JP2024503641A - 抗感染性二環式ペプチドリガンド - Google Patents

抗感染性二環式ペプチドリガンド Download PDF

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Abstract

本発明は、2以上のペプチドループが分子スキャフォールドへの結合点の間に内在するように該スキャフォールドに共有結合しているポリペプチドの多量体に関する。本発明は、ポリペプチド内の異なる結合部位を用いた様々な長さ及び剛性の様々な化学的リンカー及びヒンジを介するポリペプチドの多量体化も記載する。特に、本発明は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)、特に、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質S1の高親和性バインダーであるペプチドの多量体を記載する。本発明は、該ポリペプチドを含む医薬組成物、及びSARS-CoV-2の感染によって媒介される疾患もしくは障害を抑制もしくは治療する際の又はSARS-CoV-2の感染のリスクがある対象への予防を提供するための該ポリペプチドの使用も含む。【選択図】なし

Description

(発明の分野)
本発明は、2以上のペプチドループが分子スキャフォールドへの結合点の間に内在するように該スキャフォールドに共有結合しているポリペプチドの多量体に関する。本発明は、ポリペプチド内の異なる結合部位を用いた様々な長さ及び剛性の様々な化学的リンカー及びヒンジを介するポリペプチドの多量体化も記載する。特に、本発明は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)、特に、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質S1の高親和性バインダーであるペプチドの多量体を記載する。本発明は、該ポリペプチドを含む医薬組成物、及びSARS-CoV-2の感染によって媒介される疾患もしくは障害を抑制もしくは治療する際の又はSARS-CoV-2の感染のリスクがある対象への予防を提供するための該ポリペプチドの使用も含む。
(発明の背景)
コロナウイルス疾患2019(COVID-19)は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)によって引き起こされる感染症である。この疾患は、2019年12月に中国湖北省の省都である武漢で最初に確認され、世界的に広がってパンデミックを引き起こした。一般的な症状としては、発熱、咳、及び息切れが挙げられる。他の症状としては、疲労、筋肉痛、下痢、咽頭痛、嗅覚喪失、及び腹痛を挙げることができる。曝露から症状の発症までの時間は、通常、約5日であるが、2~14日の範囲に及ぶ場合もある。症例の大半は、軽症に終わるが、一部は、ウイルス性肺炎及び多臓器不全に進行する。2021年1月6日現在、8,600万件を超える症例が全世界で報告されており、180万件を超える死亡をもたらしている。
このウイルスは、主に、濃厚接触時に、多くの場合、咳、くしゃみ、又は会話によって生じる飛沫を介して人々の間に広がる。これらの飛沫は、息を吐く時に生じるが、通常、長距離にわたって感染性があるのではなく、地面又は表面に落下する。汚染された表面に触れてから自分の顔に触れることにより感染する人もいる。ウイルスは、表面で最大72時間生存することができる。症状の発症後、最初の3日間が最も伝染性が高いが、症状が現れる前及び疾患の後期にも伝播の可能性がある。
現在、COVID-19のためのワクチン又は特定の抗ウイルス治療はない。管理には、症状の治療、支持ケア、隔離、及び実験的方策が含まれる。
世界保健機関(WHO)は、2020年1月30日に2019年~2020年のコロナウイルスの大流行を国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)であると宣言し、2020年3月11日にパンデミックであると宣言した。この疾患の国内伝染は、6つ全てのWHO領域にわたる多くの国々で記録されている。
それゆえ、SARS-CoV-2、例えば、COVID-19の感染に関連する症状を回避又は改善することを目的とした効果的な予防的及び/又は治療的処置を提供することに対する高い必要性が存在する。
(発明の概要)
本発明の第一の態様によれば、その各々が、少なくとも2つのループ配列によって隔てられた少なくとも3つの反応基を含むポリペプチド、及び分子スキャフォールドであって、少なくとも2つのポリペプチドループが該分子スキャフォールド上に形成されるように該ポリペプチドの反応基と共有結合を形成する分子スキャフォールドを含む、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に特異的なペプチドリガンドを含む、少なくとも2つの異なる二環式ペプチドリガンドを含む多量体結合複合体が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、本明細書で定義される多量体結合複合体を1以上の医薬として許容し得る賦形剤との組合せで含む、医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、SARS-CoV-2の感染によって媒介される疾患もしくは障害を抑制もしくは治療する際に又はSARS-CoV-2の感染のリスクがある対象に予防を提供するために使用するための本明細書で定義される多量体結合複合体が提供される。
(図面の簡単な説明)
図1: BCY18656によるハムスターのインビボSARS-CoV-2投与試験
(発明の詳細な説明)
本発明の第一の態様によれば、その各々が、少なくとも2つのループ配列によって隔てられた少なくとも3つの反応基を含むポリペプチド、及び分子スキャフォールドであって、少なくとも2つのポリペプチドループが該分子スキャフォールド上に形成されるように該ポリペプチドの反応基と共有結合を形成する分子スキャフォールドを含む、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に特異的なペプチドリガンドを含む、少なくとも2つの異なる二環式ペプチドリガンドを含む多量体結合複合体が提供される。
本発明は、幅広い効力及び有効性を伴って、SARS-CoV-2に結合し、それを活性化する該二環式ペプチド内の異なる結合部位を用いた様々な長さ及び剛性の様々な化学的リンカー及びヒンジを有する一連の多量体化二環式ペプチドを記載している。
本発明の概念は、多重配置(多量体)二環式ペプチドが、単一の二環式ペプチドを含有する対応する単量体結合複合体と比較して、該多量体結合複合体の結果として生じる性質によって相乗的な利益をもたらすという認識であることが当業者によって理解されるであろう。例えば、本発明の多量体結合複合体は、通常、その単量体対応物よりも大きいレベルの結結合強度又は結合力(本明細書においては、Kd値によって測定される)を有する。さらに、本発明の多量体結合複合体は、腎臓によって排除される程度に十分に小さいように設計される。
理論によって束縛されるものではないが、多量体化二環式ペプチドは、SARS-CoV-2内の複数の標的をヘテロ架橋することにより、受容体を活性化することができると考えられる。したがって、多量体結合複合体は、少なくとも2つの異なる二環式ペプチドリガンドを含む。「異なる」により、異なるアミノ酸配列を有する二環式ペプチドを意味する。この実施態様において、多量体結合複合体内の異なる二環式ペプチドリガンドは、SARS-CoV-2上の異なるエピトープに結合し-それゆえ、結果として生じる標的結合複合体は、バイパラトピックのもの(多量体複合体が2つの異なる二環式ペプチドを含む場合)、トリパラトピックのもの(多量体複合体が3つの異なる二環式ペプチドを含む場合)、又はテトラパラトピックのもの(多量体複合体が4つの異なる二環式ペプチドを含む場合)などを生成する。
理論によって束縛されるものではないが、多量体化二環式ペプチドは、異なる標的、例えば、SARS-CoV-2上の異なる標的受容体をヘテロ架橋することにより、受容体を活性化することができると考えられる。したがって、一実施態様において、該二環式ペプチドリガンドは、SARS-CoV-2上の異なる標的に特異的である。この実施態様において、多量体結合複合体は、少なくとも2つの異なる二環式ペプチドリガンド(すなわち、異なるアミノ酸配列を有する二環式ペプチドリガンド)を含むことが理解されるであろう。この実施態様において、多量体結合複合体内の二環式ペプチドの各々は、SARS-CoV-2上の異なるエピトープに結合し-それゆえ、結果として生じる標的結合複合体は、二重特異性多量体結合複合体(多量体複合体が2つの異なる二環式ペプチドを含む場合)、三重特異性多量体結合複合体(多量体複合体が3つの異なる二環式ペプチドを含む場合)、又は四重特異性多量体結合複合体(多量体複合体が4つの異なる二環式ペプチドを含む場合)などを生成する。
本発明の多量体結合複合体は、SARS-CoV-2上の様々な異なる標的、例えば、受容体に結合することができるように設計することができることが理解されるであろう。
本発明の多量体結合複合体内の二環式ペプチドは、いくつかの異なる選択肢によって会合させることができる。例えば、その各々が二環式ペプチドを含有する該ヒンジ又は分岐点から放射状に伸びているスペーサー又はアーム要素を有する中心のヒンジ又は分岐部分が存在していてもよい。或いは、円形の支持部材が内部に又は外部に突き出ているいくつかのペプチドを保持し得ることを想定することができる。
一実施態様において、各々の二環式ペプチドリガンドは、スペーサー基によって中心のヒンジ部分に接続されている。
スペーサー基は線状であり、かつ単一の二環式ペプチドを中心のヒンジ部分と接続させることができることが理解されるであろう。したがって、一実施態様において、多量体結合複合体は、式(I)の化合物:
Figure 2024503641000001
(式中、CHMは、中心のヒンジ部分を表し;
二環は、本明細書で定義される二環式ペプチドリガンドを表し;かつ
mは、2~10から選択される整数を表す)
を含む。
一実施態様において、mは、3~10から選択される整数を表す。さらなる実施態様において、mは、2、3、又は4から選択される整数を表す。
さらなる実施態様において、mは2を表す。
mが2を表す場合、中心のヒンジ部分は2つの結合点を必要とすることが理解されるであろう。したがって、一実施態様において、mは2を表し、CHMは、式(A)のモチーフである:
Figure 2024503641000002
(式中、BCY1及びBCY2は、異なる二環式ペプチドリガンドを表す)。
(二環式ペプチドリガンド)
本明細書における多量体結合複合体は、SARS-CoV-2に特異的な複数の単量体二環式ペプチドを含むことが理解されるであろう。
(SARS-CoV-2二環式ペプチド単量体)
一実施態様において、該ペプチドリガンドは、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質に特異的である。スパイクタンパク質(Sタンパク質)は、SARS-CoV-2の大きなI型膜貫通タンパク質である。このタンパク質は、21~35個のN-グリコシル化部位を含有するので、高度にグリコシル化される。スパイクタンパク質は、ビリオン表面で会合して、三量体になり、独特の「コロナ」、すなわち、王冠様の外見を形成する。全てのCoVスパイクタンパク質の細胞外ドメインは、2つのドメイン:受容体結合に関与するS1と命名されたN-末端ドメイン及び融合に関与するC-末端S2ドメイン内に同じ構成を共有する。CoVの多様性は、その受容体相互作用及びウイルス-細胞膜融合の様々な環境要因に対するその応答が異なる形態へと進化した、可変スパイクタンパク質(Sタンパク質)に反映されている。
さらなる実施態様において、該ペプチドリガンドは、スパイクタンパク質(Sタンパク質)のS1又はS2ドメインのいずれかに結合する。またさらなる実施態様において、該ペプチドリガンドは、スパイクタンパク質(S1タンパク質)のS1ドメインに結合する。理論によって束縛されるものではないが、SARS-CoV-2のS1ドメイン、すなわち、SARS-CoV-2の受容体結合ドメインへの結合は、ウイルスがその標的(肺気道細胞の表面に結合したACE2であると考えられる)に結合して、組織に侵入し、疾患を引き起こすのを妨げると考えられる。
一実施態様において、該ループ配列は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、又は8つのアミノ酸を含む。
一実施態様において、該ループ配列は、その一方が3つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が3つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000003
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が3つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号1)-A(本明細書において、BCY15230と称される);
A-(配列番号6)-A(本明細書において、BCY15235と称される);
A-(配列番号7)-A(本明細書において、BCY15236と称される);
A-(配列番号8)-A(本明細書において、BCY15237と称される);
A-(配列番号9)-A(本明細書において、BCY15238と称される);
A-(配列番号10)-A(本明細書において、BCY15239と称される);
A-(配列番号58)-A(本明細書において、BCY15364と称される);
A-(配列番号59)-A(本明細書において、BCY15365と称される);
A-(配列番号60)-A(本明細書において、BCY15366と称される);
A-(配列番号61)-A(本明細書において、BCY15367と称される);
A-(配列番号62)-A(本明細書において、BCY15368と称される);
A-(配列番号63)-A(本明細書において、BCY15369と称される);
A-(配列番号64)-A(本明細書において、BCY15370と称される);
A-(配列番号65)-A(本明細書において、BCY15371と称される);
A-(配列番号66)-A(本明細書において、BCY15372と称される);及び
A-(配列番号67)-A(本明細書において、BCY15373と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が3つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号6)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15303と称される);及び
A-(配列番号63)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15329と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000004
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号29)-A(本明細書において、BCY15335と称される);及び
A-(配列番号30)-A(本明細書において、BCY15336と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号30)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15314と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が8つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が8つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000005
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が8つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号3)-A(本明細書において、BCY15334と称される);
A-(配列番号15)-A(本明細書において、BCY15244と称される);
A-(配列番号16)-A(本明細書において、BCY15245と称される);
A-(配列番号17)-A(本明細書において、BCY15246と称される);
A-(配列番号18)-A(本明細書において、BCY15247と称される);
A-(配列番号19)-A(本明細書において、BCY15248と称される);
A-(配列番号20)-A(本明細書において、BCY15249と称される);
A-(配列番号21)-A(本明細書において、BCY15250と称される);
A-(配列番号26)-A(本明細書において、BCY15255と称される);
A-(配列番号48)-A(本明細書において、BCY15354と称される);
A-(配列番号48)-A(本明細書において、BCY16534と称される);
A-(配列番号48)-AK(本明細書において、BCY16896と称される);
A-(配列番号49)-A(本明細書において、BCY15355と称される);及び
A-(配列番号50)-A(本明細書において、BCY15356と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が8つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号3)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15301と称される);
A-(配列番号15)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15307と称される);
A-(配列番号17)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15308と称される);
A-(配列番号19)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15309と称される);
A-(配列番号48)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15324と称される);
A-(配列番号49)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15325と称される);及び
A-(配列番号50)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15326と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が8つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号3)-A(本明細書において、BCY15232と称される);
A-(配列番号4)-A(本明細書において、BCY15233と称される);
A-(配列番号5)-A(本明細書において、BCY15234と称される);
A-(配列番号14)-A(本明細書において、BCY15243と称される);
A-(配列番号44)-A(本明細書において、BCY15350と称される);
A-(配列番号68)-A(本明細書において、BCY15374と称される);
A-(配列番号69)-A(本明細書において、BCY15375と称される);及び
A-(配列番号70)-A(本明細書において、BCY15376と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が8つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号3)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15300と称される);
A-(配列番号5)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15302と称される);及び
A-(配列番号70)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15330と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が8つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号48)-AK(本明細書において、BCY16986と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000006
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号71)-A(本明細書において、BCY15377と称される);及び
A-(配列番号72)-A(本明細書において、BCY15378と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号71)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15331と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
Ac-(配列番号79)(本明細書において、BCY16991と称される);
A-(配列番号79)-A(本明細書において、BCY15446と称される);
A-(配列番号79)-AK(本明細書において、BCY16994と称される);及び
Ac-(配列番号79)-K(本明細書において、BCY18654と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
さらなる代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
Ac-(配列番号79)(本明細書において、BCY16991と称される);
A-(配列番号79)-A(本明細書において、BCY15446と称される);及び
A-(配列番号79)-AK(本明細書において、BCY16994と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000007
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:であるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号11)-A(本明細書において、BCY15240と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号11)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15304と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000008
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号2)-A(本明細書において、BCY15231と称される);
Ac-(配列番号2)(本明細書において、BCY16987と称される);
A-(配列番号2)-AK(本明細書において、BCY16990と称される);
A-(配列番号46)-A(本明細書において、BCY15352と称される);
A-(配列番号73)-A(本明細書において、BCY15379と称される);
A-(配列番号74)-A(本明細書において、BCY15380と称される);及び
A-(配列番号75)-A(本明細書において、BCY15381と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号2)-A(本明細書において、BCY15231と称される);
Ac-(配列番号2)(本明細書において、BCY16987と称される);
A-(配列番号46)-A(本明細書において、BCY15352と称される);
A-(配列番号73)-A(本明細書において、BCY15379と称される);
A-(配列番号74)-A(本明細書において、BCY15380と称される);及び
A-(配列番号75)-A(本明細書において、BCY15381と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号2)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15299と称される);及び
A-(配列番号74)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15332と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号23)-A(本明細書において、BCY15252と称される);
A-(配列番号25)-A(本明細書において、BCY15254と称される);
A-(配列番号28)-A(本明細書において、BCY15257と称される);
A-(配列番号51)-A(本明細書において、BCY15357と称される);
A-(配列番号52)-A(本明細書において、BCY15358と称される);
A-(配列番号53)-A(本明細書において、BCY15359と称される);
A-(配列番号54)-A(本明細書において、BCY15360と称される);及び
A-(配列番号55)-A(本明細書において、BCY15361と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号23)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15311と称される);
A-(配列番号25)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15312と称される);及び
A-(配列番号53)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15327と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000009
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表し、Agbは、2-アミノ-4-グアニジノ酪酸を表し、Arg(Me)は、d-Nメチルアルギニンを表し、HArgは、ホモアルギニンを表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号22)-A(本明細書において、BCY15251と称される);
Ac-A-(配列番号22)-A(本明細書において、BCY16538と称される);
Ac-(配列番号22)(本明細書において、BCY15576と称される);
Ac-A-(配列番号22)-AK(本明細書において、BCY16982と称される);
Ac-A-(配列番号24)-A(本明細書において、BCY16545と称される);
Ac-(配列番号24)(本明細書において、BCY16544と称される);
A-(配列番号24)-A(本明細書において、BCY15522と称される);
A-(配列番号27)-A(本明細書において、BCY15256と称される);
A-(配列番号56)-A(本明細書において、BCY15362と称される);
A-(配列番号57)-A(本明細書において、BCY15363と称される);
A-(配列番号89)-A(本明細書において、BCY16541と称される);
A-(配列番号90)-A(本明細書において、BCY16535と称される);
A-(配列番号91)-A(本明細書において、BCY16536と称される);
A-(配列番号92)-A(本明細書において、BCY16537と称される);
Ac-(配列番号93)(本明細書において、BCY16903と称される);
Ac-(配列番号93)-K(本明細書において、BCY18579と称される);Ac-(配列番号94)(本明細書において、BCY16905と称される);
Ac-(配列番号95)(本明細書において、BCY16906と称される);
Ac-(配列番号96)(本明細書において、BCY16911と称される);
Ac-(配列番号97)(本明細書において、BCY16913と称される);
Ac-(配列番号98)(本明細書において、BCY16915と称される);
Ac-(配列番号99)(本明細書において、BCY16917と称される);
Ac-(配列番号100)(本明細書において、BCY16918と称される);
Ac-(配列番号101)(本明細書において、BCY16921と称される);
Ac-(配列番号102)(本明細書において、BCY16912と称される);
Ac-(配列番号103)(本明細書において、BCY16914と称される);
Ac-(配列番号104)(本明細書において、BCY16916と称される);
Ac-(配列番号105)(本明細書において、BCY16919と称される);
Ac-(配列番号106)(本明細書において、BCY16920と称される);
Ac-(配列番号107)(本明細書において、BCY16902と称される);
Ac-(配列番号108)(本明細書において、BCY16904と称される);
Ac-(配列番号109)(本明細書において、BCY16907と称される);
Ac-(配列番号110)(本明細書において、BCY16908と称される);
Ac-(配列番号111)(本明細書において、BCY16909と称される);
Ac-(配列番号112)(本明細書において、BCY16910と称される);
A-(配列番号113)-A(本明細書において、BCY16543と称される);及び
A-(配列番号114)-A(本明細書において、BCY16542と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号22)-A(本明細書において、BCY15251と称される);
Ac-A-(配列番号22)-A(本明細書において、BCY16538と称される);
Ac-(配列番号22)(本明細書において、BCY15576と称される);
Ac-A-(配列番号24)-A(本明細書において、BCY16545と称される);
Ac-(配列番号24)(本明細書において、BCY16544と称される);
A-(配列番号24)-A(本明細書において、BCY15522と称される);
A-(配列番号27)-A(本明細書において、BCY15256と称される);
A-(配列番号56)-A(本明細書において、BCY15362と称される);
A-(配列番号57)-A(本明細書において、BCY15363と称される);
A-(配列番号89)-A(本明細書において、BCY16541と称される);
A-(配列番号90)-A(本明細書において、BCY16535と称される);
A-(配列番号91)-A(本明細書において、BCY16536と称される);
A-(配列番号92)-A(本明細書において、BCY16537と称される);
Ac-(配列番号93)(本明細書において、BCY16903と称される);
Ac-(配列番号94)(本明細書において、BCY16905と称される);
Ac-(配列番号95)(本明細書において、BCY16906と称される);
Ac-(配列番号96)(本明細書において、BCY16911と称される);
Ac-(配列番号97)(本明細書において、BCY16913と称される);
Ac-(配列番号98)(本明細書において、BCY16915と称される);
Ac-(配列番号99)(本明細書において、BCY16917と称される);
Ac-(配列番号100)(本明細書において、BCY16918と称される);
Ac-(配列番号101)(本明細書において、BCY16921と称される);
Ac-(配列番号102)(本明細書において、BCY16912と称される);
Ac-(配列番号103)(本明細書において、BCY16914と称される);
Ac-(配列番号104)(本明細書において、BCY16916と称される);
Ac-(配列番号105)(本明細書において、BCY16919と称される);
Ac-(配列番号106)(本明細書において、BCY16920と称される);
Ac-(配列番号107)(本明細書において、BCY16902と称される);
Ac-(配列番号108)(本明細書において、BCY16904と称される);
Ac-(配列番号109)(本明細書において、BCY16907と称される);
Ac-(配列番号110)(本明細書において、BCY16908と称される);
Ac-(配列番号111)(本明細書において、BCY16909と称される);
Ac-(配列番号112)(本明細書において、BCY16910と称される);
A-(配列番号113)-A(本明細書において、BCY16543と称される);及び
A-(配列番号114)-A(本明細書において、BCY16542と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATBであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号22)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15310と称される);
A-(配列番号27)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15313と称される);及び
A-(配列番号56)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15328と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号31)-A(本明細書において、BCY15315と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号31)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15313と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号76)-A(本明細書において、BCY15382と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号76)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15333と称される)
:であるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が5つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が5つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000010
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が5つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号32)-A(本明細書において、BCY15338と称される);
A-(配列番号33)-A(本明細書において、BCY15339と称される);
A-(配列番号34)-A(本明細書において、BCY15340と称される);及び
A-(配列番号35)-A(本明細書において、BCY15341と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が5つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号32)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15316と称される);及び
A-(配列番号33)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15317と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000011
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表し、Agbは、2-アミノ-4-グアニジノ酪酸を表し、Arg(Me)は、d-Nメチルアルギニンを表し、Cbaは、β-シクロブチルアラニンを表し、HArgは、ホモアルギニンを表し、tBuAlaは、t-ブチル-アラニンを表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000012
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表し、Agbは、2-アミノ-4-グアニジノ酪酸を表し、Arg(Me)は、d-Nメチルアルギニンを表し、Cbaは、β-シクロブチルアラニンを表し、HArgは、ホモアルギニンを表し、tBuAlaは、t-ブチル-アラニンを表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号12)-A(本明細書において、BCY15241と称される);
A-(配列番号13)-A(本明細書において、BCY15242と称される);
A-(配列番号77)-A(本明細書において、BCY15383と称される);及び
A-(配列番号78)-A(本明細書において、BCY15384と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号12)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15305と称される);及び
A-(配列番号13)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15306と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号36)-A(本明細書において、BCY15342と称される);
A-(配列番号37)-A(本明細書において、BCY15343と称される);
Ac-A-(配列番号37)-A(本明細書において、BCY16322と称される);
Ac-(配列番号37)(本明細書において、BCY16323と称される);
A-(配列番号38)-A(本明細書において、BCY15344と称される);
A-(配列番号39)-A(本明細書において、BCY15345と称される);
A-(配列番号40)-A(本明細書において、BCY15346と称される);
A-(配列番号41)-A(本明細書において、BCY15347と称される);
A-(配列番号80)-A(本明細書において、BCY16313と称される);
A-(配列番号81)-A(本明細書において、BCY16314と称される);
A-(配列番号82)-A(本明細書において、BCY16315と称される);
A-(配列番号83)-A(本明細書において、BCY16316と称される);
A-(配列番号84)-A(本明細書において、BCY16318と称される);
A-(配列番号85)-A(本明細書において、BCY16319と称される);
A-(配列番号86)-A(本明細書において、BCY16320と称される);
A-(配列番号87)-A(本明細書において、BCY16321と称される);
Ac-(配列番号88)(本明細書において、BCY16591と称される);
Ac-(配列番号88)-[K(PYA)](本明細書において、BCY16592と称される);
Ac-(配列番号88)-K(本明細書において、BCY17018と称される);及び
Ac-(配列番号115)(本明細書において、BCY18024と称される)
(ここで、PYAは、ペンチン酸を表す)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号36)-A(本明細書において、BCY15342と称される);
A-(配列番号37)-A(本明細書において、BCY15343と称される);
Ac-A-(配列番号37)-A(本明細書において、BCY16322と称される);
Ac-(配列番号37)(本明細書において、BCY16323と称される);
A-(配列番号38)-A(本明細書において、BCY15344と称される);
A-(配列番号39)-A(本明細書において、BCY15345と称される);
A-(配列番号40)-A(本明細書において、BCY15346と称される);
A-(配列番号41)-A(本明細書において、BCY15347と称される);
A-(配列番号80)-A(本明細書において、BCY16313と称される);
A-(配列番号81)-A(本明細書において、BCY16314と称される);
A-(配列番号82)-A(本明細書において、BCY16315と称される);
A-(配列番号83)-A(本明細書において、BCY16316と称される);
A-(配列番号84)-A(本明細書において、BCY16318と称される);
A-(配列番号85)-A(本明細書において、BCY16319と称される);
A-(配列番号86)-A(本明細書において、BCY16320と称される);
A-(配列番号87)-A(本明細書において、BCY16321と称される);及び
Ac-(配列番号88)(本明細書において、BCY16591と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号37)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15318と称される);及び
A-(配列番号38)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15319と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000013
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号45)-A(本明細書において、BCY15351と称される);及び
A-(配列番号47)-A(本明細書において、BCY15353と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTATAであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号45)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15322と称される);及び
A-(配列番号47)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15323と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
代わりの実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含む。
さらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、二環式ペプチドリガンドは、
Figure 2024503641000014
(ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
:から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含む。
またさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドリガンドは、N-及び/又はC-末端付加をさらに含み、かつ
A-(配列番号42)-A(本明細書において、BCY15348と称される);及び
A-(配列番号43)-A(本明細書において、BCY15349と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
なおまたさらなる実施態様において、該ループ配列は、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、分子スキャフォールドはTBMTであり、二環式ペプチドは、N-及び/又はC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
A-(配列番号42)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15320と称される);及び
A-(配列番号43)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15321と称される)
:から選択されるアミノ酸配列を含む。
別途定義されない限り、本明細書で使用される技術的及び科学的用語は全て、当該分野、例えば、ペプチド化学、細胞培養、及びファージディスプレイ、核酸化学、並びに生化学の分野の専門家によって一般に理解されているものと同じ意味を有する。標準的な技法が、分子生物学、遺伝学、及び生化学の方法に使用される(引用により本明細書中に組み込まれる、Sambrookらの文献、分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)、第3版、2001, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY; Ausubelらの文献、分子生物学のショートプロトコル(Short Protocols in Molecular Biology)(1999) 第4版、John Wiley & Sons社を参照)。
(命名法)
(付番)
本発明のペプチド内のアミノ酸残基位置に言及する場合、システイン残基(Ci、Cii、及びCiii)は不変であるので、これらは付番から省略され、それゆえ、本発明のペプチド内のアミノ酸残基の付番は、以下のように言及される:
Ci-H1-H2-A3-Cii-P4-I5-L6-T7-G8-W9-Ciii (SEQ ID NO: 1)。
この説明のために、全ての二環式ペプチドは、TATA、TATB、又はTBMTで環化され、三置換構造を生じると仮定される。TATA、TATB、又はTBMTによる環化は、第一、第二、及び第三の反応基(すなわち、Ci、Cii、及びCiii)上でで起こる。
(分子フォーマット)
二環コア配列へのN-又はC-末端の伸長は、ハイフンによって隔てられた配列の左側又は右側に付加される。例えば、N-末端βAla-Sar10-Alaテールは:
βAla-Sar10-A-(配列番号X)
と表される。
(逆向きのペプチド配列)
Nairらの文献(2003) J Immunol 170(3), 1362-1373における開示を考慮すれば、本明細書に開示されるペプチド配列は、そのレトロ-インベルソ(retro-inverso)形態でも有用性を見出すことが想定される。例えば、配列が逆転する(すなわち、N-末端がC-末端になり、C-末端がN-末端になる)と、その立体化学も同様に逆転する(すなわち、D-アミノ酸がL-アミノ酸になり、L-アミノ酸がD-アミノ酸になる)。
(ペプチドリガンド)
本明細書において言及されるペプチドリガンドは、分子スキャフォールドに共有結合したペプチドを指す。典型的には、そのようなペプチドは、スキャフォールドとの共有結合を形成することができる2以上の反応基(すなわち、システイン残基)及び該反応基の間に内在する配列を含み、該配列は、ペプチドがスキャフォールドに結合するときにループを形成するので、ループ配列と称される。本例では、ペプチドは、少なくとも3つのシステイン残基(本明細書において、Ci、Cii、及びCiiiと称される)を含み、かつスキャフォールド上に少なくとも2つのループを形成する。
(多量体結合複合体)
(二量体)
一実施態様において、多量体結合複合体は、以下の表Aに記載されている二量体結合複合体を含む:
Figure 2024503641000015
表A:本発明の例示的な二量体結合複合体
Figure 2024503641000016
(ペプチドリガンドの利点)
本発明の特定の二環式ペプチドは、それを注射、吸入、鼻腔、眼球、経口、又は局所投与のための好適な薬物様分子とみなすことを可能とするいくつかの有利な特性を有する。そのような有利な特性としては、以下のもの挙げられる:
-種交差反応性。ある種のリガンドは、様々な細菌種由来の脂質IIにわたる交差反応性を示すため、複数の細菌種によって引き起こされる感染を治療することができる。他のリガンドは、患者の有益な細菌叢に対する付随的損傷を伴わずに感染を治療するために有利であり得る特定の細菌種の脂質IIに対して高度に特異的である可能性がある;
-プロテアーゼ安定性。二環式ペプチドリガンドは、理想的には、血漿プロテアーゼ、上皮(「膜固定型」)プロテアーゼ、胃腸プロテアーゼ、肺表面プロテアーゼ、細胞内プロテアーゼなどに対する安定性を示すべきである。プロテアーゼ安定性は、二環式リード候補を動物モデルで開発するだけでなく、自信を持ってヒトに投与することもできるように、異なる種間で維持されるべきである;
-望ましい溶解度プロファイル。これは、製剤化及び吸収目的で重要である、荷電残基及び親水性残基と疎水性残基の割合並びに分子内/分子間H-結合の関数である;
-循環中での最適な血漿半減期。臨床的適応及び治療レジメンに応じて、急性疾患管理設定での短期曝露用の二環式ペプチドを開発するか、又は循環中での保持が増強され、それゆえ、より慢性的な疾患状態の管理に最適である二環式ペプチドを開発する必要があり得る。望ましい血漿半減期を推進する他の要因は、最大治療効率のための持続的曝露の要求と薬剤の持続的曝露による随伴毒性である;並びに
-選択性。
(医薬として許容し得る塩)
塩形態は本発明の範囲内であり、ペプチドリガンドへの言及が該リガンドの塩形態を含むことが理解されるであろう。
本発明の塩は、従来の化学的方法、例えば、医薬塩:特性、選択、及び使用(Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use)、P. Heinrich Stahl(編者)、Camille G. Wermuth(編者)、ISBN: 3-90639-026-8、ハードカバー、388頁、2002年8月に記載されている方法によって、塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。通常、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸又は塩基形態を、適切な塩基又は酸と、水中もしくは有機溶媒中で、又はこれら2つの混合物中で反応させることにより調製することができる。
酸付加塩(モノ塩又はジ塩)は、無機と有機の両方の多種多様な酸で形成することができる。酸付加塩の例としては、酢酸、2,2-ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸(例えば、L-アスコルビン酸)、L-アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4-アセトアミド安息香酸、ブタン酸、(+)カンファー酸、カンファースルホン酸、(+)-(1S)-カンファー-10-スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、粘液酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、D-グルコン酸、グルクロン酸(例えば、D-グルクロン酸など)、グルタミン酸(例えば、L-グルタミン酸など)、α-オキソグルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、ハロゲン化水素酸(例えば、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸)、イセチオン酸、乳酸(例えば、(+)-L-乳酸、(±)-DL-乳酸)、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、(-)-L-リンゴ酸、マロン酸、(±)-DL-マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、L-ピログルタミン酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)-L-酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデシレン酸、及び吉草酸、並びにアシル化アミノ酸及び陽イオン交換樹脂からなる群から選択される酸で形成されるモノ塩又はジ塩が挙げられる。
塩の1つの特定の群は、酢酸、塩酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、マレイン酸、リンゴ酸、イセチオン酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、硫酸、メタンスルホン酸(メシル酸)、エタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、吉草酸、プロパン酸、ブタン酸、マロン酸、グルクロン酸、及びラクトビオン酸から形成される塩からなる。1つの特定の塩は、塩酸塩である。別の特定の塩は、酢酸塩である。
化合物がアニオン性であるか、又はアニオン性であり得る官能基を有する(例えば、-COOHが-COO-であり得る)場合、塩を有機又は無機塩基で形成させ、好適なカチオンを生成させることができる。好適な無機カチオンの例としては、Li+、Na+、及びK+などのアルカリ金属イオン、Ca2+及びMg2+などのアルカリ土類金属カチオン、及びAl3+又はZn+などの他のカチオンが挙げられるが、これらに限定されない。適切な有機カチオンの例としては、アンモニウムイオン(すなわち、NH4 +)及び置換アンモニウムイオン(例えば、NH3R+、NH2R2 +、NHR3 +、NR4 +)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの好適な置換アンモニウムイオンの例としては、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、及びトロメタミン、並びにリジン及びアルギニンなどのアミノ酸:に由来するものが挙げられる。一般的な第四級アンモニウムイオンの例は、N(CH3)4 +である。
本発明のペプチドがアミン機能を含有する場合、これらは、例えば、当業者に周知の方法によるアルキル化剤との反応によって、第四級アンモニウム塩を形成し得る。そのような第四級アンモニウム化合物は、本発明のペプチドの範囲内である。
(修飾誘導体)
本明細書で定義されるペプチドリガンドの修飾誘導体は、本発明の範囲内であることが理解されるであろう。そのような好適な修飾誘導体の例としては、N-末端及び/又はC-末端修飾; 1以上のアミノ酸残基の1以上の非天然アミノ酸残基による置換(例えば、1以上の極性アミノ酸残基の1以上の等配電子又は等電子アミノ酸による置換; 1以上の非極性アミノ酸残基の他の非天然等配電子又は等電子アミノ酸による置換);スペーサー基の付加; 1以上の酸化感受性アミノ酸残基の1以上の酸化抵抗性アミノ酸残基による置換; 1以上のアミノ酸残基のアラニンによる置換、1以上のL-アミノ酸残基の1以上のD-アミノ酸残基による置換;二環式ペプチドリガンド内の1以上のアミド結合のN-アルキル化; 1以上のペプチド結合の代用結合による置換;ペプチド骨格長の修飾; 1以上のアミノ酸残基のα-炭素上の水素の別の化学基による置換、システイン、リジン、グルタミン酸/アスパラギン酸、及びチロシンなどのアミノ酸を官能基化するような、該アミノ酸の好適なアミン、チオール、カルボン酸、及びフェノール反応性試薬による修飾、並びに官能基化に好適である直交反応性を導入するアミノ酸、例えば、それぞれ、アルキン又はアジドを有する部分による官能基化を可能にするアジド又はアルキン基を有するアミノ酸の導入又は置換:から選択される1以上の修飾が挙げられる。
一実施態様において、修飾誘導体は、N-末端及び/又はC-末端修飾を含む。さらなる実施態様において、ここで、修飾誘導体は、好適なアミノ反応化学を用いるN-末端修飾、及び/又は好適なカルボキシ反応化学を用いるC-末端修飾を含む。さらなる実施態様において、該N-末端又はC-末端修飾は、限定されないが、細胞毒性剤、放射性キレート剤、又は発色団を含む、エフェクター基の付加を含む。
さらなる実施態様において、修飾誘導体は、N-末端修飾を含む。さらなる実施態様において、N-末端修飾は、N-末端アセチル基を含む。この実施態様において、N-末端システイン基(本明細書において、Ciと称される基)は、ペプチド合成の間に無水酢酸又は他の適切な試薬でキャッピングされ、N-末端がアセチル化された分子をもたらす。この実施態様は、アミノペプチダーゼの潜在的な認識点を除去するという利点を提供し、二環式ペプチドの分解の可能性を回避する。
代わりの実施態様において、N-末端修飾は、エフェクター基のコンジュゲーション及びその標的に対する二環式ペプチドの効力の保持を促進する分子スペーサー基の付加を含む。
さらなる実施態様において、修飾誘導体は、C-末端修飾を含む。さらなる実施態様において、C-末端修飾は、アミド基を含む。この実施態様において、C-末端システイン基(本明細書において、Ciiiと称される基)は、ペプチド合成の間にアミドとして合成され、C-末端がアミド化された分子をもたらす。この実施態様は、カルボキシペプチダーゼの潜在的な認識点を除去するという利点を提供し、二環式ペプチドのタンパク質分解の可能性を低下させる。
一実施態様において、修飾誘導体は、1以上のアミノ酸残基の1以上の非天然アミノ酸残基による置換を含む。この実施態様においては、分解性プロテアーゼによって認識されることも、標的効力に何らかの有害作用を有することもない等配電子/等電子側鎖を有する非天然アミノ酸を選択してもよい。
或いは、近くのペプチド結合のタンパク質分解性加水分解が立体構造的に及び立体的に妨害されるように、拘束されたアミノ酸側鎖を有する非天然アミノ酸を使用してもよい。特に、これらは、プロリン類似体、嵩高い側鎖、Cα-二置換誘導体(例えば、アミノイソ酪酸、Aib)、及びアミノ-シクロプロピルカルボン酸の単純な誘導体であるシクロアミノ酸に関する。
一実施態様において、修飾誘導体は、スペーサー基の付加を含む。さらなる実施態様において、修飾誘導体は、N-末端システイン(Ci)及び/又はC-末端システイン(Ciii)へのスペーサー基の付加を含む。
一実施態様において、修飾誘導体は、1以上の酸化感受性アミノ酸残基の1以上の酸化抵抗性アミノ酸残基による置換を含む。
一実施態様において、修飾誘導体は、1以上の荷電アミノ酸残基の1以上の疎水性アミノ酸残基による置換を含む。代わりの実施態様において、修飾誘導体は、1以上の疎水性アミノ酸残基の1以上の荷電アミノ酸残基による置換を含む。荷電アミノ酸残基と疎水性アミノ酸残基の正しいバランスは、二環式ペプチドリガンドの重要な特徴である。例えば、疎水性アミノ酸残基は、血漿タンパク質結合の程度、したがって、血漿中の利用可能な遊離画分の濃度に影響を及ぼし、一方、荷電アミノ酸残基(特に、アルギニン)は、ペプチドと細胞表面のリン脂質膜との相互作用に影響を及ぼす可能性がある。この2つの組合せは、ペプチド薬の半減期、分布容積、及び曝露に影響を及ぼす可能性があり、臨床的なエンドポイントに応じて調整することができる。さらに、荷電アミノ酸残基と疎水性アミノ酸残基の正しい組合せ及び数は、注射部位(ペプチド薬が皮下投与された場合)での刺激を軽減することができる。
一実施態様において、修飾誘導体は、1以上のL-アミノ酸残基の1以上のD-アミノ酸残基による置換を含む。この実施態様は、立体障害により及びβ-ターン立体構造を安定化させるD-アミノ酸の傾向により、タンパク質分解の安定性を高めると考えられる(Tugyiらの文献(2005) PNAS, 102(2), 413-418)。
一実施態様において、修飾誘導体は、任意のアミノ酸残基の除去及びアラニンによる置換を含む。この実施態様は、タンパク質分解攻撃を受ける可能性のある部位を除去するという利点を有する。
上述の修飾の各々は、ペプチドの効力又は安定性を意図的に向上させる役割を果たすことに留意すべきである。修飾に基づくさらなる効力向上は、以下の機序によって達成することができる:
-より高い親和性が達成されるように、疎水性効果を利用し、より低い解離速度をもたらす疎水性部位を組み込むこと;
-長距離イオン相互作用を利用し、より速い会合速度をもたらし、より高い親和性をもたらす荷電基を組み込むこと(例えば、Schreiberらの文献、タンパク質の急速静電アシスト会合(Rapid, electrostatically assisted association of proteins)(1996)、Nature Struct. Biol. 3, 427-31を参照);並びに
-例えば、エントロピーの損失が標的結合時に最小になるように、アミノ酸の側鎖を正しく拘束すること、エントロピーの損失が標的結合時に最小になるように、骨格のねじれ角度を拘束すること、及び同一の理由で分子内にさらなる環化を導入することにより、さらなる拘束性をペプチドに組み込むこと
(総説については、Gentilucciらの文献、Curr. Pharmaceutical Design(2010), 16, 3185-203、及びNestorらの文献、Curr. Medicinal Chem(2009), 16, 4399-418を参照)。
(同位体バリエーション)
本発明は、1以上の原子が、同じ原子番号を有するが、天然に通常見られる原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられている、本発明の医薬として許容し得る全ての(放射性)同位体標識ペプチドリガンド、並びに関連する(放射性)同位体を保持することができる金属キレート基が取り付けられている本発明のペプチドリガンド(「エフェクター」と呼ばれる)、並びに特定の官能基が関連する(放射性)同位体又は同位体標識された官能基で共有結合的に置き換えられている本発明のペプチドリガンドを含む。
本発明のペプチドリガンドに含めるために好適な同位体の例は、水素の同位体、例えば、2H(D)及び3H(T)、炭素の同位体、例えば、11C、13C及び14C、塩素の同位体、例えば、36Cl、フッ素の同位体、例えば、18F、ヨウ素の同位体、例えば、123I、125I、及び131I、窒素の同位体、例えば、13N及び15N、酸素の同位体、例えば、15O、17O、及び18O、リンの同位体、例えば、32P、硫黄の同位体、例えば、35S、銅の同位体、例えば、64Cu、ガリウムの同位体、例えば、67Ga又は68Ga、イットリウムの同位体、例えば、90Y、並びにルテチウムの同位体、例えば、177Lu、並びにビスマスの同位体、例えば、213Biを含む。
本発明の特定の同位体標識ペプチドリガンド、例えば、放射性同位体を組み込んでいるものは、薬物及び/又は基質の組織分布研究において有用である。本発明のペプチドリガンドは、標識化合物と他の分子、ペプチド、タンパク質、酵素、又は受容体との間の複合体の形成を検出又は同定するために使用することができるという点で、価値ある診断特性をさらに有することができる。検出又は同定方法は、例えば、放射性同位体、酵素、蛍光物質、発光物質(例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、イクオリン、及びルシフェラーゼ)などの標識剤で標識されている化合物を使用することができる。放射性同位体のトリチウム、すなわち、3H(T)及び炭素-14、すなわち、14Cは、その組込みの容易さ及び検出の手段が用意されていることを考慮して、この目的のために特に有用である。
重水素、すなわち、2H(D)などのより重い同位体による置換は、より大きい代謝安定性、例えば、増加したインビボ半減期又は低下した必要投薬量の結果として得られる、特定の治療的利点をもたらす場合があり、それゆえ、いくつかの状況では、好ましい場合がある。
11C、18F、15O、及び13Nなどの陽電子放出同位体による置換は、標的占有率を調べるための陽電子放出トポグラフィー(PET)試験において有用であり得る。
本発明のペプチドリガンドの同位体標識化合物は、通常、当業者に公知の従来の技法によるか、又は以前に利用されていた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用する添付の実施例に記載されているものと類似のプロセスによって調製することができる。
(分子スキャフォールド)
分子スキャフォールドは、例えば、WO 2009/098450号、並びにその中で引用されている文献、特に、WO 2004/077062号及びWO 2006/078161号に記載されている。
前述の文書に記載されているように、分子スキャフォールドは、低有機分子などの低分子であってもよい。
一実施態様において、分子スキャフォールドは、高分子であってもよい。一実施態様において、分子スキャフォールドは、アミノ酸、ヌクレオチド、又は炭水化物から構成される高分子である。
一実施態様において、分子スキャフォールドは、ポリペプチドの官能基と反応して、共有結合を形成することができる反応基を含む。
分子スキャフォールドは、ペプチドとの結合を形成する化学基、例えば、アミン、チオール、アルコール、ケトン、アルデヒド、ニトリル、カルボン酸、エステル、アルケン、アルキン、アジド、無水物、スクシンイミド、マレイミド、ハロゲン化アルキル、及びハロゲン化アシルを含み得る。
本発明の分子スキャフォールドは、本発明のコード化ライブラリーのポリペプチドの官能基が該分子スキャフォールドと共有結合を形成することを可能にする化学基を含有する。該化学基は、アミン、チオール、アルコール、ケトン、アルデヒド、ニトリル、カルボン酸、エステル、アルケン、アルキン、無水物、スクシンイミド、マレイミド、アジド、ハロゲン化アルキル、及びハロゲン化アシルを含む、広範囲の官能基から選択される。
システインのチオール基と反応させるために分子スキャフォールド上で使用され得るスキャフォールド反応基は、ハロゲン化アルキル(又はハロゲノアルカンもしくはハロアルカンとも呼ばれる)である。
例としては、ブロモメチルベンゼン又はヨードアセトアミドが挙げられる。化合物をタンパク質中のシステインに選択的にカップリングさせるために使用される他のスキャフォールド反応基は、マレイミド、αβ不飽和カルボニル含有化合物、及びα-ハロメチルカルボニル含有化合物である。本発明で分子スキャフォールドとして使用され得るマレイミドの例としては、トリス-(2-マレイミドエチル)アミン、トリス-(2-マレイミドエチル)ベンゼン、トリス-(マレイミド)ベンゼンが挙げられる。
一実施態様において、分子スキャフォールドは、1,1',1''-(1,3,5-トリアジナン-1,3,5-トリイル)トリプロパ-2-エン-1-オン(別名、トリアクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジン; TATA)、1,3,5-トリス(ブロモアセチル)ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(TATB)、及び2,4,6-トリス(ブロモメチル)-s-トリアジン(TBMT)から選択される。
さらなる実施態様において、分子スキャフォールドは、1,1',1''-(1,3,5-トリアジナン-1,3,5-トリイル)トリプロパ-2-エン-1-オン(別名、トリアクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジン(TATA):
Figure 2024503641000017
である。
したがって、Ci、Cii、及びCiiiシステイン残基上での本発明の二環式ペプチドによる環化の後、分子スキャフォールドは、以下の構造を有するTATAの三置換1,1',1''-(1,3,5-トリアジナン-1,3,5-トリイル)トリプロパン-1-オン誘導体を形成する:
Figure 2024503641000018
(ここで、*は、3つのシステイン残基の結合点を示す)。
代わりの実施態様において、分子スキャフォールドは、1,3,5-トリス(ブロモアセチル)ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(TATB):
Figure 2024503641000019
である。
したがって、Ci、Cii、及びCiiiシステイン残基上での本発明の二環式ペプチドによる環化の後、分子スキャフォールドは、以下の構造を有するTATBの三置換1,3,5-トリス(ブロモアセチル)ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン誘導体を形成する:
Figure 2024503641000020
(ここで、*は、3つのシステイン残基の結合点を示す)。
代わりの実施態様において、分子スキャフォールドは、2,4,6-トリス(ブロモメチル)-s-トリアジン(TBMT):
Figure 2024503641000021
である。
したがって、Ci、Cii、及びCiiiシステイン残基上での本発明の二環式ペプチドによる環化の後、分子スキャフォールドは、以下の構造を有するTBMTの三置換2,4,6-トリス(ブロモメチル)-s-トリアジン誘導体を形成する:
Figure 2024503641000022
(ここで、*は、3つのシステイン残基の結合点を示す)。
TBMT及び誘導体化並びに環状ペプチドにおけるその使用の完全な詳細は、van de Langemheenらの文献(2016) ChemBioChem 10.1002/cbic.201600612(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/cbic.201600612)に記載されている。
(反応基)
本発明の分子スキャフォールドは、ポリペプチド上の官能基又は反応基を介してポリペプチドに結合していてもよい。これらは、典型的には、ポリペプチドポリマー中に見られる特定のアミノ酸の側鎖から形成される。そのような反応基は、システイン側鎖、[Dap(Me)]基、リシン側鎖、もしくはN-末端アミン基、又は任意の他の好適な反応基であってもよい。詳細は、WO 2009/098450号に記載されている。一実施態様において、反応基は、全てシステイン残基である。
天然アミノ酸の反応基の例は、システインのチオール基、リジンのアミノ基、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸のカルボキシル基、アルギニンのグアニジウム基、チロシンのフェノール基、又はセリンのヒドロキシル基である。非天然アミノ酸は、アジド、ケト-カルボニル、アルキン、ビニル、又はアリールハライド基を含む広範な反応基を提供することができる。ポリペプチドの末端のアミノ及びカルボキシル基も、分子スキャフォールド/分子コアとの共有結合を形成する反応基としての役割を果たすことができる。
本発明のポリペプチドは、少なくとも3つの反応基を含有する。該ポリペプチドは、4以上の反応基を含有することもできる。反応基をより多く使用すればするほど、より多くのループを分子スキャフォールド中に形成することができる。
好ましい実施態様において、3つの反応基を有するポリペプチドが生成される。該ポリペプチドと3回転対称を有する分子スキャフォールド/分子コアとの反応により、単一生成物異性体が生成される。単一生成物異性体の生成は、いくつかの理由によって好ましい。化合物ライブラリーの核酸は、ポリペプチドの一次配列のみをコードするが、ポリペプチドと分子コアとの反応時に形成される異性状態の分子をコードしない。ただ1つの生成物異性体が形成されることができる場合、生成物異性体への核酸の帰属は、明確に規定される。多数の生成物異性体が形成される場合、核酸は、スクリーニング又は選択プロセスで単離された生成物異性体の性質に関する情報を与えることができない。単一生成物異性体の情報は、本発明のライブラリーの特定のメンバーが合成される場合にも有利である。この場合、ポリペプチドと分子スキャフォールドとの化学反応により、異性体の混合物ではなく、単一生成物異性体が産出される。
本発明の別の実施態様において、4つの反応基を有するポリペプチドが生成される。該ポリペプチドと4面体対称を有する分子スキャフォールド/分子コアとの反応により、2つの生成物異性体が生成される。2つの異なる生成物異性体が1つの同じ核酸によってコードされるとしても、両方の異性体を化学合成し、2つの異性体を分離し、両方の異性体を標的リガンドとの結合について試験することにより、単離された異性体の性質を決定することができる。
本発明の一実施態様において、ポリペプチドの反応基の少なくとも1つは、残りの反応基に対して直交性である。直交性反応基の使用は、該直交性反応基を分子コアの特定の部位に向けることを可能にする。直交性反応基が関係する連結戦略を用いて、形成される生成物異性体の数を制限することができる。言い換えると、少なくとも3つの結合のうちの残りのものに対して選択された反応基と別個の又は異なる反応基を少なくとも3つの結合のうちの1つ又は複数に対して選択することにより、分子スキャフォールド上の特定の位置へのポリペプチドの特定の反応基の特定の順序の結合又は方向付けを有効に達成することができる。
別の実施態様において、本発明のポリペプチドの反応基は、分子リンカーと反応し、その場合、該リンカーは、該リンカーが最終的な結合状態の分子スキャフォールドとポリペプチドの間に介在するように、分子スキャフォールドと反応することができる。
いくつかの実施態様において、ポリペプチドのライブラリー又はセットのメンバーのアミノ酸は、任意の天然又は非天然アミノ酸によって置換することができる。これらの交換可能なアミノ酸から除外されるのは、ループ配列のみが交換可能であるように、ポリペプチドを分子コアに架橋するための官能基を保有するものである。交換可能なポリペプチド配列は、ランダムな配列、不変の配列、又はランダムなアミノ酸及び不変のアミノ酸を有する配列のいずれかを有する。反応基を有するアミノ酸は、ポリペプチド内の規定の位置のいずれかに配置されるが、それは、これらのアミノ酸の位置がループサイズを決定するからである。
一実施態様において、3つの反応基を有するポリペプチドは、配列(X)lY(X)mY(X)nY(X)o(ここで、Yは、反応基を有するアミノ酸を表し、Xは、ランダムなアミノ酸を表し、m及びnは、同じであっても異なっていてもよい介在するポリペプチドセグメントの長さを規定する3~6の数であり、かつl及びoは、隣接するポリペプチドセグメントの長さを規定する0~20の数である)を有する。
チオール媒介性コンジュゲーションに代わるものを用いて、共有結合的相互作用を介して、分子スキャフォールドをペプチドに結合させることができる。或いは、これらの技法は、さらなる部分(例えば、分子スキャフォールドと異なる対象となる低分子)が本発明に従って選択又は単離された後、ポリペプチドへの該さらなる部分の修飾又は結合において使用することができ-この実施態様においては、明らかに、該結合は、共有結合的である必要はなく、非共有結合的な結合を包含し得る。これらの方法は、相補的反応基を有する低分子と組み合わせて必要な化学反応基を有する非天然アミノ酸を有するタンパク質及びペプチドを提示するファージを産生することによるか、又は分子が選択/単離段階の後に作製されているときに、非天然アミノ酸を化学的にもしくは組換えにより合成されたポリペプチドに組み入れることにより、チオール媒介法の代わりに(又はそれと組み合わせて)使用することができる。さらなる詳細は、WO 2009/098450号又はHeinisらの文献、Nat Chem Biol 2009, 5(7), 502-7において見出すことができる。
(合成)
本発明のペプチドは、標準的な技法によって合成的に製造した後、インビトロで分子スキャフォールドと反応させることができる。これを実施する場合、標準的な化学を使用することができる。これにより、さらなる下流での実験又は検証のための可溶性材料の迅速な大規模調製が可能になる。そのような方法は、Timmermanらの文献(上記)に開示されているもののような従来の化学を用いて達成され得る。
したがって、本発明はまた、本明細書に記載されているように選択されるポリペプチドの製造に関するものであり、ここで、該製造は、以下に説明されるような任意のさらなる工程を含む。一実施態様において、これらの工程は、化学合成によって作られた最終生成物のポリペプチドに対して実施される。
ペプチドを伸長させて、例えば、別のループを組み込み、その結果、複数の特異性を導入することもできる。
ペプチドを伸長させるために、それは、単純に、標準的な固相又は液相化学を用いて、直交保護されたリジン(及び類似体)を用いて、そのN-末端もしくはC-末端で又はループ内で化学的に伸長されてもよい。標準的な(バイオ)コンジュゲーション技法を用いて、活性化された又は活性化可能なN-又はC-末端を導入してもよい。或いは、付加は、例えば、(Dawsonらの文献、1994、ネイティブケミカルライゲーションによるタンパク質の合成(Synthesis of Proteins by Native Chemical Ligation). Science 266:776-779)に記載されている断片縮合もしくはネイティブケミカルライゲーションによるか、又は例えば(Changらの文献、Proc Natl Acad Sci U S A. 1994 Dec 20; 91(26):12544-8もしくはHikariらの文献、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、第18巻、第22号、2008年11月15日、6000~6003頁)に記載されているサブチリガーゼを用いて、酵素により行われてもよい。
或いは、ペプチドは、ジスルフィド結合を介するさらなるコンジュゲーションによって伸長又は修飾されてもよい。これは、第一及び第二のペプチドが細胞の還元環境内で互いに解離することを可能にするという追加の利点を有する。この場合、分子スキャフォールド(例えば、TATA、TATB、又はTBMT)は、3つのシステイン基と反応するように第一のペプチドの化学合成の間に付加されることができ;その後、さらなるシステイン又はチオールが第一のペプチドのN又はC-末端に付加されることができ、その結果、このシステイン又はチオールが第二のペプチドの遊離のシステイン又はチオールとのみ反応して、ジスルフィド結合した二環式ペプチド-ペプチドコンジュゲートを形成した。
同様の技法は、四重特異性分子を潜在的に生じさせる、2つの二環式二重特異性大環状分子の合成/カップリングに等しく適用される。
さらに、他の官能基又はエフェクター基の付加は、適切な化学を用いて、N-もしくはC-末端で、又は側鎖を介してカップリングさせて、同じ方法で達成されてもよい。一実施態様において、カップリングは、いずれかの実体の活性を遮断しないような方法で実行される。
本発明の多量体複合体は、WO 2019/162682号に記載されている方法と類似した方法に従って調製することができる。
(BCY18656の合成)
Figure 2024503641000023
(中間体BCY18655の調製)
Figure 2024503641000024
BCY18654(20.0mg、11.46μmol、1.0当量)及びN3-PEG24-NHS(17.5mg、13.75μmol、1.2当量)の混合物をDMF(0.5mL)に溶解させ、その後、DIEA(4.0μL、22.92μmol、2.0当量)を該混合物に添加した。反応混合物を25~30℃で0.5時間撹拌した。LC-MSにより、化合物1が完全に消費されたことが示され、所望のm/z(MW: 2899.45、観測されたm/z: 1450.3([(M/2+H]+)、967.3([(M/3+H]+))を有する1つの主ピークが検出された。反応混合物を濾過して、溶解しなかった残渣を除去した。その後、粗生成物を分取HPLCにより精製すると、BCY18655(17.2mg、5.778μmol、50.31%収率、97.2%純度)が白色の固体として得られた。
(最終生成物BCY18656の調製)
Figure 2024503641000025
BCY18655(17.2mg、5.93μmol、1.0当量、上記のように調製されたもの)、BCY16592(11.3mg、6.53μmol、1.1当量)、及びTHPTA(2.6mg、5.93μmol、1.0当量)の混合物をt-BuOH/H2O(1:1、0.5mL、予め脱気し、N2で3回パージしたもの)に溶解させ、その後、CuSO4(0.4M、14.8μl、1.0当量)及びVcNa(2.3mg、11.86μmol、2.0当量)の水溶液をN2下で添加した。この溶液のpHを0.2M NH4HCO3(1:1 t-BuOH/H2O中)の滴加により8に調整すると、溶液が薄黄色になった。反応混合物を、N2雰囲気下、25~30℃で0.5時間撹拌した。LC-MSにより、BCY18655が完全に消費されたことが示され、望ましいm/z(計算上のMW: 4635.53、観測されたm/z: 1159.7([M/4+H]+)、924.5([M/5+H]+)、M-18(m/z=1155.4及び924.5)も観測された)を有する1つの主ピークが検出された。反応混合物を濾過して、溶解しなかった残渣を除去した。その後、粗生成物を分取HPLCにより精製すると、BCY18656(15.6mg、3.25μmol、54.80%収率、96.6%純度)が白色の固体として得られた。
(医薬組成物)
本発明のさらなる態様によれば、本明細書で定義されるペプチドリガンド又は薬物コンジュゲートを1以上の医薬として許容し得る賦形剤との組合せで含む医薬組成物が提供される。
通常、本ペプチドリガンドは、薬理学的に適切な賦形剤又は担体と一緒に精製された形態で利用される。典型的には、これらの賦形剤又は担体は、生理食塩水及び/又は緩衝化媒体を含む、水性もしくはアルコール/水性溶液、エマルジョン、又は懸濁液を含む。非経口ビヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロース、及び塩化ナトリウム、並びに乳酸加リンガーが挙げられる。生理的に許容し得る好適なアジュバントは、ポリペプチド複合体を懸濁状態に保つために必要な場合、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、及びアルギネートなどの増粘剤から選択されてもよい。
静脈内ビヒクルとしては、流体及び栄養補充液及び電解質補充液、例えば、リンガーデキストロースに基づくものが挙げられる。また、防腐剤並びに他の添加物、例えば、抗微生物薬、抗酸化剤、キレート剤、及び不活性ガスが存在してもよい(Mackの文献(1982)、レミントンの医薬品化学(Remington's Pharmaceutical Sciences)、第16版)。
本発明の化合物は、単独で又は別の薬剤(単数もしくは複数)と組み合せて使用することができる。
本発明の化合物は、核酸ベースの療法、抗体、バクテリオファージ、又はファージリシンなどの生物学的療法と組み合せて使用することもできる。
本発明による医薬組成物の投与の経路は、当業者に一般的に公知の任意のものであってもよい。療法のために、本発明のペプチドリガンドは、標準的な技法に従って任意の患者に投与することができる。投与の経路としては、経口(例えば、摂取による);口腔内;舌下;経皮(例えば、パッチ、膏薬などによるものを含む);経粘膜(例えば、パッチ、膏薬などによるものを含む);鼻腔内(例えば、鼻腔スプレーによる);眼内(例えば、点眼薬による);肺(例えば、口又は鼻経由の、例えば、エアロゾルを介するものを用いる、例えば、吸入又は吹送療法による);直腸(例えば、坐剤又は浣腸剤による);膣内(例えば、ペッサリーによる);非経口、例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内、脊髄内、関節包内、被膜下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下、及び胸骨内を含む、注射によるもの;例えば、皮下もしくは筋肉内へのデポ又はリザーバのインプラントによるものが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明による医薬組成物は、非経口投与される。投薬量及び投与頻度は、患者の年齢、性別、及び状態、他の薬物の併用投与、禁忌、並びに臨床医によって考慮される他のパラメータによって決まる。
本発明のペプチドリガンドは、保存前に凍結乾燥し、使用前に好適な担体中で再構成することができる。この技法は、有効であることが示されており、当技術分野で公知の凍結乾燥及び再構成技法を利用することができる。凍結乾燥及び再構成は様々な程度の活性損失をもたらし得ること、並びに補償するために、レベルを上方に調整する必要があり得ることが当業者によって理解されるであろう。
本発明のペプチドリガンド又はそのカクテルを含有する組成物は、治療的処置のために投与することができる。特定の治療用途において、選択される細胞の集団の少なくとも部分的な阻害、抑制、調節、死滅化、又は何らかの他の測定可能なパラメータを達成するために十分な量は、「治療有効用量」として定義される。この投薬量を達成するために必要とされる量は、疾患の重症度及び患者自身の免疫系の全般的な状態によって決まるが、概ね、体重1キログラム当たり10μg~250mgの選択されるペプチドリガンドの範囲であり、100μg~25mg/kg/の用量がより一般的に使用される。
本発明によるペプチドリガンドを含有する組成物は、微生物感染の治療のための、或いは感染のリスクがある、例えば、外科手術、化学療法、人工呼吸、又は他の状態もしくは計画的介入を受けている対象への予防を提供するための治療的な設定で利用することができる。さらに、本明細書に記載されるペプチドリガンドは、細胞の異成分集合体から標的細胞集団を選択的に死滅させるか、枯渇させるか、又は他の形で効果的に除去するために、体外で又はインビトロで選択的に使用することができる。哺乳動物由来の血液を選択されたペプチドリガンドと体外で組み合わせることができ、それにより、望ましくない細胞を死滅させるか、又は別の形で血液から除去して、標準的な技法に従って哺乳動物に戻す。
(治療的使用)
本発明の二環式ペプチドは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)結合剤としてのとしての特定の有用性を有する。
本発明の方法に従って選択されたポリペプチドリガンドは、インビボでの治療用途、インビトロ及びインビボでの診断用途、インビトロでのアッセイ、並びに試薬用途などに利用することができる。ワクチン用途などのいくつかの用途において、所定の範囲の抗原に対する免疫応答を誘発する能力を利用して、ワクチンを特定の疾患及び病原体ごとに調整することができる。
少なくとも90~95%の均質性を有する実質的に純粋なペプチドリガンドが哺乳動物への投与に好ましく、98~99%又はそれを超える均質性が、医薬用途に、特に、哺乳動物がヒトである場合に最も好ましい。所望に応じて部分的に又は均質になるまで精製すれば、選択されたポリペプチドを、診断的にもしくは治療的に(体外を含む)、又はアッセイ手順、免疫蛍光染色などの開発及び実施において使用することができる(Lefkovite及びPernisの文献(1979年及び1981年)、Immunological Methods、第I巻及び第II巻、Academic Press, NY)。
本発明のさらなる態様によれば、SARS-CoV-2の感染によって媒介される疾患もしくは障害を抑制もしくは治療する際に又はSARS-CoV-2の感染のリスクがある対象への予防を提供するために使用するための本明細書で定義されるペプチドリガンドが提供される。
本発明のさらなる態様によれば、SARS-CoV-2の感染によって媒介される疾患もしくは障害を抑制もしくは治療する又はSARS-CoV-2の感染のリスクがある対象への予防を提供する方法であって、それを必要としている患者に、本明細書で定義されるペプチドリガンドを投与することを含む、方法が提供される。
「SARS-CoV-2の感染によって媒介される疾患又は障害」への本明細書における言及は、呼吸器障害、例えば、肺内の炎症性応答によって媒介される呼吸器障害、特に、COVID-19:を含む。
「抑制」という用語への本明細書における言及は、誘導性事象の後であるが、疾患の臨床的出現の前の組成物の投与を指す。「治療」は、疾患症状が顕在化した後の防御的な組成物の投与を含む。
疾患からの防御又は疾患の治療におけるペプチドリガンドの有効性をスクリーニングするために使用することができる動物モデル系が利用可能である。
(スクリーニング方法)
本発明の多量体結合複合体は、他のSARS-CoV-2結合剤をスクリーニングするための薬剤としての有用性も見出すことが理解されるであろう。
例えば、SARS-CoV-2結合剤のスクリーニングは、通常、本発明の多量体結合複合体を、試験化合物の存在下及び非存在下で、SARS-CoV-2とともにインキュベートすること、並びに結合の違いがSARS-CoV-2に対する結合についての試験化合物と本発明の多量体結合複合体との競合をもたらすような結合の度合いの違いを評価することを含み得る。
したがって、本発明のさらなる態様によれば、SARS-CoV-2に結合する化合物をスクリーニングする方法であって、以下の工程:
(a)本明細書で定義される多量体結合複合体をSARS-CoV-2とともにインキュベートする工程;
(b)該多量体結合複合体の結合活性を測定する工程;
(c)工程(a)の該多量体結合複合体を試験化合物及びSARS-CoV-2とともにインキュベートする工程;
(d)該多量体結合複合体の結合活性を測定する工程;並びに
(e)該多量体結合複合体の結合活性の差がSARS-CoV-2に対する試験化合物の結合を示すように、工程(b)及び(d)における結合活性を比較する工程
を含む、方法が提供される。
一実施態様において、多量体結合複合体は、結合を検出しやすくするためのレポーター部分を含む。さらなる実施態様において、該レポーター部分は、フルオレセイン(Fl)を含む。またさらなる実施態様において、多量体結合複合体は、フルオレセイン(Fl)部分をさらに含む本明細書に記載されるペプチドリガンドのいずれかを含む。
(診断方法)
本発明の二環式ペプチドリガンドは、SARS-CoV-2の感染を診断するための薬剤としての有用性も見出すことが理解されるであろう。
例えば、SARS-CoV-2感染の診断は、通常、本発明の多量体結合複合体を、試験化合物の存在下及び非存在下で、SARS-CoV-2とともにインキュベートすること、並びに結合の違いがSARS-CoV-2に対する結合についての試験化合物と本発明の多量体結合複合体との競合をもたらすような結合の度合いの違いを評価することを含み得る。
したがって、本発明のさらなる態様によれば、SARS-CoV-2感染を診断する方法であって、以下の工程:
a)個体から生体試料を得る工程;
(b)本明細書で定義される多量体結合複合体を工程(a)で得られた生体試料とともにインキュベートする工程;及び
(c)測定可能な結合活性の検出がSARS-CoV-2感染の診断を示すように、SARS-CoV-2に対する該多量体結合複合体の結合を検出する工程
を含む、方法が提供される。
一実施態様において、ペプチドリガンドは、結合を検出しやすくするためのレポーター部分を含む。さらなる実施態様において、該レポーター部分は、フルオレセイン(Fl)を含む。またさらなる実施態様において、多量体結合複合体は、フルオレセイン(Fl)部分をさらに含む本明細書に記載されるペプチドリガンドのいずれかを含む。
本発明を、以下の実施例を参照して、以下でさらに説明する。
(実施例)
(材料及び方法)
(ペプチド合成)
ペプチド合成は、Peptide Instrumentsにより製造されたSymphonyペプチド合成装置及びMultiSynTech製のSyro II合成装置を用いるFmoc化学に基づいた。標準的なFmoc-アミノ酸(Sigma, Merck)を適切な側鎖保護基とともに利用し:適用可能な場合、標準的なカップリング条件を各々の場合に使用し、その後、標準的な方法論を用いて、脱保護を行った。
或いは、HPLCを用いてペプチドを精製し、単離後、これを所要の分子スキャフォールド(すなわち、TATA、TATB、又はTBMT)で修飾した。このために、直鎖状ペプチドを50:50のMeCN:H2Oで約35mLまで希釈し、アセトニトリル中の約500μLの100mMスキャフォールドを添加し、H2O中の5mLの1M NH4HCO3で反応を開始させた。反応をRTで約30分~60分間進行させておき、(MALDIにより判断して)反応が終了したら、凍結乾燥させた。終了したら、H2O中の1mlの1M L-システイン塩酸塩一水和物(Sigma)を反応液にRTで約60分間添加して、余分なTATA、TATB、又はTBMTをクエンチした。
凍結乾燥後、修飾されたペプチドを上記のように精製し、一方、Luna C8をGemini C18カラム(Phenomenex)と交換し、酸を0.1%トリフルオロ酢酸に変更した。正しいスキャフォールド修飾材料を含有する純粋な画分をプールし、凍結乾燥させ、保存のために-20℃で保持した。
別途特記しない限り、アミノ酸は全て、L-立体配置で使用した。
場合によっては、ペプチドを活性化ジスルフィドに変換した後、以下の方法を用いて、毒素の遊離チオール基とカップリングさせる; 4-メチル(スクシンイミジル 4-(2-ピリジルチオ)ペンタノエート)(100mM)の無水DMSO(1.25mol当量)溶液をペプチド(20mM)の無水DMSO(1mol当量)溶液に添加した。反応液をよく混合し、DIPEA(20mol当量)を添加した。反応を終了するまでLC/MSによりモニタリングした。
(多量体結合複合体合成)
本発明の多量体複合体は、WO 2019/162682号に記載されている方法と類似した方法に従って調製することができる。
(生物学的データ)
(1.シュードウイルス中和アッセイ)
複製欠損SARS-CoV-2シュードタイプ化HIV-1ビリオンをMalleryらの文献(2021) Sci Adv 7(11)に記載されているのと同様に調製した。簡潔に述べると、ビリオンを、1μgのSARS CoV-2スパイクタンパク質をコードするプラスミド(pCAGGS-SpikeΔc19)、1μgのpCRV GagPol、及び1.5μgのGFPコードプラスミド(CSGW)によるトランスフェクションによってHEK 293T細胞で産生した。ウイルス上清を、トランスフェクションから48時間及び72時間後に、0.45μmのシリンジフィルターに通して濾過し、28,000×gで2時間ペレット化した。ペレット化したビリオンから水気を取り、その後、DMEM(Gibco)に再懸濁させた。
HEK 293T-hACE2-TMPRSS2細胞をPapaらの文献(2021) PLoS Pathog 17(1), p. e1009246に記載されている通りに調製した。細胞を、Free style 293T発現培地中、ウェル当たり2×103個の細胞の密度で、96-ウェルプレートにプレーティングし、一晩付着させておいた。18μlのシュードウイルス含有上清を、2μlの二環ペプチドの希釈液と混合し、RTで40分間インキュベートした。10μlのこの混合物を細胞に添加した。72時間後、細胞侵入を、Incucyte S3生細胞イメージングシステム(Sartorius)での可視化により、GFPの発現を通じて検出した。細胞侵入のパーセントを、細胞によって被覆された総面積に対するGFP陽性の細胞面積として定量した。二環式ペプチドによる侵入阻害を、ウイルスのみの対照と比べたパーセントウイルス感染として算出した。
本発明の特定の多量体結合複合体を上記のアッセイで試験した。結果は、表1に示されている:
表1:本発明の選択された多量体結合複合体についてのシュードウイルス中和アッセイの結果
Figure 2024503641000026
(2. SARS-CoV-2細胞変性効果(CPE))
A549_ACE_TMPRSS2細胞を96-ウェルプレートに播種し、一晩培養した。翌日、二環式化合物の4倍連続希釈液を培地中で調製し、30μMの最大濃度から始めて、15、10、3、1、又は0.1μMの60μlの希釈化合物を、細胞を含むプレートに添加した。3時間のプレインキュベーションの後、細胞をMOI 0.04 PFU/細胞でSARS-CoV-2 GLA-1に感染させた。ウェル当たり60μlの1用量の522PFUのウイルスを、化合物を含有するウェルに添加した。プレートを37℃で72時間インキュベートし、細胞変性効果(CPE)が目に見えたときに、固定し、染色した。プレートをプレートリーダーでスキャンして、CPEのレベルを定量した。
本発明の特定の多量体結合複合体を上記のアッセイで試験した。結果は、表2に示されている:
表2:本発明の選択された多量体結合複合体についての細胞変性効果アッセイの結果
Figure 2024503641000027
(3. BCY18656によるハムスターのインビボSARS-CoV-2投与試験)
SARS-CoV-2を研究するための様々な動物モデルが試験されており、これには、シリアンハムスター、フェレット、及びウサギが含まれる。ハムスターモデルは、臨床徴候(体重減少)、上気道と下気道の両方におけるウイルス複製、及び組織病理学的変化を示すので、本研究では、このモデルを用いて、SARS-CoV-2の投与に対するSARS-CoV-2特異的抗ウイルス化合物の効力を調べた。
ハムスターモデルでSARS-CoV-2に対するBCY18656の防御効力を評価するために、以下の設定を使用した。動物を、グループ当たり動物5匹で、5つのグループのうちの1つに無作為に割り当て、10、3、又は1mg/kgのBCY18656(グループ1~3)、又はビヒクル(グループ5)で処置した。ビヒクルは、化合物を再構成し、希釈するために使用したスクロースヒスチジンバッファーからなる。投与前に、処置を200μl/100グラムの容量で首の皮下経路で4時間開始し、その後、動物に、102 TCID50のSARS-CoV-2を、100μlの全投与容量で、両方の鼻孔に対して均等に分配して鼻腔内(i.n.)投与した。その後、処置を、8時間間隔で、投与後(p.c.) 3日まで(同日を含む)継続した。動物を計量し、毎日モニタリングし、スワブを、感染前(0日目)、及びその後、毎日、投与後に採取した。投与後4日目に、動物をウイルス学検査及び(組織)病理学検査用の試料採取のために安楽死させた。
本試験のインビボ相は、Viroclinics Biosciences B.V., Viroclinics Xploreによって、オランダのスカアイク(Schaijk)にあるその動物施設で行われた。管理、調整、試料処理、血清学的及びウイルス学的分析、並びにデータの解釈は、Viroclinics Biosciences B.V., Viroclinics Xplore(スカアイク、オランダ)によって行われた。肉眼的病理検査は、有資格の獣医病理学者によって行われた。
(試験の目的)
本試験の目的は、ハムスターモデルでSARS-CoV-2投与に対するBCY18656の予防効力を調べることであった。
(試験材料)
(試験品)
Figure 2024503641000028
(試験品の製剤化)
(ビヒクル調製)
(1Lのバッファーの調製:)
・NaOH 1M: 4gを100mlの水に溶解させた。NaOH 1Mを調製して、10%のスクロースを含む25mM His*HCl溶液を中和した。
・5.24gのHis*HCl[209.63]を450mlの水(55.5mM His*HCl)に溶解させた。この溶液を超音波処理し、撹拌する必要があった。
・100gのスクロースを450mlの水(22.2%のスクロース)に別途溶解させた。この溶液を超音波処理し、撹拌する必要があった。
・His*HCl溶液及びスクロース溶液を一緒に混合した。
・NaOH 1Mの連続アリコートを下の表に示されているように添加して、所望のpH 7に到達させた:
Figure 2024503641000029
・この表に従って、22.75mlのNaOH 1Mを900mlのHis*HCl及びスクロースに添加し、溶液をpH 7で中和した。
・1Lの25mM His*HCl、10%スクロース、pH 7を目指して、77.25mlの水を添加した。
・最終溶液を0.2μMフィルターで濾過し、試験の生活相の間、+4℃で保存した。
(試験品の製剤化)
上の表で規定されている濃度(mg/mL)の化合物の溶液を、NaOHで中和した、25mM His*HCl、10%スクロース、pH 7の透明な溶液中で調製した。各々の化合物及び各々の濃度の新鮮な投与溶液を10mlの全容量で3つの投与時点のために各々の実験日に調製した。溶液の調製後、これらを4℃で最大24時間保存した。
(感染材料)
Figure 2024503641000030
*ストックを定期的に力価測定して、感染力価を確認した。
(感染材料製剤化)
Figure 2024503641000031
(試験系)
(試験系の説明)
(インビボシリアンハムスター(下の表を参照))
(動物管理)
(動物飼育)
動物を、SOP VCX-P073(動物の飼育及び福祉管理)に準拠して、馴化期間中は、DM-2条件下、ケージ当たり動物2匹にして、細長い2型IVC群ケージ内で飼育し、投与期間中は、おがくずを床敷として用いて、DM-3条件(アイソレーター)下、細長い2型群ケージ内で飼育した。動物を疾患の明白な兆候について毎日チェックした。
(獣医学的ケア)
動物実験は、動物実験に関するオランダ法(2010/63/EU)の基準を満たし、かつ「実験動物のケア及び使用に関する指針(Guide for the care and use of laboratory animals)」(第8版、NRC 2011)、ILAR推奨、AAALAC基準に一致している条件の下、Viroclinics Xplore(スカアイク、オランダ)の中央動物施設で実施された。この施設は、動物施設を運営及び点検し、オランダの機関及び学術センターの動物倫理委員会の活動を監督、調整、及び点検するオランダの省によって完全に認可されている。試験施設の獣医は、試験施設内の動物の動物福祉及び医療を担当している。
試験責任者は、登録された第9条(WoD)職員であり、動物福祉団体及び実験室獣医との緊密な協議の上、動物実験のデザインの責任を負う。本試験の倫理承認は、番号: 27700202114492-WP16下に登録された。
(痛み及び不快感を限定するための処置)
動物を任意の副作用及び合併症について毎日評価した。動物を、下記のように、処理及び試料採取を必要とする全ての処置のために鎮痛した。これは、その地域に割り当てられている熟練した動物専門家又は獣医技術者による鎮痛された動物のモニタリングを伴う標準的な処置である。選任獣医師によって推奨されている場合、鎮痛剤(ブプレノルフィン又は同等品)を投与した。麻酔薬又は鎮痛剤によって制御することができない任意の痛み又は苦しみを示す動物は研究から除外し、安楽死させた。
(実験プロトコル)
(必要とされる動物)
Figure 2024503641000032
(動物の処理)
(麻酔)
全ての動物手順のために、動物を、当技術分野で公知の標準的な手順に従って、イソフルラン(3~4%/O2)で鎮痛した。これらの手順には、皮下及び鼻腔内投与、採血、投与、咽頭拭い、並びに安楽死が含まれる。
(採血)
0日目の投与の前に、~200μlの血液をイソフルラン麻酔下で血清用に回収した。手短に言うと、非利き手の親指と人差し指で動物の首筋をつかみ、眼の周りの皮膚をピンと張った。キャピラリーを眼の内眼角(鼻に対して30度)に挿入した。軽く圧迫をかけて、組織に穴を開け、神経叢/洞に侵入した。神経叢/洞に穴が開いたら、血液がキャピラリーチューブを通るようになる。必要な容量の血液が神経叢から回収されたら、キャピラリーチューブをそっと取り出し、適用可能な場合、軽く圧力をかけることにより、採血を止めることができる。血清用の血液試料を、血栓活性化因子を含有する適当なチューブにすぐに移した。血清(~100μl)を回収し、<-70℃で保存した。
(皮下投与)
皮下投与のために、首の皮膚を親指とそれ以外の指でつかんで、くぼみを作った。注射針(25G; 0.50×16mm)を指の間のくぼみの真ん中に配置した。液体の逆流を防ぐために、注射針を可能な限り奥まで注入した。注射針が指の間を動くのを感じると、正確な容量の試験品を注入した。最後に、注射針を滑らかに取り出し、動物をそのケージに戻し、回復期間中、モニタリングした。
(鼻腔内投与)
鼻腔内投与のために、動物を仰向けに保持し、接種液(100μl)を、調整可能な単一チャンネルピペットを用いて両方の鼻孔に対して均等に分配した。全部の接種液が吸い込まれるまで、動物を仰向けに保持し、その後、動物をケージに戻して、回復させた。
(臨床観察)
観察は、動物施設技師が毎日、実験室技師による投与後に毎日実施し、記録した。これらには、毛並みの乱れ、背中を丸めた姿勢、頻呼吸、及び無気力が含まれ、観察された場合に、書き留められた。
試験期間中、電子体重計を用いて、定期的な時点で動物を計量した(内部の個々の体重計の数値及び性能を適切な形式で記録した)。体重を適切な形式で記録した。体重計の性能は、適切な形式で記録された校正用分銅を用いて、処置の直前と直後に検証した。
(対策)
講じられた対策は、標準的な条件の下での動物の処理、鋭利物の操作、及び作業に関する対策であった。
(接種後の試料採取)
試験期間中の選択された時点で気道から試料を採取した。手短に言うと、咽頭スワブ(FLOQSwabs、COPAN Diagnostic社、Italy)を用いて、該スワブを動物の咽頭の奥にこすりつけ、該スワブを唾液で飽和させることにより、咽頭から試料を採取した。その後、スワブを、1.5mlのウイルス輸送培地(Hepesバッファー、炭酸水素Na溶液、L-グルタミン、ペニシリン、ストレプトマイシン、BSA画分V、及びアムホテリシンBを含有するイーグル最小必須培地)を含有するチューブに入れ、3つのアリコートに分注し、保存した。
(解剖時の組織回収)
解剖時に、肺及び鼻組織を回収し、組織病理学検査及び免疫組織化学検査のために10%ホルマリン中で保存し、ウイルス学的分析のために凍結させた。ウイルス学的分析のために、肺及び鼻組織試料を計量し、1.5ml接種培地(L-グルタミン、ペニシリン、ストレプトマイシン、アムホテリシンB、及び胎仔ウシ血清を含有するDMEM)中でホモジナイズし、力価測定前に短時間遠心分離した。
(試験前プロトコル)
(盲検/バイアス軽減法)
データの解釈が要求される臨床観察及び実験室分析を行う人は全て、試験終了前のどの時点においても無作為処置割り当てキーを知らず、固有の試料番号を回収された各々の試料に割り当てることにより盲検化された。
(試験プロトコル)
(処置プロトコル)
全ての動物に、0日目から3日目(同日を含む)まで投与した。動物を皮下経路を介して処置した。
(投与プロトコル)
0日目に、全ての動物に、SARS-CoV-2(100μlの全投与容量中)を鼻腔内感染させた。感染後、投与ウイルス希釈液のアリコートを-80℃で保存した。
(病理学検査)
(早期に安楽死させた又は死亡した動物)
動物が早期に死亡したか、又は動物を、例えば、人道的エンドポイントに達したことにより早期に屠殺したとき、上述の組織をウイルス学的及び組織病理学的評価のために回収した。
(肉眼的病理学検査)
全ての動物(感染後に死体で発見されたか、人道的エンドポイントに達したことにより安楽死させたか、又は実験的エンドポイントで安楽死させたかのいずれか)の解剖時に、肉眼的病理学検査を各々の動物に対して実施し、全ての異常を記述した。全ての肺葉を調査し、背側から見た罹患肺組織のパーセンテージの概算を記述し、さらに、全身の肉眼的病理学検査期間中に他の器官で観察された任意の他の異常も記録した。
左肺葉及び鼻甲介を組織病理学検査のために10%中性緩衝ホルマリン中で保存し、その後、これらの組織の右側をホモジナイズし、Taqman PCR及びウイルス力価測定に供した。
(実験室内試験)
(分析の説明)
Figure 2024503641000033
(ウイルス学的分析)
(複製可能ウイルスの検出)
4連の10倍連続希釈を用いて、コンフルエントなVero E6細胞層におけるウイルス力価を決定した。この目的のために、試料の連続希釈液(咽頭スワブ及び組織ホモジネート)を作製し、Vero E6単層上で、37℃で1時間インキュベートした。Vero E6単層を洗浄し、4~6日間、37℃でインキュベートし、その後、生存マーカーWST8(測色表示)を用いて、プレートをスコア化した。この目的のために、WST-8ストック溶液を調製し、プレートに添加した。ウェル毎に、20μlのこの溶液(キットの4μlの即時使用可能なWST-8溶液及び16μの接種培地、1:5希釈を含有)を添加し、室温で3~5時間インキュベートした。その後、マイクロプレートリーダーを用いて、プレートを450nmでの光学密度(OD450)について測定し、陽性対照の視覚的な結果(細胞変性効果(cpe))を用いて、WST-8染色の限度(cpeと関連するOD値)を設定した。Spearman-Karberの方法を用いて、ウイルス力価(TCID50)を計算した。
(ウイルスRNAの検出)
咽頭スワブ及びホモジナイズした組織試料を用いて、ウイルスRNAを検出した。この目的のために、RNAを単離し、Cormanらの文献(https://doi.org/10.2807/1560-7917.ES.2020.25.3.2000045)に記載されているように、TaqMan(登録商標) Fast Virus 1-Step Master Mix(ThermoFischer Scientific)とともに、特異的プライマー:
Figure 2024503641000034
及びプローブ:
Figure 2024503641000035
を用いて、Taqman PCRを実施した。異なる試料中のウイルスコピー数を計算した。
結果は、図1に示されている。この図から、BCY18656が、ビヒクルと比較して、1、3、又は10mg/kgで投与した3日後に、ハムスターにおけるSARS-CoV-2のウイルス量を低下させることが分かる。

Claims (20)

  1. その各々が、少なくとも2つのループ配列によって隔てられた少なくとも3つの反応基を含むポリペプチド、及び分子スキャフォールドであって、少なくとも2つのポリペプチドループが該分子スキャフォールド上に形成されるように該ポリペプチドの反応基と共有結合を形成する分子スキャフォールドを含む、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に特異的なペプチドリガンドを含む、少なくとも2つの異なる二環式ペプチドリガンドを含む多量体結合複合体。
  2. 前記ペプチドリガンドがSARS-CoV-2のスパイクタンパク質(Sタンパク質)に特異的である、請求項1記載の多量体結合複合体。
  3. 前記ペプチドリガンドが、前記スパイクタンパク質(Sタンパク質)のS1又はS2ドメイン、例えば、該スパイクタンパク質(S1タンパク質)のS1ドメインに特異的である、請求項1又は請求項2記載の多量体結合複合体。
  4. 前記ループ配列が、2、3、4、5、6、7、又は8つのアミノ酸を含む、請求項1~3のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  5. 前記ループ配列が、その一方が3つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000036
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)、
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号1)-A(本明細書において、BCY15230と称される);
    A-(配列番号6)-A(本明細書において、BCY15235と称される);
    A-(配列番号7)-A(本明細書において、BCY15236と称される);
    A-(配列番号8)-A(本明細書において、BCY15237と称される);
    A-(配列番号9)-A(本明細書において、BCY15238と称される);
    A-(配列番号10)-A(本明細書において、BCY15239と称される);
    A-(配列番号58)-A(本明細書において、BCY15364と称される);
    A-(配列番号59)-A(本明細書において、BCY15365と称される);
    A-(配列番号60)-A(本明細書において、BCY15366と称される);
    A-(配列番号61)-A(本明細書において、BCY15367と称される);
    A-(配列番号62)-A(本明細書において、BCY15368と称される);
    A-(配列番号63)-A(本明細書において、BCY15369と称される);
    A-(配列番号64)-A(本明細書において、BCY15370と称される);
    A-(配列番号65)-A(本明細書において、BCY15371と称される);
    A-(配列番号66)-A(本明細書において、BCY15372と称される);及び
    A-(配列番号67)-A(本明細書において、BCY15373と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号6)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15303と称される);及び
    A-(配列番号63)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15329と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  6. 前記ループ配列が、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が6つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000037
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号29)-A(本明細書において、BCY15335と称される);及び
    A-(配列番号30)-A(本明細書において、BCY15336と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号30)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15314と称される)
    :であるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  7. 前記ループ配列が、その一方が4つのアミノ酸からなり、そのもう一方が8つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000038
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)、
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTATBであり、前記二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号3)-A(本明細書において、BCY15334と称される);
    A-(配列番号15)-A(本明細書において、BCY15244と称される);
    A-(配列番号16)-A(本明細書において、BCY15245と称される);
    A-(配列番号17)-A(本明細書において、BCY15246と称される);
    A-(配列番号18)-A(本明細書において、BCY15247と称される);
    A-(配列番号19)-A(本明細書において、BCY15248と称される);
    A-(配列番号20)-A(本明細書において、BCY15249と称される);
    A-(配列番号21)-A(本明細書において、BCY15250と称される);
    A-(配列番号26)-A(本明細書において、BCY15255と称される);
    A-(配列番号48)-A(本明細書において、BCY15354と称される);
    A-(配列番号48)-A(本明細書において、BCY16534と称される);
    A-(配列番号48)-AK(本明細書において、BCY16896と称される);
    A-(配列番号49)-A(本明細書において、BCY15355と称される);及び
    A-(配列番号50)-A(本明細書において、BCY15356と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATBであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号3)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15301と称される);
    A-(配列番号15)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15307と称される);
    A-(配列番号17)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15308と称される);
    A-(配列番号19)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15309と称される);
    A-(配列番号48)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15324と称される);
    A-(配列番号49)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15325と称される);及び
    A-(配列番号50)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15326と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号3)-A(本明細書において、BCY15232と称される);
    A-(配列番号4)-A(本明細書において、BCY15233と称される);
    A-(配列番号5)-A(本明細書において、BCY15234と称される);
    A-(配列番号14)-A(本明細書において、BCY15243と称される);
    A-(配列番号44)-A(本明細書において、BCY15350と称される);
    A-(配列番号68)-A(本明細書において、BCY15374と称される);
    A-(配列番号69)-A(本明細書において、BCY15375と称される);及び
    A-(配列番号70)-A(本明細書において、BCY15376と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号3)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15300と称される);
    A-(配列番号5)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15302と称される);及び
    A-(配列番号70)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15330と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号48)-AK(本明細書において、BCY16986と称される)
    :であるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  8. 前記ループ配列が、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000039
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)、
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号71)-A(本明細書において、BCY15377と称される);及び
    A-(配列番号72)-A(本明細書において、BCY15378と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号71)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15331と称される)
    :であるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATBであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    Ac-(配列番号79)(本明細書において、BCY16991と称される);
    A-(配列番号79)-A(本明細書において、BCY15446と称される);
    A-(配列番号79)-AK(本明細書において、BCY16994と称される);及び
    Ac-(配列番号79)-K(本明細書において、BCY18654と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  9. 前記ループ配列が、その一方が6つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000040
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)、
    :であるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号11)-A(本明細書において、BCY15240と称される)
    :であるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号11)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15304と称される)
    :であるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  10. 前記ループ配列が、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000041
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)、
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号2)-A(本明細書において、BCY15231と称される);
    Ac-(配列番号2)(本明細書において、BCY16987と称される);
    A-(配列番号2)-AK(本明細書において、BCY16990と称される);
    A-(配列番号46)-A(本明細書において、BCY15352と称される);
    A-(配列番号73)-A(本明細書において、BCY15379と称される);
    A-(配列番号74)-A(本明細書において、BCY15380と称される);及び
    A-(配列番号75)-A(本明細書において、BCY15381と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号2)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15299と称される);及び
    A-(配列番号74)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15332と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATBであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号23)-A(本明細書において、BCY15252と称される);
    A-(配列番号25)-A(本明細書において、BCY15254と称される);
    A-(配列番号28)-A(本明細書において、BCY15257と称される);
    A-(配列番号51)-A(本明細書において、BCY15357と称される);
    A-(配列番号52)-A(本明細書において、BCY15358と称される);
    A-(配列番号53)-A(本明細書において、BCY15359と称される);
    A-(配列番号54)-A(本明細書において、BCY15360と称される);及び
    A-(配列番号55)-A(本明細書において、BCY15361と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATBであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号23)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15311と称される);
    A-(配列番号25)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15312と称される);及び
    A-(配列番号53)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15327と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  11. 前記ループ配列が、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000042
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表し、Agbは、2-アミノ-4-グアニジノ酪酸を表し、Arg(Me)は、d-Nメチルアルギニンを表し、HArgは、ホモアルギニンを表す)
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTATBであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号22)-A(本明細書において、BCY15251と称される);
    Ac-A-(配列番号22)-A(本明細書において、BCY16538と称される);
    Ac-(配列番号22)(本明細書において、BCY15576と称される);
    Ac-A-(配列番号22)-AK(本明細書において、BCY16982と称される);
    Ac-A-(配列番号24)-A(本明細書において、BCY16545と称される);
    Ac-(配列番号24)(本明細書において、BCY16544と称される);
    A-(配列番号24)-A(本明細書において、BCY15522と称される);
    A-(配列番号27)-A(本明細書において、BCY15256と称される);
    A-(配列番号56)-A(本明細書において、BCY15362と称される);
    A-(配列番号57)-A(本明細書において、BCY15363と称される);
    A-(配列番号89)-A(本明細書において、BCY16541と称される);
    A-(配列番号90)-A(本明細書において、BCY16535と称される);
    A-(配列番号91)-A(本明細書において、BCY16536と称される);
    A-(配列番号92)-A(本明細書において、BCY16537と称される);
    Ac-(配列番号93)(本明細書において、BCY16903と称される);
    Ac-(配列番号93)-K(本明細書において、BCY18579と称される);
    Ac-(配列番号94)(本明細書において、BCY16905と称される);
    Ac-(配列番号95)(本明細書において、BCY16906と称される);
    Ac-(配列番号96)(本明細書において、BCY16911と称される);
    Ac-(配列番号97)(本明細書において、BCY16913と称される);
    Ac-(配列番号98)(本明細書において、BCY16915と称される);
    Ac-(配列番号99)(本明細書において、BCY16917と称される);
    Ac-(配列番号100)(本明細書において、BCY16918と称される);
    Ac-(配列番号101)(本明細書において、BCY16921と称される);
    Ac-(配列番号102)(本明細書において、BCY16912と称される);
    Ac-(配列番号103)(本明細書において、BCY16914と称される);
    Ac-(配列番号104)(本明細書において、BCY16916と称される);
    Ac-(配列番号105)(本明細書において、BCY16919と称される);
    Ac-(配列番号106)(本明細書において、BCY16920と称される);
    Ac-(配列番号107)(本明細書において、BCY16902と称される);
    Ac-(配列番号108)(本明細書において、BCY16904と称される);
    Ac-(配列番号109)(本明細書において、BCY16907と称される);
    Ac-(配列番号110)(本明細書において、BCY16908と称される);
    Ac-(配列番号111)(本明細書において、BCY16909と称される);
    Ac-(配列番号112)(本明細書において、BCY16910と称される);
    A-(配列番号113)-A(本明細書において、BCY16543と称される);及び
    A-(配列番号114)-A(本明細書において、BCY16542と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATBであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号22)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15310と称される);
    A-(配列番号27)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15313と称される);及び
    A-(配列番号56)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15328と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号31)-A(本明細書において、BCY15315と称される)
    :であるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号31)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15313と称される)
    :であるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号76)-A(本明細書において、BCY15382と称される)
    :であるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号76)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15333と称される)
    :であるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  12. 前記ループ配列が、その一方が7つのアミノ酸からなり、そのもう一方が5つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000043
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)、
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号32)-A(本明細書において、BCY15338と称される);
    A-(配列番号33)-A(本明細書において、BCY15339と称される);
    A-(配列番号34)-A(本明細書において、BCY15340と称される);及び
    A-(配列番号35)-A(本明細書において、BCY15341と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号32)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15316と称される);及び
    A-(配列番号33)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15317と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  13. 前記ループ配列が、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が2つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000044
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表し、Agbは、2-アミノ-4-グアニジノ酪酸を表し、Arg(Me)は、d-Nメチルアルギニンを表し、Cbaは、β-シクロブチルアラニンを表し、HArgは、ホモアルギニンを表し、tBuAlaは、t-ブチル-アラニンを表す)
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号12)-A(本明細書において、BCY15241と称される);
    A-(配列番号13)-A(本明細書において、BCY15242と称される);
    A-(配列番号77)-A(本明細書において、BCY15383と称される);及び
    A-(配列番号78)-A(本明細書において、BCY15384と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号12)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15305と称される);及び
    A-(配列番号13)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15306と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号36)-A(本明細書において、BCY15342と称される);
    Ac-A-(配列番号37)-A(本明細書において、BCY16322と称される);
    Ac-(配列番号37)(本明細書において、BCY16323と称される);
    A-(配列番号37)-A(本明細書において、BCY15343と称される);
    A-(配列番号38)-A(本明細書において、BCY15344と称される);
    A-(配列番号39)-A(本明細書において、BCY15345と称される);
    A-(配列番号40)-A(本明細書において、BCY15346と称される);
    A-(配列番号41)-A(本明細書において、BCY15347と称される);
    A-(配列番号80)-A(本明細書において、BCY16313と称される);
    A-(配列番号81)-A(本明細書において、BCY16314と称される);
    A-(配列番号82)-A(本明細書において、BCY16315と称される);
    A-(配列番号83)-A(本明細書において、BCY16316と称される);
    A-(配列番号84)-A(本明細書において、BCY16318と称される);
    A-(配列番号85)-A(本明細書において、BCY16319と称される);
    A-(配列番号86)-A(本明細書において、BCY16320と称される);
    A-(配列番号87)-A(本明細書において、BCY16321と称される);
    Ac-(配列番号88)(本明細書において、BCY16591と称される);
    Ac-(配列番号88)-[K(PYA)](本明細書において、BCY16592と称される);
    Ac-(配列番号88)-K(本明細書において、BCY17018と称される);及び
    Ac-(配列番号115)(本明細書において、BCY18024と称される)
    (ここで、PYAは、ペンチン酸を表す)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号37)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15318と称される);及び
    A-(配列番号38)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15319と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  14. 前記ループ配列が、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が3つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000045
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)、
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号45)-A(本明細書において、BCY15351と称される);及び
    A-(配列番号47)-A(本明細書において、BCY15353と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTATAであり、該二環式ペプチドがN-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号45)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15322と称される);及び
    A-(配列番号47)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15323と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  15. 前記ループ配列が、その一方が8つのアミノ酸からなり、そのもう一方が4つのアミノ酸からなる2つのループ配列によって隔てられた3つの反応基を含み、例えば:
    前記二環式ペプチドリガンドが、
    Figure 2024503641000046
    (ここで、Ci、Cii、及びCiiiは、それぞれ、第一、第二、及び第三のシステイン残基を表す)、
    :から選択されるアミノ酸配列、又はその医薬として許容し得る塩を含み、特に:
    前記分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドリガンドがN-及び/もしくはC-末端付加をさらに含み、かつ
    A-(配列番号42)-A(本明細書において、BCY15348と称される);及び
    A-(配列番号43)-A(本明細書において、BCY15349と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含むか;又は該分子スキャフォールドがTBMTであり、該二環式ペプチドは、N-及び/もしくはC-末端付加並びに標識部分、例えば、フルオレセイン(Fl)をさらに含み、かつ
    A-(配列番号42)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15320と称される);及び
    A-(配列番号43)-A-[Sar6]-[KFl](本明細書において、BCY15321と称される)
    :から選択されるアミノ酸配列を含む、
    請求項1~4のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  16. 表Aに列挙されているもの、例えば、BCY18656から選択される、請求項1~15のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  17. 前記医薬として許容し得る塩が、遊離酸又はナトリウム、カリウム、カルシウム、もしくはアンモニウム塩から選択される、請求項1~16のいずれか一項記載の多量体結合複合体。
  18. 請求項1~17のいずれか一項記載の多量体結合複合体を、1以上の医薬として許容し得る賦形剤との組合せで含む、医薬組成物。
  19. 1以上の治療薬をさらに含む、請求項18記載の医薬組成物。
  20. SARS-CoV-2の感染によって媒介される疾患もしくは障害を抑制もしくは治療する際に又はSARS-CoV-2、例えば、COVID-19の感染のリスクがある対象への予防を提供するために使用するための、請求項1~17のいずれか一項記載の多量体結合複合体又は請求項18もしくは請求項19記載の医薬組成物。
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