JP2024095534A - 液体供給装置および液体塗布装置 - Google Patents

液体供給装置および液体塗布装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2024095534000001
【課題】高粘度の液体を安定的かつ遠くに吐出することができる液体供給装置および液体塗布装置を提供する。
【解決手段】圧縮空気供給源により圧縮された空気が供給され、圧縮された空気により加圧された液体を蓄積する加圧タンクと、加圧タンクに蓄積された液体を液体流路に搬送する搬送手段と、液体流路から搬送される液体を流通する内部流路を有し、内部流路からノズルを介して液体を吐出する吐出ヘッドと、加圧タンクの下流側かつ吐出ヘッドの上流側の液体流路に設置され、液体流路を流れる液体の圧力の変動を吸収する第1緩和装置と、を備え、液体流路内を加圧タンク、第1緩和装置、吐出ヘッド、加圧タンクの順に循環する循環経路が構成され、搬送手段は、液体を循環経路において循環させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体供給装置および液体塗布装置に関する。
インクジェットを代表とするインク等を供給するインク供給装置において、固形成分が多く沈降性の高粘度のインクを分散した状態で搬送するために、吐出ヘッドのインクの液室も流路の一部として、インクを循環搬送させる動作(以下、フロースルーと称する場合がある)に関する技術が知られている。また、通常のインクジェット方式では吐出できないような高粘度のインク(例えば1000[mPa・s]程度)を吐出させる技術として、当該インクに高圧を加え、スプレーガン先端孔から勢いよく噴射させることにより、当該インクを霧化させて塗装するエアレススプレーが知られている。
上記のインクジェット技術において、水頭圧を利用する技術の場合、大気圧に近い圧力下での循環構造となるため、高粘度のインクを循環搬送することが難しく、循環搬送ができないとインクの分離および沈殿がすすみ、インク濃度低下による異常画像やインク固形分沈殿物によるノズル詰まりなどによる吐出不良が発生し、さらには、メニスカス制御による変動圧ではインクを遠くには飛ばせないという問題がある。また、エアレススプレーの場合、高粘度のインクを遠くに吐出できるものの、吐出ヘッドに対してフロースルーできない構造のため、インクの分離および沈殿がすすみ、インク濃度低下による異常画像やインク固形分沈殿物によるノズル詰まりなどによる吐出不良が発生するという問題がある。
このようなインクジェット技術として、脱気ユニットを備え、吐出ヘッドの上流のフィルタンクと下流のドレインタンクと間に差圧を設けてフロースルーさせ、大滴の吐出をしてもフィルタンクおよびドレインタンク内のインクが枯渇しないように両タンクへインクを供給するために、フィルタンクまたはドレインタンクのインクが枯渇しそうになった場合、メインタンクとフィルタンクまたはドレインタンクとが連通するように電磁弁等で流路を切り替えつつ、吐出ヘッドではインクが常時フロースルーしている状態を維持し続けられる構成を1つのポンプで実現する構成が開示されている(例えば特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、脱気ユニットを備えていることから、通常の吐出ヘッドと推測されるため高粘度のインクの循環が困難であり、当該高粘度のインクを安定的に遠くに吐出することができないという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高粘度の液体を安定的かつ遠くに吐出することができる液体供給装置および液体塗布装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、圧縮空気供給源により圧縮された空気が供給され、前記圧縮された空気により加圧された液体を蓄積する加圧タンクと、前記加圧タンクに蓄積された液体を液体流路に搬送する搬送手段と、前記液体流路から搬送される液体を流通する内部流路を有し、該内部流路からノズルを介して液体を吐出する吐出ヘッドと、前記加圧タンクの下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路を流れる液体の圧力の変動を吸収する第1緩和装置と、を備え、液体が前記液体流路内を前記加圧タンク、前記第1緩和装置、前記吐出ヘッド、該加圧タンクの順に循環する循環経路が構成され、前記搬送手段は、液体を前記循環経路において循環させることを特徴とする。
本発明によれば、高粘度の液体を安定的かつ遠くに吐出することができる。
図1は、第1の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るインク供給装置のアキュムレータの構造の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係るインク供給装置のアキュムレータについて代替可能なピストン押下機構の構造の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係るインク供給装置のアキュムレータについて代替可能なサブタンクの構造の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係るインク供給装置について吐出ヘッドに流入するインクの圧力および流量を測定するための構成の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係るインク供給装置についてアキュムレータの有無による吐出ヘッドへ流入するインクの圧力および流量の比較結果を示すグラフの一例を示す図である。 図7は、第2の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。 図8は、第3の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。 図9は、第3の実施形態に係るインク供給装置について吐出ヘッドの上流および下流のインクの圧力および流量を測定するための構成の一例を示す図である。 図10は、第3の実施形態に係るインク供給装置についてアキュムレータの有無および常時フロースルーの有無による吐出ヘッドの上流および下流のインクの圧力および流量の比較結果を示すグラフの一例を示す図である。 図11は、第3の実施形態に係るインク供給装置についてアキュムレータの有無および常時フロースルーの有無による吐出ヘッドの上流および下流のインクの圧力および流量の比較結果を示すグラフの一例を示す図である。 図12は、第3の実施形態に係るインク供給装置についてアキュムレータの有無および常時フロースルーの有無による吐出ヘッドのインクの吐出量の比較結果を示すグラフの一例を示す図である。 図13は、第4の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。 図14は、第5の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。 図15は、第6の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。 図16は、第7の実施形態に係る液体塗布装置の全体構成を示す外観の一例を示す図である。 図17は、第7の実施形態に係る液体塗布装置における印刷装置についてキャリッジが維持ポジションにある状態の一例を示す図である。 図18は、第7の実施形態に係る液体塗布装置に搭載されるインク供給装置の構成の一例を示す図である。 図19は、第7の実施形態に係る液体塗布装置のキャリッジの移動機構の構成の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る液体供給装置および液体塗布装置の実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
[第1の実施形態]
(インク供給装置の構成)
図1は、第1の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。図2は、第1の実施形態に係るインク供給装置のアキュムレータの構造の一例を示す図である。図3は、第1の実施形態に係るインク供給装置のアキュムレータについて代替可能なピストン押下機構の構造の一例を示す図である。図4は、第1の実施形態に係るインク供給装置のアキュムレータについて代替可能なサブタンクの構造の一例を示す図である。図1~図4を参照しながら、本実施形態に係るインク供給装置100の構成について説明する。
インク供給装置100(液体供給装置の一例)は、チクソトロピー性を有する非ニュートン流体である高粘度のインク(以下、高粘度インク、または、単にインクと称する場合がある)をフロースルーさせつつ、吐出ヘッド123から当該高粘度インク吐出することにより、印刷媒体に画像形成することが可能な装置である。なお、本実施形態では、インクを例にして説明するが、チクソトロピー性を有する非ニュートン流体である高粘度の液体一般に適用することが可能である。インク供給装置100は、図1に示すように、高圧エア供給源200(圧縮空気供給源)と、レギュレータ111と、加圧タンク101と、撹拌装置103と、ポンプ121(搬送手段の一例)と、フィルタ122と、アキュムレータ131(第1緩和装置の一例)と、圧力計115と、吐出ヘッド123と、ノズル開閉制御装置125と、圧力制御装置117(第1制御装置)と、制御装置300と、を備えている。
高圧エア供給源200は、エア供給路201を介して加圧タンク101に接続されており、コンプレッサ等によって圧縮した高圧の空気を加圧タンク101に送るためのエア供給源である。高圧エア供給源200は、例えば、大気圧以上の圧力に圧縮した空気を加圧タンク101に送る。
レギュレータ111は、エア供給路201上に設置され、高圧エア供給源200から供給される高圧の空気を任意の圧力に減圧するレギュレータ装置である。すなわち、レギュレータ111は、エア供給路201から供給される空気の圧力を、大気圧より高く、高圧エア供給源200で圧縮された空気の圧力より低い任意の圧力に調整して、当該圧力の空気により加圧タンク101内に充填された高粘度インクであるインクIK1に対して加圧する。また、レギュレータ111による減圧の調整は、例えば手動により行われる。
加圧タンク101は、高粘度インクであるインクIK1を蓄積するタンクである。加圧タンク101の上部には、エア供給路201が接続されており、高圧エア供給源200から送り出され、レギュレータ111を経由した圧縮された空気が加圧タンク101内に供給され、加圧タンク101内のインクIK1を加圧する。また、加圧タンク101の下部には、インクIK1を流出可能とするインク流路203(液体流路の一例)が接続されており、当該インク流路203は、吐出ヘッド123に接続されている。すなわち、「液体流路」であるインク流路203は、加圧タンク101から流出したインクが吐出ヘッド123へ流入されるまでの流路を示す。
なお、加圧タンク101は、例えば、インクIK1の充填量を計測できる水位計、インクIK1の粘度を管理するためのヒータまたはクーラのようなインク温調装置、インクIK1の温度管理および制御のための温度計等を有するものとしてもよい。
撹拌装置103は、加圧タンク101内に充填されたインクIK1を撹拌するための装置である。撹拌装置103は、撹拌モータ103aと、撹拌子103bと、を備えている。
撹拌モータ103aは、撹拌子103bを回転駆動することによりインクIK1を撹拌するためのモータ装置である。撹拌モータ103aの回転のオン/オフ動作は、制御装置300により制御される。
撹拌子103bは、撹拌モータ103aの回転により回転し、インクIK1を撹拌する撹拌用部材である。
ポンプ121は、インク流路203上の加圧タンク101の下流側(インクが流出する側)、かつアキュムレータ131の上流側(インクが流入する側)に設置され、加圧タンク101に蓄積されたインクIK1を、インク流路203の矢印Aの方向にアキュムレータ131へ向けて圧送して搬送するポンプ装置である。ポンプ121は、内部にインクと構造物とを隔てる弾性体であるダイヤフラムと称する膜を有し、当該ダイヤフラムの収縮によりインクを圧送するダイヤフラムポンプである。ポンプ121の回転数は、圧力制御装置117により制御される。
フィルタ122は、インク流路203上のポンプ121の下流側に設置され、ポンプ121により圧送されたインク内の異物を除去する装置である。
アキュムレータ131は、インク流路203上のフィルタ122の下流側、かつ吐出ヘッド123の上流側に設置され、内部を流れるインクの圧力の増減を吸収および補填することにより、当該圧力の変動を緩和する蓄圧機である。すなわち、アキュムレータ131は、加圧タンク101の下流側かつ吐出ヘッド123の上流側のインク流路203上に設置され、当該インク流路203を流れるインクの圧力の変動を吸収する。アキュムレータ131は、液体であるインクの圧力エネルギーを気体の圧力エネルギーに変換して蓄える機能を有する。具体的には、アキュムレータ131は、液体であるインクに加えられた圧力エネルギーについて気体の体積が小さくなることにより当該圧力エネルギーを吸収し、一方で、インクの圧力エネルギーが失われたときに気体の圧力エネルギーを用いて液体の圧力エネルギーを補填する働きをするため、圧力の増減に対して吸収および補填するダンパ効果を発揮することができ、当該圧力の変動を緩和する。この場合、インク流路203内は密閉されているため、インクの圧力の増減が、ほぼそのままインクの流量の増減となるため、アキュムレータ131は、インクの流量の緩和としても作用する。
例えば、アキュムレータ131は、図2(a)に示すように、本体131aと、膜131bと、を有する。膜131bは、プラダと称され、内部に窒素ガス等の気体が封入されている。アキュムレータ131によるインクの圧力変動の緩和効果を効率的に発揮するために、膜131bの内部には、概ねインクの圧力の60[%]程度の封入圧で窒素ガス等の気体が封入されている。インク流路203を流れるインクの圧力が小さい場合には、図2(a)に示すように、膜131bに封入された気体が膨張し、膜131bは、本体131aの内壁面に密着した状態となる。そして、インク流路203を流れるインクの圧力が上昇すると、図2(b)に示すように、気体が封入された膜131bが縮小して当該気体が圧縮され、インクの圧力エネルギーを当該気体が吸収する。一方、インク流路203を流れるインクの圧力が降下すると、図2(c)に示すように、気体が封入された膜131bが膨張し、当該気体からインクに圧力エネルギーが付与される。これらの動作により、アキュムレータ131は、インク流路203を流れるインクの圧力が一定に維持されるように機能し、その結果、インクの圧力の変動を緩和することができる。
なお、図1に示す例では、インク流路203を流れるインクの圧力変動を緩和する装置としてアキュムレータ131を用いているが、これに限定されるものではなく、アキュムレータ131の代わりに、当該圧力変動を緩和する装置として、図3に示すピストン押下機構131-2(第1緩和装置の一例)、または図4に示すサブタンク131-3(第1緩和装置の一例)等を用いてもよい。
ピストン押下機構131-2は、例えば、図3に示すように、ショックアブソーバ131-2aと、シリンダ131-2bと、ピストン131-2cと、を備えている。ショックアブソーバ131-2aは、図3(a)および図3(b)に示すように、接続されたピストン131-2cに加わる、インク流路203を流れるインクからの圧力の変動を減衰させて吸収する部材である。シリンダ131-2bは、ショックアブソーバ131-2aが接続されたピストン131-2cがその内壁面に沿って摺動可能に移動可能な筒状部材である。ピストン131-2cは、ショックアブソーバ131-2aに接続され、シリンダ131-2bの内壁面に沿って摺動可能に往復移動が可能な部材である。ピストン131-2cの底面から受けるインクの圧力の変動は、ピストン131-2cに接続されたショックアブソーバ131-2aの作用によって吸収される。この動作により、ピストン押下機構131-2は、インク流路203を流れるインクの圧力が一定に維持されるように機能し、その結果、インクの圧力の変動を緩和することができる。
サブタンク131-3は、図4に示すように、内部に高圧気体が封入されたタンク部材である。インク流路203を流れるインクの圧力が上昇すると、図4(a)に示すように、封入された気体が縮小して圧縮され、インクの圧力エネルギーを当該気体が吸収する。一方、インク流路203を流れるインクの圧力が降下すると、図4(b)に示すように、封入された気体が膨張し、当該気体からインクに圧力エネルギーが付与される。これらの動作により、サブタンク131-3は、インク流路203を流れるインクの圧力が一定に維持されるように機能し、その結果、インクの圧力の変動を緩和することができる。
圧力計115は、インク流路203を流れるインクの圧力を計測する圧力計である。図1の例では、圧力計115は、インク流路203上のアキュムレータ131の下流側かつ吐出ヘッド123の上流側に設置され、高圧エア供給源200による加圧タンク101内のインクIK1への加圧力に、ポンプ121のインクを排出するときの排出圧を加えて、インク流路203上の圧力計115よりも上流側に配置された各装置での圧力損失を差し引いた圧力を計測することができる。吐出ヘッド123のノズルからの安定したインクの吐出を実現するためには、吐出ヘッド123に流れるインクの圧力が安定している必要がある。そのため、吐出ヘッド123に流れるインクの圧力をできる限り正確に計測するには、圧力計115と吐出ヘッド123との間にはインク流路203以外のものを配置せずに、できるだけ吐出ヘッド123に近い上流側の位置に圧力計115を設置して、インクの圧力損失を小さくさせることが望ましい。この場合に圧力計115により計測される吐出ヘッド123に流れるインクの圧力を、吐出圧と称するものとする。圧力計115により計測されたインクの圧力のデータは、圧力制御装置117に送信される。
吐出ヘッド123は、開閉可能な1つまたは複数のノズルを備え、当該ノズルから高粘度インクを吐出するインクジェットヘッドである。吐出ヘッド123のノズルの開閉制御は、ノズル開閉制御装置125により行われる。具体的には、吐出ヘッド123は、アクチュエータによりニードルを操作してノズルを開閉する方式を用いている。この方式は、ノズルに蓋(栓)をしているニードルをアクチュエータにより持ち上げることによりインクがノズルを通じて外部に流出させる方式である。この場合、素早くニードルをノズルに蓋(栓)をするようにニードルを押し付けることによりインクの流出を止めると、流出したインクは滴となって略ノズルの中心線方向に勢いよく吐出され、概ね50[mm]程度先まで滴状態を維持したまま印刷媒体に着弾する。例えば、吐出ヘッド123の構成として、特開2004-142382号公報に開示された構成を採用することが可能である。また、吐出ヘッド123は、1つまたは複数のノズルに連通する図示しないヘッド内流路(内部流路)を有し、入力穴として一端がインク流路203に接続され、排出穴となる他端がインク流路204(液体流路の一例)に接続されている。すなわち、インク流路203から搬送されるインクが上述のヘッド内流路(内部流路)を流通し、当該ヘッド内流路からノズルを介してインクが吐出される。インク流路204は、加圧タンク101の上部に接続されている。すなわち、「液体流路」であるインク流路204は、吐出ヘッド123のヘッド内流路(内部流路)から流出したインクが加圧タンク101へ流入されるまでの流路を示す。これによって、インクがインク流路203およびインク流路204で構成される液体流路内を加圧タンク101、アキュムレータ131、吐出ヘッド123、加圧タンク101の順に繰り返し循環する循環経路が構成される。ポンプ121が駆動することによりこの循環経路内をインクが矢印Aの方向に搬送され、その結果、吐出ヘッド123にもインクが通液する。このように、上記の循環経路にインクが循環することにより吐出ヘッド123内にインクが通液する状態を、フロースルーと称するものとする。また、吐出ヘッド123がインクを吐出しているときにも吐出していないときにもポンプ121が駆動して吐出ヘッド123内にインクが通液し続ける状態(ポンプ121がインクを循環経路において循環させる状態)を、常時フロースルーと称するものとする。
ノズル開閉制御装置125は、吐出ヘッド123のニードルをアクチュエータで操作することによりノズルの開閉制御を行う装置である。
圧力制御装置117は、圧力計115により計測されたインクの圧力のデータを受信し、当該圧力が任意の圧力(所定値)となるようにポンプ121の回転数を自在に制御する装置である。また、圧力制御装置117は、ノズル開閉制御装置125と連動して、吐出ヘッド123のノズルが開放されていないときの圧力計115により計測されたインクの圧力(吐出圧)のデータに基づいて、ポンプ121の回転数を制御することにより、安定したインクの圧力制御を行うことができる。この場合、圧力制御装置117は、制御装置300を介して、ノズル開閉制御装置125のノズルの開放状態を検知することができる。
また、圧力制御装置117は、ポンプ121の回転数の制御により、一時的に吐出圧を上下させたりすることが可能である。例えば、インクには固形物が分散されており、時折凝集したインクまたは異物等がフィルタ122で濾過蓄積されていく。これによりフィルタ122において流体抵抗が増加し、下流の圧力計115で計測されるインクの圧力、すなわち吐出圧が低下していく。この場合、圧力制御装置117は、圧力計115により計測されたインクの圧力に基づいて、ポンプ121による排出圧を上下させて(この場合は上げて)、吐出圧を一定値に安定させることができる。また、例えば、吐出ヘッド123のノズルがインクで詰まってしまう等の異常状態を回復するために、圧力制御装置117は、ノズルクリーニングとして、上位の制御装置300からの指示に応じて、一時的にポンプ121によるインクの排出量を増やして(排出圧を上げて)、吐出圧を上げることにより、当該ノズルに詰まったインクを吐き出させることも可能である。
制御装置300は、インク供給装置100全体の動作を制御するコントローラである。制御装置300は、例えば、撹拌装置103の撹拌動作のオン/オフ制御、ノズル開閉制御装置125に対する制御、および圧力制御装置117に対する制御を行う。
なお、インク供給装置100は、図1に示した構成要素だけでなく、その他の構成要素が備えられていてもよい。例えば、インク供給装置100は、例えば、インクの流れの開始および停止を制御する電磁弁等で構成された流路開放/封止弁、加圧タンク101の高圧を大気開放するための安全弁、循環経路からインクを排出するための排出切替流路等を備えていてもよい。
(インクの圧力および流量の安定化について)
図5は、第1の実施形態に係るインク供給装置について吐出ヘッドに流入するインクの圧力および流量を測定するための構成の一例を示す図である。図6は、第1の実施形態に係るインク供給装置についてアキュムレータの有無による吐出ヘッドへ流入するインクの圧力および流量の比較結果を示すグラフの一例を示す図である。図5および図6を参照しながら、本実施形態に係るインク供給装置100のアキュムレータ131による吐出ヘッド123に流れるインクの圧力(吐出圧)および流量の安定化について説明する。
上述のように、ポンプ121はダイヤフラム(膜)を有していることにより、ポンプ121内のインクと内部の構造物とが接しないため異物混入等の不具合が起こりにくい反面、ダイヤフラム(膜)の収縮によるインクの圧力および流量の周期的変動(脈動)が発生するため、安定的な吐出圧を維持するための障害となる。本実施形態に係るインク供給装置100は、上述のように、インク流路203上のフィルタ122の下流側、かつ吐出ヘッド123の上流側に設置されたアキュムレータ131を備えているため、ポンプ121の駆動によるインクの圧力および流量の脈動を抑制することができる。
また、吐出ヘッド123からインクが吐出されると、吐出ヘッド123内を流れるインクの圧力がノズルの開放期間だけ大気に開放されるため、吐出圧が低下する。併せて、吐出ヘッド123のノズルからインクが吐出されることにより、吐出ヘッド123の上流側でのインクの吐出量に相当する流量の上昇分と、吐出ヘッド123の下流側での当該吐出量に相当する流量の減少分との総和量だけ、吐出ヘッド123に流れるインクの流量の変動として発生する。つまり、吐出ヘッド123からインクが吐出されるとインクの圧力(吐出圧)および流量に急峻な変動が発生する。吐出ヘッド123の複数のノズルから断続的かつ連続的にインクが吐出されると、あるタイミングの吐出圧は、直前までの自身含めた近傍のノズルからの吐出状況によって一定ではないことが考えられる(クロストーク)。本実施形態に係るインク供給装置100は、上述のように、インク流路203上のフィルタ122の下流側、かつ吐出ヘッド123の上流側に設置されたアキュムレータ131を備えているため、吐出ヘッド123からのインクの吐出による圧力および流量の変動を抑制することができる。
ここで、図5および図6を参照して、本実施形態に係るインク供給装置100において、アキュムレータ131による吐出ヘッド123に流れるインクの圧力(吐出圧)および流量の安定化の効果を示す具体例について説明する。図5に示すインク供給装置100では、吐出ヘッド123に流入するインクの流量を計測するために、図1に示したインク供給装置100に対して、インク流路203上のアキュムレータ131の下流側、かつ圧力計115の上流側に流量計140が設置されている。そして、図5に示すインク供給装置100において、ポンプ121が循環経路においてインクを循環させているものとする。このような場合において、図6には、図5に示すインク供給装置100の構成のうち、アキュムレータ131を設置しなかった場合と、設置したい場合とにおける吐出ヘッド123に流れるインクの圧力(圧力計115で計測される圧力)および流量(流量計140で計測される流量)に関するグラフを示している。
図6(a)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置されていない場合の吐出ヘッド123に流れるインクの圧力値および流量値を時系列に示したものである。一方、図6(d)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置されている場合の吐出ヘッド123に流れるインクの圧力値および流量値を時系列に示したものである。なお、いずれのグラフも圧力計115および流量計140で計測された生データであるため、細かいノイズを含んでいることを付言しておく。双方のグラフを比較して明らかなように、図6(a)のグラフに現れている周期的なインクの圧力および流量の変動(振幅)が、図6(d)のグラフに示すように、大幅に抑制されていることが把握される。
図6(b)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置されていない場合の吐出ヘッド123に流れるインクの圧力値をFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)解析した結果を示す。一方、図6(e)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置されている場合の吐出ヘッド123に流れるインクの圧力値をFFT解析した結果を示す。双方のグラフを比較して明らかなように、アキュムレータ131が設置されてない場合、特定の2つの周波数の部分にピークが発生しており、これらの周波数で圧力値の強い変動が発生していることが把握される。これらのピークの周波数は、ポンプ121の排出量を上げる、すなわちポンプ121の回転数を上げると周波数も合わせて上昇することから、ポンプ121の回転数に起因していることがわかっている。一方、アキュムレータ131が設置された場合のグラフには当該ピークが認められず、当該周波数での圧力値の変動が抑制されていることが把握される。
また、図6(c)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置されていない場合の吐出ヘッド123に流れるインクの流量値をFFT解析した結果を示す。一方、図6(f)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置されている場合の吐出ヘッド123に流れるインクの流量値をFFT解析した結果を示す。双方のグラフを比較して明らかなように、アキュムレータ131が設置されてない場合、特定の2つの周波数の部分にピークが発生しており、これらの周波数で流量値の強い変動が発生していることが把握される。上述と同様に、これらのピークの周波数は、ポンプ121の排出量を上げる、すなわちポンプ121の回転数を上げると周波数も合わせて上昇することから、ポンプ121の回転数に起因していることがわかっている。一方、アキュムレータ131が設置された場合のグラフには当該ピークが認められず、当該周波数での流量値の変動が抑制されていることが把握される。
以上のことから、図6に示すように、アキュムレータ131をインク流路203上のフィルタ122の下流側(ポンプ121の下流側)、かつ吐出ヘッド123の上流側に設置することにより、ポンプ121の駆動によるインクの圧力および流量の脈動が抑制され、FFT解析してもピークが検出されない程度まで抑制されていることが把握される。
以上のように、本実施形態に係るインク供給装置100では、加圧タンク101は、高圧エア供給源200により圧縮された空気が供給され、圧縮された空気により加圧されたインクを蓄積し、ポンプ121は、加圧タンク101の下流側かつアキュムレータ131の上流側のインク流路203に設置され、加圧タンク101内のインクを当該アキュムレータ131側に向けてインク流路203に圧送し、吐出ヘッド123は、インク流路203から搬送されるインクを流通する内部流路を有し、当該内部流路からノズルを介してインクを吐出し、アキュムレータ131は、加圧タンク101の下流側かつ吐出ヘッド123の上流側のインク流路203に設置され、当該インク流路203を流れるインクの圧力の変動を吸収し、インクがインク流路内を加圧タンク101、アキュムレータ131、吐出ヘッド123、当該加圧タンク101の順に循環する循環経路が構成され、ポンプ121は、インクを循環経路において循環させるものとしている。これによって、吐出ヘッド123からのインクの吐出による圧力および流量の変動を抑制することができるため、高粘度のインク(液体の一例)を安定的かつ遠くに吐出することができる。また、ポンプ121の駆動によるインクの圧力および流量の脈動を抑制することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係るインク供給装置について、第1の実施形態に係るインク供給装置100と相違する点を中心に説明する。本実施形態では、吐出ヘッド123の下流側にもアキュムレータを設置した構成について説明する。
図7は、第2の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。図7を参照しながら、本実施形態に係るインク供給装置100aの構成について説明する。
インク供給装置100aは、図7に示すように、高圧エア供給源200(圧縮空気供給源)と、レギュレータ111と、加圧タンク101と、撹拌装置103と、ポンプ121(搬送手段の一例)と、フィルタ122と、アキュムレータ131(第1緩和装置の一例)と、圧力計115と、吐出ヘッド123と、ノズル開閉制御装置125と、アキュムレータ132(第2緩和装置の一例)と、圧力制御装置117(第1制御装置)と、制御装置300と、を備えている。すなわち、インク供給装置100aの構成は、アキュムレータ132を備えていること以外は、上述の第1の実施形態に係るインク供給装置100の構成と同様である。
アキュムレータ132は、インク流路204上の吐出ヘッド123の直後の下流側に設置され、内部を流れるインクの圧力の増減を吸収および補填することにより、当該圧力の変動を緩和する蓄圧機である。すなわち、アキュムレータ132は、吐出ヘッド123の下流側かつ加圧タンク101の上流側のインク流路204上に設置され、当該インク流路204を流れるインクの圧力の変動を吸収する。アキュムレータ132の構成は、アキュムレータ131の構成と同様であり、アキュムレータ132の代わりに、上述の図3に示したピストン押下機構131-2(第2緩和装置の一例)、または図4に示したサブタンク131-3(第2緩和装置の一例)を用いてもよい。
吐出ヘッド123内の循環流路の最上流側に位置するノズル、すなわちアキュムレータ131に最も近いノズルと、当該循環経路の最下流側に位置するノズル、すなわちアキュムレータ131から最も遠いノズルとでは、アキュムレータ131までの吐出ヘッド123内の流路の形状および距離等から圧力損失の大きさが異なるため、インクの圧力にばらつきがある場合がある。
吐出ヘッド123は、インク供給装置100aを搭載する画像形成装置の印刷可能領域において、自在に移動可能であり、当該印刷可能領域の任意の場所でインクを吐出するために、ノズル間は可能な限り狭くなるように複数のノズルが配置されている。すべてのノズルに対して一様にダンパ効果を付与するためには、ノズルごとにダンパ部材を配置することが考えられるが、吐出ヘッド123の大きさおよび構成のレイアウトを鑑みると非現実的である。そこで、本実施形態では、上述のように、インク流路204上の吐出ヘッド123の直後の下流側にアキュムレータ132を設置している。これによって、吐出ヘッド123のすべてのノズルに対してより均一にダンパ効果を発揮させることができ、吐出ヘッド123からのインクの吐出による圧力および流量の変動をより効果的に抑制することができる。
なお、アキュムレータ132は、流路の圧力損失を小さくするために、できるだけ吐出ヘッド123に近い下流側の位置に設置することが望ましい。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係るインク供給装置について、第1の実施形態に係るインク供給装置100相違する点を中心に説明する。本実施形態では、加圧タンク101の他にもう1つの加圧タンクを設けた構成について説明する。
(インク供給装置の構成)
図8は、第3の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。図8を参照しながら、本実施形態に係るインク供給装置100bの構成について説明する。
インク供給装置100bは、図8に示すように、高圧エア供給源200(圧縮空気供給源)と、レギュレータ111(第1レギュレータ)と、加圧タンク101(第1加圧タンク)と、撹拌装置103と、レギュレータ112(第2レギュレータ)と、加圧タンク102(第2加圧タンク)と、撹拌装置104と、ポンプ121と、フィルタ122と、流量計140と、アキュムレータ131(第1緩和装置の一例)と、圧力計115と、吐出ヘッド123と、ノズル開閉制御装置125と、圧力流量制御装置118(第2制御装置)と、制御装置300bと、を備えている。
レギュレータ111は、エア供給路201上に設置され、高圧エア供給源200から供給される高圧の空気を任意の圧力(第1圧力)に減圧するレギュレータ装置である。すなわち、レギュレータ111は、エア供給路201から供給される空気の圧力を、大気圧より高く、高圧エア供給源200で圧縮された空気の圧力より低い任意の圧力に調整して、当該圧力の空気により加圧タンク101内に蓄積された高粘度インクであるインクIK1に対して加圧する。また、レギュレータ111による減圧の調整は、後述する圧力流量制御装置118によって制御される。
レギュレータ112は、エア供給路201から分岐したエア供給路202上に設置され、高圧エア供給源200から供給され、かつレギュレータ111を通過した高圧の空気の圧力を、第1圧力よりも小さい所定の圧力(第2圧力)に減圧するレギュレータ装置である。すなわち、レギュレータ112は、エア供給路201から供給され、かつレギュレータ111を通過した空気の圧力を、大気圧より高く、レギュレータ111で減圧された空気の圧力より低い任意の圧力に調整して、当該圧力の空気により加圧タンク102内に充填された高粘度インクであるインクIK2に対して加圧する。また、レギュレータ112による減圧の調整は、後述する圧力流量制御装置118によって制御される。レギュレータ112が設置されたエア供給路202は、後述する加圧タンク102の上部に接続されている。
加圧タンク102は、高粘度インクであるインクIK2を蓄積するタンクである。加圧タンク102の上部には、エア供給路202が接続されており、高圧エア供給源200から送り出され、レギュレータ111およびレギュレータ112を経由した圧縮された空気が加圧タンク102内に供給され、加圧タンク102内のインクIK2を加圧する。また、加圧タンク102の下部には、インクIK2を流出可能とするインク流路205(液体流路の一例)が接続されており、当該インク流路205は、加圧タンク101の上部に接続されている。すなわち、「液体流路」であるインク流路205は、加圧タンク102から流出したインクが加圧タンク101へ流入されるまでの流路を示す。また、吐出ヘッド123のヘッド内流路の排出穴に接続されたインク流路204は、加圧タンク102の上部に接続されている。したがって、吐出ヘッド123のヘッド内流路から流出したインクは、インク流路204を経由して加圧タンク102に搬送される。加圧タンク102に蓄積されたインクはポンプ121により加圧タンク101に供給(搬送)され、加圧タンク101に蓄積されたインクはポンプ121によりアキュムレータ131側に搬送される。
なお、本発明の「搬送手段」は、加圧タンク101、加圧タンク102、レギュレータ111、レギュレータ112およびポンプ121に対応する。
これによって、インクがインク流路203、インク流路204およびインク流路205で構成される液体流路内を加圧タンク101、アキュムレータ131、吐出ヘッド123、加圧タンク102、加圧タンク101の順に繰り返し循環する循環経路が構成される。また、レギュレータ111およびレギュレータ112の減圧処理により、加圧タンク101と加圧タンク102との間には圧力差分が生じており、この圧力差分により加圧タンク101の底部からインクが矢印Aの方向に搬送され、循環経路内をインクが循環し、吐出ヘッド123にもインクが通液する。このように、本実施形態に係るインク供給装置100bにおいても、吐出ヘッド123内にインクが通液するフロースルーの状態が実現される。また、吐出ヘッド123がインクを吐出しているときにも吐出してないときにも上述の圧力差分により吐出ヘッド123内にインクが通液し続ける状態(加圧タンク101、加圧タンク102、レギュレータ111およびレギュレータ112がインクを循環経路において循環させる状態)を、常時フロースルーと称するものとする。
なお、加圧タンク102は、例えば、インクIK2の充填量を計測できる水位計、インクIK2の粘度を管理するためのヒータまたはクーラのようなインク温調装置、インクIK2の温度管理および制御のための温度計等を有するものとしてもよい。
撹拌装置104は、加圧タンク102内に充填されたインクIK2を撹拌するための装置である。撹拌装置104は、撹拌モータ104aと、撹拌子104bと、を備えている。
撹拌モータ104aは、撹拌子104bを回転駆動することによりインクIK2を撹拌するためのモータ装置である。撹拌モータ104aの回転のオン/オフ動作は、制御装置300bにより制御される。
撹拌子104bは、撹拌モータ104aの回転により回転し、インクIK2を撹拌する撹拌用部材である。
ポンプ121は、インク流路205上に設置され、加圧タンク102内のインクIK2を、インク流路205の矢印Bの方向に圧送するポンプ装置である。加圧タンク102には、加圧タンク101内のインクが循環経路を介して流入し続ける。一方、加圧タンク101内のインクはレギュレータ111により加圧された空気によってインク流路203へ流出し続けるため、いずれは枯渇してしまう。そのため、ポンプ121の駆動により、加圧タンク102内のインクを、インク流路205を介して加圧タンク101へ連続的または断続的に戻している。ポンプ121は、内部にインクと構造物とを隔てる弾性体であるダイヤフラムと称する膜を有し、当該ダイヤフラムの収縮によりインクを圧送する。ポンプ121の回転数は、圧力流量制御装置118により制御される。
流量計140は、インク流路203上のフィルタ122の下流側に設置され、インク流路203を流れるインクの流量を計測する流量計である。そして、インク流路203上の流量計140の下流側に、アキュムレータ131が設置されている。
圧力計115は、インク流路203を流れるインクの圧力を計測する圧力計である。図8の例では、圧力計115は、インク流路203上のアキュムレータ131の下流側かつ吐出ヘッド123の上流側に設置され、高圧エア供給源200による加圧タンク101内のインクIK1への加圧力から、インク流路203上の圧力計115よりも上流側に配置された各装置での圧力損失を差し引いた圧力を計測することができる。圧力計115により計測されたインクの圧力のデータは、圧力流量制御装置118に送信される。
圧力流量制御装置118は、圧力計115により計測されたインクの圧力のデータを受信し、当該圧力が任意の圧力(所定値)となるように、レギュレータ111およびレギュレータ112の減圧動作を制御する装置である。また、圧力流量制御装置118は、ノズル開閉制御装置125と連動して、吐出ヘッド123のノズルが開放されていないときの圧力計115により計測されたインクの圧力(吐出圧)のデータに基づいて、レギュレータ111およびレギュレータ112の減圧動作を制御することにより、安定したインクの圧力制御を行うことができる。この場合、圧力流量制御装置118は、制御装置300bを介して、ノズル開閉制御装置125のノズルの開放状態を検知することができる。また、圧力流量制御装置118は、流量計140により計測されたインクの流量のデータを受信し、加圧タンク101内のインクIK1が枯渇しないように、ポンプ121の駆動時間および回転数の制御を行う。
また、圧力流量制御装置118は、レギュレータ111およびレギュレータ112に対する減圧処理の制御により、加圧タンク101と加圧タンク102との間の圧力差分を制御することができ、これによって一時的に吐出圧を上下させたりすることが可能である。例えば、インクには固形物が分散されており、時折凝集したインクまたは異物等がフィルタ122で濾過蓄積されていく。これによりフィルタ122において流体抵抗が増加し、下流の圧力計115で計測されるインクの圧力、すなわち吐出圧が低下していく。この場合、圧力流量制御装置118は、圧力計115により計測されたインクの圧力に基づいて、レギュレータ111に対する圧力設定値を上下させて(この場合は上げて)、吐出圧を一定値に安定させることができる。また、加圧タンク101と加圧タンク102との間の圧力差分が大きくなるとインクの流量が増えるため、圧力流量制御装置118は、ポンプ121の排出量を増やすか稼働時間を延長する、または、レギュレータ112の圧力設定値を変えることにより、加圧タンク101と加圧タンク102との間の圧力差分を制御ことができる。
制御装置300bは、インク供給装置100b全体の動作を制御するコントローラである。制御装置300bは、例えば、撹拌装置103および撹拌装置104の撹拌動作のオン/オフ制御、ノズル開閉制御装置125に対する制御、および圧力流量制御装置118に対する制御を行う。
なお、インク供給装置100bは、図8に示した構成要素だけでなく、その他の構成要素が備えられていてもよい。例えば、インク供給装置100bは、例えば、インクの流れの開始および停止を制御する電磁弁等で構成された流路開放/封止弁、加圧タンク101および加圧タンク102の高圧を大気開放するための安全弁、循環経路からインクを排出するための排出切替流路等を備えていてもよい。
(インクの圧力および流量の安定化について)
図9は、第3の実施形態に係るインク供給装置について吐出ヘッドの上流および下流のインクの圧力および流量を測定するための構成の一例を示す図である。図10は、第3の実施形態に係るインク供給装置についてアキュムレータの有無および常時フロースルーの有無による吐出ヘッドの上流および下流のインクの圧力および流量の比較結果を示すグラフの一例を示す図である。図11は、第3の実施形態に係るインク供給装置についてアキュムレータの有無および常時フロースルーの有無による吐出ヘッドの上流および下流のインクの圧力および流量の比較結果を示すグラフの一例を示す図である。図12は、第3の実施形態に係るインク供給装置についてアキュムレータの有無および常時フロースルーの有無による吐出ヘッドのインクの吐出量の比較結果を示すグラフの一例を示す図である。図9~図12を参照しながら、本実施形態に係るインク供給装置100bのアキュムレータ131による吐出ヘッド123に流れるインクの圧力(吐出圧)および流量の安定化について説明する。
本実施形態では、ポンプ121は、上述のように、加圧タンク102内のインクを、インク流路205を介して加圧タンク101に戻すことにより、加圧タンク101内のインクIK1の枯渇を防ぐために用いられるものである。そして、加圧タンク101と加圧タンク102との間の圧力差分により、加圧タンク101の底部からインクIK1を矢印Aの方向に搬送し、循環経路内を循環するようにしている。したがって、吐出ヘッド123に流れるインクの圧力(吐出圧)は、ポンプ121による脈動の影響は受けない。
一方、上述の第1の実施形態と同様に、吐出ヘッド123からインクが吐出されると、吐出ヘッド123内を流れるインクの圧力がノズルの開放期間だけ大気に開放されるため、吐出圧が低下する。併せて、吐出ヘッド123のノズルからインクが吐出されることにより、吐出ヘッド123の上流側でのインクの吐出量に相当する流量の上昇分と、吐出ヘッド123の下流側での当該吐出量に相当する流量の減少分との総和量だけ、吐出ヘッド123に流れるインクの流量の変動として発生する。つまり、吐出ヘッド123からインクが吐出されるとインクの圧力(吐出圧)および流量に急峻な変動が発生する。本実施形態に係るインク供給装置100bは、インク流路203上のフィルタ122の下流側、かつ吐出ヘッド123の上流側に設置されたアキュムレータ131を備えているため、吐出ヘッド123からのインクの吐出による圧力および流量の変動を抑制することができる。
ここで、図9~図12を参照して、本実施形態に係るインク供給装置100bにおいて、アキュムレータ131による吐出ヘッド123からインクが吐出された場合のインクの圧力(吐出圧)および流量の安定化の効果を示す具体例について説明する。図9に示すインク供給装置100bでは、吐出ヘッド123の下流側のインクの圧力および流量を計測するために、図8に示したインク供給装置100bに対して、インク流路203上の吐出ヘッド123の下流側に流量計141および圧力計116が配置されている。さらに、図9に示すインク供給装置100bでは、吐出ヘッド123からインクが吐出された場合の吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力について、アキュムレータ131によるダンパ効果の作用後の圧力を計測するため、図8に示したインク供給装置100bと比較して、圧力計115とアキュムレータ131との配置を入れ替えている。そして、図9に示すインク供給装置100bにおいて、加圧タンク101と加圧タンク102との間の圧力差分により循環経路でインクが循環しているものとする。
まず、図10には、アキュムレータ131が設置されている場合とされていない場合、および、常時フロースルーの状態とそうでない状態の各条件で、吐出ヘッド123からインクを吐出させた場合の、吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力および流量、ならびに下流側のインクの圧力および流量のグラフを示している。ここで、常時フロースルーでない状態とは、吐出ヘッド123の吐出期間には循環経路にインクを循環させず、当該吐出期間外に循環経路にインクを循環させる状態(以下、間欠フロースルーという)をいう。
図10(a)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置され、かつ、常時フロースルーの状態である条件で吐出ヘッド123からインクを吐出させた場合の、吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値(圧力計115で計測された圧力値)および流量値(流量計140で計測された流量値)、ならびに下流側のインクの圧力値(圧力計116で計測された圧力値)および流量値(流量計141で計測された流量値)を時系列に示したものである。一方、図10(b)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置されておらず、かつ、常時フロースルーの状態である条件で吐出ヘッド123からインクを吐出させた場合の、吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値(圧力計115で計測された圧力値)および流量値(流量計140で計測された流量値)、ならびに下流側のインクの圧力値(圧力計116で計測された圧力値)および流量値(流量計141で計測された流量値)を時系列に示したものである。なお、いずれのグラフも圧力計115、116および流量計140、141で計測された生データであるため、細かいノイズを含んでいることを付言しておく。双方の圧力値のグラフを比較して明らかなように、図10(a)に示す吐出ヘッド123の上流側および下流側のインクの圧力値の変動の方が、図10(b)に示す変動よりも小さくなっており、アキュムレータ131によって吐出ヘッド123のインクの吐出による圧力の変動が抑制されていることが把握される。また、双方の流量値のグラフを比較して明らかなように、図10(a)に示す吐出ヘッド123の下流側のインクの流量値の変動の方が、図10(b)に示す変動よりも小さくなっており、アキュムレータ131によって吐出ヘッド123のインクの吐出による下流側の流量の変動が抑制されていることが把握される。一方、吐出ヘッド123の上流側のインクの流量値については、図10(a)に示すように細かい振幅は見られず、徐々に流量値が上昇していき、吐出が終了したタイミングから、すぐには未吐出時の流量値に戻らず、徐々に下がっていくことが把握される。このように、徐々に吐出ヘッド123の上流側のインクの流量値が上昇していくこと、および、吐出が終了したタイミングからすぐには未吐出時の流量値に戻らず徐々に下がっていくことが、吐出ヘッド123によるインクの吐出量にどこまで影響するかを確認する必要がある。これについては、図11および図12で詳述する。
図10(c)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置され、かつ、常時フロースルーの状態でない(すなわち間欠フローの状態の)条件で吐出ヘッド123からインクを吐出させた場合の、吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値(圧力計115で計測された圧力値)および流量値(流量計140で計測された流量値)を時系列に示したものである。なお、この場合、吐出ヘッド123の下流側のインク流路204に設置された図示しない弁によって吐出ヘッド123の下流側にはインクが流れない構成としているため、吐出ヘッド123の下流側の圧力値および流量値のグラフについて図示はされていない。一方、図10(d)に示すグラフは、アキュムレータ131が設置されておらず、かつ、常時フロースルーの状態でない(すなわち間欠フローの状態の)条件で吐出ヘッド123からインクを吐出させた場合の、吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値(圧力計115で計測された圧力値)および流量値(流量計140で計測された流量値)を時系列に示したものである。双方の圧力値のグラフを比較して明らかなように、図10(c)に示す吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値の変動の方が、図10(d)に示す変動よりも小さくなっており、アキュムレータ131によって吐出ヘッド123のインクの吐出による上流側の圧力の変動が抑制されていることが把握される。また、吐出ヘッド123の上流側のインクの流量値については、図10(c)に示すように細かい振幅は見られず、徐々に流量値が上昇していき、吐出が終了したタイミングから、すぐには未吐出時の流量値に戻らず、徐々に下がっていくことが把握される。このように、図10(a)の場合と同様に、徐々に吐出ヘッド123の上流側のインクの流量値が上昇していくこと、および、吐出が終了したタイミングからすぐには未吐出時の流量値に戻らず徐々に下がっていくことが、吐出ヘッド123によるインクの吐出量にどこまで影響するかを確認する必要がある。これについては、図11および図12で詳述する。
また、図10(b)に示す吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値および流量値と、図10(d)に示す吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値および流量値とをそれぞれ比較して明らかなように、図10(b)に示す吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値および流量値の変動の方が、図10(d)に示す変動よりも小さくなっており、常時フロースルーの状態の方が吐出ヘッド123のインクの吐出による上流側の圧力および流量の変動が抑制されていることが把握される。
図11に示すグラフでは、上述したように、図10(a)および図10(c)に示した吐出ヘッド123の上流側のインクの流量の挙動が吐出ヘッド123のインクの吐出量に与える影響を確認するために、吐出ヘッド123から連続9回吐出されるインクを3回ずつ前半、中盤、後半に分けた場合の、吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値(圧力計115で計測された圧力値)および流量値(流量計140で計測された流量値)、ならびに下流側のインクの圧力値(圧力計116で計測された圧力値)および流量値(流量計141で計測された流量値)を時系列に示したものである。また、図11では、アキュムレータ131の設置の有無、および常時フロースルーの有無の条件は、図10に示した条件と対応して示している。
まず、図11(a)に示す吐出ヘッド123の上流側および下流側のインクの圧力値の変動の方が、図11(b)に示す変動よりも小さくなっており、アキュムレータ131によって吐出ヘッド123のインクの吐出による圧力の変動が抑制されていることが把握される。また、図11(a)に示す吐出ヘッド123の下流側のインクの流量値の変動の方が、図11(b)に示す変動よりも小さくなっており、アキュムレータ131によって吐出ヘッド123のインクの吐出による下流側の流量の変動が抑制されていることが把握される。
また、図11(c)に示す吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値の変動の方が、図11(d)に示す変動よりも小さくなっており、アキュムレータ131によって吐出ヘッド123のインクの吐出による上流側の圧力の変動が抑制されていることが把握される。
また、図11(b)に示す吐出ヘッド123の上流側のインクの圧力値および流量値の変動の方が、図11(d)に示す変動よりも小さくなっており、常時フロースルーの状態の方が吐出ヘッド123のインクの吐出による上流側の圧力および流量の変動が抑制されていることが把握される。
さらに、図12(a)および図12(c)と、図12(b)および図12(d)との比較から、アキュムレータ131を備えていることにより、吐出ヘッド123からのインクの吐出による急峻な圧力の変動に対しても、吐出ヘッド123から吐出されるインクの吐出量が安定していることが把握され、非ニュートン流体であるインクのチクソトロピー性が発揮され低粘度状態が維持されていると推測できる。また、図12(b)と、図12(d)との比較から、常時フロースルーの状態とすることにより、吐出ヘッド123からのインクの吐出による急峻な圧力の変動に対しても、吐出ヘッド123から吐出されるインクの吐出量が安定していることが把握され、非ニュートン流体であるインクのチクソトロピー性が発揮され低粘度状態が維持されていると推測できる。
また、図10~図12に示した結果から、本実施形態に係るインク供給装置100bで使用されているインクは、圧力および流量の変化の要因となるエネルギーを吸収しているということも判断される。これは、当該インクが高粘度流体であるため、圧力および流量の変化に対してブレーキと似た働きをしていること、および、チクソトロピー性を発揮するせん断力を受ける時に圧力および流量の変動のエネルギーを吸収して同様にブレーキと似た働きをしていることによるものと考えらえる。
なお、アキュムレータ131を備えていること、および常時フロースルーの状態であることにより、上述の吐出ヘッド123からのインクの吐出による急峻な圧力の変動に対する、上述のインクの圧力および流量の変動の抑制、ならびに吐出量の安定性の効果は、本実施形態に係るインク供給装置100bにおいて奏されるだけでなく、上述の第1の実施形態および第2の実施形態に係るインク供給装置100、100aにおいても奏されるものである。
以上のように、本実施形態に係るインク供給装置100bでは、加圧タンク101は、高圧エア供給源200により圧縮された空気が供給され、圧縮された空気により加圧されたインクを蓄積し、蓄積したインクがアキュムレータ131側に搬送され、加圧タンク102は、蓄積したインクが加圧タンク101に供給され、レギュレータ111は、高圧エア供給源200から加圧タンク101に供給される圧縮された空気を第1圧力に減圧し、レギュレータ112は、高圧エア供給源200から加圧タンク102に供給される圧縮された空気を第1圧力よりも小さい第2圧力に減圧し、ポンプ121は、加圧タンク102に蓄積されたインクを加圧タンク101へ搬送し、吐出ヘッド123は、インク流路203から搬送されるインクを流通する内部流路を有し、当該内部流路からノズルを介してインクを吐出し、吐出ヘッド123の内部流路から流出したインクは、インク流路204を経由して加圧タンク102に搬送され、アキュムレータ131は、加圧タンク101の下流側かつ吐出ヘッド123の上流側のインク流路203に設置され、当該インク流路203を流れるインクの圧力の変動を吸収し、インクがインク流路内を加圧タンク101、アキュムレータ131、吐出ヘッド123、加圧タンク102、当該加圧タンク101の順に循環する循環経路が構成されている。これによって、吐出ヘッド123からのインクの吐出による圧力および流量の変動を抑制することができるため、高粘度のインク(液体の一例)を安定的かつ遠くに吐出することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係るインク供給装置について、第3の実施形態に係るインク供給装置100b相違する点を中心に説明する。本実施形態では、吐出ヘッド123の下流側にもアキュムレータを設置した構成について説明する。
図13は、第4の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。図13を参照しながら、本実施形態に係るインク供給装置100cの構成について説明する。
インク供給装置100cは、図13に示すように、高圧エア供給源200(圧縮空気供給源)と、レギュレータ111(第1レギュレータ)と、加圧タンク101(第1加圧タンク)と、撹拌装置103と、レギュレータ112(第2レギュレータ)と、加圧タンク102(第2加圧タンク)と、撹拌装置104と、ポンプ121と、フィルタ122と、流量計140と、アキュムレータ131(第1緩和装置の一例)と、圧力計115と、吐出ヘッド123と、ノズル開閉制御装置125と、アキュムレータ132(第2緩和装置の一例)と、圧力流量制御装置118(第2制御装置)と、制御装置300bと、を備えている。すなわち、インク供給装置100cの構成は、アキュムレータ132を備えていること以外は、上述の第3の実施形態に係るインク供給装置100bの構成と同様である。
アキュムレータ132は、インク流路204上の吐出ヘッド123の直後の下流側に設置され、内部を流れるインクの圧力の増減を吸収および補填することにより、当該圧力の変動を緩和する蓄圧機である。アキュムレータ132の構成は、アキュムレータ131の構成と同様であり、アキュムレータ132の代わりに、上述の図3に示したピストン押下機構131-2(第2緩和装置の一例)、または図4に示したサブタンク131-3(第2緩和装置の一例)を用いてもよい。これによって、上述の第2の実施形態と同様に、吐出ヘッド123のすべてのノズルに対してより均一にダンパ効果を発揮させることができ、吐出ヘッド123からのインクの吐出による圧力および流量の変動をより効果的に抑制することができる。
なお、アキュムレータ132は、流路の圧力損失を小さくするために、できるだけ吐出ヘッド123に近い下流側の位置に設置することが望ましい。
[第5の実施形態]
第5の実施形態に係るインク供給装置について、第3の実施形態に係るインク供給装置100bと相違する点を中心に説明する。本実施形態では、インク流路203上の加圧タンク101の下流側に流量制御弁142を設置した構成について説明する。
図14は、第5の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。図14を参照しながら、本実施形態に係るインク供給装置100dの構成について説明する。
インク供給装置100dは、図14に示すように、高圧エア供給源200(圧縮空気供給源)と、レギュレータ111(第1レギュレータ)と、加圧タンク101(第1加圧タンク)と、撹拌装置103と、レギュレータ112(第2レギュレータ)と、加圧タンク102(第2加圧タンク)と、撹拌装置104と、ポンプ121と、流量制御弁142と、フィルタ122と、流量計140と、アキュムレータ131(第1緩和装置の一例)と、圧力計115と、吐出ヘッド123と、ノズル開閉制御装置125と、圧力流量制御装置118(第2制御装置、第3制御装置)と、制御装置300dと、を備えている。すなわち、インク供給装置100dの構成は、流量制御弁142を備えていること以外は、上述の第3の実施形態に係るインク供給装置100bの構成と同様である。
流量制御弁142は、加圧タンク101の下流側かつアキュムレータ131の上流側のインク流路203上に設置され、加圧タンク101からインク流路203に流出されるインクの流量を制御する弁装置である。流量制御弁142の開度は、圧力流量制御装置118により制御される。
圧力流量制御装置118は、圧力計115により計測されたインクの圧力のデータを受信し、当該圧力が任意の圧力となるように、レギュレータ111およびレギュレータ112の減圧動作を制御する装置である。また、圧力流量制御装置118は、ノズル開閉制御装置125と連動して、吐出ヘッド123のノズルが開放されていないときの圧力計115により計測されたインクの圧力(吐出圧)のデータに基づいて、レギュレータ111およびレギュレータ112の減圧動作を制御することにより、安定したインクの圧力制御を行うことができる。この場合、圧力流量制御装置118は、制御装置300dを介して、ノズル開閉制御装置125のノズルの開放状態を検知することができる。また、圧力流量制御装置118は、加圧タンク101の下流側かつ吐出ヘッド123の上流側のインク流路203上に設置された流量計140により計測されたインクの流量のデータを受信し、当該データに基づいて、ポンプ121の駆動時間および回転数の制御、および流量制御弁142の開度の制御を行う。
制御装置300dは、インク供給装置100d全体の動作を制御するコントローラである。制御装置300dは、例えば、撹拌装置103および撹拌装置104の撹拌動作のオン/オフ制御、ノズル開閉制御装置125に対する制御、および圧力流量制御装置118に対する制御を行う。
以上のように、本実施形態に係るインク供給装置100dでは、流量制御弁142を備えることによって、圧力流量制御装置118が吐出圧を安定的に制御するため、レギュレータ111およびレギュレータ112による減圧の調整を自在に可変した時の流量の増減に対応することができる。
[第6の実施形態]
第6の実施形態に係るインク供給装置について、第5の実施形態に係るインク供給装置100d相違する点を中心に説明する。本実施形態では、吐出ヘッド123の下流側にもアキュムレータを設置した構成について説明する。
図15は、第6の実施形態に係るインク供給装置の構成の一例を示す図である。図15を参照しながら、本実施形態に係るインク供給装置100eの構成について説明する。
インク供給装置100eは、図15に示すように、高圧エア供給源200(圧縮空気供給源)と、レギュレータ111(第1レギュレータ)と、加圧タンク101(第1加圧タンク)と、撹拌装置103と、レギュレータ112(第2レギュレータ)と、加圧タンク102(第2加圧タンク)と、撹拌装置104と、ポンプ121と、流量制御弁142と、フィルタ122と、流量計140と、アキュムレータ131(第1緩和装置の一例)と、圧力計115と、吐出ヘッド123と、ノズル開閉制御装置125と、アキュムレータ132(第2緩和装置の一例)と、圧力流量制御装置118(第2制御装置、第3制御装置)と、制御装置300dと、を備えている。すなわち、インク供給装置100eの構成は、アキュムレータ132を備えていること以外は、上述の第5の実施形態に係るインク供給装置100dの構成と同様である。
アキュムレータ132は、インク流路204上の吐出ヘッド123の直後の下流側に設置され、内部を流れるインクの圧力の増減を吸収および補填することにより、当該圧力の変動を緩和する蓄圧機である。アキュムレータ132の構成は、アキュムレータ131の構成と同様であり、アキュムレータ132の代わりに、上述の図3に示したピストン押下機構131-2(第2緩和装置の一例)、または図4に示したサブタンク131-3(第2緩和装置の一例)を用いてもよい。これによって、上述の第2の実施形態と同様に、吐出ヘッド123のすべてのノズルに対してより均一にダンパ効果を発揮させることができ、吐出ヘッド123からのインクの吐出による圧力および流量の変動をより効果的に抑制することができる。
なお、アキュムレータ132は、流路の圧力損失を小さくするために、できるだけ吐出ヘッド123に近い下流側の位置に設置することが望ましい。
[第7の実施形態]
本実施形態では、上述のインク供給装置100が搭載された液体塗布装置の構成について説明する。
(液体塗布装置の構成)
図16は、第7の実施形態に係る液体塗布装置の全体構成を示す外観の一例を示す図である。図17は、第7の実施形態に係る液体塗布装置における印刷装置についてキャリッジが維持ポジションにある状態の一例を示す図である。図18は、第7の実施形態に係る液体塗布装置に搭載されるインク供給装置の構成の一例を示す図である。図16~図18を参照しながら、本実施形態に係る液体塗布装置1の全体構成について説明する。なお、ここでは、液体塗布装置1が上述のインク供給装置100を搭載する場合の構成について説明するが、これに限定されるものではなく、上述のインク供給装置100a~100eのうちいずれかが搭載されるものとしてもよい。
図16に示す液体塗布装置1は、道路面等の設置面の広範囲な液体塗布領域を複数の印刷領域に分割して各印刷領域に順次移動し、液体塗布領域に印刷するための印刷データを複数の印刷画像に分割して印刷する装置である。なお、「印刷」は、設置面に対するインクの塗布、または、吹き付けを行うことにより画像を形成する動作をいうものとする。また、図17では、後述する筐体部11の内部の構造を示すため、図17の紙面視手前側のパネルを取り外した状態を示している。図16に示すように、液体塗布装置1は、インク供給装置100と、筐体部11と、台車20と、を備えている。
インク供給装置100は、本実施形態では、図16および図18に示すように、インク供給機構13と、制御装置300と、吐出ヘッド123と、ノズル開閉制御装置125と、圧力計115と、を含む。具体的には、図18に示すように、インク供給機構13は、図1に示したインク供給装置100の構成要素のうち、吐出ヘッド123、圧力計115、ノズル開閉制御装置125および制御装置300以外の構成要素を含み、図16に示すように筐体部11の上面に設置される。
筐体部11は、台車20により運搬可能であり、吐出ヘッド123を搭載したキャリッジ16の走査により設置面に印刷を行う装置である。筐体部11は、図16および図17に示すように、4つのスタンド14と、キャリッジ16と、維持システム16aと、を備えている。筐体部11の上面に、インク供給機構13および制御装置300等が設置されている。
スタンド14は、全体的に直方体形状を呈する筐体部11の底面の四隅に設置され、設置面に接することによって筐体部11を支持するための支持部材である。なお、スタンド14は、4つに限定されるものではなく、少なくとも3つ以上であればよい。
キャリッジ16は、図18に示すように、インクを吐出する吐出ヘッド123と、圧力計115と、ノズル開閉制御装置125とを搭載し、後述する移動機構により主走査方向および副走査方向に走査する部材である。キャリッジ16の走査は、制御装置300により制御される。なお、圧力計115およびノズル開閉制御装置125のうち少なくともいずれかは、インク供給機構13に含まれるものとしてもよい。
維持システム16aは、キャリッジ16に搭載された吐出ヘッド123のノズル面のクリーニング等の維持処理を行うための機構である。例えば、図17に示すように、制御装置300は、キャリッジ16を維持ポジション30に移動させた状態で、維持システム16aにより維持処理を実行する。
台車20は、筐体部11を底面からリフトアップ(持ち上げ)することによって、印刷領域に運搬するための運搬装置である。台車20は、図16に示すように、台車フレーム21と、昇降装置22と、昇降装置23と、前輪24と、後輪25と、ハンドル部26と、を備えている。
台車フレーム21は、矩形に囲む形状のフレーム部材であり、筐体部11を昇降させる際に筐体部11を底面から支持するフレーム部材である。
昇降装置22は、筐体部11のハンドル部26側(後方側)の部分を支持して、筐体部11を昇降させる装置である。
昇降装置23は、筐体部11のハンドル部26側とは反対側(前方側)の部分を支持して、筐体部11を昇降させる装置である。
前輪24および後輪25は、台車20を前後左右に移動させるための車輪である。
ハンドル部26は、台車20の後方側に取り付けられ、ユーザ(作業者)によって把持されるハンドル部材である。ユーザは、ハンドル部26を把持することにより、台車20を前後左右に自由に移動させることができる。
(キャリッジの移動機構の構成)
図19は、第7の実施形態に係る液体塗布装置のキャリッジの移動機構の構成の一例を示す図である。図19を参照しながら、本実施形態に係る液体塗布装置1のキャリッジ16を走査するための移動機構の構成を説明する。
図19に示すように、筐体部11は、キャリッジ16を走査するための移動機構として、フレーム11aと、主走査ガイド17と、主走査モータ17aと、副走査ガイド18と、副走査モータ18aと、タイミングベルト18bと、を備えている。当該移動機構は、印刷装置本体11の底面の周縁部を構成するフレーム11aに設置された4つのスタンド14によって支持されている。
フレーム11aは、筐体部11の底面の四辺を構成するフレーム部材である。
主走査ガイド17は、図19に示す主走査方向に延設され、キャリッジ16を主走査方向に摺動可能に支持するガイド部材である。
主走査モータ17aは、主走査ガイド17に沿って主走査方向にキャリッジ16を往復移動させるためのモータである。
副走査ガイド18は、図19に示す副走査方向に延びるフレーム11a上に設置され、主走査ガイド17を副走査方向に摺動可能に支持するガイド部材である。副走査ガイド18は、図19に示すように、主走査方向に延びる主走査ガイド17の端部近傍を支持するように、対向する副走査方向に延びる2つフレーム11aそれぞれに設けられている。
副走査モータ18aは、副走査ガイド18に沿って副走査方向に主走査ガイド17を往復移動させるためのモータである。この場合、副走査モータ18aによって回転されるプーリと、それに従動するプーリに架け渡されたタイミングベルト18bが、当該副走査モータ18aの回転によって駆動することにより、主走査ガイド17が副走査方向に往復移動する。
このように、吐出ヘッド123を搭載したキャリッジ16は、4つのフレーム11aで囲われる面上を主走査方向および副走査方向に自由に移動することができる。
以上のような構成によって、高粘度の液体を安定的かつ遠くに吐出することができる液体塗布装置1を得ることができる。
本発明の態様は、以下の通りである。
<1>圧縮空気供給源により圧縮された空気が供給され、前記圧縮された空気により加圧された液体を蓄積する加圧タンクと、
前記加圧タンクに蓄積された液体を液体流路に搬送する搬送手段と、
前記液体流路から搬送される液体を流通する内部流路を有し、該内部流路からノズルを介して液体を吐出する吐出ヘッドと、
前記加圧タンクの下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路を流れる液体の圧力の変動を吸収する第1緩和装置と、
を備え、
液体が前記液体流路内を前記加圧タンク、前記第1緩和装置、前記吐出ヘッド、該加圧タンクの順に循環する循環経路が構成され、
前記搬送手段は、液体を前記循環経路において循環させる液体供給装置である。
<2>前記搬送手段は、前記吐出ヘッドが液体を吐出しているときにも吐出してないときにも、液体を前記循環経路において循環させる前記<1>に記載の液体供給装置である。
<3>前記搬送手段は、前記加圧タンクの下流側かつ前記第1緩和装置の上流側の前記液体流路に設置され、前記加圧タンク内の液体を該第1緩和装置側に向けて前記液体流路に圧送するポンプである前記<1>または<2>に記載の液体供給装置である。
<4>前記第1緩和装置の下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路に流れる液体の圧力を計測する圧力計と、
前記圧力計により計測された圧力が所定値となるように、前記ポンプの回転数を制御する第1制御装置と、
をさらに備えた前記<3>に記載の液体供給装置である。
<5>前記加圧タンクは、蓄積した液体が前記搬送手段により前記第1緩和装置側に搬送される第1加圧タンクと、蓄積した液体が前記第1加圧タンクに供給される第2加圧タンクとで構成された前記<1>または<2>に記載の液体供給装置である。
<6>前記圧縮空気供給源から前記第1加圧タンクに供給される前記圧縮された空気を第1圧力に減圧する第1レギュレータと、
前記圧縮空気供給源から前記第2加圧タンクに供給される前記圧縮された空気を前記第1圧力よりも小さい第2圧力に減圧する第2レギュレータと、
前記第2加圧タンクに蓄積された液体を前記第1加圧タンクへ搬送するポンプと、
をさらに備えた前記<5>に記載の液体供給装置。
<7>前記吐出ヘッドの前記内部流路から流出した液体は、前記液体流路を経由して前記第2加圧タンクに搬送され、
前記搬送手段は、前記第1加圧タンク、前記第2加圧タンク、前記第1レギュレータ、前記第2レギュレータおよび前記ポンプにより構成され、前記第1加圧タンクに蓄積された液体を前記液体流路に搬送する前記<6>に記載の液体供給装置である。
<8>前記第1緩和装置の下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路に流れる液体の圧力を計測する圧力計と、
前記圧力計により計測された圧力が所定値となるように、前記第1レギュレータおよび前記第2レギュレータの減圧動作を制御する第2制御装置と、
をさらに備えた前記<6>または<7>に記載の液体供給装置である。
<9>前記第1加圧タンクの下流側かつ前記第1緩和装置の上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路の液体の流量を制御する流量制御弁を、さらに備えた前記<5>~<7>のいずれか一項に記載の液体供給装置である。
<10>前記第1加圧タンクの下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置された、該液体流路に流れる液体の流量を計測する流量計と、
前記流量計により計測された流量に基づいて、前記流量制御弁の開度を制御する第3制御装置と、
をさらに備えた前記<9>に記載の液体供給装置である。
<11>前記吐出ヘッドの下流側かつ前記加圧タンクの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路を流れる液体の圧力の変動を吸収する第2緩和装置を、さらに備えた前記<1>~<10>のいずれか一項に記載の液体供給装置である。
<12>前記第1緩和装置は、アキュムレータ、サブタンク、または、ショックアブソーバを備えたピストン押下機構である前記<1>~<11>のいずれか一項に記載の液体供給装置である。
<13>前記第2緩和装置は、アキュムレータ、サブタンク、または、ショックアブソーバを備えたピストン押下機構である前記<11>に記載の液体供給装置である。
<14>前記吐出ヘッドは、アクチュエータによりニードルを操作してノズルを開閉する方式のインクジェットヘッドである前記<1>~<13>のいずれか一項に記載の液体供給装置である。
<15>前記ポンプは、ダイヤフラムポンプである前記<3>、<6>または<7>に記載の液体供給装置である。
<16>前記加圧タンクは、前記圧縮空気供給源により大気圧以上の圧力に圧縮された空気が供給される前記<1>~<15>のいずれか一項に記載の液体供給装置である。
<17>設置面に対して液体を吐出する液体供給装置と、
前記液体供給装置を移動可能とする運搬装置と、
前記液体供給装置を支持する支持部材と、
を備え、
前記液体供給装置は、
圧縮空気供給源により圧縮された空気が供給され、前記圧縮された空気により加圧された液体を蓄積する加圧タンクと、
前記加圧タンクに蓄積された液体を液体流路に搬送する搬送手段と、
前記液体流路から搬送される液体を流通する内部流路を有し、該内部流路からノズルを介して液体を吐出する吐出ヘッドと、
前記加圧タンクの下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路を流れる液体の圧力の変動を吸収する第1緩和装置と、
を備え、
液体が前記液体流路内を前記加圧タンク、前記第1緩和装置、前記吐出ヘッド、該加圧タンクの順に循環する循環経路が構成され、
前記搬送手段は、液体を前記循環経路において循環させる、液体塗布装置である。
1 液体塗布装置
11 筐体部
11a フレーム
13 インク供給機構
14 スタンド
16 キャリッジ
16a 維持システム
17 主走査ガイド
17a 主走査モータ
18 副走査ガイド
18a 副走査モータ
18b タイミングベルト
20 台車
21 台車フレーム
22、23 昇降装置
24 前輪
25 後輪
26 ハンドル部
30 維持ポジション
100、100a~100e インク供給装置
101、102 加圧タンク
103 撹拌装置
103a 撹拌モータ
103b 撹拌子
104 撹拌装置
104a 撹拌モータ
104b 撹拌子
111、112 レギュレータ
115、116 圧力計
117 圧力制御装置
118 圧力流量制御装置
121 ポンプ
122 フィルタ
123 吐出ヘッド
125 ノズル開閉制御装置
131 アキュムレータ
131a 本体
131b 膜
131-2 ピストン押下機構
131-2a ショックアブソーバ
131-2b シリンダ
131-2c ピストン
131-3 サブタンク
132 アキュムレータ
140、141 流量計
142 流量制御弁
200 高圧エア供給源
201、202 エア供給路
203~205 インク流路
300、300b、300d 制御装置
A、B 矢印
IK1、IK2 インク
特開2020-163839号公報

Claims (17)

  1. 圧縮空気供給源により圧縮された空気が供給され、前記圧縮された空気により加圧された液体を蓄積する加圧タンクと、
    前記加圧タンクに蓄積された液体を液体流路に搬送する搬送手段と、
    前記液体流路から搬送される液体を流通する内部流路を有し、該内部流路からノズルを介して液体を吐出する吐出ヘッドと、
    前記加圧タンクの下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路を流れる液体の圧力の変動を吸収する第1緩和装置と、
    を備え、
    液体が前記液体流路内を前記加圧タンク、前記第1緩和装置、前記吐出ヘッド、該加圧タンクの順に循環する循環経路が構成され、
    前記搬送手段は、液体を前記循環経路において循環させる液体供給装置。
  2. 前記搬送手段は、前記吐出ヘッドが液体を吐出しているときにも吐出してないときにも、液体を前記循環経路において循環させる請求項1に記載の液体供給装置。
  3. 前記搬送手段は、前記加圧タンクの下流側かつ前記第1緩和装置の上流側の前記液体流路に設置され、前記加圧タンク内の液体を該第1緩和装置側に向けて前記液体流路に圧送するポンプである請求項1または2に記載の液体供給装置。
  4. 前記第1緩和装置の下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路に流れる液体の圧力を計測する圧力計と、
    前記圧力計により計測された圧力が所定値となるように、前記ポンプの回転数を制御する第1制御装置と、
    をさらに備えた請求項3に記載の液体供給装置。
  5. 前記加圧タンクは、蓄積した液体が前記搬送手段により前記第1緩和装置側に搬送される第1加圧タンクと、蓄積した液体が前記第1加圧タンクに供給される第2加圧タンクとで構成された請求項1または2に記載の液体供給装置。
  6. 前記圧縮空気供給源から前記第1加圧タンクに供給される前記圧縮された空気を第1圧力に減圧する第1レギュレータと、
    前記圧縮空気供給源から前記第2加圧タンクに供給される前記圧縮された空気を前記第1圧力よりも小さい第2圧力に減圧する第2レギュレータと、
    前記第2加圧タンクに蓄積された液体を前記第1加圧タンクへ搬送するポンプと、
    をさらに備えた請求項5に記載の液体供給装置。
  7. 前記吐出ヘッドの前記内部流路から流出した液体は、前記液体流路を経由して前記第2加圧タンクに搬送され、
    前記搬送手段は、前記第1加圧タンク、前記第2加圧タンク、前記第1レギュレータ、前記第2レギュレータおよび前記ポンプにより構成され、前記第1加圧タンクに蓄積された液体を前記液体流路に搬送する請求項6に記載の液体供給装置。
  8. 前記第1緩和装置の下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路に流れる液体の圧力を計測する圧力計と、
    前記圧力計により計測された圧力が所定値となるように、前記第1レギュレータおよび前記第2レギュレータの減圧動作を制御する第2制御装置と、
    をさらに備えた請求項6に記載の液体供給装置。
  9. 前記第1加圧タンクの下流側かつ前記第1緩和装置の上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路の液体の流量を制御する流量制御弁を、さらに備えた請求項5に記載の液体供給装置。
  10. 前記第1加圧タンクの下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置された、該液体流路に流れる液体の流量を計測する流量計と、
    前記流量計により計測された流量に基づいて、前記流量制御弁の開度を制御する第3制御装置と、
    をさらに備えた請求項9に記載の液体供給装置。
  11. 前記吐出ヘッドの下流側かつ前記加圧タンクの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路を流れる液体の圧力の変動を吸収する第2緩和装置を、さらに備えた請求項1または2に記載の液体供給装置。
  12. 前記第1緩和装置は、アキュムレータ、サブタンク、または、ショックアブソーバを備えたピストン押下機構である請求項1または2に記載の液体供給装置。
  13. 前記第2緩和装置は、アキュムレータ、サブタンク、または、ショックアブソーバを備えたピストン押下機構である請求項11に記載の液体供給装置。
  14. 前記吐出ヘッドは、アクチュエータによりニードルを操作してノズルを開閉する方式のインクジェットヘッドである請求項1または2に記載の液体供給装置。
  15. 前記ポンプは、ダイヤフラムポンプである請求項3に記載の液体供給装置。
  16. 前記加圧タンクは、前記圧縮空気供給源により大気圧以上の圧力に圧縮された空気が供給される請求項1または2に記載の液体供給装置。
  17. 設置面に対して液体を吐出する液体供給装置と、
    前記液体供給装置を移動可能とする運搬装置と、
    前記液体供給装置を支持する支持部材と、
    を備え、
    前記液体供給装置は、
    圧縮空気供給源により圧縮された空気が供給され、前記圧縮された空気により加圧された液体を蓄積する加圧タンクと、
    前記加圧タンクに蓄積された液体を液体流路に搬送する搬送手段と、
    前記液体流路から搬送される液体を流通する内部流路を有し、該内部流路からノズルを介して液体を吐出する吐出ヘッドと、
    前記加圧タンクの下流側かつ前記吐出ヘッドの上流側の前記液体流路に設置され、該液体流路を流れる液体の圧力の変動を吸収する第1緩和装置と、
    を備え、
    液体が前記液体流路内を前記加圧タンク、前記第1緩和装置、前記吐出ヘッド、該加圧タンクの順に循環する循環経路が構成され、
    前記搬送手段は、液体を前記循環経路において循環させる、液体塗布装置。
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