JP2024078151A - 外構構造体 - Google Patents

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寛 佐藤
俊夫 永野
陵二 酒田
宏和 山西
笹野 眞司
一朗 西尾
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パナソニックホームズ株式会社
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Abstract

【課題】 エフロによる外観の悪化を長期に渡って抑制することができる外構構造体を提供する。【解決手段】 外構構造体1である。少なくとも一部8が地中に埋設固定されているコンクリート製のベース部と、ベース部の上に配され、かつ、上下に延びるコンクリート製の壁下地部3と、壁下地部3の表面に接着剤11で固着された複数のタイル10を含む装飾部とを含んでいる。装飾部は、水平方向で隣接するタイル10間を上下に延びる複数のタイル縦目地19を備えている。壁下地部3の表面12には、上下に延びる溝15からなる少なくとも1本の亀裂誘発目地13が形成されている。少なくとも1本の亀裂誘発目地13は、複数のタイル縦目地19の一つと重なるように設けられており、かつ、亀裂誘発目地13の表面16は、接着剤11で覆われることなく、コンクリートが露出している。【選択図】図4

Description

本発明は、外構構造体に関する。
近年、外構構造体が種々提案されている。外構構造体には、例えば、セメント系材料の下地材が多用される(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2001-107536号公報
セメント系材料からなる下地材は、経年劣化等により表面からエフロが発生し、外構構造体の表面を白濁化させ、外観を悪化させるという問題がある。また、外構構造体の表面にタイル等が固着されている場合、エフロが下地材とタイルとの間に侵入し、タイルの剥離を招くおそれがある。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、エフロによる外観の悪化を長期に渡って抑制することができる外構構造体の提供を主たる目的としている。
本発明は、外構構造体であって、少なくとも一部が地中に埋設固定されているコンクリート製のベース部と、前記ベース部の上に配され、かつ、上下に延びるコンクリート製の壁下地部と、前記壁下地部の表面に接着剤で固着された複数のタイルを含む装飾部とを含み、前記装飾部は、水平方向で隣接するタイル間を上下に延びる複数のタイル縦目地を備えており、前記壁下地部の前記表面には、上下に延びる溝からなる少なくとも1本の亀裂誘発目地が形成されており、前記少なくとも1本の亀裂誘発目地は、前記複数のタイル縦目地の一つと重なるように設けられており、かつ、前記亀裂誘発目地の表面は、前記接着剤で覆われることなく、コンクリートが露出している、外構構造体である。
本発明の外構構造体は、上記の構成を採用したことにより、エフロによる外観の悪化を長期に渡って抑制することが可能となる。
第1実施形態の外構構造体の正面図である。 第1実施形態の外構構造体の側面図である。 第1実施形態の外構構造体の一部を破断している分解斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 目地カバーが装着された第1実施形態の外構構造体の部分断面図である。 第2実施形態の外構構造体の正面図である。 図6のB-B線断面図である。 目地カバーが装着された第2実施形態の外構構造体の部分断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。図面は、発明の内容の理解を助けるために、誇張表現や、実際の構造の寸法比とは異なる表現が含まれることが理解されなければならない。また、各実施形態を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本発明の内容理解のためのものであって、本発明は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
[外構構造体の構成(第1実施形態)]
図1は、本実施形態の外構構造体の正面図である。図2は、本実施形態の外構構造体の側面図である。図1及び図2に示されるように、本実施形態の外構構造体1は、例えば、建物の外構として構成される。建物としては、住宅である場合が例示されているが、ビル等であってもよい。また、本実施形態の外構構造体1は、建物の周囲を囲う塀として構成されているが、これに限定されるわけではなく、例えば、門等として構成されてもよい。
図3は、本実施形態の外構構造体の一部を破断している分解斜視図である。図2及び図3に示されるように、本実施形態の外構構造体1は、側面がL字型の形状に形成されており、下部が地面に埋設されている。また、図1及び図2に示されるように、本実施形態の外構構造体1において、地面GLからの高さH及び幅Wが、例えば、一般的な住宅の外構と同様に設定される。高さHは、適宜設定することができ、例えば、2.2m以下に設定される。幅Wは、高さHに応じて適宜設定することができ、例えば、0.1m以上に設定される。
図1乃至図3に示されるように、本実施形態の外構構造体1は、ベース部2と、壁下地部3と、装飾部4とを含んでいる。
本実施形態のベース部2は、外構構造体1の基礎を構成している。ベース部2の少なくとも一部8は、地中に埋設固定されている。本実施形態のベース部2は、第1部分5と第2部分6とを含んでいる。
第1部分5は、地中を略水平に延びている。一方、第2部分6は、第1部分5の一端から上方(略垂直)に延びている。このようなベース部2は、L形基礎を構成している。本実施形態の第1部分5の底面7には、例えば、砕石が敷き詰められた砕石層(図示省略)が設けられるのが好ましい。このような砕石層により、ベース部2の沈下を防ぐことが可能となる。
ベース部2は、コンクリート製である。したがって、ベース部2には、セメント系材料が含まれる。このようなベース部2により、壁下地部3及び装飾部4が安定して支持される。本実施形態のベース部2は、例えば、内部に鉄筋(図示省略)が配されたRC造である。これにより、本実施形態のベース部2の強度が効果的に保たれ、耐久性が高くなる。但し、ベース部2は、RC造に限定されるわけではなく、例えば、型枠コンクリートブロック造の布基礎として構成されていてもよい。
本実施形態の壁下地部3は、ベース部2の上に配されており、かつ、上下に延びている。壁下地部3は、上記のベース部2の第2部分6と同様に、地面GLに対し略垂直に立った状態で設けられている。本実施形態の壁下地部3の幅は、例えば、ベース部2の第2部分6の幅と略同一に設定されている。これにより、外構構造体1の側面視において、ベース部2と壁下地部3とが外観上一体となっている。
本実施形態の壁下地部3は、コンクリート製である。したがって、壁下地部3には、セメント系材料が含まれる。本実施形態の壁下地部3は、例えば、内部に鉄筋が配されたRC造である。これにより、本実施形態の壁下地部3の強度が効果的に保たれて、耐久性が高くなる。但し、RC造に限定されるわけではなく、例えば、セメント系材料からなるコンクリートブロック(図示省略)が積み重ねられて形成されていてもよい。コンクリートブロックは、例えば、JIS A 5406における空洞ブロックのうち、基本形ブロック等が採用されうる。このようなコンクリートブロックの空洞部や、隣り合うコンクリートブロック間に形成される空洞部には、筋鉄が挿入され、さらにモルタルが充填されるのが好ましい。これにより、壁下地部3の強度が向上し、構造耐力上の安全が確保される。
図4は、図1のA-A線断面図である。図1乃至図4に示されるように、壁下地部3の表面12には、少なくとも1本の亀裂誘発目地13が形成されている。ここでいう亀裂誘発目地13とは、コンクリートの乾燥収縮で応力集中が発生するときに、亀裂が生じやすいよう設けられた目地である。このような亀裂誘発目地13が設けられることにより、壁下地部3のうち、亀裂誘発目地13以外の部分に、亀裂が生じにくくなる。
亀裂誘発目地13は、上下に延びる溝15で構成されている。本実施形態の亀裂誘発目地13の表面16は、溝底17と、溝底17から壁下地部3の表面12に延びる一対の溝壁18、18とを含んで構成されている。これにより、亀裂誘発目地13は、その横断面において、略矩形状に形成されている。また、壁下地部3の表面12には、1本の亀裂誘発目地13のみが設けられてもよいが、図4に示されるように、壁下地部3の幅方向の両側に一対の亀裂誘発目地13が設けられてもよい。これにより、壁下地部3の幅方向に沿った亀裂が誘発されるため、壁下地部3の剛性低下が抑制される。
本実施形態の装飾部4は、壁下地部3に外観上の装飾を加えるためのものである。装飾部4は、壁下地部3の表面に接着剤11で固着された複数のタイル10を含んで構成されている。
図1及び図2に示されるように、本実施形態の複数のタイル10は、壁下地部3の正面及び側面に固着されている。タイル10の固定に用いられる接着剤(接着剤の硬化物)11には、従来と同様のものが採用されうるが、シリコン系の接着剤が採用されるのが好ましい。本実施形態のシリコン系の接着剤には、シリコン系接着剤と、変成シリコン系接着剤とが含まれる。このようなシリコン系の接着剤により、例えば、接着剤の硬化物のうち、経年劣化等で亀裂した部分や薄くなった部分から、雨水等の水分が壁下地部3に浸入するのが抑制される。
本実施形態のシリコン系の接着剤は、例えば、変成シリコン系接着剤であるのが好ましい。これにより、タイル10と壁下地部3との接着力が効果的に高められる。また、本実施形態の変成シリコン系接着剤は、骨格樹脂として、アクリル樹脂を含有しているのがより好ましい。これにより、タイル10と壁下地部3との接着力がさらに高められる。このような作用を効果的に発揮するために、アクリル樹脂は、接着剤100重量部に対して、10重量部以上含有されているのが好ましい。
本実施形態の接着剤11は、例えば、ベース部2の表面と同様、同系色であるのが好ましい。これにより、接着剤11とベース部2とが、外観上、識別し難くなる。したがって、外構構造体1の外観の悪化が抑制される。
図1、図3及び図4に示されるように、本実施形態の装飾部4は、複数のタイル縦目地19を備えている。本実施形態の複数のタイル縦目地19のそれぞれは、水平方向で隣接するタイル10(一対のタイル10、10)間を上下に延びている。本実施形態では、複数のタイル10が、水平及び上下方向に揃えて固着されている。このため、上下方向に隣接する複数のタイル縦目地19が、上下方向に直線状に揃えられた、いわゆる、通し目地100が構成される。図1及び図3には、5本の通し目地100が示されている。各通し目地100には、例えば、16つのタイル縦目地19が含まれている。複数のタイル縦目地19のそれぞれの目地幅Wtは、例えば、外装用の一般的なタイル縦目地の目地幅と同様に設定される。本実施形態の目地幅Wtは、例えば、5~10mmに設定することができる。
ところで、地中に浸み込んだ雨水等の水分は、ベース部2から壁下地部3の内部へと浸入する。これにより、壁下地部3の内部において、セメント系材料が有するアルカリ成分(水酸化カルシウム)が溶出する。溶出したアルカリ成分は、水分とともに、外構構造体1の表面に移動し、その水分の蒸発によって析出する。その後、アルカリ成分が、空気中の二酸化炭素と反応することで、エフロ(炭酸カルシウム)が構成される。このように、従来の外構構造体では、外構構造体の表面からエフロが発生し易い。エフロが発生すると、外構構造体の表面を白濁化させ、外観を悪化させるという問題がある。
また、壁下地部3の内部で溶出したアルカリ成分(遊離アルカリ)は、水分とともに、亀裂誘発目地13に発生した亀裂(図示省略)を通って、外構構造体1の表面側に移動する。この表面に接着剤11を介してタイル10が固着されている場合、アルカリ成分が接着剤11に触れる。これにより、アルカリ成分が接着剤11の劣化因子として作用し、タイル10の剥離を招くおそれがある。以下、これらの問題がいかに解決されるかが説明される。
[外構構造体の作用効果]
図1乃至図4に示されるように、本実施形態の亀裂誘発目地13は、複数のタイル縦目地19の一つと重なるように設けられている。これにより、亀裂誘発目地13は、タイル縦目地19と一体として構成されるので、亀裂誘発目地13による外構構造体1の外観悪化が抑制される。また、亀裂誘発目地13は、複数のタイル縦目地19と重なるように設けられているのが好ましい。これにより、亀裂誘発目地13は、複数のタイル縦目地19とより一体として構成されるので、亀裂誘発目地13による外構構造体1の外観悪化がより抑制される。さらに、本実施形態のように、複数のタイル縦目地19から通し目地100が構成される場合には、通し目地100を構成する複数のタイル縦目地19と重なるように、亀裂誘発目地13が設けられるのが好ましい。これにより、亀裂誘発目地13は、複数のタイル縦目地19とよりいっそう一体として構成されるので、亀裂誘発目地13による外構構造体1の外観悪化がさらに抑制される。
そして、亀裂誘発目地13の表面16(本例では、溝底17及び一対の溝壁18、18を含む)は、タイル10の接着剤11で覆われることなく、表面16を構成する壁下地部3のコンクリートが露出している。これにより、壁下地部3の内部で溶出したアルカリ成分(遊離アルカリ)を含む水分が、亀裂誘発目地13に発生した亀裂を通って、壁下地部3の表面12側に移動した場合、そのアルカリ成分を含む水分が、亀裂誘発目地13を構成する溝15を通って、地面GL側に排出される。したがって、アルカリ成分を含む水分が接着剤11に触れることなく排出されるため、接着剤11の劣化が抑制され、タイル10の剥離が防がれる。
さらに、アルカリ成分を含む水分が、外構構造体1の表面に移動することなく、地面GL側に排出される。これにより、外構構造体1の表面からエフロが発生するのが抑制される。したがって、エフロによる外観の悪化を、長期に渡って抑制することが可能となる。
上記のような作用を効果的に発揮するために、本実施形態の亀裂誘発目地13は、壁下地部3の上端Teから下端Beまで延びているのが好ましい。これにより、壁下地部3の上端Teから下端Beまでに亘って、上記のアルカリ成分を含む水分が排出されやすくなるため、外構構造体1の表面からのエフロの発生や、タイル10の剥離が効果的に抑制される。
また、本実施形態の亀裂誘発目地13は、壁下地部3の下端Beからベース部2を通り、地面GLまで延びているのが好ましい。これにより、亀裂誘発目地13は、上記のアルカリ成分を含む水分を、地面GLに排出することができる。したがって、外構構造体1の表面からのエフロの発生が抑制され、外構構造体1の外観の悪化が効果的に抑制される。
亀裂誘発目地13は、幅Wk(図5に示す)が5~15mmであり、かつ、深さDk(図5に示す)が5~15mmの横断面を有するのが好ましい。幅Wk及び深さDkが5mm以上であれば、上記のアルカリ成分を含む水分が、溝15を通って円滑に排出されうる。また、幅Wk及び深さDkが15mm以下であれば、亀裂誘発目地13が目立ちにくくなるので、外構構造体1の外観悪化が抑制される。また、これらの効果をより効果的に発揮するために、幅Wk及び深さDkは、好ましくは7mm以上であり、また、好ましくは12mm以下である。
壁下地部3には、複数の亀裂誘発目地13が設けられているのが好ましい。これにより、壁下地部3の広い範囲に亘って、亀裂誘発目地13以外の部分に亀裂が生じにくくなるとともに、壁下地部3の内部で溶出したアルカリ成分(遊離アルカリ)を含む水分が、タイル10の接着剤11に触れることなく地面GL側に排出される。したがって、外構構造体1の外観の悪化や、タイル10の剥離が効果的に抑制される。水平方向で隣接する亀裂誘発目地13、13間の間隔は、例えば2~5mに設定されるのが好ましい。
図5は、目地カバーが装着された本実施形態の外構構造体1の部分断面図である。図5に示されるように、本実施形態の外構構造体1には、亀裂誘発目地13に装着された目地カバー20がさらに備えられているのが好ましい。亀裂誘発目地13へのアルカリ成分の排出によって、亀裂誘発目地13には、エフロが発生する場合があるところ、目地カバー20を備えることでエフロが視認されにくくなる。したがって、外構構造体1の外観の悪化がより効果的に抑制される。
本実施形態では、目地カバー20が亀裂誘発目地13に装着されることで、目地カバー20と亀裂誘発目地13との間に、上下に延びる排水空間21が形成されている。このような排水空間21により、上記のアルカリ成分を含む水分が、円滑に排出されうる。
また、本実施形態の目地カバー20は、不透明であることが好ましい。これにより、亀裂誘発目地13に生じたエフロが視認されにくくなる。本実施形態の目地カバー20は、塩化ビニル樹脂又はAES樹脂であることがより好ましい。これにより、目地カバー20の耐候性が向上するので、外構構造体1の外観の悪化がより効果的に抑制される。
本実施形態の目地カバー20は、亀裂誘発目地13に脱着自在であることが好ましい。これにより、例えば、排水空間21に目詰まり等が生じたときに、容易にメンテンナンスすることができる。
本実施形態の目地カバー20は、カバー本体22と、一対の挿入部23、23とを含んで構成されている。本実施形態のカバー本体22は、長尺な板状に形成されおり、亀裂誘発目地13を覆うように上下に延びている。カバー本体22の厚さ方向の両側には、一対の面26a、26bが設けられている。一対の面26a、26bのうち、一方の面26aが、カバー本体22の外表面28を構成している。
本実施形態の一対の挿入部23、23は、カバー本体22の一対の面26a、26bのうち、他方の面26bからそれぞれ突出している。また、一対の挿入部23、23は、カバー本体22の幅方向に離間して設けられている。本実施形態の一対の挿入部23、23は、他方の面26b側から先端部24側に向かって、互い離間するように突出している。これにより、一対の挿入部23、23は、ハの字状に形成されている。本実施形態の一対の挿入部23、23は、カバー本体22の幅方向の内側に弾性変形可能とされている。
本実施形態の一対の挿入部23、23は、カバー本体22の長手方向に連続して延びているが、これに限定されるわけではない。一対の挿入部23、23は、例えば、カバー本体22の長手方向に隔設されていてもよい。これにより、目地カバー20を軽量化できるので、目地カバー20が亀裂誘発目地13から外れ難くなる。
本実施形態では、カバー本体22の幅方向の内側に一対の挿入部23、23を弾性変形させることによって、一対の挿入部23、23を亀裂誘発目地13に差し込むことができる。そして、弾性変形された一対の挿入部23、23が、亀裂誘発目地13に差し込まれた後に、その弾性変形が解除されることで、一対の挿入部23、23が、元の形状(ハの字状)に復元される。これにより、目地カバー20の挿入部23、23と、亀裂誘発目地13の溝壁18、18との接触圧力が大きくなり、目地カバー20が亀裂誘発目地13にしっかりと固定されて、亀裂誘発目地13から外れ難くなる。
本実施形態の一対の挿入部23、23の先端部24、24には、厚さが大きくなる膨出部27が形成されているのが好ましい。このような膨出部27により、挿入部23、23と亀裂誘発目地13の溝壁18、18との接触圧力がさらに大きくなり、目地カバー20が亀裂誘発目地13にさらにしっかりと固定されて、亀裂誘発目地13からより外れ難くなる
本実施形態の膨出部27は、先端部24、24が断面三角形状に形成されることで形成されているが、これに限定されるわけではなく、例えば、断面円形状や断面楕円形状であってもよい。
カバー本体22の一対の面26a、26bのうち、一方の面26a(外表面28)には、化粧材25が配されているのが好ましい。この化粧材25は、例えば、接着剤11と同系色とされている。これにより、タイル縦目地19の外表面に配されている接着剤11と、化粧材25とが、外観上、識別し難くなる。したがって、外構構造体1の外観の悪化が抑制される。本実施形態の化粧材25は、EPDM又は塩化ビニル樹脂であることがより好ましい。これにより、化粧材25の耐候性が向上するので、外構構造体1の外観の悪化がより効果的に抑制される。
図1乃至図3に示されるように、外構構造体1には、さらに、壁下地部3の上部に設けられた笠木14を含んでいるのが好ましい。このような笠木14により、降雨に起因する外構構造体1の腐食が抑制されうる。
笠木14は、例えば、大理石又は陶器によって構成されうる。笠木14の形状は、適宜設定することができ、例えば、図2及び図3に示されるように、切妻屋根の形状に設定されており、壁下地部3の上端の全体を覆っているのが好ましい。
笠木14と壁下地部3との間には、金属製の笠木用水切りプレート(図示省略)が設けられているのがより好ましい。このような笠木用水切りプレートにより、笠木の継ぎ目から壁下地部3への雨水の侵入が防止されうる。笠木14と壁下地部3との間や、笠木用水切りプレートと壁下地部3との間は、シリコン系の接着剤(図示省略)によってそれぞれ固着されていてもよい。これにより、壁下地部3の上部からの雨水の侵入が抑制されるので、壁下地部3内部でのアルカリ成分の溶出が抑えられる。したがって外構構造体1の表面へのエフロの析出が効果的に抑制される。
[外構構造体の構成(第2実施形態)]
これまでの実施形態では、タイル目地が、通し目地100である場合が例示されたが、このような態様に限定されない。本発明は、タイル目地が、馬ふみ目地である場合にも適用できる。図6は、馬ふみ目地の外構構造体の正面図である。図7は、図6のB-B線断面図である。また、図8は、目地カバーが装着された馬ふみ目地の外構構造体の部分断面図である。
図6及び図7に示されるように、この実施形態では、タイル10の一部が、亀裂誘発目地13を跨るように配置されている。この実施形態では、水平方向に位置ずれしながら上下方向に並べられた複数(本例では16つ)のタイル縦目地19のうち、一部の(本例では8つ)のタイル縦目地19と重なるように、亀裂誘発目地13が設けられている。これにより、馬ふみ目地が維持されるため、外構構造体1の外観の悪化が抑制される。図6及び図8に示されるように、亀裂誘発目地13に目地カバー20や化粧材25が装着される場合には、これらの目地カバー20や化粧材25を跨るように、タイル10が配置されてもよい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
[付記]
本発明は以下の態様を含む。
[本発明1]
外構構造体であって、
少なくとも一部が地中に埋設固定されているコンクリート製のベース部と、
前記ベース部の上に配され、かつ、上下に延びるコンクリート製の壁下地部と、
前記壁下地部の表面に接着剤で固着された複数のタイルを含む装飾部とを含み、
前記装飾部は、水平方向で隣接するタイル間を上下に延びる複数のタイル縦目地を備えており、
前記壁下地部の前記表面には、上下に延びる溝からなる少なくとも1本の亀裂誘発目地が形成されており、
前記少なくとも1本の亀裂誘発目地は、前記複数のタイル縦目地の一つと重なるように設けられており、かつ、前記亀裂誘発目地の表面は、前記接着剤で覆われることなく、コンクリートが露出している、
外構構造体。
[本発明2]
前記亀裂誘発目地に装着された目地カバーをさらに備えており、
前記目地カバーと前記亀裂誘発目地との間には、上下に延びる排水空間が形成されている、本発明1に記載の外構構造体。
[本発明3]
前記目地カバーは、前記亀裂誘発目地に脱着自在である、本発明2に記載の外構構造体。
[本発明4]
前記目地カバーは、弾性変形することによって前記亀裂誘発目地へ差し込み可能な挿入部を有するカバー本体を含む、本発明2又は3に記載の外構構造体。
[本発明5]
前記カバー本体の外表面には、前記接着剤と同系色の化粧材が配されている、本発明4に記載の外構構造体。
[本発明6]
前記亀裂誘発目地は、幅が5~15mmであり、かつ、深さが5~15mmの横断面を有する、本発明1ないし5のいずれかに記載の外構構造体。
[本発明7]
前記壁下地部には、複数の前記亀裂誘発目地が設けられている、本発明1ないし6のいずれかに記載の外構構造体。
1 外構構造体
3 壁下地部
10 タイル
11 接着剤
12 壁下地部の表面
13 亀裂誘発目地
15 溝
16 亀裂誘発目地の表面
19 タイル縦目地

Claims (7)

  1. 外構構造体であって、
    少なくとも一部が地中に埋設固定されているコンクリート製のベース部と、
    前記ベース部の上に配され、かつ、上下に延びるコンクリート製の壁下地部と、
    前記壁下地部の表面に接着剤で固着された複数のタイルを含む装飾部とを含み、
    前記装飾部は、水平方向で隣接するタイル間を上下に延びる複数のタイル縦目地を備えており、
    前記壁下地部の前記表面には、上下に延びる溝からなる少なくとも1本の亀裂誘発目地が形成されており、
    前記少なくとも1本の亀裂誘発目地は、前記複数のタイル縦目地の一つと重なるように設けられており、かつ、前記亀裂誘発目地の表面は、前記接着剤で覆われることなく、コンクリートが露出している、
    外構構造体。
  2. 前記亀裂誘発目地に装着された目地カバーをさらに備えており、
    前記目地カバーと前記亀裂誘発目地との間には、上下に延びる排水空間が形成されている、請求項1に記載の外構構造体。
  3. 前記目地カバーは、前記亀裂誘発目地に脱着自在である、請求項2に記載の外構構造体。
  4. 前記目地カバーは、弾性変形することによって前記亀裂誘発目地へ差し込み可能な挿入部を有するカバー本体を含む、請求項2又は3に記載の外構構造体。
  5. 前記カバー本体の外表面には、前記接着剤と同系色の化粧材が配されている、請求項4に記載の外構構造体。
  6. 前記亀裂誘発目地は、幅が5~15mmであり、かつ、深さが5~15mmの横断面を有する、請求項1又は2に記載の外構構造体。
  7. 前記壁下地部には、複数の前記亀裂誘発目地が設けられている、請求項1又は2に記載の外構構造体。
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