JP2024505557A - 補正板を使用した光学システムの収差及びアポダイゼーションの補正 - Google Patents

補正板を使用した光学システムの収差及びアポダイゼーションの補正 Download PDF

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Abstract

収差補正を有する光学システムが開示される。光学システムは照明源を含み得る。光学システムは検出器を含み得る。光学システムは、照明源からの照明に基づいてサンプルを検出器上に結像するように構成された1つ以上の集光光学素子を含み得る。光学システムは、1つ以上の集光光学素子の1つ以上の瞳面に位置する2つ以上の収差補正板を含み得る。2つ以上の収差補正板は、2つ以上の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を提供し得る。2つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、空間的に変化する厚さプロファイルを有し、2つ以上の線形独立収差項のうちの単一の特定の収差項に対して選択された量の補正を提供し得る。

Description

本開示は、一般に、波面変形を補正することに関し、特に、1つ以上の収差補正板を使用して波面変形を補正することに関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月3日に出願された「CORRECTION PLATES OF LOW-ORDER ZERNIKE ABERRATIONS AND APODIZATION FOR A HIGH NA IMAGING SYSTEM」と題してHaifeng Huang、Rui-Fang Shi、Joseph Walsh、Mitchell Lindsay及びEric Vellaを発明者とする米国仮出願第63/144,996号の、米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に援用される。
半導体業界における光学検査又は計測では、回折限界の高開口数(NA)システムを使用してサンプルからの集光に基づいて測定値を生成し得る。
米国特許出願公開第2011/0199884号
半導体デバイスが小型化するにつれて、製造プロセス中の光学検査又は計測に対する要求は増大している。特に、波面プロファイルの正確な収差制御が必要とされる。
本開示の1つ以上の実施形態により、収差補正を備えた光学システムが開示される。システムは照明源を含む。システムには検出器が含まれる。システムは、照明源からの照明に基づいてサンプルを検出器上に結像するように構成された1つ以上の集光光学素子を含む。システムは、1つ以上の集光光学素子の1つ以上の瞳面に位置する2つ以上の収差補正板を含み、それは2つ以上の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を提供し、ここで2つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、空間的に変化する厚さプロファイルを有し、2つ以上の線形独立収差項のうちの単一の特定の収差項に対して選択された量の補正を提供する。
いくつかの実施形態では、システムは、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成された少なくとも1つのアポダイゼーション補正板を更に含み得る。
いくつかの実施形態では、2つ以上の収差補正板のうちの少なくとも1つは、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、2つ以上の収差補正板のうちの少なくとも1つは、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され得て、これは、2つ以上の収差補正板のうちの少なくとも1つが、アポダイゼーションコーティングであって、少なくとも1つの収差補正板が光学システムの瞳面に配置されるときに、光学システムの瞳の中心からの透過率が瞳の外縁部に対して増加している状態の半径方向変化関数(radially varying function)に応じて、透過率を半径方向に変化させるように構成されたアポダイゼーションコーティングを含み得るためであり得る。
いくつかの実施形態では、2つ以上の収差補正板は、第1のタイプの収差を特徴付ける第1の収差項を、少なくとも部分的に補正するように構成された第1の収差補正板と、第2のタイプの収差を特徴付ける第2の収差項を、少なくとも部分的に補正するように構成された第2の収差補正板とを含み得る。いくつかの実施形態では、第1のタイプの収差又は第2のタイプの収差のうちの少なくとも1つは、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの1つであり得る。
いくつかの実施形態では、2つ以上の収差補正板は、2つ以上の線形独立収差項の第3の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第3の収差補正板を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、第3の収差項は、光学システムの第3のタイプの収差を特徴付けることができ、ここで第3のタイプの収差、第2のタイプの収差、及び第1のタイプの収差は異なる。
いくつかの実施形態では、第3のタイプの収差は球面収差であり得る。
いくつかの実施形態では、第1の収差補正板は、第1の収差補正板が光学システムの1つ以上の瞳面に位置するときに、第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され得て、第2の収差補正板は、第2の収差補正板が光学システムの1つ以上の瞳面に位置するときに、第2の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、第1の収差補正板は、第1の収差補正板が1つ以上の瞳面の第1の瞳面に位置するときに、第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され得て、第2の収差補正板は、第2の収差補正板が1つ以上の瞳面の、第1の瞳面とは異なり得る第2の瞳面に位置するときに、第2の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、2つ以上の線形独立収差項のそれぞれは、ゼルニケ項であってもよい。
いくつかの実施形態では、2つ以上の線形独立収差項のそれぞれは、ゼルニケ5項からゼルニケ9項までを含めたスパンの低次のゼルニケ項であってもよい。
いくつかの実施形態では、光学システムは撮像ツールであり得る。
いくつかの実施形態では、非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差の収差タイプを特徴付ける収差項を含む任意の収差補正板は、回転されて、光学システム内の収差タイプの向きと位置合わせするように構成され得る。
いくつかの実施形態では、1つ以上の瞳面に位置する任意の収差補正板は、1つ以上の瞳面からある距離範囲内に配置され得て、ここで距離範囲は、選択された公差内で収差補正を行うように構成され得る。
本開示の1つ以上の実施形態により、収差補正を備えたシステムが開示される。システムは照明源を含む。システムは検出器を含む。システムは、照明源からの照明に基づいてサンプルを検出器上に結像するように構成された1つ以上の集光光学素子を含む。システムは、収差補正板のカタログを含む。カタログには2つ以上のセットが含まれる。2つ以上のセットの各セットは、特定の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を提供する2つ以上の収差補正板を含む。2つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、2つ以上の線形独立収差項のうちの特定の線形独立収差項に対して選択された量の補正を提供する、空間的に変化する厚さプロファイルを有する。各セットは、異なる特定の線形独立収差項を補正する。光学システムは、2つ以上の収差補正板の選択された組み合わせを含み、選択された公差内で収差を少なくとも部分的に補正する。選択された組み合わせの各収差補正板は、2つ以上のセットのうちの1つの収差補正板である。
いくつかの実施形態では、カタログは、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成されたアポダイゼーションセットを更に含み得て、選択された組み合わせは、アポダイゼーションセットのアポダイゼーション補正板を含み得る。
いくつかの実施形態では、選択された組み合わせの少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され得て、なぜならば、少なくとも1つの収差補正板は、少なくとも1つの実施形態において、アポダイゼーションコーティングを含んでもよく、アポダイゼーションコーティングは、少なくとも1つの収差補正板が光学システムの瞳面に配置されるとき、光学システムの瞳の中心からの透過率が瞳の外縁部に対して増加している状態の半径方向変化関数に応じて、透過率を半径方向に変化させるように構成され得るためである。
いくつかの実施形態では、選択された組み合わせは調整可能であり、光学システムの異なる構成を提供し得る。
いくつかの実施形態では、光学システムは撮像ツールであり得る。
いくつかの実施形態では、複数の収差項は非点収差を含み得る。
いくつかの実施形態では、複数の収差項はコマ収差を含み得る。
本開示の1つ以上の実施形態により、光学システムの収差を補正する方法が開示される。方法は、光学システムの波面収差を決定することを含む。方法は、光学システム用の2つ以上の収差補正板を設けることを含む。2つ以上の収差補正板のそれぞれは、複数の収差項のうちの1つの収差項を少なくとも部分的に補正するように構成される。複数の収差項のそれぞれは、互いに線形独立であり、かつ収差のタイプを特徴付けるように構成され、各収差項は光学システムの収差のタイプを特徴付け、決定された波面収差に基づいている。
いくつかの実施形態では、2つ以上の収差補正板のうちの少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され得て、なぜならば、少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションコーティングを含み得て、アポダイゼーションコーティングは、少なくとも1つの収差補正板が光学システムの瞳面に配置されるとき、光学システムの瞳の中心からの透過率が瞳の外縁部に対して増加している状態の半径方向変化関数に応じて、透過率を半径方向に変化させるように構成され得るためである。
いくつかの実施形態では、決定することは、光学システムの波面収差を測定することを含み得る。
いくつかの実施形態では、決定することは、光学システムの波面収差をシミュレートすることを含み得る。
いくつかの実施形態では、複数の収差項のそれぞれはゼルニケ項であり得る。
いくつかの実施形態では、複数の収差項は、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの少なくとも1つを含み得る。
いくつかの実施形態では、2つ以上の収差補正板のうちの第1の収差補正板の第1のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの1つであり得る。
いくつかの実施形態では、2つ以上の収差補正板のうちの第2の収差補正板の第2のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの1つであり得る。
いくつかの実施形態では、第1の収差補正板の第1のタイプの収差は非点収差であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の収差補正板の振幅は、光学システムの決定された波面収差に基づき得る、非点収差のゼルニケ5項及び非点収差のゼルニケ6項の二乗和平方根に基づき得て、その結果、第1の収差補正板は、光学システムの瞳面に配置され、かつ光学システムの第1のタイプの収差の方向と位置合わせするように回転させた場合に、ゼルニケ5項とゼルニケ6項の両方を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、第2の収差補正板の第2のタイプの収差はコマ収差であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第2の収差補正板の振幅は、光学システムの決定された波面収差に基づき得る、コマ収差のゼルニケ7項及びコマ収差のゼルニケ8項の二乗和平方根に基づき得て、その結果、第2の収差補正板は、光学システムの瞳面に配置され、かつ光学システムの第2のタイプの収差の方向と位置合わせするように回転させた場合に、ゼルニケ7項とゼルニケ8項の両方を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、光学システムは撮像ツールであってもよい。
いくつかの実施形態では、方法は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成されたアポダイゼーション補正板を設けることを更に含み得る。
本開示の1つ以上の実施形態により、収差補正を備えた光学システムが開示される。システムは照明源を含む。システムは検出器を含む。システムは、照明源からの照明に基づいてサンプルを検出器上に結像するように構成された1つ以上の集光光学素子を含む。システムは、1つ以上の集光光学素子の1つ以上の瞳面に配置されて、1つ以上の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を行う1つ以上の収差補正板を含み、ここで1つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、空間的に変化する厚さプロファイルを有し、1つ以上の線形独立収差項のうちの単一の特定の収差項に対して選択された量の補正を提供する。1つ以上の収差補正板は、第1のタイプの収差を特徴付ける第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第1の収差補正板を含み、ここで第1のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差のいずれかであり、ここで非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差の収差タイプを特徴付ける収差項を含む任意の収差補正板は、回転されて光学システムの収差タイプの方向と位置合わせするように構成される。
本開示の1つ以上の実施形態により、収差補正を備えたシステムが開示される。システムは照明源を含む。システムは検出器を含む。システムは、照明源からの照明に基づいてサンプルを検出器上に結像するように構成された1つ以上の集光光学素子を含む。システムは、収差補正板のカタログを含む。カタログには1つ以上のセットが含まれる。1つ以上のセットの各セットは、特定の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を提供する1つ以上の収差補正板を含む。1つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、1つ以上の線形独立収差項のうちの特定の線形独立収差項に対して選択された量の補正を提供する空間的に変化する厚さプロファイルを有する。各セットは、異なる特定の線形独立収差項を補正する。それぞれの特定の線形独立収差項は、1つ以上のタイプの収差のうちの収差のタイプを特徴付け、ここで1つ以上のタイプの収差のうちの収差の各タイプは、非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差のうちの1つである。光学システムは、1つ以上の収差補正板の選択された組み合わせを含み、選択された公差内で収差を少なくとも部分的に補正する。選択された組み合わせの各収差補正板は、1つ以上のセットのうちの1つの収差補正板であり、ここで非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差の収差タイプを特徴付ける収差項を含む収差補正板は、回転されて、光学システムの収差タイプの方向と位置合わせするように構成される。
本開示の1つ以上の実施形態により、光学システムの収差を補正する方法が開示される。方法は、光学システムの波面収差を決定することを含む。方法は、光学システム用の1つ以上の収差補正板を設けることを含む。1つ以上の収差補正板のそれぞれは、1つ以上の収差項のうちの1つの収差項を少なくとも部分的に補正するように構成される。1つ以上の収差項のそれぞれは、互いに線形独立であり、収差のタイプを特徴付けるように構成され、各収差項は光学システムの収差のタイプを特徴付け、決定された波面収差に基づいている。1つ以上の収差補正板は、第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第1の収差補正板を含む。第1の収差項は第1のタイプの収差を特徴付け、ここで第1のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差のうちの1つであり、ここで非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差の収差タイプを特徴付ける収差項を含む任意の収差補正板は、回転されて、光学システムの収差タイプの方向と位置合わせするように構成される。
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではないことを理解されたい。明細書に援用され、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、一般的な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
本開示の多くの利点は、添付の図面を参照することにより、当業者によってよりよく理解されるであろう。
本開示の1つ以上の実施形態による、1つ以上の収差補正板を使用して、光学システムの波面収差を少なくとも部分的に補正することの図式的表示を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、光学システムの波面収差を少なくとも部分的に補正するように構成された1つ以上のセットの収差補正板のカタログの図式的表示を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、撮像ツールの図式的表示を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、光学システムの収差を補正する方法又はプロセスを表すフロー図を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、非点収差のゼルニケ5項波面を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、コマ収差のゼルニケ7項波面を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、球面収差のゼルニケ9項波面を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なゼルニケ5項及びゼルニケ6項の正弦波投影の図式的表示を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、不完全な収差補正板を用いた収差補正後の、シミュレートされた残留非点収差RSS値の図式的表示を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なゼルニケ7項及びゼルニケ8項の正弦波投影の図式的表示を示す。 本開示の1つ以上の実施形態による、不完全な収差補正板を用いた収差補正後の、シミュレートされた残留コマ収差RSS値の図式的表示を示す。
本開示は、特定の実施形態及びその特定の特徴に関して特に示し、説明している。本明細書に記載される実施形態は、限定的なものではなく例示的なものであるとみなされる。形態及び詳細における様々な変更及び修正は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく行い得ることが、当業者には容易に明らかである。ここで開示された主題を詳細に言及し、それは添付の図面に示される。
図1~図5Bを全体的に参照すると、本開示の1つ以上の実施形態により、光学システムの収差及び/又はアポダイゼーションを補正するためのシステム及び方法が開示される。本開示の実施形態は、光学システムの波面収差及び/又はアポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成された1つ以上の収差及び/又はアポダイゼーション補正板を提供することに関し、ここで各収差補正板は異なる収差項を補正する。本開示の更なる実施形態は、1つ以上の収差補正板に関し、各板は、単一の収差タイプの選択された量の補正を提供する。更なる実施形態は、第1及び第2の収差補正板を含む光学システムに関し、ここで第1及び第2の収差補正板は、光学システムの異なる収差タイプを特徴付ける異なる収差項を補正する。
更なる実施形態は、光学システムの収差及び/又はアポダイゼーション補正を柔軟に調整するために使用され得る、収差及び/又はアポダイゼーション補正板のカタログを含む、光学システムの収差を補正するためのシステムに関する。例えば、本開示のいくつかの実施形態は、各セットに2つ以上の収差補正板(追加的に、又は単独でアポダイゼーションを補正し得る)の1つ以上のセットを有するカタログを含むシステムに関し、ここで、各セットは収差項(例えば、非点収差、コマ収差など)に関連付けられ、その収差項の値の範囲を補正する(例えば、20ミリ波(mWave)値の非点収差を補正するための第1の板、40mWaveの非点収差を補正するための第2の板など)。
波面計測と制御は、一般に、回折限界近くで動作する高解像度光学システムにとって重要な考慮すべき事項である。望ましくない光学収差が光学システムに存在すると、像変形、像コントラスト低下、及びストレール損失が引き起こされる。したがって、光学収差は、システム性能と光学システムの品質に密接に関係する。
一般に、円形波面収差プロファイルは、ゼルニケ多項式を使用して数学的にモデル化され得る。ゼルニケ多項式は、単位半径を有する円上で直交する。複雑な波面収差は、ゼルニケ多項式でフィッティングされて、1セットのフィッティング係数を取得し、1セットのフィッティング係数はそれぞれが異なる線形独立タイプの収差を表す。したがって、各ゼルニケ項(つまり、ゼルニケ多項式にそれぞれの係数を乗じたもの)は、全体の波面収差に寄与する収差タイプを、個別に、また分離して定量化され得る。偶数と奇数の両方のゼルニケ多項式が存在し得ることに留意されたい。
ここで、光学システム内の複数の収差を、単一要素を使用して補正することが可能な場合があることに留意されたい。例えば、単一の収差補正板を使用して複数の収差を補正することは、一般的に米国特許第10,761,031号に「ARBITRARY WAVEFRONT COMPENSATOR FOR DEEP ULTRAVIOLET(DUV)OPTICAL IMAGING SYSTEM」と題して記載されており、その全体が参照により本明細書に援用される。別の例では、焦点(Z4)と非点収差(Z5及びZ6)を、少なくとも2つの板の依存的な組み合わせを使用して同時補正することは、一般的に、1999年10月12日に発行された「PROCESS FOR CORRECTING WAVE FRONT DEFORMATIONS」と題する米国特許第5,966,243号において記載されており、その全体が参照により本明細書に援用される。しかしながら、本明細書では、このアプローチには限界がある可能性があることが考えられる。例えば、光学システムの様々なタイプの収差(例えば、コマ収差、非点収差など)を補正する単一の収差補正板は、本質的にそのシステムに合わせてカスタマイズされ得る。1セットの単一の収差補正板を、各タイプの収差のすべての可能な値の範囲のすべての可能な組み合わせに対して、それぞれ同時に補正できるように、備えることは実用的でない場合がある。したがって、様々なタイプの収差を同時に補正する単一の収差補正板は、本質的に、それが設計された独自の個別の光学システムに結び付けられる場合がある。光学システムの任意の変更は、光学システムの波面収差を変化させる可能性があり、それは別の収差補正板を必要とし、コストを増加させ、大幅な遅延を生じる可能性がある。例えば、収差公差要件がより厳しくなるにつれて、重要な構成要素、例えば高開口数(NA)の対物レンズなどための生産コストとリードタイムが増加する場合がある。更に、対物レンズの光学収差が公差要件を超えている場合、収差を低減するために構成要素を交換することは、コストを高くし、大幅な遅延を生じる可能性がある。
いくつかの実施形態は、これらの懸念の少なくとも一部に対処する、光学システムの収差を補正するためのシステム及び方法に関する。例えば、いくつかの用途では、収差補正像を1つ以上の収差補正板を使用して生成することができる光学システムを提供することが可能な場合がある。この例では、光学システムの波面収差の変化は、1つ以上の補正板を用いて少なくとも部分的に補正することができ、補正板は光学システム用に独自に設計されなくてもよい。例えば、光学システムの波面収差は、1つ以上の収差補正板の使用によって少なくとも部分的に補正され得て、各収差補正板は、波面収差の異なる線形独立収差項を補正する。
これに関して、又は別の例として、収差補正板のカタログが使用されてもよく、カタログは、特定の収差項の異なる量をすべて補正する少なくとも1セットの補正板を含む。一例として、カタログは、1セットの収差補正板を含んで非点収差を補正することができ、各板は異なる補正量(例えば、5mWave、10mWave、15mWaveなど)を提供する。このようにして、特定の光学システムにおける非点収差は、必要な補正量を提供する板を利用(又は選択)することによって、選択された公差内で補正され得る。更に、カタログは、複数(例えば、2つ以上)のセットの補正板を含み得て、各セットは異なる収差項を補正する。したがって、光学システムにおける複雑な収差は、異なるセットから複数の板を利用(又は選択)することによって、選択された公差内で補正され得る。
アポダイゼーションは、瞳を横切る光の透過の変化であることに留意されたい。高度に均一な瞳透過は、小さいアポダイゼーションに対応する。小さいアポダイゼーションは、高NAシステムに望ましく、なぜなら大きいアポダイゼーションはシステムの実効NAを低下させるためである。高NA光学システムのアポダイゼーション(すなわち、瞳透過)は、光学システムの瞳縁部付近よりも瞳中心付近でより高い透過を示し得ることに留意されたい。
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、アポダイゼーション補正板を含み、これはアポダイゼーション補正を備えた収差補正板であってもよい。
アポダイゼーションに関しては、以下のオプションのステップで更に説明するように、少なくともいくつかの実施形態では、収差補正板のカタログ内の少なくとも1つの収差補正板(例えば、118a)は、アポダイゼーションコーティングを収差補正板の少なくとも1つの表面に有し得る。例えば、アポダイゼーションコーティングは、光学システムの瞳透過の不均一性を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。
例えば、セットの各収差補正板は、特定の収差項の値の範囲の特定値を少なくとも部分的に補正し得て、セットは、特定の収差項の値の範囲にわたることができる。例えば、光学システムの変化は、光学システムの波面収差に変化を引き起こし得る。更に、この例に関して、波面収差は、特定の収差項の特定値を有する光学システムの既存の収差補正板を、同じ収差項の異なる値を有する選択された収差補正板と置換することによって、少なくとも部分的に補正され得る。この例の別の実施形態では、選択された収差補正板は、既存の収差補正板を置換することなく使用され得る。更に、この例に関して、選択された収差補正板はすでに在庫にあり、及び/又は大量生産されている場合があり、そのため、そのような収差補正板のコストは比較的低く、リードタイムが比較的短い。このようなシステム又は方法の利点により、少なくともいくつかの実施形態では、1つ以上の収差タイプ(例えば、コマ収差、非点収差、球面収差など) をカバーする収差補正板のカタログを保有 (又は比較的短時間で1つ以上の収差補正板を購入) して、光学システムの収差補正板を、光学システムの波面収差の変化に応じて迅速に交換(又は追加)できるようにする機能が、少なくとも可能になる。更に、そのようなシステム及び方法は、いくつかの実施形態では、光学システムの収差を補正するコストを削減することが少なくとも可能になり、これは、このような収差補正板が複数のシステムにおいて使用でき、大量生産できるため、及び/又は様々な収差項を補正する単一の板よりも製造が容易であるためである。
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、光学システムで使用可能な(例えば、瞳面に挿入可能な)収差補正板を含む。例えば、収差補正板は、光学システム(例えば、像システム)に、その瞳面又は瞳面付近で使用されるように構成された、変化する2次元(2D)厚さを有する薄い透明板であり得る。例えば、2D厚さは、イオンビーム加工 (IBF)技術又はその他のプロファイル定義技術あるいは方法によって変更され得て、その結果、収差補正板からの透過波面プロファイルは、板の向き(すなわち、光学システムの光軸を中心とした回転)が正しいか、又はほぼ正しい場合に、光学システムの収差の少なくとも一部分を打ち消す(例えば、補正する)。これに関して、収差補正板は、瞳を横切る光路を空間的に変更して、波面収差を打ち消す(例えば、補償する)ことができる。
更に、収差補正を備えた光学システムは、幅広い用途に利用され得ることに留意する。したがって、本開示の趣旨及び範囲は、高NA又は高解像度計測システムに限定されず、1つ以上の収差補正板を備えた光学システムの任意の用途に拡張し得る。
図1Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、収差補正を備えた光学システムの図式的表示である。一実施形態では、光学システム100は、図1に示すように、1つ以上の収差補正板110(例えば、第1の収差補正板110a、及び任意選択で第2の収差補正板110b、最大で第Nの収差補正板110nを含む)を含み、それぞれは収差項を補正し得る。例えば、図示されるように、光学システム100は、撮像光学素子104を含み得て、任意の適切な数及びタイプの撮像光学素子を含むことができる。図示のように、光学システムは、物体102を電磁波(例えば、光源からの光)の使用によって撮像し、像106を形成するように構成され得て、電磁波はその物体102からの反射、又は物体102を透過(例えば、物体102の後方に位置する光源から)でき、また複数個の波面108によって表すことができる。光は、任意の数及びタイプの撮像光学素子104を通過し得る。撮像光学素子104の各要素は、システムに収差を導入する場合があり、これにより、波面は、理想的な歪曲のない波面112bと比較して、歪曲波面112aで示すように歪曲を生じる場合がある。例えば、要素の不完全性、又は撮像光学素子104の要素の不正確な配置若しくは配向が、収差を引き起こし、波面108を歪ませる可能性がある。更に、光学システム100の設計自体が収差(例えば、完全な撮像光学素子104であっても、所与の一連の設計制約では回避できない)を導入する場合がある。1つ以上の収差補正板110を使用して、そのような歪曲波面112aを補償(すなわち、補正)し得る。1つ以上の収差補正板110は、歪曲波面112aを、部分的に補正された波面112cによって示されるように、理想的な歪曲のない波面112bに更に近づけ得る。少なくとも部分的に補正された波面112cの少なくともいくつかの利点は、より厳格な収差公差要件を満たすことができること、より鮮明な像を生成できること、及び/又は物体102のより正確で劣化の少ない像を生成できることを含み得る。他の利点には、光学システムの製造ステップによって引き起こされる残留波面誤差を補正できることを、少なくとも含む。
アポダイゼーションに関しては、任意のステップで以下に更に説明するように、少なくともいくつかの実施形態では、光学システム100の収差補正板110のうちの少なくとも1つの収差補正板(例えば、110a)は、アポダイゼーションコーティングを収差補正板110の少なくとも1つの表面に有し得る。例えば、アポダイゼーションコーティングは、光学システム100の瞳透過の不均一性を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。別の例では、アポダイゼーションコーティングは、より低い透過率(例えば、縁部よりも中心(例えば光軸)付近に低い透過率)を有するように構成され得る。別の例では、アポダイゼーションコーティングは、瞳の中心から透過率が増加している半径方向変化関数に応じて、透過率を半径方向に変化させるように構成され得る。
図1Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、光学システム(例えば、図1Aの光学システム100)の波面収差を少なくとも部分的に補正するように構成された、収差補正板(例えば、第1のセット116aの収差補正板118a、第1のセット116aの収差補正板118b、第1のセット116aの第Nの収差補正板まで)の1つ以上のセット116(例えば、第1のセット116a、及び必要に応じて第2のセット116b、第Nのセットまで)のカタログ114の図式的表示である。一実施形態では、各セット116は、各セットに関連付けられた収差項を少なくとも部分的に補正するように構成される。例えば、各収差項は、他の収差項のそれぞれから線形独立していてもよく、収差のタイプを特徴付けるように構成されてもよい。例えば、第1のセット116aの各収差補正板118は、非点収差に関連し特徴付ける収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され得て、第2のセット116bの各収差補正板120は、コマ収差に関連し特徴付ける収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。この点に関して、第1のセット116aの第1の収差補正板118aは20mWaveの値の非点収差を補正することができ、第2の板118bは40mWaveの値の非点収差を補正することができ、このパターンは第1のセット116aの他の収差補正板118に対して続けることができる。同様に、コマ収差の値の範囲は、第2のセット116bの収差補正板120によって補正され得る。上記の例は単に例示を目的として提供されており、セットは任意の収差項及び任意の収差タイプに関連付けられ得ることに留意されたい。例えば、収差項及び収差タイプの他の例を含んでいないのは、単に簡潔にするためである場合がある。例えば、カタログ114は、線形独立収差項又は収差タイプに関連付けられたセット116aを含み得る。別の例では、カタログ114は、任意のゼルニケ項に関連付けられたセット116aを含み得る。
別の実施形態では、カタログ114内の収差補正板のうちの少なくとも1つ(例えば、118a)は、光学システム(例えば、図1の光学システム100、又は以下で詳述する図1Cの撮像ツール122)で使用されるように構成され得る。例えば、収差補正板118aは、光学システム100に挿入されるように構成され得る。別の例では、収差補正板118aは、光学システム100の1つ以上の瞳面に挿入されるように構成され得る。別の例では、1つ以上のセット116のうちの1つ以上からの収差補正板110(例えば、各セットからの1つの収差補正板110)は、光学システム100用に選択され、光学システム100によって利用され、又は光学システム100の中に挿入されてもよい。例えば、第1のセット116aから収差補正板118が選択されてもよく、これは図1Aに示される収差補正板110aであってもよい。更に、この例に関して、第2のセット116bから収差補正板120が選択され、収差補正板110bであってもよい。これに関して、第1のセット116aが非点収差を少なくとも部分的に補正し、第2のセット116bがコマ収差を少なくとも部分的に補正する場合、次に、各セット116からの収差補正板110を組み合わせて使用することで、非点収差とコマ収差の両方が少なくとも部分的に補正される。
再び図1Bを参照すると、光学システムの収差を補正するためのシステムが開示される。例えば、システムはカタログを含み得る。例えば、カタログは1つ以上のセットを含み得る。これに関して、セットは複数(例えば、2つ以上)の収差補正板を含んでもよい。例えば、セットの複数の収差補正板のそれぞれは、そのセットに関連付けられた収差項のカタログ値の予め設定された範囲を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。例えば、各収差項は、互いに線形独立し、収差のタイプ(例えば、非点収差、コマ収差、球面収差など)を特徴付けるように構成され得る。
なお、収差補正板の非点収差セット、収差補正板のコマ収差セット、収差補正板の球面収差セットのカタログが存在する場合がある。更に、収差補正板の非点収差セットは、20mWaveの第1の収差補正板、40mWaveの第2の収差補正板、60mWaveの第3の収差補正板などを含み得る。同様に、収差補正板のコマ収差セットは、10mWaveの第1の収差補正板、20mWaveの第2の収差補正板、30mWaveの第3の収差補正板などを含み得る。同様に、収差補正板の球面収差セットは、予め設定されたカタログ値の範囲に同様にわたってもよい。各セットの収差補正板は、光学システム100で使用されるか、又は使用するために選択され、各セットに関連付けられた収差タイプを少なくとも部分的に補正するように構成され得る。更に、収差タイプが存在しないか、又は閾値(例えば、5mWave)を下回っている場合、そのような収差タイプに関連付けられたセットからの収差補正板は光学システム100で使用されないと決定され得る。
図1Cは、本開示の1つ以上の実施形態による、撮像ツール122を示す概念図である。一実施形態では、撮像ツール122は、少なくとも1つの照明ビーム126を生成するように構成された照明源124を含む。照明源124からの照明は、1つ以上の選択された光の波長を含み得て、限定するものではないが、紫外(UV)放射、可視放射、又は赤外(IR)放射が挙げられる。例えば、撮像ツール122は、1つ以上の開口を照明瞳面に含み、照明源124からの照明を1つ以上の照明ビーム126又は照明ローブに分割し得る。なお、撮像ツール122は、双極子照明、直交位相照明などを提供し得る。更に、1つ以上の照明ビーム126のサンプル128上の空間プロファイルは、視野面絞りによって制御されて、任意の選択された空間プロファイルを有し得る。
照明源124は、少なくとも1つの照明ビーム126を提供するのに適した任意のタイプの照明源を含み得る。一実施形態では、照明源124はレーザ源である。例えば、照明源124は、限定するものではないが、1つ以上の狭帯域レーザ源、広帯域レーザ源、スーパーコンティニュームレーザ源、白色光レーザ源などを含み得る。これに関して、照明源124は、高いコヒーレンス(例えば、高い空間的コヒーレンス及び/又は時間的コヒーレンス)を有する照明ビーム126を提供し得る。別の実施形態では、照明源124は、レーザ持続プラズマ(LSP)源を含む。例えば、照明源124は、限定するものではないが、LSPランプ、LSP電球、又はLSPチャンバを含み得て、それらはレーザ源によってプラズマ状態に励起されると広帯域照明を発光し得る1つ以上の要素を収容するのに適する。別の実施形態では、照明源124はランプ源を含む。例えば、照明源124は、限定するものではないが、アークランプ、放電ランプ、無電極ランプなどを含む。なお、照明源124は、低いコヒーレンス(例えば、低い空間的コヒーレンス及び/又は時間的コヒーレンス)を有する照明ビーム126を提供し得る。別の実施形態では、照明源124は、複数のコヒーレント光源から単一の出力分布に形成された高輝度照明源を含む。例えば、共通エタンデュにおいて単一の出力分布を提供するように構成された複数のコヒーレント光源を含む高輝度照明源は、2019年6月4日に出願された米国特許出願第16,430,861号に一般的に記載されており、その全体は参照により本明細書に援用される。
照明源124は、自由空間技術及び/又は光ファイバを使用して照明ビーム126を提供し得る。一実施形態では、照明源124は、マルチローブ照明ビーム126を2つ以上の光ファイバに光を供給することによって生成し、ここで各光ファイバからの光出力は照明ビーム126の照明ローブである。別の実施形態では、照明源124は、光源を2つ以上の回折次数に回折させることによってマルチローブ照明ビーム126を生成し、ここで照明ビーム126の照明ローブは、光源の回折次数の少なくとも一部から形成される。制御された回折による複数の照明ローブの効率的な生成は、一般的に、2019年3月14日に公開され、「Efficient Illumination Shaping for Scatterometry Overlay」と題された米国特許出願公開第US2020/0124408号に記載されており、その全体は参照により本明細書に援用される。
別の実施形態では、撮像ツール122は、照明ビーム126をサンプル128に照明経路130を介して向ける。照明経路130は、照明ビーム126を変更及び/又は調整し、また照明ビーム126をサンプル128に向けるのに適した1つ以上の光学素子を含み得る。一実施形態では、照明経路130は、1つ以上の照明経路レンズ132を含む(例えば、照明ビーム126をコリメートするため、瞳及び/又は視野面を中継するため、など)。別の実施形態では、照明経路130は、1つ以上の照明経路光学素子134を含み、照明ビーム126を成形又は制御する。例えば、照明経路光学素子134は、限定するものではないが、1つ以上の視野絞り、1つ以上の瞳絞り、1つ以上の偏光子、1つ以上のフィルタ、1つ以上のビームスプリッタ、1つ以上のディフューザ、1つ以上のホモジナイザ、1つ以上のアポダイザ、1つ以上のビーム整形器、又は1つ以上のミラー(例えば、静止ミラー、並進ミラー、走査ミラーなど)を含み得る。
別の実施形態では、撮像ツール122は、対物レンズ136を含み、照明ビーム126をサンプル128(例えば、サンプル128の2つ以上の層上に位置するターゲット要素を有するターゲット)上に合焦する。別の実施形態では、サンプル128は、サンプル128を固定するのに適したサンプルステージ138上に配置され、照明ビーム126に対してサンプル128を位置決めするように更に構成される。
別の実施形態では、撮像ツール122は、サンプル128(例えば、サンプル128上のターゲット)から発せられる光又は他のもの(例えば、集光150)を、収集経路142を介して捕捉するように構成された1つ以上の検出器140を含む。収集経路142は、サンプル128からの集光150を変更及び/又は調整するのに適した1つ以上の光学素子を含み得る。一実施形態では、収集経路142は、1つ以上の収集経路レンズ144を含み、(例えば、照明ビーム126をコリメートするため、瞳及び/又は視野面を中継するなどのため)、含むことを必要とするのではないが、対物レンズ136を含んでもよい。別の実施形態では、収集経路142は、1つ以上の収集経路光学素子146を含み、集光150を成形又は制御する。例えば、収集経路光学素子146は、限定するものではないが、1つ以上の視野絞り、1つ以上の瞳絞り、1つ以上の偏光子、1つ以上のフィルタ、1つ以上のビームスプリッタ、1つ以上のディフューザ、1つ以上のホモジナイザ、1つ以上のアポダイザ、1つ以上のビーム整形器、又は1つ以上のミラー(例えば、静止ミラー、並進ミラー、走査ミラーなど)を含み得る。
検出器140は、収集経路142内の任意の選択された位置に配置され得る。一実施形態では、撮像ツール122は、検出器140を視野面(例えば、サンプル128と共役な平面)に含み、サンプル128の像を生成する。別の実施形態では、撮像ツール122は、検出器140を瞳面(例えば、回折面)に含み、瞳像を生成する。これに関して、瞳像は、サンプル128から検出器140への光の角分布に対応し得る。例えば、サンプル128(例えば、サンプル128上のターゲット)からの照明ビーム126の回折に関連する回折次数は、瞳面内で結像されるか、そうでなければ観察され得る。一般的な意味では、検出器140は、サンプル128からの反射光(又は透過光)、散乱光、又は回折光の任意の組み合わせを捕捉し得る。
撮像ツール122は一般に、オーバレイを示すサンプル128からの光を捕捉するのに適した任意の数又はタイプの検出器140を含み得る。一実施形態では、検出器140は、静的サンプルを特徴付けるのに適した1つ以上の検出器140を含む。ここで、撮像ツール122は、サンプル128が測定中に静止する静的モードで動作し得る。例えば、検出器140は、2次元ピクセルアレイ、例えば、限定するものではないが、電荷結合素子(CCD)又は相補型金属酸化膜半導体(CMOS)デバイスを含み得る。これに関して、検出器140は、2次元像(例えば、視野面像又は瞳面像)を単一測定で生成し得る。
一実施形態では、検出器140は、移動するサンプル(例えば、走査されたサンプル)を特徴付けるのに適した1つ以上の検出器140を含む。なお、撮像ツール122は、走サンプル128が測定中に測定視野に対して走査される走査モードで動作し得る。例えば、検出器140は、1つ以上の像を選択された像公差(例えば、像ぶれ、コントラスト、鮮鋭度など)内で走査中に捕捉するのに十分な捕捉時間及び/又はリフレッシュ速度を有する2Dピクセルアレイを含み得る。別の例として、検出器140は、ラインスキャン検出器を含み、一度に1ラインのピクセルの像を連続的に生成し得る。別の例として、検出器140は時間遅延積分(TDI)検出器を含み得る。
別の実施形態では、撮像ツール122はコントローラ152を含む。コントローラ152は、記憶媒体156又はメモリ上に保持されるプログラム命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサ154を含み得る。これに関して、コントローラ152の1つ以上のプロセッサ154は、本開示を通じて説明される様々なプロセスステップのいずれかを実行し得る。更に、コントローラ152は、撮像ツール122又はその中の任意の構成要素に通信可能に結合され得る。
別の実施形態では、撮像ツール122は、走査サブシステムを含み、計測測定中に測定視野に対してサンプル128を走査する。例えば、サンプルステージ138は、対物レンズ136の焦点体積内にサンプル128を配置し、配向し得る。別の実施形態では、サンプルステージ138は、1つ以上の調整可能なステージ、例えば、限定するものではないが、直線並進ステージ、回転ステージ、又は先端/傾斜ステージを含む。別の実施形態では、図示されていないが、走査サブシステムは、1つ以上のビーム走査光学素子(例えば、回転式ミラー、検流計など)を含み、サンプル128に対して照明ビーム126を走査する。
撮像ツール122の照明経路130及び収集経路142は、照明ビーム126を用いてサンプル128を照明し、入射照明ビーム126に応答してサンプル128から発せられる光を集めるのに適した広範囲の構成で配向され得る。例えば、図1Bに示されるように、撮像ツール122は、ビームスプリッタ148を含み得て、共通の対物レンズ136が、同時に照明ビーム126をサンプル128に向けてサンプル128からの光を集め得るように、ビームスプリッタ148が配向される。別の例として、照明経路130及び収集経路142は、重なり合わない光路を含んでもよい。
一実施形態では、撮像ツール122は、収差項を少なくとも部分的に補正するための1つ以上の収差補正板110(例えば、図1Bの118a及び120a、又は図1Aの110a及び110b)を含み得る。例えば、上述のように、1つ以上の収差補正板110は、カタログ114から選択され得る。
別の実施形態では、1つ以上の収差補正板110は、撮像ツール122の1つ以上の瞳面に配置され得て、撮像ツール122の収差を少なくとも部分的に補正するように構成され得る。例えば、第1の収差補正板110は第1の瞳面で使用されるように構成され得て、第2の収差補正板110は第2の瞳面で使用されるように構成され得る。例えば、第1の収差補正板110及び第2の収差補正板110は、第1の瞳面で使用されるように構成され得る。例えば、第1の収差補正板110及び第2の収差補正板110は、瞳面の隣及びその両側で使用されるように構成され得る。
本明細書では、特定の光学システム100の設計が、特定の瞳面に、又は特定の瞳面に十分近くに配置され得る収差補正板110の厚さ又は収差補正板110の数を制限し、選択された公差内で収差補正を提供し得ることが考えられる。例えば、収差補正板110の厚さは、比較的薄くてもよい(例えば、0.5mm以下)。例えば、収差補正板110の厚さは可能な限り薄くてもよく、収差補正板110の薄さは、収差補正板110を製造するために使用される研磨プロセスに部分的に起因して制限され得る。
本開示の目的上、瞳面内での1つ以上の収差補正板の配置を示す説明は、選択された公差内で収差補正を提供する、瞳面からの距離範囲内での1つ以上の収差補正板の配置として理解され得る。コリメート光波は、瞳面を過ぎた距離範囲(例えば、15cm以上まで)において、選択された公差内で同量の収差補正を可能にし得ることに留意されたい。例えば、対物レンズ内に瞳面を有する複雑な対物レンズ(例えば、多くの光学素子を有する)を備えた光学システムは、様々な理由(すなわち、十分なスペースがない)のために、対物レンズ内に収差補正板を配置することができない場合がある。例えば、収差補正板は、対物レンズの外側(例えば、瞳面から/瞳面を越えて10cm)に配置する必要があってもよい。これに関して、収差補正板を広範囲に配置すると、例えばレチクルなどの試験物体が対物レンズの前側焦点面に配置されているときに、対物レンズを透過する光波が対物レンズによってコリメートされる場合、選択された公差内で収差補正が可能となり得る。本開示の目的のために、「選択された公差内で収差補正を提供する瞳面からの距離範囲内」という表現において「範囲」という用語は、光波が瞳面を通過してコリメートされているかどうか、及び光波が瞳面を通過してどの程度コリメートされているかによって変化する場合がある。
本開示の目的上、2つ以上の補正板(例えば、収差補正板)を示す記述は、1つ以上の補正板のうちの少なくとも1つの収差タイプが非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差のうちの1つである場合には、1つ以上の補正板(例えば、収差補正板)であると理解され得る。例えば、Z7及びZ8に関連して以下に説明される式及び他の特性を用いて提供される単一のコマ収差補正板は、図5A及び図5Bに関連して言及され得て、方法ステップ204において2つ以上の収差補正板を提供する代わりに提供されてもよい。更に、本開示の目的上、2つ以上のセットのカタログを示す記述は、1つ以上のセットのうちの少なくとも1つの補正板の収差タイプが非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差のうちの1つである場合には、1つ以上のセットのカタログであると理解され得る。
更に、光学システムは、任意の数の光中継器を含み、収差補正板が配置され得る任意の数の共役瞳面を提供し得る。このように、本明細書で瞳面における1つ以上の収差補正板の配置を示す説明は、任意の数の共役瞳面における収差補正板の任意の配置を含むと理解され得る。
図2は、本開示の1つ以上の実施形態による、光学システムの収差を補正する方法を概略的に示す。
ステップ202では、光学システムの波面収差が測定され得る。例えば、光学システムの波面は、システムの結像光学素子の要素によって、又はシステムの設計によって歪曲される可能性があり、そのような歪曲は測定され得る。例えば、図1Aを参照すると、結像光学素子104は、波面108を歪曲させる可能性がある(歪曲した波面112aを参照)。更に、この場合では、歪曲した波面112a(すなわち、波面収差)が測定され得る。例えば、紫外から可視の波長範囲の光学システムでは、収差はシャックハルトマンセンサを用いて測定され得る。別の例では、EUVアクティニックシステムにおいて、収差は、位相シフト点回折干渉計を使用して決定され得て、更にPatrick P.Naulleauら著、Applied Optics、38巻、35号、1999年12月10日に「Extreme-ultraviolet phase-shifting point-diffraction interferometer:a wave-front metrology tool with subangstrom reference-wave accuracy」に記述され、この論文は、その全体が参照により本明細書に援用される。加えて、EUVタイプのシステムにおける収差を決定するためのいくつかの例は、Zhangらにより2016年5月10日に発行された米国特許第9,335,206号に更に記述され、この特許はその全体が参照により本明細書に援用される。
オプションのステップでは、方法200は、測定された波面収差を線形独立収差項にフィッティングすることを含み得る。例えば、方法200は、測定された波面収差112bを線形独立ゼルニケ多項式又は項にフィッティングすることを含み得る。
ステップ204では、2つ以上の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された2つ以上の収差補正板110(例えば、収差補正板110a及び収差補正板110b)が提供され得る。例えば、複数の収差項のうちの第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第1の収差補正板110aが提供されてもよい。更に、複数の収差項のそれぞれは、互いに線形独立であり、収差の種類を特徴付けるように構成され得る。例えば、複数の収差項のそれぞれは、収差のタイプを測定された波面収差(例えば、図1Aの112a)に基づいて特徴付けるように構成され得る。更に、上記の例に関して、2つ以上の収差項の各収差項は、光学システム100の異なるタイプの収差を特徴付け得る。
一例では、2つ以上の収差補正板のうちの第1の収差補正板の第1のタイプの収差、及び2つ以上の収差補正板のうちの第2の収差補正板の第2のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの1つであり得る。別の例では、2つ以上の収差補正板のうちの第1の収差補正板の第1のタイプの収差、及び2つ以上の収差補正板のうちの第2の収差補正板の第2のタイプの収差は、高次のゼルニケ項を含む任意のゼルニケ項のうちの1つであり得る。
収差補正板110(例えば、第1の収差板110a)を提供する一例は、2つのゼルニケ項を、ゼルニケ項が同じ収差タイプである場合に、同じ板で同時に少なくとも部分的に補正することを含み得る。例えば、ゼルニケ5項(Z5)及びゼルニケ6項(Z6)は、非点収差に関連付けられてもよく、収差補正板110が非点収差を補正することが望ましい場合がある。Z5とZ6の任意の組み合わせは、Z5とZ6の二乗和平方根RSSに等しい振幅を有するZ5の波面であり得るが、Z5とZ6のゼルニケ係数によって決定される角度まで回転される。これは、ゼルニケ7項と8項(それぞれZ7とZ8)、及びゼルニケ10項と11項(それぞれZ10とZ11)にも同様に当てはまり得る。この点に関して、そのような特性を用いて、同じタイプの収差に関連付けられた2つのゼルニケ項を補正する収差補正板110を提供し得る。
例えば、図3Aでは、Z5の非点収差の波面収差タイプを有する非点収差波面300が示される。非点収差波面300の色(例えば、使用される灰色の色合い)は波面収差レベルに対応し、ここで中間灰色(隅に示されるような)は収差がゼロであることを示す。非点収差補正板110は、収差補正板110が、-w(x,y)/(n-1)に比例する2D厚さプロファイルを一定厚さの均一基板の上に有する場合、このような非点収差波面300を補正する(すなわち、打ち消す)ために設けられ得て、ここでw(x,y)は2D波面位相関数であり、nは板材料の屈折率である。これは、正の位相(より長い光路長として定義される)によって厚さが小さくなり、その逆も同様であることを意味し得る。これらの特性は、他の収差項(例えば、Z7及びZ8と、Z10及びZ11)にも適用し得る。このような非点収差補正板が設けられる場合、XYZ座標において投影されたゼルニケ5項(Z5)及びゼルニケ6項(Z6)は、正弦関数に従い得る。
ここで、θは図3AのZ軸の周りの回転角であり、0~πまで測定され、Z5は補正板の振幅である。
上記の例の実例は、図4A及び図4Bで見ることができる。図4Aは、Z5 402及びZ6 404の実例の図を示す。非点収差補正板を上述のように回転させると、正弦波のZ5 402及びZ6 404の回転角に対する投影が生成される。この場合では、水平軸Z5及び垂直軸Z6を有する2D平面において、図4A及び図4Bのシステムの座標は次のようになる。測定されたシステム非点収差Z5は-32.7mWaveであり、測定されたZ6は12.48mWaveである。更に、RSSは35mWaveであり、非点収差補正板のZ5振幅は35mWaveである(図4AのZ5 402の最大高さによって示される)。この場合では、方位角φ(例えば、0~2πの範囲内)は159.09度であり、投影されたZ5及びZ6はそれぞれ32.7(Z5の点406によって示される)及び-12.48(Z6の点408によって示される)である(すなわち、これらはシステム非点収差及びキャンセルシステム非点収差とは反対である)。一般に、方位角φが0~πの範囲にある場合、補正回転角(例えば、光学システムの光軸を中心とした収差補正板の回転角)はθ=(φ+π)/2であり、方位角φがπ~2πの範囲にある場合、補正回転角はθ=(φ-π)/2である。この場合では、収差補正板の回転角を(159.09+180)/2=169.55度(2.96rad)に回転させると、システム非点収差Z5及びZ6は振幅35mWaveの非点収差補正板によって完全に補正される。この例は、システム非点収差が、少なくともいくつかの実施形態において、Z5に対する非点収差補正板110の振幅が非点収差のZ5項とZ6項の両方(すなわち、システム非点収差)のRSSに等しい場合に、補正され得ることを示す。
しかし、非点収差補正板のZ5振幅がシステム非点収差のRSSと同じでない場合、残留非点収差がある可能性があり、それは補正が完了していないためである。図4B及び上述の実例を参照すると、システム非点収差RSS値は10~100mWaveの範囲にある。20mWaveの間隔のライブラリにおける非点収差補正板は、理論上、理想値から10mWaveを超える非点収差補正板を有すべきではないことに留意されたい。これに関して、図4Bは、10mWave及び5度の回転角誤差を伴う非点収差補正板による補正後の、残留非点収差RSS値のシミュレーションを示す。
図4Bの残留非点収差は、次の関数で表すことができる。
ここでAはシステム非点収差、φはZ5Z6面における方位角、Aは非点収差補正板のZ5振幅、θは回転角、及びΔは非点収差補正板による補正後の残留非点収差のRSSである。理論的に非点収差を完全に補正するため、A=Aとcos(2θ-φ)=-1の両方となる。A≠Aの場合、いくつかの実施形態では、最小の残留非点収差を与える回転角θは関数cos(2θ-φ)=-1を満たし、その結果、上の方程式の第2項、2A(1+cos(2θ-φ))はゼロに等しい。
非点収差に関連付けられた上記の実例及び例と同様に、コマ収差(すなわち、Z7及びZ8)とトレフォイル収差(すなわち、Z10及びZ11)に関連付けられた収差補正板110は、同様に提供され得て、及び/又は同様の特性を有し得る。例えば、コマ収差の場合、必要な回転範囲は0~2πである。トレフォイル収差の場合、必要な回転範囲は0~(2/3)πである。例えば、Z7及びZ8のRSSを用いて、コマ収差に関連付けられた収差補正板110の振幅を決定することができ、そのような収差補正板110の角度は、関連付けられたゼルニケ項のゼルニケ係数に基づいて同様に決定され得る。
例えば、Z5及びZ6について上述した実例と同様に、コマ収差のための収差補正板を設けることは、上述した非点収差のための収差補正板を設けることと同様であり得る。例えば、コマ収差の場合、XYZ座標において投影されたZ7及びZ8は、正弦関数に従い得る。
ここで、θは図3BのZ軸の周りの回転角であり、0~2πまで測定され、Z7は補正板の振幅である。
上記の例の実例は、図5A及び図5Bで見ることができる。図5Aは、Z7 502及びZ8 504の実例の図を示す。コマ収差補正板を上述のように回転させると、正弦波のZ7 502及びZ8 504の回転角に対する投影が生成される。この場合では、水平軸Z7及び垂直軸Z8を有する2D平面において、図5A及び図5Bのシステムの座標は次のようになる。測定されたシステムコマ収差Z7は-27.46mWaveであり、測定されたZ8は21.7mWaveである。更に、RSSは35mWaveであり、コマ収差補正板のZ7振幅は35mWaveである(図5AのZ7 502の最大高さによって示される)。この場合では、方位角φ(例えば、0~2πの範囲内)は141.68度であり、投影されたZ7及びZ8はそれぞれ27.46(Z7の点606によって示される)及び-21.7(Z8の点508によって示される)である(すなわち、これらはシステムコマ収差及びキャンセルシステムコマ収差とは反対である)。一般に、方位角φが0~πの範囲にある場合、補正回転角(例えば、光学システムの光軸を中心とした収差補正板の回転角)はθ=φ+πであり、方位角φがπ~2πの範囲にある場合、補正回転角はθ=φ-πである。この場合(図5A)では、収差補正板の回転角を141.68+180=321.68度(5.61rad)に回転させると、システムコマ収差Z7及びZ8は振幅35mWaveのコマ収差補正板によって完全に補正される。この例は、システムコマ収差が、少なくともいくつかの実施形態において、Z7に対するコマ収差補正板110の振幅がコマ収差のZ7項とZ8項の両方(すなわち、システムコマ収差)のRSSに等しい場合に、補正され得ることを示す。
しかし、コマ収差補正板のZ7振幅がシステムコマ収差のRSSと同じでない場合、残留コマ収差が存在する可能性があり、これは補正が完了していないためである。図5B及び上述の実例を参照すると、システムコマ収差RSS値は10~100mWaveの範囲にある。20mWaveの間隔のライブラリにおけるコマ収差補正板は、理論上、理想値から10mWaveを超えるコマ収差補正板を有すべきではないことに留意されたい。これに関して、図5Bは、10mWave及び5度の回転角誤差を有するコマ収差補正板による補正後の残留コマ収差RSS値のシミュレーションを示す。
図5Bの残留コマ収差は次の関数で表すことができる。
ここでCはシステムコマ収差、ψはZ7Z8面の方位角、Cはコマ収差補正板のZ7振幅、θは回転角、及びΔは補正後の残留コマ収差のRSSである。理論的にコマ収差を完全に補正するため、C=Cとcos(θ-ψ)=-1の両方になる。C≠Cの場合、いくつかの実施形態では、最小の残留コマ収差を与える回転角θは関数cos(θ-ψ)=-1を満たし、その結果、上の方程式の第2項、2C(1+cos(θ-ψ))はゼロに等しい。
別の実例では、トレフォイル収差の場合、XYZ座標において投影されたZ10及びZ11は、正弦関数に従い得る。
ここで、θはZ軸の周りの回転角であり、0~(2/3)πまで測定され、Z10は補正板の振幅である。
石英材料及びIBF技術を使用することによって、薄い(例えば厚さ0.5mm)Z5収差補正板110のゼルニケ項の純度が非常に高くなる可能性がある。他のゼルニケ項の振幅は、1mWave程度と小さくなり得る。
図3Bでは、Z9のコマ収差の波面収差タイプを有するコマ収差波面302が、例示の目的で示される。
石英又は溶融シリカ材料及びIBF技術を使用することによって、薄い(例えば厚さ0.5mm)Z7収差補正板110のゼルニケ項純度が非常に高くなる可能性がある。他のゼルニケ項の振幅は、1mWave程度と小さくなり得る。
図3Cでは、回転対称であり得る、ゼルニケ9項(Z9)の球面収差の波面収差タイプを有する球面収差波面304が、例示の目的で示される。例えば、球面収差を補正するZ9収差補正板110の場合、板を回転する必要はない。
任意のステップ(図示せず)では、2つ以上の収差補正板のうちの少なくとも1つが、アポダイゼーションを補正するように構成され得る。例えば、光学システム又は撮像ツール122の1つ以上の収差補正板110は、アポダイゼーション(例えば、不均一な瞳強度分布)を補正するように構成された収差補正板110であってもよい。例えば、収差補正板110(例えば、図1Aの収差補正板110a)は、光学システムの瞳透過の均一性を改善し得るコーティング(収差補正板110の第1の表面(図示せず)又は第2の表面(図示せず)の少なくとも一方の上)を使用してアポダイゼーションを補正するように構成され得る。この点に関して、収差補正板のコーティングは、収差補正板の中心付近の(例えば、10%低い)値の分、瞳透過を減少するように構成され得る。別の実例では、光学システム100(例えば、撮像ツール122)の各収差補正板は、アポダイゼーションを補正するコーティング(すなわち、アポダイゼーションコーティング)を有してもよい。アポダイゼーションと収差の両方を補正する1つ以上の補正板の利点は、アポダイゼーションと収差の両方を補正する光学システムである。別の例では、アポダイゼーションコーティングは回転対称であってもよい。上記の例及び実例で説明したアポダイゼーションは、説明のみを目的としていることに留意されたい。
アポダイゼーションは収差と同じではないが、少なくともいくつかの実施形態では、言及された収差補正板はいずれも、むしろアポダイゼーション補正板であり得ることに留意されたい。例えば、任意の収差補正板は、アポダイゼーションを補正するが、いずれの収差項も補正しないアポダイゼーション板であってもよい。例えば、図1Aの収差補正板110a又は図1Bの収差補正板118aは、アポダイゼーション補正板であってもよく、アポダイゼーションを補正するが、いずれの収差項も補正しない。別の実例では、収差補正板のカタログ114は、収差及びアポダイゼーション補正板のカタログ、又はアポダイゼーション補正板のみのカタログであってもよい。この点に関して、セット116aは収差補正板118のセットであり得て、セット116bはアポダイゼーション補正板のセットであってもよく、ここでセット116aは収差項を補正し、セット116bはアポダイゼーション値の範囲を補正する。別の観点において、又は上記の観点に加えて、任意の収差補正板は、収差及びアポダイゼーション補正板であってもよく、アポダイゼーションと収差の両方を補正する。例えば、セット116aは、収差及びアポダイゼーション補正板118のセットであり得る。
図2に戻って参照すると、任意のステップ206において、2つ以上の収差補正板が光学システムに挿入され得る。例えば、図1Aを参照すると、第1の収差補正板110a及び第2の収差補正板110bは、2つ以上の収差補正板であってもよく、光学システム100又は撮像ツール122に挿入されてもよい。例えば、第1の収差補正板110a及び第2の収差補正板110bは、システム100の瞳面(図示せず)に挿入され得る。これに関して、光学システム100は1つ以上の瞳面を有してもよく、1つ以上の収差補正板110が光学システム100の1つ以上の瞳面に挿入されてもよい。例えば、2つ以上の収差補正板110のうち、1つ又は2つの収差補正板110が各瞳面に挿入されてもよい。別の例では、すべての収差補正板110のうちの各収差補正板110は、光学システム100の異なる瞳面に挿入される。例えば、回転対称ではない収差補正板110(非点収差又はコマ収差に関連付けられた収差補正板を含み得る)は、そのような収差補正板110が関連付けられた収差項を少なくとも部分的に補正するように構成される回転角で、光学システム100の光軸に挿入され得る。別の例では、回転対称である収差補正板110(球面収差に関連付けられた収差補正板を含み得る)は、光学システム100の光軸に、光軸に対する任意の回転角で挿入され得る。
本明細書に記載のすべての方法は、方法の実施形態の1つ以上のステップの結果をメモリに格納することを含んでもよい。結果は、本明細書に記載の任意の結果を含み得て、当技術分野で周知の任意の方法に格納し得る。メモリは、本明細書に記載の任意のメモリ(例えば、メモリ156)、又は当技術分野で周知の任意の他の好適な格納媒体を含み得る。結果が格納された後に、その結果は、メモリ内でアクセスされ、本明細書に記載の方法又はシステムの実施形態のいずれかによって使用され、ユーザに表示するためにフォーマット化され、別のソフトウェアモジュール、方法、又はシステムなどによって使用され得る。更に、結果は、「永久的に」「半永久的に」「一時的に」、又は一定期間、格納され得る。例えば、メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は必ずしもメモリ内で無期限に持続する必要はない。
上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に説明される任意の他の方法(複数可)の任意の他のステップ(複数可)を含んでよいことが更に意図される。加えて、上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に説明されるシステムのいずれか(例えば、撮像ツール122のコントローラ152)によって実行されてもよい。
当業者は、本明細書に記載の構成要素、操作、デバイス、物体、及びそれらに付随する説明が、概念を明確にするための例として使用され、様々な構成の修正が企図されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載された特定の実施例及び付随する議論は、それらのより一般的な分類を代表することを意図する。一般に、特定の実施例の使用は、その分類を表すことを意図しており、特定の構成要素、操作、デバイス、及び物体を含まないことを限定するものと見なすべきではない。
本明細書で使用される場合、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「前方」、「後方」、「上に(over)」、「下に(under)」、「上方(upper)」、「上向き(upward)」、「下方(lower)」、「下へ(down)」、及び「下向き(downward)」などの方向用語は、説明の目的で相対位置を提供することを意図しており、絶対的な基準フレームを指定することを意図するものではない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、別の実施形態に適用され得る。
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、複数形から単数形へ、及び/又は単数形から複数形へ、文脈及び/又は用途に適切であるように解釈し得る。様々な単数形/複数形の順列は、明確にするために、本明細書では明示的に記載されていない。
本明細書に記載の主題は、他の構成要素内に含有される、又は他の構成要素と接続される異なる構成要素を示す場合がある。そのような描写されたアーキテクチャは単なる例示であり、実際に、同じ機能を実現する他の多くのアーキテクチャが実装され得ることが理解されるべきである。概念的な意味では、同じ機能を実現するための構成要素の任意の配置は、効果的に「関連付け」られて、所望の機能が実現される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、互いに「関連付けられている」と見なすことができ、その結果、所望の機能はアーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく実現される。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、互いに「接続」又は「結合」されて所望の機能を実現すると見なされることができ、かつそのように関連付けられている可能性がある任意の2つの構成要素は、互いに「結合可能」であると見なされて、所望の機能を実現し得る。結合可能な特定の例には、限定するものではないが、物理的に嵌合可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素、及び/又は無線的に相互作用可能及び/又は無線的に相互作用する構成要素、及び/又は論理的に相互作用する及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素を含む。
更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定められることが理解されるべきである。一般に、本明細書で、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般的に「開放(open)」用語として意図されていることが当業者によって理解されるであろう(例えば、「含んでいる(including)」という用語は「含んでいるがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有している(having)」という用語は「少なくとも有している」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含むが、それに限定されない」と解釈されるべきであるなど)。特定数の導入された請求項の記載(claim recitation)が意図されている場合、そのような意図は請求の範囲に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の請求項には、導入句「少なくとも1つ」及び「1つ以上」の使用を含んで、請求項の記載を導入してもよい。しかしながら、そのような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求の範囲を、そのような記載を1つのみ含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではなく、たとえ同じ請求項が導入句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」と不定冠詞「a」又は「an」(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合であっても同様であり、同じことが請求項の記載を導入するために用いられる定冠詞の使用に対しても当てはまる。加えて、導入された請求項の記載の特定数が明示的に記載されている場合でも、当業者は、そのような記載は通常、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語がない「2つの記載」のみの記載は、通常、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。更に、「A、B及びCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B及びCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はAとBとCを一緒に有するシステムを含む、など)。「A、B又はCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B又はCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はAとBとCを一緒に有するシステムを含む、など)。2つ以上の代替用語を表す実質的に任意の離接語及び/又は句は、説明、特許請求の範囲又は図面においても、用語の1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を考慮するように理解すべきであることは、当業者によって更に理解されるであろう。例えば句「A又はB」は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるであろう。
本開示及びその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されると考えられ、開示された主題から逸脱することなく、又はその重要な利点のすべてを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、及び配置に様々な変更を加え得ることは明らかであろう。説明される形式は単なる説明であり、以下の特許請求の範囲の意図はそのような変更を包含及び含むことである。更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義されることが理解されるべきである。

Claims (38)

  1. 収差補正を有する光学システムであって、
    照明源、
    検出器、
    サンプルを前記検出器上に前記照明源からの照明に基づいて結像するように構成された1つ以上の集光光学素子、及び、
    前記1つ以上の集光光学素子の1つ以上の瞳面に位置する2つ以上の収差補正板であって、2つ以上の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を提供し、ここで前記2つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、空間的に変化する厚さプロファイルを有し、前記2つ以上の線形独立収差項のうちの単一の特定の収差項に対して選択された量の補正を提供する、2つ以上の収差補正板、
    を備える、光学システム。
  2. 前記システムは、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成された少なくとも1つのアポダイゼーション補正板を更に備える、請求項1に記載の光学システム。
  3. 前記2つ以上の収差補正板のうちの少なくとも1つは、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成される、請求項1に記載の光学システム。
  4. 前記2つ以上の収差補正板のうちの前記少なくとも1つは、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され、これは、前記2つ以上の収差補正板のうちの前記少なくとも1つが、アポダイゼーションコーティングであって、前記少なくとも1つの収差補正板が前記光学システムの瞳面に配置されるとき、前記光学システムの瞳の中心からの透過率が前記瞳の外縁部に対して増加している状態の半径方向変化関数に応じて、透過率を半径方向に変化させるように構成されている、アポダイゼーションコーティングを含むためである、請求項3に記載の光学システム。
  5. 前記2つ以上の収差補正板は、第1のタイプの収差を特徴付ける第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第1の収差補正板と、第2のタイプの収差を特徴付ける第2の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第2の収差補正板とを含み、
    ここで前記第1のタイプの収差又は前記第2のタイプの収差のうちの少なくとも1つは、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの1つである、請求項1に記載の光学システム。
  6. 前記2つ以上の収差補正板は、前記2つ以上の線形独立収差項の第3の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第3の収差補正板を更に含み、前記第3の収差項は、前記光学システムの第3のタイプの収差を特徴付けることができ、ここで前記第3のタイプの収差、前記第2のタイプの収差、及び前記第1のタイプの収差は異なる、請求項5に記載の光学システム。
  7. 前記第3のタイプの収差は球面収差である、請求項6に記載の光学システム。
  8. 前記第1の収差補正板は、前記第1の収差補正板が前記光学システムの前記1つ以上の瞳面に位置するときに、前記第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され、前記第2の収差補正板は、前記第2の収差補正板が前記光学システムの前記1つ以上の瞳面に位置するときに、前記第2の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成される、請求項5に記載の光学システム。
  9. 前記第1の収差補正板は、前記第1の収差補正板が前記1つ以上の瞳面の第1の瞳面に位置するときに、前記第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され、前記第2の収差補正板は、前記第2の収差補正板が前記1つ以上の瞳面の、前記第1の瞳面とは異なる第2の瞳面に位置するときに、前記第2の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成される、請求項5に記載の光学システム。
  10. 前記2つ以上の線形独立収差項のそれぞれは、ゼルニケ項である、請求項1に記載の光学システム。
  11. 前記2つ以上の線形独立収差項のそれぞれは、ゼルニケ5項からゼルニケ9項までを含めたスパンの低次のゼルニケ項である、請求項1に記載の光学システム。
  12. 前記光学システムは撮像ツールである、請求項1に記載の光学システム。
  13. 非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差の収差タイプを特徴付ける収差項を含む任意の収差補正板は、回転されて、前記光学システム内の前記収差タイプの向きと位置合わせするように構成される、請求項1に記載の光学システム。
  14. 1つ以上の瞳面に位置する任意の収差補正板は、前記1つ以上の瞳面からある距離範囲内に配置され、ここで前記距離範囲は、選択された公差内で収差補正を行うように構成される、請求項1に記載の光学システム。
  15. 収差補正を有するシステムであって、
    収差補正を有する光学システムであって、
    照明源、
    検出器、及び、
    サンプルを前記検出器上に前記照明源からの照明に基づいて結像するように構成された1つ以上の集光光学素子、を含む光学システムと、
    収差補正板のカタログであって、
    2つ以上のセットであって、前記2つ以上のセットの各セットは、
    特定の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を提供する2つ以上の収差補正板を含み、ここで前記2つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、2つ以上の線形独立収差項のうちの前記特定の線形独立収差項に対して選択された量の補正を提供する空間的に変化する厚さプロファイルを有し、各セットは、異なる特定の線形独立収差項を補正する、2つ以上のセット、を含むカタログと、
    を備え、
    ここで、
    前記光学システムは、2つ以上の収差補正板の選択された組み合わせを含み、選択された公差内で収差を少なくとも部分的に補正し、
    前記選択された組み合わせの各収差補正板は、前記2つ以上のセットのうちの1つの収差補正板である、
    システム。
  16. 前記カタログは、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成されたアポダイゼーションセットを更に含み、前記選択された組み合わせは、前記アポダイゼーションセットのアポダイゼーション補正板を含む、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記選択された組み合わせの少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成される、請求項15に記載のシステム。
  18. 前記少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され、これは、前記少なくとも1つの収差補正板が、アポダイゼーションコーティングであって、前記少なくとも1つの収差補正板が前記光学システムの瞳面に位置されるとき、前記光学システムの瞳の中心からの透過率が前記瞳の外縁部に対して増加している状態の半径方向変化関数に応じて、透過率を半径方向に変化させるように構成されている、アポダイゼーションコーティングを含むためである、請求項15に記載のシステム。
  19. 前記選択された組み合わせは調整可能であり、前記光学システムの異なる構成を提供する、請求項15に記載のシステム。
  20. 前記光学システムは撮像ツールである、請求項15に記載のシステム。
  21. 前記2つ以上の線形独立収差項は、非点収差を含む、請求項15に記載のシステム。
  22. 前記2つ以上の線形独立収差項は、コマ収差を含む、請求項15に記載のシステム。
  23. 光学システムの収差を補正する方法であって、
    前記光学システムの波面収差を決定すること、及び、
    前記光学システム用の2つ以上の収差補正板であって、前記2つ以上の収差補正板のそれぞれは、複数の収差項のうちの1つの収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され、前記複数の収差項のそれぞれは、互いに線形独立であり、かつ収差のタイプを特徴付けるように構成され、各収差項は前記光学システムの収差のタイプを特徴付け、前記決定された波面収差に基づいている、2つ以上の収差補正板を設けること、
    を含む、方法。
  24. 前記2つ以上の収差補正板のうちの少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成される、請求項23に記載の方法。
  25. 前記少なくとも1つの収差補正板は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成され、これは、前記少なくとも1つの収差補正板が、アポダイゼーションコーティングであって、前記少なくとも1つの収差補正板が前記光学システムの瞳面に位置されるとき、前記光学システムの瞳の中心からの透過率が前記瞳の外縁部に対して増加している状態の半径方向変化関数に応じて、透過率を半径方向に変化させるように構成されている、アポダイゼーションコーティングを含むためである、請求項23に記載の方法。
  26. 前記決定することは、前記光学システムの前記波面収差を測定することを含む、請求項23に記載の方法。
  27. 前記決定することは、前記光学システムの前記波面収差をシミュレートすることを含む、請求項23に記載の方法。
  28. 前記複数の収差項のそれぞれはゼルニケ項である、請求項23に記載の方法。
  29. 前記複数の収差項は、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の方法。
  30. 前記2つ以上の収差補正板のうちの第1の収差補正板の第1のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの1つである、請求項23に記載の方法。
  31. 前記2つ以上の収差補正板のうちの第2の収差補正板の第2のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、球面収差、又はトレフォイル収差のうちの1つである、請求項30に記載の方法。
  32. 前記第1の収差補正板の前記第1のタイプの収差は非点収差であり、
    ここで前記第1の収差補正板の振幅は、前記光学システムの前記決定された波面収差に基づく、非点収差のゼルニケ5項及び非点収差のゼルニケ6項の二乗和平方根に基づいており、その結果、前記第1の収差補正板は、前記光学システムの瞳面に配置され、かつ前記光学システムの前記第1のタイプの収差の方向と一致するように回転させた場合、前記ゼルニケ5項と前記ゼルニケ6項の両方を少なくとも部分的に補正するように構成される、
    請求項31に記載の方法。
  33. 前記第2の収差補正板の前記第2のタイプの収差はコマ収差であり、
    ここで前記第2の収差補正板の振幅は、前記光学システムの前記決定された波面収差に基づく、コマ収差のゼルニケ7項及びコマ収差のゼルニケ8項の二乗和平方根に基づき、その結果、前記第2の収差補正板は、前記光学システムの瞳面に配置され、かつ前記光学システムの前記第2のタイプの収差の方向と一致するように回転させた場合、前記ゼルニケ7項と前記ゼルニケ8項の両方を少なくとも部分的に補正するように構成される、
    請求項31に記載の方法。
  34. 前記光学システムは撮像ツールである、請求項23に記載の方法。
  35. 前記方法は、アポダイゼーションを少なくとも部分的に補正するように構成されたアポダイゼーション補正板を設けることを更に含む、請求項23に記載の方法。
  36. 収差補正を有する光学システムであって、
    照明源、
    検出器、
    サンプルを前記検出器上に前記照明源からの照明に基づいて結像するように構成された1つ以上の集光光学素子、及び、
    前記1つ以上の集光光学素子の1つ以上の瞳面に位置する1つ以上の収差補正板であって、1つ以上の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を提供し、ここで前記1つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、空間的に変化する厚さプロファイルを有し、前記1つ以上の線形独立収差項のうちの単一の特定の収差項に対して選択された量の補正を提供する、1つ以上の収差補正板、を備え、
    ここで前記1つ以上の収差補正板は、第1のタイプの収差を特徴付ける第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第1の収差補正板を含み、ここで前記第1のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差のうちの1つであり、
    ここで非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差の収差タイプを特徴付ける収差項を含む任意の収差補正板は、回転されて、前記光学システムの前記収差タイプの方向と位置合わせするように構成される、
    光学システム。
  37. 収差補正を有するシステムであって、
    収差補正を有する光学システムであって、
    照明源、
    検出器、及び、
    サンプルを前記検出器上に前記照明源からの照明に基づいて結像するように構成された1つ以上の集光光学素子、を含む光学システムと、
    収差補正板のカタログであって、
    1つ以上のセットであって、前記1つ以上のセットの各セットは、
    特定の線形独立収差項の少なくとも部分的な補正を提供する1つ以上の収差補正板を含み、ここで前記1つ以上の収差補正板のうちの任意の特定の1つは、1つ以上の線形独立収差項のうちの前記特定の線形独立収差項に対して選択された量の補正を提供する空間的に変化する厚さプロファイルを有し、各セットは、異なる特定の線形独立収差項を補正し、
    ここでそれぞれの特定の線形独立収差項は、1つ以上のタイプの収差のうちの収差のタイプを特徴付け、ここで前記1つ以上のタイプの収差のうちの収差の各タイプは、非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差のうちの1つである、
    1つ以上のセット、を含むカタログと、
    を備え、
    ここで、
    前記光学システムは、1つ以上の収差補正板の選択された組み合わせを含み、選択された公差内で収差を少なくとも部分的に補正し、
    前記選択された組み合わせの各収差補正板は、前記1つ以上のセットのうちの1つの収差補正板であり、
    ここで非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差の収差タイプを特徴付ける収差項を含む任意の収差補正板は、回転されて、前記光学システムの前記収差タイプの方向と位置合わせするように構成される、
    システム。
  38. 光学システムの収差を補正する方法であって、
    前記光学システムの波面収差を決定すること、及び、
    前記光学システム用の1つ以上の収差補正板であって、前記1つ以上の収差補正板のそれぞれは、1つ以上の収差項のうちの1つの収差項を少なくとも部分的に補正するように構成され、前記1つ以上の収差項のそれぞれは、互いに線形独立であり、かつ収差のタイプを特徴付けるように構成され、各収差項は前記光学システムの収差のタイプを特徴付け、前記決定された波面収差に基づいている、1つ以上の収差補正板を設けること、
    を含み、
    ここで前記1つ以上の収差補正板は、第1の収差項を少なくとも部分的に補正するように構成された第1の収差補正板を含み、前記第1の収差項は第1のタイプの収差を特徴付け、ここで前記第1のタイプの収差は、非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差のうちの1つであり、
    ここで非点収差、コマ収差、又はトレフォイル収差の収差タイプを特徴付ける収差項を含む任意の収差補正板は、回転されて、前記光学システムの前記収差タイプの方向と位置合わせするように構成される、
    方法。
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