JP2024084329A - マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラム、及びマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法 - Google Patents

マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラム、及びマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 利用中の通信機器のセキュリティ機能等、運用中機能を継続して利用しつつ、利用中の通信機器のコンフィグレーション設定を変更せずに新たにモバイル回線の冗長化を実現する。【解決手段】 第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を中継するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置であって、第一通信回線を収容するインタフェースと、第一通信回線とは異なる通信方式の第二通信回線を収容するインタフェースと、通信機器と接続するインタフェースと、故障・復旧検出部と、送受信経路制御部と、第一通信回線転送処理部と、第二通信回線転送処理部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、有線の主回線とモバイル回線等の副回線の冗長化ネットワークを簡易に実現するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラム、及びマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法に関する。
近年、単純な給与計算システムからはじまり、経理システム、販売管理システム、在庫管理システム、仕入管理システム、生産管理システム、Web会議など様々な業務が人からコンピュータへの移行(各企業のIT化)が加速度的に進み、各業務システムがネットワークを経由して運用されているため、そのネットワーク故障により業務が停滞して企業に大きな損失を与える。ネットワーク故障による業務停滞を解消するためには、ネットワーク回線を有線回線の主回線とモバイルなどの副回線(無線回線)で冗長化を図る必要がある。
従来の有線回線を利用したインターネット等のIP網において、有線回線の故障等に対してモバイル回線への冗長化を行う際には、有線回線に接続している利用中のルーターを有線回線とモバイル回線を経由してネットワークアクセスを実現できる中継装置に置き換える手段がある。
一例として、4G/LTEのモバイル回線と、光回線などの固定(有線)回線の両方に対応したM2Mルーターが提供されている(非特許文献1参照)。当該M2Mルーターに、固定(有線)回線とモバイル回線の設定をそれぞれ行い、通信回線に障害が発生した際に固定(有線)回線とモバイル回線を相互に切り替えて、通信を継続させるよう構成されている。
"通信回線の障害に備えるモバイル回線も固定回線も使えるM2Mルーター",[online],株式会社アイ・オー・データ機器,[令和4年10月17日検索],インターネット<URL:https://www.iodata.jp/ssp/magazine/265/index.htm>
しかしながら、上記非特許文献1を既存のネットワークに適用しようとする場合、既存のルーターを当該M2Mルーターへ置き換える必要が生じ、利用中のルーターのセキュリティ機能等、運用中機能を継続して利用できないことや、利用中のユーザ端末やルーターのコンフィグレーション設定を含めて新たにネットワークの設計を見直し施工しなければならず、簡易にネットワークの冗長化を図ることが難しい、といった課題がある。
[発明の目的]
本発明は、このような課題に着目して案出されたものであり、その目的は、利用中(主回線)の通信機器のセキュリティ機能等の運用中機能を継続して利用可能な、また、利用中(主回線)の通信機器のコンフィグレーション設定の変更や再設定が不要な、新たな副回線の冗長化を実現することにある。
また、本発明の他の目的は、主回線の故障と復旧を検出し、主回線の故障時には副回線へ切り替え、主回線の復旧時には主回線へと切り替える、通信機器と主回線又は副回線との送受信経路の制御を行うことで、ネットワーク回線を切断することのない継続利用が可能な通信手段を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、有線回線とモバイル回線との異なる通信接続方法においても、通信フォーマットを相互変換して有線回線とモバイル回線を冗長化できる有効な手段を提供することにある。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置は、第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を中継するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置であって、第一通信回線を収容するインタフェースと、第一通信回線とは異なる通信方式の第二通信回線を収容するインタフェースと、通信機器と接続するインタフェースと、第一通信回線の故障及び復旧を検出する故障・復旧検出部と、故障・復旧検出部による検出結果に応じて、第一通信回線と第二通信回線との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値を設定する送受信経路制御部と、通信機器から受信するパケットを、第一通信回線を収容するインタフェースに転送し、第一通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器に転送する第一通信回線転送処理部と、通信機器から受信するパケットをフォーマット変換し第二通信回線を収容するインタフェースに転送し、第二通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットをフォーマット変換し通信機器に転送する第二通信回線転送処理部と、を備え、故障・復旧検出部が故障を検出したときには、送受信経路制御部が設定した値に基づいて、第一通信回線から第二通信回線へ送受信経路を切り替えて、通信機器と第二通信回線との接続を中継し、故障・復旧検出部が故障からの復旧を検出したときには、送受信経路制御部が設定した値に基づいて、第二通信回線から第一通信回線へ送受信経路を切り替えて、通信機器と第一通信回線との接続を中継することを特徴とする。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置は、第一通信回線が有線回線であり、第二通信回線がモバイル回線である場合に、第一通信回線を収容するインタフェースはWAN側NICであり、第二通信回線を収容するインタフェースはモバイル通信部であり、通信機器と接続するインタフェースはLAN側NICであり、有線回線は、第一通信回線転送処理部である有線回線転送処理部を備え、有線回線転送処理部は、有線回線の接続先プロバイダを解析するプロバイダ情報解析部と、有線回線との接続セッションを解析する接続セッション解析部と、接続セッション解析部から通知されるパケットを解析する送受信パケット解析部と、を備え、故障・復旧検出部は、有線回線とのパケットを監視する受信パケット監視部と、有線回線の故障を検出する故障検出部と、有線回線の復旧を検出する復旧検出部と、モバイル回線の利用情報を管理するモバイル利用情報管理と、送受信経路制御部と、を備え、モバイル回線は、第二通信回線転送処理部であるモバイル回線転送処理部を備え、モバイル回線転送処理部は、プロバイダの検索を行うプロバイダ検索処理部と、有線回線の故障時に通信機器から有線回線へのインターネット接続を確立するセッション確立処理部と、インターネット接続済セッションについてインターネット接続を維持するセッション維持処理部と、有線回線を利用する場合とモバイル回線を利用する場合で異なる送受信パケットをフォーマット変換して、モバイル通信部へ転送するモバイル上りパケット変換部と、有線回線とモバイル回線で異なる送受信パケットをフォーマット変換して、LAN側NICへ転送するモバイル下りパケット変換部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置の故障検出部は、通信機器から受信する最新のセッション維持要求パケットからセッション維持要求パケット受信時刻を生成し、セッション維持要求パケット受信時刻と比較して、所定の時間内に有線回線からセッション維持応答パケットを受信しない場合に未受信を検出して送受信経路制御部へ通知し、受信パケット監視部は、有線回線から受信する最新のパケットからパケット受信時刻を生成し、パケット受信時刻と比較して、所定の時間内に有線回線からパケットを受信しない場合に未受信を検出して送受信経路制御部へ通知し、送受信経路制御部は、故障検出部からの通知と受信パケット監視部からの通知に基づいて故障と判断する機能と、を備え、復旧検出部は、有線回線の接続先プロバイダごとにセッション接続要求を行いセッション確立を試みることで有線回線の復旧を検出する機能と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置の有線回線転送処理部は、プロバイダ情報管理と、送受信パケット情報管理と、を備え、プロバイダ情報解析部は、通信機器と有線回線の接続先プロバイダ間でやり取りされるパケットを解析し、接続先プロバイダ名、接続先アカウント及びパスワード、接続認証方式、プロバイダから払い出されるIPアドレスを含むプロバイダ情報を抽出し、送受信パケット解析部は、通信機器と有線回線の接続先プロバイダ上で送受信されるパケットを解析し、接続プロトコル情報、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ポート番号を含む送受信パケット情報を抽出し、プロバイダ情報管理は、プロバイダ情報を有線回線の接続先プロバイダごとに管理し、送受信パケット情報管理は、送受信パケット情報を有線回線の接続先プロバイダごとに管理することを特徴とする。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置のセッション維持処理部は、有線回線の故障を検出している場合、通信機器から受信する有線回線3へのセッション維持要求に対し、セッション維持応答を疑似的に行い、セッションを維持する手段を備え、セッション確立処理部は、通信機器から有線回線への新たなセッション接続要求に対して接続先プロバイダ、アカウント、パスワード、認証方式、IPアドレスを含む情報を基にセッション接続応答して通信機器からの有線回線へのインターネット接続のセッションを疑似的に確立する手段を備える、ことを特徴とする。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置のモバイル上りパケット変換部は、有線回線の故障を検出すると疑似的に確立したセッション上で通信機器から送信された通信パケットのパケットフォーマットをプロバイダ上で送受信される送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、ポート番号を含む情報を基にモバイル回線を利用する場合のパケットフォーマットに変換する手段を備え、モバイル下りパケット変換部は、モバイル回線から送信された通信パケットのパケットフォーマットをプロバイダ上で送受信される送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、ポート番号を含む情報を基に有線回線の接続先プロバイダからのパケットフォーマットに変換する手段を備える、ことを特徴とする。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置のモバイル利用情報管理は、モバイル回線の利用開始日時及び利用終了日時、モバイル回線での通信量を含む情報を保持することを特徴とする。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムは、第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を中継するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムであって、第一通信回線の故障及び復旧を検出する故障・復旧検出機能と、故障・復旧検出機能による検出結果に応じて、第一通信回線と第二通信回線との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値を設定する送受信経路制御機能と、切り替え制御を行うための値に応じて、通信機器と第一通信回線の接続先プロバイダ間でやり取りされるパケットを解析し、プロバイダ情報、セッション情報、送受信パケット情報を抽出して、通信機器から受信するパケットを、第一通信回線を収容するインタフェースに転送し、第一通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器に転送する第一通信回線転送処理機能と、切り替え制御を行うための値に応じて、通信機器から受信するパケットを解析して、通信機器から受信するパケットを第二通信回線へ転送可能なフォーマットへ変換して第二通信回線を収容するインタフェースに転送し、第二通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器へ転送可能なフォーマットへ変換して通信機器に転送する第二通信回線転送処理機能と、をコンピュータに実行させること、を特徴とする。
本発明に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法は、第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を中継するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法であって、第一通信回線の故障及び復旧を検出する故障・復旧検出ステップと、故障・復旧検出ステップによる検出結果に応じて、第一通信回線と第二通信回線との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値を設定する送受信経路制御ステップと、切り替え制御を行うための値に応じて、通信機器と第一通信回線の接続先プロバイダ間でやり取りされるパケットを解析し、プロバイダ情報、セッション情報、送受信パケット情報を抽出して、通信機器から受信するパケットを、第一通信回線を収容するインタフェースに転送し、第一通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器に転送する第一通信回線転送処理ステップと、切り替え制御を行うための値に応じて、通信機器から受信するパケットを解析して、通信機器から受信するパケットを第二通信回線へ転送可能なフォーマットへ変換して第二通信回線を収容するインタフェースに転送し、第二通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器へ転送可能なフォーマットへ変換して通信機器に転送する第二通信回線転送処理ステップと、をコンピュータに実行させること、を特徴とする。
本発明によれば、第一通信回線と第二通信回線の複数回線へ中継するため、第一通信回線に障害が生じた場合でも、第二通信回線へ切り替えてネットワークの接続を維持することが可能となる。
本発明によれば、通信機器と第一通信回線(例えば有線回線)との通信から、接続先プロバイダの解析や接続セッションを解析して中継するため、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置自身への初期設定、通信機器と第一通信回線との通信設定の変更や再設定を必要とすることなく、通信機器と第一通信回線又は第二通信回線(例えばモバイル回線)とを中継することが可能となる。
本発明によれば、故障と復旧を検出して第一通信回線と第二通信回線との送受信経路を制御し、有線回線とモバイル回線で異なる送受信パケットをフォーマット変換して転送するため、有線回線に障害が生じた場合でも、ユーザ側の作業を要することなく、モバイル回線へ切り替えてネットワークの接続を維持することが可能となる。
本発明の実施形態に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置のシステム構成図である。 本発明の実施形態に係る通信機器からのパケット転送処理フロー図である。 本発明の実施形態に係る有線回線からのパケット転送処理フロー図である。 本発明の実施形態に係るモバイル回線からのパケット転送処理フロー図である。 本発明の実施形態に係る故障検出の処理フロー図である。 本発明の実施形態に係る復旧検出の処理フロー図である。 本発明の実施形態に係るプロバイダ情報管理のテーブル構成図である。 本発明の実施形態に係る送受信パケット情報管理のテーブル構成図である。 本発明の実施形態に係るモバイル利用情報管理のテーブル構成図である。 本発明の実施形態に係る全体構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置の基本構成を説明する。本実施形態のマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラム及びマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法は、上記マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置を用いて実行又は実現される。
[基本構成]
図9を参照し、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1を用いる全体構成を説明する。本実施形態では、第一通信回線として有線回線を用い、第二通信回線としてモバイル回線を用いる形態をとっているが、本発明はこれに限定されない。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1は、通信機器2と、第一通信回線としての有線回線3、又は、第二通信回線としてのモバイル回線4とを、選択的に中継するよう構成され、通信機器2と有線回線3又はモバイル回線4との通信をリバースエンジニアにより、マルチプロトコル・マルチレイヤに対応して中継する装置である。
通信機器2は、例えば、携帯情報端末やモバイルコンピュータその他のユーザ端末、ルーター、通信機能を有するデスクトップコンピュータであり、本実施形態では、ルーターを使用するものとして取り扱う。当該ルーターである通信機器2は、ネットワーク層の情報を解析してデータの転送の可否や転送先の決定などを行う機器で、主にインターネットなどのTCP/IPネットワークにおける中継機器として用いられる一般的なルーターとする。また、本実施形態において、端末91とマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1間に配置されて接続される。通信機器2は、端末とマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置間に配置可能な中継機器としての機能を有するユーザ端末やルーター等であればよく、実施の形態に応じて適宜決定すればよい。
有線回線3は、光回線などの有線回線を用いてIP網上のプロバイダのサーバと接続するインターネット網、広域通信網、拠点間通信網(閉域網)等であり、本実施形態ではインターネット網を使用するものとして取り扱う。
モバイル回線4は、モバイル回線を用いてIP網上のプロバイダのサーバと接続するインターネット網や広域通信網、拠点間通信網(閉域網)等であり、有線回線3とは異なる通信方式を有する。本実施形態ではインターネット網を使用するものとして取り扱う。
端末91は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット等であり、通信機器2と接続されて、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1を介して、有線回線3又はモバイル回線4と接続され、各種システム92へネットワークアクセス可能に構成される。端末91は任意の構成であり、一例として通信機器2がユーザ端末である場合、端末91を設けない構成も採用し得る。
ここで、通信機器2と端末91はLAN(Local Area Network)を介して接続されており、有線回線3又はモバイル回線4と、システム92とはWAN(Wide Area Network)を介して接続されている。複数のシステム92同士もWANを介して接続されている。本実施形態の説明において「LAN側」とは、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1に関して、上記LANに接続される側又はLANに近い側を意味し、「WAN側」は、上記WANに接続される側又はWANに近い側を意味する。
システム92は、業務システムや、プロバイダのサーバその他のサーバ等であり、ネットワークを介して端末91からのリクエストに応じてサービスを提供するものであり、本実施形態を実施できるものであればよく、その詳細な説明は省略する。
次に図1を参照し、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1のシステム構成を説明する。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1は、図9を参照して上記説明した通り、通信機器2と、有線回線3又はモバイル回線4とをそれぞれ中継するよう構成されるものである。
また、本実施形態においては、通信機器(ルーター)2と1以上の有線回線3とが接続される既存の構成に、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1を追加して、モバイル回線4への冗長化を図る構成の実施の態様について説明するものであるが、通信機器2とADSLの有線回線3を利用している場合にADSLをモバイル回線へマイグレーションする場合に通信機器2とモバイル回線4を中継装置するよう構成することも可能である。
図1に示すように、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1は、故障・復旧検出部110と、有線回線転送処理部120と、モバイル回線転送処理部130と、LAN側NIC10と、WAN側NIC11と、モバイル通信部12、から構成される。
故障・復旧検出部110は、有線回線3の復旧を検出する復旧検出部111、有線回線3の故障を検出する故障検出部112、有線回線3のパケット(通信パケット)を監視する受信パケット監視部113、モバイル回線4の利用情報を管理するモバイル利用情報管理114、有線回線3とモバイル回線4との相互の送受信経路の切り替え制御を行う送受信経路制御部115を備え、当該構成により、有線回線3の故障及び復旧を検出して通信機器2と、有線回線3又はモバイル回線4との送受信経路の切り替え制御を行う。
有線回線転送処理部120は、第一通信回線転送処理部であり、有線回線3との接続セッションを解析する接続セッション解析部121、接続先プロバイダを解析するプロバイダ情報解析部122、プロバイダ情報を接続先プロバイダごとに管理するプロバイダ情報管理123、送受信するパケット(通信パケット)を解析する送受信パケット解析部124、送受信パケット情報を接続先プロバイダごとに管理する送受信パケット情報管理125を備え、当該構成により、通信機器2から受信するパケットをWAN側NIC11に転送し、WAN側NIC11から受信するパケットを通信機器2に転送する手段を有する。
送受信パケット情報とは、通信機器2と有線回線3の接続先プロバイダ上で送受信されるパケットから解析される情報であり、通信機器2と接続する有線回線3のプロトコルの情報を含む接続プロトコル情報、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ポート番号を含む情報として取り扱う。
モバイル回線転送処理部130は、第二通信回線転送処理部であり、プロバイダの検索を行うプロバイダ検索処理部131、有線回線3とモバイル回線4で異なる送受信パケット(通信パケット)をフォーマット変換して、LAN側NIC10へ転送するモバイル下りパケット変換部132、有線回線3の故障時に通信機器2から有線回線3へのインターネット接続を確立するセッション確立処理部133、有線回線3を利用する場合とモバイル回線4を利用する場合で異なる送受信パケットをフォーマット変換して、モバイル通信部12へ転送するモバイル上りパケット変換部134、インターネット接続済セッションについてインターネット接続を維持するセッション維持処理部135を備え、当該構成により、通信機器2から受信するパケットをLAN側NIC10に転送し、LAN側NIC10から受信するパケットを通信機器2に転送する。
LAN側NIC10は、通信機器2と接続するインタフェースであり、LAN側のネットワークインタフェースカード(NIC)である。本実施形態ではNICを用いるが、通信機器2と接続するインタフェースであればよいものとする。
WAN側NIC11は、有線回線(第一通信回線)3を収容するインタフェースであり、WAN側のネットワークインタフェースカード(NIC)である。本実施形態ではNICを用いるが、有線回線を収容するインタフェースであればよいものとする。
モバイル通信部12は、モバイル回線4を収容するインタフェースであり、モバイル回線のプロバイダとIPoEv4で接続を確立し、モバイル回線とIPv4の送受信処理を行う機能部で構成される。
以上、各部の構成は、基本の構成として示したものであり、実施の態様に応じて適宜構成すればよく、上述の構成に限定するものではない。
[実施形態]
次に、図2乃至図8を参照して、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1の実施形態を説明する。
図2を参照して通信機器2から受信するパケットを有線回線3又はモバイル回線4へ転送するためのパケット転送処理フローを説明する。
通信機器2からのパケットをLAN側NIC10が受信する(図2 ステップS2-1)。接続セッション解析部121は、リバースエンジニアにより、LAN側NIC10が受信したパケットからヘッダ情報を含むセッション情報を抽出する(図2 ステップS2-2)。本実施形態のセッション情報は、イーサネットヘッダ、PPPoEヘッダ、PPPヘッダ、PPPペイロードのヘッダ情報等を含むものとして取り扱う。
リバースエンジニアとは、リバースエンジニアリングと同様であり、リバースエンジニアリングは通常、製品の分解や解析などを行い、その構造や動作原理を明らかにすることを指すが、本実施形態のリバースエンジニアにおいては、有線回線3を経由するパケットを解析して必要な情報を抽出し、解析することとして取り扱う。
接続セッション解析部121は、抽出したセッション情報(ヘッダ情報等)から有線回線3でのインターネット接続用パケットであるか接続済パケットかを解析する(図2 ステップS2-3)。
本実施形態においては、図2のステップS2-2で抽出したイーサネットヘッダのイーサタイプがPPPセッションでPPPヘッダのプロトコルがLCP又はパスワード認証プロトコル(Password Authentication Protocol(以下PAPと略す))、Challenge Handshake Authentication Protocol(以下CHAPと略す))またはインターネットプロトコルコントロールプロトコル(IPCP)の場合は、有線回線3でのインターネット接続用パケットと判断する。一例として、通信機器(ルータ)2から有線回線3へのセッションを維持するためのセッション維持要求(エコー要求)がインターネット接続用パケットに相当する。
図2のステップS2-2で抽出したイーサネットヘッダのイーサタイプがPPPセッションで、且つ、PPPoEヘッダのプロトコルがPPPセッションで、PPPヘッダのプロトコルがIPで、且つ、通信機器2を介して端末91からLAN側NIC10で受信したパケットの場合は、有線回線3でのインターネット接続済のパケットと判断する。一例として、インターネット接続済のパケットと判断されるケースは、ユーザ端末からのリクエストを受信するケースに相当する。通信機器2が端末91(ユーザ端末)である場合には、上記条件の「通信機器2を介して端末91からLAN側NIC10で受信したパケットの場合」が「通信機器2からLAN側NIC10で受信したパケットの場合」へと設定されるものであり、実施形態に応じて適宜設定する。
図2のステップS2-3で解析した結果、有線回線3でのインターネット接続用パケットである場合(図2 ステップS2-3 接続用パケット)、接続セッション解析部121は、図2のステップS2-2で抽出したPPPoEヘッダのセッション識別子をキーにプロバイダ情報管理123のプロバイダセッションIDを検索し、ステータスを抽出する(図2 ステップS2-4)。
プロバイダ情報管理123は、プロバイダの情報を管理するための構成であり、本実施形態では図6に示すようなテーブル構造でプロバイダ情報を保持している。項目として、接続先プロバイダ、接続先アカウント、パスワード、認証方式(接続認証方式)、IPアドレス、プロバイダセッションID、ステータス、をプロバイダ情報として有する。
一例として、図2のステップS2-2で抽出したPPPoEヘッダのセッション識別子が「1」である場合、図7に示す、プロバイダ情報管理123のプロバイダセッションIDが「1」のプロバイダを抽出し、当該プロバイダのステータス「正常」を抽出する。また、当該セッション識別子が「2」である場合、プロバイダ情報管理123のプロバイダセッションIDが「2」のプロバイダを抽出し、当該プロバイダのステータス「故障」を抽出する。
なお、有線回線3の故障、とは、機器や回線の物理的な故障だけでなく、プロバイダ側の不具合や、回線との接続不良等、接続における異常を含むものとして取り扱う。また、有線回線3の正常、とは、通信機器2と有線回線3とのセッションが確立されている状態として取り扱う。
図2のステップS2-4で抽出したステータスが正常の場合(図2 ステップS2-4 正常)、接続セッション解析部121は、プロバイダ情報解析部122に図2のステップS2-1で受信した受信パケットを通知する(図2 ステップS2-5)。
プロバイダ情報解析部122は、当該パケットから接続先プロバイダ、アカウント、パスワード、認証方式、IPアドレス、セッションIDのプロバイダ情報を解析し(図2 ステップS2-6)、IPCPのネゴシエーションを行い、当該ネゴシエーションの完了をもって有線回線3でのインターネット接続セッションが完了したと判断し、図2のステップS2-4で検索したプロバイダ情報管理123のプロバイダのステータスを「正常」で登録する(図2 ステップS2-7)。
プロバイダ情報解析部122はWAN側NIC11へ図2のステップS2-1で受信したパケットを転送し(図2 ステップS2-8)、WAN側NIC11は有線回線3へ当該パケットを転送する(図2 ステップS2-9)。
上記図2のステップS2-1乃至S2-9が、通信機器2からのセッション維持要求が有線回線3へ正常に送信される場合の処理フローである。
図2のステップS2-4で抽出したステータスが故障の場合(図2 ステップS2-4 故障)、接続セッション解析部121は受信したパケットをセッション維持処理部135に通知する(図2 ステップS2-10)。セッション維持処理部135は、当該パケットを解析して、セッション維持のためのセッション維持要求の場合は、セッション維持応答パケットを生成して、LAN側NIC10に転送する(図2 ステップS2-11)。LAN側NIC10は通信機器2へ当該パケットを転送する(図2 ステップS2-12)。
上記図2のステップS2-10乃至S2-12が、有線回線3が故障している場合の処理フローである。当該処理により、通信機器2から受信する有線回線3へのセッション維持要求に対し、セッション維持処理部135がセッションを維持するためのセッション維持応答を擬似的に行うことで、有線回線3が故障している場合でも通信機器2と有線回線3との接続セッションを維持することが可能となる。
図2のステップS2-4で抽出したステータスが正常・故障以外の場合(図2 ステップS2-4 正常・故障以外)、接続セッション解析部121は受信したパケットをセッション確立処理部133に通知する(図2 ステップS2-13)。セッション確立処理部133は、通信機器2から有線回線3への新たな接続を確立するためのセッション接続要求に対して、接続先プロバイダ、アカウント、パスワード、認証方式、IPアドレスを含む情報を基に接続を確立するためのセッション接続応答をして通信機器2からの有線回線3へのインターネット接続のセッションを疑似的に確立し、LAN側NIC10に転送する。(図2 ステップS2-14)。LAN側NIC10から通信機器2へ当該パケットを転送する(図2 ステップS2-15)。
上記図2のステップS2-14の処理内容の一例を以下に説明する。
LAN側NIC10を解する通信機器2からのPPPoE Active Discovery Initiation(PADI)のディスカバリーステージ要求パケットに対してはPPPoE Active Discovery Offer(PADO)のディスカバリーステージ応答パケットを生成し、PPPoE Active Discovery Requestのディスカバリーステージ要求パケットに対してはPPPoE Active Discovery Session-confirmationのディスカバリーステージ応答パケットを生成し、LAN側NIC10にパケットを転送する。
更に、LAN側NIC10を介する通信機器2からのLCPのPPPセッション要求パケットに対してはLCPのPPPセッション応答パケットを生成し、パスワード認証プロトコル(PAP又はCHAP)のPPPセッション要求パケットに対してはパスワード認証プロトコル(PAP又はCHAP)のPPPセッション応答パケットを生成し、IPCPのパケットPPPセッション要求パケットに対してはIPCPのパケットPPPセッション応答パケットを生成してLAN側NIC10にパケットを転送する。
当該PPPセッション要求パケットを解析して、PPPヘッダのプロトコルがLCPパケットの場合は、PPPペイロード部分からプロバイダの認証方法(PAP又CHAP)を抽出し、PPPヘッダのプロトコルがパスワード認証の場合は、PPPペイロード部分からアカウント、パスワード、接続先プロバイダを抽出し、図6のプロバイダ情報管理で示す接続先プロバイダ、アカウント、パスワードと一致することを確認する。PPPヘッダのプロトコルがIPCPの場合は、通信機器2に払い出すIPアドレスはモバイル通信部12で管理されているグローバルIPアドレスでパケットを生成する。
IPCPのネゴシエーションが完了をもって有線回線3とのインターネット接続セッションが完了したと判断し、図6に例示したプロバイダ情報管理123に示す接続先プロバイダ、アカウント、パスワード、認証方式、IPアドレスとプロバイダセッションID、ステータスを「正常」で登録する。
上記図2のステップS2-13乃至S2-15が、有線回線3の正常・故障以外の場合の処理フローであり、例えば、通信機器2と有線回線3との間に、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1を設置した初回疎通時には当該処理を実行する。
当該処理により、通信機器2と有線回線3との接続を新たに確立することが可能となる。また、S2-14のセッション確立処理において、セッション接続要求(PPPセッション要求)パケットを解析しプロバイダ情報を抽出することで、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1に対して初期設定等行う必要なく、通信機器2と有線回線3とを接続することが可能となる。
図2のステップS2-3で解析した結果、有線回線3でのインターネット接続済パケットである場合(図2 ステップS2-3 接続済パケット)、接続セッション解析部121は、図2のステップS2-2で抽出したPPPoEヘッダのセッション識別子をキーにプロバイダ情報管理123のプロバイダセッションIDを検索し、該当データのステータスを抽出する(図2 ステップS2-16)。ステータスの抽出方法は、図2のステップS2-4と同様の処理であるため、説明を省略する。
図2のステップS2-16で抽出したステータスが正常の場合(図2 ステップS2-16 正常)、接続セッション解析部121は、受信したパケットを送受信パケット解析部124に通知する(図2 ステップS2-17)。送受信パケット解析部124は、リバースエンジニアにより当該パケットを解析し、プロバイダごとに送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、ポート番号の送受信パケット情報を管理する(図2 ステップS2-18)。
図2のステップS2-18で実行する解析内容の一例を以下に説明する。
送受信パケット解析部124は、PPPoEヘッダのセッション識別子からプロバイダセッションIDを抽出し、IPヘッダの送信元、宛先IPアドレス、プロトコル番号を抽出し、プロトコルがTransmission Control Protocol(以下、TCPと略す)およびUser Datagram Protocol(以下、UDPと略す)の場合は、TCPヘッダおよびUDPヘッダの送信元ポート番号を抽出する。
送受信パケット解析部124が抽出したプロトコルがTCPまたはUDPのパケットの場合で、且つ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、宛先ポート番号の組み合わせと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理された送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、変換後の送信元ポート番号が一致しない場合は、抽出した情報を図7の送受信パケット情報管理125に示すプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号を追加で登録する。
送受信パケット情報管理125は、送受信パケットの情報を管理するための構成であり、本実施形態では図7に示すようなテーブル構造で送受信パケット情報を保持している。項目として、プロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号、を送受信パケット情報として有する。
送受信パケット解析部124が抽出したプロトコルがTCPまたはUDP以外の場合で、且つ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルの組み合わせと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理された送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルが一致しない場合は、抽出した情報を図7の送受信パケット情報管理125に示すプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルを追加で登録する。
上記解析して抽出する情報は一例であり、実施の形態に応じて適宜決定すればよいものである。
図2のステップS2-18の次に、送受信パケット解析部124はWAN側NIC11へ通信機器2から受信したパケットを転送し(図2 ステップS2-19)、WAN側NIC11は有線回線3へ転送する(図2 ステップS2-20)。
上記図2のステップS2-17乃至S2-20が、通信機器2から有線回線3への通信を転送する処理フローであり、本実施形態においては、端末91からのリクエストを有線回線3へ送信することが可能となる。
図2のステップS2-16で抽出したステータスが故障の場合(図2 ステップS2-16 故障)、接続セッション解析部121は受信したパケットをプロバイダ検索処理部131に通知する(図2 ステップS2-21)。プロバイダ検索処理部131は、リバースエンジニアにより、パケットを解析し、抽出・変換したパケットをモバイル上りパケット変換部134へ通知する(図2 ステップS2-22)。
図2のステップS2-22で実行する解析内容の一例を以下に説明する。
プロバイダ検索処理部131は、通信機器2からLAN側NIC10で受信されたパケットで且つ接続セッション解析部121から通知されたパケットを解析して、PPPoEヘッダのセッション識別子、IPヘッダの送信元IPアドレス、IPヘッダの宛先IPアドレス、プロトコル番号を抽出し、プロトコルがTCPまたはUDPの場合は、TCPヘッダおよびUDPヘッダの送信元ポート番号を抽出する。
プロトコルがTCPまたはUDPのパケットの場合で、且つ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号の組み合わせと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理されたプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号が一致する場合は、受信したパケットと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理されたプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号、変換後の送信元ポート番号をモバイル上りパケット変換部134に通知する。
更に、図7に示す送受信パケット情報管理125で管理された変換後のポート番号が空白の場合は、同一のプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレスが変換後の送信元ポート番号で未使用の番号を生成して図7の送受信パケット情報管理125の変換後の送信元ポート番号に生成した送信元ポート番号を登録する。
プロトコルがTCPまたはUDPのパケット以外の場合で、且つ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルの組み合わせと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理されたプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルが一致する場合は、受信したパケットと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理されたプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルをモバイル上りパケット変換部134に通知する。
モバイル回線4からモバイル通信部12で受信されたパケットで且つ接続セッション解析部121から通知されたパケットを解析して、IPヘッダの送信元IPアドレスを宛先アドレスとして抽出し、宛先IPアドレスを送信元IPアドレスとして抽出し、プロトコル番号を抽出し、プロトコルがTCPまたはUDPの場合はTCPヘッダまたはUDPヘッダの宛先ポート番号を抽出する。
図2のステップS2-22の次に、モバイル上りパケット変換部134は、プロバイダ検索処理部131から通知される情報を基にPPPoEヘッダ、PPPヘッダを削除してパケットフォーマットを変換する(図2 ステップS2-23)。本実施形態においては、プロバイダ検索処理部131から通知されたプロトコルがTCPまたはUDPの場合、受信パケットからPPPヘッダ、PPPoEヘッダを削除し、TCPおよびUDPヘッダの送信元ポート番号を変換後の送信元ポート番号に置き換える。当該プロトコルがTCPまたはUDP以外の場合、受信パケットからPPPヘッダ、PPPoEヘッダを削除する。
次に、モバイル上りパケット変換部134は、モバイル利用情報管理114の上り通信量を加算する(図2 ステップS2-24)。本実施形態においては、プロバイダ検索処理部131から通知されたプロバイダセッションIDと図6のプロバイダ情報管理123で管理されているプロバイダセッションIDが一致する接続先プロバイダ名を検索し、検索した接続先プロバイダ名と図8のモバイル利用情報管理114で管理された接続先プロバイダ名が一致する上りの通信量に受信したパケットのサイズを追加加算し、図8のモバイル利用情報管理114で管理された上りの通信量を追加加算値に変更する。
モバイル利用情報管理114は、モバイル回線4の利用情報を管理するための構成であり、本実施形態では図8に示すようなテーブル構造でモバイル回線4の利用情報を保持している。項目として、接続先プロバイダ、利用開始日時、利用終了日時、上り通信量、下り通信量、をモバイル回線4の利用情報として有する。
次に、モバイル上りパケット変換部134は、図2のステップS2-23で抽出・変換したパケットをモバイル通信部12に転送し(図2 ステップS2-25)、モバイル通信部12はモバイル回線4へ転送する(図2 ステップS2-26)。
上記図2のステップS2-21乃至S2-26が、有線回線3が故障している場合に通信機器2からモバイル回線4への通信を中継する場合の処理フローである。当該処理により、通信機器2(ユーザ側)は、有線回線3が故障している場合でも故障を意識することなく、モバイル回線4との接続によりインターネット通信が可能となる。また、プロバイダ検索処理部131が通信機器2から受信するパケットを解析して、モバイル上りパケット変換部134が、当該パケットをモバイル回線へ転送可能なパケットフォーマットへ変換しているため、ユーザ側は特別な設定等行う必要がなく、モバイル回線4を利用することが可能となる。
また、モバイル利用情報管理114へモバイル回線4への通信量を加算することにより、ユーザ側はモバイル回線利用時には意識することない一方で、モバイル回線4の通信量を管理することが可能となる。
次に、図3を参照して有線回線3から受信するパケットを通信機器2へ転送するパケット転送処理フローを説明する。
有線回線3がWAN側NIC11へパケットを送信する(図3 ステップS3-1)。接続セッション解析部121は、リバースエンジニアにより、WAN側NIC11が受信したパケットからセッション情報(ヘッダ情報等)を抽出する(図3 ステップS3-2)。一例として、当該パケットの中からイーサネットヘッダ、PPPoEヘッダ、PPPヘッダ、PPPペイロードをセッション情報(ヘッダ情報等)として抽出する。
接続セッション解析部121は、抽出したセッション情報から接続用パケットであるか接続後パケットかを解析する(図3 ステップS3-3)。
一例として、抽出したセッション情報からPPPヘッダがLCP、PAP/CHAP、IPCPの場合は、接続用パケットと判断する。当該接続用パケットは、セッション維持要求に対するセッション維持応答であり、本実施形態では、図2のステップS2-1乃至S2-9の通信機器2からのセッション維持要求に対するセッション維持応答のパケットとして取り扱う。
抽出したセッション情報からPPPヘッダがIPの場合は、接続後パケットと判断する。当該接続後パケットは、通信機器2からのリクエストに対する有線回線3の応答であり、本実施形態では、図2のステップS2-17乃至S2-20の端末91からのリクエストに対するシステム92からの応答のパケットとして取り扱う。
図3のステップS3-3で解析したパケットが接続用パケットの場合(図3 ステップS3-3 接続用パケット)、接続セッション解析部121は図3のステップS3-1で受信したパケットをプロバイダ情報解析部122に通知する(図3 ステップS3-4)。プロバイダ情報解析部122は接続先プロバイダ、アカウント、パスワード、認証方式、IPアドレス、セッションIDのプロバイダ情報をリバースエンジニアにより解析する(図3 ステップS3-5)。
図3-ステップS3-5で実行する解析内容の一例を以下に説明する。
プロバイダ情報解析部122は、接続セッション解析部121から通知されたパケットを解析して、PPPヘッダのLCPの場合は、PPPペイロード部分からプロバイダの認証方法(PAPまたはCHAP)を抽出し、PPPヘッダのプロトコルがパスワード認証プロトコルの場合は、PPPペイロード部分からアカウント、パスワード、接続先プロバイダを抽出し、PPPヘッダのプロトコルがIPCPの場合は、PPPペイロード部分からIPアドレスを抽出し、PPPoEヘッダのセッション識別子からプロバイダセッションIDを抽出する。
図3-ステップS3-5の次に、プロバイダ情報解析部122は図3のステップS3-1で受信したパケットをLAN側NIC10に転送し(図3 ステップS3-6)、LAN側NIC10から通信機器2へ当該パケットを転送する(図3 ステップS3-7)。
上記図3のステップS3-1乃至S3-7の処理が、有線回線3と通信機器2とをインターネット接続する処理フローであり、本実施形態においては、有線回線3からのセッション維持応答を通信機器2へ返却することが可能となる。
接続用パケットが接続後パケットの場合(図3 ステップS3-3 接続後パケット)、接続セッション解析部121は受信したパケットを送受信パケット解析部124に通知する(図3 ステップS3-8)。送受信パケット解析部124は、リバースエンジニアにより当該パケットを解析し(図3 ステップS3-9)、プロバイダごとに送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、ポート番号の送受信パケット情報を送受信パケット情報管理125へ登録する。送受信パケット解析部124は図3のステップS3-1で受信したパケットをLAN側NIC10に転送し(図3 ステップS3-10)、LAN側NIC10から通信機器2へ当該パケットを転送(図3 ステップS3-11)する。
上記図3のステップS3-8乃至S3-11の処理が有線回線3から通信機器2への通信処理フローであり、本実施形態においては、システム92からの応答パケットを、有線回線3を介して、端末91へ返却することが可能となる。
次に、図4を参照して、モバイル回線4から受信するパケットを通信機器2へ転送するパケット転送処理フローを説明する。
モバイル回線4からモバイル通信部12がパケットを受信する(図4 ステップS4-1)。プロバイダ検索処理部131は、リバースエンジニアにより、モバイル回線4から受信したパケットを解析し、送受信パケット情報をモバイル下りパケット変換部132へ通知する(図4 ステップS4-2)。
図4のステップS4-2で実行する解析内容の一例を以下に説明する。
プロバイダ検索処理部131は、モバイル回線4から受信したパケットを解析し、PPPoEヘッダのセッション識別子、IPヘッダの送信元IPアドレス、IPヘッダの宛先IPアドレス、プロトコル番号を抽出し、プロトコルがTCPまたはUDPの場合は、TCPヘッダおよびUDPヘッダの送信元ポート番号を抽出する。
プロトコルがTCPまたはUDPのパケットの場合で且つ、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、宛先ポート番号の組み合わせと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理された送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、変換後の送信元ポート番号が一致する場合は、受信したパケットと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理されたプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、送信元ポート番号、変換後の送信元ポート番号をモバイル下りパケット変換部132に通知する。
プロトコルがTCP又はUDP以外の場合は、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルの組み合わせと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理された送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルが一致する場合は、受信したパケットと図7に示す送受信パケット情報管理125で管理されたプロバイダセッションID、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコルをモバイル下りパケット変換部132に通知する。
図4のステップS4-2の次に、モバイル下りパケット変換部132は、プロバイダ検索処理部131から通知される情報を基に、PPPoEヘッダ、PPPヘッダを生成して受信パケットに挿入してパケットフォーマットを変換する(図4 ステップS4-3)。
本実施形態において、モバイル下りパケット変換部132は、プロバイダ検索処理部131から通知されたプロトコルがTCPまたはUDPの場合、イーサネットヘッダのイーサネットタイプがPPPセッション固定、PPPoEヘッダのバージョンが1、タイプが1、コードが0固定で、セッション識別子がプロバイダセッションID、パケットサイズがIPのパケットサイズ値にPPPoE+PPPヘッダサイズ(8)を加算した値に設定し、PPPoEヘッダを生成し、PPPヘッダのプロトコルをIP固定で生成し、受信したパケットに挿入し、TCPまたはUDPの送信元ポート番号を変換後の送信元ポート番号に置き換える。
また、プロバイダ検索処理部131から通知されたプロトコルがTCPまたはUDP以外の場合、イーサネットヘッダのイーサネットタイプがPPPセッション固定、PPPoEヘッダのバージョンが1、タイプが1、コードが0固定で、セッション識別子がプロバイダセッションID、パケットサイズがIPのパケットサイズ値にPPPoE+PPPヘッダサイズ(8)を加算した値に設定し、PPPoEヘッダを生成し、PPPヘッダのプロトコルをIP固定で生成し、受信したパケットに挿入する。
図4のステップS4-3の次に、モバイル下りパケット変換部132は、モバイル利用情報管理114の下り通信量を加算する(図4 ステップS4-4)。本実施形態においては、プロバイダ検索処理部131から通知されたプロバイダセッションIDと図6のプロバイダ情報管理123で管理されているプロバイダセッションIDが一致する接続先プロバイダ名を検索し、検索した接続先プロバイダ名と図8のモバイル利用情報管理114で管理された接続先プロバイダ名が一致する上りの通信量に受信したパケットのサイズを追加加算し、図8のモバイル利用情報管理114で管理された下りの通信量を追加加算値に変更する。
モバイル下りパケット変換部132は、図4のステップS4-3で変換したパケットをLAN側NIC10へ転送し(図4 ステップS4-5)、LAN側NIC10から通信機器2へ当該パケットを転送する(図4 ステップS4-6)。
上記図4のステップS4-1乃至S4-6の処理により、プロバイダ検索処理部131がモバイル回線4から受信するパケットを解析して、モバイル下りパケット変換部132が、当該パケットを通信機器2へ転送可能なパケットフォーマットへ変換しているため、ユーザ側は特別な設定等を行う必要がなく、モバイル回線4を利用することが可能となる。
また、モバイル利用情報管理114へモバイル回線4からの通信量を加算することにより、ユーザ側はモバイル回線利用時には意識することない一方で、モバイル回線4の通信量を管理することが可能となる。
次に、図5Aを参照して、有線回線3の故障検出の処理フローを説明する。
故障検出部112が、LAN側NIC10で通信機器2から受信したセッション維持要求パケット(図2のステップS2-1で受信したパケット)よりイーサネットヘッダ、Point-to-Point Protocol over Ethernet(以下PPPoEと略す)ヘッダ、Point-to-Point Protocol(以下PPPと略する)ヘッダ、PPPペイロードを抽出し、抽出したセッション維持要求パケット受信時刻を生成する(図5A ステップS5-1)。
図5AのステップS5-1で生成したセッション維持要求パケット受信時刻に対して、故障検出部112が、所定の時間内に、WAN側NIC11で有線回線3からセッション維持応答パケットを受信するか否かを確認する(図5A ステップS5-2)。なお、本明細書中における所定の時間とは、予め設定する閾値であり、その値や設定するタイミングは実施の態様に応じて適宜決定するものである。
本実施形態において、図5AのステップS5-1でセッション維持要求パケットから抽出したイーサネットヘッダのタイプがPPPセッション、PPPoEヘッダのコードがPPPで、PPPヘッダのセッション識別子が図6のプロバイダ情報管理で管理されたプロバイダセッションIDと一致する情報で、PPPヘッダのプロトコルがリンクコントロールプロトコル(以下、LCPを略す)又はインターネットプロトコルコントロールプロトコル(以下、IPCPと略す)で、PPPコードが折り返し要求(セッション維持要求)パケットを受信した時刻に対して、WAN側NIC11で受信した有線回線3からのパケットを抽出したイーサネットヘッダのタイプがPPPセッションでPPPoEヘッダのコードがPPPで、PPPヘッダのプロトコルがLCP又はIPCPで、PPPコードが折り返し応答(セッション維持応答)パケットの所定の時間内における受信の有無を確認する。
図5AのステップS5-1で生成したセッション維持要求パケット受信時刻に対して、所定の時間内にWAN側NIC11で有線回線3からのセッション維持応答パケットを受信した場合(図5A ステップS5-2 所定時間内の受信)、図5AのステップS5-1の処理へ戻る。
上記図5AのステップS5-1及びS5-2の処理は、通信機器2と有線回線3との通信において、セッション維持要求に対して所定時間内にセッション維持応答を受信する間、繰り返し処理が行われ、セッションが維持されていることの確認を行うことができる。
図5AのステップS5-1で生成したセッション維持要求パケット受信時刻に対して、所定の時間内にWAN側NIC11で有線回線3からのセッション維持応答パケットを受信しない場合(図5A ステップS5-2 所定の時間内の未受信)、故障検出部112が有線回線3からの所定の時間内の未受信(プロバイダセッションIDとセッションが切断された旨の通知)を送受信経路制御部115に通知する(図5A ステップS5-3)。
受信パケット監視部113は、確立済みセッション上でWAN側NIC11が有線回線3から受信する最新のパケットの中からイーサネットヘッダ、PPPoEヘッダ、PPPヘッダ、PPPペイロードを抽出し、パケット受信時刻を生成する(図5A ステップS5-4)。確立済みセッション上でWAN側NIC11が有線回線3から受信する最新のパケットとは、図5AのステップS5-4で受信時刻を生成するパケットは、図3のステップS3-1で受信し、且つS3-3の接続後パケットと判断されるパケットが相当し、受信パケット監視部113は、その最新のパケットからパケット受信時刻を生成する。
図5AのステップS5-4で生成したパケット受信時刻に対して、受信パケット監視部113が、所定の時間内に、WAN側NIC11で有線回線3からパケットを受信するか否かを確認する(図5A ステップS5-5)。ステップS5-5で受信確認を行うパケットは、図3のステップS3-1で受信するすべてのパケットが対象である。
本実施形態において、図5AのステップS5-4でセッション維持応答パケットから抽出したイーサネットヘッダのタイプがPPPセッション、PPPoEヘッダのコードがPPPで、PPPヘッダのセッション識別子が図6のプロバイダ情報管理で管理されたプロバイダセッションIDと一致する情報でPPPヘッダのプロトコルがインターネットプロトコル(以下、IPと略す)を受信した時刻に対して、有線回線3から図6のプロバイダ情報管理123に示すプロバイダセッションIDで受信するパケットの有無を確認する。
図5AのステップS5-4で生成した受信時刻に対して、所定の時間内にWAN側NIC11で有線回線3からパケットを受信した場合(図5A ステップS5-5 所定時間内の受信)、図5AのステップS5-1の処理へ戻る。
図5AのステップS5-4で生成した受信時刻に対して、所定の時間内にWAN側NIC11で有線回線3からのパケットを受信しない場合(図5A ステップS5-5 所定時間内の未受信)、受信パケット監視部113が有線回線3からの所定の時間内の未受信(プロバイダセッションIDと受信パケットがない旨の通知)を送受信経路制御部115に通知する(図5A ステップS5-6)
送受信経路制御部115は、故障検出部112からの通知(プロバイダセッションIDとセッションが切断された旨の通知)を受信し、且つ、受信パケット監視部113からの通知(プロバイダセッションIDと受信パケットがない旨の通知)を受信した場合、有線回線3の故障と判断し、図6のプロバイダ情報管理123に示す該当のプロバイダのステータスを「故障」に変更し、図8のモバイル利用情報管理114に示すプロバイダ名と利用開始日時を登録する。(図5A ステップS5-7)。
送受信経路制御部115が設定する値は、故障検出部112及び復旧検出部111を含む故障・復旧検出部110からの故障と復旧の検出結果に応じて、有線回線3とモバイル回線4との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値として用いる。本実施形態では、図6のプロバイダ情報管理123のステータスを、送受信経路制御部115が「故障」と「正常」を設定することで、送受信経路を切り替え制御する。
図5AのステップS5-2で、通信機器2のセッション維持要求パケットの受信から有線回線3のセッション維持応答パケットを受信するまでのセッション維持応答経過時間を確認し、図5AのステップS5-5で、最新の確立済セッション上のパケットの受信から有線回線3からのパケットを受信するまでのパケット受信経過時間を、それぞれ確認している。
説明上、図5AのステップS5-1乃至S5-3とS5-4乃至S5-6を一連の流れとして記載しているが、それぞれの経過時間を確認できればよいものであり、並列や順不同に実行してよいものである。
セッション維持応答の有無のみで、セッションの維持切断の判断を行うことは可能であるが、セッション維持応答の未受信を連続で複数回の発生をセッション維持応答経過時間で判断し、セッション切断を判断する。セッション維持応答経過時間で判断することにより、例えば、ネットワークの輻輳等によりパケットが廃棄されるケース等にも対応が可能となる。
また、本実施形態のように、既存の通信機器(ルーター)2と有線回線3との間にマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1を追加して設置する構成であり、既存の通信機器(ルーター)2に設定される疎通確認間隔等の設定がブラックボックスであるような場合でも、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1に初期設定等行うことなく、セッション維持応答経過時間とパケット受信経過時間によって、疎通確認を行うことが可能となる。
さらに、故障時には、送受信経路制御部115が故障を登録することで通信機器2からの接続先(送受信経路)を有線回線3からモバイル回線4へと切り替えられ、ユーザ側が意識することなく通信を継続することが可能となる。
次に、図5Bを参照して、有線回線3の復旧検出の処理フローを説明する。復旧検出は、復旧検出部111が有線回線3の接続先プロバイダごとにセッション接続要求を行いセッション確立を試みることで、有線回線の復旧を検出する。
復旧検出部111が、図6のプロバイダ情報管理123に示すステータスが「故障」のプロバイダに対して、所定の周期で有線回線3に向けてインターネット接続用セッション確立を要求するセッション接続要求パケット(ディスカバリーステージパケットとPPPセッションステージパケット)をWAN側NIC11に送信し(図5B ステップS5-8)、PPPoEセッションの確立を確認する(図5B ステップS5-9)。
PPPoEセッションの確立を確認できた場合(図5B ステップS5-9 セッション確立)、復旧検出部111は有線回線3の復旧を検出したものとして、送受信経路制御部115へ復旧を示す検出結果を通知する(図5B ステップS5-10)。
送受信経路制御部115は、復旧検出部111が接続を試みた有線回線3の接続先プロバイダのプロバイダセッションIDと図6のプロバイダ情報管理123に示すプロバイダセッションIDが一致する該当プロバイダのステータスを「正常」に変更し、プロバイダセッションIDと図7の送受信パケット情報管理125で示されたプロバイダセッションIDと一致する情報を全て削除(初期化)し、図8のモバイル利用情報管理114に示すプロバイダ名と利用終了日時を登録する(図5B ステップS5-11)。
PPPoEセッションの確立を確認できない場合(図5B ステップS5-9 セッション未確立)、図5BのステップS5-8の処理へと戻り、セッションが確立されるまでセッション接続要求パケットを送信する。
上記図5AのステップS5-1乃至S5-7の処理により、有線回線3の故障を検出した場合には、送受信経路制御部115が図6のプロバイダ情報管理123の該当プロバイダのステータスを「故障」へと更新する。これにより、端末91からのリクエスト(通信パケット)をマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1が受信する場合に、上記図2のステップS2-1乃至S2-3を採択し、S2-16で抽出したステータスの値(送受信経路制御部115が設定した値「故障」)に応じて、送受信経路をモバイル回線4へ切り替えて、S2-21乃至S2-26の処理を採択する。そして、モバイル上りパケット変換部134はモバイル通信部12を介してモバイル回線4へ通信機器2から受信したリクエスト(通信パケット)をフォーマット変換し転送する。
上記図5BのステップS5-8乃至S5-11の処理により、有線回線3の復旧を検出した場合には、送受信経路制御部115が図6のプロバイダ情報管理123の該当プロバイダのステータスを「正常」へと更新する。これにより、端末91からのリクエスト(通信パケット)をマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1が受信する場合に、上記図2のステップS2-1乃至S2-3を採択し、S2-16で抽出したステータスの値(送受信経路制御部115が設定した値「正常」)に応じて、送受信経路を有線回線3へと切り替えて、S2-17乃至S2-20の処理を採択する。そして、送受信パケット解析部124はWAN側NIC11を介して有線回線3へ通信機器2から受信したリクエスト(通信パケット)を転送する。
このように、有線回線3の故障検出時と復旧検出時に、送受信経路制御部115が設定するステータスに応じて、有線回線3とモバイル回線4とを相互に送受信経路を切り替えることで、有線回線3の故障時や復旧時においても、通信機器2からのネットワーク回線への通信を継続して利用することが可能となる。
上記説明する通り、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1により、故障・復旧検出時に有線回線3とモバイル回線4との送受信経路の切り替えを行っているが、ハードウェア機器として構成する際に、LEDランプ等設けて、モバイル回線4の使用中に点灯させて、目視可能なように設計してもよい。
また、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置1の管理機能を別途設けてもよい。一例として、有線回線3の故障・復旧状況や、モバイル回線4の通信量等を管理可能な管理画面等が挙げられる。なお、管理機能については実施の態様に応じて適宜決定すればよく、詳細な説明は省略する。
送受信経路制御部115が、モバイル利用情報管理114へモバイル回線4の利用開始日時と利用終了日時を保持することで、利用日時や利用時間を特定することが可能であり、モバイル利用情報管理114で保持する上り通信量及び下り通信量を用いて、接続先プロバイダ毎に通信料金(利用料金)を算出することが可能となる。
有線回線3の故障時には復旧検出部111が所定の周期でセッション接続要求を行うため、有線回線3の復旧時には速やかにセッションの確立が行われ復旧を検出することが可能となる。
更に、復旧時には、送受信経路制御部115が正常(復旧)を登録することで通信機器2からの接続先をモバイル回線4から有線回線3へと切り替えられ、ユーザ側が意識することなく通信を継続することが可能となる。
以上説明する通り、1以上の有線回線3とモバイル回線4の複数回線へ中継するため、有線回線3に障害が生じた場合でも、モバイル回線4へ切り替えてネットワークの接続を維持することが可能となる。また、初期設定することなく、通信機器2と、有線回線3及びモバイル回線4間に設置可能であるため、利用中の通信接続を停止することなく、また、通信機器2のコンフィグレーション設定を含め新たにネットワークの設計の見直しや、施工工事等を必要とすることなく、容易にネットワークの冗長化を図ることができる。
上記説明の通り、第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を、ハードウェアとしてマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置を構成して中継させることができるが、ソフトウェアで実現することも可能である。ソフトウェアとしてマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムを構成し、ハードウェアに組み込まれているコンピュータもしくは演算装置に当該ソフトウェアをインストールすることで、又は、当該ソフトウェアを保存した記憶媒体をコンピュータ又は演算装置に組み込むことでマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムを実行することが可能となる。
すなわち、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムは、故障・復旧検出部の故障・復旧検出機能と、送受信経路制御部の送受信経路制御機能と、第一通信回線転送処理部の第一通信回線転送処理機能と、第二通信回線転送処理部の第二通信回線転送処理機能と、をコンピュータに実行させるものである。別言すると、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムは、故障・復旧検出部と、送受信経路制御部と、第一通信回線転送処理部と、第二通信回線転送処理部と、をコンピュータによってソフトウェア的に実現させるものである。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置にマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムを構成するソフトウェアをインストールして、第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続の中継を実行又は実現する実施形態を以下に説明する。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムの故障・復旧検出機能は、故障・復旧検出部110を実行し、有線回線3(第一通信回線)の故障及び復旧を検出する機能を有する。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムの送受信経路制御機能は、送受信経路制御部115を実行し、故障・復旧検出部110による検出結果に応じて、有線回線(第一通信回線)3とモバイル回線(第二通信回線)4との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値を設定する機能を有する。
故障及び復旧の検出と送受信経路切り替え制御のための値を設定する処理の一例は、上記図5のステップS5-1乃至S5-7、S5-8乃至S5-11に係る説明の通りである。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムの第一通信回線転送処理機能は、有線回線転送処理部(第一通信回線転送処理部)120を実行し、切り替え制御を行うための値に応じて、通信機器2と有線回線3(第一通信回線)の接続先プロバイダ間でやり取りされるパケットを解析し、プロバイダ情報、セッション情報、送受信パケット情報を抽出して、通信機器2から受信するパケットを、有線回線(第一通信回線)3を収容するインタフェースに転送し、有線回線(第一通信回線)3を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器2に転送する機能を有する。
第一通信回線(有線回線)3と通信機器2との転送処理の一例は、上記図2のステップS2-1乃至S2-3、S2-16、S2-17乃至S2-20、図3のステップS3-1乃至S3-3、S3-4乃至S3-7に係る説明の通りである。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムの第二通信回線転送処理機能は、モバイル回線転送処理部(第二通信回線転送処理部)130を実行し、切り替え制御を行うための値に応じて、通信機器から受信するパケットを解析して、通信機器から受信するパケットを第二通信回線へ転送可能なフォーマットへ変換して第二通信回線を収容するインタフェースに転送し、第二通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器へ転送可能なフォーマットへ変換して通信機器に転送する機能を有する。
第二通信回線(モバイル回線)4と通信機器2との転送処理の一例は、上記図2のステップS2-1乃至S2-3、S2-16、S2-21乃至S2-26、図3のステップS3-1乃至S3-3、S3-8乃至S3-11に係る説明の通りである。
なお、上記実施形態では、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置によって実行又は実現される形態を説明したが、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムを構成するソフトウェアをインストールする対象は、当該ソフトウェアを実行可能なハードウェアであればよく、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置に限定するものではない。一例として、ユーザ端末やルーターにインストールして実行してもよい。
続いて、本発明の実施形態におけるマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法について説明する。
本発明の実施形態におけるマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法は、第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を中継するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置によって実行又は実現される方法である。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法の故障・復旧検出ステップは、故障・復旧検出部110を実行し、第一通信回線の故障及び復旧を検出する。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法の送受信経路制御ステップは、送受信経路制御部115を実行し、故障・復旧検出ステップによる検出結果に応じて、第一通信回線と第二通信回線との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値を設定する。
故障及び復旧の検出と送受信経路切り替え制御のための値を設定する処理の一例は、上記図5のステップS5-1乃至S5-7、S5-8乃至S5-11に係る説明の通りである。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法の第一通信回線転送処理ステップは、有線回線転送処理部(第一通信回線転送処理部)120を実行し、切り替え制御を行うための値に応じて、通信機器と第一通信回線の接続先プロバイダ間でやり取りされるパケットを解析し、プロバイダ情報、セッション情報、送受信パケット情報を抽出して、通信機器から受信するパケットを、第一通信回線を収容するインタフェースに転送し、第一通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器に転送する。
第一通信回線(有線回線)3と通信機器2との転送処理の一例は、上記図2のステップS2-1乃至S2-3、S2-16、S2-17乃至S2-20、図3のステップS3-1乃至S3-3、S3-4乃至S3-7に係る説明の通りである。
マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法の第二通信回線転送処理ステップは、モバイル回線転送処理部(第二通信回線転送処理部)130を実行し、切り替え制御を行うための値に応じて、通信機器から受信するパケットを解析して、通信機器から受信するパケットを第二通信回線へ転送可能なフォーマットへ変換して第二通信回線を収容するインタフェースに転送し、第二通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを通信機器へ転送可能なフォーマットへ変換して通信機器に転送する。
第二通信回線(モバイル回線)4と通信機器2との転送処理の一例は、上記図2のステップS2-1乃至S2-3、S2-16、S2-21乃至S2-26、図3のステップS3-1乃至S3-3、S3-8乃至S3-11に係る説明の通りである。
なお、上記実施形態では、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置によって実行又は実現される形態を説明したが、構成を限定するものではなく、マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法を実行可能な構成を適宜採用すればよい。
この発明は、その本質的特性から逸脱することなく数多くの形式のものとして具体化することができる。よって、上述した実施形態は専ら説明上のものであり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。
1 マルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置
2 通信機器
3 有線回線(第一通信回線)
4 モバイル回線(第二通信回線)
10 LAN側NIC
11 WAN側NIC
12 モバイル通信部
110 故障・復旧検出部
111 復旧検出部
112 故障検出部
113 受信パケット監視部
114 モバイル利用情報管理
115 受信経路性御部
120 有線回線転送処理部(第一通信回線転送処理部)
121 接続セッション解析部
122 プロバイダ情報解析部
123 プロバイダ情報管理
124 送受信解析部
125 送受信パケット情報管理
130 モバイル回線転送処理部(第二通信回線転送処理部)
131 プロバイダ検索処理部
132 モバイル下りパケット変換部
133 セッション確立処理部
134 モバイル上りパケット変換部
135 セッション維持処理部
91 端末
92 システム

Claims (9)

  1. 第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を中継するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置であって、
    前記第一通信回線を収容するインタフェースと、
    前記第一通信回線とは異なる通信方式の第二通信回線を収容するインタフェースと、
    前記通信機器と接続するインタフェースと、
    前記第一通信回線の故障及び復旧を検出する故障・復旧検出部と、
    前記故障・復旧検出部による検出結果に応じて、前記第一通信回線と前記第二通信回線との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値を設定する送受信経路制御部と、
    前記通信機器から受信するパケットを、前記第一通信回線を収容するインタフェースに転送し、前記第一通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを前記通信機器に転送する第一通信回線転送処理部と、
    前記通信機器から受信するパケットをフォーマット変換し前記第二通信回線を収容するインタフェースに転送し、前記第二通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットをフォーマット変換し前記通信機器に転送する第二通信回線転送処理部と、を備え、
    前記故障・復旧検出部が前記故障を検出したときには、前記送受信経路制御部が設定した値に基づいて、前記第一通信回線から前記第二通信回線へ送受信経路を切り替えて、通信機器と第二通信回線との接続を中継し、
    前記故障・復旧検出部が前記故障からの復旧を検出したときには、前記送受信経路制御部が設定した値に基づいて、前記第二通信回線から前記第一通信回線へ送受信経路を切り替えて、通信機器と第一通信回線との接続を中継すること
    を特徴とするマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置。
  2. 前記第一通信回線が有線回線であり、前記第二通信回線がモバイル回線である場合に、
    前記第一通信回線を収容するインタフェースはWAN側NICであり、
    前記第二通信回線を収容するインタフェースはモバイル通信部であり、
    前記通信機器と接続するインタフェースはLAN側NICであり、
    前記有線回線は、前記第一通信回線転送処理部である有線回線転送処理部を備え、前記有線回線転送処理部は、前記有線回線の接続先プロバイダを解析するプロバイダ情報解析部と、前記有線回線との接続セッションを解析する接続セッション解析部と、前記接続セッション解析部から通知されるパケットを解析する送受信パケット解析部と、を備え、
    前記故障・復旧検出部は、前記有線回線とのパケットを監視する受信パケット監視部と、前記有線回線の故障を検出する故障検出部と、前記有線回線の復旧を検出する復旧検出部と、前記モバイル回線の利用情報を管理するモバイル利用情報管理と、前記送受信経路制御部と、を備え、
    前記モバイル回線は、前記第二通信回線転送処理部であるモバイル回線転送処理部を備え、前記モバイル回線転送処理部は、プロバイダの検索を行うプロバイダ検索処理部と、前記有線回線の故障時に前記通信機器から前記有線回線へのインターネット接続を確立するセッション確立処理部と、インターネット接続済セッションについてインターネット接続を維持するセッション維持処理部と、前記有線回線を利用する場合と前記モバイル回線を利用する場合で異なる送受信パケットをフォーマット変換して、前記モバイル通信部へ転送するモバイル上りパケット変換部と、前記有線回線と前記モバイル回線で異なる送受信パケットをフォーマット変換して、前記LAN側NICへ転送するモバイル下りパケット変換部と、を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置。
  3. 前記故障検出部は、前記通信機器から受信する最新のセッション維持要求パケットからセッション維持要求パケット受信時刻を生成し、前記セッション維持要求パケット受信時刻と比較して、所定の時間内に前記有線回線からセッション維持応答パケットを受信しない場合に未受信を検出して前記送受信経路制御部へ通知し、
    前記受信パケット監視部は、前記有線回線から受信する最新のパケットからパケット受信時刻を生成し、前記パケット受信時刻と比較して、所定の時間内に前記有線回線からパケットを受信しない場合に未受信を検出して前記送受信経路制御部へ通知し、
    前記送受信経路制御部は、前記故障検出部からの通知と前記受信パケット監視部からの通知に基づいて故障と判断する機能と、を備え、
    前記復旧検出部は、前記有線回線の接続先プロバイダごとにセッション接続要求を行いセッション確立を試みることで前記有線回線の復旧を検出する機能と、を備える
    ことを特徴とする請求項2記載のマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置。
  4. 前記有線回線転送処理部は、プロバイダ情報管理と、送受信パケット情報管理と、を備え、
    前記プロバイダ情報解析部は、前記通信機器と前記有線回線の接続先プロバイダ間でやり取りされるパケットを解析し、接続先プロバイダ名、接続先アカウント及びパスワード、接続認証方式、プロバイダから払い出されるIPアドレスを含むプロバイダ情報を抽出し、
    前記送受信パケット解析部は、前記通信機器と前記有線回線の接続先プロバイダ上で送受信されるパケットを解析し、接続プロトコル情報、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ポート番号を含む送受信パケット情報を抽出し、
    前記プロバイダ情報管理は、前記プロバイダ情報を前記有線回線の接続先プロバイダごとに管理し、
    前記送受信パケット情報管理は、前記送受信パケット情報を前記有線回線の接続先プロバイダごとに管理する
    ことを特徴とする請求項3記載のマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置。
  5. 前記セッション維持処理部は、前記有線回線の故障を検出している場合、前記通信機器から受信する有線回線3へのセッション維持要求に対し、セッション維持応答を疑似的に行い、セッションを維持する手段を備え、
    前記セッション確立処理部は、前記通信機器から前記有線回線への新たなセッション接続要求に対して接続先プロバイダ、アカウント、パスワード、認証方式、IPアドレスを含む情報を基にセッション接続応答して前記通信機器からの前記有線回線へのインターネット接続のセッションを疑似的に確立する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項4記載のマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置。
  6. 前記モバイル上りパケット変換部は、前記有線回線の故障を検出すると疑似的に確立した前記セッション上で前記通信機器から送信された通信パケットのパケットフォーマットをプロバイダ上で送受信される送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、ポート番号を含む情報を基に前記モバイル回線を利用する場合のパケットフォーマットに変換する手段を備え、
    前記モバイル下りパケット変換部は、前記モバイル回線から送信された通信パケットのパケットフォーマットをプロバイダ上で送受信される送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、プロトコル、ポート番号を含む情報を基に前記有線回線の接続先プロバイダからのパケットフォーマットに変換する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項5記載のマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置。
  7. 前記モバイル利用情報管理は、前記モバイル回線の利用開始日時及び利用終了日時、前記モバイル回線での通信量を含む情報を保持することを特徴とする請求項6記載のマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継装置。
  8. 第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を中継するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラムであって、
    前記第一通信回線の故障及び復旧を検出する故障・復旧検出機能と、
    前記故障・復旧検出機能による検出結果に応じて、前記第一通信回線と前記第二通信回線との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値を設定する送受信経路制御機能と、
    前記切り替え制御を行うための値に応じて、前記通信機器と前記第一通信回線の接続先プロバイダ間でやり取りされるパケットを解析し、プロバイダ情報、セッション情報、送受信パケット情報を抽出して、前記通信機器から受信するパケットを、前記第一通信回線を収容するインタフェースに転送し、前記第一通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを前記通信機器に転送する第一通信回線転送処理機能と、
    前記切り替え制御を行うための値に応じて、前記通信機器から受信するパケットを解析して、前記通信機器から受信するパケットを前記第二通信回線へ転送可能なフォーマットへ変換して前記第二通信回線を収容するインタフェースに転送し、前記第二通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを前記通信機器へ転送可能なフォーマットへ変換して前記通信機器に転送する第二通信回線転送処理機能と、をコンピュータに実行させること、
    を特徴とするマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継プログラム。
  9. 第一通信回線に接続される通信機器と、第二通信回線と、の接続を中継するマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法であって、
    前記第一通信回線の故障及び復旧を検出する故障・復旧検出ステップと、
    前記故障・復旧検出ステップによる検出結果に応じて、前記第一通信回線と前記第二通信回線との相互の送受信経路の切り替え制御を行うための値を設定する送受信経路制御ステップと、
    前記切り替え制御を行うための値に応じて、前記通信機器と前記第一通信回線の接続先プロバイダ間でやり取りされるパケットを解析し、プロバイダ情報、セッション情報、送受信パケット情報を抽出して、前記通信機器から受信するパケットを、前記第一通信回線を収容するインタフェースに転送し、前記第一通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを前記通信機器に転送する第一通信回線転送処理ステップと、
    前記切り替え制御を行うための値に応じて、前記通信機器から受信するパケットを解析して、前記通信機器から受信するパケットを前記第二通信回線へ転送可能なフォーマットへ変換して前記第二通信回線を収容するインタフェースに転送し、前記第二通信回線を収容するインタフェースから受信するパケットを前記通信機器へ転送可能なフォーマットへ変換して前記通信機器に転送する第二通信回線転送処理ステップと、をコンピュータに実行させること、
    を特徴とするマルチプロトコル・マルチレイヤ対応中継方法。
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