JP2024074767A - 放射線撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンチレータの焼き付きの有無を推定できるようにする。【解決手段】放射線撮像装置は、放射線を光に変換するシンチレータと光を電荷に変換する光電変換素子を含み、画像を生成する放射線検出部と、放射線照射状態で前記放射線検出部により生成された第1の画像を取得し、その後、放射線非照射状態で前記放射線検出部により生成された第2の画像を取得する取得部と、前記第2の画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定する推定部とを有する。【選択図】図3

Description

本開示は、放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法及びプログラムに関する。
X線による医療画像診断や非破壊検査に用いる撮像装置として、X線を光に変換するシンチレータ及び半導体材料によって形成された平面検出器(Flat Panel Detector、以下FPDと略す)を用いた放射線撮像装置が普及している。このような放射線撮像装置は、例えば、非破壊検査においては、プリント基板や配管などのモノを壊さずに、内部の傷や表面の傷あるいは劣化状況を検査するために用いることができる。
しなしながら、配管などの厚みのある被写体では、シンチレータに多量のX線を照射させる必要がある。シンチレータには、放射線が照射されたことに応じて感度特性が変動する場合があり、このような現象を「焼き付き(ブライトバーン)」とも称される。この現象により、FPDの画像にアーチファクト又は被写体の残像が生じるが、元に戻るまで時間がかかるため、焼き付きを除去する補正方法が知られている。
焼き付きを除去する補正方法として、被写体を外して白撮影(以下ゲインキャリブレーション)を実施し、ゲイン補正データを更新した後、撮影時には、更新したゲイン補正データでゲイン補正をする技術がある。
一方、残像現象として、X線の照射を止めてもシンチレータの発光が収まらないことが原因で発生する残光や、撮像素子の転送残りなどの原因により発生するものも存在する。これらは、FPN(Fixed Pattern Noise)残像と呼ばれ、このFPN残像対策としても、前述のゲインキャリブレーションが有効な対策となる。
しかし、このゲインキャリブレーション自体は、時間を要する作業であるため、実施するのは必要最低限に抑えたいという要望がある。
特許文献1には、FPN残像対策として、事前にゲインキャリブレーションを実施した際に取得したX線非照射下画像(以下FPN画像)と、被写体撮影直前に取得したFPN画像から、FPN残像の発生を判断し、対策を取る技術が開示されている。
特許文献2には、撮影した今回の焼き付き画像と1つ前の焼き付き補正画像とその焼き付き情報画像からパラメータを計算した画像を使って補正する方法が開示されている。
特許第4468083号公報 特開2003-185752号公報
X線照射下画像から焼き付きの有無を判断しようとすると、例えば、一通りの撮像処理が終わった後、被写体を移動させ、もう一度X線を照射して画像を取得し、その画像から焼き付きの有無を判定するという手間が発生する。これは、検査スループットの低下につながり、また配管検査等の場合は被写体を移動させる作業は、人手になり得るため、作業者に余計な手間を強いることになる。
本開示の目的は、シンチレータの焼き付きの有無を推定できるようにすることである。
放射線撮像装置は、放射線を光に変換するシンチレータと光を電荷に変換する光電変換素子を含み、画像を生成する放射線検出部と、放射線照射状態で前記放射線検出部により生成された第1の画像を取得し、その後、放射線非照射状態で前記放射線検出部により生成された第2の画像を取得する取得部と、前記第2の画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定する推定部とを有する。
本開示によれば、シンチレータの焼き付きの有無を推定することができる。
放射線撮像システムの構成例を示す図である。 非破壊検査の放射線検査システムの構成例を示す図である。 放射線撮像システムの制御方法を示すフローチャートである。 焼き付き発生時の撮像直後のFPN画像例を示す図である。 X軸方向の面内画素分布例を示す図である。 放射線撮像システムの構成例を示す図である。 放射線撮像装置内の制御部のハードウェア構成例を示す図である。 検査装置の構成例を示す図である。 ゲイン補正データの更新及び切り替えの処理例を説明するフローチャートである。 ゲイン補正データの更新及び切り替えの処理例を説明するフローチャートである。 ゲイン補正データの更新及び切り替えの処理例を説明するフローチャートである。 ゲイン補正データの更新及び切り替えの処理例を説明するフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら、実施形態について説明する。なお、以下に記載の実施形態は、特許請求の範囲を限定するものでなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが解決手段として必須のものとは限らない。また、以下に記載の実施形態において、放射線としては、X線を用いることが好適であるが、これに限定されるものでなく、例えば、α線やβ線、γ線などの他の放射線も、適用可能である。放射線は、X線に限られるものではなく、例えば、α線、β線、γ線、粒子線、宇宙線等も放射線に含まれるものとする。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る放射線撮像システム120の構成例を示す図である。放射線撮像システム120は、放射線撮像装置100と、放射線源301と、放射線発生装置300と、放射線発生装置操作UI302と、表示部405と、制御装置操作UI406と、制御装置400を有する。
放射線源301は、放射線を照射する。放射線発生装置300は、放射線源301を制御する。制御装置400は、放射線撮像装置100及び放射線発生装置300を制御し、放射線撮像装置100からの放射線画像の収集や表示などが可能な放射線撮像アプリケーション403を有する。
放射線撮像装置100は、放射線検出部200と、制御部101と、電源部113を有する。放射線検出部200は、放射線を検出し、画像データを生成する。制御部101は、撮影や通信を行う。放射線検出部200は、二次元に分布した撮像素子とシンチレータ(蛍光体)を有する。シンチレータは、放射線検出部200に到達した放射線を光に変換する。撮像素子は、シンチレータが変換した光を電荷に変換する光電変換素子を有し、二次元の放射線画像データを生成する。この放射線検出部200は、平面検出器(FPD:Flat Panel Detector)である。ここでは、例として、シンチレータは、到達した放射線強度に比例して発光し、撮像素子は、シンチレータの発光強度に比例して高い画素値を出力するものとする。
制御部101は、放射線画像取得部102と、画像処理部103と、記憶部106と、焼き付き推定部111と、通信部112を有する。放射線画像取得部102は、放射線検出部200から放射線画像を取得する。
放射線画像取得部102は、放射線検出部200の各撮像素子から電荷を読み出し、全ての撮像素子から電荷の読み出しが終了すると、放射線画像の取得を完了する。また、放射線画像取得部102は、放射線画像取得完了後、放射線検出部200の各撮像素子に蓄積される電荷を読み捨てるリセット動作を行う。放射線画像取得部102は、放射線検出部200から取得した放射線画像107を記憶部106に記憶させる。
画像処理部103は、記憶部106に記憶させた放射線画像107に対して、オフセット補正を行うオフセット補正部104と、ゲイン補正を行うゲイン補正部105を有する。ただし、画像処理部103は、これら以外の補正処理を行う補正部を持ってもよい。また、オフセット補正部104は、オフセット補正データ108の生成処理を実行してもよい。また、ゲイン補正部105は、ゲイン補正データ109の生成処理を行ってもよい。
記憶部106は、放射線画像取得部102により取得された放射線画像107と、放射線画像107に対しオフセット補正を行う際のオフセット補正データ108を記憶する。ここでは、オフセット補正データ108は、撮影実施前に事前に生成された画像であるものとする。なお、各フレームの放射線撮像において放射線画像取得部102が放射線非照射下で取得した画像を、オフセット補正データ108としてもよい。また、オフセット補正データ108は、1つとは限らず、例えば撮影する際の画像サイズや放射線の蓄積時間ごとに記憶されるようにしてもよい。
さらに、記憶部106は、ゲイン補正部105が予め生成したゲイン補正データ109を記憶する。なお、ゲイン補正データ109は、1つとは限らず、例えば撮影する際の画像サイズ毎に記憶されるようにしてもよい。また、記憶部106は、さらに、放射線画像取得部102が放射線撮像直後に放射線非照射下で撮影した画像である撮像直後FPN画像110を記憶する。FPNは、固定パターンノイズ(Fixed Pattern Noise)である。
焼き付き推定部111は、放射線撮像直後に取得された撮像直後FPN画像110を基に、直前の放射線撮像にてシンチレータに焼き付きが発生したか否かを推定する。シンチレータには、放射線が照射されたことに応じて感度特性が変動し、残像現象として、放射線の照射を止めてもシンチレータの発光が収まらないことが原因で発生する残光や、撮像素子の転送残りなどの原因により発生する場合がある。このような現象を焼き付き(ブライトバーン)という。この現象により、放射線検出部200の画像にアーチファクト又は被写体の残像が生じるが、元に戻るまで時間がかかるため、焼き付きを除去する補正が必要となる。残像は、時間が経過すると低減する。
制御装置400は、通信制御部401と、放射線撮像装置制御部402と、放射線撮像アプリケーション403と、放射線発生装置制御部404と、電源407を有する。通信制御部401は、制御装置400と放射線撮像装置100との間の通信と、制御装置400と放射線発生装置300との間の通信を制御する。放射線撮像装置制御部402は、放射線撮像装置100の画像取得タイミングや条件などの制御を行う。放射線撮像アプリケーション403は、放射線撮像装置100からの放射線画像の収集や表示などを行う。放射線発生装置制御部404は、放射線発生装置300の放射線の照射条件などの制御を行う。
表示部405は、放射線画像や撮影情報を表示する。制御装置操作UI406は、例えばキーボード及びマウスなどであり、制御装置400を操作するためのUIである。放射線発生装置操作UI302は、例えばキーボード及びマウスなどであり、放射線発生装置300を操作するためのUIである。
制御装置400と放射線撮像装置100との間、及び、制御装置400と放射線発生装置300との間は、通信線、専用信号線、及び無線通信のいずれか又は複数の手段で情報のやりとりを可能とする。通信線は、例えば、RS232C、USB、又はローカルエリアネットワークなどの規格を用いたケーブル線である。制御装置400と放射線撮像装置100との間では、例えば画像データ、画像取得条件設定や装置状態取得などの制御通信を行う。また、制御装置400と放射線発生装置300との間では、例えば放射線照射条件の設定、装置状態取得、実際の照射情報などの制御通信を行う。
図2は、非破壊検査の放射線検査システムの構成例を示す図である。放射線検査システムは、図1の放射線撮像システム120を有する。放射線検査システムは、放射線発生装置300と、コンベアベルト203と、被写体202と、放射線検出部200と、表示部405を有する。放射線発生装置300は、放射線201を照射する。被写体202は、コンベアベルト203上を流れてくる。放射線検出部200は、入射した放射線を電気信号に変換し、放射線画像を出力する。表示部405は、放射線画像や撮影情報を表示する。
被写体202を撮影後に別の被写体での撮影を実施する場合、コンベアベルト203を動かし、被写体202を動かして別の被写体での撮影を実施する。放射線画像に焼き付き現象が生じた場合には、コンベアベルト203を動作させ、被写体202を動かし、放射線201の軌道上に被写体202が存在しない状態で、放射線発生装置300が放射線201を照射し、ゲインキャリブレーションを行うことができる。また、放射線画像に焼き付き現象が生じた場合に、ゲインキャリブレーションを実施させたくない検査がある場合には、放射線発生装置300の設定でゲインキャリブレーション機能をオフにすることもできる。
図3は、放射線撮像システム120の制御方法を示すフローチャートである。ここでは、予め記憶部106がオフセット補正データ108と、ゲイン補正データ109を保持しているものとする。そのため、もし記憶部106がオフセット補正データ108を保持していなければ、不図示ではあるが、まずオペレータは制御装置400を操作し、オフセット補正データ生成処理を行う。同様に、もし記憶部106がゲイン補正データ109を保持していなければ、不図示ではあるが、まずオペレータは制御装置400を操作し、ゲイン補正データ生成処理を行う。
また、不図示ではあるが、ステップS301の前に、オペレータは、制御装置操作UI406により、検査対象の設定や、撮影方法等の選択をする。放射線撮像装置制御部402は、オペレータからの選択を基に、放射線撮像装置制御信号(例えば予めフレームレートや画像サイズが決められた撮影モード番号等)を生成する。そして、通信制御部401は、放射線撮像装置100の通信部112に放射線撮像装置制御信号を送る。
制御部101は、通信部112から放射線撮像装置制御信号を受信し、放射線撮像装置制御信号のフレームレートに応じた周期で放射線検出部200が駆動するように、放射線画像取得部102を制御する。放射線画像取得部102は、この時、放射線画像取得部102のリセット動作を行う。
放射線発生装置300の放射線照射準備及び放射線撮像装置100の放射線検出準備が完了した後、オペレータが放射線発生装置操作UI302のスイッチを押すことで、放射線発生装置300の制御により、放射線源301は、放射線照射を開始する。
ステップS301では、放射線画像取得部102は、放射線源301から放射線が照射された状態(放射線照射状態)で、放射線検出部200により生成された放射線画像を、放射線検出部200の各撮像素子の電荷の読み出し動作により取得する。この放射線画像は、被写体がある状態で生成された画像である。そして、放射線画像取得部102は、取得した放射線画像を記憶部106に放射線画像107として記憶させる。
その後、制御部101は、画像処理部103のオフセット補正部104とゲイン補正部105を制御して、放射線画像107に対してオフセット補正とゲイン補正を行う。この時、オフセット補正部104は、補正用データとして予め記憶部106に記憶されているオフセット補正データ108を用いて、放射線画像107に対してオフセット補正を行う。ゲイン補正部105は、補正用データとして予め記憶部106に記憶されているゲイン補正データ109を用いて、放射線画像107に対してゲイン補正を行う。放射線画像107に対して画像処理を行った後、制御部101は、通信部112を制御し、画像処理を行った放射線画像107を通信制御部401へ転送する。
ステップS302では、放射線撮像装置100内の制御部101は、撮影を継続するか否かを判定する。この時、制御部101は、例えば通信部112を確認し、制御装置400内の放射線撮像装置制御部402からの撮影停止要求通信の有無を確認することで、上記の判定を行う。制御部101は、撮影停止要求通信がなければ、撮影を継続すると判定し、撮影停止要求通信があれば、撮影を継続しないと判定する。撮影を継続しないと判定された場合、処理はステップS303へ進む。撮影を継続すると判定された場合、処理はステップS301に戻る。
ステップS301では、放射線画像取得部102は、放射線検出部200を制御し、放射線源301から照射された放射線による次フレームの放射線画像を、放射線検出部200の各撮像素子の電荷の読み出し動作により取得する。そして、放射線画像取得部102は、取得した放射線画像を記憶部106に放射線画像107として保持する。そして、制御部101は、再び、放射線画像107に対して画像処理を行い、画像処理を行った放射線画像107を通信制御部401へ転送する。その後、制御部101は、再びステップS302にて、撮影を継続するか否かを判定する。これにより、放射線画像取得部102は、複数フレームの放射線画像107を取得する。
ステップS303では、放射線撮像装置100内の通信部112は、制御装置400内の放射線撮像装置制御部402からの撮影停止要求通信を受けていることになる。従って、放射線撮像アプリケーション403は、放射線発生装置300に放射線の照射停止を要求していることになり、放射線源301からは放射線が照射されていない状態になっている。
放射線が照射されていない状態(放射線非照射状態)で、放射線画像取得部102は、放射線検出部200を制御し、放射線検出部200のリセット動作を開始する前に、放射線検出部200により生成された画像を取得する。この画像は、放射線が照射されていない画像であるFPN画像(ダーク画像)である。制御部101は、この画像を撮像直後FPN画像110として記憶部106に保存する。
撮像直後FPN画像110を取得する際、放射線画像取得部102は、ステップS301で撮影を実施した時と同じ動作条件で、放射線検出部200を制御して、撮像直後FPN画像110を取得する。または、放射線画像取得部102は、ステップS301で撮影を実施した時とは動作条件を変えて、放射線検出部200を制御して、撮像直後FPN画像110を取得してもよい。
撮像直後FPN画像110を取得するタイミングが撮影終了後短時間であればあるほど、後述するステップS304での焼き付き推定で精度よく焼き付きの有無を推定できる。従って、撮像直後FPN画像110を取得する際の動作条件の変更例として、例えばフレームレートを高速にすることができる。そして、撮像直後FPN画像110を取得した後、放射線画像取得部102は、放射線検出部200のリセット動作を開始する。
以上のように、放射線検出部200のリセット動作は、ステップS301の放射線画像107の取得とステップS303の撮像直後FPN画像110の取得との間には行われず、撮像直後FPN画像110の取得の後に行われる。
また、ステップS303の放射線検出部200の撮像直後FPN画像110の生成のための動作条件は、ステップS301の放射線検出部200の放射線画像107の生成のための動作条件と同じである。なお、ステップS303の放射線検出部200の撮像直後FPN画像110の生成のためのフレームレートは、ステップS301の放射線検出部200の放射線画像107の生成のためのフレームレートより速くしてもよい。
ここで取得した撮像直後FPN画像110は、図4に示すように、焼き付きにより、撮像直後FPN画像110の中に被写体がなかった素抜け領域411と、被写体があった残像領域412が分布する画像になっている。素抜け領域411は、残像領域412に比べて、画素値が大きくなる。制御部101が撮像直後FPN画像110を記憶部106に保存した後、処理はステップS304へ進む。
ステップS304では、焼き付き推定部111は、ステップS303にて取得した撮像直後FPN画像110を基に、放射線検出部200のシンチレータの焼き付きの有無を推定する。ここでは、まず、焼き付き推定部111は、撮像直後FPN画像110の面内画素分布を算出する。面内画素分布の算出方法として、例えば図4に示すように、撮像直後FPN画像110を水平軸走査ライン413に沿って走査することを、垂直行414ごとに実施し、面内画素分布を算出する。
ここで、素抜け領域411と残像領域412を持つ水平軸走査ライン415において、水平軸走査ライン415の画素分布を算出した際、図5のように、素抜け領域411と残像領域412との間で、画素値が大きく変動する。このように、撮像直後FPN画像110の面内画素分布において、画素値の変動値が特定閾値以上である領域が存在した場合、焼き付き推定部111は、直前のステップS301の撮影において、放射線検出部200のシンチレータの焼き付きがあると推定する。この推定の場合、処理はステップS305へ進む。また、焼き付き推定部111は、撮像直後FPN画像110の面内画素分布において、画素値の変動値が特定閾値以上である領域が存在しない場合、放射線検出部200のシンチレータの焼き付きがないと推定し、処理はステップS306へ進む。
以上、焼き付き推定部111は、撮像直後FPN画像110の中の画素値の差が閾値以上である場合には、シンチレータの焼き付きがあると推定し、撮像直後FPN画像110の中の画素値の差が閾値以上でない場合には、シンチレータの焼き付きがないと推定する。シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、処理はステップS305に進む。シンチレータの焼き付きがないと推定された場合には、処理はステップS306に進む。
ステップS305では、放射線画像取得部102は、放射線検出部200を制御し、以下のゲインキャリブレーションを実施する。ゲインキャリブレーションでは、所定の放射線照射設定にて、放射線発生装置300は、放射線源301の放射線照射を制御する。放射線画像取得部102は、被写体がない状態かつ放射線照射状態で、放射線検出部200により生成された複数枚の放射線照射下画像を取得する。その後、ゲイン補正部105は、取得した複数枚の放射線照射下画像の平均画像を基にゲイン補正データを生成して、そのゲイン補正データを記憶部106のゲイン補正データ109として更新する。その後、処理はステップS306へ進む。
ステップS306では、放射線撮像装置100内の制御部101は、別の被写体における撮影を行うか否かを判定する。この時、制御部101は、例えば通信部112を確認し、制御装置400内の放射線撮像装置制御部402からの別の被写体における撮影開始要求通信の有無を確認することで、上記の判定を行う。制御部101は、別の被写体における撮影開始要求通信がある場合には、別の被写体における撮影を行うと判定し、別の被写体における撮影開始要求通信がない場合には、別の被写体における撮影を行わないと判定する。
別の被写体における撮影を行うと判定された場合、処理はステップS301に戻り、放射線画像取得部102は、再び、放射線検出部200の各撮像素子の電荷の読み出し動作を開始し、放射線画像を取得する。別の被写体における撮影を行わないと判定された場合、図3のフローチャートの処理が終了する。
以上、本実施形態によれば、放射線撮像システム120は、多量の放射線照射によりシンチレータに焼き付きが発生した際、焼き付きの発生を推定し、補正用データを更新してその補正用データを用いて、放射線画像を補正する。これにより、放射線撮像システム120は、焼き付きの影響を低減しながら、撮影を続行することが可能になる。
なお、オフセット補正データ108及び撮像直後FPN画像110は、単一の画像でも良いし、複数枚の画像の平均画像でもよい。
また、ステップS304にて焼き付き推定部111が撮像直後FPN画像110を基に焼き付きの有無を推定する際、焼き付き推定部111は、撮像直後FPN画像110に対し画像処理を実施し、画像処理後の画像を基に焼き付きの有無を推定してもよい。例えば、焼き付き推定部111は、オフセット補正部104を制御し、撮像直後FPN画像110に対してオフセット補正データ108を用いてオフセット補正を実施し、補正後の画像を基に焼き付きの有無を推定してもよい。こうすることで、制御部101は、撮像直後FPN画像110からノイズ成分が抑えられた画像を生成できるため、焼き付き推定の推定精度が向上する。
また、ステップS305にてゲインキャリブレーションを実施する時、制御部101は、通信部112を制御して、制御装置400に対し焼き付き発生通知信号を送信することで、焼き付きの発生を使用者に通知してもよい。通信部112は、通知部として機能し、制御装置400に対して、焼き付きの発生を通知する。この時、制御装置400の通信制御部401が焼き付き発生通知信号を受信後、放射線撮像アプリケーション403は、焼き付き発生のアラート画面を表示部405に表示する。
また、この時、放射線撮像アプリケーション403は、ゲインキャリブレーションを実施するか否かの選択画面を表示部405に表示し、使用者に対して選択させてもよい。この時、使用者は、制御装置操作UI406を操作して、ゲインキャリブレーションを実施するか否かを選択する。放射線撮像アプリケーション403は、その選択結果を放射線撮像装置100の通信部112に送信する。放射線撮像装置100の制御部101は、通信部112が受信した選択結果を確認し、ゲインキャリブレーション実施指示が選択されていた場合は、ステップS305のゲインキャリブレーションを実施し、その後、ステップS306に進む。ゲインキャリブレーションを実施しないと選択されていた場合には、制御部101は、ゲインキャリブレーションを実施せずに、そのままステップS306に進んでもよい。
なお、ここでは、使用者への通知手段として、焼き付き発生通知信号を例に挙げたが、放射線撮像装置100が持つ不図示の通知UI(例えばLEDやブザーなど)を用いてもよい。また、放射線撮像アプリケーション403は、焼き付き発生のアラート画面を表示部405に表示する代わりに、制御装置400が持つ不図示の音声出力部を用いて音声による通知を行ってもよい。
以上、本実施形態によれば、焼き付き推定部111は、撮像直後FPN画像110を基に、多量の放射線照射によるシンチレータの焼き付きの有無を推定する。ゲイン補正部105は、焼き付きがある場合のみ、ゲイン補正データ109を更新して、そのゲイン補正データ109を用いて補正をする。これにより、焼き付きの影響を低減しながら、撮影を続行することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、検査時、毎フレームにおいて撮影前に予め生成していたオフセット補正データ108を用いてオフセット補正を行っていた。第2の実施形態では、制御部101は、フレームごとにオフセット補正データ108を生成して、オフセット補正を行う。この場合、制御部101は、放射線照射状態で放射線検出部200により生成された1フレームの放射線画像を取得し、その放射線画像を記憶部106に放射線画像107として記憶させる。その後、制御部101は、放射線非照射状態で放射線検出部200により生成された1フレームの画像を取得し、その画像を記憶部106にオフセット補正データ108として記憶させる。その後、制御部101は、画像処理部103のオフセット補正部104を制御する。オフセット補正部104は、オフセット補正データ108のフレームを基に、放射線画像107のフレームに対して、オフセット補正を行う。
この場合、ステップS302にて撮影を継続すると判定した場合、制御部101は、放射線画像107の取得とオフセット補正データ108の取得を複数回繰り返す。ステップS302にて撮影を継続しないと判定した場合、ステップS303を実施せずに、ステップS304に進んでもよい。
ステップS304では、放射線画像取得部102は、放射線検出部200のリセット動作を開始する。放射線検出部200のリセット動作は、上記の放射線画像107の取得とオフセット補正データ108の取得を複数回繰り返す間には行われず、オフセット補正データ108の最終フレームの取得の後に行われる。焼き付き推定部111は、撮像直後FPN画像110の代わりに、最終フレームにおいて取得したオフセット補正データ108を基に、焼き付きの有無の推定を実施する。最終フレームのオフセット補正データ108は、撮影終了からの時間経過がより短いFPN画像であるため、図5の素抜け領域411と残像領域412との間で、画素値変動がより大きくなり、焼き付き推定の精度が向上する。
この場合も、ステップS304にて、焼き付き推定部111がオフセット補正データ108を基に焼き付きを推定する際、焼き付き推定部111は、オフセット補正データ108に対して画像処理を実施し、画像処理後の画像を基に焼き付きの有無を推定してもよい。
例えば、不図示ではあるが、放射線画像取得部102は、ステップS301の前に、予め、放射線非照射状態で放射線検出部200により生成された画像を取得し、その画像を記憶部106に撮影前オフセット補正データとして記憶させる。撮影前オフセット補正データは、撮影直後のオフセット補正データではないので、焼き付きがない。そして、ステップS304にて、焼き付き推定部111は、オフセット補正部104を制御する。オフセット補正部104は、オフセット補正データ108の最終フレームに対して、記憶部106に記憶された撮影前オフセット補正データを減算処理することにより、オフセット補正を行う。そして、焼き付き推定部111は、そのオフセット補正後の画像を基に焼き付きの有無を推定する。なお、この撮影前オフセット補正データは、撮影前FPN画像であり、第1の実施形態のオフセット補正データ108と同様に、放射線非照射下で取得した単一の画像でも良いし、複数枚の画像の平均画像でもよい。
この処理は、第1の実施形態にも適用可能である。焼き付き推定部111は、撮像直後FPN画像110に対して、上記の撮影前オフセット補正データを減算処理した画像を基に、シンチレータの焼き付きの有無を推定する。
(第3の実施形態)
特許文献2に開示されている方法では、非破壊検査のような多量の放射線照射により画素値が飽和した場合、画像から焼き付き量を正しく推定することができない。そのため、平面検出器のゲイン補正を実施しないと、焼き付きによるアーチファクト又は撮影した被写体の残像をすぐには除去できないことがある。
第3の実施形態は、放射線撮像装置において焼き付きが発生しても、正確なゲイン補正を行えるようにすることを目的とする。第3の実施形態によれば、放射線撮像装置において焼き付きが発生しても、正確なゲイン補正を行うことができる。
図6は、第3の実施形態に係る放射線撮像システムの構成例を示す図である。放射線撮像システムは、放射線検出部601を有する放射線撮像装置600と、放射線を照射する放射線源631を制御する放射線発生装置630と、放射線撮像装置600及び放射線発生装置630を制御する制御装置640とを有する。
放射線撮像装置600は、放射線検出部601、制御部602、及び電源部617を有する。放射線検出部601は、入射する放射線を検出し、検出した放射線の線量に応じた画像データを生成する。放射線検出部601は、例えば、入射した放射線を光(例えば可視光)に変換するシンチレータ(蛍光体)と、シンチレータで発生した光を電気信号に変換する光電変換素子とを含み構成される変換素子を有する複数の画素が2次元アレイ状に配されている。
制御部602は、放射線撮像装置600における撮影や通信動作を制御する。制御部602は、画像取得部603、画像処理部604、第1の記憶部606、第2の記憶部609、切替処理部612、切替時間推定部613、通信部614、及び内部時計615を有する。
画像取得部603は、放射線検出部601から、放射線の照射に応じた放射線画像データを含む画像データを取得する。画像取得部603は、放射線検出部601からゲイン補正データを取得するゲイン補正データ取得部616を有する。画像処理部604は、放射線検出部601から取得した画像に対して画像処理を行う。画像処理部604は、撮影して得られた放射線画像を、ゲイン補正データを用いて補正するゲイン補正部605を有する。
第1の記憶部606は、取得した放射線画像データ607及び焼き付き無しゲイン補正データ608等を記憶する。焼き付き無しゲイン補正データ608は、焼き付きが発生していない状態で、かつ被写体が存在しない状態で放射線を照射して撮影を行うことにより取得したゲイン補正データである。第2の記憶部609は、焼き付き有りゲイン補正データ610及び焼き付きの減衰量データ611等を記憶する。焼き付き有りゲイン補正データ610は、焼き付きが発生している状態で、かつ被写体が存在しない状態で放射線を照射して撮影を行うことにより取得したゲイン補正データである。焼き付きの減衰量データ611は、工場検査時や放射線撮像装置600の設置時などに測定した、焼き付きの減衰量を示すデータである。なお、第1の記憶部606と第2の記憶部609とは、1つの記憶部として構成されていてもよい。
切替処理部612は、撮影した放射線画像のゲイン補正に使用するゲイン補正データの切り替えに関する処理を行う。切替処理部612は、使用するゲイン補正データを切り替えるか否かの判定を行い、判定結果に応じてゲイン補正データの切り替えを行う。例えば、切替処理部612は、所定の切り替え条件を満たすか否かを判定し、切り替え条件を満たすと判定した場合に、使用するゲイン補正データを切り替える。切替時間推定部613は、第2の記憶部609に記憶されている焼き付きの減衰量データ611に基づいて、ゲイン補正データの切り替え時間を推定する。通信部614は、制御装置640との通信を制御する。内部時計615は、撮影時刻や経過時間などを取得する。電源部617は、放射線撮像装置600内の各部に電力を供給する。
制御部602は、例えば、第1の記憶部606に保存されているプログラム等を読み出し、読み出したプログラム等に基づいて放射線撮像装置600全体の制御を行ってもよい。または、ASIC等による制御信号発生回路により放射線撮像装置600の制御を行ってもよいし、プログラムと制御回路の両方により放射線撮像装置600全体の制御が実現されてもよい。
放射線発生装置630は、放射線源631を制御する。放射線源631は、放射線発生装置630により制御され、放射線撮像装置600に放射線を照射する。放射線発生装置630は、放射線発生装置630を操作するための操作UI632を有する。操作UI632は、キーボードやマウスなどを含む。操作UI632を用いて、ユーザは、例えば放射線の照射条件の設定や放射線の照射を行う。
制御装置640は、撮像装置制御部641、通信部642、放射線撮像アプリケーション643、電源部644、表示部645、及び操作UI646を有する。撮像装置制御部641は、放射線撮像装置600の画像取得タイミングや条件等の制御を行う。通信部642は、放射線撮像装置600及び放射線発生装置630との通信を制御する。放射線撮像アプリケーション643は、放射線撮像装置600からの撮影画像の収集や表示、撮影オーダーの受付や撮影情報の登録などを制御する。電源部644は、制御装置640内の各部に電力を供給する。表示部645は、撮影画像や撮影情報を表示する。操作UI646は、放射線撮像アプリケーションを操作するためのユーザインタフェースである。操作UI646は、キーボードやマウスなどを含む。
ここで、制御装置640と放射線撮像装置600との間の通信、及び制御装置640と放射線発生装置630との間の通信は、例えば、RS232CやUSB、イーサネット(登録商標)などの規格を用いたケーブル接続通信であってもよい。また、制御装置640と放射線撮像装置600との間の通信、及び制御装置640と放射線発生装置630との間の通信は、専用信号線を用いた通信や無線通信であってもよい。また、制御装置640と放射線撮像装置600との間の通信、及び制御装置640と放射線発生装置630との間の通信は、これらを組み合わせたものであってもよい。制御装置640と放射線撮像装置600との間では、例えば、画像データ、画像取得条件設定や装置状態取得などの制御通信を行う。
図7は、放射線撮像装置600の制御部602のハードウェア構成例を示す図である。制御部602は、CPU701、ROM702、RAM703、記憶装置704、入力部705、通信部706、及びバス707を有する。CPU701、ROM702、RAM703、記憶装置704、入力部705、及び通信部706は、バス707を介して通信可能に接続されている。
CPU(Central Processing Unit)701は、ROM(Read Only Memory)702に記憶された制御プログラムを読み出して各種処理を実行し、放射線撮像装置600全体の制御を行う。RAM(Random Access Memory)703は、CPU701の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。記憶装置704は、例えばHDDやSSDであり、各種データや各種プログラム等を記憶する。入力部705は、撮影によって得られた放射線画像データやゲイン補正データが入力される。通信部706は、制御装置640との通信処理を行う。
例えば、CPU701がROM702又は記憶装置704に格納されているプログラムを読み出して、読み出したプログラムを実行することにより、前述した制御部602の機能や後述する処理が実現される。
図8は、本実施形態における放射線撮像システムを適用した検査装置の構成例を示す図である。図8において、図6に示した構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付している。図8において、801は放射線源631から照射されるX線等の放射線を示している。802は検査対象の被写体であり、803は被写体802の位置を制御する、被写体802を移動させることが可能なコンベアベルトである。図8に示す検査装置は、放射線検出部601から取得した画像データに基づく撮影画像に焼き付き現象が生じた場合、コンベアベルト803を動作させて被写体802の存在しない位置に放射線801を照射し、ゲイン調整を行うことができる。また、ゲイン調整を行うか否かを選択可能であり、撮影画像に焼き付き現象が生じた場合にゲイン調整を実施させたくない検査がある場合には、放射線発生装置630の設定でゲイン調整機能をOFFにすることもできる。
図9Aに示すフローチャートを参照して、本実施形態におけるゲイン補正データの更新及び切り替えの処理例を説明する。
ステップS901では、画像取得部603のゲイン補正データ取得部616は、焼き付きが発生していない状態でのゲインキャリブレーションを実施して、第1のゲイン補正データを取得し保存する。ゲイン補正データ取得部616は、被写体の無い状態で放射線を照射して撮影を行うことで第1のゲイン補正データを取得し、取得した第1のゲイン補正データを焼き付き無しゲイン補正データ608として第1の記憶部606に保存する。
ステップS902では、制御部602は、撮影回数Nを初期値に設定する。本実施形態において、撮影回数Nは、初期値を1とし、被写体の撮影を行うごとに1ずつインクリメントしてカウントアップするものとする。
ステップS903では、被写体に放射線を照射して撮影を開始し、放射線撮像装置600がN回目の撮影を実施する。このN回目の撮影を終了した後、ステップS904の処理が実行される。
ステップS904では、切替処理部612は、ステップS903での撮影において放射線検出部601から取得した画像データに基づく画像に焼き付きがあるか否かの判定を行う。例えば、撮影画像の目視確認又はダーク画像(放射線が照射されていない画像)に基づいて焼き付きの有無の推定が行われ、その結果に基づいて、切替処理部612は画像に焼き付きが有るか否かを判定する。焼き付きが無いと切替処理部612が判定した場合には(ステップS904でNO)、使用するゲイン補正データの切り替えは行わずに、ステップS905の処理が実行される。一方、焼き付きが有ると切替処理部612が判定した場合には(ステップS904でYES)、使用するゲイン補正データを切り替えるようステップS908の処理が実行される。
ステップS905では、画像処理部604のゲイン補正部605は、ステップS901で取得された第1のゲイン補正データを使用して、ステップS903で撮影された放射線画像を補正する。
ステップS906では、制御部602は、次の撮影があるか否かを判定する。制御部602は、次の撮影があると判定した場合には(ステップS906でNO)、ステップS907で撮影回数Nを1だけカウントアップした後、ステップS903へ戻る。一方、次の撮影がないと制御部602が判定した場合には(ステップS906でYES)、図9Aに示す処理を終了する。
ステップS908では、画像取得部603のゲイン補正データ取得部616は、焼き付きが発生している状態でのゲインキャリブレーションを実施して、第2のゲイン補正データを取得し保存する。ゲイン補正データ取得部616は、被写体の無い状態で放射線を照射して撮影を行うことで第2のゲイン補正データを取得し、取得した第2のゲイン補正データを焼き付き有りゲイン補正データ610として第2の記憶部609に保存する。
ステップS909では、画像処理部604のゲイン補正部605は、ステップS908で取得された第2のゲイン補正データを使用して、ステップS903で撮影された放射線画像を補正する。
ステップS910では、制御部602は、撮影回数Nを1だけカウントアップする。
ステップS911では、被写体に放射線を照射して撮影を開始し、放射線撮像装置600がN回目の撮影を実施する。このN回目の撮影を終了した後、ステップS912の処理が実行される。
ステップS912では、切替処理部612は、ステップS911での撮影において放射線検出部601から取得した画像データに基づく画像に焼き付きがあるか否かの判定を行う。なお、このステップS912では、切替処理部612は、過去に焼き付きと判定されたものとは異なる、新たな焼き付きがあるか否かの判定を行う。新たな焼き付きがあると切替処理部612が判定した場合には(ステップS912でYES)、使用するゲイン補正データを切り替えるようステップS913の処理が実行される。一方、新たな焼き付きが無いと切替処理部612が判定した場合には(ステップS912でNO)、ステップS415の処理が実行される。
ステップS913では、画像取得部603のゲイン補正データ取得部616は、焼き付きが発生している状態でのゲインキャリブレーションを実施して、第3のゲイン補正データを取得し保存する。ゲイン補正データ取得部616は、被写体の無い状態で放射線を照射して撮影を行うことで第3のゲイン補正データを取得し、取得した第3のゲイン補正データを焼き付き有りゲイン補正データ610として第2の記憶部609に保存する。
ステップS914では、画像処理部604のゲイン補正部605は、ステップS913で取得された第3のゲイン補正データを使用して、ステップS911で撮影された放射線画像を補正する。ステップS914での処理が終了した後、処理はステップS919に進む。
ステップS915では、切替処理部612は、前回のゲイン補正データの取得から一定時間が経過したか否かを判定する。前回のゲイン補正データの取得から一定時間が経過したと切替処理部612が判定した場合には(ステップS915でYES)、使用するゲイン補正データを切り替えるようステップS916の処理が実行される。一方、前回のゲイン補正データの取得から一定時間が経過していないと切替処理部612が判定した場合には(ステップS915でNO)、ステップS918の処理が実行される。
ステップS916では、切替処理部612は、使用するゲイン補正データを、第1の記憶部606に保存されている第1のゲイン補正データに切り替える。
ステップS917では、画像処理部604のゲイン補正部605は、第1のゲイン補正データを使用して、ステップS911で撮影された放射線画像を補正する。ステップS917での処理が終了した後、処理はステップS919に進む。
ステップS918では、画像処理部604のゲイン補正部605は、直近に取得したゲイン補正データを使用して、ステップS911で撮影された放射線画像を補正する。ステップS918での処理が終了した後、処理はステップS919に進む。
ステップS919では、制御部602は、次の撮影があるか否かを判定する。制御部602は、次の撮影があると判定した場合には(ステップS919でNO)、ステップS910へ戻る。一方、次の撮影がないと制御部602が判定した場合には(ステップS919でYES)、図9Aに示す処理を終了する。
本実施形態によれば、焼き付きが発生した場合に、ゲインキャリブレーションを実施してゲイン補正データを新たに取得し、取得したゲイン補正データを使用して放射線画像を補正することで、焼き付き発生後すぐに正確なゲイン補正を行うことができる。また、焼き付き発生後に一定時間が経過すると、予め保持しておいた焼き付き無しのゲイン補制データに切り替えて放射線画像を補正することで、焼き付きが消えた後も正確なゲイン補正を行うことができる。一定時間として焼き付きが消えるまでの見込み時間を設定することにより、逆像が見えてしまうことを防止することができる。
前述した説明では、前回のゲイン補正データの取得から一定時間が経過した場合に、使用するゲイン補正データを第1のゲイン補正データに切り替えるようにしているが、焼き付きが発生してから一定時間が経過した場合に切り替えるようにしてもよい。
なお、前述した図9Aのフローチャートに示した処理では、ステップS918で放射線画像を補正する際に直近に取得したゲイン補正データをそのまま使用して放射線画像を補正する。これに限定されず、例えば、直近に取得したゲイン補正データを焼き付きの減衰量に基づいて調整したゲイン補正データを使用して放射線画像を補正するようにしてもよい。直近に取得したゲイン補正データを焼き付きの減衰量に基づいて調整する場合の処理例を図9Bに示す。図9Bにおいて、図9Aに示したステップと同じ処理を行うステップには同一の符号を付している。
図9Bのフローチャートに示す処理は、図9Aのフローチャートに示した処理とは、図9Aに示したステップS918での処理が図9Bに示すステップS921の処理となることが異なる。このステップの処理以外は同じであるので、その説明は省略する。
図9Bに示す処理において、ステップS921では、画像処理部604のゲイン補正部605は、直近に取得したゲイン補正データを焼き付き減衰量に基づいて調整した第4のゲイン補正データを使用して、ステップS911で撮影された放射線画像を補正する。具体的には、焼き付き無しの第1のゲイン補正データの取得時と前回の焼き付き有りの第2又は第3のゲイン補正データの取得時から焼き付き量を計算する。また、予め、工場検査時や放射線撮像装置600の設置時等に焼き付きの減衰量を測定し、焼き付きの減衰量を示すデータを第2の記憶部609に焼き付きの減衰量データ611として保存しておく。ゲイン補正部605は、保存されている焼き付きの減衰量データ611と第2又は第3のゲイン補正データを用いて計算した第4のゲイン補正データを使用して放射線画像を補正する。このように減衰量に基づいて調整したゲイン補正データを使用して放射線画像を補正することにより、焼き付きが消える(一定時間経過)までの間、残っている焼き付きの量に応じた正確なゲイン補正を行うことができる。
また、図9Aに示した処理例では、前回のゲイン補正データの取得から一定時間が経過した場合に、焼き付き発生後に取得したゲイン補正データから第1のゲイン補正データへ切り替えるようにしているが、これに限定されない。例えば、焼き付きの減衰量に基づいて焼き付きが無くなると推定した時間が経過した場合に切り替えるようにしてもよい。また、例えば、前回のゲイン補正データの取得から、あるいは焼き付きが発生してからの撮影回数が一定回数を超えた場合に切り替えるようにしてもよい。焼き付きの減衰量に基づいて焼き付きが無くなると推定した時間が経過した場合に切り替えるようにする場合の処理例を図9Cに示す。また、前回のゲイン補正データの取得から、あるいは焼き付きが発生してからの撮影回数が一定回数を超えた場合に切り替えるようにする場合の処理例を図9Dに示す。
図9Cのフローチャートに示す処理は、図9Aのフローチャートに示した処理とは、図9Aに示したステップS915での処理が図9Cに示すステップS941の処理となることが異なる。このステップの処理以外は同じであるので、その説明は省略する。
図9Cに示す処理において、ステップS941では、切替処理部612は、焼き付き減衰量に基づいて、発生した焼き付きが無くなると推定した時間が経過したか否かを判定する。推定した時間が経過したと切替処理部612が判定した場合には(ステップS941でYES)、使用するゲイン補正データを、第1の記憶部606に保存されている第1のゲイン補正データに切り替えるようステップS916の処理が実行される。一方、推定した時間が経過していないと切替処理部612が判定した場合には(ステップS941でNO)、ステップS918の処理が実行される。
ステップS941では、例えば、切替時間推定部613が、発生した焼き付き量と第2の記憶部609に保存された焼き付きの減衰量データ611とに基づいて、焼き付きが無くなる時間を推定する。そして、切替処理部612は、推定された焼き付きが無くなる時間が経過したか否かを判定し、推定された経過したと判定した場合、ステップ416に進み、使用するゲイン補正データを第1のゲイン補正データに切り替える。このようにすることで、予め定めた一定時間が経過した場合に第1のゲイン補正データに切り替えるようにするよりも、正確に焼き付きが消える時間を推定でき、逆像が見えてしまうことを防止することができる。
また、図9Dのフローチャートに示す処理は、図9Aのフローチャートに示した処理とは、図9Aに示したステップS915での処理が図9Dに示すステップS961の処理となることが異なる。このステップの処理以外は同じであるので、その説明は省略する。
図9Dに示す処理において、ステップS961では、切替処理部612は、前回のゲイン補正データの取得から、あるいは焼き付きが発生してからの撮影回数が一定回数を超えた否かを判定する。撮影回数が一定回数を超えたと切替処理部612が判定した場合には(ステップS961でYES)、使用するゲイン補正データを、第1の記憶部606に保存されている第1のゲイン補正データに切り替えるようステップS916の処理が実行される。一方、撮影回数が一定回数を超えたと切替処理部612が判定した場合には(ステップS961でNO)、ステップS918の処理が実行される。このようにすることで、撮影のシナリオ(撮影モードと撮影回数)が決まっている検査では、時間情報や焼き付きの減衰量からの推定などの複雑な処理を実施しなくても、正確なゲイン補正を行うことができ、逆像が見えてしまうことを防止することができる。
なお、図9C及び図9Dに示した例では、ステップS918で放射線画像を補正する際に直近に取得したゲイン補正データをそのまま使用するようにしているが、図9Bに示したように減衰量に基づいて調整したゲイン補正データを使用するようにしてもよい。また、焼き付き発生後に取得したゲイン補正データから第1のゲイン補正データへの切り替え条件は、図9A、図9C、及び図9Dに示したそれぞれ1つの条件に限定されず、図9A、図9C、及び図9Dに示した条件を選択的に組み合わせてもよい。
(その他の実施形態)
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、上述の実施形態は、何れも本開示を実施するにあたっての具体例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されない。すなわち、本開示はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本実施形態の開示は、以下の構成及び方法等を含む。
(構成1)
放射線を光に変換するシンチレータと光を電荷に変換する光電変換素子を含み、画像を生成する放射線検出部と、
放射線照射状態で前記放射線検出部により生成された第1の画像を取得し、その後、放射線非照射状態で前記放射線検出部により生成された第2の画像を取得する取得部と、
前記第2の画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定する推定部と
を有することを特徴とする放射線撮像装置。
(構成2)
前記放射線検出部のリセット動作は、前記第1の画像の取得と前記第2の画像の取得との間には行われず、前記第2の画像の取得の後に行われることを特徴とする構成1に記載の放射線撮像装置。
(構成3)
前記推定部は、前記第2の画像の中の画素値の差が閾値以上である場合には、前記シンチレータの焼き付きがあると推定し、前記第2の画像の中の画素値の差が閾値以上でない場合には、前記シンチレータの焼き付きがないと推定することを特徴とする構成1又は2に記載の放射線撮像装置。
(構成4)
前記第1の画像に対して、第1の補正データを用いて補正する第1の補正部をさらに有し、
前記第1の補正部は、前記推定部により前記シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、前記第1の補正データを更新することを特徴とする構成1~3のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成5)
前記取得部は、前記推定部により前記シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、被写体がない状態かつ放射線照射状態で前記放射線検出部により生成された第3の画像を取得し、
前記第1の補正部は、前記推定部により前記シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、前記第3の画像を基に前記第1の補正データを更新することを特徴とする構成4に記載の放射線撮像装置。
(構成6)
前記取得部は、複数枚の第3の画像を取得し、
前記第1の補正部は、前記複数枚の第3の画像を基に前記第1の補正データを更新することを特徴とする構成5に記載の放射線撮像装置。
(構成7)
前記放射線検出部の前記第2の画像の生成のための動作条件は、前記放射線検出部の前記第1の画像の生成のための動作条件と同じであることを特徴とする構成1~6のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成8)
前記放射線検出部の前記第2の画像の生成のためのフレームレートは、前記放射線検出部の前記第1の画像の生成のためのフレームレートより速いことを特徴とする構成1~6のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成9)
前記推定部は、前記第2の画像の画像処理後の画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定することを特徴とする構成1~8のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成10)
前記推定部により前記シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、通知を行う通知部をさらに有することを特徴とする構成1~3のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成11)
前記第1の画像に対して、第1の補正データを用いて補正する第1の補正部をさらに有し、
前記第1の補正部は、前記通知部の通知に対応する指示があった場合には、前記第1の補正データを更新することを特徴とする構成10に記載の放射線撮像装置。
(構成12)
前記第1の画像は、複数フレームの画像であることを特徴とする構成1~11のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成13)
前記第1の画像と前記第2の画像は、それぞれ1フレームの画像であり、
前記取得部は、前記第1の画像のフレームの取得と前記第2の画像のフレームの取得を複数回繰り返し、
前記推定部は、前記第2の画像の最終フレームを基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定することを特徴とする構成1~11のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成14)
前記第2の画像のフレームを基に、前記第1の画像のフレームを補正する第2の補正部をさらに有することを特徴とする構成13に記載の放射線撮像装置。
(構成15)
前記放射線検出部のリセット動作は、前記第1の画像の取得と前記第2の画像の取得を複数回繰り返す間には行われず、前記第2の画像の最終フレームの取得の後に行われることを特徴とする構成13又は14に記載の放射線撮像装置。
(構成16)
前記推定部は、前記第2の画像に対して、予め放射線非照射状態で前記放射線検出部により生成された第4の画像を減算処理した画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定することを特徴とする構成1~15のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成17)
入射する放射線を検出する検出手段で撮影された放射線画像及びゲイン補正データを取得する取得手段と、
前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正するゲイン補正手段とを有し、
前記ゲイン補正手段は、前記検出手段における焼き付きが発生すると、焼き付き発生後にゲインキャリブレーションを実施して取得した前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正することを特徴とする放射線撮像装置。
(構成18)
前記ゲイン補正手段での補正に使用する前記ゲイン補正データを切り替える切り替え手段と、
焼き付きが発生していないときに取得した第1のゲイン補正データを記憶する記憶手段とを有し、
前記切り替え手段は、焼き付き発生後の経過時間及び撮影回数の少なくとも一方に応じて、使用する前記ゲイン補正データを前記記憶手段に記憶された前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする構成17に記載の放射線撮像装置。
(構成19)
前記切り替え手段は、焼き付き発生後に前記ゲイン補正データを取得してから所定の時間が経過した場合に、使用する前記ゲイン補正データを前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする構成18に記載の放射線撮像装置。
(構成20)
前記切り替え手段は、焼き付きが発生してから所定の時間が経過した場合に、使用する前記ゲイン補正データを前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする構成18又は19に記載の放射線撮像装置。
(構成21)
前記切り替え手段は、焼き付きの減衰量から推定した時間が経過した場合に、使用する前記ゲイン補正データを前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする構成18~20のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成22)
前記切り替え手段は、焼き付き発生後の撮影回数が所定の回数を超えた場合に、使用する前記ゲイン補正データを前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする構成18~21のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成23)
前記ゲイン補正手段は、焼き付き発生後には、焼き付き発生後にゲインキャリブレーションを実施して取得した前記ゲイン補正データを焼き付きの減衰量に基づいて調整した前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正することを特徴とする構成17~22のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成24)
前記検出手段における焼き付きが発生した場合に、前記ゲインキャリブレーションを実施するか否かを選択可能であることを特徴とする構成17~23のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
(構成25)
構成1~24のいずれか1項に記載の放射線撮像装置と、
放射線を照射する放射線源と
を有することを特徴とする放射線撮像システム。
(方法1)
放射線を光に変換するシンチレータと光を電荷に変換する光電変換素子を含み、画像を生成する放射線検出部を有する放射線撮像装置の制御方法であって、
放射線照射状態で前記放射線検出部により生成された第1の画像を取得し、その後、放射線非照射状態で前記放射線検出部により生成された第2の画像を取得する取得ステップと、
前記第2の画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定する推定ステップと
を有することを特徴とする放射線撮像装置の制御方法。
(方法2)
入射する放射線を検出する検出手段を有する放射線撮像装置の制御方法であって、
前記検出手段で撮影された放射線画像及びゲイン補正データを取得する取得ステップと、
前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正するゲイン補正ステップとを有し、
前記ゲイン補正ステップでは、前記検出手段における焼き付きが発生すると、焼き付き発生後にゲインキャリブレーションを実施して取得した前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正することを特徴とする放射線撮像装置の制御方法。
(プログラム1)
入射する放射線を検出する検出手段を有する放射線撮像装置のコンピュータに、
前記検出手段で撮影された放射線画像及びゲイン補正データを取得する取得ステップと、
前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正するゲイン補正ステップとを実行させ、
前記ゲイン補正ステップでは、前記検出手段における焼き付きが発生すると、焼き付き発生後にゲインキャリブレーションを実施して取得した前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正する処理を実行させるためのプログラム。
100:放射線撮像装置、101:制御部、102:放射線画像取得部、103:画像処理部、104:オフセット補正部、105:ゲイン補正部、106:記憶部、107:放射線画像、108:オフセット補正データ、109:ゲイン補正データ、110:撮像直後FPN画像、111:焼き付き推定部、112:通信部、200:放射線検出部、300:放射線発生装置、301:放射線源、400:制御装置

Claims (28)

  1. 放射線を光に変換するシンチレータと光を電荷に変換する光電変換素子を含み、画像を生成する放射線検出部と、
    放射線照射状態で前記放射線検出部により生成された第1の画像を取得し、その後、放射線非照射状態で前記放射線検出部により生成された第2の画像を取得する取得部と、
    前記第2の画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定する推定部と
    を有することを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記放射線検出部のリセット動作は、前記第1の画像の取得と前記第2の画像の取得との間には行われず、前記第2の画像の取得の後に行われることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記推定部は、前記第2の画像の中の画素値の差が閾値以上である場合には、前記シンチレータの焼き付きがあると推定し、前記第2の画像の中の画素値の差が閾値以上でない場合には、前記シンチレータの焼き付きがないと推定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記第1の画像に対して、第1の補正データを用いて補正する第1の補正部をさらに有し、
    前記第1の補正部は、前記推定部により前記シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、前記第1の補正データを更新することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記取得部は、前記推定部により前記シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、被写体がない状態かつ放射線照射状態で前記放射線検出部により生成された第3の画像を取得し、
    前記第1の補正部は、前記推定部により前記シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、前記第3の画像を基に前記第1の補正データを更新することを特徴とする請求項4に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記取得部は、複数枚の第3の画像を取得し、
    前記第1の補正部は、前記複数枚の第3の画像を基に前記第1の補正データを更新することを特徴とする請求項5に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記放射線検出部の前記第2の画像の生成のための動作条件は、前記放射線検出部の前記第1の画像の生成のための動作条件と同じであることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記放射線検出部の前記第2の画像の生成のためのフレームレートは、前記放射線検出部の前記第1の画像の生成のためのフレームレートより速いことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記推定部は、前記第2の画像の画像処理後の画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記推定部により前記シンチレータの焼き付きがあると推定された場合には、通知を行う通知部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記第1の画像に対して、第1の補正データを用いて補正する第1の補正部をさらに有し、
    前記第1の補正部は、前記通知部の通知に対応する指示があった場合には、前記第1の補正データを更新することを特徴とする請求項10に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記第1の画像は、複数フレームの画像であることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記第1の画像と前記第2の画像は、それぞれ1フレームの画像であり、
    前記取得部は、前記第1の画像のフレームの取得と前記第2の画像のフレームの取得を複数回繰り返し、
    前記推定部は、前記第2の画像の最終フレームを基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  14. 前記第2の画像のフレームを基に、前記第1の画像のフレームを補正する第2の補正部をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の放射線撮像装置。
  15. 前記放射線検出部のリセット動作は、前記第1の画像の取得と前記第2の画像の取得を複数回繰り返す間には行われず、前記第2の画像の最終フレームの取得の後に行われることを特徴とする請求項13に記載の放射線撮像装置。
  16. 前記推定部は、前記第2の画像に対して、予め放射線非照射状態で前記放射線検出部により生成された第4の画像を減算処理した画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  17. 入射する放射線を検出する検出手段で撮影された放射線画像及びゲイン補正データを取得する取得手段と、
    前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正するゲイン補正手段とを有し、
    前記ゲイン補正手段は、前記検出手段における焼き付きが発生すると、焼き付き発生後にゲインキャリブレーションを実施して取得した前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正することを特徴とする放射線撮像装置。
  18. 前記ゲイン補正手段での補正に使用する前記ゲイン補正データを切り替える切り替え手段と、
    焼き付きが発生していないときに取得した第1のゲイン補正データを記憶する記憶手段とを有し、
    前記切り替え手段は、焼き付き発生後の経過時間及び撮影回数の少なくとも一方に応じて、使用する前記ゲイン補正データを前記記憶手段に記憶された前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする請求項17に記載の放射線撮像装置。
  19. 前記切り替え手段は、焼き付き発生後に前記ゲイン補正データを取得してから所定の時間が経過した場合に、使用する前記ゲイン補正データを前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする請求項18に記載の放射線撮像装置。
  20. 前記切り替え手段は、焼き付きが発生してから所定の時間が経過した場合に、使用する前記ゲイン補正データを前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする請求項18に記載の放射線撮像装置。
  21. 前記切り替え手段は、焼き付きの減衰量から推定した時間が経過した場合に、使用する前記ゲイン補正データを前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする請求項18に記載の放射線撮像装置。
  22. 前記切り替え手段は、焼き付き発生後の撮影回数が所定の回数を超えた場合に、使用する前記ゲイン補正データを前記第1のゲイン補正データに切り替えることを特徴とする請求項18に記載の放射線撮像装置。
  23. 前記ゲイン補正手段は、焼き付き発生後には、焼き付き発生後にゲインキャリブレーションを実施して取得した前記ゲイン補正データを焼き付きの減衰量に基づいて調整した前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正することを特徴とする請求項17に記載の放射線撮像装置。
  24. 前記検出手段における焼き付きが発生した場合に、前記ゲインキャリブレーションを実施するか否かを選択可能であることを特徴とする請求項17に記載の放射線撮像装置。
  25. 請求項1~24のいずれか1項に記載の放射線撮像装置と、
    放射線を照射する放射線源と
    を有することを特徴とする放射線撮像システム。
  26. 放射線を光に変換するシンチレータと光を電荷に変換する光電変換素子を含み、画像を生成する放射線検出部を有する放射線撮像装置の制御方法であって、
    放射線照射状態で前記放射線検出部により生成された第1の画像を取得し、その後、放射線非照射状態で前記放射線検出部により生成された第2の画像を取得する取得ステップと、
    前記第2の画像を基に、前記シンチレータの焼き付きの有無を推定する推定ステップと
    を有することを特徴とする放射線撮像装置の制御方法。
  27. 入射する放射線を検出する検出手段を有する放射線撮像装置の制御方法であって、
    前記検出手段で撮影された放射線画像及びゲイン補正データを取得する取得ステップと、
    前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正するゲイン補正ステップとを有し、
    前記ゲイン補正ステップでは、前記検出手段における焼き付きが発生すると、焼き付き発生後にゲインキャリブレーションを実施して取得した前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正することを特徴とする放射線撮像装置の制御方法。
  28. 入射する放射線を検出する検出手段を有する放射線撮像装置のコンピュータに、
    前記検出手段で撮影された放射線画像及びゲイン補正データを取得する取得ステップと、
    前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正するゲイン補正ステップとを実行させ、
    前記ゲイン補正ステップでは、前記検出手段における焼き付きが発生すると、焼き付き発生後にゲインキャリブレーションを実施して取得した前記ゲイン補正データを使用して前記放射線画像を補正する処理を実行させるためのプログラム。
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