JP2024504929A - 金属エッチング - Google Patents

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Abstract

【解決手段】金属含有材料をエッチングするための方法が提供される。金属含有材料は、ハロゲン含有流体またはハロゲン含有プラズマに曝露されて、少なくともいくらかの金属含有材料が金属ハロゲン化物材料に変換される。金属ハロゲン化物材料は、配位子含有流体または配位子含有プラズマに曝露され、少なくともいくらかの金属ハロゲン化物材料が金属ハロゲン化物配位子錯体に形成される。少なくともいくらかの金属ハロゲン化物配位子錯体は蒸発される。【選択図】図1

Description

[関連出願の相互参照]
本願は、全ての目的のため本明細書に参照により援用される2021年1月15日出願の米国出願第63/138,263号の優先権の利益を主張する。
本明細書に記載の背景技術は、本開示の内容を一般的に提示することを目的としている。本背景技術欄、および潜在的に、記載の説明の態様で説明された全ては、本開示に対する先行技術として明示的にも黙示的にも認められない。
本開示は、半導体ウエハ上に半導体デバイスを形成する方法に関し、特に、半導体デバイスの選択エッチングに関する。
半導体デバイスの形成において、磁気抵抗メモリ(MRAM)は、パターン転写プロセスを用いて形成されてよい。そのようなパターン転写プロセスは、エッチングプロセスを用いる。MRAM積層は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、およびルテニウム(Ru)などの不揮発性および強磁性の材料を含む。これらの材料は、イオンビームエッチング(IBE)、反応性イオンエッチング(RIE)、および湿式化学物質による複雑な手法を用いることなくパターニングすることは極めて難しい。長年の開発にもかかわらず、現在のパターニング技術は未だに、テーパ状プロファイルおよび固定層への磁気トンネル接合(MTJ)の短絡を引き起こす側壁再堆積、ならびに、MTJ層の損傷を引き起こす腐食など多くの欠点に悩まされている。いくつかの従来の技術では、金属のエッチングには塩素含有化学物質が用いられるが、エッチング後の副生成物は不揮発性化合物を含む。不揮発性化合物は、後にフィーチャの側壁に再堆積する可能性がある。しかし、デバイスが小型化し、様々な種類の構造物の製作がより複雑になるにつれて、基板の他の露出領域にエッチングの副生成物が再堆積するかもしれない。再堆積した副生成物は欠陥を生じさせ、やがてはデバイスの不良を引き起こすだろう。
広ピッチの大きい限界寸法(CD)の構造物については、単一工程または複数工程のIBEレシピで十分だろう。しかし、小さいCDまたは100nm未満の狭ピッチについては、IBEでパターニングすることは難しい。基本的な制限は、マスクによって遮断されるイオン入射である。この制限は、MRAM積層の効果的なエッチングおよびトリミングを妨げる。
前記を本開示の目的に従って実現するために、金属含有材料をエッチングするための方法が提供される。金属含有材料は、ハロゲン含有流体またはハロゲン含有プラズマに曝露されて、少なくともいくらかの金属含有材料が金属ハロゲン化物材料に変換される。金属ハロゲン化物材料は、配位子含有流体または配位子含有プラズマに曝露され、少なくともいくらかの金属ハロゲン化物材料が金属ハロゲン化物配位子錯体に形成される。少なくともいくらかの金属ハロゲン化物配位子錯体は蒸発される。
別の実施形態では、金属含有材料をエッチングするための方法が提供される。金属含有材料は、リンおよび塩素を含むエッチング流体またはエッチングプラズマに曝露されて、金属が金属塩化リン配位子錯体の少なくとも1つの複合体に形成される。少なくともいくらかの金属塩化リン配位子錯体は蒸発される。
本開示のこれらの特徴および他の特徴は、次の図と併せて以下の発明を実施するための形態でより詳しく説明される。
本開示は、添付の図面の図において限定目的ではなく例示目的で説明され、類似の参照番号は同様の要素を表す。
実施形態の高レベルフローチャート。
実施形態により処理された積層の概略断面図。 実施形態により処理された積層の概略断面図。 実施形態により処理された積層の概略断面図。 実施形態により処理された積層の概略断面図。
金属含有層中の金属を金属ハロゲン化物に変換する工程のより詳しいフローチャート。
金属ハロゲン化物を金属ハロゲン化物配位子錯体に変換する工程のより詳しいフローチャート。
原子層エッチングのフローチャート。
別の実施形態で処理された積層の概略断面図。 別の実施形態で処理された積層の概略断面図。 別の実施形態で処理された積層の概略断面図。 別の実施形態で処理された積層の概略断面図。
プラズマ処理チャンバ内の金属残留物をエッチングするために金属エッチングプロセスが用いられた場合の高レベルフローチャート。
実施形態で用いられうるプラズマ処理チャンバの概略図。
実施形態の実施において用いられうるコンピュータシステムの概略図。
ここで本開示は、添付の図面に示されたそのいくつかの好ましい実施形態を参照して詳しく説明される。以下の説明では、本開示の十分な理解を提供するためにいくつかの特定の詳細が記載される。しかし、当業者には、本開示がこれらの特定の詳細の一部または全部なしで実施されてよいことが明らかだろう。他の例では、本開示を必要以上に分かりにくくしないように、周知のプロセス工程および/または構成は詳細には説明されていない。
半導体ウエハの処理中に、フィーチャは金属含有層を通してエッチングされてよい。磁気抵抗メモリ(MRAM)の形成では、複数の薄い金属含有層または金属含有膜が連続してエッチングされて、磁気トンネル接合積層が形成されてよい。
磁気トンネル接合(MTJ)は、2つの磁性材料の間の薄い誘電体バリア層からなる。電子は、量子トンネル効果プロセスによってバリアを貫通する。これは、スピン移行トルクを用いる磁気式メモリの基礎として機能できる。
スピン移行トルクは、MTJにおける磁気層の配向がスピン偏極電流を用いて変更できる効果である。電荷担体(例えば、電子)は、スピンとして知られる特性を有する。スピンは、担体に本来備わっている少量の角運動量である。電流は、一般に非偏極である(50%がスピンアップ電子、50%がスピンダウン電子)。厚い磁気層(通常、「固定層」と呼ばれる)を通して電流を流すことにより、いずれかのスピンのより多くの電子を伴うスピン偏極電流が生成できる。このスピン偏極電流が第2の薄い磁気層(「自由層」)に向けられた場合は、角運動量はこの層に伝播し、その配向が変更される。この効果は、振動を励起する、または磁石の配向を反転させるために用いることができる。
スピン移行トルクは、磁気抵抗メモリ中の能動素子を反転させるのに用いることができる。スピン注入磁化反転型磁気メモリ(STT-RAMまたはSTT-MRAM)は、従来のMRAMに対して低電力消費および優れた拡張性という利点を有する。MRAMは、能動素子を反転させるために磁場を用いる。
STT-RAMデバイスのパターニングは、反応性イオンエッチングに続くイオンビームエッチング(IBE)、または完全不活性ガス角IBE法のいずれかによって実施されてきた。反応性イオンエッチング(RIE)プロセスは、一般に、テーパ状プロファイルおよびエッチング副生成物の大量の側壁再堆積をもたらす。また、酸化マグネシウム(MgO)層への化学的損傷は、RIEをMRAMパターニング向けプロセスのみに限定する。
IBE法は、反応種によって生じるMTJの損傷を最小限にしながらのMRAMのパターン転写のために開発された。一般的な手法は、まずIBEを実施してMTJを成形し、フッティングを最小限にし、斜入射でIBEを提供することにより側壁洗浄を提供して、初期段階からの再堆積を除去することである。IBEは不活性イオンのスパッタリングに依存するため、パターン転写中に側壁再堆積が存在する。IBEおよび酸化のサイクルは、一般に短絡経路を除去し、MgOトンネルバリアで停止して、スピン移行のための汚れのない連続自由層を保護するために実施される。
MRAM積層をプラズマドライエッチングする方法は、Tanらによる、「Dry Plasma Etch Method to Pattern MRAM Stack」と題した2017年10月31日発行の米国特許第9,806,252号に記載されており、これは全ての目的のために参照により援用される。イオンビームエッチングを提供するための方法は、Singhらによる、「Ion Beam Etching System」と題した2016年2月9日発行の米国特許第9,257,295号に記載されており、これは全ての目的のために参照により援用される。
広ピッチの大きい限界寸法(CD)の構造物については、単一工程または複数工程のIBEレシピで十分だろう。しかし、小さいCDまたは100nm未満の狭ピッチについては、IBEでパターニングすることは難しい。基本的な制限は、マスクによって遮断されるイオン入射である。この制限は、MRAM積層の効果的なエッチングおよびトリミングを妨げる。
理解を容易にするために、図1は、一実施形態において金属含有層をエッチングするために用いられるプロセスを示す高レベルフローチャートである。様々な実施形態は、これよりも多いまたは少ない工程を有してよい。また、様々な実施形態では、工程は異なる順序で、または同時に実施されてよい。金属含有層中の金属は、金属ハロゲン化物に形成される(工程104)。金属は、あらゆる可能な積層におけるあらゆる可能な金属であってよい。一実施形態では、金属含有層はMRAM積層の一部である。図2Aは、図1に示すプロセスを用いて処理できる例示的な積層200の概略断面図である。積層200は、シリコンまたは酸化シリコン(Si/SiO2)層204を備えて基板上にある。第1のタンタル(Ta)層208はSi/SiO2層204の上にある。プラチナ(Pt)層212は第1のTa層208の上にある。コバルト・プラチナ合金(CoPt)層216はPt層212の上にある。酸化マグネシウム(MgO)層220はCoPt層216の上にある。コバルト・鉄・ホウ素(CoFeB)層224はMgO層220の上にある。第2のTa層228はCoFeB層224の上にある。ルテニウム(Ru)層232は第2のTa層228の上にある。パターン化マスクは積層200の上に形成される。本実施形態では、パターン化マスクは、Ru層244の下のSiO2層240の下に窒化チタン層236を含む。本実施形態では、必要に応じて、金属含有層のエッチング前にRu層244の開口エッチングが提供される。Ru層244の開口エッチングは、酸素含有プラズマを用いて提供される。また、MRAM積層200のRu層232は、従来の酸素エッチングプロセスを用いてエッチングされる。
図3は、金属含有層中の金属を金属ハロゲン化物に形成する工程(工程104)の例示的な詳細を示すフローチャートである。様々な実施形態では、金属含有層中の金属を金属ハロゲン化物に形成する工程(工程104)は、例えば、図3に対して工程を加えるもしくは省略する、または、工程を異なる順序でもしくは同時に実施することにより、図3に示すプロセスとは異なって実施されてよい。ハロゲン含有ガスが提供される(工程304)。本実施形態では、ハロゲン含有ガスは塩素ガス(Cl2)である。一実施形態では、Cl2ガス流は10sccm~500sccmの範囲内であってよい。他の実施形態では、ハロゲン含有ガスは、三フッ化窒素(NF3)、臭化水素(HBr)、三塩化ホウ素(BCl3)、臭素(Br2)、六フッ化硫黄(SF6)、および三塩化リン(PCl3)のうちの少なくとも1つを含んでよい。ハロゲン含有ガスは、ハロゲン含有プラズマに変換される(工程308)。いくつかの例示的条件として、プラズマは約100W(ワット)~900Wのプラズマ電力を用いて生成されてよい。この動作中の温度は、約60℃~約200℃であってよい。この動作中のチャンバ圧は、約1ミリトル(mTorr)~約500mTorrであってよい。
積層200は、ハロゲン含有プラズマに曝露される。本実施形態では、塩素含有プラズマが第2のTa層228をエッチングできる。第2のTa層228がエッチングされたときは、CoFeB層224の一部が塩素含有プラズマに曝露される。塩素含有プラズマはCoFeB層224をエッチングできないが、数式:M+xCl→MClxによってコバルトおよび鉄と反応して塩素を形成する(Mは金属、xは整数)。
表1は、いくつかの実施形態において形成されうる金属ハロゲン化物の例を示す。本実施形態では、形成されうる金属ハロゲン化物は、塩化鉄(II)(FeCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)、および塩化コバルト(II)(CoCl2)である。表1における金属ハロゲン化物の融点は、304℃~1170℃である。これらの融点は、本実施形態では処理温度よりも高い。積層200を多くのこれらの融点温度に曝すことは望ましくないだろう。図2Bは、塩素含有プラズマが第2のTa層228の一部をエッチングし、CoFeB層224の一部を塩化コバルトおよび塩化鉄に形成して、塩化コバルトおよび塩化鉄領域252を提供した後の例示的な積層200の概略断面図である。塩化コバルトおよび塩化鉄領域252は、陰影を付けて示されている。
Figure 2024504929000002
金属ハロゲン化物の形成後、金属ハロゲン化物材料は配位子含有プラズマに曝露され、少なくともいくらかの金属ハロゲン化物が金属ハロゲン化物配位子錯体に形成される(工程108)。図4は、金属ハロゲン化物を金属ハロゲン化物配位子錯体に形成する工程(工程108)の例示的な詳細を示すフローチャートである。金属ハロゲン化物を金属ハロゲン化物配位子錯体に形成する工程(工程108)は、例えば、図4に対して工程を追加もしくは省略する、または、工程を異なる順序でもしくは同時に実施することにより、異なるように実施されてよい。配位子含有流体が提供される(工程404)。本実施形態では、配位子含有流体は水(H2O)蒸気である。一実施形態では、水蒸気流は10sccm~500sccmの範囲内であってよい。他の実施形態では、配位子含有流体は、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、水酸化物(OH)、およびアンモニア(NH3)のうちの少なくとも1つを含んでよい。配位子含有流体は、気体または液体であってよい。液体は蒸気であってよい。配位子含有流体は、配位子含有プラズマに変換される(工程408)。いくつかの例示的な条件として、プラズマは約100W~900Wのプラズマ電力を用いて生成されてよい。この動作中の温度は、約60℃~約200℃であってよい。この動作中のチャンバ圧は、約1mTorr~約500mTorrであってよい。
積層200は、配位子含有プラズマに曝露される。配位子含有プラズマは、数式:MClx+yH2O→MClx・yH2Oによって金属ハロゲン化物を金属ハロゲン化物配位子錯体に形成する(yは整数)。他の実施形態では、金属ハロゲン化物配位子錯体は、配位子含有蒸気をプラズマに変換することなく形成される。
本実施形態では、形成されうる金属ハロゲン化物配位子錯体は、融点が約37℃の塩化鉄(III)六水和物(FeCl3・6H2O)、および、融点が約-70℃のテトラカルボニル鉄水素化物(FeH2(CO)4)である。金属ハロゲン化物配位子錯体の融点または蒸発温度は、本実施形態では処理温度未満である。金属ハロゲン化物配位子錯体の融点よりも高い処理温度、および、約1ミリトル(mTorr)~約500mTorrの圧力を提供することは、液体金属ハロゲン化物配位子錯体の蒸発(工程112)をもたらす。いくつかの実施形態では、圧力は1mTorr~50mTorrの範囲で提供される。図2Cは、金属ハロゲン化物を蒸発される金属ハロゲン化物配位子錯体に変換し、CoFeB層224の一部のエッチングがもたらされた後の例示的な積層200の概略断面図である。
一実施形態では、金属含有材料をハロゲン含有プラズマに曝露することによって金属ハロゲン化物を形成する工程(工程104)、金属ハロゲン化物を配位子含有プラズマに曝露することによって金属ハロゲン化物配位子錯体を形成する工程(工程108)、および、金属ハロゲン化物配位子錯体を蒸発させる工程(工程112)は、連続する単一工程のエッチングプロセスにおいて同時に提供される。別の実施形態では、金属含有材料をハロゲン含有プラズマに曝露することによって金属ハロゲン化物を形成する工程(工程104)、および、金属ハロゲン化物を配位子含有プラズマに曝露することによって金属ハロゲン化物配位子錯体を形成する工程(工程108)は、連続しておよび/または周期的に原子層エッチング(ALE)プロセスを提供する際に実施される。図5は、原子層エッチング504のフローチャートである。様々な実施形態は、これよりも多くのまたは少ない工程を有してよい。また、工程は異なる順序で、または同時に実施されてよい。本実施形態では、各原子層エッチングサイクルは、金属ハロゲン化物形成工程(工程508)および金属ハロゲン化物配位子錯体形成工程(工程512)を含む。本実施形態では、基板は、金属ハロゲン化物配位子錯体が金属ハロゲン化物配位子錯体形成工程(工程512)中に蒸発するように、120℃よりも高い温度に加熱される。他の実施形態では、基板は約100℃よりも高い温度に加熱される。そのような原子層エッチングは、単一工程プロセスよりも低速だが、より制御された共形のエッチングプロセスを提供できる。
金属含有材料をハロゲン含有プラズマに曝露することによって金属ハロゲン化物を形成する工程(工程104)、金属ハロゲン化物を配位子含有プラズマに曝露することによって金属ハロゲン化物配位子錯体を形成する工程(工程108)、および、金属ハロゲン化物配位子錯体を蒸発させる工程(工程112)が、連続する単一工程エッチングプロセスが提供されるのと同時に提供される単一工程としてエッチングが実施された場合は、一定時間後に積層200がエッチングされる。エッチングが、各サイクルが金属ハロゲン化物形成工程(工程508)および金属ハロゲン化物配位子錯体形成工程(工程512)を含む複数のサイクルを連続して提供する原子層エッチングである場合は、サイクルは積層200がエッチングされるまで繰り返される。しかし、第1のTa層208または第2のTa層228をエッチングするために、金属ハロゲン化物を金属ハロゲン化物配位子錯体に変換することなく金属ハロゲン化物を形成する単一工程が提供されてよい。これは、処理温度よりも低い沸点を有するタンタルハロゲン化物があるためである。その結果、タンタルハロゲン化物は、タンタルハロゲン化物をタンタルハロゲン化物配位子錯体に形成することなく蒸発してよい。
本実施形態では、エッチングは、ハードマスク下の積層200の方向性パターンエッチングを提供するために用いられる。積層200の側壁は、イオンビームエッチングを用いるエッチングよりもテーパ状が少なくてよい。イオンビームエッチングでは、イオンビームは非垂直方向に提供される。非垂直方向のイオンビームエッチングは、結果としてテーパ状側壁の積層を生じさせる。これらの実施形態では、積層200はMRAM積層である。しかし、本明細書に記載の様々なプロセスは、他の種類のデバイス、特に磁性材料を含む積層構造のデバイスをエッチングするのに用いることもできる。例は、コバルトまたはルテニウムの相互接続の形成を含んでよいが、これに限定されない。
別の実施形態では、等方性エッチングが提供される。理解を容易にするために、図6Aは実施形態で用いられる積層600の概略断面図である。積層600は、ハードマスク612の下の金属含有層608の下に基板604を含む。この例では、基板はシリコンまたは酸化シリコンである(Si/SiO2)。本実施形態では、金属含有層608はコバルト(Co)であり、ハードマスク612はルテニウム(Ru)である。本実施形態では、ALEプロセスが用いられる。本実施形態では、いくらかのCoが金属ハロゲン化物に変換される(工程104)。本実施形態では、積層600はBr2ガスから形成されたプラズマに曝露される。プラズマはコバルトと反応して、数式:Co+Br2→CoBr2によって金属ハロゲン化物が形成される。図6Bは、CoBr2の金属ハロゲン化物層616を形成するために積層600がプラズマに曝露された後の積層600の概略図である。
積層600のハロゲンプラズマへの曝露が停止した後に、積層600は配位子含有プラズマに曝露されて、金属ハロゲン化物配位子錯体が形成される(工程108)。本実施形態では、金属ハロゲン化物は、例示的な数式:CoBr2+yH2O→CoBr2・yH2Oによって金属ハロゲン化水素化物に形成される。金属ハロゲン化物配位子錯体が蒸発される(工程112)。図6Cは、蒸発する金属ハロゲン化物配位子錯体層を形成するために積層600がプラズマに曝露された後の積層600の概略図である。金属含有層608は、部分的に水平または横方向にエッチングされる。
原子層エッチングプロセスは、金属含有層608が所望の量エッチングされるまで1サイクル以上繰り返されてよい。図6Dは、金属含有層608の完全横方向エッチングを提供する複数の原子層エッチングサイクル後の積層600の概略図である。金属含有層608の制御された横方向エッチングは、金属含有層608の制御された薄化を可能にする。原子層エッチングプロセスを用いることで、アスペクト比依存および深さに対するエッチングのばらつきが低減される。ハロゲンおよびArスパッタリングを循環させるALEはハロゲン曝露を最小限にするため、原子層エッチングは化学的損傷も低減する。MRAM積層にとってMgO層の損傷を最小限にすることは、MRAM積層の電気特性の劣化を回避するために重要である。
別の実施形態は、プラズマ処理チャンバ内の金属残留物を洗浄するために用いられてよい。理解を容易にするために、図7は、プラズマ処理チャンバにおいて金属残留物をエッチングするために金属エッチングプロセスが用いられる場合の高レベルフローチャートである。様々な実施形態は、これよりも多くのまたは少ない工程を有してよい。また、工程は異なる順序で、または同時に実施されてよい。本実施形態では、積層を有する処理ウエハがプラズマ処理チャンバに設置される(工程704)。ウエハおよび積層は、図2Aに示した積層200であってよい、または、別の金属含有積層であってよい。積層が処理される(工程708)。例えば、積層は1つ以上のプロセスが施されてよい。積層は、イオンビームエッチング、または、プラズマ処理チャンバの内部に金属含有残留物を堆積させる別のエッチングが施されてよい。堆積プロセスは、金属含有残留物を形成してもよい。積層がプラズマ処理チャンバから除去される(工程712)。
プラズマ処理チャンバ内の基板支持体の上にカバーが設置される(工程716)。カバーはウエハであってよい。いくつかの実施形態では、基板支持体の上にカバーは設置されない。プラズマプロセスの内部から金属残留物が除去される(工程720)。本実施形態では、残留物の除去は、1回の連続プロセスにおいて、金属含有残留物の金属含有材料をハロゲン含有プラズマに曝露して、金属含有残留物の少なくともいくらかの金属含有材料を金属ハロゲン化物に変換する工程(工程104)、金属ハロゲン化物材料を配位子含有プラズマに曝露して、少なくともいくらかの金属ハロゲン化物を金属ハロゲン化物配位子錯体に変換する工程(工程108)、および、少なくともいくらかの金属ハロゲン化物配位子錯体を蒸発させる工程(工程112)を同時に行うことにより実施される。プロセスは、様々な種類の金属を除去する。金属含有残留物の金属除去の前後に、さらなるチャンバ洗浄プロセスが用いられてよい。カバーが除去される(工程724)。次に、別の積層を処理するかどうかの決定がなされる(工程728)。別の積層が処理される場合は、プロセスはプラズマ処理チャンバ内に積層を設置する工程(工程704)に戻る。
本実施形態は、イオンビームを必要とすることなくプラズマに曝露された多くの異なる金属残留物を除去できる。その結果、本実施形態は、プラズマ処理チャンバの全てのプラズマ対向面から多くの異なる金属残留物を除去できる。実施形態は、Fe、Ni、Cr、In、Pt、Pd、Ta、Ti、Mg、W、Mo、Hf、Al、およびCoの残留物を除去するために単一洗浄工程を用いることができる。その結果、異なる残留物が迅速に除去できる。いくつかの実施形態では、Ru含有残留物を除去するために、酸素含有プラズマを提供する別の工程が提供されてよい。また、本実施形態は、洗浄プラズマに曝露された全ての表面から金属残留物を除去できる。イオンビーム洗浄では、イオンビームが衝突する表面のみが洗浄される。
様々な実施形態では、金属エッチングは、マスク下の垂直パターンエッチング、水平エッチングまたは等方性エッチング、およびチャンバ洗浄に加えて、他の用途で用いられてよい。例えば、金属堆積がパターンを埋め、過積層を形成するときは、過積層を除去するためにリセスエッチングが必要であり、エッチバックが用いられてパターンがエッチバックされる。
様々な実施形態では、他の金属含有残留物がエッチングされてよい。様々な実施形態で用いられるそのような反応の例は、ハロゲンが金属または金属酸化物と結合して金属ハロゲン化物が形成される(工程104)第1の反応を提供する。例示的な数式は、M+xCl→MClx(1)である。F、Br、およびIなどの他のハロゲンは、塩素(Cl)の代わりに用いられてよい。金属ハロゲン化物は、金属ハロゲン化物配位子錯体に形成される(工程108)。いくつかの実施形態では、金属ハロゲン化物は、数式:MClx+yH2O→MClxyH2O(2)によって、金属ハロゲン化水素化物の副生成物である金属ハロゲン化物配位子錯体に形成される。いくつかの実施形態では、金属ハロゲン化物は、数式:MClx+yCo+xH→MHxyCO+xCl(2)によって、揮発性金属ハロゲン化物カルボニルの副生成物である金属ハロゲン化物配位子錯体に形成される。そのような実施形態では、水素は部分的にCOに置換される。次に、金属ハロゲン化物配位子錯体は蒸発される(工程112)。いくつかの実施形態では、金属ハロゲン化物カルボニルの揮発性副生成物の形成を促進するために、二酸化炭素または一酸化炭素を含む配位子含有流体にアンモニアが加えられる。アンモニアは、より多くのCOラジカルを生成するのに役立つ。
他の実施形態では、リン(P)含有配位子が用いられてよい。一実施形態では、金属は数式:M+xF→MFxによるフッ素を用いて金属ハロゲン化物に形成される(工程104)。金属ハロゲン化物は、金属ハロゲン化物配位子錯体に形成される(工程108)。この例では、配位子は、数式:MFx+yPCl3→MClx(PF3yによるリンを含む。次に、金属ハロゲン化物配位子錯体は蒸発される(工程112)。いくつかの実施形態では、金属Mはルテニウムであってよい。
五塩化リン(PCl5)は、比較的安定した揮発性錯体の遷移金属を形成する。PCl5は、一酸化炭素(CO)のように、三塩化リン(PF3)よりもわずかに少ない範囲で、多くの低原子価後期遷移金属化合物を安定させることができる強力なパイバックボンディング特性を示す。PCl5は、室温では沸点が166℃の揮発性液体である。PCl5は、約160℃で昇華する揮発性固体である。いずれも純粋蒸気として、または不活性キャリアガス流に混入して供給できる。PCl5は、金属表面と直接反応して(プラズマ活性化を伴って、または伴わずに)、揮発性金属塩化リン配位子錯体がM(PCl3)xCl2錯体の形で生成される(Mは金属、xは1~6の1および6を含んだ整数)。そのため金属層は、金属を金属ハロゲン化物に変換するために、PCl5流体(液体もしくは気体)またはPCl5から形成されたプラズマのいずれかに曝露されてよい。いくつかの実施形態では、金属Mはルテニウムであってよい。同様に、後期遷移金属はプラズマ活性化によりPCl3と反応して、揮発性副生成物が形成できる(すなわち、Ni+PCl3→Ni(PCl34)。
別の実施形態では、ALEプロセスは、金属を金属フッ化物である金属ハロゲン化物に形成する第1の工程(工程104)を有する。ハロゲン含有ガスの一例は、三フッ化窒素(NF3)だろう。ALEプロセスの第1の工程の数式は、工程1:M(エッチングされる金属)+NF3(直接プラズマまたは遠隔プラズマの活性化)→MFxである。本実施形態におけるALEプロセスの第2の工程では、配位子含有流体はPCl3を含む。リンはフッ素に対して高親和性を有し、PCl3は多くの金属フッ化物と反応して、PF3ガスおよび対応する金属塩化物が生成される。PF3(または、PF3-xClx(xは1もしくは2))はさらに安定した揮発性金属錯体の形成を促進するため、これにより工程2:MFx+PCl3→MClx(PF3y(揮発性エッチング副生成物)によって例示される原子層エッチング(ALE)シーケンスが可能になる。
様々な実施形態では、積層200はMRAMの積層であってよい。様々な実施形態では、積層200は2つの磁性材料の間の薄い誘電体バリア層からなる磁気トンネル接合(MTJ)であってよい。様々な実施形態では、積層200は少なくとも1つの金属含有層を含む。金属含有層は、Cr、Mo、Ir、Ti、Ru、Mn、Ni、Pd、Ta、Co、Fe、Mg、およびPtの少なくとも1つを含んでよい。一例では、積層は少なくとも1つのMgO層を含む。他の積層は、第1列、第2列、および第3列の他の遷移金属(例えば、IV族、V族、およびVI族の遷移金属)を有してよい(Cuなどの金属を含む)。
一実施形態で用いられうる処理チャンバの実施形態を提供するため、図8は、プラズマ処理プロセスに用いられうるプラズマ処理チャンバシステム800の例を概略的に示す。プラズマ処理チャンバシステム800は、その内部にプラズマ処理閉じ込めチャンバ804を有するプラズマリアクタ802を備える。プラズマ電源806は、プラズマ整合ネットワーク808によって調整され、誘電体誘導電力窓812付近に位置するトランス結合プラズマ(TCP)コイル810に電力を供給して誘導結合電力を提供することにより、プラズマ処理閉じ込めチャンバ804においてプラズマ814を発生させる。ピナクル872(ピナクルは登録商標)は、プラズマ処理閉じ込めチャンバ804のチャンバ壁876から誘電体誘導電力窓812に延び、ピナクルリングを形成する。ピナクル872は、ピナクル872とチャンバ壁876との内角およびピナクル872と誘電体誘導電力窓812との内角が、各々90°よりも大きく180°よりも小さくなるように、チャンバ壁876および誘電体誘導電力窓812に対して角度が付いている。ピナクル872は、図のように、プラズマ処理閉じ込めチャンバ804の上部付近に角度付きリングを提供する。
TCPコイル(上部電源)810は、プラズマ処理閉じ込めチャンバ804内の均一な拡散プロファイルを生成するように構成されてよい。例えば、TCPコイル810は、プラズマ814においてトロイダル型電力分配を生成するように構成されてよい。誘電体誘導電力窓812は、TCPコイル810からプラズマ処理閉じ込めチャンバ804へのエネルギの通過を可能にしながら、TCPコイル810をプラズマ処理閉じ込めチャンバ804から分離するように設けられる。TCPコイル810は、プラズマ処理閉じ込めチャンバ804に高周波(RF)電力を提供するための電極として機能する。ウエハバイアス電圧電源816は、バイアス整合ネットワーク818によって調整され、基板866上のバイアス電圧を設定するために電極820に電力を供給する。基板866は、電極が基板支持体として機能するように電極820に支持される。制御装置824は、プラズマ電源806およびウエハバイアス電圧電源816を制御する。
プラズマ電源806およびウエハバイアス電圧電源816は、特定の無線周波数(例えば、13.56メガヘルツ(MHz)、27MHz、2MHz、60MHz、400キロヘルツ(kHz)、2.54ギガヘルツ(GHz)、またはこれらの組み合わせ)で動作するように構成されてよい。プラズマ電源806およびウエハバイアス電圧電源816は、所望のプロセス性能を実現するために、一定範囲の電力を供給するよう適切にサイズ決めされてよい。例えば一実施形態では、プラズマ電源806は50~5000ワットの電力を供給してよく、ウエハバイアス電圧電源816は20~2000Vのバイアス電圧を供給してよい。また、TCPコイル810および/または電極820は、2つ以上のサブコイルまたは補助電極からなってよい。サブコイルまたは補助電極は、単一電源または複数電源によって給電されてよい。
図8に示すように、プラズマ処理チャンバシステム800は、ガス源/ガス供給機構830をさらに備える。ガス源830は、ガスインジェクタ840などのガス入口部を通じてプラズマ処理閉じ込めチャンバ804と流体連通する。ガスインジェクタ840は、プラズマ処理閉じ込めチャンバ804の任意の好都合な位置に設置されてよく、ガスを注入するための任意の形態を取ってよい。しかし、ガス入口部は、「調整可能な」ガス注入形状を形成するように構成されることが好ましい。調整可能なガス注入形状により、プラズマ処理閉じ込めチャンバ804の複数ゾーンへのそれぞれのガス流が独立して調節できる。ガスインジェクタは、誘電体誘導電力窓812に取り付けられることがより好ましい。ガスインジェクタは、電力窓の上もしくは内部に取り付けられてよい、または電力窓の一部を形成してよい。処理ガスおよび副生成物は、圧力制御弁842およびポンプ844によってプラズマ処理閉じ込めチャンバ804から除去される。圧力制御弁842およびポンプ844は、プラズマ処理閉じ込めチャンバ804内で特定の圧力を維持するようにも機能する。圧力制御弁842は、処理の間、1トル未満の圧力を維持できる。エッジリング860は、基板866の周囲に設置される。ガス源/ガス供給機構830は、制御装置824によって制御される。例えば、実施形態を実施するために、カリフォルニア州フレモントのラム・リサーチ・コーポレーションによって製造されたKiyo(登録商標)ツールが用いられてよい。
図9は、コンピュータシステム900を示す高レベルブロック図である。コンピュータシステム900は、実施形態で用いられる制御装置824を実装するのに適している。コンピュータシステム900は、集積回路、プリント回路基板、および小型ハンドヘルドデバイスから大型のスーパーコンピュータに至るまでの、多くの物理的形態を有してよい。コンピュータシステム900は1つ以上のプロセッサ902を備え、さらに、電子表示装置904(画像、文章、および他のデータの表示用)、メインメモリ906(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、記憶装置908(例えば、ハードディスクドライブ)、リムーバブル記憶装置910(例えば、光ディスクドライブ)、ユーザインタフェース装置912(例えば、キーボード、タッチ画面、キーパッド、マウス、または他のポインティング装置など)、および通信インタフェース914(例えば、無線ネットワークインタフェース)を備えてよい。通信インタフェース914は、リンクを通じてコンピュータシステム900と外部装置との間でソフトウェアおよびデータを転送できる。システムは、前記の装置/モジュールが接続される通信インフラ916(例えば、通信バス、クロスオーババー、またはネットワーク)を含んでもよい。
通信インタフェース914を通じて転送される情報は、電子信号、電磁信号、光信号、または通信インタフェース914が受信できる他の信号などの信号形態であってよく、信号を伝達し、配線またはケーブル、光ファイバ、電話線、携帯電話リンク、無線周波数リンク、および/または他の通信チャネルを用いて実装されうる通信リンクを通る信号であってよい。そのような通信インタフェース914により、1つ以上のプロセッサ902は、上記の方法工程の過程でネットワークから情報を受信できる、または、ネットワークに情報を出力できると考えられる。さらに、方法の実施形態は、プロセッサにおいて単独で実施できる、または、処理の一部を共有するリモートプロセッサと協働して、インターネットなどのネットワークを通じて実施できる。
「非一時的コンピュータ可読媒体」という用語は、一般に、メインメモリ、二次メモリ、リムーバブル記憶装置、および記憶装置(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD-ROM、および他の形態の永続メモリ)などの媒体を指すために用いられ、搬送波またはキャリア信号などの一時的対象を含むとは解釈されない。コンピュータ可読コードの例は、コンパイラによって生成されるコードなどの機械コード、および、インタプリタを用いてコンピュータによって実行される高レベルコードを含むファイルを含む。コンピュータ可読媒体は、コンピュータデータ信号によってプロセッサに送信されるコンピュータコードであってもよい。
いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、プラズマ処理チャンバシステム800に積層を搬送するためのコンピュータ可読コード、金属ハロゲン化物を形成する(工程104)ためのコンピュータ可読コード、金属ハロゲン化物配位子錯体を形成する(工程108)ためのコンピュータ可読コード、金属ハロゲン化物配位子錯体を蒸発させる(工程112)ためのコンピュータ可読コードを含んでよい。
本開示は、いくつかの好ましい実施形態の点から説明されたが、本開示の範囲に該当する変更、修正、並べ替え、および様々な代替同等物がある。本開示の方法および装置を実施する多くの別の方法があることにも注意されたい。そのため、以下に添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神およびその範囲に該当する全てのそのような変更、修正、並べ替え、および様々な代替同等物を含むと解釈されることを意図している。

Claims (20)

  1. 金属含有材料をエッチングするための方法であって、
    前記金属含有材料をハロゲン含有流体またはハロゲン含有プラズマに曝露して、前記金属含有材料の少なくともいくらかを金属ハロゲン化物材料に変換する工程と、
    前記金属ハロゲン化物材料を配位子含有流体または配位子含有プラズマに曝露する工程であって、前記金属ハロゲン化物材料の少なくともいくらかは、金属ハロゲン化物配位子錯体に形成される、工程と、
    前記金属ハロゲン化物配位子錯体の少なくともいくらかを蒸発させる工程と、
    を含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記金属ハロゲン化物材料を前記配位子含有プラズマに曝露する工程は、
    配位子含有流体を提供する工程と、
    前記配位子含有流体からプラズマを形成する工程と、
    を含む、方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    前記配位子含有流体は、H2O、CO、CO2、CH3OH、OH、NH3、PF3、およびPCl3の少なくとも1つを含む配位子含有ガスまたは配位子含有蒸気を含む、方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    前記金属含有材料を前記ハロゲン含有流体または前記ハロゲン含有プラズマに曝露する工程は、
    ハロゲン含有ガスを提供する工程と、
    前記ハロゲン含有ガスからプラズマを形成する工程と、
    を含む、方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、
    前記ハロゲン含有ガスは、NF3、Cl2、HBr、BCl3、Br2、およびSF6の少なくとも1つを含む、方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、
    前記金属含有材料を前記ハロゲン含有流体または前記ハロゲン含有プラズマに曝露する工程と、前記金属ハロゲン化物材料を前記配位子含有流体または前記配位子含有プラズマに曝露する工程とは、同時に実施される、方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    前記金属含有材料を前記ハロゲン含有流体または前記ハロゲン含有プラズマに曝露する工程と、前記金属ハロゲン化物材料を前記配位子含有流体または前記配位子含有プラズマに曝露する工程とは、複数サイクルに連続して実施される、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    前記金属含有材料は、Fe、Ni、Cr、In、Pt、Pd、Co、および別の遷移金属の少なくとも1つを含む、方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、さらに、
    前記金属ハロゲン化物配位子錯体を120℃よりも高い温度に加熱して、前記金属ハロゲン化物配位子錯体を蒸発させる工程を含む、方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、さらに、
    約1ミリトル(mTorr)~約500mTorrの圧力を提供する工程を含む、方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、
    前記金属含有材料は、処理チャンバの一部の上にある金属含有残留物である、方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、
    前記金属含有材料を前記ハロゲン含有流体または前記ハロゲン含有プラズマに曝露する工程と、前記金属ハロゲン化物材料を前記配位子含有流体または前記配位子含有プラズマに曝露する工程とは、チャンバ洗浄プロセス中に実施される、方法。
  13. 請求項1に記載の方法であって、
    前記金属含有材料を前記ハロゲン含有流体または前記ハロゲン含有プラズマに曝露する工程と、前記金属ハロゲン化物材料を前記配位子含有流体または前記配位子含有プラズマに曝露する工程とは、前記金属含有材料の等方性エッチングを提供する、方法。
  14. 請求項1に記載の方法であって、
    前記金属含有材料を前記ハロゲン含有流体または前記ハロゲン含有プラズマに曝露する工程と、前記金属ハロゲン化物材料を前記配位子含有流体または前記配位子含有プラズマに曝露する工程とは、パターンエッチングを提供する、方法。
  15. 請求項1に記載の方法によりエッチングされた磁気抵抗メモリ。
  16. 金属含有材料をエッチングするための方法であって、
    前記金属含有材料をリンおよび塩素を含むエッチング流体またはエッチングプラズマに曝露して、前記金属を金属塩化リン配位子錯体の少なくとも1つの複合体に形成する工程と、
    前記金属塩化リン配位子錯体の少なくともいくらかを蒸発させる工程と、
    を含む、方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、
    前記金属含有材料を前記エッチング流体または前記エッチングプラズマに曝露する工程は、
    エッチング流体を提供する工程と、
    前記エッチング流体をプラズマに形成する工程と、
    を含む、方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、
    前記エッチング流体は、PCl3およびPCl5の少なくともいずれかを含む、方法。
  19. 請求項17に記載の方法であって、
    前記エッチング流体はPCl5を含む、方法。
  20. 請求項16に記載の方法であって、
    前記金属塩化リン配位子錯体の前記少なくとも1つの複合体は、M(PCl3)xCl2を含み、Mは金属であり、xは1~6の1および6を含んだ整数である、方法。
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