JP2024501710A - ゲルポリマー電解質二次電池の製造方法及びこれにより製造されたゲルポリマー電解質二次電池 - Google Patents

ゲルポリマー電解質二次電池の製造方法及びこれにより製造されたゲルポリマー電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

本発明による二次電池は、内部コア部に、架橋によりゲル化することなく液状を保つ液体電解質が含まれており、前記コア部は、所定の架橋度以上に架橋されてゲル化した外郭部により取り囲まれた構造を有する。このような構造的特徴により、イオン伝導度および機械的物性を改善して、電池の剛性及び安全性を両方とも改善することができる。また、液体電解質がゲル高分子電解質によって閉じ込められるため、液体電解質の漏液を防止することができる。また、本発明による二次電池は、電極組立体内の酸素濃度の勾配に応じて電解質のゲル化度を制御することにより、電極組立体の外郭部のみをゲル化させる方法を適用する簡単な方法により製造することができる。よって、架橋ステップを行うための別途の装置や設備ラインを設ける必要がないので、工程効率性に悪影響を及ぼさない。

Description

本出願は、2021年11月1日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0148315号に基づく優先権を主張する。
本発明は、ゲルポリマー電解質を含むリチウム二次電池の製造方法及びこれにより製造されたゲルポリマー電解質二次電池に関する。
近年、エネルギー貯蔵技術への関心がますます高まっている。特に、携帯電話、カムコーダ及びノートブックPC、ひいては電気自動車のエネルギーまで適用分野が拡大するにつれ、電気化学素子の研究と開発への取り組みがますます具体化されている。電気化学素子は、このようなエネルギー貯蔵技術分野の中で最も注目されている分野であり、その中でも充放電が可能な二次電池への関心が出始めている。
現在適用されている二次電池の中でも、1990年代初めに開発されたリチウム二次電池は、水溶液電解液を使用するNi-MH、Ni-Cd、硫酸-鉛電池などの従来式電池に比べて作動電圧が高く、エネルギー密度が格段に大きいという長所により脚光を浴びている。
このようなリチウム二次電池は、用いられる電解質によって液体電解質を使用するリチウムイオン電池と、ポリマー電解質を使用するリチウムポリマー電池とに分けることができる。
リチウムイオン電池は高容量であるという利点を有するが、リチウム塩を含む液体電解質を使用するため、液漏れ及び爆発の危険性があり、それに備えるため電池設計が複雑になるという短所がある。
一方、リチウムポリマー電池は、固体ポリマー電解質や、電解液を含むゲルポリマー電解質を電解質として使用するため、安全性が向上すると同時に、柔軟性を得ることができる。これにより、小型または薄膜型の電池等、種々の形態で開発することができる。ゲル高分子電解質は、製造方式によってコーティング型と注液型とに分けることができる。注液型ゲル高分子電解質は、架橋モノマーを含む液状電解液をセル(cell)に注液し、電極組立体を前記液状電解液で均一に含浸させ(wetting)、架橋工程を施して製造されてもよい。前記架橋の間に前記電解液はマトリックスを形成して流動性のないゲル状態の電解質に変化する。
このようなゲル電解質は、電解質の流動性がないため、耐熱安全性及び液漏れの問題がなく、セルの強度を改善させて外部衝撃に強いため物理的安全性が高いという利点があるが、液体電解質に比べてイオン伝導性が低く、抵抗が高い。そこで、液状の電解質のみを使用する場合に比べて寿命特性が低い傾向がある。そこで、ゲル高分子電解質のイオン伝導度の向上を目的とする開発が求められている。
本発明は、ゲルポリマー電解質を含み、イオン伝導度が高い二次電池を提供することを目的とする。また、本発明は、ラジカル熱開始反応を用いた注液型のゲルポリマー電解質を含む二次電池の製造方法において、製造されたゲルポリマー電解質のイオン伝導度を向上させる方法を提供することを目的とする。本発明の他の目的及び利点は、特許請求の範囲に記載された手段または方法及びその組み合わせによって実現されうるということが容易に分かるであろう。
本発明の第1側面は、ゲルポリマー電解質を含む二次電池の製造方法であって、前記方法は、電極組立体を電池ケースに収容するステップ(S10)と、前記電池ケース内にゲル高分子電解質形成用組成物を注入するステップ(S20)と、前記電池ケースを大気雰囲気下で一次密封し、エージングするステップ(S30)と、前記一次密封を解除し、脱気(デガッシング)するステップ(S40)と、前記ステップ(S40)の結果物に対して架橋反応を行うステップ(S50)と、を含み、前記二次電池は、前記電解質の一部が所定の架橋度以上に架橋されたゲルポリマー電解質を含み、電池の中心から外側に向かって架橋度が増加するものである。
本発明の第2側面は、前記第1側面において、前記ステップ(S40)が、酸素濃度が20vol%未満の気体雰囲気下で行われるか、90vol%以上の窒素(N)雰囲気下で行われるか、または90vol%以上の不活性気体雰囲気下で行われるものである。
本発明の第3側面は、前記第1または第2の側面において、前記二次電池が、前記電解質の架橋度の低い中心部と、前記中心部を取り囲み、前記中心部よりも高い架橋度を示すゲルポリマー電解質を含む外郭部と、を含むものである。
本発明の第4側面は、前記第1から第3の側面のいずれか1つにおいて、前記ゲルポリマー電解質用組成物が、リチウム塩と;非水系有機溶媒と;重合開始剤と;重合性単量体、オリゴマー及びコポリマーからなる群より選択される少なくとも1つの重合性化合物と;を含むものである。
本発明の第5側面は、前記第1から第4の側面のいずれか1つにおいて、前記ステップ(S30)を行う前に、電池ケース内に酸素をさらに注入する工程がさらに行われるものである。
本発明の第6側面は、前記第1から第5の側面のいずれか1つにおいて、前記ステップ(S30)のエージング工程が、常温~45℃で行われるものである。
本発明の第7側面は、前記第1から第6側面のいずれか1つにおいて、前記ステップ(S40)の脱気が、密封解除前の電池の体積100vol%に対して75vol%~90vol%の体積を維持する範囲内で行われるものである。
本発明の第8側面は、前記第1から第7の側面のいずれか1つにおいて、前記ステップ(S50)の架橋反応が、60℃以上で行われるものである。
本発明の第9側面は、前記第1から第8の側面のいずれか1つにおいて、前記ステップ(S50)の実行後、活性化工程がさらに行われるものである。
本発明の第10側面は、二次電池に関するものであり、前記二次電池は、第1から第9側面のいずれか1つに記載の方法によって製造され、電池の内部から外部に向かってゲルポリマー電解質の架橋度が段階的にまたは漸進的に増加し、架橋度の低いゲルポリマー電解質を含む中心部と、前記中心部を取り囲み、前記中心部よりも高い架橋度を有するゲルポリマー電解質を含む外郭部と、を含むものである。
本発明の第11側面は、前記第10側面において、前記外郭部の架橋度が80重量%以上であり、前記中心部の架橋度が80重量%未満であるものである。
本発明の第12側面は、前記第10または第11の側面において、前記中心部の架橋度が40重量%未満であるものである。
本発明による二次電池は、内部コア部に、架橋によりゲル化することなく液状を保つ液体電解質が含まれており、前記コア部は、所定の架橋度以上に架橋されてゲル化した外郭部により取り囲まれた構造を有する。このような構造的特徴により、イオン伝導度および機械的物性を改善して、電池の剛性及び安全性を両方とも改善することができる。また、液体電解質がゲル高分子電解質によって閉じ込められるため、液体電解質の漏液を防止することができる。また、本発明による二次電池は、電極組立体内の酸素濃度の勾配に応じて電解質のゲル化度を制御することにより、電極組立体の外郭部のみをゲル化させる方法を適用する簡便な方法により製造することができる。よって、架橋ステップを行うための別途の装置や設備ラインを設ける必要がないので、工程効率性に悪影響を及ぼさない。
本明細書に添付される以下の図面は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、後述する発明の詳細な説明とともに本発明の技術思想をさらに理解させる役割を果たすものであるため、本発明はそのような図面に記載された事項のみに限定されて解釈されてはいけない。一方、本明細書中に収録された図面における要素の形状、大きさ、縮尺または比率などは、より明確な説明を強調するために誇張されることがある。
本発明の一実施形態による二次電池の断面図である。 本発明の一実施形態による二次電池の製造方法に関するもので、脱気(digasing)により、ゲル化工程を行う前に電極組立体の外郭部の酸素濃度を中心部の酸素濃度よりも低く調整することを図式化したものである。 本発明の一実施形態による二次電池の製造方法に関するもので、脱気(digasing)により、ゲル化工程を行う前に電極組立体の外郭部の酸素濃度を中心部の酸素濃度よりも低く調整することを図式化したものである。
以下、本発明の態様を詳細に説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
本明細書の全般にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」または「備える」としたとき、これは、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するわけではなく、他の構成要素をさらに含んでいてもよいことを意味する。
また、本明細書の全般にわたって使われる用語「約」、「実質的に」などは、言及された意味に固有の製造及び物質許容誤差が提示されるとき、その数値において、またはその数値に近づいた意味として使われ、本発明の理解への一助となるために正確な、あるいは絶対的な数値が言及された開示の内容を非良心的な侵害者が不当に利用することを防ぐために使われる。
本明細書の全般にわたって、「A及び/又はB」という記載は、「AまたはBまたはこれらの両方」を意味する。
後続する発明の詳細な説明の欄において使われた特定の用語は、説明のしやすさのためのものに過ぎず、制限的なものではない。「右」、「左」、「上面」及び「下面」という単語は、参照がなされた図面における方向を示す。「内側に」及び「外側に」という単語は、それぞれ指定された装置、システム及びそれらの部材の幾何学的な中心を向いたりそこから遠ざかったりする方向を示す。「前方」、「後方」、「上方」、「下方」及びこれらに関わる単語及び語句は、参照がなされた図面における位置及び方位を示し、制限的であってはいけない。これらの用語は、以上において列挙された単語、その派生語及び類似の意味の単語を網羅する。
以下、添付の図面を参照しながら本発明についてより詳細に説明する。
本発明による二次電池は、負極、分離膜(セパレーター)及び正極をそれぞれ独立して1つ以上含み、前記負極と正極との間が分離膜によって電気的に絶縁されるように、負極、分離膜及び正極が順次積層された電極組立体を含む。また、前記二次電池は、電解質を含み、前記電極組立体が前記電解質で含浸されている。本発明の一実施形態において、前記電池は、内部から外郭に向かって電解質の架橋度が増加する形状を有する。
本発明の一実施形態において、電極組立体の中心部は、前記電極組立体に含浸されている前記電解質の架橋度が相対的に低く、流動性を有するものであり、前記外郭部は、前記電極組立体に含浸されている前記電解質が中心部よりも高い架橋度を有するため、非常に低い流動性を有するかまたは流動性を有しないものである。前記中心部は、前記外郭部によって取り囲まれているので、前記中心部に存在する架橋度の低い電解質は、架橋度の高い電解質によってカプセル化されており、電極組立体の外部に放出されない状態で存在する。
一方、本発明の一実施形態において、前記電極組立体は、前記中心部から前記外郭部に向かって架橋度が増加する遷移部を含んでいてもよい。前記遷移部は、前記中心部と外郭部との間に存在してもよく、前記電解質の架橋度が前記中心部より高く、前記外郭部より低くてもよい。あるいは、前記遷移部は、中心部と外郭部とが区分される領域ではなく、中心部の任意の箇所から外郭部の任意の箇所まで架橋度が変化する領域を意味してもよい。換言すれば、本発明の前記電極組立体は、中心部及び前記中心部を囲む外郭部を含み、前記中心部は外郭部に比べて電解質の架橋度が相対的に低い部分であり、前記外郭部は前記中心部に比べて電解質の架橋度が相対的に高い部分であり、前記中心部から外郭部に向かって架橋度が増加する領域である遷移部を含んでいてもよい。図1は、本発明の一実施形態による二次電池10の断面図を示す。前記断面図は、電極組立体の積層方向と平行な方向の断面を例示的に示す。同図を参照すると、前記電池は、電極組立体100が内蔵された電池ケース120を含む。前記電極組立体は、それぞれ1つ以上の負極及び正極が分離膜を挟んで順次積層されているものであり、前記負極及び/又は正極から引き出された電極タブ130を含む。また、前記電池は、電解質を含み、前記電極組立体が前記電解質で含浸されている。前記電極組立体の中心部Cは、電解質の架橋度が低く、流動性を有するものである。本発明の一実施形態において、前記中心部の電解質は、0cP~10cPの粘度を有し得る。一方、本発明の一実施形態において、前記中心部は、80重量%未満の架橋度、好ましくは40重量%未満の架橋度を有し得る。
一方、前記中心部は外郭部(P)により取り囲まれており、前記外郭部は、中心部よりも電解質の架橋度が相対的に高く、好ましくは流動性を有しないものである。本発明の一実施形態において、前記外郭部の電解質は、80重量%~100重量%の架橋度を示し得る。本発明の具体的な一実施形態において、前記外郭部は、80重量%~100重量%の架橋度を示してもよく、前記中心部は、80重量%未満の架橋度、または40重量%未満の架橋度を示してもよい。
または、具体的な一実施形態において、前記電極組立体は、中心部、遷移部及び外郭部を含み、この際、前記外郭部と中心部は、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上または50重量%以上の架橋度の差を示すことができ、前記中心部と外郭部との間に、中心部より架橋度が高く、外郭部より架橋度が低い遷移部が含まれていてもよい。
本発明の一実施形態において、前記架橋度は、電極組立体のそれぞれ外郭部及び中心部から採取された各電解質についてNMR分析を行い、炭素二重結合ピークから未反応の重合性化合物の残存量を確認し、これに基づいて下記数式1に代入して、採取された電解質試料中の未反応の重合性化合物の割合を計算する方法で確認することができる。
[数式1]
架橋度(重量%)=100-{未反応重合性化合物の量/採取された電解質試料の量}×100
一方、前記NMRは、例えば、1D Normal NMR(One Dimensional Normal Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy:1次元正常核磁気共鳴分光法)により測定され得る。具体的に、ブルカー(Burker)700MHz NMR分析器を用い、試料用溶媒としてはアセトン-dが使用可能であり、測定条件は、1H NMR(zg30)、ns=32、d1=3秒であり得る。
また、結果の分析は、H NMRスペクトル(spectrum)で最も揮発性(volatile)ではないエチレンカーボネート(Ethylene carbonate、EC)ピークを基準として100%に固定した後、各試料のアクリレート二重結合(acrylate double bond)ピークの積分値を求め、リファレンス(reference)試料のアクリレート二重結合面積(acrylate double bond area)を100に正規化(normalization)することにより相対的面積値を算出して行われてもよい。
しかしながら、本発明は特に上記方法のみに限定されるものではない。
または、採取された電解質試料の最初の重さを測定した後、これをASTM D 2765に基づいて135℃のデカリン溶液に浸して4時間沸騰させた後に、残りの重量を測定して、最初の重さに比べて残りの乾燥重量の割合で計算することができる。
一方、前記粘度は、ブルックフィールドデジタル粘度計(Brookfield digital viscometer)(RV DV2T)などの粘度計を使用して測定され得る。具体的には、前記粘度測定は、粘度計に接続されたスピンドル(spindle)に測定対象が接触し、トルク(Torque)が20%(±1%)となるrpm条件下で行われてもよい。一方、本発明において、前記外郭部と中心部との境界線、または外郭部と遷移部との境界線、または遷移部と中心部との境界線は、電極組立体の長さ、幅または厚さなどの寸法や比率による特定の位置により決定されず、電解質の架橋程度により決定される。
そこで、本発明の具体的な一実施形態において、電極組立体の外側から内部中心方向に向かって80%以上の架橋度を示す部分を外郭部とし、前記外郭部により取り囲まれる一方で80%未満の架橋度を示す部分を中心部としてもよい。
一方、本発明の一実施形態において、前記電池における電極組立体の外部である電池ケースの空き空間は電解質で充填されていてもよい。これは以下で充填部として説明される。このように電池ケースに充填される電解質は、ゲル状であり、前記外郭部と分けられず、分離不能に結合された形状に形成されてもよい。本発明による二次電池は、後術するように、電池ケースに電極組立体を入れ、次いで、電池ケース内にゲル組成物を注入した後、ゲル化工程を行うことによって製造され得るものであって、その結果、電極組立体の外郭部が前記充填部と接続されて一体化されて形成されてもよい。
一方、本発明の一実施形態において、前記遷移部は、電極組立体の外部まで延長されていて充填部の一部を占めていてもよい。すなわち、本発明において、前記中心部は電極組立体内に配置され、前記中心部は遷移部で取り囲まれ、遷移部は外郭部で取り囲まれているものであって、結果的に前記液状の電解質が前記ケースと直接接触しないように配置されていてもよい。図1は、遷移部が電極組立体の外部境界を越えて充填部の一部を占めている形状を図式化したものである。
本発明において、前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体の少なくとも片側表面または両側表面上に形成された正極活物質層とを含んでいてもよい。前記正極活物質層は、正極合材を含み、前記正極合材は、正極活物質、バインダー及び導電材を含んでいてもよい。本明細書において、前記正極合材は、正極に含浸される電解質を含まないものと記載されている。本発明において、前記正極活物質層は、複数の気孔を含む多孔性特性を有し、前記気孔は、上述のように電解質で充填されており、前記電解質は、当該気孔が電極組立体のどの部分に位置するかによって、架橋度が低いために流動性を示すか、架橋度が高いために流動性を示さない固体状態を有することができる。
前記正極集電体は、当該電池に化学的変化を誘発することなく導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、またはアルミニウムやステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したものなどが用いられてもよい。
前記正極活物質は、リチウムの可逆的なインターカレーション及びデインターカレーションが可能な化合物であって、具体的には、コバルト、マンガン、ニッケルまたはアルミニウム等の少なくとも1種の金属とリチウムとを有するリチウム複合金属酸化物を含んでいてもよい。より具体的に、前記リチウム複合金属酸化物は、リチウム-マンガン系酸化物(例えば、LiMnO、LiMnなど)、リチウム-コバルト系酸化物(例えば、LiCoOなど)、リチウム-ニッケル系酸化物(例えば、LiNなど)、リチウム-ニッケル-マンガン系酸化物(例えば、LiNiMn(ここで、0<Y<1)、LiMn2-zNi(ここで、0<Z<2)など)、リチウム-ニッケル-コバルト系酸化物(例えば、LiNi1-Y1CoY1(ここで、0<Y1<1)など)、
リチウム-マンガン-コバルト系酸化物(例えば、LiCo1-Y2MnY2(ここで、0<Y<1)、LiMn2-z1Coz1(ここで、0<Z1<2)など)、リチウム-ニッケル-マンガン-コバルト系酸化物(例えば、Li(NiCoMnr1)O(ここで、0<p<1、0<q<1、0<r1<1、p+q+r1=1)またはLi(Nip1Coq1Mnr2)O(ここで、0<p1<2、0<q1<2、0<r2<2、p1+q1+r2=2)、またはリチウム-ニッケル-コバルト-遷移金属(M)酸化物(例えば、Li(NipCoq2Mnr3MS)O(ここで、Mは、Al、Fe、V、Cr、Ti、Ta、MgおよびMoからなる群より選択され、p2、q2、r3およびs2は、それぞれ独立した元素の原子分率であり、0<p2<1、0<q2<1、0<r3<1、0<s2<1、p2+q2+q2+r3+s2=1である))などが挙げられ、これらのうちのいずれか一つまたは二つ以上の化合物が含まれていてもよい。この中でも、電池の容量特性および安定性を高めることができるという点から、前記リチウム複合金属酸化物は、LiCoO、LiMnO、LiNiO、リチウムニッケルマンガンコバルト酸化物(例えば、Li(Ni1/3Mn1/3Co1/3)O、Li(Ni0.6Mn0.2Co0.2)O、Li(Ni0.5Mn0.3Co0.2)O、Li(Ni0.7Mn0.15Co0.15)OおよびLi(Ni0.8Mn0.1Co0.1)Oなど)、またはリチウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物(例えば、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)Oなど)であってもよい。
前記正極活物質は、正極合材100重量%に対して50重量%~99重量%で含まれてもよい。
前記バインダーは、前記正極活物質と導電材などとの結合および集電体への結合を助ける成分であり、通常、正極合材100重量%に対して1~30重量%で含まれてもよい。このようなバインダーの例としては、ポリフッ化ビニリデン(ポリビニリデンフルオライド、PVDF)、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンモノマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレン-ブタジエンゴム、フッ素ゴム、様々な共重合体などが挙げられる。
前記導電材は、通常、正極合材中の固形分の総重量に対して0.5重量%~30重量%、例えば、1重量%~30重量%で添加されてもよい。
このような導電材は、当該電池に化学的変化を誘発することなく導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック(またはデンカブラック)、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、またはサーマルブラックなどの炭素粉末;結晶構造が非常に発達した天然黒鉛、人造黒鉛、またはグラファイトなどの黒鉛粉末;炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材;などが用いられてもよい。
本発明において、前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体の少なくとも片側表面または両側表面上に形成された負極活物質層とを含んでいてもよい。前記負極活物質層は、負極合材を含み、前記負極合材は、負極活物質、バインダー及び導電材を含んでいてもよい。本明細書において、前記負極合材は、負極に含浸される電解質を含まないものと記載されている。本発明において、前記負極活物質層は、複数の気孔を含む多孔性特性を有し、前記気孔は、上述のように電解質で充填されており、前記電解質は、当該気孔が電極組立体のどの部分に位置するかによって、流動性のある液体状態を示すか、所定の架橋度を有るために流動性を示さない固体状態を呈することができる。
前記負極集電体は、一般的に3μm~500μmの厚さを有することができる。このような負極集電体は、当該電池に化学的変化を誘発することなく高い導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅やステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したもの、アルミニウム-カドミウム合金などが用いられてもよい。また、表面に微細な凹凸を形成して負極活物質の結合力を高めることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体などの各種形態で用いられてもよい。
また、前記負極活物質は、リチウム金属、リチウムイオンを可逆的にインターカレーション/デインターカレーションできる炭素物質、金属、またはこれらの金属とリチウムとの合金、金属複合酸化物、リチウムをドープおよび脱ドープできる物質、および遷移金属酸化物からなる群より選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
前記リチウムイオンを可逆的にインターカレーション/デインターカレーションできる炭素物質としては、リチウムイオン二次電池で一般的に用いられる炭素系負極活物質であれば特に限定されず用いてもよく、その代表的な例としては、結晶質炭素、非晶質炭素、またはこれらを共に用いてもよい。前記結晶質炭素の例としては、無定形、板状、鱗片状(flake)、球形または繊維状の天然黒鉛または人造黒鉛などの黒鉛が挙げられ、前記非晶質炭素の例としては、ソフトカーボン(soft carbon:低温焼成炭素)またはハードカーボン(hard carbon)、メソフェーズピッチ炭化物、焼成されたコークスなどが挙げられる。
前記金属複合酸化物としては、PbO、PbO、Pb、Pb、Sb、Sb、Sb、GeO、GeO、Bi、Bi、Bi、LixFe(0≦x≦1)、LiWO(0≦x≦1)、およびSnMe1-xMe’(Me:Mn、Fe、Pb、Ge;Me’:Al、B、P、Si、周期律表の1族、2族、3族の元素、ハロゲン;0<x≦1;1≦y≦3;1≦z≦8)からなる群より選択されるものが用いられてもよい。
前記リチウムをドープおよび脱ドープすることができる物質としては、Si、SiO(0<x≦2)、Si-Y合金(前記Yは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、13族元素、14族元素、遷移金属、希土類元素、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される元素であり、Siではない)、Sn、SnO、Sn-Y(前記Yは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、13族元素、14族元素、遷移金属、希土類元素、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される元素であり、Snではない)などが挙げられ、また、これらのうちの少なくとも1つとSiOを混合して用いてもよい。前記元素Yとしては、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Sc、Y、Ti、Zr、Hf、Rf、V、Nb、Ta、Db、Cr、Mo、W、Sg、Tc、Re、Bh、Fe、Pb、Ru、Os、Hs、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、B、Al、Ga、Sn、In、Ge、P、As、Sb、Bi、S、Se、Te、Po、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されてもよい。
前記遷移金属酸化物としては、リチウム含有チタン複合酸化物(LTO)、バナジウム酸化物、リチウムバナジウム酸化物などが挙げられる。
前記負極活物質は、負極合材100重量%に対して50重量%~99重量%で含まれてもよい。
前記バインダーは、導電材、活物質及び集電体の間の結合を助ける成分であって、通常、負極合材100重量%に対して1~30重量%で添加される。このようなバインダーの例としては、ポリフッ化ビニリデン(ポリビニリデンフルオライド、PVDF)、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレン-ブタジエンゴム、フッ素ゴム、及びこれらの様々な共重合体が挙げられる。
前記導電材は、負極活物質の導電性をさらに向上させるための成分であって、負極合材100重量%に対して0.5重量%~30重量%、例えば、1重量%~20重量%で添加されてもよい。このような導電材は、正極の作製に用いる導電材と同一でも異なっていてもよく、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック(又はデンカブラック)、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどの炭素粉末;結晶構造が非常に発達した天然黒鉛、人造黒鉛、またはグラファイトなどの黒鉛粉末;炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材;などが用いられてもよい。
前記分離膜は、両電極の内部短絡を遮断し、電解質を含浸する役割を担うものであって、高分子フィルム及び高分子不織布などの絶縁性の多孔性シートを含んでいてもよい。例えば、高分子樹脂、充填剤及び溶媒を混合して分離膜組成物を製造した後、前記分離膜組成物を電極上部に直接コーティング及び乾燥して分離膜フィルムを形成するか、前記分離膜組成物を支持体上にキャスティング及び乾燥した後、前記支持体から剥離された分離膜フィルムを電極上部にラミネーションすることにより、前記高分子フィルムを形成することができる。
前記分離膜は、一般に用いられている多孔性高分子フィルム、例えば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体およびエチレン/メタクリレート共重合体などのポリオレフィン系高分子から作製された多孔性高分子フィルムを単独でまたはこれらを積層して用いてもよく、または、通常の多孔性不織布、例えば、高融点のガラス繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などからなる高分子不織布を用いてもよいが、これに限定されるものではない。
このとき、前記多孔性分離膜の気孔直径は、一般的に0.01μm~50μmであり、気孔度は5vol%~95vol%であり得る。また、前記多孔性分離膜の厚さは、一般的に5μm~300μmであり得る。
本発明において、前記分離膜は、複数の気孔を含む多孔性特性を有するものであって、前記気孔は、前述したように電解質で充填されており、前記電解質は、当該気孔が電極組立体のどの部分に位置するかによって、流動性のある液体状態を示すか、または所定の架橋度を有するために流動性を示さない固体状態を有することができる。
一方、本発明の一実施様態において、前記分離膜は、表面に無機物粒子及びバインダー樹脂材料を含む有機/無機複合多孔性コーティング層を含んでもよい。前記無機物粒子は、0.01μm~2μmの粒径を有することができ、電池の駆動電位で酸化反応及び/または還元反応を起こさずに電気化学的に安定したものであれば特に限定されない。例えば、前記無機物粒子としては、BaTiO、Pb(Zr,Ti)O(PZT)、Pb1-xLaZr1-yTi(PLZT、ここで、0<x<1、0<y<1である)、Pb(Mg1/3Nb2/3)O-PbTiO(PMN-PT)、ハフニア(HfO)、SrTiO、SnO、CeO、MgO、NiO、CaO、ZnO、ZrO、Y、Al、SiC、TiO、ベーマイト(Boehmite)、酸化アルミニウム及び水酸化アルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。一方、前記電池ケースは、特別な材質や形状に限定されるものではなく、例えば、金属缶を用いた円筒型や角型であってもよい。または、パウチフィルムが使用されたパウチ(pouch)型であってもよい。または、コイン(coin)形状などのケースを用いてもよい。
二次電池の製造方法
次に、本発明による二次電池の製造方法について説明する。
本発明の一実施形態において、前記二次電池の製造方法は、
電極組立体を電池ケースに収容するステップ(S10)と、
前記電池ケース内にゲル高分子電解質形成用組成物を注入するステップ(S20)と、
前記電池ケースを常圧条件(大気雰囲気)下で一次密封するステップ(S30)と、
前記一次密封を解除し、脱気(デガッシング)するステップ(S40)と、
前記ステップ(S40)の結果物に対して架橋反応を行うステップ(S50)と、
を含む。
まず、電極組立体を製造した後、これを電池ケースに収容する(S10)。
前記電極組立体は、本発明による二次電池について記述した通りである。したがって、説明の便宜のために重複記載しない。本発明の一実施形態において、前記電極組立体は、電池の使用目的や用途に応じて巻き取られてジェリーロール型、スタック型、またはスタック-フォールディング型に用意されてもよい。
次に、前記電極組立体が収容された電池ケース内にゲルポリマー電解質用組成物を注入する(S20)。
本発明の一実施形態において、前記ゲルポリマー電解質用組成物は、(a)リチウム塩;(b)非水系有機溶媒;(c)重合開始剤;および(d)重合性単量体、オリゴマー及びコポリマー;からなる群より選択される少なくとも1つの重合性化合物を含んでいてもよい。
リチウム塩
前記リチウム塩は、リチウム二次電池内で電解質塩として用いられるものであって、イオンを伝達するための媒体として用いられるものである。通常、リチウム塩は、陽イオンとしてLiを含み、陰イオンとしては、F、Cl、Br、I、NO 、N(CN) 、BF 、ClO 、AlO 、AlCl 、PF 、SbF 、AsF 、BF 、BC 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF、(CF、CFSO 、CSO 、CFCFSO 、(CFSO、(FSO、CFCF(CFCO、(CFSOCH、CF(CFSO 、CFCO 、CHCO 、SCN 及び(CFCFSOからなる群より選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
前記リチウム塩は、1種または必要に応じて2種以上を混合して用いてもよい。前記リチウム塩は、通常使用可能な範囲内で適宜変更してもよいが、最適の電極表面の腐食防止用被膜形成効果を得るために、ゲルポリマー電解質用組成物内に0.5M~2M、具体的に0.9M~1.5Mの濃度で含まれてもよい。
本発明のゲルポリマー電解質用組成物は、0.5M以上のリチウム塩を含むことで、高率充放電時にリチウムイオンの枯渇による抵抗を低減できる。さらに、本発明のゲルポリマー電解質用組成物において、前記電解質塩の濃度が前記範囲を満たす場合、ゲルポリマー電解質用組成物中に存在するリチウム陽イオンの増加により、リチウム陽イオン(Li)の高いイオン伝達特性(すなわち、陽イオン輸率(transference number、移動数))を確保でき、リチウムイオンの拡散抵抗の低減効果を達成して、サイクル容量特性の向上効果を実現できる。
非水系有機溶媒
前記非水系有機溶媒は、二次電池の充放電過程における酸化反応等による分解を最小限に抑え、添加剤と共に所望の特性を発揮できるものであれば特に限定されない。例えば、カーボネート系有機溶媒、エーテル系有機溶媒またはエステル系有機溶媒などを、それぞれ単独でまたは2種以上混合して用いてもよい。
前記有機溶媒のうちカーボネート系有機溶媒は、環状カーボネート系有機溶媒及び直鎖状カーボネート系有機溶媒のうちの少なくとも1種を含んでもよい。具体的には、前記環状カーボネート系有機溶媒は、エチレンカーボネート(ethylene carbonate、EC)、プロピレンカーボネート(propylene carbonate、PC)、1,2-ブチレンカーボネート、2,3-ブチレンカーボネート、1,2-ペンチレンカーボネート、2,3-ペンチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、及びフルオロエチレンカーボネート(FEC)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでもよく、具体的には、高誘電率を有するエチレンカーボネートと、エチレンカーボネートに比べて相対的に低融点を有するプロピレンカーボネートとの混合溶媒を含んでもよい。
また、前記直鎖状カーボネート系有機溶媒は、低粘度及び低誘電率を有する溶媒であって、ジメチルカーボネート(dimethyl carbonate、DMC)、ジエチルカーボネート(diethyl carbonate、DEC)、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート、及びエチルプロピルカーボネートからなる群より選択される少なくとも1種を含んでもよく、より具体的にジメチルカーボネートを含んでもよい。
前記エーテル系有機溶媒としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル及びエチルプロピルエーテルからなる群より選択されるいずれか1種またはこれらのうちの2種以上の混合物を用いてもよいが、これに限定されるものではない。
前記エステル系有機溶媒としては、直鎖状エステル系有機溶媒及び環状エステル系有機溶媒からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
前記直鎖状エステル系有機溶媒としては、具体例として、メチルアセテート、エチルアセテート、プロピルアセテート、メチルプロピオネート、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、およびブチルプロピオネートからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうちの2種以上の混合物などを代表的に用いてもよいが、これに限定されるものではない。
前記環状エステル系有機溶媒としては、具体例として、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、γ-カプロラクトン、σ-バレロラクトン、及びε-カプロラクトンからなる群より選択されるいずれか1種またはこれらのうちの2種以上の混合物を用いてもよいが、これに限定されるものではない。
前記エステル系溶媒の中でも、環状カーボネート系化合物は、高粘度の有機溶媒であって、誘電率が高くて電解質中のリチウム塩を解離させやすいため好適に使用可能であり、このような環状カーボネート系化合物に、ジメチルカーボネートおよびジエチルカーボネート等の低粘度、低誘電率の直鎖状カーボネート系化合物および直鎖状エステル系化合物を適切な割合で混合して用いると、高い電気伝導率を有するゲルポリマー電解質を調製できるため、より好適に使用可能である。
重合開始剤
前記重合開始剤としては、当技術分野で公知の通常の熱開始剤または光重合開始剤を用いてもよい。例えば、前記重合開始剤は、熱により分解されてラジカルを形成し、フリーラジカル重合によって前述した架橋剤と反応してゲルポリマー電解質を形成しうる。
より具体的には、前記重合開始剤の非限定的な例としては、ベンゾイルパーオキサイド(benzoyl peroxide)、アセチルパーオキサイド(acetyl peroxide)、ジラウリルパーオキサイド(dilauryl peroxide)、ジ-tert-ブチルパーオキサイド(di-tert-butyl peroxide)、t-ブチルパーオキシ-2-エチル-ヘキサノエート(t-butyl peroxy-2-ethyl-hexanoate)、クミルハイドロパーオキサイド(cumyl hydroperoxide)、および過酸化水素(hydrogen peroxide)などの有機過酸化物類やハイドロパーオキサイドと、2,2’-アゾビス(2-シアノブタン)、2,2’-アゾビス(メチルブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN;2,2’-Azobis(iso-butyronitrile))及び2,2’-アゾビスジメチル-バレロニトリル(AMVN;2,2’-Azobisdimethyl-Valeronitrile)からなる群より選択される少なくとも1種のアゾ化合物類などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
前記重合開始剤は、電池内で熱、非限定的な例として30℃~100℃の熱により分解されたり常温(5℃~30℃)で分解されたりしてラジカルを形成し、フリーラジカル重合により重合性オリゴマーがアクリレート系化合物と反応してゲルポリマー電解質を形成することができる。
前記重合開始剤は、重合性化合物100重量部に対して0.01~20重量部、具体的に0.1~10重量部で含まれてもよい。
前記重合開始剤が0.01~20重量部の範囲内である場合、ゲル高分子への転換率を高めてゲル高分子の電解質特性を確保することができ、プレゲル反応を防止して、電極に対する電解液の濡れ性(ウェッティング性)を向上させることができる。
重合性化合物
前記重合性化合物である重合性単量体、オリゴマーまたはコポリマーは、構造中に重合反応が起こり得るビニル基、エポキシ基、アリル(allyl)基および(メタ)アクリル基からなる群より選択される重合性官能基を有し、重合または架橋によりゲル化できる化合物であって、通常のゲルポリマー電解質の製造において合成単量体、オリゴマーまたはコポリマーとして使用しているものであれば特に限定されない。
中でも、前記重合性単量体は、非限定的な例として、テトラエチレングリコールジアクリレート(tetraethylene glycoldiacrylate)、ポリエチレングリコールジアクリレート(Poly ethylene glycol diacrylate、分子量50~20,000)、1,4-ブタンジオールジアクリレート(1,4-butanediol diacrylate)、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(1,6-hexandioldiacrylate)、トリメチロールプロパントリアクリレート(trimethylolpropane triacrylate)、トリメチロールプロパンエトキシレートトリアクリレート(trimethylolpropane ethoxylate triacrylate)、トリメチロールプロパンプロポキシレートトリアクリレート(trimethylolpropane propoxylate triacrylate)、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(ditrimethylolpropane tetraacrylate)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(pentaerythritol tetraacrylate)、ペンタエリスリトールエトキシレートテトラアクリレート(pentaerythritol ethoxylate tetraacrylate)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(dipentaerythritol pentaacrylate)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(dipentaerythritol hexaacrylate)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(poly(ethylene glycol) diglycidylether)、1,5-ヘキサジエンジオキシド(1,5-hexadiene diepoxide)、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエーテル(glycerol propoxylate triglycidyl ether)、ビニルシクロヘキセンジオキシド(vinylcyclohexene dioxide)、1,2,7,8-ジエポキシオクタン(1,2,7,8-diepoxyoctane)、4-ビニルシクロヘキセンジオキシド(4-vinylcyclohexene dioxide)、ブチルグリシジルエーテル(butyl glycidyl ether)、ジグリシジル1,2-シクロヘキサンジカルボキシレート(diglycidyl 1,2-cyclohexanedicarboxylate)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ethylene glycol diglycidyl ether)、グリセロールトリグリシジルエーテル(glycerol triglycidyl ether)、グリシジルメタクリレート(glycidyl methacrylate)などがあるが、これに限定されず、これらの化合物は単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
また、前記コポリマーは、代表的な例として、アリル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル(TFE)-(2,2,2-トリフルオロエチルアクリレート)コポリマー、TFE-ビニルアセテートコポリマー、TFE-(2-ビニル-1,3-ジオキソラン)コポリマー、TFE-ビニルメタクリレートコポリマー、TFE-アクリロニトリルコポリマー、TFE-ビニルアクリレートコポリマー、TFE-メチルアクリレートコポリマー、TFE-メチルメタクリレート(MMA)コポリマー、及びTFE-2,2,2-トリフルオロエチルアクリレート(FA)コポリマーからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
前記重合性化合物は、前記ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して0.01重量%~10重量%で含まれてもよい。前記重合性化合物の含量が10重量%を超えると、ゲルポリマー電解質用組成物を電池内に注入する途中、ゲル化が早すぎたり稠密になったりして抵抗の大きいゲルが得られるという欠点があり、逆に重合性化合物の含量が0.01重量%未満であれば、ゲル化が上手くいかないという問題が発生し得る。
添加剤
また、本発明のゲルポリマー電解質用組成物は、ゲルポリマー電解質の製造時に高出力の環境下での分解による負極の崩壊を防止するため、あるいは、低温高率放電特性、高温安定性、過充電防止、高温貯蔵時の膨潤改善効果などをさらに向上させるため、必要に応じて電極の表面により安定したイオン伝導性被膜を形成できる付加的添加剤をさらに含んでもよい。
具体的に、前記付加的添加剤は、代表例として、スルトン系化合物、スルフィド系化合物、スルホン系化合物、サルフェート系化合物、ハロゲン置換されたカーボネート系化合物、ニトリル系化合物、環状カーボネート系化合物、ホスフェート系化合物、ボレート系化合物、およびリチウム塩系化合物からなる群より選択される少なくとも1種の第1添加剤を含んでいてもよい。
前記スルトン系化合物は、1,3-プロパンスルトン(PS)、1,4-ブタンスルトン、エテンスルトン、1,3-プロペンスルトン(PRS)、1,4-ブテンスルトン、および1-メチル-1,3-プロペンスルトンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物が挙げられ、これは、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して0.3重量%~5重量%、具体的に1重量%~5重量%で含まれてもよい。前記ゲルポリマー電解質用組成物中のスルトン系化合物の含量が5重量%を超えると、電極の表面に過度に厚い被膜が形成され、抵抗の増加と出力の劣化が発生することがあり、ゲルポリマー電解質用組成物中の過量の添加剤による抵抗が増加し、出力特性が劣化することがある。
前記サルファイト系化合物としては、エチレンサルファイト、メチルエチレンサルファイト、エチルエチレンサルファイト、4,5-ジメチルエチレンサルファイト、4,5-ジエチルエチレンサルファイト、プロピレンサルファイト、4,5-ジメチルプロピレンサルファイト、4,5-ジエチルプロピレンサルファイト、4,6-ジメチルプロピレンサルファイト、4,6-ジエチルプロピレンサルファイト、及び1,3-ブチレングリコールサルファイトからなる群より選択される少なくとも1種の化合物が挙げられ、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して3重量%以下で含まれてもよい。
前記スルホン系化合物としては、ジビニルスルホン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、メチルエチルスルホン、およびメチルビニルスルホンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物が挙げられ、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して3重量%以下で含まれてもよい。
前記サルフェート系化合物としては、エチレンサルフェート(Ethylene Sulfate;Esa)、トリメチレンサルフェート(Trimethylenesulfate;TMS)、またはメチルトリメチレンサルフェート(Methyl trimethylene sulfate;MTMS)が挙げられ、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して3重量%以下で含まれてもよい。
また、前記ハロゲン置換されたカーボネート系化合物としては、フルオロエチレンカーボネート(FEC)が挙げられ、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して5重量%以下で含まれてもよい。前記ゲルポリマー電解質用組成物中のハロゲン置換されたカーボネート系化合物の含量が5重量%を超える場合、セル膨潤性能が劣化することがある。
また、前記ニトリル系化合物としては、スクシノニトリル、アジポニトリル(Adn)、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、カプリロニトリル、ヘプタンニトリル、シクロペンタンカルボニトリル、シクロヘキサンカルボニトリル、2-フルオロベンゾニトリル、4-フルオロベンゾニトリル、ジフルオロベンゾニトリル、トリフルオロベンゾニトリル、フェニルアセトニトリル、2-フルオロフェニルアセトニトリル、および4-フルオロフェニルアセトニトリルからなる群より選択される少なくとも1種の化合物が挙げられる。
前記環状カーボネート系化合物としては、ビニレンカーボネート(VC)またはビニルエチレンカーボネートが挙げられ、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して3重量%以下で含んでもよい。前記ゲルポリマー電解質用組成物中の環状カーボネート系化合物の含量が3重量%を超える場合、セル膨潤抑制性能が劣化することがある。
前記ホスフェート系化合物としては、リチウムジフルオロ(ビスオキサラト)ホスフェート、リチウムジフルオロホスフェート、テトラメチルトリメチルシリルホスフェート、トリメチルシリルホスファイト、トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)ホスフェート、およびトリス(トリフルオロエチル)ホスファイトからなる群より選択される少なくとも1種の化合物が挙げられ、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して3重量%以下で含まれてもよい。
前記ボレート系化合物としては、リチウムオキサリルジフルオロボレートが挙げられ、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して3重量%以下で含まれてもよい。
前記リチウム塩系化合物は、前記ゲルポリマー電解質用組成物に含まれるリチウム塩とは異なる化合物であって、LiPO、LiODFB、LiBOB(リチウムビスオキサレートボレート(LiB(C)、およびLiBFからなる群より選択される少なくとも1種の化合物が挙げられ、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して3重量%以下で含まれてもよい。
前記付加的添加剤は、2種以上が混合され、ゲルポリマー電解質用組成物の総重量に対して20重量%以下、具体的には0.1重量%~10重量%で含まれてもよい。前記付加的添加剤の含量が0.01重量%未満であれば、電池の低温出力の改善、並びに高温貯蔵特性及び高温寿命特性の改善の効果が僅かであり、付加的添加剤の含量が20重量%を超過すれば、電池の充放電時にゲルポリマー電解質用組成物内の副反応が過度に起こる可能性がある。特に、高温で十分に分解できず、常温にてゲルポリマー電解質用組成物内で未反応物としてまたは析出されたまま存在していることがある。これにより、二次電池の寿命や抵抗特性が低下する副反応が発生することがある。
次に、前記電池ケースを大気雰囲気下で一次密封しエージングする(S30)。前記密封は、後述するエージング工程中に電解液が電池ケースの外部に漏出しない限り十分である。このように前記電池ケースが大気雰囲気で密封されるため、電池の内部に空気が残った状態で密封されており、前記空気は約21vol%の酸素を含んでいてもよい。一方、本発明の一実施形態において、前記一次密封を行う前に、前記電池ケースの内部の酸素濃度を大気レベル以上、すなわち21vol%以上に高めるために、電池ケース内に酸素をさらに注入する工程を行ってもよい。一方、前記一次密封において、圧力範囲は特に限定されず、例えば、常圧条件下で行われてもよい。
前記一次密封の後、エージングステップを行ってもよい。前記エージングにより、電極組立体が前記組成物で十分に含浸され得、電極組立体の全体にわたって均一に含浸され得る。また、前記エージング時に電池が一定の位置で安定的に維持されるため、酸素の濃度は電極組立体の全体にわたって均一であり得る。前記エージングは、特に限定されるものではないが、数時間から数日で行われてもよい。例えば、72時間以内に行われてもよい。一方、一般的な液体電解質は、エージング効果を高めるために高温(60℃以上)適用もするが、ゲルポリマーの場合、プレゲル(pre-gel)が発生するおそれがあるため、前記エージングは常温~45℃の範囲で行われることが好ましい。
一方、酸素(O)は、ラジカルが発生する場合、ラジカルクエンチング(radical quenching)によって高分子単量体の連鎖反応(chain reaction)を抑制することができる。これにより、酸素の存在下で前記エージング工程を行うため、エージング工程において、ラジカル反応による重合反応を抑制することができ、その結果、前記組成物がゲル化することなく液状組成物の状態で維持されるので、電極組立体全体にわたって前記組成物による均一な濡れ(ウェッティング)状態を達成することができる。図2は、一次密封された電池内に酸素300が均一に分布している形状を概略的に図式化したものである。
その後、前記電極組立体の外郭部と中心部に酸素濃度勾配を生成する(S40)。前記ステップ(S40)では、電極組立体の中心部での酸素濃度を外郭部での酸素濃度よりも高くする。本発明の一実施形態において、前記ステップ(S40)は、前記ステップ(S30)を行って得られた結果物である二次電池を再び開封し、脱気(degassing、デガッシング)する方法で行われてもよい。例えば、前記開封は、図2の点線A部分を切り取る方式でなされてもよい。図3は、脱気により酸素濃度勾配が生じる形状を示したものである。
本発明の一実施形態において、前記脱気は、密封解除前、電池の体積100%に対して75%~90%の体積を維持する範囲内で行われてもよい。概して、脱気は、エージング工程で発生したガスをなるべく最大限に除去するために、密封解除前の電池の体積100%に対して70%以下の体積を有するように行われる。一方、本発明では、電池内の所定の酸素濃度を維持するために、前記範囲を満たす条件で脱気を行う。一方、本発明の一実施形態において、前記電池の体積とは、外装材で取り囲まれた空間の総体積を意味し、外装材で取り囲まれた電池内部の空き空間を除いたものではない。
本発明の一実施形態において、前記脱気後の電池の体積は、一次密封の直後(エージングの前、すなわち、ガス発生前)の電池の体積よりも大きくてもよい。
本発明の一実施形態において、前記密封解除前の電池の体積は、発生するガス量に応じて電池別に異なっていてもよい。例えば、電解液の種類、電解液中の添加剤成分の種類、電極活物質などの電池材料の種類、エージング時間及び温度などによってガスの発生量が左右され得る。ただし、定量的なガス発生量及びガス除去量を算出して適用するよりは、エージング工程時に発生したガスを全て除去することなく、所定量のガスを電池内に保持することにより、酸素が電池内に残存し得る観点から、前記範囲内で脱気を行う。このような脱気工程によれば、中心部の酸素が部分的に維持され、外部に接続する経路の長さが相対的に短く、ガスを排出しやすい外郭部の脱気効率がより高いため、その後の架橋工程により中心部の架橋度を低く維持でき、前記外郭部の架橋度を中心部の架橋度よりも高く維持できる。
本発明の一実施形態において、電池の量産の場合に、量産前に設計された電池のエージング時のガス発生量とガス排出による体積変化量を予め測定することにより、前記体積変化率の範囲内で脱気が行われるように工程を制御してもよい。
一方、本発明の一実施形態において、少なくとも前記脱気工程、または前記開封及び脱気工程は、酸素濃度が大気より低い気体雰囲気下で行われてもよい。例えば、前記工程は、酸素濃度が20vol%未満の気体雰囲気下で行われるか、90vol%以上の窒素(N)雰囲気下で行われるか、または90vol%以上のヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの不活性気体雰囲気下で行われてもよい。具体的な一実施形態において、前記開封及び脱気工程、または少なくとも脱気工程が前記のような気体雰囲気下で行われる場合、電極組立体の内部から外部に放出される酸素により、外郭部の架橋反応が妨害されない。そこで、中心部の架橋度が相対的に低く、かつ外郭部の架橋度が相対的に高い電池を製造することができる。
本発明の一実施形態において、前記脱気工程の後、次の架橋反応が進行する前に、電池ケースを再度密封(二次密封)することができる。本発明の一実施形態において、前記2次密封工程は、前述したように、酸素濃度が20vol%未満の気体雰囲気下で行われるか、90vol%以上の窒素(N)雰囲気下で行われるか、または90vol%以上のヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの不活性気体雰囲気下で行われてもよい。
次に、前記電池に熱を印加して架橋反応を行う(S50)。前記架橋反応は、前記電池を加熱装置内に配置して加熱する方式で実施することができる。このように電池の外部から印加された熱が順次電池内に伝導されることにより、前記電解質組成物が電池の外部から内部に向かって連続的にゲル化し始める。しかし、前記電池は内外部の酸素濃度勾配が形成されているもので、電池の外部では内部に比べて相対的にゲル化反応が良好に起こるが、酸素の濃度が相対的に高い電池の内部では、酸素のラジカルクエンチング(radical quenching)機能によって高分子単量体の連鎖反応(chain reaction)、すなわち、ゲル化反応が抑制される。すなわち、電池の中心部は、電解質がゲル化することなく液状を保つなど架橋度が相対的に低く、前記中心部を取り囲んだ外郭部は、所定の架橋度以上に架橋されてゲルポリマー電解質となる。
本発明の一実施形態において、架橋反応は60℃以上の温度で行われてもよい。また、好ましくは、60℃以上75℃以下の範囲内で行われてもよい。前記温度が60℃未満であると、架橋反応が開始されず、75℃を超えると、電解質添加剤の分解が引き起こされることがある。
一方、本発明の一実施形態において、前記加熱装置は、電池が装入される前に予め所定温度に予熱されていてもよい。この場合、電極組立体の外郭部に熱が迅速に伝達され、外郭部のゲル化をさらに促進することができる。
このように、本発明の二次電池の製造方法は、二次電池の外部および内部に酸素濃度勾配を形成することにより、酸素濃度が低い外郭部では十分に架橋反応を起こし、酸素濃度が高い中心部では架橋を抑制して、電池の内部の電解質の架橋度が低く、流動性を有する状態に維持される中心部を形成する。すなわち、本発明の製造方法では、電池の中心部と外郭部との酸素濃度の差を用いてゲル組成物の架橋度を異ならせることで、最終的に電池の中心部には液体電解質を豊富に含み、電池の外郭部にはゲル電解質を豊富に含むことにより、電池の耐久性と安全性とを同時に向上させることができる。
本発明のリチウム二次電池の製造方法において、前記ステップ(S50)の架橋反応は、60℃~75℃で5時間~24時間行われてもよい。例えば、前記ステップ(S50)は、約70℃で約5時間行われてもよい。
本発明の一実施形態において、前記ステップ(S50)の後、1回または2回以上の活性化工程がさらに行われてもよい。また、前記活性化工程を行った後、電池の内部に発生するガスを除去する脱気(degassing)工程をさらに行ってもよい。前記活性化工程が複数回行われる場合には、活性化工程全体が終了した後にまたは各活性化工程の間に脱気工程が行われてもよい。
一方、前記電池の活性化工程は、公知の方法で行われてもよい。例えば、電池に対して1回以上の充放電工程を適用することができる。具体的な一実施形態において、前記活性化工程は、0.2CレートでSOC60%以上の範囲まで充電するステップを含んでもよい。一方、前記追加の脱気工程は、大気圧に比べて-85kPa~-95kPaの圧力、または-90kPa~-95kPaの減圧条件下で数秒~数分間加圧することにより、電池ケース内に残存するガスを除去することができる。例えば、前記追加の脱気工程は、約10秒間にわたって行われてもよい。
前述したように、本発明による製造方法により得られた二次電池は、中心部には架橋度の低い電解質が含まれており、前記中心部は所定の架橋度以上に架橋されているゲル電解質形態の外郭部によって封入された(encapsulated)形状を有してもよい。
本発明において、二次電池は、リチウム二次電池が好ましく、前記リチウム二次電池の非限定的な例としては、リチウム金属二次電池、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池、またはリチウムイオンポリマー二次電池などが挙げられる。
以下、本発明を具体的に説明するために実施例を挙げて詳細に説明する。しかし、本発明による実施例は、様々な他の形態に変形可能であり、本発明の範囲が下記で詳述する実施例に限定されるものと解釈されてはならない。本発明の実施例は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
実施例1および実施例2
(電極組立体の製造)
正極活物質として(LiNi1/3Co1/3Mn1/3;NCM)94重量%、導電材としてカーボンブラック(carbon black)3重量%、バインダーとしてポリビニリデンフルオライド(PVDF)3重量%を、溶媒であるN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に添加して正極活物質スラリー(固形分含量50%)を製造した。前記正極活物質スラリーを、厚さ約20μmの正極集電体であるアルミニウム(Al)薄膜に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス(roll press)を行って正極を製造した。
負極活物質として炭素粉末(人造黒鉛90%、天然黒鉛10%の重量比で混合)、バインダーとしてPVDF、導電材としてカーボンブラック(carbon black)をそれぞれ96重量%、3重量%および1重量%とし、溶媒であるNMPに添加して負極活物質スラリー(固形分含量80%)を製造した。前記負極活物質スラリーを厚さ10μmの負極集電体である銅(Cu)薄膜に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス(roll press)を行って負極を製造した。
前記正極、負極、およびポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン(PP/PE/PP)の3層からなる分離膜を順に積層することで、スタック型電極組立体を製造した。製造された電極組立体は、20個の正極が積層されたものである。
(ゲルポリマー電解質用組成物の製造)
エチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネート(EMC)=30:70(体積比)の組成を有する非水系有機溶媒にLiPFを1.0Mとなるように溶解させて非水電解液96.96gを準備した。前記非水電解液に、ゲルポリマー電解質用組成物100重量%に対して、重合性化合物としてのトリメチロールプロパントリアクリレートを5重量%、重合開始剤としてのAIBNを0.02重量%添加して、ゲルポリマー電解質用組成物を製造した。
(リチウム二次電池の製造)
前記電極組立体をパウチ型の電池ケース内に挿入し、前記ゲルポリマー電解質用組成物を注入した。次いで、前記電池ケースを常圧下で密封した。前記密封は、パウチのシール部を140℃で2秒間加圧することで行った。前記電池ケースをシールした後、常温で3日間休止した。次に、前記電池ケースを開封して脱気(1次)し、その後、再び密封した。最後に、前記電池を加熱チャンバに配置し、5時間70℃で加熱することで、熱重合されたゲルポリマー電解質を含むリチウム二次電池を製造した。前記一次脱気条件(加圧圧力及び加圧時間)は、以下の[表1]の通りであった。
一方、前記一次脱気工程の後、0.2CでSOC60%まで充電し、電池ケースを開封して-95kPaの減圧条件下で10秒間脱気(追加脱気)した。
実施例3
前記実施例1及び2と同様の方法で電極組立体及びゲルポリマー電解質用組成物を製造した。
前記電極組立体を前記電池ケース内に挿入し、前記ゲルポリマー電解質用組成物を注液した。次いで、前記電池ケースを常圧下で密封した。前記密封は、パウチのシール部を140℃で2秒間加圧することで行った。前記電池ケースをシールした後、常温で3日間休止した。次に、ヘリウム雰囲気下で前記電池ケースを開封して脱気(1次)した。その後、再び密封した。最後に、前記電池を加熱チャンバに配置し、5時間70℃で加熱することで、熱重合されたゲルポリマー電解質を含むリチウム二次電池を製造した。前記一次脱気条件(加圧圧力及び加圧時間)は、以下の[表1]の通りであった。
一方、前記一次脱気工程の後、0.2CでSOC60%まで充電し、電池ケースを開封して-95kPaの減圧条件下で10秒間脱気(追加脱気)した。
比較例1
一次脱気工程で加圧圧力を95kPaとし、時間を30分としたことを除いては、実施例1と同様にして電池を製造した。
比較例2
一次脱気を行わないことを除いては、実施例1と同様にして電池を製造した。
**剛性(Stiffness):比較例1のセル剛性(cell Stiffness)を100%として換算した数値であり、実測単位はgf/mmである。
実験例
5-1)実験例1:工程別架橋度の測定方法
前記実施例1~3、比較例1~2で製造されたリチウム二次電池の架橋度を、次のような方法で測定した。
各電池の電池ケースを開封した後、電極組立体を収得し、これを外郭部と中心部とに分解して電解質試料を採取した。前記採取された各試料をアセトン(Acetone d-6)に入れ、常温で約1時間振盪(shaking)した後、濾過して電極活物質や導電材などの不純物を除去して濾液を得た。前記濾液のNMR分析による炭素二重結合ピークデータから未反応重合性化合物の残存量を測定し、これを採取された電解質試料の量と対比して下記数式1により架橋度を算出した。
[数式1]
架橋度(%)=100-(未反応の重合性化合物の量/採取された電解質試料の量)×100
前記NMR分析は、1D Normal NMR(One Dimensional Normal Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy:1次元正常核磁気共鳴分光法)の方法により行われた。前記NMR測定は、ブルカー(Burker)700MHz NMR分析器を用い、試料をアセトン-dに溶かした後に使用した。測定条件を、1H NMR(zg 30)、ns=32、d1=3secとした。H NMRスペクトル(spectrum)で最も揮発性(volatile)ではないエチレンカーボネート(Ethylene carbonate、EC)ピークを基準として100%に固定した後、各試料のアクリレート二重結合(acrylate double bond)ピークの積分値を求めた。また、リファレンス(reference)試料のアクリレート二重結合面積(acrylate double bond area)を100に正規化(normalization)することにより相対的面積値を算出し、その結果を前記表にまとめて示した。
5-2)実験例2:リチウム二次電池の剛性(stiffness)測定及び算定方法
比較例1によるリチウム二次電池の剛性(stiffness)を、電池の中心部に対し、テクスチャーアナライザー ボールタイプ(Texture analyzer Ball type)の装置を用いて、速度10mm/min、距離1.2mm、最小限の力(Trigger force)50gとして測定した。
その後、比較例1の剛性(stiffness)を100%として他の実験値の剛性を算定した。
5-3)実験例3:釘貫通テストによる安全性評価
実施例1および実施例2ならびに比較例1および比較例2で製造されたリチウム二次電池を常温で4.4Vで満充電した後、GB/Tの条件(釘径2.5mm、貫通速度6m/分)で釘貫通試験を行った。これについての結果を前記表2に示した。
前記表2から分かるように、相対的に低い圧力で長時間脱気(デガッシング)を行った実施例1、及び相対的に高い圧力で短時間脱気を行った実施例2が、他の実施例及び比較例に比べて性能面で優れた抵抗特性及び寿命特性を有することが確認できた。また、実施例1及び実施例2は、電極組立体の機械的特性も他の実験例に比べて優れていた。また、実施例3の場合、不活性気体雰囲気下で開封-脱気(デガッシング)-再密封が行われ、これにより外郭部の架橋度が増加したことが確認できた。したがって、電池駆動に十分なイオン伝導度及び寿命特性を確保することができ、同時に機械的強度をさらに改善したことが確認された。

Claims (12)

  1. ゲルポリマー電解質を含む二次電池の製造方法であって、
    前記方法は、
    電極組立体を電池ケースに収容するステップ(S10)と、
    前記電池ケース内にゲル高分子電解質形成用組成物を注入するステップ(S20)と、
    前記電池ケースを大気雰囲気下で一次密封し、エージングするステップ(S30)と、
    前記一次密封を解除し、脱気(デガッシング)するステップ(S40)と、
    前記ステップ(S40)の結果物に対して架橋反応を行うステップ(S50)と、
    を含み、
    前記二次電池は、前記電解質の一部が所定の架橋度以上に架橋されたゲルポリマー電解質を含み、電池の中心から外側に向かって架橋度が増加する、二次電池の製造方法。
  2. 前記ステップ(S40)は、酸素濃度が20vol%未満の気体雰囲気下で行われるか、90vol%以上の窒素(N)雰囲気下で行われるか、または90vol%以上の不活性気体雰囲気下で行われる、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  3. 前記二次電池は、前記電解質の架橋度の低い中心部と、前記中心部を取り囲み、前記中心部よりも高い架橋度を示すゲルポリマー電解質を含む外郭部と、を含む、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  4. 前記ゲルポリマー電解質用組成物は、リチウム塩;非水系有機溶媒;重合開始剤;及び重合性単量体、オリゴマー及びコポリマーからなる群より選択される少なくとも1つの重合性化合物;を含む、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  5. 前記ステップ(S30)を行う前に、電池ケース内に酸素をさらに注入する工程がさらに行われる、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  6. 前記ステップ(S30)のエージング工程は、常温~45℃で行われる、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  7. 前記ステップ(S40)の脱気は、密封解除前の電池の体積100vol%に対して75vol%~90vol%の体積を維持する範囲内で行われる、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  8. 前記ステップ(S50)の架橋反応は、60℃以上で行われる、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  9. 前記ステップ(S50)の実行後、活性化工程がさらに行われる、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法により製造され、
    電池の内部から外部に向かってゲルポリマー電解質の架橋度が段階的にまたは漸進的に増加し、架橋度の低いゲルポリマー電解質を含む中心部と、前記中心部を取り囲み、前記中心部よりも高い架橋度を有するゲルポリマー電解質を含む外郭部と、を含む、二次電池。
  11. 前記外郭部の架橋度が80重量%以上であり、前記中心部の架橋度が80重量%未満である、請求項10に記載の二次電池。
  12. 前記中心部の架橋度が40重量%未満である、請求項10に記載の二次電池。
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