JP2024506588A - 弁置換のためのデバイス、システム、及び方法 - Google Patents

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ケネス ユージーン ペリー
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    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/24Heart valves ; Vascular valves, e.g. venous valves; Heart implants, e.g. passive devices for improving the function of the native valve or the heart muscle; Transmyocardial revascularisation [TMR] devices; Valves implantable in the body
    • A61F2/2412Heart valves ; Vascular valves, e.g. venous valves; Heart implants, e.g. passive devices for improving the function of the native valve or the heart muscle; Transmyocardial revascularisation [TMR] devices; Valves implantable in the body with soft flexible valve members, e.g. tissue valves shaped like natural valves
    • A61F2/2418Scaffolds therefor, e.g. support stents

Abstract

開示されているのは、心臓の自然な動きを模倣した編組螺旋設計を含む弁置換である。開示された弁置換の編組ワイヤフレームは、好ましくは全体的にカテーテルを介して、心臓へのコンパクトで確実な送達及び埋め込み中の好都合な制御並びに埋め込み時又は除去/置換時の拡張及び収縮を可能にするために圧縮することができる。弁置換は、心臓に固定する係合機構を有するアダプタ本体と、アダプタ本体内に配置されたリーフレットを有する弁組立体とを含む単一構成システムを備えることができる。弁置換はまた、互いに互換性があり、しかも弁組立体がアダプタ本体から取り外し可能であり、両者が一緒に又は別個に送達することができ及び弁組立体が取り外し及び置換することができるような、アダプタ本体及び弁組立体を有するツーピースシステムを備えることができる。【選択図】図1

Description

(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2021年2月2日に出願された、名称「Devices, Systems, and Methods for a Self-Adapting Valve Attachment(自己適合弁アタッチメントのためのデバイス、システム及び方法)」である米国仮出願第63/145,878号;2021年6月28日に出願された、名称「Devices, Systems, and Methods for a Heart-Valve Annulus Reinforcer(心弁輪補強器のためのデバイス、システム、及び方法)」である、国際出願番号PCT/US/21/39451号;2021年9月23日に出願された、名称「Devices, Systems, and Methods for an Implantable Heart-Valve Adapter(埋め込み型心臓弁アダプタのためのデバイス、システム、及び方法)」である、国際出願番号PCT/US21/51828;2021年5月17日に出願された、名称「Devices, Systems, and Methods for a Collapsible and Expandable Replacement Heart Valve(折り畳み可能で拡張可能な置換心臓弁のためのデバイス、システム、及び方法)」である、国際出願番号PCT/US21/32817;及び2021年6月24日に出願された、名称「Devices, Systems, and Methods for a Collapsible Replacement Heart Valve(圧壊可能置換心臓弁のためのデバイス、システム、及び方法)」である、国際出願番号PCT/US21/38886;に対する優先権及び利益を主張し、これらの内容は全て、その全体が記載されているかのようにこの引用により本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本開示は、一般に置換心臓弁技術に関し、及びより具体的には、単一構成システム及びツーピースシステムを含む弁置換のためのデバイス、システム、及び方法に関する。議論される弁置換の特性は、置換可能な心臓弁としての高い柔軟性、弾性、適合性、及び機能性を含む。
全開心術のような心臓弁の介入は、多くの場合、4つの心臓弁(血液が心臓内を適切に流れるのを維持するように協働する)のうちのうちの1又は2以上の弁の疾患を治療するのに必要とされる。心臓弁の置換及び/又は修復は、弁が「漏洩」している場合(例えば、弁逆流がある)、又は弁が狭くなり、適切に開かない場合(例えば、弁狭窄症)に必要とされることが多い。僧帽弁置換術又は三尖弁置換術のような置換心臓弁術は、通常、心臓に元々備わっている(自然)弁を機械弁及び/又は組織弁(生体弁)に置換する。弁置換及び/又は弁を運ぶフレームに関する一般的な問題には、リーフレット(弁様構造)の劣化、フレームの破損又は故障(特にレーザーカットされたニチノール製フレーム)、及び本来の弁輪のサイズの望ましくない変化が挙げられる。心臓弁置換は、埋め込み後に更なる問題を引き起こす。例えば、置換弁は、心臓の所望の位置に留置された後、動く又は移動する可能性があり、又はその位置が、左心室の流出路のような臓器の他の部分を通る血液の適切な方向の流れを許容しない可能性がある。置換弁はまた、容易には回収することができないが、これは、多くは、このような除去が周囲の心臓組織を損傷する可能性があることに起因する。このことは、例えば、生来の心臓に置換弁を埋め込む際に、置換弁が適切且つ正確に所定位置に設置されなかった場合、並びに置換弁の機能不全が始まった場合に特に問題となる可能性があり、これらは、初期埋め込み後直ぐに又は数年で発生する可能性がある。更なる問題は、典型的な置換弁、特にレーザーカットされた弁フレームは、比較的硬く柔軟性がないため、ポンプ動作をしている心臓の動的な動きに伴って弁が屈曲しない結果となることである。このような柔軟性のない弁は、このような動的な動きに適合しないため、心臓表面に外傷を与え、フレーム自体に破損を生じさせ、他の場合には埋め込み中又は埋め込み後に問題を生じ又は悪化させる可能性がある。
従って、必要とされているのは、心臓内へのコンパクトで確実な送達と、埋め込み中の弁置換と埋め込み時又は除去/置換時の弁置換の拡張及び収縮の両方の好都合な制御の両方を、好ましくは完全にカテーテルを介して可能にする弁置換のためのデバイス、システム、及び方法である。また、弁置換術の間及びその後に心臓を通る血液の適切な方向の流れを確保するためのデバイス、システム、方法も必要とされている。
このようなデバイス、システム、及び方法は、心臓に固定される係合機構を備えたアダプタ本体と、アダプタ本体内に配置されるリーフレットを備えた弁組立体との両方を有する単一構成システムの機能を提供すべきである。このようなデバイス、システム、及び方法はまた、互いに互換性があり、しかも弁組立体がアダプタ本体から取り外し可能であり、両者を一緒に又は別々に送達することができ及び弁組立体を取り外し及び置換することを可能にしながらアダプタ本体を埋め込みしたままにすることができるような、アダプタ本体及び弁組立体を有するツーピースシステムの機能を提供すべきである。
以下では、本開示の幾つかの実施形態の基本的な理解を提供するために、例示的な実施形態の簡略化された概要を示す。この概要は、例示の実施形態の広範な概要ではない。例示の実施形態の主要又は重要な要素を特定することも、添付の特許請求の範囲を定めることも意図していない。この唯一の目的は、本明細書において以下に提示されるより詳細な説明の前置きとして、例示的な実施形態の概念を簡略化した形で提示することである。以下の概要及び以下の詳細な説明は共に、例示的で説明のものに過ぎず、限定するのもではないことを理解されたい。
本開示は、リーフレット及び弁下構造の位置を係止、シール、及び制御する目的を果たす弁置換のためのデバイス、システム、及び方法に向けられている。弁置換は、高度に柔軟性があり、弾性で、耐疲労性で、生来の弁組織に固定可能である。また、弁置換は、自己適応性があり、つまり心臓の自然な動きに適応し、更にこれをサポートする。好ましい実施形態では、弁置換は、生来の弁組織に取り付けられて及びシール部を提供する折り畳み可能なアダプタ本体を含む。弁置換は、弁に対する効果的なシール及び固定のために最適化されたフレームを含み、適合フレームの設計は、解剖学的に着想を得ており、心室充填を最大化し、流出路閉塞を最小化するように設計されている。弁置換は、単一構成システム又はツーピースシステムの何れかに関わらず、弁組立体を更に含み、弁組立体は、リーフレットを含み、適合フレーム内に存在するように適合性がある。
本開示は、その編組ワイヤフレーム設計に起因して、従来技術と比較したときにより小さなプロファイルに圧縮可能である弁置換を提供し、より小さな圧縮プロファイルは、経肩甲骨アプローチのみならず、経大腿骨アプローチ及び経鼻骨アプローチによる送達を可能にする。本明細書で開示されるツーピースシステムは、適合フレーム及び弁組立体が2つの別個のデバイスとして送達できるので、更により低プロファイルを可能にする。
主題の開示の更に他の利点、実施形態、及び特徴は、主題の開示を実施するのに最適な最良の態様の1つを単に例示するために、本開示の好ましい実施形態が図示され記載された以下の説明から当業者には容易に明らかになるであろう。理解されるように、本開示は、他の異なる実施形態が可能であり、及びその幾つかの詳細事項は、本明細書の範囲を逸脱することなく又は限定することなく、全て様々な明らかな実施形態において変更が可能である。従って、図面及び説明は、本質的に例示的なものとみなされ、限定的なものとはみなされない。
本明細書に組み込まれ且つその一部を構成する添付図面は、本開示の実施形態を例証しており、上記で与えられた本開示の一般的説明及び以下で与えられる図面の詳細な説明と共に本開示の原理を説明する役割を果たす。特定の実施態様において、本開示の理解に必要でない詳細、又は他の詳細の知覚を困難にする詳細が省略されている場合がある。
本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 ヒト心臓の螺旋機能を概略的に示す図である。 ヒト心臓の螺旋機能を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す図である。 本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す図である。
本システム及び方法が開示及び説明される前に、本システム及び方法は、特定の方法、特定の構成要素、又は特定の実施態様に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、限定することを意図するものではないことを理解されたい。様々な実施形態を図面を参照して説明する。以下の説明では、説明の目的で、1又は2以上の実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、様々な実施形態が、これらの具体的な詳細なしに実施できることは明らかであろう。他の例では、これらの実施形態の説明を容易にするために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形態で示されている。
図1は、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。図1は、機能不全の僧帽弁に埋め込まれた弁置換(「弁置換」)100を開示している。しかしながら、弁置換は、僧帽弁のみとの適合性に限定されず、三尖弁にも埋め込むことができる。好ましい実施形態では、弁置換は、編組された折り畳み可能なフレーム及び編組された弁リーフレット組立体を含み、これらは全体としてシール部を提供する役割を果たす。
本明細書で記載されるように、折り畳み可能なフレーム及びリーフレット組立体の適合性は、様々な実施形態で実施することができる。一実施形態では、弁置換は、フレーム及び弁組立体をツーピース装置として備えることができる(本明細書では、参照を容易にするために「ツーピースシステム」と呼ぶ)。別の実施形態では、弁置換は、フレーム及び弁組立体を単一構成装置として備えることができる(本明細書では、参照を容易にするために「単一構成システム」と呼ぶ)。実施形態に関わらず、弁置換は、カテーテルの送達、位置決め、部分的な展開、及び回収のためのアタッチメント及び付加的な特徴を更に備えることができる。
(ツーピース弁置換の概要)
図2A~2Cは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。図2A~2Cは、ツーピースシステムの実施形態を開示している。図2Aに示すように、ツーピースシステムは、心臓弁フレーム200(参照を容易にするために本明細書では「アダプタ」と呼ぶ)及び心臓弁組立体250(参照を容易にするために本明細書では「弁組立体」と呼ぶ)を備える。一実施形態では、アダプタ200は、弁組立体250に適合する開口部205を備える。アダプタ200は更に、上部のシールスカート210と、本体部分215と、本体部分215の底部から延びる1又は2以上のアンカー220とを備える。一実施形態では、弁組立体250は、弁組立体250を通る血流を可能にするリーフレット構造構成要素255を備える。図2Cは、弁置換をツーピースシステムとして開示しており、アダプタ200及び弁組立体250は、協働してサイズ決めされ、共に構成されている。アダプタ200及び弁組立体250は、単一のユニットとして適合され、標的弁に送達するために心臓カテーテルに挿入されるように、すなわち、2つの部分が機械的に連結されるように連結された形態で圧縮することができる。この構成は、有利には、弁置換の両方の部分の送達及び制御を可能にする。
アダプタ200及び弁組立体250はまた、2つの部分が機械的に連結されていない非連結形態で送達カテーテル内に搬送することもできる。この構成は、送達カテーテルが各部分を独立して制御することを有利に可能にし、また、2つの部分を含む送達カテーテルの可撓性及びねじれ特性を増大させることができ、これは、送達カテーテルを患者の身体、血管系、所望の標的を通って搬送する間、及び標的で置換弁を送達する間の両方で有利とすることができる。このような実施形態では、別個に送達される部分としてのアダプタ200及び弁組立体250は、両方とも更に圧縮されることができ、単一ユニットとしての両方の部分の送達を可能にするように、十分に健康でない又はサイズが広くない可能性のある血管を介した送達を助長する低プロファイルを可能にする。
(単一構成弁置換の概要)
図3は、本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す。図3は、血流のための開口部305、シールスカート310、及びリーフレット構造315を備える単一構成システム300の実施形態を開示する。図3には示されていないが、単一構成システム300は、シールスカート310の下方に、図2A~2Cのアダプタ200の本体と同様の本体を更に備え、及び図2A~2Cのアダプタ200のアンカーと同様のアンカーを更に備えることができる。一実施形態では、単一構成システム300は、永久インプラントとして機能することができる。
単一構成システム又はツーピースシステムとしてに関わらず、弁置換は、バルブインバルブ置換を可能にし、バルブインバルブ置換の実施形態は、面積を縮小することなく(例えば、既存の材料の上に新しい材料を配置することによって)、及び埋め込みされた弁置換の機能性を損なうことなく、既存のリーフレット及び弁組立体を置換することを含む。
(編組構造)
本明細書で開示する編組構造は、単一構成システム及びツーピースシステムのアダプタ及び弁組立体に適用可能である。従って、編組構造の様々な実施形態がアダプタ及び弁組立体に関連して示されることがあるが、このような実施形態は単一構成システムにも関連していることを理解されたい。
図4は、本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概して示している。図4は、アダプタ400の編組ワイヤフレーム及び弁組立体450の編組ワイヤフレームを開示している。編組ワイヤフレームにより、アダプタ400及び弁組立体450は圧縮され、解放されるとサイズが拡張する可能性がある。同様に、単一構成システムも圧縮及び拡張が可能である。編組ワイヤフレーム設計により、弁置換は、カテーテル内で送達できるように、4mmから6mmのような小さな直径に圧縮できる。ワイヤの編組及び他のワイヤとのオーバーラップにより、フレームへの応力が減少するため、ワイヤの破断も減少又は解消される。また、編組により様々なサイズのワイヤを使用することができる。
単一構成システム、アダプタ400、及び弁組立体450の編組ワイヤフレームは、単一のワイヤ、2又は3以上のワイヤ(例えば、接ぎ木又は溶接)、及び複数のワイヤからスプライスされたワイヤ等、様々なワイヤの実施形態を備えることができる。単一構成システム及びツーピースシステムを構成するワイヤは、形状記憶特性を有するニチノールのような様々な材料で構成され、直径サイズのような寸法が様々とすることができる。
多様なワイヤの太さと編組設計を統合することにより、置換心臓弁は、心臓の解剖学的構造の様々な密度及び特性(すなわち、半径方向の力と拡張)に適合する。これにより、編組フレームは、弁置換が柔軟で適合性のある性能を有することを可能にし、弁置換は、本明細書で開示されるように、心臓の螺旋構造と同様に、解剖学的異常に対して寛容でありながら、心臓に自己適応し、心臓と共に動く。編組フレームはまた、弁置換の配置を容易にし、シールを最大化し、統合され最適化されたアンカーシステムにより移動を防止する。弁置換の編組フレーム形状は、僧帽弁及び三尖弁の解剖学的構造にカスタマイズ可能であること、ほとんどの病態を治療するために必要なサイズが少なくて済むこと、迅速なプロトタイピングを促進すること、様々な設計特徴を組み込むことを可能にすること、特徴の迅速な評価及び最適化により迅速な設計の進歩を促進すること、及び従来のプロセスを使用して拡張可能であること等の多様な適用を可能にする。編組構造はまた、より多くの自由度とワイヤが様々な位置にある機会を可能にする。
編組ワイヤフレームを製造する一実施形態は、心臓弁に対して編組ワイヤフレームをオーバーサイズにすることを含み、これにより、同じ量の材料及び形状に対してより大きな半径方向の力が得られるため、フレームがより完全に開き、より良好に機能することができる。更に、弁置換の製造公差が小さくなる。編組フレームを過大にすることで、ワイヤフレーム構造にバイアスがかかり、より大きな半径方向の力で適合及び適応するように、弾性歪みエネルギーによってワイヤ間の動きが少なくなる。その結果、弁はより高い一貫性を有し、例えばリーフレットの取り付けに関連する製造公差が大幅に改善される。
一実施形態では、編組フレームは、カテーテル内に適合するように構成されたまま、自己拡張して所望の半径方向容量まで開口するのに十分な半径方向力を有するように、巻かれ及び形状設定される。
弁置換の実施形態は、直径が25mmから55pm以上の範囲であってもよい。別の実施形態では、ワイヤフレームは特大サイズであり、これは、直径25.4mm(又は所望の弁サイズに応じて28.0mm又は32.0mm)のマンドレル上にワイヤフレームを編組し、505℃の塩/砂浴中で処理することにより形状設定することを含む。その後、フレームを最初のマンドレルから取り外し、29.0mmのマンドレル(又は31.0mm又は33.0mm、例えば、より大きな弁の場合)の上に伸ばし、再び形状設定する。その後、仮紐(又は当業者に知られた他の同様の方法)をループに通し、弁フレームの基準直径として25.4mmのマンドレルを用いて結ぶ。これにより、ループにばね負荷がかかり、フレームが圧縮される(ただし、他の実施形態では、単純な尖端など、ループ以外の他の構造で構成されることもある)。このようにして、編組弁置換は、より大きな直径で形状設定され、その後、より小さな直径に拘束され、布地がフレームに縫い付けられるまで紐で保持される。別の製造実施形態では、ワイヤフレームは、その長さにわたって三つ編みパターンを3回繰り返す一方、円を5回巻く。
弁置換の実施形態は、26F、28F、30F、32F、及び34Fのような様々なサイズのカテーテルとの互換性を備えることができる。
図5は、本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示している。図5に示すように、アダプタ510は、ヒトの心臓505に適合することができ、ここで、コアプテーションを達成する実施形態は、独立して挙動することができる編組の分離可能なセクションを実現するために、編組のオーバーアンドアンダーパターンの調節によるシール及び係止を含むことができる。アダプタ510は、様々な材料で構成され、様々な寸法にすることができる。一実施形態では、アダプタ510は、直径の異なる1又は2以上のワイヤのニチノールワイヤ編組で構成することができる。解放されたとき、アダプタはサイズを拡張することができる(例えば、本体は直径25mm又はそれ以上に拡張し、シールスカートは直径40mmから70mmのどこかに拡張する)。
弁置換体は、ステンレス鋼、コバルトクロム、及び他の種類のインプラント金属等の他の種類のワイヤを含むことができる。他の実施形態では、弁置換は、生体適合性プラスチック及び繊維強化ポリマーのようなポリマー材料を含むことができる。幾つかの実施形態は、弁置換体又は弁置換体の一部(例えば、アンカー、又は透視下で見ることが望まれる特徴)のための引き抜き充填管体(外側の材料はNiTi、内側の材料は幾つかのより高度の放射線不透過性材料)を含むことができる。弁置換部又はその一部は、中空管体製であってもよい。更に、アンカー用に調整された/増加した剛性を提供するため等、弁置換の一部に平らなワイヤ又は他の断面のワイヤを選択することができる。
(編組ワイヤフレームのフランジ及びアンカー)
アダプタは、乱流を制限し、効率的な流れを最大化するように、心室壁、乳頭筋の間、又は心室頂部(「仮想心室頂部」)に向けて心室内への流れを方向付けることにより、本来の心室充満を維持するように設計されている。
本アダプタはまた、患者及び病状に特化したサイジングで解剖学的にカスタマイズできるように設計されている。サイジングは、例えば解剖学的データに基づいて行うことができ、サイジングツールを使用してアダプタの直径及びフランジの長さを決定し、同時に心室流出への配慮と心室効率の両方のために弁の向きを最適化する。この例では、サイジングツールのパラメータはパラメトリックデバイスモデルに供給され、パラメトリックデバイスモデルは形状セットツーリングのパターンを自動的に作成する。
図6Aは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。図6Aに示すように、アダプタは、アダプタ本体605及び1又は2以上の心房フランジ610を含むことができる。ダプタが僧帽弁のような弁に適用される一実施形態では、心房フランジ610の円周は3分の1部分613及び3分の2部分616に分離される。心房フランジ620の3分の1部分613は、線維性大動脈-僧帽弁カーテンと係合し、弁がLVOT内に引き込まれるのを防止する角度に形成されている。この特徴はまた、収縮期の間のシールを最大にする。心房フランジ620の3分の2部616は筋壁に係合し、弁をLVOTから引き離し、心室頂部、乳頭筋の間、又は心室壁に向かって流れを誘導する角度に形成されている。他の実施形態では、アダプタ本体及び心房フランジは、三尖弁に適用された場合、同様又は同一に機能する。
図6Bは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す。図6Bに示すように、アダプタは、アダプタ本体の内側フレーム内に弁及びリテーナ615を含むことができる。アダプタはまた、リーフレット管理のための弁下アンカー620を含むことができる。一実施形態では、弁下アンカー620は、前部リーフレットアンカー625、トリゴーンアンカー630、及び後部リーフレットアンカー645のうちの1又は2以上から構成される。例えば、本アダプタは、単一の前部リーフレットアンカー625、2つのトリゴーンアンカー630、及び3つの後部リーフレットアンカー645を含むことができる。アンカーは、アダプタ本体に対して半径方向に重なるように、上方向に偏るように構成することができる。
図7Aは、本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す。図7Aは、アダプタが構成されるワイヤブレードフレームの実施形態を示す。ワイヤブレードフレームは、二重後リーフレットアンカー705を備えた24点ブレードパターンを含むことができ、二重後リーフレットアンカー705は、対称性を維持し、及び追加的に2倍の構造的固定を提供するために使用される。ワイヤブレードフレームはまた、二重安定化アンカー710を含むことができる。また、ワイヤブレードフレームは、15度刻みで利用可能なアンカー位置を有することができることが示されている。
アンカーは、幾つかの実施形態では、管状編組フレームの延長部であってよく、流出端部から延びて係合アタッチメントとして機能する。他の実施形態では、アダプタのワイヤ編組フレームは、接ぎ木、溶接、又は融着されたアンカーを有することができる。例えば、図7Aは、サイズの異なるワイヤ間の界面における接合操作による、より大きなゲージワイヤ(0.0175インチ-0.02インチ)(安定化アンカー710により表される)とより小さなゲージワイヤ(0.012-0.0175インチ)(後リーフレットアンカー705により表され、及び追加ワイヤ715により更に表される)の組み合わせを示す。接合界面は、溶接又は支持管体との溶接であってもよい。
使用される溶接の実施形態は、弁置換が構成される材料に関連していてもよい。中空管体(ハイポチューブ)材料を含むアンカーの実施形態では、ハイポチューブの内径がワイヤの直径と完全に嵌合するので、アンカーをフレームに接合するために螺旋状の溶接パターンを使用することができる。その際、ハイポチューブの両端を面取りして、取り付けたワイヤとの移行を滑らかにすることができる。放射線不透過性ワイヤをハイポチューブの内側に挿入し、及びアンカーのピークに位置させることができる(このような実施形態は、最適な透視可視化を提供する)。
図7B及び図7Cは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。一実施形態では、図7Bに示すように、弁置換は、流れシール及び/又は埋め込み後の組織成長を促す(例えば、促進又は抑制の何れかに影響を及ぼす)目的で布地でカバーされた心房シールスカート705、フレーム本体710、及び安定化アンカー715を含むことができる。この実施形態は、布地でカバーされていないクリップ720を更に含むことができる。図7Cは、後方リーフレットアンカー725及びクリップ720を含む弁置換を示す。
図7Dは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す。図7Dは、送達カテーテルへの弁置換体の確実な取り付けを介して、送達制御を改善する目的で、及びリーフレットの取り付けの効率及び有効性を改善する目的で、クリップ構成要素を含む弁置換体の実施形態を示す。図7Dは、クリップ735を有するワイヤフレームのフラットパターン概略図であり、クリップ735は、ワイヤフレームの本体から延びるワイヤフレームのループ状部分であってもよい。幾つかの実施形態では、クリップ735は、弁置換の円周の周りの2つ又は2以上の別個の位置に配置できる。他の実施形態では、クリップ735は、ネイティブリーフレットにクリップするフック形状を提供できるように180度形状設定される。例えば、弁置換体が送達システムから解放されると、クリップ735は、弁置換体の固定を提供するために、本来のリーフレット上に取り付けられることができる。
弁置換の様々な実施形態は、様々な量のアンカーを含むことができる。例えば、ある実施形態は6個のアンカーを含むことができるが、別の実施形態は3個のアンカーを含むことができる。僧帽弁に適用可能な3つのアンカーを含む好ましい実施形態では、弁置換は、P1アンカーとP3アンカーとの間に150°の角度を有し、P2アンカーはP1アンカーとP3アンカーとの間で対称である。三尖弁に適用可能な3つのアンカーを含む好ましい実施形態では、弁置換は、アンカーの均一な120°/120°/120°の間隔を含む。
アンカーは、編組フレームと同じワイヤで作ることができ、又は異なるワイヤで作ることもできる。このことは新規な態様を提供し、アンカー用のワイヤをより太く及び/又はより耐久性のあるものにすることができるため、弁組織に取り付けて弁置換を所定の位置に維持するために必要なアンカーを、本体フレームの柔軟性を構成することなく、より強く及び/又はより堅固なものにすることができる。これにより、弁置換は心臓弁内にしっかりと確実に配置されたままで、心臓の自然な動きに合わせて弁置換が動き、機能することができる。もう1つの新しい態様は、フランジとアンカーの同期化である。埋め込まれると、フランジは心臓組織に下向きの力を与え、アンカーは上向きの力を与える。弁置換によって発揮されるこれら2つの力は、編組された本体フレームの流動性やリーフレットの機能性を構成することなく、弁置換を更に所定の位置に固定する。
(螺旋編組設計)
置換心臓弁の実施形態の新規な螺旋編組設計は、柔軟性及び強度の両方をバランスさせるために、鼓動する人間の心臓の自然な螺旋運動を意図的に利用している。ヒトの心臓の研究により、駆出と吸引のメカニズムは、「コイルの中のコイル」形成の筋肉の螺旋設計によるものであり、時計回り及び反時計回りの回転と機能的活動を担っていることが明らかになった。より具体的には、ヒトの心臓の基礎となる解剖学的構造は、心臓内の駆出及び吸引を担う斜め螺旋の上に重なる収縮のための筋肉の横方向基部ループを有する螺旋状の編組を含む。
開示された編組螺旋設計は、弁置換が心臓と共に動くので、弁置換の個々の構成要素にかかる応力が少なくなるように構成されており、すなわち、リーフレット及びアンカー及び他の構成要素の応力が少なくなり、弁置換は、心臓と共にその自然な螺旋運動によって定位置に維持されるので、移動が少なくなる。
図8Aは、一般に、人間の心臓の螺旋機能を示している。図8Aに示すように、心臓内のねじれ及びねじれ解除運動は、下降及び上昇頂部ループ筋セグメント内の内側螺旋部によって生じ、心臓は、駆出のための時計回りの自然なねじれ/収縮と、吸引のための反時計回りの自然な緩和/延張とを有する。心臓病では、心臓の自然な螺旋の形が建築学的に変化する。
図8Bは、本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示している。図8Bに示すように、置換心臓弁の一実施形態は、心臓の正常な螺旋状及び楕円状形成並びにそのねじれ/回転運動を模倣し補強する螺旋状編組設計を含む。一実施形態では、螺旋編組設計は、編組ワイヤが、開口部中心の周りに圧縮及び/又は延張されるにつれて常に一方向に回転するフレームを模した設計を含む。単一構成システム及びツーピースシステムのアダプタ及び弁組立体の両方が、螺旋状の編組設計を含むことができる。正常な心臓は、先端楕円の収縮の完全性の機能的結果として、駆出及び吸引を発達させる。置換心臓弁の螺旋状の編組設計は、心筋の短縮及び延張を最大化し、それにより健康な心臓の動きの望ましい頂部楕円を補強する。
例えば、人間の心臓の筋肉が圧縮され下降すると、弁置換の編組螺旋ワイヤは硬質ではなく心臓の筋肉と共に圧縮され下降し、編組ワイヤを取り囲む心臓の筋肉の自然な螺旋状の圧縮と下降を補強する。編組螺旋設計により、置換心臓弁は心臓の自然な動きに適合し、及び補強される。弁置換の編組螺旋設計は、時計回りの方向にねじれを発生させるスパイラルコイルを作り出す。また、人間の心臓の筋肉が長くなり、充満するにつれて、編組された螺旋状の設計は、編組されたワイヤの周囲の心臓の筋肉との自然な螺旋状の長さと充満を強化し、その結果、排出力を発生させるアダプタ又は弁内のねじれのない螺旋状のコイルを生み出す。
新規の編組螺旋設計は、心臓弁の治療にとって重要である。編組螺旋設計を構成することにより、置換心臓弁の実施形態は心臓の自然な螺旋運動を強化し、より自然に適応し、所望の弁領域内に収まる。例えば、弁置換の実施形態は、編組螺旋設計が心臓の自然な動きに合わせて動く(収縮し、ねじれて短くなり、ねじれが解けて長くなる)ので、所望の僧帽弁又は三尖弁領域に留まる傾向がある。これにより、置換心臓弁は自己修正し、自然な状態で弁エリア内に収まるため、心臓の自然な動きに適合し、中央渦流を促すことができる。
このように、新規の編組螺旋設計は、自然な心臓の動きを促進する。一実施形態では、弁置換はフランジ部及びアンカー部の複合的な力によって所定の位置に保持され、螺旋状の編組部はフランジ部とアンカー部の間にある。螺旋状の編組部分は、心臓の自然な動きに合わせて前後にねじれ、ポンプ運動及び絞り運動を可能にする。心臓がポンプ機能を発揮する際、このねじれ運動が弁置換を通る液体の流れを促し、より良好なフローダイナミクスを可能にする。
(材料カバー)
幾つかの実施形態では、連続的なカバーに組み立てる前に、様々な材料が準備される。他の実施形態では、材料は、弁置換の特定の位置のみに適用される組み立て後の改質処理を追加及び受けることができる。
図9は、本明細書で開示される弁置換体の一実施形態を概略的に示している。図9に示すように、組織に固定されることが望まれる領域では組織の付着及び生着を促進することができ、一方、細胞相互作用は、組織又は血栓の塞栓の危険なしに後日デバイスの一部を撹乱することを可能にするために、単純な内皮化又は全く反応しないことに制限することができる。端的に言えば、使用される様々な材料は、化学的接合に寄与するか又は寄与しないかの何れかである。例えば、好ましい実施形態では、アダプタの内側部分と弁組立体の外側部分との間に接触する材料は接合されず、両部分の動きを可能にするが、アダプタの外側の材料は人体組織と接合する。従って、場所によっては、細胞増殖を抑制又は促進するような材料を使用することができる。
図9は、弁置換体が、機械的挙動だけでなく、望まれるタイプの生理学的応答を引き出すために、連続的な材料のカバーで、完全に又は部分的に包まれる可能性があることを更に示している。カバーは連続的であり、物理的特徴の移行部に材料のギャップはないが、デバイスの領域で局所的に材料を変更して、異なる挙動を示すようにすることができる。例えば、フランジの片側をカバーする材料は、シールを容易にするために意図的に非多孔性とし、フランジの反対側の材料は、アンカーリングのために組織の浸潤を容易にするニットとすることができる。或いは、フランジの両面に、非多孔質材料及び生着材料を交互にリング状に配置することもできる。これらの技術はデバイスのどの表面にも適用できる。
材料の違いは、全く異なる材料-天然組織又は合成繊維-から、所望の機械的及び生体適合性特性を得るための物理的及び化学的表面改質まで多岐にわたる。これらの修飾には、コーティング、エッチング、機械的バイアス、イオン注入、様々な蒸着技術、酸化/窒化/炭化などがあるが、これらに限定されるものではない。改質は、所望の結果を得るために任意の組み合わせで使用することができる。
図10A及び図10Bは、一般に、本明細書で開示される弁置換の実施形態を示す。図10A及び10Bに示すように、弁置換の実施形態は、フレームの外側の周囲に連続的な材料要素を含むことができる。連続シールが、弁置換の流入端部から弁置換の本体の外側に延びる材料(布地など)から構成することができる。弁置換体の流入縁部の周囲には、内側に伸びる布地のストリップを縫い付けることができ、非多孔性コーティングが心室内に延びる連続シールを形成している。
布地の連続表面は、組織付着が望まれない場所では医療用ポリマーでコーティングし、空間充填又は潜在作用が望まれる場所ではヒドロゲルでコーティングし、又は親水性組織接着剤でコーティングするなど、局所的に影響を及ぼし、特性を調節し、又は相反する特性にすることもできる。布地の連続的な材料構造は、空間を満たし、及び円形心臓弁を弁輪の非対称な形状に適合させる、性質上ボリュームのあるものとすることができる。他の装着方法と組み合わせることにより、この方法で製作された僧帽弁アダプタの実施形態は、リーフレット組織及び他の弁下構造の係合及び装着を助ける。部分的に多孔性の布地は、弁置換のための改善されたシールを提供し、布地のコンプライアンスによって不規則な形状の解剖学的構造への適合を可能にする。
他の実施形態では、弁置換は、デバイスの性能に影響を与える材料を取り付けながら、弁置換を特定の寸法に保持する拘束具を使用して作製することができる。無負荷状態においてフレーム構造の相対する部材間に存在する固有の移動の自由及び予測不可能性を除去するために、編組ワイヤフレームの配置に影響を及ぼすように作用する製造技術が開示されている。この技術には、フレームの半径方向の拡張を拘束することが含まれ、例えば、構造体を貫通又は周囲に縫合糸を何本か通して、拘束されていない「自由な」寸法以外の特定の寸法に保持する。その後の製造ステップで、構造体はこの新しい構成を採用する組立体に組み込まれ、これを最終寸法とみなす。編組フレームから拘束が取り除かれると、この編組フレームは元の「自由な」寸法に戻ろうとする-所望の寸法に拘束されながら、周囲の構造体に更なる半径方向の力を加える。
フレームから布材に伝達される半径方向の力の程度は、最適な組み合わせ又は性能特性を達成するために必要に応じて調整することができる。特に、構造体の歪みエネルギー密度をより均一にすることができる。より少ない材料でより大きな剛性(その結果、より優れたシールが得られる)が達成され、より低プロファイルの構造になる。縫合糸は、最終的に、弁構造体にとって望ましい直径及び高さに向かって構造体を偏らせる。
この概念を更に拡張するために、僧帽弁装置及び大動脈弁装置及び/又は環状部の両方に係合するように、本明細書に記載された特徴を有する構造体を単数又は連結した設計で共配置することができる。この意図は、心室を通る流れを最も効果的に管理し、流出路の効率を最大化するために、両弁のリーフレット、及び弁の互いに対する角度に影響を与えることである。
幾つかの実施形態では、弁置換は、フレームを連続的に包み込む材料でカバーされる。材料の実施形態は、布地及び動物組織である。気孔率及び表面粗さのような特性を変化させるために局所的に改変可能な材料を使用することにより、デバイスの様々な部分における細胞の相互作用を一定レベルで制御することができる。他の実施形態では、流れのシール及び/又は埋め込み後の組織成長に影響を与える(例えば、促進又は抑制の何れか)目的で、アダプタ本体及び心房フランジを布でカバーすることができる。
使用される材料は、弁置換の装填及び展開を更に補助する。例えば、この材料は、弁置換が再弁システムとして機能するように促進することができ、この場合、管状の編組布チューブ(血液に対する多孔性を減少させるためにポリマーでコーティングされている)がフレームを取り囲み、直径を拘束する。この管体はフレームに縫い付けられ、場合によってはリーフレットパネルと一緒に縫い付けられ、紐を外すと、残るのは管体によって拘束されたプレテンションフレームとなる。
(縫製方法及びベルトループ)
図11A及び図11Bは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。より具体的には、図11A及び11Bは、ツーピースシステムに焦点を当てた弁置換のための材料の製作の様々な実施形態を示す。
図11Aは、弁置換のアランフランジ1105、セカントフランジ1110、セカント外側カフ1115、及びアラン内側カフ1120を示す。アランフランジ1105は、円形の上部要素を含み、流体透過性を低減するコーティングを更に含んでもよい。セカントフランジ1110は、配備時に弁置換体の拡張を可能にするように伸びる円形の底部要素を含む。セカント外側カフ1115は、管状体を形成するために端部を取り付けるクロスステッチを含む。アラン内側カフ1120は、管状体を形成するために端部を取り付けるランニングステッチ又はクロスステッチを含み、アラン内側カフ1120の布地は限られた伸縮性を有し、何れのステッチもアラン内側カフ1120の完全性を維持する。
一実施形態では、セカントフランジ1110及びセカント外側カフ1115は、クロスステッチ又は当業者に公知の他の方法の何れかにより組み合わされて、セカント底部要素を形成することができる。フランジはアンカースロットから最も離れた位置で縫合される。形成されたセカント底部要素は、アダプタ又は単一構成システムの底部上に配置することができ、その際、フレーム胴部の周りのシェイプセット糸が切断され、アンカースロットを閉じる又は固定するためにラップステッチが使用される。
別の実施形態では、アラン内側カフ1120をアランフランジ1105の内側開口部に取り付けて、アラン上部要素を形成することができる。アラン上部要素は、布地がフレームに最も近い位置でラップステッチされた後、アダプタ又は単一構成システムの上部にスライドさせることができる。
別の実施形態では、アラン上部要素をセカント底部要素に接続するために、フレームの下部でラップステッチを施すなどして、セカント底部要素及びアラン上部要素を接続することができる。このために、アランフランジ1105及びセカントフランジ1110の布地は平滑にされ、(縫製クリップなどで)所定の位置に保持され、(ランニングステッチなどで)ワイヤフランジの周りに接続されてもよく、この場合、フランジの境界は円形であってもよく、剛性でなくてもよい。余分な布地は切り取られ、フランジ及び各ワイヤフランジ先端の周囲に追加のステッチが加えることができる。布地同士を固定し、及びワイヤフランジと同一平面を保つために、ワイヤに沿って追加の縫い目を施してもよい。ステッチは、2本目の交差するワイヤまで行い、次のワイヤまで続け、及びワイヤフランジの先端に向かって縫い上げる。この工程はフランジの周囲で続けられ、次のワイヤのセットでも繰り返される。
セカント外側カフ1115の一実施形態では、セカント外側カフ1115を二つ折りにして(縫製クリップなどで)一緒に固定した後、外側縁部の周囲にブランケットステッチを施してもよい。ブランケットステッチにより、布地をしわにすることなく、セカント外側カフ1115の形状を保持することができる。セカント外側カフ1115を裏返しにしてアンカーワイヤの上に置き、その後、セカント外側カフ1115をアンカーワイヤの表及び裏に固定する(ランニングステッチなど)。この際、(アンカースロットを閉じるために使用される)ステッチの縫い目が、セカント外側カフ1115の表布地及び裏布地の間に引っ掛かり、アダプタ又は単一構成システムに固定することができる。ランニングステッチは、アンカーワイヤのベースに沿って、セカント外側カフ1115の前面、縫い目、及びセカント外側カフ1115の背面を包含することができる。セカント外側カフ1115がベースで固定されると、セカント外側カフ1115がアンカー上で滑らないように又は滑らないようにするために、ステッチがアンカーワイヤに沿って続けることができる。布地は、余分な布地が残るほど緩くはないが、ワイヤの形状に影響を与えるほどきつくはなく、僅かに引っ掛かる程度でよい。
図11Bは、アラン内側弁カフ1125及びアラン外側弁カフ1130を示す。一実施形態では、リーフレットは、リーフレットの腹に沿った二重ランニングステッチを有する布地のストリップに沿ってなど、アラン内側弁カフ1125に接続されてもよく、ステッチは、弁の適切な開口部及び閉鎖を可能にするためにリーフレットにわたって均一である。リーフレットタブは、例えば、アラン内側弁カフ1125の上部にスロットを有するレーザーカットによって露出できる(ここで、アラン内側弁カフ1125のストリップは、リーフレットが互いの上に整列されることを確認しながら、半分に折り畳むことができ、ここで、アラン内側弁カフ1125の端部は、二重ランニングステッチで腹部及びタブの接合部に取り付けられ得る)。リーフレットタブの露出に続いて、アラン内側弁カフ1125は、弁組立体フレーム内に配置されてもよく、タブは、交連ワイヤを通して引っ張られ、リーフレットとアラン内側弁カフ1125との間に平らに敷かれてもよい。
一実施形態では、アラン外側弁カフ1130の端部は連結され、及びアラン外側弁カフ1130は弁組立体フレームの外側をスライドすることができる。
別の実施形態では、アラン内側弁カフ1125及びアラン外側弁カフ1130を一緒に接続することができる。アラン内側弁カフ1125を弁組立体フレームの内側に、及びアラン外側弁カフ1130を弁組立体フレームの外側に配置した後、2つの部品をフレームの底部に(例えば、両方の部品を角結びで鋲止めすることによって)交連ワイヤの直下に接続し、部品をフレームの底部に沿って縫い付けることができる。次の段落に記載される交連結合に続いて、両部分はフレームを通して縫うことにより結合され、弁組立体フレームの上部を縫うことができる。追加のステップは、弁の上側外周に沿って、交連から下側へ、そしてピークから離れるように移動するワイヤの周囲を、Z字形パターンを形成するように縫うことを含むことができる。この場合、ステッチは、リーフレットの後ろの内側布とアラン外側弁カフ1130とを接続することができる。
交連取付けの一実施形態では、交連タブは交連を通して供給され、各タブはそれ自身の交連に向かって折り畳まれ、交連ワイヤの周りに巻き付けられる。タブの端は、タブの進入に対して一緒に保持され、弁組立体の内側で垂直にランニングステッチなどで固定されることがある。ステッチは、交連部の前方及び周囲で、例えば3~4回にわたって継続し、ランニングステッチの位置に入り込んで存在することができる。ステッチは垂直であってもよく、y軸に沿ったランニングステッチ及びx軸に沿ったラップステッチ等の実施形態を含む。
単一構成システムに焦点が当てられている弁置換のための材料の製造の他の実施形態では、セカント部用の布地は、伸縮性及び半透明の布地を含み、セカント外側カフ1115及びセカントフランジ1110は、外側ピースを作成するために一緒に縫製される。クロスステッチは、セカント外側カフ1115の縁部を接続するため及びセカント外側カフ1115をセカントフランジ1110に接続するために使用することができる。
別の実施形態では、アラン部用の布地は、コーティングが見える柔軟性のない及び不透明な布地を含み、アラン内側カフ1120及びアランフランジ1105は、内側部分を作成するために縫い合わされる。アラン内側カフ1120の縁部を接続するためにランニングステッチが使用され得、及びアラン内側カフ1120をアランフランジ1105に接続するためにクロスステッチが使用される。
単一構成システムに焦点を当てたこれらの実施形態については、アラン内側弁カフを作成することができ、リーフレットがアラン内側カフ1120に取り付けられ、リーフレットタブが、アラン内側カフ1120のスロットを通して、アラン内側カフ1120及びタブの接合部が接するところに配置され、リーフレットは、縫い付けクリップを用いるなどして所定の位置に保持される。ダブルランニングステッチを使用して、各リーフレットの腹側の縁部がアラン内側カフ1120に縫い付けられる。タブとリーフレットの上端は互いに平らで水平であり、リーフレットの各腹部のランニングステッチは水平及び均一である。(リーフレットがアラン内側カフ1120に取り付けられた後、アラン内側カフ1120は半分に折られ、リーフレットを水平に保ち、及び所定の位置に保持する。次に、リーフレットタブの接合部から直接下に向かって二重のランニングステッチが縫い付けられ、リーフレットから離れた位置でランニングステッチを続けながらリーフレットタブの接合部に向かって縫い直される。(ランニングステッチはリーフレットの腹から離れるようにする。)以上の手順で、アラン内側弁カフは管体を形成する。
アランセットは、アラン内側弁カフを上からアランフランジ1105にクロスステッチなどで接続することによって作成することができる。
アランセットが作成されると、フレーム(リーフレットの膨らみ部のダブルランニングステッチの間)を通るランニングステッチを使用し、リーフレットの膨らみ腹部のステッチに続いて両セットを一緒に固定することにより、セカントセット(セカントフランジ1110及びセカント外側カフ1115を先に一緒に縫い合わせたもの)に接続することができる。その後、タブを交連に通して固定し、及びラップステッチを使って、フレームのベースでセカントセットとアランセットを連結する。ラップステッチを仕上げる前に、布地をカットして展開用開口部を作る。接続後、フランジにベータ・ステッチが施され、及びカフの位置が固定される。
図12A~12Eは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す。より具体的には、図12A~12Eは、ツーピースシステムに一般的に使用される展開ベルトループを示している。展開ベルトループは、1又は2以上のループセットを含むことができる。
好ましい実施形態では、アダプタは、アダプタ本体のベースに7つのベルトループを備え、3つのアンカーの両側にベルトループがあり、垂直継ぎ目に1つのベルトループがある。本アダプタは更に、本体及びフランジの間の水平シームに5つのベルトループを有し、5つのベルトループは互いに同一平面上のクロスワイヤに位置する。隠されたベルトループは、長いアンカー(P1/P3アンカー)の後ろに見ることができる。アダプタはまた、フランジに沿って4つのベルトループを含み、ロングアンカーの左及び右の交差したワイヤに位置する。更に、アダプタは、ロングアンカーの先端に2つのベルトループを備えている。好ましい実施形態では、アンカー先端のベルトループは3つのループを含み、他の全てのベルトループは2つのループを含むが、ベルトループは特定の数のループに限定されないことが知られているべきである。
図12Aは、P1アンカー及びP3アンカーに関連するベルトループを示す。本アダプタは、P1アンカー1220及び/又はP3アンカー1220の後方(すなわち、本体上にあり、アンカーを持ち上げない限り見えない)及び水平シーム1210に沿って、1又は2以上のベルトループ1205から構成されている。またアダプタは、P1及び/又はP3アンカー1220の左右にある1又は2以上のベルトループ1215を含む。
図12Bは、P1アンカー1235及びP2アンカー1240の間のベルトループを示している。水平シーム1210に沿ったベルトループ1225は同一平面にある。本アダプタは、P1アンカー1235及びP2アンカー1240の側方にベルトループ1230を更に含んでおり、ベルトループ1230もほぼ同一平面上にある。
図12Cは、P1アンカー1235及びP3アンカー1260の間のベルトループを示している。1つのベルトループ1245は水平1210及び垂直シーム1250の接合部にあり、1つのベルトループ1255は垂直シーム1250の底部にある。
図12Dは、P2アンカー1240及びP3アンカー1260の間のベルトループを示している。水平シーム1210に沿ったベルトループ1265は同一平面にある。P3アンカー1260の方が僅かに高いので、P3アンカー1260の近くのベルトループ1270は、P3アンカー1260とほぼ同じ高さに調整されている。ベルトループ1230は、P2アンカー1240の位置に対する位置にある。好ましい実施形態では、アンカーはフランジの方に偏っている。他の実施形態では、アンカーは本体に対して垂直であってもよい。
図12Eは、P1及び/又はP3アンカーに関連するアンカーループを示す。一実施形態では、アンカーループは、P1アンカー1220及び/又はP3アンカー1220の左右のフランジ上の交差ワイヤに配置された二重ループ1275を含み、アンカーループは更に、P1アンカー1220及び/又はP3アンカー1220の先端の三重ループ1280を含む。
図13A~13Dは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。図13A~13Dは、単一構成システムに一般的に使用される展開ベルトループを示している。展開ベルトループは、1又は2以上のループセットを含むことができる。
好ましい実施形態では、単一構成システムは、7つのベルトループを含み、単一構成システムのアダプタ本体上のベルトループは、二重ループであり、及び水平継ぎ目上に位置するベルトループは、同一平面に沿った交差ワイヤにある。
図13Aは、P1 1305及びP3アンカー1310の間のベルトループを示している。1つのベルトループ1315が水平方向の縫い目1320に沿って配置されており、1つのベルトループは水平方向の縫い目1320と垂直方向の縫い目1325とが交わる接合部に配置されており、及び交差ワイヤと一直線上に配置されている。他の2つのベルトループは、P1 1305及びP3アンカー1310の直ぐ外側に位置している。
図13Bは、P2アンカー1330とP1アンカー1305又はP3アンカー1310との間のベルトループを示している。1つのループ1335が水平方向の継ぎ目に沿って配置され、P2アンカー1330及び長いアンカー(P1/P3アンカー)の外側の交差したワイヤの同一平面で固定されている。
図13Cは、ロングアンカーのベルトループ1340を示し、ベルトループ1340は、ロングアンカーの両側に位置する。図13Dは、P2アンカー1330のベルトループ1345を示し、ベルトループ1345は、P2アンカー1330の両側に位置する。
図13E及び図13Fは、展開開口の位置の実施形態を示し、展開開口1350は、各ロングアンカーの真下に位置し、P2アンカー1330の両側1355に位置する。
図13G及び13Hは、展開開口1375の位置の別の実施形態を示す。この実施形態では、布地は、ワイヤピークを露出させるように、交連1365から2つのピーク1360離れて(例えば、三角形状に)除去される。ラップステッチ1370は、露出した峰の周りのワイヤを捕らえるようにフレームの周囲に配置される。
(係合構造)
図14Aは、本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す。実施形態では、図14Aに示すように、アダプタ又は単一構成システムは、本体1405及び心房シールスカート1410を含む。アダプタ本体1405及びシールスカート1410は、様々な材料で構成され、寸法が異なることがある。例えば、アダプタ本体1405及びシールスカート1410は、直径の異なる1又は2以上のワイヤのワイヤブレードで構成することができる。ワイヤは、ニチノールのような材料で作られ、及びカテーテル内で送達されるように4mmから6mmのような小さな直径に圧縮されるように設計されることがある。解放されると、アダプタ本体1405及びシールスカート1410は、サイズが拡張する可能性がある(すなわち、本体は直径25mm又はそれ以上に拡張し、シールスカートは直径40mmから70mmのどこかに拡張する)。
アダプタ本体1405の外面は、多数の小さな短い返し部1415でカバーすることもできる。返し部1415は、僧帽弁のような機能不全の心臓弁のリーフレット又は環状体に係合するために使用することができる。返し部1415は、基本的な短いワイヤから構成される場合があり、及び/又は、環状組織を固定的に保持するために、釣り針返し部のような余分な返し部構成要素を有する場合もある。
アダプタ本体1405はまた、生来の弁組織の下に引っ掛けることができる、大きさの異なる1又は2以上のフック1420又は1425(返し部1415よりも数が多いか又は少ない)を有することができる。これらの大きなフックは、釣り針状の返し部を有していても有していなくてもよい。より大きなフックは、本来の弁組織と係合し、弁組織が動かないようにするばねのような機能を有することができる。
好ましい実施形態において、シールスカート1410は、カテーテルに接続されてもよく、アダプタ本体1405が解放され、及び生体組織と係合されると、アダプタアタッチメントがカテーテルから順次解放される。シールスカート1410は、アダプタ本体1405とシールスカート1410との間の接合部を規定する平面の下方に、向かって、又は越えて、アダプタ本体1405と半径方向に重なるように撓むように設計することができる。アダプタ本体1405上の多数の返し部1415は、アダプタ本体1405がネイティブ環状部に強く係合し、シールスカート1410の下向きの圧力に抵抗するように協働して、シールスカート1410がネイティブ弁環状部を取り囲む心房組織に対して強力なシールを形成するようにする。
図14B~14Eは、概略的に、本明細書で開示される弁置換の実施形態を示す。これらの図において、シールスカートは図示を容易にするために示されていない。図14Bに示すように、アダプタ本体1405は、様々な織り密度及び/又はワイヤ直径の編組で設計され、及び/又はアダプタ本体が最初は丸い断面を有するように解放可能な機構と組み合わされている。アダプタ本体1405は、本来のリーフレット1450と係合するように設計された返し部1415を有する。返し部1410が係合されると、アダプタ付属品の固定/取り付け機能により、アダプタ本体は「D字型」又は他の非対称形状に適合され、アダプタ本体1405は円筒形又は弁構造を受容するための他の特別な形状に維持される。この収容及び適合は、異なるビア、ワイヤ直径、又はこのようなことを可能にする機構を介して達成される。図14Cに示すように、形状の変化は、D字形状を作るために、より鋭い曲線半径を作り出す。円形断面からD字形断面への変化は、例えば、アダプタボディのようなインプラントが流出路閉塞を引き起こす可能性のある僧帽弁において有用な、リーフレットを引っ張る可能性がある。図14D及び14Eは、図14B及び14Cに対応する構造及び機構の斜視図を開示している。図14B~14Eに開示された実施形態は、以前の図面に記載されたシールスカート及び他の特徴も構成することができる。
図15A及び図15Bは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。図15Aは、本体1505が僧帽弁に配備され、及びシールスカート1510が左心房の床に対して配備された、機能不全の僧帽弁に埋め込みされた弁置換の実施形態を開示する。この実施形態では、アダプタ本体1505は、展開されたときに、アダプタ本体1505が後リーフレット1515の方に偏るように、僅かな角度(すなわち、スカートの平面に対して10~30度)で配向される。
図15Aに開示されたような展開により、後側リーフレットへの返し部の良好な係合が保証されるが、必ずしも前側リーフレットへの係合が保証されるわけではない。システムは、通常はこの幾何学的状態にあるが、前部リーフレットに係合するように拡張することができ、その後、返し部及び/又はフックが前部リーフレットに係合した後に通常の位置に解放されるように、設計によって機械的に拡張可能であるように設計できる。これにより、前尖を後尖の方へ付勢し、LVOTから遠ざけ、手技後に閉塞しないようにする。また、送達カテーテル1520及びガイドワイヤ1525も示されている。
別の実施形態では、弁置換の本体は、リーフレットを返し部と係合させるために使用することができ、本体は、リーフレットとの係合を確実にするために、展開時の直径よりも大きな直径に拡張する。デバイスが更に展開されると、係合部分の直径は、最終的な構成-対称又は非対称-に減少し、それにより、リーフレットをデバイスの方に引き寄せ、LVOTから遠ざける。
図15Bは、本明細書に開示されるようなアダプタ取付具の実施形態を概略的に示す。図15Bは、解放後の元の位置におけるアダプタの最終的な構成を開示しており、前リーフレットは、後リーフレットに向かって引き寄せられ、保持され、LVOTの閉塞がないことを保証する。
図16A及び図16Dは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。図16Aは弁置換の上面図を示し、及び図16Bは弁置換の底面図を示す。図16A及び図16Bに示すように、弁置換の流入末端部は、流れ部を貫通してフランジの下面に固定されるアンカー引き込み縫合糸を含むことができる。これらの縫合糸は、コードを引っ張ったり離したりすることによってアンカーのコントローラを可能にする。或いは、縫合糸を送達システムに解放可能に取り付けて、アンカーの同様の操作を提供することもできる。図16Bは更に、アンカーに取り付けられたコードを開示している。図16C~16Dは、折り畳み可能なフランジの取り付け構成を示す。
図17A~17Dは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示す。図17A~17Dは、折り畳み可能なアンカー及びクリップのための取り付け構成を示し、更に、弁置換のあらゆる角度からアンカーを折り畳み制御するために使用される縫合パターンのクローズアップ図を開示する。これらの実施形態では、1又は2以上の縫合線を含むもの等の送達部材が、第1の端部で係合アタッチメントに接続され、1又は2以上の縫合線が第2の端部で制御機構に接続される。
弁組立体
図18A及び図18Bは、本明細書で開示される弁置換の実施形態を概略的に示している。図18A及び図18Bに示すように、弁置換の実施形態は、デバイス性能に影響を与える材料を取り付けながら、アダプタフレームを特定の寸法で保持するための拘束具を用いて作製することができる。無負荷状態においてフレーム構造の相対する部材間に存在する固有の移動の自由及び予測不可能性を除去する、編組ワイヤフレームの配置に影響を及ぼすように作用する製造技術が開示されている。この技術には、フレームの半径方向の拡張を拘束することが含まれ、例えば、構造体を貫通又は周囲に縫合糸を何本か通して、拘束されていない「自由な」寸法以外の特定の寸法に保持する。その後の製造ステップで、構造体はこの新しい構成を採用する組立体に組み込まれ、これを最終寸法とみなす。編組フレームから拘束が取り除かれると、この編組フレームは元の「自由な」寸法に戻ろうとする-所望の寸法に拘束されながら、周囲の構造体に更なる半径方向の力を加える。
フレームから布地素材に伝達される半径方向の力の程度は、最適な組み合わせ又は性能特性を達成するために、必要に応じて調整することができる。特に、構造体の歪みエネルギー密度をより均一にすることができる。より少ない材料でより大きな剛性(その結果、より優れたシールが得られる)が達成され、より低プロファイルの構造になる。縫合糸は最終的に、弁構造体にとって望ましい直径及び高さに向かって構造体を偏らせる。
図19A及び図19Bは、一般に、本明細書で開示される弁置換の実施形態を示す。図19Aは、一般に、リーフレット1905が縫製によって互いに及び/又はフレームに組み立てられる弁組立体の実施形態を示す。リーフレットは、交連継ぎ目1910で結合され、次いで、交連支柱、並びにワイヤ又はワイヤ交差点等のフレーム上の他のポイント、又はフレームに取り付けられた材料、例えば、リーフレットがカフに取り付けられ、このカフが次いでフレームに取り付けられる材料に縫い付け、溶接又は他の方法で取り付けられる。組み立てが完了すると、流体圧力が遠位側に増加したときに、リーフレットは流出側(僧帽弁のリーフレットに埋め込みされている場合は遠位側)で閉じるように協働し、リーフレットがYパターン1920で閉鎖又は接合作用するようになる。
図19Bに示すように、弁組立体1930は、編組フレームと外側のカフカバー1935とを含む。完全な外側フレームを覆うこのカフは、拡張シールゾーンとして機能することができる。腹部縫い1940はフレームに縫い付けられるが、蛇腹縫い1945はフレームに縫い付けられない。この実施形態では、遠位リーフレット端部1950は、弁を緩やかなY字形に閉じるように合着して示されている。幾つかの実施形態では、3枚のリーフレットの間の十分且つ効果的な接触を確保し、及び弁の完全な閉鎖を確実にするように、弁の共アプティング領域はある程度の「緩和」を含むことができる。リーフレットは、ブタ心膜のような組織又は当該技術分野で知られている他の材料で構成することができる。場合によっては、動物から摘出した弁又は弁の一部を開示したフレーム構造に縫い付けることもできる。
図20は、本明細書で開示される弁置換の一実施形態を概略的に示す。図20は、フランジ2005、アダプタ本体2010、リーフレットに適合するタブ2015、及びリーフレット2020を構成する編組ワイヤフレームを含む単一構成システムの底面透視図である。
他の実施形態は、例えば、記載された実施形態とは異なる順序で特徴を提供又は適用すること、1つの実施形態から個々の特徴を抽出し、このような特徴を別の実施形態に挿入すること、実施形態から1つ又は2つ以上の特徴を除去すること、又は実施形態から1つ又は2つ以上の特徴を除去し、1つ又は2つ以上の他の実施形態から抽出された1つ又は2つ以上の特徴を追加することの両方に相当する実施形態を含む、複数の図に記載又は示された特徴の組み合わせ及びサブ組み合わせを含むことができ、このような組み合わせ及びサブ組み合わせに組み込まれた特徴の利点を提供する。本段落で使用される場合、「特徴」又は「特徴」は、装置、製造品又はシステムの構造及び/又は機能、及び/又は方法のステップ、行為又は態様を指すことができる。
本明細書全体を通して「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例示的な実施形態」等への言及は、記載される実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得ることを示すが、全ての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、又は特性を含むとは限らない。更に、このような表現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が1つの実施形態に関連して記載されている場合、明示的に記載されているか否かに関わらず、他の実施形態に関連してこのような特徴、構造、又は特性に影響を及ぼすことは当業者の知識の範囲内であろう。
文脈が明確にそうでないことを示さない限り、(1)「及び」という用語は接続法を示し、(2)「又は」という用語は分離法を示し、(3)物品が分離法で表現され、その後に「又は両方」という用語が続く場合、接続法と分離法の両方が意図され、(4)一連での最後の2つの項目の間の「及び」又は「又は」という用語は、一連の全体に適用される。
あるグループが、「1又は2以上の」という用語の後に複数形の名詞を伴って表現される場合、そのグループの1人又は2人以上の構成員を指すためにその名詞を更に使用する場合は、その名詞の単数形及び複数形の両方を示さなければならない。例えば、「1又は2以上のメンバー」を有すると表現されたグループに続いて、そのグループの「メンバー」を指す場合、そのグループのメンバーが1人であれば、「メンバー」を意味するものとする。
用語「a」又は「an」実体は、当該実体の1又は2以上を指す。そのため、「a」(又は「an」)、「1又は2以上の」及び「少なくとも1つの」という用語は、本明細書において互換的に使用することができる。また、用語「備える(comprising)」、「含む(including)」及び「有する(having)」は、互換的に使用できることに留意されたい。
100 弁置換部
200 心臓弁フレーム
250 心臓弁組立体

Claims (30)

  1. 心臓弁の機能を補助するデバイスであって、
    流入端部及び流出端部を有する管状編組フレームと、
    前記管状編組フレームの流入端部にあるフランジ構造と、
    前記管状編組フレームの流出端部にある少なくとも1つのアンカーと、
    前記管状編組フレームの流出端部にある少なくとも1つの交連タブと、
    前記少なくとも1つの交連タブに接続されたリーフレット組立体であって、前記管状編組フレームの流入端部と流出端部との間にシールを設けるように構成されている、リーフレット組立体と、
    を備える、デバイス。
  2. 前記管状編組フレームが更に、螺旋方向に巻かれた少なくとも1つの編組ワイヤを含み、前記螺旋方向が前記流入端部で始まって前記流出端部で終わり、管状編組フレームが、心臓収縮に関連して延張及び圧縮するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記少なくとも1つの編組ワイヤが第1の材料タイプのワイヤを含み、前記第1の材料タイプのワイヤが、第1のワイヤタイプ、第1のワイヤ束、第1のストリップ、第1のロッド、第1の管体又はこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記フランジ構造及び前記少なくとも1つのアンカーの一方又は両方が、前記第1のワイヤタイプ及び第2の材料タイプのワイヤの一方又は両方を含み、前記第2の材料タイプのワイヤは、第2のワイヤタイプ、第2のワイヤ束、第2のストリップ、第2のロッド、第2の管体又はこれらの組み合わせを含む、請求項3に記載のデバイス。
  5. 前記フランジ構造及び前記少なくともアンカーの一方又は両方が、前記管状編組フレームと半径方向に重なるように構成されている、請求項2に記載のデバイス。
  6. 材料層が、前記管状編組フレームの外側部分、前記管状編組フレームの内側部分、前記フランジ構造の上部、フランジ構造の底部、前記少なくとも1つのアンカーの上部、及び前記少なくとも1つのアンカーの底部のうちの1又は2以上の上に延びている、請求項2に記載のデバイス。
  7. 前記管状編組フレームが更に、係合アタッチメントを含み、前記係合アタッチメントが、返し部、フック、クリップ又はこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載のデバイス。
  8. 前記管状編組フレームの外側部分上に延びる前記材料層が、前記管状編組フレームの流入端部及び流出端部の一方又は両方にある1又は2以上のベルトループを備える、請求項6に記載のデバイス。
  9. 前記管状編組フレームが、圧縮状態にあるときに半径方向の力を含み、前記管状編組フレームは、前記デバイスが心臓弁に送達されたときに前記半径方向の力に対して拡張するように構成される、請求項2に記載のデバイス。
  10. 心臓弁の機能を補助するデバイスであって、
    流入端部及び流出端部を有する管状編組アダプタフレームを含むアダプタと、
    前記管状編組アダプタフレームの前記流入端部にあるフランジ構造と、
    前記管状編組アダプタフレームの前記流出端部にある少なくとも1つのアンカーと、
    を備える、デバイス。
  11. 弁組立体を更に備え、
    前記弁組立体は、第2の流入端部及び第2の流出端部を有する管状編組弁組立体フレームを含み、前記弁組立体が、前記第2の流入端部にて少なくとも1つの交連タブを含み、前記弁組立体が、前記少なくとも1つの交連タブに接続されたリーフレット組立体を含み、前記リーフレット組立体は、前記第2の流入端部と前記第2の流出端部との間にシールを設けるように構成されている、請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記弁組立体が、前記アダプタと取り外し可能に係合するように構成され、前記アダプタの流入端部が、前記第2の流入端部の近位位置にあり、前記アダプタの流出端部が、前記第2の流出端部の近位位置にある、請求項11に記載のデバイス。
  13. 前記管状編組アダプタフレームが更に、螺旋方向に巻かれた少なくとも1つの編組ワイヤを含み、前記螺旋方向が前記流入端部で始まって前記流出端部で終わり、前記螺旋方向に巻かれた少なくとも1つの編組ワイヤが、心臓収縮に関連して延張及び圧縮するように構成されている、請求項10に記載のデバイス。
  14. 前記管状編組弁組立体フレームが更に、螺旋方向に巻かれた少なくとも1つの編組ワイヤを含み、前記螺旋方向が、前記第2の流入端部で始まって前記第2の流出端部で終わり、前記螺旋方向に巻かれた少なくとも1つの編組ワイヤが、心臓収縮に関連して延張及び圧縮するように構成されている、請求項11に記載のデバイス。
  15. 前記少なくとも1つの編組ワイヤが第1の材料タイプのワイヤを含み、前記第1の材料タイプのワイヤが、第1のワイヤタイプ、第1のワイヤ束、第1のストリップ、第1のロッド、第1の管体又はこれらの組み合わせを含む、請求項13に記載のデバイス。
  16. 前記フランジ構造及び前記少なくとも1つのアンカーの一方又は両方が、前記第1のワイヤタイプ及び第2の材料タイプのワイヤの一方又は両方を含み、前記第2の材料タイプのワイヤは、第2のワイヤタイプ、第2のワイヤ束、第2のストリップ、第2のロッド、第2の管体又はこれらの組み合わせを含む、請求項15に記載のデバイス。
  17. 前記フランジ構造及び前記少なくともアンカーの一方又は両方が、前記管状編組アダプタフレームと半径方向に重なるように構成されている、請求項10に記載のデバイス。
  18. 材料層が、前記管状編組アダプタフレームの外側部分、前記管状編組アダプタフレームの内側部分、前記フランジ構造部の上部、前記フランジ構造部の底部、前記少なくとも1つのアンカーの上部、及び前記少なくとも1つのアンカーの底部のうちの1又は2以上の上に延びている、請求項10記載のデバイス。
  19. 前記管状編組フレームが更に、係合アタッチメントを備え、前記係合アタッチメントが、返し部、フック、クリップ又はこれらの組み合わせを含む、請求項10に記載のデバイス。
  20. 前記管状編組アダプタフレームの外側部分上に延びる前記材料層が、前記管状編組アダプタフレームの流入端部及び流出端部の一方又は両方にある1又は2以上のベルトループを備える、請求項10に記載のデバイス。
  21. 前記管状編組アダプタフレーム及び前記管状編組弁組立体フレームの一方又は両方が、圧縮状態にあるときに半径方向の力を含み、前記心臓弁に送達されたときに前記半径方向の力に対して拡張するように構成される、請求項14に記載のデバイス。
  22. 心臓弁の機能を補助するデバイスであって、
    管状編組フレームを含む弁組立体を備え、
    前記弁組立体は、流入端部及び流出端部を含み、
    前記弁組立体が、前記流入端部にて少なくとも1つの交連タブを含み、前記弁組立体が、前記少なくとも1つの交連タブに接続されたリーフレット組立体を含み、前記リーフレット組立体は、前記流入端部と前記流出端部との間にシールを設けるように構成されている、デバイス。
  23. 前記管状編組フレームが、螺旋方向に巻かれた少なくとも1つの編組ワイヤを含み、前記螺旋方向が前記流入端部で始まって前記流出端部で終わり、前記弁組立体が、心臓収縮に関連して延張及び圧縮するように構成されている、請求項22に記載のデバイス。
  24. 前記弁組立体が、第1の材料タイプのワイヤを含み、前記第1の材料タイプのワイヤが、第1のワイヤタイプ、第1のワイヤ束、第1のストリップ、第1のロッド、第1の管体又はこれらの組み合わせを含む、請求項23に記載のデバイス。
  25. 材料層が、前記弁組立体の外側部分及び前記弁組立体の内側部分の一方又は両方にわたって延びている、請求項22に記載のデバイス。
  26. 前記管状編組フレームは、圧縮状態にあるときに半径方向の力を含み、前記管状編組フレームは、前記デバイスが心臓弁に送達されたときに前記半径方向の力によって自己拡張するように構成される、請求項23に記載のデバイス。
  27. 心臓弁の機能を補助するデバイスであって、
    流入端部及び流出端部を有する管状フレームを備え、
    前記管状フレームが、螺旋方向に巻かれた少なくとも1つの編組ワイヤを含み、前記螺旋方向が、前記流入端部で始まって前記流出端部で終わり、前記管状フレームは、心臓収縮に関連して延張及び圧縮するように構成されている、デバイス。
  28. 前記管状フレームが、第1の材料タイプのワイヤを含み、前記第1の材料タイプのワイヤが、第1のワイヤタイプ、第1のワイヤ束、第1のストリップ、第1のロッド、第1の管体又はこれらの組み合わせを含む、請求項27に記載のデバイス。
  29. 材料層が、前記管状フレームの外側部分及び前記管状フレームの内側部分の一方又は両方にわたって延びている、請求項27に記載のデバイス。
  30. 前記管状フレームが、圧縮状態にあるときに半径方向の力を含み、前記管状フレームは、前記デバイスが心臓弁に送達されたときに前記半径方向の力に対して拡張するように構成される、請求項27に記載のデバイス。
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