JP2024506654A - ヘアスタイリングデバイス - Google Patents

Abstract

ヘアスタイリングデバイス１は、ヘアスタイリング構成要素１１、１３と、ヘアスタイリング構成要素１１、１３を加熱する加熱機構２０と、ヘアスタイリング構成要素１１、１３の温度を検出する構成要素温度センサ２１と、ヘアスタイリングデバイス１の動作中にヘアスタイリング構成要素１１、１３が面している毛髪の温度を検出する毛髪温度センサ２２と、少なくとも両方の温度センサ２１、２２からの入力を受信し、入力を処理して加熱機構２０の動作を制御し、且つ少なくとも毛髪温度から推定される毛髪の水分含量を考慮して、ヘアスタイリング構成要素１１、１３の温度設定を得るコントローラ２３とを含む。

Description

本発明は、ヘアスタイリングデバイスによるスタイリング作用を受ける毛髪に対向するように構成された少なくとも１つのヘアスタイリング構成要素と、ヘアスタイリング構成要素を加熱する加熱機構とを含むヘアスタイリングデバイスに関する。

このようなヘアスタイリングデバイスの実例は、ヘアアイロンである。一般的に、ヘアアイロンは、２つのヘアスタイリング構成要素の配置を含む。この配置を、ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面の少なくとも一部間の距離がヘアスタイリング面の間に毛髪を挿入するのに十分である開位置と、ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面の少なくとも一部間の距離が最小である閉位置とにすることができる。通常、前述のような配置では、ヘアスタイリング構成要素は互いにヒンジで接続されている。更に、ヘアスタイリング構成要素がほぼプレート状の外観を有し、ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面がほぼ平らな外観を有する場合は実用的である。

ヘアアイロンをアクティブ状態にすると、ヘアスタイリング構成要素は加熱状態になる。アクティブ状態のヘアアイロンを用いて毛髪矯正作用を実行することは、上記配置が開位置にあることを確認することと、毛髪束が頭皮に近い位置で配置内に受け入れられるようにヘアアイロンを毛髪に対して置くことと、配置を閉位置にすることで毛髪束がヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面の間に捕らえられることと、ヘアアイロンを毛髪束の下向きに引っ張ることとを伴う。このようにして、ヘアアイロンが毛髪に沿って滑り動く間に毛髪束は加熱作用を受け、その結果、毛髪束は真っ直ぐに矯正される。

多くの既知のヘアアイロンは、毛髪の矯正機能を行うためだけに構成されており、毛髪に関する情報を取得及び／又は処理するようには構成されていない。一部の高度なヘアアイロンでは、毛髪の水分含量を測定することが提案されているが、これはヘアスタイリング構成要素の温度を検出する構成要素温度センサを使用して行われ、ヘアスタイリング面間のクランプ圧、ストローク速度、及び周囲温度などの未知の要因のために正確ではない。例えば、通常の水分含量の毛髪束にヘアアイロンを使用すると、構成要素温度センサは、矯正ストロークが実行された後に一定の温度降下を観察する。しかし、同じ毛髪束をより低い周囲温度で矯正した場合、毛髪の水分含量が同じであるにもかかわらず、より大きな温度降下がある。同様に、クランプ圧がより高い場合、又はストローク速度が速い場合、ヘアスタイリング面での熱損失の大きさが増加し、構成要素温度センサによって観察される温度降下が高いため、毛髪の水分含量の計算に偏差が導入され、水分含量の表示度数は信頼性の低いものになる。

本発明は、改良されたヘアスタイリングデバイスを提供することを目的とする。本発明は、独立請求項によって規定される。従属請求項は、有利な実施形態を規定する。

前述の内容に鑑みて、本発明は、ヘアスタイリングデバイスを提供する。このヘアスタイリングデバイスは、ヘアスタイリングデバイスによるスタイリング作用を受ける毛髪に対向しているヘアスタイリング面を有する少なくとも１つのヘアスタイリング構成要素と、ヘアスタイリング構成要素を加熱する加熱機構と、ヘアスタイリング構成要素の温度を検出する構成要素温度センサと、ヘアスタイリングデバイスの動作中にヘアスタイリング面が面している毛髪の温度を検出する毛髪温度センサと、少なくとも構成要素温度センサ及び毛髪温度センサの両方から入力を受信し、入力を処理して加熱機構の動作を制御し、且つ少なくとも検出された毛髪温度から推定される毛髪の水分含量を考慮して、ヘアスタイリング構成要素の温度設定を得るコントローラとを含む。

上記の定義から、本発明によるヘアスタイリングデバイスは、構成要素温度センサだけでなく、毛髪温度センサも含むということになる。ヘアスタイリングデバイスのコントローラは、少なくとも構成要素温度センサと毛髪温度センサとの両方から入力を受信し、入力を処理して加熱機構の動作を制御する。このように、毛髪の水分含量を考慮して適切であるヘアスタイリング構成要素の温度設定を自動的に選択して実現でき、これにより、ヘアスタイリングデバイスの使用者は温度設定について考える必要がない。

本発明はまた、ヘアスタイリングデバイスが、入力に基づいて毛髪の水分含量に関する情報を含む情報を人に提供するインジケータを含むオプション、及び／又は温度設定を手動で調整できるオプションを対象としている。使用者は、毛髪の水分レベルに関する情報を提供されると、使用者は選択するスタイリング温度設定、使用するヘアケア製品などについて十分に根拠のある決定を下すことができる。

毛髪の水分含量を示す出力の生成にルックアップテーブルを関与させるようにコントローラが構成されている場合は実用的であり得る。前述のルックアップテーブルは、ヘアスタイリングデバイスの設計プロセスのコンテキストで行われた代表的な実験の結果を反映しており、様々な状況下、例えば、毛髪の様々な既知の水分レベルについて、パラメータの検出値及び／又は関連パラメータの計算値を毛髪の水分含量に関連付けることを目的としている。

毛髪温度の検出は、スタイリング作用の開始と終了とを見つけ、それによってスタイリング作用の持続時間を見つける興味深いオプションを伴う（妥当な毛髪温度値は、毛髪がヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面上又はその付近に実際に存在する時間中にのみ検出されると仮定する）。これを考慮すると、コントローラは、毛髪温度センサからの入力から、スタイリング作用の持続時間を表す値を導出し、この値を加熱機構の動作を制御するために関与させ得る。

更に、コントローラは、構成要素温度センサ及び毛髪温度センサからの入力から、ｉ）スタイリング作用の開始時のヘアスタイリング構成要素の温度を表す値、ｉｉ）スタイリング作用におけるヘアスタイリング構成要素の温度の降下を表す値、ｉｉｉ）スタイリング作用における毛髪の温度の降下を表す値、ｉｖ）スタイリング作用における毛髪のピーク温度を表す値、ｖ）スタイリング作用におけるヘアスタイリング構成要素のピーク温度を表す値、及びｖｉ）スタイリング作用における毛髪のピーク温度を表す値と、スタイリング作用におけるヘアスタイリング構成要素のピーク温度を表す値との差、のうちの１つ以上を導出し、加熱機構の動作を制御するためにこれらのうちの１つ以上を関与させる。

構成要素温度センサは、任意の適切なタイプであり得、ヘアスタイリングデバイス上又はヘアスタイリングデバイス内の任意の適切な場所に、特に、ヘアスタイリング構成要素上又はヘアスタイリング構成要素内の任意の適切な場所に配置され得る。この点で、構成要素温度センサは、ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面の位置でヘアスタイリング構成要素の温度を検出できるが、構成要素温度センサは、ヘアスタイリング構成要素の別の領域の位置でも温度を検出できることに留意されたい。ヘアスタイリングプロセスの決定要因は、ヘアスタイリング面の位置における温度であるが、ヘアスタイリング構成要素の別の領域での温度が表面温度に関連付けられており、他の領域で検出された温度の傾向が表面温度の傾向を表すと仮定すると、表面温度を直接検出する必要はない。

毛髪温度センサは非接触型であり得るが、本発明はまた、実際にセンサに接触している毛髪の温度を検出する毛髪温度センサを使用する可能性も対象としている。ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面にも同様のものが適用できる。ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面がスタイリング作用において実際に毛髪に接触する場合は実用的であり得るが、ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面が、例えば、毛髪に向けて熱を発することによって、ヘアスタイリング面から少し離れている毛髪にスタイリング作用を行うことができるという事実は変わらない。ヘアスタイリング構成要素は、任意の適切な設計であり得る。例えば、ヘアスタイリング構成要素はほぼプレート状の外観を有し、ヘアスタイリング面はほぼ平らな外観を有する。

実用的な実施形態では、本発明によるヘアスタイリングデバイスは、２つのヘアスタイリング構成要素の配置を含み、この配置を、ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面の少なくとも一部間の距離がヘアスタイリング面の間に毛髪を挿入するのに十分である開位置と、ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面の少なくとも一部間の距離が最小である閉位置とにすることができる。特に、上記の配置は、ヘアスタイリングデバイスをヘアアイロンとして使用できるように、毛髪を矯正することを目的としたスタイリング作用を実現し得る。

ヘアスタイリングデバイスが上記の配置を含む場合、ヘアスタイリングデバイスが、上記の配置の閉位置でヘアスタイリング面間のクランプ圧を検出する圧力センサを備え、コントローラが圧力センサからの入力を受信し、コントローラが圧力センサからの入力からスタイリング作用における少なくとも１つの圧力パラメータを表す少なくとも１つの値を導出し、この値を毛髪の水分含量を示す出力の生成に関与させることが可能である。このような場合、ヘアスタイリング構成要素の温度や毛髪の温度以外の更なる要因としてクランプ圧力、また、場合によっては、スタイリング作用の持続時間／速度にも依存することによって、水分含量推定の精度を更に高めることができる。

ヘアスタイリングデバイスは、ヘアスタイリング構成要素の位置を検出する位置検出器を有していてもよい。この場合、コントローラが位置検出器からの入力を受信し、位置検出器からの入力からスタイリング作用の持続時間を表す値を導出し、この値を毛髪の水分含量を示す出力の生成に関与させる場合、有利である。また、この場合、機能的配置が閉位置にあるときにのみアクティブになり、それ以外では停止するように、毛髪温度センサを位置検出器に電気的に結合させることが可能である。このような構成では、毛髪温度センサからの入力からスタイリング作用の持続時間を表す値を導出する前述のオプションを実装することは比較的簡単である。位置検出器の実例は、少なくとも２つの異なる状況のいずれかにされるように構成され、配置の位置が変化すると、１つの状況から別の状況に切り替わるスイッチング機構を含む検出器である。

本発明の上記及び他の態様は、毛髪の水分含量の表示度数を提供する電子制御されるヘアアイロンであるヘアスタイリングデバイスの実用的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかであり、またこれを参照して説明する。

本発明について、図を参照して、以下により詳細に説明する。

図１は、本発明によるヘアスタイリングデバイスの実用的な実施形態の斜視図を図示する。 図２は、時間に対するヘアスタイリング構成要素の温度及び毛髪温度の検出値を組み合わせたグラフである。 図３は、時間に対するヘアスタイリング構成要素の温度及び毛髪温度の検出値を組み合わせたグラフであって、他は類似した条件下で、毛髪の水分レベルの検出値への影響を示しているグラフである。 図４は、時間に対するヘアスタイリング構成要素の温度及び毛髪温度の検出値を組み合わせたグラフであって、他は類似した条件下で、毛髪の水分レベルの検出値への影響を示しているグラフである。

図１は、本発明によるヘアスタイリングデバイス１の実用的な実施形態を示す。

ヘアスタイリングデバイス１は、第１のヘアスタイリング面１２がある第１のヘアスタイリング構成要素１１と、第２のヘアスタイリング面１４がある第２のヘアスタイリング構成要素１３との装置１０を含む。第１のヘアスタイリング構成要素１１と第２のヘアスタイリング構成要素１３とは互いにヒンジで接続されているため、第１のヘアスタイリング面１２と第２のヘアスタイリング面１４との間に毛髪を受け入れるための装置１０の開位置と、第１のヘアスタイリング面１２と第２のヘアスタイリング面１４との間のヘアスタイリングのための閉位置とを実現できる。図１は、開位置にある装置１０を有するヘアスタイリングデバイス１を示す。図に示すヘアスタイリングデバイス１は、特に手動式ヘアアイロンとして使用するのに適しており、これは本発明が他のタイプのヘアスタイリングデバイスにも適用できるという事実を変えるものではない。

ヘアスタイリングデバイス１は更に、第１のヘアスタイリング構成要素１１と第２のヘアスタイリング構成要素１３の両方を加熱する加熱機構２０を含む。加熱機構２０は、図１に、ヘアスタイリング構成要素１１、１３のうちの１つに各々関連付けられる２つの破線のボックスとして図式的にのみ示している。本説明は、加熱機構２０がヘアスタイリング構成要素１１、１３のうちの１つのみを加熱する代替例にも適用可能である。手動式ヘアアイロンの分野から一般的に知られているように、図に示すヘアスタイリングデバイス１の適切な使用は、ｉ）頭皮の近くの位置で毛髪束を拾い（これは装置１０を開位置にして行う）、ｉｉ）毛髪がヘアスタイリング面１２、１４の間に挟まれた位置で装置１０を閉位置にして、ｉｉｉ）ヘアスタイリングデバイス１を毛髪束の下向きに引っ張る使用者の行為を伴う。これらの行為がヘアスタイリングデバイス１をアクティブ状態にして行われると仮定すると、ヘアスタイリング面１２、１４は、加熱状態で毛髪束の上を滑り動くことができる。毛髪束は、ヘアスタイリング面１２、１４の間に挟まれることで、毛髪の矯正効果が希望どおりに実現される。

ヘアスタイリングデバイス１には、ヘアスタイリング構成要素１１、１３のうちの１つに統合された２つの温度センサ２１、２２を備える。これらの温度センサ２１、２２のうちの１つは、対応するヘアスタイリング構成要素１１、１３の温度を検出し、構成要素温度センサ２１と呼ぶ。これらの温度センサ２１、２２のうちのもう１つは、非接触方式で毛髪の温度を検出し、毛髪温度センサ２２と呼ぶ。図１に毛髪温度センサ２２の検出範囲を円錐形の領域として示す。ヘアスタイリングデバイス１は更に、コントローラ２３を備える。コントローラ２３は、ヘアスタイリング構成要素１１、１３の希望温度設定を表す入力と、ヘアスタイリング構成要素１１、１３の実際の温度を表す構成要素温度センサ２１からの入力とに基づいて、加熱機構２０の動作を制御する。図１では、コントローラ２３は破線のボックスとして図式的にのみ示している。コントローラ２３はまた、少なくとも毛髪の温度測定値に基づいて、ヘアスタイリングデバイス１によるスタイリング作用を受ける毛髪の水分含量を分析する。これについては、以下により詳細に説明する。例えば、コントローラ２３がマイクロプロセッサで構成されている場合は実用的である。

図示する実施例では、ヘアスタイリングデバイス１には温度検出機能だけでなく、位置検出機能もある。つまり、ヘアスタイリングデバイス１は、装置１０の位置を検出する位置検出器２４を備える。コントローラ２３は、両方の温度センサ２１、２２からの入力と、位置検出器２４からの入力とを受信して処理する。配置１０が開位置にあり、位置検出器２４がトリガされない場合、コントローラ２３は温度センサ２１、２２からの入力を毛髪の水分分析に使用しない。位置検出器２４がトリガされると、位置検出器２４がトリガ解除されるまで、温度センサ２１、２２から受信した温度データが記録される。次に、図２、図３、及び図４のグラフを参考にして説明するように、ヘアスタイリングデバイス１の毛髪束へのスタイリング作用／ストロークの記録時間と共に、記録された温度データを毛髪の水分分析に使用できる。

図２は、時間に対するヘアスタイリング構成要素の温度及び毛髪温度の検出値を組み合わせたグラフである。これらの値は、２００℃の温度設定で正常な水分含量（即ち、約１１％の水分含量）の健康な中国人の毛髪への典型的な矯正ストローク中に得られる。値が組み合わされたグラフでは、温度をセ氏温度で表し、時間を秒で表す。ヘアスタイリング構成要素温度の検出値は、グラフにおいて高い値であり、毛髪温度の検出値は、グラフにおいて低い値である。このグラフでは、毛髪水分分析で使用できる次の値：ストローク持続時間ｔ、ヘアスタイリング構成要素温度及び毛髪温度のピーク値間の差ΔＴ_ｐ、ストローク持続時間中のヘアスタイリング構成要素温度の降下ΔＴ_ｃ、及びストローク持続時間中の毛髪温度の降下ΔＴ_ｈ、が示されている。

ヘアスタイリング構成要素の温度の情報しか入手できない場合、矯正ストローク中にヘアスタイリング構成要素の温度が降下する様式に寄与するあらゆる要因がわからないため、毛髪の水分レベルを推定することは困難である。推定精度は、少なくとも毛髪温度の情報を得ることによって大幅に向上する。ヘアスタイリング構成要素の温度と毛髪温度との両方を検出し、実験室での特性評価テストで得られた基準値と比較することで得られるパラメータの組み合わせを使用して、毛髪の水分含量が正常より高いか、正常か、又は正常より低いかを正確に推定できる。この点で、図３は、正常な水分含量の毛髪に対して通常の速度及び２００℃の温度設定で行う矯正ストロークについて、時間に対するヘアスタイリング構成要素の温度及び毛髪温度の検出値を組み合わせたグラフであることに留意されたい。図４は、水分レベルが５％増加した毛髪に対して通常の速度及び２００℃の温度設定で行う矯正ストロークについて、時間に対するヘアスタイリング構成要素の温度及び毛髪温度の検出値を組み合わせたグラフである。図３及び図４のグラフでは、図２のグラフと同様に、温度をセ氏温度で表し、時間を秒で表す。図３及び図４のグラフの左側の目盛りはヘアスタイリング構成要素の温度に関連し、図３及び図４のグラフの右側の目盛りは毛髪温度に関連している。更に、図３及び図４のグラフでは、図２のグラフと同様に、ヘアスタイリング構成要素温度の検出値は、グラフにおいて高い値であり、毛髪温度の検出値は、グラフにおいて低い値である。

次の表は、図３のグラフ及び図４のグラフの比較に適用される。図３のグラフが適用される状況に関連するデータをベースラインデータと見なす。この表では、ヘアスタイリング構成要素の温度をＴ_ｃと示し、毛髪温度をＴ_ｈと示す。

表に記載されているパラメータの特性評価は、まず、水分含量が正常な毛髪、水分含量が少ない毛髪、及び水分含量が多い毛髪を用いて実験室で行われる。理想的には、ストローク速度やクランプ圧の差など、使用者の行動に関連する要因も考慮するべきである。特性評価が完了すると、データ方向マトリックスが得られ、コントローラ２３内でルックアップテーブルとして予めプログラムされる。このルックアップテーブルは、毛髪の水分含量を示す出力を生成するプロセスで使用される。実際のスタイリング作用時に検出データを収集し、このデータをデータ方向マトリックスと比較することで、スタイリング作用を受けた毛髪の水分含量を正確に示すことができる。この表示度数は、例えば、使用者が最初に選択した温度設定にかかわらず、加熱機構２０の動作を調整するために使用できる。及び／又は、使用者に通知するために使用できる。後者のオプションに関して、ヘアスタイリングデバイス１はディスプレイ又は他のタイプのインジケータを備えているか、及び／又は、適切なアプリがインストールされたスマートフォンなどの外部デバイスに水分含量関連情報を通信するように構成されていてもよいことに留意されたい。使用者は、毛髪の水分含有率を言及する単純なメッセージや、毛髪の最良のトリートメント方法、そのために使用され得る製品などの詳細を言及するより洗練されたメッセージによって通知される。

当業者には、本発明の範囲は前述の例に限定されず、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、いくつかの補正及び修正が可能であることが明らかであろう。例えば、上記の実施形態はヘアアイロンに関連しているが、本発明は加熱式の矯正ブラシに有利に適用できる。図に示す位置検出器２４の代わりに、加速度計を使用して使用条件を検出してもよい。本発明は、特許請求の範囲又はその等価物の範囲内である限り、そのようなすべての補正及び修正を含むものと解釈されることを意図している。本発明は、図及び説明に詳細に例示及び説明されているが、このような例示及び説明は、例示的又は模範的にのみ見なされるべきであって、限定的と見なされるべきではない。本発明は、開示された実施形態に限定されない。図面は概略図であり、本発明を理解するために必要でない詳細は省略されている場合があり、また、必ずしも縮尺通りではない。

開示された実施形態の変形は、図、開示及び添付の特許請求の範囲の検討から、請求項に係る発明を実施する際に当業者によって理解され、実行され得る。特許請求の範囲において、「含む」という語は、他のステップや要素を排除するものではなく、単数形の要素は複数を排除するものではない。特許請求の範囲における任意の参照符号は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

特定の実施形態について又はそれに関連して説明された要素及び態様は、特に明示的に述べられていない限り、他の実施形態の要素及び態様と適切に組み合わせることができる。したがって、特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを意味するものではない。

本テキストで使用されている「有する」及び「含む」という用語は、「からなる」という用語を網羅するものとして当業者によって理解されるであろう。したがって、「有する」又は「含む」という用語は、１つの実施形態に関する限りでは「からなる」を意味する場合があるが、別の実施形態では「少なくとも定義された種及び任意選択で１つ以上の他の種を含有する／有する／備えている」を意味する場合がある。「～するように構成された」と「～するように配置された」という表現は同じ意味である。

この本文中の「ヘアスタイリング構成要素の温度」又は「ヘアスタイリング構成要素温度」への参照は、構成要素温度センサによるヘアスタイリング構成要素上又はヘアスタイリング構成要素内の温度検出に関連して理解されるべきである。同様に、この本文中の「毛髪の温度」又は「毛髪温度」への参照は、毛髪温度センサによる毛髪温度検出に関連して理解されるべきである。

本発明の重要な態様は次のとおりである。ヘアスタイリングデバイス１は、ヘアスタイリング構成要素１１、１３と、ヘアスタイリング構成要素１１、１３を加熱する加熱機構２０と、ヘアスタイリング構成要素１１、１３の温度を検出する構成要素温度センサ２１と、ヘアスタイリングデバイス１の動作中にヘアスタイリング構成要素１１、１３が面している毛髪の温度を検出する毛髪温度センサ２２と、少なくとも両方の温度センサ２１、２２からの入力を受信し、入力を処理して加熱機構（２０）の動作を制御するコントローラ２３とを含む。

Claims (8)

1. ヘアスタイリングデバイスであって、
   前記ヘアスタイリングデバイスによるスタイリング作用を受ける毛髪に面しているヘアスタイリング構成要素と、
   前記ヘアスタイリング構成要素を加熱する加熱機構と、
   前記ヘアスタイリング構成要素の温度を検出する構成要素温度センサと、
   前記ヘアスタイリングデバイスの動作中に前記ヘアスタイリング構成要素が面している毛髪の温度を検出する毛髪温度センサと、
   少なくとも前記構成要素温度センサ及び前記毛髪温度センサの両方から入力を受信し、前記入力を処理して前記加熱機構の動作を制御し、且つ少なくとも検出された前記毛髪温度から推定される毛髪の水分含量を考慮して、前記ヘアスタイリング構成要素の温度設定を得るコントローラと、
   を含む、ヘアスタイリングデバイス。
2. 前記コントローラは、前記毛髪温度センサからの前記入力から、スタイリング作用の持続時間を表す値を導出し、前記値を前記加熱機構の動作を制御するための前記入力の処理に関与させる、請求項１に記載のヘアスタイリングデバイス。
3. 前記コントローラは、前記構成要素温度センサ及び前記毛髪温度センサからの前記入力から、
   スタイリング作用の開始時の前記ヘアスタイリング構成要素の温度を表す値、
   前記スタイリング作用における前記ヘアスタイリング構成要素の温度の降下を表す値、
   前記スタイリング作用における前記毛髪の温度の降下を表す値、
   前記スタイリング作用における前記毛髪のピーク温度を表す値、
   前記スタイリング作用における前記ヘアスタイリング構成要素のピーク温度を表す値、及び
   前記スタイリング作用における前記毛髪のピーク温度を表す値と、前記スタイリング作用における前記ヘアスタイリング構成要素のピーク温度を表す値との差、
   のうちの１つ以上を導出し、
   これらののうちの前記１つ以上を、前記加熱機構の動作を制御するための前記入力の処理に関与させる、請求項１又は２に記載のヘアスタイリングデバイス。
4. 前記毛髪温度センサは非接触型である、請求項１から３のいずれか一項に記載のヘアスタイリングデバイス。
5. 前記ヘアスタイリング構成要素のヘアスタイリング面間のクランプ圧を検出する圧力センサを含み、前記コントローラは、前記圧力センサからの圧力信号を受信し、前記コントローラは、前記加熱機構の動作を制御するための前記入力の処理に前記圧力信号を関与させる、請求項１から４のいずれか一項に記載のヘアスタイリングデバイス。
6. 前記ヘアスタイリング構成要素の使用状況を検出する検出器を含み、前記コントローラは、前記検出器から使用信号を受信し、前記使用信号からスタイリング作用の持続時間を表す値を導出し、前記値を前記加熱機構の動作を制御するための前記入力の処理に関与させる、請求項１から５のいずれか一項に記載のヘアスタイリングデバイス。
7. 前記検出器は、少なくとも２つの異なる状況のいずれかとなるように構成されたスイッチング機構であって、前記ヘアスタイリング構成要素の位置が変化すると、１つの状況から別の状況に切り替わるスイッチング機構を含む、請求項６に記載のヘアスタイリングデバイス。
8. 前記入力に基づいて前記毛髪の前記水分含量に関連する情報を含む情報を人に提供するインジケータを含む、請求項１から７のいずれか一項に記載のヘアスタイリングデバイス。

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