JP2024501112A - 近位側で切り取り可能なカテーテルのためのカテーテルアダプタシステム - Google Patents

Abstract

本明細書に開示される実施形態は、ポート、カテーテル、キャスロック及びアダプタを備える接続システムに関する。アダプタはカテーテルの近位端部と結合されることができ、キャスロックはアダプタと協働してカテーテルをポートに流体密封係合で固定することができる。キャスロック又はアダプタの一方はポートにねじ式に係合し、機械的利益を利用してカテーテルを半径方向に圧迫し、流体密封シールを確保することができる。システムは、アダプタのカテーテルへの固定又はアダプタ若しくはキャスロックのポートへの固定を容易にするように構成された挿入器具をさらに備えることができる。アダプタは、別構造として設けられるか、又はキャスロックに結合され得る。アダプタのカテーテルとの係合は、可聴クリックで知らせることができる。任意で、アダプタは、カテーテルをアダプタステム上に圧迫するように構成されたスカートを備えることができる。

Description

本開示は、近位側で切り取り可能なカテーテルのためのカテーテルアダプタシステムに関する。

簡単に要約すると、本明細書に開示される実施形態は、近位側で切り取り可能なカテーテル（ｐｒｏｘｉｍａｌｌｙ ｔｒｉｍｍａｂｌｅ ｃａｔｈｅｔｅｒ）とポートを結合するためのキャスロック（ｃａｔｈｌｏｃｋ）システムに関する。近位側で切り取り可能なカテーテルにより、カテーテルの配置後の寸法決定が可能となる。カテーテル及びポートアセンブリを配置するとき、カテーテルの遠位先端部の位置は、処置の有効性にとって重要である可能性がある。例えば、カテーテルを上大静脈内に配置する場合、カテーテルの遠位先端部が標的領域に届かないと、薬剤の有効性が低減される。遠位先端部を前進させ過ぎると、遠位先端部は不整脈を引き起こす可能性がある。標的位置、脈管構造への挿入部位、及びポートの位置の間の距離が患者や処置の間で変化し得るため、カテーテルの遠位先端部とポートとの間の距離は変化する可能性がある。配置前にカテーテルの長さを見積もると、遠位先端部の誤留置を生じる過誤を招く可能性がある。

近位側で切り取り可能なカテーテルにより、カテーテル遠位先端部を標的位置に配置してからカテーテルの近位部分を正確な長さに切り取ることが可能となる。臨床医は次に、カテーテルを皮下ポート又は同様のアクセスデバイスに取り付けることができる。しかしながら、カテーテルのポートへの固定は難題となる場合がある。接続部は、特に高圧注入下において、漏れのないものである必要がある。さらに、皮下アクセス部位の制限された湿った環境内でカテーテル及びポートを操作すると、滑り、アクセス部位への過度な外傷、又はカテーテル遠位先端部の誤留置を招く可能性がある。

本明細書で開示される実施形態は、機械的利益を利用してカテーテルをポートステムに固定し、高圧下でも漏れのない接続を提供するキャスロックシステムに関する。
本明細では、ポートステムを備える皮下ポート用の接続システムが開示される。接続システムは、本体を有し、ポートステムに接続するように構成されたアダプタ、及び本体から延び、カテーテルのルーメンに挿入されてアダプタをカテーテルに接続するように構成されたアダプタステムと、ルーメンを備え、カテーテルの外表面上を摺動するように構成されたキャスロックであって、キャスロックはポートステムと係合するためのねじ切りを有し、キャスロックをポートステムに係合させると、カテーテルがアダプタ上に半径方向内側に圧迫される、キャスロックとを具備する。

いくつかの実施形態において、アダプタステムは、カテーテルルーメンを半径方向に拡張してアダプタをカテーテルに締まり嵌めで固定するように構成されている。アダプタは弾力性のある材料から形成される。アダプタ本体は、締まり嵌め係合、圧入係合、スナップフィット係合、又はルアースリップフィット（ｌｕｅｒ－ｓｌｉｐ ｆｉｔ）係合のうちの１つでポートステムに係合する。アダプタは、本体から長手方向に延びるとともにアダプタステムの周りに環状に配置されたスカートを備え、スカートは、半径方向内側に弾性変形してカテーテルの外表面に係合するように構成されている。スカートは、アダプタの本体から長手方向に延びるとともにアダプタステムの周りに環状に配置された複数の指部から形成され、複数の指部は、半径方向内側に弾性変形してカテーテルの外表面に係合するように構成されている。複数の指部のうちの指部の先端部は、半径方向内側に延びる突起であって、カテーテルの一部に係合するように構成された突起を備える。

いくつかの実施形態において、スカートの外表面は、キャスロックにねじ式に係合する（ｔｈｒｅａｄａｂｌｙ ｅｎｇａｇｅ）ように構成されたねじ部分を備える。キャスロックは、カラーに回転可能に結合された本体を備え、カラーは、ポート上に配置されたらせん溝に係合するように構成された突起を備え、カラーを回転させると、突起はらせん溝を通って押しやられ、キャスロックは長手方向に押しやられる。カラーの内表面は、ポートに配置されたポート係止歯に係合するように構成されたカラー係止歯であって、可聴表示若しくは触覚表示を提供するか、又はカラーの逆行回転を防止するように構成されたカラー係止歯を備える。キャスロック本体及びカラーは、キャスロックルーメンを画定し、本体におけるルーメン径は第１の直径を有し、カラーにおけるルーメン径は第１の直径より大きな第２の直径を規定し、ルーメンは、第２の直径から第１の直径に至るテーパ部分を備える。アダプタステム上に配置されたカテーテルの一部は、キャスロックルーメンの第１の直径より大きく、且つキャスロックルーメンの第２の直径より小さい外径を規定する。キャスロックルーメンは、その内壁から半径方向内側に延びるリングを備え、リングは、アダプタの肩部に当接するように構成されている。

いくつかの実施形態において、ポートは、ポートとアダプタとの間に配置され、ポートステムを取り囲むガスケットを備える。いくつかの実施形態において、接続システムは、挿入器具をさらに備え、挿入器具は、ハンドル、アダプタのルーメンに係合するように構成されたアダプタ器具、又はキャスロックのカラーに係合するように構成されたスパナヘッドを有する。挿入器具のスパナヘッドは、カラーの小面に係合するように構成された顎部であって、長手方向軸線を中心としたカラーの回転を容易にするように構成された顎部を備える。いくつかの実施形態において、顎部は、カラーのカラー隆起部のアンダーカットに係合するように構成されたリップであって、長手方向軸線を中心としたカラーの回転を容易にするように構成されたリップを備える。いくつかの実施形態において、カテーテルの近位端部は、切り取り可能である。いくつかの実施形態において、アダプタは、キャスロックに配置された凹所にスナップフィット係合で係合してカテーテルのルーメンがアダプタと完全に係合されたという可聴信号を提供するように構成された爪を備える。ポートはポート係止歯を備え、キャスロックはキャスロックルーメンの表面から延びるキャスロック係止歯を備え、ポート係止歯は、キャスロック係止歯にスナップフィット係合で係合してキャスロックの逆行回転を抑えるように構成されている。

また、カテーテルをポートに結合するためのキャスロックシステムも開示される。キャスロックシステムは、ポートステムと、ポートステムの一部を取り囲み、開口部を画定するステムハウジングとを備えるポートであって、ステムはフレア部分を含む、ポートと、本体と本体から長手方向に延びるカラーとを備えたキャスロックであって、カラーは、ポートステムの外表面とステムハウジング開口部の内表面との間に延びるように構成されている、キャスロックとを具備する。

いくつかの実施形態において、ポートステムは、第１の外径を規定する第１の部分と、第１の外径より大きな第２の外径を規定するフレア部分と、第１の外径と第２の外径との間を移行するテーパ部分とを備える。第１の外径は、応力を受けていない状態のカテーテルのルーメンの内径と同じか、又はそれよりわずかに小さく、第２の直径は、応力を受けていない状態のカテーテルのルーメンの内径より大きい。フレア部分はステムハウジング内に配置されている。キャスロックは、ねじ式係合、圧入係合、締まり嵌め係合、又はルアースリップフィット係合のうちの１つによってステムハウジングに係合する。キャスロックは、カテーテルの一部をキャスロックルーメンの内表面とポートステムの外表面との間で圧迫するように構成されている。

いくつかの実施形態において、カテーテルは、低摩擦係数を有するコーティングを備える。キャスロック本体のルーメンは第１のルーメン径を規定し、キャスロックカラーのルーメンは第１の直径より大きな第２の直径を規定し、第１の直径はポートステムの第１の部分に係合するように構成されており、第２の直径はポートステムのフレア部分に係合するように構成されている。キャスロックの外表面は、長手方向軸線を中心としたキャスロックの回転を容易にするように構成された小面又は把持特徴部を備える。

また、カテーテルをポートに結合するように構成されたアダプタも開示される。アダプタは、円形の断面形状を画定する本体であって、本体は本体の外表面に配置された突起を備え、突起はポート上に配置されたらせん溝に係合するように構成されている、本体と、本体から長手方向に延び、カテーテルのルーメンに締まり嵌めで係合するように構成されたアダプタステムとを具備する。

いくつかの実施形態において、アダプタは、カテーテルの外表面と摺動可能に係合されるキャスロックであって、カテーテルの一部をアダプタステムに対して圧迫するように構成されたキャスロックをさらに備える。いくつかの実施形態において、アダプタは、アダプタ本体から長手方向に延びるとともにアダプタステムを取り囲むスカートをさらに備え、スカートは、カテーテルの外表面に係合し、弾性的に撓んでカテーテルの一部をアダプタステムに対して圧迫するように構成されている。スカートは、弾性的に撓んでカテーテルの一部をアダプタステムに対して圧迫するように構成された複数の指部を備える。本体は、回転して突起をらせん溝と係合させ、本体を長手方向に押しやるように構成されている。本体は、ポート内に配置されたソケット内に嵌合するように構成されており、らせん溝はソケットの内表面に配置されている。

また、カテーテルをポートに結合する方法も開示される。この方法は、カテーテルの遠位部分を脈管構造内に配置することと、カテーテルの近位部分を切り取ることと、キャスロックアダプタのステムをカテーテルのルーメン内に押し込むことと、キャスロックをポートの一部にねじ式に係合するように回転させることと、カテーテルの近位部分をキャスロックアダプタのステム上に半径方向に圧迫することと、キャスロックアダプタをポートのステム上に長手方向に圧迫することとを含む。

いくつかの実施形態において、キャスロックアダプタのステムをルーメン内に押し込むことは、カテーテルの近位部分の外径を拡張することをさらに含む。いくつかの実施形態において、カテーテルの近位部分の拡張された外径は、キャスロックの遠位開口部の内径より大きい。いくつかの実施形態において、キャスロックアダプタのステムをカテーテルのルーメン内に押し込むことは、締まり嵌め係合、圧入係合、又はスナップフィット係合のうちの１つをさらに含む。いくつかの実施形態において、この方法は、スカートをカテーテルの外表面に係合するように半径方向内側に圧迫することをさらに含み、スカートは、キャスロックアダプタの本体から長手方向に延び、キャスロックアダプタステムの周りに環状に配置されている。キャスロックを回転させることは、スカートの外表面にねじ式に係合することをさらに含む。スカートは、キャスロックアダプタの本体から長手方向に延びる複数の指部を備える。

いくつかの実施形態において、キャスロックアダプタのステムをカテーテルのルーメン内に押し込むことは、ハンドル及びアダプタ器具を有する挿入器具をキャスロックアダプタのルーメンと係合させることを含む。キャスロックを回転させることは、挿入器具のスパナヘッドをキャスロックのカラーの小面と係合させることを含む。アダプタはキャスロックに結合され、アダプタは、キャスロックにスナップフィット係合で係合して、キャスロックアダプタのステムをカテーテルのルーメンと完全に係合されるように押しやったときに可聴音を提供する。

また、カテーテルをポートに結合する方法も開示される。この方法は、カテーテルの近位端部をフレア状ポートステム上で伸張させてフレア状ポートステムと締まり嵌めで係合させることと、キャスロックのカラーの外表面をステムハウジングの内表面と係合させることと、カテーテルの近位端部の壁をキャスロックとフレア状ポートステムとの間で圧迫することとを含む。

いくつかの実施形態において、フレア状ポートステムは、第１の外径を規定する第１の部分と、第１の外径より大きな第２の外径を規定するフレア部分と、第１の外径と第２の外径との間を移行するテーパ部分とを備える。いくつかの実施形態において、カラーをステムハウジングと係合させることは、ねじ式係合、圧入係合、締まり嵌め係合、又はルアースリップフィット係合のうちの１つを含む。

また、カテーテルをポートに結合する方法も開示される。この方法は、アダプタステムをカテーテルのルーメンと係合させることと、アダプタ本体をポートソケットに挿入することと、アダプタ本体を回転させて突起をらせん溝と係合させることとを含む。

いくつかの実施形態において、この方法は、キャスロックをカテーテルの一部の上に摺動可能に係合させてカテーテルをアダプタステム上に圧迫することをさらに含む。
本開示のより詳細な説明は、添付図面に示される本開示の特定の実施形態を参照することによってなされる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しており、したがって本発明の範囲を限定するものとは見なされないことが理解される。本発明の例示的な実施形態は、添付図面を用いることによって、さらに具体的且つ詳細に記載され説明される。

本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル及びキャスロックアセンブリの分解組立図。 本明細書で開示される実施形態による、カテーテルと係合したキャスロックアダプタの詳細拡大図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル及びキャスロックアセンブリの斜視図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル及びキャスロックアセンブリの斜視図。 本明細書で開示される実施形態による、挿入器具及びキャスロックアダプタの分解組立図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックアダプタと係合した挿入器具の斜視図。 本明細書で開示された実施形態による、挿入器具の斜視図。 本明細書で開示された実施形態による、挿入器具の詳細拡大図。 本明細書で開示された実施形態による、キャスロックカラーと係合した挿入器具を示す図。 本明細書で開示された実施形態による、キャスロックカラーと係合した挿入器具を示す図。 本明細書で開示された実施形態による、キャスロックカラーと係合した挿入器具を示す図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックカラーと係合した挿入器具の断面図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックカラーと係合した挿入器具の断面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル及びキャスロックアセンブリの垂直断面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル及びキャスロックアセンブリの水平断面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル、及びキャスロックアセンブリの水平断面の平面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル、及びキャスロックアセンブリの水平断面の平面図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックと結合されているキャスロックアダプタと係合した挿入器具の断面図。 本明細書で開示された実施形態による、図５Ａのアダプタ及びキャスロックの詳細拡大図。 本明細書で開示された実施形態による、図５Ａのアダプタ及びキャスロックの詳細拡大図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックと結合されているキャスロックアダプタと係合した挿入器具の斜視図であって、キャスロックがワイヤーフレームで示されている斜視図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックと結合されているキャスロックアダプタと係合した挿入器具の断面図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックアダプタ、キャスロック及びカテーテルの分解断面図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックアダプタの側面図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックアダプタの断面図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックアダプタの側面図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックアダプタの断面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル及びキャスロックアセンブリの分解組立図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックの斜視図。 本明細書で開示される実施形態による、キャスロックの断面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル、及びキャスロックアセンブリを取り付ける例示的な方法についての断面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル、及びキャスロックアセンブリを取り付ける例示的な方法についての断面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル、及びキャスロックアセンブリを取り付ける例示的な方法についての断面図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル、及びキャスロックアセンブリを取り付ける例示的な方法についての斜視図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル、及びキャスロックアセンブリを取り付ける例示的な方法についての斜視図。 本明細書で開示される実施形態による、ポート、カテーテル、及びキャスロックアセンブリを取り付ける例示的な方法についての斜視図。 本明細書で開示される実施形態による、アダプタ、キャスロック、及びカテーテルアセンブリの断面分解組立図。 本明細書で開示される実施形態による、アダプタ、キャスロック、及びカテーテルアセンブリの断面分解組立図。 本明細書で開示される実施形態による、アダプタ、キャスロック、及びカテーテルアセンブリの断面分解組立図。

いくつかの特定の実施形態をより詳細に開示する前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、任意選択で、本明細書に開示される他の複数の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせるか、または置換することができる特徴を有し得ることも理解されたい。

本明細書で使用される用語に関して、これらの用語は、いくつかの特定の実施形態を説明することを目的とするものであり、これらの用語は、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数（例えば、第１、第２、第３など）は、一般に、特徴またはステップのグループ内の異なる特徴またはステップを区別または識別するために使用され、シリアルまたは数値の制限を提供しない。例えば、「第１」、「第２」、および「第３」の特徴またはステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、必ずしも３つの特徴またはステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」などの表示は便宜上のものであり、例えば特定の固定された位置、方向、向きなどを意味するものではない。代わりに、そのような表示は、たとえば、相対的な位置、向き、または方向を反映するために使用される。「１つの（ａ）」、「１つの（ａｎ）」、および「その（ｔｈｅ）」の単数形には、文脈で明確に指示されていない限り、複数形の対象が含まれる。

例えば、本明細書に開示されるカテーテルの「近位」、「近位部分」または「近位端部分」に関して、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えば、カテーテルの「近位の長さ」は、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの長さを含む。例えば、カテーテルの「近位端」は、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの端部を含む。カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長さは、カテーテルの近位端を含むことができる。しかしながら、カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長さは、カテーテルの近位端を含む必要はない。すなわち、文脈が別のことを示唆しない限り、カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長さは、カテーテルの末端部分または末端長さではない。

例えば、本明細書に開示されるカテーテルの「遠位」、「遠位部分」または「遠位端部分」に関して、カテーテルが患者に使用されるときに患者の近くまたは患者の体内にあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えば、カテーテルの「遠位の長さ」は、カテーテルが患者に使用されるときに患者の近くまたは患者の体内にあることを意図したカテーテルの長さを含む。例えば、カテーテルの「遠位端」は、カテーテルが患者に使用されるときに、患者の近くまたは患者の体内にあることを意図したカテーテルの端部を含む。カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、カテーテルの遠位端を含むことができる。しかしながら、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、カテーテルの遠位端を含む必要はない。すなわち、文脈が別のことを示唆しない限り、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長さは、カテーテルの末端部分または末端長さではない。

本明細書に記載される実施形態の説明を支援するために、図１Ａに示すように、長手方向軸線（ｌｏｎｇｉｔｕｄｉｎａｌ ａｘｉｓ）はカテーテルの軸線方向長さと略平行に延びている。横方向軸線（ｌａｔｅｒａｌ ａｘｉｓ）は長手方向軸線に対して垂直に延びており、横断方向軸線（ｔｒａｎｓｖｅｒｓｅ ａｘｉｓ）は、長手方向軸線及び横方向軸線の双方に対して垂直に延びている。別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。

図１Ａ～図１Ｄは、本明細書で開示される実施形態による、近位側で切り取り可能なカテーテル１１０、ポート１２０、キャスロック１５０、及びキャスロックアダプタ１６０を備える接続システム（「システム」）１００の様々な図を示す。本明細書で用いられる場合、ポート１２０は、カテーテル１１０に流体アクセスを提供するように構成された、任意のシングルルーメン又はマルチルーメンの皮下又は皮膚上（ｓｕｐｅｒｃｕｔａｎｏｕｓ）医療用アクセスデバイスとすることができる。システム１００は、キャスロックアダプタ１６０を介して、近位側で切り取り可能なカテーテル１１０に流体結合され、キャスロック１５０と適所で固定されるポート１２０を備える。図１Ａは、システム１００の分解組立図を示す。図１Ｂは、カテーテル１１０の近位端部に結合されたキャスロックアダプタ１６０の詳細拡大図を示す。図１Ｃは、ポートステム１２４と結合された、キャスロックアダプタ１６０及びカテーテル１１０のアセンブリを示す。図１Ｄは、カテーテル１１０及びキャスロックアダプタ１６０をポート１２０に固定するためにポート１２０に固定されたキャスロック１５０を示す。

一実施形態において、カテーテル１１０は、ルーメン１１２を画定することができる。しかしながら、マルチルーメンカテーテルも本発明の範囲内に含まれると考えられる。例えば、図示するように、カテーテル１１０は、第１のルーメン１１２Ａ及び第２のルーメン１１２Ｂを画定することができる。一実施形態において、カテーテル１１０は、プラスチック、ポリマー、ゴム、シリコーンなどのようなコンプライアントで切り取り可能な材料から形成され得る。

一実施形態において、ポート１２０は、カテーテル１１０との流体連通を提供するように構成された医療用アクセスデバイスであり得る。ポート１２０のルーメンは、カテーテル１１０のルーメン１１２と流体結合され得る。図示のように、システム１００は、デュアルルーメンカテーテル１１０と流体結合されたデュアルルーメンポート１２０を備えるが、シングルルーメンアセンブリ及びマルチルーメンアセンブリも本発明の範囲内に含まれると考えられることが理解されるであろう。

ポート１２０は、カテーテル１１０のルーメン１１２とそれぞれ流体連通する形状が類似した第１の導管１２２Ａ及び第２の導管１２２Ｂによって形成された本体１２２を備える。例えば、第１の導管１２２Ａは第１のルーメン１１２Ａと流体連通することができ、第２の導管１２２Ｂは第２のルーメン１１２Ｂと流体連通することができる。ポート本体１２２は、その遠位端部から遠位方向に延びるポートステム１２４を備える。例えば、第１のポートステム１２４Ａは第１の導管１２２Ａと流体連通することができ、第２のポートステム１２４は第２の導管１２２Ｂと流体連通することができる。一実施形態において、ポート１２０は、ポート本体１２２の一部の上にオーバーモールドされた外側シェル１２６をさらに備える。外側シェル１２６の一部は、シリコーンなどのコンプライアント材料、又は同様の適当な材料から形成され得る。第１の導管及び第２の導管１２２Ａ，１２２Ｂは、チタンなどの金属を含み得る。ポート本体１２２、又はその一部は、金属、熱可塑性物質、セラミック、等を含む様々な材料を含み得ることが理解されよう。さらに第１の導管及び第２の導管１２２Ａ，１２２Ｂ、又はこれらの一部は、スナップフィット、圧入、接着剤、超音波溶接若しくは他の溶接、締まり嵌め、又はこれら組み合わせなどを含む様々な接合方法を用いて組み立てることができる。

第１の導管１２２Ａ又は第２の導管１２２Ｂのうちの一方は、カテーテル支持針、又は類似のそのような医療デバイスを受け入れ、方向付けて、ポート１２０と動作可能に接続するための略漏斗形の受け入れカップ１２８を備えることができる。例えば、第１の受け入れカップ１２８Ａは第１の導管１２２Ａに結合されることができ、第２の受け入れカップ１２８Ｂは第２の導管１２２Ｂに結合されることができる。第１の導管１２２Ａ又は第２の導管１２２Ｂのうちの一方は、弁１３０、例えば第１の弁１３０Ａ及び第２の弁１３０Ｂ、を備えることができ、これらの弁は、針がポートに流体係合し、遠位方向に通過して、針とポート本体１２２の導管との間に流体連通を提供することができるように構成されており、且つ導管１２２からの近位方向の流体の流れを防止するようにも構成されている。

ポート及びカテーテルの実施形態のさらなる詳細は、２０１９年４月１１日出願の米国特許出願第２０１９／０２３２０３５号に記載されており、参照によりその全体が本明細書に援用される。

一実施形態において、キャスロック１５０は、キャスロック本体１５２と、キャスロック本体１５２に回転可能に結合されたカラー１５４とを備えることができる。キャスロック本体１５２は、略円筒形を画定し、キャスロックルーメン１５６を画定することができる。図４Ａ～図４Ｃに示すように、キャスロックルーメン１５６は、キャスロックルーメン１５６の遠位端部が第１の内径（ｄ１）を規定し、近位端部が第２の内径（ｄ２）を規定し、第２の直径（ｄ２）が第１の直径（ｄ１）よりも大きい略テーパ状の内部輪郭を画定することができる。一実施形態において、キャスロックルーメン１５６、又はその一部は、第１の直径（ｄ１）と第２の直径（ｄ２）との間におけるテーパ状の連続した直径の増大、第１の直径（ｄ１）と第２の直径（ｄ２）との間における段階的な直径の増大、又はこれらの組み合わせをもたらすことができる。一実施形態において、キャスロック１５０は、実質的に硬質の材料又は弾力性のある材料から形成され得る。

キャスロックカラー１５４は、キャスロック本体１５２に回転可能に結合されることができ、長手方向軸線を中心に回転することができる。一実施形態において、カラー１５４は、キャスロック本体１５２に結合されたまま、長手方向軸線を中心に自由に回転することができる。一実施形態において、キャスロックカラー１５４は、長手方向軸線を中心に所定の弧、例えば３０°～７２０°の弧を通って回転することができる。しかしながら、より大きな弧又はより小さな弧も考えられる。一実施形態において、キャスロックカラー１５４は、本明細書でより詳細に記載するように、挿入器具１８０に係合して、長手方向軸線を中心としたカラー１５４の回転を容易にするように構成された１つ以上の小面１５８又は類似の把持特徴部を備えることができる。一実施形態において、カラー１５４は、同様に長手方向軸線を中心としたカラー１５４の回転を容易にするように構成された切欠き、隆起部、リブ、摩擦係数の高い材料、又はこれらの組み合わせなどを含むことができる。

一実施形態において、キャスロックカラー１５４は、ポート１２０にねじ式に係合することができる。例えば、キャスロックカラー１５４の内表面は、そこから半径方向内側に延びる１つ以上の突起１７２（図３Ｃ、図６Ａ参照）を備えることができ、１つ以上の突起１７２は、ポート本体１２２の表面に配置されたらせん溝１７４に係合するように構成されている。したがって、長手方向軸線を中心にカラー１５４を回転させると、突起１７２をらせん溝１７４と係合させることができ、それによりカラー１５４及びキャスロック本体１５２を長手方向近位側に押しやることができる。一実施形態において、キャスロックカラーの内表面は、ポート本体１２２の一部から半径方向外側に延びる突起に係合するように構成されたらせん溝を備えることができる。したがって、カラーを回転させると、カラー１５４及びキャスロック本体１５２が長手方向近位側に押しやられ得る。一実施形態において、らせん溝１７４は、キャスロックがロック位置（例えば図１Ｄ）にあるときに突起１７２を受け入れるように構成された凹所を備えることができる。凹所は、突起１７２を受け入れ、その任意の逆行移動を防止し、キャスロック１５０をロック位置に固定することができる。

図１Ａ及び図１Ｃに示すように、実施形態において、ポート１２０の外表面は、ポートステム１２４に近接するポート本体１２２の表面から延びるポート係止歯１４２を備えることができる。ポート係止歯１４２は、長手方向軸線に対して平行に延びる隆起部を画定することができ、この隆起部からポート本体１２２の表面に延びる１つ以上の傾斜面又は丸みを帯びた面を備えることができる。図３Ｃに示すように、実施形態において、キャスロックカラー１５４の内表面は、そこから延びるカラー係止歯１４４を備えることができる。カラー係止歯１４４は、長手方向軸線に対して平行に延びる隆起部を画定することができ、この隆起部からポート本体１２２の表面に延びる１つ以上の傾斜面又は丸みを帯びた面を備えることができる。

図３Ｆ～図３Ｇに示すように、カラー１５４がポートにねじ式に係合するように回転されるにつれ、カラー係止歯１４４は、ポート係止歯１４２の上を第１の回転方向に摺動し、カラーがポート本体１２２上に締め付けられるのを許容するように構成され得る。カラー係止歯１４４がポート係止歯１４２上を摺動するとき、相互作用により、「クリック」などの可聴表示又は触覚表示が生成され得る。可聴表示又は触覚表示は、カラー１５４がポート本体１２２上に十分に締め付けられたことを臨床医に示すことができる。一実施形態において、隆起部から延びる傾斜面の角度は、ポート係止歯１４２とカラー係止歯１４４との間の抵抗の増減をもたらすために変更され得る。例えば、第１の傾斜面の緩い角度は、比較的低い抵抗をもたらすことができ、カラー係止歯１４４がポート係止歯１４４の上を第１の回転方向に比較的容易に摺動できるようにする。第１の傾斜面の反対側の第２の傾斜面の比較的急な角度は、比較的高い抵抗をもたらすことができ、カラー係止歯１４４がポート係止歯１４４の上を第２の回転方向に摺動するのを抑え、カラー１５４の逆行回転を防止する。

図３Ｇに示すように、カラー係止歯１４４は、第１の回転方向とは反対の第２の回転方向においてポート係止歯１４２に係合して第２の回転方向におけるそれ以上の移動を抑えることができる。これにより、カラー１５４がポート本体１２２上に締め付けられた後にカラー１５４が緩むのを防止することができる。一実施形態において、臨床医は、カラー１５４に対して第２の回転方向に回転力を加えて、カラー係止歯１４４を、ポート係止歯１４２を越えるように押しやり、カラー１５４をポート本体１２２から解放することができる。

一実施形態において、キャスロックアダプタ（「アダプタ」）１６０は、別構造として提供され、カテーテル１１０の近位端部に係合するように構成されている。アダプタ１６０は、実質的に硬質の材料、又は弾力性のある材料から形成され得る。アダプタ１６０は、本体１６２及びステム１６４を備えることができ、ステム１６４は、本体１６２の遠位端部から延び、カテーテル１１０のルーメン１１２に係合するように構成されている。例えば、アダプタ１６０は、カテーテル１１０の第１のルーメン１１２Ａに係合するように構成された第１のステム１６４Ａと、カテーテル１１０の第２のルーメン１１２Ｂに係合するように構成された第２のステム１６４Ｂとを備えることができる。アダプタステム１６４の少なくとも一部の外径は、ステム１６４がカテーテル１１０のルーメン１１２に締まり嵌めで係合できるように、カテーテル１１０のルーメン１１２の内径と同じか、又はそれよりわずかに大きくすることができる。一実施形態において、ステム１６４は、カテーテルルーメン１１２に係合し、カテーテル１１０をアダプタ１６０と保持するように構成された環状突起、返し、又は同様の構造を備えることができる。有利には、環状突起は、カテーテル１１０をさらに拡張して、環状突起とカテーテル１１０との間により強力な締まり嵌めを提供することができる。

アダプタ本体１６２の近位端部は、ポートステム１２４に係合するように構成され得る。一実施形態において、ポートステム１２４の外径は、アダプタ本体１６２のルーメン１６６の内径と同じか、又はそれよりわずかに小さくすることができる。したがって、ポートステム１２４は、締まり嵌め係合、圧入係合、又はスナップフィット係合などによって、アダプタ本体１６２に係合することができる。一実施形態において、ポートステム１２４は、ルアースリップフィッティング係合でキャスロックアダプタ本体１６２に係合することができる。例えば、ポートステム１２４の外側輪郭又はキャスロックアダプタ本体１６２の内側輪郭のうちの一方は、長手方向軸線から０．５°～２°の角度で延びるテーパ形状を画定することができる。しかしながら、より大きな角度又はより小さな角度も考えられる。したがって、ポートステム１２４は、わずかに円錐状又は円錐台状の形状を画定することができる。同様に、キャスロック本体１６２は、テーパ状のポートステム１２４を受け入れるように構成されたテーパ状のルーメン形状を画定することができる。

一実施形態において、システム１００は、本明細書により詳細に記載するように、アダプタ１６０とカテーテル１１０の近位端部との係合を容易にするか、又はキャスロックカラー１５４の回転を容易にするように構成された挿入器具１８０をさらに備えることができる。有利には、挿入器具１８０は、特に、例えば小児科用サイズのシステムや審美的理由により、システム１００の構成要素のサイズが小さい場合に、皮下アクセス部位の制限された湿った環境内でのキャスロック１５０又はアダプタ１６０の操作を容易にすることができる。図２Ａ～図３Ｇは、挿入器具１８０の実施形態の様々な詳細を示す。図２Ａ～図２Ｂに示すように、実施形態において、挿入器具１８０は、実質的に細長い円筒を画定し得るハンドル１８２を備えることができる。しかしながら、他の形状のハンドルも考えられることが理解されるであろう。挿入器具１８０は、プラスチック、ポリマー、金属、合金、複合材、これらの組み合わせなどのような実質的に硬質の材料から形成され得る。一実施形態において、ハンドル１８２は、隆起部、リブ、当接部などの把持特徴部を備えることができるか、又はシリコーン、ゴム、ポリマー、エラストマーなどのような、増大した摩擦係数を有する、ハンドル１８２上に配置された第２の材料を含むことができる。

ハンドル１８２は、ハンドル１８２から延びるアダプタ器具１８４を備えることができる。アダプタ器具１８４は、キャスロックアダプタ１６０に解放可能に係合してアダプタ１６０とカテーテル１１０の近位端部との係合を容易にするように構成され得る。例えば、アダプタ器具１８４は、キャスロックアダプタ１６０のルーメン１６６に確実に、しかし解放可能に係合するように構成された１つ以上のアダプタ突起１８６を備えることができる。アダプタ突起１８６の外側輪郭は、アダプタルーメン１６６の内側輪郭に酷似し得る。したがって、アダプタ突起１８６は、軽い締まり嵌めなどでアダプタに係合することができる。さらに、突起の遠位先端部は、アダプタ器具突起１８６をアダプタルーメン１６６に導入するのを容易にするために傾斜先端部を備えることができる。

一実施形態において、アダプタ１６０がアダプタ器具１８４と係合されるとき、アダプタ突起１８６の傾斜先端部は、アダプタルーメン１６６を通って延びてアダプタステム１６４の遠位端部の遠位側に延在することができる。したがって、挿入器具１８０を使用してアダプタ１６０をカテーテル１１０の近位端部に押し込むとき、傾斜先端部は、カテーテルルーメン１１２に係合し、カテーテルルーメン１１２の内径をアダプタステム１６４の外径まで伸張させることを容易にすることができる。一実施形態において、アダプタ器具１８４は、アダプタ１６０の表面に係合し、挿入器具１８０に対してそれ以上の近位方向の移動を防止するように構成された１つ以上の当接面を備えることができる。

使用時、アダプタ突起１８６をアダプタルーメン１８６内に延在させて、当接面がアダプタ１６０の表面に係合するまで、アダプタ１６０をアダプタ器具１８４上に摺動させることができる。アダプタ１６０は、軽い締まり嵌め係合、圧入係合、又はスナップフィット係合によってアダプタ器具１８４上に確実に保持され得る。次に、臨床医は、器具１８０を操作してアダプタ突起１８６をカテーテル１１０のルーメン１１２と整合させ、アダプタをカテーテル１１０の近位端部に遠位方向に押し込むことができる。アダプタ突起１８６の傾斜先端部は、アダプタ突起１８６とルーメン１１２との整合を容易にすることができ、且つ／又はアダプタ突起１８６及びアダプタステム１６４上に適合するようにカテーテルルーメン１１２の内径をアダプタステム１２４の外径まで伸張させることができる。次に、臨床医は、アダプタステム１６４をカテーテル１１０のルーメン１１２内に押し込むことができる。一実施形態において、アダプタステム１６４とその上に伸張されたカテーテルルーメン１１２との間の摩擦力は、アダプタ１６０をアダプタ器具１８４上に保持するのに用いられる摩擦力より大きくなり得る。したがって、アダプタ１６０がカテーテル（例えば図１Ｂ）と確実に係合されると、臨床医は、挿入器具１８０をカテーテル１１０から近位方向に引き抜くことができ、それによりアダプタ１６０はアダプタ器具１８４から外れるであろう。

一実施形態において、図３Ａ～図３Ｇに示すように、挿入器具１８０は、ハンドル１８２から延びるスパナヘッド１９０をさらに備えることができる。スパナヘッド１９０は、一対の対向する顎部１９２、例えば第１の顎部１９２Ａ及び第２の顎部１９２Ｂを備えることができる。各顎部１９２は、カラー小面１５８に係合するように構成された顎部小面１９４を画定することができる。したがって、スパナヘッド１９０の顎部１９２は、キャスロックカラー１５４に係合することができる。次に、臨床医は、ハンドル１９２を操作して機械的利益を与えてカラー１５４を回転させ、キャスロック本体１５２をポート本体１２２とロックすることができる。

一実施形態において、図３Ａ～図３Ｇに示すように、顎部１９２は、顎部１９２の小面にわたって延びるとともに反対側の顎部に向かって内側に延びるリップ１９６を備えることができる。リップ１９６は、スパナヘッド１９０がスナップフィット係合でカラー１５４に確実に解放可能に係合することができるように、カラー１５４の隆起部１９８に係合することができる。リップ１９６は、長手方向軸線を中心に第１の回転方向又は第１の回転方向とは反対の第２の回転方向のうちの一方で、カラー隆起部１９８に係合するように構成され得る。一実施形態において、カラー隆起部１９８は、顎部１９２のリップ１９６に確実に係合するように構成されたアンダーカット部分を画定することができる。有利には、リップ１９６は、隆起部１９８に引っ掛かってスパナヘッド１９０とカラー１５４との間に改善されたてこ作用を提供することができ、また顎部１９２がカラーから外方に拡張し、外れるのを防止することができる。さらに、隆起部のアンダーカットは、カラー小面１５８を遮らないため、止血鉗子などのような他の器具がカラー１５４を掴持することが可能となる。

一実施形態において、図４Ｄに示すように、ポート本体１２２は、ポートステム１２４の周りに環状に配置されたガスケット１３２をさらに備えることができる。例えば図４Ｄに示すように、ポート１２０がデュアルルーメンポートを備える場合、ポート１２０は、第１のポートステム１２４Ａ及び第２のポートステム１２４を備えることができる。したがって、ガスケット１３２は、ポートステム１２４Ａ，１２４Ｂの各々の周りに環状に延びるように構成され得る。ガスケット１３２は、ポート本体１２２とカテーテルアダプタ１６０との間に配置されて、カテーテルアダプタ１６０がポートステム１２４と係合されるときに、ポート本体１２２とカテーテルアダプタ１６０との間に流体密封シールを提供する。

一実施形態において、図４Ｄに示すように、キャスロック本体１５２は、キャスロックルーメン１５６の内壁から半径方向内側に延びるとともに長手方向軸線を中心に環状に延びるリング１３４を備えることができる。キャスロックリング１３４は、キャスロックアダプタ１６０の肩部１６８に当接して、キャスロックアダプタ１６０をポートステム１２４及び任意でガスケット１３４に対して長手方向近位側に押し付けるように構成され得る。したがって、カラーの回転によって利用される機械的利益は、カテーテル１１０をキャスロックアダプタステム１６４上に押し込むことができるだけでなく、同様にキャスロックアダプタ１６０をポートステム１２４及び任意でガスケット１３４の上に押し込むこともできる。これにより、高圧注入下である場合でもポート１２０とカテーテル１１０との間の流体密封が確保され得る。

図５Ａ～図５Ｅに示すように、実施形態において、キャスロックアダプタ１６０は、キャスロック１５０に結合されて単一の機能ユニットを形成することができる。キャスロックアダプタ１６０は、圧入係合、締まり嵌め係合、又はスナップフィット係合のうちの１つによってキャスロック１５０に結合され得る。図５Ａに示すように、挿入器具１８０のアダプタ器具１８４は、アダプタ突起１８６がキャスロックアダプタ本体１６２のキャスロックアダプタルーメン１６６に係合できるように、キャスロックルーメン１５６の近位端部を通って延びることができる。臨床医は次に、本明細書に記載するように、挿入器具１８０を使用してキャスロックアダプタ１６０を操作することができ、且つアダプタ１６０に結合されたキャスロック１５０を操作することもできる。

図５Ｂ～図５Ｄに示すように、実施形態において、キャスロックアダプタ１６０は、スナップフィット係合でキャスロック１５０に係合する。図５Ｂは、キャスロックアダプタ本体１６２から延びる爪１４６を備えたキャスロックアダプタ１６０を示す。図５Ｃは、キャスロック本体１５２のルーメン１５６内に配置され、爪１４６が凹所１４８と係合した状態のキャスロックアダプタ１６０の詳細拡大図を示す。図５Ｄは、キャスロック１５０がワイヤーフレームで示されたキャスロック１５０及びアダプタ１６０のアセンブリを示す。アダプタ器具１８４はアダプタ１６０のルーメン１６６と係合して示されており、カテーテル１１０はアダプタステム１６４と係合して示されている。図５Ｅは、キャスロック１５０及びアダプタ１６０のアセンブリの断面図を示しており、アダプタ器具１８４はアダプタ１６０のルーメン１６６と係合され、カテーテル１１０はアダプタステム１６４と係合され、爪１４６は凹所１４８と係合されている。

一実施形態において、爪１４６は、アダプタ体体１６２の側面から延びることができる。爪１４６は、キャスロックアダプタ本体１６２の側面からそれぞれ延びる、比較的緩やかに傾斜した遠位面と比較的急勾配の近位面とを備えることができる。一実施形態において、爪１４６の近位面は、キャスロックアダプタ本体１６２の表面から略垂直に延びることができる。

爪１４６は、キャスロック本体１５２に配置された凹所１４８に係合するように構成され得る。一実施形態において、アダプタ１６０は、例えば締まり嵌めで、キャスロック１５０と係合され、アダプタ１６０とキャスロック１５０との間でいくらかの長手方向の移動を可能にすることができる。一実施形態において、アダプタ１６０は、本明細書に記載するように、キャスロック１５０とは別構造とすることができ、キャスロック１５０に摺動可能に係合されるようにキャスロックルーメン１５６内に配置され得る。

使用時、臨床医は、カテーテル１１０の近位端部をキャスロックルーメン１５６の遠位端部に通して摺動させることができ、キャスロックアダプタステム１６４をカテーテルルーメン１１２の近位端部内に押し込むことができる。カテーテル１１０の近位端部がキャスロックアダプタステム１６４と完全に係合されたとき、臨床医がさらなる力を加えることで、爪１４６が凹所１４８と整合できるように、キャスロックアダプタ１６０をキャスロック本体１５２に対して摺動させることができる。爪１４６の遠位面は、スナップフィット係合で凹所１４８に係合することができ、爪１４６と凹所１４８との係合により「クリック」などの可聴表示又は触覚表示が提供され得る。爪１４６は、キャスロック１５０の表面に当接してキャスロック１５０に対するアダプタ１６０の任意の近位方向の移動を防止することができる。任意で、スナップフィット係合は、カテーテル１１０をキャスロックアダプタステム１６４に対してさらにロックすることができる。

有利には、キャスロック１５０及びアダプタ１６０のアセンブリにより、臨床医が操作しなければならない別個の部品の数が低減され得る。さらに、キャスロック本体１５２に対するキャスロックアダプタ１６０の移動、及び任意でスナップフィット機構は、臨床医に対する可聴「クリック」信号及び／又は触覚信号を生成することができる。可聴信号又は触覚信号は、カテーテル１１０の近位端部がキャスロックアダプタステム１６４と完全に係合されたことを臨床医に示すことができる。したがって、臨床医は、挿入器具１８０をキャスロックルーメン１５６から引き抜くことができる。挿入器具１８０は軽い締まり嵌めでアダプタ１６０と係合されるため、アダプタステム１６４とカテーテル１１０との間の係合により、挿入器具１８０が近位方向に引き抜かれると、アダプタ１６０は挿入器具１８０から外れることができる。キャスロックとそれに係合した爪１４６との間の相互作用により、挿入器具１８０が引き抜かれるときに、アダプタ１６０又はキャスロック１５０のうちの一方が外れることがさらに防止され得る。キャスロックアダプタ１６０及びキャスロック１５０のアセンブリがカテーテル１１０と係合された状態で、臨床医は次に、本明細書に記載するように、アダプタ１６０及びキャスロック１５０のアセンブリをポートステム１２０と係合させることができる。

一実施形態において、図６Ａ～図６Ｃに示すように、キャスロックアダプタ１６０は、キャスロックアダプタ本体１６２から遠位方向に延びるとともに１つ以上のキャスロックアダプタステム１６４のまわりに環状に延びるスカート１７６を備えることができる。図６Ａは、キャスロック１５０のルーメン１５６内に配置されたスカート１７６を備えるカテーテルアダプタ１６０の側面断面図を示す。スカート１７６は、キャスロックルーメン１５６の近位端部の内径（ｄ２）と略同じか又はそれよりわずかに小さいが、キャスロックルーメン１５６の遠位端部の内径（ｄ１）よりも大きい外径を規定することができる。スカート１７６は、キャスロックアダプタ１６０と同じ材料から形成され得る。一実施形態において、スカート１７６は、異なる機械的特性を示す、キャスロックアダプタ１６０とは異なる材料から形成され得る。スカート１７６は、半径方向内側に圧迫された場合に依然としていくらかの撓み又は可撓性を可能にすると同時に形状を維持するのに十分なほど弾力性を有することができる。

一実施形態において、図６Ａ及び図６Ｃに示すように、スカート１７６は、長手方向軸線を中心に延びる連続環状構造を形成することができる。一実施形態において、図６Ｂに示すように、スカート１７６は、１つ以上のキャスロックアダプタステム１６４の周りに環状に配置された複数の「指部」を形成するようにスカート１７６の遠位端部から近位方向へ延びる１つ以上の切欠きを備えることができる。切欠きは、指部が半径方向内側に曲がり、カテーテル１１０の外表面に突き当たることができるように構成され得る。スカート１７２は、カテーテル１１０の一部をアダプタステム１６４上に圧迫するように構成されることができ、キャスロック１５０が締め付けられるときにカテーテル１１０の破断又は座屈を抑えることができる。一実施形態において、カテーテルアダプタ１６０は、スカート１７６を含めて、ポートステム１２４と一体的に形成され得る。

一実施形態において、図６Ｄ～図６Ｅに示すように、スカート１７６、キャスロックアダプタ本体１６２、又はこれら双方の外表面は、キャスロックルーメン１５６の内表面に配置されたねじ構造に係合するように構成されたねじ構造１７８を備えることができる。一実施形態において、ポート本体１２２の一部又はポートステム１２４の一部のうちの一方の外表面もねじ構造を備えることができ、このねじ構造は、スカート１７６又はアダプタ本体１６２の外表面に配置されたねじ構造１７８を補うように構成され、またキャスロックルーメン１５６の内表面に配置されたねじ構造に係合するように構成される。キャスロックカラー１５４又はキャスロック本体１５２を回転させると、スカート１７６、キャスロックアダプタ本体１６２、ポートステム１２４、又はポート本体１２２のうちの１つにねじ式に係合することができる。有利には、キャスロック１５０とアダプタ１６０との間のねじ式係合により、キャスロック１５０とアダプタ１６０との間に確実な係合及び滑らかな長手方向の移動がもたらされ得る。この係合は、キャスロック１５０がカテーテル１１０の一部をアダプタステム１６４上に圧迫するときにカテーテル１１０の破断又は座屈を抑えることができる。

例示的な使用方法において、カテーテル１１０の近位端部はアダプタステム１６４に係合することができ、ステム１６４は、本明細書に記載するように、締まり嵌めでカテーテルルーメン１１２内に延びる。カテーテル１１０は、近位先端部がアダプタ本体１６２に係合するまで、ステム１６４上に延びることができる。スカート１７６はカテーテル１１０の外表面上に延びることができる。次にアダプタ本体１６２はポートステム１２４に係合することができ、キャスロック１５０はカテーテル１１０及びアダプタ１６０のアセンブリ上に近位方向に押しやられ得る。アダプタ１６０の遠位部分は、キャスロックルーメン１５６の近位部分内へ延びることができる。一実施形態において、キャスロックカラー１５４は、ポート１２０に係合し、回転して、機械的利益を利用してキャスロック本体１５２を近位方向に押しやることができる。

一実施形態において、カラー１５４又はキャスロック１５０の本体１５２のうちの一方は、スカート１７６、アダプタ本体１６２、ポートステム１２４又はポート本体１２２のうちの１つの外表面にねじ式に係合するように回転され、キャスロック１５０をカテーテル１１０及びアダプタ１６０のアセンブリ上で近位方向に押しやることができる。キャスロックルーメン１５６の少なくとも一部は、直径（ｄ２）から直径（ｄ１）に向かってテーパ状になっている。したがって、キャスロック１５０が近位方向に押しやられるにつれて、キャスロックルーメン１５６の壁がスカート１７６を半径方向内側に圧迫してカテーテル１１０をスカート１７６の内表面とカテーテルアダプタステム１６４の外表面との間に挟持する。キャスロックがカテーテルに直接係合し、長手方向近位側に押しやられる場合、キャスロックとカテーテルとの間の摩擦力により、カテーテル壁が損傷又は座屈してキャスロックとカテーテルとの間の環状シールが途切れ、流体洩れが生じる可能性がある。有利なことに、スカート１７６は、キャスロック１５０とカテーテル１１０との間の任意の長手方向又は回転の摩擦力を抑えると同時に、半径方向内向きの挟持力を提供することができ、カテーテル１１０に対する任意の損傷を抑えることができる。

例示的な使用方法において、接続システム１００は、本明細書に記載するように提供され得る。一実施形態において、カテーテル１１０を患者の脈管構造内に配置することができ、任意でカテーテル１１０の近位端部を適当な長さに切り取ることができる。キャスロック１５０本体がカテーテル１１０の近位端部と摺動可能に係合され、カテーテル１１０はキャスロックルーメン１５６に通って延在する。一実施形態において、キャスロック１５０がカテーテル１１０に摺動可能に係合できるように、カテーテル１１０の外径をキャスロックルーメン１５６の遠位端部の内径（ｄ１）と略同じか又はわずかに小さくすることができる。一実施形態において、臨床医がキャスロック１５０をカテーテル１１０上に配置することができ、キャスロック１５０がカテーテル１１０に沿って摺動することなくその場に留まることができるように、キャスロック１５０はカテーテル１１０の外表面に摩擦係合することができる。有利には、キャスロック本体１５２とカテーテル１１０との間の係合により、キャスロック本体１５２が自由に摺動して、カテーテル１１０に対して遠位方向に摺動し過ぎたり、又はカテーテル１１０から近位方向に摺動して外れたりすることが防止され得る。

次に臨床医は、アダプタ１６０を挿入器具１８０のアダプタ器具１８４と結合することができる。次に臨床医は、本明細書に記載するように、挿入器具１８０を操作してアダプタ１６０をカテーテル１１０のルーメン１１２と整合させ、アダプタステム１６４をカテーテルルーメン１１２内に押し込むことができる。アダプタ１６０がカテーテルルーメン１１２と確実に係合されると、臨床医は、挿入器具１８０を引き抜いて、アダプタ器具１８４をアダプタ１６０から外すことができる（図１Ｂ）。有利には、アダプタステム１６４は、カテーテル１１０の近位端部の外径を、キャスロックルーメン１５６の遠位端部の内径（ｄ１）より大きい直径に拡張することができる。これにより、キャスロック本体１５２がカテーテル１１０の近位端部から近位方向に摺動して外れるのを防止することができる。

次に、臨床医はアダプタ本体１６２をポートステム１２４上に押し込むことができる。本明細書に記載するように、ポートステム１２４は、締まり嵌め、圧入、スナップフィット、又はルアースリップフィット係合でアダプタ本体１６２に係合することができる（図１Ｃ）。図１Ｄに示すように、キャスロック１５０は、アダプタ１６０上に摺動され、ポート１２０にねじ式に係合することができる。例えば、カラー１５４は、本明細書に記載するように、突起１７２がらせん溝１７４に係合することができるように、ポート本体１２２に係合することができる。臨床医は、カラー１５４を回転させて、機械的利益を利用してキャスロック１５０をアダプタ１６０上に長手方向近位側に押し込むことができる。一実施形態において、臨床医は、挿入器具１８０のスパナヘッド１９０をカラーと係合させて付加的なてこ作用を提供し、カラーの回転を容易にすることができる。

図示のように、カラー１５４は、スパナヘッド１９０の顎部１９２の小面１９４に係合する小面１５８を備える。一実施形態において、カラー１５４は、複数の小面を備えて、臨床医が長手方向軸線に対して垂直に延びる様々な角度でカラー１５４を係合させることができるようにし得る。キャスロックルーメン１５６の遠位端部は、カテーテル１１０の一部がアダプタステム１６４とキャスロックルーメン１５６の内表面との間で圧迫され得るように、アダプタステム１６４の遠位端部に近接するカテーテル１１０の外表面に係合することができる。したがって、キャスロック１５０は、カテーテル１１０とポート１２０との間の流体密封シールを確保することができる。任意で、キャスロック１５０は、本明細書に記載するように、アダプタ１６０のスカート１７６を圧迫してカテーテル１１０の一部を圧迫することができ、カテーテル１１０とポート１２０との間の流体密封シールを確保することができる。

有利には、係合をアクセス部位の外側で行うことができるため、アダプタ１６０は、カテーテル１１０をポートステム１２４上に直接押し込むよりも容易に、カテーテル１１０に長手方向に押し込まれ得る。次に、アダプタ１６０及びカテーテル１１０のアセンブリは、キャスロック１５０を使用してポート１２０に係合することができ、臨床医は、キャスロック１５０を使用してアダプタ１６０／カテーテル１１０のアセンブリをポート１２０に固定するために機械的利益を利用することができる。

一実施形態において、キャスロック１５０を使用してカテーテル１１０をアダプタステム１６４上に圧迫することによって、カテーテル１１０とアダプタ１６０との間で流体密封シールが得られる。カテーテル１１０のコンプライアント材料は、アダプタステム１６４上に適合するようにわずかに伸張され得る。アダプタステム１６４は、カテーテル１１０の一部の外径をキャスロックルーメン１５６の内径（ｄ１）より大きい直径に半径方向に拡張させることができる。これにより、キャスロック１５０が長手方向に押しやられ、カテーテルをキャスロック１５０とステムアダプタ１６０との間で圧迫するにつれ、カテーテル１１０が把持され、流体密封シールが形成され得る（例えば図４Ｃ）。さらに、別構造であるアダプタ１６０は、既に組織ポケット内に配置され適所に縫合されている場合があるポート１２０に結合される前に、組織ポケットの外側でカテーテル１１０に取り付けられ得る。これにより、臨床医が、本明細書に記載するように、アダプタをポート１２０に結合する前に、アダプタ１６０をカテーテル１１０に押し込むためにより多くのてこの力を加えることが可能となる。さらに、ロッキング係止歯１４２，１４４は、流体密封シールを確保するために十分なトルクがキャスロックに加えられた時を示すことができ、またキャスロックを緩ませる逆行回転を抑えることができる。さらに、爪１４６と凹所１４４との相互作用は、カテーテル１１０が同様に流体密封シールを確保するためにアダプタステム１６４と完全に係合される時を示すことができる。

一実施形態において、図７Ａ～図８Ｃに示すように、接続システム２００は、１つ以上のルーメン２１２を画定するカテーテル２１０と、ポートステム２２４を有するポート２２０と、キャスロック２５０とを備えることができる。一実施形態において、ポートは、ポートステム２２４と流体連通するリザーバ２２８を画定するポート本体２２２を備えることができる。ポート２２０は、リザーバ２２８上に配置された針貫通可能なセプタム２２６をさらに備えることができる。しかしながら、ポート２２０は例示であり、本明細書に記載するように、シングルルーメン又はマルチルーメン皮下アクセスデバイスの他の形態も考えられることが理解されよう。

一実施形態において、ポート２２０は、ポートステム２２４をその軸線を中心に取り囲むステムハウジング２３０を備えることができる。図８Ｄ～図８Ｆは、ポートステム２２４を取り囲むステムハウジング２３０の斜視図を示す。ステムハウジング２３０の外表面は、臨床医が止血鉗子などを使用してステムハウジング２３０を掴持するのを容易にするように構成された１つ以上の小面又把持特徴部を備えることができる。一実施形態において、ポートステム２２４は、ポート本体２２２からステムハウジング２３０よりもさらに延びていてもよい。一実施形態において、ステムハウジング２３０は、ポート本体２２２からポートステム２２４よりもさらに延びていてもよい。一実施形態において、ポートステム２２４及びステムハウジング２３０は、ポート本体２２２から等距離に延びていてもよい。

認識されるように、カテーテル２１０が２つ以上のルーメン２１２を備える場合、ポート２２０は、ポート本体２２２から延び、いずれもステムハウジング２３０によって取り囲まれた２つ以上のポートステム２２４を備えることができる。一実施形態において、ポートステム２２４の各々は、別個のポートリザーバ２２８と連通することができる。本明細書で用いられる場合、説明を容易にするためにシングルルーメンカテーテル２１０及びポート２２０のシステムが用いられているが、マルチルーメンカテーテル及びポートのアセンブリも本発明の範囲内に含まれると考えられることが理解されるであろう。

ステムハウジング２３０は、本明細書により詳細に記載するように、カテーテル２１０の一部及びキャスロック２５０の一部の双方を受け入れるのに十分な内径を規定する開口部２３２を画定することができる。一実施形態において、ステムハウジング２３０の内表面は、キャスロック２５０に配置されたねじ構造に係合するように構成されたねじ構造を備えることができる。一実施形態において、キャスロック２５０は、ルーメン２５６を画定する本体２５２を備えることができ、ルーメン２５６は、長手方向軸線に沿って延び、内部にカテーテル２１０を受け入れるように構成されている。一実施形態において、キャスロックルーメン２６５の内径は、カテーテル２１０の外径と同じか、又はそれよりわずかに大きくすることができる。一実施形態において、キャスロックルーメン２５６は、滑らかな内腔であるか、又は低摩擦の表面若しくはコーティングを備えて、回転係合中のカテーテル２１０の剪断を低減することができる。一実施形態において、カテーテル２１０の外表面は、本明細書により詳細に記載するように、キャスロック２５０が締め付けられるときにカテーテル２１０のねじれ又は剪断を抑えるために、潤滑性コーティング又は同様の低摩擦コーティングを備えることができる。

一実施形態において、キャスロック２５０は、キャスロック本体２５２から長手方向に延びるカラー２５４を備えることができる。カラー２５４は、ステムハウジング２３０の開口部２３２内に嵌合するように構成され得る。一実施形態において、キャスロックカラー２５４は、ポートステムハウジング２３０のねじ構造にねじ式に係合するように構成されたねじ構造を備え得る。一実施形態において、キャスロック本体２５２の外表面は、長手方向軸線を中心としたキャスロック２５０の回転を容易にするように構成された把持特徴部を備えることができる。図７Ｂは、キャスロックカラー２５４がねじ構造を備えておらず、締まり嵌め係合、圧入係合、スナップフィット係合、又はルアースリップフィット係合でステムハウジング２３０に係合することができるキャスロック２５０の代替実施形態を示す。

一実施形態において、カテーテルルーメン２１２は、締まり嵌めなどでポートステム２２４上に嵌合するように構成され得る。一実施形態において、ポートステム２２４は、本明細書に記載するように、滑らかな外表面を備えるか、又は低摩擦の表面若しくはコーティングを備えて、回転係合中のカテーテル２１０の剪断を低減することができる。一実施形態において、ポートステム２２４は、カテーテル２１０の圧迫の増大をもたらし、且つ／又はカテーテル２１０とポートステム２２４との間のより確実な締まり嵌めを提供するためにフレア部分を備えることができる。例えば、ポートステム２２４の第１の部分２２４Ａは、カテーテルルーメン２１２の内径と同じか、又はそれよりわずかに小さい外径を規定することができる。したがって、カテーテル２１０は、比較的軽い締まり嵌めでポートステム２２４の第１の部分２２４Ａの上に押しやられ得る。ポートステム２２４の第２の部分２２４Ｂ、すなわち「フレア部分」は、第１の部分２２４Ａに対して外径の増大を規定することができる。第２の部分２２４Ｂの直径は、比較的強力な締まり嵌めを提供するために、カテーテルルーメン２１２の内径より大きくすることができる。一実施形態において、ポートステム２２４は、第１の部分２２４Ａと第２の部分２２４Ｂとの間にテーパ状の移行を有することができる。

一実施形態において、キャスロックルーメン２５６は、長手方向軸線に対して平行に延びる略直線状の壁で囲まれたルーメンを画定することができる。一実施形態において、図７Ｃに示すように、キャスロックルーメン２５６の第１の部分２５６Ａは、第１の直径を規定することができ、キャスロックルーメン２５６の第２の部分２５６Ｂは、第１の直径よりも大きな第２の直径を規定することができる。キャスロックルーメン２５６の第２の部分２５６Ｂは、ポートステム２２４Ｂのフレア部分２２４Ｂと整合することができる。一実施形態において、キャスロックルーメン２５６は、第１の部分２５６Ａと第２の部分２５６Ｂとの間の移行をもたらすテーパ部分を備えることができる。

図８Ａ～図８Ｃは、キャスロック２５０及びステムハウジング２３０を使用してカテーテル２１０をポート２２０に結合するための例示的な使用方法を示す。ポート２２０は、本明細書に記載するようにポートステム２２４及びステムハウジング２３０を備えて提供される。任意で、カテーテル２１０の近位端部を適当な長さに切り取ることができる。次に、カテーテル２１０をキャスロック２５０のルーメン２５６に通すことができ、カテーテル２１０の近位端部はポートステム２２４に係合することができる。本明細書に記載するように、カテーテル２１０は、締まり嵌めなどでポートステム２２４に係合することができる。

次に、キャスロック２５０は、カラー２５４がステムハウジング２３０の開口部２３２に係合するまで、ポート２２０に向かってカテーテル２１０上を摺動することができる。キャスロック２５０をステムハウジング開口部２３２内に押し込むと、カテーテル２１０の近位部分がキャスロック２５０とポートステム２２４との間で圧迫され得る。キャスロック２５０は、ルアースリップフィッティング係合でステムハウジング２３０に係合して、キャスロック２５０及びカテーテルをポート２２０に固定することができる。一実施形態において、キャスロック２５０は、ステムハウジング２３０にねじ式に係合することができ、機械的利益を利用してキャスロックカラー２５４をステムハウジング２３０内に押し込み、キャスロック２５０をステムハウジング２３０に固定することができる。

一実施形態において、キャスロックカラー２５４がポートステム２２４のフレア部分に配置されたカテーテル２１０の上を前進するにつれて、ポートステムのフレア部分、すなわち第２の部分２２４Ｂは、ポートステム２２４とキャスロック２５０との間においてカテーテル２１０に増大した圧力を与えることができる。これにより、カテーテル２１０とポート２２０との間における圧力の増大及びシールの改善がもたらされる。有利には、キャスロック２５０は、高い注入圧力下であっても、接続部からの漏出を抑えると同時に、カテーテル２１０とポートステム２２４との間の確実な接続を提供する。さらに、キャスロック２５０は、接続プロセス中のカテーテル２１０の破断又は剪断を抑える。

図９Ａ～図９Ｃは、１つ以上のルーメン３１２を画定するカテーテル３１０と、キャスロック３５０と、アダプタ３６０と、ポートソケット３２４を画定するポート本体３２２を有したポート３２０とを備える接続システム３００の実施形態を示す。アダプタ３６０は、略円形の断面形状を画定するアダプタ本体３６２と、アダプタ本体３６２から長手方向に延びるアダプタステム３６４とを備える。アダプタ本体３６２及びアダプタステム３６４は、カテーテル３１０とポート３２０との間に流体連通を提供するルーメン３６６を画定することができる。

アダプタステム３６４は、カテーテルルーメン３１２の内径と略同じか、又はそれよりわずかに大きい外径を規定することができる。したがって、アダプタステム３６４は、カテーテルルーメン３１２内に押し込まれて、カテーテルルーメン３１２と締まり嵌めで係合することができる。一実施形態において、アダプタ３６０は、アダプタ本体３６２から長手方向に延びるとともに長手方向軸線を中心にアダプタステム３６４の一部を取り囲むスカート３７６をさらに備えることができる。スカート３７６は、弾力性のある材料で形成することができ、半径方向内側に柔軟に変形されてカテーテル３１０の一部をスカート３７６とアダプタステム３６４の外表面との間で圧迫することができる。一実施形態において、キャスロック３５０はカテーテル３１０の外表面に摺動可能に係合することができ、カテーテル３１０をアダプタステム３６４上に圧迫してカテーテル３１０をアダプタステム３６４に固定することができる。一実施形態において、キャスロック３５０は、スカート３７６をカテーテル３１０及びアダプタステム３６４の上に圧迫してカテーテル３１０をアダプタステム３６４に固定することができる。

一実施形態において、ポート３２０は、アダプタ本体３６２の一部を内部に受け入れるように構成された凹所を画定するソケット３２４を備えることができる。アダプタ本体３６２は、ソケット３２４に回転可能に係合してアダプタ３６０をソケット３２４にロックし、ポート３２０とアダプタルーメン３６６との間に流体連通を提供することができる。一実施形態において、アタプタ本体３６２は、ポートソケット３２４にねじ式に係合することができる。一実施形態において、カテーテル本体３６２は、ポートソケット３２４の内表面に配置されたらせん溝３７４に係合するように構成された１つ以上の突起３７２を備えることができる。カテーテル本体３６２が回転されるにつれて、突起３７２がらせん溝３７４に係合して、アダプタ本体３６２のアダプタ係合表面３６８がポート係合表面３２８に係合するまでアダプタ本体３６２をポートソケット３２４内に長手方向に押し込んで、ポート３２０とアダプタ３６０との間に流体連通を提供することができる（図９Ｃ）。一実施形態において、アダプタ３６０の外表面は、長手方向軸線を中心としたアダプタ本体３６２の回転を容易にするように構成された小面３５８又は同様の把持特徴部を備えることができる。一実施形態において、小面３５８は、本明細書に記載するような挿入器具１８０のスパナヘッド１９０に係合するように構成され得る。

例示的な使用方法において、臨床医は、カテーテル３１０を患者の脈管構造内に配置し、カテーテル３１０の遠位先端を標的位置に配置することができる。任意で、カテーテル３１０の近位端部を適当な長さに切り取ることができる。次に、臨床医は、アダプタステム３６４をカテーテル３１０のルーメン３１２内に押し込み、それと締まり嵌めで係合させることによって、アダプタ３６０をカテーテル３１０の近位端部に押し込むことができる。

一実施形態において、次に臨床医は、キャスロック３５０をこれらのアダプタステム３６４に係合するカテーテル３１０の部分の上に摺動させて、カテーテル３１０をアダプタステム３６４上に圧迫して、カテーテル３１０をアダプタステム３６４に固定することができる。一実施形態において、アダプタ３６０はスカート３７６を備えることができる。カテーテル３１０の近位端部は、アダプタステム３６４とスカート３７６との間に延在することができる。次にキャスロック３５０が、スカート３７６上に摺動されて、スカート３７６を半径方向内側に圧迫してカテーテル３１０をアダプタステム３６４上に挟持することができる。有利には、スカート３７６は、本明細書に記載するように、キャスロック３５０がカテーテル３１０の周りに締め付けられるときに、カテーテル３１０の剪断又は破断を防止することができる。

次に臨床医は、アダプタ本体３６２をポートソケット３２４と係合させ、長手方向軸線を中心にアダプタ本体３６２を回転させてアダプタ３６０をポート３２０に長手方向に押し込み、ポート３２０に固定することができる。一実施形態において、突起３７２は、らせん溝３７４に係合することができる。アダプタ本体３６２が回転されるにつれて、らせん溝３７４に係合する突起３７２の機械的利益により、アダプタ３６０はポート３２０に押し込まれる。一実施形態において、ポート３２０は、アダプタ係合表面３６８とポート係合表面３２８との間に配置されて、それらの間の流体密封シールを確保するガスケットを備えることができる。一実施形態において、臨床医は、本明細書に記載するように、アダプタ３６０をカテーテル３１０と結合すること又はアダプタ３６０をポートソケット３２４に係合するように回転させることを容易にするために、挿入器具１８０を使用することができる。

いくつかの特定の実施形態が本明細書に開示されており、特定の実施形態がある程度詳細に開示されているが、特定の実施形態が本明細書で提供される概念の範囲を制限することは意図されていない。追加の適合および／または修正は、当業者には明らかであり得、より広い態様では、これらの適合および／または修正もまた包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態から逸脱することができる。

Claims (50)

1. ポートステムを備える皮下ポート用の接続システムであって、前記接続システムは、
   本体を有し、前記ポートステムに接続するように構成されたアダプタ、及び前記本体から延び、カテーテルのルーメンに挿入されて前記アダプタを前記カテーテルに接続するように構成されたアダプタステムと、
   ルーメンを備え、前記カテーテルの外表面上を摺動するように構成されたキャスロックであって、前記キャスロックは前記ポートステムと係合するためのねじ切りを有し、前記キャスロックを前記ポートステムに係合させると、前記カテーテルが前記アダプタ上に半径方向内側に圧迫される、キャスロックと
   を具備する、接続システム。
2. 前記アダプタステムは、前記カテーテルルーメンを半径方向に拡張して前記アダプタを前記カテーテルに締まり嵌めで固定するように構成されている、請求項１に記載の接続システム。
3. 前記アダプタは、弾力性のある材料から形成される、請求項１又は２に記載の接続システム。
4. 前記アダプタ本体は、締まり嵌め係合、圧入係合、スナップフィット係合、又はルアースリップフィット係合のうちの１つで前記ポートステムに係合する、請求項１～３のいずれか一項に記載の接続システム。
5. 前記アダプタは、前記本体から長手方向に延びるとともに前記アダプタステムの周りに環状に配置されたスカートを備え、前記スカートは、半径方向内側に弾性変形して前記カテーテルの外表面に係合するように構成されている、請求項１～４のいずれか一項に記載の接続システム。
6. 前記スカートは、前記アダプタの前記本体から長手方向に延びるとともに前記アダプタステムの周りに環状に配置された複数の指部から形成され、前記複数の指部は、半径方向内側に弾性変形して前記カテーテルの外表面に係合するように構成されている、請求項５に記載の接続システム。
7. 前記複数の指部のうちの指部の先端部は、半径方向内側に延びる突起であって、前記カテーテルの一部に係合するように構成された突起を備える、請求項６に記載の接続システム。
8. 前記スカートの外表面は、前記キャスロックにねじ式に係合するように構成されたねじ部分を備える、請求項５～７のいずれか一項に記載の接続システム。
9. 前記キャスロックは、カラーに回転可能に結合された本体を備え、前記カラーは、前記ポート上に配置されたらせん溝に係合するように構成された突起を備え、前記カラーを回転させると、前記突起は前記らせん溝を通って押しやられ、前記キャスロックは長手方向に押しやられる、請求項１～８のいずれか一項に記載の接続システム。
10. 前記カラーの内表面は、前記ポートに配置されたポート係止歯に係合するように構成されたカラー係止歯であって、可聴表示若しくは触覚表示を提供するか、又はカラーの逆行回転を防止するように構成されたカラー係止歯を備える、請求項９に記載の接続システム。
11. 前記キャスロック本体及びカラーは、キャスロックルーメンを画定し、前記本体におけるルーメン径は第１の直径を有し、前記カラーにおけるルーメン径は前記第１の直径より大きな第２の直径を規定し、前記ルーメンは、前記第２の直径から前記第１の直径に至るテーパ部分を備える、請求項１０に記載の接続システム。
12. 前記アダプタステム上に配置された前記カテーテルの一部は、前記キャスロックルーメンの前記第１の直径より大きく、且つ前記キャスロックルーメンの前記第２の直径より小さい外径を規定する、請求項１１に記載の接続システム。
13. 前記キャスロックルーメンは、その内壁から半径方向内側に延びるリングを備え、前記リングは、前記アダプタの肩部に当接するように構成されている、請求項１～１２のいずれか一項に記載の接続システム。
14. 前記ポートは、前記ポートと前記アダプタとの間に配置され、前記ポートステムを取り囲むガスケットを備える、請求項１～１３のいずれか一項に記載の接続システム。
15. 挿入器具をさらに備え、前記挿入器具は、ハンドル、前記アダプタのルーメンに係合するように構成されたアダプタ器具、又は前記キャスロックの前記カラーに係合するように構成されたスパナヘッドを有する、請求項１～１４のいずれか一項に記載の接続システム。
16. 前記挿入器具のスパナヘッドは、前記カラーの小面に係合するように構成された顎部であって、長手方向軸線を中心とした前記カラーの回転を容易にするように構成された顎部を備える、請求項１５に記載の接続システム。
17. 前記顎部は、前記カラーのカラー隆起部のアンダーカットに係合するように構成されたリップであって、長手方向軸線を中心とした前記カラーの回転を容易にするように構成されたリップを備える、請求項１６に記載の接続システム。
18. 前記カテーテルの近位端部は、切り取り可能である、請求項１～１７のいずれか一項に記載の接続システム。
19. 前記アダプタは、前記キャスロックに配置された凹所にスナップフィット係合で係合して前記カテーテルの前記ルーメンが前記アダプタと完全に係合されたという可聴信号又は触覚信号を提供するように構成された爪を備える、請求項１～１８のいずれか一項に記載の接続システム。
20. 前記ポートはポート係止歯を備え、前記キャスロックは前記キャスロックルーメンの表面から延びるキャスロック係止歯を備え、前記ポート係止歯は、前記キャスロック係止歯にスナップフィット係合で係合して前記キャスロックの逆行回転を抑えるように構成されている、請求項１～１９のいずれか一項に記載の接続システム。
21. カテーテルをポートに結合するためのキャスロックシステムであって、前記キャスロックシステムは、
    ポートステムと、前記ポートステムの一部を取り囲み、開口部を画定するステムハウジングとを備えるポートであって、前記ステムはフレア部分を含む、ポートと、
    本体と前記本体から長手方向に延びるカラーとを備えたキャスロックであって、前記カラーは、前記ポートステムの外表面と前記ステムハウジング開口部の内表面との間に延びるように構成されている、キャスロックと
    を具備する、キャスロックシステム。
22. 前記ポートステムは、第１の外径を規定する第１の部分と、前記第１の外径より大きな第２の外径を規定するフレア部分と、前記第１の外径と前記第２の外径との間を移行するテーパ部分とを備える、請求項２１に記載のキャスロックシステム。
23. 前記第１の外径は、応力を受けていない状態の前記カテーテルのルーメンの内径と同じか、又はそれよりわずかに小さく、前記第２の直径は、応力を受けていない状態の前記カテーテルのルーメンの内径より大きい、請求項２２に記載のキャスロックシステム。
24. 前記フレア部分は前記ステムハウジング内に配置されている、請求項２１～２３のいずれか一項に記載のキャスロックシステム。
25. 前記キャスロックは、ねじ式係合、圧入係合、締まり嵌め係合、又はルアースリップフィット係合のうちの１つによって前記ステムハウジングに係合する、請求項２１～２４のいずれか一項に記載のキャスロックシステム。
26. 前記キャスロックは、前記カテーテルの一部を前記キャスロックルーメンの内表面と前記ポートステムの外表面との間で圧迫するように構成されている、請求項２１～２５のいずれか一項に記載のキャスロックシステム。
27. 前記カテーテルは、低摩擦係数を有するコーティングを備える、請求項２１～２６のいずれか一項に記載のキャスロックシステム。
28. 前記キャスロック本体のルーメンは第１のルーメン径を規定し、前記キャスロックカラーのルーメンは前記第１の直径より大きな第２の直径を規定し、前記第１の直径は前記ポートステムの前記第１の部分に係合するように構成されており、前記第２の直径は前記ポートステムの前記フレア部分に係合するように構成されている、請求項２１～２７のいずれか一項に記載のキャスロックシステム。
29. 前記キャスロックの外表面は、長手方向軸線を中心とした前記キャスロックの回転を容易にするように構成された小面又は把持特徴部を備える、請求項２１～２８のいずれか一項に記載のキャスロックシステム。
30. カテーテルをポートに結合するように構成されたアダプタであって、前記アダプタは、
    円形の断面形状を画定する本体であって、前記本体は前記本体の外表面に配置された突起を備え、前記突起は前記ポート上に配置されたらせん溝に係合するように構成されている、本体と、
    前記本体から長手方向に延び、カテーテルのルーメンに締まり嵌めで係合するように構成されたアダプタステムと
    を具備する、アダプタ。
31. 前記カテーテルの外表面と摺動可能に係合されるキャスロックであって、前記カテーテルの一部を前記アダプタステムに対して圧迫するように構成されたキャスロックをさらに備える、請求項３０に記載のアダプタ。
32. 前記アダプタ本体から長手方向に延びるとともに前記アダプタステムを取り囲むスカートをさらに備え、前記スカートは、前記カテーテルの外表面に係合し、弾性的に撓んで前記カテーテルの一部を前記アダプタステムに対して圧迫するように構成されている、請求項３０又は３１に記載のアダプタ。
33. 前記スカートは、弾性的に撓んで前記カテーテルの一部を前記アダプタステムに対して圧迫するように構成された複数の指部を備える、請求項３２に記載のアダプタ。
34. 前記本体は、回転して前記突起を前記らせん溝と係合させ、前記本体を長手方向に押しやるように構成されている、請求項３０～３３のいずれか一項に記載のアダプタ。
35. 前記本体は、前記ポート内に配置されたソケット内に嵌合するように構成されており、前記らせん溝は前記ソケットの内表面に配置されている、請求項３０～３４のいずれか一項に記載のアダプタ。
36. カテーテルをポートに結合する方法であって、前記方法は、
    前記カテーテルの遠位部分を脈管構造内に配置することと、
    前記カテーテルの近位部分を切り取ることと、
    キャスロックアダプタのステムを前記カテーテルのルーメン内に押し込むことと、
    キャスロックを前記ポートの一部にねじ式に係合するように回転させることと、
    前記カテーテルの前記近位部分を前記キャスロックアダプタの前記ステム上に半径方向に圧迫することと、
    前記キャスロックアダプタを前記ポートの前記ステム上に長手方向に圧迫することとを含む、方法。
37. 前記キャスロックアダプタのステムを前記ルーメン内に押し込むことは、前記カテーテルの前記近位部分の外径を拡張することをさらに含む、請求項３６に記載の方法。
38. 前記カテーテルの前記近位部分の拡張された外径は、前記キャスロックの遠位開口部の内径より大きい、請求項３７に記載の方法。
39. 前記キャスロックアダプタのステムを前記カテーテルのルーメン内に押し込むことは、締まり嵌め係合、圧入係合、又はスナップフィット係合のうちの１つをさらに含む、請求項３６～３８のいずれか一項に記載の方法。
40. スカートを前記カテーテルの外表面に係合するように半径方向内側に圧迫することをさらに含み、前記スカートは、前記キャスロックアダプタの本体から長手方向に延び、前記キャスロックアダプタステムの周りに環状に配置されている、請求項３６～３９のいずれか一項に記載の方法。
41. 前記キャスロックを回転させることは、前記スカートの外表面にねじ式に係合することをさらに含む、請求項４０に記載の方法。
42. 前記スカートは、前記キャスロックアダプタの前記本体から長手方向に延びる複数の指部を備える、請求項４０又は４１に記載の方法。
43. 前記キャスロックアダプタのステムを前記カテーテルのルーメン内に押し込むことは、ハンドル及びアダプタ器具を有する挿入器具を前記キャスロックアダプタのルーメンと係合させることを含む、請求項３６～４２のいずれか一項に記載の方法。
44. 前記キャスロックを回転させることは、前記挿入器具のスパナヘッドを前記キャスロックのカラーの小面と係合させることを含む、請求項４３に記載の方法。
45. 前記アダプタは前記キャスロックに結合され、前記アダプタは、前記キャスロックにスナップフィット係合で係合して、前記キャスロックアダプタのステムを前記カテーテルのルーメンと完全に係合されるように押しやったときに可聴音を提供する、請求項４３に記載の方法。
46. カテーテルをポートに結合する方法であって、前記方法は、
    カテーテルの近位端部をフレア状ポートステム上で伸張させて前記フレア状ポートステムと締まり嵌めで係合させることと、
    キャスロックのカラーの外表面をステムハウジングの内表面と係合させることと、
    前記カテーテルの前記近位端部の壁を前記キャスロックと前記フレア状ポートステムとの間で圧迫することとを含む、方法。
47. 前記フレア状ポートステムは、第１の外径を規定する第１の部分と、前記第１の外径より大きな第２の外径を規定するフレア部分と、前記第１の外径と前記第２の外径との間を移行するテーパ部分とを備える、請求項４６に記載の方法。
48. 前記カラーを前記ステムハウジングと係合させることは、ねじ式係合、圧入係合、締まり嵌め係合、又はルアースリップフィット係合のうちの１つを含む、請求項４６又は４７に記載の方法。
49. カテーテルをポートに結合する方法であって、前記方法は、
    アダプタステムを前記カテーテルのルーメンと係合させることと、
    アダプタ本体をポートソケットに挿入することと、
    前記アダプタ本体を回転させて突起をらせん溝と係合させることとを含む、方法。
50. キャスロックを前記カテーテルの一部の上に摺動可能に係合させて前記カテーテルを前記アダプタステム上に圧迫することをさらに含む、請求項５０に記載の方法。

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