JP2024118845A - 巻線界磁ロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】界磁巻線を適切に保持することができる巻線界磁ロータを提供する。【解決手段】ロータ60は、巻線界磁型の回転電機に適用されるものであり、周方向に並ぶ磁極ごとに設けられ径方向に突出する主極部62を有するロータコア61と、主極部62に巻回された界磁巻線70と、を有している。界磁巻線70は、ロータコア61よりも軸方向外側となるコイルエンド部を有し、コイルエンド部の径方向外側に、そのコイルエンド部を囲む状態でコイルエンドカバー103,104が設けられている。【選択図】 図7

Description

この明細書における開示は、巻線界磁ロータに関する。
巻線界磁型回転電機において、ロータ(すなわち巻線界磁ロータ)は、周方向に並ぶ磁極ごとに設けられた複数の主極部(磁気突極部)を有するロータコアと、主極部に巻回された界磁巻線と、を有する。例えば特許文献1には、周方向に隣り合う主極部間において、主極部の突出端部に支持された状態で保持部材が設けられ、その保持部材により、界磁巻線が径方向外側へ移動することが規制される構成が記載されている。
特許第5062517号公報
しかしながら、巻線界磁ロータでは、ロータ回転時に界磁巻線に遠心力が作用すると、界磁巻線においてロータコアと径方向に対向するコイルサイド部分だけでなく、コイルエンド部分でも移動が生じることが懸念される。この点、技術改善の余地があると考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、界磁巻線を適切に保持することができる巻線界磁ロータを提供することを目的とする。
本発明は、
巻線界磁型の回転電機に適用され、周方向に並ぶ磁極ごとに設けられ径方向に突出する主極部を有するロータコアと、前記主極部に巻回された界磁巻線と、を有する巻線界磁ロータであって、
前記界磁巻線は、前記ロータコアよりも軸方向外側となるコイルエンド部を有し、
前記コイルエンド部の径方向外側に、そのコイルエンド部を囲む状態で円環部材が設けられていることを特徴とする。
巻線界磁ロータにおいて、ロータコアには、各主極部に巻回された状態で界磁巻線が組み付けられている。また、界磁巻線のコイルエンド部には、その径方向外側に円環部材が設けられている。この構成では、巻線界磁ロータの回転時に界磁巻線に遠心力が生じても、界磁巻線のコイルエンド部の位置ずれが円環部材により抑制される。その結果、界磁巻線を適正な状態で保持することができる。
回転電機の制御システムの全体構成図。 インバータ及びその周辺構成を示す図。 ロータ及びステータの横断面図。 ロータが備える電気回路を示す図。 基本波電流及び高調波電流の推移を示す図。 ロータの全体の構成を示す斜視図。 ロータの分解斜視図。 ロータの縦断面図。 ロータ本体において、巻線ユニットを分解して示す斜視図。 ロータ本体の横断面図。 コイル体の構成例を示す斜視図。 回路モジュールの斜視図。 回路モジュールの部品ホルダと電気部品とを分解して示す斜視図。 コイルエンドカバーの構成を示す斜視図。 コイルエンド部周辺の構成を拡大して示す断面図。 バランス調整後におけるコイルエンドカバーの構成例を示す正面図。 コイルエンドカバーの正面図。 ロータ横断面の構成を示す図。 別例におけるロータ本体の正面図。 別例におけるコイルエンドカバーの構成を示す図。 別例におけるコイルエンドカバーの構成を示す図。 別例におけるロータコアの構成を示す図。
以下、本発明に係る回転電機を具体化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。回転電機は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両において走行動力源として用いられる。
まず、図1を用いて、回転電機を備える制御システムについて説明する。制御システムは、直流電源10、インバータ20、制御装置30及び回転電機40を備えている。回転電機40は、巻線界磁型の同期機である。例えば、回転電機40、インバータ20及び制御装置30は機電一体型駆動装置として構成されていてもよいし、回転電機40、インバータ20及び制御装置30それぞれが各コンポーネントで構成されていてもよい。
回転電機40は、ハウジング41と、ハウジング41内に収容されるステータ50及びロータ60とを備えている。本実施形態の回転電機40は、ロータ60がステータ50の径方向内側に配置されたインナロータ型の回転電機である。ロータ60が「巻線界磁ロータ」に相当する。
ステータ50は、ステータコア51と、ステータ巻線52とを備えている。ステータ巻線52は、例えば銅線で構成されており、電気角で互いに120°ずれた状態で配置されたU,V,W相巻線52U,52V,52Wを含む。
ロータ60は、ロータコア61と、界磁巻線70とを備えている。界磁巻線70は、例えば比重が小さく、かつ成形容易なアルミ線で構成されていればよい。なお、界磁巻線70は、アルミ線に限らず、例えば、銅線又はCNT(カーボンナノチューブ)等であってもよい。ロータコア61の中心孔には、回転軸32が組み付けられている。回転軸32は、軸受42,43によりハウジング41に回転可能に支持されている。
図2に示すように、インバータ20は、U,V,W相の上アームスイッチSUp,SVp,SWpと、U,V,W相の下アームスイッチSUn,SVn,SWnとの直列接続体を備えている。各相において上アームスイッチSUp,SVp,SWpと下アームスイッチSUn,SVn,SWnとの接続点には、U,V,W相巻線52U,52V,52Wの第1端が接続されている。U,V,W相巻線52U,52V,52Wの第2端は、中性点で接続されている。すなわち、本実施形態において、ステータ巻線52は星形結線されている。ただし、ステータ巻線52はΔ結線されていてもよい。本実施形態において、各スイッチSUp~SWnは、IGBTである。各スイッチSUp~SWnには、フリーホイールダイオードが逆並列に接続されている。
各相の上アームスイッチSUp,SVp,SWpのコレクタには、直流電源10の正極端子が接続されている。各相の下アームスイッチSUn,SVn,SWnのエミッタには、直流電源10の負極端子が接続されている。なお、直流電源10には、平滑コンデンサ11が並列接続されている。
続いて、図3を用いて、ステータ50及びロータ60について説明する。
ステータ50及びロータ60は、いずれも回転軸32と共に同軸上に配置されている。以下の記載では、回転軸32が延びる方向を軸方向とし、回転軸32の中心から放射状に延びる方向を径方向とし、回転軸32を中心として円周状に延びる方向を周方向としている。
ステータコア51は、軟磁性体からなる積層鋼板により構成されており、円環状のバックヨーク51aと、バックヨーク51aから径方向内側に向かって突出する複数のティース51bとを有している。隣り合うティース51bの間に、周方向並ぶ複数のスロット54が形成されている。これら各スロット54に各相の相巻線が所定順序で収容されることにより、ステータ巻線52が構成されている。例えば、ステータ50において、複数の導体セグメントを用いたセグメントコイル構造が採用されているとよい。ただし、ステータ巻線52の構造は任意である。
ロータコア61は、軟磁性体からなり、例えば積層鋼板により構成されている。ロータコア61は、円筒状の円筒部61aと、円筒部61aから径方向外側に向かって突出する複数の主極部62とを有している。主極部62には集中巻により界磁巻線70が巻回されている。本実施形態において、主極部62は、周方向に等間隔で8個設けられている。
界磁巻線70は、第1巻線部71a及び第2巻線部71bを備えている。各主極部62には、径方向外側に第1巻線部71aが巻回され、第1巻線部71aよりも径方向内側に第2巻線部71bが巻回されている。各主極部62において、第1巻線部71a及び第2巻線部71bの巻方向は互いに同じになっている。また、周方向に隣り合う主極部62のうち、一方に巻回された各巻線部71a,71bの巻方向と、他方に巻回された各巻線部71a,71bの巻方向とは逆になっている。このため、周方向に隣り合う主極部62どうしで互いに磁化方向が逆になる。ロータ60では、ロータコア61における各主極部62と、その各主極部62に巻装された界磁巻線70とにより、周方向に並ぶ複数の磁極(界磁極)が形成されている。
図4に、主極部62に巻回された各巻線部71a,71bを備えるロータ60側の電気回路を示す。第1巻線部71a及び第2巻線部71bは直列接続されており、それら各巻線部71a,71bからなる直列接続体の両端間に整流素子としてのダイオード81が接続されている。つまり、ダイオード81のカソードには、第1巻線部71aの第1端が接続され、第1巻線部71aの第2端には、第2巻線部71bの第1端が接続されている。第2巻線部71bの第2端には、ダイオード81のアノードが接続されている。第2巻線部71bには、コンデンサ82が並列接続されている。図4において、L1は第1巻線部71aのインダクタンスを示し、L2は第2巻線部71bのインダクタンスを示し、Cはコンデンサ82の静電容量を示す。
本実施形態では、第1巻線部71a、コンデンサ82及びダイオード81により直列共振回路が構成され、第2巻線部71b及びコンデンサ82により並列共振回路が構成されている。直列共振回路の共振周波数である第1共振周波数をf1、並列共振回路の共振周波数である第2共振周波数をf2とすると、これら各共振周波数f1,f2は、下式(1),(2)で表される。
f1=1/(2π√(L1×C)) …(1)
f2=1/(2π√(L2×C)) …(2)
ステータ巻線52に高調波電流が流れると、ステータコア51及びロータコア61を含む磁気回路に主磁束の高調波による変動が発生する。主磁束の変動が起きることにより、各巻線部71a,71bにそれぞれ誘起電圧が発生し、各巻線部71a,71bに電流が誘起される。この際、各巻線部71a,71bにそれぞれ極性の同じ誘起電圧が発生する場合、各巻線部71a,71bの誘起電流が相殺されないため、誘起電流が増加する。ダイオード81により、各巻線部71a,71bに流れる電流が一方向に整流される。これにより、ダイオード81により整流された方向に界磁巻線70に界磁電流が流れ、界磁巻線70が励磁される。
制御装置30は、マイコン(コンピュータに相当)を主体として構成され、マイコンは、CPUを備えている。制御装置30は、インバータ20を構成する各スイッチSUp~SWnをオンオフする駆動信号を生成する。詳しくは、制御装置30は、直流電源10から出力された直流電力を交流電力に変換してU,V,W相巻線52U,52V,52Wに供給すべく、各スイッチSUp~SWnをオンオフする駆動信号を生成し、生成した駆動信号を各スイッチSUp~SWnのゲートに供給する。
制御装置30は、各相巻線52U,52V,52Wに基本波電流及び高調波電流の合成電流を流すように各スイッチSUp~SWnをオンオフする。基本波電流は、回転電機40にトルクを発生させることを主とする電流である。高調波電流は、界磁巻線70を励磁することを主とする電流である。各相巻線52U,52V,52Wに流れる相電流は、電気角で120°ずつずれている。
図5に示すように、高調波電流の包絡線は、基本波電流の1/2の周期を有している。包絡線を、図5(b)に一点鎖線にて示す。図5に示す縦軸の値は、図5(a),(b)に示す波形の大きさの相対関係を示す。包絡線がそのピーク値となるタイミングが、基本波電流がそのピーク値となるタイミングからずれている。具体的には、包絡線がそのピーク値となるタイミングが、基本波電流がその変動中心(0)となるタイミングとされている。
なお、高調波電流の包絡線がそのピーク値となるタイミングが、例えば、基本波電流がそのピーク値となるタイミングになっていてもよい。
次に、ロータ60の構成をより詳細に説明する。図6は、ロータ60の全体の構成を示す斜視図であり、図7は、ロータ60の分解斜視図であり、図8は、ロータ60の縦断面図である。
ロータ60は大別して、ロータ本体101と、ロータ本体101の軸方向両側のうち一端側に設けられた回路モジュール102と、ロータ本体101の軸方向一端側及び他端側に取り付けられた円環部材としてのコイルエンドカバー103,104とを有している。ロータ本体101は、図3で説明したとおりロータコア61と界磁巻線70とを備えており、ロータコア61の中心孔には回転軸32が組み付けられている。界磁巻線70は、周方向に並べて配置された複数の巻線ユニット110よりなる。回路モジュール102は、中空部に回転軸32が挿通された状態で、回転軸32に固定されている。図8に示すように、界磁巻線70(巻線ユニット110)において、ロータコア61に径方向に対向する部分がコイルサイド部CSであり、ロータコア61よりも軸方向外側となる部位がコイルエンド部CEである。
図9及び図10を用いて、ロータ本体101の構成を説明する。図9は、ロータ本体101において、巻線ユニット110を分解して示す斜視図であり、図10は、ロータ本体101の一部について断面構造を示す横断面図である。図10(a)は、巻線ユニット110が組み付けられた状態を示し、図10(b)は、巻線ユニット110が分解された状態を示している。
ロータ本体101は、ロータ60の磁極ごとに設けられた複数の巻線ユニット110を有している。各巻線ユニット110は、軸方向を長手方向とする環状に形成され、その中空部分にロータコア61の主極部62が挿通された状態でロータコア61に組み付けられている。
巻線ユニット110は、主極部62への装着状態で径方向外側となる第1コイルモジュール111と、径方向内側となる第2コイルモジュール112とを有している。第1コイルモジュール111は、第1巻線部71aに相当するコイルモジュールであり、第2コイルモジュール112は、第2巻線部71bに相当するコイルモジュールである。
図10(b)に示すように、第1コイルモジュール111は、平角線からなる導線材が周方向及び径方向に多重に巻回されてなる環状のコイル体121と、そのコイル体121に一体に設けられた薄板状の絶縁体122a,122bとを有している。絶縁体122aは、周方向に延びかつコイル体121の径方向外側の外周部を覆う部分と、径方向に延びかつコイル体121の中空部を覆う部分とを有している。また、絶縁体122bは、周方向に延びかつコイル体121の径方向内側の内周部を覆う部分と、径方向に延びかつコイル体121の中空部を覆う部分とを有している。コイル体121において径方向外側の外周部と径方向内側の内周部と中空部とは、絶縁体122a,122bにより絶縁被覆されている。
第2コイルモジュール112は、平角線からなる導線材が周方向及び径方向に多重に巻回されてなる環状のコイル体123と、そのコイル体123に一体に設けられた薄板状の絶縁体124a,124bとを有している。絶縁体124aは、周方向に延びかつコイル体123の径方向外側の外周部を覆う部分と、径方向に延びかつコイル体123の中空部を覆う部分とを有している。また、絶縁体124bは、周方向に延びかつコイル体123の径方向内側の内周部を覆う部分と、径方向に延びかつコイル体123の中空部を覆う部分とを有している。コイル体123において径方向外側の外周部と径方向内側の内周部と中空部とは、絶縁体124a,124bにより絶縁被覆されている。
なお、コイル体121,123に用いられる平角線は、横断面形状が略矩形状(具体的には略長方形状)をなし、平角線は、アルミ等からなる導体部と、導体部を覆う絶縁層とからなる。ただし、導線材として断面が円形状をなす丸線を用いることも可能である。
コイル体121は、α巻きコイルとして構成された空芯コイルであり、径方向に並ぶ2層分の巻線が一体形成されるものとなっている。コイル体121は、径方向の内外2層を1つの単位とする単位コイルであるとも言える。コイル体121では、内層側及び外層側のそれぞれから導線端部125,126が軸方向に引き出されている。
図11(a),(b)は、第1コイルモジュール111のコイル体121の構成例を示す斜視図である。図11(a)では、周方向に並ぶ2つのコイル体121を接続した状態が示されている。図11(a)に示す2つのコイル体121は、導線端部125,126の形態が相違しており、ここでは2種類のコイル体121のうち一方を「コイル体121A」、他方を「コイル体121B」としている。
コイル体121Aは、径方向内側(内層側)の周回部分から延びる導線端部125Aと、径方向外側(外層側)の周回部分から延びる導線端部126Aとを有している。コイル体121Bは、径方向内側(内層側)の周回部分から延びる導線端部125Bと、径方向外側(外層側)の周回部分から延びる導線端部126Bとを有している。各コイル体121A,121Bでは、各々の導線端部125,125のうち一方が自身のコイル体121の周回部分から軸方向に延び、他方が周方向に隣り合う別のコイル体121の周回部分から軸方向に延びるように設けられている。コイル体121Aは、径方向内側の周回部分から延びる導線端部125Aが周方向隣のコイル体121に延びる構成であるのに対し、コイル体121Bは、径方向外側の周回部分から延びる導線端部126Bが周方向隣のコイル体121に延びる構成となっている。コイル体121A,121Bにおいて、内層側及び外層側の導線材の巻回の向きはいずれも同じである。
そして、周方向に並ぶ各コイル体121は、周方向に隣り合うコイル体121の導線端部125,126が溶接等により接合されることで、周方向に直列に接続されている。周方向に並ぶ各コイル体121が直列接続されることで、第1巻線部71aが構成されている。この場合、周方向に並ぶ各コイル体121は、径方向内側の導線端部125どうし、径方向外側の導線端部126どうしがそれぞれ互いに接合されている。これにより、第1巻線部71aを通電する際において、周方向に隣り合う各コイル体121に、互いに逆となる向きで電流が流れるようになっている。
図11(b)には、周方向に並ぶ各コイル体121を接続して円環状に配置した状態を示す。各コイル体121は、内層側どうしの導線端部125の接合と、外層側どうしの導線端部126の接合とが周方向に交互に行われるものとなっている。なお、ロータ1周分で終端となる導線端部は、別のコイルモジュールのコイル体(ここでは第2コイルモジュール112のコイル体123)に接続される渡り部127となっており、径方向内側にオフセットする状態で延びるよう成形されている。
図10に示すように、第1コイルモジュール111は、コイル体121を径方向に1段で設けた構成となっている。これに対し、第2コイルモジュール112は、コイル体121と同じα巻き空芯コイルを径方向に3段に設けたコイル体123により構成されている。第1巻線部71aは、空芯コイル(コイル体121)の1周分の直列接続により構成されており、第2巻線部71bは、空芯コイルの3周分の直列接続により構成されている。
各コイルモジュール111,112のコイル体121,123は、周方向の巻き線数(換言すれば周方向の平角線の並び数)が相違しており、径方向外側では径方向内側に比べて巻き線数が多くなっている。これにより、界磁巻線70における占積率の向上を図ることができる。なお、占積率を度外視すれば、径方向に並ぶ各コイル体121,123で周方向の巻き線数を全て同一にすることも可能である。
各コイルモジュール111,112のコイル体121,123において、α巻き空芯コイルの径方向の段数は任意に変更できる。例えば、第1コイルモジュール111においてα巻き空芯コイルを2段以上に設けてよく、また、第2コイルモジュール112においてα巻き空芯コイルを2段以下又は4段以上に設けてよい。
また、ロータ本体101は、主極部62に対して第1コイルモジュール111及び第2コイルモジュール112を組み付けた状態で、これら各コイルモジュール111,112の組み付け状態を保持する保持板131,132を有している。保持板131は、第1コイルモジュール111の径方向外側に取り付けられ、保持板132は、第1コイルモジュール111と第2コイルモジュール112との間に取り付けられている。
具体的には、図10に示すように、ロータコア61の各主極部62には、径方向の先端位置と径方向の中間位置にそれぞれ凹部63,64が設けられている。凹部63,64は、軸方向に延びるように設けられている。保持板131,132は、横断面が円弧状をなす板材よりなる。保持板131は、周方向の両端部分が主極部62の凹部63に挿し入れられることで、ロータコア61に対して組み付けられている。保持板132は、周方向の両端部分が主極部62の凹部64に挿し入れられることで、ロータコア61に対して組み付けられている。保持板131,132は、非磁性体であるとよく、例えばアルミ板であるとよい。保持板131,132は合成樹脂製であってもよい。
ロータコア61に対して各コイルモジュール111,112と各保持板131,132とが組み付けられた状態では、径方向に見て円筒部61aと保持板132との間のスペースに収容された状態で第2コイルモジュール112が保持されるとともに、径方向に見て各保持板131,132の間のスペースに収容された状態で第1コイルモジュール111が保持されている。保持板131,132によれば、界磁巻線70においてロータコア61と径方向に対向する部分であるコイルサイド部CSの保持が行われる。
保持板131は、周方向に隣り合う主極部62の間において、第1巻線部71aのコイルサイド部CSを径方向外側から保持する「保持部材」に相当する。保持板132は、周方向に隣り合う主極部62の間において、第2巻線部71bのコイルサイド部CSを径方向外側から保持する「中間保持部材」に相当する。
上述したように第1コイルモジュール111では、コイル体121の外周部及び内周部が絶縁体122a,122bにより絶縁被覆され、第2コイルモジュール112では、コイル体123の外周部及び内周部が絶縁体124a,124bにより絶縁被覆されている。これにより、各コイル体121,123と各保持板131,132との間には、樹脂被覆層が介在する構成となっている。
次に、回路モジュール102について説明する。図12は、回路モジュール102の斜視図であり、図13は、回路モジュール102の部品ホルダ141と電気部品とを分解して示す斜視図である。なお、回路モジュール102は、図7に示すように、軸方向の片面側に合成樹脂が充填された樹脂モールド部155を有するが、図12では、樹脂モールド部155を取り除いた図としている。
回路モジュール102は、上述した各共振回路としてダイオード81及びコンデンサ82を有するとともに、部品ホルダ141、第1バスバー151及び第2バスバー152を有している。部品ホルダ141は、合成樹脂等の電気的絶縁性を有する材料にて構成されている。
部品ホルダ141は、円環状をなす本体部142と、本体部142から径方向外側に向けて放射状に延びる複数の導線固定部143とを備えている。本体部142は、周方向1箇所に設けられた第1収容部145と、軸心を中心としかつ第1収容部145を通る仮想円に沿って設けられた平面視C字状の第2収容部146とを有している。これら各収容部145,146は、本体部142の片面側に開放された凹状に形成されている。各収容部145,146は、電気部品を収容する部品収容部である。具体的には、第1収容部145には、ダイオード81と、ダイオード81に接続された電気配線とが収容されている。ダイオード81は、ボルト等の固定具により固定されている。第2収容部146には、周方向に並ぶ複数のコンデンサ82と、コンデンサ82に接続されたバスバー151,152とが収容されている。なお、各コンデンサ82は、直方体形状又は立方体形状をなしている。
第2収容部146における電気部品の収容に関する構成を更に説明する。第2収容部146には、それぞれ円弧状(具体的にはC字状)をなす第1バスバー151及び第2バスバー152と、それら各バスバー151,152の間に挟まれた状態で設けられた複数のコンデンサ82とが収容されている。各バスバー151,152は、軸方向に互いに対向するように配置されている。第1バスバー151には各コンデンサ82の第1端子が接続され、第2バスバー152には各コンデンサ82の第2端子が接続されている。これにより、各コンデンサ82は並列接続されている。
第1バスバー151は、図4の共振回路において、第1巻線部71a及び第2巻線部71bの間の巻線中間点とコンデンサ82とを接続する配線部材である。第2バスバー152は、図4の共振回路において、第2巻線部71bの両端のうち巻線中間点の逆側とコンデンサ82とを接続する配線部材である。
なお、第2収容部146には、上記の共振回路を構成する各コンデンサ82とは別に、共振回路におけるノイズ除去のために設けられたコンデンサが収容されていてもよい。このコンデンサは、図4においてダイオード81に並列に接続されたものであるとよい。
また、部品ホルダ141の各導線固定部143は、主極部62と同数設けられており、より具体的には、周方向において等間隔に8つ設けられている。各導線固定部143には、軸方向に貫通する複数の挿通孔147が形成されており、それら各挿通孔147に、各コイルモジュール111,112のコイル体121,123から軸方向に延びる導線端部125,126が挿通されるようになっている。
図6や図9に示すように、ロータ本体101では、各巻線ユニット110において各コイルモジュール111,112の軸方向端部から導線端部125,126が引き出され、その導線端部125,126がそれぞれ導線固定部143の各挿通孔147に挿通されている。そして、導線端部125どうし、導線端部126どうしが溶接等により接合されることで、各コイルモジュール111,112がそれぞれ直列接続されるようになっている。
回路モジュール102では、各収容部145,146に、ダイオード81や、コンデンサ82、各バスバー151,152といった電気部品が収容され、その状態で、各収容部145,146内に合成樹脂が充填されている。これにより、回路モジュール102には、共振回路を構成する各種電気部品を覆う状態で樹脂モールド部155が形成されている(図7参照)。
次に、コイルエンドカバー103,104の構成について説明する。図14(a),(b)は、コイルエンドカバー103,104の構成を示す斜視図である。コイルエンドカバー103は、界磁巻線70の軸方向一端側に設けられた「第1コイルエンドカバー」に相当し、コイルエンドカバー104は、界磁巻線70の軸方向他端側に設けられた「第2コイルエンドカバー」に相当する。コイルエンドカバー103,104は、非磁性体であるとよく、例えばアルミ材により形成されているとよい。コイルエンドカバー103,104は合成樹脂製であってもよい。コイルエンドカバー103,104は構成が相違しており、ここではまずコイルエンドカバー103について説明する。
図14(a)に示すように、コイルエンドカバー103は、正面視で真円状をなす環状部161と、環状部161の径方向内側に延びる端板部162とを有し、端板部162に、板厚方向に貫通する複数の開口部163が設けられている。開口部163は、周方向に所定間隔で設けられている。ただし本実施形態では、複数の開口部163のうち1つだけが大きく、周方向に均等に並ぶ6つの開口部163の2つ分が1つになった開口となっている。端板部162において各開口部163の間は、軸心側から放射状に延びる梁部162aとなっている。
図6に示すように、コイルエンドカバー103は、ロータ本体101の軸方向両端のうち回路モジュール102側である第1端側に取り付けられている。コイルエンドカバー103がロータ本体101に取り付けられた状態では、界磁巻線70のコイルエンド部CE(図8参照)が、コイルエンドカバー103の環状部161により径方向外側から囲まれるようになっている。また、コイルエンドカバー103は、回路モジュール102を軸方向外側から覆う状態で設けられている。
コイルエンドカバー103には、周方向において回路モジュール102の導線固定部143と同じ間隔で開口部163が設けられており、開口部163から導線固定部143が軸方向外側に露出している。これにより、導線端部125,126からの界磁巻線70の放熱が促進される構成となっている。
また、図14(b)に示すように、コイルエンドカバー104は、正面視で真円状をなす環状部171と、環状部171の径方向内側に延びる端板部172とを有し、端板部172に、軸方向に貫通する複数の開口部173が設けられている。開口部173は、周方向に所定間隔で設けられている。端板部172において各開口部173の間は、軸心側から放射状に延びる梁部172aとなっている。コイルエンドカバー104は、ロータ本体101の軸方向両端のうち回路モジュール102の逆側である第2端側に取り付けられている。コイルエンドカバー104がロータ本体101に取り付けられた状態では、界磁巻線70のコイルエンド部CE(図8参照)が、コイルエンドカバー104の環状部171により径方向外側から囲まれるようになっている。
コイルエンドカバー103,104は、保持板131の軸方向端部を、環状部161,171により径方向外側から支持するものとなっている。この構成を図15(a),(b)を用いて説明する。図15(a)は、コイルエンドカバー103側のコイルエンド部CE周辺の構成を拡大して示す断面図であり、図15(b)は、コイルエンドカバー104側のコイルエンド部CE周辺の構成を拡大して示す断面図である。
図15(a)に示すように、保持板131は、コイルサイド部CSの側からコイルエンド部CEの側へ延びる延出部131aを有している。そして、コイルエンドカバー103は、環状部161が保持板131の延出部131aに対して径方向外側から重なるようにして取り付けられている。また、コイルエンドカバー103の端板部162には、環状部161よりも径方向内側に、軸方向内側(すなわち界磁巻線70側)に向けて延びる突出部164が設けられている。突出部164は、コイルエンドカバー103の梁部162aにおいて、ロータ60の軸心を中心とする仮想円に沿って延びるように円弧状に形成されているとよい。
第1コイルモジュール111のコイルエンド部と第2コイルモジュール112のコイルエンド部との間には、コイルエンドカバー103とは別の円環部材としてコイルエンドリング181が組み付けられている。なお、ロータ本体101から分離させた状態のコイルエンドリング181は図7に示されている。
コイルエンドリング181は、径方向において第1コイルモジュール111と第2コイルモジュール112との間に保持板132が介在していることにより形成されるコイルエンド部CEの隙間に配置されている。コイルエンドカバー103の環状部161とコイルエンドリング181とは、径方向内外で互いに重複する位置に設けられている。また、コイルエンドリング181は、軸方向において、保持板132とコイルエンドカバー103の突出部164との間に挟まれた状態で設けられている。これにより、コイルエンドリング181は、保持板132とコイルエンドカバー103とにより軸方向に位置規制された状態で設けられるものとなっている。
コイルエンドリング181がコイルエンドカバー103の環状部161の径方向内側に設けられていることにより、ロータ60の回転時において各コイルモジュール111,112に生じる遠心力が、2つの円環部材(コイルエンドカバー103、コイルエンドリング181)で分散されるようになっている。
図15(b)においても、図15(a)と同様に、保持板131は、コイルサイド部CSの側からコイルエンド部CEの側へ延びる延出部131aを有している。そして、コイルエンドカバー104は、環状部171が保持板131の延出部131aに対して径方向外側から重なるようにして取り付けられている。また、コイルエンドカバー104の端板部172には、環状部171よりも径方向内側に、軸方向内側(すなわち界磁巻線70側)に向けて延びる突出部174が設けられている。突出部174は、径方向において第1コイルモジュール111のコイルエンド部と第2コイルモジュール112のコイルエンド部との間に挿し入れられている。突出部174は、コイルエンドカバー104の梁部172aにおいて、ロータ60の軸心を中心とする仮想円に沿って延びるように円弧状に形成されているとよい。
各コイルモジュール111,112のコイルエンド部において、コイルエンドカバー104の環状部171と突出部174とが径方向に二重に設けられていることにより、ロータ60の回転時において各コイルモジュール111,112に生じる遠心力が、2つの円環部材(コイルエンドカバー103、コイルエンドリング181)で分散されるようになっている。
なお、ロータ60の軸方向両端のうちコイルエンドカバー103側において、コイルエンドカバー104側と同様に、突出部164が、径方向において第1コイルモジュール111のコイルエンド部と第2コイルモジュール112のコイルエンド部との間に挿し入れられている構成としてもよい。また、ロータ60の軸方向両端のうちコイルエンドカバー104側において、コイルエンドカバー103側と同様に、径方向において第1コイルモジュール111のコイルエンド部と第2コイルモジュール112のコイルエンド部との間にコイルエンドリング181を介在させる構成としてもよい。
本実施形態では、コイルエンドカバー103が、ロータ60において周方向の重量バランスを調整するバランス調整部材としての機能を有するものとなっており、その構成について以下に説明する。つまり、巻線界磁型回転電機のロータ60において、回転軸32を囲むように回路モジュール102が設けられている構成では、回路モジュール102における電気部品の配置が周方向に均等になっていないことに起因して回転アンバランスが生じることが懸念される。そこで本実施形態では、コイルエンドカバー103において周方向で回転非対称形状として重量バランスを調整する構成としている。
図16は、バランス調整後におけるコイルエンドカバー103の構成例を示す正面図である。図16には、図14(a)に示す基本形状のコイルエンドカバー103に対して、端板部162の一部を切除することでいずれかの開口部163の開口面積が拡張されたものが示されている。図16では、複数の開口部163のうち拡張前に周方向に均等に並ぶ6つの開口部163を開口部A1~A6とし、面積拡張前の開口部163を破線で示している。
図16に示す各構成では、複数の開口部163のうち少なくともいずれかの開口面積が拡張されることで、コイルエンドカバー103が周方向に回転非対称形状となっている。なお、nを2以上の整数とする場合に、軸の周りを(360/n)°回転させることで形状が一致する形状を回転対称形状とし、形状が一致しない形状を回転非対称形状としている。換言すれば、回転非対称形状とは、コイルエンドカバー103を回転電機40の軸の周りに回転させる場合に360°の回転以外では形状が一致しない形状である。コイルエンドカバー103は、端板部162の一部が切除される前は回転対称形状となり、端板部162の一部が切除されることで回転非対称形状となっている。
図16(a)では、開口部A1~A6のうち開口部A3の開口面積が拡張されることで、開口部A3が非対称部分となっている。具体的には、開口部A3の周方向に両隣となる梁部162aの一部が切除されることにより、コイルエンドカバー103において開口部A3付近の重量が局所的に軽減されており、これによりコイルエンドカバー103が回転非対称形状となっている。
図16(b)では、開口部A1~A6のうち開口部A3,A4の開口面積が拡張されることで、コイルエンドカバー103が周方向に回転非対称形状となっている。具体的には、開口部A3,A4の間の梁部162aの一部が切除されることにより、コイルエンドカバー103において開口部A3,A4付近の重量が局所的に軽減されており、これによりコイルエンドカバー103が回転非対称形状となっている。
図16(c)では、開口部A1~A6のうち開口部A2~A5の開口面積が拡張されることで、コイルエンドカバー103が周方向に回転非対称形状となっている。具体的には、開口部A2,A3の間、A3,A4の間、A4,A5の間の各梁部162aで切除が行われていることにより、コイルエンドカバー103が回転非対称形状となっている。図16(a)~(c)では、コイルエンドカバー103において端板部162の一部が切除された部位が、重量が減少された調整部である。
ロータ60の製造時には、図6に示す完成状態でのロータ60を回転計測装置にセットし、その回転計測装置によりロータ60のアンバランス量とアンバランス角度とを計測する。そして、ロータ60において重量アンバランスが生じている箇所について切削等の作業によりバランス調整を行う。
コイルエンドカバー103では、開口部163を通じて回路モジュール102等の冷却が可能になっている。そのため、開口部163の開口面積を拡げたとしても、回路モジュール102等の冷却性が増すだけであり、不都合を生じさせることなく、回転バランスの調整が可能となっている。
コイルエンドカバー103とは軸方向逆側のコイルエンドカバー104をバランス調整部材として用いることも可能である。この場合、コイルエンドカバー104の複数の開口部173のうち少なくともいずれかの開口面積が拡張されることで、コイルエンドカバー104が周方向に回転非対称形状となっていればよい。
軸方向一端側及び他端側の両方のコイルエンドカバー103,104をバランス調整部材として用いることも可能である。ここで、図17(a),(b)に示すように、コイルエンドカバー103に設けられた複数の開口部163と、コイルエンドカバー104に設けられた複数の開口部173とは各々の周方向の位置が相違しているとよい。具体的には、図17(a),(b)では、各開口部163,173の周方向の中心位置を一点鎖線で示しており、コイルエンドカバー103とコイルエンドカバー104とは、開口部163,173として周方向の中心位置が相違するものが含まれる構成となっている。換言すれば、周方向の開口部163どうしの間の梁部162aの中心位置と、周方向の開口部173どうしの間の梁部172aの中心位置とが相違する構成となっている。
この場合、回転計測装置によりロータ60のアンバランス量とアンバランス角度とが計測された後に、そのアンバランス量とアンバランス角度とに応じて、いずれのコイルエンドカバーをバランス調整対象とするか、また、調整対象のコイルエンドカバーにおいてどの位置でバランス調整するかが決定される。そして、コイルエンドカバー103及びコイルエンドカバー104の少なくともいずれかにおいて、少なくともいずれかの開口部163,173の開口面積が拡張されることで、コイルエンドカバー103,104が回転非対称形状とされる。
ここで、軸方向一端側のコイルエンドカバー103と軸方向他端側のコイルエンドカバー104とにおいて、各々の開口部163,173の位置が周方向に相違している構成では、端板部162,172の肉部分の位置が互い違いとなる。そのため、バランス調整のために肉取りを行う場合に、該当する場所が開口されていて肉取りが行えないといった不都合を抑制できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
ロータ60において、界磁巻線70のコイルエンド部CEの径方向外側に、そのコイルエンド部CEを囲む状態でコイルエンドカバー103,104が設けられている。この構成では、ロータ60の回転時に界磁巻線70に遠心力が生じても、界磁巻線70のコイルエンド部CEの位置ずれがコイルエンドカバー103,104により抑制される。その結果、ロータ60において界磁巻線70を適正な状態で保持することができる。
コイルエンドカバー103,104は、界磁巻線70のコイルエンド部CEの径方向外側を囲む環状部161,171と、環状部161,171の径方向内側に延びる端板部162,172とを有し、端板部162,172に複数の開口部163,173が設けられている。この構成では、コイルエンドカバー103,104の重量軽減を図りつつ、各開口部163,173の間の梁部162a,172aによって、コイルエンドカバー103,104における環状部161,171の形状維持の強度を確保することができる。これにより、界磁巻線70を一層適正に保持することができる。
また、端板部162,172において開口部163,173の大きさを変えること、すなわち開口部周りの肉取りを行うことにより端板部162,172における周方向の重量バランスを変更することができる。つまり、コイルエンドカバー103,104の端板部162,172を重量バランスの調整部として用いることができる。
回路モジュール102を軸方向外側から覆う状態でコイルエンドカバー103が取り付けられている。この場合、コイルエンドカバー103により回路モジュール102が保護されるとともに、コイルエンドカバー103の開口部163,173を介して界磁巻線70のコイルエンド部CEや回路モジュール102の周囲の通気が行われ、コイルエンド部CE等の放熱が可能となっている。
回路モジュール102に複数の導線固定部143を設け、その導線固定部143に巻線ユニット110(各コイル体121,123)の導線端部125,126を固定し、端板部162の開口部163から導線固定部143を軸方向外側に露出させる構成とした。これにより、導線端部125,126からの界磁巻線70の放熱が可能となっている。
ロータコア61の各主極部62の間に、界磁巻線70のコイルサイド部CSを径方向外側から保持する保持板131が取り付けられている構成とした。これに加えて、保持板131の軸方向端部が、径方向外側からコイルエンドカバー103,104の環状部161,171により支持されている構成とした。これらの構成によれば、界磁巻線70のコイルエンド部CE及びコイルサイド部CSにおいて径方向外側への変位を抑制しつつ、しかもロータコア61において各保持板131の脱落を好適に抑制することができる。
界磁巻線70が径方向外側及び径方向内側の第1コイルモジュール111(第1巻線部71a)と第2コイルモジュール112(第2巻線部71b)とを有する構成において、第1コイルモジュール111のコイルエンド部と第2コイルモジュール112のコイルエンド部との間に、コイルエンドカバー104の突出部174が挿し入れられている構成とした。これにより、第1コイルモジュール111に生じる遠心力と第2コイルモジュール112に生じる遠心力とを、コイルエンドカバー104の環状部171と突出部174とで分散して受け止めることができ、界磁巻線70の変位に対する抑止効果を高めることができる。
界磁巻線70のコイルエンド部CEにおいて第1コイルモジュール111と第2コイルモジュール112との間には突出部174が介在し、界磁巻線70のコイルサイド部CSにおいて第1コイルモジュール111と第2コイルモジュール112との間には保持板132が介在する構成とした。これにより、界磁巻線70のコイルエンド部CE及びコイルサイド部CSにおいて、径方向内外の各コイルモジュール111,112を適正な状態で保持することができる。
第1巻線部71aのコイルエンド部と第2巻線部71bのコイルエンド部との間に、コイルエンドリング181を組み付ける構成とした。これにより、第1巻線部71aに生じる遠心力と第2巻線部71bに生じる遠心力とを、2つの円環部材(コイルエンドカバー103、コイルエンドリング181)で分散して受け止めることができ、界磁巻線70の変位に対する抑止効果を高めることができる。
コイルエンドリング181が、周方向に隣り合う主極部62の間の保持板132と、コイルエンドカバー103の端板部162(詳しくは端板部162の突出部164)との間において軸方向に位置規制された状態で設けられている構成とした。これにより、コイルエンドリング181が軸方向にずれてしまうといった不都合を抑制できる。
界磁巻線70のコイルエンド部CEとコイルエンドカバー103,104との間に絶縁層(絶縁体122a)が介在する構成とした。これにより、界磁巻線70のコイルエンド部CEとコイルエンドカバー103,104との間の絶縁を確保することができる。
コイルエンドカバー103,104を非磁性体として構成した。これにより、ステータ巻線52からの磁束による渦電流損を低減することができる。また、イナーシャ低減や重量軽減が可能となっている。
ロータ60において、界磁巻線70の軸方向端部に設けられたコイルエンドカバー103,104がバランス調整部材として用いられ、コイルエンドカバー103,104の周方向の少なくとも一部が、重量が減少又は増加された調整部となっている。その結果、回路モジュール102と一体回転するロータ60において当該ロータ60の適切な回転を実現することができる。
コイルエンドカバー103,104を、コイルエンドカバー103,104の少なくとも一部の切除により回転非対称形状とした。これにより、部材の追加を行うことなく、ロータ60の回転アンバランスを好適に解消することができる。
コイルエンドカバー103,104において、環状部161,171及び端板部162,172の少なくともいずれかを周方向に回転非対称形状となる構成とした。この場合、環状部161,171又は端板部162,172の一部を切除することにより、コイルエンドカバー103,104が回転非対称形状となり、所望とするバランス調整を実現できるものとなっている。
コイルエンドカバー103,104において、端板部162,172に設けられた複数の開口部163,173のうち少なくともいずれかの開口面積を拡張してコイルエンドカバー103,104を回転非対称形状とした。この場合、環状部161,171による界磁巻線70のコイルエンド部CEの保持強度を確保しつつ、適正なバランス調整が可能となっている。
この場合特に、コイルエンドカバー103では、開口部163を通じて回路モジュール102等の冷却が可能になっている。そのため、開口部163の開口面積を拡げたとしても、回路モジュール102等の冷却性が増すだけであり、不都合を生じさせることなく回転バランスの調整が可能となっている。
軸方向一端側のコイルエンドカバー103と軸方向他端側のコイルエンドカバー104とにおいて、各々の開口部163,173の位置が周方向に相違している構成、すなわち各コイルエンドカバー103,104における開口部163,173の周方向中心が相違している構成では、端板部162,172の肉部分の位置が互い違いとなる。そのため、バランス調整のために肉取りを行う場合に、該当する場所が開口されていて肉取りが行えないといった不都合を抑制できる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・ロータ60において、コイルエンドカバー103,104に加えて、ロータコア61の各主極部62の間に設けられた保持板131をバランス調整部材として用いることも可能である。この場合、周方向に並ぶ各保持板131には、重量が相違するものが含まれているとよい。具体的には、図18に示すように、複数の保持板131のうちいずれかの保持板131(例えば図示の保持板131X)において、他の保持板131とは板厚を相違させて(例えば板厚を厚くして)重量を異ならせるとよい。その他に、特定の保持板131にスリットや孔を設けて重量を異ならせるものとしたり、特定の保持板131の素材を変更することで重量を異ならせるものとしたりすることも可能である。
周方向に並ぶ複数の保持板131のうち一部の保持板131(例えば図18の保持板131X)が、残りの保持板131とは重量が異なっている構成とした。この場合、界磁巻線70のコイルエンド部CE及びコイルサイド部CSの両方での重量調整により、ロータ60の回転バランスの調整が可能となっている。
ロータ60において、コイルエンドカバー103,104をバランス調整部材として用いる構成と、保持板131をバランス調整部材として用いる構成は、その両方を採用することが可能であるが、いずれか一方のみを採用することも可能である。
・図19に示すように、ロータ60において、界磁巻線70(巻線ユニット110)のコイルエンド部CEの径方向外側に、円環部材としてテープ状又は紐状の巻付け部材182が巻付けられている構成であってもよい。巻付け部材182は、絶縁材よりなるものであるとよく、具体的には、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)や、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastic)よりなる樹脂テープであるとよい。本構成においても、界磁巻線70のコイルエンド部CEが遠心力により径方向外側へ移動するのを抑制できるものとなっている。
なお、巻付け部材182は、コイルエンドカバー103,104の代わりに設けられるとよいが、軸方向一端側(例えば回路モジュール102側)にコイルエンドカバー103が設けられ、軸方向他端側に巻付け部材182が設けられる構成であってもよい。
・ロータ60のコイルエンドカバー103において、環状部161の少なくとも一部が切除されることで、環状部161が回転非対称形状となっていてもよい。例えば、図20に示すように、環状部161において、周方向の特定部位(バランス調整の対象部位)にスリットや孔等の切欠183が形成されているとよい。この場合、切欠183が設けられた部位が、重量が増加された調整部に相当する。なお、コイルエンドカバー103において、端板部162の一部切除と環状部161の一部切除とが共に行われている構成であってもよい。コイルエンドカバー104についても同様である。
・コイルエンドカバー103は、環状部161及び端板部162の少なくともいずれかに固定された錘部材を有するものであってもよい。具体的には、図21(a)に示すように、コイルエンドカバー103の環状部161において、周方向の特定部位(バランス調整の対象部位)に錘部材184が取り付けられているとよい。又は、図21(b)に示すように、コイルエンドカバー103の端板部162において、周方向の特定部位(バランス調整の対象部位)に錘部材184が取り付けられているとよい。環状部161と端板部162の両方に錘部材が設けられていてもよい。この場合、錘部材184が設けられた部位が、重量が増加された調整部である。コイルエンドカバー104についても同様である。これにより、ロータ60の回転アンバランスを好適に解消することができる。
なお、コイルエンドカバー103,104の少なくともいずれかに切除部分が設けられるとともに、コイルエンドカバー103,104の少なくともいずれかに錘部材が取り付けられている構成とすることも可能である。
・図22に示すように、ロータコア61において円筒部61aと主極部62とを別体構成とし、主極部62の先端側(径方向外側の端部)に、界磁巻線70のコイルエンド部CEを径方向外側から保持する保持部が一体に設けられていてもよい。具体的には、主極部62には、径方向外側の先端部にフランジ状の保持部191が設けられるとともに、径方向内側の基端部に凸部192が設けられている。また、円筒部61aには、径方向外側に開口する凹部193が設けられている。円筒部61aの凹部193に、主極部62の凸部192が挿し入れられることで、ロータコア61が形成される。この場合、主極部62に界磁巻線70が巻回された状態では、界磁巻線70のコイルサイド部CSが保持部191により径方向外側から保持される。これにより、界磁巻線70のコイルサイド部CSが遠心力により径方向外側へ移動するのが抑制される。
・共振回路を構成するコンデンサ82は、第2巻線部71bではなく第1巻線部71aに並列接続されていてもよい。また、共振回路において、第1,第2巻線部71a,71bの直列接続体のうち、第1巻線部71a側にダイオード81のアノードが接続され、第2巻線部71b側にダイオード81のカソードが接続されていてもよい。
・ロータ60において、第2巻線部71bが第1巻線部71aよりも径方向外側(ステータ50側)に配置されていてもよい。
・界磁巻線に界磁電流を流すための構成としては、図4に示した回路に限らず、例えば、界磁巻線に電気的に接続されたブラシと、ブラシに電気的に接続された電源とを備える構成であってもよい。この場合、制御装置30は、ロータ60の高回転状態において、ブラシに電気的に接続された電源の出力電圧を増加させることにより、界磁巻線に流れる界磁電流を制御する。なお、ブラシが用いられる場合、ステータ巻線に、界磁電流を誘起させるための高調波電流を流す必要はない。
・ステータ50において、ステータコアは、ティースが設けられていないステータコアであってもよい。
・回転電機としては、車載主機として用いられる回転電機に限らず、例えば、電動機兼発電機であるISG(Integrated Starter Generator)として用いられる回転電機であってもよい。
・回転電機システムが搭載される移動体としては、車両に限らず、例えば、航空機又は船舶であってもよい。また、回転電機システムは、移動体に搭載されるシステムに限らず、定置式のシステムであってもよい。
上述の実施形態から抽出される技術思想を以下に記載する。
[構成1]
巻線界磁型の回転電機(40)に適用され、周方向に並ぶ磁極ごとに設けられ径方向に突出する主極部(62)を有するロータコア(61)と、前記主極部に巻回された界磁巻線(70)と、を有する巻線界磁ロータ(60)であって、
前記界磁巻線は、前記ロータコアよりも軸方向外側となるコイルエンド部を有し、
前記コイルエンド部の径方向外側に、そのコイルエンド部を囲む状態で円環部材(103,104,182)が設けられている、巻線界磁ロータ。
[構成2]
前記円環部材は、前記コイルエンド部の径方向外側を囲む環状部(161,171)と、前記環状部の径方向内側に延びる端板部(162,172)とを有し、前記端板部に、軸方向に貫通する複数の開口部(163,173)が設けられている、構成1に記載の巻線界磁ロータ。
[構成3]
回転軸(32)には、前記ロータコアの軸方向端部に、前記界磁巻線に電気的に接続された回路モジュール(102)が固定されており、
前記円環部材は、前記回路モジュールを軸方向外側から覆う状態で設けられている、構成2に記載の巻線界磁ロータ。
[構成4]
前記界磁巻線は、前記主極部ごとに設けられる巻線ユニット(110)を有し、
前記回路モジュールは、前記各巻線ユニットから径方向外側に向けて延びる導線端部(125,126)が固定される複数の導線固定部(143)を有しており、
前記端板部に設けられた前記開口部から前記導線固定部が軸方向外側に露出している、構成3に記載の巻線界磁ロータ。
[構成5]
前記ロータコアには、周方向に隣り合う前記主極部の間に、前記界磁巻線において前記ロータコアに対向する部位であるコイルサイド部を径方向外側から保持する保持部材(131)が取り付けられており、
前記保持部材の軸方向端部が、径方向外側から前記環状部により支持されている、構成2~4のいずれか1つに記載の巻線界磁ロータ。
[構成6]
前記界磁巻線は、前記主極部において径方向外側に巻回される第1巻線部(71a)と径方向内側に巻回される第2巻線部(71b)とを有し、
前記円環部材の前記端板部には、前記環状部よりも径方向内側に、前記界磁巻線の側に向けて延びる突出部(164,174)が設けられており、
径方向において前記第1巻線部のコイルエンド部と前記第2巻線部のコイルエンド部との間に前記突出部が挿し入れられている、構成2~5のいずれか1つに記載の巻線界磁ロータ。
[構成7]
前記ロータコアには、周方向に隣り合う前記主極部の間であって、かつ径方向において前記第1巻線部と前記第2巻線部との間となる位置に、前記第2巻線部のコイルサイド部を径方向外側から保持する中間保持部材(132)が取り付けられており、
前記界磁巻線のコイルエンド部において前記第1巻線部と前記第2巻線部との間には前記突出部が介在し、前記界磁巻線のコイルサイド部において前記第1巻線部と前記第2巻線部との間には前記中間保持部材が介在している、構成6に記載の巻線界磁ロータ。
[構成8]
前記界磁巻線は、前記主極部において径方向外側に巻回される第1巻線部(71a)と径方向内側に巻回される第2巻線部(71b)とを有し、
径方向において前記第1巻線部のコイルエンド部と前記第2巻線部のコイルエンド部との間に、前記円環部材である第1円環部材とは異なる第2円環部材(181)が組み付けられている、構成2~7のいずれか1つに記載の巻線界磁ロータ。
[構成9]
前記ロータコアには、周方向に隣り合う前記主極部の間であって、かつ径方向において前記第1巻線部と前記第2巻線部との間となる位置に、前記第2巻線部のコイルサイド部を径方向外側から保持する中間保持部材(132)が取り付けられており、
前記第2円環部材は、前記中間保持部材と前記第1円環部材の前記端板部との間において軸方向に位置規制された状態で設けられている、構成8に記載の巻線界磁ロータ。
[構成10]
前記界磁巻線のコイルエンド部と前記円環部材との間に絶縁層が介在している、構成1~9のいずれか1つに記載の巻線界磁ロータ。
[構成11]
前記コイルエンド部の径方向外側に、前記円環部材として、テープ状又は紐状の巻付け部材(182)が巻付けられている、構成1~10のいずれか1つに記載の巻線界磁ロータ。
40…回転電機、60…ロータ、61…ロータコア、62…主極部、70…界磁巻線、103,104…コイルエンドカバー、182…巻付け部材。

Claims (11)

  1. 巻線界磁型の回転電機(40)に適用され、周方向に並ぶ磁極ごとに設けられ径方向に突出する主極部(62)を有するロータコア(61)と、前記主極部に巻回された界磁巻線(70)と、を有する巻線界磁ロータ(60)であって、
    前記界磁巻線は、前記ロータコアよりも軸方向外側となるコイルエンド部を有し、
    前記コイルエンド部の径方向外側に、そのコイルエンド部を囲む状態で円環部材(103,104,182)が設けられている、巻線界磁ロータ。
  2. 前記円環部材は、前記コイルエンド部の径方向外側を囲む環状部(161,171)と、前記環状部の径方向内側に延びる端板部(162,172)とを有し、前記端板部に、軸方向に貫通する複数の開口部(163,173)が設けられている、請求項1に記載の巻線界磁ロータ。
  3. 回転軸(32)には、前記ロータコアの軸方向端部に、前記界磁巻線に電気的に接続された回路モジュール(102)が固定されており、
    前記円環部材は、前記回路モジュールを軸方向外側から覆う状態で設けられている、請求項2に記載の巻線界磁ロータ。
  4. 前記界磁巻線は、前記主極部ごとに設けられる巻線ユニット(110)を有し、
    前記回路モジュールは、前記各巻線ユニットから径方向外側に向けて延びる導線端部(125,126)が固定される複数の導線固定部(143)を有しており、
    前記端板部に設けられた前記開口部から前記導線固定部が軸方向外側に露出している、請求項3に記載の巻線界磁ロータ。
  5. 前記ロータコアには、周方向に隣り合う前記主極部の間に、前記界磁巻線において前記ロータコアに対向する部位であるコイルサイド部を径方向外側から保持する保持部材(131)が取り付けられており、
    前記保持部材の軸方向端部が、径方向外側から前記環状部により支持されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の巻線界磁ロータ。
  6. 前記界磁巻線は、前記主極部において径方向外側に巻回される第1巻線部(71a)と径方向内側に巻回される第2巻線部(71b)とを有し、
    前記円環部材の前記端板部には、前記環状部よりも径方向内側に、前記界磁巻線の側に向けて延びる突出部(164,174)が設けられており、
    径方向において前記第1巻線部のコイルエンド部と前記第2巻線部のコイルエンド部との間に前記突出部が挿し入れられている、請求項2~4のいずれか1項に記載の巻線界磁ロータ。
  7. 前記ロータコアには、周方向に隣り合う前記主極部の間であって、かつ径方向において前記第1巻線部と前記第2巻線部との間となる位置に、前記第2巻線部のコイルサイド部を径方向外側から保持する中間保持部材(132)が取り付けられており、
    前記界磁巻線のコイルエンド部において前記第1巻線部と前記第2巻線部との間には前記突出部が介在し、前記界磁巻線のコイルサイド部において前記第1巻線部と前記第2巻線部との間には前記中間保持部材が介在している、請求項6に記載の巻線界磁ロータ。
  8. 前記界磁巻線は、前記主極部において径方向外側に巻回される第1巻線部(71a)と径方向内側に巻回される第2巻線部(71b)とを有し、
    径方向において前記第1巻線部のコイルエンド部と前記第2巻線部のコイルエンド部との間に、前記円環部材である第1円環部材とは異なる第2円環部材(181)が組み付けられている、請求項2~4のいずれか1項に記載の巻線界磁ロータ。
  9. 前記ロータコアには、周方向に隣り合う前記主極部の間であって、かつ径方向において前記第1巻線部と前記第2巻線部との間となる位置に、前記第2巻線部のコイルサイド部を径方向外側から保持する中間保持部材(132)が取り付けられており、
    前記第2円環部材は、前記中間保持部材と前記第1円環部材の前記端板部との間において軸方向に位置規制された状態で設けられている、請求項8に記載の巻線界磁ロータ。
  10. 前記界磁巻線のコイルエンド部と前記円環部材との間に絶縁層が介在している、請求項1に記載の巻線界磁ロータ。
  11. 前記コイルエンド部の径方向外側に、前記円環部材として、テープ状又は紐状の巻付け部材(182)が巻付けられている、請求項1に記載の巻線界磁ロータ。
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