JP2024085359A - 積層型電子部品 - Google Patents

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イル ジェオン、スン
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Abstract

【課題】単位体積当たりの容量及びBDV特性を向上させ、かつ、内部電極の電極連結性を確保し、小型化又は高容量化を実現できる積層型電子部品を提供する。【解決手段】積層型電子部品は、誘電体層111及び誘電体層111と交互に配置される内部電極121、122を含む本体110と、本体110上に配置される外部電極131、132と、を含む。内部電極は、NiとAlを含む酸化物を含み、Alの含量は、Niに対して3at%以上5at%以下であり、Alを含む酸化物はAl2O3である。【選択図】図2

Description

本発明は、積層型電子部品に関する。
積層型電子部品の一つである積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multilayer Ceramic Capacitor)は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピュータ、スマートフォン、及び携帯電話などの様々な電子製品の印刷回路基板に装着され、電気を充電又は放電させる役割を果たすチップ型のコンデンサである。
現在、電子機器の小型化に伴い、積層型電子部品の小型化及び高集積化への要求も増加している。特に、汎用電子部品として積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multilayer Ceramic Capacitor)の場合、薄層、高容量化するための様々な試みがあった。
積層セラミックキャパシタの小型化及び高容量化を達成するためには、誘電体層及び内部電極の厚さを薄層化する方法がある。内部電極の厚さが薄くなるほど、複数の誘電体層と複数の内部電極が焼成されて誘電体層が厚く形成されるか、又は電極の不連続領域が多数発生するという問題点が深化することがある。内部電極の不連続領域が過度に発生する場合、内部電極の連結性が低下し、積層セラミックキャパシタの単位体積当たりの容量が減少する可能性がある。したがって、内部電極の薄層化により積層セラミックキャパシタの小型化及び高容量化を容易に達成しながらも、内部電極の途切れを緩和できる内部電極の構造に対する設計が必要な実情である。
本発明のいくつかの目的の一つは、積層型電子部品の単位体積当たりの容量及びBDV特性を向上させることである。
本発明のいくつかの目的の一つは、内部電極の電極連結性を確保することである。
本発明のいくつかの目的の一つは、積層型電子部品を小型化又は高容量化するために誘電体層又は内部電極を薄く形成する場合、電極連結性を確保しにくいという問題点を解決することである。
但し、本発明の目的は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
本発明の一実施形態に係る積層型電子部品は、誘電体層及び上記誘電体層と交互に配置される内部電極を含む本体と、上記本体上に配置される外部電極と、を含み、上記内部電極はNiを含み、Alを含む酸化物を含み、上記Alの含量は上記Niに対して3at%以上5at%以下である。
本発明の様々な効果の一つは、積層型電子部品の単位体積当たりの容量及びBDV特性を向上させることである。
本発明の様々な効果の一つは、内部電極の電極連結性を向上させることである。
本発明の様々な効果の一つは、積層型電子部品の高容量化及び小型化のために誘電体層又は内部電極を薄く形成する場合でも、積層型電子部品の信頼性を向上させることである。
但し、本発明の多様かつ有益な利点及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の製造方法により製造できる積層型電子部品の斜視図を概略的に示すものである。 図1のI-I'線に沿った断面図である。 図1のII-II'線に沿った断面図である。 比較例による積層型電子部品の製造方法を概略的に示すものである。 図3のP1領域を拡大した模式図である。 図3のP1'領域を拡大した模式図である。
以下、具体的な実施形態及び添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために誇張することができ、図面上の同じ符号で示される要素は同じ要素である。
そして、図面において、本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜上、任意に示しているため、本発明は必ずしも図示したものに限定されるものではない。なお、同一思想の範囲内の機能が同じである構成要素については、同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」と言うとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
図面において、第1方向は、誘電体層を間に挟んで第1及び第2内部電極が交互に配置される方向又は厚さT方向、上記第1方向と垂直な方向である第2方向及び第3方向のうち、上記第2方向は長さL方向、上記第3方向は幅W方向と定義することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の製造方法により製造できる積層型電子部品の斜視図を概略的に示すものであり、図2は図1のI-I'線に沿った断面図であり、図3は図1のII-II'線に沿った断面図であり、図4は比較例による積層型電子部品の製造方法を概略的に示すものであり、図5は図3のP1領域を拡大した模式図である。
以下では、図1~図5を参照して、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品100について詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る積層型電子部品100は、誘電体層111及び誘電体層111と交互に配置される内部電極121、122を含む本体110、及び本体110上に配置される外部電極131、132を含み、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含み、上記Alの含量は上記Niに対して3at%以上5at%である。
本体110は、誘電体層111及び内部電極121、122が交互に配置されている。
本体110の具体的な形状に特に制限はないが、図示のように、本体110は六面体形状又はこれと類似の形状からなってもよい。焼成過程で本体110に含まれたセラミック粉末の収縮により、本体110は完全な直線を有する六面体形状ではないが、実質的に六面体形状を有することができる。
本体110は、第1方向に互いに対向する第1及び第2面1、2、上記第1及び第2面1、2と連結され、第2方向に互いに対向する第3及び第4面3、4、第1及び第2面1、2と連結され、第3及び第4面3、4と連結され、第3方向に互いに対向する第5及び第6面5、6を有することができる。このとき、第1方向を、誘電体層111及び内部電極121、122が交互に配置される方向と定義することができる。
本体110を形成する複数の誘電体層111は焼成された状態であって、隣接する誘電体層111間の境界は走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認しにくいほど一体化することができる。
本発明の一実施形態によると、上記誘電体層111を形成する原料は、十分な静電容量が得られる限り特に制限されない。例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料、又はチタン酸ストロンチウム系材料などを使用することができる。上記チタン酸バリウム系材料としては、BaTiO系セラミック粉末を含むことができ、上記セラミック粉末の例示として、BaTiO、BaTiOにCa(カルシウム)、Zr(ジルコニウム)等が一部固溶した(Ba1-xCa)TiO(0<x<1)、Ba(Ti1-yCa)O(0<y<1)、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)O(0<x<1、0<y<1)又はBa(Ti1-yZr)O(0<y<1)などが挙げられる。
また、上記誘電体層111を形成する原料は、チタン酸バリウム(BaTiO)などのパウダーに、本発明の目的に応じて様々なセラミック添加剤、有機溶剤、結合剤、分散剤などを添加することができる。
一方、誘電体層111の平均厚さtdは特に限定する必要はない。例えば、誘電体層111の平均厚さtdは0.2μm以上2μm以下であってもよい。
但し、一般的に誘電体層を0.6μm未満の厚さに薄く形成する場合、特に誘電体層の厚さが0.35μm以下である場合には、積層型電子部品100の信頼性がさらに低下することがある。
本発明の一実施形態によると、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含み、内部電極に含まれるAlの含量を内部電極に含まれるNiに対して3at%以上5at%以下に調節することにより、誘電体層111の平均厚さtdが0.35μm以下の場合でも積層型電子部品100の信頼性を確保することができる。すなわち、誘電体層111の平均厚さtdが0.35μm以下である場合に、本発明による信頼性の向上効果がより顕著となり得る。
誘電体層111の平均厚さtdは、上記第1及び第2内部電極121、122の間に配置される誘電体層111の平均厚さtdを意味することができる。
誘電体層111の平均厚さtdは、本体110の長さ及び厚さ方向(L-T)の断面を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)でイメージをスキャンして測定することができる。より具体的に、スキャンされたイメージにおいて、一つの誘電体層を長さ方向に等間隔である30個の地点でその厚さを測定し、平均値を測定することができる。上記等間隔である30個の地点は容量形成部Acで指定することができる。また、このような平均値の測定を10個の誘電体層に拡張して平均値を測定すると、誘電体層の平均厚さをさらに一般化することができる。
本体110は、本体110の内部に配置され、誘電体層111を間に挟んで交互に配置される第1内部電極121及び第2内部電極122を含んで容量が形成される容量形成部Acと、上記容量形成部Acの第1方向の上部及び下部に形成されたカバー部112、113とを含むことができる。
また、上記容量形成部Acは、キャパシタの容量形成に寄与する部分であって、誘電体層111を間に挟んで複数の第1及び第2内部電極121、122を繰り返し積層して形成されることができる。
カバー部112、113は、上記容量形成部Acの第1方向の一面に配置される上部カバー部112、及び上記容量形成部Acの第1方向の他面に配置される下部カバー部113を含むことができる。
上記上部カバー部112及び下部カバー部113は、単一の誘電体層又は2つ以上の誘電体層を容量形成部Acの上下面にそれぞれ厚さ方向に積層して形成することができ、基本的に物理的又は化学的ストレスによる内部電極の損傷を防止する役割を果たすことができる。
上記上部カバー部112及び下部カバー部113は内部電極を含まず、誘電体層111と同じ材料を含むことができる。
すなわち、上記上部カバー部112及び下部カバー部113はセラミック材料を含むことができ、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系セラミック材料を含むことができる。
一方、カバー部112、113の平均厚さは特に限定する必要はない。但し、積層型電子部品の小型化及び高容量化をより容易に達成するために、カバー部112、113の平均厚さtcは15μm以下であってもよい。また、本発明の一実施形態によると、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含み、内部電極に含まれるAlの含量を内部電極に含まれるNiに対して3at%以上5at%以下に調節するため、カバー部の平均厚さtcが15μm以下の場合でも、積層型電子部品100の信頼性を確保することができる。
カバー部112、113の平均厚さは第1方向のサイズを意味することができ、容量形成部Acの上部又は下部において等間隔の5個の地点で測定したカバー部112、113の第1方向のサイズを平均した値であることができる。
上記容量形成部Acの側面には、マージン部114、115が配置されてもよい。
マージン部114、115は、本体110の第5面5に配置されたマージン部114と、第6面6に配置されたマージン部115とを含むことができる。すなわち、マージン部114、115は、上記本体110の第3方向(幅方向)の両端面(end surfaces)に配置されることができる。
マージン部114、115は、図3に示すように、上記本体110を幅-厚さ(W-T)方向に切断した断面(cross-section)において、第1及び第2内部電極121、122の両端と本体110の境界面との間の領域を意味することができる。
マージン部114、115は、基本的に物理的又は化学的ストレスによる内部電極の損傷を防止する役割を果たすことができる。
マージン部114、115は、セラミックグリーンシート上にマージン部が形成される箇所を除き、導電性ペーストを塗布して内部電極を形成することにより形成されたものであってもよい。
また、内部電極121、122による段差を抑制するために、積層後の内部電極が本体の第5及び第6面5、6に露出するように切断した後、単一の誘電体層又は2つ以上の誘電体層を容量形成部Acの両側面に第3方向(幅方向)に積層してマージン部114、115を形成してもよい。
一方、マージン部114、115の幅は特に限定する必要はない。但し、積層型電子部品の小型化及び高容量化をより容易に達成するために、マージン部114、115の平均幅は15μm以下であってもよい。また、本発明の一実施形態によると、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含み、内部電極に含まれるAlの含量を、内部電極に含まれるNiに対して3at%以上5at%以下に調節するため、マージン部114、115の平均幅が15μm以下の場合でも、積層型電子部品100の信頼性を確保することができる。
マージン部114、115の平均幅は、マージン部114、115の第3方向の平均サイズを意味することができ、容量形成部Acの側面において、等間隔の5個の地点で測定したマージン部114、115の第3方向のサイズを平均した値であることができる。
内部電極121、122は、誘電体層111と第1方向に交互に配置されてもよい。
内部電極121、122は、第1及び第2内部電極121、122を含むことができる。第1及び第2内部電極121、122は、本体110を構成する誘電体層111を間に挟んで互いに対向するように交互に配置され、本体110の第3及び第4面3、4にそれぞれ連結されることができる。具体的に、第1内部電極121の一端は第3面に連結され、第2内部電極122の一端は第4面に連結されることができる。
第1内部電極121は第4面4と離隔し、第3面3を介して露出し、第2内部電極122は第3面3と離隔し、第4面4を介して露出することができる。本体の第3面3には第1外部電極131が配置されて第1内部電極121と連結され、本体の第4面4には第2外部電極132が配置されて第2内部電極122と連結されることができる。
すなわち、第1内部電極121は第2外部電極132とは連結されず、第1外部電極131と連結され、第2内部電極122は第1外部電極131とは連結されず、第2外部電極132と連結される。したがって、第1内部電極121は第4面4において一定距離離隔して形成され、第2内部電極122は第3面3において一定距離離隔して形成されることができる。
このとき、第1及び第2内部電極121、122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に分離されてもよい。
本体110は、第1内部電極121が印刷されたセラミックグリーンシートと、第2内部電極122が印刷されたセラミックグリーンシートとを交互に積層した後、焼成して形成することができる。
内部電極121、122を形成する材料は特に制限されず、電気伝導性に優れた材料を使用することができる。例えば、内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、錫(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)及びこれらの合金のうち一つ以上を含むことができる。
また、内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、錫(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)及びこれらの合金のうち一つ以上を含む内部電極用導電性ペーストをセラミックグリーンシートに印刷して形成することができる。上記内部電極用導電性ペーストの印刷方法としては、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを使用することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
一方、内部電極121、122がニッケル(Ni)を含む場合、ニッケル(Ni)粒子が微粒化するほど、絶縁破壊電圧(BDV、Break Down Voltage)の低下する現象がさらに問題となり得る。本発明の一実施形態によると、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含み、内部電極に含まれるAlの含量を、内部電極に含まれるNiに対して3at%以上5at%以下に調節するため、内部電極121、122がニッケル(Ni)を含む場合でも、積層型電子部品100の信頼性を向上させることができる。すなわち、内部電極121、122がニッケル(Ni)を含む場合、本発明による信頼性の向上効果はさらに顕著となり得る。
また、内部電極121、122の平均厚さteは特に限定する必要はない。例えば、内部電極121、122の平均厚さteは0.2μm以上2μm以下であってもよい。
但し、一般的に、内部電極を0.6μm未満の厚さに薄く形成する場合、特に内部電極の厚さが0.35μm以下である場合には、積層型電子部品100の信頼性がさらに問題となり得る。
本発明の一実施形態によると、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含み、内部電極に含まれるAlの含量を内部電極に含まれるNiに対して3at%以上5at%以下に調節するため、内部電極121、122の平均厚さteが0.35μm以下である場合でも信頼性を向上させることができる。
したがって、内部電極121、122の厚さが平均0.35μm以下である場合に、本発明による効果がより顕著となり、積層型電子部品の小型化及び高容量化をより容易に達成することができる。
上記内部電極121、122の平均厚さteは、内部電極121、122の平均厚さteを意味することができる。
内部電極121、122の平均厚さteは、本体110の長さ及び厚さ方向(L-T)の断面を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)でイメージをスキャンして測定することができる。より具体的に、スキャンされたイメージにおいて、一つの内部電極を長さ方向に等間隔である30個の地点でその厚さを測定して平均値を測定することができる。上記等間隔である30個の地点は容量形成部Acで指定することができる。また、このような平均値の測定を10つの内部電極に拡張して平均値を測定すると、内部電極の平均厚さをさらに一般化することができる。
外部電極131、132は、本体110の第3面3及び第4面4に配置されてもよい。外部電極131、132は、本体110の第3及び第4面3、4にそれぞれ配置され、第1及び第2内部電極121、122とそれぞれ連結された第1及び第2外部電極131、132を含むことができる。
本実施形態では、積層型電子部品100が2つの外部電極131、132を有する構造について説明しているが、外部電極131、132の個数や形状などは、内部電極121、122の形態やその他の目的に応じて変更することができる。
一方、外部電極131、132は、金属などのように電気伝導性を有するものであれば、如何なる物質を使用して形成されてもよく、電気的特性、構造的安定性などを考慮して具体的な物質が決定されてもよく、さらに、多層構造を有してもよい。
例えば、外部電極131、132は、本体110に配置される電極層、及び電極層上に形成されためっき層を含むことができる。
電極層に対するより具体的な例として、電極層は、導電性金属及びガラスを含む焼成電極であってもよく、導電性金属及び樹脂を含む樹脂系電極であってもよい。
また、電極層は、本体上に焼成電極及び樹脂系電極が順次に形成された形態であってもよい。また、電極層は、本体上に導電性金属を含むシートを転写する方式で形成されてもよく、焼成電極上に導電性金属を含むシートを転写する方式で形成されたものであってもよい。
電極層に含まれる導電性金属として、電気伝導性に優れた材料を使用することができるが、特に限定されない。例えば、導電性金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)及びそれらの合金のうち一つ以上であってもよい。
めっき層は実装特性を向上させる役割を果たす。めっき層の種類は特に限定されず、Ni、Sn、Pd及びこれらの合金のうち一つ以上を含むめっき層であってもよく、複数の層で形成されてもよい。
めっき層に対するより具体的な例として、めっき層はNiめっき層又はSnめっき層であってもよく、電極層上にNiめっき層及びSnめっき層が順次に形成された形態であってもよく、Snめっき層、Niめっき層及びSnめっき層が順次に形成された形態であってもよい。また、めっき層は、複数のNiめっき層及び/又は複数のSnめっき層を含むこともできる。
積層型電子部品100のサイズは特に限定する必要はない。
但し、小型化及び高容量化を同時に達成するためには、誘電体層及び内部電極の厚さを薄くして積層数を増加させる必要があるため、0603(長さ×幅、0.6mm×0.3mm)以下のサイズを有する積層型電子部品100において、本発明による固着強度の向上効果がより顕著となり得る。
したがって、製造誤差、外部電極のサイズ等を考慮すると、積層型電子部品100の長さが0.66mm以下、幅が0.33mm以下である場合、本発明による固着強度の向上効果がより顕著となり得る。ここで、積層型電子部品100の長さは、積層型電子部品100の第2方向の最大サイズを意味し、積層型電子部品100の幅は、積層型電子部品100の第3方向の最大サイズを意味することができる。
本発明の一実施形態によると、Niを含む内部電極には、Alを含む酸化物123が含まれることができる。積層型電子部品100の薄層化及び小型化のために内部電極121、122を形成する導電性材料を微粒化する場合、焼成後に内部電極の連結性が劣化するという問題が発生する可能性がある。
一例示として、内部電極の焼成前にNi粒子を微粒化する場合、融点及び熱収縮開始温度が減少し、焼成時に過度な熱収縮及び凝集が発生する可能性がある。また、誘電体層に含まれるセラミック粒子の融点及び熱収縮開始温度と、内部電極に含まれるNi粒子の融点及び熱収縮開始温度との差が大きくなるほど、誘電体層と内部電極の焼結ミスマッチが増加する可能性がある。このような誘電体層と内部電極の焼結ミスマッチは、内部電極の連結性の劣化を加速させる原因となり得る。そこで、本発明では、誘電体層と内部電極の焼結ミスマッチを克服して内部電極の連結性を向上させるために、誘電体層のセラミック原料よりも融点が高く、還元性雰囲気で焼成を行っても内部電極の特性を劣化させない非還元性物質であるAlを含む酸化物123を、Niが含まれた内部電極121、122に含ませて、Niに対するAlの含量を調節することにより、上述した誘電体層と内部電極の焼結ミスマッチを克服し、内部電極121、122の連結性を向上させようとする。
内部電極121、122に含まれるNiの融点は1455℃であり、誘電体層111に含まれ得るBaTiOの融点は1625℃に該当する。すなわち、内部電極121、122の焼結開始時点と誘電体層111の焼結開始温度とに差が生じる可能性があり、焼結開始温度の差は500℃以上であることができる。Alを含む酸化物123の一例示であるAl(アルミナ)の融点(2072℃)は、Niの融点(1455℃)及び誘電体層の主成分となり得るBaTiOの融点(1625℃)より高い。また、Alを含む酸化物123がNiを含む内部電極121、122に含まれる場合、好ましくは、Alを含む酸化物123がNiを含む内部電極121、122にトラップされて配置されると、内部電極のNi粒子の間に立体障害(Steric hindrance)を発生させる可能性がある。したがって、Niを含む内部電極121、122にAlを含む酸化物123が含まれる場合、内部電極121、122の焼結開始温度と誘電体層111の焼結開始温度との差を緩和することができ、内部電極121、122の熱収縮を遅らせることができる。本発明の一実施形態によると、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含むため、内部電極121、122及び誘電体層111の焼結開始温度の差を緩和し、内部電極121、122の熱収縮を遅らせる場合、内部電極121、122の連結性が向上することによって、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量及びBDV特性を向上させることができる。
本発明の一実施形態によると、内部電極121、122に含まれるAlを含む酸化物123の含量は、内部電極121、122に含まれるNiに対して3at%以上である。内部電極121、122に含まれるAlを含む酸化物123の含量が内部電極121、122に含まれるNiに対して3at%未満である場合、内部電極121、122にAlを含む酸化物123がトラップ(trap)される量が少なく、連結性が十分に確保されないため、積層型電子部品100のBDV特性を向上させるにもかかわらず、単位体積当たりの容量を十分に向上させにくくなる可能性がある。本発明の一実施形態では、内部電極121、122に含まれるAlを含む酸化物123の含量を、内部電極121、122に含まれるNiに対して3at%以上に調節することにより、内部電極121、122の連結性を十分に確保して積層型電子部品100のBDV特性を著しく向上させるとともに、単位体積当たりの容量を向上させることができる。
本発明の一実施形態によると、内部電極121、122に含まれるAlを含む酸化物123の含量は、内部電極121、122に含まれるNiに対して5at%以下である。内部電極121、122に含まれるAlを含む酸化物123の含量が、内部電極121、122に含まれるNiに対して5at%を超える場合、内部電極121、122と誘電体層111の界面にAlを含む酸化物123が過度に抜け出す(squeeze out)という問題が発生する可能性がある。これにより、内部電極121、122の連結性が向上しても積層型電子部品100の単位体積当たりの容量が低下することがあり、BDV特性の向上効果も減少することがある。本発明の一実施形態では、内部電極121、122に含まれるAlを含む酸化物123の含量を、内部電極121、122に含まれるNiに対して5at%以下に調節することにより内部電極121、122の連結性を十分に確保し、積層型電子部品100のBDV特性を著しく向上させるとともに、単位体積当たりの容量を向上させることができ、内部電極121、122及び誘電体層111の界面にAlを含む酸化物123が過度に抜け出す現象を抑制し、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量が低下する現象及びBDV特性の向上効果が低下する現象を防止することができる。
内部電極121、122において、Niに対するAlの含量を測定する方法は特に制限されない。一例示として、積層型電子部品100の第2方向の中央部で切断した第1方向及び第3方向の断面において、内部電極121、122をTEM-EDS(Transmission Electron Microscopy-Energy Dispersive Spectroscopy)分析により各元素のat%を測定することができ、これをNiに対するAlのat%に換算して測定することができる。具体的に、TEM-EDSマッピングによりAlのシグナル差が発生した地点をイメージの中心部に配置した後、イメージのスケールバーが50nm以下となる高倍率でPoint EDSによって測定することができる。内部電極のNi元素含量は、Alシグナルの差が発生した地点以外において10個以上のPointで測定した平均値であってもよく、Al元素含量は、Alシグナル差が発生した領域のうち3個以上の Pointで測定した平均値であってもよい。このような測定を容量形成部Acの5個以上の内部電極で行って平均値をとると、内部電極121、122におけるNiに対するAlの含量をさらに一般化することができる。
一方、積層型電子部品100の内部電極121、122の電極連結性、単位体積当たりの容量及びBDV特性を向上させるための一例示として、内部電極121、122に含まれるAlを含む酸化物123の面積を調節する方案がある。一実施例によると、Alを含む酸化物123の面積は、内部電極121、122の面積に対して0.5%以上1.0%以下であってもよい。
Alを含む酸化物123の面積が内部電極121、122の面積に対して0.5%未満の場合、内部電極121、122の連結性が十分に確保されず、積層型電子部品100のBDV特性を向上させるにもかかわらず、単位体積当たりの容量を十分に向上させにくくなる可能性がある。
Alを含む酸化物123の面積が内部電極121、122の面積に対して1.0%を超える場合、内部電極121、122と誘電体層111の界面にAlを含む酸化物123が過度に抜け出すという問題が発生する可能性がある。これにより、内部電極121、122の連結性が向上しても、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量が低下することがあり、BDV特性の向上効果も減少することがある。
したがって、本発明の一実施例により、Alを含む酸化物123の面積を内部電極121、122の面積に対して0.5%以上1.0%以下に調節することで、積層型電子部品100の内部電極121、122の連結性、単位体積当たりの容量及びBDV特性を向上させることができる。
内部電極121、122の面積に対してAlを含む酸化物123の面積を測定する方法は特に制限されない。一例示として、積層型電子部品100の第2方向の中央部で切断した第1方向及び第3方向の断面において、内部電極121、122をTEM-EDS(Transmission Electron Microscopy-Energy Dispersive Spectroscopy)分析によってAlのマッピングシグナルが高い領域の面積を測定し、Niマッピングシグナルが高い領域の面積を測定した後、その比率を計算することにより測定することができる。具体的に、イメージにおいて、内部電極121、122の1つの層がイメージ全体の50%以上を占める倍率でEDSマッピング分析により測定することができる。Ni元素のマッピングシグナルが高い領域の面積を内部電極121、122の面積として測定し、Al元素のマッピングシグナルが高い領域の面積を、Alを含む酸化物123の面積として測定してその比率を計算することにより、内部電極121、122の面積に対するAlを含む酸化物123の面積を測定することができる。このような測定を容量形成部Acの5つ以上の内部電極において行って平均値をとると、内部電極121、122の面積に対するAlを含む酸化物123の面積値をさらに一般化することができる。
図6は、図3のP1'領域を拡大した模式図である。
図6を参照すると、一実施例において、内部電極121、122は、Ba及びTiを含むセラミック粒子124をさらに含むことができる。Ba及びTiを含むセラミック粒子124を内部電極121、122に一定量以上添加すると、焼成時に内部電極から抜け出せ(squeeze out)ないBa及びTiを含むセラミック粒子124が存在することがある。すなわち、Ba及びTiを含むセラミック粒子124は、内部電極121、122の内部にトラップ(trap)されることができる。Ba及びTiを含むセラミック粒子124は、内部電極121、122にトラップ(trap)されて内部電極121、122の焼結時に、Ni粒子の焼結開始温度を誘電体層111の焼結開始温度と隣接するように高温に移動させる役割を果たすことができる。一方、内部電極121、122が薄層化するほど、適切な焼結開始温度を得るためにBa及びTiを含むセラミック粒子124の含量が増加することができる。内部電極121、122内のBa及びTiを含むセラミック粒子124の含量が過度に増加すると、焼結及び焼成時にBa及びTiを含むセラミック粒子124が誘電体層111に抜け出して誘電体層111の厚さを厚くし、誘電率を低下させるという問題が発生する可能性があり、内部電極121、122のNi充填率を低下させて電極連結性が低下するという問題が発生することがある。本発明の一実施形態によると、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含み、内部電極121、122に含まれるAlの含量はNiに対して3at%以上5at%に調節するため、内部電極121、122は、Ba及びTiを含むセラミック粒子124をさらに含む場合にも、Ba及びTiを含むセラミック粒子124を過度に使用せずとも内部電極121、122の焼結開始温度を高温に移動させることができ、内部電極121、122の薄層化を容易に達成することができ、内部電極121、122の連結性を向上させることができる。
図5及び図6を参照すると、一実施例において、内部電極121、122は、導電性物質が含まれた電極領域121a、122aを2以上含み、電極領域121a、122a間の離隔空間である不連続領域121b、122bを含み、内部電極の全長さに対する電極領域121a、122aの長さの和の比率を電極連結性とするとき、電極連結性は81%以上であり得る。内部電極121、122が焼成により形成される場合、内部電極121、122の内部の金属粒子同士が局所的に凝集して空隙が形成されることがあり、このような空隙は焼成が進むにつれて途切れが発生し、内部電極の連結性を低下させる原因となり得る。すなわち、内部電極121、122には、不連続領域121a、122aが形成されることができる。不連続領域121b、122bには、誘電体層111に由来する誘電体又は空隙が含まれることもできる。すなわち、一実施例によると、内部電極121、122は、導電性物質が含まれた電極領域121a、122aを2以上含み、電極領域121a、122a間の離隔空間である不連続領域121b、122bを含むことができるが、内部電極121、122はNiを含み、Alを含む酸化物123を含み、内部電極121、122に含まれるAlの含量はNiに対して3at%以上5at%に調節するため、内部電極の連結性を81%以上に向上させることができる。これにより、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量及びBDV特性を向上させることができる。
一実施例において、内部電極121、122と誘電体層111の界面において、内部電極121、122の内部方向に20nmまでの領域を表面部、表面部の間に配置される領域を中央部とするとき、内部電極に含まれるNiに対するAlの含量は、表面部よりも中央部でより高くてもよい。
内部電極121、122は、誘電体層111と接する界面を形成することができる。このとき、内部電極と誘電体層の界面は、Niの含量が0.5at%以下に収束する地点と定義することができる。
また、内部電極121、122の内部方向に20nmまでの領域である表面部、及び表面部の間に配置される中央部を含むことができる。
表面部は、内部電極121、122と誘電体層111の界面に隣接した領域であって、表面部にAlを含む酸化物が過度に分布する場合、内部電極121、122と誘電体層111の界面にAl又はAlを含む酸化物が過度に拡散されるか、又は抜け出すことができる。この場合、誘電体層111の誘電率が低下するという問題が発生することがあり、これは結果的に、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量を低下させる原因となり得る。したがって、一実施例では、内部電極121、122に含まれるNiに対するAlの含量を表面部より中央部で高くなるように調節することで、誘電体層111の誘電率の低下を緩和することができる。同様の観点から、内部電極の面積に対してAlを含む酸化物の面積は、表面部よりも中央部で広くすることが好ましい。
(実施例)
表1は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品100において、内部電極に含まれるNiに対するAlの含量、内部電極の面積に対するAlを含む酸化物の面積による電極連結性、単位体積当たりの容量、絶縁破壊電圧(BDV、Break Down Voltage)特性を比較して評価したものである。
表1の結果は、内部電極の面積に対してAlを含む酸化物の面積が0(Niに対するAlの含量が0.5at%)である試験番号1の値を1として各試験番号当たりの相対的な数値を記載したものであり、全ての試験番号に該当する積層型電子部品は、Alを含む酸化物の面積及びNiに対するAlの含量を除くと、実質的に同じ構成を有する。
表1の二次相の面積比率は、内部電極121、122の面積に対してAlを含む酸化物123の面積の比率(%)であって、積層型電子部品100の第2方向の中心部で切断した第1方向及び第3方向の断面において、内部電極121、122をTEM-EDS(Transmission Electron Microscopy-Energy Dispersive Spectroscopy)分析によりAlのマッピングシグナルが高い領域の面積を測定し、Niマッピングシグナルが高い領域の面積を測定した後、その比率を計算することにより測定した。具体的に、内部電極121、122の1つの層がイメージ全体の50%以上を占める倍率で、Ni元素のシグナルが高い領域の面積を内部電極121、122の面積、Al元素のシグナルが高い領域の面積を、Alを含む酸化物123の面積とし、内部電極121、122の面積に対してAlを含む酸化物123の面積の比率を測定した。上記測定は、容量形成部Acの5つ以上の内部電極121、122において行って平均値をとった。
内部電極に含まれるNiに対するAlの含量比率(at%)は、積層型電子部品100の第2方向の中央部で切断した第1方向及び第3方向の断面において、内部電極121、122をTEM-EDS(Transmission Electron Microscopy-Energy Dispersive Spectroscopy)分析により各元素のat%を測定し、これをNiに対するAlのat%に換算して測定した。具体的に、TEM-EDSマッピングによりAlのシグナル差が発生した地点をイメージの中心部に配置した後、イメージのスケールバーが50nm以下となる高倍率でPoint EDSによって測定した。内部電極のNi元素含量は、Alシグナルの差が発生した地点以外において10個以上のPointで測定した平均値をとり、Al元素含量は、Alシグナルの差が発生した領域のうち3つ以上のpointで測定した平均値をとった。
電極連結性は、試験番号当たり50個のサンプルにおいて、積層型電子部品100の第1方向及び第3方向の断面を第2方向の中央部まで研磨した後、容量形成部Acの中心部、中心部の第3方向の両方の領域(9.2μm×5.4μm)のそれぞれを200倍率の光学顕微鏡(OM、Optical Microscope)で観察したイメージから測定して平均値を算出した。具体的に、導電性物質が含まれた内部電極の領域を電極領域、電極領域間の離隔空間を不連続領域とするとき、内部電極の全長さに対する電極領域の長さの和の比率を測定した。
単位体積当たりの容量は、試験番号当たり50個のサンプルから測定した静電容量値の平均値をとり、LCRメーター(Kesight社E4980A)で1kHz 0.5V(AC)下で測定した値である。測定サンプルはいずれも150℃で1hr熱処理した後、2hr常温でエージングした後に測定を行った。
絶縁破壊電圧は50個のサンプルに対して測定し、その平均値を算出しており、100V/sの昇圧条件で測定して、絶縁抵抗(IR、Insulation Resistance)値が10000Ω以下に低下する時の電圧を絶縁破壊電圧として測定した。
Figure 2024085359000002
試験番号1は、内部電極の面積に対してAlを含む酸化物の面積が0(Niに対するAlの含量が0.5at%)の場合であり、このときの電極連結性、単位体積当たりの容量、絶縁破壊電圧を1とし、評価を行った。
試験番号1~2は、Niに対するAlの含量が3at%未満(二次相の面積比率0.5%未満)の場合であり、電極連結性及びBDV特性が向上したにもかかわらず、単位体積当たりの容量の向上効果が不足することが確認できる。
試験番号3~4は、Niに対するAlの含量が3at%以上5at%以下(二次相の面積比率が0.5%以上1.0%以下)の場合であり、電極連結性、BDV特性に優れ、単位体積当たりの容量が向上することが確認できる。
試験番号5は、Niに対するAlの含量が5at%を超える(二次相の面積比率が1.0%超過)場合であり、電極連結性が向上したにもかかわらず、BDV特性の向上効果が低下し、単位体積当たりの容量が減少することが確認できる。
したがって、本発明の一実施形態のように、内部電極がNiを含み、Alを含む酸化物を含み、内部電極に含まれるNiに対するAlの含量が3at%以上5at%(二次相の面積比率が0.5%以上1.0%以下)である場合、電極連結性及びBDV特性を向上させながらも、単位体積当たりの容量を向上させることができることが確認できる。
以上のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定するものとする。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、当技術分野における通常の知識を有する者により様々な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属すると言える。
また、本発明において使用された「一実施例」という表現は、互いに同じ実施例を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一実施例は、他の一実施例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一実施例に説明された事項が他の一実施例に説明されていなくても、他の一実施例においてその事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一実施例に関連する説明と理解することができる。
本発明において使用された用語は、単に一実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
100:積層型電子部品
110:本体
111:誘電体層
112、113:カバー部
114、115:マージン部
121、122:内部電極
121a、122a:電極領域
121b、122b:不連続領域
123:Alを含む酸化物
124:Ba及びTiを含むセラミック粒子
131、132:外部電極

Claims (13)

  1. 誘電体層及び前記誘電体層と交互に配置される内部電極を含む本体と、
    前記本体上に配置される外部電極と、を含み、
    前記内部電極はNiを含み、Alを含む酸化物を含み、
    前記Alの含量は、前記Niに対して3at%以上5at%以下である、積層型電子部品。
  2. 前記Alを含む酸化物の面積は、前記内部電極の面積に対して0.5%以上1.0%以下である、請求項1に記載の積層型電子部品。
  3. 前記誘電体層と前記内部電極とが交互に配置される方向を第1方向、前記第1方向に垂直な方向を第2方向、前記第1方向及び前記第2方向と垂直な方向を第3方向とするとき、
    前記Alを含む酸化物の面積及び前記内部電極の面積は、前記積層型電子部品の前記第2方向の中心部で切断した前記第1方向及び前記第3方向の断面から測定した値である、請求項2に記載の積層型電子部品。
  4. 前記Alを含む酸化物は、前記内部電極の内部にトラップされて配置された、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  5. 前記Alを含む酸化物はAlである、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  6. 前記内部電極は、Ba及びTiを含むセラミック粒子をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  7. 前記内部電極は、導電性物質が含まれた電極領域を2以上含み、前記電極領域間の離隔空間である不連続領域を含み、前記内部電極の全長さに対する前記電極領域の長さの和の比率を電極連結性とするとき、
    前記電極連結性は81%以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  8. 前記内部電極と前記誘電体層の界面において、前記内部電極の内部方向に20nmまでの領域を表面部、前記表面部の間に配置される領域を中央部とするとき、
    前記Niに対する前記Alの含量は、前記表面部よりも前記中央部でより高い、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  9. 前記内部電極と前記誘電体層の界面において、前記内部電極の内部方向に20nmまでの領域を表面部、前記表面部の間に配置される領域を中央部とするとき、
    前記Alを含む酸化物の面積は、前記表面部よりも前記中央部でより大きい、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  10. 前記内部電極の平均厚さは0.35μm以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  11. 前記誘電体層の平均厚さは0.35μm以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  12. 前記誘電体層と前記内部電極とが交互に配置される方向を第1方向とするとき、
    前記本体は、前記誘電体層と前記内部電極とが交互に配置される内部電極を含んで容量が形成される容量形成部、並びに前記容量形成部の前記第1方向の一面及び他面に配置されるカバー部を含み、
    前記カバー部の平均厚さは15μm以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  13. 前記誘電体層と前記内部電極とが交互に配置される方向を第1方向、前記第1方向に垂直な第2方向、前記第1方向及び前記第2方向と垂直な方向を第3方向とするとき、
    前記本体は、前記誘電体層と前記内部電極とが交互に配置される内部電極を含んで容量が形成される容量形成部、並びに前記容量形成部の前記第3方向の一面及び他面に配置されるマージン部を含み、
    前記外部電極は、前記本体の前記第2方向の一面及び他面に配置され、
    前記マージン部の平均幅は15μm以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
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