JP2024120464A - 瞳孔検出装置及び瞳孔検出方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024120464000001
【課題】装置の小型化を容易に実現すること。
【解決手段】瞳孔検出装置1は、カメラ10と、カメラ10に並んで配置されたカメラ10と、カメラ10に設けられた光源13と、カメラ10に設けられた光源13と、光源の点灯のタイミングを制御し、画像データを処理する本体部20と、を備え、本体部20は、光源13及び光源13のそれぞれを点灯させた連続したタイミングで、カメラ10から第1の明瞳孔画像を、カメラ10から第2の明瞳孔画像を取得し、光源13及び光源13のそれぞれを点灯させた連続したタイミングで、カメラ10から第1の暗瞳孔画像を、カメラ10から第2の暗瞳孔画像を取得し、第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像との演算画像を基にカメラ10の画像上の対象者の瞳孔位置を検出し、第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像との演算画像を基にカメラ10の眼画像上の対象者の瞳孔位置を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、人の画像から瞳孔を検出する瞳孔検出装置及び瞳孔検出方法に関する。
近年、視線検出等を目的として、近赤外光源等の光源とビデオカメラを使用して得られた画像から人の瞳孔の位置を検出する装置が普及しつつある(下記特許文献1)。この装置は、2台の光学系を有し、それぞれの光学系に、近赤外に感度を有するカメラと、カメラの開口部周りに配置された比較的短波長の近赤外波長の光源と、カメラの開口部から離れた位置に配置された比較的長波長の近赤外波長の光源とを備えている。そして、短波長の光源から光を対象者の顔に照射して画像(明瞳孔画像)を取得し、長波長の光源から光を対象者の顔に照射して画像(暗瞳孔画像)を取得する。その後、それらの画像を利用して差分画像を算出することにより、対象者の瞳孔の位置を検出する。
特開2022-131345号公報
上述したような従来の装置では、光学系が大掛かりな構成を有するため、装置の小型化が難しい場合があった。特に、瞳孔位置の検出機能をスマートフォン、タブレット端末等の小型端末に具備させることには限界がある。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、装置の小型化を容易に実現することが可能な瞳孔検出装置及び瞳孔検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一形態にかかる瞳孔検出装置は、対象者の眼を撮像することにより眼画像を取得する第1のカメラと、第1のカメラに並んで配置され、眼画像を取得する第2のカメラと、第1のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第1の光源と、第2のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第2の光源と、第1の光源及び第2の光源の点灯のタイミングを制御する制御部、及び、第1のカメラによって取得された眼画像及び第2のカメラによって取得された眼画像を処理して、眼画像上の対象者の瞳孔位置を検出する算出部を含む制御装置と、を備え、算出部は、制御部により第1の光源を点灯させた第1の明瞳孔取得タイミングで、第1のカメラによって取得された眼画像である第1の明瞳孔画像を取得し、制御部により第2の光源を点灯させた、第1の明瞳孔取得タイミングに対して連続したタイミングである第2の明瞳孔取得タイミングで、第2のカメラによって取得された眼画像である第2の明瞳孔画像を取得し、制御部により第2の光源を点灯させた第1の暗瞳孔取得タイミングで、第1のカメラによって取得された眼画像である第1の暗瞳孔画像を取得し、制御部により第1の光源を点灯させた、第1の暗瞳孔取得タイミングに対して連続した第2の暗瞳孔取得タイミングで、第2のカメラによって取得された眼画像である第2の暗瞳孔画像を取得し、第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に第1のカメラの眼画像上の対象者の瞳孔位置を検出し、第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に第2のカメラの眼画像上の対象者の瞳孔位置を検出する。
あるいは、本発明の他の形態にかかる瞳孔検出方法は、対象者の眼を撮像することにより眼画像を取得する第1のカメラと、第1のカメラに並んで配置され、眼画像を取得する第2のカメラと、第1のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第1の光源と、第2のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第2の光源と、第1の光源及び第2の光源の点灯のタイミングの制御、及び、第1のカメラによって取得された眼画像及び第2のカメラによって取得された眼画像を基にした眼画像上の対象者の瞳孔位置の検出処理を実行する制御装置と、を用いた瞳孔検出方法であって、第1の光源を点灯させた第1の明瞳孔取得タイミングで、第1のカメラによって取得された眼画像である第1の明瞳孔画像を取得し、第2の光源を点灯させた、第1の明瞳孔取得タイミングに対して連続したタイミングである第2の明瞳孔取得タイミングで、第2のカメラによって取得された眼画像である第2の明瞳孔画像を取得し、第2の光源を点灯させた第1の暗瞳孔取得タイミングで、第1のカメラによって取得された眼画像である第1の暗瞳孔画像を取得し、第1の光源を点灯させた、第1の暗瞳孔取得タイミングに対して連続した第2の暗瞳孔取得タイミングで、第2のカメラによって取得された眼画像である第2の暗瞳孔画像を取得し、第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に第1のカメラの眼画像上の対象者の瞳孔位置を検出し、第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に第2のカメラの眼画像上の対象者の瞳孔位置を検出する。
上記形態の瞳孔検出装置あるいは瞳孔検出方法によれば、第1のカメラの開口部及び第2のカメラの開口部の外側周辺にそれぞれ配置された第1の光源及び第2の光源が互いに連続して点灯され、これらの点灯タイミングに合わせて第1のカメラ及び第2のカメラで眼画像が取得されることにより、瞳孔が相対的に明るく写った第1の明瞳孔画像及び第2の明瞳孔画像が連続して得られる。加えて、第2の光源及び第1の光源が互いに連続して点灯され、これらの点灯タイミングに合わせて第1のカメラ及び第2のカメラで眼画像が取得されることにより、瞳孔が相対的に暗く写った第1の暗瞳孔画像及び第2の暗瞳孔画像が連続して得られる。このようにして取得された第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像とを基に演算画像が演算されることによって第1のカメラの眼画像上の対象者の瞳孔位置が検出され、取得された第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像とを基に演算画像が演算されることによって第2のカメラの眼画像上の対象者の瞳孔位置が検出される。このような構成により、カメラの周辺に配置される光源の構成を単純化することができ、装置全体の小型化を容易に実現することができる。また、2つのカメラ間で連続して取得された画像を基にした演算画像を演算することによって、2つの眼画像上で検出される瞳孔位置の検出タイミングを揃えることができ、対象者の瞳孔の三次元位置を安定して検出することができる。
ここで、制御部は、第1の明瞳孔取得タイミングで第2の光源を点灯させ、第2の明瞳孔取得タイミングで第1の光源を点灯させ、算出部は、第1の明瞳孔取得タイミングで得られた第1の明瞳孔画像、及び第2の明瞳孔取得タイミングで得られた第2の明瞳孔画像を基に、対象者の角膜反射像の位置を検出する、こととしてもよい。例えば、周辺環境が暗く、対象者の瞳孔面積が大きくなった場合等において、瞳孔輝度を調整するために第1のカメラで明瞳孔画像を得る際に第1の光源の光量を下げるように調整される場合がある。このような場合であっても、第1の光源に加えて第2の光源を点灯させることにより、対象者の顔全体の輝度を保つことができる。その結果、演算画像を基にして、瞳孔の位置の変化を安定して検出することができるとともに、明瞳孔画像を基にした角膜反射像の位置も安定して検出することができる。
また、算出部は、第1の明瞳孔画像上における角膜反射像の推定位置を計算し、推定位置を、第1の明瞳孔取得タイミングにおける第1の光源の光量及び第2の光源の光量を基に補正することによって、第1の明瞳孔画像上の角膜反射像の位置を検出し、第2の明瞳孔画像上における角膜反射像の推定位置を計算し、推定位置を、第2の明瞳孔取得タイミングにおける第2の光源の光量及び第1の光源の光量を基に補正することによって、第2の明瞳孔画像上の角膜反射像の位置を検出する、こととしてもよい。明瞳孔取得時に2つの光源を点灯させた場合には、眼画像上で現れる角膜反射像が広がってしまい、2つの光源の光量の関係によっては角膜反射像の推定位置も変動する。この場合に、角膜反射像の推定位置を2つの光源の光量を基に補正することによって、明瞳孔画像上の角膜反射像の位置を、光源の光量によってぶれることなしに安定して検出することができる。
また、算出部は、第1のカメラの眼画像上で検出した瞳孔位置及び角膜反射像の位置を基に対象者の第1の視線を検出し、第2のカメラの眼画像上で検出した瞳孔位置及び角膜反射像の位置を基に対象者の第2の視線を検出する、こととしてもよい。この場合、2つのカメラで取得されたそれぞれの眼画像を基に、対象者の視線を安定して検出することができる。
また、算出部は、第1の視線に基づいた注視点と第2の視線に基づいた注視点の平均を計算することにより対象者の注視点を取得する、こととしてもよい。こうすれば、2つの光源の光量の関係によって検出される角膜反射像の位置にぶれが生じた場合であって、それを基に取得された注視点にぶれが生じた場合であっても、2つのカメラで取得された眼画像を基にした注視点の平均を計算することによって、そのぶれを打ち消すことができる。その結果、精度の高い注視点を取得することができる。
また、第1の光源と第2の光源は、中心波長が同一の光源である、こととしてもよい。この場合には、2つのカメラで明瞳孔画像及び暗瞳孔画像を取得する際の観察条件を揃えることができる。そのため、例えば、太陽光等の外乱光をフィルタによって遮断する等の構成を採用することができ、瞳孔検出の精度を高めるための構成の自由度が向上する。
また第1のカメラと第2のカメラとの中間位置に設けられた第3の光源をさらに備え、制御部は、第1の明瞳孔取得タイミング及び第2の明瞳孔取得タイミングにおいて第3の光源を点灯させる、こととしてもよい。かかる構成を採れば、明瞳孔画像を取得する際に2つの光源のみでは角膜反射像の輝度が不足する場合であってもその輝度を向上させることができる。その結果、演算画像を基にした瞳孔位置の検出精度を維持しながら、角膜反射像の位置の精度も向上させることができる。
実施形態の瞳孔検出装置は、[1]「対象者の眼を撮像することにより眼画像を取得する第1のカメラと、前記第1のカメラに並んで配置され、前記眼画像を取得する第2のカメラと、前記第1のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第1の光源と、前記第2のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源の点灯のタイミングを制御する制御部、及び、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像及び前記第2のカメラによって取得された眼画像を処理して、前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置を検出する算出部を含む制御装置と、を備え、前記算出部は、前記制御部により前記第1の光源を点灯させた第1の明瞳孔取得タイミングで、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像である第1の明瞳孔画像を取得し、前記制御部により前記第2の光源を点灯させた、前記第1の明瞳孔取得タイミングに対して連続したタイミングである第2の明瞳孔取得タイミングで、前記第2のカメラによって取得された前記眼画像である第2の明瞳孔画像を取得し、前記制御部により前記第2の光源を点灯させた第1の暗瞳孔取得タイミングで、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像である第1の暗瞳孔画像を取得し、前記制御部により前記第1の光源を点灯させた、前記第1の暗瞳孔取得タイミングに対して連続した第2の暗瞳孔取得タイミングで、前記第2のカメラによって取得された前記眼画像である第2の暗瞳孔画像を取得し、前記第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に前記第1のカメラの前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置を検出し、前記第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に前記第2のカメラの前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置を検出する、瞳孔検出装置」である。
実施形態の瞳孔検出装置は、[2]「前記制御部は、第1の明瞳孔取得タイミングで前記第2の光源を点灯させ、第2の明瞳孔取得タイミングで前記第1の光源を点灯させ、前記算出部は、前記第1の明瞳孔取得タイミングで得られた第1の明瞳孔画像、及び前記第2の明瞳孔取得タイミングで得られた第2の明瞳孔画像を基に、前記対象者の角膜反射像の位置を検出する、上記[1]記載の瞳孔検出装置」であってもよい。
実施形態の瞳孔検出装置は、[3]「算出部は、第1の明瞳孔画像上における角膜反射像の推定位置を計算し、前記推定位置を、前記第1の明瞳孔取得タイミングにおける第1の光源の光量及び第2の光源の光量を基に補正することによって、前記第1の明瞳孔画像上の前記角膜反射像の位置を検出し、第2の明瞳孔画像上における角膜反射像の推定位置を計算し、前記推定位置を、前記第2の明瞳孔取得タイミングにおける第2の光源の光量及び第1の光源の光量を基に補正することによって、前記第2の明瞳孔画像上の前記角膜反射像の位置を検出する、上記[2]記載の瞳孔検出装置」であってもよい。
実施形態の瞳孔検出装置は、[4]「前記算出部は、前記第1のカメラの前記眼画像上で検出した前記瞳孔位置及び前記角膜反射像の位置を基に前記対象者の第1の視線を検出し、前記第1のカメラの前記眼画像上で検出した前記瞳孔位置及び前記角膜反射像の位置を基に前記対象者の第2の視線を検出する、上記[2]又は[3]に記載の瞳孔検出装置」であってもよい。
実施形態の瞳孔検出装置は、[5]「前記算出部は、前記第1の視線に基づいた注視点と前記第2の視線に基づいた注視点の平均を計算することにより前記対象者の注視点を取得する、上記[4]に記載の瞳孔検出装置」であってもよい。
実施形態の瞳孔検出装置は、[6]「前記第1の光源と前記第2の光源は、中心波長が同一の光源である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の瞳孔検出装置」であってもよい。
実施形態の瞳孔検出装置は、[7]「前記第1のカメラと前記第2のカメラとの中間位置に設けられた第3の光源をさらに備え、前記制御部は、前記第1の明瞳孔取得タイミング及び前記第2の明瞳孔取得タイミングにおいて前記第3の光源を点灯させる、上記[1]~[6]のいずれかに記載の瞳孔検出装置」であってもよい。
本開示によれば、装置の小型化を容易に実現することができる。
実施形態にかかる瞳孔検出装置を示す平面図である。 実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示す図である。 実施形態に係る瞳孔検出装置の機能構成を示すブロック図である。 図3の点灯制御部21及び画像取得部22による、光源の点灯制御及び画像データの取得制御のタイミングを示すタイミングチャートである。 画像取得部22によって取得された明瞳孔画像上の角膜反射像の横方向の一次元輝度分布を示す図である。 算出部23による角膜反射像の位置補正のメカニズムを説明するための概念図である。 算出部23による角膜反射像の位置補正のメカニズムを説明するための概念図である。 算出部23による注視点平均化処理のイメージを示す図である。 瞳孔検出装置1による瞳孔検出処理の動作手順を示すフローチャートである。 変形例における光源の点灯制御及び画像データの取得制御のタイミングを示すタイミングチャートである。 変形例における光源の点灯制御及び画像データの取得制御のタイミングを示すタイミングチャートである。 変形例に係る瞳孔検出装置1Aの平面図である。 瞳孔検出装置1における検出結果の出力例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る瞳孔検出装置及び瞳孔検出方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、図1~3を用いて、本開示の実施形態に係る瞳孔検出装置1の構成を説明する。瞳孔検出装置1は、対象者の眼を撮像することで対象者の瞳孔の位置を検出するコンピュータシステムである。対象者とは、瞳孔の位置を検出する対象となる人であり、被験者ともいうことができる。瞳孔検出装置1の利用目的は何ら限定されず、例えば、よそ見運転の検出、運転者のサイドミラーやルームミラーの安全確認動作の確認、運転者の眠気の検出、商品の興味の度合いの調査、アミューズメント装置等に利用されるコンピュータへのデータ入力、乳幼児の自閉症診断等の診断用装置などに瞳孔検出装置1を利用することができる。
図1に模式的に示すように、瞳孔検出装置1は、例えば、スマートフォン、タブレット端末等の情報表示用のディスプレイを備えた小型の情報処理端末上に実現することができる。瞳孔検出装置1は、表面にディスプレイ3が取り付けられた本体部(制御装置)20と、本体部20の表面上のディスプレイ3の近傍に並んで埋め込まれたステレオカメラとして機能する一対のカメラ(第1のカメラおよび第2のカメラ)10とを備える。以下では、必要に応じて、一対のカメラ10を、瞳孔検出装置1を操作する対象者から見て左側にあるカメラ(第1のカメラ)10と、対象者から見て右側にあるカメラ(第2のカメラ)10とに区別する。本実施形態では、瞳孔検出装置1は、対象者が見る対象であるディスプレイ3を備えるが、瞳孔検出装置1の利用目的は上記のように限定されないので、ディスプレイ3は瞳孔検出装置1における必須の要素ではない。それぞれのカメラ10は本体部20とデータ通信可能に接続され、カメラ10と本体部20との間で各種のデータまたは命令が送受信される。
カメラ10は対象者の瞳孔およびその周辺を含む眼を撮影するために用いられる。一対のカメラ10は、瞳孔検出装置1を操作する際の対象者から見て水平方向に沿って所定の間隔をおいて並ぶように、かつ、対象者が眼鏡をかけているときの顔画像における反射光の写り込みを防止する目的で対象者の顔より低い位置になるように配置される。
本実施形態では、カメラ10は、それぞれ、所定の解像度(例えば、640ピクセル×480ピクセル)の画像を所定の時間間隔(例えば、40fpsの時間間隔)で撮像可能な撮像装置である。カメラ10は、本体部20からの命令に応じて対象者を撮像し、画像データを本体部20に出力する。
また、カメラ10においては、対物レンズが矩形状の開口部12に収容され、開口部12の外側周辺に4つの光源(第1の光源)13が等間隔で取り付けられている。同様に、カメラ10においては、対物レンズが矩形状の開口部12に収容され、開口部12の外側周辺に4つの光源(第2の光源)13が等間隔で取り付けられている。光源13,13は、対象者の眼に向けて照明光を照射するための機器であり、出力光の中心波長が850nmで同一の半導体発光素子(LED)である。カメラ10の光軸から光源13までの距離は、カメラ10の光軸から光源13までの距離と等しい。それぞれの光源13,13は、カメラ10,10の光軸に沿って照明光を出射するように設けられる。光源13,13は、それぞれ、本体部20からの命令に応じたタイミング及び期間で照明光を出射する。なお、光源13,13は、対象者に照射された際に瞳孔以外の背景が同じ明るさとなるように予めそれぞれの出射する照明光の輝度が設定される。
光源13は、カメラ10において明瞳孔画像を得るため、及びカメラ10において暗瞳孔画像を得るための照明光を、対象者の顔に向けて照射するための光源である。明瞳孔画像とは、後述の暗瞳孔画像と比較して対象者の瞳孔が相対的に明るく写った画像をいう。暗瞳孔画像とは、明瞳孔画像と比較して対象者の瞳孔が相対的に暗く写った画像をいう。また、光源13は、カメラ10において暗瞳孔画像の取得時に、眼鏡反射を生じさせて差分画像において眼鏡反射を相殺させるための光源としても共用される。また、光源13は、カメラ10において明瞳孔画像の取得時に、角膜反射像を生じさせるための光源としても共用される。
光源13は、カメラ10において明瞳孔画像を得るため、及びカメラ10において暗瞳孔画像を得るための照明光を、対象者の顔に向けて照射するための光源である。また、光源13は、カメラ10において暗瞳孔画像の取得時に、眼鏡反射を生じさせて差分画像において眼鏡反射を相殺させるための光源としても共用される。また、光源13は、カメラ10において明瞳孔画像の取得時に、角膜反射像を生じさせるための光源としても共用される。
本体部20は、カメラ10及び光源13,13の制御と、対象者の瞳孔位置および視線方向の検出とを実行する情報処理装置(コンピュータ)である。本体部20の一般的なハードウェア構成を図2に示す。本体部20は、オペレーティングシステムやアプリケーション・プログラムなどを実行するCPU(プロセッサ)101と、ROMおよびRAMで構成される主記憶部102と、ハードディスクやフラッシュメモリなどで構成される補助記憶部103と、ネットワークカードあるいは無線通信モジュールで構成される通信制御部104と、マイク、ICカードなどの入力装置105と、タッチパネルディスプレイなどの出力装置106とを備える。この出力装置106の表示部分がディスプレイ3(図1)を構成する。
後述する本体部20の各機能要素は、CPU101または主記憶部102の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU101の制御の下で通信制御部104や入力装置105、出力装置106などを動作させ、主記憶部102または補助記憶部103におけるデータの読み出しおよび書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶部102または補助記憶部103内に格納される。
図3に示すように、本体部20は機能的構成要素として点灯制御部21、画像取得部22、及び算出部23を備える。点灯制御部21は、光源13,13の点灯タイミング及びカメラ10,10の露光期間内の光源13,13の発光量を制御する機能要素である。本実施形態では、点灯制御部21は、光源13,13の発光量をそれぞれの点灯期間を設定することによって制御している。画像取得部22は、カメラ10の撮影タイミングを光源13,13の点灯タイミングに同期して制御することで、カメラ10から画像データ(眼画像のデータ)を取得する機能要素である。算出部23は、画像データを基に、対象者の瞳孔の三次元位置および対象者の視線方向として視線ベクトルを検出する機能要素である。算出部23は、同等な処理を画像データ上の対象者の左右の眼部について繰り返すことにより、対象者の左右の瞳孔の三次元位置、および対象者の左右の眼の視線方向を検出する機能を有する。対象者の視線とは、対象者の瞳孔中心と該対象者の注視点(対象者が見ている点)とを結ぶ線である。なお、「視線」という用語は、起点、終点、および方向の意味(概念)を含む。また、「視線ベクトル」とは、対象者の視線の方向をベクトルで表したもので、「視線方向」を表す一形態である。本体部20の検出結果の瞳孔位置及び視線方向の出力先は何ら限定されない。例えば、本体部20は検出結果を画像、図形、またはテキストでディスプレイ3上に表示してもよいし、メモリやデータベースなどの記憶装置に格納してもよいし、通信ネットワーク経由で他のコンピュータシステムに送信してもよい。
以下、図4を参照して、点灯制御部21及び画像取得部22による、光源13,13の点灯制御、及び画像データの取得制御の詳細について説明する。図4において、(a)部にはカメラ10の撮影タイミング、(b)部にはカメラ10の撮影タイミング、(c)部には光源13の点灯タイミング、(d)部には光源13の点灯タイミングをそれぞれ示している。ここでは、撮影タイミングの期間及び点灯タイミングの期間がパルス波形で示され、点灯タイミング時の光源の10,10の輝度がパルス波形で示されている。つまり、(c)部及び(b)部に示すパルス波形の幅が、画像に反映される対象者の顔上の輝度を表している。
なお、本実施形態では、上述したように、点灯制御部21は、光源13及び光源13のそれぞれの光量を、それぞれに供給する電流値は一定に維持しておいて、点灯期間を変化させることによって調整している。光源13及び光源13のそれぞれに供給する電流値は、次のようにして予め設定されている。すなわち、カメラ10によって顔画像を取得させながら、光源13を所定の点灯期間で点灯させ、別のタイミングでカメラ10によって顔画像を取得させながら、光源13を同じ所定の点灯期間で点灯させる。そして、両カメラ10,10のそれぞれで取得される顔画像上のある程度の広さの同じ領域の輝度平均値が同一になるように、2つの光源13,13の電流値が設定される。このようにすれば、カメラ10で取得される顔画像とカメラ10で取得される顔画像との間の輝度バランスを容易に取ることができる。
対象者の瞳孔検出処理が開始されると、画像取得部22は、所定の露光期間の撮影タイミング(第1の明瞳孔取得タイミング)PB1で、カメラ10が画像データを取得するように制御する。それとともに、点灯制御部21は、第1の明瞳孔取得タイミングPB1内の点灯期間Tで光源13を点灯させるように制御するとともに、第1の明瞳孔取得タイミングPB1内の点灯期間Tで光源13を点灯させるように制御する。
これにより、カメラ10によって第1の明瞳孔画像が取得される。これは、次のような性質によるものである。つまり、対象者の眼球への照明光がカメラ10の光軸に相対的に近い光源13の位置から入射した場合には、眼球の瞳孔から入射し、眼球内部で反射されて再び瞳孔を通過した照明光がカメラ10に届きやすいため、瞳孔が相対的に明るく映るという性質である。また、第1の明瞳孔取得タイミングPB1内で光源13を点灯させることにより、第1の明瞳孔画像における角膜反射像の輝度を高くすることができる。つまり、第1の明瞳孔画像における瞳孔の輝度が高すぎる際に点灯期間Tが短く設定される場合があるが、その場合であっても、光源13の点灯によって角膜反射像の輝度を保つことができる。
また、画像取得部22は、第1の明瞳孔取得タイミングPB1の直後の連続した所定の露光期間の撮影タイミング(第2の明瞳孔取得タイミング)PB2で、カメラ10が画像データを取得するように制御する。それとともに、点灯制御部21は、第2の明瞳孔取得タイミングPB2内の点灯期間Tで光源13を点灯させるように制御するとともに、第2の明瞳孔取得タイミングPB2内の点灯期間Tで光源13を点灯させるように制御する。これにより、上記と同様のメカニズムによって、カメラ10によって第2の明瞳孔画像が取得される。
さらに、画像取得部22は、第1の明瞳孔取得タイミングPB1の直後のカメラ10の次の画像フレームの所定の露光期間の撮影タイミング(第1の暗瞳孔取得タイミング)PD1で、カメラ10が画像データを取得するように制御する。それとともに、点灯制御部21は、第1の暗瞳孔取得タイミングPD1内の点灯期間Tで光源13を点灯させるように制御するとともに、第1の暗瞳孔取得タイミングPD1内の点灯期間Tで光源13を点灯させるように制御する。この点灯期間TはT=T+Tとなり、点灯期間Tは十分に短く、T≪T(T)となるように設定される。
これにより、カメラ10によって第1の暗瞳孔画像が取得される。これは、次のような性質によるものである。つまり、対象者の眼球への照明光がカメラ10の光軸から相対的に離れた光源13の位置から入射した場合には、眼球の瞳孔から入射し、眼球内部で反射されて再び瞳孔を通過した照明光がカメラ10に届きにくいため、瞳孔が相対的に暗く映るという性質である。また、点灯期間T=T+Tと設定されることにより、第1の暗瞳孔画像における対象者の顔の輝度を第1の明瞳孔画像と同等の輝度に設定することができ、両画像における角膜反射像の輝度も同等に設定することができる。また、第1の暗瞳孔取得タイミングPD1内の一瞬の光源13の点灯により、第1の暗瞳孔画像において、対象者が眼鏡をかけていた場合に、眼鏡反射像を生じさせることができる。
また、画像取得部22は、第1の暗瞳孔取得タイミングPD1の直後の連続した所定の露光期間の撮影タイミング(第2の暗瞳孔取得タイミング)PD2で、カメラ10が画像データを取得するように制御する。この第2の暗瞳孔取得タイミングPD2は、カメラ10の第2の明瞳孔取得タイミングPB2の次の画像フレームのタイミングである。それとともに、点灯制御部21は、第2の暗瞳孔取得タイミングPD2内の点灯期間Tで光源13を点灯させるように制御するとともに、第2の暗瞳孔取得タイミングPD2内の点灯期間Tで光源13を点灯させるように制御する。これにより、上記と同様のメカニズムによって、カメラ10によって第2の暗瞳孔画像が取得される。
画像取得部22及び点灯制御部21は、上述した画像データの取得制御及び光源点灯制御を、カメラ10、10の画像フレームのタイミングに同期して繰り返すように機能する。つまり、画像取得部22及び点灯制御部21は、第1の明瞳孔取得、第2の明瞳孔取得、第1の暗瞳孔取得、及び第2の暗瞳孔取得をこの順で繰り返すように制御する。
次に、算出部23による、対象者の瞳孔の三次元位置および対象者の視線方向の検出機能の詳細について説明する。
算出部23は、所定のフレームレートで決まる時間間隔で交互に取得された明瞳孔画像と暗瞳孔画像との2つの画像(第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像、あるいは、第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像)を用いて、明瞳孔画像のウィンドウ内の各画素の輝度から暗瞳孔画像のウィンドウ内の各画素の輝度を差し引いて差分を求めることにより差分画像(演算画像)を連続して取得する。このとき、明瞳孔画像と暗瞳孔画像を取得するタイミングには時間差があること、及び対象者がカメラ10に対して移動することを考慮して、算出部23は、特許第4452836号に記載の手法と同様の手法を用いて、明瞳孔画像及び暗瞳孔画像上において角膜反射像の位置を検出し、角膜反射像の位置が一致するように暗瞳孔画像の画像上のウィンドウの位置を明瞳孔画像に対して補正する。ただし、この補正処理は、対象者の顔の動きが小さいと想定される場合には省略されてもよい。画像上の角膜反射像の位置は、前の画像フレームから得られた瞳孔輝度よりも高い角膜反射用閾値で2値化し、ラベリング処理を行い、最も角膜反射として大きさと形状を有する画素群を選択し、その画素群から、角膜反射像の中心を輝度も考慮した重心として求めることにより、検出される。一方で、算出部23は、明瞳孔画像及び暗瞳孔画像上において角膜反射像の位置を検出し、角膜反射像の位置が一致するように明瞳孔画像の画像上のウィンドウの位置を暗瞳孔画像に対して補正してもよい。このような機能により、算出部23は、上記の所定の時間間隔で、差分画像を連続して取得することができる。
ここで、算出部23は、差分画像の代わりに用いる演算画像として、各画素の輝度の除算値を計算した除算画像、あるいは、各画素の輝度の乗算値を計算した乗算画像を計算してもよい。乗算画像を取得する際には、画像フレーム毎に次のようにして乗算画像を計算する。すなわち、算出部23は、連続した3つの画像フレームで、第1の画像フレームの明瞳孔画像、第2の画像フレームの暗瞳孔画像、第3の画像フレームの明瞳孔画像を取得する。そして、算出部23は、第1の画像フレームの明瞳孔画像と第2の画像フレームの暗瞳孔画像との間の差分画像、及び、第3の画像フレームの明瞳孔画像と第2の画像フレームの暗瞳孔画像との間の差分画像を取得し、両者の差分画像の各画素の輝度を乗算することにより、乗算画像を計算する。同様にして、算出部23は、連続した3つの画像フレームで、第1の画像フレームの暗瞳孔画像、第2の画像フレームの明瞳孔画像、第3の画像フレームの暗瞳孔画像を取得し、第2画像フレームの明瞳孔画像と第1の画像フレームの暗瞳孔画像との間の差分画像、及び、第2の画像フレームの明瞳孔画像と第3の画像フレームの暗瞳孔画像との間の差分画像を取得し、両者の差分画像を用いて乗算画像を計算する。このようにして、算出部23が、画像フレームのタイミング毎に乗算画像を取得する。
なお、カメラ10によって取得された暗瞳孔画像においては、対象者が眼鏡をかけていた場合、第1の暗瞳孔取得タイミングPD1で光源13が点灯されているため、眼鏡反射像が生じている。一般に、眼鏡反射は輝度が高いために眼鏡反射像の輝度値は飽和している。同様に、カメラ10によって取得された明瞳孔画像においても、対象者が眼鏡をかけていた場合、眼鏡反射像が生じている。その結果、差分画像においては、明瞳孔画像の眼鏡反射像と暗瞳孔画像の眼鏡反射像とがほぼ相殺されて、眼鏡反射像に起因する下記の瞳孔像位置の検出処理の精度に対する影響を防止することができる。
そして、算出部23は、連続して取得した差分画像を対象にして、対象者の瞳孔像の画像上の位置(以下、二次元位置ともいう。)を検出する。すなわち、算出部23は、差分画像を瞳孔用閾値を基準に2値化し、孤立点除去、モルフォロジー処理によるノイズ除去、ラベリングを行う。そして、算出部23は、最も瞳孔らしい形状を有する画素群を、瞳孔として検出する。このとき、瞳孔がまぶたやまつ毛で隠れた場合にも、まぶたやまつ毛と瞳孔との境界を偽の瞳孔輪郭として排除し、真の瞳孔輪郭のみを楕円フィッティングして、真の瞳孔輪郭の差分画像上の位置を検出し、楕円フィッティングで求まる楕円の式から瞳孔像の中心位置を算出する。このとき、算出部23は、演算対象の差分画像の画素値のビット数を削減するために、差分画像の画素値を所定値(例えば、画素値が8ビットで表現されている場合は2の8乗の値)で割ってから瞳孔像の二次元位置を検出してもよい。
さらに、算出部23は、それぞれカメラ10,10ごとに、互いに連続した画像フレームの2つの画像を対象に取得された差分画像を基に検出された瞳孔像の二次元位置と、その差分画像の元となった暗瞳孔画像あるいは明瞳孔画像を対象に検出された角膜反射像の位置とを、連続して取得する。そして、算出部23は、一対のカメラ10,10に対応して得られた瞳孔像の二次元位置を用いて、対象者の瞳孔の三次元位置を算出する。さらに、算出部23は、算出した瞳孔の三次元位置と、一対のカメラ10,10ごとに得られた瞳孔像の二次元位置及び角膜反射像の位置とを用いて対象者の視線ベクトルおよび注視点を、所定の時間間隔で連続して検出する。上記の瞳孔の三次元位置の算出手法、視線ベクトルおよび注視点の算出手法は、本発明者らによって開発された手法(国際公開WO2012/020760号公報参照)を採用することができる。ここで、算出部23は、視線ベクトルおよび注視点の算出時には、特開2015-169959号公報に記載のように、予め対象者に1点を注視させなから視線較正を行う手法、および、視線と光軸とのずれ角度を求めその角度を基に視線ベクトルを補正する手法を実行してもよい。
また、算出部23は、暗瞳孔画像及び明瞳孔画像上で角膜反射像を検出する際に、以下のような角膜反射像の位置補正の機能を有する。特に、カメラ10,10によって明瞳孔画像が取得される際には、2つの光源13,13が点灯されているため、明瞳孔画像において生じる角膜反射像が2つの像として生成されてしまうか、光源13と光源13との距離が近い場合には像が横に広がって生成されてしまう。この状態で角膜反射像の中心位置を用いて瞳孔の二次元位置、三次元位置、視線ベクトル等を計算してしまうと、誤差の原因になりうる。
図5には、カメラ10の明瞳孔画像上の角膜反射像の光源13,13の配列方向に沿った横方向の一次元輝度分布の例を示す。
カメラ10の分解能が十分であって2つの光源13,13による角膜反射像が分離して生成されている場合は、一次元輝度分布がグラフDRに示すような値となり、光源13からの照射光の光量と、光源13からの照射光の光量とによって決まる2つのピークを有する。本実施形態では、カメラ10の明瞳孔画像取得時において、光源13からの照射光の光量は点灯期間Tで見積もられ、光源13からの照射光の光量は点灯期間Tで見積もられる(図4)。この場合、算出部23は、明瞳孔画像上の画素の輝度を予め設定された閾値THと比較することにより、2つの角膜反射像の範囲を特定でき、2つの範囲から自カメラの光源13によって生じた角膜反射像の範囲を判別し、判別した範囲における輝度の重心位置(中心位置)を角膜反射像の推定位置として算出する。一方で、閾値THが輝度ピークに比較して大きい場合に1つの角膜反射像の範囲しか特定できない場合がある。この場合、算出部23は、光源13からの照射光の光量と光源13からの照射光の光量との関係からどちらの光源による角膜反射像の範囲かを判定し、判定結果に応じて後述する角膜反射像の位置補正を行なって、自カメラの光源13によって生じた角膜反射像の位置を算出する。
カメラ10の分解能が不十分であったり2つの光源13,13の位置が近かったりして2つの光源13,13による角膜反射像が重なって生成されている場合は、一次元輝度分布がグラフDR~DR示すような値となり、横に広がった輝度分布になる。この場合、算出部23は、明瞳孔画像上の画素の輝度を予め設定された閾値THと比較することにより、1つの角膜反射像の範囲を特定し、その範囲から輝度の重心位置(推定位置)を計算する。算出部23は、輝度の重心位置の代わりに範囲の中心位置を推定位置として計算してもよい。その後、算出部23は、光源13からの照射光の光量と光源13からの照射光の光量とを基に、輝度の重心位置に対して後述する角膜反射像の位置補正を行なって、自カメラの光源13によって生じた角膜反射像の位置を算出する。
図6は、算出部23による角膜反射像の位置補正のメカニズムを説明するための概念図であり、図7は、図6の角膜球部分を拡大して示す図である。以下では、光源13,13のそれぞれがカメラ10,10の開口中心から照明光を照射すると見做してメカニズムを説明する。
図6及び図7には、2つの光源13,13が同時に点灯した際に、算出部23によってカメラ10の明瞳孔画像上に検出される角膜反射像の範囲の重心位置がSで示され、算出部23によってカメラ10の明瞳孔画像上に検出される角膜反射像の範囲の重心位置がSで示されている。また、カメラ10,10の開口中心をO,Oとし、直線Oと直線Oとの交点がSで示されている。また、カメラ10の画像上で他カメラの光源13で生じる角膜反射像の位置、及びカメラ10の画像上で他カメラの光源13で生じる角膜反射像の位置がSで示され、カメラ10の画像上で自カメラの光源13で生じる角膜反射像の位置がSBLで示され、カメラ10の画像上で自カメラの光源13で生じる角膜反射像の位置がSBRで示されている。角膜反射像の範囲の重心位置は、理想的には、点灯期間T=T+Tを一定とした場合に、点灯期間Tの長さと点灯期間T=T-Tの長さとの比、すなわち、光源13からの照射光の光量と、光源13からの照射光の光量との比に応じて変化すると考えられる。
このような性質を利用して、算出部23は、2つのカメラ10,10の明瞳孔画像上に検出される角膜反射像の重心位置S,Sを基にステレオマッチング処理によって点Sの三次元座標を計算する。次に、角膜球の半径を7.7mmと仮定することにより、算出部23は、点Sから角膜球EBの中心Cまでの距離lを下記式;
l[mm]=7.7×(T-T)/T
により計算し、点Sの三次元座標と距離lに基づいて角膜球EBの中心Cの三次元座標を計算する。そして、算出部23は、角膜球EBの中心Cと各カメラ10,10の開口中心O,Oを結ぶ直線と各カメラ10,10の画像平面上の交点を求めることにより、明瞳孔画像上の自カメラの光源13,13によって生じる角膜反射像の位置SBL,SBRを計算することができる。これによって、算出部23は、明瞳孔画像上で計算した角膜反射像の重心位置を補正することができる。同様に、算出部23は、暗瞳孔画像上で計算した角膜反射像の重心位置を、点灯期間T=0と設定することによって、自カメラの光源13,13によって生じる角膜反射像の位置SBL,SBRに補正することができる。
加えて、算出部23は、2つのカメラ10,10のそれぞれで同時に取得された画像データを基にした第1の視線ベクトル及び第2の視線ベクトルから算出した注視点を平均化して、平均化された注視点を対象者の最終的な注視点として検出することもできる。図8は、この平均化処理のイメージを示す図である。上述したように、2つのカメラ10,10において明瞳孔画像及び暗瞳孔画像を取得する際には、光源13,13から照射される照明光の光量の関係が反対となっている。そのため、2つのカメラ10,10のそれぞれで連続して取得された画像データを基に検出された注視点VP,VPは、視対象TAに対して互いに反対方向にずれる傾向がある。そのため、注視点VP,VPの位置を平均化して得られた注視点VPは、対象者の真の注視点をより正確に表したものとなる。
次に、図9を参照して瞳孔検出装置1による瞳孔検出処理の動作手順を説明するとともに、本実施形態に係る瞳孔検出方法について詳述する。図9は、瞳孔検出装置1による瞳孔検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
まず、瞳孔検出処理が開始されると、本体部20の点灯制御部21及び画像取得部22によって、光源13,13の点灯が制御されると共に、カメラ10,10による画像取得が制御され、画像取得部22によって、第1の明瞳孔画像、第2の明瞳孔画像、第1の暗瞳孔画像、及び第2の暗瞳孔画像が、この順で繰り返し取得される(ステップS1)。次に、本体部20の算出部23によって、明瞳孔画像及び暗瞳孔画像上のそれぞれにおいて、角膜反射像の重心位置が算出された後、角膜反射像の位置補正によってその重心位置が補正される(ステップS2)。
その後、本体部20の算出部23によって、第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像、あるいは、第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像を基に、差分画像が生成される(ステップS3)。さらに、算出部23により、カメラ10,10の画像データから得られた2つの差分画像を基に瞳孔の中心位置が算出され、それらの中心位置から瞳孔の三次元位置が検出される。さらに、算出部23により、カメラ10,10毎に、瞳孔の三次元位置、瞳孔の中心位置、及び角膜反射像の位置を基に、視線ベクトルが検出され、それらの視線ベクトルから所定の平面上の注視点が検出される(ステップS4)。そして、算出部23により、カメラ10,10毎に検出された注視点が平均化される(ステップS5)。最後に、算出部23によって、検出された注視点等の検出結果がディスプレイ3等に出力される(ステップS6)。
以上説明した瞳孔検出装置1の作用効果について説明する。
瞳孔検出装置1によれば、カメラ10の開口部12及びカメラ10の開口部12の外側周辺にそれぞれ配置された光源13及び光源13が連続して点灯され、これらの点灯タイミングに合わせてカメラ10及びカメラ10で画像データが取得されることにより、第1の明瞳孔画像及び第2の明瞳孔画像が連続して得られる。加えて、光源13及び光源13が連続して点灯され、これらの点灯タイミングに合わせてカメラ10及びカメラ10で画像データが取得されることにより、第1の暗瞳孔画像及び第2の暗瞳孔画像が連続して得られる。このようにして取得された第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像の差分画像を演算することによってカメラ10の画像上の対象者の瞳孔位置が検出され、取得された第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像の差分画像を演算することによってカメラ10の画像上の対象者の瞳孔位置が検出される。このような構成により、カメラ10の周辺に配置される光源の構成を単純化することができ、装置全体の小型化を容易に実現することができる。また、2つのカメラ10,10間で連続して取得された画像データを基にした差分画像を演算することによって、2つのカメラ10,10の画像上で検出される瞳孔位置の検出タイミングを揃えることができ、対象者の瞳孔の三次元位置を安定して検出することができる。
例えば、2つのカメラ10,10の撮影タイミングを完全に同期させて、その撮影タイミングに合わせて光源13,13を交互に点灯させることによって、それぞれのカメラ10,10において明瞳孔画像と暗瞳孔画像を取得することも想定される。しかしながら、このような制御の場合、2つのカメラ10,10間で明瞳孔画像あるいは暗瞳孔画像を取得するタイミングにずれが生じる。そのため、少しでも対象者の瞳孔が動くと検出される瞳孔の三次元位置、及びそれを基にした視線ベクトルに誤差が生じてしまう。これに対して、本実施形態においては、2つのカメラ10,10間での明瞳孔画像あるいは暗瞳孔画像を取得するタイミングのずれを少なくすることができるため、瞳孔位置及びそれを基にした視線ベクトルを精度よく検出できる。一方で、2つのカメラ10,10の撮影タイミングを完全に同期させて、その撮影タイミングに合わせて光源13,13の両方を点灯させる制御も考えられるが、この場合は暗瞳孔画像を生成することが困難となり、差分画像を用いた瞳孔位置の検出自体が困難となる。
また、本実施形態では、第1の明瞳孔取得タイミングPB1で光源13を点灯させ、第2の明瞳孔取得タイミングPB2で光源13を点灯させ、第1の明瞳孔画像及び第2の明瞳孔画像を基に、対象者の角膜反射像の位置が検出されている。例えば、周辺環境が暗く、対象者の瞳孔面積が大きくなった場合等において、瞳孔輝度を調整するためにカメラ10で明瞳孔画像を得る際に光源13の光量を下げるように調整される場合がある。このような場合であっても、光源13に加えて光源13を点灯させることにより、対象者の顔全体の輝度を保つことができる。その結果、差分画像を基にして、瞳孔の位置の変化を安定して検出することができるとともに、明瞳孔画像を基にした角膜反射像の位置も安定して検出することができる。
また、本実施形態では、明瞳孔画像上で検出された角膜反射像の重心位置が光源13の光量及び光源13の光量を基に補正されている。明瞳孔取得時に2つの光源13,13を点灯させた場合には、画像上で現れる角膜反射像が広がってしまい、2つの光源13,13の光量の関係によっては角膜反射像の中心位置も変動する。この場合に、角膜反射像の中心位置を2つの光源13,13の光量を基に補正することによって、明瞳孔画像上の角膜反射像の位置を、光源の光量によってぶれることなしに安定して検出することができる。
また、本実施形態では、カメラ10の画像上で検出した瞳孔像の位置及び角膜反射像の位置を基に対象者の第1の視線が検出され、カメラ10の画像上で検出した瞳孔像の位置及び角膜反射像の位置を基に対象者の第2の視線が検出される。この場合、2つのカメラ10,10で取得されたそれぞれの画像データを基に、対象者の視線を安定して検出することができる。
また、本実施形態では、第1の視線に基づいた注視点と第2の視線に基づいた注視点の平均を計算することにより最終的な対象者の注視点が取得されている。こうすれば、2つの光源13,13の光量の関係によって検出される角膜反射像の位置にぶれが生じた場合であって、それを基に取得された注視点にぶれが生じた場合であっても、2つのカメラ10,10で取得された画像データを基にした注視点の平均を計算することによって、そのぶれを打ち消すことができる。その結果、精度の高い注視点を取得することができる。
また、2つの光源13,13は、中心波長が同一の光源装置とされている。この場合には、2つのカメラ10,10で明瞳孔画像及び暗瞳孔画像を取得する際の観察条件を揃えることができる。そのため、例えば、太陽光等の外乱光をフィルタによって遮断する等の構成を採用することができ、瞳孔検出の精度を高めるための構成の自由度が向上する。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。上記実施形態の構成は様々変更されうる。
変形例として、本体部20の点灯制御部21は、図10及び図11に示すような点灯タイミングで光源13,13の点灯を制御してもよい。図10及び図11において、(a)部にはカメラ10の撮影タイミング、(b)部にはカメラ10の撮影タイミング、(c)部には光源13の点灯タイミング、(d)部には光源13の点灯タイミングをそれぞれ示している。
図10に示す変形例の制御では、点灯制御部21は、第1の明瞳孔取得タイミングPB1では光源13のみを点灯期間Tで点灯させ、第2の明瞳孔取得タイミングPB2では光源13のみを点灯期間Tで点灯させるように制御する。また、点灯制御部21は、第1の暗瞳孔取得タイミングPD1では光源13のみを点灯期間Tで点灯させ、第2の暗瞳孔取得タイミングPD2では光源13のみを点灯期間Tで点灯させるように制御する。このような制御によっても、明瞳孔画像において角膜反射像の輝度が確保できる場合には、精度の高い瞳孔位置の検出が可能となる。
図11に示す変形例の制御では、上述した実施形態と異なり、点灯制御部21は、第1の明瞳孔取得タイミングPB1、第2の明瞳孔取得タイミングPB2、第1の暗瞳孔取得タイミングPD1、第2の暗瞳孔取得タイミングPD2のそれぞれにおいて、光源13,13の点灯期間が重ならないように互いにずらすように制御する。このような制御によれば、光源の制御回路を単純化でき、光源の制御自体も単純化して制御動作を安定化させることができる。
また、図12は、変形例に係る瞳孔検出装置1Aの平面図である。瞳孔検出装置1Aの構成は、本体部20の表面上の2つのカメラ10,10の中間の位置に光源(第3の光源)13が設けられる点が異なっている。このような光源13が追加された瞳孔検出装置1Aにおいては、点灯制御部21が、カメラ10,10で第1の明瞳孔画像あるいは第2の明瞳孔画像を取得する際に、角膜反射像の輝度を高めるための補助的な光源として点灯させるように制御することができる。
ここで、上述した実施形態に係る瞳孔検出装置1における検出結果の出力例を例示する。図13において、(a)部には、瞳孔検出装置1において角膜反射像の位置補正を実行しなかった場合の注視点の検出結果の出力例を示し、(b)部には瞳孔検出装置1において角膜反射像の位置補正を実行した場合の注視点の検出結果の出力例を示している。この出力例では、対象者にディスプレイ3上の視標を注視するように指示された際にディスプレイ3上で検出された、左右の眼の注視点、及びそれらを平均化した両眼の注視点が示されている。
いずれの出力例においても、視標に対して誤差が少ない注視点が検出されていることが分かった。角膜反射像の位置補正を実行しなかった例では、注視点の検出誤差は、ある対象者において1.36±0.60degであり、角膜反射像の位置補正を実行した例では、注視点の検出誤差は、同一の対象者において1.25±0.59degであり、両方の例で高い精度での注視点検出結果が得られた。
1,1A…瞳孔検出装置、10…カメラ、10…カメラ(第1のカメラ)、10…カメラ(第2のカメラ)、12…開口部、13…光源(第1の光源)、13…光源(第2の光源)、13…光源(第3の光源)、12…開口部、20…本体部、21…点灯制御部、23…算出部、PB1…撮影タイミング(第1の明瞳孔取得タイミング)、PB2…撮影タイミング(第2の明瞳孔取得タイミング)、PD1…撮影タイミング(第1の暗瞳孔取得タイミング)、PD2…撮影タイミング(第2の暗瞳孔取得タイミング)。

Claims (8)

  1. 対象者の眼を撮像することにより眼画像を取得する第1のカメラと、
    前記第1のカメラに並んで配置され、前記眼画像を取得する第2のカメラと、
    前記第1のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第1の光源と、
    前記第2のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第2の光源と、
    前記第1の光源及び前記第2の光源の点灯のタイミングを制御する制御部、及び、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像及び前記第2のカメラによって取得された眼画像を処理して、前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置を検出する算出部を含む制御装置と、を備え、
    前記算出部は、
    前記制御部により前記第1の光源を点灯させた第1の明瞳孔取得タイミングで、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像である第1の明瞳孔画像を取得し、
    前記制御部により前記第2の光源を点灯させた、前記第1の明瞳孔取得タイミングに対して連続したタイミングである第2の明瞳孔取得タイミングで、前記第2のカメラによって取得された前記眼画像である第2の明瞳孔画像を取得し、
    前記制御部により前記第2の光源を点灯させた第1の暗瞳孔取得タイミングで、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像である第1の暗瞳孔画像を取得し、
    前記制御部により前記第1の光源を点灯させた、前記第1の暗瞳孔取得タイミングに対して連続した第2の暗瞳孔取得タイミングで、前記第2のカメラによって取得された前記眼画像である第2の暗瞳孔画像を取得し、
    前記第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に前記第1のカメラの前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置を検出し、前記第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に前記第2のカメラの前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置を検出する、
    瞳孔検出装置。
  2. 前記制御部は、第1の明瞳孔取得タイミングで前記第2の光源を点灯させ、第2の明瞳孔取得タイミングで前記第1の光源を点灯させ、
    前記算出部は、前記第1の明瞳孔取得タイミングで得られた第1の明瞳孔画像、及び前記第2の明瞳孔取得タイミングで得られた第2の明瞳孔画像を基に、前記対象者の角膜反射像の位置を検出する、
    請求項1記載の瞳孔検出装置。
  3. 算出部は、第1の明瞳孔画像上における角膜反射像の推定位置を計算し、前記推定位置を、前記第1の明瞳孔取得タイミングにおける第1の光源の光量及び第2の光源の光量を基に補正することによって、前記第1の明瞳孔画像上の前記角膜反射像の位置を検出し、第2の明瞳孔画像上における角膜反射像の推定位置を計算し、前記推定位置を、前記第2の明瞳孔取得タイミングにおける第2の光源の光量及び第1の光源の光量を基に補正することによって、前記第2の明瞳孔画像上の前記角膜反射像の位置を検出する、
    請求項2記載の瞳孔検出装置。
  4. 前記算出部は、前記第1のカメラの前記眼画像上で検出した前記瞳孔位置及び前記角膜反射像の位置を基に前記対象者の第1の視線を検出し、前記第2のカメラの前記眼画像上で検出した前記瞳孔位置及び前記角膜反射像の位置を基に前記対象者の第2の視線を検出する、請求項2又は3に記載の瞳孔検出装置。
  5. 前記算出部は、前記第1の視線に基づいた注視点と前記第2の視線に基づいた注視点の平均を計算することにより前記対象者の注視点を取得する、
    請求項4に記載の瞳孔検出装置。
  6. 前記第1の光源と前記第2の光源は、中心波長が同一の光源である、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の瞳孔検出装置。
  7. 前記第1のカメラと前記第2のカメラとの中間位置に設けられた第3の光源をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1の明瞳孔取得タイミング及び前記第2の明瞳孔取得タイミングにおいて前記第3の光源を点灯させる、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の瞳孔検出装置。
  8. 対象者の眼を撮像することにより眼画像を取得する第1のカメラと、前記第1のカメラに並んで配置され、前記眼画像を取得する第2のカメラと、前記第1のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第1の光源と、前記第2のカメラの開口部の外側周辺に設けられた第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源の点灯のタイミングの制御、及び、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像及び前記第2のカメラによって取得された眼画像を基にした前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置の検出処理を実行する制御装置と、を用いた瞳孔検出方法であって、
    前記第1の光源を点灯させた第1の明瞳孔取得タイミングで、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像である第1の明瞳孔画像を取得し、
    前記第2の光源を点灯させた、前記第1の明瞳孔取得タイミングに対して連続したタイミングである第2の明瞳孔取得タイミングで、前記第2のカメラによって取得された前記眼画像である第2の明瞳孔画像を取得し、
    前記第2の光源を点灯させた第1の暗瞳孔取得タイミングで、前記第1のカメラによって取得された前記眼画像である第1の暗瞳孔画像を取得し、
    前記第1の光源を点灯させた、前記第1の暗瞳孔取得タイミングに対して連続した第2の暗瞳孔取得タイミングで、前記第2のカメラによって取得された前記眼画像である第2の暗瞳孔画像を取得し、
    前記第1の明瞳孔画像と第1の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に前記第1のカメラの前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置を検出し、前記第2の明瞳孔画像と第2の暗瞳孔画像とを演算した演算画像を基に前記第2のカメラの前記眼画像上の前記対象者の瞳孔位置を検出する、
    瞳孔検出方法。
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