JP2024502275A - 心臓弁修復デバイスおよびそのための送達デバイス - Google Patents

Abstract

移植可能デバイスまたはインプラントは、天然の心臓弁がより効果的な密封を形成し得るよう、天然の心臓弁の内部に位置決めされるように構成されている。いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、あるいは、その一つまたは複数の部分は、拡張および／または収縮するように構成することができる。例えば、移植可能デバイスまたはインプラントは、送達時には狭窄することができ、天然の心臓弁上への移植時には、拡張することができる。

Description

関連出願の相互参照
この出願は、２０２１年６月２８日付けで出願された米国仮特許出願６３／２１５，９７７号明細書と、２０２０年１２月２３日付けで出願された米国仮特許出願６３／１３０，３６４号明細書と、の両方の優先権を主張するものであり、これら文献は、すべての目的でそれらの全体が参照のため本明細書に援用される。

天然の心臓弁（すなわち、大動脈弁、肺動脈弁、三尖弁、および僧帽弁）は、心血管系を通しての充分な血液供給に関して前方流を確保する際に重要な機能を果たす。これらの心臓弁は、例えば、先天性奇形、炎症プロセス、感染状態、疾患、等によって、損傷し得るものであり、そのため、有効性が低下することがあり得る。弁のこのような損傷は、重篤な心血管系障害を、あるいは死亡を、もたらす可能性がある。損傷した弁は、心臓切開手術の際に、外科的に修復したり交換したりすることができる。しかしながら、心臓切開手術は、侵襲性が大きく、合併症が起こり得る。経血管技術を使用することで、心臓切開手術よりもはるかに侵襲性が小さな態様で、人工デバイスを導入して移植することができる。一例として、天然の僧帽弁および大動脈弁に対してアクセスするために使用可能な経血管技術は、経中隔技術である。経中隔技術は、カテーテルを右心房内へと進めること（例えば、カテーテルを、右大腿静脈内へと挿入し、下大静脈を上行させ、右心房内へと、進めること）を含む。その後、中隔を穿刺して、カテーテルを、左心房内へと通す。同様の経血管技術を使用することで、三尖弁の内部に人工デバイスを移植することができ、その場合、経中隔技術と同様に開始するけれども、中隔を穿刺するのではなく、代わりに、送達カテーテルを、右心房内において三尖弁に向けて案内する。

健康な心臓は、心尖底部に向けてテーパー形状をなす全体的に円錐形状を有している。心臓は、四室構造であって、左心房と、右心房と、左心室と、右心室と、を含む。心臓の左側および右側は、一般的に中隔と称される壁によって分離されている。ヒトの心臓における天然の僧帽弁は、左心房を左心室に対して接続している。僧帽弁は、他の天然の心臓弁とは非常に異なる解剖学的構造を有している。僧帽弁は、僧帽弁開口部を取り囲む天然弁組織の環状部分である弁輪と、弁輪から左心室内へと下向きに延びた一対の弁尖または弁葉と、を含む。僧帽弁輪は、「Ｄ」字形状を、楕円形状を、または、長軸と短軸とを有した他の非円形断面形状を、形成することができる。前尖が、弁の後尖よりも大きいため、これらが一緒に閉じられた時に弁葉の当接し合う自由エッジどうしの間に略「Ｃ」字形状の境界部が形成され得る。

適正に動作した際には、前尖及び後尖は、左心房から左心室にだけ血液を流し得る一方向弁として一緒に機能する。左心房は、肺静脈から酸素を多く含んだ血液を受領する。左心房の筋肉が収縮するとともに左心室が弛緩することで（「心室拡張期」または「拡張期」とも称される）、左心房内に収集された酸素を多く含んだ血液が、左心室内へと流入する。左心房の筋肉が弛緩するとともに左心室の筋肉が収縮することで（「心室収縮期」または「収縮期」とも称される）、左心室内の血圧が上昇することにより、二つの弁葉は、側部どうしが互いに合わさるように付勢され、これにより、一方通行の僧帽弁が閉塞され、血液は、左心房内へと逆流し得ないものとされ、代わりに、左心室から大動脈弁を通して吐出される。二つの弁葉が、圧力によって逸脱してしまったり、僧帽弁輪を通して左心房に向けて折り返されてしまったり、することを防止するために、腱索と称される複数の線維索が、左心室内の乳頭筋に対して弁葉を繋ぎ止めている。

弁の逆流は、一部の血液が弁を通して誤った向きに流れることを弁が不適切に可能としてしまうことを含む。例えば、僧帽弁の逆流は、心臓収縮の収縮期の際に、天然の僧帽弁が適正に閉塞することができず、血液が左心室から左心房内へと流入する場合に、発生する。僧帽弁の逆流は、心臓弁膜症の中でも最も一般的な形態の一つである。僧帽弁の逆流は、弁葉の逸脱、乳頭筋の機能不全、左心室の拡張に由来する僧帽弁輪の伸張、これらの複数、等の多くの異なる原因を有し得る。弁葉の中央部分における僧帽弁逆流は、中央ジェット僧帽弁逆流と称することができ、また、弁葉の一方の交連（すなわち、弁葉どうしが当接する位置）に対してより近い場所での僧帽弁逆流は、偏心ジェット僧帽弁逆流と称することができる。中心ジェット逆流は、弁葉のエッジどうしが中間で当接しないため弁が閉塞せず逆流が存在する時に、生じるものである。三尖弁の逆流は、同様であるものの、心臓の右側であり得る。

本概要は、いくつかの例を提供することを意図しており、本発明の範囲をいかようにも制限することを意図したものではない。例えば、本概要の一例内に含まれるいかなる特徴も、特許請求の範囲がそれらの特徴を明示的に列挙しない限り、特許請求の範囲の要件とはならない。また、本概要および本開示の他の箇所における例で説明する、特徴、構成要素、ステップ、概念、等は、様々な態様で組み合わせることができる。本開示の他の箇所で説明する様々な特徴及びステップは、本明細書に要約される例に含まれ得る。

移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、移植可能デバイス、等）は、天然の心臓弁がより効果的な密封を形成し得るよう、天然の心臓弁の内部に位置決めされるように構成されている。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、アンカー部分を含む。各アンカーは、それぞれが開放位置と閉塞位置との間にわたって移動可能とされた複数のパドルを含む。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、スペーサと、キャップと、アンカー部分と、を含む。キャップは、スペーサに対して移動可能とされている。アンカーのそれぞれは、複数のパドル部材を含む。パドル部材は、キャップをスペーサに対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、自身の幅よりも大きな厚さを有している。パドルフレームは、アンカーが閉塞位置とされた時には、拡張した全幅を有した拡張位置に位置しており、パドルフレームは、アンカーが開放位置とされた時には、狭窄した全幅を有した狭窄位置に位置している。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、捩れを有した移行部分を有している。この場合、捩れは、アンカーが閉塞位置とされた時には、パドルフレームを、拡張した全幅を有した拡張位置とする。捩れは、また、アンカーが開放位置とされた時には、パドルフレームを、狭窄した全幅を有した狭窄位置とする。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、内側部分と外側部分とを有している。パドルフレームの内側部分と外側部分とは、アンカーを開放位置へと駆動することで、パドルフレームの内側部分に張力を生成し、この張力によって、パドルフレームの外側部分を狭窄位置へと駆動し、これにより、パドルフレームを、狭窄した全幅を有したものとするように、構成されている。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、剛性内側部分と可撓性外側部分とを含む。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームおよびカム部材を含むアンカーと、スペーサと、カム部材を有した駆動部材と、を含む。一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されている。アンカーのそれぞれは、スペーサの可撓性部分に対して接続された内側パドルと、外側パドルと、を含む。パドルフレームは、内側パドルと外側パドルとの間における接続部分に対して接続されている。カム部材が、可撓性部分に対して係合することで、パドルフレームに張力を生成し、この張力によって、パドルフレームを、拡張位置から狭窄位置へと駆動する。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、折り畳み位置と通常位置との間にわたって移動可能とされている。保持デバイスが、パドルフレームを折り畳み位置に維持する。保持デバイスを取り外すことにより、パドルフレームは、通常位置へと駆動される。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。一つまたは複数の駆動ラインが、パドルフレームに対して接続されている。駆動ラインに対して張力を印加することで、パドルフレームは、拡張位置から狭窄位置へと駆動される。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、遠位接続点のところで互いに接続された少なくとも二つのアームを有している。一つまたは複数の駆動ラインが、パドルフレームに対して接続されており、これにより、駆動ラインに対して張力を印加することで、パドルフレームの少なくとも二つのアームは、遠位接続点まわりに内向きに回動、屈曲、および／または関節移動することとなり、これにより、パドルフレームは、拡張位置から狭窄位置へと駆動される。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、スリーブ部材に配置された少なくとも二つのアームを有している。少なくとも二つのアームの近位端が、スリーブ部材の内部で移動可能とされることで、パドルフレームは、拡張位置と狭窄位置との間にわたって移動することができる。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、内側部分と外側部分とを有している。パドルフレームの外側部分は、内側部分から延びた少なくとも二つのアームを有している。少なくとも二つのアームは、内向きに付勢されており、これにより、アンカーが閉塞位置とされた時には、少なくとも二つのアームは、スペーサの中心線を横断して延びるように構成されている。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、アンカーとスペーサとを含む。スペーサは、狭窄位置から拡張位置へと移動可能とされたフレームを有している。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームを含むアンカーを含む。パドルフレームは、拡張位置と狭窄位置との間にわたって移動可能とされている。パドルフレームは、拡張位置とされた時には凹状形状を有しており、狭窄位置とされた時には凸状形状を有している。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、スペーサと、スペーサに対して接続された一つまたは複数の伸長部材と、を含む。スペーサ伸長部材は、天然弁上への移植後に、組織の生着を得るように構成されている。スペーサ伸長部材は、組織の生着後における弁輪の拡張を、防止または阻止するように位置決めされている。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、内側部材と、内側パドルと、外側パドルと、を含む。内側パドルは、第一接続部分を介して内側部材に対して移動可能に接続されている。外側パドルは、第二接続部分を介して内側パドルに対して移動可能に接続されている。デバイスは、第一係合領域のところで内側パドルと内側部材との間に弁葉を固定するように構成されているとともに、第一係合領域とは別個でありかつ第一係合領域から離間した第二係合領域のところで内側パドルと内側部材との間に弁葉を固定するように構成されている。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、アンカー部分を支持するように構成されたフレームを含む。フレームは、拡張位置と狭窄位置との間にわたって移動可能とされている。フレームは、一対の外側フレーム部材と、一対の内側フレーム部材と、を含む。可動部材が、外側フレーム部材に対して動作可能に取り付けられている。一対の内側フレーム部材は、可動部材を受領するように構成された、第一保持部分および第二保持部分を規定している。可動部材を、遠位部分に向けて駆動することにより、外側フレーム部材は、狭窄位置に向けて駆動される。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、ポストと駆動部材とを含むフレーム部材を含む。駆動部材は、ポストに対して係合するように、さらに、ポストを駆動するように、構成されている。ポストを駆動することにより、フレーム部材の幅が調整される。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、クラスプを含む。クラスプは、固定アームと、可動アームと、一つまたは複数の固定部材と、を含む。一つまたは複数の固定部材は、弁葉を穿刺することなくクラスプの内部に弁葉を固定するための充分な摩擦を弁葉と可動アームとの間に生成するように構成された摩擦増強部材を含む。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームと、幅調整制御ラインと、ライン保持部分と、を含む。幅調整制御ラインは、ユーザが駆動ラインに対して張力を印加することでパドルフレームを拡張位置から狭窄位置へと駆動することを可能とする。保持部分は、第一保持部材と第一弾性部材とを含む。第一保持部材は、第一保持位置と第一非保持位置との間にわたって移動するように構成されている。第一保持位置では、第一保持部材は、幅調整制御ラインの第一部分に対して接触して、幅調整制御ラインの第一部分に対して、第一駆動ラインの移動を遅らせるのに充分な摩擦を提供する。第一非保持位置では、第一保持部材は、駆動ラインの第一部分に対して接触しない。第一弾性部材は、第一保持部材を第一非保持位置から第一保持位置へと駆動するのに充分な弾性力を印加するように構成されている。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、近位端から遠位端までにわたってキャップを横断する穴を有したキャップを含む。遠位端における穴の幅は、近位端における穴の幅よりも大きいものとされている。パドルフレームは、キャップ内へと引き込まれることで、パドルフレームを拡張位置から狭窄位置へと駆動する。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームと、回転パドルフレーム制御部材と、を含む。回転パドル制御部材は、ユーザが回転駆動力を印加することで、回転の向きに応じてパドルフレームが拡幅したり狭窄したりすることを可能とする。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されたアンカーを含む。アンカーのそれぞれは、内側パドルと外側パドルとを含む。内側パドルと外側パドルとは、材料からなる単一ストリップから形成される。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、障害材料に対して遭遇した時に横方向に偏向するだけの充分な可撓性を有したパドルフレームを含む。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームと付勢部材とを含む。付勢部材は、屈曲することで、パドルフレームが横方向に偏向することを可能とするとともに、パドルフレームを元々の位置へと復帰させる復元力を提供する。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、スペーサと、アンカー部分と、隙間充填材料と、を含む。アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されている。隙間充填材料は、天然の心臓弁が閉塞された時にスペーサと天然心臓弁との間における一つまたは複数の隙間を通過する血液流を減少させるように、位置決めされている。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、駆動部分の回転可能シャフトに対して取り付けられた可動部材を含むパドルフレームを有した少なくとも一つのアンカーを含む。回転可能シャフトを回転駆動することにより、可動部材が、駆動部材の導管の内部で回転可能シャフトに対して駆動され、これにより、パドルフレームが狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動される。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、一つまたは複数の可撓性突起を有した可動部材を含むパドルフレームを有した少なくとも一つのアンカーを含む。移植可能デバイスまたはインプラントは、柱または内腔を有した駆動部分をさらに含み、柱または内腔は、可動部材の可撓性突起を受領することで柱または内腔の内部における所望位置に可動部材を固定するためにように構成された複数のスロットあるいは凹所を、含む。デバイスまたはインプラントは、可動部材を柱または内腔に対して駆動することでパドルフレームが狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動されるように、構成されている。

いくつかの実装では、デバイスまたはインプラントは、送達デバイスの導管に対して着脱可能に接続するための接続開口を含む。接続開口は、近位部分と遠位部分とを含み、この場合、遠位部分の幅は、近位部分の幅よりも大きいものとされている。導管の少なくとも一つのアームが、通常位置にあるとともに、接続開口の遠位部分内に配置されている時には、導管は、移植可能デバイスに対して結合されている。ユーザが、導管を移植可能デバイスから離間することで、導管の少なくとも一つのアームが圧縮位置へと接続開口の近位部分を通して駆動された時には、導管は、移植可能デバイスから取り外されている。

いくつかの実装では、デバイスまたはインプラントは、可撓性アームを含む保持特徴を有したパドルフレームを有した少なくとも一つのアンカーを含む。移植可能デバイスまたはインプラントは、パドルフレームの保持特徴に対して着脱可能に接続するための接続特徴を有した駆動部材をさらに含む。デバイスまたはインプラント（例えば、駆動部材およびパドルフレーム）は、駆動部材を移植可能デバイスまたはインプラントの導管に対して駆動することでパドルフレームを狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動するように、構成されている。

いくつかの実装では、デバイスまたはインプラントは、可動部材を含むパドルフレームを有した少なくとも一つのアンカーを含む。移植可能デバイスまたはインプラントは、通常位置と圧縮位置との間にわたって移動可能とされた突出側壁を含む駆動部材を有した駆動部分をさらに含み、駆動部材は、パドルフレームの可動部材に対して着脱可能に接続されている。駆動部分は、柱または内腔を含むことができ、柱または内腔は、駆動部材の突出側壁を受領することで可動部材を柱または内腔の内部における所望位置に固定するように構成された複数の穴あるいは凹所を、有している。デバイスまたはインプラント（例えば、駆動部材、柱、およびパドルフレーム）は、駆動部材を柱または内腔に対して駆動することで可動部材を導管に対してさらにパドルフレームに対して駆動することによってパドルフレームが狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動されるように、構成されている。

本発明の性質および利点の更なる理解は、特に、同様の部材が同様の参照符号を有した添付図面と併せて考慮された場合、以下の説明および特許請求の範囲に記載されている。

本開示の実装における様々な態様をさらに明確にするために、添付図面の様々な態様を参照することによって、特定の例及び実装に関するより詳細な説明を行うこととする。これらの図面は、本開示の例示的な実装のみを図示しており、したがって、本開示の範囲を制限するものとは見なされない。その上、図面は、いくつかの例については縮尺通りに図示し得るけれども、図面は、必ずしもすべての例について縮尺通りに図示しているわけではない。本開示の例ならびに他の特徴および利点について、添付図面の使用を通して、追加的な具体性および詳細性をもって、記載して説明することとする。

図１は、拡張期におけるヒトの心臓に関する断面図を図示している。 図２は、収縮期におけるヒトの心臓に関する断面図を図示している。 図３は、収縮期におけるヒトの心臓の断面図を図示しており、僧帽弁の逆流を示している。 図４は、図３の断面図であって、収縮期における僧帽弁葉の自然な形状を図示するために注釈を付している。 図５は、僧帽弁の心房側から見た際に弁葉どうしが閉塞した状態で、健康な僧帽弁を図示している。 図６は、僧帽弁の心房側から見た際に弁葉どうしの間に目に見える隙間を有した状態で、機能不全の僧帽弁を図示している。 図７は、三尖弁の心房側から見た際の三尖弁を図示している。 図８～図１４は、展開の様々な段階で、移植可能デバイスまたはインプラントに関する一例を示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 図１５は、図８～図１４に図示したデバイスに同様ではあるもののパドルが独立して制御可能とされた移植可能デバイスまたはインプラントに関する一例を示している。 図１６～図２１は、図８～図１４の移植可能デバイスまたはインプラントを示す図であって、天然弁の内部へと送達されて移植される様子を示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 図２２は、閉塞位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図２３は、図２２の移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図２４は、図２２の移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図２５は、カバーが、パドルと、接合部材またはスペーサと、を覆った状態で、図２２の移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図２６は、開放位置とされた図２２の移植可能デバイスまたはインプラントに関する上方からの斜視図を示している。 図２７は、開放位置とされた図２２の移植可能デバイスまたはインプラントに関する下方からの斜視図を示している。 図２８Ａは、移植可能デバイスまたはインプラント内で使用するためのクラスプを示している。 図２８Ｂは、閉塞位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントにおける例示的なクラスプに関する斜視図を示している。 図２９は、天然弁組織の、クラスプによって把持された一部を示している。 図３０は、クラスプが閉塞位置とされた状態で、部分開放位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図３１は、クラスプが開放位置とされた状態で、部分開放位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図３２は、クラスプが閉塞位置とされた状態で、半開放位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図３３は、クラスプが開放位置とされた状態で、半開放位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図３４は、クラスプが閉塞位置とされた状態で、４分の３開放位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図３５は、クラスプが開放位置とされた状態で、４分の３開放位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図３６は、クラスプが閉塞位置とされた状態で、全開放位置または完全ベールアウト位置とされた例示的な移植可能デバイスに関する側面図を示している。 図３７は、クラスプが開放位置とされた状態で、全開放位置または完全ベールアウト位置とされた例示的な移植可能デバイスに関する側面図を示している。 図３８～図４９は、図３０～図３８の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントを示す図であって、カバーを含むとともに、天然弁の内部へと送達されて移植される様子を示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 図５０は、例示的な弁修復デバイスまたはインプラントにおける接合部材またはスペーサの各サイドに沿った天然弁の弁葉の経路を図示した概略図である。 図５１は、例示的な弁修復デバイスまたはインプラントにおける接合部材またはスペーサの周囲における天然弁の弁葉の経路を図示した上方からの概略図である。 図５２は、天然弁の心房側から見た際に天然弁の隙間内に位置した接合部材またはスペーサを図示している。 図５３は、天然弁の心室側から見た際に天然弁の隙間内に接合部材またはスペーサが位置した状態で、天然弁の弁葉に対して取り付けられた弁修復デバイスまたはインプラントを図示している。 図５４は、天然弁の心室側から見た際に天然弁の隙間内に接合部材またはスペーサが位置した状態で、天然弁の弁葉に対して取り付けられた弁修復デバイスまたはインプラントに関する斜視図である。 図５５は、閉塞位置とされた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図５６Ａは、パドルが開放位置とされた状態で、例示的な弁修復デバイスを図示している。 図５６Ｂは、図５６Ａの弁修復デバイスを図示した図であって、パドルは、開放位置とされているとともに、把持部材を駆動することにより、把持部材とパドルとの間に、より広い隙間が形成されている。 図５６Ｃは、図５６Ａの弁修復デバイスを図示した図であって、弁修復デバイスは、弁組織が把持部材とパドルとの間に配置された状態で、図５６Ａに示す位置とされている。 図５６Ｄは、図５６Ａの弁修復デバイスを図示した図であって、把持部材を駆動することにより、把持部材とパドルとの間の隙間が小さくなっている。 図５６Ｅ～図５６Ｆは、図５６Ａの弁修復デバイスにおけるパドルが開放位置から閉塞位置へと移動する様子を図示している。 同上。 図５６Ｇは、閉塞位置とされた図５６Ａの弁修復デバイスを図示した図であって、把持部材が弁組織に対して係合している。 図５６Ｈは、送達デバイスから切り離されて弁組織に対して取り付けられた後における図５６Ａの弁修復デバイスを図示した図であって、弁修復デバイスは、閉塞状態かつロック状態とされている。 図５７は、複数のアンカーを有した例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図であって、各アンカーは、複数のパドルと複数のクラスプとを含み、各クラスプは、関連したパドルに対して対応している。 図５８は、図５７の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図５９は、図５７の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図６０は、各アンカーのパドルの一部だけが、対応したクラスプを含む点を除いては、図５７の例示的な移植可能デバイスと同様の、例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図を示している。 図６１は、図６０の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図６２は、図６０の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図６３は、各アンカーの内側パドルが、アンカーの外側パドルと比較してより長い長さを有している点を除いては、図６０の例示的な移植可能デバイスと同様の、例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図を示している。 図６４は、図６３の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図６５は、図６３の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図６６は、各アンカーの内側パドルが、アンカーの外側パドルと比較してより短い長さを有している点を除いては、図６０の例示的な移植可能デバイスと同様の、例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図を示している。 図６７は、図６６の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図６８は、図６６の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図６９～図７３は、展開の様々な段階時における、図５７の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 同上。 同上。 同上。 図７４は、複数のアンカーを有した例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図であって、各アンカーは、複数のパドル部材と複数のクラスプとを含み、各クラスプは、関連したパドル部材に対して対応している。 図７５は、図７４の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図７６は、図７４の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図７７は、各アンカーのパドル部材の一部だけが、対応したクラスプを含む点を除いては、図７４の例示的な移植可能デバイスと同様の、例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図を示している。 図７８は、図７７の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図７９は、図７７の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図８０は、各アンカーの内側パドル部材が、アンカーの外側パドル部材と比較してより長い長さを有している点を除いては、図７７の例示的な移植可能デバイスと同様の、例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図を示している。 図８１は、図８０の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図８２は、図８０の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図８３は、各アンカーの内側パドル部材が、アンカーの外側パドル部材と比較してより短い長さを有している点を除いては、図７７の例示的な移植可能デバイスと同様の、例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図を示している。 図８４は、図８３の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図８５は、図８３の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図８６Ａ、図８７Ａ、および図８８～図９０は、展開の様々な段階時における、図５７の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 図８６Ｂおよび図８７Ｂは、図８６Ａおよび図８７Ａに図示した例と同様の一例を図示した図であって、パドル部分が伸長位置とされている。 図９１は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する斜視図を示している。 図９２は、パドルフレームが狭窄位置とされた時の、図９１のパドルフレームに関する部分図を示している。 図９３は、送達システムの内部に配置された図９１のパドルフレームを示している。 図９４は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた時の、図９１のパドルフレームを含む例示的な移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 図９５は、パドルフレームが狭窄位置とされた時の、図９１のパドルフレームを示している。 図９６は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する斜視図を示している。 図９７は、図９６のパドルフレームに関する部分図を示している。 図９８は、移植可能デバイスまたはインプラントが閉塞位置とされた際の、例示的なパドルフレームを含む例示的な移植可能デバイスに関する部分正面図を示している。 図９９は、移植可能デバイスまたはインプラントが閉塞位置とされた際の、例示的なパドルフレームを含む例示的な移植可能デバイスに関する部分正面図を示している。 図１００は、移植可能デバイスまたはインプラントが閉塞位置とされた際の、例示的なパドルフレームを含む例示的な移植可能デバイスに関する部分正面図を示している。 図１０１は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた際の、図９８の移植可能デバイスまたはインプラントに関する部分正面図を示している。 図１０２は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた際の、図９９の移植可能デバイスまたはインプラントに関する部分正面図を示している。 図１０３は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた際の、図１００の移植可能デバイスまたはインプラントに関する部分正面図を示している。 図１０４は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた際の、図９８の移植可能デバイスまたはインプラントに関する部分側面図を示している。 図１０５は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた際の、図９９の移植可能デバイスまたはインプラントに関する部分側面図を示している。 図１０６は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた際の、図１００の移植可能デバイスまたはインプラントに関する部分側面図を示している。 図１０７は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１０８は、パドルフレームが狭窄位置とされた時の、図１０７の例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１０９は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１１０は、パドルフレームが狭窄位置とされた時の、図１０９の例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１１１は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１１２は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１１３は、図１１２の例示的なパドルフレームに関する例示的な一構成についての正面図を示している。 図１１４は、図１１２の例示的なパドルフレームに関する例示的な一構成についての正面図を示している。 図１１５は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１１６は、図１１５の例示的なパドルフレームに関する平面図を示している。 図１１７は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた際の、例示的なパドルフレームを含む例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図１１８は、図１１７の移植可能デバイスまたはインプラントに関する底面図を示している。 図１１９は、移植可能デバイスまたはインプラントが閉塞位置とされた際の、図１１７の移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図１２０は、心臓の天然弁に対して取り付けられた図１１７の移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図１２１は、心臓の天然弁に対して取り付けられた図１１７の移植可能デバイスまたはインプラントに関する底面図を示している。 図１２２は、移植可能デバイスまたはインプラントが閉塞位置とされた際の、例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図１２３は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた際の、図１２２の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 図１２４は、移植可能デバイスまたはインプラントが開放位置とされた時の、図１２２の移植可能デバイスまたはインプラントの例示的なパドルフレームを示している。 図１２５は、パドルフレームが狭窄位置とされた際の、移植可能デバイスまたはインプラントの例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１２６は、パドルフレームが拡張位置とされた際の、図１２５の例示的なパドルフレームを示している。 図１２７は、パドルフレームを通常位置から狭窄位置へと駆動するための例示的な手段をデバイスが含む際の、例示的なパドルフレームを含む移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図１２８は、狭窄位置とされた図１２７のパドルフレームを示している。 図１２９は、パドルを通常位置から狭窄位置へと駆動するための例示的な手段をデバイスが含む点を除いて、図１２７の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図１３０は、パドルを通常位置から狭窄位置へと駆動するための例示的な手段をデバイスが含む点を除いて、図１２７の例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図１３１は、例示的なパドルフレームを含む例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図１３２は、パドルフレームを通常位置から狭窄位置へと駆動するための例示的な手段を有した図１３１の移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 図１３３は、パドルフレームを通常位置から狭窄位置へと駆動するためのための例示的な手段を有した図１３１の移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 図１３４は、パドルフレームを通常位置から狭窄位置へと駆動するためのための例示的な手段を有した図１３１の移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 図１３５は、パドルフレームを通常位置から狭窄位置へと駆動するためのための例示的な手段を有した図１３１の移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 図１３６は、パドルフレームを通常位置から狭窄位置へと駆動するためのための例示的な手段を有した図１３１の移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 図１３７は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１３８は、互いに隣接して位置決めされた図１３７の例示的な一対のパドルフレームを示している。 図１３９は、パドルフレームが狭窄位置とされた際の、図１３７のパドルフレームを含む移植可能デバイスまたはインプラントの一例に関する側面図を示している。 図１４０は、パドルフレームが拡張位置とされた際の、図１３９の移植可能デバイスまたはインプラントに関する側面図を示している。 図１４１は、パドルフレームが狭窄位置とされた際の、図１３９の移植可能デバイスまたはインプラントに関する部分側面図を示している。 図１４２は、パドルフレームが拡張位置とされた際の、図１３９の移植可能デバイスまたはインプラントに関する部分側面図を示している。 図１４３は、図１３７のパドルフレームを有した図１３９の移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図１４４は、図１３７のパドルフレームを有した図１３９の移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図１４５は、図１３９の移植可能デバイスまたはインプラントのための、内側パドルおよび外側パドルの一例に関する斜視図を示している。 図１４６は、図１４５の内側パドルおよび外側パドルに関する側面図を示している。 図１４７は、図１４５の内側パドルおよび外側パドルに関する平面図を示している。 図１４８は、図１４６のパドルと図１３７のパドルフレームとの間における例示的な接続に関する斜視図を示している。 図１４９は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１５０は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１５１は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１５２は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１５３～図１５５は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する様々な構成についての正面図を示している。 同上。 同上。 図１５６は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１５７は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図であって、パドルフレームは、拡張位置で示されている。 図１５８は、図１５７の例示的なパドルフレームに関する正面図であって、パドルフレームは、狭窄位置で示されている。 図１５９は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図１６０は、図１５９のパドルフレームに関する左側面図を示している。 図１６１は、図１５９のパドルフレームに関する平面図を示している。 図１６２は、図１５９のパドルフレームを含む移植可能デバイスまたはインプラントの一例に関する斜視図を示している。 図１６３は、図１５９のパドルフレームを含む図１６２の移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図を示している。 図１６４～図１６８は、図１５９のパドルフレームを拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動するための例示的な手段を有した図１６２の移植可能デバイスまたはインプラントを示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 図１６９は、移植可能デバイスまたはインプラントのための、パドルと接合部材フレームとからなるアセンブリの一例に関する斜視図を示している。 図１７０は、図１６９のパドルと接合部材フレームとからなるアセンブリに関する背面図を示している。 図１７１は、図１７１のパドルと接合部材フレームとからなるアセンブリを含む移植可能デバイスまたはインプラントの一例に関する斜視図であって、接合部材フレームは、狭窄位置とされている。 図１７２は、図１７１の移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図であって、接合部材フレームは、拡張位置とされている。 図１７３は、接合部材フレームが狭窄位置とされた状態で、図１７１の移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図を示している。 図１７４は、接合部材フレームが拡張位置とされた状態で、図１７２の移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図を示している。 図１７５は、狭窄位置とされた時の、図１６９のパドルと接合部材フレームとからなるアセンブリに関する背面図であって、パドルと接合部材フレームとからなるアセンブリは、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカー部分の内側パドルと外側パドルとに対して取り付けられている。 図１７６は、拡張位置とされた時の、図１６９のパドルと接合部材フレームとからなるアセンブリに関する背面図であって、パドルと接合部材フレームとからなるアセンブリは、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカー部分の内側パドルと外側パドルとに対して取り付けられている。 図１７７は、狭窄位置とされた時の、図１６９のパドルと接合部材フレームとからなるアセンブリに関する斜視図であって、パドルと接合部材フレームとからなるアセンブリは、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカー部分の内側パドルと外側パドルとに対して取り付けられている。 図１７８は、拡張位置とされた時の、図１６９のパドルと接合部材フレームとからなるアセンブリに関する平面図であって、パドルと接合部材フレームとからなるアセンブリは、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカー部分の内側パドルと外側パドルとに対して取り付けられている。 図１７９は、拡張位置とされた時の、図１６９のパドルと接合部材フレームとからなるアセンブリに関する斜視図を示している。 図１８０は、図１６９のパドルと接合部材フレームとからなるアセンブリにおける、接合部材フレームに関する斜視図であって、接合部材フレームは、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカー部分の内側パドルに対して取り付けられている。 図１８１は、狭窄位置とされた時の、図１６９のパドルと接合部材とからなるアセンブリにおける、フレームに関する正面図を示している。 図１８２は、図１８１の接合部材フレームに関する側面図を示している。 図１８３は、図１８１の接合部材フレームに関する平面図を示している。 図１８４は、図１８１の接合部材フレームに関する斜視図を示している。 図１８５は、拡張位置とされた時の、図１８１の接合部材フレームに関する正面図を示している。 図１８６は、図１８５の接合部材フレームに関する側面図を示している。 図１８７は、図１８５の接合部材フレームに関する平面図を示している。 図１８８は、図１８５の接合部材フレームに関する斜視図を示している。 図１８９は、移植可能デバイスまたはインプラントにおける一対のアンカーのための、例示的な一対のパドルフレームに関する斜視図を示している。 図１９０は、図１８９のパドルフレームに関する正面図を示している。 図１９１は、図１８９のパドルフレームに関する平面図を示している。 図１９２は、図１８９のパドルフレームに関する側面図を示している。 図１９３は、図１８９のパドルフレームの一つを含む移植可能デバイスまたはインプラントの一例に関する平面図であって、パドルフレームは、拡張位置とされている。 図１９４は、図１９３の移植可能デバイスまたはインプラントに関する平面図であって、パドルフレームは、狭窄位置とされている。 図１９５は、図１９３の移植可能デバイスまたはインプラントが、天然弁に対して接続するように位置決めされた状態で、天然弁に関する心室側の図を示している。 図１９６は、心臓の天然弁に対して取り付けられた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する心房側の図を示している。 図１９７は、天然弁に対して取り付けられた図１９６の移植可能デバイスまたはインプラントに関する心房側の図であって、組織の生着がデバイスを覆っている。 図１９８は、天然弁に対して取り付けられた図１９６の移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図であって、組織の生着がデバイスを覆っている。 図１９９は、心臓の天然弁に対して取り付けられた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する心房側の図であって、デバイスは、例示的な接合延長部材を含む。 図２００は、天然弁に対して取り付けられた図１９９の移植可能デバイスまたはインプラントに関する心房側の図であって、組織の生着がデバイスを覆っている。 図２０１は、心臓の天然弁に対して取り付けられた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する心房側の図であって、デバイスは、例示的な接合延長部材を含む。 図２０２は、天然弁に対して取り付けられた図２０１の移植可能デバイスまたはインプラントの心房側の図であって、組織の生着がデバイスを覆っている。 図２０３は、心臓の天然弁に対して取り付けられた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図であって、デバイスは、例示的な接合延長部材を含む。 図２０４は、天然弁に対して取り付けられた図２０３の移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図であって、組織の生着がデバイスを覆っている。 図２０５は、心臓の天然弁に対して取り付けられた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図であって、デバイスは、例示的な接合延長部材を含む。 図２０６は、天然弁に対して取り付けられた図２０５の移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図であって、組織の生着がデバイスを覆っている。 図２０７は、心臓の天然弁に対して取り付けられた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントの心房側の図であって、デバイスは、例示的な接合延長部材を含む。 図２０８は、心臓の天然弁に対して取り付けられた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図であって、デバイスは、例示的な接合延長部材を含む。 図２０９は、心臓の天然弁に対して取り付けられた例示的な移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図であって、デバイスは、例示的な接合延長部材を含む。 図２１０～図２１４は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 図２１５～図２１８は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 同上。 同上。 図２１９～図２２２は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 同上。 同上。 図２２３～図２２４は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２２５～図２２７は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 同上。 図２２８～図２３０は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 同上。 図２３１～図２３２は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２３３は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２３４は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２３５は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２３６は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２３７は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２３８は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２３９は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２４０は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２４１は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２４２は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２４３は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２４４は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２４５～図２５０は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 図２５１～図２５２は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２５３は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２５４～図２５５は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２５６は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２５７は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２５８～図２５９は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２６０～図２６１は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２６２は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２６３～図２６４は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２６５～図２６６は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２６７～図２６８は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２６９～図２７０は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 同上。 図２７１は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２７２は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２７３は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２７４は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２７５は、駆動部材と、デバイスまたはインプラントの構成要素と、の間における結合に関する一例を図示している。 図２７６は、駆動デバイスまたは制御デバイスに関する一例を図示している。 図２７７は、駆動デバイスまたは制御デバイスに関する一例を図示している。 図２７８は、プーリ構成に関する一例を図示している。 図２７９は、図２７７に図示した駆動デバイスまたは制御デバイスに関する平面図である。 図２８０は、図２７７に図示した駆動デバイスまたは制御デバイスに関する底面図である。 図２８１および図２８２は、駆動デバイスまたは制御デバイスに関する一例を図示している。 図２８３～図２８５は、駆動デバイスまたは制御デバイスに関する一例を図示している。 同上。 同上。 図２８６は、パドルフレームに関する一例を図示している。 図２８７は、パドルフレームに対して結合された駆動デバイスまたは制御デバイスに関する一例を図示している。 図２８８は、パドルフレームに対して結合された駆動デバイスまたは制御デバイスに関する一例を図示している。 図２８９は、調整可能なパドルフレームアセンブリに関する一例を図示している。 図２９０は、図２８９の調整可能なパドルアセンブリのための調整機構に関する一例を図示している。 図２９１は、調整可能なパドルフレームアセンブリに関する一例を図示している。 図２９２は、駆動デバイスまたは制御デバイスに関する一例を図示している。 図２９３は、調整可能なパドルフレームアセンブリに関する一例を図示している。 図２９４は、調整可能なパドルフレームアセンブリに関する一例を図示している。 図２９５は、調整可能なパドルフレームアセンブリに関する一例を図示している。 図２９６は、図２９４および図２９５の調整可能なパドルフレームアセンブリにおける調整部材に関する一例を図示している。 図２９７は、調整可能なパドルフレームアセンブリに関する一例を図示している。 図２９８～図３００は、駆動デバイスまたは制御デバイスに関する一例を図示している。 同上。 同上。 図３０１は、移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面からの断面図を示している。 図３０２は、図３０１のデバイス／インプラントに関する斜視断面図を示している。 図３０３は、図３０１のデバイス／インプラントに関する斜視図を示している。 図３０４は、図３０１のデバイス／インプラントに関する側面図を示している。 図３０５は、図３０１のデバイス／インプラントに関する平面図を示している。 図３０６～図３１１は、組立の様々な段階における、図３０１のデバイス／インプラントに関する部分図を示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 図３１２は、拡張位置とされた３０１のデバイス／インプラントに関する正面図を示している。 図３１３は、拡張位置とされた３０１のデバイス／インプラントに関する側面図を示している。 図３１４は、拡張位置とされた３０１のデバイス／インプラントに関する平面図を示している。 図３１５は、狭窄位置とされた３０１のデバイス／インプラントに関する正面図を示している。 図３１６は、狭窄位置とされた３０１のデバイス／インプラントに関する側面図を示している。 図３１７は、狭窄位置とされた３０１のデバイス／インプラントに関する平面図を示している。 図３１８は、移植可能デバイスまたはインプラントの一例に関する正面からの断面図を示している。 図３１９は、図３１８のデバイス／インプラントに関する側面図を示している。 図３２０～図３２３は、拡張位置から狭窄位置へと移動する様々な位置における図３１８のデバイス／インプラントに関する正面図を示している。 同上。 同上。 同上。 図３２４は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのパドルフレームにおける一部に関する一例についての正面図を示している。 図３２５は、図３２４のフレームに関する斜視図を示している。 図３２６は、図３２４のフレームに関する平面図を示している。 図３２７は、図３２４のフレームに関する側面図を示している。 図３２８～図３３１は、拡張位置から狭窄位置へと移動する様々な位置における図３２４のデバイス／インプラントに関する正面図を示している。 同上。 同上。 同上。 図３３２は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのパドルフレームにおける一部に関する一例についての斜視図を示している。 図３３３は、アンカーに対して取り付けられた図３３２のフレームに関する正面図を示している。 図３３４は、移植可能デバイスまたはインプラントの一部としての、図３３２のフレームに関する部分断面を含む正面図を示している。 図３３５は、移植可能デバイスまたはインプラントの駆動部に対して取り付けられた図３３２のフレームを示している。 図３３６は、図３３２のフレームを使用した移植可能デバイスまたはインプラントに関する斜視図を示している。 図３３７は、拡張位置とされた図３３２のデバイスに関する正面図を示している。 図３３８は、狭窄位置とされた図３３２のデバイスに関する正面図を示している。 図３３９は、拡張位置とされた図３３２のデバイスに関する側面図を示している。 図３４０は、狭窄位置とされた図３３２のデバイスに関する側面図を示している。 図３４１は、拡張位置とされた図３３２のデバイスに関する平面図を示している。 図３４２は、狭窄位置とされた図３３２のデバイスに関する平面図を示している。 図３４３は、移植可能デバイスまたはインプラントに関する正面図であって、デバイスのためのパドルフレームに関する二つの例を図示している。 図３４４は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図３４５～図３４７は、拡張位置から狭窄位置への様々な位置における図３３２のフレームに関する正面図を示している。 同上。 同上。 図３４８は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図３４９は、移植可能デバイスまたはインプラントの一部としての、図３４８のフレームに関する斜視図を示している。 図３５０は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図３５１は、図３５０のフレームに関する斜視図を示している。 図３５２は、図３５０のフレームに関する平面図を示している。 図３５３は、図３５０のフレームに関する側面図を示している。 図３５４は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面図を示している。 図３５５は、図３５４のフレームに関する斜視図を示している。 図３５６は、図３５５のフレームに関する平面図を示している。 図３５７は、図３５６のフレームに関する側面図を示している。 図３５８は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する斜視図を示している。 図３５９は、図３５８のフレームに関する正面からの断面図を示している。 図３６０は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面からの断面図を示している。 図３６１は、図３６０のフレームに関する平面図を示している。 図３６２は、移植可能デバイスまたはインプラントのための例示的なパドルフレームに関する正面からの断面図を示している。 図３６３は、長尺キャップに対して取り付けられたパドルフレームに関する斜視図を示している。 図３６４は、図３６３におけるフレームと長尺キャップとに関する部分的な正面図を示している。 図３６５は、パドルフレームの剛性内側部分と可撓性外側部分との間における接続機構の一例に関する正面図を示している。 図３６６は、図３６５のパドルフレームアセンブリに関する斜視図を示している。 図３６７は、図３６５のパドルフレームアセンブリに関する平面図を示している。 図３６８は、図３６５のパドルフレームアセンブリに関する側面図を示している。 図３６９は、図３６５のパドルフレームアセンブリに関する背面図を示している。 図３７０は、パドルフレームの剛性内側部分と可撓性外側部分との間における接続機構の一例に関する正面図を示している。 図３７１は、図３７０のパドルフレームアセンブリに関する側面図を示している。 図３７２は、図３７０のパドルフレームアセンブリに関する背面図を示している。 図３７３は、パドルフレームの剛性内側部分と可撓性外側部分との間における接続の一例に関する正面図を示している。 図３７４は、図３７３のパドルフレームに関する側面図を示している。 図３７５は、図３７３のパドルフレームに関する斜視図を示している。 図３７６は、パドルフレームの剛性内側部分と可撓性外側部分との間における接続の一例に関する正面図を示している。 図３７７は、図３７６のパドルフレームアセンブリに関する斜視図を示している。 図３７８は、閉塞位置とされた移植可能デバイスまたはインプラントにおけるアンカー部分に関する概略図を示している。 図３７９は、閉塞位置とされた図３７８のアンカー部分に関する概略図であって、天然弁の弁葉がアンカー部分によって固定されている様子を示している。 図３８０は、移植可能デバイスまたはインプラントのための、閉塞位置とされた例示的なアンカー部分に関する概略図を示している。 図３８１は、図３８０のアンカー部分に関する概略図であって、天然弁の弁葉がアンカー部分によって固定されている様子を示している。 図３８２は、部分開放位置とされた図３８０のアンカー部分に関する概略図を示している。 図３８３は、開放位置とされた図３８０のアンカー部分に関する概略図を示している。 図３８４は、図３８０のアンカー部分におけるアンカーに関する平面図であって、アンカーが平坦とされた様子を示している。 図３８５は、図３８０のアンカー部分におけるアンカーに関する概略図であって、アンカーは、閉塞位置とされており、クラスプが、アンカーに対して取り付けられている。 図３８６は、閉塞位置とされた図３８５のアンカーとクラスプとに関する概略図であって、天然弁の弁葉がアンカーとクラスプとによって固定されている様子を示している。 図３８７は、図３８５のアンカーとクラスプとに関する概略図であって、アンカーは、開放位置とされており、クラスプは、閉塞位置とされている。 図３８８は、閉塞位置とされた移植可能デバイスまたはインプラントにおけるアンカー部分とクラスプとに関する概略図であって、アンカー部分の外側パドルに関する内向き付勢を示している。 図３８９は、閉塞位置とされた図３８８のアンカー部分における一方サイドに関する概略図であって、外側パドルに関する内向き付勢を示している。 図３９０は、移植可能デバイスまたはインプラントのための、クラスプの一例に関する平面図であって、クラスプが平坦とされている。 図３９１は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプに関する一例を示している。 図３９２は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプの一例に関する平面図であって、クラスプを平坦とした様子を示している。 図３９３は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプの一例に関する側面図であって、クラスプは、閉塞位置とされている。 図３９４は、形状記憶合金用治具内に位置決めされた図３８８のアンカー部分を示している。 図３９５は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのアンカー部分に関する一例についての斜視図を示している。 図３９６は、図３９５のアンカー部分における内側部材および内側パドル部分に関する一例についての平面図を示している。 図３９７は、移植可能デバイスまたはインプラントの一例に関する左側からの斜視図を示している。 図３９８は、図３９７のデバイスに関する右側からの斜視図を示している。 図３９９は、図３９７のデバイスに関する正面図を示している。 図４００は、図３９７のデバイスの遠位部分に関する部分的な斜視図であって、アンカー部分がデバイスの遠位端のところでキャップに対して取り付けられている様子を示している。 図４０１は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプに関する一例についての斜視図を示している。 図４０２は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプに関する一例についての斜視図を示している。 図４０３は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプに関する一例についての斜視図を示している。 図４０４は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプに関する一例についての斜視図を示している。 図４０５は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプに関する一例についての斜視図を示している。 図４０６は、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプに関する一例についての斜視図を示している。 図４０７Ａは、保持機構またはロック機構に関する一例を示している。 図４０７Ｂは、ハウジング内で展開された図４０７Ａの保持機構またはロック機構に関する一例を示している。 図４０７Ｃは、図４０７Ｂの断面図であって、ハウジング内の保持機構またはロック機構を示している。 図４０８Ａは、パドルに対して係合したキャップに関する一例を示している。 図４０８Ｂは、パドルを有していない場合の、図４０８Ａのキャップに関する拡大図を示している。 図４０８Ｃは、図４０８Ａに示すキャップとパドルとに関する斜視図である。 図４０８Ｄは、キャップ内へと様々な程度でパドルを引き込んだ際に引き起こされるパドルの偏向を示す断面図である。 図４０８Ｅは、図４０８Ｄの偏向の程度を示す斜視図である。 図４０８Ｆは、キャップ内への結合された引込によってパドルが同時的に偏向される構成を示す概略図である。 図４０８Ｇは、キャップとパドルアセンブリとに関する斜視図である。 図４０９Ａは、キャップと、調整可能な二つの独立したパドルと、からなるアセンブリに関する、上方からの斜視図である。 図４０９Ｂは、図４０９Ａのアセンブリに関する下方からの斜視図である。 図４０９Ｃは、図４０９Ａおよび図４０９Ｂのドルに対する独立した制御を図示した断面図である。 図４１０Ａは、調整可能なパドルアセンブリに関する部分断面図である。 図４１０Ｂは、図４１０Ａの調整可能なパドルアセンブリに関する斜視図である。 図４１０Ｃは、図４１０Ｂの調整可能なパドルアセンブリに関する断面図である。 図４１０Ｄは、図４１０Ｂの調整可能なパドルアセンブリに関する断面図である。 図４１０Ｅは、図４１０Ｂの調整可能なパドルアセンブリに関する側面図である。 図４１０Ｆは、調整可能なパドルアセンブリに関する側面図であって、第一駆動位置とされたパドルを示している。 図４１０Ｇは、調整可能なパドルアセンブリに関する側面図であって、第二駆動位置とされたパドルを示している。 図４１０Ｈは、調整可能なパドルアセンブリに関する側面図であって、第三駆動位置とされたパドルを示している。 図４１１Ａは、調整可能なパドルアセンブリに関する側方からの斜視図である。 図４１１Ｂは、図４１１Ａの調整可能なパドルアセンブリに関する側面図である。 図４１１Ｃは、図４１１Ａの調整可能なパドルアセンブリに関する正面図である。 図４１１Ｄおよび図４１１Ｅは、弁修復デバイスまたはインプラント内での、図４１１Ａの調整可能なパドルアセンブリの使用を示している。 図４１２Ａは、シート材料から形成されたパドル構造に関する一例を示している。 図４１２Ｂは、図４１２Ａのパドル構造に関する側面図である。 図４１２Ｃは、図４１２Ａのパドル構造に関する平面図である。 図４１２Ｄは、図４１２Ａのパドル構造に関する底面図である。 図４１２Ｅは、図４１２Ａのパドル構造に関する別の側面図である。 図４１２Ｆは、図４１２Ａのパドル構造をなす構造におけるアイレットの一例に関する詳細を示している。 図４１２Ｇは、図４１２Ａのパドル構造を形成するために使用される平坦な材料に関する平面図である。 図４１２Ｈは、完全引込位置とされた図４１２Ａのパドル構造を含む弁修復デバイスまたはインプラントに関する一例を示している。 図４１２Ｉは、パドル構造が部分開放位置とされた状態で、図４１２Ｈの弁修復デバイスまたはインプラントを示している。 図４１２Ｊは、パドル構造が横方向伸長位置または横方向開放位置とされた状態で、図４１２Ｈの弁修復デバイスまたはインプラントを示している。 図４１２Ｋは、図４１２Ａのパドル構造を形成するために使用し得るダイに関する斜視図である。 図４１２Ｌは、図４１２Ｋに図示したダイに関する斜視図である。 図４１３Ａおよび図４１３Ｂは、圧縮可能な外側パドル部分を有した弁修復デバイスまたはインプラントに関する一例を示している。 図４１４Ａは、圧縮可能な外側パドル部分を有した弁修復デバイスまたはインプラントに関する一例についての斜視図である。 図４１４Ｂは、図４１４Ａに図示した弁修復デバイスまたはインプラントにおけるパドルを示す斜視図である。 図４１５Ａは、弁修復デバイスまたはインプラントの一例に関する側面図であって、開放状態とされているとともに、隙間充填材料を有している。 図４１５Ｂは、天然弁の心室側から見た際に天然弁の弁葉に対して取り付けられた図４１５Ａの弁修復デバイスまたはインプラントに関する図である。 図４１５Ｃは、閉塞状態とされた図４１５Ａの弁修復デバイスまたはインプラントに関する側面図である。 図４１５Ｄは、閉塞状態とされた図４１５Ａの弁修復デバイスまたはインプラントに関する正面図である。 図４１６Ａは、弁修復デバイスまたはインプラントに関する一例についての側面図であって、開放状態とされているとともに、隙間充填材料を有している。 図４１６Ｂは、天然弁の心室側から見た際に天然弁の弁葉に対して取り付けられた図４１６Ａの弁修復デバイスまたはインプラントに関する図である。 図４１６Ｃは、閉塞状態とされた図４１６Ａの弁修復デバイスまたはインプラントに関する側面図である。 図４１６Ｄは、閉塞状態とされた図４１６Ａの弁修復デバイスまたはインプラントに関する正面図である。 図４１７は、移植可能デバイスのためのパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する一例についての斜視図を示している。 図４１８は、図４１７のパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する斜視断面図を示している。 図４１９は、図４１７のパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する正面からの断面図を示している。 図４２０は、図４１７のパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する底面図を示している。 図４２１は、移植可能デバイスのためのパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する一例についての正面からの断面図を示している。 図４２２は、図４２１のパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する正面からの断面図であって、送達デバイスの導管が、駆動デバイスに対して取り付けられているとともに、駆動部材が、パドルフレームに対して取り付けられている。 図４２３は、図４２１のパドルフレームの一部に関する斜視断面図を示している。 図４２４は、図４２１の駆動デバイスに関する平面図を示している。 図４２５は、図４２２の導管および駆動部材を有していない場合の、図４２１のパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する正面からの断面図を示している。 図４２６は、図４２２の導管および駆動部材を有している場合の、図４２１のパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する正面からの断面図を示している。 図４２７～図４２９は、移植可能デバイスの導管と移植可能デバイスの構成要素との間における結合の一例に関する様々な図を示している。 同上。 同上。 図４３０～図４３２は、図４２７～図４２９における導管と移植可能デバイスの構成要素との間における結合に関する様々な図であって、導管は、移植可能デバイスに対して近位向きに移動している。 同上。 同上。 図４３３～図４３５は、図４２７～図４２９における導管と移植可能デバイスの構成要素との間における結合に関する様々な図であって、導管は、移植可能デバイスから切り離されている。 同上。 同上。 図４３６は、移植可能デバイスの導管と移植可能デバイスの構成要素との間における例示的な結合に関する正面図であって、駆動部材は、導管を通して移植可能デバイス内へと延びている。 図４３７は、図４３６における導管と移植可能デバイスの構成要素との間における結合を示す図であって、駆動部材は、導管に対して近位向きに移動している。 図４３８は、図４３６における導管と移植可能デバイスの構成要素との間における結合を示す図であって、導管は、移植可能デバイスに対して近位向きに移動している。 図４３９は、図４３６における導管と移植可能デバイスの構成要素との間における結合を示す図であって、導管は、移植可能デバイスから切り離されている。 図４４０は、移植可能デバイスのパドルフレームと駆動部材との間における結合の一例に関する斜視図を示している。 図４４１は、図４４０の駆動部材のための結合部分に関する一例についての正面図を示している。 図４４２は、図４４０の駆動部材のための結合部分に関する一例についての側面図を示している。 図４４３は、図４４０のパドルフレームに関する部分的な正面図を示している。 図４４４は、移植可能デバイスのためのパドルフレームの一部および駆動デバイスに関する一例についての正面からの断面図を示している。 図４４５は、図４４４の駆動デバイスのための例示的な駆動シャフトの遠位部分に関する一例を示している。 図４４６は、図４４４の駆動デバイスのための導管に関する一例についての断面図であって、図４４５の駆動シャフトにおける遠位部分は、導管を通して移動している。

以下の説明では、本開示の例示的な実装を例示した添付図面を参照する。異なる構造および操作を有したいくつかの実装は、本開示の範囲から逸脱するものではない。

本開示の例示的な実装は、欠陥のある心臓弁を修復するための、システム、デバイス、方法、等を対象とする。例えば、移植可能デバイス、弁修復デバイス、インプラント、およびシステム（それらを送達するためのシステムを含む）に関する様々な実装について、本明細書で開示しており、特段に除外しない限り、これらの選択肢に関する任意の組合せを行うことができる。言い換えれば、開示するデバイスおよびシステムにおける個々の構成要素は、相互に排他的でない限りまたは物理的に不可能でない限り、組み合わせることができる。さらに、本明細書の技術および方法は、生きた動物上で実施することができる、あるいは、死体、死体の心臓、シミュレータ（例えば、身体の一部、心臓、組織、等がシミュレートされる）、等のように、シミュレーション上で実施することができる。

本明細書で説明するように、一つまたは複数の構成要素が、接続、結合、固定、結合、取付、または他の態様で相互接続、されているものとして説明された時には、そのような相互接続は、構成要素どうしの間におけるように直接的なものとすることができる、あるいは、一つまたは複数の中間構成要素を使用することを通してなどのように間接的なものとすることができる。また、本明細書で説明するように、「部材」、「構成要素」、または「部分」への言及は、単一の構造部材、構成要素、または要素に限定されるものではなく、構成要素、部材、または要素からなるアセンブリを含むことができる。また、本明細書で説明するように、「実質的に」および「約」という用語は、所与の値または状態に対して少なくとも近い（および含む）ものとして（好ましくは１０％以内、より好ましくは１％以内、最も好ましくは０．１％以内）定義される。

図１および図２は、拡張期および収縮期のそれぞれにおける、ヒトの心臓Ｈに関する断面図である。右心室ＲＶおよび左心室ＬＶは、それぞれ三尖弁ＴＶおよび僧帽弁ＭＶによって、すなわち房室弁によって、右心房ＲＡおよび左心房ＬＡから分離されている。加えて、大動脈弁ＡＶは、左心室ＬＶを上行大動脈ＡＡから分離しており、肺動脈弁ＰＶは、右心室を肺動脈ＰＡから分離している。これらの弁のそれぞれは、可撓性の弁葉（例えば、図３～図６に示す弁葉２０、２２、および図７に示す弁葉３０、３２、３４）を有しており、これら弁葉は、それぞれの弁開口を横断して内向きに延びるものであって、流れの中で一緒に合わさることでまたは「接合する」ことで、一方向性の流体閉塞面を形成する。本出願の天然弁修復システムについて、僧帽弁ＭＶに関して頻繁に説明および／または例示している。したがって、左心房ＬＡおよび左心室ＬＶの解剖学的構造について、より詳細に説明することとなる。しかしながら、本明細書で説明するデバイスは、また、他の天然弁の修復においても使用することができ、例えば、デバイスは、三尖弁ＴＶ、大動脈弁ＡＶ、および肺動脈弁ＰＶの修復において使用することができる。

左心房ＬＡは、肺から酸素を多く含んだ血液を受領する。図１に見られる拡張フェーズすなわち拡張期の際には、（収縮フェーズ時に）左心房ＬＡ内に既に収集されていた血液は、左心室ＬＶの拡張によって、僧帽弁ＭＶを通して左心室ＬＶ内へと移動する。図２に見られる収縮フェーズすなわち収縮期では、左心室ＬＶが収縮することで、血液を、大動脈弁ＡＶおよび上行大動脈ＡＡを通して、身体内へと送り込む。収縮期時には、僧帽弁ＭＶの弁葉が閉塞することで、血液が左心室ＬＶから逆流して左心房ＬＡ内へと戻ることを防止し、血液は、肺静脈から左心房内へと収集される。いくつかの実装では、本出願で説明するデバイスは、欠陥のある僧帽弁ＭＶの機能を修復するために使用される。すなわち、デバイスは、血液が左心室ＬＶから逆流して左心房ＬＡ内へと戻ることを防止するために、僧帽弁の弁葉の閉塞を補助するように構成される。本出願で説明するデバイスの多くは、収縮期におけるバックフローすなわち逆流を防止したり阻止したりするために逆流開口内における充填材として有益に作用する接合部材またはスペーサの周囲のところに天然弁葉を容易に把持して固定するように設計されているけれども、これは必須ではない。

ここで図１～図７を参照すると、僧帽弁ＭＶは、前尖２０および後尖２２という、二つの弁葉を含む。僧帽弁ＭＶは、また、弁輪２４を含み、この弁輪２４は、弁葉２０、２２を取り囲んだ可変的に高密度で線維状の環状組織である。図３および図４を参照すると、僧帽弁ＭＶは、腱索ＣＴによって左心室ＬＶの壁に対してアンカー止めされている。腱索ＣＴは、乳頭筋ＰＭ（すなわち、腱索ＣＴの基部に位置したおよび左心室ＬＶの壁内に位置した筋肉）を、僧帽弁ＭＶの弁葉２０、２２に対して接続する索状の腱である。乳頭筋ＰＭは、僧帽弁ＭＶの弁葉２０、２２の移動を制限するように機能するとともに、僧帽弁ＭＶが反転することを防止するように機能する。僧帽弁ＭＶは、左心房ＬＡ内のおよび左心室ＬＶ内の圧力変化に応答して、開閉する。乳頭筋ＰＭは、僧帽弁ＭＶを開閉することはない。むしろ、乳頭筋ＰＭは、全身を通して血液を循環させるのに必要な高圧に対して、弁葉２０、２２を支持したり支えたりする。乳頭筋ＰＭおよび腱索ＣＴは、合わせて弁膜下組織として既知であり、この弁膜下組織は、僧帽弁ＭＶが閉塞する時に僧帽弁ＭＶが左心房ＬＡ内へと逸脱しないように機能する。図３に示す左心室流出路（ＬＶＯＴ）図から理解されるように、弁葉２０、２２の解剖学的構造は、弁葉の内側面どうしが自由端部分で接合するとともに、弁葉２０、２２どうしが互いから離れて後退し始めたり広がり始めたりするような構造とされている。弁葉２０、２２は、各弁葉が僧帽弁輪に対して接触するまで、心房方向に離れて広がる。

様々な疾患プロセスは、心臓Ｈにおける一つまたは複数の天然弁に関して適切な機能を損なう可能性がある。これらの疾患プロセスには、変性プロセス（例えば、バーロー病、弾性線維欠損症、等）、炎症プロセス（例えば、リウマチ性心疾患）、および感染プロセス（例えば、心内膜炎、等）が含まれる。加えて、以前の心臓発作（すなわち、冠動脈疾患に続発する心筋梗塞）または他の心疾患（例えば、心筋症、等）による、左心室ＬＶまたは右心室ＲＶの損傷は、天然弁の形状を歪め得るものであり、これは、天然弁の機能不全を引き起こす可能性がある。しかしながら、僧帽弁ＭＶの手術などの弁手術を受ける患者の大半は、天然弁（例えば、僧帽弁ＭＶ）の弁葉（例えば、弁葉２０、２２）に機能不全を引き起こすことで逸脱および逆流をもたらしてしまう変性疾患を罹患している。

一般的に、天然弁は、（１）弁狭窄および（２）弁逆流を含めて、異なる態様で機能不全に陥る可能性がある。弁狭窄は、天然弁が完全に開放しないことのために、血液流の障害を引き起こす場合に生じる。典型的には、弁狭窄は、弁の弁葉上に石灰化物質が蓄積することに起因するものであり、弁葉が厚くなることで、弁が完全に開放して前方血液流を可能とする能力が損なわれる。弁逆流は、弁の弁葉が完全に閉塞しないことのために、血液が以前の部屋内へと戻って漏れる（例えば、血液が、左心室から左心房へと漏れる）場合に生じる。

天然弁が逆流性または不全となる三つの主要な機構が存在し、それら機構には、ＣａｒｐｅｎｔｉｅｒのタイプＩ、タイプＩＩ、およびタイプＩＩＩの機能不全が含まれる。ＣａｒｐｅｎｔｉｅｒのタイプＩの機能不全は、弁輪の拡張を伴うものであり、これにより、正常に機能している弁葉どうしが互いに離れてしまい、緊密な密封を形成し得なくなってしまう（すなわち、弁葉どうしが適正に接合しない）。タイプＩの機構をなす機能不全に含まれるものは、心内膜炎に存在するような弁葉の穿孔である。ＣａｒｐｅｎｔｉｅｒのタイプＩＩの機能不全は、天然弁の一つまたは複数の弁葉が接合平面よりも上方へと逸脱することを伴う。ＣａｒｐｅｎｔｉｅｒのタイプＩＩＩの機能不全は、天然弁の一つまたは複数の弁葉の移動が制限されることにより、弁輪がなす平面より下方へと弁葉が異常に制約されることを伴う。弁葉の制限は、リウマチ性疾患（Ｍａ）によって、または心室の拡張（ＩＩＩｂ）によって、引き起こされ得る。

図５を参照すると、健康な僧帽弁ＭＶが閉塞位置とされた時には、前尖２０および後尖２２が接合し、これにより、血液が左心室ＬＶから左心房ＬＡへと漏れることが防止される。図３および図６を参照すると、僧帽弁逆流ＭＲは、僧帽弁ＭＶの前尖２０および／または後尖２２が、収縮期時に左心房ＬＡ内へと変位することで、弁葉２０、２２のエッジどうしが互いに接触しなくなった時に、生じる。このように接合ができないと、前尖２０と後尖２２との間に隙間２６が生じ、これにより、図３に示す僧帽弁逆流ＭＲ流路によって図示するように、血液が収縮期時に左心室ＬＶから左心房ＬＡ内へと逆流することが可能となってしまう。図６を参照すると、隙間２６は、約２．５ｍｍ～約１７．５ｍｍ、約５ｍｍ～約１５ｍｍ、約７．５ｍｍ～約１２．５ｍｍ、または約１０ｍｍ、の幅Ｗを有することができる。いくつかの状況では、隙間２６は、１５ｍｍよりも大きな幅Ｗを有することができる。上述したように、弁葉（例えば、僧帽弁ＭＶの弁葉２０、２２）が機能不全となることで弁逆流を引き起こし得るいくつかの異なる態様が存在する。

上述した状況のいずれにおいても、前尖２０および後尖２２を係合することで隙間２６を閉塞して僧帽弁ＭＶを通しての血液の逆流を防止し得る弁修復デバイスまたはインプラントが望ましい。図４から理解され得るように、移植可能デバイス、弁修復デバイス、またはインプラント１０に関する抽象的な表現が、収縮期時に逆流が生じないよう、弁葉２０、２２どうしの間に移植されて示されている（図３を、図４と比較されたい）。いくつかの実装では、デバイス１０の接合部材（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）は、天然弁の形状に対して、およびその（弁輪に向けて）拡張した弁葉の性質に対して、自然に順応するよう、全体的にテーパー形状または三角形状を有している。本出願では、スペーサ、接合部材、結合部材、および隙間充填材という用語は、互換的に使用されるものであり、天然弁の弁葉どうしの間における空間の一部を充填する部材を、および／または、天然弁の弁葉どうしが係合または「接合」するように（例えば、天然弁葉が互いに対してだけではなく、接合部材、結合部材、スペーサ、等に対しても接合するように）構成された部材を、指す。）

狭窄または逆流は、いかなる弁にも影響を及ぼし得るけれども、狭窄は、主に、大動脈弁ＡＶまたは肺動脈弁ＰＶのいずれかに対して影響を及ぼすことが判明しており、逆流は、主に、僧帽弁ＭＶまたは三尖弁ＴＶのいずれかに対して影響を及ぼすことが判明している。弁狭窄および弁逆流の両方は、心臓の負担を増大させるものであって、未処置のままで放置した場合には、心内膜炎、鬱血性心不全、永久的な心臓障害、心停止、および最終的には死亡など、非常に重篤な状態となる可能性がある。心臓の左側（すなわち、左心房ＬＡ、左心室ＬＶ、僧帽弁ＭＶ、および大動脈弁ＡＶ）は、主に、全身を通して血液流を循環させることを担当している。したがって、左側の心臓では圧力が実質的により高いため、僧帽弁ＭＶまたは大動脈弁ＡＶの機能不全は、特に問題があり、生命を脅かすことも多い。

機能不全に陥った天然の心臓弁に対しては、修復または置換のいずれかが行われ得る。修復は、典型的には、患者の天然弁の保存および修正を伴う。置換は、典型的には、患者の天然弁を、生物学的なまたは機械的な代替物と置き換えることを伴う。典型的には、大動脈弁ＡＶおよび肺動脈弁ＰＶは、より狭窄を起こしやすい。弁葉によって持続する狭窄性損傷は、不可逆的であるため、狭窄性大動脈弁または狭窄性肺動脈弁に対する処置は、弁を除去するとともに、心臓弁が外科的に移植された状態の弁によって置換することができる、あるいは、経カテーテル心臓弁によって弁を置換することができる。僧帽弁ＭＶおよび三尖弁ＴＶは、弁葉および／または周辺組織の変形をより起こしやすいものであって、上述したように、僧帽弁ＭＶまたは三尖弁ＴＶが適正に閉塞することを妨害することで、心室から心房内への血液の逆流またはバックフローを可能としてしまう（例えば、僧帽弁ＭＶが変形すると、図３に示すように、左心室ＬＶから左心房ＬＡへと逆流またはバックフローを起こすことを可能としてしまい得る）。心室から心房への血液の逆流またはバックフローは、弁閉塞不全をもたらす。僧帽弁ＭＶもしくは三尖弁ＴＶの構造または形状における変形は、修復可能であることが多い。加えて、逆流は、腱索ＣＴが機能不全となることによって（例えば、腱索ＣＴは、伸張または破裂を起こし得る）起こり得るものであり、これにより、前尖２０および後尖２２が反転することが可能となってしまい、血液が左心房ＬＡ内へと逆流するようになる。機能不全となった腱索ＣＴにより生じる問題は、腱索ＣＴを修復することにより、または僧帽弁ＭＶの構造を修復することにより（例えば、僧帽弁の患部で、弁葉２０、２２を固定することにより）、修復することができる。

本明細書で開示するデバイスおよび手順は、多くの場合、僧帽弁の構造を修復することに言及する。しかしながら、本明細書で提供するデバイスおよび概念が、任意の天然弁を修復するに際して、ならびに天然弁の任意の構成要素を修復するに際して、使用され得ることは、理解されよう。そのようなデバイスは、左心室から左心房内への血液の逆流を防止または阻止するために、僧帽弁ＭＶの弁葉２０、２２どうしの間で使用することができる。三尖弁ＴＶ（図７）に関して、本明細書の任意のデバイスおよび概念を、前尖３０、中隔葉３２、および後尖３４の、任意の二つの間で使用することにより、右心室から右心房内への血液の逆流を防止または阻止することができる。加えて、本明細書で提供する任意のデバイスおよび概念を、弁葉３０、３２、３４の三つすべてに対して一緒に使用することにより、右心室から右心房への血液の逆流を防止または阻止することができる。すなわち、本明細書で提供する弁修復デバイスまたはインプラントは、三つの弁葉３０、３２、３４の間で中央に配置することができる。

例示的な移植可能デバイス（例えば、移植可能デバイス、等）またはインプラントは、任意選択的に、接合部材（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）と、少なくとも一つのアンカー（例えば、一つ、二つ、三つ、またはそれ以上）と、を有することができる。いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、接合部材を有することなく、本明細書で開示する複数の特徴に関する任意の組合せまたは任意の部分組合せを有することができる。含まれる時には、接合部材（例えば、結合部材、スペーサ、等）は、天然の心臓弁開口の内部に位置決めされるように構成されることで、弁葉どうしの間の空間を充填することを補助するとともに、より効果的な密封を形成し、これにより、上述した逆流を低減または防止する。接合部材は、血液に対して不浸透性である（または、そこを通しての血液流に対して抵抗する）構造を有し得るとともに、心室収縮期時に天然弁葉が接合部材の周囲で閉塞することを可能とすることで、左心室から左心房内へとまた右心室から右心房内へと血液が戻ることを遮断する構造を有することができる。デバイスまたはインプラントは、二つまたは三つの天然弁葉に対して密封するように構成することができる、すなわち、デバイスは、天然の僧帽弁（二尖弁）において、および天然の三尖弁において、使用されてもよい。接合部材は、完全に閉塞することがなく適正に機能していない天然弁葉（例えば、僧帽弁２０、２２、または三尖弁葉３０、３２、３４）どうしの間の空間を充填し得ることから、本明細書では時にスペーサと称される。

任意選択的な接合部材（例えば、スペーサ、結合部材、等）は、様々な形状を有することができる。いくつかの実装では、接合部材は、円形断面形状を有した長尺円筒形状を有することができる。いくつかの実装では、接合部材は、楕円形断面形状、卵形断面形状、三日月形断面形状、長方形断面形状、または様々な他の非円筒形状、を有することができる。いくつかの実装では、接合部材は、心房内に位置決めされたまたは心房に対して隣接して位置決めされた心房部分と、心室内に位置決めされたまたは心室に対して隣接して位置決めされた心室部分あるいは下側部分と、天然弁葉どうしの間に延びる側面と、を有することができる。三尖弁における使用のために構成されたいくつかの実装では、心房部分または上側部分は、右心房内に位置決めされておりまたは右心房に対して隣接して位置決めされており、心室部分または下側部分は、右心室内に位置決めされておりまたは右心室に対して隣接して位置決めされており、側面は、天然の三尖弁葉どうしの間に延びている。

いくつかの実装では、アンカーは、接合部材が二つの天然弁葉どうしの間に位置決めされるよう、デバイスを天然弁葉の一方または両方に対して固定するように構成することができる。三尖弁における使用のために構成されたいくつかの実装では、アンカーは、接合部材が三つの天然弁葉どうしの間に位置決めされるよう、デバイスを、三尖弁葉の一つに対して、二つに対して、または三つに対して固定するように構成される。いくつかの実装では、アンカーは、接合部材の心室部分に対して隣接した位置で接合部材に対して取り付けることができる。いくつかの実装では、アンカーは、シャフトまたは駆動ワイヤなどの駆動部材に対して取り付けることができ、この駆動部材に対しては、接合部材も取り付けられている。いくつかの実装では、アンカーおよび接合部材は、アンカーおよび接合部材のそれぞれを、駆動部材（例えば、駆動シャフト、駆動ロッド、駆動チューブ、駆動ワイヤ、等）の長手方向軸に沿って別々に移動させることによって、互いに対して独立して位置決めすることができる。いくつかの実装では、アンカーおよび接合部材は、アンカーおよび接合部材を、例えば、シャフト、駆動ワイヤ、等）の駆動部材の長手方向軸に沿って一緒に移動させることによって、同時に位置決めすることができる。アンカーは、弁葉がアンカーによって把持されるよう、移植された時に天然弁葉の背後に位置決めされるように構成することができる。

デバイスまたはインプラントは、送達システムまたは他の送達手段を介して移植されるように構成することができる。送達システムは、ガイド／送達シース、送達カテーテル、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、これらの組合せ、等の、一つまたは複数を含むことができる。接合部材およびアンカーは、径方向に圧縮された状態へと圧縮可能とされ得るとともに、圧縮圧力が解放された時には、径方向に拡張された状態へと自己拡張可能とすることができる。デバイスは、接合部材とアンカーとの間に隙間を形成するために、最初はまだ圧縮されている接合部材から径方向に離間しつつアンカーが拡張されるように構成することができる。その後、その隙間内に、天然弁葉を位置決めすることができる。接合部材は、径方向に拡張することで、接合部材とアンカーとの間の隙間を閉塞することができ、これにより、接合部材とアンカーとの間に弁葉を捕捉することができる。いくつかの実装では、アンカーおよび接合部材は、任意選択的に、自己拡張するように構成される。様々な実装に関する移植方法は、異なるものとすることができ、各実装に関して、以下においてより完全に説明する。これらの送達方法および他の送達方法に関する追加的な情報は、米国特許第８，４４９，５９９号明細書、米国特許出願公開第２０１４／０２２１３６号明細書、米国特許出願公開第２０１４／００６７０５２号明細書、米国特許出願公開第２０１６／０３３１５２３号明細書、およびＰＣＴ特許出願公開第ＷＯ２０２０／０７６８９８号パンフレットに見出すことができ、これら文献は、すべての目的のために参照によりそれらの全体が本明細書に援用される。これらの方法は、必要な変更を加えて、生きた体動物上で実施することができる、あるいは、死体、死体の心臓、シミュレータ（例えば、身体の一部、心臓、組織、等がシミュレートされる）、等のように、シミュレーション上で実施することができる。

開示したデバイスまたはインプラントは、アンカーが弁葉に対して接続されるようにして構成することができ、天然の腱索からの張力を利用することで、左心房に向けてデバイスを付勢する大きな収縮期圧力に対して抵抗することができる。拡張期時には、デバイスは、アンカーによって把持された弁葉に対して印加される圧縮力および保持力に、依存することができる。

ここで図８～図１５を参照すると、概略的に図示した移植可能デバイスまたはインプラント１００（例えば、人工スペーサデバイス、弁修復デバイス、等）が、展開の様々な段階で示されている。デバイスまたはインプラント１００は、ならびに他の同様のデバイス／インプラントは、ＰＣＴ特許出願公開第ＷＯ２０１８／１９５２１５号パンフレット、ＰＣＴ特許出願公開第ＷＯ２０２０／０７６８９８号パンフレット、およびＰＣＴ特許出願公開第ＷＯ２０１９／１３９９０４号パンフレットにおいてより詳細に説明されており、これら文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に援用される。デバイス１００は、本出願もしくは上記で引用された出願で説明される移植可能デバイスまたはインプラントに関する任意の他の特徴を含むことができ、デバイス１００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願もしくは上記で引用された出願で開示される任意の弁修復システム）の一部として、弁組織（例えば、弁葉２０、２２、３０、３２、３４）に対して係合するように位置決めすることができる。

デバイスまたはインプラント１００は、送達システムまたは他の送達手段１０２から展開される。送達システム１０２は、カテーテル、シース、ガイドカテーテル／シース、送達カテーテル／シース、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、チャネル、経路、これらの組合せ、等の、一つまたは複数を含むことができる。デバイスまたはインプラント１００は、接合部分または結合部分１０４と、アンカー部分１０６と、を含む。

いくつかの実装では、デバイスまたはインプラント１００の接合部分１０４は、天然弁（例えば、天然の僧帽弁、天然の三尖弁、等）の弁葉どうしの間に移植されるように構成されているとともに駆動部材１１２（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、駆動チューブ、等）に対してスライド可能に取り付けられた接合部材または接合手段１１０（例えば、スペーサ、プラグ、充填材、フォーム、シート、膜、結合部材、等）を含む。アンカー部分１０６は、一つまたは複数のアンカー１０８を含み、一つまたは複数のアンカー１０８は、開放状態と閉塞状態との間にわたって駆動可能とされるとともに、例えば、パドル、把持部材、または同種のもの、など多種多様な形態をとることができる。駆動手段または駆動部材１１２の駆動によって、デバイス１００のアンカー部分１０６を開閉することで、移植時に天然弁の弁葉を把持する。駆動手段または駆動部材１１２（ならびに、本明細書における他の駆動手段および駆動部材）は、多種多様な異なる形態（例えば、ワイヤ、ロッド、シャフト、チューブ、ネジ、縫合糸、ライン、ストリップ、これらの組合せ、等）をとり得るとともに、様々な異なる材料から形成され得るものであり、さらに、多様な構成を有することができる。一例として、駆動部材は、駆動部材を回転駆動することでアンカー部分１０６を接合部分１０４に対して相対移動させるよう、ネジ山付きのものとすることができる。あるいは、駆動部材は、駆動部材１１２を押込駆動または引張駆動することでアンカー部分１０６を接合部分１０４に対して相対移動させるよう、ネジ山を有していないものとすることができる。

デバイス１００のアンカー部分１０６および／またはアンカーは、いくつかの実装では、部分１２４、１２６、１２８によってキャップ１１４と接合手段または接合部材１１０との間に接続された、外側パドル１２０および内側パドル１２２を含む。部分１２４、１２６、１２８は、後述するすべての位置どうしの間にわたって移動するために、関節式のものおよび／または可撓性のものとすることができる。部分１２４、１２６、１２８による、外側パドル１２０と、内側パドル１２２と、接合部材１１０と、キャップ１１４と、の相互接続は、本明細書で図示した位置および移動へと、デバイスを制約することができる。

いくつかの実装では、送達システム１０２は、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、ならびに、駆動手段または駆動部材１１２（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）を含む。これらは、ガイドカテーテル／シース（例えば、経中隔シース、等）を通して延びるように構成することができる。いくつかの実装では、駆動手段または駆動部材１１２は、送達カテーテルを通して、さらに接合手段または接合部材１１０を通して、遠位端（例えば、アンカー部分１０６の遠位接続部におけるキャップ１１４または他の取付部分）へと、延びる。駆動部材１１２の伸長および引込は、接合部材１１０とデバイスの遠位端（例えば、キャップ１１４または他の取付部分）との間の間隔を、それぞれ増大および減少させる。いくつかの実装では、カラーまたは他の取付部材は、直接的にまたは間接的に、接合部材１１０を送達システム１０２に対して着脱可能に取り付け、これにより、駆動手段または駆動部材１１２は、カラーまたは他の取付部材を通して、いくつかの実装では、駆動時に接合手段または接合部材１１０を通して、スライドすることで、アンカー部分１０６および／またはアンカー１０８のパドル１２０、１２２を開閉する。

いくつかの実装では、アンカー部分１０６および／またはアンカー１０８は、取付部分または把持部材を含むことができる。図示した把持部材は、ベースまたは固定アーム１３２、可動アーム１３４、任意選択的な返し、摩擦増強部材、または他の固定手段１３６（例えば、突起、隆起、溝、テクスチャ面、接着剤、等）を含むクラスプ１３０と、ジョイント部分１３８と、を含むことができる。固定アーム１３２は、内側パドル１２２に対して取り付けられている。いくつかの実装では、固定アーム１３２は、ジョイント部分１３８が接合手段または接合部材１１０に近接して配置された状態で、内側パドル１２２に対して取り付けられている。いくつかの実装では、クラスプ（例えば、返し付きクラスプ、等）は、平坦面を有するとともに、内側パドルの凹所内に収まらない。むしろ、クラスプの平坦部分は、内側パドル１２２の面に対して配置されている。ジョイント部分１３８は、クラスプ１３０の固定アーム１３２と可動アーム１３４との間にバネ力を提供している。ジョイント部分１３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分１３８は、固定アーム１３２および可動アーム１３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。固定アーム１３２は、内側パドル１２２に対して取り付けられており、可動アーム１３４が開放することでクラスプ１３０を開放して、返し、摩擦増強部材、または固定手段１３６を露出させた時には、内側パドル１２２に対して静止したまままたは実質的に静止したままである。

いくつかの実装では、クラスプ１３０は、可動アーム１３４に対して取り付けられた駆動ライン１１６に対して張力を印加することによって、これにより、可動アーム１３４を、ジョイント部分１３８上で、関節移動、屈曲、または回動させることによって、開放される。駆動ライン１１６は、送達システム１０２を通して（例えば、操縦可能カテーテルおよび／またはインプラントカテーテルを通して）延びている。他の駆動機構も、また、可能である。

駆動ライン１１６は、例えば、ライン、縫合糸、ワイヤ、ロッド、カテーテル、または同種のもの、などの、多種多様な形態をとることができる。クラスプ１３０は、閉塞位置においてクラスプ１３０が把持済み天然弁葉に対して挟持力を提供し続けるよう、バネ力を付帯したものとすることができる。この挟持力は、内側パドル１２２の位置に関係なく、一定のままである。任意選択的な返し、摩擦増強部材、またはクラスプ１３０の他の固定手段１３６は、天然弁葉をさらに固定するために、天然弁葉を、把持したり、挟持したり、および／または穿刺したり、することができる。

移植時には、パドル１２０、１２２が開閉することで、例えば、パドル１２０、１２２の間に、および／またはパドル１２０、１２２と接合手段または接合部材１１０との間に、天然弁葉（例えば、天然僧帽弁の弁葉、等）を把持することができる。クラスプ１３０を使用することにより、返し、摩擦増強部材、または固定手段１３６によって弁葉に対して係合するとともに可動アーム１３４と固定アーム１３２との間に弁葉を挟持することで、天然弁葉を、把持したり、および／またはさらに固定したり、することができる。クラスプまたは返し付きクラスプ１３０における、返し、摩擦増強部材、または他の固定手段１３６（例えば、返し、突起、隆起、溝、テクスチャ面、接着剤、等）は、弁葉に対しての摩擦を増大させる、あるいは、弁葉を部分的にまたは完全に穿刺し得る。駆動ライン１１６は、各クラスプ１３０が個別的に開閉され得るよう、個別的に駆動することができる。個別的に駆動することにより、一度に一つの弁葉を把持することが可能となる、あるいは、他の弁葉上における良好な把持を変化させてしまうことなく、充分に把持されなかった弁葉上におけるクラスプ１３０を再位置決めが可能となる。クラスプ１３０は、内側パドル１２２の位置に対して開閉することができ（内側パドルが、開放位置または少なくとも部分開放位置とされている限り）、これにより、特定の状況が必要とする様々な位置で、弁葉を把持することを可能とする。

ここで図８を参照すると、デバイス１００は、送達システム１０２のインプラント送達カテーテルから展開するために、伸長状態または完全開放状態で示されている。デバイス１００は、完全開放位置で、送達システム１０２におけるカテーテルの端部のところに配置されており、これは、完全開放位置では最小空間を占めるからであり、また、完全開放位置では最小のカテーテルを使用し得る（または、所与のカテーテルサイズに対して最大のデバイス１００を使用し得る）からである。伸長状態では、キャップ１１４は、パドル１２０、１２２が完全に伸長するよう、接合手段または接合部材１１０から離間している。いくつかの実装では、外側パドル１２０および内側パドル１２２の内部の間に形成される角度は、約１８０度である。クラスプ１３０は、返し、摩擦増強部材、または他の固定手段１３６（図９）が、送達システム１０２をまたは患者の心臓内の組織を引っ掛けたり傷つけたりしないよう、送達システム１０２を通しての展開時には、閉塞状態に維持される。駆動ライン１１６は、可動アーム１３４に対して延びることができ取り付けることができる。

ここで図９を参照すると、デバイス１００は、図８と同様の伸長ほぐし状態で示されているけれども、クラスプ１３０は、クラスプ１３０の固定部分１３２と可動部分１３４との間で約１４０度～約２００度の範囲の、約１７０度～約１９０度の範囲の、または約１８０度の、完全開放位置とされている。パドル１２０、１２２およびクラスプ１３０の完全開放により、デバイス１００の移植時に、腱索ＣＴなどといった患者の解剖学的構造からの離脱または脱着の容易さが向上することが判明している。

ここで図１０を参照すると、デバイス１００は、短縮状態または完全閉塞状態で示されている。短縮状態とされたデバイス１００のサイズがコンパクトであることにより、心臓の内部での操作および配置を、より容易とすることができる。デバイス１００を伸長状態から短縮状態へと移動させるために、駆動手段または駆動部材１１２を引き込むことで、キャップ１１４を接合手段または接合部材１１０に向けて引っ張る。外側パドル１２０と内側パドル１２２との間の接続部分１２６（例えば、ジョイント、可撓性接続、等）は、キャップ１１４から外側パドル１２０上へと作用する圧縮力がパドルまたは把持部材を接合手段または接合部材１１０に向けて引き込んで径方向外向きに移動させるように、移動が制約される。開放位置から閉塞位置への移動時に、外側パドル１２０は、駆動手段または駆動部材１１２に対して、鋭角を維持する。外側パドル１２０は、任意選択的に、閉塞位置に向けて付勢することができる。内側パドル１２２は、同一の動作時に、開放状態とされた接合手段または接合部材１１０から離間するように配向することのために、さらに、閉塞状態とされた接合手段または接合部材１１０の側面に沿って折り畳まれることのために、かなり大きな角度にわたって移動する。いくつかの実装では、内側パドル１２２は、外側パドル１２０と比較して、より薄いおよび／またはより狭いものとされ、内側パドル１２２に対して接続された接続部分１２６、１２８（例えば、ジョイント、可撓性接続部、等）は、より薄いおよび／またはより可撓性のものとすることができる。例えば、この増強された可撓性は、外側パドル１２０をキャップ１１４に対して接続している接続部分１２４と比較して、より大きな移動を可能とすることができる。いくつかの実装では、外側パドル１２０は、内側パドル１２２と比較して、より狭いものとされている。内側パドル１２２に対して接続された接続部分１２６、１２８は、例えば、外側パドル１２０をキャップ１１４に対して接続している接続部分１２４と比較してより大きな移動を可能とするよう、より可撓性とすることができる。いくつかの実装では、内側パドル１２２は、外側パドルと比較して、同じ幅または実質的に同じ幅とすることができる。

ここで図１１～図１３を参照すると、デバイス１００は、部分開放状態かつ把持待受状態で示されている。完全閉塞状態から部分開放状態へと移行させるために、駆動手段または駆動部材（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）を伸長させることで、キャップ１１４を接合手段または接合部材１１０から押し離し、これにより、外側パドル１２０を引っ張るとともに、内側パドル１２２を引っ張ることで、アンカーまたはアンカー部分１０６を部分的に広げる。駆動ライン１１６も、また、引き込まれ、これにより、弁葉を把持し得るよう、クラスプ１３０を開放する。いくつかの実装では、一対をなす内側パドルおよび外側パドル１２２、１２０は、単一の駆動手段または単一の駆動部材１１２によって、個別的ではなく、一体的に駆動される。また、クラスプ１３０の位置は、パドル１２２、１２０の位置に依存する。例えば、図１０を参照すると、パドル１２２、１２０を閉塞することは、また、クラスプを閉塞することでもある。いくつかの実装では、パドル１２０、１２２は独立して制御可能とすることができる。例えば、デバイス１００は、二つの駆動部材と、二つの独立したキャップ（または、他の取付部分）と、を有することができ、これにより、一方の独立した駆動部材（例えば、ワイヤ、シャフト、等）とキャップ（または、他の取付部分）とを使用することで、一方のパドルを制御することができ、他方の独立した駆動部材とキャップ（または、他の取付部分）とを使用することで、他方のパドルを制御することができる。

ここで図１２を参照すると、一つの駆動ライン１１６を伸長させることで、一つのクラスプ１３０を閉塞することができる。ここで図１３を参照すると、他の駆動ライン１１６を伸長させることで、他のクラスプ１３０を閉塞することができる。駆動ライン１１６の一方または両方を繰り返し的に駆動することにより、クラスプ１３０を繰り返し的に開閉することができる。

ここで図１４を参照すると、デバイス１００は、完全閉塞状態かつ展開状態で示されている。送達システムまたは送達手段１０２と、駆動手段または駆動部材１１２とは、引き込まれており、パドル１２０、１２２とクラスプ１３０とは、完全閉塞位置のままとされている。展開された後には、デバイス１００は、機械的ラッチによって完全閉塞位置に維持することができる、あるいは、鋼、他の金属、プラスチック、複合材料、等のバネ材料を使用することで、またはニチノールなどの形状記憶合金を使用することで、閉塞したままであるように付勢することができる。例えば、接続部分１２４、１２６、１２８、ジョイント部分１３８、ならびに／あるいは内側パドルおよび外側パドル１２２、ならびに／あるいは追加的な付勢構成要素（図示せず）は、鋼などの金属から、もしくはニチノールなどの形状記憶合金から、形成することができ、ここで、ワイヤ、シート、チューブ、またはレーザー焼結粉末で製造することができ、さらに、外側パドル１２０を接合手段または接合部材１１０の周囲で閉塞状態に保持するように、かつ、クラスプ１３０を天然弁葉の周囲に挟持するように、付勢される。同様に、クラスプ１３０の固定アーム１３２および可動アーム１３４は、弁葉を挟持するように付勢される。いくつかの実装では、取付部分または接続部分１２４、１２６、１２８、ジョイント部分１３８、ならびに／あるいは内側パドルおよび外側パドル１２２、ならびに／あるいは追加的な付勢構成要素（図示せず）は、移植後にデバイス１００を閉塞状態に維持するために、金属またはポリマー材料といった任意の他の適切な弾性材料から形成することができる。

図１５は、パドル１２０、１２２が独立して制御可能とされた一例を図示している。図１５に図示したデバイス１０１は、図１５のデバイス１００が、二つの独立したキャップ１１５、１１７に対して結合された二つの独立した駆動部材または駆動ワイヤ１１１、１１３として構成された駆動部材を含む点を除いては、図１１に図示したデバイスと同様である。第一内側パドル１２２および第一外側パドル１２０を、完全閉塞状態から部分開放状態へと移行させるために、駆動手段または駆動部材１１１を伸長させることで、キャップ１１５を接合手段または接合部材１１０から押し離し、これにより、外側パドル１２０を引っ張るとともに、内側パドル１２２を引っ張ることで、第一アンカー１０８を部分的に広げる。第二内側パドル１２２および第二外側パドル１２０を、完全閉塞状態から部分開放状態へと移行させるために、駆動手段または駆動部材１１３を伸長させることで、キャップ１１５を接合手段または接合部材１１０から押し離し、これにより、外側パドル１２０を引っ張るとともに、内側パドル１２２を引っ張ることで、第二アンカー１０８を部分的に広げる。図１５に図示した独立パドル制御は、本出願で開示する任意のデバイスにおいて実装することができる。比較のために、図１１に図示した例では、一対をなす内側パドルおよび外側パドル１２２、１２０は、単一の駆動手段または単一の駆動部材１１２によって、個別的にではなく、一体的に駆動される。

ここで図１６～図２１を参照すると、図８～図１４の移植可能デバイス１００が、心臓Ｈの天然における僧帽弁ＭＶの内部へと送達されて移植される様子が示されている。図１６を参照すると、送達シース／カテーテルは、中隔を通して左心房ＬＡ内へと挿入され、インプラント／デバイス１００は、図１６に図示したように完全開放状態で送達カテーテル／シースから展開される。その後、駆動手段または駆動部材１１２を引き込むことで、インプラント／デバイスを、図１７に示す完全閉塞状態へと移動させる。

図１８から理解され得るように、インプラント／デバイスを、僧帽弁ＭＶ内の位置へと、さらには心室ＬＶ内へと、駆動するとともに、弁葉２０、２２を把持し得るよう、部分開放状態とする。例えば、操縦可能カテーテルを、前進させて操縦または屈曲させることができ、これにより、図１８に図示したように操縦可能カテーテルを位置決めすることができる。インプラント／デバイスに対して接続されたインプラントカテーテルを、操縦可能カテーテルの内部から前進させることができ、これにより、図１８に図示したようにインプラントを位置決めすることができる。

ここで図１９を参照すると、インプラントカテーテルを操縦可能カテーテル内に引き込むことで、僧帽弁の弁葉２０、２２を、クラスプ１３０内に位置決めすることができる。駆動ライン１１６を伸長させることで、クラスプ１３０の一つを閉塞して、弁葉２０を捕捉する。図２０は、その後に他の駆動ライン１１６を伸長させることで、他のクラスプ１３０を閉塞して、残りの弁葉２２を捕捉することを示している。さらに、図２１から理解され得るように、送達システム１０２（例えば、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、等）と、駆動手段または駆動部材１１２と、駆動ライン１１６とを、その後に、引き込んで、デバイスまたはインプラント１００を、完全に閉塞して、天然の僧帽弁ＭＶ内に展開する。

ここで図２２～図２７を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントもしくはインプラント２００に関する一例が示されている。移植可能デバイス２００は、図８～図１４に概略的に示すデバイス１００がとり得る多くの異なる構成の中の一つである。デバイス２００は、本出願で説明する移植可能デバイスまたはインプラントに関する任意の他の特徴を含み得るとともに、デバイス２００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めされ得る。デバイス／インプラント２００は、人工スペーサデバイス、弁修復デバイス、または、天然弁の弁葉に対して取り付ける別のタイプのインプラント、とすることができる。

いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラント２００は、接合部分または結合部分２０４と、近位部分または取付部分２０５と、アンカー部分２０６と、遠位部分２０７と、を含む。いくつかの実装では、デバイスの接合部分または結合部分２０４は、任意選択的に、天然弁の弁葉どうしの間に移植するための接合部材２１０（例えば、スペーサ、結合部材、プラグ、膜、シート、等）を含む。いくつかの実装では、アンカー部分２０６は、複数のアンカー２０８を含む。アンカーは、様々な態様で構成することができる。いくつかの実装では、各アンカー２０８は、外側パドル２２０と、内側パドル２２２と、パドル伸長部材またはパドルフレーム２２４と、クラスプ２３０と、を含む。いくつかの実装では、取付部分２０５は、送達システム２０２（図３８～図４２および図４９）の捕捉機構２１３（図４３～図４９）に対して係合するための第一カラーまたは近位カラー２１１（または、他の取付部材）を含む。送達システム２０２は、他の場所で説明する送達システム１０２と同一または同様とし得るとともに、カテーテル、シース、ガイドカテーテル／シース、送達カテーテル／シース、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、チャネル、経路、これらの組合せ、等の、一つまたは複数を含むことができる。

いくつかの実装では、接合部材２１０およびパドル２２０、２２２は、メッシュなどの金属布、織布、編組、または任意の他の適切な態様で形成されたもの、あるいは、レーザーカットもしくは他の態様で切断された可撓性材料、から形成することができる。材料は、クロス、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶合金ワイヤ、または人体内への移植に適した任意の他の可撓性材料、とすることができる。

駆動部材２１２（例えば、駆動シャフト、駆動ロッド、駆動チューブ、駆動ワイヤ、駆動ライン、等）は、送達システム２０２から延びることで、移植可能デバイスまたはインプラント２００に対して係合して、移植可能デバイスまたはインプラント２００の駆動を可能とする。いくつかの実装では、駆動部材２１２は、捕捉機構２１３と、近位カラー２１１と、接合部材２１０と、を通して延びることで、遠位部分２０７のキャップ２１４に対して係合する。駆動部材２１２は、キャップ２１４を、螺着接続または同種の接続によって着脱可能に係合するように構成することができ、これにより、移植後には、駆動部材２１２を、デバイス２００から係合解除して取り外すことができる。

接合部材２１０は、近位カラー２１１（または、他の取付部材）から内側パドル２２２へと延びている。いくつかの実装では、接合部材２１０は、全体的に長尺で円形形状を有しているけれども、他の形状および構成が可能である。いくつかの実装では、接合部材２１０は、上方から見た時に楕円形の形状または断面を有しており（例えば、図５１）、正面視で見た時にテーパー形の形状または断面を有しており（例えば、図２３）、側面視で見た時に円形の形状または断面を有している（例えば、図２４）。これら三つの幾何形状の混合は、本明細書で説明する利点を達成する図示した接合部材２１０に関する三次元形状をもたらすことができる。接合部材２１０の円形形状は、また、上方から見た時に、パドルフレーム２２４の形状に対して実質的に従っているまたはそれに近いことを、理解することができる。

接合部材２１０のサイズおよび／または形状は、一人の患者が必要とすることとなるインプラントの数（好ましくは一つ）を最小化するように、同時に、低い経弁的勾配を維持するように、選択することができる。いくつかの実装では、接合部材の頂部における前後距離は、約５ｍｍであり、接合部材の幅が最も広い位置における内側外側距離は、約１０ｍｍである。いくつかの実装では、デバイス２００の全体的な幾何形状は、これらの二つの寸法に、および上述した全体的な形状戦略に、基づくことができる。デバイスに関する出発点として、他の前後距離および内側外側距離を使用することが、異なる寸法を有したデバイスをもたらすこととなることは、容易に明瞭であろう。さらに、上述した他の寸法および形状戦略を使用することも、また、異なる寸法を有したデバイスをもたらすこととなる。

いくつかの実装では、外側パドル２２０は、接続部分２２１によって遠位部分２０７のキャップ２１４に対して、および、接続部分２２３によって内側パドル２２２に対して、関節結合可能に取り付けられている。内側パドル２２２は、接続部分２２５によって接合部材に対して関節結合可能に取り付けられている。このように、アンカー２０８は、内側パドル２２２が脚の上側部分のようであり、外側パドル２２０が脚の下側部分のようであり、接続部分２２３が脚の膝部分のようであるという点において、脚と同様に構成されている。

いくつかの実装では、内側パドル２２２は、硬質、比較的硬質、剛性である、剛性部分を有している、および／または、クラスプ２３０の補強部材もしくは固定部分２３２によって硬質化されている。内側パドルの硬質化により、デバイスを、本明細書で図示して説明する様々な異なる位置へと駆動することが可能とされる。内側パドル２２２と、外側パドル２２０と、接合とは、すべて、本明細書に説明するように相互接続することができ、これにより、デバイス２００は、本明細書で図示して説明する移動および位置へと制約される。

いくつかの実装では、パドルフレーム２２４は、遠位部分２０７のところでキャップ２１４に対して取り付けられているとともに、内側パドル２２２と外側パドル２２０との間の接続部分２２３へと延びている。いくつかの実装では、パドルフレーム２２４は、パドルフレーム２２４がパドル２２２、２２０に対する支持を提供するよう、パドル２２２、２２０を形成する材料と比較して、より剛性かつより硬質の材料から形成されている。

パドルフレーム２２４は、図５１から理解され得るように、内側パドル２２２と接合部材２１０との間に追加的な挟持力を提供するとともに、接合部材２１０と弁葉との間におけるより良好な密封のために、弁葉を接合部材２１０の側面の周囲に対して巻き付けることを支援する。すなわち、パドルフレーム２２４は、キャップ２１４からアンカー２０８の接続部分２２３までにわたって延びた丸い三次元形状を有して構成することができる。パドルフレーム２２４と、外側パドル２２０および内側パドル２２２と、キャップ２１４と、接合部材２１０と、の間における接続は、これらの部材のそれぞれを、本明細書で説明する移動および位置へと制約することができる。特に、接続部分２２３は、外側パドル２２０と内側パドル２２２との間におけるその接続によって、およびパドルフレーム２２４に対するその接続によって、制約される。同様に、パドルフレーム２２４は、接続部分２２３（よって、内側パドル２２２および外側パドル２２０）に対するその取付によって、およびキャップ２１４に対するその取付によって、制約される。

このようにパドルフレーム２２４を構成することにより、外側パドル２２０のみと比較して、表面積が増大する。これにより、例えば、天然弁葉の把持および固定を、より容易とすることができる。増大した表面積は、また、天然弁葉組織をさらに保護するために、天然弁葉に対するパドル２２０およびパドルフレーム２２４のクランプ力を、天然弁葉の比較的大きな表面上へと、分散させることができる。図５１を再び参照すると、パドルフレーム２２４の増大した表面積は、また、天然弁葉が接合部材または結合部材２１０の周囲に対して全体的に接合するよう、天然弁葉を移植可能デバイスまたはインプラント２００に対してクランプすることも可能とすることができる。これは、例えば、天然弁葉２０、２２の密封を向上させることができ、よって、僧帽弁逆流を防止またはさらに低減することができる。

いくつかの実装では、クラスプは、アンカーに対して結合された可動アームを含む。いくつかの実装では、クラスプ２３０は、ベースまたは固定アーム２３２と、可動アーム２３４と、返し２３６と、ジョイント部分２３８と、を含む。固定アーム２３２は、ジョイント部分２３８が接合部材２１０に近接して配置された状態で、内側パドル２２２に対して取り付けられる。ジョイント部分２３８は、クラスプ２３０が閉塞状態にある時には、固定アーム２３２および可動アーム２３４が互いに向けて付勢されるよう、バネ力を付帯したものとされている。いくつかの実装では、クラスプ２３０は、返し、突起、隆起、溝、テクスチャ面、接着剤、等の、摩擦増強部材または固定手段を含む。

いくつかの実装では、固定アーム２３２は、縫合糸（図示せず）を使用して穴またはスロット２３１を通して内側パドル２２２に対して取り付けられている。固定アーム２３２は、ネジもしくは他の締結部材、圧着スリーブ、機械的ラッチまたはスナップ、溶接、接着剤、クランプ、ラッチ、または同種のものなどの、任意の適切な手段を使用して、内側パドル２２２に対して取り付けることができる。固定アーム２３２は、可動アーム２３４を開放することで、クラスプ２３０を開放して、返しまたは他の摩擦増強部材２３６を露出させた時に、内側パドル２２２に対して実質的に静止したままとされる。クラスプ２３０は、可動アーム２３４の穴２３５に対して取り付けられた駆動ライン２１６（例えば、図４３～図４８に示すような）に対して張力を印加することによって、これにより、可動アーム２３４を、ジョイント部分２３８上で、関節移動、回動、および／または屈曲させることによって、開放される。

ここで図２９を参照すると、クラスプ２３０などのクラスプによって把持された弁葉２０、２２の一つに関する拡大図が示されている。弁葉２０、２２は、クラスプ２３０の可動アーム２３４と固定アームとの間に把持されている。弁葉２０、２２の組織は、返しまたは摩擦増強部材２３６によって穿刺されていないけれども、いくつかの実装では、返し２３６が、弁葉２０、２２を部分的にまたは完全に穿刺してもよい。可動アーム２３４に対しての、返しもしくは摩擦増強部材２３６の角度および高さは、クラスプ２３０の内部に弁葉２０、２２を固定することを補助する。特に、天然弁葉２０、２２からインプラントを引き離す力は、返しまたは摩擦増強部材２３６が組織に対してさらに係合することを促進することとなり、これにより、より良好な保持が確保される。クラスプ２３０内における弁葉２０、２２の保持は、クラスプ２３０を閉塞した時に、返し／摩擦増強部材２３６の近くに位置した固定アーム２３２の位置によって、さらに改良される。この構成では、組織は、固定アーム２３２と可動アーム２３４と返し／摩擦増強部材２３６とによって、Ｓ字形状の歪曲経路へと成形される。よって、弁葉２０、２２をクラスプ２３０から引き離す力は、弁葉２０、２２が脱出し得る前に組織を返し／摩擦増強部材２３６に対してさらに係合させるように促進することとなる。例えば、拡張期時における弁葉の張力は、返し２３６を弁葉２０、２２の端部に向けて引っ張るように促進することができる。よって、Ｓ字形状の経路は、拡張期時における弁葉の張力を利用することで、弁葉２０、２２を、返し／摩擦増強部材２３６に対してより緊密に係合させることができる。

図２５を参照すると、人工デバイスまたはインプラント２００は、また、カバー２４０を含むことができる。いくつかの実装では、カバー２４０は、接合部材２１０上に、外側パドル２２０および内側パドル２２２上に、および／またはパドルフレーム２２４上に、配置することができる。カバー２４０は、人工デバイスもしくはインプラント２００を通しての血液流を防止または低減するように構成することができる、ならびに／あるいは、天然組織の生着を促進するように構成することができる。いくつかの実装では、カバー２４０は、ＰＥＴ、ベロア、もしくは他の適切な布などの、クロスまたは布とすることができる。いくつかの実装では、布の代わりに、または布に加えて、カバー２４０は、移植可能デバイスまたはインプラント２００に対して適用されたコーティング（例えば、ポリマー）を含むことができる。

移植時には、アンカー２０８のパドル２２０、２２２を開閉することで、パドル２２０、２２２と接合部材２１０との間に、天然弁の弁葉２０、２２を把持することができる。アンカー２０８は、駆動部材２１２を伸長させたり引き込んだりすることにより、閉塞位置（図２２～図２５）と様々な開放位置（図２６～図３７）との間にわたって、駆動される。駆動部材２１２の伸長および引込は、接合部材２１０とキャップ２１４との間の間隔を、それぞれ増加および減少させる。近位カラー２１１（または、他の取付部材）および接合部材２１０は、駆動時には駆動部材２１２に沿ってスライドし、その結果、接合部材２１０とキャップ２１４との間の間隔が変わることで、パドル２２０、２２０が異なる位置どうしの間にわたって駆動され、これにより、移植時に僧帽弁の弁葉２０、２２を把持する。

デバイス２００を開閉する際には、一対をなす内側パドルおよび外側パドル２２２、２２０は、単一の駆動部材２１２によって、個別的にではなく、一体となって駆動される。また、クラスプ２３０の位置は、パドル２２２、２２０の位置に依存する。例えば、クラスプ２３０は、アンカー２０８の閉塞が同時にクラスプ２３０を閉塞するように構成される。いくつかの実装では、デバイス２００は、同じ態様で独立して制御可能とされたパドル２２０、２２２を有するように構成することができる（例えば、図１５に図示したデバイス１００）。

いくつかの実装では、クラスプ２３０は、返しおよび／または他の摩擦増強部材２３６に対して弁葉２０、２２を係合させることにより、さらに、可動アーム２３４と固定アーム２３２との間に弁葉２０、２２を挟むことにより、天然弁葉２０、２２をさらに固定する。いくつかの実装では、クラスプ２３０は、返し付きクラスプとされ、弁葉２０、２２との摩擦を増大させるような、および／または弁葉２０、２２を部分的にもしくは完全に穿刺し得るような、返しを含む。駆動ライン２１６（図４３～図４８）は、各クラスプ２３０が個別的に開閉され得るよう、個別的に駆動することができる。個別的に駆動することにより、一度に一つの弁葉２０、２２を把持することが可能となる、あるいは、他の弁葉２０、２２上における良好な把持を変化させてしまうことなく、充分に把持されなかった弁葉２０、２２上におけるクラスプ２３０を再位置決めすることが可能となる。クラスプ２３０は、内側パドル２２２が閉塞されていない時には完全に開閉することができ、これにより、特定の状況が必要とする様々な位置で弁葉２０、２２を把持することを可能とする。

ここで図２２～図２５を参照すると、デバイス２００は、閉塞位置で示されている。閉塞している時には、内側パドル２２２は、外側パドル２２０と接合部材２１０との間に配置されている。クラスプ２３０は、内側パドル２２２と接合部材２１０との間に配置されている。天然弁葉２０、２２を成功裡に捕捉した時点で、デバイス２００は、弁葉２０、２２がクラスプ２３０によってデバイス２００内に固定されるとともにパドル２２０、２２２によって接合部材２１０に対して押圧されるよう、閉塞位置へと駆動されて、その閉塞位置に保持される。外側パドル２２０は、デバイス２００を閉塞した時に弁葉２０、２２をより確実に把持するために、接合部材２１０の湾曲形状の周囲に適合した幅広の湾曲形状を有することができる（例えば、図５１から理解され得るように）。外側パドル２２０の湾曲形状および円形エッジは、また、弁葉組織の引き裂きを防止または阻止する。

ここで図３０～図３７を参照すると、上述した移植可能デバイスまたはインプラント２００は、部分開放から完全開放にわたっての様々な位置および構成で示されている。デバイス２００のパドル２２０、２２２は、図２２～図２５に示す閉塞位置から、完全引込位置から完全伸長位置への駆動部材２１２の上向き伸長へと、図３０～図３７に示す各位置の間にわたって移行する。

ここで図３０～図３１を参照すると、デバイス２００は、部分開放位置で示されている。デバイス２００は、駆動部材２１２を伸長させることによって、部分開放位置へと駆動される。駆動部材２１２の伸長により、外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４の底部を引き下げる。外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４は、内側パドル２２２を引き下げ、その場合、内側パドル２２２は、外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４に対して接続されている。近位カラー２１１（または、他の取付部材）および接合部材２１０が、捕捉機構２１３によって所定位置に保持されているため、内側パドル２２２は、開口向きに、関節移動、回動、および／または屈曲させられる。内側パドル２２２と、外側パドル２２０と、パドルフレームとは、すべて、図３０～図３１に示す位置へと屈曲する。パドル２２２、２２０およびフレーム２２４を開放することにより、接合部材２１０と内側パドル２２２との間には、天然弁葉２０、２２を受領して把持し得る隙間が形成される。この移動は、また、クラスプ２３０を露出させ、クラスプ２３０は、閉塞位置（図３０）と開放位置（図３１）との間にわたって移動し得ることにより、天然弁葉２０、２２を把持するための第二隙間を形成することができる。クラスプ２３０の固定アーム２３２と可動アーム２３４との間における隙間の範囲は、内側パドル２２２が接合部材２１０から離間して広がっている範囲に限定される。

ここで図３２～図３３を参照すると、デバイス２００は、横方向伸長位置または横方向開放位置で示されている。デバイス２００は、上述した駆動部材２１２の伸長を継続することによって、横方向伸長位置または横方向開放位置へと駆動され、これにより、接合部材２１０と遠位部分２０７のキャップ２１４との間の距離を増大させる。駆動部材２１２の伸長を継続することにより、外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４を引き下げ、これにより、内側パドル２２２を、接合部材２１０からさらに離間して広げる。横方向伸長位置または横方向開放位置では、内側パドル２２２は、デバイス２００の他の位置と比較して、より水平方向に延びているとともに、接合部材２１０に対して約９０度の角度を形成している。同様に、パドルフレーム２２４は、デバイス２００が横方向伸長位置または横方向開放位置とされた時には、それらの最大に広がった位置とされている。接合部材２１０と内側パドル２２２との間における、横方向伸長位置または横方向開放位置で形成された増大した隙間は、接合部材２１０に対して係合する前にクラスプ２３０がさらに開放すること（図３３）を可能とし、これにより、固定アーム２３２と可動アーム２３４との間における隙間のサイズを増大させる。

ここで図３４～図３５を参照すると、例示的なデバイス２００は、４分の３伸長位置で示されている。デバイス２００は、上述した駆動部材２１２の伸長を継続することにより、４分の３伸長位置へと駆動され、これにより、接合部材２１０と遠位部分２０７のキャップ２１４との間の距離を増大させる。駆動部材２１２の伸長を継続することにより、外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４を引き下げ、これにより、内側パドル２２２を、接合部材２１０からさらに離間して広げる。４分の３伸長位置では、内側パドル２２２は、接合部材２１０に対して、９０度を超えて約１３５度の角度にまで開放されている。パドルフレーム２２４は、横方向伸長位置または横方向開放位置と比較して、広がりが少なく、駆動部材２１２がさらに伸長されるにつれて、駆動部材２１２に向けて内向きに移動し始める。外側パドル２２０は、また、駆動部材２１２に向けて後方に屈曲する。横方向伸長位置または横方向開放位置と同様に、接合部材２１０と内側パドル２２２との間における、横方向伸長位置または横方向開放位置で形成された増大した隙間は、クラスプ２３０がなおもさらに開放すること（図３５）を可能とし、これにより、固定アーム２３２と可動アーム２３４との間における隙間のサイズを増大させる。

ここで図３６～図３７を参照すると、例示的なデバイス２００は、完全伸長位置で示されている。デバイス２００は、上述した駆動部材２１２の伸長を継続することにより、完全伸長位置へと駆動され、これにより、接合部材２１０と遠位部分２０７のキャップ２１４との間における距離を、デバイス２００によって許容可能な最大距離にまで増大させる。駆動部材２１２の伸長を継続することにより、外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４を引き下げ、これにより、内側パドル２２２を、接合部材２１０からさらに離間して広げる。外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４は、それらが駆動部材に対して接近した位置にまで駆動される。完全伸長位置では、内側パドル２２２は、接合部材２１０に対して、約１８０度の角度へと開放されている。内側パドルおよび外側パドル２２２、２２０は、完全伸長位置では、直線状に延ばされることで、パドル２２２、２２０どうしの間に約１８０度の角度を形成している。デバイス２００の完全伸長位置は、接合部材２１０と内側パドル２２２との間における隙間の最大サイズを提供し、いくつかの実装では、クラスプ２３０も、また、クラスプ２３０の固定アーム２３２と可動アーム２３４との間で約１８０度へと完全に開放される（図３７）ことを可能とする。デバイス２００の位置は、最も長くかつ最も狭い構成とされている。よって、デバイス２００の完全伸長位置は、試行された移植からデバイス２００を救済するための望ましい位置であってもよい、あるいは、送達カテーテル内へのデバイスの配置のための望ましい位置であってもよい、あるいは、同種のものであってもよい。

アンカー２０８が直線状または略直線状の構成（例えば、接合部材２１０に対して約１２０度～１８０度）へと延び得るように人工デバイスまたはインプラント２００を構成することは、いくつかの利点を提供することができる。例えば、この構成は、人工デバイスまたはインプラント２００の径方向の波形プロファイルを低減することができる。また、接合部材２１０と内側パドル２２２との間に、天然弁葉２０、２２を把持するためのより大きな開口を提供することによって、天然弁葉２０、２２を把持することを、より容易とすることもできる。加えて、比較的狭くて直線的な構成は、人工デバイスもしくはインプラント２００を送達システム２０２内に位置決めおよび／または回収する際に、人工デバイスもしくはインプラント２００が天然の解剖学的構造（例えば、図３および図４に示す腱索ＣＴ）内に絡まる可能性を防止または低減することができる。

ここで図３８～図４９を参照すると、例示的な移植可能デバイス２００は、心臓Ｈの天然の僧帽弁ＭＶ内へと送達されて移植される様子が示されている。上述したように、図３８～図４９に示すデバイス２００は、接合部材２１０と、クラスプ２３０と、内側パドル２２２および／または外側パドル２２０との上に、任意選択的なカバー２４０（例えば、図２５）を含む。デバイス２００は、送達システム２０２（例えば、操縦可能カテーテルおよび／またはガイドシースから伸長可能なインプラントカテーテルを含むことができる）から展開されるとともに、捕捉機構２１３（例えば、図４３および図４８を参照されたい）によって保持され、さらに、駆動部材２１２を伸長させたり引き込んだりすることによって駆動される。捕捉機構２１３のフィンガーは、カラー２１１を送達システム２０２に対して着脱可能に取り付ける。いくつかの実装では、捕捉機構２１３は、駆動部材２１２によってカラー２１１の周囲で閉塞状態に保持され、これにより、デバイス２００が成功裡に移植された後には、駆動部材２１２を除去することで、捕捉機構２１３のフィンガーがカラー２１１を開放してカラー２１１を解放することができ、よって、捕捉機構２１３をデバイス２００から切り離すことができる。

ここで図３８を参照すると、送達システム２０２（例えば、その送達カテーテル／シース）は、中隔を通して左心房ＬＡ内へと挿入され、デバイス／インプラント２００は、デバイス１００に関して上述した理由により、完全開放状態で送達システム２０２から展開される（例えば、デバイス／インプラントを保持したインプラントカテーテルは、拡張することで、操縦可能カテーテルからデバイス／インプラントを展開することができる）。その後、駆動部材２１２を引き込むことで、デバイス２００は、部分閉塞状態（図３９）を経て、図４０～図４１に示す完全閉塞状態へと、駆動される。その後、送達システムまたはカテーテルは、図４１に示すように、僧帽弁ＭＶに向けて、デバイス／インプラント２００を操縦する。ここで図４２を参照すると、デバイス２００が僧帽弁ＭＶに対して位置合わせされた時には、駆動部材２１２が伸長することで、パドル２２０、２２２を部分開放位置へと開放するとともに、駆動ライン２１６（図４３～図４８）を引き込むことで、クラスプ２３０を開放して、弁葉を把持するための待受状態とする。次に、図４３～図４４に示すように、弁葉２０、２２が、内側パドル２２２と接合部材２１０との間へと、さらには開放状態のクラスプ２３０の内部へと、適正に位置決めされるまで、部分開放したデバイス２００を、天然弁を通して挿入する（例えば、インプラントカテーテルを、操縦可能カテーテルから前進させることによって）。

図４５は、デバイス２００を示しており、この場合、両方のクラスプ２３０が閉塞状態とされているものの、一方のクラスプ２３０の返し２３６は、一方の弁葉２２に対して係合していない。図４５～図４７から理解され得るように、位置ズレしたクラスプ２３０は、逃がした弁葉２２を適正に把持するために、再び開放されて閉塞される。両方の弁葉２０、２２が適正に把持された時には、駆動部材２１２を引き込むことで、デバイス２００を、図４８に示す完全閉塞位置へと駆動する。デバイス２００を完全に閉塞して天然弁内に移植した時には、駆動部材２１２を、キャップ２１４から係合解除して引き抜くことで、捕捉機構２１３を、近位カラー２１１（または、他の取付部材）から解放することができ、これにより、図４９に示すように、捕捉機構２１３を、送達システム２０２内へと（例えば、カテーテル／シース内へと）引き抜くことができる。展開後には、デバイス２００は、ラッチなどの機械的手段によって完全閉塞位置に維持することができる、あるいは、鋼などのバネ材料の使用を通して、および／またはニチノールなどの形状記憶合金の使用を通して、閉塞状態のままとなるように付勢されてもよい。例えば、パドル２２０、２２２は、鋼から、もしくはニチノール形状記憶合金から、形成することができ、ここで、ワイヤ、シート、チューブ、またはレーザー焼結粉末で製造することができ、さらに、天然弁葉２０、２２を周囲に挟持している、内側パドル２２２、接合部材２１０、および／またはクラスプ２３０の周囲で、外側パドル２２０を閉塞状態に保持するように付勢する。

図５０～図５４を参照すると、デバイス２００を天然弁内に移植した後には、接合部材２１０は、図６に図示した僧帽弁ＭＶ内の隙間２６などのまたは別の天然弁内の隙間などの弁逆流開口内における、隙間充填材として機能する。いくつかの実装では、デバイス２００が、対向した二つの弁葉２０、２２どうしの間に展開された時には、弁葉２０、２２は、接合部材２１０の領域で、もはや互いに対しては接合しないけれども、代わりに接合部材２１０に対して接合する。これは、収縮期時に僧帽弁ＭＶを閉塞するために弁葉２０、２２が接近する必要のある距離を低減させ、これにより、僧帽弁逆流を引き起こし得る機能的弁疾患の修復を容易とする。弁葉接近距離の低減は、結果として、いくつかの他の利点をも、もたらすことができる。例えば、弁葉２０、２２に要求される低減された接近距離は、天然弁が経験する応力を低減または最小化する。弁葉２０、２２に関するより短い接近距離は、また、より小さな接近力しか必要とせず、これにより、弁葉２０、２２が経験する張力をより小さなものとし得るとともに、弁輪の直径低減をより小さなものとすることができる。弁輪の直径低減がより小さいことは、または弁輪の直径低減が全くないことは、接合部材またはスペーサを有していないデバイスと比較して、弁開口面積のより小さな低減をもたらすことができる。このようにして、接合部材２１０は、経弁的勾配を低減することができる。

弁葉２０、２２どうしの間の隙間２６を充分に充填するために、デバイス２００およびその構成要素は、多種多様な異なる形状およびサイズを有することができる。例えば、外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４は、図５０～図５４に示すように、接合部材２１０の形状または幾何形状に対して適合するように構成することができる。その結果、外側パドル２２０およびパドルフレーム２２４は、接合部材２１０と天然弁弁葉２０、２２との両方に対して、係合することができる。いくつかの実装では、弁葉２０、２２が接合部材２１０に対して接合された時には、弁葉２０、２２は、接合部材２１０を、その全体で完全に取り囲むことによりまたは「抱きかかえる」ことにより、接合部材２１０の外側面および内側面２０１、２０３における小さな漏洩を防止することができる。弁葉２０、２２とデバイス２００との相互作用は、接合部材２１０の幾何形状に適合したパドルフレーム２２４（これは、真の心房図からは、例えば図５２からは、実際には見えないであろう）を示す概略心房図または外科医視点図を示している図５１において、明らかとされる。対向した弁葉２０、２２（その端部も、また、真の心房図からは、例えば図５２からは、見えないであろう）は、パドルフレーム２２４によって接近駆動されることで、接合部材２１０を完全に取り囲むまたは「抱きかかえる」。

接合部材２１０の外側面および内側面２０１、２０３（図５２では、心房側から示されており、図５３では、心室側から示されている）に対しての、弁葉２０、２２のこの接合は、弁葉どうしが接近する必要がある距離を接合部材２１０の存在が最小化するという上記の記述と矛盾するように思われる。しかしながら、弁葉２０、２２どうしが接近する必要がある距離は、接合部材２１０が逆流性隙間２６のところに正確に配置された場合には、さらに、逆流性隙間２６が接合部材２１０の幅（内側－外側）よりも小さい場合には、依然として最小化される。

図５０は、ＬＶＯＴの観点からの、接合部材２１０およびパドルフレーム２２４の幾何学的形状を図示している。この図から理解され得るように、接合部材２１０は、弁葉２０、２２の内面が接合することが要求されている場所に近い領域では寸法がより小さく、かつ、接合部材２１０が心房に向けて延びるにつれて寸法が大きくなる、テーパー形状を有している。よって、図示した天然弁の幾何形状という課題は、テーパー形状をなす接合部材形状によって、対処される。なおも図５０を参照すると、テーパー形状をなす接合部材の幾何形状は、図示したような拡張したパドルフレーム２２４の形状（弁輪に向けて）と組み合わせて、弁葉の下端での捕捉を達成することと、応力を低減することと、経弁的勾配を最小化することと、を補助することができる。

図５４を参照すると、接合部材２１０およびパドルフレーム２２４の形状は、天然弁およびデバイス２００の内交連神経図に基づいて規定することができる。これら形状に関する二つの要因は、接合部材２１０に対する弁葉の接合と、接合に起因した弁葉の応力の低減と、である。図５４および図２４を参照すると、接合部材２１０に対して弁葉２０、２２を接合することと、接合部材２１０および／またはパドルフレーム２２４が弁葉２０、２２に対して印加する応力を低減することと、の両方のために、接合部材２１０は、円形形状または丸い形状を有することができ、パドルフレーム２２４は、パドルフレーム２２４のほぼ全体に及ぶ全半径を有することができる。接合部材２１０の丸い形状および／またはパドルフレーム２２４の図示した完全な丸い形状は、弁葉２０、２２にかかる応力を、大きく湾曲した係合領域２０９にわたって分散させる。例えば、図５４では、パドルフレームによる弁葉２０、２２上への力は、弁葉２０が拡張期時には開放しようとするため、パドルフレーム２２４の丸い全長に沿って広がる。

ここで図５５を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント３００に関する一例が示されている。移植可能デバイス３００は、図８～図１４に概略的に図示したデバイス１００がとり得る多くの異なる構成の中の一つである。デバイス３００は、本出願で説明する移植可能デバイスまたはインプラントに関する任意の他の特徴を含み得るとともに、デバイス３００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めされ得る。

移植可能デバイスまたはインプラント３００は、近位部分または取付部分３０５と、アンカー部分３０６と、遠位部分３０７と、を含む。いくつかの実装では、デバイス／インプラント３００は、接合部分３０４を含み、接合部分３０４は、任意選択的に、天然弁の弁葉２０、２２どうしの間に移植するための接合部材３１０（例えば、スペーサ、プラグ、膜、シート、等）を含む。いくつかの実装では、アンカー部分３０６は、複数のアンカー３０８を含む。いくつかの実装では、各アンカー３０８は、一つまたは複数のパドルを含むことができ、例えば、外側パドル３２０、内側パドル３２２、パドル伸長部材またはパドルフレーム３２４、を含むことができる。アンカーは、また、クラスプ３３０を含むことができる、および／または、クラスプ３３０に対して結合されることができる。いくつかの実装では、取付部分３０５は、送達システム（例えば、図３８～図４２および図４９に示すシステムなどの送達システム）の捕捉機構（例えば、図４３～図４９に示す捕捉機構２１３などの捕捉機構）に対して係合するための第一カラーまたは近位カラー３１１（または、他の取付部材）を含む。

アンカー３０８は、様々な異なる態様（例えば、直接的に、間接的に、溶接、縫合、接着剤、リンク、ラッチ、一体形成、これらの一部またはすべての組合せ、等）で、デバイスの他の部分に対して、および／または互いに対して、取り付けることができる。いくつかの実装では、アンカー３０８は、接続部分３２５によって接合部材または接合要素３１０に対して取り付けられるとともに、接続部分３２１によってキャップ３１４に対して取り付けられる。

アンカー３０８は、接続部分３２３によって分離された、第一部分または外側パドル３２０と、第二部分または内側パドル３２２と、を含むことができる。接続部分３２３は、キャップ３１４に対してまたは他の取付部分に対してヒンジ的に取り付けられたパドルフレーム３２４に対して、取り付けることができる。このように、アンカー３０８は、内側パドル３２２が脚の上側部分のようであり、外側パドル３２０が脚の下側部分のようであり、接続部分３２３が脚の膝部分のようであるという点において、脚と同様に構成されている。

接合部材または接合要素３１０を有した実装では、接合部材または接合要素３１０と、アンカー３０８とは、様々な態様で互いに結合することができる。例えば、図示の例に示すように、接合部材３１０とアンカー３０８とは、接合部材３１０とアンカー３０８とを単一の一体型構成要素として一体的に形成することにより、互いに結合することができる。これは、例えば、編組式のもしくは織込式のニチノールワイヤなどの編組材料または織込材料からなる連続ストリップ３０１から、接合部材３１０とアンカー３０８とを形成することによって、達成することができる。図示した例では、接合部材３１０と、外側パドル部分３２０と、内側パドル部分３２２と、接続部分３２１、３２３、３２５とは、連続ストリップをなす布３０１から形成されている。

上述した移植可能デバイスまたはインプラント２００におけるアンカー２０８と同様に、アンカー３０８は、デバイスの遠位端（例えば、キャップ３１４、等）をデバイスの近位端（例えば、近位カラー３１１または他の取付部材、等）に対して軸方向に移動させることにより、これにより、アンカー３０８をデバイスの中点に対して移動させることにより、様々な構成どうしの間にわたって移動するように構成することができる。この移動は、デバイスの遠位端（例えば、キャップ３１４、等）と近位端（例えば、カラー３１１または他の取付部材、等）との間にわたって延びる長手方向軸に沿ったものとすることができる。例えば、アンカー３０８は、遠位端（例えば、キャップ３１４、等）をデバイスの近位端から離間させることによって、完全伸長構成または直線状構成（例えば、図３６に示すデバイス２００の構成と同様）で位置決めすることができる。

いくつかの実装では、直線状構成においては、パドル部分３２０、３２２は、デバイスの長手方向軸の向きに対して、位置合わせされているまたは直線状である。いくつかの実装では、アンカー３０８の接続部分３２３は、接合部材３１０の長手方向軸に対して隣接している（例えば、図３６に示すデバイス２００の構成と同様）。直線状構成から、アンカー３０８は、例えば、近位端および遠位端を、互いに向けて駆動することにより、および／またはデバイスの中点もしくは中心に向けて駆動することにより、完全折り畳み構成（例えば、図５５）へと駆動することができる。初期的には、遠位端（例えば、キャップ３１４、等）が、近位端に向けて、および／またはデバイスの中点もしくは中心に向けて、移動するにつれて、アンカー３０８は、接続部分３２１、３２３、３２５のところで屈曲し、接続部分３２３は、デバイス３００の長手方向軸に対して径方向外向きに、かつ、デバイスの中点に向けておよび／または近位端に向けて軸方向に、移動する（例えば、図３４に示すデバイス２００の構成と同様）。キャップ３１４が、デバイスの中点に向けて、および／または近位端に向けて、移動を継続した時には、接続部分３２３は、デバイス３００の長手方向軸に対して径方向内向きに、かつ、デバイスの近位端に向けて軸方向に、移動する（例えば、図３０に示すデバイス２００の構成と同様）。

いくつかの実装では、クラスプは、アンカーに対して結合された可動アームを含む。いくつかの実装では、クラスプ３３０（図２８Ｂに詳細に示すように）は、ベースまたは固定アーム３３２と、可動アーム３３４と、任意選択的な返し／摩擦増強部材３３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。固定アーム３３２は、ジョイント部分３３８が接合部材３１０に近接して配置された状態で、内側パドル３２２に対して取り付けられている。ジョイント部分３３８は、クラスプ３３０が閉塞状態とされた時に固定アーム３３２と可動アーム３３４とが互いに向けて付勢されるよう、バネ力を付帯したものとされている。

固定アーム３３２は、縫合糸（図示せず）を使用して穴またはスロット３３１を通して内側パドル３２２に対して取り付けられている。固定アーム３３２は、ネジもしくは他の締結部材、圧着スリーブ、機械的ラッチもしくはスナップ、溶接、接着剤、または同種のものなどの、任意の適切な手段によって、内側パドル３２２に対して取り付けられてもよい。固定アーム３３２は、可動アーム３３４を開放することでクラスプ３３０を開放して返し３３６を露出させる時には、内側パドル３２２に対して実質的に静止したままである。クラスプ３３０は、可動アーム３３４の穴３３５に対して取り付けられた駆動ライン（例えば、図４３～図４８に示す駆動ライン２１６）に対して張力を印加することによって、これにより、可動アーム３３４を、ジョイント部分３３８上で、関節移動、回動、および／または屈曲させることによって、開放される。

要約すると、移植可能デバイスまたはインプラント３００は、接合部材３１０と、外側パドル３２０と、内側パドル３２２と、接続部分３２１、３２３、３２５とが、材料からなる単一ストリップ３０１から形成されている点を除いては、上述した移植可能デバイスまたはインプラント２００と構成ならびに動作が同様である。いくつかの実装では、材料からなるストリップ３０１は、近位カラー３１１内の、キャップ３１４内の、およびパドルフレーム３２４内の、材料からなる連続ストリップ３０１を受領するように構成された開口を通して織られることによりまたは挿入されることにより、近位カラー３１１に対して、キャップ３１４に対して、およびパドルフレーム３２４に対して、取り付けられる。連続ストリップ３０１は、材料からなる単一層とすることができる、あるいは、二つ以上の層を含むことができる。いくつかの実装では、デバイス３００の一部は、材料のストリップ３０１からなるの単一層を有しており、他の部分は、材料のストリップ３０１からなる、複数のオーバーラップ層から、または重なり合った層から、形成されている。

例えば、図５５は、材料のストリップ３０１からなる複数のオーバーラップ層から形成された、接合部材３１０および内側パドル３２２を示している。材料からなる単一連続ストリップ３０１は、デバイス３００の様々な場所で開始および終了することができる。材料からなるストリップ３０１の端部は、デバイス３００の同じ場所または異なる場所に位置することができる。例えば、図５５に図示した例では、材料からなるストリップ３０１は、内側パドル３２２の位置で開始および終了している。

上述した移植可能デバイスまたはインプラント２００と同様に、接合部材３１０のサイズは、一人の患者が必要とすることとなるインプラントの数（好ましくは一つ）を最小化するように、同時に、低い経弁的勾配を維持するように、選択することができる。特に、デバイス３００の多くの構成要素を、材料からなるストリップ３０１から形成することは、デバイス３００を、デバイス２００よりも小型のものとすることを可能とする。例えば、いくつかの実装では、接合部材３１０の頂部における前後距離は、２ｍｍ未満であり、デバイス３００の幅が最も広い位置における内側外側距離（すなわち、接合部材３１０より幅が広いパドルフレーム３２４の幅）は、約５ｍｍである。

本出願で開示する概念は、多種多様な異なる弁修復デバイスと一緒に使用することができる。図５６Ａ～図５６Ｈは、患者の天然弁を修復するための多くの弁修復システムの、本出願の概念を適用し得る一つの弁修復システム４００５６に関する別の例を図示している。弁修復システム４００５６は、送達デバイス４０１５６と、弁修復デバイス４０２５６と、を含む。

弁修復デバイス４０２５６は、ベースアセンブリ４０４５６と、一対のパドル４０６５６と、一対の把持部材４０８５６と、を含む。一例では、パドル４０６５６は、ベースアセンブリに対して一体的に形成することができる。例えば、パドル４０６５６は、ベースアセンブリにおけるリンクの延長部分として形成することができる。図示した例では、弁修復デバイス４０２５６のベースアセンブリ４０４５６は、シャフト４０３５６と、シャフトに沿って移動するように構成されたカプラ４０５５６と、シャフト上の静止位置にカプラをロックするように構成されたロック４０７５６と、を有している。カプラ４０５５６は、シャフト４０３５６に沿ったカプラ４０５５６の移動によってパドルが開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動されるようにして、パドル４０６５６に対して機械的に接続されている。このように、カプラ４０５５６は、パドル４０６５６をシャフト４０３５６に対して機械的に結合するための手段として機能し、シャフト４０３５６に沿って駆動された時には、パドル４０６５６を、それらの開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動する。

いくつかの実装では、把持部材４０８５６は、把持部材を駆動することでパドル４０６５６と把持部材４０８５６との間における開口４１４５６の幅を調整し得るよう、ベースアセンブリ４０４５６に対して回動可能に接続されている（例えば、把持部材４０８５６は、シャフト４０３５６に対して、またはベースアセンブリにおける任意の他の適切な部材に対して、回動可能に接続することができる）。把持部材４０８５６は、弁修復デバイス４０２５６が弁組織に対して取り付けられた時には、把持部材を弁組織に対して取り付けるための返し部分４０９５６を含むことができる。把持部材４０８５６は、返し部分４０９５６などの固着手段または固着部分を使用して弁組織（特に、弁葉の組織）を把持するための手段を形成している。パドル４０６５６が閉塞位置とされた時には、パドルは、把持部材４０８５６に対して係合し、これにより、弁組織が把持部材の返し部分４０９５６に対して取り付けられた時には、パドルは、保持手段または固定手段として作用することで、弁組織を把持部材のところに保持するとともに、弁修復デバイス４０２５６を弁組織に対して固定する。いくつかの実装では、把持部材４０８５６は、弁修復デバイス４０２５６を弁組織部材に対して固定する目的で、返し部分４０９５６が弁組織部材に対しておよびパドル４０６５６に対して係合するようにして、パドル４０６５６に対して係合するように構成されている。例えば、特定の状況では、パドル４０６５６が開放位置を維持することを、かつ、把持部材４０８５６がパドル４０６５６に向けて外向きに移動することで弁組織とパドル４０６５６とを係合させることを、有利なものとし得る。

図５６Ａ～図５６Ｈに示す例では、一対のパドル４０６５６と一対の把持部材４０８５６とを図示しているけれども、弁修復デバイス４０２５６が、任意の適切な数のパドルおよび把持部材を含み得ることは、理解されよう。

いくつかの実装では、弁修復システム４００５６は、弁修復デバイス４０２５６におけるベースアセンブリ４０４５６のシャフト４０３５６に対して着脱可能に取り付けられた配置シャフト４１３５６を含む。弁修復デバイス４０２５６が弁組織に対して固定された後には、配置シャフト４１３５６を、シャフト４０３５６から取り外することで、弁修復デバイス４０２５６を、弁修復システム４００５６の残部から取り外すことができ、これにより、弁修復デバイス４０２５６を、弁組織に対して取り付けたままとし得るとともに、送達デバイス４０１５６を、患者の身体から取り外すことができる。

弁修復システム４００５６は、また、パドル制御機構４１０５６と、把持部材制御機構４１１５６と、ロック制御機構４１２５６と、を含むことができる。パドル制御機構４１０５６は、カプラ４０５５６に対して機械的に取り付けられることで、カプラをシャフトに沿って駆動することによって、パドル４０６５６を、開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動する。パドル制御機構４１０５６は、例えばシャフトまたはロッドなどの、任意の適切な形態をとることができる。例えば、パドル制御機構は、中空シャフト、カテーテルチューブ、あるいは、配置シャフト４１３５６上におよびシャフト４０３５６上に適合しかつカプラ４０５５６に対して接続されたスリーブ、を含むことができる。

把持部材制御機構４１１５６は、把持部材とパドル４０６５６との間における開口４１４５６の幅を変更し得るよう、把持部材４０８５６を駆動するように構成されている。把持部材制御機構４１１５６は、例えば、ライン、縫合糸またはワイヤ、ロッド、カテーテル、等の、任意の適切な形態をとることができる。

ロック制御機構４１２５６は、ロックを、ロックしたりロック解除したりするように構成されている。ロック４０７５６は、シャフト４０３５６に対する静止位置にカプラ４０５５６をロックするためのロック手段として機能するとともに、多種多様な異なる形態をとることができ、ロック制御機構４１２５６のタイプは、使用されるロックのタイプによって指示され得る。一例では、ロック４０７５６は、コーキングガンでしばしば使用されるロックの形態をとる。すなわち、ロック４０７５６は、穴を有した回動可能プレートを含み、弁修復デバイス４０２５６のシャフト４０３５６が、回動可能プレートの穴の内部に配置されている。この例では、回動可能プレートが傾斜位置とされた時には、回動可能プレートは、シャフト４０３５６に対して係合することでシャフト４０３５６上における位置を維持するけれども、回動可能プレートが実質的に非傾斜位置とされた時には、回動可能プレートは、シャフトに沿って移動することができる（これにより、カプラ４０５５６がシャフト４０３５６に沿って移動することを可能とする）。言い換えれば、カプラ４０５５６は、ロック４０７５６の回動可能プレートが傾斜位置（または、ロック位置）とされた時には、シャフト４０３５６に沿って（図５６Ｅに示すような）向きＹに移動することが防止されるとともに、回動可能プレートが実質的に非傾斜位置（または、ロック解除位置）とされた時には、カプラは、シャフト４０３５６に沿って向きＹに移動することが可能とされている。ロック４０７５６が回動可能プレートを含む例では、ロック制御機構４１２５６は、回動可能プレートに対して係合することで、プレートを傾斜位置と実質的な非傾斜位置との間にわたって駆動するように構成されている。ロック制御機構４１２５６は、例えば、ロッド、縫合糸、ワイヤ、または、ロック４０７５６の回動可能プレートを傾斜位置と実質的な非傾斜位置との間にわたって駆動させ得る任意の他の部材、とすることができる。いくつかの実装では、ロック４０７５６の回動可能プレートは、傾斜位置（または、ロック位置）へと付勢されており、ロック制御機構４１２５６を使用することにより、プレートを、傾斜位置から、実質的な非傾斜位置（または、ロック解除位置）へと、駆動することができる。いくつかの実装では、ロック４０７５６の回動可能プレートは、実質的な非傾斜位置（または、ロック解除位置）へと付勢されており、ロック制御機構４１２５６を使用することにより、プレートを、実質的な非傾斜位置から、傾斜位置（または、ロック位置）へと、駆動することができる。

図５６Ｅ～図５６Ｆは、開放位置（図５６Ｅに示す）から閉塞位置（図５６Ｆに示す）へと駆動される弁修復デバイス４０２５６を図示している。ベースアセンブリ４０４５６は、点Ａから点Ｂまでにわたって延びた第一リンク１０２１５６と、点Ａから点Ｃまでにわたって延びた第二リンク１０２２５６と、点Ｂから点Ｄまでにわたって延びた第三リンク１０２３５６と、点Ｃから点Ｅまでにわたって延びた第四リンク１０２４５６と、点Ｄから点Ｅまでにわたって延びた第五リンク１０２５５６と、を含む。カプラ４０５５６は、シャフト４０３５６に対して移動可能に取り付けられており、シャフト４０３５６は、第五リンク１０２５５６に対して固定されている。第一リンク１０２１５６および第二リンク１０２２５６は、点Ａにおいてカプラ４０５５６に対して回動可能に取り付けられており、これにより、シャフト４０３５６に沿ったカプラ４０５５６の移動は、点Ａの位置を駆動し、その結果、第一リンク１０２１５６および第二リンク１０２２５６を駆動する。第一リンク１０２１５６および第三リンク１０２３５６は、点Ｂにおいて互いに対して回動可能に取り付けられており、第二リンク１０２２５６および第四リンク１０２４５６は、点Ｃにおいて互いに対して回動可能に取り付けられている。一方のパドル４０６５６ａは、第一リンク１０２１５６の移動がパドル４０６５６ａを駆動するようにして、第一リンク１０２１５６に対して取り付けられており、他方のパドル４０６５６ｂは、第二リンク１０２２５６の移動がパドル４０６５６ｂを駆動するようにして、第二リンク１０２２５６に対して取り付けられている。代替的には、パドル４０６５６ａ、４０６５６ｂは、リンク１０２３５６、１０２４５６に対して接続することができる、あるいは、リンク１０２３５６、１０２４５６の延長部分とすることができる。

弁修復デバイスを、開放位置（図５６Ｅに示す）から閉塞位置（図５６Ｆに示す）へと駆動するために、カプラ４０５５６を、シャフト４０３５６に沿って向きＹに駆動することで、第一リンク１０２１５６および第二リンク１０２２５６に関する回動点Ａを、新たな位置へと駆動する。カプラ４０５５６（および、回動点Ａ）を向きＹへと駆動することにより、第一リンク１０２１５６のＡ点近くに位置した部分を、向きＨに駆動するとともに、第一リンク１０２１５６のＢ点近くに位置した部分を、向きＪに駆動する。パドル４０６５６ａは、カプラ４０５５６を向きＹへと駆動することでパドル４０６５６ａが向きＺへと駆動されるようにして、第一リンク１０２１５６に対して取り付けられている。加えて、第三リンク１０２３５６は、点Ｂにおいて第一リンク１０２１５６に対して回動可能に取り付けられており、これにより、カプラ４０５５６を向きＹへと駆動することで、第三リンク１０２３５６は、向きＫへと駆動される。同様に、カプラ４０５（および、回動点Ａ）を、向きＹへと駆動することで、第二リンク１０２２５６の点Ａ近くに位置した部分を、向きＬへと駆動するとともに、第二リンク１０２２５６の点Ｃ近くに位置した部分を、向きＭへと駆動する。パドル４０６５６ｂは、カプラ４０５５６を向きＹへと駆動することでパドル４０６５６ｂを向きＶへと駆動するようにして、第二リンク１０２２５６に対して取り付けられている。加えて、第四リンク１０２４５６は、点Ｃにおいて第二リンク１０２２５６に対して回動可能に取り付けられており、これにより、カプラ４０５５６を向きＹへと駆動することで、第四リンク１０２４５６は、向きＮへと駆動される。図５６Ｆは、カプラ４０５５６を図５６Ｅに示すように駆動した後における、弁修復デバイス４０２５６の最終位置を図示している。

図５６Ｂを参照すると、弁修復デバイス４０２５６は、開放位置（図５６Ｅに示す位置と同様）で示されており、把持部材制御機構４１１５６は、把持部材４０８５６を駆動することで、把持部材とパドル４０６５６との間における開口４１４５６のところに、より広い隙間を提供している状態で示されている。図示した例では、把持部材制御機構４１１５６は、把持部材部材４０８５６の端部内の開口を通して装着された、縫合糸、ワイヤ、等の、ラインを含む。ラインの両端は、送達デバイス４０１５６の送達開口５１６５６を通して延びている。ラインが送達開口５１６５６を通して向きＹへと引っ張られた時には、把持部材４０８５６が、向きＸへと内向きに駆動されることで、把持部材とパドル４０６５６との間における開口４１４５６が、より広くなる。

図５６Ｃを参照すると、弁修復デバイス４０２５６は、弁組織２０、２２が、把持部材４０８５６とパドル４０６５６との間における開口４１４５６内へと配置されている状態で、示されている。図５６Ｄを参照すると、弁組織２０、２２が把持部材４０８５６とパドル４０６５６との間に配置された後には、把持部材制御機構４１１５６を使用することで、把持部材とパドルとの間における開口４１４５６の幅を、より狭くする。すなわち、図示した例では、把持部材制御機構４１１５６のラインが、送達部材の開口５１６５６から、向きＨへと解放されることでまたは押し出されることで、把持部材４０８５６は、向きＤへと移動することが可能とされ、これにより、開口４１４５６の幅を狭くすることが可能とされる。把持部材制御機構４１１５６は、把持部材４０８５６を駆動することで把持部材とパドル４０６５６との間における開口４１４５６の幅を広げるものとして示されているけれども（図５６Ｃ）、開口４１４５６内に弁組織を配置するに際して、把持部材を駆動する必要がない場合もあり得ることは、理解されよう。しかしながら、特定の状況では、弁組織を受領するに際して、パドル４０６５６と把持部材４０８５６との間における開口４１４５６を、より広くする必要があり得る。

図５６Ｇを参照すると、弁修復デバイス４０２５６は、閉塞位置とされているとともに、弁組織２０、２２に対して固定されている。弁修復デバイス４０２５６は、パドル４０６５６ａ、４０６５６ｂと把持部材４０８５６ａ、４０８５６ｂとによって、弁組織２０に対して固定されている。特に、弁組織２０、２２は、把持部材４０８５６ａ、４０８５６ｂの返し部分４０９５６によって弁修復デバイス４０２５６に対して取り付けられており、パドル４０６５６ａ、４０６５６ｂが把持部材４０８５６に対して係合することで、弁修復デバイス４０２５６を、弁組織２０、２２に対して固定している。

弁修復デバイス４０２５６を開放位置から閉塞位置へと駆動するために、ロック４０７５６は、ロック制御機構４１２５６によって（図５６Ｇに示すように）、ロック解除状態へと駆動される。ロック４０７５６がロック解除状態とされた後には、カプラ４０５５６を、パドル制御機構４１０５６によって、シャフト４０３５６に沿って駆動することができる。図示した例では、パドル制御機構４１０５６は、カプラ４０５５６をシャフトに沿って向きＹに駆動することで、一方のパドル４０６５６ａを、向きＸへと駆動するとともに、他方のパドル４０６５６ｂを、向きＺへと駆動する。パドル４０６５６ａを向きＸへと駆動しかつパドル４０６５６ｂを向きＺへと駆動することで、パドルを把持部材４０８５６ａ、４０８５６ｂに対して係合させるとともに、弁修復デバイス４０２５６を弁組織２０、２２に対して固定する。

図５６Ｈを参照すると、パドル４０６５６を閉塞位置へと駆動することで弁修復デバイス４０２５６を弁組織２０、２２に対して固定した（図５６Ｇに示すように）後には、ロック４０７５６を、ロック制御機構４１２５６（図５６Ｇ）によってロック状態へと駆動することで、弁修復デバイス４０２５６を閉塞位置に維持する。弁修復デバイス４０２５６が、ロック４０７５６によってロック状態に維持された後には、弁修復デバイス４０２５６が、シャフト４０３５６を配置シャフト４１３５６から切り離すことによって（図５６Ｇ）、送達デバイス４０１５６から取り外される。加えて、弁修復デバイス４０２５６が、パドル制御機構４１０５６（図５６Ｇ）から、把持部材制御機構４１１５６（図５６Ｇ）から、およびロック制御機構４１２５６から、切り離される。弁修復デバイス４０２５６を送達デバイス４０１５６から取り外すことで、送達デバイス４０１５６を患者から取り外している際に、弁修復デバイスを、弁組織２０、２２に対して固定したままとすることが可能とされる。

移植可能デバイスまたはインプラントを天然の心臓弁内へと移植する際に、移植位置へのデバイスの駆動が、天然の心臓構造によって、阻害されたり妨害されたりすることがあり得る。例えば、移植可能デバイスまたはインプラントの関節結合部分（デバイスを天然心臓弁組織に対して固定するために使用されるアンカーのパドル部分など）は、弁葉へと延びた腱索ＣＴ（図３および図４に示す）によって、擦れたり、一時的に引っ掛かったり、または一時的に阻止されたり、することがあり得る。例示的な移植可能デバイスまたはインプラントは、デバイスまたはインプラントがＣＴによって一時的に引っ掛かったり阻止されたりする可能性を低減するように構成することができる。例えば、移植可能デバイスまたはインプラントは、能動的にまたは受動的に狭窄するように構成されることでデバイスのアンカー部分におけるパドルフレームの幅を減少させ、その結果、デバイスの表面積を減少させることで、デバイス／インプラントがＣＴを超えておよび／または通して移動することを容易とするような、多種多様の異なる構成をとることができる。

図５７～図６８を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント４００の一例に関する様々な構成が示されている。デバイス／インプラント４００は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス／インプラント４００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、より容易に操縦するように構成されている。デバイス／インプラント４００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス４００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスまたはインプラントは、デバイス／インプラント４００に関する特徴を備えることができる。

デバイス／インプラント４００は、接合部分または結合部分４０４と、アンカー部分４０６と、を含むことができる。アンカー部分は、二つ以上のアンカー４０８を含むことができる。いくつかの実装では、接合部分４０４は、任意選択的に、一つまたは複数の接合部材４１０（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を含む。スペーサ、接合部材、結合部材、等４１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

アンカー４０８のそれぞれは、複数のパドル４２０（例えば、図示した例のそれぞれでは、三つ）と、一つまたは複数のクラスプ４３０（例えば、図５７～図５９に示す図示例では、三つ）と、を含む。クラスプ４３０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

図示した例では、それぞれ三つのパドル４２０を含むアンカー４０８を示しているけれども、アンカー４０８が、例えば、二つ以上のパドル、三つ以上のパドル、四つ以上のパドル、五つ以上のパドル、等の、任意の適切な数のパドル４２０を含み得ることは、理解されよう。

いくつかの実装では、アンカー４０８のそれぞれは、（図５７～図５９に示すように）パドル４２０のそれぞれに対して対応したクラスプ４３０を含むことができる、あるいは、各アンカー４０８は、（例えば、図６０～図６８に示すように）複数のパドル４２０の単一のパドルだけに対応した単一のクラスプ４３０だけを含むことができる。しかしながら、各アンカー４０８が、対応したクラスプ４３０を含む任意の数のパドル４２０と、対応したクラスプ４３０を含まない任意の数のパドル４２０と、を含み得ることは、理解されよう。

接合部材４１０とアンカー４０８とは、様々な態様で結合することができる。例えば、図示の例に示すように、接合部材４１０とアンカー４０８とは、任意選択的に、接合部材４１０とアンカー４０８とを単一の一体型構成要素として一体的に形成することによって、互いに結合することができる。これは、例えば、編組式のもしくは織込式のニチノールワイヤなどの編組材料または織込材料からなる連続ストリップから、接合部材４１０とアンカー４０８とを形成することによって、達成することができる。いくつかの実装では、複数の構成要素は、個別的に形成され、互いに取り付けられる。

デバイスまたはインプラント４００は、また、デバイス４００を送達システム４０２（図６９～図７３）に対して取り付けるための取付部分４０５を含むことができる。送達システム４０２は、例えば１０２、２０２などの、本明細書で説明する他の送達システムと同一または同様とし得るとともに、カテーテル、シース、ガイドカテーテル／シース、送達カテーテル／シース、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、チャネル、経路、これらの組合せ、等の、一つまたは複数を含むことができる。取付部分４０５は、送達システム４０２に対して（例えば、送達システムのインプラントカテーテルに対して）係合するための近位カラー４１１を含むことができる。例えば、近位カラー４１１は、送達システム４０２の捕捉機構（例えば、図４３～図４９に示す捕捉機構２１３）（例えば、インプラントカテーテルの捕捉機構）に対して係合するように構成することができる。

アンカー４０８は、例えば索状物などの心臓の天然構造とアンカー４０８との間における接触および／または摩擦を低減することによって、デバイスまたはインプラント４００を、心臓内に移植するための位置へとより容易に操縦することを可能とするように、構成されている。アンカー４０８は、パドル４２０どうしの間に一つまたは複数の隙間Ｇが形成されているようにして、複数のパドル４２０を含む。心臓の天然構造とアンカー４０８との間の接触は、デバイス４００が心臓を通して駆動される際に心臓の天然構造が隙間Ｇ内へと延び得ることのために、低減されている。これにより、デバイスまたはインプラント４００を、心臓の内部でより容易に操縦することができる。加えて、隙間Ｇは、例えば索状物などの心臓の天然構造とアンカー４０８との接触時に、パドルが互いに向けて撓むことを可能とする。この撓みによっても、また、デバイス／インプラント４００を、心臓を通してより容易に操縦することができる。デバイス／インプラントは、また、パドル４２０を開閉することでパドルを互いに向けて駆動するように構成することができる。パドルに関する、互いに向けてのこの駆動によっても、また、デバイス／インプラント４００を、心臓を通してより容易に操縦することができる。

アンカー４０８は、例えば６ｍｍ～１５ｍｍなどの、例えば８ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、４ｍｍ～２０ｍｍの全幅ＴＷを有することができる。パドル４２０のそれぞれは、例えば０．３ｍｍ～１．５ｍｍなどの、例えば０．５ｍｍ～１ｍｍなどの、０．２ｍｍ～２ｍｍの幅Ｗを有することができる。パドル４２０のそれぞれは、同じ幅Ｗを有するものとして示されているけれども、任意のパドル４２０の幅Ｗが、他のパドル４２０の幅Ｗに対して等しくないことがあり得ることは、理解されよう。幅Ｗに対しての、全幅ＴＷの比は、例えば７／１～１５／１などの、例えば約１０／１などの、５／１～２０／１とすることができる。パドル４２０に関する幅Ｗの合計に対しての、全幅の比は、例えば３／１～１０／１などの、例えば約４／１などの、約２／１～１５／１とすることができる。

図示した例では、複数のパドル４２０の内側パドル４２０に関する内側パドル軸ＩＰＡは、デバイス４００の中心軸ＣＡに対して実質的に位置合わせされており、一つまたは複数の外側パドル４２０の外側パドル軸ＯＰＡは、内側パドル４２０の内側パドル軸ＩＰＡから、離間する角度αで延びている。角度αは、例えば１５度～４５度などの、例えば２０度～３５度などの、５度～６０度とすることができる。

図５７～図６２を参照すると、パドル４２０のそれぞれは、例えば８ｍｍ～１６ｍｍなどの、例えば１０ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば約１２ｍｍなどの、６ｍｍ～１８ｍｍの長さＬを有している。パドル４２０のそれぞれは、同じ長さＬを有するものとして示されているけれども、任意のパドル４２０の長さＬが、他のパドルの長さＬに対して等しくないことがあり得ることは、理解されよう（例えば、図６３～図６８を参照されたい）。

図６０～図６２は、図５７～図５９に示す移植可能デバイスまたはインプラント４００に関する例示的な一実装を図示している。この例では、デバイスまたはインプラント４００は、各アンカー４０８が、複数のパドル４２０の一つのパドルに対して接続された単一のクラスプ４３０だけを含む点を除いては、図５７～図５９に示す例と同一である。図示した例では、クラスプ４３０は、各アンカー４０８の内側パドル４２０に対して接続されており、各アンカー４０８の外側パドルは、対応したクラスプを含んでいない。いくつかの実装では、外側パドル４２０のそれぞれは、対応したクラスプ４３０を含むことができ、内側パドル４２０は、対応したクラスプを含まなくてもよい。任意の数のパドル４２０が、対応したクラスプ４３０を含み得ること、および、任意の数のパドル４２０が、対応したクラスプ４３０を含まなくてもよいことは、理解されよう。

図６３～図６５は、図６０～図６２に示す移植可能デバイスまたはインプラント４００に関する例示的な一実装を図示している。この例では、デバイス４００は、各アンカー４０８の内側パドル４２０が、外側パドル４２０の長さＯＬよりも長い長さＩＬを有している点を除いては、図６０～図６２に示す例と同一である。長さＩＬは、例えば８ｍｍ～１６ｍｍなどの、例えば１０ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば約１２ｍｍなどの、６ｍｍ～１８ｍｍとすることができる。長さＯＬは、例えば６ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば８ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、４ｍｍ～１６ｍｍとすることができる。長さＯＬに対しての、長さＩＬの比は、例えば８／７～３／２などの、例えば約６／５などの、１０／９～２／１とすることができる。

図６６～図６８は、図６０～図６２に示す移植可能デバイスまたはインプラント４００に関する例示的な一実装を図示している。この例では、デバイス４００は、各アンカー４０８の内側パドル４２０が、外側パドル４２０の長さＯＬよりも短い長さＩＬを有する点を除いては、図６０～図６２に示す例と同一である。長さＯＬは、例えば８ｍｍ～１６ｍｍなどの、例えば１０ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば約１２ｍｍなどの、６ｍｍ～１８ｍｍとすることができる。長さＩＬは、例えば６ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば８ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、４ｍｍ～１６ｍｍとすることができる。長さＩＬに対しての、長さＯＬの比は、例えば８／７～３／２などの、例えば約６／５などの、１０／９～２／１とすることができる。

図６３～図６８に示す例では、内側パドル４２０に対応した単一のクラスプ４３０を有した各アンカー４０８を図示しているけれども、アンカー４０８の各パドル４２０が、対応したクラスプ４３０を含み得ること（例えば、図５７～図５９に示すように）、あるいは、任意の数のパドル４２０が対応したクラスプ４３０を含み得るとともに任意の数のパドル４２０が対応したクラスプ４３０を含まなくてもよいことは、理解されよう。

図６９～図７３を参照すると、デバイス４００は、送達システム４０２からの展開における様々な段階時の様子が示されている。送達システム４０２は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。図５７～図５９に図示したデバイス／インプラント４００の例は、図６９～図７３を参照して示されているけれども、送達システム４０２からのデバイス／インプラント４００の展開が、また、図６０～図６８に示すデバイス／インプラント４００の例に対しても適用されることは、理解されよう。

図６９を参照すると、デバイス／インプラント４００は、送達システム４０２の内部で、圧縮位置で示されている。接合部材４１０およびパドル４２０は、デバイス４００が患者の心臓内における所望位置へと駆動される際にデバイス４００を圧縮位置とし得る圧縮性材料から、形成されている。デバイス／インプラント４００が送達システム４０２内に位置している間は、また、デバイス／インプラント４００が送達システム４０２から展開された後にデバイス／インプラント４００が天然の心臓弁（例えば、天然の僧帽弁、天然の三尖弁、等）上へと移植されるまでは、捕捉機構４１３が、デバイス／インプラント４００のカラー４１１に対して接続されている。

図７０は、デバイスまたはインプラント４００を、展開された閉塞位置で示している。送達システム４０２からのデバイス／インプラント４００の展開時には、接合部材４１０は、外向きＭへと拡張し、各アンカー４０８の外側パドル４２０は、通常位置へと、向きＮにおいて外向きに回動または関節移動し、これにより、内側パドル４２０と各外側パドル４２０との間には、隙間Ｇ（図５７および図５９）が存在するものとされる。

駆動シャフト４１２は、送達システム４０２から延びることで、パドル４２０に対して係合するとともに、パドル４２０を閉塞位置から開放位置へと駆動する。図７１を参照すると、駆動シャフト４１２を向きＹへと駆動することで、パドル４２０に対して係合するとともにパドル４２０に対して力を提供することにより、パドル４２０を、向きＸへと外向きに駆動して、開放位置とする。すなわち、パドル４２０は、パドル４２０に対して力が提供された時には、パドル４２０が接合部材４１０に対して外向きに回動、屈曲、および／または関節移動し得るよう、接続点４７０のところで接合部材４１０に対して回動可能にまたは可撓的に接続することができる。再び図７１を参照すると、クラスプ４３０は、組織捕捉領域がパドル４２０とクラスプ４３０との間に存在するよう、対応した駆動ライン４１６がクラスプ４３０上へと張力Ｆを印加することによって、パドル４２０に対して開放位置に維持される。

図７２を参照すると、弁葉組織がクラスプ４３０とパドル４２０との間の組織捕捉領域内に位置決めされた後には、クラスプ４３０は、向きＺへと駆動されることで、組織を捕捉するとともに、組織に対してデバイス４００を固定する。クラスプ４３０は、駆動ライン４１６からの張力Ｆ（図７１）を解放することによってクラスプ４３０を閉塞位置へと駆動し得るよう、閉塞位置に向けて付勢することができる、あるいは、駆動ライン４１６をユーザが能動的に制御可能とすることで、クラスプ４３０を、閉塞位置へと駆動することができる。

図７３を参照すると、デバイス４００が、パドル４２０およびクラスプ４３０によって弁葉組織に対して固定された後には、駆動シャフト４１２は、パドル４２０から切り離されて、送達システム４０２内へと後退駆動され、これにより、パドル４２０は、それらの通常閉塞位置へと戻るように駆動される。デバイス４００が組織に対して固定され、さらに、アンカー４０８が閉塞位置とされた後には、デバイス４００がもはや送達システム４０２に対して取り付けられていないものとなるよう、捕捉機構４１３が、カラー４１１から取り外され、送達システム４０２を、患者から取り外すことができる。

図７４～図８５を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント５００の一例に関する様々な構成が示されている。デバイスまたはインプラント５００は、例えば索状物などの心臓の天然構造と、デバイスまたはインプラント５００と、の間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へとより容易に操縦するように構成されている。デバイスまたはインプラント５００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス５００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスまたはインプラントは、デバイス／インプラント５００に関する特徴を備えることができる。

移植可能デバイスまたはインプラント５００は、接合部分または結合部分５０４と、近位部分または取付部分５０５と、アンカー部分５０６と、遠位部分５０７と、を含む。いくつかの実装では、接合部分５０４は、例えば天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材５１０（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を含む。接合部材５１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。取付部分２０５は、送達シースもしくは送達システム２０２（図８６Ａ、図８６Ｂ、図８７Ａ、図８７Ｂ、図８８、および図８９を参照されたい）の捕捉機構５１３に対して係合するための、第一カラーまたは近位カラー５１１を含む。近位カラー５１１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

アンカー部分５０６は、二つ以上のアンカー５０８を含むことができ、各アンカー５０８は、複数のパドル部材５１９（例えば、図示した例のそれぞれでは、三つ）と、一つまたは複数のクラスプ５３０（例えば、図７４～図７６に示す図示例では、三つ）と、を含む。クラスプ５３０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。遠位部分５０７は、キャップ５１４を駆動することでパドル部分５１９を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るよう、パドル部分５１９に対して取り付けられたキャップ５１４を含む。キャップ５１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

パドル部材５１９は、それぞれ、外側パドル５２０および内側パドル５２２を含むことができる。パドル部材５１９は、例えば、メッシュなどの金属布、織布、編組、または任意の他の適切な態様で形成されたもの、あるいは、レーザーカットもしくは他の態様で切断された可撓性材料、から形成することができる。材料は、クロス、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶合金ワイヤ、または人体内への移植に適した任意の他の可撓性材料、とすることができる。いくつかの実装では、パドル部材５１９は、内側パドル５２２および外側パドル５２０を支持するパドルフレーム（図示せず）を、さらに含む。パドルフレームは、例えば本出願で説明するパドルフレームに関する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

接合部材５１０は、任意選択的である。図示した例では、接合部材５１０およびパドル部材５１９は、材料からなる連続ストリップから形成されている。材料は、例えば、パドル部材５１９に関して本出願で説明する任意の材料とすることができる。いくつかの実装では、複数の構成要素は、個別的に形成され、互いに取り付けられる。接合部材５１０は、近位カラー５１１から内側パドル５２２までにわたって延びている。

接合部材５１０は、全体的に長尺で丸い形状を有している。特に、接合部材５１０は、上方から見た時に楕円形の形状または断面を有しており（例えば、図７４に示すように）、正面視で見た時にテーパー形の形状または断面を有しており（例えば、図７５に示すように）、側面視で見た時に丸い形状または断面を有している（例えば、図７６に示すように）。これら三つの幾何形状の混合は、本明細書で説明する利点を達成する図示した接合部材５１０に関する三次元形状をもたらすことができる。

図示した例では、それぞれ三つのパドル部材５１９を含むアンカー５０８を示しているけれども、アンカー５０８が、例えば、二つ以上のパドル部材、三つ以上のパドル部材、四つ以上のパドル部材、五つ以上のパドル部材、等の、任意の適切な数のパドル部材５１９を含み得ることは、理解されよう。加えて、アンカー５０８のそれぞれは、（図７４～図７６に示すように）パドル部材５１９のそれぞれに対して対応したクラスプ５３０を含むことができる、あるいは、各アンカー５０８は、（例えば、図７７～図７９に示すように）複数のパドル部材５１９の単一のパドル部材だけに対応した単一のクラスプ５３０だけを含むことができる。しかしながら、各アンカー５０８が、対応したクラスプ５３０を含む任意の数のパドル部材５１９と、対応したクラスプ５３０を含まない任意の数のパドル部材５１９と、を含み得ることは、理解されよう。

アンカー５０８は、例えば索状物などの心臓の天然構造とアンカー５０８との間における接触および／または摩擦を低減することによって、デバイス５００を、心臓内に移植するための位置へとより容易に操縦することを可能とするように、構成されている。アンカー５０８は、パドル５２０どうしの間に一つまたは複数の隙間Ｇが形成されているようにして、複数のパドル５２０を含む。心臓の天然構造とアンカー５０８との間の接触は、デバイス５００が心臓を通して駆動される際に心臓の天然構造が隙間Ｇ内へと延び得ることのために、低減されている。これにより、デバイス５００を、心臓の内部でより容易に操縦することができる。加えて、隙間Ｇは、例えば索状物などの心臓の天然構造とアンカー５０８との接触時に、パドルが互いに向けて撓むことを可能とする。この撓みによっても、また、デバイス５００を、心臓を通してより容易に操縦することができる。デバイスは、また、パドル５２０、５２２を開閉することでパドルを互いに向けて駆動するように構成することができる。パドルに関する、互いに向けてのこの駆動によっても、また、デバイス５００を、心臓を通してより容易に操縦することができる。

アンカー５０８は、例えば６ｍｍ～１５ｍｍなどの、例えば８ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、４ｍｍ～２０ｍｍの全幅ＴＷを有することができる。パドル５１９のそれぞれは、例えば０．３ｍｍ～１．５ｍｍなどの、例えば０．５ｍｍ～１ｍｍなどの、０．２ｍｍ～２ｍｍの幅Ｗを有することができる。パドル５１９のそれぞれは、同じ幅Ｗを有するものとして示されているけれども、任意のパドル５１９の幅Ｗが、他のパドル５１９の幅Ｗに対して等しくないことがあり得ることは、理解されよう。幅Ｗに対しての、全幅ＴＷの比は、例えば７／１～１５／１などの、例えば約１０／１などの、５／１～２０／１とすることができる。パドル５１９に関する幅Ｗの合計に対しての、全幅の比は、例えば３／１～１０／１などの、例えば約４／１などの、約２／１～１５／１とすることができる。

図７４～図７９を参照すると、内側パドル５２２のそれぞれは、例えば８ｍｍ～１６ｍｍなどの、例えば１０ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば約１２ｍｍなどの、６ｍｍ～１８ｍｍの長さＬを有している。内側パドル５２２のそれぞれは、同じ長さＬを有するものとして示されているけれども、任意の内側パドル５２２の長さＬが、他の内側パドルの長さＬに対して等しくないことがあり得ることは、理解されよう（例えば、図６３～図６８を参照されたい）。

図７７～図７９は、図７４～図７６に示す移植可能デバイスまたはインプラント５００に関する一例を図示している。この例では、デバイス５００は、各アンカー５０８が、複数のパドル部材５１９の一つのパドル部材に対して取り付けられた単一のクラスプ５３０だけを含む点を除いては、図７４～図７６に示す例と同一である。図示した例では、クラスプ５３０は、各アンカー５０８の内側パドル５２２における中央の一つに対して位置合わせされており、内側パドル部材５２２における外側のものは、対応したクラスプを含んでいない。いくつかの実装では、パドル部材５１９における外側のものは、対応したクラスプ５３０を含むことができ、パドル部材５１９における内側のものは、対応したクラスプを含まなくてもよい。任意の数のパドル部材５１９が、対応したクラスプ５３０を含み得ること、および、任意の数のパドル部材５１９が、対応したクラスプ５３０を含まなくてもよいことは、理解されよう。

図８０～図８２は、図７７～図７９に示す移植可能デバイスまたはインプラント５００に関する例示的な一実装を図示している。この例では、デバイス／インプラント５００は、アンカー５０８のパドル５１９における内側のものが、パドル５１９における外側のものに関する長さＯＬよりも長い長さＩＬを有している点を除いては、図７７～図７９に示す例と同一である。長さＩＬは、例えば８ｍｍ～１６ｍｍなどの、例えば１０ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば約１２ｍｍなどの、６ｍｍ～１８ｍｍとすることができる。長さＯＬは、例えば６ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば８ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、４ｍｍ～１６ｍｍとすることができる。長さＯＬに対しての、長さＩＬの比は、例えば８／７～３／２などの、例えば約６／５などの、１０／９～２／１とすることができる。

図８３～図８５は、図７７～図７９に示す移植可能デバイスまたはインプラント５００に関する例示的な一実装を図示している。この例では、デバイス５００は、各アンカー５０８の内側パドル部材５１９が、外側パドル部材５１９の長さＯＬよりも短い長さＩＬを有している点を除いては、図７７～図７９に示す例と同一である。長さＯＬは、例えば８ｍｍ～１６ｍｍなどの、例えば１０ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば約１２ｍｍなどの、６ｍｍ～１８ｍｍとすることができる。長さＩＬは、例えば６ｍｍ～１４ｍｍなどの、例えば８ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、４ｍｍ～１６ｍｍとすることができる。長さＩＬに対しての、長さＯＬの比は、例えば８／７～３／２などの、例えば約６／５などの、１０／９～２／１とすることができる。

図８０～図８５に示す例では、内側パドル部材５１９に対応した単一のクラスプ５３０を有した各アンカー５０８を図示しているけれども、アンカー５０８の各パドル部材５１９が、対応したクラスプ５３０を含み得ること（例えば、図７４～図７６に示すように）、あるいは、任意の数のパドル部材５１９が対応したクラスプ５３０を含み得るとともに任意の数のパドル部材５１９が対応したクラスプ５３０を含まなくてもよいことは、理解されよう。

図８６Ａ、図８７Ａ、および図８８～図９０を参照すると、デバイスまたはインプラント５００は、送達システム５０２からの展開における様々な段階時の様子が示されている。送達システム５０２は、任意の適切な形態をとることができ、例えば１０２、２０２、４０２、等の、本明細書における他の送達システムと同一または同様のものとすることができ、さらに、カテーテル、シース、ガイドカテーテル／シース、送達カテーテル／シース、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、チャネル、経路、これらの組合せ、等の、一つまたは複数を含むことができる。図７４～図７６に図示したデバイスまたはインプラント５００の例は、図８６Ａ、図８７Ａ、および図８８～図９０を参照して示されているけれども、送達システム５０２からのデバイス／インプラント５００の展開が、また、図７７～図８５に示すデバイス／インプラント５００の例に対しても適用されることは、理解されよう。

図８６Ａを参照すると、デバイスまたはインプラント５００は、送達システム５０２の内部で、圧縮位置で示されている。接合部材５１０およびパドル部材５１９は、デバイス５００が患者の心臓内における所望位置へと駆動される際にデバイス５００を圧縮位置とし得る圧縮性材料から、形成されている。デバイス５００が送達システム５０２内に位置している間は、また、デバイス５００が送達システム５０２から展開された後にデバイス５００が天然の僧帽弁ＭＶ（または、他の天然の心臓弁）上へと移植されるまでは、捕捉機構５１３が、デバイス５００のカラー５１１に対して接続されている。

図８７Ａは、デバイス５００を、展開された閉塞位置で示している。送達システム５０２からのデバイス５００の展開時には、接合部材５１０は、外向きＭへと拡張し、各アンカー５０８の外側部材５１９は、通常位置へと、向きＮにおいて外向きに回動し、これにより、内側パドル部材５１９と各外側パドル部材５１９との間には、隙間Ｇ（図７４および図７６）が存在するものとされる。

図８６Ｂは、パドル部材５１９が送達システム５０２の内部で伸長位置とされた、図８６Ａの例と同様の一例を示している。これにより、パドルが接合部材５１０の外側の周囲に配置されていないことから、図８６Ａの例と比較して、デバイス／インプラント５００を、より小さなサイズへと圧縮することが可能とされる。その結果、図８６Ｂに図示した例では、（図８６Ａに図示した例において使用される送達システムと比較して）より小さな送達システム５０２を使用することにより、同じサイズのデバイスを送達することができる。

図８７Ｂは、図８６Ｂの構成とされたデバイスまたはインプラント５００を、送達システム５０２から導出した様子を示している。送達システム５０２からのデバイス／インプラント５００の展開時には、接合部材５１０は、外向きＭに拡張し、パドル部材５１９は、伸長状態のままである。送達システムから導出された後には、パドル部材５１９は、閉塞することができる（すなわち、図８７Ａに図示した位置へと移動することができる）。

駆動部材５１２（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）が、送達システム５０２から延びることで、キャップ５１４に対して係合するとともに、パドル部材５１９を閉塞位置から開放位置へと駆動する。図８８を参照すると、駆動部材５１２を駆動することでキャップ５１４に対して係合させて、キャップ５１４を向きＹへと駆動することにより、パドル部材５１９を開放位置へと外向きＸへと駆動する（例えば、図２２～図３７に示すアンカー２０８を駆動するための、駆動部材２１２とキャップ２１４との間における係合と同様である）。クラスプ５３０は、組織捕捉領域がパドル部材５１９とクラスプ５３０との間に存在するよう、対応した駆動ライン５１６がクラスプ５３０上へと張力Ｆを印加することによって、パドル部材５１９に対して開放位置に維持される。

図８９を参照すると、弁葉組織がクラスプ５３０とパドル部材５１９との間の組織捕捉領域内に位置決めされた後には、クラスプ５３０は、向きＺへと駆動されることで、組織を捕捉するとともに、組織に対してデバイス／インプラント５００を固定する。クラスプ５３０は、駆動ライン５１６からの張力Ｆ（図８８）を解放することによってクラスプ５３０を閉塞位置へと駆動し得るよう、閉塞位置に向けて付勢することができる、あるいは、駆動ライン５１６をユーザが能動的に制御可能とすることで、クラスプ５３０を、閉塞位置へと駆動することができる。

図９０を参照すると、デバイスまたはインプラント５００が、パドル部材５１９およびクラスプ５３０によって弁葉組織に対して固定された後には、駆動部材５１２は、キャップ５１４を通常位置へと向きＤへと戻り駆動することで、パドル部材５１９を閉塞位置へと駆動し、さらに、駆動部材５１２は、キャップ５１４から切り離されて、送達システム５０２内へと後退駆動される。デバイス５００が組織に対して固定され、さらに、アンカー５０８が閉塞位置とされた後には、デバイス５００がもはや送達システム５０２に対して取り付けられていないものとなるよう、捕捉機構５１３が、カラー５１１から取り外され、送達システム５０２を、患者から取り外すことができる。

図９１～図９５を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント６００の例示的な一実装（図９４）は、一つまたは複数のパドルフレーム６２４を有したアンカー部分６０６を含む。パドルフレーム６２４は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス６００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイスまたはインプラント６００を、より容易に操縦し得るように構成されている。すなわち、パドルフレーム６２４は、拡張位置（デバイス６００が閉塞位置とされた時）と狭窄位置（デバイス６００が開放位置とされた時）との間にわたって駆動されるように構成されており、パドルフレーム６２４が狭窄位置とされた時には、心臓の天然構造とデバイス６００との間の接触が低減される。デバイスまたはインプラント６００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス６００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスまたはインプラントは、デバイスまたはインプラント６００に関する特徴を備えることができる。

図９４を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント６００は、接合部分または結合部分６０４と、近位部分または取付部分６０５と、アンカー部分６０６と、遠位部分６０７と、を含む。接合部分６０４と、取付部分６０５と、遠位部分とは、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるこれらの部分に関する形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、接合部分６０４は、任意選択的に、例えば天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材６１０（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を含む。スペーサ、接合部材、結合部材、等６１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

取付部分６０５は、送達シースもしくは送達システム（例えば、図３８～図４９に示す送達システム２０２）の捕捉機構（例えば、図４４～図４９に示す捕捉機構２１３）に対して係合するための、第一カラーまたは近位カラー６１１を含む。近位カラー６１１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

遠位部分６０７は、キャップ６１４を駆動することでアンカー６０８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るよう、アンカー部分６０６のアンカー６０８に対して取り付けられたキャップ６１４を含む。キャップ６１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。キャップ６１４は、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等の駆動部材６１２を、伸長させたり引き込んだりすることにより、駆動することができる（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００および駆動部材２１２に関して本出願で説明するように）。

デバイス６００のアンカー部分６０６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態（パドルフレーム２２４が、図９１～図９５に図示して以下でより詳細に説明するように、パドルフレーム６２４によって置き換えられる点を除いて）など、またはパドルフレーム６２４を備え得るような本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分６０６は、複数のアンカー６０８を含むことができ、各アンカー６０８は、外側パドル６２０と、内側パドル６２２と、パドル延長部材またはパドルフレーム６２４と、クラスプ（例えば、図２２～図３７に示すクラスプ２３０）と、を含む。

外側パドル６２０は、接続部分６２３によって内側パドル６２２に対して、および遠位部分６０７のキャップ６１４に対して、関節結合可能に取り付けられており、内側パドル６２２は、接合部材６１０に対して関節結合可能に取り付けられている。このように、アンカー６０８は、内側パドル６２２が脚の上側部分のようであり、外側パドル６２０が脚の下側部分のようであり、接続部分６２３が脚の膝部分のようであるという点において、脚と同様に構成されている。

パドルフレーム６２４は、パドルフレーム６２４がキャップ６１４に対して固定的に接続されるよう、遠位部分６０７のところでパドルフレーム６２４をキャップ６１４に対して取り付けるための第一接続部材６０１（図９１および図９５）を有している。接続部材６０１は、例えば、キャップ内の対応した切欠に対して係合する切欠とすることができる。パドルフレーム６２４は、パドルフレーム６２４がアンカー６０８に対して固定的に接続されるよう、内側パドル６２２と外側パドル６２０との間の接続部分６２３に対して接続する一つまたは複数の第二接続部材６０３（図９１および図９５）を有している。接続部材６０３は、例えば、パドルフレーム６２４をカバーに対して縫い付けることを可能とするさらに内側パドル６２２および外側パドル６２２、６２０に対しても縫い付けることを可能とするアイレットとすることができる。いくつかの実装では、パドルフレーム６２４は、パドルフレーム６２４がパドル６２２、６２０に対する支持を提供するよう、パドル６２２、６２０を形成する材料と比較して、より剛性かつより硬質の材料から形成されている。

パドルフレーム６２４は、内側パドル６２２と接合部材６１０との間に、追加的な挟持力を提供する。パドルフレームは、接合部材６１０と弁葉との間におけるより良好な密封のために、弁葉を接合部材６１０の側面の周囲に対して巻き付けることを支援する。すなわち、パドルフレーム６２４は、キャップ６１４からアンカー６０８の接続部分６２３までにわたって延びた丸い三次元形状を有して構成することができる。パドルフレーム６２４と、外側パドル６２０および内側パドル６２２と、キャップ６１４と、接合部材６１０と、の間における接続は、これらの部材のそれぞれに関する移動を（例えば、図２２～図３７を参照して説明した移動および位置へ）制約することができる。特に、接続部分６２３は、外側パドル６２０と内側パドル６２２との間におけるその接続によって、およびパドルフレーム６２４に対するその接続によって、制約される。同様に、パドルフレーム６２４は、接続部分６２３（よって、内側パドル６２２および外側パドル６２０）に対するその取付によって、およびキャップ６１４に対するその取付によって、制約される。

このようにパドルフレーム６２４を構成することにより、内側パドル６２２のみと比較して、表面積が増大する。これにより、例えば、天然弁葉の把持および固定を、より容易とすることができる。増大した表面積は、また、天然弁葉組織をさらに保護するために、天然弁葉に対するパドル６２０およびパドルフレーム６２４のクランプ力を、天然弁葉の比較的大きな表面上へと、分散させることができる。いくつかの実装では、パドルフレーム６２４の増大した表面積は、また、天然弁葉が接合部材６１０の周囲に対して完全に接合するよう、天然弁葉を移植可能デバイスまたはインプラント２００に対してクランプすることも可能とすることができる。これは、例えば、天然弁葉の密封を向上させることができ、よって、僧帽弁逆流を防止またはさらに低減することができる。

パドルフレーム６２４は、拡張位置（例えば、図９１に示すように）と狭窄位置（例えば、図９２および図９５に示すように）との間にわたって駆動されるように構成されている。拡張位置とされた時には、パドルフレーム６２４は、デバイス６００を心臓の天然弁に対して固定するための上述した利点を提供する増大した表面積を有している。狭窄位置とされた時には、パドルフレーム６２４は、拡張位置とされたパドルフレームと比較して、減少した幅を有しており、これにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス６００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイス６００を、より容易に操縦することができる。アンカー６０８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動することで、パドルフレーム６２４を、拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動する。

図示した例では、駆動部材６１２（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）は、送達システム（例えば、本出願で説明する任意の送達システム）から延びるとともに、キャップ６１４に対して係合することで、キャップ６１４を、接合部材またはスペーサ６１０に対して向きＹへと駆動することによって、デバイス６００の駆動を可能とする。駆動部材６１２は、例えば本出願で提供する任意の手段などの任意の適切な手段によって、キャップに対して係合し得るとともに、キャップを駆動することができる。接合部材６１０から離間するようにキャップ６１４を駆動することで、アンカー６０８を（図９４に示すように）開放位置へと駆動するとともに、接合部材６１０に向けて接合部材６１０を駆動することで、アンカーを閉塞位置へと駆動する。

パドルフレーム６２４の構成に基づき、ならびに、キャップ６１４に対するおよびアンカー６０８の接続部分６２３に対するパドルフレーム６２４の接続に基づき、パドルフレーム６２４は、アンカー６０８が閉塞位置とされた時には拡張位置とされ、アンカー６０８が開放位置とされた時には狭窄位置とされる。すなわち、図９１を参照すると、アンカー６０８を開放位置へと駆動することで、キャップ６１４が向きＹ（図９４）へと接合部材６１０から離間するように駆動されることのために、ならびに、パドルフレーム６２４がキャップ６１４に対しておよびアンカー６０８の接続部分６２３に対して固定的に接続されていることのために、パドルフレーム６２４に対しては、張力Ｆが印加されることとなる。

図９１および図９２を参照すると、パドルフレーム６２４は、幅Ｗと、幅Ｗよりも大きな厚さＴと、を有している。厚さＴが幅Ｗよりも大きいことにより、パドルフレーム６２４に対して張力Ｆが印加された時には、パドルフレーム６２４が向きＸにおいて圧縮される程度が増大する。これは、幅Ｗの方向におけるパドルフレームの硬さが、厚さＴの方向における硬さよりも小さいからである。いくつかの実装では、幅Ｗに対しての、厚さＴの比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１である。

図９５を参照すると、パドルフレーム６２４は、狭窄位置とされた時には、長さＬ２と全幅Ｗ２とを有している。長さＬ２は、例えば１２ｍｍ～１８ｍｍなどの、例えば約１５ｍｍなどの、９ｍｍ～２１ｍｍとすることができる。幅Ｗ２は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。全幅Ｗ２に対しての、拡張位置におけるパドルフレーム６２４の全幅（図示せず）の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。パドルフレーム６２４の長さＬ２に対しての、拡張位置におけるパドルフレーム６２４の長さ（図示せず）の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図９３を参照すると、パドルフレーム６２４は、送達システム６０２の内部で、圧縮位置で示されている。送達システム６０２は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、送達システム６０２は、例えば１０２、２０２、４０２、５０２、等の、本明細書における他の送達システムと同一または同様のものとすることができ、さらに、カテーテル、シース、ガイドカテーテル／シース、送達カテーテル／シース、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、チャネル、経路、これらの組合せ、等の、一つまたは複数を含むことができる。パドルフレーム６２４の構成により、パドルフレームは、送達システム６０２の内部で圧縮位置をより容易に維持することができる。すなわち、パドルフレーム６２４が、その幅Ｗ（図９１）よりも大きな厚さＴ（図９１）を有していることにより、パドルフレーム６２４は、幅Ｗの方向におけるパドルフレームの硬さが厚さＴの方向における硬さよりも小さいことのために、より容易に圧縮することができる。

図９６～図９８、図１０１、および図１０４を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム７２４に関する一例は、メイン支持セクション７８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材７０１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材７０３と、第一接続部材７０１とメイン支持セクション７８５との間に位置した移行部分７７１と、を含む。パドルフレーム７２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

パドルフレーム７２４の接続部材７０１は、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップ内へと延びることでパドルフレーム７２４をキャップに対して接続するように構成される延長部分７７３を含む。この例では、メイン支持セクション７８５の外面７７５と、移行部分７７１の外面７７７と、接続部材７０１の外面７７９とは、これら外面のそれぞれが同じ向きＺ（図１０４）を向くように、実質的に位置合わせされている。

図９８を参照すると、パドルフレーム７２４は、移植可能デバイスもしくはインプラントの接合部材またはスペーサ７１０に対して、閉塞位置で示されている。図１０１および図１０４を参照すると、パドルフレームは、接合部材７１０に対して、開放位置で示されている。接合部材７１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

図９９、図１０２、および図１０５を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム８２４に関する一例は、メイン支持セクション８８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材８０１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材（例えば、図９１に示す接続部材６０３）と、第一接続部材８０１とメイン支持セクション８８５との間に位置した移行部分８７１と、を含む。パドルフレーム８２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

パドルフレーム８２４の接続部材８０１は、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップ内へと延びることでパドルフレーム８２４をキャップに対して接続するように構成される延長部分８７３を含む。この例では、接続部材８０１の外面８７９は、移行部分８７１がその軸まわりに捩られるよう、メイン支持セクション８８５の外面８７５から約４５度の角度で配置されている。

パドルフレームは、図９９および図１０２に図示した捩れを有して、形状設定することができる。いくつかの実装では、パドルフレームは、図９６、図９８、および図１０１に示す形状で形状設定することができ、接続部材８０１は、図９９および図１０２に図示した位置へと捩られ得るとともに、キャップへの取付によって、捩られた向きで保持されることができる。いくつかの実装では、パドルフレーム８２４は、接続部材８０１が図９９および図１０２に図示した位置に設定された状態で形状設定され得るけれども、キャップへの接続によって、図９６、図９８、および図１０１に図示した位置へと戻るように捩られた状態で形状設定することができる。

図９９を参照すると、パドルフレーム７２４は、移植可能デバイスもしくはインプラントの接合部材またはスペーサ８１０に対して、閉塞位置で示されている。図１０２および図１０５を参照すると、パドルフレームは、接合部材８１０に対して、開放位置で示されている。接合部材８１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

接続部材８０１の外面８７９と、メイン支持セクション８８５の外面８７５（および、対応した捩られた移行部分８７１）と、の間における角度により、パドルフレームが閉塞位置から開放位置へと駆動される際には、パドルフレーム８２４をなす材料内でトルクが増大するとともに、材料内で応力が発生する。パドルフレームをなす材料内におけるこのトルク増大および応力発生は、パドルフレームが、内側パドルと外側パドルとの両方に対して（両者の間の移行部分で）、および、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して、固定的に接続されていることに起因する。キャップが外側パドルを引っ張った時には、移行部分８７１の捩れが、パドルフレームの長さに沿って広がる。その結果、パドルフレーム８２４は、キャップがパドルを開放位置へと引っ張った時には、捩れた並進部分８７１を含まないパドルフレームと比較して、より狭くなる。パドルフレームの幅に関するこの追加的な減少は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

図示した例では、外面８７９が外面８７５から約４５度の角度で配置されていることを示しているけれども、外面８７９が、パドルフレームが閉塞位置から開放位置へと駆動される時に（捩れた並進部分を有していないパドルフレームと比較して）より狭い位置へとトルクを与えて駆動するよう、外面８７５に対して任意の他の適切な角度で配置され得ることは、理解されよう。

一般に、捩れ量が大きいほど、より大きなトルクおよび応力が発生して、パドルの狭窄がより大きくなる。例えば、図１００、図１０３、および図１０６では、パドルフレーム９２４に関する一例は、９０度の捩れを有している。図１００、図１０３、および図１０６に図示した例では、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）は、メイン支持セクション９８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材９０１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材（例えば、図９１に示す接続部材６０３）と、第一接続部材９０１とメイン支持セクション９８５との間に位置した移行部分９７１と、を含む。パドルフレーム９２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

パドルフレーム９２４の接続部材９０１は、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップ内へと延びることでパドルフレーム９２４をキャップに対して接続するように構成される延長部分９７３を含む。この例では、接続部材９０１の外面９７９は、移行部分９７１がその軸まわりに捩られるよう、メイン支持セクション９８５の外面９７５から約９０度の角度で配置されている。

パドルフレームは、図１００および図１０３に図示した捩れを有して、形状設定することができる。いくつかの実装では、パドルフレームは、図９６、図９８、および図１０１に示す形状で形状設定することができ、接続部材９０１は、図１００および図１０３に図示した位置へと捩られ得るとともに、キャップへの取付によって、捩られた向きで保持されることができる。いくつかの実装では、パドルフレーム９２４は、接続部材９０１が図１００および図１０３に図示した位置に設定された状態で形状設定され得るけれども、キャップへの接続によって、図９６、図９８、および図１０１に図示した位置へと戻るように捩られた状態で形状設定することができる。

図１００を参照すると、パドルフレーム９２４は、移植可能デバイスもしくはインプラントの接合部材またはスペーサ９１０に対して、閉塞位置で示されている。図１０３および図１０６を参照すると、パドルフレームは、接合部材９１０に対して、開放位置で示されている。接合部材９１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

接続部材９０１の外面９７９と、メイン支持セクション９８５の外面９７５（および、対応した捩られた移行部分９７１）と、の間における角度により、パドルフレームが閉塞位置から開放位置へと駆動される際には、パドルフレーム９２４をなす材料内でトルクが増大するとともに、材料内で応力が発生する。パドルフレームをなす材料内におけるこのトルク増大および応力発生は、パドルフレームが、内側パドルと外側パドルとの両方に対して（両者の間の移行部分で）、および、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して、固定的に接続されていることに起因する。キャップが外側パドルを引っ張った時には、移行部分９７１の捩れが、パドルフレームの長さに沿って広がる。その結果、パドルフレーム９２４は、キャップがパドルを開放位置へと引っ張った時には、捩れた並進部分９７１を含まないパドルフレームと比較して、より狭くなる。パドルフレームの幅に関するこの追加的な減少は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

図１０７および図１０８を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム１０２４に関する一例は、メイン支持セクション１０８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材１００１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材１００３と、を含む。パドルフレーム１０２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

メイン支持セクション１０８５は、内側部分１０７２と、外側部分１０７４と、を含む。内側部分１０７２は、接続点１０７６のところで接続部材１００１に対して接続されているとともに、接続点１０７８のところで接続部材１００３に対して接続されている。内側部分１０７２は、パドルフレーム１０２４を、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが閉塞位置とされた時の、通常の拡張位置（図１０７）から、デバイスのアンカーが開放位置へと駆動された時の、狭窄位置（図１０８）へと、駆動するように構成されている。外側部分１０７４は、接続点１０８０のところで内側部分に対して接続されており、外側部分１０４は、パドルフレーム１０２４の全幅（例えば、図１０７に示す拡張幅ＥＷ、および、図１０８に示す狭窄幅ＮＷ）を規定する。

図示した例では、メイン支持セクション１０８５の内側部分１０７２は、ダイヤモンド形状である。図１０８を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが開放位置へと駆動された時には、パドルフレーム１０２４は、パドルフレーム１０２４がキャップに対しておよびデバイスの内側パドルと外側パドルとの間の移行部分に対して固定的に接続されていることのために、張力Ｆを受ける。パドルフレーム１０２４に対して印加されたこの張力Ｆは、接続点１０７６、１０７８を外向きＯＤに駆動し、これにより、接続点１０８０を内向きＩＤに駆動する。接続点１０８０を内向きＩＤに駆動することで、外側部分１０７４が内向きＩＤに駆動され、これにより、パドルフレーム１０２４の全幅は、拡張幅ＥＷ（図１０７）から狭窄幅ＮＷ（図１０８）へと駆動される。パドルフレーム１０２４を狭窄位置へと駆動することにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

パドルフレーム１０２４の拡張幅ＥＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１０２４の狭窄幅ＮＷは、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅ＮＷに対しての、拡張幅ＥＷの比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図示した例では、メイン支持セクション１０８５の内側部分１０７２がダイヤモンド形状であることを示しているけれども、心臓内に移植するための位置へと移植可能デバイスまたはインプラントをより容易に操縦することをパドルフレームが可能とし得るよう、内側部分１０７２が、パドルフレーム１０２４に対して張力Ｆが印加された時にパドルフレーム１０２４を狭窄位置へと駆動させ得る任意の形態をとり得ることは、理解されよう。

図１０９および図１１０を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム１１２４に関する一例は、メイン支持セクション１１８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材１１０１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材１１０３と、を含む。パドルフレーム１１２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

メイン支持セクション１１８５は、内側部分１１７２と、外側部分１１７４と、を含む。内側部分１１７２は、接続点１１７８のところで接続部材１１０３に対して接続されている。外側部分１１７４は、接続点１１８０のところで内側部分１１７２に対して接続されており、外側部分１１７４は、接続部材１１０１へと延びている。外側部分１１７４は、パドルフレーム１１２４の全幅（例えば、図１０９に示す拡張幅ＥＷ、および、図１１０に示す狭窄幅ＮＷ）を規定する。内側部分１１７２は、パドルフレーム１１２４を、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが閉塞位置とされた時の、通常の拡張位置（図１０９）から、デバイスのアンカーが開放位置へと駆動された時の、狭窄位置（図１１０）へと、駆動するように構成されている。

図示した例では、メイン支持セクション１１８５の内側部分１１７２は、内側部分１１７２が三角形状を有するよう、接続点１１８０から内向きに延びているとともに接続点１１７８のところで互いに合流するアーム１１８２を、含む。図１１０を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが開放位置へと駆動された時には、パドルフレーム１１２４は、パドルフレーム１１２４がキャップに対しておよびデバイスの内側パドルと外側パドルとの間の移行部分に対して固定的に接続されていることのために、張力Ｆを受ける。パドルフレーム１１２４に対して印加されたこの張力Ｆは、接続点１１７８および接続部材１１０１を外向きＯＤに駆動し、これにより、接続点１０８０を内向きＩＤに駆動する。接続点１０８０を内向きＩＤに駆動することで、外側部分１１７４が内向きＩＤに駆動され、これにより、パドルフレーム１１２４の全幅は、拡張幅ＥＷ（図１０９）から狭窄幅ＮＷ（図１１０）へと駆動される。パドルフレーム１１２４を狭窄位置へと駆動することにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

パドルフレーム１１２４パドルフレーム１０２４の拡張幅ＥＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅ＮＷは、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅ＮＷに対しての、拡張幅ＥＷの比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図示した例では、内側部分１１７２が三角形状を有するよう、接続点１１８０から内向きに延びているとともに接続点１１７８のところで互いに合流するアーム１１８２を有しているような、メイン支持セクション１１８５の内側部分１１７２を示しているけれども、心臓内に移植するための位置へと移植可能デバイスまたはインプラントをより容易に操縦することをパドルフレームが可能とし得るよう、内側部分１０７２が、パドルフレーム１１２４に対して張力Ｆが印加された時にパドルフレーム１１２４を狭窄位置へと駆動させ得る任意の形態をとり得ることは、理解されよう。

図示した例では、メイン支持セクション１１８５の内側部分１１７２は、内側部分１１７２が三角形状を有するよう、接続点１１８０から内向きに延びているとともに接続点１１７８のところで互いに合流するアーム１１８２を、含む。図１１０を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが開放位置へと駆動された時には、パドルフレーム１１２４は、パドルフレーム１１２４がキャップに対しておよびデバイスのアンカーに対して固定的に接続されていることのために、張力Ｆを受ける。パドルフレーム１１２４に対して印加されたこの張力Ｆは、接続点１１７８および接続部材１１０１を外向きＯＤに駆動し、これにより、接続点１１８０を内向きＩＤに駆動する。接続点１１８０を内向きＩＤに駆動することで、外側部分１１７４が内向きＩＤに駆動され、これにより、パドルフレーム１１２４の全幅は、拡張幅ＥＷ（図１０９）から狭窄幅ＮＷ（図１１０）へと駆動される。パドルフレーム１１２４を狭窄位置へと駆動することにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

図示した例では、内側部分１１７２が三角形状を有するよう、接続点１１８０から内向きに延びているとともに接続点１１７８のところで互いに合流するアーム１１８２を有しているような、メイン支持セクション１１８５の内側部分１１７２を示しているけれども、心臓内に移植するための位置へと移植可能デバイスまたはインプラントをより容易に操縦することをパドルフレームが可能とし得るよう、内側部分１１７２が、パドルフレーム１１２４に対して張力Ｆが印加された時にパドルフレーム１１２４を狭窄位置へと駆動させ得る任意の形態をとり得ることは、理解されよう。

図１１１を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム１２２４に関する一例は、メイン支持セクション１２８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材１２０１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材１２０３と、を含む。パドルフレーム１２２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

メイン支持セクション１２８５は、内側部分１２７２と、外側部分１２７４と、を含む。内側部分１２７２は、接続点１２７８のところで接続部材１２０３に対して接続されている。外側部分１２７４は、接続点１２８０のところで内側部分１２７２に対して接続されており、外側部分１２７４は、接続部材１２０１にまで延びている。外側部分１２７４は、パドルフレーム１２２４の全幅ＴＷを規定する。内側部分１２７２は、パドルフレーム１２２４を、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが閉塞位置とされた時の、通常の拡張位置（図１１１）から、デバイスのアンカーが開放位置へと駆動された時の、狭窄位置へと、駆動するように構成されている。

図示した例では、メイン支持セクション１１８５の内側部分１２７２は、アーム１２８２と、丸い部材１２８４と、を含む。アーム１２８２は、接続点１２８０から内向きに延びており、丸い部材１２８４は、アーム１２８２のそれぞれに対して接続されているとともに、接続点１２７８に対して接続されている。移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが開放位置へと駆動された時には、パドルフレーム１２２４は、パドルフレーム１２２４がキャップに対しておよびデバイスのアンカーに対して固定的に接続されていることのために、張力（例えば、図１０８および図１１０に示す張力Ｆ）を受ける。パドルフレーム１２２４に対して印加されたこの張力Ｆは、接続点１２７８および接続部材１２０１を外向きに駆動し、これにより、接続点１２８０を内向きに駆動する。接続点１２８０を内向きに駆動することで、外側部分１２７４が内向きに駆動され、これにより、パドルフレーム１２２４の全幅ＴＷは、狭窄位置へと駆動され、これにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム１２２４の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅に対しての、全幅ＴＷの比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図示した例では、接続点１２８０から内向きに延びているとともに、接続点１２７８に対して接続された丸い部材１２８４に対して接続されたアーム１２８２を有しているような、メイン支持セクション１２８５の内側部分１２７２を示しているけれども、心臓内に移植するための位置へと移植可能デバイスまたはインプラントをより容易に操縦することをパドルフレームが可能とし得るよう、内側部分１２７２が、パドルフレーム１２２４に対して張力Ｆが印加された時にパドルフレーム１２２４を狭窄位置へと駆動させ得る任意の形態をとり得ることは、理解されよう。

図１１２～図１１４を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム１３２４に関する一例は、メイン支持セクション１３８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材１３０１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材１３０３と、を含む。パドルフレーム１３２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

メイン支持セクション１３８５は、内側部分１３７２と、外側部分１３７４と、を含む。内側部分１３７２は、接続点１３７８のところで接続部材１３０３に対して接続されている。外側部分１３７４は、接続点１３８０のところで内側部分１３７２に対して接続されており、外側部分１３７４は、接続部材１３０１にまで延びている。外側部分１３７４は、パドルフレーム１３２４の全幅ＴＷを規定する。内側部分１３７２は、パドルフレーム１３２４を、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが閉塞位置とされた時の、通常の拡張位置（図１１２～図１１４）から、デバイスのアンカーが開放位置へと駆動された時の、狭窄位置へと、駆動するように構成されている。

図示した例では、メイン支持セクション１３８５の内側部分１３７２は、アーム１３８２と、丸い部材１３８４と、を含む。アーム１３８２は、接続点１３８０から内向きに延びており、丸い部材１３８４は、アーム１３８２のそれぞれに対して接続されているとともに、接続点１３７８に対して接続されている。図１１２～図１１４に示すパドルフレーム１３２４の構成は、パドルフレーム１３２４の内側部分１３７２と外側部分１３７４との間における接続点１３８０が、これらの構成のそれぞれに関して、接続部材１３０１からの異なる位置に配置されている点を除いては、互いに同様である。例えば、図１１２に示すパドルフレーム１３２４の構成に関する接続点１３８０は、図１１３に示すパドルフレームの構成と比較して、接続部材１３０１からより遠くに位置しており、図１１３に示すパドルフレーム１３２４の構成における接続点１３８０は、図１１４に示すパドルフレームの構成と比較して、接続部材１３０１からより遠くに位置している。これらの異なる構成により、接続点１３８０どうしの間の幅Ｚが、それぞれの構成に関して異なるものとされている。例えば、図１１２に示すパドル１３２４の構成における幅Ｚは、図１１３に示すパドル１３２４の構成における幅Ｚと比較して、より大きなものとされており、図１１３に示すパドル１３２４の構成における幅Ｚは、図１１４に示すパドル１３２４の構成における幅Ｚと比較して、より大きなものとされている。

移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが開放位置へと駆動された時には、パドルフレーム１３２４は、パドルフレーム１３２４がキャップに対しておよびデバイスの内側パドルと外側パドルとの間の移行部分に対して固定的に接続されていることのために、張力（例えば、図１０８および図１１０に示す張力Ｆ）を受ける。パドルフレーム１３２４に対して印加されたこの張力Ｆは、接続点１３７８および接続部材１３０１を外向きに駆動し、これにより、接続点１３８０を内向きに駆動する。接続点１３８０を内向きに駆動することで、外側部分１３７４が内向きに駆動され、これにより、パドルフレーム１３２４の全幅ＴＷは、狭窄位置へと駆動され、これにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム１３２４の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅に対しての、全幅ＴＷの比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図示した例では、接続点１３８０から内向きに延びているとともに、接続点１３７８に対して接続された丸い部材１３８４に対して接続されたアーム１３８２を有しているような、メイン支持セクション１３８５の内側部分１３７２を示しているけれども、心臓内に移植するための位置へと移植可能デバイスまたはインプラントをより容易に操縦することをパドルフレームが可能とし得るよう、内側部分１３７２が、パドルフレーム１３２４に対して張力Ｆが印加された時にパドルフレーム１３２４を狭窄位置へと駆動させ得る任意の形態をとり得ることは、理解されよう。

図１１５～図１１６を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム１４２４に関する一例は、メイン支持セクション１４８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材１４０１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材１４０３と、を含む。パドルフレーム１４２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

メイン支持セクション１４８５は、内側部分１４７２と、外側部分１４７４と、を含む。メイン支持セクション１４８５の内側部分１４７２は、接続点１４８０から内向きに延びているとともに接続点１４７８に対して接続されたアーム１４８２を、含む。外側部分１４７４は、接続点１４８０のところで内側部分１４７２に対して接続されているとともに、付勢部材１４８４を介して接続点１４７８に対して接続されており、外側部分１４７４は、接続部材１４０１にまで延びている。付勢部材１４８４は、パドルが、湾曲した側方エッジ１４８６（図１６）を有するよう、外側部分１４７４の少なくとも一部を湾曲させている。湾曲した側方エッジ１４８６は、移植可能デバイスまたはインプラントにおけるスペーサまたは接合部材（例えば、本出願で説明する任意の接合部材）の外側形状に対して当接して形成されるように構成することができる。付勢部材１４８４は、例えば、バネ部材とすることができる、あるいは、パドルフレーム１４７４を、湾曲した側方エッジ１４８６を有したものとし得る任意の他の部材とすることができる。

外側部分１４７４は、パドルフレーム１４２４の全幅ＴＷを規定する。内側部分１４７２および付勢部材１４８４は、パドルフレーム１４２４を、移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが閉塞位置とされた時の、通常の拡張位置（図１１５～図１１６）から、デバイスのアンカーが開放位置へと駆動された時の、狭窄位置へと、駆動するように構成されている。

移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーが開放位置へと駆動された時には、パドルフレーム１４２４は、パドルフレーム１４２４がキャップに対しておよびデバイスの内側パドルと外側パドルとの間の移行部分に対して固定的に接続されていることのために、張力（例えば、図１０８および図１１０に示す張力Ｆ）を受ける。パドルフレーム１４２４に対して印加されたこの張力Ｆは、接続点１４７８および接続部材１４０１を外向きに駆動し、これにより、接続点１４８０を内向きに駆動する。接続点１３８０を内向きに駆動することで、外側部分１４７４が内向きに駆動され、これにより、パドルフレーム１４２４の全幅ＴＷは、狭窄位置へと駆動される。加えて、接続点１４７８を外向きに駆動することで、付勢部材１４８４が、湾曲した側方エッジ１４８６を、向きＢ（図１１６）へと湾曲させ、これにより、パドルフレーム１４２４の全幅ＴＷは、狭窄位置へと駆動される。パドルフレーム１４２４を狭窄位置へと駆動することにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム１４２４の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅に対しての、全幅ＴＷの比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

いくつかの実装では、付勢部材１４８４は、必要な時に移植可能デバイスまたはインプラントのアンカーがより開放されることを受動的に可能とし得るとともに、移植可能デバイスまたはインプラントが心臓の天然弁葉に対して取り付けられた時には、弁葉の移動と連携して接合を補助することができる。

図示した例では、接続点１４８０から内向きに延びるとともに接続点１４７８に対して接続されたアーム１４８２を有しているような、メイン支持セクション１４８５の内側部分１４７２を示しているけれども、心臓内に移植するための位置へと移植可能デバイスまたはインプラントをより容易に操縦することをパドルフレームが可能とし得るよう、内側部分１４７２が、パドルフレーム１４２４に対して張力Ｆが印加された時にパドルフレーム１４２４を狭窄位置へと駆動させ得る任意の形態をとり得ることは、理解されよう。

図１１７～図１２１を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント１５００に関する一例は、一つまたは複数のパドルフレーム１５２４を有したアンカー部分１５０６を含む。パドルフレーム１５２４は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス１５００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイス１５００をより容易に操縦することを可能とするように構成されている。すなわち、パドルフレーム１５２４は、拡張位置（デバイス１５００が閉塞位置とされた時）と、狭窄位置（デバイス１５００が開放位置とされた時）と、の間にわたって駆動されるように構成されている、および／または、パドルフレームは、可撓性外側部分が例えば索状物などの心臓の天然構造に対して接触した時には、自身が内向きに屈曲することでパドルの幅を減少させる可撓性外側部分を含むことができる。

パドルフレーム１５２４が狭窄位置とされた時には、心臓の天然構造とデバイス１５００との間における摩擦は、低減される。デバイス１５００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス１５００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス１５００に関する特徴を備えることができる。

移植可能デバイスまたはインプラント１５００は、接合部分または結合部分１５０４と、近位部分または取付部分１５０５と、アンカー部分１５０６と、遠位部分１５０７と、を含む。接合部分１５０４と、取付部分１５０５と、遠位部分１５０７とは、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるこれらの部分に関する形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、接合部分１５０４は、任意選択的に、例えば天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材１５１０（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を含む。スペーサ、接合部材、結合部材、等１５１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。図示した例では、接合部材は、織り込まれたワイヤから形成されている。

取付部分１５０５は、送達システム（例えば、図８６Ａ、図８７Ａ、図８８、および図８９に示す送達システム５０２）の捕捉機構１５１３（図１１９）に対して係合するための、第一カラーまたは近位カラー１５１１を含む。近位カラー１５１１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。捕捉機構１５１３は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

遠位部分１５０７は、キャップ１５１４を駆動することでアンカー１５０８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るよう、アンカー部分１５０６のアンカー１５０８に対して取り付けられたキャップ１５１４を含む。キャップ１５１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。図示した例では、駆動部材１５１２（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）は、送達システム（例えば、本出願で説明する任意の送達システム）から延びるとともに、キャップ１５１４に対して係合することで、キャップ１５１４を、接合部材またはスペーサ１５１０に対して駆動することによって、デバイス１５００の駆動を可能とする。駆動部材１５１２は、例えば本出願で提供する任意の手段などの任意の適切な手段によって、キャップに対して係合し得るとともに、キャップを駆動することができる。

デバイス１５００のアンカー部分１５０６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態（パドルフレーム２２４が、図９１～図９５に図示して以下でより詳細に説明するように、パドルフレーム１５２４によって置き換えられる点を除いて）など、またはパドルフレーム１５２４を備え得るような本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分１５０６は、複数のアンカー１５０８を含むことができ、各アンカー１５０８は、外側パドル１５２０と、内側パドル１５２２と、パドル延長部材またはパドルフレーム１５２４と、クラスプ１５３０と、を含む。

パドルフレーム１５２４は、メイン支持セクション１５８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材（例えば、図９１～図９５に示す接続部材６０１、または本出願で説明する任意の他の接続部材）と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材（図９１～図９５に示す接続部材６０３、または本出願で説明する任意の他の接続部材）と、を含む。パドルフレーム１５２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

メイン支持セクション１５８５は、剛性内側部分１５７２と、可撓性外側部分１５７４と、を含む。剛性内側部分１５７２は、キャップ１５１４に対して接続される第一端部１５８１と、アンカー１５０８に対して接続される第二端部１５８３と、を有している。図１２０および図１２１を参照すると、剛性内側部分は、アンカーのパドル１５２０、１５２２を支持するように構成されているとともに、アンカー１５０８が閉塞位置とされた時には、接合部材１５１０に対する天然弁葉２０、２２の接合を容易とする充分な力を提供するように構成されている。剛性内側部分１５７２は、例えば、金属、プラスチック、等から形成することができる。

再び図１１７～図１２１を参照すると、可撓性外側部分１５７４は、剛性内側部分に対して接続されているとともに、パドルフレーム１５２４の全幅を規定する。すなわち、可撓性外側部分１５７４は、剛性内側部分１５７２よりも大きな全幅を有している。可撓性外側部分１５７４は、力（例えば、デバイス１５００の移植時に索状物に対して接触した可撓性外側部分１５７４からの力）によって、可撓性外側部分１５７４を屈曲させるように、さらに、心臓に移植するための位置へとデバイス１５００をより容易に操縦することを可能とするように、構成されている。図１２０および図１２１を参照すると、アンカー１５０８が閉塞位置とされていて、弁葉を接合部材１５１０に対して接合させている時には、可撓性外側部分１５７４は、その通常の全幅を維持することで、弁葉を接合部材１５１０に対して保持するよう、弁葉に対して接触しているより大きな表面積（剛性内側部分１５７２と比較して）を提供する。可撓性外側部分１５７４は、例えば、金属、およびプラスチックから形成することができる。

可撓性外側部分１５７４の全幅は、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。内側部分１５７２の幅は、例えば４ｍｍ～６ｍｍなどの、例えば約５ｍｍなどの、２ｍｍ～８ｍｍとすることができる。

いくつかの実装では、可撓性外側部分１５７４は、アンカー１５０８が開放位置とされた時に外側部分１５７４の全幅が狭くなるように、かつ、アンカー１５０８が閉塞位置へと駆動された時に外側部分がその通常の全幅へと戻り駆動されるように、内向きに設定された形状とされている。

図示した例では、丸い形状を有した剛性内側部分１５７２および丸い形状を有した可撓性内側部分１５７４を示しているけれども、内側部分１５７２および外側部分１５７４が、天然の心臓弁の弁葉を接合部材１５１０に対して接合させることを容易とする充分な支持を提供しつつも心臓内に移植するための位置へとデバイス１５００をより容易に操縦することを可能とする任意の形態をとり得ることは、理解されよう。

図１２２～図１２４を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント１６００に関する例示的な一実装は、接合部分１６０４と、近位部分または取付部分１６０５と、アンカー部分１６０６と、遠位部分１６０７と、を含む。移植可能デバイスまたはインプラント１６００は、アンカー部分１６０６のパドルフレーム１６２４を狭窄位置（図１２４）へと駆動することで、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス１６００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイス１６００をより容易に操縦することを可能とするように構成されている。すなわち、パドルフレーム１６２４は、デバイス１６００が閉塞位置とされた時の拡張位置（図１２２）と、デバイス１６００が開放位置とされた時の狭窄位置（図１２３）と、の間にわたって駆動されるように構成されており、パドルフレーム１６２４が狭窄位置とされた時には、心臓の天然構造とデバイス１６００の間の接触は、低減される。デバイス１６００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス１６００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス１６００に関する特徴を備えることができる。

取付部分１６０５は、送達システム（例えば、図３８～図４９に示す送達システム２０２）の捕捉機構（例えば、図４４～図４９に示す捕捉機構２１３）に対して係合するための第一カラーまたは近位カラー１６１１を含む。近位カラー１６１１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。遠位部分１６０７は、キャップ１６１４を駆動することでアンカー１６０８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るよう、アンカー１６０８の外側パドル１６２０に対して取り付けられたキャップ１６１４を含む。キャップ１６１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

アンカー部分１６０６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態など、またはパドルフレーム１５２４を備え得るような本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分１６０６は、複数のアンカー１６０８を含むことができ、各アンカー１６０８は、外側パドル１６２０と、内側パドル１６２２と、パドル延長部材またはパドルフレーム１６２４と、クラスプ１６３０と、を含む。図示した例では、内側パドル１６２２は、外側パドル１６２０の材料と比較して、より大きな硬さを有した材料から形成されている。

図１２４を参照すると、パドルフレーム１６２４は、メイン支持セクション１６８５と、デバイス１６００のキャップ１６１４に対して取り付けるための第一接続部材１６０１と、アンカー１６０８の内側パドル１６２２と外側パドル１６２０との間における接続部分１６２３に対して取り付けるための第二接続部材１６０３と、を含む。パドルフレーム１６２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。しかしながら、パドルフレーム１６２４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

いくつかの実装では、接合部分または結合部分１６０４は、接合部材１６１０（例えば、天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材１６１０）を含む。スペーサ、接合部材、結合部材、等１６１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。接合部材１６１０は、アンカー１６０８における内側パドル１６２２の接続部分１６２３に対して接続されている。図示した例では、接合部材１６１０は、内側パドル１６２２に対して接続された一つまたは複数の可撓性部分１６８７を含む。可撓性部分１６８７は、内側パドル部分と比較しておよび／または接合部材１６１０の残部と比較して緩い織りを有した織込材料から形成することができる、あるいは、内側パドル部分と比較しておよび／または接合部材１６１０の残部と比較してより弾性的な弾性材料から形成することができる、あるいは、内側パドル部分と比較しておよび／または接合部材１６１０の残部と比較して、可撓性部分１６８７をより可撓性のものおよび／またはより伸縮可能なものとする任意の他の態様で形成することができる。

移植時には、アンカー１６０８のパドル１６２０、１６２２を開閉することで、パドル１６２０、１６２２と接合部材１６１０との間に、天然弁の弁葉を把持することができる。アンカー１６０８は、駆動部材１６１２（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）を伸長させたり引き込んだりすることにより、閉塞位置（図１２２）と様々な開放位置（例えば、図１２３に示す位置）との間にわたって、駆動される。駆動部材１６１２の伸長および引込は、接合部材１６１０とキャップ１６１４との間の間隔を、それぞれ増加および減少させる。近位カラー１６１１および接合部材１６１０は、駆動時には駆動ワイヤ１６１２に沿ってスライドし、これにより、接合部材１６１０とキャップ１６１４との間の間隔が変わることで、パドル１６２０、１６２２が異なる位置どうしの間にわたって駆動され、これにより、移植時に天然弁の弁葉を把持する。

図示した例では、駆動ワイヤ１６１２は、パドルフレーム１６２４を狭窄位置へと容易に駆動するための幅広部分１６８９を含む。図１２３を参照すると、駆動ワイヤ６１２を、向きＹへと接合部材６１０を通して下向きに駆動することで、アンカー１６０８を閉塞位置から開放位置へと駆動した際には、駆動ワイヤ１６１２の幅広部分１６８９が、接合部材１６１０の可撓性部分１６８７に対して係合することで、可撓性部分１６８７を、外向きＺに駆動する。外向きＺにおける可撓性部分１６８７に関するこの駆動により、内側パドル１６２２の接続部分１６２５が、キャップ１６１４に対して外向きＤに駆動され、これにより、アンカー１６０８の接続部分１６２３（この接続部分１６２３に対しては、パドルフレーム１６２４が接続されている）も、また、向きＤに駆動される。内側パドル１６２２の剛直な硬さは、接続部分１６２３の駆動を容易とすることを補助する。パドルフレーム１６２４が、キャップ１６１４に対して、およびアンカー１６０８の接続部分１６２３に対して、接続されていることのために、向きＤにおける接続部分１６２３に関するこの駆動により、パドルフレーム１６２４に対して張力Ｆ（図１２４）が印加され、これにより、パドルフレーム１６２４が、狭窄位置（図１２４）へと駆動される。図示した例では、駆動ワイヤ１６１２の幅広部分１６８９は、接合部材１６１０の可撓性部分１６８７に対して係合することでパドルフレーム１６２４を狭窄位置へと容易に駆動するために、テーパー形状を有している。いくつかの実装では、幅広部分１６８９は、球状形状または任意の他の適切な形状を有することができる。

いくつかの実装では、幅広部分１６８９は、駆動ワイヤの移動における少しの部分に関してのみ、移行部分１６２５を広げるように構成されている。例えば、駆動ワイヤの移動経路は、デバイスの完全閉塞に対応した開始部分と、デバイスの完全閉塞に対応した終了部分と、を有した移動経路を含むことができる。幅広部分１６８９は、移動経路の開始部分に沿っては、移行部分１６２５を元々の幅のままとするように、移動経路の中間部分時には、移行部分１６２５をより広い幅へと駆動するように、さらに、移動経路の終了部分に沿っては、移行部分１６２５を元々の幅へと戻すように、構成することができる。

図１２４を参照すると、パドルフレーム１６２４は、狭窄位置とされた時には、長さＬ２と、全幅Ｗ２と、を有している。通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム１４２４の幅は、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅Ｗ２は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅Ｗ２に対しての、通常幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１２５および図１２６を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム１７２４に関する一例は、メイン支持セクション１７８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための第一接続部材１７０１と、デバイスのアンカーに対して取り付けるための第二接続部材（例えば、図９１～図９５に示す接続部材６０３、または本出願で説明する任意の他の接続部材）と、を含む。パドルフレーム１７２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレームの厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

メイン支持セクション１７８５は、内側部分１７７２と、外側部分１７７４と、を含む。内側部分１７７２は、接続点１７８０のところで外側部分１７７４に対して接続されており、外側部分１７７４は、接続部材１７０１にまで延びている。図示した例では、内側部分１７７２は、パドルフレーム１７２４が拡張位置（図１２６）とされた時にアーム１７８２がＶ字形状を有するよう、各接続点１７８０から内向きに延びているとともに接続部分１７７８のところで互いに合流するアーム１７８２を、含む。内側部分１７７２と外側部分１７７４との間における接続部分１７８０は、パドルフレーム１７２４を狭窄位置（図１２５）に維持するよう、開口１７７３どうしを互いに接続するための保持デバイス（例えば、縫合糸、ピン、または他の適切なデバイス）を受領するための開口１７７３を含むことができる。開口１７７３どうしがもはや接続されていないよう、保持デバイスが開口１７７３から取り外された時には、パドルフレーム１７２４は、その通常の拡張位置に向けて、向きＺへと外向きに駆動されるように構成されている。すなわち、パドルフレーム１７２４は、拡張位置（図１２６に示すような位置）へと事前成形された材料から形成することができる。保持デバイスを使用することにより、接続点１７８０のところで開口１７７３どうしを接続することができ、これにより、パドルフレーム１７２４は、折り畳まれた狭窄位置（図１２５に示すような位置）に維持される。その後、保持デバイスを取り外すことで、パドルフレーム１７２４は、通常の拡張位置へと、バネ力によって戻ることとなる。

患者の天然弁の弁葉（例えば、僧帽弁の弁葉２０、２２、三尖弁の弁葉３０、３２、３４、または他の弁の弁葉）上へと移植される位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを駆動する時には、パドルフレーム１７２４は、狭窄位置に維持され、これにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。デバイスが移植のために位置決めされた後には、保持デバイスが、開口１７７３から取り外され、これにより、パドルフレーム１７２４は、デバイスのアンカーが天然弁の弁葉を捕捉するためのより大きな表面積を有するよう、拡張位置へと駆動される。

外側部分１７７４は、パドルフレーム１７２４の全幅（例えば、図１２６に示す拡張幅ＥＷ、および、図１２５に示す狭窄幅ＮＷ）を規定する。通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム１４２４の拡張幅ＥＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅ＮＷは、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅Ｗ２に対しての、通常幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図示した例では、Ｖ字形状を形成するすアーム１７８２を有しているような、メイン支持セクション１７８５の内側部分１７７２を示しているけれども、内側部分１７７２が、保持デバイスによって係合された時にパドルフレーム１７２４を狭窄位置へと折り畳むことを可能としかつその狭窄位置に維持することを可能とするような、さらに、パドルフレーム１７２４から保持デバイスを解除する時にはパドルフレーム１７２４を拡張位置へと駆動することを可能とするような、任意の形態をとり得ることは、理解されよう。

図１２７～図１３０を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント１８００に関する例示的な一実装は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス１８００との間における接触および／または摩擦を低減することによって心臓内に移植するための位置へとデバイス１８００をより容易に操縦し得るよう、狭窄位置へと駆動可能とされた一つまたは複数のパドルフレーム１８２４を有したアンカー部分１８０６を、含む。すなわち、天然弁の天然弁葉上へと移植するためにデバイス１８００が位置決めされた際には、駆動ライン１８９０が、ユーザによって制御されることで、パドルフレーム１８２４上に圧縮力Ｃ（図１２８）を生成することにより、パドルフレーム１８２４を狭窄位置へと駆動し、これにより、心臓の天然構造とデバイス１８００との間における接触および／または摩擦を低減する。デバイス１８００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス１８００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス１８００に関する特徴を備えることができる。

移植可能デバイスまたはインプラント１８００は、接合部分または結合部分１８０４と、近位部分または取付部分１８０５と、アンカー部分１８０６と、遠位部分１８０７と、を含む。接合部分１８０４と、取付部分１８０５と、遠位部分１８０７とは、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるこれらの部分に関する形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、接合部分１８０４は、例えば天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材１８１０（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を含む。接合部材１８１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

取付部分１８０５は、送達システム（例えば、図３８～図４９に示す送達システム２０２）の捕捉機構（例えば、図４４～図４９に示す捕捉機構２１３）に対して係合するための第一カラーまたは近位カラー１８１１を含む。近位カラー１８１１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

遠位部分１８０７は、キャップ１８１４を駆動することでアンカー１５０８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るよう、アンカー部分１８０６のアンカー１８０８に対して取り付けられたキャップ１８１４を含む。キャップ１８１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。図示した例では、駆動部材１８１２（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）は、送達システム（例えば、本出願で説明する任意の送達システム）から延びるとともに、キャップ１８１４に対して係合することで、キャップ１８１４を、接合部材またはスペーサ１８１０に対して駆動することによって、デバイス１８００の駆動を可能とする。駆動部材１８１２は、例えば本出願で提供する任意の手段などの任意の適切な手段によって、キャップに対して係合し得るとともに、キャップを駆動することができる。

アンカー部分１８０６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分１８０６は、複数のアンカー１８０８を含むことができ、各アンカー１８０８は、外側パドル１８２０と、内側パドル１８２２と、パドル延長部材またはパドルフレーム１８２４と、クラスプ１８３０と、を含む。パドルフレーム１８２４は、メイン支持セクション１８８５と、キャップ１８１４に対して取り付けるための第一接続部材と、アンカー１８０８の接続部分１８２３に対して取り付けるための第二接続部材と、を含むことができる。パドルフレーム１８２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレーム１８２４の厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

パドルフレーム１８２４は、キャップ１８１４に対して取り付けられるように構成された端部１８０１と、自由端部１８０３と、を含む。パドルフレーム１８２４は、送達システムの一つまたは複数の駆動ライン１８９０を受領するための、第一開口１８９１および第二開口１８９２を含む。図１２７～図１２９を参照すると、いくつかの例では、単一の駆動ライン１８９０が、各パドルフレーム１８２４の第一開口１８９１および第二開口１８９２を通して送達システム内へと延びており、これにより、ユーザが、駆動ライン１８９０を引っ張り得ることで、パドルフレーム１８２４を、狭窄位置へと駆動することができる。図１２９を参照すると、駆動ライン１８９０は、送達システム内に延びる前に、各パドル１８０８におけるクラスプ１８３０の開口１８９３を通して延びることもできる。図１２８を参照すると、ユーザが駆動ライン１８９０を引っ張った時には、駆動ラインが開口１８９１、１８９２を通して延びることに基づいて、駆動ライン１８９０の各端部のところで向きＹへと力が発生することで、パドルフレーム１８２４には、圧縮力Ｃが印加される。圧縮力Ｃにより、パドルフレーム１８２４は、狭窄位置へと駆動される。

図１２９を参照すると、駆動ライン１８９０は、送達システム内に延びる前に、各パドル１８０８におけるクラスプ１８３０の開口１８９３を通して延びることもできる。ユーザが駆動ライン１８９０を引っ張った時には、クラスプ１８３０が開放されるとともに、パドルフレーム１８２４が狭窄位置へと駆動される。

図１３０を参照すると、いくつかの例では、接続駆動ライン１８８９が、各パドルフレーム１８２４の第一開口１８９１および第二開口１８９２の間にわたって閉ループとされて延びており、単一の駆動ライン１８９０が、各接続ライン１８８９がなす閉ループを通して延びており、これにより、ユーザが単一の駆動ライン１８９０を引っ張るだけで、両方のパドルフレーム１８２４を狭窄位置へと駆動し得るものとされている。すなわち、単一の駆動ライン１８９０を引っ張ることで、パドルフレーム１８２４のそれぞれ上に、圧縮力（例えば、図１２８に示す圧縮力Ｃと同様の圧縮力）が発生し、これと同時に、パドルフレーム１８２４が、狭窄位置へと駆動される。図示した例では、単一の駆動ライン１８９０は、送達システム内へと延びる前に、接合部材１８１０を通して延びている。図１２７～図１３０を参照すると、駆動ライン１８８９、１８９０は、例えば、縫合糸とすることができる。

図１２８を参照すると、パドルフレーム１８２４は、狭窄位置とされた時には、長さＬ２と、全幅Ｗ２と、を有している。通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム１４２４の幅は、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅Ｗ２は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅Ｗ２に対しての、通常幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。狭窄位置および拡張位置とされたパドルフレーム１８２４に関して上述した寸法は、図１２７～図１２９に示す例を参照してなされているけれども、同じ寸法を、図１３０に示す例に対して適用し得ることは、理解されよう。

図１３１～図１３６を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント１９００に関する例示的な一実装は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス１９００との間における接触および／または摩擦を低減することによって心臓内に移植するための位置へとデバイス１９００をより容易に操縦し得るよう、狭窄位置へと駆動可能とされた一つまたは複数のパドルフレーム１９２４を有したアンカー部分１９０６を、含む。すなわち、天然弁の弁葉上へと移植するためにデバイス１９００が位置決めされた際には、駆動ライン１９９０が、ユーザによって制御されることで、パドルフレーム１９２４上に圧縮力（例えば、図１２８の圧縮力Ｃと同様の圧縮力）を生成することにより、パドルフレーム１９２４を狭窄位置へと駆動し、これにより、心臓の天然構造とデバイス１９００との間における接触および／または摩擦を低減する。デバイス１９００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス１９００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織（例えば、弁葉２０、２２、等）に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス１９００に関する特徴を備えることができる。

移植可能デバイスまたはインプラント１９００は、接合部分または結合部分１９０４と、近位部分または取付部分１９０５と、アンカー部分１９０６と、遠位部分１９０７と、を含む。接合部分１９０４と、取付部分１９０５と、遠位部分１９０７とは、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるこれらの部分に関する形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、接合部分１９０４は、例えば天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材１９１０（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を含む。スペーサ、接合部材、結合部材、等１９１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

取付部分１９０５は、送達システム（例えば、図３８～図４９に示す送達システム２０２）の捕捉機構（例えば、図４４～図４９に示す捕捉機構２１３）に対して係合するための第一カラーまたは近位カラー１９１１を含む。近位カラー１９１１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

遠位部分１９０７は、キャップ１９１４を駆動することでアンカー１９０８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るよう、アンカー部分１９０６のアンカー１９０８に対して取り付けられたキャップ１９１４を含む。キャップ１９１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。図示した例では、駆動部材１９１２（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）は、送達システム（例えば、本出願で説明する任意の送達システム）から延びるとともに、キャップ１９１４に対して係合することで、キャップ１９１４を、接合部材またはスペーサ１９１０に対して駆動することによって、デバイス１９００の駆動を可能とする。駆動部材１９１２は、例えば本出願で提供する任意の手段などの任意の適切な手段によって、キャップに対して係合し得るとともに、キャップを駆動することができる。

アンカー部分１９０６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分１９０６は、複数のアンカー１９０８を含むことができ、各アンカー１９０８は、外側パドル１９２０と、内側パドル１９２２と、パドル延長部材またはパドルフレーム１９２４と、クラスプ１９３０と、を含む。パドルフレーム１９２４は、メイン支持セクション１９８５と、キャップ１９１４に対して取り付けるための第一接続部材１９０１と、アンカー１９０８の接続部分１９２３に対して取り付けるための第二接続部材１９０３と、を含むことができる。パドルフレーム１９２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレーム１９２４の厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

メイン支持セクション１９８５は、接続部材１９０１に対して接続された、内側部分１９７２および外側部分１９７４を含む。図示した例では、内側部分１９７２は、接続部材１９０１から接続部材１９０３へと延びた一対のアーム１９８２を有しており、アーム１９８２は、アンカー１９０８に対する支持を提供している。外側部分１９７４は、接続部材１９０１から、内側部分１９７２のアーム１９８２よりも外向きに延びた一対のアーム１９８０を有しており、これにより、アーム１９８０は、パドルフレーム１９２４の全幅（例えば、図１２８に示す全幅Ｗ２）を規定している。図１３１を参照すると、アーム１９８３のそれぞれは、送達システムの一つまたは複数の駆動ライン１９９０（図１３２～図１３６）を受領するための開口１９９２を含む。アーム１９８２は、また、一つまたは複数の駆動ライン１９９０を受領するための開口１９９１を含むことができる。開口１９９１は、接続部材１９０３における、アンカー１９０８の接続部分１９２３に対して接続するための開口とすることができる（図示例に示すように）、あるいは、開口１９９１は、接続部材１９０３とは別個の開口とすることができる。

図１３２および図１３３を参照すると、いくつかの例では、単一の駆動ライン１９９０は、各パドルフレーム１９２４に対応することで、パドルフレーム１９２４を狭窄位置へと駆動する。図示した例では、駆動ライン１９９０は、パドルフレーム１９２４の開口１９９１、１９９２を通して延びており、これにより、ユーザが、駆動ライン１９９０に対して引張力を印加し得ることで、パドルフレーム１９２４を、狭窄位置へと駆動することができる。各駆動ライン１９９０は、第一端部１９９３と、第二端部１９９４と、を有している。第一端部１９９３は、送達システムから、内側部分１９７２における一方のアーム１９８２の開口１９９１を通して、外側部分１９７４における一方のアーム１９８０の開口１９９２を通して、外側部分１９７４における他方のアーム１９８０の開口１９９２を通して、内側部分１９７２における他方のアーム１９８２の開口１９９１を通して、延びており、駆動ライン１９９０の第二端部１９９４は、送達システム内へと延びている。図１３２に示す例では、駆動ライン１９９０の両方の端部１９９３、１９９４に対して引張力を印加することで、外側部分１９７４のアーム１９８０（図１３１）に対して圧縮力を発生させてアーム１９８０をパドルフレーム１９２４の内側部分１９７２に向けて駆動することにより、パドルフレームを狭窄位置へと駆動する。

図１３３を参照すると、駆動ライン１９９０は、また、送達システム内へと延びる前に、各パドル１９０８のクラスプ１９３０の開口１９３１を通して延びることができる。図１３２に示す例では、駆動ライン１９９０の両方の端部１９９３、１９９４に対して引張力を印加することで、パドルフレームを狭窄位置へと駆動するとともに、クラスプを開放する。

図１３４を参照すると、単一の駆動ライン１９９０は、各パドルフレーム１９２４に対応することで、パドルフレーム１９２４を狭窄位置へと駆動する。各駆動ライン１９９０は、送達システムから、接合部材１９１０を通して、外側部分１９７４における一方のアーム１９８０の開口１９９２を通して、内側部分１９７２における一方のアーム１９８２の開口１９９１を通して、内側部分１９７２における他方のアーム１９８２の開口１９９１を通して、外側部分１９７４における他方のアーム１９８０の開口１９９２を通して、延びている第一端部（図示せず）と、駆動ライン１９９０の、接合部材１９１０を通して送達システム内へと延びている第二端部（図示せず）と、を有している。駆動ライン１９９０の両方の端部に対して引張力を印加することで、外側部分１９７４のアーム１９８０（図１３１）に対して圧縮力を発生させてアーム１９８０をパドルフレーム１９２４の内側部分１９７２に向けて駆動することにより、パドルフレーム１９２４を狭窄位置へと駆動する。

図１３５および図１３６を参照すると、いくつかの実装では、接続駆動ライン１９８９は、各パドルフレーム１９２４に対して接続されており、駆動ライン１９９０は、接続駆動ライン１９８９に対して接続されており、これにより、ユーザは、駆動ライン１９９０を引っ張ることで、パドルフレーム１９２４を狭窄位置へと駆動することができる。図１３５を参照すると、いくつかの実装では、接続駆動ライン１９８９は、パドルフレーム１９２４の内側部分１９７２の開口１９９１と、外側部分１９７４の開口１９９２と、の間で閉ループとされて延びている。図１３６を参照すると、いくつかの実装では、接続駆動ライン１９８９は、パドルフレーム１９２４の外側部分１９７４の開口１９９２どうしの間で閉ループとされて延びているけれども、接続駆動ライン１９８９は、内側部分１９７２の開口１９９１を通して延びてはいない。

図１３５および図１３６に示す両方の例では、駆動ライン１９９０に対して引張力を印加することで、外側部分１９７４のアーム１９８０（図１３１）に対して圧縮力を発生させてアーム１９８０をパドルフレーム１９２４の内側部分１９７２に向けて駆動することにより、パドルフレームを狭窄位置へと駆動する。図１３５および図１３６に示す例では、各パドルフレーム１９２４の駆動接続ライン１９８９に対して取り付けられた別個の駆動ライン１９９０を示しているけれども、いくつかの実装では、単一の駆動ライン（例えば、図１３０に示すライン１８９０と同様の駆動ライン）を、単一の駆動ラインの端部を引っ張ることで両方のパドルフレーム１９２４を狭窄位置へと駆動させるよう、各パドルフレーム１９２４の接続駆動ライン１９８９に対して取り付けることができる。図１３１～図１３６を参照すると、駆動ライン１９８９、１９９０は、例えば、縫合糸とすることができる。

なおも図１３１～図１３６を参照すると、通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム１９２４の全幅（パドルフレーム１９２４の外側部分１９７４によって規定される）は、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅に対しての、通常幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１３７～図１４８を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント２０００（図１３９～図１４４）に関する例示的な一実装は、一つまたは複数のパドルフレーム２０２４を有したアンカー部分２００６を含む。パドルフレーム２０２４は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス２０００との間における接触および／または摩擦を低減することによって心臓内に移植するための位置へとデバイス２０００をより容易に操縦することを可能とするように構成されている。例えば、駆動ラインは、心臓の天然構造とデバイス２０００との間の摩擦が減少するように、デバイス２０００が天然弁の弁尖上に移植するために位置決めされた場合に、パドルフレーム２０２４を通常の拡張位置（図１４０および図１４２）から狭窄位置（図１３９および図１４１）に移動させるために、パドルフレーム２０２４に圧縮力（例えば、図１２８に示される圧縮力Ｃ）を生じさせるように、ユーザにより制御される。デバイス２０００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス２０００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス２０００に関する特徴を備えることができる。

図１４３～図１４４を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント２０００は、接合部分または結合部分２００４と、近位部分または取付部分２００５と、アンカー部分２００６と、遠位部分２００７と、を含む。接合部分２００４と、取付部分２００５と、遠位部分２００７とは、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるこれらの部分に関する形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、接合部分２００４は、任意選択的に、例えば天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材２０１０（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を含む。スペーサ、接合部材、結合部材、等２０１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

取付部分２００５は、送達システム（例えば、図３８～図４９に示す送達システム２０２）の捕捉機構（例えば、図４４～図４９に示す捕捉機構２１３）に対して係合するための第一カラーまたは近位カラー２０１１を含む。近位カラー２０１１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

遠位部分２００７は、キャップ２０１４を駆動することでアンカー２００８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るよう、アンカー部分２００６のアンカー２００８に対して取り付けられたキャップ２０１４を含む。キャップ２０１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。駆動部材（例えば、図２２～図３７に示す駆動部材２１２に対して同一または同様の駆動部材）は、送達システム（例えば、本出願で説明する任意の送達システム）から、開口２００９（図１４３）を介して接合部材２０１０を通して、延びるとともに、キャップ２０１４に対して係合することで、キャップ２０１４を接合部材２０１０に対して駆動することにより、デバイス２０００の駆動を可能とする。駆動部材は、例えば本出願で提供する任意の手段などの任意の適切な手段によって、キャップに対して係合し得るとともに、キャップを駆動することができる。

アンカー部分２００６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分２００６は、複数のアンカー２００８を含むことができ、各アンカー２００８は、外側パドル２０２０と、内側パドル２０２２と、パドル延長部材またはパドルフレーム２０２４と、クラスプ（例えば、図２２～図３７に示すクラスプ２３０）と、を含む。図１３７および図１３８を参照すると、パドルフレーム２０２４は、メイン支持セクション分２０８５と、キャップ２０１４に対して取り付けるための接続部材２００３と、を含むことができる。パドルフレーム２０２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、キャップ２０１４に対して、取り付けることができる。図１４５～図１４８を参照すると、図示した例では、アンカー２００８の両方は、各アンカー２００８の内側パドル２０２２および外側パドル２０２０を含むパドルリボン２００１によって規定されている。各アンカー２００８の内側パドル２０２２は、内側パドル２０２２を接合部材２０１０に対して接続する（図１４８に示すようにして）ように構成された接続部分２０２５によって、取り付けられている。図示した例では、接続部分２０２５は、接合部材２０１０の遠位部分を受領するための開口２０９４を含む。各アンカー２００８の外側パドル２０２０は、外側パドル２０２０をキャップ２１４に対して接続する（図１４８に示すようにして）ように構成された接続部分２０２１によって、取り付けられている。図示した例では、接続部分２０２１は、キャップ２０１４の一部を受領するための開口２０９６を含む。各内側パドル２０２２は、接続部分２０２３によって、対応した外側パドル２０２０に対して取り付けられている。

図１３７および図１３８を参照すると、パドルフレーム２０２４は、アンカー２００８の全幅ＴＷを規定する二つ以上のアーム２０８０を含み、ここで、アーム２０８０の少なくともいくつかは、パドルフレーム２０２４の遠位部分（例えば、パドルフレーム２０２４の、接続部材２００３に近接した部分）のところで接続されている。アーム２０８０のそれぞれは、一つまたは複数の駆動ライン（例えば、図１２７～図１３０に示す駆動ライン１８９０）を受領するための一つまたは複数の開口２０９１、２０９２を含み、これにより、ユーザが駆動ラインを引っ張ることで、パドルフレーム２０２４を狭窄位置へと駆動し得るものとされている。図示した例は、それぞれが近位開口２０９１および遠位開口２０９２を含む二つのアーム２０８０を含む。いくつかの実装では、単一の駆動ラインによってパドルフレーム２０２４を狭窄位置へと駆動し得るよう、単一の駆動ラインが、各開口２０９１、２０９２を通して延びることができる。しかしながら、パドルフレーム２０２４を狭窄位置へと駆動するに際して、任意の適切な数の駆動ラインが開口２０９１、２０９２を通して延び得ることは、理解されよう。

図１３７を参照すると、アーム２０８０どうしは、接続リンク２０８３を介してパドルフレーム２０２４の遠位部分のところで、互いに接続されている。二つのアーム２０８０の間におけるこの接続により、開口２０９１、２０９２を通して延びた一つまたは複数の駆動ラインを引っ張ることによってユーザがパドルフレーム２０２４に対して張力Ｆを印加した時には、アーム２０８０を、内向きＺに、接続リンク２０８３まわりに、回動、屈曲、および／または関節移動させる。アーム２０８０のこの回動、屈曲、および／または関節移動により、アーム２０８０のメイン支持セクション分２０８５は、内向きＸへと駆動され、これにより、パドルフレーム２０２４が狭窄位置とされる。図示した例では、接続リンク２０８３は、一方のアーム２０８０に対して取り付けられた第一部材２０８７と、他方のアーム２０８０に対して取り付けられた第二部材２０８９と、第一部材２０８７を第二部材２０８９に対して接続する薄いアーチ状部材２０８６と、を有している。しかしながら、接続リンク２０８３は、パドルフレーム２０２４に対して張力Ｆが印加された時にアームを内向きＺに回動、屈曲、および／または関節移動させ得る任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実施形態では、接続リンク２０８３は、パドルフレーム２０２４のアーム２０８０に対して一体的とされている。

なおも図１３７を参照すると、通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム１９２４の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅Ｗ２に対しての、通常幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１４９～図１５６は、図１３９～図１４４に示す移植可能デバイスまたはインプラント２０００とともに使用され得るパドルフレーム２０２４に関する様々な例示的な実装を示している。図１４９を参照すると、デバイス２０００は、内側部分２１７２および外側部分２１７４を有したパドルフレーム２１２４を含むことができる。外側部分２１７４は、ユーザが駆動ラインを引っ張ることでパドルフレームを狭窄位置へと駆動させ得るよう、一つまたは複数の駆動ライン（例えば、図２７～図３０に示す駆動ライン１８９０）を受領するための開口２１９２をそれぞれが含む二つのアーム２１８０を有している。アーム２１８０は、デバイス２０００におけるアンカーの全幅ＴＷを規定する。

アーム２１８０どうしは、接続リンク２１８３を介してパドルフレーム２１２４の遠位部分のところで、互いに接続されている。二つのアーム２１８０の間におけるこの接続により、開口２１９２を通して延びた一つまたは複数の駆動ラインを引っ張ることによってユーザがパドルフレーム２０２４に対して張力Ｆを印加した時には、アーム２１８０を、内向きＺに、接続リンク２１８３まわりに、回動、屈曲、および／または関節移動させる。アーム２１８０のこの回動、屈曲、および／または関節移動により、アーム２１８０のメイン支持セクション分２１８５は、内向きＸへと駆動され、これにより、パドルフレーム２１２４が狭窄位置とされる。図示した例では、接続リンク２１８３は、一方のアーム２１８０に対して取り付けられた第一部材２１８７と、他方のアーム２１８０に対して取り付けられた第二部材２１８９と、第一部材２１８７を第二部材２１８９に対して接続する薄いアーチ状部材２１８６と、を有している。接続リンク２１８３は、例えば図１３７に示す接続リンク２０８３に関して説明した任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

パドルフレーム２１２４の内側部分２１７２は、アーム２１８０の近位部分から内向きにかつ下向きに延びていてパドルフレーム２１２４を狭窄位置へと容易に駆動することを補助する二つのアーム２１８２を、有している。アーム２１８２どうしは、接続点２１９７のところでアーム２１８０に対して接続されている。いくつかの実装では、接続点２１９７は、アーム２１８０、２１８２を内向きＸへと容易に駆動することを補助する薄いアーチ状部分を含む。アーム２１８２どうしは、接続点２１９８のところで互いに接続されている。接続点２１９８は、アーム２１８０、２１８２を内向きＸへと容易に駆動することをさらに補助する薄く丸い部分を含むことができる。

図１５０を参照すると、いくつかの実装では、デバイス２０００は、内側部分２２７２および外側部分２２７４を有したパドルフレーム２２２４を含むことができる。外側部分２２７４は、ユーザが駆動ラインを引っ張ることでパドルフレームを狭窄位置へと駆動させ得るよう、一つまたは複数の駆動ライン（例えば、図２７～図３０に示す駆動ライン１８９０）を受領するための開口２２９２をそれぞれが含む二つのアーム２２８０を有している。アーム２２８０は、デバイス２０００におけるアンカーの全幅ＴＷを規定する。

アーム２２８０どうしは、接続リンク２２８３を介してパドルフレーム２２２４の遠位部分のところで、互いに接続されている。二つのアーム２２８０の間におけるこの接続により、開口２２９２を通して延びた一つまたは複数の駆動ラインを引っ張ることによってユーザがパドルフレーム２２２４に対して張力Ｆを印加した時には、アーム２２８０を、内向きＺに、接続リンク２２８３まわりに、回動、屈曲、および／または関節移動させる。アーム２２８０のこの回動、屈曲、および／または関節移動により、アーム２２８０のメイン支持セクション分２２８５は、内向きＸへと駆動され、これにより、パドルフレーム２２２４が狭窄位置とされる。図示した例では、接続リンク２２８３は、一方のアーム２２８０に対して取り付けられた第一部材２２８７と、他方のアーム２２８０に対して取り付けられた第二部材２２８９と、第一部材２２８７を第二部材２２８９に対して接続する薄いアーチ状部材２２８６と、を有している。接続リンク２２８３は、例えば図１３７に示す接続リンク２０８３に関して説明した任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

パドルフレーム２２４の内側部分２２７２は、アーム２２８０の近位部分から内向きにかつ下向きに延びていてパドルフレーム２２２４を狭窄位置へと容易に駆動することを補助する二つのアーム２２８２を、有している。アーム２２８２どうしは、接続点２２９７のところでアーム２２８０に対して接続されている。いくつかの実装では、接続点２２９７は、アーム２２８０、２２８２を内向きＸへと容易に駆動することを補助する薄いアーチ状部分を含む。アーム２２８２どうしは、接続点２２９８のところで互いに接続されている。接続点２２９８は、アーム２２８０、２２８２を内向きＸへと容易に駆動することをさらに補助する薄いアーチ状部分を含むことができる。図示した例では、アーム２２８２のそれぞれは、接続点２２９８の薄いアーチ状部分のところで互いに取り付けられることでアーム２２８２を内向きＸへと屈曲させることを容易とすることを補助する凹所を、有している。

図１５１を参照すると、いくつかの実装では、デバイス２０００は、内側部分２３７２および外側部分２３７４を有したパドルフレーム２３２４を含むことができる。外側部分２３７４は、ユーザが駆動ラインを引っ張ることでパドルフレームを狭窄位置へと駆動させ得るよう、一つまたは複数の駆動ライン（例えば、図２７～図３０に示す駆動ライン１８９０）を受領するための開口２３９２をそれぞれが含む二つのアーム２３８０を有している。アーム２３８０は、デバイス２０００におけるアンカーの全幅ＴＷを規定する。

アーム２３８０どうしは、接続リンク２３８３を介してパドルフレーム２３２４の遠位部分のところで、互いに接続されている。二つのアーム２３８０の間におけるこの接続により、開口２３９２を通して延びた一つまたは複数の駆動ラインを引っ張ることによってユーザがパドルフレーム２３２４に対して張力Ｆを印加した時には、アーム２３８０を、内向きＺに、接続リンク２３８３まわりに、回動、屈曲、および／または関節移動させる。アーム２３８０のこの回動、屈曲、および／または関節移動により、アーム２２８０のメイン支持セクション分２３８５は、内向きＸへと駆動され、これにより、パドルフレーム２３２４が狭窄位置とされる。図示した例では、接続リンク２２８３は、一方のアーム２３８０に対して取り付けられた第一部材２３８７と、他方のアーム２３８０に対して取り付けられた第二部材２３８９と、第一部材２３８７を第二部材２３８９に対して接続する薄いアーチ状部材２３８６と、を有している。接続リンク２３８３は、例えば図１３７に示す接続リンク２０８３に関して説明した任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

パドルフレーム２３２４の内側部分２３７２は、アーム２３８０から内向きにかつ上向きに延びていてパドルフレーム２３２４を狭窄位置へと容易に駆動することを補助する二つのアーム２３８２を、有している。アーム２３８２どうしは、接続点２３９７のところでアーム２３８０に対して接続されている。いくつかの実装では、接続点２３９７は、アーム２３８０、２３８２を内向きＸへと容易に駆動することを補助する薄いアーチ状部分を含む。アーム２２８２どうしは、接続点２３９８のところで互いに接続されている。接続点２３９８は、アーム２３８０、２３８２を内向きＸへと容易に駆動することをさらに補助する薄く丸い部分を含むことができる。アーム２３８２のそれぞれは、一つまたは複数の駆動ラインを受領し得る、遠位開口２３９１および近位開口２３９３を含む。いくつかの実装では、開口２３９３は、アンカーを開放位置へと駆動することがパドルフレーム２３２４上に更なる張力Ｆを印加しこれによりパドルフレーム２３２４を狭窄位置へと容易に駆動し得るよう、アンカー２００８の接続部分２０２３（図１４５）に対して接続することができる。

図１５２を参照すると、デバイス２０００は、内側部分２４７２および外側部分２４７４を有したパドルフレーム２４２４を含むことができる。外側部分２４７４は、ユーザが駆動ラインを引っ張ることでパドルフレームを狭窄位置へと駆動させ得るよう、一つまたは複数の駆動ライン（例えば、図２７～図３０に示す駆動ライン１８９０）を受領するための、遠位開口２４９２および近位開口２４９１をそれぞれが含む二つのアーム２４８０を有している。アーム２４８０は、デバイス２０００におけるアンカーの全幅ＴＷを規定する。

アーム２４８０どうしは、接続リンク２４８３を介してパドルフレーム２４２４の遠位部分のところで、互いに接続されている。二つのアーム２４８０の間におけるこの接続により、開口２４９２を通して延びた一つまたは複数の駆動ラインを引っ張ることによってユーザがパドルフレーム２４２４に対して張力Ｆを印加した時には、アーム２４８０を、内向きＺに、接続リンク２４８３まわりに、回動、屈曲、および／または関節移動させる。アーム２４８０のこの回動、屈曲、および／または関節移動により、アーム２４８０のメイン支持セクション分２４８５は、内向きＸへと駆動され、これにより、パドルフレーム２４２４が狭窄位置とされる。図示した例では、接続リンク２４８３は、一方のアーム２４８０に対して取り付けられた第一部材２４８７と、他方のアーム２４８０に対して取り付けられた第二部材２４８９と、第一部材２４８７を第二部材２４８９に対して接続する薄いアーチ状部材２４８６と、を有している。接続リンク２４８３は、例えば図１３７に示す接続リンク２０８３に関して説明した任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

パドルフレーム２４２４の内側部分２４７２は、アーム２４８０の近位部分から内向きにかつ下向きに延びていてパドルフレーム２４２４を狭窄位置へと容易に駆動することを補助する二つのアーム２４８２を、有している。アーム２４８２どうしは、接続点２４９７のところでアーム２４８０に対して接続されている。いくつかの実装では、接続点２４９７は、アーム２４８０、２４８２を内向きＸへと容易に駆動することを補助する薄いアーチ状部分を含む。アーム２４８２どうしは、接続点２４９８のところで互いに接続されている。接続点２４９８は、アーム２４８０、２４８２を内向きＸへと容易に駆動することをさらに補助する薄く丸い部分を含むことができる。アーム２４８２のそれぞれは、一つまたは複数の駆動ラインを受領し得る開口２４９３を含む。

図１５３～図１５５を参照すると、いくつかの実装では、デバイス２０００は、内側部分２５７２および外側部分２５７４を有したパドルフレーム２５２４を含むことができる。外側部分２５７４は、ユーザが駆動ラインを引っ張ることでパドルフレームを狭窄位置へと駆動させ得るよう、一つまたは複数の駆動ライン（例えば、図２７～図３０に示す駆動ライン１８９０）を受領するための、遠位開口２５９２および近位開口２５９１をそれぞれが含む二つのアーム２５８０を有している。アーム２５８０は、デバイス２０００におけるアンカーの全幅ＴＷを規定する。

アーム２５８０どうしは、接続リンク２５８３を介してパドルフレーム２５２４の遠位部分のところで、互いに接続されている。二つのアーム２５８０の間におけるこの接続により、開口２５９１、２５９２を通して延びた一つまたは複数の駆動ラインを引っ張ることによってユーザがパドルフレーム２５２４に対して張力Ｆを印加した時には、アーム２５８０を、内向きＺに、接続リンク２５８３まわりに、回動、屈曲、および／または関節移動させる。アーム２５８０のこの回動、屈曲、および／または関節移動により、アーム２５８０のメイン支持セクション分２５８５は、内向きＸへと駆動され、これにより、パドルフレーム２５２４が狭窄位置とされる。図示した例では、接続リンク２５８３は、一方のアーム２５８０に対して取り付けられた第一部材２５８７と、他方のアーム２５８０に対して取り付けられた第二部材２５８９と、第一部材２５８７を第二部材２５８９に対して接続する薄いアーチ状部材２５８６と、を有している。接続リンク２５８３は、例えば図１３７に示す接続リンク２０８３に関して説明した任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

パドルフレーム２５２４の内側部分２５７２は、アーム２５８０から内向きにかつ上向きに延びていてパドルフレーム２５２４を狭窄位置へと容易に駆動することを補助する二つのアーム２５８２を、有している。アーム２５８２どうしは、接続点２５９７のところでアーム２５８０に対して接続されている。いくつかの実装では、接続点２５９７は、アーム２５８０、２５８２を内向きＸへと容易に駆動することを補助する薄いアーチ状部分を含む。アーム２５８２どうしは、接続点２５９８のところで互いに接続されている。接続点２５９８は、アーム２５８０、２５８２を内向きＸへと容易に駆動することをさらに補助する薄く丸い部分を含むことができる。接続点２５９８は、一つまたは複数の駆動ラインを受領し得る開口２５９３を含む。いくつかの実装では、開口２５９３は、アンカーを開放位置へと駆動することがパドルフレーム２５２４上に更なる張力Ｆを印加しこれによりパドルフレーム２５２４を狭窄位置へと容易に駆動し得るよう、アンカー２００８の接続部分２０２３（図１４５）に対して接続することができる。

いくつかの実装では、パドルフレーム２５２４における内側部分２３７２の各アーム２５８２と、パドルフレーム２５２４を二分割する軸Ａと、の間には、角度αが存在している。図１５３を参照すると、角度αは、約６０度とすることができる。図１５４を参照すると、角度αは、約６５度とすることができる。図１５５を参照すると、角度αは、約７０度とすることができる。角度は、６０度、６５度、または７０度であるとして示されているけれども、角度αが、力Ｆがパドルフレームに対して印加された時にパドルフレーム２５２４を狭窄位置へと駆動させ得る任意の適切な形態をとり得ることは、例えば５０度～約８０度とされ得ることは、理解されよう。

図１５６を参照すると、デバイス２０００は、ユーザが駆動ラインを引っ張ることでパドルフレームを狭窄位置へと駆動させ得るよう、一つまたは複数の駆動ライン（例えば、図２７～図３０に示す駆動ライン１８９０）を受領するための開口２６９２をそれぞれが含む二つのアーム２６８０を有したパドルフレーム２６２４を含むことができる。アーム２６８０は、デバイス２０００におけるアンカーの全幅ＴＷを規定する。アーム２６８０の近位部分２６７０は、アーム２６８０が内向きＸへと駆動された時に一方のアーム２６８０が他方のアーム２６８０を超えて延び得るよう、さらに、アーム２６８０の近位部分２６７０どうしが互いに離間して通常の拡張位置へと戻るように駆動され得るよう、互いにオフセットされている。

アーム２６８０どうしは、接続リンク２６８３を介してパドルフレーム２１２４の遠位部分のところで、互いに接続されている。二つのアーム２６８０の間におけるこの接続により、開口２６９２を通して延びた一つまたは複数の駆動ラインを引っ張ることによってユーザがパドルフレーム２６２４に対して張力Ｆを印加した時には、アーム２６８０を、内向きＺに、接続リンク２６８３まわりに、回動、屈曲、および／または関節移動させる。アーム２６８０のこの回動、屈曲、および／または関節移動により、アーム２６８０のメイン支持セクション分２６８５は、内向きＸへと駆動され、これにより、パドルフレーム２６２４が狭窄位置とされる。図示した例では、接続リンク２６８３は、一方のアーム２６８０に対して取り付けられた第一部材２６８７と、他方のアーム２６８０に対して取り付けられた第二部材２６８９と、第一部材２６８７を第二部材２６８９に対して接続する薄いアーチ状部材２６８６と、を有している。接続リンク２６８３は、例えば図１３７に示す接続リンク２０８３に関して説明した任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

図１４９～図１５６を参照すると、通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム２０２４～２５２４の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅に対しての、通常幅ＴＷの比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１５７および図１５８を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント（例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００、図９４に示すデバイス６００、または本出願で説明する任意の他の適切なデバイス）のためのパドルフレーム２７２４に関する一例は、メイン支持セクション分２７８５と、移植可能デバイスまたはインプラントのキャップに対して取り付けるための接続部材２７０１と、を含む。パドルフレーム２７２４は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって心臓内に移植するための位置へとデバイスをより容易に操縦することを可能とするように構成されている。例えば、天然弁の弁葉上へと移植するためにデバイスが位置決めされた際には、駆動ライン（例えば、図１２７～図１３０に示す駆動ライン１８９０）が、ユーザによって制御されることで、パドルフレーム２７２４上に圧縮力を生成することにより、パドルフレーム２７２４を通常の拡張位置（図１５７）から狭窄位置（図１５８）へと駆動し、これにより、心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減する。

接続部材２７０１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。パドルフレーム２７２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、キャップに対して、取り付けることができる。パドルフレーム２７２４の厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

パドルフレーム２７２４は、遠位部分２７７１から近位部分２７７０までにわたってそれぞれが延びているアーム２７８０を含む。アーム２７８０は、移植可能デバイスまたはインプラントにおけるアンカーの全幅ＴＷを規定する。アーム２７８０の近位部分２７７０は、移植可能デバイスまたはインプラントに対して接続される（例えば、デバイスのキャップに対して接続された）縫合ライン２７８９を受領するための開口２７９２を含み、これにより、縫合ライン２７８９が、パドルフレーム２７２４の全幅を制御する。

アーム２７８０の近位部分２７７０は、スリーブ部材２７７３によって緩く接続されており、アーム２７８０の近位部分２７７０どうしは、互いに対して移動することが可能とされている。すなわち、近位部分２７７０どうしは、アーム２７８０が内向きＸへと駆動された時に一方のアーム２７８０が他方のアーム２７８０を超えて延び得るよう、さらに、アーム２６８０の近位部分２７７０どうしが互いに離間して通常の拡張位置に戻るように移動し得るよう、互いにオフセットすることができる（例えば、図１５６に示すパドルフレーム２６２４と同様）。パドルフレーム２７２４が狭窄位置Ｗ２にある時には、アーム２７８０の近位部分２７７０の少なくとも一部は、スリーブ２７７３の内部に配置されている。

ユーザは、駆動ラインを引っ張ることでパドルフレーム２７２４に対して張力Ｆを印加することにより、通常の拡張位置（図１５７）と狭窄位置（図１５８）との間にわたってパドルフレームを駆動することができる。駆動ラインは、駆動ラインに対して引張力を印加することでパドルフレーム２７２４に張力Ｆを発生させるよう、パドルフレームに対して（例えば、開口２７９２に対して）、または縫合ライン２７８９に対して、接続することができる。図１５８を参照すると、パドルフレームに対して張力Ｆが印加された時には、アーム２７８０の近位部分２７７０どうしは、向きＸへと互いに向けて駆動され、これにより、パドルフレーム２７２４は、狭窄位置へと駆動される。パドルフレーム２７２４を狭窄位置へと駆動することにより、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、移植可能デバイスまたはインプラントを、より容易に操縦することができる。

通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム２７２４の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅Ｗ２は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅Ｗ２に対しての、通常幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１５９～図１６８を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント２８００（図１６２～図１６８）に関する例示的な一実装は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス２８００との間における接触および／または摩擦を低減することによって心臓内に移植するための位置へとデバイス２８００をより容易に操縦し得るよう、狭窄位置へと駆動可能とされた一つまたは複数のパドルフレーム２８２４を有したアンカー部分２８０６を、含む。すなわち、天然弁の天然弁葉上へと移植するためにデバイス２８００が位置決めされた際には、一つまたは複数の駆動ライン２８９０（図１６４～図１６８）が、ユーザによって制御されることで、パドルフレーム２８２４上に圧縮力を生成することにより、パドルフレーム２８２４を狭窄位置へと駆動し、これにより、心臓の天然構造とデバイス１８００との間における接触および／または摩擦を低減する。デバイス２８００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス２８００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス２８００に関する特徴を備えることができる。

図１６２～図１６３を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント２８００は、接合部分または結合部分２８０４と、近位部分または取付部分２８０５と、アンカー部分２８０６と、遠位部分２８０７と、を含む。接合部分２８０４と、取付部分２８０５と、遠位部分２８０７とは、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるこれらの部分に関する形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、接合部分２８０４は、任意選択的に、例えば天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材２８１０（例えば、スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を含む。スペーサ、接合部材、結合部材、等２８１０は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

取付部分２８０５は、送達システム２８０２の捕捉機構（例えば、図４４～図４９に示す捕捉機構２１３）に対して係合するための第一カラーまたは近位カラー２８１１を含む。捕捉機構および送達システム２８０２は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。送達システム２８０２は、例えば１０２、２０２、４０２、５０２、等の、本明細書における他の送達システムと同一または同様のものとすることができ、さらに、カテーテル、シース、ガイドカテーテル／シース、送達カテーテル／シース、操縦可能カテーテル、インプラントカテーテル、チューブ、チャネル、経路、これらの組合せ、等の、一つまたは複数を含むことができる。近位カラー２８１１は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

遠位部分２８０７は、キャップ２８１４を駆動することでアンカー２８０８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るよう、アンカー部分１８０６のアンカー２８０８に対して取り付けられたキャップ２８１４を含む。キャップ２８１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。図示した例では、駆動部材（例えば、図２２～図３７に示す駆動部材２１２に対して同一または同様の駆動部材）は、送達システム（例えば、本出願で説明する任意の送達システム）から延びるとともに、キャップ２８１４に対して係合することで、キャップ２８１４を、接合部材またはスペーサ２８１０に対して駆動することによって、デバイス２８００の駆動を可能とする。駆動部材は、例えば本出願で提供する任意の手段などの任意の適切な手段によって、キャップに対して係合し得るとともに、キャップを駆動することができる。

アンカー部分２８０６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分２８０６は、複数のアンカー２８０８を含むことができ、各アンカー２８０８は、外側パドル２８２０と、内側パドル２８２２と、パドル延長部材またはパドルフレーム２８２４と、クラスプ（例えば、図２２～図３７に示すクラスプ２３０）と、を含む。図１５９～図１６１を参照すると、パドルフレーム２８２４は、メイン支持セクション分２８８５と、キャップ１８１４に対して取り付けるための第一接続部材２８０１と、アンカー２８０８の接続部分２８２３に対して取り付けるための第二接続部材２８０３と、を含むことができる。パドルフレーム２８２４は、例えば本出願で説明する任意の手段などの任意の適切な手段によって、アンカーの接続部分に対しておよびキャップに対して、取り付けることができる。パドルフレーム２８２４の厚さおよび幅は、任意の適切な形態をとることができ、例えば、厚さは、幅に対して実質的に同じとすることができる、厚さは、幅よりも大きなものとすることができる（図９１～図９５に示すように）、あるいは、幅は、厚さよりも大きなものとすることができる。

パドルフレーム２８２４は、内側部分２８７２と、外側部分２８７４と、を含む。内側部分２８７２は、接続部材２８０１からパドルフレーム２８２４の近位部分までにわたって延びたアーム２８８０を有している。外側部分２８７４は、接続点２８７１のところでアーム２８８０に対して接続されているとともにアーム２８８０から外向きに延びたアーム２８８２を、含む。アーム２８８２は、アンカー２８０８の全幅ＴＷを規定する。アーム２８８２は、一つもしくは複数の駆動ライン２８９０を受領するための、一つまたは複数の開口を含むことができ、これにより、ユーザが駆動ライン２８９０に対して係合することで、アーム２８８２を内向きＸに駆動して、パドルフレーム２８２４を狭窄位置へと駆動することができる。図示した例では、各アーム２８８２は、第一開口２８９２と、第一開口２８９２から遠位に位置決めされた第二開口２８９１と、を有している。内側部分２８７２は、アンカー２８０８の接続部分２８２３に対して接続するために使用され得るような、および／または、一つもしくは複数の駆動ライン２８９０を受領するために使用され得るような、一つまたは複数の開口２８９３を含むことができる。

図１６０～図１６４を参照すると、外側部分２８７４のアーム２８８２は、アンカー２８０８が閉塞位置とされた時にアーム２８８２がデバイス２８００の中心線ＣＬ（図１６３）を超えて延びるよう構成されるように、向きＸ（図１６０～図１６１）へと付勢することができる。図１６２～図１６３を参照すると、説明の目的のために、パドルフレーム２８２４のアーム２８８２どうしは、互いに交差して示されており、これにより、アーム２８８２がデバイス２８００の中心線ＣＬを超えて延びるように構成されていることが、示されている。しかしながら、アーム２８８２が、他のパドルフレーム２８２４のアーム２８８２に対して係合することで（互いに交差するのではなく）、二つのアンカー２８０８の間に挟持力を生成するように位置決めされ得ることは、理解されよう。これらの例では、アンカー２８０８が僧帽弁ＭＶの弁葉２０、２２を捕捉した時には、各パドルフレーム２８２４における、付勢されたアーム２８８２が、弁葉組織をそれらの間に挟持することで、僧帽弁ＭＶに対してデバイス２８００をより良好に固定する。

図１６１を参照すると、パドルフレーム２８２４は、接合部材２８１０の形状に対応した丸い形状を有することができ、これにより、アンカー２８０８を接合部材の周囲に適合させることで、アンカー２８０８と接合部材２８１０との間に弁葉組織をより良好に固定する。パドルフレーム２８２４は、アーム２８８２がアーム２８８０から離間する向きで付勢されるように材料を形状設定することによって、形成することができる。例えば、パドルフレーム２８２４は、鋼、ニチノール、等の金属から、プラスチック等から、形成することができる。

図１６４～図１６８を参照すると、いくつかの実装では、各パドルフレーム２８２４は、対応した駆動ライン２８９０を有し、これを使用することにより、パドルフレーム２８２４は、通常の拡張位置（図１６４および図１６７）から、狭窄位置（図１６５～図１６６、および図１６８）へと、駆動される。各駆動ライン２８９０は、送達システム２８０２から延びた二つの端部２８９４、２８９５を含むことができ、これにより、ユーザが端部２８９４、２８９５に対して係合することで、パドルフレーム２８２４を狭窄位置へと駆動することができる。駆動ライン２８９０は、キャップ２８１４を通して延びることができ、その後、パドルフレーム２８２４の一つまたは複数の開口（例えば、開口２８９１、２８９２、２８９３）を通して延びることができ、さらにその後、送達システム２８０２内へと戻って延びることができる。

図１６４を参照すると、図示した例では、駆動ライン２８９０の第一端部２８９４は、送達システム２８０２から、点Ａのところで、キャップ２８１４の開口２８９７ａ（図１６６～図１６８）を通して、延びている。その後、駆動ライン２８９０は、点Ｂのところで、一方のアーム２８８２の開口２８９２を通して延びており、さらにその後、点Ｃのところで、他方のアーム２８８２の開口２８９２を通して延びている。駆動ライン２８９０は、点Ｄのところで、キャップの開口２８９７ｂ（図１６６～図１６８）を通して戻って延びており、その後、駆動ライン２８９０の第二端部２８９５は、送達システム２８０２を通して戻って延びている。

図１６５を参照すると、ユーザが、駆動ライン２８９０の端部２８９４、２８９５を向きＹに引っ張った時には、駆動ライン２８９０は、駆動ラインが開口２８９２を通して延びていることに起因して、アーム２８８２に対して張力Ｆを印加する。この張力Ｆにより、アーム２８８２は、内向きＸに駆動され、これにより、パドルフレーム２８２４は、狭窄位置とされる。図１６６を参照すると、ユーザが、駆動ライン２８９０の端部２８９４、２８９５に対して、向きＹに追加的な力を印加した場合には、張力Ｆ（図１６５）がアーム２８８２上で継続することで、アーム２８８２は、向きＸへと駆動され続けることとなり、これにより、アーム２８８２どうしを互いに交差させ得ることで（図１６６に示すように）、パドルフレーム２８２４は、より狭窄位置とされる。図１６７および図１６８を参照すると、パドルフレーム２８２４は、通常位置と狭窄位置との間にわたって独立して制御可能とすることができる。例えば、図１６７は、両方のパドルフレーム２８２４が通常位置とされていることを示しており、図１６８は、一方のパドルフレーム２８２４が狭窄位置へと駆動されており、かつ、他方のパドルフレーム２８２４が通常位置とされていることを示している。

図１５９を参照すると、通常の拡張位置とされた時の、パドルフレーム２８２４の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。パドルフレーム１１２４の狭窄幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅に対しての、通常幅ＴＷの比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１６９～図１８８を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント２９００（図１７１～図１７２）に関する例示的な一実装は、スペーサと、狭窄位置（図１７１）と拡張位置（図１７２）との間にわたって移動可能とされた接合部材２９１０（スペーサ、結合部材、隙間充填材、等）を有した接合部分または結合部分２９０４と、を含む。接合部材２９１０は、収縮期時に心室から心房内へと血液が逆流することを防止するために、天然弁の弁葉どうしの間に移植するためのより大きな表面積を接合部材２９１０が有するよう、拡張可能に構成された一つまたは複数の接合部材フレーム２９１１を含む。

デバイス２９００は、また、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス２９００との間における接触および／または摩擦を低減することによって心臓内に移植するための位置へとデバイス２９００をより容易に操縦し得るように構成された一つあるいは複数のパドルフレーム２９２４を有したアンカー部分２９０６を、含むことができる。すなわち、パドルフレーム２９２４は、拡張位置と狭窄位置との間にわたって移動するように構成されている。パドルフレーム２９２４が狭窄位置とされた時には、心臓の天然構造とデバイス２９００との間の接触および／または摩擦を、低減することができる。

デバイス２９００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス２９００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス２９００に関する特徴を備えることができる。

図１７１～図１７２を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント２９００は、接合部分２９０４と、近位部分または取付部分（図示せず）と、アンカー部分２９０６と、遠位部分２９０７と、を含む。取付部分と、遠位部分２９０７とは、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるこれらの部分に関する形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。取付部分は、送達シースまたは送達システムの捕捉機構に対して係合するための第一カラーまたは近位カラーを含むことができる。近位カラーと、捕捉機構と、送達システムとは、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

遠位部分２９０７は、（ポスト２９２１を介して）アンカー部分２９０６のアンカー２９０８に対して取り付けられるキャップ２９１４を含み、これにより、駆動シャフトまたは駆動ワイヤを使用することにより、キャップ２９１４に対して係合し得るとともに、アンカー２９０８を開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動し得るものとされている。キャップ２９１４は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。図示した例では、キャップ２９１４は、アンカー２９０８のポスト２９２１を受領するための遠位部分２９６０と、遠位部分に対して固定的に取り付けられたネジ山付き部分２９６２と、ネジ山付き部分の内部に配置されたネジ山付き部材と、を含む。

駆動部材は、ネジ山付き部材に対して係合し得るとともに、ネジ山付き部材に対して軸方向力を印加することによってキャップ２９１４の全体を軸方向に駆動することができる。駆動部材は、また、ネジ山付き部材を回転駆動させて、ネジ山付き部材、結果的に、アンカー２９０８のポスト２９２１をキャップ２９１４に対して相対的に移動させることができる。駆動部材を使用してキャップ２９１４に対して軸方向力を印加することによりキャップ２９１４の全体を駆動することで、アンカー２９０８を、開放位置へと駆動する。

デバイスのアンカー部分２９０６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分２９０６は、複数のアンカー２９０８を含むことができ、各アンカー２９０８は、外側パドル２９２０と、内側パドル２９２２と、パドル延長部材またはパドルフレーム２９２４と、クラスプ（例えば、図２２～図３７に示すクラスプ２３０）と、を含む。外側パドル２９２０は、接続部分２９２３によって内側パドル２９２２に対して関節結合可能に取り付けられている。外側パドル２９２０は、キャップ２９１４の遠位部分２９６０の内部におよびネジ山付き部分２９６２の内部に位置決めされたポストでありかつキャップ２９１４の遠位部分２９６０に対しておよびネジ山付き部分２９６２に対して移動可能とされたポスト２９２１に対して、取り付けられている。内側パドル２９２２は、接合部材２９１０の近位部分（例えば、接合部材フレーム２９１１の近位部分）に対して接続するための接続部分を含む。

接合部分または結合部分２９０４は、例えば天然の僧帽弁ＭＶにおける弁葉２０、２２どうしの間に移植するために使用され得る接合部材２９１０を含む。図示した例では、接合部材２９１０は、接合部材フレーム２９１１どうしの組合せが接合部材２９１０の外側境界を規定するよう、各アンカー２９０８に対応した接合部材フレーム２９１１を含む。

図１８１～図１８４を参照すると、接合部材フレーム２９１１に関する例示的な一実装は、狭窄位置で示されている。図１８５～図１８８を参照すると、接合部材フレーム２９１１は、拡張位置で示されている。図１８１～図１８８を参照すると、接合部材フレーム２９１１は、アンカー２９０８の内側パドル２９２２に対して固定的に接続するための接続部分２９７２を含む。接合部材フレーム２９１１は、また、内側アーム２９７６および外側アーム２９７８を含む可撓性部分２９７４を含む。外側アーム２９７６は、接合部材フレーム２９１１の全幅ＴＷを規定する。内側アーム２９７６は、外側アーム２９７６から内向きかつ下向きに延びているとともに、接続点２９８０のところで互いに接続されている。図１８３および図１８７を参照すると、接合部材フレーム２９１１は、丸い形状を有することができ、これにより、接合部材２９１０は、様々な接合部材フレーム２９１１の組合せによって、長尺の丸い形状を有することとなる。接合部材フレーム２９１１どうしの組合せは、例えば本出願で説明する任意の接合部材の形状など、任意の適切な形状を有した、接合部材２９１０を形成することができる。

図１６９～図１７０を参照すると、調整部材２９８２が、パドルフレーム２９２４のポスト２９２１に対して取り付けられており、この調整部材２９８２は、接続点２９８０のところで接合部材フレーム２９１１の可撓部分２９７４に対して係合することで接合部材フレーム２９１１を拡張位置へと駆動するように構成されている。いくつかの例では、接合部材フレーム２９１１の接続点２９８０は、調整部材２９８２を受領するためのノッチ２９８１を含む。ノッチ２９８１は、接続点２９８０に対して調整部材２９８２によって印加された力を、接合部材フレーム２９１１の全体にわたって均等に分散させるように構成することができ、これにより、調整部材２９８２によって印加された力により、アーム２９７８を、対応した向きに実質的に同じ量の分だけ拡張させる。例えば、図示した例では、ノッチ２９８１は、アーム２９７６どうしの間で接続点２９８０の中央部分に位置決めされた丸い形状とされている。しかしながら、ノッチ２９８１は、調整部材２９８２によって印加された力を接合部材フレーム２９１１にわたって均等に分散させるような任意の他の適切な形態をとることができる。

図１７０を参照すると、調整部材２９８２を向きＹへと駆動することで（例えば、キャップ２９１４のネジ山付き部分２９６２の内部でネジ山付き部材を回転駆動することによって、または、アンカー２９０８を閉塞位置へと駆動するよう駆動部材からネジ山付き部材に対する軸方向力を除去することによって）、外側アーム２９７８を向きＸへと駆動して、接合部材フレーム２９１１を拡張位置とする。すなわち、調整部材２９８２を、接合部材フレーム２９１１の接続点２９８０に対して、向きＹへと係合させることにより、内側アーム２９７６を圧縮する。この圧縮は、内側パドル２９２２から延びた延長部分もしくは一対のポスト２９２３に対して固定的に接続された接続部分またはポスト２９７２に起因したものである。接続部分またはポスト２９７２と、延長部分またはポスト２９２３とは、接続点２９８６のところで接続されている。ピン２９８２の駆動により、内側アーム２９７６が押し上げられ、これにより、外側アーム２９７８が外向きＸへと駆動される。フレーム２９１１と、接続点２９８６で内側パドル２９２２から延びている延長部または一対のポスト２９２３と、の間の接続は、図１７７および図１８０に示されている。

接続部分２９７２は、多種多様な異なる態様で延長部分２９２３に対して接続することができる。例えば、接続部分２９７２および延長部分２９２３は、溶接することができる、接着剤によって接続することができる、一体的に形成することができる、および／または締結部材によって接続することができる。延長部分２９２３は、多種多様な異なる形態をとることができる。延長部分２９２３と接続部分２９７２との間における取付を可能とする任意の構成を、使用することができる。図示した延長部分２９２３は、接続部分２９２３を超えて延びている。しかしながら、いくつかの実装では、延長部材２９２３は、内側パドル２９２２と接続部分２９７２との間における接続を提供するのに充分な長さであることだけが必要とされる。

なおも図１７０を参照すると、調整部材２９８２が、接合部材フレーム２９１１から係合解除された時には、接合部材フレームは、通常の狭窄位置に維持される（図１８１～図１８４）。調整部材２９８２は、例えば、駆動部材を使用してキャップ２９１４に対して軸方向力を印加することによってキャップ２９１４の全体を接合部材２９１０から離間させるようにすることで、または、キャップ２９１４のネジ山付き部分２９６２の内部でネジ山付き部材を回転駆動することによってネジ山付き部材がポスト２９２１に対して係合してポスト２９２１を駆動することで結果的には接合部材フレーム２９１１に対する非係合位置へと調整部材２９８２を駆動することで、接合部材フレーム２９１１から係合解除することができる。

図１７１～図１７６を参照すると、パドルフレーム２９２４および接合部材フレーム２９１１は、アンカー２９０８が閉塞位置とされた時には、拡張位置（図１７２、図１７４、および図１７６）と狭窄位置（図１７１、図１７３、および図１７５）との間にわたって移動可能とされる。例えば、図１７３および図１７５を参照すると、ポスト２９２１および調整部材２９８２（図１７６）を、キャップ２９１４に対して遠位向きに駆動することにより（キャップ２９１４のネジ山付き部分２９６２の内部でネジ山付き部材を回転することで、ネジ山付き部材を遠位向きに駆動することによって）、パドルフレーム２９２４に対して張力Ｆ（図１７５）を印加し、この張力Ｆにより、パドルフレーム２９２４のアーム２９８４を、内向きＺへと駆動する。加えて、調整部材２９８２を、キャップ２９１４に対して遠位向きに駆動することにより、調整部材２９８２を、接合部材フレーム２９１１から係合解除するとともに、その通常の狭窄位置へと内向きＺに駆動する。

図１７４および図１７６を参照すると、ポスト２９２１および調整部材２９８２を、キャップ２９１４に対して近位向きに駆動することで（キャップ２９１４のネジ山付き部分２９６２の内部でネジ山付き部材を回転駆動することにより、ネジ山付き部材を近位向きに駆動することで）、パドルフレーム２９２４に対して圧縮力Ｃを印加し、これにより、アーム２９８４を、外向きＸに駆動する。加えて、調整部材２９８２を、キャップ２９１４に対して近位向きに駆動することで、調整部材２９８２を接合部材フレーム２９１１の接続点２９８０に対して係合させるとともに、アーム２９７６を外向きＸに駆動する。

図１８１および図１８５を参照すると、通常の狭窄位置（図１８１）とされた時の、接合部材フレーム２９１１の全幅ＴＷは、例えば５ｍｍ～７ｍｍなどの、例えば約６ｍｍなどの、４ｍｍ～８ｍｍとすることができる。拡張位置（図１８５）とされた時の、接合部材フレーム２９１１の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。狭窄位置におけるフレーム２９１１の幅に対しての、拡張位置におけるフレーム２９１１の幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１８９～図１９２は、本明細書で開示する任意の移植可能デバイスまたはインプラントなどの、移植可能デバイスまたはインプラントのための、パドルフレーム３０２４に関する例示的な一実装を示している。パドルフレーム３０２４は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイスとの間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイスをより容易に操縦することを可能とするように構成されている。

図１８９～図１９２を参照すると、各パドルフレーム３０２４は、内側部分３０７２と、外側部分３０７４と、を含むことができる。内側部分３０７２は、近位端３０９０と遠位端３０９１とを有した一つまたは複数のアーム３０８０を含む。近位端３０９０は、アンカー３００８のパドル（例えば、内側パドルおよび外側パドル）を受領するための開口３０９２に対して接続され得るとともに、そのような開口３０９２を有することができる。遠位端３０９１は、遠位部分３００７のキャップ３０１４（図９５）に対して取り付けるための接続部材を含むことができる。図示した例では、内側部分３０７２が二つのアーム３０８０を有していることを示しているけれども、内側部分３０７２が、任意の適切な数のアームを有し得ることは、理解されよう。

各パドルフレーム３０２４の外側部分３０７４は、近位端３０９３と遠位端３０９４とを有した一対のアーム３０８２を備えている。近位端３０９３は、内側部分３０７２の近位端３０９０に対して取り付けられるように構成することができる。例えば、内側部分３０７２および外側部分３０７４の両方に関する近位端３０９０、３０９３は、内側部分３０７２および外側部分３０７４を互いに接続する締結部材を受領する受領するための開口３０９５、３０９６を含むことができる。遠位端３０９４どうしは、接続点３０８３のところで互いに接続されている。アーム３０８２は、遠位端３０９４がアーム３０８２の残部の少なくとも一部上へと延びるように、湾曲することができる。を開閉することができる。例えば、図示した例では、アーム３０８２は、湾曲部分３０８４を含む。アーム３０８２の遠位端における接続点３０８３は、内側部分３０７２のアーム３０８０の遠位端３０９１に対して接続されており、これにより、遠位端３０９１、３０９４は、近位向きＰＤにまたは遠位向きＤＤに、一緒に移動することができる。

いくつかの実装では、アーム３０８２は、アーム３０８０と比較して、より可撓性が大きい。この増大した可撓性により、接続部分３０８３がアーム３０８０内へと引き込まれた時には、アーム３０８２を屈曲させることができる。この屈曲により、アーム３０８２を、狭窄することができる。より硬いアーム３０８０により、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、デバイスのパドルを開閉することができる。

図１９０を参照すると、アーム３０８０、３０８２の遠位端３０９１、３０９４に対して接続された接続点３０８３を、遠位向きＤＤへと駆動することで、アーム３０８２が外向きＯＤ（図１９０）に駆動され、これにより、パドルフレーム３０２４が拡張位置とされる。すなわち、図１９０を参照すると、接続点３０８３を遠位向きＤＤに駆動することで、アーム３０８２の湾曲部分３０８４が外向きに屈曲され、これにより、アーム３０８２が外向きＯＤに駆動される。

図１９０を参照すると、アーム３０８０、３０８２の遠位端３０９１、３０９４に対して接続された接続点３０８３を、近位向きＰＤへと駆動することで、アーム３０８２が内向きＩＤに駆動され、これにより、パドルフレーム３０２４が狭窄位置へと駆動される。すなわち、図１９０を参照すると、接続点３０８３を近位向きＰＤに駆動することで、アーム３０８２の湾曲部分３０８４が内向きに屈曲され、これにより、アーム３０８２が内向きＩＤに駆動される。

接続点３０８３は、駆動シャフトまたは駆動ワイヤ（例えば、図２２～図３７に示す駆動シャフトまたは駆動ワイヤ２１２）を使用して、ユーザが、遠位向きＤＤにまたは近位向きＰＤに、駆動することができる。例えば、接続点３０８３は、駆動部材が接続ワイヤを近位向きＰＤにおよび遠位向きＤＤに駆動し得るようにして、駆動部材に対して接続したり結合したりすることができる。多種多様な機構を使用することで、接続点３０８３を近位向きにおよび遠位向きに駆動することができ、これにより、パドルフレームの幅を調整することができる。パドルフレームの幅を調整するに際して、接続点３０８３を近位向きにおよび遠位向きに駆動するために使用され得る機構に関するいくつかの例について、以下で開示する。

いくつかの実装では、図１８９～図１９２に図示したパドルフレーム３０２４は、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍという、通常の拡張幅を有することができる。パドルフレーム３０２４の狭窄幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅に対しての、通常の拡張幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１９３～図１９５は、人工デバイスまたはインプラント３０００に関する例示的な一実装を図示しており、この場合、パドルフレーム３０２４は、デバイスまたはインプラントを閉塞した時の拡幅構成（図１９３）を有しており、パドルフレーム３０２４は、デバイスまたはインプラントを閉塞した時の狭窄構成（図１９４）を有している。図１９３～図１９５に図示した例では、デバイス３０００は、図１８９～図１９２におけるパドルフレーム３０２４を含む。しかしながら、デバイス３０００は、デバイスが開放している時の狭窄構成から、デバイスが閉塞している時の拡幅構成へと、自動的に（すなわち、デバイスのパドルの開閉のみに起因して）移動する多種多様な異なるパドルフレームを使用することができる。いくつかの実装では、デバイス３０００のパドルフレーム３０２４は、アーム３０８２の端部がアーム３０８０の端部に対して固定されている点を除いては、図１９０～図１９２に図示した例と同様である。例えば、アーム３０８２の端部とアーム３０８０の端部とは、両方とも、デバイスの遠位キャップに対して固定することができる。

移植可能デバイスまたはインプラント３０００は、接合部分（図示せず）と、近位部分または取付部分３００５（図１９３～図１９４）と、アンカー部分３００６と、遠位部分３００７（図１９５）と、を含むことができる。接合部分と、取付部分３００５と、遠位部分３００７とは、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるこれらの部分に関する形態など、または本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。デバイス３０００は、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願もしくは特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス３０００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス３０００に関する特徴を備えることができる。

デバイス３０００のアンカー部分３００６は、例えば、図２２～図３７に示すデバイス２００におけるアンカー部分２０６の形態（パドルフレーム２２４が、図１８９～図１９５に示すパドルフレーム３０２４によって置き換えられる点を除いて）など、またはパドルフレーム３０２４を備え得るような本出願で説明する任意の他の形態など、任意の適切な形態をとることができる。アンカー部分３００６は、複数のアンカー３００８を含むことができ、各アンカー１５０８は、外側パドル３０２０（例えば、図２２～図３７に示す外側パドル２２０）と、内側パドル３０２２（例えば、図２２～図３７に示す内側パドル２２２）と、パドル延長部材またはパドルフレーム３０２４と、クラスプ３０３０（例えば、図２２～図３７に示すクラスプ２３０）と、を含む。

図１９３を参照すると、デバイスが閉塞位置とされた時には、外側パドルアーム３０８２に対する伸長力または引張力は、最小である。その結果、より可撓的なアームにおける外向き付勢力Ｍは、アームを外向きＯＤへと屈曲させて凹状形状を形成するのに充分なものである。

図１９４を参照すると、デバイスが開放状態に向けて駆動された時には、外側パドルアーム３０８２に対する伸長力または引張力が増大する。その結果、アーム３０８２の幅は、内向きＩＤに減少する。アーム３０８２と、より硬いアーム３０８０と、の間における接続により、アーム３０８２には、力Ｎが発生し、これにより、アーム３０８２が内向きに屈曲して、図１９４に示す凸状形状を形成する。

図１９５を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント３０００は、天然弁に対して（図示した例では、僧帽弁ＭＶの弁葉２０、２２に対して）取り付けられた状態で、示されている。デバイス２９００は、パドルフレーム３０２４が狭窄位置とされた状態で示されており、これにより、パドルフレーム３０２４が凸状形状とされていて、デバイス３０００を、天然弁に対する移植のための位置へと、より容易に操縦することができる。すなわち、デバイス３０００を取り囲む様々な腱索ＣＴが示されており、パドルフレーム３０２４の凸状形状は、腱索ＣＴに対しての接触を最小とした状態で、心室の内部にわたってデバイスを駆動することを可能とする。

なおも図１９５を参照すると、破線３０９７は、凹状形状を有して拡張位置とされた時の、パドルフレーム３０２４の形状を示している。図示のように、パドルフレーム３０２４が凹状形状を有している時には、デバイス３０００は、腱索ＣＴに対して、より多く接触し得ることとなる。デバイス３０００が、天然弁上への移植のために位置決めされた後には、パドルフレーム３０２４を拡張位置へと駆動することで、デバイス３０００のアンカー３００８を弁葉２０、２２に対して、より良好に固定することができる。加えて、パドルフレーム３０２４が、拡張位置に移動された時には、凹状形状（破線３０９７によって示している）をとることのために、アンカー３００８の外面は、腱索ＣＴの一部に対してしか接触し得ない。

図１９３および図１９４を参照すると、閉塞位置／拡幅位置（図１９３）とされた時の、パドルフレーム３０２４の全幅ＴＷは、例えば７ｍｍ～１２ｍｍなどの、例えば９ｍｍ～１１ｍｍなどの、例えば約１０ｍｍなどの、５ｍｍ～１５ｍｍとすることができる。開放位置／狭窄位置とされた時の、パドルフレーム３０２４の狭窄全幅は、例えば５ｍｍ～１０ｍｍなどの、例えば７ｍｍ～９ｍｍなどの、例えば約８ｍｍなどの、３ｍｍ～１２ｍｍとすることができる。狭窄幅に対しての、通常の拡張幅の比は、例えば５／４～２／１などの、例えば４／３～３／２などの、１０／９～３／１とすることができる。

図１９６～図１９８を参照すると、天然弁上における移植可能デバイスまたはインプラント３１００に関する例示的な一実装が示されている。移植可能デバイスまたはインプラント３１００は、例えば、本出願で説明するようなまたは参照により本明細書に援用される出願や特許文献で説明されるような任意の形態など、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、インプラントまたはデバイス３１００は、接合部材を含み、いくつかの実装では、移植可能デバイスまたはインプラントは、接合部材を含まない。

デバイス３１００は、一例として、僧帽弁ＭＶの弁葉２０、２２に対して取り付けられた状態で示されている。デバイス３１００の移植後には、時間の経過とともに、僧帽弁の弁輪２４が、外向きに拡張することがある。特に、拡張は、僧帽弁ＭＶの後尖２２に近接した位置で発生し得る。弁輪２４のこの拡張は、デバイス３１００が僧帽弁ＭＶに対して取り付けられている場合であってさえ、左心室から僧帽弁ＭＶを通しての血液の逆流を可能とし得る。すなわち、弁輪２４の拡張により、デバイス３１００に近接した開口のところで、僧帽弁ＭＶを通して血液を逆流させてしまう可能性がある。また、時間の経過とともに、弁葉からの組織生着３１０１（図１９７～図１９８）が、デバイス３１００を覆うことがあり、これは、デバイス３１００を僧帽弁の弁葉に対して固定するための、追加的な支持を提供する。

図１９９～図２０９を参照すると、いくつかの実装では、デバイス３１００は、組織ブリッジ部材３１１０ａを含むことができる。組織ブリッジ部材３１１０ａは、デバイス３１００における任意の他の部分に対して取り付けられた別個の構成要素とすることができる、あるいはデバイス３１００に対して一体的とされた構成要素とすることができる、あるいはデバイス３１００を天然弁上へと移植した後にデバイス３１００の任意の部分に対して取り付けられた構成要素とすることができる。組織ブリッジ部材３１１０ａは、組織生着３１０１がデバイス３１００および組織ブリッジ部材３１１０ａを覆った時に、弁輪２４の拡張を防止または阻止するように構成することができる。組織ブリッジ部材３１１０ａは、組織ブリッジ部材３１１０ａおよび／または組織生着物３１０１が天然弁の弁輪２４までにわたって延びていることのために、弁輪２４の拡張を防止または阻止する。すなわち、組織生着３１０１が、弁輪２４の一方サイドから弁輪の他方サイドにまで広がっていることでまたは橋渡ししていることで、弁輪２４の橋渡しされたサイドが引き離されてしまうことを、防止または阻止する。

図１９９～図２００を参照すると、いくつかの実装では、組織ブリッジ部材３１１０ａは、僧帽弁ＭＶの前尖２０を横断して弁輪２４までにわたって延びた第一延長部分３１７０と、後尖２２を横断して弁輪２４までにわたって延びた第二延長部分３１７２と、を含むことができる。各延長部分３１７０、３１７２は、等しいサイズのものとすることができる、あるいは、天然弁の各弁葉に沿って適合するようなまたは延びるようなサイズのものとすることができる。例えば、弁葉２０、２２は、典型的には、異なるサイズのものであり、延長部分３１７０、３１７２は、弁葉２０、２２に対応した異なるサイズを有することができる。組織生着３１０１は、延長部分３１７０、３１７２を弁輪２４に対して接続することで、弁輪２４の拡張を防止または阻止する。延長部分３１７０、３１７２は、別個の構成要素とすることができる、あるいは、単一の構成要素とすることができる。

図２０１～図２０２を参照すると、いくつかの実装では、組織ブリッジ部材３１１０ａは、僧帽弁ＭＶの前尖２０を横断して弁輪２４までにわたって延びた第一拡張部分３１７０と、後尖２２を横断して弁輪２４までにわたって延びた第二拡張部分３１７２と、を含むことができる。第一延長部分３１７０は、第一幅Ｗ１を有することができ、第二延長部分３１７２は、第一幅Ｗ１よりも大きな第二幅Ｗ２を有することができる。幅Ｗ１、Ｗ２は、弁輪の拡張を最小化または制御するように、選択することができる。例えば、弁輪２４が、後尖２２に対してより近接した位置で、拡張しやすいものとまたは拡張するものと判断される場合には、第二拡張部分３１７２は、第一拡張部分３１７０よりも大きな幅を有している。このより広い幅は、組織生着３１０１がデバイス３１００を覆った時に、より拡張しやすい領域のところで、弁輪２４に対して追加的な支持を提供する。図１９９および図２００の例と同様に、延長部分３１７０、３１７２は、等しいサイズのものとすることができる、あるいは、天然の各弁葉に沿って適合または延びるサイズのものとすることができる。例えば、延長部分３１７０、３１７２は、弁葉２０、２２に対応した異なるサイズを有することができる。組織生着３１０１は、延長部分３１７０、３１７２を弁輪２４に対して接続することで、弁輪２４の拡張を防止または阻止する。延長部分３１７０、３１７２は、別個の構成要素とすることができる、あるいは、単一の構成要素とすることができる。

図２０３～図２０４を参照すると、いくつかの実装では、組織ブリッジ部材３１１０ａは、第一延長部分３１７０と第二延長部分３１７２とが接続部分３１７４のところで接続されるよう、Ｖ字形状を有している。接続部分３１７４は、デバイスまたはインプラント３１００に対して取り付けられている。この例では、第一延長部分３１７０および第二延長部分３１７２は、等しいサイズのものとすることができる、あるいは、第一延長部分３１７０および第二延長部分３１７２は、異なるサイズのものとすることができる。組織ブリッジ３１０１は、第一延長部分３１７０および第二延長部分３１７２の上方に形成され、「Ｖ」の一部を充填する。

図２０５～図２０６を参照すると、いくつかの実装では、組織ブリッジ部材３１１０ａは、三角形状を有している。第一延長部分３１７０と第二延長部分３１７２とは、三角形状の頂点のところで接続部分３１７４に対して接続されている。接続部分３１７４は、デバイス３１００に対して取り付けられている。この例では、第一延長部分３１７０および第二延長部分３１７２は、等しいサイズのものとすることができる、あるいは、第一延長部分３１７０および第二延長部分３１７２は、異なるサイズのものとすることができる。組織ブリッジ３１０１は、ブリッジ部材３１１０ａの上方に形成されている。

図２０７～図２０９を参照すると、いくつかの実装では、組織ブリッジ部材３１１０ａは、人工デバイスまたはインプラント３１００における、任意選択的な接合部材またはスペーサ３１１０から延びている。図示した例では、ブリッジ部材は、弁輪２４にまで完全には延びていない。しかしながら、組織ブリッジ部材３１１０ａは、図１９９～図２０４における任意の形態をとることができ、一方サイドにおいて、または両サイドにおいて、弁輪２４までにわたって延びることができる。図２０７に示すように、組織ブリッジ部材３１１０ａの延長部分３１７０、３１７２は、等しいサイズのものとすることができる。代替的には、後尖２２の上方に延びた延長部分３１７２は、前尖２０の上方に延びた延長部分と比較して、より大きな幅を有することができる。加えて、図２０８を参照すると、組織ブリッジ部材３１１０ａは、Ｖ字形状（例えば、図２０３～図２０４に示す例と同様）を有することができる、あるいは、図２０９を参照すると、組織ブリッジ部材３１１０ａは、三角形状（例えば、図２０５～図２０６に示す例と同様）を有することができる。

図１９９～図２０９を参照すると、組織ブリッジ部材３１１０ａは、組織の生着を促進する任意の適切な材料から形成することができる。例えば、組織ブリッジ部材３１１０ａは、生体適合性材料から形成することができる。組織ブリッジ部材３１１０ａは、緩く編まれたまたは緩く織られたクロス材料から形成することができる。

開示した例では、延長部分３１７０、３１７２が等しいサイズのものとすることがされ得ることを示しているけれども、あるいは、延長部分３１７２が延長部分３１７０と比較してより大きな幅を有し得ることを示しているけれども、いくつかの実装では、延長部分３１７０が、延長部分３１７２と比較してより大きな幅を有することができる。また、開示した例では、Ｖ字形状または三角形状を有した接合延長部材３１１０ａを示しているけれども、接合延長部材３１１０ａが、組織生着３１０１がデバイス３１００を覆った時に弁輪２４が拡張することを防止または阻止する任意の適切な形状を有し得ることは、理解されよう。

図２１０～図２７５は、駆動部材１１２の保持端部７３を、デバイス２００のキャップ２１４またはカラー２１１（例えば、図２３を参照されたい）上における、あるいはデバイスの別の構成要素上における、保持特徴７２に対して、係合したり係合解除したりするための、様々な構成を示している。しかしながら、キャップ、カラー、および／またはデバイス２００は、本特許出願で開示する任意の構成を有することができる。多種多様な異なる構成を使用することができる。保持端部および／または保持特徴は、テーパー形状とすることができる、内向きに屈曲し得るとともに外向きにバネ復元し得る一つまたは複数の特徴を有することができる、切断面または衝合面または特徴を有することができる、ならびに／あるいは、ガイド面を有することができる。保持特徴は、キャップ１１４、２１４（例えば、図２３を参照されたい）上に、カラー２１１上に、および／または別の再捕捉構成要素上に、設けることができる。保持特徴は、様々な異なる材料から形成することができる。図２１０～図２１４に示すように、駆動部材１１２の保持端部７３は、ボールおよびソケット接続を使用して、デバイス２００におけるキャップ２１４上のまたはカラー２１１上の保持特徴７２に対して、係合することができる。いくつかの実装では、駆動部材１１２の保持端部７３は、球状とされており、少しの弾性を有した材料から形成されている。駆動部材１１２の保持端部７３は、キャップ２１４またはカラー２１１の保持特徴７２内におけるソケット７４の内部に、適合する。ソケット７４は、駆動部材１１２の保持端部７３の直径と比較して、わずかに小さな開口を有した球状とされており、これにより、ソケット７４は、駆動部材１１２の保持端部７３を受領するためには、少しだけ変形しなければならない。いくつかの実装では、保持特徴７２は、少しの弾性を有した材料から形成されている。

図２１１～図２１４は、保持特徴７２に関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持特徴７２は、駆動部材１１２を受領するための開口７５と、開口７５から下向きに延びた少なくとも一つの長手方向スリット７６と、を有している。いくつかの実装では、開口の両サイドにおいて、スリット７６が二つ存在している。図２１２は、保持特徴７２の開口７５の内部に位置した際の、駆動部材１１２の保持端部７３を示している。いくつかの実装では、開口７５の頂部の直径は、駆動部材１１２の保持端部７３がなす球状部分の直径よりも小さく、これにより、開口７５は、駆動部材１１２の保持端部７３を受領するためには、少しだけ開放するよう曲がらなければならない。図２１３は、開放構成とされた保持特徴７２を示しており、この場合、開口７５の両側におけるスリット７６は、操作力よりも大きな上向きの力が駆動部材１１２に対して印加された時には、保持特徴７２の拡張を可能とする。図２１４は、駆動部材１１２が保持特徴７２から完全に取り外された様子を示している。

駆動部材１１２の保持端部７３は、保持特徴７２に対して係合するために保持特徴７２が内向きに屈曲することを可能とする一つまたは複数の特徴を、有することができる。図２１５～図２２２は、駆動部材１１２の保持端部７３と保持特徴７２とに関する一例を示しており、この場合、保持端部７３は、保持特徴７２の内部で保持端部７３が圧縮されたり拡張されたりすることを可能とする少なくとも一つのリリーフカット７７を有している。図２１５は、駆動部材１１２の、底面を通過した単一のリリーフカット７７を有した保持端部７３を示している。いくつかの実装では、保持端部７３は、球状、球根状、またはテーパー形状などの、任意の形状とすることができる。保持端部７３は、保持端部７３の残部と比較して、より小さな直径を有したテーパー形状部分７６０を有することができる。図２１６は、駆動部材１１２の、単一のリリーフカット７７を有した保持端部７３に関する底面図を示している。図２１７は、駆動部材１１２の保持端部７３に関する側面図を示しており、ここで、保持端部７３のテーパー形状部分７６０は、保持端部７３の残部と比較して、より小さな直径を有している。図２１８は、駆動部材１１２と保持特徴７２とを、係合解除された構成で示している。保持特徴７２は、駆動部材１１２の保持端部７３を受領するための開口７８を有している。いくつかの実装では、開口７８の内部は、隆起７６１を有している。駆動部材１１２の保持端部７３は、保持特徴７２の内部へと進入することができ、隆起７６１は、駆動部材１１２の保持端部７３を、リリーフカット７７のところで、内向きに圧縮するように押圧することができる。これにより、駆動部材１１２の保持端部７３は、開口７８の下側部分内へと進入することができる。この時点で、保持端部７３は、保持特徴７２の隆起７６１が保持端部７３のテーパー形状部分７６０内に着座するように、外向きに拡張することができる。操作力よりも大きな力で駆動部材１１２が上向きに引っ張られることで保持端部７３が隆起７６１に対して当接しながら圧縮され、保持特徴７２から取り外されるまでは、駆動部材１１２は、開口７８の壁へと当接させる保持端部７３の外向き力によって保持特徴７２の内部に保持される。

図２１９～図２２２は、駆動部材１１２と保持特徴７２とに関する一実装を図示しており、この場合には、駆動部材１１２の保持端部７３は、底面を通過した直交する二つのリリーフカット７７を有している。駆動部材１１２の保持端部７３は、任意の数のリリーフカット７７を、およびその構成を、有することができる。

図２２３および図２２４は、保持特徴７２に対して係合している駆動部材１１２に関する一実装を示しており、この場合、駆動部材１１２の保持端部７３は、テーパー形状先端７１４０を有している。図２２３は、テーパー形状先端７１４０と、長手方向リリーフ通路および／または長手方向リリーフカット７９と、棚部７１４１と、を有した駆動部材１１２を示している。保持特徴７２は、開口７１９と、開口７１９の頂部に位置したリップ７１４２と、を有している。この実装では、テーパー形状先端７１４０は、保持特徴の開口７１９を通して進入することができる。リップ７１４２は、保持端部７３を、長手方向リリーフ通路および／または長手方向リリーフカット７９に向けて内向きに圧縮することで、保持端部７３のテーパー形状先端７１４０が開口７１９内へと進入することを可能とする。

リップ７１４２が、テーパー形状先端７１４０の端部のところで、棚部７１４１に近接するようになった時点で、保持端部７３は、開口７１９の内部で拡張することとなる。リップ７１４２に対して保持端部７３を圧縮している操作力よりも大きな力で駆動部材が上向きに引っ張られることで駆動部材が保持特徴７２から取り外されることが可能とされるまでは、拡張した保持端部７３は、駆動部材１１２を、保持特徴７２の内部で所定位置に保持することとなる。

図２２４は、テーパー形状先端７１４０と、棚部７１４１と、内部を通してロッド７１２が挿入され得る通路７１１と、を有した駆動部材１１２を示している。この実装では、テーパー形状先端７１４０は、保持特徴の開口７１９を通して進入することができる。リップ７１４２は、保持端部７３を、長手方向通路７１１に向けて内向きに圧縮することで、保持端部７３のテーパー形状先端７１４０が開口７１９内へと進入することを可能とする。リップ７１４２が、テーパー形状先端７１４０の端部のところで、棚部７１４１に近接するようになった時点で、保持端部７３は、開口７１９の内部で拡張することとなる。

ロッド７１２は、通路７１１を通して、駆動部材１１２の保持端部７３へと前進することができる。ロッド７１２は、開口７１９の内部でテーパー形状先端７１４０をさらに拡張させることができる、あるいは、テーパー形状先端を拡張位置に保持することができる。ロッド７１２を駆動部材１１２の保持端部７３から退避させるまでは、さらに、操作力よりも大きな力で駆動部材１１２が上向きに引っ張られることで保持端部７３をリップ７１４２に対して圧縮することにより駆動部材１１２が保持特徴７２から取り外されることが可能とされるまでは、拡張した保持端部７３とロッド７１２とは、駆動部材１１２を、保持特徴７２の内部で所定位置に保持する。

駆動部材１１２は、ロッドまたはワイヤなどの、一つまたは複数の特徴を有することができ、先端を保持特徴７２の内部に固定する目的で、駆動部材１１２をキャップ２１４またはカラー２１１の保持特徴７２に対して係合させた状態で、上記の特徴を、通路を通して駆動部材１１２の先端内へと前進させることができる。図２２５～図２２７は、駆動部材１１２と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、駆動部材１１２は、通路７１１と、通路７１１を通して延びたロッド７１２と、保持端部７３と、を有している。いくつかの実装では、保持端部７３は、球状とされているとともに、エラストマー材料から形成されている。保持端部７３は、テーパー形状、尖鋭な形状、または球状などの、様々な異なる材料および形状で形成することができる。図２２５に示すように、駆動部材１１２は、ロッド７１２を未だ保持端部７３内へと前進させていない状態で、保持特徴７２の開口７２４内へと進入させることができる。開口７２４は、矩形、円筒形、またはテーパー形状などの、様々な形状とすることができる。図２２６に示すように、駆動部材１１２の保持端部７３は、保持特徴７２に対して係合する。いくつかの実装では、保持端部７３の直径は、開口７２４の直径と比較して、実質的に同様の直径とすることができる、あるいは、わずかに小さな直径とすることができる。保持端部７３は、わずかに圧縮されることで保持特徴７２の開口７２４に対して係合するよう、エラストマー材料から形成することができる。図２２７に示すように、ロッド７１２を、通路７１１を通して保持端部７３内へと前進させることで、保持端部７３に対して構造を提供することができ、これにより、ロッド７１２を駆動部材１１２の保持端部７３から退避させるまでは、さらに、保持端部７３を圧縮している操作力よりも大きな力で駆動部材１１２が上向きに引っ張られるまでは、駆動部材１１２は、保持特徴７２の内部で所定位置に保持される。

図２２８～図２３０に示すように、駆動部材１１２は、また、コレット接続を使用して保持特徴７２に対して係合することができる。図２２８は、第一テーパー形状外側部分７１６Ａおよび第二テーパー形状外側部分７１６Ｂを含む保持特徴７２に関する例示的な一実装を示している。第一内側テーパー形状部分７１５Ａおよび第二内側テーパー形状部分７１５Ｂと中央通路７１６とを含むロック機構７１９０が、第一テーパー形状外側部分７１６Ａおよび第二テーパー形状外側部分７１６Ｂによって形成された凹所の内部に着座している。図２２９に示すように、保持端部７３を有した駆動部材１１２は、ロック機構７１９０の中央通路７１６を通して前進することができる。第一テーパー形状外側部分７１６Ａおよび第二テーパー形状外側部分７１６Ｂは、第一テザー７１７Ａおよび第二テザー７１７Ｂに対する張力を増大させることによって上向きに引っ張ることができる。第一テーパー形状外側部分７１６Ａおよび第二テーパー形状外側部分７１６Ｂが上向きに駆動された時には、それらのテーパー形状面が、ロック機構７１９０の第一内側テーパー形状部分７１５Ａおよび第二内側テーパー形状部分７１５Ｂに対して係合し、これにより、駆動部材１１２を内部で圧縮することで、駆動部材をロック機構に対して接続する。図２３０に示すように、第一テザー７１７Ａおよび第二テザー７１７Ｂに対する張力を減少させた時には、第一テーパー形状外側部分７１６Ａおよび第二テーパー形状外側部分７１６Ｂを、下向きに駆動して、第一内側テーパー形状部分７１５Ａおよび第二内側テーパー形状部分７１５Ｂがなす面から離間させ、これにより、ロック機構を開放状態へと押し広げて、駆動部材１１２を解放する。

保持特徴７２の一つまたは複数の開口は、テーパー形状とすることができ、リップもしくは傾斜状などの一つまたは複数の特徴を有することができ、ならびに／あるいは、駆動部材１１２に対して操作力よりも大きい充分な上向きの力が印加されるまでは駆動部材１１２の保持端部７３を保持特徴７２の内部で所定位置に保持し得る案内面を有することができる。図２３１～図２３３に示すように、保持端部７３と保持特徴７２との例に関する任意の組合せを使用することができる。図２３１に示すように、開口７１９は、開口７１９の開口部分のところでより小さな直径のリップを有した円筒形とすることができる。駆動部材１１２の保持端部７３は、保持端部７３の中心を通過した長手方向カット７１８を有することができ、これにより、保持端部７３は、わずかに開放して押し広げられている。駆動部材１１２は、保持特徴７２の開口７１９内へと進入することができ、その際、開口７１９のリップは、保持端部７３を圧縮することで、カット７１８が形成している隙間を閉塞させて、開口７１９の残部よりも小さい直径を有した開口７１９のリップを通して保持端部７３が通り抜けることを可能とする。保持端部７３が保持特徴７２の開口７１９の内部に係合した後には、保持端部は、カット７１８のところから拡張し、これにより、保持端部７３の直径は、開口７１９のリップがなす直径よりも大きなものとなる。操作力よりも大きい充分な上向きの力が駆動部材１１２に対して印加されることで開口７１９のリップが駆動部材１１２の保持端部７３を圧縮するまでは、駆動部材１１２は、保持特徴７２の内部で所定位置に保持されることとなる。図２３２に示すように、開口７１９のリップは、開口７１９の直径が開口部分に向けて徐々に減少するように、テーパー形状または傾斜状とすることができる。

図２３３は、保持特徴７２と駆動部材１１２の保持端部７３とに関する例示的な一実装を示している。開口７１９のリップは、開口７１９の直径が開口部分に向けて徐々に減少するように、テーパー形状または傾斜状とされている。駆動部材１１２の保持端部７３は、テーパー形状の先端であるとともに、保持端部７３の残部よりも小さい直径の棚部７２０を有している。保持端部７３は、開口７１９のリップが駆動部材１１２の棚部７２０の内部に着座するようにして、保持特徴７２に対して係合することができ、操作力よりも大きい充分な上向きの力が駆動部材１１２に対して印加されるまでは、保持端部７３を開口７１９の内部の所定位置に保持することができる。

保持特徴７２は、摩擦嵌合接続を介して駆動部材１１２の保持端部７３に対して係合することができる。保持端部７３は、円錐形状、テーパー形状、傾斜状、または他の形状とされることで、保持特徴７２における同様の形状とされた開口の内部に適合することができる。保持特徴７２と保持端部７３とは、エラストマー材料などの摩擦嵌合を増強するような材料から、または、ネジ山付き面もしくはローレット加工面を有した材料から、形成することができる。図２３４～図２４４は、駆動部材１１２の保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持端部７３は、摩擦嵌合接続を介して保持特徴７２に対して係合している。

図２３４は、駆動部材１１２よりも小さな直径の傾斜した先端とされた保持端部７３を有した駆動部材１１２を示している。保持特徴７２は、保持端部７３が開口７２１内へと緊密に適合するように傾斜した開口７２１を有している。いくつかの実装では、保持特徴７２は、チャネル７２５０を有することができ、このチャネル７２５０は、保持端部７３に対して係合した時に、保持特徴７２のわずかな拡張および圧縮を可能とすることで、保持端部７３を、保持特徴７２の内部で所定位置にさらに保持することができる。図２３５は、傾斜した開口７２１の下方における、幅が広いチャネル７２５１を示している。

図２３６は、保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持特徴７２は、開口７２５２を含み、開口７２５２は、傾斜した入口と、開口７２５２の残部よりも小さな直径のリップ７２５３と、を有している。駆動部材１１２の保持端部７３は、保持端部７３および駆動部材１１２の残部よりも小さな直径の棚部７２２を有したテーパー形状の先端を備えている。保持端部７３は、保持端部７３が開口７２５２の内部に摩擦嵌合を介して保持されるようにして、保持特徴７２に対して係合することができる。リップ７２５３は、保持端部７３の先端の周囲で保持特徴７２がわずかに拡張することを可能とする。

図２３７は、保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持特徴７２は、入口が傾斜した開口７２１と、保持特徴７２の外側を取り囲んだ、弾性バンドなどの、バンド７２３と、を含む。駆動部材１１２の保持端部７３は、保持端部７３および駆動部材１１２の残部よりも小さな直径の棚部７２２を有したテーパー形状の先端を備えている。駆動部材１１２の端部における保持端部７３は、保持特徴７２の開口７２１内へと進入することができ、これにより、バンド７２３が拡張することで、開口７２１の内部に保持端部７３が係合することを可能とし、その後、収縮することで、保持端部７３を所定位置に保持する。

駆動部材１１２の保持端部７３は、傾斜状、テーパー形状、球状、および同種の形状などの、様々な形状とすることができる。図２３８および図２３９に示すように、保持端部７３は、傾斜した端部を有した矩形とすることができ、これにより、保持端部７３の頂部および底部は、保持端部７３の残部よりも小さな直径のものとされる。図２３８は、保持端部７３が、開口７２１の傾斜した入口７２９０の内部に緊密に適合し得るよう、入口７２９０が傾斜した開口７２１を有した保持特徴７２を示している。開口７２１は、保持特徴７２がわずかに拡張し、入口７２９０に係合すると、保持端部７３の周囲で圧縮することを可能とする。

図２３９は、開口７２１を有した保持特徴７２を示しており、開口７２１は、傾斜した入口７２９０と、中間部分７２９１と、傾斜した底部７２９２と、を有している。駆動部材１１２の保持端部７３は、開口７２１内に進入することができ、これにより、保持端部７３の傾斜部分が開口７２１の傾斜付き入口７２９０に対して接触した時には、保持端部７３は、開口７２１の中間部分７２９１を拡張させることで、保持端部７３を受領するものとする。駆動部材１１２の保持端部７３は、開口７２１の拡張した中間部分を通して、傾斜した底部７２９２内へと、進入する。保持端部７３の傾斜した頂部は、開口７２１の傾斜した底部７２９２の内部に緊密に適合し、これにより、駆動部材１１２を保持特徴７２の内部に保持する。

いくつかの実装では、保持端部７３および／または保持特徴７２は、任意選択的に、保持端部７３と保持特徴７２との間における摩擦係合を増強するために、ローレット加工面またはネジ山付き面を有したエラストマー材料から形成することができる。保持端部７３と保持特徴７２とは、傾斜した端部、テーパー形状の端部、球状の端部、または尖鋭な端部と、同様の形状の開口と、からなる接続などの、様々なオス／メス接続を形成することができる。図２４０は、駆動部材１１２の保持端部７３を示しており、この場合、保持端部７３は、テーパー形状とされている。保持特徴７２は、保持端部７３に対して緊密に適合するよう、テーパー形状とされた開口７２５を有している。保持端部７３と保持特徴７２とは、任意選択的に、これらの間における摩擦係合を増強するために、エラストマー材料から形成することができる。図２４１は、保持端部７３と保持特徴７２の開口７２５との間における摩擦係合をさらに増強するために、ローレット加工面またはネジ山付き面を有した保持端部７３を示している。開口７２５も、また、ローレット加工面またはネジ山付き面を有することができる。

図２４２は、駆動部材１１２の保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持端部７３は、二つの可撓性ウィングを含み、これらウィングどうしの間には、ノッチを有している。保持特徴７３は、テーパー形状の入口と、ネジ山付き面を有した開口７２６と、を有している。保持端部７３は、開口７２６内へと挿入することができ、ここで、傾斜付きの入口は、保持端部７３を開口７２６の内部に適合させ得るよう、保持端部７３のウィング７２７を、上向きに屈曲させる。保持端部７３が開口７２６の内部へと導入された後には、ウィング７２７は、開口７２６のネジ山付き面に対して当接しつつ拡張する。開口７２６のネジ山付き面と、開口７２６に対して当接した状態でのウィング７２７の拡張と、の間における摩擦は、保持端部７３を、保持特徴７２の内部で所定位置に保持する。操作力よりも大きい充分な上向きの力が駆動部材１１２に対して印加された時には、保持端部７３のウィング７２７が、下向きに屈曲することで、開口７２６に対する保持端部７３の摩擦係合を解除することにより、保持端部７３を保持特徴７２から取り外すことができる。

図２４３は、図２４２の保持端部７３と、傾斜した入口を有した保持特徴７２と、開口７２８の残部よりも直径が大きな下側部分７３４０を有した開口７２８と、を示している。駆動部材１１２は、保持特徴７２の開口７２８の内部へと進入することができ、ここで、傾斜した入口により、保持端部７３のウィング７２７を上向きに屈曲させることで、保持端部７３が開口７２８内へと進入することを可能とする。保持端部７３が、開口７２８の下側部分７３４０へと到達した後には、ウィング７２７は、開口７２８の下側部分７３４０の内部で拡張することができ、これにより、駆動部材１１２を、保持特徴７２の内部で所定位置に保持することができる。操作力よりも大きい充分な上向きの力が駆動部材１１２に対して印加された時には、保持端部７３のウィング７２７を下向きに屈曲させることで、開口７２８の下側部分７３４０に対する保持端部７３の摩擦係合を解除することにより、保持端部７３を保持特徴７２から取り外すことができる。

いくつかの例示的な実装では、保持特徴７２の面および／または保持端部７３の面は、これらの間における摩擦係合を増強するために、複数のネジ山または複数のローレットを有している。図２４４は、保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持端部７３の面は、複数のネジ山７３０を有しており、保持特徴７２の内部における開口７２９の面は、複数のネジ山７３５０を有している。保持端部７３は、テーパー形状または尖鋭な形状とすることができる。保持特徴７２は、保持端部７３を開口７２９内へと案内するために、傾斜した入口を有することができる。保持端部７３は、開口７２９内へと進入することができ、これにより、保持端部７３のネジ山付き面７３０が、開口７２９のネジ山付き面７３５０に対して接触するものとされる。ネジ山付き面７３５０、７３０どうしの間の接触は、保持端部７３と保持特徴７２との間で摩擦係合を生成することで、操作力よりも大きい充分な上向きの力が駆動部材１１２に対して印加されるまでは、保持端部７３を開口７２９内に保持する。

駆動部材１１２は、ニチノールなどの形状記憶合金から形成されたような、ロッド、フック、もしくは内腔などの、一つまたは複数の特徴を含むことができる。これらの特徴は、駆動部材１１２を所定位置に保持する目的で、保持特徴７２内へと進入させることができる。特徴は、保持特徴７２から駆動部材１１２を取り外すことを可能とする目的で、保持特徴７２から退避させることができる、または他の態様で取り外すことができる。図２４５～図２５０は、駆動部材１１２と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、駆動部材１１２は、内側通路７３２と、少なくとも一つの保持延長部分７３１Ａ、７３１Ｂと、を有している。保持延長部分７３１Ａ、７３１Ｂは、多種多様な異なる形態をとることができる。例えば、保持延長部分７３１Ａ、７３１Ｂは、チューブの端部を切断して成形することによって、ワイヤを成形することによって、等によって、形成することができる。駆動部材１１２は、図２４５に示すように、第一保持延長部分７３１Ａと第二保持延長部分７３１Ｂとを有することができる。しかしながら、任意の数の保持延長部分を含むことができる。第一保持延長部分７３１Ａおよび第二保持延長部分７３１Ｂは、ニチノールなどの形状記憶合金から形成することができる。

第一保持延長部分７３１Ａおよび第二保持延長部分７３１Ｂの端部が、駆動部材１１２の端部を超えて延長されている時には、これら端部は、フック状の構成で、上向きに屈曲するように付勢するされている。図２４６に示すように、第一保持延長部分７３１Ａおよび第二保持延長部分７３１Ｂが、通路７３２内へと完全に引き込まれた時には、それらは、実質的な直線状構成へと戻る。

図２４７～図２５０は、図２４５および図２４６の駆動部材１１２を保持特徴７２に対して固定するプロセスを図示している。この例では、駆動部材１１２は、通路７３２と、第一保持延長部分７３１Ａおよび第二保持延長部分７３１Ｂと、を有している。保持特徴７２は、内部を通して駆動部材１１２を進入させ得る開口７３８０を有している。図２４７は、保持特徴７２の開口７３８０内へと導入されている駆動部材１１２を示している。図２４８は、第一保持延長部分７３１Ａおよび第二保持延長部分７３１Ｂが、駆動部材１１２内の通路７３２を通して前進している様子を示している。第一保持延長部分７３１Ａおよび第二保持延長部分７３１Ｂが、ワイヤ１１２から延びた際には、それらは、実質的な直線状構成からフック状構成へと変化する。保持延長部分７３１Ａ、７３１Ｂのフック状部分は、開口７３８０の面にまで、外向きに延びている。

図２４９に示すように、開口７３８０に対して当接したフック状保持延長部分７３１Ａ、７３１Ｂの力は、保持特徴７２の内部で所定位置に駆動部材１１２を保持する。図２５０に示すように、保持延長部分７３１Ａ、７３１Ｂを駆動部材１１２の通路７３２内へと引き込むことによって、ここで、保持延長部分７３１Ａ、７３１Ｂは、それらの実質的な直線状構成へと戻り、これにより、駆動部材１１２を、保持特徴７２から取り外すことができる。

駆動部材１１２は、スナップ、プロング、および同種のものなどの、様々なオス／メス接続を介して、保持特徴に対して係合することができる。図２５１～図２５３は、駆動部材１１２の保持端部７３と保持特徴７２との間におけるスナップ嵌合接続に関する例示的な実装を示している。図２５１に示すように、駆動部材１１２は、駆動部材１１２よりも実質的に小さな直径の円筒形先端部７３３を含む保持端部７３を有している。保持特徴７２は、開口部分のところに複数のプロング７４２０を有した開口７３４を含むことができる。これらプロングは、開口７３４の中心に向けて延びており、駆動部材１１２が開口７３４内へと進入した時には、プロング７４２０の端部が、保持端部７３の面に対して接触するものとされている。プロング７４２０と保持端部７３との間における摩擦力に打ち勝つだけの充分な上向きの力が駆動部材１１２に対して作用するまでは、プロング７４２０と保持端部７３との間における摩擦係合は、駆動部材１１２を、保持特徴７２の内部で所定位置に保持する。図２５２は、保持特徴７２に関する平面図を示している。いくつかの例示的な実装では、開口７３４は、四つのプロング７４２０を有している。しかしながら、任意の数のプロングを使用することができる。

図２５３は、駆動部材１１２と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示している。保持特徴は、内部に隆起したボタン７４４０を有した凹所部分７３５を含むことができる。駆動部材１１２は、保持端部７３を有することができ、この保持端部７３は、凹所部分７３６と、少なくとも一つのプロング７３７と、を有している。駆動部材１１２は、プロング７３７を保持特徴７２の凹所部分７３５内へと進入することによって、保持特徴７２に対して係合してもよく、これにより、プロング７３７は、隆起したボタン７４４０の周囲で所定位置にスナップ嵌合される。プロング７３７と、隆起したボタン７４４０と、の間におけるスナップ嵌合は、駆動部材１１２を、保持特徴７２に対して保持する。駆動部材１１２は、操作力よりも大きい充分な力で駆動部材１１２を上向きに引っ張ることで、プロング７３７を、隆起したボタン７４４０から解放することによって、保持特徴７２から取り外されることができる。いくつかの実装では、駆動部材１１２が、凹所部分とボタンとを含むことができ、他方、保持特徴７２が、プロングを含むことができる。

保持特徴７２と駆動部材１１２とは、クラスプ機構を使用して互いに係合することができる。図２５４～図２５５は、駆動部材１１２と、クラスプライン７４５０によって操作されるクラスプ７４５１を含む保持特徴７２と、に関する例示的な一実装を示している。図２５４に示すように、保持特徴７２は、スプリング７４５２を介して閉塞位置に向けて付勢されたクラスプ７４５１を有している。クラスプ７４５１は、少なくとも一つのスロット７４５４内の少なくとも一つのピン７４５３を介して保持機構７２に対して取り付けられており、クラスプ７４５１が開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動される時には、ピン７４５３は、スロット７４５４に沿ってスライドすることで、クラスプ７４５１が、保持機能７２から取り外されることなく開閉することを可能とする。駆動部材１１２は、保持端部７３と、内部を通してクラスプライン７４５０が延びている通路７４５６と、を含む。クラスプライン７４５０は、駆動部材１１２を通して延びているとともに、クラスプヒンジ７４５５に対して、ループ、結び目、またはフロス、などによって、着脱可能に接続されている。クラスプ７４５１は、駆動部材１１２の両側面に対して当接した閉塞状態のままであるように、スプリング７４５２を介して付勢されている。図２５５に示すように、クラスプライン７４５０に対して張力が印加された時には、クラスプライン７４５０は、クラスプヒンジ７４５５を上向きに引っ張る。クラスプヒンジ７４５５を上向きに駆動することにより、ピン７４５３がスロット７４５４に沿ってスライドすることで、クラスプ７４５１は、駆動部材１１２から離間して開放することができる。クラスプライン７４５０は、ループを取り外すことによって、結び目を解くことによって、クラスプヒンジの周囲からラインを解くことによって、または任意の同様の手段によって、クラスプヒンジ７４５５から取り外すことができる。その後、駆動部材１１２を、保持特徴７２から係合解除することができる。

保持特徴７２および／または駆動部材１１２は、Ｏリング、ガスケット、弾性面、またはそれらの間における摩擦係合を増強するための様々な他の手段などの、特徴を含むことができる。図２５６～図２６１は、駆動部材１１２の保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持端部７３と保持特徴７２との少なくとも一方は、凹状Ｏリング７３８、７４０を有している。図２５６は、駆動部材と、保持端部７３と、保持端部７３に近接して位置した凹状Ｏリング７３８と、を示している。保持特徴７２は、開口７３９の残部よりも大きな直径の径方向ノッチ７４７０を有した開口７３９を備えている。駆動部材１１２は、開口７３９内へと進入することができ、凹状Ｏリング７３９は、駆動部材１１２の面と開口７３９の面との間で、圧縮される。凹状Ｏリング７３８がノッチ７４７０へと到達した後には、凹状Ｏリング７３８がノッチ７４７０内で拡張することで、駆動部材１１２の保持端部７３を、開口７３９の内部に固定する。

図２５７は、駆動部材１１２と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持特徴７２は、その開口７３９の内部に凹状Ｏリング７４０を有しており、駆動部材１１２は、直径がわずかに小さなノッチ７４７１を有した保持端部７３を備えている。駆動部材１１２の保持端部７３は、保持特徴７２の開口７３９内へと挿入することができ、これにより、ノッチ７４７１が開口７３９内の凹状Ｏリング７４０に近接した後には、凹状Ｏリング７４０と駆動部材１１２との間における摩擦係合により、駆動部材１１２は、保持特徴７２によって保持される。

図２５８および図２５９は、駆動部材１１２と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、駆動部材１１２は、保持端部７３と、駆動部材１１２の残部よりも小さい直径を有した保持端部７３のペグ部分７４１の周囲に位置した凹状Ｏリング７３８と、を有している。いくつかの実装では、保持特徴７２は、ローレット面またはネジ山付き面を有した開口７３９を有している。図２５９に示すように、保持端部７３のペグ部分７４１は、保持特徴７２の開口７３９内へと進入させることができる。ペグ部分７４１の周囲に位置したＯリング７３８が圧縮されることで、ペグ部分７４１が開口７３９内へと進入することが可能とされることとなる。圧縮された凹状Ｏリング７３８と、開口７３９のローレット面またはネジ山付き面と、の間における摩擦力を組み合わせることにより、操作力よりも大きな上向きの力が駆動部材１１２に対して印加されることで保持端部７３が保持特徴７２から取り外されるまでは、駆動部材１１２の保持端部７３は、保持特徴７２の内部に保持されることとなる。

代替的には、凹状Ｏリング７４０は、保持特徴７２の開口７３９の内部に位置することができ、保持端部７３は、ローレット面またはネジ山付き面を有することができる。図２６０および図２６１は、例示的な一実装を示しており、この場合、駆動部材１１２は、駆動部材１１２の残部よりも小さな直径のペグ部分７４１を有した保持端部７３を備えている。ペグ部分７４１は、ローレット加工されたまたはネジ山付きの外面を有している。保持特徴７２は、内部に凹状Ｏリング７４０を有した開口７３９を備えている。図２６１に示すように、駆動部材１１２は、保持端部７３のペグ部分７４１を開口７３９内へと進入させることで、ペグ部分７４１が凹状Ｏリング７４０を圧縮することによって、保持特徴７２に対して係合することができる。ペグ部分７４１のローレット加工されたまたはネジ山付きの外面と、圧縮された凹状Ｏリング７４０と、の間における摩擦力により、操作力よりも大きな上向きの力が駆動部材１１２に対して印加されることで保持端部７３が保持特徴７２から取り外されるまでは、駆動部材１１２の保持端部７３は、保持特徴７２の内部で所定位置に保持される。

保持端部７３は、保持特徴７２の内部の開口内へと進入し得るような、テーパー形状先端、傾斜エッジ、球根形状部材、およびリングなどの、様々な特徴を有することができる。図２６２は、リング状部分７４２を有した保持端部７３を示している。いくつかの例示的な実装では、リング状部分７４２は、硬質の、かつ可撓性の、エラストマー材料から形成することができる。保持特徴７２は、ローレット加工面またはネジ山付き面を有した開口７３９を備えている。保持端部７３のリング状部分７４２は、開口７３９内へと進入させることができる。リング状部分７４２は、開口７３９と拡張済みリング状部分７４２との間における摩擦力が駆動部材１１２の保持端部７２を保持特徴７２の内部で所定位置に保持するよう、内部に適合するようにわずかに変形しなければならない。

駆動部材と保持特徴とは、可撓性クラスプと球根形状部材との間における結合接続を介して、互いに係合することができる。可撓性クラスプは、ニチノールなどの形状設定材料から形成することができ、開放位置または閉塞位置に向けて付勢することができる。球根形状部材は、駆動部材１１２の保持端部７３の一部とすることができる、あるいは、保持特徴７２の一部とすることができる。可撓性クラスプは、保持端部７３の一部とすることができる、あるいは、保持特徴７２の一部とすることができる。図２６３および図２６４は、駆動部材１１２の保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示している。保持特徴７２は、スリーブ７５４０と、このスリーブ７５４０の内部に収容されたカプラ７４３と、を含む。カプラ７４３は、可撓性クラスプ７４４を有している。カプラ７４３は、限定された長手方向移動しか許容されていないけれども、スプリングまたは他の可撓性材料などによって、スリーブ７５４０の内部の凹状位置に向けて付勢されている。図２６３に示すように、球根状先端７４６を有した保持端部７３を備えた駆動部材１１２は、カプラ７４３の可撓性クラスプ７４４内へと挿入することができる。図２６４に示すように、操作力よりも大きな上向きの力が駆動部材１１２に対して作用した時には、駆動部材１１２は、カプラ７４３を、スリーブ７５４０から引き抜く。カプラ７４３は、ニチノールなどの形状設定材料から形成することができ、これにより、可撓性クラスプ７４４を、スリーブ７５４０の直径よりも広い開放位置へと付勢することができる。カプラ７４３の端部が、スリーブ７５４０の開口を超えた時には、可撓性クラスプ７４４が外向きに拡張することで、保持端部７３の球根形状先端７４６を解放する。

代替的には、図２６５および図２６６に示すように、係合機構の球根部分は、保持特徴７２の一部とすることができ、可撓性クラスプは、駆動部材１１２の一部とすることができる。図２６５は、保持特徴７２を示しており、この保持特徴７２は、スリーブ７５４０と、このスリーブ７５４０の内部に収容されたカプラ７４３と、を含む。カプラ７４３は、球根形状先端７４５を有している。カプラ７４３は、限定された長手方向移動しか許容されていないけれども、スプリングまたは他の可撓性材料などによって、スリーブＳＳ５４０の内部の凹状位置に向けて付勢されている。可撓性クラスプ７４７を有した保持端部７３を備えた駆動部材１１２は、カプラ７４３の球根状先端７４５上内へと挿入することができる。保持端部７３は、ニチノールなどの形状設定材料から形成することができ、これにより、可撓性クラスプ７４７を、スリーブ７５４０の直径よりも広い開放位置に向けて付勢することができる。図２６６に示すように、操作力よりも大きな上向きの力が駆動部材１１２に対して印加された時には、可撓性クラスプ７４７が外向きに拡張することで、カプラ７４３の球根状先端７４６を解放する。

駆動部材１１２の保持端部７３は、材料の膨張、材料の圧縮、材料の圧潰などにより、または制御ワイヤの操作などにより、ユーザが拡張させ得る部分を含むことができる。図２６７および図２６８は、駆動部材１１２に関する例示的な一実装を示しており、この駆動部材１１２は、制御ワイヤ７５８０と、拡張部分７４９を有した保持端部７３と、を備えている。保持特徴７２は、保持端部７３に対して係合するための開口７４８を有している。開口７４８は、開口７４８の開口部分の直径が開口７４８の残部の直径よりも小さいものであるよう、傾斜したもの、リップ付きのもの、またはテーパー形状のもの、とすることができる。図２６７に示すように、駆動部材１１２の保持端部７３は、開口７４８内へと進入させることができる。図２６８に示すように、制御ワイヤ７５８０は、駆動部材１１２の保持端部７３の先端に対して固定されている。制御ワイヤ７５８０に対する張力を増大させることで、拡張部分７４９を長手方向に圧潰することにより、拡張部分７４９を、開口７４８の側面に向けて外向きに延びることができる。この効果は、リリーフカットまたは薄肉材料を使用することなどによって、可撓性を増大させた領域を形成することで、達成することができる。開口７４８の内部で、保持端部７３の圧潰した拡張部分７４９の直径が増大することにより、保持特徴７２からの、保持端部７３の取り外しが防止される。制御ワイヤ７５８０に対する張力が解除された時には、拡張部分７４９は、実質的な直線状構成へと復帰することができ、これにより、駆動部材１１２を、保持特徴７２から取り外し得ることとなる。

図２６９および図２７０は、保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、保持特徴７２は、少なくとも一つの歯付きクランプ７５２を有している。駆動部材１１２は、シース７５１の残部よりも大きな直径の傾斜した端部７６００を有したシース７５１の内部に、中央ロッド７５０を含む。図２６９に示すように、駆動部材１１２は、中央ロッド７５０がシース７５１の内部の歯付きクランプ７５２によって捕捉されているようにして、保持特徴７２に対して係合することができる。シース７５１の直径は、シース７５１が歯付きクランプ７５２を中央ロッド７５０に対して圧縮することで駆動部材１１２を保持特徴７２に対して固定するようなものとされている。図２７０に示すように、中央ロッド７５０とは独立して、シース７５１を上向きに引っ張ることによって、駆動部材１１２を、保持特徴７２から取り外すことができる。シース７５１が、傾斜した端部７６００が歯付きクラスに近接する位置へと位置決めされた後には、歯付きクランプ７５２は、中心ロッド７５０から離間して外向きに拡張することができる。その場合、駆動ロッド１１２は、自由となって、保持特徴７２から取り外される。

いくつかの実装では、駆動部材１１２は、ループ、フック、引張部材、テザー、制御ワイヤ、または手動係合に関する他の手段、を使用して、保持特徴７２に対して係合することができる。いくつかの実装では、ループ、フック、または同種のもの、の使用は、係合解除に関する一次的方法および二次的方法を提供する。図２７１～２７５に示すように、駆動部材１１２は、制御ワイヤを含むことができ、この制御ワイヤは、保持特徴７２内へと、挿通することができる、ループ留めすることができる、または他の態様で挿入することができる。図２７１は、駆動部材１１２を示しており、この駆動部材１１２は、保持端部７３と、制御ワイヤ７５５を含有した通路７５３と、を有している。保持特徴７２は、入口のところに閉塞部分７６２１を有した開口７５４を備えている。閉塞部分７６２１は、制御ワイヤ７５５の直径よりもわずかに小さな隙間が存在することを除いては、開口７５４をほぼ完全に覆っている。制御ワイヤ７５５の端部は、ループ７６２０を有しており、この場合、ループ７６２０がわずかに変形することで、閉塞部分７６２１を通過して開口７５４内へと進入し得るものとされている。充分な上向きの力が制御ワイヤ７５５に対して印加された時には、ループ７６２０は、閉塞部分７６２１を通過して取り外されることができ、これにより、駆動部材１１２を、保持特徴７２から係合解除することができる。

図２７２～図２７４に示すように、制御ワイヤ７５５は、開口７５４を挿通することができる。図２７２は、駆動部材１１２を示しており、駆動部材１１２は、保持端部７３と、ループ状制御ワイヤ７５５を含有した通路７５３と、を有している。保持特徴７２は、入口のところに閉塞部分７６２１を有した開口７５４を備えている。閉塞部分７６２１は、制御ワイヤ７５５の直径よりもわずかに小さな隙間が存在することを除いては、開口７５４をほぼ完全に覆っている。制御ワイヤ７５５は、通路７５３を通して下向きに延びており、その後、ループを形成して通路７５３を通して上向きに延びている。ループ状の制御ワイヤ７５５は、開口７５４を挿通することができる、あるいは、ループがわずかに変形することで、開口７５４の閉塞部分７６２１を通過して前進することができる。充分な上向きの力が制御ワイヤ７５５に対して印加された時には、ループは、閉塞部分７６２１を通過して取り外されることができ、これにより、駆動部材１１２を、保持特徴７２から係合解除することができる。追加的に、制御ワイヤ７５５は、制御ワイヤ７５５の一方サイドに対する張力を増大させることで、制御ワイヤ７５５を、開口７５４を通して、さらに通路７５３を通して、引っ張ることによって、取り外すことができる。

同様に、図２７３に示すように、駆動部材１１２は、通路７５３の内部に、フック状部分７５６を含むことができる。制御ワイヤ７５５の一端は、ループ留めまたは結び付けなどよって、フック状部分７５６に対して固定することができる。充分な上向きの力が制御ワイヤ７５５に対して印加された時には、ループは、閉塞部分７６２１を通過して取り外されることができ、これにより、駆動部材１１２を、保持特徴７２から係合解除することができる。追加的に、制御ワイヤ７５５は、制御ワイヤ７５５の端部をフック状部分７５６から取り外すことで、制御ワイヤ７５５を、開口７５４を通して、さらに通路７５３を通して、引っ張ることによって、取り外すことができる。

図２７４に示すように、制御ワイヤ７５５は、保持特徴７２の開口７５４および閉塞部分７６２１に近接して位置した可撓性内腔７５７によって、増強することができる。可撓性内腔７５７は、制御ワイヤ７５５に対して強度を提供することで、制御ワイヤ７５５が変形することを可能として、閉塞部分７６２１を通して開口７５４内へとスナップ進入することを可能とする。

図２７５は、保持端部７３と保持特徴７２とに関する例示的な一実装を示しており、この場合、制御ワイヤ７５５は、保持特徴７２の内部における複数の開口を挿通している。駆動部材１１２は、保持端部７３と、内部を通して制御ワイヤ７５５が延びている通路７５３と、を含む。保持端部７３は、第一開口７５９Ａと第二開口７５９Ｂとを有している。保持特徴７２は、傾斜した凹所７５８を有しており、この傾斜した凹所７５８は、第一開口７６０Ａと、第二開口７６０Ｂと、第三開口７６０Ｃと、第四開口７６０Ｄと、を有している。駆動部材１１２は、保持端部７３が傾斜した凹所７５８の内部へと緊密に適合するようにして、保持特徴７２に対して係合することができる。制御ワイヤ７５５は、通路７５３を通して、第一開口７５９Ａから導出されて、保持特徴の第一開口７６０Ａを通して、保持特徴の第二開口７６０Ｂを通して、保持特徴の第三開口７６０Ｃを通して、保持特徴の第四開口７６０Ｄを通して、保持端部７３の第二開口７５９Ｂを通して、さらに、通路７５３を通して、延びている。制御ワイヤ７５５と、保持端部７３と傾斜した凹所７５８との間における摩擦係合と、の組合せにより、駆動部材１１２が保持特徴７２に対して固定されている。

ここで図２７６、図２７９、および図２８０を参照すると、駆動デバイス８１００の例示的な一実装が示されている。図２７６は、デバイス８１００に関する斜視図であり、図２７９は、デバイスに関する平面図であり、図２８０は、デバイスに関する底面図である。駆動デバイス８１００は、移植可能デバイスまたはインプラントのパドルフレームを拡張したり収縮したりするために、長さを拡張したり収縮したりするように構成されている。例えば、本明細書で説明する任意の移植可能デバイスまたはインプラントは、駆動デバイス８１００に関する特徴を備えることができる。いくつかの実装では、駆動デバイス８１００は、パドルフレームに対して、遠位キャップに対して、または本明細書で説明する任意の他の適切な取付点に対して、機械的に結合することができる。このようにして、多種多様な構成を使用することで、パドルフレームの幅が調整され得ることは、理解されよう。いくつかの実装では、駆動デバイス８１００は、パドルフレームを内向きに収縮させることでパドルフレームの幅を狭窄させるように（すなわち、収縮位置）構成されている、あるいは、パドルフレームを外向きに拡張させることでパドルフレームの幅を拡張させるように（すなわち、拡張位置）構成されている。駆動デバイス８１００は、例えば腱索などの心臓の天然構造を通して操縦する時に、移植可能デバイスもしくはインプラント（例えば、本明細書で説明する任意のデバイス）の、パドルフレームおよびパドルの幅を狭窄させるに際して、特に好適である。

図２７６を参照すると、駆動デバイス８１００は、近位端８１０４および遠位端８１０６を有した支持ボディ８１０２を含むことができる。いくつかの実装では、支持ボディ８１０２は、移植可能デバイスまたはインプラントの一体部材とすることができる。例えば、支持ボディ８１０２は、遠位キャップに対して、または本出願明細書に記載された任意の他の適切な部材に対して、一体的に形成することができる。

なおも図２７６を参照すると、外部ネジ山付きシャフト８１０８が、近位端８１０４と遠位端８１０６との間に介在しているとともに、支持ボディ８１０２に対して回転可能に結合されている。外部ネジ山付きシャフト８１０８は、例えば、ネジ、ボルト、締結部材、または同種のものなどの、任意の適切な形態をとることができる。シャフト８１０８は、様々なツール（例えば、様々なタイプのドライバ）によってシャフト８１０８の回転を可能とするように構成されたドライバヘッド８１１０を含むように形成することができる。図示した例では、ドライバヘッド８１１０は、単一の一体型構成要素として、シャフト８１０８に対して一体的に形成されている。しかしながら、例えばドライバヘッドが独立した締結部材（例えば、ネジ山付きナット）である時などは、ドライバヘッド８１１０が、シャフト８１０８に対して着脱可能に取り付けられ得ることは、理解されよう。図示した例では、ドライバヘッド８１１０は、正方形形状タイプのドライバを有するものとして、示されている。しかしながら、多種多様なタイプのドライバを使用し得ることは、理解されよう（例えば、Ｔｏｒｘ、スロット付き、Ｐｈｉｌｉｐｓ、等）。シャフト８１０８の、ヘッド８１１０とは反対側に位置した端部は、シャフト８１０８をボディ８１０２に対して結合することで、シャフトをボディに対して長手方向に移動させることなくシャフトをボディに対して回転駆動すること（すなわち、シャフトは、ボディに対して自転するだけである）を可能とするように構成することができる。

なおも図２７６を参照すると、駆動デバイス８１００は、シャフト８１０８の外部ネジ山に対して螺着する内部ネジ山を有したフォロワ８１１２を含むことができる。図２７９を参照すると、フォロワ８１１２は、回転防止面８１１２ａ（図２７９を参照されたい）を有した長円形状のボディを含むように形成することができる。トルク防止面８１１２ａは、フォロワ８１１２が回転し得ないよう、支持ボディ８１０２の柱８１１４に沿ってスライドするように構成されている。そのため、フォロアは、シャフト８１０８の長手方向軸Ｌ（すなわち、シャフト８１０８の軸方向）に沿った上下移動へと、制約されている。例えば、ドライバヘッド８１１０を時計まわりに回転駆動した時には（右ネジ構成）、シャフト８１０８のネジ山によって、内部ネジ山付きフォロワ８１１２は、シャフト８１０８に沿って下向きに駆動されることとなる。同様に、ドライバヘッド８１１０を反時計まわりに回転駆動した時には、フォロワ８１１２は、シャフト８１０８に沿って上向きに駆動されることとなる。

いくつかの実装では、フォロワ８１１２は、遠位キャップ（例えば、２１４）に対して、パドルフレームの遠位部分に対して、パドルに対して、または本出願で説明する任意の他の適切な取付点に対して、機械的に結合することができる。このようにして、パドルフレームは、フォロワ８１１２がシャフト８１０８に沿って駆動された際にはパドルフレームが拡張または収縮するようにして、フォロワ８１１２に対して接続することができる。例えば、フォロワ８１１２をシャフト８１０８に沿って下向きに駆動することで、パドルフレームを収縮させることができ、これにより、パドルフレームの幅を減少させることができる。しかしながら、多種多様な構成が想定されることは、理解されよう。例えば、代替可能な構成では、フォロワがシャフト８１０８に沿って下向きに駆動された時に、パドルフレーム拡張させ得ることは、理解されよう。

いくつかの実装では、駆動デバイス８１００は、駆動ライン１８９０に対して張力が印加された時にパドルフレームを収縮させるよう、パドルフレームを引っ張るように構成された、またはパドルフレームに対して弛みを付与するように構成された（例えば、パドルフレーム取付点を介して、例えば図１３０における１８９２を参照されたい）、駆動ライン１８９０を含むことができる。駆動ライン１８９０は、例えば、ライン、縫合糸、ワイヤ、ロッド、カテーテル、および同種のものなどの、多種多様な形態をとることができる。本明細書で説明する例は、両方のパドルフレームを同時に調整するための単一の駆動ライン１８９０を参照しているけれども、例えば二つの駆動デバイス８１００が互いに独立して駆動される場合などのように、各パドルフレームを独立して調整し得ることは、理解されよう。

いくつかの実装では、駆動ライン１８９０は、例えば、フック、ループ、または本出願で説明する任意の他の適切な取付手段などの、取付手段によって、フォロワ８１１２に対して結合することができる。なおも図２７６を参照すると、フォロワがシャフト８１０８の長手方向軸Ｌに沿って駆動される時には、駆動ライン１８９０に対して張力を印加することができる。この点において、長手方向軸Ｌに沿ったフォロワ８１１２の位置は、駆動ライン１８９０に対して印加された張力の大きさに対して、およびパドルフレームの対応する幅に対して、対応したものとすることができる。例えば、ドライバヘッド８１１０を時計まわりに回転駆動した時には、フォロワ８１１２は、シャフト８１０８を下向きに駆動して、駆動ライン１８９０に対して印加される張力を増大させる（例えば、ラインを引っ張ることによって）。しかしながら、いくつかの実装では、ドライバヘッド８１１０を反時計まわりに回転駆動することでフォロワ８１１２がシャフト８１０８を上向きに駆動する時に、駆動デバイス８１００が、駆動ライン１８９０に対して張力を印加するように構成され得ることは、理解されよう。

なおも図２７６を参照すると、駆動ラインは、支持ボディ８１０２の遠位端８１０６内に形成された開口８１０７を通して延びることができる。駆動ライン１８９０における反対側に位置した各端部は、パドルフレーム上における様々な取付点（例えば、図２８６における８４０２）に対して、パドルに対して、遠位キャップに対して、または本出願で説明する任意の他の適切な取付点上に対して、固定することができる。図示した例では、駆動デバイス８１００の遠位端８１０６を通して延びる駆動ライン１８９０を示しているけれども、多種多様な構成が想定されることは、理解されよう。例えば、駆動ライン１８９０は、駆動デバイス８１００の近位端に対して結合することができる。

デバイス８１００の直線的な伸縮は、多種多様な異なる態様で、パドルフレームの伸縮へと変換することができる。図２７６では、ライン１８９０は、開口部分または開口１８０７を通して、単に挿通されている。図２７７では、ライン１８９０または他の制御部材は、ハウジング８１２０の開口８１２２を通して延びることができ、開口は、人工デバイスまたはインプラントの、例えばキャップなどの、別の部材に対して接続することができる。ラインは、パドルフレームを拡張または収縮させるために印加されたデバイス８１００の移動を増倍または低減させるように構成することができる。例えば、図２７８では、デバイスのフォロワ８１１２に生成された並進移動Ｓ１は、二つのプーリシステム８２００が利用された時には、調整された移動Ｓ２へと増倍することができる。このようにして、パドルフレームが開閉する対応した速度は、二倍とすることができる。図示した例では、二つのプーリ構成を示しているけれども、例えば、デバイスの移動を増倍または分割するような、三つ、四つ、または五つのプーリ構成などの、任意の適切なタイプの構成が使用され得ることは、理解されよう。

いくつかの実装では、フォロワ８１１２が所定位置に固定されている時には、支持ボディ８１０２をフォロワ８１１２に対して駆動することによって、駆動ライン１８９０に対して張力を印加することができる。例えば、フォロワ８１１２は、人工デバイスまたはインプラントに対する一体部材（例えば、遠位キャップの一部、等）とすることができ、支持ボディ８１０２は、フォロワ８１１２に対して（例えば、スライド可能に）駆動するように構成することができる。このようにして、支持ボディ８１０２の遠位端８１０６がフォロワ８１１２に対して駆動される時には、駆動ライン１８９０に対して張力を印加することができる。

図２７７を参照すると、フォロワ８１１２が人工デバイスまたはインプラントに対して固定されている一例が示されている。図示した例では、駆動デバイス８１００は、駆動デバイス８１００が別個のハウジング８１２０内に配置される点を除いては、図２７６に示す例と同じである。ハウジング８１２０は、人工デバイスまたはインプラントに対しての、デバイス８１００の取付を容易とするような、任意の適切な形態をとることができる。

図２７７に示す例では、フォロワ８１１２は、ハウジング８１２０内に閉じ込められた／固定されたものとして、示されている。このように、ハウジング８１２０には、フォロワ８１１２が取り付けられている。よって、ドライバヘッド８１１０が回転駆動によって調整されることで、シャフト８１０８を上向きまたは下向きに駆動した時には、フォロワ８１１２の対応した移動により、ハウジング８１２０も、また、シャフト８１０８の長手方向軸Ｌに沿って移動する。

駆動ライン１８９０における反対側に位置した各端部は、本明細書で説明する任意の適切なパドルフレーム取付点に対して接続することができる。そのような実装では、ドライバヘッド８１１０が回転駆動された時には、フォロワ８１１２およびハウジング８１２０は、シャフト８１０８の長手方向軸Ｌに沿って駆動されることとなる。例えば、ドライバヘッド８１１０を時計まわりに回転駆動した時には（右ネジ構成）、フォロワ８１１２およびハウジング８１２０は、シャフト８１０８に沿って下向きに駆動されることとなる。駆動ライン１８９０が引っ張られるにつれて、パドルフレームは、閉塞位置に向けて内向きに収縮することとなる。しかしながら、他の構成では、ハウジング８１２０がシャフト８１０８の長手方向軸Ｌに沿って上向きに駆動された時に、駆動ライン１８９０に対して張力を印加し得ることは、理解されよう。また、他の構成では、駆動ライン１８９０に対して張力が印加された時に、パドルフレームが拡張し得ることが想定される。したがって、パドルフレームを拡張または収縮させる目的で、多種多様な構成が想定されることは、理解されよう。

図２８１および図２８２を参照すると、駆動デバイス８１００に関する例示的な一実装である。図２８１は、駆動デバイス８１００に関する斜視図であり、図２８２は、駆動デバイスに関する平面図である。この例では、シャフト８１０８の外部ネジ山は、ボディ８１０２の内部ネジ山に対して係合している、あるいは、デバイスのネジ山付き部材（例えば、ナット、ネジ山付き柱、ネジ山付き内腔、ネジ山付きシャフト、ネジ山付き経路、等）に対して係合している。よって、シャフトは、ボディまたはネジ山付き部材に沿って、並進移動と回転移動との両方を行う。シャフト８１０８は、駆動ライン１８９０をシャフト８１０８に対して結合するための接続部分８１０９を含むことができる。接続部分８１０９は、例えば図示したリングなどの、任意の適切な形態をとることができる。この例では、ドライバヘッド８１１０に対してトルクを印加することにより、ネジ山付きシャフト８１０８を、支持ボディ８１０２の内部ネジ山付き部材または柱８１０３内で、回転駆動するとともに長手方向に駆動することとなる。このようにして、駆動ライン１８９０は、接続部分８１０９によって、引っ張られることと捩られることとの両方を受ける。駆動ライン１８９０に対して印加された張力は、パドルフレームを収縮させることとなる。しかしながら、多種多様な構成が可能であることは、理解されよう。

図２８３～図２８５は、移植可能デバイスもしくはインプラントのパドルフレームを拡張または収縮するように構成された駆動デバイス８３００に関する例示的な一実装を図示している。駆動デバイス８３００は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。その上、本明細書で説明する任意の移植可能デバイスもしくはインプラントは、および本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、駆動デバイス８３００に関する特徴を備えることができる。いくつかの実装では、駆動デバイス８３００は、遠位キャップに対して、または本明細書で説明する任意の他の適切な取付点に対して、機械的に結合することができる。このようにして、多種多様な構成が想定されることは、理解されよう。

図示した例（図２８３～図２８５）では、駆動デバイス８３００は、パドルフレームの幅を調整するためのスプール機構８３０２を含むことができる。例えば、駆動ラインは、パドルフレームに対して固定することができ、これにより、駆動ラインがスプール機構によって（例えば、トルク送達ツールを介して）引き込まれた（例えば、巻き付けられた）時には、駆動ラインがパドルフレームを引っ張ることで、パドルフレームが収縮するものとされる。

スプール機構および送達方法に関する追加的な情報は、米国特許出願公開第２０２０／０１１３６８５号明細書に見出すことができ、この文献は、すべての目的で参照によりその全体が本明細書に援用される。加えて、本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、参照により本明細書に援用されるスプール機構８３０２および対応した送達方法に関する特徴を備えることができる。その上、様々なスプール機構が使用することで、パドルフレームを拡張または収縮させ得ることは、理解されよう。

図２８６～図２８８は、移植可能デバイスまたはインプラントのパドルフレームを拡張または収縮するように構成された駆動デバイス８５００に関する例示的な一実装を図示している。駆動デバイス８５００は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。その上、本明細書で説明する任意の移植可能デバイスもしくはインプラントは、および本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、駆動デバイス８５００に関する特徴を備えることができる。図示した例では、パドルフレーム８４００は、パドルフレーム８４００の各アーム８４０６を互いに離間させるように付勢するよう、駆動デバイス８５００と協働するように構成されたカム部材８４０４を含むことができる。図２８７を参照すると、駆動デバイス８５００が下向きに延びている時には、駆動デバイス８５００の楔８５０２が、カム部材８４０４の傾斜面に対して係合することで、カム部材８４０４どうしを互いに離間する向きに押し広げる。図２８８を参照すると、カム部材８４０４どうしが、矢印で図示したように押し広げられた際には、各パドルフレームのアーム８４０６が、回動、屈曲、および／または外向きの関節移動を受けることで、パドルフレーム８４００の幅を増大させる。

駆動デバイス８５００は、様々な異なる形態をとることができる。図２８８に図示した例では、駆動デバイスは、外部ネジ山付きシャフト８５０５に対して一体的に形成された突出部材８５０２を含む。突出部材８５０２は、任意の適切な形態をとることができる。図示した例では、ネジ山付きシャフト８５０５は、内部ネジ山付き部材または柱８５０８の中に配置されている。シャフト８５０５がカム部材８４０４内へと駆動された時には、突出部材８５０２がカム部材８４０４どうしを押し広げることで、パドルフレーム８４００を拡張させる。

図示した例では、突出部材８５０２を搬送するためのネジ山付きシャフト８５０５を図示しているけれども、多種多様な構成が想定されることは、理解されよう。例えば、スライド機構またはラチェット機構を使用することで、楔８５０２を展開することができる。

図２８９および図２９０は、移植可能デバイスまたはインプラントのパドルフレームを拡張または収縮するように構成された駆動デバイス８６００に関する一例を示している。駆動デバイス８６００は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。その上、本明細書で説明する任意の移植可能デバイスもしくはインプラントは、および本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、駆動デバイス８６００に関する特徴を備えることができる。図示した例では、駆動デバイス８６００は、ネジ山付きシャフト８６０８に対して結合された部材８６０４を含むことができ、シャフト８６０８は、傘歯車８６０９（図２９０）に対して接続されている。駆動傘歯車８６１０は、従動傘歯車８６０９に対して回転可能に係合することができる。従動歯車８６０９が回転駆動された時には、ネジ山付きシャフト８６０８に対して螺着結合された部材８６０４は、互いに離間して駆動される。図示した例では、直角傘歯車駆動を図示しているけれども、多種多様な機構（例えば、ラックおよびピニオンギヤ、スライダ－クランク機構、等）を使用することで、部材８６０４およびパドルフレーム８６１２を、互いに相対的に押し広げ得ることは、理解されよう。

図２８９を参照すると、各部材８６０４は、二つの平行なパドルフレーム８６１２に対して直接的に接続することができる、あるいは、二つの平行なパドルフレームに対して結合することができる。このように、駆動ギヤ８６１０が回転駆動された際には、シャフト８６０８に対して結合された部材８６０４どうしも、また、互いに離間する向きに駆動され、これにより、パドルフレーム８６１２のストラット８６１３が、互いに離間する向きに駆動されることとなる。ストラットどうしが離間するにつれて、パドルフレーム８６１２は、拡張し始めることとなり、これにより、パドルフレーム８６１２の幅が増大する。逆に、駆動ギヤ８６１０が逆向きに回転駆動された時には、パドルフレーム８６１２を収縮させるための部材８６０４どうしが、互いに内向きに駆動されることとなる。

図２９１を参照すると、鋏機構８８００に関する例示的な一実装が示されている。図示した例では、鋏機構８８００は、鋏機構８８００の中心軸もしくはシャフト８８０２に対して回動可能に取り付けられたパドルフレーム８８０４を拡張または収縮するように構成されている。鋏機構８８００は、任意の適切な形態をとることができる。本明細書で説明する任意の移植可能デバイスまたはインプラントは、鋏機構８８００に関する特徴を備えることができる。駆動デバイス（例えば、本明細書で説明する任意の適切なデバイス）は、パドルフレーム８８０４に対して結合することができ、これにより、駆動デバイスが駆動された時には、パドルフレーム８８０４が、シャフト８８０２上で回動して互いに外向きに駆動されることで、パドルフレーム８８０４の幅が増大することとなる。駆動デバイスは、また、パドルフレーム８８０４を収縮させるようにも、構成されている。

図２９２は、移植可能デバイスもしくはインプラントのパドルフレームを拡張または収縮するように構成された駆動デバイス８９００に関する一例を図示している。駆動デバイス８９００は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。その上、本明細書で説明する任意の移植可能デバイスもしくはインプラントは、および本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、駆動デバイス８９００に関する特徴を備えることができる。図示した例では、駆動デバイス８９００は、シャフト８９０８とハウジング８９０２とを含む。いくつかの実装では、ハウジング８９０２は、移植可能デバイスまたはインプラントに対する一体部材とすることができる。例えば、ハウジング８９０２は、遠位キャップに対して、または本明細書で説明する任意の他の適切な部材に対して、一体的に形成することができる。シャフト８９０８は、ハウジング８９０２内に形成された雌ネジパターン８９０４に対して螺着係合するように構成された外部ネジパターンを含む。ドライバヘッド８９１０は、シャフト８９０８の近位端のところに一体的に形成されているとともに、様々なツールまたは様々なタイプのドライバ（例えば、Ｔｏｒｘ、スロット付き、Ｐｈｉｌｌｉｐｓ、等）によるシャフト８９０８の回転駆動を可能とするように構成されている。

なおも図２９２を参照すると、フォーク形状のキャリッジ８９１２が、シャフト８９０８の周囲におよびドライバヘッド８９１０の周囲に、配置されている。図示した例では、キャリッジ８９１２は、単一の一体型構成要素として形成された、近位歯８９１４および遠位端８９１８を特徴としている。しかしながら、キャリッジ８９１２が、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとり得ることは、理解されよう。

なおも図２９２を参照すると、ドライバヘッド８９１０は、キャリッジ８９１２をドライバヘッド８９１０に対して取り付けるために、近位歯８９１４がなす面８９１５に対して相補的であるように構成された係合面８９１１を特徴としている。ハウジング８９０２内に形成されたトルク防止切り込み８９１３は、ドライバヘッド８９１０に対してトルクが印加された時に、キャリッジ８９１２を受領するように、方向Ｌにおける長手方向移動を制約するように、さらに、キャリッジ８９１２の回転を防止するように、構成されている。したがって、ドライバヘッド８９１０が回転駆動された時には、ドライバヘッド８９１０は、キャリッジ８９１２を引くこととなり、これにより、キャリッジ８９１２は、矢印Ｌで示すようにシャフト８１０８の長手方向軸に沿って上向きまたは下向きに移動するように制約されている。

なおも図２９２を参照すると、キャリッジ８９１２の遠位端８９１８は、内部を通して駆動ライン１８９０を通過させ得るように構成された開口８９１９を有して、形成されている。駆動ライン１８９０における反対側に位置した各端部は、パドルフレーム上の様々な取付点に対して、パドルに対して、遠位キャップに対して、または本明細書で説明する任意の他の適切な取付点に対して、固定することができる。ドライバヘッド８９１０を回転駆動することでキャリッジ８９１２を駆動した時には、キャリッジ８９１２の遠位端８９１８が駆動ライン８９１６を引っ張ることとなり、これにより、パドルフレーム（図示せず）を収縮させる。図示した例では、ドライバヘッド８９１０を時計まわりに回転駆動することで（右ネジ構成）、キャリッジ８９１２を、シャフト８９０８の長手方向軸に沿って、矢印Ｌで図示した方向において、下向きに駆動することとなる。このようにして、キャリッジ８９１２の遠位端８９１８は、駆動ライン１８９０を引っ張ることで、パドルフレームを収縮させることとなる。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。例えば、ドライバヘッド８９１０を反時計まわりに回転駆動することで、駆動ライン１８９０に対して張力を印加することによって、パドルフレームを収縮させることができる。その上、他の構成では、駆動ライン１８９０に対して張力を印加することで、パドルフレームを収縮させるのではなく、パドルフレームを拡張させ得ることは、理解されよう。

図２９３を参照すると、駆動デバイス８９００と収縮可能／拡張可能パドルフレームとに関する一例が示されている。図示した例では、図２９３の駆動デバイス８９００は、キャリッジ８９１２の遠位端８９１８が、移植可能デバイスまたはインプラントのパドルフレーム８１０００の遠位端８１００２に対して一体的に形成されている点を除いては、図２９２に示す例のものと実質的に同じである。しかしながら、いくつかの実装では、キャリッジ８９１２が、遠位キャップに対して、または本明細書で説明する任意の他の適切な部材に対して、一体的に形成され得ることは、理解されよう。

なおも図２９３を参照すると、ドライバヘッド８９１０を回転駆動することでキャリッジ８９１２を搬送した時には、キャリッジ８９１２は、遠位部分８１００２を、上向きにまたは下向きに駆動することとなる。遠位部分８１００２を上向きに駆動すると、パドルフレーム８１０００は、外向きに屈曲または拡張することとなり、また、遠位部分８１００２を下向きに駆動すると、パドル８１０００のパドルフレーム８１０００は、内向きに屈曲または格納されることとなる。例えば、ドライバヘッド８９１０を時計まわりに回転駆動した時には（右ネジ構成）、キャリッジ８９１２は、長手方向軸に沿って下向きに駆動されることとなり、これにより、パドル８１０００の遠位部分８１００２が下向きに駆動されて、パドルフレーム８１０００の側方部分８１００４が内向きに収縮し、これにより、パドルフレーム８１０００の全幅が低減する。ドライバヘッド８９１０を反時計まわりに回転駆動した時には（右ネジ構成）、キャリッジ８９１２は、長手方向軸に沿って上向きに駆動されることとなり、これにより、パドル８１０００の遠位部分８１００２が上向きに駆動されて、パドルフレーム８１０００の側方部分８１００４が外向きに拡張し、これにより、パドルフレーム８１０００の全幅が増大する。

図２９４は、移植可能デバイスまたはインプラント８１２００のパドルを拡張または収縮するように構成された駆動デバイス８１１００に関する一例を図示している。駆動デバイス８１１００は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。その上、本明細書で説明する任意の移植可能デバイスもしくはインプラントは、および本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、駆動デバイス８１１００に関する特徴を備えることができる。図示した例では、駆動デバイス８１１００は、移植可能デバイスまたはインプラントの遠位部分に対して一体的に形成された内部ネジ山付き部材８１１０４（図示したように、本明細書では「柱」と称されることが多いけれども、他のタイプのネジ山付き部材とすることができ、もしくは他のタイプのネジ山付き部材を含むことができ、同様に様々な異なるサイズおよび形状を有することができる）に対して回転可能に係合した外部ネジ山付きシャフト８１１０２（図２９６）を含む。例えば、ネジ山付き部材または柱８１１０４は、遠位キャップに対して、パドルアセンブリの遠位部分に対して、または本出願で説明する任意の他の適切な部材に対して、一体的に形成することができる。

ドライバヘッド８１１０６は、シャフト８１１０２の近位端のところに配置されているとともに、シャフト８１１０２を、ネジ山付き部材または柱８１１０４の内外へと回転可能に駆動するように構成されている。ドライバヘッド８１１０６は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。図２９６を参照すると、カプラ８１１０８が、シャフト８１１０２の遠位端に対して取り付けられており、このカプラ８１１０８は、ポスト部材８１３０２上に形成された受領部材８１１１０（図２９４）によって保持されるように構成されている。ポスト部材８１３０２は、拡張可能／収縮可能パドルフレーム８１３００を、カプラ８１１０８に対して、機械的に結合するように構成されている。このようにして、ドライバヘッド８１１０６を駆動することでシャフト８１１０２を反時計まわりに回転駆動した時には（例えば、右ネジ構成）、シャフト８１１０２は、回転駆動されて駆動デバイス８１１００の近位端に向けて駆動されることとなり、これにより、カプラ８１１０８は、パドルフレーム８１３００の受領部材８１１１０を引っ張ることとなる。受領部材８１１１０がカプラ８１１０８によって引っ張られた際には、パドルフレーム８１３００は、内向きに収縮し始めることとなり、パドルフレーム８１３００の全幅が低減し始めることとなる。逆に、シャフト８１１０２を時計まわりに回転駆動することで（例えば、ネジ山付き部材または柱８１１０４の中へと）、パドルフレーム８１３００は、外向きに広がることとなる。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。例えば、いくつかの実装では、シャフト８１１０２を時計まわりに回転駆動することで、パドルフレーム８１３００が内向きに収縮することとなる。したがって、パドルフレームを拡張または収縮させる目的で、多種多様な構成が想定されることは、理解されよう。

図２９５は、移植可能デバイスまたはインプラントのパドルを拡張または収縮するように構成された駆動デバイス８１１００に関する一例を図示している。駆動デバイス８１１００は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。その上、本明細書で説明する任意の移植可能デバイスもしくはインプラントは、および本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、駆動デバイス８１１００に関する特徴を備えることができる。図示した例では、図２９５の駆動デバイス８１１００は、ポスト８１３０２が仕切りライン８１３０４に沿って部分的に分割されている点を除いては、図２９４に示す例と実質的に同じである。分割されたポスト８１３０２は、カプラ８１１０８を、パドルフレーム８１３００に対して接続している。パドルフレーム８１３００は、移植可能デバイスまたはインプラントの遠位部分８１３０５（例えば、遠位キャップ）内へと、部分的に格納可能である。特に、パドルフレーム８１３００のシース可能部分８１３００ａおよび８１３００ｂは、遠位部分８１３０５内へと引き込まれることができ、この遠位部分８１３０５を通して、内部ネジ山付き柱８１１０４によって形成された空洞内へと引き込まれることができる。このようにして、パドルフレーム８１３００を収縮させる目的で、ドライバヘッド８１１０６によってカプラが受領部材８１１１０を引っ張った時には、シース可能部分８１３００ａ、８１３００ｂは、遠位部分８１３０５内へとこの遠位部分８１３０５を通して引き込まれる。収縮するパドルフレームは、移植可能デバイスまたはインプラントを、例えば腱索を通してなどの、狭い空間を通して操縦しなければならない時（例えば、デバイスを展開する時、など）には、特に有利である。

図２９７を参照すると、駆動デバイスに関する例示的な一実装が示されている。本明細書で説明する任意の移植可能デバイスもしくはインプラントは、および本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、駆動デバイス８１５００に関する特徴を備えることができる。図示した例では、駆動デバイス８１５００は、アクチュエータ８１５０２と、平行ラック８１５０４と、結合部材８１５０６と、を含む。各ラック８１５０４は、結合部材が係合状態とされた時には、結合部材８１５０６の移動を単一の向きに制限するように構成された歯８１５０５（例えば、ラチェット機構）を含む。図示した例では、結合部材８１５０６は、接続部分８１５２０を介してパドルフレーム８１５３０に対して結合されている。いくつかの実装では、結合部材８１５０６と、接続部分８１５２０と、パドルフレーム８１５３０とは、単一の一体型構成要素として形成することができる。

なおも図２９７を参照すると、アーム８１５０８が、結合部材８１５０６上に形成されており、これらアーム８１５０８は、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０に対して係合するように構成されている（例えば、図２９７の断面図を参照されたい）。弾性フィンガー８１５１２も、また、結合部材８１５０６上に形成されており、これら弾性フィンガー８１５１２は、ラック８１５０４の歯８１５０５に対して係合することで、結合部材８１５０６が、ラック８１５０４の下向きにまたは遠位向きに経路Ｌに沿って移動することを防止するように構成されている。

なおも図２９７を参照すると、アクチュエータ８１５０２は、矢印Ｌで示す向きに駆動されることができる。アクチュエータ８１５０２が上向きに駆動された時には、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０は、結合部材８１５０６のアーム８１５０８を介して、結合部材８１５０６を引っ張ることとなる。その結果、弾性フィンガー８１５１２がラック８１５０４の歯８１５０５に沿ってラチェット駆動されることとなり、アクチュエータ８１５０２が上向きに駆動される時には、結合部材８１５０６が上向きに駆動されることを可能とする。同時に、結合部材８１５０６により、接続部分８１５２０が、パドルフレーム８１５３０を引っ張ることとなり、パドルフレーム８１５３０は、収縮することとなる。このような実装では、ラック８１５０４上における複数の離散的位置（すなわち、歯）のそれぞれに対しての、弾性フィンガー８１５１２の位置は、パドルフレームの特定の幅に対して、それぞれ対応することができる。

逆に、アクチュエータ８１５０２が下向きに駆動された時には、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０は、結合部材８１５０６の弾性傾斜面８１５１４を押し込む。これにより、突起８１５１０は、弾性フィンガー８１５１２をラック８１５０４から係合解除させる。これにより、アクチュエータが下向きにまたは遠位向きに駆動された時には、結合部材８１５０６は、ラック８１５０４から係合解除され、これにより、パドルフレーム８１５３０を拡張させる。

図２９８は、移植可能デバイスまたはインプラントのパドルを拡張または収縮するように構成された駆動デバイス８１６００に関する一例を図示している。本明細書で説明する任意の移植可能デバイスもしくはインプラントは、および本明細書で説明する任意の駆動デバイスは、駆動デバイス８１６００に関する特徴を備えることができる。図２９８および図２９９を参照すると、駆動デバイス８１６００は、中央ポスト８１６０２と、中央ポスト８１６０２に対して着脱可能に結合された二つの結合部材８１６０４と、を含む。図示した例では、結合部材８１６０４は、例えば、スプリング（例えば、コイル、リーフ、トーション）、または例えば鋼などのバネ状材料、および／またはニチノールなどの形状記憶合金、ならびに同種のものなどの、付勢手段によって、中央ポスト８１６０２に向けて付勢されている。しかしながら、付勢手段は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。

なおも図２９８を参照すると、結合部材８１６０４は、中央ポスト８１６０２上に形成された歯８１６０８に対してラッチ係合するように構成された把持爪８１６０７を有している。付勢手段は、結合部材８１６０４を中央ポスト８１６０２に対して固定するために、各結合部材８１６０４の把持爪を、中央ポスト８１６０２上に形成された歯８１６０８に対してラッチ係合するように付勢している。

結合部材８１６０４を中央ポスト８１６０２から係合解除するために、駆動ワイヤ（図示せず）を、中央ポスト８１６０２内に形成された受領穴８１６１０（図２９９）内へと挿入することができる。駆動ワイヤが穴８１６１０内へと挿入された際には、駆動ワイヤは、付勢手段の付勢力に抗して、両結合部材８１６０４を互いに外向きに押し出すこととなる。このようにして、係合解除された結合部材８１６０４は、中央ポスト８１６０２内に形成されたトラック８１６１２に沿って、スライド可能となる。

なおも図２９８を参照すると、任意選択的なフランジ８１６１４を、中央ポスト８１６０２の遠位端のところに形成することができる。いくつかの実装では、遠位フランジ８１６１４は、移植可能デバイスまたはインプラントの遠位部分に対して一体的に形成されている。例えば、遠位フランジ８１６１４は、遠位キャップと一緒に、パドルフレームの遠位部分と一緒に、または本出願で説明する任意の他の適切な部材と一緒に、形成することができる。

図３００を参照すると、フランジ８１６１４は、任意選択的に、下向きに延びているボス８１６１６を含むことができる。図示した例では、空洞８１６１８が、ボス８１６１６内に形成されており、この空洞８１６１６は、結合部材８１６０４をパドルフレームから取り外すために使用される駆動部材（図示せず）のための、および／またはデバイスを開閉するために使用される駆動部材（図示せず）のための、入口として機能することができる。駆動部材とは別個であり得る制御ワイヤが、結合部材８１６０４の開口８１６０５に対して着脱可能に取り付けられる。駆動ワイヤを受領穴８１６１０内へと挿入することで結合部材８１６０４を中央ポストから取り外す時には、制御ワイヤは、結合部材を中央ポスト８１６０２に沿って、独立的にまたは一体的に、駆動することができる。結果として生じる結合部材８１６０４の駆動により、駆動ラインに対して張力を印加することができる。例えば、結合部材８１６０４が、中央ポスト８１６０２に沿って上向きに駆動された時には、駆動ラインに対して張力が印加されることで、パドルフレームを収縮させることとなる。逆に、結合部材８１６０４が、中央ポスト８１６０２に沿って下向きに駆動された時には、駆動ラインに対して印加される張力が減少することとなり、パドルフレームは、外向きに拡張することができる。しかしながら、他の構成では、結合部材８１６０４を中央ポスト８１６０２に沿って上向きに駆動することで、パドルフレームを拡張させることとなること、さらに、結合部材８１６０４を中央ポスト８１６０２に沿って下向きに駆動することで、パドルフレームを収縮させることとなることは、理解されよう。

図３０１～図３０２を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９１０００に関する例示的な一実装が示されている。移植可能デバイスまたはインプラント９１０００は、近位部分または取付部分９１００５と、パドルフレーム９１０２４を含むアンカー部分９１００６と、駆動部分９１０５０と、遠位部分９１００７と、を含む。パドルフレーム９１０２４は、近位部分９１００５と遠位部分９１００７との間に、高さＨ（図３０４）を有している。アンカー部分９１００６は、内側パドル９１０２２と外側パドル９１０２０とを含む。取付部分９１００５と、遠位部分９１００７と、アンカー部分９１００６と、駆動部分９１０５０とは、様々な態様で構成することができる。

パドルフレーム９１０２４は、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス９１０００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイスをより容易に操縦することを可能とするように構成されている。すなわち、パドルフレーム９１０２４は、拡張位置と狭窄位置との間にわたって移動するように構成されている。パドルフレーム９１０２４が狭窄位置とされた時には、心臓の天然構造とデバイス９１０００との間の接触が低減される。デバイス９１０００は、本出願で説明するような、あるいは参照により本明細書に援用される出願および特許文献で説明されるような、移植可能デバイスまたはインプラントに関する、任意の他の特徴を含むことができ、デバイス９１０００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織２０、２２に対して係合するように位置決めすることができる。加えて、本明細書で説明する任意のデバイスは、デバイス９１０００に関する特徴を備えることができる。

図３０１～図３１７に図示した例では、パドルフレーム９１０２４は、長手方向平面Ｙ（図３０４）に沿って対称であるとともに、長手方向平面Ｚ（図３０１）に沿って対称である。しかしながら、デバイスまたはインプラント９１０００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９１０２４は、平面Ｙと平面Ｚとの一方または両方に関して、対称でなくてもよい。パドルフレーム９１０２４は、第一フレームサイド９１０５２と、第一サイド９１０５２に対して鏡像をなす第二フレームサイド９１０５４と、を含む（図３０３～図３１７）。

図３０１～図３０５に図示した例では、パドルフレーム９１０２４は、外側フレーム部材９１０５６と、中間フレーム部材９１０５８と、内側フレーム部材９１０６０と、を含む。図３０１では、外側フレーム部材９１０５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９１０５６は、拡張状態におけるパドルフレーム幅ＷＥと、拡張状態におけるパドルフレーム奥行ＤＥと、を規定している（図３０５）。外側フレーム部材９１０５６は、近位部分９１００５のところで中間フレーム部材９１０５８に対して取り付けられているとともに、末端遠位端９１０６２を含む。外側フレーム部材９１０５６は、湾曲しており、半円形またはＵ字形状を形成することができる。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９１０５６は、他の形状とすることができる。

中間フレーム部材９１０５８は、近位部分９１００５の近傍または近位部分９１００５に位置した接続部分９１０６４でありかつ外側フレーム部材９１０５６に対する接続部分９１０６４から延びているとともに、接続部分９１０６６を介して遠位部分９１００７のところで取り付けられている。中間フレーム部材９１０５８は、また、可動部材を含み、この可動部材は、図示した例では、遠位部分９１００７から近位部分９１００５に向けて軸Ｚに沿って軸方向に延びた突起またはポスト９１０６８（図３０１および図３０２）として構成されている。ポスト９１０６８は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、ポスト９１０６８は、円筒形の外側側面９１０６９と、この外側側面に対して垂直な端面９１０７１と、を有している（図３０６を参照されたい）。

内側フレーム部材９１０６０は、近位部分９１００５の近傍に位置したまたは近位部分９１００５に位置した接続部分９１０７０でありかつ外側フレーム部材９１０５６に対する接続部分９１０７０から延びているとともに、ポスト９１０６８に対して係合するための、遠位部分９１００７に近接して位置したまたは遠位部分９１００７に隣接して位置した保持部分９１０７２を含む。保持部分９１０７２については、図３０６～図３１１に関して以下でより詳細に説明する。

第一フレームサイド９１０５２と第二フレームサイド９１０５４とは、任意選択的に、遠位端９１００７に向けては軸Ｙに沿って互いに接触し得るとともに、近位端９１００５に向けては離間しており、これにより、例えば図３０３に示すように、Ｖ字形状を形成している。

図３０２～図３０４を参照すると、外側パドル９１０２０は、接続部分９１０２１を介して遠位端９１００７のところで保持部分９１０７２に対して、および、接続部分９１０２３によって内側パドル９１０２２に対して、接続されている。内側パドル９１０２２は、接続部分９１０２５によって、接合部分に対してまたは内側部材（図示せず）に対して、接続されている。図３０２～図３０４を参照すると、内側パドル９１０２２は、保持部分９１０７２に対しては接続されていない。その代わりに、内側パドル９１０２２は、内部を通して保持部分９１０７２が延びる開口または隙間９１０８０を形成している。

図３０６～図３１１を参照すると、保持部分９１０７２をポスト９１０６８に対して組み立てる方法が図示されている。保持部分９１０７２は、第一保持部分９１０８２と、第一保持部分９１０８２から離間して配置されているとともに第一保持部分９１０８２の鏡像をなす第二保持部分９１０８４と、を含む。内側フレーム部材９１０６０と保持部分９１０７２とのそれぞれは、内側側面９１０８６と、この内側側面９１０８６とは反対側に位置した外側側面９１０８８と、遠位端部９１０８７と、を含む。

内側フレーム部材９１０６０の内側側面９１０８６は、座部を形成する内向き移行部分９１０９０を含む。図示した例では、内向き移行部分９１０９０は、内向き湾曲面として形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、内向き移行部分９１０９０は、例えば、傾斜面もしくはテーパー形状面、段差付き面、または任意の他の適切な内向き移行部分などの、任意の適切な態様で形成することができる。内側側面９１０８６どうしは、内向き移行部分９１０９０から遠位端９１００７に向けて軸方向に延びることで、ポスト９１０６８を受領するように構成された隙間９１０９２を形成している。

内側フレーム部材９１０６０の外側側面９１０８８のそれぞれは、第一凹状部分９１０９４を含む。図示した例では、第一凹状部分９１０９４は、内向き移行部分９１０９０が配置されている位置と比較して、軸方向において、遠位端９１００７に対してより近くに形成されている。第一凹状部分９１０９４のそれぞれは、第一凹状部分９１０９４よりも凹んでいる第二凹状部分９１０９６を含む。図示した例では、第二凹状部分９１０９６は、第一凹状部分９１０９４の、遠位部分９１００７に対して最も近い部分のところに、位置している。第二凹状部分９１０９６は、外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１を受領するように構成されている。

第一凹状部分９１０９４は、環状保持部材９１０９８を受領するように構成されている。環状保持部材９１０９８は、リング、ワッシャ、ナット、または同種のもの、とすることができる。環状保持部材９１０９８は、内部を通してポスト９１０６８を受領するように構成された内側通路９１１００を含む。内側通路９１１００は、直径Ｄ１を有しており、この直径Ｄ１は、図３０６に示すように、非圧縮状態における遠位端９１０８７と隙間９１０９２との組合せ幅Ｗ１１よりも小さいものとされている。

図３０１は、デバイス９１０００に関する組立状態を図示しており、この場合、ポスト９１０６８は、保持部分９１０７２の隙間９１０９２を通して受領されている。デバイス９１０００を組み立てるには、図３０６に示すように、中間フレーム部材９１０５８のポスト９１０６８および接続部分９１０６６と、内側フレーム部材９１０６０の保持部分９１０７２とを、平面Ｘに沿って、矢印Ｇで示すように互いに引き離す。

パドルフレーム９１０２４は、中間フレーム部材９１０５８のポスト９１０６８および接続部分９１０６６と、内側フレーム部材９１０６０の保持部分９１０７２とを、互いに引き離し得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム９１０２４は、またはその一部は、メッシュなどの金属布、織布、編組、または任意の他の適切な態様で形成されたもの、あるいは、レーザーカットもしくは他の態様で切断された可撓性材料、から形成することができる。材料は、クロス、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶合金ワイヤ、または人体内への移植に適した任意の他の可撓性材料、とすることができる。

いくつかの実装では、パドルフレーム９１０２４のいくつかの部分は、他の部分と比較して、よりも硬質のもの、または、より剛性の大きなもの、とすることができる。例えば、パドルフレーム９１０２４に関する図示した例では、内側フレーム部材９１０６０は、外側フレーム部材９１０５６よりも硬質であるように構成することができる。内側フレーム部材９１０６０は、より硬質であるようまたはより剛性が大きいよう、様々な態様で構成することができる。例えば、内側フレーム部材９１０６０の厚さは、および／または内側フレーム部材９１０６０に関して使用される材料は、より大きな剛性を提供することができる。いくつかの実装では、内側フレーム部材９１０６０の厚さは、より大きな剛性を提供するよう、外側フレーム部材９１０５６よりも厚いものとすることができる。さらに、いくつかの実装では、内側フレーム部材９１０６０において使用される材料は、より大きな剛性を提供するよう、より剛性の大きな材料とすることができる。

ポスト９１０６８および接続部分９１０６６が、保持部分９１０７２から分離された後には、外側パドル９１０２０の環状保持部材９１０９８と接続部分９１０２１とを、それらの間に配置することができる。図３０７において矢印Ｈで示すように、第一保持部分９１０８２および第二保持部分９１０８４の遠位端９１０８７どうしは、隙間９１０９２が減少または閉塞されるように、互いに向けて圧縮することができる。遠位端９１０８７どうしは、遠位端９１０８７と隙間９１０９２との組合せ幅が環状保持部材９１０９８の通路９１１００の直径Ｄ１よりも小さくなるように、圧縮することができる。よって、遠位端部９１０８７どうしを、図３０７において矢印Ｉで示すように、通路９１１００を通して、外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１どうしの間に、受領することができる。

図３０８に示すように、遠位端部９１０８７どうしが、通路９１１００を通して外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１の間に受領された後には、環状保持部材９１０９８を、第一凹状部分９１０９４に対して位置合わせすることができ、さらに、外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１を、第二凹状部分９１０９６に対して位置合わせすることができる。その後、遠位端９１０８７どうしを解放することで、矢印Ｊで示すように、非圧縮状態に向けて復帰させることができ、その際、環状保持部材９１０９８は、第一凹状部分９１０９４内に受領されるとともに、外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１は、第二凹状部分９１０９６内に受領される。

遠位端９１０８７は、環状保持部材に対しておよび／または外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１に対して外向きの付勢力を印加することで、環状保持部材および／または外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１の間に確実な取付を提供するように、構成することができる。図３０９に示すように、環状保持部材９１０９８が第一凹状部分９１０９４内に受領され、かつ外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１が第二凹状部分９１０９６に対して受領された後には、中間フレーム部材９１０５８のポスト９１０６８および接続部分９１０６６をリリースすることができ、これにより、ポスト９１０６８は、隙間９１０９２を通して受領されることができ、端面９１０７１は、内向き移行部分９１０９０を超えて延びる。

図３０６～図３１１は、外側パドル９１０２０における二つ接続部分９１０２１を示している。例えば、外側パドル９１０２０は、例えば図３８０～図３８１における外側パドル９３２０と同様に、遠位部分９１００７のところで関節結合可能に取り付けることができる。しかしながら、図３０１～図３０２および図９２７は、外側パドル９１０２０の接続部分９１０２１が、関節結合的に取り付けられておらず、オフセットされていることを示している。よって、保持部分９１０７２は、オフセットされた保持部分９１０７２の一方を受領するための追加的な凹状部分（図示せず）を含むことができる。追加的な凹状部分（図示せず）を、保持部分９１０７２の内面９１０８６上にまたは外面９１０８８上に、設けることができる。

図３１０を参照すると、デバイスまたはインプラント９１０００の駆動部分９１０５０は、パドルフレーム９１０２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動することと、デバイス９１０００のパドルを閉塞位置と開放位置との間にわたって駆動することと、の両方を容易とするように構成されている。駆動部分９１０５０は、様々な態様で構成することができる。パドルフレーム９１０２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって選択的に駆動させ得るとともに、デバイスのパドルを閉塞位置と閉塞位置との間にわたって駆動させ得るような、任意の構造を使用することができる。いくつかの実装では、駆動部分は、駆動部分自体を前進させたり後退させたりすることでデバイスを開閉させるように、かつ、駆動部分の内部でポストを前進させたり後退させたりすることでパドルを狭窄させたり広げたりするように、構成されている。例えば、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、より硬質の内側パドルフレーム部分を駆動部分によって駆動することで、パドルを開閉する。

図示した例では、駆動部分９１０５０は、ポスト９１０６８の一部を受領するように構成されたスリーブ９１１０２と、ポストをスリーブ９１１０２の内部で軸方向に駆動するように構成されたプラグ９１１０３と、を含む。組立時には、スリーブ９１１０２は、矢印Ｋで示すように、ポスト９１０６８上へと受領することができる。

スリーブ９１１０２は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、スリーブ９１１０２は、近位端９１１０６から環状保持部材９１０９８の遠位端９１１０８までにわたって延びた円筒形側壁９１１０４を含む。スリーブ９１１０２は、任意選択的に、環状保持部材９１０９８に対して一体的に形成することができる。スリーブ９１１０２は、内部通路９１１１０を規定している。

スリーブ９１１０２は、長さＬ１を有しており、内部通路９１１１０は、近位端９１１０６から遠位端９１１０８までにわたって、スリーブ９１１０２の全長Ｌ１を通して延びている。通路９１１１０は、ポスト９１０６８が通路９１１１０内へと受領され得るのに充分な直径Ｄ２を有しているとともに、内部ネジ山付き部分９１１１２を含む。

図３１０において矢印Ｌで示すように、スリーブ９１１０２の遠位端９１１０８は、保持部分９１０７２に対して固定的に取り付けられている。スリーブ９１１０２は、任意の適切な態様で、保持部分９１０７２に対して取り付けることができる。図示した例では、遠位端９１１０８に位置した環状保持部材９１０９８は、保持部分９１０７２の凹所９１０９６に対して取り付けられている。通路９１１１０は、ポスト９１０６８が隙間９１０９２を通して通路９１１１０内へと延びるよう、隙間９１０９２に対して位置合わせされている。

図３１１に示すように、プラグ９１１０３は、通路９１１１０の内部に受領されている。プラグ９１１０３は、矢印Ｍで示すように、スリーブ９１１０２の内部で軸方向に移動するように構成されている。図示した例では、プラグ９１１０３は、円筒形であるとともに、近位端９１１１４と、この近位端とは反対側に位置した遠位端９１１１６と、外部ネジ山付き部分９１１１８と、を含む。外部ネジ山付き部分９１１１８は、スリーブ９１１０２の内部ネジ山付き部分９１１１２に対して螺着係合するように構成されている。

近位端９１１１４は、プラグ９１１０３を回転駆動することでプラグ９１１０３をスリーブ９１１０２に対して軸方向に駆動し得る駆動部材に対して係合するように構成された駆動インターフェース９１１２０を含む。駆動インターフェース９１１２０は、任意の適切なインターフェースとすることができる。例えば、駆動インターフェース９１１２０は、スロット付き、六角形、Ｔｏｒｘ、Ｆｒｅａｒｓｏｎ、Ｐｈｉｌｌｉｐｓ、正方形、または他の適切なインターフェースなどの、駆動凹所とすることができる。遠位端９１１１６は、ポスト９１０６８の近位端９１０７１に対して係合するように構成された係合面を形成している。

図３１２～図３１４に示すように、拡張状態では、ポスト９１０６８の大部分は、またはポスト９１０６８の大半は、駆動部分９１０５０の内部に受領されており、デバイス９１０００は、外側フレーム部材９１０５６の位置によって規定される幅ＷＥと、奥行ＤＥと、を有している。プラグ９１１０３は、駆動部分９１０５０からデバイス９１０００の近位部分９１００５に向けて延びたものとして図示されている。しかしながら、いくつかの実装では、プラグは、駆動部分９１０５０の近位端を超えて延びることはなく、駆動ロッドが、駆動部分９１０５０内で、または駆動部分の端部のところで、プラグ９１１０３に対して結合されている。

図３１４に示すように、図示した例に関して、拡張状態では、デバイス９１０００の平面図は、レンズの形状（すなわち、それらの端点のところでまたはそれらの端点の近くで交差した二つの円弧によって囲まれた凸状領域）を有している。

図３１０～図３１１を参照すると、動作時には、デバイス９１０００を拡張位置から狭窄位置へと駆動するために、駆動インターフェース９１１２０を介してプラグ９１１０３を回転駆動することで、プラグ９１１０３を、スリーブ９１１０２に対して軸方向に駆動することができる。スリーブ９１１０２の遠位端９１１０８に向けてプラグを駆動することで、プラグ９１１０３の遠位端９１１１６を、ポスト９１０６８の近位端９１０７１に対して係合させるとともに、ポスト９１０６８を同じ向きに（すなわち、デバイスの近位部分９１００５から離間する向きに）駆動する。

図３１５～図３１７に示すように、ポスト９１０６８を、近位部分９１００５から離間する向きに駆動することで、図３１５および図３１６において矢印Ｎで示すように、中間フレーム部材９１０５８を同じ向きに引っ張る。接続部分９１０６４のところにおける、中間フレーム部材９１０５８の、外側フレーム部材９１０５６に対する接続に起因して、中間フレーム部材９１０５８を、近位部分９１００５から離間する向きに駆動することで、図３１５および図３１７において矢印Ｏで示すように、外側フレーム部材９１０５６を内向きに（すなわち、狭窄位置へと）引っ張ることにより、デバイス９１０００は、拡張位置の幅ＷＥよりも狭い狭窄位置の幅ＷＮを有することとなる。

デバイス９１０００が、狭窄位置へと幅を狭めた時には、デバイス９１０００は、また、図３１６および図３１７において矢印Ｐで示すように、奥行寸法を広げることができる。図３１７に示すように、狭窄位置では、デバイス９１０００は、拡張位置における奥行ＤＥよりも大きな奥行ＤＮを有している。加えて、デバイス９１０００の平面図は、図３１７に示すように、拡張位置におけるレンズ形状から、狭窄位置における円形または楕円形状へと、変化している。よって、パドルフレーム９１０２４は、スリーブ９１１０２の内部でプラグ９１１０３を回転駆動することによって、拡張位置と狭窄位置との間にわたって移動することができる。

図３１８～図３２３を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９１２００に関する例示的な一実装が示されている。移植可能デバイスまたはインプラント９１２００は、近位部分または取付部分９１２０５と、アンカー部分９１２０６（図３１９）と、パドルフレーム９１２２４と、駆動部分９１０５０と、遠位部分９１２０７と、を含む。パドルフレーム９１２２４は、近位部分９１２０５と遠位部分９１２０７との間にわたって、高さＨ２（図３１９）を有している。図３１９を参照すると、アンカー部分９１２０６は、内側部材９１２０９と、内側パドル９１２２２と、外側パドル９１２２０と、を含む。取付部分９１２０５と、遠位部分９１２０７と、アンカー部分９１２０６と、駆動部分９１０５０と、パドルフレーム９１２２４とは、様々な態様で構成することができる。

図３１８～図３１９に図示した例では、パドルフレーム９１２２４は、長手方向軸Ｔに沿って対称である（図３１９）とともに、長手方向軸Ｖに沿って対称である（図３１８）。しかしながら、人工デバイスまたはインプラント９１２００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９１２２４は、軸Ｔと軸Ｖの一方または両方に関して、対称ではない。パドルフレーム９１２２４は、第一フレームサイド９１２５２と、第一サイド９１２５２の鏡像をなす第二フレームサイド９１２５４と、を含む（図３１９）。

図示した例では、パドルフレーム９１２２４は、外側フレーム部材９１２５６と内側フレーム部材９１２６０とを含む。図３１８では、外側フレーム部材９１２５６は、外側フレーム部材９１２５６がパドルフレーム拡張幅ＷＥ２（図３２０）を規定するよう、拡張状態で示されている。

外側フレーム部材９１２５６は、近位部分９１２０５のところで可撓的に取り付けられているとともに、遠位部分９１２０７のところで可撓的に取り付けられている。外側フレーム部材９１２５６は、接続部分９１２６６によって遠位部分９１２０７のところで取り付けられている。外側フレーム部材９１２５６は、湾曲しており、略円形または楕円形状を形成している。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９１２５６は、他の形状とすることができる。

外側フレーム部材９１２５６は、また、遠位部分９１２０７から近位部分９１２０５に向けて軸Ｖに沿って軸方向に延びた突起またはポスト９１２６８を含む。ポスト９１２６８は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、ポスト９１２６８は、多角形断面を形成する複数の側壁によって形成され得る外面９１２６９を有している、あるいは、外面９１２６９は、一つの平坦な側面と、半円筒状の面と、を有することができる。ポスト９１２６８は、側壁に対して垂直な端面９１２７１を有することができる。

内側フレーム部材９１２６０は、近位部分９１２０５の近傍または近位部分９１２０５に位置する外側フレーム部材９１２５６との第一接続部分９１２７０から延び、遠位部分９１２０７の近傍または遠位部分９１２０７に近接して、ポスト９１２６８に接続する第二接続部分９１２７２を含む。第一フレームサイド９１２５２と第二フレームサイド９１２５４とは、遠位端９１２０７に向けては軸Ｔに沿って互いに接触し得るとともに、近位端９１２０５に向けては離間しており、これにより、例えば図３１９に示すように、Ｖ字形状を形成している。

内側部材９１２０９は、図２２～図２７における接合部材２１０のような接合部材の一部とすることができる、あるいは、任意の適切な手段によって接合部材に対して取り付けることができる。図３１９に示すように、外側パドル９１２２０は、接続部分９１２２１によって遠位部分９１２０７のところで、および、接続部分９１２２３によって内側パドル９１２２２に対して、関節結合可能に取り付けられている。内側パドル９１２２２は、接続部分９１２２５によって内側部材９１２０９に対して可撓的に取り付けられている。図３１９に示すように、内側パドル９１２２２と内側部材９１２０９とは、接続部分９１２７２に対して接続されていない。

このように、アンカーは、内側パドル９１２２２が脚の上側部分のようであり、外側パドル９１２２０が脚の下側部分のようであり、接続部分９１２２３が脚の膝部分のようであるという点において、脚と同様に構成されている。

図３１８を参照すると、接続部分９１２７２は、第一保持部分９１２８２と、第一保持部分９１２８２から離間して配置されているとともに第一保持部分９１２８２の鏡像をなす第二保持部分９１２８４と、を含む。内側フレーム部材９１２６０は、内向き移行部分９１２９０を含む。図示した例では、内向き移行部分９１２９０は、内向き湾曲面として形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、内向き移行部分９１２９０は、例えば、傾斜面もしくはテーパー形状面、段差付き面、または任意の他の適切な内向き移行部分などの、任意の適切な態様で形成することができる。

保持部分９１２８２、９１２８４は、内向き移行部分９１２９０から遠位端９１２０７に向けて軸方向に延びることで、ポスト９１２６８を受領するように構成された隙間９１２９２を形成している。保持部分９１２８２、９１２８４のそれぞれは、外側凹状部分９１２９４を含む。図示した例では、凹状部分９１２９４は、内向き移行部分９１２９０が配置されている位置と比較して、軸方向において、遠位端９１２０７に対してより近くに形成されている。

凹状部分９１２９４は、ポスト９１２６８の環状保持部材９１０９８と外側パドル９１２２０の接続部分９１２２１とを受領するように構成されている。環状保持部材９１０９８は、環状保持部材９１０９８と同様に構成することができ、よって、環状保持部材９１０９８に関する説明は、環状保持部材９１０９８に対して同等に適用される。環状保持部材９１０９８は、ポスト９１２６８に対して接続される、リング、ワッシャ、ナット、または同種のもの、とすることができる。図示した例では、環状保持部材９１０９８は、ポスト９１２６８に対して一体的に形成されている。

図３１８は、デバイス９１２００に関する組立状態を図示しており、この場合、ポスト９１２６８は、接続部分９１２７２内の隙間９１２９２を通して受領されており、保持部材９１０９８および外側パドル９１２２０の接続部分９１２２１は、凹状部分９１２９４内に受領されている。デバイス９１２００は、デバイス９１０００と同じ態様で組み立てられる。例えば、外側フレーム部材９１２５６のポスト９１２６８および接続部分９１２６６と、内側フレーム部材９１２６０の接続部分９１２７２とは、軸Ｖに沿って互いに引き離される。

パドルフレーム９１２２４は、外側フレーム部材９１２５６のポスト９１２６８および接続部分９１２６６と、内側フレーム部材９１２６０の接続部分９１２７２とを、互いに引き離し得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム９１２２４は、またはその一部は、金属、プラスチック、等の、レーザーカットもしくは他の態様で切断された可撓性材料から形成することができる。

図３１８～図３２３に図示した例では、接続部分９１２６６は、ポスト９１２６８が外側フレーム部材を狭窄するように拡張された時に、外側フレーム部材９１２５６がその全体形状をより保持するように、より剛性の大きなものとされている。接続部分９１２６６は、より剛性が大きくなるよう、様々な態様で構成することができる。例えば、接続部分９１２６６の厚さは、および／または接続部分に使用される材料は、より大きな剛性を提供することができる。いくつかの実装では、接続部分９１２６６の厚さは、より大きな剛性を提供するよう、外側フレーム部材９１２５６よりも厚いものとすることができる。さらに、いくつかの実装では、接続部分９１２６６に使用される材料は、より大きな剛性を提供するよう、より剛性の大きな材料とすることができる。

ポスト９１２６８および接続部分９１２６６が、接続部分９１２７２から分離された後には、環状保持部材９１０９８と外側パドル９１２２０の接続部分９１２２１とを、それらの間に配置し得るとともに、第一保持部分９１２８２と第二保持部分９１２８４との遠位端どうしを、互いに向けて圧縮することができる。圧縮状態では、環状保持部材９１０９８を、第一保持部分９１２８２と第二保持部分９１２８４との上方に受領することができる。

環状保持部材９１０９８と外側パドル９１２２０の接続部分９１２２１とは、凹状部分９１２９４に対して位置合わせすることができ、その後、保持部分９１２８２、９１２８４を解放することで、非圧縮状態に向けて復帰させることができ、これにより、凹状部分９１２９４内に、環状保持部材９１０９８と外側パドル９１２２０の接続部分９１２２１とを捕捉することができる。

環状保持部材９１０９８と外側パドル９１２２０の接続部分９１２２１とが凹状部分９１２９４内に受領された後には、ポスト９１２６８および外側フレーム部材９１２５６の接続部分９１２６６をリリースすることができ、これにより、ポスト９１２６８は、隙間９１２９２を通して受領されることができ、端面９１２７１は、内向き移行部分９１２９０を超えて延びる。

人工デバイスまたはインプラント９１２００の駆動部分９１０５０は、パドルフレーム９１２２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動することと、パドルを閉塞位置と開放位置との間にわたって駆動することと、の両方を容易とするように構成されている。駆動部分９１０５０は、様々な態様で構成することができる。例えば図３１０～図３１１における駆動部分９１０５０などの、パドルフレーム９１２２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって選択的に駆動させ得るとともに、デバイスを開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動させ得るような、任意の構造を使用することができる。いくつかの実装では、駆動部分は、駆動部分自体を前進させたり後退させたりすることでデバイスを開閉させるように、かつ、駆動部分の内部でポストを前進させたり後退させたりすることでパドルを狭窄させたり広げたりするように、構成されている。例えば、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、内側パドルフレーム部分を駆動部分によって駆動することで、パドルを開閉する。

図３１８を参照すると、図示した例では、駆動部分９１０５０は、ポスト９１２６８の一部を受領するように構成されたスリーブ９１２０２と、ポストをスリーブ９１２０２の内部で軸方向に駆動するように構成されたプラグ（図示せず）と、を含む。スリーブ９１２０２およびプラグ（図示せず）は、図３１０～図３１１におけるデバイス９１０００のスリーブ９１１０２およびプラグ９１１０３と同一あるいは同様に構成することができ、よって、スリーブ９１１０２およびプラグ９１１０３に関する説明は、図３１８～図３２３の例におけるスリーブ９１２０２およびプラグ（図示せず）に対して同等に適用される。

図３１８に示すように、スリーブ９１２０２は、ポスト９１２６８が、スリーブ９１２０２を通して延びた通路９１２１０内に受領され得るよう、接続部分９１２７２に対して固定的に取り付けられている。

図３２０～図３２３を参照すると、動作時には、デバイス９１２００を拡張位置から狭窄位置へと駆動するために、プラグ（図示せず）を、スリーブ９１２０２に対して軸方向に駆動することができる。遠位端９１２０７に向けてプラグを駆動することで、プラグを、ポスト９１２６８の近位端９１２７１に対して係合させるとともに、ポスト９１２６８を同じ向きに（すなわち、デバイスの近位部分９１２０５から離間する向きに）駆動する。

ポスト９１２６８を、近位部分９１２０５から離間する向きに駆動することで、図３２２において矢印Ｑで示すように、外側フレーム部材の遠位端を下向きに引っ張ることとなり、他方、より剛性の大きな内側フレーム部材は、外側フレーム部材の近位端の位置を維持する。その結果、外側フレーム部材９１２５６は、図３２２において矢印Ｒで示すように、内向きに（すなわち、狭窄位置へと）引っ張られることとなる。デバイス９１２００は、拡張位置における幅ＷＥ２と比較して、狭窄位置におけるより狭い幅ＷＮ２（図３２３）を有している。

図３２０～図３２３に示すように、デバイス９１２００が、拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動される時には、より剛性の大きな接続部分９１２６６は、形状を保持する傾向があり、またはわずかしか変形しない傾向があり、他方、外側フレーム部材９１２５６は、内向きに駆動される。図３２３に示すように、狭窄位置では、外側フレーム部材９１２５６のそれぞれは、任意選択的に、外側フレーム部材が収縮した時には、近位部分９１２０５と遠位部分９１２０７との間における中間点に近接した凹状部分または凹部９１２９９を形成するように、構成することができる。

図３２４～図３３１を参照すると、収縮可能／拡張可能パドルフレーム９１３２４と、収縮可能／拡張可能パドルフレームを有した移植可能デバイスまたはインプラント９１３００と、に関する例示的な一実装が示されている。デバイス９１３００は、図３１８～図３２３におけるデバイス９１２００と同様である。図３２８～図３３１を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９１３００は、近位部分または取付部分９１３０５と、パドルフレーム９１３２４と、駆動部分９１０５０と、遠位部分９１３０７と、を含む。駆動部分９１０５０とパドルフレーム９１３２４とは、様々な態様で構成することができる。いくつかの実装では、駆動部分は、駆動部分自体を前進させたり後退させたりすることでデバイスを開閉させるように、かつ、駆動部分の内部でポストを前進させたり後退させたりすることでパドルを狭窄させたり広げたりするように、構成されている。

図３２４～図３３１に図示した例では、パドルフレーム９１３２４は、長手方向軸ＡＡ（図３２４）に沿って、および軸ＥＥ（図３２６）に沿って、対称である。しかしながら、デバイス９１３００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９１３２４は、軸ＡＡおよび軸ＥＥに関して、対称でなくてもよい。

図示した例では、パドルフレーム９１３２４は、外側フレーム部材９１３５６と内側フレーム部材９１３６０とを含む。図３２４および図３２５では、外側フレーム部材９１３５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９１３５６は、パドルフレーム拡張幅ＷＥ３（図３２４）を規定している。外側フレーム部材９１３５６は、内側フレーム部材９１３６０の近位端に対して可撓的に取り付けられているとともに、遠位部分９１３０７のところで可撓的に取り付けられている。外側フレーム部材９１３５６は、接続部分９１３６６によって、遠位部分９１３０７のところで取り付けられている。外側フレーム部材９１３５６は、湾曲しており、略円形または楕円形状を形成している。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９１３５６は、他の形状とすることができる。

外側フレーム部材９１３５６は、また、遠位部分９１３０７から近位部分９１３０５に向けて軸ＡＡに沿って軸方向に延びた突起またはポスト９１３６８を含む。ポスト９１３６８は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、ポスト９１３６８は、多角形断面を形成する複数の側壁を含み得る外面９１３６９を含む、あるいは、外面９１３６９は、一つの平坦面を有した半円筒形とすることができる。端面９１３７１は、外面９１３６９に対して垂直とすることができる。

内側フレーム部材９１３６０は、近位部分９１３０５の近傍または近位部分９１３０５に位置する外側フレーム部材９１３５６との接続部分９１３７０から延び、ポスト９１３６８に係合するための、遠位部分９１３０７に近接または遠位部分９１３０７に隣接して位置しする保持部分９１３７２を含む。

図３２７に示すように、近位部分９１３０５における外側フレーム部材９１３５６および内側フレーム部材９１３６０は、遠位部分９１３０７における外側フレーム部材９１３５６および内側フレーム部材９１３６０に対して、傾斜または湾曲している（角度αを参照されたい）。例えば、外側フレーム部材９１３５６および内側フレーム部材９１３６０は、遠位部分９１３０７から近位部分９１３０５に向けて鉛直方向軸ＦＦに沿って、直線的にまたはほぼ直線的に延びることができ、これにより、フレーム９１３２４の直線部分９１３９１を規定している。

パドル９１３２４の近位端へと到達する前に、外側フレーム部材９１３５６および内側フレーム部材９１３６０は、軸ＦＦから逸脱し始めることができる。図示した例では、外側フレーム部材９１３５６および内側フレーム部材９１３６０は、外側フレーム部材９１３５６および内側フレーム部材９１３６０の近位部分９１３０５が軸ＦＦに対して角度αであるようにして、フレーム９１３２４の湾曲部分９１３９３に沿って、軸ＦＦから離間するように湾曲している。図示した例では、フレーム９１３２４は、高さＨ３を有しており、直線部分９１３９１は、高さＨ３の４０％～６０％の範囲で、湾曲部分９１３９３へと移行している。さらに、図示した例では、外側フレーム部材９１３５６と内側フレーム部材９１３６０の湾曲部分９１３９３の曲率は、同じである。しかしながら、いくつかの実装では、内側フレーム部材９１３６０は、外側フレーム部材９１３５６と比較して、より多くまたはより少なく、湾曲することができる。

保持部分９１３７２は、第一保持部分９１３８２と、第一保持部分９１３８２から離間して配置され、第一保持部分９１３８２の鏡像をなす第二保持部分９１３８４と、を含む。図３１８～図３２３における保持部分９１２８２と同様に、内側フレーム部材９１３６０は、内向き移行部分９１３９０を含む。図示した例では、内向き移行部分９１３９０は、内向き湾曲面として形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、内向き移行部分９１３９０は、例えば、傾斜面もしくはテーパー形状面、段差付き面、または任意の他の適切な内向き移行部分などの、任意の適切な態様で形成することができる。

保持部分９１３８２、９１３８４は、内向き移行部分９１３９０から遠位向きに延びることで、ポスト９１３６８を受領するように構成された隙間９１３９２を形成している。保持部分９１３８２、９１３８４のそれぞれは、外側凹状部分９１３９４を含む。図示した例では、凹状部分９１３９４は、内向き移行部分９１３９０が配置されている位置と比較して、軸方向において、遠位端９１３０７に対してより近くに形成されている。

凹状部分９１３９４は、凹状部分９１２９４が図３１８～図３２３の例における環状保持部材９１０９８および外側パドル９１２２０の接続部分９１２２１を受領するのと同一あるいは同様の態様で、環状保持部材（図示せず）および外側パドル（図示せず）を受領するように構成されている。

デバイス９１３００は、図３１８～図３２３におけるデバイス９１２００と同じ態様で組み立てられる。例えば、外側フレーム部材９１３５６のポスト９１３６８および接続部分９１３６６と、内側フレーム部材９１３６０の保持部分９１３７２とは、軸ＡＡに沿って互いに引き離される。

パドルフレーム９１３２４は、外側フレーム部材９１３５６のポスト９１３６８および接続部分９１３６６と、内側フレーム部材９１３６０の保持部分９１３７２とを、互いに引き離し得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム９１３２４は、またはその一部は、可撓性のある金属、プラスチック、等から形成することができる。材料は、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶合金ワイヤ、または人体内への移植に適した任意の他の可撓性材料、とすることができる。

図３２４～図３２９に図示した例では、図３１８～図３２３の例におけるより剛性の大きな接続部分９１２６６とは異なり、接続部分９１３６６は、拡張位置と狭窄位置の間にわたっての駆動時にそれらの形状を保持するようには構成されていない。すなわち、接続部分９１３６６は、拡張位置と狭窄位置との間にわたっての駆動時には、実質的に屈曲するように構成されている。

人工デバイスまたはインプラント９１３００の駆動部分９１０５０は、パドルフレーム９１３２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動することと、デバイスのパドルフレームを閉塞位置と開放位置との間にわたって駆動することと、の両方を容易とするように構成されている。駆動部分９１０５０は、様々な態様で構成することができる。例えば図３１０～図３１１における駆動部分９１０５０などの、パドルフレーム９１３２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって選択的に駆動させ得るとともに、デバイスのパドルを閉塞位置と閉塞位置との間にわたってケーブル的に駆動させ得るような、任意の構造を使用することができる。いくつかの実装では、駆動部分は、駆動部分自体を前進させたり後退させたりすることでデバイスを開閉させるように、かつ、駆動部分の内部でポストを前進させたり後退させたりすることでパドルを狭窄させたり広げたりするように、構成されている。例えば、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、内側パドルフレーム部分を駆動部分によって駆動することで、パドルを開閉する。

図３２８～図３３１を参照すると、動作時には、デバイス９１３００を拡張位置から狭窄位置へと駆動するために、プラグ（図示せず）を、スリーブ９１３０２に対して軸方向に駆動することで、プラグを、ポスト９１３６８の近位端９１３７１に対して係合させるとともに、ポスト９１３６８を同じ向きに（すなわち、デバイスの近位部分９１３０５から離間する向きに）駆動する。

ポスト９１３６８を、近位部分９１３０５から離間する向きに駆動することで、外側フレーム部材の遠位端を下向きに引っ張ることとなり、他方、内側フレーム部材９１５６０は、外側フレーム部材の近位端の位置を維持する。その結果、外側フレーム部材９１３５６は、図３３０において矢印ＣＣで示すように、内向きに（すなわち、狭窄位置へと）引っ張られこととなり、これにより、デバイス９１３００は、拡張位置における幅ＷＥ３（図３２８）と比較して、狭窄位置におけるより狭い幅ＷＮ３（図３３１）を有することとなる。

図３２８～図３３１に示すように、デバイス９１３００が、拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動される時には、接続部分９１３６６は、外側フレーム部材９１３５６と同様の態様で、内向きに引っ張られる。図３３１に示すように、狭窄位置では、接続部分９１３６６は、遠位部分９１３０７に近接した凹状部分または凹部９１３９９を形成することができる。

図３３２～図３４２は、パドルフレーム９１４２４と、パドルフレームを含む移植可能デバイスまたはインプラント９１４００と、に関する例示的な一実装を図示している。図３３４を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９１４００は、近位部分または取付部分９１４０５と、アンカー部分９１４０６（図３３４）と、パドルフレーム９１４２４と、駆動部分９１０５０と、任意選択的な接合部材９１４１０（図３３９）と、遠位部分９１４０７と、を含む。パドルフレーム９１４２４は、近位部分９１４０５と遠位部分９１４０７との間に、高さＨ４（図３３３）を有している。図３３４を参照すると、アンカー部分９１４０６は、内側パドル９１４２２と外側パドル９１４２０とを含む。近位部分９１４０５と、遠位部分９１４０７と、アンカー部分９１４０６と、駆動部分９１０５０と、パドルフレーム９１４２４とは、様々な態様で構成することができる。

図示した例では、パドルフレーム９１４２４は、長手方向軸ＧＧ（図３３３）に沿って対称であるとともに、長手方向軸ＨＨ（図３３４）に沿って対称である。しかしながら、人工デバイスまたはインプラント９１４００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９１４２４は、軸ＧＧと軸ＨＨとの一方または両方に関して、対称ではない。図３３４を参照すると、パドルフレーム９１４２４は、第一フレームサイド９１４５２と、第一サイド９１４５２の鏡像をなす第二フレームサイド９１４５４と、を含む。

図３３２を参照すると、パドルフレーム９１４２４は、剛性の内側フレーム部材を有していない外側フレーム部材９１４５６を含む。図３３３では、外側フレーム部材９１４５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９１２５６は、パドルフレーム拡張幅ＷＥ４（図３３３）を規定している。外側フレーム部材９１４５６は、近位部分９１４０５のところで可撓的に取り付けられているとともに、遠位部分９１４０７のところで可撓的に取り付けられている。外側フレーム部材９１４５６は、接続部分９１４６６によって、遠位部分９１４０７のところで取り付けられている。外側フレーム部材９１４５６は、湾曲しており、略楕円形状、逆涙形状、または円形形状を形成している。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９１４５６は、他の形状とすることができる。

外側フレーム部材９１４５６は、また、遠位部分９１４０７から近位部分９１４０５に向けて軸ＧＧに沿って軸方向に延びた突起またはポスト９１４６８を含む。ポスト９１４６８は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、ポスト９１３６８は、多角形断面を形成する複数の側壁を含み得る外面９１４６９を含む、あるいは、外面９１４６９は、一つの平坦面を有した半円筒形とすることができる。端面９１４７１は、外面９１３６９に対して垂直とすることができる。図示したポスト９１４６８は、長手方向に延びた、閉塞端付きの、スロット９１４７３を含む。

図３３４および図３３６を参照すると、第一フレームサイド９１２５２と第二フレームサイド９１２５４とは、遠位端９１４０７に向けては軸ＨＨに沿って互いに接触するとともに、近位端９１４０５に向けては離間しており、これにより、Ｖ字形状を形成している。

図３３４に示すように、外側パドル９１４２０は、接続部分９１４２１を介して遠位端９１４０７のところで駆動部分９１０５０に対して、および、接続部分９１４２３によって内側パドル９１４２２に対して、接続されている。内側パドル９１４２２は、接続部分９１４２５によって、接合部材９１４１０（図３３８および図３３９を参照されたい）の遠位端に対して、可撓的に取り付けられている。

図３３３および図３３４に示すように、外側パドル９１４２０の接続部分９１４２１は、遠位端９１４０７のところで関節結合的に取り付けられなくてもよいけれども、図３０１～図３０２における接続部分９１０２１と同様に、オフセットされている。しかしながら、いくつかの実装では、外側パドル９１４２０の接続部分９１４２１どうしは、遠位端９１４０７のところで互いに取り付けることができる。

図示した例では、駆動部分９１０５０は、図３０１～図３１０における駆動部分９１０５０と同様に構成することができる。例えば、駆動部分９１０５０は、二つのポスト９１４６８に関する一部を受領するように構成されたスリーブ９１５０２と、スリーブ９１５０２の内部に受領可能とされかつポスト９１４６８をスリーブ９１５０２の内部で軸方向に駆動するように構成されたプラグ９１５０３と、を含むことができる。スリーブ９１５０２は、駆動部材９１０５０の一部として形成することができる。

スリーブ９１５０２およびプラグ９１５０３は、図３１０～図３１１におけるデバイス９１０００のスリーブ９１１０２およびプラグ９１１０３と同一あるいは同様に構成することができ、よって、スリーブ９１１０２およびプラグ９１１０３に関する説明は、スリーブ９１５０２およびプラグ９１５０３に対して同等に適用される。図３３５および図３３６に示すように、スリーブ９１５０２は、スリーブ９１２０２を通して延びているとともにプラグ９１１０３を受領するように構成された通路９１４９４を、含む。

図３３５を参照すると、デバイス９１４００は、通路９１４９４の内部にポスト９１４６８を保持するように構成された保持部分９１４７２を含むことができる。保持部分９１４７２は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、保持部分９１４７２は、遠位端９１４０７に近接した位置でスリーブ９１２０２を通して延びた、第一ピン穴９１４９５および第二ピン穴９１４９６を含む。

図３３５において矢印ＪＪで示すように、第一取付ピン９１４９７は、第一ピン穴９１４９５を通して受領されており、第二取付ピン９１４９８は、第二ピン穴９１４９６を通して受領されており、両方の取付ピン９１４９７、９１４９８は、ポスト９１４６８内のスロット９１４７３を通して受領されている。

第一ピン穴９１４９５および第二ピン穴９１４９６が、スリーブ９１５０２に対して固定されていることのために、および、第一取付ピン９１４９７および第二取付ピン９１４９８が、閉塞端部付きスロット９１４７３を通して受領されていることのために、第一取付ピン９１４９７および第二取付ピン９１４９８は、図３３５において矢印ＫＫで示すように、ポスト９１４６８が通路９１４９４の内部で駆動されることを可能としつつも、ポスト９１４６８がスリーブ９１５０２の通路９１４９４から完全に逸脱することを防止するための停止部材として機能する。二つのピンが存在することにより、ポスト９１４６８が通路９１４９４内で回動することが防止されている。加えて、外側パドル９１４２０の接続部分９１４２１を、第一取付ピン９１４９７と第二取付ピン９１４９８との間に保持することで、外側パドル９１４２０を駆動部材９１０５０に対して固定する。例示的な一実装では、単一のピンだけが含まれる。

図３３７～図３４２を参照すると、動作時には、デバイス９１４００を、拡張位置（図３３７、図３３９、および図３４１に示すように）から狭窄位置（図３３８、図３４０、および図３４２に示すように）へと駆動するために、プラグ９１５０３を、スリーブ９１５０２に対して軸方向に駆動することで、ポスト９１４６８に対して係合させるとともに、ポスト９１４６８を同じ向きに（すなわち、デバイスの近位部分９１４０５から離間する向きに）駆動する。

図３３８において矢印ＬＬで示すように、ポスト９１４６８を近位部分９１４０５から離間するように駆動することで、外側フレーム部材の遠位端を、下向きに引っ張る。この例では、内側パドル９１４２０、外側パドル部分９１４２２、ならびに／あるいは、内側パドル部分または外側パドル部分に対して取り付けられた別の構成要素は、外側フレーム部材の近位端部分の位置を維持する、または外側フレーム部材の近位端部分の位置を下向きに駆動することに対して抵抗する。その結果、外側フレーム部材外側フレーム部材９１４５６は、図３４２において矢印ＭＭで示すように、内向きに（すなわち、狭窄位置へと）引っ張られることとなり、デバイス９１４００は、拡張位置（図３４１）における幅９ＷＥ４と比較して、狭窄位置におけるより狭い幅ＷＮ４（図３４２）を有することとなる。

図３４３を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９１４９９示されており、デバイス９１４９９が異なる構成のパドルフレームを利用し得ることが図示されている。図示した例では、デバイス９１４９９は、第一パドルフレーム９１５２３と第二パドルフレーム９１５２４とを有した状態で図示されている。デバイス９１４９９は、両方のパドルフレーム構成を同時に利用することはない。図３４３は、本開示による移植可能デバイスまたはインプラントが、様々なパドルフレーム構成を利用し得ることを、例示しているに過ぎない。

第一パドルフレーム９１５２３は、外側フレーム部材９１５５５が、拡張位置とされた時に円形形状または楕円形状を有し、フレーム９１５２３の近位部分９１５０１の近傍またはフレーム９１５２３の近位部分９１５０１に位置した接続部分９１５６９のところで、内側フレーム部材９１５５９に対して結合されているという点において、図３２４のパドルフレーム９１２２４と同様の態様で構成されている。

図３４４においてより詳細に図示している第二パドルフレーム９１５２４は、外側フレーム部材９１５５６を有し、外側フレーム部材９１５５６は、拡張位置とされた時には、ダイヤモンド形状、菱形、または凧型形状を形成するとともに、内側フレーム部材９１５６０に沿って近位部分９１５０１から距離Ｄ１（図３４４）だけ離間した接続部分９１５７０で、内側フレーム部材９１５６０に対して結合されている。

図３４４～図３４７を参照すると、パドルフレーム９１５２４と、パドルフレーム９１５２４を利用した移植可能デバイスまたはインプラント９１５００と、に関する例示的な一実装が示されている。図３４５～図３４７を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９１５００は、近位部分または取付部分９１５０５と、パドルフレーム９１５２４と、駆動部分９１０５０と、遠位部分９１５０７と、を含む。パドルフレーム９１５２４は、近位部分９１５０５と遠位部分９１５０７との間に、高さＨ５（図３４４）を有している。デバイス９１５００は、アンカー部分（図示せず）を含むことができる。アンカー部分（図示せず）は、本出願で説明するアンカー部分に関する任意の特徴を含むことができる。近位部分９１５０５と、遠位部分９１５０７と、駆動部分９１０５０と、パドルフレーム９１５２４とは、様々な態様で構成することができる。

図３４４～図３４７に図示した例では、パドルフレーム９１５２４は、長手方向軸ＮＮ（図３４４）に沿って対称である。しかしながら、人工デバイスまたはインプラント９１５００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９１５２４は、軸ＮＮに関して対称でなくてもよい。

図３４４では、外側フレーム部材９１５５６が拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９１５５６は、パドルフレーム拡張幅ＷＥ５（図３４４）を規定している。外側フレーム部材９１５５６は、内側フレーム部材の近位部分のところで可撓的に取り付けられているとともに、接続部分９１５６６によって遠位端のところで可撓的に取り付けられている。

外側フレーム部材９１５５６は、また、遠位部分９１５０７から近位部分９１５０５に向けて軸ＮＮに沿って軸方向に延びた突起またはポスト９１５６８を含む。ポスト９１５６８は、様々な態様で構成することができる。いくつかの実装では、各ポストは、第二パドルフレームのポストがなす平坦面に対して対向した平坦面を含むことができる。

内側フレーム部材９１５６０は、外側フレーム部材９１５５６に対しての接続部分９１５７０でありかつ内側フレーム部材９１５６０に沿って近位部分９１５０５の下方における距離Ｄ１のところに位置した接続部分９１５７０から、延びている。

図３４４を参照すると、内側フレーム部材９１５６０は、第一保持部分９１５８２と、第一保持部分９１５８２から離間して配置されているとともに第一保持部分９１５８２の鏡像をなす第二保持部分９１５８４を、含む。図２９～図３４における保持部分９１０８２と同様に、内側フレーム部材９１５６０は、内向き移行部分９１５９０を含む。図示した例では、内向き移行部分９１５９０は、内向き湾曲面として形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、内向き移行部分９１５９０は、例えば、傾斜面もしくはテーパー形状面、段差付き面、または任意の他の適切な内向き移行部分などの、任意の適切な態様で形成することができる。

保持部分９１５８２、９１５８４は、内向き移行部分９１５９０から遠位端９１５０７に向けて軸方向に延びることで、ポスト９１５６８を受領するように構成された隙間９１５９２を形成している。

保持部分９１５８２、９１５８４のそれぞれは、外側凹状部分９１５９４を含む。図示した例では、凹状部分９１５９４は、内向き移行部分９１５９０が配置されている位置と比較して、軸方向において、遠位端９１５０７に対してより近くに形成されている。

凹状部分９１５９４は、例えばデバイス９１０００の環状保持部材９１０９８などの環状保持部材（図示せず）を受領するように構成されている、および／または、駆動部分９１０５０に対して係合することで、内側フレーム部材９１５６０を駆動部分９１０５０に対して取り付けるように構成されている。図３４５は、デバイス９１５００に関する組立状態を図示している。組立状態では、ポスト９１５６８は、隙間９１５９２を通して受領されている（図３４５を参照されたい）。デバイス９１５００は、デバイス９１０００に関して説明したのと同じ態様で組み立てることができる。

パドルフレーム９１５２４は、外側フレーム部材９１５５６のポスト９１５６８および接続部分９１５６６と、内側フレーム部材９１５６０の保持部分９１５８２と、を互いに引き離し得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム９１５２４は、またはその一部は、切断、成形、鋳造、形状設定、等の、任意の適切なプロセスを使用して、形成することができる。

人工デバイスまたはインプラント９１５００の駆動部分９１０５０は、パドルフレーム９１５２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動することと、デバイスのパドルを閉塞位置と開放位置との間にわたって駆動することと、の両方を容易とするように構成されている。駆動部分９１０５０は、様々な態様で構成することができる。パドルフレーム９１５２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって選択的に駆動させ得るとともに、また、デバイスのパドルを閉塞位置と閉塞位置との間にわたって駆動させ得るような、任意の構造を使用することができる。例えば、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、内側パドルフレーム部分を駆動部分によって駆動することで、パドルを開閉する。駆動部分９１０５０は、スリーブ９１６０２内のプラグ９１６０３（図３４５）などの、本出願で説明する任意の駆動部分に関する任意の特徴を利用することができる。

図３４５～図３４７を参照すると、動作時には、デバイス９１５００を拡張位置から狭窄位置へと駆動するために、プラグ９１６０３を、スリーブ９１６０２に対して軸方向に駆動する。遠位端９１５０７に向けてプラグ９１６０３を駆動することで、プラグ９１６０３を、ポスト９１５６８の端部９１５７１に対して係合させるとともに、ポスト９１５６８を同じ向きに（すなわち、デバイスの近位部分９１５０５から離間する向きに）駆動する。

ポスト９１５６８を、近位部分９１５０５から離間する向きに駆動することで、図３４６において矢印ＯＯで示すように、外側フレーム部材９１５５６の遠位端を下向きに引っ張ることとなり、他方、内側フレーム部材９１５６０は、外側フレーム部材の近位端の位置を維持する。その結果、外側フレーム部材９１５５６は、図３４７において矢印ＰＰで示すように、内向きに（すなわち、狭窄位置へと）引っ張られこととなり、これにより、デバイス９１５００は、拡張位置における幅ＷＥ５と比較して、狭窄位置におけるより狭い幅ＷＮ５（図３４７）を有することとなる。

図３４８～図３４９を参照すると、パドルフレーム９１６２４と、パドルフレームを使用した移植可能デバイスまたはインプラント９１６００と、に関する例示的な一実装が示されている。図３４９を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９１６００は、近位部分または取付部分９１６０５と、パドルフレーム９１６２４と、駆動部分９１０５０と、中央ポストやスペーサや接合部材や結合部材等９１６１０と、遠位部分９１６０７と、を含む。パドルフレーム９１６２４は、近位部分９１６０５と遠位部分９１６０７との間に、高さＨ６（図３４８）を有している。デバイス９１６００は、アンカー部分９１６０６を含むことができる。アンカー部分９１６０６は、本出願で説明するアンカー部分に関する任意の特徴を含むことができる。近位部分９１６０５と、遠位部分９１６０７と、駆動部分９１０５０と、パドルフレーム９１６２４とは、様々な態様で構成することができる。

図示した例では、パドルフレーム９１６２４は、長手方向軸ＱＱ（図３４４）に沿って対称である。しかしながら、人工デバイスまたはインプラント９１６００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９１６２４は、軸ＱＱに関して対称でなくてもよい。

図示した例では、パドルフレーム９１６２４は、外側フレーム部材９１６５６と内側フレーム部材９１６６０とを含む。図３４８では、外側フレーム部材９１６５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９１６５６は、パドルフレーム拡張幅ＷＥ６を規定している。

外側フレーム部材９１６５６は、接続部分９１６６６によって遠位部分９１６０７のところで可撓的に取り付けられているとともに、遠位部分９１６０７の向きにおいて近位部分９１６０５から距離Ｄ２のところに位置した接続部分９１６７０によって、内側フレーム部材９１６６０に結合されている。接続部分９１６７０からは、外側フレーム部材９１６５６は、接続部分９１６６６へと移行する前に湾曲凹状部分９１６７５へと移行する湾曲凸状部分９１６７３を形成している。

外側フレーム部材９１６５６は、また、遠位部分９１６０７から近位部分９１６０５に向けて軸ＱＱに沿って軸方向に延びた突起またはポスト９１６６８を含む。ポスト９１６６８は、様々な態様で構成することができ、様々な態様で構成することができる。いくつかの実装では、各ポストは、第二パドルフレームのポストの平坦面に対して対向した平坦面を含むことができる。図示した例では、ポスト９１６６８は、外側長尺面９１６６９と、外側長尺面に対して垂直な端面９１６７１と、を含む。

内側フレーム部材９１６６０は、近位部分９１６０５から遠位部分９１６０７に向けて延びている。内側フレーム部材９１６６０は、第一保持部分９１６８２と、第一保持部分９１６８２から離間して配置され、第一保持部分９１６８２の鏡像をなす第二保持部分９１６８４と、を含む。内側フレーム部材９１６６０は、内向き移行部分９１６９０を含む。図示した例では、内向き移行部分９１６９０は、内向き湾曲面として形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、内向き移行部分９１６９０は、例えば、傾斜面もしくはテーパー形状面、段差付き面、または任意の他の適切な内向き移行部分などの、任意の適切な態様で形成することができる。

保持部分９１６８２、９１６８４は、内向き移行部分９１６９０から遠位端９１６０７に向けて軸方向に延びることで、ポスト９１６６８を受領するように構成された隙間９１６９２を形成している。

保持部分９１６８２、９１６８４のそれぞれは、外側凹状部分９１６９４を含む。図示した例では、凹状部分９１６９４は、内向き移行部分９１６９０が配置されている位置と比較して、軸方向において、遠位端９１６０７に対してより近くに形成されている。凹状部分９１６９４は、後述するように、内側フレーム部材を駆動部分９１０５０の一部に対して係合させて取り付けるように構成されている。

パドルフレーム９１６２４は、外側フレーム部材９１６５６のポスト９１６６８および接続部分９１６６６を近位部分９１６０５から離間して駆動させ得る可撓性材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム９１６２４は、またはその一部は、金属、プラスチック、等から形成され得るとともに、切断、成形、鋳造、および／または形状設定、等の、任意の適切な態様で形成することができる。

人工デバイスまたはインプラント９１６００の駆動部分９１０５０は、パドルフレーム９１６２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動することと、デバイス９１６００のパドルを閉塞位置と開放位置との間にわたって駆動することと、の両方を容易とするように構成されている。駆動部分９１０５０は、様々な態様で構成することができる。パドルフレーム９１６２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって選択的に駆動させ得るとともに、パドルを閉塞位置と閉塞位置との間にわたって駆動させ得るような、任意の構造を使用することができる。図３４９に図示した例では、駆動デバイス９１０５０は、ポスト９１６６８をスリーブ９１７０２から押し出すことで、パドルを狭窄させるとともに、スリーブを、中央ポストやスペーサや接合部材や形状部材等９１６１０から、スライド可能／押出可能とすることで、デバイスのパドルを開放させる。例えば、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、内側パドルフレーム部分を駆動部分によって駆動することで、パドルを開閉する。駆動部分９１０５０は、本出願で説明する任意の駆動部分に関する任意の特徴を利用することができる。

図示した例では、駆動部分９１０５０は、ポスト９１６６８の一部を受領するように構成されたスリーブ９１７０２と、スリーブ９１７０２の内部でポストを軸方向に駆動するように構成されたプラグ９１７０３と、を含む。スリーブ９１７０２は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、スリーブ９１７０２は、ポストやスペーサや接合部材や結合部材等９１６１０内の通路９１７０５の内部に受領されるように構成された円筒形側壁９１７０４を含む。側壁９１７０４は、スリーブ９１７０２の全長を通して延びた内部ネジ山付き通路９１７０６を形成している。内部ネジ山付き通路９１７０６は、ポスト９１６６８とプラグ９１７０３とを受領するように構成されている。

スリーブ缶９１７０２は、環状保持部材９１０９８がデバイス９１０００の凹状部分９１０９４内に受領されるのと同様の態様で、外側凹状部分９１６９４に対して係合して外側凹状部分９１６９４内に受領されるように構成された取付部分９１７０７を含む。その結果、スリーブ９１７０２は、内側フレーム部分９１６６０に対して固定されている。

図３４９に示すように、プラグ９１７０３は、通路９１７０６内に受領されている。プラグ９１７０３は、スリーブ９１７０２の内部で軸方向に駆動される（すなわち、ネジ山付きプラグを回転駆動させることに起因して）ことで、ポスト９１６６８の遠位端９１６７１に対して係合するように構成されている。ポスト９１６６８は、スリーブ９１７０２の通路９１７０６内に受領されている。デバイス９１６００を拡張位置から狭窄位置へと駆動することは、プラグ９１７０３を遠位端９１６０７に向けてスリーブ９１６０２に対して軸方向に駆動することで、ポスト９１６６８を同じ向きに（すなわち、デバイスの近位部分９１６０５から離間する向きに）駆動することによって、達成することができる。ポスト９１６６８を近位部分９１６０５から離間するように駆動することで、外側フレーム部材９１６５６の遠位端を引っ張ることとなり、他方、外側フレーム部材の近位端の位置は、内側フレーム部材９１６６０に対しての接続によって、維持される。その結果、外側フレーム部材９１６５６は、内向きに（すなわち狭窄位置へと）、引っ張る。デバイスのパドルを、中央ポストやスペーサや接合部材や結合部材等９１６１０に対して開閉するために、駆動デバイスの全体を、中央ポストやスペーサや接合部材や結合部材等９１６１０から外れるようにまたは離間するように、前進させる（開放するために）、あるいは、中央ポストやスペーサや接合部材や結合部材等９１６１０へと向かうようにまたはその内部へと、退避させる（閉塞するために）。

図３５０～図３５３を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのパドルフレーム９１８２４に関する例示的な一実装が示されている。パドルフレーム９１８２４は、様々な態様で構成され得るとともに、本出願で説明する任意の移植可能デバイスまたはインプラントと共に使用することができる。

図３５０～図３５３に図示した例では、パドルフレーム９１８２４は、長手方向軸ＲＲ（図３５０）に沿って対称である。しかしながら、いくつかの実装では、パドルフレーム９１８２４は、軸ＲＲに関して対称でなくてもよい。

図示した例では、パドルフレーム９１８２４は、外側フレーム部材９１８５６と内側フレーム部材９１８６０とを含む。図３５０では、外側フレーム部材９１８５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９１８５６は、パドルフレーム拡張幅ＷＥ７を規定している。外側フレーム部材９１８５６は、本明細書で説明する任意の他の例と同一または同様の態様で拡張および収縮させ得るとともに、本明細書で説明する任意のデバイスにおいて使用することができる。

外側フレーム部材９１８５６は、接続部分９１８６６によって遠位部分９１８０７のところで可撓的に取り付けられているとともに、遠位部分９１８０７の向きに近位部分９１８０５から距離Ｄ５のところに位置した接続部分９１８７０によって、内側フレーム部材９１８６０に結合されている。接続部分９１８７０からは、外側フレーム部材９１８５６は、接続部分９１８６６へと移行する前に湾曲凹状部分９１８７５へと移行する、例えば半円形部分などの、湾曲凸状部分９１８７３を形成している。

外側フレーム部材９１８５６は、また、遠位部分９１８０７から近位部分９１８０５に向けて軸ＲＲに沿って軸方向に延びた突起またはポスト９１８６８を含む。ポスト９１８６８は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、ポスト９１８６８は、矩形断面を形成する複数の側壁９１８６９と、側壁に対して垂直な端面９１８７１と、を含む。

内側フレーム部材９１８６０は、近位部分９１８０５から遠位部分９１８０７に向けて延びている。内側フレーム部材９１８６０は、第一保持部分９１８８２と、第一保持部分９１８８２から離間して配置されているとともに第一保持部分９１８８２の鏡像をなす第二保持部分９１８８４と、を含む。内側フレーム部材９１８６０は、内向き移行部分９１８９０を含む。図示した例では、内向き移行部分９１８９０は、内向き湾曲面として形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、内向き移行部分９１８９０は、例えば、傾斜面もしくはテーパー形状面、段差付き面、または任意の他の適切な内向き移行部分などの、任意の適切な態様で形成することができる。

保持部分９１８８２、９１８８４は、内向き移行部分９１８９０から遠位端９１８０７に向けて軸方向に延びることで、ポスト９１８６８を受領するように構成された隙間９１８９２を形成している。保持部分９１８８２、９１８８４のそれぞれは、外側凹状部分９１８９４を含む。図示した例では、凹状部分９１８９４は、内向き移行部分９１８９０が配置されている位置と比較して、軸方向において、遠位端９１８０７に対してより近くに形成されている。凹状部分９１８９４は、パドルフレームの他の凹状部分に関して本明細書で説明したのと同様の態様で、内側フレーム部材を駆動部分の一部に対して係合させて取り付けるように構成されている。

パドルフレーム９１８２４は、外側フレーム部材９１８５６のポスト９１８６８および接続部分９１８６６を近位部分９１８０５から離間するように駆動させ得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム９１８２４は、またはその一部は、金属、プラスチック、等から形成することができる。パドルフレームは、レーザーカットなどの切断、成形、鋳造、形状設定、等の、任意の適切な態様で形成することができる。

図３５１～図３５３に示すように、近位部分９１８０５のところにおける、外側フレーム部材９１８５６の部分および内側フレーム部材９１８６０の部分は、遠位部分９１８０７のところにおける、外側フレーム部材９１８５６の部分および内側フレーム部材９１８６０の部分に対して、傾斜または湾曲している。例えば、外側フレーム部材９１８５６と内側フレーム部材９１８６０とは、遠位部分９１８０７から近位部分９１８０５に向けて鉛直方向軸ＳＳに沿って直線状にまたは略直線状に延びることができ、フレーム９１８２４の直線部分９１８９１（図３５３）を規定している。近位部分９１８０５へと到達する前に、外側フレーム部材９１８５６および内側フレーム部材９１８６０は、軸ＳＳから逸脱し始めることができる。図示した例では、外側フレーム部材９１８５６および内側フレーム部材９１８６０は、外側フレーム部材９１８５６および内側フレーム部材９１８６０の近位部分９１３０５が軸ＳＳに対して角度α２であるようにして、フレーム９１３２４の湾曲部分９１８９３に沿って、軸ＳＳから離間するように湾曲している。

図示した例では、フレーム９１８２４は、高さＨ７を有しており、直線部分９１８９１は、高さＨ７の４０％～６０％の範囲で湾曲部分９１８９３へと移行している。さらに、図示した例では、外側フレーム部材９１８５６および内側フレーム部材９１８６０の湾曲部分９１８９３における曲率は、同じである。しかしながら、いくつかの実装では、内側フレーム部材９１８６０は、外側フレーム部材９１８５６と比較して、より多くまたはより少なく、湾曲することができる。

図３５４～図３５７を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのパドルフレーム９１９２４に関する例示的な一実装が示されている。パドルフレーム９１９２４は、様々な態様で構成され得るとともに、本出願で説明する任意の移植可能デバイスまたはインプラントと共に使用することができる。

図３５４～図３５７に図示した例では、パドルフレーム９１９２４は、長手方向軸ＴＴ（図３５４）に沿って対称である。しかしながら、いくつかの実装では、パドルフレーム９１９２４は、軸ＴＴに関して対称でなくてもよい。

図示した例では、パドルフレーム９１９２４は、外側フレーム部材９１９５６と、中間フレーム部材９１９５８と、内側フレーム部材９１９６０と、を含む。図３５４では、外側フレーム部材９１９５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９１９５６は、拡張状態におけるパドルフレーム幅ＷＥ８を規定している。外側フレーム部材９１８５６は、本明細書で説明する任意の他の例と同一または同様の態様で拡張および収縮させ得るとともに、本明細書で説明する任意のデバイスにおいて使用することができる。

外側フレーム部材９１９５６は、近位部分９１９０５のところで中間フレーム部材９１９５８に対して取り付けられているとともに、自由端とされた末端遠位端９１９６２を含む。外側フレーム部材９１９５６は、湾曲しており、半円形またはＵ字形状を形成している。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９１９５６は、他の形状とすることができる。

中間フレーム部材９１９５８は、近位部分９１９０５の近傍のところでまたは近位部分９１９０５のところで、外側フレーム部材９１９５６に対する接続部分９１９６４から延びているとともに、接続部分９１９６６を介して遠位部分９１９０７のところで取り付けられている。図示した例では、中間フレーム部材９１９５８は、接続部分９１９６４よりも近位に凸状湾曲部分９１９５７を含む。

中間フレーム部材９１９５８は、また、遠位部分９１９０７から近位部分９１９０５に向けて軸ＴＴに沿って軸方向に延びた突起またはポスト９１９６８を含む。ポスト９１９６８は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、ポスト９１９６８は、複数の側壁９１９６９と、外側側面に対して垂直な端面９１９７１と、を有している。

内側フレーム部材９１９６０は、近位部分９１９０５の近傍のところでまたは近位部分のところで、外側フレーム部材９１９５６に対する接続部分９１９７０から延びているとともに、第一保持部分９１９８２と、第一保持部分９１９８２から離間して配置されているとともに第一保持部分９１９８２の鏡像をなす第二保持部分９１９８４と、を含む。図２９～図３４における保持部分と同様に、内側フレーム部材９１９６０は、座部を形成する内向き移行部分９１９９０を含む。図示した例では、内向き移行部分９１９９０は、内向き湾曲面として形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、内向き移行部分９１９９０は、例えば、傾斜面もしくはテーパー形状面、段差付き面、または任意の他の適切な内向き移行部分などの、任意の適切な態様で形成することができる。

保持部分９１９８２、９１９８４は、内向き移行部分９１９９０から遠位端９１９０７に向けて軸方向に延びることで、ポスト９１９６８を受領するように構成された隙間９１９９２を形成している。

保持部分９１９８２、９１９８４のそれぞれは、外側凹状部分９１９９４を含む。図示した例では、凹状部分９１９９４は、内向き移行部分９１９９０が配置されている位置と比較して、軸方向において、遠位端９１９０７に対してより近くに形成されている。

パドルフレーム９１９２４は、外側フレーム部材９１９５６のポスト９１９６８および接続部分９１９６６を互いに離間するように駆動させ得る材料から形成することができ、これにより、上述した任意の駆動部分などの駆動部分を受領することができる。例えば、パドルフレーム９１９２４は、またはその一部は、可撓性の金属、プラスチック、等から形成することができる。パドル９１９２４は、材料からなる平坦シートから、例えばレーザーカットなどにより、切断することができる。パドルは、例えばニチノールなどの形状記憶材料から形成され得るとともに、任意の所望の形状へと形状設定することができる。

図３５５～図３５７に示すように、外側フレーム部材９１９５６の近位部分と、中間フレーム部材９１９５８の近位部分と、内側フレーム部材９１９６０の近位部分とは、外側フレーム部材９１９５６の遠位部分と、中間フレーム部材９１９５８の遠位部分と、内側フレーム部材９１９６０の遠位部分とに対して、傾斜している。例えば、外側フレーム部材９１９５６と、中間フレーム部材９１９５８と、内側フレーム部材９１９６０とは、遠位部分９１９０７から近位部分９１９０５に向けて、鉛直方向軸ＶＶに沿ってもしくは鉛直方向軸ＶＶに対して平行に、直線状でまたは略直線状で、延びることができ、これにより、フレーム９１８２４の直線部分９１９９１を規定している（図３５７）。図３５７に示すように、図示した例では、外側フレーム部材９１９５６は、中間フレーム部材９１９５８からおよび内側フレーム部材９１９６０から、距離ＤＬだけ横方向にオフセットすることができる。

近位部分９１９０５へと到達する前に、外側フレーム部材９１９５６と、中間フレーム部材９１９５８と、内側フレーム部材９１９６０とは、軸ＶＶに対して平行に延びることから逸脱し始めることができる。図示した例では、外側フレーム部材９１９５６と、中間フレーム部材９１９５８と、内側フレーム部材９１９６０とは、外側フレーム部材９１９５６については湾曲部分９１９９３に沿って、中間フレーム部材９１９５８および内側フレーム部材９１９６０については湾曲部分９１９９５に沿って、軸ＶＶに対して平行であることから離間して湾曲する。図３５７に示すように、近位部分９１９０５では、外側フレーム部材９１９５６と、中間フレーム部材９１９５８と、内側フレーム部材９１９６０とは、軸ＶＶに対して角度α３である。図示した例では、フレーム９１９２４は、高さＨ８を有しており、直線部分９１９９１は、高さＨ８の４０％～８０％の範囲で湾曲部分９１９９３、９１９９５へと移行している。さらに、外側フレーム部材９１９５６のオフセットに起因して、湾曲部分９１９９３の曲率は、湾曲部分９１９９５の曲率よりも大きい。

図３５８～図３５９を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９２０００に関する例示的な一実装が示されている。移植可能デバイスまたはインプラント９２０００は、近位部分または取付部分９２００５と、パドルフレーム９２０２４と、駆動部分８１１００と、遠位部分９２００７と、を含む。取付部分９２００５と、遠位部分９２００７と、駆動部分８１１００と、パドルフレーム９２０２４とは、様々な態様で構成することができる。

図３５８～図３５９に図示した例では、パドルフレーム９２０２４は、長手方向軸ＷＷ（図３５９）に沿って対称である。しかしながら、人工デバイスまたはインプラント９２０００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９２０２４は、軸ＷＷに関して対称でなくてもよい。

図示した例では、パドルフレーム９２０２４は、外側フレーム部材９２０５６と内側フレーム部材９２０６０とを含む。図３５８～図３５９では、外側フレーム部材９２０５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９２０５６は、パドルフレーム拡張幅ＷＥ９（図３５９）を規定している。

外側フレーム部材９２０５６は、接続部分９２０６６を介して遠位部分９２００７に対して可撓的に取り付けられている。外側フレーム部材９２０５６は、接続部分９２０６６から、近位部分９２００５のところに位置したまたは近位部分に隣接して位置した末端遠位端９２０６２までにわたって、延びている。これら端部９２０６２は、任意選択的に、内側フレーム部材に対して接続することができる。例えば、端部９２０６２は、ヒンジ接続によって、ラインもしくは縫合糸によって、外側フレーム部材９２０５６と内側フレーム部材９２０６０とを覆うカバーによって、等により、内側フレーム部材９２０６０に対して接続することができる。

接続部分９２０６６と末端遠位端９２０６２との間では、外側フレーム部材９２０５６は、湾曲した凸状形状（例えば、円または楕円）を形成している。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９２０５６は、他の形状とすることができる。図３５９に示すように、末端遠位端９２０６２は、内側フレーム部材９２０６０の背面側に配置されている。

外側フレーム部材９２０５６は、また、可動部材を含み、この可動部材は、図示した例では、駆動部分８１１００に対して取り付けるように構成された取付部分９２０６８として機能する。取付部分９２０６８は、様々な態様で構成することができる。外側フレーム部材９２０５６を、駆動部分８１１００に対して適切に取り付けることで、駆動部分８１１００が、外側フレーム部材９２０５６を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動させ得るような、任意の構成を使用することができる。

駆動デバイス８１１００は、移植可能デバイスまたはインプラント９２０００の外側パドル９２０５６を、拡張または収縮させるように構成されている。図示した例では、駆動デバイス８１１００は、内部ネジ山付き部材８１１０４に対して回転駆動可能に係合した外部ネジ山付きシャフト８１１０２を含む。ネジ山付き部材８１１０４は、遠位キャップに対して、または保持部材８１３０５に対して、一体的に形成することができる。

ドライバヘッド８１１０６は、シャフト８１１０２の近位端のところに配置されているとともに、シャフト８１１０２を、ネジ山付き部材または柱８１１０４の内外へと回転可能に駆動するように構成されている。カプラ８１１０８が、シャフト８１１０２の遠位端に対して取り付けられており、このカプラ８１１０８は、外側パドルフレーム９２０５６に対して接続された受領部材８１１１０によって保持されるように構成されている。このようにして、ドライバヘッド８１１０６を駆動することでシャフト８１１０２を反時計まわりに回転駆動した時には（例えば、右ネジ構成）、シャフト８１１０２は、回転駆動されて駆動デバイス８１１００の近位端に向けて駆動されることとなり、これにより、カプラ８１１０８が、受領部材８１１１０と外側パドルフレーム９２０５６の遠位端とを、引っ張ることとなる。受領部材８１１１０がカプラ８１１０８によって引っ張られた際には、外側パドルフレーム９２０５６は、ネジ山付き部材または柱８１１０４の中へと引き込まれる（あるいは、ネジ山付き部材または柱８１１０４に対して第一の向きに駆動される）こととなる。逆に、シャフト８１１０２を時計まわりに回転駆動した時には（例えば、ネジ山付き部材または柱８１１０４の中へと遠位向きに）、外側パドル部分は、ネジ山付き部材または柱８１１０４から外へと押し出される（または、ネジ山付き部材または柱８１１０４に対して第二の向きに駆動される）こととなる。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。

内側フレーム部材９２０６０は、接続部分９２０７０を介して近位部分９２００５のところで取り付けられているとともに、接続部分９２０７０から遠位部分９２００７までにわたって延びている。内側フレーム部材９２０６０は、駆動部分８１１００に対して取り付けるために、遠位部分９２００７の近傍の位置にまたは遠位部分９２００７に隣接した位置に、保持部分９２０７２を含む。保持部分９２０７２と駆動部分８１１００とは、例えば保持部分９１６８２、９１６８４がデバイス９１６００におけるスリーブ９１７０２の取付部分９１７０７を取り付けているのと同様の態様といったような任意の適切な態様で、取り付けるように構成することができる。

駆動部分８１１００は、取付部分９２０６８をおよび接続部分９２０６６の一部を駆動部分８１１００内へと引き込むことによって、外側フレーム部材９２０５６を拡張位置から狭窄位置へと駆動するように構成されている。内側パドルフレーム部分９２０６０は、駆動部分によって駆動されることで、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、パドルを開閉する。

パドルフレーム９２０２４は、取付部分９２０６８をおよび接続部分９２０６６の一部を駆動部分８１１００内へと引き込み得る材料から、形成することができる。例えば、パドルフレーム９２０２４は、またはその一部は、金属、プラスチック、布、縫合糸、等を含むがこれらに限定されない任意の可撓性材料から形成することができる。パドルフレームは、レーザーカットなどの切断、スタンピング、鋳造、成形、熱処理、形状設定、等を含むがこれらに限定されない様々なプロセスを使用して、形成することができる。パドルフレームは、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶材料から形成することができる。

図３６０～図３６１を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９２１００に関する例示的な一実装が示されている。移植可能デバイスまたはインプラント９２１００は、近位部分または取付部分９２１０５と、パドルフレーム９２１２４と、パドルフレーム９２１２４に対して取り付けられたアンカー部分９２１０６と、駆動部分８１５００と、遠位部分９２１０７と、を含む。近位部分９２１０５と、遠位部分９２１０７と、駆動部分８１５００と、パドルフレーム９２１２４とは、様々な態様で構成することができる。

図３６０～図３６１に図示した例では、パドルフレーム９２１２４は、長手方向軸ＸＸ（図３６１）に沿って対称である。しかしながら、人工デバイスまたはインプラント９２１００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９２１２４は、軸ＷＷに関して対称でなくてもよい。

図示した例では、パドルフレーム９２１２４は、外側フレーム部材９２１５６と内側フレーム部材９２１６０とを含む。図３６０～図３６１では、外側フレーム部材９２１５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９２１５６は、パドルフレーム拡張幅ＷＥ１０（図３６０）を規定している。

外側フレーム部材９２１５６は、接続部分９２１６６を介して遠位部分９２１０７のところで取付部分９２１６８に対して可撓的に取り付けられているとともに、接続部分９２１６７を介して近位部分９２１０５のところで内側フレーム部材９２１６０に対して結合されている。接続部分９２１６６と接続部分９２１６７との間では、外側フレーム部材９２１５６は、湾曲した凸状形状を形成している。例えば、図示した例では、外側フレーム部材９２１５６の形状は、外側フレーム部材が近位部分９２１０５に向けてより広くかつ遠位部分９２１０７に向けてより狭くなっているという点において、リンゴの形状に似ている。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９２１５６は、他の形状とすることができる。

取付部分９２１６８は、駆動部分８１５００を外側フレーム部材９２１５６に対して取り付けるように構成されている。取付部分９２１６８は、様々な態様で構成することができる。外側フレーム部材９２１５６を、駆動部分８１５００に対して適切に取り付けることで、駆動部分８１５００が、外側フレーム部材９２１５６を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動させ得るような、任意の構成を使用することができる。

内側フレーム部材９２１６０は、接続部分９２１７０を介して近位部分９２１０５のところで外側フレーム部材９２１５６に対して関節結合的に取り付けられているとともに、接続部分９２１７０から遠位部分９２１０７までにわたって延びている。内側フレーム部材９２１６０は、駆動部分８１５００に対して取り付けるために、遠位部分９２１０７の近傍に位置したまたは遠位部分９２１０７に隣接して位置した保持部分９２１７２を含む。保持部分９２１７２と駆動部分８１５００とは、例えば保持部分９１６８２、９１６８４がデバイス９１６００におけるスリーブ９１７０２の取付部分９１７０７を取り付けているのと同様の態様といったような任意の適切な態様で、取り付けるように構成することができる。

駆動デバイス８１５００は、取付部分９２１６８をおよび接続部分９２１６６の一部を駆動部分８１５００内へと引き込むことによって、外側フレーム部材９２１５６を拡張位置から狭窄位置へと駆動するように構成されている。駆動デバイス８１５００は、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、内側パドルフレーム部分９２０６０を駆動することでパドルを開閉するように構成されている。

駆動デバイス８１５００は、アクチュエータ８１５０２と、平行ラック８１５０４と、結合部材８１５０６と、を含む。各ラック８１５０４は、結合部材が係合状態とされた時には、結合部材８１５０６の移動を単一の向きに制限するように構成された歯８１５０５（例えば、ラチェット機構）を含む。図示した例では、結合部材８１５０６は、接続部分９２１６８によって外側パドルフレーム９２１５６に対して結合されている。

なおも図３６０を参照すると、アーム８１５０８が、結合部材８１５０６上に形成されており、これらアーム８１５０８は、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０に対して係合するように構成されている。弾性フィンガー８１５１２も、また、結合部材８１５０６上に形成されており、これら弾性フィンガー８１５１２は、ラック８１５０４の歯８１５０５に対して係合することで、結合部材８１５０６が、ラック８１５０４の下向きにまたは遠位向きに経路Ｌに沿って移動することを防止するように構成されている。

なおも図３６０を参照すると、アクチュエータ８１５０２は、軸ＸＸに沿ったいずれかの向きで、駆動されることができる。アクチュエータ８１５０２が上向きに駆動された時には、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０は、結合部材８１５０６のアーム８１５０８を介して結合部材８１５０６を引っ張ることとなる。その結果、弾性フィンガー８１５１２がラック８１５０４の歯８１５０５に沿ってラチェット駆動されることとなり、アクチュエータ８１５０２が上向きに駆動される時には、結合部材８１５０６が上向きに駆動されることを可能とする。同時に、結合部材８１５０６により、接続部分９２１６８が、外側パドルフレーム部分９２１５６を引っ張ることとなり、外側フレーム部分９２１５６は、収縮することとなる。このような例では、ラック８１５０４上における複数の離散的位置（すなわち、歯）のそれぞれに対しての、弾性フィンガー８１５１２の位置は、外側パドルフレーム部分の特定の幅に対して、それぞれ対応することができる。

逆に、アクチュエータ８１５０２が下向きに駆動された時には、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０は、結合部材８１５０６の弾性傾斜面８１５１４を押し込む。これにより、突起８１５１０は、弾性フィンガー８１５１２をラック８１５０４から係合解除させる。これにより、アクチュエータが下向きにまたは遠位向きに駆動された時には、結合部材８１５０６は、ラック８１５０４から係合解除され、これにより、外側パドルフレーム部分９２１５６を拡張させる。

パドルフレーム９２１２４は、取付部分９２１６８をおよび接続部分９２１６６の一部を駆動部分８１５００内へと引き込み得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム９２１２４は、またはその一部は、可撓性金属、プラスチック、布、縫合糸、等から形成することができる。パドルフレームは、レーザーカットなどの切断、成形、鍛造、スタンピング、鋳造、曲げ、熱処理、形状設定、等といったような、様々な異なる製造プロセスを使用して、形成することができる。

図３６２を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９２２００に関する例示的な一実装が示されている。移植可能デバイスまたはインプラント９２２００は、近位部分または取付部分９２２０５と、パドルフレーム９２２２４と、駆動部分８１５００と、遠位部分９２２０７と、を含む。近位部分９２２０５と、遠位部分９２２０７と、駆動部分８１５００と、パドルフレーム９２２２４とは、様々な態様で構成することができる。

図３６２における例示的な例では、パドルフレーム９２２２４は、長手方向軸ＹＹ（図３６０）に沿って対称である。しかしながら、人工デバイスまたはインプラント９２２００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム９２２２４は、軸ＹＹに関して対称ではない。

図示した例では、パドルフレーム９２２２４は、外側フレーム部材９２２５６と、中間フレーム部材９２２５８と、内側フレーム部材９２２６０と、を含む。図３６２では、外側フレーム部材９２２５６は、拡張状態で示されており、これにより、外側フレーム部材９２２５６は、パドルフレーム拡張幅ＷＥ１１を規定している。

外側フレーム部材９２２５６は、接続部分９２２６６を介して遠位部分９２２０７のところで取付部分９２２６８に対して可撓的に取り付けられているとともに、近位部分９２２０５のところで互いに取り付けられている。接続部分９２２６６と近位部分９２２０５との間では、外側フレーム部材９２２５６は、湾曲した凸状形状を形成している。例えば、図示した例では、外側フレーム部材９２２５６の形状は、外側フレーム部材９２２５６が近位部分９２２０５に向けてより広くかつ遠位部分９２２０７に向けてより狭いという点において、リンゴの形状に似ている。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９２２５６は、他の形状とすることができる。

取付部分９２２６８は、様々な態様で構成することができる。外側フレーム部材９２２５６を、駆動部分８１５００に対して適切に取り付けることで、駆動部分８１５００が、外側フレーム部材９２２５６を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動させ得るような、任意の構成を使用することができる。

内側フレーム部材９２２６０どうしは、接続部分９２２７０を介して近位部分９２２０５のところで互いに取り付けられている。外側フレーム部材９２２５６は、任意選択的に、近位部分９２２０５のところで内側フレーム部材９２２６０に対して結合することができる。図示した例では、外側フレーム部材９２２５６の内向き突起９２２６３が、近位部分のところで内側フレーム部材９２２６０の凹所９２２６５内に配置されている。例えば、内向き突起９２２６３は、ヒンジ接続によって、ラインもしくは縫合糸によって、外側フレーム部材９２０５６と内側フレーム部材９２０６０とを覆うカバーによって、等により、凹所９２２６５内に結合することができる。内側フレーム部材９２２６０は、接続部分９２２７０から遠位部分９２２０７に向けて第一部分９２２６１に沿って延びている。その後、内側フレーム部材９２２６０は、遠位部分９２２０７に近接した位置で第二部分９２２６２に沿って内向きに延びることで、駆動部分８１５００に対して取り付けられる保持部分９２２７２を形成している。保持部分９２２７２と駆動部分８１５００とは、例えば保持部分９１６８２、９１６８４がデバイス９１６００におけるスリーブ９１７０２の取付部分９１７０７を取り付けているのと同様の態様といったような任意の適切な態様で、取り付けるように構成することができる。

駆動デバイス８１５００は、取付部分９２２６８をおよび接続部分９２２６６の一部を駆動部分８１５００内へと引き込むことによって、外側フレーム部材９２２５６を拡張位置から狭窄位置へと駆動するように構成されている。駆動デバイス８１５００は、図２３、図２７、図３０～図３７に示すものと同一または同様の態様で、内側パドルフレーム部分９２２６０を駆動することでパドルを開閉するように構成されている。

駆動デバイス８１５００は、アクチュエータ８１５０２と、平行ラック８１５０４と、結合部材８１５０６と、を含む。各ラック８１５０４は、結合部材が係合状態とされた時には、結合部材８１５０６の移動を単一の向きに制限するように構成された歯８１５０５（例えば、ラチェット機構）を含む。図示した例では、結合部材８１５０６は、取付部分９２２６８によって外側パドルフレーム９２２５６に対して結合されている。

なおも図３６２を参照すると、アーム８１５０８が、結合部材８１５０６上に形成されており、これらアーム８１５０８は、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０に対して係合するように構成されている。弾性フィンガー８１５１２も、また、結合部材８１５０６上に形成されており、これら弾性フィンガー８１５１２は、ラック８１５０４の歯８１５０５に対して係合することで、結合部材８１５０６が、ラック８１５０４の下向きにまたは遠位向きに経路Ｌに沿って移動することを防止するように構成されている。

なおも図３６２を参照すると、アクチュエータ８１５０２は、軸ＹＹに沿ったいずれかの向きに駆動されることができる。アクチュエータ８１５０２が上向きに駆動された時には、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０は、結合部材８１５０６のアーム８１５０８を介して結合部材８１５０６を引っ張ることとなる。その結果、弾性フィンガー８１５１２がラック８１５０４の歯８１５０５に沿ってラチェット駆動されることとなり、アクチュエータ８１５０２が上向きに駆動される時には、結合部材８１５０６が上向きに駆動されることを可能とする。同時に、結合部材８１５０６により、接続部分９２２６８が、外側パドルフレーム部分９２２５６を引っ張ることとなり、外側フレーム部分９２２５６は、収縮することとなる。このような例では、ラック８１５０４上における複数の離散的位置（すなわち、歯）のそれぞれに対しての、弾性フィンガー８１５１２の位置は、外側パドルフレーム部分の特定の幅に対して、それぞれ対応することができる。

逆に、アクチュエータ８１５０２が下向きに駆動された時には、アクチュエータ８１５０２の突起８１５１０は、結合部材８１５０６の弾性傾斜面８１５１４を押し込む。これにより、突起８１５１０は、弾性フィンガー８１５１２をラック８１５０４から係合解除させる。これにより、アクチュエータが下向きにまたは遠位向きに駆動された時には、結合部材８１５０６は、ラック８１５０４から係合解除され、これにより、外側パドルフレーム部分９２２６０を拡張させる。

中間フレーム部材９２２５８は、内側フレーム部材９２２６０に対する接続部分９２２６７から、外側フレーム部材９２２５６に対する接続部分９２２６９までにわたって、延びている。よって、中間フレーム部材９２２５８は、遠位部分９２２０７と近位部分９２２０５との間の位置で、内側フレーム部材９２２６０を外側フレーム部材９２２５６に対して接続している。中間フレーム部材９２２５８は、デバイス９２２００のための増強ストラットとして機能するものであって、様々な態様で構成することができる。図示した例では、中間フレーム部材９２２５８は、波状またはＳ字形状を有している。しかしながら、いくつかの実装では、中間フレーム部材９２２５８は、任意の適切な形状とすることができる。中間フレーム部材９２２５８の形状は、外側フレーム部材が拡張構成と収縮構成との間にわたって駆動される際に、外側フレーム部材９２２５６の形状を制御するように選択することができる。

パドルフレーム９２２２４は、取付部分９２２６８をおよび接続部分９２２６６の一部を駆動部分８１５００内へと引き込み得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム９２１２４、またはその一部は、取付部分９２２６８をまたは接続部分９２２６６を塑性変形させることなく、取付部分９２２６８をおよび接続部分９２２６６の一部を駆動部分８１５００の内外にわたって繰り返し的に引き込み得るよう、可撓性と弾性とを有した材料から形成することができる。

図３６３～図３６４を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９２３００に関する例示的な一実装が示されている。特に、図３６３～図３６４は、デバイス９２３００の遠位部分９２３０７における、駆動部分９１０５０と、デバイス９２３００のパドルフレーム９２３２４と、の間の接続に関する一構成例を図示している。遠位部分９２２０７と、駆動部分９１０５０と、パドルフレーム９２３２４とは、様々な態様で構成することができる。

図示した例では、パドルフレーム９２３２４は、外側フレーム部材９２３５６と内側フレーム部材９２３６０とを含む。外側フレーム部材９２３５６は、接続部分９２３６６によって遠位部分９２３０７のところで関節結合的に取り付けられているとともに、近位部分（図示せず）に向けて末端遠位端９２３６２までにわたって延びている。接続部分９２３６６から末端遠位端９２３６２までにわたって、外側フレーム部材９２３５６は、図３４８における外側フレーム部材９１６５６の形状と同様の、湾曲した凸状形状を形成している。しかしながら、いくつかの実装では、外側フレーム部材９２３５６は、他の形状とすることができる。

外側フレーム部材９２３５６は、また、突起またはポスト９２３６８を含む。ポスト９２３６８は、例えば本出願で説明する任意のポストなど、様々な態様で構成することができる。

内側フレーム部材９１６６０は、近位部分９２３０５から遠位部分９２３０７に向けて延びている。内側フレーム部材９２３６０は、第一保持部分９２３８２と、第一保持部分９２３８２から離間して配置されているとともに第一保持部分９２３８２の鏡像をなす第二保持部分９２３８４と、を含む。保持部分９２３８２、９２３８４のそれぞれは、内側面９２３８６と、内側面９２３８６内に形成された凹状部分９２３９４と、を含む。凹状部分９２３９４は、内側フレーム部材９２３６０を駆動部分９１０５０の一部に対して係合させて取り付けるように構成されている。

駆動部分９１０５０は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、駆動部分９１０５０は、ポスト９２３６８を受領するように構成された貫通通路９２３１０を規定している内部ネジ山付きスリーブ９２４０２を含む。スリーブ９２４０２は、遠位端９２３０７に近接した位置に外部環状フランジ９２３０３を含む。フランジは、凹状部分９２３９４の内部に受領されるように構成されており、これにより、第一保持部分９２３８２および第二保持部分９２３８４は、内側フレーム部材９２３６０を、スリーブ９２４０２に対して固定している。

図３６３および図３６４に図示した例では、外側フレーム部材９２３５６と内側フレーム部材９２３６０とは、二つの別個の部材である。その結果、ポスト９２３６８を、外側フレーム部材９２３５６を屈曲させる必要なく、保持部分９２３８２、９２３８４の内部に配置することができる。

図３６５～図３６９を参照すると、パドルフレーム７６７０の剛性内側フレーム部分７６７２と可撓性外側フレーム部分７６７５との間における接続機構に関する例示的な一実装が示されている。図３６５および図３６６に示すように、可撓性外側部分７６７５の近位端は、回動接続を介して剛性内側部分７６７２の近位端に対して接続されている。回動接続は、ピンを介して、ステッチを介して、接着剤を介して、または、可撓性外側部分７６７５を剛性内側部分７６７２に対して駆動させ得る任意の他の同等手段を介して、達成することができる。剛性内側部分７６７２および可撓性外側部分７６７５の近位端どうしは、少なくとも一つのピン接続を介して、接続することができる。例示的な実装では、剛性内側部分７６７２の近位端は、可撓性外側フレーム７６７５のピン、ステッチ、またはピン部分を受領するための、第一開口７６７３Ａおよび第二開口７６７４Ｂを有している。

可撓性外側フレーム７６７５は、第一部分７６７１Ａと第二部分７６７１Ｂとを含む。第一部分７６７１Ａの近位端７６７４Ａは、第一開口７６７３Ａを介して剛性内側部分７６７２に対して接続するように構成されている。第二部分７６７１Ｂの近位端７６７４Ｂは、第二開口７６７３Ｂを介して剛性内側部分７６７２に対して接続するように構成されている。これらの接続は、ピン接続を含むことができ、これにより、ピン（図示せず）が、第一開口７６７３Ａを通して、および、可撓性外側部分７６７５における第一部分７６７１Ａの近位端７６７４Ａを通して、延びており、ピンが、第二開口７６７３Ｂを通して、および、可撓性外側部分７６７５における第二部分７６７１Ｂの近位端７６７４Ｂを通して、延びている。ピンは、また、ステッチ、コネクタ部材、あるいは、可撓性外側フレーム７６７５における第一部分７６７１Ａの近位端７６７４Ａに対するおよび第二部分７６７１Ｂの近位端７６７４Ｂに対する一体的延長部分、とすることもできる。

図３６７は、第一開口７６７３Ａと第二開口７６７３Ｂとを有した剛性内側部分７６７２を示している。可撓性外側部分７６７５の第一部分７６７１Ａは、可撓性外側部分７６７５の近位端７６７４Ａを剛性内側部分７６７２の第一開口７６７３Ａに対して取り付けることにより、剛性内側部分７６７２に対して接続する。可撓性外側部分７６７５の第二部分７６７１Ｂは、可撓性外側部分７６７５の近位端７６７４Ｂを剛性内側部分７６７２の第二開口７６７３Ｂに対して取り付けることにより、剛性内側部分７６７２に対して接続する。近位端７６７４Ａ、７６７４Ｂは、ピン接続を介して、回動接続を介して、積層を介して、または任意の他の手段を介して、可撓性外側部分７６７５の第一部分７６７１Ａおよび第二部分７６７１Ｂに対して取り付けることができる。パドルフレーム７６７０の可撓性外側部分７６７５は、図３６７に示すように、剛性内側部分７６７２の上方に位置することができる。代替的には、図３６９に示すように、可撓性外側部分７６７５は、剛性内側部分７６７２の下方に位置することができる。図３６８は、パドルフレーム７６７０のこの例に関する部分側面図である。

図３７０～図３７２を参照すると、パドルフレーム７６７０の剛性内側部分７６７２と可撓性外側部分７６７５との間における接続機構に関する一例が示されている。図３７０および図３７２に示すように、可撓性外側部分７６７５の近位端７６７６は、剛性内側部分７６７２の近位端に対して、積層することができる、または他の態様で取り付けることができる。内側部分７６７２および外側部分７６７５は、これに加えてあるいはこれに代えて、第一回動点７６７７Ａおよび第二回動点７６７７Ｂを介して回動可能に接続することができる。回動接続により、可撓性外側部分７６７５は、剛性内側部分７６７２に対して曲がることができる。回動接続は、ピンを介して、ステッチを介して、接続部材を介して、接着剤を介して、または、可撓性外側部分７６７５を剛性内側部分７６７２に対して駆動させ得る任意の他の同等手段を介して、達成することができる。この例では、回動接続は、可撓性外側部分７６７５が剛性内側部分７６７２の外部に位置するようなものとされている。しかしながら、図３７２に示すように、可撓性外側部分７６７５は、また、剛性内側部分７６７２の内部に位置することもできる。

剛性内側部分７６７２および可撓性外側部分７６７５の近位端どうしは、少なくとも一つの回動を介して接続することができる。いくつかの実装では、剛性内側部分７６７２の近位端は、可撓性外側フレーム７６７５の、ピン、ステッチ、接続部材、またはピン部分、を受領するための、第一開口７６７３Ａおよび第二開口７６７３Ｂを含む。可撓性外側フレーム７６７５は、第一部分７６７１Ａと第二部分７６７１Ｂとを含む。第一部分７６７１Ａの第一回動点７６７７Ａは、第一開口７６７３Ａを介して剛性内側部分７６７２に対して接続するように構成されている。第二部分７６７１Ｂの第二回動点７６７７Ｂは、第二開口７６７３Ｂを介して剛性内側部分７６７２に対して接続するように構成されている。これらの接続は、ピン接続を含むことができ、これにより、ピン（図示せず）が、第一開口７６７３Ａを通して、および、可撓性外側部分７６７５における第一部分７６７１Ａの近位端７６７４Ａを通して、延びており、ピンが、第二開口７６７３Ｂを通して、および、可撓性外側部分７６７５における第二部分７６７１Ｂの近位端７６７４Ｂを通して、延びている。ピンは、また、可撓性外側フレーム７６７５における第一部分７６７１Ａの近位端７６７４Ａに対するおよび第二部分７６７１Ｂの近位端７６７４Ｂに対する一体的延長部分とすることもできる。図３７１は、パドルフレーム７６７０のこの例に関する部分側面図である。

図３７３～図３７５を参照すると、パドルフレーム７６７０の剛性内側部分７６７２と可撓性外側部分７６７５との間における接続機構に関する一例が示されている。パドルフレーム７６７０の内側部分７６７２および外側部分７６７５の近位端どうしは、互いに一体的に結合されている。この接続は、第一回動点７６７８Ａと第二回動点７６７８Ｂとを有した一つの単一部材から形成することができる。第一回動点７６７８Ａは、可撓性外側部分７６７５の第一部分７６７１Ａと、剛性内側部分７６７２と、の間における統合点のところに位置している。第二回動点７６７８Ｂは、可撓性外側部分７６７５の第二部分７６７１Ｂと、剛性内側部分７６７２と、の間における統合点から形成されている。可撓性外側部分７６７５と剛性内側部分７６７２とは、単一部材によって形成されているけれども、可撓性外側部分７６７５は、第一回動点７６７８Ａを介しておよび第二回動点７６７８Ｂを介して、剛性内側部分７６７２に対して屈曲することができる。

図３７６および図３７７を参照すると、パドルフレーム７６７０の剛性内側部分７６７２と可撓性外側部分７６７５との間における接続機構に関する一例が示されている。この例では、パドルフレーム７６７０の外側部分７６７２および内側部分７６７５の近位端どうしは、互いに入れ子とされている。可撓性外側部分７６７５は、剛性内側部分７６７２の近位端の内部に、第一開口７６７３Ａおよび第二開口７６７３Ｂに近接して位置した開口７６７９を有することができる。パドルフレーム７６７０の内側部分７６７２および外側部分７６７５は、カバー２４０の内部で互いに入れ子となること、開口７６７９、７６７３Ａ、７６７３Ｂを介して互いに縫合されること、あるいは、第一開口７６７３Ａおよび第二開口７６７３Ｂと可撓性外側部分７６７５上の開口７６７９との間に延びたコネクタ（図示せず）を介して接続されること、を含むがこれらに限定されない任意の手段によって、接続することができる。

図３７８～図３７９を参照すると、例えば図２２～図２７における例示的な移植可能デバイスまたはインプラント２００のためのアンカー２０８などの、移植可能デバイスまたはインプラントのためのアンカー９２０８が、概略的に図示されている。アンカー９２０８は、閉塞位置で図示されている。アンカー９２０８は、内側部材９２０９と、内側パドル９２２２と、外側パドル９２２０と、を含む。

内側部材９２０９は、図２２～図２７における接合部材２１０などの接合部材の一部とすることができる、あるいは、任意の適切な手段によって接合部材に対して取り付けることができる。外側パドル９２２０は、接続部分９２２１によって遠位部分９２０７のところで、および、接続部分９２２３によって内側パドル９２２２に対して、可撓的に取り付けられている。内側パドル９２２２は、接続部分９２２５によって内側部材９２０９に対して可撓的に取り付けられている。このように、アンカー９２０８は、内側パドル９２２２が脚の上側部分のようであり、外側パドル９２２０が脚の下側部分のようであり、接続部分９２２３が脚の膝部分のようであるという点において、脚と同様に構成されている。

図３７９に示すように、アンカー９２０８の構成に基づき、および図２２～図２７における接合部材２１０などの接合部材の構成に基づき、アンカー９２０８が天然弁弁葉２０、２２上で閉塞された時には、弁葉２０、２２のそれぞれは、矢印Ａで示すように、接続部分９２２３の近傍に位置したもしくは接続部分９２２３に隣接して位置した単一位置でまたは単一係合領域のところで、対応した一つの内側パドル９２２２と、一つの内側部材９２０９と、の間で、固定される。

図３８０～図３８３を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのアンカー９３０８に関する例示的な一実装が、閉塞位置で概略的に図示されている。アンカー９３０８は、アンカー９３０８が天然弁弁葉２０、２２上で閉塞された時には、アンカー９３０８が、天然弁弁葉２０、２２のそれぞれを、単一位置もしくは単一係合領域よりも多くの位置または領域のところで、固定するように構成されている。これを達成するために、アンカー９３０８は、様々な態様で構成することができる。

図示した例では、アンカー９３０８は、内側部材９３０９と、内側パドル９３２２と、外側パドル９３２０と、を含む。内側部材９３０９は、図２２～図２７における接合部材２１０などの接合部材に対して一体的に形成することができる、あるいは、任意の適切な手段によって接合部材に対して取り付けることができる。外側パドル９３２０は、接続部分９３２１によって遠位部分９３０７のところで、および、接続部分９３２３によって内側パドル９３２２に対して、可撓的に取り付けられている。内側パドル９３２２は、接続部分９３２５によって内側部材９３０９に対して可撓的に取り付けられている。このように、アンカー９３０８は、内側パドル９３２２が脚の上側部分のようであり、外側パドル９３２０が脚の下側部分のようであり、接続部分９３２３が脚の膝部分のようであるという点において、脚と同様に構成されている。

図示した例では、アンカー９３０８どうしは、長手方向軸Ｘに関して対称とされた単一のアンカー部分９３０６として、互いに一体的に形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、アンカー９３０８どうしは、単一の一体化された構造として形成されていない、および／または、構造は、対称ではない。

図３７８～図３７９の例とは異なり、アンカー９３０８の外側パドル９３２０は、一つまたは複数の内向き付勢部分９３２６を含む。一つまたは複数の内向き付勢部分９３２６は、様々な態様で構成することができる。接続部分９３２３に隣接した点に加えてまたはその代替として、接続部分９３２３と接続部分９３２５との間の位置でアンカー９３０８内に天然弁弁葉を固定するように作用し得る任意の部分を、使用することができる。いくつかの実装では、アンカー９３０８の全体は、あるいは、アンカー９３０８の、例えば内向き付勢部分９３２６などの一部は、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶材料から形成することができる。

図示した例では、外側パドル９３２０のそれぞれは、外側パドル９３２０に沿って位置決めされた凹状部分または内向き湾曲部分の形態で、内向き付勢部分９３２６を含む。しかしながら、いくつかの実装では、内向き付勢部分９３２６は、内向きに湾曲した形状以外の形状を有することができる。

図３８０～図３８１に示すように、内向き付勢部分９３２６は、内側パドル９３２２を超えて内向きに延びることができる。例えば、内向き付勢部分９３２６のそれぞれは、内側パドル９３２２内の対応した開口９３２８を通して受領されるように構成することができる（図３８４を参照されたい）、あるいは、内側パドル９３２２の周囲に延びることで、内向き付勢部分９３２６がアンカー９３０８内に天然弁弁葉２０、２２を固定するように作用し得るように、構成することができる。

図３８１において矢印Ｂおよび矢印Ｃで示すように、アンカー９３０８は、内側部材９３０９もしくは接合部材と、内側パドル９３２２と、の間における、二つの別個の長手方向に離間した位置または係合領域のところで、アンカー９３０８の内部に各天然弁弁葉２０、２２を固定するように構成されている。第一位置もしくは第一係合領域Ｂは、接続部分９３２３の近傍に位置しておりまたは接続部分９３２３に隣接して位置しており、他方、第二位置もしくは第二係合領域Ｃは、第一位置Ｂと接続部分９３２５との間に位置している。図３８１に示すように、第一位置または第一係合領域Ｂは、弁葉が挟み込まれたり固定されたりしていない非係合領域Ｄ（図３８１）の分だけ、第二位置または第二係合領域Ｃから離間することができる。

図３８２を参照すると、部分開放位置におけるアンカー９３０８の概略図が示されており、図３８３を参照すると、完全開放位置におけるアンカー９３０８の概略図が示されている。図３８２に示すように、アンカー９３０８が閉塞位置から開放位置に向けて駆動された際には、図３８２において矢印Ｅで示すように、内側パドル９３２２は、接続部分９３２５のところで外向きに、回動、屈曲、および／または関節移動する。言い換えれば、内側パドル９３２２と内側部材９３０９との間の角度が増大する。内側パドル９３２２が外向きに回動、屈曲、および／または関節移動した際には、外側パドル９３２０が追従する。

図３８３に示すように、開放位置では、内側パドル９３２２は、内側部材９３０９から外向きに延びている。図示した例では、内側パドル９３２２は、内側部材９３０９に対して垂直な状態（すなわち、内側部材に対して９０度）、またはそれに近い状態、とされている。しかしながら、いくつかの実装では、開放位置において、内側パドル９３２２は、内側部材９３０９に対して、９０度よりも大きな角度でまたは９０度よりも小さな角度で延びることができる。

開放位置では、外側パドル９３２０の内向き付勢部分９３２６は、接続部分９３２３と接続部分９３２１との間に凹状形状を形成している。

図３８４を参照すると、アンカー部分９３０６の例示的な一実装に関する半分が示されている（すなわち、一つの内側部材９３０９、一つの内側パドル９３２２、および一つの外側パドル９３２０）。図示した例では、内側部材９３０９は、略平行な側方エッジ９３５０と幅Ｗ１とを有した略長方形のストリップである。

図示した例では、内側パドル９３２２は、内側部材９３０９の幅Ｗ１よりも大きな幅Ｗ２を有している。しかしながら、いくつかの実装では、内側パドル９３２２の幅Ｗ２は、内側部材９３０９の幅Ｗ１と比較して、等しいものとすることができる、あるいは、それよりも小さなものとすることができる。内側パドル９３２２の幅Ｗ２は、後述するように、クラスプの固定アームをこの内側パドルに対して取り付け得るよう、充分な幅とされている。図示した例では、内側パドル９３２２は、例えばスロットなどの開口９３２８を含み、この開口９３２８は、幅Ｗ３を有するものとされており、外側パドル９３２０の内向き付勢部分９３２６を、内部を通して受領するように構成されている。

外側パドル９３２０は、図示した例では、内側パドル９３２２と比較して比較的薄いストリップであって、幅Ｗ４を有している。幅Ｗ４は、開口９３２８の幅Ｗ３よりも小さいものとされ、これにより、外側パドル９３２０の少なくとも内向き付勢部分９３２６は、開口９３２８を通して受領され得るものとされている。いくつかの実装では、外側パドル９３２０の内向き付勢部分９３２６は、開口９３２８の幅Ｗ３よりも小さな幅Ｗ４を有しており、他方、外側パドル９３２０の他の部分は、幅Ｗ４と比較して、より大きなまたはより小さな幅を有することができる。

図３８５～図３８６を参照すると、一つのアンカー９３０８が、取付部分または把持部材が設置された閉塞位置で概略的に図示されている。把持部材は、クラスプ１３０として図示されており、クラスプ１３０は、ベースまたは固定アーム９３３２と、可動アーム９３３４と、ジョイント部分３３８と、を含む。クラスプ１３０は、可動アーム９３３４と固定アーム９３３２とが隣接することでまたは互いに近傍に位置することでクラスプ１３０をＵ字形状に似せている閉塞位置で、示されている。

図３８５に示すように、閉塞位置では、アンカー９３０８は、天然弁弁葉がクラスプ１３０内に捕捉されていない自由状態における内向き付勢部分９３２６が、内側パドル９３２２を超えて、固定アーム９３３２を超えて、任意選択的にクラスプ１３０の可動アーム９３３４を超えて、内向きに延びているように、構成されている。したがって、クラスプ１３０は、内向き付勢部分９３２６が、固定アーム９３３２と可動アーム９３３４とを通して延び得るように、または固定アーム９３３２と可動アーム９３３４との周囲に延び得るように、構成されている。例えば、詳細に後述するように、固定アーム９３３２と可動アーム９３３４とは、内部を通して外側パドル９３２０の内向き付勢部分９３２６が延び得る開口を、含むことができる。

図３８６を参照すると、図３８５におけるアンカー９３０８は、天然弁弁葉２０がクラスプ１３０内に捕捉された状態で、図示されている。弁葉２０は、クラスプ１３０の固定アーム９３３２と可動アーム９３３４との間に受領されている。外側パドル９３２０の内向き付勢部分９３２６は、内側パドル９３２２と固定アーム９３３２とを超えて延びることで、または内側パドル９３２２と固定アーム９３３２とを通して延びることで、弁葉２０に対して係合しているとともに、弁葉２０を、クラスプの可動アーム９３３４に向けて内向きに付勢している。自由状態における内向き付勢部分９３２６の位置（図３８５）は、図３８６に示すようにして弁葉２０がクラスプ１３０に受領された時には、内向き付勢部分９３２６が、自身の付勢に抗して外向きに付勢されることを図示している。その結果、内向き付勢部分９３２６は、図３８６において矢印Ｆで示すように、弁葉２０に対して内向きの力を印加している。

図３８７を参照すると、アンカー９３０８は、クラスプ１３０が閉塞位置でアンカー９３０８に対して取り付けられた状態で、開放位置で概略的に図示されている。図３８７のクラスプ１３０は、任意選択的に、一つまたは複数の固定部材９３３６を含む。固定部材９３３６は、様々な態様で構成することができる。例えば、固定部材９３３６は、例えば返しもしくは他の突起などの、天然弁の弁葉を穿刺するまたは凹ませる部材を含むことができる、あるいは、クラスプ１３０と弁葉との間における摩擦を増大させることで弁葉を所定位置に固定する摩擦増強部材を含むことができる。摩擦増強部材は、弁葉を穿刺することなく、弁葉を所定位置に固定するように構成することができる。

図３８７に示すように、クラスプ１３０の固定アーム９３３２は、固定アーム９３３２が内側パドル９３２２と一緒に駆動されるようにして、内側パドル９３２２に対して取り付けられており、他方、可動アーム９３３４は、固定アーム９３３２に隣接したままとされまたは固定アーム９３３２の近傍に位置したままとされ、これにより、クラスプ１３０は、Ｕ字形状に似ているものとされる。固定アーム９３３２は、任意の適切な態様で、内側パドル９３２２に対して取り付けることができる。

図３８８～図３８９を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのために二つのアンカー９４０８を有したアンカー部分９４０６に関する例示的な一実装についての概略図が、閉塞位置で概略的に図示されている。アンカー９４０８は、内側部材９４０９と、内側パドル９４２２と、外側パドル９４２０と、を含む。内側部材９４０９は、図２２～図２７における接合部材２１０などの接合部材の一部とすることができる、あるいは、任意の適切な手段によって接合部材に対して取り付けることができる。外側パドル９４２０は、接続部分９４２１によって遠位部分９４０７のところで、および、接続部分９４２３によって内側パドル９４２２に対して、可撓的に取り付けられている。内側パドル９４２２は、接続部分９４２５によって内側部材９４０９に対して可撓的に取り付けられている。このように、アンカー９４０８は、内側パドル９４２２が脚の上側部分のようであり、外側パドル９４２０が脚の下側部分のようであり、接続部分９４２３が脚の膝部分のようであるという点において、脚と同様に構成されている。

アンカー９４０８の外側パドル９４２０は、例えば図３８０～図３８２の例に関して説明した内向き付勢部分９３２６と同様のものなどの、一つまたは複数の内向き付勢部分９４２６を含む。

図示した例では、外側パドル９４２０のそれぞれは、接続部分９４２１と比較して接続部分９４２３に対してより近い位置のところで外側パドル９４２０に沿って位置決めされた凹状部分または内向き湾曲部分の形態とされた内向き付勢部分９４２６を、含む。しかしながら、いくつかの実装では、内向き付勢部分９４２６は、内向きに湾曲した形状以外の形状を有し得るとともに、接続部分９４２３と接続部分９４２１との間における中間点のところに位置決めすることができる、または接続部分９４２１に対してより近い位置のところに位置決めすることができる。

図３８８～図３８９に示すように、内向き付勢部分９４２６は、内側パドル９４２２を超えて、および内側部材９４０９を超えて、内向きに延びることができる。例えば、内向き付勢部分９４２６のそれぞれは、内側パドル９４２２内の対応した開口（図示せず）を通して受領され得るように構成することができる、あるいは、内側パドル９４２２の周囲に延びるように構成することができる。内側パドル９４２２内の開口（図示せず）は、例えば図３８４の例における開口９３２８に関して説明したものと、同様とすることができる。

同様に、内向き付勢部分９４２６と内側部材９４０９とは、内向き付勢部分９４２６が、内側部材９４０９内の、図３９５における開口９８２８などの、対応した開口を通して受領され得るように構成することができる、あるいは、内側部材９４０９の周囲に延びるように構成することができる。

可動アーム９４３４を有したクラスプ１３０を、アンカー９４０８に対して取り付けることができる。クラスプ１３０の可動アーム９４３４は、図３８５～図３８７のクラスプ１３０における可動アーム９３３４に関して説明したものと、同様とすることができる。図３８８は、内向き付勢部分９４２６が、内側部材９４０９と可動アーム９４３４とを通して、または内側部材９４０９と可動アーム９４３４とを超えて、延び得ることを図示しており、他方、可動アーム９４３４も、また、内側部材９４０９を通して、または内側部材９４０９を超えて、延び得ることを図示している。よって、クラスプ１３０は、内向き付勢部分９４２６がクラスプ１３０を通して、またはクラスプ１３０の周囲に、延び得るように構成することができ、内側部材９４０９は、内向き付勢部分９４２６と可動アーム９４３４との両方が内側部材９４０９を通して延び得るように構成することができる。

図３８８～図３８９の構成により、アンカー９４０８は、内向き付勢部分９４２６が、その自由状態において内向き付勢部分９４２６が内側部材９４０９を通して延びていない場合に達成可能である付勢力と比較して、より大きな内向き付勢力をもたらすように、構成することができる。しかしながら、内側部材９４０９が、典型的には、例えば図２２～図２７における接合部材２１０などの接合部材に対して取り付けられることは、理解されよう。よって、組み立てられた移植可能デバイスまたはインプラントに関して、クラスプ１３０の可動アーム９４３４と内向き付勢部分９４２６とは、接合部材２１０によって、図３８８に図示した程度にまで内向きに延びることが阻止されることとなる。図３８８は、内向き付勢部分９４２６が初期的に形状設定され得る内向き付勢力の程度を図示している。

図３８９は、内向き付勢部分９４２６がクラスプの可動アーム９４３４を通してまたは内側部材９４０９を通して延在しないものとされたアンカー９４０８を有した図３８８の例と同様の例を示している。

図３９０を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ１３０に関する例示的な一実装についての平面図が、クラスプ１３０を平坦開放位置とした状態で示されている。クラスプ１３０は、上述したクラスプ１３０と、同様に構成されて同様に動作することができる。例えば、クラスプ１３０は、ベースまたは固定アーム９４３２と、可動アーム９４３４と、固定部材９４３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。固定アーム９４３２は、縫合糸（図示せず）を使用して穴またはスロット９４３１を通してアンカー９４０８の内側パドル９４２２に対して取り付けられるように構成されている。固定アーム９４３２は、可動アーム９４３４が開放されることで固定部材９４３６を露出させた時には、内側パドル９４２２に対して静止したままである。

ジョイント部分３３８は、固定アーム９４３２を可動アーム９４３４に対して接続する。ジョイント部分３３８は、固定アーム９４３２と可動アーム９４３４との間に、バネ力を提供する。ジョイント部分３３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分３３８は、固定アーム９４３２および可動アーム９４３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。

図３９０に示すように、図示した例では、固定アーム９４３２は、開口９４４０を有しており、可動アーム９４３４は、内部を通して内向き付勢部分９４２６を受領するための開口９４４２を有している。固定アーム９４３２の開口９４４０は、幅Ｗ５を有しており、可動アーム９４３４の開口９４４２は、幅Ｗ６を有している。幅Ｗ５および幅Ｗ６は、内向き付勢部分９４２６の幅よりも広い。

図３９１を参照すると、開放クラスプ９５３０に関する例示的な一実装の図は、クラスプ９５３０の可動アーム９５３４を示している。可動アーム９５３４は、固定部材９５３６と、内部を通して内向き付勢部分９４２６を受領するための開口９４４２と、を含む。可動アーム９５３４の開口９４４２は、内向き付勢部分９４２６の幅よりも広い幅Ｗ７を有している。

図３９２を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ９６３０に関する例示的な一実装についての平面図が、クラスプ９６３０を開放した状態で示されている。クラスプ９６３０は、上述したクラスプ１３０と同様に構成され得るとともに同様に動作することができる。例えば、クラスプ９６３０は、ベースまたは固定アーム９６３２と、可動アーム９６３４と、固定部材９６３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。

図示した例では、固定アーム９６３２および可動アーム９６３４は、二股状とされていて、開放端を有している。特に、固定アーム９６３２は、固定アーム９６３２がＵ字形状に似ているようにして、第一固定アーム部分９６４４と、開放領域９６４０の分だけ離間した第二固定アーム部分９６４６と、を含む。一例では、第一固定アーム部分９６４４は、第二固定アーム部分９６４６に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一固定アーム部分９６４４は、第二固定アーム部分９６４６に対して平行でなくてもよい。開放領域９６４０は、例えばアンカー９４０８の内向き付勢部分９４２６の幅などの、アンカーの内向き付勢部分の幅と比較して、より広い幅Ｗ８を有しており、これにより、内向き付勢部分は、開放領域９６４０を通して受領され得るものとされている。

固定アーム９６３２は、例えばアンカー９４０８の内側パドル９４２２などのアンカーの内側パドルに対して、縫合糸（図示せず）を使用して、穴またはスロット９６３１を通して、取り付けられるように構成されている。

固定アーム９６３２と同様に、可動アーム９６３４は、可動アーム９６３４がＵ字形状に似ているようにして、第一可動アーム部分９６５０と、開放領域９６５４の分だけ離間した第二可動アーム部分９６５２と、を含む。いくつかの実装では、第一可動アーム部分９６５０は、第二可動アーム部分９６５２に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一可動アーム部分９６５０は、第二可動アーム部分９６５２に対して平行でなくてもよい。開放領域９６５４は、例えばアンカー９４０８の内向き付勢部分９４２６の幅などの、アンカーの内向き付勢部分の幅よりも広い幅Ｗ９を有しており、これにより、内向き付勢部分は、開放領域９６５４を通して受領され得るものとされている。

ジョイント部分３３８は、固定アーム９６３２を可動アーム９６３４に対して接続する。ジョイント部分３３８は、固定アーム９６３２と可動アーム９６３４との間に、バネ力を提供する。ジョイント部分３３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分３３８は、固定アーム９６３２および可動アーム９６３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。

固定部材９６３６は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定部材９６３６は、クラスプ９６３０が閉塞位置とされた時に弁葉が固定アーム９６３２と可動アーム９６３４との間にある際に、天然弁の弁葉に対する確実な把持を提供する摩擦増強部材である。摩擦増強部材は、弁葉を穿刺することなく、弁葉を所定位置に固定するように構成することができる。摩擦増強部材９６３６は、弁葉に対する確実な把持を容易とするまたは提供する任意の適切な部材とすることができる。例えば、摩擦増強部材９６３６は、ローレット部分、凹凸部分、または粗い部分などの、粗面領域を提供することができる。摩擦増強部材は、摩擦を増強する一つまたは複数の材料を含むことができる。摩擦増強部材９６３６の、数、サイズ、および形状、ならびに位置は、異なる実装では変更することができる。閉塞したクラスプの内部における天然弁葉に対する確実な把持を容易とする任意の適切な、数、サイズ、形状、および位置を、使用することができる。

図３９３を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ９７３０に関する例示的な一実装についての側方からの平面図が、クラスプ９７３０が閉塞位置とされた状態で、示されている。クラスプ９７３０は、上述したクラスプ９６３０と同様に構成され得るとともに同様に動作することができる。例えば、クラスプ９７３０は、ベースまたは固定アーム９７３２と、可動アーム９７３４と、摩擦増強部材９７３６または他の固定部材と、ジョイント部分３３８と、を含む。

図３９２の例における二股状で開放端を有した可動アーム９６３４とは異なり、クラスプ９７３０の可動アーム９７３４は、閉塞端を有している。特に、可動アーム９７３４は、第一可動アーム部分９７５０と第二可動アーム部分９７５２とを含む。一例では、第一可動アーム部分９７５０は、第二可動アーム部分９７５２に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一可動アーム部分９７５０は、第二可動アーム部分９７５２に対して平行でなくてもよい。

第一可動アーム部分９７５０と第二可動アーム部分９７５２とは、可動アーム９７３４上における、ジョイント部分３３８から遠位に位置した任意選択的なブリッジ部分９７５３を介して、接続されている。よって、第一可動アーム部分９７５０と、第二可動アーム部分９７５２と、ブリッジ部分９７５３とは、例えばアンカー９４０８の内向き付勢部分９４２６の幅などの、アンカーの内向き付勢部分の幅と比較して、より広い幅Ｗ１０を有した閉塞開口９７５４を形成しており、これにより、内向き付勢部分は、開口９７５４を通して受領され得るものとされている。

図３９４を参照すると、アンカー部分９３０６は、形状記憶合金用形状設定治具９７７０内で示されている。上述したように、アンカー部分９３０６は、またはその選択部分は、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶合金材料から形成することができる。よって、アンカー９３０８は、図３９４に示すような形状記憶合金用形状設定治具９７７０に対して固定することができる。形状記憶合金材料を形状設定するための方法は、当該技術分野では周知であるので、本出願では詳細に説明しない。アンカー部分９３０８は、形状記憶合金用形状設定治具９７７０内において、従来的な形状設定方法などの任意の適切な態様で、形状設定することができる。

図３９５～図３９６を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのアンカー部分９８０６に関する例示的な一実装が、閉塞位置で示されている。図３９５は、成形後のアンカー部分を示しており、図３９６は、平坦な状態（すなわち、成形前）におけるアンカー部分の一部を示している。アンカー部分９８０６は、アンカー９８０８が天然弁の弁葉上で閉塞された時にアンカー９８０８が天然弁の弁葉のそれぞれを２箇所以上で固定するように構成された一対のアンカー９８０８を含む。

図示した例では、アンカー９８０８は、内側部材９８０９と、内側パドル９８２２と、外側パドル９８２０と、を含む。内側部材９８０９は、図２２～図２７における接合部材２１０などの接合部材の一部とすることができる、あるいは、任意の適切な手段によって接合部材に対して取り付けることができる。外側パドル９８２０は、接続部分９８２１によって遠位部分９８０７のところで、および、接続部分９８２３によって内側パドル９８２２に対して、関節結合可能に取り付けられている。内側パドル９８２２は、接続部分９８２５によって内側部材９８０９に対して可撓的に取り付けられている。このように、アンカー９８０８は、内側パドル９８２２が脚の上側部分のようであり、外側パドル９８２０が脚の下側部分のようであり、接続部分９８２３が脚の膝部分のようであるという点において、脚と同様に構成されている。

図示した例では、アンカー９８０８は、長手方向軸に関して対称な単一のアンカー部分９８０６として、互いに一体的に形成されている。しかしながら、いくつかの実装では、アンカー９８０８は、単一の一体化された構造として形成されなくてもよい、および／または、構造は、対称でなくてもよい。

外側パドル９８２０は、一つまたは複数の内向き付勢部分９８２６を含む。一つまたは複数の内向き付勢部分９８２６は、様々な態様で構成することができる。接続部分９８２３と接続部分９８２５との間の位置のところで、アンカー内に天然弁の弁葉を固定するように作用し得る任意の部分を、使用することができる。いくつかの実装では、アンカー９８０８の全体は、またはアンカー９８０８の、内向き付勢部分９８２６などの選択部分は、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶合金材料から形成することができる。

図示した例では、内向き付勢部分９８２６は、凹状部分または内向き湾曲部分である。しかしながら、いくつかの実装では、内向き付勢部分９８２６は、内向きに湾曲した形状以外の形状を有することができる。図３９５に示すように、内向き付勢部分９８２６は、内側パドル９８２２を超えて、および内側部材９８０９を超えて、内向きに延びている。例えば、内向き付勢部分９８２６のそれぞれは、内側パドル９８２２内の対応した開口９８２８を通して、および内側部材９８０９内の対応した開口９８２９を通して、受領されるように構成することができる。

アンカー部分９８０６は、アンカー部分９８０６を、遠位部分９８０７のところで、例えば図２２～図２７のデバイスの例におけるキャップ２１４などのキャップ（図示せず）に対して取り付けるための取付開口９８４８を、含む。内側部材９８０９は、例えば図２２～図２７における接合部材２１０などの接合部材に対して内側部材９８０９を取り付けるための、一つもしくは複数の、穴またはスロット９８４３を含むことができる。

図３９７～図３９９を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラント９９００に関する例示的な一実装が示されている。移植可能デバイス９９００は、デバイス９９００がとり得る多くの異なる構成の、一つである。デバイス９９００は、本出願で説明するような移植可能デバイスまたはインプラントに関する任意の他の特徴を含むことができ、デバイス９９００は、任意の適切な弁修復システム（例えば、本出願で開示する任意の弁修復システム）の一部として、弁組織に対して係合するように位置決めすることができる。

移植可能デバイスまたはインプラント９９００は、接合部分または結合部分９９０４と、近位部分または取付部分９９０５と、図３９５におけるアンカー部分９８０６などのアンカー部分と、遠位部分９９０７と、を含む。いくつかの実装では、デバイス９９００の接合部分９９０４は、天然弁の弁葉どうしの間に移植するための接合部材９９１０を含む。

図３９５に関して説明したように、アンカー部分９８０６は、内側部材９８０９（図３９７～図３９８）と内側パドル９８２２と外側パドル９８２０とを有したアンカー９８０８を含む。内側部材９８０９は、接合部材９９１０に対して取り付けられている。外側パドル９８２０は、接続部分９８２１によって遠位部分９９０７のところで、および、接続部分９８２３によって内側パドル９８２２に対して、可撓的に取り付けられている。内側パドル９８２２は、接続部分９８２５によって内側部材９８０９に対して可撓的に取り付けられている。

デバイスは、また、クラスプ１３０と、パドル伸長部材またはパドルフレーム９９２４と、を含む。クラスプ１３０は、例えば図３９０におけるクラスプ１３０などの、本出願で説明するクラスプに関する任意の特徴を含むことができる。パドルフレーム９９２４は、例えば図２２～図２７におけるパドルフレーム２２４などの、本出願で説明するパドルフレームに関する任意の特徴を含むことができる。パドルフレーム９９２４は、遠位部分９９０７のところでキャップ２１４に対して取り付けられているとともに、内側パドル９８２２と外側パドル９８２０との間で接続部分９８２３へと延びている。

外側パドル９８２０は、接続部分９８２３と接続部分９８２１との間で外側パドル９８２０に沿って配置された凹状部分または内向き湾曲部分の形態とされた内向き付勢部分９８２６を含む。

図４００を参照すると、キャップ２１４に対して取り付けられた図３９８～図３９９におけるアンカー部分９８０６の遠位部分９８０７と、デバイス／インプラント９９１０の遠位端の内部に適合する密封プラグ（図４００には図示されていない）と、に関する部分斜視図が、図示されている。アンカー部分９８０６は、遠位部分９８０７のところで外側パドル９８２０が取り付けられている開口９８４８（図３９５）を含む。

開口９８４８は、アンカー部分９８０６に対するキャップ２１４の取付を容易とするように構成されている。開口９８４８は、任意の適切な態様で構成することができる。例えば、開口９８４８は、キャップ２１４の一部に対して相補的な形状とすることができる。キャップ２１４を取り付けるために、キャップ２１４の一部を、その開口を通して受領することができる。

図４０１を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ９８８３０に関する例示的な一実装についての斜視図が、示されている。クラスプ９８８３０は、上述したクラスプ９６３０と同様に構成されて同様に動作することができる。例えば、クラスプ９８８３０は、ベースまたは固定アーム９８８３２と、可動アーム９８８３４と、固定部材９８８３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。

固定アーム９８８３２と、可動アーム９８８３４と、ジョイント部分３３８とは、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定アーム９８８３２は、内面９８８５０と、内面９８８５０に対して平行でありかつ内面９８８５０とは反対側に位置した外面９８８５２と、を含む。しかしながら、いくつかの実装では、内面９８８５０は、外面９８８５２に対して平行でなくてもよい。

図示した例では、固定アーム９８８３２は、二股状とされていて、開放端を有している。特に、固定アーム９８８３２は、固定アーム９８８３２がＵ字形状に似ているようにして、第一固定アーム部分９８８４４と、開放領域９８８４０の分だけ離間した第二固定アーム部分９８８４６と、を含む。いくつかの実装では、第一固定アーム部分９８８４４は、第二固定アーム部分９８８４６に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一固定アーム部分９８８４４は、第二固定アーム部分９８８４６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、固定アーム９８８３２は、開放領域９８８４０をなおも含みつつも閉塞端を有することができる、あるいは、二股状とされることなくまたは開放領域を含むことなく、中実アームとすることができる。

図示した例では、可動アーム９８８３４は、全体的に長方形であるとともに、内面９８８５４と、内面９８８５４に対して平行でありかつ内面９８８５４とは反対側に位置した外面９８８５６と、を有している。しかしながら、いくつかの実装では、内面９８８５４は、外面９８８５６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、可動アーム９８８３４は、二股状とされて開放端を有することができ、これにより、開放領域を規定することができる、あるいは、開放領域をなおも含みつつも閉塞端を有することができる。

固定アーム９８８３２は、遠位端部９８８５８と、遠位端部９８８５８とは反対側に位置した近位部分９８８６０と、を含む。可動アーム９８８３４は、遠位端部９８８６２と、遠位端部９８８６２とは反対側に位置した近位部分９８８６４と、を含む。固定アーム９８８３２の近位部分９８８６０は、ジョイント部分３３８によって、可動アーム９８８３４の近位部分９８８６４に対して結合されている。

ジョイント部分３３８は、固定アーム９８８３２を可動アーム９８８３４に対して接続する。ジョイント部分３３８は、固定アーム９８８３２と可動アーム９８８３４との間に、クラスプを閉塞位置へと付勢するバネ力を提供する。ジョイント部分３３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分３３８は、固定アーム９８８３２および可動アーム９８８３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。

固定部材９８８３６は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定部材９８８３６は、クラスプ９８８３０が閉塞位置とされた時に弁葉が固定アーム９８８３２と可動アーム９８８３４との間にある際に、天然弁の弁葉に対する確実な把持を提供する摩擦増強部材である。摩擦増強部材は、弁葉を穿刺することなく、弁葉を所定位置に固定するように構成することができる。摩擦増強部材９８８３６は、弁葉に対する確実な把持を容易とするまたは提供する任意の適切な部材とすることができる。例えば、摩擦増強部材９８８３６は、ローレット部分、凹凸部分、または粗い部分などの、粗面領域を含むことができる。摩擦増強部材は、摩擦を増強する一つまたは複数の材料を含むことができる。材料は、様々な位置のところで、および様々なパターンで、クラスプ９８８３０上に適用することができる。

図示した例では、摩擦増強部材９８８３６は、可動アーム９８８３４の内面９８８５４上における粗面領域を含む。内面９８８５４上における、摩擦増強部材９８８３６を含む領域は、可動アーム９８８３４の遠位端部９８８６２から、近位部分９８８６４に向けて、可動アーム９８８３４の長さの、２０％、３０％、４０％、５０％、または５０％超、とされ得る距離Ｘ１にわたって、延びている。

図４０２を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ９８９３０に関する例示的な一実装についての斜視図が、示されている。クラスプ９８９３０は、上述したクラスプ９６３０と同様に構成されて同様に動作することができる。例えば、クラスプ９８９３０は、ベースまたは固定アーム９８９３２と、可動アーム９８９３４と、固定部材９８９３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。

固定アーム９８９３２と、可動アーム９８９３４と、ジョイント部分３３８とは、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定アーム９８９３２は、内面９８９５０と、内面９８９５０に対して平行でありかつ内面９８９５０とは反対側に位置した外面９８９５２と、を含む。しかしながら、いくつかの実装では、内面９８９５０は、外面９８９５２に対して平行でなくてもよい。

図示した例では、固定アーム９８９３２は、二股状とされていて、開放端を有している。特に、固定アーム９８９３２は、固定アーム９８９３２がＵ字形状に似ているようにして、第一固定アーム部分９８９４４と、開放領域９８９４０の分だけ離間した第二固定アーム部分９８９４６と、を含む。いくつかの実装では、第一固定アーム部分９８９４４は、第二固定アーム部分９８９４６に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一固定アーム部分９８９４４は、第二固定アーム部分９８９４６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、固定アーム９８９３２は、開放領域９８９４０をなおも含みつつも閉塞端を有することができる、あるいは、二股状とされることなくまたは開放領域を含むことなく、中実アームとすることができる。

図示した例では、可動アーム９８９３４は、全体的に長方形であるとともに、内面９８９５４と、内面９８９５４に対して平行でありかつ内面９８９５４とは反対側に位置した外面９８９５６と、を有している。しかしながら、いくつかの実装では、内面９８９５４は、外面９８９５６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、可動アーム９８９３４は、二股状とされて開放端を有することができ、これにより、開放領域を規定することができる、あるいは、開放領域をなおも含みつつも閉塞端を有することができる。

固定アーム９８９３２は、遠位端部９８９５８と、遠位端部９８９５８とは反対側に位置した近位部分９８９６０と、を含む。可動アーム９８９３４は、遠位端部９８９６２と、遠位端部９８９６２とは反対側に位置した近位部分９８９６４と、を含む。固定アーム９８９３２の近位部分９８９６０は、ジョイント部分３３８によって、可動アーム９８９３４の近位部分９８９６４に対して結合されている。

ジョイント部分３３８は、固定アーム９８９３２を可動アーム９８９３４に対して接続する。ジョイント部分３３８は、固定アーム９８９３２と可動アーム９８９３４との間に、互いに向けて付勢するバネ力を提供する。ジョイント部分３３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分３３８は、固定アーム９８９３２および可動アーム９８９３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。

固定部材９８９３６は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定部材９８９３６は、クラスプ９８９３０が閉塞位置とされた時に弁葉が固定アーム９８９３２と可動アーム９８９３４との間にある際に、天然弁の弁葉に対する確実な把持を提供する摩擦増強部材である。摩擦増強部材は、弁葉を穿刺することなく、弁葉を所定位置に固定するように構成することができる。摩擦増強部材９８９３６は、弁葉に対する確実な把持を容易とするまたは提供する任意の適切な部材とすることができる。例えば、摩擦増強部材９８９３６は、ローレット部分、凹凸部分、または粗い部分などの、粗面領域を含むことができる。摩擦増強部材は、摩擦を増強する一つまたは複数の材料を含むことができる。材料は、様々な位置のところで、および様々なパターンで、クラスプ９８９３０上に適用することができる。

図示した例では、摩擦増強部材９８９３６は、可動アーム９８９３４の内面９８９５４に対して接着された摩擦増強材料を含む。摩擦増強材料は、移植可能デバイスもしくはインプラントに適したコーティングまたは接着剤などの、任意の適切な態様によって、内面９８９５４に対して適用することができる。内面９８９５４上における、摩擦増強部材９８９３６を含む領域は、可動アーム９８９３４の遠位端部９８９６２から、近位部分９８９６４に向けて、可動アーム９８９３４の長さの、３０％、４０％、５０％、または５０％超、とされ得る距離Ｘ２にわたって、延びている。

図４０３を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ９９０３０に関する例示的な一実装についての斜視図が、示されている。クラスプ９９０３０は、上述したクラスプ９９０３０と同様に構成されて同様に動作することができる。例えば、クラスプ９９０３０は、ベースまたは固定アーム９９０３２と、可動アーム９９０３４と、固定部材９９０３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。

固定アーム９９０３２と、可動アーム９９０３４と、ジョイント部分３３８とは、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定アーム９９０３２は、内面９９０５０と、内面９９０５０に対して平行でありかつ内面９９０５０とは反対側に位置した外面９９０５２と、を含む。しかしながら、いくつかの実装では、内面９９０５０は、外面９９０５２に対して平行でなくてもよい。

図示した例では、固定アーム９９０３２は、二股状とされていて、開放端を有している。特に、固定アーム９９０３２は、固定アーム９９０３２がＵ字形状に似ているようにして、第一固定アーム部分９９０４４と、開放領域９９０４０の分だけ離間した第二固定アーム部分９９０４６と、を含む。いくつかの実装では、第一固定アーム部分９９０４４は、第二固定アーム部分９９０４６に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一固定アーム部分９９０４４は、第二固定アーム部分９９０４６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、固定アーム９９０３２は、開放領域９９０４０をなおも含みつつも閉塞端を有することができる、あるいは、二股状とされることなくまたは開放領域を含むことなく、中実アームとすることができる。

図示した例では、可動アーム９９０３４は、全体的に長方形であるとともに、内面９９０５４と、内面９９０５４に対して平行でありかつ内面９９０５４とは反対側に位置した外面９９０５６と、を有している。しかしながら、いくつかの実装では、内面９９０５４は、外面９９０５６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、可動アーム９９０３４は、二股状とされて開放端を有することができ、これにより、開放領域を規定することができる、あるいは、開放領域をなおも含みつつも閉塞端を有することができる。

固定アーム９９０３２は、遠位端部９９０５８と、遠位端部９９０５８とは反対側に位置した近位部分９９０６０と、を含む。可動アーム９９０３４は、遠位端部９９０６２と、遠位端部９９０６２とは反対側に位置した近位部分９９０６４と、を含む。固定アーム９９０３２の近位部分９９０６０は、ジョイント部分３３８によって、可動アーム９９０３４の近位部分９９０６４に対して結合されている。

ジョイント部分３３８は、固定アーム９９０３２を可動アーム９９０３４に対して接続する。ジョイント部分３３８は、固定アーム９９０３２と可動アーム９９０３４との間に、閉塞バネ力を提供する。ジョイント部分３３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分３３８は、固定アーム９９０３２および可動アーム９９０３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。

固定部材９９０３６は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定部材９９０３６は、クラスプ９９０３０が閉塞位置とされた時に弁葉が固定アーム９９０３２と可動アーム９９０３４との間にある際に、天然弁の弁葉に対する確実な把持を提供する摩擦増強部材である。摩擦増強部材は、弁葉を穿刺することなく、弁葉を所定位置に固定するように構成することができる。摩擦増強部材９９０３６は、弁葉に対する確実な把持を容易とするまたは提供する任意の適切な部材とすることができる。例えば、摩擦増強部材９９０３６は、ローレット部分、凹凸部分、または粗い部分などの、粗面領域を含むことができる。摩擦増強部材は、摩擦を増強する一つまたは複数の材料を含むことができる。材料は、様々な位置で、および様々なパターンで、クラスプ９９０３０上に適用することができる。

図示した例では、摩擦増強部材９９０３６は、第一固定アーム部分９９０４４および第二固定アーム部分９９０４６の内面９９０５０に対して接着された摩擦増強材料を含む。摩擦増強材料は、移植可能デバイスもしくはインプラントに適したコーティングまたは接着剤などの、任意の適切な態様によって、内面９９０５０に対して適用することができる。摩擦増強部材９９０３６を含む内面９９０５０上の領域は、第一固定アーム部分９９０４４および第二固定アーム部分９９０４６のそれぞれの遠位端部９９０５８から、近位部分に向けて、固定アーム９９０３２の長さの、２０％、３０％、４０％、５０％、または５０％超、とされ得る距離Ｘ３にわたって、延びている。

図４０４を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ９９１３０に関する例示的な一実装についての斜視図が、示されている。クラスプ９９１３０は、上述したクラスプ９９１３０と同様に構成されて同様に動作することができる。例えば、クラスプ９９１３０は、ベースまたは固定アーム９９１３２と、可動アーム９９１３４と、固定部材９９１３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。

固定アーム９９１３２と、可動アーム９９１３４と、ジョイント部分３３８とは、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定アーム９９１３２は、内面９９１５０と、内面９９１５０に対して平行でありかつ内面９９１５０とは反対側に位置した外面９９１５２と、を含む。しかしながら、いくつかの実装では、内面９９１５０は、外面９９１５２に対して平行でなくてもよい。

図示した例では、固定アーム９９１３２は、二股状とされていて、開放端を有している。特に、固定アーム９９１３２は、固定アーム９９１３２がＵ字形状に似ているようにして、第一固定アーム部分９９１４４と、開放領域９９１４０の分だけ離間した第二固定アーム部分９９１４６と、を含む。いくつかの実装では、第一固定アーム部分９９１４４は、第二固定アーム部分９９１４６に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一固定アーム部分９９１４４は、第二固定アーム部分９９１４６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、固定アーム９９１３２は、開放領域９９１４０をなおも含みつつも閉塞端を有することができる、あるいは、二股状とされることなくまたは開放領域を含むことなく、中実アームとすることができる。

図示した例では、可動アーム９９１３４は、全体的に長方形であるとともに、内面９９１５４と、内面９９１５４に対して平行でありかつ内面９９１５４とは反対側に位置した外面９９１５６と、を有している。しかしながら、いくつかの実装では、内面９９１５４は、外面９９１５６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、可動アーム９９１３４は、二股状とされて開放端を有することができ、これにより、開放領域を規定することができる、あるいは、開放領域をなおも含みつつも閉塞端を有することができる。

固定アーム９９１３２は、遠位端部９９１５８と、遠位端部９９１５８とは反対側に位置した近位部分９９１６０と、を含む。可動アーム９９１３４は、遠位端部９９１６２と、遠位端部９９１６２とは反対側に位置した近位部分９９１６４と、を含む。固定アーム９９１３２の近位部分９９１６０は、ジョイント部分３３８によって、可動アーム９９１３４の近位部分９９１６４に対して結合されている。

ジョイント部分３３８は、固定アーム９９１３２を可動アーム９９１３４に対して接続する。ジョイント部分３３８は、固定アーム９９１３２と可動アーム９９１３４との間に、バネ力を提供する。ジョイント部分３３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分３３８は、固定アーム９９１３２および可動アーム９９１３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。

固定部材９９１３６は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定部材９９１３６は、クラスプ９９１３０が閉塞位置とされた時に弁葉が固定アーム９９１３２と可動アーム９９１３４との間にある際に、天然弁の弁葉に対する確実な把持を提供する摩擦増強部材である。摩擦増強部材は、弁葉を穿刺することなく、弁葉を所定位置に固定するように構成することができる。摩擦増強部材９９１３６は、弁葉に対する確実な把持を容易とするまたは提供する任意の適切な部材とすることができる。例えば、摩擦増強部材９９１３６は、ローレット部分、凹凸部分、または粗い部分などの、粗面領域を含むことができる。摩擦増強部材は、摩擦を増強する一つまたは複数の材料を含むことができる。材料は、様々な位置で、および様々なパターンで、クラスプ９９１３０上に適用することができる。

図示した例では、摩擦増強部材９９１３６は、第一固定アーム部分９９１４４および第二固定アーム部分９９１４６の内面９９１５０上に、粗面領域を含む。内面９９１５４上における、摩擦増強部材９８８３６を含む領域は、可動アーム９９１３４の遠位端部９９１５８から、近位部分９９１６０に向けて、可動アーム９９１３４の長さの、２０％、３０％、４０％、５０％、または５０％超、とされ得る距離Ｘ４にわたって、延びている。

図４０５を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ９９２３０に関する例示的な一実装についての斜視図が、示されている。クラスプ９９２３０は、上述したクラスプ９９２３０と同様に構成されて同様に動作することができる。例えば、クラスプ９９２３０は、ベースまたは固定アーム９９２３２と、可動アーム９９２３４と、固定部材９９２３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。

固定アーム９９２３２と、可動アーム９９２３４と、ジョイント部分３３８とは、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定アーム９９２３２は、内面９９２５０と、内面９９２５０に対して平行でありかつ内面９９２５０とは反対側に位置した外面９９２５２と、を含む。しかしながら、いくつかの実装では、内面９９２５０は、外面９９２５２に対して平行でなくてもよい。

図示した例では、固定アーム９９２３２は、二股状とされていて、開放端を有している。特に、固定アーム９９２３２は、固定アーム９９２３２がＵ字形状に似ているようにして、第一固定アーム部分９９２４４と、開放領域９９２４０の分だけ離間した第二固定アーム部分９９２４６と、を含む。いくつかの実装では、第一固定アーム部分９９２４４は、第二固定アーム部分９９２４６に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一固定アーム部分９９２４４は、第二固定アーム部分９９２４６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、固定アーム９９２３２は、開放領域９９２４０をなおも含みつつも閉塞端を有することができる、あるいは、二股状とされることなくまたは開放領域を含むことなく、中実アームとすることができる。

図示した例では、可動アーム９９２３４は、全体的に長方形であるとともに、内面９９２５４と、内面９９２５４に対して平行でありかつ内面９９２５４とは反対側に位置した外面９９２５６と、を有している。しかしながら、いくつかの実装では、内面９９２５４は、外面９９２５６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、可動アーム９９２３４は、二股状とされて開放端を有することができ、これにより、開放領域を規定することができる、あるいは、開放領域をなおも含みつつも閉塞端を有することができる。

固定アーム９９２３２は、遠位端部９９２５８と、遠位端部９９２５８とは反対側に位置した近位部分９９２６０と、を含む。可動アーム９９２３４は、遠位端部９９２６２と、遠位端部９９２６２とは反対側に位置した近位部分９９２６４と、を含む。固定アーム９９２３２の近位部分９９２６０は、ジョイント部分３３８によって、可動アーム９９２３４の近位部分９９２６４に対して結合されている。

ジョイント部分３３８は、固定アーム９９２３２を可動アーム９９２３４に対して接続する。ジョイント部分３３８は、固定アーム９９２３２と可動アーム９９２３４との間に、閉塞バネ力を提供する。ジョイント部分３３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分３３８は、固定アーム９９２３２および可動アーム９９２３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。

固定部材９９２３６は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定部材９９２３６は、クラスプ９９２３０が閉塞位置とされた時に弁葉が固定アーム９９２３２と可動アーム９９２３４との間にある際に、天然弁の弁葉に対する確実な把持を提供する摩擦増強部材である。摩擦増強部材は、弁葉を穿刺することなく、弁葉を所定位置に固定するように構成することができる。摩擦増強部材９９２３６は、弁葉に対する確実な把持を容易とするまたは提供する任意の適切な部材とすることができる。例えば、摩擦増強部材９９２３６は、ローレット部分、凹凸部分、または粗い部分などの、粗面領域を含むことができる。摩擦増強部材は、摩擦を増強する一つまたは複数の材料を含むことができる。材料は、様々な位置で、および様々なパターンで、クラスプ９９２３０上に適用することができる。

図示した例では、摩擦増強部材９９２３６は、第一固定アーム部分９９２４４および第二固定アーム部分９９２４６の内面９９２５０に対して接着された、および可動アーム部分９９２３４の内面９９２５４に対して接着された、摩擦増強材料を含む。摩擦増強材料は、移植可能デバイスもしくはインプラントに適したコーティングまたは接着剤などの、任意の適切な態様によって、内面９９２５０、９９２５４に対して適用することができる。固定アーム部分９９２３２の内面９９２５０上における、摩擦増強部材９９２３６を含む領域は、第一固定アーム部分９９２４４および第二固定アーム部分９９２４６のそれぞれの遠位端部９９２５８から、近位部分９９２６０に向けて、固定アーム９９２３２の長さの、２０％、３０％、４０％、５０％、または５０％超、とされ得る距離Ｘ５にわたって、延びている。可動アーム９９２３４の内面９９２５４上における、摩擦増強部材９９２３６を含む領域は、可動アーム９９２３４の遠位端部９９２６２から、近位部分９９２６４に向けて、可動アーム９９２３４の長さの、２０％、３０％、４０％、５０％、または５０％超、とされ得る距離Ｘ６にわたって、延びている。

図４０６を参照すると、移植可能デバイスまたはインプラントのためのクラスプ９９３３０に関する例示的な一実装についての斜視図が、示されている。クラスプ９９３３０は、上述したクラスプ９９３３０と同様に構成されて同様に動作することができる。例えば、クラスプ９９３３０は、ベースまたは固定アーム９９３３２と、可動アーム９９３３４と、固定部材９９３３６と、ジョイント部分３３８と、を含む。

固定アーム９９３３２と、可動アーム９９３３４と、ジョイント部分３３８とは、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定アーム９９３３２は、内面９９３５０と、内面９９３５０に対して平行でありかつ内面９９３５０とは反対側に位置した外面９９３５２と、を含む。しかしながら、いくつかの実装では、内面９９３５０は、外面９９３５２に対して平行でなくてもよい。

図示した例では、固定アーム９９３３２は、二股状とされていて、開放端を有している。特に、固定アーム９９３３２は、固定アーム９９３３２がＵ字形状に似ているようにして、第一固定アーム部分９９３４４と、開放領域９９３４０の分だけ離間した第二固定アーム部分９９３４６と、を含む。いくつかの実装では、第一固定アーム部分９９３４４は、第二固定アーム部分９９３４６に対して平行である。しかしながら、いくつかの実装では、第一固定アーム部分９９３４４は、第二固定アーム部分９９３４６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、固定アーム９９３３２は、開放領域９９３４０をなおも含みつつも閉塞端を有することができる、あるいは、二股状とされることなくまたは開放領域を含むことなく、中実アームとすることができる。

図示した例では、可動アーム９９３３４は、全体的に長方形であるとともに、内面９９３５４と、内面９９３５４に対して平行でありかつ内面９９３５４とは反対側に位置した外面９９３５６と、を有している。しかしながら、いくつかの実装では、内面９９３５４は、外面９９３５６に対して平行でなくてもよい。いくつかの実装では、可動アーム９９３３４は、二股状とされて開放端を有することができ、これにより、開放領域を規定することができる、あるいは、開放領域をなおも含みつつも閉塞端を有することができる。

固定アーム９９３３２は、遠位端部９９３５８と、遠位端部９９３５８とは反対側に位置した近位部分９９３６０と、を含む。可動アーム９９３３４は、遠位端部９９３６２と、遠位端部９９３６２とは反対側に位置した近位部分９９３６４と、を含む。固定アーム９９３３２の近位部分９９３６０は、ジョイント部分３３８によって、可動アーム９９３３４の近位部分９９３６４に対して結合されている。

ジョイント部分３３８は、固定アーム９９３３２を可動アーム９９３３４に対して接続する。ジョイント部分３３８は、固定アーム９９３３２と可動アーム９９３３４との間に、閉塞バネ力を提供する。ジョイント部分３３８は、可撓性ジョイント、バネジョイント、回動ジョイント、または同種のジョイントなどの、任意の適切なジョイントとすることができる。いくつかの実装では、ジョイント部分３３８は、固定アーム９９３３２および可動アーム９９３３４に対して一体的に形成された材料からなる可撓性部材である。

固定部材９９３３６は、様々な態様で構成することができる。図示した例では、固定部材９９３３６は、クラスプ９９３３０が閉塞位置とされた時に弁葉が固定アーム９９３３２と可動アーム９９３３４との間にある際に、天然弁の弁葉に対する確実な把持を提供する摩擦増強部材である。摩擦増強部材は、弁葉を穿刺することなく、弁葉を所定位置に固定するように構成することができる。摩擦増強部材９９３３６は、弁葉に対する確実な把持を容易とするまたは提供する任意の適切な部材とすることができる。例えば、摩擦増強部材９９３３６は、ローレット部分、凹凸部分、または粗い部分などの、粗面領域を含むことができる。摩擦増強部材は、摩擦を増強する一つまたは複数の材料を含むことができる。材料は、様々な位置で、および様々なパターンで、クラスプ９９３３０上に適用することができる。

図示した例では、摩擦増強部材９９３３６は、第一固定アーム部分９９３４４および第二固定アーム部分９９３４６の内面９９３５０上における、ならびに可動アーム部分９９３３４の内面９９３５４上における、粗面領域を含む。固定アーム部分９９３３２の内面９９３５０上における、摩擦増強部材９９３３６を含む領域は、第一固定アーム部分９９３４４および第二固定アーム部分９９３４６のそれぞれの遠位端部９９３５８から、近位部分９９３６０に向けて、固定アーム９９３３２の長さの、２０％、３０％、４０％、５０％、または５０％超、とされ得る距離Ｘ７にわたって、延びている。可動アーム９９３３４の内面９９３５４上における、摩擦増強部材９９３３６を含む領域は、可動アーム９９３３４の遠位端部９９３６２から、近位部分９９３６４に向けて、可動アーム９９３３４の長さの、２０％、３０％、４０％、５０％、または５０％超、とされ得る距離Ｘ８にわたって、延びている。

デバイス（例えば、移植可能デバイス／インプラント２００）を操縦したり着座させたり展開させたりしている最中に、そのデバイスのパドル幅を変更することが望ましいことが多い。多くのデバイス設計は、この目的のために、張力起動システムを使用している。例えば、張力を、一つもしくは複数の、ラインまたは縫合糸に対して印加することで、パドルの一部を狭窄することができる。このような手順時には、パドルフレーム２２４は、拡幅位置や狭窄位置やおよび／または中間位置で、停止されたり、ロックされたり、保持されたり、することができる。ロックは、また、腱索（ＣＴ、図３および図５）に対する干渉などの潜在的な障害物を回避するよう、パドルフレーム２２４を充分に狭く維持するために、弁葉を捕捉する前に有用とすることができる。したがって、ユーザによる能動的な張力印加なしにパドル幅を維持し得るよう、張力システムを、所定位置にロックし得ることが有利であろう。このようなロックシステムであれば、ユーザは、解放されることとなって、パドル幅を維持すること以外の作業に集中することとなる、例えば、デバイスを所定位置へと操縦する作業、および、デバイスを開閉することで天然の心臓弁の弁葉を捕捉する作業、に集中することとなる。

多種多様な異なるロックデバイスを使用することで、一つもしくは複数の制御ライン１００００３または縫合糸の位置を、ロックすることができる。図４０７Ａは、縫合糸、ワイヤ、またはシャフトなどの、動作ライン１００００３を、ユーザ定義位置に保持またはロックし得るような、例示的な保持機構またはロック機構１０００００を、図示している。図４０７Ｂは、本明細書で開示する任意の弁修復デバイスなどの弁修復デバイスにおける、ハウジングなどのハウジング１０００５０内に位置決めされた、例示的な保持機構またはロック機構１０００００を、示している。図４０７Ｃは、ハウジング１０００５０内に位置決めされた機構１０００００に関する断面図である。図４０７Ａでは、ライン１００００３は、断面で図示されている。一つのラインが示されている。しかしながら、機構を使用することで、任意の本数のラインに関する位置をロックすることができる。例えば、図４０７Ａにおいて一つのライン１００００３が図示されている領域内に、一本の、二本の、三本の、四本の、等のライン１００００３を、位置決めすることができる。図４０７Ｂおよび図４０７Ｃでは、ライン１００００３は、外形で示されている。図４０７Ｂおよび図４０７Ｃの両方では、ライン１００００３は、機構１０００００に対する相互作用をより明確に図示するために、部分的に透明とされている。ライン１００００３は、図４０７Ａでは紙面の内外にわたって駆動されることにより、図４０７Ｂおよび図４０７Ｃでは軸Ａ１に沿って駆動されることにより、パドルフレーム２２４の幅を調整する。

ハウジング１０００５０は、図４０７Ｂに示すスロット１０００５０ａを含むことができる。ライン１００００３は、穴１０００５０ｂを介して、ハウジング１０００５０を横断することができる。図４０７Ｂでは、穴１０００５０ｂは、ハウジングの、ライン１００００３が導出されることでパドルフレーム２２４に対して接続されることとなる遠位端のところで、示されている。この構成が単に例示に過ぎないこと、および、本開示の範囲内で他の適切な構成が想定されることは、理解されよう。例えば、ユーザおよびパドルフレーム２２４に対しての、ハウジング１０００５０の端部に関する上記の説明は、逆とすることができる。その上、機構１０００００は、図４０７Ｂおよび図４０７Ｃでは、ハウジング１０００５０内で展開されるものとして示されているけれども、ハウジング１０００５０の有無にかかわらず、機構１０００００を展開する他の手法が存在する。機構１０００００を展開するための任意の態様は、本開示の範囲内である。

機構１０００００は、ライン１００００３の外壁に対して摩擦荷重を印加することによって、軸Ａ１に沿ったライン１００００３の移動に対するブレーキとして、機能する。摩擦荷重は、摩擦生成部材１００００２ａを介して印加される。具体的には、摩擦生成部材１００００２ａは、挟み込み駆動Ｐ１を行うことで、ライン１００００３に対して摩擦を印加する。挟み込み駆動Ｐ１は、機構１０００００の両側における弾性部材１００００２ｂによって駆動される。弾性部材１００００２ｂは、Ｐ１とは逆向きにおける摩擦生成部材１００００２ａの移動に抵抗する弾性力を提供するように、付勢されている。これにより、別の力が弾性力に対して対抗しない限り、ライン１００００３に対して摩擦荷重を印加するという、機構１０００００のデフォルト構成が形成されている。摩擦生成部材１００００２ａによって印加される摩擦荷重は、ライン１００００３を所定位置にロックすることができる、あるいは、軸Ａ１に沿ったライン１００００３の移動を遅らせることができる。

機構１０００００は、多種多様な異なる態様で使用することができる。例えば、機構１０００００を使用することで、図１２７～図１３６、図１５７～図１５８、および図１６４～図１６８に示す任意のデバイスにおけるパドルを拡幅したり狭窄したりするために使用されるラインの位置をロックすることができる、および／または、図３０～図３３に示すデバイスを、開放位置に、閉塞位置に、もしくはそれらの間の任意の位置に、ロックするために使用されるラインの位置をロックすることができる。図１２７～図１３６、図１５７～図１５８、および図１６４～図１６８では、パドルを狭窄するために、ラインに対して張力が印加され、パドルを拡幅するために、張力が解放される。機構１０００００を使用することで、パドルフレームの幅を制御するために使用されるラインの位置を設定することができる。

いくつかの実装では、図３０～図３３に図示したデバイスの駆動シャフト２１２は、図示した一つまたは複数のライン１００００３の代わりに、図４０７Ａ～図４０７Ｃに示す機構によって停止／固定することができる。図３０～図３３の文脈で上述したように、駆動部材２１２は、パドル２２０およびパドルフレーム２２４に対して機械的に連通している。駆動部材２１２を伸長させることで、パドル２２０およびパドルフレーム２２４を引き下げることにより、パドル２２０およびパドルフレーム２２４を、図２３に示す閉塞位置から、図３０～図３１に示す部分開放位置へと、あるいは図３２～図３６に示す拡張開放位置へと、屈曲させる。パドル２２０およびパドルフレーム２２４が、図３０～図３６に示す開放位置とされた場合には、駆動部材２１２を引き込むことで、パドル２２０およびパドルフレーム２２４を引き上げることにより、パドル２２０およびパドルフレーム２２４を、図２３に示す閉塞位置へと復帰させるように駆動する。機構１０００００は、パドルフレーム２２４を、それら位置の任意の位置で、また、それら位置の間での任意の中間位置で、ロックするために採用することができる。いくつかの実装では、機構１０００００を使用することで、パドルの幅を制御するラインもしくは縫合糸と、デバイスのパドルがどのように開閉するかを制御するワイヤもしくはシャフトと、の両方をロックすることができる。

図４０７Ａ～図４０７Ｃを再び参照すると、機構１０００００が使用されているにもかかわらず、弾性部材１００００２ｂによって印加される弾性力に対する対抗力により、ライン１００００３を、ロック位置から解放することができる。対抗力は、図４０７Ａにおいて断面で示すおよび図４０７Ｃにおいて外形で示す制御部材１００００４によって、印加することができる。図４０７Ｃでは、制御部材１００００４は、機構１０００００およびハウジング１０００５０との相互作用をより明確に図示するために、部分的に透明とされている。制御部材１００００４は、図４０７Ｂには示されていないけれども、制御部材１００００４は、制御結節１００００２ｃに対して負荷を印加し得るよう、ライン１００００３の横に現れることとなる。制御部材１００００４は、ユーザによって駆動されるロッドまたは円筒構造とすることができる。そのようなロッドは、図４０７Ｃに示されている。制御部材１００００４は、スロット１０００５０ａ（図４０７Ｂおよび図４０７Ｃによって収容することができる。

制御部材１００００４は、制御結節１００００２ｃをＰ１とは逆向きに押圧することによって、弾性部材１００００２ｂが印加する弾性力に対して、対抗することができる。ユーザは、制御部材１００００４を手動で駆動または屈曲させることによって、この対抗力を駆動することができる。例えば、制御部材１００００４がテーパー形状である時には、前進させる（または、テーパー形状の向きによっては、後退させる）ことで、制御結節どうしを離間させることとなる。弾性部材１００００２ｂが印加する弾性力に打ち勝つのに充分な力でそれを実行することで、摩擦生成部材１００００２ａがライン１００００３の外壁を挟み込むことを防止することとなる。これにより、ライン１００００３を、図４０７Ａでは紙面の内外にわたる方向に、また図４０７Ｂおよび図４０７Ｃにでは軸Ａ１に沿った方向に、駆動し得ることとなる。

制御部材１００００４および／またはハウジング１０００５０の構造に応じて、対抗力を駆動させるための他の手法が存在し得る。例えば、上述したように、制御部材ロッド１００００４は、テーパー形状のまたは傾斜した外面を有した構造とすることができる（例えば、制御部材１００００４は、側面でその体積から切り出されたわずかなスライス（グランシングスライス、ｇｌａｎｃｉｎｇ ｓｌｉｃｅ）を有した円筒形とすることができる（図示せず））。その場合、得られた傾斜付き外面は、制御結節１００００２ｃに対して負荷を印加することとなる。このようにして、軸Ａ１に沿った制御部材１００００４の位置は、機構１０００００に対して設けられた制御部材１００００４（例えば、図４０７Ａを参照されたい）の断面を効果的に制御することによって、制御結節１００００２ｃに対して印加される力の大きさを制御することができる。その理由は、軸Ａ１に沿って制御部材１００００４を変位させることで、傾斜面のどの部分が制御結節１００００２ｃに対して接触するかを制御することによって、Ｐ１とは逆向きに印加される力を変化させるからである。この構成では、ユーザは、軸Ａ１に沿って制御部材１００００４を単に押したり引いたりするだけで、ライン１００００３に対するブレーキ力を、ひいては、ライン１００００３の移動を、制御することができる。制御結節１００００２ｃを駆動するための、さらに別の手法は、制御部材１００００４に関して上述したのと同様の態様で制御結節１００００２ｃに対して負荷を印加し得るヒンジ付き壁（図示せず）を、ハウジング１０００５０に対して設けることである。ライン１００００３上における摩擦を制御するための、さらに他の手法も、また、本開示の範囲内である。

機構１０００００は、一片の材料（例えば、例えばニチノールなどの形状記憶合金もしくはアルミニウムといった金属からレーザーカットされる）から形成することができる。代替的には、機構１０００００は、別々に形成された複数のセクションまたは複数の部分を含むことができる。例えば、弾性部材１００００２ｂは、別個に形成され得るとともに、機構１０００００に対して追加することができる。

図４０７Ａおよび図４０７Ｃは、バネとしての弾性部材１００００２ｂを含む機構１０００００を示しているけれども、他の構成が可能であることは、理解されよう。例えば、弾性部材１００００２ｂは、コイル、バネ、弾性部材、および／または、他のエネルギー貯蔵デバイス、を含むことができる。

弾性部材１００００２ｂに関する他の構成は、ギヤを含むことができる、あるいは、移動を遅らせるように構成された、移動に対して抵抗するように構成された、または移動を生成するように構成された、能動的な構成要素を含むことができる。これらの場合のいくつかでは、制御部材１００００４は、ライン１００００３のロックを解除する必要がなくてもよい。ギヤまたは能動的構成要素の向きを単に反転させるだけで充分とすることができる。一つのこのような構成では、弾性部材１００００２ｂは、摩擦生成部材１００００２ａに対してインターフェースする直線状ウォームギヤ駆動部材（図示せず）を含むことができる。ウォームギヤは、摩擦生成部材１００００２ａをＰ１に沿って押すために、正方向に駆動することができ、摩擦生成部材１００００２ａをＰ１に沿って引くために、逆方向に駆動することができる。同様に、弾性部材１００００２ｂは、摩擦生成部材１００００２ａをインターロックするために、機械的歯を有したラチェット機構（図示せず）を含むことができる。そのような機構は、また、摩擦生成部材１００００２ａを開閉するために正逆方向で駆動することもできる。

上述したように、デバイス（例えば、移植可能デバイス／インプラント２００）を操縦したり着座させたり展開させたりしている最中に、そのデバイスのパドル幅を変更することが望ましいことが多い。いくつかの例示的な実装では、パドルフレーム２２４の幅は、パドルフレームの一部をデバイスのキャップ内へと引き込むことによって、低減される。パドルフレーム２２４の、キャップ内へと引き込まれた部分は、鋭く曲げられることとなり、パドルフレームのその曲げられた部分に、大きな応力を導入し得る。

図４０８Ａ～図４０８Ｇは、キャップ１００１００内に丸められた導入点または丸められた穴を設けることによって、パドルフレーム２２４の、キャップを通して引き込まれる部分に対して印加される応力を低減するような、例示的なキャップ１００１００を図示している。この丸められた導入点は、パドルフレームの、キャップ内へと引き込まれる部分に関して、その部分の曲率半径を増大させ、したがって、パドルフレームに導入される応力を低減させる。キャップ１００１００内の、丸められた穴または丸められた導入点１００１１０は、パドルフレーム２２４を、一連の偏向を通して案内することができる。

図４０８Ａは、パドルフレーム２２４に対して係合したキャップ１００１００を示している。図４０８Ｂは、明瞭化のために、パドルフレーム２２４を省略して、キャップ１００１００の拡大図を示している。図４０８Ａおよび図４０８Ｂの両方は、キャップ１００１００を断面で示している。図４０８Ｃは、キャップ１００１００とパドルフレーム２２４とからなる図４０８Ａに示す構成に関する外観的側面図を示している。図４０８Ａおよび図４０８Ｂに示すように、キャップ１００１００は、パドルフレーム２２４の少なくとも一部２２４ａを収容する丸められた穴または丸められた導入点１００１１０を含む。

丸められた穴または丸められた導入点１００１１０は、パドルフレーム２２４に対してより小さな応力しか導入しない態様でキャップ１００１００がパドルフレーム２２４の偏向を制御し得る機構を、提供する。特に、丸められた穴１００１１０は、キャップ１００１００の遠位端部１００１００ａのところにおいて、近位端部１００１００ｂにおける半径１００１１２ｂよりも大きな半径１００１１２ａを有している（図４０８Ａおよび図４０８Ｂ）。（注記－「近位」および「遠位」とは、本明細書では、ユーザに対する相対的な距離を指すために使用される。）半径１００１１２ｂと半径１００１１２ａとの間における半径の差は、穴１００１１０の、パドルフレーム部分２２４ｂに対して接触している部分に関して、この部分の傾斜Ｓによって橋渡しされる。傾斜Ｓのために、パドルフレーム２２４に対しての、キャップ１００１００の相対移動は、部分２２４ｂに対して力Ｆ（例えば、図４０８Ａを参照されたい）を印加することができる。この力Ｆは、穴１００１１０が円筒形であって穴の内面とキャップの遠位端とが直角を形成している場合と比較して、かなり小さいものである。パドルフレーム２２４が、一般的に、塑性変形することなくその形状を実質的に保持し得る材料から形成されていることから、力Ｆは、パドルフレーム２２４をその長さ全体にわたって上向き／下向きに偏向させる傾向がある。

パドルフレーム２２４は、パドルフレーム２２４を機械的通信のためにデバイスの別の部分に対して直接的に取り付けることを可能とする取付部分２２４ｃを、含むことができる。例えば、取付部分２２４ｃは、パドルフレーム２２４をキャップ内に引き込むことでパドルフレームの幅を低減させるための、およびパドルフレーム２２４をキャップから押し出すことでパドルフレームの幅を増大させるための機構に対して、取り付けることができる。

キャップ１００１００を介したパドルフレーム２２４の偏向は、図４０８Ｄおよび図４０８Ｅにおいて、より詳細に示されている。図４０８Ｄは、移動を断面で示しており、図４０８Ｅは、同じ移動を斜視外観的側面図で示している。図４０８Ｄおよび図４０８Ｅは、パドルフレーム２２４を向きＤ１に沿ってキャップ１００１００内へと駆動することによって（すなわち、パドルフレーム２２４がキャップ内へと引き込まれた際に）容易とされた偏向範囲ＤＦ１～ＤＦ４を示している。向きＤ１は、キャップ１００１００の遠位端部１００１００ａから、近位端部１００１００ｂにへと、延びている。穴１００１１０は、パドルフレーム２２４の部分２２４ａを収容するために、キャップ１００１００の近位端部１００１００ｂから遠位端部１００１００ａへと延びている。このようにして、パドルフレーム２２４を向きＤ１においてキャップ１００１００内へと駆動することで、パドルフレーム２２４は、キャップ１００１００に向けて偏向する（例えば、パドル２２４を、ＤＦ４からＤＦ１へと偏向させる）。向きＤ１とは逆向きに、パドルフレーム２２４をキャップ１００１００から押し出すことで、パドルフレーム２２４は、他の外向きに偏向する（例えば、パドルフレーム２２４を、ＤＦ１からＤＦ４へと偏向させる）。

図４０８Ｆは、キャップ１００１００を使用することで、パドルフレーム２２４を偏向（拡張および収縮）させること（図４０８Ｄおよび図４０８Ｅに示すように）と、駆動部材２１２を介してパドルフレーム２２４を開閉すること（図３０～図３６に示すように）と、の両方を行う（同時にまたは別々に）態様を示している。図４０８Ｆは、キャップ１００１００の、図４０８Ａおよび図４０８Ｄに示す断面図に対して直交した断面図である。図における相違点は、図４０８Ｆにおいてパドルフレーム２２４を偏向させるためにキャップ１００１００によって印加される力Ｆの向きと、図４０８Ａおよび図４０８Ｄにおける力Ｆの向きと、を相対的に比較することによって、明らかとなる。図４０８Ｆでは、力Ｆは、紙面内へと向いている。他方、図４０８Ａおよび図４０８Ｄでは、力Ｆは、紙面に対して平行である。

図４０８Ｆでは、Ｄ１に沿った移動は、上記の図４０８Ｄおよび図４０８Ｅの文脈で説明したキャップ１００１００内へのパドルフレーム２２４の移動と同じ移動を表している。他方、Ｄ２に沿った移動は、パドルフレーム２２４を開閉するための、ワイヤもしくはシャフト２１２の駆動または相対移動、ならびにキャップ１００１００の付随した移動を表している。図４０８Ｆは、向きＤ１におけるキャップ内へのパドルフレームの移動が、向きＤ１におけるキャップ１００１００の移動とは独立して起こり得ることを、およびその逆もまた同様であることを、示している。向きＤ１におけるキャップ内へのパドルフレーム２２４の移動と、向きＤ２におけるキャップの移動とは、また、同時に起こることもできる。すなわち、向きＤ２におけるワイヤまたはシャフト２１２の移動は、パドルフレーム２２０を開放することができ（図３０～図３６に示すように）、同時に、向きＤ１におけるキャップ１００１００内へのパドルフレームの移動は、パドルを内向きに偏向させる（図４０８Ｄおよび図４０８Ｅに示すように）。図４０８Ｇは、１）パドルを向きＤ１においてキャップ１００１００内に引き込むことで引き起こされる偏向と、２）キャップを向きＤ２において駆動部材２１２によって駆動することで引き起こされる、パドルフレームの剛性部分および可撓性部分の両方に対しての、開閉（紙面の内外にわたって）と、の間における、パドル移動の相違を示している。

図４０９Ａ～図４０９Ｃは、キャップ１００２００内において二つのパドルフレーム２２４を離間して配置するような、キャップ１００２００に関する代替可能な一変形例を示している。本明細書で開示するデバイスの多くは、互いに離間した二つのパドルフレームを含み、その場合、パドルフレームの遠位端どうしは、キャップ内で互いに隣接している（図２３を参照されたい）。図４０９Ａ～図４０９Ｃの例では、キャップ１００２００は、パドルフレーム２２４の遠位端どうしを離間させているとともに、パドルフレームの一部がキャップ内へと引き込まれることを可能としており、さらに、パドルフレームがキャップ内へと引き込まれる際にパドルフレーム２２４に対する応力を低減させる形状とされている。

図４０９Ａは、二つのパドル構成１００２５０ａおよび１００２５０ｂを収容したキャップ１００２００を示している。パドル構成１００２５０ａおよび１００２５０ｂは、上記でより詳細に説明した部分２２４ａ、２２４ｂ、２２４ｃと共に、パドルフレーム２２４自体の可撓性部分を含む。キャップ１００１００とは異なり、キャップ１００２００は、二つの歪み緩和穴または歪み緩和開口１００２１０ａおよび１００２１０ｂを有している。パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂの両方は、それぞれの部分２２４ａが穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂからそれぞれ延びるようにして、キャップ１００２００に対して係合している。穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂの両方は、図４０８Ｂに示す穴１００１１０と実質的に同様の構造とすることができる。特に、穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂは、近位部分よりも遠位部分においてより大きな半径と、その間にわたっての傾斜Ｓと、を有することができる（例えば、図４０８Ｂにおいてキャップ１００１００に関して示したように）。すなわち、穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂは、パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂに対する偏向力Ｆを低減するように構成することができる（例えば、図４０８Ｂにおいてキャップ１００１００に関して示したように）。傾斜Ｓは、パドルフレーム２２４が向きＤ１においてキャップ１００２００内へと引き込まれた時には、パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂに、図４０８Ｄおよび図４０８Ｅに示すものと同様の偏向移動ＤＦ１～ＤＦ４を行わせる。

図４０９Ｂは、キャップ１００２００とパドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂとに関する下部側面図であって、キャップ１００２００の丸められた開口に基づく、パドルフレームにおける力Ｆの低減と、結果的な応力と、を示している。図４０９Ｂは、また、パドルフレーム２２４が向きＤ１においてキャップ１００２００内へと引き込まれた時の、パドルの偏向方向も示している。図４０９Ｂは、また、キャップ１００２００を向きＤ２に駆動した時の、パドルの開閉方向を大まかに示している。これらは、図４０８Ｇに示すようなキャップ１００１００とパドルフレーム部分２２４ａとに関する同様の移動に応答したパドルフレーム２２４に関する移動に対して、同一または同様の移動である。

図４０９Ｃは、キャップ１００２００の、図４０８Ｆに示すキャップ１００１００に関する断面と同じ向きを有した断面を示している。図４０８Ｆと同様に、力Ｆは、紙面内へと向いている。図４０９Ｃでは、向きＤ１におけるキャップ１００２００内へのパドルフレームの移動は、上記の図４０９Ａおよび図４０９Ｂの文脈で説明したパドルフレーム２２４の移動と同じ移動を表しており、結果的に、パドルが狭窄したり拡幅したりする。向きＤ２における駆動ワイヤ２１２および付属キャップ１００２００の移動（ならびに、パドルフレーム部分２２４ａの付随）は、パドルフレーム２２４の開放をもたらす。図４０９Ｃに示すように、パドルセット１００２５０ａ、１００２５０ｂを拡幅したり狭窄したりすることは、向きＤ２におけるキャップ１００２００の移動によって引き起こされた開閉とは、独立したものとすることができる。図４０９Ｃは、また、パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂが、向きＤ１において独立し得る態様、ならびにキャップ１００２００の移動から独立し得る態様、を示している。したがって、図４０９Ｂに示すようなパドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂの狭窄ならびに拡幅は、互いに独立して達成することができる。図４０９Ｂに示すようなパドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂの狭窄ならびに拡幅は、また、両方のパドルフレーム２２４を向きＤ１においてキャップ内へと同時に引き込むことによって、同時に達成することもできる。

図４０９Ｂを参照すると、パドル２２４の狭窄および拡幅は、また、パドルフレームの開閉と同時に達成することもできる。言い換えれば、向きＤ２における駆動部材２１２の移動を使用することで、図３０～図３６に示すようにパドルフレーム２２０を開閉し得るとともに、同時的に、向きＤ１におけるラインの移動を使用することで、図４０９Ｂに示すようにパドルの偏向（狭窄）を行うことができる。パドル２２４の狭窄および拡幅は、また、パドルフレームの開閉とは独立して達成することもできる。言い換えれば、向きＤ２における駆動部材２１２の移動を使用することで、図３０～図３６に示すようにパドルフレーム２２０を開閉し得るとともに、異なるタイミングで、向きＤ１におけるラインの移動により、パドルの偏向（狭窄）を行うことができる。

図４０９Ａは、独立して狭窄／拡幅が行われる互いに離間した二つのパドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂを収容したキャップ１００２００を示している。パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂは、上記でより詳細に説明した部分２２４ａ、２２４ｂ、２２４ｃと共に、パドルフレーム２２４自体を含む。キャップ１００１００とは異なり、キャップ１００２００は、二つの穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂを有している。パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂの両方は、それぞれの部分２２４ａが穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂから延びるようにして、キャップ１００２００に対して係合している。穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂの両方は、図４０８Ｂに示す穴１００１１０と実質的に同様の構造とすることができる。特に、穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂは、近位部分よりも遠位部分においてより大きな半径と、その間にわたっての傾斜Ｓと、を有することができる（例えば、図４０８Ｂにおいてキャップ１００１００に関して示したように）。すなわち、穴１００２１０ａおよび１００２１０ｂは、パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂに対する偏向力Ｆを低減するように（例えば、図４０８Ｂにおいてキャップ１００１００に関して示したように）、ならびに、結果として生成する歪みを低減するように、構成することができる。この力Ｆは、パドルフレーム２２４が向きＤ１においてキャップ１００２００内へと引き込まれた時には、パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂに、図４０８Ｄおよび図４０８Ｅに示すものと同様の偏向移動ＤＦ１～ＤＦ４を行わせる。

図４０９Ｂは、キャップ１００２００とパドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂとに関する下部側面図であって、力Ｆの印加を示している。図４０９Ｂは、また、パドルフレーム２２４が向きＤ１においてキャップ１００２００内へと引き込まれた時の、パドルの偏向（狭窄／拡幅）方向も示している。図４０９Ｂは、また、キャップがパドルアセンブリを向きＤ２に引っ張った時の、パドルの開閉方向も示している。これらは、図４０８Ｇに示すようなキャップ１００１００とパドルフレーム部分２２４ａとに関する同様の移動に応答したパドルフレーム２２０に関する移動に対して、同様の移動である。

図４０９Ｃは、キャップ１００２００の、図４０８Ｆに示すキャップ１００１００に関する断面と同じ向きを有した断面を示している。図４０８Ｆと同様に、力Ｆは、紙面内へと向いている。図４０９Ｃでは、向きＤ１におけるキャップ内へのパドルフレーム２２４の移動は、上記の図４０９Ａおよび図４０９Ｂの文脈で説明したキャップ１００２００内へのパドルフレーム２２４の移動と同じ移動を表しており、結果的に、パドルが偏向（狭窄）されることとなる。駆動ワイヤ２１２および付属キャップの移動（ならびに、パドルフレーム部分２２４ａの付随）は、パドルフレーム２２４の開放をもたらす。図４０９Ｃに示すように、パドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂを狭窄したり拡幅したりすることは、向きＤ１において移動可能な二つのラインを介して、独立して起こることができる。したがって、図４０９Ｂに示すようなパドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂの狭窄ならびに拡幅は、互いに独立して達成することができる。

図４０９Ｃは、また、向きＤ１におけるパドルセット１００２５０ａおよび１００２５０ｂのそれぞれの移動が、パドルを開閉するためのキャップ１００１２００の移動とは独立したものとし得る態様を示している。拡幅および狭窄は、また、開閉と同時に達成することもできる。言い換えれば、向きＤ２における駆動部材２１２の移動を使用することで、図３０～図３６に示すようにパドルフレーム２２４を開放し得るとともに、同時的に、向きＤ１においてパドルフレーム２２４をキャップ１００２００内に引き込むことを使用することで、図４０９Ｂに示すようにパドルの狭窄を行うことができる。

上述したように、いくつかの実装では、パドルフレーム２２４は、完全拡幅位置や完全狭窄位置やおよび／または中間位置で、狭窄／拡幅されたり、停止されたり、ロックされたり、保持されたり、することができる。ロックは、また、腱索（ＣＴ、図３および図５）などの潜在的な障害物を横断するためにパドル２２４を狭く維持するという点において、弁葉を捕捉する前に特に有用とすることができる。

いくつかの実装では、パドル狭窄拡幅調整機構は、機構が解放された時には、パドルフレーム２２４を調整位置において自動的に保持する。多種多様な異なる機構を使用することで、パドルフレームを狭窄したり拡幅したりし得るとともに、パドルフレーム２２４を任意の調整位置において自動的に保持することができる。例えば、ネジ機構、ラチェット機構、カム機構、等を使用することができる。そのような機構により、ユーザは、ユーザによる能動的な張力印加を行うことなく特定のパドル幅が維持されるよう、パドルフレーム２２４を任意の幅に設定して維持することができる。追加的に、そのような機構は、狭窄／拡幅に関するより正確な制御を容易とすることができる。

図４１０Ａ～図４１０Ｅは、機構が解放された時にパドルフレーム２２４を調整位置において自動的に保持するパドル狭窄拡幅調整機構１００２９９に関する例示的な一実装を図示している。この機構は、回転部材１００３００を含む。パドルの幅を調整することに加えて、機構１００２９９の全体に関する直線的な駆動を使用することにより、図３０～図３６に示すように、駆動部材２１２によってパドルフレームを開閉することができる。回転部材１００３００に関する一つの利点は、別個のロック機構を使用することなく、部材がパドル幅を保持し得ることである。別の利点は、回転部材１００３００が、パドルフレーム２２４の幅を正確に制御し得ることである。

機構１００２９９は、パドルフレーム部分２２４ａを軸Ａ２に沿って駆動することによりパドルフレーム２２４を伸長させる螺旋スクリューシステムである。この機構の詳細については、後述する。回転部材１００３００の移動は、デバイスの近位部分１００３００ｄ内に位置した構成要素によって駆動することができる。図４１０Ａ～図４１０Ｅに示す構成が単なる一実装例に過ぎないことは、理解されよう。構成要素の位置に関して、および特定の構造に関して、変形例が可能であって、それら変形例は、本開示の範囲内である。加えて、図４１０Ａ～図４１０Ｅには、説明の目的で、キャップ１００１００が示されている。また、他の変形例では、異なるキャップおよび／または他の構成要素が使用され得ることは、理解されよう。例えば、キャップ１００２００は、代替的に、キャップ１００１００の代わりに使用することができる。

図４１０Ａおよび図４１０Ｃは、機構１００２９９がパドルフレーム２２４を駆動する態様を図示するための、切断して示す断面図である。図４１０Ａおよび図４１０Ｃに示すように、部材１００３００は、螺旋部分１００３００ａを含む。図４１０Ａおよび図４１０Ｃにおける螺旋部分１００３００ａに関する断面図は、六つのセクションを示している（螺旋部分１００３００ａは、任意の数のセクションを有することができる）。これは、断面図のアーティファクトである。実際、螺旋部分１００３００ａをなす六つのセクションのそれぞれは、螺旋形状を形成する中実の連続した材料リボンとして接合されている。螺旋の形成により、六つのセクションにおけるそれぞれの間には、スロット１００３００ｃが形成されている。螺旋部分１００３００ａは、ケース１００３００ｂによって取り囲まれている。螺旋部分１００３００ａは、図４１０Ａ～図４１０Ｃに示すように、軸Ａ２まわりに回転可能であり、他方、ケース１００３００ｂは、固定されたままである。螺旋部分１００３００ａと、スロット１００３００ｃと、ケース１００３００ｂとは、図４１０Ｂにおける外観図（断面図とは対照的）において示されている。

図４１０Ａは、パドルフレーム２２４の部分２２４ａが、ポストなどの突起２２４ｄを介して螺旋部分１００３００ａに対して相互作用していることを、示している。図４１０Ａおよび図４１０Ｃでは、突起２２４ｄは、部分２２４ｃから、紙面の内／外にわたる向きとされている。図４１０Ｂは、突起２２４ｄが、パドルフレーム２２４の、突起２２４ｄが取り付けられている部分２２４ａから、離間するように延びていることを、示している。図４１０Ｂに示すように、突起２２４ｄは、螺旋部分１００３００ａ内の螺旋スロット１００３００ｃ内へと、およびケース１００３００ｂ内の直線状スロット１００３００ｅ内へと、適合している。ケース１００３００ｂは、螺旋部分１００３００ａの回転に対して、固定されている。そのため、螺旋部分１００３００ａを軸Ａ２まわりに回転駆動することで、突起２２４ｄを、スロット１００３００ｃとスロット１００３００ｅとの両方によって案内された態様で、駆動することとなる。特に、螺旋部分１００３００ａが軸Ａ２まわりに回転駆動された時には、スロット１００３００ｃは、突起２２４ｄを（ひいては、パドルフレーム部分２２４ａを）、１００３００ｅに沿って、ひいては、軸Ａ２に沿って、押圧する。突起２２４ｄが、軸Ａ２に沿って駆動される向き（すなわち、キャップ１００１００に向けた向きであるか、または、近位部分１００３００ｄに向けた逆向きであるか、のいずれか）は、螺旋部分１００３００ａの回転駆動方向に依存する。上述したように、突起２２４ｄを駆動することで、回転駆動方向に応じて、パドルフレーム２２４をキャップ１００１００内へと引き込むことができる、またはキャップ１００１００から押し出すことができる。いくつかの実装では、螺旋部分１００３００ａの回転駆動が停止された時には常に、機構１００２９９は、パドルフレーム２２４を、対応した幅で保持する。

螺旋部分１００３００ａを回転駆動するための機構は、例えば、ユーザが回転させる、ロッド、ハンドル、または他の固定部材、を含むことができる。回転は、手動で起動することができる、電子的に駆動させることができる、および／または、ソフトウェア／コンピュータインターフェースを介して制御することができる。他の実装は、遠隔的にもしくは局所的に制御されるステッピングモータを使用すること、および／または任意の他の適切なアクチュエータを使用すること、を含むことができる。そのような機構は、本出願で開示する任意の結合構成などの多種多様な異なる態様で、近位部分１００３００ｄに対して結合することができる。いくつかの実装では、近位部分１００３００ｄに対する結合は、螺旋部分１００３００ａを回転駆動することでパドルフレームの幅を調整することと、機構１００２９９の全体を、送達カテーテルに対しておよび／または接合部材に対して、直線的に伸長させることで、デバイスのパドルを開閉することと、の両方を容易とした。

図４１０Ｄおよび図４１０Ｅは、デバイスの側面から、螺旋部分１００３００ａの回転駆動を示している。図４１０Ｄと図４１０Ｅとの両方では、パドルフレーム２２４は、最も幅が広い位置とされている。図４１０Ｄは、螺旋部分１００３００ａに関する断面図を示している。図４１０Ｅは、このパドルフレーム構成を示しているけれども、ハウジング１００３００ｂの外観図によって示している。図４１０Ｄに示すように、突起２２４ｄは、パドルフレーム部分２２４ａを通して、螺旋部分１００３００ｃの螺旋スロット１００３００ｃを通して、さらに、ハウジング１００３００ｂの長尺スロット１００３００ｅを通して、延びている。

図４１０Ｆ、図４１０Ｇ、および図４１０Ｈは、三つの異なる幅位置（すなわち、機構１００２９９内へと、三つの異なる量で、パドルフレームが引き込まれている）におけるパドルフレーム２２４の一部を示している。異なる位置は、突起２２４ｄを遠位位置（図４１０Ｆ）からより近位位置（図４１０Ｈ）へと駆動するために、螺旋部分１００３００ａを軸Ａ２まわりに回転駆動することにより、連続して形成される。

図４１０Ｆは、突起２２４ｄが部材１００３００の遠位端のところでキャップ１００１００に近接した状態で、駆動の開始を示している。図４１０Ｆに示すように、この位置では、パドルフレーム２２４の両方のセットは、最も幅が広い位置とされている。二つのパドルフレーム部分２２４は、互いに距離ｄ１のところに位置している。螺旋部分１００３００ａを軸Ａ２まわりに回転駆動した際には、スロット１００３００ｃは、突起２２４ｄを、回転部材１００３００の近位端に向けて（例えば、端部１００３００ｄに向けて）押圧する。

この回転を継続することにより、図４１０Ｇに示すように、キャップ１００１００から延びるパドルフレーム２２４の量が減少することとなる。図４１０Ｇでは、突起２２４ｄは、今や、回転部材１００３００の近位部分と遠位部分との間の中間位置にへと駆動されている。これに対応して、パドルフレーム２２４は、今や、部分的に狭窄されている。この部分伸長位置では、二つのパドルフレーム２２４は、互いの間に距離ｄ２を有している。パドルフレーム２２４は、距離ｄ２が距離ｄ１よりも大きいものであるように（すなわち、パドルフレーム部分は、機構内への引込によって狭窄されるにつれて、離間する向きに移動するように）構成することができる、あるいは、距離ｄ２が距離ｄ１よりも小さいものであるように（すなわち、パドルフレーム部分は、機構内への引込によって狭窄されるにつれて、互いに接近する向きに移動するように）構成することができる。

軸Ａ２まわりにおける螺旋部分１００３００ａの回転駆動を続けることで、突起２２４ｄは、部材１００３００の近位端に向けて（すなわち、１００３００ｄに向けて）さらに押圧される。その結果は、図４１０Ｈに示されている。パドルフレーム２２４は、機構１００２９９内への引込によって、さらに狭窄されている。この位置では、二つのパドルフレーム２２４は、互いの間に距離ｄ３を有している。パドルフレーム２２４は、距離ｄ３が距離ｄ２よりも大きいものであるように（すなわち、パドルフレーム部分は、機構内への更なる引込によって狭窄されるにつれて、離間する向きに移動するように）構成することができる、あるいは、距離ｄ３が距離ｄ２よりも小さいものであるように（すなわち、パドルフレーム部分は、機構内への更なる引込によって狭窄されるにつれて、互いに接近する向きに移動するように）構成することができる。

いくつかの実装では、パドルフレーム２２４は、能動的に狭窄されるとともに、受動的に拡張される。よって、拡張状態は、パドルフレームの自然な形状または実質的に応力のない形状とすることができる。パドルフレームを狭窄状態へと駆動するために、パドルフレームに対して応力を印加することで、パドルフレームを、拡張状態から狭窄状態へと屈曲させる。この応力は、パドルフレーム２２４における、パドルがキャップ内へと導入されている領域のところなどの、特定の領域に、集中し得る。上述したように、この応力を低減するための、一つの方法は、パドルをキャップ内へと導入するための、丸められたまたはテーパー形状の導入を提供することである。

いくつかの実装では、パドルフレームは、パドルフレームがキャップ内へと導入される領域における応力を低減するように、構造的に改変される。パドルフレームは、様々な異なる態様で、パドルフレームがキャップ内へと導入される領域における応力を低減するように構造的に修正され得る。例えば、パドルフレームがキャップ内へと導入される領域は、パドルフレームの残部に対して移動可能に接続することができる、パドルフレームがキャップ内へと導入される領域は、パドルフレームの残部から切り離すことができる、パドルフレームがキャップ内へと導入される領域は、可撓性構成要素を介してパドルフレームの残部に対して接続される、等である。

図４１１Ａ～図４１１Ｅは、パドルフレーム２２４の、キャップ内へと引き込まれる部分に対して応力が集中するという問題を、パドル構造をセグメント化することによって部分的に解決する、パドルシステム１００３５０を示している。パドルシステム１００３５０は、回動点２２４ｆによって接合された下側部分２２４ｅと上側部分２２４ｇとを含む。図４１１Ａ～図４１１Ｅは、システム１００３５０がキャップ１００１００と組み合わせて使用されることを示しているけれども、これが単なる例示に過ぎないことは、理解されよう。システム１００３５０は、例えばキャップ１００２００を含めて、本明細書で開示および／または示唆する他の構成要素と組み合わせて使用することができる。

図４１１Ａ～図４１１Ｃは、システム１００３５０に関する異なる図を示している。図４１１Ａ～図４１１Ｃは、ヒンジの形態で、回動点２２４ｆを示している。ヒンジにより、ユーザは、部分２２４ａを向きＤ２（図４１１Ｃ）において押圧することによってパドル２２４の幅を能動的に増大させ得るとともに、部分２２４ａを逆向きに引っ張ることによってパドル幅を減少させることができる。より具体的には、部分２２４ａをその向きに押圧する（例えば、突起２２４ｄ（図４１０Ｆ）を駆動する）ことにより、下側部分２２４ｅが向きＤ３に沿って押圧され、他方、下側部分２２４ｅと上側部分２２４ｇとは、回動点２２４ｆまわりにおいて、互いに自由に回動する。これにより、上側部分２２４ｇは、向きＤ４に沿って弓なりとなり、よって、パドル２２４を拡張させる。部分２２４ａを逆向きに引っ張ることで、下側部分２２４ｅは、キャップ１００１００内へと引き込まれ、他方、下側部分２２４ｅと上側部分２２４ｇとは、回動点２２４ｆまわりにおいて、互いに自由に回動する。これにより、上側部分２２４ｇは、内向き（逆向きＤ４）に弓なりとなり、よって、パドル２２４を狭窄させる。

いくつかの実装では、上側部分２２４ｇの弓なりは、弾性部材２２４ｈによって抵抗される、および／または、弾性部材２２４ｈが対抗復元力を提供する。弾性部材２２４ｈは、パドル２２４の幅を能動的に狭窄したり拡幅したりすることを、自動的にまたは受動的に逆転させることができる。弾性部材２２４ｈは、図４１１Ａ～図４１１Ｃに示すように、バネを含むことができる。しかしながら、他の変形例が、他のタイプの付勢機構（例えば、板バネ、コイルバネ、等）を含み得ることは、あるいは、本明細書で説明する任意の他の復元機構が使用され得ることは、理解されよう。

図４１１Ａおよび図４１１Ｂに示すように、システム１００３５０の回動点２２４ｆのところで上側部分２２４ｇどうしの間における下側部分２２４ｅの位置決めは、パドル２２４の隣接した上側部分２２４ｇどうしの間に、間隔１００３５２を形成する。間隔１００３５２は、修復対象をなす弁の弁葉を上側部分２２４ｇが挟み込んだり制限したりすることを、防止することができる。すなわち、間隔１００３５２は、上側部分２２４ｇどうしの間に弁葉の自由端が挟み込まれてしまうことを低減することができる。間隔１００３５２は、回動点２２４ｆのところにおける下側部分２２４ｅの選択および製造（例えば、下側部分２２４ｅの厚さ）に基づいて、調整することができる。

パドルフレーム２２４におけるセグメント化された上側部分２２４ｇおよび下側部分２２４ｅを接続するために、回動点２２４ｆを使用することにより、特定の製造上の利点を容易とすることができる。上側部分２２４ｇおよび下側部分２２４ｅをセグメント化することにより、これらの部分を、異なる材料からおよび／または異なる方法を介して、製造することができる。例えば、下側フレーム部分２２４ｅは、より可撓性材料からなるリボンを、および／または大きな歪みの印加に耐え得るより強力な材料からなるリボンを、スタンピングあるいはレーザーカットすることによって、製造することができ、他方、上側部分２２４ｇは、より小さな可撓性材料および／またはより弱い材料を使用して、製造することができる。上側部分２２４ｇは、曲げられたワイヤなどの、より安価な材料から形成することができる。

図４１１Ｄおよび図４１１Ｅは、ヒンジ付きパドルシステム１００３５０を含む移植可能デバイスまたは弁修復デバイスまたはインプラントに関する一実装を示している。弁修復デバイスまたはインプラントは、本出願で開示する任意の他のデバイスまたはインプラントに関する任意の特徴を含むことができる。図４１１Ｄと図４１１Ｅとを比較すると、ユーザは、パドル幅制御機構１００２９９を使用して、パドル部分の端部を、向きＤ２へと、例えばキャップ１００１００の外へと、駆動する。これにより、下側部分２２４ｅは、向きＤ３に沿って押圧される。下側部分２２４ｅのその駆動が、次に、回動点２２４ｆを介して、上側部分２２４ｇを、Ｄ４に沿って駆動することとなる。

図４１１Ｅは、この駆動の結果を示している。図４１１Ｅに示すように、下側部分２２４ｅおよび上側部分２２４ｇの両方は、伸長されていて、パドルフレームを拡幅している。上述したように、この駆動は、システム１００３５０への応力集中を低減させた状態で、パドル２２４を伸長させる。任意選択的な復元部材２２４ｈが、図４１１Ｄおよび図４１１Ｅには示されていないけれども、復元部材２２４ｈが含まれ得ることが理解され得ることに、留意されたい。そうであれば、復元部材２２４ｈは、パドル２２４の伸長を元々の完全拡幅位置または完全狭窄位置へと復帰させる向きに機械的付勢を形成することができる。

上述したように、開示したデバイス（例えば、移植可能デバイス／インプラント２００）の一部を、ワイヤからなる編組ネットワークまたは織込ネットワークからではなく、金属もしくはプラスチックのシートなどのシート材料といったバルク材料から製造することには、利点が存在する。編組ネットワークまたは織込ネットワークは、デバイスが追跡状態へと伸縮し得ることで、送達システムを介した送達および術中操縦を可能とするとともに、移植可能デバイスまたはインプラントの形状内へと拡張することができ、設計の柔軟性を容易とすることができる。しかしながら、ワイヤからなる編組ネットワークまたは織込ネットワークから形成されたデバイスは、製造するのに高価であり得る。いくつかの実装では、弁修復デバイスまたはインプラントの一部は、材料からなる平坦シートから形成することができる。例えば、接合部材支持体、内側パドル部分、外側パドル部分、および／またはパドルフレーム接続部分は、材料からなる平坦シートから形成することができる。

図４１２Ａ～図４１２Ｌは、編組またはワイヤのパドル構造が、材料シートから製造された構造１００４５０によって置き換えられたような、パドル構造１００４５０を示している。図示した例では、パドル構造１００４５０は、単一の連続した材料片（例えば、平坦部分としてレーザーカット、フォトエッチング、またはスタンピングされ、その後成形され得る、ニチノール平坦シートまたは材料ストリップ）から形成される。詳細な材料および製造方法は、様々とすることができる。

図４１２Ａを図２３と比較することにより、パドル構造１００４５０が、パドル構造２２０と同様の形態をとることが示される。以下の表１は、パドル構造１００４５０内の構成要素を、図２３に示す編組または織込という変形例における機能的に同様の構成要素と、比較している。パドル構造１００４５０内の構成要素は、図４１２Ａでは斜視図で示されており、図４１２Ｂでは側面図で示されており、図４１２Ｃでは平面図で示されており、図４１２Ｄでは底面図で示されており、図４１２Ｅでは別の側面図で示されている。
表１：図２３内の構成要素と図４１２Ａ～図４１２Ｅ内の構成要素との間における対応関係

パドル構造１００４５０内の構成要素は、表１で特定された機能的等価物と実質的に同様に動作する。すなわち、図３０～図３７の文脈における機能的等価物に関する説明は、パドル構造１００４５０における対応した構成要素に対しても同等に適用される。

図４１２Ａ～図４１２Ｅに示すように、内側パドル／外側パドル接続部分１００４５６は、切欠と、一連をなす複数の穿孔１００４５６ａと、によって実装することができる。穿孔１００４５６ａは、接続部分１００４５６が、図４１２Ｈ～図４１２Ｊに関して以下でより詳細に示すようなパドル構造１００４５０の開閉のための移動範囲にわたって、屈曲することを可能とする。ジョイント部分１００４６０は、穿孔を有することなく図４１２Ａ～図４１２Ｅに示されているけれども、同様の構造を有することができる。より一般的には、接続部分１００４５６またはジョイント部分１００４６０のいずれかは、パドル構造１００４５０の開閉を可能とする可撓性を生成する任意の適切な態様で、製造することができる。

図４１２Ａにおけるキャップ／パドルフレーム接続部分１００４６２は、パドル構造１００４５０を、キャップ２１４などのキャップに対して、およびパドルフレーム２２４に対して、接続する。キャップ／パドル接続部分１００４６２は、多くの適切な形態をとることができる。接続部分１００４６２は、図４１２Ｃでは上方から、図４１２Ｄでは下方から、図示されている。接続部分１００４６２は、パドル構造１００４５０をキャップおよび／またはパドルフレームに対して固定する任意の適切な構成を有することができる。図示した例では、接続部分は、パドルフレームおよび／またはキャップのスナップ嵌合接続を容易とする切欠を含む。

図４１２Ａに戻ると、パドル構造１００４５０のそれぞれは、パドル構造１００４５０に対してカバーおよび／または他の構成要素を取り付けるために使用され得るアイレット１００４６４を含有することができる。アイレット構造１００４６４は、図４１２Ｆにおいてより詳細に示されている。アイレット１００４６４の一つの目的は、カバーまたは他の構成要素をパドル構造に対して縫合することを開始した際に、カバーおよび／または他の構成要素に対して接続するための縫合糸がアイレットから抜けてしまわないように、縫合糸を充分に固定することである。特に、カバーまたは他の構成要素をパドル構造に対して縫合するために使用される縫合糸は、アイレット１００４６４の、縫合糸の直径全体を収容するのに充分な幅を有したより幅が広い部分１００４６４ａ内へと、挿入することができる。その後、縫合糸をより幅が広い部分１００４６４ａからより狭い部分１００４６４ｂへと移動させることによって、縫合糸を、アイレット１００４６４に対して固定することができる。より狭い部分１００４６４ｂは、より幅が広い部分１００４６４ａの幅と比較して、かなり小さな幅を有している。その結果、より狭い部分１００４６４ｂは、縫合糸を挟み込んで、縫合糸を所定位置に固定する。すなわち、縫合糸は、より狭い部分１００４６４ｂ内に楔留めされる。

図４１２Ｇは、パドル構造１００４５０を形成するために使用される平坦な切断済みシート材料１００４５１の半分に関する平面図を示している。図４１２Ｇは、内側パドル／外側パドル接続部分１００４５６に対しての、およびパドル構造１００４５０の他の部分に対しての、アイレット１００４６４の位置を示している。

図４１２Ｈ～図４１２Ｊは、弁修復デバイスまたはインプラントの実装において使用された時の、パドル構造１００４５０に関する例示的な開閉動作を示している。パドル構造１００４５０は、本明細書で開示する任意のパドル構造に関する動作範囲を有することができる。例えば、パドル構造は、また、拡張位置へと移動することができ、図２３、図３０～図３７に図示したパドル構造と同一または同様の動作範囲を有することができる。パドル構造１００４５０を含む弁修復デバイスまたはインプラントは、様々な異なる形態をとり得るとともに、本明細書で開示する任意のデバイスまたはインプラントに関する任意の特徴を含むことができる。

図４１２Ｈに示す弁修復デバイスまたはインプラントの位置は、図２３に図示した例に関して示す完全引込位置に対応した完全引込位置である。図４１２Ｉを参照すると、制御ワイヤ２１２を、キャップ２１４を接合部材２１０から離間して伸長させることで、パドルアセンブリを部分的に開放する。図４１２Ｉに示す位置は、図３０または図３１のいずれかに示す部分開放位置に対応している。図４１２Ｊを参照すると、制御ワイヤ２１２を、キャップ２１４を接合部材２１０からさらに離間して伸長させることで、パドルアセンブリをさらに開放する。図４１２Ｊに示す位置は、図３２に示す横方向伸長位置または横方向開放位置に対応している。

図４１２Ｋおよび図４１２Ｌは、単一ストリップまたは金属片からパドル構造１００４５０をプレス成形するために使用され得るダイ１００５００を示している。金属からなる単一ストリップ（図示せず）は、図４１２Ｋに示す収容部分１００５００ａ内に配置することができる。図４１２Ｋに示すように、収容部分１００５００ａは、パドル構造１００４５０の形状を有したモールドまたはプレスを提供するように形成されている（例えば、図４１２Ｂを参照されたい）。図４１２Ｌは、収容部分１００５００ａ内における、成形またはプレス成形されるストリップ１００５５０の外形を示している。熱、圧力、および／または化学処理を印加することを含めて、任意の数の適切な技術を使用することで、ダイ１００５００内に位置したストリップ１００５５０を成形することができる。ストリップ１００５５０は、ダイ１００５００に対して追加する前に、穿孔、穴、アイレット、および他の構造を含むように、レーザーカットすることができる。例えば、事前切断済み平坦ストリップは、図４１２Ｇに示す構造１００４５０と同様とすることができる。

上述したように、デバイス（例えば、移植可能デバイス／インプラント２００）を使用することで、僧帽弁および／または三尖弁の両方に関する手順時に、密集した索状構造を操縦することができる。このような索状構造は、現在の遠隔的撮像モダリティ（例えば、遠隔的光ファイバカメラおよび／またはセンサ）を使用した正確な操縦に関して充分な可視化が困難であり得るため、デバイスの配置時に課題を呈する。多くの場合、ユーザは、索状構造が見えないことのためにもしくは索状構造が完全に可視化されないことのために、デバイスの着座（弁葉の把持）に抵抗性があること関してまたはデバイスの着座（弁葉の把持）が出来ないことに関して触覚感覚に少なくとも部分的に頼らざるを得ない。時には、索状物に対する干渉に関するこのような兆候が、デバイスを展開したり閉塞したりした後でないと感知されないことがある。デバイスを閉塞した後に、かなりの量の逆流があれば、索状物に対する干渉を示すことができる。デバイスを適切に着座させることが、デバイスの機能性にとって重要であるため、索状物に対する干渉を、より直接的にかつより正確に感知するための方法は、有利であることとなる。特に、索状物に対する干渉を正確に視覚的に表示することは、弁葉を把持するに際して必要な時間を短縮し得るとともに、デバイス閉塞前における残留逆流に関する予測因子として機能することができる。

図４１３Ａおよび図４１３Ｂは、押圧によって受動的に狭窄されるとともにパドルがもはや押圧されていない時には元の状態へと復帰するように受動的に拡張するようなパドル１００６００ａを有したデバイス１００６００を、示している。図４１３Ａおよび図４１３Ｂに図示した例では、パドル１００５６００Ａは、索状物または他の生物学的構造に対する干渉について視覚的表示を提供するよう設計されている。具体的には、デバイス１００６００は、比較的幅が広くかつ可撓性のパドル１００６００ａであって、屈曲することで、そのような干渉（例えば、腱索に対する干渉）について視覚的表示を提供する。パドル１００６００ａは、腱索または他の障害物に対して押圧された時には、内向きに（すなわち、デバイスの中心１００６００ｂに向けて）偏向し得るよう充分に小さな内側－外側フープ強度を有している。

図４１３Ａは、腱索Ｃ１に対する機械的干渉を妨害することなく、適切に着座されたデバイス１００６００を示している。それでもなお、デバイス１００６００と腱索Ｃ１との間には、何らかの干渉が存在し得る。特に、腱索Ｃ１は、向きＤ５に沿って、可撓性パドル１００６００ａを、押圧したり引っ張ったりすることがあり得る。しかしながら、図４１３Ａに示すように、パドル１００６００ａの、腱索Ｃ１に対する干渉は、パドル１００６００ａを実質的に屈曲させてデバイス１００６００の動作を潜在的に中断させるには不充分なものである。遠隔カメラを介してこの構成で埋設されたデバイス１００６００を視覚的に検査することにより、パドル１００６００ａがその天然の構成で位置していること（すなわち、向きＤ５に沿って実質的に曲げられていないこと）が容易にわかることとなる。したがって、ユーザは、デバイス１００６００が妨害されていないことを視覚的検査によって容易に確認することができる。

対照的に、図４１３Ｂは、パドル１００６００ａが腱索Ｃ１に対して大きく干渉している場合を示している。この干渉により、パドル１００６００ａは、デバイスの中心１００６００ｂに向けて向きＤ５に沿って横方向に偏向することとなる（ｄ４）。図４１３Ｂに示すように、デバイス１００６００は、弁葉Ｌ１およびＬ２上における最適な位置には位置していない。横方向の偏向ｄ４は、遠隔カメラによって撮影されたデバイス１００６００に関する視覚的画像において、比較的容易に認識することができる。偏向ｄ４は、パドル１００６００ａの形状に対して、目に見える歪みを引き起こす。その歪みは、腱索Ｃ１が容易に見えるかどうかにかかわらず、可視化することができる。そうであれば、デバイス１００６００の状態をユーザが検出する際の、精度および感度を向上させる。その上、ユーザは、視覚的な表示に基づいて、干渉が発生している場所を知ることができそうである。弁葉（例えば、弁葉Ｌ１およびＬ２）を捕捉しようと試みている最中にユーザが干渉を見た場合には、ユーザは、障害物の位置を知覚するとともに、デバイス１００６００を操作することで、干渉を低減させる。加えて、索状物に対する干渉についての視覚的表示は、また、デバイスを閉塞する前におよび／またはデバイスを送達システムから解放する前に、残留逆流に関する予測因子として機能することもできる。

パドル１００６００ａにおける適切な可撓性は、様々な異なる態様で達成することができる。パドル１００６００ａは、可撓性を増大させた形状記憶合金から形成することができる。追加的には、または代替的には、パドル１００６００ａは、横方向の可撓性を可能とするヒンジまたは回動部材（例えば図４１１Ｃに示す回動点２２４ｆなど）を有して形成することができる。ヒンジまたは回転ジョイントなどの他の構造も、また、同様の効果を得るために採用することができる。適切な可撓性を提供するための他の方法は、穿孔を含むレーザーカットパターン（例えば、図４１２Ａの接続部分１００４５６に関して示すように）を、異方性材料の使用を、および／または、ラミネート材料の使用を、含むことができる。各パドル１００６００ａは、柔軟なおよび／または可撓的な、構成要素あるいはセクションを有することができる。例えば、柔軟な部分は、パドル１００６００ａの横側（中央部分１００６００ｂから遠い）に位置することができる。可撓性の小さな部分は、内側（中央部分１００６００ｂに近い）に位置することができる。

本開示の重要な見地は、可撓性パドル１００６００ａが、妥協した条件下でなおも動作し得る態様で、形成され得ることである。いくつかの実装では、パドル１００６００ａの形状における歪みは、腱索Ｃ１との干渉が避けられない場合にデバイス１００６００を使用するという課題に対処する。デバイス１００６００は、移植され、パドル１００６００ａは、屈曲する。剛性パドルを有した同様のデバイスであれば、腱索Ｃ１に対する干渉に起因して適切には機能し得ないであろう場合でも、そのような屈曲により、移植したデバイス１００６００を、意図した通りに機能させることができる。すなわち、パドル１００６００ａの屈曲は、デバイス１００６００が意図した通りに動作することを可能とするよう、腱索Ｃ１という課題に対処する、または腱索に対して適合する。

図４１４Ａ～図４１４Ｂは、図４１３Ａおよび図４１３Ｂは、押圧によって受動的に狭窄されるとともにパドルがもはや押圧されていない時には元の状態へと復帰するように受動的に拡張するような外側パドルフレーム１００７５２を有した別のデバイス１００７００を、示している。図４１４Ｂを参照すると、外側パドルフレーム１００７５２は、外側パドルフレーム１００７５２が向きＤ５（図４１４Ｂ）に沿って内向きに屈曲した後に外側パドルフレーム１００７５２（図４１４Ａおよび図４１４Ｂに示す）が全幅へと復元することを受動的に補助し得る、バネ部などの、復元構成要素１００７５４を含む。加えて、外側パドル１００７５２は、狭窄時に外側パドル１００７５２を実質的に塑性変形させない可撓性材料（例えば、形状記憶合金、ニチノール、ＣｕＡｌＮｉ、ＮｉＴｉ、ならびに、Ｚｎ、Ｃｕ、ＡｕおよびＦｅ、等の様々な合金）から形成することができる。

より詳細には、図４１４Ｂを参照すると、外側パドルフレーム１００７５２は、向きＤ５においてパドルフレーム１００７５２の外側部分１００７５２ａに対して力を印加ことで（例えば、図４１３Ｂにおける腱索Ｃ１に起因した変位Ｄ５を参照されたい）向きＤ５に沿ってパドル１００７５２の外側を押圧し得る、腱索などの、障害物に対して係合することによって、受動的に狭窄されることができる。

いずれにしても、力は、外側パドル１００７５２およびジョイント機構１００７５４ａの長さを介して向きＤ６に沿って復元構成要素１００７５４に対して伝達されることができる。その後、伝達された力は、パドル１００７５２を、回動接続部分１００７５４ａまわりに回動させるとともに、向きＤ７に沿って、復元構成要素１００７５４の中央部分１００７５４ｂを圧縮するおよび／またはそのような中央部分１００７５４ｂに対して変位を導入する。中央部分１００７５４ｂの圧縮および／または変位は、パドル１００７５２の外側を元々の形状および構成へと復帰させる最終的駆動のために使用され得る復元力として、エネルギーを貯蔵する。Ｄ５に沿った変位を引き起こす力が解消された（例えば、デバイス１００７００が生物学的材料に対する干渉を超えて駆動された）後には、外側パドルフレーム１００７５２は、元々の形状へと復帰する傾向があり得る。復元構成要素１００７５４の中央部分１００７５４ｂは、Ｄ７とは逆向きに復元力を印加することによって、このプロセスを補助する。その場合、この復元力が外側パドル１００７５２に対して伝達されることで、外側パドル１００７５２を、Ｄ５とは逆向きに屈曲させる。その後、外側パドルフレーム１００７５２は、図４１４Ａおよび図４１４Ｂに示すように、元々の形状へと復帰する。

パドル構成１００７５０に関する別の有利な見地は、向きＤ５に沿った端部の偏向時であっても、パドル１００７５２の外側を、なおも開閉させ得ることである。すなわち、パドル１００７５２の外側は、ユーザによるパドルの開閉をＤ５に沿った偏向が妨害しないよう、実質的に硬質材料から形成することができる。例えば、実質的な障害物が存在する場合であっても、または生物学的物質に対する干渉（例えば、図４１３Ｂにおける腱索Ｃ１に起因した変位ｄ１）が存在する場合であっても、パドルを、なおも開閉することができる。

図４１４Ａおよび図４１４Ｂでは、復元部材１００７５４は、一体型バネとして示されているけれども、任意の適切な復元力機構が使用され得ることは、理解されよう。例は、圧縮バネもしくは他の同様のデバイスなどのコイル状ワイヤ、形状記憶合金、空気圧デバイス、および他の弾性部材、を含み、デバイスは、すべてを復元構成要素１００７５４として使用され得る。復元構成要素１００７５４は、伸長時の歪みを低減するパターン化された幾何形状で切断された材料をさらに含むことができる、あるいは、ポリマー（例えば、ゴム、または、エラストマーポリマー）を含むことができる。ポリマーもしくは他の弾性材料からなる、リングまたはバンドを使用することができる。復元構成要素１００７５４において使用され得る材料に関するさらに他の例は、超弾性ニチノール、他のニチノール、および／またはステンレス鋼、を含む。好ましくは、材料は、生物学的に不活性である。図示した例では、復元構成要素１００７５４は、狭い内側パドルフレーム１００７５６の上方で、積層された構成で取り付けることができる。

外側パドルフレーム１００７５２と、内側パドルフレーム１００７５６と、復元構成要素１００７５４とは、レーザーカット、鋳造、３Ｄ印刷、または他の高度な製造技術を使用して、構築することができる。これらの構成要素は、別々に製造し得るとともに、仕上げの時点で組み立てることができる。このような製造技術は、単純でスケーラブルな大量生産に従順とすることができる。

いくつかの弁修復デバイスまたはインプラントが、天然の弁内に設置された後であっても、いくらかの逆流が、なおも起こり得る。収縮期の時には、例えば、デバイスの、デバイスに隣接した天然弁葉（例えば、図５３におけるデバイスの接合部分２１０に隣接した弁葉２０および２２）の接合が完全ではない周囲部分に、血液が流れることがあり得る。図５３では、これは、内側側面２０１、２０３のところで接合部材２１０の周囲部分における血液流に対応することとなる。展開前のデバイス２００における接合部材２１０の内側側面２０１、２０３の位置は、図５１においてより詳細に示されている。デバイスの、弁葉が完全に接合できていない可能性がある部分の周辺で、血液流を停止させたり栓止めしたり抑止したりすることとなる部材を追加することは、有利であろう。

図４１５Ａ～図４１５Ｄは、展開済みデバイスの周囲における血液流を減少させ得る一つもしくは複数の布延長部分１００８０１を含む例示的な弁修復デバイスまたはインプラント１００８５０を、示している。図４１５Ａは、上述したように、図５３に対応した開放モードでのデバイス１００８５０の展開時に使用された一つまたは複数の布拡張部分１００８０１を示している。デバイス１００８５０は、拡張可能なキャップ１００１００（例えば、図４１１Ｅに示すように）を含む。カバー１００８００は、キャップ１００１００自体と、キャップを超えて延びたパドル２２０の部分２２４ｅと、の両方を覆っている（図４１１Ｅを参照されたい）。

図４１５Ｂは、図５３と同様に、弁葉２０および２２を捕捉したデバイス１００８５０に関する図である。図４１５Ｂを図５３に対して比較することにより、一つまたは複数の布延長部分１００８０１が、接合の欠如に起因して引き起こされた隙間（例えば、内側側面２０１、２０３の近傍でデバイスの接合部分２１０に隣接した図５３における隙間）をブロックしていることが、示される。したがって、一つまたは複数の布延長部分１００８０１の存在は、デバイス１００８５０を展開した後に、逆流を実質的に低減することができ、逆流を防止することさえ可能である。

図４１５Ｃおよび図４１５Ｄは、パドル２２０が閉塞位置とされた際の、カバー１００８００を示している。図４１５Ｃは、図４１５Ａと同じ方向から見た図に対応した側面図である。図４１５Ｄは、図４１５Ｃの図に対してデバイス１００８５０を接合部分２１０まわりに９０度だけ紙面の底部に向けて回転させることに対応した側面図である。

図４１６Ａ～図４１６Ｄは、一つまたは複数の布拡張部分１００８０１を有した異なる弁修復デバイス／インプラント１００４００に関する一実装を示している。図４１６Ａ～図４１６Ｄにおける弁修復デバイス／インプラントは、図４１５Ａ～図４１５Ｄに示すデバイス１００８５０と比較して、より大きな接合部材２１０を有している。図４１６Ａは、デバイス１００４００が展開されている時（すなわち、上述したように、図５３に対応した、開放した捕捉待受位置とされた時）における、使用時の、一つまたは複数の布延長部分１００８０１を示している。

図４１６Ｂは、図５３および図４１５Ｂと同様に、弁葉２０および２２を捕捉したデバイス１００４００に関する図である。同様に、図４１５Ｂと同様に、一つまたは複数の布延長部分１００８０１は、接合の欠如に起因して引き起こされた隙間（例えば、デバイスの接合部分２１０に隣接した図５３における隙間）をブロックしている。したがって、一つまたは複数の布延長部分１００８０１の存在は、逆流を実質的に低減することができる。

図４１６Ｃおよび図４１６Ｄは、パドル２２０が引き込まれている際の、一つまたは複数の布延長部分１００８０１を示している。図４１６Ｃは、図４１６Ａと同じ方向から見た図に対応した側面図である。図４１６Ｄは、図４１６Ｃの図に対してデバイス１００４００を９０度だけ紙面外へと回転させることに対応した側面図である。

一つまたは複数の布延長部分１００８０１において使用される材料は、無毒性で非生物反応性でありかつ血液流を減少させ得る任意の適切な材料を含むことができる。これらは、様々な織布またはファイバ、ならびに、フィルムおよび／またはシールド、を含む。布、フィルム、またはシールドは、合成材料（例えば、ポリマー）、有機材料（例えば、有機ファイバ）、これらの混合物、および／または他の材料、から形成することができる。生物学的機能性を有した材料が含まれてもよい。後者の例は、組織の再生を加速または促進させ得る材料、ならびに、成長因子または栄養素、を含む。

図４１７～図４２０を参照すると、パドルフレームを有した移植可能デバイスまたはインプラント１００９００に関する別の例示的な一実装における構成要素が示されている。移植可能デバイス１００９００は、近位部分または取付部分１００９０５と、アンカー部分（例えば、本出願で説明する任意のアンカー部分）と、パドルフレーム部分１００９２４と、駆動部分１００９１０と、任意選択的なスペーサまたは接合部材（例えば、本出願で説明する任意のスペーサまたは接合部材）と、遠位部分１００９０７と、を含むことができる。パドルフレーム部分１００９２４は、パドルフレームの下側部分または遠位部分を形成している（図４１１Ａ～図４１１Ｅを参照されたい）。取付部分１００９０５と、アンカー部分と、遠位部分１００９０７と、駆動部分１００９１０と、パドルフレーム部分１００９２４とは、様々な態様で構成することができる。

図示した例では、パドルフレーム部分１００９２４は、長手方向軸ＺＺ（図４１９）に沿って対称である。しかしながら、移植可能デバイス１００９００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム部分１００９２４は、軸ＺＺに関して対称でなくてもよい。

図４１９を参照すると、図示した例では、パドルフレーム部分１００９２４は、近位端部１００９６７と遠位端部１００９６６とを有したＷ字形状のフレームである。パドルフレーム部分１００９２４は、幅Ｗ１２を有している。パドルフレーム部分１００９２４は、例えば本出願で開示するパドルフレーム用の任意の可撓性材料などの、パドルフレーム部分１００９２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動し得る任意の適切な材料から、形成することができる。パドルフレーム部分１００９２４は、Ｗ字形状を有するものとして示されているけれども、パドルフレーム部分１００９２４が、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとり得ることは、理解されよう。

パドルフレーム部分１００９２４は、駆動部分１００９１０に対して係合する可動部材１００９６８を有しており、これにより、以下でより詳細に説明するように、ユーザは、可動部材１００９６８を駆動部分１００９１０に対して駆動することで、パドルフレーム部分１００９２４を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動することができる。図示した例では、可動部材１００９６８は、パドルフレーム部分１００９２４に対して取り付けられたポスト１００９７０と、ポスト１００９７０から延びたネジ山付き受領部分１００９７２と、を含む。しかしながら、可動部材１００９６８は、様々な態様で構成することができる。パドルフレーム部分１００９２４を駆動部分１００９１０に対して適切に取り付けることで駆動部分１００９１０がパドルフレーム部分１００９２４を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動することを可能とする任意の構成を使用することができる。

駆動部分１００９１０は、ユーザが、移植可能デバイス１００９００のパドルフレーム部分１００９２４を拡張または収縮させることを可能とする。図示した例では、駆動部分１００９１０は、柱または内腔１００９１４の内部に配置された外部ネジ山付きシャフト１００９１２であり、かつ、パドルフレーム部分１００９２４の可動部材１００９６８のネジ山付き部材またはネジ山付き受領部分１００９７２に対して回転可能に係合した外部ネジ山付きシャフト１００９１２を、含む。いくつかの実装では、柱または内腔１００９１４は、遠位部分１００９０７の遠位キャップ１００９１５に対して一体的に形成することができる。ここでは柱または内腔として説明したけれども、同じ目的を達成し得る様々な形状および様々なサイズとされた、他の構造も、あるいは構造内の開口も、同様に使用することができる。

ドライバヘッド１００９１６が、シャフト１００９１２の近位端のところに配置されている。ドライバヘッド１００９１６は、ユーザが駆動部材を回転駆動することで柱または内腔１００９１４の内部でシャフト１００９１２を向きＲへと回転駆動し得るよう、駆動部材（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）を受領するように構成されている。シャフト１００９１２は、シャフト１００９１２の外部ネジ山が受領部分１００９７２の開口の内部ネジ山に対して係合するように、受領部分１００９７２の開口を通して延びている。ドライバヘッド１００９１６が、シャフト１００９１２を回転駆動するように駆動された時には、ネジ山付き部材またはネジ山付き受領部分１００９７２の内部ネジ山と、シャフト１００９１２の外部ネジ山と、の間における係合により、受領部分１００９７２（ひいては、ポスト１００９７０）は、柱または内腔１００９１４の内部で、シャフト１００９１２に対して、向きＹに駆動されることとなる。可動部材１００９６８のシャフト１００９１２とポスト１００９７０との間におけるオフセット位置決めにより、ポスト１００９７０は、シャフト１００９１２と並んで移動することができる。いくつかの実装では、シャフト１００９１２を、反時計まわりに回転駆動することで、可動部材１００９６８を、駆動部分１００９１０の近位端に向けて駆動することができ、他方、シャフト１００９１２を、時計まわりに回転駆動することで、可動部材１００９６８を、駆動部分１００９１０の遠位端に向けて駆動することができる。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。

図示した例では、パドルフレーム部分１００９２４と可動部材１００９６８のポスト１００９７０との間における接続により、ポスト１００９７０が向きＹに駆動された時には、パドルフレーム部分１００９２４の遠位端部１００９６６が、向きＸ（図４１７～図４１９）に駆動され、これにより、パドルフレーム部分の近位端部１００９６７が、向きＺ（図４２０）に駆動されることで、パドルフレーム部分１００９２４の幅Ｗ１２が調整される。図示した例では、ポスト１００９７０が、駆動部分１００９１０の近位端に向けて駆動されることで、パドルフレーム部分１００９２４の近位端部１００９６７が、方向Ｚにおいて駆動部分１００９１０に向けて駆動され、これにより、パドルフレーム部分１００９２４が、狭窄位置へと駆動されることとなる。逆に、ポスト１００９７０が、駆動部分１００９１０の遠位端に向けて駆動されることで、パドルフレーム部分１００９２４の近位端部１００９６７が、方向Ｚにおいて駆動部分１００９１０から離間するように駆動され、これにより、パドルフレーム部分１００９２４が、拡張位置へと駆動されることとなる。いくつかの実装では、パドルフレーム部分１００９２４が狭窄位置へと駆動された時には、パドルフレーム部分１００９２４の遠位端部１００９６６は、柱または内腔１００９１４の中へと（もしくは、ネジ山付き部材に対して第一の向きに）駆動されてもよく、他方、パドルフレーム部分１００９２４が拡張位置へと駆動された時には、遠位端部１００９６６は、柱または内腔１００９１４から導出されるように（もしくは、ネジ山付き部材に対して第二の向きに）駆動されてもよい。

パドルフレーム部分１００９２４を狭窄位置へと駆動することで、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス１００９００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイスまたはインプラント１００９００をより容易に操縦することができる。パドルフレーム部分１００９２４を拡張位置へと駆動することにより、デバイスまたはインプラント１００９００のアンカー部分に対して、天然の心臓弁の弁葉に対して係合して捕捉するためのより大きな表面積が提供される。

いくつかの実装では、パドルフレーム部分１００９２４は、可動部材１００９６８と、パドルフレーム部分１００９２４の一部（例えば、遠位端部１００９６６）とを、駆動部分１００９１０内へと引き込み得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム部分１００９２４は、またはその一部は、金属、プラスチック、布、縫合糸、等を含むがこれらに限定されない任意の可撓性材料から形成することができる。パドルフレーム部分１００９２４は、レーザーカットなどの切断、スタンピング、鋳造、成形、熱処理、形状設定、等を含むがこれらに限定されない様々なプロセスを使用して、形成することができる。パドルフレーム部分１００９２４は、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶材料から形成することができる。

図４２１～図４２６を参照すると、パドルフレーム部分を有した移植可能デバイス１０１０００に関する別の例示的な実装が示されている。移植可能デバイス１０１０００は、近位部分または取付部分１０１００５と、アンカー部分（例えば、本出願で説明する任意のアンカー部分）と、パドルフレーム部分１０１０２４と、駆動部分１０１０１０と、任意のスペーサまたは接合部材（例えば、本出願で説明する任意のスペーサまたは接合部材）と、遠位部分１０１００７と、を含む。パドルフレーム部分１０１０２４は、パドルフレームの下側部分または遠位部分を形成している（図４１１Ａ～図４１１Ｅを参照されたい）。取付部分１０１００５と、アンカー部分と、遠位部分１０１００７と、駆動部分１０１０１０と、パドルフレーム部分１０１０２４とは、様々な態様で構成することができる。

図示した例では、パドルフレーム部分１０１０２４は、長手方向軸ＡＡＡ（図４２１）に沿って対称である。しかしながら、移植可能デバイス１０１０００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム部分１０１０２４は、軸ＡＡＡに関して対称でなくてもよい。

図示した例では、パドルフレーム部分１０１０２４は、近位端部１０１０６７と遠位端部１０１０６６とを有したＷ字形状のフレームである。パドルフレーム部分１０１０２４は、幅Ｗ１３を有することができる（図４２１）。パドルフレーム部分１０１０２４は、例えば本出願で開示するパドルフレーム用の任意の可撓性材料などの、パドルフレーム部分１０１０２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動し得る任意の適切な材料から、形成することができる。パドルフレーム部分１０１０２４は、Ｗ字形状を有するものとして示されているけれども、パドルフレーム部分１０１０２４が、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとり得ることは、理解されよう。

パドルフレーム部分１０１０２４は、駆動部分１０１０１０に対して係合する可動部材１０１０６８を有しており、これにより、以下でより詳細に説明するように、ユーザは、可動部材１０１０６８を駆動部分１０１０１０に対して駆動することで、パドルフレーム部分１０１０２４を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動することができる。図示した例では、可動部材１０１０６８は、パドルフレーム部分１０１０２４に対して取り付けられたポスト１０１０７０と、ポスト１０１０７０から延びた可撓性突起１０１０７２と、を含む。ポスト１０１０７０は、ユーザが可動部材１０１０６８を向きＹに駆動することを可能とする駆動部材１０１０１１（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）を受領するように構成することができる。例えば、ポスト１０１０７０は、駆動部材１０１０１１のネジ山に対して係合するように構成されたネジ山付き受領部分１０１０７３（図４２３）を有することができる。しかしながら、可動部材１０１０６８は、様々な態様で構成することができる。パドルフレーム部分１０１０２４を駆動部分１０１０１０に対して適切に取り付けることで駆動部分１０１０１０がパドルフレーム部分１０１０２４を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動することを可能とする任意の構成を使用することができる。

駆動部分１０１０１０は、ユーザが、移植可能デバイス１０１０００のパドルフレーム部分１０１０２４を拡張または収縮させることを可能とする。図示した例では、駆動部分１０１０１０は、可動部材１０１０６８の可撓性突起１０１０７２を受領するための複数のスロット１０１０１５（図４２１および図４２４）を有した柱または内腔１０１０１４を含む。すなわち、可動部材１０１０６８のポスト１０１０７０は、柱または内腔１０１０１４の内部に適合して方向Ｙに駆動されるサイズとされており、可撓性突起１０１０７２は、柱または内腔１０１０１４のスロット１０１０１５の内部に適合するサイズとされることで、可動部材１０１０６８を、柱または内腔１０１０１４の内部における所望位置に固定する。いくつかの実装では、柱または内腔１０１０１４は、スロット１０１０１５のそれぞれに対して接続されたチャネル１０１０１７（図４２４）を含み、チャネル１０１０１７は、可動部材１０１０６８の可撓性突起１０１０７２に対して位置合わせされように位置決めされることで、可撓性突起１０１０７２は、ユーザが可動部材１０１０６８を柱または内腔１０１０１４の内部における種々の位置へと駆動した時には、チャネル１０１０１７を通して移動し得るものとされている。チャネル１０１０１７は、可動部材１０１０６８の可撓性突起１０１０７２を、柱または内腔１０１０１４に沿って案内する。いくつかの実装では、柱または内腔１０１０１４は、遠位部分１０１００７の遠位キャップ１０１０１９に対して一体的に形成することができる。任意選択的に、凹所、ノッチ、突起、または同種のものを、スロットの代わりに、またはスロットと組み合わせて、使用することができる。ここでは柱または内腔として説明したけれども、同じ目的を達成し得る様々な形状および様々なサイズとされた、他の構造も、あるいは構造内の開口も、同様に使用することができる。

接続特徴１０１０１６が、送達デバイスの導管１０１００２を受領するために、移植可能デバイス１０１０００の近位端のところに配置されている。図示した例では、接続特徴１００９１６は、導管１０１００２の外部ネジ山に対して接続するための内部ネジ山を含む。しかしながら、接続特徴１０１０１６は、導管１０１００２を受領し得、導管１０１００２に対して取り付けられ得る任意の構成を有することができる。

駆動部材１０１０１１（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）が、送達デバイスの導管１０１００２を通して、移植可能デバイス１０１０００の駆動部分１０１０１０における柱または内腔１０１０１４内へと、延びている。駆動部材１０１０１１は、可動部材１０１０６８のポスト１０１０７０に対して着脱可能に接続されており、これにより、ユーザは、駆動部材１０１０１１を方向Ｙに駆動することで、可動部材１０１０６８を方向Ｙに駆動することができる。図示した例では、駆動部材１０１０１１は、ポスト１０１０７０の内部ネジ山に対して接続するための外部ネジ山を含む。しかしながら、駆動部材１０１０１１は、可動部材１０１０６８に対して取り付けられ得るとともにユーザが可動部材１０１０６８を駆動することを可能とし得る任意の構成を有することができる。

図４２５および図４２６を参照すると、いくつかの実装では、デバイス１０１０００の近位端のところにおける接続特徴１０１０１６と、パドルフレーム部分１０１０２４の可動部材１０１０６８におけるネジ山付き受領部分１０１０７３とは、逆向きにネジ山が形成されている。すなわち、図４２５を参照すると、接続特徴１０１０１６のネジ山は、向きＭに配置されており、受領部分１０１０７３のネジ山は、向きＮに配置されている。その結果、図４２６を参照すると、導管１０１００２の向きＲに回転駆動することで、導管１０１００２の外部ネジ山を、接続特徴１０１０１６に対して係合させて、デバイス１０１０００に対して取り付けることとなり、他方、駆動部材１０１０１１を向きＴに回転駆動することで、駆動部材１０１０１１の外部ネジ山を、可動部材１０１０６８の受領部分１０１０７３に対して係合させて、可動部材１０１０６８に対して取り付けることとなる。この例では、導管１０１００２は、導管１０１００２を向きＴに回転駆動することによって、デバイス１０１０００から係合解除することができ、駆動部材１０１０１１は、駆動部材１０１０１１を向きＲに回転駆動することによって、可動部材１０１０６８から係合解除することができる。接続特徴１０１０１６と受領部分１０１０７３とに関するネジの向きが逆であることにより、ユーザが導管１０１００２と駆動部材１０１０１１との一方に関する係合を解除しようと試みた時に、導管１０１００２と駆動部材１０１０１１との他方に関する係合を偶発的に係合解除してしまうことが防止される。すなわち、ユーザが導管１０１００２と駆動部材１０１０１１との一方を係合解除しようと試みた時には、導管と駆動部材との他方は、ユーザが引き起こした回転の向きに起因して、締め付けられることとなる（または、全く動かないこととなる）。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。

図４２１～図４２２を参照すると、駆動部材１０１０１１が可動部材１０１０６８に対して取り付けられた後に、ユーザは、駆動部材１０１０１１を方向Ｙに駆動することで、パドルフレーム部分１０１０２４を、狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動する。すなわち、駆動部材１０１０１１を方向Ｙに駆動することで、可動部材１０１０６８のポスト１０１０７０を方向Ｙに駆動することとなり、パドルフレーム部分１０１０２４とポスト１０１０７０との間における接続により、ポスト１０１０７０が方向Ｙに移動される時には、パドルフレーム部分１０１０２４の遠位端部１０１０６６が、方向Ｘに駆動される。遠位端部１０１０６６が方向Ｘへとこのように駆動されることで、パドルフレーム部分１０１０２４の近位端部１０１０６７が駆動され、これにより、パドルフレーム部分１０１０２４の幅Ｗ１３が調整される。

図示した例では、ポスト１０１０７０を、駆動デバイス１０１０１０の近位端に向けて駆動することで、パドルフレーム部分１０１０２４の近位端部１０１０６７が、駆動部分１０１０１０に向けて駆動されることとなり、これにより、パドルフレーム部分１０１０２４が狭窄位置へと駆動される。逆に、ポスト１０１０７０を、駆動部分１０１０１０の遠位端に向けて駆動することで、パドルフレーム部分１００９２４の近位端部１００９６７が、駆動デバイス１０１０１０から離間する向きに駆動されることとなり、これにより、パドルフレーム部分１０１０２４が拡張位置へと駆動される。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。

いくつかの実装では、パドルフレーム部分１０１０２４が狭窄位置へと駆動された時には、パドルフレーム部分１０１０２４の遠位端部１０１０６６は、柱または内腔１０１０１４の中へと（もしくは、柱または内腔１０１０１４に対して第一の向きに）駆動されてもよく、他方、パドルフレーム部分１０１０２４が拡張位置へと駆動された時には、遠位端部１０１０６６は、柱または内腔１０１０１４から導出されるように（もしくは、柱または内腔１０１０１４に対して第二の向きに）駆動されてもよい。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。

可動部材１０１０６８を、柱または内腔１０１０１４の内部で方向Ｙに駆動することで、可撓性突起１０１０７２を方向Ｆにおいて屈曲させ、これにより、可撓性突起１０１０７２を、可撓性突起が柱または内腔１０１０１４の内面に対して係合した屈曲位置と、可撓性突起１０１０７２が柱または内腔のスロット１０１０１５の内部に配置された伸長位置と、の間にわたって駆動することができる。可撓性突起１０１０７２が伸長位置とされていて、スロット１０１０１５の内部に配置されている時には、パドルフレーム部分１０１０２４の幅Ｗ１３は、柱または内腔１０１０１４に対して、可動部材１０１０６８の関連した位置に維持される。ユーザは、駆動部材１０１０１１を方向Ｙに駆動することで可撓性突起１０１０７２を屈曲させることにより可動部材１０１０６８が柱または内腔１０１０１４の内部で駆動されることを可能とすることによって、パドルフレーム部分１０１０２４の幅Ｗ１３を調整することができる。いくつかの実装では、柱または内腔の内面は、柱または内腔１０１０１４を通して可撓性突起１０１０７２が移動することを可能とするチャネル１０１０１７（図４２４）を含む。可動部材１０１０６８の可撓性突起１０１０７２は、金属、プラスチック、布、縫合糸、等を含むがこれらに限定されない任意の可撓性材料から形成することができる。ここでは柱または内腔として説明したけれども、同じ目的を達成し得る様々な形状および様々なサイズとされた、他の構造も、あるいは構造内の開口も、同様に使用することができる。

パドルフレーム部分１０１０２４を狭窄位置へと駆動することで、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス１０１０００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイスまたはインプラント１０１０００をより容易に操縦することができる。パドルフレーム部分１０１０２４を拡張位置へと駆動することにより、デバイスまたはインプラント１０１０００のアンカー部分に対して、天然の心臓弁の弁葉に対して係合して捕捉するためのより大きな表面積が提供される。

様々な実装では、パドルフレーム部分１０１０２４は、可動部材１０１０６８と、パドルフレーム部分１０１０２４の一部（例えば、遠位端部１０１０６６）とを、駆動部分１００９１０内へと引き込み得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム部分１０１０２４は、またはその一部は、金属、プラスチック、布、縫合糸、等を含むがこれらに限定されない任意の可撓性材料から形成することができる。パドルフレーム部分１０１０２４は、レーザーカットなどの切断、スタンピング、鋳造、成形、熱処理、形状設定、等を含むがこれらに限定されない様々なプロセスを使用して、形成することができる。パドルフレーム部分１０１０２４は、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶材料から形成することができる。

図４２７～図４３５は、送達デバイスの導管１０１１０２と、移植可能デバイスまたはインプラント１０１１００の構成要素と、の間における例示的な結合を示している。例えば、結合は、導管と、移植可能デバイス１０１１００の近位端と、の間に位置することができる。いくつかの実装では、結合は、導管１０１１０２と、移植可能デバイス１０１１００の駆動部分（例えば、本明細書で説明する移植可能デバイスにおける任意の駆動部分）と、の間に位置しており、これにより、駆動部材（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）は、導管１０１１０２を通して延びることで、移植可能デバイスのパドルフレーム部分（例えば、本明細書で説明する移植可能デバイスにおける任意のパドルフレーム）に対して係合することができる。

導管１０１１０２の遠位端部１０１１３１は、通常の拡張位置（例えば、図４２７および図４３３に示すように）と、圧縮位置（例えば、図４３０に示すように）と、の間にわたって移動可能とされた一対のアーム１０１１６３を含む接続特徴１０１１６１を、有している。図示した例では、一対のアーム１０１１６３を有した接続特徴１０１１６１を示しているけれども、接続特徴１０１１６１が、任意の適切な数のアームを有し得ることは、理解されよう。いくつかの実装では、アーム１０１１６３は、導管１０１１０２と移植可能デバイス１０１１００との間における確実な接続を維持するための開口１０１１６５を含む。すなわち、開口１０１１６５は、移植可能デバイス１０１１００の接続特徴１０１１６０の内向き延長部分１０１１７０（図４３５を参照されたい）を受領するようなサイズおよび構成とすることができ、これにより、アーム１０１１６３が移植可能デバイス１０１１００から早期に外れてしまうことが、防止される。遠位端部１０１１３１は、アーム１０１１６３と導管１０１１０２の残部との間における接続部分のところに位置決めされたアーチ形状のまたは湾曲した開口１０１１８１を有してもよく、この開口１０１１８１は、通常位置と圧縮位置との間にわたってのアーム１０１１６３の移動を容易とする。すなわち、湾曲した開口１０１１８１は、アーム１０１１６３が導管１０１１０２の残部に対してより容易に屈曲することを可能とする。

移植可能デバイス１０１１００の近位端部１０１１３０は、導管１０１１０２のアーム１０１１６３を受領するための開口１０１１６２を含む接続特徴１０１１６０を有している。図４３３を参照すると、開口１０１１６２は、遠位部分１０１１６４と近位部分１０１１６６とを含むことができ、遠位部分１０１１６４は、近位部分１０１１６６より広いものとされている。開口１０１１６２の内部は、遠位部分１０１１６４と近位部分１０１１６６との間にわたって延びたテーパー形状壁１０１１６８を含むことができる。図示した例では、接続特徴１０１１６０は、開口１０１１６２の近位部分１０１１６６を規定する内向き延長部分１０１１７０（図４３５）を含む。接続特徴１０１１６０は、また、移植可能デバイス１０１１００に対して取り付けるための別の接続部材１０１１８０を有してもよい。例えば、接続部材１０１１８０は、移植可能デバイス１０１１００に対して螺着式に取り付けられるネジ山付き部分を含んでもよい。いくつかの実装では、接続部材１０１１８０は、移植可能デバイス１０１１００の駆動部分に対して取り付けられる。いくつかの実装では、接続特徴１０１１６０は、移植可能デバイス１０１１００の構成要素に対して一体的であってもよい、あるいは、接続特徴１０１１６０は、任意の他の適切な手段によって移植可能デバイス１０１１００に対して取り付けられてもよい。

図４２７～図４２９を参照すると、移植可能デバイス１０１１００が送達デバイスによって患者の天然弁に対して送達されている時には、導管１０１１０２は、移植可能デバイス１０１１００に対して取り付けられている。すなわち、導管１０１１０２のアーム１０１１６３は、移植可能デバイス１０１１００における開口１０１１６２の遠位部分１０１１６４内へと延びている。アーム１０１１６３が通常位置に位置している時には、アーム１０１１６３の幅Ｗ（図４３３）は、開口１０１１６２の近位部分１０１１６６の幅Ｘ（図４３３）よりも広く、このため、アーム１０１１６３が開口１０１１６２の近位部分１０１１６６を通して移動してしまって移植可能デバイス１０１１００から係合解除されてしまうことが、防止されている。加えて、接続特徴１０１１６０の内向き延長部分１０１１７０（図４３５）が、導管１０１１０２のアーム１０１１６３の開口１０１１６５内へと延びることで、導管１０１１０２が移植可能デバイス１０１１００に対してさらに固定されてもよい。導管１０１１０２が移植可能デバイス１０１１００に対して取り付けられている時には、開放経路が、導管から移植可能デバイス１０１１００を通して延びてもよく、これにより、駆動部材（例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、等）が、導管１０１１０２を通しておよび移植可能デバイス１０１１００を通して延びることで、移植可能デバイス１０１１００に関する一つまたは複数の部分に対して係合することによって、移植可能デバイスを開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動してもよい、あるいは、移植可能デバイスのパドルフレームを拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動してもよい、あるいは、デバイスが患者の天然弁上へと移植される際に任意の他の所望態様で移植可能デバイスに対して係合してもよい。

図４３０～図４３２を参照すると、導管１０１１０２に対して向きＹ（図４３０）へと力が印加された時には、アーム１０１１６３は、開口１０１１６２のテーパー形状壁１０１１６８（図４３３）に対して係合し、これにより、アーム１０１１６３は、圧縮位置へと容易に駆動される。すなわち、テーパー形状壁１０１１６８とアーム１０１１６３との係合により、アーム１０１１６３に対して向きＺで内向きに力が印加され、アーム１０１１６３は、圧縮位置へと駆動される。アーム１０１１６３が圧縮位置に向けて移動している際には、接続特徴１０１１６０の内向き延長部分１０１１７０（図４３５）は、導管１０１１０２のアーム１０１１６３の開口１０１１６５内へと延びたままであることで、導管１０１１０２と移植可能デバイス１０１１００との間における確実な接続を維持してもよい。これにより、導管１０１１０２と移植可能デバイス１０１１００との間における偶発的な係合解除が防止される。すなわち、導管１０１１０２と移植可能デバイス１０１１００との間における接続は、導管１０１１０２を移植可能デバイス１０１１００から係合解除するのに充分な力が向きＹにおいて印加されない限り、維持される。

図４３０～図４３５を参照すると、導管１０１１０２に対して向きＹにおいて充分な力が印加された時には、導管１０１１０２は、移植可能デバイス１０１１００から係合解除される。すなわち、アーム１０１１６３に対して向きＺ（図４３０）に印加される力により、アームが圧縮位置へと駆動されることで、アーム１０１１６３の幅Ｗ（図４３３）が開口１０１２６２の近位部分１０１２６６の幅Ｘ（図４３３）以下とされ、これにより、アーム１０１１６３が移植可能デバイス１０１１００の開口１０１１６２から出ることが可能とされる。導管１０１１０２のアーム１０１１６３は、アーム１０１１６３が圧縮位置へと駆動されて移植可能デバイス１０１１００から取り外されることを可能とする任意の適切な材料から形成することができる。例えば、アーム１０１１６３は、金属、プラスチック、複合材料、形状記憶材料、等から形成することができる。

図４３６～図４３９は、送達デバイスの導管１０１２０２と、移植可能デバイスまたはインプラント１０１２００の構成要素と、の間における例示的な結合を示している。例えば、結合は、導管１０１２０２と、移植可能デバイス１０１２００の近位端と、の間に位置することができる。いくつかの実装では、結合は、導管１０１２０２と、移植可能デバイス１０１２００の駆動部分（例えば、本明細書で説明する移植可能デバイスにおける任意の駆動部分）と、の間に位置しており、これにより、駆動部材１０１２１１（例えば、本明細書で説明する任意の駆動部材）は、導管１０１２０２を通して延びることで、移植可能デバイスのパドルフレーム（例えば、本明細書で説明する移植可能デバイスにおける任意のパドルフレーム）に対して係合することができる。

導管１０１２０２の遠位端部１０１２３１は、通常の拡張位置（例えば、図４３６および図４３７に示すように）と、圧縮位置（例えば、図４３８に示すように）と、の間にわたって移動可能とされた一対のアーム１０１２６３を含む接続特徴１０１２６１を、有している。図示した例では、一対のアーム１０１２６３を有した接続特徴１０１２６１を示しているけれども、接続特徴１０１２６１が、任意の適切な数のアームを有し得ることは、理解されよう。いくつかの実装では、アーム１０１２６３は、導管１０１２０２と移植可能デバイス１０１２００との間における確実な接続を維持するための開口１０１２６５を含む。すなわち、開口１０１２６５は、移植可能デバイス１０１２００の接続特徴１０１２６０の内向き延長部分１０１２７０を受領するようなサイズおよび構成とすることができ、これにより、アーム１０１２６３が移植可能デバイス１０１２００から早期に外れてしまうことが、防止される。遠位端部１０１２３１は、アーム１０１２６３と導管１０１２０２の残部との間における接続部分のところに位置決めされたアーチ形状のまたは湾曲した開口１０１２８１を有してもよく、この開口１０１２８１は、通常位置と圧縮位置との間にわたってのアーム１０１１６３の移動を容易とする。すなわち、湾曲した開口１０１２８１は、アーム１０１２６３が導管１０１２０２の残部に対してより容易に屈曲することを可能とする。

移植可能デバイス１０１２００の近位端部１０１２３０は、導管１０１２０２のアーム１０１２６３を受領するための開口１０１２６２を含む接続特徴１０１２６０を有している。図４３９を参照すると、開口１０１２６２は、遠位部分１０１２６４と近位部分１０１２６６とを含むことができ、遠位部分１０１２６４は、近位部分１０１２６６より広いものとされている。開口１０１２６２の内部は、遠位部分１０１２６４と近位部分１０１２６６との間にわたって延びたテーパー形状壁１０１２６８を含むことができる。図示した例では、接続特徴１０１２６０は、開口１０１２６２の近位部分１０１２６６を規定する内向き延長部分１０１２７０（図４３９）を含む。接続特徴１０１２６０は、また、移植可能デバイス１０１２００に対して取り付けるための別の接続部材１０１２８０を有してもよい。例えば、接続部材１０１２８０は、移植可能デバイス１０１２００に対して螺着式に取り付けられるネジ山付き部分を含んでもよい。いくつかの実装では、接続部材１０１２８０は、移植可能デバイス１０１２００の駆動部分に対して取り付けられる。いくつかの実装では、接続特徴１０１２６０は、移植可能デバイス１０１２００の構成要素に対して一体的であってもよい、あるいは、接続特徴１０１２６０は、任意の他の適切な手段によって移植可能デバイス１０１２００に対して取り付けられてもよい。

移植可能デバイス１０１２００が送達デバイスによって患者の天然弁に対して送達されている時には、導管１０１２０２は、移植可能デバイス１０１２００に対して取り付けられている。すなわち、導管１０１２０２のアーム１０１２６３は、移植可能デバイス１０１２００における開口１０１２６２の遠位部分１０１２６４内へと延びている。アーム１０１２６３が通常位置に位置している時には、アーム１０１２６３の幅Ｗ（図４３９）は、開口１０１２６２の近位部分１０１２６６の幅Ｘ（図４３９）よりも広く、このため、アーム１０１２６３が開口１０１２６２の近位部分１０１２６６を通して移動してしまって移植可能デバイス１０１２００から係合解除されてしまうことが、防止されている。加えて、接続特徴１０１２６０の内向き延長部分１０１２７０（図４３９）が、導管１０１２０２のアーム１０１２６３の開口１０１２６５内へと延びることで、導管１０１２０２が移植可能デバイス１０１２００に対してさらに固定されてもよい。

駆動部材１０１２１１が、移植可能デバイス１０１２００の導管１０１２０２を通しておよび接続特徴１０１２６０を通して延びることができ、これにより、駆動部材１０１２１１に対してユーザが係合することで、移植可能デバイス１０１２００に関する様々な駆動を制御することができる。いくつかの実装では、駆動部材１０１２１１は、アーム１０１２６３に対して外向きの力を印加するようなサイズとされて導管１０１２０２内部で位置決めされることで、アーム１０１２６３を、開口１０１２６２の遠位部分１０１２６４内に維持するとともに、導管１０１２０２と移植可能デバイス１０１２００との間における係合解除を防止する。これらの実装では、駆動部材１０１２１１が導管１０１２０２を通しておよび移植可能デバイス１０１２００を通して延びている時には、ユーザが導管１０１２０２に対して向きＹへと力を印加したとしても、駆動部材１０１２１１は、導管１０１２０２が移植可能デバイス１０１２００から外れてしまうことを防止し得る。すなわち、駆動部材１０１２１１がアーム１０１２６３に対して印加している力により、アーム１０１２６３が圧縮位置へと移動することが、防止されている。いくつかの実装では、導管１０１２０２のアーム１０１２６３の通常位置は、導管１０１２０２を移植可能デバイス１０１２００から容易に取り外すために、（上記のように外向きに付勢するのではなく）内向きに付勢してもよく、駆動部材１０１２１１がアーム１０１２６３上へと印加する力は、導管１０１２０２が移植可能デバイス１０１２００に対しての接続を維持するよう、アームを拡張位置に維持するために使用される主要な力である。

図４３６を参照すると、いくつかの実装では、移植可能デバイス１０１２００が送達デバイスによって患者の天然弁に対して送達されている時には、導管１０１２０２は、移植可能デバイス１０１２００に対して取り付けられており、駆動部材１０１２１１は、導管１０１２０２を通しておよび移植可能デバイス１０１２００を通して延びている。図４３７を参照すると、ユーザが駆動部材１０１２１１によって移植可能デバイス１０１２００を操作した後には、ユーザは、駆動部材１０１２１１を向きＹへと引くことで、移植可能デバイス１０１２００から駆動部材１０１２１１を取り外すことができる。

図４３８を参照すると、駆動部材１０１２１１が導管１０１２０２のアーム１０１２６３を超えて向きＹへと駆動された後には、さらに、導管１０１２０２に対して向きＹにおいて力が印加された時には、アーム１０１２６３は、開口１０１２６２のテーパー形状壁１０１２６８（図４３９）に対して係合し、これにより、アーム１０１２６３は、圧縮位置へと容易に駆動される。すなわち、テーパー形状壁１０１２６８とアーム１０１２６３との係合により、アーム１０１２６３に対して向きＺで内向きに力が印加され、アーム１０１２６３は、圧縮位置へと駆動される。アーム１０１２６３が圧縮位置に向けて移動している際には、接続特徴１０１２６０の内向き延長部分１０１２７０（図４３９）は、導管１０１２０２のアーム１０１２６３の開口１０１２６５内へと延びたままであることで、導管１０１２０２と移植可能デバイス１０１１００との間における確実な接続を維持してもよい。これにより、導管１０１２０２と移植可能デバイス１０１２００との間における偶発的な係合解除が防止される。すなわち、導管１０１２０２と移植可能デバイス１０１２００との間における接続は、導管１０１２０２を移植可能デバイス１０１２００から係合解除するのに充分な力が向きＹにおいて印加されない限り、維持される。

図４３９を参照すると、導管１０１２０２に対して向きＹにおいて充分な力が印加された時には、導管１０１２０２は、移植可能デバイス１０１２００から係合解除される。すなわち、アーム１０１２６３に対して向きＺ（図４３８）に印加される力により、アームが圧縮位置へと駆動されることで、アーム１０１２６３の幅Ｗが開口１０１２６２の近位部分１０１２６６の幅Ｘ以下とされ、これにより、アーム１０１２６３が移植可能デバイス１０１１００の開口１０１２６２から出ることが可能とされる。導管１０１２０２のアーム１０１２６３は、アーム１０１２６３が圧縮位置へと駆動されて移植可能デバイス１０１２００から取り外されることを可能とする任意の適切な材料から形成することができる。例えば、アーム１０１２６３は、金属、プラスチック、複合材料、形状記憶材料、等から形成することができる。

図４４０～図４４３は、移植可能デバイスまたはインプラント（図示せず）のパドルフレーム部分１０１３２４と、駆動部材１０１３１１と、の間における例示的な結合を示しており、ユーザは、駆動部材１０１３１１に対して係合することで、パドルフレーム部分１０１３２４を、拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動することができる。パドルフレーム部分１０１３２４と駆動部材１０１３１１とは、例えば本出願で説明する任意の移植可能デバイスまたはインプラントなどの、任意の適切な移植可能デバイスまたはインプラントと共に使用することができる。

図示した例では、パドルフレーム部分１０１３２４は、近位端部１０１３６７と遠位端部１０１３６６とを有したＷ字形状のフレームである。パドルフレーム部分１０１３２４は、例えば本出願で開示するパドルフレーム用の任意の可撓性材料などの、パドルフレーム部分１０１３２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動し得る任意の適切な材料から、形成することができる。パドルフレーム部分１０１３２４は、Ｗ字形状を有するものとして示されているけれども、パドルフレーム部分１０１３２４が、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとり得ることは、理解されよう。

パドルフレーム部分１０１３２４は、駆動部材１０１３１１と、コネクタまたは接続特徴１０１３１３と、の間における結合を通過するように構成された可動部材１０１３６８を有している。この結合により、ユーザは、駆動部材１０１３１１と、接続された可動部材１０１３６８と、を駆動することができ、これにより、パドルフレーム部分を、狭窄位置と拡張位置の間にわたって駆動する。例えば、いくつかの実装では、インプラントは、駆動部分（例えば、本出願で説明するインプラントにおける任意の駆動部分）を含むことができ、ユーザは、可動部材１０１３６８を駆動部分に対して駆動することで、パドルフレーム部分１０１３２４を、狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動することができる。

図示した例では、可動部材１０１３６８は、パドルフレーム部分１０１３２４の遠位端部１０１３６６に対して取り付けられたポスト１０１３７０と、駆動部材１０１３１１に対して取り付けるための保持特徴１０１３７２と、を含む。保持特徴１０１３７２は、ポスト１０１３７０から延びた可撓性アーム１０１３７３（図４４３）を含むことができる。アーム１０１３７３は、通常の拡張位置（例えば、図４４３に示すように）と圧縮位置（図示せず）との間にわたって移動可能とすることができる。図示した例では、一対のアーム１０１３７３を有した保持特徴１０１３７２を示しているけれども、保持特徴１０１３７２が、任意の適切な数のアームを有し得ることは、理解されよう。

駆動部材１０１３１１は、例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、または、ユーザが係合することでパドルフレーム部分１０１３２４を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動させ得る任意の他の適切な部材、を含むことができる、あるいは、それに対して結合することができる。駆動部材１０１３１１の遠位端は、コネクタもしくは接続特徴１０１３１３に対して、着脱可能に接続することができる、または恒久的に接続することができる。コネクタまたは接続特徴は、パドルフレーム部分１０１３２４の保持特徴１０１３７２を受領し得るとともに、保持特徴１０１３７２に対して接続することができる。接続特徴１０１３１３は、パドルフレーム部分１０１３２４のアーム１０１３７３を受領するための開口１０１３１４を含む。図示した例では、接続特徴１０１３１３は、駆動部材１０１３１１の残部とは別個の構成要素である。例えば、コネクタまたは接続特徴１０１３１３の近位端は、駆動部材１０１３１１の残部に対して取り付けられるように構成することができる。図示した例では、接続特徴１０１３１３は、駆動部材１０１３１１の接続部材１０１３１７（図４４０）を受領するための接続開口１０１３１５を含む。接続部材１０１３１７と接続開口１０１３１５との間における接続は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、接続特徴１０１３１３は、駆動部材１０１３１１の別の構成要素に対して一体化されている。さらにいくつかの実装では、駆動部材１０１３１１と接続特徴１０１３１３との間における結合は、図４２７～図４３９に図示した結合と同様に、解除可能である。

いくつかの実装では、接続特徴１０１３１３は、スナップ嵌合接続によって、パドルフレーム部分１０１３２４の保持特徴１０１３７２に対して接続されている。例えば、接続特徴１０１３１３は、アーム１０１３７３が圧縮位置へと駆動されるよう、パドルフレーム部分１０１３２４の保持特徴１０１３７２の上方に配置される。接続特徴１０１３１３が保持特徴１０１３７２の上方に配置されている際には、アーム１０１３７３の伸長部分は、接続特徴１０１３１３の開口１０１３１４内へと駆動されることとなり、これにより、アーム１０１３７３は、通常の拡張位置に復帰するように駆動されることで、パドルフレーム部分１０１３２４を接続特徴１０１３１３に対して固定する。いくつかの実装では、パドルフレーム部分１０１３２４と接続特徴１０１３１３との間におけるこの接続は、恒久的なものとされる。

図４４４～図４４６を参照すると、パドルフレームを有した移植可能デバイスまたはインプラント１０１４００に関する別の例示的な実装が示されている。移植可能デバイス１０１４００は、近位部分または取付部分１０１４０５と、アンカー部分（例えば、本出願で説明する任意のアンカー部分）と、パドルフレーム部分１０１４２４と、駆動部分１０１４１０と、任意選択的なスペーサまたは接合部材（例えば、本出願で説明する任意のスペーサまたは接合部材）と、遠位部分１０１４０７と、を含む。取付部分１０１４０５と、アンカー部分と、遠位部分１０１４０７と、駆動部分１０１４１０と、パドルフレーム部分１０１４２４とは、様々な態様で構成することができる。

図示した例では、パドルフレーム部分１０１４２４は、長手方向軸ＢＢＢ（図４４４）に沿って対称である。しかしながら、移植可能デバイス１０１４００に関するいくつかの実装では、パドルフレーム部分１０１４２４は、軸ＢＢＢに関して対称でなくてもよい。

図示した例では、パドルフレーム部分１０１４２４は、近位端部１０１４６７と遠位端部１０１４６６とを有したＷ字形状のフレームである。パドルフレーム部分１０１４２４は、幅Ｗ１４（図４４４）を有することができる。パドルフレーム部分１０１４２４は、例えば本出願で開示するパドルフレーム用の任意の可撓性材料などの、パドルフレーム部分１０１４２４を拡張位置と狭窄位置との間にわたって駆動し得る任意の適切な材料から、形成することができる。パドルフレーム部分１０１４２４は、Ｗ字形状を有するものとして示されているけれども、パドルフレーム部分１０１４２４が、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとり得ることは、理解されよう。

パドルフレーム部分１０１４２４は、駆動部分１０１４１０に対して係合する可動部材（図示せず）を有しており、これにより、以下でより詳細に説明するように、ユーザは、可動部材を駆動部分１０１４１０に対して駆動することで、パドルフレーム部分１０１４２４を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動することができる。可動部材は、例えば、図４４０および図４４３に示す可動部材１０１３６８の形態などの、あるいは本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。しかしながら、可動部材は、様々な態様で構成することができる。パドルフレーム部分１０１４２４を駆動部分１０１４１０に対して適切に結合することで駆動部材１０１４１０がパドルフレームを開閉することを可能とするとともに駆動部分１０１４１０がパドルフレーム部分１０１４２４を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動することを可能とする任意の構成を使用することができる。

駆動部分１０１４１０は、駆動部分１０１４１０をデバイスの近位部分に対して駆動することによって、ユーザがデバイスのパドルフレームを開閉することを可能とする。駆動部材１０１４１０は、また、パドルフレーム部分１０１４２４を駆動部分１０１４１０の内外にわたって駆動することによって、ユーザが移植可能デバイス１０１４００のパドルフレーム部分１０１４２４を拡張または収縮することを可能とする。図示した例では、駆動部分１０１４１０は、柱または内腔１０１４１４と、柱または内腔１０１４１４を通して延びた駆動部材１０１４１１であり、かつ、柱または内腔１０１４１４に対してユーザによって駆動されるように構成された駆動部材１０１４１１と、を含む。駆動部材１０１４１１は、パドルフレーム部分１０１４２４に対して取り付けられており、これにより、駆動部材を、柱または内腔１０１４１４に対して駆動することで、パドルフレーム部分１０１４２４は、狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動される。いくつかの実装では、柱または内腔１０１４１４は、移植可能デバイス１０１４００における遠位部分１０１４０７の遠位キャップ１０１４１５に対して、一体的に形成することができる。ここでは柱または内腔として説明したけれども、同じ目的を達成し得る様々な形状および様々なサイズとされた、他の構造も、あるいは構造内の開口も、同様に使用することができる。

駆動部材１０１４１１は、例えば、駆動ワイヤ、駆動シャフト、または、ユーザが係合することでパドルフレーム部分１０１４２４を狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動させ得る任意の他の適切な部材、に対して結合することができる、あるいは、それを含むことができる。例えば、駆動部材１０１４１１の、遠位端、近位端、または別の部分は、パドルフレーム部分１０１４２４の保持特徴（例えば、図４４３に示すパドルフレーム部分１０１３２４の保持特徴１０１３７２）を受領してその保持特徴に対して接続するためのコネクタまたは接続特徴１０１４１３を含むことができる。コネクタまたは接続特徴１０１４１３は、パドルフレーム部分１０１３２４の保持特徴を受領するための開口１０１４４４を含むことができる。例えば、図４４０～図４４３に示す接続と同様に、開口１０１４４４は、パドルフレーム１０１４２４のアームを受領するように構成することができる。図示した例では、コネクタまたは接続特徴１０１４１３は、駆動部材１０１４１１の残部とは別個の構成要素である。例えば、コネクタまたは接続特徴１０１４１３の近位端は、駆動部材１０１４１１の残部に対して取り付けられるように構成することができる。図示した例では、コネクタまたは接続特徴１０１４１３は、駆動部材１０１４１１の別の部分を受領するための接続開口１０１４５５を含む。駆動部材１０１４１１の残部と接続開口１０１４５５との間における接続は、例えば本出願で説明する任意の形態などの、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実装では、コネクタまたは接続特徴１０１４１３は、駆動部材１０１４１１の別の構成要素に対して一体化されている。

接続特徴１０１４１３は、通常の拡張位置（図４４５および図４４６に示すように）と圧縮位置（図４４６に示すように）との間にわたって移動可能な一つまたは複数の突出側壁部分１０１４６１（図４４５～図４４６）を有することができ、柱または内腔１０１４１４は、側壁部分１０１４６１が通常の拡張位置とされている時に突出側壁部分１０１４６１を受領するための複数の穴または開口１０１４６５（例えば、図４４４および図４４６に示すもの。しかしながら、凹所、突起、ノッチなどの、他の同様の部材も同様に使用され得る）を有することができる。コネクタまたは接続特徴１０１４１３の突出側壁１０１４６１と、柱または内腔１０１４１４の開口１０１４６５と、の間における接続により、接続特徴１０１４１３（および、その結果、パドルフレーム部分１０１４２４の可動部材）が、柱または内腔１０１４１４の内部における所望位置のところに固定されることで、ユーザは、パドルフレーム部分１０１４２４を、所望の幅に維持することができる。突出側壁部分１０１４６１は、可撓性材料および／または形状設定材料から形成することができ、例えば、アーム１０１２６３は、金属、プラスチック、複合材料、形状記憶材料、等から形成することができる。

図４４６を参照すると、ユーザは、コネクタまたは接続特徴１０１４１３を、柱または内腔１０１４１４に対して、近位向きＰにまたは遠位向きＤに、駆動することができる。接続特徴１０１４１３が、柱または内腔１０１４１４における開口１０１４６５に対して位置合わせされた時には、突出側壁部分１０１４６１が、通常の拡張位置へと移動することができ、これにより、突出側壁部分１０１４６１が、位置合わせされた開口１０１４６５内へと延びることで、ユーザは、接続特徴１０１４１３を、ひいてはパドルフレーム部分１０１４２４（図４４４）を、所望位置に維持することができる。ユーザが、接続特徴１０１４１３に対して、近位向きＰまたは遠位向きＤのいずれかで、力を印加した時には、突出側壁部分１０１４６１は、柱または内腔１０１４１４の内面によって係合されることとなり、これにより、突出側壁部分１０１４６１は、圧縮位置へと移動し、これにより、ユーザは、接続特徴１０１４１３を、ひいてはパドルフレーム部分１０１４２４を、柱または内腔１０１４１４に対して駆動することができる。

突出側壁部分１０１４６１は、駆動部材１０１４１１の一構成要素であるとして説明したけれども、いくつかの実装では、柱または内腔１０１４１４の開口１０１４６５に対して係合する突出側壁部分１０１４６１が、パドルフレーム部分１０１４２４の一構成要素であり得ることは、理解されよう。例えば、突出側壁部分は、パドルフレーム部分１０１４２４の可動部材に対して取り付けることができる、あるいは、パドルフレーム部分１０１４２４の可動部材に対して一体化することができる。

いくつかの実装では、接続特徴１０１４１３を、近位向きＰに駆動することで、パドルフレーム部分１０１４２４は、幅Ｗ１４（図４４４）が狭窄位置へと移動するように駆動され、接続特徴１０１４１３を、遠位向きＤに駆動することで、パドルフレーム部分１０１４２４は、パドルフレーム部分１０１４２４の幅Ｗ１４が拡張位置へと移動するように駆動される。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。

いくつかの実装では、パドルフレーム１０１４２４の遠位端部１０１４６６は、パドルフレーム部分１０１４２４が狭窄位置へと移動した時には、柱または内腔１０１４１４の中へと移動してもよく、遠位端部１０１４６６は、パドルフレーム部分１０１４２４が拡張位置へと移動した時には、柱または内腔１０１４１４から外へと移動してもよい。しかしながら、他の構成もまた想定されることは、理解されよう。

パドルフレーム部分１０１４２４を狭窄位置へと駆動することで、例えば索状物などの心臓の天然構造とデバイス１０１４００との間における接触および／または摩擦を低減することによって、心臓内に移植するための位置へと、デバイスまたはインプラント１０１４００をより容易に操縦することができる。パドルフレーム部分１０１４２４を拡張位置へと駆動することにより、デバイスまたはインプラント１０１４００のアンカー部分に対して、天然の心臓弁の弁葉に対して係合して捕捉するためのより大きな表面積が提供される。

様々な実装では、パドルフレーム部分１０１４２４は、可動部材と、パドルフレーム１０１４２４の一部（例えば、遠位端部１０１０６６）とを、駆動部分１０１４１０内へと引き込み得る材料から形成することができる。例えば、パドルフレーム部分１０１４２４は、またはその一部は、金属、プラスチック、布、縫合糸、等を含むがこれらに限定されない任意の可撓性材料から形成することができる。パドルフレーム部分１０１４２４は、レーザーカットなどの切断、スタンピング、鋳造、成形、熱処理、形状設定、等を含むがこれらに限定されない様々なプロセスを使用して、形成することができる。パドルフレーム部分１０１４２４は、形状設定能力を提供するように例えばニチノールなどの形状記憶材料から形成することができる。

図４４４を参照すると、接続特徴１０１４１６が、送達デバイス（図示せず）の導管（図示せず）を受領するために、移植可能デバイス１０１４００の近位端のところに配置されている。接続特徴１０１４１６と送達デバイスの導管との間における接続は、例えば、図４２７～図４３５に示す移植可能デバイス１０１１００と導管１０１１０２との間における接続の形態などの、図４３６～図４３９に示す移植可能デバイス１０１２００と導管１０１２０２との間における接続の形態などの、または本出願で説明する任意の他の適切な接続などの、任意の適切な形態をとることができる。図示した例では、接続特徴１０１４１６は、柱または内腔１０１４１４に対して螺着式に取り付けられている。しかしながら、接続特徴１０１４１６は、任意の適切な手段によって、柱または内腔１０１４１４に対して、あるいは移植可能デバイス１０１４００における任意の他の部分に対して、取り付けることができる。いくつかの実装では、接続特徴１０１４１６は、柱または内腔１０１４１４に対して一体化することができる。

本開示の様々な発明的見地、概念、および特徴は、本明細書の例において組み合わせて具現化されるものとして、本明細書で説明して図示され得るけれども、これらの様々な見地、概念、および特徴は、個別的に、あるいはそれらの様々な組合せや下位組合せで、多くの代替例において使用されてもよい。本明細書で明示的に除外されない限り、すべてのそのような組合せおよび下位組合せは、本出願の範囲内にあることが意図されている。なおもさらに、本開示の様々な見地、概念、および特徴に関する様々な代替例が、例えば、代替可能な材料、代替可能な構造、代替可能な構成、代替可能な方法、代替可能なデバイス、代替可能な構成要素、形態に関する代替例、適合に関する代替例、機能に関する代替例、および同種のものが、本明細書で説明され得るけれども、このような説明は、現在知られているか後に開発されるかどうかにかかわらず、利用可能な代替例に関する完全なまたは網羅的なリストであることを意図したものではない。当業者であれば、発明的見地、概念、または特徴の一つまたは複数を、本明細書に明示的に開示されていない追加的な例であったとしても、本出願の範囲内における追加的な例および用途内へと、容易に採用し得る。

追加的に、本開示のいくつかの特徴、概念、または見地が、好ましい構成または方法であるとして本明細書で説明され得るとしても、そのような説明は、明示的に記載されない限り、そのような特徴が必須または不可欠であると示唆することを意図したものではない。さらにまた、本出願の理解を補助するために、例示的な値または代表的な値が、さらには範囲が、含まれ得るけれども、そのような値および範囲は、限定的な意味合いで解釈されるものではなく、そのように明示的に記載されている場合にだけ臨界値または範囲であることを意図している。

その上、様々な見地、特徴、および概念が、本明細書において、発明的であるものとしてもしくは開示の一部を形成するものとして、明示的に特定され得るけれども、このような特定は、排他的であることを意図したものではなく、むしろ、かかるものとしてまたは特定の開示の一部として明示的に特定されることなく本明細書に完全に記載される発明的見地、概念、および特徴が存在してもよく、開示は、代わりに添付の特許請求の範囲に規定されている。例示的な方法またはプロセスに関する説明は、すべての場合に必須であるとしてすべてのステップを包含することに限定されるものではなく、また、複数のステップを提示している順序は、明示的に記載されない限り、必須または不可欠なものとして解釈されるものではない。特許請求の範囲で使用される用語は、それらの完全に通常的な意味合いを有するものであって、本明細書における例に関する説明によっていかようにも限定されるものではない。

Claims (298)

1. 移植可能デバイスであって、
   接合部材と、
   前記接合部材に対して回動可能にもしくは可撓的に結合された一つまたは複数のアンカーを含むとともに、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されたアンカー部分と、を含み、
   前記アンカーのそれぞれは、複数のパドルと、前記パドルの少なくとも一つに対応した少なくとも一つのクラスプと、を含み、
   前記パドルは、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動可能とされている、移植可能デバイス。
2. 各アンカーは、三つのパドルを含む、請求項１に記載の移植可能デバイス。
3. 各パドルは、隙間によって、隣接したパドルから離間されている、請求項１または２に記載の移植可能デバイス。
4. 前記アンカーは、前記接合部材に対して一体的に形成されている、請求項１～３のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
5. 移植可能デバイスであって、
   接合部材と、
   前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
   前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
   前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
   前記アンカーのそれぞれは、複数のパドル部材と、前記パドル部材の少なくとも一つに対応した少なくとも一つのクラスプと、を含み、
   前記パドル部材は、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
6. 各アンカーは、三つのパドル部材を含む、請求項５に記載の移植可能デバイス。
7. 各パドル部材は、隙間によって、隣接したパドル部材から離間されている、請求項５または６に記載の移植可能デバイス。
8. 各パドル部材は、内側パドルと外側パドルとを含む、請求項５～７のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
9. 前記内側パドルは、前記接合部材に対して結合されており、前記外側パドルは、前記キャップに対して結合されている、請求項８に記載の移植可能デバイス。
10. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分であり、前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されている、アンカー部分と、を含み、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームは、自身の幅よりも大きな厚さを有しており、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
    前記パドルフレームは、前記アンカーが前記閉塞位置とされた時には、拡張した全幅を有した拡張位置とされ、前記パドルフレームは、前記アンカーが前記開放位置とされた時には、狭窄した全幅を有した狭窄位置とされる、移植可能デバイス。
11. 前記狭窄した全幅は、約３ｍｍ～約７ｍｍである、請求項１０に記載の移植可能デバイス。
12. 前記狭窄した全幅に対しての、前記拡張した全幅の比は、約４／１～約５／４である、請求項１０または１１に記載の移植可能デバイス。
13. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームは、メイン支持セクションと、前記キャップに対して接続された一つまたは複数の接続部材と、前記メイン支持セクションと前記接続部材の間に位置した少なくとも一つの移行部分と、を有しており、
    前記移行部分は、前記メイン支持セクションの外面が前記接続部材の外面からオフセットされているようにして、捩れを含み、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
    前記パドルフレームは、前記アンカーが前記閉塞位置とされた時には、拡張した全幅を有した拡張位置とされ、前記パドルフレームは、前記アンカーが前記開放位置とされた時には、狭窄した全幅を有した狭窄位置とされる、移植可能デバイス。
14. 前記狭窄した全幅は、約３ｍｍ～約７ｍｍである、請求項１３に記載の移植可能デバイス。
15. 前記狭窄した全幅に対しての、前記拡張した全幅の比は、約２／１～約６／５である、請求項１３または１４に記載の移植可能デバイス。
16. 前記メイン支持セクションの前記外面は、前記接続部材の前記外面から、少なくとも４５度の分だけ、オフセットされている、請求項１３～１５のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
17. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームは、前記遠位部分の前記キャップに対して接続されているとともに、内側部分と外側部分とを有しており、
    前記内側部分は、前記外側部分に対して接続されており、
    前記内側部分は、内側パドルと外側パドルとに対して接続されており、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
    前記アンカーを前記開放位置へと駆動することで、前記パドルフレームの前記内側部分に対して張力が生成され、この張力により、前記パドルフレームの前記外側部分は、狭窄位置へと駆動され、これにより、前記パドルフレームは、狭窄した全幅を有するものとされる、移植可能デバイス。
18. 前記狭窄した全幅は、約３ｍｍ～約８ｍｍである、請求項１７に記載の移植可能デバイス。
19. 前記パドルフレームの前記狭窄した全幅に対しての、前記アンカーが前記閉塞位置とされた時の前記パドルフレームの拡張した全幅の比は、約２／１～約６／５である、請求項１７または１８に記載の移植可能デバイス。
20. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームは、第一幅を有した剛性内側部分と、第二幅を有した可撓性外側部分と、を含み、
    前記第二幅は、前記第一幅よりも大きいものとされ、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
21. 前記第一幅は、約２ｍｍ～約６ｍｍである、請求項２０に記載の移植可能デバイス。
22. 前記第一幅に対しての、前記第二幅の比は、約４／１～約６／５である、請求項２０に記載の移植可能デバイス。
23. 移植可能デバイスであって、
    一つまたは複数の可撓性部分を有した接合部材と、
    前記接合部材を通して延びた駆動部材であり、カム部材を有した駆動部材と、
    前記駆動部材によって前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、前記接合部材の前記可撓性部分に対して接続された内側パドルと、前記キャップに対して接続された外側パドルと、前記キャップに対して接続されたパドルフレームと、前記内側パドルと前記外側パドルとの間に位置した接続ジョイントと、を含み、
    前記駆動部材によって前記キャップを駆動することで、前記カム部材を前記内側パドルの前記可撓性部分に対して係合させることによって、前記パドルフレームに対して張力を生成し、この張力により、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、前記拡張幅より小さな狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動する、移植可能デバイス。
24. 前記狭窄幅は、約３ｍｍ～約８ｍｍである、請求項２３に記載の移植可能デバイス。
25. 前記狭窄幅に対しての、前記拡張幅の比は、約２／１～約６／５である、請求項２３または２４に記載の移植可能デバイス。
26. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、前記キャップに対して接続されたパドルフレームを含み、
    前記パドルフレームは、折り畳み位置と通常位置との間にわたって移動可能とされており、
    前記パドルフレームを前記折り畳み位置に維持するための保持デバイスを、さらに含み、
    前記保持デバイスを取り外すことで、前記パドルフレームは、前記通常位置へと駆動される、移植可能デバイス。
27. 前記パドルフレームは、前記折り畳み位置とされた時には、約３ｍｍ～約８ｍｍとされた狭窄幅を有している、請求項２６に記載の移植可能デバイス。
28. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームに対して接続された一つまたは複数の駆動ラインを、さらに含み、これにより、ユーザは、前記駆動ラインに対して張力を印加することで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動することができ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされ、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
29. 前記狭窄幅は、約３ｍｍ～約８ｍｍである、請求項２８に記載の移植可能デバイス。
30. 前記狭窄幅に対しての、前記拡張幅の比は、約３／１～約６／５である、請求項２８または２９に記載の移植可能デバイス。
31. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームは、遠位接続点のところで互い接続された少なくとも二つのアームを有しており、
    前記パドルフレームに対して接続された一つまたは複数の駆動ラインを、さらに含み、これにより、ユーザは、前記駆動ラインに対して張力を印加することで、前記パドルフレームの前記少なくとも二つのアームを、前記遠位接続点まわりに内向きに回動または屈曲させることによって、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動することができ、
    前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされ、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
32. 前記狭窄幅は、約３ｍｍ～約８ｍｍである、請求項３１に記載の移植可能デバイス。
33. 前記狭窄幅に対しての、前記拡張幅の比は、約２／１～約５／４である、請求項３１または３２に記載の移植可能デバイス。
34. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームは、スリーブ部材によって互い接続された少なくとも二つのアームを有しており、
    前記少なくとも二つのアームの近位端どうしが、前記スリーブ部材の内部で移動可能であることで、前記パドルフレームは、拡張幅を有した拡張位置と、狭窄幅を有した狭窄位置と、の間にわたって移動することができ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされ、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
35. 前記狭窄幅は、約３ｍｍ～約８ｍｍである、請求項３４に記載の移植可能デバイス。
36. 前記狭窄幅に対しての、前記拡張幅の比は、約３／１～約４／３である、請求項３４または３５に記載の移植可能デバイス。
37. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームは、前記遠位部分の前記キャップに対して接続されているとともに、内側部分と外側部分とを有しており、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
    前記パドルフレームの前記外側部分は、前記内側部分から延びた少なくとも二つのアームを有しており、
    前記少なくとも二つのアームが内向きに付勢されていることで、前記アンカーが前記閉塞位置とされた時には、前記少なくとも二つのアームは、前記接合部材の中心線を横断して延びるように構成されている、移植可能デバイス。
38. 移植可能デバイスであって、
    少なくとも一つの接合部材フレームを含む接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    少なくとも一つのアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記少なくとも一つのアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    各アンカーは、内側パドルと、外側パドルと、前記キャップ内へと延びておりかつ前記キャップに対して移動可能とされたポストを有したパドルフレームと、を含み、
    前記ポストは、前記キャップから外へと延びた調整部材を含み、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
    前記パドルフレームの前記ポストを、前記キャップに対して駆動することで、前記接合部材フレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動し、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きい、移植可能デバイス。
39. 前記狭窄幅は、約３ｍｍ～約８ｍｍである、請求項３８に記載の移植可能デバイス。
40. 前記狭窄幅に対しての、前記拡張幅の比は、約２／１～約５／４である、請求項３８に記載の移植可能デバイス。
41. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、
    前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
    前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分と、を含み、
    前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
    前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
    前記パドルフレームは、前記遠位部分の前記キャップに対して接続されており、
    前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
    前記パドルフレームは、拡張幅を有した拡張位置と、狭窄幅を有した狭窄位置と、の間にわたって移動可能とされ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされ、
    前記パドルフレームは、前記拡張位置とされた時には凹状形状を有しているとともに、前記狭窄位置とされた時には凸状形状を有している、移植可能デバイス。
42. 前記狭窄した全幅は、約３ｍｍ～約８ｍｍである、請求項４１に記載の移植可能デバイス。
43. 前記パドルフレームの前記狭窄した全幅に対しての、前記アンカーが前記閉塞位置とされた時の前記パドルフレームの拡張した全幅の比は、約３／１～約５／４である、請求項４１または４２に記載の移植可能デバイス。
44. 移植可能デバイスであって、
    接合部材と、前記接合部材に対して接続された一つまたは複数の接合部材伸長部材と、を含み、
    前記接合部材伸長部材は、天然弁上への移植後に組織生着を得るように構成されており、
    前記接合部材伸長部材は、組織生着を得た後に弁輪が拡張することを防止または阻止するように位置決めされており、
    天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されたアンカー部分を、さらに含む、移植可能デバイス。
45. 前記接合部材伸長部材は、前記接合部材に対して一体的である、請求項４４に記載の移植可能デバイス。
46. 前記接合部材伸長部材は、Ｖ字形状を有している、請求項４４または４５に記載の移植可能デバイス。
47. 前記一つまたは複数の接合部材伸長部材は、三角形状を有した一つの接合部材伸長部材である、請求項４４または４５に記載の移植可能デバイス。
48. 前記接合部材伸長部材は、前記移植可能デバイスが前記天然弁上へと移植された後に、前記移植可能デバイスに対して取り付けられる、請求項４４～４７のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
49. アンカー部分を有した移植可能デバイスであるとともに、前記アンカー部分が前記アンカー部分の内部に天然弁の弁葉を固定するように構成された、移植可能デバイスであって、
    内側部材と、
    第一接続部分を介して前記内側部材に対して移動可能に接続された内側パドルと、
    第二接続部分を介して前記内側パドルに対して移動可能に接続された外側パドルと、を含み、
    前記デバイスは、第一係合領域のところで前記内側パドルと前記内側部材との間に前記弁葉を固定するように構成されているとともに、前記第一係合領域とは別個でありかつ前記第一係合領域から離間した第二係合領域のところで前記内側パドルと前記内側部材との間に前記弁葉を固定するように構成されている、移植可能デバイス。
50. 前記第一係合領域は、前記第二接続部分に隣接しており、前記第二係合領域は、前記第一係合領域と前記第一接続部分との間に位置している、請求項４９に記載のデバイス。
51. 前記第二係合領域は、前記第一接続部分と前記第二接続部分との間における距離の４０％～６０％の範囲内の距離に位置している、請求項４９または５０に記載のデバイス。
52. 前記内側部材は、前記接合部材に対して取り付けられている、あるいは、前記接合部材に対して一体的に形成されている、請求項４９～５１のいずれか一項に記載のデバイス。
53. 前記外側パドルは、前記内側部材に向けて内向きに延びた内向き付勢部分を含み、これにより、前記第二係合領域のところで前記内側パドルと前記内側部材との間に前記弁葉を固定することを容易としている、請求項４９～５１のいずれか一項に記載のデバイス。
54. 前記内向き付勢部分は、前記外側パドルの凹状湾曲部分である、請求項５３に記載のデバイス。
55. 前記内側パドルは、開口を含み、前記内向き付勢部分は、前記開口を通して延びている、請求項５３に記載のデバイス。
56. 前記開口は、第一幅を有したスロットであり、前記内向き付勢部分は、前記第一幅よりも小さな第二幅を有している、請求項５５に記載のデバイス。
57. クラスプをさらに含み、前記クラスプは、前記内側パドルに対して取り付けられた固定アームと、ジョイント部分によって前記固定アームに対して回動可能にまたは可撓的に取り付けられた可動アームと、を有している、請求項４９～５６のいずれか一項に記載のデバイス。
58. 前記クラスプは、前記クラスプの内部に前記弁葉を固定するよう、前記弁葉に対して係合するための一つまたは複数の固定部材を含む、請求項５７に記載のデバイス。
59. 前記一つまたは複数の固定部材は、前記弁葉を穿刺するようにまたは凹ませるように構成された突起を含む、請求項５８に記載のデバイス。
60. 前記突起は、前記可動アーム上に位置決めされている、請求項５８に記載のデバイス。
61. 前記一つまたは複数の固定部材は、前記クラスプの内部に前記弁葉を固定するための充分な摩擦を前記弁葉と前記可動アームとの間に生成するように構成された摩擦増強部材を含む、請求項５８に記載のデバイス。
62. 前記摩擦増強部材は、前記可動アーム上に位置決めされている、請求項６１に記載のデバイス。
63. 前記摩擦増強部材は、前記固定アーム上に位置決めされている、請求項６１に記載のデバイス。
64. 前記可動アームと前記固定アームとの両方が前記摩擦増強部材を含む、請求項６１に記載のデバイス。
65. 前記固定アームは、前記内向き付勢部材を受領するように構成された開口を含む、請求項５７に記載のデバイス。
66. 前記固定アーム内の前記開口は、前記第二幅よりも大きな第三幅を有している、請求項６５に記載のデバイス。
67. 前記可動アームは、前記内向き付勢部材を受領するように構成された開口を有している、請求項５７に記載のデバイス。
68. 前記可動アーム内の前記開口は、前記第二幅よりも大きな第四幅を有している、請求項６７に記載のデバイス。
69. 前記固定アームは、二股状とされていて、第一固定アーム部分と、開放端を有した開放領域によって前記第一アーム部分から離間された第二固定アーム部分と、を含む、請求項５７に記載のデバイス。
70. 心臓の天然弁を修復するための移植可能デバイスであって、
    近位部分と、
    前記近位部分とは反対側に位置した遠位部分と、
    前記天然弁の弁葉を固定するように構成されたアンカー部分と、
    前記アンカー部分を支持するように構成されたフレームであり、拡張位置と、前記拡張位置とされた時のフレーム幅と比較してより小さな前記フレーム幅を有した狭窄位置と、の間にわたって移動するように構成されたフレームと、を含み、前記フレームは、
    一対の外側フレーム部材と、
    前記外側フレーム部材に対して動作可能に取り付けられた可動部材と、
    第一保持部分と第二保持部分とを規定する一対の内側フレーム部材であり、前記第一保持部分と前記第二保持部分との間に前記可動部材を受領するように構成された一対の内側フレーム部材と、
    前記可動部材に対して係合することで前記可動部材を前記遠位部分に向けて駆動するように構成された駆動部分であり、前記可動部材を前記遠位部分に向けて駆動することで前記外側フレーム部材を前記狭窄位置に向けて駆動する、駆動部分と、含む、移植可能デバイス。
71. 前記可動部材は、前記遠位部分から前記近位部分に向けて長手方向軸に沿って延びたポストである、請求項７０に記載のデバイス。
72. 前記駆動部分は、前記長手方向軸に沿って延びるとともに前記ポストを受領するように構成されたネジ山付き通路を規定するスリーブを含む、請求項７１に記載のデバイス。
73. 前記駆動部分は、前記ネジ山付き通路に受領された外部ネジ山付きプラグを含み、前記外部ネジ山付きプラグは、前記スリーブに対して前記軸に沿って移動可能とされることで、前記ポストに対して係合するとともに前記ポストを駆動する、請求項７２に記載のデバイス。
74. 前記第一保持部分と前記第二保持部分とは、前記スリーブのための座を規定している、請求項７２に記載のデバイス。
75. 前記第一保持部分および前記第二保持部分のそれぞれは、凹状部分を規定する外面を含む、請求項７２に記載のデバイス。
76. 前記第一保持部分および前記第二保持部分の前記凹状部分内に受領されるように構成された環状保持部材をさらに含む、請求項７５に記載のデバイス。
77. 前記第一保持部分および前記第二保持部分のそれぞれは、前記第一凹状部分の内部に第二凹状部分を含み、前記第二凹状部分は、前記アンカー部分の一部を受領するように構成されている、請求項７６に記載のデバイス。
78. 前記ポストは、一対の遠位接続部分によって前記一対の外側フレーム部材の間に接続されている、請求項７１に記載のデバイス。
79. 前記一対の遠位接続部分は、前記一対の外側フレーム部材と比較して、より硬質であるように構成されている、請求項７８に記載のデバイス。
80. 前記近位部分に隣接して前記外側フレーム部材に対して接続された一対の中間フレーム部材をさらに含み、前記ポストは、前記一対の中間フレーム部材の間に接続されている、請求項７１に記載のデバイス。
81. 前記中間フレーム部材のそれぞれは、前記近位部分に近接した接続部分のところで、対応した外側フレーム部材に対して接続されているとともに、各接続部分に近接して、凸状湾曲部分を含む、請求項８０に記載のデバイス。
82. 前記一対の外側フレーム部材は、前記拡張位置では円形形状を形成している、請求項７１に記載のデバイス。
83. 前記一対の外側フレーム部材のそれぞれは、前記遠位部分に隣接して、長手方向軸に沿って直線的に延びた第一部分と、前記長手方向軸から離間するように湾曲した第二部分と、を有しており、前記第二部分は、前記近位部分のところで、前記第一部分に対して傾斜している、請求項７０～８２のいずれか一項に記載のデバイス。
84. 各外側フレーム部材は、前記内側フレーム部材上の、前記近位部分から離間して前記遠位部分に向けた距離のところの位置で、対応した内側フレーム部材に対して取り付けられている、請求項７０～８３のいずれか一項に記載のデバイス。
85. 前記可動部材は、一対の遠位凸状接続部分によって前記一対の外側フレーム部材の間に接続されたポストである、請求項８４に記載のデバイス。
86. 前記外側フレーム部材のそれぞれは、前記遠位凸状接続部分へと移行する前に、湾曲凹状部分へと移行した湾曲凸状部分を形成している、請求項８５に記載のデバイス。
87. 前記第一保持部分および前記第二保持部分のそれぞれは、凹状部分を規定する内面を含む、請求項７１に記載のデバイス。
88. 前記駆動部分は、前記長手方向軸に沿って延びたネジ山付き通路を規定するスリーブを含み、前記スリーブは、前記ポストを受領するように構成されており、前記スリーブは、前記第一保持部分および前記第二保持部分のそれぞれの前記凹状部分内に受領されるように構成された外部フランジを含む、請求項８７に記載のデバイス。
89. 心臓の天然弁を修復するための移植可能デバイスであって、
    近位部分と、
    前記近位部分とは反対側に位置した遠位部分と、
    前記天然弁の弁葉を固定するように構成されたアンカー部分と、
    前記アンカー部分を支持するように構成されたフレームであり、拡張位置と、前記拡張位置とされた時のフレーム幅と比較してより小さな前記フレーム幅を有した狭窄位置と、の間にわたって移動するように構成されたフレームと、を含み、前記フレームは、
    一対の外側フレーム部材と、
    前記一対の外側フレーム部材の間に取り付けられたポストと、
    前記ポストに対して係合して前記ポストを前記遠位部分に向けて駆動するように構成された駆動部分であり、前記ポストを前記遠位部分に向けて駆動することで、前記外側フレーム部材を前記狭窄位置に向けて駆動する、駆動部分と、を含む、移植可能デバイス。
90. 前記ポストは、前記遠位部分から前記近位部分に向けて長手方向軸に沿って延びており、前記駆動部分は、前記長手方向軸に沿って延びたネジ山付き通路を規定するスリーブを含み、前記スリーブは、前記ポストを受領するように構成されている、請求項８９に記載のデバイス。
91. 前記駆動部分は、前記ネジ山付き通路に受領された外部ネジ山付きプラグを含み、前記外部ネジ山付きプラグは、前記スリーブに対して前記軸に沿って移動可能とされることで、前記ポストに対して係合するとともに前記ポストを駆動する、請求項８９または９０に記載のデバイス。
92. 前記ポストは、長手方向に延びたスロットを含む、請求項９０に記載のデバイス。
93. 前記アンカーに関連したピン穴を通してさらに前記ポストの前記スロットを通して受領されることで前記ポストが前記ネジ山付き通路から取り外されることを阻止する取付ピンを、さらに含む、請求項９２に記載のデバイス。
94. 前記アンカーに関連した第二ピン穴を通してさらに前記ポストの前記スロットを通して受領された第二取付ピンを、さらに含む、請求項９３に記載のデバイス。
95. 前記アンカー部分の一部は、前記第一取付ピンと前記第二取付ピンとの間に捕捉されている、請求項９４に記載のデバイス。
96. 心臓の天然弁を修復するための移植可能デバイスであって、
    近位部分と、
    前記近位部分とは反対側に位置した遠位部分と、
    前記天然弁の弁葉を固定するように構成されたアンカー部分と、
    前記アンカー部分を支持するように構成されたフレームであり、拡張位置と、前記拡張位置とされた時のフレーム幅と比較してより小さな前記フレーム幅を有した狭窄位置と、の間にわたって移動するように構成されたフレームと、を含み、前記フレームは、
    一対の外側フレーム部材と、
    一対の凸状遠位接続部分によって前記外側フレーム部材に対して接続された可動部材と、
    第一保持部分と第二保持部分とを規定する一対の内側フレーム部材であり、前記第一保持部分と前記第二保持部分との間に前記可動部材を受領するように構成された一対の内側フレーム部材と、
    一対の中間フレーム部材であり、各中間フレーム部材は、対応した内側フレーム部材と、対応した外側フレーム部材と、の間に延びている、一対の中間フレーム部材と、
    前記可動部材に対して係合することで前記外側フレーム部材を前記狭窄位置に向けて駆動するように構成された駆動部分と、を含む、移植可能デバイス。
97. 前記中間フレーム部材は、前記近位部分と前記遠位接続部分との間における軸方向位置のところで、前記内側フレーム部材を前記外側フレーム部材に対して接続している、請求項９６に記載のデバイス。
98. 前記中間フレーム部材は、波形形状を有している、請求項９７に記載のデバイス。
99. 前記可動部材は、前記外側フレーム部材を前記駆動部分に対して取り付けるように構成された取付部分を有している、請求項９６～９８のいずれか一項に記載のデバイス。
    
100. 前記取付部分は、前記取付部分を前記近位部分に向けて駆動することで前記外側フレーム部材を前記狭窄位置に向けて駆動するように構成されている、請求項９８に記載のデバイス。
101. 移植可能デバイスのためのクラスプであるとともに、前記デバイスの内部に天然弁の弁葉を固定するように構成されたクラスプであって、
     前記デバイスの内側パドルに対して取り付けられるように構成された固定アームと、
     ジョイント部分によって前記固定アームに対して回動可能にまたは可撓的に取り付けられた可動アームと、
     前記弁葉を穿刺することなく前記クラスプの内部に前記弁葉を固定するための充分な摩擦を前記弁葉と前記可動アームとの間に生成するように構成された摩擦増強部材を含む一つまたは複数の固定部材と、を含む、クラスプ。
102. 前記摩擦増強部材は、前記可動アーム上に位置決めされている、請求項１０１に記載のデバイス。
103. 前記摩擦増強部材は、前記固定アーム上に位置決めされている、請求項１０１または１０２に記載のデバイス。
104. 前記可動アームと前記固定アームとの両方が前記摩擦増強部材を含む、請求項１０１～１０３のいずれか一項に記載のデバイス。
105. 前記固定アームは、前記デバイスの第一パドルに対して取り付けられるように構成されているとともに、内部を通して第二パドルの一部を受領するように構成された開口を含む、請求項１０１～１０４のいずれか一項に記載のデバイス。
106. 前記可動アームは、内部を通して前記第二パドルの一部を受領するように構成された開口を含む、請求項１０５に記載のデバイス。
107. 前記固定アームは、二股状とされていて、第一固定アーム部分と、開放端を有した開放領域によって前記第一アーム部分から離間された第二固定アーム部分と、を含む、請求項１０１～１０６のいずれか一項に記載のデバイス。
108. 前記摩擦増強部材は、前記第一固定アーム部分および前記第二固定アーム部分のそれぞれ上に位置決めされている、請求項１０７に記載のデバイス。
109. 前記固定アームは、前記デバイスの第一パドルに対して取り付けられるように構成されており、前記開放領域は、内部を通して前記第二パドルの一部を受領するように構成されている、請求項１０７に記載のデバイス。
110. 移植可能デバイスであって、
     一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分を含み、
     前記一つまたは複数のアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
     前記アンカーのそれぞれは、パドルフレームを含み、
     前記パドルフレームに対して接続された駆動ラインをさらに含み、これにより、ユーザは、前記駆動ラインに対して張力を印加することで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動することができ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされ、
     前記アンカーは、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
     第一保持部材と第一弾性部材とを含む保持部分をさらに含み、前記第一保持部材は、
     前記第一保持部材が前記駆動ラインの第一部分に対して接触することで、前記第一駆動ラインの移動を遅らせるのに充分な摩擦を提供する第一保持位置と、
     前記第一保持部材が前記駆動ラインの前記第一部分に対して接触していない第一非保持位置と、の間にわたって移動するように構成されており、
     前記第一弾性部材は、前記第一保持部材を前記第一非保持位置から前記第一保持位置へと駆動するのに充分な弾性力を提供するように構成されている、移植可能デバイス。
111. 前記保持部分は、第二保持部材をさらに含み、前記第二保持部材は、
     前記第二保持部材が前記駆動ラインの第二部分に対して接触することで、前記駆動ラインの移動を遅らせるのに充分な摩擦を提供する第二保持位置と、
     前記第二保持部材が前記駆動ラインの前記第二部分に対して接触していない第二非保持位置と、の間にわたって移動するように構成されている、請求項１１０に記載のデバイス。
112. 前記第一弾性部材は、前記第二保持部材を前記第二非保持位置から前記第二保持位置へと駆動するのに充分な弾性力を提供するように構成されている、請求項１１１に記載のデバイス。
113. 前記第二保持部材を前記第二非保持位置から前記第二保持位置へと駆動するのに充分な弾性力を提供するように構成された第二弾性部材を、さらに含む、請求項１１１に記載のデバイス。
114. 前記第一保持部材および前記第二保持部材は、前記第一弾性部材と前記第二弾性部材とによって独立的に駆動されるように構成されている、請求項１１３に記載のデバイス。
115. 第二弾性部材をさらに含み、前記第一弾性部材および前記第二弾性部材の両方は、
     前記第一保持部材を前記第一非保持位置から前記第一保持位置へと駆動するのに充分な第一弾性力と、
     前記第二保持部材を前記第二非保持位置から前記第二保持位置へと駆動するのに充分な第二弾性力と、を提供するように構成されている、請求項１１１に記載のデバイス。
116. 前記第一弾性部材によって提供された弾性力に対して対抗する力を印加することによって前記第一保持部材を前記第一保持位置から解放するように構成された制御部材を、さらに含む、請求項１１０～１１５のいずれか一項に記載のデバイス。
117. 前記制御部材は、ロッドである、請求項１１６に記載のデバイス。
118. 前記ロッドの厚さは、前記ロッドを前記第一保持部材に対して駆動することで前記第一保持部材が解放されるよう、テーパー形状である、請求項１１７に記載のデバイス。
119. 前記第一弾性部材は、ギヤまたはラチェットシステムの少なくとも一方を含み、
     少なくとも一つの前記ギヤまたは前記ラチェットシステムは、前記第一保持部材に対して機械的に干渉している、請求項１１０～１１８のいずれか一項に記載のデバイス。
120. 少なくとも一つの前記ギヤまたは前記ラチェットシステムは、
     前記第一保持部材を、ユーザが選択した固定位置に保持するように、および、
     前記第一保持部材を、前記第一保持位置と、前記第一非保持位置と、前記固定位置と、の間にわたって駆動するように、構成されている、請求項１１９に記載のデバイス。
121. 前記保持部分は、少なくとも一つのスプールを含み、
     前記駆動ラインの一部は、前記少なくとも一つのスプールの周囲に巻回されている、請求項１１０～１２０のいずれか一項に記載のデバイス。
122. 前記少なくとも一つのスプールは、
     前記第一保持部材を、ユーザが選択した固定位置に保持するように、および、
     前記第一保持部材を、前記第一保持位置と、前記第一非保持位置と、前記固定位置と、の間にわたって駆動するように、構成されている、請求項１２１に記載のデバイス。
123. 移植可能デバイスであって、
     キャップを含み、
     前記キャップは、近位端から遠位端までにわたって貫通した穴を含み、前記遠位端における前記穴の幅は、前記近位端における前記穴の幅より大きいものとされ、
     前記キャップに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分を、さらに含み、
     前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
     前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含み、
     前記アンカー部分は、駆動コネクタを含み、
     前記駆動コネクタは、前記パドルフレームの一部を前記キャップ内へと引き込むことで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動するように構成されており、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされ、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
124. 前記キャップ内の前記穴は、前記キャップの前記遠位端のところに傾斜を有しており、
     前記傾斜は、前記穴を通過する際の前記パドルフレームの横方向移動を案内するように構成されている、請求項１２３に記載のデバイス。
125. 前記デバイスは、前記横方向移動の前記案内が、前記パドルフレームを偏向させるように、構成されている、請求項１２４に記載のデバイス。
126. 前記デバイスは、前記横方向移動の前記案内が、前記キャップによる前記パドルフレームに対する力の印加に起因するものであるように、構成されている、請求項１２４に記載のデバイス。
127. 前記駆動部分の駆動は、前記パドルフレームを前記拡張位置と前記狭窄位置との間にわたって駆動するスクリュー機構を含む、請求項１２３～１２６のいずれか一項に記載のデバイス。
128. 前記第一駆動部分は、前記パドルフレームを独立的に拡張することと、前記パドルフレームを開放位置へと駆動することと、を行うように構成されている、請求項１２７に記載のデバイス。
129. 前記パドルフレームを開放位置へと駆動することと、前記パドルフレームを拡張位置から前記狭窄位置へと駆動することとは、同時的に実行することができる、請求項１２８に記載のデバイス。
130. 前記駆動部分は、螺旋状調整部材に対して結合されたワイヤを含む、請求項１２３～１２９のいずれか一項に記載のデバイス。
131. 前記パドルフレームは、形状記憶合金を含む、請求項１２３～１３０のいずれか一項に記載のデバイス。
132. 前記パドルフレームは、編組材料または織込材料を使用して引っ張ることによって、開放位置へと駆動される、請求項１２３～１３１のいずれか一項に記載のデバイス。
133. 移植可能デバイスであって、
     近位端から遠位端までにわたって延びた二つの穴を有したキャップを含み、
     前記遠位端における各穴の幅は、前記近位端における前記穴の幅より大きいものとされ、
     前記キャップに対して結合された一対のアンカーを含むアンカー部分を、さらに含み、
     前記一対のアンカーは、天然の心臓弁における二つの弁葉に対して取り付けるように構成されており、
     前記アンカーのそれぞれは、駆動部分を含み、
     前記駆動部分は、前記パドルフレームに対して接続されており、前記駆動部分は、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動するように構成されており、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされ、
     前記二つのパドルフレームは、前記キャップ内の前記二つの穴を通過しており、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
134. 前記キャップ内の前記二つの穴は、前記キャップの前記遠位端のところに傾斜を有しており、
     前記穴の前記傾斜は、前記穴を通過する際の前記パドルフレームの横方向移動を案内する、請求項１３３に記載のデバイス。
135. 前記案内は、前記パドルフレームを偏向させる、請求項１３４に記載のデバイス。
136. 前記案内は、前記キャップによる前記二つのパドルフレームに対する力の印加に起因するものである、請求項１３４に記載のデバイス。
137. 前記駆動部分の駆動は、前記パドルフレームを前記拡張位置と前記狭窄位置との間にわたって駆動するスクリュー機構を含む、請求項１３３～１３６のいずれか一項に記載のデバイス。
138. 前記駆動部分は、前記パドルフレームを独立的に拡張することと、前記パドルフレームを開放位置へと駆動することと、を行うように構成されている、請求項１３７に記載のデバイス。
139. 前記パドルフレームを開放位置へと駆動することと、前記パドルフレームを拡張位置から前記狭窄位置へと駆動することとは、同時的に実行することができる、請求項１３８に記載のデバイス。
140. 前記駆動部分は、螺旋状調整部材に対して結合されたワイヤを含む、請求項１３３～１３９のいずれか一項に記載のデバイス。
141. 前記二つのパドルフレームは、形状記憶合金を含む、請求項１３３～１４０のいずれか一項に記載のデバイス。
142. 前記二つのパドルフレームは、編組材料または織込材料によって、前記開放位置へと引っ張られる、請求項１３３～１４１のいずれか一項に記載のデバイス。
143. 移植可能デバイスであって、
     接合部材と、
     前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
     前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分であり、前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含む、アンカー部分と、
     前記パドルフレームに対して接続された回転部材であり、ユーザは、前記回転部材に対して回転駆動力を印加することで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動し得るものとされ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされた、回転部材と、を含み、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
144. 前記回転部材は、スクリュー機構を含む、請求項１４３に記載のデバイス。
145. 前記スクリュー機構は、前記回転可能部材のケース部分に対して回転可能な螺旋部分を含む、請求項１４４に記載のデバイス。
146. 前記螺旋部分は、前記パドルの被案内部分を案内するように構成されたスロットを含む、請求項１４５に記載のデバイス。
147. 前記パドルの前記被案内部分は、前記スロット内へと適合する突起である、請求項１４６に記載のデバイス。
148. 前記スロットは、材料がなすシリンダ形状から切り出されている、請求項１４７に記載のデバイス。
149. 前記螺旋部分は、材料からなる螺旋状リボンを含む、請求項１４５記載のデバイス。
150. 移植可能デバイスであって、
     接合部材と、
     前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
     アンカー部分と、を含み、前記アンカー部分は、
     前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーであり、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、それぞれが、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含む、一つまたは複数のアンカーと、
     前記パドルフレームに対して接続された駆動機構であり、ユーザは、力を印加することで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動し得るものとされ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされた、駆動機構と、を含み、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
     前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の少なくとも一つは、前記アンカーの別の部分に対する可撓性接続部分を含む、移植可能デバイス。
151. 前記可撓性接続部分は、前記外側パドルの一部に対して関節結合している、請求項１５０に記載のデバイス。
152. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つは、弾性部材を含む、請求項１５０または１５１に記載のデバイス。
153. 前記弾性部材は、回動可能な接続部分によって容易とされた横方向移動に対して対抗する復元力を提供する、請求項１５２に記載のデバイス。
154. 回動可能な接続部分は、前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の二つ以上のものを、前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記二つ以上のものどうしの間における挟み込み点を防止するのに充分なだけ、離間させている、請求項１５０～１５３のいずれか一項に記載のデバイス。
155. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の少なくとも一つは、形状記憶合金を含む、請求項１５０～１５４のいずれか一項に記載のデバイス。
156. 前記形状記憶合金は、ニチノール、ＣｕＡｌＮｉ、ＮｉＴｉ、ならびに、ＺｎとＣｕとＡｕとＦｅとの一つまたは複数を含む別の合金、の少なくとも一つを含む、請求項１５５に記載のデバイス。
157. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の少なくとも一つは、織込材料または編組材料を含む、請求項１５０～１５６のいずれか一項に記載のデバイス。
158. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の少なくとも一つは、レーザーカット、鋳造、スタンピング、３Ｄ印刷、またはエッチング、の少なくとも一つが施された材料を含む、請求項１５０～１５７のいずれか一項に記載のデバイス。
159. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つは、織込材料または編組材料を含む、請求項１５８に記載のデバイス。
160. 移植可能デバイスであって、
     中央部材と、
     前記中央部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
     アンカー部分と、を含み、前記アンカー部分は、
     前記中央部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーであり、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、それぞれが、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含む、一つまたは複数のアンカーを含み、
     前記アンカーは、前記キャップを前記中央部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
     前記内側パドルと前記外側パドルとは、単一の材料ストリップから形成されている、移植可能デバイス。
161. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記中央部材のための支持体と、のすべては、単一の材料ストリップから形成されている、請求項１６０に記載のデバイス。
162. 前記材料は、形状記憶合金である、請求項１６０または１６１に記載のデバイス。
163. 前記形状記憶合金は、ニチノール、ＣｕＡｌＮｉ、ＮｉＴｉ、ならびに、ＺｎとＣｕとＡｕとＦｅとの一つまたは複数を含む別の合金、の少なくとも一つを含む、請求項１６２に記載のデバイス。
164. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つは、レーザーカット、鋳造、スタンピング、３Ｄ印刷、またはエッチングの少なくとも一つから得られた構造を含む、請求項１６０～１６３のいずれか一項に記載のデバイス。
165. レーザーカットから得られた前記構造が穿孔されたものとされている、請求項１６４に記載のデバイス。
166. 前記形成は、ダイを使用して前記単一ストリップを形状設定することを含む、請求項１６１に記載のデバイス。
167. カバーが、一つまたは複数の縫合糸を使用して取り付けられており、単一の材料ストリップは、前記一つまたは複数の縫合糸を収容するための、少なくとも一つのアイレットを含む、請求項１６０～１６６のいずれか一項に記載のデバイス。
168. 前記アイレットは、狭い部分と広い部分とを有しており、前記狭い部分は、前記縫合糸の直径よりも小さいものとされている、請求項１６７に記載のデバイス。
169. 前記アイレットは、前記内側パドルの一部である、請求項１６８に記載のデバイス。
170. 移植可能デバイスであって、
     接合部材と、
     前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
     アンカー部分と、を含み、前記アンカー部分は、
     前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーであり、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、それぞれが、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含む、一つまたは複数のアンカーと、
     前記パドルフレームに対して接続された駆動機構であり、ユーザは、力を印加することで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動し得るものとされ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされた、駆動機構と、を含み、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
     前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の少なくとも一つは、障害材料に対して遭遇した時に横方向に偏向するだけの充分な可撓性を有している、移植可能デバイス。
171. 前記横方向の偏向は、遠隔カメラを介して見た時に前記ユーザが可視化するのに充分な大きさである、請求項１７０に記載のデバイス。
172. 前記障害材料は、腱索を含む、請求項１７０または１７１に記載のデバイス。
173. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つは、横方向に偏向する際に、前記横方向の偏向がなす方向とは異なる方向において力を維持するように構成されている、請求項１７０～１７２のいずれか一項に記載のデバイス。
174. 前記横方向の偏向がなす前記方向とは異なる方向における前記力は、前記横方向の偏向がなす前記方向に対して、実質的に垂直である、請求項１７３に記載のデバイス。
175. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つは、バネ機構と回動機構との少なくとも一つを含む、請求項１７０～１７４のいずれか一項に記載のデバイス。
176. 前記バネ機構と前記回動機構との前記少なくとも一つは、形状記憶合金を含む、請求項１７５に記載のデバイス。
177. 前記形状記憶合金は、ニチノール、ＣｕＡｌＮｉ、ＮｉＴｉ、ならびに、ＺｎとＣｕとＡｕとＦｅとの一つまたは複数を含む別の合金、の少なくとも一つを含む、請求項１７６に記載のデバイス。
178. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つは、積層部分と層状部分との少なくとも一つを含む、請求項１７０～１７７のいずれか一項に記載のデバイス。
179. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つは、レーザーカットから得られた穿孔構造を含む、請求項１７０～１７８のいずれか一項に記載のデバイス。
180. 移植可能デバイスであって、
     接合部材と、
     前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
     アンカー部分と、を含み、前記アンカー部分は、
     前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーであり、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、それぞれが、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含む、一つまたは複数のアンカーと、
     前記パドルフレームに対して接続された駆動機構であり、ユーザは、力を印加することで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動し得るものとされ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされた、駆動機構と、を含み、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
     前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の少なくとも一つは、前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つを、実質的に第一位置へと復帰させるのに充分なものとされた復元力を受けた状態で、横方向に、前記第一位置から第二位置へと偏向するように形成されている、移植可能デバイス。
181. 前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つは、前記第二位置とされている際には、前記横方向とは異なる方向において力を維持するように構成されている、請求項１８０に記載のデバイス。
182. 前記横方向とは異なる方向における前記力は、前記駆動機構を介して前記ユーザが印加することができる、請求項１８１に記載のデバイス。
183. 前記横方向とは異なる方向における前記力は、前記横方向に対して、実質的に垂直である、請求項１８１に記載のデバイス。
184. 前記復元力は、前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つに対して結合されたバネ機構によって印加される、請求項１８０～１８３のいずれか一項に記載のデバイス。
185. 前記バネ機構は、形状記憶合金を含む、請求項１８４に記載のデバイス。
186. 前記形状記憶合金は、ニチノール、ＣｕＡｌＮｉ、ＮｉＴｉ、ならびに、ＺｎとＣｕとＡｕとＦｅとの一つまたは複数を含む別の合金、の少なくとも一つを含む、請求項１８５に記載のデバイス。
187. 前記復元力は、形状記憶合金によって印加される、請求項１８０～１８６のいずれか一項に記載のデバイス。
188. 前記復元力は、前記内側パドルと、前記外側パドルと、前記パドルフレームと、の前記少なくとも一つがなす積層部分によって印加される、請求項１８０～１８７のいずれか一項に記載のデバイス。
189. 前記復元力は、ポリマーとステンレス鋼との少なくとも一つによって印加される、請求項１８０～１８８のいずれか一項に記載のデバイス。
190. 前記ポリマーは、リングまたはバンドの少なくとも一つへと成形されている、請求項１１に記載のデバイス。
191. 移植可能デバイスであって、
     接合部材と、
     アンカー部分と、を含み、前記アンカー部分は、
     前記接合部材に対して結合された一つまたは複数のアンカーを含み、
     前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、
     前記アンカーは、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されており、
     前記心臓弁が閉塞している時には、前記接合部材と前記天然の心臓弁との間における一つまたは複数の隙間を通過する血液流を減少させるように位置決めされた材料を、さらに含む、移植可能デバイス。
192. 前記材料は、前記接合部材から横方向に延びている、請求項１９１に記載のデバイス。
193. 前記材料は、二つのパドルフレームが閉塞された時には、前記二つのパドルフレームの間に延びている、請求項１９０～１９２のいずれか一項に記載のデバイス。
194. 前記材料は、布である、請求項１９０～１９３のいずれか一項に記載のデバイス。
195. 前記布は、合成ファイバを含む、請求項１９０～１９４のいずれか一項に記載のデバイス。
196. 前記布は、織物と、ポリマーファイバと、有機ファイバと、の少なくとも一つを含む、請求項１９４に記載のデバイス。
197. 前記材料は、少なくとも一つの生物学的機能性を有している、請求項１９０～１９６のいずれか一項に記載のデバイス。
198. 前記生物学的機能性は、組織の再生を促進することである、請求項１９７に記載のデバイス。
199. 前記生物学的機能性は、再生した組織に対して栄養素を提供することを含む、請求項１９７に記載のデバイス。
200. 移植可能デバイスであって、
     少なくとも一つのアンカーを含むアンカー部分であり、前記アンカーは、可動部材を含むパドルフレームを含み、前記少なくとも一つのアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されている、アンカー部分と、
     柱または内腔と、前記柱または前記内腔の内部に配置された回転可能シャフトと、を含む駆動部分と、を含み、
     前記パドルフレームの前記可動部材は、前記駆動部分の前記回転可能シャフトに対して移動可能に取り付けられており、これにより、前記回転可能シャフトを回転駆動することで、前記可動部材は、前記柱または前記内腔に対して駆動され、
     前記パドルフレームの前記可動部材を、第一の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、狭窄位置へと駆動され、
     前記パドルフレームの前記可動部材を、前記第一の向きとは逆向きである第二の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、拡張位置へと駆動される、移植可能デバイス。
201. 前記パドルフレームは、Ｗ字形状のフレーム部分を含む、請求項２００に記載の移植可能デバイス。
202. 前記パドルフレームの前記可動部材は、ネジ山付き受領部分とポストとを含み、前記ネジ山付き受領部分は、前記駆動部分の前記回転可能シャフトにおける外部ネジ山を受領するように構成されている、請求項２００または２０１に記載の移植可能デバイス。
203. 前記可動部材の少なくとも一部は、前記回転可能シャフトからオフセットされており、これにより、前記可動部材の前記一部を、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の内部で、前記回転可能シャフトに対して駆動することができる、請求項２００～２０２のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
204. 前記回転可能シャフトを時計まわりに回転駆動することで、前記可動部材は、前記第一の向きに駆動され、前記回転可能シャフトを反時計まわりに回転駆動することで、前記可動部材は、前記第二の向きに駆動される、請求項２００～２０３のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
205. 前記回転可能シャフトを反時計まわりに回転駆動することで、前記可動部材は、前記第一の向きに駆動され、前記回転可能シャフトを時計まわりに回転駆動することで、前記可動部材は、前記第二の向きに駆動される、請求項２００～２０４のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
206. 前記回転可能シャフトの近位端は、駆動部材を受領するように構成されたドライバヘッドを含み、これにより、ユーザは、前記駆動部材を回転駆動することで、前記回転可能シャフトを回転駆動することができる、請求項２００～２０５のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
207. 前記パドルフレームが前記狭窄位置へと駆動される時には、前記パドルフレームの遠位端は、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の中へと駆動される、請求項２００～２０６のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
208. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、前記パドルフレームが前記狭窄位置へと駆動される時に前記パドルフレームの遠位端が前記駆動部分の前記柱または前記内腔の中へと駆動されることを可能とする可撓性材料から形成されている、請求項２００～２０７のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
209. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、ニチノールから形成されている、請求項２００～２０８のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
210. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、金属と、プラスチックと、布と、縫合糸と、の少なくとも一つから形成されている、請求項２００～２０９のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
211. 前記駆動部分の前記回転可能シャフトは、前記可動部材に対して係合するため外部ネジ山を含む、請求項２００～２１０のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
212. キャップを含む遠位部分をさらに含み、前記キャップは、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の遠位端に対して接続されている、請求項２００～２１１のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
213. 前記駆動部分の前記柱または前記内腔は、前記キャップに対して一体的に形成されている、請求項２１２に記載の移植可能デバイス。
214. 接合部材をさらに含み、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することで、前記アンカーを開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動する、請求項２１２に記載の移植可能デバイス。
215. 前記アンカーは、内側パドルと外側パドルとをさらに含む、請求項２００～２１４のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
216. 移植可能デバイスであって、
     少なくとも一つのアンカーを含むアンカー部分であり、前記アンカーは、一つまたは複数の可撓性突起を有した可動部材を含むパドルフレームを含み、前記少なくとも一つのアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されている、アンカー部分と、
     複数のスロットを含む柱または内腔を含む駆動部分であり、前記スロットは、前記パドルフレームの前記可動部材の前記可撓性突起を受領することで、前記可動部材を、前記柱または前記内腔の内部における所望位置に固定するように構成されている、駆動部分と、を含み、
     前記パドルフレームの前記可動部材を、第一の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、狭窄位置へと駆動され、
     前記パドルフレームの前記可動部材を、前記第一の向きとは逆向きである第二の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、拡張位置へと駆動される、移植可能デバイス。
217. 前記パドルフレームは、Ｗ字形状のフレームである、請求項２１６に記載の移植可能デバイス。
218. 前記パドルフレームの前記可動部材は、ポストを含み、前記一つまたは複数の可撓性突起は、前記ポストから延びている、請求項２１６または２１７に記載の移植可能デバイス。
219. 前記可動部材は、駆動部材を受領するように構成されており、これにより、ユーザは、前記駆動部材に対して係合することで、前記可動部材を、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の内部で駆動することができる、請求項２１６～２１８のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
220. 前記可動部材は、前記駆動部材を受領するようにさらに前記駆動部材を前記可動部材に対して接続するように構成されたネジ山付き受領部分を含む、請求項２１９に記載の移植可能デバイス。
221. 前記駆動部分の前記柱または前記内腔は、前記パドルフレームの前記可動部材における一つまたは複数の可撓性突起に対して位置合わせするように位置決めされた一つまたは複数のチャネルを含み、これにより、前記ユーザが、前記可撓性突起を、前記複数のスロットの第一スロットから、前記複数のスロットの第二スロットへと、駆動する際には、前記可撓性突起は、前記一つまたは複数のチャネルを通して移動することができる、請求項２１６～２２０のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
222. 送達デバイスの導管を受領するために、前記移植可能デバイスの近位端のところに、接続特徴をさらに含む、請求項２１６～２２１のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
223. 前記接続特徴は、ネジ山付き受領部分を含む、請求項２２２に記載の移植可能デバイス。
224. 前記可動部材は、駆動部材を受領するようにさらに前記駆動部材を前記可動部材に対して接続するように構成された第二ネジ山付き受領部分を含み、これにより、ユーザは、前記駆動部材に対して係合することで、前記可動部材を前記駆動部分の前記柱または前記内腔の内部で駆動することができ、前記接続特徴の前記ネジ山付き受領部分と前記第二ネジ山付き受領部分とは、ネジ山が互いに逆向きとされている、請求項２２３に記載の移植可能デバイス。
225. 前記パドルフレームが前記狭窄位置へと駆動される時には、前記パドルフレームの遠位端は、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の中へと駆動される、請求項２１６～２２４のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
226. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、前記パドルフレームが前記狭窄位置へと駆動される時に前記パドルフレームの遠位端が前記駆動部分の前記柱または前記内腔の中へと駆動されることを可能とする可撓性材料から形成されている、請求項２１６～２２５のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
227. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、ニチノールから形成されている、請求項２１６～２２６のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
228. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、金属と、プラスチックと、布と、縫合糸と、の少なくとも一つから形成されている、請求項２１６～２２７のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
229. キャップを含む遠位部分をさらに含み、前記キャップは、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の遠位端に対して接続されている、請求項２１６～２２８のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
230. 前記駆動部分の前記柱または前記内腔は、前記キャップに対して一体的に形成されている、請求項２２９に記載の移植可能デバイス。
231. 接合部材をさらに含み、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することで、前記アンカーを開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動する、請求項２２９に記載の移植可能デバイス。
232. 前記アンカーは、内側パドルと外側パドルとをさらに含む、請求項２１６～２３１のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
233. 患者の天然弁を修復するための弁修復システムであって、
     導管を有した送達デバイスであり、前記導管は、通常位置と圧縮位置との間にわたって移動可能とされた少なくとも一つのアームを含む第一接続特徴を有している、送達デバイスと、
     前記送達デバイスの前記導管に対して着脱可能に結合されるとともに前記患者の前記天然弁上へと移植されるように構成された移植可能デバイスであり、近位部分と遠位部分とを含む接続開口を有した第二接続特徴を有しており、前記遠位部分の幅は、前記近位部分の幅より大きいものとされている、移植可能デバイスと、を含み、
     前記導管の前記第一接続特徴における前記少なくとも一つのアームが、前記通常位置にあるとともに、前記移植可能デバイスの前記接続開口の前記遠位部分内に配置されている時には、前記導管は、前記移植可能デバイスに対して結合され、
     ユーザが前記導管を前記移植可能デバイスから離間させることで、前記導管の前記第一接続特徴における前記少なくとも一つのアームが、前記圧縮位置へと、前記移植可能デバイスの前記接続開口における前記近位部分を通して、移動した時には、前記導管は、前記移植可能デバイスから取り外される、弁修復システム。
234. 前記第一接続特徴の前記少なくとも一つのアームは、一対のアームを含む、請求項２３３に記載の弁修復システム。
235. 前記導管は、前記一対のアームが前記通常位置と前記圧縮位置との間にわたって容易に移動するよう、前記一対のアームの接続点のところに、アーチ形状の開口を含む、請求項２３４に記載の弁修復システム。
236. 前記接続開口は、前記接続開口の前記近位部分と前記遠位部分との間にわたって延びたテーパー形状壁を含む、請求項２３３～２３５のいずれか一項に記載の弁修復システム。
237. 前記少なくとも一つのアームは、前記送達デバイスの前記導管を前記移植可能デバイスに対して固定するために、前記接続開口の内向き延長部分を受領するための開口を含む、請求項２３３～２３６のいずれか一項に記載の弁修復システム。
238. 前記導管は、前記少なくとも一つのアームが前記通常位置と前記圧縮位置との間にわたって容易に移動するよう、前記少なくとも一つのアームの接続点のところに、アーチ形状の開口を含む、請求項２３３～２３７のいずれか一項に記載の弁修復システム。
239. 前記送達デバイスは、前記導管を通して延びた駆動部材をさらに含み、前記駆動部材は、前記移植可能デバイスに対して係合することで、前記移植可能デバイスを操作して前記移植可能デバイスを前記患者の前記天然弁に対して固定する、請求項２３３～２３８のいずれか一項に記載の弁修復システム。
240. 前記駆動部材は、前記導管の前記少なくとも一つのアームに対して係合することで前記少なくとも一つのアームを前記通常位置に維持する、請求項２３９に記載の弁修復システム。
241. 前記導管を前記移植可能デバイスから取り外すためには、ユーザは、前記駆動部材を、前記少なくとも一つのアームに対しての係合から取り外す必要がある、請求項２４０に記載の弁修復システム。
242. 前記移植可能デバイスは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるための少なくとも一つのアンカーを含むアンカー部分と、柱または内腔を含む駆動部分と、をさらに含み、前記アンカーは、パドルフレームを含み、前記パドルフレームは、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の内部で駆動されることで前記パドルフレームを狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動するように構成された可動部材を有している、請求項２３３～２４１のいずれか一項に記載の弁修復システム。
243. 前記接続開口は、前記移植可能デバイスの前記駆動部分に対して結合されている、請求項２４２に記載の弁修復システム。
244. 前記駆動部分は、前記柱または前記内腔の内部に配置された回転可能シャフトをさらに含み、前記パドルフレームの前記可動部材は、前記駆動部分の前記回転可能シャフトに対して移動可能に取り付けられることで、前記回転可能シャフトを回転駆動することによって、前記可動部材は、前記柱または前記内腔に対して駆動されるものとされ、前記パドルフレームの前記可動部材を、第一の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、狭窄位置へと駆動され、前記パドルフレームの前記可動部材を、前記第一の向きとは逆向きである第二の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、拡張位置へと駆動される、請求項２４２に記載の弁修復システム。
245. 前記パドルフレームの前記可動部材は、ネジ山付き受領部分とポストとを含み、前記ネジ山付き受領部分は、前記駆動部分の前記回転可能シャフトの外部ネジ山を受領するように構成されている、請求項２４４に記載の弁修復システム。
246. 前記可動部材の少なくとも一部は、前記回転可能シャフトからオフセットされており、これにより、前記可動部材の前記一部を、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の内部で、前記回転可能シャフトに対して駆動することができる、請求項２４４に記載の弁修復システム。
247. 前記パドルフレームの前記可動部材は、一つまたは複数の可撓性突起を有しており、前記駆動部分の前記柱または前記内腔は、複数のスロットを含み、前記スロットは、前記パドルフレームの前記可動部材の前記可撓性突起を受領することで、前記可動部材を、前記柱または前記内腔の内部における所望位置に固定するように構成されており、前記パドルフレームの前記可動部材を、第一の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、狭窄位置へと駆動され、前記パドルフレームの前記可動部材を、前記第一の向きとは逆向きである第二の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、拡張位置へと駆動される、請求項２４２に記載の弁修復システム。
248. 前記パドルフレームの前記可動部材は、ポストを含み、前記一つまたは複数の可撓性突起は、前記ポストから延びている、請求項２４７に記載の弁修復システム。
249. 前記可動部材は、駆動部材を受領するように構成されており、これにより、ユーザは、前記駆動部材に対して係合することで、前記可動部材を前記駆動部分の前記柱または前記内腔の内部で駆動することができる、請求項２４７に記載の弁修復システム。
250. 前記送達デバイスは、前記導管を通して延びた駆動部材をさらに含み、前記駆動部材は、前記移植可能デバイスに対して係合することで、前記移植可能デバイスを操作して前記移植可能デバイスを前記患者の前記天然弁に対して固定し、前記駆動部材の遠位端は、通常位置と圧縮位置との間にわたって移動可能とされた一つまたは複数の突出側壁部分を含み、前記導管が、前記突出側壁部分が前記通常位置とされた時に前記駆動部材の前記一つまたは複数の突出側壁部分を受領するための一つまたは複数の穴を含むことで、前記可動部材は、前記柱または前記内腔の内部で所望位置に固定され、前記一つまたは複数の突出側壁部分を、前記導管の内面に対して駆動することで、前記突出側壁部分を前記圧縮位置へと駆動することによって、前記駆動部材を、前記柱または前記内腔の内部で駆動することができる、請求項２３３～２４９のいずれか一項に記載の弁修復システム。
251. 患者の天然弁を修復するための弁修復システムであって、
     導管と駆動部材とを有した送達デバイスであり、前記導管は、圧縮位置と拡張位置との間にわたって移動可能とされた一対のアームを含む接続特徴を有している、送達デバイスと、
     前記送達デバイスの前記導管に対して着脱可能に結合されるとともに前記患者の前記天然弁上へと移植されるように構成された移植可能デバイスであり、近位部分と遠位部分とを含む接続開口を有しており、前記遠位部分の幅は、前記近位部分の幅より大きいものとされている、移植可能デバイスと、を含み、
     前記駆動部材が、前記導管を通して延びているとともに、前記一対のアームに隣接している時には、前記駆動部材は、前記一対のアームが前記圧縮位置へと移動することを防止し、
     前記導管の前記接続特徴における前記一対のアームが、前記拡張位置にあるとともに、前記移植可能デバイスの前記接続開口の前記遠位部分内に配置されている時には、前記導管は、前記移植可能デバイスに対して結合され、
     ユーザが、前記駆動部材を、前記一対のアームに対しての非隣接位置へと駆動するとともに、前記導管を前記移植可能デバイスから離間させることで、前記導管の前記接続特徴における前記一対のアームを、前記圧縮位置へと、前記移植可能デバイスの前記接続開口における前記近位部分を通して、駆動した時には、前記導管は、前記移植可能デバイスから取り外される、弁修復システム。
252. 前記導管は、前記一対のアームが前記圧縮位置と前記拡張位置との間にわたって容易に移動するよう、前記一対のアームの接続点のところに、アーチ形状の開口を含む、請求項２５１に記載の弁修復システム。
253. 前記一対のアームは、通常は、前記圧縮位置とされている、請求項２５１または２５２に記載の弁修復システム。
254. 前記一対のアームは、通常は、前記拡張位置とされている、請求項２５１～２５３のいずれか一項に記載の弁修復システム。
255. 前記接続開口は、前記接続開口の前記近位部分と前記遠位部分との間にわたって延びたテーパー形状壁を含む、請求項２５１～２５４のいずれか一項に記載の弁修復システム。
256. 前記一対のアームをなす各アームは、前記送達デバイスの前記導管を前記移植可能デバイスに対して固定するために、前記接続開口の内向き延長部分を受領するための開口を含む、請求項２５１～２５５のいずれか一項に記載の弁修復システム。
257. 前記導管は、前記少なくとも一つのアームが前記圧縮位置と前記拡張位置との間にわたって容易に移動するよう、前記一対のアームの接続点のところに、アーチ形状の開口を含む、請求項２５１～２５６のいずれか一項に記載の弁修復システム。
258. 前記駆動部材は、前記移植可能デバイスに対して係合することで、前記移植可能デバイスを操作して前記移植可能デバイスを前記患者の前記天然弁に対して固定する、請求項２５１～２５７のいずれか一項に記載の弁修復システム。
259. 前記移植可能デバイスは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるための少なくとも一つのアンカーを含むアンカー部分と、柱または内腔を含む駆動部分と、をさらに含み、前記アンカーは、パドルフレームを含み、前記パドルフレームは、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の内部で駆動されることで前記パドルフレームを狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動するように構成された可動部材を有している、請求項２５１～２５８のいずれか一項に記載の弁修復システム。
260. 前記接続開口は、前記移植可能デバイスの前記駆動部分に対して結合されている、請求項２５９に記載の弁修復システム。
261. 前記駆動部材は、前記柱または前記内腔の内部に配置された回転可能シャフトを含み、前記パドルフレームの前記可動部材は、前記回転可能シャフトに対して移動可能に取り付けられることで、前記回転可能シャフトを回転駆動することによって、前記可動部材は、前記柱または前記内腔に対して駆動されるものとされ、前記パドルフレームの前記可動部材を、第一の向きにおいて、前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、狭窄位置へと駆動され、前記パドルフレームの前記可動部材を、前記第一の向きとは逆向きである第二の向きにおいて、前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、拡張位置へと駆動される、請求項２５９に記載の弁修復システム。
262. 前記パドルフレームの前記可動部材は、ネジ山付き受領部分とポストとを含み、前記ネジ山付き受領部分は、前記駆動部分の前記回転可能シャフトの外部ネジ山を受領するように構成されている、請求項２６１に記載の弁修復システム。
263. 前記可動部材の少なくとも一部は、前記回転可能シャフトからオフセットされており、これにより、前記可動部材の前記一部を、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の内部で、前記回転可能シャフトに対して駆動することができる、請求項２６１に記載の弁修復システム。
264. 前記パドルフレームの前記可動部材は、一つまたは複数の可撓性突起を有しており、前記駆動部分の前記柱または前記内腔は、複数のスロットを含み、前記スロットは、前記パドルフレームの前記可動部材の前記可撓性突起を受領することで、前記可動部材を、前記柱または前記内腔の内部における所望位置に固定するように構成されており、前記駆動部材は、前記パドルフレームの前記可動部材を、第一の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームを、狭窄位置へと駆動するように構成されており、前記駆動部材は、前記パドルフレームの前記可動部材を、前記第一の向きとは逆向きである第二の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームを、拡張位置へと駆動するように構成されている、請求項２５９に記載の弁修復システム。
265. 前記パドルフレームの前記可動部材は、ポストを含み、前記一つまたは複数の可撓性突起は、前記ポストから延びている、請求項２６４に記載の弁修復システム。
266. 前記駆動部材の遠位端は、通常位置と圧縮位置との間にわたって移動可能とされた一つまたは複数の突出側壁部分を含み、前記導管が、前記突出側壁部分が前記通常位置とされた時に前記駆動部材の前記一つまたは複数の突出側壁部分を受領するための一つまたは複数の穴を含むことで、前記可動部材は、前記柱または前記内腔の内部で所望位置に固定され、前記一つまたは複数の突出側壁部分を、前記導管の内面に対して駆動することで、前記突出側壁部分を前記圧縮位置へと駆動することによって、前記駆動部材を、前記柱または前記内腔の内部で駆動することができる、請求項２５１～２６５のいずれか一項に記載の弁修復システム。
267. 移植可能デバイスであって、
     少なくとも一つのアンカーを含むアンカー部分であり、前記アンカーは、可撓性アームを含む保持特徴を有した可動部材を含むパドルフレームを含み、前記少なくとも一つのアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されている、アンカー部分と、
     柱または内腔と、前記柱または前記内腔に対して移動可能とされた駆動部材と、を含む駆動部分であり、前記駆動部材は、前記パドルフレームの前記可動部材の前記保持特徴に対して着脱可能に接続するための接続特徴を含み、前記駆動部材は、ユーザによって駆動されることで、前記パドルフレームの前記可動部材を、前記導管に対して駆動するようにように構成されており、前記可動部材を前記導管に対して駆動することで、前記パドルフレームを狭窄位置と拡張位置との間にわたって駆動するものとされている、駆動部分と、を含む、移植可能デバイス。
268. 前記パドルフレームの前記保持特徴における前記可撓性アームは、通常位置と圧縮位置との間にわたって移動可能とされている、請求項２６７に記載の移植可能デバイス。
269. 前記駆動部材の前記接続特徴は、前記パドルフレームの前記保持特徴における前記可撓性アームを受領するための開口を含み、前記可撓性アームが、通常位置にあるとともに、前記駆動部材の前記開口を通して少なくとも部分的に延びている時には、前記パドルフレームは、前記駆動部材に対して接続されている、請求項２６７または２６８に記載の移植可能デバイス。
270. 前記パドルフレームは、Ｗ字形状のフレームである、請求項２６７～２６９のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
271. 前記駆動部材の遠位端は、通常位置と圧縮位置との間にわたって移動可能とされた一つまたは複数の突出側壁部分を含み、前記導管が、前記突出側壁部分が前記通常位置とされた時に前記駆動部材の前記一つまたは複数の突出側壁部分を受領するための一つまたは複数の穴を含むことで、前記可動部材は、前記柱または前記内腔の内部で所望位置に固定され、前記一つまたは複数の突出側壁部分を、前記導管の内面に対して駆動することで、前記突出側壁部分を前記圧縮位置へと駆動することによって、前記駆動部材を、前記柱または前記内腔の内部で駆動することができる、請求項２６７～２７０のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
272. 移植可能デバイスであって、
     少なくとも一つのアンカーを含むアンカー部分であり、前記アンカーは、可動部材を含むパドルフレームを含み、前記少なくとも一つのアンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されている、アンカー部分と、
     駆動部材と、複数の穴を含む柱または内腔と、を含む駆動部分であり、前記駆動部材の遠位端は、通常位置と圧縮位置との間にわたって移動可能とされた一つまたは複数の突出側壁部分を含み、前記柱または前記内腔の前記複数の穴は、前記突出側壁部が前記通常位置とされた時に前記突出側壁部を受領することで前記可動部材を前記柱または前記内腔の内部における所望位置に固定するように構成されており、前記一つまたは複数の突出側壁部分を、前記導管の内面に対して駆動することで、前記突出側壁部分を前記圧縮位置へと駆動することによって、前記駆動部材を、前記柱または前記内腔の内部で駆動され得るものとする、駆動部分と、を含み、
     前記パドルフレームの前記可動部材を、第一の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、狭窄位置へと駆動され、
     前記パドルフレームの前記可動部材を、前記第一の向きとは逆向きである第二の向きにおいて、前記駆動部分の前記柱または前記内腔に対して駆動することで、前記パドルフレームは、拡張位置へと駆動される、移植可能デバイス。
273. 前記パドルフレームは、Ｗ字形状のフレームである、請求項２７２に記載の移植可能デバイス。
274. 前記パドルフレームの前記可動部材は、ポストと、前記ポストから延びた可撓性アームと、を含む、請求項２７２または２７３に記載の移植可能デバイス。
275. 前記駆動部材は、前記パドルフレームの前記可動部材における前記可撓性アームに対して着脱可能に接続するための一つまたは複数の開口を含む接続特徴を含む、請求項２７４に記載の移植可能デバイス。
276. 送達デバイスの導管を受領するために、前記移植可能デバイスの近位端のところに、接続特徴をさらに含む、請求項２７２～２７５のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
277. 前記接続特徴は、ネジ山付き受領部分を含む、請求項２７６に記載の移植可能デバイス。
278. 前記接続特徴は、近位部分と遠位部分とを含む接続開口を含み、前記遠位部分の幅は、前記近位部分の幅より大きいものとされ、前記接続開口は、前記導管の前記一つまたは複数のアームを受領するように構成されており、これにより、前記アームの少なくとも一部が前記接続開口の前記遠位部分内へと延びることで、前記導管を前記移植可能デバイスに対して固定する、請求項２７６に記載の移植可能デバイス。
279. 前記パドルフレームが前記狭窄位置へと駆動される時には、前記パドルフレームの遠位端は、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の中へと駆動される、請求項２７２～２７８のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
280. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、前記パドルフレームが前記狭窄位置へと駆動される時に前記パドルフレームの遠位端が前記駆動部分の前記柱または前記内腔の中へと駆動されることを可能とする可撓性材料から形成されている、請求項２７２～２７９のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
281. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、ニチノールから形成されている、請求項２７２～２８０のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
282. 前記パドルフレームの少なくとも一部は、金属と、プラスチックと、布と、縫合糸と、の少なくとも一つから形成されている、請求項２７２～２８１のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
283. キャップを含む遠位部分をさらに含み、前記キャップは、前記駆動部分の前記柱または前記内腔の遠位端に対して接続されている、請求項２７２～２８２のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
284. 前記駆動部分の前記柱または前記内腔は、前記キャップに対して一体的に形成されている、請求項２８３に記載の移植可能デバイス。
285. 接合部材をさらに含み、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することで、前記アンカーを開放位置と閉塞位置との間にわたって駆動する、請求項２８３に記載の移植可能デバイス。
286. 前記アンカーは、内側パドルと外側パドルとをさらに含む、請求項２７２～２８５のいずれか一項に記載の移植可能デバイス。
287. 心臓の天然弁を修復するための移植可能デバイスであって、
     近位部分と、
     前記近位部分とは反対側に位置した遠位部分と、
     前記天然弁の弁葉を固定するように構成されたアンカー部分と、
     前記アンカー部分を支持するように構成されたフレームであり、拡張位置と、前記拡張位置とされた時のフレーム幅と比較してより小さな前記フレーム幅を有した狭窄位置と、の間にわたって移動するように構成されており、さらに、一対の外側フレーム部材を含む、フレームと、
     駆動部分であり、可動部材を前記近位部分に向けて近位向きに駆動することで前記外側フレーム部材を前記狭窄位置に向けて駆動するように構成された、駆動部分と、を含む、移植可能デバイス。
288. 前記駆動部分は、柱または内腔を含み、前記可動部材の少なくとも一部は、前記柱または前記内腔の内部で近位向きに移動可能とされることで、前記外側フレーム部材を前記狭窄位置に向けて駆動する、請求項２８７に記載の移植可能デバイス。
289. 前記柱または前記内腔は、複数のスロットを含み、前記可動部材は、前記複数のスロットの一つまたは複数の内部へと受領可能とされた可撓性突起を含む、請求項２８８に記載のデバイス。
290. 前記可動部材は、前記フレームに対して結合されたまたは結合可能とされたポストを含む、請求項２８７～２８９のいずれか一項に記載のデバイス。
291. 心臓の天然弁を修復するための移植可能デバイスであって、
     キャップと、
     一つまたは複数のアンカーと駆動コネクタとを含むアンカー部分であり、前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと外側パドルとを含む、アンカー部分と、を含み、
     前記駆動コネクタは、前記パドルフレームの一部を前記キャップに向けて引くことで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動するためのように構成されており、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされ、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
292. 前記キャップ内の穴は、前記キャップの前記遠位端のところに傾斜を有しており、前記傾斜は、前記駆動コネクタが前記パドルフレームの前記一部を前記キャップに向けて引く際に、前記アンカー部分の横方向移動を案内するように構成されている、請求項２９１に記載のデバイス。
293. 前記デバイスは、前記アンカーを前記開放位置と前記閉塞位置との間にわたって駆動することとは独立的に、前記パドルフレームを前記拡張位置から前記狭窄位置へと駆動し得るように構成されている、請求項２９１に記載のデバイス。
294. 心臓の天然弁を修復するための移植可能デバイスであって、
     接合部材と、
     前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
     前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーを含むアンカー部分であり、前記アンカーは、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、前記アンカーのそれぞれは、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含む、アンカー部分と、
     前記パドルフレームに対して接続された可動部材であり、ユーザは、前記可動部材に対して近位力を印加することで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動し得るものとされ、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされた、可動部材と、を含み、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
295. 前記接合部材の径方向内面に位置した柱または内腔が、複数のスロットを含み、前記可動部材は、前記複数のスロットの一つまたは複数の内部へと受領可能とされた可撓性突起を含む、請求項２９４に記載のデバイス。
296. 心臓の天然弁を修復するための移植可能デバイスであって、
     接合部材と、
     前記接合部材に対して移動可能とされたキャップを含む遠位部分と、
     アンカー部分と、を含み、前記アンカー部分は、
     前記接合部材と前記キャップとに対して結合された一つまたは複数のアンカーであり、天然の心臓弁における一つまたは複数の弁葉に対して取り付けるように構成されており、それぞれが、内側パドルと、外側パドルと、パドルフレームと、を含む、一つまたは複数のアンカーと、
     ユーザが力を印加することで、前記パドルフレームを、拡張幅を有した拡張位置から、狭窄幅を有した狭窄位置へと、駆動して移行させ得るように構成された駆動機構であり、前記拡張幅は、前記狭窄幅よりも大きいものとされた、駆動機構と、を含み、
     前記アンカーは、前記キャップを前記接合部材に対して駆動することによって、開放位置と閉塞位置との間にわたって移動するように構成されている、移植可能デバイス。
297. 可撓性接続部分が、前記パドルフレームの一部を前記可動部材に対して結合している、請求項２９６に記載のデバイス。
298. 前記内側パドルおよび前記外側パドルは、回動可能な接続部分によって容易とされた横方向移動に対して対抗する復元力を提供する弾性部材を含む、請求項２９６または２９７に記載のデバイス。

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