JP2024068080A - プログラム、方法、およびシステム - Google Patents

プログラム、方法、およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】潜在顧客に関する多面的な情報を提供することができるシステムを提供する。【解決手段】本発明のプログラムは、プロセッサに、評価対象となる評価エリアの入力を受け付けるステップと、ユーザの検索履歴を管理する管理サーバに対して、評価エリアの指定を行うステップと、管理サーバにおいて過去の検索履歴および行動履歴を参照して集計され、評価期間において評価エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を示す情報を含む母集合データを、管理サーバから取得するステップと、取得した母集合データに含まれる顧客について、評価期間において評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定するステップと、判定した非来訪顧客に関連する情報を、顧客の識別情報に紐づいて管理される顧客情報を参照して集計するステップと、を実行させる。【選択図】図10

Description

本開示は、プログラム、方法、およびシステムに関する。
従来、顧客の位置情報と検索履歴とを用いて、顧客の興味の対象を推定して、各種のプロモーションに利用することが行われている。
下記特許文献1には、このようなシステムとして、顧客の所定の位置への滞在時間と、検索履歴と、を関連付けて、評価対象項目に関する顧客の興味の度合いを評価するシステムが開示されている。
特開2020-190964号公報
しかしながら従来のシステムでは、評価対象項目に関する興味の度合いが高い顧客について評価することはできるが、評価対象項目に関して一時的には興味をもったが、その後に興味をなくしたような潜在顧客の評価を十分にできなかった。
このため、ユーザの行動履歴と検索履歴を用いて、潜在顧客に関する多面的な情報を提供することが求められていた。
本発明は、潜在顧客に関する多面的な情報を提供することができるシステムを提供することを目的とする。
本発明のプログラムは、プロセッサを有するコンピュータを備え、顧客の行動を分析するシステムに用いられるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、評価対象となる評価エリアの入力を受け付けるステップと、ユーザの検索履歴を管理する管理サーバに対して、評価エリアの指定を行うステップと、管理サーバにおいて過去の検索履歴および行動履歴を参照して集計され、評価期間において評価エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を示す情報を含む母集合データを、管理サーバから取得するステップと、取得した母集合データに含まれる顧客について、評価期間において評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定するステップと、判定した非来訪顧客に関連する情報を、顧客の識別情報に紐づいて管理される顧客情報を参照して集計するステップと、を実行させる。
本発明によれば、潜在顧客に関する多面的な情報を提供することができる
本実施形態に係る顧客行動分析システムの概要を示す図である。 図1に示す評価者端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示す行動分析サーバのハードウェア構成を示す図である。 図1に示す行動分析サーバの機能的な構成を示す図である。 図1に示す顧客情報管理サーバのハードウェア構成を示す図である。 顧客データベースの具体例を示す図である。 行動履歴データベースの具体例を示す図である。 検索履歴データベースの具体例を示す図である。 顧客行動分析システムの実施形態の概要の前半を説明する図である。 顧客行動分析システムの実施形態の概要の後半を説明する図である。 顧客行動分析システムによる処理の第1例を説明する図である。 顧客行動分析システムによる処理の第2例を説明する図である。 顧客行動分析システムによる来訪顧客と非来訪顧客の判定例を説明する図である。 顧客行動分析システムによるキーワード分析の処理を説明する図である。 顧客行動分析システムによるエリア分析の処理を説明する図である。 顧客行動分析システムの出力イメージの第1例であり、図16Aは来訪顧客および非来訪顧客の割合を示す図、図16Bは来訪顧客および非来訪顧客の顧客層の分布を示す図、図16Cは、来訪顧客および非来訪顧客の検索目的キーワードのランキングを示す図、図16Dは、来訪顧客および非来訪顧客の訪問先のランキングを示す図、である。 顧客行動分析システムの出力イメージの第2例を示す図である。 顧客行動分析システムの出力イメージの第3例を示す図である。 顧客行動分析システムの出力イメージの第4例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(1)顧客行動分析システム1の概要
以下に、本実施形態に係る顧客行動分析システム1(以下、単にシステム1という)の概要について説明する。
システム1は、携帯端末等の端末装置を用いたユーザの検索履歴、および携帯端末を所持する顧客の行動履歴を分析することで、評価対象に対する顧客の行動結果の集計などの行動分析を行うシステムである。
具体的には、例えばシステム1は、観光誘致において用いられる。システム1は、所定の評価期間における検索履歴を参照して、評価対象エリアを検索したユーザを顧客候補とし、この顧客候補の行動履歴を携帯端末の位置情報等を用いて参照することで、顧客候補を非来訪顧客と来訪顧客とに分類する。
・非来訪顧客:顧客候補のうち、評価対象エリアを訪問していない顧客(潜在顧客)
・来訪顧客:顧客候補のうち、評価対象エリアを訪問した顧客(獲得顧客)
すなわちシステム1は、非来訪顧客および来訪顧客に関する情報の集計、および両者の行動分析を統計的に行うことで、当該評価対象エリアの顧客誘致に有効な施策を示唆する情報を提供する。
ここで、評価期間の考え方について説明する。
システム1では、検索履歴および行動履歴の評価期間として、評価時点を起算日とした過去三か月を設定している。
なお、評価期間については、任意に変更することができる。この際、評価期間の起算日は、評価時点と異ならせてもよい。
次に、システム1が評価対象とする評価エリアの区分について説明する。
システム1が評価可能な評価エリアの区分としては、例えば以下が挙げられる。
・都道府県、又は市区町村の名称といった行政区画により特定されるエリア
・人文資源(史跡、社寺、城郭、庭園、公園、歴史景観、地域景観、年中行事、歴史的建築物、現代建造物、博物館・美術館など)の名称により特定されるエリア
・自然資源(山岳、高原、湿原、湖沼、渓谷、滝、河川、海岸、岬、島、岩石、洞窟など)の名称により特定されるエリア
・自然資源を利用した観光エリアの名称(温泉地、スキー場、キャンプ場、海水浴場)により特定されるエリア
・繁華街(すすきの(札幌)、歌舞伎町(東京)、中州(福岡)、ミナミ(大阪)など)の名称により特定されるエリア
・各種の施設(アミューズメントパーク、テーマパーク、ショッピングセンター、遊技場など)の名称により特定されるエリア
なお、評価エリアの区分としては、これらの例に限られず、一定の顧客集客力を備えた観光資源を特定可能な区分を、評価エリアとして設定してもよい。
このようなシステム1の構成について、以下に説明する。
図1は、本実施形態のシステム1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、システム1は、顧客端末10と、評価者端末20と、行動分析サーバ30と、顧客情報管理サーバ40と、顧客データベース(DB)50と、行動履歴データベース(DB)60と、検索履歴データベース(DB)70と、から構成される。
顧客端末10、評価者端末20、行動分析サーバ30、顧客情報管理サーバ40、顧客DB50、行動履歴DB60、および検索履歴DB70は、ネットワーク(例えば、インターネットまたはイントラネット)80を介して、互いに通信接続されている。
顧客端末10は、顧客が携帯する携帯電話等の情報処理装置である。顧客端末10は、測位機器81であるGPS衛星と通信を行うことで、GPSシステムが顧客端末10の位置情報を特定している。特定された顧客端末10の位置情報は、位置情報データベースに蓄積される。GPSシステムは、所定のサンプリング周期に沿って、位置情報を継続して取得し、位置情報データベースに蓄積する。
なお、測位機器としては、GPSシステムに限られず、移動しながら通信機器との通信を行い、通信機器である顧客端末10の位置情報を取得する各種の測位システムを採用することができる。
例えば、その他の移動測位機器としては、GPS以外のGNSS(Global Navigation Satellite System/全球測位衛星システム)、RNSS(Regional Navigation Satellite System/地域的衛星測位システム)等があげられる。
また測位機器81としては、顧客端末10とモバイル通信を行う基地局(固定測位機器)を採用してもよい。この場合には、顧客端末10は、顧客に携行されて移動する通信機器であり、移動端末と言い換えることもできる。このような移動端末としては、携帯電話のほかに、以下が挙げられる。
・顧客に携行されて使用されるwifi(登録商標)ビーコン
・レーダー測位に用いられる移動アンテナ
・ITSスポット(DSRC)に対応する車載のカーナビゲーション端末
・Bluetooth(登録商標)を利用した通信端末
なお、移動端末は、移動しながら通信を行うその他の機器であってもよい。
ここで、固定測位機器とは、定位置に固定されて通信機器との通信、好ましくは無線通信を行う機器を指し、携帯電話の基地局の他、例えば携帯電話の基地局や、wifiビーコンとの通信を行う測位機器、レーダー測位を行う測位機器、ITSspotにおける測位機器等が含まれる。
顧客端末10は、測位機器81との無線通信を行う機器として、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ、またはスマートグラス)、などの種々のコンピュータを含み得る。
本実施形態では、顧客端末10として、測位機器81であるGPS衛星と無線通信を行うスマートフォンを例に挙げて説明する。
評価者端末20は、評価対象エリアの評価者が使用する情報処理装置である。評価者は、評価対象エリアにおける顧客候補の来訪状況に関する評価を行うものである。評価者としては、例えば、以下の者が含まれる。
・地域の観光誘致を担当する職務を負う、当該地域の行政機関の担当者
・地域の観光誘致を担当する職務を負う、当該地域の観光協会又は観光地域づくり法人(DMO)の担当者
・集客のための施策を検討する各種の施設の担当者
・これらの者から委託を受けて、評価対象エリアまたは各種施設における顧客の来訪状況を調査する者
評価者端末20は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ(例えば、Webサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバ、またはそれらの組み合わせ)などの種々のコンピュータを含みえる。本実施形態では、評価者端末20として、行動分析サーバ30と主に通信するパーソナルコンピュータを例に挙げて説明する。
行動分析サーバ30は、評価者端末20から入力された評価対象エリアの指定に基づいて、当該評価対象エリアにおける顧客の来訪状況などの行動分析を行うサーバである。行動分析サーバ30が実行する行動分析の具体的な機能は後述する。
顧客情報管理サーバ40は、顧客に関する各種の情報を管理するサーバである。
顧客情報管理サーバ40が管理する顧客に関する情報には、少なくとも以下が含まれる。
・顧客の個人情報(顧客情報)
・顧客IDに紐づいた顧客の行動履歴に関する情報
・顧客IDに紐づいた顧客の検索履歴に関する情報
これらの各情報に関する詳細は後述する。
顧客DB50は、顧客の個人情報を管理するデータベースである。顧客DB50は、例えば顧客端末10のユーザ登録の際の個人情報に基づいて作成される。顧客DB50の構造の詳細は後述する。
行動履歴DB60は、顧客の行動履歴を管理するデータベースである。行動履歴DB60は、顧客端末10がGPS衛星(測位機器81)と無線通信をすることで、経時的に変化をする顧客端末10の位置情報が、継続して取得されることで作成される。行動履歴DB60の構造の詳細は後述する。
検索履歴DB70は、顧客の検索履歴を管理するデータベースである。検索履歴DB70は、顧客がネットワーク80を介して検索エンジン100(図10参照)による検索を行う際に、顧客端末10に入力された検索クエリに関する情報が時系列に沿って取得されることで作成される。検索履歴DB70の構造の詳細は後述する。なお、ユーザによる検索は、位置情報が測位される顧客端末10を使用した検索に限られない、顧客IDが紐づいている端末であれば、その他の端末を用いて行った検索結果も検索履歴DB70に蓄積される。
(1-1)顧客端末10の構成
顧客端末10のハードウェア構成について説明する。
図1に示すように、顧客端末10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。顧客端末10は、入力デバイス15および出力デバイス16の少なくとも1つと接続可能である。
記憶装置11は、プログラムおよびデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、顧客端末10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
入出力インタフェース13は、入力デバイス15から信号(例えば、顧客の指示、センシング信号、またはそれらの組み合わせ)を取得し、かつ、出力デバイス16に信号(例えば、画像信号、音声信号、またはそれらの組み合わせ)を出力するように構成される。
入力デバイス15は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、物理ボタン、センサ(例えば、カメラ、バイタルセンサ、またはそれらの組み合わせ)、または、それらの組合せである。
出力デバイス16は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、印刷装置、またはそれらの組み合わせである。
通信インタフェース14は、顧客端末10と外部装置との間の通信を制御するように構成される。
(1-2)評価者端末20のハードウェア構成
評価者端末20のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態の評価者端末20の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、評価者端末20は、記憶装置21と、プロセッサ22と、入出力インタフェース23と、通信インタフェース24とを備える。評価者端末20は、入力デバイス25および出力デバイス26の少なくとも1つと接続可能である。
記憶装置21は、プログラムおよびデータを記憶するように構成される。記憶装置21は、例えば、ROM、RAM、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
プロセッサ22は、記憶装置21に記憶されたプログラムを起動することによって、評価者端末20の機能を実現するように構成される。プロセッサ22は、コンピュータの一例である。
入出力インタフェース23は、入力デバイス25から信号(例えば、顧客の指示、センシング信号、またはそれらの組み合わせ)を取得し、かつ、出力デバイス26に信号(例えば、画像信号、音声信号、またはそれらの組み合わせ)を出力するように構成される。
入力デバイス25は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、センサ、または、それらの組合せである。
出力デバイス26は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、またはそれらの組み合わせである。
通信インタフェース24は、評価者端末20と外部装置との間の通信を制御するように構成される。
(1-3)行動分析サーバ30のハードウェア構成
行動分析サーバ30のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施形態の行動分析サーバ30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、行動分析サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、通信インタフェース34とを備える。
記憶装置31は、プログラムおよびデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、行動分析サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、コンピュータの一例である。
通信インタフェース34は、行動分析サーバ30と外部装置との間の通信を制御するように構成される。
(1-4)行動分析サーバ30の機能的構成
次に、行動分析サーバ30の機能的構成について説明する。図4は、行動分析サーバ30の機能的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、行動分析サーバ30は、通信部301と、記憶部302と、制御部303としての機能を発揮する。
(1-4-1)通信部301および記憶部302の機能
通信部301は、行動分析サーバ30が外部の装置と通信するための処理を行う。
記憶部302は、行動分析サーバ30が使用するデータおよびプログラムを記憶する。記憶部302は、例えば以下のデータを記憶している。
・母集合データ3021
・非来訪顧客データ3022
・来訪顧客データ3023
・集計データ3024
・基準値データ3025
・評価結果データ3026
母集合データ3021とは、検索履歴DB70に蓄積された過去の検索履歴から抽出された評価対象エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を含む情報である。言い換えれば、母集合データは、顧客候補であるユーザ群を、評価期間内に実際に訪問したエリア毎に分類した情報となっている。母集合データ3021には、評価対象エリアに関する検索を行ったユーザ群について、来訪したエリア毎の割合が含まれている。母集合データ3021には、以下の情報が紐づけられている。
・該当するユーザに関するユーザID
・該当するユーザに関する顧客情報
・該当するユーザに関する行動ログ
・該当するユーザに関する検索ログ
非来訪顧客データ3022とは、に関するデータを指す。とは、母集合データ3021に含まれる顧客のうち、顧客の行動履歴において、評価対象となるエリアを訪問していない顧客に関する情報を指す。
非来訪顧客データ3022には、該当するユーザのユーザIDが含まれる。非来訪顧客データ3022は、該当するユーザのユーザIDとともに以下の情報を含んでもよい。
・該当するユーザに関する顧客情報
・該当するユーザに関する行動ログ
・該当するユーザに関する検索ログ
来訪顧客データ3023とは、来訪顧客に関するデータを指す。来訪顧客とは、母集合データ3021に含まれる顧客のうち、顧客の行動履歴において、評価対象となるエリアを訪問している顧客を指す。
来訪顧客データ3023には、該当するユーザのユーザIDが含まれる。来訪顧客データ3023は、該当するユーザのユーザIDとともに以下の情報を含んでもよい。
・該当するユーザに関する顧客情報
・該当するユーザに関する行動ログ
・該当するユーザに関する検索ログ
集計データ3024とは、非来訪顧客または来訪顧客に関して集計したデータを指す。集計データ3024の具体例については出力イメージとして後述する。
基準値データ3025とは、評価対象エリアを評価するうえでの基準となる指標(基準値)を指す。基準値データ3025の具体例については後述する。
評価結果データ3026とは、基準値を用いて評価対象エリアを評価した結果に関するデータを指す。評価結果データ3026の具体例については出力イメージとして後述する。
(1-4-2)制御部303の機能
図3に示す制御部303は、行動分析サーバ30のプロセッサ32が、プログラムに従って処理を行うことにより、各種の機能モジュールとしての機能を発揮する。
各種の機能モジュールとしては、送受信制御モジュール3030、抽出モジュール3032、集計モジュール3033、分類モジュール3034、基準値設定モジュール3035、評価モジュール3036、出力モジュール3037を含む。
<送受信制御モジュール3030の機能>
送受信制御モジュール3030は、行動分析サーバ30が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を送受信する処理を制御する。
<判定モジュール3031の機能>
判定モジュール3031は、母集合データ3021に対して、訪問エリアと、入力された評価対象エリアと、を指定して、訪問エリアに該当するユーザ群ごとに、来訪顧客に該当するか、非来訪顧客に該当するか、を判定する。この際、判定モジュールは、母集合データ3021を構成する各ユーザ群に対して、評価エリアへの来訪の有無を確認し、評価エリアを来訪している場合には、当該ユーザ群を来訪顧客と判定する。一方、判定対象となるユーザ群が評価エリアを来訪していない場合は、当該ユーザ群を、非来訪顧客と判定する。
また、判定モジュール3031は、ユーザの居住地および勤務地を確認し、評価エリアが、当該ユーザの居住地から所定の範囲内に位置する場合には、当該評価において、当該ユーザが母集合データに含まれる場合であっても、非来訪顧客であるかどうかの判定の対象外としてもよい。これにより、例えば日常生活の必要のために、自身の生活圏内のエリアについて検索をしたユーザを、行動分析の対象外とすることができる。
また、判定モジュール3031は、検索履歴DB70における非来訪顧客の検索履歴を参照し、検索クエリのうち、評価対象エリアの名称に併記された文言を、例えばテキストマイニング処理を伴う自然言語処理を用いて、検索目的キーワードとして抽出する。
例えば、検索クエリが、「松本市+グルメ」の場合には、判定モジュール3031は、「松本市」の文言を、評価エリアの名称として抽出する。そして、判定モジュール3031は、評価エリアの名称と併記された「グルメ」という文言を、検索目的キーワードとして抽出する。この場合、当該検索クエリを用いたユーザは、松本市でのグルメ情報を取得するために検索をおこなったことが推測できる。このように、検索目的キーワードは、顧客の検索の目的となる対象概念を特定可能な情報となる。なお、抽出モジュール3032は、テキストマイニング処理を行うことなく、対応テーブルを参照し、対応テーブルに記録された文言と一致する文言を、検索目的キーワードとして抽出してもよい。
<抽出モジュール3032の機能>
抽出モジュール3032は、検索クエリにおいて評価対象エリアの名称に併記された文言のうち、分析対象となる活動と無関係の文言をノイズとして除去したうえで、残りの文言を、前記検索目的キーワードとして抽出することができる。
例えば、検索クエリが、「大阪+有名人」の場合は、抽出モジュール3032は、評価対象エリアの名称に併記された文言として、「有名人」という文言を抽出する。そして、抽出モジュール3032は、抽出した「有名人」という文言を、観光活動と無関係の文言と判断することで、当該文言をノイズとして除外する。この場合には、例えば大阪出身の有名人の情報を取得することが目的の検索と推測できるからである。
抽出モジュール3032は、ノイズ判定モデル(学習済みモデル)を用いて、評価対象エリアの名称に併記された文言がノイズに該当するかどうかを判断することができる。この場合、ノイズ判定モデルは、学習用データに基づき、モデル学習プログラムに従って機械学習モデルに機械学習を行わせることにより得られる。本実施形態において、ノイズ判定モデルは、例えば、特定の文言の入力に対して、ノイズであるかどうかの判定結果を出力するように学習されている。このとき、学習用データは、複数の文言に関するテキストデータを入力データとし、複数の文言それぞれが、ノイズに該当するかどうかの情報を正解出力データとする。
ノイズ判定モデルは、例えば、複数の関数が合成されたパラメータ付き合成関数である。パラメータ付き合成関数は、複数の調整可能な関数、およびパラメータの組合せにより定義される。ノイズ判定モデルは、上記の要請を満たす如何なるパラメータ付き合成関数であってもよいが、多層のネットワークモデル(以下、多層化ネットワークと呼ぶ)であるとする。多層化ネットワークを用いるノイズ判定モデルは、文言を入力する入力層と、ノイズであるかどうかの判定結果を出力する出力層と、入力層と出力層との間に設けられる少なくとも1層の中間層あるいは隠れ層とを有する。ノイズ判定モデルは、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとしての利用が想定される。
本実施形態に係る多層化ネットワークとしては、例えば、深層学習(Deep Learning)の対象となる多層ニューラルネットワークである深層ニューラルネットワーク(Deep Neural Network:DNN)が用いられ得る。DNNとしては、例えば、時系列情報等を対象とする再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)を用いてもよい。また、自然言語を対象とする自己注意機構付きネットワークを用いてもよい。
また、抽出モジュール3032は、検索目的キーワードのノイズになりえる文言についてのライブラリを参照して、評価対象エリアの名称に併記された文言が、ノイズに該当するかどうかを判断してもよい。また、抽出モジュール3032は、テキストマイニング処理を用いて、評価対象エリアの名称に併記された文言が、ノイズに該当するかどうかを判断してもよい。
<集計モジュール3033の機能>
集計モジュール3033は、非来訪顧客データ3022を用いて、顧客DB50における非来訪顧客に関する顧客情報を参照して、非来訪顧客に関連する情報を集計する。集計モジュール3033が集計する非来訪顧客に関連する情報には、例えば、以下が含まれる。
・母集合データ3021に占める非来訪顧客の割合
・非来訪顧客に含まれる顧客セグメントの分布
・評価対象エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い検索クエリとその検索回数頻度
・評価エリアに代えて訪れたエリア
また、これらの集計結果は、ユーザの顧客セグメントごとに集計してもよい。
ここで、顧客セグメントとは、性別、年齢、職業など、顧客情報として管理されるいずれかの属性に基づいてユーザ群を分類した顧客グループを指す。
これらの情報の集計について、以下に詳述する。
集計モジュール3033は、評価対象エリアについて、母集合データ3021に占める非来訪顧客の割合を集計する。これにより、評価期間において検索を行った顧客のうち、何割の顧客が実際に評価対象エリアを訪問したかを把握することができる。またこの際、母集合データ3021に占める非来訪顧客の割合も同時に集計される。
集計モジュール3033は、非来訪顧客に含まれる顧客セグメントの分布を集計する。この際、集計モジュール3033は、顧客DB50を参照して、顧客情報として管理されるいずれかの属性に関する項目に基づいてユーザを分類し、項目ごとの顧客の分布を集計する。具体的には、年齢層、性別、居住地などの項目により、ユーザを分類し、項目ごとの顧客の分布を集計する。この際、複数の属性に関する項目を掛け合わせて、評価項目を設定してもよい。
集計モジュール3033は、評価対象エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い検索クエリを集計する。この際、集計モジュール3033は、検索履歴DB70における非来訪顧客の検索履歴を参照し、評価エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い検索クエリを集計する。
集計モジュール3033は、行動履歴DB60における非来訪顧客の行動履歴を参照し、評価エリアに代えて訪れたエリアを競合エリアとして特定する。ここで、競合エリアとは、評価対象エリアと観光地としての特性が幾つかの事項において共通していることで、顧客を観光誘致するうえで、互いに競り合う蓋然性が高いエリアを指す。
例えば地理的に比較的近接しており、気候、自然資源、アクセス性が類似するエリアとして、例えば、松本市に対して、長野市、塩尻市、安曇野市は、いずれも競合エリアになると推測される。
また、集計モジュール3033は、過去の検索履歴を参照して、同じ時期に行われた検索内容のうち、評価対象となるエリアと同様の検索目的キーワードにより検索されたエリアを、競合エリアとして特定してもよい。
これに対して、例えば札幌市のように松本市に対して遠隔に位置するエリアは、気候、自然資源、およびアクセス性のいずれもが異なっているため、松本市に対する競合エリアにはなりにくいと考えられる。このため、集計モジュール3033は、非来訪顧客が評価対象エリアに代えて訪れたエリアのうち、評価対象エリアから所定の距離以上離れたエリアを、競合エリアの候補から除外してもよい。このような競合エリアの候補からの除外については、評価エリアからの距離の他、アクセス性や自然資源の違いなどを参照して、任意に実行することができる。
また、集計モジュール3033は、来訪顧客データ3023を用いて、顧客DB50における来訪顧客に関する顧客情報を参照して、来訪顧客に関連する情報を集計することもできる。集計モジュール3033が集計する来訪顧客に関連する情報には、例えば以下が含まれる。具体的には、前述した非来訪顧客に関する集計と同様であるため、その説明を省略する。
・母集合データ3021に占める来訪顧客の割合
・来訪顧客に含まれる顧客セグメントの分布
・評価対象エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い検索クエリとその検索回数頻度
また、これらの集計結果は、ユーザの顧客セグメントごとに集計してもよい。
また、集計モジュール3033は、来訪顧客に関連する情報として、評価エリアへの訪問と併せて訪れたエリアを集計することができる。この際、集計モジュール3033は、移動履歴DBにおける来訪顧客の行動履歴を参照し、評価対象エリアへの訪問と併せて訪れたエリアを協調エリアとして特定する。ここで、協調エリアとは、評価対象エリアと近接しているとともに、それぞれが独自の観光地特性を有することで、顧客が併せて周遊したくなる蓋然性が高いエリアを指す。例えば、互いに隣接し、城郭を有する松本市と、山岳景観に恵まれた安曇野市とは、前述したように、競合エリアにもなりえるが、同時に協調エリアにもなりえると推測される。また、併せて訪れたかどうかの判定は、移動経路を示すトリップチェーンにおいて、居住地を始点および終点とした場合に、複数日にわたるか単日かにかかわらず、一連のトリップチェーンが示す行動履歴の中で双方のエリアを訪問したかどうかにより判定することができる。
集計モジュール3033は、検索目的キーワード毎、および後述するキーワードカテゴリ毎に、非来訪顧客に関連する情報を集計することができる。具体的な処理の内容は後述する。
また、集計モジュール3033は、検索履歴DB70における来訪顧客の検索履歴を参照し、検索クエリにおいて頻出する検索目的キーワードが該当するキーワードカテゴリを、評価対象エリアの強みとして集計する。具体的な処理の内容は後述する。
<分類モジュール3034の機能>
分類モジュール3034は、複数の前記評価エリアそれぞれを、都市の規模を示す評価指標、および観光地特性のちの少なくともいずれかに基づいて設定された複数のエリアカテゴリに分類する。都市の規模を示す評価指標には、例えば、以下の項目が含まれる。
・昼間人口
・時間圏域内の滞在人口
・都市圏および生活圏の大きさを示す指標
観光地特性には、評価エリアに対する観光の目的として周知の観光区分が含まれる。観光区分としては、例えば、以下の項目が含まれる。
・宿泊:宿泊施設での滞在を目的とする活動
・飲食:飲食物の提供を受けることを目的とする活動
・避暑:避暑地への訪問を目的とする活動
・温泉:温泉地への訪問を目的とする活動
・海水浴:海水浴を目的とする活動
・遊興:繁華街への訪問
・アウトドア:キャンプ、登山などの野外活動を目的とする活動
・アクティビティ:マリンスポーツ、アスレチック、その他の運動を目的とする活動
・歴史探訪:城郭、史跡、寺社、仏閣等の歴史文化財の訪問を目的とする活動
・娯楽:テーマパーク、アミューズメントパーク、レジャー施設の訪問を目的とする活動
・学芸:博物館、美術館の訪問を目的とする活動
・その他:上記のいずれにも該当しない行為を目的とする活動(例えば慈善活動等)
分類モジュール3034は、エリア分類モデル(学習済みモデル)を用いて、評価エリアを、エリアカテゴリに分類することができる。この場合、エリア分類モデルは、学習用データに基づき、モデル学習プログラムに従って機械学習モデルに機械学習を行わせることにより得られる。本実施形態において、エリア分類モデルは、例えば、特定の評価エリアの名称を示す文言の入力に対して、該当するエリアカテゴリを出力するように学習されている。このとき、学習用データは、評価エリアの名称を入力データとし、複数の評価エリアの名称それぞれが該当するエリアカテゴリの区分の名称を正解出力データとする。
エリア分類モデルは、例えば、複数の関数が合成されたパラメータ付き合成関数である。パラメータ付き合成関数は、複数の調整可能な関数、およびパラメータの組合せにより定義される。エリア分類モデルは、上記の要請を満たす如何なるパラメータ付き合成関数であってもよいが、多層のネットワークモデル(以下、多層化ネットワークと呼ぶ)であるとする。多層化ネットワークを用いるエリア分類モデルは、文言を入力する入力層と、該当するエリアカテゴリの区分の名称を出力する出力層と、入力層と出力層との間に設けられる少なくとも1層の中間層あるいは隠れ層とを有する。エリア分類モデルは、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとしての利用が想定される。
本実施形態に係る多層化ネットワークとしては、例えば、深層学習(Deep Learning)の対象となる多層ニューラルネットワークである深層ニューラルネットワーク(Deep Neural Network:DNN)が用いられ得る。DNNとしては、例えば、時系列情報等を対象とする再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)を用いてもよい。また、自然言語を対象とする自己注意機構付きネットワークを用いてもよい。
また、分類モジュール3034は、エリアごとにエリアカテゴリが定義された分類テーブルを参照し、評価エリアを分類してもよい。
また、分類モジュール3034は、抽出モジュール3032が抽出した検索目的キーワードを、その意味が該当する区分に相当するカテゴリ(キーワードカテゴリ)に分類する。キーワードカテゴリとは、検索目的キーワードが含まれる概念を評価エリアへの来訪の目的として上位概念化した分類区分である。キーワードカテゴリの区分の名称は任意に設定することができるが、例えば、前述した観光区分を用いることができる。
分類モジュール3034は、キーワード分類モデル(学習済みモデル)を用いて、抽出された検索目的キーワードを、キーワードカテゴリに分類することができる。この場合、キーワード分類モデルは、学習用データに基づき、モデル学習プログラムに従って機械学習モデルに機械学習を行わせることにより得られる。本実施形態において、キーワード分類モデルは、例えば、特定の検索目的キーワードを示す文言の入力に対して、該当するキーワードカテゴリを出力するように学習されている。このとき、学習用データは、複数の文言に関するテキストデータを入力データとし、複数の文言それぞれが該当するキーワードカテゴリの区分の名称を正解出力データとする。
キーワード分類モデルは、例えば、複数の関数が合成されたパラメータ付き合成関数である。パラメータ付き合成関数は、複数の調整可能な関数、およびパラメータの組合せにより定義される。キーワード分類モデルは、上記の要請を満たす如何なるパラメータ付き合成関数であってもよいが、多層のネットワークモデル(以下、多層化ネットワークと呼ぶ)であるとする。多層化ネットワークを用いるキーワード分類モデルは、文言を入力する入力層と、該当するキーワードカテゴリの区分の名称を出力する出力層と、入力層と出力層との間に設けられる少なくとも1層の中間層あるいは隠れ層とを有する。キーワード分類モデルは、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとしての利用が想定される。
本実施形態に係る多層化ネットワークとしては、例えば、深層学習(Deep Learning)の対象となる多層ニューラルネットワークである深層ニューラルネットワーク(Deep Neural Network:DNN)が用いられ得る。DNNとしては、例えば、時系列情報等を対象とする再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)を用いてもよい。また、自然言語を対象とする自己注意機構付きネットワークを用いてもよい。
また、分類モジュール3034は、キーワードカテゴリについてのライブラリを参照して、検索目的キーワードの文言が、ノイズに該当するかどうかを判断してもよい。また、分類モジュール3034は、テキストマイニング処理を用いて、検索目的キーワードの文言が、どのキーワードカテゴリに該当するかを判断してもよい。また、分類モジュール3034は、キーワードごとにキーワードカテゴリが定義された分類テーブルを参照し、キーワードカテゴリを分類してもよい。
<基準値設定モジュール3035の機能>
基準値設定モジュール3035は、複数のエリアカテゴリ毎に、非来訪顧客の程度を示す基準値を設定する。基準値は、エリアカテゴリそれぞれに含まれる複数の評価エリアにおける非来訪顧客の量および割合を相対評価することにより設定される。基準値設定モジュール3035の具体的な処理については後述する。
<評価モジュール3036の機能>
評価モジュール3036は、評価対象となる前記評価エリアについて、基準値に基づいた評価を行う。評価モジュール3036の具体的な処理については後述する。
<出力モジュール3037の機能>
出力モジュール3037は、前述した各機能モジュールの処理の結果から出力イメージデータを生成し、評価者端末20に向けて出力する。具体的な出力イメージについては後述する。
(1-5)顧客情報管理サーバ40のハードウェア構成
顧客情報管理サーバ40のハードウェア構成について説明する。図5は、本実施形態の顧客情報管理サーバ40のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5に示すように、顧客情報管理サーバ40は、記憶装置41と、プロセッサ42と、通信インタフェース44とを備える。
記憶装置41は、プログラムおよびデータを記憶するように構成される。記憶装置41は、例えば、ROM、RAM、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果(例えば、母集合データ3021)
プロセッサ42は、記憶装置41に記憶されたプログラムを起動することによって、顧客情報管理サーバ40の機能を実現するように構成される。プロセッサ42は、コンピュータの一例である。
通信インタフェース44は、顧客情報管理サーバ40と外部装置との間の通信を制御するように構成される。
(2)データベースの構造
本実施形態で用いられる各データベースの構造について説明する。なお、以下に説明する各データベースの構造はあくまで例示であり、任意に変更可能である。
(2-1)顧客データベース50
図6は、顧客DB50の具体例を示す図である。
図6に示すように、顧客DB50は、項目「ユーザID」と、項目「氏名」と、項目「性別」と、項目「年齢層」と、項目「居住地」と、項目「職業」と、項目「勤務地」と、項目「端末ID」と、を備えている。
項目「ユーザID」には、個々のユーザを特定可能なユーザの識別情報が格納される。
項目「氏名」は、ユーザIDに対応するユーザの氏名に関する情報が格納される。
項目「性別」には、ユーザIDに対応するユーザの性別に関する情報が格納される。
項目「年齢層」には、ユーザIDに対応するユーザの年齢層に関する情報が格納される。
項目「居住地」には、ユーザIDに対応するユーザの居住地に関する情報が格納される。
項目「職業」には、ユーザIDに対応するユーザの職業に関する情報が格納される。
項目「勤務地」には、ユーザIDに対応するユーザの勤務地に関する情報が格納される。
項目「端末ID」には、ユーザIDに対応するユーザが使用する顧客端末10の識別情報が格納される。
なお、図6に示す顧客DB50の構造はあくまで例示であり、その他の項目を管理してもよい。
(2-2)行動履歴データベース60
図7は、行動履歴DB60の具体例を示す図である。
図7に示すように、行動履歴DB60は、項目「行動ログID」と、項目「ユーザID」と、項目「位置情報」と、項目「計測日時」と、を備えている。
項目「行動ログID」には、個々の行動ログを特定可能な識別情報が格納される。
項目「ユーザID」は、行動ログIDに対応する行動ログが発信された顧客端末10を使用するユーザのユーザIDが格納される。
項目「位置情報」には、行動ログIDに対応する行動ログに含まれる位置情報(座標情報)が格納される。
項目「計測日時」には、行動ログIDに対応する行動ログが計測された日時の情報が格納される。
なお、図7に示す行動履歴DB60の構造はあくまで例示であり、その他の項目を管理してもよい。
(2-3)検索履歴データベース70
図8は、検索履歴DB70の具体例を示す図である。
図8に示すように、検索履歴DB70は、項目「検索ログID」と、項目「ユーザID」と、項目「検索クエリ」と、項目「検索日時」と、を備えている。
項目「検索ログID」には、個々の検索ログを特定可能な識別情報が格納される。
項目「ユーザID」は、検索ログIDに対応する検索ログを実行した端末を使用するユーザのユーザIDが格納される。
項目「検索クエリ」には、検索ログIDに対応する検索ログにおいて、入力された検索クエリを示すテキストデータが格納される。
項目「検索日時」には、検索ログIDに対応する検索ログが実行された日時の情報が格納される。
なお、図8に示す検索履歴DB70の構造はあくまで例示であり、その他の項目を管理してもよい。
(3)本実施形態に係るシステム1の概要
本実施形態に係るシステム1の概要について説明する。
図9は、本実施形態におけるシステム1の概要の前半を説明する図である。
図9に示すように、システム1では、顧客端末10と測位機器(GPSアンテナ)81とのモバイル通信を利用して、広範なエリアにおいて時系列に沿って顧客端末10の位置情報を推定取得し、行動履歴DB60が作成される。行動履歴DB60は、例えば位置情報を取得する端末10にインストールされたアプリケーションソフトの管理事業者により運用される。行動履歴DB60には、測位機器81が取得した位置情報が、時刻情報とともにユーザIDと紐づけて蓄積される。
行動履歴DB60に蓄積される行動ログは、時系列に沿った変化を把握することで、起点から終点に向けた移動ルートを示すトリップデータを形成する。トリップデータを確認することで、顧客端末10を携行したユーザが、訪問した場所、日時、移動ルート、滞在時間などを把握することができる。すなわち、行動ログの集合が行動履歴となる。
図10は、本実施形態におけるシステム1の概要の後半を説明する図である。
図10に示すように、例えばどこかに旅行をしたいユーザは、自身の興味のあるエリアについて、興味のある観光資源に関する検索を、顧客端末10を介して行う。この際、顧客端末10からの検索クエリを受け入れた検索エンジン100は、入力された検索クエリに対して、検索情報を出力する。そして、検索エンジン100は、検索履歴DB70に検索ログを記録する。検索履歴DB70は、例えば検索エンジン100の管理事業者により運用される。検索履歴DB70には、例えば、顧客端末10を使用して検索エンジン100による検索を行った際の検索クエリのテキストデータが、検索日時とともにユーザIDと紐づけて蓄積される。
そして、システム1では、評価対象エリアの検索をしたユーザを当該エリアの顧客候補とする。そして、顧客候補のうち、実際に来訪したユーザを来訪顧客と特定し、顧客候補のうち、来訪しなかったユーザを、非来訪顧客として特定する。
これらの一連の処理について、以下に詳述する。なお、図11のステップS201を行う時点において、顧客DB50、行動履歴DB60、および検索履歴DB70は、既に構築されているものとする。
(4)処理フロー
以下に、システム1の具体的な処理について各フローに基づいて説明する。
(4-1)システム1による処理の第1例
図11は、システム1による処理の第1例を説明する図である。この処理は、非来訪顧客に関する情報を集計する処理である。
図11に示すように、システム1では、まず、評価者端末20を用いて、評価者が評価条件の入力操作を行う(ステップS201)。評価条件には、評価エリアと評価期間が含まれる。評価期間が設定済みの場合は、評価エリアの入力のみ行ってもよい。
具体的には、評価者は、評価したいエリアを指定するためのエリアの名称を入力する。
ステップS201の後に、行動分析サーバ30は、評価条件の入力の受付を行う(ステップS301)。
具体的には、行動分析サーバ30の送受信制御モジュール3030は、入力された評価エリアに関する情報を受け付ける。この際、評価期間が指定されている場合は、その情報も同時に受け付ける。
ステップS301の後に、行動分析サーバ30から送信された情報に基づいて、顧客情報管理サーバ40は、評価エリアの設定を行う(ステップS400)
具体的には、行動分析サーバ30の送受信制御モジュール3030は、入力された評価エリアに関する情報を、顧客情報管理サーバ40に対して送信する。顧客情報管理サーバ40は送信された情報を受け付ける。
ステップS400の後に、顧客情報管理サーバ40は、設定した評価エリアについての母集合データ3021の作成を行う(ステップS401)。
具体的には、顧客情報管理サーバ40のプロセッサ42は、検索履歴DB7080を参照して、設定された評価期間において、指定された評価エリアを検索した検索ログを抽出する。プロセッサ42は、抽出した検索ログを行ったユーザIDから、顧客DB50を参照して、当該検索ログの主体であるユーザを顧客候補として特定する。
プロセッサ42は、行動履歴DBを参照し、特定したユーザの評価期間中の行動履歴のうち、生活圏外での行動について特定することで、評価期間中のユーザの来訪エリアを特定する。そしてプロセッサ42は、顧客候補を構成するユーザ群を、来訪エリア毎に分類し、その規模を集計することで、母集合データ3021を作成する。
ステップS401の後に、顧客情報管理サーバ40は、作成した母集合データ3021を行動分析サーバ30に対して送信する(ステップS402)。
具体的には、顧客情報管理サーバ40のプロセッサ42は、作成した母集合データ3021として、例えば、顧客候補を構成するユーザ群について、訪問エリアごとの規模の内訳を示す集計結果を、を行動分析サーバ30に対して送信する。この際、ユーザIDに対応する検索ログおよび行動ログが母集合データ3021に含まれてもよい。
ステップS402の後に、行動分析サーバ30は、母集合データ3021の取得を行う(ステップS302)。
具体的には、行動分析サーバ30の送受信制御モジュール3030は、顧客情報管理サーバ40から送信された集合データを取得して、記憶部302に記憶させる。
ステップS303の後に、行動分析サーバ30は、母集合データ3021から、非来訪顧客の判定を行う(ステップS303)。
具体的には、行動分析サーバ30の判定モジュール3031は、指定された評価エリアと、顧客候補を構成するユーザ群が訪問した訪問エリアと、を比較することで、母集合データ3021に含まれるユーザ群のうち、評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定する。判定モジュール3031は、母集合データに紐づけられた非来訪顧客に関する情報を、非来訪顧客データ3022として記憶部302に記憶させる。
ステップS303の後に、行動分析サーバ30は、非来訪顧客に関連する情報の集計を行う(ステップS304)。
具体的には、行動分析サーバ30の集計モジュール3033は、記憶部302に記憶された非来訪顧客データ3022を参照して、例えば以下の情報の集計を行う。
・母集合データ3021に占める非来訪顧客の割合
・非来訪顧客に含まれる顧客セグメントの分布
・評価対象エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い検索クエリとその検索回数頻度
・非来訪顧客が評価エリアに代えて訪れたエリア
また、これらの集計結果は、ユーザの顧客セグメントごとに集計してもよい。
集計モジュール3033は、集計した情報を、集計データ3024として、記憶部302に記憶させる。
ステップS304の後に、行動分析サーバ30は、集計した情報の出力を行う(ステップS305)。
具体的には、行動分析サーバ30の出力モジュール3037は、記憶部302に記憶された集計データ3024に基づいて出力イメージを作成し、送受信制御モジュール3030を介して評価者端末20に送信する。出力イメージの具体例は後述する。
ステップS305の後に、評価者端末20は、出力された集計データ3024に基づく出力イメージを表示する(ステップS202)。
具体的には、評価者端末20のプロセッサ22は、行動分析サーバ30の出力モジュール3037が出力した出力イメージを、評価者端末20の出力デバイス26に出力する。これにより、評価者に非来訪顧客に関する情報の集計結果が提示される。
(4-2)システム1による処理の第2例
図12は、システム1による処理の第1例を説明する図である。
この処理は、先ほどの非来訪顧客に関する情報の集計と対応して、来訪顧客に関する情報を集計する処理である。この処理において、ステップS201からステップS302までの処理は、図11に示す第1例と同様であるため繰り返しの説明を省略する。
図12に示すステップS302の後に、行動分析サーバ30は、母集合データ3021に含まれるユーザ群に対して、来訪顧客の判定を行う(ステップS303B)。
具体的には、行動分析サーバ30の判定モジュール3031は、指定された評価エリアと、顧客候補を構成するユーザ群が訪問した訪問エリアと、を比較することで、母集合データ3021に含まれる顧客のうち、評価期間において、評価エリアを訪問した顧客を来訪顧客と判定する。判定モジュール3031は、母集合データに紐づけられた来訪顧客に関する情報を、来訪顧客データ3023として記憶部302に記憶させる。
ステップS303Bの後に、行動分析サーバ30は、来訪顧客に関連する情報の集計を行う(ステップS304B)。
具体的には、行動分析サーバ30の集計モジュール3033は、記憶部302に記憶された来訪顧客データ3023を参照して、例えば以下の情報の集計を行う。
・母集合データ3021に占める来訪顧客の割合
・来訪顧客に含まれる顧客セグメントの分布
・評価対象エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い検索クエリとその検索回数頻度
・評価エリアと併せて訪問した周遊先のエリア
また、これらの集計結果は、ユーザの顧客セグメントごとに集計してもよい。
集計モジュール3033は集計した情報を、集計データ3024として、記憶部302に記憶させる。
ステップS304Bの後に、図12に示すステップS305およびステップ202と同様に、集計した情報を評価者端末20に表示させるための処理が行われる。これらの処理は、図11に示す第1例と同様であるため繰り返しの説明を省略する。
なお、図12で説明をした来訪顧客に関する情報を集計する処理は、図11で説明をした非来訪顧客に関する情報を集計する処理と同時に行われてもよい。すなわち、来訪顧客と非来訪顧客の判定は、同時に評価することができる。図13は、システム1による来訪顧客と非来訪顧客の判定例を説明する図である。
図13に示すように、例えば、評価エリアが松本市である場合において。「松本 観光」という検索クエリによる検索を評価期間内に行ったユーザ(顧客候補)の母集合に対して、顧客種別の判定は、それぞれ以下のとおりである。
・評価期間において、松本を訪問したユーザ:来訪顧客
・松本以外を訪問したユーザ:逸失顧客
・日常の生活圏内から離れずに、どこにもいかなかったユーザ:未行動顧客
ここで、逸失顧客と未行動顧客が、潜在顧客である非来訪顧客を構成することとなる。
なお、未行動顧客は、旅行に対する需要の低いユーザであると判断し、非来訪顧客ではない(評価対象外)としてもよい。
次に、実際に訪問したエリアを評価すると、来訪顧客が松本市への訪問と併せて長野市、安曇野市、または高山市を訪問(周遊)していたことが確認できた場合、これらのエリアは、協調エリアであると判定される。
一方、逸失顧客が、評価期間中に、長野市、安曇野市、草津市、金沢市、富山市、札幌市を訪問していたことが確認できた場合、長野市、安曇野市、草津市、金沢市、富山市は競合エリアであると判定される。ここで、札幌市は松本市から遠隔なエリアになるので、競合エリアからは除外される。
すなわち、長野市および安曇野市は、協調エリアであるとともに、競合エリアでもあると判断される。この場合には、全体に示すそれぞれの訪問パターンの割合から、長野市および安曇野市が、協調エリアとしての側面が強いか、競合エリアとしての側面が強いか、を判断することができる。
(4-3)システム1によるキーワード分析の処理
図14は、システム1によるキーワード分析の処理を説明する図である。
この処理は、検索履歴DB70を参照して、検索クエリに含まれる文言を分析して、その後の行動分析に利用する処理である。
図14に示すように、キーワード分析の処理では、行動分析サーバ30が検索目的キーワードを抽出する(ステップS311)。
具体的には、行動分析サーバ30の抽出モジュール3032は、検索履歴DB70を参照して、来訪顧客および非来訪顧客の検索履歴に含まれる検索クエリから、検索目的キーワードの抽出を行う。この際、抽出モジュール3032は、検索クエリに含まれる文言のうち、評価エリアの名称と併記された文言を抽出したうえで、例えばノイズ判定モデルを用いることで、併記された文言が、検索目的キーワードに該当するかどうかを判定する。
検索目的キーワードの抽出について、評価エリアを「松本市」とした具体例を示す。
・例1)検索クエリ:「松本城」⇒検索目的キーワードとして「城」を抽出
この場合には、評価エリアの名称と併記された文言として「城」が抽出される。松本市の観光資源である松本城に関する情報の取得を目的(観光目的)とした検索クエリと考えられる。
・例2)検索クエリ:「松本 焼肉」⇒検索目的キーワードとして「焼肉」を抽出
この場合には、評価エリアの名称と併記された文言として「焼肉」が抽出される。松本市での食事の予定があり、飲食店に関する情報の取得を目的(広義の観光目的)とした検索クエリと考えられる。
・例3)検索クエリ:「松本 格安ホテル」⇒検索目的キーワードとして格安ホテルを抽出
この場合には、評価エリアの名称と併記された文言として「格安ホテル」が抽出される。松本市に訪問した際の宿泊施設に関する情報の取得(広義の観光目的)を目的とした検索と考えられる。
・例4)検索クエリ:「松本 年齢」⇒併記された文言はノイズとして除去
この場合には、評価エリアの名称と併記された文言として「年齢」が抽出される。この場合には、観光目的の検索ではなく、「松本」という姓を有する著名人の個人情報の取得を目的とした検索と考えられる。
ステップS312の後に、行動分析モジュールは、抽出した検索目的キーワードを、キーワードカテゴリに分類する(ステップS312)。
具体的には、行動分析モジュールの分類モジュール3034は、抽出した検索目的キーワードを、予め設定されているキーワードカテゴリ(例えば、宿泊、飲食、避暑、温泉、海水浴、遊興、アウトドア、アクティビティ、歴史探訪、娯楽、学芸、その他)に分類する。
上記の例1から例3のキーワードの場合は、それぞれ以下に該当する。
・例1)検索目的キーワード:「城」⇒キーワードカテゴリ「歴史探訪」に分類する
・例2)検索目的キーワード:「焼肉」⇒キーワードカテゴリ「飲食」に分類する
・例3)検索目的キーワード:「格安ホテル」⇒キーワードカテゴリ「宿泊」に分類する
ステップS312の後に、行動分析モジュールは、検索目的キーワード毎に、非来訪顧客および来訪顧客に関する情報を集計する(ステップS313)。
具体的には、行動分析モジュールの集計モジュール3033は、評価エリア(例えば松本市)の非来訪顧客と来訪顧客の割合を以下のとおり集計する。
・全体:来訪顧客3割/非来訪顧客7割
・検索目的キーワード「城」:来訪顧客5割/非来訪顧客5割
この場合には、城巡りに興味がある顧客を獲得できていることが確認できる。すなわち、城巡りに興味がある顧客に対して、松本市は潜在需要が高いことが推測できる。
その後、行動分析サーバ30は、図11および図12と同様に、集計結果を評価者端末20に出力する。
ステップS313の後に、行動分析モジュールは、キーワードカテゴリ毎に、非来訪顧客および来訪顧客に関する情報を集計する(ステップS314)。
具体的には、行動分析モジュールの集計モジュール3033は、評価エリア(例えば松本市)の非来訪顧客と来訪顧客の割合を以下のとおり集計する。
・全体:来訪顧客3割/非来訪顧客7割
・キーワードカテゴリ「歴史探訪」:来訪顧客5割/非来訪顧客5割
この場合には、歴史探訪に興味がある顧客を獲得できていることが確認できる。すなわち、歴史探訪に興味がある顧客に対して、松本市は潜在需要が高いことが推測できる。
その後、行動分析サーバ30は、図11および図12と同様に、集計結果を評価者端末20に出力する。
(4-4)システム1によるエリア分析の処理
図15は、システム1によるエリア分析の処理を説明する図である。
この処理は、評価エリアを予め分類しておき、同じカテゴリに含まれる評価エリアを相対評価する処理である。
図15に示すように、エリア分析の処理では、行動分析サーバ30が評価エリアをエリアカテゴリに分類する(ステップS311)。
具体的には、行動分析サーバ30の分類モジュール3034は、複数の評価エリアそれぞれを、以下のいずれかの指標に基づいて設定されたエリアカテゴリに分類する。
・都市の規模を示す評価指標
・観光地特性
すなわち、分類モジュール3034は評価エリアをその観光地としての特色と都市の規模から分類をする。例えば、松本市の場合は、人口が約24万人であることから中都市(10万人以上50万人未満)となり、観光資源である松本城が周知であり、歴史探訪に人気があることから、エリアカテゴリとして、「中都市・歴史探訪」という区分に分類することができる。
ステップS311の後に、行動分析サーバ30は、設定したエリアカテゴリ毎に、非来訪顧客の程度を示す基準値を設定する。具体的には、行動分析サーバ30における基準値設定モジュール3035が、エリアカテゴリそれぞれに含まれる複数の評価エリアにおける非来訪顧客の量および割合を相対評価することにより、妥当な基準値を設定する。
例えば、基準値設定モジュール3035は、「中都市・歴史探訪」というエリアカテゴリに含まれる複数の評価エリアそれぞれの非来訪顧客の量および割合を参照して、当該エリアカテゴリに含まれる評価エリアの標準的な非来訪顧客の量および割合を算出する。
そして、基準値設定モジュール3035は、算出した各値を当該エリアカテゴリにおける基準値として設定する。なお、基準値設定モジュール3035による標準的な非来訪顧客の量および割合の算出は、例えば、算術平均、加重平均、幾何平均、又は調和平均といった、各種の数理的処理により行ってもよい。また、基準値設定モジュール3035は、非来訪顧客の量および割合を変数とする基準値を算出するための関数を用いて基準値を算出してもよい。
すなわち、基準値は、非来訪顧客の量および割合それぞれと同一の次元の数値であってもよいし、非来訪顧客の量および割合から算出される無次元の値であってもよい。
ステップS322の後に、行動分析サーバ30は、設定した基準値に基づいて、評価エリアを評価する(ステップS323)。
具体的には、行動分析サーバ30の評価モジュール3036は、基準値と評価エリアにおける非来訪顧客の量および割合とを比較することで、同一のエリアカテゴリ内での相対的な成績を算出する。その後、行動分析サーバ30は、図11および図12と同様に、評価結果を評価者端末20に出力する。
(5)出力イメージ
以下に、システム1による具体的な出力イメージについて各画面例に基づいて説明する。
(5-1)出力イメージの第1例
図16は、システム1の出力イメージの第1例を示す図である。このうち、図16Aは、来訪顧客および非来訪顧客の割合を示す図である。図16Aに示すように、来訪顧客および非来訪顧客の割合を示すことで、評価者に対して、評価エリアにおける非来訪顧客の量を示唆することができる。集計モジュールは、来訪顧客と非来訪顧客の割合、人数などの差を集計して、その結果を出力してもよい。
次に、図16Bは、来訪顧客および非来訪顧客の顧客層の分布を示す図である。この分布では、上部に位置する属性の項目を選択することで、各種の属性ごとの分布を確認することができる。このような顧客層の分布を確認することで、非来訪顧客を獲得するうえで、ターゲットとするべき顧客層を評価者が把握しやすくなる。
次に、図16Cは、来訪顧客および非来訪顧客の検索目的キーワードのランキングを示す図である。このように、来訪顧客の検索目的キーワードのランキングを表示することで、評価者に対して、評価エリアにおいて興味を持たれている事項(著名な観光資源などの観光地としての強み)を示唆することができる。
また、非来訪顧客の検索目的キーワードのランキングを表示することで、評価者に対して、非来訪顧客が訪問しなかった理由と関連する可能性のある事項を示唆することができる。
次に、図16Dは、来訪顧客および非来訪顧客の訪問先のランキングを示す図である。このように、来訪顧客の周遊先のランキングを表示することで、評価者に対して、観光誘致の施策において、有効な提携先となるエリアを示唆することができる。
また、非来訪顧客の訪問先のランキングを表示することで、評価者に対して、観光誘致の施策において、競合として意識するべきエリアを示唆することができる。
(5-2)出力イメージの第2例
図17は、システム1の出力イメージの第2例を示す図である。この出力イメージは、来訪顧客の周遊先に関する詳細な情報を表示している。具体的には、来訪顧客が評価エリア(この場合は松本市)のみを訪問したのか、その他のエリアを併せて訪問したのか、について、割合とともに表示している。これにより、評価者に対して、評価エリア以外の各エリアが、協調エリアとしての側面が強いのか、競合エリアとしての側面が強いのか、を定量的に示唆することができる。
(5-3)出力イメージの第3例
図18は、システム1の出力イメージの第3例を示す図である。この出力イメージは、エリア分析を用いた評価結果を表示している。具体的には、左側の円グラフにおいて、評価エリアの来訪顧客と非来訪顧客の割合が表示されている。そして、評価エリアが属するエリアカテゴリにおける成績が棒グラフで表示されている。右側には、参考となる他のエリアの来訪顧客と非来訪顧客の割合が表示されている。下図には、該当するエリアカテゴリにおける評価の基準値と、同カテゴリ内でのスコアの実績が表示されている。この図を確認することで、評価エリアが同じエリアカテゴリ内での位置づけを確認することができる。
なお、興味度合に関する集合規模指数とは、それぞれの評価エリアにおける検索集合の規模を示す指数である。
(5-4)出力イメージの第4例
図19は、システム1の出力イメージの第4例を示す図である。この出力イメージは、キーワード分析を用いた集計結果を表示している。具体的には、表において、複数の検索履歴を評価することで、ユーザの行動分析を行っている。
この集計処理では、以下の評価方法に沿って、ユーザの行動分析を行っている。
・評価手順:評価対象ユーザが、検索1の後に行った検索2における検索クエリごとに、以下に該当するユーザ群の割合を評価する。
・ユーザ群の定義
・・ユーザ群A:「松本(評価エリア名) 観光」という検索クエリで検索1をしたユーザ群
・・ユーザ群B:検索1の後に、「松本(評価エリア名) キーワードX」で検索(検索2)をしたユーザ群
・・ユーザ群C:ユーザ群Bのうち、来訪顧客となったユーザ群
・・ユーザ群A-B:ユーザ群Aのうち、キーワードXによる検索を行っていないユーザ群
・・ユーザ群B-C:ユーザ群Aのうち、キーワードXによる検索を行ったが、非来訪顧客となったユーザ群
・分析結果
・・前述した各ユーザ群の割合の集計表を出力
・・ユーザ群A-B、ユーザ群B-C、ユーザ群Cについて、キーワードカテゴリごとの分布のレーダーチャートを出力
このように、検索クエリごとに、各ユーザ群の分布を示す集計表を確認することで、評価者が、検索目的キーワードごとに、各ユーザ群の割合を定量的に把握することができる。この表において、検索時間差は、検索1を行ってから、検索2を行うまでの平均日数を指す。また、各検索クエリは、検索クエリに含まれる検索目的キーワードが該当するキーワードカテゴリが割り当てられている。
また、レーダーチャート1を確認することで、ユーザ群ごとに、キーワードカテゴリ毎の分布を直感的に把握することができ、評価エリアの来訪状況を多面的に評価することができる。
例えば、レーダーチャート1を確認することで、キーワードカテゴリ4に属する検索目的キーワードが検索されていないことが確認できる。すなわち、当該評価エリアにおいて、顧客吸引力の低い観光区分であることが推測できる。
また、例えば、レーダーチャート2を確認することで、キーワードカテゴリ3に属する検索目的キーワードを検索したが、非来訪顧客となったユーザが多いことが確認できる。すなわち、当該評価エリアにおいて、キーワードカテゴリ3に相当する観光区分は、観光誘致による来訪者数の伸び代が大きいと推測することができる。
また、例えば、レーダーチャート3を確認することで、キーワードカテゴリ1に属する検索目的キーワードを検索し、来訪顧客となったユーザが多いことが確認できる。すなわち、当該評価エリアにおいて、キーワードカテゴリ1に相当する観光区分は、当該評価エリアにおいて、顧客吸引力が高く、観光誘致において強みとなる観光区分であることが推測できる。
(6)小括
以上説明したように、システム1によれば、行動分析サーバ30が、過去に評価エリアを検索した顧客候補のうち、評価期間において、評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客として特定し、非来訪顧客に関連する情報を集計する。
このため、実際に来訪した来訪顧客だけではなく、一度興味はもったが来訪には至らなかった顧客の情報を集計することができ、評価対象エリアにおける顧客の来訪誘致に資する、潜在顧客に関する多面的な情報を提供することができる。
また、システム1では、過去に評価エリアを検索した顧客候補である母集合データ3021に占める非来訪顧客の割合を集計する。このため、評価エリアにどの程度の潜在需要があるのかを定量的に評価者に対して提供することができる。
また、システム1では、非来訪顧客に含まれる顧客セグメントを、顧客情報として管理されるいずれかの項目に基づいて分類し、項目ごとの顧客の分布を集計する。このため、どのような属性の顧客が、非来訪顧客になりえるかを高い解像度で評価者に対して提供することができる。
また、システム1では、非来訪顧客の検索履歴を参照し、評価エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い検索クエリを集計する。このため、非来訪顧客が来訪に至らなかった理由を示唆しうる情報を、評価者に対して提供することができる。
また、システム1では、非来訪顧客の行動履歴を参照し、評価エリアに代えて訪れたエリアを、競合エリアとして特定する。このため、評価エリアにおいて、顧客を観光誘致するうえで、互いに競り合う蓋然性が高いエリアを評価者に対して示唆することができる。これにより、評価者が観光誘致の施策を検討するうえで競合エリアを意識して比較することで、改善点などが見えやすくなり、効果的な施策の検討に資することができる。
また、システム1では、評価エリアに代えて訪れたエリアのうち、評価エリアから所定の距離以上離れたエリアを、競合エリアの候補から除外する。このため、ノイズとなりえるエリアを予め排除することで、顧客を観光誘致するうえで、互いに競り合う蓋然性が高いエリアとして、妥当性の高いエリアを示唆することができる。
また、システム1では、来訪顧客の行動履歴を参照し、評価エリアへの訪問と併せて訪れたエリアを協調エリアとして特定する。このため、顧客が併せて周遊したくなる蓋然性が高いエリアを評価者に対して示唆することができる。これにより、評価者が協調エリアと提携して誘致の施策を検討するなど、効果的な施策の検討に資することができる。
また、システム1では、検索クエリから検索目的キーワードを抽出したうえで、検索目的キーワード毎に、非来訪顧客に関連する情報を集計する。このため、検索の目的が類似する顧客群ごとに、逸失した割合や量を定量的に示唆することで、評価者が評価エリアの強みや弱みを把握しやすくなる。
また、システム1では、検索クエリにおいて、評価エリアの名称と併記された文言のうち、観光活動と無関係の文言をノイズとして除去する。このため、評価エリアへの来訪と無関係な検索履歴を排除することができ、検索目的キーワードを用いたその後の分析の精度を高めることができる。
また、システム1では、抽出した検索目的キーワードを、その意味が該当する観光区分に相当するキーワードカテゴリに分類し、キーワードカテゴリ毎に、非来訪顧客に関連する情報を集計する。このため、観光の目的が類似する顧客群ごとに、逸失した割合や量を定量的に示唆することで、評価者が、評価エリアの強みや弱みをより俯瞰的に把握しやすくなる。
また、システム1では、来訪顧客の検索履歴を参照し、検索クエリにおいて頻出する検索目的キーワードが該当するキーワードカテゴリを、評価エリアの強みとして出力する。このため、評価エリアにおいて、顧客吸引力がある観光資源を評価者に示唆することができる。
また、システム1では、評価エリアをエリアカテゴリに分類し、エリアカテゴリ毎に、非来訪顧客の程度を示す基準値を設定し、評価エリアに対して基準値に基づいた評価を行う。このため、人口規模が同程度であり、観光地としての特色が類似するエリア同士で比較をすることで、評価エリアにおける顧客の来訪状況をより正確に評価者に対して示唆することができる。
また、システム1では、都市の規模を示す評価指標として、昼間人口、時間圏域内の滞在人口、都市圏および生活圏の大きさが用いる。このため、評価エリアの規模を考慮した評価を行うことができる。
また、システム1では、観光地特性には、評価エリアに対する観光の目的として周知の観光区分を用いる。このため、評価エリアの観光地としての特色を考慮した評価を行うことができる。
また、システム1では、基準値は、エリアカテゴリそれぞれに含まれる複数の評価エリアにおける非来訪顧客の量および割合を相対評価することにより設定される。このため、人口規模が同程度であり、観光地としての特色が類似するエリア同士で比較するうえで、評価対象エリアにおける来訪誘致の有効性をより正確に評価することができる。
(7)変形例
なお、システム1としては、ユーザの行動の起点から終点までのルートを示すトリップデータを活用して、さらに高度な分析を行ってもよい。トリップデータを活用した行動分析としては、トリップデータに含まれる交通結節点となるターミナル駅を、来訪先から排除することで、より精度の高い来訪判定を行うことができる。
また、トリップデータごとの交通手段判定を行うことで、アクセス種別(交通手段)ごとに来訪顧客、非来訪顧客の傾向を詳細に分析してもよい。
また、システム1では、非来訪顧客の判定として、評価エリアを検索したうえで来訪しなかったユーザのうち、「別の地域+観光」といった検索クエリで検索をして、実際にその地域を訪れた人のみを非来訪顧客と判定しても良い。また、当該別の地域を、競合エリアとして特定しても良い。
また、システム1では、非来訪顧客の属性については、例えば、過去の検索履歴や行動履歴の傾向から、顧客セグメント、又は嗜好を分類しても良い。例えば、以前に「ベビーカー」という検索をしていれば、当該ユーザを家族セグメントと判定したうえで、子供向けの施設についての需要があると分析をすることができる。
また、上記の実施形態では行動履歴と検索履歴とが同じ評価期間について評価されたが、このような態様に限られない。例えば、システム1は、検索履歴の評価期間である検索評価期間と、行動履歴の評価期間である行動評価期間と、を個別に設定し、異なる評価期間について、検索履歴と行動履歴とを評価してもよい。また、評価期間は、予め設定されていてもよいし、評価者が評価エリアの指定のたびに設定してもよい。
また、エリアカテゴリは、都市の規模を示す評価指標および観光地特性のうちのいずれか一方により分類を行ってもよいし、その他の指標を用いてエリアカテゴリの区分を設定してもよい。その他の指標としては、例えば、都市部からのアクセス性(一般的な交通手段を用いて都市部から評価エリアへの移動に要する時間又は費用等)を用いることができる。
また、システム1は、観光誘致に限られず、各種の集客活動に用いることができる。すなわち、前述した都市単位での評価エリアに変えて、店舗や商業施設を単位とした評価エリアを設定することで、様々な規模の商業活動に利用することができる。言い換えれば、システム1は、日常生活において興味を示した評価対象について、当該評価対象に向けた行動をとったかどうかの関係性を探るものであり、当該評価対象の内容は問わない。
例えば、システム1を観光誘致以外に用いる場合には、実施形態における観光地特性に代えて、評価対象の特性により、評価対象カテゴリを設定することができる。具体的には、各種の施設を評価する場合には、評価対象特定として、以下の項目を採用することができる。
・当該施設の利用者数、集客者数
・当該施設の利用目的
・当該施設のアクセス性
・当該施設の利用価格帯
・当該施設の分類(提供されるサービスの種類)
また、検索目的キーワードは、評価対象が何になるかにより、様々なキーワードが想定される。例えば、「評価対象の名称+α」といった検索クエリにおいて検索が行われた場合に、当該評価対象の顧客候補として判定することができる。ここで、検索目的キーワードである「α」には、評価対象の内容に応じた様々なキーワードが考えられる。評価対象が地域であればα=観光、つまり「地名+観光」で興味を持ったかどうかを判定できるが、評価対象(例えば、イベント・施設・交通手段等)によって、判定するキーワードを任意に設定することができる。
そして、顧客候補であるかどうかの判定に対して、「評価対象の名称+α」といった検索クエリのうち、「評価対象の名称」については拡張する余地がある。例えば、「松本市」に興味を持った顧客は「松本 観光」という検索クエリの他、「松本城 観光」という検索クエリを用いて検索を行う可能性がある。また、検索において評価対象の名称の略語や通称などを用いることも考えられる。このため、評価対象の名称については表記の揺れを考慮して、予め想定される代替表現について評価対象ごとに設定してもよい。
また、図19に示すレーダーチャートを用いた逸失要因の推定において、評価対象とするエリア・施設・概念ごとに、分類区分を任意に設定することができる。例えば、「松本」等の観光地であれば「グルメ、自然、歴史」等の分類が考えられるが、音楽イベントを評価対象とする場合には、「アクセス、アーティスト、場所」等の分類が想定される。このように、評価対象を分類する評価対象カテゴリは、その対象により任意に設定することができる。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本開示には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。また、上記実施形態および変形例で説明した装置の構成、および機能モジュールの機能は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせ可能である。また、上記実施形態および変形例で説明した処理は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜順番を変更することができる。
また、本発明のプログラムは、複数のソースコードにより表現されてもよいし、本発明のシステム1は、複数のハードウェア資源により実現されてもよい。
(9)付記
本発明の実施形態について、以下に付記を示す。
(付記1)
プロセッサを有するコンピュータを備え、顧客の行動を分析するシステムに用いられるプログラムであって、
プログラムは、プロセッサに、
評価対象となる評価エリアの入力を受け付けるステップと、
ユーザの検索履歴を管理する管理サーバに対して、評価エリアの指定を行うステップと、
管理サーバにおいて過去の検索履歴および行動履歴を参照して集計され、評価期間において評価エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を示す情報を含む母集合データを、管理サーバから取得するステップと、
取得した母集合データに含まれる顧客について、評価期間において評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定するステップと、
判定した非来訪顧客に関連する情報を、顧客の識別情報に紐づいて管理される顧客情報を参照して集計するステップと、を実行させる、プログラム。
(付記2)
非来訪顧客に関連する情報を集計するステップでは、
母集合データに占める非来訪顧客の割合を集計する、請求項1に記載のプログラム。
(付記3)
非来訪顧客に関連する情報を集計するステップでは、
非来訪顧客に含まれる顧客セグメントを、顧客情報として管理されるいずれかの項目に基づいて分類し、項目ごとの顧客の分布を集計する、請求項1に記載のプログラム。
(付記4)
非来訪顧客に関連する情報を集計するステップでは、
非来訪顧客の検索履歴を参照し、評価エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い検索クエリを集計する、請求項1に記載のプログラム。
(付記5)
非来訪顧客に関連する情報を集計するステップでは、
非来訪顧客の行動履歴を参照し、評価エリアに代えて訪れたエリアを、競合エリアとして特定する、請求項1に記載のプログラム。
(付記6)
競合エリアとして特定するステップでは、
非来訪顧客が評価エリアに代えて訪れたエリアのうち、評価エリアから所定の距離以上離れたエリアを、競合エリアの候補から除外する、請求項5に記載のプログラム。
(付記7)
プロセッサに、さらに、
取得した母集合データに含まれる顧客について、評価期間において評価エリアを訪問した顧客を来訪顧客と判定するステップと、
来訪顧客の行動履歴を参照し、評価エリアへの訪問と併せて訪れたエリアを協調エリアとして特定するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
(付記8)
プロセッサに、さらに、
取得した母集合データに含まれる顧客について、評価期間において評価エリアを訪問した顧客を来訪顧客と判定するステップと、
来訪顧客と非来訪顧客との割合の差を集計するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
(付記9)
プロセッサに、さらに
非来訪顧客の検索履歴を参照し、検索クエリのうち、評価エリアの名称に併記された文言を、検索目的キーワードとして抽出するステップと、
抽出した検索目的キーワード毎に、非来訪顧客に関連する情報を集計するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
(付記10)
検索目的キーワードとして抽出するステップでは、
併記された文言のうち、観光活動と無関係の文言をノイズとして除去したうえで、残りの文言を、検索目的キーワードとして抽出する、請求項8に記載のプログラム。
(付記11)
プロセッサに、さらに、
抽出した検索目的キーワードを、その意味が該当する観光区分に相当するキーワードカテゴリに分類するステップと、
キーワードカテゴリ毎に、非来訪顧客に関連する情報を集計するステップと、を実行させる、請求項8に記載のプログラム。
(付記12)
プロセッサに、さらに、
母集合データのうち、評価エリアを訪問した来訪顧客の検索履歴を参照し、検索クエリにおいて頻出する検索目的キーワードが該当するキーワードカテゴリを、評価エリアの強みとして出力するステップを実行させる、請求項10に記載のプログラム。
(付記13)
プロセッサに、さらに、
複数の評価エリアそれぞれを、都市の規模を示す評価指標、および観光地特性のちの少なくともいずれかに基づいて設定された複数のエリアカテゴリに分類するステップと、
複数のエリアカテゴリ毎に、非来訪顧客の程度を示す基準値を設定するステップと、
評価対象となる評価エリアについて、基準値に基づいた評価を行うステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
(付記14)
基準値は、エリアカテゴリそれぞれに含まれる複数の評価エリアにおける非来訪顧客の量および割合を相対評価することにより設定される請求項12に記載のプログラム。
(付記15)
プロセッサを有するコンピュータを備え、顧客の行動を分析するシステムに用いられる方法であって、
プログラムは、プロセッサが、
評価対象となる評価エリアの入力を受け付けるステップと、
ユーザの検索履歴を管理する管理サーバに対して、評価エリアの指定を行うステップと、
管理サーバにおいて過去の検索履歴および行動履歴を参照して集計され、評価期間において評価エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を示す情報を含む母集合データを、管理サーバから取得するステップと、
取得した母集合データに含まれる顧客について、評価期間において評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定するステップと、
判定した非来訪顧客に関連する情報を、顧客の識別情報に紐づいて管理される顧客情報を参照して集計するステップと、を実行する、方法。
(付記16)
プロセッサを有するコンピュータを備え、顧客の行動を分析するシステムであって、
プログラムは、プロセッサが、
評価対象となる評価エリアの入力を受け付ける手段と、
ユーザの検索履歴を管理する管理サーバに対して、評価エリアの指定を行う手段と、
管理サーバにおいて過去の検索履歴および行動履歴を参照して集計され、評価期間において評価エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を示す情報を含む母集合データを、管理サーバから取得する手段と、
取得した母集合データに含まれる顧客について、評価期間において評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定する手段と、
判定した非来訪顧客に関連する情報を、顧客の識別情報に紐づいて管理される顧客情報を参照して集計する手段と、を備える、システム。
1 顧客行動分析システム
10 顧客端末
20 評価者端末
30 行動分析サーバ
301 通信部
302 記憶部
3021 母集合データ
3022 非来訪顧客データ
3023 来訪顧客データ
3024 集計データ
3025 基準値データ
3026 評価結果データ
303 制御部
3030 送受信制御モジュール
3031 判定モジュール
3032 抽出モジュール
3033 集計モジュール
3034 分類モジュール
3035 基準値設定モジュール
3036 評価モジュール
3037 出力モジュール
40 顧客情報管理サーバ
50 顧客データベース(DB)
60 行動履歴データベース(DB)
70 検索履歴データベース(DB)
80 ネットワーク
81 測位機器(GPSアンテナ)

Claims (16)

  1. プロセッサを有するコンピュータを備え、顧客の行動を分析するシステムに用いられるプログラムであって、
    前記プログラムは、前記プロセッサに、
    評価対象となる評価エリアの入力を受け付けるステップと、
    ユーザの検索履歴を管理する管理サーバに対して、前記評価エリアの指定を行うステップと、
    前記管理サーバにおいて過去の検索履歴および行動履歴を参照して集計され、評価期間において前記評価エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を示す情報を含む母集合データを、前記管理サーバから取得するステップと、
    取得した前記母集合データに含まれる顧客について、評価期間において前記評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定するステップと、
    判定した前記非来訪顧客に関連する情報を、顧客の識別情報に紐づいて管理される顧客情報を参照して集計するステップと、を実行させる、プログラム。
  2. 前記非来訪顧客に関連する情報を集計するステップでは、
    前記母集合データに占める前記非来訪顧客の割合を集計する、請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記非来訪顧客に関連する情報を集計するステップでは、
    前記非来訪顧客に含まれる顧客セグメントを、前記顧客情報として管理されるいずれかの項目に基づいて分類し、前記項目ごとの顧客の分布を集計する、請求項1に記載のプログラム。
  4. 前記非来訪顧客に関連する情報を集計するステップでは、
    前記非来訪顧客の前記検索履歴を参照し、前記評価エリアの名称を含む検索クエリのうち、検索頻度が高い前記検索クエリを集計する、請求項1に記載のプログラム。
  5. 前記非来訪顧客に関連する情報を集計するステップでは、
    前記非来訪顧客の前記行動履歴を参照し、前記評価エリアに代えて訪れたエリアを、競合エリアとして特定する、請求項1に記載のプログラム。
  6. 前記競合エリアとして特定するステップでは、
    前記非来訪顧客が前記評価エリアに代えて訪れたエリアのうち、前記評価エリアから所定の距離以上離れたエリアを、前記競合エリアの候補から除外する、請求項5に記載のプログラム。
  7. 前記プロセッサに、さらに、
    取得した前記母集合データに含まれる顧客について、評価期間において前記評価エリアを訪問した顧客を来訪顧客と判定するステップと、
    前記来訪顧客の行動履歴を参照し、前記評価エリアへの訪問と併せて訪れたエリアを協調エリアとして特定するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
  8. 前記プロセッサに、さらに、
    取得した前記母集合データに含まれる顧客について、評価期間において前記評価エリアを訪問した顧客を来訪顧客と判定するステップと、
    前記来訪顧客と前記非来訪顧客との割合の差を集計するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
  9. 前記プロセッサに、さらに
    前記非来訪顧客の前記検索履歴を参照し、検索クエリのうち、前記評価エリアの名称に併記された文言を、検索目的キーワードとして抽出するステップと、
    抽出した前記検索目的キーワード毎に、前記非来訪顧客に関連する情報を集計するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
  10. 前記検索目的キーワードとして抽出するステップでは、
    前記併記された文言のうち、観光活動と無関係の文言をノイズとして除去したうえで、残りの文言を、前記検索目的キーワードとして抽出する、請求項9に記載のプログラム。
  11. 前記プロセッサに、さらに、
    抽出した前記検索目的キーワードを、その意味が該当する観光区分に相当するキーワードカテゴリに分類するステップと、
    前記キーワードカテゴリ毎に、前記非来訪顧客に関連する情報を集計するステップと、を実行させる、請求項9に記載のプログラム。
  12. 前記プロセッサに、さらに、
    前記母集合データのうち、前記評価エリアを訪問した前記来訪顧客の前記検索履歴を参照し、検索クエリにおいて頻出する前記検索目的キーワードが該当する前記キーワードカテゴリを、前記評価エリアの強みとして出力するステップを実行させる、請求項11に記載のプログラム。
  13. 前記プロセッサに、さらに、
    複数の前記評価エリアそれぞれを、都市の規模を示す評価指標、および観光地特性のちの少なくともいずれかに基づいて設定された複数のエリアカテゴリに分類するステップと、
    前記複数のエリアカテゴリ毎に、前記非来訪顧客の程度を示す基準値を設定するステップと、
    評価対象となる前記評価エリアについて、前記基準値に基づいた評価を行うステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
  14. 前記基準値は、前記エリアカテゴリそれぞれに含まれる複数の前記評価エリアにおける前記非来訪顧客の量および割合を相対評価することにより設定される請求項13に記載のプログラム。
  15. プロセッサを有するコンピュータを備え、顧客の行動を分析するシステムに用いられる方法であって、
    前記プログラムは、前記プロセッサが、
    評価対象となる評価エリアの入力を受け付けるステップと、
    ユーザの検索履歴を管理する管理サーバに対して、前記評価エリアの指定を行うステップと、
    前記管理サーバにおいて過去の検索履歴および行動履歴を参照して集計され、評価期間において前記評価エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を示す情報を含む母集合データを、前記管理サーバから取得するステップと、
    取得した前記母集合データに含まれる顧客について、評価期間において前記評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定するステップと、
    判定した前記非来訪顧客に関連する情報を、顧客の識別情報に紐づいて管理される顧客情報を参照して集計するステップと、を実行する、方法。
  16. プロセッサを有するコンピュータを備え、顧客の行動を分析するシステムであって、
    前記プログラムは、前記プロセッサが、
    評価対象となる評価エリアの入力を受け付ける手段と、
    ユーザの検索履歴を管理する管理サーバに対して、前記評価エリアの指定を行う手段と、
    前記管理サーバにおいて過去の検索履歴および行動履歴を参照して集計され、評価期間において前記評価エリアに関する検索を行ったユーザ群のうち、評価期間において実際に訪問したエリア毎の割合を示す情報を含む母集合データを、前記管理サーバから取得する手段と、
    取得した前記母集合データに含まれる顧客について、評価期間において前記評価エリアを訪問していない顧客を非来訪顧客と判定する手段と、
    判定した前記非来訪顧客に関連する情報を、顧客の識別情報に紐づいて管理される顧客情報を参照して集計する手段と、を備える、システム。


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