることができる。いくつかの実施例では、マイクロプレートは、対応するウェルユニット100内に堆積されるヒドロゲル106が、液化を開始するように、マイクロプレートの温度を調節するように設計される、温度制御デバイス(例えば、冷却プレート)上に位置付けられることができる。
次に図3Bに目を向けると、ヒドロゲル断片303または別様に液体形態のヒドロゲル106は、液体取扱器200を介して、液体培地109とともに、ウェルユニット100から除去されることができる。図3Aおよび3Bに示されるように、複数のヒドロゲル断片303または別様に液体形態の分解されたヒドロゲル106は、一次ウェル区分112と二次ウェル区分115との間に形成されるチャネル118を通して通過することができる。加えて、少なくとも1つのチャネル118の寸法は、少なくとも1つのチャネル118の寸法を上回る寸法を伴って、サイズ指定および成形される、細胞体103の通過を阻止する。したがって、細胞体103は、液化されたヒドロゲル106およびヒドロゲル断片303が、少なくとも1つのチャネル118を通して、かつ二次ウェル区分115の中に通過する間、一次ウェル区分112内に留まったままであろう。ヒドロゲル106から分離された細胞体103を保護するために、液化されたヒドロゲル106、ヒドロゲル断片303、および/または液体培地109は、ウェルユニット100の二次ウェル区分115から除去されることができる。
いくつかの実施例では、図3Aおよび3Bと関連付けられるワークフローステップは、ヒドロゲル106が、完全に分解されることを可能にし、ウェルユニット100からのヒドロゲル106の完全な除去を可能にするために繰り返されることができる。換言すると、液体培地109の導入および除去を伴う、細胞体懸濁液の洗浄は、ヒドロゲル106をウェルユニット100から除去するために、複数回、繰り返されることができる。
いったんヒドロゲル106が、除去されると、元々、ヒドロゲル106内に埋め込まれていた細胞体103のみが、ウェルユニット100内に留まったままである。これは、図3Cに図示される。いくつかの実施例では、低レベルの液体培地109が、依然として、ウェルユニットの一次ウェル区分112内に存在し得る。本液体培地109は、必要に応じて、除去されることができる。例えば、マイクロプレートは、余剰培地109が、除去のために、所与のウェルユニット100の二次ウェル区分115に流動することを可能にするために傾動されることができる。液体培地109は、理解され得るように、液体取扱器200を使用して除去されることができる。
ここで図3Dに目を向けると、示されるものは、粗いピペット分注を使用して、細胞体103を破砕するステップと関連付けられる、ワークフローステップの実施例である。種々の実施例では、液体培地109は、細胞体103を含有するウェルユニット100の中に導入されることができる。液体取扱器200は、分解された、または別様に液化されたヒドロゲル106の除去の後、一次ウェル区分112内に留まったままである、細胞体103を吸引または別様に収集するために使用されることができる。いったん細胞体103が、液体取扱器200の中に吸引されると、剪断力が、細胞体103に印加され、それによって、細胞体103を複数の細胞体断片306(例えば、スフェロイド断片、チューモロイド断片、オルガノイド断片等)および対応する破片309に分解させることができる。細胞体断片306は、細胞体103(例えば、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド等)の多細胞断片を備える。
印加される剪断力は、液体取扱器200の手動または自動化された操作の結果であり、液体取扱器200の縦軸に沿って、細胞体103の上下運動を引き起こし得る。剪断力は、細胞体103を複数の細胞体断片306および対応する破片に分解させることができる。剪断力は、細胞体103の所望のサイズが、取得されるまで、細胞体103に印加されることができる。いくつかの実施例では、酵素および/または化学物質(例えば、トリプシン、軽度解離培地等)が、液体によって吸引されるステップに先立って、ウェルユニット100またはそうでなければ細胞体103に添加されてもよい。いくつかの実施例では、いったん細胞体103が、多細胞体断片306(例えば、オルガノイド断片)に分解されると、細胞体断片306は、マイクロプレートのウェルユニット内に設置され、細胞解離試薬内で、所定の時間量(例えば、最大約20分)にわたってインキュベートされることができる。
種々の実施例では、細胞体断片306の好ましいサイズは、約25~500μである。しかしながら、他のサイズの断片も、取得され得ることに留意されたい。対応する破片309は、細胞体103と関連付けられる死細胞、および細胞体103の培養の間に成長する毒性副産物を備えることができる。
図3Eに移ると、複数の細胞体断片306および対応する破片309は、ウェルユニット100の一次ウェル区分112、すなわち、液体培地109内に再導入されることができる。特に、図3Eは、元々、ヒドロゲル106内に埋め込まれていた細胞体103に印加される剪断力の結果である、複数の細胞体断片306および対応する破片309を図示する。少なくとも1つのチャネル118の寸法を下回ってサイズ指定される、対応する破片309は、少なくとも1つのチャネル118を通して通過し、二次ウェル区分115の中に流動することが可能であるであろう。種々の実施例では、マイクロプレートの傾動が、液体培地109の重力流を引き起こし、それによって、対応する破片309が、二次ウェル区分115に進入することを可能にするために要求され得る。
ここで図3Fに目を向けると、示されるものは、本開示の種々の実施形態による、対応する破片309の除去の実施例である。特に、少なくとも1つのチャネル118の寸法を下回る寸法を有する、対応する破片309は、少なくとも1つのチャネル118を通過し、そこで、それらが液体取扱器200を介して除去され得る、二次ウェル区分115の中に進入することが可能である。種々の実施例では、マイクロプレートの傾動は、2つのウェル間を運動させるために、液体培地109の重力流を引き起こし、液体培地109および対応する破片309が、チャネル118を通して、かつ異なるウェルの中に運動することを可能にし得る。いくつかの実施例では、液体培地109の添加および/または液体培地109および破片309の除去は、ウェルユニット100から全ての破片309を除去するために、必要に応じて繰り返され得る。
いったん破片が、ウェルユニット100から除去されると、細胞体断片306のみが、いくつかの実施例では、いくつかの残留液体培地109とともに、ウェルユニット100内に留まったままである。いくつかの実施例では、付加的な液体培地109は、図3Gに図示されるように、ウェルユニット100内に提供され得、細胞体断片306は、液体取扱器200の中に吸引され得る。細胞体断片306の除去は、ウェルユニット100内の新鮮な環境の準備を可能にする。
特に、いったん細胞体断片306が、ウェルユニット100から除去されると、ヒドロゲル106は、ウェルユニット100の一次ウェル区分112内に堆積され得る。いくつかの実施例では、細胞体断片306は、マイクロプレートのウェルユニット100の一次ウェル区分112内にヒドロゲル106を堆積させるステップに先立って、ヒドロゲル106内に埋め込まれ得る。種々の実施形態では、新しいマイクロプレートが、使用されるであろう。他の実施例では、細胞体断片306は、ウェルユニット100に戻され、ヒドロゲル106が、ウェルユニット100内に堆積された後、ヒドロゲル106上に堆積される。図3Hは、堆積されたヒドロゲル106の上に、細胞体断片306を堆積させるステップの実施例を図示する。いくつかの実施例では、マイクロプレートは、トレイ上に設置され、所望の温度(例えば、約37度)まで加熱され、所望の時間量(例えば、最大約20分)にわたってインキュベートされることができる。
いったんヒドロゲル106および細胞体断片306が、ウェルユニット100の中に導入されると、液体培地109が、ウェルユニット100に添加され、それによって、新鮮な環境を提供し、細胞体断片306が、所望されるように増殖および成長することを可能にすることができる。マイクロプレートは、インキュベータ内に設置され、細胞体断片の増殖および成長を刺激することができる。本継代培養方法は、必要に応じて、繰り返されることができる。
ここで図4に目を向けると、示されるものは、本開示の種々の実施形態による、マイクロプレートのウェルユニット100に対する、細胞継代培養に関連する例示的方法のフローチャートである。
ステップ403から始まり、細胞体103は、マイクロプレートのウェルユニット100の一次ウェル区分112内で培養され、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、および/または他の多細胞体の増殖および成長を提供することができる。種々の実施形態によると、細胞体103は、ヒドロゲル106内に埋め込まれることができる。さらに、1つまたはそれを上回る増殖因子および補完物が、液体培地109の形態でマイクロプレートのウェルユニット100の中に導入されることができる。好適であり得る例示的増殖因子は、アンジオポエチン、骨形成タンパク質(BMP)、毛様体神経栄養因子、コロニー刺激因子、エフリン、上皮増殖因子、エリスロポエチン、線維芽細胞増殖因子、グリア由来神経栄養因子、肝細胞増殖因子、インスリン、インスリン様増殖因子、インターロイキン、白血病抑制因子、ケラチノサイト増殖因子、ニューレグリン、ニューロトロフィン、血小板由来増殖因子、形質転換増殖因子、腫瘍壊死因子(α)、血管内皮増殖因子、および/または同様物を含む。細胞体103が、マイクロプレートのウェルユニット100内で経時的に増殖および成長するため、継代培養が、死細胞および毒性副産物と関連付けられる破片309を除去し、継続的な細胞増殖を促進し、総細胞数を低減させ、より小さな細胞体の同種集団(例えば、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド等)を取得し、細胞体103の全体的な健康を維持するために要求され得る。
ステップ406において、ヒドロゲル106の半球体は、複数のヒドロゲル断片303および/または液体形態に変換する、または別様に放散させるために、分解される。例えば、ヒドロゲル106の半球体は、液体に変換され、それによって、細胞体103をヒドロゲル半球体から分離することができる。いくつかの実施例では、ヒドロゲル106の融解性質に基づいて、ヒドロゲル106の温度(例えば、約10℃またはそれを下回る、約4℃またはそれを下回る)を調節するステップは、ヒドロゲル106を複数のヒドロゲル断片303または別様に液体形態に放散させ得る。
種々の実施形態によると、細胞体103の培養に続いて、ウェルユニット100内に存在する培養液体培地109は、ウェルユニット100から除去され得、解離液体培地109(例えば、軽度解離培地)が、ウェルユニット100の中に導入され得る。いくつかの実施例では、マイクロプレートは、所望の時間量(例えば、最大約20分)にわたって、インキュベータ内に設置されることができる。本実施例では、所望の温度を下回るまたはそれに等しい温度を有する、解離液体培地109は、図3Aに示されるように、液体取扱器200を使用して、一次ウェル区分112または二次ウェル区分115を介して、ウェルユニット100の中に導入されることができる。いくつかの実施例では、マイクロプレートは、対応するウェルユニット100内に堆積されるヒドロゲル106が、液化を開始するように、マイクロプレートの温度を調節するように設計される、温度管理デバイス(例えば、冷却プレート)上に位置付けられることができる。ヒドロゲル106が、液体形態および/またはヒドロゲル断片303に還元されるにつれて、細胞体103は、ヒドロゲル106から分離される。
ステップ406において、ヒドロゲル断片303または別様に液体形態のヒドロゲル106は、ウェルユニット100の二次ウェル区分115から除去されることができる。特に、ヒドロゲルが、断片303または別様に液体形態に還元されるにつれて、ヒドロゲル106は、二次ウェル区分115から一次ウェル区分112を流動的に接続する、少なくとも1つのチャネル118を通して通過することができる。いくつかの実施例では、マイクロプレートは、一次ウェル区分112から二次ウェル区分115の中への流体流を促進するために傾動されることができる。
例えば、マイクロプレートは、揺動または傾動装置上に設置されることができる。そのような装置は、マイクロウェルプレートをある軸を中心として「傾動」し、それによって、反対側に対して片側の高さを上昇させ、ウェルユニット100の一次ウェル区分112(例えば、培養ウェル)から二次ウェル区分115(例えば、培養ウェル)への流体流を促進する、またはその逆の場合も同じであり得る、モータに動作可能に接続される、ここで説明されるようなマイクロウェルプレートを受容するように構成される、平坦な表面を有することができる。細胞体が、少なくとも1つのチャネル118の寸法を超過する寸法を伴ってサイズ指定されると、細胞体103は、理解され得るように、ウェルユニット100の一次ウェル区分112内に留まったままである。
ヒドロゲル106(例えば、ヒドロゲル断片303)および液体培地109は、図3Bに図示されるように、液体取扱器200を使用して、二次ウェル区分115から除去されることができる。ヒドロゲル106および液体培地109がまた、一次ウェル区分112から除去され得るが、一次ウェル区分112内に置かれる、細胞体103を保存し、それが阻害されることを回避するために、二次ウェル区分115から液体培地109およびヒドロゲル106を除去することが好ましい。
ステップ412において、ヒドロゲル106の全てが、ウェルユニット100から除去されたかどうかが、決定されることができる。ヒドロゲル106の全て(または容認可能な量)が、除去されていた場合、本プロセスは、ステップ415に進む。そうでなければ、本プロセスは、ステップ406に戻る。特に、液体培地109は、ウェルユニット100の中に再導入され、ヒドロゲル106が、除去のために適切に分解されることを可能にし得る。本ワークフローのこれらのステップは、ウェルユニット100からのヒドロゲル106の除去を可能にするために、必要に応じて、繰り返されることができる。加えて、ウェルユニット100の一次ウェル区分112内に留まったままである細胞体は、理解され得るように、液体培地109をウェルユニット100に導入し、それを除去することによって、洗浄されることができる。本洗浄プロセスは、最大約3回、行われ得る。
ステップ415において、ウェルユニット100の一次ウェル区分112内に留まったままである細胞体103は、図3Dに図示されるように、吸引される、または別様に液体取扱器200内に収集される。
ステップ418において、液体培地109(例えば、解離または培養培地等)が、液体取扱器200に添加され得、細胞体103は、複数の細胞体断片306および破片309に分解される。種々の実施例では、液体培地109は、細胞体103の分解を促進するために使用されることができる。例えば、剪断力は、液体取扱器200の本体内で、細胞体103の前後運動を引き起こす、粗いピペット分注の結果として、細胞体103に印加されることができる。本実施例では、液体取扱器200は、数回(例えば、20回)操作され、細胞体103が、液体取扱器200の本体内で運動することを可能にし、それによって、細胞体103を複数の細胞体断片306および破片309(例えば、死細胞、毒性副産物等)に分解させることができる。種々の実施例では、細胞体断片306の好ましいサイズは、約25~500μである。しかしながら、理解され得るように、他のサイズの断片も、取得され得ることに留意されたい。
ステップ421において、細胞体断片306および破片309は、図3Eに図示されるように、ウェルユニット100の一次ウェル区分112に戻される。ステップ424において、破片309は、ウェルユニット100から除去される。種々の実施例では、液体培地109が、図3Fに図示されるように、破片309が、細胞体断片306から洗い流され、少なくとも1つのチャネル118を通して、二次ウェル区分115の中に進行することを可能にするために、導入されることができる。特に、マイクロプレートは、少なくとも1つのチャネル118を通して、かつ2つのウェル区分の間に、流体の重力流を引き起こすために傾動されることができる。少なくとも1つのチャネル118の寸法を下回る寸法を伴ってサイズ指定される破片309は、理解され得るように、チャネル118を通して通過し、二次ウェル区分115の中に流動することが可能である。同様に、細胞体断片306は、少なくとも1つのチャネル118の寸法を上回る寸法を伴ってサイズ指定され、それによって、少なくとも1つのチャネル118を通過して通過しないように阻止され、一次ウェル区分112内に留まったままである。種々の実施例では、液体培地109の添加は、破片309の二次ウェル区分115の中への移動、および/または液体取扱器200を使用した破片309の除去が、破片309の除去を確実にするために、必要に応じて、繰り返され得る。
ステップ427において、一次ウェル区分112内に留まったままである、細胞体断片306は、図3Gに図示されるように、液体取扱器200を使用して、吸引される、または別様に収集されることができる。種々の実施例では、液体培地109が、ウェルユニット100に添加され、細胞体断片306の安全な取扱および収集を可能にする。
ステップ430では、ヒドロゲル106が、ウェルユニット100の一次ウェル区分112の中に堆積され、細胞を培養するための新鮮な環境を生成することができる。理解され得るように、本明細書に説明されるようなヒドロゲル106は、Matrigel(登録商標)(Engelbreth-Holm-Swarmマウス肉腫細胞によって分泌されるゼラチン状タンパク質混合物、Corning(登録商標) Life Sciences)を含むことができる。他の側面では、本明細書に説明されるようなヒドロゲルまたはスキャフォールドは、1つまたはそれを上回る細胞外マトリクス成分、例えば、コラーゲンまたはフィブロネクチン、バイオインク、ゼラチン、アルギン酸塩、Biomimesys(登録商標)、セルロースベースのヒドロゲル、基底膜抽出物(BME)、または他のヒドロゲル、スキャフォールド、または理解され得るようなスキャフォールドを伴わない溶液を含むことができる。
ステップ433において、細胞体断片306は、ヒドロゲル106内に堆積される。種々の実施例では、細胞体断片306は、とりわけ、バイオインク液滴印刷、マイクロコンタクト印刷、フォトリソグラフィ、ディップペンナノリソグラフィ、および/またはピペット分注を含む、任意の好適な技法によって、ヒドロゲル106内に堆積されることができる。いくつかの実施例では、篩または他の濾過デバイスが、ヒドロゲル106内に堆積される、および/またはそれと予め混合される細胞体断片306のサイズを制御するために使用されることができる。例えば、任意の細胞体断片306が、所望されるものを上回ってサイズ指定される場合、篩は、新しいかつ新鮮な環境内で、より大きな細胞体断片306の使用を抑制するために使用されることができる。本方法は、ヒドロゲル106が、ウェルユニット100内に堆積された後にヒドロゲル106内に堆積されている、細胞体断片306について議論するが、いくつかの実施形態では、細胞体断片306は、ヒドロゲル106をウェルユニット100内に堆積させるステップに先立って、ヒドロゲル106内に堆積される、または別様に埋め込まれ得ることに留意されたい。種々の実施例では、(細胞体断片306の有無にかかわらず)ヒドロゲル106は、所望の温度(例えば、摂氏約37度)まで加熱される、予め保温されたマイクロプレート上に堆積されることができ、マイクロプレート(細胞体断片を含む)は、所望の時間量(例えば、最大約20分)にわたって、インキュベータ内に設置されることができる。
ステップ436において、液体培地109は、ウェルユニット100の中に導入されることができる。液体培地109は、一次ウェル区分112または二次ウェル区分115を介して、ウェルユニット100の中に導入されることができる。例えば、液体培地109は、マイクロプレートのウェルユニット100の少なくとも1つのチャネル118を通して駆動される、流体流によって、二次ウェル区分115から一次ウェル区分112に送達されることができる。そのような流体流はさらに、ユーザによって所望される期間にわたって、ユーザによって所望される間隔において、マイクロプレートプレートを手動で傾動することによって、または自動化された傾動または揺動器装置上へのマイクロプレートの設置による等、他の方法によって促進されることができる。
ステップ439において、マイクロプレートは、組織培養インキュベータ内に設置され、細胞体断片306(例えば、スフェロイド、チューモロイド、オルガノイド、および/または他の多細胞体)の増殖および成長を可能にすることができる。その後、継代培養プロセスは、完了に進み得る。
(細胞)
本開示による細胞は、幹細胞(例えば、万能性幹細胞)、支持細胞、成体体性幹細胞(ASC)、患者由来の材料(例えば、チューモロイド)、および/または同等物を含むことができる。
本開示による細胞は、哺乳類細胞、特に、ヒト、ラット、またはマウス細胞であることができる。細胞は、当業者に公知である研究において典型的に使用される、種々の不死化細胞株または一次細胞株(例えば、HUVEC)を含むことができる。本開示による細胞は、万能性または多能性幹細胞(例えば、限定することを意図しないが、胚性幹細胞、人工万能性幹細胞、成体体性幹細胞(ASC)、患者由来の物質(例えば、チューモロイド)、または間葉系幹細胞)であり得る。実施形態では、本開示による幹細胞は、ATCC(登録商標)または当技術分野において公知の他の営利会社等の直販店を通して、当業者にとって商業的に入手可能である、マウスまたはヒトの幹細胞であることができる。本開示による幹細胞はまた、当技術分野による、任意の数の再プログラミング方法および/またはキットを利用する、一次細胞の源から、ユーザによって再プログラミングされた、ヒト、マウス、またはラット(または別の有機体)の幹細胞であることができる。
支持細胞は、例えば、幹細胞培養を支持するために公知である、細胞を支持するものであり得る。限定することを意図しないが、そのような細胞は、マウス胚性線維芽細胞、人工万能性幹細胞(iPSC)株、胚性幹細胞株(例えば、E5、E7等)、成体体性幹細胞(ASC)、患者由来の物質(例えば、チューモロイド)、患者由来のオルガノイド(例えば、腸、肝臓、lpsc由来のオルガノイド等)、スフェロイド、胚様体、チューモロイド異種移植片、種々の有機体(例えば、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュ等)、または当技術分野において公知の他のものを含むことができる。
培養の異なる段階における種々の細胞/細胞体の培養は、当技術分野において公知であるような標準的な培地および技法(例えば、ダルベッコ変法イーグル培地、幹細胞培地、mTeSRTM、lntestiCultTM腸内オルガノイド培養培地、またはその変異体、ウシ胎仔血清、およびマウスのiPSCの白血病抑制因子を含む、培地)を使用して遂行されることができる。内胚葉系、外胚葉系、および中胚葉系列の体性細胞または組織標的細胞への幹細胞の分化もまた、当技術分野において公知であり、説明され、本開示の方法に従って採用されることができる。
(ヒドロゲル/スキャフォールド)
ヒドロゲルおよび/またはスキャフォールドは、本明細書に説明されるようなマイクロウェルプレート、システム、キット、および方法において採用され、本明細書に説明されるような細胞体の3D培養、増殖、および化学分析を促進することができる。
実施形態では、本明細書に説明されるようなヒドロゲルまたはスキャフォールドは、Matrigel(登録商標)(Engelbreth-Holm-Swarmマウス肉腫細胞によって分泌されるゼラチン状タンパク質混合物、Corning(登録商標) Life Sciences)を含むことができる。他の側面では、本明細書に説明されるようなヒドロゲルまたはスキャフォールドは、1つまたはそれを上回る細胞外マトリクス成分、例えば、コラーゲンまたはフィブロネクチン、バイオインク、ゼラチン、アルギン酸塩、Biomimesys(登録商標)、セルロースベースのヒドロゲル、基底膜抽出物(BME)、または他のヒドロゲル、スキャフォールド、または理解され得るようなスキャフォールドを伴わない溶液を含むことができる。
別様に定義されない限り、本明細書に使用される全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野における当業者によって、一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に使用される辞書内で定義されるもの等の用語は、本明細書および関連する技術分野の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書に明示的に定義されない限り、理想化された、または過度に形式上の意味において解釈されるべきではないことが、さらに理解されるであろう。
本開示の多くの側面は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、以下の付属を参照して、より深く理解されることができる。図面内の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、本開示の原理を明確に例証することに重点が置かれている。
本明細書内で使用されるように、用語「約」、「おおよそ」、「~においてまたは約~」、および「実質的に」は、当該量または値が、その正確な値である、または請求項において列挙される、または本明細書に教示されるような同等の結果または効果を提供する、ある値であり得ることを意味する。すなわち、量、サイズ、配合、パラメータ、および他の分量および特性は、正確ではなく、正確である必要はないが、所望されるように、近似している、および/またはより大きくまたはより小さくあり得、許容誤差、変換係数、四捨五入、測定誤差、および同等物、および同等の結果または効果が取得されるような当業者に公知な他の因子を反映することが理解される。いくつかの状況では、同等の結果または効果を提供する値が、合理的に決定され得ない。そのような場合では、本明細書内で使用されるように、「約」および「~においてまたは約~」は、規定された値の±20%、±15%、±10%、±9%、±8%、±7%、±6%、または±5%を示される公称値を意味し、例えば、約1インチは、別様に示される、または推測されない限り、0.8インチ~1.2インチ、0.8インチ~1.15インチ、0.9インチ~1.1インチ、0.91インチ~1.09インチ、0.92インチ~1.08インチ、0.93インチ~1.07インチ、0.94インチ~1.06インチ、または0.95インチ~1.05インチの範囲を指すことが、概して、理解される。「約」、「おおよそ」、または「~においてまたは約~」が、定量値の前に使用される場合、具体的に別様に記述されない限り、パラメータもまた、具体的な定量値自体も含むことが理解される。
任意の比、濃度、量、および他の数値データが、範囲形式で本明細書に表され得る。そのような範囲形式は、利便性および簡潔性のために使用され、したがって、範囲の限界として明示的に列挙される数値を含むだけではなく、各数値および下位領域が、明示的に列挙される場合と同様に、その範囲内に包含される、全ての個々の数値または下位領域を含む、柔軟性のある様式において解釈されるべきである。例証すると、「約0.1%~約5%」の濃度範囲は、約0.1重量%~約5重量%の明示的に列挙される濃度を含むだけではなく、示された範囲内で、個々の濃度(例えば、1%、2%、3%、および4%)および下位領域(例えば、0.5%、1.1%、2.2%、3.3%、および4.4%)を含むように解釈されるべきである。記述された範囲が、限界の一方または両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれかまたは両方を除外する範囲もまた、本開示内に含まれ、例えば、語句「x~y」は、「x」~「y」の範囲、および「x」を上回る、かつ「y」を下回る範囲を含む。本範囲はまた、上限、例えば、「約x、y、z、またはそれを下回る」ものとして表され得、「約x」、「約y」、および「約z」の具体的な範囲、および「xを下回る」、「yを下回る」、および「zを下回る」範囲を含むように解釈されるべきである。同様に、語句「x、y、z、またはそれを上回る」は、「約x」、「約y」、および「約z」の具体的な範囲、および「xを上回る」、「yを上回る」、および「zを上回る」範囲を含むように解釈されるべきである。いくつかの側面では、用語「約」は、数値の有効数字に従って、従来的な丸めを含むことができる。加えて、語句「約x~y」は、「約x~約y」を含む。
用語「実質的に」は、意図される目的に負の影響を及ぼさない、記述用語からの逸脱を許可することが意味される。本明細書内で使用される、全ての記述用語は、その記述用語が、用語「実質的に」によって明示的に修飾されない場合であっても、用語「実質的に」によって修飾されるように暗示的に理解される。
本明細書に説明されるものに類似する、または同等であるいかなる方法および材料もまた、本開示の実践または試験において使用され得るが、本明細書に開示される種々の開示との併用にとって好適な種々の方法および材料が、ここで説明される。当技術分野において周知の機能または構築は、簡潔性および/または明瞭性のために、詳細に説明されない場合がある。
語句「X、Y、またはZのうちの少なくとも1つ」等の選言的用語は、具体的に別様に記述されない限り、そうでなければ、アイテム、用語等が、X、Y、またはZのいずれか、またはそれらの任意の組み合わせ(例えば、X、Y、および/またはZ)であり得ることを提示するために、一般に使用されるような文脈を伴って理解される。したがって、そのような選言的用語は、概して、ある実施形態が、Xのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、またはZのうちの少なくとも1つが、それぞれ存在することを要求することを含意するべきではないことを意図されない。
本開示の上記に説明される実施形態は、本開示の原理の明確な理解のために記述される実装の単なる可能性として考えられる実施例にすぎないことが強調されるべきである。多くの変形例および修正が、本開示の精神および原理から実質的に逸脱することなく、上記に説明される実施形態に対して行われてもよい。全てのそのような修正および変形例は、本開示の範囲内で本明細書に含まれ、以下の請求項によって保護されることが意図される。

Claims (20)

  1. オルガノイドを継代培養するための方法であって、前記方法は、
    マイクロウェルプレートのウェルユニット内に配置されるヒドロゲル内で、1つまたはそれを上回るオルガノイドを培養することであって、前記ウェルユニットは、少なくとも1つのチャネルを介して、二次ウェル区分に流動的に接続される一次ウェル区分を備え、前記ヒドロゲルは、前記ウェルユニットの前記一次ウェル区分内に配置される、ことと、
    前記ヒドロゲルを複数のヒドロゲル断片の中に放散させ、それによって、前記1つまたはそれを上回るオルガノイドを前記ヒドロゲルから分離することと、
    前記複数のヒドロゲル断片を前記ウェルユニットから除去することであって、前記1つまたはそれを上回るオルガノイドは、前記ウェルユニット内に留まったままである、ことと、
    前記1つまたはそれを上回るオルガノイドを複数のオルガノイド断片および対応する破片に破砕することと、
    前記複数のオルガノイド断片を備える新鮮な培養環境を生成することと
    を含む、方法。
  2. 前記少なくとも1つのチャネルは、前記ウェルユニットの底部表面と前記一次ウェル区分および前記二次ウェル区分の共有側壁の底部部分との間の少なくとも1つの間隙によって形成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つの間隙の高さは、約10ミクロン~最大約100ミクロンの範囲内である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ヒドロゲルを複数のヒドロゲル断片に放散させることはさらに、前記ヒドロゲルを冷却することを含む、請求項1-3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記ヒドロゲルを冷却することはさらに、液体培地を前記ウェルユニットの中に分注することを含み、前記液体培地は、摂氏約10度またはそれを下回る温度にある、請求項4に記載の方法。
  6. 前記温度は、摂氏約4度またはそれを下回る、請求項5に記載の方法。
  7. 液体取扱器を介して、前記ウェルユニットの前記一次ウェル区分から前記1つまたはそれを上回るオルガノイドを収集することと、
    前記液体取扱器内の前記1つまたはそれを上回るオルガノイドに少なくとも1つの剪断力を印加することであって、前記1つまたはそれを上回るオルガノイドは、前記少なくとも1つの剪断力の結果として、前記複数のオルガノイド断片および前記対応する破片に破砕される、ことと、
    前記液体取扱器を介して、前記複数のオルガノイド断片および前記対応する破片を前記ウェルユニットの前記一次ウェル区分の中に堆積させることと
    をさらに含む、請求項1-6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1つの剪断力を印加することは、前記液体取扱器を操作し、前記1つまたはそれを上回るオルガノイドを前記液体取扱器内で垂直に運動させることを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記複数のヒドロゲル断片を除去することはさらに、
    液体取扱器を前記ウェルユニットの前記二次ウェル区分の中に挿入することと、
    前記少なくとも1つのチャネルを介して、前記複数のヒドロゲル断片を前記ウェルユニットの前記一次ウェル区分から前記二次ウェル区分の中に移送することと、
    前記液体取扱器を介して、前記複数のヒドロゲル断片を前記二次ウェル区分から収集することと
    を含む、請求項1-8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1つのチャネルから、破片断片またはオルガノイド断片のうちの少なくとも1つを除去するために、前記少なくとも1つのチャネルを洗流することをさらに含む、請求項1-9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1つのチャネルを介して、前記対応する破片を前記ウェルユニットの前記二次ウェル区分まで運動させることをさらに含む、請求項1-10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記複数のオルガノイド断片を備える前記新鮮な培養環境を生成することはさらに、
    液体取扱器を介して、前記複数のオルガノイド断片を収集することと、
    別のウェルユニットまたは前記ウェルユニットのうちの一方の前記一次ウェル区分の底部表面上に新鮮なヒドロゲルを堆積させることと
    を含む、請求項1-11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記複数のオルガノイド断片は、前記一次ウェル区分の前記底部表面上に前記新鮮なヒドロゲルを堆積させることに先立って、前記新鮮なヒドロゲル内に埋め込まれる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記複数のオルガノイド断片は、前記新鮮なヒドロゲルが、前記一次ウェル区分の前記底部表面上に堆積された後、前記新鮮なヒドロゲル内に埋め込まれる、請求項12に記載の方法。
  15. インキュベータ内に、前記ウェルユニットを備える前記マイクロウェルプレートを設置することをさらに含む、請求項1-14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 方法であって、
    第1のマイクロウェルプレートの第1のウェルユニットの底部表面上に配置されるヒドロゲルから、1つまたはそれを上回る細胞体を分離することであって、前記第1のウェルユニットは、少なくとも1つのチャネルを介して、相互に流動的に接続される培養ウェルと、供給ウェルとを備え、前記ヒドロゲルは、前記第1のウェルユニットの前記培養ウェル内に配置される、ことと、
    前記第1のウェルユニットの前記供給ウェルを介して、前記ヒドロゲルを前記第1のウェルユニットから除去することであって、前記1つまたはそれを上回る細胞体は、前記第1のウェルユニットの前記培養ウェル内に留まったままである、ことと、
    前記1つまたはそれを上回る細胞体を複数の細胞体断片および対応する破片に破砕することと、
    前記第1のウェルユニットの前記供給ウェルから前記対応する破片を除去することであって、前記複数の細胞体断片は、前記第1のウェルユニットの前記培養ウェル内に留まったままである、ことと、
    前記第1のウェルユニットまたは第2のウェルユニットの一方内に、新鮮な培養環境を生成することであって、前記新鮮な培養環境は、前記複数の細胞体断片を備える、ことと
    を含む、方法。
  17. 前記少なくとも1つのチャネルは、前記培養ウェルと前記供給ウェルとの間に、約25ミクロンを上回ってサイズ指定される物体の通過を阻止するように、サイズ指定および成形される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ヒドロゲルから前記1つまたはそれを上回る細胞体を分離することは、前記ヒドロゲルを液化させる温度まで、前記ヒドロゲルを冷却することをさらに含む、請求項16または17のいずれか1項に記載の方法。
  19. ピペットを介して、前記培養ウェルから前記1つまたはそれを上回る細胞体を除去することと、
    前記ピペットを介して、1つまたはそれを上回る剪断力を前記1つまたはそれを上回る細胞体に印加することであって、前記1つまたはそれを上回る細胞体は、少なくとも部分的に、前記1つまたはそれを上回る印加された剪断力に基づいて、前記複数の細胞体断片および前記対応する破片に破砕される、ことと
    をさらに含む、請求項16-18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記第1のウェルユニットまたは前記第2のウェルユニットの一方内に前記新鮮な培養環境を生成することはさらに、
    新鮮なヒドロゲルを前記第1のウェルユニットまたは前記第2のウェルユニットの一方内に堆積させることであって、前記複数の細胞体断片は、前記新鮮なヒドロゲル内に埋め込まれる、ことと、
    前記新鮮なヒドロゲル内に埋め込まれる前記複数の細胞体断片を培養することと
    を含む、請求項16-19のいずれか1項に記載の方法。
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