JP2024070519A - 組成物及びそれを用いた発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供する。【解決手段】式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む高分子化合物1と、式(Z)で表される構成単位のみで構成されている高分子化合物2とを含む組成物(式中、A環~C環は芳香族炭化水素環又は芳香族複素環;Xは、B、P、P=O、P=S等;Y1、Y2はN-Ry、O、S、Se等;ArZ1はアリーレン基)。TIFF2024070519000151.tif68170【選択図】なし
Description
本発明は、組成物及びそれを用いた発光素子に関する。
発光素子に用いられる発光材料としては、例えば、下記式で表される高分子化合物が検討されている(特許文献1)。
特許文献1に記載の高分子化合物を用いて製造される発光素子は、輝度寿命の点で、改善の余地がある。
そこで、本発明は、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]~[13]を提供する。
[1] 式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む高分子化合物1と、式(Z)で表される構成単位のみで構成されている高分子化合物2とを含む、組成物。
[式中、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。
B環とC環とは、-Y3-で表される基を介して結合していてもよい。
Xは、ホウ素原子、リン原子、P=O、P=S、アルミニウム原子、ガリウム原子、ヒ素原子、Si-Rx又はGe-Rxを表す。Rxは、アリール基又はアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1、Y2及びY3は、それぞれ独立に、N-Ry、酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表す。Ryは、水素原子、アリール基、1価の複素環基、又はアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ryが複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Ryは、直接又は連結基を介して、前記A環、前記B環又は前記C環と結合していてもよい。]
[式中、ArZ1は、アリーレン基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。][2] 前記高分子化合物1の吸収端波長λ1と前記高分子化合物2の吸収端波長λ2とは、λ1-λ2≧10nmを満たす、[1]に記載の組成物。
[3] 前記高分子化合物2の含有量が、高分子化合物1と高分子化合物2との合計の含有量を100質量部とした場合、30~50質量部である、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] 前記式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位が、式(3)で表される構成単位である、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[式中、
d、e、f及びgは、それぞれ独立に、0~2の整数である。
pAは、0~5の整数である。pAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
JAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR’-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。JAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar7、Ar8及びAr9は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar7、Ar8及びAr9が複数存在する場合、それらは各々同一でも異なっていてもよい。
RX4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX4が複数存在する場合、それらは
同一でも異なっていてもよい。
Q’’は、前記式(1)で表される化合物の残基を表す。]
[5] 前記Xが、ホウ素原子である、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6] 前記Y1及びY2が、N-Ryである、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7] B環とC環とが、-Y3-で表される基を介して結合していない、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8] 前記式(3)で表される構成単位が、式(51)で表される構成単位である、[4]に記載の組成物。
[式中、
R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30及びR31は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、又は、置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ry’は、直接結合、アリーレン基、2価の複素環基、又はアルキレン基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRy’は、同一でも異なっていてもよい。
Ar7、Ar8、Ar9、RX4、JA,pA、d、e、f及びgは、前記と同じ意味を表す。]
[9] 前記式(Z)で表される構成単位が、式(Y-1)又は式(Y-2)で表される構成単位である、[1]~[8]のいずれかに記載の組成物。
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
[式中、
RY1は前記と同じ意味を表す。
XY1は、-C(RY2)2-、-C(RY2)=C(RY2)-、-C(RY2)2-C(RY2)2-又は-C(RY2)2-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
[10] 前記高分子化合物2が、前記式(Z)で表される構成単位を2種以上含み、且つ、前記式(Z)で表される構成単位同士が結合した構造を有する、[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11] 更に、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料を含有する、[1]~[10]のいずれかに記載の組成物。
[12] [1]~[11]のいずれかに記載の組成物を含有する有機層を備える、発光素子。
[1] 式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む高分子化合物1と、式(Z)で表される構成単位のみで構成されている高分子化合物2とを含む、組成物。
A環、B環及びC環は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。
B環とC環とは、-Y3-で表される基を介して結合していてもよい。
Xは、ホウ素原子、リン原子、P=O、P=S、アルミニウム原子、ガリウム原子、ヒ素原子、Si-Rx又はGe-Rxを表す。Rxは、アリール基又はアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1、Y2及びY3は、それぞれ独立に、N-Ry、酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表す。Ryは、水素原子、アリール基、1価の複素環基、又はアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ryが複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Ryは、直接又は連結基を介して、前記A環、前記B環又は前記C環と結合していてもよい。]
[式中、ArZ1は、アリーレン基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。][2] 前記高分子化合物1の吸収端波長λ1と前記高分子化合物2の吸収端波長λ2とは、λ1-λ2≧10nmを満たす、[1]に記載の組成物。
[3] 前記高分子化合物2の含有量が、高分子化合物1と高分子化合物2との合計の含有量を100質量部とした場合、30~50質量部である、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] 前記式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位が、式(3)で表される構成単位である、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[式中、
d、e、f及びgは、それぞれ独立に、0~2の整数である。
pAは、0~5の整数である。pAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
JAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR’-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。JAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar7、Ar8及びAr9は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar7、Ar8及びAr9が複数存在する場合、それらは各々同一でも異なっていてもよい。
RX4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX4が複数存在する場合、それらは
同一でも異なっていてもよい。
Q’’は、前記式(1)で表される化合物の残基を表す。]
[5] 前記Xが、ホウ素原子である、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6] 前記Y1及びY2が、N-Ryである、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7] B環とC環とが、-Y3-で表される基を介して結合していない、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8] 前記式(3)で表される構成単位が、式(51)で表される構成単位である、[4]に記載の組成物。
[式中、
R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30及びR31は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、又は、置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ry’は、直接結合、アリーレン基、2価の複素環基、又はアルキレン基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRy’は、同一でも異なっていてもよい。
Ar7、Ar8、Ar9、RX4、JA,pA、d、e、f及びgは、前記と同じ意味を表す。]
[9] 前記式(Z)で表される構成単位が、式(Y-1)又は式(Y-2)で表される構成単位である、[1]~[8]のいずれかに記載の組成物。
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
[式中、
RY1は前記と同じ意味を表す。
XY1は、-C(RY2)2-、-C(RY2)=C(RY2)-、-C(RY2)2-C(RY2)2-又は-C(RY2)2-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
[10] 前記高分子化合物2が、前記式(Z)で表される構成単位を2種以上含み、且つ、前記式(Z)で表される構成単位同士が結合した構造を有する、[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11] 更に、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料を含有する、[1]~[10]のいずれかに記載の組成物。
[12] [1]~[11]のいずれかに記載の組成物を含有する有機層を備える、発光素子。
本発明によれば、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物、及び、当該組成物を含有する発光素子を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
「室温」とは、25℃を意味する。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103~1×108である重合体を意味する。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×104以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。高分子化合物中に2個以上存在する構成単位は、一般に、「繰り返し単位」とも呼ばれる。
「アルキル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~50であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~50であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~20である。
アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、並びに、これらの基における水素原子の一部又は全部が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、及びフッ素原子等の置換基で置換された基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、及び6-エチルオキシヘキシル基)が挙げられる。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~50であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~20である。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、及びシクロヘキシルエチル基が挙げられる。
「アルキレン基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1以上20以下であり、好ましくは1以上15以下であり、より好ましくは1以上10以下である。アルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基が挙げられる。
「シクロアルキレン基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3以上20以下である。シクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシレン基が挙げられる。
「芳香族炭化水素基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いた基を意味する。芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基を「アリール基」ともいう。芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基を「アリーレン基」ともいう。芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子3個を除いた基を「3価の芳香族炭化水素基」ともいう。
芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
「芳香族炭化水素基」は、例えば、単環式の芳香族炭化水素(例えば、ベンゼンが挙げられる。)、及び多環式の芳香族炭化水素(例えば、ナフタレン及びインデン等の2環式の芳香族炭化水素;アントラセン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン及びフルオ
レン等の3環式の芳香族炭化水素;トリフェニレン、ナフタセン、ベンゾフルオレン、ピレン、クリセン及びフルオランテン等の4環式の芳香族炭化水素;ジベンゾフルオレン、ペリレン及びベンゾフルオランテン等の5環式の芳香族炭化水素;スピロビフルオレン等の6環式の芳香族炭化水素;ベンゾスピロビフルオレン及びアセナフトフルオランテン等の7環式の芳香族炭化水素;並びに、ジベンゾスピロビフルオレン等の8環式の芳香族炭化水素が挙げられる。);から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いてなる基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。芳香族炭化水素基は、これらの基が複数結合した基を含む。
レン等の3環式の芳香族炭化水素;トリフェニレン、ナフタセン、ベンゾフルオレン、ピレン、クリセン及びフルオランテン等の4環式の芳香族炭化水素;ジベンゾフルオレン、ペリレン及びベンゾフルオランテン等の5環式の芳香族炭化水素;スピロビフルオレン等の6環式の芳香族炭化水素;ベンゾスピロビフルオレン及びアセナフトフルオランテン等の7環式の芳香族炭化水素;並びに、ジベンゾスピロビフルオレン等の8環式の芳香族炭化水素が挙げられる。);から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いてなる基が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。芳香族炭化水素基は、これらの基が複数結合した基を含む。
「アリール基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~20であり、より好ましくは6~10である。
アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、並びに、これらの基における水素原子の一部又は全部が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、及びフッ素原子等の置換基で置換された基が挙げられる。
「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは式(A-1)~式(A-23)のいずれかで表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは式(A-1)~式(A-23)のいずれかで表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
[式中、R及びRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRaは、各々、同一でも異なっていてもよく、Ra同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
「3価の芳香族炭化水素基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子3個を除いた残りの原子団を意味する。3価の芳香族炭化水素基の炭素原子
数は、通常、6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
3価の芳香族炭化水素基は、置換基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基、及び臭素原子等)を有していてもよく、該置換基を有していてもよい3価の芳香族炭化水素基としては、例えば、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基、アントラセントリイル基、フェナントレントリイル基、ジヒドロフェナントレントリイル基、ナフタセントリイル基、フルオレントリイル基、ピレントリイル基、ペリレントリイル基、クリセントリイル基、ジベンゾシクロへプタントリイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)~式(A-23)のいずれかで表される2価の基において、更に1つのRが結合手である3価の基が挙げられる。3価の芳香族炭化水素基は、これらの基が複数結合した基を含む。
数は、通常、6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
3価の芳香族炭化水素基は、置換基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基、及び臭素原子等)を有していてもよく、該置換基を有していてもよい3価の芳香族炭化水素基としては、例えば、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基、アントラセントリイル基、フェナントレントリイル基、ジヒドロフェナントレントリイル基、ナフタセントリイル基、フルオレントリイル基、ピレントリイル基、ペリレントリイル基、クリセントリイル基、ジベンゾシクロへプタントリイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)~式(A-23)のいずれかで表される2価の基において、更に1つのRが結合手である3価の基が挙げられる。3価の芳香族炭化水素基は、これらの基が複数結合した基を含む。
「アルコキシ基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~40であり、好ましくは4~10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~40であり、好ましくは4~10である。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、並びに、これらの基における水素原子の一部又は全部が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、及びフッ素原子等の置換基で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~40であり、好ましくは4~10である。
シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~48である。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、並びに、これらの基における水素原子の一部又は全部が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、及びフッ素原子等の置換基で置換された基が挙げられる。
「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、及びジベンゾホ
スホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物;並びに、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、及びベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物;を意味する。
スホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物;並びに、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、及びベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物;を意味する。
1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2~60であり、好ましくは4~20である。
1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、並びに、これらの基における水素原子の一部又は全部が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、及びシクロアルコキシ基等の置換基で置換された基が挙げられる。
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2~60であり、好ましくは3~20であり、より好ましくは4~15である。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、又はトリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは式(AA-1)~式(AA-34)のいずれかで表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、又はトリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは式(AA-1)~式(AA-34)のいずれかで表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
3価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは3~20である。
3価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、
トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち3個の水素原子を除いた3価の基が挙げられ、好ましくは、前記式(AA-1)~式(AA-34)で表される2価の基において、更に1つのRが結合手である3価の基が挙げられる。3価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
3価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、
トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち3個の水素原子を除いた3価の基が挙げられ、好ましくは、前記式(AA-1)~式(AA-34)で表される2価の基において、更に1つのRが結合手である3価の基が挙げられる。3価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ基、及びビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~30であり、好ましくは3~20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~30であり、好ましくは4~20である。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~30であり、好ましくは4~20である。
アルケニル基及びシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、7-オクテニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2~20であり、好ましくは3~20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4~30であり、好ましくは4~20である。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4~30であり、好ましくは4~20である。
アルキニル基及びシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表す。
[組成物]
本発明の一実施形態に係る組成物は、前記式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む高分子化合物1と、前記式(Z)で表される構成単位のみで構成されている高分子化合物2を含む。
本発明の一実施形態に係る組成物は、前記式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む高分子化合物1と、前記式(Z)で表される構成単位のみで構成されている高分子化合物2を含む。
本実施形態の組成物は、例えば、発光素子用組成物として好適に用いることができる。また、本実施形態の組成物を含む発光素子(以下、「本実施形態の発光素子」ともいう)は、輝度寿命が優れる。
本実施形態の組成物は、高分子化合物1と高分子化合物2を、それぞれ、1種のみ含有していてもよく、2種以上含有してもよい。
本実施形態の組成物において、高分子化合物2の含有量は、組成物としての機能が奏される範囲であればよい。
本実施形態の組成物において、高分子化合物2の含有量は、高分子化合物1と高分子化合物2の合計の含有量を100質量部とした場合、例えば、5~95質量部であり、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは10~90質量部であり、より好ましくは20~70質量部であり、更に好ましくは30~50質量部である。
本実施形態の組成物において、高分子化合物2の含有量は、高分子化合物1と高分子化合物2の合計の含有量を100質量部とした場合、例えば、5~95質量部であり、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは10~90質量部であり、より好ましくは20~70質量部であり、更に好ましくは30~50質量部である。
本実施形態の組成物の一実施形態において、発光の機能を担う高分子化合物1と、正孔注入、正孔輸送、電子注入、電子輸送及び発光のいずれの機能も担わない高分子化合物2を含む組成物を有することで、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れる。
上記の観点から、本実施形態の組成物は、高分子化合物1の吸収端波長λ1が高分子化合物2の吸収端波長λ2よりも長波長であることが好ましく、λ1とλ2との差(λ1-λ2)が10~100nmであることが好ましく、15~80nmであることがより好ましく、20~50nmであることがさらに好ましい。
高分子化合物1の吸収端波長λ1及び高分子化合物2の吸収端波長λ2は、後述する実施例に記載の方法に測定される。
高分子化合物1の吸収端波長λ1及び高分子化合物2の吸収端波長λ2は、後述する実施例に記載の方法に測定される。
[高分子化合物1]
高分子化合物1は、前記式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む。式(1)で表される化合物の残基とは、式(1)で表される化合物の骨格構造(即ち、置換基以外の部分)から水素原子を1個又は2個以上除いた基である。式(1)で表される化合物の残基は、高分子化合物の主鎖、側鎖及び末端のいずれに存在していてもよい。式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位は、高分子化合物1中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
高分子化合物1は、前記式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む。式(1)で表される化合物の残基とは、式(1)で表される化合物の骨格構造(即ち、置換基以外の部分)から水素原子を1個又は2個以上除いた基である。式(1)で表される化合物の残基は、高分子化合物の主鎖、側鎖及び末端のいずれに存在していてもよい。式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位は、高分子化合物1中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
[式(1)で表される化合物]
A環、B環及びC環で表される芳香族炭化水素環の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、6~60であり、好ましくは6~18であり、より好ましくは6~10であり、特に好ましくは6である。芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン、フルオレン、ナフタレン、アントラセン、及びフェナントレンが挙げられ、好ましくはベンゼンである。
A環、B環及びC環で表される芳香族炭化水素環の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、6~60であり、好ましくは6~18であり、より好ましくは6~10であり、特に好ましくは6である。芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン、フルオレン、ナフタレン、アントラセン、及びフェナントレンが挙げられ、好ましくはベンゼンである。
A環、B環及びC環で表される芳香族複素環の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2~60であり、好ましくは3~20であり、より好ましくは4~15である。芳香族複素環としては、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、アザナフタレン、
ジアザナフタレン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、及びチオフェンが挙げられる。
ジアザナフタレン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、及びチオフェンが挙げられる。
A環、B環、及びC環が有していてもよい置換基としては、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくはアルキル基、アリール基、1価の複素環基、又は置換アミノ基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、又は置換アミノ基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
次に、A環、B環及びC環のより詳しい構造(CA、CB及びCC)を説明する。
A環の詳しい構造(CA)としては、例えば、式(CA01)~式(CA26)のいずれかで表される構造が挙げられ、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは式(CA01)~式(CA12)のいずれかで表される構造であり、より好ましくは式(CA01)~式(CA03)で表される構造であり、更に好ましくは式(CA01)で表される構造である。
[式中、
Raは、前記と同じ意味を表す。
水素原子は、A環が有していてもよい置換基に置き換わっていてもよい。
RY5は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。-C(RY5)2-、-CRY5=CRY5-、又は-C(RY5)2-C(RY5)2-で表される基において、複数存在するRY5のうち、2個のRY5が互いに結合して環を形成していてもよい。複数存在するRY5は、同一でも異なっていてもよい。
RY6は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RY6が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
*1及び*3は、一方がY1との結合位置を表し、他方がY2との結合位置を表す。
*2は、Xとの結合位置を表す。]
RY5は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
B環の詳しい構造(CB)としては、例えば、式(CB01)~式(CB23)のいずれかで表される構造が挙げられ、素子寿命が優れるので、好ましくは式(CB01)~式(CB12)のいずれかで表される構造であり、より好ましくは式(CB01)~式(CB04)のいずれかで表される構造であり、特に好ましくは式(CB01)で表される構造である。
[式中、RY5、RY6及びRaは、前記と同じ意味を表す。水素原子は、B環が有していてもよい置換基に置き換わっていてもよい。
*4及び*5は、一方がXとの結合位置を表し、他方がY1との結合位置を表す。]
C環の詳しい構造(CC)としては、例えば、式(CC01)~式(CC23)のいずれかで表される構造が挙げられ、好ましくは式(CC01)~式(CC12)のいずれかで表される構造であり、より好ましくは式(CC01)~式(CC04)のいずれかで表される構造であり、更に好ましくは式(CC01)で表される構造である。
[式中、RY5、RY6及びRaは、前記と同じ意味を表す。水素原子は、C環が有していてもよい置換基に置き換わっていてもよい。
*6及び*7は、一方がXとの結合位置を表し、他方がY2との結合位置を表す。]
式(CA02)、式(CA03)、式(CB02)~式(CB04)、及び式(CC02)~式(CC04)において、-C(RY5)2-で表される基中の2個のRY5の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、両方がアリール基、両方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。-C(RY5)2-で表される基における2個のRY5が互いに結合して、該炭素原子と共に環を形成する場合、-C(RY5)2-で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)~式(Y-A5)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(CA06)、式(CA07)、式(CB07)~式(CB09)、及び式(CC07)~式(CC09)において、-C(RY5)=C(RY5)-で表される基中の2個のRY5の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(CA08)、式(CA09)、式(CB10)、式(CB11)、式(CC10)、及び式(CC11)において、-C(RY5)2-C(RY5)2-で表される基中の4個のRY5は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいシクロアルキル基である。複数あるRY5は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよく、複数あるRY5が互いに結合して環を形成する場合、-C(RY5)2-C(RY5)2-で表される基は、好ましくは式(Y’-B1)~式(Y’-B5)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y’-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(CA13)~式(CA17)、式(CB13)~式(CB17)、及び式(CC13)~式(CC17)において、RY6は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
高分子化合物1において、A環、B環及びC環の組み合わせとしては、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくはA環が式(CA01)~式(CA03)のいずれかで表される構造であり、B環が式(CB01)~式(CB04)のいずれかで表される構造であり、且つ、C環が式(CC01)~式(CC04)のいずれかで表される構造であり、より好ましくはA環が式(CA01)で表される構造であり、B環が式(CB01)~式(CB04)のいずれかで表される構造であり、且つ、C環が式(CC01)~式(CC04)のいずれかで表される構造であり、更に好ましくはA環が式(CA01)で表される構造であり、B環が式(CB01)で表される構造であり、且つ、C環が式(CC01)で表される構造である。
式(1)中、Xは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくはホ
ウ素原子、リン原子、P=O、又はアルミニウム原子であり、より好ましくはホウ素原子、又はP=Oであり、更に好ましくはホウ素原子である。
ウ素原子、リン原子、P=O、又はアルミニウム原子であり、より好ましくはホウ素原子、又はP=Oであり、更に好ましくはホウ素原子である。
式(1)中、B環とC環とが-Y3-で表される基を介して結合している場合、B環におけるY3との結合位置は、Y1との結合位置を1位、Xとの結合位置を2位としたとき、3位であることが好ましい。また、C環におけるY3との結合位置は、Y2との結合位置を1位、Xとの結合位置を2位としたとき、3位であることが好ましい。
本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、B環とC環とは、-Y3-で表される基を介して結合していないことが好ましい。
本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、B環とC環とは、-Y3-で表される基を介して結合していないことが好ましい。
式(1)中、Y1、Y2及びY3は、高分子化合物1の安定性が良好になるので、好ましくはN-Ry、酸素原子又は硫黄原子であり、より好ましくはN-Ryである。
式(1)中、Y1、Y2及びY3の少なくとも一つは、高分子化合物1の安定性が良好になるので、N-Ryであることが好ましく、B環とC環とが-Y3-で表される基を介して結合している場合、Y1、Y2及びY3の全てがN-Ryであることがより好ましい。但し、B環とC環とが-Y3-で表される基を介して結合していない場合、Y1及びY2の双方がN-Ryであることがより好ましい。
Ryは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは水素原子、置換基を有していてもよいアリール基、又は、置換基を有していてもよい1価の複素環基であり、より好ましくは水素原子、又は、置換基を有していてもよいアリール基であり、更に好ましくは置換基を有していてもよいアリール基である。
Ryが連結基を介して、A環、B環又はC環と結合している場合、連結基としては、例えば、-O-、-S-、及び-CH2-等の2価の基、並びにホウ素原子等の3価の基が挙げられる。
Ryが3価の基を介してA環、B環又はC環と結合する場合、通常、A環とA環上の置換基と連結するか、B環とB環上の置換基と連結するか、C環とC環上の置換基と連結する。
Ryが直接又は連結基を介してA環、B環又はC環と結合した構造としては、例えば、式(E01)~式(E16)のいずれかで表される構造が挙げられる。
式(1)で表される化合物としては、式(1-201)~式(1-220)、式(1-301)~式(1-305)、及び、式(1-401)~式(1-431)のいずれかで表される化合物が挙げられる。
式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位はとして、好ましくは式(2)、式(2’)又は式(3)で表される構成単位であり、より好ましくは式(3)で表される構成単位である。
[式(2)で表される構成単位]
[式中、
nAは、0~5の整数である。nAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
nは、1又は2である。
Ar3は、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していても
よい。
LAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR’-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Qは、前記式(1)で表される化合物の残基を表す。Qが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
nAは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
nは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは1である。
Ar3は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
Ar3で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
Ar3で表される芳香族炭化水素基のn個の置換基を除いたアリーレン基部分としては、好ましくは式(A-1)~式(A-20)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)~式(A-10)、式(A-19)及び式(A-20)のいずれかで表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar3で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~18である。
Ar3で表される複素環基のn個の置換基を除いた2価の複素環基部分としては、好ましくは式(AA-1)~式(AA-34)のいずれかで表される基である。
Ar3で表される芳香族炭化水素基及び複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
LAで表されるアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~20であり、好ましくは1~15であり、より好ましくは1~10である。LAで表されるシクロアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~20である。
アルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、及びオクチレン基が挙げられる。アルキレン基及びシクロアルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基が挙げられる。
LAで表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基としては、o-フェニレン、m-フェニレン、及びp-フェニレンが挙げられる。アリーレン基が有
してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子、及びシアノ基が挙げられる。
してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子、及びシアノ基が挙げられる。
R’で表されるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、及びフルオレニル基が挙げられる。該アリール基が有してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子、及びシアノ基が挙げられる。
Qで表される式(1)で表される化合物の残基の定義、好ましい範囲及び例は、それぞれ、上述した式(1)で表される化合物の残基の定義、好ましい範囲及び例と同様である。
式(2)で表される構成単位は、高分子化合物1中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
[式(2’)で表される構成単位]
[式中、
mは1~4の整数である。
mAは0~5の整数である。mAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
cは0又は1である。
Ar4及びAr6は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar5は、芳香族炭化水素基、複素環基、又は、少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環とが結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar4、Ar5及びAr6は、それぞれ、該基が結合している窒素原子に結合している該基以外の基と、直接結合して、又は、酸素原子若しくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
KAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR’-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。KAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Q’は、前記式(1)で表される化合物の残基、水素原子、アルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Q’が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、少なくとも1つのQ’は、前記式(1)で表される化合物の残基である。]
mAは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
mは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは2である。
cは、高分子化合物1の製造が容易になり、かつ、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは0である。
Ar5は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
Ar5で表される芳香族炭化水素基のm個の置換基を除いたアリーレン基部分の定義や例は、それぞれ、後述する式(X)におけるArX2で表されるアリーレン基の定義や例と同じである。
Ar5で表される複素環基のm個の置換基を除いた2価の複素環基部分の定義や例は、それぞれ、後述する式(X)におけるArX2で表される2価の複素環基部分の定義や例と同じである。
Ar5で表される少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環が直接結合した基のm個の置換基を除いた2価の基の定義や例は、それぞれ、後述する式(X)におけるArX2で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基の定義や例と同じである。
Ar4及びAr6は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
Ar4及びAr6で表されるアリーレン基及び2価の複素環基の定義や例は、各々、後述する式(X)におけるArX1及びArX3で表されるアリーレン基及び2価の複素環基の定義や例と同じである。
Ar4、Ar5及びAr6で表される基は置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
KAで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、及び2価の複素環基の定義や例は、それぞれ、LAで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、及び2価の複素環基の定義や例と同じである。
KAは、高分子化合物1の製造が容易になるので、好ましくはアルキレン基、アリーレン基、又は-NR’-で表される基であり、更に好ましくはフェニレン基、アルキレン基又は-N(C6H5)-であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Q’で表される式(1)で表される化合物の残基の定義、好ましい範囲及び例は、それぞれ、上述した式(1)で表される化合物の残基の定義、好ましい範囲及び例と同様である。
式(2’)で表される構成単位は、高分子化合物1中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
[式(2)又は式(2’)で表される構成単位の好ましい態様]
式(2)で表される構成単位としては、例えば、式(2-1)~式(2-17)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。式(2’)で表される構成単位としては、例えば、式(2’-1)~式(2’-14)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。これらの中でも、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは式(2-1)~式(2-14)、及び式(2’-1)~式(2’-9)のいずれかで表される構成単位であり、より好ましくは式(2-5)~式(2-14)、及び式(2’-1)~式(2’-6)のいずれかで表される構成単位であり、更に好ましくは式(2-5)~式(2-10)、及び式(2’-1)~式(2’-3)のいずれかで表される構成単位である。
式(2)で表される構成単位としては、例えば、式(2-1)~式(2-17)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。式(2’)で表される構成単位としては、例えば、式(2’-1)~式(2’-14)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。これらの中でも、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは式(2-1)~式(2-14)、及び式(2’-1)~式(2’-9)のいずれかで表される構成単位であり、より好ましくは式(2-5)~式(2-14)、及び式(2’-1)~式(2’-6)のいずれかで表される構成単位であり、更に好ましくは式(2-5)~式(2-10)、及び式(2’-1)~式(2’-3)のいずれかで表される構成単位である。
式(2)で表される構成単位としては、例えば、式(31)、式(32)、式(35)、式(36)、式(38)及び式(39)のいずれかで表される構成単位とが挙げられ、好ましくは式(31)又は式(32)で表される構成単位であり、より好ましくは式(31)で表される構成単位である。
[式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びR11は、それぞれ独立に、結合手、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、又は置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
R4’、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’及びR11’は、それぞれ独立に、結合手、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、又は置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
但し、式(31)及び式(32)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びR11のうちの1つは結合手であり、式(38)において、R1、R4、R5、R6、R9、R10、R11、R4’、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’及びR11’のうちの1つは結合手である。
Ry、Ry’、Ar3、LA、及びnAは、前記と同じ意味を表す。]
式(31)、式(32)及び式(39)で表される構成単位において、結合手ではないR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R4’、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’及びR11’の好ましい範囲は、水素原子であるか、A環、B環、及びC環が有していてもよい置換基の好ましい範囲と同じである。
式(2’)で表される構成単位としては、例えば、式(41)、式(42)、式(45)、式(46)、式(48)及び式(49)のいずれかで表される構成単位とが挙げられ、好ましくは式(41)又は式(42)で表される構成単位であり、より好ましくは式(41)で表される構成単位である。
[式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、Ry、Ry’、Ar4、Ar6、KA、及びmAは、前記と同じ意味を表す。
R4’、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’及びR11’は、前記と同じ意味を表す。
但し、式(41)及び式(42)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びR11のうちの1つは結合手であり、式(48)において、R1、R4、R5、R6、R9、R10、R11、R4’、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’及びR11’のうちの1つは結合手である。]
式(41)、式(42)及び式(48)で表される構成単位において、結合手ではないR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R4’、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’及びR11’の好ましい範囲は、水素原子であるか、A環、B環、及びC環が有していてもよい置換基の好ましい範囲と同じである。
式(2)及び式(2’)で表される構成単位としては、例えば、式(2-101)~式(2-104)、及び式(2’-101)~式(2’-104)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。
[式(3)で表される構成単位]
d、e、f及びgは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
d、e、f及びgは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
pAは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
JAで表されるアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~20であり、好ましくは1~15であり、より好ましくは1~10である。JAで表されるシクロアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~20である。
アルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、及びオクチレン基が挙げられる。アルキレン基及びシクロアルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基が挙げられる。
JAで表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基としては、例えば、o-フェニレン基、m-フェニレン基、及びp-フェニレン基が挙げられる。アリーレン基が有してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子、及びシアノ基が挙げられる。
Ar7、Ar8及びAr9は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
Ar7、Ar8及びAr9で表されるアリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
Ar7、Ar8及びAr9で表されるアリーレン基としては、好ましくは式(A-1)~式(A-20)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)~式(A-10)、式(A-19)及び式(A-20)のいずれかで表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar7、Ar8及びAr9で表される2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~18である。
Ar7、Ar8及びAr9で表される2価の複素環基としては、好ましくは式(AA-1)~式(AA-34)のいずれかで表される基である。
Ar7、Ar8及びAr9で表されるアリーレン基及び2価の複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
RX4は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Q’’で表される式(1)で表される化合物の残基の定義、好ましい範囲及び例は、それぞれ、上述した式(1)で表される化合物の残基の定義、好ましい範囲及び例と同様である。
[式(3)で表される構成単位の好ましい態様]
式(3)で表される構成単位としては、例えば、式(3-1)~式(3-12)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。これらの中でも、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは式(3-1)~式(3-6)のいずれかで表される構成単位であり、より好ましくは式(3-1)~式(3-3)のいずれかで表される構成単位であり、更に好ましくは式(3-1)で表される構成単位である。
式(3)で表される構成単位としては、例えば、式(3-1)~式(3-12)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。これらの中でも、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは式(3-1)~式(3-6)のいずれかで表される構成単位であり、より好ましくは式(3-1)~式(3-3)のいずれかで表される構成単位であり、更に好ましくは式(3-1)で表される構成単位である。
式(3)で表される構成単位としては、例えば、式(51)~式(55)のいずれかで表される構成単位とが挙げられ、好ましくは式(51)で表される構成単位又は式(53)で表される構成単位であり、より好ましくは式(51)で表される構成単位である。
[式中、
R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、Ry、Ry’、Ar7、Ar8、Ar9、JA、RX4、pA、d、e、f及びgは、前記と同じ意味を表す。
RX4’は、直接結合、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar9’は、3価の芳香族炭化水素基又は3価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
但し、式(52)において、R24、R25、R26及びR27のうちの1つは結合手であり、且つ、R28、R29、R30及びR31のうちの1つは結合手であり、式(53)において、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30及びR31のうちの1つは結合手であり、式(55)において、R21、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、及びR31のうちの1つは結合手である。]
式(3)で表される構成単位としては、例えば、式(3-101)~式(3-129)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。
式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位の合計量は、高分子化合物1の安定性が優れるので、高分子化合物に含まれる全構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1~50モル%であり、より好ましくは0.1~30モル%であり、更に好ましくは0.1~10モル%であり、特に好ましくは0.2~5モル%である。
高分子化合物1は、更に、式(X)で表される構成単位及び式(Y)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位を含んでいてもよい。
高分子化合物1は、高分子化合物1の正孔輸送性が優れ、且つ、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、構成単位(X)を更に含むことが好ましい。
高分子化合物1は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、構成単位(Y)を更に含むことが好ましい。
高分子化合物1は、高分子化合物1の正孔輸送性が優れ、且つ、本実施形態の発光素子の輝度寿命が更に優れるので、構成単位(X)及び構成単位(Y)を更に含むことが好ましい。
式(X)で表される構成単位、及び、式(Y)で表される構成単位は、各々、高分子化合物1中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
高分子化合物1は、高分子化合物1の正孔輸送性が優れ、且つ、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、構成単位(X)を更に含むことが好ましい。
高分子化合物1は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、構成単位(Y)を更に含むことが好ましい。
高分子化合物1は、高分子化合物1の正孔輸送性が優れ、且つ、本実施形態の発光素子の輝度寿命が更に優れるので、構成単位(X)及び構成単位(Y)を更に含むことが好ましい。
式(X)で表される構成単位、及び、式(Y)で表される構成単位は、各々、高分子化合物1中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
・式(X)で表される構成単位
[式中、aX1及びaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。RX1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2及びRX3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
aX1は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは0又は1である。
aX2は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは0である。
RX1、RX2及びRX3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有
していてもよい。
していてもよい。
ArX1及びArX3で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-1)、式(AA-2)及び式(AA-7)~式(AA-26)のいずれかで表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX2及びArX4で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)~式(A-11)及び式(A-19)のいずれかで表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4で表される2価の複素環基のより好ましい範囲は、それぞれ、ArX1及びArX3で表される2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、ArX1及びArX3で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同じである。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
RXXは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX1~ArX4及びRX1~RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(X)で表される構成単位としては、好ましくは式(X-1)~式(X-7)のいずれかで表される構成単位であり、より好ましくは式(X-3)~式(X-7)のいずれかで表される構成単位であり、更に好ましくは式(X-3)~式(X-6)のいずれかで表される構成単位である。
[式中、RX4及びRX5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRX4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRX5は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRX5同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
式(X)で表される構成単位は、正孔輸送性が優れるので、高分子化合物1に含まれる全構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1~50モル%であり、より好ましくは0.5~30モル%であり、更に好ましくは1~15モル%であり、特に好ましくは2~10モル%である。
式(X)で表される構成単位としては、例えば、式(X1-1)~式(X1-23)のいずれかで表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(X1-1)、式(X1-12)及び式(X1-14)のいずれかで表される構成単位である。
・式(Y)で表される構成単位
ArY1で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)~式(A-11)、式(A-13)及び式(A-19)のいずれかで表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-7)、式(A-9)及び式(A-19)のいずれかで表される基であり、特に好ましくは式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-13)、式(AA-15)、式(AA-18)及び式(AA-20)のいずれかで表される基であり、更に好ましくは式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-18)又は式(AA-20)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、前述のArY1で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
ArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、式(X)のArX2又はArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基と同様のものが挙げられる。
ArY1で表される基が有してもよい置換基は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-1)~式(Y-7)のいずれかで表される構成単位が挙げられ、本実施形態の発光素子の輝度寿命の観点からは、好ましくは式(Y-1)又は式(Y-2)で表される構成単位であり、より好ましくは式(Y-2)で表される構成単位であり、電子輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-3)又は式(Y-4)で表される構成単位であり、正孔輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-5)~式(Y-7)のいずれかで表される構成単位である。
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
RY1は、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y-1)で表される構成単位は、好ましくは式(Y-1’)で表される構成単位である。
[式中、RY11は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY11は、同一でも異なっていてもよい。]
RY11は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基又はアリール基あり、これらの基は置換基を有していてもよい。
[式中、
RY1は前記と同じ意味を表す。
XY1は、-C(RY2)2-、-C(RY2)=C(RY2)-、-C(RY2)2-C(RY2)2-又は-C(RY2)2-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
RY2は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、更に好ましくはアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
XY1において、-C(RY2)2-で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、両方がアリール基、両方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、-C(RY2)2-で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)~式(Y-A5)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
XY1において、-C(RY2)=C(RY2)-で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
XY1において、-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基中の4個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又はシクロアルキル基である。複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基は、好ま
しくは式(Y-B1)~式(Y-B5)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
しくは式(Y-B1)~式(Y-B5)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
XY1において、-C(RY2)2-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基中の6個のRY2は、好ましくは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基である。
式(Y-2)で表される構成単位は、式(Y-2’)で表される構成単位であることが好ましい。
[式中、
RY1は前記と同じ意味を表す。
RY3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
]
RY3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
[式中、
RY1は前記を同じ意味を表す。
RY4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
RY4は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-101)~式(Y-144)で表されるアリーレン基からなる構成単位、式(Y-201)~式(Y-209)で表される2価の複素環基からなる構成単位、式(Y-301)~式(Y-306)で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基からなる構成単位が挙げられる。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、高分子化合物に含まれる全構成単位の合計量に対して、好ましくは50~99.5モル%であり、より好ましくは70~99.5モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、本実施形態の発光素子の電荷輸送性が優れるので、高分子化合物に含まれる全構成単位の合計量に対して、好ましくは1~30モル%であり、より好ましくは1~10モル%である。
高分子化合物1としては、例えば、高分子化合物P-1~P-16が挙げられる。ここで、「その他の構成単位」とは、式(1)で表される化合物の残基を含まず、式(2)、式(2’)、式(3)、式(X)及び式(Y)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。
[高分子化合物2]
高分子化合物2は、前記式(Z)で表される構成単位のみで構成されている。ただし、高分子化合物2は、高分子化合物1に該当するもの、すなわち、式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む高分子化合物を含まないものであることが好ましい。換言すると、高分子化合物2は、式(1)で表される化合物の残基を有しないことが好ましい。
高分子化合物2は、前記式(Z)で表される構成単位のみで構成されている。ただし、高分子化合物2は、高分子化合物1に該当するもの、すなわち、式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む高分子化合物を含まないものであることが好ましい。換言すると、高分子化合物2は、式(1)で表される化合物の残基を有しないことが好ましい。
[式(Z)で表される構成単位]
ArZ1で表されるアリーレン基は、好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-8)、式(A-9)、式(A-10)、及び式(A-19)~式(A-23)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(A-1)、(A-2)、式(A-8)、式(A-9)、式(A-19)、式(A-20)、式(A-22)又は式(A-23)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-9)、式(A-19)又は式(A-22)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArZ1で表されるアリーレン基は、好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-8)、式(A-9)、式(A-10)、及び式(A-19)~式(A-23)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(A-1)、(A-2)、式(A-8)、式(A-9)、式(A-19)、式(A-20)、式(A-22)又は式(A-23)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-9)、式(A-19)又は式(A-22)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Arz1で表される基が有してもよい置換基は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくはアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(Z)で表される構成単位としては、本実施形態の発光素子の輝度寿命の観点からは、好ましくは前記式(Y-1)、前記式(Y-2)及び式(Z-1)~式(Z-4)のいずれかで表される構成単位であり、より好ましくは式(Y-1)、式(Y-2)、式(Z-1)又は式(Z-3)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(Y-1)又は式(Y-2)である構成単位である。
高分子化合物2における式(Y-1)で表される構成単位の定義、例及び好ましい範囲は、それぞれ、高分子化合物1における式(Y-1)で表される構成単位の定義、例及び好ましい範囲と同じである。
高分子化合物2において、式(Y-2)中のXY1は、好ましくは-C(RY2)2-、-C(RY2)=C(RY2)-又は-C(RY2)2-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基であり、より好ましくは-C(RY2)2-又は-C(RY2)2-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基である。
高分子化合物2における式(Y-2)で表される構成単位は、好ましくは式(Z-11-1)又は式(Z-11-2)で表される構成単位であり、より好ましくは式(Z-11-2)で表される構成単位である。
式(Z-11-1)で表される構成単位は、式(Z-11-1’)で表される構成単位であることが好ましい。
式(Z-11-2)で表される構成単位は、式(Z-11-2’)で表される構成単位であることが好ましい。
式(Z)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-101)~式(Y-127)、及び式(Y-132)~式(Y-144)のいずれかで表される構成単位が挙げられる。
式(Z)で表される構成単位は高分子化合物2中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよいが、2種以上含まれることが好ましい。式(Z)で表される構成単位が2種以上含まれる場合、高分子化合物2は、式(Z)で表される構成単位同士が結合した構造を有することが好ましい。
高分子化合物2中に、式(Z)で表される構成単位が2種以上含まれる場合、式(Z)で表される構成単位同士が結合した構造とは、式(Z’)で表される構造である。
式(Z’)で表される構成連鎖は高分子化合物2中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
式(Z’)で表される構成連鎖は高分子化合物2中に、1種のみ含まれていても2種以上含まれていてもよい。
[式中、Z1は、式(Y-1’)、式(Z-1)、式(Z-3)、式(Z-11-1)及び式(Z-11-2)のいずれかで表される構成単位である。Z2は、(Y-1)、式(Y-2)及び式(Z-1)~式(Z-4)のいずれかで表される構成単位である。但し、構成単位Z1と構成単位Z2は異なる。]
Z1は、好ましくは式(Y-1’)、式(Z-11-1)又は式(Z-11-2)で表される構成単位であり、より好ましくは式(Y-1’)又は式(Z-11-2)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(Z-11-2)で表される構成単位である。Z1において、式(Z-11-2)中のXY1は-C(RY2)2-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基であることが好ましい。
Z2は、好ましくは式(Y-2)で表される構成単位であり、より好ましくは式(Z-11-2)で表される構造単位である。Z2において、式(Z-11-2)中のXY1は-C(RY2)2-又は-C(RY2)=C(RY2)-で表される基であることが好ましい。
高分子化合物1及び高分子化合物2は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、複数種の原料モノマーを共重合した共重合体であることが好ましい。
高分子化合物1及び高分子化合物2のポリスチレン換算の数平均分子量は、好ましくは5×103~1×106であり、より好ましくは1×104~5×105であり、更に好ましくは2×104~2×105である。高分子化合物1及び高分子化合物2のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは1×104~2×106であり、より好ましくは2×104~1×106であり、更に好ましくは5×104~5×105である。
[高分子化合物1及び高分子化合物2の製造方法]
本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2は、それぞれ、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第109巻,897-1091頁(2009年)等に記載の公知の重合方法を用いて製造することができ、例えば、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応及びKumada反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法が挙げられる。
本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2は、それぞれ、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第109巻,897-1091頁(2009年)等に記載の公知の重合方法を用いて製造することができ、例えば、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応及びKumada反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法が挙げられる。
上記の重合方法において、単量体を仕込む方法としては、単量体全量を反応系に一括して仕込む方法、単量体の一部を仕込んで反応させた後、残りの単量体を一括、連続又は分割して仕込む方法、及び単量体を連続又は分割して仕込む方法等が挙げられる。
遷移金属触媒としては、特に限定されないが、例えば、パラジウム触媒、及びニッケル触媒が挙げられる。
重合反応の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独又は組み合わせて行う。高分子化合物1及び高分子化合物2の純度が低い場合、例えば、再結晶、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
本明細書実施例において、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の製造方法の一例として、パラジウム触媒を用いるSuzukiカップリング反応を利用した重合方法を示す。
[その他の成分]
本実施形態の組成物は、高分子化合物1と、高分子化合物2とを含有し、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料を含有するものであってもよい。
本実施形態の組成物は、高分子化合物1と、高分子化合物2とを含有し、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料を含有するものであってもよい。
溶媒を含有する本実施形態の組成物(以下、「インク」ということがある。)は、インクジェットプリント法、ノズルプリント法等の印刷法を用いた発光素子の作製に好適である。
インクの粘度は、印刷法の種類によって調整すればよいが、インクジェットプリント法等の溶液が吐出装置を経由する印刷法に適用する場合には、吐出時の目づまりと飛行曲がりを防止するために、好ましくは25℃において1~20mPa・sである。
インクに含まれる溶媒は、該インク中の固形分を溶解又は均一に分散できる溶媒が好ましい。溶媒としては、例えば、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロベンゼン、及びo-ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、及び4-メチルアニソール等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n-ヘキシルベンゼン、及びシクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-へプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ドデカン、及びビシクロヘキシル等の脂肪族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、及びアセトフェノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、及び酢酸フェニル等のエステル系溶媒;エチレングリコール、グリセリン、及び1,2-ヘキサンジオール等の多価アルコール系溶媒;イソプロピルアルコール、及びシクロヘキサノール等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;並びにN-メチル-2-ピロリドン及びN,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。
インクにおいて、溶媒の配合量は、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、1000~100000質量部であり、好ましくは2000~20000質量部である。
溶媒は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
溶媒は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[正孔輸送材料]
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、高分子化合物がより好ましい。
高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、電子受容性部位が結合された化合物でもよい。電子受容性部位としては、例えば、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、及びト
リニトロフルオレノン等が挙げられ、好ましくはフラーレンである。
本実施形態の組成物において、正孔輸送材料の配合量は、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、1~400質量部であり、好ましくは5~150質量部である。
正孔輸送材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、高分子化合物がより好ましい。
高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、電子受容性部位が結合された化合物でもよい。電子受容性部位としては、例えば、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、及びト
リニトロフルオレノン等が挙げられ、好ましくはフラーレンである。
本実施形態の組成物において、正孔輸送材料の配合量は、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、1~400質量部であり、好ましくは5~150質量部である。
正孔輸送材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[電子輸送材料]
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。
低分子化合物としては、例えば、8-ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン、及び、ジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
本実施形態の組成物において、電子輸送材料の配合量は、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、1~400質量部であり、好ましくは5~150質量部である。
電子輸送材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。
低分子化合物としては、例えば、8-ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン、及び、ジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
本実施形態の組成物において、電子輸送材料の配合量は、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、1~400質量部であり、好ましくは5~150質量部である。
電子輸送材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[正孔注入材料及び電子注入材料]
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。
低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン及びタングステン等の金属酸化物;並びにフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、及びフッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン、及び、ポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
本実施形態の組成物において、正孔注入材料及び電子注入材料の配合量は、各々、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、1~400質量部であり、好ましくは5~150質量部である。
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。
低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン及びタングステン等の金属酸化物;並びにフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、及びフッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン、及び、ポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
本実施形態の組成物において、正孔注入材料及び電子注入材料の配合量は、各々、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、1~400質量部であり、好ましくは5~150質量部である。
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
・イオンドープ
正孔注入材料又は電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは1×10-5S/cm~1×103S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。
ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。アニオンとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、及び樟脳スルホン酸イオンが挙げられる。カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びテトラブチルアンモニウムイオンが挙げられる。
ドープするイオンは、1種のみでも2種以上でもよい。
正孔注入材料又は電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは1×10-5S/cm~1×103S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。
ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。アニオンとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、及び樟脳スルホン酸イオンが挙げられる。カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びテトラブチルアンモニウムイオンが挙げられる。
ドープするイオンは、1種のみでも2種以上でもよい。
[発光材料]
発光材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。
低分子化合物としては、例えば、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘
導体、ペリレン及びその誘導体、並びに、イリジウム、白金又はユーロピウムを中心金属とする三重項発光錯体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、式(X)で表される構成単位、カルバゾールジイル基、フェノキサジンジイル基、フェノチアジンジイル基、アントラセンジイル基、又はピレンジイル基等を含む高分子化合物が挙げられる。
発光材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。
低分子化合物としては、例えば、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘
導体、ペリレン及びその誘導体、並びに、イリジウム、白金又はユーロピウムを中心金属とする三重項発光錯体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、式(X)で表される構成単位、カルバゾールジイル基、フェノキサジンジイル基、フェノチアジンジイル基、アントラセンジイル基、又はピレンジイル基等を含む高分子化合物が挙げられる。
発光材料は、低分子化合物及び高分子化合物を含んでいてもよく、好ましくは三重項発光錯体及び高分子化合物を含む。三重項発光錯体としては、式Ir-1~式Ir-5のいずれかで表される金属錯体等のイリジウム錯体が好ましい。
[式中、
RD1~RD8、RD11~RD20、RD21~RD26及びRD31~RD37は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RD1~RD8、RD11~RD20、RD21~RD26及びRD31~RD37が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
-AD1---AD2-は、アニオン性の2座配位子を表し、AD1及びAD2は、それぞれ独立に、イリジウム原子と結合する炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。-AD1---AD2-が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
nD1は、1、2又は3を表し、nD2は、1又は2を表す。]
式Ir-1で表される金属錯体において、RD1~RD8の少なくとも1つは、好ましくは式(D-A)で表される基である。
式Ir-2で表される金属錯体において、好ましくはRD11~RD20の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
式Ir-3で表される金属錯体において、好ましくはRD1~RD8及びRD11~RD20の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
式Ir-4で表される金属錯体において、好ましくはR21~RD26の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
式Ir-5で表される金属錯体において、好ましくはRD31~RD37の少なくとも1つは式(D-A)で表される基である。
[式中、
mDA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
GDAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
TDAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
mDA1、mDA2及びmDA3は、通常10以下の整数であり、好ましくは5以下の整数であり、より好ましくは0又は1である。mDA1、mDA2及びmDA3は、同一の整数であることが好ましい。
GDAは、好ましくは式(GDA-11)~式(GDA-15)のいずれかで表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
[式中、
*、**及び***は、各々、ArDA1、ArDA2、ArDA3との結合を表す。
RDAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は更に置換基を有していてもよい。RDAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
RDAは、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、好ましくは式(ArDA-1)~式(ArDA-3)のいずれかで表される基である。
[式中、
RDAは前記と同じ意味を表す。
RDBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RDBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
TDAは、好ましくは式(TDA-1)~式(TDA-3)のいずれかで表される基である。
式(D-A)で表される基は、好ましくは式(D-A1)~式(D-A3)のいずれかで表される基である。
[式中、
Rp1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp1及びRp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0~5の整数を表し、np2は0~3の整数を表し、np3は0又は1を表す。複数あるnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
np1は、好ましくは0~3の整数であり、より好ましくは1~3の整数であり、更に好ましくは1である。
np2は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
np3は好ましくは0である。
np2は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
np3は好ましくは0である。
Rp1、Rp2及びRp3は、好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基である。
-AD1---AD2-で表されるアニオン性の2座配位子としては、例えば、下記式で表される配位子が挙げられる。
式Ir-1で表される金属錯体は、好ましくは式Ir-11~式Ir-13で表される金属錯体である。式Ir-2で表される金属錯体は、好ましくは式Ir-21で表される金属錯体である。式Ir-3で表される金属錯体は、好ましくは式Ir-31~式Ir-33で表される金属錯体である。式Ir-4で表される金属錯体は、好ましくは式Ir-41~式Ir-43で表される金属錯体である。式Ir-5で表される金属錯体は、好ましくは式Ir-51~式Ir-53で表される金属錯体である。
[式中、
nD2は、1又は2を表す。
Dは、式(D-A)で表される基を表す。複数存在するDは、同一でも異なっていてもよい。
RDCは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRDCは、同一でも異なっていてもよい。
RDDは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRDDは、同一でも異なっていてもよい。]
三重項発光錯体としては、例えば、以下に示す金属錯体が挙げられる。
本実施形態の組成物において、発光材料の配合量は、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、0.1~400質量部である。
発光材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
発光材料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[酸化防止剤]
酸化防止剤は、高分子化合物と同じ溶媒に可溶であり、発光及び電荷輸送を阻害しない化合物であればよく、例えば、フェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤が挙げられる。
本実施形態の組成物において、酸化防止剤の配合量は、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、0.001~10質量部である。
酸化防止剤は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
酸化防止剤は、高分子化合物と同じ溶媒に可溶であり、発光及び電荷輸送を阻害しない化合物であればよく、例えば、フェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤が挙げられる。
本実施形態の組成物において、酸化防止剤の配合量は、本実施形態の組成物に含有される高分子化合物1及び高分子化合物2の合計100質量部に対して、通常、0.001~10質量部である。
酸化防止剤は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
<発光素子>
本実施形態の発光素子は、本実施形態の組成物を含有する有機層を備えた発光素子である。本実施形態の発光素子の構成としては、例えば、陽極及び陰極からなる電極と、該電極間に設けられた高分子化合物を含有する層とを有する。
本実施形態の発光素子は、本実施形態の組成物を含有する有機層を備えた発光素子である。本実施形態の発光素子の構成としては、例えば、陽極及び陰極からなる電極と、該電極間に設けられた高分子化合物を含有する層とを有する。
[層構成]
本実施形態の組成物を含有する層は、通常、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、及び電子注入層から選択される1種以上の層であり、好ましくは発光層である。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、及び電子注入材料から選択される材料を含有する。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、及び電子注入材料から選択される材料を、上述した溶媒に溶解させ、インクを調製して用い、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ-コート法、又はノズルコート法により形成することができる。
本実施形態の組成物を含有する層は、通常、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、及び電子注入層から選択される1種以上の層であり、好ましくは発光層である。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、及び電子注入材料から選択される材料を含有する。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、及び電子注入材料から選択される材料を、上述した溶媒に溶解させ、インクを調製して用い、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ-コート法、又はノズルコート法により形成することができる。
発光素子は、陽極と陰極の間に発光層を有する。本実施形態の発光素子は、正孔注入性及び正孔輸送性の観点からは、陽極と発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも1層を有することが好ましく、電子注入性及び電子輸送性の観点からは、陰極と発光層の間に、電子注入層及び電子輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。
正孔輸送層、電子輸送層、発光層、正孔注入層、及び、電子注入層の材料としては、本実施形態の組成物の他、各々、上述した正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、正孔注入材料、及び、電子注入材料が挙げられる。
本実施形態の発光素子において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、及び溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
積層する層の順番、数、及び、厚さは、発光効率及び素子寿命を勘案して調整すればよい。
[基板/電極]
発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、及びシリコン等の材料からなる基板である。不透明な基板の場合には、基板から最も遠くにある電極が透明又は半透明であることが好ましい。
発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、及びシリコン等の材料からなる基板である。不透明な基板の場合には、基板から最も遠くにある電極が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属合金、及び半透明の金属が挙げられ、好ましくは酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ(NESA)、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、及びインジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性金属酸化物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);並びに金、白金、銀、及び銅等の金属;である。
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、及びインジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、及び錫のうち1種以上との合金;グラファイト;並びにグラファイト層間化合物;が挙げられる。合金としては、例えば、マグネシウム-銀合金、マグネシウム-インジウム合金、マグネシウム-アルミニウム合金、インジウム-銀合金、リチウム-アルミニウム合金、リチウム-マグネシウム合金、リチウム-インジウム合金、及びカルシウム-アルミニウム合金が挙げられる。
陽極及び陰極は、各々、2層以上の積層構造としてもよい。
[用途]
本実施形態の発光素子は、例えば、ディスプレイ、照明の用途に有用である。
本実施形態の発光素子は、例えば、ディスプレイ、照明の用途に有用である。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及びポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、移動相にテトラヒドロフランを用い、下記のサイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)により求めた。
測定する高分子化合物を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、1.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED-B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV-VIS検出器(東ソー製、商品名:UV-8320GPC)を用いた。
測定する高分子化合物を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、1.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED-B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV-VIS検出器(東ソー製、商品名:UV-8320GPC)を用いた。
実施例において、高分子化合物の吸収端波長は、該高分子化合物の薄膜の吸収スペクトルを測定し、吸収スペクトルにおける最大ピークの吸収強度を1.0に規格したとき、規格化された吸収強度が0.2である波長のうち、最も短波長側の波長とする。高分子化合物の吸収スペクトルは、石英基板上に該高分子化合物のキシレン溶液をスピンコートして、厚さ20~100nm程度の薄膜を試料として用いて、紫外可視近赤外分光光度計(Agilent社製、Cary5000)により室温にて測定した。
高分子化合物1P-1、高分子化合物2P-1~2P-3及び高分子化合物P-ILの合成において用いた単量体CM1~CM12の構造を下記に示す。
単量体CM1は、市販の化合物を用いた。
単量体CM2は、国際公開第2016/031639号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM3は、国際公開第2019/004248号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM4は、国際公開第2012/086670号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM5は、特開2010-189630号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM6は、特開2015-063482号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM7は、国際公開第2022/181075号に記載の方法に準じて合成した。
単量体CM8は、特開2014-110427号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM9は、国際公開第2015/015183号に記載の方法に準じて合成した。
単量体CM10は、特開2011-174062号公報及び国際公開第2011/093428号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM11は、国際公開第2005/049546号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM12は、特開2008-106241号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM2は、国際公開第2016/031639号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM3は、国際公開第2019/004248号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM4は、国際公開第2012/086670号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM5は、特開2010-189630号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM6は、特開2015-063482号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM7は、国際公開第2022/181075号に記載の方法に準じて合成した。
単量体CM8は、特開2014-110427号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM9は、国際公開第2015/015183号に記載の方法に準じて合成した。
単量体CM10は、特開2011-174062号公報及び国際公開第2011/093428号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM11は、国際公開第2005/049546号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM12は、特開2008-106241号公報に記載の方法に従って合成した。
<合成例1> 高分子化合物1P-1の合成及
高分子化合物1P-1は、下記表3に示される単量体を用いて、国際公開第2019/004248号記載の方法に従い合成した。高分子化合物P-1は、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表3に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物1P-1のMnは7.8×104であり、Mwは1.7×105であった。
高分子化合物1P-1は、下記表3に示される単量体を用いて、国際公開第2019/004248号記載の方法に従い合成した。高分子化合物P-1は、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表3に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物1P-1のMnは7.8×104であり、Mwは1.7×105であった。
<合成例2> 高分子化合物2P-1の合成
高分子化合物2P-1は、下記表4に示される単量体を用いて、国際公開第2022/181075号に記載の方法に準じて合成した。高分子化合物2P-1は、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表4に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物2P-1のMnは2.4×104であり、Mwは6.5×104であった。
高分子化合物2P-1は、下記表4に示される単量体を用いて、国際公開第2022/181075号に記載の方法に準じて合成した。高分子化合物2P-1は、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表4に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物2P-1のMnは2.4×104であり、Mwは6.5×104であった。
<合成例3> 高分子化合物2P-2の合成
高分子化合物2P-2は、下記表5に示される単量体を用いて、国際公開第2022/181075号に記載の方法に準じて合成した。高分子化合物2P-2は、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表5に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物2P-2のMnは1.2×105であり、Mwは2.0×105であった。
高分子化合物2P-2は、下記表5に示される単量体を用いて、国際公開第2022/181075号に記載の方法に準じて合成した。高分子化合物2P-2は、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表5に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物2P-2のMnは1.2×105であり、Mwは2.0×105であった。
<合成例4> 高分子化合物2P-3の合成
高分子化合物2P-3は、下記表6に示される単量体を用いて、国際公開第2022/181075号に記載の方法に準じて合成した。高分子化合物2P-3は、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表6に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物2P-3のMnは9.5×104であり、Mwは4.2×105であった。
高分子化合物2P-3は、下記表6に示される単量体を用いて、国際公開第2022/181075号に記載の方法に準じて合成した。高分子化合物2P-3は、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表6に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物2P-3のMnは9.5×104であり、Mwは4.2×105であった。
<合成例5> 高分子化合物P-ILの合成
高分子化合物P-ILは、下記表7に示される単量体を用いて、特開2012-144722号公報記載の方法に従い合成した。高分子化合物P-ILは、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表7に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物P-ILのMnは8.0×104であり、Mwは2.6×105であった。
高分子化合物P-ILは、下記表7に示される単量体を用いて、特開2012-144722号公報記載の方法に従い合成した。高分子化合物P-ILは、仕込み原料から求めた理論値では、それぞれの単量体から誘導される構成単位が、下記表7に示されるモル比で構成されてなる共重合体である。
高分子化合物P-ILのMnは8.0×104であり、Mwは2.6×105であった。
<高分子化合物1P-1、2P-1、2P-2及び2P-2の吸収端波長>
高分子化合物1P-1の吸収端波長λ1と、2P-1、2P-2及び2P-2の吸収端波長λ2は、それぞれ、426nm、370nm、403nm、399nmであった。また、高分子化合物1P-1の吸収端波長λ1と高分子化合物2P-1、2P-2又は2P-2の吸収端波長λ2の差(λ1-λ2)はそれぞれ、56nm、23nm、27nmであった。
高分子化合物1P-1の吸収端波長λ1と、2P-1、2P-2及び2P-2の吸収端波長λ2は、それぞれ、426nm、370nm、403nm、399nmであった。また、高分子化合物1P-1の吸収端波長λ1と高分子化合物2P-1、2P-2又は2P-2の吸収端波長λ2の差(λ1-λ2)はそれぞれ、56nm、23nm、27nmであった。
<実施例D1> 発光素子D1の作製と評価
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。陽極上に、正孔注入材料であるND-3202(日産化学工業製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で240℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
次に、高分子化合物P-ILのキシレン溶液(0.6質量%)を用いて、正孔注入層の上に、スピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で200℃、30分間加熱することにより正孔輸送層を形成した。
次に、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-1のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-1=70:30となるように混合して、組成物1を調製した。組成物1を用いて、正孔輸送層の上に、スピンコート法により60nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、10分加熱することにより発光層を形成した。
発光層を形成した基板を蒸着機内において、1×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、発光層の上に、フッ化ナトリウムを約7nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上に、アルミニウムを約120nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D3を作製した。
発光素子D1に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、127時間であった。
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。陽極上に、正孔注入材料であるND-3202(日産化学工業製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で240℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
次に、高分子化合物P-ILのキシレン溶液(0.6質量%)を用いて、正孔注入層の上に、スピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で200℃、30分間加熱することにより正孔輸送層を形成した。
次に、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-1のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-1=70:30となるように混合して、組成物1を調製した。組成物1を用いて、正孔輸送層の上に、スピンコート法により60nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、10分加熱することにより発光層を形成した。
発光層を形成した基板を蒸着機内において、1×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、発光層の上に、フッ化ナトリウムを約7nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上に、アルミニウムを約120nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D3を作製した。
発光素子D1に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、127時間であった。
<実施例D2> 発光素子D2の作製と評価
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-1のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-1=50:50となるように混合して、組成物2を調製した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D2を作製した。
発光素子D2に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、139時間であった。
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-1のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-1=50:50となるように混合して、組成物2を調製した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D2を作製した。
発光素子D2に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、139時間であった。
<実施例D3> 発光素子D3の作製と評価
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-2のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-2=70:30となるように混合して、組成物2を調製した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製した。
発光素子D3に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、171時間であった。
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-2のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-2=70:30となるように混合して、組成物2を調製した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製した。
発光素子D3に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、171時間であった。
<実施例D4> 発光素子D4の作製と評価
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-2のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-2=50:50となるように混合して、組成物3を調製した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D4を作製した。
発光素子D4に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、170時間であった。
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-2のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-2=50:50となるように混合して、組成物3を調製した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D4を作製した。
発光素子D4に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、170時間であった。
<実施例D5> 発光素子D5の作製と評価
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-3のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-3=70:30となるように混合して、組成物3を調製した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D5を作製した。
発光素子D5に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、145時間であった。
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)と、高分子化合物2P-3のキシレン溶液(1.2質量%)とを質量比で、高分子化合物1P-1:高分子化合物2P-3=70:30となるように混合して、組成物3を調製した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D5を作製した。
発光素子D5に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、145時間であった。
<比較例CD1> 発光素子CD1の作製と評価
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製した。
発光素子CD1に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、94時間であった。
実施例D1において、組成物1に代えて、高分子化合物1P-1のキシレン溶液(1.2質量%)を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製した。
発光素子CD1に電圧を印加することにより、450nmに発光スペクトルの最大ピーク波長を有するEL発光が観測された。電流密度が10mA/cm2となるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の50%となるまでの時間は、94時間であった。
本発明によれば、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供することができる。また、本発明によれば、この組成物を含有する発光素子を提供することができる。
Claims (12)
- 式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位を含む高分子化合物1と、式(Z)で表される構成単位のみで構成されている高分子化合物2とを含む、組成物。
[式中、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。
B環とC環とは、-Y3-で表される基を介して結合していてもよい。
Xは、ホウ素原子、リン原子、P=O、P=S、アルミニウム原子、ガリウム原子、ヒ素原子、Si-Rx又はGe-Rxを表す。Rxは、アリール基又はアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1、Y2及びY3は、それぞれ独立に、N-Ry、酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表す。Ryは、水素原子、アリール基、1価の複素環基、又はアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ryが複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Ryは、直接又は連結基を介して、前記A環、前記B環又は前記C環と結合していてもよい。]
[式中、ArZ1は、アリーレン基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。] - 前記高分子化合物1の吸収端波長λ1と前記高分子化合物2の吸収端波長λ2とは、λ1-λ2≧10nmを満たす、請求項1に記載の組成物。
- 前記高分子化合物2の含有量が、高分子化合物1と高分子化合物2との合計の含有量を100質量部とした場合、30~50質量部である、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記式(1)で表される化合物の残基を有する構成単位が、式(3)で表される構成単位である、請求項1に記載の組成物。
[式中、
d、e、f及びgは、それぞれ独立に、0~2の整数である。
pAは、0~5の整数である。pAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
JAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR’-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。JAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar7、Ar8及びAr9は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar7、Ar8及びAr9が複数存在する場合、それらは各々同一でも異なっていてもよい。
RX4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Q’’は、前記式(1)で表される化合物の残基を表す。] - 前記Xが、ホウ素原子である、請求項1に記載の組成物。
- 前記Y1及びY2が、N-Ryである、請求項1又は5に記載の組成物。
- B環とC環とが、-Y3-で表される基を介して結合していない、請求項1又は5に記載の組成物。
- 前記式(3)で表される構成単位が、式(51)で表される構成単位である、請求項4に記載の組成物。
[式中、
R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30及びR31は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、又は、置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ry’は、直接結合、アリーレン基、2価の複素環基、又はアルキレン基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRy’は、同一でも異なっていてもよい。
Ar7、Ar8、Ar9、RX4、JA,pA、d、e、f及びgは、前記と同じ意味を表す。] - 前記式(Z)で表される構成単位が、式(Y-1)又は式(Y-2)で表される構成単位である、請求項1に記載の組成物。
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
RY1は前記と同じ意味を表す。
XY1は、-C(RY2)2-、-C(RY2)=C(RY2)-、-C(RY2)2-C(RY2)2-又は-C(RY2)2-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。] - 前記高分子化合物2が、前記式(Z)で表される構成単位を2種以上含み、且つ、前記式(Z)で表される構成単位同士が結合した構造を有する、請求項1に記載の組成物。
- 更に、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料を含有する、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1に記載の組成物を含有する有機層を備える、発光素子。
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JP2022181060A JP2024070519A (ja) | 2022-11-11 | 2022-11-11 | 組成物及びそれを用いた発光素子 |
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