JP2024075460A - 健康状態管理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】精神的な健康状態の評価において、客観評価と主観評価を含む全体の評価時間を短縮すること。【解決手段】利用者が操作する情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な解析装置を有する健康状態管理システムであって、精神的な健康状態に関する客観評価において、客観評価データとして、前記利用者の脈波を計測する計測部と、精神的な健康状態に関する主観評価において、主観評価データとして、精神的な健康状態に関する質問に対する前記利用者の回答を取得する取得部と、前記脈波の計測時間と前記主観評価の主観評価時間が重複し、且つ、前記計測時間の開始時刻は前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなるように制御する制御部と、前記客観評価データと前記主観評価データを前記解析装置に送信する通信部と、前記客観評価に関する情報と前記主観評価に関する情報を画面に表示させる表示制御部と、を有することを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、健康状態管理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
自律神経などの生体データを計測することにより、企業の従業員などの精神的な健康状態(メンタル状態)を客観的に評価する技術が知られている。特許文献1には、生体データに基づく客観的な精神的健康状態の評価結果と、健康状態に関する質問に対する回答に基づく主観的な精神的健康状態の評価結果を利用者に提示する技術が公開されている。
しかしながら、従来の技術では、精神的な健康状態の評価において、客観評価を実行した後に、主観評価を実行することから、全体の評価時間が長くなることが問題であった。評価時間が長くなると利用者の負担も大きくなる。
本発明の実施形態は、上記課題に鑑み、精神的な健康状態の評価において、客観評価と主観評価を含む全体の評価時間を短縮することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、利用者が操作する情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な解析装置を有する健康状態管理システムであって、精神的な健康状態に関する客観評価において、客観評価データとして、前記利用者の脈波を計測する計測部と、精神的な健康状態に関する主観評価において、主観評価データとして、精神的な健康状態に関する質問に対する前記利用者の回答を取得する取得部と、前記脈波の計測時間と前記主観評価の主観評価時間が重複し、且つ、前記計測時間の開始時刻は前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなるように制御する制御部と、前記客観評価データと前記主観評価データを前記解析装置に送信する通信部と、前記客観評価に関する情報と前記主観評価に関する情報を画面に表示させる表示制御部と、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、精神的な健康状態の評価において、客観評価と主観評価を含む全体の評価時間を短縮することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る健康状態管理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<システム概要>
図1は、本発明の実施形態に係る健康状態管理システムの概略図の一例を示す図である。健康状態管理システム1は、例えば、インターネット等の通信ネットワーク4に接続する情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6を含む。健康状態管理システム1では、情報処理装置2が取得した客観評価データと主観評価データに基づいて、解析装置5が利用者の精神的な健康状態を判定し、判定結果を利用者及び利用者の健康状態を管理する管理者に通知する。管理者は、端末装置6を操作することにより、解析装置5から通知された利用者の精神的な健康状態の判定結果を確認することが可能である。利用者は、例えば、企業の従業員などであり、企業の事務所、或いは自宅や外出先などのリモートの勤務場所において、精神的な健康状態の評価を行うために、情報処理装置2を操作する。管理者は、例えば、利用者の上司、利用者が所属する企業の人事担当者、産業医や保健師などの産業保健スタッフ等である。
<システム概要>
図1は、本発明の実施形態に係る健康状態管理システムの概略図の一例を示す図である。健康状態管理システム1は、例えば、インターネット等の通信ネットワーク4に接続する情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6を含む。健康状態管理システム1では、情報処理装置2が取得した客観評価データと主観評価データに基づいて、解析装置5が利用者の精神的な健康状態を判定し、判定結果を利用者及び利用者の健康状態を管理する管理者に通知する。管理者は、端末装置6を操作することにより、解析装置5から通知された利用者の精神的な健康状態の判定結果を確認することが可能である。利用者は、例えば、企業の従業員などであり、企業の事務所、或いは自宅や外出先などのリモートの勤務場所において、精神的な健康状態の評価を行うために、情報処理装置2を操作する。管理者は、例えば、利用者の上司、利用者が所属する企業の人事担当者、産業医や保健師などの産業保健スタッフ等である。
情報処理装置2は、ノートパソコン、デスクトップパソコン、タブレット端末、及びスマートフォン等であり、利用者の精神的な健康状態に関する客観評価データを計測するための計測器3を備える。計測器3は、利用者の脈波を計測するための、例えば、カメラ、脈波センサ、及び心電センサ等である。計測器3は、情報処理装置2に内蔵されたものであってもよいし、外部接続されたものであってもよい。外部接続は、USBケーブル等による有線接続であってもよいし、Bluetooth(商標)等による無線接続であってもよい。情報処理装置2は、利用者の精神的な健康状態を評価するために、客観評価を実行して利用者の脈波を客観評価データとして取得し、主観評価を実行して精神的な健康状態に関する質問に対する利用者の回答を主観評価データとして取得する。また、情報処理装置2は、取得した客観評価データと主観評価データを解析装置5に送信する。ここで、情報処理装置2は、客観評価と主観評価を実行する時間を重複させることで、全体の評価時間を短縮することが可能である。
解析装置5は、情報処理装置2から受信した客観評価データと主観評価データに基づいて、利用者の精神的な健康状態を判定し、客観評価データ、主観評価データ、及び判定結果を記憶装置に記憶して管理する。また、解析装置5は、判定結果に関する情報を利用者に通知し、判定結果に関する情報を情報処理装置2に送信する。また、解析装置5は、判定結果に関する情報を管理者に通知し、判定結果に関する情報を端末装置6に送信する。
端末装置6は、利用者の健康状態を管理する管理者が操作する、ノートパソコン、デスクトップパソコン、タブレット端末、及びスマートフォン等である。端末装置6は、解析装置5から受信した情報に基づいて、判定結果を画面に表示する。
なお、図1に示す健康状態管理システム1のシステム構成は一例である。例えば、情報処理装置2及び端末装置6の台数は任意の台数であってよい。また、通信ネットワーク4には、例えば、移動体通信、又は無線LAN等の無線通信による接続区間が含まれていても良い。また、情報処理装置2及び端末装置6における各機能又は手段を実現するために実行されるアプリケーションは、OS(Operating System)上で動作するネイティブアプリケーションであってもよいし、Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションであってもよい。
<ハードウェア構成例>
図2は、本発明の実施形態に係る情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6を構成するハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6はコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
図2は、本発明の実施形態に係る情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6を構成するハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6はコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
これらのうち、CPU501は、情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク4を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、図2に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
また、キーボード511は、文字、数値、又は各種指示などの入力に使用される複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWドライブ514は、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
<機能について>
図3は、本発明の実施形態に係る健康状態管理システム1における機能ブロックの構成図の一例を示す図である。情報処理装置2は、通信部10、表示制御部11、操作受付部12、計測部13、取得部14、及び制御部15を有する。これら各部は、情報処理装置2にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。
図3は、本発明の実施形態に係る健康状態管理システム1における機能ブロックの構成図の一例を示す図である。情報処理装置2は、通信部10、表示制御部11、操作受付部12、計測部13、取得部14、及び制御部15を有する。これら各部は、情報処理装置2にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。
通信部10は、情報処理装置2が有する通信機能であり、通信ネットワーク4を介して解析装置5などと情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、利用者の精神的健康状態に関する客観評価データと主観評価データを解析装置5の通信部20に送信する。または、通信部10は、精神的健康状態の結果を解析装置5の通信部20から受信する。
表示制御部11は、利用者の精神的健康状態を評価するためのアプリケーションの画面、及び、評価における各種メッセージを情報処理装置2の画面に表示させる。例えば、表示制御部11は、脈波が計測できない旨を利用者に通知するための警告(アラート)を情報処理装置2の画面に表示させる。
操作受付部12は、端末装置6のキーボードやポインティングデバイスを介して、利用者による文字入力やボタンの押下などの操作を受け付ける。例えば、操作受付部12は、精神的な健康状態に関する質問に対する、利用者による回答を行う操作(例えば、回答ボタンの押下、回答内容の入力など)を受け付ける。
計測部13は、カメラなどの計測器3を用いて、利用者の精神的健康状態に関する客観評価データとして利用者の脈波を計測して取得する。また、計測部13は、脈波が適切に計測できるか否かの確認を行う。
取得部14は、利用者に提示された精神的な健康状態に関する質問に対する利用者の回答(主観評価データ)を取得する。
制御部15は、情報処理装置2における処理の遷移を制御する。また、制御部15は、客観評価の評価時間、脈波の計測時間、脈波が計測可能であるかの確認時間、脈波の解析時間、及び主観評価の評価時間などの開始時刻と終了時刻の設定及び制御を行う。制御部15が実行する制御の詳細については、後述する。
解析装置5は、通信部20、判定部21、管理部22、通知部23、及び算出部24を有する。これら各部は、解析装置5にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。記憶部25は、例えば、解析装置5が有するHD504などの記憶装置によって実現可能である。
通信部20は、解析装置5が有する通信機能であり、通信ネットワーク4を介して情報処理装置2及び端末装置6などと情報の送受信を行う。
判定部21は、情報処理装置2から受信した客観評価データと主観評価データに基づいて、利用者の精神的な健康状態を判定する。判定方法の詳細については後述する。
管理部22は、全ての利用者に対する精神的な健康状態に関する情報を統合して、一元的に管理する。管理部22は、例えば、利用者を特定する情報(氏名、ユーザIDなど)や日時(評価実行日時)等と、情報処理装置2から受信した客観評価データ、主観評価データ、及び判定部21が判定した判定結果を関連付けて、記憶部25に記憶させる。
通知部23は、判定部21が判定した判定結果を、利用者及び利用者の健康状態を管理する管理者に通知する。また、通知部23は、判定部21が判定した判定結果に基づいて、利用者の健康状態を管理する管理者に通知すべき必要情報を通知する。通知方法や必要情報の詳細は後述する。
算出部24は、脈波の計測により取得された客観評価データなどに基づいて算出される、精神的健康状態を表す指標である客観指標を算出する。また、算出部24は、主観評価データなどに基づいて算出される、精神的健康状態を表す指標である主観指標を算出する。客観指標と主観指標の算出方法の詳細については後述する。
記憶部25は、利用者の精神的な健康状態に関する、客観評価データ、主観評価データ、及び判定部21が判定した利用者の精神的な健康状態の判定結果を、利用者を特定する情報(氏名、ユーザIDなど)や日時(評価実行日時)等と関連付けて記憶する。
端末装置6は、通信部30、表示制御部31、および操作受付部32を有する。これら各部は、端末装置6にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。
通信部30は、端末装置6が有する通信機能であり、通信ネットワーク4を介して解析装置5などと情報の送受信を行う。
表示制御部31は、利用者の精神的健康状態を評価及び管理するためのアプリケーションの画面、及び精神的健康状態の判定結果を端末装置6の画面に表示させる。
操作受付部32は、端末装置6のキーボードやポインティングデバイスを介して、端末装置6を操作する管理者による文字入力やボタンの押下などの操作を受け付ける。
<健康状態管理システムにおける全体処理>
図4は、健康状態管理システム1における全体処理に関するフローチャートの一例を示す図である。以下、図4の各ステップの処理について説明する。
図4は、健康状態管理システム1における全体処理に関するフローチャートの一例を示す図である。以下、図4の各ステップの処理について説明する。
ステップS101:情報処理装置2の計測部13は、カメラなどの計測器3を用いて、利用者の精神的健康状態に関する客観評価データとして利用者の脈波を計測して取得する。健康状態管理システム1では、カメラを用いて利用者の顔の動画像から非接触で脈波を計測することが可能であるため、計測器3に妨げられることなく、利用者は脈波を計測しながら容易にマウス操作やタッチパネルへのタッチ操作などで主観評価における主観値の入力などが可能である。また、情報処理装置2の取得部14は、精神的な健康状態に関する質問に対する利用者の回答を主観評価データとして取得する。精神的な健康状態に関する質問は、例えば、「最近、疲れがたまっていると感じますか?」等である。客観評価データと主観評価データの取得方法の詳細については、後述する。情報処理装置2の通信部10は、取得された客観評価データと主観評価データを解析装置5の通信部20に送信する。健康状態管理システム1では、ステップS101において客観評価データと主観評価データを取得する時間を重複させることにより、客観評価データと主観評価データを取得する時間を短縮することができる。
ステップS102:解析装置5の通信部20は、情報処理装置2の通信部10から利用者の精神的健康状態に関する客観評価データと主観評価データを取得する。解析装置5の判定部21は、客観評価データと主観評価データに基づいて、利用者の精神的な健康状態を判定する。例えば、判定部21は、利用者の精神的な健康状態を良いと悪いの2段階で判定する。精神的な健康状態を判定する処理の詳細については、後述する。健康状態管理システム1では、客観評価データと主観評価データの両方を用いて精神的な健康状態を判定することにより、どちらか一方のみを用いて判定する場合と比較して、精神的な健康状態をより正確に判定することができる。
ステップS103:解析装置5の記憶部25は、解析装置5の通信部20が受信した客観評価データと主観評価データ、及び判定部21が判定した利用者の精神的な健康状態の判定結果を記憶する。或いは、記憶部25は、客観評価データと主観評価データの代わりに、後述する客観評価指標と主観評価指標を記憶してもよい。解析装置5の管理部22は、記憶部25に、利用者を特定する情報(氏名、ユーザIDなど)や日時(評価実行日時)等を客観評価データと主観評価データ、及び判定結果と関連付けて記憶させる。このようにして、管理部22は、全ての利用者に対する精神的な健康状態に関する情報を統合して、一元的に管理する。
ステップS104:解析装置5の通知部23は、ステップS102で解析装置5の判定部21が判定した判定結果に基づいて、利用者の健康状態を管理する管理者に通知すべき必要情報を通知する。必要情報には、例えば、ステップS102において精神的健康状態が悪いと判定された利用者を特定する情報と、その利用者の精神的な健康状態の不調を防止するための勧告などが含まれる。利用者の精神状態の不調を防止するための勧告とは、利用者の精神的な健康状態を改善するために役立つ情報である。精神的な健康状態を改善するために役立つ情報は、例えば、働き方、運動、食品・サプリ、睡眠、マッサージ・リラクゼーション・マインドフルネス、癒し・疲労軽減グッズ、環境、カウンセリング等に関する情報である。通知部23は、管理者が操作する端末装置6の画面に必要情報を表示させるための情報を端末装置6の通信部30に送信することにより必要情報の通知を実行する。例えば、通知部23は、端末装置6で実行されている必要情報を表示するためのOSネイティブアプリケーション又はWebアプリケーションが要求するデータ形式に基づいて生成された情報を端末装置6の通信部30に送信する。或いは、通知部23は、管理者のメールアドレスに必要情報に関する内容を含む電子メールを送信することで通知を実行してもよい。また、通知部23は、同様の手順により、利用者が操作する情報処理装置2の通信部10に通知を送信してもよいし、利用者のメールアドレスに必要情報に関する内容を含む電子メールを送信することで通知を実行してもよい。
以上の処理により、管理者は注意すべき利用者を把握できることから、利用者の精神的健康状態が悪化する前に早期に対応することが可能になる。また、管理者は通知された利用者の精神状態の不調を防止するための勧告に基づいて、利用者に対してより効果的な対応を実施することが可能になる。即ち、健康状態管理システム1を用いることで、メンタルヘルス不調等の症状を未然に防止することが可能となる。以降、ステップS101とステップS102における処理の詳細について、別のフローチャートを用いて後述する。
<客観評価データと主観評価データの取得処理>
図5は、本発明の実施形態に係る客観評価データと主観評価データの取得処理に関するフローチャートの一例を示す図である。本フローチャートを用いて、図4のステップS101における処理の詳細について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る客観評価データと主観評価データの取得処理に関するフローチャートの一例を示す図である。本フローチャートを用いて、図4のステップS101における処理の詳細について説明する。
ステップS110:情報処理装置2の表示制御部11は、利用者の精神的な健康状態を評価するためのアプリケーションの画面を情報処理装置2の画面に表示させる。図6は、本発明の実施形態に係る計測開始画面の一例を示す図である。図6の画面40には、脈波の計測を開始する際に押下する開始ボタン41が表示されている。情報処理装置2の操作受付部12は、利用者による開始ボタン41を押下する操作を受け付ける。情報処理装置2の計測部13は、開始ボタン41の押下に応じて、脈波の計測を開始する。或いは、情報処理装置2の計測部13は、利用者の精神的な健康状態を評価するためのアプリケーションが起動された時点で、脈波の計測を開始するようにしてもよい。情報処理装置2の制御部15は、計測部13が脈波の計測を開始した時点を脈波の計測時間の開始時刻に設定する。なお、この時点では、利用者の脈波が適切に計測されているか確認されていない。図5に戻って説明する。
ステップS111:情報処理装置2の制御部15は、情報処理装置2の計測部13に脈波が適切に計測可能であるかの確認を開始させ、確認を開始した時点の時刻を脈波が適切に計測可能であるかの確認時間の開始時刻に設定する。本実施形態では、利用者の顔をカメラで撮影した画像情報に基づいて、脈波の計測を行うことから、利用者の顔が適切にカメラで撮影されている状態であるかを確認する必要がある。ここで、確認の開始は、利用者の顔がアプリケーションの表示画面内に表示された後であることが望ましい。また、カメラのキャリブレーション中は脈波の信号値が大きく変化してしまうため、確認の開始は、カメラのキャリブレーションが終了した後であることが望ましい。図7は、本発明の実施形態に係る脈波計測の確認画面の一例を示す図である。図7の画面50に示すように、情報処理装置2の表示制御部11は、脈波の計測可能であるかの確認を開始した後に、例えば「波形を確認中です」のメッセージ51を画面に表示させる。図5に戻って説明する。
ステップS112:情報処理装置2の計測部13は、脈波が適切に計測できるか否かを確認する。計測部13は、例えば、利用者の顔の位置がカメラにおける所定の撮影範囲内に入っているか、撮影された画像データにおける肌領域のRGB(Red Green Blue)値が所定の範囲内に入っているか、脈波の信号対雑音比が所定値以上あるか等、に基づき脈波が適切に計測できるか否かを判定する。情報処理装置2の制御部15は、脈波が適切に計測可能と確認された場合、処理をステップS13とステップS114に遷移させる。脈波が適切に計測可能でないと確認された場合、情報処理装置2の表示制御部11は、脈波が計測できない旨を利用者に通知するための警告(アラート)を画面に表示させる。警告(アラート)には、脈波が取得できないことに加え、脈波を適切に計測するための対策についての情報が含まれていることが望ましい。図8は、本発明の実施形態に係る警告画面の一例を示す図である。図8の画面60に示すように、情報処理装置2の表示制御部11は、脈波を適切に計測するための対策として、例えば、「画面に近づいて下さい」のメッセージ61を画面に表示させる。このように、利用者の体動などで脈波が適切に計測できなくなった場合に警告(アラート)を表示して利用者の状態を正すことで、脈波の計測の失敗を防ぐことができる。これにより、客観評価と主観評価を同時に実施した場合でも、全体の評価時間が長くなることを防ぎ、且つ、利用者の精神的健康状態を精度良く評価することができる。図5に戻って説明する。
ステップS113:情報処理装置2の制御部15は、情報処理装置2の計測部13に脈波の解析を開始させ、解析を開始した時点の時刻を解析時間の開始時刻に設定する。情報処理装置2の計測部13は、脈波の解析を開始する。例えば、情報処理装置2の表示制御部11は、精神的健康状態を評価するためのアプリケーションの画面に、脈波の解析を開始する際に利用者がクリックする評価開始ボタンを表示させる。情報処理装置2の操作受付部12は、利用者による評価開始ボタンを押下する操作を受け付ける。制御部15は、精神的な健康状態を評価するためのアプリケーションの画面に表示された評価開始ボタンを利用者がクリックした時点を脈波の解析時間の開始時刻とし、計測部13は、脈波の解析を開始する。図9は、本発明の実施形態に係る脈波解析の開始画面の一例を示す図である。図9の画面70には、脈波の解析を開始する際に押下する解析開始ボタン71が表示されている。或いは、制御部15は、ステップS113で計測部13が、脈波を適切に計測できることを確認した時点で、計測部13に脈波の解析を開始させ、解析を開始した時点の時刻を解析時間の開始時刻に設定してもよい。このように、健康状態管理システム1では、ステップS112において脈波が適切に計測できることを確認してから脈波の解析を開始することにより、客観評価と主観評価を同時に実施した場合であっても、脈波の解析の開始後に脈波の計測が失敗となるリスクを減らすことができる。図5に戻って説明する。
ステップS114:情報処理装置2の制御部15は、情報処理装置2の表示制御部11に主観評価のための質問を画面に表示させ(利用者への質問提示)、質問を表示させた時点の時刻を主観評価(質問提示と回答取得)の開始時刻に設定する。情報処理装置2の表示制御部11は、精神的な健康状態を評価するためのアプリケーションの画面に、主観評価のための質問を表示させる。図10は、本発明の実施形態に係る主観評価の質問提示画面の一例を示す図である。図10の画面80には、利用者の精神的な健康状態に関する質問である「最近、疲れがたまっていますか?」と、質問に対する回答候補である「非常に感じる」「感じる」「どちらとも言えない」「感じない」、及び「全く感じない」にそれぞれ対応する回答ボタンが表示されている。質問の内容は、精神的健康状態を問う質問であればよく、例えば、ストレスや睡眠不足、仕事の満足度、人間関係等について問う質問であってもよい。また、回答の取得方法は、利用者が質問に対する回答候補を選択する方法に限らず、例えば、現在の健康状態を利用者がスケール上の位置で回答するVAS法(Visual Analogue Scale法)や利用者が自由に回答の内容を記入する方法であってもよい。また、図10に示すように、表示制御部11は、精神的な健康状態を評価するためのアプリケーションの画面に1問ずつ質問を表示させる。1つの画面に複数の質問を表示させると、質問の文字が小さくなる。従って、1画面に表示させる質問数は少ないことが望ましく、1問ずつ画面に表示させることが最も望ましい。1つの画面に1つの質問のみを表示させることにより、利用者が小さい文字を見るために画面に近づいたりする動作(体動)が減ることで、体動によるノイズで脈波の計測精度が悪化することを防ぐことができる。
また、表示制御部11は、精神的な健康状態を評価するためのアプリケーションの画面の同じ領域において、ステップS110~S113で客観評価に関する画面を表示させた後、ステップS114で主観評価に関する画面を表示させる。即ち、表示制御部11は、主観評価時間の開始時刻前は、客観評価に関する情報のみを画面に表示させ、主観評価時間の開始時刻後は、主観評価に関する情報のみを画面に表示させる。このように、客観評価と主観評価の画面を別々の領域に同時に表示させないことによっても、利用者の視線及び姿勢の移動による体動を抑えることができる。
このようにして、脈波の計測の失敗を防ぐことで、客観評価と主観評価を同時に実施した場合でも、全体の評価時間が長くなることを防ぎ、且つ、利用者の精神的健康状態を精度良く評価することができる。図5に戻って説明する。
ステップS115:情報処理装置2の操作受付部12は、例えば、図10に示した精神的な健康状態に関する質問に対する、利用者による回答ボタンの押下を受け付ける。情報処理装置2の取得部14は、操作受付部12が受け付けた内容を利用者による客観評価の回答として取得する。
ステップS116:情報処理装置2の制御部15は、主観評価を終了するか否かを決定する。例えば、制御部15は、予め定められた数の質問数(最低質問数)の回答を取得部14が取得したならば主観評価を終了すると決定し、そうでないならば主観評価を終了しないと決定する。更に、制御部15は、主観評価を終了すると決定したならば処理をステップS117に遷移させ、そうでないならば処理をステップS114に遷移させる。ここで、最低質問数は、主観評価を行うために最低限必要な質問の数として予め設定される。最低質問数は、例えば、5問であってもよいし、1問であってもよい。質問数を増やすほど精神的健康状態を正確に判定することが可能となるが、回答に要する時間が増えるため、後述する脈波の最低計測時間以内に回答可能な最低の質問数を設定することが望ましい。これにより、精神的健康状態における全体の評価時間を短縮することができ、利用者の負担を減らすことができる。
或いは、制御部15は、最低質問数に対する回答が取得できた時点で、後述する脈波の最低計測時間が経過していない場合、又は最低計測時間まで一定以上の時間が残っている場合、最低質問数よりも多い質問数に対する回答を取得する(即ち、質問の数を増やす)ように制御してもよい。これにより、精神的健康状態における全体の評価に要する時間を延長することなく、精神的健康状態をより正確に判定することが可能となる。
ステップS117:情報処理装置2の制御部15は、情報処理装置2の取得部14に主観評価(回答取得)を終了させ、現在の時刻を主観評価(質問提示と回答取得)の終了時刻に設定する。
ステップS118:情報処理装置2の制御部15は、客観評価を終了するか否かを決定する。更に、制御部15は、客観評価を終了すると決定したならば処理をステップS119に遷移させ、そうでないならばステップS118の処理を繰り返す。例えば、制御部15は、予め定めた脈波の最低計測時間(以降、最低計測時間とよぶ)を経過した否か、主観評価が終了しているか否かに基づいて、客観評価を終了するか否かを決定する。例えば、制御部15は、最低計測時間を経過しており、主観評価が終了している場合、客観評価を終了すると決定する。また、制御部15は、主観評価は終了しているが、最低計測時間を経過していない場合、最低計測時間が経過するまで客観評価を終了すると決定しない。また、制御部15は、最低計測時間は経過した時点で主観評価が終了していない場合、主観評価が終了するまでは計測時間を延長して客観評価を終了させない。このように、主観評価が終了していない場合は計測時間を延長して客観評価を延長して実行することにより、客観評価の精度を向上することができる。この理由は、脈波の計測時間が長いほど、時間平均をとる際の時間が長くなることでノイズによる影響が抑えられるため、計測精度が向上するからである。
最低計測時間は、精神的健康状態を判定するために最低限必要な脈波の計測時間である。最低計測時間は精神的健康状態の判定方法によって異なるが、脈波から精神的健康状態を判定する場合、一般的に5秒~5分程度の計測時間が必要と言われている。また、計測時間と計測結果の信頼性との間には一般的にトレードオフの関係があり、計測時間が短いほど計測結果の信頼性が低下し、計測時間が長いほど計測結果の信頼性が向上する。よって、評価の目的に応じて最適な計測時間を設定することが望ましい。
ステップS119:情報処理装置2の制御部15は、情報処理装置2の計測部13に脈波の解析を終了させ、現在の時刻を客観評価、脈波の計測時間、及び解析時間の終了時刻に設定する。
以上の処理により、健康状態管理システム1では、利用者の精神的な健康状態に関して、情報処理装置2の計測部13が客観評価データを取得し、情報処理装置2の取得部14が主観評価データを取得する。ここで、健康状態管理システム1では、客観評価と主観評価を実行する時間を重複させることで、全体の評価時間を短縮することが可能である。
情報処理装置2の制御部15は、客観評価データである脈波の計測時間の開始時刻(S110)と終了時刻(S119)、脈波が適切に計測可能であるかの確認時間の開始時刻(S111)と終了時刻(S112)、及び脈波の解析時間の開始時刻(S113)と終了時刻(S119)を制御する。更に、制御部15は、主観評価時間の開始時刻(S114、最初の質問の表示時刻)と終了時刻(S117、最後の回答の取得時刻)を制御する。
更に、情報処理装置2の制御部15は、脈波の計測時間の開始時刻が、主観評価時間の開始時刻(最初の質問の表示時刻)よりも早くなるように制御を行う。或いは、制御部15は、脈波の解析時間の開始時刻が、主観評価時間の開始時刻(最初の質問の表示時刻)よりも早くなる又は同じとなるように制御を行う。これにより、脈波の計測が適切にできていることを確認してから、主観評価を開始することができることから、脈波の計測の失敗リスクを減らすことができる。従って、全体の評価時間を短縮し、利用者の負担を小さくすることができる。
また、情報処理装置2の制御部15は、客観評価における脈波の計測時間を予め定められた最低計測時間となるように制御し、主観評価における質問の数を予め定められた最低質問数となるように制御する。例えば、最低計測時間を一般的に知られている最低限の値(40秒~90秒)、最低質問数を1問に予め設定することで、全体の評価時間を最小値に短縮することが可能であり、利用者の負担を小さくすることができる。また、制御部15は、脈波の計測時間の終了時刻が主観評価時間の終了時刻(最後の回答の取得時刻)よりも遅くなる又は同じとなるように制御を行う。これにより、主観評価が終了する前に脈波の計測を終了させないことで、脈波の計測をできる限り長くして、脈波の計測精度を向上させることができる。
<客観評価における脈波計測処理>
図11は、本発明の実施形態に係る脈波計測処理に関するフローチャートの一例を示す図である。本フローチャートを用いて、情報処理装置2の計測器3としてRGBカメラが用いられる場合において、客観評価における脈波計測処理の詳細について説明する。以下、図11の各ステップの処理について説明する。
図11は、本発明の実施形態に係る脈波計測処理に関するフローチャートの一例を示す図である。本フローチャートを用いて、情報処理装置2の計測器3としてRGBカメラが用いられる場合において、客観評価における脈波計測処理の詳細について説明する。以下、図11の各ステップの処理について説明する。
ステップS130:情報処理装置2の計測部13は、RGBカメラによる動画撮影を開始する。RGBカメラでは、1画素あたりR(Red)、G(Green)、B(Blue)の3つの色に関する情報(例えば、8ビット)が得られる。動画撮影の設定として、解像度640×480画素、フレームレート30FPSとする。この設定は、脈波を計測することができれば任意の設定でよいが、通常、解像度は640×480画素以上、フレームレートは30FPS以上であることが望ましい。
ステップS131:情報処理装置2の計測部13は、ステップS130で示した設定に基づいて、画像1フレームごとに、RGB画像を取得する。
ステップS132:情報処理装置2の計測部13は、ステップS131で取得したRGB画像に基づき、利用者の肌領域を検知する。例えば、計測部13は、顔検知技術により、利用者の目・鼻・口等の特徴点の座標位置を検出し、検出した座標位置に基づき顔の肌領域を検知する。肌領域には、少なくとも頬部が含まれることが望ましい。頬部は、顔の中でも脈波信号を検出しやすい領域である。よって、頬部を含む肌領域を検知することで、脈波信号をより正確に算出することが可能となる。肌領域の検知方法は、肌領域を検知することができれば、他の方法を用いてもよい。例えば、RGB値が一般的な肌色のRGB値の範囲に含まれる画素を抽出し、その画素の集合を肌領域として検知してもよい。また、利用者がアプリケーションの画面に表示されたカメラ画像を見ながら肌領域の座標情報を入力し、計測部13は、入力された座標情報に基づき肌領域を検知しても良い。計測部13は、肌領域を複数に分割して検知してもよい。例えば、計測部13は、左側の頬を含む領域、右側の頬を含む領域、鼻を含む領域などの複数の領域に分けて肌領域を検知しても良い。
ステップS133:情報処理装置2の計測部13は、ステップS132で検知した肌領域に含まれる画素のRGB値を抽出する。例えば、計測部13は、肌領域に含まれる画素のR値、G値、B値をそれぞれ加算平均した値を肌領域のRGB値として抽出する。加算平均したRGB値を用いることで、脈波に対するノイズの影響を低減することができ、脈波信号をより正確に算出することが可能となる。RGB値の抽出方法は、脈波の情報を含むRGB値を抽出できれば、他の方法を用いてもよい。例えば、計測部13は、肌領域に含まれ画素のR値、G値、B値それぞれの中央値を肌領域のRGB値として抽出してもよい。
ステップS134:情報処理装置2の計測部13は、ステップS132で抽出した肌領域のRGB値に基づき、脈波信号を算出する。例えば、計測部13は、肌領域のRGB値の時系列データから、独立主成分分析の手法を用いて脈拍に伴う信号変化成分である脈波信号を算出する。脈波信号は、脈拍に応じて周期的に信号値が変化する時系列データである。脈波信号の算出方法は、脈波成分を取得することができれば、他の方法を用いてもよい。例えば、計測部13は、脈波成分が最も多く含まれるG値を脈波信号として用いたり、G値とR値またはB値との差分や比をとった値を脈波信号として用いたりしてもよい。
ステップS135:情報処理装置2の制御部15は、脈波の計測を終了するか否かの決定を行う。制御部15は、脈波の計測の終了を決定した場合は、ステップS136に処理を遷移させ、そうでない場合は、処理をステップS131に遷移させる。
ステップS136:情報処理装置2の計測部13は、RGBカメラによる動画撮影を終了する。
<精神的健康状態の判定処理>
図12は、本発明の実施形態に係る精神的健康状態の判定処理に関するフローチャートの一例を示す図である。本フローチャートでは、解析装置5が、情報処理装置2から受信した客観評価データと主観評価データに基づいて、利用者の精神的健康状態の判定を行う。以下、図12の各ステップの処理について説明する。
図12は、本発明の実施形態に係る精神的健康状態の判定処理に関するフローチャートの一例を示す図である。本フローチャートでは、解析装置5が、情報処理装置2から受信した客観評価データと主観評価データに基づいて、利用者の精神的健康状態の判定を行う。以下、図12の各ステップの処理について説明する。
ステップS140:情報処理装置2の通信部10は、図5及び図11のフローチャートで説明した脈波の計測により取得した客観評価データを解析装置5の通信部20に送信する。解析装置5の算出部24は、解析装置5の通信部20が受信した客観評価データに基づき客観指標を算出する。例えば、算出部24は、客観評価データにおける脈波の信号から自律神経指標のTP(トータルパワー)を算出し、TPを客観指標として用いる。脈波の信号から自律神経指標のTPを算出する処理の詳細については後述する。TPは疲労の蓄積と関連する指標であり、疲労が蓄積すると意欲低下や抑うつ傾向などの精神的健康状態の不調に繋がることが知られている。従って、TPを客観指標として用いることで、客観的な精神的健康状態を評価することができる。ここで、算出部24が算出する客観指標は、精神的健康状態を表す指標であれば他の指標でもよい。例えば、算出部24は、HR(平均心拍数)、SDNN(心拍間隔の標準偏差)、LF(主に交感神経の活性度を表す指標)、HF(副交感神経の活性度を表す指標)、LF/HF(自律神経機能のバランスを指標)、TPの自然対数をとったLn(TP)等を用いても良い。また、算出する客観指標は、1つである必要はなく、複数の指標を用いてもよい。例えば、算出部24は、自律神経指標のTPとLF/HFの両方を客観指標として用いてもよい。また、算出部24は、客観評価データに加え、過去の客観評価データに基づいて、客観指標を算出してもよい。例えば、算出部24は、直近の1か月のTPの平均値や、前回の算出したTPからの変化量を客観指標として用いても良い。
ステップS141:情報処理装置2の通信部10は、図5のフローチャートで説明した主観評価において取得した主観評価データを解析装置5の通信部20に送信する。解析装置5の算出部24は、解析装置5の通信部20が受信した主観評価データに基づき主観指標を算出する。例えば、算出部24は、主観評価データに基づいて、疲労感の数値(1:疲れを非常に感じる、2:疲れを感じる、3:どちらでもない、4:疲れを感じない、5:疲れを全く感じない)を主観指標として算出する。疲労の主観値である疲労感も精神的健康状態を判定する上で重要な指標であることが知られていることから、疲労感の数値を主観指標として用いることで、主観的な精神的健康状態を評価することができる。ここで、算出部24が算出する主観指標は、精神的健康状態を表す指標であれば他の指標でもよい。例えば、算出部24は、ストレス感、睡眠不足などを問う質問に対する回答を数値化した指標等を用いてもよい。また、算出する主観指標は1つである必要はなく、複数の指標を用いてもよい。例えば、算出部24は、疲労感の数値とストレス感の数値の両方を主観指標として用いてよい。また、算出部24は、主観評価データに加え、過去の主観評価データに基づいて、主観指標を算出してもよい。例えば、算出部24は、直近の1か月の疲労感の数値の平均値や、前回の疲労感の数値からの変化量を主観指標として用いてもよい。また、算出部24は、ステップS140における客観指標の算出とステップS141における主観指標の算出処理の順番を逆にして実行してもよい。
ステップS142:解析装置5の判定部21は、解析装置5の算出部24がステップS140で算出した客観指標とステップS141で算出した主観指標に基づき、利用者の精神的健康状態を判定する。例えば、判定部21は、「主観指標である疲労感の数値が第1の基準値以下」の場合、または「主観指標である疲労感の数値は第1の基準値より大きいが、客観指標であるTPが第2の基準値以下」の場合に精神的健康状態が悪いと判定し、警告(アラート)を出す指示を行う。ここで、第1の基準値と第2の基準値はそれぞれ適切な値を設定する。主観的な疲労度が高い利用者は、客観的な疲労度も高くなるケースが多いことから、前者の「主観指標である疲労感の数値が第1の基準値以下」の条件により、精神的健康状態が悪い利用者を判定することができる。また、主観的な疲労度が低い利用者でも、客観的な疲労度が高いケースがあることから、後者の「主観指標である疲労感の数値は第1の基準値より大きいが、客観指標であるTPが第2の基準値以下」の条件により、精神的健康状態が悪い利用者を判定することができる。また、精神的健康状態の判定方法は、利用者の精神的健康状態を判定することができれば、他の方法により判定してもよい。例えば、客観指標と主観指標をパラメータとした評価式を作成し、算出した評価値を所定の基準値と比較することで精神的健康状態を判定してもよい。或いは、精神的健康状態は良い/悪いの2段階ではなく、良い/注意/要注意といったように3段階以上の判定としてもよい。更に、基準値は、管理者が変更できるようにしてもよい。これにより、基準値を厳しくして精神的健康状態が悪い利用者を漏れなく抽出できるようにしたり、逆に基準値を緩くして精神的健康状態が特に悪い利用者のみを抽出したりするなど、状況に応じて警告(アラート)が通知される利用者の数をコントロールすることが可能となる。
ステップS143:解析装置5の通知部23は、ステップS142で判定した精神的健康状態の結果を、管理者が利用する端末装置6の通信部30に送信することにより、結果の通知を行う。端末装置6の表示制御部31は、受信した精神的健康状態の結果を画面に表示させる。また、解析装置5の通知部23は、ステップS142で判定した精神的健康状態の結果を、利用者が利用する情報処理装置2の通信部10に送信することにより、結果の通知を行ってもよい。情報処理装置2の表示制御部11は、受信した精神的健康状態の結果を画面に表示させる。これらにより、管理者及び利用者は、通知された精神的健康状態の結果を確認することができる。或いは、通知部23は、管理者及び利用者のメールアドレスに精神的健康状態の結果を含む電子メールを送信することで通知を実行してもよい。
以上の処理により、健康状態管理システム1では、客観評価データと主観評価データに基づいて、利用者の精神的健康状態の判定を行うことが可能である。
<客観評価指標の算出処理>
図13は、本発明の実施形態に係る客観指標の算出処理に関するフローチャートの一例を示す図である。本フローチャートを用いて、図12のステップS140で示した客観指標の算出処理の詳細について説明する。以下、図13の各ステップの処理について説明する。
図13は、本発明の実施形態に係る客観指標の算出処理に関するフローチャートの一例を示す図である。本フローチャートを用いて、図12のステップS140で示した客観指標の算出処理の詳細について説明する。以下、図13の各ステップの処理について説明する。
ステップS150:解析装置5の算出部24は、脈波信号から脈拍間隔を算出する。脈拍間隔の算出は、既存の技術を用いれば良い。例えば、算出部24は、脈波信号がピークとなる時間を検出し、隣り合うピーク間の時間間隔から脈拍間隔を算出する。
ステップS151:解析装置5の算出部24は、ステップS150で算出した脈拍間隔の時系列データの時間間隔が等間隔になるように、リサンプリングを行う。リサンプリングの時間間隔は、例えば0.25秒とする。リサンプリングする経過時間における信号値は、例えば補間により求めればよい。補間の方法としては、線形補間やスプライン補間等を用いることができる。
ステップS152:解析装置5の算出部24は、ステップS151で算出した脈拍間隔の時系列データから、パワースペクトルを算出する。パワースペクトルを算出する方法は、既知の周波数解析手法を用いることができる。算出部24は、例えば、最大エントロピー法によって指定の周波数におけるパワーを算出する。パワーの算出におけるラグ等のパラメータは適切な値を設定する。
ステップS153:解析装置5の算出部24は、ステップS152で算出したパワースペクトルに基づき、自律神経指標を算出する。自律神経指標は、例えば、自律神経機能のバランスを表すLF/HF値や自律神経機能全体の働きを表すTP値を用いることができる。LF/HF値やTP値は、既知の方法を用いて算出すれば良い。算出部24は、例えば、0.04~0.15[Hz]の周波数帯のパワー積分値をLF値、0.15~0.40[Hz]の周波数帯のパワー積分値をHF値として、両者の比をとることでLF/HF値を算出し、両者の和をとることでTP値を算出することができる。
以上の処理により、解析装置5の算出部24は、客観指標を算出する。
<主な効果>
健康状態管理システム1では、精神的な健康状態の評価において、客観評価と主観評価を実行する時間を重複させることで、全体の評価時間を短縮することが可能である。更に、全体の評価時間が短縮されることにより、利用者の負担を軽減する効果を奏する。
健康状態管理システム1では、精神的な健康状態の評価において、客観評価と主観評価を実行する時間を重複させることで、全体の評価時間を短縮することが可能である。更に、全体の評価時間が短縮されることにより、利用者の負担を軽減する効果を奏する。
以上、本発明を実施するための幾つかの形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、図3の機能ブロックの構成図の一例は、健康状態管理システム1を構成する情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6における処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
また、記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、情報処理装置2、解析装置5、及び端末装置6は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1>利用者が操作する情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な解析装置を有する健康状態管理システムであって、前記情報処理装置は、精神的な健康状態に関する客観評価において、客観評価データとして、前記利用者の脈波を計測する計測部と、精神的な健康状態に関する主観評価において、主観評価データとして、精神的な健康状態に関する質問に対する前記利用者の回答を取得する取得部と、前記脈波の計測時間と前記主観評価の主観評価時間が重複し、且つ、前記計測時間の開始時刻は前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなるように制御する制御部と、前記客観評価データと前記主観評価データを前記解析装置に送信する通信部と、前記客観評価に関する情報と前記主観評価に関する情報を画面に表示させる表示制御部と、を有する健康状態管理システムである。
<2>前記計測部は、前記脈波が適切に計測可能であるかを確認した後、計測した前記脈波の解析を開始し、前記制御部は、前記解析の開始時刻が前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなる又は同じとなるように制御する、前記<1>に記載の健康状態管理システムである。
<3>前記制御部は、前記計測時間が予め定められた最低計測時間となり、前記主観評価における質問の数が予め定められた最低質問数となり、前記計測時間の終了時刻が前記主観評価時間の終了時刻よりも遅くなる又は同じとなるように制御する、前記<1>又は前記<2>に記載の健康状態管理システムである。
<4>前記制御部は、前記最低計測時間が経過した時点で、前記取得部が前記最低質問数の回答を取得していないならば、前記計測時間を延長する、前記<3>に記載の健康状態管理システムである。
<5>前記制御部は、前記取得部が前記最低質問数の回答を取得した時点で、前記最低計測時間が経過していない場合、前記質問の数を増やす、前記<3>又は前記<4>に記載の健康状態管理システムである。
<6>前記表示制御部は、前記主観評価時間の開始時刻前は、前記客観評価に関する情報のみを画面に表示させ、前記主観評価時間の開始時刻後は、前記主観評価に関する情報のみを画面に表示させる、前記<1>から前記<5>のいずれかに記載の健康状態管理システムである。
<7>前記表示制御部は、前記計測部が、前記脈波が適切に計測可能ではないことを確認した場合、画面に警告を表示させる、前記<6>に記載の健康状態管理システムである。
<8>前記表示制御部は、前記主観評価における前記質問を1問ずつ画面に表示させる、前記<6>又は前記<7>に記載の健康状態管理システムである。
<9>前記計測部は、カメラを用いて前記脈波を計測する、前記<1>から前記<8>のいずれかに記載の健康状態管理システムである。
<10>前記解析装置は、前記判定部による判定結果を、前記利用者を管理する管理者に通知する通知部と、前記客観評価データと前記主観評価データに基づいて、前記利用者の精神的な健康状態を判定する判定部と、前記客観評価データ、前記主観評価データ、及び前記判定部による判定結果を記憶する記憶部と、を有する、前記<1>から前記<9>のいずれかに記載の健康状態管理システムである。
<11>前記通知部は、前記判定結果に基づいて、前記管理者に、前記利用者を特定する情報と前記利用者の精神的な健康状態の不調を防止するための情報を通知する、前記<10>に記載の健康状態管理システムである。
<1>利用者が操作する情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な解析装置を有する健康状態管理システムであって、前記情報処理装置は、精神的な健康状態に関する客観評価において、客観評価データとして、前記利用者の脈波を計測する計測部と、精神的な健康状態に関する主観評価において、主観評価データとして、精神的な健康状態に関する質問に対する前記利用者の回答を取得する取得部と、前記脈波の計測時間と前記主観評価の主観評価時間が重複し、且つ、前記計測時間の開始時刻は前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなるように制御する制御部と、前記客観評価データと前記主観評価データを前記解析装置に送信する通信部と、前記客観評価に関する情報と前記主観評価に関する情報を画面に表示させる表示制御部と、を有する健康状態管理システムである。
<2>前記計測部は、前記脈波が適切に計測可能であるかを確認した後、計測した前記脈波の解析を開始し、前記制御部は、前記解析の開始時刻が前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなる又は同じとなるように制御する、前記<1>に記載の健康状態管理システムである。
<3>前記制御部は、前記計測時間が予め定められた最低計測時間となり、前記主観評価における質問の数が予め定められた最低質問数となり、前記計測時間の終了時刻が前記主観評価時間の終了時刻よりも遅くなる又は同じとなるように制御する、前記<1>又は前記<2>に記載の健康状態管理システムである。
<4>前記制御部は、前記最低計測時間が経過した時点で、前記取得部が前記最低質問数の回答を取得していないならば、前記計測時間を延長する、前記<3>に記載の健康状態管理システムである。
<5>前記制御部は、前記取得部が前記最低質問数の回答を取得した時点で、前記最低計測時間が経過していない場合、前記質問の数を増やす、前記<3>又は前記<4>に記載の健康状態管理システムである。
<6>前記表示制御部は、前記主観評価時間の開始時刻前は、前記客観評価に関する情報のみを画面に表示させ、前記主観評価時間の開始時刻後は、前記主観評価に関する情報のみを画面に表示させる、前記<1>から前記<5>のいずれかに記載の健康状態管理システムである。
<7>前記表示制御部は、前記計測部が、前記脈波が適切に計測可能ではないことを確認した場合、画面に警告を表示させる、前記<6>に記載の健康状態管理システムである。
<8>前記表示制御部は、前記主観評価における前記質問を1問ずつ画面に表示させる、前記<6>又は前記<7>に記載の健康状態管理システムである。
<9>前記計測部は、カメラを用いて前記脈波を計測する、前記<1>から前記<8>のいずれかに記載の健康状態管理システムである。
<10>前記解析装置は、前記判定部による判定結果を、前記利用者を管理する管理者に通知する通知部と、前記客観評価データと前記主観評価データに基づいて、前記利用者の精神的な健康状態を判定する判定部と、前記客観評価データ、前記主観評価データ、及び前記判定部による判定結果を記憶する記憶部と、を有する、前記<1>から前記<9>のいずれかに記載の健康状態管理システムである。
<11>前記通知部は、前記判定結果に基づいて、前記管理者に、前記利用者を特定する情報と前記利用者の精神的な健康状態の不調を防止するための情報を通知する、前記<10>に記載の健康状態管理システムである。
1 健康状態管理システム
2 情報処理装置
3 計測器
4 通信ネットワーク
5 解析装置
6 端末装置
10、20、30 通信部
11、31 表示制御部
12、32 操作受付部
13 計測部
14 取得部
15 制御部
21 判定部
22 管理部
23 通知部
24 算出部
25 記憶部
2 情報処理装置
3 計測器
4 通信ネットワーク
5 解析装置
6 端末装置
10、20、30 通信部
11、31 表示制御部
12、32 操作受付部
13 計測部
14 取得部
15 制御部
21 判定部
22 管理部
23 通知部
24 算出部
25 記憶部
Claims (14)
- 利用者が操作する情報処理装置と、前記情報処理装置と通信可能な解析装置を有する健康状態管理システムであって、
精神的な健康状態に関する客観評価において、客観評価データとして、前記利用者の脈波を計測する計測部と、
精神的な健康状態に関する主観評価において、主観評価データとして、精神的な健康状態に関する質問に対する前記利用者の回答を取得する取得部と、
前記脈波の計測時間と前記主観評価の主観評価時間が重複し、且つ、前記計測時間の開始時刻は前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなるように制御する制御部と、
前記客観評価データと前記主観評価データを前記解析装置に送信する通信部と、
前記客観評価に関する情報と前記主観評価に関する情報を画面に表示させる表示制御部と、
を有する健康状態管理システム。 - 前記計測部は、前記脈波が適切に計測可能であるかを確認した後、計測した前記脈波の解析を開始し、
前記制御部は、前記解析の開始時刻が前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなる又は同じとなるように制御する、請求項1に記載の健康状態管理システム。 - 前記制御部は、前記計測時間が予め定められた最低計測時間となり、前記主観評価における質問の数が予め定められた最低質問数となり、前記計測時間の終了時刻が前記主観評価時間の終了時刻よりも遅くなる又は同じとなるように制御する、請求項2に記載の健康状態管理システム。
- 前記制御部は、前記最低計測時間が経過した時点で、前記取得部が前記最低質問数の回答を取得していないならば、前記計測時間を延長する、請求項3に記載の健康状態管理システム。
- 前記制御部は、前記取得部が前記最低質問数の回答を取得した時点で、前記最低計測時間が経過していない場合、前記質問の数を増やす、請求項3に記載の健康状態管理システム。
- 前記表示制御部は、前記主観評価時間の開始時刻前は、前記客観評価に関する情報のみを画面に表示させ、前記主観評価時間の開始時刻後は、前記主観評価に関する情報のみを画面に表示させる、請求項1に記載の健康状態管理システム。
- 前記表示制御部は、前記計測部が、前記脈波が適切に計測可能ではないことを確認した場合、画面に警告を表示させる、請求項6に記載の健康状態管理システム。
- 前記表示制御部は、前記主観評価における前記質問を1問ずつ画面に表示させる、請求項1に記載の健康状態管理システム。
- 前記計測部は、カメラを用いて前記脈波を計測する、請求項1に記載の健康状態管理システム。
- 前記解析装置は、
前記客観評価データと前記主観評価データに基づいて、前記利用者の精神的な健康状態を判定する判定部と、
前記客観評価データ、前記主観評価データ、及び前記判定部による判定結果を記憶する記憶部と、
前記判定部による判定結果を、前記利用者を管理する管理者に通知する通知部と、
を有する、請求項1に記載の健康状態管理システム。 - 前記通知部は、前記判定結果に基づいて、前記管理者に、前記利用者を特定する情報と前記利用者の精神的な健康状態の不調を防止するための情報を通知する、請求項10に記載の健康状態管理システム。
- 精神的な健康状態に関する客観評価において、客観評価データとして、利用者の脈波を計測する計測部と、
精神的な健康状態に関する主観評価において、主観評価データとして、精神的な健康状態に関する質問に対する前記利用者の回答を取得する取得部と、
前記脈波の計測時間と前記主観評価の主観評価時間が重複し、且つ、前記計測時間の開始時刻は前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなる又は同じとなるように制御する制御部と、
を有する情報処理装置。 - 精神的な健康状態に関する客観評価において、客観評価データとして、利用者の脈波を計測するステップと、
精神的な健康状態に関する主観評価において、主観評価データとして、精神的な健康状態に関する質問に対する前記利用者の回答を取得するステップと、
前記脈波の計測時間と前記主観評価の主観評価時間が重複し、且つ、前記計測時間の開始時刻は前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなる又は同じとなるように制御するステップと、
を有する情報処理方法。 - 精神的な健康状態に関する客観評価において、客観評価データとして、利用者の脈波を計測するステップ、
精神的な健康状態に関する主観評価において、主観評価データとして、精神的な健康状態に関する質問に対する前記利用者の回答を取得するステップ、
前記脈波の計測時間と前記主観評価の主観評価時間が重複し、且つ、前記計測時間の開始時刻は前記主観評価時間の開始時刻よりも早くなる又は同じとなるように制御するステップ、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US18/502,374 US20240164673A1 (en) | 2022-11-22 | 2023-11-06 | Health status management system, information processing apparatus, and information processing method |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022186575 | 2022-11-22 | ||
JP2022186575 | 2022-11-22 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024075460A true JP2024075460A (ja) | 2024-06-03 |
Family
ID=91321645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023032781A Pending JP2024075460A (ja) | 2022-11-22 | 2023-03-03 | 健康状態管理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024075460A (ja) |
-
2023
- 2023-03-03 JP JP2023032781A patent/JP2024075460A/ja active Pending
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