JP2024113667A - 編組された外科用インプラント - Google Patents

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Abstract

【課題】生体組織および体液との適合性、強度、柔軟性、および生分解性に優れる 埋め込み型生体高分子スキャフォールド (足場)を提供する。
【解決手段】
高強度コラーゲン繊維の周りに初期合成繊維を巻いて巻かれたサブアセンブリを形成し、前記巻かれたサブアセンブリを2本以上の追加合成繊維と編組する。前記高強度コラーゲン繊維が第1の極限引張強度を有し、前記第1の追加合成繊維が第2の極限引張強度を有し、前記第1の極限引張強度が前記第2の極限引張強度の約2~15パーセントの範囲にあってもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に足関節、膝、肩、アキレス腱、膝蓋腱および棘上筋腱を含むさまざまな関節、靭帯および腱の損傷の外科的修復に関する。
たとえば米国では、毎年約500,000件の膝靭帯断裂があり、そのうち推定約100,000件がスキャフォールド(「足場」ともいう)型インプラントまたは縫合糸(典型的には合成ポリマー、自家移植片または同種移植片)で補強されている。
コラーゲンテープによる修復は、術後に追加の機械的安定化を提供し、治癒と再生の刺激として機能することを目的としている。しかしながら、広く使用されているにも関わらず、現在市販されているスキャフォールドは、人の靭帯と同じ機械的特性を共有しておらず、また、細胞/組織の治癒を効果的に強化することが臨床的に示されてもいない。
断裂した前十字靱帯(ACL)の現在の標準治療は、断裂または裂傷したACLの代わりに使用するために組織が(たとえば大腿部膝屈筋または膝蓋腱から)摘出される、患者の自家移植である。自家移植片および同種移植片組織は、永久的合成縫合糸で補強される場合もあり、これは靱帯の「内部装具」として公知の手技(procedure)である。人の死体腱から組織が摘出される同種移植は、ACL再建にも使用される。自家移植片または同種移植片でのACL再建は、本来のACLに穴をあけてそれを破壊し、関連する骨床、神経および血液供給を排除し、それによって、ACL組織内に隣接して存在する本来の細胞型を殺す。同種移植片は、供給が限られており、瘢痕形成を促進し、場合によっては免疫応答を誘発し、また、交代率が不明確であり、それらのすべてが治癒を妨げる可能性がある。
これらの製品は、複数の機能パラメータに対処する必要があるさまざまな難しい生体力学的環境で機能しなければならない。これらのパラメータには、たとえば、生体組織および体液との適合性、強度、柔軟性、および生分解性が含まれる。
前述の従来技術の欠点に対処するシステムおよび方法が、当技術分野で必要とされている。
本発明の一態様では、埋め込み型生体高分子スキャフォールドは、本質的に高強度コラーゲン繊維と高強度生体適合性繊維とからなる少なくとも1本の編組ストランドを含む。
別の態様では、埋め込み型生体高分子スキャフォールドは、1組の高強度ポリエチレン繊維と編組された、1組の高強度コラーゲン繊維を含む。1組の高強度コラーゲン繊維の高強度コラーゲン繊維は第1の極限引張強度を有し、1組の高強度ポリエチレン繊維の高強度ポリエチレン繊維は第2の極限引張強度を有する。第1の極限引張強度は、第2の極限引張強度の少なくとも約1パーセント、3パーセント、5パーセントまたは10パーセントである。
別の態様では、編組ストランドは、1組の高強度ポリエチレン繊維と編組された、1組の高強度コラーゲン繊維を含む。1組の高強度コラーゲン繊維の高強度コラーゲン繊維は第1の極限引張強度を有し、1組の高強度ポリエチレン繊維の高強度ポリエチレン繊維は第2の極限引張強度を有する。第1の極限引張強度は、第2の極限引張強度の少なくとも約1パーセント、3パーセント、5パーセントまたは10パーセントである。
別の態様では、本発明は、本発明による埋め込み型生体高分子スキャフォールドを埋め込むことを含む、損傷した関節、靱帯または腱を修復する方法に関する。いくつかの手技では、スキャフォールドは装具の形状因子を有する。関連する手技には、本発明による繊維で構成された縫合糸で所望の位置にインプラントを縫合することによってこのようなインプラントを固定することが含まれる。このような方法には、当業者に公知のように、さまざまなアンカーを用いて固定することを含んでもよい。他の手技には、このような縫合糸を用いて、切開または創傷を閉鎖するか、または損傷組織を修復することが含まれる。このような手技および方法をヒトおよび動物対象に使用することが企図される。
別の態様では、埋め込み型生体高分子スキャフォールドは、高強度コラーゲン繊維と合成繊維とを含む少なくとも1本の編組ストランドを含み、該コラーゲン繊維は、該合成繊維よりも大きな断面変形性を有する。
別の態様では、埋め込み型生体高分子スキャフォールドは、1組の高強度合成繊維と編組された1組の高強度コラーゲン繊維を含む。1組の高強度コラーゲン繊維の高強度コラーゲン繊維は第1の極限引張強度を有し、1組の高強度合成繊維の高強度合成繊維は第2の極限引張強度を有する。また、第1の極限引張強度は、第2の極限引張強度の少なくとも1パーセントである。
別の態様では、編組ストランドは、1組の高強度ポリエチレン繊維と編組された1組の高強度コラーゲン繊維を含み、該コラーゲン繊維は、高強度ポリエチレン繊維よりも大きな断面変形性を有する。
別の態様では、埋め込み型生体高分子スキャフォールドは、本質的に高強度コラーゲン繊維と合成繊維とからなる少なくとも1本の編組ストランドであって、該コラーゲン繊維が、移植後の時間経過とともに天然組織すなわち本来の生体組織に置き換えられるように構成されている、少なくとも1本の編組ストランドを含んでもよい。
別の態様では、生体高分子スキャフォールドを編組する方法。該方法は、第1の高強度コラーゲン繊維の周りに1本以上の合成繊維を巻いて第1の巻かれたサブアセンブリを形成することと、該サブアセンブリを2本以上の合成繊維と編組することと、を含んでもよい。
本発明の実施の形態の他のシステム、方法、特徴および利点は、下記の図面および詳細な説明を精査すれば、当業者に明らかであるかまたは明らかになるであろう。すべてのそのような追加のシステム、方法、特徴および利点は、本明細書および本概要に含まれ、本発明の実施の形態の範囲内であり、以下の特許請求の範囲によって保護されるものとする。以下、本明細書に書かれた発明もしくはその態様またはその実施の形態を「開示」と称することがある。
本開示の一つの実施の形態による、損傷を受けた靱帯に対して埋め込み型生体適合性スキャフォールドが配置された、膝に関連する解剖学的領域を示す模式図である。 一つの実施の形態による、埋め込み型生体適合性スキャフォールドを示す模式図である。 一つの実施の形態による、編組されていない繊維のコアと編組された繊維の外層とで形成される、埋め込み型生体適合性スキャフォールドの一部を含んでもよいストランドを示す模式図である。 一つの実施の形態による、編組された繊維と編組されていない繊維とで構成されたストランドを製造する機械およびプロセスを示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 さまざまな実施の形態による、ストランド中のコラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維のさまざまな可能な構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態の編組ストランドおよびヒトACLの引張特性を説明するためのグラフである。 本発明の実施の形態により製造された超高分子量ポリエチレン繊維およびコラーゲン繊維の引張特性を記載している表である。 一つの実施の形態による、コラーゲンストランドを作製するための多段階プロセスを示す模式図である。 一つの実施の形態による、コラーゲンストランドを作製するための別のプロセスを示す模式図である。 編組された#2縫合糸の、人工的に白黒に着色された緑色チャンネルの蛍光画像である。 編組された2.5mm縫合テープの、人工的に白黒に着色された緑色チャンネルの蛍光画像である。 移植時のコラーゲン-UHMWPEコブレード(co-brade)の模式的な切欠断面図である。 移植後8~16週間のコラーゲン-UHMWPEコブレードの模式的な切欠断面図である。 従来の完全に合成された編組された#2縫合糸と比較した、本開示に従って構築された編組された#2縫合糸の直線引張強度を示すグラフである。 実質的に丸い断面を有する編組ストランドで結んだ結び目の模式図である。 図24の線25-25でとられた第1模式断面図である。 図24の26-26線でとられた第2模式断面図である。 従来の完全に合成された編組された#2縫合糸と比較した、本開示に従って形成された編組された#2縫合糸の結び目の引張強度を示すグラフである。 従来の完全に合成された編組された#2縫合糸と比較した、本開示に従って形成された編組された#2縫合糸の結び目の安全性を示すグラフである。 従来の完全に合成された編組された#2縫合糸と比較した、本開示に従って形成された編組された#2縫合糸の結び目のプロファイルを示すグラフである。 従来の完全に合成された編組された#2縫合糸と比較した、本開示に従って構築された#2編組縫合糸の、組織に対する摩耗性(別名、腱カットスルー(tendon cut-through))を示すグラフである。 本開示に従って構築された4つの異なる編組縫合糸の特性を示す表である。 本開示に従って構築された4つの例示的な編組縫合糸の、UHMWPEに対するコラーゲンの組成/比を示す表である。 コラーゲン-UHMWPEコブレードと従来の整形外科用縫合糸との比較として、播種後1日目の編組縫合糸への細胞接着を示すグラフである。 コラーゲン-UHMWPEコブレードと従来の整形外科用縫合糸との比較として、播種後9日間の編組縫合糸への細胞接着を示すグラフである。 播種後9日目の細胞接着を示す、コラーゲン-UHMWPEコブレードおよび従来の編組縫合糸の画像である。 コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成された2-0縫合糸の繊維配置の模式断面図である。 異なる1インチあたりのピック数(PPI:picks per inch)で編組された2-0縫合糸の直径の信頼区間プロットを示すグラフである。 35PPIで編組された2-0縫合糸の直径試験の概要報告を示す。 45PPIで編組された2-0縫合糸の直径試験の概要報告を示す。 様々なPPIで編組された2-0縫合糸のプールされた直径の概要報告を示す。 様々なPPIで編組された2-0縫合糸の結び目の引張強度の信頼区間プロットである。 35PPIで編組された2-0縫合糸の結び目の引張強度の概要報告を示す。 45PPIで編組された2-0縫合糸の結び目の引張強度の概要報告を示す。 様々なPPIで編組された2-0縫合糸のプールされた結び目の引張強度の概要報告を示す。 コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成された#2縫合糸の繊維配置の模式断面図である。 より細い2本の合成繊維が巻き付けられたコラーゲン繊維の模式的な斜視図であり、該アセンブリは、#2縫合糸を形成するコラーゲン-UHMWPEコブレードのサブコンポーネントである。 様々な編組設定で形成された#2の丸い縫合糸のTukey一対比較を示す表である。 図41の表に示したデータを信頼区間とともにプロットしたグラフである。 様々な設定で編組された#2の丸い縫合糸の直径を示すグラフである。 21PPIで混合巻きで編組された#2の丸い縫合糸の直径の概要報告を示す。 31PPIで混合巻きで編組された#2の丸い縫合糸の直径の概要報告を示す。 様々な編組設定で編組された#2の丸い縫合糸のプールされた直径の概要報告を示す。 様々なPPIで編組された#2の丸い縫合糸の結び目の引張強度の信頼区間プロットである。 21PPIで混合巻きで編組された#2の丸い縫合糸の結び目の引張強度の概要報告を示す。 31PPIで混合巻きで編組された#2の丸い縫合糸の結び目の引張強度の概要報告を示す。 様々な編組設定で編組された#2の丸い縫合糸のプールされた結び目の引張強度の概要報告を示す。 コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成されたサイズ1.5mmの縫合テープの丸端部の繊維配置の模式断面図である。 コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成されたサイズ1.5mmの縫合テープの平坦な中央部分の繊維配置の模式断面図である。 様々な編組設定で編組されたサイズ1.5mmの縫合テープのプールされた幅の概要報告を示す。 様々な編組設定で編組されたサイズ1.5mmの縫合テープのプールされた結び目の引張強度の概要報告を示す。 コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成された2.5mm縫合テープの画像である。 様々な編組設定で編組された2.5mm縫合テープのプールされたものの概要報告を示す。 様々な編組設定で編組された2.5mm縫合テープのプールされた結び目の引張強度の概要報告を示す。
本発明の実施の形態は、以下の図面および説明を参照することによって、よりよく理解することができる。図中の構成要素は、必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに実施の形態の原理を示すことに重点が置かれている。さらに、図面において、同様な参照番号は、異なる図面を通じて対応する部分を示す。
実施の形態は、一般に、好ましくは生体適合性繊維(好ましくは高強度生体適合性材料で作製された生体適合性繊維)と組み合わされた高強度コラーゲン繊維で構成された新規形状因子に関する。このような生体適合性繊維は、当技術分野で公知のさまざまなバイオテキスタイルおよび医療用テキスタイルで用いられているものであってもよく、また合成ポリマー、半合成ポリマー、炭素繊維および鋼繊維であってもよい。企図される生体適合性繊維には、ポリヒドロキシブチレート(P4HB)、ポリビニルアルコール(PVA)、強化セルロースナノクリスタル(CNC)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリガラクチン(PG)、グリコリド-co-ε-カプロラクトン(PGC)、ポリ-L-ラクチド(PLLA)、ポリ-D,L-ラクチド(PDLLA)、ポリ-D-ラクチド(PDLA)、グリコマー631、PLAGA、PLGA、ポリジオキサノン(PDO)、綿、絹フィブロイン、ポリエチレン(UHMWPE)、ポリエチレンテレフタレート、PEEK、PEKK、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、PTFE、ステンレス鋼、および炭素繊維が含まれる。
一つの実施の形態は、1組の高強度ポリエチレン繊維(好ましくは高分子量ポリエチレン)と編組された、1組の高強度コラーゲン繊維を含む編組ストランドに関する。このような編組ストランドは、たとえば整形外科および手術における医療用途を含むさまざまな目的に有用性を有する。
いくつかの実施の形態は、編組され束ねられた外科用インプラントの形態の埋め込み型生体適合性スキャフォールドおよび装置、ならびに、縫合糸を含むこのようなスキャフォールドを用いる外科用および整形外科用装置、ならびに、損傷した柔組織および硬組織の修復を助け、靭帯、腱、および関節を含むさまざまな身体構造を安定化させ支持するための、関連するそれらの製造方法および使用方法に関する。
一つの実施の形態では、スキャフォールドは、以下でさらに詳細に説明される、マイクロフルイディック押出バイオ製造プロセスを用いて製造される繊維をさらに含む縫合糸構築物を含む。縫合糸は、組織が完全に治癒するときに吸収されて、患者の組織に置き換えられるように設計される。埋め込み型生体適合性スキャフォールドは、従来の代替治療と比較して、組織(靭帯、腱または他の適切な組織など)の治癒を促進し、早期の理学療法を可能にすることによって活動への復帰促進を支援するように設計される。
本発明の実施の形態の縫合糸およびスキャフォールドは、1本または複数本の編組ストランドで構成されてもよい。各編組ストランドは、さらに、編組された繊維で構成されてもよく、また、一部編組されていない、ねじられるかまたは別の方法で束ね合わされた繊維で構成されてもよい。一つの実施の形態では、編組ストランドは、2つのタイプの繊維(高強度コラーゲン繊維および高強度ポリマー繊維)で構成される。
本明細書で用いる場合、用語「高強度コラーゲン繊維」は、公知の製造されたコラーゲン繊維の極限引張強度を実質的に超える極限引張強度を有するコラーゲン繊維をいう。コラーゲン線維で構成されるヒトACLの強度が約20MPa~40MPaであるところ(MPa;メガパスカル)、好ましくは、本発明によるコラーゲン繊維の実施の形態の極限引張強度は、少なくとも約50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150または160MPaの極限引張強度を有する。
本発明の実施の形態の高強度コラーゲン繊維は、本明細書で説明され、かつ2020年8月6日に公開され、「Microfluidic Extrusion(マイクロフルイディック押出)」と題された米国特許出願第2020/0246505号(その全体は参照によって本願に組み込まれ、以後「マイクロフルイディック押出出願」と称する)にさらに詳細に説明されているプロセスに従って形成され、その組成物で構成されてもよい。したがって、本発明の実施の形態の高強度コラーゲン繊維は、無害で生物学的でバイオミメティックな架橋剤であるグリオキサール(人の靭帯および腱に通常見られる架橋剤)で架橋された吸収性微細繊維状ウシI型繊維を含んでもよい。得られたコラーゲン繊維は、以下でさらに詳細に説明するが、他の製造されたコラーゲンストランドと比較して比較的高い引張強度を有する。特に、このコラーゲン繊維は、たとえばテキスタイル産業およびワイヤ産業で公知であり使用されているハイスループット編組機での編組中に繊維に加えられる機械力に耐える、十分な強度を有する。たとえば、Herzog社(https://herzog-online.com/braidingmachines/<https://herzog-online.com/braidingmachines/>)およびSteeger USA社(ht
tps://steegerusa.com/product/medical-braiders/<https://steegerusa.com/product/medical-braiders/>)などの製造業者のさまざまなテキスタイル編組およびワイヤ編組システムを参照のこと。
高強度ポリマー繊維は高強度ポリエチレン繊維であってもよい。本明細書で用いる場合、用語「高強度ポリエチレン繊維」は、少なくとも80MPaの極限引張強度を有する繊維をいう。例示的な実施の形態では、高強度ポリエチレン繊維は超高分子量ポリエチレン(以下「UHMWPE」)繊維である。
詳細な説明全体および特許請求項で使用されているさまざまな用語は、参照のためにここに集めた。
本明細書で用いる場合、用語「繊維」は、材料のフィラメントをいうか、またはねじられるかもしくは別の方法で束ね合わされた複数のフィラメントをいう。繊維は、繊維の線密度を測定する単位を用いて比較してもよい。たとえば、繊維のサイズは、1,000メートルの繊維の重量(グラム)を示す「テックス(tex)」単位を用いて測定してもよい。dtexまたはデシテックス(deci-tex)は、10,000メートルの繊維の重量(グラム)を示す。
2本以上の繊維は、ねじられるか、編組されるか、または別の方法で束ね合わされて、材料の「ストランド」を形成してもよい。ねじられた繊維は、共通の軸の周りにねじられてもよく、互いにねじられてもよく、同じ(回転)方向にねじられてもよい。一方、編組された繊維は、織り合わされて、より複雑なパターンを形成してもよい。束ねられた繊維は、外層、紐、または他の構造によってつなぎ止められてもよい。
編組されてまとめられた2本以上の繊維で構成された部分は、「編組構造」と呼んでもよい。
用語「オーバーブレーディング」は、別の繊維、繊維の集合体または他の適切な構造の上に2本以上の繊維を編組するプロセスをいう。オーバーブレーディングプロセスによって形成された構造は、「オーバーブレード」構造と呼んでもよい。
本明細書で用いる場合、用語「スキャフォールド」は、組織をまとめて保持する任意のフレームワークまたは構造をいう。スキャフォールドは、縫合糸などの線形構造、パッチまたはリボンなどの2次元構造、または任意の適切な3次元構造を含むことができる。
本発明の実施の形態は、一般に、裂傷または断裂し、かつスキャフォールドを用いて修復される場合があるいくつかの靭帯について言及する。これらには、内側側副靱帯(「MCL」)、後十字靱帯(「PCL」)、前十字靱帯(「ACL」)、および尺側側副靱帯(「UCL」)が含まれる。これらの靭帯は、それぞれ、膝の異なる解剖学的位置に配置され、さまざまな種類の身体活動中に裂傷または断裂する場合がある。
本発明の実施の形態の縫合糸は、さまざまな異なる外科手技で用いることができる。特に、本発明の実施の形態の縫合糸は、靱帯を修復するか、内部を補強するか、かつ/または交換する必要がある手術に使用してもよい。本発明の実施の形態の縫合糸は、体内のいくつかの靭帯および腱の引張強度に等しいか、またはそれを超える全体の引張強度を有するため、他のインプラントなしに、特に、ACL、MCL、UCL、およびPCLなどの靭帯ならびに、肩の棘上筋、膝蓋腱およびアキレス腱などの腱を補強および/または修復するために使用することができる。
損傷を受けた靱帯を修復するために縫合糸を使用する例示的な手技を図1に示す。具体的には、図1は、損傷を受けたMCL108を修復するために、縫合糸100が、その端部で大腿骨104と脛骨106とに取り付けられた、下肢102の解剖学的領域を示す模式図である。
ACL、MCL、およびPCL修復に使用されている他の構造と同様に、縫合糸100は、すでに開発されて外科医が現在使用している専用のツール、固定具およびガイドを用いて、従来の開放性低侵襲鏡視下技術を用いて、通常のACL、MCL、またはPCLの解剖学的区域に埋め込まれてもよい。
縫合糸100は、埋め込まれると、関連する靱帯に負荷分散および歪緩和を提供する。縫合糸100は、in vivoで、規則的配列を示す密繊維性結合組織にリモデリングし、埋め込み後8~16週間にわたって吸収を示す。
例示的な本発明の実施の形態は、膝靭帯の修復に使用するための編組ストランドで構成された縫合糸の使用を示しているが、本発明の実施の形態は、肩、足、足関節の組織の修復および体内の他の適切な修復に使用できることは理解されるであろう。場合によっては、本発明の実施の形態の編組ストランドは、形成外科に使用することもできる。
図2は、単独で示された縫合糸200の模式図である。場合によっては、縫合糸200は、編組された、ねじられた、または束ねられた繊維で構成された単一ストランドを含むことができる。しかしながら、別の実施の形態では、縫合糸200は、ループにされた、または別の方法で一緒に配置された複数のストランド(編組された、ねじられた、または束ねられた繊維で形成された)を含むことができる。場合によっては、ストランドの束またはループは、骨の固定用の非吸収性ポリエチレン縫合糸202または他のアンカー(図示せず)によって各端部に結合させることができる。
本発明の実施の形態の縫合糸は、さまざまな形状で構成することができる。いくつかの実施の形態では、1本または複数本の編組ストランドで構成された縫合糸は、丸い断面形状を有してもよい。縫合糸の他の実施の形態は、平らな形状を有することができる。縫合糸のさらに他の実施の形態は、平らな部分と丸い部分との組み合わせを含むことができる。たとえば、縫合糸の一つの実施の形態は、縫合糸の結束特性を高める丸い端部を有する平らな中央部分を含むことができる。同様に、個々のストランドのレベルで、編組ストランドは、平らな形状、丸い形状、または平らな形状と丸い形状との組み合わせで構成することができる。下記のように、丸いストランドの形状を実現する方法の1つは、直線状またはねじられた繊維のコア上に繊維をオーバーブレードすることである。平らな編組ストランドは、平編み法を用いて作ることができる。
図2の実施の形態は、編組ストランドで構成された縫合糸を示しているが、他の実施の形態は、たとえば、パッチ、装具、およびテープを含むさまざまな他の適切な形状および構造に組み込まれた繊維の編組ストランドを含んでもよい。
図3は、単一ストランド300の断面の模式図である。ストランド300は、さらに、1組のコラーゲン繊維304および1組のポリマー繊維306で構成されてもよい。繊維の組は、1本、2本、3本、または4本以上の繊維を含んでもよい。説明のために、ポリマー繊維は、コラーゲン繊維と区別するために、図で陰影を付けて示されている。
コラーゲン繊維304は、本発明の実施の形態による高強度コラーゲン繊維であってもよい。高強度コラーゲン繊維は、従来の製造方法で製造されたコラーゲン繊維よりも十分に高い引張強度を有していてもよい。特に、この繊維は、工業規模の編組機で操作されたときに繊維に加えられる応力に耐える十分な強度を有していてもよい。これらの高強度コラーゲン繊維の特定の引張特性は、以下で詳述されており、たとえば図16に示されている。
ポリマー繊維306は、高強度ポリエチレン材料を含んでもよい。より具体的には、いくつかの実施の形態では、ポリマー繊維306は超高分子量ポリエチレン繊維306である。
ストランド300の繊維は、コア310および外層312にさらに配置されてもよい。コア310は、直線状またはねじられた構成を有する複数の繊維を含んでもよい。すなわち、コア310の繊維は、編組されていなくてもよい。対照的に、外層312は、コア310の繊維に沿ってオーバーブレードされた繊維で構成されていてもよい。直線状またはねじられた繊維のコアへの繊維のオーバーブレードによって、ストランド300が概して丸い断面形状をとることを助けてもよい。以下でさらに詳しく述べるように、いくつかの実施の形態では、コアは省略することができる。
この例示的な実施の形態では、コア310は3本の繊維を含む。これらには、第1ポリマー繊維321、第2ポリマー繊維322、および第3ポリマー繊維323が含まれる。一方、外層312は8本の繊維を含むことが見てとれる。これらには、ストランド300の外側に沿って、4本のコラーゲン繊維332と交互する、4本のポリマー繊維330が含まれる。
説明のために、ストランド300は、その側面に沿って見えている、特定の編組パターンで表わされている。しかしながら、実施の形態が特定の編組パターンに限定されないことは理解されるであろう。使用する繊維の本数および繊維のサイズなどのさまざまな要素に従って任意の適切な編組パターンを使用し選択することができる。
本発明の実施の形態の縫合糸を含むスキャフォールドは、単一ストランドから形成することもでき、また、ループにされた、束ねられた、編組された、ねじられた、または別の方法で結合された複数のストランドから形成することもできる。たとえば、図2に戻って参照すると、縫合糸200は、図3で示されたストランド300などの単一ストランドから形成してもよく、あるいは、束ねられた、ねじられた、かつ/または編組されてまとめられたストランド300のような複数のストランドから、図2で示されたループ構成に形成してもよい。
さらに別の実施の形態では、ストランド300と同様のストランドを2次元構成に配置して、組織修復、組織増強、創傷閉鎖および、細胞、細胞ベース製品、遺伝子、増殖因子、小分子、薬物または当業者に公知であろう他の治療薬などの生物学的製剤の送達に用いられる、リボン、長方形のパッチ、または他の2次元インプラントを形成することができる。
図4は、繊維のコアおよび、オーバーブレードされた繊維の外層を含むストランドを形成するための例示的な編組プロセスの模式図である。図4では、編組機400を使用して、中心コアに繊維をオーバーブレードし、それによって編組ストランド450を形成してもよい。編組機は、一般に、キャリアによって機械上のさまざまな経路に沿って移動または通過するスプール、またはボビンを含んでもよい。
説明のために、編組機400は、6つのキャリア(図示せず)に乗る6つのボビンとともに示されている。しかしながら、別の実施の形態では、追加のボビン/キャリアを使用することもできることは理解されるであろう。一つの実施の形態では、たとえば、24個のキャリアを有する編組機を使用することができる。
各キャリアには、高強度ポリマー繊維または高強度コラーゲン繊維のいずれかを備えたボビンが含まれている。たとえば、第1ボビン410は、高強度ポリマー繊維420を保持する。同様に、第2ボビン412は、高強度コラーゲン繊維422を保持する。編組機が作動してボビンがキャリアの間を通過するとき、ボビンから機械の中央に向けて延びている編組ストランドは、「編組点」に収束してもよい。
コア繊維430は、後方から機械400の中央チャネルに送られ、ノズル404を通して外に出る。各キャリアからのストランドは、ノズル404のすぐ先の編組点まで引き出され、ストランドはコア繊維430の周りにオーバーブレードされて、2層構造を形成することができる。
編組ストランド450の断面に沿って得られる拡大断面図460は、外層470に編組されてまとめられた6本の繊維を示す。繊維の外層470は、コア繊維430を取り囲んでいる。この例示的な実施の形態では、コア繊維430はすべてポリマー繊維を含む。また、外層470は、交互構成で配置された3本のコラーゲン繊維と3本のポリマー繊維とで構成されている。参考のために、編組ストランド450の拡大断面図における点線は、コアと外層とのおよその境界を表すために示されている。しかしながら、これらの境界は、物理的構造またはバリアを表すことを意図したものではない。
編組ストランドは、使用する繊維の本数、種類および空間配置ならびに繊維性構築物に使用する共重合体の種類に従ってさまざまな特性で構成することができる。これらのさまざまな特性には、限定するものではないが、引張強度、弾性、サイズ(たとえば直径)、重量、生体適合性、視認性、およびコストが含まれる。
図5~図14は、編組ストランド内のさまざまな可能な繊維構成の模式図である。すでに説明したように、本発明の実施の形態には、繊維の内部コアと、オーバーブレードされた繊維の外層とが含まれる。コアと、外部のオーバーブレードされた層と、の両方における繊維の本数、サイズ、形状、種類、および空間配置によって編組ストランドの材料特性が異なる場合があることは理解されるであろう。
図5は、例示的な編組構成の模式図である。本発明の実施の形態では、編組ストランド500には、高強度ポリマー繊維502(特にUHMWPE繊維)および高強度コラーゲン繊維504の両方を含む合計16本の繊維が含まれる。より具体的には、コア510には4本の繊維が含まれ、外層512は、残りの12本の繊維で構成される。この例では、コア510には2本のポリマー繊維と2本のコラーゲン繊維とが含まれる。外層512の残りの繊維のうち、4本はコラーゲン繊維であり、8本はポリマー繊維である。より具体的には、外層512の繊維は、隣接するコラーゲン繊維の各対の間に2本のポリマー繊維が配置されるように、ストランドに沿ってこの特定の位置に配置される。比較的多数のポリマー繊維によって、16本の繊維のそれぞれがUHMWPEポリマー繊維である、同様に構成されたストランド(すなわち、すべての繊維がポリマー繊維である、同様に構築されたストランド)の引張強度の約90パーセントを備えたストランドが得られる。
図6は、別の例示的な編組構成の模式図である。図6の編組ストランド600の構成は、図5の編組ストランド500の構成と実質的に同様であってもよい。しかしながら、本発明の実施の形態のポリマー繊維602は、前述の実施の形態のポリマー繊維502よりも高い線密度を有する。説明のために、ポリマー繊維502と比較して増加したポリマー繊維602の線密度は、より大きい直径の繊維で表されている。いくつかの実施の形態では、編組ストランド500のポリマー繊維が110dTexの線密度を有するのに対し、編組ストランド600のポリマー繊維は165dTexの線密度を有する。ポリマー繊維のこのサイズ増加によって、隣接するコラーゲン繊維に対してよりよいクッション性を提供してもよい。
図7は、別の例示的な編組構成の模式図である。図7の構成には、3本のコア繊維702と、外層中の8本の繊維704(合計11本の繊維)とを有する編組ストランド700が含まれる。3本のコア繊維は、さらに、2本のコラーゲン繊維と1本のポリマー繊維とで構成される。外層には、4本のポリマー繊維と4本のコラーゲン繊維とが交互に含まれる。この構成は、前述の実施の形態に対してより高いコラーゲン割合を有するストランドを提供する(ストランド700についての約55%に対してストランド500およびストランド600についての約38%)。
図8は、別の例示的な編組構成の模式図である。図8の構成には、4本のコア繊維802と、外層の12本の外側繊維804(合計16本の繊維)とを有する編組ストランド800が含まれる。コアおよび外層は、いずれも、等しい本数のコラーゲン繊維およびポリマー繊維を有し、ストランド全体では8本のコラーゲン繊維と8本のポリマー繊維とが含まれる。編組ストランド800は、ポリマー繊維のみで構成される同様なストランドの引張強度の約85%を保持し、約50%のコラーゲンで構成される。
図9は、別の例示的な編組構成の模式図である。図9の構成には、4本のコア繊維902と、外層の12本の外側繊維904(合計16本の繊維)とを有する編組ストランド900が含まれる。この例では、コアはポリマー繊維のみで構成される。外層の残りの繊維のうち、8本はコラーゲン繊維であり、4本はポリマー繊維である。より具体的には、外層の繊維は、隣接するポリマー繊維の各対の間に2本のコラーゲン繊維が配置されるように編組ストランドのこの特定の部分に配置される。比較的多数のポリマー繊維によって、16本の繊維のそれぞれがUHMWPEポリマー繊維である、同様に構成されたストランド(すなわち、コラーゲン繊維がないストランド)の引張強度の約90パーセントを備えたストランドが得られる。さらに、この実施の形態では、すべてのコラーゲンストランドを、体内の組織により容易に接触して治癒をより促進することができる、このストランドの外側に配置する。
図10は、別の例示的な編組構成の模式図である。図10の編組ストランド1000の構成は、図9の編組ストランド900の構成と実質的に同様であってもよい。しかしながら、編組ストランド900のポリマー繊維が110dTexの線密度を有するのに対し、編組ストランド1000のポリマー繊維は165dTexの線密度を有する。ポリマー繊維のこの増加したサイズによって、ストランドの外側のコラーゲン繊維に対するクッション性の改善を促進してもよい。
図11~図12は、各編組ストランドの繊維の半分超がコラーゲン繊維である編組構成の模式図を示す。具体的には、図11は、6本のポリマー繊維と10本のコラーゲン繊維とを有する編組ストランド1100を示す。この場合、コア1102は4本のコラーゲン繊維で構成され、外層1104には、6本のコラーゲン繊維と6本のポリマー繊維とが交互に含まれる。
図12において、編組ストランド1200は、5本のポリマー繊維と12本のコラーゲン繊維とで構成されている。さらに、コアには、ポリマー繊維を取り囲む4本のコラーゲン繊維(合計5本のコア繊維)が含まれる。外層には、8本のコラーゲン繊維と4本のポリマー繊維とが含まれる。編組ストランド1200は、ポリマー繊維のみで構成される同様なストランドの引張強度の約75%を保持する。
図13は、編組されてまとめられた、ポリマー繊維のみからなるコアと、コラーゲン繊維のみで構成された外層とで構成されたストランド1300の例示的な実施の形態である。この場合、コアポリマー繊維は、ストランドに丸い形状を提供し、ストランドに引張強度を付与するのに役立つ。しかし、すべてのコラーゲン繊維を外側に沿って用いることによって、ストランドは、ストランドの外側が損傷組織と接触するすべての場所で治癒を促進することができる。
図14は、コラーゲン繊維のみからなるストランド1400の例示的な実施の形態である。この場合、コアと外側の編組層は、いずれもコラーゲンストランドのみで構成されている。コラーゲンのみを用いることによって、非生体吸収性である可能性があり、かつ新たな組織の増殖を促進しない可能性のあるポリマー繊維の存在を排除することによって、治癒に寄与するストランドの潜在能力を最大化してもよい。さらに、本発明の実施の形態に開示されている高強度コラーゲンストランドの使用によって、ストランドを用いて修復される関連する靱帯または他の組織と比較して同等なまたはより高い極限引張強度を有するストランドを提供してもよい。
図5~図14に見られるように、編組ストランドのさまざまな構成は、外層に1本または複数本のコラーゲンストランドを含んでもよい。これによって、治癒が促進されるだけでなく、編組ストランドで構成される縫合糸のより優れた結束特性も促進される。なぜなら、コラーゲンストランドは、一般に、UHMWPEストランドよりも「粘着性が高い」からである。外層のストランドのかなりの割合(たとえば全ストランドの30%を超える)がコラーゲンストランドである編組ストランドの構成を提供することによって、本発明の実施の形態は、編組ストランドで構成された縫合糸を確実に結束できるようにするために要求される可能性のある、別の種類のストランドの挿入および/またはストランドのコーティングの必要性を排除する。
本発明の実施の形態は、比較的高い引張強度を有するコラーゲン繊維で高強度ポリエチレン繊維を編組することによって形成されるストランドを含む。さまざまな繊維の引張特性を説明する目的で、本発明の実施の形態は、極限引張強度、降伏強度、弾性率、および破断伸びを含むさまざまな用語を使用する。本明細書で用いる場合、「極限引張強度」またはUTSは、破断するまで引き伸ばされるかまたは引っ張られる際に材料が耐えることができる最大応力である。本明細書で用いる場合、「降伏強度」または「降伏応力」は、材料が塑性変形を開始する降伏点に対応する応力である。本明細書で用いる場合、「弾性率」は、弾性材料の剛性の尺度である。具体的には、これは、軸に沿った応力と、同じ軸に沿った歪みとの比である。本明細書で用いる場合、用語「破断伸び」は、張力を受けて材料が破断する箇所での材料の長さの変化の尺度である。
本発明の実施の形態の編組ストランドは、本発明の実施の形態による例示的な編組ストランドの引張強度とヒトACLの引張強度とを比較する図15に見られるように、体内の対応する靭帯および腱よりも十分に高い引張強度を有する。この例では、ヒトACLが25~50MPaのUTSを有するのに対し、例示的な編組ストランドは約150MPaの極限引張強度を有する。
本発明の実施の形態の編組ストランドを実現するために、すでに説明したように、比較的高い引張強度を有するコラーゲン繊維が用いられる。図16は、本発明の実施の形態による高強度コラーゲン繊維および公知のプロセスによって製造されたUHMWPE繊維の極限引張強度を説明する概略表である。具体的には、このチャートで示された値は、束ね合わされて、約90μm~180μmの平均直径を有する単一の連続的な繊維を形成した個々のコラーゲンフィラメントで構成された高強度コラーゲン繊維の値である。
図16の表は、記載された2つの繊維の種類の極限引張強度、弾性率、および破断伸びの最小値および最大値を示す。
図16の表に見られるように、試験した特定の試料については、高強度コラーゲン繊維の極限引張強度(UTS)が約50~500MPaの間で変化するのに対し、UHMWPE繊維は約3000MPa~5000MPaの間で変化するUTSを有する。したがって、高強度コラーゲン繊維のUTSは、UHMWPE繊維のUTSの約1.0%~16.7%の範囲で変化する。
本明細書に記載の高強度コラーゲン繊維の機械的特性によって、繊維を操作することと、それらを本発明の実施の形態の編組ストランドに製造することとが可能になる。UHMWPEはこれらの高強度コラーゲンストランドよりも高い強度を有すると同時に、これらのコラーゲンストランドは、編組ストランドの大規模製造を可能にする、ハイスループットの従来の編組機によってストランドにかけられる応力に耐えるのに十分な強度を依然として有する。さらに、これらのコラーゲン繊維の比較的高い強度は、コラーゲン繊維およびUHMWPE繊維の両方を用いる編組ストランドの構築において、より高い柔軟性を可能にする。高強度コラーゲン繊維は編組ストランドに若干の強度を提供するため、編組ストランドについての最小の所望の引張強度および他のパラメータを維持するために必要なUHMWPE繊維は、より少なくてもよい。これによって、損傷組織の治癒により適した、UHMWPE繊維に対するコラーゲン繊維のより大きな比が可能となる。
さらに別の実施の形態では、コラーゲン繊維は、使用される架橋化合物、コラーゲン回収方法および他の適切な特性を変えることによって、さまざまな引張強度で製造することができる。したがって、高強度コラーゲン繊維のさまざまな機械的特性について与えられた値は、例としてのみ意図されており、限定するものと解釈すべきではない。
図17は、高強度コラーゲン繊維を形成することができる多段階プロセスおよび関連するシステムの模式図を示す。すなわち、従来の製造方法で製造されたコラーゲン繊維よりも実質的により高い引張特性を有するコラーゲン繊維である。このシステムおよび方法は、4つのセクションまたは製造エリアを含むものとして説明してもよい。コラーゲン溶液は第1セクションで調製され、コラーゲン繊維は第2セクションで形成される。次いでコラーゲン繊維は第3セクションで回収され、次いで、第4セクションである後処理または最終処理において後処理して、湿ったコラーゲンまたは乾燥したコラーゲンを得てもよい。
図17に示すシステムおよび方法のステップは、以下の4つのカテゴリーにグループ化してもよい。すなわち、(1)コラーゲン溶液の調製(ステップ2005からステップ2020を含む)、(2)コラーゲン繊維の形成(ステップ2025からステップ2030を含む)、(3)コラーゲン繊維の回収(ステップ2035からステップ2050を含む)、および(4)後処理または最終処理(ステップ2055からステップ2070を含む)。
図17のステップ2005で見られるように、コラーゲンは酸性溶液と混合され、ステップ2010で十分に撹拌される。いくつかの実施の形態では、酸は約0.01M~約0.50Mの酢酸である。別の実施の形態では、酸は約0.01M~約0.50Mの塩酸である。溶液は、ステップ2015で脱気し、次いでステップ2020で遠心分離して残留気泡を除去してもよい。場合によっては、遠心分離工程を省略できることに留意されたい。得られたコラーゲン溶液は針(紡糸口金)から押し出され、ステップ2025で、それと同軸の形成緩衝液を供給する第2針があってもよい。結果として生じる繊維の形成は、ステップ2030で形成管によって継続してもよい。得られた生成物は、形成されたコラーゲン繊維である。
次いで、繊維は回収システムに進み、ステップ2035で繊維は形成緩衝液から分離され、ステップ2040で脱水される。ステップ2045でコラーゲン繊維を回収し、ステップ2050で風乾する。次いで、ステップ2055、ステップ2060、ステップ2065、およびステップ2070に示すように後処理を行ってもよい。ステップ2055で、スプール上の風乾したコラーゲン繊維を架橋溶液に浸し、任意選択で、ステップ2060で洗浄し、ステップ2065で風乾し、ステップ2070で完全に乾燥させて乾燥繊維を形成する。図17に一点鎖線で示すように、材料は、任意選択で、ステップ2060で洗浄し、ステップ2065で乾燥させ、洗浄ステップ2060に戻してもよい。
あるいは、コラーゲンを形成溶液の浴に注入して繊維を形成する。このシステムでは、形成緩衝液の同軸注入用の第2針は必要ない。このように注入されたコラーゲンは、ステップ2040での脱水を経て回収システムに導入される。次いで繊維は、残りの処理ステップに従って処理される。
図17は、本発明の実施の形態を実施するためのシステムおよび方法の一般図を提供する。さらなる詳細および開示は、「Microfluidic Extrusion(マイクロフルイディック押出)」出願に含まれている。
例示的な方法の別の実施の形態が、図18に示されている。方法2100は、コラーゲン溶液が形成されるステップ2105から開始される。生体高分子をコラーゲンと混合してもよい。コラーゲンは酸性溶液に溶解されて粘性溶液を形成する。ステップ2110で溶液を撹拌し、十分な混合を確実にする。混合溶液はガスを閉じ込めている場合があるため、脱気装置のステップ2115で1回または複数回脱気してもよい。次いで、ステップ2120でコラーゲン溶液を遠心分離してもよい。任意選択で、溶液中に閉じ込められたガスの容量を減らすために、図18で一点鎖線2116によって示されるように、脱気/遠心分離のステップを繰り返してもよい。こうして調製されたコラーゲン溶液は、ステップ2125における繊維コアのシースとして機能する形成緩衝液との同軸押出によってコラーゲン繊維に形成される。形成緩衝液の体積流量は、典型的には、コラーゲン形成の体積流量の少なくとも2倍である。この構成によって、個々の細繊維の形成が抑制され、繊維を伸ばして向きを合わせ、かつ、繊維に流動誘起結晶化を生じさせることによって繊維の表面を滑らかにしてもよい。
次いで、コラーゲン繊維を回収する。ステップ2130でコラーゲン繊維の形成が完了すると、コラーゲンはステップ2135で形成緩衝液から分離され、ステップ2140で脱水溶液中で脱水される。
次いで、ステップ2145で、脱水コラーゲンを回転スプール上に回収し、脱水溶液ステップ2140から繊維が供給される速度よりも大きい、典型的には約2倍の速度で回転させることによって、繊維をさらに伸ばす。次いで、ステップ2150で、このように回収した繊維をスプール上で風乾する。
代替実施の形態では、コラーゲン溶液は、形成緩衝液に直接注入することによってコラーゲン繊維へと形成される。それによって、ステップ2125は省略される。ステップ2140で、繊維は形成緩衝液から回収され、分離され、脱水溶液中で脱水される。ステップ2145で、繊維は形成速度の約2倍から形成速度の約4倍の間の速度で繊維を回収する回転スプール上に回収される。
スプール上で風乾した繊維は、次いで、後処理してもよい。ステップ2155で、架橋溶液中で繊維を架橋してもよく、次いでステップ2160ですすいでもよい。次いでステップ2165で繊維を風乾し、ステップ2170で完全に乾燥させて、乾燥架橋コラーゲン繊維を得る。
コラーゲン繊維の作製に用いる装置は、本発明の実施の形態に従ってコラーゲン繊維を作製するために用いる原料のいずれかによる攻撃に抵抗するのに適した従来の材料で作製される。金属、プラスチック、および他の材料は、コラーゲン繊維の製造中に原料、中間体、溶媒、および製品による攻撃に抵抗するのに適した性質と特性とを有する。
本明細書に記載のプロセスは、市販されている他のコラーゲン繊維よりも実質的に優れた引張特性を有するコラーゲン繊維を形成するために使用される。具体的には、これらのコラーゲン繊維は以下の特徴の1つまたは複数を有していてもよい。すなわち、(1)少なくとも80MPaの極限引張強度、(2)少なくとも1200MPaの弾性率、(3)約4パーセント~約12パーセントの伸びの破断伸び、および(4)約90μm~約180μmの平均繊維径。さらに、これらのコラーゲン繊維は少なくとも、生体液に約1時間浸漬した後にその乾燥強度の20パーセント~30パーセントを維持する。
さらに、これらの繊維は、規則正しい長手方向配向構造を示し、これらの繊維は細胞増殖の浸潤を可能にする。
前述のように、開示されたスキャフォールドまたは縫合糸構築物は、1型および2型断裂/裂傷の修復を助けるために、さまざまな靭帯または他の適切な組織の通常の解剖学的区域またはそれに沿って埋め込むことを目的とする。性能試験は、この装置が、本来の靭帯の降伏荷重を超える平均降伏荷重を有する製品を用いるACLおよびPCL外科的修復に有用な構築物として機能するのに必要な機械的および物理的特性を有することを実証した。好ましくは、このような装置は、電子線滅菌(またはエチレンオキシド滅菌)を用いて最終滅菌され、単回使用のみを対象とする。
この装置は、一次ACL、MCL、またはPCLの外科的修復に負荷分散および歪緩和を提供する。この装置は、in vivoで、規則的配列を示す密繊維性結合組織にリモデリングし、植え込み後8~16週間にわたって吸収を示す。ACLおよびPCLの修復に用いられる他の縫合糸構築物と同様に、この装置は、すでに開発されて外科医が現在使用している専用のツール、固定具およびガイドを用いて、従来の鏡視下技術を用いて、通常のACLまたはPCLの解剖学的区域に埋め込まれる。
前述の編組技術を用いて製造してもよい例示的な製品は外科用縫合糸である。丸い、平坦な、および/または中空の縫合糸は、本明細書に開示されている編組技術を用いて形成してもよい。いくつかの実施の形態では、このような編組縫合糸は、高強度コラーゲン(たとえばウシI型コラーゲン繊維)と、UHMWPE(たとえばDyneema(登録商標))などの合成繊維との組み合わせで形成してもよい。いくつかの実施の形態では、コラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸は、約50%のコラーゲン繊維と約50%のUHMWPE繊維とで形成してもよい。試験では、これらの50/50の構成が、従来の完全に合成された高強度縫合糸と同等の強度を有することが示されている。このような縫合糸は、整形外科用途、たとえば腱/靱帯の近似および結紮に適している可能性がある。
図19は、編組された#2縫合糸の、人工的に白黒に着色された緑色チャンネルの蛍光画像である。コラーゲン繊維は明るい色に見え、UHMWPE繊維は暗く見える。
図20は、編組された2.5mm縫合テープ(すなわち平坦)の、人工的に白黒に着色された緑色チャンネルの蛍光画像である。ここでも、コラーゲンは明るく見え、UHMWPEは暗く見える。とりわけ、画像中央の暗色は、編組構造内のUHMWPEコアの存在を示す。
前述のように、移植後の時間経過とともにコラーゲン繊維は吸収され、天然組織に置き換えられ、合成繊維が組織(たとえば靱帯または腱)に組み込まれる。完全な吸収は、移植後8~16週間以内に実現される。コラーゲンは、天然組織と完全に置き換えられるため、移植されたままの縫合材料の量は最小限に抑えられる。図21および図22は、移植時およびコラーゲン吸収後の、移植されたコラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸の断面図を示す。
図21は、移植時のコラーゲン-UHMWPEコブレードの模式的な切欠断面図である。図21に示すように、結合組織(たとえば靱帯または腱)2200は、それを通過するコラーゲンコブレード縫合糸2220を有する。3次元切欠断面図は、くさび形部位2225の材料を除去することによって得られる。これによって、縫合糸2220の縦断面と横断面の両方が明らかになる。
点線2215は、縫合糸2220の繊維と結合組織2200との間のおよその境界を示す。この境界内に、複数の円形繊維の断面が示されている。斜線の円は合成繊維2205であるのに対し、斜線のない円はコラーゲン繊維2210である。図21および図22の繊維の配置は、コラーゲン繊維の吸収を概念的に説明することを意図した模式的なものにすぎないことが理解されるであろう。すなわち、コラーゲン吸収の概念は、コラーゲン-UHMWPEコブレードの繊維構成には依存しない。
図22は、移植後8~16週間のコラーゲン-UHMWPEコブレードの模式的な切欠断面図である。図22に示すように、点線2215は、ここでも参照のために含まれている。さらに示されるように、点線2215内の合成繊維2205を取り囲む部位2230は、現在、合成繊維とは異なる陰影で示される天然組織で埋められている。
したがって、コブレードのコラーゲン繊維は、移植後の時間経過とともに天然組織に置き換えられるように構成されている。特に、コラーゲン繊維は、移植後8~16週間以内に天然組織に置き換えられるように構成されている。
図23は、従来の完全に合成された同じサイズの編組縫合糸と比較した、本開示に従ってコラーゲンおよびUHMWPEで構築された編組された#2縫合糸の直線引張強度を示すグラフである。図23に示すように、意外にも、コラーゲン-UHMWPE縫合糸の引張強度は、合成材料の重量が約半分であるにもかかわらず、同じサイズの従来の完全に合成された編組縫合糸の引張強度とほぼ等しい(図32参照)。このコラーゲンコブレードの予想外の強度に寄与していると考えられる少なくとも1つの要因は、従来の完全に合成された編組縫合糸よりも細い合成繊維がより多数使用されていることである。より細いこれらの繊維は、繊維間の接触表面積を増大させ、繊維間での負荷分散をもたらす可能性がある。
コラーゲンコブレードの引張強度は、従来の完全に合成された編組縫合糸の引張強度とほぼ等しいだけでなく、他の機械的パラメータも、従来の縫合糸にさらに近い。さらなる試験結果について以下に示す。
添付のグラフ(前述の図23を含む)のアスタリスクは、測定値間の差の統計的信頼度を示す。適切な場合には、データセットは、Welchの補正を用いた対応のないパラメトリックt検定を用いて平均値の統計的有意差を分析した。結果は、SDを示すエラーバーとともに平均値をプロットで示し、統計的有意性は以下のように決定される:*はp<0.05を表し、**はp<0.01を表し、***はp<0.001を表し、****はp<0.0001を表す。
編組縫合糸を含む縫合糸の重要なパラメータは結び目の引張強度である。結び目は、ストランドを形成する繊維に不均衡な負荷をかけるため、編組縫合糸のような繊維ストランドの強度を低下させる傾向がある。外科用縫合糸には、大部分の外科的使用の一部として結び目が作られるため、外科用縫合糸の結び目の強度は関連性がある。コラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸の少なくとも1つの利点/利益は、結び目の高い引張強度である。
図24~図26は、コラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸の結び目の強度の向上に寄与する可能性のある少なくとも1つの機構を示す。図24は、実質的に円形の断面を有する編組縫合糸で結んだ結び目の模式図である。示されるように、編組縫合糸2400は、それに結ばれた結び目2405を含む。結び目2405は模式的なものに過ぎず、一般的なものであることが意図されていることが理解されるであろう。当業者は、外科用縫合糸として様々な種類の結び目を使用してもよいことを理解するであろう。大部分の結び目は、編組縫合糸の引張強度をある程度低下させる。コラーゲン-UHMWPEコブレードの構築は、一般に結び目の引張強度を向上させ、それによって、外科縫合に用いられる大部分またはほとんどすべての結び目に、結び目の高い引張強度をもたらす。
コラーゲン繊維は、一般に合成UHMWPE繊維よりも変形しやすい。したがって、結び目を結ぶときにコラーゲン繊維は変形し、それによって、周りのUHMWPE繊維に適合する。そうすることで、コラーゲン繊維はUHMWPE繊維間の隙間空間を埋め、コラーゲン繊維と合成繊維との間の接触表面積が増大する。繊維間の結合は、コラーゲン繊維とUHMWPE繊維との間にさらなる摩擦力を生み、本質的に繊維間の長手方向の負荷分散をもたらし、それによって、かかる負荷分散がなければ結び目によって生じる繊維負荷の不均衡を均等にする。
いくつかの実施の形態では、結び目を作ったコラーゲン-UHMWPEコブレードのコラーゲン繊維は、不規則な断面に変形する可能性があるが、全体的な断面積は維持される。他の実施の形態では、コラーゲン繊維は半径方向に圧縮され、それによって、不規則な断面の形状に変形するだけでなく、断面積の減少した形状にも変形する可能性がある。
図24に示すように、結び目2405は、縫合糸がそれ自体の周りに巻き付けられた結び目部分2420を含む。図24にさらに示されるように、結び目2405は編組縫合糸2400を圧縮する。たとえば、編組縫合糸2400は、第1非圧縮直径を有する非圧縮領域2410を有する一方で、編組縫合糸2400は、結び目内およびその周りに圧縮領域2415を有し、該圧縮領域は、非圧縮直径よりも小さい第2圧縮直径を有する。
図25は、図24の線25-25でとられた第1模式断面図である。図25は、圧縮領域2415を通ってとられた編組縫合糸2400のくさび形部分を示す頂部切断図(truncated view)である。編組縫合糸の外面2500は、頂部切断曲線(truncated curved line)で模式的に示す。UHMWPE繊維2505は、陰影を付けて示す。コラーゲン繊維2510は、陰影を付けずに示す。図25に示すように、コラーゲン繊維2510は、元々は実質的に円形の断面形状であるが、変形する可能性があり、それによって、比較的(相対的に)変形しないUHMWPE繊維に適合する。したがって、図25では、コラーゲン繊維2510は、不規則な断面形状を有し、周りのUHMWPE繊維に適合し、隙間空間を埋めることが示されている。コラーゲン繊維と合成繊維との間に小さな空間が示されているが、これは説明のために過ぎず、繊維が相互に接触し、隙間空間のほとんどを埋めることを示すことが意図されていると理解されるであろう。図25は模式的なものに過ぎず、コラーゲン繊維の変形は様々な形で、また様々な程度で生じる可能性があることも理解されるであろう。たとえば、コラーゲン繊維の断面が円形から逸脱する程度は、説明の目的で影響を誇張している図25に示される程度よりもかなり小さくてもよい。
図26は、図24の26-26線でとられた第2模式断面図である。図26の断面図は、図25の断面図に対して90度でとられている。図26では、編組縫合糸の長い態様の周りに巻き付いている結び目の部分が断面図で示されており、この断面図はコラーゲン繊維2510の変形を示す。図26における結び目の概略の構成は本質的に模式的であり、実際には非対称である可能性が高いことが理解されるであろう。当業者は、図26がコラーゲン繊維の変形を模式的に示していることを容易に認識するであろう。また、図26は、結び目を通過するストランドの圧縮を模式的に示す曲線2600を用いて編組縫合糸2400の全体的な圧縮を示す。すべてのストランドが同じ量だけ圧縮されるわけではなく、たとえあるにしてもUHMWPEストランドの変形は大変小さいことが理解されるであろう。
図27は、従来の完全に合成された同じサイズの縫合糸と比較した、本開示に従って形成された編組された#2縫合糸の結び目の引張強度を示すグラフである。測定されたこの縫合糸の結び目の引張強度は、従来の完全に合成された同じサイズの編組縫合糸とほぼ等しく、コブレードと合成縫合糸との間に統計的有意差はない。
結び目の引張強度を強化することに加えて、前述のコラーゲン繊維の変形性も、結び目の安全性の要素である結び目の滑りに対する抵抗性に寄与する。図28は、従来の完全に合成された編組された#2縫合糸と比較した、本開示に従って形成された編組された#2縫合糸の結び目の安全性を示すグラフである。図28に示すように、コラーゲンコブレードと完全に合成された縫合糸の結び目の安全性との間に統計的有意差はなかった。
結び目のプロファイルは、結んだときの結び目のサイズを評価するパラメータである。通常、複数の結び目が互いに積み重ねられ、かさばる縫合材料の塊が形成されるため、これは外科用縫合糸の重要な因子である。この塊は、周辺組織に刺激および/または損傷をもたらす可能性がある。コラーゲン-UHMWPEコブレードは、従来の完全に合成された同じサイズの編組縫合糸よりも小さい結び目のプロファイルを有することが見出された。これがもたらす周辺組織への刺激および/または損傷は、より少ない。
図29は、従来の完全に合成された同じサイズの編組縫合糸と比較した、本開示に従って形成された編組された#2縫合糸の結び目のプロファイルを示すグラフである。図29に示すように、コラーゲン-UHMWPEコブレードの結び目のプロファイルは、従来の完全に合成された同じサイズの編組縫合糸よりも小さいことが判定された。
縫合糸に関連する別の特性は、組織に対する摩耗性である。コラーゲン-UHMWPEコブレードは、従来の完全に合成された編組縫合糸よりも組織に対する摩耗性がかなり低い。
図30は、本開示に従って構築された#2編組縫合糸の組織に対する摩耗性(別名、腱カットスルー)を示すグラフである。従来の完全に合成された#2編組縫合糸よりも組織に対する摩耗性がかなり低いことが示されている。
図31は、本開示に従って構築された4つの異なる編組縫合糸の特性を示す表である。
図32は、本開示に従って構築された4つの例示的な編組縫合糸のUHMWPEに対するコラーゲンの組成/比を示す表である。サイズ2-0の丸いコラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸は、50/50のコラーゲン/UHMWPE組成を有していてもよい一方で、図28に示すように、他のサイズ縫合糸は、わずかに異なる組成/比を有していてもよい。
細胞接着は、縫合糸、特にコラーゲンを用いた縫合糸に関連する他の特性である。コラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸は、コラーゲンストランドが吸収され、天然組織に置き換えられる。これは、靭帯および腱などの結合組織の治癒に直結する。縫合糸への細胞接着は、天然組織によるコラーゲンの置換を大幅に容易にし、縫合糸と天然組織との一体化をはるかに強固にする。コラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸は、従来の完全に合成された編組縫合糸よりも細胞接着に関してかなり優れていることが見出されている。また、コラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸は、コラーゲンでコーティングされた従来の完全に合成された編組縫合糸よりも、細胞接着に関してかなり優れていることも見出された。
図33は、コラーゲン-UHMWPEコブレード、従来の合成編組縫合糸、およびコラーゲンコート(CC)合成編組縫合糸の間の比較として、1日目の編組縫合糸への細胞接着を示すグラフである。図33に示すように、ヒト間葉系幹細胞(hMSC)の接着は、コラーゲン-UHMWPEコブレードの場合、従来の合成編組縫合糸およびコラーゲンコート合成編組縫合糸よりも1日目ですでにかなり高い。
図34は、コラーゲン-UHMWPEコブレードと従来の整形外科用縫合糸との比較として、播種後9日間の編組縫合糸への細胞接着を示すグラフである。図34に示すように、時間の経過につれて細胞接着はさらに劇的である。この期間中、従来の合成編組縫合糸では細胞接着が最小限のままである一方で、コラーゲン-UHMWPEコブレードへの細胞接着は増加が続く。図34に示すように、コラーゲン-UHMWPEコブレードでは細胞接着が非線形である。コラーゲン-UHMWPEコブレードでは、最初の7日間は細胞接着が一般に線形である一方で(従来の縫合糸よりも速い増加速度ではあるものの)、次の2日間で細胞接着が劇的に増加する。
図35は、9日目の細胞接着を示すコラーゲン-UHMWPEコブレードと従来の縫合糸の画像である。画像左側は、コラーゲン-UHMWPEコブレード、完全に合成された縫合糸、およびコラーゲンコート合成縫合糸の蛍光画像を示し、画像右側は、接着細胞の存在を示す。示されるように、細胞はコラーゲン-UHMWPEコブレードには広く存在し、完全に合成された縫合糸およびコラーゲンコート合成縫合糸にはほとんど存在しない。
様々なサイズおよび編組技術の例示的なコラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸について、直径および結び目の強度を測定した。
図36は、コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成された2-0縫合糸の繊維配置の模式断面図である。この断面図は、大略的に、繊維が互いに巻かれる直前の製造中の繊維の配置を示していることに留意されたい。より小さい直径の繊維は合成繊維3605である。より大きい直径の繊維はコラーゲン繊維3610である。特に、試験された2-0の丸い編組は、16FB(繊維束)コラーゲンの4端部と55 dTex UHMWPE繊維の8端部とを含む12キャリア編組であった。とりわけ、外側繊維配置の半径方向の内側のコブレードの中央部分内に繊維のコアがない。
試験は、各PPI設定で製造された30ピースについて行われた。すべてのピースは直径試験を行った。各PPI設定で10ピースのみを結び目の引張強度について試験した。データの正規性が確認され、結び目の引張強度に関する統計分析には10ピース分のデータで十分であると判断された。
図37~図44は、様々なPPIで編組されたサイズ2-0の丸いコラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸の試験からのデータを反映している。特に、図37は、異なる1インチ(1インチは2.54センチメートル)あたりのピック数(PPI)で編組された2-0縫合糸の直径の信頼区間プロットを示すグラフである。
図38は、35PPIで編組された2-0縫合糸の直径試験の概要報告を示す。この概要報告は、縫合糸の直径のAnderson-Darling正規性検定の結果を示す。
図39は、45PPIで編組された2-0縫合糸の直径試験の概要報告を示す。この概要報告は、縫合糸の直径のAnderson-Darling正規性検定の結果を示す。
図40は、様々なPPIで編組された2-0縫合糸のプールされた直径の概要報告を示す。この概要報告は、縫合糸の直径のAnderson-Darling正規性検定の結果を示す。
図41は、様々なPPIで編組された2-0縫合糸の結び目の引張強度の信頼区間プロットである。
図42は、35PPIで編組された2-0縫合糸の結び目の引張強度の概要報告を示す。この概要報告は、縫合糸の結び目の引張強度のAnderson-Darling正規性検定の結果を示す。
図43は、45PPIで編組された2-0縫合糸の結び目の引張強度の概要報告を示す。この概要報告は、縫合糸の直径のAnderson-Darling正規性検定の結果を示す。
図44は、様々なPPIで編組された2-0縫合糸のプールされた結び目の引張強度の概要報告を示す。この概要報告は、縫合糸の直径のAnderson-Darling正規性検定の結果を示す。
さらに、#2の丸いコラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸を試験した。図45は、コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成された#2縫合糸の繊維配置の模式断面図である。再び、この断面図は、大略的に、繊維が互いに巻かれる直前の製造中の繊維の配置を示していることに留意されたい。図45に示すように、このコブレードは、2本のより細い合成繊維4515がそれぞれ巻き付けられた複数のコラーゲン繊維4510を含む。さらに、別のより細い合成繊維4505も全体的な編組の一部である。この縫合糸は、繊維コアを含まないことに留意されたい。
したがって、試験された#2の丸い編組は、55 dTex UHMWPE繊維が2本巻き付けられた26FBコラーゲンの8端部と、55 dTex UHMWPE繊維の4端部とを含む12キャリア編組であった。図47~図56は、これらの縫合糸の試験から得られたデータを示す。
いくつかの実施の形態では、一部の繊維は、編組プロセスの前に他の繊維の周りに予め巻かれてもよい。これによって、編組機のボビン数を増やすことを必要とせずにより多数の繊維を編組に組み込むことができる。繊維の本数(および繊維の全線長)を増やすことによって、編組材料の強度を高めてもよい。さらに、より多数の繊維は、特に追加された予め巻いた繊維のサイズおよび/または材料が異なる場合があると考える場合、編組材料の製造において実現可能な特性の変動性を高める。
いくつかの実施の形態では、合成繊維は、サブアセンブリを形成する編組の前にコラーゲン繊維の周りに予め巻かれてもよい。コラーゲン繊維の周りの合成繊維のこの予備巻きは、編組プロセス中のコラーゲン繊維のほつれを抑制または防止する可能性がある。場合によっては、予め巻かれたコラーゲン繊維は、それらが周りに予め巻かれたコラーゲン繊維よりも小さい断面積(たとえばより小さい直径)を有していてもよい。さらに、合成繊維は1インチあたり約4回転で巻かれてもよい。細胞は合成繊維よりもコラーゲン繊維によく接着するため、予め巻かれたコラーゲン繊維のサイズがより小さく、1インチあたり4回転巻かれることによって、コラーゲン繊維のかなりの表面積が細胞接着のために露出されたままになる可能性がある。間隔を空けた巻きピッチで予め巻かれたコラーゲン繊維を追加することによって、強度を高めることと、ほつれを防止することと、細胞接着のためにコラーゲンを露出することとの間でバランスを取ってもよい。
いくつかの実施の形態では、合成繊維の周りに1本以上のコラーゲン繊維を巻き付けることによって、予備巻きを逆にしてもよい。これによって、編組中のコラーゲン材料が増加し、細胞接着が容易になり、最終的にはコラーゲン繊維の吸収後に残る材料の量を増やすことなく強度が増す。
図46は、より細い2本の合成繊維が巻き付けられたコラーゲン繊維の模式的な斜視図であり、このアセンブリは、#2縫合糸を形成するコラーゲン-UHMWPEコブレードのサブコンポーネントである。図46に示すように、サブアセンブリ4600は、第1のより細い合成繊維4605と第2のより細い合成繊維4615とを巻き付けた、より大きなサイズのコラーゲン繊維4610を含む。図46の構成要素が模式的に描かれており、繊維間のサイズ差は異なる場合があることは理解されるであろう。いくつかの実施の形態では、より細い合成繊維は1インチあたり4回転で巻き付け、それによって、コラーゲン繊維4610の表面積の大部分を細胞接着のために露出させたままにしてもよい。しかしながら、コラーゲン繊維の一部を露出させたままにする他のピッチ(1インチあたり4回転以外の)が利用されてもよいことが理解されるであろう。
したがって、本開示は、生体高分子スキャフォールドを編組する方法に関する。この方法は、第1の高強度コラーゲン繊維の周りに1本以上の合成繊維を巻いて第1の巻かれたサブアセンブリを形成することと、このサブアセンブリを2本以上の合成繊維で編組することと、を含んでもよい。この方法は、さらに、第2の高強度コラーゲン繊維の周りに1本以上の合成繊維を巻いて第2サブアセンブリを形成することと、第1および第2サブアセンブリを2本以上の合成繊維で編組することと、を含んでもよい。いくつかの実施の形態では、この方法は、1インチあたり約4回転で第1の高強度コラーゲン繊維の周りに1本以上の合成繊維を巻くことを含んでもよい。
コラーゲン繊維は、編組プロセスに耐える適切な強度を有するが、場合によっては、編組技術によってコブレードのコラーゲン繊維の一部に外観上の欠陥を生じる可能性がある。様々な編組技術が試験され、特定の編組技術によって、炭素ストランドの外観上の欠陥が減少することが明らかとなった。
図47は、様々な編組設定で形成された#2の丸い縫合糸のTukey一対比較を示す表である。示されるように、異なる試験試料を製造するために、反時計回り(CCW)巻きおよび混合巻きを使用した。混合巻きは、反時計回り巻きよりも有意に欠陥が少なかった。
図48は、図47の表に示したデータを信頼区間とともにプロットしたグラフである。
図49は、様々な設定で編組された#2の丸い縫合糸の直径を示すグラフである。
図50は、21PPIで混合巻きで編組された#2の丸い縫合糸の直径の概要報告を示す。
図51は、31PPIで混合巻きで編組された#2の丸い縫合糸の直径の概要報告を示す。
図52は、様々な編組設定で編組された#2の丸い縫合糸のプールされた直径の概要報告を示す。
図53は、様々なPPIで編組された#2の丸い縫合糸の結び目の引張強度の信頼区間プロットである。
図54は、21PPIで混合巻きで編組された#2の丸い縫合糸の結び目の引張強度の概要報告を示す。
図55は、31PPIで混合巻きで編組された#2の丸い縫合糸の結び目の引張強度の概要報告を示す。
図56は、様々な編組設定で編組された#2の丸い縫合糸のプールされた結び目の引張強度の概要報告を示す。
また、1.5mm縫合テープのコラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸も試験した。図57は、コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成された1.5mmの縫合テープの丸端部の繊維配置の模式断面図である。図57に示すように、複数のコラーゲン繊維5710は、2本の合成繊維5715でそれぞれ巻かれている(図46参照)。また、別の合成繊維5705も編組配置の一部である。さらに、このコブレードは、コラーゲンコア繊維5725と2本の合成繊維5730とで形成されたコア構造5720を含む。
図58は、コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成された1.5mmの縫合テープの平坦な中央部分の繊維配置の模式断面図である。
試験された1.5mm縫合テープは、2本のdTex UHMWPE繊維が巻き付けられた26FBコラーゲンの9端部と55 dTex UHMWPE繊維の4端部とを含む13キャリア編組であった。図59~図60は、これらの縫合糸の直径および結び目の引張強度の試験から得られたデータを示す。
図59は、様々な編組設定で編組されたサイズ1.5mmの縫合テープのプールされた幅の概要報告を示す。
図60は、様々な編組設定で編組された1.5mmの縫合テープのプールされた結び目の引張強度の概要報告を示す。
さらに、2.5mm縫合テープのコラーゲン-UHMWPEコブレード縫合糸を試験した。図61は、コラーゲン-UHMWPEコブレードで形成された2.5mm縫合テープの画像である。図61に示すように、この縫合糸は、合成繊維が巻き付けられたコラーゲン繊維を含んでもよい。このブレンド6100は、テープ縫合糸の周縁部を形成する。さらに、図61でも示されるように、この縫合糸は、軸方向編組を形成するコア6105を含んでもよい。
試験した2.5mm縫合テープは、17キャリア編組コアおよび16キャリア編組コアであった。17キャリアは、55 dTex UHMWPE繊維が1本巻き付けられた26FBコラーゲンの11端部と、55 dTex UHMWPE繊維が2本巻き付けられた26FBコラーゲンの6端部とを含んでいた。図53および図54は、この試験の結果を示す。特に、幅試験と結び目の引張強度試験とを行った。
図62は、様々な編組設定で編組された2.5mm縫合テープのプールされた幅の概要報告を示す。
図63は、様々な編組設定で編組された2.5mm縫合テープのプールされた結び目の引張強度の概要報告を示す。
さまざまな実施の形態を説明してきたが、説明は、限定ではなく例示を目的とするものであり、本発明の実施の形態の範囲内でさらに多くの実施の形態および実施態様が可能であることは、当業者には明らかであろう。特徴の多くの可能な組み合わせが添付の図面に示され、この詳細な説明で論じられているが、開示された特徴の多くの他の組み合わせが可能である。任意の実施の形態の任意の特徴は、特に制限されていない限り、任意の他の実施の形態の任意の他の特徴または要素と組み合わせて、またはそれらの代わりに使用してもよい。そのため、本発明で示され、かつ/または議論される特徴のいずれも、任意の適切な組み合わせで一緒に実施されてもよいことは理解されるであろう。したがって、本発明の実施の形態は、添付の特許請求の範囲およびその均等物を考慮した場合を除き、限定されるべきではない。また、添付の特許請求の範囲内で、さまざまな修正および変更を加えてもよい。
以下の実施の形態は、優先権書類US 18/167,051のオリジナルの請求項1~請求項32をほぼそのままコピーしたものである。これらの実施の形態は、本出願の開示範囲に含まれるものとする。
1. 移植可能な生体高分子スキャフォールド(足場)であって、高強度コラーゲン繊維および合成繊維を含む少なくとも1つの編組ストランドを含み、コラーゲン繊維は、合成繊維よりも大きな断面変形性を有する。
2. 合成繊維が、高強度ポリエチレン繊維および超高分子量ポリエチレン繊維からなる群から選択される、項1に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
3. スキャフォールドが、装具、パッチ、テープ、および縫合糸、たとえば丸縫合糸、平縫合糸、および丸平丸(round-flat-round)縫合糸からなる群から選択される、項1に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
4. 高強度コラーゲン繊維の少なくとも一部が合成繊維の少なくとも一部と編組されている、項1に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
5. 編組されたストランドが、中心コアと、中心コアの周りにオーバー編組された外層とを含む、項1に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。 6. 中心コアが編まれていない繊維を含む、項5に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
7. 外層が高強度ポリエチレン繊維で編組された高強度コラーゲン繊維を含む、項6に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
8. 編組ストランドを含む繊維の少なくとも半分がコラーゲン繊維である、項1に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
9. 高強度ポリエチレン繊維が高強度コラーゲン繊維よりも実質的に大きな直径を有する、項2に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
10. 高強度コラーゲン繊維が高強度ポリエチレン繊維よりも実質的に大きな直径を有する、項2に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
11. 移植可能な生体高分子スキャフォールドであって、高強度合成繊維で編組された高強度コラーゲン繊維のセットを含み、高強度コラーゲン繊維のセットの高強度コラーゲン繊維が第1の極限引張強度を有し、高強度合成繊維のセットの高強度合成繊維が第2の極限引張強度を有し、第1の極限引張強度は、第2の極限引張強度の少なくとも1パーセントである。
12. 第1の極限引張強度が、第2の極限引張強度の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%および少なくとも約20%からなる群から選択される、項11に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
13. 第1の極限引張強度が、第2の極限引張強度の約2~15パーセントの範囲内にある、項11に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
14. 第1の極限引張強度が第2の極限引張強度の少なくとも約10パーセントである、項11に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
15. 第1の極限引張強度が、少なくとも約50、60、70、80、90、100、120、130、140、150または160MPaの値を有する、項11に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
16. 第1の極限引張強度が少なくとも約60~500MPaの値を有する、項11に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
17. 第1の極限引張強度が少なくとも約100MPaの値を有する、項11に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
18. 編組ストランドであって、一組の高強度ポリエチレン繊維で編組された一組の高強度コラーゲン繊維を含み、コラーゲン繊維は、高強度ポリエチレン繊維よりも大きな断面変形性を有する。
19. 編組ストランドが、装具、パッチ、テープ、および縫合糸、たとえばラウンド縫合糸、フラット縫合糸、およびラウンド-フラット-ラウンド縫合糸からなる形状因子の群から選択される、項18に記載の編組ストランド。
20. 編組ストランドが縫合糸である、項19に記載の編組ストランド。
21. 高強度ポリエチレン繊維が超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)繊維である、項18に記載の編組ストランド。
22. 損傷した関節、靭帯または腱を修復する方法であって、項1に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールドを移植するステップを含む方法。
23. 項3に記載の縫合糸で切開部、創傷部または組織を縫合するステップを含む、切開部または創傷部を閉鎖する方法、または損傷した組織を修復する方法。
24. 移植可能な生体高分子スキャフォールドであって、該スキャフォールドは、少なくとも1つの編組ストランドを含み、該編組ストランドは、高強度コラーゲン繊維および合成繊維を含み、コラーゲン繊維は、移植後、時間の経過とともに天然組織すなわち本来の生体組織と置換されるように構成されている。
25. 合成繊維が、高強度ポリエチレン繊維および超高分子量ポリエチレン繊維からなる群より選択される、項24に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
26. 前記スキャフォールドが、装具、パッチ、テープ、および縫合糸、たとえば、丸縫合糸、平縫合糸、および丸平丸縫合糸からなる形状因子の群から選択される、項24に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
27. 高強度コラーゲン繊維の少なくとも一部が合成繊維の少なくとも一部と編組されている、項1に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
28. コラーゲン繊維が、移植後8週間から16週間以内に本来の生体組織と置換されるように構成されている、項1に記載の移植可能な生体高分子スキャフォールド。
29. 生体高分子スキャフォールドを編組する方法であって、第1の高強度コラーゲン繊維の周囲に1本以上の合成繊維を巻き付け、第1の巻かれたサブアセンブリを形成すること、および、該サブアセンブリを2本以上の合成繊維で編組することを含む。
30. 第2の高強度コラーゲン繊維の周囲に1本以上の合成繊維を巻いて第2の巻かれたサブアセンブリを形成することと、第1および第2の巻かれたサブアセンブリを2本以上の合成繊維で編組することをさらに含む、項29に記載の方法。
31. 合成繊維が超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)である、項29に記載の方法。
32. 1本以上の合成繊維を第1の高強度コラーゲン繊維の周りに巻くことが、1本以上の合成繊維を第1の高強度コラーゲン繊維の周りに約4ターン/インチで巻くことを含む、項29に記載の方法。

Claims (20)

  1. 編組ストランドであって、
    少なくとも第2の巻かれたサブアセンブリ、第1の追加合成繊維 (additional synthetic fiber) および第2の追加合成繊維とともに編み込まれた第1の巻かれたサブアセンブリを含み、
    前記第1の巻かれたサブアセンブリが、第1の高強度コラーゲン繊維の周りに巻かれた少なくとも第1の初期合成繊維 (initial synthetic fiber) で構成され、
    前記第2の巻かれたサブアセンブリが、第2の高強度コラーゲン繊維の周りに巻かれた少なくとも第2の初期合成繊維で構成される、編組ストランド。
  2. 前記第1の高強度コラーゲン繊維が第1の極限引張強度を有し、前記第1の追加合成繊維が第2の極限引張強度を有し、
    前記第1の極限引張強度が前記第2の極限引張強度の約2~15パーセントの範囲内にある、請求項1に記載の編組ストランド。
  3. 前記第1の極限引張強度が50~500MPaの間にある、請求項2に記載の編組ストランド。
  4. 前記第1の高強度コラーゲン繊維が、前記第1の追加合成繊維よりも大きな断面変形性を有する、請求項1に記載の編組ストランド。
  5. 前記第1の高強度コラーゲン繊維が、前記第1の初期合成繊維よりも実質的により大きな直径を有する、請求項1に記載の編組ストランド。
  6. 前記第1の高強度コラーゲン繊維が、前記第1の追加合成繊維よりも実質的により大きな直径を有する、請求項5に記載の編組ストランド。
  7. 前記第1の巻かれたサブアセンブリ、第2の巻かれたサブアセンブリ、第1の追加合成繊維および第2の追加合成繊維が、コア構造の周りに一緒に網組されている、請求項1に記載の編組ストランド。
  8. 前記コア構造がコラーゲンコア繊維を含む、請求項7に記載の編組ストランド。
  9. 前記コア構造が前記コラーゲンコア繊維および2つのさらなる合成繊維によって形成されている、請求項8に記載の編組ストランド。
  10. 生体高分子スキャフォールドを網組する方法であって、
    第1の高強度コラーゲン繊維の周りに少なくとも第1の初期合成繊維 (initial synthetic fiber) を巻いて第1の巻かれたサブアセンブリを形成することと、前記第1の巻かれたサブアセンブリを2本以上の追加合成繊維 (additional synthetic fibers) と編組することと、を含む、方法。
  11. 第2の高強度コラーゲン繊維の周りに少なくとも第2の初期合成繊維を巻いて第2の巻かれたサブアセンブリを形成することをさらに含み、前記追加合成繊維と編組することが、前記第2の巻かれたサブアセンブリを前記第1の巻かれたサブアセンブリおよび前記2本以上の追加合成繊維と網組することを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記少なくとも第1の初期合成繊維を、前記第1の高強度コラーゲン繊維の周りに巻くことは、前記第1の初期合成繊維を前記第1の高強度コラーゲン繊維の周りに1インチ(2.54センチメートル)あたり約4回巻くことを含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記第1の高強度コラーゲン繊維が第1の極限引張強度を有し、前記第1の追加合成繊維が第2の極限引張強度を有し 、前記第1の極限引張強度が前記第2の極限引張強度の約2~15パーセントの範囲にある、請求項10に記載の方法。
  14. 前記第1の極限引張強度が約50~500MPaの間にある、請求項13に記載の方法。
  15. 前記第1の高強度コラーゲン繊維が前記第1の追加合成繊維よりも大きな断面変形性を有する、請求項10に記載の方法。
  16. 前記網組の前に、前記第1の高強度コラーゲン繊維は網組されていない、請求項10に記載の方法。
  17. 前記第1の高強度コラーゲン繊維は、前記第1の初期合成繊維よりも実質的により大きな直径を有する、請求項10に記載の方法。
  18. 前記第1の高強度コラーゲン繊維は、前記2つ以上の追加合成繊維よりも実質的により大きな直径を有する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1の巻かれたサブアセンブリ、前記第2の巻かれたサブアセンブリ、前記第1の追加合成繊維および前記第2の追加合成繊維は、コア構造の周りに一緒に網組されている、請求項10に記載の方法。
  20. 前記コア構造がコラーゲンコア繊維および2つのさらなる合成繊維によって形成されている、請求項19に記載の方法。
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