JP2024087514A - 作業車両、制御装置および制御方法 - Google Patents

作業車両、制御装置および制御方法 Download PDF

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英世 戎崎
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Abstract

Figure 2024087514000001
【課題】稼働中の燃料電池の発電効率を向上させる運用を実現する。
【解決手段】筐体は、水素を格納し、水素の充填口を有する。燃料電池は、水素を用いて発電する。制御装置は、充填口に水素の供給装置が接続されているときに、筐体に格納された水素を燃料電池に供給させる。
【選択図】図4

Description

本開示は、作業車両、制御装置および制御方法に関する。
水素ガスを燃料として用いる燃料電池を搭載する作業車両が検討されている(例えば、特許文献1を参照)。燃料電池で駆動する作業車両は通常、燃料電池の搭載量を抑え、また降坂における回生電力を吸収させるために、バッテリを備える。そのため、作業車両の制御装置は、燃料電池とバッテリのエネルギーを適切に分配するエネルギーマネジメントを行う必要がある。
特開2005-102470号公報
燃料電池は、出力増加に伴って発電効率が低下するという特性を有する。そのため、燃料電池の発電効率を一定に保つ稼働方法として、レンジエクステンダ方式が知られている。レンジエクステンダ方式は、燃料電池から常に一定の電力を出力させ、作業車両の駆動に必要な電力と燃料電池が出力する電力との差分を、バッテリの充電または放電で賄う方式である。一方で、燃料電池の発電効率をさらに高めることが望まれている。
本開示の目的は、作業車両に搭載された燃料電池の発電効率を向上させることができる作業車両、制御装置および制御方法を提供することにある。
本開示の一態様によれば、作業車両は、水素を格納し、前記水素の充填口を有する筐体と、前記水素を用いて発電する燃料電池と、制御装置とを備え、前記制御装置は、前記充填口に水素の供給装置が接続されているときに、前記筐体に格納された前記水素を前記燃料電池に供給させる燃料制御部を備える。
上記態様によれば、作業車両は、稼働中の燃料電池の発電効率を向上させる運用を実現することができる。
第一の実施形態に係る運搬システムの構成を示す図である。 第一の実施形態に係る運搬車両を模式的に示す斜視図である。 第一の実施形態に係る運搬車両が備える動力系および駆動系の構成を示す概略ブロック図である。 第一の実施形態に係る水素供給装置の構成を示す図である。 第一の実施形態に係る運搬車両が備える制御系の構成を示す概略ブロック図である。 第一の実施形態に係る運搬車両の走行処理を示すフローチャートである。 第一の実施形態に係る運搬車両の水素の充填処理を示すフローチャートである。 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
〈第一の実施形態〉
《運搬システム1の構成》
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、第一の実施形態に係る運搬システム1の構成を示す図である。運搬システム1は、採掘された砕石等を運搬するためのシステムである。運搬システム1は、複数の運搬車両10と管理装置50と水素ステーション70とを備える。運搬車両10は、水素を燃料とする燃料電池によって駆動する。運搬車両10は作業車両の一例である。水素ステーション70は、水素の供給装置の一例である。
鉱山には、採掘場P1と排土場P2とが設けられる。運搬車両10は、採掘場P1にて積込機械30によって砕石を積み込まれ、砕石を排土場P2まで運搬し、排土場P2にて砕石を排出する。積込機械30は、例えば油圧ショベルやホイルローダであってよい。運搬車両10は、排土場P2にて砕石を排出すると、再度採掘場P1へ移動し、採石を積載する。鉱山には、運搬車両10が走行するコースCが設けられる。コースCは、図1に示すように対面通行道路であってもよいし、一方通行道路であってもよい。
管理装置50は、運搬車両10を走行させるための制御データを送信し、運搬車両10の運行を制御する。具体的には、管理装置50は、運搬車両10の走行ルートを決定し、当該走行ルートの情報を運搬車両10に送信する。また管理装置50は、運搬車両10の水素残量に基づいて、水素の充填の要否を決定し、水素の充填指示(水素ステーション70への走行指示)を運搬車両10に送信する。
《運搬車両10の構成》
図2は、第一の実施形態に係る運搬車両10を模式的に示す斜視図である。運搬車両10は、ダンプボディ11と、車体12と、走行装置13とを備える。
ダンプボディ11は、積荷が積載される部材である。ダンプボディ11の少なくとも一部は、車体12よりも上方に配置される。ダンプボディ11は、ダンプ動作及び下げ動作する。ダンプ動作及び下げ動作により、ダンプボディ11は、ダンプ姿勢及び積載姿勢に調整される。ダンプ姿勢とは、ダンプボディ11が上昇している姿勢をいう。積載姿勢とは、ダンプボディ11が下降している姿勢をいう。
ダンプ動作とは、ダンプボディ11を車体12から離隔させてダンプ方向に傾斜させる動作をいう。ダンプ方向は、車体12の後方である。実施形態において、ダンプ動作は、ダンプボディ11の前端部を上昇させて、ダンプボディ11を後方に傾斜させることを含む。ダンプ動作により、ダンプボディ11の積載面は、後方に向かって下方に傾斜する。
下げ動作とは、ダンプボディ11を車体12に接近させる動作をいう。実施形態において、下げ動作は、ダンプボディ11の前端部を下降させることを含む。
排土作業を実施する場合、ダンプボディ11は、積載姿勢からダンプ姿勢に変化するように、ダンプ動作する。ダンプボディ11に積荷が積載されている場合、積荷は、ダンプ動作により、ダンプボディ11の後端部から後方に排出される。積込作業が実施される場合、ダンプボディ11は、積載姿勢に調整される。
車体12は、車体フレームを含む。車体12は、ダンプボディ11を支持する。車体12は、走行装置13に支持される。
走行装置13は、車体12を支持する。走行装置13は、運搬車両10を走行させる。走行装置13は、運搬車両10を前進又は後進させる。走行装置13の少なくとも一部は、車体12よりも下方に配置される。走行装置13は、一対の前輪と一対の後輪とを備える。前輪は操舵輪であり、後輪は駆動輪である。なお、操舵輪と駆動輪の組み合わせはこれに限られず、走行装置13は、四輪駆動、四輪操舵であってもよい。
図3は、第一の実施形態に係る運搬車両10が備える動力系14および駆動系15の構成を示す概略ブロック図である。動力系14は、水素供給装置142、燃料電池143、バッテリ144、DCDCコンバータ145、リターダグリッド146を備える。
水素供給装置142は、水素を蓄え、蓄えた水素を燃料電池に供給する。燃料電池143は、水素供給装置142から供給される水素と外気に含まれる酸素とを電気化学反応させて電力を発生する。バッテリ144は、燃料電池143において発生した電力を蓄える。DCDCコンバータ145は、制御系16(図5参照)からの指示に従って接続される燃料電池143またはバッテリ144から電力を出力させる。リターダグリッド146は、バッテリ144への充電ができない場合に、駆動系15からの回生電力を熱エネルギーに変換する。
動力系14が出力した電力は、母線Bを介して駆動系15へ出力される。駆動系15は、インバータ151と、ポンプ駆動モータ152と、油圧ポンプ153と、ホイストシリンダ154と、インバータ155と、走行駆動モータ156とを有する。インバータ151は、母線Bからの直流電流を三相交流電流に変換してポンプ駆動モータ152に供給する。ポンプ駆動モータ152は、油圧ポンプ153を駆動する。油圧ポンプ153から吐出された作動油は、図示しない制御弁を介してホイストシリンダ154に供給される。作動油がホイストシリンダ154に供給されることにより、ホイストシリンダ154が作動する。ホイストシリンダ154は、ダンプボディ11をダンプ動作又は下げ動作させる。インバータ155は、母線Bからの直流電流を三相交流電流に変換して走行駆動モータ156に供給する。走行駆動モータ156が発生した回転力は、走行装置13の駆動輪に伝達される。
図4は、第一の実施形態に係る水素供給装置142の構成を示す図である。
水素供給装置142は、筐体21、複数の水素タンク22、第一配管23、第二配管24を備える。筐体21は、複数の水素タンク22、第一配管23および第二配管24を収容する。筐体21には、水素ステーション70からの水素の入力を受ける充填口211が設けられる。充填口211には、水素ステーション70との接続を検出する接続センサ212が設けられる。複数の水素タンク22は、それぞれ水素貯留器の一例である。
第一配管23は、充填口211と各水素タンク22とを接続する。第一配管23の上流側に充填口211が接続され、下流側に複数の水素タンク22が接続される。第一配管23と各水素タンク22とは、それぞれ第一分岐管231を介して接続される。第一配管23の上流側には、第一逆止弁232が設けられる。第一逆止弁232は、水素ステーション70への水素の流入を防止する。各第一分岐管231には、第一コントロールバルブ233と第二逆止弁234が設けられる。第二逆止弁234は、水素タンク22からの水素の流出を防止する。
第二配管24は、各水素タンク22と燃料電池143とを接続する。第二配管24の上流側に複数の水素タンク22が接続され、下流側に燃料電池143が接続される。第二配管24と各水素タンク22とは、それぞれ第二分岐管241を介して接続される。第二配管24の下流側には、減圧弁242が設けられる。各第二分岐管241には、第二コントロールバルブ243と第三逆止弁244とタンクセンサ245が設けられる。第三逆止弁244は、水素タンク22への水素の流入を防止する。タンクセンサ245は、水素タンク22の圧力および温度を計測する。
運搬車両10は、動力系14および駆動系15を制御する制御系16を備える。図5は、第一の実施形態に係る運搬車両10が備える制御系16の構成を示す概略ブロック図である。制御系16は、計測装置161、通信装置162、制御装置163、操作装置164、モニタ165を備える。
計測装置161は、運搬車両10の稼働状態および走行状態に関するデータを収集する。計測装置161は、GNSS(Global Navigation Satellite System)により運搬車両10の位置及び方位を計測する測位装置、運搬車両10の速度を計測する速度計およびバッテリ144の充電率を計測する残量計を少なくとも含む。
通信装置162は、移動体通信網などを介して管理装置50との通信を行う。通信装置162は、計測装置161によって計測された各種計測値を格納した計測データを管理装置50に送信する。通信装置162は、管理装置50から運搬車両10を制御するための制御データを受信する。
制御装置163は、通信装置162が管理装置50から受信した制御データおよび操作装置164の操作量に従って、運搬車両10を駆動させる。
操作装置164は、運転室に設けられ、オペレータによる操作を受け付ける。操作装置164は、アクセルペダル、ブレーキペダル、ステアリングホイール、ダンプレバーなどを備える。
モニタ165は、運転室に設けられ、走行ルートなどをオペレータに表示する。
制御装置163は、データ取得部171、発電電力設定部172、車体制御部173、対象決定部174、燃料制御部175、必要電力算出部176、バッテリ制御部177、表示制御部178を備える。
データ取得部171は、通信装置162から制御データを取得し、計測装置161、接続センサ212、およびタンクセンサ245から計測データを取得する。
発電電力設定部172は、走行ルートの走行に要する時間、水素の充填に要する時間、および走行ルートの走行に係る消費電力に基づいて、燃料電池143に出力させる電力の目標値である目標発電電力を決定する。具体的には、走行ルートの走行に係る消費電力に走行回数を乗算した電力を、走行ルートの走行に要する時間に走行回数を乗算した時間と、水素の充填に要する時間との和で除算することで目標発電電力を決定する。なお、走行ルートの走行に係る消費電力に走行回数を乗算した電力は、水素ステーションによる充填が終了してから次に水素ステーションによる充填を開始するまでにおける作業車両の稼働に係る消費電力と等価である。発電電力設定部172は、決定した目標発電電力を燃料制御部175に設定する。第1の実施形態に係る発電電力設定部172は、走行ルートごとに一意の目標発電電力を設定する。つまり、目標発電電力は、走行ルートの走行中一定の値である。
車体制御部173は、操作装置164の操作量により、運搬車両10を制御するための制御信号を生成する。例えば車体制御部173は、走行装置13のステアリング、アクセル、ブレーキ、ダンプ動作などを制御する制御信号を生成する。
対象決定部174は、水素ステーション70による水素の充填時に、複数の水素タンク22の一部を水素の充填対象に決定し、残りを水素の放出対象に決定する。対象決定部174は、タンクセンサ245の計測データに基づいて充填対象と放出対象の切替を行う。
燃料制御部175は、燃料電池143が発電電力設定部172が設定した目標発電電力を出力するように第二コントロールバルブ243の開度を制御することで、水素供給装置142による水素の供給量を制御する。なお、第1の実施形態では、目標発電電力として時間によらず一定の値が設定されるため、走行ルートの走行中、燃料制御部175は一定の電力を出力するように、水素供給装置142による水素の供給量を制御する。燃料制御部175は、水素ステーション70による水素の充填時に、充填対象の水素タンク22へ水素が充填され、放出対象の水素タンク22から燃料電池143へ水素が供給されるように、水素供給装置142を制御する。
必要電力算出部176は、車体制御部173が生成する制御信号に基づいて動力系14において必要とされる必要電力を算出する。
バッテリ制御部177は、燃料電池143の発電電力と必要電力との差分を算出する。バッテリ制御部177は、発電電力が必要電力より大きい場合に、差分に係る電力をバッテリ144に充電させ、発電電力が必要電力より小さい場合に、差分に係る電力をバッテリ144から放電させるように、バッテリ144に接続されたDCDCコンバータ145を制御する。
表示制御部178は、制御データに含まれる走行ルートをモニタ165に表示させる。
《走行処理》
図6は、第一の実施形態に係る運搬車両10の走行処理を示すフローチャートである。
燃料制御部175は、発電電力設定部172が決定した目標発電電力を出力するように水素供給装置142の第二コントロールバルブ243の開度を制御する(ステップS1)。目標発電電力の決定方法については後述する。燃料電池143は、走行ルートの走行中一定の電力を発電する。車体制御部173は、操作装置164の操作量に基づいて運搬車両10を制御するための制御信号を生成し、各アクチュエータに出力する(ステップS2)。必要電力算出部176は、ステップS2で生成した制御信号に基づいて動力系14において必要とされる必要電力を算出する(ステップS3)。バッテリ制御部177は、燃料電池143の発電電力と必要電力との差分を算出する(ステップS4)。バッテリ制御部177は、差分に係る電力に基づくバッテリ144の充電または放電を実現するように、バッテリ144に接続されたDCDCコンバータ145を制御する(ステップS5)。そして、制御装置163は上述の走行処理を、走行ルートを所定回数走行するまで繰り返し実行する。
《充填処理》
図7は、第一の実施形態に係る運搬車両10の水素の充填処理を示すフローチャートである。走行ルートを所定回数走行すると、水素タンク22の水素の量が少なくなる。これによって、管理装置50は、運搬車両10に充填指示を出力する。オペレータは、充填指示に従って運搬車両10を水素ステーションへ移動させる。
燃料制御部175は、接続センサ212の計測データに基づいて充填口211に水素ステーション70の充填ノズルが接続されているか否かを判定し、充填口211に充填ノズルが接続されている場合に、図7に示す充填処理を実行する。
まず、制御装置163のデータ取得部171は、タンクセンサ245から計測データを取得する(ステップS21)。対象決定部174は、タンクセンサ245の計測データに基づいて、複数の水素タンク22の一部を充填対象に決定し、他を放出対象に決定する(ステップS22)。例えば、対象決定部174は、温度が最も低い水素タンク22を充填対象に決定してもよいし、圧力が最も低い水素タンク22を充填対象に決定してもよい。次に、燃料制御部175は、充填対象に決定された水素タンク22に対応する第二コントロールバルブ243を閉じ、次いで充填対象に決定された水素タンク22に対応する第一コントロールバルブ233を開く(ステップS23)。これにより、充填対象の水素タンクから水素が流出されず、充填対象の水素タンク22に水素が流入する。
また燃料制御部175は、放出対象に決定された水素タンク22に対応する第一コントロールバルブ233を閉じ、次いで放出対象に決定された水素タンク22に対応する第二コントロールバルブ243を開く(ステップS24)。これにより、放出対象の水素タンク22から水素が放出され、放出対象の水素タンク22へは水素が流入しない。このとき、燃料制御部175は、発電電力設定部172が決定した目標発電電力を出力するように水素供給装置142の第二コントロールバルブ243の開度を制御する。バッテリ制御部177は、放出対象の水素タンク22から供給される水素によって燃料電池143が発電する電気エネルギーをバッテリ144に充電させる(ステップS25)。
データ取得部171は、タンクセンサ245から計測データを取得する(ステップS26)。対象決定部174は、タンクセンサ245の計測データに基づいて、充填対象の水素タンク22の圧力が所定の圧力閾値に達し、または充填対象の水素タンク22の温度が所定の温度閾値に達したか否かを判定する(ステップS27)。圧力閾値は、水素タンク22の満充填状態の圧力であってよい。温度閾値は、水素タンク22の耐熱温度であってよい。充填対象の水素タンク22の圧力が所定の圧力閾値に達した場合、または充填対象の水素タンク22の温度が所定の温度閾値に達した場合(ステップS27:YES)、対象決定部174は、充填対象となっている水素タンク22を放出対象に変更し、放出対象となっている水素タンク22の一部を充填対象に変更する(ステップS28)。例えば、対象決定部174は、放出対象となっている水素タンク22のうち温度が最も低い水素タンク22を充填対象に決定してもよいし、圧力が最も低い水素タンク22を充填対象に決定してもよい。
充填対象の水素タンク22の圧力が圧力閾値より低く、かつ充填対象の水素タンク22の温度が温度閾値より低い場合(ステップS27:NO)、対象決定部174は、放出対象を変更しない。
次に、燃料制御部175は、全ての水素タンク22の圧力が、充填終了閾値を超えているか否かを判定する(ステップS29)。充填終了閾値は、ステップS27の圧力閾値より低い。これは、水素の充填中に燃料電池143の発電を行っているため、少なくとも一部の水素タンク22が常に水素を放出しているためである。少なくとも一部の水素タンク22の圧力が充填終了閾値を超えていない場合(ステップS29:NO)、ステップS23に戻り、充填処理を継続する。他方、全ての水素タンク22の圧力が充填終了閾値を超えた場合(ステップS29:YES)、燃料制御部175は、全ての水素タンク22に対応する第一コントロールバルブ233を閉じる(ステップS30)。
発電電力設定部172は、充填処理の開始からステップS30で第一コントロールバルブ233を閉じるまでの経過時間と、走行ルートの走行に係る時間及び消費電力と、走行ルートの走行回数とに基づいて、燃料電池143の目標発電電力を決定する(ステップS31)。なお、走行ルートの走行に係る時間及び消費電力、ならびに走行回数は既知の値である。具体的には、発電電力設定部172は、走行ルートの走行に係る消費電力に所定の走行回数を乗算した電力を、走行ルートの走行に要する時間に走行回数を乗算した時間と、水素の充填に要した時間との和で除算することで目標発電電力を決定する。
燃料制御部175は、全ての水素タンク22に対応する第二コントロールバルブ243を開き、ステップS31で決定した目標発電電力に基づいて開度を制御する(ステップS32)。そして制御装置163は充填処理を終了する。
《作用・効果》
このように、第一の実施形態に係る運搬車両10の制御装置163は、充填口211に水素ステーション70が接続されているときに、筐体21に格納された水素を燃料電池143に供給させる。具体的には、制御装置163は、以下の処理を実行する。制御装置163の対象決定部174は、複数の水素タンク22の少なくとも1つを充填対象に決定し、複数の水素タンク22の少なくとも1つであって、充填対象でない水素タンクを放出対象に決定する。燃料制御部175は、充填口211に水素ステーションが接続されているときに、充填対象の水素タンク22に対応する第二コントロールバルブ243を閉じ、充填対象の水素タンク22に対応する第一コントロールバルブ233を開く。燃料制御部175は、放出対象の水素タンク22に対応する第一コントロールバルブ233を閉じ、放出対象の水素タンク22に対応する第二コントロールバルブ243を開く。これにより、第一の実施形態に係る制御装置163は、水素タンク22へ水素を充填しながら、燃料電池143を発電させることができる。つまり、第一の実施形態に係る制御装置163によれば、水素の充填中の時間に燃料電池143を発電させることで、燃料電池143を効率よく利用することができる。
また、第一の実施形態に係る制御装置163の燃料制御部175は、複数の水素タンク22の水素によって稼働可能な時間と、水素の充填に要する時間との和と、水素ステーション70による充填が終了してから次に水素ステーション70による充填を開始するまでにおける作業車両の稼働に係る消費電力と、に基づいて決定された燃料電池143の目標発電電力に従って、第二コントロールバルブを制御する。これにより、水素の充填中の時間に燃料電池143を発電させない場合と比較して目標発電電力を低減することができるため、燃料電池143を効率よく利用することができる。
なお、第一の実施形態に係る制御装置163は、水素ステーション70による充填が終了してから次に水素ステーションによる充填を開始するまでにおける作業車両の稼働に係る消費電力を走行ルートの走行に係る消費電力に走行回数を乗算した電力によって求めるが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る制御装置163は、前回の走行において、水素ステーション70による充填が終了してから次に水素ステーションによる充填を開始するまでにおける作業車両の稼働に係る消費電力を積算したものを用いて目標発電電力を決定してもよい。
〈他の実施形態〉
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。すなわち、他の実施形態においては、上述の処理の順序が適宜変更されてもよい。また、一部の処理が並列に実行されてもよい。
上述した実施形態に係る管理装置50および制御装置163は、それぞれ単独のコンピュータによって構成されるものであってもよいし、管理装置50または制御装置163の構成を複数のコンピュータに分けて配置し、複数のコンピュータが互いに協働することで管理装置50または制御装置163として機能するものであってもよい。このとき、制御装置163を構成する一部のコンピュータが運搬車両10の内部に搭載され、他のコンピュータが運搬車両10の外部に設けられてもよい。
上述した実施形態に係る運搬車両10は、オペレータによって操作される有人車両であるが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る運搬車両10は、自動走行する無人車両であってもよい。この場合、運搬車両10の制御系16は操作装置164およびモニタ165を備えなくてもよい。また車体制御部173は、走行ルートと計測装置161の計測値によるPID制御などによって、制御信号を生成すればよい。
また、上述した実施形態では、作業車両として運搬車両10を例に説明したが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、管理装置50は、油圧ショベル、ホイルローダ、ダンプトラックなどの他の作業車両を管理してもよい。
また、上述した実施形態では、制御装置163が目標発電電力を決定するが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、管理装置50が制御装置163から受信した情報に基づいて目標発電電力を決定してもよい。
また、上述した実施形態では、複数の水素タンク22の一部を充填対象に決定し、残りを放出対象に決定するが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、複数の水素タンク22の一部を充填対象に決定し、残りの一部を放出対象に決定してもよい。つまり、水素が充填されず、かつ放出されない水素タンク22が存在していてもよい。
また、上述した実施形態では、第一コントロールバルブ233および第二コントロールバルブ243が水素タンク22ごとに設けられるが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、複数の水素タンク22を並列に接続したタンクグループごとに、第一分岐管231および第二分岐管241が接続され、各第一分岐管231に第一コントロールバルブ233が設けられ、各第二分岐管241に第二コントロールバルブ243が設けられていてもよい。タンクグループは、少なくとも2つ設けられる。この場合、タンクグループは、水素貯留器の一例である。
〈コンピュータ構成〉
図8は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ90は、プロセッサ91、メインメモリ93、ストレージ95、インタフェース97を備える。
上述の管理装置50および制御装置163は、それぞれコンピュータ90に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ95に記憶されている。プロセッサ91は、プログラムをストレージ95から読み出してメインメモリ93に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ91は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ93に確保する。プロセッサ91の例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロプロセッサなどが挙げられる。
プログラムは、コンピュータ90に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータ90は、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサ91によって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。このような集積回路も、プロセッサの一例に含まれる。
ストレージ95の例としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ95は、コンピュータ90のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース97または通信回線を介してコンピュータ90に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ90に配信される場合、配信を受けたコンピュータ90が当該プログラムをメインメモリ93に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ95は、一時的でない有形の記憶媒体である。
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能をストレージ95に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1…運搬システム 10…運搬車両 11…ダンプボディ 12…車体 13…走行装置 14…動力系 142…水素供給装置 143…燃料電池 144…バッテリ 145…DCDCコンバータ 146…リターダグリッド 15…駆動系 151…インバータ 152…ポンプ駆動モータ 153…油圧ポンプ 154…ホイストシリンダ 155…インバータ 156…走行駆動モータ 16…制御系 161…計測装置 162…通信装置 163…制御装置 164…操作装置 165…モニタ 171…データ取得部 172…発電電力設定部 173…車体制御部 174…対象決定部 175…燃料制御部 176…必要電力算出部 177…バッテリ制御部 178…表示制御部 30…積込機械 50…管理装置 70…水素ステーション 90…コンピュータ 91…プロセッサ 93…メインメモリ 95…ストレージ 97…インタフェース C…コース P1…採掘場 P2…排土場

Claims (6)

  1. 水素を格納し、前記水素の充填口を有する筐体と、
    前記水素を用いて発電する燃料電池と、
    制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、前記充填口に水素の供給装置が接続されているときに、前記筐体に格納された前記水素を前記燃料電池に供給させる燃料制御部を備える
    作業車両。
  2. 前記筐体は、前記水素を格納する複数の水素貯留器を格納し、
    前記制御装置は、前記複数の水素貯留器の少なくとも1つを充填対象に決定し、前記複数の水素貯留器の少なくとも1つであって、前記充填対象でない水素貯留器を放出対象に決定する対象決定部を備え、
    前記燃料制御部は、前記充填口に前記供給装置が接続されているときに、前記供給装置から前記充填対象の水素貯留器へ前記水素を供給させ、前記放出対象の水素貯留器から前記燃料電池へ前記水素を供給させる
    請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記複数の水素貯留器それぞれと前記充填口とを接続し、前記水素を流通する第一配管と、
    前記第一配管上に、前記複数の水素貯留器ごとに設けられた複数の第一コントロールバルブと、
    前記複数の水素貯留器それぞれと前記燃料電池とを接続し、前記水素を流通する第二配管と、
    前記第二配管上に、前記複数の水素貯留器ごとに設けられた複数の第二コントロールバルブと、
    を備え、
    前記燃料制御部は、前記充填口に水素の供給装置が接続されているときに、前記充填対象の水素貯留器に対応する前記第一コントロールバルブを開き、前記充填対象の水素貯留器に対応する前記第二コントロールバルブを閉じ、前記放出対象の水素貯留器に対応する前記第一コントロールバルブを閉じ、前記放出対象の水素貯留器に対応する前記第二コントロールバルブを開く
    請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記燃料電池が発電する電気を蓄電するバッテリを備え、
    前記燃料制御部は、前記筐体に格納された水素によって稼働可能な時間と、前記水素の充填に要する時間との和と、前記供給装置による充填が終了してから次に前記供給装置による充填を開始するまでにおける前記作業車両の稼働に係る消費電力と、に基づいて決定された前記燃料電池の発電電力に従って、前記燃料電池への前記水素の供給量を制御する
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の作業車両。
  5. 水素を格納するし、前記水素の充填口を有する筐体と、
    前記水素を用いて発電する燃料電池と、
    を備える作業車両の制御装置であって、
    前記充填口に水素の供給装置が接続されているときに、前記筐体に格納された前記水素を前記燃料電池に供給させる燃料制御部を備える
    制御装置。
  6. 水素を格納し、前記水素の充填口を有する筐体と、
    前記水素を用いて発電する燃料電池と、
    を備える作業車両の制御方法であって、
    前記充填口に水素の供給装置が接続されているときに、前記筐体に格納された前記水素を前記燃料電池に供給させるステップを備える
    制御方法。
JP2022202368A 2022-12-19 2022-12-19 作業車両、制御装置および制御方法 Pending JP2024087514A (ja)

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