JP2024500458A - 原子炉受動的安全システム - Google Patents

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JP2024500458A JP2023537932A JP2023537932A JP2024500458A JP 2024500458 A JP2024500458 A JP 2024500458A JP 2023537932 A JP2023537932 A JP 2023537932A JP 2023537932 A JP2023537932 A JP 2023537932A JP 2024500458 A JP2024500458 A JP 2024500458A
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▲楊▼波
曹克美
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戚展▲飛▼
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Abstract

【課題】原子炉受動的安全システムは、海洋または大気という無限の運用環境を十分に利用し、原子力発電所の設計基準事故に効果的に対応し、原子炉の安全性を確保するとともに設備を最大限に簡略化し、経済性を向上させる。【解決手段】本発明に係る原子炉受動的安全システムは、圧力容器と、圧力容器の外部に設けられたスタック室(1)と、圧力容器の内部に設けられた原子炉炉心と主回路熱交換器と、を備える。圧力容器は、第1層の筐体(13)と、第1層の筐体(13)の頂部に設けられた第2層の筐体(5)とを含む。第1層の筐体(13)の頂部に二層構造が形成される。原子炉受動的安全システムは受動的余熱交換器(10)と補水タンク(15)を更に備える。主回路熱交換器(9)は原子炉炉心の上方に配置され、主回路熱交換器(9)及び受動的余熱交換器(10)は、熱交換器入口パイプライン(8)と熱交換器出口パイプライン(11)とを介して接続されて熱交換回路が形成される。補水タンク(15)は一端が熱交換器入口パイプライン(8)に接続され、他端が熱交換器出口パイプライン(11)に接続され、補水タンク(15)と受動的余熱交換器(10)は並列回路を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、原子力システムの安全技術分野に関わる。
中国の産業化の進化に伴い、海洋資源開発、陸上遠隔地での資源開発が急務となっている。海洋開発、特に深海資源開発には、安定した大容量の電気と熱エネルギーが必要とされている。環境と用途の特殊性から、小型原子炉(電気出力300MWe以下)の原子力システムは、海洋開発に最も有力な熱、電気エネルギーシステムになっている。小型原子炉は燃料補給サイクルが2年以上であるため、十分かつ確実に電気や熱を長期間にわたって供給することができる。小型原子炉、熱供給ステーションを輸送船又は移動プラットフォームに搭載し、異なる海域の資源開発に電力と海水淡水化用熱エネルギーを供給することは、非常に良い市場性がある。また、小型原子炉の原子力発電システムは、遠隔地への電力・熱の供給や、海上での砕氷船と他の船舶への電力供給も可能である。
原子炉の安全性を向上させ、原子炉設計基準冷却水喪失事故(LOCA)と非冷却水喪失事故(非LOCA)に対処するために、専用安全設備の配置の優劣は、原子炉設計の勝敗に直接関わる。如何に最適化された専用安全施設配置を採用し、設計基準事故を緩和し、安全性を保つと共にシステム設計を簡略化し、経済性を向上させるかは、従来から原子炉開発において常に重点に注目されることである。
上記課題を解決するために、本願発明は、海洋または大気の無限運用環境を十分に利用し、原子力発電所の設計基準事故に効果的に対応し、原子炉の安全性を確保し、システム設計を最大限に簡略化し、従来の発電所に必須とされる複数の余計な高圧、中圧、低圧安全注入系を省き、原子力発電所や原子炉のサイズを低減し、経済性を大幅に向上させる原子炉受動的安全システムを提供する。
本出願は、原子炉受動的安全システムを提供し、圧力容器の外部のスタック室に設けられた圧力容器と、圧力容器の内部に設けられた原子炉炉心と主回路熱交換器とを含む原子炉受動的安全システムであって、原子炉受動的安全システムは、受動的余熱交換器と、補水タンクとを更に有する。主回路熱交換器は、原子炉炉心の上方に設けられ、主回路熱交換器及び受動的余熱交換器は、熱交換器入口パイプラインと熱交換器出口パイプラインとを介して接続されて熱交換回路が形成される。補水タンクは、一端が熱交換器入口パイプラインに接続され、他端が熱交換器出口パイプラインに接続され、補水タンクと受動的余熱交換器は並列回路を形成する。圧力容器は、第1層の筐体と、第1層の筐体の頂部に設けられた第2層の筐体とを含み、第1層の筐体の頂部に二層構造が形成される。第2層の筐体と第1層の筐体との間には圧力調節装置が固定され設置されており、圧力調節装置は圧力調節装置波動管を介して圧力容器の第1層の筐体の頂部に接続され、第2層筐体には、複数の主回路パイプラインが連通しており、各主回路パイプラインの上端は第2層の筐体を貫通し、その上方へ延びる。
好ましくは、各主回路パイプラインには、二層筐体間主回路パイプライン隔離弁が取り付けられ、二層筐体間主回路パイプライン隔離弁は、第2層の筐体と第1層の筐体の間に設けられる。
好ましくは、受動的余熱交換器は、スタック室の内部に設置され、スタック室の内壁に接触している。
好ましくは、受動的余熱交換器は、スタック室の外部に設けられ、海水に浸され、または大気環境に設置される。
好ましくは、各主回路パイプラインには、筐体外部主回路パイプライン隔離弁が取り付けられ、筐体外部主回路パイプライン隔離弁は、第2層の筐体とスタック室の間に設けられる。
好ましくは、熱交換器出口パイプラインには、熱交換器出口隔離弁が設けられ、熱交換器出口隔離弁は、主回路熱交換器と補水タンクの間に設けられる。
好ましくは、補水タンクと熱交換器出口パイプラインの間には、補水タンク出口隔離弁が設けられる。
好ましくは、原子炉受動的安全システムは、主回路熱交換器、受動的余熱交換器及び補水タンクを含む熱交換回路を少なくとも2つ有する。
本発明は、受動的安全設計概念を用い、外部の駆動力に依存せず、能動的システムの失効確率を大幅に低減し、原子炉の安全性を向上させる。また、完全に自然な循環設計を採用し、主回路に原子炉冷却剤ポンプが不要となり、設計が簡略化され、従来の能動的原子炉の冷却剤ポンプの故障を低減し、運行とメンテナンス作業がなくなり、原子炉の安全性を向上させることができる。
なお、上記記載と下記の詳細的な説明は、例示的なものであり、本発明を限定するものではない。
本願の実施形態をより明確に説明するために、以下、本願の実施形態の説明に必要な図面を簡単に説明する。 以下に説明する図面は、本願の具体的な実施例に過ぎず、当業者は、創造的な労働を経ずに、以下の図面に基づき、他の実施例を得られることが明らかである。
図1は本発明の一の好ましい実施例の概略図である。 図2は本発明に他の好ましい実施例の概略図である。
ここの図面は、本願明細書に組み込まれてその一部を構成し、本願の実施例を示し、明細書と組み合わせて本願の原理を説明する。
本願は、2020年12月24日に出願され、発明の名称が「先進的かつ簡略化された小型原子炉受動的専用安全システム」である中国特許出願202011551710.5について優先権を主張し、当該出願のすべての内容は引用によって本文に組み込まれる。
以下、図面を参照しながら、本願の実施形態を詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施例は本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者は、創造的な労働を経ずに得られたすべての他の実施例は、本発明の保護範囲に属する。
本願の実施例で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものであり、本願を限定するものではない。 本願の実施例及び添付の特許請求の範囲で使用された「一種」、「前記」及び「該」の単数形は、文脈が明確に示さない限り、複数の状況を含むほとんどの形を含むことを意味する。
本願明細書で使用された用語「および/または」は、単に相互関係の説明であり、例えば、Aのみ、AおよびB両方、Bのみ、との3つの関係が存在することを理解されたい。 また、本願では、一般に、符号「/」は、「または」の関係を示す。
本願明細書の記載において、「上」、「下」、「左」、「右」、等の用語は、図面に示された方位であり、本願を限定するものではない。また、本願の記載において、ある部品が他の部品の「上」または「下」に接続されているという場合、他の部品の「上」または「下」に直接接続されるだけでなく、中間部品を介して他の部品の「上」または「下」に間接的に接続することもできることに留意されたい。
小型原子炉に関して一体化設計は独特な利点を呈する。主冷却材システムの主な設備は、蒸気発生器などを含み、何れも圧力容器内に設置され、一体化設計で主パイプラインがなくなり、大きな破裂事故の可能性がなくなる。これと共に、頂部二層筐体という新しい設計を採用し、対応するバルブを用い、制御棒逸出事故のリスクを低減し、さらに制御棒逸出事故を無くすことができ、原子炉の安全性が確保され、システム設計が大幅に簡略化され、二重圧力容器筐体設計による不経済性やメンテナンスの煩雑さが軽減され、スペースに関する小型原子炉の競争優位性が向上される。事故処理中に、頂部二層筐体という新しい設計と共に、主冷却材システムは、主回路の自然な循環により、炉心の熱を受動的専用安全システムへ運び出し、受動的専用安全システムの実施ルートの重要な構成要素である。
本願は、海洋または大気の無限運用環境を十分に利用し、新しい簡略化された原子炉受動的専用安全システムを提供し、原子力発電所の設計基準事故に効果的に対応し、原子炉の安全性を確保するとともに、システム設計を最大限に簡略化し、複数の余計な高圧、中圧、低圧安全注入系を省き、原子力発電所や原子炉のサイズを低減し、経済性を大幅に向上させる。以下、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の一つの好ましい実施例の概略図である。
図1に示すように、本発明に係る原子炉受動的安全システムは、圧力容器と、圧力容器の外部に設けられたスタック室1と、圧力容器の内部に設けられた原子炉炉心14と、主回路熱交換器9と、を備え、受動的余熱交換器10と、補水タンク15を更に備える。圧力容器は、第1層の筐体13と、第2層の筐体5とを含む。スタック室1の外部は海水または大気である。圧力容器は原子炉炉心14を収容し、原子炉の運転圧力を受ける密閉容器であり、圧力容器はスタック室1内に配置され、スタック室1は、圧力容器及びその他の設備を環境の影響による損傷から保護すると共に、設備の放射能漏れを防止することができる。
主回路熱交換器9は、原子炉炉心14の上方に配置され、主回路熱交換器9及び受動的余熱交換器10は、熱交換器入口パイプライン8と熱交換器出口パイプライン11とを介して接続されて熱交換回路が形成される。補水タンク15の一端が熱交換器入口パイプライン8に接続され、他端が熱交換器出口パイプライン11に接続され、補水タンク15と受動的余熱交換器10は並列回路を形成する。
主回路熱交換器9は、熱交換器入口パイプライン8を介して受動的余熱交換器10に接続される。放熱前の流体は、高い温度を有するため、主回路熱交換器9から熱交換器入口パイプライン8に入り、流体は受動的余熱交換器10に流れ込み、冷却された後、再び熱交換器出口パイプライン11から主回路熱交換器9に流れ込む。流体の冷熱による密度差により、自然な循環回路が形成される。補水タンク15は、主回路熱交換器9と受動的余熱交換器10との間に配置され、受動的余熱交換器10とは並列回路を形成する。受動的余熱交換器10で流体が冷却される時に、補水タンク15で補水を行い、この自然な循環回路に、冷媒収縮等により生じた水位低下を防ぎ、長期にわたり安定した自然な循環を維持し、原子炉炉心14の熱を効果的に運び出し、原子炉の安全性を確保することができる。
本発明は、圧力容器の二層筐体(第1層の筐体13と第2層の筐体5)とパイプライン及びバルブ配置(筐体外部の主回路パイプライン隔離弁3と二層筐体の間の主回路パイプライン隔離弁4)を有効に利用し、LOCA事故(主回路冷却材喪失事故)が発生した場合、破裂箇所を効果的に隔離し、主回路の補水を減少しまたは停止し、最大限に受動的余熱交換器10を通じで主回路を冷却し減圧し、事故の被害を効果的に軽減し、これによって従来の原子炉に使われた高圧、中圧、低圧安全注入関連設備を省くことが可能である。
従来の発電所では、主回路とサブ回路に複数の原子炉冷却材ポンプ(通常、主ポンプは1ループにつき1台)を設置し、流体の流れを駆動する。本実施形態において、圧力容器の内部、及び受動的余熱交換器10の回路は、自然な循環であり、主回路の原子炉冷却材ポンプと二次側の余熱排出システムポンプは不要であり、密度差により完全に自然な循環の熱伝達を実現し、完全に自然な循環モードが実現される。これにより、最大限に設計を簡略化しコストを削減し、ポンプの故障と運行やメンテナンス作業を省くことができる。
図1に示すように、幾つかの実施例において、受動的余熱交換器10は、スタック室1の内部に配置され、スタック室1の内壁面に接続され、金属壁面と海や大気との熱交換により、減衰熱を時間制限なしに排出できる。
図2は本発明の他の好ましい実施例の概略図である。
図2に示すように、他の実施例において、受動的余熱交換器10は、スタック室1の外部に配置され、海水に浸されまたは大気に設置され、海水又は大気との対流熱交換により、減衰熱を時間制限なしに排出できる。
幾つかの実施例において、圧力容器は、第1層の筐体13と、第1層の筐体13の頂部に設けられた第2層の筐体5とを含む。第1層の筐体13の頂部に二層構造が形成され、第2層の筐体5と第1層の筐体13との間に圧力調節装置6が固定設置され、圧力調節装置6は圧力調節装置波動管7により圧力容器の第1層の筐体13の頂部に接続され、第1層の筐体13に複数の主回路パイプライン2が連通されており、各主回路パイプライン2の上端は第2層の筐体5を貫通してその上方へ延びる。
圧力調節装置6、圧力調節装置波動管7は、第2層の筐体5と第1層の筐体13との間に設けられ、主回路パイプライン2は、第2層の筐体5、第1層の筐体13を通過し、筐体外部の主回路パイプライン隔離弁3と二層筐体の間の主回路パイプライン隔離弁4と組み合わせて、破裂箇所を効果的に隔離し、LOCA事故で主回路の補水を減少しまたは停止することができる。また、二層筐体を効果的に用い、最大限に受動的余熱交換器10と主回路熱交換器9との熱交換回路を通じて、圧力容器内の主回路を冷却し減圧し、LOCA事故の被害を効果的に軽減し、これによって従来の原子炉に低圧注入または蓄圧注入冷却を行うために使われる設備を省くことが可能である。
また、二層筐体の間の圧力を高めることにより、制御棒逸出事故のリスクを低減させ、さらに制御棒逸出事故を無くすことができ、制御棒逸出事故による原子炉炉心14への影響を効果的に緩和し、原子炉システムの安全性を保証する。
幾つかの実施例において、各主回路パイプライン2に、二層筐体間主回路パイプライン隔離弁4が設けられ、二層筐体間主回路パイプライン隔離弁4は第2層の筐体5と第1層の筐体13との間に設けられている。
二層筐体の外側に位置する主回路パイプライン2に破裂が生じた場合、圧力容器内の冷却材は、主回路パイプライン2の破裂口から漏洩する。破裂口の発生を検出した後に、二層筐体間主回路パイプライン隔離弁4を速やかに閉鎖し、圧力容器内の冷却材は第1層の筐体13に収容され、圧力容器内の冷却材の自然な循環により、原子炉炉心14はなお効果的に冷却される。事故の後に原子炉炉心14は熱を放出し、熱を主回路熱交換器9から熱交換器入口パイプライン8を通じて受動的余熱交換器10内に送り込む。受動的余熱交換器10の伝熱管はスタック室1の壁面に直接接触し、熱伝導または対流熱伝達によって最終的に海水または大気環境に熱を伝え、時間制限なしに冷却することができる。
幾つかの実施例において、各主回路パイプライン2に、筐体外部主回路パイプライン隔離弁3が設けられ、筐体外部主回路パイプライン隔離弁3は第2層の筐体5とスタック室1との間に設けられる。
二層筐体の間に位置する主回路パイプライン2に破裂が生じた場合、圧力容器内の冷却材は主回路パイプライン2の破裂口から漏洩する。破裂口の発生を検出した後に、筐体外部主回路パイプライン隔離弁3を閉鎖し、原子炉の冷却剤は依然として第2層の筐体5に収容され、頂部の第2層の筐体5によって新たな圧力境界が形成され、圧力容器内の冷却材の自然な循環により、原子炉炉心14はなお効果的に冷却される。事故の後に原子炉炉心14は熱を放出し、熱を主回路熱交換器9から熱交換器入口パイプライン8を通じて受動的余熱交換器10内に送り込む。受動的余熱交換器10の伝熱管はスタック室1の壁面に直接接触し、熱伝導または対流熱伝達によって最終的に海水または大気環境に熱を伝え、時間制限なしに冷却することができる。
圧力調節装置波動管7が破裂した場合、噴出された冷却材は圧力容器の第2層の筐体5内に収容され、依然として原子炉炉心14の冷却に効果がある。この場合に、原子炉の圧力境界が破壊されていない(設計基準非LOCA事故である)。この事故の進行は、圧力容器頂部の第2層の筐体5と圧力容器の第1層の筐体13との間で発生した主回路パイプライン2の破裂事故と類似し、事故の処理方法も同様である。
その他の設計基準非LOCA事故(いずれの原子炉圧力境界にも破損がない事故、例えば、正常給水を喪失する事故)に対する処理方法は、LOCA事故と類似する。事故の後に原子炉炉心14は熱を放出し、受動的余熱交換器10と主回路熱交換器9との熱交換回路により熱を受動的余熱交換器10内に送り込む。受動的余熱交換器10の伝熱管はスタック室1の壁面に直接接触し、熱伝導または対流熱伝達によって最終的に海水または大気環境に熱を伝える。
幾つかの実施例において、熱交換器出口パイプライン11に熱交換器出口隔離弁12が設けられ、熱交換器出口隔離弁12は主回路熱交換器9と補水タンク15との間に設けられる。原子炉が正常に動作している間に、熱交換器出口隔離弁12は常閉状態である。
受動的余熱交換器10と主回路熱交換器9の熱交換回路を用いて熱を伝導することが必要となる場合、熱交換器出口隔離弁12を開いて熱交換回路を開通状態にし、流体の熱交換回路が形成される。
幾つかの実施例において、補水タンク15と熱交換器出口パイプライン11との間に補水タンク出口隔離弁16が設けられている。
受動的余熱交換器10と主回路熱交換器9の熱交換回路に水の補給が必要となる場合(自然な循環回路に十分な水を補給し、自然な循環を長期的に安定に維持する)、補水タンク出口隔離弁16を開いて、補水タンク15内に貯蔵された液体を受動的余熱交換器10と主回路熱交換器9の熱交換回路に入る。
幾つかの実施例において、原子炉受動的安全システムは、主回路熱交換器9、受動的余熱交換器10、及び補水タンク15を含む熱交換回路を少なくとも2つ有する。
原子炉受動的安全システムは、主回路熱交換器9、受動的余熱交換器10及び補水タンク15を含む熱交換回路を少なくとも2つ有することで、単一故障の場合、又は一つの熱交換回路が破壊された場合でも、また一つの回路があり、原子炉炉心14からの熱を効果的に運び出すことができ、原子炉システムの安全性を確保する。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明の技術的思想に属する様々な実施形態は本発明の保護範囲に属する。当業者は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、以上の実施例に対して行った変更または修正は、本発明の保護範囲に属する。
1 スタック室
2 主回路パイプライン
3 筐体外部の主回路パイプライン隔離弁
4 二層筐体の間の主回路パイプライン隔離弁
5 第2層の筐体
6 圧力調節装置
7 圧力調節装置波動管
8 熱交換器入口パイプライン
9 主回路熱交換器
10 受動的余熱交換器
11 熱交換器出口パイプライン
12 熱交換器出口隔離弁
13 第1層の筐体
14 原子炉炉心
15 補水タンク
16 補水タンク出口隔離弁

Claims (10)

  1. 圧力容器と、前記圧力容器の外部に設けられたスタック室と、前記圧力容器の内部に設けられた原子炉炉心と主回路熱交換器とを含む原子炉受動的安全システムであって、
    前記圧力容器は、第1層の筐体と、前記第1層の筐体の頂部に設けられた第2層の筐体とを含み、前記第1層の筐体の頂部に二層構造が形成され、
    前記原子炉受動的安全システムは、受動的余熱交換器と、補水タンクとを更に有し、
    前記主回路熱交換器は、前記原子炉炉心の上方に設けられ、
    前記主回路熱交換器及び前記受動的余熱交換器は、熱交換器入口パイプラインと熱交換器出口パイプラインとを介して接続されて熱交換回路が形成され、
    前記補水タンクは、一端が前記熱交換器入口パイプラインに接続され、他端が前記熱交換器出口パイプラインに接続され、前記補水タンクと前記受動的余熱交換器は並列回路を形成する
    ことを特徴とする原子炉受動的安全システム。
  2. 前記受動的余熱交換器は、前記スタック室の内部に設置され、前記スタック室の内壁に接触している
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子炉受動的安全システム。
  3. 前記受動的余熱交換器は、前記スタック室の外部に設けられ、海水に浸され、または大気環境に設置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子炉受動的安全システム。
  4. 前記第2層の筐体と第1層の筐体との間には圧力調節装置が固定され設置されており、前記圧力調節装置は圧力調節装置波動管を介して前記圧力容器の第1層の筐体の頂部に接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子炉受動的安全システム。
  5. 前記第1層の筐体には、複数の主回路パイプラインが連通しており、各前記主回路パイプラインの上端は前記第2層の筐体を貫通し、その上方へ延びる
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子炉受動的安全システム。
  6. 各前記主回路パイプラインには、二層筐体間主回路パイプライン隔離弁が取り付けられ、前記二層筐体間主回路パイプライン隔離弁は、前記第2層の筐体と前記第1層の筐体の間に設けられる
    ことを特徴とする請求項1又は5に記載の原子炉受動的安全システム。
  7. 各前記主回路パイプラインには、筐体外部主回路パイプライン隔離弁が取り付けられ、前記筐体外部主回路パイプライン隔離弁は、前記第2層の筐体と前記スタック室の間に設けられる
    ことを特徴とする請求項1又は5に記載の原子炉受動的安全システム。
  8. 前記熱交換器出口パイプラインには、熱交換器出口隔離弁が設けられ、前記熱交換器出口隔離弁は、前記主回路熱交換器と前記補水タンクの間に設けられる
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の原子炉受動的安全システム。
  9. 前記補水タンクと前記熱交換器出口パイプラインの間には、補水タンク出口隔離弁が設けられる
    ことを特徴とする請求項8に記載の原子炉受動的安全システム。
  10. 前記主回路熱交換器、前記受動的余熱交換器及び前記補水タンクを含む熱交換回路を少なくとも2つ有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子炉受動的安全システム。

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