JP2024088848A - 使い捨ておむつ、使い捨ておむつの梱包体、及び使い捨ておむつのシリーズ - Google Patents

使い捨ておむつ、使い捨ておむつの梱包体、及び使い捨ておむつのシリーズ

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JP2024088848A JP2022203843A JP2022203843A JP2024088848A JP 2024088848 A JP2024088848 A JP 2024088848A JP 2022203843 A JP2022203843 A JP 2022203843A JP 2022203843 A JP2022203843 A JP 2022203843A JP 2024088848 A JP2024088848 A JP 2024088848A
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Abstract

【課題】着用する際の前後の識別性と、連続印刷によって印刷される外観性とを両立させる、使い捨ておむつ、使い捨ておむつの梱包体、及び使い捨ておむつのシリーズを提供すること。
【解決手段】本発明のおむつ1は、外装体3が、腹側部A及び背側部Bの少なくとも一方に、横方向Yに伸縮する一対の伸縮領域35と、伸縮性を有しない非伸縮領域38とを有して、さらに吸収性本体5の側部域又は外装体3の該側部域と重なる部分に一対の表示領域20を有している。一対の表示領域20,20は、何れか一方に図柄が連続印刷されているか、又はそれぞれに互いに異なる図柄が連続印刷されている。前記図柄は、縦方向Xに沿って間欠的に又は連続的に配されている。腹側部A及び背側部Bの少なくとも一方において、前記図柄と伸縮領域35とが重なっており、該伸縮領域35の伸縮に伴って該図柄の視認性が変化する。
【選択図】図3

Description

本発明は、使い捨ておむつ、使い捨ておむつの梱包体、及び使い捨ておむつのシリーズに関する。
適切な装着を容易にする観点から、製品の前側と後側との区別を認識できるように、製品の前側と後側とに印刷を施した使い捨ておむつ等の吸収性物品が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、吸収要素の外側をカバーするカバー手段の内面と接する外装シートに前後表記が直に印刷された、前後表記付吸収性物品が開示されている。
本出願人は、先に、吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートの外表面側であって、腹側部側に、キャラクターを正面視した絵柄が多色で形成され、且つ背側部側に、該キャラクターを背面視した絵柄が形成された吸収性物品を提案した(特許文献2)。
特許文献3には、所定の寸法を有する吸収パッドであって、吸収体よりも非肌側に配置された外装シートに、非肌側から視認可能なデザイン柄を有し、梱包状態において折られていない、低体重児用吸収パッドが開示されている。
特開2002-291786号公報 特開2012-105804号公報 特開2019-208960号公報
特許文献1の吸収性物品には、その横方向中央部に、前後方向を示す矢印や文字が一定の間隔で印刷されている。しかしながら、矢印や文字等を認識できない乳幼児にとって、当該矢印又は文字等は強調して表示させる意義に乏しく、一旦着用されれば、前後方向を識別する必要性は低い。
また生産性の向上を目的として、吸収性物品等に印刷される図柄は、紙継ぎ時のピッチ制御が不要な、いわゆる「連続印刷」により形成される場合がある。この連続印刷を用いる場合、特許文献1のように一定間隔で前後方向を示す矢印や文字等が配されたデザインとなり、デザインの自由度に制限が生じるとともに、外観性が損なわれる虞がある。
特許文献1~3には、着用する際の前後の識別性と、連続印刷によって印刷される図柄の外観性とを両立させる点について特段の検討はなされていない。
したがって本発明は、着用する際の前後の識別性と、連続印刷によって印刷される外観性とを両立させる、使い捨ておむつ、使い捨ておむつの梱包体、及び使い捨ておむつのシリーズに関する。
本発明は、吸収体を含む吸収性本体と、該吸収性本体よりも非肌対向面側に配された外装体とを備え、着用状態において、着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向、及び該縦方向に直交する横方向を有する、使い捨ておむつに関する。
一実施形態において、前記外装体は、前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方に、前記横方向に伸縮する一対の伸縮領域と、これら該伸縮領域間に位置し且つ伸縮性を有しない非伸縮領域とを有し、前記伸縮領域は、前記横方向において、前記吸収性本体の側部域から該吸収性本体の側縁より外方にかけて存在してことが好ましい。
一実施形態において、前記吸収性本体又は前記外装体は、前記側部域又は該側部域と重なる部分に、左右を識別するための一対の表示領域を有していることが好ましい。
一実施形態において、前記一対の表示領域の何れか一方に図柄が連続印刷されているか、又は該一対の表示領域それぞれに互いに異なる図柄が連続印刷されていることが好ましい。
一実施形態において、前記図柄は、前記縦方向に沿って間欠的に又は連続的に配されていることが好ましい。
一実施形態において、前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方において、前記図柄と前記伸縮領域とが重なっており、該伸縮領域の伸縮に伴って該図柄の視認性が変化することが好ましい。
また本発明は、複数の前記使い捨ておむつがパッケージに収容されている、使い捨ておむつの梱包体に関する。
一実施形態において、前記パッケージに、前記表示領域を用いた使い捨ておむつの左右の識別方法が表示されていることが好ましい。
また本発明は、前記使い捨ておむつのシリーズに関する。
一実施形態として、前記使い捨ておむつをサイズ違いで複数種類含み、該複数種類の前記使い捨ておむつは、前記図柄の形状又は色が共通していることが好ましい。
本発明の使い捨ておむつ、使い捨ておむつの梱包体、及び使い捨ておむつのシリーズによれば、着用する際の前後の識別性と、連続印刷によって印刷される外観性とを両立できる。
図1は、本発明の一実施形態である使い捨ておむつを示す斜視図である。 図2は、図1に示す使い捨ておむつの展開且つ伸長状態を肌対向面側から視た平面図である。 図3は、図1に示す使い捨ておむつの展開且つ伸長状態を非肌対向面側から視た平面図である。 図4は、図2のII-II線断面図である。 図5は、図1に示す使い捨ておむつの着用状態を示す背面図である。 図6は、図3に示す表示領域と防漏カフ及びレッグ弾性部材との配置関係を示す拡大平面図である。 図7は、着用状態における、図4に示す吸収体、防漏カフ及びレッグ弾性部材を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明の使い捨ておむつをその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1~7に、本発明の使い捨ておむつの一実施形態を示す。
本実施形態の使い捨ておむつ1(以下、単に「おむつ1」ともいう。)は、図1~図3に示すように、着用状態において、着用者の腹側に配される腹側部Aと、着用者の背側に配される背側部Bと、該腹側部A及び該背側部Bの間に位置する股下部Cとを有している。股下部Cは、おむつ1の着用状態において着用者の股間部に配される部位である。おむつ1は、着用者の前後方向に対応する方向、即ち腹側部Aから股下部Cを介して背側部Bに延びる方向に対応する縦方向Xと、該縦方向Xと直交する横方向Yとを有している。
おむつ1は、吸収体4を含む吸収性本体5と、該吸収性本体5よりも非肌対向面側に配された外装体3とを具備している(図1~図3参照)。
本明細書において、「肌対向面」は、おむつ1又はその構成部材(例えば表面シート12や外装体3)における、おむつ1の着用時に着用者の肌側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、おむつ1又はその構成部材における、おむつ1の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌から遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、即ち当該おむつ1の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
おむつ1は、図2及び図3に示すように、展開且つ伸長状態において、縦方向Xに延び且つ該おむつ1を横方向Yに2等分する縦方向中心線CL(仮想直線)に対して左右対称に形成されている。吸収性本体5は、図2に示すように、平面視長方形形状をなし、その長手方向を展開且つ伸長状態におけるおむつ1の縦方向Xと一致させている。吸収性本体5は、平面視において後述する外装体3(外層シート31及び内層シート32)の横方向Yの中央部に配されている。
おむつ1の「展開且つ伸長状態」とは、おむつ1を後述するサイドシール部11で切り離して展開状態とし、その展開状態のおむつ1を各部の弾性部材を伸長させて設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に拡げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態をいう。本明細書において、おむつ1の各部位における縦方向X又は横方向Yの長さ等といった各寸法は、特に断りがない限り、各部の弾性部材を伸長させて各部材を引き伸ばした状態での寸法(設計寸法)のことである。
本実施形態のおむつ1における外装体3は、腹側部Aの外縁を形成する腹側シート部材3A、及び背側部Bの外縁を形成する背側シート部材3Bを有している。腹側シート部材3Aにおける縦方向Xに沿う両側縁部は、腹側部Aの縦方向Xに沿う両側縁部となっている。また背側シート部材3Bにおける縦方向Xに沿う両側縁部は、背側部Bの縦方向Xに沿う両側縁部となっている。腹側部A及び背側部Bそれぞれの両側縁部どうしを、ホットメルト接着剤等の接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されることで、一対のサイドシール部11,11が形成されるとともに、着用者の胴が通されるウエスト開口部7、及び着用者の下肢が通される一対のレッグ開口部8が形成される(図1参照)。
吸収性本体5は、図2に示すように、腹側シート部材3Aの横方向Yの中央部と背側シート部材3Bの横方向Yの中央部とに架け渡されて固定されている。吸収性本体5は、腹側シート部材3A及び背側シート部材3Bのそれぞれと重なる部分が、接着剤等の公知の接合手段により、全面的又は部分的に、両シート部材3A,3Bに接合されている。
外装体3は、腹側又は背側シート部材3A,3Bにおける横方向Yの両端に、腹側シート部材3Aと背側シート部材3Bとの間が接合されていない細幅の領域、例えば10mm以下の領域を有していてもよい。斯かる場合も、腹側部Aと背側部Bとが横方向Yの両側縁部において接合されている形態に含まれる。
吸収性本体5は、主な吸液部位となる吸収体4、該吸収体4の肌対向面側に配される表面シート12、該吸収体4の非肌対向面側に配される防漏シート13、及び表面シート12よりも肌対向面側に配され且つ少なくとも股下部Cにおいて肌対向面側に起立する一対の防漏カフ16,16を備えている。
吸収体4は、吸収性本体5と同様に、おむつ1の縦方向Xに長い形状を有している。吸収体4は、表面シート12と防漏シート13との間に介在配置されている。
手触りを向上させる観点から、吸収性本体5は、股下部Cにおける吸収性本体5の非肌対向面側、即ち、防漏シート13の非肌対向面側に、吸収性本体5の非肌対向面を被覆する被覆シートを有していてもよい。この場合、被覆シートは、後述するサイド図柄及び中央図柄を視認可能に構成されている。
本実施形態の吸収体4は、吸収性コア14s,14cと該吸収性コア14s,14cの表面(肌対向面及び非肌対向面)を被覆するコアラップシート4aとを含んで構成されている(図4参照)。
本実施形態の吸収性本体5は、その肌対向面における縦方向Xに沿う両側部に、一対の防漏カフ16,16を具備している。本実施形態の防漏カフ16は、図4に示すように、カフ形成シート16bを二つ折りにして、相対向した2枚のカフ形成シート16bどうしを接合することにより形成されている。カフ形成シート16bは、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性のシートである。本実施形態の防漏カフ16は、相対向した2枚のカフ形成シート16bどうし間にカフ弾性部材16aを有している。カフ弾性部材16aは、防漏カフ16の横方向Yの内方端部に配されている(図2及び図4参照)。
カフ弾性部材16aは、縦方向Xに伸長状態で配されている。各防漏カフ16は、表面シート12に固定された基端部と、カフ弾性部材16aが固定された自由端部とを有している。防漏カフ16は、縦方向Xに伸長状態で配されたカフ弾性部材16aが収縮することによって、少なくとも股下部Cにおいて該防漏カフ16の自由端部が起立するようになされている(図示せず)。本実施形態の防漏カフ16は、縦方向Xの両端部において、横方向Y内方端部が表面シート12に接合されている。これにより、縦方向Xの両端部(腹側部A側の端部及び背側部B側の端部)では、防漏カフ16が起立しないようになされている(図4参照)。斯かる縦方向Xの両端部では、防漏カフ16は、接着剤等の公知の接合手段によって表面シート12に接合されている。
本実施形態のカフ形成シート16bは、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Y外方に延出しており、防漏シート13の両側部の肌対向面を被覆する外方延出部16cを形成している。外方延出部16cは、防漏シート13の両側縁から非肌対向面側に回り込んで、該防漏シート13と外装体3の内層シート32との間に固定されている(図4参照)。斯かる固定は、接着剤等の公知の接合手段によるものである。
本実施形態の吸収性本体5は、吸収体4の横方向Y外側に、レッグギャザーを形成するレッグ縁部LSを有している。レッグ縁部LSは、レッグ開口の開口端を形成する縁部である。本実施形態のレッグ縁部LSは、外方延出部16cとレッグ弾性部材17とを含んで構成されており、該レッグ弾性部材17の伸縮により、該レッグ縁部LSにレッグギャザーが形成される。レッグ弾性部材17は、外方延出部16cと防漏シート13との間に縦方向Xに伸長状態で配されている(図4参照)。
外装体3が、おむつ1の股下部Cの外縁を形成している場合、レッグ縁部LSは、股下部Cにおける該外装体3によって形成されていてもよい。この場合、レッグ弾性部材17は、例えば内層シート32と外層シート31との間に、レッグ開口に沿って伸長状態で配される。
外装体3は、腹側部A及び背側部Bの少なくとも一方に、横方向Yに伸縮する一対の伸縮領域35と、これら該伸縮領域35,35間に位置し且つ伸縮性を有しない非伸縮領域38とを有している(図3参照)。本実施形態の外装体3は、腹側シート部材3A及び背側シート部材3Bそれぞれが、おむつの外面をなす外層シート31と、外層シート31よりも着用者の肌に近い側に配された内層シート32と、該外層シート31及び該内層シート32間に横方向Yに伸長状態で配された複数の弾性部材34a,34bを備えている。
より詳細には、腹側シート部材3A及び背側シート部材3Bそれぞれが、吸収性本体5の横方向Y両側に配された胴回り弾性部材34bと、吸収性本体5の縦方向外方に配されたウエスト弾性部材34aとを有している(図2及び図3参照)。
ウエスト弾性部材34aは、横方向Yにおけるサイドシール部11,11間に延びており、該弾性部材34aの全長が腹側部Aの全幅及び背側部Bの全幅それぞれと略等しい。このウエスト弾性部材34aの伸縮性によって、ウエスト開口部7の開口縁部には、その全周に実質的に連続した環状のウエストギャザー(襞)が形成される。
胴回り弾性部材34bは、腹側シート部材3A及び背側シート部材3Bの左右両側(横方向Y両側)それぞれに配され、該弾性部材34bの横方向Yの内方端部どうしが該横方向Yに離間している。胴回り弾性部材34bの内方端部は、吸収性本体5と部分的に重なっており、該吸収性本体5の両側縁を越えてサイドシール部11まで延在している。斯かる胴回り弾性部材34bが配された領域が、伸縮領域35となっている(図3参照)。また横方向Yにおける該胴回り弾性部材34b,34b間であって、該弾性部材34bが、弾性伸縮性を発現しない状態で配されているか、又は該弾性部材34bが配されていない領域が、非伸縮領域38となっている(図3参照)。本実施形態の非伸縮領域38では、胴回り弾性部材34bが細かく分断する等の処理によって、弾性伸縮性が発現しないように配されている。
胴回り弾性部材34bは、吸収性本体5の側部域と重なって配されている。すなわち伸縮領域35は、横方向Yにおいて、吸収性本体5の側部域から該吸収性本体5の側縁より外方にかけて存在している。吸収性本体5の側部域は、吸収性本体5の横方向Y全長を3等分して3つの領域に区分したときの、横方向Y両側の領域である。
本実施形態の吸収性本体5は、側部域の非肌対向面に、左右を識別するための一対の表示領域20を有している(図3参照)。表示領域20は、左右を識別するための図柄が連続印刷された領域である。本実施形態の一対の表示領域20それぞれには、互いに異なる図柄21,22が連続印刷されている。具体的には、防漏シート13の非肌対向面であって、縦方向Xに沿う両側部に沿って、一方の表示領域20に円形の図柄21が連続印刷されており、他方の表示領域20に星形の図柄22が連続印刷されている。以下、表示領域20における図柄21,22を、「サイド図柄21,22」ともいう。本実施形態のおむつ1は、一対の表示領域20間で異なるサイド図柄21,22を有することで、おむつ1の左右の向きが識別可能であり、該左右の識別によって着用時の前後の向きを容易に区別できる。
本明細書における「連続印刷」は、吸収性物品の製品寸法と関係なく設計された図柄を繰り返し印刷する印刷方法であり、連続印刷された領域では印刷対象物の位置や印刷対象物のカット位置を問わない。例えば、複数種類の図柄によって構成されるモノグラム等のパターン柄が挙げられる。
連続印刷に相反する印刷方法として「ピッチ印刷」がある。ピッチ印刷は、吸収体等の吸収性物品を構成する各部材の寸法等に合わせて設計された図柄を印刷する印刷方法であり、印刷対象物の位置や印刷対象物のカット位置に合わせて設計される。
「一対の表示領域20,20に連続印刷されるサイド図柄が互いに異なっている」とは、一対の表示領域20,20におけるサイド図柄の形状及び色の何れか一方又は双方が異なっていることを意味する。斯かる形態として、例えば、形状が同一で且つ色が異なっている形態、色が同一で形状が異なっている形態、形状も色も異なっている形態が挙げられる。
「一対の表示領域20,20におけるサイド図柄の色が互いに異なっている」とは、サイド図柄の色どうしの色差が10以上であることを意味する。色差は公知の色差計によって測定される。
形状が異なる形態には、一対の表示領域20,20双方のサイド図柄で観念が同じである形態が含まれる。例えば、前記双方のサイド図柄が動物であってウサギと犬というように種類が異なっている形態、前記双方のサイド図柄が乗り物であって車と飛行機というように種類が異なっている形態、前記双方のサイド図柄が植物であって花と葉というように部位が異なっている形態等が挙げられる。また、前記双方のサイド図柄が「L」と「R」というように文字が異なっている形態等であってもよい。
1個の表示領域20において、複数種類の形状のサイド図柄が連続印刷されている場合、各サイド図柄の塗工面積を算出し、最も面積の大きいサイド図柄を、該表示領域20のサイド図柄とする。
おむつ1の前後の識別性をより向上させる観点から、一対の表示領域20は、これら領域それぞれに形状も色も互いに異なるサイド図柄21,22を有していることが好ましい。
表示領域20に表示される図柄としては、動物、乗り物、食べ物、植物、動物、文字、音符、星、虹、雲、又は楽器等の図柄が挙げられる。
また、前記図柄は、図形、記号、文字、色又はこれらの組み合わせとしてもよい。
図形は、真円形や楕円形等の円形状であってもよく、三角形、四角形、五角形及び六角形などの多角形又は正多角形状等の幾何学形状であってもよい。
記号は、矢印、十字、音符等が挙げられる。
文字は、ひらがな、カタカナ、英字の大文字、小文字、アラビア数字、ローマ数字、諸外国の文字、これらの組み合わせ等であってもよく、デフォルメされた文字であってもよい。
色により構成される図柄は、例えばインクによって着色された領域が縦方向Xに連続的又は間欠的に延びた形態が挙げられる。着色された領域は、模様になっていてもよい。
実施形態の表示領域20におけるサイド図柄21,22は、縦方向Xに沿って間欠的に配されている(図3参照)。すなわち一方の表示領域20において、複数のサイド図柄21が縦方向Xに沿って並んでおり、これら縦方向Xに隣り合うサイド図柄21どうしが該縦方向Xに離間している。
これに代えて、表示領域20におけるサイド図柄は、連続的に配されていてもよい。この場合、表示領域20におけるサイド図柄は、縦方向Xに間隔を空けず該縦方向Xに連続したものとなる。斯かる図柄として、例えば、直線と点線、直線と波線のように線で構成された図柄(ストライプ柄等)や、チェック柄、アニマル柄、和柄等の各種パターン柄がある。これらパターン柄は、一対の表示領域20それぞれで(左右で)、同じ柄であり且つ色を変更した形態でもよい。一対の表示領域20にパターン柄が施されていると、おむつ1の外観が下着らしい外観となる点で好ましい。
本実施形態のおむつ1は、腹側部A及び背側部Bの少なくとも一方において、表示領域20におけるサイド図柄21,22と伸縮領域35とが重なっている(図3及び図4参照)。これにより、伸縮領域35の伸縮に伴ってサイド図柄21,22の視認性が変化する。例えば、着用者におむつ1を着用させる際、ウエスト開口部7を広げるように、すなわち外装体3(腹側シート部材3A,背側シート部材3B)を横方向Yに広げるように、引っ張る操作を行う。斯かる操作により、横方向Yに伸長された伸縮領域35における皺が延ばされ、該伸縮領域35と重なるサイド図柄21,22が視認し易くなる。着用者におむつ1を着用させる操作者又は着用者は、このサイド図柄21,22の左右の位置関係によって、おむつ1の前後(腹側部A側又は背側部B側)を識別し、適切な着用状態とすることができる。
また、おむつ1の着用後では、伸縮領域35が横方向Yに収縮し、吸収性本体5の側部域が着用者の肌側に引っ張られるように変形する。これにより、吸収体4の輪郭に沿って皺が生じ、当該皺にサイド図柄21,22が入り込んで、該図柄21,22が視認し難くなる(図5参照)。このように、おむつ1の前後を識別するためのサイド図柄21,22は、着用する際に視認し易く、着用した後の着用状態において視認され難い。そのため本実施形態のおむつ1は、前後の識別性を目的としない図柄を、表示領域20以外に設けることができ、おむつ1のデザインの自由度や外観性を向上することができる。したがって、本実施形態のおむつ1は、着用する際の前後の識別性と、連続印刷によって印刷される外観性とを両立できる。
本実施形態のおむつ1は、腹側シート部材3A及び背側シート部材3Bの双方において、すなわち腹側部A及び背側部Bの双方において、サイド図柄21,22と伸縮領域35とが重なっている。これに代えて、腹側部Aのみにおいて、サイド図柄21,22と伸縮領域35とが重なっていてもよく、背側部Bのみにおいて、サイド図柄21,22と伸縮領域35とが重なっていてもよい。
サイド図柄21,22と伸縮領域35とは少なくとも部分的に重なっていればよい。また腹側部A及び背側部Bでは、サイド図柄21,22と伸縮領域35とが重なる重なり面積が同じであってよく、該重なり面積を互いに異ならせてもよい。
伸縮領域35の収縮時、サイド図柄21,22をより視認し難くする観点から、サイド図柄21は、その全幅W2(横方向Yの全長、図6参照)に対する、横方向Yに伸縮領域35と重なった幅(横方向Yの長さ)が好ましくは50%以上、より好ましくは75%以上である。斯かる比率は100%であることがさらに好ましい。すなわち、サイド図柄21,22の全幅W2が、伸縮領域35と重なっていることがさらに好ましい。
伸縮領域35の収縮時、サイド図柄21,22を視認し難くする効果を、以下、「図柄隠れ効果」ともいう。
なお説明容易の観点から、図6ではカフ弾性部材16aの図示を省略している。
図柄隠れ効果をより向上させる観点から、伸縮領域35における胴回り弾性部材34bの横方向Yの伸長率は、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2.0倍以上であり、また好ましくは4.0倍以下、より好ましくは3.5倍以下であり、また好ましくは1.5倍以上4.0倍以下、より好ましくは2.0倍以上3.5倍以下である。
本明細書において伸長率は、以下の方法により測定される。
〔伸長率の測定方法〕
おむつ1をサイドシール部11で切り離し、自然状態(収縮状態)にして、各弾性部材の伸長方向に間隔Laを開けて、おむつ1の外面(非肌対向面)から該弾性部材が存する位置に、油性ペンを用いて2つの印を付ける。次いで、おむつ1を展開且つ伸長状態(図1参照)にして、前記2つの印間の長さLbを測定する。この測定を各弾性部材に対して3回行い、「Lb/La」で表される式で算出される値の算術平均値により、伸長率(倍)を求める。間隔Laは、例えば100mmとすることができるが、伸縮可能な範囲が100mmに満たない場合、当該間隔Laを可能な限り広くする。
吸収性本体5は、防漏シート13の非肌対向面であって表示領域20以外の部位に、別の図柄を有してもよい。外観性をより向上させる観点から、吸収性本体5は、表示領域20以外の部位に、前後の識別性を目的としない図柄を有することが好ましい。
本実施形態の吸収性本体5は、一対の表示領域20,20間に中央領域25を有している(図3参照)。横方向Yにおける表示領域20の範囲は、サイド図柄21,22が連続印刷された領域の全幅、すなわちサイド図柄21,22の全幅W2を範囲とする。中央領域25は、吸収性本体5の非肌対向面において一対の表示領域20,20に挟まれた領域である。
中央領域25は、おむつ1の非肌対向面側から視認可能な図柄26を有している。より具体的には、吸収性本体5の非肌対向面(防漏シート13の非肌対向面)において、腹側部Aから股下部Cを介して背側部Bに至る範囲に、イルカを示す図柄26,27を複数有している。これら図柄26,27は、吸収性本体5の縦方向Xに沿って間欠配置されており、縦方向Xに隣り合う図柄26,27どうしは、左右上下に反転している。中央領域25における図柄26,27を、以下「中央図柄26,27」ともいう。本実施形態の中央図柄26,27は、サイド図柄21,22よりも面積が大きい。
中央図柄26,27も、サイド図柄21,22と同様に連続印刷で設けることができる。
中央図柄26,27は非伸縮領域38と重なっていることが好ましく、中央図柄26,27は非伸縮領域38とも吸収体4とも重なっていることがより好ましい。すなわち、中央図柄26,27は、少なくとも1つの図柄が平面視において非伸縮領域38と重なっていることが好ましく、非伸縮領域38と平面視において重なる中央図柄26が、平面視において吸収体4と重なっていることがより好ましい。斯かる構成により、非伸縮領域38では弾性部材による皺の発生が抑制されるので、中央図柄26の視認性をより向上でき、おむつ1の外観性を向上できる。
上記の効果をより向上させる観点から、中央図柄26,27の全幅は、非伸縮領域38の全幅の好ましくは20%以上100%以下、より好ましくは40%以上80%以下である。
表示領域20による左右の識別性をより向上させる観点から、サイド図柄21,22と、中央図柄26,27とは、形状及び色の何れか一方又は双方が互いに異なっていることが好ましく、色が互いに異なっていることがより好ましい。これにより、サイド図柄21,22どうしの外観上の違いをより明確化することができる。
図柄隠れ効果と中央図柄26,27の視認性とをより両立させる観点から、横方向Yにおける一対の伸縮領域35,35の合計長さは、横方向Yにおける腹側部A又は背側部の全長に対して50%以上、より好ましくは60%以上であり、また好ましくは85%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは50%以上85%以下、より好ましくは60%以上80%以下である。「横方向Yにおける一対の伸縮領域35,35の合計長さ」は、横方向Y両側双方の伸縮領域35,35の長さの和(W1+W1)である(図3参照)。
図柄隠し効果をより向上させる観点から、横方向Yにおける一対の表示領域20,20の合計長さ(W2+W2)は、横方向Yにおける吸収性本体5の長さW5(全幅 図2参照)の好ましくは40%以下、より好ましくは35%以下である。サイド図柄21,22の視認性をより向上させる観点から、斯かる比率〔(W2+W2)/W5〕の下限値は、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上である。すなわち前記比率〔(W2+W2)/W5〕は、好ましくは5%以上40%以下、より好ましくは10%以上35%以下である。
「横方向Yにおける一対の表示領域20,20の合計長さ」は、横方向Y両側双方の表示領域20,20の長さの和(W2+W2)である(図3参照)。
本実施形態のサイド図柄21,22は縦方向Xに沿って間欠的に配されている(図3及び図6参照)。この場合、サイド図柄21,22の視認性をより向上させる観点から、縦方向Xにおけるサイド図柄21,22どうし間の距離D1(図6参照)は、縦方向Xにおける吸収性本体5の全長L5(図2参照)の好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下である。
前記距離D1の下限値は特に制限されないが、好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上である。すなわち前記距離D1は、好ましくは3%以上好ましくは25%以下、より好ましくは5%以上20%以下である。
上記と同様の観点から、サイド図柄21,22の寸法は以下の範囲内であることが好ましい。
サイド図柄21,22の全幅W2(図6参照)は、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上であり、また好ましくは35mm以下、より好ましくは30mm以下であり、また好ましくは10mm以上35mm以下、より好ましくは15mm以上30mm以下である。
サイド図柄21,22が縦方向Xに沿って間欠的に配されている場合、サイド図柄21,22の面積(図6参照)は、好ましくは50mm以上、より好ましくは100mm以上であり、また好ましくは1000mm以下、より好ましくは700mm以下であり、また好ましくは50mm以上1000mm以下、より好ましくは100mm以上700mm以下である。
本実施形態の吸収性本体5は、肌対向面側における横方向Yの両側部に、縦方向Xに延びる一対の防漏カフ16,16と、吸収体4の横方向Y外側にレッグ縁部LSとを有している(図2及び図4参照)。
図柄隠し効果をより向上させる観点から、おむつ1の展開且つ伸長状態において、防漏カフ16又はレッグ縁部LSとサイド図柄21,22とが平面視で少なくとも部分的に重なっていることが好ましく、防漏カフ16又はレッグ縁部LSと該サイド図柄21,22の全幅W2(図6参照)とが平面視で重なっていることがより好ましい(図3及び図4参照)。これら構成により、防漏カフ16のカフ弾性部材16aの収縮、又はレッグ縁部LSのレッグ弾性部材17の収縮によって、図7に示すように、吸収性本体5の側部域がより変形し易くなり、図柄隠し効果をより向上できる。
上記の効果をより確実に奏させる観点から、横方向Yにおけるサイド図柄21,22の長さ、すなわちサイド図柄21,22の全幅W2が、防漏カフ16の全幅W6(図6参照)よりも短いことが好ましい。この場合、サイド図柄21,22の全幅W2は、防漏カフ16の全幅W6の好ましくは100%未満、より好ましくは80%以下である。斯かる比率〔W2/W6〕の下限値は特に限定されないが、好ましくは30%以上である。
図柄隠し効果をより向上させる観点から、カフ弾性部材16aの横方向Yの伸長率は、好ましくは2倍以上、より好ましくは2.3倍以上であり、また好ましくは3.5倍以下、より好ましくは3.2倍以下であり、また好ましくは2倍以上3.5倍以下、より好ましくは2.3倍以上3.2倍以下である。
本実施形態の吸収性本体5は、前述したように吸収体4の横方向外側のレッグ縁部LSにレッグ弾性部材17を有している。横方向Yにおける表示領域20の長さ、すなわちサイド図柄21,22の全幅W2(図6参照)は、横方向Yにおけるレッグ弾性部材17が配された領域17a(以下、「レッグ伸縮領域17a」ともいう。)の長さW3(図6参照)よりも短いこと(W2<W3)が好ましい。斯かる構成により、レッグ弾性部材17の収縮によって、図7に示すように、吸収性本体5の側部域がより変形し易くなり、図柄隠し効果をより向上できる。
この場合、サイド図柄21,22の全幅W2は、レッグ伸縮領域17aの全幅W3の好ましくは100%未満、より好ましくは80%以下である。斯かる比率〔W2/W3〕の下限値は特に限定されないが、好ましくは30%以上である。レッグ伸縮領域17aの全幅W3は、横方向Yの最も外方に位置するレッグ弾性部材17と、横方向Yの最も内方に位置するレッグ弾性部材17との間の横方向Yにおける距離である。
本実施形態の吸収体4における吸収性コアは、縦方向Xに延びる一対の中央吸収性コア14c,14cと、該中央吸収性コア14c,14cの横方向Y両側に位置するサイド吸収性コア14s,14sとを有している。一対の中央吸収性コア14c,14c間には、縦方向Xに延びる中央折曲誘導部15cが形成されており、中央吸収性コア14c及びサイド吸収性コア14s間には、縦方向Xに延びるサイド折曲誘導部15sが形成されている。一対の中央吸収性コア14c,14cは、一対のサイド折曲誘導部15s,15s間に位置する。
本実施形態の吸収体4は、中央折曲誘導部15cを起点に肌対向面側に折れ曲がり、サイド折曲誘導部15s,15sそれぞれを起点に非肌対向面側に折れ曲がる。これにより、一対のサイド吸収性コア14s,14sが肌対向面側に起立するように、吸収体4が変形し易くなり(図7参照)、これに伴い吸収性本体5の側部域が肌対向面側に起立する。斯かる構成は、図柄隠し効果をより向上できる点で有効である。
図柄隠し効果をより向上させる観点から、吸収体4における吸収性コアは、一対のサイド折曲誘導部15s,15sを有することが好ましく、中央折曲誘導部15c及び一対のサイド折曲誘導部15s,15sを有することがより好ましい。
図柄隠し効果をより向上させる観点から、サイド図柄21,22は、横方向Yの最も外方に位置するサイド折曲誘導部15s,15sよりも横方向外方に位置していることが好ましい(図4参照)。
折曲誘導部15c,15s,15sは、吸収性コアをおむつ1の厚み方向Zに貫通するスリット、又は該吸収性コアの肌対向面に形成された溝からなる。本実施形態の折曲誘導部15c,15s,15sは、前記スリットである。斯かるスリットでは、坪量が0となる。変形性の観点から、折曲誘導部15c,15s,15sは、前記スリットであることが好ましい。
折曲誘導部15c,15s,15sが溝である場合、該折曲誘導部15c,15s,15sにおける坪量は、該折曲誘導部15c,15s,15s以外の部分(例えば吸収性コア14c,14s)の坪量の好ましくは70%以下、より好ましくは50%以下である。斯かる割合の下限値は特に制限されないが、好ましくは5%以上である。
吸収性コアが平面視において、縦方向Xに沿う両側縁が横方向Y内側に括れた括れ部を有する場合、サイド図柄21,22は該括れ部よりも横方向Y外方に位置していることが好ましい。斯かる構成により、吸収性本体5の側部域がより変形し易くなり。図柄隠し効果をより向上することができる。この場合、サイド図柄21,22は、前記括れ部から横方向Yに5mm以上離間して位置することが好ましく、前記括れ部から横方向Yに10mm以上離間して位置することがより好ましい。前記の構成において、横方向Yにおける前記括れ部からのサイド図柄21,22の離間距離の下限値は特に制限されない。すなわちサイド図柄21,22は、横方向Yにおける前記括れ部とレッグ縁部LSとの間に位置していればよい。
上述した実施形態におけるおむつ1の各部の形成材料について詳述する。
表面シート12及び吸収体4としてはそれぞれ、吸収性物品(おむつ)に従来用いられているものを特に制限なく用いることができる。
表面シート12としては例えば、液透過性の不織布及び開孔フィルム等を用いることができる。
吸収体4は、吸収性コアとして、木材パルプ、親水化処理された合成繊維等の親水性繊維の積繊体や、該積繊体に吸水性ポリマーを保持させたものを用いることができる。また、コアラップシート4aとしては、表面シート12と同様のものを用いることができる。
防漏シート13には、液不透過性又は液難透過性シートを用いることができ、好ましくは透湿性を有する。斯かるシートとしては、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート等の高分子材料からなるフィルムや、透湿性フィルム等が挙げられる。
外装体3における外層シート31及び内層シート32は、例えば各種製法による不織布を用いることができ、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布、ヒートロール不織布、メルトブローン不織布、又はこれらの積層不織布等を用いることができる。
ウエスト弾性部材34a、胴回り弾性部材34b、レッグ弾性部材17及びカフ弾性部材16a等の弾性部材は、この種の吸収性物品(おむつ)に通常用いられる各種公知の弾性材料を特に制限なく用いることができる。弾性材料としては、例えば、スチレン-ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等が挙げられる。弾性部材の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
上述した実施形態のおむつ1は、吸収性本体5の非肌対向面であって、該吸収性本体5の側部域に一対の表示領域20,20を有するものであった。これに代えて、おむつ1は、外装体3の非肌対向面であって、吸収性本体5の側部域と重なる部分に一対の表示領域20,20を有していてもよい。斯かる構成を具備するおむつの外装体3が、図3に示すように、腹側シート部材3A及び背側シート部材3Bを有する場合、おむつ1は、腹側部A及び背側部Bの何れか一方又は双方に表示領域20を有する。斯かる形態においても、上述した実施形態(図1~図7)の説明が適用される。
上述した実施形態のおむつ1は、一対の表示領域20,20それぞれに互いに異なるサイド図柄21,22が連続印刷されたものであった。これに代えて、おむつ1は、一対の表示領域20,20の何れか一方にサイド図柄が連続印刷されたものであってもよい。すなわち一方の表示領域20はサイド図柄を有し、他方の表示領域20はサイド図柄を有しない。この場合、吸収性本体5のサイド図柄を有しない方の側部域又は外装体3における該側部域と重なる部分において、サイド図柄を有する方の表示領域20のサイド図柄の全幅と同じ範囲を設定し、これを、サイド図柄を有しない表示領域20とする。斯かる形態においても、上述した実施形態(図1~図7)の説明が適用される。
上述した各実施形態のおむつは、パッケージに収容され、梱包体として流通される。このパッケージには、複数のおむつが収容される。前記梱包体には、前記パッケージに、表示領域20,20を用いたおむつの左右の識別方法が表示されていることが好ましい。識別方法は、例えば「背中側から視て、円形マークを左側、星形マークを右側にして下さい。」との文章やイラスト、これら文章やイラストの組み合わせで表示される。斯かる識別方法は、パッケージの外面に表示される。
上述した各実施形態のおむつを、複数種類のサイズ群に分けられたシリーズにしてもよい。この場合おむつのシリーズは、例えばSサイズ、Mサイズ、Lサイズといったように、おむつをサイズ違いで複数種類含む。おむつのシリーズは、サイズの異なる複数種類のおむつで、表示領域20におけるサイド図柄の形状又は色が共通していることが好ましい。斯かる構成により、サイズを変更しても、変更前の識別方法を適用できるので、着用時の操作を容易に行うことができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、外装体3における吸収性本体5の側部域と重なる部分にサイド図柄を有する一対の表示領域20を有し、吸収性本体5において該一対の表示領域20間の領域と重なる領域に、中央図柄を有していてもよい。逆に、吸収性本体5の側部域にサイド図柄を有する一対の表示領域20を有し、外装体3において該一対の表示領域20間の領域と重なる領域に中央図柄を有していてもよい。
また吸収性コアは、両側縁が横方向Y内方に括れていなくてもよく、該両側縁が縦方向Xに平行であってもよい。
また上述した実施形態のおむつは、外装体3が、着用者の腹側に配される腹側シート部材3Aと背側に配される背側シート部材3Bとに分割されており、吸収性本体が、これらシート部材3A,3Bの間に架け渡して固定されているタイプのパンツ型使い捨ておむつであったが、これに代えて外装体3が、腹側部A及び背側部Bとに分割されておらず、該外装体3がおむつ1の縦方向X全長に連続したものであってもよい。
またおむつは、背側部Bにファスニングテープを有し、該ファスニングテープを腹側部Aの外面に設けたランディングテープに止着して装着する、いわゆる展開型の使い捨ておむつであってもよい。展開型の使い捨ておむつにおいては、両側縁に、脚廻りの形状に適合するように凹状の切り欠き部を形成した部分を股下部Cとし、その前後に位置する部分が背側部B及び腹側部Aとなる。
1 使い捨ておむつ(おむつ)
3 外装体
3A 腹側シート部材
3B 背側シート部材
31 外層シート
32 内層シート
34a ウエスト弾性部材
35 伸縮領域
38 非伸縮領域
5 吸収性本体
7 ウエスト開口部
8 レッグ開口部
11 サイドシール部
4 吸収体
4a コアラップシート
12 表面シート
13 防漏シート
14c 中央吸収性コア
14s サイド吸収性コア
15c 中央折曲誘導部
15s サイド折曲誘導部
16 防漏カフ
16a カフ弾性部材
16b カフ形成シート
16c 外方延出部
17 レッグ弾性部材
17a レッグ伸縮領域
20 表示領域
21,22 サイド図柄
25 中央領域
26,27 中央図柄
A 腹側部
B 背側部
C 股下部
X 縦方向
Y 横方向
Z 厚み方向

Claims (16)

  1. 吸収体を含む吸収性本体と、該吸収性本体よりも非肌対向面側に配された外装体とを備え、着用状態において、着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを有し、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向、及び該縦方向に直交する横方向を有する、使い捨ておむつであって、
    前記外装体は、前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方に、前記横方向に伸縮する一対の伸縮領域と、これら該伸縮領域間に位置し且つ伸縮性を有しない非伸縮領域とを有し、前記伸縮領域は、前記横方向において、前記吸収性本体の側部域から該吸収性本体の側縁より外方にかけて存在しており、
    前記吸収性本体又は前記外装体は、前記側部域又は該側部域と重なる部分に、左右を識別するための一対の表示領域を有しており、
    前記一対の表示領域の何れか一方に図柄が連続印刷されているか、又は該一対の表示領域それぞれに互いに異なる図柄が連続印刷されており、
    前記図柄は、前記縦方向に沿って間欠的に又は連続的に配されており、
    前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方において、前記図柄と前記伸縮領域とが重なっており、該伸縮領域の伸縮に伴って該図柄の視認性が変化する、使い捨ておむつ。
  2. 前記伸縮領域は前記横方向に延在する弾性部材を有し、該弾性部材の前記横方向の伸長率が1.5倍以上である、請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記横方向における前記一対の伸縮領域の合計長さは、前記横方向における前記腹側部又は前記背側部の長さに対して50%以上である、請求項1又は2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記横方向における前記一対の伸縮領域の合計長さは、前記横方向における前記腹側部又は前記背側部の長さに対して85%以下である、請求項3に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記図柄はその全幅が前記伸縮領域と重なっている、請求項1~4の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記吸収性本体は、肌対向面側における前記横方向の両側部に、前記縦方向に延び且つ少なくとも股下部において起立する一対の防漏カフを有しており、
    前記吸収性本体又は前記外装体は、前記吸収体の前記横方向外側に、レッグギャザーを形成するレッグ縁部を有しており、
    展開且つ伸長状態において、前記防漏カフ又は前記レッグ縁部が、前記図柄と平面視で少なくとも部分的に重なっている、請求項1~5の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記横方向における前記図柄の長さが、前記横方向における前記防漏カフの長さよりも短い、請求項6に記載の使い捨ておむつ。
  8. 前記レッグ縁部は、前記レッグギャザーを形成するレッグ弾性部材を含み、
    前記横方向における前記表示領域の長さは、前記横方向における前記レッグ弾性部材が配された領域の長さよりも短い、請求項6に記載の使い捨ておむつ。
  9. 前記吸収体は、吸収性コアを含んでおり、該吸収性コアは前記横方向に離間し且つ前記縦方向に延びる一対の折曲誘導部を有しており、
    前記図柄は前記折曲誘導部よりも前記横方向外方に位置している、請求項1~8の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  10. 前記吸収体は、吸収性コアを含んでおり、該吸収性コアは平面視において前記縦方向に沿う両側縁が前記横方向内側に括れた括れ部を有しており、
    前記図柄は前記括れ部よりも前記横方向外方に位置している、請求項1~9の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  11. 前記一対の表示領域は、これら領域それぞれに形状及び色の何れか一方又は双方が互いに異なる前記図柄を有している、請求項1~10の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  12. 前記吸収性本体は、前記一対の表示領域間に中央領域を有し、該中央領域は、前記使い捨ておむつの非肌対向面側から視認可能な図柄を有しており、
    前記表示領域の図柄と、前記中央領域の図柄とは、形状及び色の何れか一方又は双方が互いに異なっている、請求項1~11の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  13. 前記図柄は前記縦方向に沿って間欠的に配されており、該縦方向における前記図柄どうし間の距離が、前記縦方向における前記吸収性本体の全長の25%以下である、請求項1~12の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  14. 前記横方向における前記一対の表示領域の合計長さは、前記横方向における前記吸収性本体の長さの40%以下である、請求項1~13の何れか1項に記載の使い捨ておむつ。
  15. 複数の使い捨ておむつがパッケージに収容されている、使い捨ておむつの梱包体であって、
    前記使い捨ておむつが請求項1~14の何れか1項に記載の使い捨ておむつであり、
    前記パッケージに、前記表示領域を用いた使い捨ておむつの左右の識別方法が表示されている、梱包体。
  16. 請求項1~14の何れか1項に記載の使い捨ておむつをサイズ違いで複数種類含み、該複数種類の前記使い捨ておむつは、前記図柄の形状又は色が共通している、使い捨ておむつのシリーズ。
JP2022203843A 2022-12-21 使い捨ておむつ、使い捨ておむつの梱包体、及び使い捨ておむつのシリーズ Pending JP2024088848A (ja)

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