JP2024503423A - 脂質を生産するための方法 - Google Patents

脂質を生産するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024503423A
JP2024503423A JP2023542479A JP2023542479A JP2024503423A JP 2024503423 A JP2024503423 A JP 2024503423A JP 2023542479 A JP2023542479 A JP 2023542479A JP 2023542479 A JP2023542479 A JP 2023542479A JP 2024503423 A JP2024503423 A JP 2024503423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amide
formula
contacting
solution
secondary amine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023542479A
Other languages
English (en)
Inventor
ロス ブラウン アダム
アレン アイザンバイス シェーン
キャサリーン ハッベル アラン
リー ルイジー
パディリア レイス ジゼル
クリストファー ローゼン フィリップ
Original Assignee
ファイザー・インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファイザー・インク filed Critical ファイザー・インク
Publication of JP2024503423A publication Critical patent/JP2024503423A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/32Polymers modified by chemical after-treatment
    • C08G65/329Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds
    • C08G65/333Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen
    • C08G65/33303Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen containing amino group
    • C08G65/33306Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen containing amino group acyclic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/44Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of carboxylic acids or esters thereof in presence of ammonia or amines, or by reduction of nitriles, carboxylic acid amides, imines or imino-ethers
    • C07C209/50Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of carboxylic acids or esters thereof in presence of ammonia or amines, or by reduction of nitriles, carboxylic acid amides, imines or imino-ethers by reduction of carboxylic acid amides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C231/00Preparation of carboxylic acid amides
    • C07C231/02Preparation of carboxylic acid amides from carboxylic acids or from esters, anhydrides, or halides thereof by reaction with ammonia or amines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/32Polymers modified by chemical after-treatment
    • C08G65/329Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds
    • C08G65/333Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen
    • C08G65/3332Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen containing carboxamide group
    • C08G65/33324Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen containing carboxamide group acyclic

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

式Iの化学式を有する化合物を生産するための方法[式中、R1およびR2は独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、R3は、炭化水素基であり、nは、2~5の整数であり、mは、30~70の整数であり、Lは、リンカーである]。前記方法は、a)R1-COOHの化学式を有する脂肪酸およびR2-NH2の化学式を有する第一級アミンを接触させて、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するステップと;b)前記アミドを還元剤と接触させて、R1-CH2-NH-R2の化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;c)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップとを含む。前記方法において生産される中間体、式Iの化合物および中間体の塩。【化1】TIFF2024503423000057.tif67118

Description

本開示は、脂質化合物またはその中間体またはその薬学的に許容できる塩を生産するための方法に関する。一部の態様は、脂質化合物またはその中間体の塩に関する。他の脂質と組み合わせた前記脂質および/またはその薬学的に許容できる塩を核酸の細胞内送達のために使用することができる。
核酸ベースの治療薬には、大きな可能性がある。一部の事例では、遊離またはネイキッド核酸を使用して、細胞をトランスフェクトすることができるが(Wolffら、1990、Science、247、1465~1468)、送達中に核酸を分解から保護する、標的組織への、およびその中での分布を促進する、細胞取り込みを促進する、および/または好適な細胞内プロセシングを可能にする少なくとも1種の第2の薬剤と共に、核酸を製剤化することが一般に有利であるか、または必要である。遊離RNAは、不安定であり得、ヌクレアーゼ消化を受けやすく、かつ関連翻訳機構が存在する標的組織、細胞、および/または細胞内区画にアクセスする能力が限定的であり得る。
ポリマーコンジュゲート脂質などの脂質が、核酸の細胞内送達のために使用されてきた。カプセル封入された核酸を含有するナノ粒子を含有する脂質は一般に、よく許容され、患者において核酸の標的化送達のために使用することができる。例えば、米国特許第10,166,298号には、メッセンジャーRNA(mRNA)、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、DNAザイム、プラスミド、免疫刺激核酸、アンタゴミル、抗miR、miRNA模倣物質、スーパーmir(supermir)、およびアプタマーなどの様々な核酸を標的化送達するために使用することができる様々な脂質が記載されている。
しかしながら、そのような脂質を生産するための現行の方法は時間がかかり得る。したがって、高い純度を有する脂質、例えば、核酸送達のために使用することができる脂質の比較的早く、かつ費用効果のある調製方法が依然として必要とされている。
本出願人は、ポリマーコンジュゲート脂質およびそれを生産するための中間体の生産と関連する上述の問題の少なくとも一部の解決を開示する。一態様では、本出願人は、以前に達成されていたよりも短い時間量で、ポリマーコンジュゲート脂質および/またはそれを生産するための中間体の生産を開示する。一部の事例では、最終生成物および/またはそれを生産するための中間体を生産するために必要とされる時間量は、ポリマーコンジュゲート脂質を生産するために以前に使用されたものとは異なる試薬および/または反応条件を使用する1つまたは複数の反応ステップにより、比較において短縮される。一部の事例では、最終生成物および/またはそれを生産するための中間体を生産するために必要とされる時間量は、中間体および/または最終生成物の結晶および/または固体沈澱物の形成により、比較において短縮される。別の態様では、本出願人は、高純度を有するポリマーコンジュゲート脂質の生産を開示し、その方法は、最終生成物および/または中間体を固形で単離するための溶媒凍結乾燥を必要としない。別の態様では、本出願人は、ポリマーコンジュゲート脂質およびそれを生産するための中間体の塩を開示する。一部の事例では、塩は、薬学的に許容できる、環境において安全であり得る、および/または改善された溶解度または不溶性、生物学的利用能、純度、および/または塩を除去および/または置換するためのステップを有し得る。
当業者は、本明細書に記載の具体的な態様の多くの均等物が分かるか、またはそれらをルーチン以下の実験を使用して確認することができるであろう。そのような均等物は次の態様に包含されることが意図されている。
態様1は、式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000002
[式中、RおよびRは独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R-COOHの化学式を有する脂肪酸およびR-NHの化学式を有する第一級アミンから、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するステップと;
b)前記アミドを還元剤と接触させて、R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
c)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含む方法を対象とする。
態様2は、前記脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R-C(O)-Cの化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成し、前記N-アシルイミダゾールを前記第一級アミンと接触させて、前記アミドを形成する、態様1に記載の方法を対象とする。
態様3は、前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有する、態様2に記載の方法を対象とする。
態様4は、前記脂肪酸とCDIとの接触を40℃~60℃の温度で行う、態様2から3のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様5は、前記脂肪酸およびCDIをトルエンの存在下で接触させる、態様2から4のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様6は、前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1~1:0.9のモル比を有する、態様1から5のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様7は、前記N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が、前記N-アシルイミダゾールを形成させるために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルである、態様2から6のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様8は、前記第一級アミンの少なくとも一部が溶融形態である、態様1から7のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様9は、前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンを40℃~60℃の温度で接触させる、態様1から8のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様10は、前記脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成させ、前記アシル塩化物を前記第一級アミンと接触させて、前記アミドを形成し、前記オキシ塩化物が、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せから選択される、態様1に記載の方法を対象とする。
態様11は、前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有する、態様10に記載の方法を対象とする。
態様12は、前記脂肪酸および前記オキシ塩化物をベンゼンおよびジメチルホルムアミドの存在下で接触させる、態様10から11のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様13は、前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させる、態様10から12のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様14は、前記オキシ塩化物が塩化オキサリルである、態様10から13のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様15は、前記アシル塩化物および第一級アミンを2℃~20℃の温度で接触させる、態様10から14のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様16は、前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させる、態様10から15のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様17は、前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルである、態様10から16のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様18は、ステップ(a)において形成されたアミド化生成物混合物から前記アミドを結晶化すること、および前記結晶化アミドをステップ(b)において前記アミドの少なくとも一部として使用することをさらに含む、態様1から17のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様19は、前記アミドの結晶化が、イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物に添加して、結晶化混合物を形成すること、前記結晶化混合物を冷却することを含む、態様18に記載の方法を対象とする。
態様20は、前記アミドの結晶化が、
イソプロパノールを40℃超、60℃以下の温度で、前記アミド化生成物混合物と接触させて、前記結晶化混合物を形成すること;
前記結晶化混合物を30℃~40℃の温度に冷却して、アミド結晶を含有するスラリーを形成すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも1時間、30℃~40℃の温度で維持すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも0.5時間、15℃~25℃の温度で維持すること;
前記アミド結晶を前記スラリーから分離すること
を含む、態様19に記載の方法を対象とする。
態様21は、前記スラリーを600rpmまたはそれ以上で連続的に撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却する、態様20に記載の方法を対象とする。
態様22は、前記アミド結晶を濾過により前記スラリーから分離する、態様18から21のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様23は、前記濾過されたアミド結晶をトルエンおよび/またはイソプロパノールで洗浄すること、および前記洗浄された結晶を乾燥することをさらに含む、態様22に記載の方法を対象とする。
態様24は、前記アミド結晶を40℃~50℃の温度で乾燥する、態様23に記載の方法を対象とする。
態様25は、前記アミド結晶化プロセスを、直径Dを有する反応器内で行い、前記反応器が直径Dを有するインペラを含み、D:Dが0.35:1~0.65:1である、態様18から24のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様26は、前記反応器内の前記スラリーが高さHを有し、HがD未満である、態様25に記載の方法を対象とする。
態様27は、前記アミド化生成物混合物が4重量%未満の前記出発第一級アミンを含む、態様18から26のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様28は、前記還元剤が水素化物である、態様1から27のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様29は、前記水素化物が水素化アルミニウムリチウムである、態様28に記載の方法を対象とする。
態様30は、前記アミドおよび前記還元剤が1:1~1:3のモル比を有する、態様1から29のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様31は、ステップ(b)において、前記アミドを含むアミド溶液を、前記還元剤を含む還元剤溶液と接触させる、態様1から30のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様32は、前記アミド溶液がトルエンをさらに含み、および/または前記還元剤溶液が2-メチルテトラヒドロフラン(THF)および/またはTHFをさらに含む、態様31に記載の方法を対象とする。
態様33は、前記アミド溶液を、前記アミドの結晶をトルエンと接触させることにより形成する、態様31から32のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様34は、前記アミドおよび前記還元剤の接触を50℃~75℃の温度で行う、態様1から33のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様35は、ステップ(b)において前記アミドを還元して第二級アミンを形成し、前記ステップ(b)が、前記アミドの還元を、硫酸ナトリウムを添加することによりクエンチすることをさらに含む、態様1から34のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様36は、前記アミドの還元のクエンチが:
ステップ(b)において形成された還元生成物混合物を35℃~45℃の温度で、硫酸ナトリウムを含むスラリーと接触させて、クエンチされた還元生成物混合物および残留硫酸ナトリウムを形成すること;
残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を、前記クエンチされた還元生成物混合物から分離して、前記第二級アミンを含む分離された還元生成物混合物を形成すること
を含む、態様35に記載の方法を対象とする。
態様37は、前記還元生成物混合物が4重量%未満の前記出発アミドを含む、態様36に記載の方法を対象とする。
態様38は、アミド1モルあたり硫酸ナトリウム0.5~2モルを添加する、態様35から37のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様39は、硫酸ナトリウムを含む前記スラリーがTHFおよび/またはトルエンをさらに含む、態様36から38のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様40は、前記残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を濾過により、前記クエンチされた還元生成物混合物から分離し、前記分離された還元生成物混合物が濾液として形成される、態様36から39のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様41は、前記第二級アミンの結晶化塩を形成することをさらに含む、態様1から40のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様42は、前記第二級アミンの前記結晶化塩を、
前記第二級アミンを酸と接触させて、前記第二級アミンの塩を含む塩形成溶液を形成すること、および
前記塩形成溶液を冷却して、前記第二級アミンの前記結晶化塩を形成すること
を含むプロセスにより形成する、態様41に記載の方法を対象とする。
態様43は、前記第二級アミンの前記結晶化塩を、
前記第二級アミンを50℃~60℃の温度でイソプロパノールおよび酸と接触させて、前記第二級アミンの塩を含む塩形成溶液を形成すること;
前記塩形成溶液を30℃~45℃に冷却して、塩結晶を形成すること;
前記塩形成溶液を少なくとも1時間、30℃~45℃で維持すること;
前記塩形成溶液を15℃~25℃に冷却すること;
前記塩結晶を前記塩形成溶液から分離すること
を含むプロセスにより形成する、態様41または42のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様44は、前記塩結晶を濾過により、前記塩形成溶液から分離し、前記結晶化塩を濾過残渣として得る、態様43に記載の方法を対象とする。
態様45は、前記濾過残渣を洗浄および乾燥して、前記第二級アミンの乾燥した結晶化塩を形成することをさらに含む、態様44に記載の方法を対象とする。
態様46は、前記濾過残渣をトルエンおよび/またはイソプロパノール溶液で洗浄する、態様45に記載の方法を対象とする。
態様47は、前記トルエンおよび/またはイソプロパノール溶液における前記トルエンおよびイソプロパノールの体積%比が0.9:1~1:0.9である、態様46に記載の方法を対象とする。
態様48は、前記濾過残渣を0~0.2バールの圧力および/または40℃~50℃の温度で乾燥する、態様45から47のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様49は、前記酸が、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、(1R)-(-)-10-カンファースルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、シュウ酸、ジベンゾイル-L-酒石酸、リン酸、L-酒石酸、マレイン酸塩、フマル酸、コハク酸、および/またはマロン酸である、態様42から48のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様50は、前記酸がコハク酸である、態様42から49のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様51は、前記第二級アミンを前記第二級アミンの前記乾燥した結晶化塩から再形成し、前記再形成された第二級アミンをステップ(c)において使用する、態様45から50のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様52は、前記第二級アミンを前記乾燥した結晶化塩から、前記乾燥した結晶化塩を塩基と接触させることにより再形成する、態様51に記載の方法を対象とする。
態様53は、前記第二級アミンを前記第二級アミンの前記乾燥した結晶化塩から、
前記第二級アミンの前記乾燥した結晶化塩を有機溶媒と接触させて、塩溶液を形成すること、
前記塩溶液を塩基および水で洗浄して、前記第二級アミンを含む洗浄された有機溶液を形成すること;および
前記洗浄された有機溶液を蒸留して、蒸留された有機溶液を形成すること
を含むプロセスにより再形成する、態様51に記載の方法を対象とする。
態様54は、前記塩溶液を前記塩基および/または水で1回より多く洗浄する、態様53に記載の方法を対象とする。
態様55は、前記乾燥した結晶化塩をトルエンと接触させて、前記塩溶液を形成する、態様53から54のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様56は、前記洗浄された有機溶液が1mLあたり100μg未満の酸を含む、態様53から55のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様57は、前記洗浄された有機溶液を0~0.3バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留して、前記蒸留された有機溶液を形成する、態様53から56のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様58は、前記蒸留された有機溶液が0.05重量%未満の水を含む、態様53から57のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様59は、前記塩基がNaOHおよび/またはKOHである、態様53から58のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様60は、前記蒸留された有機相中の前記再形成された第二級アミンをステップ(c)において使用する、態様53から59のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様61は、前記ポリオレフィン-グリコール化合物が、HOOC-L-(O(CH-ORの化学式を有するポリオレフィングリコール酸である、態様1から60のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様62は、前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィングリコール酸が1:1.2~1:1.5のモル比を有する、態様61に記載の方法を対象とする。
態様63は、前記ポリオレフィングリコール酸を、前記ポリオレフィングリコール酸を有機塩基およびカップリング剤と接触させることにより活性化させて、活性化したポリオレフィン-グリコール化合物を含むカップリング溶液を形成し、前記カップリング溶液を前記第二級アミンと接触させる、態様61から62のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様64は、前記有機塩基が第三級アミンである、態様63に記載の方法を対象とする。
態様65は、前記第三級アミンがジイソプロピルエチルアミンである、態様64に記載の方法を対象とする。
態様66は、前記カップリング剤が1-プロパンホスホン酸環式無水物である、態様63から65のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様67は、前記カップリング溶液が無色である、態様63から66のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様68は、前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記有機塩基を1:3.5~1:4.5のモル比で接触させることにより形成する、態様63から67のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様69は、前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記カップリング剤を1:1.8~1:2.2のモル比で接触させることにより形成する、態様63から68のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様70は、前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸を有機溶媒と接触させてポリオレフィングリコール溶液を形成すること、前記ポリオレフィングリコール溶液を蒸留して蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を形成すること、および前記蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を前記塩基およびカップリング剤と接触させて前記カップリング溶液を形成することにより形成する、態様63から69のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様71は、前記ポリオレフィングリコール溶液を0~0.2バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留する、態様70に記載の方法を対象とする。
態様72は、前記蒸留されたポリオレフィングリコール溶液が0.05重量%未満の水を含む、態様70から71のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様73は、前記ポリオレフィングリコール酸をトルエンと接触させて、前記ポリオレフィングリコール溶液を形成する、態様70から72のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様74は、ステップ(c)において、前記カップリング溶液を、再形成された第二級アミンと接触させる、態様63から73のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様75は、ステップ(c)において、前記カップリング溶液を、前記蒸留された有機溶液から再形成された第二級アミンと接触させる、態様63から74のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様76は、ステップ(c)において、式Iの化合物を20℃~45℃の温度で形成する、態様1から75のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様77は、前記ポリオレフィン-グリコール化合物がN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH-ORの化学式を有する、態様1から60のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様78は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを前記第二級アミンと0.6:1~1.2:1のモル比で接触させる、態様77に記載の方法を対象とする。
態様79は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを第三級アミンの存在下で前記第二級アミンと接触させる、態様77から78のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様80は、前記第三級アミンがトリエチルアミンである、態様79に記載の方法を対象とする。
態様81は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを20℃~45℃の温度で前記第二級アミンと接触させる、態様77から80のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様82は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを再形成された第二級アミンと接触させる、態様77から81のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様83は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを、蒸留された有機溶液から再形成された第二級アミンと接触させる、態様77から82のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様84は、ステップ(c)が前記ポリオレフィン-グリコール化合物および前記第二級アミンをカップリングすることを含み、ステップ(c)が、炭酸カリウムおよび塩化ナトリウムを含む水性クエンチ溶液を添加することにより前記カップリングをクエンチすることをさらに含む、態様1から83のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様85は、前記カップリングのクエンチが:
前記水性クエンチ溶液を、ステップ(c)において形成されたカップリング生成物混合物と接触させて、i)式Iの化合物および10重量%未満の前記第二級アミンを含む有機相と、ii)水相とを含む二相生成物混合物を形成すること、
前記二相生成物混合物の前記有機相および前記水相を分離すること、および
前記有機相を蒸留して、式Iの化合物および0.12重量%未満の水を含む生成物溶液を形成すること
を含む、態様84に記載の方法を対象とする。
態様86は、前記有機相を0~0.2バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留して、生成物溶液を形成する、態様85に記載の方法を対象とする。
態様87は、式Iの化合物を少なくとも部分的に精製することをさらに含む、態様1から86のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様88は、式Iの化合物をシリカゲルクロマトグラフィーまたはポリマー樹脂クロマトグラフィーにより少なくとも部分的に精製する、態様87に記載の方法を対象とする。
態様89は、式Iの化合物を沈澱させることをさらに含み、そのプロセスが:
前記少なくとも部分的に精製された式Iの化合物のエタノール溶液を得ること、
イソプロパノールを前記エタノール溶液と接触させて、イソプロパノールおよびエタノール混合物を形成し、式Iの化合物が前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から沈殿すること、および
式Iの化合物の前記沈澱物を前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から分離すること
を含む、態様87から88のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様90は、イソプロパノールをエタノール溶液と、3.5:1~2.5:1のイソプロパノール:エタノール重量比で接触させる、態様89に記載の方法を対象とする。
態様91は、式Iの化合物の沈殿物を濾過によりイソプロパノールおよびエタノール混合物から分離する、態様89から90のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様92は、nが2であり、mが40~50である、態様1から91のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様93は、Rがアルキル基である、態様1から92のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様94は、Rがメチル基である、態様1から93のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様95は、RおよびRが独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、態様1から94のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様96は、RおよびRが独立に、-(CHCH、-(CHCH3、-(CHCH、-(CH10CH、-(CH11CH、-(CH12CH、-(CH13CH、-(CH14CH、-(CH15CH、-(CH16CH、-(CH17CH、-(CH18CH、および-(CH19CHの群から選択される化学式を有する、態様1から95のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様97は、Rが-(CH12CHであり、および/またはRが-(CH13CH基である、態様1から96のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様98は、Lが-(CHa’-X-(CHa”-の化学式を有し、a’およびa”が独立に、0、1、2、3、4、または5であり、Xがリンカーである、態様1から97のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様99は、Xが、結合、-HC=CH-、-C≡C-、-C-、-O-、または-S-である、態様98に記載の方法を対象とする。
態様100は、Lが-CH-である、態様1から99のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様101は、式Iが式Ia
Figure 2024503423000003
である、態様1から100のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様102は、RおよびRが独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基である、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するための方法であって、
a)R-COOHの化学式を有する脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R-C(O)-Cの化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成するステップと;
b)前記N-アシルイミダゾールを、R-NHの化学式を有する第一級アミンと接触させて、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するステップと
を含む、方法を対象とする。
態様103は、前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有する、態様102に記載の方法を対象とする。
態様104は、前記N-アシルイミダゾールを40℃~60℃の温度で形成する、態様102から103のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様105は、前記脂肪酸およびCDIをトルエンの存在下で接触させる、態様102から104のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様106は、前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1から1:0.9のモル比を有する、態様102から105のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様107は、N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が前記N-アシルイミダゾールを形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルである、態様102から106のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様108は、前記第一級アミンの少なくとも一部が溶融形態である、態様102から107のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様109は、前記アミドを40℃~60℃の温度で形成する、態様102から108のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様110は、前記アミドを、前記N-アシルイミダゾールおよび第一級アミンの反応により形成したアミド化生成物混合物から結晶化させることをさらに含む、態様102から109のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様111は、前記アミドの結晶化が、イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物に添加して結晶化混合物を形成すること、および前記結晶化混合物を冷却することを含む、態様110に記載の方法を対象とする。
態様112は、前記アミドの結晶化が、
イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物と、40℃超、60℃以下の温度で接触させて、結晶化混合物を形成すること;
前記結晶化混合物を30℃~40℃の温度に冷却して、アミド結晶を含有するスラリーを形成すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも1時間、30℃~40℃の温度で維持すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも0.5時間、15℃~25℃の温度で維持すること;および
前記アミド結晶を前記スラリーから分離すること
を含む、態様110に記載の方法を対象とする。
態様113は、前記スラリーを600rpmまたはそれ以上で連続的に撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却する、態様112に記載の方法を対象とする。
態様114は、前記アミド結晶を濾過により前記スラリーから分離する、態様112から113のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様115は、前記濾過されたアミド結晶をトルエンおよび/またはイソプロパノールで洗浄すること、および洗浄された結晶を乾燥することをさらに含む、態様114に記載の方法を対象とする。
態様116は、前記アミド結晶を40℃~50℃の温度で乾燥する、態様115に記載の方法を対象とする。
態様117は、前記結晶化プロセスを、直径Dを有する反応器内で行い、前記反応器内の前記スラリーが高さHを有し、HがD未満である、態様110から116のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様118は、前記反応器が直径Dを有するインペラを含み、D:Dが0.35:1~0.65:1である、態様117に記載の方法を対象とする。
態様119は、前記アミド化生成物混合物が4重量%未満の前記出発第一級アミンを含む、態様110から118のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様120は、RおよびRが独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、態様102から119のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様121は、Rが-(CH12CHであり、および/またはRが-(CH13CH基である、態様102から120のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様122は、RおよびRが独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であるR-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するための方法であって:
a)R-COOHの化学式を有する脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成し、前記オキシ塩化物が、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せの群から選択されること;および
c)前記アシル塩化物をR-NHの化学式を有する第一級アミンと接触させて、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成すること
を含む方法を対象とする。
態様123は、前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有する、態様122に記載の方法を対象とする。
態様124は、前記脂肪酸および前記オキシ塩化物をベンゼンおよびジメチルホルムアミドの存在下で接触させる、態様122から123のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様125は、前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させる、態様122から124のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様126は、前記オキシ塩化物が塩化オキサリルである、態様122から125のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様127は、前記アシル塩化物および第一級アミンを2℃~20℃の温度で接触させる、態様122から126のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様128は、前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させる、態様122から127のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様129は、前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルである、態様122から128のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様130は、前記アミドを、前記アシル塩化物および第一級アミンの反応により形成されるアミド化生成物混合物から結晶化させることをさらに含む、態様122から129のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様131は、前記アミドの結晶化が、イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物に添加して結晶化混合物を形成すること、および前記結晶化混合物を冷却することを含む、態様130に記載の方法を対象とする。
態様132は、前記アミドの結晶化が:
イソプロパノールを40℃超、60℃以下の温度で、前記アミド化生成物混合物と接触させて、結晶化混合物を形成すること;
前記結晶化混合物を30℃~40℃の温度に冷却して、アミド結晶を含有するスラリーを形成すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも1時間、30℃~40℃の温度で維持すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも0.5時間、15℃~25℃の温度で維持すること;および
前記アミド結晶を前記スラリーから分離すること
を含む、態様130に記載の方法を対象とする。
態様133は、前記スラリーを600rpmまたはそれ以上で連続的に撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却する、態様132に記載の方法を対象とする。
態様134は、前記アミド結晶を濾過により前記スラリーから分離する、態様132から133のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様135は、前記濾過されたアミド結晶をトルエンおよび/またはイソプロパノールで洗浄すること、および前記洗浄された結晶を乾燥することをさらに含む、態様134に記載の方法を対象とする。
態様136は、前記アミド結晶を40℃~50℃の温度で乾燥する、態様135に記載の方法を対象とする。
態様137は、前記結晶化プロセスを、直径Dを有する反応器内で行い、前記反応器内の前記スラリーが高さHを有し、HがD未満である、態様130から136のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様138は、前記反応器が直径Dを有するインペラを含み、D:Dが0.35:1~0.65:1である、態様137に記載の方法を対象とする。
態様139は、前記アミド化生成物混合物が4重量%未満の前記出発第一級アミンを含む、態様130から138のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様140は、RおよびRが独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、態様122から139のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様141は、Rが-(CH12CHであり、および/またはRが-(CH13CH基である、態様122から140のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様142は、式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000004
[式中、RおよびRは独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を固相で生産するための方法であって:
a)R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィン-グリコール化合物をカップリングして式Iの化合物を形成すること
を含む方法を対象とする。
態様143は、前記ポリオレフィン-グリコール化合物がHOOC-L-(O(CH-ORの化学式を有するポリオレフィングリコール酸である、態様142に記載の方法を対象とする。
態様144は、前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィングリコール酸が1:1.2~1:1.5のモル比を有する、態様143に記載の方法を対象とする。
態様145は、前記ポリオレフィングリコール酸を、前記ポリオレフィングリコール酸を有機塩基およびカップリング剤と接触させることにより活性化させて、活性化ポリオレフィン-グリコール化合物を含むカップリング溶液を形成し、前記カップリング溶液を前記第二級アミンと接触させる、態様143から144のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様146は、前記有機塩基が第三級アミンである、態様145に記載の方法を対象とする。
態様147は、前記第三級アミンがジイソプロピルエチルアミンである、態様146に記載の方法を対象とする。
態様148は、前記カップリング剤が1-プロパンホスホン酸環式無水物である、態様145から147のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様149は、前記カップリング溶液が無色である、態様145から148のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様150は、前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記有機塩基を1:3.5~1:4.5のモル比で接触させることにより形成する、態様145から149のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様151は、前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記カップリング剤を1:1.8~1:2.2のモル比で接触させることにより形成する、態様145から150のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様152は、前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸を有機溶媒と接触させてポリオレフィングリコール溶液を形成すること、前記ポリオレフィングリコール溶液を蒸留して蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を形成すること、および前記蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を前記塩基およびカップリング剤と接触させて前記カップリング溶液を形成することにより形成する、態様145から151のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様153は、前記ポリオレフィングリコール溶液を0~0.2バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留する、態様152に記載の方法を対象とする。
態様154は、前記蒸留されたポリオレフィングリコール溶液が0.05重量%未満の水を含有する、態様152から153のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様155は、前記ポリオレフィングリコール酸をトルエンと接触させて、前記ポリオレフィングリコール溶液を形成する、態様152から154のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様156は、式Iの化合物を20℃~45℃の温度で形成する、態様142から155のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様157は、前記ポリオレフィン-グリコール化合物がN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH-ORの化学式を有する、態様142に記載の方法を対象とする。
態様158は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを第二級アミンと、モル比0.6:1~1.2:1で接触させる、態様157に記載の方法を対象とする。
態様159は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを第三級アミンの存在下で前記第二級アミンと接触させる、態様157から158のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様160は、前記第三級アミンがトリエチルアミンである、態様に記載の方法を対象とする。
態様161は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを20℃~45℃の温度で前記第二級アミンと接触させる、態様157から160のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様162は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを再形成された第二級アミンと接触させる、態様157から161のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様163は、前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを、蒸留された有機溶液から再形成された第二級アミンと接触させる、態様157から162のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様164は、前記ポリオレフィン-グリコール化合物と前記第二級アミンとの間のカップリング反応を、炭酸カリウムおよび塩化ナトリウムを含む水性クエンチ溶液を添加することによりクエンチすることをさらに含む、態様142から163のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様165は、カップリングのクエンチが:
前記水性クエンチ溶液をカップリング生成物混合物と接触させて、i)式Iの化合物および10重量%未満の前記第二級アミンを含む有機相と、ii)水相とを含む二相生成物混合物を形成すること、
前記二相生成物混合物の前記有機相および前記水相を分離すること、および
前記有機相を蒸留して、式Iの化合物および0.12重量%未満の水を含む生成物溶液を形成すること
を含む、態様164に記載の方法を対象とする。
態様166は、前記有機相を0~0.2バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留して、前記生成物溶液を形成する、態様165に記載の方法を対象とする。
態様167は、式Iの化合物を少なくとも部分的に精製することをさらに含む、態様142から166のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様168は、式Iの化合物をシリカゲルクロマトグラフィーまたはポリマー樹脂クロマトグラフィーにより少なくとも部分的に精製する、態様167に記載の方法を対象とする。
態様169は、式Iの化合物を沈殿することをさらに含み、そのプロセスが:
前記少なくとも部分的に精製された式Iの化合物のエタノール溶液を得ること、
イソプロパノールを前記エタノール溶液と接触させて、イソプロパノールおよびエタノール混合物を形成し、式Iの化合物が前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から沈殿すること、および
式Iの化合物の前記沈澱物を前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から分離すること
を含む、態様167から168のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様170は、イソプロパノールをエタノール溶液と3.5:1~2.5:1のイソプロパノール:エタノール重量比で接触させる、態様169に記載の方法を対象とする。
態様171は、式Iの化合物の前記沈澱物を濾過により前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から分離する、態様169から170のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様172は、前記nが2であり、mが40~50である、態様142から171のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様173は、Rがアルキル基である、態様142から172のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様174は、Rがメチル基である、態様142から173のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様175は、RおよびRが独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、態様142から174のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様176は、RおよびRが独立に、-(CHCH、-(CHCH、-(CHCH、-(CH10CH、-(CH11CH、-(CH12CH、-(CH13CH、-(CH14CH、-(CH15CH、-(CH16CH、-(CH17CH、-(CH18CH、および-(CH19CHの群から選択される化学式を有する、態様142から175のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様177は、Rが-(CH12CHであり、および/またはRが-(CH13CH基である、態様142から176のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様178は、Lが-(CHa’-X-(CHa”-の化学式を有し、a’およびa”が独立に、0、1、2、3、4、または5であり、Xがリンカーである、態様142から177のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様179は、Xが、結合、-HC=CH-、-C≡C-、-C-、-O-、または-S-から選択される、態様178に記載の方法を対象とする。
態様180は、Lが-CH-である、態様142から179のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様181は、式Iが式Ia
Figure 2024503423000005
である、態様142から180のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様182は、式IIの式を有するカチオン
Figure 2024503423000006
[式中、RおよびRは独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基である]と、
クロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、アセテート、メシレート、トシレート、(1R)-(-)-10-カンファースルホネート、1,2-エタンジスルホネート、オキサレート、ジベンゾイル-L-タルタレート、ホスフェート、L-タルタレート、マレエート、フマレート、スクシネート、およびマロネートから選択されるアニオンとを含む塩を対象とする。
態様183は、前記アニオンがスクシネートである、態様182の塩を対象とする。
態様184は、RおよびRが独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、態様182から183のいずれか1つに記載の塩を対象とする。
態様185は、Rが、13個の炭素原子を含有する直鎖状、飽和、および非置換アルキル基であり、および/またはRが、14個の炭素原子を含有する直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、態様182から184のいずれか1つに記載の塩を対象とする。
態様186は、式IIが式IIa
Figure 2024503423000007
である、態様182から185のいずれか1つに記載の塩を対象とする。
態様187は、結晶化形態である、態様182から186のいずれか1つに記載の塩を対象とする。
態様188は、態様182から187のいずれか1つに記載の結晶化形態の塩を生産するための方法であって:
a)R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを還元剤と接触させて、R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
b)塩を結晶化形態で形成するステップと
を含む、方法を対象とする。
態様189は、前記還元剤が水素化物である、態様188に記載の方法を対象とする。
態様190は、前記水素化物が水素化アルミニウムリチウムである、態様189のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様191は、前記アミドおよび前記還元剤が1:1~1:3のモル比を有する、態様188から190のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様192は、前記アミドおよび還元剤を接触させる場合に、前記アミドがアミド溶液中に含まれ、前記還元剤が還元剤溶液中に含まれる、態様188から191のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様193は、前記アミド溶液がトルエンをさらに含み、および/または前記還元剤溶液がテトラヒドロフラン(THF)および/または2-メチルTHFをさらに含む、態様192に記載の方法を対象とする。
態様194は、前記アミド溶液を、前記アミドの結晶をトルエンと接触させることにより形成する、態様192から193のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様195は、前記第二級アミンを50℃~75℃の温度で形成する、態様188から194のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様196は、ステップ(a)において、前記アミドを還元し、ステップ(a)が、前記アミドの還元を、硫酸ナトリウムを添加することによりクエンチすることをさらに含む、態様188から195のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様197は、還元のクエンチが:
ステップ(a)において形成された前記第二級アミンを含む還元生成物混合物を、35℃~45℃の温度で硫酸ナトリウムを含むスラリーと接触させて、クエンチされた還元生成物混合物および残留硫酸ナトリウムを形成すること;
残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を、前記クエンチされた還元生成物混合物から分離して、前記第二級アミンを含む分離された還元生成物混合物を形成すること
を含む、態様196に記載の方法を対象とする。
態様198は、前記還元生成物混合物が4重量%未満の前記出発アミドを含む、態様197に記載の方法を対象とする。
態様199は、アミド1モルあたり硫酸ナトリウム0.5~2モルを添加する、態様196から198のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様200は、硫酸ナトリウムを含む前記スラリーがTHFをさらに含む、態様197から199のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様201は、前記残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を濾過により、前記クエンチされた還元生成物混合物から分離し、前記分離された還元生成物混合物を濾液として形成する、態様197から200のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様202は、結晶化形態での前記塩の形成が、
前記第二級アミンを酸と接触させて、前記第二級アミンの塩を含む塩形成溶液を形成すること、および
前記塩形成溶液を冷却して、前記塩を結晶化形態で形成すること
を含む、態様188から201のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様203は、結晶化形態での前記塩の形成が:
前記第二級アミンを50℃~60℃の温度で、イソプロパノールおよび酸と接触させて、前記第二級アミンの塩を含む塩形成溶液を形成すること;
前記塩形成溶液を30℃~45℃に冷却して、塩結晶を形成すること;
前記塩形成溶液を少なくとも1時間、30℃~45℃で維持すること;
前記塩形成溶液を15℃~25℃に冷却すること;
前記塩結晶を前記塩形成溶液から分離すること
を含む、態様188から202のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様204は、前記塩結晶を濾過により、前記塩形成溶液から分離し、結晶化形態の前記塩を濾過残渣として得る、態様のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様205は、前記濾過残渣を洗浄および乾燥して、乾燥した結晶化塩を形成することをさらに含む、態様204に記載の方法を対象とする。
態様206は、前記濾過残渣をトルエンおよび/またはイソプロパノール溶液で洗浄する、態様205に記載の方法を対象とする。
態様207は、前記トルエンおよび/またはイソプロパノール溶液における前記トルエンおよびイソプロパノールの体積%比が0.9:1~1:0.9である、態様206に記載の方法を対象とする。
態様208は、前記濾過残渣を0~0.2バールの圧力および/または40℃~50℃の温度で乾燥する、態様205から207のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様209は、前記酸が、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、(1R)-(-)-10-カンファースルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、シュウ酸、ジベンゾイル-L-酒石酸、リン酸、L-酒石酸、マレイン酸塩、フマル酸、コハク酸、および/またはマロン酸である、態様202から208のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様210は、前記酸がコハク酸である、態様202から209のいずれか1つに記載の方法を対象とする。
態様211は、式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000008
[式中、RおよびRは独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R-COOHの化学式を有する脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R-C(O)-Cの化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成するステップと、
b)前記N-アシルイミダゾールを、R-NHの化学式を有する第一級アミンと接触させて、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するステップと;
c)前記アミドを還元剤と接触させて、R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
d)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含み、
前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有し、
前記脂肪酸とCDIとの接触を40℃~60℃の温度で行い、
前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1~1:0.9のモル比を有し、
前記N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が、前記N-アシルイミダゾールを形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルであり、
前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンを40℃~60℃の温度で接触させ、
前記還元剤が、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化物であり、
前記アミドおよび前記還元剤を50℃~75℃の温度で接触させ、
前記ポリオレフィン-グリコール化合物が、HOOC-L-(O(CH-ORの化学式を有するポリオレフィングリコール酸であり、
前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィングリコール酸が1:1.2~1:1.5のモル比を有し、
前記ポリオレフィングリコール酸を、前記ポリオレフィングリコール酸をジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基、および1-プロパンホスホン酸環式無水物などのカップリング剤と接触させることにより活性化して、活性化したポリオレフィン-グリコール化合物を含むカップリング溶液を形成し、前記カップリング溶液を前記第二級アミンと接触させ、
前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記有機塩基を1:3.5~1:4.5のモル比で接触させることにより形成し、
前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記カップリング剤を1:1.8~1:2.2のモル比で接触させることにより形成し、
式Iの化合物を20℃~45℃の温度で形成する、方法を対象とする。
態様212は、式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000009
[式中、RおよびRは独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R-COOHの化学式を有する脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成するステップと、
b)前記アシル塩化物を、R-NHの化学式を有する第一級アミンと接触させて、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するステップと;
c)前記アミドを還元剤と接触させて、R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
d)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含み、
前記オキシ塩化物を、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せから選択し、
前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有し、
前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させ、
前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させ、
前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルであり、
前記還元剤が、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化物であり、
前記アミドおよび前記還元剤を50℃~75℃の温度で接触させ、
前記ポリオレフィン-グリコール化合物が、HOOC-L-(O(CH-ORの化学式を有するポリオレフィングリコール酸であり、
前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィングリコール酸が1:1.2~1:1.5のモル比を有し、
前記ポリオレフィングリコール酸を、前記ポリオレフィングリコール酸をジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基、および1-プロパンホスホン酸環式無水物などのカップリング剤と接触させることにより活性化して、活性化したポリオレフィン-グリコール化合物を含むカップリング溶液を形成し、前記カップリング溶液を前記第二級アミンと接触させ、
前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記有機塩基を1:3.5~1:4.5のモル比で接触させることにより形成し、
前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記カップリング剤を1:1.8~1:2.2のモル比で接触させることにより形成し、
式Iの化合物を20℃~45℃の温度で形成する、方法を対象とする。
態様213は、式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000010
[式中、RおよびRは独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R-COOHの化学式を有する脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R-C(O)-Cの化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成するステップと、
b)前記N-アシルイミダゾールを、R-NHの化学式を有する第一級アミンと接触させて、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するステップと;
c)前記アミドを還元剤と接触させて、R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
d)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含み、
前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有し、
前記脂肪酸とCDIとの接触を40℃~60℃の温度で行い、
前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1~1:0.9のモル比を有し、
前記N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が、前記N-アシルイミダゾールを形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルであり、
前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンを40℃~60℃の温度で接触させ、
前記還元剤が、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化物であり、
前記アミドおよび前記還元剤を50℃~75℃の温度で接触させ、
前記ポリオレフィン-グリコール化合物が、N-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH-ORの化学式を有し、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを前記第二級アミンとモル比0.6:1~1.2:1で接触させ、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールをトリメチルアミンなどの第三級アミンの存在下で、前記第二級アミンと接触させ、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを20℃~45℃の温度で、前記第二級アミンと接触させる、方法を対象とする。
態様214は、式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000011
[式中、RおよびRは独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R-COOHの化学式を有する脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成するステップと、
b)前記アシル塩化物を、R-NHの化学式を有する第一級アミンと接触させて、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するステップと;
c)前記アミドを還元剤と接触させて、R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
d)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含み、
前記オキシ塩化物を、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せから選択し、
前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有し、
前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させ、
前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させ、
前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルであり、
前記還元剤が、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化物であり、
前記アミドおよび前記還元剤を50℃~75℃の温度で接触させ、
前記ポリオレフィン-グリコール化合物がN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH-ORの化学式を有し、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを前記第二級アミンとモル比0.6:1~1.2:1で接触させ、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールをトリメチルアミンなどの第三級アミンの存在下で、前記第二級アミンと接触させ、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを20℃~45℃の温度で、前記第二級アミンと接触させる、方法を対象とする。
以下には、本明細書を通じて使用される様々な用語および語句の定義が含まれる。
本明細書で使用される場合、「約」、または「ほぼ」という用語は、値が、その値を決定するために使用されるデバイスまたは方法での誤差の標準偏差を含むことを示すために使用される。一部の態様では、「約」という用語は、測定された場合にその数字が誤差の標準偏差を有するであろう範囲内で、本明細書において挙げられる任意の数字に付け加えることができる。
「重量%」、「体積%」、または「モル%」という用語は、その成分を含む材料のそれぞれ総重量、総体積、または総モルに対する、成分の重量百分率、成分の体積百分率、または成分のモル百分率を指す。非限定的例では、材料100グラムにおける成分10グラムは、10重量%の成分である。
「実質的に」という用語およびその変化形は、10%以内、5%以内、1%以内、または0.5%以内の範囲を含むと定義される。
「阻害すること」もしくは「減少させること」もしくは「予防すること」もしくは「回避すること」という用語またはこれらの用語の任意の変化形は、特許請求の範囲および/または本明細書において使用される場合、所望の結果を達成するための任意の測定可能な減少または完全な阻害を含む。
「有効な」という用語は、この用語が本明細書および/または特許請求の範囲において使用される限り、所望か、予測されるか、または意図される結果を達成するために適切であることを意味する。
「a」または「an」という言葉の使用は、特許請求の範囲、または本明細書において「含むこと(comprising)」、「含むこと(including)」、「含有すること」、または「有すること」という用語のいずれかと合わせて使用される場合、「1つの」を意味し得るが、「1つまたは複数」、「少なくとも1つ」、および「1つまたは1つより多く」の意味とも矛盾しない。
「および/または」という語句は、「および」または「または」を意味する。例示として、A、B、および/またはCには、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBの組合せ、AおよびCの組合せ、BおよびCの組合せ、またはA、B、およびCの組合せが含まれる。言い換えると、「および/または」は、境界を含む「または」として機能する。
「含むこと(comprising)」(ならびに「含む(comprise)」および「含む(comprises)」などの「含むこと」の任意の形態)、「有すること」(ならびに「有する(have)」および「有する(has)」などの「有すること」の任意の形態)、「含むこと(including)」(ならびに「含む(includes)」および「含む(include)」などの「含むこと」の任意の形態)または「含有すること(containing)」(ならびに「含有する(contains)」および「含有する(contain)」などの「含有すること」の任意の形態の言葉は、境界を含むか、またはオープンエンドであり、追加の、挙げられていない要素または方法ステップを排除するものではない。
本明細書において本出願人により開示される組成物、プロセス、およびシステムは、本明細書を通じて開示される特定の原料、成分、組成物、ステップなどを「含む」か、「それから本質的になる」か、または「それからなる」ものであり得る。
本明細書で使用される場合の「炭化水素」という用語は、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール基を指す。基(例えば、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール)は、置換または非置換、飽和または不飽和、分枝状または非分枝状、環式または非環式であり得る。
「アルキル」という用語は、単独で、または別の置換基の一部として、別段に述べられていない限り、完全飽和、モノ不飽和、またはポリ不飽和であってよい直鎖状(すなわち、非分枝状)または分枝状炭素鎖を意味する。不飽和アルキル基には、1つまたは複数の炭素-炭素二重結合を有するもの(アルケニル)および1つまたは複数の炭素-炭素三重結合を有するもの(アルキニル)が含まれる。基、-CH3(Me)、-CHCH3(Et)、-CHCHCH3(n-Pr)、-CH(CH(iso-Pr)、-CHCHCHCH(n-Bu)、-CH(CH)CHCH(sec-ブチル)、-CHCH(CH(iso-ブチル)、-C(CH(tert-ブチル)、-CHC(CH(neo-ペンチル)はすべて、アルキル基の非限定的例である。
「ヘテロアルキル」または「置換アルキル」という用語は、単独で、または別の用語との組合せで、別段に述べられていない限り、少なくとも1個の炭素原子および少なくとも1個のヘテロ原子を有する直鎖状または分枝状鎖を意味する。ヘテロ原子は一部の事例では、F、Cl、Br、I、O、N、S、P、およびSiの1種または複数からなる群から選択され得る。ある特定の態様では、ヘテロ原子は、OおよびNの1つまたは複数からなる群から選択される。ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の内部位、末端、またはアルキル基が分子の残りの部分に結合している位置に位置してよい。ヘテロ原子は2個まで連続してよい。次の基はすべて、ヘテロアルキル基の非限定的例である:トリフルオロメチル、-CHF、-CHCl、-CHBr、-CHOH、-CHOCH、-CHOCHCF、-CHOC(O)CH、-CHNH、-CHNHCH、-CHN(CH、-CHCHCl、-CHCHOH、CHCHOC(O)CH、-CHCHNHCOC(CH、および-CHSi(CH。ヘテロアルキル基は飽和または不飽和であってよい。
「シクロアルキル」および「ヘテロシクリル」という用語は、単独で、または他の用途との組合せで、それぞれ「アルキル」および「ヘテロアルキル」の環式バージョンを意味する。加えて、ヘテロシクリルでは、ヘテロ原子は、複素環が分子の残りの部分に結合している位置を占めてもよい。
「アリール」という用語は、ポリ不飽和、芳香族、炭化水素置換基を意味する。アリール基は、単環式または多環式(例えば、一緒に縮合しているか、または共有結合している2から3つ、またはそれ以上の環)であってもよい。「ヘテロアリール」という用語は、N、O、およびSから選択される1個または複数のヘテロ原子を含有するアリール基を指す。ヘテロアリール基は、炭素またはヘテロ原子を介して分子の残りの部分に結合していてもよい。アリールおよびヘテロアリール基の非限定的例には、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-ビフェニル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-フェニル-4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジル、4-ピリミジル、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンズイミダゾリル、5-インドリル、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリル、および6-キノリルが含まれる。上に特記されたアリールおよびヘテロアリール環系のそれぞれのための置換基は、下記の許容される置換基の群から選択される。
本明細書に記載のとおり、「置換(されている)」または「置換(されている)基」は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、ホルミル、カルボキシ、オキソ、カルバモイル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヘテロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、(アルキル)アミノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから独立に選択される1個または複数の置換基を含む基を指し得る。ある特定の態様では、置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、(アルキル)アミノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクリル、非置換アリール、または非置換ヘテロアリールから独立に選択される1個または複数の置換基でさらに置換されていてもよい。例示的な置換基には、これに限定されないが、-OH、オキソ(=O)、-Cl、-F、Br、C1~4アルキル、フェニル、ベンジル、-NH、-NH(C1~4アルキル)、-N(C1~4アルキル)、-NO、-S(C1~4アルキル)、-SO(C1~4アルキル)、-CO(C1~4アルキル)、および-O(C1~4アルキル)が含まれる。
「アルコキシ」という用語は、構造-OR’を有し、R’が置換されていてもよいアルキルまたはシクロアルキル基である基を意味する。「ヘテロアルコキシ」という用語は同様に、構造-ORを有し、Rがヘテロアルキルまたはヘテロシクリルである基を意味する。
「アミノ」という用語は、構造-NR’R”を有し、R’およびR”が独立に、水素または置換されていてもよいアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、もしくはヘテロシクリル基である基を意味する。「アミノ」という用語には、第一級、第二級、および第三級アミンが含まれる。
本明細書で使用される場合の「オキソ」という用語は、炭素原子に二重結合している酸素を意味する。
本明細書で使用される場合の「アルキルスルホニル」という用語は、式-S(O)-R’を有し、R’がアルキル基である部分を意味する。R’は、指定の数の炭素(例えば、「Cアルキルスルホニル」)を有してもよい。
本明細書で使用される場合、「ニトロ」という用語は-NOを意味し;「ハロ」という用語は、-F、-Cl、-Brまたは-Iを示しており;「メルカプト」という用語は-SHを意味し;「シアノ」という用語は-CNを意味し;「アジド」という用語は-Nを意味し;「シリル」という用語は-SiHを意味し、「ヒドロキシル」という用語は-OHを意味する。
本明細書で使用される場合の「薬学的に許容できる塩」という用語は、生体に実質的に非毒性である化合物の塩を指す。典型的な薬学的に許容できる塩には、化合物を、化合物上に存在する置換基に応じて無機もしくは有機酸、または有機塩基と反応させることにより調製される塩が含まれる。
薬学的に許容できる塩を調製するために使用することができる無機酸の非限定的例には、塩酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜リン酸および同様のものが含まれるか、または除外され得る。薬学的に許容できる塩を調製するために使用することができる有機酸の例には、脂肪族モノ-およびジカルボン酸、例えば、シュウ酸、炭酸、クエン酸、コハク酸、フェニル-ヘテロ原子-置換アルカン酸、脂肪族および芳香族硫酸および同様のものが含まれるか、または除外され得る。したがって、無機または有機酸から調製される薬学的に許容できる塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、ピロ硫酸塩、硫酸水素塩、亜硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、ヨウ化水素酸塩、フッ化水素酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、メタンスルホネート、マレイン酸塩、および同様のものが含まれるか、または除外され得る。
好適な薬学的に許容できる塩を、化合物をメチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リシン、オルニチンおよび同様のものなどの有機塩基と反応させることにより形成してもよい。薬学的に許容できる塩には、本明細書において出願人により開示される化合物の一部において見い出されるカルボキシレートまたはスルホネート基と、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、もしくはカルシウムなどの無機カチオン、またはイソプロピルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、およびイミダゾリウムなどの有機カチオンとの間で形成される塩が含まれるか、または除外され得る。
本明細書において出願人により開示される化合物のいずれかの塩の一部を形成する特定のアニオンまたはカチオンは一部の事例では、その塩が全体として薬理学的に許容される限り、厳密ではないことは認められるべきである。しかしながら、一部の事例では、特定の塩の使用は、ある特定の溶媒における溶解性もしくは生物学的利用能の上昇もしくは低下、下流ステップにおいてアニオンもしくはカチオンを除去する、もしくは保持する能力の上昇、対象に投与するための安全性の上昇、環境に危険な廃棄物の減少、および/または中間体および/または最終生成物の環境安全性の上昇などの利点をもたらし得る。
薬学的に許容できる塩ならびにそれらの調製方法および使用の追加の例は、参照により本明細書に援用されるHandbook of Pharmaceutical Salts:Properties, Selection and Use(2002)に示されている。
本発明の他の目的、特徴および利点は、次の図面、詳細な説明、および実施例から明らかになるであろう。しかしながら、図面、詳細な説明、および実施例は、本発明の具体的な実施形態および/または態様を示しながらも、実例として示されているにすぎず、限定することが意図されていないことは理解されるべきである。加えて、本発明の意図および範囲内での変化および変更は、この詳細な説明から当業者には明らかになるであろうことが企図されている。さらなる実施形態では、具体的な実施形態および/または態様からの特徴を他の態様からの特徴と組み合わせることもできる。例えば、実施形態および/または態様からの特徴を、他の実施形態および/または態様のいずれかからの特徴と組み合わせることもできる。さらなる態様では、追加の特徴を、本明細書に記載の具体的な態様に追加することもできる。
ポリマーコンジュゲート脂質およびそれを生産するための中間体を生産するための方法を記載する。前記方法は、アミドおよび第二級アミンの中間体形成を介してポリマーコンジュゲート脂質を形成することを含み得る。一部の事例では、最終生成物および/またはそれを生産するための中間体を生産するために必要とされる時間量は、ポリマーコンジュゲート脂質を生産するために以前に使用されたものとは異なる試薬および/または反応条件を使用する1つまたは複数の反応ステップにより、以前に達成されたものと比較して短縮される。一部の事例では、最終生成物および/またはそれを生産するための中間体を生産するために必要とされる時間量は、最終生成物および/または中間体を固体形態で単離するために溶媒凍結乾燥を必要としないことにより、比較において短縮される。ある特定の態様では、前記方法は、溶媒凍結乾燥を伴わない中間体、中間体の塩、および/または最終生成物の固体結晶および/または固体沈澱物の形成を含む。生成物を固体形態で単離するための溶媒凍結乾燥は、多大な時間およびエネルギーを必要とすることがある。中間体および/または中間体の塩の結晶化は、最終生成物の総合純度を上昇させ得る。最終生成物を固体形態で形成することは、最終生成物のより容易な取り扱い、貯蔵、および輸送をもたらし得る。別の態様では、ポリマーコンジュゲート脂質およびそれを生産するための中間体の塩を開示する。一部の事例では、前記塩は、薬学的に許容できる、環境において安全であり得る、および/または改善された溶解度または不溶性、生物学的利用能、純度、および/または前記塩を除去および/または置換するためのステップを有し得る。
一部の好ましい実施形態では、本明細書において例示されるポリマー-コンジュゲート脂質を合成するための方法を2つの出発物質、テトラデカン-1-アミンおよびミリスチン酸で開始し、それらをトルエン中でカルボニルジイミダゾールを使用してアミドに変換する。生成物を、トルエン中で水素化アルミニウムリチウムを使用して還元し、N-テタミン(tetamine)をそのコハク酸塩として単離して純度を上昇させ、このことが下流プロセシングを簡略化した。テタミンを、トルエン中でT3Pを使用するアミド化反応を介してペグ化する。クロマトグラフィー後に、純粋なポリマー-コンジュゲート脂質を固体として単離した。合理化されたプロセスは、他の態様のなかでも、プロセス質量強度(PMI)の3倍減少(約900Kg/KgのALC-159)およびプロセスからのクロロホルムの除去で、有意なグリーンケミストリーの改善を示した。
本発明のこれら、および他の非限定的態様を、次のセクションでさらに詳細に論述する。
I. 式Iの化学式を有する化合物。
ある特定の態様は、式Iの化学式を有する化合物を生産するための方法を対象とする。式Iの化合物はポリマーコンジュゲート脂質を形成し得る。
Figure 2024503423000012
およびRは独立に、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の炭素原子を含有する炭化水素基であり得る。ある特定の態様では、RおよびRは独立に、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の炭素原子を含有するi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基である。ある特定の態様では、Rおよび/またはRは独立に、直鎖状、飽和、置換アルキル基である。ある特定の態様では、Rおよび/またはRは独立に、直鎖状、飽和、非置換アルキル基である。ある特定の態様では、Rおよび/またはRは独立に、直鎖状、不飽和、置換アルキル基である。ある特定の態様では、Rおよび/またはRは独立に、直鎖状、不飽和、非置換アルキル基である。ある特定の態様では、Rおよび/またはRは独立に、分枝状、飽和、置換アルキル基である。ある特定の態様では、Rおよび/またはRは独立に、分枝状、飽和、非置換アルキル基である。ある特定の態様では、Rおよび/またはRは独立に、分枝状、不飽和、置換アルキル基である。ある特定の態様では、Rおよび/またはRは独立に、分枝状、不飽和、非置換アルキル基である。ある特定の態様では、RおよびRは独立に、直鎖状、飽和、非置換アルキル基である。一部の特定の態様では、RおよびRは独立に、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の炭素原子を含有する直鎖状、飽和、非置換アルキル基である。一部の特定の態様では、RおよびRは独立に、-(CHCH3、-(CHCH3、-(CHCH3、-(CH10CH3、-(CH11CH3、-(CH12CH3、-(CH13CH3、-(CH14CH3、-(CH15CH3、-(CH16CH3、-(CH17CH3、-(CH18CHおよび-(CH19CHの群から選択される化学式を有する。一部の特定の態様では、Rは-(CH12CHであり、および/またはRは-(CH13CHである。
ある特定の態様では、RおよびRは同じである。ある特定の態様では、RおよびRは異なる。ある特定の態様では、RはN個の炭素原子を含有し、RはN+1個の炭素原子を含有し、Nは8~19の整数である。ある特定の態様では、Rは、13個の炭素原子を含有する直鎖状、飽和、非置換アルキル基である。ある特定の態様では、Rは、14個の炭素原子を含有する直鎖状、飽和、非置換アルキル基である。
ある特定の態様では、mは、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、または70である。一部の特定の態様では、mは、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50である。一部の特定の態様では、mは44である。ある特定の態様では、nは、2、3、4、または5である。一部の特定の態様では、nは2である。
は、i)置換または非置換、ii)直鎖状、分枝状、またはシクロ、およびiii)飽和または不飽和炭化水素基であってよい。ある特定の態様では、Rは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15個の炭素原子を含有するi)置換または非置換、ii)直鎖状、または分枝状、またはシクロおよびiii)飽和または不飽和アルキル基である。一部の態様では、Rは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の炭素原子を含有するi)非置換、ii)直鎖状、または分枝状、およびiii)飽和アルキル基である。ある特定の態様では、Rは、メチル、エチル、プロピル、またはブチル基である。一部の特定の態様では、Rはメチル基である。
Lはリンカーであり、-(CHa’-X-(CHa”-の化学式を有し得、a’およびa”は独立に、整数であり得る。一部の態様では、a’およびa”は独立に、0、1、2、3、4、または5である。Xはリンカーであり得る。一部の態様では、Xは、結合、-HC=CH-、-C≡C-、-C-(
Figure 2024503423000013
)、-O-、または-S-から選択される。一部の態様では、Lは、-CH-、-(CH-、または-(CH-である。一部の特定の態様では、Lは-CH-である。
ある特定の態様では、式Iの化合物は、式(3)から(19)のいずれか1つの構造を有する:
Figure 2024503423000014
Figure 2024503423000015
Figure 2024503423000016
一部の特定の態様では、式Iの化合物は、式(16)の構造を有する。ある特定の態様では、1つまたは複数の本明細書に記載の式Iの化合物は除外される。ある特定の態様では、本明細書に記載のR基の1つまたは複数は除外される。ある特定の態様では、本明細書に記載のR基の1つまたは複数は除外される。ある特定の態様では、本明細書に記載のR基の1つまたは複数は除外される。ある特定の態様では、本明細書に記載のn値の1つまたは複数は除外される。ある特定の態様では、本明細書に記載の1つまたは複数のm値は除外される。ある特定の態様では、本明細書に記載の1つまたは複数のL基は除外される。
II. 式Iの化合物、その中間体および中間体の塩を調製する方法。
ある特定の態様は、式Iの化合物を調製するための方法を対象とする。式Iの化合物は、i)R-COOHの化学式を有する脂肪酸およびR-NHの化学式を有する第一級アミンから、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するステップと;ii)アミドを還元剤と接触させて、R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;iv)第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップにより調製することができる。
ある特定の態様は、本明細書に記載のポリマーコンジュゲート脂質、それを生産するための中間体(例えば、N-アシルイミダゾール、アシル-塩化物、アミド、および/または第二級アミン)、脂質の薬学的に許容できる塩、および/または中間体の薬学的に許容できる塩を対象とする。ある特定の態様は、本明細書に記載のポリマーコンジュゲート脂質、それを生産するための中間体(例えば、N-アシルイミダゾール、アシル-塩化物、アミド、および/または第二級アミン)、脂質の薬学的に許容できる塩、および/または中間体の薬学的に許容できる塩を含有する組成物であって、脂質および中間体が本明細書に記載の方法で合成されている組成物を対象とする。ある特定の態様では、組成物は、式(16)の構造を有する脂質、またはその薬学的に許容できる塩を含有する。ある特定の態様は、本明細書に記載のポリマーコンジュゲート脂質、それを生産するための中間体(例えば、N-アシルイミダゾール、アシル-塩化物、アミド、および/または第二級アミン)、脂質の薬学的に許容できる塩、および/または中間体の薬学的に許容できる塩の使用を対象とする。
A. アミドの形成。
アミドは、脂肪酸および第一級アミンを使用して形成することができる。
1. N-アシルイミダゾールを介してのアミドの形成。
一部の態様では、脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R-C(O)-Cの化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成し、N-アシルイミダゾールを第一級アミンと接触させて、アミドを形成する。
a) N-アシルイミダゾールの形成。
N-アシルイミダゾールは、スキームIaによる脂肪酸およびCDIとの間の反応により形成することができる。ある特定の態様では、脂肪酸およびCDIは、1:1.2、1.05:1.15、1.1:1.1、1.15:1.05、および1.2:1のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)のモル比を有する、例えば、それらをそのモル比で接触させる。ある特定の態様では、化学量論的過剰の脂肪酸を使用する。ある特定の態様では、脂肪酸とCDIとの接触を、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、および60℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で行う。一部の態様では、接触/反応温度は、60℃超、または65℃超、または70℃超ではない。ある特定の態様では、脂肪酸およびCDIをトルエンなどの有機溶媒の存在下で接触させる。ある特定の態様では、脂肪酸を含有する脂肪酸溶液を、CDIを含有するCDI溶液および/またはスラリーと接触させる。ある特定の態様では、脂肪酸溶液は、トルエンなどの有機溶媒をさらに含有する。ある特定の態様では、CDI溶液および/またはスラリーは、トルエンなどの有機溶媒をさらに含有する。
Figure 2024503423000017
ある特定の態様では、1つまたは複数の本明細書に記載のステップおよび/または試薬(例えば、N-アシルイミダゾールを形成するための)は除外される。
b)N-アシルイミダゾールおよび第一級アミンからのアミドの形成。
一部の態様では、アミドを、スキームIIaによるN-アシルイミダゾールおよび第一級アミンの間の反応により形成する。ある特定の態様では、N-アシルイミダゾールおよび第一級アミンは、0.9:1、0.91:0.99、0.92:0.98、0.93:0.97、0.94:0.96、0.95:0.95、0.96:0.94、0.97:0.93、0.98:0.92、0.99:0.91、および1:0.9のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)のモル比を有する、例えば、それらをそのモル比で接触させる。ある特定の態様では、N-アシルイミダゾールを形成するために(スキームIaにおいてなど)使用される脂肪酸1モルあたり0.85、0.86、0.88、0.9、0.92、0.94、0.95、0.96、0.98、1、1.02、1.04、1.06、1.08、1.1、1.12、1.14、1.16、1.18、および1.2モルのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の第一級アミンをN-アシルイミダゾールと接触させる。一部の態様では、N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの少なくとも一部は溶融形態である。一部の態様では、(例えば、溶融形態の)アミンをトルエンなどの有機溶媒中でN-アシルイミダゾールと接触させる。ある特定の態様では、N-アシルイミダゾールおよび第一級アミンの接触を、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、および60℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で行う。一部の態様では、接触/反応温度は60℃超、または65℃超、または70℃超ではない。
Figure 2024503423000018
2. アシル塩化物を介してのアミドの形成
一部の態様では、脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成し、アシル塩化物を第一級アミンと接触させて、アミドを形成する。
a) アシル塩化物の形成。
アシル塩化物は、スキームIbによる脂肪酸およびオキシ塩化物の間の反応により形成することができる。オキシ塩化物は、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、またはそれらの任意の組合せであり得る。一部の特定の態様では、オキシ塩化物は塩化オキサリルである。ある特定の態様では、脂肪酸およびオキシ塩化物は、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、および1:2のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)のモル比を有する、例えば、それらをそのモル比で接触させる。一部の態様では、脂肪酸およびオキシ塩化物をジメチルホルムアミド、およびベンゼンなどの有機溶媒の存在下で接触させる。一部の態様では、脂肪酸およびオキシ塩化物を20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70および75℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間の温度で接触させる。ある特定の態様では、形成したアシル塩化物をトルエンなどの有機溶媒中で濃縮する。
Figure 2024503423000019
b) アシル塩化物および第一級アミンからのアミドの形成。
一部の態様では、アミドを、スキームIIbによるアシル塩化物および第一級アミンの間の反応により形成する。一部の態様では、アシル塩化物および第一級アミンを、2、4、6、8、10、12、14、16、18、および20℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で接触させる。一部の態様では、アシル塩化物および第一級アミンをトリエチルアミン、およびベンゼンなどの有機溶媒の存在下で接触させる。一部の態様では、アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量は、アシル塩化物を形成するために(スキームIbにおいてなど)使用される脂肪酸1モルあたり、第一級アミン0.6、0.62、0.64、0.65、0.66、0.68、0.7、0.72、0.74、0.75、0.76、0.78、0.8、0.82、0.84、0.85、0.86、0.88、0.9、0.92、0.94、0.95、0.96、0.98、1、1.02、1.04、1.06、1.08、1.1、1.12、1.14、1.16、1.18、および1.2モルのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)である。
Figure 2024503423000020
ある特定の態様では、前記方法は、アミドの結晶化をさらに含む。第一級アミンおよびN-アシルイミダゾール(例えば、スキームIIaによる)または第一級アミンおよびアシル塩化物(例えば、スキームIIbによる)の反応により形成されるアミド化生成物混合物中のアミドを結晶化させることができる。アミド化生成物混合物は、i)アミド、ii)任意選択で、スキームIaおよびIIa、またはIbおよびIIbの反応の未反応の反応物;ならびにiii)任意選択で、スキームIaおよびIIa、またはIbおよびIIbの反応において形成された副生成物および/または副産物を含有し得る。ある特定の態様では、アミド化生成物混合物は、4重量%未満、または3重量%未満、または2重量%未満、または1重量%未満の出発第一級アミンを含有する。アミド化生成物混合物中の出発第一級アミンの重量百分率は、(例えば、アミド形成のために添加される)N-アシルイミダゾール(例えば、スキームIIaにおいて)またはアシル塩化物(例えば、スキームIIbにおいて)との接触後に残留する第一級アミンの総重量に基づく。非限定的例では、第一級アミン100gmをN-アシルイミダゾールまたはアシル塩化物と接触させる場合、「4重量%未満の出発第一級アミンを含有するアミド化生成物混合物」は、アミド化生成物混合物中の未反応の第一級アミンの量が4gm未満であることを指す。一部の態様では、アミドの結晶化は、イソプロパノールをアミド化生成物混合物に添加して結晶化混合物を形成すること、および結晶化混合物を冷却してアミド結晶を形成することを含む。ある特定の態様では、結晶化混合物を、40、40.1、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、および60℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で、イソプロパノールをアミド化生成物混合物と接触させることにより形成する。
ある特定の態様では、結晶化混合物の冷却プロセスは、ステップ(i)~(iv)のいずれか1つ、そのいずれかの組合せ、またはそのすべてを含み、ステップ(i)は、結晶化混合物を30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)に冷却してスラリーを形成することを含み;ステップ(ii)は、スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも1時間、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)に維持することを含み;ステップ(iii)は、スラリーを600rpmまたはそれ以上などで連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、および25℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)に冷却することを含み;ステップ(iv)は、スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも0.5時間、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、および25℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)に維持することを含む。一部の態様では、スラリーを、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、および2℃/分のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の速度で、例えば、30℃~40℃(ステップi)に、および/または15℃~25℃(ステップiii)に冷却する。
結晶化混合物を冷却することにより、または一部では結晶化混合物を冷却することにより形成されるスラリーはアミド結晶(例えば、固体アミド結晶)を含有し得る。ある特定の態様では、アミド結晶をスラリーから分離する(例えば、ステップivの後に)。一部の特定の態様では、アミド結晶を濾過によりスラリーから分離する。一部の態様では、プロセスは、濾過されたアミド結晶を洗浄して洗浄されたアミド結晶を形成すること、および洗浄されたアミド結晶を乾燥することをさらに含む。ある特定の態様では、濾過されたアミド結晶をトルエンおよび/またはイソプロパノールで洗浄する。ある特定の態様では、アミド結晶(例えば、洗浄されたアミド結晶)を40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、および50℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で乾燥する。一部の態様では、アミド結晶をアミドの融点より低い、例えば、少なくとも5℃低い温度で乾燥する。ある特定の態様では、アミド結晶化および/またはスラリーの濾過の間、スラリーを15℃以下、または10℃以下または5℃以下に冷却しない。ある特定の態様では、スラリーを0.4bargまたはそれ以下、または0.6bargまたはそれ以下、または0.8bargまたはそれ以下、例えば、0、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、および0.8bargのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間の圧力で濾過する。一部の態様では、アミドの結晶化を直径Dを有する反応器内で行い、Dは、反応器内のスラリーの高さHよりも大きい。ある特定の態様では、反応器は、直径Dを有するインペラを含み、DおよびDの比は、0.35:1、0.4:1、0.45:1、0.55:1、0.6:1、および0.65:1のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)である。アミドの結晶化中に形成されるスラリーをインペラで撹拌することができる。高純度のアミドを結晶化により得ることができ、生産される式Iの化合物の純度を、式Iの化合物を生産するために結晶化されたアミドを使用することにより(例えば、第二級アミンを介して)上昇させることができる。
ある特定の他の態様では、アミドの結晶化は、ステップi’)~iii’)のいずれか1つ、そのいずれかの組合せ、またはそのすべてを含み、ステップi’)は、水および酸をアミド化生成物混合物に添加して、5.5~7.5または5.5、6、6.5、7、または7.5などのそれから誘導し得るか、その間の任意の値もしくは範囲のpHを有する混合物を形成し、アミドが混合物から沈殿することを含み、ステップii’)はアミド沈澱物を分離することを含み、iii’)はメタノール中で、分離されたアミド沈澱物を結晶させることを含む。一部の態様では、ステップi’)における酸は硫酸である。一部の態様では、アミド沈澱物をステップii’)において濾過により分離する。
ある特定の態様では、(例えば、アミドを第一級アミンおよびN-アシルイミダゾールまたは第一級アミンおよびアシル塩化物から形成するための)本明細書に記載の1つまたは複数のステップおよび/または試薬は除外される。一部の特定の態様では、アミドを、脂肪酸および第一級アミンからN-アシルイミダゾールを介して形成する(例えば、スキームIaおよびIIa)。
B. アミドからの第二級アミンの形成。
第二級アミンは、スキームIIIによりアミドから形成することができる。アミドを還元剤により還元すると、第二級アミンを形成することができる。ある特定の態様では、還元剤は水素化物である。一部の特定の態様では、水素化物は水素化アルミニウムリチウムである。ある特定の態様では、アミドおよび還元剤は、1:1、1:1.2、1:1.4、1:1.6、1:1.8、1:2、1:2.2、1:2.4、1:2.6、1:2.8、および1:3のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)のモル比を有する、例えば、それらをそのモル比で接触させる。ある特定の態様では、アミドを含有するアミド溶液を、還元剤を含有する還元剤溶液と接触させる。アミド溶液および還元剤溶液は独立に、1種または複数の有機溶媒をさらに含有し得る。一部の態様では、還元剤溶液は還元剤、およびテトラヒドロフラン(THF)、および/または2-メチルTHFを含有する。一部の特定の態様では、還元剤溶液は、還元剤およびTHFを含有する。一部の態様では、アミド溶液はアミドおよびトルエンを含有する。一部の態様では、アミド溶液を、(例えば、本明細書に記載のとおりに形成された)アミド結晶をトルエンなどの1種または複数の有機溶媒と接触させることにより形成する。一部の態様では、アミドおよび還元剤の接触を、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、および75℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で行う。アミドの還元を、硫酸ナトリウムを使用してクエンチすることができる。ある特定の態様では、アミドの還元により形成される還元生成物混合物を硫酸ナトリウムと接触させて、アミドの還元をクエンチする。還元生成物混合物は、i)第二級アミン;ii)任意選択で、アミドおよび/または還元剤などの未反応の反応物、およびiii)任意選択で、アミドの還元中に形成される副生成物および/または副産物を含有し得る。ある特定の態様では、還元生成物混合物は、4重量%未満、または3重量%未満、または2重量%未満、または1重量%未満の出発アミドを含有する。出発アミドの重量は、(例えば、還元のために添加される)還元剤と接触させるアミドの総重量であり得る。非限定的例では、アミド100gmを還元剤と接触させる場合、「4重量%未満の出発第一級アミンを含有する還元生成物混合物」は、還元生成物混合物中の未反応のアミドの量が4gm未満であることを指す。一部の態様では、クエンチプロセスは、還元生成物混合物を、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、および45℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で硫酸ナトリウムを含むスラリーまたは溶液と接触させて、クエンチされた還元生成物混合物および残留硫酸ナトリウムを形成することを含む。ある特定の態様では、残留硫酸ナトリウムを、クエンチされた還元生成物混合物から分離する。ある特定の態様では、還元されるアミド(出発アミド)1モルあたり、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、および2モルのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の硫酸ナトリウムを還元生成物混合物と接触させる。ある特定の態様では、硫酸ナトリウムを含有するスラリーまたは溶液は有機溶媒をさらに含有する。ある特定の態様では、硫酸ナトリウムを含有するスラリーはTHFおよび/またはトルエンをさらに含有する。一部の特定の態様では、硫酸ナトリウムを含有するスラリーはTHFを含有する。ある特定の態様では、残留硫酸ナトリウム(例えば、残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部)を濾過により、クエンチされた還元生成物混合物から分離し、第二級アミンを含有する分離された還元生成物混合物を濾液として形成する。
ある特定の態様では、前記方法は、第二級アミンの結晶化塩を形成することをさらに含む。ある特定の態様では、第二級アミンの結晶化塩を、第二級アミンを酸と接触させて第二級アミンの塩を含有する塩形成溶液を形成すること、および塩形成溶液を冷却して第二級アミンの結晶化塩を形成することにより形成する。ある特定の態様では、第二級アミンを、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、および60℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度でイソプロパノールおよび酸と接触させて、塩形成溶液を形成する。ある特定の態様では、(例えば、残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を、クエンチされた還元生成物混合物から分離することによって形成される)分離された還元生成物混合物中の第二級アミンをイソプロパノールおよび酸と接触させて、塩形成溶液を形成する。ある特定の態様では、塩形成溶液の冷却は、ステップ(i’)~(iii’)のいずれか1つ、そのいずれかの組合せ、またはそのすべてを含み、ステップ(i’)は、塩形成溶液を35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、および45℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で冷却することを含み;ステップ(ii’)は塩形成溶液を少なくとも1時間、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、および45℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で維持することを含み;ステップ(iii’)は、塩形成溶液を、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、および25℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度に冷却することを含む。冷却された塩形成溶液は、第二級アミンの結晶化塩を含有し得る。ある特定の態様では、第二級アミンの結晶化塩を塩形成溶液から(例えば、ステップiii’の後に)分離する。一部の特定の態様では、第二級アミンの結晶化塩を濾過により塩形成溶液から分離し、結晶化塩(例えば、固体結晶化塩)を濾過残渣として得る。ある特定の態様では、塩形成溶液からの分離の後に、結晶化塩(例えば、濾過残渣中の結晶化塩)を洗浄し、乾燥する。ある特定の態様では、第二級アミンの結晶化塩を、トルエンおよび/またはイソプロパノールを含有する溶液で洗浄する。ある特定の態様では、(例えば、洗浄のために使用される)溶液は、トルエンおよびイソプロパノールを0.9:1、0.91:0.99、0.92:0.98、0.93:0.97、0.94:0.96、0.95:0.95、0.96:0.94、0.97:0.93、0.98:0.92、0.99:0.91、および1:0.9のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の体積%比で含有する。(例えば、トルエンおよび/またはイソプロパノールを含有する溶液で洗浄することにより形成される)洗浄された第二級アミンの結晶化塩をi)0、0.05、0.1、0.15および0.2バールのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の圧力;および/またはii)40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、および50℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で乾燥することができる。ある特定の態様では、酸(例えば、第二級アミンと接触させて塩形成溶液を形成するための酸)は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、(1R)-(-)-10-カンファースルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、シュウ酸、ジベンゾイル-L-酒石酸、リン酸、L-酒石酸、マレイン酸塩、フマル酸、コハク酸、および/またはマロン酸である。一部の特定の態様では、酸はコハク酸である。一部の特定の態様では、酸はL-酒石酸である。ある特定の態様では、第二級アミンの塩は、式IIの式を有するカチオンと、クロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、アセテート、メシレート、トシレート、(1R)-(-)-10-カンファースルホネート、1,2-エタンジスルホネート、オキサレート、ジベンゾイル-L-タルタレート、ホスフェート、L-タルタレート、マレエート、フマレート、スクシネート、およびマロネートから選択されるアニオンとを含有する。ある特定の態様では、カチオンは、式IIaの式を有する。ある特定の態様では、アニオンはスクシネートである。ある特定の態様では、アニオンはL-タルタレートである。ある特定の態様では、カチオンは式IIaの式を有し、アニオンはスクシネートである。ある特定の態様では、カチオンは式IIaの式を有し、アニオンはL-タルタレートである。
ある特定の態様では、分離された還元生成物混合物中の第二級アミンなどの、アミドから形成される第二級アミンを沈殿させ、沈澱した第二級アミンをメタノール中で結晶化させる。
ある特定の態様では、1つまたは複数の(例えば、第二級アミンおよび第二級アミンの結晶化塩を形成するための)本明細書に記載のステップおよび/または試薬は除外される。
Figure 2024503423000021
C. 第二級アミンからの式Iの化合物の形成
第二級アミンおよびポリオレフィン-グリコール化合物をカップリングして、式Iの化合物を形成することができる。ある特定の態様では、第二級アミンの結晶を有機溶媒に溶解し、式Iの化合物の形成のために使用することができる。ある特定の態様では、式Iの化合物の形成のために使用される第二級アミンを、第二級アミンの結晶化塩から形成する。高純度を有する第二級アミンを、(例えば、本明細書に記載のとおりの)第二級アミンの塩の形成、(例えば、本明細書に記載のとおりの)第二級アミンの塩の結晶化、および結晶化塩からの第二級アミンの再形成により得ることができる。生産される式Iの化合物の純度を、式Iの化合物を生産するために再形成された第二級アミンを使用することにより上昇させることができる。ある特定の態様では、第二級アミンを、第二級アミンの結晶化塩から、結晶化塩(例えば、本明細書に記載のとおりに乾燥した結晶化塩)を塩基と接触させることにより再形成する。ある特定の態様では、塩基はNaOHおよび/またはKOHである。ある特定の態様では、塩基はKOHである。ある特定の態様では、第二級アミンを、第二級アミンの乾燥した結晶化塩から、乾燥した結晶化塩を有機溶媒と接触させて、塩溶液を形成し;塩溶液を塩基および水で洗浄して、第二級アミンを含有する洗浄された有機溶液を形成すること;ならびに洗浄された有機溶液を蒸留して、第二級アミンを含有する蒸留された有機溶液を形成することにより再形成する。ある特定の態様では、塩溶液を塩基および/または水で1回よりも多く洗浄する。ある特定の態様では、乾燥した結晶化塩をトルエンと接触させて、塩溶液を形成する。ある特定の態様では、洗浄された有機溶液は、200重量百万分率(ppmw)未満、または150ppmw未満、または100ppmw未満の酸(例えば、第二級アミンの塩を形成するために使用される酸)を含有する。洗浄により形成される洗浄された有機溶液が200ppmw未満、または150ppmw未満、または100ppmw未満の酸を含有するまで、塩溶液を塩基および/または水で1回または複数回洗浄することができる。ある特定の態様では、洗浄される有機溶液をi)0、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、および0.3バールのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の圧力;および/またはii)70℃以下、65℃以下、または60℃以下の温度で蒸留して、蒸留された有機溶液を形成する。一部の態様では、蒸留された有機溶液は、0.5重量%未満、または0.1重量%未満、または0.05重量%未満の水を含有する。ある特定の態様では、蒸留された有機溶液中の第二級アミンを使用して、例えば、活性化ポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成する。ある特定の態様では、蒸留された有機溶液を活性化ポリオレフィン-グリコール化合物と接触させる。活性化ポリオレフィン-グリコール化合物および第二級アミンは、1:1.2、1:1.25、1:1.3、1:1.35、1:1.4、1:1.45、および1:1.5のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)のモル比を有してよい、例えば、それらをそのモル比で接触させることができる。
ある特定の態様では、ポリオレフィン-グリコール化合物は、HOOC-L-(O(CH-ORの化学式を有するポリオレフィングリコール酸であり、第二級アミンおよびポリオレフィングリコール酸をスキームIVaによりカップリングして、式Iの化合物を形成する。ある特定の態様では、ポリオレフィングリコール酸は、HOOC-CH-(O(CH-ORの化学式を有するポリエチレングリコール酸である。ある特定の態様では、ポリオレフィングリコール酸を有機塩基およびカップリング剤と接触させて、活性化ポリオレフィン-グリコール化合物を含有するカップリング溶液を形成する。ある特定の態様では、有機塩基は第三級アミンである。ある特定の態様では、第三級アミンはジイソプロピルエチルアミンである。ある特定の態様では、カップリング剤は1-プロパンホスホン酸環式無水物である。ある特定の態様では、カップリング溶液を、ポリオレフィングリコール酸および有機塩基を、1:3.5、1:3.6、1:3.7、1:3.8、1:3.9、1:4、1:4.1、1:4.2、1:4.3、1:4.4、および1:4.5のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)のモル比で接触させることにより形成する。ある特定の態様では、カップリング溶液を、ポリオレフィングリコール酸およびカップリング剤を1:1.8、1:1.85、1:1.9、1:1.95、1:2、および1:2.2のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)のモル比で接触させることにより形成する。ある特定の態様では、カップリング溶液を、ポリオレフィングリコール酸を有機溶媒と接触させて、ポリオレフィングリコール溶液を形成すること、ポリオレフィングリコール溶液を蒸留して、蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を形成すること、および蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を有機塩基およびカップリング剤と接触させて、活性化ポリオレフィン-グリコール化合物を含有するカップリング溶液を形成することにより形成する。ある特定の態様では、ポリオレフィングリコール溶液をi)0、0.05、0.1、0.15、および0.2バールのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の圧力;および/またはii)70℃以下、65℃以下、または60℃以下の温度で蒸留して、蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を形成する。ある特定の態様では、蒸留されたポリオレフィングリコール溶液は、0.5重量%未満、または0.1重量%未満、または0.05重量%未満の水を含有する。ある特定の態様では、ポリオレフィングリコール酸をトルエンと接触させて、ポリオレフィングリコール溶液を形成する。ある特定の態様では、カップリング溶液は無色である。ある特定の態様では、カップリング溶液を第二級アミンと接触させて、式Iの化合物を形成する。ある特定の態様では、カップリング溶液を、第二級アミン結晶を溶解することにより形成された溶液と接触させる。ある特定の態様では、カップリング溶液を、(例えば、結晶化第二級アミン塩から再形成された)再形成された第二級アミンと接触させて、式Iの化合物を形成する。ある特定の態様では、カップリング溶液を、再形成された第二級アミンを含有する蒸留された有機溶液と接触させて、式Iの化合物を形成する。ある特定の態様では、式Iの化合物を(例えば、ポリオレフィングリコール酸および第二級アミンを使用することから)、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、および45℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)温度で形成する。一部の事例では、添加剤をカップリング溶液に、第二級アミンおよび/または再形成された第二級アミンに、および/またはカップリング溶液が第二級アミンおよび/または再形成された第二級アミンに接触している間、またはその後に添加して、反応効率を増進する。一部の事例では、添加剤は臭化水素酸ピリジンである。ある特定の態様では、式Iの化合物を80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、および99%のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の収率で形成する。ある特定の態様では、式Iの化合物を89~95%、またはそこから誘導され得る任意の範囲のin situ収率で形成する。
Figure 2024503423000022
ある特定の態様では、ポリオレフィン-グリコール化合物はN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH-ORの化学式を有する。NHS官能化ポリオレフィングリコールおよび第二級アミンをスキームIVbによりカップリングして、式Iの化合物を形成することができる。ある特定の態様では、NHS官能化ポリオレフィングリコールは、NHS-O(O)C-CH-(O(CH-ORの化学式を有するNHS官能化ポリエチレングリコールである。一部の態様では、NHS官能化ポリオレフィングリコールを第二級アミンと、0.6:1、0.7:1、0.8:1、0.9:1、1:1、1.1:1、および1.2:1のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)のモル比で接触させる。ある特定の態様では、NHS官能化ポリオレフィングリコールを第三級アミンの存在下で第二級アミンと接触させる。一部の特定の態様では、第三級アミンはトリエチルアミンである。一部の態様では、NHS官能化ポリオレフィングリコールを、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、および45℃のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の温度で第二級アミンと接触させる。ある特定の態様では、NHS官能化ポリオレフィングリコールを第二級アミン結晶を溶解することにより形成される溶液と接触させる。ある特定の態様では、NHS官能化ポリオレフィングリコールを、(例えば、結晶化第二級アミン塩から再形成された)再形成された第二級アミンと接触させて、式Iの化合物を形成する。ある特定の態様では、NHS官能化ポリオレフィングリコールを、再形成された第二級アミンを含有する蒸留された有機溶液と接触させて、式Iの化合物を形成する。一部の事例では、添加剤が、NHS官能化ポリオレフィングリコールおよび第二級アミンおよび/または再形成された第二級アミンの混合物中に存在して、反応効率を増進する。一部の事例では、添加剤は臭化水素酸ピリジンである。ある特定の態様では、式Iの化合物を80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、および99%のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の収率で形成する。ある特定の態様では、式Iの化合物を89~95%、またはそこから誘導され得る任意の範囲のin situ収率で形成する。
Figure 2024503423000023
ある特定の態様では、スキームIVaおよび/またはIVbの反応を、炭酸カリウムおよび塩化ナトリウムを使用してクエンチする。ある特定の態様では、クエンチプロセス(例えば、スキームIVaおよび/またはIVbの反応をクエンチすること)は、炭酸カリウムおよび塩化ナトリウムを含有する水性クエンチ溶液を、カップリング生成物混合物と接触させて、i)式Iの化合物を含有する有機相と、ii)水相とを含有する二相生成物混合物を形成すること;二相生成物混合物の有機相および水相を分離すること;ならびに有機相を蒸留して、式Iの化合物を含有する生成物溶液を形成することを含む。
カップリング生成物混合物は、スキームIVaおよび/またはIVbの反応から形成することができる。カップリング生成物混合物は、i)式Iの化合物、ii)任意選択で、スキームIVaおよび/またはIVbの反応からの未反応の反応物、およびiii)任意選択で、スキームIVaおよび/またはIVbの反応で形成される副生成物および/または副産物を含有し得る。ある特定の態様では、カップリング生成物混合物は、15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満、または4重量%未満、または3重量%未満、または2重量%未満、または1重量%未満、またはその間の任意の数値の出発第二級アミンを含有する。出発第二級アミンの重量は、(例えば、式Iの化合物の形成のために添加される)ポリオレフィン-グリコール化合物と接触させた後に残留する第二級アミンの総重量であり得る。非限定的例では、第二級アミン100gmをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させる場合、「4重量%未満の出発第二級アミンを含有するカップリング生成物混合物」は、カップリング生成物混合物中の未反応の第二級アミンの量が4gm未満であることを指す。ある特定の態様では、(例えば、有機相を蒸留することにより得られる)生成物溶液は0.5重量%未満、または0.12重量%未満、または0.1重量%未満、または0.05重量%未満の水を含有する。ある特定の態様では、有機相をi)0、0.05、0.1、0.15、および0.2バールのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の圧力;および/またはii)70℃以下、65℃以下、または60℃以下の温度で蒸留して、生成物溶液を形成する。
ある特定の態様では、前記方法は、式Iの化合物を精製することをさらに含む。一部の態様では、式Iの化合物をシリカゲルクロマトグラフィーまたはポリマー樹脂クロマトグラフィーにより精製する。ある特定の態様では、(例えば、第二級アミンおよびポリオレフィン-グリコール化合物の間の反応をクエンチすることにより形成される)生成物溶液中の式Iの化合物をシリカゲルクロマトグラフィーまたはポリマー樹脂クロマトグラフィーにより精製して、精製された式Iの化合物を形成する。
ある特定の態様では、前記方法は、精製された式Iの化合物を沈殿させることをさらに含む。ある特定の態様では、前記方法は、精製された式Iの化合物を生成することを含まない。ある特定の態様では、精製された式Iの化合物の沈殿プロセスは、精製された式Iの化合物のエタノール溶液を形成すること、およびイソプロパノールをエタノール溶液と接触させてイソプロパノールおよびエタノール混合物を形成することを含み、式Iの化合物がイソプロパノールおよびエタノール混合物から沈殿する。ある特定の態様では、式Iの化合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、精製された化合物のエタノール溶液を、エタノールでシリカゲルクロマトグラフィーカラムを溶出すること(例えば、式Iの化合物をロードしたシリカゲルクロマトグラフィーカラムを溶出すること)により形成する。ある特定の態様では、式Iの化合物を含有する(例えば、シリカゲルクロマトグラフィーカラムを溶出することにより得られる)エタノール溶液および/またはイソプロパノールおよびエタノール混合物を0~0.2バールの圧力および/または40℃以下の温度で蒸留する。
ある特定の態様では、イソプロパノールおよびエタノール混合物は、イソプロパノールおよびエタノールを2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、2.9:1、3:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、および3.5:1のいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つに等しいか、またはいずれか2つの間(またはそこから誘導され得る任意の範囲)の重量比で含有する。ある特定の態様では、式Iの化合物の沈澱物をイソプロパノールおよびエタノール混合物から分離する。一部の特定の態様では、式Iの化合物の沈澱物を濾過によりイソプロパノールおよびエタノール混合物から分離する。ある特定の態様では、式Iの化合物の沈殿方法、および/または式Iの化合物の分離方法は溶媒凍結乾燥を含まない。固体形態での式Iの化合物の形成は、化合物の精製、貯蔵、および輸送において役立ち得る。一般に、固体ポリマーコンジュゲート脂質は溶媒凍結乾燥により形成されるが、しかしながら、凍結乾燥プロセスは、エネルギーおよび時間を要求し得る。凍結乾燥を用いない固体形態での式Iの化合物(例えば、沈澱物)の形成は、固体形成ステップを、より費用および時間有効性なものとし得る。一部の態様では、式Iの化合物の沈澱物は、結晶性固体および非結晶性固体を含有する混合固相化合物である。
一部の他の態様では、前記方法は、固体形態の式Iの化合物を、第二級アミンおよびポリオレフィングリコール化合物を接触させることにより形成される反応混合物から単離することを含む。一部の事例では、固体形態での単離は、反応混合物、精製された式Iの化合物、または部分的に精製された式Iの化合物を濃縮することを含む。一部の事例では、濃縮は、凍結乾燥、加熱、圧力低下、ガス流、濾過、沈殿、および/または遠心分離などにより溶媒を除去することを含む。一部の事例では、濃縮は、凍結乾燥、加熱、圧力低下、ガス流、濾過、沈殿、および/または遠心分離による溶媒の除去を除外する。一部の事例では、濃縮は、凍結乾燥による溶媒の除去を除外する。そのプロセスは、ステップi”)~v”)のいずれか1つ、そのいずれかの組合せ、またはそのすべてを含み得る。ステップi”)は、所望の時間量の後に反応混合物を水で洗浄して、式Iの化合物を含有する水相を形成することを含む。ステップii”)は、水相をDCMなどの有機溶媒で抽出して、式Iの化合物を含有する有機溶液を得ることを含む。ステップiii”)は、有機溶液を洗浄し、乾燥し、濃縮し、および/または冷却して、有機溶液から残留出発第二級アミンの少なくとも一部を沈澱させることを含む。ステップiv”)は、有機溶液を濾過して、沈澱した第二級アミンを分離すること、およびトリエチルアミンおよび無水酢酸を濾液に添加することを含む。ステップv”)は、濾液を濃縮して、式Iの化合物を固体形態で得ることを含む。一部の態様では、ステップiii”)における有機溶液をブラインなどの塩溶液で洗浄する。一部の態様では、ステップiii”)における有機溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥する。一部の態様では、ステップiii”)における有機溶液を0、-5、-10、-15、-20、または-25℃(またはそこから誘導され得る任意の範囲または値)に冷却する。ある特定の態様では、溶媒濃縮プロセスにより得られる式Iの化合物(例えば、このパラグラフにおいて上述したとおり)を、シリカゲルクロマトグラフィーなどによりさらに精製する。ある特定の態様では、(例えば、このパラグラフにおいて上述したとおりの)溶媒濃縮による固体形態での式Iの化合物の単離を行わない。
ある特定の態様では、1つまたは複数の(例えば、式Iの化合物を第二級アミンから形成し、および/または式Iの化合物を沈殿させるための)本明細書に記載のステップおよび/または試薬が除外される。
III. ポリマーコンジュゲート脂質およびその中間体の塩
ある特定の態様は、式IIの式を有するカチオン
Figure 2024503423000024
[式中、RおよびRは前記のとおりである]と、クロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、アセテート、メシレート、トシレート、(1R)-(-)-10-カンファースルホネート、1,2-エタンジスルホネート、オキサレート、ジベンゾイル-L-タルタレート、ホスフェート、L-タルタレート、マレエート、フマレート、スクシネート、およびマロネートから選択されるアニオンとを含有する塩(例えば、第二級アミンの塩)を対象とする。ある特定の態様では、アニオンはスクシネートである。ある特定の態様では、アニオンは、L-タルタレートである。ある特定の態様では、塩のカチオンは、式IIaの式
Figure 2024503423000025
を有する。ある特定の態様では、塩は結晶化形態である。ある特定の態様では、塩は化学量論的塩である。ある特定の態様では、塩は非化学量論的塩である。ある特定の態様では、塩は、式IIのカチオンおよびスクシネートを含有する非化学量論的塩である。ある特定の態様では、塩は、式IIのカチオンおよびL-タルタレートを含有する非化学量論的塩である。一部の特定の態様では、塩は、式IIaのカチオンおよびスクシネートを含有する非化学量論的塩である。一部の特定の態様では、塩は、式IIaのカチオンおよびL-タルタレートを含有する非化学量論的塩である。(例えば、第二級アミンの)塩は、対応する第二級アミンよりも高い融点を有し得る。より高い融点は、塩のより容易な貯蔵および輸送を可能にし得る。塩は、本明細書に記載の方法により調製することができる。ある特定の態様では、1つまたは複数の本明細書に記載の塩が除外される。ある特定の態様では、本明細書に記載の塩を作製するための1つまたは複数のステップ、および/または試薬が除外される。
IV. 式Iの化合物、その中間体、その塩および中間体の塩;ならびに式Iの化合物、その中間体、その塩および中間体の塩を含有する組成物の使用。
ある特定の態様は、本明細書に記載のポリマーコンジュゲート脂質、それを生産するための中間体(例えば、N-アシルイミダゾール、アミド、および/または第二級アミン)、脂質の薬学的に許容できる塩、および/または中間体の(例えば、第二級アミンの)薬学的に許容できる塩の使用を対象とする。ある特定の態様は、本明細書に記載のポリマーコンジュゲート脂質、それを生産するための中間体(例えば、N-アシルイミダゾール、アミド、および/または第二級アミン)、脂質の薬学的に許容できる塩、および/または中間体の(例えば、第二級アミンの)薬学的に許容できる塩を含有する組成物を対象とする。本明細書に記載のポリマーコンジュゲート脂質、その中間体、その塩、および中間体の(例えば、第二級アミン)の塩は、本明細書に記載の方法を使用して合成することができる。
他の脂質との組合せでもよい、ポリマーコンジュゲート脂質および/またはその薬学的に許容できる塩を、治療薬を細胞内送達するために使用することができる。ある特定の態様では、治療薬は核酸であり得る。ある特定の態様では、核酸は、メッセンジャーRNA(mRNA)、ヌクレオシド修飾mRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、DNAザイム、プラスミド、免疫刺激核酸、アンタゴミル、抗miR、miRNA模倣物質、スーパーmir、および/またはアプタマーであり得る。一部の特定の態様では、核酸は、アンチセンス、プラスミドDNA、および/またはヌクレオシド修飾mRNAであり得る。
ある特定の態様は、本明細書に記載のポリマーコンジュゲート脂質、それを生産するための中間体(例えば、アシル塩化物、エステルアルコール、および/またはエステルアルデヒド)、脂質の薬学的に許容できる塩、および/または中間体の(例えば、第二級アミンの)薬学的に許容できる塩;および治療薬を含有する医薬組成物を対象とする。ある特定の態様では、ポリマーコンジュゲート脂質、中間体および/またはその薬学的に許容できる塩は脂質ナノ粒子形態であり得る。脂質ナノ粒子は、少なくとも1つの寸法をナノメートル(例えば、1~1,000nm)ほどで有してよく、1つまたは複数の脂質を含んでよい。一部の態様では、脂質ナノ粒子は、中性脂質、荷電脂質、ステロイド、およびポリマーコンジュゲート脂質から選択される1つまたは複数の賦形剤をさらに含んでよいか、またはそれらが除外されてよい。一部の態様では、ヌクレオシド修飾RNAなどの治療薬を、脂質ナノ粒子の脂質部分、または脂質ナノ粒子の脂質部分の一部または全部に包膜された水性空間にカプセル封入し、それにより、酵素的分解または宿主生体または細胞の機構により誘導される他の望ましくない作用、例えば、有害な免疫応答から保護することができる。ある特定の態様では、脂質ナノ粒子は、約30nm~約150nm、約40nm~約150nm、約50nm~約150nm、約60nm~約130nm、約70nm~約110nm、約70nm~約100nm、約80nm~約100nm、約90nm~約100nm、約70~約90nm、約80nm~約90nm、約70nm~約80nmのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つ、もしくはいずれか2つの間に等しいか、または約30nm、35nm、40nm、45nm、50nm、55nm、60nm、65nm、70nm、75nm、80nm、85nm、90nm、95nm、100nm、105nm、110nm、115nm、120nm、125nm、130nm、135nm、140nm、145nm、または150nmのいずれか1つ、少なくともいずれか1つ、多くともいずれか1つ、もしくはいずれか2つの間に等しい平均直径を有する。一部の態様では、脂質ナノ粒子は実質的に非毒性である。ある特定の態様では、ヌクレオシド修飾RNAは、脂質ナノ粒子中に存在する場合、水溶液で、ヌクレアーゼによる分解に対して耐性がある。
本明細書に記載の組成物の投与は、同様の有用性を与えるために許容される薬剤の投与様式のいずれかを介して実施することができる。医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、軟膏剤、液剤、懸濁剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、マイクロスフェア剤、およびエアロゾル剤などの固体、半固体、液体または気体形態の製剤に製剤化することができる。そのような医薬組成物を投与する典型的な経路には、限定ではないが、経口、局所、経皮、吸入、非経口、舌下、頬側、直腸、膣、および鼻腔内が含まれる。本明細書で使用される場合の非経口という用語には、皮下注射、静脈内、筋肉内、皮内、胸骨内注射、または注入技術が含まれる。患者に組成物が投与されたら、その中に含有される活性成分が生物学的に利用可能となるように、本明細書に記載の医薬組成物を製剤化する。対象または患者に投与される組成物は1つまたは複数の投薬単位の形態を取り、例えば、錠剤は単一の投薬単位であってもよく、エアロゾル形態の化合物の容器は、複数の投薬単位を保持してもよい。投与される組成物は、いずれの事象においても、本明細書に記載の教示に従って、目的の疾患または状態を処置するために治療有効量の本開示の範囲内の化合物、またはその薬学的に許容できる塩を含有することとなる。
本開示の範囲内の医薬組成物は、固体または液体の形態であってよい。一態様では、担体は微粒子であり、したがって、組成物は、例えば、錠剤または散剤形態である。担体は液体であり得、組成物は、例えば、経口シロップ剤、注射液、または例えば、吸入器投与において有用であるエアロゾルである。経口投与のために意図されている場合、医薬組成物は好ましくは、固体または液体形態のいずれかであり、半固体、半液体、懸濁液、およびゲル形態は、固体または液体のいずれかとして本明細書において判断される形態の範囲内に含まれる。経口投与のための固体組成物として、医薬組成物を散剤、顆粒剤、圧縮錠剤、丸剤、カプセル剤、チューインガム剤、オブラート剤または同様の形態に製剤化することができる。そのような固体組成物は典型的には、1種または複数の不活性な希釈剤または食用担体を含有することとなる。加えて、次のうちの1つまたは複数が存在してもよいし、または除外されてもよい:カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、微結晶性セルロース、トラガカントゴム、またはゼラチンなどの結合剤;デンプン、ラクトース、またはデキストリンなどの賦形剤;アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、Primogel、トウモロコシデンプンおよび同様のものなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムまたはSterotexなどの滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤;スクロースまたはサッカリンなどの甘味剤;ペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジ香味剤などの香味剤;および着色剤。医薬組成物がカプセル剤の形態、例えば、ゼラチンカプセル剤である場合、これは、上記の種類の材料に加えて、ポリエチレングリコールまたはオイルなどの液体担体を含有してもよい。医薬組成物は、液体、例えば、エリキシル剤、シロップ剤、液剤、乳剤または懸濁剤の形態であってもよい。液体は、2つの実施例のとおり、経口投与のため、または注射による送達のためのものであってよい。経口投与のために意図されている場合、好ましい組成物は、本化合物に加えて、甘味剤、防腐剤、色素/着色料、および香味増強剤のうちの1つまたは複数を含有する。注射により投与されることが意図されている組成物では、界面活性剤、防腐剤、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、緩衝剤、安定剤、および等張化剤のうちの1つまたは複数が含まれてもよいし、または除外されてもよい。
液体医薬組成物には、溶液、懸濁液または他の同様の形態であるかに関わらず、次の補助剤のうちの1つまたは複数が含まれてもよいし、または除外されてもよい:注射用水、食塩水、好ましくは生理食塩水、リンゲル液、等張性塩化ナトリウム、溶媒または懸濁媒として役立ち得る合成モノまたはジグリセリドなどの不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の溶媒などの無菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸などのキレート化剤;酢酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩などの緩衝剤;および塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの張性を調節するための薬剤;スクロースまたはトレハロースなどの凍結保護物質として作用する薬剤。非経口製剤は、ガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨てシリンジ、または複数の用量バイアルに封入することができる。生理食塩水が好ましい補助剤である。注射用医薬組成物は好ましくは、無菌である。
非経口または経口投与のいずれかのために意図されている液体医薬組成物は、好適な投薬量が得られるような化合物の量を含有し得る。
医薬組成物は、医薬分野で周知の方法論により調製することができる。例えば、注射により投与されることが意図されている医薬組成物は、溶液を形成するように脂質ナノ粒子を滅菌蒸留水または他の担体と組み合わせることにより調製することができる。均一な溶液または懸濁液の形成を促進するために、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤は、水性送達系における化合物の溶解または均質な懸濁を促進するように、本明細書における教示と一致して化合物と非共有結合性に相互作用する化合物である。
本開示の範囲内の組成物、またはそれらの薬学的に許容できる塩を、治療有効量で投与するが、これは、使用される具体的な治療薬の活性;治療薬の代謝安定性および作用期間;患者の年齢、体重、全身健康、性別、および食事;投与様式および時間;排泄速度;薬物の組合せ;特定の障害または状態の重症度;ならびに治療を施される対象を含む様々な因子に応じて変化するであろう。
本発明を、次の実験的実施例を参照することにより詳細にさらに記載する。これらの実施例は、例示を目的に提供されるにすぎず、別段に指定されていない限り、限定的であることを意図されていない。したがって、本発明は決して、次の実施例に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、本明細書において提供される教示の結果として明らかになる、あらゆるすべての変形形態を包含すると解釈されるべきである。
(実施例1)
ミリスチン酸および1-テトラデシルアミンからのアミド(C-1)の生産。
アミド(C-1)をスキームE1aにより形成した。
Figure 2024503423000026
アミド(C-1)を形成するために使用される材料を表1に挙げる。当量には、Equiv.およびeqが使用されている。
Figure 2024503423000027
Figure 2024503423000028
アミド(C-1)を表2に挙げられているステップにより合成した。
Figure 2024503423000029
Figure 2024503423000030
Figure 2024503423000031
(実施例2)
ミリスチン酸および1-テトラデシルアミンからのアミド(C-1)の生産。
アミド(C-1)をスキームE1bにより形成した。塩化オキサリル(25.35mmol、1.5eq.、3.22g)を室温(RT)で、ベンゼン(40mL)およびジメチルホルムアミド(DMF)(1滴)中のミリスチン酸(3.86g、16.9mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで、30分間、60℃で加熱した。混合物を濃縮して、残渣を形成した。形成した残渣をトルエンに入れ、再び濃縮した。残留した油状物(薄黄色)をベンゼン20mLに入れ、シリンジを介して10℃でベンゼン(40mL)中の1-テトラデシルアミン(2.86 13.4mmol)およびトリエチルアミン(3.53mL、1.5eq)の溶液に添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、20%HSOでpH6~7に調節した。混合物を濾過し、水で洗浄した。淡色の固体が得られた。粗生成物をメタノールから再結晶化させた。これにより、所望の生成物がオフホワイト色の固体(5.65g、13mmol、100%)として得られた。
Figure 2024503423000032
(実施例3)
アミン(C-2)、およびアミン(C-2)のコハク酸塩の生産。
スキームE2により、アミド(C-1)を還元して第二級アミン(C-2)、および第二級アミンの塩を形成した。
Figure 2024503423000033
アミド(C-1)を還元してアミン(C-2)を生産する、および(C-2)のコハク酸塩を生産するために使用される材料を表3に挙げる。当量には、Equiv.およびeqが使用される。
Figure 2024503423000034
アミン(C-2)、およびアミン(C-2)のコハク酸塩を表4に挙げられているステップにより生産した。
Figure 2024503423000035
Figure 2024503423000036
Figure 2024503423000037
(実施例4)
アミン(C-2)コハク酸塩およびPEG酸(C-3)からのポリマーコンジュゲート脂質の合成
スキームE3aによりアミン(C-2)のコハク酸塩から合成されたポリマーコンジュゲート脂質(C-4)。C-4の収率は89~95%までの範囲であった。
Figure 2024503423000038
アミン(C-2)の塩からポリマーコンジュゲート脂質(C-4)を合成するために使用された材料を表5に挙げる。当量には、Equiv.およびeqを使用する。
Figure 2024503423000039
Figure 2024503423000040
アミン(C-2)をアミンのコハク酸塩(実施例2において生産されたとおり)から形成し、ポリマーコンジュゲート脂質(C-4)を表6に挙げられたステップにより、再形成されたアミン(C-2)から形成した。
Figure 2024503423000041
Figure 2024503423000042
Figure 2024503423000043
Figure 2024503423000044
(実施例5)
アミン(C-2)およびmPEG-NHSからのポリマーコンジュゲート脂質(C-4)の合成
ポリマーコンジュゲート脂質(C-4)をスキームE3bにより合成した。DCM(120mL)中のmPEG-NHS(NOFから、5.0mmol、9.97g、PEG MW約2,000、n=約45)の溶液を、ジクロロメタン(DCM)(100mL)中の第二級アミン、N-テトラデシル-1-テトラデカナミン、(C-2)(7mmol、2.87g)およびトリエチルアミン(30mmol、4.18mL)の溶液に添加した。24時間後に、反応溶液を水(300mL)で洗浄した。水相をDCM(100mL×2)で2回抽出した。DCM抽出物を合わせ、ブライン(100mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、部分的に濃縮した。部分的に濃縮された溶液(約300mL)を約-15℃に冷却した。濾過により白色の固体(1.030g、未反応の出発アミン)が得られた。濾液に、EtN(1.6mmol、0.222mL、4eq)および無水酢酸(1.6mmol、164mg)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、固体になるまで濃縮した。残留固体をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(DCM中0~8%メタノール)により精製した。これにより、所望の生成物が白色の固体(9.211g)として得られた。
Figure 2024503423000045
実施形態1. 式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000046
[式中、R1およびR2は独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
R3は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R1-COOHの化学式を有する脂肪酸およびR2-NH2の化学式を有する第一級アミンから、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するステップと;
b)前記アミドを還元剤と接触させて、R1-CH2-NH-R2の化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
c)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含む方法。
実施形態2. 前記脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R1-C(O)-C3N2H4の化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成し、前記N-アシルイミダゾールを前記第一級アミンと接触させて、前記アミドを形成する、実施形態1に記載の方法。
実施形態3. 前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有する、実施形態2に記載の方法。
実施形態4. 前記脂肪酸とCDIとの接触を40℃~60℃の温度で行う、実施形態2から3のいずれか1つに記載の方法。
実施形態5. 前記脂肪酸およびCDIをトルエンの存在下で接触させる、実施形態2から4のいずれか1つに記載の方法。
実施形態6. 前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1~1:0.9のモル比を有する、実施形態1から5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態7. 前記N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が、前記N-アシルイミダゾールを形成させるために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルである、実施形態2から6のいずれか1つに記載の方法。
実施形態8. 前記第一級アミンの少なくとも一部が溶融形態である、実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
実施形態9. 前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンを40℃~60℃の温度で接触させる、実施形態1から8のいずれか1つに記載の方法。
実施形態10. 前記脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R1-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成させ、前記アシル塩化物を前記第一級アミンと接触させて、前記アミドを形成し、前記オキシ塩化物が、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せから選択される、実施形態1に記載の方法。
実施形態11. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有する、実施形態10に記載の方法。
実施形態12. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物をベンゼンおよびジメチルホルムアミドの存在下で接触させる、実施形態10から11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させる、実施形態10から12のいずれか1つに記載の方法。
実施形態14. 前記オキシ塩化物が塩化オキサリルである、実施形態10から13のいずれか1つに記載の方法。
実施形態15. 前記アシル塩化物および第一級アミンを2℃~20℃の温度で接触させる、実施形態10から14のいずれか1つに記載の方法。
実施形態16. 前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させる、実施形態10から15のいずれか1つに記載の方法。
実施形態17. 前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルである、実施形態10から16のいずれか1つに記載の方法。
実施形態18. ステップ(a)において形成されたアミド化生成物混合物から前記アミドを結晶化すること、および前記結晶化アミドをステップ(b)において前記アミドの少なくとも一部として使用することをさらに含む、実施形態1から17のいずれか1つに記載の方法。
実施形態19. 前記アミドの結晶化が、イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物に添加して、結晶化混合物を形成すること、前記結晶化混合物を冷却することを含む、実施形態18に記載の方法。
実施形態20. 前記アミドの結晶化が、
イソプロパノールを40℃超、60℃以下の温度で、前記アミド化生成物混合物と接触させて、前記結晶化混合物を形成すること;
前記結晶化混合物を30℃~40℃の温度に冷却して、アミド結晶を含有するスラリーを形成すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも1時間、30℃~40℃の温度で維持すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも0.5時間、15℃~25℃の温度で維持すること;
前記アミド結晶を前記スラリーから分離すること
を含む、実施形態19に記載の方法。
実施形態21. 前記スラリーを600rpmまたはそれ以上で連続的に撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却する、実施形態20に記載の方法。
実施形態22. 前記アミド結晶を濾過により前記スラリーから分離する、実施形態18から21のいずれか1つに記載の方法。
実施形態23. 前記濾過されたアミド結晶をトルエンおよび/またはイソプロパノールで洗浄すること、および前記洗浄された結晶を乾燥することをさらに含む、実施形態22に記載の方法。
実施形態24. 前記アミド結晶を40℃~50℃の温度で乾燥する、実施形態23に記載の方法。
実施形態25. 前記アミド結晶化プロセスを、直径Dを有する反応器内で行い、前記反応器が直径DIを有するインペラを含み、DI:Dが0.35:1~0.65:1である、実施形態18から24のいずれか1つに記載の方法。
実施形態26. 前記反応器内の前記スラリーが高さHを有し、HがD未満である、実施形態25に記載の方法。
実施形態27. 前記アミド化生成物混合物が4重量%未満の前記出発第一級アミンを含む、実施形態18から26のいずれか1つに記載の方法。
実施形態28. 前記還元剤が水素化物である、実施形態1から27のいずれか1つに記載の方法。
実施形態29. 前記水素化物が水素化アルミニウムリチウムである、実施形態28に記載の方法。
実施形態30. 前記アミドおよび前記還元剤が1:1~1:3のモル比を有する、実施形態1から29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態31. ステップ(b)において、前記アミドを含むアミド溶液を、前記還元剤を含む還元剤溶液と接触させる、実施形態1から30のいずれか1つに記載の方法。
実施形態32. 前記アミド溶液がトルエンをさらに含み、および/または前記還元剤溶液が2-メチルテトラヒドロフラン(THF)および/またはTHFをさらに含む、実施形態31に記載の方法。
実施形態33. 前記アミド溶液を、前記アミドの結晶をトルエンと接触させることにより形成する、実施形態31から32のいずれか1つに記載の方法。
実施形態34. 前記アミドおよび前記還元剤の接触を50℃~75℃の温度で行う、実施形態1から33のいずれか1つに記載の方法。
実施形態35. ステップ(b)において前記アミドを還元して第二級アミンを形成し、前記ステップ(b)が、前記アミドの還元を、硫酸ナトリウムを添加することによりクエンチすることをさらに含む、実施形態1から34のいずれか1つに記載の方法。
実施形態36. 前記アミドの還元のクエンチが:
ステップ(b)において形成された還元生成物混合物を35℃~45℃の温度で、硫酸ナトリウムを含むスラリーと接触させて、クエンチされた還元生成物混合物および残留硫酸ナトリウムを形成すること;
残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を、前記クエンチされた還元生成物混合物から分離して、前記第二級アミンを含む分離された還元生成物混合物を形成すること
を含む、実施形態35に記載の方法。
実施形態37. 前記還元生成物混合物が4重量%未満の前記出発アミドを含む、実施形態36に記載の方法。
実施形態38. アミド1モルあたり硫酸ナトリウム0.5~2モルを添加する、実施形態35から37のいずれか1つに記載の方法。
実施形態39. 硫酸ナトリウムを含む前記スラリーがTHFおよび/またはトルエンをさらに含む、実施形態36から38のいずれか1つに記載の方法。
実施形態40. 前記残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を濾過により、前記クエンチされた還元生成物混合物から分離し、前記分離された還元生成物混合物が濾液として形成される、実施形態36から39のいずれか1つに記載の方法。
実施形態41. 前記第二級アミンの結晶化塩を形成することをさらに含む、実施形態1から40のいずれか1つに記載の方法。
実施形態42. 前記第二級アミンの前記結晶化塩を、
前記第二級アミンを酸と接触させて、前記第二級アミンの塩を含む塩形成溶液を形成すること、および
前記塩形成溶液を冷却して、前記第二級アミンの前記結晶化塩を形成すること
を含むプロセスにより形成する、実施形態41に記載の方法。
実施形態43. 前記第二級アミンの前記結晶化塩を、
前記第二級アミンを50℃~60℃の温度でイソプロパノールおよび酸と接触させて、前記第二級アミンの塩を含む塩形成溶液を形成すること;
前記塩形成溶液を30℃~45℃に冷却して、塩結晶を形成すること;
前記塩形成溶液を少なくとも1時間、30℃~45℃で維持すること;
前記塩形成溶液を15℃~25℃に冷却すること;
前記塩結晶を前記塩形成溶液から分離すること
を含むプロセスにより形成する、実施形態41または42のいずれか1つに記載の方法。
実施形態44. 前記塩結晶を濾過により、前記塩形成溶液から分離し、前記結晶化塩を濾過残渣として得る、実施形態43に記載の方法。
実施形態45. 前記濾過残渣を洗浄および乾燥して、前記第二級アミンの乾燥した結晶化塩を形成することをさらに含む、実施形態44に記載の方法。
実施形態46. 前記濾過残渣をトルエンおよび/またはイソプロパノール溶液で洗浄する、実施形態45に記載の方法。
実施形態47. 前記トルエンおよび/またはイソプロパノール溶液における前記トルエンおよびイソプロパノールの体積%比が0.9:1~1:0.9である、実施形態46に記載の方法。
実施形態48. 前記濾過残渣を0~0.2バールの圧力および/または40℃~50℃の温度で乾燥する、実施形態45から47のいずれか1つに記載の方法。
実施形態49. 前記酸が、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、(1R)-(-)-10-カンファースルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、シュウ酸、ジベンゾイル-L-酒石酸、リン酸、L-酒石酸、マレイン酸塩、フマル酸、コハク酸、および/またはマロン酸である、実施形態42から48のいずれか1つに記載の方法。
実施形態50. 前記酸がコハク酸である、実施形態42から49のいずれか1つに記載の方法。
実施形態51. 前記第二級アミンを前記第二級アミンの前記乾燥した結晶化塩から再形成し、前記再形成された第二級アミンをステップ(c)において使用する、実施形態45から50のいずれか1つに記載の方法。
実施形態52. 前記第二級アミンを前記乾燥した結晶化塩から、前記乾燥した結晶化塩を塩基と接触させることにより再形成する、実施形態51に記載の方法。
実施形態53. 前記第二級アミンを前記第二級アミンの前記乾燥した結晶化塩から、
前記第二級アミンの前記乾燥した結晶化塩を有機溶媒と接触させて、塩溶液を形成すること、
前記塩溶液を塩基および水で洗浄して、前記第二級アミンを含む洗浄された有機溶液を形成すること;および
前記洗浄された有機溶液を蒸留して、蒸留された有機溶液を形成すること
を含むプロセスにより再形成する、実施形態51に記載の方法。
実施形態54. 前記塩溶液を前記塩基および/または水で1回より多く洗浄する、実施形態53に記載の方法。
実施形態55. 前記乾燥した結晶化塩をトルエンと接触させて、前記塩溶液を形成する、実施形態53から54のいずれか1つに記載の方法。
実施形態56. 前記洗浄された有機溶液が1mLあたり100μg未満の酸を含む、実施形態53から55のいずれか1つに記載の方法。
実施形態57. 前記洗浄された有機溶液を0~0.3バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留して、前記蒸留された有機溶液を形成する、実施形態53から56のいずれか1つに記載の方法。
実施形態58. 前記蒸留された有機溶液が0.05重量%未満の水を含む、実施形態53から57のいずれか1つに記載の方法。
実施形態59. 前記塩基がNaOHおよび/またはKOHである、実施形態53から58のいずれか1つに記載の方法。
実施形態60. 前記蒸留された有機相中の前記再形成された第二級アミンをステップ(c)において使用する、実施形態53から59のいずれか1つに記載の方法。
実施形態61. 前記ポリオレフィン-グリコール化合物が、HOOC-L-(O(CH2)n)m-OR3の化学式を有するポリオレフィングリコール酸である、実施形態1から60のいずれか1つに記載の方法。
実施形態62. 前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィングリコール酸が1:1.2~1:1.5のモル比を有する、実施形態61に記載の方法。
実施形態63. 前記ポリオレフィングリコール酸を、前記ポリオレフィングリコール酸を有機塩基およびカップリング剤と接触させることにより活性化させて、活性化したポリオレフィン-グリコール化合物を含むカップリング溶液を形成し、前記カップリング溶液を前記第二級アミンと接触させる、実施形態61から62のいずれか1つに記載の方法。
実施形態64. 前記有機塩基が第三級アミンである、実施形態63に記載の方法。
実施形態65. 前記第三級アミンがジイソプロピルエチルアミンである、実施形態64に記載の方法。
実施形態66. 前記カップリング剤が1-プロパンホスホン酸環式無水物である、実施形態63から65のいずれか1つに記載の方法。
実施形態67. 前記カップリング溶液が無色である、実施形態63から66のいずれか1つに記載の方法。
実施形態68. 前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記有機塩基を1:3.5~1:4.5のモル比で接触させることにより形成する、実施形態63から67のいずれか1つに記載の方法。
実施形態69. 前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記カップリング剤を1:1.8~1:2.2のモル比で接触させることにより形成する、実施形態63から68のいずれか1つに記載の方法。
実施形態70. 前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸を有機溶媒と接触させてポリオレフィングリコール溶液を形成すること、前記ポリオレフィングリコール溶液を蒸留して蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を形成すること、および前記蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を前記塩基およびカップリング剤と接触させて前記カップリング溶液を形成することにより形成する、実施形態63から69のいずれか1つに記載の方法。
実施形態71. 前記ポリオレフィングリコール溶液を0~0.2バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留する、実施形態70に記載の方法。
実施形態72. 前記蒸留されたポリオレフィングリコール溶液が0.05重量%未満の水を含む、実施形態70から71のいずれか1つに記載の方法。
実施形態73. 前記ポリオレフィングリコール酸をトルエンと接触させて、前記ポリオレフィングリコール溶液を形成する、実施形態70から72のいずれか1つに記載の方法。
実施形態74. ステップ(c)において、前記カップリング溶液を、再形成された第二級アミンと接触させる、実施形態63から73のいずれか1つに記載の方法。
実施形態75. ステップ(c)において、前記カップリング溶液を、前記蒸留された有機溶液から再形成された第二級アミンと接触させる、実施形態63から74のいずれか1つに記載の方法。
実施形態76. ステップ(c)において、式Iの化合物を20℃~45℃の温度で形成する、実施形態1から75のいずれか1つに記載の方法。
実施形態77. 前記ポリオレフィン-グリコール化合物がN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH2)n)m-OR3の化学式を有する、実施形態1から60のいずれか1つに記載の方法。
実施形態78. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを前記第二級アミンと0.6:1~1.2:1のモル比で接触させる、実施形態77に記載の方法。
実施形態79. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを第三級アミンの存在下で前記第二級アミンと接触させる、実施形態77から78のいずれか1つに記載の方法。
実施形態80. 前記第三級アミンがトリエチルアミンである、実施形態79に記載の方法。
実施形態81. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを20℃~45℃の温度で前記第二級アミンと接触させる、実施形態77から80のいずれか1つに記載の方法。
実施形態82. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを再形成された第二級アミンと接触させる、実施形態77から81のいずれか1つに記載の方法。
実施形態83. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを、蒸留された有機溶液から再形成された第二級アミンと接触させる、実施形態77から82のいずれか1つに記載の方法。
実施形態84. ステップ(c)が前記ポリオレフィン-グリコール化合物および前記第二級アミンをカップリングすることを含み、ステップ(c)が、炭酸カリウムおよび塩化ナトリウムを含む水性クエンチ溶液を添加することにより前記カップリングをクエンチすることをさらに含む、実施形態1から83のいずれか1つに記載の方法。
実施形態85. 前記カップリングのクエンチが:
前記水性クエンチ溶液を、ステップ(c)において形成されたカップリング生成物混合物と接触させて、i)式Iの化合物および10重量%未満の前記第二級アミンを含む有機相と、ii)水相とを含む二相生成物混合物を形成すること、
前記二相生成物混合物の前記有機相および前記水相を分離すること、および
前記有機相を蒸留して、式Iの化合物および0.12重量%未満の水を含む生成物溶液を形成すること
を含む、実施形態84に記載の方法。
実施形態86. 前記有機相を0~0.2バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留して、生成物溶液を形成する、実施形態85に記載の方法。
実施形態87. 式Iの化合物を少なくとも部分的に精製することをさらに含む、実施形態1から86のいずれか1つに記載の方法。
実施形態88. 式Iの化合物をシリカゲルクロマトグラフィーまたはポリマー樹脂クロマトグラフィーにより少なくとも部分的に精製する、実施形態87に記載の方法。
実施形態89. 式Iの化合物を沈澱させることをさらに含み、そのプロセスが:
前記少なくとも部分的に精製された式Iの化合物のエタノール溶液を得ること、
イソプロパノールを前記エタノール溶液と接触させて、イソプロパノールおよびエタノール混合物を形成し、式Iの化合物が前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から沈殿すること、および
式Iの化合物の前記沈澱物を前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から分離すること
を含む、実施形態87から88のいずれか1つに記載の方法。
実施形態90. イソプロパノールをエタノール溶液と、3.5:1~2.5:1のイソプロパノール:エタノール重量比で接触させる、実施形態89に記載の方法。
実施形態91. 式Iの化合物の沈殿物を濾過によりイソプロパノールおよびエタノール混合物から分離する、実施形態89から90のいずれか1つに記載の方法。
実施形態92. nが2であり、mが40~50である、実施形態1から91のいずれか1つに記載の方法。
実施形態93. R3がアルキル基である、実施形態1から92のいずれか1つに記載の方法。
実施形態94. R3がメチル基である、実施形態1から93のいずれか1つに記載の方法。
実施形態95. R1およびR2が独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、実施形態1から94のいずれか1つに記載の方法。
実施形態96. R1およびR2が独立に、-(CH2)7CH3、-(CH2)8CH3、-(CH2)9CH3、-(CH2)10CH3、-(CH2)11CH3、-(CH2)12CH3、-(CH2)13CH3、-(CH2)14CH3、-(CH2)15CH3、-(CH2)16CH3、-(CH2)17CH3、-(CH2)18CH3、および-(CH2)19CH3の群から選択される化学式を有する、実施形態1から95のいずれか1つに記載の方法。
実施形態97. R1が-(CH2)12CH3であり、および/またはR2が-(CH2)13CH3基である、実施形態1から96のいずれか1つに記載の方法。
実施形態98. Lが-(CH2)a’-X-(CH2)a”-の化学式を有し、a’およびa”が独立に、0、1、2、3、4、または5であり、Xがリンカーである、実施形態1から97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態99. Xが、結合、-HC=CH-、-C≡C-、-C6H4-、-O-、または-S-である、実施形態98に記載の方法。
実施形態100. Lが-CH2-である、実施形態1から99のいずれか1つに記載の方法。
実施形態101. 式Iが式Ia
Figure 2024503423000047
である、実施形態1から100のいずれか1つに記載の方法。
実施形態102. R1およびR2が独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基である、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するための方法であって、
a)R1-COOHの化学式を有する脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R1-C(O)-C3N2H4の化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成するステップと;
b)前記N-アシルイミダゾールを、R2-NH2の化学式を有する第一級アミンと接触させて、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するステップと
を含む、方法。
実施形態103. 前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有する、実施形態102に記載の方法。
実施形態104. 前記N-アシルイミダゾールを40℃~60℃の温度で形成する、実施形態102から103のいずれか1つに記載の方法。
実施形態105. 前記脂肪酸およびCDIをトルエンの存在下で接触させる、実施形態102から104のいずれか1つに記載の方法。
実施形態106. 前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1から1:0.9のモル比を有する、実施形態102から105のいずれか1つに記載の方法。
実施形態107. N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が前記N-アシルイミダゾールを形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルである、実施形態102から106のいずれか1つに記載の方法。
実施形態108. 前記第一級アミンの少なくとも一部が溶融形態である、実施形態102から107のいずれか1つに記載の方法。
実施形態109. 前記アミドを40℃~60℃の温度で形成する、実施形態102から108のいずれか1つに記載の方法。
実施形態110. 前記アミドを、前記N-アシルイミダゾールおよび第一級アミンの反応により形成したアミド化生成物混合物から結晶化させることをさらに含む、実施形態102から109のいずれか1つに記載の方法。
実施形態111. 前記アミドの結晶化が、イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物に添加して結晶化混合物を形成すること、および前記結晶化混合物を冷却することを含む、実施形態110に記載の方法。
実施形態112. 前記アミドの結晶化が、
イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物と、40℃超、60℃以下の温度で接触させて、結晶化混合物を形成すること;
前記結晶化混合物を30℃~40℃の温度に冷却して、アミド結晶を含有するスラリーを形成すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも1時間、30℃~40℃の温度で維持すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも0.5時間、15℃~25℃の温度で維持すること;および
前記アミド結晶を前記スラリーから分離すること
を含む、実施形態110に記載の方法。
実施形態113. 前記スラリーを600rpmまたはそれ以上で連続的に撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却する、実施形態112に記載の方法。
実施形態114. 前記アミド結晶を濾過により前記スラリーから分離する、実施形態112から113のいずれか1つに記載の方法。
実施形態115. 前記濾過されたアミド結晶をトルエンおよび/またはイソプロパノールで洗浄すること、および洗浄された結晶を乾燥することをさらに含む、実施形態114に記載の方法。
実施形態116. 前記アミド結晶を40℃~50℃の温度で乾燥する、実施形態115に記載の方法。
実施形態117. 前記結晶化プロセスを、直径Dを有する反応器内で行い、前記反応器内の前記スラリーが高さHを有し、HがD未満である、実施形態110から116のいずれか1つに記載の方法。
実施形態118. 前記反応器が直径DIを有するインペラを含み、DI:Dが0.35:1~0.65:1である、実施形態117に記載の方法。
実施形態119. 前記アミド化生成物混合物が4重量%未満の前記出発第一級アミンを含む、実施形態110から118のいずれか1つに記載の方法。
実施形態120. R1およびR2が独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、実施形態102から119のいずれか1つに記載の方法。
実施形態121. R1が-(CH2)12CH3であり、および/またはR2が-(CH2)13CH3基である、実施形態102から120のいずれか1つに記載の方法。
実施形態122. R1およびR2が独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であるR1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するための方法であって:
a)R1-COOHの化学式を有する脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R1-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成し、前記オキシ塩化物が、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せの群から選択されること;および
c)前記アシル塩化物をR2-NH2の化学式を有する第一級アミンと接触させて、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成すること
を含む方法。
実施形態123. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有する、実施形態122に記載の方法。
実施形態124. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物をベンゼンおよびジメチルホルムアミドの存在下で接触させる、実施形態122から123のいずれか1つに記載の方法。
実施形態125. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させる、実施形態122から124のいずれか1つに記載の方法。
実施形態126. 前記オキシ塩化物が塩化オキサリルである、実施形態122から125のいずれか1つに記載の方法。
実施形態127. 前記アシル塩化物および第一級アミンを2℃~20℃の温度で接触させる、実施形態122から126のいずれか1つに記載の方法。
実施形態128. 前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させる、実施形態122から127のいずれか1つに記載の方法。
実施形態129. 前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルである、実施形態122から128のいずれか1つに記載の方法。
実施形態130. 前記アミドを、前記アシル塩化物および第一級アミンの反応により形成されるアミド化生成物混合物から結晶化させることをさらに含む、実施形態122から129のいずれか1つに記載の方法。
実施形態131. 前記アミドの結晶化が、イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物に添加して結晶化混合物を形成すること、および前記結晶化混合物を冷却することを含む、実施形態130に記載の方法。
実施形態132. 前記アミドの結晶化が:
イソプロパノールを40℃超、60℃以下の温度で、前記アミド化生成物混合物と接触させて、結晶化混合物を形成すること;
前記結晶化混合物を30℃~40℃の温度に冷却して、アミド結晶を含有するスラリーを形成すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも1時間、30℃~40℃の温度で維持すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却すること;
前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも0.5時間、15℃~25℃の温度で維持すること;および
前記アミド結晶を前記スラリーから分離すること
を含む、実施形態130に記載の方法。
実施形態133. 前記スラリーを600rpmまたはそれ以上で連続的に撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却する、実施形態132に記載の方法。
実施形態134. 前記アミド結晶を濾過により前記スラリーから分離する、実施形態132から133のいずれか1つに記載の方法。
実施形態135. 前記濾過されたアミド結晶をトルエンおよび/またはイソプロパノールで洗浄すること、および前記洗浄された結晶を乾燥することをさらに含む、実施形態134に記載の方法。
実施形態136. 前記アミド結晶を40℃~50℃の温度で乾燥する、実施形態135に記載の方法。
実施形態137. 前記結晶化プロセスを、直径Dを有する反応器内で行い、前記反応器内の前記スラリーが高さHを有し、HがD未満である、実施形態130から136のいずれか1つに記載の方法。
実施形態138. 前記反応器が直径DIを有するインペラを含み、DI:Dが0.35:1~0.65:1である、実施形態137に記載の方法。
実施形態139. 前記アミド化生成物混合物が4重量%未満の前記出発第一級アミンを含む、実施形態130から138のいずれか1つに記載の方法。
実施形態140. R1およびR2が独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、実施形態122から139のいずれか1つに記載の方法。
実施形態141. R1が-(CH2)12CH3であり、および/またはR2が-(CH2)13CH3基である、実施形態122から140のいずれか1つに記載の方法。
実施形態142. 式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000048
[式中、R1およびR2は独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
R3は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を固相で生産するための方法であって:
a)R1-CH2-NH-R2の化学式を有する第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィン-グリコール化合物をカップリングして式Iの化合物を形成すること
を含む方法。
実施形態143. 前記ポリオレフィン-グリコール化合物がHOOC-L-(O(CH2)n)m-OR3の化学式を有するポリオレフィングリコール酸である、実施形態142に記載の方法。
実施形態144. 前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィングリコール酸が1:1.2~1:1.5のモル比を有する、実施形態143に記載の方法。
実施形態145. 前記ポリオレフィングリコール酸を、前記ポリオレフィングリコール酸を有機塩基およびカップリング剤と接触させることにより活性化させて、活性化ポリオレフィン-グリコール化合物を含むカップリング溶液を形成し、前記カップリング溶液を前記第二級アミンと接触させる、実施形態143から144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態146. 前記有機塩基が第三級アミンである、実施形態145に記載の方法。
実施形態147. 前記第三級アミンがジイソプロピルエチルアミンである、実施形態146に記載の方法。
実施形態148. 前記カップリング剤が1-プロパンホスホン酸環式無水物である、実施形態145から147のいずれか1つに記載の方法。
実施形態149. 前記カップリング溶液が無色である、実施形態145から148のいずれか1つに記載の方法。
実施形態150. 前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記有機塩基を1:3.5~1:4.5のモル比で接触させることにより形成する、実施形態145から149のいずれか1つに記載の方法。
実施形態151. 前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記カップリング剤を1:1.8~1:2.2のモル比で接触させることにより形成する、実施形態145から150のいずれか1つに記載の方法。
実施形態152. 前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸を有機溶媒と接触させてポリオレフィングリコール溶液を形成すること、前記ポリオレフィングリコール溶液を蒸留して蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を形成すること、および前記蒸留されたポリオレフィングリコール溶液を前記塩基およびカップリング剤と接触させて前記カップリング溶液を形成することにより形成する、実施形態145から151のいずれか1つに記載の方法。
実施形態153. 前記ポリオレフィングリコール溶液を0~0.2バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留する、実施形態152に記載の方法。
実施形態154. 前記蒸留されたポリオレフィングリコール溶液が0.05重量%未満の水を含有する、実施形態152から153のいずれか1つに記載の方法。
実施形態155. 前記ポリオレフィングリコール酸をトルエンと接触させて、前記ポリオレフィングリコール溶液を形成する、実施形態152から154のいずれか1つに記載の方法。
実施形態156. 式Iの化合物を20℃~45℃の温度で形成する、実施形態142から155のいずれか1つに記載の方法。
実施形態157. 前記ポリオレフィン-グリコール化合物がN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH2)n)m-OR3の化学式を有する、実施形態142に記載の方法。
実施形態158. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを第二級アミンと、モル比0.6:1~1.2:1で接触させる、実施形態157に記載の方法。
実施形態159. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを第三級アミンの存在下で前記第二級アミンと接触させる、実施形態157から158のいずれか1つに記載の方法。
実施形態160. 前記第三級アミンがトリエチルアミンである、実施形態に記載の方法。
実施形態161. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを20℃~45℃の温度で前記第二級アミンと接触させる、実施形態157から160のいずれか1つに記載の方法。
実施形態162. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを再形成された第二級アミンと接触させる、実施形態157から161のいずれか1つに記載の方法。
実施形態163. 前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを、蒸留された有機溶液から再形成された第二級アミンと接触させる、実施形態157から162のいずれか1つに記載の方法。
実施形態164. 前記ポリオレフィン-グリコール化合物と前記第二級アミンとの間のカップリング反応を、炭酸カリウムおよび塩化ナトリウムを含む水性クエンチ溶液を添加することによりクエンチすることをさらに含む、実施形態142から163のいずれか1つに記載の方法。
実施形態165. カップリングのクエンチが:
前記水性クエンチ溶液をカップリング生成物混合物と接触させて、i)式Iの化合物および10重量%未満の前記第二級アミンを含む有機相と、ii)水相とを含む二相生成物混合物を形成することと、
前記二相生成物混合物の前記有機相および前記水相を分離すること、および
前記有機相を蒸留して、式Iの化合物および0.12重量%未満の水を含む生成物溶液を形成すること
を含む、実施形態164に記載の方法。
実施形態166. 前記有機相を0~0.2バールの圧力および/または70℃以下の温度で蒸留して、前記生成物溶液を形成する、実施形態165に記載の方法。
実施形態167. 式Iの化合物を少なくとも部分的に精製することをさらに含む、実施形態142から166のいずれか1つに記載の方法。
実施形態168. 式Iの化合物をシリカゲルクロマトグラフィーまたはポリマー樹脂クロマトグラフィーにより少なくとも部分的に精製する、実施形態167に記載の方法。
実施形態169. 式Iの化合物を沈殿することをさらに含み、そのプロセスが:
前記少なくとも部分的に精製された式Iの化合物のエタノール溶液を得ること、
イソプロパノールを前記エタノール溶液と接触させて、イソプロパノールおよびエタノール混合物を形成し、式Iの化合物が前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から沈殿すること、および
式Iの化合物の前記沈澱物を前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から分離すること
を含む、実施形態167から168のいずれか1つに記載の方法。
実施形態170. イソプロパノールをエタノール溶液と3.5:1~2.5:1のイソプロパノール:エタノール重量比で接触させる、実施形態169に記載の方法。
実施形態171. 式Iの化合物の前記沈澱物を濾過により前記イソプロパノールおよびエタノール混合物から分離する、実施形態169から170のいずれか1つに記載の方法。
実施形態172. 前記nが2であり、mが40~50である、実施形態142から171のいずれか1つに記載の方法。
実施形態173. R3がアルキル基である、実施形態142から172のいずれか1つに記載の方法。
実施形態174. R3がメチル基である、実施形態142から173のいずれか1つに記載の方法。
実施形態175. R1およびR2が独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、実施形態142から174のいずれか1つに記載の方法。
実施形態176. R1およびR2が独立に、-(CH2)7CH3、-(CH2)8CH3、-(CH2)9CH3、-(CH2)10CH3、-(CH2)11CH3、-(CH2)12CH3、-(CH2)13CH3、-(CH2)14CH3、-(CH2)15CH3、-(CH2)16CH3、-(CH2)17CH3、-(CH2)18CH3、および-(CH2)19CH3の群から選択される化学式を有する、実施形態142から175のいずれか1つに記載の方法。
実施形態177. R1が-(CH2)12CH3であり、および/またはR2が-(CH2)13CH3基である、実施形態142から176のいずれか1つに記載の方法。
実施形態178. Lが-(CH2)a’-X-(CH2)a”-の化学式を有し、a’およびa”が独立に、0、1、2、3、4、または5であり、Xがリンカーである、実施形態142から177のいずれか1つに記載の方法。
実施形態179. Xが、結合、-HC=CH-、-C≡C-、-C6H4-、-O-、または-S-から選択される、実施形態178に記載の方法。
実施形態180. Lが-CH2-である、実施形態142から179のいずれか1つに記載の方法。
実施形態181. 式Iが式Ia
Figure 2024503423000049
である、実施形態142から180のいずれか1つに記載の方法。
実施形態182. 式IIの式を有するカチオン
Figure 2024503423000050
[式中、R1およびR2は独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基である]と、
クロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、アセテート、メシレート、トシレート、(1R)-(-)-10-カンファースルホネート、1,2-エタンジスルホネート、オキサレート、ジベンゾイル-L-タルタレート、ホスフェート、L-タルタレート、マレエート、フマレート、スクシネート、およびマロネートから選択されるアニオンとを含む塩。
実施形態183. 前記アニオンがスクシネートである、実施形態182の塩。
実施形態184. R1およびR2が独立に、直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、実施形態182から183のいずれか1つに記載の塩。
実施形態185. R1が、13個の炭素原子を含有する直鎖状、飽和、および非置換アルキル基であり、および/またはR2が、14個の炭素原子を含有する直鎖状、飽和、および非置換アルキル基である、実施形態182から184のいずれか1つに記載の塩。
実施形態186. 式IIが式IIa
Figure 2024503423000051
である、実施形態182から185のいずれか1つに記載の塩。
実施形態187. 結晶化形態である、実施形態182から186のいずれか1つに記載の塩。
実施形態188. 実施形態182から187のいずれか1つに記載の結晶化形態の塩を生産するための方法であって:
a)R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを還元剤と接触させて、R1-CH2-NH-R2の化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
b)塩を結晶化形態で形成するステップと
を含む、方法。
実施形態189. 前記還元剤が水素化物である、実施形態188に記載の方法。
実施形態190. 前記水素化物が水素化アルミニウムリチウムである、実施形態189のいずれか1つに記載の方法。
実施形態191. 前記アミドおよび前記還元剤が1:1~1:3のモル比を有する、実施形態188から190のいずれか1つに記載の方法。
実施形態192. 前記アミドおよび還元剤を接触させる場合に、前記アミドがアミド溶液中に含まれ、前記還元剤が還元剤溶液中に含まれる、実施形態188から191のいずれか1つに記載の方法。
実施形態193. 前記アミド溶液がトルエンをさらに含み、および/または前記還元剤溶液がテトラヒドロフラン(THF)および/または2-メチルTHFをさらに含む、実施形態192に記載の方法。
実施形態194. 前記アミド溶液を、前記アミドの結晶をトルエンと接触させることにより形成する、実施形態192から193のいずれか1つに記載の方法。
実施形態195. 前記第二級アミンを50℃~75℃の温度で形成する、実施形態188から194のいずれか1つに記載の方法。
実施形態196. ステップ(a)において、前記アミドを還元し、ステップ(a)が、前記アミドの還元を、硫酸ナトリウムを添加することによりクエンチすることをさらに含む、実施形態188から195のいずれか1つに記載の方法。
実施形態197. 還元のクエンチが:
ステップ(a)において形成された前記第二級アミンを含む還元生成物混合物を、35℃~45℃の温度で硫酸ナトリウムを含むスラリーと接触させて、クエンチされた還元生成物混合物および残留硫酸ナトリウムを形成すること;
残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を、前記クエンチされた還元生成物混合物から分離して、前記第二級アミンを含む分離された還元生成物混合物を形成すること
を含む、実施形態196に記載の方法。
実施形態198. 前記還元生成物混合物が4重量%未満の前記出発アミドを含む、実施形態197に記載の方法。
実施形態199. アミド1モルあたり硫酸ナトリウム0.5~2モルを添加する、実施形態196から198のいずれか1つに記載の方法。
実施形態200. 硫酸ナトリウムを含む前記スラリーがTHFをさらに含む、実施形態197から199のいずれか1つに記載の方法。
実施形態201. 前記残留硫酸ナトリウムの少なくとも一部を濾過により、前記クエンチされた還元生成物混合物から分離し、前記分離された還元生成物混合物を濾液として形成する、実施形態197から200のいずれか1つに記載の方法。
実施形態202. 結晶化形態での前記塩の形成が、
前記第二級アミンを酸と接触させて、前記第二級アミンの塩を含む塩形成溶液を形成すること、および
前記塩形成溶液を冷却して、前記塩を結晶化形態で形成すること
を含む、実施形態188から201のいずれか1つに記載の方法。
実施形態203. 結晶化形態での前記塩の形成が:
前記第二級アミンを50℃~60℃の温度で、イソプロパノールおよび酸と接触させて、前記第二級アミンの塩を含む塩形成溶液を形成すること;
前記塩形成溶液を30℃~45℃に冷却して、塩結晶を形成すること;
前記塩形成溶液を少なくとも1時間、30℃~45℃で維持すること;
前記塩形成溶液を15℃~25℃に冷却すること;
前記塩結晶を前記塩形成溶液から分離すること
を含む、実施形態188から202のいずれか1つに記載の方法。
実施形態204. 前記塩結晶を濾過により、前記塩形成溶液から分離し、結晶化形態の前記塩を濾過残渣として得る、実施形態のいずれか1つに記載の方法。
実施形態205. 前記濾過残渣を洗浄および乾燥して、乾燥した結晶化塩を形成することをさらに含む、実施形態204に記載の方法。
実施形態206. 前記濾過残渣をトルエンおよび/またはイソプロパノール溶液で洗浄する、実施形態205に記載の方法。
実施形態207. 前記トルエンおよび/またはイソプロパノール溶液における前記トルエンおよびイソプロパノールの体積%比が0.9:1~1:0.9である、実施形態206に記載の方法。
実施形態208. 前記濾過残渣を0~0.2バールの圧力および/または40℃~50℃の温度で乾燥する、実施形態205から207のいずれか1つに記載の方法。
実施形態209. 前記酸が、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、(1R)-(-)-10-カンファースルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、シュウ酸、ジベンゾイル-L-酒石酸、リン酸、L-酒石酸、マレイン酸塩、フマル酸、コハク酸、および/またはマロン酸である、実施形態202から208のいずれか1つに記載の方法。
実施形態210. 前記酸がコハク酸である、実施形態202から209のいずれか1つに記載の方法。
実施形態211. 式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000052
[式中、R1およびR2は独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
R3は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R1-COOHの化学式を有する脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R1-C(O)-C3N2H4の化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成するステップと、
b)前記N-アシルイミダゾールを、R2-NH2の化学式を有する第一級アミンと接触させて、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するステップと;
c)前記アミドを還元剤と接触させて、R1-CH2-NH-R2の化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
d)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含み、
前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有し、
前記脂肪酸とCDIとの接触を40℃~60℃の温度で行い、
前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1~1:0.9のモル比を有し、
前記N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が、前記N-アシルイミダゾールを形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルであり、
前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンを40℃~60℃の温度で接触させ、
前記還元剤が、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化物であり、
前記アミドおよび前記還元剤を50℃~75℃の温度で接触させ、
前記ポリオレフィン-グリコール化合物が、HOOC-L-(O(CH2)n)m-OR3の化学式を有するポリオレフィングリコール酸であり、
前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィングリコール酸が1:1.2~1:1.5のモル比を有し、
前記ポリオレフィングリコール酸を、前記ポリオレフィングリコール酸をジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基、および1-プロパンホスホン酸環式無水物などのカップリング剤と接触させることにより活性化して、活性化したポリオレフィン-グリコール化合物を含むカップリング溶液を形成し、前記カップリング溶液を前記第二級アミンと接触させ、
前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記有機塩基を1:3.5~1:4.5のモル比で接触させることにより形成し、
前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記カップリング剤を1:1.8~1:2.2のモル比で接触させることにより形成し、
式Iの化合物を20℃~45℃の温度で形成する、方法。
実施形態212. 式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000053
[式中、R1およびR2は独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
R3は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R1-COOHの化学式を有する脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R1-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成するステップと、
b)前記アシル塩化物を、R2-NH2の化学式を有する第一級アミンと接触させて、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するステップと;
c)前記アミドを還元剤と接触させて、R1-CH2-NH-R2の化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
d)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含み、
前記オキシ塩化物を、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せから選択し、
前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有し、
前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させ、
前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させ、
前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルであり、
前記還元剤が、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化物であり、
前記アミドおよび前記還元剤を50℃~75℃の温度で接触させ、
前記ポリオレフィン-グリコール化合物が、HOOC-L-(O(CH2)n)m-OR3の化学式を有するポリオレフィングリコール酸であり、
前記第二級アミンおよび前記ポリオレフィングリコール酸が1:1.2~1:1.5のモル比を有し、
前記ポリオレフィングリコール酸を、前記ポリオレフィングリコール酸をジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基、および1-プロパンホスホン酸環式無水物などのカップリング剤と接触させることにより活性化して、活性化したポリオレフィン-グリコール化合物を含むカップリング溶液を形成し、前記カップリング溶液を前記第二級アミンと接触させ、
前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記有機塩基を1:3.5~1:4.5のモル比で接触させることにより形成し、
前記カップリング溶液を、前記ポリオレフィングリコール酸および前記カップリング剤を1:1.8~1:2.2のモル比で接触させることにより形成し、
式Iの化合物を20℃~45℃の温度で形成する、方法。
実施形態213. 式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000054
[式中、R1およびR2は独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
R3は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R1-COOHの化学式を有する脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R1-C(O)-C3N2H4の化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成するステップと、
b)前記N-アシルイミダゾールを、R2-NH2の化学式を有する第一級アミンと接触させて、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するステップと;
c)前記アミドを還元剤と接触させて、R1-CH2-NH-R2の化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
d)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含み、
前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有し、
前記脂肪酸とCDIとの接触を40℃~60℃の温度で行い、
前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1~1:0.9のモル比を有し、
前記N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が、前記N-アシルイミダゾールを形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルであり、
前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンを40℃~60℃の温度で接触させ、
前記還元剤が、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化物であり、
前記アミドおよび前記還元剤を50℃~75℃の温度で接触させ、
前記ポリオレフィン-グリコール化合物が、N-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH2)n)m-OR3の化学式を有し、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを前記第二級アミンとモル比0.6:1~1.2:1で接触させ、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールをトリメチルアミンなどの第三級アミンの存在下で、前記第二級アミンと接触させ、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを20℃~45℃の温度で、前記第二級アミンと接触させる、方法。
実施形態214. 式Iの化学式を有する化合物
Figure 2024503423000055
[式中、R1およびR2は独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
R3は、炭化水素基であり、
nは、2~5の整数であり、
mは、30~70の整数であり、
Lは、リンカーである]
を生産するための方法であって、
a)R1-COOHの化学式を有する脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R1-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成するステップと、
b)前記アシル塩化物を、R2-NH2の化学式を有する第一級アミンと接触させて、R1-C(O)-NH-R2の化学式を有するアミドを形成するステップと;
c)前記アミドを還元剤と接触させて、R1-CH2-NH-R2の化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
d)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
を含み、
前記オキシ塩化物を、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せから選択し、
前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有し、
前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させ、
前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させ、
前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルであり、
前記還元剤が、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化物であり、
前記アミドおよび前記還元剤を50℃~75℃の温度で接触させ、
前記ポリオレフィン-グリコール化合物がN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)官能化ポリオレフィングリコールであり、NHS-O(O)C-L-(O(CH2)n)m-OR3の化学式を有し、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを前記第二級アミンとモル比0.6:1~1.2:1で接触させ、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールをトリメチルアミンなどの第三級アミンの存在下で、前記第二級アミンと接触させ、
前記NHS官能化ポリオレフィングリコールを20℃~45℃の温度で、前記第二級アミンと接触させる、方法。

Claims (30)

  1. 式Iの化学式を有する化合物
    Figure 2024503423000056
    [式中、RおよびRは独立に、8~20個の炭素原子を含むi)直鎖状または分枝状または環式、ii)飽和または不飽和、およびiii)置換または非置換炭化水素基であり、
    は、炭化水素基であり、
    nは、2~5の整数であり、
    mは、30~70の整数であり、
    Lは、リンカーである]
    を生産するための方法であって、
    a)R-COOHの化学式を有する脂肪酸およびR-NHの化学式を有する第一級アミンから、R-C(O)-NH-Rの化学式を有するアミドを形成するステップと;
    b)前記アミドを還元剤と接触させて、R-CH-NH-Rの化学式を有する第二級アミンを形成するステップと;
    c)前記第二級アミンをポリオレフィン-グリコール化合物と接触させて、式Iの化合物を形成するステップと
    を含む方法。
  2. 前記脂肪酸を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と接触させて、R-C(O)-Cの化学式を有するN-アシルイミダゾールを形成し、前記N-アシルイミダゾールを前記第一級アミンと接触させて、前記アミドを形成する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記脂肪酸およびCDIが1:1.2~1.2:1のモル比を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記脂肪酸とCDIとの接触を40℃~60℃の温度で行う、請求項2から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記脂肪酸およびCDIをトルエンの存在下で接触させる、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンが0.9:1~1:0.9のモル比を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記N-アシルイミダゾールと接触させる第一級アミンの量が、前記N-アシルイミダゾールを形成させるために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.85~1.2モルである、請求項2から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第一級アミンの少なくとも一部が溶融形態である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記N-アシルイミダゾールおよび前記第一級アミンを40℃~60℃の温度で接触させる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記脂肪酸をオキシ塩化物と接触させて、R-C(O)-Clの化学式を有するアシル塩化物を形成させ、前記アシル塩化物を前記第一級アミンと接触させて、前記アミドを形成し、前記オキシ塩化物が、塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、およびそれらの任意の組合せから選択される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物が1:0.8~1:2のモル比を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物をベンゼンおよびジメチルホルムアミドの存在下で接触させる、請求項10から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記脂肪酸および前記オキシ塩化物を20℃~75℃の温度で接触させる、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記オキシ塩化物が塩化オキサリルである、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記アシル塩化物および第一級アミンを2℃~20℃の温度で接触させる、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記アシル塩化物および第一級アミンをベンゼンおよびトリエチルアミンの存在下で接触させる、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記アシル塩化物と接触させる第一級アミンの量が、前記アシル塩化物を形成するために使用される前記脂肪酸1モルあたり第一級アミン0.6~1.2モルである、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. ステップ(a)において形成されたアミド化生成物混合物から前記アミドを結晶化すること、および前記結晶化アミドをステップ(b)において前記アミドの少なくとも一部として使用することをさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記アミドの結晶化が、イソプロパノールを前記アミド化生成物混合物に添加して、結晶化混合物を形成すること、前記結晶化混合物を冷却することを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記アミドの結晶化が、
    イソプロパノールを40℃超、60℃以下の温度で、前記アミド化生成物混合物と接触させて、前記結晶化混合物を形成すること;
    前記結晶化混合物を30℃~40℃の温度に冷却して、アミド結晶を含有するスラリーを形成すること;
    前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも1時間、30℃~40℃の温度で維持すること;
    前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却すること;
    前記スラリーを連続的に、周期的に、または時々撹拌しながら少なくとも0.5時間、15℃~25℃の温度で維持すること;
    前記アミド結晶を前記スラリーから分離すること
    を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記スラリーを600rpmまたはそれ以上で連続的に撹拌しながら15℃~25℃の温度に冷却する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記アミド結晶を濾過により前記スラリーから分離する、請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記濾過されたアミド結晶をトルエンおよび/またはイソプロパノールで洗浄すること、および前記洗浄された結晶を乾燥することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記アミド結晶を40℃~50℃の温度で乾燥する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記アミド結晶化プロセスを、直径Dを有する反応器内で行い、前記反応器が直径Dを有するインペラを含み、D:Dが0.35:1~0.65:1である、請求項18から24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記反応器内の前記スラリーが高さHを有し、HがD未満である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記アミド化生成物混合物が4重量%未満の前記出発第一級アミンを含む、請求項18から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記還元剤が水素化物である、請求項1から27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記水素化物が水素化アルミニウムリチウムである、請求項28に記載の方法。
  30. 前記アミドおよび前記還元剤が1:1~1:3のモル比を有する、請求項1から29のいずれか一項に記載の方法。
JP2023542479A 2021-01-15 2022-01-12 脂質を生産するための方法 Pending JP2024503423A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202163138086P 2021-01-15 2021-01-15
US63/138,086 2021-01-15
US202163178411P 2021-04-22 2021-04-22
US63/178,411 2021-04-22
PCT/IB2022/050207 WO2022153187A1 (en) 2021-01-15 2022-01-12 Methods for producing of lipids

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024503423A true JP2024503423A (ja) 2024-01-25

Family

ID=79730177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023542479A Pending JP2024503423A (ja) 2021-01-15 2022-01-12 脂質を生産するための方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP4277601A1 (ja)
JP (1) JP2024503423A (ja)
CA (1) CA3208267A1 (ja)
WO (1) WO2022153187A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115819265A (zh) * 2022-12-13 2023-03-21 广东和境生物科技有限公司 一种含酰胺键脂质的合成方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014153163A1 (en) * 2013-03-14 2014-09-25 Dicerna Pharmaceuticals, Inc. Process for formulating an anionic agent
CA2953341C (en) * 2014-06-25 2023-01-24 Acuitas Therapeutics Inc. Lipids and lipid nanoparticle formulations for delivery of nucleic acids
US20180303925A1 (en) * 2015-04-27 2018-10-25 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Nucleoside-Modified RNA For Inducing an Adaptive Immune Response
AU2016343803B2 (en) * 2015-10-28 2021-04-29 Acuitas Therapeutics, Inc. Novel lipids and lipid nanoparticle formulations for delivery of nucleic acids

Also Published As

Publication number Publication date
CA3208267A1 (en) 2022-07-21
EP4277601A1 (en) 2023-11-22
WO2022153187A1 (en) 2022-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8217061B2 (en) Polymorphs of sorafenib tosylate and sorafenib hemi-tosylate, and processes for preparation thereof
WO2017129139A1 (zh) 一种作为吲哚胺-2,3-双加氧酶抑制剂的氨基磺酸脂及其制备方法和用途
US8772503B2 (en) Processes for the preparation of deferasirox, and deferasirox polymorphs
EP2705023A1 (en) Processes for the preparation of n-[2-(7-methoxy-1-naphthyl)ethyl]acetamide
US20160090358A1 (en) Synthesis of a neurostimulative piperazine
CN110066281B (zh) 多靶点抗肿瘤活性的吴茱萸碱衍生物及其制备方法与应用
CA2999379A1 (en) 2-oxo-1,2-dihydropyridine-3,5-dicarboxamide compounds as bromodomain inhibitors
MX2015004764A (es) Compuestos utiles en la sintesis de compuestos de benzamida.
JP6816036B2 (ja) ヒストン脱アセチル化阻害剤の結晶形態
KR20170133493A (ko) A2b 길항제로서 크산틴-치환된 알키닐 카르바메이트/리버스 카르바메이트
JP2024503423A (ja) 脂質を生産するための方法
JP2000063363A (ja) 新規なトリアゾール誘導体
SA99191012B1 (ar) مشتقات حمض فينيل أمينو ألكيل كربوكسيلي phenyl amino alkyl carboxylic وتركيبات طبية تشتمل عليها
EP2643306B1 (en) Process for the preparation of deferasirox
JP2011511053A (ja) ボリノスタットの新規な製造方法
EP1590343A1 (en) Synthesis of 2-butyl-3-(2 -(1-trityl-1h-tetrazol-5-yl)biphen yl-4-yl)-1,3-diazaspirol 4,4 -non-ene-4-one
CA1170268A (en) Ionic 5-c-substituted 2,4,6-triiodo-isophthalic acid derivatives
KR102323090B1 (ko) 페닐 피리미돈 화합물의 염, 다형체 및 이의 약학 조성물 및 용도
US20230017312A1 (en) Centrally active p38alpha inhibiting compounds
US20240002333A1 (en) Linear and cyclic aromatic oligoamides, methods of making same, and uses thereof
KR101086899B1 (ko) 암로디핀-로자탄 다이술폰산염, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 약제학적 조성물
WO2022215002A1 (en) Methods for producing of lipids
JP2024511422A (ja) 5-{5-クロロ-2-[(3s)-3-[(モルホリン-4-イル)メチル]-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1h)-カルボニル]フェニル}-1,2-ジメチル-1h-ピロール-3-カルボン酸誘導体を合成するための新規な製造方法及び医薬化合物を製造するためのその適用
JP2007514734A (ja) 2−{4−’3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−4−ピリミジン−4−イル−1h−ピラゾール−5−イル!ピペリジン−1−イル}−2−オキソエタノールの結晶形
WO2012130159A1 (zh) 氨基吡啶类衍生物及其用途