JP2024076818A - 乗り物用シート - Google Patents

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和樹 小林
健太 糟谷
浩司 佐野
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聡 小林
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Abstract

Figure 2024076818000001
【課題】後部座席側に突出するダクトを適切に保護しつつ、シートクッションの後方側に配設されるカバー部材の大型化を抑制し、後部座席に着座する乗員の足入れスペースを確保することができる乗り物用シートを提供する。
【解決手段】乗り物用シートSは、シートクッション2及びシートバック1を有するシート本体Shと、ブロア52から送出される空気を通過させるダクト53を備えている。シート本体Shは、シート本体Shの骨格となるシートフレームFと、シートフレームFを被覆する表皮材2aとを有し、ダクト53は、シートクッション2の後方部分及びシートバック1の下方部分を跨るように延びて、シートクッション2よりも後方に延出する後方延出部53cを有し、表皮材2aには、後方延出部53cを覆い、後方延出部53cを保護するダクト保護部材60が設けられている。
【選択図】図8

Description

本発明は、乗り物用シートに係り、特に、送風用のダクトを備えた乗り物用シートに関する。
シートクッションの下方に配設されたブロアと、シートクッション及びシートバックに形成された通気路とを接続するダクトと、を備え、ブロアから着座者に向けて、適切に温度調節された空気を送出することができる乗り物用シートが知られている。換言すると、従来、着座者に対して温度調節された空気を送出することにより、着座者の快適性の向上を図ることが行われていた。
特許文献1には、シートクッションの下方に設けられたブロアと、シートクッションからシートバックに向かうように屈曲するダクトと、後部座席に着座する乗員の足からダクトを保護するためのダクトカバーが記載されている。
図11は、特許文献1に記載されたダクトカバーを示している。図11に示すように、ブロアに接続されるダクト153は、左右のクッションサイドフレーム131の後方を連結する後方連結フレーム134の後方側を通って上方に延びて、シートバックに形成された通気路(不図示)に接続するように配設されている。そのため、シートクッションの後方側において、後部座席に着座する乗員の足がダクト153の折れ曲がり部153cに当接することによりダクト153が損傷することを抑制するために、折れ曲がり部153cをリクライニング装置カバー部191と一体形成されたカバー部材で被覆することが行われていた。
特開2018-144517号公報
特許文献1に記載された技術によれば、後部座席に着座する乗員の足がダクト153に当接することを抑制し、後部座席側に突出するダクト153を保護することが可能となる。しかしながら、カバー部材は、リクライニング装置を保護するリクライニング装置カバー部191と一体に形成されていたため、リクライニング装置カバー部191が大型化する傾向があった。これにより、後部座席に着座する乗員の足入れスペースが狭くなり、結果的に後部座席の乗員の足がダクト又はカバー部材に当接する機会が増加することとなっていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、後部座席に向かって延出するダクトを保護しつつ、シートクッションの後方側に配設されるカバー部材の大型化を抑制し、後部座席に着座する乗員の足入れスペースを確保することができる乗り物用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の乗り物用シートによれば、シートクッション及びシートバックを有するシート本体と、ブロアから送出される空気を通過させるダクトと、を備える乗り物用シートであって、前記シート本体は、該シート本体の骨格となるシートフレームと、該シートフレームを被覆する表皮材と、を有し、前記ダクトは、前記シートクッションの後方部分及び前記シートバックの下方部分を跨るように延びて、前記シートクッションよりも後方に延出する後方延出部を有し、前記表皮材には、前記後方延出部を覆い、該後方延出部を保護するダクト保護部材が設けられていることにより解決される。
上記構成によれば、表皮材にダクトを保護するダクト保護部材が設けられていることから、後部座席に向かって延出するダクトを乗員の足から保護することができる。また、表皮材に設けられたダクト保護部材は、リクライニング装置によってシートバックが回動されてダクトが変形した際に、ダクトに追従して変形することができる。そのため、ダクトカバー部がリクライニング装置カバー部と一体のカバー部材として形成されている場合と比べて、シートクッションの後方側に配設されるカバー部材の大型化を抑制することができる。これにより、後部座席に着座する乗員の足入れスペースを確保することが可能となる。
また、前記ダクト保護部材は、前記表皮材のうち前記後方延出部と対向する面側に設けられているとよい。
上記構成によれば、ダクト保護部材は、表皮材の内側に設けられることから、外部から視認することができない。そのため、ダクト保護部材によって乗り物用シートの意匠性が低下することを抑制することが可能となる。
また、前記ダクト保護部材は、前記表皮材のうち、前記後方延出部と対向する部分にのみ設けられるとよい。
上記構成によれば、ダクト保護部材は、ダクトと対向する部分にのみ設けられるため、後部座席に着座する乗員の足からダクトを保護しつつ、乗り物用シートの大型化及び重量の増加を抑制することが可能となる。
また、前記ダクト保護部材は、前記表皮材とは別体の板状部材であって、前記表皮材に縫い付けられているとよい。
上記構成によれば、板状のダクト保護部材は、表皮材に対して縫い付けられて固定されるため、柔軟性を有する表皮材に対するダクト保護部材の固着性(結合性)を向上することが可能となる。
また、前記ダクト保護部材は、該ダクト保護部材の外周部の全周に亘って前記表皮材に縫い付けられているとよい。
上記構成によれば、ダクト保護部材の外周部は、外周部の全周に亘って表皮材に縫い付けられるため、表皮材に対するダクト保護部材の固着性(結合性)を向上することが可能となる。
また、前記ダクト保護部材は、前記後方延出部の後方側を覆う後壁を有するとよい。
上記構成によれば、後部座席に着座する乗員の足がダクトの後方側から当接した際のダクトに対する衝撃を緩和し、ダクトを効率的に保護することが可能となる。
また、前記ダクト保護部材は、前記シートクッションのシート幅方向の端部側に配置され、前記ダクト保護部材は、前記後方延出部のシート幅方向の内側を覆う内側壁を有するとよい。
上記構成によれば、後部座席に着座する乗員の足がダクトのシート幅方向の内側から当接した際のダクトに対する衝撃を緩和し、ダクトを効率的に保護することが可能となる。
また、前記ダクト保護部材は、前記後方延出部のシート幅方向の外側を覆う外側壁を有するとよい。
上記構成によれば、後部座席に着座する乗員の足がダクトのシート幅方向の外側から当接した際のダクトに対する衝撃を緩和し、ダクトを効率的に保護することが可能となる。
また、前記乗り物用シートは、前記シートクッションの下方に配設され、前記ブロア及び前記ダクトを有する送風装置を備え、前記ダクトは、前記シートクッションの下方において後方側に延びるとともに、前記後方延出部において上方側に向きを変えて前記シートバックに向かって延びているとよい。
上記構成によれば、送風装置はシートクッションの下方に配設されるため、着座者の着座スペースを確保しつつ、送風装置が送出する空気流を着座者に吹き出して乗員の快適性の向上を図ることが可能となる。
本発明によれば、後部座席に向かって延出するダクトを保護しつつ、シートクッションの後方側に配設されるカバー部材の大型化を抑制し、後部座席に着座する乗員の足入れスペースを確保することが可能となる。
また、ダクト保護部材によって乗り物用シートの意匠性が低下することを抑制することが可能となる。
また、ダクトを保護しつつ、乗り物用シートの大型化及び重量の増加を抑制することが可能となる。
また、柔軟性を有する表皮材に対するダクト保護部材の固定性を向上することが可能となる。
また、後部座席に着座する乗員の足がダクトの後方に当接した際のダクトに対する衝撃を緩和し、ダクトを効率的に保護することが可能となる。
また、後部座席に着座する乗員の足がダクトのシート幅方向の内側に当接した際のダクトに対する衝撃を緩和し、ダクトを効率的に保護することが可能となる。
また、後部座席に着座する乗員の足がダクトのシート幅方向の外側に当接した際のダクトに対する衝撃を緩和し、ダクトを効率的に保護することが可能となる。
また、着座者の着座スペースを確保しつつ、送風装置が送出する空気流を着座者に吹き出して乗員の快適性の向上を図ることが可能となる。
本実施形態の乗り物用シートの斜視図である。 パッド材の斜視図であって、シート本体の内部に送風装置が組付けられた状態を示す図である。 シートフレームを後方から見た斜視図である。 送風装置を取り付けたクッションフレームの下面図である。 送風装置の上面図である。 図3の部分Aを拡大した拡大図である。 表皮材によって被覆された状態のダクトを示す図である。 ダクトカバー部の説明図である。 表皮材の裏面に縫合された後方プレートの説明図である。 変形例に係るダクトカバーを示す図である。 従来のダクトカバーを示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について図1~図9を参照して説明する。
本実施形態は、送風用ダクトを備えた乗り物用シートであって、ブロアから吹き出す空気を、送風用ダクトを介して着座者に送出し、着座者の快適性の向上を図るとともに、後部座席の乗員の足からダクトを保護することを主な特徴とする乗り物用シートに関する。
なお、乗り物用シートのシートバックに対して着座者が着座する側がシート前方側となる。
<乗り物用シートSの全体構成>
本実施形態に係る乗り物用シートSは、車両用シートであって、図1から図3に示すように、シートバック1と、シートクッション2と、ヘッドレスト3と、を備えるシート本体Shと、着座者に向けて空気を吐き出す送風装置50と、を主な構成要素としている。
また、乗り物用シートSは、車体フロアに対してシート本体Shを前後方向に移動可能に支持するレール装置70と、シートクッション2に対してシートバック1を回動可能に連結するリクライニング装置90と、をさらに備えている。
シートバック1は、該シートバック1の骨格を構成するバックフレーム10(図3を参照)にパッド材20を載置し、さらにパッド材20を表皮材1aで覆うことで構成されている。シートバック1は、着座者の背部を支える支持面としての着座面を備えている。
図2に示すように、シートバック1には、第1パッド材21及び第2パッド材22が積層されている。第1パッド材21及び第2パッド材22は、例えば発泡ポリプロピレン等の樹脂材料から構成されている。
第1パッド材21には、送風装置50のダクト53を挿通させるダクト挿通孔21aと、ダクト挿通孔21aから吹き出される空気を案内する凹形状の通気路21bと、が形成されている。
第2パッド材22には、通気孔22cが形成されており、通気路21bによって案内された空気が着座者に向けて送出される。
ダクト挿通孔21aは、シート幅方向において右側に形成されている。そして、通気路21bがダクト挿通孔21aからシート幅方向の左側及び上下方向に延びるように形成されている。これにより、送風装置50が送出する空気は、シートバック1全体に広がり、通気孔22cから着座者に向けて吹き出される。
シートクッション2は、該シートクッション2の骨格を構成するクッションフレーム30(図3を参照)と、該クッションフレーム30を被覆するパッド材40及び表皮材2aによって主に構成されている。シートクッション2は、着座者を下方から支持する着座部である。
図2に示すように、シートクッション2には、第1パッド材41及び第2パッド材42が積層されている。
第1パッド材41には、送風装置50のダクト53を挿通させるダクト挿通孔41aが形成されている。
図2において図示されていないものの、第2パッド材42の裏側には、ダクト挿通孔41aから吹き出される空気を案内する凹形状の通気路41bが形成されている。また、第2パッド材42には、通気孔42cが形成されており、通気路41bによって案内された空気が着座者に向けて送出される。
ダクト挿通孔41aは、シート幅方向において右側に形成されている。そして、通気路41bがダクト挿通孔41aからシート幅方向の左側及び前後方向に延びるように形成されている。これにより、送風装置50が送出する空気は、シートクッション2全体に広がり、通気孔42cから着座者に向けて吹き出される。
<シートフレームFの概要>
図3を参照しながら、シートフレームFの構成の概要について説明する。
図3は、シートフレームFの後方斜視図を示している。図3に示すように、シートフレームFは、主にバックフレーム10及びクッションフレーム30により構成される。バックフレーム10は、シートフレームFにおける背もたれ部分の骨格をなし、クッションフレーム30は、シートフレームFにおける着座部分の骨格をなす。
<<バックフレーム10>>
まず、バックフレーム10について説明する。図3に示すように、バックフレーム10は、互いに離隔され上下方向に延在する左右のバックサイドフレーム11と、バックサイドフレーム11の上端部を連結する上部フレーム12と、下端部を連結する下部フレーム13と、により枠状に構成されている。
バックフレーム10の上方側には、連結フレーム14が上部フレーム12の左右の両端部の間に介在している。連結フレーム14は、板状の長尺部材であって、シート幅方向の両端において上部フレーム12の両端部と連接している。
連結フレーム14の下方には、受圧部材16が配設されている。受圧部材16は、ワイヤ部材15を介して連結フレーム14と連接している。受圧部材16は、柔軟性を有するプレート部材であって、着座者の背部を後方から支持する。受圧部材16は、樹脂製であるが、これに限定されない。受圧部材16は、金属製であってもよい。
上部フレーム12には、ピラー支持部17が設けられ、ピラー支持部17には、ヘッドレストピラー(不図示)が取り付けられる。ヘッドレストピラーの外側にパッド部材を設けることでヘッドレスト3が構成される。
<<クッションフレーム30>>
次にクッションフレーム30について説明する。図3及び図4に示すように、クッションフレーム30は、下方から見たときに方形枠状の外形形状をなす。そして、クッションフレーム30は、シート幅方向左右の端部のクッションサイドフレーム31と、クッションフレーム30の前端部に位置するパンフレーム32と、左右のクッションサイドフレーム31を後端部で連結する後方連結フレーム34と、左右のクッションサイドフレーム31を前方で連結する前方連結フレーム33と、支持部材35と、を主たる構成要素としている。
左右のクッションサイドフレーム31は、クッションフレーム30の幅を規定するため、左右方向に離隔して配設されており、前後方向に延在している。そして、クッションサイドフレーム31の後方側に後方連結フレーム34が取り付けられており、後方連結フレーム34によって左右のクッションサイドフレーム31が後方側で連結される。
パンフレーム32は、主として着座者(乗員)の大腿部を支持するためのものであり、金属製の板材からなるフレームである。パンフレーム32は、左右のクッションサイドフレーム31の前方側に固着接合されており、パンフレーム32によって左右のクッションサイドフレーム31が前方側で連結される。より詳細には、パンフレーム32左右方向の端部は、それぞれ、溶接などの固定手段によってクッションサイドフレーム31に設けられたフランジ31aに固定されている。
支持部材35は、前端が前方連結フレーム33に係止され、後端が後方連結フレーム34に係止されている。支持部材35は、柔軟性を有し、着座者による荷重を下方から受け止めて着座者を支持することができるプレート部材である。支持部材35は、樹脂製であるが、これに限定されない。支持部材35は、金属製であってもよい。
<レール装置70>
レール装置70は、乗り物用シートSを前後方向に移動させるためのものであり、乗り物用シートSの下部(つまり、クッションフレーム30の下部)に設置されている。レール装置70は、モータの回転力を利用する一般的なスライドレール装置である。
具体的に説明すると、レール装置70は、図3及び図4に示すロアレール71、アッパーレール72及びスライドモータ73を備えている。図4に示すスライドモータ73は、モータ取り付けブラケット74に取り付けられて、スライドモータ73の駆動力を利用してロアレール71に対してアッパーレール72を前後移動させるものである。
ロアレール71は、乗り物用シートSの下部(厳密には、クッションフレーム30のパンフレーム32の下方位置)にて車体床面に固定されるレール部材である。
アッパーレール72は、クッションフレーム30に固定されており、ロアレール71に沿って前後方向に移動可能なレール部材である。なお、ロアレール71及びアッパーレール72は、それぞれ、シート幅方向において互いに離隔した位置に設けられている。
<リクライニング装置90>
バックフレーム10及びクッションフレーム30は、リクライニング装置90を介して連結されている。リクライニング装置90は、公知の構成を有しており、シートクッション2に対してシートバック1を回動可能に支持している。
リクライニング装置90は、シート幅方向の両端部において、樹脂製のカバー部材であるリクライニング装置カバー部91によって被覆されている。
<送風装置50>
続いて、送風装置50について説明する。図3及び図4に示すように、送風装置50は、シートバック1の後方及びシートクッション2の下方に配置されている。図5に示すように、送風装置50は、取り付けブラケット51と、ブロア52と、ダクト53と、第1吹き出し部54と、第2吹き出し部55と、から主に構成されている。
取り付けブラケット51は、ブロア52を、シート幅方向の略中央に位置するようにパンフレーム32の下面に対して固定する。取り付けブラケット51は、パンフレーム32の下面に組み付けるためのフレーム組み付け部を複数有している。フレーム組み付け部は、ブロア52を囲むように配置されており、取り付けブラケット51の下方からボルトを締結することで、パンフレーム32の下面に組み付けられる。
ブロア52は、回転羽根(不図示)を有し、回転羽根を回転駆動することにとって空気流を生じさせるプロペラファンである。ブロア52の内部に配設された回転羽根が回転すると、下方から空気が吸い上げられるとともに、回転羽根の遠心力によって生じる空気流がダクト53に流入し、第1吹き出し部54及び第2吹き出し部55に向かって送出される。ブロア52は、シロッコファンやターボファンであってもよい。
ダクト53は、図4及び図5に示すように、ブロア連結部53aと、第1延伸部53bと、折れ曲がり部53cと、第2延伸部53dと、屈曲部53eと、を有する中空部材である。
ブロア連結部53aは、ブロア52に連結し、ブロア52が送出する空気が流入する空気流入口である。
第1延伸部53bは、シートクッション2の下方において、シート幅方向の一方側(着座者の右手側)及び乗り物用シートSの後方側に延びている。第1延伸部53bをシート幅方向の一方側に位置させることによって、シートクッション2の下方に配設された電装部品及び電気配線との干渉を抑制することができる。また、第1延伸部53bが屈曲しながら段階的に着座者の右手側に向かうことにより、ブロア52が送出する空気を、その流れを阻害することなく後述する第1吹き出し部54及び第2吹き出し部55に向けて案内することが可能となる。
第1延伸部53bの直交断面は、上下方向の寸法よりも水平方向の寸法が大きい偏平形状を有している。これにより、第1延伸部53bを前方連結フレーム33の下方に位置させつつ、乗り物用シートSの下方スペースを確保し、第1延伸部53bが車両のフロアに当接することを抑制することができる。
第1延伸部53bには、分岐路としての第1吹き出し部54が接続されている。第1吹き出し部54は、上方に延びるとともにシートクッション2のパッド材40に形成されたダクト挿通孔41aに挿通される。これにより、ブロア52が送出する空気の一部を、パッド材40に形成された通気路41bを介してシートクッション2の下方から着座者に向けて送出することができる。
折れ曲がり部53cは、互いに異なる方向に延びる第1延伸部53bと第2延伸部53dとを接続している。折れ曲がり部53cは、着座者の後方であってシート幅方向の端部側(右手側)に位置し、シートクッション2の後方部分及びシートバック1の下方部分を跨るように延びている。また、折れ曲がり部53cは、シートクッション2よりも後方側に延出している。折れ曲がり部53cをシート幅方向の一方側(着座者の右手側)に位置させることによって、後部座席に着座する乗員の足が折れ曲がり部53cに当接することを抑制することができる。なお、折れ曲がり部53cは、後述するように、表皮材2a及び後方プレート60によって被覆されて、後方プレート60によって保護されている。折れ曲がり部53cは、後方延出部に相当する。
折れ曲がり部53cは、山部と谷部が交互に形成された蛇腹構造を有している。折れ曲がり部53cに蛇腹構造を設けることによって、ダクト53の強度を確保しつつ、伸縮性及び変形性の向上を実現することができる。これにより、第1延伸部53bを通って後方に向かう空気を上方に向きを変えて、第2延伸部53dへ円滑に案内することができる。また、リクライニング装置90によってシートバック1がシートクッション2に対して回動された場合であっても、折れ曲がり部53cは、シートバック1に柔軟に追従して変形することが可能となる。
第2延伸部53dは、シートバック1の後方において上方に延びるとともに、パッド材20に形成されたダクト挿通孔21aに向かって前方に湾曲している。
第2延伸部53dの直交断面は、偏平形状を有している。これにより、シートバック1の後方のスペースを確保するとともに、第2延伸部53dとシートバック1の後方に配設された電気配線との干渉を抑制することが可能となる。
屈曲部53eは、シートバック1のパッド材20を前後方向に貫通するように形成されたダクト挿通孔21aに挿通されるとともに、シート幅方向の一方側(着座者の左手側)に屈曲し、ブロア52が送出する空気流を、第2吹き出し部55に案内する。第2吹き出し部55が着座者の左手側に向かうように屈曲部53eを形成することによって、パッド材20に形成された通気路21bが延びる方向と空気の吹き出し方向を一致させることができる。これにより、ダクト53から送出される空気を円滑に着座者に向けて案内することが可能となる。また、屈曲部53eを形成することによって、パッド材20に対する第2吹き出し部55の固定性を向上させ、第2吹き出し部55がダクト挿通孔21aから不用意に抜けてしまうことを抑制することが可能となる。
屈曲部53eは、折れ曲がり部53cと同様に、蛇腹構造を有している。屈曲部53eに蛇腹構造を設けることによって、ダクト53の強度を確保しつつ、伸縮性及び変形性の向上を実現することができる。これにより、シートバック1に対して着座者の荷重が加わり、パッド材20が変形した場合であっても、パッド材20に追従して屈曲部53eが変形し、第2吹き出し部55を適切な位置に変位させることが可能となる。また、屈曲部53eに蛇腹構造を設けることによって、第2吹き出し部55の存在に対する着座者の違和感を抑制することができるとともに、ダクト53の破損を抑制することが可能となる。
<後方プレート60>
次に、後方プレート60について説明する。図6は、図3の部分Aを拡大した図である。図6に示すように、ダクト53の折れ曲がり部53cは、乗り物用シートSの下方において後部座席側に突出している。このため、後部座席に着座する乗員の足が折れ曲がり部53cに当接し、ダクト53が損傷してしまうことを抑制するために、従来、カバー部材等によって折れ曲がり部53cを被覆して保護することが行われていた。この場合、カバー部材は、リクライニング装置90によってシートバック1が回動し、折れ曲がり部53cが伸長するように変形した場合であっても折れ曲がり部53c全体を被覆可能な寸法形状を有している必要があった。また、従来のカバー部材は、リクライニング装置90を保護するリクライニング装置カバー部91と一体に形成されていた。これらのことから、カバー部材が大型化し、後部座席に着座する乗員の足入れスペースが減少するという問題があった。
これに対して、本実施形態に係る乗り物用シートSは、乗り物用シートSを被覆する表皮材2aに、後方プレート60(図8を参照)が設けられている。より具体的には、表皮材2aのうち、折れ曲がり部53cと対向する面側に、後方プレート60が設けられている。
図7は、乗り物用シートSの下方の折れ曲がり部53cが、後方プレート60が設けられた表皮材2aによって被覆された状態を示している。符号2a1は、表皮材2aの内側(折れ曲がり部53cと対向する面側)に後方プレート60が固定された領域(ダクト保護領域)を示している。
図8は、表皮材2aに固定された後方プレート60の説明図であって、乗り物用シートSの要部を拡大した部分断面図である。図8に示すように、クッションフレーム30の後方部分及びシートバック1の下方部分を跨るように延びる折れ曲がり部53cは、シートクッション2よりも後方に延出し、表皮材2aによって被覆されている。そして、表皮材2aには、折れ曲がり部53cと対向する部分に後方プレート60が固定されている。
後方プレート60は、樹脂製の板状部材であり、後部座席に着座する乗員の足が当接した際の衝撃から折れ曲がり部53cを保護するために必要な強度を有している。また、後方プレート60は、折れ曲がり部53cの形状に合わせて変形可能な可撓性を有している。リクライニング装置90を操作することによってバックシートが回動し、折れ曲がり部53cが変形した際には、後方プレート60も折れ曲がり部53cに追従して変形する。これにより、後方プレート60は、折れ曲がり部53cの形状に追従して効果的に折れ曲がり部53cを保護することができる。後方プレート60は、ダクト保護部材に相当するとともに、後壁に相当する。
図9に示すように、後方プレート60は、縫合によって表皮材2aに対して固定されている。具体的には、後方プレート60は、その外周部の全周に亘って設けられた縫合部61において表皮材2aに対して縫い付けられている。上述したように、表皮材2aは布地からなるため、後方プレート60の外周部の全周を表皮材2aに縫い付けることにより、表皮材2aの柔軟性を損なうことなく後方プレート60を表皮材2aに対して確実に固定することができる。ただし、後方プレート60は、表皮材2aに対して接着剤によって固定されていてもよい。
表皮材2aには、折れ曲がり部53cに対応した形状を有するとともに、折れ曲がり部53cを収容可能な収容部2a2が形成されている。そして、収容部2a2の奥部(折れ曲がり部53cの後方側と対向する部分)には、後方プレート60が縫い付けられて固定された領域(ダクト保護領域2a1)が形成されている(図7及び図8を参照)。
折れ曲がり部53cは、表皮材2aの内側に縫い付けられた後方プレート60によって保護されることとして説明したが、これに限定されない。折れ曲がり部53cは、複数枚の織布又は不織布の積層体、又は厚布によって保護されていてもよい。また、表皮材2aに、樹脂を染み込ませて硬化させた領域を設け、これによって折れ曲がり部53cが保護されることとしてもよい。
このように、柔軟に変形可能な表皮材2aに後方プレート60を設けることによって、リクライニング装置カバー部91と一体にダクトカバーを形成する場合と比べて、リクライニング装置カバー部91の大型化を抑制することが可能となる。そのため、乗り物用シートSの後部座席に着座する乗員の足入れスペースを確保しつつ、ダクト53を効果的に保護することが可能となる。また、ダクト53の折れ曲がり部53cと対向する部分にのみ後方プレート60を設けることにより、よりコンパクトにダクト53を保護することが可能となる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態に係る乗り物用シートSの構成について説明してきたが、上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
図10を参照して、変形例に係るダクト保護領域2a1について説明する。上述した実施形態において、ダクト保護領域2a1には、折れ曲がり部53cに対向する部分に後方プレート60が設けられていることとして説明した。これに対して、変形例に係るダクト保護領域2a1には、後方プレート60とともに、内側プレート62及び外側プレート63が設けられている。
内側プレート62は、折れ曲がり部53cのシート幅方向の内側を被覆することによって折れ曲がり部53cのシート幅方向の内側を保護している。内側プレート62は、後方プレート60と一体に形成されている。内側プレート62を配設することによって、後部座席に着座する乗員の足がシート幅方向の内側から折れ曲がり部53cに当接した際にダクト53を保護することが可能となる。内側プレート62は、内側壁に相当する。
外側プレート63は、折れ曲がり部53cのシート幅方向の外側を被覆することによって折れ曲がり部53cのシート幅方向の外側を保護している。外側プレート63は、後方プレート60と一体に形成されている。外側プレート63を配設することによって、後部座席に着座する乗員の足がシート幅方向の外側から折れ曲がり部53cに当接した際にダクト53を保護することが可能となる。外側プレート63は、外側壁に相当する。
図10に示すように、内側プレート62は、後方プレート60と略等しい長さ寸法を有している。これに対して、外側プレート63は、後方プレート60より小さい長さ寸法を有している。このように、外側プレート63の長さ寸法を後方プレート60及び内側プレート62より小さくすることにより、ダクト53のシート幅方向の外側を保護しつつ、外側プレート63がリクライニング装置カバー部91と干渉することを抑制することが可能となる。
上述した実施形態では、シートバック1のパッド材20にダクト挿通孔21a及び通気路21bが形成され、シートクッション2のパッド材40にもダクト挿通孔41a及び通気路41bが形成されていることとして説明したが、これに限定されない。シートバック1のパッド材20にのみダクト挿通孔21a及び通気路21bが形成されていてもよい。
上述した実施形態では、乗り物用シートとして、自動車で使用される乗り物用シートSを例示したが、本発明はこれに限定されず、その他の乗り物用シート、例えば、船舶や航空機などで使用されるシートに適用することもできる。
S 乗り物用シート
Sh シート本体
F シートフレーム
1 シートバック
1a 表皮材
2 シートクッション
2a 表皮材
2a1 ダクト保護領域
2a2 収容部
3 ヘッドレスト
10 バックフレーム
11 バックサイドフレーム
12 上部フレーム
13 下部フレーム
14 連結フレーム
15 ワイヤ部材
16 受圧部材
17 ピラー支持部
20 パッド材
21 第1パッド材
21a ダクト挿通孔
21b 通気路
22 第2パッド材
22c 通気孔
30 クッションフレーム
31、131 クッションサイドフレーム
31a フランジ
32 パンフレーム
33 前方連結フレーム
34、134 後方連結フレーム
35 支持部材
40 パッド材
41 第1パッド材
41a ダクト挿通孔
41b 通気路
42 第2パッド材
42c 通気孔
50 送風装置
51 取り付けブラケット
52 ブロア
53、153 ダクト
53a ブロア連結部
53b 第1延伸部
53c、153c 折れ曲がり部(後方延出部)
53d 第2延伸部
53e 屈曲部
54 第1吹き出し部
55 第2吹き出し部
60 後方プレート(ダクト保護部材、後壁)
61 縫合部
62 内側プレート(内側壁)
63 外側プレート(外側壁)
70 レール装置
71 ロアレール
72 アッパーレール
73 スライドモータ
74 モータ取り付けブラケット
90 リクライニング装置
91、191 リクライニング装置カバー部

Claims (9)

  1. シートクッション及びシートバックを有するシート本体と、ブロアから送出される空気を通過させるダクトと、を備える乗り物用シートであって、
    前記シート本体は、該シート本体の骨格となるシートフレームと、該シートフレームを被覆する表皮材と、を有し、
    前記ダクトは、前記シートクッションの後方部分及び前記シートバックの下方部分を跨るように延びて、前記シートクッションよりも後方に延出する後方延出部を有し、
    前記表皮材には、前記後方延出部を覆い、該後方延出部を保護するダクト保護部材が設けられていることを特徴とする乗り物用シート。
  2. 前記ダクト保護部材は、前記表皮材のうち前記後方延出部と対向する面側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
  3. 前記ダクト保護部材は、前記表皮材のうち、前記後方延出部と対向する部分にのみ設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乗り物用シート。
  4. 前記ダクト保護部材は、前記表皮材とは別体の板状部材であって、前記表皮材に縫い付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乗り物用シート。
  5. 前記ダクト保護部材は、該ダクト保護部材の外周部の全周に亘って前記表皮材に縫い付けられていることを特徴とする請求項4に記載の乗り物用シート。
  6. 前記ダクト保護部材は、前記後方延出部の後方側を覆う後壁を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乗り物用シート。
  7. 前記ダクト保護部材は、前記シートクッションのシート幅方向の端部側に配置され、
    前記ダクト保護部材は、前記後方延出部のシート幅方向の内側を覆う内側壁を有することを特徴とする請求項6に記載の乗り物用シート。
  8. 前記ダクト保護部材は、前記後方延出部のシート幅方向の外側を覆う外側壁を有することを特徴とする請求項7に記載の乗り物用シート。
  9. 前記乗り物用シートは、前記シートクッションの下方に配設され、前記ブロア及び前記ダクトを有する送風装置を備え、
    前記ダクトは、前記シートクッションの下方において後方側に延びるとともに、前記後方延出部において上方側に向きを変えて前記シートバックに向かって延びていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乗り物用シート。
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