JP2024068970A - 蛍光光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】励起用光源と蛍光体とを含み、高い演色性を示す光の生成が可能な蛍光光源装置を提供する。【解決手段】蛍光光源装置は、青色域の励起光を発する励起光源と、Ceが賦活された蛍光体を含み、励起光を受光して長波長の蛍光を生成する蛍光プレートと、少なくとも蛍光の発散角を縮小するコリメート光学系と、コリメート光学系から出射される光が通過するノッチフィルタとを備える。ノッチフィルタは、光入射面がコリメート光学系から出射される光の主光線の光軸に実質的に直交する向きに配置されており、カット波長域は、当該カット波長域の中心波長が553nm~575nmの範囲内に属し、半値幅が17nm~41nmの範囲内である。【選択図】図1

Description

本発明は、入射された励起光の波長を変換して生成された蛍光を出射する、蛍光光源装置に関する。
照明光を生成する光源装置においては、照明光の高い演色性が市場から要求される場合がある。
下記特許文献1には、GaN系のLED素子で構成される励起用の発光素子と、この発光素子から出射された光を受光して蛍光を発する蛍光体を含む波長制御光学部材と、を備えた光源装置が開示されている。この特許文献1に開示された波長制御光学部材は、多層構造であって、具体的には、マトリックス樹脂の内部で緑色蛍光色素を分散させた第一波長変換層と、マトリックス樹脂の内部で赤色蛍光色素を分散させた第二波長変換層と、マトリックス樹脂の内部で光吸収色素を分散させた波長選択層とを含む。
特許文献1によれば、上記構造の波長制御光学部材によって、演色性を低下させる黄色光を光吸収色素及び赤色蛍光色素により吸収し、赤色蛍光色素により赤色光を発光することにより、演色性を高めることができるとされている。
また、特許文献2には、色再現性を良くするために、ノッチフィルタとして機能するダイクロイックミラーを用いて赤色域の光をカットする技術が開示されている。
特開2017-138534号公報 特許第5928383号公報
上記特許文献1の方法は、蛍光体又は色素吸収色素によって可視域を光吸収することで演色性を改善するものである。このため、波長制御光学部材において多くの光量が吸収される結果、高い光出力を得るには励起光源の出力を高める必要があり、光の利用効率が十分ではなかった。
また、特許文献2の方法は、ダイクロイックミラーをノッチフィルタとして機能させる構造であり、光軸に対して45°傾斜させた状態で配置されている。ノッチフィルタは、屈折率の異なる複数の誘電体層が積層されて形成される。ノッチフィルタのカット波長域を狭小化するには、この積層数(膜数)を多くする必要がある。一方で、膜数を多くしすぎると、誘電体多層膜を保持する基板への応力が高まり、基板の変形や割れを誘発するおそれがある。このため、誘電体多層膜として積層できる数にはおのずと限界がある。
光入射面が光軸に対して45°傾けられた状態でノッチフィルタが配置されていると、このノッチフィルタに入射された光の主光線は、誘電体多層膜の積層方向に対して45°傾斜した状態でノッチフィルタを通過する。このことは、ノッチフィルタの光入射面の法線方向に光の主光線が入射した場合と比較すると、同じ光路長だけノッチフィルタ内を通過させるためには、ノッチフィルタの厚みを厚くする必要がある、言い換えれば積層数を増加させる必要があることを意味する。しかし、誘電体多層膜として積層できる数に限界があることは上述した通りである。したがって、光入射面が光軸に対して45°傾けられて配置されたノッチフィルタでは、構造上カット波長域を十分に狭小化することができない。
本発明者の鋭意研究の結果、カット波長域が広帯域になることで、演色性が低下することが確認されている。このような事情から、特許文献2において提案されている技術では、極めて高い演色性を示す光源装置を実現することは困難である。
本発明は、上記の課題に鑑み、励起用光源と蛍光体とを含む光源装置において、高い演色性を示す光の生成を可能にすることを目的とする。
本発明に係る蛍光光源装置は、
青色域の励起光を発する励起光源と、
Ceが賦活された蛍光体を含み、前記励起光を受光して前記励起光よりも長波長の蛍光を生成する蛍光プレートと、
少なくとも前記蛍光の発散角を縮小するコリメート光学系と、
前記コリメート光学系から出射される光が通過するノッチフィルタとを備え、
前記ノッチフィルタは、光入射面が前記コリメート光学系から出射される光の主光線の光軸に実質的に直交する向きに配置されており、
前記ノッチフィルタのカット波長域は、当該カット波長域の中心波長が553nm~575nmの範囲内に属し、半値幅が17nm~41nmの範囲内であり、
前記ノッチフィルタを介して後段の利用光学系に導光される光は、前記蛍光と青色域の光との合成光であって平均演色評価数(Ra値)が85以上であることを第一の特徴とする。
また、本発明に係る蛍光光源装置は、
励起光を発する励起光源と、
Ceが賦活された蛍光体を含み、前記励起光を受光して前記励起光よりも長波長の蛍光を生成する蛍光プレートと、
少なくとも前記蛍光の発散角を縮小するコリメート光学系と、
前記コリメート光学系から出射される光が通過するノッチフィルタと、
前記蛍光プレートから出射される前記蛍光の光路に、青色域の重畳光を入射する青色光源とを備え、
前記ノッチフィルタは、光入射面が前記コリメート光学系から出射される光の主光線の光軸に実質的に直交する向きに配置されており、
前記ノッチフィルタのカット波長域は、当該カット波長域の中心波長が553nm~575nmの範囲内に属し、半値幅が17nm~41nmの範囲内であり、
前記ノッチフィルタを介して後段の利用光学系に導光される光は、前記蛍光と青色域の光との合成光であって平均演色評価数(Ra値)が85以上であることを第二の特徴とする。
前記蛍光体としては、Ceが賦活された酸化物蛍光体又はCeが賦活された窒化物蛍光体を採用することができる。具体的な一例としては、LSN(La3Si611:Ce2+,(La, Y)3Si611:Ce2+)、CSO(CaSc24:Ce3+)、LuAG(Al512Lu3:Ce2+)、及びYAG(Al5123:Ce2+)からなる群から選択された1種又は2種以上を利用できる。上に挙げた材料の中では、LSNが特に好ましい。
蛍光体の中には、Ceが賦活されたもの以外に、Euが賦活されたもの、Gdが賦活されたもの等も存在する。しかし、EuやGdは、Ceと比較して、電子軌道が熱による影響を受けやすく、脱励起が起こりやすい。この結果、温度消光が大きく、発光効率が低下してしまう。よって、高演色性と高輝度の両立を実現する観点からは、蛍光体に賦活される材料としてCeを用いるのが好ましい。
上記の構造によれば、蛍光プレートから出射された蛍光は、コリメート光学系を介して発散角が縮小された後、この主光線の光軸に実質的に直交する向きに光入射面が形成されたノッチフィルタに入射される。この結果、ノッチフィルタによってカットされる蛍光の波長域を狭小化することができる。
具体的には、ノッチフィルタのカット波長域を、中心波長が553nm~575nmの範囲内に属し、半値幅が17nm~41nmの範囲内とすることが可能となる。このようなノッチフィルタを配置することにより、同フィルタを通過した後、後段の利用光学系に入射される光の演色性が高められる。この利用光学系に入射される光とは、蛍光と青色域の光との合成光であり、平均演色評価数(Ra値)が85以上という、極めて高いRa値が実現される。このRa値は、蛍光体と励起光源を含む従来型の蛍光光源装置では、これまで容易に実現できなかった高い値である。なお、合成光の色度yは、好ましくは0.283~0.373の範囲内である。
前記合成光のRa値は、JIS Z 8726(光源の演色性評価方法)に規定された方法に準拠した方法で測定することができる。また、前記合成光の色度y値は、例えばJIS Z 8724(色の測定方法-光源色)に規定された方法に準拠した方法で測定することができる。
なお、「ノッチフィルタの光入射面が、コリメート光学系から出射された光の主光線の光軸に実質的に直交する」とは、前記光入射面の法線と前記コリメート光学系から出射された光の主光線の光軸とのなす角度が、-5°~+5°の範囲内であることを意味し、より好ましくは、-3°~+3°の範囲内である。
前記蛍光プレートの構成例としては、CaF2、BaF2、MgF2、ZnS、Al23、MgO、ZrO2、ZnO、TiO2等の無機化合物で形成されたバインダ内に、粒子状の前記蛍光体を分散させて焼結したものを利用することができる。なお、バインダの構成材料としては、上記の無機化合物の中では、特に酸化物材料が好ましく、Al23が特に好ましい。前記蛍光体として窒化物蛍光体を用いる場合には、バインダの構成材料としてはMgOが特に好ましい。
励起光源として、青色光を発する光源が利用される上記第一の特徴構成の場合には、励起光源から出射された青色光と、蛍光プレートから出射された蛍光との合成光が、光源装置から出射されるものとしても構わない。また、この構成において、更に青色光を発する別途の青色光源を準備して、青色光源から出射された青色光を蛍光プレートから出射された蛍光と重畳させ、得られた合成光が光源装置から出射されるものとしても構わない。
一方、上記第二の特徴構成の場合は、青色光を発する別途の青色光源を備えており、青色光源から出射された青色光を蛍光プレートから出射された蛍光と重畳させ、得られた合成光が光源装置から出射される。このため、励起光源としては、必ずしも青色域の光を発する光源である必要はなく、例えば、紫色光や紫外光を発する光源としても構わない。また、青色域の光を重畳する位置は、前記ノッチフィルタと前記蛍光プレートとの間、又は前記蛍光プレートの後段の位置とすることができる。
前記コリメート光学系は、光入射面又は光出射面が平坦面で形成されており、前記ノッチフィルタは前記平坦面上に配置されているものとしても構わない。
上記構成によれば、コリメート光学系とノッチフィルタとを一体化できるため、装置規模を縮小化できる。
本発明の蛍光光源装置によれば、高い演色性を示す光を生成することができる。
蛍光光源装置の一実施形態の構成を模式的に示す図面である。 ノッチフィルタの透過スペクトルの一例を示す図面である。 蛍光プレートの構造を説明するための模式的な断面図である。 図3の一部拡大図である。 青色光源9をLEDとした場合の、合成光L1のスペクトルと、ノッチフィルタ20の透過スペクトルとを重ね合わせたグラフである。 青色光源9をレーザダイオードとした場合の、合成光L1のスペクトルと、ノッチフィルタ20の透過スペクトルとを重ね合わせたグラフである。 青色光源9をLEDとして、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16の材料、及びノッチフィルタ20の有無を変化させたときの、合成光L1のy値とRa値との関係を測定したグラフである。 青色光源9をレーザダイオードとして、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16の材料、及びノッチフィルタ20の有無を変化させたときの、合成光L1のy値とRa値との関係を測定したグラフである。 ノッチフィルタ20のカット波長域の半値幅と合成光L1のRa値との関係を示すグラフである。 ノッチフィルタ20のカット波長域内の光の最低透過率と、合成光L1のRa値との関係を示すグラフである。 ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長と合成光L1のRa値との関係を示すグラフである。 蛍光光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 蛍光光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 蛍光光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 蛍光光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 蛍光光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 蛍光光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。 青色光源9をLEDとし、蛍光プレートが2種類の蛍光体を含む場合の、合成光L1のスペクトルとノッチフィルタ20の透過スペクトルとを重ね合わせたグラフである。
本発明の蛍光光源装置の構成につき、図面を参照して説明する。なお、以下の各図において、図面上の寸法比と実際の寸法比は必ずしも一致しない。また、図面上の個数と実際の個数についても必ずしも一致しない。
図1は、蛍光光源装置の一実施形態の構成を模式的に示す図面である。図1に示す蛍光光源装置1は、励起光源5と、コリメート光学系7と、蛍光プレート10と、ノッチフィルタ20とを含む。
更に、本実施形態の蛍光光源装置1は、青色光を発する青色光源9と、反射ミラー41と、ダイクロイックミラー43とを備える。
本実施形態において、励起光源5の発光波長は、蛍光プレート10に搭載された蛍光体を励起可能な波長であれば限定されないが、典型的には青色域、紫色域又は紫外域である。具体的な一例として、励起光源5は、波長が445nm~465nmの青色領域の光を出射する半導体レーザ素子を含んで構成される。励起光源5は、必要に応じてコリメートレンズなどの光学系を備えてもよい。
ダイクロイックミラー43は、少なくとも青色光を反射し、青色光よりも長波長の光を透過するように設計されている。なお、本明細書において、青色光とは420nm~500nmの波長域に属する光を指し、紫色光とは370~420nmの波長域に属する光を指し、紫外光とは370nm未満の波長域に属する光を指す。
図1に示す本実施形態の蛍光光源装置1では、励起光源5からの青色域の励起光L5が、反射ミラー41及びダイクロイックミラー43を介して、蛍光プレート10の一方の主面(基板11が設置されている側とは反対側の主面)に導かれる。蛍光プレート10に含まれる蛍光体は、励起光L5によって励起されて蛍光L10を発する。蛍光L10は、コリメート光学系7を介して発散角が縮小された後、典型的には平行光に変換された後、ノッチフィルタ20を通過する。
ノッチフィルタ20は、入射された光のうち、設計されたカット波長域の成分の光強度を大幅に低下させる一方、カット波長域以外の波長成分については、光出力をほとんど低下させない。ノッチフィルタ20のカット波長域は、中心波長が553nm~575nmの範囲内に属し、半値幅が17nm~41nmの範囲内に属するように設計されている。すなわち、蛍光光源装置1が備えるノッチフィルタ20のカット波長域は、極めて狭帯域である。図2にノッチフィルタ20の透過スペクトルの一例を示す。
図1に示すように、コリメート光学系7によってほぼ平行光に変換された状態の蛍光L10が、ノッチフィルタ20に入射する。つまり、ノッチフィルタ20の光入射面は、コリメート光学系7から出射された蛍光L10の主光線の光軸に実質的に直交する向きに配置されている。このため、特許文献2の構成とは異なり、ノッチフィルタ20のカット波長域を狭帯域化することができる。
ノッチフィルタ20を通過して、カット波長域の成分の光強度が低下された蛍光L10は、青色光源9から出射された青色光L9と合成される。この合成光L1が、後段の利用光学系50に導かれる。青色光源9としては、LED又はレーザダイオードを利用することができる。利用光学系50とは、蛍光光源装置1から出射される合成光L1を利用する任意の光学系である。
なお、図1に示す例では、青色光源9から出射された青色光L9の発散角を縮小するコリメート光学系45が備えられているが、このコリメート光学系45を備えるか否かは任意である。
本実施形態の蛍光光源装置1が備える蛍光プレート10の一例につき、図3~図4を参照して説明する。図3は、蛍光プレート10及び基板11の構成を模式的に示す断面図である。図4は、図3の一部を拡大した図面である。
図3に示す例では、蛍光プレート10は接合層12を介して基板11に固定されている。
基板11は、蛍光プレート10で発せられた熱を排熱するために設けられており、例えば熱伝導率が90[W/m・K]以上、具体的には例えば230~400[W/m・K]である材料で構成される。このような材料の例としては、Cu、銅化合物(MoCu、CuWなど)、Al、AlNなどが挙げられる。基板11の厚みは、例えば0.5mm~5mmである。また、排熱性などの観点から、基板11の表面における面積は、蛍光プレート10の面積よりも大きいことが好ましい。
接合層12は、基板11と蛍光プレート10とを接合する層であり、例えばハンダ材料からなる。排熱性などの観点から、接合層12を構成する材料としては、例えば熱伝導率が40[W/m・K]以上であるものが用いられることが好ましい。より詳細には、例えば、Sn、Pbなどの材料にフラックスやその他の不純物を混ぜてクリーム状(ペースト状)の形態としたクリームハンダ、Sn-Ag-Cu系ハンダ、Au-Sn系ハンダなどを用いることができる。接合層12の厚みは、例えば20μm~200μmである。
図示しないが、基板11と接合層12との接合性を更に高める観点から、基板11と接合層12との間に、例えばメッキ法によって形成された、Ni/Au膜よりなる金属膜が形成されているものとしても構わない。この金属膜の厚みは、例えばNi/Au=1000nm~5000nm/30nm~1000nmとすることができる。
図1に示す例では、蛍光プレート10に対して励起光L5が入射される面と、蛍光プレート10から蛍光L10を取り出して利用する面とが、同一面である。つまり、蛍光プレート10の基板11側の面から蛍光L10が出射しても、この蛍光L10の利用が予定されていないため、利用効率が低下する。かかる観点から、図3に示す例では、基板11の上面に反射層13が設けられている。反射層13は、蛍光プレート10で生成された蛍光L10のうち、基板11側に進行する蛍光L10を反射させて、光取り出し側の主面に導くために設けられている。反射層13は、例えば、Al、Ag等の金属膜や、前記金属膜上に誘電体多層膜を形成した増反射膜などで構成されることができる。
ただし、図16を参照して後述するように、蛍光プレート10に対して励起光L5が入射される面と、蛍光L10が取り出される面とが異なる場合には、反射層13は不要である。
蛍光プレート10は、一例として基板11の面に直交する方向から見たときに矩形平板状の構造を示す。蛍光プレート10の厚みは、例えば0.05mm~1mmである。図4に示す例では、蛍光プレート10は、蛍光体16、バインダ17、及び気孔18を含む。なお、図3に示すように、蛍光プレート10の光取出し面側の主面には微細な凹凸加工が施されたモスアイ構造15を有していても構わない。
蛍光体16は、Ceが賦活された酸化物蛍光体又はCeが賦活された窒化物蛍光体である。具体的な一例としては、LSN(La3Si611:Ce2+,(La, Y)3Si611:Ce2+)、CSO(CaSc24:Ce3+)、LuAG(Al512Lu3:Ce2+)、及びYAG(Al5123:Ce2+)からなる群から選択された1種又は2種以上を利用できる。上に挙げた材料の中では、LSNが特に好ましい。
蛍光体16は、図4に図示されるように、粒子状を呈してバインダ17内に分散して存在する。蛍光体16は、粒径が30μm以下であり、好ましくは25μm以下であり、更に好ましくは20μm以下であり、特に好ましくは10μm以下である。蛍光体16の粒径の下限値は特に規定はないが、一般的には1μm以上である。
バインダ17は、無機化合物で構成されている。具体的な例として、バインダ17は、CaF2、BaF2、MgF2、ZnS、Al23、MgO、ZrO2、ZnO、及びTiO2等からなる1種又は2種以上で構成される。上記の材料例の中では、アルミナ(Al23)が好ましい。窒化物蛍光体を組み合わせる場合には、バインダ17の材料としては、MgOが特に好ましい。蛍光プレート10は、バインダ17の構成材料である無機物粒子と、蛍光体16の構成材料の粒子との焼結体である。蛍光プレート10に含まれる気孔18は、焼結の過程で生成されたものであるが、焼結工程のプロファイルを変更することで、気孔18を完全に含まない構造とすることも可能である。
蛍光プレート10に含まれるバインダ17の質量割合は、好ましくは30質量%~70質量%以下であり、より好ましくは50質量%~90質量%である。なお、蛍光プレート10に含まれるバインダ17の質量割合とは、蛍光体16とバインダ17の合計質量に対する、バインダ17の質量の比率を指す。
蛍光プレート10の相対密度は、好ましくは80.4%~99.5%以下である。蛍光プレート10の相対密度とは、焼結体である蛍光プレート10の理論密度に対する見かけ密度の比率であり、例えばJIS R 1634(ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法)に準拠した方法によって測定することができる。言い換えれば、蛍光プレート10は、含有率が0.5%~19.6%の気孔18を含むものとすることができる。蛍光プレート10に気孔18を含めることで、蛍光体16又はバインダ17と、気孔18との界面で屈折率差が生じるため、蛍光プレート10内で生成された蛍光L10を光取り出し側の主面に屈折させやすくなる。
図5は、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16をLSN(蛍光ピーク波長は535nm)、バインダ17をアルミナとし、青色光源9をピーク波長455nmのLEDとした場合の、合成光L1のスペクトルと、ノッチフィルタ20の透過スペクトルとを重ね合わせたグラフである。ノッチフィルタ20としては、図2に示す透過スペクトルのフィルタが利用された。前記のとおり、合成光L1は、ノッチフィルタ20を通過した後の光であるため、ノッチフィルタ20のカット波長域である553nm~575nm近傍の光強度が著しく低下している。
このときに得られた合成光L1をJIS Z 8724(色の測定方法-光源色)に準拠した方法で測定すると、色度上のy値が0.33であった。また、合成光L1をJIS Z 8726(光源の演色性評価方法)に準拠した方法で測定すると、平均演色評価数(Ra値)が92という極めて高い値が得られた。
図6は、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16をLSN(蛍光ピーク波長は535nm)、バインダ17をアルミナとし、青色光源9をピーク波長460nmのレーザダイオードとした場合の、合成光L1のスペクトルと、ノッチフィルタ20の透過スペクトルとを重ね合わせたグラフである。ノッチフィルタ20としては、図2に示す透過スペクトルのフィルタが利用された。前記のとおり、合成光L1は、ノッチフィルタ20を通過した後の光であるため、ノッチフィルタ20のカット波長域である553nm~575nm近傍の光強度が著しく低下している。
このときに得られた合成光L1をJIS Z 8724に準拠した方法で測定すると、色度上のy値が0.34であった。また、合成光L1をJIS Z 8726に準拠した方法で測定すると、Ra値が89.8という極めて高い値が得られた。
本実施形態の蛍光光源装置1によって得られる合成光L1によって、極めて高い演色性が得られた理由は定かではないが、励起光L5で励起されて生成された蛍光L10のスペクトルが、緑色域と赤色域との間の波長域である553nm~575nm近傍において強度が低下されたことによるものと推察される。553nm~575nm近傍のカット波長域の光強度が大幅に低下した蛍光L10と、青色光L9とが合成されてなる合成光L1は、実質的に、青色光と緑色光と赤色光とを重ね合わせた状態が模擬され、高い演色性が得られたものと推察される。
図7は、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16の材料をYAG又はLSNとし、ノッチフィルタ20を設けた場合とノッチフィルタ20を設けなかった場合のそれぞれにおいて、y値とRa値との関係を測定したグラフである。y値の変化は、励起光源5と青色光源9の光出力の相対値を調整し、目標とする色温度を変化させることによって行われた。Ra値は、合成光をJIS Z 8726に準拠する方法で測定した。青色光源9としては、ピーク波長455nmのLEDが採用された。
なお、ノッチフィルタ20を設けた場合については、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16として、蛍光L10のピーク波長が535nmに設定されたLSN(「LSN-1」と称する。)、蛍光L10のピーク波長が540nmに設定されたLSN(「LSN-2」と称する。)、蛍光L10のピーク波長が540nmに設定されたYAG(「YAG-1」と称する。)、及び蛍光L10のピーク波長が545nmに設定されたYAG(「YAG-2」と称する。)の4種類について検証が行われた。一方、ノッチフィルタ20を設けなかった場合については、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16として、YAG-1とLSN-1の2種類について検証が行われた。
図7によれば、ノッチフィルタ20を設けていない場合には、y値にかかわらず合成光L1のRa値が80を下回ることが確認される。一方で、ノッチフィルタ20を設けた場合には、いずれの蛍光体においても、合成光L1の色度y値が0.283~0.396の範囲内にある場合には、Ra値が85以上という極めて高い値が得られていることが分かる。更に、蛍光体をYAGとした場合とLSNとした場合とで比較すると、LSNの方がより高いRa値が得られた。これは、LSNから出射される蛍光L10が、YAGから出射される蛍光L10よりも赤色成分が多いためと考えられる。なお、色度y値が0.283~0.396の範囲内にある場合、合成光L1の色温度は5100K~9100Kであった。
図8は、青色光源9としてピーク波長460nmのレーザダイオードを用いて、図7と同様の方法で測定されたy値とRa値との関係を測定したグラフである。図8によれば、青色光源9がレーザダイオードの場合についても、LEDの場合と同様に、ノッチフィルタ20を設けていない場合には、y値にかかわらず合成光L1のRa値が80を下回ることが確認される。一方で、ノッチフィルタ20を設けた場合には、いずれの蛍光体においても、合成光L1の色度y値が0.280~0.373の範囲内にある場合には、Ra値が85以上という極めて高い値が得られていることが分かる。なお、色度y値が0.283~0.373の範囲内にある場合、合成光L1の色温度は5400K~8300Kであった。
表1は、青色光源9としてピーク波長462nmのLEDを用い、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16としてLSN-2を用いた場合に、ノッチフィルタ20のカット波長域の半値幅を変化させたときの、前記半値幅と合成光L1のRa値との関係を示す表である。なお、図9は、各ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長を564nmで固定した上で、半値幅のみを変更するように設計されした場合の結果を示すグラフである。
図9によれば、ノッチフィルタ20のカット波長域が、半値幅17nm~41nmの範囲内で設計されることで、合成光L1のRa値を高くすることができる。なお、半値幅が狭すぎると、高い演色性を得るためにはカットすべき波長域の光成分がカットされず、演色性が低下したものと考えられる。逆に、半値幅が広すぎると、高い演色性を得るためにはカットすべきでない波長域の光成分がカットされてしまい、演色性が低下したものと考えられる。
Figure 2024068970000002
表1からは、以下の結果が得られる。
ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長が553nmの場合には、カット波長域の半値幅を19nm~23nmとすると、合成光L1のRa値が85を超える。なお、前記半値幅が18nmの場合は、Ra値が84.4であり実質的に85と同等とみなすことができる。前記半値幅を17nm~25nmとすることで、Ra値を84以上とすることができる。Ra値が84~85の範囲を示す場合においても、Ra値が85以上であるものよりは演色性の値が低いものの、蛍光体と励起光源を含む従来型の蛍光光源装置では、容易には実現できなかった高い値である。
ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長が555nmの場合、カット波長域の半値幅を18nm~27nmとすると、合成光L1のRa値が85を超える。なお、前記半値幅が17nmの場合は、Ra値が84.9であり実質的に85と同等とみなすことができる。前記半値幅を17nm~28nmとすることで、Ra値を84以上とすることができる。Ra値が84~85の範囲を示す場合においても、Ra値が85以上であるものよりは演色性の値が低いものの、蛍光体と励起光源を含む従来型の蛍光光源装置では、容易には実現できなかった高い値である。
ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長が560nmの場合には、カット波長域の半値幅を17nm~31nmとすると、合成光L1のRa値が85を超える。特に、前記半値幅を23nm~25nmとすると、合成光L1のRa値が約90に達する。なお、前記半値幅が16nm又は32nmの場合はRaが84.5であり、小数点以下第1位で四捨五入すると、85とみなすことができる。前記半値幅を16nm~32nmとすることで、Ra値を84以上とすることができる。
ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長が565nmの場合には、カット波長域の半値幅を18nm~35nmとすると、合成光L1のRa値が85を超える。特に、前記半値幅を23nm~29nmとすると、合成光L1のRa値が約90に達する。なお、前記半値幅が17nmの場合はRaが84.5であり、小数点以下第1位で四捨五入するとRaが85とみなすことができる。前記半値幅を17nm~36nmとすることで、Ra値を84以上とすることができる。
ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長が570nmの場合には、カット波長域の半値幅を21nm~39nmとすると、合成光L1のRa値が85を超える。特に、前記半値幅を28nm~32nmとすると、合成光L1のRa値が約90に達する。なお、前記半値幅が20nm又は40nmの場合はRaが84.8であり、小数点以下第1位で四捨五入するとRaが85とみなすことができる。前記半値幅を20nm~41nmとすることで、Ra値を84以上とすることができる。
ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長が575nmの場合には、カット波長域の半値幅を32nm、34nmとすると、合成光L1のRa値が85を超える。なお、前記半値幅が30nm又は36nmの場合はRaが84.8であり、小数点以下第1位で四捨五入するとRaが85とみなすことができる。また、前記半値幅を30nm~36nmとすることで、Raを84以上とすることができる。
一方、ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長が550nmの場合、又は580nmの場合は、カット波長域の半値幅を調整しても合成光L1のRa値を83以上にすることができなかった。
図10は、青色光源9としてピーク波長462nmのLEDを用い、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16としてLSN-2を用いた場合に、ノッチフィルタ20のカット波長域に属する光の低下の程度を変化させたときの、合成光L1のRa値への影響を評価したグラフである。具体的に、横軸は、ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長の光に対する透過率であり、縦軸は合成光L1のRa値である。
図10によれば、少なくとも透過率が33%以下であれば、高いRa値を示す合成光L1が得られることが分かる。
図11は、青色光源9としてピーク波長462nmのLEDを用い、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16としてLSN-2を用いた場合に、ノッチフィルタ20のカット波長域の中心波長を変化させたときの、合成光L1のRa値への影響を評価したグラフである。具体的には、ノッチフィルタ20のカット波長域の半値幅を25nmで固定して、中心波長のみを変更するように各ノッチフィルタ20が設計された。
図11によれば、ノッチフィルタ20は、カット波長域の中心波長が553nm~575nmの範囲内となるように設計されることで、合成光L1のRa値を高くすることができることが確認される。
[別実施形態]
以下、蛍光光源装置1の別実施形態について説明する。なお、以下の各図において、図1と共通の要素については、同一の符号が付されている。
〈1〉図12に示す蛍光光源装置1のように、ノッチフィルタ20は、青色光L9が蛍光L10に合成される場所よりも後段に配置されていても構わない。図12の例では、ダイクロイックミラー43よりも後段にノッチフィルタ20が設置されている。
〈2〉 ノッチフィルタ20は、光の進行方向を変換する屈折光学系に一体化された状態で設置されていても構わない。
図13に示す蛍光光源装置1は、集光光学系46を備えている。この集光光学系46は、蛍光光源装置1で生成された合成光L1を、後段の利用光学系50に向けて集光して導光する目的で配置されている。この集光光学系46が平坦面を有するレンズである場合この平坦面上にノッチフィルタ20を配置するものとして構わない。
また、図14に示すように、コリメート光学系7を構成するレンズの光出射面にノッチフィルタ20を配置するものとしても構わない。
〈3〉蛍光光源装置1は、励起光源5からの励起光L5を青色光として、この青色光と蛍光L10とが合成されてなる合成光L1を出射するものとしても構わない。この場合、図15に示すように、蛍光光源装置1は青色光源9を備えなくても構わない。
また、図16に示すように、励起光源5が蛍光プレート10の裏面側から励起光L5を入射し、蛍光プレート10を透過した励起光L5の一部と、蛍光プレート10から出射された蛍光L10とが、合成光L1として利用光学系50に導かれるものとして構わない。この場合、励起光L5の減衰を防ぐ観点から、図3を参照して上述した構成とは異なり、蛍光プレート10は基板11に保持されていない状態で利用されるのが好適である。また、反射層13も不要である。
なお、図17に示すように、励起光源5から蛍光プレート10に対して斜め方向に励起光L5を入射させるものとしても構わない。この場合、蛍光プレート10の光入射面で反射した励起光L5の一部と、蛍光L10とが重畳して合成光L1が得られる。
〈4〉図12~図17に示した蛍光光源装置1の各構造は、適宜組み合わせることができる。
〈5〉蛍光プレート10は、複数種類の蛍光体16を備えていても構わない。図18は、蛍光プレート10に含まれる蛍光体16をLuAG(蛍光のピーク波長517nm)とLSN(蛍光のピーク波長556nm)との混合体とし、バインダ17をアルミナとし、青色光源9をピーク波長455nmのLEDとした場合の、合成光L1のスペクトルとノッチフィルタ20の透過スペクトルとを重ね合わせたグラフである。ノッチフィルタ20としては、図2に示す透過スペクトルのフィルタが利用された。
このときに得られた合成光L1をJIS Z 8724に準拠した方法で測定すると、色度上のy値が0.38であった。また、合成光L1をJIS Z 8726(光源の演色性評価方法)に準拠した方法で測定すると、Ra値が90.4という極めて高い値が得られた。
図5~図6を参照して上述したように、蛍光体16が単一種類の材料で形成されている場合と比較して、合成光L1のy値が上昇している。このことは、蛍光光源装置1が、得られる蛍光L10の波長が異なる複数種類の蛍光体16を含む蛍光プレート10を備えることで、色温度を低くしながらも高いRa値を示す合成光L1を生成できることを示唆するものである。
1 :蛍光光源装置
5 :励起光源
7 :コリメート光学系
9 :青色光源
10 :蛍光プレート
11 :基板
17 :バインダ
20 :ノッチフィルタ
41 :反射ミラー
43 :ダイクロイックミラー
45 :コリメート光学系
46 :集光光学系
50 :利用光学系
L1 :合成光
L10 :蛍光
L5 :励起光
L9 :青色光

Claims (6)

  1. 青色域の励起光を発する励起光源と、
    Ceが賦活された蛍光体を含み、前記励起光を受光して前記励起光よりも長波長の蛍光を生成する蛍光プレートと、
    少なくとも前記蛍光の発散角を縮小するコリメート光学系と、
    前記コリメート光学系から出射される光が通過するノッチフィルタとを備え、
    前記ノッチフィルタは、光入射面が前記コリメート光学系から出射される光の主光線の光軸に実質的に直交する向きに配置されており、
    前記ノッチフィルタのカット波長域は、当該カット波長域の中心波長が553nm~575nmの範囲内に属し、半値幅が17nm~41nmの範囲内であり、
    前記ノッチフィルタを介して後段の利用光学系に導光される光は、前記蛍光と青色域の光との合成光であって平均演色評価数(Ra値)が85以上であることを特徴とする、蛍光光源装置。
  2. 励起光を発する励起光源と、
    Ceが賦活された蛍光体を含み、前記励起光を受光して前記励起光よりも長波長の蛍光を生成する蛍光プレートと、
    少なくとも前記蛍光の発散角を縮小するコリメート光学系と、
    前記コリメート光学系から出射される光が通過するノッチフィルタと、
    前記蛍光プレートから出射される前記蛍光の光路に、青色域の重畳光を入射する青色光源とを備え、
    前記ノッチフィルタは、光入射面が前記コリメート光学系から出射される光の主光線の光軸に実質的に直交する向きに配置されており、
    前記ノッチフィルタのカット波長域は、当該カット波長域の中心波長が553nm~575nmの範囲内に属し、半値幅が17nm~41nmの範囲内であり、
    前記ノッチフィルタを介して後段の利用光学系に導光される光は、前記蛍光と青色域の光との合成光であって平均演色評価数(Ra値)が85以上であることを特徴とする、蛍光光源装置。
  3. 前記ノッチフィルタは、前記カット波長域の中心波長の光に対する透過率が33%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の蛍光光源装置。
  4. 前記合成光は、色度yが0.283~0.373の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光光源装置。
  5. 前記コリメート光学系は、光入射面又は光出射面が平坦面で形成されており、
    前記ノッチフィルタは、前記平坦面上に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の蛍光光源装置。
  6. 前記蛍光プレートは、無機材料からなるバインダと、前記バインダ内に分散されたCe賦活の酸化物蛍光体又はCe賦活の窒化物蛍光体との焼結体を含んで構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の蛍光光源装置。
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