JP2024082275A - 冷却のための方向性マイクロパルス液体スプレー - Google Patents

冷却のための方向性マイクロパルス液体スプレー Download PDF

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Abstract

【課題】治療領域を流体で冷却するノズル組立体を提供する。
【解決手段】ノズル組立体(7)は、別個独立にかつ同時に働くことができる第1の流体出口(11)と第2の流体出口(11)を含む。第1および第2の流体出口は、前者だけを働かせた場合に流体が治療領域の第1の部分(S1)を覆い、後者だけを働かせた場合に流体が治療領域の第2の部分(S2)を覆い、両者を働かせた場合には流体が治療領域の第3の部分(S12)を覆うよう互いに間隔を置いて配置されており、これらの場合において、第2の部分は、第1の部分内に完全に含まれることはなく、第3の部分は、第1の部分および/または第2の部分内に完全に含まれることはない。
【選択図】 図7

Description

本発明は、各種表面を冷却するシステムおよび方法、特に、エネルギー利用医療装置、例えばレーザ、強力パルス光デバイスまたは高周波デバイスで治療されるヒトまたは動物の組織の表面を冷却するシステムおよび方法に関する。
以下において、医学的および生物学的用途についてのみ説明するが、本発明はまた、表面の迅速な冷却が要求される工業用または他の用途に関する。
エネルギーが各種標的の加熱、凝固または破壊のために組織に送られる医学的用途では、組織表面(例えば、表皮)の非特異的加熱は、よくみられる副作用である。エネルギーを利用した医療装置としては、例えば、レーザ、強力パルス光(IPL)デバイスまたは高周波(RF)デバイスが挙げられる。以下、「レーザ」、「パルス」、「ビーム」などの用語を、かかるエネルギー利用装置の任意の形式を表すために用いる場合がある。
エネルギー利用医療装置を用いた治療では、ある量のエネルギーが送られる必要があり、その目的は、標的発色団または標的構造に対する所望の作用効果を達成することにある。例えば、レーザによる脱毛用途では、十分なレーザフルエンス(エネルギー/面積)が毛球の破壊を達成するために当該毛球に送り出される必要があるが、それと同時に、表皮損傷が最小限に抑えられる必要がある。多くのレーザ波長、特に皮膚表面に侵入するレーザ波長がメラミン(これは、表皮内に豊富に存在する)中に吸収されるので、表皮の加熱は、多くのレーザ治療の不可避的副作用である。多くの場合、標的発色団または構造を破壊するのに必要なしきいフルエンスは、表皮外傷のフルエンスしきい値に極めて近い。その上、表皮を長期間にわたって65~70℃のその凝固運動よりも高く制御されない仕方で加熱した場合、そのことにより深刻な表皮損傷または水疱が生じる場合があり、しかも瘢痕化や色素沈着減少が生じる場合がある。これらの合併症を避ける一方で、それと同時に十分なエネルギーを標的構造に送り出すことができるようにするために表皮表面層の冷却が必要である。
高エネルギーが用いられかつ表皮損傷を回避するために冷却が必要である例示の用途は、レーザによる脱毛、静脈および血管病変の凝固を含む。他の用途、例えば非侵襲的脂肪減少では、比較的低エネルギー密度がレーザ、高周波デバイス、または別のエネルギー源への長期間にわたる暴露中に送り出され、それにより、皮下脂肪が42℃を超える温度まで長期間にわたって加熱される。これにより脂肪細胞のアポトーシス(枯死)や脂肪層の減少が生じる。これらの方法では、表皮の長期間にわたる加熱を回避するために表皮冷却が行われる場合があり、かくして、患者の安全性および快適さが最大限に高められる。
エネルギー利用医療装置による治療では、表皮過熱の問題は、治療前、治療中および/または治療後に表皮を冷却することによって解決される。理想的な冷却方法は、表皮表面層のみの温度を効果的に低くすべきものであり、と言うのは、より深いところに位置する層の冷却は、標的構造/発色団の望ましい加熱を妨害するからである。特に、組織の深在層もまた冷却された場合、所望の温度を得るために高いエネルギーを標的構造/発色団に送り出すことが必要になる。
種々の形式の冷却システムが医療システムにおいて常用されており、この場合、種々の冷却媒体を組織表面に接触させる。たいていのありふれた方法としては、冷却装置の冷却面との接触冷却、極低温スプレーによる冷却、および冷風による冷却が挙げられる。
冷却ガラスまたは金属表面を用いた接触冷却は、常用されており、かかる接触冷却は、局所化されるとともに迅速な冷却を達成する。しかしながら、この方法は、長期間にわたって冷却が必要な場合には都合が悪く、と言うのは、低温板(これは、通常、別の冷却媒体、例えば液体冷却剤のアクティブな運搬によって低温に保たれる)への長期間への暴露により深在組織層の冷却や標的構造の冷却が生じるからである。しかしながら、上述したように深在層の冷却により、標的破壊に必要なエネルギーが増大する。その他、接触冷却法の結果として、皮膚圧迫が生じることもあり、かかる皮膚圧迫は、幾つかの用途では、例えば、血管病変の除去の場合には標的発色団の吸収度に影響を及ぼす。さらに、接触冷却により、冷却を必要としない領域が冷却される場合が多く、それにより冷却効率が減少する。
極低温スプレーによる冷却は、もう1つの常用方法である。この冷却法では、極低温スプレーは、レーザパルスの送出直前にスプレーされ、非常に低い温度まで冷えている極低温スプレーに対する皮膚の暴露が最小限に抑えられる。この方法は、高フルエンスが用いられる場合には表皮保護にとって効率的である。しかしながら、過度の皮膚冷却に起因する副作用、例えば、色素沈着減少や皮膚刺激が報告されている。すでにこの理由で、極低温スプレーは、例えば脱毛処理において必要な程広い面積を冷却するにはあまり適していない。その他、極低温スプレーはまた、環境に対して有害であり、と言うのは、極低温スプレーは、高い地球温暖化の恐れを持っているからである。これらの安全上の危険性に起因して、極低温スプレー(で用いられる冷却剤)の貯蔵および分配は、多くの場合複雑であり、しかも費用が高くつく。
冷風による冷却は、レーザ治療で用いられる場合が多く、冷風は、レーザ治療前および中に治療領域に差し向けられる。冷風による冷却の欠点は、組織冷却のための媒体空気の相対的非効率性にあり、かくして、長時間にわたる暴露時間が必要である。これにより、患者に不快感が生じる場合があり、しかも深在層の冷却が生じる場合がある(これは、上述したように、標的発色団の破壊に必要なしきいフルエンスに悪影響を及ぼす)。
水を主成分とするスプレーは、主として組織を湿らせるため、デブリ除去のための歯科レーザ用途において、またより効率の高いアブレーションのための補助手段として従来常用されていたに過ぎない。しかしながら、水を主成分とするスプレーは、特に、皮膚表面を冷却するためではなく、一般的に言って、組織表面を冷却するために用いられてはいなかった。この理由は、通常利用できる液体スプレー、例えば歯科用レーザによって用いられる液体スプレーは、連続的に作用し、それゆえ、皮膚表面上に液体の膜を生じさせ、この液膜は、熱伝達のサーマルバリアとして働くからである。特に、液膜が存在する場合、液滴の迅速な蒸発は、もはや起こることがなく、かくして効果的な冷却が阻止される。望ましくない液膜の生成を回避するためには、液体は連続流の状態でなければならない。特に、液体は、治療領域から常時除去されなければならない。吸引装置による液体の除去は、すでに濡れた状態の密閉治療領域、例えば口の中においては比較的容易に達成できるが、広い体表面を冷却しようとする場合には全く実用的ではない。加うるに、多くの皮膚科用途、例えば脱毛、皮膚の引き締めや脂肪減少において、最大約5000cm2またはそれどころか10000cm2までの広い皮膚面積の効果的かつ一様な冷却が必要であり、このことは、液体スプレーによる冷却を用いられる場合には、かなりの技術的難題となる。
欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書は、冷却のためのマイクロパルススプレーによるこれら問題のうちの少なくとも第1のものに取り組んでいる。具体的に説明すると、この欧州特許出願公開は、エネルギーを利用した装置、例えばレーザで治療される組織を冷却する装置を開示している。この装置は、治療領域のための噴霧化液体スプレーを生じさせるスプレーノズルを有し、噴霧化液体スプレーは、液体と気体(ガス)の混合物に基づいている。さらに、スプレーノズルは、液体を放出する少なくとも1つの液体出口、および気体流を放出する少なくとも1つの気体出口を有する。この装置は、加圧気体をスプレーノズルに運搬する少なくとも1つの運搬手段の隣に液体の圧送手段をさらに有する。注目すべきこととして、圧送手段は、パルス方式で動作するよう構成されている。これは、皮膚表面上における液膜の生成を回避するのを助けることができる。
欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書
本発明は、エネルギー利用医療装置で治療される組織を冷却するための装置に関し、先行技術の上述の欠点のうちの少なくとも幾つかが解決されしかも他の観点がさらに改善される。
第1の観点では、本発明は、治療領域を流体で冷却するノズル組立体に関する。ノズル組立体は、別個独立にかつ同時に働くことができる第1の流体出口と第2の流体出口を含み、第1の流体出口および第2の流体出口は、第1の流体出口だけを働かせた場合に流体が治療領域の第1の部分を覆い、第2の流体出口だけを働かせた場合に流体が治療領域の第2の部分を覆うよう互いに間隔を置いて配置されており、第2の部分は、第1の部分内に完全に含まれることはなく、第1の流体出口および第2の流体出口は、第1の流体出口と第2の流体出口の両方を(同時に)働かせた場合には流体が治療領域の第3の部分を覆うよう互いに間隔を置いて配置されており、第3の部分は、第1の部分および/または第2の部分内に完全に含まれることはない。
すなわち、第1の流体出口と第2の流体出口は、これら流体出口のうちの一方を別個独立に働かした場合に流体が治療領域のそれぞれ別個の部分を覆うよう互いに間隔を置いて配置されている。この構成では、第1の流体出口の別個独立の動作時に覆われる治療領域の部分(すなわち、第1の部分)は、第2の流体出口の別個独立の動作時に覆われる治療領域の部分(すなわち、第2の部分)を完全に含むことはない(重なることがない)のがよい。幾つかの実施形態では、これは、逆の関係について当てはまると言える。特に、幾つかの実施形態では、第1の部分と第2の部分は、互いに分離しているのがよく、好ましくは、分離しておりかつ互いに距離を置いたところに配置されている。例えば、第1の部分は、第1の直径d1を有するのがよく、第1の直径d1を、第1の部分の2つの点(周囲上)相互間の最大距離と定めることができる。同様に、第2の部分は、第2の直径d2を有するのがよく、第2の直径d2を、第2の部分の2つの点(周囲上)相互間の最大距離と定めることができる。第1の部分と第2の部分の配置距離
Figure 2024082275000002
を第1の部分の任意の1点(周囲上)と第2の部分の任意の1点(周囲上)との間の最小距離と定めることができる。距離
Figure 2024082275000003
は、少なくとも0.1d1、0.2d1、0.25d1、0.5d1またはd1であるのがよく、かつ/あるいは、少なくとも、0.1d2、0.2d2、0.25d2、0.5d2またはd2であるのがよい。追加的にまたは代替的に、距離
Figure 2024082275000004
は、せいぜい、d1、2d1、2.5d1、3d1または5d1であるのがよく、かつ/あるいは、せいぜい、d2、2d2、2.5d2、3d2または5d2であるのがよい。幾つかの実施形態では、所与の上限は、下限を表す場合があり、また逆の関係が成り立つ。これらの下限と上限の任意の組み合わせは、意味があることを条件として明示的に想定される。
加うるに、第1の流体出口と第2の流体出口は、同時に動作するのがよく、かつ両方のかかる同時動作時、第1の部分または第2の部分のいずれにも完全には含まれず、あるいはこれらの組み合わせ(例えば、これらの合併集合)にも完全には含まれない治療領域の一部分(第3の部分)を流体が覆うよう互いに間隔を置いて配置されている。すなわち、第1の部分および/または第2の部分は、第3の部分を完全には含んでいないのがよい。他方、幾つかの実施形態では、第3の部分は、第1の部分および第2の部分を完全に含むのがよい。他の実施形態では、第3の部分は、第1の部分および/または第2の部分を完全には含まないのがよい。
この開示全体を通じて、上述の意味における治療領域の部分は、それぞれの流体出口から放出される流体の(少なくとも)50%、好ましくは(少なくとも)70%、より好ましくは(少なくとも)90%、さらにより好ましくは(少なくとも)95%、最も好ましくは(少なくとも)99%、またはそれどころか100%によって覆われる(例えば、受け入れる)治療領域の考えられる限り最も小さい部分と理解されたい。
それゆえ、冷却を受け入れる領域のサイズおよび形態は調節可能である。それにより、エネルギーの送出中にそれほど加熱されることはない組織領域をバイパスすることができ、その結果、必要な冷却パワーを最小限に抑えることができ、それゆえに冷却効率を最大限に高めることができるようになっている。ノズル組立体は、様々なサイズおよび形態の組織を流体で効率的に冷却するために使用でき、それにより、このノズル組立体をこれが種々の治療および/または用途で利用できるので特に汎用性のあるものとする。
特に、第1の流体出口および第2の流体出口は、これらの同時動作時、流体が第1の部分および/または第2の部分の外部に位置する治療領域の部分を覆う(そして、オプションとして、第1および第2の部分をもはや部分的に覆うことができない)よう働くことができかつ互いに間隔を置いて配置される。換言すると、第1の流体出口と第2の流体出口は、第1および/または第2の流体出口の各々を別個独立に用いては流体が到達することができずまたは到達しないであろう治療領域の部分に到達することができるよう働くことができ、かつ配置されている。それにより、本発明により、構造的複雑さを追加しないで治療領域のサイズおよび形状を増大させたり調整したりすることができる。第1および第2の流体出口を適切に配置するとともにこれらが同時に働くことができるようにすることによって、流体が治療領域の追加の部分に到達することができ、それでも追加の流体出口を設けることは必要ではない。かくして、ノズル組立体は、様々なサイズおよび形態の組織を効率的に冷却するよう使用でき、それにより、種々の治療および/または用途においてノズル組立体を使用することができる。同時に、ノズル組立体は、コンパクトでありしかも、流体にこの流体が第1の流体出口または第2の流体出口の動作時に別個独立に到達することができない治療領域の部分を覆わせるためにこのノズル組立体が追加の流体出口を必要とすることはないという点において構造的観点から比較的単純である。
それにより、本発明は、上述したような従来知られている冷却システムの種々の欠点を解決するだけでなく、欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書に開示されたスプレーノズルと比較した場合の利点を提供している。本明細書において開示するスプレーノズルは、2つの出口を同時に働かせて例えば、出口の別個独立の動作時に流体を提供することができない治療領域の部分に流体を提供するようにはなっていないので、このスプレーノズルは、―一般的に言って―スプレーノズルを幾つかの用途では汎用性の低いものにする場合のある治療領域の寸法および形状に応じて、しかも、本願のノズル組立体よりもコンパクトさの少ない用途/所望の治療領域に応じて異なる数の出口を効果的に必要とする場合がある。必然の結果として、本発明の流体出口を、一般に、欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書に開示された出口とは異なる状態に配置することができる。特に、本発明の流体出口は、欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書に開示された出口とは異なる向きに向くよう構成されているのがよく、その結果、これら出口は、―個々の動作時に―欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書に開示された出口とは異なる治療領域部分を覆うようになっている(例えば、それぞれスプレーノズルまたはノズル組立体と治療領域との間の距離が同一であると仮定する)。図7を参照して以下において特に明らかになるように、本発明の流体出口は、これら流体出口の個々の動作時に冷却用流体によって覆われる部分が、これら流体出口のうちの2つ以上の同時動作時に冷却用流体によって覆われる部分と一緒に、できるだけシームレスの(途切れていない)治療領域の被覆範囲を提供するよう配置されるのがよい。注目すべきこととして、特に、これにより、それぞれの流体出口の個々の動作時に冷却用流体によって覆われた部分相互間にボイドを残すことができ、流体出口は、例えばこれら流体出口が欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書に開示された出口と比較して、治療領域の中心からさらに遠くに位置する部分に向くよう上述した内容にふさわしく配置されるのがよい。これとは対照的に、欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書に開示された出口は、これらの個々の動作時に冷却用流体によって覆われた部分が単独で考慮してできるだけシームレスである治療領域の被覆範囲を提供するよう配置される必要があると言える。したがって、これらの部分相互間のボイド―および出口の対応の配置―は一般に、これにより治療領域のシームレス度の低い被覆範囲が生じるので、欧州特許出願公開第3520728(A1)号明細書ではかなり望ましくないと言える。
特に、第1の流体出口および第2の流体出口の適切な配置は、第1の部分と第1の流体出口の中心間距離が第1の部分と第2の流体出口の中心間距離よりも大きく、かつ/あるいは第2の部分と第2の流体出口の中心間距離が第2の部分と第1の流体出口の中心間距離よりも大きい(例えば、ノズル組立体が第1の流体出口と第2の流体出口を結ぶ線に平行な治療領域に利用された場合、という点において特徴づけられると言える)。本開示全体を通じて、一部分または一領域の中心は、それぞれ対応の部分または領域の重心または幾何学的中心と定義できる。すなわち、特に、第1の流体出口と第2の流体出口は、X字形をなして配置されるのがよい(第1および第2の部分に対し、流体はこれら流体出口の動作時にそれぞれ覆う)。すなわち、第1の流体出口から放出された流体の運動方向は、第2の流体出口から放出された運動方向に対して角度がつけられている(または、別の言い方をすれば、斜めになっている)。理解されるべきこととして、流体出口から放出された流体の運動方向を当該流体の平均運動方向と定めることができる。すなわち、この流体の互いに異なる部分は、互いに異なる運動方向で動くことができるが、それにもかかわらず、全体的な運動方向は、例えばかかる互いに異なる運動方向の全てを平均することによって、全体としてこの流体について定められていると言える。
例えば、第1の流体出口および第2の流体出口は、第1の流体出口と第2の流体出口の両方を(同時に)働かせた場合、第1の流体出口から放出された流体が第2の流体出口から放出された流体と治療領域から距離を置いたところで衝突し、その結果、第1の流体出口から放出された流体および第2の流体出口から放出された流体が第3の部分を覆う流体となるよう配置されているのがよい。衝突に起因して、第1の流体出口および第2の流体出口から放出された流体は、少なくとも部分的にそらされ、すなわち、かかる部分は、これらの運動方向を変え、その結果、これら部分は、衝突が起こらなかった場合にこれら部分とは異なる治療領域の部分に最終的に到達することができるようになっている。例えば、第1の流体出口および第2の流体出口は、これら流体出口から放出された流体が治療領域の上方で互いに衝突するよう互いに間隔を置いて配置されるのがよい。すなわち、ノズル組立体は、治療領域よりも上のある高さのところに配置され/保持されるのがよい。この場合、第1の流体出口および第2の流体出口は、第1の流体出口と第2の流体出口の両方を働かせた場合(同時に)、第1の流体出口から放出された流体が第2の流体出口から放出された流体と治療領域から距離を置いたところで、すなわち、ノズル組立体と治療領域との間に位置する領域で衝突するよう配置されている。このことは、ノズル組立体が、治療領域の上方に垂直に配置され/保持された時にのみ使用可能であるということを意味するものとして誤解されるべきではない。流体出口を圧力を用いて(例えば、加圧流体を用いて)働かせることができるので、これら流体出口は、それぞれの流体を恣意的な方向に放出することができ、それにより、ノズル組立体は、任意の方向に沿う冷却を可能にするために用いられる流体を提供することができ、その結果、ノズル組立体は、正確に言えば、治療領域の上方に垂直に配置され/保持される必要はない。それにもかかわらず、当業者であれば容易に理解されるように、それゆえに、流体出口の配置は、ノズル組立体と治療領域との間の所望/標的距離に(も)応じる場合があり、かかる距離は、ノズル組立体を使用すべきエネルギー利用医療装置相互間の所望/標的距離に依存する場合がある。このことは、特に、ノズル組立体がエネルギー利用医療装置中に(この一部中に)一体化された場合に当てはまる。
本発明の技術的思想は、恣意的な数の流体出口またはかかる恣意的な数の流体出口、例えば、3個、4個、6個、10個または別の任意の数の流体出口を含むノズル組立体に容易に拡張できる。
例えば、第1の流体出口および第2の流体出口に加えて、ノズル組立体は、別個独立にかつ第1の流体出口および/または第2の流体出口と同時に働くことができる第3の流体出口を有するのがよい。第3の流体出口は、第3の流体出口だけを働かせた場合に流体が治療領域の第4の部分を覆うよう第1の流体出口および第2の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第4の部分は、第1の部分および/または第2の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、これと逆の関係が成り立つ)、第1の流体出口と第3の流体出口の両方、あるいは第1の流体出口および第3の流体出口だけを(同時に)働かせた場合に流体が治療領域の第5の部分を覆うよう第1の流体出口および第2の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第5の部分は、第1の部分および/または第4の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、これと逆の関係が成り立つ)、第3の流体出口は、第2の流体出口と第3の流体出口の両方、あるいは第2の流体出口および第3の流体出口だけを(同時に)働かせた場合に流体が治療領域の第6の部分を覆うよう第1の流体出口および第2の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第6の部分は、第2の部分および/または第4の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、これと逆の関係が成り立つ)、第3の流体出口は、第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口(の全て、或いはこれらだけ)を(同時に)働かせた場合に流体が治療領域の第7の部分を覆うよう第1の流体出口および第2の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第7の部分は、第1の部分および/または第2の部分および/または第4の部分内に完全に含まれることはない(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)。
さらに、第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口に加えて、ノズル組立体は、例えば、別個独立にかつ第1の流体出口および/または第2の流体出口および/または第3の流体出口と同時に働くことができる第4の流体出口を有するのがよい。第4の流体出口は、第4の流体出口だけを働かせた場合に流体が治療領域の第8の部分を覆うよう第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第8の部分は、第1の部分および/または第2の部分および/または第4の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)、第4の流体出口は、第1の流体出口と第4の流体出口の両方、あるいは第1の流体出口および第4の流体出口だけを(同時に)働かせた場合に流体が治療領域の第9の部分を覆うよう第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第9の部分は、第1の部分および/または第8の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)、第4の流体出口は、第2の流体出口と第4の流体出口の両方、あるいは第2の流体出口および第4の流体出口だけを(同時に)働かせた場合に流体が治療領域の第10の部分を覆うよう第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第10の部分は、第2の部分および/または第8の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)、第4の流体出口は、第3の流体出口と第4の流体出口の両方、あるいは第3の流体出口および第4の流体出口だけを(同時に)働かせた場合に流体が治療領域の第11の部分を覆うよう第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第11の部分は、第4の部分および/または第8の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)、第4の流体出口は、第1の流体出口、第2の流体出口および第4の流体出口を(同時に)働かせた場合に流体が治療領域の第12の部分を覆うよう第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第12の部分は、第1の部分および/または第2の部分および/または第8の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)、第4の流体出口は、第1の流体出口、第3の流体出口および第4の流体出口を(同時に)働かせた場合に(のみ)流体が治療領域の第13の部分を覆うよう第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第13の部分は、第1の部分および/または第4の部分および/または第8の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)、第4の流体出口は、第2の流体出口、第3の流体出口および第4の流体出口を(同時に)働かせた場合に(のみ)流体が治療領域の第14の部分を覆うよう第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第14の部分は、第2の部分および/または第4の部分および/または第8の部分内に完全に含まれることはなく(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)、第4の流体出口は、第1の流体出口、第2の流体出口、第3の流体出口および第4の流体出口のすべて、あるいは第1の流体出口、第2の流体出口、第3の流体出口および第4の流体出口だけを(同時に)働かせた場合に流体が治療領域の第15の部分を覆うよう第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口から間隔を置いて配置されているのがよく、第15の部分は、第1の部分および/または第2の部分および/または第4の部分および/または第8の部分内に完全に含まれることはない(オプションとして、この逆の関係が成り立つ)。
一般的に言って、2つ以上の流体出口を同時に働かせることによって、流体出口の個々の動作によっては到達することができない治療領域の部分(追加の部分)に到達することができる。他方、一般的に、2つ以上の流体出口の同時動作によっては、個々の動作によっては到達できる部分であってもこれらにもはや到達することができない。幾つかの実施形態では、第1の部分と第2の部分は、オーバーラップしないのがよく、他方、第3の部分は、第1および第2の部分の各々と少なくとも部分的にオーバーラップする。他の実施例では、第1、第2および第3の部分は、相互に全くオーバーラップしないのがよい。同じことは、3つ以上の流体出口が設けられた場合にも当てはまると言える。例えば、流体出口の個々の動作によっては到達可能な部分は、オーバーラップしないのがよい。2つ以上の流体出口の同時動作によって到達可能な部分は、それぞれの流体出口の個々の動作によって到達される部分と少なくとも部分的にオーバーラップするのがよい。また、2つ以上の流体出口の同時動作によって到達可能な部分は、少なくとも部分的に相互にオーバーラップするのがよい。追加的または代替的に、2つ以上の流体出口の同時動作によって到達可能な部分は、2つ以上の流体出口の同時動作によって到達可能なそれぞれ対応の他の部分の任意の組み合わせの中に含まれないのがよい。他の実施例では、全ての部分は、少なくとも部分的には分離した状態、それどころか完全に分離した状態であるのがよい。
本開示全体を通じて、オーバーラップ(該当する場合)は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または、完全オーバーラップの場合(例えば、1つの部分が別の部分内に完全に含まれている場合)、100%のオーバーラップを意味することができる。これとは逆に、追加的または代替的に、オーバーラップ(該当する場合)は、せいぜい5%、せいぜい10%、せいぜい15%、せいぜい20%、せいぜい25%、せいぜい30%、せいぜい35%、せいぜい40%、せいぜい45%、せいぜい50%、せいぜい55%、せいぜい60%、せいぜい65%、せいぜい70%、せいぜい75%、せいぜい80%、せいぜい85%、せいぜい90%、せいぜい95%、または、完全オーバーラップの場合(例えば、1つの部分が別の部分内に完全に含まれている場合)、100%のオーバーラップを意味することができる。注目されるように、これら百分率は、それぞれのオーバーラップしている部分のうちのいずれかを意味する場合がある。その結果、これら百分率は、これらが同一の実際のオーバーラップをラベル表記している場合であっても、これら百分率がどの部分を意味しているかに応じて様々な場合があると言える。例えば、2つのオーバーラップ部分のうちの一方が他方の2倍である場合、後者は、前者の中に完全に含まれ、オーバーラップは、後者について言った場合には100%であるが、前者について言った場合には50%であるに過ぎない。
一般的に、単一の流体出口の動作時に流体によって覆われる部分が原理的には相互に同一であるのがよくかつ/あるいは互いに含まれるのがよいが、その流体出口の動作(同時動作)時に流体により覆われる部分は、複数の流体出口のうちの個々の動作時に流体により覆われる部分内に完全には含まれないのがよく、すなわち、2つの(少なくとも2つの)流体出口を同時に働かせることによって、2つの(少なくとも2つの)流体出口を別個独立に働かせることによって流体で覆われることはない治療領域の部分は、流体で被覆可能である。
幾つかの実施形態では、治療領域を冷却するために用いられる流体(すなわち、治療領域の互いに異なる部分を覆う流体)は、噴霧化液体スプレー、例えば、液体と気体の混合物であるのがよい。気体は、空気であるのがよいが、可燃性ではなく、または例えばヒトに有害ではない任意他の適当な気体または気体混合物であってもよい。以下において「空気」という用語は、場合によっては、気体一般(空気だけには限定されない)を表すために用いられる。空気以外の任意適当な気体の一例は窒素である。同様に、液体は、水であるのがよいが、可燃性ではなく、または例えばヒトに有害ではない任意他の適当な液体、液体混合物または溶液であってもよい。噴霧化液体スプレーは、一般に、例えば冷却の際に用いられる極低温スプレーおよび/または冷凍剤と関連した危害を伴うことなく、良好な冷却を可能にすることが判明した。
幾つかの実施形態では、第1の流体出口および第2の流体出口のうちの少なくとも一方は、噴霧化液体スプレーを放出するよう構成されているのがよい。すなわち、それぞれの流体出口は、内部混合型出口であるのがよく、それによりノズル組立体を構成し、少なくとも部分的に内部混合型ノズル組立体を構成する。特に、かかる実施形態では、それぞれの流体出口は、治療領域を冷却するために用いられる流体の同一タイプ、すなわち、治療領域の互いに異なる部分を覆う流体のタイプをすぐに放出するよう構成されており、潜在的に、噴霧化液体スプレーの標的に向けた塗布を促進する。とはいえ、これは、必要不可欠ではなく、これについては、以下において明らかになろう。例えば、第1の流体出口および/または第2の流体出口は、治療領域を冷却するために用いられる流体の1つ以上の成分だけを放出するよう構成されている場合がある。
例えば、第1の流体出口および第2の流体出口のうちの少なくとも一方は、気体を放出してこの気体が液体に当たり、それにより噴霧化液体スプレーを生じさせるよう構成されているのがよい。(注目されるように、これは、任意の変形例として具体化できるだけでなく、上記に追加して具体化でき、例えば、第1の流体出口は、噴霧化液体スプレーを放出するよう構成でき、他方、第2の流体出口は、気体を放出してこの気体が液体に当たりそれにより噴霧化液体スプレーを生じさせるよう構成でき、あるいはこの逆の関係が成り立つ。)気体と液体の衝突に起因して、液体は小さな液滴の状態に噴霧化され、これら液滴は、スプレーを形成する。すなわち、それぞれの出口は、外部混合型出口であるのがよく、それによりノズル組立体を構成し、少なくとも部分的に外部混合型ノズル組立体を構成する。この場合、それぞれの流体出口(かかる流体出口は、それぞれの流体出口から放出されたときにある運動方向を呈する)から放出された気体流は、液体と連れだって流れることができ、その結果、生じた噴霧化液体スプレーは、気体流の(組み合わせ、例えば集成気体流)の運動方向を呈するようになっている。(注目されるように、組み合わせ、例えば集成気体流は同様に、例えば、組み合わせ、例えば集成気体流の平均運動方向によって定められるある1つの運動方向を呈する。)このように、噴霧化液体スプレーの運動方向は、気体流の(組み合わせ、例えば集成気体流)の運動方向を制御することによって制御できる。その結果、流体が当たる組織表面上の領域(例えば、治療領域の1つまたは複数の部分)は、射出/放出された気体流の運動方向によって(も)定められる。さらに注目されるように、それぞれの流体出口の幾何学的形状、特に流体出口の三次元空間内における向きは、流体出口から放出される気体流(組み合わせ、例えば集成気体流)の方向を定める。これにより、噴霧化液体スプレーを塗布する組織表面上の場所の正確な制御が可能である。
特に、第1の流体出口および第2の流体出口のうちの少なくとも一方は、気体をパルス状態で、好ましくは10ms~5000msのパルス期間で、より好ましくは100ms~2000msのパルス期間で放出するよう構成されているのがよい。この場合、パルス期間は、2つの連続したパルス相互間の時間間隔と定義される。注目されるべきこととして、気体をパルス状態で放出するよう構成されている第1の流体出口および第2の流体出口のうちの少なくとも一方に起因して生じる組織への噴霧化液体スプレーのかかるパルス塗布は、2つの連続したパルス相互間において液体の蒸発が組織表面上で起こることができ、かくして「常時」濡れた皮膚を回避するという利点を奏する。さらに、特に、上述のパルス期間範囲を用いて、最適な液体含有量、液滴サイズおよび速度を含む微細な「マイクロパルス」液体スプレーを達成するようノズル組立体を働かせ、かかる最適液体含有量、液滴サイズおよび速度は、一緒になって、液滴の迅速な蒸発およびかくして組織表面の迅速な冷却を可能にする。
追加的または代替的に、第1の流体出口および第2の流体出口のうちの少なくとも一方は、気体を0.1bar~20barの圧力、好ましくは1bar~10barの圧力で放出するよう構成されているのがよい。気体圧力のかかるレベルにより、それぞれの出口から放出された気体流(組み合わせ、例えば集成気体流)は、液体(例えば、1個以上の液体小滴および/または液滴の形態で提供される)と連れだっていくのに足るほどの力を有することができ、その結果、生じた噴霧化液体スプレーの運動方向は、本質的に、上述したような気体流の(組み合わせ、例えば集成気体流)の運動方向をたどるようになっている(かつ/あるいは、本質的にこの運動方向によって定められるようになっている)。さらに、第1の流体出口および第2の流体出口は、上述の範囲内かまたはこの範囲を越えた互いに異なる圧力で気体を放出するよう構成されていてもよい。これにより、気体流(組み合わせ、例えば集成気体流)の運動方向をさらに微調整することができ、すなわち、かかる気体流を操向することができる。
上述した内容から明らかなように、しかも冒頭あたりに既に示唆したように、第1の流体出口および/または第2の流体出口は、治療領域を冷却するために用いられる流体、すなわち、治療領域のそれぞれの部分を覆う流体をすぐに放出するよう構成されているのがよい。しかしながら、これら流体出口は、そうである必要はない。例えば、第1の流体出口および/または第2の流体出口は、治療領域を冷却するために用いられる流体とは異なる流体、すなわち、治療領域のそれぞれの部分を覆う流体とは異なる流体を(各々)放出するよう構成されていてもよい。例えば、第1の流体出口および/または第2の流体出口は、治療領域を冷却するために用いられる流体、すなわち治療領域のそれぞれの部分を覆う流体(これは、例えば、噴霧化液体スプレーであるのがよい)の1つ以上の成分だけを(各々)放出するよう構成されていてもよい。さらに、この場合、第1の流体出口および第2の流体出口は、同一または異なる流体を放出するよう構成されていてもよい。
さらに、ノズル組立体は、液体を放出するよう構成された液体出口を含むのがよい。かくして、液体スプレーは、液体および気体の別々の出口を用いることによって生成される。したがって、噴霧化液体スプレーは、少なくとも部分的に、流体出口から放出された気体流が液体出口から放出された液体に当たったときに、ノズル組立体の外部で少なくとも部分的に生成される。噴霧化液体スプレー中の液体と気体の比は、噴霧化液体スプレー中の最適液体含有量を達成する上で重要である。噴霧化液体スプレー中の液体と気体の比は、液体出口からの液体流および/または流体出口からの気体流を制御することによって調節できる。したがって上述したように、ノズル組立体に液体出口を設けることが有利であり、それにより、液体の放出の制御、およびかくして噴霧化液体スプレー中の例えば液体含有量の制御が容易になる。
幾つかの実施形態では、液体出口は、液体を液体流の形態で放出するよう構成されているのがよい。液体を液体流の形態で放出すると、その結果として、噴霧化液体スプレー中に高い液体含有量が得られる。さらに、液体が液体流の形態で放出される場合、これは、生成した噴霧化液体スプレーの運動方向に影響を及ぼすことができる。換言すると、液体(および気体だけではない)を流れの形態で放出することによっても、生成した噴霧化液体スプレーの運動方向を微調整(さらに微調整)することができ、すなわち、流体出口から放出された気体流の運動方向(組み合わせ、例えば集成運動方向)だけを利用するのではなく、さらに、液体出口から放出された液体の運動方向を利用し、それにより生成噴霧化液体スプレーを形作るだけでなく、これを操向することができ、それにより生成噴霧化液体スプレーに対する全体的な制御または管理が促進される。
他の実施形態では、液体出口は、液体を液体出口からぶら下がっている1個以上の液滴、または小滴の形態で放出するよう構成されているのがよい。かかる液滴は、ミスト、すなわち噴霧化液体スプレーの形態をした気体流(組み合わせ、例えば集成気体流)によって運びさられるのがよく、この場合、ミスト/噴霧化液体スプレーの空間分布は、気体流(組み合わせ、例えば集成気体流)の空間分布にほぼ従う。代表的には、噴霧化液体スプレーは、それぞれの流体出口から冷却されるべき表面までの延びるほぼコーンの形態を有する。すなわち、液体を液体出口からぶら下がる液滴の形態で放出することにより、結果として生じる噴霧化液体スプレーの制御が容易となり、と言うのは、その運動方向が流体出口によって放出される気体流(組み合わせ、例えば集成気体流)の運動方向によって(のみ)決まるからである。
特に、液体出口は、これが液体を0.001mL/分~30mL/分、好ましくは、0.2mL/分~4mL/分の速度で放出するよう構成されている場合には、液体出口からぶら下がる液滴の形態で液体を放出するのがよい。追加的に、指定された範囲内で液体の流れを用いることは、スプレーの液滴の迅速な蒸発によって組織表面領域の効果的な冷却にとって有利な場合がある。一方、かかる流体の流れにより、冷却効果を発揮する上で十分な数の液滴が組織表面上に堆積するようになる。他方、かかる液体の流れを用いた場合、液体小滴の数は、それほど高くないので液膜が形成されるようになる。上述したように、かかる液膜は、これが液体蒸発速度を効果的に減少させ、しかも患者の不快感や望ましくない過剰湿潤を生じさせるので、望ましくない。
追加的または代替的に、流体出口は、液体を0.1bar~0.5barまでの範囲にある低い圧力で放出するよう構成されているのがよい。液体が低圧であることにより(およびこれに対応して液体粒子が低速度であることにより)、流体出口からの気体流(組み合わせ、例えば集成気体流)が生成噴霧化液体スプレーの運動方向を定めるという作用効果を高めることができる。その他、液体の低圧は、ノズル組立体または少なくとも液体出口がターンオフされたときに液体の滴下を回避するのを助ける。
一般に、液体出口は、0.1mm~1mm、好ましくは0.3mm~0.5mmの直径を有するオリフィスを有するのがよい。特に、圧力に関する上述の範囲および液体の流量に関する上述の範囲は、かなり大きな直径を有するオリフィスと両立可能である。かくして、直径が小さな(すなわち、数マイクロメートル程度)のオリフィスを用いた場合の問題が回避される。特に、直径の小さなオリフィスは、極めて迅速に、すなわち、流動中の液体に常時存在する小さな気泡によって一時的に、そして、液体内の沈殿物および不純物によって長期間にわたり詰まる。
幾つかの実施形態では、液体出口は、例えば圧送手段を用いて液体をパルス状態で放出するよう構成されているのがよい。液体出口のかかるパルス動作により、液体の流れの良好な制御が得られ、と言うのは、パルスの周波数を変化させることができるからである。幾つかの実施形態では、液体出口および/または圧送手段は、0.1~1kHz、好ましくは0.5Hz~50Hzの周波数で動作するのがよい。特に、上述のわずかな液体の流れを達成するためには、容量形ポンプを用いるのがよい。容量形ポンプは、流体をポンプの入り口のところでコンパートメント内に引き込み、そして流体を出口に移動させて吐出させる。容量形ポンプは、液体を入り口端に加わる圧力とは関係なく、同一の速度で動かす。容量形ポンプは、液体を動かす方法、すなわち、回転または揺動(往復動)法に従って分類可能である。しかしながら、注目されるように、回転容量形ポンプは、比較的複雑である。さらに、揺動式容量形ポンプは、この形式のポンプが必然的にパルス動作を招くという利点を有する。かくして、揺動式容量形ポンプは、圧送手段として好ましい実施形態である。ダイヤフラムポンプは、揺動式容量形ポンプのサブクラスであり、かかるダイヤフラムポンプは、圧送手段としてさらにより好ましい実施形態である。
一般に、液体は、以下の添加物、すなわち、蒸発速度を向上させる溶液、皮膚を状態調節する溶液、アロマテラピー用の溶液、および消毒溶液のうちの1種類以上を含むのがよい。これら添加剤は、冷却効果、ユーザエクスペリエンスおよび/または安全性の観点でノズル組立体の性能を向上させることができる。保湿、迅速な治癒、消毒、疼痛軽減、またはよりかぐわしい香りの生成をサポートするために他の添加剤もまたスプレー中に混ぜ込むのがよい。より一般的に、例えば、ヒトの組織のレーザアブレーションに起因して生じる望ましくない臭いに最も効果的に対抗することができる上述の物質のうちの任意のものを流体、気体または両方に添加するのがよい。この文脈において、もう一度注目されるように、液体は水であるのがよいが、可燃性ではなく、または患者に対して有害ではない任意他の適当な液体、液体混合物または溶液であってもよい。例えば、水を主成分とする溶液を用いることができ、ただし、アルコール濃度がこの溶液が特にレーザ照射下において可燃性になる約50%の濃度を超えることがないことを条件とする。迅速に蒸発する液体、例えばアルコールを液体に加えることにより、噴霧化液体スプレーの液滴の蒸発がスピードアップされ、それゆえに冷却速度が高まる。
幾つかの実施形態では、ノズル組立体によって生成される噴霧化液体スプレーの液滴のサイズは、5マイクロメートルから200マイクロメートルまで、好ましくは10マイクロメートルから100マイクロメートルまでの範囲にあるのがよい。注目されるように、液滴は、治療済皮膚と接触しているときに蒸発するに足るほど小さいことが必要であり、したがって、液滴の融合や皮膚表面上の液膜の生成が回避されるようになっている。上述したように、かかる液膜は、皮膚から液体媒体への熱伝達速度を下げる。他方、液滴は、皮膚表面にくっつくともに表皮から冷却媒体への熱伝達を可能にするのに十分大きいことが必要である。さらに注目されるように、液滴のサイズは、液体出口のオリフィスのサイズの影響を受ける。
ある幾つかの実施形態では、ノズル組立体は、気体を放出してこの気体が液体出口から放出された液体に当たって噴霧化液体スプレーを生成するよう構成された複数の流体出口と組み合わせて(少なくとも)1つの液体出口を含む。例えば、液体出口は、第1の流体出口と第2の流体出口との間で、好ましくは第1の流体出口から第2の流体出口までの延びる直線上に配置されるのがよい。より一般的に言って、複数の流体出口は、(少なくとも1つの)液体出口を例えば対称にまたは非対称に包囲するのがよい。
1つの液体出口の隣に複数の流体出口(気体を放出するよう構成されている)を含むノズル組立体を用いることによって、生成した噴霧化液体スプレーを組織表面上の互いに異なる領域に方向づけることができる(ノズル組立体を動かさないで、あるいは、ノズル組立体をそれ自体採用することができる組織冷却装置を動かさないで)。すなわち、各流体出口は、気体を放出する異なる方向を有するのがよい。気体は、噴霧化液体スプレーを生じさせたときに液体と連れだって流れるので、流体出口が向く互いに異なる方向は、スプレーを塗布する組織表面上の互いに異なる領域に一致する。複数の流体出口は、噴霧化液体スプレーが比較的広い組織表面(例えば、皮膚の広い領域)を覆うことになる場合には特に有益であり、と言うのは、種々の流体出口の切り替えは、一般に、単一の流体出口またはノズル組立体全体の向きを変更するよりも迅速だからである。
さらに、流体出口からそれぞれ放出された2つ以上の気体流(したがって、各気体流は、異なる運動方向を有する)が液体に同時に当たった場合、それにより生じる噴霧化液体スプレーの方向は、気体パルスの組み合わせ、例えば集成運動量の方向にほぼ平行である。その結果、個々の気体流を用いた場合に非吹き付け状態のままである領域に対して吹き付けを行うことが可能である。さらに、かかる組み合わせ、例えば集成気体流が個々の気体流と組み合わせて(例えば、時間的順序で)用いられる場合、スプレーを組織表面上の任意の領域(例えば、ノズル組立体の下に位置する)に吹き付けを行い、かくして、吹き付け領域の形状を所望の形態に変更することが可能である。これにより、冷却効率の最適化および使用の際の冷却電力の最小化が可能であり、と言うのは、エネルギーの送り出し中にそれほど加熱されない皮膚の領域をバイパスすることができるからである。
幾つかの実施形態では、流体出口の各々は、それに対応した運搬手段を有する。これは、各流体出口の別個独立の動作に役に立ち、すなわち、1つの流体出口の動作は、もう1つの流体出口の動作を邪魔することがなくまたはこれに依存することはない。かくして、好ましくは、流体出口の各々からの気体流を他の流体出口からの気体流とは別個独立に制御することができる。
第2の観点では、本発明は、上述のノズル組立体を用いて治療領域を流体で冷却する方法に関する。かかる方法は、第1の流体出口と第2の流体出口のうちの少なくとも一方を別個独立に働かせるステップと、第1の流体出口と第2の流体出口を同時に働かせるステップとを含む。上記において詳細に説明したように、第1の流体出口および第2の流体出口のかかる同時動作により、第1の流体出口と第2の流体出口をもっぱら、別個独立に働かせた場合に流体が提供されない治療領域の部分に流体を提供することができる。これとは逆に、第1の流体出口と第2の流体出口を両方とも個々にかつ同時に動作させると、流体を広い領域に、例えば走査的に提供することができる。
特に、本発明のかかる方法および/または流体ノズルを用いると、エネルギー利用医療装置、例えばレーザによって治療される治療領域を冷却することができる。本発明の方法および/または流体ノズルは、過熱を回避するのに適していると言える。例えば、本発明の方法および/または流体ノズルは、治療領域の温度を50℃未満、好ましくは42℃未満、より好ましくは37℃未満、最も好ましくは33℃未満に保つことができる。この場合、本発明の方法および/または流体ノズルを用いると、5cm2~10000cm2、好ましくは10cm2~5000cm2、より好ましくは25cm2~4000cm2、最も好ましくは50cm2~500cm2のサイズの広い治療領域を冷却する(本質的に均等に冷却する)ことができる。
この目的のため、ノズル組立体は、レーザシステムのハンドピース中に、例えば、冷却装置の一部として組み込まれるのがよい。このように、ノズル組立体による冷却を可能にするために用いられる流体をレーザパルスによって照射された治療領域のところまたはその近くに容易に当てることができ、この場合、これらレーザパルスは、レーザシステムのハンドピースから放出される。同じ検討事項は、他のエネルギーを利用する医療装置に当てはまる。
好ましくは、冷風のジェットを放出する装置がレーザシステムのハンドピース上に追加的に取り付けられる。この装置から放出される冷風は、治療済組織に追加の冷却効果を提供することができる(流体による冷却に加えて)。特に、以下に詳細に説明するように、冷風による冷却と流体による冷却との相乗効果が得られ、と言うのは、流体と冷風の両方が当てられた場合に達成される冷却効果(冷却後の組織の温度の降下として測定される)は、流体と冷風の冷却効果の合計よりも大きいからである。
好ましくは、冷風の温度は、-40℃から0℃までの範囲、より好ましくは-35℃から-20℃までの範囲にある。
もう1つの観点によれば、ノズル組立体は、レーザスキャナの走査装置に、例えば冷却装置の一部として取り付けられる。かかるレーザスキャナは、多くの場合、広い領域、例えばヒトまたは動物の皮膚の治療に用いられる。
別の好ましい実施形態が添付の従属形式の請求項に記載されている。
注目されるように、本発明のある幾つかの実施形態/観点に属するものとして上述した特徴の任意の組み合わせもまた、本発明の一実施形態であり、ただし、かかる特徴の組み合わせが実行可能であり、すなわち、なんら矛盾を招かないことを条件とする。
本発明の実施形態のうちの幾つかを図面の助けを借りて以下に詳細に説明する。
本発明のノズル組立体を用いて組織を冷却する装置を示す図である。 1つの液体出口および気体を放出するよう構成された4つの流体出口を含むノズル組立体を示す図である。 本発明のノズル組立体を用いて組織を冷却する装置が取り付けられたレーザハンドピースを示す図である。 ノズル組立体と組織表面との間の距離を変化させることによって冷却用の流体を当てる治療領域をどのように変えることができるかを示す略図である。 6つの互いに異なる冷却方法のためにレーザ照射下において測定される皮膚表面温度の比較を示す図である。 単一の液体出口と気体を放出するよう構成された4つの流体出口を組み合わせたノズル組立体の略図である。 図6のノズル組立体のどの流体出口を働かせるかに応じて冷却用の流体が覆うことができる治療領域の互いに異なる部分の略図である。
図1は、流体により組織を冷却する装置100を示しており、装置100は、液体リザーバ1、圧送手段2、気体リザーバ10、気体圧縮機3、気体弁9および気体圧力調整器を有する。装置100は、液体の運搬手段5および気体の運搬手段6,6′をさらに有し、これら運搬手段は、ノズル組立体7内で結合している。
管の形態をした運搬手段5は、液体を液体リザーバ1からノズル組立体7に送り、液体の流れは、圧送手段2によって調整される。図1の実施形態では、圧送手段2は、低圧ポンプ(例えば、ダイヤフラムポンプ)である。低圧ポンプは、0.1kHzから1kHzまで、好ましくは0.5Hzから50Hzまでの範囲内にある周波数でパルスモード動作する。
気体の運搬手段6,6′は、管の形態をしており、これら運搬手段は、気体リザーバ10から気体圧縮機3経由でノズル組立体7に送り、気体圧縮機3は、気体圧力を調整するために用いられる。図1の装置では、気体圧力は、1barから10barまでの範囲にある。
注目されるように、図1は、複数の気体弁9を示しており、気体弁9は、ノズル組立体7内の複数の流体出口11に対応しており、各流体出口11は、気体を放出するよう構成されている。このように、種々の気体弁9を開閉することによって、1つ以上の流体出口のどれが気体をある時点で放出するかを制御することができる。さらに、気体弁9を制御し、それにより特定の流体出口11を作動させ/動作させることによって、治療領域を冷却するための流体、特にノズル組立体7により生成され/ノズル組立体7から放出される噴霧化液体スプレー(以下、単に「スプレー」という)の運動方向を定めることができる。その他、気体弁9を用いて流体出口11からそれぞれ放出される気体流のパターン、長さおよび運動量を変更することによって、吹き付け領域の所望の形状を達成することができる。
注目されるように、図1によれば、圧送手段2、気体圧縮機3および気体弁9は、スプレー制御器4に連結されている。かくして、スプレー制御器4は、ノズル組立体7に送られる液体および気体の量を制御することができるとともに、液体および気体の運搬圧力を制御することができる。したがって、スプレー制御器4はまた、流体出口11のうちのどれを働かせるかを定める。特に、スプレー制御器は、流体出口11の各々を別個独立に動作させることができる。しかしながら、スプレー制御器はまた、2つ以上の流体出口11を同時に動作させることができる。
スプレー制御器4それ自体は、エネルギー利用装置(図示せず)のコンピュータ制御手段12に接続され、その結果、パルススプレー動作とエネルギー利用装置のパルスの同期を実現可能にすることができるようになっている。幾つかの実施形態では、コンピュータ制御手段12は、スプレー制御器4の機能のうちの少なくとも幾つか(例えば、1つ以上)を担うことができる。これとは逆の関係を説明すると、幾つかの実施形態では、スプレー制御器4は、コンピュータ制御手段12の機能のうちの少なくとも幾つか(例えば、1つ以上)を担うことができる。幾つかの実施形態では、スプレー制御器4とコンピュータ制御手段12は、同一の実体であってもよく、すなわち、スプレー制御器、例えばスプレー制御器4またはコンピュータ制御手段、例えばコンピュータ制御手段12のいずれかだけが設けられてもよい。
さらに注目されるように、スプレー中の液体の量、液体/気体比および/または液滴サイズは、表皮表面の最適な蒸発による冷却を達成する上で重要な要因である。この場合、スプレー中の液体の量は、例えば圧送手段2のパルス動作によって、または液体リザーバ1内の圧力を調節することによって調整するのがよい。特に、1Hz~20Hzの圧送周波数がスプレーに最適な液体含有量を達成するために用いられており、この場合、液体流量は、0.001~30mL/分、好ましくは0.2~4mL/分である。
気体/液体比は、圧送手段2の調整と気体リザーバ10からの気体圧力の組み合わせにより調整されるのがよい。スプレーの適当な気体/液体比を達成するための気体圧力は、0.1~20bar、好ましくは1~10barの範囲内にある。スプレーの対応の液体流れ密度は、0.001mL/(分×cm2)から2mL/(分×cm2)までの範囲、好ましくは0.002mL/(分×cm2)から0.5mL/(分×cm2)までの範囲にある。これにより、一方において、冷却されるべき表面領域上に付着している十分に小さな液滴の十分な個数が得られ、他方、液滴の個数がそれほど多くはなく、かくして、液膜の生成が回避される(液膜は、液体蒸発速度を効果的に減少させるとともに患者、ベッドおよび周囲環境の不快なかつ望ましくない過剰の濡れを生じさせる)。
上述したように、代表的な治療領域および冷却時間を得るための液体の流量は、0.001mL/分から30mL/分までの範囲内にある。これらは、信頼性のある仕方で達成するのが技術的に極めて難題である極めて僅かな液体流量である。特に、図1によれば、容量形ポンプを冷却装置内に用いるのがよい。容量形ポンプは、流体をポンプの入り口のところでコンパートメント中に引き込み、そしてこの流体を出口まで動かして吐出し、この場合、液体は、入り口のところの圧力とは無関係に同一速度を有する。係る容量形ポンプは、液体を動かすために用いられる方法、すなわち、回転または揺動(往復動)法に従って、分類される場合がある。しかしながら、回転容量形ポンプは、比較的手が込んでいる。さらに、揺動式容量形ポンプは、この形式のポンプが必然的にパルス動作を招くという利点を有する。かくして、揺動式容量形ポンプ、特にダイヤフラムポンプが図1によれば冷却装置内の圧送手段2として用いられる。これら低圧ポンプをパルス動作させることによって、液体流量のレベルを正確に調整することができる。
低液体流量および低液体圧力に起因して、ノズル組立体7の液体出口8の比較的大きなオフィスを用いるのがよい。特に、オフィスの直径は、0.1mmから1.0mmまでの範囲内にあるのがよい。
図2は、ノズル組立体7を示す図であり、このノズル組立体1つの液体出口8および全て気体を放出するよう構成された4つの流体出口11(これら出口のうちの2つがスライス状態で示されている)を含む。液体出口および流体出口は、結果として生じるスプレークラウド/ミストを治療領域の互いに異なる部分の方へ方向づけることができるよう配置されており、これについては、図6および図7を参照して以下に詳細に説明する。図2のノズル組立体を用いる場合、液体出口8からの液体流と流体出口11のうちの1つ以上からの気体流は、外部で混ぜ合わされ、それにより噴霧化液体スプレーが生じる。
図3は、本発明のノズル組立体(この図では「スプレーノズル」と表示されている)を用いて組織を冷却する装置が取り付けられたレーザハンドピースを示している。注目されるように、対応のレーザシステムは、レーザシステム本体、レーザ運搬手段(例えば、関節連結アームまたは光ファイバ)、およびハンドピース(図3に示されている)を含み、ハンドピースは、レーザ運搬手段の遠位端に連結されている。ハンドピースの光学的特徴および形態は、レーザ照射領域の形状・寸法を定める。組織を冷却する装置の圧送手段と気体圧力調整器/気体圧縮機の両方は、レーザシステムのコンピュータ制御手段に連結されている。このようにすると、パルススプレー動作と放出レーザパルスの同期が可能である。
図3で理解できるように、スプレーはノズル組立体から放出され、放出されたスプレーの横断面は、次第に幅が拡がってスプレージェットは、コーンの形態を有するようになる。注目されるように、スプレーは、組織表面上の治療領域に方向づけられ、すなわち、スプレーが方向づけられる組織表面上の領域は本質的には、ハンドピースから放出されたレーザビームのスポットサイズに対応している。かくして、スプレーとレーザパルスを同期させた場合、組織のスプレーによる冷却は、組織のレーザ治療と同時に起こることができる。
生成したスプレーの円錐角は、例えば、最高20°であるのがよい(図3参照)。円錐角およびノズル組立体と治療領域との間の距離は、スプレーパルスが当てられる表面領域を定める(この表面領域は、スプレーによって同時に冷却される)。例えば、気体ノズルから冷却されるべき表面までの距離Hが、H=20cmである場合、冷却される領域の直径D1は、D1≒7cmに等しい。幾つかの実施形態では、冷却される領域は、直径D1全体にわたって均等に冷却される。他の実施例では、冷却される領域は、直径D1の一部にわたってのみ、例えば直径D0にわたって均等に冷却される。幾つかの実施形態では、比較的均等に冷却される中央部分に対応した直径D0は、D0≒3cmである。
スプレーが当てられる領域のサイズは、図4に示すように高さHを調節することによって治療領域のサイズに合わせて調節されるのがよい。特に、図4は、スプレーが当てられる組織表面上の領域が高さH1をH2に増大した場合に増大することを示している。より一般的に言えば、スプレーを塗布する領域は、ノズル組立体(図4では「スプレーノズル」と表示されている)の高さおよび/または角度を組織に対して変化させることによって(も)変更できる。当然のことながら、スプレーが当てられた領域のこの調節形態は、ノズル組立体の運動を(組織を冷却するための装置と一緒に)必要とし、この運動は、全体として厄介であって非実用的であり、しかも遅い。それゆえ、この調節はスプレーが当てられた領域の粗い調節/変更(もし行うとしても)のためにのみ効果的に利用されるのがよく、すなわち、一般的に言って、治療領域とノズル組立体との間の距離は、特に例えばちょっと前に述べたようなエネルギーを利用した(医療)装置と関連して用いられた場合、恣意的に選択可能ではない(例えば、治療領域のどの区分/部分が冷却されるべきかを調節するため)。これとは異なり、むしろ治療領域とノズル組立体との間の距離を例えばエネルギー利用(医療)装置により必要とされる作業距離によって制限するのがよい。それゆえ、治療領域とノズル組立体との間の距離を変化させることによって、本明細書において説明する本発明の利点のうちの幾つかまたはそれどころか全てを単純に得ることができないということに注目することが重要である。むしろ、本発明は、一般に、本明細書において説明する望ましい作用効果を達成するために流体出口の特定の配置(例えば、特定の向きを含む)を要件とする。理解されるべきこととして、本明細書において、流体出口の上述の配置(例えば、向き)は、治療領域とノズル組立体との間の距離に依存する場合があり、この距離は、ノズル組立体の使用に当たって関連して用いられるエネルギー利用(医療)装置の作業距離に依存する場合がある。
本発明の幾つかの実施形態では、治療領域からのノズル組立体の高さHは、ある特定の長さのスペーサによって制御され、この場合、スペーサはレーザハンドピースに取り付けられるのがよく、スペーサの長さを変えるには機構体を作動させるのがよい。図4で理解できるように、ある特定の長さのスペーサは、皮膚表面(治療領域の周囲内において)接触し、それゆえ、ノズルと組織表面との間の距離を一定に保つ(すなわち、値Hは一定に保たれる)。図4の2つの区分内において、スペーサの長さは、H1からH2に増え、その結果、治療領域よりも上のノズルの高さもまた増大するようになっている。本発明のさらに別の実施形態では、組織に対するノズル組立体の角度を調整するには、ノズル組立体とレーザハンドピースの本体との間の継手形要素を調節するのがよい。
図3はまた、冷風の流れを放出するユニットを示しており、このユニットもまた、レーザハンドピースに取り付けられている。冷風の流れは、治療領域に差し向けられ、かくして、治療領域に対して冷却効果を有する(ノズル組立体からの噴霧化液体スプレーに加えて)。注目されるように、図3では、スペーサが冷風用のユニットに取り付けられている。
この追加の冷却効果を定量化するため、図5は、レーザ照射下において測定した皮膚表面温度の比較を示しており、互いに異なる冷却方法の作用効果を次のように表示している。
・線a:冷却なし、
・線b:市販のCryo 6装置(ツィンマー(Zimmer)社によって製造されている)を用いた強制冷風冷却、
・線c:上述したようなマイクロパルススプレーによる冷却、
・線d:強制空冷(室温の空気)と組み合わせた上述したマイクロパルススプレーによる冷却、および
・線e,f:冷風流の2つの互いに異なるレベルについて強制空冷(Cryo 6装置からの冷風)と組み合わせた上述したマイクロパルススプレーによる冷却。
図5から理解できるように、上述したマイクロパルススプレーによる冷却は、一般的に用いられている強制冷風冷却(線b参照)よりも著しく迅速である(線c参照)。本発明者はまた、マイクロパルススプレーによる冷却の冷却速度をさらに高めるには、追加の強制冷風流を治療領域に差し向けるのがよい(線eおよび線f参照)という知見を得た。他方、室温の追加の強制空気流は、冷却速度にそれほど貢献していない(線d参照)。
場合によっては、組織の広い領域を例えば脱毛手技中に照射しなければならず、この場合、レーザビームまたは走査装置の大きなスポットサイズを提供するハンドピースが用いられる。この場合、スプレーの塗布領域は、非常に狭い場合があり、特に、均等な冷却が望ましい場合にはそうであるが、冷却される領域の一部分しか均等に冷却されない。例えば、冷却される領域の直径D1は、D1≒7cmに等しい場合があり、これは、レーザスポットの直径よりもただでさえ小さいと言える。一方、比較的均等に冷却される中央部に対応する直径D0は、D0≒3cmであるに過ぎず、問題が悪化する。その他、レーザビームを治療領域上でこれに沿って動かしてより冷却が実施され、すなわち、照射前に組織領域が冷却されるようにすることが望ましい場合がある。同様に、照射を受けた治療領域を事後冷却することが有利な場合がある。変形例として、レーザビームを治療領域全体にわたって動かしているときに治療組織を事前冷却、冷却、事後冷却できるようにすることが有利な場合がある。
かかる場合、本発明の「走査型マイクロパルススプレー装置」を使用することができ、この場合、少なくとも1つの液体出口は、多数の流体出口と組み合わされ、各流体出口は、気体を放出するよう構成されるとともに、該当する場合には、組織/治療領域の異なる領域、または部分に方向づけられる。多数の流体出口を個々にかつ同時に動作させることによって、恣意的な形状の広い皮膚領域の比較的均一のスプレー被覆領域を達成することが可能である。
図6は、ノズル組立体の略図であり、単一の液体出口が4つの流体出口によって対称に包囲され、全ての流体出口は、気体を放出するよう構成されるとともにこれら自体概念的に、四角形の隅に配置されている。本開示に関する限り、図6のノズル組立体は、図1に示し、特に図2に示すノズル組立体7と類似しているのがよくまたはそれどころか同一であるのがよい。この実施形態では、液体出口は、液体入力部Wに連結され、流体出口は、対応の気体入力部A1,A2,A3,A4に連結されている。単一の加圧気体源が設けられ、この加圧気体源は、4つ別々の気体弁によって気体入力部A1,A2,A3,A4に連結されている。しかしながら、各流体出口は、別個の加圧気体源に連結され、あるいは、加圧気体源を共有する流体出口があれば、それ自体の加圧気体源に対応関係をなして連結された流体出口もあることが均等例として可能である。これら気体弁を開閉することによって、スプレーにより冷却される領域を変えることが可能である。例えば、レーザスキャナを調節して領域S4,S2(図6に示されている)上にのみレーザビームを走査する場合、気体弁は、スプレーが領域S4,S2にのみ差し向けられるような仕方で制御されるのがよい。もう1つの実施形態では、冷却後の領域を主として冷却された領域が現在照射されている領域を追跡するような仕方でレーザスキャナと同期がとられてもよい。かくして、走査後のレーザビームが走査中に例えばS1からS4に進む場合、走査後のマイクロパルススプレーもそのようになる。
特に、図6のノズル組立体は、個々にかつ同時に働くことができる流体出口を含み、これら流体出口は、これら流体出口が生じさせる(またはこれとは異なり、これら流体出口が参与して生じさせる)噴霧化液体スプレーが図6に示す部分S1~S4を覆うだけでなく、S1~S4内に(これらの任意の組み合わせの中に)含まれない別の部分を覆うよう互いに間隔を置いて配置されており、このことについては、以下に詳細に説明する。具体的に説明すると、図6から推定できるように、流体出口は各々、気体を異なる運動方向で放出するよう構成されるが、かかる互いに異なる運動方向は、ノズル組立体の液体出口から治療領域まで垂直に延びる線上の一点で互いに交差する。この場合、液体出口は、4つの流体出口によって対称に包囲された状態でノズル組立体の中央に配置されている。換言すると、流体出口はかくして、治療領域のそれぞれの部分に対して相互にX字形をなして配置されている。すなわち、部分S1の中心と第1の流体出口との間の距離は、部分S1の中心と第2の流体出口との間の距離よりも大きく、部分S2の中心と第2の流体出口との間の距離は、部分S2の中心と第1の流体出口との間の距離も大きく、その他同様である。特に、液体出口から治療領域まで延びる上記の線は、液体出口が放出するよう構成されている液体流の運動方向と平行である(しかしながら、同じ検討事項は、液体出口が例えば液体出口からぶら下がる液滴の形態で液体を放出するよう構成された場合に必要な変更を施した状態で当てはある)。かくして、流体出口の任意のものから放出された気体流は、液体流に当たり、そして液体流をこれとともに運んだ状態で噴霧化液体スプレーを生じさせ、この噴霧化液体スプレーは、次に、それぞれの流体出口の個々の動作を想定して、治療領域の対応の部分を覆う。
しかしながら、2つ以上の流体出口を同時に働かせることもまた可能である。それぞれの気体流の運動方向が互いに交差するので、すなわち、流体出口は、相互にX字形をなして配置されているので、これら気体流は、治療領域から距離を置いたところで衝突する。次に、これら気体流は、互いにそらされ、その結果、これら気体流を用いて生じた噴霧化液体スプレーは、部分S1~S4内に(これらの任意の組み合わせ内に)含まれない治療領域の部分を覆うようになっており、このことについては、図7を参照して以下に詳細に説明する。
図6の実施形態では、気体流は、ノズル組立体と治療領域との間の全距離の約1/4のところで、治療領域よりもノズル組立体に近くのところで衝突する。しかしながら、これは、他の実施形態では異なっている場合がある。一般的に気体出口からそれぞれ放出された2つ以上の気体流は、治療領域および/またはノズル組立体から任意の距離を置いたところで衝突することが可能である。例えば、気体流は、ノズル組立体または治療領域のいずれかからみて、ノズル組立体と治療領域との間の距離の1/4、1/3または1/2のところで衝突するのがよい。3つ以上の気体流の衝突が起こる場合、ノズル組立体および/または治療領域から種々の距離を置いたところで多数の衝突箇所もまた存在する場合がある。
幾つかの実施形態では、動作は、例えばレーザビームを標的領域の端から端まで動かす際に、事前冷却もしくは事後冷却またはこれら両方の冷却が治療される組織について行われるような仕方で複数の弁の内の個々のものまたは多数のものに交互に行われるのがよい。一般的に、事前冷却および/または事後冷却は、治療領域の冷却と比較した場合とは異なる時点で行われる。変形例として、各々が気体を放出するよう構成された複数の流体出口を備えたノズル組立体は、事前冷却もしくは事後冷却またはこれら両方の冷却だけが実施されるが、現在照射中の領域にはスプレーが当てられないような仕方で作動されてもよい。
一般に、流体出口のうちの1つ以上について気体弁を開閉することによって(流体出口の適当な配置、例えば向きを前提として)スプレーを一領域に塗布する速度を制御するとともに、冷却されるべき、すなわち冷却のために流体(この場合、噴霧化液体スプレー)によって覆われる組織表面/治療領域の区分/部分を選択することが可能である。
これは、図7に基づいて理解でき、図7は、図6のノズル組立体のどの流体出口かを働かせるかに応じて冷却のための流体、すなわちスプレーが覆うことができる治療領域の互いに異なる部分の略図であり、すなわち、第1の流体出口(気体入力部A1に連結されている)だけを働かせた場合に治療領域の部分S1がスプレーによって覆われる。第2の流体出口(気体入力部A2に連結されている)だけを働かせた場合、治療領域の部分S2は、スプレーによって覆われる(図4の右側のパネルも参照されたい)。第3の流体出口(気体入力部A3に連結されている)だけを働かせた場合に治療領域の部分S3がスプレーによって覆われる。第4の流体出口(気体入力部A4に連結されている)だけを働かせた場合、治療領域の部分S4は、スプレーによって覆われる(図4の左側のパネルも参照されたい)。図7では、部分S1~S4は、相互に完全にはオーバーラップしないが、他の実施形態では、これは上述したようにこれとは異なる場合がある。事実、図7では、部分S1からS4までの間には、少なくとも、第1の流体出口から第4の流体出口のみを個々に働かせる限り、いずれのスプレーによっても覆われないボイドが存在する。図7では、部分S1,S2,S3,S4は、丸い、例えば円の形およびこれに類似し、例えば、同一の直径d1=d2=d3=d4を有する。部分S1,S2,S3,S4もまた、それぞれの他の部分に対して類似の、部分的にそれどころか同一の距離(繰り返し言えば、2つの部分相互間の距離はまた、一方の部分の任意の1点(周囲上)と他方の部分の任意の1点(周囲上)との間の最小距離と定義することができ)、すなわち、
Figure 2024082275000005
であり、この場合、
Figure 2024082275000006
かつ
Figure 2024082275000007
である(注目されるように、これは図4の実施形態とは異なっており、この場合、部分S1~S4は各々、これらの2つの最も近くの隣辺に触れる)。
しかしながら、これらボイド、すなわち、個々の流体出口のみを働かせる場合に任意のスプレーによっては覆われない治療領域の部分は、2つ以上の流体出口を同時に働かせることによってスプレーで被覆できる。
例えば、第1の流体出口と第2の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S12は、スプレーによって覆われ、この場合、治療領域の部分S12は、治療領域の部分S1,S2相互間に部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S12は、治療領域の部分S1およびS2内には完全には含まれない)。第2の流体出口と第3の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S23は、スプレーによって覆われ、この場合、治療領域の部分S23は、治療領域の部分S2,S3相互間に部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S23は、治療領域の部分S2およびS3内には完全には含まれない)。第3の流体出口と第4の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S34は、スプレーによって覆われ、この場合、治療領域の部分S34は、治療領域の部分S3,S4相互間に部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S34は、治療領域の部分S3およびS4内には完全には含まれない)。第4の流体出口と第1の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S41は、スプレーによって覆われ、この場合、治療領域の部分S41は、治療領域の部分S4,S1相互間に部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S41は、治療領域の部分S4およびS1内には完全には含まれない)。同様に、第1の流体出口と第3の流体出口または第2の流体出口と第4の流体出口を同時に働かせることができ、その結果、治療領域の部分S13または部分S24(両方とも図7には示されていない)は、スプレーによって覆われ、この場合、治療領域の部分S13,S24は、それぞれ、治療領域の部分S1,S3相互間ならびに治療領域のS2,S4相互間に少なくとも部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S13は、治療領域の部分S1および/または部分S3内には完全には含まれず、治療領域の部分S24は、治療領域の部分S2および/またはS4内に完全には含まれない)。この場合、部分S12,S23,S34,S41,S13,S24は、せいぜい部分的に互いにオーバーラップする(すなわち、これら部分は、互いにはまたはそれぞれの他のものの任意の組み合わせ内には完全には含まれない)。部分S12,S34は、わずかに楕円形の、例えばほぼ円形の形状を有し、直径(これらのそれぞれの周囲上の任意の2点相互間の最大距離と定義される)は、d12=d34>d1=d2=d3=d4である。部分S23,S41は、より顕著な楕円の形を有し、直径は、d23=d41>d1=d2=d3=d4であるが、d23=d41<d12=d34である。直径d12,d34は、直径d23,d41に本質的に垂直に延び、すなわち、部分S12,S34は、これらの主軸(すなわち長い方の軸線)に関して部分S23,S41に垂直に差し向けられている
1つ以上の単一の流体出口の個々の動作時であれ、任意の2つの流体出口の同時動作時であれスプレーによって全く覆うことができない治療領域のさらに別の部分は、3つの流体出口を同時に働かせることによってスプレーで被覆できる。例えば、第1の流体出口、第2の流体出口および第3の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S123(図7には示さず)は、スプレーによって被覆でき、この場合、治療領域の部分S123は、治療領域の部分S1,S2,S3相互間に少なくとも部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S123は、治療領域の部分S1,S2および/またはS3内には完全に含まれることはない)。加うるに、治療領域の部分S123は、治療領域の部分S12,S13,S23とせいぜい部分的にオーバーラップすると言える(すなわち、治療領域の部分S123は、治療領域の部分S12,S13および/またはS23内に完全に含まれることはない)。第2の流体出口、第3の流体出口および第4の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S234(図7には示さず)は、スプレーによって被覆でき、この場合、治療領域の部分S234は、治療領域の部分S2,S3,S4相互間に少なくとも部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S234は、治療領域の部分S2,S3および/またはS4内に完全に含まれることはない)。加うるに、治療領域の部分S234は、治療領域の部分S23,S24,S34とせいぜい部分的にオーバーラップすると言える(すなわち、治療領域の部分S234は、治療領域の部分S23,S24および/またはS34内に完全に含まれることはない。第3の流体出口、第4の流体出口および第1の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S341(図7には示さず)は、スプレーによって被覆でき、この場合、治療領域の部分S341は、治療領域の部分S3,S4,S1相互間に少なくとも部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S341は、治療領域の部分S3,S4および/またはS1内に完全に含まれることはない)。加うるに、治療領域の部分S341は、治療領域の部分S34,S13,S41とせいぜい部分的にオーバーラップすると言える(すなわち、治療領域の部分S341は、治療領域の部分S34,S13および/またはS41内に完全に含まれることはない。第4の流体出口、第1の流体出口および第2の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S412(図7には示さず)は、スプレーによって被覆でき、この場合、治療領域の部分S412は、治療領域の部分S4,S1,S2相互間に少なくとも部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S412は、治療領域の部分S4,S1および/またはS2内に完全に含まれることはない)。加うるに、治療領域の部分S412は、治療領域の部分S41,S24,S12とせいぜい部分的にオーバーラップすると言える(すなわち、治療領域の部分S412は、治療領域の部分S41,S24および/またはS12内に完全に含まれることはない。この場合、S123,S234,S341,S412は、せいぜい部分的に互いにオーバーラップすると言える(すなわち、これら部分は、互いにまたはそれぞれ他のものの任意の組み合わせ内に完全に含まれることはない)。
1つ以上の単一の流体出口の個々の動作時であれ、任意の2つもしくは3つの流体出口の同時動作時であれスプレーによって全く被覆できない治療領域のさらに別の部分は、4つの流体出口全てを同時に働かせることによってスプレーで被覆できる。すなわち、第1の流体出口、第2の流体出口、第3の流体出口および第4の流体出口を同時に働かせた場合、治療領域の部分S1234は、スプレーによってカバーされ、この場合、治療領域の部分S1234は、治療領域の部分S1,S2,S3,S4相互間に少なくとも部分的に位置する(すなわち、治療領域の部分S1234は、治療領域の部分S1,S2,S3および/またはS4内に完全に含まれることはない。加えるに、治療領域の部分S1234は、治療領域の部分S12,S23,S34,S41,S13,S24相互間に少なくとも部分的に位置する場合がある(すなわち、治療領域の部分S1234は、治療領域のS12,S23,S34,S41,S13および/またはS24内に完全に含まれることはない)。さらにまた、治療領域の部分S1234は、治療領域の部分S123,S234,S341,S412相互間に少なくとも部分的に位置する場合がある(すなわち、治療領域の部分S1234は、治療領域の部分S123,S234,S341および/またはS412内に完全に含まれることはない)。部分S1234は、丸い、例えば円の形を有し、その直径は、d1234≒d1=d2=d3=d4である。
上述のことから明らかなように、追加の流体出口の同時動作の結果として、一般に、治療領域の追加の区分または部分がスプレーによって覆われるが、これは、流体出口の任意の組み合わせおよび全ての組み合わせを同時に働かせて所与の標的治療領域を覆わなければならないということを意味するというものではない。例えば、図7の矩形の標的治療領域T全体(ほぼ全体)は、部分S1,S2,S3,S4,S12,S23,S34,S41,S1234をそれぞれ1つ以上の流体出口の個々のかつ同時動作によって覆うことによってスプレーで被覆できる。換言すると、標的治療領域Tは、S1,S2,S3,S4,S12,S23,S34,S41,S1234内に(これらの合併集合内に)完全に(ほぼ完全に)含まれる。それゆえ、流体出口のそれぞれの同時動作によってスプレーで部分S13,S14,S123,S234,S341および/またはS412もまた覆う必要がない。
上述のことから明らかなように、本発明のノズル組立体を用いて、様々なサイズおよび任意の形状の治療領域をそれぞれの適当な流体出口(流体出口の組み合わせ)の個々のかつ/あるいは同時動作によって冷却のための流体で効果的に被覆できる。例えば、図7は、4つの流体出口を用いて覆われる矩形の標的治療領域を示しているが、同一または異なる数の流体出口を用いて種々の形状の標的治療領域を覆うことができる。例えば、比較的小さな矩形標的治療領域を2つの流体出口を用いて良好に覆うことができ、三角形の標的治療領域を3つの流体出口を用いて覆うことができ、より複雑な標的治療領域を5つ以上の流体出口を用いて被覆できる。
特に本発明のノズル組立体は、それゆえ、例えば標的治療領域に作用するレーザビームと同期して標的治療領域を走査するために使用することも可能である。この場合、ノズル組立体は、事前冷却および事後冷却を実施するために使用することも可能である。これについては、図7に示す標的治療領域Tおよび種々の部分に基づいて例示的に説明する。第1に、スプレーは、例えば次のパターン(「プリパターン」)、すなわち、S1,S12,S2,S12にしたがってこれら部分の被覆を定期的に繰り返すことによって―冷却の一事前形態として―部分S1,S2,S12により、矩形の標的治療領域Tの上1/3をスプレーで被覆することができる(被覆することしかできない)。所与の時間の経過後、次に、スプレーは、例えば次のパターン、すなわち、S1,S12,S2,S1234、S23,S3,S34,S4,S1,S12,S2,S23,S3,S34,S4,S1234,S41にしたがってこれら部分の被覆を定期的に繰り返すことによって―(主)冷却の一形態として―部分S1,S2,S3,S4,S12,S23,S34,S41,S1234により、標的治療領域T全体を覆うことができ(事実上覆うことができる)。
この場合、冷却機構体の動作、例えば、液体の量または気体/液体の比を治療後の組織の記録温度に応答して調節することができ、この場合、この温度は、温度検出器を用いて記録されるのがよい。温度検出器はまた、温度カメラに組み込まれてもよく、温度カメラは、レーザオペレータのための追加の視覚的補助手段となる。
最後に、本明細書において説明したマイクロパルススプレーを用いて組織を冷却する装置は、異なるエネルギー利用装置と一緒になって使用できるスタンドアロン型ユニットとして設計でき、あるいは特定のエネルギー利用装置中に組み込まれるのがよい。さらに、この冷却装置は、エネルギー利用装置とは別個独立に作動されてもよく、あるいは、エネルギー利用装置からのある幾つかの制御信号を受け入れるよう構成されてもよい。後者の場合、冷却装置からのスプレーパルスの放出は、例えば、治療エネルギーの送出と同期して(時間および/または治療領域に関して)起こるのがよい。
1 液体リザーバ
2 圧送手段
3 気体圧縮機
4 スプレー制御器
5 液体の運搬手段
6,6′ 気体の運搬手段
7 ノズル組立体
10 気体リザーバ
11 流体出口
1 第1の部分
2 第2の部分
3 第4の部分
4 第8の部分
12 第3の部分
14 第9の部分
23 第6の部分
24 第10の部分
34 第11の部分
123 第7の部分
124 第12の部分
134 第13の部分
234 第14の部分
1234 第15の部分

Claims (15)

  1. 治療領域を流体で冷却するノズル組立体(7)であって、別個独立にかつ同時に働くことができる第1の流体出口(11)と第2の流体出口(11)を含み、前記第1の流体出口(11)および第2の流体出口(11)は、
    前記第1の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第1の部分(S1)を覆い、
    前記第2の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第2の部分(S2)を覆うよう互いに間隔を置いて配置されており、前記第2の部分(S2)は、前記第1の部分(S1)内に完全に含まれることはなく、
    前記第1の流体出口(11)と前記第2の流体出口(11)の両方を働かせた場合には前記流体が前記治療領域の第3の部分(S12)を覆うよう互いに間隔を置いて配置されており、前記第3の部分(S12)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第2の部分(S2)内に完全に含まれることはない、ノズル組立体(7)。
  2. 前記第1の部分(S1)と前記第1の流体出口(11)の中心間距離は、前記第1の部分(S1)と前記第2の流体出口(11)の中心間距離よりも大きく、かつ/あるいは、
    前記第2の部分(S2)と前記第2の流体出口(11)の中心間距離は、前記第2の部分(S2)と前記第1の流体出口(11)の中心間距離よりも大きい、請求項1記載のノズル組立体(7)。
  3. 前記第1の流体出口(11)および前記第2の流体出口(11)は、前記第1の流体出口(11)と前記第2の流体出口(11)の両方を働かせた場合、前記第1の流体出口(11)から放出された流体は、前記第2の流体出口(11)から放出された流体と前記治療領域から距離を置いたところで衝突するよう配置されており、前記第1の流体出口(11)から放出された前記流体と前記第2の流体出口(11)から放出された前記流体は、前記第3の部分(S12)を覆う流体を形成するようになっている、請求項1または2記載のノズル組立体(7)。
  4. 前記流体は、噴霧化液体スプレーである、請求項1~3のうちいずれか一記載のノズル組立体(7)。
  5. 前記第1の流体出口(11)および前記第2の流体出口(11)の少なくとも一方は、前記噴霧化液体スプレーを放出するよう構成されている、請求項4記載のノズル組立体(7)。
  6. 前記第1の流体出口(11)および前記第2の流体出口(11)のうちの少なくとも一方は、気体を放出し、その結果、前記気体が液体に当たって前記噴霧化液体スプレーを生じさせるよう構成されている、請求項4または5記載のノズル組立体(7)。
  7. 前記第1の流体出口(11)および前記第2の流体出口(11)のうちの少なくとも一方は、前記気体をパルス状態で、好ましくは10ms~5000msのパルス期間で、より好ましくは100ms~2000msのパルス期間でかつ/あるいは0.1bar~20barの圧力で、好ましくは1bar~10barの圧力で放出するよう構成されている、請求項6記載のノズル組立体(7)。
  8. 前記液体を放出すよう構成された液体出口(8)を含む、請求項6または7記載のノズル組立体(7)。
  9. 前記液体出口(8)は、前記液体を液体流の形態で放出するよう構成されている、請求項8記載のノズル組立体(7)。
  10. 前記液体出口(8)は、前記液体を前記液体出口からぶら下がる液滴の形態で放出するよう構成されている、請求項8記載のノズル組立体(7)。
  11. 前記液体出口(8)は、前記液体を0.001mL/分~30mL/分、好ましくは0.2mL/分~4mL/分の速度で放出するよう構成されている、請求項10記載のノズル組立体(7)。
  12. 前記液体出口(8)は、前記第1の流体出口(11)と前記第2の流体出口(11)の間で、好ましくは前記第1の流体出口(11)から第2の流体出口(11)まで延びる直線上に配置されている、請求項8~11のうちいずれか一記載のノズル組立体(7)。
  13. 別個独立にかつ前記第1の流体出口(11)および/または前記第2の流体出口(11)と同時に働くことができる第3の流体出口(11)をさらに含み、前記第3の流体出口(11)は、
    前記第3の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第4の部分(S3)を覆うよう前記第1の流体出口(11)および前記第2の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第4の部分(S3)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第2の部分(S2)内に完全に含まれることはなく、
    前記第1の流体出口(11)およぶ前記第3の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第5の部分(S13)を覆うよう前記第1の流体出口(11)および前記第2の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第5の部分(S13)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第4の部分(S3)内に完全に含まれることはなく、
    前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第6の部分(S23)を覆うよう前記第1の流体出口(11)および前記第2の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第6の部分(S23)は、前記第2の部分(S2)および/または前記第4の部分(S3)内に完全に含まれることはなく、
    前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第7の部分(S123)を覆うよう前記第1の流体出口(11)および前記第2の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第7の部分(S123)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第2の部分(S2)および/または前記第4の部分(S3)内に完全に含まれることはない、請求項1~12のいずれか一記載のノズル組立体(7)。
  14. 別個独立にかつ前記第1の流体出口(11)および/または前記第2の流体出口(11)および/または前記第3の流体出口(11)と同時に働くことができる第4の流体出口(11)をさらに含み、前記第4の流体出口(11)は、
    前記第4の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第8の部分(S4)を覆うよう前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第8の部分(S4)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第2の部分(S2)および/または前記第4の部分(S3)内に完全に含まれることはなく、
    前記第1の流体出口(11)および前記第4の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第9の部分(S14)を覆うよう前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第9の部分(S14)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第8の部分(S4)内に完全に含まれることはなく、
    前記第2の流体出口(11)および前記第4の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第10の部分(S24)を覆うよう前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第10の部分(S24)は、前記第2の部分(S2)および/または前記第8の部分(S4)内に完全に含まれることはなく、
    前記第3の流体出口(11)および前記第4の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第11の部分(S34)を覆うよう前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第11の部分(S34)は、前記第4の部分(S3)および/または前記第8の部分(S4)内に完全に含まれることはなく、
    前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および第4の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第12の部分(S124)を覆うよう前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第12の部分(S124)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第2の部分(S2)および/または前記第8の部分(S4)内に完全に含まれることはなく、
    前記第1の流体出口(11)、前記第3の流体出口(11)および前記第4の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第13の部分(S134)を覆うよう前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第13の部分(S134)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第4の部分(S3)および/または前記第8の部分(S4)内に完全に含まれることはなく、
    前記第2の流体出口(11)、前記第3の流体出口(11)および前記第4の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第14の部分(S234)を覆うよう前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第14の部分(S234)は、前記第2の部分(S2)および/または前記第4の部分(S3)および/または前記第8の部分(S4)内に完全に含まれることはなく、
    前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)、前記第3の流体出口(11)および前記第4の流体出口(11)だけを働かせた場合に前記流体が前記治療領域の第15の部分(S1234)を覆うよう前記第1の流体出口(11)、前記第2の流体出口(11)および前記第3の流体出口(11)から間隔を置いて配置されており、前記第15の部分(S1234)は、前記第1の部分(S1)および/または前記第2の部分(S2)および/または前記第4の部分(S3)および/または前記第8の部分(S4)内に完全に含まれることはない、請求項13のいずれか一記載のノズル組立体(7)。
  15. 請求項1~14のうちいずれか一記載のノズル組立体(7)を用いて治療領域を流体で冷却する方法であって、
    前記第1の流体出口(11)と前記第2の流体出口(11)のうちの少なくとも一方を別個独立に働かせるステップと、
    前記第1の流体出口(11)と前記第2の流体出口(11)を同時に働かせるステップとを含む、方法。
JP2023207090A 2022-12-07 2023-12-07 冷却のための方向性マイクロパルス液体スプレー Pending JP2024082275A (ja)

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